タイトル



メインログ/雑談ログ




Character


“破軍”朝霧珂雪 (キャラシート)

黄泉醜め/弥富セツ (キャラシート)

躄り六十握/桑原静電 (キャラシート)

GM:ヤヒロギンジ


Index


Case01『邂逅/ENCOUNTER』
Case02『叢林死行/HOW TO GENOCIDE』

Opening
【OP/大日本帝国陸軍第三師団】
【OP/弥富セツ】
【OP/桑原静電】
【OP/朝霧珂雪】

Middle phase
【Middle1/「旗が立ってりゃ迷うこともなかろうさ」】
【Middle2/「軍艦見物を続けるとしよう」】
【Masterscene/Typhoon】
【Middle3/「喰うには困らぬ相手でしょう」】
【Middle4/「「私は死ぬまで、戦場に立つんです」】
【Middle5/「さあ。詰めるでありますよ」】
【MasterScene/Operation No.9】

Climax
【Climax/GOD BLESS】

Ending
【ED/桑原静電】
【ED/弥富セツ】
【ED/朝霧珂雪】



Trailer



1943年、ロシア。
東部戦線における攻略戦の最中、突如発生した大量のジャーム化を伴うレネゲイド大拡散、“プロホロフカの惨劇”により、歴史の全ては塗り替えられた。

オーヴァードの発生とレネゲイドの発見による世界的混乱。その恩恵を最も受けた国の一つが日本だった。
敗勢に傾きつつあった太平洋戦争の戦線はオーヴァードの登場によって拮抗し、やがてレネゲイドという巨大な鉱脈を前にした列強は相次いで停戦に合意。
日本は敗戦の憂き目を見ることなく、皇国の命脈は保たれた。

日本において、レネゲイドは神の力の具現とされる。
オーヴァードは神威を纏う現人神、『神人』として人々の崇敬を集め、国家鎮護のためにその力を振るう。
軍と政府の総力を挙げた宣伝戦略は功を奏し、日本は世界有数のオーヴァード戦力を擁する国家となった。
日出ずる処より、世界に冠たるさだめを受けし、常勝無敗の神国。
歴史の波間に沈む筈だった日輪は、今も尚東の空を煌々と照らし続ける。
しかしそれは、皇国が抱える宿痾もまた、その内に潜み続けていることを意味していた。


1963年、8月。
大陸に展開していた大日本帝国陸軍は、"荒御魂"試作八号『タケミカヅチ』の喪失を受けて、第三次大東亜戦争における戦争計画の大幅な見直しを迫られていた。
極秘実験を遂行するため必要最小限の軍勢で遠征していた第三師団は、装備を整えた第五師団と入れ替わる形で本国への帰還を命じられた。

常在戦場の日々に訪れた束の間の小休止。
帰路を辿る船上で、神人たちはそれぞれの故郷を想う。
その足元では俄に、新たなる嵐の予兆が渦巻きつつあった。


Double Cross The 3rd edition
リプレイ:リバース-Reverse side- Extra Case01
『神風/GOD BLESS』
ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。







Preplay


GM:本セッションはダブルクロスステージ『1943』を使用します。
GM:プレイエイド:『1943』 https://www.dropbox.com/s/x0j0frt3sypjp33/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%89%E3%80%8E1943%E3%80%8F.txt?dl=0
GM
GM:それでは、自己紹介から始めていきます。
GM:まずはPC1、朝霧さん!
朝霧珂雪:はい!
GM:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYp6rJywMM
朝霧珂雪:朝霧珂雪(あさぎり かせつ)です。大日本帝国陸軍神人部隊、第三師団の師団長。
朝霧珂雪:オールドオーヴァードの家系の生まれで、“プロホロフカの惨劇”以前からのオーヴァードでしたが
朝霧珂雪:レネゲイドが明るみになってから表舞台で躍進してきました。
GM:年季の入ったオールド・オーヴァードだ
朝霧珂雪:性格はかなり最悪ですが、忠実な部下にはある程度優しくする程度の理性はあります。
朝霧珂雪:剣を修めてきましたが、近年は極めると同時に限界を感じつつあり、別方向を模索している最中です。
GM:飽くなき求道……流石です閣下
朝霧珂雪:今回は二人の部下をかわいがろうと思います よろしくお願いします
GM:はい!よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトは全員共通ですので、先に自己紹介を済ませてしまいましょう
GM:PC2、弥富さんどうぞ!
GM:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY34__3QMM
弥富セツ:はっ!
弥富セツ:弥富(やとみ)セツ。栄えある大日本帝国軍人にして、神人部隊第三師団の一員であります!
弥富セツ:生まれも育ちも軍内部の15歳。血縁上の家族は知らず、ただひたすら皇軍勇士たれと教えられてきました。階級は少尉。
弥富セツ:いわゆる魂とはレネゲイドと同一のものではないかとの仮説に基づき
弥富セツ:胎児に超人妖鬼の霊を降ろすことでかつて存在したオーヴァードの再利用を図る計画が実行に移され、それによって誕生した……という経歴があります。
GM:セツさん……(俺)
弥富セツ:そのせいか人とはちょっと見た目が違う。眼帯をしているのはそのためです。
弥富セツ:性能的には従者をたくさん出して支援や妨害をさせるタイプ。
弥富セツ:自爆もさせられますが今回はちょっと火力面での貢献は難しいかも。同僚などに頑張ってもらいたいです。
GM:GMも従者にして欲しい……
弥富セツ:そのような次第であります。よろしくお願いします!
GM:はい!よろしくお願いします!
GM:最後はPC3、桑原さん!
GM:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYnsa_0gMM
桑原静電:はい!
桑原静電:桑原静電(くわばら・せいでん)。大日本帝国陸軍神人部隊、第三師団に籍を置きます。階級は少尉。
桑原静電:皇國生類精機による人造神人で、遺産への適合する素体を作り上げる目的で生産されました。
GM:軍国人造人間、ロマンだぜ
桑原静電:「掩八紘」により管理された「六十握槍」という呪術兵装を運用するためのキャリア。
桑原静電:軍人然とはちゃんとしています。性状は苛烈ですが……
桑原静電:あと遺産の影響で夷狄の言葉を発声できません。
GM:えっちな意味ですか?
桑原静電:機密です それは
GM:手強いぜ
桑原静電:シンドロームはブラムス・ハヌマーン。性能的には、一撃で三回殺す技を使います。
桑原静電:再行動も2枚あるぞ
GM:圧倒的殺意!
桑原静電:弱点は2つ。侵蝕がマジのマジで終わってることと
桑原静電:命中性能がもっと終わってることです。コンセ無しの固定値6しか無い
GM:なんやと……
桑原静電:同僚に当てさせてもらえるといいなと思います よろしくお願いします!
GM:力を合わせて頑張って!よろしくお願いします!
GM:そんなみなさんのハンドアウトはこちら!

【ハンドアウト】
PC1:"破軍" 朝霧珂雪  シナリオロイス:"岩戸括り"
PC2:"黄泉醜め" 弥富セツ  シナリオロイス:西沢清春
PC3:"躄り六十握" 桑原静電  シナリオロイス:物部猿鏡

君たちは「タケミカヅチ」をアイギスに撃破された後、戦線に沿って大陸を縦断、
台湾を経由して本国へと帰還する船に乗り込んだ。
台湾航路は海軍の完全な勢力下にあり、他国に襲撃される心配もない。
兵の大半は別ルートで帰還済みで、船に同乗しているのは僅かな側近だけ。
君たちは久しぶりに羽根を伸ばせるこの状況を大いに満喫すべく、甲板へと繰り出すのだった。


朝霧珂雪:海だ~~~
弥富セツ:平和そう~
GM:たまのバカンスを存分に楽しんでください
桑原静電:やった~
GM:それではOPを始めていきましょう。
GM:皆さんよろしくお願いします!
朝霧珂雪:よろしくお願いします!
弥富セツ:よろしくお願いします!
桑原静電:よろしくお願いします~!



【OP/大日本帝国陸軍第三師団】

GM:全体OPからスタートとなります。全員登場してください。
GM:なお
GM:このOPでは登場侵蝕を1d5でふってもよいものとします
桑原静電:福利厚生だ
朝霧珂雪:やった~
弥富セツ:ふるっきゃない
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d5(→ 5)増加 (35 → 40)
桑原静電:最大引いたが……
朝霧珂雪:31+1D5
DoubleCross : (31+1D5) → 31+3[3] → 34

弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d5(→ 4)増加 (45 → 49)
GM:OPの簡単な説明です。この場面は日本に帰る船の上からスタートします
GM:実家帰ったらなにする~?みたいな身の上話をすると
GM:キャラが深まって良いのではと愚考します
GM:程々に話が温まったところで
GM:船が沈みます
朝霧珂雪:おい!!!!
弥富セツ:沈んじゃった
朝霧珂雪:バカンスがOPで終わってる!
GM:水着セッションだとでも思ったか?季節を考えろ!
桑原静電:そんな……
弥富セツ:お話もらった時は夏だったじゃん!
朝霧珂雪:エ~ンエ~ン
GM:平和に会話できるのはこのシーンだけですので、存分に絆を深めてください
GM:では行くぞ!



台湾沖 日台連絡船『蓬莱丸』 甲板
GM:甲板に出ると、柔らかな風に運ばれた潮の香りが鼻をくすぐる。
GM:雲ひとつない一面の蒼穹。真夏のこの地域にしては湿度もそう高くなく、絶好の行楽日和と言えた。
GM:本国への帰還を命じられた君たち第3師団は、大陸を徐々に南下しながら転戦を重ね、台湾に到着。
GM:鹿児島を経由して佐世保の軍港へと向かうこの連絡船に搭乗した。
GM:『蓬莱丸』は元は日本軍の駆逐艦を商船に偽装した船で、君たちが極秘裏に移動するために用意したものだ。
GM: 国の至宝である神人の動向は他国への示威になると同時に、弱みを握られることにもなりかねない。
GM:侵攻は大胆苛烈に、撤退は隠密にというのが、君たち神人部隊の常であった。
速鳥郁彦:「いやぁいい天気だ。早く上がって来てくださいよ」
GM:君たちを呼ぶ男の名は、速鳥郁彦はとりくにひこ
GM:この船を手配した人物であり、元は第3師団の一員だった人物だ。最終階級は少尉。
GM:現在は隊を離れ、台湾日報の記者の身分を隠れ蓑に、東南アジア方面の諜報活動に従事している。
GM:朝霧珂雪とは同郷の出身であり、いわゆる幼馴染だった。
朝霧珂雪:「そう急かすな、速鳥」
朝霧珂雪:長身を屈めるようにして甲板に出てくる一人の女。一つに結った焦茶の長髪。切れ長の瞳は平時でも氷のように冷え切っている。
朝霧珂雪:差し込む陽射しに少し目を細める。
速鳥郁彦:「久々に会ったんですから、歓迎くらいさせてくださいよ。長旅でお疲れでしょう?」
GM:甲板には三人分の椅子と、簡単な食事が用意されている。
朝霧珂雪:「気遣いは要らん……と言いたいところだが、まあいい」
朝霧珂雪:「弥富、桑原。貴様らも早く来い」
速鳥郁彦:「オーヴァードにだって休息は必要ですよ。どうせ誰も見てないし、こういう時くらい羽根を伸ばさないと」
速鳥郁彦:朝霧に続いて声をかける。
GM:日本では、オーヴァードは『神人』、エフェクトは『神威』と呼ばれる。
GM:それは古来の信仰ではなく、軍と政府による宣伝戦略によるものだ
GM:速鳥のような諜報員は、情報を扱う手前このような風潮に嘲笑的なものが多く
GM:敢えて、国際的な名称を好んで使用する傾向があった
朝霧珂雪:特に気にした様子も無く、どかりと椅子に腰を下ろす。
朝霧珂雪:「上に聞かれれば面倒だぞ」
速鳥郁彦:「上にはお天道様しかいませんよ。ここにはね」
速鳥郁彦:「師団長殿が黙っていてくだされば万事問題ナシということで」
朝霧珂雪:「言う訳があるか。あたしの方が面倒だ」それが分かっていてそういう言葉遣いをしているのだろうが。
弥富セツ:「(あの御仁、何やら閣下と距離が近くありませぬか)」同輩にそう囁きながら、師団長の後に続いてやってくる。
弥富セツ:制帽はともかく、夏の日差しの下でも軍装を崩さない短髪の少女だ。傷病兵めいた眼帯を除けば、小柄な体躯も暢気な顔つきも、およそ所属に相応しくは見えない。
桑原静電:「(師団長殿ともなれば、燕の数羽でも飼っておって不思議では無いでしょう)」
桑原静電:刈り揃えられた黒髪の少女。軍人然とした風体だが、学生服を着込んでいる。
弥富セツ:「(つ、つばめ)」露わな左目だけを白黒とさせる。「(それはつまり……鳥の種類の話ではなく……?)」
朝霧珂雪:桑原のすぐ横、船室の壁にフォークが突き刺さり、ビィン……と振動する。
弥富セツ:「ひょっ」
桑原静電:「おおう」
朝霧珂雪:「くだらんことを喋ってないで、さっさと来な」
桑原静電:「百舌鳥の早贄えの憂き目に遭うところでしたな。舌が多いのも考えものですか」
桑原静電:「すぐにお側に」
弥富セツ:「は、はっ!」
弥富セツ:「いえ、お二人の間柄を邪推などは何も!」
速鳥郁彦:「はは、今の部下は随分素直なんですね。楽しくやってるようで安心しました」
朝霧珂雪:嫌そうに息を吐き「お前が無駄に近いからだ。離れてろ」羽虫を追い払うように速鳥に手を振る。
速鳥郁彦:「おっと……では、機嫌を損ねないうちに退散しますか」肩をすくめて
速鳥郁彦:「主菜が出来上がる頃なんで取ってきますよ」船内へ向かう。
弥富セツ:(……やはり閣下もどこか気安いような……)
速鳥郁彦:「どうぞ、三人でごゆるりとお過ごしください」
速鳥郁彦:軽やかな足取りで階段を降りていった。
桑原静電:去っていくのを見やり。「やつばらは信が置けるので?」
朝霧珂雪:「どうかね。昔からああいう男だ」料理をつつく。
弥富セツ:「昔から、と」
朝霧珂雪:「同郷の出だからね。昔は第三師団うちにもいたことがある」
朝霧珂雪:「……しかし、“タケミカヅチ”があっさりやられちまうとはね」
朝霧珂雪:「どれほどのモンかと思ってたが。“社”の連中も口ほどにも無い」
GM:"社"とは、日本のレネゲイド研究、技術開発を統括する特務機関の名称だ。
GM:君たちが運用するEXレネゲイド"付喪神"や、先の戦闘で破壊された"荒御魂"を開発したのも、この組織だった
桑原静電:「そう仰れるのは師団長殿くらいでしょうな」
朝霧珂雪:「これならあのまま戦ってたほうが、取れる首は多かったんじゃないかね。全く惜しいことをしたよ」
弥富セツ:「我らを退かせてぶつけておいてその結果では困るであります」話の転換にあっさりと合わせて。「自ら前線に出ぬ者たちとは言え、大元帥陛下の御旗を掲げている自覚があるのでしょうか」
桑原静電:「きゃつらは並ならぬ腕前でした故。生き延びているでしょう」
桑原静電:「であれは、自ずと再び干戈も交えるかと。我ら瑞穂と轡を同じくするとも思えません」
朝霧珂雪:「せいぜい次に相見える時まで、首級の価値を上げておいてくれるといいんだが」
朝霧珂雪:「まあ、いい。“タケミカヅチ”が壊れてくれたお陰で、久々に本土に帰れるって見方もある」
弥富セツ:「……自分は帰りたくなどないのでありますが」
弥富セツ:やや俯く。見目相応の意地の発露と見える仕草。
桑原静電:「はて。産土を踏みたくないと」
桑原静電:「満州がそれほど恋しく成り果てましたか?」
弥富セツ:「『進みて死ぬるは身の誉れ』──しかし」
弥富セツ:「行く先に敵がおらぬでは、それも叶わぬであります」
弥富セツ:「……銃後は退屈に過ぎまする」
朝霧珂雪:「意気軒昂で何より。まあ、そう腐るんじゃないよ」
朝霧珂雪:「あたしらを退屈にさせておくほど、軍だって余裕があるわけじゃあない」
朝霧珂雪:「すぐにでも次の仕事が舞い込んでくるだろうさ」
桑原静電:「ええ。神国の威光を知らしめるにはまだ足りず」
桑原静電:「八紘一宇もまだ遥かとあれば。我らの出番は浜の真砂よりは尽きせぬかと」
弥富セツ:「……は」
弥富セツ:未だ落ちた肩の戻り切らぬ様子なれど、頷く。
弥富セツ:「お二人は?」
弥富セツ:「帰投したのちは、如何なるご了見で」
桑原静電:師団長殿を見やる。
朝霧珂雪:「さて。あたしも似たようなもんさね」
朝霧珂雪:「家に寄り付くと色々面倒なものでね。甘味でも食べに行って、それからは……」
朝霧珂雪:弥富に目を向ける。「稽古でも付けてやろうか、少尉」
弥富セツ:「!」ぱっと顔を上げる。「是非に!」
朝霧珂雪:朝霧家は古い祓魔師の家系で、軍内部で急速に台頭した勢力でもある。
朝霧珂雪:力と策とを以て当主の座を勝ち得て、少将にまで上り詰めた珂雪だが、それを良く思わぬ者も多い。内外敵味方入り乱れて、周囲は混沌としていた。
朝霧珂雪:「言っておくが、加減はしないからね。後悔するんじゃないよ」
弥富セツ:「はっ!」
桑原静電:「毀さねばよいですが……」
弥富セツ:喜色も露わなまま、手巾を取り出し、眼帯の下にこみ上げてきたものを拭って。
弥富セツ:「桑原殿は」
桑原静電:「自分は、畑を」
桑原静電:「産土は佳いものです」
桑原静電:「あれを弄るのは、武働きの次程には面白い」
朝霧珂雪:「ほう、何を作るんだ?」
桑原静電:「これより秋に採れるものであれば、蕪や小松菜でしょうか」
桑原静電:「やはり秋津洲の土に勝るものはありません」
桑原静電:「唐土や、斯様な船の上では、気も滅入ろうというもの」
弥富セツ:「ふむ」ぴんと来ていない様子。「自分も食うのは大いに好くところでありますが」
朝霧珂雪:「桑原が畑仕事か。意外なのかそれらしいのか分からんな」
GM:そんな様子で会話に花を咲かせていた君たちだったが、ふと、異変に気づく。
GM:甲板にそよぐ風の中に湿り気がまじり、空には薄っすらと灰色の雲が立ち込め始める。
GM:風の勢いは徐々に強くなっていく。高波が船体の横腹を打ち付け、ぐらりと揺らした。
桑原静電:「無論、敵の身を耕すのも好むところではありますが……おや」
弥富セツ:「ぬぬ?」
朝霧珂雪:「一雨来るかね。これだから海の上は」
桑原静電:「荒れますね。すわ神風でしょうか」冗談めかして。
GM:そう言っているうちに、ぽつ、ぽつと、甲板に雨が振り始める。
速鳥郁彦:「三人とも!早く中へ入ってください!!」
速鳥郁彦:慌てた様子で速鳥が船内から駆け上がってくる。
桑原静電:「……野分にはまだ早い時節でしょうが……おお」
桑原静電:「低く飛ぶには些か遅いか」
速鳥郁彦:「今観測所から連絡がありました」
速鳥郁彦:「本当はここまで来るのは二日後の見通しだったんですが……異常な速度だ」
速鳥郁彦:「台風です。このままだと直撃します!」
朝霧珂雪:「やれやれ……」
朝霧珂雪:「とんだ船旅になりそうだ」大儀そうに腰を上げて船室に足を向ける。
速鳥郁彦:「ささ、食事は俺が片しときますんで、皆さんは早く……」
速鳥郁彦:「ぐぁっ……!?」
弥富セツ:「どうにも風雨に嫌われてばかりであります──」
弥富セツ:「?」
GM:君たちが船内に戻ろうかという時、速鳥が突然苦しげにうずくまる。
朝霧珂雪:振り返る「どうした、速鳥」
桑原静電:「……何が」
GM:少し遅れて、大気全体に湿気とは違う、独特の不快感が充満していく。
GM:何か巨大な生物の体内に放り込まれたような、本能的に自身が異物であると認識してしまう、強烈な疎外感。
GM:君たちはこの感覚を何度も味わっている。
GM:《ワーディング》だ。それも巨大な。
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:眉を動かす。雨に打たれるままの速鳥の首根っこをむんずと掴んで、屋根の下に放り込む。
朝霧珂雪:「海上こんなところで?」
GM:発生源はおそらくこの船の下、海中のどこかではあるが、範囲が巨大すぎて特定はできない。
桑原静電:「只の野分ではないか。はたまた、それに乗じた不心得者か」
弥富セツ:「ほう」にい、と口の端を吊り上げる。先程までの言動とは質の異なる、老人めいた笑み。「面白い」
GM:そうしている間にも、強風と雨足はいよいよ激しくなり、本格的な台風圏内へと入っていった。
速鳥郁彦:「ぐ……俺のことは良いですから……船尾の格納庫へ……」
速鳥郁彦:意識を朦朧とさせながら、気力だけで言葉を発する。
朝霧珂雪:「何かあるのか?このままじゃあ船が保たんぞ」
朝霧珂雪:ぺしぺしと速鳥の頬を叩く。
速鳥郁彦:「救命艇があります。皆さんはオーヴァードですから……沈みさえしなければ……」
速鳥郁彦:「あ……懐かしぃな……稽古でノされた後もこうやって……」
桑原静電:「稽古を……」少し引いている。
朝霧珂雪:「良し。行くぞ」速鳥を抱えて船尾へ向かおうとする。
弥富セツ:「閣下、如何に。人手が要れば──」主に人員の運搬のため、眼帯に手を掛けて。
GM:その時、一際大きな轟音と衝撃に、船が飛び上がったかのように揺れる。
弥富セツ:「ッ!」
弥富セツ:咄嗟に手近な柵を掴む。
桑原静電:甲板に伏せるように構えて。「何が、来ている」
GM:ついで、バキバキと金属が千切れる鈍い音が断続的に響き
GM:君たちと速鳥の間の船体に、大きな亀裂が入る。
朝霧珂雪:「……!」手を伸ばすが、既に届かない。
速鳥郁彦:「船底に……ぶつかったかな……なにかとてつもなくでかいのが」
速鳥郁彦:衝撃で投げ出された所から這いつくばって、君たちの方を向く
朝霧珂雪:「おい!郁彦ッ!」
朝霧珂雪:「さっさとこっちに……チッ……!」
朝霧珂雪:激しい揺れの中、辺りを見回し、飛び移れそうな場所を探す。
桑原静電:その肩を掴む。「危険です」
速鳥郁彦:「いいから行け!!」
GM:真っ二つに割れた船はまたたく間に引き離されていく。
速鳥郁彦:「俺と君じゃ……背負ってるものが違うだろ……!」
朝霧珂雪:「…………!」遠ざかっていくその姿に瞠目する。
GM:再びの轟音
GM:海中から何か巨大な角のようなものが一瞬顔を出し
GM:速鳥の乗る側の船体を更に粉砕した。
速鳥郁彦:「元気で………ゆき……ちゃ……」
GM:そのまま、荒れ狂う波に飲み込まれて見えなくなる。
弥富セツ:(おお……。何者でありましょうか)海中に消えて行った角の方を見ている。
朝霧珂雪:「…………」海に沈んでいく船の残骸と速鳥を目の当たりにし、ぎり、と歯を食い縛る。
朝霧珂雪:「……巫山戯るなよ、畜生が……」
朝霧珂雪:僅かに刀が鞘走り、刃が光を反射する。
朝霧珂雪:巨大な角が消えた海面が真っ二つに割れ──否、切り裂かれ、巨大な水柱が上がる。
朝霧珂雪:だが、既にそこには何もいない。
桑原静電:「……師団長殿」強引に身体を押して。「対艦を」
朝霧珂雪:僅かに瞑目し、長い息を吐く。
朝霧珂雪:「……ああ」
朝霧珂雪:「弥富少尉、桑原少尉。船尾に向かうぞ」
弥富セツ:「了解」
桑原静電:「御意に」
朝霧珂雪:海面を一瞥し、消えていった巨大な角を強く脳裏に刻み込む。
朝霧珂雪:それから、海中に没した速鳥郁彦の姿を。
朝霧珂雪:(……あれが何物かは知らんが、落とし前は付けさせる)
朝霧珂雪:幼少から剣と政治の二つの闘争に身を投じてきた朝霧珂雪が、これまで破ったことのない誓いがある。
朝霧珂雪:それは自らに対する誓いだ。己の全てを賭けてでも成し遂げるという、強固な意志であり呪い。
朝霧珂雪:(──必ず、殺す)

---

GM:報告書 1963年8月〇〇日 大日本帝国海軍 第88管区警備隊
GM:台湾沖にて、日台連絡船『蓬莱丸』沈没。
GM:乗組員5名死亡。
GM:同乗した『神人』3柱の安否:不明。
GM:範囲を周辺海域まで拡大し、捜索を続行する。



GM:シーン終了。ロイスを取得できます。
桑原静電:保留しとこうかな~
朝霧珂雪:速鳥郁彦 懐旧/○憤懣 で取得します
朝霧珂雪:勝手に死ぬな
弥富セツ:うーん
弥富セツ:いやこちらも保留にしておこう
GM:OK!



【OP/弥富セツ】

GM:個別OPです。シーンプレイヤーは弥富さん。
GM:侵蝕は1d5でふれます。
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d5(→ 3)増加 (49 → 52)
太平洋 北マリアナ諸島 グアム近海
西沢清春:「おーい、生きてるかー?」
GM:頬を軽く叩く感触とともに、君は目を覚ます。
弥富セツ:「う……ううーん……」
弥富セツ:「はっ」
西沢清春:「お、気がついた」
西沢清春:「お前らー!神人殿が生き返ったぞー!医務室に連絡しとけー」
GM:無精髭の男が声を張り上げると、周囲で口々に歓声が上がる。
GM:それに混じって「なんだその無礼な物言いは!死ね!」「俺もさわりたい……」などの罵倒が混じっているが、気にせず君へ顔を向けて
弥富セツ:「……ここは?」
西沢清春:「見てわかんない?」周りを見るよう促す。
GM:君が倒れていたのは船の甲板だ
GM:しかし、君が乗っていた船のものとは違う。遥かに大きく、一切の障害物のない平坦な床。
GM:おそらく航空機を誘導するものだろう。縦横に白線が引かれている。
GM:いわゆる、空母である。
西沢清春:「空母『天城』。この船の名前」
西沢清春:「俺は搭乗員の西沢清春。階級は一飛曹」
西沢清春:「であります」思い出したように付け加える。
西沢清春:「哨戒中にアンタが漂流してたとこを見つけて、こうして引っ張り上げた」
西沢清春:「びっくりしたぜ。国の英雄様がこんなとこに浮かんでるなんてな」
西沢清春:「あー……」
西沢清春:咥えていたタバコから煙を吹き出して。
西沢清春:「すまん、当然アンタの身元は知ってるんだが」
西沢清春:「一応聞いとくか。おたく、自分のことわかる?」
弥富セツ:「……! は、はっ!」その言いに、長年刷り込まされた反射を喚起されて。
弥富セツ:慌てて立ち上がり、敬礼の姿勢を取る。「大日本帝国軍、神人部隊第三師団少尉、弥富セツであります!」
西沢清春:「どうも。意識は明瞭、と」やる気のない敬礼を返す。
弥富セツ:「はっ。救助に感謝いたします」
西沢清春:「どうしてこうなってるのかとか、詳しい話は後で聞くとして」
GM:君たちに乗っていた船が沈んだ報告は、この部隊まで伝わっていないようだ
西沢清春:「他にお仲間はいらっしゃいます?」
西沢清春:「あの船ん中にはアンタしかいなかったけど」
西沢清春:甲板に引きあげられ放置された救命艇を指差す。
弥富セツ:「は……居りましたが」
弥富セツ:「……左様でありますか。自分だけ……」
西沢清春:「ああいや……聞き方が悪かったな。すまん」
西沢清春:「正しくはこうだ。仲間は二人だけか?」
西沢清春:「アンタを見つける前に二人、別んとこで拾ってる。哨戒に出てたのもそれがきっかけでな」
弥富セツ:「! 如何にも!」勢いよく頷く。
弥富セツ:他の乗組員や速鳥郁彦については勘定に入れていない。
西沢清春:「ならよかった」タバコを咥えたまま、小さく笑う
西沢清春:「一人はまだ意識が戻らなくて医務室で寝てる。もう一人は艦長と会談中」
西沢清春:「アンタはピンピンしてそうだが……」まじまじと君を見て
西沢清春:「一応医務室で検査を受けてくれ」
弥富セツ:「ええ。まこと恩に着るであります」
西沢清春:「いえいえ滅相もない。神人閣下は国家万民の宝ですから」
西沢清春:明らかに皮肉めいた口調だが、不思議とそのような物言いが似合う男だった。
西沢清春:「案内しよう。他に何か質問ある?」
西沢清春:作業着のポケットから携帯灰皿を取り出して煙草を放り込む。
弥富セツ:「む。そ、そのような」此方は此方で字面通りに受け取り、やや頬を染めて俯くようにする。「いえ……現状についてはこちらも後ほど聞くとして」
弥富セツ:「特にはありませんが。しかし、自分の顔というものも知られているのですね」
西沢清春:「そりゃあ新聞とか記録映画とかで山程見たからね」
西沢清春:「つーか見たことないんだな……そういうの興味ないクチか」
弥富セツ:「はあ。どうにもその手には疎く」
西沢清春:「ま、ずっと最前線でお忙しくしてらっしゃると自分の活躍を知る機会もないか。英雄様も大変だな」
弥富セツ:「…………」風に飛ばされぬよう仕舞っていた制帽を目深に被り直す。再び緩んだ表情を隠すべく。
西沢清春:「そんじゃあ行くか。ああ、腹が減ってるなら先に厨房寄るけど?」
弥富セツ:「……いえ、問題ないであります」
西沢清春:「了解」
西沢清春:自分も帽子を被り歩き出そうとして、君を振り返る。
弥富セツ:「?」
西沢清春:「ああ、安心してくれていいぜ。普通の船じゃあ人間用の医療設備しかないが、うちの部隊は神人様の扱いに慣れてる」
GM:男の見上げる先で、国旗と並んで艦隊旗が棚引いている。
GM:『大日本帝国海軍聯合艦隊 第二神人戦隊』
西沢清春:「ようこそ、二神戦へ」
西沢清春:「歓迎しますよ。弥富セツ少尉殿」



GM:シーン終了 ロイス取得が可能です
弥富セツ:西沢清春 〇感謝/恥 で取ります
GM:恥ずかしがらなくていいのに



【OP/桑原静電】

桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d5(→ 3)増加 (40 → 43)
GM:シーンプレイヤーは桑原さん。侵蝕は1d5でふれます。
空母『天城』 医務室
GM:蛍光灯の強烈な光に照らされて、君の意識は覚醒する。
GM:潮の香りに混じって薬品の匂いが鼻を突く。
GM:背中には硬い感触。手術台の上に寝かされていたようだ。
桑原静電:「……ふむ」そのにおいを嗅いで。「常世でもなし」
物部猿鏡:「おや、なんとも間の悪……いや、実に目出度い」
物部猿鏡:「おはようございます。桑原静電少尉」
GM:君の隣に立っていたのは、古風な狩衣に身を包んだ優男だった。
GM:さながら平安時代の陰陽師といった格好だが
GM:男に染み付いた薬品の匂いと、手に持った手術刀メスの存在が
GM:かろうじて、この人物が医者や薬師の類であろうことを想像させる。
桑原静電:「おはようございます。そちらは?」
物部猿鏡:「申し遅れました。私は物部猿鏡もののべのさるあきら
物部猿鏡:「この空母『天城』の船医でありますが、それは手慰み程度のものでして」
物部猿鏡:「本来は、"社"より命を受けこの船に相乗りする身であります」
桑原静電:「『天城』……天城と?」
物部猿鏡:「ええ、天城」
物部猿鏡:「ご存知ありませんか?海軍の正規空母です」
物部猿鏡:「大戦末期からの現役ですが、軍事の中心が神人に移り変わって以降、新規空母の建造は滞っておりますので」
物部猿鏡:「こうして、未だ老体に鞭打っている次第。なに、乗ってみれば快適ですのでご安心を」
桑原静電:「いえ、存じ上げております。では、私は、それに身柄を」
物部猿鏡:「ええ、海を漂っておられましたので。保護させていただきました」
桑原静電:「それは……かたじけなく」敬礼をして。「……して、この艦はどちらへ?」
物部猿鏡:「ああ、これは失礼。まずはそこから説明しなければいけませんね」
物部猿鏡:「現在、この艦は北マリアナ諸島、グァム沖に停泊しております」
物部猿鏡:「さる任務で3週間ほど……申し訳有りませんが、詳細については軍規に基づきご説明できませんが」
物部猿鏡:「何事もなければ後数日で完了します。その後で、皆さんを本土までお送りいたしましょう」
桑原静電:「……ふむ。成程、では」
桑原静電:振り返る。「こちらも軍規ゆえ答えられぬと?」
物部猿鏡:「はて?」
桑原静電:「海軍では斯様な寝台で眠るのですか。臥薪の志には敬服いたしまするが」
物部猿鏡:「あ、あぁ~っ、いやはやこれは重ねて失礼を」
物部猿鏡:不自然なほど大げさに驚くポーズをして、笑顔を向ける。
物部猿鏡:「いえいえ、大したことではないのです」
物部猿鏡:「あまりに意識が戻らない故、いっそのこと」
物部猿鏡:指先のメスをくるりと回す「捌いてみようかと思い至った次第」
桑原静電:「……例え魂が失われようとも」
桑原静電:「この身は“皇國生類精機”の……」
物部猿鏡:「神城のご一族には"社"も多大な出資を頂いております。自然、諸々のお手伝いもしております故」
桑原静電:「……」
桑原静電:「……成程?」
物部猿鏡:「啓いてみれば何やらわかるやも……と、浅はかでございました」
物部猿鏡:「どうぞ、平にご容赦を」
桑原静電:「まあ、捌かれてはおらぬのであれば」
桑原静電:「裁けませんか」
物部猿鏡:「はは、何を仰る。神なる者の裁きに理屈など本来不要なもの。とはいえ」
物部猿鏡:「寛大なお心、感謝いたします」
物部猿鏡:恭しく一礼して
物部猿鏡:「ご無礼ついでに、もう暫く検査にお付き合い願えますでしょうか」
桑原静電:「はて。一体全体何を調べるのやら」
物部猿鏡:「なに、すぐに済みますよ。"人"として診る分には、昨今は便利な機械が揃っておりますので」
GM:部屋の隅には、アメリカやドイツ製の精密医療機器が並んでいる。
GM:例え軍であっても、こと医療において、国境は関係ないらしかった。
物部猿鏡:「先程連絡がありました。後から見つかった弥富少尉も先程目を覚まされたとのこと」
物部猿鏡:「お二人の検査が済み次第、師団長閣下のおられる司令室にご案内いたします」
桑原静電:「おお。それは重畳」学生服を素直に脱ぎ始めている。
桑原静電:「二人もここにおわすとは。何よりで」
物部猿鏡:「では、こちらへ」
GM:男はそう君へ促すと、指先で弄んでいた手術刀を消毒液の中へ落とした。



GM:シーン終了!ロイスが取れます!
桑原静電:ちょっとこの人に取るか悩んでもいいですか
桑原静電:こわい……
GM:いいよ!
桑原静電:保留でお願いします~
GM:OK!



