『Travelogue of Summer Vacation』
メインログ/雑談ログ
Trailer
───ノドス。
学園都市ノヴァリスの黎明期に、男子生徒を隔離するために設けられた特別学区。
そして設立より二年後、全ての男子生徒と共にノヴァリスから忽然と姿を消した、"失われた学区"。
ノヴァリスには存在しない筈の"海"へと堕とされた彼らは、
水底から襲来する敵性体…"自分自身のジャーム"との、熾烈な生存競争を余儀なくされた。
十字冠の加護を失い、夥しい流血を伴いながら、標なき海原を彷徨う旅路。
彼らと、彼らを待つ者は、奇しくも同じ呼び名でその地を言い表した。
即ち、”漂流学区ノドス”と。
君は、終わりのない漂流を強いられたノドスの一員だ。
君は、限りある資源と人員で、崩壊寸前の学区を維持し続けなければならない。
君は、君自身の可能性に、その存在を懸けて対峙し、勝利しなければならない。
君は、斃れた仲間達の遺志と絆を引き継ぎ、その犠牲に報いなければならない。
そして君は、生き延びなければならない。
いつの日か、再び故郷へと還るその日まで。
たとえ、最後の一人になったとしても。
Double Cross The 3rd edition
ステージ『オーヴァード・ノヴァ』
Episode.00 『Travelogue of Summer Vacation』
ダブルクロス───それは裏切りを意味する言葉。
Character
“ヴォイドストーン”/ユーリ・トレシェフ
(キャラシート)(PL:いちま)
“蘭摧定離”/四海群生
(キャラシート)(PL:すきゃっと)
“ファイナルパース”/ザールフフィール・イルヤーサ
(キャラシート)(PL:馴染)
“ラ・ルメール”/クロード・カレル
(キャラシート)(PL:珪素)
Index
Opening
【OP1】Day 1468:星徒オルマオート迎撃戦
【OP2】Day 1470:第82回合同学葬
【OP3】Day 1470:対星徒戦術検証
【OP4】Day 1470:夜間定時哨戒任務
Middle phase
【MD1】Day 1471:飛来生徒保護収容/尋問
【MD2】Day 1472~1477:学区環境維持活動
【MD3】Day 1477:星徒イェロニュモス迎撃戦
【MD4】Day 1478~1485:多方面防衛仕様陣地改修
【MD5】Day 1486:三星徒同時迎撃作戦
【MD6】Day 1486:■■■■■■強襲
【MD7】Day 1486:■■■■■■■■作戦
【MS1】Day -957:会食
【MD8】Day 1487~1488:緊急対策委員会
【MS2】Day 0:■■■■■事件
Climax
【CL】Day 1489:■■■■■■■■■決戦
Ending
【ED0】Day 1490:夏の日の朝
【ED1】Day 1492:第83回合同学葬
【ED2】Day 1496:戦闘技術基礎調練
【ED3】Day 1498:■■■■推考
【ED4】Day ■■■■:■■■■■■■生育記録
【Travelogue】Day XXXX:---
現在 漂流学区ノドス
GM:朽ち果て、瓦礫が散乱した教室。ひび割れた壁や床の隙間を縫って蔦が覆い、青白い花を咲かせている。
GM:僅か100人の生徒を残すのみとなったこの学区では、ごくありふれた光景だ。
GM:打ち捨てられた施設や集落、そこに残された遺物の一つ一つが、かつての学び舎、かつてここで生きた生徒たちの面影をこの世に留めている。
GM:もっともそれは、生き残った生徒達の感傷からここに在る訳ではなく、単にそれらを整理し再利用するリソースも必要性も、この学区には無いというだけの話だった。
霧谷雄吾:「では、私はこれで戻ります。暫く会えませんがみなさんお元気で、なるべく喧嘩はしないように」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「先生もお元気で。後の要望は確約できませんが…」
GM:教室の出口に立って会話を交わす二人。1人は30代半ばの男、もう一人は赤毛の高校生。
霧谷雄吾:「ハハハ。まあ、キミ達の年頃ならその方が健全でしょうか」
霧谷雄吾:「…申し訳ありません。本当はもっと沢山の物資や人員を支援できれば良いのですが」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「十分です。第一、ここはノヴァリスに輪をかけて閉ざされていますから、どの道先生以外には無理でしょう」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「この地における理事会権限は、9年前の時点で完全に失効しています」
霧谷雄吾:「そうでしたね…私も、招かれなければ辿り着くことは叶わなかった」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「……」
霧谷雄吾:「さて、そろそろ本当に失礼します。今日中に顔を出さないといけない現場が10件ほど残ってまして…」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「ええ、さようなら。先生も程々に」
霧谷雄吾:にこやかに手を振って、その場を去る。
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「……」それを見送った後、小さく溜息を付いて、自分も教室の外へと踏み出す。
"カルヴァリア" 祠堂アキト:視界に飛び込んで来た青に、思わず目を細めた。
GM:その日はノドスでは珍しい快晴だった。分厚い雲が晴れ、一面の青空が広がっている。
GM:季節の概念が消えて久しいこの島だが、遠い記憶にある夏を思い起こさせる景色だった。
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「……もう少し、か」振り返る。その視線の先にあるものを
"カルヴァリア" 祠堂アキト:高く、高く見上げる。
GM:晴天の空を突き抜けて、一本の巨大な青い樹がそびえ立っている。
GM:その根本には、樹に押しつぶされるようにして崩れかけた白い建物。
"カルヴァリア" 祠堂アキト:「……」
"カルヴァリア" 祠堂アキト:その光景を見る。懐かしさと苦々しさが入り混じったような表情を浮かべ、踵を返した。
Preplay
GM:それでは、セッションを始めていきます!
GM:このセッションは、特別ステージ『オーヴァード・ノヴァ』を使用します。詳しくはプレイエイドを見てね!
GM:今回は普段エネミーとして暗躍しているノドスの過去エピソードになります。
GM:早速"おわり"に向かって全力疾走する愉快な仲間たちに登場してもらいましょう!
GM:GMが名前を呼ぶので、キャラシを貼って元気に自己紹介してくださいね。
GM:まずはPC1!ユーリくんお願いします!
ユーリ・トレシェフ:はあい
ユーリ・トレシェフ:(キャラシート)
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフ。14歳。ノドス所属のFHチルドレン。スラヴ系の陰気な少年。
GM:儚げイケメンだ
ユーリ・トレシェフ:賢者の石の適合者としてデザインされた実験体であり、厳重な管理体制のもと無機質な兵士として成長していましたが、
ユーリ・トレシェフ:セルが実験場をノヴァリスに移し、同年代の子供らと関わる事が推奨されるようになってからは多少の情緒を獲得。
ユーリ・トレシェフ:知人から園芸部に誘われ、植物園の草木の世話を覚えたり、未開地の植物を採集探検をするなど、本人的にはそれなりに居心地のいい青春を送っていました。
ユーリ・トレシェフ:……が、ノドス漂流以後のごたごたでその頃の友達はみんな死ぬか行方不明みたいな感じに。
ユーリ・トレシェフ:ひとり生き残ってしまった今は、無事に残った温室の世話を欠かさず続けています。
GM:かわいそう…
ユーリ・トレシェフ:男のくせに趣味は園芸だってよ、なよなよしい女みてーなやつだぜ~ などと言われたりしているかもしれませんが、当人はどこ吹く風という感じ。
GM:そんな酷いこと言うなんて…どこの褐色金髪ヘイトヤローなんだろう
ユーリ・トレシェフ:かく言うユーリ自身も何度となく死地に追い込まれており、無理を繰り返す中で侵蝕負荷や賢者の石によるフィードバックも相当に高まっているため
ユーリ・トレシェフ:自分ももう先は長くないだろう事を察しながら、仲間を一人でも生かす為の戦いを続けています。
GM:死なないで………
ユーリ・トレシェフ:戦闘時には賢者の石と同化した右腕が周囲の光をどんどこと吸い上げる闇の結晶体となり、
ユーリ・トレシェフ:その機能を一点に収束・照射させ、触れたものの熱を奪って機能停止させていく感じの射撃攻撃を行います。
ユーリ・トレシェフ:データ的にはそこそこの行動値からそこそこのミドル火力でコンビネーターを入れつつ、いざというときにはC2攻撃したりするマンです。
ユーリ・トレシェフ:カバーリングもあるよ。
GM:至れり尽くせり
ユーリ・トレシェフ:最初もっと死ぬぞ~という心構えでいたけど、あんまり死に急ぎすぎるのも趣が削がれるかと思ってメモリーも取りました。
ユーリ・トレシェフ:みんなで生き延びるために頑張って足掻いて行きます。よろしくお願いします!
GM:偉いぞ。ギリギリを走り抜けてこうな。
GM:そんなユーリくんのハンドアウトはこちら!
PC1:”ヴォイドストーン” ユーリ・トレシェフ
シナリオロイス:”ミスト”
君は漂流学区ノドスに所属する男子生徒だ。
ノドスは巨大な浮島であり、生徒達は幾つもの小隊を編成し、島の運営と防衛を行っている。
一〇七小隊…通称ガーベラ小隊のポイントマンである君は、島の沿岸を哨戒中に大きな異変を目撃する。
それは流星だった。分厚い雲を割り裂いて、眩く輝く火球を纏った飛翔体が海岸に落着する。
駆けつけた君が眼にしたのは、頭上に十字に輝く冠を戴いた、一人の女子生徒の姿だった。
GM:ヒロインが降ってきます。
ユーリ・トレシェフ:空から落ちてくる女の子だ
ユーリ・トレシェフ:どんな子なんだろう……PLもまだ何も情報を得ていません
GM:期待に胸を膨らませてくれよな
ユーリ・トレシェフ:わいわい!なかよくするぞ~
GM:宜しくお願いします!続いてはこちら!
GM:PC2の群生くんどうぞ!
四海群生:はい!
四海群生:(キャラシート)
四海群生:四海群生(よつみ・ぐんじょう)です。一〇七小隊の隊長!
四海群生:四角四面を絵に描いたような堅物で、規律に厳しいです。ビシビシ風紀を取り締まっていくぞ
GM:だから四なんだ
四海群生:おまけに病的な心配性でもありますが、身内の言葉には丸め込まれやすい一面もあります。適当にあしらっといてください
GM:スケベな設定きたな…
四海群生:元はクソザコオーヴァードでしたが、学区消失の際に友人から能力を受け継ぎ、以来戦い続けています。
四海群生:戦闘時には強力な特殊兵装に乗り込み同調します。 星徒と戦うためになけなしの物資で技術系の生徒たちが頑張って造ってくれたイメージですね
四海群生:4~5mはある感じですが、普段から校内でもずっと乗り回しています 邪魔
GM:式の列では一番うしろに座らされるんだ
四海群生:𝗔𝗥𝗠𝗢𝗥𝗘𝗗 𝗖𝗢𝗥𝗘™︎ 𝐕𝐈 𝗙𝗜𝗥𝗘𝗦 𝗢𝗙 𝗥𝗨𝗕𝗜𝗖𝗢𝗡™︎ 発売おめでとうございます
GM:火を点けろ───燃え残ったすべてに。
四海群生:性能としてはヴィークルに乗り込み強い武器を撃ちます!
四海群生:火力を出しつつカチカチ装甲で耐えていくぞ 無形の影で判定もなんとかできる!
四海群生:そんな感じです よろしくお願いします!
GM:はい!そんな脳を焼かれた群生くんのハンドアウトはこちら!
PC2:”蘭摧定離” 四海群生
シナリオロイス:”最高生徒会長”
君は漂流学区ノドスに所属する男子生徒だ。
ガーベラ小隊のリーダーである君は、ノドスの本校舎『エノクベース』にて、ある式典に参加していた。
漂流が始まってから幾度となく繰り返されたそれは、『星徒』との戦いで犠牲になった生徒の葬送式だ。
式が終わった後、君はとある人物に呼び止められる。
彼はノドスを率いる生徒会長であり、君の入学以前からの幼馴染であり、
学園都市ノヴァリスにおける、最初の最高生徒会長だった。
四海群生:最高生徒会長~~!?
四海群生:しかも幼馴染とはね
GM:そうだったのだ
GM:まさか初代最高生徒会長が男だったとは思うまい
四海群生:美少女ばかりの透き通るような世界観は……
GM:だから追放されたのかも
四海群生:なんてこった
四海群生:とにかく仲良くしていきます!隊の風紀も取り締まっていくぞ がんばります!
GM:お願いします!続いてはこの方!
GM:PC3、ザルフくんの登場だ!
ザールフフィール:オレだぜ
ザールフフィール:(キャラシート)
GM:輩が出てきちゃった
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサです。もっぱらザルフと呼ばれており、それを容認しています。長いので……
ザールフフィール:褐色と金髪はどちらも生まれついてのものですが、鋭い眼光にいつも怒りっぽいことも相まって、周囲からは怖がられがちです。出身はアラブ方面だぞ。
GM:アイツすぐキレるから気をつけたほうがいいよ
ザールフフィール:振る舞いも感情的かつ威圧的。行動原理は敵対する星徒に対する殺意ばかりなので、基本的にそれが味方に向けられることはありませんが
ザールフフィール:逃げたり腑抜けたりするようなヤツにはまったく容赦がない。する理由がないからだ!
GM:なんたるマッチョイズム!男の中の男や……
ザールフフィール:ノドスにおける対星徒戦線の前線で戦い続け、時には帰還不能の決死戦からも帰ってきました。振る舞いだけではなく、その戦歴からも恐れられることは多い。
ザールフフィール:元々はぶっきらぼうながら仲間思いの優しさもありはしたんですが、すっかりスレちゃった。みんな死ぬので……
GM:昔はいいヤツだったのに…
ザールフフィール:今もいいヤツだろうが。強いんだからよ。
ザールフフィール:性能としては、シース付きヴォイドレジェントエピック雷将神器をポルターしてドンする感じです。バリアクラッカーと合わせ、命中さえすればダメージ減少を絶対にゆるさないぞ。
GM:IAで出たジョックアイテム全部乗せ!
ザールフフィール:移動エフェクトなんて腑抜けたものも持っていないため、初手で異形の祭典を噛ませ射撃で雑魚を散らしつつ、2ターン目から走って敵をボコスカするユーティリティーアタッカーとなっています
ザールフフィール:メカニカルハートで戦闘継続しつつさらに攻撃力も上げる! この辺がここまで生き残った秘訣なんだろうなという感じ。
GM:クレバーな戦い方だ
ザールフフィール:今回も当然敵を完全にブッ殺し、オレは完全に生き残るぜ。よろしくお願いします。
GM:はい!そんなザルフくんのハンドアウトはこれ!
PC3:”ファイナルパース” ザールフフィール・イルヤーサ
シナリオロイス:星徒”サンダルフォン”
君は漂流学区ノドスに所属する男子生徒だ。
ガーベラ小隊の一員である君は、ノドスの中でも群を抜いた戦闘適正を有している。
ノドスを襲う敵性体『星徒』との戦いにおいて、君はその討伐に成功した数少ない生徒だ。
誰よりも多くの星徒と対峙してきた君は、かつてない組織的な侵攻の兆しを感じ取っている。
それを率いるのは、怪物化し意思疎通が困難な『星徒』の中にあって、自我と理性を保った特異個体。
星徒『サンダルフォン』との決着を、君は付けなければならない。
GM:ライバル登場だぜ
ザールフフィール:”サンダルフォン”だァ~~~~!?
ザールフフィール:ブッ殺したらあな!!
GM:イキのいいヤツはキライじゃないぜ
ザールフフィール:組織的な侵攻も上等だぜ 全員ブッ殺せば整理が進んで良い気持ちってもんだ
ザールフフィール:このまま星徒を絶対絶滅させてやります。よろしくお願いします。
GM:ありがとうございます!そして最後のメンバーはこちら!
GM:PC4、クロードくんお願いします!
クロード・カレル:はーい!
クロード・カレル:(キャラシート)
GM:かわいい~♡
クロード・カレル:クロード・カレル!14さいです!
クロード・カレル:ノドスの研究担当。ノドスいちの頭脳を自称しています。なぜなら他はみんな死んだので……
GM:頭のいいやつから死んでいく…
クロード・カレル:怒りっぽい陰気野郎ばかりのノドスにあってもはや絶滅危惧種と思われる楽観主義者。
GM:一服の清涼剤だ
クロード・カレル:ノドスは絶対脱出可能!妄想めいた明確なヴィジョンを持ち研究を進めています
クロード・カレル:一方で、そういう大言壮語をまったく、一切実現できていないので
クロード・カレル:その間にもノドスの生徒は死にまくっており、学区内でも相当に恨みを買っているはず……
GM:もしかしてスケベな情報なのか……?
クロード・カレル:こんなやつに脱出研究を任せていいのかと思われながらも、ニコニコを絶やさず頑張ってます
GM:偉い!科学の力に不可能はないぜ
クロード・カレル:戦闘においては武装接続用レールベースを兼ねる殴り棒(雷霆棍のことを)を使用し、
クロード・カレル:自分が開発したいくつもの戦技マニューバを切り替えながら戦います。研究者もバトルが強くなければ……生き残れない!
クロード・カレル:逆にこれくらいの生存能力を備えていない研究者チルドレンは大体死んだのだと思われます
GM:アイテム使いだ。色々できて面白そう~
クロード・カレル:高い白兵達成値で回避し、必要とあらばカバーもし、ターゲットを単体化し、時の棺も使います
クロード・カレル:この構成からも分かる通り絶対に死にたくないです!死ぬのだとしても生き延びるために限界まで無駄な足掻きをします
GM:ロイス管理能力が高すぎる…本気で生き残ろうとしている…!
クロード・カレル:命だけは助けてくれ~~ッ!
クロード・カレル:以上、よろしくお願いします!ヤヒロ様……!
GM:え~どうしよっかな~(ジュルリ
GM:そんな死にたくないクロードくんのハンドアウトはこちらです!
PC4:”ラ・ルメール” クロード・カレル
シナリオロイス:”バルベロ” 藤村夏虫
君は漂流学区ノドスに所属する男子生徒だ。
ガーベラ小隊の一員である君は、幼くしてレネゲイドの神秘の一端に触れた優秀な研究者でもある。
君はその能力を買われて、ノドスの地下研究施設にてとある人物の助手兼監視役を務めている。
『理事会』の一員であり、その前身となったプロジェクト・アダムカドモンの残党、『藤村夏虫』。
彼女は、漂流するノドスの中で生き残った、唯一人の『大人』だった。
クロード・カレル:なっ、大人の女の人と……『研究』を……!?
GM:はい、大人のお姉さんと"研究"してもらいます
クロード・カレル:お姉ちゃん……ほんとにこんな研究しちゃっていいのかなあ……?(マッドサイエンティスト)
GM:科学に不可能はないんだぜ!
GM:という感じの四名でセッションをやっていきます。
GM:皆さんよろしくお願いします!
ザールフフィール:よろしくお願いします! 全滅させます
クロード・カレル:がんばるぞい!
ユーリ・トレシェフ:よろしくお願いします!死力を尽くして戦い、生き残ります!
四海群生:うおおよろしくお願いします!!!
(雑談)
【OP1】Day 1468:星徒オルマオート迎撃戦
GM:ザルフくんのOPです。登場侵蝕をどうぞ。
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(33 → 40)
ザールフフィール:元気でよろしい
GM:あっ言い忘れてた。
GM:現在、PCの皆さんの登場侵蝕は
GM:ある理由によりダイス目-3(最小1)となってます。
ザールフフィール:ほうほう
GM:なのでザルフくんも3下げていいですよ
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を-3増加(40 → 37)
ザールフフィール:あとすみません、Dロイス秘密兵器の初期5を忘れていたので
ザールフフィール:上げます
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を5増加(37 → 42)
ザールフフィール:これで大丈夫
GM:OK!それではザルフくんのOPはいきなり星徒を迎撃するところから始まるぞ!
GM:ノドス最高戦力らしくかっこよくやっつけて下さい
ザールフフィール:絶滅させるぞ~
ザールフフィール:このセッションをおわらせに来た
GM:終わっちゃった…
GM:ノドス学区の消失より4年。八月革命より3年前。
GM:果ての無い海に放り出されたノドスは、襲い来る敵生体『星徒』との終わりのない戦いを続けていた。
GM:長い漂流の中で5000人いた生徒の半分以上が犠牲となり、それと引き換えに
GM:残された生徒たちは少しずつではあるが、星徒との戦闘経験を積み重ね、有効な迎撃体制を整えつつあった。
GM:その中で最も頭角を現した戦闘員の一人が、ザールフィール・イルヤーサだ。
ノドス沖3km 洋上
GM:海が赤く染まっている。
GM:星徒が現れる時、例外なくこのような現象が発生する。
GM:赤く汚染された海では海洋生物も死滅するか変質する。それ故に、ノドス島は常に安全な海域を求めて漂流を強いられてきた。
GM:星徒の襲撃は実に一ヶ月ぶりだった。
GM:洋上に現れたのは、海洋生物から作り出した大量の従者を従える、クラゲのような姿をしたジャーム。
GM:"オルマオート"と命名されたその星徒の迎撃に出撃したノドスの生徒たちは、展開された従者の妨害により思うように進めずにいた。
GM:その包囲を1人切り裂いたのが君だ。後続の部隊が足止めされる中、単騎で本体へと向かう。
ザールフフィール:(奴らも良くやった)
ザールフフィール:(お陰で従者の戦闘能力、そしてこちらとの戦力バランスが見極められている)
ザールフフィール:(あとは本体をオレが――)
ザールフフィール:「ブチ殺してやるぞ、"オルマオート"」
ザールフフィール:――"オルマオート"、本体付近。
星徒オルマオート:周りの従者より二回り以上巨大なクラゲ型のジャームが、君の前に立ち塞がる。
星徒オルマオート:毒々しい棘に覆われた触手を、品定めするようにうねらせ……
星徒オルマオート:その触手の先端にある何かに、ザルフが気付く。
テオ・ハーウェイ:「か……は……っ」
テオ・ハーウェイ:ザルフと同じ、ノドスの生徒だ。腹部を穿たれた上、何本もの細い触手に貫かれ、流し込まれた毒で肌は紫に変色している。
テオ・ハーウェイ:包囲を突破したのは君だけではなかった。しかし手遅れだ。ひと目見て致命傷だとわかる、
ザールフフィール:「……」
ザールフフィール:脚部をエグザイル能力にて変質させて、海面を駆けてきた。その変形に、停止は考慮されていない。たとえそこに、まだ生きているであろう生徒がいようと。
テオ・ハーウェイ:手に持った巨大な槍が海に落ちる。霞んだ視界で君を認めて。
テオ・ハーウェイ:「先、輩……」
【”ドーンスピア” テオ・ハーウェイ】
13歳。香港出身。ハヌマーン/バロールのクロスブリード。
オルカ小隊所属。明るく血気盛んな少年。
高度な飛行能力と白兵戦のセンスを持つ優秀な戦闘員だが、味方の損害を極度に忌避し独断専行に陥りやすい。
ザルフに憧れて巨大な機械槍を得物にしている。
星徒オルマオート:触手を振るうと、脱力したテオの身体が簡単に抜け、海に放り捨てる。
ザールフフィール:(ノドスの男なら……分かっているはずだ)
ザールフフィール:(生きているならば抵抗しろ。抵抗できない者は死んでいる)
ザールフフィール:(生死は決定されたものではない。選べるか、選べないかの違いだ)
ザールフフィール:(テオ。選んでみせろ。俺は……)
星徒オルマオート:歪んだ風船のような巨体が浮遊する。君の頭上で、触手の中に隠された口吻のような器官を大きく開く。
星徒オルマオート:触手を大きく拡げ、内臓が裏返ったかのような不気味な肉膜が君の周囲を包むように降下してくる。
星徒オルマオート:その内側には、らせん状に並んだ毒棘がびっしりと生えている。次の瞬間、それは絞り上げるように収縮して君を捕食し……
ザールフフィール:ごう、と風が吹いた。いや、風というには淀んでいた。煙というには澄んでいて、霧というには重すぎた。
ザールフフィール:だからそれは、雲、としばしば形容されていた……黄金の雲。
ザールフフィール:ザルフが肩越しで垂直に構えたポールウェポン。その斧槍頭に走る、嗤うような亀裂から、黄金の雲が渦を巻いて溢れている。
ザールフフィール:それは周囲の従者の足元、オルマオートの下方を覆い尽くし
ザールフフィール:「おい」
ザールフフィール:「誰の許可得て遊んでやがる」
ザールフフィール:ゴゥ、と斧槍から雷鳴の轟音が漏れた。それを海面の黄金雲海へ振り下ろす。
ザールフフィール:「爆ぜろ……!」
ザールフフィール:刹那、海面を閉ざしていた黄金の雲は引き裂かれるように散り、黒い雷――としか許容できないエネルギーが解き放たれる。
ザールフフィール:一帯、海面から上空に向け天地逆さに迸る黒い雷。星徒がその能力で生み出した雑兵のような連中は、これだけで一掃できる。
ザールフフィール:今回も例外ではない。オルマオートが生み出した従者のような連中は、この一閃で大半を打ち払えただろう。もちろん、より強靱なオルマオート本体に対しては、単なる牽制にしかならない。
ザールフフィール:ザルフもそのつもりである。何故ならこれは攻撃ではない。
ザールフフィール:「ブチ殺しに来たぞ……"オルマオート"ォ!」
ザールフフィール:海面を蹴り、ねじるような跳躍。伴って回転する斧槍の様子は、先程までとは一変していた。黒い雷が、ポールウェポンを殺意と稲光で飾り立てている。
星徒オルマオート:体表面に電流が走る。肉の焼ける嫌な匂いと共に僅かに痙攣しその動きを止めるが、それも一瞬
星徒オルマオート:再び捕食行動を再開する。ザルフの言葉には何の反応も示さない。これまで相対した星徒の何れもが、意志を失った衝動の獣と成り果てていた。
ザールフフィール:重厚な刃が振るわれ、迸る黒雷が遅れて軌跡走り、まず触手を肉の膜を裂いて上がる。
ザールフフィール:続いて触手。膜よりも細く強靱であろう。テオの血液が付着しているそれと、二、三秒の押し合い。
ザールフフィール:「ガアアアァァッ!!」
ザールフフィール:ザルフが咆えれば、槍は答える。黒く不吉な雷光が迸り、触手に収束する――打ち勝つ。そのままさらに上方へ。
星徒オルマオート:ザルフが槍を振るう度に、汚らわしい粘液と共に肉片が飛び散る。痛覚が存在しないのか、迎撃の手が緩むことはない。
星徒オルマオート:しかしそのすべてが遅い。本体に取り憑かれた時点で、雷速の槍に追いつける手段は失われていた。
ザールフフィール:(中核防護外殻。データ不足。硬度不明)
ザールフフィール:(関係ない。俺はもう……選んでいる)
ザールフフィール:(お前を)
ザールフフィール:「――ブチ殺す!!」
ザールフフィール:迎撃に来る別の触手も、同様に叩いて斬る。散った肉片を焼き払い、重力に引かれ落ちていく触手すら足場にして、その巨大な核へ迫る。
ザールフフィール:従者の助けはない。先だって焼き払っておいた。紛れは有り得ない。
ザールフフィール:(届く。勝てる)「――殺す!!」
ザールフフィール:一際に大きな肉塊が落ち、それを変形させた脚部が捉えた。同時、黒い雷が斧槍へ収束した。
ザールフフィール:一直線に、それこそ稲妻のように跳躍する。最後の迎撃が腕を掠めた。瞬く間に焼けるような痛み。考慮に値しない。
ザールフフィール:ズォ ドン ――!!
ザールフフィール:地表を雷が撃つ音にも似たそれが、殺意滾る斧槍が"オルマオート"を両断した刹那の音である。
ザールフフィール:悲鳴の一つもない。いつものとおりに。
星徒オルマオート:稲妻の斧に両断され、焼け爛れたオルマオートの外殻───流星体が崩れ落ちていく。
星徒オルマオート:その中から、焼け焦げたヒトガタが海に零れ落ちた。
星徒オルマオート:背格好はザルフとそう大差はなく、既に絶命している。
星徒オルマオート:星徒とは、ノヴァリスの生徒から分かたれたもう一つの可能性。即ち生徒のジャーム体だ。
星徒オルマオート:顔がわからない程に炭化しているが、じきに処理班が回収し、身元を明らかにするだろう。星徒オルマオートは討伐された。
ザールフフィール:初めの頃には……その事実を知ったすぐ後の戦いにおいては、何か感傷があったかもしれない。
ザールフフィール:ザルフはそれを思い出せない。意識しないとか、思い出さないようにしているとか、ですらない。その事実に意味はないと断じている。
ザールフフィール:……"オルマオート"を叩き切った勢いのまま、宙に駆け抜けた身体は、そのまま赤い海中へ落ちていく。
ザールフフィール:力が入らないから、などという無様ではない。その赤い海に、回収の意味があるものがあるかもしれないからだ。
ザールフフィール:ザルフのエグザイル能力は、柔軟な移動力と強靱な適応力をもたらしていた。 (テオ)
ザールフフィール:(このオレが行ってやっているんだ。"選んだ"のなら、オレの前に出てこい……!)
テオ・ハーウェイ:やがて、ザルフの視界の先に、力なく海中へ沈んでいく少年の姿が映り込む。
ザールフフィール:胸倉を掴み上げる。優しく手を取ってやる趣味はない。そのまま彼の反応も見ず、ほとんど足だけの力で海面まで上がっていく。
ザールフフィール:肉体的には強靱であったが、武器とテオも持ったまま長距離を移動するのはさすがに困難だ。 「おい、処理班……ここだ!」
ザールフフィール:「"ファイナルパース"だ! ゴホッ……"オルマオート"はブチ殺したぞ」
ザールフフィール:「いつまでオレを泳がせるつもりだ」
テオ・ハーウェイ:「ごぷっ……先、……輩」僅かに意識を取り戻し、君の手を弱々しく掴む。
ザールフフィール:「……意識はあるか。大人しくしていろ」
ザールフフィール:「ヤツはオレがブチ殺した」
テオ・ハーウェイ:「………」ヒュウヒュウと肺から空気が抜ける音を漏らして、弱々しく首を振り
テオ・ハーウェイ:はっきりと口にする。
テオ・ハーウェイ:「……おねがいします」
テオ・ハーウェイ:それっきり、瞳から光が消える。
テオ・ハーウェイ:ひと目見てわかるだろう。テオの頭上、掠れた十字冠が徐々に石化していく。
テオ・ハーウェイ:テオ・ハーウェイは選択した。しかしそれは、生き延びることではなく。
テオ・ハーウェイ:最後に、託すことだった。もしかすると君はこれまでも、何度もそうされてきたのかもしれないが。
ザールフフィール:「……」
ザールフフィール:その感触は、決して慣れたものではない。だが、自分に託してきた者の名をすべて覚えていられるほど、少なくもなかった。
ザールフフィール:「……願うなら、オレなどではなく、もっと慈悲深い相手にするべきだったな」
ザールフフィール:「だが」
ザールフフィール:その終焉は漫然たるものではなく、最後までそれを選んでのものだったのだから。
ザールフフィール:「良く生きた」
テオ・ハーウェイ:最後に、僅かに安心したように口元が綻んだ用に見えた。
ザールフフィール:失われた力の二度と取り戻されることのないテオの身体を、背に腕を回して抱える。感傷などではなく、その方が効率が良かったからだ。死体が抱擁を感じることはない。
テオ・ハーウェイ:軽い水音を立てて、石灰化した十字冠が海に落ちた。
GM:"虚証"と名付けられた君達の十字冠は、その性能の大半を失うか、変質させている。
GM:十字冠は君たちの生命を保証しない。レネゲイドの侵蝕は容赦なく君たちの肉体と精神を蝕む。
GM:しかしそれでも、君たちからジャームという可能性が取り除かれたままであることは変わりない。
GM:虚証の十字冠を持った者は、一線を超えて生き延びることすらできない。
---
GM:ではここで
GM:本セッションの特別なシステムについて説明します
ザールフフィール:エ~ッ
GM:それは……【継承】です。
ザールフフィール:継承……!?
◇継承ルール
このセッションでキャラクターが死亡した時、そのキャラクターとの【絆LV】が最も高いPC1名は、【継承】を行う事ができる。
同値の場合はPC間の相談またはダイスにて対象を決定する。
【絆LV】はシナリオ中に特定の選択や判定を行うことで上昇し、最大値は5となる。
GM:みなさんには、死んだ仲間との絆を力に変えてどんどん強くなって頂きます。
GM:具体的にどのようなことができるのかと言うと……
【継承】
以下の中から効果を〔絆LV-1〕個(最小1個)まで選択する。同じ効果は複数選択できない。あなたはシナリオ中その効果を受ける。
・あなたが取得している対象キャラクターに対するタイタスを、任意のDロイスに変更する。
・あなたは対象キャラクターに対するメモリーを1つ取得する。これに経験点は必要ない。
・あなたは対象キャラクターが持つシンドロームから〔制限:-〕(※1)のエフェクトを1つ選び、〔絆LV〕と同じLVで取得する。これに経験点は必要ない。
・あなたは必要経験点が〔絆LV×20〕点以下のユニークアイテムまたはエンブレムを1つ取得する。これに経験点は必要ない。あなた及び対象キャラクターが取得できないアイテムは取得できない。
・あなたは〔絆LV×10〕点の経験点を取得し、即座に使用できる。この経験点は能力値または技能LVを成長させる以外には使用できない。
※1:絆LV2では〔制限:80%〕、絆LV3では〔制限:100%〕、絆LV4では〔制限:120%〕、絆LV5ではアージエフェクトを選択可能。
上記の効果は、継承キャラクターが死亡したシーンの間、任意のタイミングで宣言し、効果を決定できる。シーン中に宣言しなかった場合、シーン終了時に効果を確定させること。
GM:では、早速やってもらいましょうか。
GM:テオ・ハーウェイは【継承】が可能なNPCです。ザルフくんとの絆LVは1でした。
GM:上記の効果から一つを選んで適用できます。今回は初めてなので、迷う場合は次登場するまでに決めてもらってもOKです。
ザールフフィール:ちなみにテオのシンドロームは……?
GM:ハヌマーン/バロールのクロスブリード!
ザールフフィール:と、とりあえず……次までに考えておきます!
ザールフフィール:いきなり決めるには色々重いぜ!
GM:Dロイスを取る場合、この場でロイスを取得するのも大丈夫です。
GM:OK!じっくり考えてくれ!
ザールフフィール:なるほどな~
---
GM:戦闘は終了した。これまでの襲撃において、星徒が徒党を組んで襲来した事例はない。
GM:大侵攻と呼べる事態は幾度かあったが、それは実質的には連続侵攻と言えるものだった。少なくとも数日のインターバルが存在する。
GM:しかし、この時は……
鷺の翼の星徒:「いやあ強いね。"ファイナルパース"」
鷺の翼の星徒:頭上から声がかかる。
鷺の翼の星徒:フードで顔を隠した、同年代の少年。その背には大きな青鷺の翼が生え、空中に浮遊している。
ザールフフィール:テオを抱えていた手を離し、斧槍を構え、すぐさま海の上に立つ。
ザールフフィール:その過程で、赤い海の底へ沈んでいく後輩の骸を足場にした。それが最速だったからだ。次いで、攻撃――
ザールフフィール:「……」 には、移らない。ただ声の主を睨み上げる
鷺の翼の星徒:「話を切り出す前に少し相手しなきゃと思ったけど、意外と理性的で助かるな」
鷺の翼の星徒:「はじめまして。僕は"サンダルフォン"。見ての通り星徒だ」頭上の十字冠ははっきりと輝き、しかし半壊している。
ザールフフィール:「……発語能力と、攻撃以外の意志がある以上」
ザールフフィール:「お前がノドスからはぐれた、性格と十字冠の趣味が悪い同胞である可能性はギリギリ否定できなかった」
ザールフフィール:「そして、星徒であることが判明した今――」
ザールフフィール:ガラ ガラガラ 唸るような雷音が斧槍から漏れ始める。
ザールフフィール:「俺は理性で以てお前をブチ殺すぞ。遺言なら早めにしろ」
"サンダルフォン":「ここでやるんなら、死ぬのは君の方になると思うけど」
"サンダルフォン":「でも今日はもう撤収する空気だっただろ?僕もやる気はない、というかやりたくないな」
"サンダルフォン":「宣告に来たんだ」
ザールフフィール:「宣告だと……?」
"サンダルフォン":「まもなく、星徒の大侵攻が始まる。これまでみたいな散発的なものじゃない」
"サンダルフォン":「本当の、"侵攻作戦"だ」
ザールフフィール:「……」
ザールフフィール:星徒とは、強力ながら前提としてジャームであり、素体の知性が幼いことも相まって、高度に『作戦』と呼べるものは今まで存在しなかった。
ザールフフィール:彼らが他と絆を結ぶことはない。それは彼らが絶対的脅威であることと同時に、総合力に於いて劣るノドス生徒が生き残る隙でもあったはずだ。
ザールフフィール:「……で?」
ザールフフィール:「恐れ慄いて許しを乞うて欲しいのか?」
"サンダルフォン":「それも選択肢の1つだね」
"サンダルフォン":「僕は単に筋を通したいのさ。そういうジャームだっていて良いだろう?」
"サンダルフォン":「帰って、この事を皆に伝えると良い。その上でどうするかは」
"サンダルフォン":「君たちの勝手だよ。僕らだって勝手にやるんだからね」
ザールフフィール:(闘争衝動とすれば、ありはしそうだな)
ザールフフィール:もっとも、眼前の星徒の異常性はそういった所ではなく、『宣告』が可能であるあらゆる知性の高さにあるのだが……
ザールフフィール:「そうか」
ザールフフィール:そんなことはザールフフィール・イルヤーサにとりさして重要なことではなかった。
ザールフフィール:「だらしない遺言だったな」
ザールフフィール:担ぐように構えた斧槍から、黒い稲妻が迸る。まだ先の戦闘の余韻が残っていた……ただ敵対者を焼き砕くためだけの光がわななく。
ザールフフィール:「オレは選んだぞ。"サンダルフォン"――」
ザールフフィール:「まずここでお前をブチ殺す」
"サンダルフォン":「ハハ───」嘲るような微笑を浮かべ、稲妻を見下ろした。
GM:シーンエンド!ロイスをとれます。
ザールフフィール:星徒”サンダルフォン”! お前は既に初期ロイス入りだ
ザールフフィール:歓喜/◯殺意! お前を殺して喜びをゲットしてやるからな
"サンダルフォン":嬉しいなぁ
GM:では次のシーン!
(雑談)
【OP2】Day 1470:第82回合同学葬
GM:群生くんのオープニング!登場侵蝕をどうぞ!
四海群生:1D10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 6[6]-3 → 3
四海群生:四海群生の侵蝕率を3増加(52 → 55)
GM:群生くんはさっきの戦いの犠牲者の追悼式に参加しています。
GM:終わった後に会長が話しかけてくるので相手してあげてね
四海群生:はーい
GM:式の描写から入りますが、適宜心の声を発したり周りの生徒に話しかけたりして大丈夫です
数日後 ノドス 本校舎エノクベース
GM:ノドスの本校舎であるエノクベースは、ノドス島の中央部にある人口湖を囲むように配置された複合建造物群だ。
GM:その中の一棟、湖面に面した大型ホールでは、先日の戦闘の犠牲者の追悼式典が執り行われている。
GM:ザールフフィール・イルヤーサが遭遇した星徒"サンダルフォン"は、結局数分の交戦の後姿を消していた。
GM:その後、回収された生徒の遺体はテオ・ハーウェイを含めて3名。
GM:それに加えて、星徒オルマオートの素体であった星徒の亡骸が一体。
GM:星徒一体に対して3名の戦死者というのは、対星徒迎撃戦においては記録的に軽微な損害と言えた。
GM:会場には、ノドスにおける一般的な活動単位である4~5人一組の小隊、その隊長格が参列していた。
GM:かつては全員参加だったが、幾度となく繰り返す中で隊長以外の生徒は自由参加となっていた。
祠堂アキト:「……、……、テオ・ハーウェイ。以上三名」
祠堂アキト:「ここに名を刻み、帰還の日まで共に歩む」
祠堂アキト:式の進行を行っていた生徒が、石碑への献花を行っていた面々が着席したのを確認して、定番となった文句を述べる。
【"サイリスタXI" 祠堂アキト】
15歳。日本出身。ブラックドッグのピュアブリード。
ノドス生徒会の副会長。神経質で理屈っぽい赤毛の少年。
極めて広範囲に及ぶ電子機械操作能力を持ち、ノドス全体の火器管制を統括する。
四海群生:式の最前列、背筋をぴんと伸ばして参列する生徒が一人。
四海群生:あまりに日常化しすぎた式典の空気を戒めるかのように、その佇まいは峻厳な彫像の如き厳かなものであり
四海群生:だが、その顔立ちには未だ幼さの残る少年である。
四海群生:祠堂アキトの送辞に合わせ、暫時黙祷を捧げる。
祠堂アキト:「……最後に、生徒会長より送る言葉を頂きます」
祠堂アキト:「都築会長、お願いします」
都築ソウマ:その言葉を聞いて、金髪の少年が登壇する。
都築ソウマ:眉をしかめた不機嫌そうな表情。それは、命を賭して果てた生徒達への哀悼の意を示すものではない。
都築ソウマ:ただ単に──ひどく緊張している。
都築ソウマ:「こッ……」キィン
都築ソウマ:マイクがハウリングする。「……」
祠堂アキト:「……」鉄面皮の眉がピクリと動く。
四海群生:「……」
四海群生:席から壇上に向け、深呼吸するようアイコンタクトとジェスチャーを送る。
都築ソウマ:「……」忌々しそうな顔で、四海くんの仕草を見やる。
都築ソウマ:深呼吸。「……あー」
都築ソウマ:「…ここに立つのは久しぶりになる」
都築ソウマ:「人の死を悼むのは、いつまで経っても慣れない」
都築ソウマ:「だが話をしよう。きみ達は…飽きずに聞いてくれると嬉しい」
都築ソウマ:「まずは、亡くなった3名の友人たちに祈りを捧げる。さきの戦い、見事だった。感謝する」
都築ソウマ:「ぼくらはきみ達の死を蹴り飛ばしてでも生きる。生きたいと願おう」
都築ソウマ:「そうだろう。なあ、ここにいない者も含めた…、残る、2036名の生徒諸君」
四海群生:背骨に鉄骨でも入っているかのように微動だにせず、膝の間は拳一個分。顎を僅かに引き、絵に描いたような規則正しい姿勢で会長の言葉を聞いている。
ノドス生徒:ある者は静かに、犠牲者に近しいある者は目に涙を浮かべながら、会長に顔を向けて頷く。そしていくらかの生徒は、どこか冷めた視線を返す。
都築ソウマ:その様子を一瞥する。「今日はきみたちに、いくつかを頼もうと思う」
都築ソウマ:「いいか、死に慣れるな。はじめて覚える感情のように、悲嘆に戸惑い後悔に苛まれ、いくらでも涙を流そう」
都築ソウマ:「きみ達はつくづく思い知っているだろうが、その通り、現状は決して明るくない。星徒どもの攻撃はやまず、救援の手が訪れる様子はない」
都築ソウマ:「だが、だぐ…」
都築ソウマ:噛んだ。
四海群生:「……」
四海群生:身じろぎもせずその目をじっと見つめている。実際何も気にしていないのだが、圧を感じるような強い眼差しだ。
都築ソウマ:「……だが!」
都築ソウマ:「だからこそ頼む。死に慣れ、絶望に甘んじるな」
都築ソウマ:「兵士である前に、ぼくらはノドスに在籍する学生であることを思い出せ」
都築ソウマ:「学生らしさを全うしてくれ。未熟さを謳歌し、感情に振り回され、生きることに執着しろ」
都築ソウマ:「それこそがぼくらを明日につなぎ、亡くなった友らへのはなむけになると考える」
都築ソウマ:「……以上だ」しかめっ面で、ゴトンとマイクを置く。
【"マーチ" 都築ソウマ】
ノドス生徒会長であり、初代ノヴァリス最高生徒会長。オルクスのピュアブリード。
15歳。ドイツ出身。リエゾンロード “プランナー” 都築京香の養子。
ノヴァリス創立にあたり、最高生徒会長に据えるべく『理事会』によって調達された少年。
お飾りの長だったものの、漂流以降はポストに見合った働きをしようと努めている。
ノドス生徒:パラパラと拍手が起こる。どこか不揃いではあったが、手を叩いていない者は1人もいなかった。
四海群生:パチパチと、両の掌を規則正しく打ち鳴らして拍手を送る。
ノドス生徒:「なんか会長も最近貫禄出てきたよな」「そりゃ最初の頃が酷かっただけだろ」
ノドス生徒:四海の周りで、何人かの生徒が言葉を交わす。敬意と言うには気安いが、嫌悪されている様子はない。
四海群生:「君達」
四海群生:「まだ式は終わっていない。私語は慎みたまえ」
ノドス生徒:「げっ四海」面倒な奴の隣になったなという顔で、それっきり黙る。
四海群生:「この式は犠牲者を悼む為のものだ。その最中に私語を発するというのは彼らに対しての敬意を……」更に続けようとするが、静かになったのを見てこちらも黙る。
四海群生:嫌な目を向けられても、まるで気にする様子はない。
祠堂アキト:「……以上で式を終了します。各自通常配置に戻って下さい。次回の定時連絡会は───」
GM:簡単な連絡事項を告げる中、参列した生徒たちが思い思いに席を立ち、会場を後にしていく。
GM:追悼式はつつがなく終了した。
---
GM:しばらくして、君が会場から出ようかという所に、後ろから呼び止める声がかかる。
都築ソウマ:「…群生!群生!」遠くから早足でやってくる。
四海群生:「……」ぴたりと足を止め、回れ右の動作で振り返る。
四海群生:「ソウマか」
都築ソウマ:「そうだ。おまえの友人様だ」
都築ソウマ:「ようやくアキトを巻けたんだ。追いかけてくる前に世間話をしてくれ」
四海群生:「うん。僕の方も、今は少し空き時間があるから構わない」
四海群生:「が、少し待っていてくれるか」
四海群生:言うや否や、小走りでさっさと走っていってしまう。
都築ソウマ:「むむむ」鼻白む。
都築ソウマ:「おい、どこ行くんだよ…」
都築ソウマ:と言いつつ、素直に待つ。通り過ぎる他の生徒の視線を気にして、しゃんと立っている。
四海群生:それから、数分もせずにまた小走りで帰ってきて。
四海群生:「すまない、待たせたな」
四海群生:「“カラビンカ”を外に停めてあるから、機体のチェックをしていた」
四海群生:「僕の目がない間に、何かトラブルがあるかもしれないし……何者かに破壊工作を受けるかも分からないからな」
都築ソウマ:「お前は本当にいくらでも悲観的になれるな…」
四海群生:「用心しすぎるということはない。皆が作ってくれた機体にもしものことがあってはならないし──」
四海群生:「そうなれば、また犠牲者が増える」
都築ソウマ:そう言う表情を一瞥する。「そうだな」
都築ソウマ:「そしてぼくもまた、あんなスピーチをしなければならなくなる…」
都築ソウマ:「ああもう!」苛々している。「やるたびに恥が増える!」
四海群生:「だが、先程の送辞は良かったぞ」
都築ソウマ:「ほ…本当か? 噛んだけど…」
四海群生:「それは反省が必要として」
四海群生:頷き
都築ソウマ:ふてくされる
四海群生:「君の言う通り、今や多くの者が、この異常な状況と死を受け入れつつある」
四海群生:「心を摩耗させ、それに慣れる、というのは生物として必要な機能なのだと確かに思う。悲しみは余りに大きく、受け入れがたいほど深いものだ」
四海群生:「だが、決してそれを認めてはならない。僕達は今のこの状況を平常でなく異常として、敢然と立ち向かう必要がある……」
四海群生:「だから、何度演説を繰り返しても、未だに登壇の度に緊張している君のことを……」
四海群生:「僕は友人として、誇らしく思っている」
都築ソウマ:「む……」
都築ソウマ:表情に強く出さないが、明らかに照れたようにしている。「そうか」
都築ソウマ:「そこまで言われるようなことではないが…貫禄を示すため、堂々と演説するに越したことはないし…」
都築ソウマ:「……いやいや。この話はやめだ」
都築ソウマ:「群生。ザルフから先の戦闘について報告は受けたか? おまえの意見を聞きたいことがあったんだ」
四海群生:「……僕の?」怪訝な表情をして
四海群生:「大まかには聞き及んでいるが……」
都築ソウマ:「うん、おまえだ。それで、これは世間話だからかしこまる必要はない」
四海群生:「うん」実際、式が終わり、ソウマと相対していると、先程までの張りつめた空気は幾分か和らいでいる。
四海群生:「……件の、意思疎通可能性のある星徒のことか?」
都築ソウマ:「そう、それだ」びしりと指でさす。
都築ソウマ:「"サンダルフォン"とか言ったか。覚えてるぞ。大規模な侵攻作戦を行う可能性について言及していたというじゃないか」
四海群生:「らしいな」
四海群生:「事実だとすれば、由々しき事態だ」
都築ソウマ:「んん」眉根を寄せる。「そう言われた以上、ぼくは事実として扱いたい」
都築ソウマ:「ここで虚言だと断じ、実際にその作戦が起こったら取り返しがつかないだろう。それはすごく嫌だ」
都築ソウマ:「だから…」しかめっ面。「だからどうするのかは、皆に考えてもらうしかないんだが…」
四海群生:「うん。それに関しては、僕もまったくの同意見だ」
都築ソウマ:「そうだろ?」安堵したような顔。
四海群生:「ザールフフィール・イルヤーサの報告書には、『まもなく』とあった」
四海群生:「彼がそうした情報を聞き逃すはずも、あやふやに報告するはずもない。だから、“サンダルフォン”の言が正しいのならば、本当に『まもなく』なのだろう」
四海群生:「ということは、『今すぐ』でもおかしくないわけだ」
都築ソウマ:「むむむむ…」
都築ソウマ:「それは…すごく……困るじゃないか! 対処に急を要するぞ!」
四海群生:「うん。平時の巡回シフトの時点で、生徒には最大限の稼働を要求しているが……」
四海群生:「最早状況は非常事態と言っていいだろう。非番の生徒も含め、総員、総力の体制で当たるべきだと僕は思う」
都築ソウマ:「うん、うん…。こういう時、群生の心配性はちょうどいいな」
都築ソウマ:「どれだけ備えても困ることはない。人の生死がかかってるんだから」
都築ソウマ:「分かった。アキト達にも伝えて体制を整えよう」真剣な顔で聞き、それから顔を上げる。「…しかし、あれだな」
四海群生:「なんだ?」
都築ソウマ:「おまえ、本当に隊長らしくなったな」
都築ソウマ:「このような状況にあって、おまえの戦果が日々耳に届くことだけは素直に嬉しいんだ」
都築ソウマ:「あ、いや、皆には言うなよ。内緒だ」
四海群生:「……その言葉は嬉しいが……」鉄面皮に僅かに自嘲の色が浮かぶ「そんなことはないさ」
四海群生:「自分の隊だけでも、しっかりと秩序を持ってまとめ上げられているとは言い難い」
四海群生:「ソウマこそ、立派に会長を務めているじゃないか」
都築ソウマ:「なっ……おい、こっちを褒めてごまかすのはやめろ」言うが嬉しそうだ。
都築ソウマ:「まあ、最近はアキトから小言を言われることも減ってきたし…」
祠堂アキト:「ソウマ!いつまで油を売っている気だ!」
都築ソウマ:「ぎゃっ」
祠堂アキト:話題に出たところで、ソウマの後ろから怒声が響く
四海群生:「むっ」
都築ソウマ:「いかん、時間切れだ。あいつが説教したがってそうだから逃げてきたんだ」
都築ソウマ:「分かった!行くから……すまないな、群生!話せて良かった!」慌ててアキトくんの方に駆けていく。
都築ソウマ:「またな!」
四海群生:「うん。しっかり説教されておけ」
四海群生:「僕からも二、三説教はあるから、今度会うときはそのつもりでな」
祠堂アキト:ちら、と群生を見た後、小走りでやってきたソウマにガミガミと小言を言いながら、二人で通路の奥へと歩いていく。
都築ソウマ:群生くんの言葉に言い返したそうな顔をしつつ、そのままアキトとともに通路の奥へ姿を消す。
四海群生:その背を見送ってから、くるりと踵を揃えて踵を返す。
四海群生:(……ソウマはよくやっている……祠堂たちもだ)
四海群生:(だが、件の大規模侵攻が本当に起きたとすれば、今のノドスの総力を結集しても、防ぎきれるか……)
四海群生:(それに、この機に乗じて生徒内の不穏分子が反乱を企てる恐れもある)
四海群生:(未知の海域である以上、襲撃と同タイミングで海底火山の噴火などが起こり得る可能性も……いや、津波……地割れ……隕石……大海蛇……)
四海群生:(……ソウマだけでは対処しきれないかもしれない。僕が何とかしなければ……)
四海群生:不測の事態に考えを巡らせ、決意を固めながら、校舎外の乗機へと向かっていく。
GM:シーンエンド!ロイスがとれます。
四海群生:固定ロイスの ”最高生徒会長” 〇友情/畏敬 を都築ソウマくんに変更して以上です!
GM:OK!
(雑談)
【OP3】Day 1470:対星徒戦術検証
GM:クロードくんのOPです。侵蝕をどうぞ!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(38 → 44)
GM:あっクロードくんも-3できるからね
クロード・カレル:そうだったのか 侵蝕は41になりました
GM:なんでこうなってるのかは追々説明されます
クロード・カレル:なんでだろ~?
GM:クロードくんは研究所で大人の女の人と知的な会話をしてもらいます
クロード・カレル:くっどんどん知的になってしまう
GM:ここでは大きな事件は起きないので、どんどん頭の良さをアピールしていきましょう
クロード・カレル:何も準備してきてないのに……!
GM:では早速行ってみよう!
同日 エノクベース 地下研究所
GM:本校舎エノクベースの地下には、理事会時代に使用されていた研究スペースが残されている。
GM:学区中央にある人口湖の湖底には透明な強化ガラスが敷き詰められており
GM:その真下には吹き抜け構造の研究施設が続いている。湖面から差し込む光を受けて、広大なスペースが淡く照らされている。
GM:かつては多くの研究員が行き交ったこの施設だが、現在利用するものはごく僅かだ。
GM:その代表例が、ノドス最高の頭脳である君、クロード・カレルと、
藤村夏虫:「や、おかえりクロードくん。待ってたよ」
GM:この地下研究所に軟禁されている理事会のエージェント、藤原夏虫だった。
【"バルベロ" 藤村夏虫】
29歳。女性。日本出身。ソラリスのピュアブリード。
プロジェクト・アダムカドモンの元研究者で、ノドスに唯一残った理事会のエージェント。
ノドスが消失に至った原因と帰還方法を研究しており、助手兼監視役の一部の生徒以外との接触を厳しく制限されている。
藤村夏虫:「40時間ぶりかな。規則とは言え出たり入ったりするの面倒だよね」
クロード・カレル:「そういうのいちいち計測して教えてくるのやめない!?」扉を開けて、まっすぐに戸棚へと向かい、
クロード・カレル:中に入っていた雑多なガラクタをガシャガシャと漁っている。
クロード・カレル:「"オルマオート"が討伐されたんだ」
クロード・カレル:「戦闘記録のフィードバックは絶対早い方がいいんだから。手伝いな?」
クロード・カレル:ガラクタの一つにしか思えない電子部品を一つ探し当てると、やはり忙しく情報端末に向かい、入力作業を行っている。
GM:藤原はエノクベースの外への外出を厳しく制限されている。基地内の行き来はある程度許されているが、それでも決まった時間にはこの研究室にいなければならない。
GM:君を始めとする数人の研究員は、彼女との長期接触を許されてはいるが、それでも週に30時間以内という制限のある交代制だった。
藤村夏虫:「仕事熱心で大変よろしい。それじゃーぱぱっと片付けちゃいますか」
藤村夏虫:優雅に飲んでいたコーヒーを机において、クロードの隣に立つ。
クロード・カレル:「まずは……」
クロード・カレル:記録媒体に目を落とし、少しだけ眉をひそめる。
クロード・カレル:「……テオ・ハーウェイの戦闘記録から」
藤村夏虫:「”ドーンスピア”は、一番最初にオルマオートの従者を突破して本体に接敵したんだったね」
クロード・カレル:「そうだね。どっちかというとその従者突破の手順を判断したい」
藤村夏虫:「あの"ファイナルパース"に先行するなんて大したものだ」
クロード・カレル:「本体に接敵した後の対処はザルフの方が参考になる」
クロード・カレル:「入力作業自体は機械でできるから楽なもんだけど」ノドスチルドレンの装備の多くには、クロードの戦技記録装置が装着されている。
クロード・カレル:「その場の思考の良し悪しはまだ人が見なきゃ分からないのがな。どうにかならないかな」
藤村夏虫:「私のようなソラリスであれば、記憶を直接読み取る事もできるよ」
藤村夏虫:「とはいえ流石に死体からは無理かな」
藤村夏虫:「サイコメトリーの得意なモルフェウスの子がいればその方が良いんだけどね」
クロード・カレル:「バカ!記憶じゃ判断材料にならないの。本人が良いって思ってる選択が間違ってたり、その逆があり得るんだから」
クロード・カレル:「こういう映像記録が結局一番だよ。事実を複数の脳と価値観で評価できるようになる」
藤村夏虫:「でもそれって他人の死んだ瞬間を追体験するってことでしょ?」
藤村夏虫:「サイバーパンクものであるよねそういうの。普通の刺激じゃ興奮できなくなっちゃうやつ」
クロード・カレル:「藤村~」
クロード・カレル:「近い!」椅子に座ったまま、裏拳で腿を叩く。
藤村夏虫:「あいたっ」
クロード・カレル:「俺の作業覗くんじゃなくて、藤村も誰かに頼まれてる仕事あるんじゃないの?」
クロード・カレル:「そっちをやりなさいよ」
藤村夏虫:「手伝えって行ったのはクロくんじゃんか」かがんで腿を擦りながら言う。艶のある黒髪の中に一房ある赤い髪が顔の前に垂れる。
クロード・カレル:「俺が手伝えって言ったのはね、この部品探すとこだから」
クロード・カレル:基盤に差しているガラクタめいた装置を示す。
クロード・カレル:「藤村がモタモタしてるから終わっちゃったよ!」
藤村夏虫:「あらホントだ。これじゃあどっちが助手だかわかんないね」
クロード・カレル:「そうでしょ?俺は天才だからさ」
クロード・カレル:「こういう戦技マニューバの開発だって、俺がこうやって毎日時間かけてるだけの価値はあんの」
藤村夏虫:「うんうん、もっと自信持ってもいいくらいだよクロくんは」
藤村夏虫:「私なんて元理事会って言っても全然下っ端だったからねぇ」
藤村夏虫:「星徒が君たちのジャーム体ってことだって、そもそも星徒という呼称自体も」
藤村夏虫:「君たちが自力で突き止めたことだ。私はちょっと文書とかの閲覧権限を貸しただけ」
クロード・カレル:「……まあ、そりゃ、自信は……」
クロード・カレル:栗色のショートカットを、親指と人差し指でいじる。考え事をするときの癖だった。
クロード・カレル:「……あるよ。俺はね」
クロード・カレル:「でも、藤村が自信持てないのは困るよちょっと」
クロード・カレル:「成果出さなくたっていいんだから、生きるために自己肯定しな?」
クロード・カレル:無意味に励ましているわけではない。そうした兆候に敏感だからそうしているだけだ。
クロード・カレル:ここで死んでいくのはいつも、生きる気力がなくなった者からだった。
藤村夏虫:「生意気だな~、いいんだよ大人は自信より謙虚さの方が大事なの」
藤村夏虫:半笑いでどかっと椅子に座り、足を組む。
クロード・カレル:「別に、大人も子供もないじゃないか。こんな状況で」
クロード・カレル:画面に向き直り、作業を進めながら会話をしている。
藤村夏虫:「その記録、例の彼は映ってないの?本人は死んでても同じ場所にいたんでしょ?」
藤村夏虫:「意思疎通可能性のある星徒……"サンダルフォン"だっけ?」
クロード・カレル:「ああ……あれね」
クロード・カレル:映像の該当箇所は既に分類分けして保存し終わっていた。鮮明とは言い難い映りだが。
クロード・カレル:テーブルに肘を付き、手首の上に口元を乗せて、何度か目で追う。
クロード・カレル:「今のところ」
クロード・カレル:「僕は懐疑的だな」
クロード・カレル:「突然現れた例外を、そのまま例外として扱うのは難しい」
藤村夏虫:「"言葉を話す"というだけの現象ってこと?」
クロード・カレル:「その可能性を捨てるのは危ないってこと」
クロード・カレル:「何らかのトリックで生徒が星徒を装っている可能性もある。意思疎通をしているように見えて、単純な応答アルゴリズムを持つだけの星徒である可能性もある」
クロード・カレル:「ザルフに危ない橋を渡ってもらった上で悪いけど……まだデータが足りないな」
藤村夏虫:「前者だったら悲しいねえ。君たち内輪揉めしてる余裕なんて無いのに」
クロード・カレル:「俺に言われてもな~」
クロード・カレル:コートのポケットから栄養食を取り出して、齧る。
クロード・カレル:「大規模な『侵攻作戦』があるとしたら、ノドス総力で備えないといけない」
クロード・カレル:「だけどそれが嘘だとか、全くの自動生成の単語に過ぎなかった場合」
クロード・カレル:「内輪もめみたいな、内部の不満は今より少し高まるかもしれない」
クロード・カレル:「俺は、もう少し確実な証拠で……どっちなのか見極めたい」
クロード・カレル:「『起こる』証拠か、『起こらない』証拠が必要だ」
藤村夏虫:「ま、そうだね。何事もエビデンスがないと人は納得しない。納得できないと何をするにも本腰を入れにくい」
藤村夏虫:「クロくんも普段から痛感してることだもんねぇ」
クロード・カレル:「そうなんだよ!研究者って自分が分かってりゃいいみたいな人種が多いんだけどさ!」頭をわしゃわしゃと掻く。
クロード・カレル:「分かんないやつに説明できる能力が本当はなきゃいけなくてさぁ」
藤村夏虫:「うんうん」
クロード・カレル:「まあね、そういうのって、研究の能力と完全に別物なんだけどー」
クロード・カレル:「でも、床屋だって髪を上手く切るだけじゃなくて、お客さんと話すのも仕事のうちでしょ?」
クロード・カレル:「意識低いって言われても現実的にはそういう能力が求められてる職業ってわけで」
クロード・カレル:「その辺りの自覚を本当は持たなきゃいけないんだよな。俺も含めて!」
藤村夏虫:「たしかにねー」
藤村夏虫:どこか適当な相槌を打ちながら、熱弁する様子を微笑ましげに見て
藤村夏虫:「けど……なりすまし説はともかくとして」
藤村夏虫:「"ファイナルパース"と会話が成立するレベルの応答アルゴリズムとなるとどうなんだろうね」
藤村夏虫:「今のこの海であり得るのかな」
クロード・カレル:「可能性としては低い説だと思うよ。ザルフ相手に言い返せるようなやつは人間でも希少でしょ」
藤村夏虫:「私は無理かな。何言っても殴られそう」
藤村夏虫:「そもそもの話なんだけどね、ノヴァリスの社会人AIも、ある種の大言語モデルを発展させたものって言われてて」
藤村夏虫:「まあこれ、私の専門じゃないから話で聞いただけなんだけどね?」
クロード・カレル:「言い訳すんな!」
クロード・カレル:額をペシンと叩く。
藤村夏虫:「いったーい!」
クロード・カレル:「大言語モデルがなんだって?」
藤村夏虫:「ええとね、そのデータセット収集に十字冠の機能が使われてるんじゃないかって噂があったんだよ」眼鏡を外して額を擦りながら
クロード・カレル:「……」
クロード・カレル:「……星徒が元の人物の人格情報を吸い上げているみたいにか」
藤村夏虫:「まあ、そのラインがあるならこっちにもできても変じゃなくない?」レールを切り替えるような手振り
藤村夏虫:「実際ほら、うちで働いてた社会人、みんなこっち来た途端に止まっちゃったし」
藤村夏虫:「君たちの頭のそれが薄くなったのと時期的には一致するよね」
クロード・カレル:「それはノドスでは十字冠の機能が停止しているから。藤村はそう考えるわけだ」
クロード・カレル:「じゃあ仮定の遊びをやってもいいけどもさ。もしも星徒に会話と戦術を組み立てられる高度知能個体が出現した場合、藤村どうなると思う?」
藤村夏虫:「えー、負けちゃうんじゃない?今までだって負けてたようなもんだけど」
藤村夏虫:「それでもこれまで生き残ってこれたのは、星徒が散発的な単騎侵攻しかしてこなかったからでしょ?」
藤村夏虫:「軍勢対軍勢の戦争になったら、実際どう?勝つ自信ある?」
クロード・カレル:「俺達の何割かが生き残ることはあり得ると思う」
クロード・カレル:「高度知能を持つジャームは、社会に潜伏する。常に人間に危害を加えなければならないジャームが、どうしてそうすることができるのかといえば」
クロード・カレル:「欲望も高度化するからだよ。藤村だってずっと野山で肉や果物を狩って風呂も入らず野宿するような生活はいやだろ?」
クロード・カレル:「ノドスの文明はここしかないし、これ以上発展もできない。星徒の進化が行き着いてしまったなら」
クロード・カレル:「何割かを社会の運営のために保存するだろうと予測している」
藤村夏虫:「確かに私も、お風呂もベッドも使わせてくれて化粧もさせてくれる君たちには感謝してるよ」
藤村夏虫:「そして……そうだね。きっとジャームだけでは社会を構築できない」
藤村夏虫:「知性と理性はある程度相関するが、本質は別のものだ。社会は王を必要とするが、全員が王にはなれない」
藤村夏虫:「星徒が本当に賢くなったのなら、奴隷を飼う発想くらいはするか」
クロード・カレル:「――俺はそんなの絶対にごめんだけどな!」
クロード・カレル:「星徒は撃退するし、いつか侵攻作戦が起こるっていうなら、その前に脱出の手立てを見つけてやる」
藤村夏虫:「男の子だねえ」
クロード・カレル:「何が男の子だね~だよ、俺が男の子以外に見えるのか!」
クロード・カレル:藤村の腿を叩く。
藤村夏虫:「ほっ」咄嗟に足を持ち上げ、その反動で椅子から立ち上がる。
クロード・カレル:「こら!」
クロード・カレル:「よけんな!」
藤村夏虫:「そうやって女の子をバシバシ叩いて許されるのも男の子の間だけなんだからね」
藤村夏虫:「大人になったらもうちょっと……お?」
藤村夏虫:クロードの前に立ち
藤村夏虫:「クロくん、また背伸びたんじゃない?」
クロード・カレル:「うるさいな~」
クロード・カレル:「背が研究と関係あるかッ!ちゃんと仕事しろよな!」
クロード・カレル:「何もないなら細胞試料でも観察してろ!」
クロード・カレル:座ったまま、足でシッシッと追い払うような動作。
藤村夏虫:「いやいや伸びたって。昔なんか私のここくらいでさあ」自分の胸の前に線を引きながら
藤村夏虫:暫く反応を待って、諦めたように「まったく、助手のくせに話し相手にもなってくれないとは薄情なやつ」
クロード・カレル:「そうやって大人ぶって許されるのもここにいる間だけなんだからな」背を向けたまま言う。
クロード・カレル:「外の世界に出たら」
クロード・カレル:「29歳なんて、若造も若造だ」
藤村夏虫:「君が大人の世界の何を知っているのかね。……とは言え」
藤村夏虫:「まだまだ若いと言われて悪い気はしないかな」
藤村夏虫:「それでも、やり直すには少し勇気がいる歳だけどね」
クロード・カレル:「やり直したくないなら、今一生懸命やりな」
クロード・カレル:「俺はやることが沢山ある」
クロード・カレル:クロード・カレルよりも優れた者は、皆消えていった。
クロード・カレル:他の誰かに任せるわけにはいかない。自分がやるしかない。
藤村夏虫:少し憮然とした表情で少年の横顔を見て
藤村夏虫:「ま、君がやるべきだって決めたなら別に止めないけどさ」
藤村夏虫:「別に、私は君の先生じゃないしね」
藤村夏虫:「んじゃー私も自分の仕事しようっと」
藤村夏虫:興味を失ったようにクロードのそばから離れ、奥の机に戻っていく。
クロード・カレル:「……」その背中を一度だけ見て、
クロード・カレル:再びモニタに視線を戻す。
クロード・カレル:(大丈夫だ)言葉には出さず、ただ考える。
クロード・カレル:(絶対に解決する)
クロード・カレル:(なぜなら、俺はノドス最高の天才で)
クロード・カレル:(ノドス最高の環境で研究をしていて)
クロード・カレル:(……科学が解決できなかった問題は、人類に存在しないからだ)
GM:シーンエンド!ロイスをとれます
クロード・カレル:なし!なぜなら藤村には既に取っているため。
クロード・カレル:教授/藤村夏虫/同情/不信感:◯/ロイス です
GM:OKです!
GM:尚、藤村には絆LVが設定されています。
GM:現在のLVはクロードくんが2、他のPCが1です。
GM:それとさっきいい忘れましたが、ソウマ会長にも絆レベルが設定されています
GM:会長は群生くんが2、その他PCが1。
GM:この二人は今後も絆を上昇させる機会がありましので、楽しみにしててくださいね
GM:では最後のOP!
(雑談)
【OP4】Day 1470:夜間定時哨戒任務
GM:最後はユーリくん!登場侵蝕をどうぞ!