【OP/朝霧珂雪】

GM:シーンプレイヤーは朝霧さん。1d5で登場可能
朝霧珂雪:34+1D5
DoubleCross : (34+1D5) → 34+1[1] → 35

GM:また、このシーンの最後で桑原さん、弥富さんと合流できます。
朝霧珂雪:わーい
GM:お二人は登場侵蝕無しで登場できるものとします
桑原静電:やった~
弥富セツ:お得な登場
空母『天城』司令室
管野艦長:「成程。それはとんだ災難でしたな」
GM:司令室のソファに座り、君と相対している男は
GM:この艦隊の司令であり、空母『天城』の艦長、管野だ。
GM:純白の軍服の胸元に飾られた大量の略章は、彼が歴戦の海軍将校であることを表している。
朝霧珂雪:「ええ。菅野閣下にはご厚情賜り恐縮です」
管野艦長:「はは、閣下は止してください」
管野艦長:厳つい顔に蓄えた口髭を撫でながら破顔する。
管野艦長:「階級の上では同格ですし、なにより」
管野艦長:「我が軍に於いて、神人は汎ゆる兵科を超越する象徴たる存在」
管野艦長:「その方に頭を下げられたとあっては、兵たちに陰口を叩かれてしまいます」
朝霧珂雪:「では、菅野艦長殿で」貰った煙草に火をつける。「……まさか二神戦に拾って貰えるとは僥倖でした」
朝霧珂雪:「こちらには、何故?偶然ですかな」
管野艦長:「ええ、我々が横須賀を離れることはめったに無いのですが、今回は任務で……あなた方を発見したのは、全くの偶然、いや」
管野艦長:「まさしく僥倖でしたな。帰って自慢できるというものです」
管野艦長:「まぁ、言って聞かせる子も孫もおりませんので、同期の老いぼれ相手がせいぜいと言ったところですが」
朝霧珂雪:「ははァ、任務で」片目を細める。「機密の、ですか?」
管野艦長:「……ええ、密命です。こればかりは朝霧殿相手とはいえ……」
朝霧珂雪:「いえいえ。まァ、当然でしょうな」元より期待はしていない。
管野艦長:「聞けば休暇の途中とのこと。どうか、我々のことはお気になさらず」
管野艦長:「少々遠出したと思ってごゆるりとお休みください」
朝霧珂雪:「ハハッ! いいのですかな、そんなことを言って」
朝霧珂雪:日本軍の伝統的に、陸海軍の関係性は良好なものとは言えない。
朝霧珂雪:神人である自分たちの扱いに関しては極めて微妙なところで、平たく言えば彼らにとっては頭痛の種だろう。
管野艦長:「海軍の都合に陸軍を巻き込む方が、後々角が立ちましょう」
管野艦長:「上からは小言を言われるでしょうが、何、それも仕事のうちです」
朝霧珂雪:「休みたいのは山々なところですが、それより気になることがありましてね」紫煙を吐き出す。
朝霧珂雪:「『蓬莱丸』を沈めた輩のことです」
管野艦長:「《ワーディング》……ああ失礼、《圏界》を張ったとおっしゃっていましたな」
管野艦長:「あの海域は海軍の勢力圏のはず。敵兵に忍び込まれるとも考えにくいが……」
朝霧珂雪:「まあ、自分も虚仮にされて少々腹が立っているところでして」
朝霧珂雪:「このままでは面子が立ちません」
朝霧珂雪:「何か少しでも分かりさえすれば、すぐにでも出ていって叩いてやろうかと思うのですがね」管野艦長をじっと見つめる。
管野艦長:「お気持ちは重々承知しております。部下が犠牲になったのなら尚更でしょう」
管野艦長:「本国とも連携して調査にあたっています。手がかりがつかめ次第、お知らせしましょう」
管野艦長:その視線に何ら動じた様子もなく、言葉を続ける。
朝霧珂雪:本当に何も心当たりがないのか《真偽感知》してみてもいいですか?
GM:むむむっ
GM:良いですよ!難易度ちょっと高めで……
朝霧珂雪:侵蝕低いんだよな~ RCで振ります
朝霧珂雪:2DX+14
DoubleCross : (2DX10+14) → 9[3,9]+14 → 23

GM:あなたRC14あるやんけ!
朝霧珂雪:あります
GM:じゃあもうわかっちゃいますよ!
GM:男のサングラスの奥の真意を容易に読み取ることは難しい。しかし
GM:僅かな呼吸の感覚、視線の動きなどから
GM:明らかに何かを隠していることはわかる。そしておそらく
GM:それはこの艦隊が受けた密命と密接に関わっているだろう。
朝霧珂雪:こんにゃろ~
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を2増加 (35 → 37)
朝霧珂雪:「……ふむ」
朝霧珂雪:煙を吐き、灰皿で煙草を揉み消す。
朝霧珂雪:「ええ、何卒宜しくお願いしますよ」
管野艦長:「お任せください」表情を変えずに頷く。
朝霧珂雪:「……ああ、そうそう」
朝霧珂雪:「部下の奴が……弥富というのですがね。元々は海軍に入りたかったそうなんですよ」
管野艦長:「ほう、そうなのですか。それは光栄な話だ」
朝霧珂雪:「陸軍所属の癖に、軍艦が大層好きな奴でして。お言葉に甘えるついでに、ひとつお願いといっては何ですが」
朝霧珂雪:「滞在する間、少し艦内を見物させて貰っても?」
管野艦長:「ふむ……」顎髭をさする
朝霧珂雪:「それともやはり、神人にうろつかれては困りますかな」
管野艦長:「……いえ、構わないでしょう。他の神人に謁見できるとなれば兵の士気も上がります」
管野艦長:「とはいえ艦内には危険な兵器を置いている場所も多い。我が隊は新兵器の実験も多数請け負っております故」
管野艦長:「この艦の中では各区画の責任者の指示に従っていただく。神人といえども、そこは承服願います」
朝霧珂雪:「ええ、勿論承知していますよ。有難い限りです。部下も喜ぶでしょう」
管野艦長:「それは何より……ん?」
GM:部屋の隅で控えていた副官が近づいてきて耳打ちする。
管野艦長:「おお、ちょうど今知らせが入りました」
管野艦長:「桑原、弥富両少尉の検査が完了し、こちらに向かっているとのことです」
朝霧珂雪:「おや、そいつは良かった」
管野艦長:「狭い船ですからすぐに……ああ、噂をすれば」
GM:「失礼します。桑原静電閣下、弥富セツ閣下。両名をお連れしました」
GM:下士官の声に続いて、司令室の扉が開く
弥富セツ:入室し、脱帽して二人に敬礼する。
桑原静電:片手に学生服をもったまま、ボタンの空いたシャツ姿で出てくる。
朝霧珂雪:「来たか。二人とも無事で何より」
桑原静電:「……ああ」いそいそと上着を着て、敬礼を返す。「師団長殿も」
弥富セツ:「は。弥富、作戦行動に支障ありません」
朝霧珂雪:「こちらは管野艦長殿だ。御無礼の無いように」
管野艦長:「お二人ともようこそ、天城へ」敬礼して迎える
管野艦長:「それはそうと……」桑原さんを見て
管野艦長:「申し訳ない。物部殿が何か失礼をしたかな」
桑原静電:「ああ、いえ。腑分はされそうになりましたが」
桑原静電:「この通り、存命でありますので」
管野艦長:「……」うんざりした様子で眉間を摘む。
弥富セツ:(ふ、腑分け……?)
朝霧珂雪:「おいおい」喉を鳴らして笑う「そんなことになっていたのか」
桑原静電:「されては居りませんよ」くつと笑い。「化けて出たわけでは」
管野艦長:「後で言って聞かせておきます。とはいえ、"社"は軍とは独立した指揮系統故」
管野艦長:「どこまで私の拳骨が沁みるかはわかりませんが」
朝霧珂雪:「ああ、“社”の。それはまた」愉快そうに「さぞお困りでしょうな」
管野艦長:「全くです。しかし彼らのおかげで無駄に命を散らす兵が減ったのも事実。無碍には扱えません」
桑原静電:「あれの産物に多大なる恩恵を受けておりますから。我ら皇軍は」
管野艦長:「色々言う者はおりますが、それは神人も同様に……」そこでふと気づいたように
管野艦長:「おい、ところであいつはどうした。我が隊の神人は」副長に尋ねる。
管野艦長:「"岩戸括り"はどこで油を売っている」
GM:"岩戸括り"
GM:大日本帝国海軍連合艦隊 第2神人戦隊に所属する神人であり
GM:多くのオーヴァード戦力を抱える日本軍でも珍しい、海戦に特化したオーヴァード。
GM:十年近く前、新兵の頃に朝霧珂雪が薫陶を授けた人物でもあった。
GM:「それが……」副長が言いにくそうに口を開く
GM:「今朝から漁に出ております」
管野艦長:「……漁?」
GM:「随伴する駆逐艦『霞』の飯島艦長殿が本日誕生日ということで」
GM:「好物の蛸を食わせてやると、若手の兵と数人で沖合に」
弥富セツ:「……ははあ……?」
桑原静電:「海軍は自由闊達な組織でありますなあ」
朝霧珂雪:「相も変わらず……」呆れたように
GM:「知らせは飛ばしましたので、もうじき戻るとは思いますが……」
管野艦長:「もう良い……いい加減立場をわきまえろと言っておけ。両方にな」
管野艦長:「申し訳ない。幼い頃からこの艦隊で育った故、どうにも身内気分が抜けず……」
管野艦長:「兵も当人もそれに甘えておる……困ったものです」頭を下げる。
朝霧珂雪:「艦長殿もお困りでしょう。“社”ならともかく、あれ相手なら少々言い聞かせておきましょうか」
管野艦長:「はは、そうして頂けると助かりますな。私の説教ではもう効き目が薄い」
桑原静電:「師団長殿は、ご知己が?」
朝霧珂雪:「昔しごいてやった。少しな」
桑原静電:「少し……」全く疑っている。
朝霧珂雪:実際、全く「少し」の範疇ではなかったのだがすまし顔をしている。
GM:その時、廊下の外からドタドタと大きな音を立てて、誰かが走ってくるのがわかる。
GM:外の兵を捕まえて、何やら大きな声で話している
????:「ちょ……!ちょっとちょっと!!先輩が溺れて死にかけてるって!!え……?」
????:「死んでない?この部屋にいる?……ヤバッ!!?」
桑原静電:「……あれが?」
朝霧珂雪:「……」
管野艦長:「恥ずかしながら……」
弥富セツ:「闊達であらせられますな」
GM:暫くの間、その後に小さく咳払いが聞こえて。
????:「失礼します」扉を開く
浅木直:「"岩戸括り"浅木直。只今帰投しました」
浅木直:「皆さん、ようこそ2神戦へ」
浅木直:もはや手遅れの感がある澄まし顔で、ふてぶてしく挨拶する。
朝霧珂雪:「相変わらずだな、浅木」
朝霧珂雪:「たるんでるんじゃないのか、え?」
浅木直:「先輩!よくぞご無事で!!」
浅木直:「やだなぁ~そんなことないですよぉ」
浅木直:「めちゃくちゃ引き締まってます!この通り!ね!」
浅木直:日に焼けた肌に笑顔を弾けさせて、必死に力こぶを作る。
朝霧珂雪:「その割には、艦長殿に随分ご迷惑をお掛けしているらしいじゃないか」
桑原静電:「これが2神戦の神人……」
弥富セツ:師団長の後ろで黙して敬礼している。
朝霧珂雪:「あたしの監督責任が問われる前に、もう一遍一から根性を叩き直してやろうかね」
桑原静電:「師団長殿が暴れたいだけでは……」
浅木直:「そ、それはぁ~……何卒ご勘弁を頂ければ~……」
浅木直:「ほら、私にも立場がありますし?ねぇ艦長?」
管野艦長:「ああそうだな、ぜひ受けると良い」
管野艦長:「バカは死ななきゃ治らんらしいからな。百片くらい叩き潰されてこい」
浅木直:「鬼!同じ船に鬼が二人も!」
朝霧珂雪:「決まりだな」
朝霧珂雪:猫にするように、雑に浅木の首根っこを引っ掴む。
朝霧珂雪:「それでは艦長殿、暫くの間お世話になります」
浅木直:「あだだ!首!首締まる!」
管野艦長:「ええ、何卒」
朝霧珂雪:「行くぞ、浅木。早速成長具合を見てやる」ずるずると甲板へ引きずっていく。
桑原静電:「ああ……」それを見送る。
桑原静電:「……幾度再生を強いられるか賭けますか」
弥富セツ:敬礼からそっと合掌する姿勢に移る。
管野艦長:「……」朝霧の背を見送って、小さく呟く
管野艦長:「……お手柔らかに願いたいものだな」
管野艦長:その眼光は、色眼鏡の奥で鈍く揺れたように見えた。



GM:シーン終了。ロイスが取得できます。
朝霧珂雪:浅木直 ○懐旧/食傷
桑原静電:保を留するぜ
弥富セツ:こちらも留!
GM:OK!



【Middle1/「旗が立ってりゃ迷うこともなかろうさ」】

GM:ここからは情報収集になります。
GM:シーンプレイヤーは朝霧さん。全員登場可能。
GM:侵蝕はここから1d10となります
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (37 → 43)
弥富セツ:そんな……
桑原静電:そうとは……
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (52 → 56)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (43 → 46)



GM:先に情報から抜いて頂きます。
GM:情報収集では、空母『天城』内の各施設の中から一シーンにつき一箇所を選んで足を運ぶ事ができます。
GM:選んだ施設によって判定可能な情報項目が変わります。
GM:また、施設に設定された情報項目をすべて開くことで、シナリオ中継続するクリア報酬効果を得ることができます。
GM:場所選択→情報収集→ボーナス付与 という流れですね
GM:いける場所はこちら

・司令室(難易度:易) クリア効果:シナリオ中、≪知識:〇〇≫≪情報:〇〇≫技能を使用した判定の達成値+3
・格納庫(難易度:並) クリア効果:シナリオ中、調達判定の達成値を+3
・医務室(難易度:難) クリア効果:シナリオ中、あらゆる「HPを回復する」効果を+5


朝霧珂雪:ほ~
GM:まずはどこに行くか選んでね~
弥富セツ:ふーむ
朝霧珂雪:やっぱり見た感じ司令室から?
桑原静電:サポートモードの力があればどこでも行ける気もしなくもないけど
桑原静電:でも司令室の修正は美味しい
弥富セツ:質問です
GM:はいはい
弥富セツ:従者を作成した場合、本体もその手番内での情報収集は行えるでしょうか
弥富セツ:それとサポートモードがこの判定で使えるかどうかも
GM:行えることとします。
GM:サポートモードもOK
桑原静電:やったね
弥富セツ:やった~!
GM:というのも、この後説明する予定でしたが
GM:各部屋情報項目が4つあるんですね
GM:3つ開けると最後の項目に挑戦できます
朝霧珂雪:従者で丁度ってことなんだ
桑原静電:なるほどね 2体作れってことか……
弥富セツ:あーでもそれだと
弥富セツ:サポートモード使った従者は情報収集判定できないのかな
弥富セツ:行動済みになっちゃうから
弥富セツ:事前に2体作れるなら問題ないけど
GM:あそっか……
朝霧珂雪:血の絆と声なき者どもあるから行けるんじゃない?
GM:まとめて作っていいよ
弥富セツ:ありがと~♡
朝霧珂雪:やさしいGM 好き
GM:よせやい
GM:さあどこに行くのか決めな!
桑原静電:司令室行ってみる?
GM:迷った時は難易度順に行くのが安全だって知らないおじさんが言ってたよ
桑原静電:行ってみるってか 行ってないけど ここだから
朝霧珂雪:まあどうせ全部行くならそうですよね
朝霧珂雪:いこいこ 知らないおじさんが言ってたし
弥富セツ:特に奇を衒う必要もなさそう
GM:では司令室の情報項目を開示します。

情報項目:司令室 
クリア効果:シナリオ中、≪知識:〇〇≫≪情報:〇〇≫技能を使用した判定の達成値+3
・『日本軍のオーヴァード運用』≪情報:軍事≫ 難易度5
・『管野艦長』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫難易度6
・『大日本帝国海軍①』≪情報:軍事≫ 難易度6
  └・『大日本帝国海軍②』≪情報:軍事≫ 難易度9 (他の3項目達成で判定可能)


GM:『大日本帝国海軍②』は他の3つをあけることで判定できます
弥富セツ:では情報収集前に
弥富セツ:《赤色の従者》《血の絆》を二回ずつ使用し、シナリオ中持続する従者を二体作成します
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を16増加 (56 → 72)
桑原静電:侵蝕ヤバ……
GM:怖い……
朝霧珂雪:ひえ~
弥富セツ:そして従者の片方に《サポートモード》を使用させ、同エンゲージ……エンゲージ? の味方の行為判定の達成値を+4!
朝霧珂雪:最強
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を2増加 (72 → 74)
桑原静電:たすかる
弥富セツ:ゼエハア
GM:絶対に強い
朝霧珂雪:私が一番固定値高そうなので②が空くのを待とうかな
桑原静電:海軍1でも狙おうかな 問題はダイスが1個なこと
桑原静電:1dx+7>=6
DoubleCross : (1DX10+7>=6) → 10[10]+9[9]+7 → 26 → 成功

GM:ヤッバ
弥富セツ:つよい
桑原静電:なんか……めっちゃわかりました
朝霧珂雪:なにごと?
桑原静電:海軍の密偵だったかもしれない
GM:ダブルクロスじゃん
弥富セツ:えーと じゃあ従者が『日本軍のオーヴァード運用』を
従者A:4dx+4>=5
DoubleCross : (4DX10+4>=5) → 10[4,8,10,10]+7[1,7]+4 → 21 → 成功

桑原静電:つよい
朝霧珂雪:なにごと?
GM:どうしたの君たち
桑原静電:従者が運用してるかもしれん 日本軍のオーヴァード
弥富セツ:そして本体が『管野艦長』を。情報:軍事でコネ傭兵使用、従者使役中のペナルティでダイス-3で
弥富セツ:2dx+5>=6
DoubleCross : (2DX10+5>=6) → 8[3,8]+5 → 13 → 成功

弥富セツ:セーフ
朝霧珂雪:優秀すぎる
GM:良い部下をもちましたね
朝霧珂雪:コネ使用して大日本帝国海軍②を振ります
朝霧珂雪:4DX+4+4>=9
DoubleCross : (4DX10+8>=9) → 8[1,3,4,8]+8 → 16 → 成功

GM:危なげなく!
GM:ではすべての項目が抜けましたので、次回のシーン以降
GM:≪知識:〇〇≫≪情報:〇〇≫技能を使用した判定の達成値+3されます。
朝霧珂雪:やった~
桑原静電:やった~
GM:これでどんな情報もイチコロよ
弥富セツ:無敵になってしまう
GM:それでは順番に情報を貼っていきます。

『日本のオーヴァード運用』≪情報:軍事≫ 難易度5
日本の戦闘ドクトリンは徹底したオーヴァード決戦主義と言える。
組織によって差異はあるが、貴重なオーヴァードを大多数の非オーヴァード人員が全面に渡ってサポートする編成は全軍に共通する。
陸軍では2~5名のオーヴァードを中核として師団を編成、現在は第一~第五師団まで存在し、対外戦争の最前線に投入されている。
一方、海軍及び空軍は保有するオーヴァードが比較的少なく、その格差が軍内部での発言力として現れている。


『管野艦長』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫難易度6
二神戦の司令官。43歳、男性。階級は中将。
大戦時のエースパイロットであり、現在は空母『天城』の艦長も務める。
口数少なく泰然自若とした印象だが洒落を解する人物で、ふとしたところで若い頃の破天荒さを覗かせる。


『大日本帝国海軍①:大日本帝国海軍戦史』≪情報:軍事≫ 難易度6
1943年、太平洋戦争における日米の勢力は見かけ上拮抗していたが、国力の限界が見えていた日本に対して
アメリカを初めとする連合軍は潤沢な人員、物資に新兵器の配備等、質と量の両面で日本を遥かに上回っており、趨勢は既に決しつつあった。
しかし、1943年末に日本がオーヴァードを戦線に投入したことで、戦況は日本側に大きく好転する。
通常兵器を消耗しきっていた日本は結果的に世界に先駆けてオーヴァードを中心に据えた軍隊運用を導入し、多大な戦果を上げた。
日本は連合軍の攻勢に対して重要拠点を水際で守り抜き、1944年、マリアナ沖海戦に勝利したことで絶対防衛圏を維持したまま停戦に漕ぎ着ける。
連合軍の圧倒的物量を《ワーディング》で一蹴するオーヴァードの活躍は、その後の日本の神人信仰とアメリカのオーヴァード排斥運動に少なからず影響を与えたとされる。
終戦後、再編された日本軍ではオーヴァード戦力の大半が陸軍の管轄となり、海軍及び新設された空軍に所属するオーヴァードはごく僅かとなった。
これは第一に単独飛行能力や潜航、航行能力を有するオーヴァードが希少であるため、保有するオーヴァードの能力を十全に発揮できる陸戦での集中運用が求められたこと、
第二に太平洋方面の占領地では融和的な政策が採られ、大陸方面の戦線に注力する方針となったため、陸軍の戦力増強が急務とされたことが理由として挙げられるが、
結果として神人部隊運用のノウハウが陸軍に偏って蓄積されることとなり、20年経った現在でもこの力関係は変わっていない。
このような経緯から海軍内部、特に上級将校の間では陸軍に対する反感を持つ者も少なくない。
さらにはオーヴァードに対する感情も複雑なものがあり、神人部隊に所属し身近で接している兵とそれ以外、大戦時からの古参と新兵の間では温度差がある。


『大日本帝国海軍②:海軍の神人部隊』≪情報:軍事≫ 難易度9
海軍では神人部隊を水雷戦隊、航空戦隊等の従来の戦闘集団に倣って神人戦隊と呼称する。
オーヴァードは平時は特務士官の階級を与えられているが、海上においては軍人ではなく艦隊の象徴、決戦戦力として扱われ、軍艦と同等の権威を持つ。
そのため神人戦隊に旗艦は存在せず、艦隊所属のオーヴァードが旗艦相当官(旗官と略される)を拝命する。
現在、帝国海軍には3人のオーヴァードが在籍しており、日本各地の鎮守府に一人ずつ配備されている。

室蘭鎮守府:北海道以北、オホーツク海担当。ソ連の南下を幾度も阻止し、"バルチック艦隊"との交戦も経験している精鋭部隊。旗官は"クトゥネシㇼカ" "Русалка(ルサールカ)" 虎杖雪枝。
呉鎮守府:日本海、東シナ海担当。大東亜戦争における輸送、補給、通商破壊を一手に担う。旗官は"海乱鬼" "鲨鱼龙(ジャオロン)" 宗像辰一郎。
横須賀鎮守府:太平洋担当。艦隊規模としては最も大きく、東南アジア諸国及びアメリカへの抑止力。比較的実戦が少ないことから新兵器の試験訓練部隊も兼ねる。旗官は"岩戸括り" Loreley(ローレライ)" 浅木直。
他に佐世保、舞鶴、大湊に艦隊が配備されているが、予備戦力でありオーヴァードは在籍していない。


GM:以上となります。
空母『天城』司令室
浅木直:「ぐぇ~もう無理~、10回ぐらい死んだ~……」
浅木直:一歩も動けないという様子でソファの上に伸びている
朝霧珂雪:「たるんでるね、浅木」
朝霧珂雪:息一つ切らさず佇んでいる。「10年前の方がまだ動けてたよ」
浅木直:「先輩が厳しすぎるんですよぉ~」
桑原静電:「自分は五度と読みましたが。弥富少尉は?」
弥富セツ:「……二十は行くと思っていたのでありますが」
桑原静電:「どちらも外したな」
弥富セツ:「しかし半分とは。手心かはたまた……」
桑原静電:「倍とは、あるいは師団長殿は……」
GM:司令室の住人は、君たちと浅木以外は出払っている。
GM:テーブルには浅木が張り切って煎れた緑茶が並んでいるが、一口飲んだだけで抹茶と錯覚する渋さだった。
朝霧珂雪:「横須賀の方は平和と聞いちゃあいたが、それにしたって緩みすぎだ」
浅木直:「そんなことないですよぉ~!海じゃ刀を振る機会がないだけです!」
浅木直:「たしかに最近は戦闘も少なくてのんびりしてましたけどぉ……」
朝霧珂雪:「……ま、魚と陸でやり合っても詮無いことかね」
朝霧珂雪:「その分泳ぎは上手くなってんだろうね?」
浅木直:「それはもちろん!」
浅木直:「先輩も久々に泳ぎます?グァムの海は綺麗ですよ~!」
浅木直:「一時期観光地化の話も持ち上がってただけありますね」
浅木直:「軍の重要拠点なんで、その度にポシャってますけど……」
朝霧珂雪:「生憎と今は気分じゃないね」
浅木直:表情には数少ないマウントを取る機会を失った落胆がありありと表れている
浅木直:「えー、残念」
朝霧珂雪:「まァ、海戦およぎが上手くなってるならそれでいい」
桑原静電:「ああ、大宮島ですか、此処は」
弥富セツ:「……"岩戸括り"殿のご威名は、 この若輩の耳にも度々届いていたであります」
弥富セツ:「どのような益荒男かと思い巡らしておりましたが。閣下の愛弟子であらせられたとは」
弥富セツ:濃すぎる茶を特に気にもせず啜って。
浅木直:「えぇ~照れちゃうなぁ~!」たはーっというポーズ
朝霧珂雪:「馬鹿弟子の間違いだろ」
桑原静電:「いえ、師団長殿の指導を受けてもその振舞いとは」
桑原静電:「大物かと」
弥富セツ:「うむ。まさしく」
朝霧珂雪:「それを莫迦って言うんだよ、全く……」
浅木直:「いえいえ!私なんて、陸で使い物にならないからここにいるだけの弱兵ですよ」言葉通りに褒められたと受け取って
浅木直:「朝霧先輩の下で立派に戦っているお二人の方がずっとすごいです!」
桑原静電:「絞られておりますとも」と笑って。
弥富セツ:「む、む」もじもじとする。「恐縮であります」
浅木直:「海戦にしたって、他国にはもっと……」そこで、一瞬顔を曇らせて
浅木直:「ああ、そういえば」
浅木直:「イタリアの"デリージュ"は討たれたのでしたね。惜しい方を亡くしました」
朝霧珂雪:「もうこっちまで情報が入ってるのかい」
朝霧珂雪:「全くだ。あたしが斬ってみたかったってのに」
浅木直:「はい、元同盟国のよしみといいますか、彼とは何度か演習を共に行いましたから」
浅木直:「日本とイタリアでは地政学的な利害関係も有りませんし、敵の敵は、というやつですね」
弥富セツ:「共に演習というと、洋上でありますか?」
浅木直:「ええ……聞けば彼が討たれたのは内陸だったとか。残念なことです。」
浅木直:「海戦であれば彼はほぼ無敵と言っていい。アイギスとやらに遅れを取ることもなかったでしょう」
弥富セツ:「ふうむ……」
朝霧珂雪:「奴の水芸と合わせれば、お前もある程度陸でも活躍できたかもね」
浅木直:「い、いやぁ~私はこっちが性に合ってますので……」
桑原静電:「去ねた者を語っても詮無いのでは」
桑原静電:「”六十握”に加わるでもなし……」
浅木直:「おや、桑原さんは故人のお話は嫌いですか?」
浅木直:「確かに頻繁にするものでは有りませんが、たまには良いものですよ」
浅木直:「その人が生きた昔を偲ぶというのは、故人にとっても私達にとっても大切なことです」
浅木直:「そうすることで、自分の今いる場所が見えてくることもありますから」
桑原静電:「否。生者により興が乗るだけです」
桑原静電:「英華秀霊のことを況や軽く見ましょうか」
浅木直:「あはは……まぁそういう考えもあるでしょうか……」
浅木直:割りかし簡単に気圧されてしまう。
朝霧珂雪:「こいつらはこういうもんなのさ、浅木」
朝霧珂雪:「『生まれながらの』帝国軍人なんだよ。文字通りね」
浅木直:「生まれながらの……先輩、それはもしかして……」
朝霧珂雪:二人に視線を向ける。
浅木直:「弥富さんも?」
浅木直:「陸軍では既に実用段階とは聞いていましたけど……」
弥富セツ:「如何にも──とは言え」
弥富セツ:「未だ、桑原殿ほどらしくはなれませぬが」
桑原静電:「兵士というよりは、斯様な兵科とでも言うべきかと」
桑原静電:「或いは、そちらの旗の在り様に近いのかもしれませんが」
浅木直:「……軍人らしさ、というものは」
浅木直:「戦場に立った時に発揮できればそれで良いものだと私は思いますよ」
弥富セツ:「ほう?」
浅木直:「ま、まぁ、よくよく自覚を持てって怒られる私が言うのも説得力がないですけど」
朝霧珂雪:「お前はどうなんだい、浅木」
朝霧珂雪:後輩を見つめる。
朝霧珂雪:「戦場に立って、戦えているのかい。軍人として」
弥富セツ:「……自分も、死者よりは生者に気の向くたちではありますが」
弥富セツ:「浅木殿の挙げた首級となれば、些か気を引かれるものであります」
桑原静電:「ふむ。勲の話は歓心を引くところ」
浅木直:「あったりまえです!」ドンと胸を叩く
朝霧珂雪:「……そうかい」僅かに口元を緩める。
朝霧珂雪:「どうにもお前は、昔から漁でもしていたほうが似合う性質に見えたからね」
浅木直:「もぉ~、やめてくださいよ!後輩の前なんだからカッコつけさせてください!」若年の二人を指して
浅木直:「私はこの艦隊の、この国の征く航路を啓く"旗"」
浅木直:「向いているかはわからないけど、その誇りだけは無くしたことは有りません」
浅木直:「だって、誰にでもできることじゃありませんから」
浅木直:「まだまだ背負えますよ。敵も味方も」
浅木直:「それが、"岩戸括り"の力の源ですから」
朝霧珂雪:「しばらく見ないうちに、いっぱしの口が利けるようになったじゃないか」
朝霧珂雪:「なら、精々頑張るんだね」
浅木直:「はい!がんばります!」
浅木直:両の拳をぐっと握って
浅木直:「ですから、武勲の話はまた今度」
浅木直:「お酒が入った時にでも如何でしょう」
浅木直:桑原さんと弥富さんを見て
浅木直:「お二人はもう飲めます?」
弥富セツ:「……む、む……?」
桑原静電:「自分は問題なく。しかし弥冨少尉は……」
弥富セツ:師団長を見る。「……如何なのでしょう、閣下」
朝霧珂雪:「さてね。まさか神人が未成年飲酒でとっ捕まりはしないだろうが」
桑原静電:「捕らえる檻がないでしょうな」
朝霧珂雪:「今、いくつになる?弥富」
弥富セツ:「は。十五であります」
浅木直:「ああ、それじゃあいけませんね。艦隊のオジサンたちが勧めてきてもちゃんと断ってくださいよ?」
朝霧珂雪:「何だい、なら平気だろ」
浅木直:「えぇ?良いんですか!?」
朝霧珂雪:「あたしは十二の時分で飲んでたよ」
弥富セツ:「なんだ。であれば構わんでありますね」ほっとしたように。
浅木直:「先輩と一緒にしないでください!誰もが戦国時代の倫理観で生きてるわけじゃないんです!」
桑原静電:「戦国……」苦笑を漏らす。
桑原静電:「戦国とは……」
浅木直:「だめです!ダメダメ!若いうちにアルコールに溺れると碌な大人になりませんよ!!」
桑原静電:「然もありなん」
朝霧珂雪:「遠回しにあたしを非難してないか?浅木」
弥富セツ:「問題ありません」
弥富セツ:「自分は師団長閣下を心底より尊敬申し上げているであります」
浅木直:「先輩が許しても私が許しません!!良いじゃないですか。五年なんてすぐです」朝霧を無視して
浅木直:「先の楽しみができたと思いましょう。私も」
浅木直:「そういった約束があった方が、またお会いする希望が持てるというものです」
桑原静電:「お互いの軒昂を祈りましょうか」
桑原静電:「その姿で見えたいものですから。次も」
浅木直:「はい。どうかそれまで壮健で」
弥富セツ:「うぬぬ……必ずや」
朝霧珂雪:「まあ、そうさね。旗が立ってりゃ迷うこともなかろうさ」
朝霧珂雪:「自分から言い出したんだ。それまで倒れるんじゃないよ」
浅木直:「ふふ、はい。仮に溺れてもこうして引き上げることもできますもんね。せ~んぱいっ」得意げに
朝霧珂雪:「一言余計だ」額をはじく。
浅木直:「あいたーっ!?」
浅木直:「首!首グワッていった今!!」
桑原静電:「十一度」
桑原静電:「弥冨少尉が勝ちそうですかね」



GM:シーン終了。ロイス取得。アイテム購入を行えます。
朝霧珂雪:ロイス保留で……うーん メイド服
朝霧珂雪:2DX+2>=20
DoubleCross : (2DX10+2>=20) → 5[4,5]+2 → 7 → 失敗

朝霧珂雪:以上!
桑原静電:-浅木直/約定:○/好奇心
弥富セツ:浅木直 〇好感/不満
桑原静電:自動巡回ソフトかっとこうかな ファンブル怖い
桑原静電:1DX>=5
DoubleCross : (1DX10>=5) → 2[2] → 2 → 失敗

桑原静電:すん……
GM:これが普通なんだよ。なんだよさっきの情報判定はよ
弥富セツ:じゃあこちらで確保しましょう
従者A:自動巡回ソフトを狙います
従者A:4dx>=5
DoubleCross : (4DX10>=5) → 5[2,2,2,5] → 5 → 成功

従者A:どうぞ桑原殿
桑原静電:かたじけない!
弥富セツ:あと何だろうな さすがにメイド服は無理そうだし
弥富セツ:普通に応急手当でも買っておきましょうか
従者B:ということで応急手当キットを
従者B:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 10[3,5,6,10]+10[10]+10[10]+6[6] → 36 → 成功

従者B:??????
従者B:か、買えました……
弥富セツ:以上です
GM:実は本体だったんじゃないの?正体見たりって感じだな!!
朝霧珂雪:メイド服買えたじゃん
弥富セツ:本体はダイスペナで判定もできないってワケ
桑原静電:狂ってる……
GM:なにはともあれ終了!