ユーリ・トレシェフ:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 2[2]-3 → -1
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1増加(29 → 30)
GM:ユーリくんは最初、園芸部が遺した植物園でお花のお世話をしていてもらいます
ユーリ・トレシェフ:ふんふん
GM:普段のルーチンをちょこっと描写してみたりすると良いのではと思います
GM:そうこうしてると哨戒時間の連絡が入るので
ユーリ・トレシェフ:なるほどね
GM:空から降ってきたヒロインとゴッチ~ン☆するという寸法です。
ユーリ・トレシェフ:いたそう……
ユーリ・トレシェフ:痛くならないように頑張ってキャッチします
GM:キュン…
夜 植物園
GM:園芸部は、かつてのノドスに存在した部活動の1つだ。
GM:ノヴァリスの未界域を探索するために、ノドスでは例外的に高位の外出権限を持ち
GM:各地で採集した種子を研究栽培する施設として、この植物園"ガーデン"を所有していた。
GM:漂流の初期には、食料として生産可能な作物の提供に大いに役立った時期もあったが
GM:ノドス島の緑化が安定し、大規模な農場が成立した現在では、顧みられることもなくなった。
GM:種子の保管庫としての役割も、エノクベースの研究所でより厳重に管理されるようになっていた。
GM:他に需要があるとすれば、数ヶ月に一度、纏まった花束を納品する程度だろうか。
GM:その殆どは弔花だった。それもまた、生徒の足がこの温室に向かない一因かもしれない。
GM:今、明かりのない温室に佇んでいるのはただ1人。
GM:最後の園芸部員であり、"ガーデン"の管理者である、ユーリ・トレシェフだけだ。
ユーリ・トレシェフ:鼠色の髪を持つ、煤けた雰囲気の小柄な少年が園内に踏み入る。
ユーリ・トレシェフ:かつて部が盛んだった頃の活動では、ユーリはもっぱらフィールドワークの方に駆り出されることが多かったが
ユーリ・トレシェフ:今では流石にそんな余裕はない。自分一人となった園芸部で、共同体の一員としてのノルマをこなしながらでは、この場所の形を留めておくだけの作業が精一杯だ。
ユーリ・トレシェフ:片手にジョウロ、もう片方にタブレットを手にしている。一株ごとに葉の裏を検めながら水をやり、虫害や雑草の影響を確認していく。
ユーリ・トレシェフ:タブレットのアプリ──部内での共同管理のために、かつて友人が作ってくれたものだ──そこに、各個体の状態を記録していく。
ユーリ・トレシェフ:今となっては、そうした管理にどれほどの価値があるのかは分からないが。かつての日常の中にあったやり方を敢えて変えようと思うような人間なら、そもそもこの場所の管理に拘っていない。
ユーリ・トレシェフ:記入者欄のログには、ユーリ・トレシェフの名前ばかりが残されて久しい。
ユーリ・トレシェフ:……ブーゲンヴィレア。ベゴニア。アロエ。プリムラ。アイビー……セージ、ローズマリー。ディサ。
ユーリ・トレシェフ:随分と慣れた手付きで、そうした作業を繰り返しながら園内を巡り歩く。
ユーリ・トレシェフ:のんびりと花の香に浸っている時間もない。使えるのは、自分の哨戒時間が回ってくるまでの間だけだ。
ユーリ・トレシェフ:そうして何度か時計を確認しながら、一巡。最後に空調機の稼働状態を確認している折、ポケットの中の端末が振動した。
GM:君が端末を取り出すと、聞き慣れた声が響いてくる。
端末の声:『ユーリ、起きてる?ミツルだ』
端末の声:ユーリと同じ、ノドス一〇七小隊。通称『ガーベラ小隊』のメンバー。三城郷ミツルからの定時連絡だった。
ユーリ・トレシェフ:「起きてなきゃ応答しないだろう。……ああ、もう時間だったな」
三城郷ミツル:『ああ、哨戒の時間だよ。近くで待機してたんだろ?』
ユーリ・トレシェフ:「今、ちょうどこっちの用事も済んだ所だ。すぐに向かう……」
ユーリ・トレシェフ:抑揚のない声でそう応答しながら、道具を片付けて施錠する。
三城郷ミツル:『ゆっくりでいいよ。フォート・イラドからも何の報告もないし』
三城郷ミツル:人の良さそうな声で笑う。
【"ハーフムーンペストリー" 三城郷ミツル】
14歳。出身地不明。エンジェルハイロゥ/サラマンダーのクロスブリード。
ガーベラ小隊の一員。漂流前は苛烈な性格だったが、現在は穏やかで思慮深い人物。
犠牲になった生徒たちの共同墓地を運営する墓守当番のまとめ役も務めている。
ユーリ・トレシェフ:「……。状況がどうだろうと、約束した時間は守るべきだ」通話越しに、やや急ぐような足音。
ユーリ・トレシェフ:「またリーダーに小言を言われたくはない」
ユーリ・トレシェフ:それに……こういうことをしているせいで、チームの規律を乱しているとか言われるのは嫌だ。
ユーリ・トレシェフ:俺がここでやっていることは、後ろめたくない、正しい事でなくちゃいけない。少なくとも、俺にとっては。
三城郷ミツル:『真面目だねユーリは。だからウチのフロントマンが務まるんだろうけど』
三城郷ミツル:『管轄は島の南岸だ。今夜はすこし暑いからね、涼めるのは少し羨ましいな』
GM:ミツルの案内と共に、君は浜辺へと向かった。
---
GM:ノドス島の沿岸は、漂流初期の要塞化に当たって大規模な埋め立て整備が施された。
GM:特に西岸は軍港として開発され、ほぼ一直線の海岸線が続く。
GM:そんな中で、君の紹介する南岸は自然のままの砂浜が残る数少ない区域だった。
GM:周囲に明かりはなく、空には星も出ていない。
GM:そもそも、君たちが落とされたこの海の空には星が存在しないのだ。
GM:この地に流されて君たちが見た最後に見た星は、君たちと共に堕とされた星徒のそれだった。
ユーリ・トレシェフ:明かりもなく、閑けさに満ちた沿岸を歩き進む。
ユーリ・トレシェフ:日頃は伏し目がちな瞳を、今は空と海の方へと向けている。
ユーリ・トレシェフ:ノドスにとっての脅威の通り道は、大抵そのどちらかだった。
ユーリ・トレシェフ:(……考えてみれば、奇妙な話だ)
ユーリ・トレシェフ:(こんなにも開放的なはずの景色が、ここでは閉塞感に満ちている。知らず背筋を伸ばして、警戒してしまう……)
ユーリ・トレシェフ:(……本物の海というのは)
ユーリ・トレシェフ:(もっと違うものなのだろうか。……"外"にいた頃は、見る機会も無かったな)
三城郷ミツル:『灯台の明かり、ちゃんとついてる?』
ユーリ・トレシェフ:「ああ、異常はない。……他に明かりらしいものもないからな、遠目にだって見つけられるだろう」
GM:ユーリの視線の遠くには、頼りなく海へ向けて光条を発する黒い影が映っている。
GM:島の南岸に大きく張り出した細長い支島は全体が要塞化され、フォート・イラドと呼ばれている。
GM:その東端に、小さな灯台が立てられている。
GM:いつか、ノヴァリスからの救援が訪れた時、この島を見つけられるように
GM:そのように願われて、漂流のごく初期に立てられたそれは、次第に寂れ、荒廃しながらも、かろうじてその灯火を絶やさずにいる。
三城郷ミツル:『そっか、良かった。今日の掃除当番はショウだったんだけど、ちゃんと真面目にやってくれたんだな』
ユーリ・トレシェフ:「そこまでは保証できないが……確認が必要なら、中に入ってみようか」
三城郷ミツル:『いや、流石にあそこまで行くと帰りが遅れてしまう。様子を見るのはまた今度にしよう』
三城郷ミツル:『四海先輩が確認したらルートを逸れたのなんてすぐバレるしね』
ユーリ・トレシェフ:「そうか、了解。帰投する」
GM:そうして、君が遠くに見える明かりから視線を上へと上げた瞬間。
GM:黒一色の夜空を、激しい閃光が満たす。
ユーリ・トレシェフ:「ん……っ!?」
GM:断続的に眩い点滅を繰り返して、次第にそれが近づいてくる。
ユーリ・トレシェフ:にわかにまばたきをして、それを注視する。「異常発生だ、ミツル」
GM:一筋の光の帯を引いて、みるみる内にそれは夜空を一直線に横切る。
GM:星が、流れている。
三城郷ミツル:『ユーリ?』
ユーリ・トレシェフ:「流星だ」
ユーリ・トレシェフ:空にある星は、すべてノドスにとっての凶兆である。それだけでこの危機感は伝わるだろう。
三城郷ミツル:『は……えぇ!?』
GM:話している間にも、流星は恐るべきスピードでその大きさと輝きを増していく。
GM:明らかに、この島に向けて降ってきている。
ユーリ・トレシェフ:「数は一つ、そう大きくはなさそうだが。予想される落下地点は……」
ユーリ・トレシェフ:そう口にする最中にも、どんどんと距離が詰まっている。この島に──というより、これは。
GM:数瞬の後、視界が白一色に染まる。
GM:少し遅れて、轟音。
GM:ユーリのいる場所から数100m程離れた海岸。小さな丘の向こう側から煙が上がっている。
三城郷ミツル:『───ッ……こっちにも聞こえたよ、ユーリ!』
ユーリ・トレシェフ:軽い咳混じりに応答する、「……俺は問題ない、無事だ」
三城郷ミツル:『落着地点も割り出した。すぐに人を向かわせるけど、一番近くにいるのは君だ』
ユーリ・トレシェフ:「仕事が早いな。……分かった、見に行こう」
三城郷ミツル:『無理はしないで。星徒だったら、遠くからでも《ワーディング》の質で判断できるはずだ』
三城郷ミツル:『手に負えないようならすぐに撤退を。いいね』
ユーリ・トレシェフ:「……了解。警戒を絶やさず接近する」
ユーリ・トレシェフ:短く答えると、音のない歩みで落下地点へと向かう。
GM:……数分後、君は何の障害もなく落下地点へと到着する。
GM:周囲は大きなクレーターとなっていた。落下の衝撃で木々がなぎ倒され、焼けた砂の匂いが鼻につく。
GM:その中心には、異様な光景が広がっていた。
GM:花が咲いている。
GM:爆発の中心であり、現に周囲の土は抉られ、赤熱しているにも関わらず
GM:飛翔体が落着した中心部分だけに、色とりどりの草花が生い茂っている。
ユーリ・トレシェフ:(……これは……)予想しなかった光景に息を呑む。
GM:そしてそれらの草花に守られ、包み込まれるようにして
少女:「う……ん……」
ユーリ・トレシェフ:「……花が咲いている。それと、人間がいる」
三城郷ミツル:『花? 人間?』
少女:爆心地に横たわっていた人物は、明らかに少女に見えた。
少女:白い肌は火傷一つなく、夜の闇の中ですら、夏の空を切り取ったような青い髪が目を引く。
ユーリ・トレシェフ:「ああ。それで……次の報告は、少し自信がないんだが」
ユーリ・トレシェフ:「俺の知識と見る目が間違っていなければ……女子のようだ」
ユーリ・トレシェフ:「少なくとも、いきなりこちらを攻撃してくるような様子はない。……ひとまず、対話を試みる」
ユーリ・トレシェフ:通話口に向けてそう言ってから、少女に向き直り。
三城郷ミツル:『え、女子って……ちょ、ユーリ!?』
少女:君が近づいても、少女の瞼は閉じられたままだ。
ユーリ・トレシェフ:「怪我はなさそうだが……おい。君、大丈夫か」
少女:ピクリと瞼が動く。長い睫毛に付いた砂が零れ落ちる。
ユーリ・トレシェフ:声をかけながら、少しずつ近づいていく。(……空から降ってきた。もし、彼女が星徒やそれに類するものなら)
ユーリ・トレシェフ:少女の頭上の辺りを注視する。ノヴァリスにいる子供であれば、誰しもが一度は与えられるはずの十字冠を探して。
ユーリ・トレシェフ:星徒のそれが多くは罅割れているという情報も、クロード達の報告にあった。……無論、そうでないからと言って安全が保証されるという訳ではないだろうが。
少女:「ん………?」
少女:君が目の前まで近づいた時、ようやく静かに瞳を開く。
少女:それと同時に、少女の頭上に光の輪が浮かび上がる。
少女:十字冠。それは、君たちのように力を失い掠れたものでも、星徒のように砕けたものでもなく
少女:完全な形を保って、はっきりと暗闇の中で輝いていた。
ユーリ・トレシェフ:(……星徒のように割れてもいなければ、俺達のようにくすんでもいない)
ユーリ・トレシェフ:だとすれば、残る可能性は。(……生徒、なのか? ノヴァリスの?)
少女:「あ、れ………あなた…………?」
ユーリ・トレシェフ:目を開いた少女を、間近で見下ろす形で覗き込んでいる。
ユーリ・トレシェフ:「目を覚ましたか」
少女:朦朧とした様子で目をこすり、君を視界に停める。
ユーリ・トレシェフ:「随分とひどい落ち方をしていたが……どうあれ、無事らしいな」
ユーリ・トレシェフ:「話ができる状態なら、訊きたいことが幾つかあるんだが……」
少女:「え、あ……え……?」君の顔を見て怪訝な表情を浮かべ、次に声を聞くと驚愕の色が交じる。
少女:「………お、とこの、子………?」
ユーリ・トレシェフ:「……。俺が男かどうか聞いているというのなら、そうだ」
少女:「……っ!!」ヒュッ、と息を呑む音とともに、君を押しのけて飛び起きる。
少女:「あ、ああ………!?」
ユーリ・トレシェフ:「おい、何が……」
少女:「嘘……そんな……」
少女:表情を引きつらせて、狼狽し両手で顔を覆う。
少女:「成功しちゃった……?」
少女:「嘘、どうしよう……私なんてことを……!」
三城郷ミツル:『ユーリ?ユーリ大丈夫?悲鳴が聞こえたけど……』
ユーリ・トレシェフ:「ああ、問題ない。勝手にそういう声を出してるだけだ。交戦とか、そういう物騒な事にはなっていない」
ユーリ・トレシェフ:息をついてから、改めて少女の方を見て。
少女:「…………なきゃ」
少女:「許されることじゃないけど………それでも」
少女:「責任、取らなきゃ……私が……だから……」
少女:キッと、覚悟を決めた瞳でユーリを睨む。
ユーリ・トレシェフ:「……君。落ち着くには、まだ時間が必要そうか?」
ユーリ・トレシェフ:「いや。俺も、こう見えて大概に驚いているんだが……」
少女:「う、うわああああーーーーーーっ!!」
少女:ユーリがそう言うのが早いか、腕を振り上げて突然襲いかかる。
ユーリ・トレシェフ:「俺までが君のような振る舞いを始めたら、何もかも収集がつかないだろう。だからこうして自重して……って」
少女:問答無用と言った様子で拳を振り回す。君から見ればあまりにも未熟な力任せの動きだ。
ユーリ・トレシェフ:何やら突然手を上げてきたが、元々警戒を解いた訳ではなかった。それに、その動きは到底脅威には感じられない。
ユーリ・トレシェフ:不用意に突き出された片手の手首を取りながら、浮いた足を払う。そのまま地面に転がしてやる。
少女:「ぎゃんっ!?」
ユーリ・トレシェフ:「悪い、やっぱり襲ってきた。ただ……」
ユーリ・トレシェフ:細い腰の上に膝を乗せるようにして体重をかけ、起き上がれないようにする。戦闘チルドレンであれば誰でも身につけているような拘束術。
ユーリ・トレシェフ:「……すごく弱い」片手はずっと使わずに済んでいる。通信機を手にしたままだ。
少女:「フーッ!フーッ!……う、うぅ…………」
少女:暫くユーリの下で暴れていたが、やがて大人しくなる。
ユーリ・トレシェフ:「……君、これでも話をする気はないか?」
少女:「………」再び気を失ったようだ。
ユーリ・トレシェフ:「黙りこくるなら、もっと手荒なことをする人間を連れてくることに……」
ユーリ・トレシェフ:具体的な個人の顔を思い浮かべながら、問い質そうとしたのだが。
ユーリ・トレシェフ:「……困ったな」
三城郷ミツル:『……とりあえず、回収しようか』なんか色々あったようだが、ひとまず落ち着いたと判断して。
ユーリ・トレシェフ:「回収って……背負っていくのか?」
三城郷ミツル:『女の子なんだろ?訓練で背負ってる背嚢より軽いさ』
ユーリ・トレシェフ:「まあ、違いないが……」
三城郷ミツル:『ひとまずベースへ連れ帰って、藤村さんに看てもらおう』
三城郷ミツル:『本当にその子がノヴァリスの生徒なら大事だ。明日から忙しくなるかもしれないよ』
ユーリ・トレシェフ:「分かった……なるべく、気をつけて扱おう。今も、意識を奪うつもりはなかったのに昏倒させてしまった」
ユーリ・トレシェフ:「彼女の身体能力水準は、俺達の感覚よりも随分下にある気がする」
三城郷ミツル:『俺たちが強くなりすぎたんじゃない?色々あったからさ』冗談めかして言った後
三城郷ミツル:『……悪い、笑い話でもなかったね』
ユーリ・トレシェフ:「いや。俺が……元々、こういう軽口に反応するのが苦手なんだ」
ユーリ・トレシェフ:「アベルにも何度か注意された。ノリが悪いと」
三城郷ミツル:『懐かしい名前だ。まあ気にしないで。そこがユーリの良いとこなんだから』
三城郷ミツル:『とにかく、油断だけはしないでね。生徒会にも連絡しとくからベースで落ち合おう』
ユーリ・トレシェフ:昔の友人の名を出しながら、軽々と少女を背に乗せる。……確かに軽いが、微妙に背負いにくい形をしているとも思う。
ユーリ・トレシェフ:「ああ。……では、今度こそ帰投する」
GM:少女の首から、タグのようなものがぶら下がっているのが目に留まる。
GM:それはどこか、家畜に付けられる管理票のようでもあり
GM:掠れたその文字は、かろうじて『MIST』と読むことができた。
GM:未明、ノドス島南岸に落着した流星から出現した女子生徒と思われる人物は
GM:ガーベラ小隊、ユーリ・トレシェフによって回収、保護された。
GM:そして……
GM:シーン終了!ロイスがとれます。
ユーリ・トレシェフ:ううーん シナリオロイスの名前も聞けてないしな
ユーリ・トレシェフ:取りたいけどまだ保留しとくぜ
GM:あっそうじゃん!名前出すの忘れてた
GM:ちょっと修正依頼で描写を付け足します。
GM:ミストです、名前は。次のシーンでちゃんと名乗るのでロイスはその時でいいよ。
(雑談)
【MD1】Day 1471:飛来生徒保護収容/尋問
GM:合流シーンです!全員登場!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(41 → 42)
ユーリ・トレシェフ:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 9[9]-3 → 6
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を6増加(30 → 36)
四海群生:1D10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 4[4]-3 → 1
四海群生:四海群生の侵蝕率を1増加(55 → 56)
ザールフフィール:Error!:コマンドによる変更に失敗しました。式を修正して下さい。
ザールフフィール:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 9[9]-3 → 6
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を6増加(42 → 48)
GM:シーンを始める前に、ザルフくんは保留してた継承効果がありましたね
GM:決めてもらいましょうか テオくんから何を受け継ぐかを
ザールフフィール:これはですね
ザールフフィール:ハヌマーンのユニークアイテム、七星靴を入手します。ちょうど経験点20
ザールフフィール:これにより行動値が+5され、マイナーアクションで離脱も可能になるわけです
ザールフフィール:間違えた 七里靴
GM:戦闘移動でエンゲージを切れる上に行動値まで!
GM:かなりお得なアイテムですね。大事に履いてあげて下さい。
ザールフフィール:フン……
GM:それでは合流シーンに入っていきます。
早朝 エノクベース 総合保険室
GM:ユーリによって回収された少女は、藤村による治療を受けていた。
GM:生徒にも医療の心得がある者はある程度いるが、基本的には前線基地に常駐している。
GM:海岸から近いフォート・イラドではなく藤村のいるエノクベースに運んだのは、或いはミツルの配慮だったのかもしれない。
GM:連絡を受けたガーベラ小隊の面々は、施術中の表示が灯る扉の前に集まり、治療が一段落するのを待っていた。
三城郷ミツル:「まさか本当に女の子だったとはね」
三城郷ミツル:「一応処遇については生徒会の方で審議してるとこだけど、結論が出るまでは俺たちガーベラ小隊で責任持つ形になるから」
三城郷ミツル:「暴走なりした時の押さえとしてもね。ユーリの話を聞く限りちょっと過剰かもだけど、こうして集まってもらったのはそれもある」
四海群生:「言語を介する星徒に続いてこれか。我が隊にばかりイレギュラーが続くな……」悩まし気に眼鏡を押し上げる
ザールフフィール:イスに座って足を組み、ヒビの入ったタブレットで直近の戦闘記録を見返している。特に、"サンダルフォン"と自身の交戦記録。
ザールフフィール:口を挟みはしない。異論はないということでもある。
ユーリ・トレシェフ:壁に背を預けたまま瞑目している。一通りの報告は終えたし、特に補足や異論もない。
クロード・カレル:落ち着きがない。扉前に持ち込んだ各種記録装置を何度も確かめ、施術中の扉を見て、何かを書き記している。
クロード・カレル:「頭を打ってないだろうな」
クロード・カレル:「外傷がなくても高速で落下したことで臓器に損傷はないか!?とにかくそこが問題だ……」
ザールフフィール:「それを今確かめてるんだろう、藤村が」
ユーリ・トレシェフ:「俺が接触してからは、そういう事にはならないように気をつけたが……」
ユーリ・トレシェフ:「最初の墜落の時までは分からないな。目を覚ましたときの彼女は、どうも話が通じなかったし」
四海群生:「オーヴァードならばリザレクトが働くものと思うが……聞いた限りでは判断しかねるな」
ザールフフィール:「オーヴァードなら死にはしないし、オーヴァードじゃないなら用はない」
クロード・カレル:「オーヴァードじゃなくても用はあるの!俺が!」
クロード・カレル:「死んだら大損失だぞ……いざって時は人工臓器に繋いででも生かさなくちゃ……!」
四海群生:「……それよりイルヤーサ!足を組むのはやめたまえ、行儀が悪いぞ!」
ザールフフィール:「話は通じず、戦闘もできず。その役立たずぶりが墜落の錯乱による一時的な物であることを期待したいがな」
ザールフフィール:「あん?」 足を組んだのを解いたかと思うと、逆側に足を組む 「何の問題がある」
四海群生:「マナーの問題だ。敬意に欠ける。風紀が乱れるだろう」
ザールフフィール:「マナー? 敬意?」 鼻で笑う 「そんなもの、オレ自身以外のどこに向けりゃあ良いんだ四海?」
ザールフフィール:「オレが足を組んだ程度で乱れる風紀なんてあってないようなモノだ。いくらでも乱しておけ。支障が出るなら叩いて正す」
四海群生:「共に戦う隊員に対しても敬意を持つ気は無いと?式典への不参加は大目に見てきたが、その態度を任務中にも続けるつもりなのか」
ザールフフィール:「敬意敬意! 相変わらずフニャフニャしたものが好きだなあ四海! そんなモンがあろうとなかろうと」
ザールフフィール:「オレもオマエもユーリもクロードもミツルも! 動くだろうが! ……余計なものを介在させる手間をオレに踏めってのか?」
四海群生:「君のそうした自己中心的な振る舞いがチームワークを乱し、パフォーマンスを低下させ、任務の達成率と隊員の生還率に影響するのだぞ!」
四海群生:「任務のため、隊のため、平時において多少のリソースを割くこともできないのか、君は!」
ザールフフィール:「達成率!」 明確に笑いながら両腕を上げる 「ノドスでオレが上から何番目に成果挙げてるのか分かってて言ってるのか? あァ?」
ザールフフィール:「分かってねえなんて有り得ねえよな、堅物真面目のオマエなら! オレはこれでやれるつってんだよ! 何が敬意だ。敬意で星徒を殺してから言え」
ユーリ・トレシェフ:「……やめたほうがいい、リーダー。規律を重視したいのは分かるけど」
ユーリ・トレシェフ:「言われただけ言い返さないと気が済まない相手だ。そういう事をしてたら、いつまでも終わらない」
四海群生:「トレシェフ……しかしだな……!」
ザールフフィール:「ユゥーリ! テメエも何分かったようなことを……」
ユーリ・トレシェフ:「事実じゃないのか。俺の認識に齟齬があったなら改めるが……」
四海群生:「イルヤーサ!!君がそういう態度だから……」まだ続けようとする
クロード・カレル:「やめな!やめやめ!」
クロード・カレル:「騒ぐな治療中に!」
クロード・カレル:「騒音で女の子が死んだらどうする!?他の生徒に言い訳できないだろ!?」
三城郷ミツル:「今日のところはこの辺にしといていいんじゃないふたりとも?ザルフがいきなりお行儀良くなったらそれはそれで落ち着かないしさ」
四海群生:「……」我に返ったように咳払いする「……うむ……カレルの言う通りだ。済まない、失礼した」
ザールフフィール:言いかけるが、クロードの制止には 「騒音で死ぬなら死ねよ」 苛立たしげにその一言と舌打ちを残して口を閉ざす
ユーリ・トレシェフ:「…………」小さく息を吐いて、再び瞑目する。
ザールフフィール:(いっそ暴走こいて藤村殺してオレらに殺されてくんねえかな……)
四海群生:(また何か良からぬことを考えているな……)
三城郷ミツル:「クロードが心配するのも尤もだよ。彼女が本当にノヴァリスからここへやってきたんだとすれば」
三城郷ミツル:「帰る方法を見つける大きな手がかりになる。こんなこと二度とないかもしれないんだからね」
クロード・カレル:「そういうこと。ミツルはよく分かってる」
クロード・カレル:「ノヴァリスだろうと外だろうとどこかへんてこな異世界だろうと――」
クロード・カレル:「ここよりはマシじゃないか。俺達は大きな情報を手にしているんだ」
ザールフフィール:「ハッ……」 嘆息にも嘲りにも似た反応。だがそれ以上何かを言う様子もない
四海群生:「その考えは分かる。だが、トレシェフの言うことには彼女は敵対的だったということじゃないか」
四海群生:「もし彼女がノヴァリス、あるいは別のどこかからの斥候、尖兵のような役割で、今後同様に外部から何者かが来訪するのだとすれば……」
四海群生:「我々は星徒の他に更なる敵を抱えることになるのではないか?」
クロード・カレル:「……だとしても、ジャームよりはマシだよ」
クロード・カレル:「もしもノヴァリスが俺達の敵だったとしても、土下座して助けてくださいってお願いするさ。俺は」
ユーリ・トレシェフ:「それに、尖兵や斥候だとしても……こんなに弱いのはおかしいだろ」
ユーリ・トレシェフ:「単なる伝言者と言うならまだ分かるけど。それにしては、いきなり殴りかかってくる訳だ」
三城郷ミツル:「うーん、それこそ頭なりを打って、記憶が混乱していたとかは?」
ザールフフィール:「敵なら敵で構いやしない。もしそうだとしても星徒とは手を組まんだろ」
ザールフフィール:「三つ巴になりゃあ状況を混乱させて横から突き上げる手立ても取れる。正面から撃ち合うしかないよりはマシだ」
四海群生:「生体爆弾やウィルスキャリアーのような働きをする可能性もある。だとすれば、ここに招き入れた時点で……」
四海群生:「そもそも、丁度イルヤーサが意思疎通可能な星徒を報告したところだ。何らかの関りが無いとも……」
ユーリ・トレシェフ:「……俺の判断は間違っていたか? なら、正しい選択とは……」
ユーリ・トレシェフ:「あの場で仕留めておく事だったのか?リーダー」
ザールフフィール:「おい、四海の最低妄想なんてまともに相手すんな。脳が鬱で腐って死ぬぞ」
四海群生:「……いや、そうだな」ユーリの言にかぶりを振って「すまなかった。君を責める意図は無かったのだが……謝罪する」
三城郷ミツル:「ユーリに指示を出したのは俺だしね。もしもの時は連帯責任ってことでひとつ。ね?」
ユーリ・トレシェフ:「いや、気にしてはいない。……多分、リーダーは」
ユーリ・トレシェフ:「どちらの選択を取ったとしても、もう片方が正解だった可能性について考えているんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「だから、今の段階で話しても仕方ない。……答え合わせはこれからだ」
ユーリ・トレシェフ:ランプを見上げる。施術中の表示にまだ変化はない。
四海群生:「うむ……。今はとにかく、検査と治療の結果を待つべきだな」
GM:ユーリがそれを見てから程なくして
GM:表示が消灯し、中から藤村が顔を出す。
藤村夏虫:「ちょっと男子~?浮足立つのはわかるけど、もうちょっと静かにできないの?」
クロード・カレル:「俺は注意したんだよ」
四海群生:「申し訳ありませんでした!」バッと直角に頭を下げる
ザールフフィール:「るせえぞババア」
ユーリ・トレシェフ:「……別に浮足立っている訳じゃない。俺達が集まると大体こういう感じだから」
三城郷ミツル:「あはは…それで、彼女の容態は?」
藤村夏虫:「君らよくそんなバラバラで一緒に組めるね?……まあいいけど」
藤村夏虫:「目、覚ましたよ」扉を開け放って
藤村夏虫:「入って自己紹介しなー」
ユーリ・トレシェフ:「そう言うって事は、今は大人しくしているんだな」
ユーリ・トレシェフ:「殴りかかってくる様子とかはなく」
藤村夏虫:「あー、一応一通り説明しといたから」
クロード・カレル:「よし、意識が鮮明なうちに何もかも聞こう」デカい記録機材を大量に抱えはじめる。
ザールフフィール:「下らねえ。何が自己紹介だ……オレは仲良ししに来たんじゃねえぞ」 言いつつ立ち上がる
四海群生:「だが気を付けた方がいいぞ、諸君。油断した途端に自爆するかもしれん」
四海群生:「内部から触手が大量に出てくるかも……」
ユーリ・トレシェフ:「頭の片隅には置いておこう」四海くんの言葉を流しつつ。
ユーリ・トレシェフ:「……入るぞ」ノックの代わりにそう言って、部屋に踏み入る。
GM:君たちが部屋に入ると、件の少女がベッドの上に座って君たちを出迎えた。
少女:というか、正座……既に土下座している。
少女:額をベッドに付けたまま「大っっ変っ!!申し訳ありませんでしたっ!!!!」
ユーリ・トレシェフ:「……」
ザールフフィール:「おい四海。オマエの大好きな敬意が見れて興奮してるか?」
四海群生:「僕にこんな趣味嗜好は無い……!」
ザールフフィール:醒めた目で土下座の有様を眺めている
四海群生:土下座を見て逆に警戒の視線を強めている。施設の外には機体をアイドリングさせてある。
クロード・カレル:録音環境、レーザー測定器、レネゲイドチェッカーなどの配置に取り掛かっている。
クロード・カレル:「なんだこの電源に差さってるの?湯沸かし器か?邪魔だな……」
ユーリ・トレシェフ:「……ええと」
少女:「錯乱していたとはいえ、助けてくれた人に突然殴りかかるなんて……」
少女:「申し開きのしようもございませんッッ!!」
ユーリ・トレシェフ:「なるほど分かった、許す……と応じようにもだ」
ユーリ・トレシェフ:「俺は、君がああいう行動に出た事情について何も把握していない」
ユーリ・トレシェフ:「少なくとも、思ったよりまともで敵対性がないという事は察しつつあるが……もう少し、詳しく話してもらえるか」
ユーリ・トレシェフ:「それとちなみに君、これは記録されているぞ」
クロード・カレル:「俺が記録しています」親指を立てる。
少女:「えっちょっとカメラ止めて訴えるよ?」
少女:「あいや、いまはそんなことよりっ」
少女:「えと……その……あ~…………え~っとですね」
少女:「何も……覚えて無くて………」
ザールフフィール:「あ?」
クロード・カレル:「は?」
ユーリ・トレシェフ:「……何も、と言うと……」
四海群生:「記憶喪失ということか?」
三城郷ミツル:「ふむ……」
少女:「ですからその……どうしてこんなとこにいるのとか……どうやってこうなったとか、前後の記憶が全く……」
少女:「なのでその、貴方に殴りかかったのは本当に、錯乱していたとしか言いようがなく……」
ユーリ・トレシェフ:「……あの時、君は」
ユーリ・トレシェフ:「成功しちゃったとか、許されることじゃないとか。そういう事を言っていた気がするが」
少女:「え、ええ~~?そんなこと言ってたかな……?」
ユーリ・トレシェフ:「それがどういう意味かも分からない?……その割に、俺に殴りかかった事は覚えている……?」
少女:「あっそっ、それはそこのお姉さんが教えてくれたから……背中も痛いし」
ユーリ・トレシェフ:「……なるほど」
ユーリ・トレシェフ:……つまり、墜落の衝撃その時ではなく、その後の扱いによって記憶を失ったというわけだ。
ユーリ・トレシェフ:「かなり優しくしたつもりだったのだが……」
ユーリ・トレシェフ:何がいけなかったか、と反省するように呟いている。いつもより深刻な面持ち。
少女:「すみません!怪しいのは重々承知なんですけど、みなさんに危害を加えるつもりは一切ないんです!」
少女:「それだけでも信じて下さい!私は無害でカワイイ女の子です」
クロード・カレル:「あのね~~、お嬢さん。君の地元じゃわかんないけど、そういうのここじゃウケないからね」
クロード・カレル:「戻れユーリ!ザルフと交代だ」
ユーリ・トレシェフ:「いいのか?それは……」
ユーリ・トレシェフ:「更に記憶を失うことになりそうだが」
ユーリ・トレシェフ:四海くんに判断を求めるような視線。
四海群生:「いや、それは……」
ザールフフィール:「あ? 何指図してやがる」
ザールフフィール:応じつつも、大股で少女の元へ歩み寄る
ザールフフィール:「グツグツグツグツ言い訳を並べやがって」
少女:「ヒィッ!?」土下座しながらドスの利いた声に縮こまる
ザールフフィール:「テメエの記憶がどうとかどこから来たかなんてのはアクセサリーに過ぎねえんだよ」
ザールフフィール:「ましてやオレらに危害を加えるなんて」
ザールフフィール:その髪を掴んで顔を引き上げる
ザールフフィール:「図に乗ってんじゃねえぞカス!!」
少女:「あ、ちょっ痛っ」
ユーリ・トレシェフ:「おい、やり過ぎだ」
少女:「痛いっての!!」ビンタ!!
四海群生:「おいっ!やめないかイルヤーサ!!」
四海群生:後ろから羽交い絞めの要領で止めようとする
ザールフフィール:「いらねえンだよ敬意なんてなあ!」 頬を張られても動じず、四海に止められようやくその手を離す
ユーリ・トレシェフ:(……手を上げた、まずい。ザルフならやり返しかねない)二人の間に入り込む。
ザールフフィール:「良いか……今だ。今すぐに吐け」
ザールフフィール:「テメエの能力。テメエの持っている情報。その全てだ」
ザールフフィール:「その後のことはオレ達が判断する。テメエに何の権利もあると思うな」
少女:「ハァ~!?女の子の髪引っ張っといて謝罪もなしか!こっちは土下座までしてやってんのに!」
四海群生:「確かに彼女はどう見ても嘘をついているし全く信用が置けない!僕も外から主砲を向けているが……!」
四海群生:「だからと言って暴力はいけない!無暗に威圧するのもよしたまえ!」
ザールフフィール:「やかましいぞッ四海! オマエがこうだからコレも付け上がる。愉快なコメディにいつまでも付き合わされてたまるか!」
クロード・カレル:「違う。ザルフが言いたいのは」
クロード・カレル:「彼女には危機感がないってことだ」
クロード・カレル:「何も情報を出さない人間を安全に匿って、守ってやれるリソースは俺達にはない」
ユーリ・トレシェフ:「……藤村から一通りの説明は聞いたと言ったな」少女に向かって。
ユーリ・トレシェフ:「俺達は戦争をしている」
ユーリ・トレシェフ:「終わりの見えない戦いだ。そこに、外からやって来た君が持つ情報が……状況を解決する鍵になるかもしれないと」
ユーリ・トレシェフ:「そういう希望を、少なからず誰しもが抱いていた」
少女:「……」ムスッとした顔でユーリを見る
ユーリ・トレシェフ:「君にとっては、知ったことではない期待かもしれないが……」
ユーリ・トレシェフ:「切実な問題なんだ。だから、こういう態度にもなる……」
ユーリ・トレシェフ:「……本当に、何も覚えていないのか?」
少女:「それは……」まだどこか納得いかない様子で
三城郷ミツル:「まあみんな。女の子はこうなると理詰めで言っても届かないよ」一歩進み出る。
三城郷ミツル:「まずは相手の言いたいことを聞いてあげなきゃ。話はそれからだ」
三城郷ミツル:「彼女はずっと、ユーリに対して謝ってたわけだからさ。とりあえずその件はもういいよって言ってあげたら?」
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。そういえば、そこが置き去りになっていた」
ユーリ・トレシェフ:分かった、と頷いて。
ユーリ・トレシェフ:「ユーリ・トレシェフはその謝罪を受け入れる。この件について、君が謝る必要はもうない」
少女:「本当!?」ぱっと顔を輝かせて
少女:「ありがとう!じゃあこの件はチャラってことで!!」
ユーリ・トレシェフ:「ああ。嘘を言ったつもりはない」
ザールフフィール:「カスみてえな茶番しやがって……」 苛立たしげに腕を組むも、それ以上の口出しはない。話を先に進められるならそれに越した事はないのだ
少女:「それで、えーとそうだ、私が何者かってことだよね」
ユーリ・トレシェフ:(本当に急に素直に話し出してくれる感じになったな……)ミツルの助言の適切さに感嘆している。
少女:「前後の記憶がはっきりしないのは本当だけど、身元はちゃんと応えられるよ」
少女:小さく咳払いして、姿勢を正す。
少女:「私は、ノヴァリスから来ました」
少女:「所属はメサイア学園。名前は、み……」少し眼が泳いで
少女:「澪木、ミスト。澪木ミストっていいます!」
澪木ミスト:「よろしくね!助けてくれてありがとう!」
ユーリ・トレシェフ:「ミスト……タグにもその名前が入っていたな」
ユーリ・トレシェフ:「ああ、どういたしまして。それで……」
ユーリ・トレシェフ:「よろしく、というのは……ここに留まる意志がある、という意味でいいのか?」
ユーリ・トレシェフ:どの道、この環境では他に選択肢もないのだが。
澪木ミスト:「だって、物理的に出ていく方法はないんでしょ?」
ユーリ・トレシェフ:「君はどうにかして物理的に入ってきた訳だがな」
澪木ミスト:「私はほら、これがあるから」頭の上の十字冠を指差す。
ザールフフィール:(あれは……)「『本来の』十字冠か?」
澪木ミスト:「最悪、一回死ねば戻れると思うんだよね。でもなるべく痛いのはヤだし……」
澪木ミスト:「私で役に立つことがあるのなら協力するよ!もしかしたらそれで私も安全に帰れるかもだしね」
ユーリ・トレシェフ:「恐らく……俺達のそれと違って、機能が破損している様子はないからな」
クロード・カレル:「……?機能しているのか……?」記録を確認しながら、訝しげに呟く。
クロード・カレル:「いや、まずはいい。問題はここに来た方法と、帰る方法だ」
四海群生:「うむ……協力してくれるというなら、ひとまずそれに越したことはない」
四海群生:「イルヤーサが殴る必要も、キルオアキル小隊の“アイアンメイデン”や“ファラリス”を連れてくる必要も無い」
ユーリ・トレシェフ:「ノヴァリスのオーヴァードなら、何かできる事はあるだろう。そういう訓練を受けているはずだ」
ザールフフィール:鼻で笑う 「役に立てば良いがな。その枝みたいな腕と軽そうな頭が」
四海群生:「そういう言動は慎まないか、イルヤーサ。彼女は協力者の立場になったんだぞ」
ザールフフィール:「ま、その辺りで役立たんにしても、如何様にも活用してやる。珍しい存在であることに変わりはない」
ザールフフィール:「協力者だからと無条件でオマエの好きな敬意を払えと言うなら、それこそ不毛だな四海」
ザールフフィール:冷たくミストを見下ろして 「ノドスに役立たずが眠る場所はない」
ザールフフィール:「違うとは言わせん」
四海群生:「それは……」言い淀むが、それ以上の反論はない。
澪木ミスト:「さっきからなんなのこの男」ジトッとした眼で睨み返す。
ユーリ・トレシェフ:「……。役に立つかどうかでものの生き死にを決めるというなら、俺は反対だ」
ユーリ・トレシェフ:「その理屈に則るなら、うちにある草花も焼き尽くされることになる」
澪木ミスト:「あ、それ!花!」
澪木ミスト:「いくらでも役に立てるっつーの!いい?私の能力は錬成特化のモルフェウス。確かに直接戦うのは得意じゃないかもだけど……」
澪木ミスト:「傷を直したり、あとは……そう、お花が元気に育ったり!」
澪木ミスト:「とても……生活に役立つ!」
ザールフフィール:「……」「ハズレだな」 断言。そしてもはやミストは見ず、皆を見る
ザールフフィール:「わざわざオレたちで面倒を見る必要もない。コレは共有資産行きだ」
三城郷ミツル:「共有資産?」首を傾げる
ザールフフィール:「幽閉して嗜好品として供与してやろう。物資にも限度があるが、ソイツは食料を与えておけば半永久的に使えるだろ」
ザールフフィール:「オレの趣味じゃないが、女が欲しいヤツならいくらでもいる」
澪木ミスト:「嗜好ひ……」「~ッ!!」暫く首をひねった後赤面して
澪木ミスト:「こ、こいつ最低!男の子ってやっぱみんなそうなんだ!?」
ユーリ・トレシェフ:「反対だ。俺達は……」
ユーリ・トレシェフ:「ここを出て、いずれノヴァリスに帰るんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「わざわざ彼女達を敵に回すような選択が、とても未来を見据えているとは思えない」
四海群生:「ザールフフィール・イルヤーサ!!」激怒して叫ぶ
四海群生:「どこまで恥知らずなんだ、貴様は!!人として最低限の尊厳すら忘れたか!!」
ザールフフィール:「尊厳! 敬意の次は尊厳と来た! 尊厳で敵を殺したことがあるか!?」
クロード・カレル:「うるさ~い……」部屋の隅で両耳を押さえている。
ザールフフィール:「前衛で一緒に戦う連中と話をすると、下らんことだが『いつかやってみたいこと』の話が挙がる」
ザールフフィール:「女に触れて、手を繋いで、髪を撫でて、抱きしめて、唇を重ねて、寝る。そういうことをいつかしてみたいと夢見ながら」
ザールフフィール:「何人だって死んでいった!」
澪木ミスト:「………」表情が曇る
ザールフフィール:「そいつらに希望を与えてやるんだよ。……おい、断言しても良いぞ四海。その希望は土壇場で間違いなく、そいつらの生存率を上げて見せる」
ザールフフィール:「『いずれ』帰る時に敵に回すから控えろ?」
ザールフフィール:「『今』だろうが……!!」
ザールフフィール:吐き出すように言い切る。最後の方、声は掠れていた。喉も痛んだようで、少し咳き込む
四海群生:「話題をすり替えるんじゃあないッ!!その話と彼女の自由意志を奪い犠牲を強いることの問題性とは何の繋がりも無い!」
四海群生:「この閉鎖環境で、誰もが貴様のように己の欲望を優先するようになれば、その時こそ本当にノドスは終わりになるんだッ!!」
四海群生:「そんな獣のような在り様で、星徒と何の変わりがあると言うんだ!?」
ザールフフィール:「『犠牲を強いる』? 『自由意志を奪い』!? じゃあ今まで死んだ連中は、これから死んで行く連中も、皆自分の意志であの赤い海の底で死ぬってのか!? 女と手とも繋げずに!!」
ザールフフィール:「そんな訳がねェとオマエだって分かって……ゴホッ」 もう一度咳き込み 「……ックソが……」
澪木ミスト:「あ、あの……ふたりともその辺で……」だんだん居た堪れなくなってきた
ユーリ・トレシェフ:「……哀れみを買っているぞ、ザルフ」
四海群生:「だからと言って、彼女にまで同じように……」
四海群生:「……どうした、イルヤーサ。喉を痛めたのか」
ザールフフィール:「……チッ。声を上げすぎただけだ。下らんことでな」
ザールフフィール:苛立たしげにゴミ箱を蹴る 「外にいる。お前らで話していろ」
ザールフフィール:「オレは本気だ」
クロード・カレル:(ザルフもグンジョウも、いつもこうして言い争いをするが)
クロード・カレル:(どちらかがどこかで、踏みとどまる。本人達も分かっているからだ……)
クロード・カレル:(落とし所のない議論だと。ノドスの現状は行き詰まっていて、議論で解決可能な問題は少ない)
ザールフフィール:そう言い残すと、その場を後にする。建設的な話には、自分がいない方が……少なくとも、ミストはその方が良いだろうと判断をつけたからだ。
GM:そうして、ザルフが保健室の扉に手をかけたところで
GM:向こう側から先に扉が開き、新たな1団が部屋に入ってくる。
ロン・ウェイ:「失礼する……」「キラービー小隊だ」
サンチャゴ・イシグロ:「うおあ!」「女子がいるッ!マジだぜマジで!」
ガブリエル・イシグロ:「わあっあっ、本当だ」「こ、こんにちは……」
ザールフフィール:「チッ。羽音のうるせえのが……」 でも仲間なので道は開けてあげる
ガブリエル・イシグロ:「ヒィッ」
四海群生:「どうした。取り込み中だが、何か用事か?」
ショウ・ブロウラー:「おいメガネ!外のでけえの邪魔なんだよ!どうにかしろ!」
エドヴァルド・カミンスキィ:「みなさん、もう少しお静かに。彼女も不安でしょうから」
【キラービー小隊】
ノドス六六二小隊、隊別コード『KILLERBEE』。
ガーベラ小隊と能力相性が良く、支隊として作戦行動を共にすることが多い。。
三城郷ミツル:「キラービー、相変わらず耳が早いなあ」
クロード・カレル:「今記録中なんだけどな~」
クロード・カレル:「後にしてほしいよ。さっきまでの喧嘩とかもそうなんだけど……」
ロン・ウェイ:「記録中だったのか」
ガブリエル・イシグロ:「す、すごい声聞こえてましたよね。外まで」
ユーリ・トレシェフ:「ザルフの気が立ってたからだ。自分で出ていくってことは、自覚もあるんだろう……だから、今はもう問題ない」
ショウ・ブロウラー:「チッ、またメガネがザルフのアニキにギャーギャー小言言ってたんだろ」
クロード・カレル:「そっちの用事は何よ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「用ってもちろん、物見遊山ですよ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「ザルフくんの言う通り、天に召される前にもう一度くらい女の子とお話してもバチは当たらないでしょう」
ユーリ・トレシェフ:「相当聞こえてたな……」
クロード・カレル:「ザルフは声でかすぎるよね」
ザールフフィール:「聞いてんじゃねえ、全く……一応まだソレはこちらの隊預かりだ」
ザールフフィール:ユーリも四海も良い顔をしなかった以上、自分の意見を勝手にゴリ押すつもりはない。ことが物資の扱いに関してなので当然だ。
四海群生:「……」眉間を押さえる「彼女は極めて重要な協力者だ。遊び半分で接触されては困る」
澪木ミスト:「あの、その人たちは……?」急に人がぞろぞろ入ってきたのでユーリの背に隠れながら顔をのぞかせる。
ガブリエル・イシグロ:「ぼくたち……?」同じく隠れている。
ロン・ウェイ:「ああ、すまない。委縮させてしまったか」
三城郷ミツル:「まあいいじゃない。キラービーは殆ど同じチームみたいなもんだし、いずれ顔合わせは必要だったよ」
ガブリエル・イシグロ:首をコクコクと振っている。
ユーリ・トレシェフ:「……多分、しばらくはこういう好奇心の輩は多いだろうけど」小声でミストに向かって。
ユーリ・トレシェフ:「あまりザルフの言ってた事は気にするな。あいつの吐く言葉は俺達の中でもかなり尖っている。一位を争えるくらい」
澪木ミスト:「だ、大丈夫。気にして……いや、そんなには、気にしてないから」
ユーリ・トレシェフ:「君の学園にいた女子たちだって、男子生徒がひとり紛れ込んだらこう浮足立つ輩もいるだろう。そういう事だ」
クロード・カレル:「もう来ちゃったもんは仕方ないか。自己紹介くらいはしてやれば?」
クロード・カレル:「なるべく面白いのを頼むよ。記録してるから」
四海群生:息を吐く。それ以上止める気は無い。
ロン・ウェイ:「カレル、ひどいな」「君たちの自己紹介記録を参考にしたいくらいだ……」
四海群生:(なるのか……?)
サンチャゴ・イシグロ:「するするッ!するーッ! オレからしていい?こういうのって隊長からするもんだっけ?」
ロン・ウェイ:「焦るな、サン」
ロン・ウェイ:「形式上、私からにさせてもらうよ。ロン・ウェイだ。よろしく」
【"マキシマム" ロン・ウェイ】
15歳。韓国出身。キュマイラ/エグザイル/ノイマンのトライブリード。
キラービー小隊のメンバーで、隊のリーダー格。
たいへんな力持ちであり、重武装で前線を張る歩兵。心もタフだ。
澪木ミスト:「あ、ご丁寧にどうも……ミストです」
澪木ミスト:ようやく落ち着いた奴が出てきて安心している。
ロン・ウェイ:「キミは幸運だ。四海の部隊にいれば、それこそ好奇心の輩を追い返してくれるだろう」
サンチャゴ・イシグロ:「こんなマジメくさった挨拶、記録で読むのと変わらないよね」横からヒョイッと顔を覗かせる。
サンチャゴ・イシグロ:「俺はサンチャゴ。イシグロ兄弟の兄貴の方ね。それで…」
ガブリエル・イシグロ:「?」
サンチャゴ・イシグロ:「本当に女子なんだよね! 一回、俺とデートしてくれないかな~~…!?」
【"サングレサブレ " サンチャゴ・イシグロ】
14歳。ブラジル出身。キュマイラ/ブラム=ストーカーのクロスブリード。
キラービー小隊メンバー。陽気で人懐っこい少年。
クロード・カレルが開発した戦闘用マニューバを重用している生徒のひとり。
兄弟で同じ小隊に所属しており、弟の気弱さを呆れている節がある。
クロード・カレル:「つまんねーよサンチャゴ!」ヤジを入れる。
クロード・カレル:「女子誘うつもりならもっと一発芸とかしろ!」
サンチャゴ・イシグロ:「えー!? 一世一代の告白じゃん!」
ガブリエル・イシグロ:「ちょ、ちょっと! 兄さんってば……」
澪木ミスト:「わ、私は別に、お食事くらいなら……」照れて毛先をイジイジしている
サンチャゴ・イシグロ:「ウッソ~~ッ!やった、かわい~ッ!」「ほら、ガブリエルも名乗っとけよ」
ガブリエル・イシグロ:「ええっ」イケるんだ!? と思っている。
ガブリエル・イシグロ:「えっえっえっ」
ガブリエル・イシグロ:「ガブ……。…………す」
ガブリエル・イシグロ:あんまり聞こえない。
サンチャゴ・イシグロ:「おい!」
ユーリ・トレシェフ:「彼はガブリエル・イシグロだ」横から補足する。
ガブリエル・イシグロ:「そうっそうです!」
澪木ミスト:「お~、かっこいい名前」
【"雲隠月波" ガブリエル・イシグロ】
12歳。ブラジル出身。エンジェルハイロゥ/ブラックドッグのクロスブリード。 キラービー小隊のメンバー。
気弱でビビりな日系ブラジル人。 残留する電光で敵へ持続的に被害を与える。
兄によれば、うっすらと忍者に憧れがあるらしい。
ガブリエル・イシグロ:「うっ第一印象が終わった……このまま陰で悪口を言われたり……いじめられて死んだりするのかも……」
澪木ミスト:「え!?しないよそんなこと!?私なにか気に触ることしちゃったかな……?」
ユーリ・トレシェフ:「いや、問題ない。リーダーとは別の意味で考えすぎるタイプだから」
ガブリエル・イシグロ:「そうなんですかぁ……?」キラービー部隊の後ろに隠れてひょこッと顔を出していたが、
ショウ・ブロウラー:「ロンはともかくおめーらまでモヤシ野郎の口車に乗って自己紹介してんじゃね―よ!」
ガブリエル・イシグロ:「ビャッ」その声にさらに後ろに飛びのく。
ショウ・ブロウラー:「ケッ、チキン野郎め」
ユーリ・トレシェフ:「……もしかして、クロードの事か? モヤシと呼ぶにはかなり腕が立つだろう、彼は」
澪木ミスト:コイツはザルフと同じタイプかァ?という警戒の目を向ける。
四海群生:「ブロウラー、あまり高圧的な態度は感心しかねるな。彼女を委縮させてしまう」
ショウ・ブロウラー:「ゴチャゴチャとうるせー奴らだな」
ショウ・ブロウラー:「まあいつものことだがよ!」
ショウ・ブロウラー:「で、自己紹介?一応しとくか」
三城郷ミツル:(なんだかんだショウは言われたことはするんだよな)温かい眼で見ている。
ショウ・ブロウラー:「ショウ・ブロウラーだ。俺はそこの小娘が敵だって方に賭けるけど、乗るやついるか?」
【"ハヴォックヴァルチャー" ショウ・ブロウラー】
14歳。イギリス出身。ソラリス/バロール/ノイマンのトライブリード。
キラービー小隊のメンバー。常に強気で周囲を威圧するような言動をとる大男。
素行と態度が悪いが、自分より強い(と思っている)ものには頭が上がらない。
サンチャゴ・イシグロ:「乗りませ~ん」
ザールフフィール:「その方が面白いと思ってるだけだろ、オマエは」 ショウに
ショウ・ブロウラー:「ヒャハハ!わかります?」
ユーリ・トレシェフ:「そもそも何を賭けるつもりなんだ、それ」ノドスの通貨機能はとっくに死んでいる。
ショウ・ブロウラー:「そりゃおめえ……メシとか……」
ロン・ウェイ:「メシ抜きになっても知らんぞ」
澪木ミスト:「ええと、ご飯くらいなら私も作れるよ?……じゃなくて」
澪木ミスト:「敵じゃありませんから!賭けは無効!」
ガブリエル・イシグロ:「み、味方の方が嬉しいかも……」
クロード・カレル:「ったく、みんな女子の前で緊張してんのか?」頭を掻く。
クロード・カレル:「今んとこ一番面白いのがガブリエルだぞ」
サンチャゴ・イシグロ:「俺は~!?」
クロード・カレル:「全然ダメ!エドに期待だな」カメラを回している。
四海群生:(全員、明らかに浮足立っているな……。これが目的か……?共同体の不和……仲間割れ……内部工作……ノドス崩壊……)
ロン・ウェイ:(またなにかいらぬ不安を考えていそうだな……)
エドヴァルド・カミンスキィ:「ああしまった、大トリは私ですか。キラービーで一番つまらない男という自負があるのですが」
エドヴァルド・カミンスキィ:「はじめまして。エドヴァルド・カミンスキィです。エドで構いませんよ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「趣味は子供たちと遊ぶことと、聖書を嗜む程度に。もしこの煉獄で主の教えに縋りたい時はいつでも声をかけて下さい」
【"ツィベリアダ" エドヴァルト・カミンスキィ】
14歳。ポーランド出身。エグザイル/ハヌマーンのクロスブリード
キラービー部隊のメンバー。常に柔和な笑みを浮かべた大柄な少年。
争いを好まない人格者で、よく幼年部の子供たちの面倒を見ている。
クロード・カレル:「つまんね~~」なにかがツボにはまったのか、笑い転げている。
四海群生:「うむ……」やはり信頼できる男だ……という顔で頷いている
エドヴァルド・カミンスキィ:「ニコッ」どこか胡散臭い笑みを投げかける
澪木ミスト:「どうも……」(ホントかなぁ……)
エドヴァルド・カミンスキィ:「こんなつまらない男が、君に笑顔を与えることができた幸運を主に感謝しましょう」クロードくんにも微笑みかける。
クロード・カレル:「やっぱエドの胡散臭さは最高だな~」
クロード・カレル:笑っている。
四海群生:(なんて清らかな心を持った男なんだ……僕もこうありたいものだな……)
ユーリ・トレシェフ:「意外と嘘は吐かない男だ。実際に幼年生に対する面倒見も良い」
ガブリエル・イシグロ:明らかに一人だけ感心している四海君とそれ以外のみんなを見比べてキョロキョロしている。
藤村夏虫:「はいはいはい!君たちその辺で満足しな!」部屋の奥から手を叩きながらやってくる。
藤村夏虫:「一応病み上がりだからねその子。継続して検査も必要だし、あんまり疲れさせちゃダメ」
ロン・ウェイ:「ああ。存外楽しかったものだな。実に数年ぶりに自己紹介をした……これは失礼」
ガブリエル・イシグロ:「うひゃあすみません」注意されて縮こまっている。
四海群生:「そうでしたね。配慮が足りませんでした」
クロード・カレル:「指図すんな藤村!」紙くずみたいなゴミを投げる。
ユーリ・トレシェフ:「だが、正論だろう。何も物を投げる必要はない」
藤村夏虫:「医務室を汚すな」足元に落ちたゴミを蹴ってクロードに返す。
四海群生:「澪木さん、申し訳な……カレル!失礼だろう!やめたまえ!」
澪木ミスト:「ううん、私は全然大丈夫。この通り全然元気だし」
クロード・カレル:「いいんだよ藤村の扱いはこんな程度で」
ガブリエル・イシグロ:「そ、そうなの? そうなんだ……」
四海群生:「いいわけがあるか!年長者は敬うべきだ!」
ガブリエル・イシグロ:「!!」「そ、そうですよね…!!」
ガブリエル・イシグロ:これからは年上を敬って生きることになるだろう。
サンチャゴ・イシグロ:「うお~藤村だ。マジで実在してんだ…」ボソボソ驚いている。
ザールフフィール:「どうせどこかしらでツラを合わせることにはなってただろ」 吐き捨てるように
ショウ・ブロウラー:「まあおれらも女のツラ見に来ただけだしな、ゴチャゴチャ言われる前にとっととずらかるか」
サンチャゴ・イシグロ:「俺はゴチャゴチャ言われるのも大歓迎なんだけどな~…! 帰ろ帰ろ。またね~」手を振る。
ガブリエル・イシグロ:「あっまっわっ待ってよ兄さん」
クロード・カレル:「じゃ、機材はこっち置いてくから。藤村使い方わからないやつある?ないよね?」
藤村夏虫:「大丈夫大丈夫~解らなくても教えてくれる子いるから」
クロード・カレル:「そういうのは大丈夫って言わないの」頭を叩く。
クロード・カレル:そしてすれ違いざまに、小さく囁く。
クロード・カレル:「(ノドスの脱出方法を聞き出してほしい)」
クロード・カレル:「(男子に怯えてるから、藤村と一対一なら心を許す可能性が高い)」
藤村夏虫:反応せず、ただポンポンとクロードの頭を叩く。
クロード・カレル:頷き、退室する。
ロン・ウェイ:(親密だな……)二人を見て。
四海群生:「カレル!イルヤーサと同レベルになるんじゃない!」頭を叩いたのを見てぷりぷり怒りつつ、戸を開ける
ザールフフィール:「ハッ。クロードがオレと同レベルなものかよ」 流れには逆らわない
ザールフフィール:「何人か集めろショウ。集団演習だ。"サンダルフォン"を想定する」 言いつつ、そのまま退室していく
ショウ・ブロウラー:「ッス!」ザルフくんの後について出ていく
ロン・ウェイ:「では、そうだな。我々も失礼しよう。幸い、部隊単位での喫緊の行動は必要なさそうだ……なに、演習……?」
ユーリ・トレシェフ:「悪いが、不参加とさせて欲しい。昨晩から有事のために待機していた」
ガブリエル・イシグロ:「しつ、失礼しました!」「? 分かった。じゃあね、ユーリくん」
ユーリ・トレシェフ:「運び込んだ者として、それが責任だと思ったからだが……少し仮眠が必要だ」
三城郷ミツル:「俺も昨日から寝てないや。戻って休ませてもらおうかな」
ザールフフィール:「好きにしろ」 ちゃんと休めくらいのニュアンスだ
三城郷ミツル:「またね、澪木さん。困ったことあったら連絡して」ミストに手をふって部屋を出ていく。
四海群生:「うむ、ではガーベラ小隊、ここで一時解散とする。次回の巡回は……」言い残して退室していく
ユーリ・トレシェフ:ふう……と息を吐いて、しばらく立ち尽くしていたが。やがて後を追うように出ていこうとする。
澪木ミスト:「あのっ……」
ユーリ・トレシェフ:「うん……?」
ユーリ・トレシェフ:足を止め、そちらを見返す。
澪木ミスト:「あ、いや、大したことじゃないんだけど……」
澪木ミスト:「よく考えたら、あとから来た人達は名前教えてくれたけど」
澪木ミスト:「キミ達は教えてくれてないよね?……いやまあ、散々口喧嘩してたから覚えちゃったけど」
ユーリ・トレシェフ:「ああ……」
澪木ミスト:「堅物メガネくんが、群生で」指を折って数える。
澪木ミスト:「ナマイキ博士くんが、クロード」
ユーリ・トレシェフ:「ああ。それと、ずっと威圧的だったのがザルフ」
澪木ミスト:「ガングロチンピラ野郎のザルフ」
ユーリ・トレシェフ:「本当はザールフフィールって言うけど、長いからみんな略して呼んでる」
ユーリ・トレシェフ:「それから、俺が」
ユーリ・トレシェフ:「ユーリだ。ユーリ・トレシェフ」
澪木ミスト:「ユーリ…うん、そうそう。ユーリだ」
澪木ミスト:「色々ごめんね、ユーリ。かなりドタバタしちゃったけど」
澪木ミスト:右手を差し出す
澪木ミスト:「改めて、仲良くしてくれると嬉しいな。えへへ」少し照れくさそうに
ユーリ・トレシェフ:「騒がしくした度合いなら、こちらの者の方が上だろう。……ん」
ユーリ・トレシェフ:数秒、その手を見つめてから。そっと右手を差し出す。
ユーリ・トレシェフ:片側だけが手袋に包まれたその下で、人肌とは思えないようなごつごつとした感触が幾らかある。
澪木ミスト:握り返す。違和感に眉を上げて「えっ、男の子の指ってこんな硬いんだ……?」
ユーリ・トレシェフ:「……いや。すまない、無用心だったか」
澪木ミスト:「へー…えー、すごー……」興味深そうに揉んでいる。
ユーリ・トレシェフ:「ずっと戦っているうちに、能力の影響でこうなった。昔はもっと自在に抑えられていたんだが」
ユーリ・トレシェフ:「不快にさせた……訳ではないのなら、良かったが」
澪木ミスト:「あっ、ううん!こっちこそゴメンね無神経で……」サッと手を離し
ユーリ・トレシェフ:「いや、気にしていない。……」
ユーリ・トレシェフ:握られた手をにわかに見つめていたが、すぐに向き直って。「用事は以上だろうか?……あまり一人でここに残っていると、文句を言われそうだ」
澪木ミスト:「うん!呼び止めちゃってごめん」
澪木ミスト:「またね!ユーリ!」はっきりと名を呼んで手を振る。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。俺もまだ、君とは話しておきたいことがある」
ユーリ・トレシェフ:「また会おう、ミスト」
ユーリ・トレシェフ:そう言って、部屋を出ていく。
GM:生徒会の協議の結果、澪木ミストはエノクベースにて継続して保護と検査を行うこととなった。
GM:暫定的にノドスの生徒に準ずる扱いとするものの、学区内の自由な移動は制限され
GM:護衛及び監視、そして有事の処理に関しては、引き続きガーベラ小隊の管轄とする通達が下った。
GM:シーン終了!ロイスがとれます。
クロード・カレル:問題の時間だ
ユーリ・トレシェフ:澪木ミスト:◯関心/猜疑心 で取得します。
四海群生:ロイス……このセッションで難しすぎる
ユーリ・トレシェフ:他は保留で。
ザールフフィール:四海群生/◯有為/目障り
四海群生:くっっ
ザールフフィール:これだけ取ります。以上です
クロード・カレル:NPCに取るか……!?今、枠が5つ限られてる中を……
クロード・カレル:PCに取るというのもまだな気がするし……!
GM:キラービー小隊、及びミストには絆LVが設定されています
GM:現在の絆レベルは一律1
クロード・カレル:ですよね!
GM:これからの成長が楽しみですね
クロード・カレル:楽しむな~~ッ
四海群生:でもザルフくんに取らないのは無いな…… ザールフフィール・イルヤーサ 敬意/〇憤懣 で取得します
クロード・カレル:くそっ皆してイチャイチャしやがる……!私は……
クロード・カレル:私は保留する!すまない!
クロード・カレル:だが5枠を埋める選択はまだ重すぎる……!
ザールフフィール:わかるぜ!
四海群生:ほんとにそう
ユーリ・トレシェフ:マジでね
四海群生:イルヤーサ……お前の死を通じて人間的に成長してやる
ユーリ・トレシェフ:取ってない相手のこともちゃんと好きだよということは伝えておきたい 枠が狭いのが悪い
(雑談)
【MD2】Day 1472~1477:学区環境維持活動
GM:ここからはミドルの判定に入っていきます。
GM:シーンプレイヤーはユーリくん。ほか登場自由!
ユーリ・トレシェフ:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 6[6]-3 → 3
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を3増加(36 → 39)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-3(→ 3)増加(42 → 45)
四海群生:1D10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 2[2]-3 → -1
四海群生:四海群生の侵蝕率を1増加(56 → 57)
ザールフフィール::侵蝕率+1d10-3
ザールフフィール:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 3[3]-3 → 0
ザールフフィール:最低値!
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を1増加(48 → 49)
クロード・カレル:登場侵蝕もマジで考えた方がいいんだろうな -3があるとはいえ蓄積はバカにならん
GM:さてみなさん。何故だか-3されている登場侵蝕がそろそろ気になってきましたよね?
四海群生:気になる~
ユーリ・トレシェフ:気にはなるけど真実を知るのが怖い気持ちもあるぜ
クロード・カレル:なんだろうね
ザールフフィール:ノドス全体にやすらぎフィールドが展開されてるからじゃないの
クロード・カレル:わかった!ヤヒロさんがとっても優しいから、その心があふれてるんだ
GM:近いですね。実は、この侵蝕低減はノドスの【拠点効果】によるものです。
ザールフフィール:拠点効果……!
GM:ではその拠点効果について、詳しく説明しましょう。
クロード・カレル:はーい!
◇拠点効果
ノドスに所属するキャラクターは、【拠点ランク】に応じて以下の効果を得る。
【拠点ランク】は下限-3、上限+5とする。
【帰還の篝火】戦闘終了時、PCの侵蝕率を-〔拠点ランク〕D10点する。
【救急保健室】戦闘終了時、PC及びサポートユニットのHPを+〔拠点ランク〕D10点する。これによってHPが0になることはない。
【やすらぎ食堂】PCの登場侵食を-〔拠点ランク〕点する。登場侵食の最小は1とする。
【教導訓練センター】PCが行うあらゆる判定の達成値を+〔拠点ランク〕点する。
【火力支援システム】PCが行う攻撃の判定ダイスを+〔拠点ランク〕個する。
GM:これが拠点効果になります。
クロード・カレル:めちゃくちゃ強いじゃないですか!
ザールフフィール:さすが俺たちの拠点だぜ
クロード・カレル:あと本当にやすらぎ食堂があるんだ
四海群生:マイナスもあるんだ……
GM:そして現在のノドスの拠点ランクは3
GM:つまり
【漂流学区ノドス:ランク3】
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-3D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+3D10点する。
・PCの登場侵食を-3点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+3点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+3個する。
全校生徒:2036名(-0)
クロード・カレル:やすらぎフィールドならぬやすらぎ食堂が
GM:こうなってます
ユーリ・トレシェフ:ええ……なんか
四海群生:オイオイ最強だよ
ユーリ・トレシェフ:初期値が高すぎて怖くなってきた
ザールフフィール:名 の後にある 「(-0)」 なんなんだろう。いらなくないですか?
四海群生:こりゃオレたち生き残れるんじゃねえか~!?
ユーリ・トレシェフ:これからめちゃくちゃ破壊する意志を感じる
GM:そしてランクが-3~+5になってますね
GM:当然、ランクがマイナスになるとマイナスの値を上記の計算式に代入します
クロード・カレル:ハワ~~
四海群生:ほぎゃ~~~~
クロード・カレル:ランク-1になったら
クロード・カレル:戦闘に勝つと逆に侵蝕が増える!?
ユーリ・トレシェフ:やだ~~~
ザールフフィール:HPも減るぜ
GM:増えます ダメージも受けます
四海群生:ヤバすぎ!!
ユーリ・トレシェフ:優しさあふれるヤヒロさんのままでいてよ~
クロード・カレル:助けてくれ~~
GM:では具体的に、どのような条件でランクが増減するかと言うと
◇拠点ランクの変動
【ランクアップ】
セッション中、特定の判定に成功することで【拠点ポイント(BP)】を取得できる。BPを10点消費することで、拠点ランクを1上昇させる事ができる。
【ランクダウン】
星徒エネミーとの戦闘では、戦闘終了時に〔経過ラウンド数〕と同じだけ拠点ランクが減少する。また、このセッションでは星徒の侵攻等によってノドスの生徒が死亡する場合がある。死亡した生徒の累計が100人を超える度、拠点ランクが1減少する。
GM:こうなっております
クロード・カレル:ゲゲ~ッ
ザールフフィール:ウワア……
クロード・カレル:え!?じゃあ絶対に戦闘するたび
クロード・カレル:1ランクは減っていくってことなのかい
四海群生:ほんとじゃん……
クロード・カレル:ヤダーッ!
クロード・カレル:イーヤー ヤダヤダ
ザールフフィール:終わりだ……
ユーリ・トレシェフ:100人ごとって……ここから1000人以上死ぬことになっているのでは……
GM:そうですね。最低でも1ランクは減ります
四海群生:最低100人は死ぬ……ってコト!?
ユーリ・トレシェフ:被害のない戦いなどない……
GM:その辺も含めて、みなさんの頑張り次第ということですね
ユーリ・トレシェフ:ウグゥーッ
GM:多少下がっても良いように、平和な内に拠点ランクを上げておかないといけないわけです
クロード・カレル:とにかくBPを集めてレベル減少に備えないと
クロード・カレル:何回バトルがあるかわからない
ユーリ・トレシェフ:頑張って100万BP貯めるか
GM:というわけで、このシーンではノドスの各地を回ってBPを集めてもらうよ!
ユーリ・トレシェフ:たくさん集めるぞ 生き残るためにな
GM:みなさん、後ろのノドスマップが見えるでしょうか
ザールフフィール:あっ
四海群生:あっなんか出てる!
ザールフフィール:増えているぜ……地名が!
GM:増えてます。地名が
GM:ノドス島は中央が本校舎エノクベース、四方の端に砦が置かれ
GM:その合間を縫って諸々の施設が存在しています。
GM:このシーンでは、主に学区運営に関わる施設を回っていただきましょう。
GM:項目はこちら!
【兵器開発】場所:エノクベース 詳細は別途
BP+1 サポートユニット:ロンを開放
【飼育当番】場所:農場 【肉体】<芸術:釣り><知識:農業>難易度7
BP+2 サポートユニット:サンチャゴ、ガブリエルを開放
<情報項目:ノドスの食料事情>を入手
【掃除当番】場所:灯台 【肉体】<芸術:掃除>難易度8
BP+2 都築ソウマの絆LVを+1
<情報項目:ノドス漂流史>を入手
【保育当番】場所:居住区 <RC><交渉>難易度7
BP+2 サポートユニット:ショウ、エドヴァルドを開放
<情報項目:ノドスの年齢構成>を入手
【墓参り】場所:共同墓地 <意思>難易度30
BP+1 三城郷ミツルの絆LVを+1
既に継承を行ったキャラクターとの絆LVを+1する。これによる追加の効果を即座に選択して良い。
ユーリ・トレシェフ:ほおおー
ザールフフィール:こいつはまた……
四海群生:ふむふむ
ユーリ・トレシェフ:サポートユニットは解放しときたいすね
GM:ではサポートユニットについて説明しましょうか
GM:このセッションでは、戦闘時に【サポートユニット】を連れて行くことができます。
GM:具体的な仕様はこちらとなっています。
◇サポートユニット
このセッションでは、戦闘開始にNPCをサポートユニットとしてPCに随行させることができる。
PC1人につき、随行可能なサポートユニットは2人までとなる。
サポートユニットは、共通して以下の特徴を持つ。
・自身のプロセスを行わず、攻撃の対象とならない。また、バッドステータスを受けない。
・HP以外の能力値、副能力値を持たない。
・侵蝕率は100%とし、増減しない。
・常に随行するPCと同じエンゲージに存在するものとする。
・ロイスを2つ取得している。このロイスは戦闘不能からの復活以外に使用できず、復活する度にHPは最大値まで回復する。
・PCとの最大絆LVが上昇する度に、ロイスを追加で1個取得する。(最大6)
・ロイスをすべて失った状態で戦闘不能となった場合、その時点で死亡する。
ザールフフィール:死ぬ!!
四海群生:死ぬ…………
ユーリ・トレシェフ:ひええ
四海群生:攻撃の対象にはならないけど……戦闘不能にはなるんだ 一体……
GM:ここで言う最大絆LVが上昇する度にというのは、文字通り各PCとの絆LVの中で最大値が更新される度にという意味です
ユーリ・トレシェフ:一番大きい絆レベルのことか
GM:つまり、全員のLVが2まで上がっても増えるロイスは1つだけということですね
ユーリ・トレシェフ:それぞれ特定の相手と仲を深めていくのがいいのかなあ
ザールフフィール:とはいえ判定に成功しなきゃ意味がないから、ケースバイケースということもありえるわね
ユーリ・トレシェフ:そうねえ ってか墓参りの難易度高っ
ユーリ・トレシェフ:生き残れるのか?ミツルくん……
GM:そして、どのような条件でロイスが削れるかと言うと
GM:当然戦闘中になります。
GM:ここで、サポートユニットの具体的な効果を見てみましょう
サポートユニットは随行するPCに対して以下の効果を付与する。
【ユニークスキル】…PCが使用を宣言する効果。内容はユニットごとに異なる。
【パッシブスキル】…シーン中常にPCに適用される効果。内容はユニットごとに異なる。
【オートカバー】…PCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。受けるダメージはガード、装甲等を引いた最終的なHPダメージとする。ただし、攻撃に付随するバッドステータスなどの効果はPCが受ける。全ユニット共通。
オートカバーを行えるユニットが複数いる場合、対象との絆LVの高いユニットが優先される。同値の場合はPCの選択またはダイスによって決定する。
四海群生:か……庇って死のうとしてる
四海群生:やめろやめろ!
ユーリ・トレシェフ:もしかして「お前を庇って傷になるつもりです」って書いてある?
GM:絆LVが上がった結果ですよ
ザールフフィール:それはそうなんですが……
ユーリ・トレシェフ:やだ~~
GM:さて、ドバッと説明してしまいましたがここまででなにかわからないことはありますでしょうか
ユーリ・トレシェフ:ユニークスキルやパッシブスキルはそれぞれのユニット開放時にわかるのかな
ザールフフィール:現時点ではない気がする 実物を見たいぜ
GM:開放時に開示します!
ユーリ・トレシェフ:理解を得ました
四海群生:サポートユニットとして連れていけるNPCは逆に戦闘中のカバー以外では死なないのかな?
四海群生:我々が連れていくことで……死の可能性が出てくる……?
GM:それは…………
GM:少なくともキラービー小隊の生死は完全に戦闘結果に委ねられています
四海群生:ハァ……ハァ……ハァ……
GM:そして彼らが戦場から逃げることはありません
ユーリ・トレシェフ:なるほどね……
GM:なので、必ず装備して頂きます
ユーリ・トレシェフ:手がじっとりとしてきた
四海群生:ギャ~~ッ
ザールフフィール:大変なことになってきたな
クロード・カレル:逆にNPCを庇うことって可能なんでしょうか?
GM:オートカバー自体が随行PCがダメージを受けた時に発生するので
クロード・カレル:そうか、そもそも対象になるわけじゃないんだ
GM:そのPCをカバーすることで間接的にかばうことは可能です
ユーリ・トレシェフ:なーるほどね
GM:自分に随行しているNPCを自分でかばうことはできません
四海群生:うぅ……
GM:もちろん、ドッヂしたりガードしたりすればNPCも無事なので
ザールフフィール:基本的にオートカバーが発生したらそれを止めることはできないってわけ
GM:随行するNPCを守りたければ、そっちの力を高めるしかないですね
GM:そして現在、ミツルのサポートユニットだけが既に解放済です。
GM:実際どんな効果なのか見てみましょう
"ハーフムーンペストリー" 三城郷ミツル
クロスブリード:エンジェルハイロゥ/サラマンダー
HP:27
《ユニークスキル》…随行するPCが命中判定を行う直前に宣言する。その攻撃では、攻撃力を+〔絆LV×4〕点し、対象の装甲値を無視する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCの行動値を常に+〔絆LV×3〕点する。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:くそちゅよい…………
クロード・カレル:強いが?
ザールフフィール:つ、連れて行きたくなっちゃう……
GM:絆LVが高いほどどんどん強くなります
ユーリ・トレシェフ:頼もしいけども……
四海群生:こんなに強いってことは……サポートユニット縛りで戦ったらこっちが全滅するバランスってことじゃねーか……!
ユーリ・トレシェフ:俺達に誰かを守ってる余裕なんてないんだ……
GM:誰にどのサポートを付けるとシナジーがあるかなども考えて置くと良いでしょう
GM:では翻って判定に戻ります
【兵器開発】場所:エノクベース 詳細は別途
BP+1 サポートユニット:ロンを開放
【飼育当番】場所:農場 【肉体】<芸術:釣り><知識:農業>難易度7
BP+2 サポートユニット:サンチャゴ、ガブリエルを開放
<情報項目:ノドスの食料事情>を入手
【掃除当番】場所:灯台 【肉体】<芸術:掃除>難易度8
BP+2 都築ソウマの絆LVを+1
<情報項目:ノドス漂流史>を入手
【保育当番】場所:居住区 <RC><交渉>難易度7
BP+2 サポートユニット:ショウ、エドヴァルドを開放
<情報項目:ノドスの年齢構成>を入手
【墓参り】場所:共同墓地 <意思>難易度30
BP+1 三城郷ミツルの絆LVを+1
既に継承を行ったキャラクターとの絆LVを+1する。これによる追加の効果を即座に選択して良い。
GM:あっ【兵器開発】の説明を忘れてました!
クロード・カレル:ヒィー、ミドルも頑張らないといけないのか
ザールフフィール:星徒死ぬボタンとか作ってくれ!
クロード・カレル:こんな崩壊した世界で【社会】なんて必要ないだろとか思ってたのに……!
ザールフフィール:押すと星徒が死ぬ
GM:兵器開発は非常に重要です。荒廃したノドスでは流通などというものは形骸化して久しいため
GM:何でも自分で作る必要があります。つまりこれが実質購入の代わりになるわけです
ユーリ・トレシェフ:なるほどなあ
ザールフフィール:クラフト要素だ
四海群生:めちゃめちゃ重要じゃん!
◇兵器開発
兵器開発を行うには、所持しているアイテムを素材として破棄する必要がある。
破棄したアイテムの常備化点を、判定の達成値に加算できる。
一度の判定に対して、素材にできるアイテムは3つまでとする。
<調達>:難易度9
達成値を【開発ポイント】として、以下の中から効果を〔素材にしたアイテムの数〕個選択する。重複選択可能。
・アイテムをひとつ購入する。そのアイテムの購入必要点と同じだけ開発ポイントを消費する。
・PCが所持しているアイテムをひとつ選び、アイテムカスタマイズを行う。そのカスタマイズの〔必要経験点×2〕点の開発ポイントを消費する。
四海群生:アイテムを……破棄!?
クロード・カレル:アイテムを犠牲にBPを上げることができる……!?
ユーリ・トレシェフ:ははあ リサイクルするんだ
ザールフフィール:新しく作るとかじゃないんだもう
GM:リサイクルです
四海群生:FH幹部がオシャレなサイドデスクに生まれ変わっちまうーーッ
ユーリ・トレシェフ:wwww そういえばコネもできるんだ このテキストだと
GM:とはいえ、今のみなさんに破棄できるアイテムというのも限られていると思うので
GM:特別にこちらをプレゼントします
【スクラップ】×3
戦闘で破壊された兵器の残骸。
そのままでは役に立たないが、ラボに持っていくとリサイクルしてくれる。
常備化点4/購入不可
四海群生:ご……合成素材
ユーリ・トレシェフ:戦闘で勝つとドロップするのかなあ
四海群生:皆に3個ずつですか?
GM:チームに3個です
四海群生:ゲゲーッ
ザールフフィール:アワワ……
GM:スクラップは今後戦闘で手に入ることもあります
クロード・カレル:な、なるほど
GM:あと兵器開発する1人にみんなのアイテムを渡したり、開発したアイテムを皆にプレゼントするのはもちろんOKです
ユーリ・トレシェフ:なるほどね
GM:これで説明は全部!進めて大丈夫かな?
ユーリ・トレシェフ:大丈夫~
ザールフフィール:大丈夫だぜ
四海群生:今のところOKです!
クロード・カレル:やってみます……!
GM:では各々判定をお願いします!
ザールフフィール:オレは肉体しかない男! 灯台の掃除か農場かだ!
四海群生:気持ちとしては灯台掃除行きたいけど……すべてを無形でなんとかするのでどこでも行けます
ザールフフィール:GMに一応確認しますが、これ複数メンバーが同じ場所に寄ってたかって判定しまくることはできない感じですか?
ユーリ・トレシェフ:感覚なので飼育当番(農場)か掃除当番’(灯台)かな……ほかは失敗しても許してねって感じ
四海群生:ゲーム的にはどこがいいんだろうな BP高いけど他の皆がいけないとこあったらそこがよさそう
クロード・カレル:う~~ん、全部苦手だけど保育当番かなあ
クロード・カレル:RCは一応1あるし、精神はまともにダイスが振れるほうだから
ユーリ・トレシェフ:ユーリザルフが灯台農場しか行けない説あるか
ザールフフィール:そう なので四海くん、兵器開発にトライしてもらえるかな……!
四海群生:やりますか
ザールフフィール:BPには余裕があるし、絶対に調達しなきゃいけないものはないはずなので、無形の影は温存して大丈夫のはず。成功したら回復アイテムでも回収しましょう。
四海群生:やるぜやるぜ
ユーリ・トレシェフ:じゃあ……ザルフは掃除するのと子供の面倒見るのどっちやりたい?
四海群生:あっ 使わなかった開発ポイントは虚無に消えますか?
ザールフフィール:ガキは<RC><交渉>なのでクロードに任せたい……かな
ザールフフィール:食料を見たい気分です。灯台のセンチメンタリズムには積極的に与しなさそう
ユーリ・トレシェフ:あっ保育と飼育を間違えた
クロード・カレル:居住区は私で確定でよさそうですね
クロード・カレル:保育してやるぜ
ユーリ・トレシェフ:了解っす 灯台に行きます
四海群生:開発行きまーす
ユーリ・トレシェフ:【掃除当番】場所:灯台 を <芸術:掃除>難易度8 で判定……します
四海群生:クリスタルシールドが欲しいので、逆にコンセ無形まで使おうかなと思うんですが……余剰で何か買えるようにスクラップを2つ使わせてもらうというのはどうでしょうか
ザールフフィール:止めないぜ! こっちは装備揃ってるし
ユーリ・トレシェフ:いいよ~
クロード・カレル:お願いします!私はいい装甲がほしいです
四海群生:ありがとうございます 頑張ります
ユーリ・トレシェフ:5dx+3>=8 拠点効果で達成値+3
DoubleCross : (5DX10+3>=8) → 10[1,6,8,9,10]+10[10]+6[6]+3 → 29 → 成功
ユーリ・トレシェフ:芸術的に磨き上げました
クロード・カレル:実は雷霆棍にはガード値が6もあって、いい装甲があると一発は耐えられる公算が出てくるので
ザールフフィール:ネッチリしてる 掃除の手腕
クロード・カレル:私もとっとと判定行くぞ!
GM:才能あるじゃん
四海群生:ピカピカ
クロード・カレル:才能あるんじゃないか?この副会長
クロード・カレル:3dx+1+3>=7 【保育当番】場所:居住区〈RC〉
DoubleCross : (3DX10+4>=7) → 8[2,6,8]+4 → 12 → 成功
クロード・カレル:ヤ、ヤッター
GM:子供にも大人気
四海群生:かわいい
四海群生:兵器開発します スクラップを2つ廃棄して、《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》
四海群生:8DX7+4+4+3+1>=9
DoubleCross : (8DX7+12>=9) → 10[2,4,5,7,7,7,9,10]+10[1,5,8,9,10]+10[7,8,9]+10[1,4,8]+4[4]+12 → 56 → 成功
四海群生:アワワ……
ザールフフィール:ヤバ
クロード・カレル:スゲーッ
四海群生:四海群生の侵蝕率を6増加(57 → 63)
ザールフフィール:クリシー確定としてあと何点使えるんだ……?
四海群生:えー……じゃあクリスタルシールドを貰って
四海群生:C(56-25)
DoubleCross : c(56-25) → 31
ユーリ・トレシェフ:開発名人すぎる
四海群生:31点までの何かを……どなたかどうぞ
ザールフフィール:アイテムアーカイブを見ておきな! こちらも判定します。
ザールフフィール:【飼育当番】だ! 肉体判定で行くぜッ
GM:カスタマイズもできるからね
ザールフフィール:5dx+3=>7
DoubleCross : (5DX10+3>=7) → 10[2,6,7,8,10]+2[2]+3 → 15 → 成功
ユーリ・トレシェフ:こういうときアイテムアーカイブ一本で行けるの助かるな
四海群生:あっウェポンケースに入れときます
ザールフフィール:ザルフ村です
クロード・カレル:着ぐるみはあとちょっとで買えないのか
ザールフフィール:お高く止まりやがって……
クロード・カレル:購入に使用されなかった【開発ポイント】は蓄積されたりしないんですよね?
GM:蓄積は……されません!
クロード・カレル:使い切らなきゃだめだ!
四海群生:クリシを持てないことが判明したので何か別のにします!
四海群生:UGNボディアーマーを開発して装備、戦闘用きぐるみをクロードくんにプレゼントします!
クロード・カレル:わーい
クロード・カレル:ひつじクロードが子供たちに会いにいくよ
ユーリ・トレシェフ:そうじゃん 保育とシナジーする
GM:全員成功かな!
GM:では先に情報項目から貼っていきます
ザールフフィール:なりました ザルフ村の村長に
クロード・カレル:ひつじクロードとあそぼうよ
四海群生:平和なセッションだなァ~
ユーリ・トレシェフ:灯台は会長の後光の次くらいにまばゆく輝いてます
【ノドスの食料事情】
食料を錬成可能なモルフェウスは生徒の中にも存在するが、学区全体の食料供給を一部の能力者に依存するのはリスクも負担も大きく、長期的なサバイバルには不適当だった。
そのため、ノドスでは大規模なファームを整備してクローン家畜の放牧や植物の栽培、海洋生物の養殖を行っており、質素なものではあるが、バランスの取れた食事を摂ることができる
また、北東部の保養地キャンプ・グレンデルは禁猟区となっている。
ザールフフィール:オレたち年頃の少年にバランスの取れた豊富な食事は必須だからな。
四海群生:保養地まであるとは……
【ノドス漂流史】
4年前(ノヴァリス開校から2年後、八月革命の7年前)
・ノドスの星徒が覚醒、降下。記録的な流星群として観測される。(目撃した生徒はごく僅か)
・ノドス学区消失。当時の男子生徒総勢5000名が消息不明となる。以降、男子生徒の新規受入れは見送られている。
・ノドス学区、不明海域に転移。周辺環境の調査を開始。この時点で藤村夏虫を除く大人のスタッフは行方不明。少数存在した自律型の社会人も全て機能停止している。
・星徒との初遭遇。以後、度重なる襲撃により多数の生徒が犠牲となる。
3年前
・ノドス島を要塞化。同時に戦闘・生活物資を自給自足する体制を構築。
・藤村夏虫をエノクベースに軟禁し、漂流の原因解明と帰還方法の研究を開始する。
・初めて星徒を完全に討伐。遺骸を回収、調査した結果、ノドスの生徒の一人と同一人物であると判明。
・さらなる解析の結果、星徒が自分達のジャーム体であると結論付けられる。
2年前
・星徒の襲撃が激化。3度の大規模侵攻を経て、ノドスの生徒数が2500人を割る。
・遺産を用いた改造により、ノドス島が航行能力を獲得。以降、危険海域を避けながら迎撃戦を継続する。
1年前
・対星徒戦術が確立し、徐々に戦死する生徒が減少。
現在
・この時点での生徒数は2036人
【ノドスの年齢構成】
ノヴァリスの一期生、二期生は大半が6~10歳で連れてこられたFHチルドレンだが、ごく僅かに乳幼児期に送り込まれた実験体も存在する。
ノドスでは、戦闘に参加できない幼年生の育成のため、エノクベースから離れた居住区に幼年学校を設置している。
数で言えば100人にも満たないが、上級生が消耗していく中、将来戦力として組み込むことを前提とした教育を施さざるをえない状況になっている。
GM:そして、キラービー部隊のサポートユニットも全て開放されました。
GM:順番に貼っていきますね
【"マキシマム" ロン・ウェイ】
トライブリード:キュマイラ/エグザイル/ノイマン
HP:31
《ユニークスキル》…随行するPCが射撃攻撃の命中判定を行う直前に宣言する。その攻撃は〔対象:範囲(選択〕となる。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行PCのガード値を常に+〔絆LV×5〕する。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:つ……強すぎる
クロード・カレル:こんな奴が野心も持たず隠れていたとは
GM:タフな男だぜ
【"サングレサブレ" サンチャゴ・イシグロ】
クロスブリード:キュマイラ/ブラム=ストーカー
HP:31
《ユニークスキル》…随行するPC、または同じエンゲージのPCが攻撃のダメージを算出する直前に宣言する。ダメージダイスを+〔絆LV+1〕個する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCの<白兵>達成値を常に+〔絆LV×3〕点する。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:つ……強すぎる
クロード・カレル:サンチャゴくん……
クロード・カレル:俺達……最高の親友だよな?
クロード・カレル:前から君とは気が合うなあって思ってたんだ
ユーリ・トレシェフ:怪奇!能力が判明した瞬間急速に絆レベルが上昇する男
四海群生:明らかにカラダ目当て
【"雲隠月波" ガブリエル・イシグロ】
クロスブリード:エンジェルハイロゥ/ブラックドッグ
HP:26
《ユニークスキル》…随行するPCが命中判定を行う直前に宣言する。その攻撃で対象にダメージを与えた場合、ラウンド中、対象が受けるダメージを+〔絆LV×3〕点する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行PCの行う攻撃が命中した時、対象に邪毒を与える。邪毒のランクは〔絆LV〕となる。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:つ……強すぎる
ユーリ・トレシェフ:めちゃめちゃ強い
ザールフフィール:はえー ダメージ誘発能力なんて面白いな
クロード・カレル:行動値が高いキャラとなら何でも噛み合うか
ユーリ・トレシェフ:一番早いやつと組めって書いてある気がするが、暫定俺だな ミツルくん次第ではあるが…
【"ハヴォックヴァルチャー" ショウ・ブロウラー】
トライブリード:ソラリス/バロール/ノイマン
HP:25
《ユニークスキル》…随行するPCが判定を行った直後に宣言する。その判定の達成値を+〔絆LV×3〕点する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCを対象に含む攻撃の達成値は、常に-〔絆LV×3〕される。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:つ……強すぎる
クロード・カレル:ショウ……俺、お前も前から大したヤツだって思ってたんだよ
ユーリ・トレシェフ:めちゃくちゃサポートが行き届いてる あんな顔なのに
ザールフフィール:顔のことは言ってやるな
四海群生:クロードくんがノドス最強の男になっちまう~~~!
クロード・カレル:皆の前じゃ言えないけどさ……ほら、俺の隊の奴らってああだろ?
クロード・カレル:お前のいい所分かってくれるヤツ、もっといればいいんだけどな……
【"ツィベリアダ" エドヴァルト・カミンスキィ】
クロスブリード:エグザイル/ハヌマーン
HP:29
《ユニークスキル》…イニシアチブに宣言する。随行するPCが次に行うメジャーアクションのC値を-1、判定ダイスを+〔絆LV〕個する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…戦闘開始時に、暴走以外のバッドステータスを〔絆LV〕個選択する。随行するPCは戦闘中そのバッドステータスを受けない。
《オートカバー》…随行するPCがリザレクトできない状態で戦闘不能となるダメージを受けた時、そのダメージを代わりに受ける。
四海群生:つ……強すぎる
クロード・カレル:めちゃめちゃ強いやんけ
ザールフフィール:ソラリス感が強い
クロード・カレル:誰と合わせても強いような男だ
ユーリ・トレシェフ:パッシブやばいな
四海群生:逆に誰と組むか難しいまである
クロード・カレル:万能型ですね
クロード・カレル:糸目神父が万能型なことあるか?
四海群生:やっぱりカミンスキィは誰にでも親切ないいヤツだからな~
ユーリ・トレシェフ:万能なんだけどこれ……C2するときにいるとありがたい説あるな ロイス切らなくていいから
クロード・カレル:ははあなるほど
四海群生:そういえばそうだ
クロード・カレル:しかしC2砲撃つ時に生き残ってるかな、みんな……
ユーリ・トレシェフ:そこは懸念点
クロード・カレル:でもC2砲はダイスも増えるの絶対いいですからね
GM:以上がサポートユニットになります。現時点の最高LVは皆1なので、これから大事に育てて行ってあげてくださいね
GM:それからもう一つ!絆LVについて大事な説明が抜けていました
GM:絆LVは、PC間にも設定されています。
ザールフフィール:!?
クロード・カレル:そーなの!?(ビュティ)
ユーリ・トレシェフ:まあ……そうだよな
GM:ただし、誰と誰の絆LVがいくつで……となると煩雑すぎるので
ユーリ・トレシェフ:SYSTEMのためにシナリオロイスやPCにロイスとっておきな~って言ってたし
GM:【ガーベラ小隊】の絆LVとして、一括で管理する形になっています。
四海群生:なるほど……
ユーリ・トレシェフ:ははあ
四海群生:よし……隊の絆を深めるために 休日は皆でBBQに行くぞ!
ザールフフィール:なるほどね
クロード・カレル:小隊の誰かが死んだら、そのLVで一括で反映されるわけか
四海群生:球技大会もやるぞ!
ユーリ・トレシェフ:嫌な上司!
クロード・カレル:それ給料出るんスか?
ザールフフィール:(無断欠席)
GM:こちらも特定の条件でLVが上がる形になりますので、記憶の片隅に置いておくと良いでしょう。
ユーリ・トレシェフ:今は何レベルなんですか?
四海群生:特定の条件、怖い
GM:今はLV1です!
ユーリ・トレシェフ:なるほどね
四海群生:上がるとどうなるんだろうな~
GM:お楽しみに……
GM:それではロールをやっていきましょう
ノドス南西部 農場
GM:ノドス島南西の平原には、広大な穀倉地が広がっている。
GM:内陸の湖での養殖や、そこから水を引いての田畑の運営、小高い丘の上では放牧もされている。
GM:もちろん、これら管理は生徒の役目だ。
GM:ノドスの学区運営からは、可能な限り属人性が排除されている。
GM:明日には誰が居なくなるともわからない中で、ライフラインを一部のプロフェッショナルに依存するのはリスクが大きい。
GM:そのため、学区における主な仕事は『当番制』となっていた。
GM:今日の飼育当番は……
サンチャゴ・イシグロ:「おい、ガブリエル。いい加減ビビんなって!」
サンチャゴ・イシグロ:「ザルフだって人間!噛んだりしないから!」
ガブリエル・イシグロ:「あ……わ……」口を開けたり閉じたりしている。
ガブリエル・イシグロ:そしてぺこっと会釈する。
ザールフフィール:……背後の喧騒を意にも介さず、管理用タブレットで放牧家畜の状態記録を進めていた。
ザールフフィール:作業内容としては簡単なもので、彼らの身体の決まった場所についているタグをタブレットで読み込み、
ザールフフィール:その状態を肉眼で確かめ、記録していくという作業だ。ザルフはこういった作業を地道に進めることに、決して不服を示さない。
ザールフフィール:ただ…… 「オマエ」
ザールフフィール:会釈してきたガブリエルに顔を向ける
ガブリエル・イシグロ:「はいっ!?」
ザールフフィール:「オマエの仕事は……オレに挨拶をすることか? いや、違ったはずだ」
ガブリエル・イシグロ:「……」目を泳がせている。
ザールフフィール:「分かっているなら、そんなことにいちいち全精力を絞り出すような真似をするんじゃない」
ガブリエル・イシグロ:「は……はあっ、はあっ」「ハイッ」
ガブリエル・イシグロ:「ガンバリマスッ」ポチポチと牛さんの様子を記録していく。
ザールフフィール:「……サンチャゴも! オレはこいつにビビられていようと構いやしないんだ。仕事さえしていればな」
サンチャゴ・イシグロ:「とは言ってもさあ、こんな仕事、黙々とやるなんてつまんなすぎるだろお?」
サンチャゴ・イシグロ:「会話しようぜ、会話。コミュニケーション」
ザールフフィール:「ふん……」 同意はしないが、否定もしない。実際退屈な仕事ではある……必要だから不服を漏らさないだけなのだ
サンチャゴ・イシグロ:「俺、ずっと聞きたかったんだよ。ザルフってなんでそんなに強いんだ?」
サンチャゴ・イシグロ:「なあ、お前も興味あんだろ」ガブリエルに。
ガブリエル・イシグロ:「えっ!?」
ガブリエル・イシグロ:「そ、そりゃあ、あるけど……」
ガブリエル・イシグロ:「ザルフさんが一番強いんじゃないか、っていう人もいるくらいだし……」
ザールフフィール:「…………」 皮膚病が見られ、薬剤の塗布を施されていた牛の容態をチェックしつつ
ザールフフィール:「教本通りのこと以上は言えないな。常に意識を鋭く、決して思考を止めず、絶えず鍛え続け、反復を繰り返す……」
ザールフフィール:「特別な訓練とか、そういうものがある訳では無い。ハッキリ言って俺の強さの半分は才能だ」
ガブリエル・イシグロ:「おお……」むしろ説得力がある。
サンチャゴ・イシグロ:「ずりぃのな~」足元の枯草を蹴り飛ばす。
ガブリエル・イシグロ:「じゃあ、兄さんも僕も」「コツコツ頑張らないと……もっと離されちゃいます、ね」
ガブリエル・イシグロ:ポチポチとタブレットを操作する様子をむしろ動物たちに見られている。
ザールフフィール:「当然だ。毎日たゆまず努力していた奴だって死ぬ」 黒い髪の少年のことを思い出している
ザールフフィール:「手を抜いたらいよいよ終わりだ。確実にな」
サンチャゴ・イシグロ:「でもそれ、ガブリエルに言われるのは癪だぜ! 俺は、お前よりは絶対に強いからな」
ガブリエル・イシグロ:「うん……」ザルフ君の言葉に。「なっ、兄さん!それはそうだけどさ!」
ザールフフィール:「……お前ら二人ならサンチャゴの方が強いのか?」
サンチャゴ・イシグロ:「そうなの。じゃなくちゃ、兄貴のプライドが泣くだろ」
サンチャゴ・イシグロ:事実というより、見栄で言っている。牛を見つつ、タブレットの画面を指ではじく。
サンチャゴ・イシグロ:「こいつはビビりだから、いつも決定打に欠けがちなんだよなあ」
ガブリエル・イシグロ:「わ、分かってるよ! 僕だって気にしてるんだから」
ザールフフィール:「……決定打の有無が、すぐさま優劣に結びつくこともない」
ザールフフィール:「苦手なことは最低限に押さえながら、得意を高めて他に託すのも手だ。オレも必要な時はそうする」
ザールフフィール:「同隊の中ですら、長射程戦闘においてはユーリには敵わん。オレはそれをムキになって補おうとは思わない。……そんなことをするまでもなく十分なポジションがあるからだ」
ガブリエル・イシグロ:「そうなんだ……ですか」
ガブリエル・イシグロ:(悪い人じゃないのは分かってるんだけど。うう、怖くないわけではないんだよね……)
サンチャゴ・イシグロ:「なんだよ、こいつに味方すんのかぁ~?」
サンチャゴ・イシグロ:「ザルフ、けっこう面倒見いいよな。実は年下の世話すんの好きだろ」
ザールフフィール:「言っていろサンチャゴ。コミュニケーションが何だと言い出したのはオマエだろうが」
サンチャゴ・イシグロ:「俺は暗い空気ニガテだからな」カラカラと笑っている。
ガブリエル・イシグロ:「僕は黙って作業できるからね」
ザールフフィール:「多数決なら沈黙が正解のようだな」
サンチャゴ・イシグロ:「ここまで来て盛り下がること言うなよな~!」
ガブリエル・イシグロ:「もく……もく……」牛に舐められる。「うひゃあ!」
ザールフフィール:「ナメられるな、家畜に」
ガブリエル・イシグロ:ベロベロベロ。「わあ、わ、わああ」「兄さん! べとべとで……くさい! すごくくさいよ!」」
ガブリエル・イシグロ:「兄さん!」
サンチャゴ・イシグロ:「うわ、ムリムリムリ!近付くな! あっちいけあっち!」
ガブリエル・イシグロ:「ヒィーン」
ザールフフィール:「……やかましい……」 嘆息しつつ、自分のタオルを持ってガブリエルの顔に押し付ける
ザールフフィール:ガシゴシゴシ 「……才能は半分。努力はもう半分だ」
ガブリエル・イシグロ:「んがんぐ……」拭きつつ。
ザールフフィール:「決定打不足を補うのも努力の形だろうが、それがオマエにとって適切な努力かも考えることだな」
ガブリエル・イシグロ:「てきせつな努力」
サンチャゴ・イシグロ:「おいおい、こいつにそこまで優しくしてやる必要ねえよ」呆れたような顔で見ている。
ザールフフィール:「誰が優しいだ」 サンチャゴを睨み 「やかましいから黙らせたんだ」
ガブリエル・イシグロ:コクコククコク。黙ってうなずいている。
ガブリエル・イシグロ:でも穏やかな場所にいる時は比較的優しいとも思っている。
サンチャゴ・イシグロ:「へいへい」プラプラと手を振る。
ザールフフィール:そのままガブリエルにタオルを押し付ける 「オマエが洗え」
ガブリエル・イシグロ:「アッはいっ」受け取る。
ガブリエル・イシグロ:「ウワアッ」「兄さん! やっぱりこれもすごく臭くなってる!」
サンチャゴ・イシグロ:「分かってるよ、言うなよ……お前も正直、まだ匂ってるからな!」
サンチャゴ・イシグロ:「ガブリエルの牛野郎!」
ガブリエル・イシグロ:「もー! うるさいな!」
ザールフフィール:その喧騒を背に、引き続き別のウシのチェックをしている。不服を示さず、黙々と。
ザールフフィール:(……半分は才能、半分は努力、か)
ザールフフィール:奇しくも身につまされる話題になり、勝手に表情が苦み走る。思い出すのは、ここまでの全ての戦いで自分が振るってきた武器。
ザールフフィール:聖槍『ネ』。黄金の雲を吐き出し、黒い雷を轟かす。ザルフ以外の所持を拒む槍。ノドス転移直前、自らの手に渡ってきた一振り。
ザールフフィール:その名すら、槍全体に漂う厳かな雰囲気と、柄にかろうじて"Né"と読める傷が走っていたことにしか由来せず、来歴は一切不明である。
ザールフフィール:さりとて、なにか別の名を与えるつもりにはなれなかった。それは槍に対する支配行為のようで、腰が引けた。
ザールフフィール:(俺の才能は、武器を使う才能か。俺の努力は、武器に使われる努力か)
ザールフフィール:(どちらにしても偉そうなことは言えねえんだがな)
ザールフフィール:そんな悩みらしきものは、しかし脳裏に押し込め、決して口にすることはない……自分が先頭に立つ戦線において、そんなものが良く働くわけがないからだ。
ザールフフィール:だから今日も、黙々と牛の様子を記録している。武器を持たないこの時間も、ザールフフィールは決して嫌いではなかった。
ノドス島西部 居住区
GM:学区の重役はノドスベース、主な戦力は各地の前線基地に寝泊まりしているが、
GM:一部の生徒や非番の生徒は、漂流前から残るこの居住区に居を構えている者も多い。
GM:老朽化も進み、決して便利であるとはいい難いが
GM:離れたところから「学校に通う」という形式に拘りと感傷を見出す生徒は、思いの外存在した。
GM:同時に、万一の被害を分散させる上でも、住居を分けることには意味がある。
GM:ノドスの現状から可能な限り遠ざけたいという意図も含めて、幼年学校はこの居住区に設置されていた。
エドヴァルド・カミンスキィ:「みなさん。今日は昆虫採集をしましょう」
エドヴァルド・カミンスキィ:ニコニコ顔で目を細めて、子供たちへ呼びかける。
ショウ・ブロウラー:「オラッガキども!散らばんじゃねえ!」
クロード・カレル:「いいや。今日はゲノム配列解析ソフトウェアの読み方と操作方法だ」
素直な子供:「なにそれ~」「カブトムシは~?」
快活そうな子供:「えぇ~!昆虫採集がいいよ!」
ショウ・ブロウラー:「クロード!研究所から出てきたときくらい体動かしやがれ!だからそんな生白いんだよ」
クロード・カレル:「昆虫なんて採ってなんになるってのさ。ソフトウェア開発はいいよ~。めちゃめちゃ面白いんだけどな」
クロード・カレル:「しかも今日は開発じゃなくて画面の見方だけでいいんだぜ」
内気そうな子供:「ぼ、ぼくはクロードさんのお話も聞いてみたい……あぅ」か細い声で言っていたが、他の子の声にかき消されている。
エドヴァルド・カミンスキィ:「昆虫採集も馬鹿にはできませんよ?昆虫はこの島の人口的な自然環境を維持するには重要なファクターです」
エドヴァルド・カミンスキィ:「元々はその虫たちもテラフォーミング目的で放されたものですからね。どの程度根付いているのか、定期的に調べる必要があります」
クロード・カレル:「なるほど。子供達を島の生態系に慣れ親しませることで、将来的に環境の異常が発生した際にすぐ察知できるように教育するわけ」
クロード・カレル:「やっぱりエドは考えることが違うな」
やんちゃな子供:「おい!いちばんデッカい虫捕まえた奴が優勝な!」
ショウ・ブロウラー:「お、やる気ヤツいるじゃね―か。誰が一番デカい虫捕まえるか賭けるか?」
クロード・カレル:「ソフトウェアの話聞きたい子は俺んとこ来たら教えるからね~」タブレット端末を振ってニコニコする。
隣野オジ:(クロードくん……今日も頑張ってるな) 物陰から覗き見ている
エドヴァルド・カミンスキィ:「それもありますが、一番は子供たちに楽しんでもらうことですよ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「だからクロードくんが来てくれて良かった。体を動かすのが得意じゃない子もいますからね」
クロード・カレル:「得意じゃなくてもいずれやんなきゃいけなくなるよ。俺だって研究だけしていたいのに」
クロード・カレル:レールマウント付きのロッドを地面に突き刺すと、淡い発光部が明滅し、手持ちの端末に電力を供給する。
クロード・カレル:「すっかり戦ってる方が長くなっちゃったんだから」
エドヴァルド・カミンスキィ:「だからこそです。やりたいことを選べるというのはとても幸運だ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「子供たちには、まずはそれを知ってほしいのです。将来どうなるとしてもね」
ショウ・ブロウラー:「……チッ、先のことばっかり見やがって」
クロード・カレル:「ショウお兄ちゃんも昆虫採集すんのー?」ケラケラと笑う。
ショウ・ブロウラー:「てめーモヤシ野郎!銃撃訓練の的にしてやろうか!」
クロード・カレル:「俺を撃つのはいいけど。銃弾無駄にすんなよな」まったく動じていない。いつものことだからだ。
クロード・カレル:――というよりも、こうして軽口を叩ける相手はガーベラ小隊やキラービー小隊くらいだ。
クロード・カレル:はっきりと言われたわけではないが、他のノドス生からは本気の敵意を向けられていてもおかしくない。
エドヴァルド・カミンスキィ:「眼の前のことに集中するのは悪いことではありませんよ。"明日のことで思い煩うな"と聖書にも書いてあります」
エドヴァルド・カミンスキィ:「けれど刹那的なのは感心しませんね。今を積み重ねることが、明日の糧になるのです」
やんちゃな子供:「ショウ!あっちにすげー樹液出てる木あったぞ!」
勝ち気そうな子供:「あっ、教えんなって言ったろ!稽古じゃ歯が立たないけど、昆虫採集ならショウ兄ぃに勝てるかもしれないのに……!」
ショウ・ブロウラー:「おい!あんま離れんじゃねーよ!」
クロード・カレル:「ショウは慕われてるよな」
クロード・カレル:エドヴァルトに向けて言う。
エドヴァルド・カミンスキィ:「ああ見えて面倒見の良い方ですし、素直な気持ちで子供に接してくれますからね」
エドヴァルド・カミンスキィ:「彼らとしても打ち解けやすいのでしょう」
クロード・カレル:「ああいう元気なやつが遊んでてくれるのが一番いい」
クロード・カレル:「エドの言うとおりだよ。将来を悲観したって、得することなんてなんにもないよな」
エドヴァルド・カミンスキィ:「君が言うと迫力が違いますね。多くの生徒が、君をノドスで一番前向きな生徒と思っているでしょう」
ショウ・ブロウラー:「……オラ!あんまり奥に行くな!死にて―のかコラ!」
親切な子供:「あっ!クロードくん全然採れてないじゃん!ボクの分けてあげるね!」
親切な子供:巨大なカナブンをそっと握らせてくる
クロード・カレル:「うわ!カナブン!虫嫌いなんだよ~!」
クロード・カレル:「ったく……」手のひらをモゾモゾと動くカナブンを見る。
クロード・カレル:「俺達が必死に生きてんのに、呑気に生息してんなよな。カナブンのくせに」
ショウ・ブロウラー:「ったく好き勝手動きやがって……」「ケッ!俺等も一緒だろーが」
ショウ・ブロウラー:「そいつらだって呑気に見えて必死こいて生きてんだろ」
ショウ・ブロウラー:「いつどうなるかなんてわかんね―んだからよ……」
エドヴァルド・カミンスキィ:「カナブンの寿命はおおよそ八ヶ月と言われています」
エドヴァルド・カミンスキィ:「彼らは、季節の安定しないノヴァリスで定着できるように遺伝子改造を施された種ですが…」
エドヴァルド・カミンスキィ:「寿命自体は普通の種と変わらないはずです」
エドヴァルド・カミンスキィ:「彼らはきっと、このノドスの外の環境では生きていくことはできないでしょう」
エドヴァルド・カミンスキィ:「それでも、この小さな島で繁殖し、命をつないできた」
エドヴァルド・カミンスキィ:つぅ……と、細めた瞳から涙が伝う。
クロード・カレル:「エド……!?大丈夫か!?」
エドヴァルド・カミンスキィ:「ああ、すみません」頬を拭って
クロード・カレル:「びっくりした。急に泣くから……」
クロード・カレル:「つまり、その、カナブンが頑張って生命の営みをしていることを感じ取って」
クロード・カレル:「感極まって泣いちゃったんだよな!?エドは優しいにも程があるんだよな」
ショウ・ブロウラー:「ああ、こいつはそういうやつだ。ウケるだろ?ひゃはは」
クロード・カレル:「ウケるけど……」素直に同意する。
エドヴァルド・カミンスキィ:「作られた彼らにも、主は命の恵みを授けてくださる」
エドヴァルド・カミンスキィ:「なら私達がどうして、その慈悲から見放されたと断じることができるでしょうか」
クロード・カレル:「はは」
クロード・カレル:「俺を一番とか言っといて、お前も相当な楽観主義者だよ。エド」
クロード・カレル:「大したもんだ。そうだな。神の存在なんて証明できるもんじゃないけど、その前提が同じなら信じられる奴の方が得だ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「"私を試してはならない"と主はおっしゃいました」
エドヴァルド・カミンスキィ:「しかしそれは、盲目的にその存在を信じることを強要するものではありません」
クロード・カレル:「また言ってんな~」ニヤニヤしながら眺めている。
クロード・カレル:とはいえ、クロード・カレルは無神論者というわけではない。先端科学者の中にあって神を肯定する者は存外に多い。
クロード・カレル:エドヴァルドが口にする事柄も、『そういう考えも"あり"だろう』と、漠然とした受け入れ方をしている。
エドヴァルド・カミンスキィ:「大切なのは感謝し、愛することです。今この場所に自分が立っているという幸運と、これまでの出会いに、意味があったのだと」
ショウ・ブロウラー:「幸運ねえ。確かに幸運だな」
ショウ・ブロウラー:「分の悪い博打でまだ掛け金がゼロになってねえだけの幸運だ」うんざりしたように言う
クロード・カレル:「エドが言ってるのは、そういう比較の話じゃないさ」
クロード・カレル:「死んだ皆より自分が幸せとか、過去や今後と比べて今が幸せとか、そういうのじゃなくて」
クロード・カレル:「宇宙が始まってからの成り立ちの結果として、今、自分の自我があるっていう、不思議なことを肯定する気持ちが信仰なんでしょ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「クロードくんはいつも、私の言いたいことをわかりやすく整理してくれますね」にこりと微笑む。
クロード・カレル:「ショウもそういうこと考えたりしない?しないか。あはは!」
ショウ・ブロウラー:「そういう小難しいことはおめーらだけでやってろよ、俺はわかんねー」
エドヴァルド・カミンスキィ:「わからないものはわからないままで良い、というのが、かつての信仰の形でした」
エドヴァルド・カミンスキィ:「しかし、それでも見えないものを見ようと努力したからこそ、今日の人間の社会があります」
クロード・カレル:わざとらしい物言いにゲラゲラと笑っている。
エドヴァルド・カミンスキィ:「知っていますか?科学は元々神学から生まれたと言われています」
エドヴァルド・カミンスキィ:「この世界の成り立ちを明らかにすることで、それを創り上げた主のお心に近づけるとかつての科学者達は信じた」
エドヴァルド・カミンスキィ:「科学者こそが、最も神の存在を証明しようと苦心してきたと言えるでしょう」
ショウ・ブロウラー:「どうでもいいけどよ、ガキどもがウトウトしてるぞ」
エドヴァルド・カミンスキィ:「ああっ!これはいけない」
クロード・カレル:「ほんとじゃん。エドが虫取りのほうショウに任せきりだったからでしょ」
クロード・カレル:「ちゃんと働きなよー?俺はここで超面白い実用プログラミングの授業やってるから」
エドヴァルド・カミンスキィ:「仕方ありませんね。私も少々体を動かしてきましょう」笑みを貼り付けたまま、眉尻だけを下げて子供たちの方へと歩いていく。
クロード・カレル:エドヴァルドとショウを送り出して、座り込んでいる丘の上から、遠くの水平線を見る。
クロード・カレル:(神学から出た科学は、世界の成り立ちを解析した)
クロード・カレル:(そして、因果の繋がらない『奇跡』のような現象の可能性がごく低いことも明らかにした)
クロード・カレル:(それでも奇跡はある――必然的な現象がどうして起こったのか。奇跡はなくとも、奇跡的はある)
クロード・カレル:(俺達がこうなった理由はかならずある。科学が辿ることのできる因果が、どこかに)
クロード・カレル:未来への希望を絶やしてはならなかった。どれほど奇跡的な確率だとしてもだ。
エノクベース 格納庫
GM:食料や電気はある程度自給自足が確立したノドスだが、軍事物資は常に逼迫している。
GM:生徒たちの武装や、その材料となる鉱物資源が枯渇していないのは、スクラップを可能な限り再利用していることと
GM:単純に、それを必要とする人口が減っているからだ。
GM:エノクベースの開発室には、担い手を失った装備が今も残されている。
四海群生:「例の件──」
ロン・ウェイ:「さて……確かまだ使えるものが」「うん?」
四海群生:機体を用いて戦う上で、メンテナンスは欠かせない。一日に最低でも二度、多ければ更に何度も、四海はこの場所を訪れていた。
四海群生:己の慢心、僅かな機体の不調で、誰かの命が失われるかもしれない。そう思えば、少しの手間とも感じることは無かった。
ロン・ウェイ:「例の件。女子生徒か、あるいは”サンダルフォン”……だったか?」
ロン・ウェイ:こちらも手慣れた様子で格納庫を見回っていた。四海ほどではないが、しばしば訪れる方である。
四海群生:「うむ。それに何より……星徒による大規模侵攻の可能性」
四海群生:「ウェイ、君の意見を聞かせてほしい」
ロン・ウェイ:「私の意見。意見か」顎に手を当てる。
ロン・ウェイ:「ずばりそれは、勝てるかどうかということか」
四海群生:「それもあるな」頷き「だが、そうだな。僕が今聞きたいのは……」
四海群生:「君個人がこの事態をどう思うか、どう感じるか……個人的な感情について、だろうか」
ロン・ウェイ:「感情か……」
ロン・ウェイ:「恐ろしくはあるな」ぽつりとこぼす。「今までになかった戦いになる」
四海群生:「……恐ろしい」意外そうに「君でもか」
ロン・ウェイ:「彼我の戦力差を楽観はしていないつもりだ。大昔は軍隊じみたセルにいたからな」
ロン・ウェイ:「だが、そうだな……勝つ気でいるよ」「恐ろしいが、勝つし、生き残れると思うことにしている」
四海群生:「そうか……」少し視線を逸らし、格納庫の隅、ひしゃげて溶けたボディアーマーの残骸に目をやる。それは激闘の──そして、誰かの死の痕跡だ。
ロン・ウェイ:「実のところ、最初はもっと早く全滅する可能性も考えていたよ」「だが、まだやれている……苦しみが伸びただけだと思うか? 四海」
ロン・ウェイ:「”これ”は気も滅入るだろう。墓荒らしじみている」スクラップを持って確かめつつ自嘲的に笑う。
四海群生:「……そうは思わない。この果てに希望が無いとも思っていない。そのつもりだが……」
四海群生:「……きっと、また大勢が死ぬことになる。それは避けられないのだろうな」
ロン・ウェイ:「……そうだな。果ては遠く、険しい」
ロン・ウェイ:「あの女子が、ひょいと開けゴマでもしてどこかに出て行ければいいんだが」冗談めかして笑っている。
四海群生:ウェイのその表情を、僅かに目を細めて見る。
ロン・ウェイ:「それに四海」「お前の求めている規律は一定の成果を上げているよ」
ロン・ウェイ:「ザルフの”備品”の話じゃないが……秩序というものは人間性を我々に与えてくれる」
四海群生:「よせ、気休めは」苦笑してかぶりを振る「煙たがられていることくらい、流石に僕でも分かるぞ」
四海群生:「隊員すら統率できない始末だ。特にイルヤーサなど……」
ロン・ウェイ:「あれはあれで、また違った秩序の頂点のような存在だからな……いや、枠組みというか、生態系……?」
四海群生:「中々君の隊のようにはいかんな」脱力したように息を吐いて
ロン・ウェイ:「リーダーの素質がありすぎたな」笑っている。「優秀な人物の方が問題児を任されるものさ」
ロン・ウェイ:「俺では形式的なチームにすら彼らをまとめられるか分からんぞ」
四海群生:「謙遜だな、それは」瞑目して「……ウェイ、君は強い男だ」
四海群生:「正直なところを言わせてもらうが……先程、君が恐ろしいと言った時……」
四海群生:「安心したんだ、僕は」
ロン・ウェイ:「安心、か」
ロン・ウェイ:「きみは心配性だからな」「だが、そうだな……私は、強いというより……そう」
ロン・ウェイ:「鈍感。摩耗。もしそうなっていても、もう自分では分からんだろう。きみにもっと不安ごとを聞かせてもらわなければな」
ロン・ウェイ:「恐ろしくない、という方がおかしいだろう。明らかに」
四海群生:「……あるいはそちらのほうが、ずっと楽かもしれないがな」
四海群生:「……ウェイ。僕も……恐ろしいんだ」
四海群生:「怖いんだよ」
四海群生:「星徒や死ぬことでなく──自分の責任を果たせないことが」
四海群生:言って、格納庫の上方を見遣る。
ロン・ウェイ:「責任。責任か」
ロン・ウェイ:「それはまさに、大層恐ろしいことだ」釣られて上を見る。「ここまで来て、無駄死にはできないものな」
四海群生:特殊兵装、“カラビンカ”。四海の乗機たるその機体は、外部から持ち込まれたものではない。
四海群生:それはノドスが“漂流”を始めて以降に造られたものだ。設計思想から完成に至るまで、その全てが星徒との戦いのためだけにある機体。
四海群生:物資、人材、時間──ありとあらゆるリソースが不足するノドスにおいて、その全てを惜しみなくつぎ込まれたその機体には、筆舌に尽くしがたい意味が、希望が、責任が込められていた。“カラビンカ”一機を解体するだけで、一体何人分の装備を製造し、命を救えるだろうか?
四海群生:亡き戦友の意志を役立ててほしいと、戦闘ログを提供する戦士がいた。利き腕を失い、自らの愛刀を差し出す剣士がいた。親友の仇を取ってくれと、寝食も忘れてガレージに籠る技術者がいた。
四海群生:そうした全ての約束を、期待を、四海群生は果たさねばならない。
四海群生:「……負う物は増えていき、護るものは重くなる一方だ」
四海群生:「大規模侵攻が事実だったとして……」
四海群生:「それが終わった時、僕達は一体、どれほどのものを背負っていると思う?」
ロン・ウェイ:「……減ることは、なさそうだ」
ロン・ウェイ:「だが、そうだな。果たしがいがあると――そう思うことにしよう」
ロン・ウェイ:(あるいは。託しがいがある、と)
ロン・ウェイ:「――それで、今日のメンテナンスはどこを?」
四海群生:「……」ばつが悪そうに苦笑する。「僕がメンテナンスしてもらったようなものだな」
四海群生:「すまない。正直なところ、こういう話が出来るのは君くらいのものでな」
ロン・ウェイ:「仕方あるまい。真剣に向き合い続けるには、ひどく厳しい現実だ」
四海群生:「隊員に弱みを見せるわけにもいかないし、ソ……会長もな」
ロン・ウェイ:「なるほど、な。君の責任感は得難い美徳だ」
四海群生:「む……」難しい顔をして「いや、評価して貰えるのは喜ばしいが……これに関しては、そんなに立派なことではないんだ」
ロン・ウェイ:「そうなのか」
四海群生:「これ以上会長に余計な荷物を負わせたくないというのも勿論あるが、それ以上に……」
四海群生:腕を組む「……色々あるんだ。幼馴染というのは」
ロン・ウェイ:「そうなのか……」「そういうことで納得しよう」
四海群生:「うむ……ありがたい」真面目な顔で頷く
四海群生:「では、手早く済ませるとしよう。イルヤーサも工廠に用事があると言っていたからな……」
四海群生:「任務外で会うと嫌な顔をされる」
ロン・ウェイ:嫌な顔のザルフを思い浮かべている。
ロン・ウェイ:「ああ。かなりしてそうだ」
フォート・イラド
GM:ノドスの四方を守る要塞の1つ、フォート・イラド。
GM:その東端の切り立った崖の上に、ノドスの灯台は建てられている。
GM:整備が行き届いているとはいい難く、点検の当番以外が訪れることも滅多にない。
GM:いつか還るという希望の象徴であったそこは、長い漂流の中で殆ど顧みられることは無くなっていた。
GM:しかしこの日、ミストを伴って点検に訪れたユーリは、意外な先客が訪れているのを眼にしていた。
ユーリ・トレシェフ:「……。今日の掃除当番は俺だったはずだが……」
ユーリ・トレシェフ:モップとバケツを抱えたまま、人影を目にして足を止める。
都築ソウマ:「掃除当番以外が掃除をしてはいけないという決まりはないだろう」フン、と鼻をならす。
都築ソウマ:バケツに雑巾を絞っている。
澪木ミスト:「ば、バケツの王子様……?」照れた様子でユーリの後ろに隠れる
ユーリ・トレシェフ:「まあ。手伝ってくれるというなら、断る理由もないが……」
ユーリ・トレシェフ:「王子様ではないな。会長だ。名前は……」
ユーリ・トレシェフ:目線で名乗るように促して。
都築ソウマ:「都築ソウマだ。きみが例の女生徒か」
澪木ミスト:「あ、はい。澪木ミストです。お世話になって……」小さく頭を下げて
澪木ミスト:「……え、都築?」
澪木ミスト:「都築って、あの都築ですか?」
都築ソウマ:顔をしかめる。「なんだ、知らないのか? ぼくはノヴァリス最高生徒会長だぞ」
都築ソウマ:「本当にノヴァリスから来た生徒なんだろうな……?」
澪木ミスト:「最高生徒会長!?……あ、そういえば一番最初の最高生徒会長は男だったって何かで読んだかも……」
ユーリ・トレシェフ:「実際に会ったこともなければ、これくらいの認識なんじゃないか」
澪木ミスト:「それじゃあ、本当にあの"プランナー"の息子さんなんだ!」
澪木ミスト:「てかあの人子供いたんだ……」
ユーリ・トレシェフ:「俺も、女子側の代表生徒の名前は記憶していない。いるのかも分からないが」
都築ソウマ:「ああそうか…。『理事会』はぼくをあっさりと切り捨てたか?」忌々しそうに一人ごつ。
都築ソウマ:「そうだな。4年も姿を現していないんだ。いない者として扱われているのも仕方ない」
都築ソウマ:「”プランナー”はぼくの義母だ。そして、ぼくこそノドスの長であり…、『理事会』から直々の使命を受けた最高生徒会長!」
都築ソウマ:胸を張る。「敬っていいからな!」
ユーリ・トレシェフ:ぱちぱちと申し訳程度に拍手している。
ユーリ・トレシェフ:前にこれをやらなくて四海に怒られたからだ。
澪木ミスト:「おお~…」素直に感心した様子でつられて手を叩く
都築ソウマ:「フフ…」満更でもなさそうにしている。
ユーリ・トレシェフ:「……しかし実際、向こうの様子はどういう感じなんだ?」ミストに。
ユーリ・トレシェフ:「少なくとも、俺達のような戦いが起きているわけではないようだが」
ユーリ・トレシェフ:彼女の平和的な感性から、それはほぼ断定できると思った。記憶喪失に際して人格が変わっているのでもなければだが。
澪木ミスト:「あー……」少し目線が宙を彷徨って
澪木ミスト:「そうだね……こっちみたいな状況ではない、かな。物騒ではあるけど」
澪木ミスト:「十字冠で死なない前提があるからみんなすぐ銃を撃ち始めるし、理事会もそれを利用して色々企んだりしてる……ってかんじ?」
都築ソウマ:「ぼくらが在籍していた頃と大して変わらんな」
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。良くも悪くも……」
ユーリ・トレシェフ:そういう会話をしながら、手はモップがけのために動かし始める。会長ばかりに雑巾をかけさせておくわけにもいかない。
澪木ミスト:「昔からそうなんだ?私は後から来たから……」
澪木ミスト:「だからその、あなた達ノドスのことも、話に聞いたくらいで全然知らなくて」
澪木ミスト:「………」表情が曇る。ユーリ達と別れた後、ノドスのこれまでの来歴については一通り知らされていた。
ユーリ・トレシェフ:「知らなくて当然だろう。……俺達自身、あの時に何が起きたのか正確に把握している訳じゃない」
ユーリ・トレシェフ:呟いて、ミストに箒を押し付けるように渡し。
澪木ミスト:「うん…」所在なさげに受け取る
ユーリ・トレシェフ:頭上、真新しく磨かれたランプを見上げて。「……この灯台は、標だ」
ユーリ・トレシェフ:「ノヴァリスか、理事会か……俺達を探しているかもしれない誰かの目に届かせるための」
都築ソウマ:手すりをごしごしと雑巾で拭い始める。「……それについてだが」
都築ソウマ:「きみがぼくらについて知らなかったのは、まあいい。しかしだ」
都築ソウマ:「ノヴァリスでは、ぼくらの扱いはどうなっている。探してくれているのか? すっかり死者扱いか?」
澪木ミスト:「……理事会は」
澪木ミスト:「随分前に、キミ達を探すのを打ち切ったって聞いてます。一度大規模な捜索隊を出して、それっきりだったって」
澪木ミスト:申し訳無さそうに俯いた後「あの、でもね」
都築ソウマ:舌打ちをする。それからミストを見る。
澪木ミスト:「生徒の中には、まだ諦めてない子達が沢山いて」
澪木ミスト:「今でも、キミ達を探してる……私のいたメサイアにも、結構大きな組織があるって聞いたことがあって……」
澪木ミスト:「……だから私、もし向こうに帰れたら」
澪木ミスト:顔を上げて、ユーリと会長を見る。
澪木ミスト:「彼女たちに伝えます。あなた達が探してる人はちゃんと生きてて、迎えに来るのを待ってるって」
澪木ミスト:「あっ!もし私だけ帰っちゃったらって意味で、一番は一緒に帰ることだと思うんですけどっ」わたわたと手を動かす。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。ありがとう」喜ばしい事だ。だが……
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフにとって居場所となる友は、ノヴァリスにいるのではない。……半分は共同墓地の土の下に。そして、もう半分はこの海のどこかに。
ユーリ・トレシェフ:だから……己を探している人間。そんなものは、きっともうどこにもいない。
都築ソウマ:「……全く」腕を組む。「…きみについてはおよそ聞いてるぞ」
都築ソウマ:「何故か現れたが、記憶がなければ帰り方も分からないって言うんだろう?」
澪木ミスト:「面目ない……」
都築ソウマ:「どうするんだ。帰れなかったら…」
都築ソウマ:「この状況下で、きみのような女生徒が一人でウロウロと学区内をうろつくだと…?」
澪木ミスト:「あうぅ……」困り顔でしょぼくれる。
都築ソウマ:じっとミストを見る。「おい、ユーリ」
ユーリ・トレシェフ:「……何だ?」いつもと変わりない、どこかぶっきらぼうな顔を上げる。
都築ソウマ:「もう誰かから言われてるかもしれんが、生徒会長命令だ」
都築ソウマ:「なるべく彼女に同行してやれよ。もう仲も良いみたいだし、ユーリならいきなり彼女に襲いかかったりはしないだろ」
ユーリ・トレシェフ:「……良いのか?仲」
ユーリ・トレシェフ:判断に困る、と言いたげにミストの方を見やる。
澪木ミスト:「えっ」裏切られたような顔でユーリを見て
都築ソウマ:「良くないのか!?」
ユーリ・トレシェフ:「いや。悪い訳ではないと思うが……」
ユーリ・トレシェフ:「今のように会長命令という形で言われたら、彼女だって拒み辛いだろうと思っただけだ」
ユーリ・トレシェフ:「だから訊ねた」
澪木ミスト:「た、確かに合っていきなり殴りかかったし、その後も話全然聞かなかったりしてたし」
澪木ミスト:「ユーリから見て、私と仲良くなる要素があるかと言うと」
澪木ミスト:「全然ない、むしろ迷惑……うわっそうじゃん……」
都築ソウマ:「えっ!? じゃあ何でふたりでここに来たんだ!?」
ユーリ・トレシェフ:「何で……と言っても」
ユーリ・トレシェフ:「……一人にしておく訳にもいかないだろ。君が今さっき言った事だ」
澪木ミスト:ユーリの腕にしがみついて「で、でも、仲直りしたもんね!?」
ユーリ・トレシェフ:「そうだな。許すと言ったから、いまミストが列挙した事柄は特に問題じゃない」
ユーリ・トレシェフ:「だから、初めから君の意思を確認していたつもりだったんだが……」腕にしがみつく姿を見て。
ユーリ・トレシェフ:「……これは、肯定と受け取っていい……んだろうな」
澪木ミスト:「そうだよね!よかった~!」
澪木ミスト:「私はもちろん、ユーリと仲良くしたいって思ってるよ!ノドスに来て初めて会った男の子だもん!」
都築ソウマ:「ごちゃごちゃ言ってぼくに恥をかかせるんじゃないっ!」ムキーッと怒っている。
都築ソウマ:「もう命令しちゃったもん! 仲が良くて、当人達にも仲良くする気持ちがあるならそれでいいだろ!」
澪木ミスト:「あっ、ご、ごめんなさい……」ぷりぷり怒り出した会長に萎縮する
ユーリ・トレシェフ:「そういう事なら、引き受けた。可能な範囲で彼女の面倒を見ることにしよう」
ユーリ・トレシェフ:「まあ、そうだな。俺も君とは良好な関係を築きたいと考えて……」
ユーリ・トレシェフ:「……考えている。だが」
ユーリ・トレシェフ:「この距離は不適切……だ」ぐいっとミストを腕一つ分ほど押して引き離す。
澪木ミスト:「わっ」押し出されて離れる。
澪木ミスト:「…?今日そんな暑くないよ?」
ユーリ・トレシェフ:「……」少し目眩がしそうになる。助けを求めるようにソウマを一瞥する。
都築ソウマ:「これがこの年代の男女の距離感なのか…? 彼女を放置すれば風紀が乱れる……」
都築ソウマ:「ええい、とにかく掃除をしないか! ぼくはこの灯台を清潔に保っておきたいんだ!」
ユーリ・トレシェフ:「……ああ、そうだな。掃除をするんだ」
ユーリ・トレシェフ:「先に言っておくが、このフロアだけじゃない。いつもより人手が多いとはいえ、少し時間を食ってしまった……」
ユーリ・トレシェフ:「刻限通りに完了できなければ、君もリーダーから小言を食らう事になる」
澪木ミスト:「よっし、まかせて!掃除は得意中の得意だから!」
澪木ミスト:「ガッ!と掃いてザッ!と拭く!これだね!」
澪木ミスト:長箒をくるくると振り回す
都築ソウマ:「ビシッと履いてバシッと拭くだ!もっと丁寧にやれ!」
ユーリ・トレシェフ:「……大丈夫だ、ちゃんと監督しておく。いいか、まずこの掃く前にこの辺りの器具を動かして……」
GM:───その時、灯台にいた面々はすぐにその異変に気付いた。
GM:窓の外に広がる海と空が、赤く染まっている。
澪木ミスト:「……これって……?」
ユーリ・トレシェフ:「ミスト、掃除は終わりだ」道具をその場に置き捨て、通信機を起動する。「戦闘になる」
澪木ミスト:「え……?」
GM:ブツンッ……島内に設置された無線が一斉に音声を発する。
祠堂アキト:『全生徒に通達。ノドス西部、フォート・イラド沖3kmの海上にて、星徒の反応を確認』
祠堂アキト:『当該区域、及び担当小隊は直ちに出撃準備に入れ』
祠堂アキト:『対象星徒を、只今より"イェロニュモス"と呼称』
祠堂アキト:『迎撃を開始する』
祠堂アキト:「……加えてもう一つ」
祠堂アキト:『灯台にいるのはわかっている。迎えを寄越すからさっさと帰ってこいッ!』乱暴に通信が切れる。
都築ソウマ:「うわっ」ビクッとする。
ユーリ・トレシェフ:「主に会長宛だな、今のは」
都築ソウマ:「な…なんで分かってるんだよ! ちゃんと目的地は言わなかったし、人目を盗んで逃げたぞ!」
都築ソウマ:「や…やめろ! そういう目でぼくを見るな! ちょっと一人になりたい時間があったっていいだろ…!」キイキイ怒る。
ユーリ・トレシェフ:「言うまでもないが、ちゃんと目的地を伝えるべきだ。それは……いや」
ユーリ・トレシェフ:ミストの手を引いて。「こんなお喋りをしている場合でもない。急ぐぞ」階段を駆け下り、灯台から飛び出していく。
澪木ミスト:「あっ…うん……!」赤い海から目を離せずにいたが、手を引かれてつんのめりながらあとに続く。
澪木ミスト:「会長さん!失礼します!」
都築ソウマ:「わ、分かってる!当たり前だ!」追いかけるように叫ぶ。「ええい、全く…」
都築ソウマ:「あいつらはいつだって、ぼくらの邪魔ばかりする」赤く染まった海を一瞥する。
都築ソウマ:「頼むから皆、生きて帰ってくれよ…!」
GM:シーン終了!ロイスがとれます
ユーリ・トレシェフ:え~ き、厳しい あともう3枠しかないんです……保留します
ザールフフィール:これって我々もコミですよね。保留で~す
GM:コミコミよ~
四海群生:この流れで取らないことあるのか……?う~~ん……でも……とりあえず保留かな…………
ザールフフィール:ロイス枠も絶対に苦しい戦いになる
クロード・カレル:いや、私は……一人は決まっている
クロード・カレル:エドヴァルド・カミンスキィ、お前だ……!!
四海群生:何ッッ
クロード・カレル:友人/エドヴァルド・カミンスキィ/愉快:◯/懸念/ロイス
エドヴァルド・カミンスキィ:クロードくん……!(感涙)
ザールフフィール:赤い海バックに笑ってる奴おるな
GM:では次にいきましょう
(雑談)
【MD3】Day 1477:星徒イェロニュモス迎撃戦
GM:ミドル戦闘が発生します。全員登場!
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(49 → 58)
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を-3増加(58 → 55)
四海群生:1D10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 1[1]-3 → -2
ユーリ・トレシェフ:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 2[2]-3 → -1
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1増加(39 → 40)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-3(→ 6)増加(45 → 51)
四海群生:四海群生の侵蝕率を1増加(63 → 64)
四海群生:珍しく登場侵蝕が好調
フォート・イラド ブリーフィングルーム
GM:招集を受け、ガーベラ小隊、及びキラービー小隊の面々は戦闘準備を整え、フォート・イラドに集結していた。
祠堂アキト:『揃ったな』端末越しに映像と音声が届く
祠堂アキト:『先行した偵察隊からの情報を伝える。敵は依然西方沖3kmの位置で停止中。数は3体』
祠堂アキト:『星徒イェロニュモスと、そいつが生成した従者が2体だ』
ザールフフィール:「前回に引き続き従者型か」
ザールフフィール:ブリーフィングルーム後方壁際、槍を背に立っている。身長も武装もでかいからである。
都築ソウマ:アキトの横で椅子に腰かけ、ムスッとした表情をしている。
ユーリ・トレシェフ:「……星徒としては1体。ザルフの報告にあった組織的な侵攻作戦には該当しないか」
クロード・カレル:「それに、従者型だって分かってるだけ希望はある」
クロード・カレル:「その時点である程度敵の能力範囲は絞り込めるからさ。何か観測できた攻撃行動はある?」
祠堂アキト:『イェロニュモスは全長20m程の正二重面結晶体。見た目の通り言語による刺激に応答する様子はなし』
祠堂アキト:『従者もこれをサイズダウンした形状で、共に直下の海面を結晶化させる侵蝕行動が見られる』
祠堂アキト:『しかしそれ以外は特に目立った攻撃はない。威嚇射撃にも反応して来ない』
クロード・カレル:「……。安定的な外殻を持っているのに、反撃行動を取るタイプでもないのか……」
四海群生:「“サンダルフォン”の件もある」スピーカーから声が響く──既に機体に搭乗している。
四海群生:全長5mにも及ぶ、巨大な兵装。分厚い装甲に覆われた武装の集合体、歩く要塞とでも形容すべき代物。
四海群生:全体のシルエットは巨人のそれだが、細長い頭部と逆関節形状の脚部とが鳥を彷彿とさせた。
四海群生:「これが連続襲撃の第一波、あるいは戦闘中に別の個体が出現する可能性も視野にいれるべきだな」
澪木ミスト:「ロボだ……」そのまま帰すのは却って危険ということで、ユーリに連れられ要塞の中まで入ってきていた。
ザールフフィール:「図体がデカくて反撃もないということはブチ壊しやすいということだろ」
ザールフフィール:「目についたゴミはさっさと掃除してやる」
クロード・カレル:「そうだな。楽観的に行こう。逆に、相手が何もしてこないのに様子見で時間を浪費するほうが間違ってる」
クロード・カレル:「何かをする前に倒しきればいい」
四海群生:「うむ……そうだな」先手を打った場合の悪い予測が17通りほど頭に浮かぶが、水掛け論で戦意を削ぐだけなので黙っている。
ユーリ・トレシェフ:「そうだな。俺からは異論はない」リーダーはあるのかもしれないが、と視線を上げつつ。
ユーリ・トレシェフ:(……意外と素直だ。言っても仕方がない可能性と判断したのか)
都築ソウマ:『…それでいいのか? 今できる対策はもうないか?』
ザールフフィール:「ああ? 不安ならそこの使えもしねえ奴をオトリにでも出すか?」 もちろんミストのことだ
ザールフフィール:「敵の手の内くらいは見れるだろう。ついでに死んでノヴァリスにでも帰れるかもな」
四海群生:「イルヤーサ!何故そういう言動しか出来ないんだ!!」スピーカーが音割れする
クロード・カレル:「対策というなら、俺達を強行偵察に出してる分、残りのみんなを不測の事態に備えさせることだよ」
澪木ミスト:「………」じろりとザルフを見て
澪木ミスト:「私は構わないよ。囮をやっても」
四海群生:「君はいつも……なん……何?」
ザールフフィール:四海の発する騒音に、慣れた様子で片耳を押さえ 「……チッ。慣れやがって」
クロード・カレル:「も~~、ザルフが変なこと言うから話がこじれるじゃん!」怒る。
クロード・カレル:「この子、出していいの!?死んだら責任取れる!?」
ユーリ・トレシェフ:「……反対だ。十字冠が正常に機能する保証もない」
ザールフフィール:「責任を取るのはオレじゃない。決定するのもオレじゃねえ……オレは生徒会長様に意見を出しただけだ」
ザールフフィール:「で、どうだ? そっちで座ってる会長の意見は」
澪木ミスト:「いや、多分生命維持機能は問題なく動いてるよ。自分のことなんだからちゃんと分かる」
澪木ミスト:「こいつの言う通り。私はこれがあるから死なない」
澪木ミスト:「……私だけが、死なないの」
ユーリ・トレシェフ:「……だとしても、戦闘能力のない人間が囮をやる意味がどれほどある。もし必要だと言うなら」
ユーリ・トレシェフ:「俺が行く。それが、この隊における役割だろう」
都築ソウマ:『馬鹿を言うな! 冠があろうとなかろうと、全員等しく人命だろうが!』
都築ソウマ:『そもそも囮などというやり方自体が論外だ! 命を投げ捨てるような真似は一切禁止だ、バカども!』
四海群生:頭部ユニットがウィンウィン頷いている。
ザールフフィール:「なら今できる対策はもうねえよ。とっとと作戦行動に移るぞ」
四海群生:「こいつ……無責任に不和をばらまいておいて……!」
ユーリ・トレシェフ:「……余分に時間を取ったな。急ぐぞ」
三城郷ミツル:「みんなおまたせ。工兵部隊、準備できたってさ」端末を操作しながら部屋に入ってくる
クロード・カレル:「よーし……じゃあ、行くか」
クロード・カレル:深呼吸をする。このフォート・イラドが最後の陸上の光景になるかもしれない。
クロード・カレル:そうした考えを思考から追い出すためのルーチンだ。生き延びるためには、考えないことが必要だ。
GM:星徒の迎撃は本島に上陸する前に叩くのが基本だが、海上での戦闘に適した生徒ばかりではない。足場を作る工兵部隊は最初期に展開する必要があった。
四海群生:「……ガーベラ小隊、キラービー小隊と協働し、これより作戦配備に移る」
ザールフフィール:槍を肩に担ぐ 「違いは後方にいる非戦闘員の数だけってワケだ」
ザールフフィール:「いつもの通りにブチ殺してやる」
都築ソウマ:『ミストくん。きみはこの場に残れよ』声をかける。
都築ソウマ:『きみはようやく現れた帰還への手がかりだ…悪いが、危険な場に向かわせるわけにはいかない』
澪木ミスト:「えっ」さも当然のようについていこうとしていた足を止める
都築ソウマ:『さも当然のようについていこうとするのはやめないか!』
ユーリ・トレシェフ:「同意見だ。それに、出てきてやれる事があるわけでもないだろう」
ユーリ・トレシェフ:「会長命令だ。素直に聞いておけ」
クロード・カレル:「進んで戦闘に出ようとするなんて気が知れないよ」
四海群生:「うむ……うむ」何となく頷いている。まだ微妙に距離と扱いを測りかねている。
澪木ミスト:「けど、皆が命をかけてるのに私だけ……」
澪木ミスト:「……いや、そうだね。私は命をかけてないんだ……」
ザールフフィール:仮にも自分が口にした提案に関わることだが、何も言わない。どうせ多数決で後方に置かれるだろうと見込んでいるし、本当に前に出てきたら遠慮なくオトリにするつもりである。
ユーリ・トレシェフ:「言っておくが。それでもしも、勝手に出て来るような事をしたら……」目つきを強めて言って、続く言葉を見失う。少し沈黙があってから。
ユーリ・トレシェフ:「……君のことを少し嫌いになる」微妙に締まりの無い言葉しか出てこなかった。
澪木ミスト:「うぅ…それは困る……」
三城郷ミツル:へぇ…という顔でユーリを見る。
澪木ミスト:「……わかった。ここで待つ」渋々頷いて
澪木ミスト:「でも1つだけ訂正!私だって全然役に立たないわけじゃないよ!」
澪木ミスト:ユーリの手を握って
ユーリ・トレシェフ:「何だよ……」物言いたげにミツルを見返していたが。「……む」手を取られた方へ向き直る。
澪木ミスト:僅かにレネゲイドを励起する。結晶に侵食された指先から、彼女の力が伝わるのがわかる。
澪木ミスト:「錬成特化のモルフェウスって言ったでしょ。遠くからだけど、きっとお守りにくらいにはなる」
---
GM:【サポートユニット:澪木ミスト】を開放しました
【澪木ミスト】
ピュアブリード:モルフェウス
HP:25
《ユニークスキル》…随行するPCが戦闘不能となるダメージを受けた時に宣言する。PCの戦闘不能を回復し、HP1で復活させる。PCの侵蝕率を+5する。この宣言は他のサポートユニットの《オートカバー》に優先する。
1ラウンドに1回、シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》……随行するPCが取得している武器作成エフェクトのLVを+〔絆LV〕する。この時LV上限を超えても良い。
《オートカバー》…このキャラクターはオートカバーを行えない。
四海群生:つ……………………
四海群生:強すぎる……………………
ユーリ・トレシェフ:つ、強い
ユーリ・トレシェフ:オートカバーないんだ 安心……していいのか?