【Middle2/「軍艦見物を続けるとしよう」】

GM:引き続き情報収集、シーンプレイヤーは弥富さん。全員登場可能です。
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (46 → 49)
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (74 → 75)
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1D10(→ 8)増加 (43 → 51)



GM:改めて場所を選んで頂きます。

・司令室(難易度:易) クリア効果:シナリオ中、≪知識:〇〇≫≪情報:〇〇≫技能を使用した判定の達成値+3 ★クリア済
・格納庫(難易度:並) クリア効果:シナリオ中、調達判定の達成値を+3
・医務室(難易度:難) クリア効果:シナリオ中、あらゆる「HPを回復する」効果を+5


弥富セツ:格納庫で良いでありましょうか
朝霧珂雪:ですかね
桑原静電:行きましょ
GM:では格納庫の項目を開示します

情報項目:格納庫
クリア効果:シナリオ中、調達判定の達成値+3
・『大日本帝国海軍聯合艦隊 第二神人戦隊』 ≪情報:軍事≫ 難易度7
・『西沢清春』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫》難易度8
・『"岩戸括り"浅木 直』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫ 難易度9
  └・『"社"』≪知識:レネゲイド≫≪情報:軍事≫ 難易度12(他の三項目を達成で判定可能)


GM:各々挑戦せよ!
従者A:何はともあれ《サポートモード》
従者A:みんなの達成値+4!
GM:強すぎ
GM:クリア効果の+3もあるんだぞ
桑原静電:つまり正味+7というわけね……
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を2増加 (75 → 77)
朝霧珂雪:浅木さん行こうかな 別に何とも思ってないけど
GM:ほんとぉ~?
朝霧珂雪:4DX+4+4+3 軍事 コネ使用
DoubleCross : (4DX10+11) → 9[6,8,9,9]+11 → 20

GM:いっぱい知られちゃった
桑原静電:二神戦いきますね
桑原静電:噂話で行きます 技能ないけどダイス多いので
桑原静電:2dx+7>=7
DoubleCross : (2DX10+7>=7) → 5[2,5]+7 → 12 → 成功

GM:やるじゃん
弥富セツ:うーんと先に本体がやった方がいいか
弥富セツ:西沢清春を
弥富セツ:2dx+8>=8
DoubleCross : (2DX10+8>=8) → 4[1,4]+8 → 12 → 成功

GM:固定値でクリアしてるんだわ
GM:3つ空いたので"社"について調べられます
従者B:では小生が……
朝霧珂雪:喋った!!
GM:従者くんそんなキャラなの
従者B:4dx+7>=12
DoubleCross : (4DX10+7>=12) → 8[3,6,6,8]+7 → 15 → 成功

GM:優秀ね
従者B:遺漏なく
GM:それでは順に開示していきます

『大日本帝国海軍聯合艦隊 第二神人戦隊』 ≪情報:軍事≫ 難易度7
横須賀鎮守府に配備されている海軍所属の神人部隊。通称、二神戦。
海上戦闘に特化したオーヴァードである"岩戸括り"浅木直特務大尉を、多数の空母、駆逐艦からなる艦隊が支援する。
太平洋戦争を生き延びた空母機動部隊を原型として発足しており、当時からの古参兵が多く在籍している。
過去にはインドネシア内乱やマラヤ危機に介入していたが、現在交戦中の勢力はいない。
担当海域の情勢が比較的安定していることから、新兵器の実験や教導を請け負うことも多い。


『西沢清春』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫難易度8
二神戦所属の戦闘機パイロット。階級は一飛曹。
背が高く精悍な顔つきの美男子。ぶっきらぼうで斜に構えた皮肉屋だが面倒見は良い。
太平洋戦争の撃墜王を父に持ち、自身も卓越した操縦センスを発揮するが、
オーヴァード全盛の現代では飛行機乗りの役割は輸送や偵察、撤退支援といった裏方であり、不満を募らせている
乗機は日本の最新鋭ジェット戦闘機『雷花』。他に実験機のテストパイロットも務める。


『"岩戸括り"浅木 直』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫ 難易度9
25歳、女性。
大日本帝国海軍特務大尉 第二神人戦隊旗官。
《ワーディング》を使わずとも単騎で戦艦に匹敵する制圧力、空母に匹敵する展開力を持つと言われている海戦の申し子。
アメリカ側からは畏怖を込めて"Loreley"のコードで呼称される。
“プロホロフカの惨劇”とほぼ同時期に発生したレネゲイド災害で故郷の『浅葱島』を失い、家族と親交のあった海軍士官に引き取られ養育された。
快活で人懐っこく堅苦しいことが苦手。階級、所属を問わず誰とでも別け隔てなく接するため、初見では彼女が神人だと気付かない者も多い。
年少の頃より艦隊と寝食を共にしてきたせいか古参の兵からは親目線で見られており、神人としての威厳が備わらないことを密かに気にしている。


『"社"』≪知識:レネゲイド≫≪情報:軍事≫ 難易度12
日本のレネゲイド研究、技術開発を統括する特務機関。
土着の信仰に基づいた呪術的アプローチを取り入れ、他国では見られない先進技術を数多く保有する。
小型の武装などにレネゲイドを定着させる“付喪神”、神霊級レネゲイドビーイングを利用した戦略兵器“荒御魂”は、いずれも"社"が主導した計画。
"荒御魂"計画は実証段階に入っていたが、一体製造する為に莫大な費用が必要なことから、試作八号『タケミカヅチ』がアイギスに撃破されて以降は開発が停滞している。
ただしタケミカヅチ以外にも既に製造ラインに乗っていた他の荒御魂シリーズは存在しており、稼働実験が秘密裏に進められているという。


GM:以上となります。
空母『天城』 格納庫
GM:天城の飛行甲板の真下には広大な格納庫が存在する。
GM:多くの整備兵が作業着姿で行き来し
GM:整備中の飛行機やその部品が所狭しと並べられていた。
西沢清春:「ども、皆さんお揃いで」やる気のない敬礼。
西沢清春:「神人サマが揃ってこんなとこまで、何か珍しいもんでも有りました?」
西沢清春:乗機の下から這い出てきた男は、油まみれの手袋を脱いで煙草に火を付ける。
弥富セツ:「は。失礼するであります」敬礼を返して
弥富セツ:「珍しいと言えば、この船の全てが珍しく」
桑原静電:「軍艦というものは、我々はお目にかかりませんからね」
弥富セツ:「艦長閣下のご厚意にて、こうしてあちこち拝見して回っている次第であります」
朝霧珂雪:煙草をふかしながら、活気のある格納庫の様子を眺めている。
朝霧珂雪:「良かったなァ、弥富」
西沢清春:「へぇ、あのオヤジ殿がねぇ……」
西沢清春:「まぁ、興味があるんなら好きに見てってくださいよ。兵の連中も喜ぶでしょ」
弥富セツ:「格納庫には西沢一飛曹が居るので何でも聞いてよい、とも」
西沢清春:「げ、あのオッサン面倒押し付けやがったな……」
西沢清春:「良いっすけど、大したことは教えられねぇよ?」
西沢清春:「こちとらしがない飛行機乗りなんで」
弥富セツ:「ええ。御立場はありましょう」
朝霧珂雪:(……軍人にしては、神人に対して畏怖も敬意も感じられんな)横目で西沢を見る。
朝霧珂雪:(まあ、近くに居るのがあの浅木では無理もないか)
西沢清春:「あんたら、浅木特務にはもう会ってるんでしたね」
弥富セツ:「はい。つい先ほどお茶を頂いたであります」
西沢清春:「は、そりゃ災難だったな。あの人雑だから、いつまで経っても上手くなんねぇんだよな」
西沢清春:口は悪いが、君たちに向けるものとは別種の親しみが言葉の端から感じられる。
桑原静電:「ああ、それで……」
弥富セツ:「いえ。稀に戦地で出くわす白湯の如き代物よりは余程美味でありました」
弥富セツ:茶に限らず、口に入れるものは味が濃い方が好みだ。年齢によるものかもしれないが。
朝霧珂雪:「ここではどんな様子なんだい、浅木は」
西沢清春:「見たまんまっすよ。よくあれで十年以上軍人やってますよね」
西沢清春:「精密機械とかすぐ壊すし、後ろに乗せるとうるせーしヒヤヒヤするしで……」
西沢清春:自身の乗機をポンポンと叩く
朝霧珂雪:「ハ。それは同感だな」面白そうに口角を上げる。
GM:日本軍の最新の戦闘機は殆どが複座式だ
GM:戦闘機の役割は究極的にいえば兵器の高速輸送であり
GM:過去には爆弾、平時の戦闘であればミサイル
GM:そして当然、決戦であれば神人ということになる。
西沢清春:「オヤジ殿も浅木特務には甘いからなぁ」
西沢清春:「ま、娘同然に育ててきたから当然っちゃ当然だけど」
朝霧珂雪:「そうかい」神人として十年も戦場にいれば擦り切れているものと思っていたが。
朝霧珂雪:過日からまるで変らない彼女の様子にどこか眩しいようなものを感じながら、紫煙を吐き出す。
弥富セツ:「ふむ? しかし」小首を傾げて。「浅木殿は、“生まれつき”ではないのでありますよね」
弥富セツ:「でありながら、幼少の砌よりこの艦隊に?」
西沢清春:「生まれつき?あー……どうなんだろうな……?」
西沢清春:「あの人の故郷、浅葱島っていうんだけど」
西沢清春:「大戦が終わる頃に無くなったらしくてな。それを艦長が引き取ったんだとか」
桑原静電:「島が……」
弥富セツ:「無くなった」
朝霧珂雪:「レネゲイド関連の災害だとは聞いてるね」
西沢清春:「そうっすね。詳しいことはわかんないすけど、あの頃は似たような事件が世界中であったらしいし」
西沢清春:「で、その後すぐに神人ってことがわかって軍の管理下に入ったから」
西沢清春:「生まれつきかどうかはわかんないっすね。本人に聞くのも悪いし」
弥富セツ:「ははあ。そのような次第とは」
西沢清春:「ま、過去どうあれ今はあんなですから、良かったんじゃないすか。差し引きで見れば」
西沢清春:「そういうアンタは?」
弥富セツ:「む?」
西沢清春:「いや、そこまでキマってるのは今時珍しいからさ、軍人になる前はどんなだったのかなって」
西沢清春:「愚考した次第でありますよ、少尉殿」おどけた様子で言う
弥富セツ:「は。恐縮であります」はにかむ風に笑って。「と言っても」
弥富セツ:「自分の存在は、正しく先達の方々の刻苦精励の御蔭であります」
西沢清春:「先達ねぇ……」
弥富セツ:「その学識によって人造神人が齎され、その指導によって育てられたのですから、己の修練などは介在せぬも同然のものです」
西沢清春:「……人造?」
西沢清春:「いや、陸軍でそういう計画やってるのは話には聞いてたけど……アンタが?」
弥富セツ:「は。左様であります」
西沢清春:「……」
朝霧珂雪:「お前は今時珍しいと言ったが、それは逆だ。一飛曹」
朝霧珂雪:「今時弥富や桑原のような者は、珍しくもない」
桑原静電:「そういうことです」
朝霧珂雪:「我々は戦争をしているのだからな」
朝霧珂雪:「横須賀がいくら平和だからといって、忘れたわけではあるまい?」
西沢清春:「……わかってますよ。ウチだって戦争をしてることに変わりはない」
西沢清春:「けど……そうですか」
西沢清春:「生まれつきそのために作られた者なら、いくらでも戦場に立たせていい」
西沢清春:「そう考えてるってことなんすね、アンタら陸軍は」
西沢清春:「流石、神人の扱いに関しちゃ右に出るものなしってわけだ」
桑原静電:「元からそうでないものがいくらでも立つほうがいいのですか、海軍は」
西沢清春:「……どっちがいいかって話をしてるわけじゃないっすよ」
西沢清春:「選ぶ権利と、報われる権利はないとおかしいって話です」
桑原静電:「ほう?」
西沢清春:「歴代の日本の神人の中で、畳の上で死んだ人がどんだけいるか知ってますか?」
弥富セツ:「……はて?」
桑原静電:「生まれてから二十年ですからなあ」
西沢清春:「ゼロっすよ。まぁ母数が少ないのは確かにありますけど」
西沢清春:「現状、神人を退役させる余裕なんてどこの国にもないすからね」
朝霧珂雪:「何だ、よく分かっているじゃないか」
弥富セツ:「おお。それは良かった」胸の前で両手を合わせて。
西沢清春:「……アンタらは、やってられねぇとは思わないんすか」
西沢清春:「自分らだけが朝から晩まで戦って、他の奴らは後ろでぬくぬく暮らしてるってのに」
朝霧珂雪:「選ぶ権利などあるものか。神人は日の本を護る鎮守の礎となるものだ」
朝霧珂雪:「それが神になるということだ。報酬ならば十分に与えられている」
朝霧珂雪:日本におけるオーヴァードの扱いは、他国に比べて格段に良好なものと言える。『神人』の名は伊達ではないということだ。
西沢清春:「……」
弥富セツ:「『畳の上にて死ぬことは、武士の為すべき道ならず』」
弥富セツ:「正しくそう為さしめた先達に、我が身も続くのみであります」
朝霧珂雪:「それとも貴様ら兵隊だけで、この国の民と領土を守れるというなら、話は違うがな」
西沢清春:「……おっしゃる通り、俺らだけじゃ無理っすよ」舌打ちしながら返す。
桑原静電:「西沢一飛曹は、斯様に思召しを?」
桑原静電:「やっていられない、と」
西沢清春:「やってられないなんて考える権利もねえ、人乗せて運ぶだけなら兵学校のペーペーでも事足りらぁ」
西沢清春:「……もういいです。いうだけ無駄なのはわかったすから。ご無礼を申しました」気持ちのこもっていない頭を下げる。
西沢清春:「けど、そうすね……」格納庫の一角、シャッターに閉ざされた先を見る。
西沢清春:「本物の神がいれば、神様みたいな人間なんてお役御免になるかも知んないすけど」
桑原静電:「本物……ですか」
桑原静電:「”社”の産物がそうだと?」
朝霧珂雪:「神か」嘲るように笑う。「それなら先日も一柱、墜ちたらしいがな」
西沢清春:「……」苦虫を噛み潰すような顔でタバコを吹かす。
西沢清春:「信心が足りなかったんじゃねえすかね」
西沢清春:「……ウチなら、もっと上手く扱えますよ」
朝霧珂雪:「ほう」片眉を上げる。
朝霧珂雪:煙草をはじき、靴底で揉み消す。
朝霧珂雪:「邪魔したね。興味深い話だったよ」
西沢清春:「そりゃどーも」
朝霧珂雪:「行くぞ。弥富、桑原」
弥富セツ:「あっ。了解いたしました」
弥富セツ:ぺこりと頭を下げる。「お話面白く拝聴したであります。また伺わせていただければ!」
桑原静電:「は」
朝霧珂雪:二人を引き連れ、格納庫を後にする。
朝霧珂雪:「何か隠してるね、こいつは」
桑原静電:「はあ。我らに海軍が隠すなど常でありましょう。しかし」
桑原静電:「妙な匂いですこと」
朝霧珂雪:「艦長の態度も妙だった。例の任務に関することか……」
朝霧珂雪:「そもそも、あたしらが難破した付近に偶然『天城』がいるなんてこと、あり得るかね」
弥富セツ:「二神戦は実験部隊のような働きもするとのこと。あの仕切りの奥にあったものがそうなのでしょうか」
弥富セツ:「……まさか仮にも友軍の船に狼藉は働かぬと思いたいでありますが」
朝霧珂雪:「事と次第によっちゃあ……」
朝霧珂雪:瞑目する。目蓋の裏に深く刻まれているのは、巨大な角と波に呑まれる速鳥郁彦の姿。
桑原静電:「……仮にも友軍の船に狼藉は働かぬと思いたいですがね」
桑原静電:師団長殿に向けて。
朝霧珂雪:「……ま、とにかくもう少し探りを入れてみるかね」
朝霧珂雪:「軍艦見物を続けるとしよう」

---

西沢清春:離れていく三人の背を見送りながら、煙草の火を消す。
西沢清春:「……ま、わかるわけねえよな」
西沢清春:乗機の後部座席に触れる。
西沢清春:「毎度毎度、見送ることしかできねえ俺らの気持ちなんかよ」
西沢清春:格納庫の扉が閉まるのを見届けて、自分の持ち場へと戻っていった。



GM:シーン終了、ロイス取得、購入が可能です。
朝霧珂雪:ロイス保留で購入は~
弥富セツ:サポートモードする?
朝霧珂雪:侵蝕やばない?
弥富セツ:ヤバかも
桑原静電:欲しい物メイド服くらいだろうから
桑原静電:ペチペチみんなで試すのでもいいかも
GM:調達は+3ボーナスつくよ~
朝霧珂雪:普通に振ります
朝霧珂雪:2DX+2+3 メイド服
DoubleCross : (2DX10+5) → 8[2,8]+5 → 13

朝霧珂雪:う~ん 全部入れれば買えるけどやめとこ
弥富セツ:こちらもロイスは保留!
弥富セツ:で、こちらもエフェクトは使わずにメイド服を狙おう
従者A:4dx+3>=20
DoubleCross : (4DX10+3>=20) → 8[1,1,8,8]+3 → 11 → 失敗

従者B:4dx+3>=20
DoubleCross : (4DX10+3>=20) → 8[4,7,8,8]+3 → 11 → 失敗

弥富セツ:仲良しかよ
桑原静電:こっちも狙ってみよ
桑原静電:1dx+3>=20
DoubleCross : (1DX10+3>=20) → 6[6]+3 → 9 → 失敗

桑原静電:ダメ おわりです
弥富セツ:本体は振れないので以上!
GM:OK!



【Masterscene/Typhoon】

ハワイ沖 洋上
GM:海上の空気は、生温く滞留して凪いでいる。
GM:反対にその周囲では、発達した雨雲が強風と共に渦を巻いて流動し
GM:遥か上空から見れば、天を見つめる巨大な眼球を思わせる。
GM:熱帯の洋上では、しばしばこのような現象が発生する。
GM:熱帯低気圧。
GM:低気圧中心、閉じた低気圧性の大気循環、強い風、および大雨をもたらす渦巻き状の雷雲によって特徴づけられる、
GM:急速に回転する激しい暴風雨を伴う系である。
GM:その中心、凪いだ海の底で
GM:本来は存在しないはずの、巨大な生物の影が、深く重く嘶いた。
観測機:「熱帯低気圧の発達に伴い、対象の変生を確認」
観測機:「同時に国際日付変更線を通過」
観測機:「対象をレネゲイドビーイングと規定。国際規定に基づき、名称を付与します」
観測機:「ハリケーン"ヴィントシュトレ"、並びに」
観測機:「日付変更線通過により、対象をタイフーン"颱鯨"と確認」
観測機:「"エィヴィヤ"の固有名にて、管理区分をハワイ気象台より引き継ぎ、観測を続行します」



【Middle3/「喰うには困らぬ相手でしょう」】

GM:最後の情報収集です。シーンプレイヤーは桑原さん。全員登場可能。
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (51 → 57)
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (77 → 82)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (49 → 54)



・司令室(難易度:易) クリア効果:シナリオ中、≪知識:〇〇≫≪情報:〇〇≫技能を使用した判定の達成値+3 ★クリア済
・格納庫(難易度:並) クリア効果:シナリオ中、調達判定の達成値を+3 ★クリア済
・医務室(難易度:難) クリア効果:シナリオ中、あらゆる「HPを回復する」効果を+5


GM:一つしか残ってないので、自動的に医務室行きとなります
GM:情報項目はこちら

情報項目:医務室
クリア効果:シナリオ中、あらゆる「HPを回復する」効果を+5
・『タケミナカタ』≪知識:レネゲイド≫≪情報:軍事≫ 難易度12
・『物部猿鏡(もののべのさるあきら)』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫ 難易度11
・『神卵』≪知識:レネゲイド≫≪情報:学問≫ 難易度12
  └・『颱鯨』≪知識:レネゲイド≫≪情報:学問≫ 難易度13(他の三項目を達成で判定可能)


桑原静電:高くなってきたな……
GM:今のお前たちならやれるはずだ(後方師匠面)
従者A:師匠……アタイやります
従者A:《サポートモード》で達成値+4!
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を2増加 (82 → 84)
朝霧珂雪:タケミナカタ行こうかな
朝霧珂雪:4DX+4+4+3
DoubleCross : (4DX10+11) → 9[4,7,9,9]+11 → 20

弥富セツ:下二つが情報軍事じゃないんだ
朝霧珂雪:がんばれ従者くん
桑原静電:じゃあ物部さんやろ
弥富セツ:あっまって
桑原静電:まつ子
弥富セツ:こちらはコネ傭兵が使えないとダイス1個しか触れない……んだけどもしかして桑原さんもいっしょなのか
桑原静電:あっいや
桑原静電:知識なら振れる
桑原静電:2個
桑原静電:神卵がいいかなじゃあ
弥富セツ:あー じゃあやっぱりそちらをお願いしたい
桑原静電:神卵行きます 知識:レネゲイド
桑原静電:2dx+7>=12
DoubleCross : (2DX10+7>=12) → 8[3,8]+7 → 15 → 成功

弥富セツ:改めて本体で物部猿鏡を
弥富セツ:2dx+8>=11
DoubleCross : (2DX10+8>=11) → 9[2,9]+8 → 17 → 成功

桑原静電:OKOK
GM:やるわね
朝霧珂雪:優秀
GM:3つ開いたので最後の項目に挑戦できます
従者B:では『颱鯨』を
従者B:5dx+7>=13
DoubleCross : (5DX10+7>=13) → 10[1,1,2,8,10]+9[9]+7 → 26 → 成功

GM:すごい
桑原静電:すごすぎ
従者B:本体かも
朝霧珂雪:そうだったのか
朝霧珂雪:えらいぞ弥富
従者B:えへへ
GM:下剋上…
GM:では情報を貼っていきます。

『タケミナカタ』≪知識:レネゲイド≫≪情報:軍事≫ 難易度12
神霊級レネゲイドビーイングの力を利用した戦略兵器"荒御魂"の一柱。
名前の由来は建御雷神と並ぶ日本神話の軍神にして諏訪大社の主祭神『建御名方神』。
武御雷神に敗れたこの神は諏訪の地に封じられ、土着の信仰と習合して風神、水神の属性を得た。
八幡神と共に鎌倉武士の信仰を集めたことから、元寇の折に神風を起こした神の一柱とされることもある。

"荒御魂"『タケミナカタ』は上記の信仰を起源として、『タケミカヅチ』同様の広域気象操作を行う天災兵器。
日本の領海内での運用を想定しており、カテゴリー6相当の超大型台風を自在に発生、消滅させることができるとされる。
その能力範囲は極めて広大で、事実上日本に対する汎ゆる侵略行為を戦闘すら行わずに遮断する最強の防壁となり得る。
即ち、人為的に神風を起こす兵器である。


物部猿鏡もののべのさるあきら』≪情報:軍事≫≪情報:噂話≫ 難易度11
年齢不詳、男性。
"社"から技術顧問として二神戦に派遣されている研究者。空母『天城』の船医も兼務する。
物腰は丁寧だが知恵者故の傲慢さと特権意識が透けて見える所があり、慇懃無礼な態度に反感を覚える者も多い。
今回の任務では"荒御魂"試作六号『タケミナカタ』起動実験の責任者として陣頭指揮を取っている。


『神卵(みたま)』≪知識:レネゲイド≫≪情報:学問≫ 難易度12
"荒御魂"を構成する要素の一つであり、最も重要な核となる機関。
神霊を利用する兵器と言っても、実際に『神格』に至る規模で成立したRBは世界でも数例しか確認されていない。
それらはすべてワシントン条約において国際監視対象に指定されており、日本一国が独占できる状況ではなかった。
従って、"荒御魂"の開発に当たってはこの『神格』を後天的に作り出す方法が模索された。

RBを生み出す種々の起源の内、オリジン:レジェンドの発生基盤となるものは人々の集合的無意識と考えられている。
それによって成立したRBの力は、基盤となった集合的無意識、いわば信仰の強さに比例するとされるが、
逆に言えば、人々の信仰を一点に収束させることで人為的にRBを強化、即ち『神に祀り上げる』ことができると"社"は結論付けた。
『神卵』はこの理論に基づき、内部に収容したRBに対して、日本で実際に信仰を集めている神仏の名を仮託・習合させることで、
その階梯を引き上げ『神』へと孵す装置である。
基本的に未成熟なRBを収容し時間をかけて培養するが、目的とする神と同質の起源を持つ強力なRBを捕獲、収容した場合、
その期間を大幅に短縮できるとされる。


颱鯨たいげい』≪知識:レネゲイド≫≪情報:学問≫ 難易度13
南洋群島の一部の民話において嵐を運ぶ獣とされる伝説上の生物。
その正体は台風のレネゲイドビーイング。嵐を身に纏い、巨大な双角の白鯨の姿を取る。
神格に次ぐ存在規模を持つ古代種であり、伝承によれば500年以上前から存在した痕跡がある。
台風と共に生まれ変わる『転生体』であり、台風の発生・消滅と同時に自身の構成レネゲイドも集合・拡散させる性質を持つ。
即ち赤道付近で幼体として発生した颱鯨は、勢力を拡大しながら成長し太平洋を回遊、日本近海で霧散するサイクルを繰り返す。
大拡散以降急激に活性化しており、回遊ルート上の都市、船舶の被害は増加傾向にある。
今回の二神戦の出動は、対外的にはこれらの被害国からの要請を受けた災害支援任務という名目だが
真の狙いは、この颱鯨を捕獲して『神卵』へと捧げることで『タケミナカタ』の完全起動を果たすことにある。


GM:すべての項目をクリアしたため
GM:以降のシナリオ中、あらゆる「HPを回復する」効果を+5 する効果を受けることができます。
GM:また、情報項目の完全開放により
GM:『ミドル戦闘:颱鯨捕獲討伐』に進むことができます。
弥富セツ:ミドル
桑原静電:ヤバ
朝霧珂雪:これでミドル……?
GM:クライマックスは何があるのかな~?
空母『天城』 医務室
GM:医務室の奥から、俄に緊張した雰囲気が漂っている。
GM:怒鳴り声こそないが、二人の男が口論しているようだ。
管野艦長:「やはり私は反対だ」
管野艦長:「こうなっては時期を見直すほかない。陸軍の神人を送り届け、然る後に」
物部猿鏡:「いえ、それでは機を逸します。」
物部猿鏡:「ことこの件に関して、指揮権は私にあります。例え艦長閣下であろうと、中止は要れられません」
物部猿鏡:「それに、浅木特務にとってもその方が良いのでは?」
物部猿鏡:「先日の作戦では颱鯨の成長を見誤り、捕獲に失敗しました」
物部猿鏡:「今回の颱鯨も、予測より早く発達しています。浅木特務一人では少々荷が勝ちすぎるかと」
管野艦長:「しかし……」
桑原静電:「――して、結論は?」扉を開けて、一人の女が現れる。
物部猿鏡:「おや」とぼけた顔で
管野艦長:「桑原少尉……」
物部猿鏡:「盗み聞きとは感心しませんが、ちょうどよかった」
物部猿鏡:「これから、お三方にお願い申し上げようと思っていたところです」
桑原静電:「ああ、いえ。そこは、そも」
桑原静電:「識っておりますよ。“黄泉醜め”は優秀ですから」
物部猿鏡:「ほう、では既にご存知と?」
弥富セツ:「恐縮であります」続いて入ってくる。
弥富セツ:「自分は少々、狭いところが得手でありまして」
弥富セツ:一瞬だけ、眼帯の下から、赤黒の紐が先端を覗かせる。
桑原静電:「“建御名方神”。“神卵”。“颱鯨”」
桑原静電:「十分な証左では」
朝霧珂雪:「……願いというのは」ぬるりと姿を現す。
朝霧珂雪:「“颱鯨”をどうにかしてほしいというところですかな」
物部猿鏡:「いやはや、実に素晴らしい!」
物部猿鏡:「私も艦長閣下も、皆様のお力をまだまだ見くびっておりました」
管野艦長:「……」
物部猿鏡:「いかにもその通りでございます。朝霧閣下」
物部猿鏡:「"社"を代表して」
物部猿鏡:「大日本帝国陸軍神人部隊 第3師団の皆様に、“颱鯨”討伐へのご協力をお願い申し上げたく」
物部猿鏡:「実はこの“颱鯨”、先日発生した際は惜しくも取り逃がしてございます」
物部猿鏡:「日数と回遊ルートから推測するに、皆様の船を沈めたのはおそらく……」
朝霧珂雪:「ええ」
朝霧珂雪:それを仕組んだのが海軍であれば、切って捨てようと思っていたところだが。
朝霧珂雪:「ご存知の通り、我々第三師団はあれには借りがある」
朝霧珂雪:「『捕鯨』のご相伴に預かれるなら、喜んで協力しますとも」
物部猿鏡:「有難きお言葉にございます」恭しく一礼する。
管野艦長:「……朝霧殿」
管野艦長:暫く、どう声をかけようか迷った様子で
管野艦長:「……いえ、そのような意向であれば止めますまい」
管野艦長:「隠し立てしたこと、謝罪いたします」
朝霧珂雪:「任務であるのでしょう。自分は構いませんが」
朝霧珂雪:「もし借りに思うのであれば、そうですな。いずれ何らかの形でお」
朝霧珂雪:ほんの僅か、底意地の悪い笑みを浮かべる。
管野艦長:「善処しましょう。いや、老後の悩みのタネが増えてしまいましたな」苦笑する
管野艦長:「"タケミナカタ"の起動は、我ら二神戦の悲願でもあります」
管野艦長:「かの"荒御魂"の力は絶大です。完全に起動さえできれば……」
管野艦長:「前線で戦う神人に負担は、遥かに軽いものとなるでしょう」
管野艦長:「或いは、別の道も啓けるやも知れぬ」
朝霧珂雪:「ふ」笑う「浅木のことが心配ですか」
管野艦長:「……いや、失礼。要らぬことを話してしまった」目をそらして
管野艦長:「戦場に生きる武人の誉れを否定するつもりはありません」
管野艦長:「戦場ここが居場所と思うなら、ここで死ぬるも幸福の形でしょう」
管野艦長:「ただ、それでも選ばせてやりたいというのも、親心と考えてくだされば」
朝霧珂雪:「結構。その親心に報いるとしましょう」
朝霧珂雪:「作戦決行時刻は?」
管野艦長:「観測の者からは、既に対象がハワイを通過したと報告が来ております」
管野艦長:「迎え撃つのは、明朝になるかと」
朝霧珂雪:「弥富少尉、桑原少尉。行けるな?」
弥富セツ:「は。陸と海の風は異なるとても、神風を有難く思う心は一つにございましょう」
弥富セツ:「まして“岩戸括り”殿は我々からしてみれば姉弟子というところ。助太刀に力は惜しみませぬ」
桑原静電:「は。師団長殿のご命令のままに」
桑原静電:「喰うには困らぬ相手でしょう」
物部猿鏡:「おお、まことに頼もしい限り!」
物部猿鏡:「ちなみに皆様、"荒御魂"の構造に関してはどこまでご存知ですかな?」
桑原静電:「構造?」
物部猿鏡:「最重要機関の"神卵"は勿論のこと、躯体たる"神軀みはしら"それを制御する"神璽みしるし"を含めて」
物部猿鏡:「これらの三位合一をもて擬似的な神となしそれをさらに」
管野艦長:「物部殿、そういう話は今はいいので」
物部猿鏡:「は……これは失礼」興奮を断ち切られて消沈する
弥富セツ:(一寸聞きたかったであります)
朝霧珂雪:「兎も角、話は纏まりましたな」
朝霧珂雪:「これより陸軍神人部隊第三師団より“破軍”、“黄泉醜め”、“躄り六十握”三名は、海軍聯合艦隊第二神人戦隊と協力の下、“颱鯨”捕獲作戦に移る」
朝霧珂雪:「改めて宜しく頼みます、管野艦長殿」
管野艦長:「……ええ、こちらこそ」脱帽し敬礼する。
管野艦長:「我らは皆、神人が居なければあの大戦で散っていたはずの命。この期に及んでまだお力を頼みとするのは、まこと歯痒くはありますが……」
管野艦長:「よろしくお願い申し上げる」



GM:シーン終了。ロイス取得、購入ができます。
朝霧珂雪:ロイスは保留で……メイド服
朝霧珂雪:2DX+2
DoubleCross : (2DX10+2) → 9[4,9]+2 → 11

朝霧珂雪:だめ
弥富セツ:うーん 保留かな……
桑原静電:+3付いてるんじゃない?
朝霧珂雪:そっか
朝霧珂雪:財産6で買っちゃお
朝霧珂雪:装備して以上です
桑原静電:応急狙います
桑原静電:1dx+3>=8
DoubleCross : (1DX10+3>=8) → 10[10]+3[3]+3 → 16 → 成功

弥富セツ:決戦武装がついに
桑原静電:買えちゃった
弥富セツ:あの
弥富セツ:U……GN……?ボディアーマーって買えます……?
桑原静電:なんですかその組織……
朝霧珂雪:日本軍ボディアーマー
朝霧珂雪:千人針
GM:買えるよ!
弥富セツ:わーい じゃあ……ほにゃらら……ボディアーマーを狙います!
従者A:5dx+3>=12
DoubleCross : (5DX10+3>=12) → 10[1,5,6,8,10]+1[1]+3 → 14 → 成功

従者A:やった 本体が装備します
従者B:応急手当を
従者B:5dx+3>=8
DoubleCross : (5DX10+3>=8) → 5[1,2,3,5,5]+3 → 8 → 成功

弥富セツ:本体も振れるようになったので応急手当。
弥富セツ:1dx+3>=8
DoubleCross : (1DX10+3>=8) → 4[4]+3 → 7 → 失敗

弥富セツ:ミャン 以上です
GM:桑原さんもロイスいいかい?
桑原静電:あっ大丈夫!
GM:では終了!



【Middle4/「「私は死ぬまで、戦場に立つんです」】

GM:ミドル4は幕間になります。
GM:全員登場。侵蝕は1で固定とします。
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1増加 (84 → 85)
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1増加 (57 → 58)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1(→ 1)増加 (54 → 55)
グァム島 砂浜
朝霧珂雪:一面の白い砂浜に立って海風に吹かれ、蒼い海岸線を眺めている。
朝霧珂雪:「綺麗なもんだね。本土じゃこうはいかない」
浅木直:「翡翠色の海なんて沖縄くらいですもんねぇ」
浅木直:裸足で砂を踏み鳴らす。
浅木直:「海の中はもっときれいなんですよ。お魚も色とりどりで」
朝霧珂雪:その隣、海に入る気は無いという意思表示のように重たい軍服と軍靴のまま。
朝霧珂雪:「そうか。だろうね」
浅木直:「やっぱり潜りません?機材はいっつも積んでるんですよっ」
浅木直:道路脇に留めた軍用車を指差しつつ
朝霧珂雪:「作戦前だってのに、そんなこと出来るかい」
朝霧珂雪:「お前と違ってあたしは肺呼吸なんだ」
浅木直:「ひど~い!人のこと化け物みたいに~っ!」
浅木直:頬を膨らませて大げさに抗議する。
朝霧珂雪:「……ハッ」
朝霧珂雪:僅かに表情を緩め、南国の陽光を受けて輝く水平線を見つめて目を細める。
朝霧珂雪:その顔から、不意に笑みが薄れて。
朝霧珂雪:「……浅木」
浅木直:「はい?」
浅木直:浅瀬でパシャパシャとステップを踏んで遊びながら振り返る。
朝霧珂雪:視線を向けぬまま口を開く。
朝霧珂雪:「何人殺した?」
浅木直:「……わかりません」
浅木直:「軍人なら記録を取り寄せて数えてますけど」
浅木直:「民間人までは把握しきれませんから」
朝霧珂雪:「だろうな」
朝霧珂雪:指先で箱を叩き、煙草を取り出す。
浅木直:「先輩こそ、覚えてらっしゃるんですか?自分が何人殺したか」
朝霧珂雪:「そんなタマに見えるかい?あたしが」
朝霧珂雪:「神人に限ったって忘れちまったよ」
浅木直:「あはは……ですよね~」
浅木直:「あれ、じゃあなんですか?私に聞いたのはただの……イジワル……?」
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:煙草に近付けたライターの火が、海風に揺れる。
浅木直:「あわわわっ……!冗談!冗談です!怒らないで……!」
浅木直:沈黙を憤懣と解釈し、慌てて謝罪する
朝霧珂雪:「……十年前、お前を指導した時」
浅木直:「ほぇ?」
浅木直:顔を上げて朝霧の言葉に耳を傾ける
朝霧珂雪:「あたしは途方に暮れたよ。あんたがただの能天気な小娘にしか見えなかったからね」
朝霧珂雪:「あたしがこんな娘を軍人にするのか、と思ったよ」
浅木直:「そ、そこまででは……なかったような……」自信なさげに
浅木直:「それにほら!おかげ様でこーんな立派な帝国軍人に成長しましたし?」
朝霧珂雪:「立派なもんかね」
浅木直:「先輩のご指導は勿論、私の素養も捨てたものではなかったという……」
浅木直:「あうぅ……」
朝霧珂雪:深く煙を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。
朝霧珂雪:「だがその時は、それよりも腹が立ってた」
朝霧珂雪:「こんな娘まで軍人にしなきゃならんのか、ってね」
浅木直:「先輩……」
朝霧珂雪:「あれから軍人として十年も経ちゃ、見る影も無くなってるだろうと思ってたが」
朝霧珂雪:「浅木。お前はあの頃から殆ど変わらないように見える」
朝霧珂雪:「どうしてだ?」
浅木直:「どうして、と言われましても……」
浅木直:「……そもそも、そんなこと先輩が怒ることじゃないですよ」
浅木直:「軍に入ることは、私が自分で志願したんです」
朝霧珂雪:紫煙が海風に流れていく。
朝霧珂雪:「お前が?」
浅木直:「艦長……管野さんには最初止められたんですけど」
浅木直:「自分の権限で、私が神人だってことを隠すこともできるって。多分本気だったんだと思います」
浅木直:「けど、そんなの嫌じゃないですか」
朝霧珂雪:「そうかね」
浅木直:「そうですよ」
浅木直:「私がちゃんとしていれば、お父さんもお母さんも、島の皆も死なずに済んだかもしれない」
浅木直:「小さい頃、管野さんがよく言ってたんです」
浅木直:「後一年戦争が続いていれば、自分たちは全員死んでた」
浅木直:「徒花の一つや二つは咲かせたかもしれないけど、負けてしまえば結局は同じこと」
浅木直:「その運命を、神人が体を張って変えてくれたって」
浅木直:「私は、嬉しかった」
浅木直:「だって、私にも同じ力があるんですもん」
浅木直:「他の人では届かない場所に手を伸ばすことが、私にはできる」
浅木直:「そのせいで、自分の手を汚すことになったとしても」
浅木直:「より多くのものを守れるのなら、きっと」
浅木直:「きっと、いつか許してもらえると思うんです」
浅木直:「私が守れなかった人たちにも、私が奪ってしまった人たちにも」
浅木直:「だから私は……」
浅木直:正面から朝霧を見据えて、笑顔を向ける。
浅木直:「私は死ぬまで、戦場ここに立つんです」
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:それは至極シンプルな理屈であり感情だった。神人、否、あらゆる軍人の根底にあって、だからこそ、ともすれば忘れかけてしまう程の。
朝霧珂雪:戦場に身を置いても、浅木直が歪まず、擦り切れず、変わらずにいられる理由。
朝霧珂雪:それはそんな想いを、あるいは自分よりも強固に持ち続けているからなのだろうか。
朝霧珂雪:「ハ……」煙を吐いて笑う。
浅木直:「なっ……!鼻で笑いました!?」
浅木直:「ひどーい!真面目に答えたのにーっ!!」
朝霧珂雪:「毎日尻を叩かれて泣きべそかいてた小娘が、いっぱしのことを言うようになったじゃないか」
浅木直:「あぅ……!そんなこともあったかもですが……」赤面して目をそらす
朝霧珂雪:「褒めてるんだよ」
朝霧珂雪:浅木に目を向ける。
朝霧珂雪:「立派な軍人になったじゃないか、浅木」
浅木直:「……はい」目を合わせてはにかむ。
浅木直:「というか、先輩の賞賛はいつもわかりにくいんですよ……そういうとこ直せば、お弟子さんにももっと好かれるのに……」
浅木直:「そうだ!もっと私で練習してみては如何でしょう?」
朝霧珂雪:「余計なお世話だ」尻を蹴る。
浅木直:「あいたーっ!!?」
浅木直:「もう!明日の作戦で腰が痛くて動けなかったら先輩のせいですからねっ!!」
朝霧珂雪:「そうしたらまた引っぱたいて起こしてやるよ」
浅木直:「えぇ~!?嘘嘘嘘ですぅ~!!ご指導痛み入ります!先輩!!」
朝霧珂雪:「ったく……そういうところまで変わらんのはどうなんだい」
朝霧珂雪:「少しは慎みやら落ち着きやら覚えな。幾つになるんだ、お前」
浅木直:「え、今年で25ですけど」首をかしげる
朝霧珂雪:「そんなんだから嫁の貰い手がいないんだよ」
浅木直:「せ、先輩がそれ言います~っ!?」
浅木直:「いけますよ!全然いけます!私が先輩の歳になるまであと……」
浅木直:指折り数える。二つ三つほど余計に。
朝霧珂雪:「幾つだと思ってんだい」目を突く。
浅木直:「ウッギャァ~~~ッ!!??」
朝霧珂雪:「あたしはいいんだよ。する気もないしね」
朝霧珂雪:「幸い家の人間は無駄に多いからね。そういうのは他の連中に任せておけばいい」
浅木直:「えぇ~、もったいない」
浅木直:「ほんとにいないんですか?誰かいい人とか」
浅木直:「先輩だって黙っていれば美人なんですから、多少行き遅れたって……」
朝霧珂雪:「二言余計だ」指を掴み曲げる。
浅木直:「あだっ!あだだっ!!地味に効きますそれっ!!」
朝霧珂雪:「……」煙草の煙を吐き出す。一瞬、幼馴染の顔が脳裏を過るが。「生憎とんと寄り付きゃしないね」
朝霧珂雪:「お前こそ、これだけ男所帯にいりゃあ言い寄ってくる奴の一人や二人くらいいるだろう?」
浅木直:「いやぁ、私は軍人はちょっと……」
浅木直:「話は合いますけど、やっぱり」
浅木直:「自分の手の届かないところで、いなくなられたら嫌じゃないですか」
朝霧珂雪:「脆いからね、只の人間は」
浅木直:「……はい」
朝霧珂雪:「しかし軍艦なんざ乗ってて、軍人以外と知り合う機会なんざあるもんかね」
浅木直:「あ、ありますよ!多分……」
浅木直:「どこか寄港したときとか、こう、ワンナイトラァヴ……的な?」
朝霧珂雪:「それじゃ嫁には行けんだろ……」
浅木直:「それは確かに……」
浅木直:「ふふ……なーんて選り好みしてると、本当に十年経っても二人揃って独り身かもしれませんね」
朝霧珂雪:「婆さんになる前に、近場の相手で満足しておくんだね」
浅木直:「そうですねー。でもまあ」
浅木直:「お婆ちゃんになるまで生きていられたら、それだけで万々歳じゃないですか?」
浅木直:「それ以上を望むのは、烏滸がましいってやつですよ」
浅木直:「私達、軍人ですから」
朝霧珂雪:「違いない」
朝霧珂雪:「その時まで嫁の貰い手が無ければ、あたしが引き取ってやろうか」
浅木直:「えっ!いいんですか~っ!?」
浅木直:「やった~っ!だったら私先輩のお嫁さんになります!!」
朝霧珂雪:「……冗談のつもりだったんだがね」
浅木直:「お嫁さんになったら朝霧家の遺産も使い放題ですもんね~何しようかな~」
朝霧珂雪:「使わせんぞ」
浅木直:「え~じゃあやめます……」
朝霧珂雪:「なら精々頑張って良い相手を探すんだね」
朝霧珂雪:「見つかってなきゃ攫いに行くよ」
浅木直:「ふふ、いいですよー」柔らかく笑って、腕に抱きつく。
浅木直:「ちゃーんと見ててくださいね。私が頑張ってるとこ」
浅木直:「先輩の一番弟子として恥ずかしくないよう、まだまだ精進しますからっ」
朝霧珂雪:「ハ」煙草の灰が落ちる。空いた手でぐしゃりと乱暴に浅木の頭を撫でて。
朝霧珂雪:「期待してやるよ」
GM:紺碧の水平線が、次第に黄昏色に染まっていく。
GM:戦いの前の最後の休息は、瞬く間に過ぎていった。



空母『天城』 食堂
桑原静電:大皿に盛った料理を、机の真ん中にドンと置く。
桑原静電:「大宮島の名産だとか。読めませんでしたが」
弥富セツ:「ほほう?」
桑原静電:レッドライスにケラグエン、ドライビーフなど。
桑原静電:「米の作付けもなされているようでなにより」
桑原静電:米を紅の木の染料で炊いたものをつまんで。
弥富セツ:「面妖な色でありますね」
桑原静電:「なに。旭日の色でしょう」
桑原静電:「白から赤であれば、むしろ目出度いというもの」
弥富セツ:「はは。なるほど」
弥富セツ:言いながら、こちらはケラグエンを箸で口に運ぶ。
桑原静電:肉を椰子の汁で和えた、冷えた酢の物のような。
弥富セツ:「……むぐ……?」
桑原静電:「ん。奇矯ですか」
弥富セツ:虚を突かれたような顔をして、そのまま何度か咀嚼して飲み込む。
弥富セツ:「これは……」
弥富セツ:その動作をさらにもう一度。
桑原静電:こちらも箸にとって一口。
弥富セツ:「これは…………」
弥富セツ:「……面妖な味でありますが何故か止まらんであります!」
桑原静電:「ふむ……」一口で止めて干し肉を齧り始めている。
桑原静電:「気に入ったようで」
弥富セツ:「むむむむ……」もむもむと動く頬を両手で押さえている。
弥富セツ:「気に入った……? 否……」
弥富セツ:「面妖……」
桑原静電:「全く分からぬわ」
桑原静電:「興味深くはあったが。八洲の食事には及ばぬかなと思うよ」
弥富セツ:「ふうむ」
弥富セツ:今度は自分の椀によそった赤米を取って。
弥富セツ:「……馴染みが無いのは確かでありますな」
桑原静電:「やはり醤油か味噌が……戦地で贅も言えませんか」
桑原静電:「師団長殿に聞こえれば事だ」
弥富セツ:「同じ米でも、やはり違う……炊き方もそうですが、そもそもの種もか」
弥富セツ:「自分などは、これはこれで、とも思いますが。桑原殿はそうでもありませんか」
桑原静電:「戦は楽しいですが。異国の食は気が滅入る」
弥富セツ:「成程」
桑原静電:「言の葉を紡ぐにも難儀する」喉を掻くようにして。
弥富セツ:「ああ……それは、何とも」
桑原静電:「日の本で戦がしたいもんですが。今は逆でしたな」
桑原静電:「神風を八洲の周りに吹かせ、敵を阻まんとする」
桑原静電:「文永と弘安ですな。かの再現とは恐れ入る」
弥富セツ:「ま、神州の土を夷狄に踏ませるわけにも行きますまい」
弥富セツ:米をかき込んで。
弥富セツ:「本土の守りが万全となれば、我々はより長足で踏み込めもする。結構なことでありましょう」
桑原静電:「八紘一宇が成ると思うか?」
桑原静電:「八紘あめのしたが、我らにおおえると?」
弥富セツ:「成せと言われれば、成すべく努めるのみ」
弥富セツ:「成るか否かを考えるのは、自分の役目ではありませぬ」
桑原静電:「ああ。そうであったな」
桑原静電:「それは神の思し召し」
桑原静電:「神ならぬ神人の及ぶところではないか」
弥富セツ:「神でありますか」
桑原静電:「八百万の神国とは言え、我らが仰ぐ現人神は一つだろう」
弥富セツ:「ええ。それは無論。ただ」
桑原静電:「少なくとも、荒神ではあるまい……うん?」
弥富セツ:「それでありますよ」
弥富セツ:「如何にも我らは神ならぬ身なれど」
弥富セツ:「ひとに造られる神などに戦の趨勢を委ねることがあってはならぬと、気を引き締め直したところであります」
桑原静電:「おお、それでは小職の立場も有りませぬぞ弥冨少尉」
弥富セツ:「はっ」
弥富セツ:「言葉の綾というものであります!」
桑原静電:「何。先達の意地はありますとも」
桑原静電:襟を正す。「人と造られた事に、意味は見出しております故」
桑原静電:男性ものの学生服。「人でなくては継げませぬ」
弥富セツ:「継ぐとは?」
桑原静電:「意志です。例えば、これは」
桑原静電:「我が兄君の装いです」
弥富セツ:「兄」
弥富セツ:怪訝な顔をする。
桑原静電:「ええ。その血の由縁を同じくするもの」
桑原静電:「自分より先に生まれた男児の称です」
弥富セツ:「……」暫しその意味するところを頭蓋の内で捏ね回して。
弥富セツ:「つまり……うむ」
弥富セツ:「言い表し方を悩んでいるのでありますが」
桑原静電:「ふむ」干し肉を噛み切る。
弥富セツ:「……いま自分の目の前にいる桑原殿と、同様の試みがより以前に為されたと」
弥富セツ:「そのような理解で宜しいのでありましょうか」
桑原静電:「ええ。自分よりも長じた陸士でしたが。「掩八紘」に堪えられずか狂を発しまして」
桑原静電:「居合わせた師団長殿が、ばさりと」
弥富セツ:「朝霧閣下が?」
桑原静電:「はい。目の前で、しかと」
弥富セツ:「……それは存じておりませんでした」
桑原静電:再び肉をつまみながら。「弥冨少尉には語っておらなんだやも」
弥富セツ:「して、その御仁の意志──というと」
弥富セツ:「お訊ねしても?」
桑原静電:「ええ、継いでおるということです。護国のためと成損ねた、我が兄の無念を」
桑原静電:「それから、あれも英雄に討たれたのであれば一抹の誇りでしょう」
桑原静電:「然して、閣下が英雄でなくなったときには?」
桑原静電:「軍を退き、市井に混ざる」
桑原静電:「傷を負い、刀を振れなく相為る」
弥富セツ:「ふむ?」水入りの杯に口をつける。
桑原静電:「その時は……」咥えていた肉を、引きちぎるように引っ張る。
桑原静電:「糧として英雄でも継ぎましょうか」
弥富セツ:「…………」
弥富セツ:一口分にはやや長い時間を経て、杯を口から離す。
弥富セツ:「なかなかこわいことを仰いますね」
桑原静電:「まあ、閣下には一向にその気はありませんから」
桑原静電:「画餅というものですがね」
弥富セツ:「その点は同感であります」
桑原静電:「今頃もきっと、浅木とかいう特尉どのを扱いてお出ででしょう」
桑原静電:「熱心さには頭が下がるというもの」
弥富セツ:「しかしまあ、桑原殿の言いはともかく」
弥富セツ:「このままでは英雄たる血と力の継ぎ手がおらぬままになるのではないかと、自分などは思っているのでありますが」
桑原静電:「くく、ははは」
桑原静電:「師団長殿に聞かれれば目を突かれるぞ」
弥富セツ:「いえ、朝霧の家の盤石ぶりは仄聞しておりますがね。それにしても……」
弥富セツ:「なっ」
桑原静電:「一つ減っては困るだろう」
弥富セツ:「く、桑原殿を信じて言っておるのであります!」
弥富セツ:「告げ口などせぬでありましょう? ありますよね?」
桑原静電:「ああ、黙ろうとも。但し」
桑原静電:「糧食の争奪にならぬ限りはな。その時は喜んで売り渡そうとも」
桑原静電:再び干し肉を齧って。「空腹は何よりの敵であるがゆえに」
弥富セツ:「う、うぬぬ」
弥富セツ:「迂闊なことを申しましたが……しかし、杞憂でありましょう」
弥富セツ:「その時が至らば醤油や味噌は渡し、自分はこれこのような料理で腹を満たしまする」
弥富セツ:ケラグエンをレッドライスに盛る。丼物のような見た目になる。
弥富セツ:「さすれば争奪とはなりますまい。今後とも同輩として末永く頼むでありますよ」
桑原静電:「それは重畳。我らの友誼も末永かろうて」



GM:シーン終了。ロイスのみ取得できます
朝霧珂雪:ロイスはそのままで以上!
桑原静電:-弥富セツ/信頼:○/隔意
弥富セツ:桑原静電 〇連帯感/隔意 で以上!



【Middle5/「さあ。詰めるでありますよ」】

GM:ミドル戦闘です。全員登場!
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (58 → 64)
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (85 → 91)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (55 → 61)
GM:おそろいじゃん
空母『天城』司令室
GM:"颱鯨"捕獲討伐作戦 決行直前。
GM:君たちは司令室に集まり、最後の作戦確認を行っていた。
物部猿鏡:『皆様、準備は万端ですかな?』
物部猿鏡:宙に浮く形代から、物部の声が響く
物部猿鏡:通信用の付喪神。君たちの部隊でも運用されている物だ
物部猿鏡:『戦闘中は私も医務室へ常駐となりますので』
物部猿鏡:『不肖ながらこのような姿で支援させて頂きます』
物部猿鏡:『これならば圏界の中までお供できますので』
物部猿鏡:物部猿鏡はオーヴァードではないが、EXレネゲイドの扱いには艦内の誰よりも卓越している。
桑原静電:「ふむ。これならば捌かれる懸念も無さそうですな」
朝霧珂雪:長大な太刀を背負い、軍服姿で佇んでいる。「“破軍”、準備良し」
朝霧珂雪:「目標の様子は?」
管野艦長:「目標は現在、我が艦隊の南東50kmの地点を進行中」
管野艦長:司令室の中央に置かれた軍議盤を動かしながら説明する。
管野艦長:「この間も勢力を拡大し続けているが」
管野艦長:「奴の有する圏界は実に半径30kmにも及ぶ」
弥富セツ:「大層な出力でありますねえ」
朝霧珂雪:「まさしく嵐の化身か」
管野艦長:「よって、これ以上は艦隊を近づけることは難しい。超高硬度から観測機を飛ばしつつ、距離を保ったまま後退せざるを得ない」
桑原静電:「我らはともかく、航行できねば何も儘なりませんか」
朝霧珂雪:「“タケミナカタ”が完成すれば、これ以上の性能で我が方の物になると考えると……血が沸きますな」
管野艦長:「主砲もここからでは射程外。もっとも、当たった所で嵐の壁に威力を殺されて大した傷にはならない」
管野艦長:「では、如何にして奴を止めるかだが……」
管野艦長:「既に浅木特務が迎撃に向かっている」
GM:司令室に来た時から、浅木の姿は見えなかった。
桑原静電:「勝算はあるので?」
管野艦長:「奴の動きを止めるだけなら、彼女一人で十分です」
朝霧珂雪:「こと海戦にかけて、奴を上回る者などそうはいない」
朝霧珂雪:「浅木で無理なら、どの道不可能ということだ」
弥富セツ:「はああ」感嘆の声。
管野艦長:「海戦特化の謳い文句は伊達ではない。むしろ相手が大きいほど、彼女の腕の見せ所と言える」
管野艦長:「しかし、動きを止めただけでは意味がない」
管野艦長:「"颱鯨"の巨体はいわば台風の前線。溢れ出る強大な神威が形を成したものに過ぎない」
管野艦長:「本体は、これです」
弥富セツ:「むむ?」
管野艦長:盤の上に模型図を広げる。
管野艦長:「暖氣核ウォームコアと呼ばれるものです。台風の目に当たる、奴の本体」
GM:模型図には、人間大の青い球体が描かれている。
管野艦長:「貴方方には、浅木特務が"颱鯨"を止めている間に」
管野艦長:「直接"颱鯨"の背に乗り込み、暖氣核を破壊して頂きたい」
朝霧珂雪:「成程。よく分かりました」
桑原静電:「ふむ。しかし、疑義はあります」
管野艦長:「聞きましょう。桑原少尉」
桑原静電:「我らはあれに近づく翼も鰭も持ちません」
桑原静電:「この艦が近づけぬなら、そこは如何にして?」
管野艦長:「もっともな疑問だ」別の紙を用意する。設計図のようだ
管野艦長:「大戦時にも同様の問題が有りました」
管野艦長:「当時戦っていた神人は、必ずしも海で戦えるものばかりではなかった」
管野艦長:「必然、敵艦に接岸して戦うことになりますが」
管野艦長:「《ワーディング》を展開した状態では、味方の輸送機も使えませんし、展開しなければそもそも墜とされてしまう」
管野艦長:「そこで使われたのがこれです」
GM:図面には、後方に噴射ノズルが付いた円筒形の物体
GM:魚雷の一種だろう。
桑原静電:「……これは?」
朝霧珂雪:「そうか」腕を組む「お前達には経験が無かったか」
弥富セツ:小首を傾げる。
管野艦長:「"回天"。計画のみに終わった、乗り込み操縦式の魚雷です」
管野艦長:「本来なら、これに火薬を積み自爆攻撃を仕掛けることも検討されていた」
管野艦長:「馬鹿な話です……幸いそのような用途には使われませんでしたが」
管野艦長:「戦況があのまま悪化していれば、或いは」
桑原静電:「ふむ。制御装置としては上等ですからね」
管野艦長:「勿論、今は信管も火薬も積んでいません」
管野艦長:「少々窮屈で乱暴に過ぎますが」
管野艦長:「これに搭乗し、"颱鯨"に接触していただく」
朝霧珂雪:「上が大嵐であっても、海中からなら関係が無い。確かに理に適っていますな」
弥富セツ:「成程……?」
弥富セツ:何か根源的な疑問を感じないでもないが、上官が平然としているので黙する。
物部猿鏡:「"颱鯨"の背に飛び乗ってからの案内は私がさせて頂きます」
物部猿鏡:「おそらくここまで発達していれば」
物部猿鏡:「"颱鯨"のみでなく、その周りに小判鮫が集っているかもしれませぬ」
物部猿鏡:「奴の放つ神威に当てられた、いわゆるなり損ないですな」
桑原静電:「ふむ……それらに煩わされるわけには参りませんな」
物部猿鏡:「まぁ、皆様の敵ではありますまい」
物部猿鏡:「核を破壊すれば、"颱鯨"は即座に霧散します」
物部猿鏡:「本来自然に還るはずのそれを、"神卵"にて一片残らず回収すれば、この作戦は完了です」
管野艦長:「以上、質問はありますかな」
朝霧珂雪:「自分は問題ありませんよ。浅木の奴がへばる前に、早いところ出撃するとします」
桑原静電:「単純明快ですな。こちらも同じく」
弥富セツ:「弥富、同じく問題ありませぬ」
管野艦長:「頼もしい限りです」暫し目を閉じて
管野艦長:「総員、配置につけ」通信機を持って、全艦に号令する。
管野艦長:「これより、"颱鯨"捕獲討伐作戦を決行する」
管野艦長:「全艦、大いに奮起せよ」
北マリアナ諸島 洋上
GM:巨大に発達した積乱雲が太陽の光を遮り、朝方の海を暗闇に閉ざしている。
GM:荒れ狂う海の中で、その中心、半径数百mの部分だけが時間が止まったように凪いでおり
GM:光の筋がその海面を照らす。
GM:その中から
"颱鯨":「■───■■─────■■────」
"颱鯨":純白の体躯に、巨大な二本の角
"颱鯨":南洋の島々の伝承に、神にも等しい獣として語られるそれが、空に浮き上がる
"颱鯨":"颱鯨"。それは太平洋全域を回遊する嵐の化身であり
"颱鯨":嵐の中は等しく、かの存在が泳ぐ海である。
浅木直:「ざっと200mか。前より育ってない?」
浅木直:その進行方向、吹き荒れる海の上に立つ人影が一人
浅木直:「ま、今回は先輩も居るし。なんとかやれるっしょ」
"颱鯨":その姿を意に留めることもなく、ただ全てをなぎ倒すべく前進する。

GM:ミドル戦闘を開始します。
GM
GM:ラウンド1
GM
GM
エンゲージ []内は行動値



颱鯨[7]

[40m]

浅木直[5]




GM:セットアップ
"颱鯨":《得意領域》ラウンド中、RC判定のダイスを+5
浅木直:〈コーリングシステム〉使用。バトルシップ(バトルトレーラー)を呼び出して搭乗します。

"颱鯨":嵐の化身は、ただ進むだけで暴風雨と稲妻を撒き散らし、障害を粉砕する
"颱鯨":それは眼下の神人とて例外なく、波に揺れる木の葉のように飲み込もうとしていた。
浅木直:その風と雷を、海中から巨大な影がせり上がり押し止める。
浅木直:彼女の手には、レネゲイドにより物質化した無骨な鎖
浅木直:それらがいくつも束ねられて海中に伸び、その巨影を引き上げている。
浅木直:それは船だった。船首には菊の紋章。
浅木直:太平洋戦争時代の日本の戦艦、霧島。
浅木直:ソロモン諸島沖で轟沈したはずのそれが、海中から姿を表し彼女の盾となっていた。
浅木直:「よーし、どんどんこい!」

GM:イニシアチブ
GM:行動値7 "颱鯨"の手番
"颱鯨":《オリジン:レジェンド》シーン中、精神達成値を+12
"颱鯨":《雨粒の矢》《シングインザレイン》《サイレンの魔女》《雷の槍》
"颱鯨":浅木直にRC攻撃
"颱鯨":14dx+12
DoubleCross : (14DX10+12) → 8[1,1,1,1,2,2,3,3,3,4,5,7,8,8]+12 → 20

浅木直:ガード
"颱鯨":3d10+51 装甲無視
DoubleCross : (3D10+51) → 22[10,7,5]+51 → 73
"颱鯨":ダメージ73 装甲無視
浅木直:《電磁反応装甲》4枚使用。ダメージを0に

"颱鯨":その大きさに漸く意識を向けたのか、戦艦の周囲に雷鳴を伴った竜巻が幾つも立ち上がる。
浅木直:「ぐ、うぅ~~~っ!」
浅木直:竜巻に装甲を何層か引き剥がされるが、辛うじて持ちこたえる。
浅木直:「こっ……から!」

GM:イニシアチブ
浅木直:《マグネットムーブ》
浅木直:"颱鯨"を自身のエンゲージに引き寄せ接敵。

エンゲージ []内は行動値



颱鯨[7]
0m
浅木直[5]




浅木直:更にオートで《鋼鉄の檻》
浅木直:自身のエンゲージを封鎖。"颱鯨"を閉じ込めます。

GM:行動値5、浅木直の手番
浅木直:『海霊艤装・霧島』《ポルターガイスト》《メカニカルアクション》バトルシップを変形、同時に主砲(大口径機関砲)を破壊しシーン中攻撃力+21
浅木直:《アームズリンク》《ライトニングリンク》《ペネトレイト》《コンセントレイト:ブラックドッグ》《パーフェクトコントロール》
浅木直:12dx7+17
DoubleCross : (12DX7+17) → 10[2,3,3,4,5,5,6,7,7,8,8,9]+5[1,3,4,4,5]+17 → 32

浅木直:4d10+62 装甲無視
DoubleCross : (4D10+62) → 22[4,8,2,8]+62 → 84

"颱鯨":命中。しかし"颱鯨"は《Eロイス:究極存在》により、コアを破壊しなければダメージが通りません。
浅木直:《ライトニングリンク》《パーフェクトコントロール》によりHP-15

浅木直:海中から巨大な鎖が幾つも飛び出し、"颱鯨"へと絡みつく。
浅木直:鎖の先には錨。水底から生者を引きずり込む亡霊の腕のように、その巨体を海面に引き寄せる
浅木直:それを迎え撃つは、錆びつき折れた戦艦の残骸。
浅木直:否、その船体は、浅木直のレネゲイドを受けて往時の輝きを取り戻している。
浅木直:物質に自身のレネゲイドを浸透させる能力者には、ある種の傾向がある。
浅木直:特定の対象にしかその力を作用できない。浅木の場合は、それが沈んだ艦船に限定される。
浅木直:「"アイギス"には、影の中に戦車の残骸を入れて好きなとこに呼び出せる人がいるんだっけ……」
浅木直:「けど、私はこれで十分……!」
浅木直:霧島の船体が徐々彼女を覆う鋼鉄の鎧の如く変形する。
浅木直:「この海で散った英霊たちの魂が、私に力を貸してくれる!!」
浅木直:"颱鯨"に匹敵する200m超の巨体を、そのまま巨大な腕と化して、その双角を掴み上げる。
浅木直:同時に、海底から更に鎖が"颱鯨"に巻き付き、その体を完全に固定する。
浅木直:「主砲───撃ぇっ!!」
浅木直:霧島の砲門を一斉に向け、斉射する。
"颱鯨":その砲撃は"颱鯨"の皮膚を吹き飛ばし骨を露出させるが、傷は瞬く間に再生する。
浅木直:「やっぱダメか~っ!」
GM:それ以上の有効打を与える事はできない。しかし、"颱鯨"もまた、暴風域の内側に入り込まれてはその巨体以外の武器を持たない。
浅木直:「重っ……!保って10分かな……」
浅木直:「早めに済ませてくださいよ、先輩」

GM:クリンナップ 双方なし
GM
GM:第一ラウンドを終了します。

GM:動きを止めた"颱鯨"の横っ腹に、巨大な水柱が上がる。
GM:鋼のひしゃげる音とともに、その中から飛び出した影が三つ。
桑原静電:飛び出し、槍を突き立てて取り付こうとし取りやめる。
桑原静電:「おっと」指を引き入れて取り付く。
桑原静電:「今刺しては取り扱いに困るか」
朝霧珂雪:水飛沫と共に、巨大な刃を振りかぶった影が姿を現す。
朝霧珂雪:束ねた髪を翻し、刃の全長を遥かに超えた不可視の斬撃が巨鯨に見舞われる。突如大瀑布が出現したかのように海原が裂けた。
朝霧珂雪:「……効かんか」
朝霧珂雪:「やはり狙うなら核だな」
弥富セツ:巨鯨の背の縁に赤い歩脚が掛かり、それが胴体を引き上げる。
弥富セツ:赤黒い神経繊維の足と、血走った眼球の体からなる大蜘蛛。その背から軍装の少女が降り立つや、怪物は二体に分かれて傍らに控える。
GM:"颱鯨"の背には、結晶化したレネゲイドが剣山のように敷き詰められている。
GM:それらは砕かれた端から再び結晶化し、今尚成長を続けている。生半な傷を与えても意味はないだろう。
物部猿鏡:「皆様、"颱鯨"の鼻先を御覧ください」
GM:"颱鯨"の頭上、巨大な双角の根本に、青く輝く宝玉が浮かんでいる。
朝霧珂雪:「あれかい?」
物部猿鏡:『然り。あれこそが暖氣核でございます』
物部猿鏡:『未だ眷属共は集まってはいない様子。先程の砲撃が効いたのやもしれませぬ』
桑原静電:「あれを切って捨てよ、と」
朝霧珂雪:「明快で結構。浅木!まだ気張れよ!」
浅木直:「わかってますから……!!さっさとやっちゃってくださーい!!」
GM:大声と共に颱鯨の巨体が捻じれ、その背が大きく揺れる
弥富セツ:"颱鯨"と取っ組み合う鉄の巨影を見る。「まこと、旗官とは言い得て妙のいくさ振り」
弥富セツ:「『旗にな愧じそ進めよや』──負けてはおれんであります」
GM:拘束する鎖が軋む。"颱鯨"の力は次第に強まっているようだ。

GM:戦闘を再開します。
GM:エンゲージはこちら

エンゲージ []内は行動値



"大鯨"(ウォームコア)[7]

(20m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者A[6] 従者B[6]




GM:みなさんの戦闘フィールドは"颱鯨"の背中そのものになります。
GM:"颱鯨"及び浅木直の両者は第3ラウンドの終了までこの戦闘に関与しません。
GM: "大鯨"(ウォームコア)を破壊した時点で、自動的に "大鯨"のHPも0になります。