GM:一番シナジーするキャラに持たせて下さい
クロード・カレル:つよつよだが?
ユーリ・トレシェフ:おい!
ザールフフィール:よく読んだら1ラウンドに1回シーンに絆Lv回はさすがにやってるな
ユーリ・トレシェフ:言わせようとしてくる
ユーリ・トレシェフ:持ちます 自分が
クロード・カレル:よう言うた!
GM:それでこそ男や
---
澪木ミスト:ユーリから手を離して
澪木ミスト:「行ってらっしゃい!」少しはにかんだ笑みを浮かべて、小隊の面々に声をかける。
四海群生:「そこ!!トレシェフ!!」音割れ
四海群生:「何を手を絡ませ合っているんだ!?破廉恥だぞ!!風紀紊乱!!」
ユーリ・トレシェフ:「……っ、待て。頭に響く……」
クロード・カレル:「なんか……仲良くなりすぎじゃない?」
三城郷ミツル:「ユーリも男の子ってことだよね。なんだか安心したよ」
ザールフフィール:四海の騒音に首をすくめつつ 「粘つきやがって……」
ザールフフィール:当然一顧もせずブリーフィングルームを後にする
ユーリ・トレシェフ:「単なる……レネゲイド的な支援行為だ、今のは」まだぬくもりの残る手で耳を抑えながら。「嘘だと思うなら、君達も頼んでみれば良い」
四海群生:「そうなのか!?それは失礼したな……すまなかった!!」
クロード・カレル:(言い訳だと思うけどツッコまないどこ)リーダーがまた混乱し始めるからだ。
澪木ミスト:「ええっ、そんな一度にたくさんは……できるかなぁ……」モジモジしている
都築ソウマ:『風紀の乱れを助長するな!いいから行け!』
ユーリ・トレシェフ:「……難しいなら無理はしないで良い」溜息を吐いて。「行ってくる」
ユーリ・トレシェフ:後ろ手に小さく手を振って、部屋を出る。
祠堂アキト:痛そうに頭を押さえて『情報は少ないが、予想される能力形質パターンは割り出しておいた。各自頭に叩き込んでおけ』
祠堂アキト:『健闘を祈る』
---
GM:ミドル戦闘に入る前に、戦闘準備を行います。
GM:ここで、誰がどのサポートユニットを随行させるかを決めていただきます。
GM:また、星徒との戦闘では、敵のマスクデータの一部が開示された状態から戦闘が始まります。
GM:これは、星徒が全てノドスの生徒と元を同じくすることから
GM:先遣隊が敵の能力を確認した時点で、ノドスの生徒データベースと照らし合わせ、予想される素体の能力をある程度絞り込む
GM:という基本戦術が確立しているためです。
四海群生:なるほどなあ
ザールフフィール:システム的にはありがたいけど設定的にはつらすぎる。
ユーリ・トレシェフ:面白そうという気持ちとつらいという気持ちが拮抗しています
GM:ただし、星徒の力の本質であるジャーム特有の超抜能力までは把握できないため
GM:あくまで戦術を組み立てる上での目安と考えて下さい。
GM:今回の敵のデータはこちら
【星徒イェロニュモス】
シンドローム:ブラム=ストーカー/ソラリス/エグザイル
侵蝕率:400%
HP:235
行動値:7
GM:では、それぞれ戦闘準備をしていきましょう~
GM:サポート構成が決まったらこちらで宣言して下さい
ユーリ・トレシェフ:ミストとガブリエルのサポートを受けます。
四海群生:ロンくんに来て貰います~
ザールフフィール:エドヴァルドとミツルのサポートを受けます!
クロード・カレル:ショウとサンチャゴのサポートを受けます。
GM:OK!パッシブ効果の計算を忘れないようにね!
GM:ユニークスキルの使用は各PCの判断で宣言して下さい
GM:現在全員の絆LVが1なのでオートカバーする場合はPCが選択するかダイスで決める形になります。
GM:HPと昇華数の管理はGMがまとめて行います。
GM:あと拠点効果も忘れずに!
四海群生:そうだった!
ザールフフィール:色々あるぜ
【漂流学区ノドス:ランク3】
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-3D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+3D10点する。
・PCの登場侵食を-3点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+3点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+3個する。
全校生徒:2036名(-0)
GM:全員にこれが適用されます。
ザールフフィール:これだけ手厚いカバーがあれば安心だぜ~
四海群生:負ける気せえへん母校やし
---
GM:出撃した君たちは、工兵部隊が洋上に構築した足場の上に立ち、沈黙する星徒に相対する。
星徒イェロニュモス:赤い海よりなお赫い、鮮血がそのまま凝固したような巨大な結晶体が、海面に浮かんでいる。
星徒イェロニュモス:星徒イェロニュモス。両脇に浮遊する小型の結晶と共に、その輝きが鈍く揺らめいた。
GM:ミドル戦闘を開始します。
---
GM:エンゲージはこちら
エンゲージ []内は行動値
星徒イェロニュモス[7] 従者A[15][ 従者B[15]
|
10m
|
ユーリ[11] 群生[10] ザルフ[13] クロード[7]
|
3km
|
ノドス
GM:対星徒戦の共通仕様について説明します。
GM:星徒エネミーは、各ラウンドのクリンナッププロセスで、ノドス本島を対象としたメインプロセスを行います。
GM:この時ダメージが発生した場合、その値がそのまま生徒の戦死者数となります。
四海群生:嘘だろ……
クロード・カレル:そんなことやめてよ
ユーリ・トレシェフ:HPってヒューマンポイントのことだったんだ
GM:1ラウンドで倒せば死者ゼロだよ
ザールフフィール:そうだぜ 勇気だぜ
GM:それでは始めていきます。
◇ラウンド1
GM:セットアップ。宣言をどうぞ
四海群生:コーリングシステムを使用 ヴィークルに搭乗します 行動値10>0に
ユーリ・トレシェフ:「И ель сквозь иней зеленеет,」《光の銃》を使用。ミストのパッシブ効果を含め、攻撃力28の武器を作成。
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(40 → 44)
星徒イェロニュモス:【Eロイス:楔の呪い】このラウンドでは復活以外のタイタス効果を使用できない。対象はPC全員
クロード・カレル:ありません。
従者A:なし
従者B:なし
ザールフフィール:EXパスファインダー使用。行動値を+7して計20に
ザールフフィール:さらに、セットアップ手前の戦闘開始時に、エドヴァルトのパッシブスキル対象に邪毒を指定します。この戦闘中邪毒は無効だ!
クロード・カレル:いや、まった。やっぱりありました。
GM:ぐぬぬ…
クロード・カレル:磁気カタパルト演算機能『スナップドラゴン』(捨て駒)。群生くんをエンゲージから射出します。
GM:なにっ
四海群生:射出されます!
四海群生:敵方向に5mかな
クロード・カレル:そうですね。戦闘移動してくれれば
四海群生:というわけで移動します
エンゲージ []内は行動値
星徒イェロニュモス[7] 従者A[15][ 従者B[15]
|
5m
|
群生[0]
|
5m
|
ユーリ[11] ザルフ[20] クロード[7]
|
3km
|
ノドス
クロード・カレル:「グンジョウ!」足場のレールへとロッドで給電し、リニアカタパルトを形成する。
クロード・カレル:「敵の目の前に射出する!衝撃に備えて!」
四海群生:「了解した」巨大な脚部がレールに接続され、前傾、排気音と共に射出体勢へと移行する。
クロード・カレル:部隊長自ら、最も大きなターゲットとなって、星徒の注意を惹きつける。その間隙に最強のアタッカーであるザールフフィールが敵を強襲する。
クロード・カレル:ガーベラ小隊の基本戦術だ。敵が能動的な動きを取らない星徒であろうと、それは変わらない。
クロード・カレル:「ロンには『カラビンカ』の投射地点を送る!……合流して!」
ロン・ウェイ:「了解。援護する」過剰にすら見える装備を抱えたまま走る。戦車をも超える決戦兵器に同行する随伴歩兵。それがロンの役割のひとつだ。
クロード・カレル:頷く。「5、4、3……!」青い神経集電光が、レールに沿って走る。
クロード・カレル:「1、射出!」
四海群生:ブースター点火、姿勢制御バーニア作動。熱風。衝撃。砲弾のごとく機体が射出される。
四海群生:柱のような水飛沫を噴き上げ、赤い海面へと着水。人とは比較にならない巨体であるが──迫りくる星徒に比べれば、それでもなお矮小に見えた。
四海群生:「“蘭摧定離”、ガーベラ小隊、配置に着いた」
四海群生:「一三〇二、これより交戦を開始する」
GM:イニシアチブ。最速は20のザルフくん
GM:手番をどうぞ!
ザールフフィール:ふむ……
ザールフフィール:マイナーで10m前進、敵エンゲージへ
エンゲージ []内は行動値
星徒イェロニュモス[7] 従者A[15][ 従者B[15]
ザルフ[20]
|
5m
|
群生[0]
|
5m
|
ユーリ[11] クロード[7]
|
3km
|
ノドス
ザールフフィール:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》+《異形の祭典》。対象は従者Aと星徒本体
GM:来な!
ザールフフィール:で、命中判定を行う前にミツルの効果を宣言します。その攻撃では攻撃力を+4、対象の装甲値を無視!
三城郷ミツル:OK!速攻で決めよう
ザールフフィール:あっ……すみません、エドヴァルトの効果もイニシアチブの内に宣言しておいたことにして良いですか? 残す意味もないだろう……
エドヴァルト・カミンスキィ:構いませんよォ~ッ
ザールフフィール:いつも通り元気で助かる。では判定ダイス+1、C値-1
ザールフフィール:そこに設備ボーナスも加わって……
ザールフフィール:9dx6+2+4+3
DoubleCross : (9DX6+9) → 10[2,3,3,3,4,6,6,7,10]+10[2,3,6,9]+10[1,9]+10[10]+3[3]+9 → 52
ザールフフィール:こうのはず!
GM:ヒェ―ッ
四海群生:やる気!
従者A:ガードします。
星徒イェロニュモス:こちらもガード!
ザールフフィール:6d10+24+4
DoubleCross : (6D10+24+4) → 47[7,9,10,10,2,9]+24+4 → 75
ザールフフィール:装甲無効!
星徒イェロニュモス:うぇ~デッカ……
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を7増加(55 → 62)
星徒イェロニュモス:《護り手の主》従者が受けるダメージを自分に適用する。
ザールフフィール:エッ……!?
四海群生:ゲェ~~ッ
ザールフフィール:従者を生かすんだむしろ
クロード・カレル:アヤヤ~?
星徒イェロニュモス:従者Aのダメージをこちらで受けます。合計150ダメージ
星徒イェロニュモス:ガード値10引いて
クロード・カレル:そんなに受けたら死んじゃうよ~?
四海群生:オイオイ瞬殺だよ
ザールフフィール:あっあとEXパスファインダーの効果による上昇を忘れていたので+3します
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を3増加(65 → 68)
GM:星徒イェロニュモスのHPを140減少(225 → 85)
星徒イェロニュモス:も、もう死にそう……
ザールフフィール:「エドヴァルド、ミツル……仕掛けるぞ。合わせろ」
三城郷ミツル:「任せて。目星はこっちでつける」
ザールフフィール:四海の射出に前後して、二人にそれだけ声をかけると、ザルフは斧槍を構え疾駆を開始する。
ザールフフィール:言葉数は少ない。彼の動きは存外に自在な動きを見せるし、味方との連携順も臨機応変だ。ユーリの射撃を待って動くか、待たずに動くか……
ザールフフィール:そうであっても、目指す結果はいつも変わらない。武器を構えて、敵の正面からコンタクトし、突破するのみ。
エドヴァルト・カミンスキィ:「主のご加護を」お決まりの言葉に続けて聖書を捲り、聖句を諳んじる。
エドヴァルト・カミンスキィ:その声は疾駆するザルフの耳朶に後ろから追いつき、心身を賦活する。
ザールフフィール:……設営された足場を、強化した脚により弾速駆け抜ける。走破の軌跡に黄金の雲が目を引くだろう。
ザールフフィール:だがそれを認識している程度では遅い。夜色の雷光は水平に戦場を駆け抜け、既に星徒の流星体の直前である。
三城郷ミツル:手に持った機械剣を振り下ろすと、刃が蛇腹状に分裂する。
三城郷ミツル:その節の一つ一つが小型のドローンとなって浮遊し、星徒へとレーザー光を照射する。
三城郷ミツル:攻撃ではなく、最も脆い部分を精査している。やがて光線が収束し、山のような巨体に一本の線が引かれる。
ザールフフィール:「ブチ殺しに来てやったぞ……イェロニュモスッ!!」
ザールフフィール:振り抜く斧槍頭の重厚な刃が、ミツルのレーザー照射線を振り断つ。……もちろんザルフが合わせたのではなく、ミツルが合わせた結果だ。
ザールフフィール:……想定していたのは、星徒の迎撃。それを交わして、従者らしき子機をさらに追撃する動きを想定していたが
ザールフフィール:(……動かないか?)
ザールフフィール:駆け抜けかけた足を止め、急反転。更にもう一撃をイェロニュモスに撃ち込む。
星徒イェロニュモス:ピシッ……
星徒イェロニュモス:ザルフの残した斬線が、水晶の表面に僅かな亀裂を刻む。
ザールフフィール:「脆い……!」
従者A:ピシッ……
従者B:ピシッ……
星徒イェロニュモス:それに共鳴するように、周囲の小水晶にも亀裂が走る。
ザールフフィール:確かな手応えを覚えつつ、当てつけのようにその亀裂を蹴って星徒の前から離脱する。
ザールフフィール:「……」 警戒を解かぬまま、その異変を察知
ザールフフィール:(……妙だな)
ザールフフィール:(だが勘ぐっても意味はないか) 「……攻撃は通る! 後続来い!」 声を上げる
四海群生:「総員、追撃と共に“ファイナルパース”のカバー準備」
四海群生:「……何かしてくるぞ」
星徒イェロニュモス:後続が飛び込もうとした、まさにその時
星徒イェロニュモス:ピキ……ピキピキピキピキピキピキピキピキッ
星徒イェロニュモス:小さな亀裂が。山のような結晶を粉々にする勢いで一面に広がる。それは周囲の従者にも伝播し
従者A:バキィッッ!!!!
従者A:裏返る
GM:行動値15 従者の手番
従者A:私から行きます
従者A:【Eロイス:星徒】により、星徒エネミーは侵食ボーナスの上限が存在しません。侵蝕率400%のボーナスはエフェクトLV+4、ダイスボーナス+9。従者も同様の効果を受けます。
従者A:マイナーなし
従者A:メジャー 《堕ちる絶望》LV7《エクスプロージョン》LV6《ツインバースト》LV6《蝕む赤》LV5《ブラッドボム》LV5
従者A:ドッジ不可 対象の<意志>と対決し、勝利すれば衝動判定が発生する。衝動判定の難易度は21 。
従者A:命中した場合、対象に邪毒5を与える。1点でもダメージを与えると対象は追加で5d10のHPを失う。
四海群生:最初の敵がやってくることか!?!?
従者A:これに《タブレット》LV6《多重生成》LV5 を組み合わせて対象をPC全員とします。
ザールフフィール:?????
四海群生:ウワアアアアアア
ユーリ・トレシェフ:オイオイオイ
ユーリ・トレシェフ:エンゲージ切ったのに!
従者A:《堕ちる絶望》と他のエフェクトはリアクションが異なりますので、この場合攻撃を受ける側がリアクションを選ぶ事ができます、(公式FAQより)
従者A:つまり今回はドッジ不可ですが、<意志>対決に勝利すればダメージやBSは発生しません。逆にガード等を行う場合は自動的に衝動判定が発生します。
クロード・カレル:ドッジ不可!?
ザールフフィール:あえなく憤死してるやつおるな
ユーリ・トレシェフ:く、クロードくん
四海群生:最初の敵にメタられることある!?
ユーリ・トレシェフ:君が優秀すぎるから……
従者A:私のデータに穴はありません
従者A:判定します。何故か達成値-3されてるが……
従者A:14dx-3
DoubleCross : (14DX10-3) → 9[2,2,2,2,2,2,3,5,6,7,7,9,9,9]-3 → 6
クロード・カレル:ショウくん頼む……!
従者A:えっ
クロード・カレル:え!
クロード・カレル:やったあああああ
ザールフフィール:オオッ
クロード・カレル:勝ったぞおおおおお
四海群生:勝てるんじゃないか?
従者A:ショウ・ブロウラー……!
クロード・カレル:ショウ・ブロウラーのせいでもなくないかこれは
従者A:まずはお前から殺してやる…!
ザールフフィール:こちらは設備判定であらゆる判定達成値を+3できるんだぜ~ッ!
ユーリ・トレシェフ:ひどい
ショウ・ブロウラー:!?
従者A:リアクションをどうぞ
ザールフフィール:2dx+3=>6
DoubleCross : (2DX10+3>=6) → 10[1,10]+6[6]+3 → 19 → 成功
クロード・カレル:〈意志〉で対決します……!!
ザールフフィール:シャオラッ!
ユーリ・トレシェフ:意志で対決します
クロード・カレル:3dx+1+3>=6
DoubleCross : (3DX10+4>=6) → 9[5,6,9]+4 → 13 → 成功
ユーリ・トレシェフ:1dx+4>=6 思い出の一品こみ
DoubleCross : (1DX10+4>=6) → 2[2]+4 → 6 → 成功
四海群生:意志で対決します
クロード・カレル:違った 本当は思い出の一品でさらに+1
ユーリ・トレシェフ:ギリセーフ
四海群生:8DX+1+3>=6
DoubleCross : (8DX10+4>=6) → 10[1,2,4,5,5,6,7,10]+4[4]+4 → 18 → 成功
クロード・カレル:ユーリくん危ねえ
クロード・カレル:みんな成功だ!バンザーイ
ザールフフィール:悪は滅びた……!
従者A:ふざけやがって……………
四海群生:やった~~~~
従者B:ですがそんな時のために私がいます
ザールフフィール:エッ!?
四海群生:なにっ
クロード・カレル:アイエエエエ!?
ユーリ・トレシェフ:これ連発するのマジ?
従者B:さっきと全く同じコンボを同じ対象に行います。流石に二度も腐らないだろ……
ユーリ・トレシェフ:腐ってくれ~~
従者B:14dx-3
DoubleCross : (14DX10-3) → 8[1,1,2,4,5,6,6,6,7,7,7,7,8,8]-3 → 5
ユーリ・トレシェフ:悪は滅びる!!!
従者B:そ、そんな………
四海群生:ワ~~ッハッハッハ
ザールフフィール:やったあああああ
四海群生:ありがとうショウくん
ショウ・ブロウラー:ギャハハ!
ユーリ・トレシェフ:ショウ・ブロウラー……君は我々の恩人だ
クロード・カレル:ショウくん……お前はノドスの柱になれ
ザールフフィール:2dx+3=>5 意志にてリアクション
DoubleCross : (2DX10+3>=5) → 8[1,8]+3 → 11 → 成功
ユーリ・トレシェフ:1dx+4>=5 意志
DoubleCross : (1DX10+4>=5) → 4[4]+4 → 8 → 成功
四海群生:8DX+1+3>=5 意志で対決します
DoubleCross : (8DX10+4>=5) → 10[2,3,4,5,5,8,10,10]+4[3,4]+4 → 18 → 成功
クロード・カレル:3dx+2+3>=5
DoubleCross : (3DX10+5>=5) → 4[2,4,4]+5 → 9 → 成功
四海群生:ウチら最強チーム
従者B:クッソ~~~ッ
従者B:だが本当はブラッドボムで消えるはずだった従者がそのまま残るぞ
ユーリ・トレシェフ:ブラッドボムまで??
ザールフフィール:本当は上がるはずだった侵蝕率が上がらない方が遥かにハッピーだぜ
GM:躱されただけだとカッコ悪いからユーリくんの手番までやっちゃいましょうか
ユーリ・トレシェフ:あっはーい
GM:そのまま行動値11!ユーリくんどうぞ!
ユーリ・トレシェフ:マイナーで……一応エンゲージ切っておこうか。後ろへ5m
ユーリ・トレシェフ:で……メジャーは
ユーリ・トレシェフ:「Вся комната янтарным блеском」《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》ここに
ユーリ・トレシェフ:ガブリエルのユニークスキルを使用宣言。
ユーリ・トレシェフ:《ユニークスキル》…随行するPCが命中判定を行う直前に宣言する。その攻撃で対象にダメージを与えた場合、ラウンド中、対象が受けるダメージを+〔絆LV×3〕点する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
ユーリ・トレシェフ:で、基地ボーナスもいれつつ命中判定。
ユーリ・トレシェフ:11dx+5+3@7 えい
DoubleCross : (11DX7+8) → 10[1,1,2,4,4,5,6,7,7,8,8]+10[1,2,4,9]+10[8]+3[3]+8 → 41
ガブリエル・イシグロ:ガブッ
ユーリ・トレシェフ:あ、対象言ってなかった もちろん星徒イェロニュモスと従者ABです
GM:ヒィ~ッ
星徒イェロニュモス:ガードします
ユーリ・トレシェフ:従者もガードかしら
従者A:ガード
従者B:《盾なる人形》従者Aをカバーしてガード
ユーリ・トレシェフ:ちょこざいな~
ユーリ・トレシェフ:ダメージ出します。
ユーリ・トレシェフ:5d10+28+1d10
DoubleCross : (5D10+28+1D10) → 31[7,6,2,8,8]+28+8[8] → 67
従者B:従者Bは爆散
ユーリ・トレシェフ:ダメージが入った場合、コンビネーター効果。さらにガブリエルのパッシブが起動。
ユーリ・トレシェフ:このラウンドの後続ダメージを+2D+3と、邪毒LV1
星徒イェロニュモス:やめてけろ~
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を7増加(44 → 51)
GM:星徒イェロニュモスのHPを57減少(85 → 28)
星徒イェロニュモス:ハァハァハァハァ……
星徒イェロニュモス:イェロニュモスを囲む二体の水晶体が、内側から漏れ出る光と共に裏返る。
クロード・カレル:「行動パターンが変化した……!」
クロード・カレル:威嚇射撃の時点では反応せず、自分達が接近してから反撃に出たことに、疑いようのない悪意を感じる。
ユーリ・トレシェフ:「今の刺激に反応したか。来るぞ──」
星徒イェロニュモス:攻撃的な星型の結晶となって、その内部に蓄積した何かが放出されていく。
ザールフフィール:(やはり来るか……!)
クロード・カレル:「こいつの狙いは……俺達の方だ……!」
ロン・ウェイ:「防御を――」「いや、なんだこれは……!?」
星徒イェロニュモス:それは空中で反応し、爆発的に体積を増していく。数瞬先には戦場全てを覆う、その直前に
ショウ・ブロウラー:「畜生ッ!やらせねえ!やらせねえぞ……!」
ショウ・ブロウラー:拳銃の弾を敵に向けて放つ。
ショウ・ブロウラー:極小の魔眼を弾頭とした銃弾が、重力によって敵の動きをわずかに鈍らせる
従者B:一瞬で拡散するはずの赤い霧が、僅かに水晶体の周囲に滞留する。
ショウ・ブロウラー:「クソッ!クソッ!止まれ!」全弾打ち尽くす勢いで撃ち続ける
ガブリエル・イシグロ:「す、すごい…!」重力。影響を持たぬものなどおよそ存在しない力に瞠目する。
四海群生:(ブロウラーの反応が早い……助けられたな)
四海群生:「っ……」装甲を透過する波長に、コックピット内で僅かに表情を顰めるが「良かった……良くあるパターンか」
四海群生:「全員、気をしっかり保て」
四海群生:「この程度の精神攻撃が効く者は、今のノドスにはいない筈だ」
クロード・カレル:「――ッ、ユーリ!」
クロード・カレル:ショウ・ブロウラーの速射はユーリ・トレシェフと比べれば威力の面では劣るかもしれないが
クロード・カレル:誰よりも反応が早く、それ故に攻撃を食い止めることができた。
クロード・カレル:「撃ち落としてくれ!」
ユーリ・トレシェフ:「ああ」そう端的に応答する、ユーリ・トレシェフの右肩には腕がない。
ユーリ・トレシェフ:賢者の石と融合させたまま、それを切り離した──身の丈の半分ほどもある、漆黒色の晶石体。左手で掴んだそれを、先端を下ろすようにして軽々と構えている。
ユーリ・トレシェフ:「見失ってないな。ガブリエル──」
ユーリ・トレシェフ:「やるぞ。いつも通りにだ」自分が撃ち抜いた場所を撃て、という意味である。
ユーリ・トレシェフ:答えを聞く前に動き出している。YESだろうとNOだろうと、自分がすべきことに変化はない。
ユーリ・トレシェフ:その射撃動作は抜刀に似ている。身に宿す石の呼吸を一点に収束させ、得物を振るうと共に力を解放する。
ユーリ・トレシェフ:晶体の表面から放たれた闇色の螺旋が赤い空を引き裂いて飛翔し、イェロニュモスの発射口を捉える。
ユーリ・トレシェフ:貫かれたその一点から、メドゥサの呪いにでもかけられたように灰色が拡散し、輝きを失いながら体組織が朽ちていく。
ガブリエル・イシグロ:「う」虚空から電光が閃き、追いすがるようにユーリの射撃にまとわせる。
ガブリエル・イシグロ:イェロニュモスの表面にスパークがほとばしる。拡散する攻撃は灰色への変化に一歩遅れ、ひび割れをなぞるように広がり、従者へも帯電していく。
ガブリエル・イシグロ:「うん」ガブリエルの攻撃は少し奇妙だ。攻撃には予備動作もなく、予兆もなく、頷いた姿そのままに攻撃を終わらせている。
星徒イェロニュモス:灰化した表面が海に崩れ落ち、内側から新たな結晶が生成されて欠損を補修する。
星徒イェロニュモス:ガブリエルに打ち込まれた電撃は、残留しているが、僅かに輝きを乱すに留まっている。しかし
従者B:浮遊する小水晶のうち片方は修復が間に合わない。赤い輝きが抜け落ち、海中に落下する。
ガブリエル・イシグロ:雑踏の中に紛れたまま攻撃する技術。「え、援護。する……ね。した」ノドスの環境では陳腐化した戦闘技術だった。「……う、この二人でもまだなの!?」
四海群生:「いや、ダメージは確実に蓄積している。あと一押しだ」
クロード・カレル:「……やったな。狙撃組」ショウが食い止め、ユーリが仕留める。異なるタイプの小隊狙撃手を組み合わせて運用している意味はそこにある。
クロード・カレル:「俺の電磁防御じゃ全く役に立たない類の攻撃だった。最善手が打てた……」
三城郷ミツル:「一体なんだったんだ、あれ……」
ショウ・ブロウラー:「ハァ……ハァ……ゴチャゴチャ言ってねえで攻撃だ、とっとと終わらせろや」
ザールフフィール:(……あれが解き放たれていた場合の被害を考えると、攻撃を止められたのは額面以上に大きな成果だ)
ザールフフィール:「そうだ。気を抜くな……まだ動いてくるぞ!」
四海群生:(連携に乱れはない、ここまではほぼ理想的な展開……だが、この規模の星徒がこれで終わるはずがない)
四海群生:(何をしてくる……?)
GM:イニシアチブ 行動値7 イェロニュモスの手番です。
星徒イェロニュモス:フン…待たせやがって
クロード・カレル:こんなキャラだったのか
エンゲージ []内は行動値
星徒イェロニュモス[7] 従者A[15]
ザルフ[20]
|
5m
|
群生[0]
|
5m
|
ユーリ[11] クロード[7]
|
3km
|
ノドス
星徒イェロニュモス:マイナーはなし
星徒イェロニュモス:従者の敵は俺が取る!メジャー 《堕ちる絶望》LV7《エクスプロージョン》LV6《ツインバースト》LV6《蝕む赤》LV5《ブラッドボム》LV5
クロード・カレル:やめておーっ!
四海群生:お前もかい!
星徒イェロニュモス:《タブレット》LV6《多重生成》LV5 を組み合わせて対象はPC全員。三度目の正直!いくぞ!
ユーリ・トレシェフ:こいつ~~
星徒イェロニュモス:でも従者が残ってるからダイスは減るんだよね…
星徒イェロニュモス:9dx-3
DoubleCross : (9DX10-3) → 10[5,5,7,7,8,9,10,10,10]+7[2,6,7]-3 → 14
ザールフフィール:ギャーッ
ユーリ・トレシェフ:うーんきびしい
従者A:《栄光の血》LV5
ザールフフィール:エッ!?
四海群生:何ィィ
従者A:達成値を更に+15
従者A:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7
従者A:7点のHPを失います
ユーリ・トレシェフ:クソ~~
星徒イェロニュモス:リアクションする場合は<意思>で対決して下さい。目標値は29
四海群生:うわ~~ん
ザールフフィール:2dx+3=>29
DoubleCross : (2DX10+3>=29) → 7[3,7]+3 → 10 → 失敗
ザールフフィール:終わった…………
ユーリ・トレシェフ:1dx+4>=29 意志
DoubleCross : (1DX10+4>=29) → 9[9]+4 → 13 → 失敗
四海群生:ガード値いま5だからな……ここはチャンスに賭けよう
四海群生:9DX+1+3>=29
DoubleCross : (9DX10+4>=29) → 10[1,1,2,2,4,7,8,9,10]+7[7]+4 → 21 → 失敗
四海群生:くそ~~~~~
星徒イェロニュモス:こわ…
クロード・カレル:私はガードにかけます。ガードでリザレクト分だけでも防ぎたい
星徒イェロニュモス:では衝動判定が発生します。衝動判定の難易度は21 。
星徒イェロニュモス:【Eロイス:堕落の誘い】この衝動判定に失敗したキャラクターは侵蝕率が99%以下の場合、即座に100%となる。衝動判定による侵蝕率の上昇はその後に行うこと。
四海群生:おい!!!!!
クロード・カレル:???????
ザールフフィール:『やってる』
四海群生:やっていいことと悪いことがあるだろ!
ユーリ・トレシェフ:ええ……
星徒イェロニュモス:これが星徒との戦争だ
クロード・カレル:こ……こんなことが こんなことが許されていいのか
ユーリ・トレシェフ:初期侵蝕を抑えた構築にした意味なかったやんけ~!
ザールフフィール:2dx+3=>23 ヴォイドウェポンの効果により衝動判定難易度+2だぜ
DoubleCross : (2DX10+3>=23) → 3[1,3]+3 → 6 → 失敗
クロード・カレル:3dx+2+3>=21
DoubleCross : (3DX10+5>=21) → 9[1,2,9]+5 → 14 → 失敗
クロード・カレル:くそ~~!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2D10(→ 12)増加(51 → 63)
ユーリ・トレシェフ:1dx+4>=21 クソ~なんかの間違いでめちゃめちゃ回れ
DoubleCross : (1DX10+4>=21) → 9[9]+4 → 13 → 失敗
クロード・カレル:違う。侵蝕率は100+12で112です。
四海群生:ちょっと考えさせてください!
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を32増加(68 → 100)
GM:いいぞ
ザールフフィール:2d10
DoubleCross : (2D10) → 5[2,3] → 5
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサの侵蝕率を5増加(100 → 105)
四海群生:お待たせしました 普通に判定します 頼む回ってくれ!
四海群生:9DX+1+3>=21
DoubleCross : (9DX10+4>=21) → 8[4,5,5,6,7,7,7,7,8]+4 → 12 → 失敗
四海群生:全然だめでした
四海群生:100+2D10
DoubleCross : (100+2D10) → 100+15[6,9] → 115
四海群生:ぐあああああ
ユーリ・トレシェフ:100+2d10 私もふらなきゃ
DoubleCross : (100+2D10) → 100+8[3,5] → 108
星徒イェロニュモス:では続けてダメージ
星徒イェロニュモス:3d10+26 諸々有効
DoubleCross : (3D10+26) → 21[9,10,2]+26 → 47
ザールフフィール:あーっクソ、ガードしてたら耐えられたなこれ
四海群生:完全には防げない~~
クロード・カレル:クソッ、なんで21も出るんだ……!
クロード・カレル:ガード値が6、装甲が12だから、HP29ちょうどで死ぬ!!
GM:戦闘不能になる場合は、オートカバーするNPCを選んで下さい
ザールフフィール:で、リザレクトできない状態で受ける戦闘不能ダメージなので……
ザールフフィール:オートカバーね……
四海群生:装甲38で9点ダメージ
四海群生:四海群生のHPを9減少(30 → 21)
GM:生きてる…
ユーリ・トレシェフ:倒れるので、ミストのユニークスキルを使用します。
ユーリ・トレシェフ:《ユニークスキル》…随行するPCが戦闘不能となるダメージを受けた時に宣言する。PCの戦闘不能を回復し、HP1で復活させる。PCの侵蝕率を+5する。この宣言は他のサポートユニットの《オートカバー》に優先する。
ユーリ・トレシェフ:HP1に。
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(108 → 113)
ザールフフィール:えーっじゃあ……エドヴァルトにオートガードを頼みます ロイスが1削れます
クロード・カレル:死んでしまったのはもう仕方がない……!オートカバーはショウくんに任せます
GM:エドヴァルド・カミンスキィの昇華を1増加(0 → 1)
GM:ショウ・ブロウラーの昇華を1増加(0 → 1)
クロード・カレル:ちなみにオートカバーが入った場合HPは温存ですか?
GM:温存です!
ショウ・ブロウラー:ウオーッ!
クロード・カレル:英雄ショウくん……頼む……!
エドヴァルト・カミンスキィ:この身、友の為ならば…
ユーリ・トレシェフ:くそっ みんながいいやつすぎる
クロード・カレル:ちょっとは自分の身を大事にしてくれ
エドヴァルト・カミンスキィ:命中した場合、対象に邪毒5です。
エドヴァルト・カミンスキィ:そしてダメージを受けた人はブラッドボムの追加ダメージ
四海群生:エドヴァルド……裏切ったのか?!
エドヴァルト・カミンスキィ:なぜ私が説明をしているのでしょう
ユーリ・トレシェフ:痛みを解説してくれるエドくん
クロード・カレル:エド……お前……?
星徒イェロニュモス:一括で振ります
ザールフフィール:全部1でいいよ
星徒イェロニュモス:5d10
DoubleCross : (5D10) → 25[1,3,9,5,7] → 25
星徒イェロニュモス:25!
四海群生:ぐえええええええ
ザールフフィール:フーッ……
ユーリ・トレシェフ:お、多い
ザールフフィール:ザールフフィール・イルヤーサのHPを6に変更(31 → 6)
ザールフフィール:ブラッドボムは耐えらあ! ついでに邪毒は無効じゃい
ユーリ・トレシェフ:ガブリエルにカバーをもらいます。君のHPは26だから……
ユーリ・トレシェフ:ギリギリでロイスは減らないはず
GM:ガブリエル・イシグロのHPを25減少(26 → 1)
ガブリエル・イシグロ:むきむきガブリエル!
四海群生:装甲では減らせない……!死んでしまいます
四海群生:ロン……ぼっ防御頼む
ロン・ウェイ:グワーーーッ
四海群生:でも生きてる
GM:ロンウェイのHPを25減少(31 → 6)
四海群生:タフな男だ……
ユーリ・トレシェフ:見た目通りのタフさたのもしい
クロード・カレル:や、やった……オートカバーの仕様でなんとか助かった……!
GM:意外と生き残ったな……
クロード・カレル:クロード・カレルのHPを25減少(29 → 4)
星徒イェロニュモス:こちらも合計100点のHPを失いHP0
星徒イェロニュモス:《蘇生復活》HP1で復活します
四海群生:何~~~~
クロード・カレル:テメエ~~~!
四海群生:動くな!死ね!生き返るな!
ユーリ・トレシェフ:ちなみに邪毒とノドス砲撃って順番どうなるんですか?
ユーリ・トレシェフ:同時なのかな
GM:順番的には、攻撃はすべての処理が終わった後になりますね
ユーリ・トレシェフ:慈悲だ おぼえておきます
星徒イェロニュモス:星徒はこれまで、組織的な侵攻を行ったことがない。
星徒イェロニュモス:過去の例と同じ単独出現。故にこれは予告されていた組織的な侵略ではなく、偶発的な遭遇である。
星徒イェロニュモス:そう結論付けられても無理はないだろう。しかし、
星徒イェロニュモス:実態は異なる。星徒イェロニュモスがこの海域に姿を表した時点で
星徒イェロニュモス:この星徒は尖兵としての役割を終えている。
祠堂アキト:『なんだ……これは……!』
祠堂アキト:端末の向こうから、狼狽する声が届く
祠堂アキト:『ガーベラ小隊!早くそいつを破壊しろ!』
祠堂アキト:『赤い海が急速に広がっている!』
ユーリ・トレシェフ:「分かってる!もう撃ってる!だが……!」
ショウ・ブロウラー:「畜生ッ!間に合わねえ!」
四海群生:機体に搭載された全ての観測機器が、一斉に異音を発する。
四海群生:「まずい……本体が来るぞ!」
GM:通常、星徒の襲来と共に発生する環境の赤化は、ノドスの周囲5~10km以内に限られる。
GM:しかし今、ノドスから確認できる赤い海の範囲は、観測所の観測限界を優に超えている。
GM:ノドス島が全速力で航行しても、10日間以上は抜け出せない可能性すらあった。
クロード・カレル:「海面の侵蝕連鎖反応が……こんな範囲にまで……!」
ロン・ウェイ:「本体もか!」「さきほどの”アレ”をッ……!?」
ザールフフィール:「…………」 周囲の反応を耳にしながら深く押し黙り、ただ星徒の動きを睨んでいる
星徒イェロニュモス:水晶体にスッと十字の亀裂が入り
星徒イェロニュモス:結晶構造が劇的に組み変わる。内部に押し止められた圧力を一気に開放するように
星徒イェロニュモス:おぞましい赤霧と共に、その表面が爆発し、拡散する。
星徒イェロニュモス:大規模な活火山の噴火に近い。結晶の礫と、超高熱の噴煙、沸騰した水流が同時に襲いかかる。
クロード・カレル:「――!!」ロッド内部の機構が露出し、電磁バリアを最大展開する。
クロード・カレル:全く無駄な抵抗だろうということは分かっていた。表皮、肉、骨まで焼けるような熱が、まずは最初に到達した。
ショウ・ブロウラー:「クソが……!下がれッ!」クロードくんをカバーに入る
クロード・カレル:「ショウ、」言葉を続けようとしたが、殺到した礫に体ごと弾き飛ばされる方が早い。
ザールフフィール:「ちいッ……」 元より至近からの攻撃であり、侵蝕である。耐えようがない
ザールフフィール:その恐ろしい侵蝕の程度は想像がついていた……槍を突き立て、せめて次撃が必要になった時に攻撃が可能な射程と態勢を維持する
ユーリ・トレシェフ:「っ、ぐ──」兆候が見えた段階から、攻撃圏外への離脱を目指して駆けていた。一秒の後、それが無駄な事だったと理解する。
ガブリエル・イシグロ:「うああ゛っ!!」攻撃に動作がなければ防御に転ずるのも早い。だがそれでも、ユーリへの防御支援を完遂することなどできない。
ユーリ・トレシェフ:視界の端にガブリエルの姿を見る。「──おい、退避」しろ、と続く声が熱波の中に飲まれた。
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフが身に宿す賢者の石は、生まれ育ったセルの研究によれば──何らかの植物種子であると推定されている。
ユーリ・トレシェフ:少なくともその情報は、実際に半身として同化した彼自身の実感に相違しない。この石が周囲の光熱を吸い上げるのは、自らを育み育てるための色彩を欲しているからだ──そして風向きが狂えば、それは彼自身を貪る力になる。
ユーリ・トレシェフ:本体へのフィードバックを減ずる為に切り離していた右腕が、暴走と共に制御を外れて体内へと帰還する。ユーリ・トレシェフの肉体を土壌として、
ユーリ・トレシェフ:内側から噴出する闇の澱が、彼の肌の色を奪っていく。視界が霞み、海の赤さえ見分けが付かなくなる。
四海群生:(機体出力を特殊防壁に……いや、それでは追撃が間に合わない、もし校舎への攻撃があれば──)
四海群生:逡巡は一瞬だった。堅牢な装甲の内部にいても、超高温が内蔵を煮えたぎらせていく。
四海群生:「ぐ……ぅおおおおおおッ……!」
四海群生:攻撃用の出力を防御に回せば、あるいは耐えられたかもしれない。だが万が一にも、最悪の想像を現実にするわけにはいかなかった。
ロン・ウェイ:「ごぶっ」理解してはいる。防げない類の攻撃があることは。「だがこの規模と、質か」
ロン・ウェイ:だからこそ、むしろ巨大な兵器とその搭乗者をヒトが守るべきときがある。「責任重大だ……互いにな……」血はより濃い赤にまみれて見えない。
四海群生:「ウェイ……ごぼっ……」水分の蒸発した眼球が再生するより早く、その声がスピーカーから耳に届いた。庇われなければ、戦線復帰は著しく遅れていた筈だ。
四海群生:「君のお陰か……」
エドヴァルト・カミンスキィ:「"毒麦が集められて火で焼かれるように、世の終りにもそのとおりになるであろう"」噴煙に呑まれながらも、聖句を口ずさみその毒性を可能な限り中和する。
ザールフフィール:「その説教の引用さえなければな……ッ!」 肌も髪も恐ろしい熱で焼けていく。その中でなお傷ひとつない己の槍が忌々しく、頼りがいを感じることがさらに忌々しかった
クロード・カレル:生きている、という実感をまず見つけ出した。海中に転落する寸前で、無意識に足場の取っ掛かりを指が掴んでいた。
クロード・カレル:(ショウの重力障壁があったからだ)いつだって、ショウ・ブロウラーこそが一番早い。今も、ショウの近くにいたからギリギリで生き延びることができた。
クロード・カレル:(侵蝕は……限界か……。生き残っているのは誰だ……ザルフなら……グンジョウなら、あれにトドメを……)
澪木ミスト:『ユーリ!』赤く染まる景色の中で、柔らかな手に掴まれ、引き寄せられる幻覚を見た。
ユーリ・トレシェフ:……その、全身の感覚がぶつりと途絶えていく中で、手のひらの先だけが仄かに暖かかった。「……が、あっ」
ユーリ・トレシェフ:かろうじて意識を手繰り寄せる。指先に色味がさして、生命機能が再開する。
ガブリエル・イシグロ:「ユ、ユーリぐん゛……?」
ユーリ・トレシェフ:「……すまない。助けられた」
ユーリ・トレシェフ:眼の前のガブリエルへ向けられたとも、そうでないとも取れる言葉。
澪木ミスト:ユーリの腕から全身へ侵蝕しつつあった結晶も、焼け爛れた肌や髪も、一瞬で元の姿に戻っている。
澪木ミスト:代わりに、掌に握られた小さな青い石が砕けて海に落ちた。
ユーリ・トレシェフ:「止まっている……暇はない。次は」乱れた呼吸、自らに鞭打つように言葉を吐く。視線を再び、忌まわしい敵へと向けて。「今のが、ノドスに降る」
ユーリ・トレシェフ:一瞬ばかり、その欠片の行方を目に止めるが。すぐに顔を上げる。
星徒イェロニュモス:煙る景色の向こうで、一回り小さくなった結晶体は未だその姿を保っている。
星徒イェロニュモス:海水に浸かり巨体を冷却するさまは、氷山のようにも見える。
星徒イェロニュモス:鈍くはあるが、それは再び結晶組織を生成し、飛散した体積を徐々に取り戻しつつあった。
四海群生:「すぐにでも……次弾を撃って来そうな様子だぞ」
ザールフフィール:ただ一度の攻撃でボロボロになった上着を脱ぎ捨てながら 「……まだ『来る』ぞ。止めない限りは」
ザールフフィール:「今ほど致命的なことにはならないだろうが、今のが準備だとしたら」 奇しくもそれは、ザルフの戦法と似通った所があった
ザールフフィール:媒介を放ち、それを踏み台により強力な次撃を繋げる――だから分かる 「次はノドスをやられる」
GM:イニシアチブ 行動値6のクロードくん
クロード・カレル:従者ABはまだ健在なんですよね
GM:従者Aのみ残ってます!
クロード・カレル:それなら私が殴りに行っても同じことか……?
クロード・カレル:ちょっと計算します
GM:ピピピピピ
クロード・カレル:いや、多分行けるか……?
星徒イェロニュモス:ちなみに邪毒を受けてるのは私だけです
クロード・カレル:待機します!戦術的待機!
GM:よかろう!
GM:では行動値0、群生くんどうぞ!
四海群生:はい!
四海群生:最早この局面……節約している場合ではない 本気で殴ろう
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》……うっさっきの衝動判定で暴走してるから高い
四海群生:四海群生の侵蝕率を7増加(115 → 122)
四海群生:メジャーでコンボ【夢幻泡影】
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》
四海群生:ロンくんの効果で範囲化し、本体と従者に攻撃します
GM:"本気"だッ
GM:判定をどうぞ!
ロン・ウェイ:エンゴシマス
四海群生:14DX7-1
DoubleCross : (14DX7-1) → 10[1,1,2,3,3,5,6,6,7,7,8,8,10,10]+10[1,1,3,3,7,8]+6[5,6]-1 → 25
四海群生:低いが……どうだ……?
星徒イェロニュモス:ううーーん……
四海群生:違うな 26だ
四海群生:マルチウェポンが上がってました
星徒イェロニュモス:あっ武器は戦車砲でいいんですよね
四海群生:あっそうだ
四海群生:戦車砲と大口径機関砲でマルチウェポンしてます 装甲ガード無視
星徒イェロニュモス:じゃあドッヂするしかないぜ
星徒イェロニュモス:7dx>=26
DoubleCross : (7DX10>=26) → 9[1,1,2,4,6,8,9] → 9 → 失敗
四海群生:ハァハァハァ……脅かしやがって……
従者A:14dx>=26
DoubleCross : (14DX10>=26) → 10[1,2,3,3,4,4,4,6,6,6,7,8,9,10]+4[4] → 14 → 失敗
従者A:《盾なる人形》 本体をかばいます。
四海群生:ヤロ~~~
GM:ダメージをどうぞ!
四海群生:頼む死んでくれ~~ ヴァイスブランドも載って……
四海群生:3D10+18+36+20 装甲ガード無視
DoubleCross : (3D10+18+36+20) → 11[1,2,8]+18+36+20 → 85
四海群生:四海群生の侵蝕率を9増加(122 → 131)
従者A:爆散!HPは50でした
四海群生:でかいよ!!
クロード・カレル:あぶね~~
GM:もう虫の息なので倒すとこまでやっちゃいましょうか
クロード・カレル:やります!
GM:待機してたクロードくん。どうぞ!
クロード・カレル:マイナーで戦闘移動してエンゲージ。
クロード・カレル:CLBオートレスポンス。《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》のみで本体を攻撃。
クロード・カレル:11dx7+28
DoubleCross : (11DX7+28) → 10[1,2,3,4,4,5,6,7,8,8,9]+10[6,7,8,10]+10[2,3,9]+10[10]+1[1]+28 → 69
クロード・カレル:ショウのユニークスキルを使用します。
星徒イェロニュモス:おっふ…
ショウ・ブロウラー:持ってけ!
クロード・カレル:達成値は72。
四海群生:やばすぎる
クロード・カレル:サンチャゴのユニークスキルを使用します。
星徒イェロニュモス:おっふ………
クロード・カレル:8d10+10+2d10
DoubleCross : (8D10+10+2D10) → 45[2,10,7,6,5,3,7,5]+10+8[7,1] → 63
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(112 → 116)
星徒イェロニュモス:デカいよ!HP1なのに!
星徒イェロニュモス:特に軽減札は持っていませんでした。復活もなし
星徒イェロニュモス:戦闘不能。PCのの勝利です。
クロード・カレル:よ、よかった~~
ザールフフィール:本当に良かった
四海群生:助かった……
四海群生:助かってるかこれ?
ユーリ・トレシェフ:少なくともノドスのみんなは助かったから…
四海群生:“カラビンカ”の設計から完成には、長い──生徒たちが次々に犠牲になっていく戦いの中では、果てしなく長く感じられるほどの時間が必要だった。
四海群生:『“カラビンカ”はどうなった』『例の機体が完成さえすれば』……開発の途上、そう言い残して死んでいった者を、何人も、何人も見てきた。
四海群生:(……これ以上、進ませはしない)
四海群生:(見せてやる……彼らに、全てのノドスの生徒達に)
四海群生:(希望はここに完成した。決して潰えてなどいないのだと)
星徒イェロニュモス:再生中の星徒と、周囲を回遊する従者がチカチカと発光し、交信している。
四海群生:僅かなモーター音と共に“カラビンカ”が駆動する。燃料でも核融合でもなくレネゲイドによって稼働する機体は、外観に反して恐ろしく静かだ。
四海群生:赤い海上にあってなお鮮やかな真紅の装甲が波間の明かりを反射し、羽毛のように艶やかに光る。
四海群生:四海とBMI方式で接続された機体が、生体電流から一切のラグ無しに鋼の四肢を稼動させる。
星徒イェロニュモス:ゆっくりと両者の組成が組み変わっている。次の動作に移る瞬間が近い。
ロン・ウェイ:顔面の血と海水をぬぐって目を開ける。装備を構える……ガチャガチャと、むしろ”カラビンカ”より騒々しく。
四海群生:「“ラ・ルメール”、追撃の用意を。ここで確実に決めよう」
ロン・ウェイ:「こちらも援護する」「目標を破壊するぞ……!!」
ロン・ウェイ:人間の軍人でさえ数十キロの装備を整え、さらに荷物を抱えることもある。 ではロン・ウェイは?
ロン・ウェイ:重装のPA戦闘服を着ている。機関銃を持っている。グレネードランチャーを持っている。レーザー砲を持っている。ひしゃげたが大盾も持っている。”カラビンカ”でなければ兵器が見劣りするほどに。
ロン・ウェイ:人間を、いや、並のオーヴァードを越えた肉体で。より重く、より大量の、より優秀な装備を持ち。人間の軍隊と同じように運用されるオーヴァードの兵士。
ロン・ウェイ:「畳み掛けよう!! 四海!!」
四海群生:「了解、“マキシマム”」
四海群生:「全レネゲイドを主砲に直結」
四海群生:装填機構が背部チャンバーから弾薬を送り出し、主砲弾室へと装填。
四海群生:対星徒用特殊弾頭──ノドスの技術者たちが総力を結集し作り上げたそれは、あらゆる物理・呪術・レネゲイド的防御を貫通する必殺の一撃だ。
四海群生:「ライフリング回転開始」
四海群生:鈍い金属音と共に腕部がロックされ、銃と呼ぶにはあまりにも巨大な、戦艦じみた砲口が星徒へと向けられる。
四海群生:「“ファイナルパース”、距離を取れ」
ザールフフィール:「構うな」 言いつつ、後方へ跳ぶようにして距離を取る
ザールフフィール:そして着地と同時、足場を小突いて身をかがめる。姿勢を低くすれば、もう砲口と星徒の間に障害はない。
四海群生:「照準誤差修正……完了」
四海群生:「主砲、発射」
四海群生:────ド ゴ ン !!
四海群生:鼓膜を震わす轟音。衝撃波が吹き抜け、海面が割れた。
四海群生:眩い白熱光と化した砲弾が、音を切り裂いて“イェロニュモス”へと飛翔する。
ロン・ウェイ:あわせて射撃! 弾丸と爆炎をばらまき……その全てを吹き散らすかのように”カラビンカ”の主砲が轟く!!
星徒イェロニュモス:元より大きすぎる的だ。ロンの支援射撃にも阻まれ、逃げ場はない。
星徒イェロニュモス:あらゆる障壁を貫く砲弾が触れた瞬間、氷山の如き巨体は一瞬で粉々に砕け散るだろう。
星徒イェロニュモス:しかし、その寸前に
従者A:小水晶が射線に割り込む。当然のごとく、それは主砲によって粉々に打ち砕かれ、勢いを殺すことすらできない。
従者A:しかし、その破片が海に散らばることはなかった。
従者A:砲弾の先端に、砕けたままびっしりと水晶の残骸が張り付いている。
従者A:その残骸が強烈な光を放つ。貫通弾である以上、ただ対象に当たっただけで炸裂する訳では無いが
従者A:水晶が、砲弾の内側に向かって爆発的な増殖を始める。
四海群生:「……待て」
四海群生:「起爆しない。何かされたな」
従者A:極限まで高められた高熱と圧力で弾体を圧潰し、内部の炸薬を侵食した
星徒イェロニュモス:ひしゃげた砲弾により大きく形状を抉り取られるが、想定されたダメージには程遠い。自壊すること無く、再生が再開される。
四海群生:「が……先程はあれだけ必死に守った従者を、捨て駒にした」
四海群生:「ある程度、底は見えたな……“ラ・ルメール”、行けるか」
クロード・カレル:キィ、という高周波のようなノイズが接近していた。足場後方からだった。
クロード・カレル:クロード・カレルが四海群生の先程の支援要請に答えなかったのは、純粋に、それができないほどに多大なダメージを受けていたからだが――
クロード・カレル:通信に答える代わりに、体を動かしている。被害状況の確認よりも何よりも、真っ先にしたことが、それだった。
ショウ・ブロウラー:「動きはこっちで抑える!やれッ!」
クロード・カレル:(俺は無事だ)そう考えた。(それが分かっていればいい。俺がやれる)
クロード・カレル:星徒イェロニュモスに向かって、青い電光が、残像の帯を描いている。――後方の狙撃ポイントから恐るべき速度で、この前線まで、加速している。
クロード・カレル:神経集電多機能レールベース『ハーデンベルギア』は、貯蔵限界なく神経信号の電流を蓄電できる、人機一体のデバイスだ。
クロード・カレル:クロード・カレルの思考に従って自在に動き、一方で、このロッドから給電される神経刺激がクロードカレルを駆動させる。
クロード・カレル:普段の振る舞いとは別人のように電磁跳躍で掛け、別人のようにロッドを腰溜めに構え、別人のように呼吸を貯めていた。
クロード・カレル:(デルカ・シュローズ。サチュレーション走法)
クロード・カレル:(麻生ライゼン。槲流抜刀術兵法)
クロード・カレル:(レナード・ヒル・ジルベルド。インパクトC)
クロード・カレル:ノドスで戦ってきた生徒達全ての戦技を、失われたものにはしない。総合戦闘反応マニューバ群『ストレリチア』。
クロード・カレル:高速で跳ぶ。回転する。星徒イェロニュモスの真正面に、忽然と出現している。
クロード・カレル:あの攻撃を生き延びた仲間であれば、そのタイミングに合わせられるということも、信頼している。
星徒イェロニュモス:四海の砲弾に耐えた時点で、即座に打てる防衛機構は使い切っている。
星徒イェロニュモス:しかし、海中に浸かった巨体の半分が妖しく輝く。濃厚な水蒸気が吹き上がる。
星徒イェロニュモス:初期に確認された海面結晶化現象。クロードのマニューバの軌道の先を阻むように、鋭い結晶の切っ先が敷き詰められる。
ショウ・ブロウラー:「サンチャゴ!テメーも行け!サボってんなよ!」
ショウ・ブロウラー:銃撃で敵の行動を抑制しながら叫ぶ。
サンチャゴ・イシグロ:「うっせえ……、サボッてねえよ!」獣化した下半身が躍動し、超人的な運動能力で敵の眼前に襲い掛かる。
サンチャゴ・イシグロ:「チャンスが来るまで待ってたんだ、戦略的だろ!」血染めの大振りなナイフを振りかざし、結晶を破壊する。
クロード・カレル:そのままでは結晶に串刺しになるが、動きを止めはしなかった。
クロード・カレル:空中でサンチャゴとすれ違う形になる。
クロード・カレル:「遅せーよ」
サンチャゴ・イシグロ:「じゃあッ」
サンチャゴ・イシグロ:「やっちまえ!」
サンチャゴ・イシグロ:「クロードッッ!!」
クロード・カレル:笑う。それは最大の一撃に必要な弛緩だった。ならば、どうせなら、笑った方がいい。
クロード・カレル:電場ブレード形成。青く発光するレール機構から、同じく青い、輝く斧刃が現出する。
クロード・カレル:「『グラジオラス』」神経でも入力しつつ、確実を期すための音声入力。
クロード・カレル:長い足場で加速した運動エネルギーを、叩きつける。
クロード・カレル:ザールフフィールの重く破壊的な雷鳴とは正反対の、甲高く細く、金属的な音だった。
星徒イェロニュモス:それは、山の如き結晶体を容易く一文字に両断した。
星徒イェロニュモス:切断面は磨き上げられたような鏡面で、亀裂ひとつない。
サンチャゴ・イシグロ:頭から落下しつつ、ヒュウッと口笛を鳴らす。
星徒イェロニュモス:やがて、ぱしゃりと
星徒イェロニュモス:赤い水晶が、本物の血のように液化し、海に溶けていった。
星徒イェロニュモス:その中から浮かび上がるのは、干からびた少年の亡骸。
星徒イェロニュモス:星徒イェロニュモスは討伐された。
GM:この日、警戒されたさらなる星徒の追撃は起こらなかった。
GM:しかし、赤く染まった空と海は、元の色を取り戻すことはなく
GM:ノドスは臨戦態勢を維持したまま、汚染された海域を彷徨い続ける事を余儀なくされた。
GM:シーン終了!
GM:戦闘ラウンド数が1ラウンドのため、拠点ランクが1減少します。
GM:生徒の戦死者数は0人です。よく頑張りましたね。
【漂流学区ノドス:ランク2】
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-2D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+2D10点する。
・PCの登場侵食を-2点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+2点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+2個する。
全校生徒:2036名(-0)
四海群生:や……やったぁ……
四海群生:やっ……
四海群生:下がってない?
クロード・カレル:アワワ……
ザールフフィール:なんで頑張ったのに拠点ランクが下がるんだよ~
GM:侵蝕減少、HPを回復できます
四海群生:おふざけあそばせ~~~!!
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を2D10(→ 7)減少(105 → 98)
ザールフフィール:ヒ~
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2D10(→ 8)増加(6 → 14)
ザールフフィール:目が悪すぎるッピ
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2D10(→ 6)減少(116 → 110)
クロード・カレル:ふざけるな――ッッ
四海群生:131-2D10
DoubleCross : (131-2D10) → 131-17[8,9] → 114
四海群生:嬉しいけど嬉しくない!!
クロード・カレル:クロード・カレルのHPを2D10(→ 3)増加(4 → 7)
クロード・カレル:バカ野郎―――――ッッッッ
ザールフフィール:マジでダイス目が全般的にバカ野郎過ぎる
ユーリ・トレシェフ:1+2d10 HP
DoubleCross : (1+2D10) → 1+18[8,10] → 19
四海群生:21+2D10
DoubleCross : (21+2D10) → 21+8[5,3] → 29
四海群生:四海群生のHPを29に変更(21 → 29)
ユーリ・トレシェフ:113-2d10 侵蝕
DoubleCross : (113-2D10) → 113-8[3,5] → 105
GM:そして、勝利報酬が手に入ります。
GM:まずは絆LV!戦闘に参加したサポートユニットの随行PCに対する絆Vと、ガーベラ小隊の絆LVが一律で1アップします!
クロード・カレル:やったあ
四海群生:マジかよ!
ユーリ・トレシェフ:あ~ 随行するほど仲が深まるんだ
ザールフフィール:エドヴァルト……ミツル……!
クロード・カレル:拠点も侵蝕率もボロボロだが絆は上がったぜ
ザールフフィール:心は温かいぜ
クロード・カレル:サンチャゴ……ショウ……!俺達親友だよな
GM:各自、メモの絆LVを修正しておいてくださいね。ロイスも1個補充されます
ザールフフィール:ロイス補充が本当にありがてえ
GM:そして、【スクラップ】×3 を取得しました
GM:次回の兵器開発に役立てて下さい
GM:リザルトは以上!ロイスを取る人は取りな!
クロード・カレル:サンチャゴ……お前にロイス取ってもいいかな……?
サンチャゴ・イシグロ:クロードくん………!
クロード・カレル:あとショウくんにもロイス取りたいが、ショウくんの活躍からして他に取る人まだいそうだから独占はしないぜ
ショウ・ブロウラー:好きにしな!
ザールフフィール:バックトラックなら、Eロイス分侵蝕率を減らして……あと残ってるロイス分侵蝕率も減らさなきゃあ……
ザールフフィール:アハハ……ウフフ……
ザールフフィール:ロイスは特に取らないです
クロード・カレル:孤高の男だぜ
四海群生:いや……もうロンくんに取るしかない
四海群生:ロン・ウェイ 〇尊敬/気後れ で取得します
ユーリ・トレシェフ:じゃあロイスを取……ロイス後3枠なの???
ユーリ・トレシェフ:ウウウオオ
ユーリ・トレシェフ:でもガッツリ助けられちゃったしな 取る……ガブリエル・イシグロ:◯信頼/不安 で
クロード・カレル:友人/サンチャゴ・イシグロ/連帯感:◯/食傷/ロイス
クロード・カレル:仲間/ショウ・ブロウラー/頼りがい:◯/呆れ/ロイス
GM:感じてるのォ…?"頼りがい"ッ
クロード・カレル:頼れる男だったし……
GM:英雄…
GM:では次!
(雑談)
【MD4】Day 1478~1485:多方面防衛仕様陣地改修
GM:一戦終わって再びミドルの判定です。全員登場!
ユーリ・トレシェフ:1d10-2
DoubleCross : (1D10-2) → 9[9]-2 → 7
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を7増加(105 → 112)
四海群生:もう-2か……
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(98 → 100)
四海群生:1D10-2
DoubleCross : (1D10-2) → 5[5]-2 → 3
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を-1増加(100 → 99)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-3(→ 7)増加(110 → 117)
四海群生:四海群生の侵蝕率を3増加(114 → 117)
クロード・カレル:修正間違えました 118です
GM:このシーンでは、新たな判定にチャレンジできます。
四海群生:むっ
GM:ミドル2と同様BPが手に入り、合計10点を超えると拠点ランクが1上がります。ちなみに今の合計は9です。
GM:判定はこちら
GM:あ!その前に大事な説明がありました
GM:ここからのミドルシーンでは、判定の際にPC一人につきNPCを二人まで選ぶ事ができます。
GM:その判定では、選択したNPCの〔絆LV〕の合計を達成値に加算できます。
四海群生:すごい!
GM:判定に成功すると、選択したNPCの〔絆LV〕が1上昇します。
四海群生:エッめっちゃ上がる
クロード・カレル:すごい
ユーリ・トレシェフ:ほええ
GM:お気に入りのキャラと一緒に判定をクリアして絆LVを上げていきましょう。
ユーリ・トレシェフ:なおさら特定の相手と仲を深めていくしかないな
クロード・カレル:サンチャゴ……俺にはお前だけだよ、本当だよ
ユーリ・トレシェフ:二人っていってるでしょ
GM:絆LVが設定されている全てのキャラクターが選択できます。
GM:サポートユニットじゃないキャラも絆LVが上がると後々お得なことがあるかもしれないので、誰と仲良くなるかじっくり考えてみてくださいね
ユーリ・トレシェフ:サポートじゃなくて絆があるのっていまのところ会長?
ユーリ・トレシェフ:他にいたっけ
ザールフフィール:あと先生
ユーリ・トレシェフ:あっそうだ
GM:会長と藤村です
GM:では改めて判定は以下!
【兵器開発】 場所:エノクベース
BP+2 兵器開発を行う
【特別休暇】 場所:キャンプ・グレンデル <運転:〇〇><知識:レジャー> 難易度15
BP+1 侵蝕率が100%を超えているPCは、[拠点ランク] D10点減少できる。
【陣地改修】 場所:フォート・ラメク 【肉体】<芸術:建築><知識:機械工学> 難易度12
BP+5 <拠点間転送ゲート>を入手
【澪木ミスト査問経過】場所:エノクベース <情報:ノヴァリス> 難易度10
BP+3 <情報項目:澪木ミスト①>を入手
【墓参り】 場所:共同墓地 <意思> 難易度25
BP+1 三城郷ミツルの絆LVを+1
既に継承を行ったキャラクターとの絆LVを+1する。これによる追加の効果を即座に選択して良い。
【秘密を探る】 場所:任意 <白兵><射撃><RC><交渉> 難易度15
PCはシーンに一回まで、手番を消費せずに判定できる。この判定にサポートユニットは使用できない。
任意のキャラクターを一人選び、隠された情報を得る。
選択したキャラクターとの絆LVが1下がる。(最小1)
現在の所持BP:9
四海群生:なんか……不穏な項目があるが……
ザールフフィール:ヘェ~
クロード・カレル:つまり仲良くないキャラの秘密を探ったほうがいいわけか
ユーリ・トレシェフ:ははあ そういう分担なんだ
GM:【秘密を探る】は手番を消費しないので、他の判定をやった後でもやりたければみなさん自由にやっていいです
四海群生:しないんだ!
GM:こちらも絆LVがある全てのキャラクターを対象にできます。もちろんPCを対象にすることも可能です
GM:PCを対象にした場合、ガーベラ小隊の絆LVが1下がります
ユーリ・トレシェフ:かなしい
クロード・カレル:やりたくねえ~
ザールフフィール:ちなみに特別休暇に複数人行くとかは可能なんですか?
GM:あっこれはですね
GM:1人達成したらPC全員が対象になります
四海群生:えっすご!
ザールフフィール:ワーオ
クロード・カレル:マジ!?
クロード・カレル:やらなきゃ損じゃないですか
四海群生:やるしかないか BBQを
四海群生:親睦を深めるため レクリエーションも用意したぞ
GM:あと秘密については、一旦判定した人に秘話でお渡しします。
四海群生:なんだとぉ……
GM:渡された人は、それを見てから公開するかどうか選んで下さい。
GM:ここで明かされる情報の半分はこの先の展開で明らかになる可能性のある内容であり、敢えて公開しないというロールがしたければそれでも問題ないです。
GM:もう半分は本当にどうでもいい情報が入ってます。
ザールフフィール:では……まず本判定をする前に、澪木ミストの秘密を探ります。
ザールフフィール:<白兵>を使用。ただしさすがに雷将神器は使えんので、《オールレンジ》+《コンセントレイト:エグザイル》で確実に取りに行きます
GM:女の子の秘密を<白兵>で!?
ザールフフィール:この手に限る
ザールフフィール:10dx7+2=>15
DoubleCross : (10DX7+2>=15) → 10[2,3,3,4,6,7,8,8,8,10]+10[2,3,6,7,10]+10[1,7]+5[5]+2 → 37 → 成功
ザールフフィール:丸裸にしました
四海群生:やる気すごい
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を4増加(99 → 103)
GM:圧倒的雄
ザールフフィール:で、あとは本判定をお願いします。クロードの成功状況に合わせてターゲットを変えるので一旦待機だぜ
GM:秘密は後でまとめて順番に渡しましょうね
GM:他の方も判定をお願いします
クロード・カレル:生徒会長の秘密やってもいいですか?
クロード・カレル:多分この中なら私が一番やりやすかろう
GM:いいですよ!
クロード・カレル:では〈白兵〉で。
クロード・カレル:難易度15か……成功できるかな……
クロード・カレル:6dx+28+2>=15
DoubleCross : (6DX10+30>=15) → 10[1,1,2,3,9,10]+3[3]+30 → 43 → 成功
GM:もう振らなくてもわかる
GM:会長の秘密をゲットです!
ユーリ・トレシェフ:なんか自分もノーリスクなとこ調べといたほうが良い気がしてきたな ミツルくん調べたい
四海群生:どうするかな……誰か探ってみようかな
ザールフフィール:別に思いつかなかったらやらなくても良いと思うよ……w
四海群生:藤村先生でも探ってみようかな 見るからに怪しいぜ
ユーリ・トレシェフ:いや、やる理由はあるのでやります
ユーリ・トレシェフ:DB多いし素の射撃でできそう やります
ユーリ・トレシェフ:8dx+4+2>=15
DoubleCross : (8DX10+6>=15) → 10[2,2,4,4,7,7,9,10]+8[8]+6 → 24 → 成功
GM:ミツルの秘密もゲット!