GM:セットアップ
朝霧珂雪:なし
桑原静電:なし
"颱鯨"(ウォームコア):《波紋の城塞》 ラウンドの間、装甲値を+12
従者A:《サポートモード》。行動済みになり、同エンゲージの味方の達成値を+4。
従者B:なし
弥富セツ:なし
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を2増加 (91 → 93)

GM:イニシアチブ
"颱鯨"(ウォームコア):《さらなる絶望》×5
朝霧珂雪:絶望しすぎ~~
桑原静電:マジ?
"颱鯨"(ウォームコア):エネミー『鱗獣』五体を呼び出し配置します。
GM:エンゲージはこちら

エンゲージ []内は行動値



"大鯨"(ウォームコア)[7]

(10m)

鱗獣_1[6] 鱗獣_2[6] 鱗獣_3[6] 鱗獣_4[6] 鱗獣_5[6]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10]  従者A[6] 従者B[6]




GM:改めてイニシアチブ
GM:行動値10 桑原さんか弥富さんの手番です。
弥富セツ:こちらは待機!
桑原静電:ではこちらが。
桑原静電:マイナーで《紅の猟銃》。射撃武器を作成。
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を3(→ 3)増加 (61 → 64)
桑原静電:メジャー《赤き弾》《ブラッドボム》。暖氣核を攻撃します。
"颱鯨"(ウォームコア):コワイ
桑原静電:5dx+10
DoubleCross : (5DX10+10) → 10[4,5,7,9,10]+5[5]+10 → 25

桑原静電:頑張った
"颱鯨"(ウォームコア):ガードします。
桑原静電:3D10+10 諸々有効
DoubleCross : (3D10+10) → 21[4,10,7]+10 → 31

"颱鯨"(ウォームコア):素の装甲+波紋で20点弾き、11点通します。
桑原静電:1点でもダメージを通した場合、追加で3D10点を失わせます。
桑原静電:3D10
DoubleCross : (3D10) → 16[6,8,2] → 16

"颱鯨"(ウォームコア):痛い!でもまだ全然生きてます
桑原静電:こちらも16点を受け、猟銃で1点を失い、HP2点消費。
桑原静電:桑原静電のHPを19(→ 19)減少 (26 → 7)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を5(→ 5)増加 (64 → 69)

GM:君たちが臨戦態勢に入った瞬間、周囲の結晶体が不気味に鳴動する。
"颱鯨"(ウォームコア):蒼玉の周りに風が渦巻くと同時に
鱗獣:幾つかの結晶体が砕け、その中から不気味な魚人が這い出してくる。
鱗獣:虹色に輝く鱗を震わせて、魚人たちは君たちを取り囲む。
弥富セツ:「ぬあっ。そういう出方もするでありますか」
朝霧珂雪:「こいつが例の小判鮫かい?」
物部猿鏡:『むぅ……一歩遅かったですな』
桑原静電:「……おやおや。これは我ら下っ端には荷が勝ちますな」
桑原静電:「あのような捕物をするようには造られておりません」
桑原静電:鋭く、あまりに細い槍――というよりも巨大な針、を構えている。
物部猿鏡:『いかにも。"颱鯨"に飲み込まれ、間近で神威に浴した故に変生した成り損ないでございましょう』
物部猿鏡:『しかし、彼奴らを突破せねば核には……』
桑原静電:それを全く無視するように、悠然と歩んでいく。
桑原静電:「彼奴らは師団長殿の神威に浴しておりますから」
桑原静電:「小娘一人にかか患う暇はありますまい」
桑原静電:先端が風にそよぎ、しなる槍を、ひらひらとふらつかせる。
桑原静電:その弱々しい外見に反して、その先端では尋常ならざるレネゲイドが収縮している。
桑原静電:先端が振れる度に、海が――そのはるか下の大地から鳴動するかのような。
桑原静電:ふん、と何の気は無しに。
桑原静電:無造作に振られたその槍――「六十握槍」が核を掠めた。
桑原静電:――物質に自身のレネゲイドを浸透させる能力者には、ある種の傾向がある。
桑原静電:――特定の対象にしかその力を作用できない。
桑原静電:桑原静電の場合は、その対象は。
桑原静電:「――応永の外寇」
桑原静電:触れたところから重なるように、死が重なった。
"颱鯨"(ウォームコア):得体のしれない鳴動に共鳴するかのように、風の障壁はコアの全面に収束していた。
"颱鯨"(ウォームコア):槍の切っ先はそれを完全に突き破ることは敵わず。玉に付けられたのは僅かな瑕疵。しかし……
桑原静電:斬傷。貫傷。転落傷。
桑原静電:溺死痕。
桑原静電:彼女が対象とするのは、英霊の血に限定される。
桑原静電:過去の対外戦争で没した皇国英霊の死を、再現する。
桑原静電:その傷が炎上。焼殺。
"颱鯨"(ウォームコア):内側からヒビ割れるかのように、蒼玉に鮮やかな朱が混じる。
桑原静電:「ああ――足りませんか」
桑原静電:「我が器では足りませんか」それを握る手は爛れ始めている。
桑原静電:「信心が足りないと見える。ここでは死より遠すぎる」
桑原静電:「近う寄りますとも、いざ、いざ、いざ……」
"颱鯨"(ウォームコア):輝きを濁らせたのも束の間、コアの周りには更に激しい風が渦巻き出す。

GM:イニシアチブ
GM:行動値7 "颱鯨"(ウォームコア)の手番
"颱鯨"(ウォームコア):マイナー《黒曜の鎧》
"颱鯨"(ウォームコア):防具を作成して装備。装甲値+26
朝霧珂雪:どんどん固くなる
"颱鯨"(ウォームコア):メジャー《エンジェルヴォイス》《風の渡し手》
"颱鯨"(ウォームコア):対象の次のメジャーアクションのクリティカル値を-1、ダイスを+4 対象は鱗獣全員。
鱗獣:ムキムキ
朝霧珂雪:どんどん強くなる
弥富セツ:来ないで

"颱鯨"(ウォームコア):「■───■■─────────■───」
"颱鯨"(ウォームコア):鯨の鳴き声とも、風の吹きすさぶ音とも取れる不気味な音色が木霊する。
"颱鯨"(ウォームコア):周囲の気温と湿度が徐々に増し、熱気が上昇気流となって空に昇る。
"颱鯨"(ウォームコア):ひび割れた身体を塞ぐように、コアは周囲の結晶体を取り込んでいく。
鱗獣:「ゲッゲッ……ゲッ……」
鱗獣:それに呼応して、これまで緩慢だった魚人達の動きが見違えて鋭くなり
鱗獣:意思を感じさせない瞳に、明確に君たちへの悪意を宿し始めていた。

GM:イニシアチブ
朝霧珂雪:はい!
朝霧珂雪:メイド服を脱いで行動値8になります
弥富セツ:蒸し暑くなってきたからね
GM:メイド服を……脱ぐ……!?
桑原静電:へ~……
GM:ふぅん……?
朝霧珂雪:メイド服を脱いで行動値8になります
GM:では行動値8 朝霧さんの手番です
GM:おらッさっさと脱ぎやがれッ!
朝霧珂雪:マイナーなし
朝霧珂雪:メジャーでコンボ【滄海】
朝霧珂雪:《サイレンの魔女》+《ペトリファイ》+《ドッペルゲンガー》
朝霧珂雪:対象は敵全員!
GM:ヤバ
GM:判定をどうぞ
朝霧珂雪:3DX+14+4
DoubleCross : (3DX10+18) → 8[1,6,8]+18 → 26

朝霧珂雪:装甲無視 ガード不可 命中でシーン間行動値-6(マイナー使用で解除)
GM:ガードでけへんやん……全員ドッジ!
"颱鯨"(ウォームコア):4dx+1>=26
DoubleCross : (4DX10+1>=26) → 8[4,5,7,8]+1 → 9 → 失敗

鱗獣_1:10dx+4>=26
DoubleCross : (10DX10+4>=26) → 10[2,2,4,4,6,6,6,7,7,10]+9[9]+4 → 23 → 失敗

鱗獣_2:10dx+4>=26
DoubleCross : (10DX10+4>=26) → 10[1,1,3,3,4,5,6,8,9,10]+9[9]+4 → 23 → 失敗

鱗獣_3:10dx+4>=26
DoubleCross : (10DX10+4>=26) → 10[2,3,3,4,6,6,8,10,10,10]+9[1,9,9]+4 → 23 → 失敗

鱗獣_4:10dx+4>=26
DoubleCross : (10DX10+4>=26) → 9[1,2,2,4,5,7,7,8,8,9]+4 → 13 → 失敗

朝霧珂雪:何こいつら!?
弥富セツ:何?
鱗獣_5:10dx+4>=26
DoubleCross : (10DX10+4>=26) → 10[2,2,5,5,7,7,7,8,9,10]+10[10]+4[4]+4 → 28 → 成功

朝霧珂雪:何だお前!?
鱗獣_5:よっっっっっっっっしゃ!!!
桑原静電:マジ?
朝霧珂雪:誰かバデムして
朝霧珂雪:ダメージ出します
鱗獣_1:鱗獣2を行動放棄カバーリング
桑原静電:なんですかそれ……
鱗獣_3:鱗獣4を行動放棄カバーリング
朝霧珂雪:こいつらカバーとかするの
桑原静電:ヤバ
鱗獣_3:友情です
GM:ダメージどうぞ!
朝霧珂雪:3D10+20
DoubleCross : (3D10+20) → 12[10,1,1]+20 → 32

朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を12増加 (64 → 76)
鱗獣_1:倍ダメージで戦闘不能。復活なし
鱗獣_3:同じく戦闘不能。復活なし
"颱鯨"(ウォームコア):《隆起する大地》
"颱鯨"(ウォームコア):32-(1d10+15)
DoubleCross : (32-(1D10+15)) → 32-(4[4]+15) → 13

"颱鯨"(ウォームコア):装甲無視で13受けますがなんとか生きてます
朝霧珂雪:生きぎたない

朝霧珂雪:「体良く上官に露払いを押し付けるな、桑原」
朝霧珂雪:苦言を呈しながら悠然と歩み出る。
桑原静電:「おや?問題が……?」
朝霧珂雪:「こいつを殺すのはあたしだ。無駄な……」
朝霧珂雪:「……まあいい。まとめて捌いてやる」
朝霧珂雪:「参刃」
朝霧珂雪:大太刀を握り込み、ぐらり、と異様な前傾姿勢で構え──
朝霧珂雪:「──滄海」
朝霧珂雪:荒れ狂う嵐が、ほんの一瞬、裂けた。見えざる巨大な刃が振るわれたかのように、数体の魚人が一斉に両断される。
朝霧珂雪:大太刀は抜かれてすらいない。それは単なる精神的トリガーに過ぎない。放たれたのは実体を持つ刃ではなく、真空波ですらない。
朝霧珂雪:それは対象の分子結合を問答無用で寸断する、超常の斬撃現象。常軌を逸した修練の果てに、朝霧珂雪が辿り着いた異形の異能。
朝霧珂雪:岩石、真鍮、鋼に金剛。如何な強固な素材であれど、その刃から逃れること能わず。
朝霧珂雪:不可視の剣閃は、遥か前方の暖氣核までをも切り裂いた。
鱗獣:前衛の魚人は言葉を上げるまもなく銅を二つに裂かれた
鱗獣:されどそれは、群れを守らんとするかつての本能か
鱗獣:折り重なった屍の内から、致命傷を避けた魚人の影が幾つか立ち上がる。
朝霧珂雪:「図に乗るな、雑魚が」
朝霧珂雪:巨大な鯨の背を見下ろし、獣の唸りめいた声を漏らす。
朝霧珂雪:「三枚に下ろしてやる」
鱗獣:「ゲッ……ギャッ!ギャッ……!」
鱗獣:興奮した様子で威嚇を繰り返す。
"颱鯨"(ウォームコア):コアは未だ健在。しかし、分子レベルで斬り裂かれた傷は目に見えて修復が遅い。
"颱鯨"(ウォームコア):本体の焦燥を写すかのように、眷属達が急速に殺気立っていく。

GM:イニシアチブ
GM:行動値6 従者の手番です
弥富セツ:うーん……どうしようかな
弥富セツ:あんまり意味のあることができない 待機でいいですか?
桑原静電:かな?
朝霧珂雪:侵蝕重いしね
従者B:では待機で!
GM:了解!
GM:では続いて鱗獣の手番です。
鱗獣:全員おんなじ。マイナーで《エアロドライブ》 攻撃力+6 命中-2   攻撃時HP-5
鱗獣:メジャー《音速攻撃》《銘無き刃》《大裁断》《浸透撃》《一閃》
鱗獣:ガード不可の白兵攻撃。対象は
鱗獣_2:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 弥富

鱗獣_4:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 朝霧

鱗獣_5:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 弥富

朝霧珂雪:弥富~~ッ
桑原静電:全然忖度効いてない
弥富セツ:確率低いのに!
GM:うーん……いや、やっぱ最後なしで
GM:弥富、朝霧、桑原に一人ずつ攻撃します。
桑原静電:理解
弥富セツ:す、すまねえな旦那……
朝霧珂雪:桑原ーッ
弥富セツ:あんたにゃきっといいことがありますよ へへっ
鱗獣_2:15dx9+3 弥富
DoubleCross : (15DX9+3) → 10[1,1,2,3,3,4,4,4,5,7,7,9,9,9,10]+10[3,7,7,10]+10[9]+4[4]+3 → 37

鱗獣_4:15dx9+3 朝霧
DoubleCross : (15DX9+3) → 10[1,1,2,3,5,6,6,7,8,8,8,9,9,10,10]+8[1,3,6,8]+3 → 21

鱗獣_5:15dx9+3 桑原
DoubleCross : (15DX9+3) → 10[1,3,3,5,6,6,6,8,8,8,9,9,9,10,10]+10[2,9,9,9,10]+10[2,8,8,9]+7[7]+3 → 40

桑原静電:はしゃぐな
鱗獣:おかしいなぁ…
朝霧珂雪:コンボ【霽月】《リフレックス:モルフェウス》+《守りの砂》でドッジ
朝霧珂雪:3DX8+14>=21
DoubleCross : (3DX8+14>=21) → 10[4,9,9]+10[1,8]+6[6]+14 → 40 → 成功

朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を4増加 (76 → 80)
桑原静電:3dx+1 ドッジ
DoubleCross : (3DX10+1) → 10[4,5,10]+7[7]+1 → 18

弥富セツ:ドッジ……できない!なぜなら従者がダイスをみっつ減らしてくるから
弥富セツ:そんな子でも壊されると困るのでカバーなどはせず、そのまま受けます
GM:母の愛……
鱗獣:4d10+27 弥富
DoubleCross : (4D10+27) → 22[7,9,4,2]+27 → 49

鱗獣:5d10+27 桑原
DoubleCross : (5D10+27) → 28[3,4,8,9,4]+27 → 55

桑原静電:耐えられません。《リザレクト》。
弥富セツ:こちらもリザレクト!
桑原静電:桑原静電のHPを1d10+2(→ 11)に変更 (7 → 11)
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (93 → 102)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を9(→ 9)増加 (69 → 78)
弥富セツ:弥富セツのHPを9に変更 (24 → 9)
GM:セ、セツさん……
桑原静電:ヤバすぎ
GM:あ、HP回復効果はボーナスが付くので
GM:+5回復できるよ
朝霧珂雪:あっそうなるんだ
弥富セツ:あそっか
桑原静電:あっそうだった
桑原静電:ハイリザレクトいらないなこれ……
桑原静電:HP16になりました
弥富セツ:弥富セツのHPを14に変更 (9 → 14)

"颱鯨"(ウォームコア):コアの周囲に収束していた風が突如反転する。
"颱鯨"(ウォームコア):解放された力が突風となって君達の方向へと駆け抜け
鱗獣:その風を翼のように肥大化した鰓で捕らえて、一瞬で君達の懐へと飛び込む。
鱗獣:翼はそのまま鋭利な刃となり、すれ違いざまに君達を切り刻む。
桑原静電:「おおう」刻まれてから気づく。「斯様な手口でしたか」
桑原静電:切り刻まれた先から、異常な量の血流が噴出する。
桑原静電:それに浸り、染み込んだ先から傷が埋まっていく。
桑原静電:「服を繕い直さねば……」赤の染み付いた自らの服を見やって。
弥富セツ:「むぐ……!」胴を斜めに裂かれ、鮮血が風雨に混じる。
朝霧珂雪:鰓を太刀で受け止め、流して、蹴り飛ばし距離を取る。
物部猿鏡:『思いの外手強いですな……』残り時間を気にしたように呟く
朝霧珂雪:「この程度避けられんでどうする。弛んでるぞ」
桑原静電:「師団長殿のようには参りますまいて」ひらひらとした槍を見せて。
弥富セツ:「はっ……。面目ない」血を吐き捨て敵勢を睨む。

エンゲージ []内は行動値



"大鯨"(ウォームコア)[1]

(20m)

鱗獣_2[6] 鱗獣_4[6] 鱗獣_5[6]
朝霧珂雪[8] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者[6]  従者[6]




GM:イニシアチブ
GM:待機していた弥富さんの手番です
弥富セツ:はーい
弥富セツ:従者が先に来るかな……そちらはそのまま行動無しで
弥富セツ:本体はマイナー無し、メジャーで《赤色の従者》《血の絆》。
弥富セツ:自身のエンゲージに従者をもう一体作成します。
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を8増加 (102 → 110)

弥富セツ:「どうにも、本丸攻めはお任せすることになりそうでありますなあ」
弥富セツ:上官の斬撃に耐える様を見ている。使い魔の自爆は通じまい。
弥富セツ:「自分は陣を整えるといたしましょう」
弥富セツ:言う傍ら、既に存在する使い魔が根を張り、避雷針めいた形状へと変じている。それが小規模な結界を張り、吹き寄せる暴風が如き"颱鯨"の神威を中和する。
弥富セツ:眼帯を外す。蕩ける右の眼窩と、眉間の第三の目が露わになる。
弥富セツ:その前者が、ぐずぐずと煮え立って。
弥富セツ:ぼとり、新たな眼球を産み落とす。膨れ上がり、新たな使い魔が隊列に加わる。
弥富セツ:「さあ。詰めるでありますよ」

GM:クリンナップ
GM:エネミーは特に有りません
桑原静電:ないぜ 我々も
弥富セツ:ないのだ
GM:では第二ラウンドを終了します
GM
GM:第三ラウンド
GM
GM:セットアップ
"颱鯨"(ウォームコア):《波紋の城塞》 ラウンドの間、装甲値を+12
桑原静電:なし
朝霧珂雪:《サポートデバイス:精神》ラウンド間精神判定ダイス+8個
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を6増加 (80 → 86)
従者A:《サポートモード》《ブロックモード》。同エンゲージの味方の達成値+5、敵の達成値-10。
弥富セツ:あっ違うな
弥富セツ:敵の達成値は-12です。100%を超えたので
弥富セツ:あと従者のHPも5ずつ増えている
GM:こわ…
弥富セツ:他の従者二体と本体は無し!
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を4増加 (110 → 114)

GM:イニシアチブ
GM:行動値10 桑原さんか弥富さんの手番
弥富セツ:自分は先と同じく待機!
桑原静電:こちらも待機かな……行動放棄カバーが一番マシだろう
GM:では行動値8、朝霧さんの手番になります
朝霧珂雪:マイナーなし
朝霧珂雪:メジャーで《サイレンの魔女》+《ペトリファイ》
朝霧珂雪:対象敵全員
朝霧珂雪:12DX+14+5
DoubleCross : (12DX10+19) → 10[1,1,3,4,4,5,5,6,8,9,10,10]+10[4,10]+2[2]+19 → 41

GM:全員ドッジ
"颱鯨"(ウォームコア):4dx+1>=41
DoubleCross : (4DX10+1>=41) → 9[1,1,8,9]+1 → 10 → 失敗

鱗獣_2:10dx+4>=41
DoubleCross : (10DX10+4>=41) → 10[1,2,3,3,3,4,4,8,10,10]+9[1,9]+4 → 23 → 失敗

鱗獣_4:10dx+4>=41
DoubleCross : (10DX10+4>=41) → 10[1,3,3,6,7,7,8,8,9,10]+2[2]+4 → 16 → 失敗

鱗獣_5:10dx+4>=41
DoubleCross : (10DX10+4>=41) → 7[1,1,2,2,2,4,4,6,7,7]+4 → 11 → 失敗

弥富セツ:あ、鱗獣にはブロックモードのマイナス修正も入るはず……結果は関係ないけど
GM:あっそうでした!なすすべもなく命中
GM:鱗獣2は4をカバー ダメージをお願いします。
朝霧珂雪:死んでくれ~~
朝霧珂雪:5D10+15
DoubleCross : (5D10+15) → 32[10,6,9,6,1]+15 → 47

"颱鯨"(ウォームコア):《隆起する大地》
"颱鯨"(ウォームコア):47-1d10+15
DoubleCross : (47-1D10+15) → 47-4[4]+15 → 58

GM:間違い。19減って28ダメージ
"颱鯨"(ウォームコア):耐えられません。戦闘不能。復活もなし。
朝霧珂雪:わ~い
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を7増加 (86 → 93)
鱗獣:鱗獣2、5は戦闘不能。
鱗獣:鱗獣4は生き残りますが
GM:コアの破壊に成功したため、自動的に"颱鯨"も消滅。
GM:ミドル戦闘終了となります。
桑原静電:やった~
弥富セツ:わ~い
朝霧珂雪:今日は大和煮だ~
GM:ほくほく

浅木直:「ぐ……もう……!!」
GM:君達の足元が大きく揺れる。
GM:"颱鯨"を抑える鎖の幾つかが千切れ始める。限界は近い。
浅木直:「先ぱーい!!まだですかーっ!!?」
朝霧珂雪:「弥富。押さえてな」顎で核を示す。
朝霧珂雪:「仕留めるぞ」
弥富セツ:「──了解!」
桑原静電:「おお。見られますか」
弥富セツ:結界を張る一体は変わらず。残る二体のうち、片方がもう片方と触手を絡め、投石器めいた振り子の動きで投げ飛ばす。
弥富セツ:荒れ狂う風の中にあって、砲弾は自ら軌道を修正しつつ飛び、
弥富セツ:ぐちゃり。
弥富セツ:粘質の音と共に着弾。赤黒く脈打つ視神経の蔦が暖氣核に絡み、不浄の蒸気を上げて締め上げる。
弥富セツ:それは物理以上に霊的な拘束だ。神を穢し、その威を殺傷可能な妖物の類に貶めるための。
朝霧珂雪:「──良し」
朝霧珂雪:嵐の中、鈍く光を反射して、大太刀がゆっくりと引き抜かれていく。
朝霧珂雪:朝霧珂雪は、陸軍全体においても苛烈な性格を持つ神人として知られるが
朝霧珂雪:その性格は特に、『穴持たず』の熊に喩えられる。
朝霧珂雪:珂雪は彼女が自らの所有物としたものに、異様な執着を持つ。さながら仕留めた獲物を何人にも渡そうとしない野生の獣の如く。
朝霧珂雪:領土も、地位も、財産も。部下も。教子も。旧友も。
朝霧珂雪:何であろうと、彼女の所有物を奪った者に対し、一片の慈悲も寛容も持たない。
鱗獣:「ゲッ……ギャッ!ギャッ!!」
鱗獣:その殺気に反応し、喧しく吠えながら襲いかかろうとする。
朝霧珂雪:「あたしのモノに手を出したんだ」
朝霧珂雪:脳裏に刻み込まれた映像が、燃え落ちていく。波間に消えていく旧友の姿が。
朝霧珂雪:「その結果がどうなるか、刻んでやる」
朝霧珂雪:巨大な弧を描き、大太刀が振るわれる。
朝霧珂雪:ごう、と暴風が吹き抜けて、不可視の斬撃が幾重にも刻み込まれ
朝霧珂雪:刹那の内に、核を微塵にして余りある剣閃が走り抜けた。
"颱鯨"(ウォームコア):「■───■■─────────■───」
"颱鯨"(ウォームコア):最後の風鳴りは断末魔にすらならず
"颱鯨"(ウォームコア):まず始めは、ずるり、と
"颱鯨"(ウォームコア):真一文字に分かたれた蒼玉が、鏡の如き断面を見せながら斜めにずり落ち
"颱鯨"(ウォームコア):それが"颱鯨"の背に落ちる前に、微塵となって風に消えた。
GM:君達の周囲で吹き荒れていた嵐が、海が、時間が止まったかのように静止する。
GM:次の瞬間、ポッカリと空いた穴を埋めるように
GM:君達の居る中心に向かって、雷雲が吸い込まれるように収束していく。
物部猿鏡:『今です!"神卵"を啓きます!!』
GM:その時、"颱鯨"の真下の海面に巨大な神紋が浮かび上がり
GM:周囲半径30kmに展開していた"颱鯨"の支配下にあるすべてのレネゲイドが、一つ残らず海中へと吸収されていく。
物部猿鏡:『これにて万事滞りなく』
物部猿鏡:『ああ、いい忘れておりました』
物部猿鏡:「足元にお気をつけください」
弥富セツ:「ぬ?」
GM:君達が立っているのは"颱鯨"の背である。
GM:当然の帰結として、神卵への吸収とともにその足場は消滅しようとしていた。
朝霧珂雪:「……そういうことは先に言いな」眉根を寄せる。
桑原静電:「時に、物部殿」
物部猿鏡:『はい、桑原少尉』
桑原静電:「我々の帰り途は何処に?」
物部猿鏡:「ふむ、それは──────」
浅木直: 『"千引の……岩戸の……覆いを……解きて……"』
GM:足場が完全に消失し、海に落ちる君達の耳に、歌うような祝詞が聞こえる。
浅木直:『"黄泉軍の……群れをば……招かん……"』
浅木直:『"繰糸……括らば……潜りて……久々しき"』
GM:海中に鎖が伸び、何か巨大な影を引き上げる。
浅木直:『"錨を上げよ、『ホーネット』"』
GM:海中から浮かび上がったのは、巨大な飛行甲板を持つ廃船。
GM:ここマリアナ諸島は太平洋戦争において日米の最終決戦の舞台となった場所であり
GM:"岩戸括り"が操るのは自国の艦船だけにはとどまらない。
GM:沈めた船を己の下僕とする海の魔女ローレライ。それが敵国が彼女に付けた名だ。
GM:浮上した廃空母は君達を受け止める。
朝霧珂雪:「送迎用にしちゃ大袈裟だね」着地し、錆びた甲板を踏み締める。
桑原静電:「凄まじいもので」
桑原静電:ふわり、と降り立って。槍の穂先が当たりそうになりすんでで収縮させる。
弥富セツ:べしゃべしゃべしゃ、と大きな目玉が甲板に積み上がり、その上に落下する。「ふぎゃっ」
浅木直:「はぁ……間に合っ……た……」
浅木直:「ぁ………」
GM:満身創痍で最後の力を振り絞ったのか、意識を失うと同時に纏っていた艤装も朽ち果て
GM:そのまま、甲板の端に崩れるように倒れ伏す。
朝霧珂雪:倒れかけた浅木を寸前で抱き留める。
朝霧珂雪:「……全く」
朝霧珂雪:「普段は一人なんだろう。いつもこの調子なのかい」
浅木直:「んぅ……むにゃ……」深く気を失っており、朝霧の言葉も聞こえていないようだ
朝霧珂雪:嘆息して両手で抱き上げる。
朝霧珂雪:「“社”の。作戦はこれで終わりでいいのかい」
物部猿鏡:『いえ、まだ仕上げが残っておりまする』
物部猿鏡:『ああ、ご心配召されるな』
物部猿鏡:『仕上げはお三方がいらっしゃれば結構。浅木特尉にはこのまま眠っておいて頂きたく』
物部猿鏡:『そのように細工いたしました』
弥富セツ:ごろりとクッションから転げ下りるようにして甲板に立つ。
朝霧珂雪:「……仕上げだと?」
物部猿鏡:『ええ、つまり……』
GM:物部の言葉と同時に、彼方で轟音が鳴り響く。
GM:それも一度ではない。連続して十数度。
GM:艦砲の一斉掃射であると、軍人である君達にはすぐに分かる。
GM:標的は、君達が立っている艦。
GM:即ち、君達自身だ。
朝霧珂雪:「……」物部の形代を荒っぽく引っ掴む。
朝霧珂雪:「何の真似だ」
物部猿鏡:『わからぬ訳ではありますまい?』言葉と同時に
物部猿鏡:幾つもの形代が舞い踊り、君に抱え上げられた浅木を包み込んで奪い取る。
GM:砲弾はすぐそこまで迫っている。
朝霧珂雪:「……浅木!」
GM:"颱鯨"のワーディング範囲は30km。これは主砲の射程限界ギリギリだ
GM:そこから撃たれたのなら、防ぐにしろ避けるにしろ、君達にとってそう難しいことではない。
朝霧珂雪:不可視の斬撃が放たれる。迫りくる砲弾を空中で雲ごと切り裂かれ、大爆発を起こす。
朝霧珂雪:衝撃波で高波が起こり、廃船が大きく揺れた。
桑原静電:「おおう。この程度が避けられず恐悦至極」弥冨少尉を支える。
桑原静電:「誰がそれを真似できましょうや」
弥富セツ:「おわわわ」支えられてなんとか転倒を防ぐ。
朝霧珂雪:「一つ聞かせろ、“社”の」
朝霧珂雪:「この件、『天城』一同承知の上か?」
物部猿鏡:『私に艦を動かす権限はございません。即ち……』
GM:やがて爆発の耳鳴りが消えると同時に、けたたましいプロペラ音が上空から聞こえてくる。
GM:戦闘機の編隊が君達の上空を旋回し、大きな影を落としている。
管野艦長:『即ち、これこそが天意である』
GM:物部に変わって、艦長の通信音声が響く。
桑原静電:「……師団長殿が何かしでかしたのでは?」
朝霧珂雪:「さてな。心当たりが有りすぎて分からん」
桑原静電:「でしょうなあ」
朝霧珂雪:「これが海軍のやり口ですか、管野艦長殿」
管野艦長:『…………』その問いには答えず
管野艦長:『全艦に告ぐ。これより、戦闘態勢に移行する』
管野艦長:『目標、廃空母ホーネット。敵戦力、三名』
管野艦長:『本作戦を以て』
管野艦長:『大日本帝国陸軍神人部隊、第三師団を』
管野艦長:『抹殺せよ』



GM:シーン終了。ロイス取得が可能です
桑原静電:保留かな……?
弥富セツ:こちらも保留で
朝霧珂雪:浅木直 ○懐旧/食傷を ○庇護/食傷に変更します
朝霧珂雪:あと管野艦長に興味/○殺意で取得
朝霧珂雪:以上です



【MasterScene/Operation No.9】

三ヶ月前 日本 横須賀鎮守府 執務室
物部猿鏡:「浅木特尉はもう保たないでしょうな」
管野艦長:「……それは、船医としての忠告かね」
管野艦長:「それとも"社"としての通告か?」
GM:長机を挟んで向かい合う二人の男。
GM:飄々と微笑む狩衣の人物に対して、老将は嫌悪感を隠さず睨みつける。
物部猿鏡:「無論、純粋に彼女の身を案じておるのですよ」
物部猿鏡:「───"神触れ"と申しましてな。神人の肉体がどの程度この世ならざるものへと変生しているのか。その割合を指標化したものです」
物部猿鏡:「これは平時ほど低く、神威を顕す度に高くなっていく。平時であれば、平均で三割から四割と言ったところですか」
物部猿鏡:「翻って、浅木特尉は平時で既に八割に届く"神触れ"を起こしておられる。ここ一年、大きな戦がないのにも関わらずです」
物部猿鏡:「まぁ、僅か三名の神人で守るには我が国の領海は広すぎる。無理を押していらっしゃるのは虎杖殿も宗像殿も同じでありましょうが」
物部猿鏡:「加えて浅木特尉はあのご気性故、些か無理を通しすぎるきらいがありますからな。高止まりを起こしても不思議ではない」
物部猿鏡:押し黙ったままの管野を尻目に、朗々と演説を続ける。
物部猿鏡:「"神触れ"が満ちたる者が至る道は二つ、『狂い果てる』か、『神懸る』か」
物部猿鏡:「これは長年神人の皆様に拝謁してきた経験則でありますが、神懸る者はその以前からおおよそ常人とはかけ離れた視座をお持ちだ」
物部猿鏡:「浅木特尉はまず狂い果てる側でしょうなぁ。あのような戦い方を続けてこられたのならさぞ裡に溜めた澱みも……」
管野艦長:「そうさせないための"タケミナカタ"だろう。あれが完成すれば、彼女だけではなく海軍の全兵卒が救われる」
管野艦長:辟易した様子で言葉を遮る。
物部猿鏡:「まことにそうお考えですかな?」
管野艦長:「……何が言いたい」
物部猿鏡:表情を喜悦に歪めて、唐突な単語を口にする。
物部猿鏡:「"玖号作戦"」
管野艦長:「…………」顔色が変わる。
物部猿鏡:「秘密裏にあのような計画を用意しておきながら、そのようなお題目を宣われるとは」
物部猿鏡:「いやはや、閣下もお人が悪い」
管野艦長:「貴様……どこまで知っている」
物部猿鏡:「さて、どうでしょうな。こう見えて"社"の古株故、大抵の事柄は耳に入ってきますとも」
物部猿鏡:「ああそれとも、二十年前の"惨劇"についてそう仰っておいでですかな?」
管野艦長:「…………」
物部猿鏡:「それは語らぬが互いのためというものでありましょう。ともあれ……」
物部猿鏡:「"玖号作戦"については委細承知しておりますとも」
物部猿鏡:「本来彼の国に渡す予定だった試作九号。その開発が試作八号の喪失を受けて凍結されていることも、無論存じ上げている次第」
管野艦長:「ならばわかっているだろう、計画は延期だ。先方へも既にそう伝えて───」
物部猿鏡:「六号タケミナカタを使えばよろしい」
管野艦長:「……何?」
物部猿鏡:「性能要件は満たしております。むしろ目的を考えれば九号より適任と言えましょう」
物部猿鏡:「何より場所が良い。南洋群島は我が国の勢力圏の端。気取られたとて誰も追いつけませぬ」
管野艦長:「……解せんな。なぜそこまで事を急ぐ」
管野艦長:「これは国内の戦論を180度転換する大博打だ。勇み足で行うべきものではない」
物部猿鏡:「事実、時が無いのです。理由は三つ」
物部猿鏡:「一つはかの工業相殿の権威が揺らぎつつあること」
物部猿鏡:「かの者は人間としては苛烈に過ぎ、政治家としては潔癖に過ぎる。彼が失脚してしまえば作戦の密約は反故となりましょう」
物部猿鏡:「二つ目は先程申し上げた通り、浅木特尉はじめ、海軍所属の神人の限界が近いこと」
物部猿鏡:「仮にタケミナカタを額面通り運用したとて、後どれほど保つやら」
管野艦長:「それ以上は我が軍への侮辱と受け取るぞ。物部猿鏡」
管野艦長:「私が身内可愛さに全軍を危険に晒す愚を犯すように見えたか」
管野艦長:「あれとて海軍神人の端くれ、いざという時の身の処し方は弁えている」
管野艦長:「貴様の進言はすべて余計なお世話というものだ。いい加減に───」
物部猿鏡:「三つ目。これが最も重要です」遮るようにして
物部猿鏡:「"荒御魂"は数年と待たず陳腐化します」
物部猿鏡:極秘資料の写しと思われる紙束を机に放る。英語の文章に『Top Secret』の捺印。
管野艦長:「"気象支配メテオロジック・ドミネーション"……?これは……」
物部猿鏡:「ジョン・フォン・ノイマンの遺した種の一つ」
管野艦長:「……!!」
物部猿鏡:「と、申し上げればご納得頂けるでしょう?」
管野艦長:「貴様、やはり……」
物部猿鏡:管野の言葉を無視して「"荒御魂"は神格の威光を以って天災を御するもの」
物部猿鏡:「対してかの悪魔が提唱せしこれは、人智を以って自然の神威を屈服せしめるもの」
物部猿鏡:「理論は完成しておりまする。足りぬのは資金と人手ばかり」
物部猿鏡:「なれどそれこそが彼の国最大の武器であることは、閣下が骨身に沁みてご存知でありましょう」
物部猿鏡:「この計画が成ってしまえば、太平洋地域の勢力図は元の木阿弥、大戦から今日に至る数多の将兵の犠牲も水の泡と相成りまする……が」
物部猿鏡:「今ならばまだ間に合うのです」
管野艦長:「………」
物部猿鏡:押し黙る管野を見て満足気に微笑んで
物部猿鏡:「……今宵はこれにて失礼仕ります」
物部猿鏡:「明日、色良い返事をお聞かせ頂けると信じておりますよ」
物部猿鏡:一方的に告げて執務室を後にする。
GM:数分の間、沈黙が執務室を支配する。
管野艦長:やがて、大きく嘆息した後、机の上の受話器を取って
管野艦長:「……私だ。秘匿回線を繋ぎたい。手配を頼む」
管野艦長:「ああ、至急の要件だ。急げ。繋ぎ先は」
管野艦長:「───キューバ共和国工業相、エルネスト・ゲバラ」