四海群生:《シャドウダイバー》で影から感情読み取れるんですがこれでいい感じにできないかな 会える機会が無いか……?
GM:シャドウダイバー良いよ!+1点差し上げます
四海群生:やった!
四海群生:11DX+1+2+1>=15 RCで判定
DoubleCross : (11DX10+4>=15) → 9[1,2,2,3,5,6,7,7,8,8,9]+4 → 13 → 失敗
四海群生:う……嘘だろ
ザールフフィール:い……言いくるめられてる
四海群生:ただの勘違いか……
四海群生:失礼しました!!!!
ユーリ・トレシェフ:丸め込まれちゃった 大人のお姉さんに
クロード・カレル:ぜひロールしてもらいたいですね
ザールフフィール:まあ丸め込まれるよな
藤村夏虫:ふふん
GM:オマタセシマシタ。秘密を配りました
ユーリ・トレシェフ:おつかれさま~
GM:みなさん秘密を公開しますか?
ユーリ・トレシェフ:しなくていいかなー
ザールフフィール:しませーん 重要でもないので
ザールフフィール:グヘヘヘ……
四海群生:そんな……隊の絆は……
GM:こいつら…
クロード・カレル:私もまだいいかなあ
GM:秘密主義者どもめ…
四海群生:シノビガミやってんじゃないんだぞ!
ユーリ・トレシェフ:えー……じゃあリーダーが不安そうな顔してるから公開しておこうかな
ユーリ・トレシェフ:公開します
GM:やったー!
四海群生:ユーリくん……頼れるのは君だけだ
ユーリ・トレシェフ:宣言したらGMが貼ってくれる感じかしら それとも私が貼る感じ?
GM:ではこちらが貼ります
ユーリ・トレシェフ:おねしゃす
【三城郷ミツルの秘密】
ミツルにはノヴァリスに残してきた双子の姉がいる。
同じメサイアの出身ということからミストに姉の安否を尋ねたが、面識はなかったようだ。
ユーリ・トレシェフ:以上です
四海群生:一体何者なんだ……
ザールフフィール:はぇ~
GM:他はまだ秘密ということで、通常の判定の方いってしまいましょう!
GM:どんどんどうぞ~
四海群生:開発かな…… スクラップ3つくらい使ってもいいですかね?
ユーリ・トレシェフ:あるだけ使っちゃって良い気はするぜ
クロード・カレル:使っちゃいな
ユーリ・トレシェフ:【澪木ミスト査問経過】場所:エノクベース <情報:ノヴァリス> 難易度10
これやろうと思います
四海群生:使っちゃお~
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》 スクラップ3つ使用して兵器開発します
GM:サポートしてもらうNPCも選んでね
四海群生:あっそうだった
ユーリ・トレシェフ:ここはミストとガブリエルかな~
澪木ミスト:まーかせて
ユーリ・トレシェフ:まかせるっていうか君の査問をするんだけどもね
ユーリ・トレシェフ:それぞれ今のレベルは2なので+4補正があり、基地レベルが2
四海群生:会長とロンくんに来て貰います
四海群生:11DX7+1+2+2+2+4+4+4
DoubleCross : (11DX7+19) → 10[1,3,3,4,5,5,7,8,9,10,10]+10[3,4,6,8,10]+10[9,10]+10[8,9]+10[5,7]+2[2]+19 → 71
四海群生:やったぜ
クロード・カレル:ええ~~っ
ユーリ・トレシェフ:す、すごい
四海群生:四海群生の侵蝕率を6増加(117 → 123)
都築ソウマ:群生はすごいな…
GM:開発王
GM:成功して会長とロンくんの絆LVが3になったよ!
四海群生:やった~~
四海群生:とりあえずクリスタルシールドと医療トランクを買います クリスタルシールドはウェポンケースにIN
ユーリ・トレシェフ:こちらもいきます 社会1だけどDBで3個、謎の理由で更に3個ダイスが増えて7dx 固定値が+4と+2の6で……
ユーリ・トレシェフ:7dx+6>=10 えい
DoubleCross : (7DX10+6>=10) → 6[1,3,4,5,6,6,6]+6 → 12 → 成功
四海群生:C(71-45)
DoubleCross : c(71-45) → 26
ユーリ・トレシェフ:あぶね
四海群生:26点まで何か買えます 考えときます
澪木ミスト:私のおかげだね
ユーリ・トレシェフ:素直に答えてくれてえらい
GM:ミストとガブリエルの絆LVが3になりました
ユーリ・トレシェフ:やったー
GM:情報項目があるのはここだけなので先に貼ってしまいましょうか
【澪木ミスト①】
数回の聴取の結果、ノドス消失以降のノヴァリスの略歴、情勢についてはかなり詳細な情報が得られた。
しかし、質問が具体的な学園生活や周囲の人間関係に及ぶと、途端に要領を得ない曖昧な回答しか返ってこなかった。
また、複数の生徒からメサイアに所属している関係者の近況を訪ねられたが、いずれも面識がなく答えられなかった。
この点において彼女が嘘を付いている様子はなく、単純に外部との接触が極端に乏しい環境で育成されていたと考えられる。
ユーリ・トレシェフ:ははあ
クロード・カレル:やっぱり乙女ゲー転生者なのでは……?
GM:残りの判定もどうぞ~
クロード・カレル:私がやろう
クロード・カレル:サンチャゴと藤村をサポートにつけ、陣地改修にチャレンジします
クロード・カレル:【陣地改修】 場所:フォート・ラメク <知識:機械工学> 難易度12
クロード・カレル:6dx+2+4
DoubleCross : (6DX10+6) → 10[4,5,5,7,9,10]+5[5]+6 → 21
クロード・カレル:よかった~……
サンチャゴ・イシグロ:さすがクロードだぜ
藤村夏虫:やるじゃん
GM:サンチャゴと藤村の絆LVが3に上がりました
クロード・カレル:この流れだとすごく雑に絆レベル上がったかのようだ
GM:これに成功したことにより、【拠点間転送ゲート】を入手します。
GM:これは次の戦闘のキーアイテムとなります。詳しくはロールの時に説明しますね。
ユーリ・トレシェフ:なんかすごく便利そうな気配
四海群生:マジかよ
四海群生:入手しなかったらどうなってたんだ……
ザールフフィール:いやつまり
ザールフフィール:複数の拠点に攻め込んでくるんじゃねーの……
GM:最後の判定をしな!
ザールフフィール:エドヴァルトとミツルを随伴し、特別休暇を実行します。使用技能は<運転:重機>
ザールフフィール:まあ素の肉体で勝負するしかないけど……異形の歩みってんでもないしな
ザールフフィール:8dx+2+2+2=>15
DoubleCross : (8DX10+6>=15) → 10[2,2,3,6,6,8,9,10]+10[10]+4[4]+6 → 30 → 成功
GM:レジャーの鬼
ザールフフィール:BBQマスターです
GM:ミツルとエドヴァルドの絆LVが3になりました
GM:侵蝕が100を超えているキャラクターは、2d10減少させることができます。
ザールフフィール:減らすぜ このために女を殴ったんだからなァ~
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を2D10(→ 15)減少(103 → 88)
ユーリ・トレシェフ:当然下げるよ
クロード・カレル:ありがと~♡
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2D10(→ 14)減少(118 → 104)
ユーリ・トレシェフ:112-2d10
DoubleCross : (112-2D10) → 112-10[4,6] → 102
四海群生:下げるしかない
クロード・カレル:ダイスの出目はこうじゃなきゃな……
四海群生:123-2D10
DoubleCross : (123-2D10) → 123-10[4,6] → 113
GM:皆調子いいわね…
GM:現在の合計獲得BPは…21!
クロード・カレル:ア!
GM:なんと拠点ランクを2つもアップできちゃいます
四海群生:やった~~~
ユーリ・トレシェフ:2つも!?
ザールフフィール:拠点を ふたつも食べちゃいます!
ユーリ・トレシェフ:ザルフに食べられてレベルの上がる拠点
【漂流学区ノドス:ランク4】(残りBP:1)
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-4D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+4D10点する。
・PCの登場侵食を-4点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+4点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+4個する。
全校生徒:2036名(-0)
GM:かなり住みやすくなりましたね
クロード・カレル:やった~
四海群生:最強になっちゃった
---
ザールフフィール:ノドス、エノクベース。
ザールフフィール:構造の入り組んだ、滅多に使われることのない一室があった。人数が減りゆくノドスでは珍しいことではない。
ザールフフィール:その部屋に暗い明かりだけを点けて、ザールフフィールは紙にペンを走らせていた。
ザールフフィール:(……そろそろか)
ザールフフィール:澪木ミストへ理由をつけてこの部屋に送り込むようエドヴァルトに任せていた。彼が自分の言った通りにしていれば、彼女がそろそろ来る時間だ。
ザールフフィール:いや、エドヴァルドは引き受けたことは必ずこなすだろう。その影に暴力的な気配がちらついていたとしても。
澪木ミスト:カツ、カツ…あからさまに無警戒な足音が近づいて来て、扉の前で止まる。
澪木ミスト:「ええと、エドに頼まれた部屋は……うん、ここだ」
澪木ミスト:「おじゃましまーす」中に人はいないだろうと思いつつ、能天気に声をかけて扉を開く。
ザールフフィール:倉庫のように半ば片付けられ、しかし一方で乱雑に物が積まれているその部屋の一角。
ザールフフィール:机に置いていた紙を折りながら、ゆっくりと長身の少年が立ち上がる。
ザールフフィール:「……」 来客の方は見ない
澪木ミスト:「んん……げっザルフ」暫く目を細めた後に、露骨に顔をしかめる。
澪木ミスト:「なんだよサボりかぁ~?四海くんに言いつけちゃおっかな~」
澪木ミスト:軽口を叩きながら中に入っていく。
ザールフフィール:「自分だって役目があって来たんだろうが」
澪木ミスト:「あっそうそう、エドにお使い頼まれてたんだった。どこにあるのかな……」部屋を見渡す。
ザールフフィール:彼女に歩み寄り 「ほら、これだ」 折り畳んだ紙を差し出す
澪木ミスト:「えっ、ありがと……」咄嗟に受け取って。
澪木ミスト:「………ん?なんで知ってるの?」怪訝な表情で首を傾げる
ザールフフィール:返事はない。
ザールフフィール:代わりに、その受け取った手首を掴み、そのまま壁際へ身体を押し込めて
澪木ミスト:「え。…きゃっ…!?」
ザールフフィール:手首を頭上へ押し付け、足を踏み、そのまま動きを封じ込める。
澪木ミスト:「ちょ、この……!痛った!?何のつもり!?」
ザールフフィール:力ずくでもミストではザルフを振り払えないはずだが、さらに手首を捻り、抵抗を封じ込めている
澪木ミスト:必死に身を捩るが、ザルフの手は微動だにしない。
澪木ミスト:「ぐっ……」勝ち気に抵抗していた表情に徐々に焦りの色が混じり始める。
澪木ミスト:「ちょっと!まじでやめなさいよ!!大声出すからね!!」
ザールフフィール:「……始まろうとしている」
澪木ミスト:「え?」
ザールフフィール:低い声で告げる 「"サンダルフォン"の組織的侵攻だ。ヤツは本気でノドスを落としに来る」
澪木ミスト:「……」その声色に気圧されて、冷や汗を垂らす。
ザールフフィール:「先日の戦いはその先触れで、赤い海は奴らの戦場だ。……現状を指して『これからどうなるのか分からない』と言う奴は多いだろうが」
ザールフフィール:「そうじゃない。もう始まっているんだ。かつてないほどの殲滅作戦がな」
ザールフフィール:「そして、奴らが衝動的攻撃ではなく理性的殲滅を展開するのであれば」
ザールフフィール:「『内通者』」
ザールフフィール:「使わん理由はない。……良いか?」
ザールフフィール:「いくらでも大声を出せ。その意味がない場所をオレは選んだ」
澪木ミスト:「っ…………、つ、つまり」わずかに声が上ずる。
澪木ミスト:「私を疑ってるの……?」
澪木ミスト:「その、内通者だって……いや、疑わしいのはわかるけどさ。なにもこんな……」
ザールフフィール:「違う」
ザールフフィール:「確証を持っている」
ザールフフィール:薄暗い部屋の中、無機質な光が閃く。
澪木ミスト:「え……」
ザールフフィール:空いた手で取り出したものだった。刃渡り30cmほどの、ギザついた刃の、しかしよく磨かれたナイフ。
ザールフフィール:「オレたちにとって、十字冠が機能していたのは遠い昔の話だが」
ザールフフィール:「設備は機能を失っていない。……大人たちが去ってからよく調べて分かったことがある」
ザールフフィール:「たとえばこの部屋のように、一部の設備には、十字冠の転送能力を阻む機能がある」
澪木ミスト:「転送を阻むって、そんな簡単に……」大ぶりのナイフから目を離せないまま
ザールフフィール:「所詮はその頭飾りも技術の成果でしかないということだ」 鈍く光る刃で、十字冠の辺りに触れ
ザールフフィール:そのまま首筋に添える。手首を固める力は以前強く、足を踏む足にもさらに重みがかけられる。
澪木ミスト:「ひぅっ……!?」刃から逃れるように引いた頭が、後ろの壁に阻まれる。
ザールフフィール:「再生能力は感じられる……と言ってたな」
ザールフフィール:「それが事実なら僥倖だ。一度、二度手が滑っても証拠を損なうことはないということだからな」
ザールフフィール:「……もう一度言うぞ。オレは疑っているんじゃない」
ザールフフィール:「『確信している』。だからお前が然るべき真実を吐くまで……」
ザールフフィール:冷たく、蔑むような眼が、ミストを覗き込み 「終わることはない」
ザールフフィール:そのナイフの刃が緩やかに、白い肌に、柔らかな肉に押し付けられる。
澪木ミスト:怯えの色を濃くした瞳が、ザルフの視線を見つめ返す。
澪木ミスト:「……っ」
澪木ミスト:「や………」声を震わせて
澪木ミスト:「……やりたい…なら」
澪木ミスト:「好きなだけ、やってみなさいよ……!」
澪木ミスト:奥歯を震わせたまま、目の前の男に向けて叫ぶ。
澪木ミスト:「確証だぁ?私も今のやり取りでひとつ確信したわ……!」
澪木ミスト:「アンタがノドス一の超絶おバカだってことをね!!どんなニセ情報に踊らされてんだか知らないけど」
澪木ミスト:「気の済むまでそいつで喉でも胸でも掻っ切って見ればいいじゃん!」
澪木ミスト:「それで私の無実が証明されんなら安いもんだわ!けど覚えときなさいよ!」
澪木ミスト:「その後は皆に言いつけてアンタ一生私に絶対服従させてやるからな!ざまーみろば~か!」
ザールフフィール:返事はなく、ミストの下腹部に強い打撃が走る。ザルフの膝が突き刺さった。
ザールフフィール:「慣れ腐りやがって……」
ザールフフィール:その硬い重さは離れることなく、服の上から腹の中を捻じ回す。
澪木ミスト:「げぷっ!?おぇ……けほっ、けほっ」嗚咽と共に、逆流した胃液が数滴、床を汚す。
ザールフフィール:「それで本当にオレが物怖じすると思っているなら大間違いだ」
ザールフフィール:「『確証がある』と言った以上はあるんだよ。オレはノドスで戦い抜いてきた男だ。ニセモノに走らされることなどない」
ザールフフィール:ぐり、と更に膝が臓を潰す。ナイフもまた肌に沈み、血が流れ始める
ザールフフィール:「分かり切っていることだ。大方……」
ザールフフィール:「ユーリに何か囁いたんだろう?」
澪木ミスト:「ゲホッ……はぁ!?」額に脂汗を浮かべたまま、ザルフを睨みつける。
ザールフフィール:「何か仕込むなら間違いなくそこだ。奴はあれで人恋しい所もある」
ザールフフィール:「奴の状況とお前の押し付けがましさなら、抱き込むのは容易い。そうしてまんまと前線に紛れ込んだ……仮説の一つだ」
ザールフフィール:「次も聞くか? その前にもうワンセット別の痛みをくれてやるか……」
澪木ミスト:「待って。それが、アンタの"確証"……?」
ザールフフィール:「確証は別軸だ。今くれてやったのは手段の仮説に過ぎん」
ザールフフィール:「……だがその一端は、もうここで見えているだろう」
ザールフフィール:「続けるぞ。繰り返してやるが、人は来ない。お前がどれほど、何をしようとだ」
ザールフフィール:「お前が事実を吐くまでオレは続ける」
澪木ミスト:「……マジで頭にきた……」未だ腹部から伝わる鈍痛に顔を歪ませながらも、明確な敵意を以てザルフを睨みかえす。
澪木ミスト:「私も繰り返してあげる。アンタが何をしようと、私は内通者じゃない」
澪木ミスト:「私はユーリを裏切ってなんかない!」
澪木ミスト:「ユーリは私が何も知らないから、助けてくれてただけ。優しくしてもらったから、私もそれを返したいって思うことの、何がいけないの?」
澪木ミスト:「アンタにだってわかるでしょ!?そういう……」
ザールフフィール:「まだ」 肚の中を膝が押し上げる
ザールフフィール:「それらしいことを並べて騒ぐ元気はあるらしいな。ならば次は……」
ザールフフィール:言いかけ、ミストに着けた傷を見てわずかに眉をひそめ
ユーリ・トレシェフ:その時、乱雑に扉が開けられる。……目に映った状況は、想像の範疇の中ではかなり悪い部類だった。「おい」
ユーリ・トレシェフ:呼吸を一つ。灰色の視線がザールフフィールを射抜くように向けられる。「……何をしてる」
澪木ミスト:「ユーリ…!」
ザールフフィール:醒めた目がユーリに向けられる 「……想定よりは早かったな」
ユーリ・トレシェフ:「説明しろ。ザールフフィール・イルヤーサ」
ユーリ・トレシェフ:「今のその状況と、君の行動の正当性を」
ザールフフィール:「お前の視力はオレも認めている。だから状況について説明が必要だとは思わん」
ザールフフィール:ミストへの拘束を解き、静かに身を離す。不必要なダメージを与えるような動作は挟まない
ザールフフィール:「正当性については……どうだ?」
ザールフフィール:「オレがノドスのことを考えない行いをしたことがあるか?」
澪木ミスト:圧迫されていた肺に一気に空気が入り込み、軽くむせる。視線だけはザルフを睨んでいるが、脱力して立ち上がれずにいる。
ユーリ・トレシェフ:「……君が信じる正しさと、判断の正しさは別の話だ。それとも、質問を変えればいいか?」
ユーリ・トレシェフ:「今のその個人的な尋問で、何の成果が得られた?」
ザールフフィール:「ハッ……」 乾いた笑い
ザールフフィール:「何一つ、と言うつもりだったが、最後に一つだけ掴んださ」
ザールフフィール:「見ろよ」 ミストを顎で示し
ザールフフィール:澪木ミストの秘密を公開しましょう
GM:わかりました
君は澪木ミストの詳細な身体データを入手した。
それを精査する中で、その内容に不自然な点が見受けられる事に気づく
それは《ヒューマンズネイバー》による擬態者に見られる特徴だった。
即ち、澪木ミストはレネゲイドビーイングの可能性がある。
ザールフフィール:同時、一番最初、この部屋に来た時にミストに渡した紙が落ちる。
ザールフフィール:そこに書いてある内容は、四行に渡る弁明のようなものだった。
『この部屋でミストに行うことはすべて事務的な尋問に過ぎず、ミストに対する個人的憎悪はない』
『その尋問の中で複数の嘘を口にする場合がある』
『ミストが敵の内通者であるという確証は存在しない』
『この一件は自分、ザールフフィール・イルヤーサの独断である』――
ザールフフィール:「奴らが本気で内通者を送り込むなら」
ザールフフィール:「まず女にする理由がない。オレたちと同じ男子を紛れ込ませるだろ」
ユーリ・トレシェフ:「これは……」晶石に神経の一部を侵蝕された眼が、少女の擬態の不自然さを捉える。
ザールフフィール:「それでも、オレは『今』確認する必要があると思ったからやった」 ミストを顎で差す
ザールフフィール:「こいつが信用できるかどうか。……これから来る死線の中、こいつを頼ったことで後悔させられないかを」
ユーリ・トレシェフ:……続けてその紙面に視線を移す。拾い上げ、眉を顰める。
澪木ミスト:「………」荒い息が徐々に落ち着いていく。それでも僅かに、体の一部に不自然なノイズが混じって見える。
ザールフフィール:「だからやった。それがオレの正当性だ。結果はほぼ想定通りだったが」
ザールフフィール:「どうでもいい皮を少しばかり裂くことにはなったな」
ユーリ・トレシェフ:「……君の主張は理解した。報告の参考にしよう」
ユーリ・トレシェフ:「君の行為に是非を下すのは、俺ではなく生徒会の役割だ」
ユーリ・トレシェフ:「俺の役割は……」言って、ミストの方へと歩み寄る。それからもう一度ザルフの方を見て、
ユーリ・トレシェフ:「……君が想定した通りだ」自分が部屋に立ち入った時の彼の言葉を思えば、初めから、この後のケアを自分にやらせるつもりだったんだろう。感情的に見えて、そういう部分まで考えているような男だ。
ユーリ・トレシェフ:「出て行ってもらえるか。……彼女が歩けるほど落ち着くには、まだ時間がかかるだろう」
ザールフフィール:「ハッ……」
澪木ミスト:「……ユーリ、ちょっと、待って……ひとつだけ……」呼吸を整えて、弱々しくユーリの肩に触れる。
澪木ミスト:背を向けたザルフに向けて「……とりあえず、私の疑いは晴れたってことで良いんだよね」
澪木ミスト:「気に入らないけど……アンタなりに筋を通してこんなことしたってのは、一応わかった」
澪木ミスト:「私がこの体のことを黙ってたせいで、余計に疑わしく思わせちゃったのは……ちょっとは悪いと思ってる」ユーリを方をちらりと見て
澪木ミスト:「けど……」
澪木ミスト:「それを差し引いてもアンタの方が悪い!!」
澪木ミスト:膝を笑わせながら、弱々しく立ち上がり
澪木ミスト:「謝んなさいよ」
ザールフフィール:乾いた笑いを漏らしたきり、醒めた目でミストを見ている
澪木ミスト:「今回だけは、それでチャラにしてあげる」
ザールフフィール:「……もし今後、他の誰かに妙な疑いを向けられたら」
ザールフフィール:「『ザールフフィールが無実を認めた』と言えよ。それで大体黙るだろ」
ザールフフィール:「オレからくれてやれるのはそれだけだ。後にも先にも」
ザールフフィール:「……今回、オマエを不条理に傷つけたことと」
ザールフフィール:「オマエを最初に発見した時、実力の知れないことを理由に一人の人並みに扱わなかったこと」
ザールフフィール:「…………」
ザールフフィール:「悪かったな」
ザールフフィール:それだけ言い残すと、乱暴に扉を開き
ザールフフィール:廊下に出れば、次ぐ言葉を拒むように荒々しく扉を閉じる。
ザールフフィール:カツカツと気の強い足音が遠ざかっていく。
澪木ミスト:「………」その音が聞こえなくなるまで気丈に立ち続けて
ユーリ・トレシェフ:「……ああいう男だ。受け入れろとは言わないが」
ユーリ・トレシェフ:「考えなしに愚かな真似をする奴じゃない。本当にそういう人間なら、今日まで生き延びていない」
ユーリ・トレシェフ:「それが分かっていたから、すぐに手を出して止めることよりも対話を優先した」
澪木ミスト:「……わかってるよ、大丈夫。わかってるけど」
澪木ミスト:「……っはぁぁぁ~~~~~~~………」再び腰から崩れ落ちる
澪木ミスト:「し、死ぬかと思った…………」
ユーリ・トレシェフ:「傷は……大丈夫か?」
ユーリ・トレシェフ:「立つのも苦しいほどだと言うなら、また背負って運んでも構わないが」
澪木ミスト:「……ううん。大丈夫。またアイツみたいに無神経なこと言われたらユーリも迷惑でしょ?」
澪木ミスト:「傷も治った。一応れっきとしたオーヴァードだからね」
澪木ミスト:首筋の切り傷から、一瞬虹色の光が反射し、すぐに塞がる。
ユーリ・トレシェフ:「そうか。なら良いが……しかし」
ユーリ・トレシェフ:「意外と強い人だな。君は」
ユーリ・トレシェフ:「ザールフフィールにああ真っ向から啖呵を切ることのできる人間は、ノドスにもそう多くはない」
澪木ミスト:「そんなことない……きっとそれは、私が本当に死ぬっていうことに実感がないだけだよ」
澪木ミスト:「あとアイツ女の子から見たらマジで"ない"から。男の子同士だとわかんないかもだけどね」
澪木ミスト:「今回は怖さより怒りが勝ったって感じ。二度と味わいたくないけど……」
澪木ミスト:「……ん」ユーリに向けて手を差し出す。
ユーリ・トレシェフ:「……一人で歩けるんじゃなかったのか?」
ユーリ・トレシェフ:そう言いながらも、差し出した手を取る。
澪木ミスト:「起こしてもらうだけ。腰抜けちゃったから……」
ユーリ・トレシェフ:「抜けやすいのか。確かに、随分と細いからな……エフェクトで肉体を構築しているのなら」
ユーリ・トレシェフ:「もっと機能的な形態を取ることも可能ではないのか?」
ユーリ・トレシェフ:相手の呼吸に合わせてそっと引き起こしながら。
澪木ミスト:「よいしょっと……機能的って」それを支えに立ち上がる。
ユーリ・トレシェフ:「俺も、もう少し自分に背丈があればと考える事はある」
澪木ミスト:「……普通じゃない?」自分の身体と、ユーリの背丈を交互に見る。
ユーリ・トレシェフ:「この年代の男の平均は、もう10cmほど高いらしい。藤村が言っていた」
澪木ミスト:「ふーん、そうなんだ……でも男の子ってここからもっかい伸びるって言うし」
澪木ミスト:「もう少ししたら追い抜かされちゃうかもね?私の身長」
澪木ミスト:ユーリより僅かに高い目線から微笑みかける。
ユーリ・トレシェフ:「……」そんな時間が残されているだろうか、と考えたが。言葉にはしない。
ユーリ・トレシェフ:「……悪い、無駄話だったな。戻るぞ」
ユーリ・トレシェフ:「用事の途中だったんだろう」
澪木ミスト:「うん……」少し言い淀んで
澪木ミスト:「……ね、私の体のこと詳しく聞かなくていいの?」
ユーリ・トレシェフ:「それは、答えてくれる気になったという意味か?」
澪木ミスト:「いや、あんまり言いたくはないけど……」目をそらして
ユーリ・トレシェフ:「……君が隠し事をしている事は、ずっと察してはいた。今の身体の件の他にも」
ユーリ・トレシェフ:「今もまだ、何かしらあるのだろうとも」
ユーリ・トレシェフ:「だが、君は俺達の置かれている状況を一通り理解している。その上で、話さないという選択をしている」
ユーリ・トレシェフ:「なら、その情報は……少なくとも、俺達の戦いの生死に影響を及ぼすものではないはずだ」
ユーリ・トレシェフ:逸らされた眼を追うように見て。「……間違っているか? この推測は」
澪木ミスト:「……ううん」小さく首を振って
澪木ミスト:「約束する。話さなきゃいけなくなった時は、ちゃんと私から話すよ」
澪木ミスト:はにかんで笑う。
澪木ミスト:「待っててくれてありがと。ユーリ」
澪木ミスト:「……てか、一回じゃ足りないね?今日だけであと3回分くらいユーリにお世話になっちゃった」
ユーリ・トレシェフ:「……そうか。なら」「その時が来るまで、君には無事で居てもらう必要があるな」
澪木ミスト:ユーリの腕にしがみついて「ありがとありがとありがとっ!」
ユーリ・トレシェフ:「それが俺の仕事だ。礼を言われるようなことを一つもしていなかったなら、サボタージュの誹りを受ける事に……」
ユーリ・トレシェフ:「……」抱きついてきた力を利用して、するりと身体を入れ替えつつ距離を取る。
澪木ミスト:「お?」勢いを流されて反対側へ
ユーリ・トレシェフ:「やはり今の距離は不適切だ。少なくとも……」「ノドスの常識ではそうなっている」
ユーリ・トレシェフ:泳ぎそうになった身体を、手を握って引き止めながら。「君達の方では違ったのか?」
澪木ミスト:「うぅん……どうだろ……?女の子同士なら普通じゃない?」あまり実感がなさそうに
澪木ミスト:「まあいいけど!じゃあ適切な距離感で」
澪木ミスト:「あ~~なんかお腹空いちゃった!食堂まだやってるかな?」
ユーリ・トレシェフ:「そうだな。ここではやらない方がいい。色々と……」四海の怒鳴る声を思い出している。「問題が起きる」
ユーリ・トレシェフ:「ん、ああ……この時間なら、少し急げば間に合うな」手を握って引くようにしたまま、歩くペースが何段か早くなっていく。
澪木ミスト:「よっし!じゃあ行こ行こ!」最後の方は話半分に聞きながら、ユーリに手を引かれて駆け足で部屋を後にした。
フォート・ラメク
GM:先立っての戦闘から、生徒たちの間でも、星徒が組織的かつ計画的な侵攻を仕掛けているのは間違いないという認識が広がっていた。
GM:勿論、それに対してただ手をこまねいている訳では無い。予想される本格侵攻に備え、対策は急ピッチで進められていた。
GM:君たちもまた、陣地改修の応援要因として、四方を守る要塞のひとつ、フォート・ラメクへと派遣された。
GM:工兵部門の生徒たちが慌ただしく通り過ぎる中、君たちは要塞の地下へと案内された。
GM:作りかけの資材が散乱する地下道の奥には、道を塞ぐようにして円形の巨大な装置が設置されている。
GM:その前に立って作業する大勢の生徒達の中の一人、全体の指揮を取っている生徒がいる。
澪木ミスト:「あれ?あの人……」遠くからその姿をまじまじと見て
澪木ミスト:「えっ私以外にも女の子いるんじゃん!なんで言ってくれなかったの?」
女子制服の生徒:「……は?」
女子制服の生徒:ミストの脳天気な大声に反応して、女物の制服を着た生徒が君たちの方を振り向く。
【"灰色" コルネリウス・ヴァイスマン】
14歳。オーストリア出身。ウロボロスのピュアブリード。愛称のコニーで呼ばれるのを好む。
気難しく皮肉屋な少年。性自認の上では女性であり、自作の女子制服で過ごしている。
漂流前はムセイオンアートスクールにも学籍を持つ特別生で、”マスターカラーズ”の後継者と見做されていた。
万能に近い創造能力を持つが、現在はその大部分を学区のインフラ維持と陣地構築に使っている。
コニー・ヴァイスマン:「ああ、あなたが噂の……」面倒くさそうに顔をしかめる。
クロード・カレル:「コニーは男子だよ」特に気を使うこともなく言う。
澪木ミスト:「男子なの!?」
クロード・カレル:「大した問題じゃないさ。この《ゲート》が上手く動くかどうかだな」
コニー・ヴァイスマン:「どうも。手伝ってくれるのは助かりますけど、あんまり騒がしくしないでくださいね」
コニー・ヴァイスマン:「ここの工兵部隊を仕切っているコニーです」ぶっきらぼうにミストの方を見て
澪木ミスト:「あ、ども……ミストって言います。よろしくね!コニーちゃん…?」
クロード・カレル:「あ」たった今気付いたように言う。
クロード・カレル:「そうそう。噂の女子生徒なんだ、この子」
クロード・カレル:「ご覧の通り、光る十字冠がある」
コニー・ヴァイスマン:「見ればわかりますよそんなの」
コニー・ヴァイスマン:「ガーベラ小隊の皆さんも大変ですね。保育当番の外でも素人のお守りをしなきゃいけないなんて。同情します」
クロード・カレル:「そりゃどうも。だけど装置がまともに動くかどうかは、見れば分かるってもんじゃないからな」
クロード・カレル:図面と見比べながらチェックを行っている。
澪木ミスト:「むー……」なにか言いたげだが話が進まなそうだから我慢している。
ユーリ・トレシェフ:「果たすべき責を果たしているだけだ。それに、彼女を子供扱いしているつもりもない」
クロード・カレル:「ミストちゃんは機械に興味とかない?ないか。機械は計算と違って面倒だもんな……」
澪木ミスト:「計算もかなり面倒だと思うけど……あっでも興味は全然あるよ!」
澪木ミスト:「ウィーンって変形したり、ギュルルルッて動いたり、かっこいいよね!」
ユーリ・トレシェフ:「……」幼年部の子供のような感想だな、と思ったが、子供扱いしないと言った矢先なので黙っておく。
コニー・ヴァイスマン:「このゲートの仕様について、把握はしていると思いますけど一応説明しときますね」ミストを無視して話を進める。
コニー・ヴァイスマン:「星徒が組織的に行動しているなら、次の侵攻では当然複数方面からの同時侵攻が考えられます」
コニー・ヴァイスマン:「しかし、現在のノドスの防衛体制は、星徒が単独で出現するという前提に立脚したものです」
コニー・ヴァイスマン:「この島の四方には、それぞれ要塞が建てられていますが」
コニー・ヴァイスマン:「これは、星徒の連続出現に対応するための備えです」
コニー・ヴァイスマン:「例えば、このフォート・ラメクが星徒の襲撃を受け、要塞が半壊した場合」
コニー・ヴァイスマン:「次の星徒出現まで間がなければ、半壊した防衛体制で迎え撃たなければいけない。それを防ぐために」
コニー・ヴァイスマン:「同一方向から星徒がやって来る場合は、健在な要塞の方向へとノドス島を回頭させるわけです」
コニー・ヴァイスマン:島をぐるりと回転させるような手振りをする。
コニー・ヴァイスマン:「これによって、散発的な星徒の出現にも、常に万全の防御陣地で迎え撃つことができる」
クロード・カレル:「分かりやすい説明で助かるなあ」ミストに説明していると思っている。
澪木ミスト:「ほへー……」聞いてはいる。
クロード・カレル:「だけど同時多方向からの襲撃には対応できない。どこかの一角に戦力を集中させると、他の方角からやられちゃうんだよな」
クロード・カレル:「そのためにゲートが必要なわけ。戦力を増やせなくても、機動力を限界まで上げれば、ある意味全戦力を全方向に置いてるのと同じなわけだから」
クロード・カレル:「バロール能力がやってることと同じだし、理論は前々からあった代物なんだけどな。計画を進めてくれてた作戦部に感謝したいよ」
コニー・ヴァイスマン:「バロールのゲートは通常、戦闘中は展開が不安定になってしまいますが、であれば安定するゲートを作れば良い」
コニー・ヴァイスマン:「星徒のワーディングから遮断された地下空間に、認証制の固定ゲートを設置する」
コニー・ヴァイスマン:「計画自体は昔からありましたが、必要になってようやく申請が通ったというやつですね」
ユーリ・トレシェフ:「……もし説明の中に疑問点があれば、後でこっそり俺かクロードに聞いておけ」また嫌な顔をされたくないだろう、と小声でミストちゃんに。
澪木ミスト:「ありがと。でも大体わかったよ!こういうの海賊版の漫画で見たことあるから」
ユーリ・トレシェフ:「漫画……」ちょっと不安そうな顔色を浮かべる。後で改めて認識の確認をしておこうと思った。
クロード・カレル:「まあ考え方自体は単純だからね。今はどの程度ちゃんと動き続けるかってのが問題だ。もうテスト段階に入ってるの?」
クロード・カレル:「ガワはほとんどできてるように見えるけど」
コニー・ヴァイスマン:「ええ、工事の方はおおよそ完了しました。後は試運転しながらプログラムを調整していく形ですね」
コニー・ヴァイスマン:「つまり、丁度あなたが来るのを待っていたということです」
クロード・カレル:「それだったら科学者じゃなくてよかったな。サボってザルフに任せりゃ良かった」冗談めかして笑う。
コニー・ヴァイスマン:「アイツはうちの現場には入れないことにしてるんですよ」今までで一番嫌そうな顔をする。
ユーリ・トレシェフ:「……何か問題でも起こしたのか?」
ユーリ・トレシェフ:あれでこういう試験とかは真面目にやる男だと認識していたが。
コニー・ヴァイスマン:「立って話してる相手に起きてるか?って聞くくらい愚問ですね」
コニー・ヴァイスマン:「一応彼の名誉のために言うと、仕事で迷惑かけられたことはありませんよ」
コニー・ヴァイスマン:「作家性の違いってやつです」言った後に、若干後悔したように舌打ちして。
コニー・ヴァイスマン:「……じゃあ、後はお願いします。動かしてみて気に入らないところがあれば、好きに手を加えて構いません」
クロード・カレル:「冗談だって。そんなマジになるな」
クロード・カレル:「もともと俺がやるつもりだったんだ。――人体実験は慣れてるんでね」
クロード・カレル:「それともユーリやる?手首から先が消えるかもしれないけど」
クロード・カレル:「マシといえばマシだぜ」
ユーリ・トレシェフ:「被検体の方なら、俺がやっても構わない。機械操作はクロードに任せるべきだと思うが……」
ユーリ・トレシェフ:「片腕がない状態での活動なら、俺の方が慣れている」
澪木ミスト:「はいはい!傷は私が治したげるからね!流石に手首から先がなくなったら時間かかるかもだけど……」
クロード・カレル:「じゃあやってもらおうかな」あっさり下がる。
クロード・カレル:「まあ操作もコニーがやるんだけど。俺は検証するだけ」
クロード・カレル:「ただ、体感で見るのと客観で見るのとどっちがいいかはものによるからな」
ユーリ・トレシェフ:「なるほど、分かった」別に軽口で言った訳でもないので、まっすぐに装置の方へと歩いていく。
クロード・カレル:「コニー、座標設定はいじれるの?目の前に出るようにするとか」
クロード・カレル:「設定調整に時間かかるようだったらそのままでもいいけど!転送先のフォートと連絡繋げばいいだけだし」
コニー・ヴァイスマン:「そんなに難しくはないですよ。ゲートの周囲10m程度であれば、ループさせることも可能です」
クロード・カレル:「面白!後でやろうそれ。じゃあこの辺に」大まかに手で示す。「出してもらう感じにして」
クロード・カレル:「ユーリはこれ持って」コートの中から木の枝を取り出す。行きがけに折ってきたものだ。
ユーリ・トレシェフ:「普通に歩いて潜ればいいのか? 他に何か指定があれば……」受け取る。「これは?」
クロード・カレル:「生体の転送が問題ないかどうかはそれで分かるだろ」
クロード・カレル:「そいつを一回通して、細胞単位の変質がないかどうかを見て、それから人間で試す」
ユーリ・トレシェフ:「ああ……なるほど、理に適っている」
クロード・カレル:「まあ最終的には全身通しても頭の中まで問題ないかどうか見なきゃいけないから、気休め程度だよ」
ユーリ・トレシェフ:「ただの生物と高侵蝕のオーヴァードでは勝手が違うこともあるだろうしな。……ああ、分かった」
コニー・ヴァイスマン:「では、私は向こうで操作するので、準備ができたら合図して下さい」そうして、壁際に備え付けられた制御盤の方向へと歩きだして。
コニー・ヴァイスマン:ミストの隣で、僅かに立ち止まる「……そういえば」
澪木ミスト:「ん?」
コニー・ヴァイスマン:「………漫画の話です。今のノヴァリスでは、どんな海賊版が流行っていますか」どうでも良さそうに尋ねる。
澪木ミスト:「ええ~、なんだろうな……ファントムブラッドは50巻超えてたっけ……あとは……」
澪木ミスト:「あっそうだ!海賊版じゃないんだけど、最近生徒が描いた漫画も出回り始めたんだよ!」
澪木ミスト:「ムセイオンの子達がゲリラ頒布してる雑誌で……」
コニー・ヴァイスマン:「………」
澪木ミスト:「私はその中の『Vanquish!!』って漫画が一番好き!持ってこれたら良かったのにな~」
クロード・カレル:「はは。ファントムブラッド50巻ってどうなってんだろうな。アメフトの世界大会とか行ってんの?」
クロード・カレル:「あ!分かった!第二部とかいってジョナサンの子供が活躍してるんだろ。ディオも結婚して子供がジョナサンの子供と同じチームに入ったりしてさ」
澪木ミスト:「あはは、今どきそんな安直な展開ないってば~、本当は……」
コニー・ヴァイスマン:「……そうですか……」会話の途中で興味を失ったように通り過ぎる。
コニー・ヴァイスマン:「……別に、いいです。きっとつまらないでしょうから」
コニー・ヴァイスマン:小さく呟いて、操作盤へと向かった。
クロード・カレル:「ったく。コニーが振った話なのにな」
クロード・カレル:「悪いね。気難しいやつなんだ」
ユーリ・トレシェフ:「……実際、興味はあるんだろう。それを表に出すのが苦手なんだ」
澪木ミスト:「そっか、色々我慢してるのかな……」コニーの後ろ姿を振り返って
ユーリ・トレシェフ:「俺も……直すのに、苦労した。まだ直っていないかもしれないが……」
クロード・カレル:「ははは。ユーリはコニーや俺と違って根がいいやつだからな」
クロード・カレル:「だからこうしてテストも代わってくれる。ミストちゃんも仲良くしといたほうがいいよ」
澪木ミスト:「それは大丈夫!ユーリとはもう仲良しだもんね~?」
ユーリ・トレシェフ:「根の腐ってるやつは、そんな風に他人を褒めたりしないだろ……」言ってから、ミストの言葉に少し詰まって。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ、そうだな。信頼している」それだけ言って、背を向ける。コニーの方へ合図を出し、実験を開始する。
GM:その後、テストは大きなトラブルもなく完了し、拠点間転送ゲートは正常稼働を開始した。
GM:手を打つ時間は限られている。君たちは引き続き、迎撃準備のために学区を駆け回るのだった。
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四海群生:四海群生は、自分の本質を邪悪であると考えている。
四海群生:元より生真面目で考えすぎる面のあった彼の心配性は、ノドスが『漂流』を始めた頃から俄かに加速し、この頃になると病的と呼べるものになっていた。
四海群生:あらゆる可能性を考慮し、事前に備えを取る──彼のそうした気質は煙たがられると同時に一定の成果を上げ、評価する者もいたが
四海群生:それは対処・代替案の無い可能性を口にして悪戯に不安を煽ることを彼自身が自制しているが故であり、実際の四海の内面には、表出する数十倍にも及ぶ杞憂が渦を巻いていた。
四海群生:『突然地割れが起きたら』『宇宙人が攻め込んできたら』『深海から未知の勢力が』……そうした突拍子も無い心配はまだ笑い話にもなった。
四海群生:『擬態能力を持つ星徒がいたら』『星徒の洗脳を受けたまま通常任務に復帰してしまったら』『空間転移可能な星徒が本校舎までショートカットしてきたら』……まだ見ぬ星徒の能力を危惧するのも、益のある予想と言えた。
四海群生:『作戦中に裏切り者が出て、星徒を引き入れたら』『農場を焼き払われ、食料の供給が途絶えたら』『格納庫が破壊工作を受け、装備と弾薬が失われたら』……
四海群生:『祠堂アキトが敵の手に落ち、生徒を罠に掛けようとしたら』『藤村夏虫に何らかの思惑があり、この状況について把握していたら』──それが特定個人にまで及べば、最早心が休まる時間は、一時たりとも無かった。
四海群生:そうした可能性を考えてしまうこと自体、四海にとっては受け入れがたい弱さであり、他者への不信であり、
四海群生:またそれを避けようと考慮する方策は、病的な不安障害と相俟って著しく倫理を欠き、更に彼を苦しめた。
四海群生:先のザールフフィールによる『極端な提案』に対して烈火の如く怒ったのは、単なる正義感によるものではない。
四海群生:他ならぬ四海自身が、それを一度は頭に浮かべてしまったからこそだった。
四海群生:「……またここか」
四海群生:ノドス本校舎の隅、人気のない空き教室の入り口から、中にある背中に声を掛ける。
都築ソウマ:「……む」
都築ソウマ:じっと窓の外を眺めていた少年が、声をかけられて不服そうに振り向く。
都築ソウマ:「群生か。アキトかと思った」
四海群生:「休憩か?」後ろ手に戸を閉め、窓際に歩み寄る。
四海群生:「サボタージュじゃあなかろうな」
都築ソウマ:「あいにくだが、サボるときはもっと堂々と遠くに逃げる!」
都築ソウマ:「休憩だ、休憩…。根を詰めすぎるとパフォーマンスが落ちていくから」
都築ソウマ:「少しくらい息抜きするのだって必要だろう…」と言いつつ、どこか気まずそうにしている。
四海群生:「成程。確かにそうだな……過度な労働は禁物、適度な休憩は必要だ」納得させられている
四海群生:「特に君は責任ある立場だからな……無理をして倒れでもしたらよくない」
都築ソウマ:「…どうだかな。そう思ってくれている生徒が、果たしてどれだけいるか」
都築ソウマ:「ろくな知恵も回らなければ力も足りない生徒会長と、どうせみんな思っている」鼻をならす。
都築ソウマ:「だが、だがな。誰に言われようと、ぼくはこのポジションを譲ってはやらないぞ」
都築ソウマ:「”プランナー”直々の指令で、ぼくはこの座にいるんだ。引き受けた命令は最後までやり切る」
四海群生:「ああ、君はよくやっているとも」僅かに表情を緩める。
四海群生:「あれこれ色々考えてみたが……今のノドスに起きた時、何より良くない事態は」
四海群生:「君がいなくなることだ、ソウマ」
都築ソウマ:「えっ……」
都築ソウマ:「えー……」本当か?という眼差しを向ける。
四海群生:「本当か?とでも言いたげだな……」
都築ソウマ:「ぼくより立派に生徒会長の職務をまっとうできる人間なんか、正直いくらでもいるだろ」
都築ソウマ:「例えば…。アキトがいる。機転が効くし行動も早い。責任感もある。いつも落ち着いてるし」
都築ソウマ:「ぼくが立派にこなせるのは、せいぜい…。周りから言われたことをしっかり守るくらいのことだ」
四海群生:「うん。確かに祠堂の能力については疑うべくもないが……」
四海群生:「それでも最高生徒会長は君だ、ソウマ」
四海群生:「今のノドスが、この状況にあっても曲がりなりにも秩序と統制を保てているのは……」
四海群生:「法があり、行政があり、生徒会があり、君がいるからだ」
四海群生:「象徴として君が果たしている役割は、君自身、生徒たち自身が考えているより遥かに大きいと、僕は思う」
都築ソウマ:「象徴…」窓ガラスに頭を寄りかからせながら、訝しげに群生くんを見やる。
都築ソウマ:「…誰かに頼まれたか? 元気がなさそうだから声でもかけてやれとか」
四海群生:「まるで僕のようなことを言うな、君は」
都築ソウマ:「むっ」鼻白む。
四海群生:「本心からそう思っているだけだとも。実際、君はトップに向いていると思うぞ」
四海群生:「カリスマ性……と呼ぶべきものかは分からないが、支えるべき人間だと思わせるものがある。顔立ちも整っているし……」
四海群生:「そういったものも、政治家や指導者の才能だろう。君の御母堂もそういう意図で君を生徒会長にしたのではないのかな」
都築ソウマ:「むむ…そう褒められるのはまったくもっていい気分だが…」
都築ソウマ:「浮かれてしまうが……」
都築ソウマ:「……だけどなあ、群生」
都築ソウマ:「きみだって覚えているだろう。このノドスが、この空間に漂流してきた最初期」
都築ソウマ:「このぼくは、皆から姿をすっかり隠して、おっかなびっくり事態を見守ってた臆病者だぜ?」
都築ソウマ:そのように記録されている。ノドスがノヴァリスから消失した直後の数週間、
都築ソウマ:都築ソウマはノドス生徒の前に姿を現さず、混乱する一方の学園に、何の指揮も執らなかった。
四海群生:「……まあ、確かに」腕組みをして
四海群生:「それどころか、君が会長になると聞いた時、不安が無かったといえば嘘になるが……」
都築ソウマ:「ふん」そうだろ、と言いたげな顔で腕を組む。
四海群生:「覚えているか?施設でよく、大柄な子に配食を取られて泣いていただろう。名前は何と言ったかな……」
都築ソウマ:「エディの話はやめろ」嫌そうな顔をする。
都築ソウマ:「あの…そばかす顔が嫌いだったんだ、ぼくは。何で急にその話をする。ぼくの汚点だ!」
四海群生:「訓練からもよく逃げ出して、いつも連れ戻すのに苦労したし、夜寝る時も……」続けようとする
都築ソウマ:「やめろばか!おまえだってこんな訓練つらくて嫌だって泣いてたときもあっただろ!」
都築ソウマ:カーッと赤くなる。「寝る時の話は…特に…だめだ!するな!なんで覚えてるんだよ!」
四海群生:「うん……。だが、昔がどうあろうと、今は今じゃないか」
都築ソウマ:「………」群生くんを見る。
四海群生:「いくら消したい過去や失敗があっても、大切なのは今、それからこの先どうしていくかだ」
四海群生:「そうでなければ、一度でも失敗した人間はやり直してはいけないことになる。僕はそんなのはおかしいと思う」
都築ソウマ:「……そうだな」
都築ソウマ:「おまえだからこそそう言うんだろ。”能力なし”の群生くん」
都築ソウマ:「ずいぶん立派なことを言うようになったじゃないか」目を細める。「経験談か?」
四海群生:「む……」瞬きをする「そういうつもりは無かったが……確かにそう聞こえる話だ」
四海群生:「……先程も言ったが、『今』、君は会長としてよくやっているよ」
四海群生:「僕には到底出来ないことだ。だから敬意を持っているんだ」
都築ソウマ:「……褒めすぎだ」微かに微笑む。「だけど」
都築ソウマ:「ありがとう、群生。そんなにぼくを一生懸命褒めてくれるのはおまえくらいだ」
都築ソウマ:「……」少し間が開く。「なあ」
四海群生:「うん?」
都築ソウマ:「おまえにそこまで認めてもらってる、ぼくはな」
都築ソウマ:「”能力なし”と陰口を叩かれることもあったお前が、今や小隊のリーダーを務めているのを知っていて……」
都築ソウマ:「そのまま昇りつめて、ノドスという軍隊のトップに立ってもいいんじゃないかと」
都築ソウマ:「そういうことを……たまに……考える」
四海群生:「……」「……ははっ」
四海群生:驚いたように固まって、それから破顔する。
四海群生:「あまり無茶を言わないでくれ。僕には小隊の隊長だけでも手一杯だ」
都築ソウマ:「何を言う、そんな嬉しそうな顔して」こちらも微笑む。
都築ソウマ:「あいつら、もっとどうにかならないのか。すぐ好き勝手ばかり言うやつばかりだ」
四海群生:「皆、あれで能力はあるからな。隊長の僕がもっとしっかりしていれば……」
四海群生:「……それにな、そんな人事は身内贔屓と叩かれるのがオチだぞ。こう見えて僕は煙たがられているからな。君の支持率も落ちるぞ」
都築ソウマ:「ふん」「驚け、そんなの分かっている。これはぼくの身内贔屓だ」
都築ソウマ:「お前はぼくの大事な幼馴染だぞ。活躍を願って何が悪い」
都築ソウマ:「それを全部黙らせるくらい、おまえが立派になれば何も問題ないだろう」
四海群生:「おいおい……勘弁してくれ」面映ゆい苦笑を浮かべ、それからソウマに目を向けると、
四海群生:「…………」
四海群生:その場で固まってしまったかのように、暫時無言のままその顔を見つめる。
都築ソウマ:「……なんだよ」
都築ソウマ:「気色悪いな……」
都築ソウマ:じっと見られてぎこちなくなる。
四海群生:(……もしも、この場で……)
四海群生:(この細い首に手を掛ければ────)
四海群生:(……ノドスは、どうなる?)
四海群生:「……ッ……!」
四海群生:一瞬脳裏に浮かんだその考えに、背筋が凍りつく。
都築ソウマ:「おい、群生。どうした」無防備に群生くんの顔を覗き込む。
都築ソウマ:「おまえが最高生徒会長になった場面でも想像してしまったか?」
四海群生:「……!」
四海群生:反射的に、弾かれたように身を引いて、腕が窓に当たって大きな音を立てた。
四海群生:「……あ……」
四海群生:我に返り、口元を掌で覆う。
四海群生:「い……いや……」
四海群生:「……何でもないんだ」
都築ソウマ:「なんだよ……」訝しげにするが、それ以上深く追及しない。
都築ソウマ:「……どうせまた、お得意の心配性だろう。聞かないでやるから、頭を冷やせ」
都築ソウマ:と言って、空き教室を出ようとする。
四海群生:「っ……ソウマ!」反射的に呼び止める
都築ソウマ:「……なあ、群生」そして、教室を出る間際に、ぽつりと言おうとし。
都築ソウマ:「?」驚く。
都築ソウマ:「な、なんだよ」
四海群生:「あ……いや……」
四海群生:「……き……君は立場に対して無防備すぎるぞ」
四海群生:「常時二名……最低でも一名は護衛を付けるべきだ」
都築ソウマ:「……ふ、ふふふ」楽しそうに笑う。
四海群生:「防具も着込んだほうがいい……せめてヘルメットだけでも被れ!狙撃されるかもしれないし……校舎が崩れてくる恐れもあるからな」
都築ソウマ:「なんだよ、急に。星徒がぼくだけを狙うようなことが今更起こるとでも思ってるのか?」
都築ソウマ:「分かった分かった、気をつける。なんならおまえが護衛になってくれてもいいぞ」
四海群生:「う、うむ……通常任務が無い時でなら……構わないぞ。そういう事態が起こり得ないとも限らないし……」
四海群生:「……星徒以外にも、誰が狙ってくるか分からないからな」
四海群生:僅かに目を逸らし、呟くように言う。
都築ソウマ:「……」ドアを握る手に力が籠る。
都築ソウマ:「その時はその時だ」そっけなく言う。「だが、ぼくは…」
都築ソウマ:「それでもこのポストにぼくを居させてくれる、ノドスの生徒のやつらが……そうだ、もうすっかり、好きなんだな」
都築ソウマ:「いま少しおまえに腹が立った、群生。忠告は聞いてやるがな!」
四海群生:「……あ、ああ……」
四海群生:それ以上は、朧げな返事しか出来なかった。
都築ソウマ:その様子を一瞥し、退室の間際。思う。(そう言う、お前は)
都築ソウマ:(あいつのことは忘れられるのか?)
都築ソウマ:あの男だけは、一目見たときから、妙に嫌いだ。
四海群生:「……」
四海群生:未だ早鐘のように鳴る心臓。胸に手を当て、深く呼吸を繰り返す。
四海群生:(落ち着け……ただ頭に過っただけだ)
四海群生:(あり得ない想像なんて、誰でもすることだ……気に病むことじゃない)
四海群生:(……だが、それでも……こんなことを考えてしまう僕は……。いや、それより……もしもただ考えるだけで抑えられなくなれば……)
四海群生:かぶりを振って、嫌な考えを振り払おうと別のことを考える。
四海群生:(……何か……言おうとしていたな、ソウマ)
四海群生:(……用事でもあったのか?……まあいい)
四海群生:(次……そうだ、次に会ったときにでも聞けばいい)
四海群生:(僕達には、まだ『次』がある……)
四海群生:もう一度深く息を吐き、窓の外、ソウマが見つめていた先に目をやる。
四海群生:海沿いの丘の上、無数に並ぶ十字架。
四海群生:集団墓地、生徒たちが眠る墓標が赤い海に縁取られ、白く光って見えた。
エノクベース 地下研究室
GM:学区の改造と並行して、保留されていた澪木ミストへの喚問が生徒会により行われた。
GM:これと合わせて、彼女の詳細なメディカルチェックもほぼ完了した。
GM:君たちはその結果について説明を受けるため、地下研究室の藤村を訪ねていた。
GM:研究室の扉を開けると、藤村ともう一人、生徒が会話している最中だった。
藤村夏虫:「高侵蝕時の起源種RVの挙動としてこんなところです。それで、ダイくんの場合は……」
藤村夏虫:普段より幾分丁寧な口調で、講義するようにホワイトボードの前に立っている。
藤村夏虫:「あっと、もう時間か……」君たちに気付いて
藤村夏虫:「今日はここまでにしようか」
リィ・サワキ:「ああ。今日もだし、もういいよ、先生…」小柄な少年が、うんざりとした表情で頬杖をついている。椅子の足元にはバケツに突っ込まれた小型の工具箱と、潤滑スプレー。
藤村夏虫:「えー、つれないこと言わないでよ。こっからがこの講義の面白いとこなんだからさぁ」
リィ・サワキ:「その話は…」目線を、入ってきた連中のほうへ向けて、きまずそうな顔で口をつぐむ。
ユーリ・トレシェフ:「ああ……取り込み中だったか。失礼」軽く頭を下げつつ。
ユーリ・トレシェフ:「しばらく外で待っていた方がいいなら、そうするが……」
リィ・サワキ:「いや、いいんだ。意味がない話だったから」
ユーリ・トレシェフ:「……意味がない話?」
藤村夏虫:「私が意味ないことしてるって言われるのは心外だなあ」
リィ・サワキ:「出力だけ高いエフェクトを活用するために、専用にチューニングした中継子機端末を12ダースから…って、いつもの話だよ」
藤村夏虫:「大切な話でしょー?ダイくんはまだまだ伸びしろあるんだから、自分の力についてちゃんと知らないと」
【"セバノイア" リィ・サワキ・ダイ】
14歳、ベトナム出身。小柄な少年。モルフェウス/エンジェルハイロゥのクロスブリード。
自分の身を隠すことに特化した能力を持ち、度重なる襲撃を生き延びてきた。
起源種RV感染者であるため身体能力に劣り、現状、有効な活用が難しい生徒の一人。
校内のインフラ整備に回されているが、その方面でも成果は捗々しくないようだ。
リィ・サワキ:「この島で一番使い道のないやつに、そんな大枚はたくくらいなら、それこそ…四海が万全で出られるほうに賭けたほうがずっといいだろ」
リィ・サワキ:「ちゃんとした用があって、わざわざ入ってきた相手がこんなにいるなら、そっちの用を片付けたほうがいいだろうし…」
都築ソウマ:「卑下自慢なら負ける気はないが」顔を覗かせる。
リィ・サワキ:「立派に担ぎ上げられてる会長さまが、いまさら何言ってんだよ」
リィ・サワキ:「担がれてる…って、話でも、ないかもう」
都築ソウマ:「フン。良かったな、サワキ。おまえだって、能力の使い方に突然ひらめいて、小隊のリーダーを任されることもあるかもしれないぞ」
リィ・サワキ:「そのときが来るのは……」首を振る。「考えたくないね」
リィ・サワキ:「おれにまで順番が回ってくる、なんて、否定はできないけどさ」
都築ソウマ:「否定したい気持ちの方にぼくも同意だ」
都築ソウマ:「それで、今回は単純に約束した順番の問題だよ」
都築ソウマ:「そこの夏虫と話がしたい。いいか?」
リィ・サワキ:「ああ。どうぞ。邪魔したな、…藤村さん」バケツを取って立ち上がる。
藤村夏虫:「用事は順番に片付けるのが一番なんだけどなぁ、君らの用事に優先順位を付けられる立場じゃないし」
藤村夏虫:「私は君らの先生じゃないからね」
リィ・サワキ:「…………」眼鏡の下の鼻先を顰める
藤村夏虫:「それじゃあダイくん。また明日この時間に」サワキの頭にぽんと手を置いて
藤村夏虫:「待ってますからね」にこりと微笑みかける。
リィ・サワキ:「先生じゃないなら尚更だよ。相手、会長様に…う」
リィ・サワキ:「……うえから止められなかったらな」手をごそ、と頭から外して、会釈。立ち去る前に…
リィ・サワキ:「知ってると思うけど、無駄話は遮ってやれよ。きりがない、それでおまえらのしごとがトチるとか…」
リィ・サワキ:「ぞっとしない」肩をすくめて首を振る。背を向ける
都築ソウマ:「よくよく話せば素直そうなのに、どうにも意地っ張りなやつ…」去っていくサワキを見送る。
ユーリ・トレシェフ:「……先生じゃないにしては、かなりダイに対して親身になってる気がするけど」
ユーリ・トレシェフ:「いや……釘を刺されたばかりだったな。本題だ」
藤村夏虫:「ミストちゃんの話だったね」コーヒーを淹れて椅子に座る。
ユーリ・トレシェフ:「検査結果、出たんだろ」
藤村夏虫:「出たよ。って言っても、一部についてはもう知ってるんじゃない?」
藤村夏虫:「作りかけのカルテをこっそり盗み見してった子がいたからさ」
藤村夏虫:ザルフのことだ。彼はミストのメディカルデータの一部を入手し、そこから彼女がレネゲイドビーイングである可能性を見出した。
都築ソウマ:「ザルフか」腕を組む。「ユーリが仲裁に入ったと聞いてるぞ、よくやったな」
ユーリ・トレシェフ:「……根拠って、そういうことかよ」ひとり呟く。
ユーリ・トレシェフ:「ああ……まあ、入れさせられたって感じでもあったけど」
藤村夏虫:「一人の女の子を巡って少年たちがぶつかり合う……くぅ~っ青春だねえ」
藤村夏虫:美味そうにコーヒーをあおる。
ユーリ・トレシェフ:「ザルフはそういうのじゃないだろう、絶対」
ユーリ・トレシェフ:一拍遅れて「俺も違うけど」
都築ソウマ:「大方、自分だけじゃ引っ込みつかなくなるから、第三者に混ざってほしかったんだろ」
都築ソウマ:「意地っ張りがケンカをふっかけた時にはよくあることだ」鼻をならす。
都築ソウマ:「それで? 澪木ミストはレネゲイドビーイングかもしれない…というのは聞いたが?」
藤村夏虫:「そうだね。人語を解するレネゲイドビーイングというのは非常に珍しい事例だけど、全く存在しないわけではない」
藤村夏虫:「FHの偉い人の中にも、そういうのが結構いるみたいだしね」
ユーリ・トレシェフ:「単に喋る武器や非生物ってだけなら、もっと多いだろうけど……人と区別のつかない姿を取るっていうのは、かなり珍しいんじゃないか」
藤村夏虫:「レネゲイドビーイングはその成立に当たって、起源とは別に他者を参照する」
藤村夏虫:「彼らは本質的にはRVの塊だからね。それが生物として行動するためには、何らかの指針が必要となる」
藤村夏虫:「"ここから生まれた"起源ではなく、"こうなりたい"、"そこに行きたい"という指針だ。簡単に言うと興味の問題だね」
藤村夏虫:「無意識にしろ、自覚的にしろ、彼女は人間に興味があったんだろう。それなら人間そのものに擬態するのは不思議じゃないよ」
都築ソウマ:「レネゲイドも欲望を求めるのか。というと…」
都築ソウマ:「つまり、彼女はレネゲイドビーイングの人型であり…人間に興味があるからこそ、一般生徒に混じってノヴァリスに在籍していたと?」
ユーリ・トレシェフ:「……そして、その欲望をノヴァリスは受け入れた。彼女を生徒の一人と認め、冠を与えた……」
藤村夏虫:「十字冠は、ノヴァリスの住人となった人間の子供に例外なく与えられる」
藤村夏虫:「人であろうとする者も、また人間の範疇ってことなのかな。お堅い"マスターオーダー"が組んだにしては柔軟なシステムだよね」
藤村夏虫:「ただ、それが彼女の意思であるかどうかは微妙かな……」
藤村夏虫:「査問の結果については都筑くんの方が詳しいでしょ?」
都築ソウマ:「む? ああ、うん」苦虫を嚙み潰したような顔をする。
都築ソウマ:「といっても…芳しい結果は得られてないぞ。というか、『よくわからない』ということが分かった」
都築ソウマ:「学園の情勢、『理事会』の意向はぺらぺらとよどみなく話せるというのに…」
都築ソウマ:「生徒なら間違いなく答えられるはずの、誰でも日常で知れるようなつまらない質問になればなるほど、答えに詰まりだすとくる」
都築ソウマ:「仲の良い友達とか、好きな食堂のメニュー、そういうのはさっぱり分からんそうだ。どうなってる?」
藤村夏虫:「まあ十中八九、どっかの派閥に囲われてた実験体でしょ」
ユーリ・トレシェフ:「さっきも漫画の話をしていたし、学内の情報にアクセスする事くらいの自由は許されていたようだが……」
ユーリ・トレシェフ:「イレギュラーなだけに警戒され、目の届く場所に置かれていたという感じだろうか」
藤村夏虫:「それでも普通は学校に通わせるもんだけどね。学区の中で派閥の統制が効いてるならその方が効率的だ」
藤村夏虫:「あえて秘匿されてたってことは、よっぽど立場の弱い派閥だったのか」
藤村夏虫:「存在が知られることで、他所の派閥から攻撃される恐れがあった、とかかなあ」
ユーリ・トレシェフ:「……その辺りの推測を正しいとするなら、やはり最大の疑問は」
ユーリ・トレシェフ:「そんな箱入りの扱いを受けていたはずの彼女が、このノドスまで一人で渡航できたという事か」
藤村夏虫:「そこんところはもう少し調べなきゃだね。本人も説明できないみたいだったし」
藤村夏虫:「多分、意図した結果じゃなかったんじゃないかな。彼女にとっても、彼女を管理していた者にとっても」
ユーリ・トレシェフ:「……だとすれば、その派閥が血眼になって彼女を捜索している可能性もあるか」
ユーリ・トレシェフ:「それがノヴァリスによるノドス発見に繋がれば……とまで言うのは楽観的すぎるだろうけれど」
藤村夏虫:「どうかなあ。向こうもまさかノドスに来てるとは想像できないかも」
都築ソウマ:「しかしなあ」腕を組む。
都築ソウマ:「だとすれば、どうしてミストはノドスに来ようと願ったんだ?」
藤村夏虫:「願った?」
都築ソウマ:「本人が望んで何をか試したからこそ、ここに来れたんじゃないのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……ノドスへ辿り着いたのは事故だとしても」
ユーリ・トレシェフ:「推定される彼女の境遇からしてみれば、そう不思議ではないんじゃないのか」
ユーリ・トレシェフ:「どこでもいいから遠くに行ってみたい、みたいな考えを持つことは」
藤村夏虫:「その理屈だと、君らも、生徒の誰かが『あ~海行きたいな~』って願った結果こんな事になってるかもしれないけど、大丈夫?」
都築ソウマ:「最悪だ」眉間を抑える。「責任をとらせたい」
ユーリ・トレシェフ:「加えて、流星夜も見たかったのかもしれないな」真顔で冗談ともつかないことを言う。
都築ソウマ:「破滅主義者じゃないか…!」愕然とする。
ユーリ・トレシェフ:「とはいえ、動機自体はあったと考えていいんじゃないか。実行した方法は見当もつかないが……」
ユーリ・トレシェフ:「それでも、意思があったという事は重要だ。……一処に根を張り、歩き出す足を持たない花でさえ」
ユーリ・トレシェフ:「想像だにしないような手段で種子を運ばせる事がある。自分を食わせるとか、川に飛び込むとか、羽を生やすとか」
藤村夏虫:「浪漫のある話だけど、その辺は結局、もう少し調べてみないとなんとも言えないね」
藤村夏虫:「って言っても、あと手を付けてないのは十字冠くらいか」
藤村夏虫:「いよいよできることがなくなったら、あれがどこまで正常に動くか確認しないといけなくなるかも」
ユーリ・トレシェフ:「機能していると、彼女自身が言ってはいたが……」その言葉を聞いて、微妙そうな顔をする。
ユーリ・トレシェフ:「……確認というと。転送を起動させるのか?」
都築ソウマ:「死ぬまで痛めつけるということか? ならんならん!」
都築ソウマ:「敵ではないと分かってる人命であり、生徒なんだ。実験動物に対するような扱いはぼくが許さないからな」
藤村夏虫:「"かも"って言ってるでしょ。どんな可能性でもひとまず議論の遡上に乗せることは大事だよ」
藤村夏虫:「もちろん、会長さんがそういう方針なら私からなにかすることはない」
藤村夏虫:「けど、君らも考えてはおいた方がいいんじゃない?」
藤村夏虫:「例えば仮に、彼女の命と引換えに、ノドスの全員がノヴァリスに帰れるとしたら」
藤村夏虫:「それを排除するのは、責任ある選択と言えるのかな?」
ユーリ・トレシェフ:「悪趣味な想定だ。リーダーでもそこまでの事は言わな……」逡巡。「いとは言えないが」
都築ソウマ:「………」こめかみを抑える。
都築ソウマ:「だが、そんな真似をせずにすむ方策を考えるのがおまえの仕事だろ、藤村夏虫」
都築ソウマ:「なんとかしろ!」
藤村夏虫:「怒られちゃった。大人使いが荒い子供だなあ」肩を竦める
藤村夏虫:「ま、引き続きこっちでも色々やってあげるから、ミストちゃんの面倒はそっちで見てあげて」
藤村夏虫:「メディカルチェックに付随して能力も測定したけど。彼女の治癒能力は結構なものだ」
藤村夏虫:「多分ノドスで一番じゃないかな?流石に相手が死んじゃってたらどうしようもないけど」
ユーリ・トレシェフ:「……」手のひらを見つめて。「確かに、あの力は驚異的なものだった」
藤村夏虫:「こっから先、研究所で遊ばせとくにはあまりに惜しいと思うなぁ。前線に居てくれれば、何人かは死なずに済む子も出てくるだろうからね」
都築ソウマ:「彼女を戦闘に出すのか」眉を寄せる。
ユーリ・トレシェフ:「…………」
都築ソウマ:「どうだ、ユーリ。守れる自信はあるか?」
ユーリ・トレシェフ:「……決して安請け合いはできないし、する訳にもいかない。ノドスの戦いが始まってから……」
ユーリ・トレシェフ:「俺はすぐ近くにいた仲間を、二度、死なせた。……どちらも怪我で動けなくなっていて、俺が守るしかないと分かっていて」
ユーリ・トレシェフ:「そういう決意が確かにあったはずなのに、及ばない状況というものがある」
ユーリ・トレシェフ:「ただ、同時に確かなのは……」
都築ソウマ:微かに頷き、ユーリくんを見る。
ユーリ・トレシェフ:「あの時の……痛みを」
ユーリ・トレシェフ:「もう一度繰り返さないためになら、俺は全てを賭けられる」
都築ソウマ:「……馬鹿」
都築ソウマ:「おまえ自身の命も守れ」
ユーリ・トレシェフ:「……それだけでも難しいと、知っているだろうに」
ユーリ・トレシェフ:困ったように息を吐いて。
ユーリ・トレシェフ:「俺達の会長は、無理ばかり言う人だな」
都築ソウマ:「ふん」
都築ソウマ:「もうスピーチで恥をかくのはこりごりだからな。何度でも、飽きるまで言ってやるとも」
ユーリ・トレシェフ:「……努力するさ。力の及ぶ限りは……大体」
ユーリ・トレシェフ:「俺がいなくなったら、誰があそこの世話をするんだ」
ユーリ・トレシェフ:そう口にした言葉は、赤い海の中で気力の途切れそうになった時に、いつも自分に言い聞かせているものだ。
藤村夏虫:「……」二人のやり取りを聞き流しながら、冷めたコーヒーを啜る。
GM:その後、いくつかの資料についての説明を受けて、二人は地下研究室を後にした。
キャンプ・グレンデル
GM:その後も、君たちは各々可能な限りの準備を整えた。
GM:しかし、最後にひとつ仕事が残っている。
GM:それは、休息だ。
GM:限られた人員で戦い続けなければならないノドスの生徒にとって、効率的な休息は必要不可欠だった。
GM:先の戦闘の最前線で戦い、多大な侵蝕不可を受けた君たちには、継戦能力維持任務としての特別休暇が命じられた。
GM:キャンプ・グレンデルは、ノドスの北東部に作られた保養地だ。
GM:内陸の湖は赤化の汚染もなく、この区画に限っては、赤い空を隠すように平時の青空が投影されている。
四海群生:「そこ!それは燃えないゴミだ!しっかりと分別しないと持ち帰る時に大変だろう!」
四海群生:「全員水と消火剤の位置を改めて確認しておくこと!火を扱うことの危険性をよく自覚するように!」
四海群生:「イルヤーサ!それはまだ生だ!加熱が不十分な肉は健康を害する恐れがある!しっかりと両面火を通すんだ!」
四海群生:トングをカチカチして肉を威嚇しつつ、網の前でBBQを仕切っている。
ザールフフィール:「やかましい奴……今さら少し火の通りが悪い肉を食って何になる」
ザールフフィール:流しながらまったく遠慮なく逆利き腕を使って生焼けの肉をフォークで食い、もう片手ではひっきりなしにステンレスの器の中身をこねている
ザールフフィール:ひき肉を使ったハンバーグのような料理のタネである。名は知れないが、こういった機会があると、ザルフはいつもそれを作っていた
クロード・カレル:「別にいいでしょ、物質が燃えないわけないんだから」
ガブリエル・イシグロ:「うわあっごっごめんなさぁい!」「うん。燃えると思ってた……」
クロード・カレル:ものすごく雑にゴミを同じ袋に放り込んでいる。
四海群生:「カレル!何という無責任さなんだ……!そうした一人一人の姿勢がゆくゆくは環境問題をだな……!」
ショウ・ブロウラー:「うるせーぞメガネ!野菜も食えや!」
ショウ・ブロウラー:網の上にドカドカと食材を載せている
ユーリ・トレシェフ:「どっちもうるさいって……」
ロン・ウェイ:網の上に肉を置く。「早く食べないか?」「これはもう食べられるかもしれない」
エドヴァルト・カミンスキィ:「天におられる私達の父よ、 私達の日ごとの糧を今日もお与え下さい……」ラム肉に十字を切って一筋涙を流した後、丁寧に網に並べていく。
サンチャゴ・イシグロ:「なんだよ、男ばっかでむさ苦しいな~」
サンチャゴ・イシグロ:「肉は美味いけど光景に彩りがないよな、いつもながら」
クロード・カレル:「ミストちゃん呼んでほしいとか思ってんだろどうせ」
ザールフフィール:「俗なやつ」
サンチャゴ・イシグロ:「いーだろ。つか当然の心理だろ! みんなそう思ってんだろ!」
ガブリエル・イシグロ:サンチャゴの横でお湯を沸かして、ポトポトと沢ガニを入れてゆでている。
ガブリエル・イシグロ:「塩と、コショウと……塩でいいかなあ」
四海群生:「ガブリエル!しっかりと火を通すんだぞ!淡水生物は寄生虫の恐れがあるからな!!」
ガブリエル・イシグロ:「ヒィーッ」
サンチャゴ・イシグロ:「お前はビビッてんじゃねえよいちいち~」
ショウ・ブロウラー:「ガブ!てめーはもっと肉食えや!そこの焼けてっから!」
ガブリエル・イシグロ:「ワアァーッ」お皿に大量の肉が! しっかりと焼けている。
ユーリ・トレシェフ:「……そんなに彩りが足りないと言うなら、君も花の世話でもしてみればいいんじゃないか」
ユーリ・トレシェフ:どうでもよさそうに言いつつ、カニの甲羅の処理を手伝っている。
三城郷ミツル:「一応彼女にも声はかけたんだよ。本人も来たがってたけど、藤村さんのとこに先約があるんだってさ」
ユーリ・トレシェフ:(先約……)先日の話にあった、十字冠の調査だろうか。都筑がああ言ったからには、手荒な事をしている訳ではないだろうが……。
ユーリ・トレシェフ:パリパリとカニの身を抜き取って大皿に並べながら、視線はなんとなくエノクベースの方へと向かう。
ロン・ウェイ:「それは残念だ……いや、それともよかったか? 女性がいてはむしろ気が休まらんかもしれん」
ザールフフィール:プラントで生成された疑似スパイスをいくつか配合し、小指でとっては味を確かめ、眉間の皺を深める。結局その皺は取れないうち、スパイスをステンレスの器の中に流し込んだ
ザールフフィール:牛肉とラムのひき肉に刻んだタマネギと蒸した米のようなものを混ぜ込んだものである 「違いない」
四海群生:「全く嘆かわしい……女子が一人来た程度で何という浮足立ち振りなんだ」焼けたピーマンを全員の皿に盛っていく
サンチャゴ・イシグロ:「やるよ、ガブリエル」ピーマンをガブリエルの皿に置く。
ガブリエル・イシグロ:「ギャオ・・・・・・」ピーマンは苦手だ。
四海群生:「サンチャゴ!!!偏食をするんじゃあない!!!」倍盛る
サンチャゴ・イシグロ:「ギャアァーッ」
ロン・ウェイ:「ハハ。肉でやっていればよかったな」
クロード・カレル:「ザルフのやつ焼けたら言ってね~」
ザールフフィール:「来たがってたというのもどうだかな。こんな男ばかりの所に一人で顔を出したがるのは物好きだろ」
ザールフフィール:「合わせられたんじゃないか、ミツル?」 スパイスを全体に混ぜ込むと、手で形を作り鉄板の上に並べ始める
ザールフフィール:タネを扁平な楕円に成形しながら、熱をちっとも意に介さずハンバーグを並べていく。並べるのに邪魔な食材は、焼けていようといなかろうと問答無用で手づかみ回収だ
ショウ・ブロウラー:「あっアニキ、そっちのは……まあいいか」
四海群生:「あっ!イルヤーサ……!僕の全体計画を……!」
三城郷ミツル:「彼女、そういう器用な真似できるタイプには見えないけどな」
三城郷ミツル:「気を使う子ではあると思うけどね。その辺を悟られないよう自然にやるのは苦手でしょ」
ロン・ウェイ:「なるほど? ……うん。うまい」肉も野菜もパクパク食べている。「うまいな。うん、うまい」
ユーリ・トレシェフ:「……よく見てるもんだな」ミツルの評に感心しつつ、火にかけていた飯盒の蓋を外す。
ザールフフィール:「女に精通した喋りしやがって……」 自分で取った生焼けの野菜を不服そうに食べつつ
クロード・カレル:「結局ミストちゃんの話なってる……実際どう思ってんの?みんな」
ガブリエル・イシグロ:「どうって、それは……」モニョモニョしている。
サンチャゴ・イシグロ:「ミストちゃんについてか。これを言ったらみんな驚くかもしれないけどよ」ピーマンをかじりながら話に混ざる。
サンチャゴ・イシグロ:「付き合ってみたい……」
クロード・カレル:「一番情報量のねーやつが最初に来たな」
サンチャゴ・イシグロ:「んだとォ!?」
ザールフフィール:「驚くかも知れない情報はまだか?」
エドヴァルト・カミンスキィ:「何事にも正直で飾らない所はサンチャゴくんの美徳ですね」
クロード・カレル:「ガブリエルはどう?見たとこ、ガブリエルはそれなりに脈ありそうだよ」
ガブリエル・イシグロ:「ええ!?」
サンチャゴ・イシグロ:「は~ッ!? コイツ?俺じゃなくて?」
クロード・カレル:「サンチャゴと付き合ってどうすんだよ」ケラケラと笑う。
ガブリエル・イシグロ:「でも……年上すぎるよ」「あれ? レネゲイドビーイングって何歳なんだろ……」
ロン・ウェイ:「外見年齢は確かにガブよりは我々に近いな」
ユーリ・トレシェフ:「……振る舞いは、そんなに年上にも見えないけどな」
三城郷ミツル:「ノヴァリスで生まれたとしたらむしろ年下じゃない?十字冠もあるんだしさ」
ザールフフィール:「何歳かはともかく、少なくともまったく人間じゃない、意味の分からん奴だぞ。気にならんのか?」
クロード・カレル:「でも見た目かわいいじゃん」
サンチャゴ・イシグロ:「そうそう。それそれ!」
四海群生:「全く……誰も彼も不埒すぎるぞ」憮然としながらザルフくんに乱された肉焼ペースを整えている
ザールフフィール:端の方から自分の置いたひき肉の塊をトングで返していく。良い焼き加減に、わずかに頷く
ユーリ・トレシェフ:「人格的にも、普通の女子の内面を解しているような事も言っていたな。それがどの程度正しいのかは確かめようもないが……」
ユーリ・トレシェフ:「少なくとも、ミツルの見識は有効に働いている……ようには見える」
ロン・ウェイ:「うむ。ヒトを模倣しているのだから、概ねはそうなのだろう」頷きながら着々と整えられた肉を端から食べている。
クロード・カレル:「ったく真面目委員長組はつまんないことしか言わないからな~」
ザールフフィール:「でも模倣だろ。それがどこまで、どれだけかも分からんような奴だ」
ザールフフィール:「確かに俺たちからしたらああいうのは珍しいが、そんな意味の分からんものに付き合うだのなんだのと熱を上げるのも不毛な話だ」
ユーリ・トレシェフ:「人間らしさなんて、模倣から始まるものだろう。本能に備わったものしか知らない赤子が……」
ユーリ・トレシェフ:「……生まれ育った環境にあるものを写し取って、社会的な振る舞いを少しずつ学習していく。俺達だって、どこかでそういう風に形ができたはずだ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「至言ですねユーリくん。人は誰しも、主の与え賜うた恵みに気づくことで成長していくものなのです。生まれがどうかなど、主の愛の前では関係ありませんよ」
ロン・ウェイ:「だが、男から見た女もそんな物ではないのか? 女心など想像するのも忘れてしまっていたよ」
クロード・カレル:「今からそんなんだとさあ、いつか外に出れてもずっと独り身のままだよ俺達」
四海群生:「そもそも……ノドスはそうした不純異性交遊を避けるべくノヴァリスから隔離されていたのだ」
四海群生:「つまり我々にはまだ時期尚早ということだ。不要なものだ」
クロード・カレル:「仲良くなりたいなあ、くらいの気持ちないの!」
ガブリエル・イシグロ:ほけーっとしながらハンバーグやカニの火加減をきょろきょろと見続けている。
サンチャゴ・イシグロ:倍盛りされたピーマンを少しずつガブリエルの皿に移している。
ガブリエル・イシグロ:ちょっとずつ食べてるからなかなか減らないんだと思っている。
ザールフフィール:一番最初に置いたハンバーグをトングで掴み、自分で齧って焼き加減を確かめる 「……できた。皿空けろお前ら」
ガブリエル・イシグロ:「やった~~~」
ショウ・ブロウラー:「オラオラ!アニキのスペシャリテだ!ありがたく食え!」
クロード・カレル:「ハイ俺!」このためにここまで肉をあまり取っていなかった。
サンチャゴ・イシグロ:「3個!いや5個!」
クロード・カレル:「サンチャゴお前は肉のほうも食べてんだろ!取るな!」
四海群生:「うむ……」素直に皿を差し出す。
ザールフフィール:言うと、トングを使って器用に各人の皿へよく焼けたハンバーグのようなひき肉の塊を放り投げていく。器用なもので、一つも外さない
三城郷ミツル:「やっぱりうちのBBQはこれがないとね」
ロン・ウェイ:「ひとつ料理ができるとモテそうだ」すっかり空のお皿にハンバーグが着地する。
ユーリ・トレシェフ:(……相変わらず、見事な捌きぶりだな)ほとんど真新しい状態の皿で受け止めつつ感心している。
ザールフフィール:クロードやサンチャゴには大きいのをあげちゃうぞ。四海にも少し焦げたのをちゃんとあげる
ガブリエル・イシグロ:「ふもっ、ほふっ」おいしいぞ。
サンチャゴ・イシグロ:「うめ~~」元気良くムシャムシャ食べている。
四海群生:「少し焦げてないか?」
ザールフフィール:「それも味だ」
四海群生:「成程……そういうものか」
クロード・カレル:「いらないなら俺がもらうよ」
クロード・カレル:先程盛り付けられたピーマンと合わせてパクパクと食べる。
四海群生:「僕が食べる!この粗雑な男から何故こんなにも……」食べる「うむ……旨いものが出てくるのか理解しがたいほど美味だからな」
ショウ・ブロウラー:「知らねーのか?料理は心なんだよ!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「料理は人の心の本質が出ると言います。とてもザルフくんらしい味だと思いますよ」ニコニコ顔で頬張っている。
ロン・ウェイ:「なるほど? スパイシーだ」
ユーリ・トレシェフ:皿の前ですっと手を合わせてから食べ始める。昔の友人に教えられた作法を、敢えてやめる理由もないのでそのまま続けている。
ザールフフィール:「……大体独り身かどうかという話なら、外に出てみたらさして困らんだろ」
ザールフフィール:「今焦って手近なもので済ませるまでもなくだ」 特に綺麗に焼けているものを自分で食べている 「女なんて無尽蔵にいる」
ガブリエル・イシグロ:(すごい自信だ……!!)