【Climax/GOD BLESS】

GM:クライマックスです。全員登場。
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (78 → 80)
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (93 → 102)
朝霧珂雪:ギャー
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (114 → 120)
GM:あとシーンをまたいだので
GM:一旦脱いだ防具を着直したことにしてもいいよ
朝霧珂雪:メイド服を着ます
GM:着な!
廃空母ホーネット 飛行甲板
GM:君たちに対して宣戦布告した二神戦。
GM:訳がわからないまま、包囲が徐々に狭められていく。
物部猿鏡:『艦長閣下もお人が悪い』
物部猿鏡:『己が如何なる大義のために死にゆくのか、説明差し上げるのが人情でありましょうに』
物部猿鏡:『差し支えなければ、この物部猿鏡の口から説明しても?』
物部猿鏡:形代が君達の周りを挑発的に飛び回る。
弥富セツ:「……」それらを無言で睨む。聞かせてもらえるものなら聞きたいのが正直なところだ。
桑原静電:「お願いしたいところではありますが」
桑原静電:「手短でなければ喰い付きますよ……我らが主は」
朝霧珂雪:「するのは命乞いでなくていいのか?」
朝霧珂雪:苛立たし気に刀の柄を指で叩く。
桑原静電:「斯様に」
物部猿鏡:『おおこわいこわい』
物部猿鏡:『なれば手短に。まず一点、皆様を救助いたした旨、本国に報告済と申しましたが』
物部猿鏡:『嘘でございます。皆様の消息は、本国では依然不明のままにて』
物部猿鏡:『そして二点。我らはこの作戦の後、本国へ帰還することはございません』
桑原静電:「……ふむ?」
物部猿鏡:『我らはこの後、即座に"タケミナカタ"の起動を成し遂げ』
物部猿鏡:『それを伴ってハワイの真珠湾基地を制圧』
物部猿鏡:『それを足がかりに、アメリカ本土へ侵攻致します』
物部猿鏡:『つまり、米国に宣戦布告致す次第』
朝霧珂雪:「随分大きく出たな」
朝霧珂雪:「海の上にいると地に足付かなくなるらしい」
物部猿鏡:『脚なら着いておりますとも。完全起動した"タケミナカタ"を止められるものなどおりませぬ』
物部猿鏡:『台風の内包する熱量は巴里に落とされた核とは比べ物になりませぬ』
物部猿鏡:『国土防衛に専念させるなど愚の骨頂。これは敵国に放ってこそ最大の戦果を得られるものです』
桑原静電:「それは本国の意に反する独断と?」
物部猿鏡:『然り。陸軍の預かり知らぬところ』
朝霧珂雪:「口封じの心算か?」
物部猿鏡:『いえ、神人の命なればもっと有効に使いまする』
物部猿鏡:『宣戦布告と言っても直ぐには致しません。ハワイへの侵攻はあくまで超大型台風を偽装したもの。少なくとも対外的にはそう見えるように致します』
物部猿鏡:『ハワイ制圧後、タケミナカタは台風に偽装したまま米国本土を迂回してカリブ海に到達』
物部猿鏡:『その後、使用権をキューバに移譲致します』
桑原静電:「口を封じるだけのみであるのであれば、そも漂流させたままにしておけば佳い……」
桑原静電:「  ?」国らしきものの名を口に発そうとしてできない。
弥富セツ:「移譲と?」
物部猿鏡:『3年前、ゲバラ工業相の訪日の折、海軍と氏が交わした密約にて』
物部猿鏡:『ソ連からの核配備が頓挫した折には、代わりに日本よりこれを付与致すと』
朝霧珂雪:「姑息な海式のやりそうなことだ」
朝霧珂雪:「見返りは」
物部猿鏡:『無論、対米国への軍事同盟です』
物部猿鏡:『タケミナカタをキューバに引き渡すまでの間に、本国に残した同志が国論を対米開戦にまとめ上げる』
物部猿鏡:『これを以って、米国を東西より挟撃する。それが玖号作戦に御座います』
物部猿鏡:『されど、根本的な問題がありましてな』
物部猿鏡:『所詮は海軍の独断専行。大陸での戦争に掛かりきりの陸軍が呼応しなければ戦争継続など出来はしない』
物部猿鏡:『さりとて軍の戦争計画は陸軍の一強、正攻法で我らの言が聞き入れられるはずもなし』
物部猿鏡:『しかし、いかに陸軍と言えど無視できぬものもあります』
物部猿鏡:『参戦するに足る理由さえあればいい。一つは戦果』
物部猿鏡:『もう一つは大義にございます。例えば、仇討ちなどおあつらえ向きかと』
朝霧珂雪:「……成程」
朝霧珂雪:「そこで我々か」
物部猿鏡:『ええ、皆様には死んで頂きます。但し殺したのは我々ではなく』
物部猿鏡:『船を失い漂流していた所を、卑怯にも米軍に討たれた。とさせて頂きますが』
物部猿鏡:『同時に、国内の報道機関を使って米国の神人に対する迫害の様子を告発』
物部猿鏡:『対米世論を煽り、戦論変更への後押しと致します』
朝霧珂雪:「良くそこまで知恵を絞ったものだ。海軍も苦労しているらしい」皮肉気にかぶりを振る。
朝霧珂雪:「だが、虎の尾を踏んで狐が生きていられるとでも?」
物部猿鏡:『勝算がなければこのようなことは致しませぬ』
物部猿鏡:『船内で皆様を手にかけなんだは、颱鯨討伐の助けとする狙いもありますが』
物部猿鏡:『本作戦は浅木特尉には伏せておりました故』
物部猿鏡:『ご賛同いただけぬのは分かりきっておりましたからな。彼女がいる間は妙なことは出来ませぬ』
物部猿鏡:『皆様が艦より離れ、浅木特尉が斃れ、消耗した今が好機ということです』
朝霧珂雪:「だろうな」息を吐く。「話は以上か?」
物部猿鏡:「はい。ご納得いただけましたでしょうか」
管野艦長:『……大陸の覇権を手に入れてからでは遅い』
管野艦長:『荒御魂を実用化したとしても、その後に待っているのはより過酷な開発競争に過ぎない』
管野艦長:『あなた達神人がそうであるようにな』
管野艦長:『この海から戦争を無くすには、日本に伍する敵を根本より取り除く他なし』
物部猿鏡:『日本の軍政は、人々の神人への信仰によって成り立っておりまする』
物部猿鏡:『なればこそ、その信仰に背くことはできない。政府が認めず、大元帥閣下が諌めようとも』
物部猿鏡:『民が我らを許してくださる。それがこの国の宿痾にて御座います』
桑原静電:「今薄らいでおるようですが」
朝霧珂雪:「その考えには同意せんでもないが。……困ったな」
朝霧珂雪:「浅木には、お前がどうやって死んだと言えば良い?」
管野艦長:『……』
管野艦長:『それはこちらが聞きたいことです。朝霧殿』
管野艦長:『辞世の言があるのならお伝え致す』
朝霧珂雪:「ハッ」形代を乱暴に掴み取り、ぐしゃりと手の内に握り込む。
朝霧珂雪:「切って捨てようと思っていたが、気が変わった」
朝霧珂雪:「お前達が死に際にどんな悲鳴を上げるのか、聞き届けてやるよ」
弥富セツ:嘆息する。「……痛恨でありますなあ」
桑原静電:「ああ、おや……」
弥富セツ:「彼の国は怨敵。それを叩こうという話であれば、むしろ諸手を上げて賛同したいものを」
弥富セツ:「かたきを等しくしながら、内で食い合わねばならぬとは」
桑原静電:「外患に頼り切り、英霊らに誇れぬ手管」
桑原静電:「此れにも加えて遣れませんな」
桑原静電:針のような凶槍を構える。
GM:そこで、君達は気づく。
GM:先程から君達の頭上を旋回している戦闘機。それには二つの違和感がある。
GM:一つは型式。格納庫で見た最新鋭ジェット機ではなく、旧式のレシプロ機だ。
GM:もう一つはその高度。オーヴァードに対して航空機が優位を取れるのは超高高度からの絨毯爆撃に限られるが
GM:明らかに近すぎる。高度数十mは十分に君達の《ワーディング》圏内だ。
物部猿鏡:『試製乙式付喪神・紫電改拾弐』
物部猿鏡:『《圏界》とは、空間を自らの神気で満たし支配する術』
物部猿鏡:『神人が《圏界》内で活動できるのは、自らの神気でこれを相殺しているが故、というのが"社"の提唱する理論でして』
物部猿鏡:『であれば、付喪神化した動力部より指向性の神気を放ち、操縦席を覆うように致せば』
物部猿鏡:『神気同士が打ち消し合い、内部の搭乗員を保護できるのでは……という代物でございます』
物部猿鏡:『最新鋭機への搭載は間に合いませんでしたが、ご覧の通りごく短時間ながら《圏界》内での活動を可能にしております』
物部猿鏡:形代は得意げに語る。
弥富セツ:「つくづく勿体ない……」恨めしげにする。
朝霧珂雪:「蠅が何匹増えたところで、何が変わるかね」
物部猿鏡:『無論、まだありまする』
GM:紫電改拾弐から煙幕が投下される。それに紛れて、数名の海兵が落下傘で降下している。
?????:「総員、抜刀」
GM:甲板に着地するなり、海兵たちは腰の刀を抜き放つ。
GM:紅く輝く刀身が強烈なレネゲイドの気配を発すると、海兵たちは狂乱したように雄叫びを上げる。
?????:「オ……ォォオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
GM:同時に、その姿形が変化していく。筋骨隆々の兵たちが、年若い少年の姿へ。
GM:《写し身》……《ヒューマンズネイバー》と呼ばれるRBの擬態能力。
GM:それに近いものが、刀を起点にして兵達へと作用している。
?????:「………クク」
?????:「ハハハハハハハッ!!」
GM:完全に変化し、血に酔ったように嬌笑する剣士たち。
GM:純白の学生服に艶のある黒髪、その奥から除く酷薄な眼光はどこか、桑原静電によく似た面影を宿していた。
朝霧珂雪:「桑原」顎で示す「……見覚えのある顔だ」
桑原静電:「あれは……」
物部猿鏡:『試製丙式付喪神・妖刀電動』
物部猿鏡:『こちらは単純な仕組みに御座います。《圏界》の中で常人が動けないのなら』
物部猿鏡:『付喪神自身が、その担い手を操ってしまえばよろしい』
物部猿鏡:『彼らはいずれも示現流の達人。その肉体に、過去の神人の戦闘記録より精製した疑似霊魂を憑依させる』
物部猿鏡:『桑原電動。貴方様の兄君で在らせられましたなぁ、桑原少尉』
桑原静電:「……おお。お久しゅう」
桑原静電:「斯様な事まで為せるとは……」
桑原静電:「ええ、ええ、まさに。兄上の御姿に相違なし」
弥富セツ:「あぁああぁ。勇士たちの命まで」
弥富セツ:なお絶望したように言うが、彼らの人相や自分たちの不利について頓着するではない。
妖刀電動:「八紘を……一宇と成し……」
妖刀電動:「皇国に……永久の弥栄あれ……」
妖刀電動:譫言のように呟き続けている
桑原静電:「おお……言の葉を満足に継げぬは辛かろう」
桑原静電:「静電めも、重々、それは承知しておりますれば」
物部猿鏡:『そして、これにて仕上げに御座います』
GM:君達の足元が鳴動し、八方で水柱が上がる。
タケミナカタ・神軀:およそ1km先、君達を取り囲むようにして
タケミナカタ・神軀:竜巻を伴って、八本の巨大な柱が海中から天へと伸びている。
タケミナカタ・神軀:肉のように脈動する奇怪な巨柱は、空を撹拌するように雷雲を渦巻かせている。
朝霧珂雪:「……起動したか」
物部猿鏡:『これぞタケミナカタの御柱オンバシラ!!天を掻き混ぜ神風を吹かせたる神威の指先!!』
物部猿鏡:『如何に最新鋭と言えど、兵達のみで皆様を討ち取れるとは元より考えておりませぬ』
物部猿鏡:『然れど!かの神威を振り下ろす時を稼ぐには十分にて!』
弥富セツ:「……これは如何なる罰でありましょう……」
弥富セツ:「管野閣下……お恨み申し上げまする。そして後生でありますから、この戦ばかりは、生きて降ることも視野に入れられよ」
弥富セツ:「部下を同胞の手に掛けさせる愚を避けるためとあらば、自分、ここに限っては恥とは申しませぬ」
管野艦長:『……恥ならば』
管野艦長:『既に厭と言う程塗れております』
朝霧珂雪:「……貴様ら、靖国に還れるとは思うなよ」
朝霧珂雪:「この場で全員魚の餌だ」
朝霧珂雪:「弥富少尉、桑原少尉」
弥富セツ:「……は……」
桑原静電:「ここに」
朝霧珂雪:「現時刻を以て、我ら大日本帝国陸軍神人部隊第三師団は、海軍聯合艦隊第二神人戦隊との交戦に移る」
朝霧珂雪:「細かいことはいい。好きに暴れな」
朝霧珂雪:「海助共をブチ殺すぞ」
桑原静電:「分かりやすくて実に結構。了解であります」
弥富セツ:「…………」
弥富セツ:「了解であります……」
物部猿鏡:『ははは!ご安心めされよ!!』形代が海中へと消えていき
物部猿鏡:八方の柱より、物部の声が同時に反響する。
物部猿鏡:形代を通して、荒御魂を同調制御している。
物部猿鏡:『皆様等しく、真の神座へと合祀奉りましょうぞ!!』

---

GM:クライマックス戦闘を開始します。
GM:現在のエンゲージはこちら。
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神軀_1[0] タケミナカタ・神軀_2[0] タケミナカタ・神軀_3[0] タケミナカタ・神軀_4[0]

(1km)

妖刀電動・壱型_1[15] 妖刀電動・弐型_1[7] 妖刀電動・弐型_2[7]   タケミナカタ・神卵[7](潜水)

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者[6]  従者[6]  従者[6]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[18] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 紫電改拾弐・僚機_1[14]

(1km)

 タケミナカタ・神軀_5[0] タケミナカタ・神軀_6[0] タケミナカタ・神軀_7[0] タケミナカタ・神軀_8[0]




桑原静電:ヤバすぎ
弥富セツ:沢山いるでありますなー……
弥富セツ:本来なら夷狄に向けられるべき兵力が……
桑原静電:本当だよ
GM:まず最初に、二つのマップ効果について説明します。

・マップ効果①:潜水
潜水中のキャラクターは他のキャラクターが行うあらゆる行動の対象にならない。(リアクションは可能)
また、潜水中のキャラクターはマップ上のどこにいても他のキャラクターとエンゲージしていないものとして扱う。
潜水状態は特定の条件を満たすことで解除される。


GM:この戦闘で潜水状態となっているのは『タケミナカタ・神卵』のみです。
GM:本来であれば解除条件の開示には個別の判定が必要ですが、みなさんは"タケミカヅチ"を運用した経験から
GM:自動的に解除条件を導き出すことができます。

・タケミナカタ・神卵の潜水解除条件
すべての『タケミナカタ・神軀』を戦闘不能にする。
『タケミナカタ・神軀』は行動値0、メインプロセスを行わないオブジェクトエネミーとして扱う。
ただし、各ラウンドのクリンナップ終了時に『タケミナカタ・神軀』が一体でも生存していた場合
すべての『タケミナカタ・神軀』を蘇生する。(《Eロイス・不滅の妄執》一個分の効果として扱う)


桑原静電:1個でやらないでそんなこと
朝霧珂雪:アワワ……

・マップ効果②:支援砲撃
各ラウンドのクリンナッププロセスに自動発動。
すべてのPCに対して命中15、攻撃力2D10+10の攻撃を行う。
この攻撃に対してPCは通常のリアクションを行える。


桑原静電:従者は……?
GM:従者もです
桑原静電:そんな……
朝霧珂雪:ヒェ~ッ
弥富セツ:妖刀電動にも当たるだろ
弥富セツ:戦闘機はともかくよ!
GM:味方なので……
桑原静電:その能力を正しく……
弥富セツ:こっちも味方なのよ
GM:以上、特に質問がなければ第一ラウンドに入ります
朝霧珂雪:大丈夫です
弥富セツ:大丈夫!
桑原静電:OK!
GM:では開始します!

タケミナカタ・神軀:タケミナカタの神体から放たれる強烈なレネゲイドが、君達の衝動を喚起する。
GM:衝動判定。難易度は9です。
朝霧珂雪:5DX>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 9[4,4,5,8,9] → 9 → 成功

朝霧珂雪:102+2D10
DoubleCross : (102+2D10) → 102+15[6,9] → 117

弥富セツ:2dx>=9
DoubleCross : (2DX10>=9) → 6[5,6] → 6 → 失敗

従者A:6dx+2>=9
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 10[4,5,6,8,10,10]+7[4,7]+2 → 19 → 成功

従者B:6dx+2>=9
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 9[1,5,6,6,8,9]+2 → 11 → 成功

従者C:6dx+2>=9
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 8[1,2,5,6,7,8]+2 → 10 → 成功

弥富セツ:本体のみ暴走。
弥富セツ:120+2d10
DoubleCross : (120+2D10) → 120+17[8,9] → 137

朝霧珂雪:やばすぎ
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を17増加 (120 → 137)
GM:セツさん……!
弥富セツ:わあい ダイスボーナスが増えたよ
桑原静電:4dx+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 10[2,3,7,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

桑原静電:桑原静電の侵蝕率を2d10(→ 13)増加 (80 → 93)
桑原静電:そんな……
GM:桑原くん……
GM:第一ラウンド
GM:セットアップ
弥富セツ:《ファンアウト》。味方に戦闘移動の権利を与えます。
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を6増加 (137 → 143)
紫電改拾弐:紫電改拾弐は全員なし
桑原静電:なし
朝霧珂雪:《サポートデバイス:精神》ラウンド間精神ダイス+10
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を6増加 (117 → 123)
妖刀電動・壱型:《狂騒の旋律》 妖刀電動・壱型、弐型のラウンド中攻撃力+24 暴走
従者A:妖刀電動たちのエンゲージに移動します。
従者B:紫電改拾弐のエンゲージに移動します。
桑原静電:どこいくのがいい?
弥富セツ:どこでも大丈夫~
朝霧珂雪:そうだな……妖刀電動のエンゲージ行って足止めしようかな
妖刀電動・弐型_1:《フルパワーアタック》《ロケッティア》 攻撃力+20 行動値0になり暴走
妖刀電動・弐型_2:同じく《フルパワーアタック》《ロケッティア》 攻撃力+20 行動値0になり暴走
弥富セツ:足止めできないやつじゃん
朝霧珂雪:ほんとだ
弥富セツ:範囲攻撃を警戒して散ってもらうかサポートモードの負担的に留まってもらうかかなあ
朝霧珂雪:そうだサポートあるんだった
朝霧珂雪:やっぱその場にいます
桑原静電:あっそうか あんまり散ると辛いのね
桑原静電:その場で本体守るか
従者A:《ブロックモード》。このラウンド、同エンゲージの敵の達成値を-10。
従者B:《ブロックモード》。このラウンド、同エンゲージの敵の達成値を-10。
従者C:《サポートモード》。同エンゲージの味方の達成値を+5。
GM:エンゲージは決まったかな
桑原静電:従者が一体づつ上下エンゲージのみかな
弥富セツ:そんなかんじ?
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神軀_1[0] タケミナカタ・神軀_2[0] タケミナカタ・神軀_3[0] タケミナカタ・神軀_4[0]

(1km)

妖刀電動・壱型_1[15] 妖刀電動・弐型_1[0] 妖刀電動・弐型_2[0]   タケミナカタ・神卵[7](潜水)従者A[6]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者C[6]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[18] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 従者[B6] 

 (1km)

 タケミナカタ・神軀_5[0] タケミナカタ・神軀_6[0] タケミナカタ・神軀_7[0] タケミナカタ・神軀_8[0]




GM:こう!
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を6増加 (143 → 149)
弥富セツ:(ブロックモード&サポートモード分)
タケミナカタ・神軀:《殺戮衝動》シーン中、クリンナップ時点で戦闘不能となっているキャラクターは自動的に死亡する。
桑原静電:ひどいことする!
弥富セツ:エーッ
朝霧珂雪:そんな……
弥富セツ:殺したくないのに!
桑原静電:殺すな 身内を
弥富セツ:いや自分の衝動は殺戮だから……殺したいのか……?
タケミナカタ・神卵:《破滅の足音》1d10+1ラウンド後、クリンナッププロセスにPCは戦闘不能になる。
桑原静電:大変だ
GM:1d10+1
DoubleCross : (1D10+1) → 6[6]+1 → 7

桑原静電:ヤバ どうしよ……
GM:……7ラウンド後です
弥富セツ:ヒエーッ
朝霧珂雪:死んじゃうよ~
GM:ではイニシアチブ
GM:行動値18、紫電改拾弐西沢機
GM:マイナーなし、《アームズリンク》《ライトニングリンク》チェーンガンで攻撃
GM:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 桑原

GM:対象は桑原さん
桑原静電:ふ……いいでしょう
紫電改拾弐:15dx+8
DoubleCross : (15DX10+8) → 9[1,1,1,1,2,2,3,4,4,6,6,7,8,9,9]+8 → 17

弥富セツ:ブロックモードは……入ってそうかな
GM:あ!ごめん!
GM:達成値7です
GM:……7!?
弥富セツ:入ってなかった
朝霧珂雪:すごい
弥富セツ:ごめんなさい
弥富セツ:ブロックモードの修正はいま-12でした
GM:レベル上がってるじゃん!
桑原静電:エグすぎ
朝霧珂雪:すごすぎる
GM:では5です
桑原静電:回避しよ できるかな……
GM:……5!?
桑原静電:4dx+6>=5
DoubleCross : (4DX10+6>=5) → 8[4,4,5,8]+6 → 14 → 成功

弥富セツ:桑原殿つよ~い
朝霧珂雪:固定値で避けてる
桑原静電:サポートサイコ~
GM:では失敗です
西沢清春:《ライトニングリンク》によりHP-5
GM:今回PCに行動値をいじる手段がないので
GM:行動値14までのエネミーの処理は続けて行ってしまいます・
桑原静電:はーい
GM:では続いて駆動値15、妖刀電動・壱型
弥富セツ:メイド服ぐらいだけどそれじゃ変わらない差だものね
妖刀電動・壱型:マイナー 《影走り》《ライトスピード》戦闘移動しメジャーアクションを二回行う
桑原静電:なんて技を!
桑原静電:せっかくのブロックモードを……
妖刀電動・壱型:一回目の攻撃、《電光石火》 妖刀で白兵攻撃
妖刀電動・壱型:あ、PCのエンゲージに入ってます
弥富セツ:なんでペナルティ喰らってくれないの あたしのこと嫌い?
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神軀_1[0] タケミナカタ・神軀_2[0] タケミナカタ・神軀_3[0] タケミナカタ・神軀_4[0]

(1km)

 妖刀電動・弐型_1[7] 妖刀電動・弐型_2[0]   タケミナカタ・神卵[0](潜水)従者A[6]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者C[6] 妖刀電動・壱型_1[15]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[18] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 従者[B6] 

(1km)

 タケミナカタ・神軀_5[0] タケミナカタ・神軀_6[0] タケミナカタ・神軀_7[0] タケミナカタ・神軀_8[0]




妖刀電動・壱型:改めて《電光石火》妖刀で攻撃。対象は桑原さん
弥富セツ:桑原さんのことが嫌いだった
妖刀電動・壱型:14dx11+9
DoubleCross : (14DX11+9) → 9[1,1,1,2,3,3,3,4,5,6,8,8,8,9]+9 → 18

桑原静電:逆に10出てないんだ
桑原静電:4dx+6>=18 ドッジ
DoubleCross : (4DX10+6>=18) → 9[1,2,6,9]+6 → 15 → 失敗

妖刀電動・壱型:2d10+34 ダメージ 装甲有効
DoubleCross : (2D10+34) → 9[7,2]+34 → 43

朝霧珂雪:惜しい
桑原静電:そう言えば狂騒入ってるのか 耐えられません。リザレクト。
桑原静電:桑原静電のHPを1d10+7(→ 9)に変更 (16 → 9)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を2(→ 2)増加 (93 → 95)
妖刀電動・壱型:二回目も桑原さんです《電光石火》
妖刀電動・壱型:14dx11+9
DoubleCross : (14DX11+9) → 10[2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,9,9,10]+9 → 19

桑原静電:4dx+6>=19 ドッジ
DoubleCross : (4DX10+6>=19) → 9[2,4,6,9]+6 → 15 → 失敗

妖刀電動・壱型:2d10+34 ダメージ 装甲有効
DoubleCross : (2D10+34) → 12[4,8]+34 → 46

桑原静電:《リザレクト》
桑原静電:桑原静電のHPを1d10+7(→ 17)に変更 (9 → 17)
桑原静電:ここに来て……
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を10(→ 10)増加 (95 → 105)
GM:行動値14 紫電改拾弐・僚機
紫電改拾弐・僚機_1:マイナーなし《アームズリンク》チェーンガンで攻撃
紫電改拾弐・僚機_2:同様の攻撃
紫電改拾弐・僚機_1:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 朝霧

紫電改拾弐・僚機_2:choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]
DoubleCross : (choice[朝霧,朝霧,弥富,桑原,桑原]) → 桑原

桑原静電:来るがよい
朝霧珂雪:死んじゃうよ~
紫電改拾弐・僚機_1:11dx+2 朝霧
DoubleCross : (11DX10+2) → 10[1,2,3,3,4,5,7,7,7,9,10]+5[5]+2 → 17

紫電改拾弐・僚機_2:11dx+2 桑原
DoubleCross : (11DX10+2) → 10[3,4,5,7,8,8,8,9,9,10,10]+5[4,5]+2 → 17

桑原静電:-12……ってコト?
GM:どちらも……5!
弥富セツ:ひどいことだ
桑原静電:5dx+6>=5 ドッジ
DoubleCross : (5DX10+6>=5) → 8[3,4,5,7,8]+6 → 14 → 成功

朝霧珂雪:コンボ【霽月】《守りの砂》でドッジ
朝霧珂雪:15DX+14+5>=5
DoubleCross : (15DX10+19>=5) → 9[2,3,4,4,5,6,6,7,7,8,8,8,9,9,9]+19 → 28 → 成功

朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を2増加 (123 → 125)
紫電改拾弐・僚機_2:かなしい…
妖刀電動・壱型:《電光石火》のHP消費を忘れていたので今ふります
妖刀電動・壱型:2d10 2回分
DoubleCross : (2D10) → 10[1,9] → 10

妖刀電動・壱型:10減ったけど全然元気

西沢清春:「ようやく一人前に戦えるってのに」紫電改の座席から眼下を見る
西沢清春:「結局汚れ仕事たぁどういう因果かね」
西沢清春:煙草の火を消すと同時に、僚機へと指示を飛ばし
西沢清春:「降下開始!半端な距離じゃ避けられる!ギリギリまで引きつけて撃て!!」
紫電改拾弐:『了解!』
紫電改拾弐:三つの機影は凄まじい速度で君達へと急降下し
紫電改拾弐:艦に激突する寸前、機関砲の斉射と共に機首を持ち上げ、離脱しようとする。
朝霧珂雪:「……」避けようともしない。
朝霧珂雪:その必要が無いからだ。
紫電改拾弐:絶妙にタイミングをずらしたその砲火が、君達を次々と撃ち抜かんと迫り……
弥富セツ:「嘆かわしい。まったく嘆かわしい」その発射に先んじて、宙に指先を躍らせている。紋様を描くかのような動き。
弥富セツ:神気同士の相殺による、非オーヴァードの搭乗員の保護。
弥富セツ:結論から言えば、やはりそれは、未だ机上の空論だったということだろう。《圏界》と一口に言ってすら、その出力には神人ごとで差異がある。
弥富セツ:まして、咒で以て場を支配する、その手管に特化した者を向こうに回しては。
弥富セツ:──その空域に近付いた瞬間、戦闘機乗りたちを、耐え難い重圧が苛む。
西沢清春:「……何だ?あれは」明滅する光を訝しみ
西沢清春:「ぐ……!?」
弥富セツ:生身で《圏界》に晒されるのと殆ど変わらぬ負担。
弥富セツ:源となっているのは、甲板に生えた幾本かの樹。目玉を頂点に据え、赤黒い神経線維の枝を八方に伸ばした、不気味な使い魔だ。
紫電改拾弐:操縦桿を握る手が震え、砲火が狙いを外しあらぬ方向へと飛んでいく
西沢清春:「ぐ……くそ!緊急浮上!!早く離れろ!!」
西沢清春:その禍々しい視線から逃れるように、全機距離を取る。
妖刀電動・壱型:「クハッ……」
妖刀電動・壱型:それと入れ替わるようにして、妖刀を構えた剣士が気勢を吐く
妖刀電動・壱型:「■■■■ーーーーーーーーーッ!!!!」
桑原静電:「おお」上空は見ても居ない。その剣士だけを見ている。
桑原静電:か細い槍を構えて、迎撃の姿勢。
桑原静電:「本当に瓜二つだこと」
妖刀電動・壱型:猿叫。上段に構える二人を残し、下段に構えた中央の一人が一歩踏み込み
妖刀電動・壱型:「ァアア!!!!!」
妖刀電動・壱型:瞬きの間に肉薄し刃を振り上げる。まずは一撃。
桑原静電:「ぐぷっ」対応不能。吐き出しそうになる血を抑える。
桑原静電:槍を構えていた手が、だらりと弛緩する。
妖刀電動・壱型:刀を返し、更に一歩踏み込む
妖刀電動・壱型:先程の振り上げと十字に交差するように、袈裟懸けに太刀を振り下ろす。
桑原静電:兄の肩身の学生服が切り裂かれる。鮮血の先、その奥から見える肉が、
桑原静電:血とともに蠢き、振り切る前に刃を体内に捕まえた。
弥富セツ:「……見目のみならず、ということでありましょうか。桑原殿の打ち手を封じたいか」
妖刀電動・壱型:「ァ……!」
弥富セツ:「しかし……」
桑原静電:「さすがは兄上。では、いざ、いざ」
桑原静電:「静電めの技もご覧じめされませ」

GM:イニシアチブ 行動値10
GM:桑原さんか弥富さんの手番です
桑原静電:何かなされます?
弥富セツ:うーん
弥富セツ:このタイミングで従者を作るかどうかというところですが
桑原静電:待機で様子見てからでもいいかもですね
弥富セツ:かなあ。では待機します
桑原静電:では動きます!
GM:続いて桑原さんの手番です
桑原静電:マイナー《紅の猟銃》《ライトスピード》。
桑原静電:武器を作成し、C値+1でメジャーアクションを2回行う。
GM:ヤバいぜ…
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を8(→ 8)増加 (105 → 113)
桑原静電:メジャー一度目:《赤き弾》《ブラッドボム》《生命吸収》。
桑原静電:妖刀電動・壱型を攻撃。
桑原静電:造血剤も使用します ブラッドボムの消費を消す。
桑原静電:7dx11+11
DoubleCross : (7DX11+11) → 10[1,3,4,5,5,6,10]+11 → 21

GM:サポートモードヤバ
妖刀電動・壱型:暴走リア不です
桑原静電:3d10+14 装甲有効
DoubleCross : (3D10+14) → 23[9,4,10]+14 → 37

桑原静電:殺意出ちゃった
妖刀電動・壱型:装甲で5点引き、まだ生きています
桑原静電:ダメージが入れば追加でHPを失わせます。
桑原静電:6D10+21
DoubleCross : (6D10+21) → 19[1,3,1,1,8,5]+21 → 40

GM:ヤバすぎ!
妖刀電動・壱型:残りHP12。戦闘不能。
妖刀電動・壱型:復活もありません。
弥富セツ:ヒュウ……
桑原静電:やった~
朝霧珂雪:やる~
GM:コワすぎる…
桑原静電:こちらは正味25点回復。
桑原静電:HP26になり、2回めの行動。
桑原静電:同じく《赤き弾》《ブラッドボム》《生命吸収》。
桑原静電:弐型2を狙います。
桑原静電:7dx11+6
DoubleCross : (7DX11+6) → 8[1,3,3,4,5,7,8]+6 → 14