クロード・カレル:「そんなものかね~……」遠くを見る。
四海群生:「そういえば……普通のハンバーグとはだいぶ違うと思うが、どこで学んだ料理なんだ?」
ザールフフィール:「そんなものだ。オレ達の能力は根本的に外の人間とは比べ物にならないと考えて良い。それを使えば手に入らないものの方が少ないだろ。女であれなんであれ……」
ザールフフィール:「我流だ」 四海に 「……基礎的な製法は調べて、味は試行錯誤だ。故郷の料理でな」
四海群生:「故郷……郷土料理か、外の」少し想いを馳せるように「……成程」
ザールフフィール:「もっとも、食感はだいぶ近付いたが、味は及ばん。ノドスではこれが限界だろうな」 半ば自分でも忘れている、というのもある
クロード・カレル:「そういう辺り、ザルフも本当なら研究のセンスがあると思うんだけどね」
クロード・カレル:「やりたがらないのが惜しいとこだな」
ロン・ウェイ:「料理でわかるものなのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……まあ、確かに。外の人間の大半はそもそもオーヴァードですらないが……」
クロード・カレル:「日常生活の中じゃ料理が一番研究だよ。どこを改善すれば良くなるか、どこが失敗して悪くなったのか……」
クロード・カレル:「そこを考えられて達成感を得られないと美味しくは作れないからさ」
ザールフフィール:「オレは味の再現は暇つぶしにやっても良いかとは思うが、陰気な顔でモニター上の数字を舐めたいとは思わないからな」
ザールフフィール:「研究には助けられているが」 軽く手のひらを上げ 「実際にやるのは勘弁だ。身体を動かした方が圧倒的に良い」
クロード・カレル:「ちぇっ」
ロン・ウェイ:「それは同意だな」「もっとも、俺は料理の研究も成果だけ口にしていたいところだが……」モグモグ……
ガブリエル・イシグロ:「あれ?」素っ頓狂な声を上げる。「で、でもFHってオーヴァードをこれからどんどん増やすんでしょ?」
ガブリエル・イシグロ:「そしたらやっぱり、未来になればなるほどモテなくなるかも……!!」愕然としている。
クロード・カレル:「あ、さてはオーヴァードをモテ要素だと思ってるな?」
クロード・カレル:「いいね~ガブリエル。前向きで」
サンチャゴ・イシグロ:「なにお前、モテたかったの~?」
ガブリエル・イシグロ:「違うの」「ザルフさんはそういったのに」
ユーリ・トレシェフ:「モテたくはあるんだ……」ガブリエルでもそうなんだな、みたいな呟き。
ガブリエル・イシグロ:「だって! 何歳までに彼女出来なかったら一生できないとか……そういうのあるっていうじゃないか、兄さん!」
ザールフフィール:「オレは『手に入らないものはない』と言ったんだ。モテるという話はしていない」
ガブリエル・イシグロ:「ええっ、あれ? そうだったかも…」
四海群生:「ノヴァリス……ノドス出身の我々は、外に出ればある種の特別待遇で迎えられるという話だったがな」具材をシュラスコに刺している
ユーリ・トレシェフ:「現状の待遇がこれだ。あまり宛にできるものでもないと思うが……」四海くんの言葉に。
クロード・カレル:「その時は最高生徒会長サマにどうにかしてもらうしかないな」
クロード・カレル:「日本支部長に嘆願してもらおうぜ」
ロン・ウェイ:「なるほど? 我々をモテさせてもらうようにか」笑っている。
サンチャゴ・イシグロ:「美女、願っちゃうか~? 聞いてもらえっかな~?」
四海群生:「どうかな」少し笑って「彼は昔から、何もせずとも女性に好かれる性質だったからな」
サンチャゴ・イシグロ:「実際焦るよな~。貴重な10代を男ばっかりの環境で費やしてるワケだろ?」
サンチャゴ・イシグロ:「女の子との話し方とか、すッげー遅れちゃってるんじゃねーかな…とか考えない?」
ガブリエル・イシグロ:コクコクコク!
三城郷ミツル:「それってそんなに気にすることかな」ピンとこない様子
ユーリ・トレシェフ:「進むとか遅れるとかあるものなのか……?」いまいちピンと来ていない。
ユーリ・トレシェフ:「ほら、ミツルもこう言っている」
クロード・カレル:「ミツル……!」
三城郷ミツル:「え?」
クロード・カレル:「女の子絡みの話だと……ミツルだけ説得力が強いんだよ!なんとなく……!」
ガブリエル・イシグロ:「ユーリくんとか……ショウくんは……思わないの? お、女の子のこととか……」
サンチャゴ・イシグロ:(ショウに聞くの?)
ショウ・ブロウラー:「お、俺は別に……なんとも思わねーぜ!興味ねーよ!」
ガブリエル・イシグロ:「そ、そうなんだ」びっくりしている。「そっちの方がカッコいいのかな」
ユーリ・トレシェフ:「……別に、何も思わないことはないが……」
ユーリ・トレシェフ:「何も、女子との交流だけが学生らしさという訳でもないだろ。こうして、仲間とバーベキューをして羽を伸ばすのも……」
ユーリ・トレシェフ:「貴重な十代の時間の正しい使い方であるはずだ」
ザールフフィール:「……」 文化的性質により、故郷に戻って戦果を挙げれば嫁的なものは拾いたいように拾える立場なので女子との話し方などにはまるで興味がないのだが
ザールフフィール:その辺りのことを敢えて口にするでもないので黙って肉を食べている。野菜もだ
四海群生:「確か、三城郷にはお姉さんがいるんだったな」
三城郷ミツル:「ああ、一人ね。確かにそのせいなのかな……あんまり澪木さんと喋ってても気負うことないのは」
ロン・ウェイ:「余裕があるということか」
ロン・ウェイ:「こればかりは埋めがたい差だな」真面目な顔をして。「今から姉は生まれん」
三城郷ミツル:「余裕っていうか、変に期待しないって方が大きいかも」苦笑して
クロード・カレル:「でもミツルの姉さんめちゃくちゃ美人だぞ」
四海群生:「会ったことがあるのか?」少し驚く
クロード・カレル:「前写真見せてもらったことあるもん。あれくらいの年でああなら」
クロード・カレル:「今はすごいんじゃないか……?」
サンチャゴ・イシグロ:「すごッ……すごいの!?」
ガブリエル・イシグロ:「すごい?」
三城郷ミツル:「写真写りは良いんだよ姉貴は。実際会ったらがっかりすると思うけどな」
ロン・ウェイ:「すごく姉がいる人間の言葉だ」
クロード・カレル:「映画の子役とか、子供でも『うわっ美人!』って子いるじゃん」
四海群生:「……」そこまで言われると流石に若干興味はあるが、黙って串を焼いている。
クロード・カレル:「だからサンチャゴもガーベラ小隊のことは優遇しまくったほうがいい」
サンチャゴ・イシグロ:「そうなの? なんで?」
クロード・カレル:「ミツルが紹介してくれるかもしれないだろ……姉を……!」
サンチャゴ・イシグロ:「!!!!」
ユーリ・トレシェフ:「こんなに分かりやすい口車があるんだな……」
サンチャゴ・イシグロ:手櫛で髪を整える。「ミツル……肉焼こうか?」
三城郷ミツル:「いいのかい?助かるよサンチャゴ」ニコリと微笑んで皿を渡す。
四海群生:「何という恥知らずなんだ……」愕然
ユーリ・トレシェフ:「そして乗るもんだな……」
ロン・ウェイ:「ミツルに格好をつけてどうする」苦笑している。
サンチャゴ・イシグロ:「クロード、もし俺が先に紹介されたらそのまま口説いちゃうからな。余計なこと言ったってあとで悔しがるなよ~?」
三城郷ミツル:「まあ冗談は抜きにしても、別に気を使ってくれなくたって帰ったら紹介くらいするさ」
三城郷ミツル:「みんな俺のかけがえのない仲間なんだから。胸を張って紹介できる。そうだろ?」
クロード・カレル:「く、曇りのない目……!」
ガブリエル・イシグロ:「おお……」かっこいいな~と思っている。
ザールフフィール:「余裕だな」 頷く 「精神の余裕だ」
四海群生:「うむ……」頷く「流石だ、三城郷……」
ユーリ・トレシェフ:「どうして二人がちょっと自慢気なんだ」
三城郷ミツル:「みんなこそ、向こうに待たせてる女の子の一人くらいいたりしないの?」
三城郷ミツル:「隔離されてたって言っても、ユーリは園芸部の活動で頻繁に外出してたし」
三城郷ミツル:「コニーみたいに、他の学校の学籍を持ってた奴もいる」
三城郷ミツル:「同じセルの身内だっているだろ?」
ザールフフィール:やや渋い顔をして 「アレ(コニー)はさすがに特例が過ぎるだろ」
ザールフフィール:「同郷のは何人かいるが、特に関わりはない。待っているようなことも、まあないだろうな」
ザールフフィール:言ってから、戦場で死んだ同級生に、ノヴァリスの誰かに何か伝言を託されたことを思い出しかけ……詳細は思い出せないので、やめた。いちいちそんな頼みを律儀にこなしていたら寿命が底をつく
ユーリ・トレシェフ:「別に……外と言っても、市街地じゃない。たまに出くわす事くらいはあったけど」
ユーリ・トレシェフ:「その時も……妙に盛り上がる身内の襟を引っ張るのに忙しくて、あんまり直接話すことはなかった」
ロン・ウェイ:「完全にない」珍しく渋面をしている。「練兵所のようなセルだった。上官にも男しかいなかった」
サンチャゴ・イシグロ:「いない訳じゃない可能性もあるかもしれないって感じかな~?」いない。
ガブリエル・イシグロ:(そもそも何歳だったっけ……)全然そういうことを機にしてた記憶がない。
エドヴァルト・カミンスキィ:「そう言えば、小さい頃に同じ聖歌隊で歌っていた方がノヴァリスにいると聞いたことはありますね…なんと言ったかな……」
ザールフフィール:「聖歌隊……」 わずかに興味を示す
ショウ・ブロウラー:「そんなチャラついたことあるわけねーだろ!焦げる前に野菜食え!」焦げそうな野菜を大皿に避難させる
四海群生:言わずとも分かるだろうとばかりに憮然とした顔で腕組みしている。
クロード・カレル:「フ……」
ロン・ウェイ:「ム?」焦げ野菜を食みつつ怪しげな笑みに目を光らせる。
サンチャゴ・イシグロ:「なんだよクロード。焦げたもんでも食ったか?」
クロード・カレル:「え?いや、そんなんじゃないけど?」
クロード・カレル:「みんな色々だなあって」
サンチャゴ・イシグロ:「は~? 何急に~一線ひいてます顔しやがって」
ガブリエル・イシグロ:「あ、そっか」妙に納得している。「兄さん、クロードくんは……あれだよ。あの……今も女の人と良く一緒にいるんだもんね」
ザールフフィール:「藤村ァ?」
四海群生:「何っ!そんなふしだらな……ああ、藤村さんのことか」
ユーリ・トレシェフ:「……それこそ、流石に年齢差が過ぎないか?」
ユーリ・トレシェフ:本人の前で口にしたら叱られそうなことを言っている。
ザールフフィール:「クロードお前……研究で頭がおかしくなって」
ザールフフィール:「骨董品の審美に目覚めたのか? 年寄りの趣味だぞ」
ロン・ウェイ:「今日一番のキレだな、ザルフ……」そんなにそんななのか。
クロード・カレル:「ちょっと!」
クロード・カレル:「ちょっとさあ!別に藤村のことって言ってるわけじゃないし」
クロード・カレル:「そこまで言わなくてもよくないか……!藤村のこと……!」
クロード・カレル:「あれで結構繊細なんだからさ……!」
ザールフフィール:「うお……」 ず、と腰が引ける
四海群生:「うむ……年長者に対してそういう口の利き方は……うん?」微妙に違和感を覚える
サンチャゴ・イシグロ:「キレた!キレたか?」
ガブリエル・イシグロ:「ご、ごめんなさい」なぜかまっさきに謝っている。
ユーリ・トレシェフ:「別に、ガブリエルは謝るようなことは言ってないだろう」
クロード・カレル:「やめろ~!違うんだってば……!」
ロン・ウェイ:「まあ、な。いない人物で盛り上がっては、方向性によっては陰口のようにもなってしまうか」
ザールフフィール:「……骨董として美品かどうかはともかく、少なくともオレにとっては趣味じゃないな、ああいうのは」
ロン・ウェイ:「ザルフお前……厳しいな……年上に」
ザールフフィール:「年上じゃなく藤村にだ」
ユーリ・トレシェフ:ごちゃごちゃした会話のはずれで、ほとんど手のつけていないハンバーグをこっそりとガブリエルの皿にやっている。
ガブリエル・イシグロ:「!! !!?」嬉しさと困惑……肉を人に……あげる!? 何度も自分とハンバーグを指さして食べていいのかジェスチャーしてしまう。
ユーリ・トレシェフ:「少食なんだ。無理に入れるくらいなら、栄養になるやつが食べた方がいい」小声でそんな事を言っている。「……それと、この前は助けられたしな」
ガブリエル・イシグロ:「そう……?」前回にあんまり助けたという印象を持っていない。
ガブリエル・イシグロ:「でも、ありがと……もらうねえ」
ユーリ・トレシェフ:少食というよりも、実際の所は消化器系が結晶に侵蝕されていてまともに機能していないというのが正確だ。少し味わいこそしたが、それ以上は何かもったいないと思った。
ザールフフィール:「……しかし今日はサンチャゴのせいで、すっかり話が女一色になったな」
サンチャゴ・イシグロ:「楽しかっただろッ?」ウインク。
ザールフフィール:口を歪めて肩を揺らす 「楽しくなかったとまでは言わないが」
ザールフフィール:「幅が狭い。結局砂漠でオアシスを空想するようなことばかりでワンパターンなんだよな、女の話は……」
四海群生:「うーむ……」諫めた方がいいような気がしているが、結果的に親睦が深まったような気もしている
ザールフフィール:「もっと将来の話とかあるだろ。ミストの件で外から何か紛れ込むケースは判明したんだ。その時が近付いてるかもしれないからこそ」
ザールフフィール:「何かあるだろ」 サンチャゴを見て 「女以外に」
サンチャゴ・イシグロ:「………」真剣な顔をする。
サンチャゴ・イシグロ:「するか? 一発ギャグ大会………」
ガブリエル・イシグロ:「いやだ~」
ザールフフィール:「本当にやめろ」
ガブリエル・イシグロ:「できないし、見たくないよ~」
ユーリ・トレシェフ:「そこの二択しかないのか……?」
四海群生:「ノドスどころかノヴァリスにも、突然そんな無茶振りをする者はいないぞ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「勝算のない戦いに自ら挑む蛮勇も、サンチャゴくんの美徳ですね」
ユーリ・トレシェフ:「エドはいつも人の美点を見出すのが得意だな……」
ザールフフィール:(エド……勝つ気だ……)
ショウ・ブロウラー:「オメーのギャグつまんねーんだよ!ワンパだから!」
ロン・ウェイ:「本当にバリエーションを増やして来たらどうする。コメディアンにでもならせるつもりか」
クロード・カレル:「お前は素のエドにも勝てないんだからやめとけ」
サンチャゴ・イシグロ:「なんだお前ら…いいか! 俺の新作、見てろよなァーーー!!」服を脱ぎはじめる。
ロン・ウェイ:「ははは! 脱いだぞ」
ザールフフィール:「もう駄目だ。最初の動作から駄目だ」
クロード・カレル:「あははははははは!」もうウケている。
ガブリエル・イシグロ:「またやった!」
四海群生:「こら!!おい!やめないかサンチャゴ!!!」羽交い絞めにする
サンチャゴ・イシグロ:「ウワァアーーーッ」
ガブリエル・イシグロ:「そうだよーっやめてよーっ」
四海群生:「くっ力が強い……どうしてそうまでして恥を晒したがるんだ……!」
三城郷ミツル:「惜しいよなぁ。ギターとか持てば化ける気がするんだけど」
ユーリ・トレシェフ:「いや……何やらここまでする覚悟があるんだ。せめて見届けてやるべきじゃないか」
ザールフフィール:「よせ、よせ」 仏頂面でコーラを飲んでいる 「冷え切って、スベッたサンチャゴを焼く火も熾せなくなる」
GM:篝火を囲んで、他愛のない会話は日が落ちても暫く止むことはなかった。
GM:そんな喧騒もやがて収まり、嵐の前の最後の夜は静かに更けて行った。
---
GM:深夜、ザルフが残った火の処理をしていると、森の向こうから遠吠えが響いた。
GM:キャンプ・グレンデルの周囲は一種のビオトープとして、手つかずの自然環境が再現されている。
GM:遺伝子調整を受けた狼は、この森の生態系の頂点であり、管理者のようなものだった。
狼:やがて、暗闇から金色に輝く双眸が浮かび上がり、川を渡って君の元へと近づいてくる。
狼:堂々とした足取りに敵意は感じられず、ただ悠然と君を見つめている。
ザールフフィール:残飯の内、動物が食べられそうなものはまとめられていた。それが目当ての獣がくるだろうと予想はしていたが。
ザールフフィール:「……獣の分際で少々遠慮が足りないようだな」
ザールフフィール:「それともオレに用事か?」
ザールフフィール:椅子に座り、足を組んでその眼を見返す
狼:ザルフがまとめた残飯の匂いを嗅いで、軽く尻尾を振っていたが
狼:その言葉を聞いて顔を上げた瞬間、その瞳の色が僅かに変わった。
狼:『何、その後の進捗はどうかなと思ってね』
狼:狼の声帯からは本来出ないはずの声。
ザールフフィール:「……」 驚いた様子はない。予想の通りだという様相
狼:自らの因子を介して生物を操る《ハンドリング》は、それ程珍しい技術ではない
狼:しかしこれまでは、ノドスにおいて生徒がそれを行う必要性はなく、彼らの敵にはそれを行う知性がなかった。
狼:『僕の言っていたことが事実だという証明は、十分済んだと思うけど、違うかな』
ザールフフィール:「ああ。その通りだったな」
ザールフフィール:努めて感情を押し殺した声が応じる 「オマエの情報は確かに正しかった」
ザールフフィール:「よもやここまでのことになるとは思っていなかったが、まあ……これだけの負荷を受けることになるだろうというのは」
ザールフフィール:「確かにオマエの情報通りだ。……だから答えてやろう」
ザールフフィール:「進めてはいる。だがまだ着手したばかりだ」
ザールフフィール:「要求を満たすことはそう簡単じゃない……」
狼:『わかってるさ。けど時間は待ってはくれないよ』
狼:『僕のやれることにも限界はある』
狼:『次の侵攻の被害は、君たちにとって甚大なものになるだろう』
ザールフフィール:「だろうとしても、空の水筒は裏返そうと空だ」
ザールフフィール:「『次』が遅くなるようであればこちらとしても能率的な手は打てるが」
ザールフフィール:「どうせそこはオマエの限界とやらを超えた所になるんだろ?」
狼:『空を流れる星を途中で止めることなんて、神様にだってできないさ』
狼:『だから急がなきゃいけない。願いが届く猶予は僅かしかないからね』
狼:『わかっていると思うけど、僕は実際の所、どっちでも良い』
狼:『ただ筋を通したいだけだ。そういうジャームがいたっていいだろう?』
ザールフフィール:「……これ以上オマエに話してやる話題も時間もない」
ザールフフィール:「失せろよ。そしてまた来れば良い……どうせオレは死なないんだ」
狼:『ああ、なら次に期待しよう』狼の口角が意地悪く歪んだように見えた。
狼:『せいぜい生き延びてくれよ。ザールフフィール・イルヤーサ』
狼:狼の瞳から、異質な色が消え失せる。
狼:君から興味を失うと、近くに置かれた残飯を目ざとく見つけて、嬉しそうに顔を突っ込み始めた。
ザールフフィール:無感情な眼でその様を見下ろす。この場には己と獣ばかり。つい先程までの騒がしさの余韻も、不愉快な来訪で霧と散ってしまった。
ザールフフィール:「"サンダルフォン"……」
ザールフフィール:その名の主はそこにはおらず、食欲に駆られたオオカミの耳にも入らない。何の意味もない呟きだった。
---
GM:翌日、夜明けと共にガーベラ小隊、キラービー小隊に招集命令が下った。
GM:任地は、フォート・ラメク、フォート・メフヤエル、フォート・メトシャエル。
GM:予想された通りの、3体の星徒による複数同時侵攻だった。
GM:シーン終了!ロイスが取れます。
四海群生:ほ 保留で…………
ザールフフィール:保留しまーす
クロード・カレル:もう十分取っている……!これ以上は……
ユーリ・トレシェフ:後2枠しかないが……
ユーリ・トレシェフ:決めきれねえ 保留します
GM:OK!
GM:あ、確か兵器開発の購入権が一個分残ってたと思うのですが
GM:使いますか?使わない場合はリセットされます。
四海群生:ハッ そうだ
四海群生:もう一個医療トランクかな……?
クロード・カレル:そうでした
クロード・カレル:今のうちに買っておいた方がいいかも……
四海群生:で2個あるので 二人まで回復できます
GM:回復したい人は今していいよ
クロード・カレル:回復したいです
クロード・カレル:構いませんねッ
ユーリ・トレシェフ:いいよ~
クロード・カレル:7+2D10
DoubleCross : (7+2D10) → 7+6[5,1] → 13
クロード・カレル:ちくしょォ~~~ッ!!
四海群生:私はほぼ満タン
クロード・カレル:もう一個使って……いいですか……!
ザールフフィール:うーん、ガード装甲で耐える目はあるけど侵蝕率低めだからな
ザールフフィール:お使いになって!
クロード・カレル:13+2D10
DoubleCross : (13+2D10) → 13+16[6,10] → 29
四海群生:すごい!
クロード・カレル:あ!全回復!
クロード・カレル:アヤッター
クロード・カレル:群生くんのおかげで全回復です。やったね
四海群生:安いもんだ……侵蝕の一本くらい
GM:では次のシーン!
(雑談)
【MD5】
GM:2回目の戦闘です。全員登場!
四海群生:ランク4か今
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(88 → 93)
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を-4増加(93 → 89)
四海群生:1D10-4
DoubleCross : (1D10-4) → 2[2]-4 → -2
四海群生:四海群生の侵蝕率を1増加(113 → 114)
四海群生:拠点、サイコ~~
ユーリ・トレシェフ:1d10-4
DoubleCross : (1D10-4) → 7[7]-4 → 3
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を3増加(102 → 105)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-4(→ 1)増加(104 → 105)
フォート・ラメク沿岸
GM:海が燃えている。
GM:赤い海は、まるで煮立った油のように蒸気と炎を発し、文字通りの地獄絵図を作り出している。
燃える甲冑の星徒:その中心で、炎を吸い上げ塊となったような一つの影が、ゆっくりと陸地へと歩みを進める。
燃える甲冑の星徒:赤褐色の甲冑に覆われた顔は燃え上がり判別できない。背面から吹き出した炎は翼のように固定され、赤々とした光で周囲を照らしている。
燃える甲冑の星徒:百足じみた凶悪な形状の鞭がしなる度に、炎の渦を生じさせる。
星徒アビトリオン:"星徒アビトリオン"
フォート・メフヤエル沿岸
肥えた腐肉の星徒:それは一見、腐敗した鯨の亡骸のようにも見えた。
肥えた腐肉の星徒:体表面は膿と血に塗れた脂肪と、夥しい触手に覆われ
肥えた腐肉の星徒:それらが寄り集まった巨体を緩慢に動かしながら、浮遊する風船のような不可思議な動きで海上を漂っている。
肥えた腐肉の星徒:腐肉から溢れた汚汁が海に落ちる度、悪臭が風に乗って陸地まで届いた。
星徒ザベドー:"星徒ザベドー"
フォート・メトシャエル沿岸
空を泳ぐ海蛇の星徒:それは最初、海中を回遊する魚群のように見えた。
空を泳ぐ海蛇の星徒:それが実際には、空中を泳ぐ巨大な海蛇の落とした影である事に気付いたのは、蜃気楼のようにその姿が一瞬現れたからだ。
空を泳ぐ海蛇の星徒:鯨よりも更に大きな不可視の巨体をうねらせて、波跡だけが陸へと近づいていく。
空を泳ぐ海蛇の星徒:遮られた鈍い陽の光が晴れた後には、夥しい海鳥や海洋生物の残骸が浮かんでいた。
星徒セナフィム:"星徒セナフィム"
---
GM:このシーンで行われる戦闘について説明します
GM:この戦闘では、ノドス島の3方向からの同時攻撃を迎え撃って頂きます。
GM:戦闘エリアはフォート・ラメク、フォート・メフヤエル、フォート・メトシャエルの3箇所存在し、PCはそれぞれどの拠点に配置されるか選択して頂きます。
GM:具体的にはこのようなエンゲージになっています。
【エリア1:フォート・ラメク】
星徒アビトリオン[7]
|
10m
|
PC
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【エリア2:フォート・メフヤエル】
星徒ザベドー[9]
|
10m
|
PC
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
|
10m
|
PC
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
GM:エリア間は完全に遮断されており、全てのキャラクターは別のエリアのキャラクターをあらゆる行動の対象に選べません。
GM:しかし、PCだけは『転送ゲート』を通ることで別のエリアに移動することができます。この際、転送ゲートのエンゲージで移動を停止する必要はありません。
GM:つまり、転送ゲート方向に10m移動する場合は、5m移動して転送ゲートを通り、別のエリアの転送ゲートから更に5m移動することができます。
GM:配置した先の星徒と相性が悪ければ、すぐに転送ゲートを通ってスイッチできるというわけですね。
GM:『守備隊』は前回の戦闘における『ノドス』と同じと考えて下さい。星徒は各ラウンドのクリンナップフェイズの終了時に守備隊に対してメインプロセスを行い、ダメージ数値がそのまま戦死者となります。
四海群生:ウギャーッ
GM:ちなみに、ひとつのエリアに4人集中して各個撃破する。という作戦も可能ですが……
ザールフフィール:そうだぜ 各個撃破があるぜ
GM:守備隊がエネミーの攻撃対象になるケースには2種類あり、上記のクリンナップ終了時と、エリア内に戦闘キャラクターが1人もいない状態でイニシアチブが回ってきた時になります。
四海群生:なんだとぉ……
GM:つまり、配置をひとつのエリアに集中させて順番に潰していこうとすると、その間に他のエリアでどんどん仲間が死んでいくことになります。
GM:そして前回同様、星徒のデータについては戦闘前にある程度情報が開示されます。
四海群生:ありがとう先遣隊のみんな
【星徒アビトリオン】
シンドローム:サラマンダー/モルフェウス
侵蝕率:500%
HP:177
行動値:7
エネミーエフェクト:《生命増強》LV5《加速する刻》LV2
【星徒ザベドー】
シンドローム:ブラム=ストーカー/バロール
侵蝕率:450%
HP:206
行動値:9
エネミーエフェクト:《生命増強》LV6《高速再生》LV5《加速する刻》LV1
【星徒セナフィム】
シンドローム:オルクス/エンジェルハイロゥ
侵蝕率:450%
HP:144
行動値:10
エネミーエフェクト:《生命増強》LV4 《フラッシュエンド》LV3《加速する刻》LV1
ザールフフィール:加速すんな!!!!!
四海群生:シンドロームから予想するしかないか……
GM:ここに記載されている以外のエネミーエフェクトは持っていません。事前情報をヒントによく考えて配置してみてくださいね。
GM:………(相談中)
GM:というわけでここで配置とサポート編成を決めていただきます!
GM:誰がどこのエリアでスタートするかと、どのサポートを付けるかを宣言して下さい。
ザールフフィール:エリア3:フォート・メトシャエルにて、星徒セナフィムの相手をしましょう。随伴は三城郷ミツル
ザールフフィール:行動値が+9されるぜ
ユーリ・トレシェフ:戦場はザルフと一緒に星徒セナフィムの所へ。ミストとガブリエルのサポートを受けます。
クロード・カレル:サンチャゴとショウをサポートにつけ、星徒アビトリオンに立ち向かいます。
四海群生:フォート・メフヤエル、ザベドーのところに行きます サポートはロンくんとエドくん、無効化するBSは邪毒を宣言します。
GM:OK!配置は以下になります。
星徒アビトリオン[7]
|
10m
|
クロード[6]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【エリア2:フォート・メフヤエル】
星徒ザベドー[9]
|
10m
|
群生[0]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
|
10m
|
ユーリ[11] ザルフ[19]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
フォート・ラメク 転送ゲート前
祠堂アキト:『状況は以上だ。アビトリオン、ザベドー、セナフィムの三体は共に第一防衛戦を突破し、ノドス本島に迫っている』
祠堂アキト:『第二防衛戦は各砦の守備隊が食い止める。お前達には遊撃隊として、各戦場に散開し星徒を殲滅してもらう』
クロード・カレル:「自律兵器程度じゃ足止めにもならないか……。でも、嫌がる素振りもなく三方向から防衛線を突破してきてるってことは」
クロード・カレル:「ノドスを同時に攻める意思がある。確かに、星徒の作戦行動だ」
ユーリ・トレシェフ:「早速の同時進行とは、ゲートを設営した甲斐があったな。全く喜ぶべき事ではないが……」
四海群生:「予想はしていたが……本当に同時襲撃とは……それも三箇所か……」機体のスピーカーから響く声が僅かに震えている。
ザールフフィール:「……異議はない」 遊撃隊の配置には、それとなく口を出していた
ザールフフィール:「この状況に対するには最善の状態だと言えるはずだ。あとは連中を残らずブチ殺し、最善の結果を持って帰る」
四海群生:「うむ……。我々の働きに、今後のノドスの趨勢が懸かっていると言っていいだろう」
四海群生:「何としてでも水際で食い止めるぞ。これ以上被害を出すわけにはいかない」
クロード・カレル:「バーベキュー休暇は普段の三倍もらわないとな」
ザールフフィール:「休暇が取れる状態であれば良いがな……」 ぽつりとこぼす
三城郷ミツル:「離れていても、隊の連絡は俺が繋ぐから。危ないと思ったらすぐに呼んでね」
三城郷ミツル:「臨機応変に戦力を入れ替えるためのゲートだ。有効に使おう」
ユーリ・トレシェフ:「……ザルフを初め、火力の大部分は俺達の陣に集まっている」
ユーリ・トレシェフ:「その期待の通り、早急に殲滅して駆けつけるようにする。ゲートの稼働は十全だ」
クロード・カレル:「キラービーも合わせれば、アタッカースナイパーサポーターの分担は十分足りる。グンジョウは本職のスナイパーってわけじゃないけど」
クロード・カレル:「俺達だって終わらせたら他の奴らの応援に駆けつけるさ」
澪木ミスト:地上から、焦り気味に駆けてくる足音が響く
澪木ミスト:「ハァ…ハァ…!一人、忘れてるよ!」
澪木ミスト:「ヒーラーもいます!」
ユーリ・トレシェフ:「……支度はできたか」顔を見るよりも早く、そう声をかける。「忘れていた訳じゃない。待っていただけだ」
澪木ミスト:「うげ……すみませんお待たせしました……」シュンとなる
クロード・カレル:「ユーリ、本当に連れてくつもりだったの?冗談かと思ってたぜ」
四海群生:「僕はまだ納得していないぞ。リスクが大きすぎる」
ユーリ・トレシェフ:「……基地の待機人員に被害が出たことだってある。護衛になるような戦力だって余っちゃいない」
澪木ミスト:「最前線で戦っても役に立たないことぐらいわかってるよ。ユーリの狙撃ポジションより前に出るつもりはない……出るなって言われたし」
澪木ミスト:「それでも、私が戦場にいることで助かる人がいるなら、そうしたいの」
四海群生:「む……」そう言われては、と鼻白む
ザールフフィール:「当然だ。おい」 ミストにじろりと目線を向け
ザールフフィール:「お前はノドスにいる誰よりも練度が低い。判断をするな。命令には必ず従え……傷を増やす側ではなく、減らす側になるつもりならばな」
澪木ミスト:「……わかってるってば」じろりと睨み返して
ユーリ・トレシェフ:「……戦場における禁則行動の教育や打ち合わせは、最低限先日の内に済ませた」
ユーリ・トレシェフ:「俺が今、そう言った。つまり……もしも彼女が君の叱責を受けるような行動を取ることがあれば、それは俺の責任という事だ。ザルフ」
ザールフフィール:「分かってる。確かめただけだ」
ザールフフィール:それだけ言って、これ以上噛みつく様子はない。武器を背に、作戦を映す画面を睨んでいる
クロード・カレル:「ジョークのつもりじゃないならいいさ。ミストちゃんは貴重な存在だけど、実際のとこ興味はある……」
クロード・カレル:「この環境で記憶が蘇らないなら――違う環境に置いた場合どうなるか、見てみるのも悪くない」
四海群生:「……仕方ない、今はこうして議論している時間も惜しいか……」
四海群生:「イルヤーサ、次のバーベキュー休暇に彼女が参加しても、文句を言うんじゃないぞ」
ザールフフィール:「その時はうるさいのを黙らすために口枷と拘束具も用意しろよ、お前が」
GM:君達が準備を整えたところで、転送ゲートから光が溢れ出す。
GM:君達が操作したのではない。こちらへと転移してきた者がいる。
ルイ・ジャックモンド:「おーっす!出迎えご苦労!」
ルイ・ジャックモンド:ゲートの向こうから、銀髪の小柄な少年が意気揚々と歩いてくる。
【”ラ・イール” ルイ・ジャックモンド】
14歳。フランス出身。ハヌマーンのピュアブリード。
好戦的で竹を割ったような性格の銀髪の少年。身長が同年代の平均よりだいぶ低いことを気にしている。
対星徒戦においてザルフに並ぶスコアを記録するトップエース。
真空を拳や武器に纏わせての中・近距離戦を得意とする。
ルイ・ジャックモンド:「ガーベラ小隊も今から出番か。こっち担当の奴いる?」
ザールフフィール:クロードを顎で示す
クロード・カレル:「俺で~す」片手を小さく挙げる。
ルイ・ジャックモンド:「おっ、クロードか!やりやすそうで助かるぜ」
ルイ・ジャックモンド:「まあ何だったら俺一人で引き受けても全然良かったけどな!」
クロード・カレル:「そりゃどーも。前衛がルイなら、サンチャゴは仕事がなくて悲しむかもな」
クロード・カレル:「責任取って俺の代わりに慰めてやれよ。あいつの相手面倒くせーんだから」
ルイ・ジャックモンド:「あれで結構ナイーブなやつだからな。めんどくせーよな」
ルイ・ジャックモンド:「つってもお前にも出番は回んねーかもよ。一番槍で仕留めるのが俺のスタイルだからよ」
ルイ・ジャックモンド:「せいぜい楽しもうぜ、兄弟」
ルイ・ジャックモンド:勝手にそれぞれに拳を付き当てて、地上へ歩いていく。
ザールフフィール:「当てる時は黙って当てろよ、一発屋」 雑に返しつつ拳は返してやる
四海群生:「相変わらず自信に満ち溢れているな……この状況にあっても変わらないとはな」
クロード・カレル:「せいぜいザルフも先越されんなよ!ルイが増えた分こっちのチームが断然有利になっちまったけどな」
澪木ミスト:「わー、この状況でも余裕って感じ…強いの?あの子」
四海群生:「うむ……イルヤーサと同程度の実力者だ」
ザールフフィール:「オレは奴より上だ。だから後れを取ったらユーリの責任だろうよ」
四海群生:「彼も君より上だと言っていたが?」
ユーリ・トレシェフ:「本人の居る前で言いなよ、そういう張り合いは」
ザールフフィール:「フン。ならこの戦いで改めて思い知らせてやる。行くぞ」
ザールフフィール:首を軽く鳴らしながら、ゲートの方へ歩いていく
クロード・カレル:戦闘に赴くとき、クロードは緊張した素振りを微塵も見せない。ロッドを背中に当てて伸びをするようにしてから、出撃する。
ユーリ・トレシェフ:「……行くぞ」ミストを先導するようにゲートへと踏み出す。「怖がる必要はない、普通に歩いて進むだけだ」
澪木ミスト:「うん…!」頬を両手でぱちんと叩いて「行こう!」
四海群生:「キラービー小隊及び作戦本部に連絡」
四海群生:「ガーベラ小隊、並びに臨時隊員、澪木ミスト。これより出撃する」
GM:ミドル戦闘を開始します。
---
GM:戦闘ユニットに【ルイ・ジャックモンド】が追加されました.
GM:ルイは200点相当のキャラデータを持ち、毎ラウンド決まった行動を取ります。
GM:エリア1:フォート・ラメクに自動配置され、3回戦闘不能になると退場します。
GM:改めてエンゲージはこちらになります。
【エリア1:フォート・ラメク】
星徒アビトリオン[7]
|
10m
|
クロード[6] ルイ[6]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
【エリア2:フォート・メフヤエル】
星徒ザベドー[9]
|
10m
|
群生[0]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
|
10m
|
ユーリ[11] ザルフ[19]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
GM:イニシアチブ処理は全エリア共通で行っていきます。
◇ラウンド1
GM:セットアップから!ここの宣言はエリア順に殺ろうかな
GM:やろうかな
GM:エリア1組からどうぞ!
クロード・カレル:ルイくんのデータわからないからな
クロード・カレル:でもさすがに捨て駒使ってやるほどではないか。使っちゃうとこのシーンでもう使えないし
クロード・カレル:カバーでどうにかなる攻撃が来る可能性もゼロではないから。
クロード・カレル:何もしません。
ルイ・ジャックモンド:《狂想の旋律》LV6 ラウンド中攻撃力+18 暴走。クロードくんも任意で受けられます。
クロード・カレル:ワーイ嬉しい~~
クロード・カレル:受けるわけねーだろ!!!拒否!
星徒アビトリオン:《氷の茨》LV10《氷の城塞》LV8 ラウンド中受けるダメージを-24、移動で解除。このエンゲージから離れたキャラクターは10D10のHPを失う。
クロード・カレル:氷の茨!?!?!?!?
クロード・カレル:コラ――ッ!!
四海群生:やばすぎる
クロード・カレル:殺すぞ~~~~!!!
星徒アビトリオン:自分なにかやっちゃいましたか?
ザールフフィール:まあ10d10てことは10ダメージで済む可能性もありますからね
四海群生:流石のアビトリオンもノドス本校舎に入っていってしまいました~~~
クロード・カレル:クロード・カレルが土下座する姿はサブチャンネルでご覧ください
GM:では続いてエリア2、対ザベドー組!宣言をどうぞ!
四海群生:コーリングシステムを使用、ヴィークルに搭乗します 以上!
星徒ザベドー:《鮮血の奏者》LV7《解放の宴》LV5 7点のHPを消費し、ラウンド中攻撃力+21。飛行状態になりラウンド中の判定ダイス+5。
四海群生:ほぎゃぎゃ~~~っ
GM:星徒ザベドーのHPを7減少(206 → 199)
四海群生:おい!普通に火力出してくるやつじゃねーか!!!!
クロード・カレル:パワー型じゃねーか!!
ユーリ・トレシェフ:サングインじゃない奏者久々に見たな
星徒ザベドー:いうて戦車の装甲の前ではまだ誤差でしょ
四海群生:喋った!?!?!?!?
ユーリ・トレシェフ:起点次第だよな~……
GM:最後はエリア3!宣言をどうぞ!
ザールフフィール:ないでーす これ以上速くなっても仕方がない
ユーリ・トレシェフ:「И ель сквозь иней зеленеет,」《光の銃》を使用
ユーリ・トレシェフ:えー なぜかもう100%を超えているので
ユーリ・トレシェフ:ミストのパッシブ効果を含め、攻撃力36の武器を作成
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(105 → 109)
GM:ヤバ
星徒セナフィム:《ミラーコート》LV7 シーンの間、ドッジダイスを+14
ユーリ・トレシェフ:うげっ 避けるのマジ?
星徒アビトリオン:燃え盛る海を悠然と進んできた星徒が、要塞の眼前で歩みを止める。
星徒アビトリオン:両腕の鞭を振るうと同時に、周囲の炎が渦を巻いて勢いを増す。
星徒アビトリオン:コニーを始めとする工兵部隊が展開した足場が溶解し、溶岩溜まりの様になって煮立った海面に浮かんでいる。
ルイ・ジャックモンド:「気合入ってんなあ」
ルイ・ジャックモンド:笑みを崩さず、ポケットから掌を出す。その周りで静かに風が渦巻いている。
クロード・カレル:「ったく、足場直すのも苦労すんのにさ」
サンチャゴ・イシグロ:「ルイいんのかよ…俺やることなかったらどうしよ…」
クロード・カレル:「サンチャゴ、足場なしでもいけるか!?ルイはいけるみたいだけど!」
サンチャゴ・イシグロ:「グヌッ」「い……いけるに決まってんだろ!!楽勝だよ楽勝!!」
ショウ・ブロウラー:「クソ、冗談じゃねー……マジでヤバそうなやつじゃねーか」
クロード・カレル:「分かりやすくていいさ……精神をどうこうしてきたり、毒で体内からドロドロにしてきたり、群体でワラワラ来るような星徒と比べたら……」
クロード・カレル:こめかみを汗が伝う。「ただ強くて熱いだけのやつのほうがよっぽどマシだね」
星徒ザベドー:周囲に赤黒い魔眼が展開し、ぶよぶよの巨体が宙に浮かび上がる。
星徒ザベドー:悪魔を思わせる、胴体に対比して異様に小さなコウモリの翼を不気味に拡げて、汚濁を撒き散らす。
星徒ザベドー:頭上に戴く砕けた冠だけが、神々しく輝いていた。
四海群生:「ゴホッ……大丈夫か、二人とも。コックピットにいても悪臭が漂ってくるぞ……」
ロン・ウェイ:「大丈夫ではある。が、最悪だ」足元はすでに腐敗の飛沫で汚れている。
エドヴァルト・カミンスキィ:「私の秘跡の護りでも、匂いは我慢して頂くしかないですね……」
エドヴァルト・カミンスキィ:「せめて大本の毒は遠ざけられるよう、全力を尽くします」
四海群生:「処理班が苦労しそうだ。漁場の汚染も心配だな……」
四海群生:「ここは我々三人だけだ。最も少ない分、責任は重いぞ」
四海群生:「ウェイ、いつも通りに支援を頼む。増援が来るまでここで食い止めるぞ」
ロン・ウェイ:「ああ。アレをこれ以上先に進ませるわけにはいかない」「勝っても生活が立ちいかなくなる」
ロン・ウェイ:「我々が随伴する。頼んだぞ、四海」
四海群生:「カミンスキィ。何をしてくるか分からないが、搦め手が得意な手合いには君が適任だ。頼りにしているぞ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「お任せ下さい。なんとしても活路を開きます」
エドヴァルト・カミンスキィ:「トドメは四海くんに。大丈夫、必ず届きますよ」
四海群生:「うむ」
四海群生:視界が澄んでいくのを感じる。目の前の敵のことだけ考えればいいこの時間は、四海にとっては最も重い責任を負うと同時、最も自由でいられる瞬間でもあった。
四海群生:「行こう。戦闘開始だ」
星徒セナフィム:3体の星徒の中で最も大きな白い異形が、赤い空を悠々と泳ぐ。
星徒セナフィム:虹色の光が瞬いた刹那、その巨体がすっと大気に溶けて、見えなくなる。
星徒セナフィム:海に落とす影すら消え失せて、不気味な静寂が戦場を包む。
澪木ミスト:「あれっ!?消えちゃった……」ユーリの背に隠れながらキョロキョロと周囲を見回す。
ザールフフィール:「消えただけで存在はしている。そうだな、ミツル?」
三城郷ミツル:「うん。赤外線に切り替えても姿は見えないけど」ドローンから発せられるレーザー光が周囲を走査する
三城郷ミツル:「磁場の乱れや気流まではごまかせないはず……こっちでなんとか目星は付ける。普段通りやってくれ」
ユーリ・トレシェフ:「……それに、隠れるだけが能じゃない。攻撃能力についても報告があった」「影に気を付けろ」
ガブリエル・イシグロ:「うう……あんなに大きいのに隠れるなんて……」「影……?」
ユーリ・トレシェフ:灰色の結晶体へと硬化した右腕が、ぶつりと肩口で外れる。
ガブリエル・イシグロ:「うっうっ、腕が!」
ユーリ・トレシェフ:刃のようであり、片翼のようでもあるそれをユーリは"葉"と呼んでいた。光を吸収する器官であるからだ。
ユーリ・トレシェフ:左手でそれを掴み、切っ先を空へと向ける。それは感知の一環であり、宣戦のルーティンでもある。
澪木ミスト:「大丈夫?痛くない……?」不安げにユーリの肩口に手を添える。
ガブリエル・イシグロ:(ま、またビックリしちゃった……いつも見てるのに……)
ユーリ・トレシェフ:「ミストはともかく、君はそろそろ慣れろ」
ガブリエル・イシグロ:「ご、ごめん」
ユーリ・トレシェフ:賢者の石の力を引き出すために必要なのは、肉体と同化・同調させる事だが、それは同時に侵蝕進行とジャームのリスクを伴う。
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフは同化と同時に肉体を切り離す事でリスクを軽減し、継戦能力を確保するようになった。この海で少しでも長く戦い続けるために。
ユーリ・トレシェフ:「問題ない。痛みを伴わない戦いなど存在しない」
ユーリ・トレシェフ:晶体の表皮から、強烈なレネゲイドを前にして起こすざわめきが伝達する。その存在の巨大さを感じ取りながら、やはり位置を掴みきるには至らない。
ユーリ・トレシェフ:「勝利だ。それさえあれば、全て報われる」
ガブリエル・イシグロ:激しく首肯する。
澪木ミスト:「………」言葉を飲み込んで、ただユーリの視線の先を共に見る
ザールフフィール:「どちらにしてもあの大きさだ。焦って半端な攻撃を撃つことはない」
ザールフフィール:「むしろそれで相手に『慣れられる』のが問題だ。……すべての攻撃を全力で放ち必中させれば問題なく勝てる」
ザールフフィール:(……そう。こいつ相手には、手を抜くのが一番まずい) 空を眺めつつ、携えた武器を構え
ザールフフィール:「速攻して、他の連中を叩きに行ってやるとしよう」
GM:イニシアチブ
星徒アビトリオン:《加速する刻》LV2
四海群生:こいつ……
星徒アビトリオン:イニシアチブでメインプロセスを行います。
星徒アビトリオン:マイナー 《インフィニティウェポン》LV8 攻撃力31の白兵武器を作成
クロード・カレル:デカすぎんだろ……
星徒アビトリオン:メジャー 《炎神の怒り》LV6《ギガンティックモード》LV6《ありえざる存在:妖しの招き》LV6《エネルギーマイスター》LV10《拒絶の業火》LV8《コンセントレイト:サラマンダー》LV8
星徒アビトリオン:クロード+ルイに白兵攻撃。対象に1点でもダメージを与えた場合、自分のエンゲージに引き寄せ、その後5m移動させる。この攻撃をガードした場合、対象は30点のHPを失う。HP3点消費。
四海群生:うお……
クロード・カレル:おかしいぺこだろ
GM:星徒アビトリオンのHPを3減少(177 → 174)
星徒アビトリオン:21dx7+2 諸々有効。ガードしたPCはHPを30失う。
DoubleCross : (21DX7+2) → 10[1,2,2,3,3,3,4,5,5,5,5,5,5,6,7,8,8,9,10,10,10]+10[1,1,3,5,6,7,7]+10[7,8]+10[8,10]+10[6,7]+5[5]+2 → 57
クロード・カレル:ヒィー
ルイ・ジャックモンド:暴走リア不です
クロード・カレル:あ、そうだった
クロード・カレル:私には《孤独の魔眼》があるんだった
クロード・カレル:範囲攻撃だし1人で受けられるぜ!
星徒アビトリオン:なにィー!
クロード・カレル:使います!これで受けられるなら安いもの!
星徒アビトリオン:ショウ君のデバフ入ってなかったので、達成値は51です
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(105 → 109)
クロード・カレル:51なら……かわしてやるぜ!!いくぞサンチャゴ!
クロード・カレル:俺達の最高のコンビネーションだ
サンチャゴ・イシグロ:見せてやろうぜ
クロード・カレル:《リフレックス:ブラックドッグ》《ゲットダウン》!
星徒アビトリオン:や、やめろ…!
クロード・カレル:リフレックス持ってませんでした……。
クロード・カレル:助けてください……
サンチャゴ・イシグロ:クロードーーーーー!!!
ショウ・ブロウラー:なん……だと……
星徒アビトリオン:フォハハハ
四海群生:マジ!?!?!?
クロード・カレル:ウオーッ!もうやるしかねえよ!
クロード・カレル:サンチャゴのパワーで達成値+9だ!
クロード・カレル:俺は不死身のクロード・カレルだッ
サンチャゴ・イシグロ:受け取ってくれよクロード
クロード・カレル:6dx10+28+9
DoubleCross : (6DX10+37) → 8[1,2,3,5,7,8]+37 → 45
星徒アビトリオン:よし!
クロード・カレル:いいや!俺はここからリバースカード!
クロード・カレル:ショウのユニークスキルで
星徒アビトリオン:な、なんだと…
四海群生:何っ
クロード・カレル:達成値を+6するぜ!
ショウ・ブロウラー:ワハハハーッ
クロード・カレル:リアクション達成値はちょうど51!
四海群生:た……足りた!!!
クロード・カレル:ルールにより同値回避となるのだ!
サンチャゴ・イシグロ:やったッッッ
星徒アビトリオン:小癪……!
GM:では空振り!こんなはずでは……
クロード・カレル:ハァハァ もう勘弁してくれ
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(109 → 111)
星徒アビトリオン:燃え盛る甲冑の背から、百足を思わせる無数の鞭が踊り出る。
星徒アビトリオン:鋭利な切っ先を備えたそれは、凄まじい速さで君達へと伸ばされる。
星徒アビトリオン:畝るようなとらえどころのない動き、鏃の如き電光石火の動き。
星徒アビトリオン:様々な軌道で君達へと迫るそれに絡め取られたら最後、星徒が纏う灼熱の領域へと引きずり込まれるだろう。
ショウ・ブロウラー:「う……うおおおーーーッ」その鞭を撃ち落とさんと、銃を乱射
クロード・カレル:「ショウ!助かる……!」
クロード・カレル:覚悟はしていた。
クロード・カレル:アタッカーとスナイパーが攻撃に専念するのであれば、敵の攻撃は自分一人だけが引き受けることになる。
クロード・カレル:この戦場で誰かが死ねば、クロード・カレルの責任だ。
ショウ・ブロウラー:「あ……あんなモン当たったらただじゃ済まねえ!クソッ!」
クロード・カレル:「よく分かってるじゃない……」
クロード・カレル:「ただで済むようにすればいい!それが回答だ!」
クロード・カレル:超高温の鞭はそれ自体が接触を拒む灼熱の殺人器官だ。必要なのは、熱を奪うということ。
クロード・カレル:足場に突き立てていたロッドが、青い電光を走らせる。
クロード・カレル:――磁気熱量効果というものがある。もともと強力な磁気で電子スピンが整列していた物質から
クロード・カレル:磁気を取り去ることで、予め加えられていた磁気のエネルギー分、物質が冷却されるという効果だ。
クロード・カレル:初めから、足場全体を強力に磁化していた。こちらへと攻め込んでいたアビトリオンの鞭は、冷気の罠で急速に熱を失っていく。
クロード・カレル:(ただの鞭なら)
クロード・カレル:(落とせないわけないよな!サンチャゴ!ルイ!)
サンチャゴ・イシグロ:「ッッッおおおおお」獣化した脚で、溶けた足場を飛び渡る。
ルイ・ジャックモンド:「サンチャゴ!右半分はサービスしてやる!」素早く拳を抜き放つ
サンチャゴ・イシグロ:「オオオオオォォォアアアアア!!!!」血染めの大振りナイフをふるい、鞭を両断。
サンチャゴ・イシグロ:「うるッッせーーーー!ルイ!!」「俺だって…やればできんだーーー!!」
ルイ・ジャックモンド:「知ってるよ!うるせえのはそっち!」放たれた真空の刃が、鞭の束を次々と切り裂いていく。
星徒アビトリオン:引き戻された鞭に溶岩がまとわりつき、新たに鍛ち直されていく。
星徒アビトリオン:再び炎を渦巻かせて様子を伺っているように見える。
クロード・カレル:「は、口だけヤローにならなくて済んだな、サンチャゴ……!」神経フィードバックの頭痛に耐えながらも、体勢を持ち直す。
ショウ・ブロウラー:「ハァ、ハァ、……油断すんなよテメーら!」
クロード・カレル:「ショウの早撃ちと比べちゃうとな。……助かった。ありがとう」
クロード・カレル:言いながら、無遠慮にショウの肩を支えにして上体を起こす。
ショウ・ブロウラー:「……ヘッ、そんなことよりヤローをぶちのめす計算をしやがれ」
サンチャゴ・イシグロ:「おッ」「……え、今の俺に言ったんじゃねーのかよ~?」
サンチャゴ・イシグロ:「そうだ、次、次…。はやくぶちのめしちまおうぜ…!」
クロード・カレル:「よそ見するな!」
クロード・カレル:「……俺もすぐ加勢する!」
GM:イニシアチブ
星徒ザベドー:《加速する刻》LV1
四海群生:やっぱり……
星徒ザベドー:イニシアチブで行動します
星徒ザベドー:マイナーはなし
星徒ザベドー:メジャー 《黒の鉄槌》LV9《超越活性:ソウルスティール》LV9《鮮血の網》LV7《蝕む赤》LV7《コンセントレイト:バロール》LV7
星徒ザベドー:群生にRC攻撃。命中した場合、対象に硬直と邪毒7を与える。1点でもダメージを与えた場合、シーン中HPと最大HPを+90。
四海群生:やばいって!!!!!!
星徒ザベドー:18dx7+4 諸々有効。命中で硬直、邪毒。
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,1,2,2,4,5,5,5,6,6,7,7,7,7,7,8,9,9]+10[2,3,5,5,6,7,7,8]+10[3,4,8]+4[4]+4 → 38
四海群生:回すんじゃね~~~
四海群生:ガードしかないよな……?クリスタルシールドでガードします
星徒ザベドー:では邪毒と硬直を受けてもらいます
四海群生:エド!邪毒を防いでくれ!
エドヴァルト・カミンスキィ:ムン!邪毒よ去れ!
四海群生:凄ェ!!
星徒ザベドー:くっそ~~っ
星徒ザベドー:せめてダメージ通れ!行くぞ!
星徒ザベドー:4d10+37 諸々有効
DoubleCross : (4D10+37) → 17[4,1,7,5]+37 → 54
四海群生:戦車で装甲30 防具で装甲8 クリスタルシールドでガード12 ロンくんのサポートでガード15
四海群生:C(54-12-15-30-8)
DoubleCross : c(54-12-15-30-8) → -11
星徒ザベドー:ふざけんな!
ロン・ウェイ:グワーーーッ!!
四海群生:効かねえ!!ロボだから!!
ロン・ウェイ:さすがロボだなんともないぜ!
四海群生:ありがとうロンくん フォーエバーマイフレンド
ロン・ウェイ:我等友情永久不滅
GM:こんなはずでは……
星徒ザベドー:いくつもの魔眼が凝縮され、ひとつの巨大な球体となる。
星徒ザベドー:漆黒の球体の内側から、徐々に赤黒い汚濁が漏れ出し
星徒ザベドー:その表面を覆う。血色の魔眼は瞬時に加速し、群生達の頭上へと現れ
星徒ザベドー:破裂する。毒と呪いの塊となった粘液が、矢の如く降り注ぐ。
四海群生:「来たぞ……二人とも機体の影に! “マキシマム”は飛沫を!“"ツィベリアダ"”は解毒を頼む!」
ロン・ウェイ:「毒性粘液か。先日の水流よりは……」「随分と防ぐ甲斐のありそうな攻撃だ! 任務了解!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「"私はあなたがたに、目がまだ見えず、耳がまだ聞かず、手がまだ触れず、人の心に思い浮かびもしなかったことを与えるであろう"」
エドヴァルト・カミンスキィ:跪き聖句を唱える。その声色が伝播した海面が俄に清浄な光を帯び、腐毒を中和していく。
ロン・ウェイ:機体の陰から携行ミサイルを発射! 爆風により粘液を吹き散らし威力を分散させる。
四海群生:────バシャッ!
四海群生:“カラビンカ”前腕部から瞬時に多重装甲が展開。幾層にも連なった特殊合金が、降り注ぐ粘液を巨大な傘のように受け止める。
四海群生:レネゲイドと呪術で防護されているはずの巨盾が、それでも食い破られていくアラートが鳴り響く。
四海群生:「ッ……威力も洒落になっていないな。“マキシマム”がいなければ危なかった……」
四海群生:役目を終えた追加装甲がパージされて海面に落ち、水飛沫と蒸気が立ち上る。
ロン・ウェイ:すっかり汚れた大盾をエドの前で構えていたが。「必要なかったか。ほれぼれする性能と運用能力だな」
星徒ザベドー:カラビンカの装甲を貫くには至らず、撒き散らした呪いと毒も大半が中和された。
星徒ザベドー:しかし───ギチ……と、カラビンカの駆動部から異音が響く。
四海群生:「……待て、これは……」
星徒ザベドー:機体が受け止めた粘液が硬化し、脚部に複雑に絡みついている。
四海群生:「二段……いや、三段構えか……!」
星徒ザベドー:更にそれは、カラビンカが立つ足場にも侵食していき、根を張るように機体をその場に縛り付けた。
ロン・ウェイ:「単純な破壊とは別の不快感があるな……」顔をしかめる。「カラビンカからこの汚れを取るのに何時間かかるんだ」
四海群生:「毒は“ツィベリアダ”のお陰で問題ないが……駆動系をやられた」
四海群生:「これで名実共に……退却は出来なくなったぞ、二人とも」
四海群生:「ふ……今更だろうか?」
エドヴァルト・カミンスキィ:「この場で削り合うしかないということですか……望むところです。耐え忍ぶこともまた信仰のあるべき形」
エドヴァルト・カミンスキィ:「根比べならこちらに分があります。そうでしょう二人とも?」
ロン・ウェイ:「……ああ。こちらこそ釘づけにしてやろう」
四海群生:「うむ。教えてやろうじゃないか」
四海群生:「ノドスでここまで生き残ってきたのが、どういう者達なのか」
GM:イニシアチブ
星徒セナフィム:《加速する刻》LV1
星徒セナフィム:イニシアチブでメインプロセスを行います。
星徒セナフィム:マイナー 《陽炎の衣》LV5 隠密化
星徒セナフィム:メジャー 《雨粒の矢》LV5《幻惑の光》LV5《ピンポイントレーザー》LV5《フラッシュエンド》LV3
星徒セナフィム:ユーリとザルフにRC攻撃。命中した場合、対象に放心を与える。リアクション不可、カバーリング不可、装甲無視。
ユーリ・トレシェフ:どうしようもないよ~
星徒セナフィム:12dx+7 リアクション不可。カバーリング不可。命中で放心。
DoubleCross : (12DX10+7) → 10[1,2,3,3,4,4,6,6,7,7,8,10]+7[7]+7 → 24
ザールフフィール:何一つどうしようもないんだよなぁ
星徒セナフィム:ではダメージ 《デスストーカー》LV5も乗ってます
ユーリ・トレシェフ:放心とかいう雑魚BSもここまで回避特化してそうなやつ相手だとどう働くかな……
星徒セナフィム:3d10+30 装甲無視
DoubleCross : (3D10+30) → 14[7,1,6]+30 → 44
ザールフフィール:倒れます。《リザレクト》
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(89 → 99)
ユーリ・トレシェフ:倒れます……ミストのユニークスキルを使用!
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを10に変更(14 → 10)
ザールフフィール:1で良かったんじゃよ……
ユーリ・トレシェフ:HP1で復活、侵蝕率を+5
星徒セナフィム:なんとか星徒の面目は保ったな……
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(109 → 114)
星徒セナフィム:静寂が続く海。奇妙な緊迫感だけが周囲を支配している。
星徒セナフィム:異変に気づいたのは、その場にいた誰であっただろうか
星徒セナフィム:いつの間にか、影が指している。セナフィムの巨体よりも更に巨大な影が、辺りを包む。
星徒セナフィム:遥か上空から投射されたその影の内側、その中心にいる君達の周りから
星徒セナフィム:天へと向けて逆しまに、雨がふる。
ガブリエル・イシグロ:「な、なに、なんだこれ……!?」
星徒セナフィム:海から空に降り注ぐ無数の水滴は、一つ一つが針のような鋭さで君達を貫いて、肉を食い破っていく。
ユーリ・トレシェフ:「っ……!」警戒はしていた。だが、その想定を超えて先を打たれている。「動くな」
ユーリ・トレシェフ:ミストにそれだけ告げやり、自らの片腕である"葉"に力を込める。
ユーリ・トレシェフ:薄暗い澱を纏うくすんだ結晶体が、殻のように押し広がって少女を包む。
澪木ミスト:「ユーリ…!」
ユーリ・トレシェフ:それがどこまで有効な防御になっているとも知れない。
ユーリ・トレシェフ:嵐のように身を裂く激痛に、膝をつくことのないように。両の足に力を込め、痛みに耐え抜く事に気力を注ぐ。
ザールフフィール:自らの武器を足場に跳躍し、先触れの数発を防ぐ。だがその跳躍で影の全容を認め、
ザールフフィール:(今ここに生じたのではなく、時間をかけて……『滲み出た』とでも言うべきか) 「無理だな」
ザールフフィール:無駄な動きをせず着地し、槍を盾に最低限の防御と再生で攻撃を受ける。痛苦に顔を歪ませつつも、その眼の闘志は少しも衰えない。
ザールフフィール:(大した問題じゃない。重要なのは敵の攻撃を回避することではなく、オレの攻撃を直撃させることだ)
ザールフフィール:「焦るなよ! 敵を見つけろ……避けるべきなのは時間をかけることだ」
ガブリエル・イシグロ:「は、はい! これはだめだ……」体の節々から血を出している。「ぜんぜん攻撃に気づけない……」
ガブリエル・イシグロ:「ザルフさんの言う通り、早く全力でやるしかないよ……!!」
GM:天に昇った水は再び地に落ちること無く空中に散乱し、不気味な虹を生じさせている。
三城郷ミツル:「第二波の前には間に合わせる!ユーリも体制立て直して!」ひび割れた眼鏡の位置を治しながら叫ぶ。
ユーリ・トレシェフ:「分かってる……探してる、今も……」ゲホッ、と気管に詰まった血を吐き捨てる。攻撃が停止したことを確認して、ミストに使っていた防御を解く。
澪木ミスト:「ユーリ!この……無理ばっかして!」護りが晴れた瞬間、その背に駆け寄る。
澪木ミスト:後ろから抱きしめて、力を込める。虹色の結晶が一瞬傷ついたユーリの全身を覆い
澪木ミスト:それが砕けた後には、先程の傷はほぼ完癒している。
ユーリ・トレシェフ:「……皆が少なからず無理してる。俺だけじゃない」冷徹な兵士とも、反抗する子供ともつかないような言葉。
ユーリ・トレシェフ:「他の奴らに使う余力も、残しておけよ」
澪木ミスト:「ユーリだって、アイツを仕留める余力は残しとかなきゃでしょ」
澪木ミスト:「守ってくれるのは嬉しいけど……会長さんにも言われたんじゃないの?」
澪木ミスト:「自分のことも守れって。ユーリにその気がないのなら……」
澪木ミスト:「私がユーリを守るからね。今みたいに」
ユーリ・トレシェフ:「その気がないわけじゃ……」空に向けていた視線を一度だけ、ミストの方にやって。「ありがとう、助かった」
ユーリ・トレシェフ:それきりもう一度、見えざる敵との対峙に集中する。
GM:イニシアチブ
GM:行動値19、ザルフくんの手番です
ザールフフィール:待機します
GM:何だとぉ…
GM:では次のイニシアチブ 行動値11でユーリくん!
ユーリ・トレシェフ:ウオオ 殴るぜ
ユーリ・トレシェフ:じゃあここはマイナーはなしで
ユーリ・トレシェフ:メジャー、И речка подо льдом блестит. 《コンセントレイト》《オールレンジ》でセナフィムを攻撃。
ユーリ・トレシェフ:で、ガブリエルのユニークスキルを使用宣言。
星徒セナフィム:なにっ
ユーリ・トレシェフ:で、命中が……基地ボーナス4と放心が入るので
ユーリ・トレシェフ:14dx+5+4@7 こう!
DoubleCross : (14DX7+9) → 10[1,1,1,2,2,5,5,6,8,9,9,9,10,10]+10[6,6,8,8,8,10]+10[2,4,6,7]+4[4]+9 → 43
ユーリ・トレシェフ:流石に当たってくれ~
星徒セナフィム:回すジャネーの…
星徒セナフィム:ドッジします
星徒セナフィム:25dx+1>=43
DoubleCross : (25DX10+1>=43) → 10[1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,7,7,7,7,8,9,10]+9[9]+1 → 20 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:ヒエ~
四海群生:怖い……
星徒セナフィム:《ブラックアウト》LV7 ドッジの達成値を+5 一回の判定に重複使用可能。
ユーリ・トレシェフ:?????
星徒セナフィム:5回分使用して+25。45で回避します。
四海群生:何言ってんだコイツ
ザールフフィール:オヲヲヲ……
星徒セナフィム:《朧の旋風》ドッジ成功時、即座にメインプロセスを行う。終了後HPを10消費。
四海群生:何言ってんだコイツ
ザールフフィール:????
星徒セナフィム:さっきと同じです マイナー 《陽炎の衣》LV5
星徒セナフィム:メジャー 《雨粒の矢》LV5《幻惑の光》LV5《ピンポイントレーザー》LV5《フラッシュエンド》LV3
星徒セナフィム:PC全員にRC攻撃。命中した場合、対象に放心を与える。リアクション不可、カバーリング不可、装甲無視。
星徒セナフィム:12dx+7
DoubleCross : (12DX10+7) → 10[1,2,2,4,5,5,6,7,7,10,10,10]+10[8,10,10]+10[9,10]+8[8]+7 → 45
星徒セナフィム:回ったぜ
ザールフフィール:どうしようもないぜ
ユーリ・トレシェフ:ないです
星徒セナフィム:5d10+30 装甲無視
DoubleCross : (5D10+30) → 29[5,6,4,10,4]+30 → 59
ザールフフィール:リザレクトしま~す
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(99 → 101)
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2に変更(10 → 2)
ガブリエル・イシグロ:守るよぉ~~
ユーリ・トレシェフ:すまね~ガブリエル……
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(0 → 1)
GM:星徒セナフィムのHPを10減少(144 → 134)
ガブリエル・イシグロ:命をかけてがんばります
ユーリ・トレシェフ:かけすぎないで……
GM:ユーリくん侵蝕は上がってるかな?
ユーリ・トレシェフ:あっ忘れてた
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(114 → 118)
三城郷ミツル:「捕らえた……ユーリ!」
三城郷ミツル:ドローンの照射光が上空の一点に注がれる。
星徒セナフィム:巨体の表面を覆う迷彩が剥がされ、鱗のように軌跡を描いて海に落ちていく。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。ザルフ」照射光を仰ぎながら短く呟く。「こっちで追い立てる。走れ」
ザールフフィール:「ああ……ブチ殺すぞ。高度落とさせろ……!」
ユーリ・トレシェフ:駆け出しながら振るう結晶体の先端から、漆黒の輝線が幾条、鞭のように跳ね伸びて届く。
ユーリ・トレシェフ:その包囲網が星徒の巨体を刳り貫くように射抜き、ザルフの待機する地表近くへと駆り立てる。
ガブリエル・イシグロ:散発的な電光がセナフィムの表面を走る。迷彩にノイズが走るように隠密の解除を助長させる。
ザールフフィール:(……あと5秒だ。捉える) 斧槍の亀裂から吐き出される黄金の雲から、黒い雷が瞬き始める
ザールフフィール:天地逆に下る雨と雷がそれぞれを撃ち貫かんとする構図は、どこか皮肉にも感じた。
星徒セナフィム:ユーリに追い立てられ、ザルフの射程圏内へと侵入する。その瞬間。
星徒セナフィム:真下に帯電する稲光すら飲み込んで、その場にいる全員の視界が
星徒セナフィム:黒く暗転する。
ザールフフィール:「――!!」
星徒セナフィム:前後左右上下の感覚すら一切が消失した、完全な暗闇。
ユーリ・トレシェフ:「──っ。まずい、これは」
ガブリエル・イシグロ:「えっ」弱弱しくスパークが明滅する。「なんだ……? 変だよ。なんだこいつ、おかしい!」
ザールフフィール:焦り、先走ろうとする本能を、理性で押し止める。
星徒セナフィム:ふと、素肌に冷たい感覚が落ちる。
星徒セナフィム:雨だ。それは先程と同じ針の雨であり、冷気はやがて刺すような痛みへと切り替わる。
星徒セナフィム:黒い世界を塗りつぶすように、白い雨が振る。そしてそれは真下からだけでなく。
星徒セナフィム:空間の感覚を失った君達にとって、全周囲から隙間なく降り注ぐ。
ガブリエル・イシグロ:「うわあああっ!」四方八方から撃ち抜かれる!
ザールフフィール:(幻覚か。錯覚か。制止、回避、防御……駄目だな)
ザールフフィール:(ただの雨だって避けられやしない……) 「……耐えろ!」
ザールフフィール:それは、打つ手がないということを意味する簡潔な言葉であり、無駄なことをするなという意向を含意した声でもあった。
ユーリ・トレシェフ:失敗を確信した攻撃を中断し、先程と同じくミストに対する防御に能力を切り替えようとする──が、間に合わない。
澪木ミスト:「くっ……!」視界が白く塗りつぶされる中、せめて離れることだけはすまいと、ユーリの手を強く握る。
ガブリエル・イシグロ:自身に滞留していたスパークが半ば自動的に針の雨を伝い、その一部を電熱で蒸発させていた。それはガブリエル本人では活用できないような、わずかな空白を生んでいた。
ユーリ・トレシェフ:だが同時に、身を襲う痛みもない。ほとんど視界の途絶えている世界で、火花のように散る雷の影からその理由を察する。「……ガブリエル」
ガブリエル・イシグロ:「ウン……」ザルフとユーリ、どちらへの返事かもわからない細い声を上げた。
ユーリ・トレシェフ:……どうして、と口走りそうになる思考を冷やす。
ユーリ・トレシェフ:何も、彼だって身を捧げて誰かの犠牲になるつもりなどない。ただ、この戦いに勝つためにできることを必死にやった結果だ。
ユーリ・トレシェフ:それに……戦術的判断としても、より攻撃力のある自分へのダメージを減らすという判断が間違っていたとは思えない。(……いいや、)
ユーリ・トレシェフ:(その判断が正しかった事にする。それが、俺の責任だ)
ザールフフィール:(破壊力は……それほどでもない。だが単純に対処が不能な密度と範囲)
ザールフフィール:全身に突き刺す痛みとぬるい血液のぬめりを感じながら、それでも目と耳だけは守る。敵を睨む目。声を聞く耳。
星徒セナフィム:背中に受ける軽い衝撃と共に、視界に元の色彩が戻る。みな一様に不格好に地面に転がっている。
四海群生:『フォート・メトシャエル……!どうした、何があった!?』重なる悲鳴に対し、無線から焦燥の声。
ザールフフィール:「余裕がッ……あって何よりだ、四海!」 声に痛みと怒気が滲んでいる
ザールフフィール:「テメエの敵を倒したら話して聞かせてやる!」
澪木ミスト:「ガブリエル!そんな、目を開けて……!」
ガブリエル・イシグロ:「い、いきてるよぉ……」
澪木ミスト:気がついた瞬間ガブリエルに駆け寄り、手を翳して傷を癒やしている。
澪木ミスト:「よ、よかったぁ……」
ガブリエル・イシグロ:「くそ……たおしちゃってよ、あんなやつぅ!」「わあっわあわあっ」近くにミストがいて驚いている。
ユーリ・トレシェフ:「そのまま治療を頼む」繋いでいた手を解き、薄闇色の結晶へと握り替える。「……活路は見えたはずだ。ミツル」
ユーリ・トレシェフ:「俺の見間違いでなければ、さっきよりも迷彩が甘くなったんじゃないか?」
ユーリ・トレシェフ:灰色の視線は虚空を見つめている。そこに、さっきであれば生じなかったような微かな光の歪みがある。
三城郷ミツル:「流石園芸部。観察眼は錆びてないね」シャツを血だらけにしながら立ち上がる。
三城郷ミツル:「見た目ほどタフじゃなさそうだ。一発か二発、良いのを当てさえすれば……」傷の治りが遅い。この場にいる全員が、リザレクト限界を迎えつつある。
三城郷ミツル:「……いや、クールに考えなきゃだね。敵はコイツだけじゃない」
三城郷ミツル:「状況を精査する。誰一人、ここで死なせるわけにはいかない」
GM:イニシアチブ
GM:セナフィムの通常手番です。
GM:さっきと同じ! マイナー 《陽炎の衣》LV5
GM:メジャー 《雨粒の矢》LV5《幻惑の光》LV5《ピンポイントレーザー》LV5《フラッシュエンド》LV3 ユーリとザルフに攻撃!
GM:12dx+7 リアクション不可。カバーリング不可。命中で放心。
DoubleCross : (12DX10+7) → 9[1,3,3,3,4,6,6,7,8,9,9,9]+7 → 16
ザールフフィール:ドッジさえできればよ~
ユーリ・トレシェフ:ないでーす
GM:2d10+30 装甲無視
DoubleCross : (2D10+30) → 18[9,9]+30 → 48
ユーリ・トレシェフ:倒れますが……
ザールフフィール:倒れます。ミツルにオートカバーされる
三城郷ミツル:カバーします
ユーリ・トレシェフ:す すまんガブリエル……
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(0 → 1)
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(1 → 2)
ガブリエル・イシグロ:がぶぶ~
GM:あ、ガブリエルはロイス復活してるのでHPが全快しますね(さっきからそう)
GM:ガブリエル・イシグロのHPを10増加(16 → 26)
星徒セナフィム:次第に姿を表す周期が短くなっている。しかし、それに比例して影から振る雨の矢も激しさを増す。
星徒セナフィム:針の先程度だった雨粒は、今では鋼の礫となって君たちの肉を食い荒らしていく。
ザールフフィール:(撹乱能力の低下に伴い、攻撃は激化している。仕掛けるなら今だが)
ザールフフィール:(『今この瞬間の最善』がそれかは、別だ。戦闘のサイクル。三方向からの強襲。依然奴は無傷で、オレが一撃で仕留めるのは非現実的……)
ガブリエル・イシグロ:「うう……う゛~……っ!」よけきれるわけもない。針地蔵のようになっている。
ユーリ・トレシェフ:(っ……隠れ続けるよりも、このまま物量で押し切る気か?)
ユーリ・トレシェフ:(そりゃ悪くない判断だな。くそ)漆黒の晶体を上下に展開し、近くにいるミストとガブリエルを守ろうとするが、すぐに穴だらけになる。
ザールフフィール:最低限、自分に降りかかる攻撃を払いつつ、対応不能の部分はミツルに任せている。彼も当然無傷では済まず、どころか自分よりも死にまた一つ近づくことになるが、それも理解の上だ。
三城郷ミツル:ドローンから照射されたレーザーが檻のようになって雨の矢を弾く。
三城郷ミツル:それでも圧倒的な密度で弾ききれなかった分は自ら受け、ザルフの力を可能な限り温存する。
ザールフフィール:一帯に充満させていた黄金の雲は、今改めて自らの斧槍頭に引き戻し、収束させている (……まだ結論を出す時じゃない)
ザールフフィール:(最善の戦果のために)「誰をブチ殺すか……」 思考の一端が唸り声のように漏れる
GM:イニシアチブ
GM:行動値9 ザベドーの手番ですが
星徒ザベドー:待機します
四海群生:なにっ
GM:では続いてのイニシアチブはアビトリオン
ルイ・ジャックモンド:《スピードフォース》LV2
ルイ・ジャックモンド:お先に攻撃させてもらうぜ!
ルイ・ジャックモンド:やることは単純!マイナーで暴走解除して…
クロード・カレル:ルイくん!
ルイ・ジャックモンド:メジャー 《吼え猛る爪》LV5《浸透撃》LV3《疾風迅雷》LV3 風斬糸でアビトリオンに攻撃!ドッジ、ガード不可。装甲無視。
ルイ・ジャックモンド:10dx+15
DoubleCross : (10DX10+15) → 10[4,4,6,6,6,8,8,9,9,10]+7[7]+15 → 32
ルイ・ジャックモンド:ダイスも回っていいかんじ
星徒アビトリオン:ドッジもガードもできないのでそのまま受けます
ルイ・ジャックモンド:3d10+34 装甲無視
DoubleCross : (3D10+34) → 10[8,1,1]+34 → 44
星徒アビトリオン:痛いけど…《氷の城塞》で24点弾いてダメージは20!まだまだいける
GM:星徒アビトリオンのHPを20減少(174 → 154)
GM:そのままアビトリオンの手番もやってしまいます
星徒アビトリオン:マイナー 《インフィニティウェポン》LV8 攻撃力31の白兵武器を作成
星徒アビトリオン:メジャー 《炎神の怒り》LV6《ギガンティックモード》LV6《ありえざる存在:妖しの招き》LV6《エネルギーマイスター》LV10《拒絶の業火》LV8《コンセントレイト:サラマンダー》LV8
星徒アビトリオン:ルイとクロードに白兵攻撃。対象に1点でもダメージを与えた場合、自分のエンゲージに引き寄せ、その後5m移動させる。この攻撃をガードした場合、対象は30点のHPを失う。HP3点消費。
星徒アビトリオン:今度こそ当ててやる…!
星徒アビトリオン:21dx7+2
DoubleCross : (21DX7+2) → 10[1,2,3,3,3,3,3,4,4,5,5,5,5,6,6,7,9,9,9,9,10]+10[2,2,4,7,9,10]+10[1,9,9]+10[2,7]+10[7]+10[10]+10[7]+2[2]+2 → 74
星徒アビトリオン:や、やった…!
星徒アビトリオン:リアクションをお願いします
ルイ・ジャックモンド:《切り払い》白兵技能でドッジ
ルイ・ジャックモンド:5dx+15>=74
DoubleCross : (5DX10+15>=74) → 9[1,1,6,9,9]+15 → 24 → 失敗
ルイ・ジャックモンド:ダメ!
クロード・カレル:技能レベル見る限りだと
クロード・カレル:一応今回もショウの-6は入ってると見ていい……ですよね?
クロード・カレル:違う、入ってないだ
クロード・カレル:前回も+2だったから
星徒アビトリオン:あっ!そうでした!申し訳ない!達成値は68!
クロード・カレル:あと質問したいのですが、ルイくんはこの戦闘だけのスポット参戦でしょうか?
クロード・カレル:シナリオ中で死なないのは確定として、これからも僕達と一緒に戦ってくれるのか……!?
ルイ・ジャックモンド:この戦闘だけと考えてもらって大丈夫です
クロード・カレル:じゃあ……
クロード・カレル:《孤独の魔眼》は使わずに喰らうべきか……!
ルイ・ジャックモンド:へっ、良いぜクロード。そいつは本当に必要な時のために取っておきな
ルイ・ジャックモンド:そんなもんがなくても…俺は不死身だぜ
ザールフフィール:(史実ガードがあるからな……)
クロード・カレル:タイムパラドックスだ!
GM:星徒アビトリオンのHPを3減少(154 → 151)
星徒アビトリオン:攻撃分の消費もしときました
クロード・カレル:《ゲットダウン》!このダイス目にすべてをかけます!
クロード・カレル:力を貸してくれ……サンチャゴ!お前はやれるやつだろう!
サンチャゴ・イシグロ:信じてるぜクロード
クロード・カレル:6dx+28+9
DoubleCross : (6DX10+37) → 9[2,4,5,7,8,9]+37 → 46
クロード・カレル:グギャアア~~~~ッ
サンチャゴ・イシグロ:ウワ~~~~~~!!!
クロード・カレル:ユルシテ……
サンチャゴ・イシグロ:いいんだよ……
星徒アビトリオン:潔く死ねい!ダメージ!
星徒アビトリオン:7d10+47
DoubleCross : (7D10+47) → 32[9,2,3,6,6,3,3]+47 → 79
星徒アビトリオン:一点でも通れば、エンゲージを引き寄せてから5m移動。10d10のHPを失ってもらいます。
クロード・カレル:もちろんブチ喰らいます!サンチャゴすまねえ……!
ルイ・ジャックモンド:当然戦闘不能。3回ある復活回数を1回消費します。
クロード・カレル:10d10はそちらで振るんでしょうか?それとも喰らうキャラ一人一人が振る?
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(0 → 1)
クロード・カレル:サンチャゴ~~
GM:こっちで振ります!
星徒アビトリオン:では追加ダメージ!
星徒アビトリオン:10d10
DoubleCross : (10D10) → 71[4,10,7,9,6,9,4,2,10,10] → 71
クロード・カレル:アイエエエエ
クロード・カレル:10d10の出目じゃないよぉ……
ルイ・ジャックモンド:二回目戦闘不能!後一回倒れたら退場します。
GM:サンチャゴもオートカバーで2回目の復活ですね。
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(1 → 2)
サンチャゴ・イシグロ:フン…
エンゲージ []内は行動値
星徒アビトリオン[7]
|
5m
|
クロード[6] ルイ[6]
|
10m
|
守備隊
転送ゲート
ルイ・ジャックモンド:「手の内は大体見えたな。確かに奴の領域に一度でも引き込まれたらヤベえが」
ルイ・ジャックモンド:両腕に風を渦巻かせて、腰だめに構える。
クロード・カレル:「こじ開けてやったからな!仕留めろよ!ルイ、サンチャゴ……!」
クロード・カレル:『ハーデンベルギア』への再充電を開始する。巨大な足場を丸ごと磁化した防御は、ほとんど一度限りの手品だ。
クロード・カレル:ここからは全てを攻撃に回さなければ勝てない。そう結論づけている。
サンチャゴ・イシグロ:「任せろ。やってやんよ!」
ルイ・ジャックモンド:「ったり前だろ!」両腕を薙ぎ払う。グローブから伸びた高分子ワイヤーが空を切る。
ルイ・ジャックモンド:その残閃が何倍にも増幅され、高密度の真空の刃となってアビトリオンの触手を切り刻む。
ルイ・ジャックモンド:丸裸になったアビトリオンへと、拳を突き出す。彼我の間にある空気の塊そのものが固形化して移動し、アビトリオンを押しつぶさんとする。
ルイ・ジャックモンド:「これで決まっ……あ?」
星徒アビトリオン:圧縮された空気の壁が、その甲冑に届く寸前に破裂する。
星徒アビトリオン:吹き荒れる上昇気流によって、周囲に渦巻く炎は更に煌々と燃え盛っていく。
クロード・カレル:「くっそ!近づけるかサンチャゴ!?」
クロード・カレル:すでに助走をつけはじめてはいる。それでも最前線に追いつくには数秒の時間が必要だった。
サンチャゴ・イシグロ:「やる!」血染めのナイフを振りかざし、応戦するも炎に呑まれる。「……ッ」
サンチャゴ・イシグロ:「っぐ……やるしかねえだろッ」半身を焼かれながら食らいつく。
クロード・カレル:「無理を」――するな、とは言えない。自分たちはずっとそうしてきたし、そうしなければ生き残れない戦闘ばかりだった。
クロード・カレル:しかも今は、4人しかいない。4人で1体の星徒と戦闘する。絶望的な戦力差を覆す手段はとても少ない。
ルイ・ジャックモンド:「あの炎の壁マジで厄介だな……やっぱ近づいてぶん殴るしかねえか!サンチャゴだけに良いカッコさせるかよ!」
ルイ・ジャックモンド:クラウチングスタートの姿勢で脚部に風を集中させる。圧縮空気が弾けて小柄な身体を弾き出し、クロードを追い越してアビトリオンの元へと突っ込む。
星徒アビトリオン:その刹那、吹き上がる炎の向こうから、無数の触手の鞭が躍り出る。
クロード・カレル:速い。電光の速度で走る自分よりも速い風だ。
クロード・カレル:ルイとすれ違う感覚で、それを実感する。――だというのに。
クロード・カレル:(嘘だろ)(さっき……)
クロード・カレル:(撃ち落としたばかりだぞ)
星徒アビトリオン:ルイとサンチャゴが灼熱の圏内に足を踏み入れた瞬間。炎の渦が壁となって退路を塞ぐ。
星徒アビトリオン:そして、迎え撃つ鞭が凄まじい密度で乱舞する。打ち据える間にも新たな鞭が鍛造され、炎と破壊を撒き散らす。
星徒アビトリオン:一秒間に数百発と二人を打ち据え、容赦なくその肉を削り取っていく。
サンチャゴ・イシグロ:「おい、クロード」「こじ開けたってのは────」全身が炎に包まれ鞭に削り取られる。
ルイ・ジャックモンド:「やっべ…!」咄嗟に張った真空の壁が打ち砕かれる。背を炎の壁に、前を乱舞する鞭に挟まれ、文字通り肉体を磨り潰されていく。
サンチャゴ・イシグロ:「ぐぅううううう………!!」
クロード・カレル:「サンチャゴ!!!ルイ!!」
星徒アビトリオン:やがて極限まで高まった鞭の圧力が炎の壁を突き破り、二人を弾き出す。
クロード・カレル:間違った判断だったのか。アビトリオンに迎撃体勢を整える時間はない、攻撃の好機というのは楽観的な予測でしかなかったのか。
クロード・カレル:(そうだ)
クロード・カレル:(そうだ。分かっていただろう。科学者なら、予測できなかったはずがない)
クロード・カレル:冷静に事実を踏まえて計算すれば、間に合わない。明白な答えだった。
クロード・カレル:嘘をついている。そのせいで仲間が死ぬのだとしても、星徒を倒さなければ勝つことができないからだ。
クロード・カレル:(勝てないことが分かっていても)前線にいたサンチャゴとルイは、攻撃を防いだ。自分たちの体でだ。走り出している。
クロード・カレル:(俺達の最善手は、それしかない)
ルイ・ジャックモンド:「……サンチャゴ!まだ生きてんな!」
サンチャゴ・イシグロ:「…生きてるよ!!クッソ痛ェけど!!」
サンチャゴ・イシグロ:「早く帰りたい。今すぐにでもだ」
ルイ・ジャックモンド:「たまには良いこと言うじゃん。俺もだよ」
ルイ・ジャックモンド:「だから前に進むしかねえ……俺たちの帰る所は」
ルイ・ジャックモンド:「この海の先にある」
GM:イニシアチブ
GM:行動値6、クロードくんの手番です!
クロード・カレル:あ、そうじゃん
クロード・カレル:すっかり出番終わったつもりでいたぜ もう殺るしかないので
クロード・カレル:マイナーでアビトリオンにエンゲージ。攻撃します!
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》。
クロード・カレル:11dx7+28+9
DoubleCross : (11DX7+37) → 10[1,2,2,3,4,5,5,5,7,7,10]+10[4,6,7]+2[2]+37 → 59
星徒アビトリオン:回すじゃねーの
クロード・カレル:ギィ~~ッ桁上り寸前なのに
星徒アビトリオン:ドッヂします
星徒アビトリオン:14dx>=59
DoubleCross : (14DX10>=59) → 10[1,1,1,2,5,5,7,8,9,9,9,10,10,10]+9[4,5,9] → 19 → 失敗
星徒アビトリオン:ダメ!ダメージどうぞ!
クロード・カレル:サンチャゴ……頼む!ユニークスキルを使用します。
サンチャゴ・イシグロ:いこうぜクロード!
クロード・カレル:ア!(アヤキの気づき)
クロード・カレル:すみません!実はさっきの達成値桁上がりしてました
クロード・カレル:拠点効果があるので達成地は63です
星徒アビトリオン:なにっ
サンチャゴ・イシグロ:やったー!
クロード・カレル:あと攻撃ダイスも+4個されてたの忘れてました 振っていいですか
星徒アビトリオン:そこに気付くとはな
GM:どうぞ~
クロード・カレル:4dx7+28+9
DoubleCross : (4DX7+37) → 10[3,6,8,10]+10[7,10]+10[2,9]+10[10]+10[10]+2[2]+37 → 89
クロード・カレル:ヤ、ヤッタ~~!
星徒アビトリオン:オイ!
クロード・カレル:拠点効果、忘れなくてよかった~~!!
クロード・カレル:あとこれも+4忘れてたので93です!
サンチャゴ・イシグロ:すごい!!!!
四海群生:めちゃめちゃ上がってる!
星徒アビトリオン:クッソ~ッ
クロード・カレル:サンチャゴの犠牲……無駄にはしない!!!!
サンチャゴ・イシグロ:殺さないで!!!!!!!!!!
クロード・カレル:死ねえ!!!テメーだけは許せねえ!!
星徒アビトリオン:ヒィ~ッ
クロード・カレル:10d10+13+4d10
DoubleCross : (10D10+13+4D10) → 60[2,2,5,8,4,3,10,9,10,7]+13+17[7,4,3,3] → 90
クロード・カレル:出目もいい!どうだ!!
星徒アビトリオン:でっか!
星徒アビトリオン:装甲は5、城塞で24弾くのでダメージは61
クロード・カレル:かった~~!
GM:星徒アビトリオンのHPを61減少(151 → 90)
星徒アビトリオン:ハアハア……
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(110 → 114)
ルイ・ジャックモンド:「クロード!全員で飛びかかってもさっきの二の舞いだ!俺らが道開けるからとりあえず一発通せ!」
ルイ・ジャックモンド:真空を纏った糸を振るい、アビトリオンの鞭を再び切り落としていく。全体の物量では劣るものの、一点に集中させることで僅かな隙間を作る。
クロード・カレル:全速力で距離を詰めながら、青い電光の瞬きでそれに答える。強い点滅一回は肯定。
ショウ・ブロウラー:「クッソがああああ!!」全弾打ち尽くす勢いで、クロードの進行方向に魔眼をばら撒いていく。
クロード・カレル:アビトリオンの鞭のパターンを理解する。それが材料のごく少ない、楽観的で短絡的な答えに過ぎないのだとしても――
クロード・カレル:サンチャゴとルイへの攻撃を一度見て、天才の自分が解析できずにいていいわけがない。
クロード・カレル:無根拠な計算を信じて、嵐のような攻撃の穴の只中へと飛び込み、ロッドを加速させる。
クロード・カレル:(ユヒス・ホン。量子下レネゲイド熱凝縮理論)
クロード・カレル:(ジョシュア・ルヒラス。マーキュリー・サージ)
クロード・カレル:「死ね」
クロード・カレル:「お前が!!」
クロード・カレル:斬撃ではない。一点を打ち貫くような突きを、アビトリオンの頭部へと叩き込んでいる。
星徒アビトリオン:燃え盛る炎に包まれた頭部に、確かにロッドがめり込んだ感触があった。
クロード・カレル:青い強烈な電光は、打突点ではなく、海面との接触面で瞬いた。アビトリオンの体に大電流を通した。
星徒アビトリオン:眩い電光に包まれ、一瞬身に纏う炎が弾け飛ぶ。
星徒アビトリオン:兜の下の素顔は、元より黒く焼け爛れて判別できない。そしてそれもつかの間。
クロード・カレル:「……!」高速の磁力反発で逃れる。
星徒アビトリオン:体の内側より吹き上がった炎が再び舞い上がる。間一髪クロードが離れた後のその場所に、大きな火柱が立ち上がった。
クロード・カレル:判断が遅ければ、あるいはルイとサンチャゴとショウが総出で注意をひいていなかったなら、返り討ちにあっていただろう。計算するまでもない、確かな結果だ。
クロード・カレル:「……ったく、ふざけんじゃねーぞ」足場に着地して、努めて軽く言い放つ。
クロード・カレル:「サンチャゴ!ルイ!全然ダメージ蓄積してないんだけど!ちゃんと仕事しな!?」
サンチャゴ・イシグロ:「クロードがちゃーんと道を確保してくれなかったからじゃね~の~!?」
ルイ・ジャックモンド:「まあ見とけって、ボディブローは2ラウンド目から効いてくるんだからよ」
クロード・カレル:「はは。減らず口が言えるなら、まだだな」
クロード・カレル:笑う。本当に安心している。ルイはともかく、サンチャゴは死ぬかもしれないと覚悟していた。
クロード・カレル:「もっとこき使ってやるさ。こいつを倒せば女子にだってモテるようになるからよ!」
GM:イニシアチブ
GM:行動値0、群生くんの手番です
四海群生:もう私か……!
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》暴走し、攻撃力+
四海群生:四海群生の侵蝕率を5増加(114 → 119)
星徒ザベドー:更に攻撃力が上がるってのかよ
四海群生:その前にクリスタルシールドを破棄、ウェポンケースに入れておいた戦車砲と大口径機関砲を装備
四海群生:メジャーでコンボ【夢幻泡影】《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》
四海群生:対象はザベドー!
星徒ザベドー:ゲェ―ッ!
星徒ザベドー:《迎撃する魔眼》LV5 リアクションを放棄し《黒の鉄槌》による反撃。
四海群生:お前お前お前お前!!!!
星徒ザベドー:撃ち合いじゃ!
四海群生:クソ~~~~もうやるしかねえ!!!!
四海群生:拠点効果を足して……
四海群生:17DX7+1
DoubleCross : (17DX7+1) → 10[1,1,1,2,3,3,5,6,6,6,7,7,8,8,9,9,10]+10[1,4,4,5,6,7,10]+6[2,6]+1 → 27
四海群生:跳ねない……!
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,1,2,2,4,4,5,5,5,6,6,7,8,8,8,9,10,10]+10[1,2,2,3,6,7,9]+6[3,6]+4 → 30
四海群生:俺より高い値を出すな~~~~!!!
星徒ザベドー:ダメージ!
四海群生:ダメージ……!
星徒ザベドー:4d10+41 諸々有効
DoubleCross : (4D10+41) → 24[7,3,7,7]+41 → 65
四海群生:3D10+18+36+20 装甲ガード無視
DoubleCross : (3D10+18+36+20) → 24[6,8,10]+18+36+20 → 98
四海群生:死ねェ!!!
星徒ザベドー:ひえぇぇ……
四海群生:四海群生の侵蝕率を9増加(119 → 128)
GM:星徒ザベドーのHPを98減少(199 → 101)
星徒ザベドー:ソウルスティールが通っていれば……
GM:群生くんはHPで耐えるかな?
四海群生:65点……
四海群生:65点て!
四海群生:C(65-30-8) ダメージ
DoubleCross : c(65-30-8) → 27
四海群生:C(29-27) HP
DoubleCross : c(29-27) → 2
四海群生:四海群生のHPを2に変更(29 → 2)
星徒ザベドー:まじかコイツ
クロード・カレル:群生くん……!
四海群生:ハァハァハァハァ…………
クロード・カレル:邪毒を食らってればここで死んでいた
四海群生:助けてくれ~~~~
星徒ザベドー:クッソ~っ
四海群生:通信から漏れ聞こえる隊員と守備隊の悲鳴に、焦燥が募っていく。
四海群生:「ラメクもメトシャエルもまずそうだ……早く終わらせないと取り返しが付かなくなるかもしれない」
四海群生:「ここで火力を出し切る……二人とも、何とか次弾まで持たせられるか?」
ロン・ウェイ:「それが随伴歩兵の仕事だ」
ロン・ウェイ:「その機体のパフォーマンスを最大限に発揮させ、不足を埋めてみせる」「お前と共にいる俺の責任だ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「微力ながら手を尽くしますよ。それに……」向かい合う星徒を見る。
エドヴァルト・カミンスキィ:「あちらもその腹づもりのようです」
星徒ザベドー:浮遊するブヨブヨの肉塊の周囲に、無数の魔眼が生成されていく。
星徒ザベドー:頭上の光輪の元へとそれらが収束し、赤黒い不気味な光が溢れていく。
ロン・ウェイ:「足を止めて打ち合うつもりか」眉をひそめる。「随分な自信だな? カラビンカを相手に……」
四海群生:「頼んだ」
四海群生:それ以上の言葉は必要なかった。元より四海は、仲間とその働きに全幅の信頼を寄せている。
四海群生:一瞬の判断と思考が生死を左右する戦場にあって、彼が発狂せずにいられるのは偏にその為だ──仲間が彼を裏切るその可能性だけは、最初から切り捨てている。
星徒ザベドー:頭上の魔眼は収束を続けている。しかし、カラビンカが発射体制に入ったことを察知してか
星徒ザベドー:湧き出した小規模の魔眼を散弾のように差し向ける。その一つ一つが、先程と同じ呪毒を内包している。
四海群生:汚染され淀んだ海に、真紅の機体が駆動音を響かせる。防御姿勢ではない。真正面から撃ち合うための。
四海群生:漆黒の鉄塊、中央部から折り畳まれた機構が展開し、火花と重金属音を伴って長大な砲身が姿を現す。
四海群生:基部に大型の回転式シリンダーが備えられたそれは、超巨大なリボルバーとでも言うべき異様な設計。
四海群生:ザベドーと名付けられたその星徒への対策装備──殺し切る為の武器だ。
ロン・ウェイ:「解毒を頼む!」同時に踊り出し、銃声と爆発音を響かせる。カラビンカのそれとは比べ物にならないが、ロンも本来は歩兵が運用することを想定されていない武器を扱う――それならば、あの巨体の気を引くくらいはできる。
エドヴァルト・カミンスキィ:「"二人がひとつの寝台に休むであろう。一人が死に、一人が生きるであろう"」
エドヴァルト・カミンスキィ:聖句を唱えると同時に、その言葉が届く範囲を清浄な空気が満たす。
四海群生:「回転式単装速射砲“火輪”スタンバイ」
四海群生:「徹甲焼夷炸裂弾装填良し、チャンバー内状態正常」
ロン・ウェイ:(それだ)(俺と似て非なるコンセプト。極めて巨大な機体ならば、ヒトの武装をもとに強大な武器を作成・装備できる。……そしてヒトに近いゆえに、極めて短期間で設計が可能になる)
ロン・ウェイ:「ノドスが編み出した開発運用プロトコルの神髄を見せてくれ」
四海群生:四海が僅かに頷き、BIM接続された機体の頭部もまた首を屈めた。視界の中央、機体の照準が星徒へと確実に重なる。
四海群生:「爆ぜろ……!」
四海群生:重々しい爆音が立て続けに轟いた。
四海群生:音を切り裂いて飛来した六発の徹甲弾頭は展開された魔眼を物ともせず貫通、間髪入れずザベドーの体表を穿ち、汚汁が撒き散らされる。
四海群生:そして、内部から一斉に起爆。体組織を吹き飛ばすと同時、焼夷弾薬が超高温で燃焼。星徒の全身が業火に包まれ、煌々と燃え盛る。
星徒ザベドー:半身を炎に包まれながらも、一手遅れて巨大な魔眼から漆黒の光が解き放たれる。
星徒ザベドー:光条は戦場を縦断するように薙ぎ払われ、僅かにその芯を外してカラビンカへと到達する
四海群生:「!!」
四海群生:甲高い金属音が響き渡る。“カラビンカ”の脚部が光条に穿たれ、溶解し、巨大な機体が大きくバランスを崩す。
ロン・ウェイ:「――! ――……!!」横にいるだけで吹き飛ばされるような射撃音だった。ひどい耳鳴りの中で自分の声も聞こえないまま叫ぶ。
四海群生:「機体損傷……問題ない、脚はもともと死んでいる……!」
四海群生:「それよりも……」
四海群生:濛々たる砲煙が立ち込め、冷却ガスが噴射される。限界を越えた速射に、黒い砲身が煌々と赤熱していた。
四海群生:「早く、早く……!」
四海群生:砲身をそのまま海面に突っ込み、熱を冷まさせる。立ち昇る大量の蒸気。普段ならば決して行わないような荒っぽい手段。冷却ガスで赤い海面が凍り付いていく。
四海群生:「次だ……!早く……!」
星徒ザベドー:ぐらりと巨体が揺らぐ。頭上の巨大な魔眼が内から崩壊し、赤黒い粘液を撒き散らす。
星徒ザベドー:その中から、もう一つの魔眼が姿を表し、鈍い輝きを発した。
GM:イニシアチブ 待機手番です
GM:行動値の遅い順でザベドーから
星徒ザベドー:マイナーなし
星徒ザベドー:メジャー 《黒の鉄槌》LV9《蝕む赤》LV7《コンセントレイト:バロール》LV7
星徒ザベドー:群生くんに攻撃します。盾を捨てた今なら…!
四海群生:ア……ア……
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,2,2,3,4,5,5,5,6,7,7,7,7,8,8,9,10]+10[2,2,4,5,6,7,9,9]+10[3,4,8]+10[10]+10[8]+6[6]+4 → 60
四海群生:回すんじゃね~~~~!!!!
四海群生:盾は無いがガードしかない……ガード……!
星徒ザベドー:7d10+41 諸々有効
DoubleCross : (7D10+41) → 38[7,3,4,8,8,2,6]+41 → 79
四海群生:無理だ……!
四海群生:C(79-30-8-15)
DoubleCross : c(79-30-8-15) → 26
四海群生:体力が満タンなら……!
星徒ザベドー:怖いよ
四海群生:2しかないから死ぬ……!
GM:絆LVが高い方が優先されるので、ロンくんのオートカバーになります
ロン・ウェイ:守ります 筋肉モリモリマッチョマンだから
四海群生:ウエ~~ン!!!
GM:ロンくんのHPは今15なので……ロイスが削れますね
GM:ロンウェイの昇華を1増加(0 → 1)
四海群生:ウグゥゥゥ
GM:ロンウェイのHPを16増加(15 → 31)
星徒ザベドー:始めから、魔眼は二発装填されていた。
星徒ザベドー:今度は光線ではなく、魔眼そのものが投げ槍のような形状へと引き絞られ、
星徒ザベドー:一瞬でその場から弾き出される。切っ先から赤い粘液を滴らせて、必殺の杭がカラビンカの操縦席目掛けて一直線に迫る。
四海群生:(まずい──)
四海群生:追加装甲はもう展開できない。装甲で耐えられる威力か?否。コックピットが破壊されれば──
ロン・ウェイ:「――ッ!!」ゾッ、と恐るべき身震いを感じた。猶予は一瞬……
ロン・ウェイ:「オオオッ!!」爆撃。真横のカラビンカの脚部。極めて密接した状態で。
ロン・ウェイ:それは既に破損していたカラビンカの脚部をわずかにゆらし、そしてロンを大きく吹き飛ばした。
四海群生:「──!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ウェイくんッ!!」
四海群生:機体がガクンと体勢を崩し、着水と共に水飛沫が上がる。
ロン・ウェイ:全身から煙と血を吹き出しながら、コックピットの付近を喰い破った魔眼の槍を見ている。
四海群生:魔眼槍は“カラビンカ”の装甲を破るに留まり、間一髪でシステムダウンを免れた、が。
四海群生:「……ウェイ……!!」
四海群生:任務中だというのに、コードも忘れその名を呼ぶ。
ロン・ウェイ:「ああ……エド……」「四海は動けそうか……勝ちの目は、それだけだ……」
四海群生:モニターに、全身熱傷を負ったロンの姿が大きく映し出される。
エドヴァルト・カミンスキィ:「まだ健在です……!よくやりましたよウェイくん!」駆け寄り、聖句を紡ぐ。
エドヴァルト・カミンスキィ:エドヴァルトの力では、このレベルの負傷を瞬時に治癒することはできない。ただ祈りの言葉を捧げ、その痛みを忘れさせる。
ロン・ウェイ:「どこかひとつだ……」「一体仕留めさえれば、形勢は傾く……!」願望だ。だがそう信じなければ、戦い続けられなどしない。
四海群生:「ぐ、ぅっ……うぅぅうううっ……!」
四海群生:唸るように操縦管を握り締める。何度もリロードしようとする度、熱暴走の危険アラートが鳴り響く。インカムからは、引っ切り無しに続く味方の悲鳴。
四海群生:「頼む……頼む、早く……!」
四海群生:「急いでくれ、“カラビンカ”……!」
GM:イニシアチブ
GM:最後に待機していたザルフくんの手番です!
ザールフフィール:動きましょう。マイナーで移動……
ザールフフィール:エリア3の転送ゲートを介して、エリア1へ。そのまま星徒アビトリオンのエンゲージまで駆け抜けます。
GM:来たな…!
ザールフフィール:計20mの移動だが、ミツルのパッシブ効果と、この新しいスニーカーがあればまったく問題ない。
エンゲージ []内は行動値
【エリア1:フォート・ラメク】
星徒アビトリオン[7]
クロード[6] ザルフ[19]
|
5m
|
ルイ[6]
|
10m
|
守備隊
転送ゲート
ザールフフィール:メジャーアクション。《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》。雷将神器で攻撃します
星徒アビトリオン:くるがいい!
ザールフフィール:ダイス数は、肉体が素で5、侵蝕率補正+3、オールレンジLv6で+6、放心で-2、ノドス効果で+4
ザールフフィール:しめて16に固定値が白兵2雷将神器4ノドス効果4、つまり
ザールフフィール:16dx7+2+4+4 こうだ!
DoubleCross : (16DX7+10) → 10[1,1,2,3,4,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8,9]+10[1,4,4,5,7]+5[5]+10 → 35
ザールフフィール:オゴゴゴ……
星徒アビトリオン:フン…ドッジするぜ
星徒アビトリオン:14dx>=35
DoubleCross : (14DX10>=35) → 10[1,2,5,6,6,6,6,6,7,7,8,8,9,10]+3[3] → 13 → 失敗
ザールフフィール:すみません、宣言漏れてましたがミツルのユニーク効果も使います! 命中直前でしたね!
三城郷ミツル:まかせて!
ザールフフィール:4d10+24+12 でダメージはこう!
DoubleCross : (4D10+24+12) → 21[8,1,6,6]+24+12 → 57
ザールフフィール:ガードだけが有効! エフェクトによる減少もできないぞ
星徒アビトリオン:ゲェ~!そのまま受けます……
GM:星徒アビトリオンのHPを57減少(90 → 33)
星徒アビトリオン:だがまだ…死なん!
ザールフフィール:クソ~……!
GM:侵蝕上げたかな?
ザールフフィール:上げてない! すみません
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を4増加(101 → 105)
ザールフフィール:(一手で)
ザールフフィール:本来星徒セナフィムに撃つ予定だった一手を
ザールフフィール:(どいつを)
ザールフフィール:どの星徒に向ければ、
ザールフフィール:(ブチ殺すか)
ザールフフィール:……事態が好転するか。
ザールフフィール:殺傷する雨の中、否応なく下されるその判断にかかっているのは、戦況であり、すなわち生命である。仕留め残った星徒の攻撃が及ぶのは、前線で戦う生徒ばかりではない。
ザールフフィール:自らの挙手投足にかかる命の数を、ザルフは実際理解している――が、そんなものは意識しない。
ザールフフィール:眼光に殺意の雷光が瞬く。随時共有される戦況……と言うにはあまりにも痛ましい声と情報から選んだのは、
ザールフフィール:「……"アビトリオン"だ」
ザールフフィール:「ミツル、ゲート経路確保。ユーリ、なんとかあのカスを押さえろ。……フォートラメク!」
ザールフフィール:「ゲートからそこのカスまでの経路開けろ! 2秒以内!」
ザールフフィール:いつものように乱暴に言い放ち、返事を待ちもしない。そして行動も宣言通り。
三城郷ミツル:「了解!ゲートはもう起動済みだよ!」ザルフの言葉を聞いて、ドローンが剣の形に集まる。
三城郷ミツル:それをザルフの背後の地面に突き刺し、力場を展開させる。試験的に搭載させたクロードのカタパルトだ。
ユーリ・トレシェフ:「──君がそうすべきだと思ったなら」短く応じる。それが最もノドスの勝利に繋がる選択だと信じている。「そうしろ、すぐに」
ユーリ・トレシェフ:ザルフと入れ替わるように飛び出しながら、葉を薙ぎ振るう。黒い輝線が消えかけた巨影に纏わりつく。今度は空の方へと、地上から引き離すように。
ザールフフィール:ズン、と沈み込んだ身体の足が黒い雷を帯びて、強く地を踏み締める。姿勢低く、振りかぶった槍が黒い雷を纏い、電荷の火花を撒き散らす。
澪木ミスト:「ザルフ!」ユーリの後ろに付いてすれ違う寸前
澪木ミスト:「でかい口叩いたんだから、一発で決めてさっさと戻ってこいよな!」
ザールフフィール:ハァッ、と空気の塊を腹から出す。辛うじて相槌のように認識することもできるかもしれない。そして同時に、その一撃を研ぎ澄ますための予備動作。
ザールフフィール:――メトシャエルの守備隊についた生徒の中には、ザールフフィールが前線を張ると知り、安堵を覚えた者もいるだろう。
ザールフフィール:きっとこの地点の星徒が誰より最初に倒されて、自分たちの被害はきっと僅少に済むだろうと、そんな期待を抱いた者も、いたはずだ。
ザールフフィール:今それを裏切ることを選んだ。生きることは選ぶことだ――射出。
ザールフフィール:爆ぜるような閃光に遅れて、落雷のような音が響いた。その時には、フォート・メトシャエルにもうザルフの姿はない。
ザールフフィール:フォート・ラメク――
ザールフフィール:宣言から、宣言通りの2秒後。ゲートから一条の黒い閃光が迸った。
ザールフフィール:「があアアァァ――ッッ!!」
ザールフフィール:怒声を上げながら、雷速の中で星徒アビトリオンを視野に捉える。その外殻に亀裂が見える。転送を経て四肢には変わらず力が漲り、手にした斧槍は激しい雷光を放っていて。
ザールフフィール:(――殺す――!!)
星徒アビトリオン:一瞬の閃光に対して、辛うじてそれを察知し反応する。鞭は間に合わない、それでも、滞留する熱気を一点に集め…
ザールフフィール:熱気流の壁を速度で散らし、その傷へ斧槍頭を落雷させる……一撃。
クロード・カレル:こちらの反応は、アビトリオンより遅い。だが、黒い閃光は知覚よりも早く視覚で、その到来を知らせる。
クロード・カレル:「――ザルフ!」
ザールフフィール:(決まっ――)
ザールフフィール:(て)(――いないか……!)
星徒アビトリオン:ぐぐ……と、頭部に叩き込まれた斧槍が僅かに押し返される感覚が伝わる。
ザールフフィール:確かな手応えはあった。そもそも転移ゲートを介して疾走し、雷の如き一撃を叩き込むなど、並のオーヴァードであれば命中すら定かならぬことだ。それができたという一点において、彼は依然優秀な戦士であることを証したと言えるし
ザールフフィール:……奇跡を起こす英雄でないということも、同時に立証された。思うがまま敵を打ち破り、全てを守れる者などではない。今までと同じように。
ザールフフィール:「あァッ――!!」 喉を涸らして咆哮を上げながら、"アビトリオン"の側頭を過ぎ走る。その槍頭は、"アビトリオン"を砕いては、いない。
クロード・カレル:「……ザルフ。お前」何やってんだよ、と軽口を叩くこともできた。
クロード・カレル:だが、そんな暇がないことも分かった。
クロード・カレル:「……………。ありがとう」
クロード・カレル:フォート・ラメクには最も戦力が集中している。自分達だけではない。ルイ・ジャックモンドがいて、ザールフフィール・イルヤーサもいる。
クロード・カレル:つまり、戦力を集中してまで、一体を倒す必要があると……選んだのだ。
クロード・カレル:同時三方向の星徒を食い止めるなど、やはり無謀だった。犠牲は避けられない。
クロード・カレル:二方向を捨ててでも、せめて一方向だけでもという選択を、ザールフフィールが背負った。
星徒アビトリオン:その場に膝をつく。頭部に入った亀裂は、胴体にまで広がっている。それでも倒れることはなく、炎の勢いは増している。
星徒アビトリオン:亀裂の隙間から炎が溢れ出し、その甲冑を半ば融解させながらも、周囲に与える圧力は更に高まっていく。
ザールフフィール:失速と共に高度を失い、敷設された足場の断崖へ着地し、反転する。身を低く槍を構える様は獣のようでもあり、事実彼の眼は獣じみていた。
ザールフフィール:獣は喋らない。言葉を発する労をも惜しみ、一秒でも速く眼前の敵に食らいつこうとするが (……クソ)
ザールフフィール:態勢をわずかに整え、選ぶ。攻撃ではなく 「……健在だ! 来るぞ!」 警告
GM:クリンナップ
GM:邪毒は……くっ、解除されてましたね
四海群生:よし……次のラウンドだな 行きましょう
星徒ザベドー:《高速再生》LV5 HP50回復
四海群生:やめろ!!!!!!
GM:星徒ザベドーのHPを50増加(101 → 151)
クロード・カレル:アヒ~~
四海群生:《スピードフォース》!!!!!!
GM:持ってないでしょ
四海群生:ヒ~~~ン
GM:放心を受けた人は解除されます
GM:では、すべての処理が終わったので
GM:最後に星徒のメインプロセスを行います。この攻撃では守備隊しか対象に取れません
星徒アビトリオン:マイナー 《インフィニティウェポン》LV8 攻撃力31の白兵武器を作成
星徒アビトリオン:メジャー 《炎神の怒り》LV6《ありえざる存在:妖しの招き》《コンセントレイト:サラマンダー》LV8
クロード・カレル:やめてくれ~~
星徒アビトリオン:この攻撃では守備隊のエンゲージを動かせないものとします
星徒アビトリオン:21dx7+2
DoubleCross : (21DX7+2) → 10[1,3,4,4,4,5,5,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,2,3,4,6,6,9,9,9]+10[1,6,10]+6[6]+2 → 38
クロード・カレル:はっそうか 氷の茨がないなら
クロード・カレル:なんとか……
星徒アビトリオン:4d10+47
DoubleCross : (4D10+47) → 28[5,8,5,10]+47 → 75
ユーリ・トレシェフ:普通にクソでっかいんじゃ
四海群生:でかすぎ!!!!!!!!!!!!
ユーリ・トレシェフ:守備隊の装甲っていくつなんでしょう 2000くらい?
クロード・カレル:アヤヤンヤ……
ザールフフィール:80000ですね
四海群生:守備隊のみんなを同乗させるか……
GM:装甲はないですね…
クロード・カレル:守備ってついてるのに!
ザールフフィール:オオオ……
ユーリ・トレシェフ:うえーーん
四海群生:《デモンズウェブ》LV100!!!!!!!!!!!!!!
GM:それはジャームだよ
GM:ノドスのHPを75減少(2036 → 1961)
四海群生:ぐあああああああああああああああ
星徒ザベドー:《黒の鉄槌》LV9《コンセントレイト:バロール》LV7
クロード・カレル:やめてくれ~~~
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,2,3,4,5,5,5,5,6,6,7,7,9,9,9,9,10]+10[1,4,4,6,6,10,10]+10[5,8]+1[1]+4 → 35
星徒ザベドー:4d10+41
DoubleCross : (4D10+41) → 25[5,7,5,8]+41 → 66
GM:ノドスのHPを66減少(1961 → 1895)
四海群生:お前も普通に殴り強いの何なんだよ!!
クロード・カレル:やだやだ
星徒セナフィム:《雨粒の矢》LV5
クロード・カレル:いやでーす!受け入れ拒否
ユーリ・トレシェフ:これもセットアップバフ乗るのかよ畜生
星徒セナフィム:12dx+7
DoubleCross : (12DX10+7) → 10[2,2,4,6,6,7,7,9,10,10,10,10]+10[4,5,6,10]+5[5]+7 → 32
星徒セナフィム:4d10+10
DoubleCross : (4D10+10) → 9[5,2,1,1]+10 → 19
GM:ノドスのHPを19減少(1895 → 1876)
GM:前線で戦う者達は、対星徒戦に熟達した精鋭中の精鋭である。
GM:しかし、ノドスの生徒の全てがそうではない。そして、3体の星徒による同時侵攻は、後方人員も含めた防衛戦力の最大稼働を余儀なくされた。
GM:追い詰められ、攻撃の勢いを強める星徒と、力尽き消耗していく生徒達。
GM:星徒を迎え撃つ戦いにおいて、一切の犠牲なしに切り抜けられた局面は数えるほどしか存在しない。
星徒アビトリオン:炎の領域が際限なく広がる。長大な鞭の一凪ぎが戦場を蹂躙し、それに飲み込まれた者は悲鳴すら上げる暇なく炭化し崩れ落ちる。
傷付いた守備隊員:「嫌だ、し、死ぬのか……!?どうして俺達ばっかり、こんな目に……!」
星徒ザベドー:腐毒の大波が要塞を呑み込む。城壁が溶け落ち、後方から火力支援を行っていた生徒を次々と魔眼が撃ち抜く。
震える守備隊員:「助けて、助けて母さん……!もう……もう帰りたい……家に帰らせてくれよぉお……!」
星徒セナフィム:雨が戦場に降り注ぐ。不可視の闇が赤い陽の光を遮り、その後に散々に食い破られた肉片を残す。
恐慌状態の守備隊員:「ザルフは……ザールフフィールはどこだよ!?あいつが、あいつさえいれば……!」
澪木ミスト:「嘘……人が、こんなに簡単に……」次々と斃れていく生徒達を呆然と見つめる。
澪木ミスト:その中のひとりに駆け寄り「ねえ!しっかりして!きっとまだ……」
瀕死の守備隊員:「……」
瀕死の守備隊員:海中に没していて分からなかったが、その生徒には既には下半身が無い。
澪木ミスト:「あ……」
澪木ミスト:「あ……あぁ……」滑り落ちた掌の感覚を確かめるように、繰り返し手を閉じて開く。
ユーリ・トレシェフ:……我ながら、何を偉そうに言っているのだろうと思う。託された戦線を押し止めることもできず、仲間を守ることもできずに。
ユーリ・トレシェフ:「……諦めろ。見切りを付けることを覚えろ」
ユーリ・トレシェフ:「君の力で、生かす命を一人でも多くするというなら」
ユーリ・トレシェフ:「まだ助かる命を選別しろ。それが……」
ユーリ・トレシェフ:ごほ、と喉に詰まった血を吐き出す。「……それが、その力を持っている君の責任だ!」
澪木ミスト:「………っ」荒くなる呼吸を必死に落ち着かせて、ユーリの手に触れる。
ユーリ・トレシェフ:……いいや。守ることもできたはずだ。
ユーリ・トレシェフ:思考の隅に浮かぶ選択肢。今のように部分的ではない、賢者の石との完全同調。
ユーリ・トレシェフ:その出力ならば、セナフィムの雨を止めるどころか、一撃で射落とす事さえ不可能ではない。
ユーリ・トレシェフ:(だが──今度それを使えば、俺は)
ユーリ・トレシェフ:選択を躊躇させたのは、一人の戦士の死がノドスの将来に与える影響を恐れたからか?
ユーリ・トレシェフ:それとも……ただ、擲つ直前になって自分の命が惜しくなったからか?
ユーリ・トレシェフ:(……くそ、くだらない。そんな自問をしている場合じゃない!)
ユーリ・トレシェフ:ほうぼうに命が終わる声を聞きながら、余分な思考を振り払う。再び、空に浮かぶ巨影へと意識を集中する。
GM:第1ラウンドを終了します。
ザールフフィール: そういえばすみません、アビトリオンへのダメージダイスが1個足りなかったので、今足します
ザールフフィール:1d10
DoubleCross : (1D10) → 6
ザールフフィール:6点減らしといて!
星徒アビトリオン:おまえー!
GM:星徒アビトリオンのHPを6減少(33 → 27)
◇ラウンド2
GM:再びセットアップ。エリア1、2、3の順に宣言しましょう
ザールフフィール:EXパスファインダーを使用。行動地を+7します。これで移動力が31mになる
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を3増加(105 → 108)
星徒アビトリオン:《氷の茨》LV10《氷の城塞》LV8 ラウンド中受けるダメージを-24、移動で解除。このエンゲージから離れたキャラクターは10D10のHPを失う。
ルイ・ジャックモンド:《狂想の旋律》LV6 ラウンド中攻撃力+18 暴走。
クロード・カレル:なにもしません!
GM:続いてエリア2!
星徒ザベドー:《鮮血の奏者》LV7《解放の宴》LV5 7点のHPを消費し、ラウンド中攻撃力+21。飛行状態になりラウンド中の判定ダイス+5。
GM:星徒ザベドーのHPを7減少(151 → 144)
四海群生:イィ~~~当然毎ラウンド使ってくる
四海群生:こちらは何もなしです……
GM:最後はエリア3
ユーリ・トレシェフ:ありません。武器はもう作ったので
星徒セナフィム:ミラーコートはシーン継続なのでなしです
GM:続いてイニシアチブ
星徒アビトリオン:《加速する刻》LV2 これで星徒の加速は使い切りました
星徒アビトリオン:さっき武器作ったのでマイナーはなし
星徒アビトリオン:メジャー 《炎神の怒り》LV6《ギガンティックモード》LV6《エネルギーマイスター》LV10《拒絶の業火》LV8《コンセントレイト:サラマンダー》LV8
星徒アビトリオン:人数の多い方を狙います。対象は同じエンゲージのザルフとクロード
クロード・カレル:ギィ~~~ッ馬鹿!!!!
星徒アビトリオン:二人に白兵攻撃。対象に1点でもダメージを与えた場合、5m移動させる。この攻撃をガードした場合、対象は30点のHPを失う。HP3点消費。
クロード・カレル:判定振られてからでは間に合わないのでここで使います。《時の棺》!
星徒アビトリオン:ゲェーッ!
ザールフフィール:切り札を一つ……
クロード・カレル:Dロイスを使ってまで手に入れた力だ……!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を10増加(114 → 124)
GM:星徒アビトリオンのHPを3減少(27 → 24)
クロード・カレル:やった……!HPが減少している……!
星徒アビトリオン:HPだけ無駄に消費して行動終了です
クロード・カレル:ルイくん、頼む……!
ルイ・ジャックモンド:仕方ねえな~
GM:続いてのイニシアチブ
ルイ・ジャックモンド:《スピードフォース》LV2
ルイ・ジャックモンド:メインプロセスを行います。行動はさっきと同じ
クロード・カレル:頼む~~~!!
ルイ・ジャックモンド:マイナーで暴走解除、メジャー 《吼え猛る爪》LV5《浸透撃》LV3《疾風迅雷》LV3 風斬糸で攻撃。ドッジ、ガード不可。装甲無視。
ルイ・ジャックモンド:10dx+15
DoubleCross : (10DX10+15) → 10[1,1,2,4,5,5,8,8,10,10]+8[3,8]+15 → 33
星徒アビトリオン:まんじりともせず攻撃を受けます
ルイ・ジャックモンド:4d10+34
DoubleCross : (4D10+34) → 19[8,1,1,9]+34 → 53
星徒アビトリオン:氷の城塞で24軽減
星徒アビトリオン:c(53-24)
DoubleCross : c(53-24) → 29
GM:星徒アビトリオンのHPを29減少(24 → -5)
ザールフフィール:シャオーッ!
星徒アビトリオン:あああああああ!!
四海群生:や……やった…………!
クロード・カレル:ノドスチルドレン2nd!!!
クロード・カレル:お前こそが最強の男だ
クロード・カレル:ダメージダイス忘れなかったザルフも偉すぎ!!!
四海群生:装甲無視ありがとう……
星徒アビトリオン:HP0、復活はありません。
ザールフフィール:本当に危ないところだった
クロード・カレル:やったあああ
星徒アビトリオン:戦闘不能です……クッソ~ッ
四海群生:二度と来んな!!!!!
星徒アビトリオン:焼けた鉄の匂いが充満する。海水と溶岩が混ざり合い、溶鉱炉のごとく赤熱した足元から無数の鞭が生み出される。
星徒アビトリオン:ザルフとクロードは、既にアビトリオンの灼熱圏の内側に足を踏み入れている。
クロード・カレル:(攻撃展開が速い)
クロード・カレル:それは分かっていたことだ。一度攻撃を凌いでも、すぐさま莫大な物量が再展開され、攻撃圏内にいる者は滅殺される。
クロード・カレル:ザールフフィールが完璧に叩き込んでみせた奇襲でも殺しきれなかった。そうである以上――
星徒アビトリオン:背後にいくつもの火柱が立ち、退路を塞ぐ。同時に乱舞する鞭の壁が眼前に迫る。
クロード・カレル:返しの熱鞭で、自分も、ザールフフィールも、サンチャゴもまとめて死ぬ。
ショウ・ブロウラー:「アニキ!クロード!……クソッ!」
クロード・カレル:「騒ぐなよ、ショウ……」笑ってみせた。
ザールフフィール:(あの雨を防ぐようには行かない) 槍を振るい炎を退けられるか一度だけ試すが、想像通りに不可能であった
ザールフフィール:「悪いが相当に無理をさせるぞ……」 言いかけ、口を閉ざす。ミツルへの言葉だったが、言い切る前にクロードが仕掛けようとしているのを察したのだ
クロード・カレル:実験だ。クロード・カレルは自分自身で戦闘をしながら実験をしている。
クロード・カレル:これほどの熱を冷却するには電力が足りない。ジャームの出力なのだ。当然、オーヴァード一人で賄えるものではない。だが、もしも……
クロード・カレル:乱舞する鞭が、爆発する。内側から弾け飛ぶ。
クロード・カレル:「成功だ」
クロード・カレル:クロードが仕掛けたのは単純なことだ。熱を与えた。
クロード・カレル:「さっき叩き込んだ大電流は……お前の体内抵抗で熱に変換させるためのやつだ」
クロード・カレル:「細く、しなやかで、大量の鞭」
クロード・カレル:「それだけの熱量が加速すれば、制御なんてできないだろう」
ザールフフィール:(熱を防ぐのではなく……与えて壊したか!)
ショウ・ブロウラー:「なんだかわかんねーが……チャンスだ!」
クロード・カレル:さらにアビトリオンに放熱させないよう、重力場で系を閉じ込めてもいる。仮説を立て、操作を与え、実証した。
クロード・カレル:いつでも、自分と仲間の命を賭けた実験を幾度も成功させなければならなかった。
クロード・カレル:「悪いね。俺は……このノドスで一番の」
クロード・カレル:「天才科学者だからさ……!」立っているのもやっとの豪熱の最中で言う。
サンチャゴ・イシグロ:「よしッ、今度こそコイツを仕留めてやる…」柄を握る。
星徒アビトリオン:コンマ数秒遅ければその場にいる全員の半身を削り取っていたであろう鞭は、内部からの圧力で粉々に消し飛んだ。
星徒アビトリオン:しかし、それは敵の攻撃の末端を処理したに過ぎない。クロードの仕掛けは、この災厄の火元を消すまでには至っていない。
星徒アビトリオン:アビトリオンの足元で炎が渦巻く。炉心が健在である限り、その暴威は際限なく繰り返される。
クロード・カレル:この対処を成功と言い切るためには、まだ条件が必要だ。すなわち、こじ開けた隙にすかさず動くアタッカーがおり、
クロード・カレル:アビトリオンの生命活動を次こそ停止させること。その後はない。クロード・カレルの頭脳でも、それだけは確かだ。
クロード・カレル:先程の一撃で充電をほぼ使い切った自分では不可能なことでもあった。
クロード・カレル:(誰でもいい。誰か。誰か……!)
ルイ・ジャックモンド:その思考とほぼ同時に、一迅の風がクロードの隣を吹き抜けた
ルイ・ジャックモンド:アビトリオンが無防備となった一瞬の空隙を突いて、その眼前に肉薄する。
サンチャゴ・イシグロ:「あッ」
ルイ・ジャックモンド:振りかぶった右手に風を纏わせ、ザルフによって砕かれた頭部の亀裂の中へと振り下ろし、拳を突き入れる。
星徒アビトリオン:それと同時にアビトリオンの内側から再び炎が吹き出し、取り憑いたルイを焼き尽くそうとする。
ルイ・ジャックモンド:「ぐ…あああぁああああああッ!!」
ルイ・ジャックモンド:肘から先を炭化させながら、更に奥へと腕を突き入れる。
クロード・カレル:「ルイ!」叫ぶ。彼の身を案じての叫びではなかった。
クロード・カレル:『止まるな』『死んでもやり遂げろ』という叫びだ。
星徒アビトリオン:本来なら、その程度でこの星徒が止まることはない。穿たれた拳も含めて、一秒と経たずに敵対者を消し炭と化す。
星徒アビトリオン:そのはずの炎がしかし、ルイに届かない。
ルイ・ジャックモンド:「……ハハッ、やっぱりな」
ルイ・ジャックモンド:「俺の方が疾ェ!」
星徒アビトリオン:ルイを包み込む筈だった炎が、逆流する
星徒アビトリオン:鎧と共に纏った炎も、周囲に渦巻く火柱も、アビトリオンが生み出した全ての炎が、ルイに貫かれた炉心へと引き戻されていく。
ルイ・ジャックモンド:真空吸引消化という技術がある。水や薬剤で炎を消すのではなく、燃焼源ごと真空空間に吸い込み、その元を断つ消化法だ。
ルイ・ジャックモンド:ルイの掌に生成された超圧縮真空球へと、アビトリオンが発する全ての熱量が収束していく。
ルイ・ジャックモンド:沈黙するアビトリオンから、眩く輝く球体を引き抜いて叫ぶ「サンチャゴォ!」
ルイ・ジャックモンド:「フルスイングだ!」それをアビトリオンの眼前に放り投げる。それと同時に、炭化した腕が崩壊する。
サンチャゴ・イシグロ:「うッ」一拍遅れてその場に到着した少年が、宙を舞う。
サンチャゴ・イシグロ:「おおおおおーーーーー!!!!」両手でナイフを構え、上空から落下する勢いに任せて一気に球体を両断する!