桑原静電:ちがう +5で19です
妖刀電動・弐型_1:暴走リア不。ダメージをどうぞ
桑原静電:2d10+14 装甲有効
DoubleCross : (2D10+14) → 6[3,3]+14 → 20

妖刀電動・弐型_1:15点通します。追加ダメージをどうぞ
桑原静電:6D10+21
DoubleCross : (6D10+21) → 31[9,6,4,3,1,8]+21 → 52

妖刀電動・弐型_1:えぇ……
桑原静電:(31+1=)32点失い(21+5=)26点回復し
妖刀電動・弐型_1:残りHP30、戦闘不能です。復活もなし!
桑原静電:消費2を2回。-4して、HP16に。
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を10(→ 10)増加 (113 → 123)
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を10(→ 10)増加 (123 → 133)
GM:生きてる……
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神軀_1[0] タケミナカタ・神軀_2[0] タケミナカタ・神軀_3[0] タケミナカタ・神軀_4[0]

 (1km)

妖刀電動・弐型_2[0]   タケミナカタ・神卵[7](潜水)従者A[6]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者C[6]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[18] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 紫電改拾弐・僚機_1[14] 従者[B6] 

 (1km)

 タケミナカタ・神軀_5[0] タケミナカタ・神軀_6[0] タケミナカタ・神軀_7[0] タケミナカタ・神軀_8[0]





妖刀電動・壱型:「ぐ……ぅ……!」本能的な悪寒
妖刀電動・壱型:君の身体から刃を引き抜こうと藻掻く。
桑原静電:「……ふ」つ、と。槍の先端を、その身体に掠めさせる。
桑原静電:瞬間。連鎖的に小爆発。
桑原静電:火薬による爆死。その数多の再現が、一点で重なり合う。
妖刀電動・壱型:「!!!?????」
妖刀電動・壱型:槍に抉られた周囲の肉が爆ぜる。
妖刀電動・壱型:リザレクトの真似事のごとく、飛び散った肉が戻ろうとするが
桑原静電:同時に刺突傷、斬傷、殴打傷。数多の死が同じ場所に重なっていく。
桑原静電:そして。
桑原静電:「文永。弘安。」
桑原静電:レネゲイドが渦を巻き収束する。一瞬の静寂。
桑原静電:「――神風」
桑原静電:瞬間、槍の穂先の一点に凝集されていた、2つの大嵐。
桑原静電:それが一気に開放され、荒れ狂い、数多の死を再現する。
桑原静電:目前の相手のみではない。その真後ろにまで。死は生者の躰で防ぐこと能わず。
妖刀電動・壱型:「ガ……ッ……ァアアアアアア!!!!」
桑原静電:二度の元寇――対外戦争による死の再現。
妖刀電動・弐型_1:死の嵐にまとめて飲み込まれ、身体を引きちぎられていく。
朝霧珂雪:「……今度は」その光景を見て目を細める。「あたしの手は要らなかったね」
弥富セツ:「あな恐ろしや」言葉とは裏腹、飄げた笑みの形に口許を吊り上げる。「まこと友誼の末永からんことを祈りたいものよ」
桑原静電:「ああ、これが通るという事は」槍を持った、枯れ果てた手を引きちぎる。
桑原静電:「神国に仇なす夷狄のようで」千切った先から血が吹き出し、新たな手首を造成した。
妖刀電動・壱型:襤褸絹のようになって地に落ちる。「ぁ……」今際の際に、毒気の抜けた瞳で空を見上げて
妖刀電動・壱型:「……静、電……」最期に呟いたその名は、この場の君に向けたものでは無いように聞こえた。
桑原静電:「兄上はそこには居らぬ」千切れていくその姿を見て。
桑原静電:「ここもとに居る」自分の胸を叩いた。

GM:イニシアチブ。何もなければ行動値7のタケミナカタ
朝霧珂雪:メイド服を脱いで行動値8になります
GM:また脱いだ!
GM:では朝霧さんの手番です
朝霧珂雪:マイナーなし
朝霧珂雪:メジャーで《サイレンの魔女》+《ペトリファイ》+《ドッペルゲンガー》
朝霧珂雪:対象は敵全員
GM:コワすぎる
GM:妨害はありません。判定をどうぞ
朝霧珂雪:15DX+14+5
DoubleCross : (15DX10+19) → 8[1,2,2,2,3,3,4,4,6,7,7,7,8,8,8]+19 → 27

朝霧珂雪:装甲無視 ガード不可 命中でシーン間行動値-6(マイナー使用で解除)
妖刀電動・弐型_2:暴走リア不
タケミナカタ・神軀:神軀はデカすぎてドッジを行いません。ガードも出来ないので棒立ち
紫電改拾弐:そして紫電改拾弐は三機揃って《ゲットダウン》!
朝霧珂雪:ひえ~
紫電改拾弐・僚機_1:8dx+4-12>=27
DoubleCross : (8DX10-8>=27) → 9[1,1,1,3,5,8,8,9]-8 → 1 → 失敗

紫電改拾弐・僚機_2:8dx+4-12>=27
DoubleCross : (8DX10-8>=27) → 10[1,2,2,4,4,5,7,10]+10[10]+7[7]-8 → 19 → 失敗

桑原静電:31出してるやつおるやん
朝霧珂雪:こわい
西沢清春:10dx+8-12>=27
DoubleCross : (10DX10-4>=27) → 10[1,1,1,3,3,6,8,8,9,10]+2[2]-4 → 8 → 失敗

GM:ブロックモード怖すぎる……回避失敗
弥富セツ:ふふん
桑原静電:えらい
朝霧珂雪:部下が優秀~
タケミナカタ・神卵:神卵は潜水中で対象になりません
GM:以上!ダメージをください!
朝霧珂雪:3D10+24+5+1D10
DoubleCross : (3D10+24+5+1D10) → 17[5,4,8]+24+5+6[6] → 52

妖刀電動・弐型_2:HP45 戦闘不能。復活なし
紫電改拾弐・僚機_1:HP50 戦闘不能 復活なし
紫電改拾弐・僚機_2:同じく戦闘不能 復活なし
西沢清春:西沢機のみ、ミリで生き残ります
桑原静電:頑張ってる
朝霧珂雪:しぶとい
弥富セツ:やるわね
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を12増加 (125 → 137)
タケミナカタ・神軀:そして神軀、このエネミーは《あり得ざる存在:無敵の肉体》により装甲値が100ありましたが
朝霧珂雪:イカレてる!
タケミナカタ・神軀:装甲無視なので成す術なく受けます。HPは50
タケミナカタ・神軀:8体揃って戦闘不能のため復活もありません。
桑原静電:あぶな
弥富セツ:さすが閣下……!
朝霧珂雪:やったね
タケミナカタ・神軀:同時に《Eロイス:殺戮衝動》は解除されます。
タケミナカタ・神卵:以降、神卵の潜水状態が解除
タケミナカタ・神卵:行動の対象に取れるようになります。
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神卵[1]従者A[6]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者C[6]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[12]従者[B6]




GM:エンゲージもスッキリ!

朝霧珂雪:上空を旋回する機影と、遥か水平線に霞む怪柱、そして空母を見遣る。
朝霧珂雪:「海行かば 水漬く屍……か」
朝霧珂雪:「ああ、長閑になど死なせんぞ」
朝霧珂雪:白く長い手が伸び、大太刀の柄を撫で、握る。
物部猿鏡:『皆様もその屍の一つとなるのです』
物部猿鏡:『このタケミナカタの神威によって!!』
GM:海域全体が鳴動する。圧倒的なレネゲイドの圧力
GM:しかし、タケミカヅチを間近で見た君達にはわかる
GM:まだ小さい。
GM:数十kmに及ぶタケミカヅチの巨体には程遠い。
GM:この神は、未だ成長途上だ。
朝霧珂雪:「それじゃあ、試してやろうか」
朝霧珂雪:「本物の神なら、神が如き人になど負けるはずがなかろうよ」
朝霧珂雪:「起きな、“破軍”」
朝霧珂雪:鈍く光る白刃が、ゆっくりと引き抜かれていく。
朝霧珂雪:朝霧家に伝わる妖刀。周囲の空気が震え、女の悲鳴じみた甲高い不協和音が響き渡る。
朝霧珂雪:渦を巻くレネゲイドが、朝霧の手元へと一点に集中していく。
朝霧珂雪:「三つ数えたら伏せな」
朝霧珂雪:「参」
朝霧珂雪:「弐」
桑原静電:倒れるように臥せる。
朝霧珂雪:「壱」
弥富セツ:伏せる。樹木めいた姿の従者もまた。
朝霧珂雪:  ────キ      ィ  ン
朝霧珂雪:鈴が鳴るような高音。幾重にも重なった刃鳴り。
朝霧珂雪:暴風、あるいは衝撃波が吹き抜ける。それは大気を切り裂いた見えざる剣閃。
朝霧珂雪:幾百、幾千もの不可視の斬撃が、周囲のありとあらゆる全てを刹那の内に切断する。
紫電改拾弐:『うわぁぁ!?』
妖刀電動・弐型_2:「───!」
朝霧珂雪:海が割れ、居並ぶ巨大な怪柱に、横一文字の斬創が刻み込まれる。天を衝く巨人が剣を振るったかのように。
GM:剣閃が掠った戦闘機の翼が寸断され海へと墜落し
GM:剣士は反応する間もなく頸を飛ばされる。
タケミナカタ・神軀:そして八方に屹立した神の柱は、草を根本より刈り取るように。
タケミナカタ・神軀:ゆっくりと傾き、海中へと沈んでいく。
朝霧珂雪:「……こいつで米英に勝てるって?」
朝霧珂雪:「“社”の連中はこれだから困る」
朝霧珂雪:「前線を知らなすぎるね」
物部猿鏡:『ばっ……』
西沢清春:「化け物かよ……」
西沢清春:切り刻まれながらも辛うじて飛行能力を遺した翼で、フラフラと飛行する。
桑原静電:「おや」
桑原静電:「あれなるに殺されないとは……見込みがあるのでは」
朝霧珂雪:「上手いもんだ。殺すには惜しいな」
弥富セツ:「お美事であります」賞賛。ただ普段とは異なり、通り一遍のきらいはある。
弥富セツ:(……何のために苦労して捕らえたやら)
物部猿鏡:『くっ……なれど既に時は満ちておる!』
物部猿鏡:『真なる神風をここに!!』

GM:イニシアチブ 行動値1 タケミナカタ・神卵の手番
タケミナカタ・神卵:《オリジン:レジェンド》シーン中、精神達成値を+12
タケミナカタ・神卵:《雨粒の矢》《シングインザレイン》《サイレンの魔女》《終焉の残響》《雷の槍》《紫電一閃》
桑原静電:殺意
タケミナカタ・神卵:PC+従者に攻撃
朝霧珂雪:ぎゃ~~
タケミナカタ・神卵:14dx9+12
DoubleCross : (14DX9+12) → 10[1,2,2,3,4,4,5,6,6,7,8,10,10,10]+10[1,7,10]+4[4]+12 → 36

タケミナカタ・神卵:リアクション不可。カバーは出来ます。
朝霧珂雪:トホホ……
弥富セツ:《領域の盾》。従者Cに自分を庇わせます
GM:ではダメージ
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を4増加 (149 → 153)
タケミナカタ・神卵:4d10+66 装甲無視
DoubleCross : (4D10+66) → 19[7,3,7,2]+66 → 85

朝霧珂雪:無理~~
弥富セツ:ぴえん
弥富セツ:従者が全滅!
朝霧珂雪:タケミナカタに 有為/○排除で取得して昇華復活します
桑原静電:神卵に脅威で取って復活します!

GM:柱が斃れても、空に渦巻いた雷雲は留まったままだ
タケミナカタ・神卵:君達の周囲の海が渦巻き、海中から青く輝く軟体生物の塊が姿を表す。
タケミナカタ・神卵:雷雲はそれに呼応するかのように、一際大きな雷を生み出し
タケミナカタ・神卵:巨大な龍の姿を象って、君達の頭上へと落ちる。
弥富セツ:「……!」
朝霧珂雪:「ぐ、あッ……!」雷撃に打たれ、全身が硬直する。
タケミナカタ・神卵:更には海より竜巻と濁流、三体の龍が次々に顎門を開き。
タケミナカタ・神卵:君達を飲み込み、蹂躙せんとする。
桑原静電:「これは……」
物部猿鏡:『ふ……ははは……!』
物部猿鏡:『そうとも!これぞ神の力!!』
物部猿鏡:『見たかノイマン!神を信じぬ貴様が手に入れた力ごとき』
物部猿鏡:『このタケミナカタが洗い流してくれる!ふふ、はははははは!!』
朝霧珂雪:「……クハッ……」廃船の甲板に刃を突き立てて耐える。黒く焦げた軍服。流れる血を舐め取って。「……確かにあの鯨よりは使えそうだ」

GM:イニシアチブ 待機していた弥富さんの手番です
弥富セツ:はーい
弥富セツ:マイナーで暴走を解除し、メジャーで《赤色の従者》。シーン四体目の従者を作成します。
弥富セツ:これで打ち止め!
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を5増加 (153 → 158)
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神卵[1]

(10m)

朝霧珂雪[5] 弥富セツ10] 桑原静電[10] 従者D[6]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[12]





弥富セツ:「……ああ惜しい、やはり惜しい」
弥富セツ:暴威が去り、さらに荒廃の度合いを極めた甲板にて、握り固められた影の如く立ち上がる。
弥富セツ:「これがこの場で見納めとは。浅木特尉の無念とて如何ばかりか」
弥富セツ:纏った黒色が崩れ去る。三重の卵殻めいて帯びた使い魔は、主の無事と引き換えになった。
弥富セツ:大袈裟な嘆きの仕草のように、大きく仰け反り天を仰いで。
弥富セツ:「まこと、なみだが零れてしまうであります」
弥富セツ:揺り戻す。前のめりになる勢いのまま、うつろの眼窩から白いものが落ちる。
弥富セツ:膨らみ、脈打ち、根を伸ばす──尽きぬが如き従者の再生産。
弥富セツ:タケミナカタ 有為/〇惜別 でロイスを取得します。
西沢清春:「……なんつう顔してやがる」上空から、その様を見下ろして。
西沢清春:「……気持ちわりいぜ。くそっ……」
西沢清春:何に向けた言葉かも定かでないまま、短く吐き捨てた。

GM:クリンナップ
桑原静電:ないぜ 命拾いしたわね
GM:エネミーの支援砲撃が行われます
弥富セツ:ぎゃ~っ
GM:命中15 ダメージは2d10+10で固定
朝霧珂雪:死んじゃうっちゃ
GM:各々リアクションをどうぞ
朝霧珂雪:《守りの砂》でドッジ
朝霧珂雪:16DX+14>=15
DoubleCross : (16DX10+14>=15) → 10[1,1,2,3,3,3,6,7,7,8,9,9,9,9,10,10]+10[5,10]+5[5]+14 → 39 → 成功

朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を2増加 (137 → 139)
GM:大人げない達成値
朝霧珂雪:リフレックス使ってないから手加減してる
弥富セツ:ドッジ!
弥富セツ:2dx+1>=15
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 7[2,7]+1 → 8 → 失敗

桑原静電:5DX+6>=15
DoubleCross : (5DX10+6>=15) → 10[5,7,7,10,10]+7[6,7]+6 → 23 → 成功

従者D:従者はガード。
GM:では弥富さんと従者にダメージ
GM:2d10+10 諸々有効
DoubleCross : (2D10+10) → 6[3,3]+10 → 16

弥富セツ:日本軍ボディアーマーで8点減らして生存!
弥富セツ:弥富セツのHPを8減少 (14 → 6)
従者D:こちらは装甲10ガード8なので弾きます
GM:硬い…

GM:低空飛行を続けていた西沢機が突如距離を取る
GM:次いで連続した砲音。
GM:遥か彼方の艦隊の主砲より放たれた砲弾が君達へ迫る
朝霧珂雪:砲弾が空中で真っ二つに切り裂かれ、爆発する。吹き抜けた爆風が一つに結んだ髪を揺らす。
弥富セツ:有象無象の破片の一つが肩を切り裂いて飛んでいく。気に留めるものではない。
管野艦長:『……やはり、主砲では足りんな』
管野艦長:『げに怖ろしいものよ。神人の戦いというものは』深く息を吐く。

GM:第一ラウンド終了

GM:第二ラウンド
GM:セットアップから!
桑原静電:なし
朝霧珂雪:《サポートデバイス:精神》
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を6増加 (139 → 145)
タケミナカタ・神卵:《得意領域》ラウンド中、RC判定のダイスを+5
西沢清春:こっちはなし!
弥富セツ:味方の達成値+6と敵の達成値-12どっちがいいかな
朝霧珂雪:どうだろ~
朝霧珂雪:桑原さんが命中不安だからな……
桑原静電:ファンアウトで両方かけるのは?
桑原静電:重い?
弥富セツ:あー 二人が神卵に接敵してくれれば両方適用はできますね
朝霧珂雪:なるほど
弥富セツ:やるか……本体が《ファンアウト》。
朝霧珂雪:でもせっちゃん……侵蝕が!
弥富セツ:ここで決めてくれればたぶん何とかなるでしょ!戦闘移動しな!
GM:漢の覚悟、しかと受け取った
朝霧珂雪:では接敵します
桑原静電:こちらも卵に接敵します~
従者D:従者は神卵に接敵し、しかる後に《ブロックモード》《サポートモード》。
桑原静電:さすがね
従者D:エフェクトLVが+2になるので、正しくは同エンゲージの味方の達成値+6、敵の達成値-14です。
弥富セツ:弥富セツの侵蝕率を10増加 (158 → 168)
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神卵[1] 朝霧珂雪[8]桑原静電[10] 従者D[6]

(10m)

弥富セツ10]

(10m)

紫電改拾弐・西沢機[12]




GM:ではイニシアチブ!
GM:行動値10、桑原さん弥富さん!
GM:じゃなかった
桑原静電:いるぜ ちょこまかとしているやつが
GM:行動値12、紫電改拾弐行きます
西沢清春:マイナーでタケミナカタのエンゲージに入ります。
エンゲージ []内は行動値



タケミナカタ・神卵[1] 朝霧珂雪[8]桑原静電[10] 従者D[6]
紫電改拾弐・西沢機[12]

(10m)

弥富セツ10]




西沢清春:メジャー、《零距離射撃》《バレットワルツ》チェーンガンで攻撃
西沢清春:15dx+8-14
DoubleCross : (15DX10-6) → 10[1,1,2,3,3,3,4,7,8,8,9,9,9,9,10]+6[6]-6 → 10

桑原静電:頑張ってる
西沢清春:1d3
DoubleCross : (1D3) → 1

西沢清春:対象は朝霧さん
朝霧珂雪:あら~
桑原静電:かわいそう
朝霧珂雪:《守りの砂》でドッジ
朝霧珂雪:16DX+14>=10
DoubleCross : (16DX10+14>=10) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,4,4,4,8,8,8,8,10]+1[1]+14 → 25 → 成功

西沢清春:ションボリ
朝霧珂雪:朝霧珂雪の侵蝕率を2増加 (145 → 147)
朝霧珂雪:避けました
GM:そりゃそうだろ!
GM:なにこのブロックモードとかいうエフェクト
弥富セツ:なんだろう
桑原静電:つよ~
朝霧珂雪:部下が優秀
桑原静電:てかサポートモードも入ってるからね もっと
GM:では続いて行動値10組までやっちゃいましょう
GM:好きな方から行動しな!
桑原静電:じゃあやるかな
弥富セツ:やって!
桑原静電:マイナー《追撃の魔弾》 2回メジャーアクションを行います 《赤き弾》での攻撃にのみ使用可能。
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を5(→ 5)増加 (133 → 138)
桑原静電:メジャー《赤き弾》《ブラッドボム》《生命吸収》《鮮血の修羅》 ブラッドボムに増血剤を適用。
桑原静電:神卵を攻撃。
タケミナカタ・神卵:来い!
桑原静電:7dx+12
DoubleCross : (7DX10+12) → 9[5,5,5,6,7,7,9]+12 → 21

桑原静電:めちゃくちゃ支援に助けられてる
タケミナカタ・神卵:《幸運の守護》RCドッジ
タケミナカタ・神卵:10dx+12-14>=21
DoubleCross : (10DX10-2>=21) → 10[1,2,2,2,3,3,4,5,9,10]+2[2]-2 → 10 → 失敗

桑原静電:ブロックモードたすかりすぎ
朝霧珂雪:ブロックモード無ければ死んでた
タケミナカタ・神卵:《領域の盾》
朝霧珂雪:あっこいつ
桑原静電:同意しないで
タケミナカタ・神卵:西沢機を盾にします
弥富セツ:なんてことを
西沢清春:拒否します
桑原静電:拒否されてる
朝霧珂雪:よ よかった
弥富セツ:えらい!!!
桑原静電:よかった……
弥富セツ:こんなことのために散るべきじゃないよ
桑原静電:それは本当にそう
タケミナカタ・神卵:というわけで食らう!ダメージをどうぞ!
桑原静電:3d10+14 装甲有効
DoubleCross : (3D10+14) → 9[2,6,1]+14 → 23

タケミナカタ・神卵:そのまま通します。追加ダメージどうぞ!
桑原静電:6D10+21
DoubleCross : (6D10+21) → 44[9,6,8,7,9,5]+21 → 65

タケミナカタ・神卵:デカすぎんだろ……
桑原静電:結構な出目でたな
タケミナカタ・神卵:でもまだ生きてる!
朝霧珂雪:しぶとい
桑原静電:もう一発行きます
桑原静電:あっそうそう クリンナップには40点失うからそのつもりでね
弥富セツ:恐怖……
タケミナカタ・神卵:そんな……
朝霧珂雪:ひえ~
桑原静電:2回目は《赤き弾》《ブラッドボム》。最後の増血剤を使用。
桑原静電:7dx+12
DoubleCross : (7DX10+12) → 9[1,1,4,4,7,8,9]+12 → 21

タケミナカタ・神卵:ぐぅ~HPは100……ギリ死ぬ……が
タケミナカタ・神卵:《自動式除細動器》
タケミナカタ・神卵:HP1で復活
桑原静電:達成値よ!
タケミナカタ・神卵:あっしまった先走った
タケミナカタ・神卵:見なかったことにしよう
タケミナカタ・神卵:《幸運の守護》ドッジ
タケミナカタ・神卵:10dx+12-14>=21
DoubleCross : (10DX10-2>=21) → 9[1,1,2,6,7,7,8,8,9,9]-2 → 7 → 失敗

桑原静電:これもブロックモードないと避けられるんだよな
タケミナカタ・神卵:ダメージどうぞ……
桑原静電:3d10+14 装甲有効
DoubleCross : (3D10+14) → 20[9,1,10]+14 → 34

タケミナカタ・神卵:今度こそ死!
タケミナカタ・神卵:《自動式除細動器》
タケミナカタ・神卵:HP1で復活
桑原静電:じゃあ復活したところ悪いけど……
桑原静電:ブラッドボムのダメージ入れるね
朝霧珂雪:かわいそう
タケミナカタ・神卵:ぴえん
桑原静電:6D10
DoubleCross : (6D10) → 24[1,9,2,4,6,2] → 24

タケミナカタ・神卵:腐ってるのに…
タケミナカタ・神卵:HP1なので死にます。復活もなし。
桑原静電:やった~
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を22(→ 22)増加 (138 → 160)
桑原静電:HPは諸々差っ引いて最後に適用する-4で22に。
GM:尚、残った西沢機ですが
GM:この後演出が発生し離脱となります。よって残エネミー0。
朝霧珂雪:演出が……?
GM:みなさんの勝利です。
桑原静電:やった~
弥富セツ:い、生きて帰れるんだよね
弥富セツ:ともかくやった!
朝霧珂雪:やったね~
GM:ひとまず神卵倒すとこまで演出しちゃいましょ~

タケミナカタ・神卵:タケミナカタの核は青白く発光する触腕の集合体だ。
タケミナカタ・神卵:神軀を失った核はそれでも尚内部の神気を迸らせ、増殖と回復を再開しつつある。
タケミナカタ・神卵:球形を象っていた触手の塊が解け、竜巻を纏ったそれが槍のように幾本も飛び出した。
タケミナカタ・神卵:無数の触手が君達目掛け殺到する。
弥富セツ:「神風とは行かぬでありますが──」
弥富セツ:ぱん、と手を打ち合わせる動きに伴い、生じた突風が味方の背を押す。
弥富セツ:肉体の重みを和らげ、踏み出す足に力を与える、大気の運動とは異なるレネゲイドの揚力。
弥富セツ:「──あれも然程ではありますまいな」
弥富セツ:「どうか幕引きを」
朝霧珂雪:「……桑原!」触手を潜り抜けたところで、後方を見遣る。
朝霧珂雪:足を止め、視線は上空へ。
朝霧珂雪:「後ろはいい。ブチ込んできな」
桑原静電:「――は」
桑原静電:目もくれず、倒れるようにぬるりと走り出している。
西沢清春:「させるかよ!」
西沢清春:けたたましいエンジン音。タケミナカタの起こす突風を紙一重で掻い潜り
西沢清春:三人の上空より急降下、桑原の背後を完全に突く位置取りで
西沢清春:今まさに、機銃の引き金を引き絞る。
朝霧珂雪:紫電改に向け、歪んだ手刀を構える。
朝霧珂雪:「──無刃」
朝霧珂雪:すぱ、と手刀を振るう。同時に、今まさに弾丸を放とうとしていた機銃の砲口が切り飛ばされた。
西沢清春:「なっ!?はぁ!?」
朝霧珂雪:「ハッ」歯を見せて笑う。「まだ名前も決まってないが。上手く行った」
西沢清春:バランスを崩し宙返りしそうになる機体をなんとか抑え、上空へと離脱する。
桑原静電:その隙を付き、肉薄。
桑原静電:神卵の先端に、鳴動する穂先が触れた。刹那。
桑原静電:無数の銃創が発生。
桑原静電:それは刃や矢傷とは比較的にならぬ、新鋭大火力の火器によるもの。
タケミナカタ・神卵:「■■──────!!!!」
タケミナカタ・神卵:触腕の肉が抉れ、青い体液が飛び散る。
桑原静電:そして爆撃。爆轟。爆撃機の焼夷と、戦艦級の砲撃の再現。
桑原静電:それが呼ぶのは旧い戦場の英霊ではなく。今から十六年前の戦場の。
桑原静電:――1947年。日本の対外戦争。
桑原静電:「第二次、大東亜」
桑原静電:――日本、朝鮮、中国間での戦争である。
桑原静電:そして、それに投入された兵器は。
桑原静電:一瞬、幻影が顕現する。
桑原静電:それは爪――を備えた、巨大な3つの脚。
桑原静電:それが支えるのは、巨大な、漆黒の翼を広げる怪鳥。
桑原静電:『荒御魂』試作第一号 タカミムスビ。
桑原静電:神武東征にて、その名を冠した神が遣わせたという神獣を形どる。
桑原静電:それはすなわち、八咫烏。
桑原静電:日の本の象徴として信仰を一身に集めた獣。
桑原静電:それ故に、形成が比較的容易で、第一号の成功例となったもの。
桑原静電:第二次大東亜戦争は、付喪神が初めて実戦投入された戦争であり。
桑原静電:これはそのなかで喪われたもの。であれば、かの槍が司る、殉じた護国の英霊たる。
タケミナカタ・神卵:触腕が次々と焼け爛れ、破裂し、その都度再生していく。
タケミナカタ・神卵:しかし間に合わない。なりふり構わず伸ばされた触腕が、太陽の如き焦熱に触れて蝋細工のように溶けていく
桑原静電:尋常ならざる埒外の神気が生じ、ぶつかり合う。
桑原静電:それらは互いに止揚し、相剋し、相殺し。
桑原静電:幻影が一瞬で消失した。神卵を纏っていた神気ともども。
桑原静電:そのまま、日輪に触れたかのような大焼夷だけが延焼を続ける。
桑原静電:そのまま槍自体が、熱で溶け失せた。彼女の半身もろともに。
桑原静電:「これで還って頂かねば困りますが、如何か」
物部猿鏡:『なん……だ……これは……』タケミナカタと同調していた物部の形代も燃え滓となっていく
物部猿鏡:『まさしく……巴里の……』完全に塵となり、沈黙。
タケミナカタ・神卵:燃え殻のなかで、一度
タケミナカタ・神卵:大きく鼓動が跳ねる。神卵に搭載された最終保全機構。
桑原静電:「師団長殿。弥冨少尉。――風上へ」
弥富セツ:「は、はッ」呆気に取られかけていたところを我に返る。
朝霧珂雪:「神風はいいが、特攻にはするなよ」焼けた桑原の半身を一瞥して甲板を蹴る。
タケミナカタ・神卵:タカミムスビの焔はタケミナカタの外殻を完全に溶かし尽くしたが
タケミナカタ・神卵:かの神威の性質は嵐。焦熱の後に残された上昇気流が新たな雷雲を産み
タケミナカタ・神卵:次なる台風を形作る。転生する災厄こそがこの荒御魂の設計思想だ。
タケミナカタ・神卵:風が渦巻き、拡散した神気が再び核の周りに集まろうとして……
桑原静電:それをただ見上げる。「しませぬとも」
桑原静電:その風によって神気を集めたはずの核が、爛れ始める。
桑原静電:「三号特薬甲でしたか。海式では」
桑原静電:「手前どもではきい壱号と」
桑原静電:その戦場での投入兵器は、軍艦・戦闘機・荒御魂のみならず。
桑原静電:糜爛剤――サルファマスタード。
桑原静電:それを含んだ気を吸い、核の壊死が始まる。
タケミナカタ・神卵:「■───■■──────………」
タケミナカタ・神卵:穢れを吸い込み、今度こそ核が内側から壊死していく。
タケミナカタ・神卵:表面が赤黒く変色しながらグツグツと沸騰し、
タケミナカタ・神卵:やがて、浮力を失って甲板にベシャリと落ちる。
タケミナカタ・神卵:数秒の間、臭気と熱を撒き散らして
タケミナカタ・神卵:先後に甲板に残った黒い沁みが、その神の残滓となった。
空母『天城』 医務室
物部猿鏡:「莫迦な……!莫迦な莫迦な莫迦な莫迦なっ!!!!」
物部猿鏡:「"タケミナカタ"があのような者共に敗れるなど……あってなるものか!!」
物部猿鏡:タケミナカタの破壊により同調から弾き出され、狼狽と共に立ち上がる。
物部猿鏡:「く……」
物部猿鏡:「くそッ!!……忌々しい……!!忌々しい神人共め!!!!」
物部猿鏡:「忌々しいが……」
物部猿鏡:「……………」
物部猿鏡:「……クク」
物部猿鏡:「ははは、ええ、ええ、こうしてはおられぬ」
物部猿鏡:余裕ぶった笑みを取り戻し、机を漁る。
物部猿鏡:「どうせ彼奴らはあの屑船の上からは動けぬのだ、今の内に次の───」
速鳥郁彦:「いいや、これで終わりだよ」
物部猿鏡:背中に焼けるような痛みが走る。
物部猿鏡:生暖かい物が身体を伝う感覚。次第に、足元に赤い色が広がる。
物部猿鏡:「なっ……!?ぁ……!?」
速鳥郁彦:「ソ連軍参謀本部情報総局(GRU)エージェント、アレクセイ・クドリュコフ」
速鳥郁彦:「極東地域の少数民族は日本人とそう見分けがつかないとは言え、三神戦の警戒網をすり抜けて"社"にまで入り込むとはね」
物部猿鏡:「……は?」
速鳥郁彦:「物部猿鏡を殺害、当人に成り代わり内乱を煽動したその罪は重い」
物部猿鏡:「待て……待て!何を言っている……?」
物部猿鏡:「私は……物部猿鏡だ!紛れもなく……!"社"の祖に……連……」
物部猿鏡:「な……?」
物部猿鏡:膝をつく。刺された背中からの出血によるものではない。
物部猿鏡:浮遊感と酩酊感。地上にいながら深海に沈められたような重圧。自らの生存圏を侵される錯覚。
物部猿鏡:《ワーディング》、それは確かに目の前の男から発せられている。
物部猿鏡:「な……何故……?」軍が管理している神人の中にこの様な男はいない。
物部猿鏡:それにこの《ワーディング》は微弱過ぎる。艦が航行を停止していないということは、その範囲は僅か数m。
速鳥郁彦:「どこの世界にも出来損ないってのはいるもんさ」
速鳥郁彦:ワイシャツの襟を引いて首筋を晒す。そこには真一文字の古い刀傷。
速鳥郁彦:「そして、出来損ないにしか出来ない仕事もある」
速鳥郁彦:「物部猿鏡はとっくの昔に死んでいる。その方が」
速鳥郁彦:跪く男の首の前で小刀を振るう。
速鳥郁彦:「都合がいいだろう?軍にとっても、"社"にとっても」
速鳥郁彦:「民にとってもさ」
物部猿鏡:ごとりと、首から上と共に自らの名前も失った男の亡骸が床に転がる。
速鳥郁彦:「そういうわけなんで、よろしくお願いしますよ艦長」机の上の形代に話しかける。
速鳥郁彦:「二神戦まるごとお取り潰しなんて、本当は誰もしたくないですけど」
速鳥郁彦:「このまま続けたらやりますよ。彼女は」
管野艦長:『……わかっている』
管野艦長:『タケミナカタを喪失した時点で我々の目的は失敗した』
管野艦長:『総員、直ちに戦闘を停止せよ』
管野艦長:『降伏する』



GM:戦闘終了!
GM:バックトラックのお時間です
朝霧珂雪:ドキドキ
GM:今回のEロイスはこちら

・Eロイス
"颱鯨"
《究極存在》

"颱鯨"(ウォームコア)
《さらなる絶望》×5

妖刀電動
《ファイトクラブ》×3

タケミナカタ・神軀
《殺戮衝動》
《不滅の妄執》
《あり得ざる存在:無敵の肉体》

タケミナカタ・神卵
《破滅の足音》


GM:13個!
桑原静電:めっちゃあるやん
弥富セツ:豊作
朝霧珂雪:こんなに
GM:振りたければ振りな
桑原静電:振るぜ
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を13d10(→ 88)減少 (160 → 72)
桑原静電:人間になってしまった
桑原静電:2倍振りしよう
桑原静電:桑原静電の侵蝕率を10d10(→ 63)減少 (72 → 9)
桑原静電:最終侵蝕9になりました
朝霧珂雪:赤ちゃんになっちゃった
GM:かわいい
桑原静電:あ~
弥富セツ:もちろん振る!
弥富セツ:168-13d10
DoubleCross : (168-13D10) → 168-72[8,8,7,2,1,3,2,8,7,10,1,9,6] → 96

弥富セツ:等倍で
弥富セツ:96-6d10
DoubleCross : (96-6D10) → 96-33[5,4,10,5,7,2] → 63

弥富セツ:4点!
朝霧珂雪:147-13D10 振ります
DoubleCross : (147-13D10) → 147-67[1,10,7,3,9,8,8,5,4,3,5,3,1] → 80

朝霧珂雪:80-5D10 1倍振り
DoubleCross : (80-5D10) → 80-25[4,2,7,2,10] → 55

朝霧珂雪:もどりすぎ
朝霧珂雪:4点です
GM:通常5点、シナリオ10点、Eロイス13点で28点を加え
GM:朝霧さん、弥富さん:32点
GM:桑原さん31点
GM:を差し上げます!お疲れさまでした!
朝霧珂雪:おいしい~!
桑原静電:ムシャムシャ!
弥富セツ:これだけあればお腹いっぱいになれるねえ



【ED/桑原静電】

皇國生類精機 第一特別研究所
GM:二神戦との戦いの後、君達は救援に派遣された予備艦隊によって本土へ帰還した。
GM:君は生家と言うにはあまりに馴染みのない
GM:製造元、とでも言うべき研究所へと送られ、療養と検査の日々を過ごしていた。
神城琥珀:「はい、諸々全部異常なし」
神城琥珀:研究室で君と向かい合う、眼鏡に黒髪の女性。
神城琥珀:神城琥珀。皇國生類精機の母体である神城財閥の一員であり
神城琥珀:君を始めとする人造神人の生みの親だ。
桑原静電:「……」無言で礼。
神城琥珀:勿論、人ならざる出生を持つ君にとっては、遺伝的な繋がりも、家族らしい愛情を受けた記憶もない。
神城琥珀:「物部君のことだから妙な細工されてないか怖かったけど、杞憂だったね」
桑原静電:「そういうものですか」
神城琥珀:「至って健康。来週から復隊していいよ」
桑原静電:「それは何よりで。師団長が恋しいというもので」
神城琥珀:「ほう、恋とな」
神城琥珀:「それは興味深いな。そこまで至った子はまだいないからね」
神城琥珀:「興味を持たないか、そうなる前に死んじゃうから」
桑原静電:くつと笑って。「至っても悲劇でしょうに」
桑原静電:「神の牴牾が恋いても、恋われてもと思いますが……」
神城琥珀:「悲劇なもんか。私を誰だと思っているんだい?」
神城琥珀:「人並みの機能はちゃんと持たせているつもりだよ。一代限りなんてもったいなさすぎるし」
桑原静電:「さて。ご婦人はどなたでしたか」
神城琥珀:「ふん、そう邪険にされると」
神城琥珀:「余計に構ってしまいたくなるな」
桑原静電:「性状を放埒にして、性能を追い求めた言い訳でしょうに」
神城琥珀:「その性能のおかげで君はこうして生き残ったんだ。少しは感謝してほしいものだね」
桑原静電:「おお、これは失敬仕る」仰々しく礼を。
神城琥珀:カルテのようなものを書きながら、どこか冗談めかした口調で会話する。
神城琥珀:「君達が捕まえた二神戦だけど」
神城琥珀:「一先ずは幹部陣を入れ替えて再建する方向でまとまりそうだ」
神城琥珀:「管野艦長が協力的なおかげで、海軍内の対米強硬派は一掃されつつあるからね」
神城琥珀:「今後は陸軍もよりやりやすくなるだろうよ」
桑原静電:「ふむ」興味がなさげに。
桑原静電:「兵卒に伝えられましてもとは思いますが」
桑原静電:「軍を将る機能など持たされてはおりませんよ」
神城琥珀:「なにを言う。今は、というだけだろ?」
桑原静電:「そこまで至ったものが居らぬだけと」
神城琥珀:「そうとも。永遠に一兵卒の手の中にあったのでは」
神城琥珀:「六十握槍の英霊たちも浮かばれないとは思わないかな」
桑原静電:「身に余る栄光ではありますがね、六十握ともども。しかし」
桑原静電:「まだ弥冨のほうが向いておろうな」などとこぼして。
神城琥珀:「なんだい?今日はえらくアンニュイじゃないか」
神城琥珀:「おっとごめんね。君に合わせていうと……」
神城琥珀:「気怠げ?とでも言うのかな。或いは厭世的か」
桑原静電:「ああ、ふむ。我が兄を想うておりました」
桑原静電:「あれはかの槍には認められなんだかと」
桑原静電:「使い手としても、”乗り手”としても」
神城琥珀:「電動か。物部くんが使った玩具のことなら気にしないで良いよ」
神城琥珀:「あれはあくまで過去の戦闘記録を基にした疑似霊魂。電動の魂そのものではない」
神城琥珀:「まぁ魂の在り処を突き詰め始めたら、その槍の中身も果たしてどこまで……という話ではあるんだけど」
神城琥珀:「そこはそれ。真に迫っているのなら、真実であるかはさほど重要ではないのさ。学問の世界ではね」
桑原静電:「はて。学もありませんが」
桑原静電:「慰撫をなさろうとしてるのは分かりますとも。心はあるようにできております故」
神城琥珀:「ははは、慰撫ときたか」
桑原静電:「調律のほうがお好みでしょうか?」
神城琥珀:「いや、君の感じたままでいいよ」
神城琥珀:「心はあるように出来ているんだろう?君の心の有り様を否定したくはない」
神城琥珀:「良い成長をしているようで安心したよ。この分なら来年も顔を拝めそうだ」
桑原静電:「討ち死にせねばですがね」くつと笑って。「ああ、そうです」
桑原静電:「かの件――「掩八紘」の代償軽減は、進捗は如何に?」
神城琥珀:「現時点では如何ともし難いね」大きく伸びをして。
神城琥珀:「あれは元々神城うちで作ったものじゃない、純正の遺産だ」
神城琥珀:「遺産の代償は権能と背中合わせ。下手に取り払えばただのガラクタに成り下がる」
神城琥珀:「けど意外だね」
神城琥珀:「あれほどあの槍に拘る君が、その代償を拒むなんて」
神城琥珀:「やはり、海の向こうで誰かいいひととでも出会ったかな?」
桑原静電:「靖國の英霊への敬意を忘れたつもりはありませんが。ふむ」
桑原静電:「斯様なことになるのですかな。それを想うのは、とても面映く」
桑原静電:「……ふむ」
桑原静電:「ふむ……?」
神城琥珀:「ふうん……今後に期待かな」
神城琥珀:「ああそうそう、この後も暫く日本にいるのなら、一度横須賀に顔を出すと良い」
桑原静電:「横須賀?鎮守府ですか?」
神城琥珀:「二神戦の抜けた穴、暫く空軍が埋めることになってね。そこにうちの最新型を卸している」
神城琥珀:「君の末の弟ってことになるのかな」
桑原静電:「ほう」
神城琥珀:「気が向いたなら、会って声をかけてやると良い」
神城琥珀:「いつか、君が槍と魂を託すことになるかもしれない子だからね」
桑原静電:「それは、それは」
桑原静電:「兄の装いも託しましょうか。どうにも、紡ぐ先がおるというのも」
桑原静電:「存外悪くは思わんと気づきましたゆえに」
GM:女は眼鏡の奥に笑みを浮かべて、カルテを閉じた。



【ED/弥富セツ】

北海道 網走軍事収容所
GM:網走監獄を拡張する形で併設された軍事収容所は、軍事裁判を待つ造反者の中でも
GM:機密や性質の面で、特に厳重な拘束が必要とされる者が収容されている施設だ。
GM:帰国後、退屈に耐えかねた君は陸軍の慰問活動に名乗りを上げる格好となり
GM:ここ、網走監獄に足を運んだ帰り、一人の男と面会していた。
西沢清春:「神人ってのは」心なしか無精髭が濃くなった顔で語る。
西沢清春:「案外暇なんすね。こんな北の果てまでご苦労なこって」
弥富セツ:「自分とて不満であります。──いえ」
弥富セツ:「この役目ではなく、いくさ場にこの身が無いことがでありますが」
西沢清春:「そりゃお気の毒。そんなに好きですか、戦争が」
弥富セツ:嘆息する。薄暗い面会室の様と相俟って、艦上で相対した時よりも幾らか快活さを欠いたような風情に見える。
弥富セツ:「好き嫌いではないのであります」
弥富セツ:「それが自分の存在意義ですから」
西沢清春:「ちっ……」
西沢清春:「生まれがどんなでも、神人ってのは同じこと言いやがる」
西沢清春:「それは、周りがあんたにそう言い聞かせてきたからですか?」
弥富セツ:「……」小首を傾げる。「そうでもありますが」
弥富セツ:「西沢殿が何故そのように苛付かれるのか、自分には分かりかねまする」
西沢清春:「……」
西沢清春:「……そりゃわかんねーでしょうよ。別にあんたに苛ついてるわけじゃねぇ」
弥富セツ:もっと首を傾げる。
西沢清春:「……俺は」
西沢清春:「……自分に苛ついてるだけっすよ。親父みたいな英雄になれないだけならまだ良かったが」
西沢清春:「その代わりにあんたらみたいなガキや女に戦わせてヘラヘラしてるのはなんか違うでしょ」
西沢清春:「それを受け入れてる自分も、有り難がってる民衆もさ」
弥富セツ:「……それが自分を侮っての言いでないことは理解できます」そう言いながらも少し不服げにして。
弥富セツ:「しかし、そうだとして」
弥富セツ:「矢面に立つか否かは、ひとえに何を務めとするかの差異に過ぎませんでしょう」
西沢清春:「……どういう意味すか」
西沢清春:「矢面に立つかは重要じゃないと?」
弥富セツ:「で、ありますな」
弥富セツ:「できる者がやればよい。できぬ者が無理にそうするより」
弥富セツ:「代わりに、神人は後背の者によって支えられてもいるものであります」
弥富セツ:「それではいかんのですか」
西沢清春:「納得行かねぇやつが山程いたから、あんな事になったんすよ」
弥富セツ:「ぬう」
西沢清春:「確かに、この国が生き残ったのは神人のおかげだ、けど今のこの国はそれに頼りすぎてる」
西沢清春:「できるできないの前に、矢面に立たなきゃ保てねぇ誇りだってあるんすよ」
弥富セツ:「……それが女人や年少のものであっては尚更に、と?」
西沢清春:「そうっすね。余計なお世話と思うならご勝手にどうぞ」
弥富セツ:「では、二神戦の計画が上手く行っていたならば、どう出来ていたはずと思うのでありますか」
弥富セツ:「浅木殿が先陣を切る必要は当面無くなったやもしれませぬが……」
西沢清春:「……」ボリボリと手錠を付けたまま頭を掻いて
西沢清春:「今の冷戦構造は、列強の微妙なバランスの上に成り立ってる」
西沢清春:「どの国もガチンコを避けて代理戦争やってる限りこの状況は続くし」
西沢清春:「事実、金儲けのためにこの状況を長続きさせたい奴らはごまんといる」
弥富セツ:「ふむふむ」座学を受ける書生のように頷く。
西沢清春:「けど列強の一角が崩れれば、そんなこと言ってられる場合じゃなくなる」
西沢清春:「一時的に戦禍は増えるかもしれないけど……それもいつか……」途中まで言って
西沢清春:「……あ゛ーっ!!!」
西沢清春:頭を掻き毟った後、脱力する。
弥富セツ:姿勢よく座ったままでそれを見る。
西沢清春:「……って格好つけて言ってみましたけどね」
西沢清春:「実は俺も艦長らが言うような小難しいことは大してわかんないんす」
西沢清春:「俺が願ったのは……本当にただ、単純な話で」
西沢清春:「………」どこか恥ずかしそうに目をそらす
弥富セツ:「……?」
弥富セツ:「何でありますか」
西沢清春:「……っす」
西沢清春:「惚れた女に守ってもらうのは我慢ならねーって話っす」
弥富セツ:「……ほぉお」妙な抑揚の声を上げる。
弥富セツ:「成程。そう見えもするのでありましょうな」
弥富セツ:「艦隊の守護神にして幼少よりの付き合い。殿方の心というものには詳しくないのですが」
弥富セツ:「無理もないのでしょうか。しかし西沢殿がそのように懸想しておられるとは」
西沢清春:「随分他人事みたいに言うんすね」
弥富セツ:「縁遠きものには違いないであります」
西沢清春:「そうすかね……アンタだって同じに見えますけど」
弥富セツ:「ほ?」
西沢清春:「きっと俺も、そっちの隊にいたらアンタに惚れてたんじゃないかな」
弥富セツ:「……」晒している左目を幾度か瞬かせて。
西沢清春:「……なんて、どうすか?悪い気はしないでしょ」始めて不敵な笑顔を覗かせる。
弥富セツ:「……ううむ……」
弥富セツ:「申し上げにくいのですが」
弥富セツ:「自分、檻の中にいる殿方に魅力は感じぬであります」
西沢清春:「へぇ……なら、同じ轡を並べる仲なら考えるかもってことか」
弥富セツ:「貴殿が好くのは浅木殿なのでありましょう」
西沢清春:「そうっすよ。憧れに近いもんだったのかもしれないですけどね」
西沢清春:「けど、今更どの面下げて会えるんだって話でしょ」
弥富セツ:「ほう」
弥富セツ:「ゆえに自分で妥協なさると」
西沢清春:「そもそも軍が絶対に近づけさせない。玖号作戦の当事者は全員そういう措置がされてます」
弥富セツ:「……」少し緩みかけていた表情を引き締め直す。
西沢清春:「辛辣な言い方っすね。ただ単に……」
西沢清春:「あの人を救ってやれるのは多分俺じゃないってだけっすよ」
西沢清春:「あんたらと戦ったなら、嫌でもわかっちまう話だ」
西沢清春:「……なんで、アンタが言うように」
西沢清春:「俺ができることをやるべきだと思ってね」
西沢清春:手錠の付いた手で、机の下から何かを掲げる
西沢清春:ペンダント状の隊章。二神戦のものとは異なる。
弥富セツ:「それは?」
西沢清春:「第381懲罰部隊」
西沢清春:「犯罪者のみで構成された秘匿部隊っすよ。体の良い使い捨てだが、公にできない兵器の実験部隊も兼ねてるんで」
西沢清春:「実はそれなりに練度が求められる」
西沢清春:「軍の方から、そこに入るならここから出すって話が来てます」
弥富セツ:「それは……いや」
西沢清春:「断るつもりだったんすけどね。気が変わりました」
弥富セツ:自身はむろん縁のない存在だが、そこに所属する兵らがどのように扱われるものであるのかは知っている。
弥富セツ:「……自棄ではないのでしょうな?」
西沢清春:「自棄だって言うなら、今までの方がよっぽど自棄っぱちでしたよ」
西沢清春:「俺はいつか、アンタ達が戦わなくていい世界を作りたい」
西沢清春:「例えあんたら神人の誰もそれを望まないとしても」
西沢清春:「そうすることが、俺の誇りであり、意地だ」
西沢清春:「今は無理っすけどね。懲罰部隊(こいつ)は案外その近道かもしんねぇ」
弥富セツ:「別段──誰も望まぬとは言いませぬ」
弥富セツ:暫し天井を睨むようにして。
弥富セツ:「先のことは、性急に過ぎる話ではありましたが」
弥富セツ:「戦争の長期化による摩耗、疲弊、倦厭」
弥富セツ:「それらが生じるは無理からぬことと思いますし」
西沢清春:「アンタもいつかはそうなるかも?」
弥富セツ:「少なくとも自分の望みは戦斗そのものにあらず、皇国の勝利と栄光であります」
弥富セツ:「終わるのならば、それでもよい。そうなればまた別の御役目もありましょう」
西沢清春:「わかった」身を乗り出して
西沢清春:「ならその時に迎えに行くよ」
弥富セツ:「えっ。そこに戻るのでありますか」
西沢清春:「最初からその話をしてたんだけど?」
西沢清春:「あんたの代わりにこの国の戦争を終わらせてやる」
弥富セツ:「真剣な話の心算であったのですが……」
弥富セツ:「いや……真剣な話の御心算で……?」
西沢清春:「真剣な話のつもりだったんだが……」
弥富セツ:「…………」
弥富セツ:「では」
弥富セツ:「一先ず五年後でありますな」
西沢清春:「また長いな……そいつはどうして?」
弥富セツ:「自分、はたちになった暁には、浅木殿と酒を酌み交わす約束をしておりますので」
弥富セツ:「その時までにいくさが終わり……かつ、西沢殿が存命でそこへ同席し」
弥富セツ:「かつての想い人の前で自分にその御心を告げてくださるのかどうか」
弥富セツ:「それを楽しみにしたいというわけであります」
弥富セツ:笑う。悪戯を仕掛ける子供のように。
西沢清春:「……はは、思ったより冗談キツイんすね」
西沢清春:「けど、上等っすよ」
西沢清春:「五年もかからず終わらせちまうかもしれないすけどね。この国、技術の発展だけは頭おかしいんで」
西沢清春:「その時は無理矢理にでも押しかけますよ」
弥富セツ:「意気が上がったようで何よりであります」
弥富セツ:「……努、壮健であられよ」
西沢清春:「はっ!!」その言葉に、座ったまま姿勢を但し
西沢清春:手錠を付けたまま不格好に、しかし今までで初めて見せる真剣さで、心からの敬礼を返す。
西沢清春:「またお会いしましょう!弥富少尉殿!!」
GM:そうしたまま、男は君を見送って
GM:小さく笑って立ち上がると、暫く鉄格子の外の空を見つめていたが
GM:やがて看守に促され、自身の房へと戻っていった。



【ED/朝霧珂雪】

東京近郊某市 梶田記念病院
GM:二神戦の半ば反乱とも取れる独断専行は君達の活躍によって秘密裏に鎮圧された。
GM:管野艦長を初め、玖号作戦に関わった将校は次々と摘発されたが
GM:横須賀に残された艦隊そのものには、大きな損害はなかった。
GM:元より作戦に関わっていた人間は鎮守府の中でもごく少数であり
GM:あの時マリアナ諸島沖に派遣されていた艦隊が、極秘に掌握、行動できる限界だったのだろう。
GM:戦闘の後、保護された浅木直は暫く昏睡したままだった
GM:"社"から派遣された神人の専門家であり、主治医でもあった物部猿鏡によって
GM:タケミナカタの起動後、意識が回復する前に本土へと送還する為に、特殊な薬品を投与されていたらしい。
GM:彼女は軍部の息がかかった病院に密かに搬送され、治療を受けていた。
GM:君は諸々の処理を終えた後、海軍関係者から半ば無理矢理に居場所を聞き出し
GM:夜、通常の面会時間を大きく過ぎた頃に、彼女がいる病室を訪れていた。
GM:君が、六一一号室の扉を開けると、浅木直は目を閉じたまま寝台に横たわっている。
浅木直:呼吸器の類は取り払われており、か細い呼吸と共に胸元を上下させている。
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:平時に纏う暗色の和装。畳んだ蝙蝠傘と髪の先から、外の雨の名残が僅かに滴っている。
朝霧珂雪:「浅木」
朝霧珂雪:起こさんと声を発する。
浅木直:「──────」反応はない。
朝霧珂雪:「……おい、浅木」
浅木直:「──────……」
朝霧珂雪:「……」片目を細め、指で浅木の額を弾く。
浅木直:「………」弾いた方向へ頭が転がる。それだけだ
朝霧珂雪:「…………」
朝霧珂雪:眉間に皺が寄る。
浅木直:「…………」
朝霧珂雪:「おい、こら」手首のスナップで頬を何度も強かに叩く。
朝霧珂雪:「さっさと起きろ」
浅木直:反応はない。
浅木直:「………」
浅木直:反応は……
浅木直:「…ッ……ッ」
浅木直:「……ッ!……ッ!!」
朝霧珂雪:「…………」
朝霧珂雪:更に勢いを強めて頬を叩き続ける。
朝霧珂雪:鞭で叩くような音が鳴り出す。
浅木直:「ちょ……!痛っ……!!痛い!流石に無理っ!!」
浅木直:「起きてる!起きてます先輩!!実は最初から起きてました!!!!」
浅木直:頬を真っ赤に腫らして飛び起きる。
朝霧珂雪:「ふざけてんじゃあないよ、この阿呆」
浅木直:「んも~なんでわかるんですかぁ?」落胆した様子で
朝霧珂雪:「その調子なら体調は悪くないらしいね」
浅木直:「せーっかく先輩が、私が起きないのをいいことに」
浅木直:「あんなこととかこんなこととか、普段我慢してる恥ずかしい本音とかをたっぷり聞かせてもらってから」
浅木直:「満を持して感動の再会!っていう計画だったのに」
朝霧珂雪:「何だってあたしがわざわざ夜這いじみた真似する必要がある」
朝霧珂雪:来客用の椅子にどかりと腰を下ろし、誰か見舞いに置いていったらしい林檎を掴み、勝手に齧り始める。
朝霧珂雪:それ以上は何も言わず、ただ黙っている。
浅木直:「いや確かに先輩は何でもかんでも白昼堂々奪い取って悪びれない方ですけど」
浅木直:「でもでも、わざわざこんな時間に来るってことは」
浅木直:「先輩にも人には聞かせられない乙女な気持ちとかあるんじゃないですかぁ?」
朝霧珂雪:「別に」しゃくり、と林檎を齧って。
朝霧珂雪:「何かあるとしたら……」
朝霧珂雪:「お前の方だろう、浅木」
浅木直:「はぇ?私ですか?」
浅木直:「なぁに言ってんですか。私の裏表のなさは先輩が一番ご存知でしょ!」
朝霧珂雪:「……」呑気な声色に更に渋面を深めて。
朝霧珂雪:「……お前の家を家族ごとぶち壊したんだぞ」
朝霧珂雪:「悪いとは思わんし、謝る気も無いが──」
朝霧珂雪:「二、三度刺されるくらいならしてやっても構わん」
浅木直:「………」少しだけ眉根を下げて
浅木直:「やだなぁ、しませんよそんな事」
浅木直:「するわけ、ないじゃないですか」
浅木直:「……私が寝てる間に何があったかは、おおよそ聞いてます」
浅木直:「どう考えても悪いのは二神戦ですもん。勝手にアメリカを攻めるだけでも重大な軍規違反なのに」」
浅木直:「そのための口実に先輩達の死体を使おうなんて、滅茶苦茶過ぎます」
朝霧珂雪:「それでも、あれはお前の家族だろう」
朝霧珂雪:芯だけになった林檎を屑籠に落とす。
浅木直:「もちろんです。どんなになったって、あの艦は私の育った家ですから」
浅木直:「だから、背負うのは私だけでいいんです」
浅木直:「大体、熊が人里に降りてきて家族が襲われたんならやり返しもするでしょうけど」
浅木直:「自分から熊の巣穴に頭を突っ込んでいったんなら、それは自業自得ってやつですよ?」
浅木直:「申し訳なくは思っても、恨む理由はありません」
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:それ以上慰めることも、何か聞くこともしない。感情がどうあれ、彼女はそう思おうと自ら決めたのだろう。
朝霧珂雪:「熊かい、あたしは」
朝霧珂雪:「……これからどうする?」
浅木直:「……決まってます」
浅木直:「戻りますよ。戦場に」
浅木直:「もう暫く検査しなきゃいけないし、再建される新二神戦は一から訓練し直しでしょうから」
浅木直:「本格的に戻るのは暫く先でしょうけど」
浅木直:「いつか、必ず」
朝霧珂雪:「……医者から聞くには、随分無理してるらしいが」実際にはカルテを奪い取ったのだが。
朝霧珂雪:「まだやる気なのかい」
浅木直:「まだまだやれますよ」
浅木直:「そもそも、それを決めるのは私じゃないです」
浅木直:「私には戦う力が残っていて、誰かが私を必要としているのなら」
浅木直:「降りる理由がありません」
朝霧珂雪:呆れたように深く息を吐く。
朝霧珂雪:「……何となく」
朝霧珂雪:「そう言うんじゃないかと思ったよ」
浅木直:「ふふん、やっぱり先輩は私のことよく理解してくださってますね!」
朝霧珂雪:「阿呆」組んだ足でベッドを蹴って。
朝霧珂雪:それから浅木の顔にじっと目をやる。
朝霧珂雪:「……浅木」
浅木直:「あわわ……揺れ……崩れる……!」
浅木直:「あ……」それに気づいて目を合わせる
浅木直:「……ど、どうしたんですかそんな情熱的な」耐えきれずごまかそうとして
朝霧珂雪:「うちに来るか?」
浅木直:「……へ?」
浅木直:「えと、うちっていうと」
浅木直:「第三師団ですか?」
朝霧珂雪:「そうすりゃ、お前をこういう下らん政治のゴタゴタから匿ってやれる」
朝霧珂雪:「あたしの目が黒い内はね」
浅木直:「いやぁ、でもほら先輩。私の神威はああいうやつですし」目を白黒させて
浅木直:「自慢じゃないですけど、陸じゃお荷物だと思いますよ……?私……」
朝霧珂雪:「丁度いいだろう。しばらく陸で休んでろ」
浅木直:「ええ……?」
浅木直:「……先輩、熱でもあるんですか?そんな優しい言葉どこで覚えてきたんです?」
朝霧珂雪:「あたしはいつだって優しいだろうが」
浅木直:「あの……ここ病院ですし、今からでも先生を呼んだ方が」
朝霧珂雪:「来るのか、来ないのか。どっちなんだい」
浅木直:「それは……」
浅木直:「…………」暫く俯いて
浅木直:「……気持ちは有り難いですけど。お断りします」
浅木直:顔を上げて、真っ直ぐ君の目を見て告げる。
朝霧珂雪:その目を見返して言葉を待つ。
浅木直:「誰かに守られて、戦う先輩たちのお手伝いをして」
浅木直:「確かに私だってそういうこともできるでしょうし、私達神人を後ろで支えてくれる人たちには感謝しています」
浅木直:「けどそれは、私がやるべきことじゃない」
朝霧珂雪:「……」
朝霧珂雪:「……何か勘違いしてないか?」
浅木直:「へ?勘違い?」
浅木直:真面目にしていた顔を崩して、首をかしげる。
朝霧珂雪:「あたしが『うち』って言ったら朝霧家に決まってるだろ」
浅木直:「え……ええ!?」
浅木直:「それこそ意味がわからないじゃないですか!?」
朝霧珂雪:「何がだよ」
浅木直:「なんで私が先輩のおうちに……?」
朝霧珂雪:「……」
浅木直:「言っておきますけど、私お掃除もお洗濯も料理も禄にできませんよ!」
朝霧珂雪:「そんなのはハナから期待しちゃいないよ」
朝霧珂雪:「少将の身内に手を出すなんて莫迦はそうそう居ないだろ」
朝霧珂雪:「朝霧は今や軍でも一大派閥でもある」
朝霧珂雪:「当主はあたしだ。誰にも文句は言わせん」
浅木直:「そ、それってつまり……」頬が紅潮していく。
浅木直:「あ、アレですよね……!?」
浅木直:「偉い人は大抵何人か囲ってるって聞いたことはありますけど……」
浅木直:「お、お妾さんになれってことですか……!?」
浅木直:妙に興奮した様子で
朝霧珂雪:「いや?違う」
浅木直:「えぇ~違うんですか~……」がっくりと肩を落とす
朝霧珂雪:「嫁だ」
浅木直:「………」
浅木直:肩を落としたまま固まって
浅木直:「………?」
浅木直:「………???」
朝霧珂雪:「何を妙な顔で固まってんだい」
浅木直:ぎこちなく首を回し
浅木直:「いや……」
浅木直:「……先輩、正気ですか?」哀れみと心配に満ちた目で尋ねる
朝霧珂雪:「何だその目は」
浅木直:「いやだって……」
浅木直:「まさか本気で先輩に欲情されていたのかと思うと、その……」
浅木直:「なんというか、萎縮してしまって……」
朝霧珂雪:「で?」トントンと苛立たし気に指を動かして
朝霧珂雪:「来るのか、来ないのか。どっちなんだ」
浅木直:「ひぇっ」ビクリと肩を震わせ
浅木直:「……コホン」小さく咳払い
浅木直:「その、私も先輩のことは、憎からず想っています」
浅木直:「それが夫婦の情に比肩しうるものであるかは……まぁ、わかりませんが」
浅木直:「少なくとも、親愛の情ではあるでしょうし」
浅木直:「きっと、先輩が守ってくださると言うのなら、本当に守って下さるのでしょう」
浅木直:「……けど、やっぱり同じことです」
浅木直:「私は必ず戦場に戻ります。自分を必要としてくれる戦場へ」
浅木直:「そこは絶対に、先輩のいる戦場とは違うところでしょう」
朝霧珂雪:ギシ、と椅子が軋む。寝台に身を寄せる。
浅木直:「きっと私達二人共、お互いが知らない所で死んじゃいます」
浅木直:「それは……嫌なんです」
朝霧珂雪:「あたしは死なん。お前も死なせん」
朝霧珂雪:「さっきからつべこべ煩い」
朝霧珂雪:言って、顎に手を伸ばし唇を奪う。
浅木直:「んっ……!?」
朝霧珂雪:噛みつくように唇を重ね、舌を突き入れ、強引に絡ませる。不意の口付けから、好き放題に口内を蹂躙する。
浅木直:「んっ……ぁ……っ……!ちょ……ぇん……っ………ふぁ……」
浅木直:暫く成すが儘にされていたが、たまらず肩に手を当てて押しのける
浅木直:「ふぁ……ん、……!も……やめて……ください!!」
朝霧珂雪:濡れた唇を舐め、まだ間近にある瞳を覗き込む。
朝霧珂雪:「……で?」
浅木直:「ハァ……ハァ……」
浅木直:「……っ!」その頬を平手で打つ
朝霧珂雪:打たれるままにする。
浅木直:「……で?じゃないですよ!!」
浅木直:「言葉がダメならすぐ手を出すとか、最低です!!先輩、最低!!」
朝霧珂雪:「そうか。嫌だったか?」
浅木直:「嫌……、とか……!……そういう話をしてるんじゃなくて!!」
浅木直:「大体……!なんで私なんですか!?」
浅木直:「先輩にとって私は、唯の手のかかる弟子でしかないはずです……」
朝霧珂雪:「……お前はまるで変らんと言ったが、一つだけ嘘を吐いた」
朝霧珂雪:「十年前は尻の青い餓鬼だったが……」
朝霧珂雪:「いい女になった」
浅木直:「な……!」上気した頬を更に赤くして
浅木直:「か、身体目当てってことですか!?野蛮!変態!!」
朝霧珂雪:「何とでも言え。だがこれで──」
朝霧珂雪:ぐいと顔を寄せ、囁くように。
朝霧珂雪:「お前はあたしのモノだ」
浅木直:「~~~~っ!!」奇妙な感覚に背筋を震わす。
浅木直:「か、勝手に決めないでください!!」寝台の上を這って距離を取る
浅木直:必死に呼吸を落ち着かせて
浅木直:「せ……」
浅木直:「先輩が……本気だということは……よく分かりました」
浅木直:「……提案があります」
朝霧珂雪:「言ってみろ」
浅木直:「……仮に私が先輩のお家に嫁いだとして」寝台横の箪笥を漁る。
浅木直:「私から戦う道を奪わないとは約束してくださるんですよね?」
浅木直:一枚の封筒を取り出し、君へ渡す。
朝霧珂雪:受け取り、中を改める。
GM:封筒の中にあるのは、古文書の写しと思われる紙片と、手書きの地図。
朝霧珂雪:「……何だい、こいつは」
浅木直:「星辰教の隠し巫女」
浅木直:「幕末に邪教として弾圧されていた新興宗教の一派で、"社"が行方を追っています」
浅木直:「曰く、その巫女は」
浅木直:「神に触れすぎた神人を癒やす力を持っているとか」
朝霧珂雪:「ふん? それで」
浅木直:「私も、彼女に会ってみたいんです。できれば"社"に確保される前に」
浅木直:「私が少しでも長く戦い続けるために、彼女の力が役立つかもしれないですから」
浅木直:「先輩、一緒に探していただけませんか?」
朝霧珂雪:「……お前を籠に入れておくつもりは無い」
朝霧珂雪:「鳥は空に、魚は海にいるのが一番だ」
朝霧珂雪:「それにしても……先輩遣いが荒いもんだ」
浅木直:「後輩に欲情する先輩にはこのくらいがお似合いですっ!!」
浅木直:「ですから……答えは、その後で」
朝霧珂雪:「嫁に欲情して何が悪い?」
朝霧珂雪:「いいだろう。付き合ってやる」
浅木直:「や、約束ですよ……」
浅木直:「野蛮人に手篭めにされて押し切られたとか、あの世の皆にも顔向けできません」
朝霧珂雪:「誰が野蛮人だ」
浅木直:「……言いましたよね。守られるのは嫌なんです」お前しかいないだろと視線で暗に語って
浅木直:「たくさん人を殺してきました。味方だって、たくさん死んでいった」
浅木直:「彼らを背負える兵士に、神人、浅木直に」
浅木直:「先輩の一番の弟子だって胸を晴れる私に戻った時に」
浅木直:「その時にもう一度、私の誠を先輩にぶつけますから」
浅木直:「……受け止めてくださいね。先輩」
朝霧珂雪:「ならいずれ、あたしを守れるくらいになってみるんだね」
朝霧珂雪:自分達の戦いは、まだ終わらないだろう。欧州、亜細亜、世界の全てを巻き込んで、戦火の渦は大きくなる一方だ。
朝霧珂雪:その渦を渡り切るのに必要なのは、鋼鉄の軍艦でも、空を行く戦闘機でも無い。
朝霧珂雪:それは、よすがだ。魂の拠り所。誰かとの絆。銃火飛び交う現実で、限りなく頼りなく見えるもの。
朝霧珂雪:けれどだからこそ、本当に必要なものなのだろう。
朝霧珂雪:我々は神ではなく、人なのだから。
朝霧珂雪:「見ていてやるよ。今度は近くで」
朝霧珂雪:薄明の中で、静かに目を細めた。







Double Cross The 3rd edition
リプレイ:リバース-Reverse side-
Extra Case01『神風/GOD BLESS』
END







GM
GM:以上!全行程終了!
GM:みなさんお疲れさまでした~!
朝霧珂雪:お疲れさまでした!
弥富セツ:お疲れ様でしたー!
桑原静電:おつかれさまでした!