星徒アビトリオン:瞬間、鼓膜が破れるほどの破砕音と爆風。真空球に内包された熱量、そのすべてがアビトリオンへと一気に解き放たれる。
星徒アビトリオン:噴煙が晴れた後には、星徒の甲冑の破片すら残ってはいない。自らの熱量に全てを吹き飛ばされ、完全に塵へと帰った。
サンチャゴ・イシグロ:吹っ飛ばされ、空中で体勢を整えながらショウの横に着地する。
ショウ・ブロウラー:「や……やったのかよ……?」銃はまだ降ろさない。
星徒アビトリオン:唯一つ、焼け焦げて小さくなった少年の亡骸の一部だけが、砕けた木片のように海に浮いていた。
クロード・カレル:警戒はまだ解かない。擬死からの不意打ちを仕掛ける者。自爆で一人でも多く道連れにしようとする者。そうした星徒はいくらでもいた。
クロード・カレル:あえて意識に上らせないようにしていることがある――防衛隊が、この一体に何十人と殺されただろう。それだけ強大な星徒だった。
クロード・カレル:「……サンチャゴ」その集中を解かないまま、口にする。
クロード・カレル:「譲ってもらったな、見せ場を」
サンチャゴ・イシグロ:「……」
サンチャゴ・イシグロ:「それかよーー!!」キレる。
クロード・カレル:「……クハッ」
ショウ・ブロウラー:「へ……ヘヘ……それでも大金星だろうが」
サンチャゴ・イシグロ:「何を言い出すかと思ったら…! ちげーし!俺がいなくちゃやっつけられなかったんだし!」
クロード・カレル:「わかったよ。わかった。……ありがとな」
クロード・カレル:人は死んだ。死んだ人命は戻らない。ならば明るく、何事もないように振る舞ったほうがずっとマシだ。
クロード・カレル:サンチャゴがそうしてくれるのは、ありがたいことだ。いつでも。
三城郷ミツル:「……周囲に異常なレネゲイド反応はない。警戒は必要だけど、おそらくこっちは大丈夫だ」ザルフに近づいて
三城郷ミツル:「次、行こうか」務めて軽い調子で笑いかける
ユーリ・トレシェフ:「……おい、やったのか? フォート・ラメク」戦闘音に混じって、通信機越しの声。「上出来だ。ザルフを行かせた甲斐があった」
クロード・カレル:(……ザルフがいてくれたからだ)敢えて口にはしないことがある。
クロード・カレル:(いなければ、恐らく全員が死んでいた)
ショウ・ブロウラー:「アニキ!手間ァ取らせちまってすいません!」
ザールフフィール:「ああ」 ミツルと、そしてユーリへ相槌を返すザルフは、にわかに弛緩した話の輪に混ざるつもりはなかった。確率の低いイレギュラーへの対応は、それこそクロードに丸投げしている。
クロード・カレル:ザールフフィールへの礼は言わない。礼を言わずとも彼は、自分の判断で得たものと失ったものを正確に認識しているだろうし、礼を求めるような男でもない。
ザールフフィール:だから今は、ミツルの言う通り、既に『次』を睨んでいる。雷が唸る (……次は)
ザールフフィール:("ザベドー"だ)
ザールフフィール:「行くぞ」
GM:イニシアチブ
GM:行動値19、ザルフくんの手番です
ザールフフィール:待機しま~す 奇しくもここが今いちばんの安全地帯になったのだ
GM:なにィ~!
クロード・カレル:戦場をまたいで攻撃はできない!俺達は説明された通りのルールを逆用しただけだぜ
GM:小賢しいガキどもだぜ
GM:では次のイニシアチブ!行動値11でユーリくんの手番!
ユーリ・トレシェフ:待機します
GM:こいつら~っ
GM:後悔しても知らんぞ!ではセナフィムの手番!
星徒セナフィム:マイナー 《陽炎の衣》LV5
星徒セナフィム:メジャー 《雨粒の矢》LV5《幻惑の光》LV5《ピンポイントレーザー》LV5
星徒セナフィム:フラッシュエンドはもう使えない…素の命中で勝負だ!
星徒セナフィム:対象はユーリ!
星徒セナフィム:12dx+7 命中で放心。
DoubleCross : (12DX10+7) → 9[1,1,2,2,3,4,4,4,4,5,5,9]+7 → 16
ユーリ・トレシェフ:なにっ ドッジできるのか
ユーリ・トレシェフ:チャンスあるな……がんばります
ユーリ・トレシェフ:5dx+1+4>=16 うおお
DoubleCross : (5DX10+5>=16) → 7[1,2,3,3,7]+5 → 12 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:くっ
星徒セナフィム:ガハハ!
ザールフフィール:頑張りはしたが……!
星徒セナフィム:2d10+30 装甲無視
DoubleCross : (2D10+30) → 14[10,4]+30 → 44
ユーリ・トレシェフ:斃れます。ミストのユニークスキルを使用します。
澪木ミスト:復活復活!
ユーリ・トレシェフ:助かりすぎ 残り1回
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(118 → 123)
星徒セナフィム:許せね~ッ
ガブリエル・イシグロ:ギャボーッよかった
星徒セナフィム:影の雨は、止むこと無く戦場に降り注いでいる。
星徒セナフィム:しかし、セナフィムを包む虹色の靄は少ずつ薄れ、海面に投射される影も、その動きを追いかけることが可能になりつつある。
ユーリ・トレシェフ:……ザルフが離脱した事で、フォート・メトシャエルの戦線は更に押され始めている。
ユーリ・トレシェフ:ユーリやガブリエル達の迎撃にもにも関わらず、巨影は少しずつ接近し自陣に被害を出し始めていた。だが、
ユーリ・トレシェフ:「……通信状況を聞く限り、状況が酷いのはフォート・メフヤエルの方だ」
ユーリ・トレシェフ:「分かるな、ガブリエル。ザルフ達はまだ来ない」死の雨を浴びながら海岸側へと走る。
ユーリ・トレシェフ:たびたびその隙間を縫うように反撃の射撃を行うのは、自分達が脅威になるものだとセナフィムに知らしめ、少しでも防衛隊から遠ざけるためだ。
ガブリエル・イシグロ:「う、うん……!」
ユーリ・トレシェフ:そうしたところで、もとより攻撃自体は避けられるはずもない。自身の再生能力と、傍にいる少女の力に頼るしかない。
ガブリエル・イシグロ:パリパリと、雨傘にするには心もとなすぎる電流が周囲で光っている。
星徒セナフィム:その誘導は確かに効いている。上空を回遊するセナフィムが要塞の方向へと首を向ける度、ユーリの妨害が入り、星徒は影をそちらへと差し向ける。
澪木ミスト:「みんなが来るまで、ユーリは私が必ず保たせてみせる。きっとあともう少しだから……がんばろ!」青白い顔色のままで、自分にも言い聞かせるように声をかける
ガブリエル・イシグロ:「!」コクコクコク! と無言でうなずいている。
ユーリ・トレシェフ:「……」実のところ最も危惧していたのは、この戦場を目の当たりにして彼女が恐慌する事だった。ザルフと悶着があった後に交わした会話をにわかに思い出す。
ユーリ・トレシェフ:「やはり……強い人間だな、君は」無駄口はそれきりに、再び雨の中へと走り進む。
GM:イニシアチブ
GM:行動値9、ザベドーの手番
星徒ザベドー:マイナーで戦闘移動。後ろに10m後退します。
エンゲージ []内は行動値
星徒ザベドー[9]
|
20m
|
群生[0]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
四海群生:こ……こいつ!!!!
四海群生:性格最悪すぎる!!!!
星徒ザベドー:メジャー 《黒の鉄槌》LV9《鮮血の網》LV7《蝕む赤》LV7《コンセントレイト:バロール》LV7
星徒ザベドー:群生くんに攻撃です。
四海群生:やめろ~~~~~
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,3,4,4,6,6,6,6,7,7,7,8,9,10,10,10,10]+10[1,2,3,4,5,5,6,6,7]+1[1]+4 → 25
四海群生:よし!!!!!!!!!!
星徒ザベドー:くっ…
四海群生:ガードだ……!頼むダイス腐れ!!
ロン・ウェイ:我ら鉄壁ブラザーズ
星徒ザベドー:3d10+41 諸々有効
DoubleCross : (3D10+41) → 5[1,2,2]+41 → 46
星徒ザベドー:ウワァ~~~~ッ
四海群生:C(46-30-8-15)
DoubleCross : c(46-30-8-15) → -7
四海群生:効かねえ!!!!!!!!!!!!!!!ロボだから!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ロン・ウェイ:ドン!!!!!
星徒ザベドー:チクショーッ!
星徒ザベドー:足を止めたカラビンカへ、魔眼から生成された槍が絶え間なく投射される。その間にも、吹き飛ばされた半身は凄まじい速さで再生を続けている。
四海群生:「“マキシマム”は右を!」
四海群生:「"ツィベリアダ"、こっちは左だ!」
ロン・ウェイ:「弾幕のつもりか!」「了解! 毒ガス兵器など……平押しでは勝てないと言っているようなものだぞ!!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「引き受けました!群生くんは次弾の装填を急いで下さい!」
ロン・ウェイ:大人でも反動でひっくり返るような重火器。それを豆鉄砲のように軽々と乱射する!
四海群生:主砲の冷却は完了していない。頭部に備えられた機銃が火を噴き、魔眼の軌道を辛うじて逸らしていく。
エドヴァルト・カミンスキィ:聖句を唱えると、周囲に散乱する瓦礫が土塁となって敵の攻撃を防ぐ。大した防御力は無いが、着弾の瞬間に表面が破砕してその威力を殺している。
四海群生:異相の槍が次々と至近に着弾し、水柱と共に衝撃が襲い来るが……威力を減じたそれは“カラビンカ”の特殊装甲を破れるものではない。
四海群生:「っ……凌いだか……!」
四海群生:「フォート・ラメクは片付いたらしい!二人とも、増援までもう少しだ!」
ロン・ウェイ:「!!」「クロードのところか!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「福音ですね……!」胸元で十字を切る。言葉とは裏腹に、それまでに喪われた命を思い目尻に涙が滲む。
ロン・ウェイ:「では、攻め続けねばな……!」「損傷を回復されたままでは、サボっていたと思われる」
四海群生:「ああ、再生を上回る火力を叩き込む」
四海群生:「頑張ってくれ。耐えるのは慣れているだろう、我々は……ノドスは!」
GM:イニシアチブ
GM:行動値6、クロードくんの手番です
クロード・カレル:方針は決まりました。全力移動で転送ゲートへと向かい、
クロード・カレル:5m+15mの20m分移動して星徒セナフィムにエンゲージします。
エンゲージ []内は行動値
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
クロード[6]
|
10m
|
ユーリ[11]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
GM:続いてのイニシアチブ!
GM:行動値0、群生くんの手番です
四海群生:もう私か!
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》 暴走中なので+2
四海群生:四海群生の侵蝕率を7増加(128 → 135)
四海群生:メジャーで……えー……
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》
四海群生:対象ザベドー、そして……あっ
四海群生:すいませんイニシアチブだった エドくんのサポート効果使っていいですか?
GM:仕方ないなあ
エドヴァルト・カミンスキィ:C値が下がりますよォ~!
四海群生:ありがと~♡
星徒ザベドー:《迎撃する魔眼》LV5 リアクションを放棄し《黒の鉄槌》による反撃。
四海群生:うおおお回ってくれ!!!
四海群生:19DX6+1
DoubleCross : (19DX6+1) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,4,5,5,6,6,7,8,9,9,9,10]+10[1,1,3,3,6,6,8,8]+10[2,3,6,7]+5[4,5]+1 → 36
四海群生:回らねえ!!!!!!
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,2,3,3,4,4,5,6,6,6,6,7,8,8,9,10,10]+10[3,3,4,6,7,8]+10[3,8]+6[6]+4 → 40
星徒ザベドー:よしっ
四海群生:回すな!!!!!!
星徒ザベドー:ダメージ!
四海群生:畜生~~~!!ダメージ!!
星徒ザベドー:5d10+41 諸々有効
DoubleCross : (5D10+41) → 20[5,1,6,3,5]+41 → 61
四海群生:4D10+18+36+20
DoubleCross : (4D10+18+36+20) → 32[8,10,10,4]+18+36+20 → 106
四海群生:オラァ!!!
星徒ザベドー:デッカ!?
ロン・ウェイ:エドーッ
四海群生:C(61-30-8)
DoubleCross : c(61-30-8) → 23
GM:星徒ザベドーのHPを106減少(144 → 38)
四海群生:耐えられない……死ぬ……!
星徒ザベドー:やばいよ~っ
四海群生:四海群生の侵蝕率を9増加(135 → 144)
ロン・ウェイ:23ダメージとな!
GM:ロンウェイのHPを23減少(31 → 8)
四海群生:すげえ!!!!!!
GM:生きてる…
四海群生:タフすぎる
ザールフフィール:タフガイの中のタフガイ
ロン・ウェイ:無敵のチームだ花と蜂
ロン・ウェイ:こいよザベドー 魔眼なんか捨ててかかってこい
クロード・カレル:なめてんじゃねえぞ!こら!
四海群生:ありがとうUGNボディアーマー……
GM:待機手番までやってしまいましょう
GM:行動値が遅い順でユーリくんから!
ユーリ・トレシェフ:はーい
ユーリ・トレシェフ:では、マイナーで戦闘移動。フォート・メトシャエルへ戦場を移動し
ユーリ・トレシェフ:戦闘移動16mだから四海くんと同じエンゲージ行くか 一応
エンゲージ []内は行動値
【エリア2:フォート・メフヤエル】
星徒ザベドー[9]
|
20m
|
群生[0] ユーリ[11]
|
5m
|
守備隊
転送ゲート
ユーリ・トレシェフ:メジャー、И речка подо льдом блестит. 《コンセントレイト》《オールレンジ》でザベドーを攻撃
星徒ザベドー:《迎撃する魔眼》LV5 リアクションを放棄し《黒の鉄槌》による反撃。
ユーリ・トレシェフ:一応ガブリエルのユニークも宣言 その攻撃で対象にダメージを与えた場合、ラウンド中、対象が受けるダメージを+9
星徒ザベドー:やめろ~!
ユーリ・トレシェフ:来やがれ こっちも命中いきます
ガブリエル・イシグロ:ガブッ
ユーリ・トレシェフ:16dx+5+4@7
DoubleCross : (16DX7+9) → 10[1,2,3,5,5,6,6,6,7,7,7,7,8,8,9,10]+10[1,2,3,3,5,5,7,10]+4[2,4]+9 → 33
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,3,3,3,4,4,4,5,5,5,5,6,6,6,7,8,9]+6[2,2,6]+4 → 20
星徒ザベドー:出目も悪い…ダメージ!
ユーリ・トレシェフ:こちらもダメージを
ユーリ・トレシェフ:4d10+36+1d10 諸々有効
DoubleCross : (4D10+36+1D10) → 27[8,4,7,8]+36+4[4] → 67
星徒ザベドー:3d10+41
DoubleCross : (3D10+41) → 21[6,8,7]+41 → 62
ユーリ・トレシェフ:すまないガブリエル また無理をさせてしまう
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(2 → 3)
GM:星徒ザベドーのHPを67減少(38 → -29)
星徒ザベドー:HP0、復活はありません
星徒ザベドー:戦闘不能!
ガブリエル・イシグロ:ギャブ~……
四海群生:ハァハァハァ……
ユーリ・トレシェフ:しゃああ
クロード・カレル:ヤ、ヤッタ~~~
四海群生:「……」次々と見知った顔が死んでいく、阿鼻叫喚の地獄の中。しかし悩む暇も苦しむ暇も無かった。
四海群生:(考えるな。その一瞬で……誰かが死ぬ……!)
ロン・ウェイ:「構うな!」カラビンカの足元よりも後ろへ。「”余波”は引き受ける」
四海群生:「分かった……!」
四海群生:「“ヴォイドストーン”!来てくれ!火力を集中する!」
四海群生:「“ラ・ルメール”!カバーに行けるか!」
ユーリ・トレシェフ:「可能だが」即座に進行方向を切り替える。「こっちの防衛は?──クロードか、分かった!」
クロード・カレル:「今やる!」通信に応える。
四海群生:「“ザベドー”は──」
四海群生:ざぱ、と。赤い海面から砲身が引き上げられ、機体にロックされる。
四海群生:「今ここで仕留める!!」
ユーリ・トレシェフ:判断に迷いはない。あの偏執的なまでに慎重な男がそうすべきだと考えたのだから、それが最善なのだ。
ユーリ・トレシェフ:ゲートに向かって走りながら、セナフィムへの攻撃を中止。出力を自身の元に集中させる。「聞いてたな、ガブリエル、ミスト」
ユーリ・トレシェフ:深く暗い風が左腕に収束していき、見通すことのできない闇を形成する。
クロード・カレル:ゲートの暗い虚から、青い電光が差し込んだ。
クロード・カレル:ユーリを一瞥もせずにセナフィムへと突き刺さり、その追撃行動を押さえる。
クロード・カレル:「――ザルフはいい仕事をしたぞ!ユーリ!」
クロード・カレル:「俺もッ!見せ場が欲しくなった!」
星徒セナフィム:降下しつつあった巨体が僅かに揺らぐ。
ショウ・ブロウラー:クロードに追従し、セナフィムに対して魔眼弾を連射する
ガブリエル・イシグロ:「う、うん……!」ぴょいんとゲートに飛び込む。繊細な電光の操作は、クロードの機械に干渉を起こさせない。
ユーリ・トレシェフ:こちらも一切の速度を落とす事なくすれ違ってから、振り返りもしないまま。「それは誰か見届ける奴が必要だろ」「すぐに戻る!」
ショウ・ブロウラー:「ガブ!テメーも気張れや!アホアニキは仕事したぞ!」
サンチャゴ・イシグロ:「いいかガブリエル!”アビトリオン”を倒したのは俺だからな!」
ガブリエル・イシグロ:「!」「!?」返事も不十分なまま飲み込まれていく。「(やっぱり兄さんはすごい……!)」
澪木ミスト:「……みんな、精一杯戦ってる」少年たちの声を背に、ユーリの後へ続く。
澪木ミスト:「私も、できることをやらなきゃ……!」
四海群生:「“火輪”、冷却終了……!」
四海群生:時間にして数十秒足らず、だがオーヴァードの、生死の境界たる戦場においては永遠にすら思える長さ。
四海群生:その数十秒で、何人の仲間が死んでいったのか。
四海群生:シリンダーが回転し、背部チャンバーから人の身に余る巨大な弾丸が自動装填されていく。
四海群生:ガコン、ガコン──
四海群生:一発、また一発。その駆動音と振動を感じる度、四海の殺意と集中は際限なく高まっていく。
四海群生:「好き放題……やってくれたな……!!」
星徒ザベドー:頭上の光輪へと魔眼が収束する。その収束点は一つではない。
星徒ザベドー:先程極大の魔眼光を照射したものと同等のものが、2つ、3つと生成される。
ロン・ウェイ:(こいつッ……!!)思わず背後の装置に目をやる。(また連射を! しかも、まさか……反応したのか!?)
四海群生:「リロード完了、以下全工程省略!!」
四海群生:「“マキシマム”!"ツィベリアダ"!殴り合うぞ、悪いが覚悟を決めてくれ!!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「元よりそのつもりですよ!ここで仕留めましょう!」
ロン・ウェイ:「……フーッ」「そうだな……了解した!」
四海群生:片脚を失い膝を付いたような体勢。機体は大きく傾き、スタビライザーは機能停止し、照準はコックピットごと斜めに傾いている。だが。
四海群生:「一発たりとも……外しはせんぞ……!!」
四海群生:爆音が響き渡る。巨砲から弾火が吹き荒れ、ザベドーの巨体へと弾丸が次々に突き刺さる。
四海群生:「う……おぉおおおおッ!!」
星徒ザベドー:びちゃびちゃと腐肉を弾けさせながら、こちらも展開した魔眼から漆黒の光線を無数に照射する。
四海群生:不安定な射撃姿勢、一発ごとに反動で機体が倒れそうになるのを必死に制御しながら、止むことのない砲撃を放ち続ける。
星徒ザベドー:光線は戦場を縦横無尽に横断し、汎ゆるものを薙ぎ払いながらカラビンカへと収束していく。
四海群生:不吉の全てを孕んだような光に晒されながらも、防御に割く意識は無い。機械の巨人に乗った自分より、もっとタフな男がそこにいるのを知っている。
ロン・ウェイ:グバン! 爆撃を投射する。巻きあがる波が、瓦礫と粉塵と硝煙が、非実体攻撃をさまたげる。
ロン・ウェイ:そして、カラビンカの装甲を前に吹き散らされた光線を……その身で食い留める。
星徒ザベドー:その粉塵を切り裂くように、今度は魔眼槍の雨が降り注ぐ。
ロン・ウェイ:「!」
ガブリエル・イシグロ:ヂリッ……パリッ パリッ
ガブリエル・イシグロ:「空気は……ぜつえん……体だから」魔眼の槍の衝撃波で吹き飛んでいる。しかし、
ガブリエル・イシグロ:そのそばには大きな……本当に大きな秘めた力を持つ者がいる。「これで通った……流れていくよ、アイツの……ところに」
ガブリエル・イシグロ:魔眼そのものを伸縮させた槍。それを遡って、本体の発射地点に、闇が食うための光が流れていく。
星徒ザベドー:ザベドーから絶え間なく放たれていた弾幕が停止する。
星徒ザベドー:吹き飛ばされたそばから無限に再生し続けていた腐肉が、痺れたように痙攣してその動きを阻害されている。
四海群生:「……!」
ロン・ウェイ:「負担をかけた……ッ!! ガブ……!」
四海群生:弾丸を撃ち尽くしたシリンダーが空転する。弾薬が起爆、ザベドーの全身を業火が包み込む。
四海群生:吹き荒ぶ衝撃波、上空まで立ち上る爆炎。圧倒的な火力を叩き込んだはずだが──ザベドーは未だ斃れてはいなかった。
星徒ザベドー:内部の粘液が吹き出し、その炎を打ち消していく。しかし、本来それに続くはずの急速再生は鈍い。
星徒ザベドー:半分近くまで抉れた肉の奥、緩やかに蠢く触手に包まれて、この星徒の核が露出しているのがわかるだろう。
四海群生:「……よし……!」
四海群生:頷く。姿を見たわけでも、声を聴いたわけでもない。だがそこに彼がいると、当然のように理解していた。
四海群生:「今だ、“ヴォイドストーン”!!」
ユーリ・トレシェフ:「──任せろ。これで」
ユーリ・トレシェフ:瞬間、否応なくザベドーは感じ取るだろう。無視できない超高濃度のレネゲイドが、この戦場に出現している。
ユーリ・トレシェフ:「この戦場も、終わる」
ユーリ・トレシェフ:今やユーリ・トレシェフの左半身は、既に膨張した漆黒色に飲み込まれんほどになっていた。
ユーリ・トレシェフ:その色彩の実態は、結晶体から剥がれ落ちた微小粒子だ。賢者の石が秘める衝動に基づき、気中に分散しては接触物を侵蝕する。
ユーリ・トレシェフ:宿主の指揮によって、それらを一条に収束させて放ち、攻撃に転換する。それがユーリ・トレシェフの狙撃であり、
ユーリ・トレシェフ:(今──この一撃が、禁止された致死域に踏み込むギリギリの)
ユーリ・トレシェフ:(最大、出力)
ユーリ・トレシェフ:気取られようとも、反応はこちらの方が早い。"カラビンカ"のカメラ共有を通して、戦場の配置は初めから把握できている。
ユーリ・トレシェフ:少年の左手から伸びて──赤い空を横切って二つに割るように、天高くへと伸びた漆黒の弦糸が。
ユーリ・トレシェフ:ザベドーの巨躯を撫でるように振り落ちて、ガブリエルが導いたレールへと重なり合う。
ユーリ・トレシェフ:腐食と再生を繰り返す怪物の肉体が、命中点からじわりと染み出すように色褪せ、凝固していく。
ロン・ウェイ:その光景に目を見張る。星徒が、それを上回る異能に丸のみにされたような威容だ。
ロン・ウェイ:「ユーリ・トレシェフ……。やはり、やる……!」
ロン・ウェイ:(彼だけは……いまだに把握しきれない力の奥底を感じさせるッ)
ユーリ・トレシェフ:「っ……終われ……このまま、朽ちていけ」低く吐き出すように呟くのは、叫ぶ声のエネルギーすらも攻撃に注いでいるからだ。「そうなるべきだ、お前は……っ」
星徒ザベドー:ユーリが打ち込んだ魔眼の侵蝕に抗うように腐肉が膨張し、ビクビクと不気味な鼓動を響かせていたが
星徒ザベドー:やがてそれも止まる。硬化した体表がひび割れ、赤黒い血漿が次々と吹き出す。
星徒ザベドー:腐肉がドロドロに溶けて溢れていき、最後に粘液に包まれた眼球が、海に小さな音を立てて落下した。
ユーリ・トレシェフ:「……っ」巨体の崩壊が始まるとほぼ同時。伸ばしたままの左腕に、焼き切れるような痛みが走った。
ユーリ・トレシェフ:関節が外れでもしたかのように、だらりと腕が下がる。ごとりと鈍い音を立てて"葉"が地に付いた。「反応は……どうだ?まだ、あるか」
四海群生:「……がはっ……!」
四海群生:大きく息を吸い込む。立ち込める砲煙の中、銃身に接していた装甲部までもが真っ赤に熱されている。
四海群生:荒い呼吸をしながら計器を確認し「いや、仕留めたはずだ……!」
四海群生:「あと一体……!」
GM:最後のイニシアチブ ザルフくんの手番です
ザールフフィール:よしきた。マイナーアクションで30m移動、転送ゲートを介してエリア3、フォート・メトシャエルの星徒セナフィムのエンゲージへ移動
ザールフフィール:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》。セナフィムをボコすぜ!
ザールフフィール:18dx7+2+4+4
DoubleCross : (18DX7+10) → 10[1,1,1,1,2,3,4,4,4,4,5,7,8,8,9,9,9,10]+10[3,5,6,7,8,10,10]+10[2,4,5,7]+5[5]+10 → 45
エンゲージ []内は行動値
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
クロード[6] ザルフ[26]
|
15m
|
守備隊
転送ゲート
ザールフフィール:避けてみろや~
星徒セナフィム:ドッジするしかねえ…!
星徒セナフィム:25dx+1>=45
DoubleCross : (25DX10+1>=45) → 10[1,2,2,2,3,3,3,3,3,3,5,5,6,7,8,8,8,8,9,9,9,10,10,10,10]+6[3,4,5,6]+1 → 17 → 失敗
星徒セナフィム:ぐぅ~だめだ!ブラックアウト使っても届かない!
ザールフフィール:ダメージが出る。ミツル効果により装甲無視!
ザールフフィール:ではないのか 装甲無視はユニークで
ザールフフィール:パッシブは行動値上昇。なので装甲もガードも有効だよ 嬉しいねェ~
ザールフフィール:6d10+24
DoubleCross : (6D10+24) → 34[7,7,1,6,7,6]+24 → 58
ザールフフィール:ザクー
星徒セナフィム:ぐぬぬぬぬ…っ
星徒セナフィム:装甲は4しか無いです
GM:星徒セナフィムのHPを54減少(134 → 80)
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を4増加(108 → 112)
星徒セナフィム:【Eロイス:黒き歓び】ダメージを受ける度に発動する。シーン中あらゆる判定の達成値を+2する。一回のダメージで一度しか発動せず、効果は重複する。
四海群生:やめろ!
星徒セナフィム:ハァハァ……
ザールフフィール:(ザベドーは……落ちたのか)
ザールフフィール:(四海め)
ザールフフィール:僅かに予想から外れた事態を察知し、息を吐く。口元は薄笑みを形作っていたが
ザールフフィール:そも顔を伏せて力を収束していた彼のそれを認めるものはほとんどいまい 「……ならば放置を食らっているやつを」
ザールフフィール:「構いに行ってやる――かッ!」
三城郷ミツル:「ゲートの再接続完了。いつでも行けるよ」
ザールフフィール:ミツルの発言の第一音だけを聞くと同時、ゲートへ突っ込む。先だってアビトリオンを討ちにかかった時よりも速度はわずかに押さえられているが、力を使ったがゆえではない。
ザールフフィール:詰めにかかっているこの状況でこそ、ザルフはむしろ精度を上げにかかる。……フォート・ラメクに黒い雷光と轟音だけを残し、ゲートを介し、フォート・メトシャエルへ。
ザールフフィール:(クロードが押さえているなら、探すこともない)
クロード・カレル:空の一点がスパークするように、鋭い光が瞬いている。
ザールフフィール:転移直後の視界に瞬いたそれを目掛けて 「……ッアアアァア!」
クロード・カレル:クロード・カレルが戦闘に伴い電光をも用いるのは、ザールフフィールのような大出力故の副産物ではない――
クロード・カレル:すなわち、それ自体が通信。
クロード・カレル:戦場におけるそれは、灯台のようでもある。誘導するのは、最も重く、速く、巨大な弾頭だ。
ザールフフィール:身体もろとも、黒雷を帯びた槍が直撃する。斧槍頭はその体表を深々裂いている。
星徒セナフィム:側面を襲った突然の衝撃に、空を征く巨体が大きく傾く。
星徒セナフィム:苦しげにのたうち回りながら、その高度を徐々に落としていく。
ザールフフィール:「……寂しかったか? オレが消えて……それとも共連れの星徒の反応が消えて」
ザールフフィール:「どちらにしても案ずるなよ、"セナフィム"。オレが……」 失墜していく巨体に立ち、斧槍をなおも振り上げる。黒い雷がバチバチと赤い空に主張する。その槍の持ち主がそこにあることを
ザールフフィール:「ブチ殺してやる」
クロード・カレル:(勝った)ザールフフィールが訪れたことで、それだけは確信できた。
クロード・カレル:(……俺達だけは、少なくとも)もう一つ理解していることもある。
クロード・カレル:あと一度、覚悟を決めなければならないということを。
GM:クリンナップ
GM:放心を受けた人は回復して下さい。
星徒セナフィム:守備隊に攻撃を行います
クロード・カレル:もうやめないか……?
クロード・カレル:これ以上戦ってもお互い傷つくだけだよ
星徒セナフィム:《雨粒の矢》LV5
星徒セナフィム:12dx+7
DoubleCross : (12DX10+7) → 9[1,1,2,2,3,3,4,5,6,7,7,9]+7 → 16
星徒セナフィム:2d10+10
DoubleCross : (2D10+10) → 12[2,10]+10 → 22
GM:ノドスのHPを22減少(1876 → 1854)
四海群生:やめてくれ
GM:演出はこのあとまとめてやってしまいましょう
GM:第二ラウンドを終了します。
◇ラウンド3:
GM:再びセットアップから!宣言のある人はどうぞ!
クロード・カレル:温存していて良かった……!
クロード・カレル:今こそ磁気カタパルト演算機能『スナップドラゴン』(捨て駒)!ザルフをエンゲージから離脱させて
クロード・カレル:ゲートの向こうに移動させます。可能でしょうか!?
GM:可能です
クロード・カレル:やった……!
ザールフフィール:そ、それがあったか……!
クロード・カレル:セナフィムの次の攻撃はぼく一人に任せてくれ
四海群生:めちゃめちゃ強い使い方だ……!
ザールフフィール:強い 賢い かわいい クロード
ザールフフィール:移動してフォート・メフヤエルにニュッと顔を出そう
エンゲージ []内は行動値
【エリア3:フォート・メトシャエル】
星徒セナフィム[10]
クロード[6]
|
15m
|
守備隊
転送ゲート
星徒セナフィム:こちらはありません
ザールフフィール:ない!
GM:他のみんなもないかな?
四海群生:なし!
ルイ・ジャックモンド:俺は一応《狂想の旋律》しとくぜ
クロード・カレル:頼もしい男だぜ
ユーリ・トレシェフ:ないです
GM:ではイニシアチブ
GM:ザルフくんの手番からです
ザールフフィール:待機します
GM:ではユーリくん!
ユーリ・トレシェフ:待機しますマン2号
GM:こいつら~!
GM:ではセナフィムの手番!
星徒セナフィム:マイナー 《陽炎の衣》LV5
星徒セナフィム:メジャー 《雨粒の矢》LV5《幻惑の光》LV5《ピンポイントレーザー》LV5 クロードに攻撃!
クロード・カレル:よし……!アビトリオンに比べればずっと楽ちんだぜ
星徒セナフィム:12dx+9-6
DoubleCross : (12DX10+3) → 10[2,2,3,4,6,6,7,8,8,9,10,10]+3[3,3]+3 → 16
星徒セナフィム:ぐあああショウ・ブロウラー許せねえ!
ショウ・ブロウラー:ワハハハーッ
クロード・カレル:ADCオートレスポンス!使用エフェクトは《ゲットダウン》のみ!
クロード・カレル:6d10+28+9+4
DoubleCross : (6D10+28+9+4) → 43[8,7,9,7,2,10]+28+9+4 → 84
星徒セナフィム:ヒエ~ッ
ユーリ・トレシェフ:dxじゃない!
クロード・カレル:あ、しまった
クロード・カレル:6dx+28+9+4
DoubleCross : (6DX10+41) → 10[2,5,8,8,9,10]+4[4]+41 → 55
クロード・カレル:こっちが正しい数値です
四海群生:結局最強だった
星徒セナフィム:ヒェ~ッ!
クロード・カレル:だが、どっちにしろなあ~~ッ
クロード・カレル:アビトリオンのクソ野郎に比べたら
クロード・カレル:ぬるすぎるんだよ!!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(124 → 126)
星徒セナフィム:攻撃は……当たらず!
GM:そのままクロードくんの手番に行ってしまいましょう ルイが先の方が良ければそうします
クロード・カレル:先にやってしまいましょう!CLBオートレスポンス!《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》!
クロード・カレル:15dx7+28+9+4
DoubleCross : (15DX7+41) → 10[2,2,3,4,5,5,6,6,7,7,9,9,9,10,10]+10[1,2,5,7,7,8,9]+10[1,4,5,9]+2[2]+41 → 73
クロード・カレル:拠点効果を……忘れない!
星徒セナフィム:なんだその達成値は
星徒セナフィム:メチャクチャ跳ねてくれ~!ドッジ!
星徒セナフィム:25dx+1 >=73
DoubleCross : (25DX10+1) → 10[1,2,2,2,2,3,3,4,4,5,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8,8,8,9,10,10]+9[8,9]+1 → 20
星徒セナフィム:エーンエンエン
GM:ダメージをどうぞ!
クロード・カレル:サンチャゴのユニークスキルを使います!
クロード・カレル:8d10+13+4d10
DoubleCross : (8D10+13+4D10) → 48[4,2,3,9,5,7,10,8]+13+24[9,1,4,10] → 85
クロード・カレル:どうだコラーッ!!
GM:ゲェーッ!
四海群生:クソちゅよい……
クロード・カレル:ダイス目も本当にいい!
星徒セナフィム:装甲は4なので……
サンチャゴ・イシグロ:オッッッ
GM:星徒セナフィムのHPを81減少(80 → -1)
ショウ・ブロウラー:しゃあっ
ザールフフィール:あぁ^~
星徒セナフィム:ワァ……ッ
四海群生:やったァァアアアア
星徒セナフィム:HP0、復活もなし
星徒セナフィム:戦闘不能。
クロード・カレル:た、倒した……!
ザールフフィール:やった^~
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(126 → 130)
星徒セナフィム:全エネミー戦闘不能により、PCの勝利です。
四海群生:か……勝った………………?
ザールフフィール:二度と逆らうなよ
クロード・カレル:や、やった~~~
星徒セナフィム:ザルフが斧槍を再びその背に突き立てようとする寸前
星徒セナフィム:空中でセナフィムの身体が反転し、その背を海へと向ける。
星徒セナフィム:同時に急上昇。フォート・メトシャエル全域を影の中に収め
星徒セナフィム:そのすべてを、逆しまの雨で侵していく。
クロード・カレル:「……ッ、ザルフ!!」その光景を見て、真っ先にザールフフィールへと叫ぶ。
クロード・カレル:「追うな!」
ザールフフィール:その眼光は自由落下の中でも未だセナフィムを睨んでいた。たとえ痛み分けになろうと、ここで"セナフィム"を確実に仕留めんがためだった。
ザールフフィール:そしてクロードはそれを分かっているから制止できるし……制止されたことの意味を問い返すつもりはない 「……チッ」
クロード・カレル:常軌を逸した巨体と隠密性を併せ持つ、星徒セナフィム。この星徒が今、フォート・メトシャエルへと標的を変えたのだとしたら
クロード・カレル:それはこちらの動きを誘っているからに他ならなかった。焦らせ、深追いさせる。そのための非戦闘員への攻撃。
クロード・カレル:「……ザルフ。いいか、俺が……」
ザールフフィール:舌打ちは不服げだが、言われた通り攻撃に向けるはずだった推力を温存し、そのクロードに問う 「……オマエが?」
クロード・カレル:「俺が殺る。こいつのことはもう分かった」
クロード・カレル:「――全速力で、ゲートに下がってくれるか」
ザールフフィール:「ハッ……! 下がれだって? オレに!」
ショウ・ブロウラー:「相手は手負いだ!アニキがやるまでもありやせんぜ!」
クロード・カレル:「いいかザルフ。こいつは分からなきゃ倒せない星徒だ。お前が下がることが攻撃になる」
クロード・カレル:「俺と交差して、ゲートに退避だ。やりたいことは分かるな」
クロード・カレル:出力に大きな差があるにせよ、同じブラックドッグ能力者だ。
クロード・カレル:そして、クロード・カレルにはザールフフィールの繰り出す巨大な電磁気を扱う知識と技術もある。
ザールフフィール:「……良いだろう。オマエがそうするべきだと選んだなら」
ザールフフィール:「任せる。見ていてやるからな」
クロード・カレル:後退し加速するザールフフィール自身を電磁反発のカタパルトとして見立て、自分自身を撃ち出させるということだ。
クロード・カレル:頷く。勝算がなければ、ザールフフィールを止めるなどという大それたことはしない。
クロード・カレル:「俺にも、見せ場くらいくれ」
ザールフフィール:「ハ……」 笑み、にも満たない弛緩した吐息を一つついて
クロード・カレル:「ショウはいつも通りのことをやれ!どうせ作戦なんて理解できねーんだから!」
ショウ・ブロウラー:「うるせぇ!」
クロード・カレル:ショウ・ブロウラーがすることといえば、誰よりも即座に反応し、敵を撃つことだけだ。
クロード・カレル:驚異的なのは、それほどの反応速度でありながら誤射をしたことが一度もないということだ。無謀な特攻作戦にも十分な支援になる。
サンチャゴ・イシグロ:「俺は?俺は俺は俺は??」
クロード・カレル:「は。サンチャゴ。お前が……」
クロード・カレル:サンチャゴの襟首を掴む。「やるに決まってんだろ!ゲロ吐くなよ!!」
サンチャゴ・イシグロ:「ぐえっ!?」
クロード・カレル:狙いはすでに定めている。今は見えている巨体も、ザールフフィールが突撃すればかき消えるかもしれない。そうして、再び暗闇の包囲攻撃が始まる。
クロード・カレル:この敵の挙動と思考を理解した。ザールフフィールとユーリが、このフォート・メトシャエルで戦ってきたチームのデータがあるからだ。
ザールフフィール:視線を半分"セナフィム"からゲートに移し、普段よりも少しだけ正確に疾走に向け備える 「ミツル。オレは良い」
ザールフフィール:「クロードを助けるか見物するかしてろ。じゃあな」
三城郷ミツル:「ならお言葉に甘えて。二人共、姿勢制御はこっちで補助するから安心して飛んでくれ」
ザールフフィール:そう言い切れば、後はもうクロードを振り返ることなく、溜め込んだ黒く轟く電光を収束させて
ザールフフィール:「――!」 轟音と共に、ゲートへ向け落雷する。派手な光と音の通りのエネルギーがその場に放ってだ。
クロード・カレル:(姿を消す。莫大な分子量の海を媒介にして、包囲攻撃をする。あるいは疑似無重量状態を生み出せる)
クロード・カレル:(――星徒セナフィム。お前の能力の正体は)
クロード・カレル:(水分子の分子間力ベクトル操作)
クロード・カレル:バ ギ ン!!
クロード・カレル:クロード自身の出力ではあり得ない、金属がはぜ割れるような炸裂音があった。
クロード・カレル:青く、直線的な閃光と化して、サンチャゴを含む二人分の質量が、一直線に突撃している。
クロード・カレル:セナフィムの迎撃はすでに始まっているだろう。その只中へと飛び込んでいくことになる。
星徒セナフィム:海から天空へと落ちた雨は、セナフィムの周囲で散乱して虹色の靄となっている。
星徒セナフィム:長い戦いでその多くは剥がれ落ちていたが、先程の広範囲の攻撃で再び補填された。クロードの閃光を察知し、それらが結合する。
星徒セナフィム:迫りくる脅威へ向けて、全方位から針状の雨の矢を浴びせかける。
ショウ・ブロウラー:「やってやる……やってやらぁ!」
ショウ・ブロウラー:その質量に追従するように魔眼の弾をばらまく。
ショウ・ブロウラー:ショウ・ブロウラーのノイマン能力は、直感による精密射撃。本人も気づいていないが。
ショウ・ブロウラー:魔眼弾の重力障壁が、雨の矢をわずかに鈍らせる
クロード・カレル:星徒セナフィムの攻撃の直後には、不吉な虹が浮かんでいた。空気中の水分子が不自然な偏光を行っていたことを意味している。
クロード・カレル:巨体そのものではなく雨の矢で攻撃する。それが致命的な威力を有しているのは、海の質量そのものを攻撃速度に転ずることができるからだ。
クロード・カレル:(分解してやる)
クロード・カレル:それは、天才ならぬ中学生でも分かるような
クロード・カレル:簡単な授業だ。(――酸素と水素にまで)
クロード・カレル:クロード・カレルのまとう致死的なまでの電荷は、攻撃のためのものではない。周囲に立ち込めた霧を尽く電気分解するためのものだ。
クロード・カレル:ミサイルの如く加速し、到達するまで、刹那の思考時間もない。
クロード・カレル:その時間だけ守りきれれば良かった。
星徒セナフィム:魔眼に勢いを削がれながらも、雨の矢は次々とクロードに降り注ぐ。
星徒セナフィム:しかし、その肉を食い荒らすはずの雨はクロードに触れる寸前に自ら弾け、ただの水の塊となって再び地上へと還っていく。
クロード・カレル:「活躍の」
クロード・カレル:襟首を掴んでいた攻撃手段を、放り投げる。
クロード・カレル:「時間だ!サンチャゴ!!」
サンチャゴ・イシグロ:「どうぁッ────なんだか……わかんねえけど」空中に放り投げられて、くるりと身を翻す。
サンチャゴ・イシグロ:「こいつも…俺が倒したってことにできるってことかあ!?」全身の血が、手に持つナイフに集う。血染めの刃がみるみるうちに巨大化していく。
サンチャゴ・イシグロ:「とか、言って───」眼前のセナフィムに躍りかかる。
サンチャゴ・イシグロ:「ウオオオオォアアアアアアアッッ!!!」
星徒セナフィム:サンチャゴのナイフが、セナフィムの背に深々と食い込む。
星徒セナフィム:雨と共に血飛沫を眼下に振らせて、サンチャゴを振り落とそうと空中で出鱈目に藻掻き、暴れまわる。
サンチャゴ・イシグロ:「逃がさねえぞ…!」獣化した両足で必死に食らいつく。
サンチャゴ・イシグロ:「俺だって…俺だってなあーーー!!」血染めの刃を膨張させ、セナフィムに向け、執拗に何度も何度もナイフを振り下ろす。
星徒セナフィム:セナフィムの巨大な背が骨まで両断され、遂に力なく海へと落下していく。
星徒セナフィム:その巨体は海面へと触れた瞬間、大量の泡となって溶け落ち、跡形もなく消滅した。
クロード・カレル:「ははは!」その遙か下で、仰向けに海に浮かびながらその様子を見ていた。
クロード・カレル:「最高の一発芸じゃねーかよ、サンチャゴ……」
クロード・カレル:「これはモテるぜ」
サンチャゴ・イシグロ:「うおおおーーーーっ」くるくる回転しながら落下してくる。
ショウ・ブロウラー:「やった……やりやがった!ハハハ!」落下地点にドタドタと駆け寄る
星徒セナフィム:泡の中に残ったのは、眠るように目を閉じた少年の亡骸だけだった。
サンチャゴ・イシグロ:「おい!見たか…!?どうだった?」「俺、やったよな!やったよな?!」興奮している
四海群生:ロン達と共に海水でずぶ濡れになりながら脚部の固着物を除去しようとしていたが、通信を聞いて大きく安堵の息を吐く。
四海群生:「頼んだのはカバーのはずだが……」
四海群生:「流石だ……クロード・カレル」
クロード・カレル:「一体殺っちまったよ」
クロード・カレル:「ノドスで一番の天才科学者だからさ」
GM:星徒が倒されたのを見て、フォート・メトシャエルを守っていた他の生徒たちから徐々に歓声が上がる。
GM:メトシャエルだけではない。警戒を続けていたラメク、メフヤエルでも同様に、生き残った生徒達が安堵とともに鬨の声を上げている。
祠堂アキト:『……アビトリオン、ザベドー、セナフィム。3体の討伐を確認』
祠堂アキト:『作戦を終了する』絞り出すようにそう宣言した。
都築ソウマ:その横で、忌々しそうに目を伏せる。けれど、何も終わっていなかった。大勢が死んだ。
---
澪木ミスト:「か、勝った……?」生徒達の歓声の中で、まだ事態が飲み込めない様子で呆然と辺りを見回している。
ユーリ・トレシェフ:「……ひとまずは、そうだ」
澪木ミスト:「……は」
澪木ミスト:「ハァ~~~~~~………」
澪木ミスト:全身が弛緩し、その場に倒れそうになる。
ユーリ・トレシェフ:「っ、おい」ぐらついた足場に向かって倒れかけた少女の背を、まだ動きの鈍い右腕で支える。
澪木ミスト:「わっ……あ、ごめん……ありがと」
ユーリ・トレシェフ:「……謝らなくて良い。こんな状況を経験したのは初めてだろう、無理もない」
ユーリ・トレシェフ:「俺達だって、今だからこそ慣れたが……初めの頃はもっと、酷い有様だったものだ」
澪木ミスト:「……私、ちょっとは役に立てたかな……」そういった後、僅かに顔を伏せて
澪木ミスト:「………いっぱい、死んじゃったけど……」
ユーリ・トレシェフ:「……それでも。間違いなく、君の働きのおかげで生き延びた者達がいる」
ユーリ・トレシェフ:「俺自身だって……」言葉を切って、じっと視線を合わせてから。「君がいなければ、最後まで戦い続けることができたか分からない」
澪木ミスト:「……斃れていった子たちの顔を見たの。昨日すれ違った時に挨拶して、無視せずにおはようって返してくれた子だった」
澪木ミスト:「はじめて食堂に行った時に、カレーラーメンは不味いからやめとけって教えてくれた子もいた」
澪木ミスト:「みんな、友達だったんだよね……」
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:「俺は……ノドスに来るまで、何一つ持たない人間だった」
ユーリ・トレシェフ:「この学園へ来て初めて、友や仲間を得て、子供の本分を知った。それから……」「それを喪失する事の痛みを」
ユーリ・トレシェフ:「何かを所有するとは、そういう痛みと裏表にある」
澪木ミスト:「ユーリは、もう持ちたくないって思ったりしないの……?」
澪木ミスト:「何度もそうやって痛い思いをするなら、何も持たない方がいい。なんて……」
ユーリ・トレシェフ:小さく息を吐く。「……思うことはある。だが」
ユーリ・トレシェフ:「思ったとおりに生きられるほど、人は器用じゃない」
ユーリ・トレシェフ:「……君はどうなんだ。ミスト」
ユーリ・トレシェフ:「この痛みを知って、それでも」
ユーリ・トレシェフ:「変わらずにいられそうか」
ユーリ・トレシェフ:「俺と仲良くしたいと言ってくれたように。誰かの手を取り続けることが」
澪木ミスト:「……わかんないよ。色々ありすぎて、全然整理できてない」
澪木ミスト:「……けど、さ」
澪木ミスト:「私ももう、持っちゃってるから」ユーリの結晶化した手に触れる
澪木ミスト:「それを今更、零したくない。ユーリも、群生もクロードも、ザルフのアホも」
澪木ミスト:「キラービーのみんなや会長さんも……」
澪木ミスト:「それに、短い付き合いだけど、ユーリがぶきっちょなのは私もわかってるしね」くすりと笑って
澪木ミスト:「勝手に離さないように、私が掴んでてあげるっ」
ユーリ・トレシェフ:「……」その眼差しから、逃れるように目を伏せる。
ユーリ・トレシェフ:「すごく……苦労するぞ。そういう生き方は」
澪木ミスト:「でもきっと、楽しい生き方だよ」
澪木ミスト:「ユーリもそう思わない?」
ユーリ・トレシェフ:「……」まだ赤く広がったままの空を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「楽しい……こんな毎日が?」疲れたように吐き出して、微かに笑って。「……でも、そうだな」
ユーリ・トレシェフ:「自分の手を取ってくれるやつらから、目を背けて歩いていくよりは」
ユーリ・トレシェフ:「少しだけマシかもしれない」
ユーリ・トレシェフ:そう言って、ぎこちなく手を握り返して。
ユーリ・トレシェフ:「……今度のバーベキュー、君も来いって」
ユーリ・トレシェフ:「作戦前にそう話してた。ザルフも反対はしなかった」
澪木ミスト:「あ、やった!この前行けなかったのすっごい悔しかったんだからねー」満足げに笑って
澪木ミスト:「じゃあ行こ。作戦終わった後は反省会って群生言ってたよ!」
澪木ミスト:そうやって、ユーリの手を引いて歩き出す。
ユーリ・トレシェフ:「ああ……そうだな。遅れるとうるさいからな」
GM:───タンッ
GM:ふと、乾いた音が耳に届いた。
GM:それが、とある銃弾の着弾音であると、狙撃手のユーリだけが気づくことができた。
澪木ミスト:「………?」
澪木ミスト:ミストの胸元に、赤い花が咲いている。
澪木ミスト:比喩ではない。彼女の背から穿たれた"種子"が、血液を吸い上げて発芽し
澪木ミスト:心臓を突き破って、血色の花を開花させた。
ユーリ・トレシェフ:「っ」
GM:ユーリ・トレシェフは、その花を知っている。
GM:それは、かつての君の友人であり、園芸部の仲間であった男が使用した能力だった
GM:名を、アベル・ザカリアスと言う。
ユーリ・トレシェフ:(──誰が撃った。仕留め残った部位があった? いや──)思索するまでもなく、答えに辿り着いてしまう。(新手、か)
ユーリ・トレシェフ:「敵だ。新手の──」
澪木ミスト:「ユー、リ……?」事態を飲み込めない様子で、口元から血を吹き出す。
澪木ミスト:十字冠が眩く輝き、全身を淡い燐光が包み込む。
澪木ミスト:それは平時であれば、リザレクトで回復可能な範囲内であったかもしれない
澪木ミスト:しかし今は、ミストも必死に戦場を駆け回り、能力を酷使していた。とっくにリザレクト限界を超えている。
ユーリ・トレシェフ:手を伸ばす。撃たれた少女へを伏せさせ、覆い被さるように庇おうとしながら通信機のアラートを入れる。
澪木ミスト:「ユーリ!私…」その腕の中で、必死にユーリに言葉を伝えようとするも
澪木ミスト:パシュンッ
澪木ミスト:光の束となって、ユーリの腕の中から遥か上空へと一直線に飛び上がる。
ユーリ・トレシェフ:「ミスト……っ!」その光の行先を追う──いや、それよりも射手の捕捉が先だ。
ユーリ・トレシェフ:警戒を巡らせながらもう一度、右腕が罅割れるような音を立てて結晶化していく。通常の戦闘限界を超えた、更に先のオーバーラン。骨の芯から焼け落ちるような痛みが走る。
GM:それは、雲を突き抜ける程の遥か高くまで一筋の光跡を描いて上昇し
GM:しかし、ある位置を境に、雲を突き破ること無く落下する
GM:ユーリが感覚を限界まで研ぎ澄ませて尚、射手の気配は判別できない。少なくとも、彼の射程圏内には存在しない。
GM:藤村夏虫の仮説では、彼女の十字冠が正常に動作しているのであれば、転送によってノヴァリスへ帰還することは十分に考えられた。
GM:しかし、澪木ミストの光は、そのまま彼方へと還ることはなく
GM:この地に現れた時と同じように、流星のようにして落下していく
GM:その先は、ノドスの中心部。エノクベース。
ユーリ・トレシェフ:(ノヴァリスへの離脱失敗──原因は分からないが)
ユーリ・トレシェフ:(とにかく、エノクベースに帰還したのならひとまずはいい。問題は──)
ユーリ・トレシェフ:「アベル……! いるんだろう!? 俺を──」弾丸が放たれた方角へと、昏い糸を走らせながら掠れた声で叫ぶ。
ユーリ・トレシェフ:「迎えに来たとでも言うのなら、姿を見せろ!」
ユーリ・トレシェフ:星徒は基本的に意思疎通の不可能な怪物だ。オリジナルと能力が同じであっても──通じるはずのない言葉だと、理解している。それでも、叫ばずにはいられなかった。
GM:応える者はいない。突然の閃光と、狼狽した君の様子に、周囲の生徒が困惑とともに振り向いただけだった。
GM:シーン終了!
GM:先にリザルト処理を行います。
GM:今回の戦闘の経過ラウンド数は3
GM:生徒の犠牲者数は、182名。
GM:拠点ランクが4点下がり、ランク0となります。
四海群生:ギェ~~~ッ
クロード・カレル:キャアー
ユーリ・トレシェフ:いやじゃ~~
ザールフフィール:お、終わった……
GM:続いて絆LVです。サポートユニットの随行したPCに対する絆LVが1上昇します。
GM:これで最大LVが上がったユニットは、ロイスも1個補充されます。
ユーリ・トレシェフ:ガブリエル……無理させてごめんな
ザールフフィール:ミツルの絆Lvが4になり、さらに足が速くなりました
GM:ガーベラ小隊の絆もLV3に
ユーリ・トレシェフ:ミストの絆も4になったと思います 飛んでいっちゃったけど……
クロード・カレル:サンチャゴ!死ぬな!
GM:そしてドロップアイテム。スクラップ✕6が手に入ります。
四海群生:すごい!
ユーリ・トレシェフ:スーパー侵蝕下がるドリンクとかはドロップしないんですか?
GM:そんなもんないよ
ユーリ・トレシェフ:うえーん
【漂流学区ノドス:ランク0】(残りBP:1)
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-0D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+0D10点する。
・PCの登場侵食を-0点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+0点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+0個する。
全校生徒:1854名(-182)
GM:リザルトはここまで!ロイスを取る人はどうぞ!
ユーリ・トレシェフ:うぐぐ あと2枠…………
四海群生:医療トランクを使ってもいいですか!?!?
クロード・カレル:群生くん使ってくれ 2個使ってくれ
四海群生:NPC回復しないんだっけと思ったら……拠点ランクが0でした 畜生……!
ユーリ・トレシェフ:いや……でも でもザルフに取らないのはないな……!取ります
ザールフフィール:ロイスは保留……かなぁ かなりみんなと仲良くやれた一方、本当にみんなと仲良くやれたので、逆にロイスを取りあぐねている
四海群生:まず……自分に1個使います
四海群生:2+2D10
DoubleCross : (2+2D10) → 2+11[3,8] → 13
四海群生:で……う~~ん そうですね お言葉に甘えようかな……一番恩恵大きそうだし ロンくん……も結局私が死ななければ死なないんだしな……
四海群生:13+2D10 禁断の医療トランク2度打ち
DoubleCross : (13+2D10) → 13+16[9,7] → 29
四海群生:よし……ほぼ満タン……!
四海群生:四海群生のHPを29に変更(2 → 29)
四海群生:ロイスは~~~~~~~~保留かな…………以上です
ユーリ・トレシェフ:ザールフフィール・イルヤーサに ◯感服/不安 で取得します 残り1枠
クロード・カレル:私もここからのロイスは慎重にやります PCロイスも……あと2人しか選べないから……!
ユーリ・トレシェフ:あとミストへのロイスを ◯関心/猜疑心→◯庇護/心配 に変更します
ユーリ・トレシェフ:以上で
クロード・カレル:いやでもザルフ……
クロード・カレル:ザルフに取るか……!
クロード・カレル:仲間/ザールフフィール・イルヤーサ/信頼:◯/憤懣/ロイス
GM:では次のシーン!
(雑談)
【MD6】Day 1486:エノクベース強襲
GM:戦いはまだまだ続きます。全員登場です。
ユーリ・トレシェフ:そんな EDのはずでは……?
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(123 → 126)
ザールフフィール:拠点ランクが0になったから、侵蝕率の減少を気にする手間がなくなり、よかったなあと思いました
ザールフフィール:なーんもよくない
四海群生:うぇ~~~ん もう登場補正がないよ~~
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(112 → 118)
四海群生:四海群生の侵蝕率を1D10(→ 10)増加(144 → 154)
四海群生:グギャァーーッ
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-4(→ 1)増加(130 → 131)
クロード・カレル:違う
クロード・カレル:もう補正が切れてるんだ 侵蝕は135だ……。
GM:ありのままの自分に戻ったね
フォート・メフヤエル 転送ゲート前
GM:星徒迎撃作戦は終了し、生き残った生徒達は負傷者の保護や、部隊の再編のために集まっていた。
GM:先程の転送光を目撃した者は少ない。
GM:ユーリを始めとするガーベラ小隊の面々もまた、各地の戦場からこのゲート前へと合流した。
ユーリ・トレシェフ:「……何が起きたのかは、さっき連絡した通りだ。狙撃手については引き続き別隊が海岸を警戒・捜索しているが……」
ユーリ・トレシェフ:知る限りの事はほとんど全て話している。攻撃者が自分の友人の星徒であった可能性についてもだ。
ユーリ・トレシェフ:その見落としによって被害が増える可能性があるなら、共有しない選択肢はない。
クロード・カレル:「……三方向からの大型星徒に注意を向けた上で、潜伏するタイプの星徒を島内に潜ませていたのか」
ザールフフィール:「そのようだな。"サンダルフォン"のような人間サイズを維持した狙撃手……か」
ザールフフィール:忌々しげな表情。ノドス島の被害も、報告を聞くまでもなく甚大だと理解している。
クロード・カレル:「ミストちゃんは最優先で探さなきゃいけないな。さすがに休みたかったとこだけどさ」
クロード・カレル:「ただ、危険かもしれない……」
ユーリ・トレシェフ:「……確かに、あの状況で居所を誤魔化すなら、俺達の中に紛れ込むのが一番可能性が高い……のか」
ザールフフィール:(……休息すら危ぶまれると考えるべきか。それにしては妙だが……)
四海群生:「……」激戦を終え、一段落してもまだ青い顔をしている。「トレシェフ。それは……」
四海群生:眉間に皺を寄せ、言葉を選ぶように何度か口を開閉し「……確かなのか?襲撃者が、アベル・ザカリアスだというのは」
三城郷ミツル:「アベルか……」
ユーリ・トレシェフ:「確かではないな。同じ能力を持っていただけだ」「可能性としては……」
ユーリ・トレシェフ:「本人かもしれないし、星徒かもしれないし、コピー系の能力者かもしれないし、全く関係のないたまたま同じ能力者かもしれない」
四海群生:「……そう……だな」確認するように何度も頷く「本人の筈はない……」
三城郷ミツル:「エノクベースの方に飛んでいったってことで間違いないんだよね?今生徒会に繋いでるけど、向こうも事後処理でバタバタしてるみたいだ」端末を操作しながら
ユーリ・トレシェフ:「ああ。ミストの転送は失敗し、エノクベースの辺りに落下した」ミツルに。
ユーリ・トレシェフ:「目立つ落ち方だったし、大凡の落下地点の目星もついている」
クロード・カレル:「それは」
クロード・カレル:「敵にとってもそういうことになるな」
ユーリ・トレシェフ:「ああ。急いだほうが良い」
ザールフフィール:「……全く。戦闘が終わって早々に手間を取らせるとはな」
クロード・カレル:いつものような楽観的な意見ではない。「気が緩んでるようじゃ駄目だな。まったく」
クロード・カレル:「休暇が4倍になっちゃうよ」
ユーリ・トレシェフ:「悪かった。俺の不注意だ」
クロード・カレル:「フ。ほんとだよ」ユーリを肘で小突く。「次は頼むぜ」
ザールフフィール:「ユーリで駄目なら他の誰でも止められなかっただろうよ」
四海群生:「……あ、ああ。そうだな」どこか心ここにあらずといった様子だったが、我に返るようにかぶりを振る。
四海群生:「状況からして、この話はあまり大勢に広げないほうがいいだろう」
四海群生:「我々と生徒会で手分けして捜索しよう」
ユーリ・トレシェフ:「……詫びが必要なら、後でいくらでもする。とにかく今は、捜索だ」
三城郷ミツル:「そうだね……あ、繋がった」
都築ソウマ:『すまない。被害の出た隊への連絡に追われていて…』
都築ソウマ:『みんな、揃っているか? この度はご苦労だった』
三城郷ミツル:タブレットの画面を小隊の全員に見えるように置く。
ユーリ・トレシェフ:「そちらも。見事な作戦指揮だった」
ユーリ・トレシェフ:率直な本心だ。彼らの差配に一つでも多くの過ちがあれば、百人単位で被害が増えていただろう。
ザールフフィール:腕を組んでタブレットを眺める。目つきは悪いが睨んでいるわけではなく、素だ。
四海群生:「……ソウマか。……状況はどうだ」
都築ソウマ:『被害の全容はまだ調査中だが、三体の星徒の同時襲撃を受けたにしては、かなり被害は抑えられたとみている』
都築ソウマ:『特にメシャトエルはかなり抑えられた。きみ達の活躍は耳に届いている。よく頑張った』
都築ソウマ:『ラメクとメフヤエルは…要塞が大きく攻撃を受けたが…』そう話す姿に、異変に気付いた様子はない。
ザールフフィール:(……あの女がエノクベースに落ちたという件は、本部詰めの会長も認知していない様子だな)
クロード・カレル:「(グンジョウ)」囁く。
クロード・カレル:「(言うんじゃないのかよ)」
四海群生:「……え?」報告の最中にぼんやりとしていたように、数秒硬直して。
四海群生:「あっ……あ、ああ……!うむ、そうだったな……」
都築ソウマ:『?』怪訝な顔をする。『なんだ、どうした』
クロード・カレル:「しっかりしろよ。心配性の隊長サマがぼんやりしてたら俺達が気張らなきゃならなくなる」
四海群生:「いや……そ、そうだな。面目ない」言いつつも、どこか普段の暑苦しいほどの覇気が無い。
ユーリ・トレシェフ:「……本当に大丈夫か?」やや怪訝そうな顔になって。
都築ソウマ:『群生。何かあったのか?』『ぼくに言えないことがあるのか』
四海群生:「……いや、違うんだソウマ。忙しいところ悪いが、急ぎの要件がある」
四海群生:「生徒会に共有してくれると助かる、トレシェフからの報告で……」
四海群生:澪木さんの件を報告し「……ということだ。少し人を回せるだろうか?」
都築ソウマ:『な……四体目の星徒に、転送失敗……?』目を瞠っている。
ユーリ・トレシェフ:「いずれも事実だ」そう端的に言ってから、彼にミストを託された身であることを踏まえて「済まなかった。俺の失態だ」そう付け加える。
都築ソウマ:『ええい…そんな顔でぼくに謝るな。もう十分に反省してるんだろ』
都築ソウマ:『ならさっさと彼女を取り戻すか四体目の星徒を討伐して、ノドスの安全を取り戻せ』
都築ソウマ:『いや…もちろん、こちらですぐに澪木ミストの身柄を捜索する。ここに落ちたんだろ?間違いじゃないな』
ユーリ・トレシェフ:「……四体目の敵が星徒と決まった訳ではない」補足するように呟いてから。「ああ、確かだ」
クロード・カレル:「どちらにせよ、狙撃手は星徒襲撃に紛れてまで澪木ミストを狙っている」
クロード・カレル:「転送失敗を確認したら追撃に来る可能性はかなり高いと思ってるよ。捜索は戦闘員にやらせないと危ない」
都築ソウマ:『むむ…』眉間に皺を寄せる。『きみ達はどうする。動けるか?』
四海群生:「動けない……と言っている場合ではないだろう」
ユーリ・トレシェフ:「問題ない」
四海群生:「諸君、もう一仕事だ」
クロード・カレル:「りょーかい」
ザールフフィール:「アレが戦闘においてユーリの助けになっていることは把握している」
ザールフフィール:「少しばかり手間を割いてやっても良い。……狙撃手も気になる所だ」
三城郷ミツル:「寧ろ残った連中の中じゃ全然動ける方だよ。ザルフだって暴れ足りないみたいだしね」
都築ソウマ:『なんだ、ザルフ。回りくどい言い方をするな、きみは』呆れたような顔をする。
ザールフフィール:眉をひそめ 「なあなあで認めてやったと認識されたくないだけだ」
都築ソウマ:『そういうものか? …まあいい』
都築ソウマ:『では、ガーベラ小隊。改めてお願いだ。至急、エノクベースに移動し、澪木ミストの捜索を頼む』
ユーリ・トレシェフ:「……了解」
四海群生:「ガーベラ小隊、了解」
四海群生:「我が隊の打ち上げは原則全員参加だからな。無断欠席されては困る」
ザールフフィール:「さっさと済ませるぞ」
クロード・カレル:「ミストちゃんに何かあったらキラービーの連中が泣いちゃうからな」
都築ソウマ:『よろしく。今の状況では、きみ達が本当に頼りになる…』
都築ソウマ:『打ち上げ? いいなあ』
三城郷ミツル:「そうと決まれば急ごう。……とは言え、安全面からベースにはゲートを繋いでないからね。車を回して……」
GM:その時、ガーベラ小隊の頭上から
GM:いや、ノドス島の遥か上空から、強烈な違和感が全生徒へと伝わる。
GM:それを誤認するものはいないだろう。星徒の《ワーディング》だ。
ザールフフィール:「……この気配」
四海群生:「……まさか」
四海群生:「第四……いや……」
ユーリ・トレシェフ:(……組織的な侵攻と言うなら、第一波からそう長い間隔を空けることはないだろうと分かってはいたが……)
負傷した生徒:「お、おい!何だあれ!!」外の生徒達が狼狽して声を上げる。
負傷した生徒:「空……エノクベースの真上に……!」
満身創痍の生徒:「いや……」
満身創痍の生徒:「でかすぎないか……?」
GM:分厚い雲を割り裂いて、それが降下する。
GM:四海群生は、生来の病的な心配性から数多くの星徒出現の可能性を指摘し、そのいくつかは実際に取り上げられ、対策されてきた。
GM:エノクベースへの直接転移もその一つだ。ベース周辺は不規則に波長が変化するワーディングが展開され、転移能力を不安定にさせている。
GM:故に転移ではない。ノドスの索敵範囲の及ばない超々高度空域からの、文字通りの空挺降下だ。
超巨大星徒:雲の割れ目から、その巨体の一端が晒される。
ザールフフィール:ノドス生徒は元より5000人。一人ひとりが違う能力もあり、対応する星徒も同数あるのなら、まあ、ああいった巨体の個体があっても不思議はないだろう。
ザールフフィール:そして、彼らが戦略性を持ってノドスを滅ぼそうとするなら、最大の個体をこのタイミングで投下させるという作戦は、間違いなく有効打である。
超巨大星徒:SF映画の宇宙戦艦のようでもあり、天に大きく拡げたシルエットは、巨大なエイを思わせた。
超巨大星徒:その巨体がノドス中央の人工湖の周りに、黒い影を落とす。
超巨大星徒:エノクベースをすっぽりと包み、次の瞬間。
GM:ガキンッ ガキンッ ガキンッ
GM:エノクベースの周囲を取り囲むように、無数の光の柱が落とされる。
GM:それらから発せられた力場が巨大な障壁となって、エノクベースを完全に閉じ込める。
都築ソウマ:『なんだ…、何が起きて─────』通信が乱れる。『星───し─』
GM:ザザッ……ザザッ……
GM:やがて、生徒会からの通信が完全に途絶する。
ザールフフィール:そんなことを――脳の醒めた一部分で考えていて、それは実のところ、前例にないという表現には収まらない規模の異常を前にした、無自覚な現実逃避であったが
ザールフフィール:そのノイズが、理性を現実に引き戻す 「……通信を……!」
四海群生:「……せ」
四海群生:「……成層圏から地上まで、スカイダイビングで約8分……!」一度は危惧したことのある事態。故に簡易なデータは頭に入っていた
四海群生:「攻撃だとすればもっと早いぞ……!」
クロード・カレル:「…………。……」
クロード・カレル:呆然としていたためか、反応はもっとも遅れた。
負傷した生徒:「おい!応答しろ!ラメク!メトシャエル!」
満身創痍の生徒:「クソッ!ダメだ!無線も全部イかれてる!」
ユーリ・トレシェフ:「繋がった所で、どうなる……それよりも、今だ」
ユーリ・トレシェフ:「こうなったからには、エノクベースを潰すための攻撃が来る」
クロード・カレル:普段の余裕が崩れているのを自覚している。「俺は行く」
クロード・カレル:「俺は、ベースに行かないといけない」
四海群生:「ゲートは?」ハッとしたように「稼動しているか?」
三城郷ミツル:「……ダメだ、シャットダウンしてる」
GM:遥か遠くで、砲撃の音がする。エノクベースの近くにいた部隊が障壁を破壊しようと攻撃を仕掛けているが
GM:まるで突破できる様子はない。半透明の障壁は傷一つなく、ただ弾薬を消費したに過ぎない。
クロード・カレル:周囲の騒動を全く無視してエノクベースへと走り出している。
ザールフフィール:「……ミツル、車回せ。この状況だ。どうせ動けるやつはみんなベースに集まる」
ザールフフィール:「邪魔は入ったが予定通りに動いてやろう。……クロードも走るならこっちだバカ! 人間の足より車の方が動くのが速いってことも頭から抜けたみたいだな」
ザールフフィール:「何が『俺は』だ。『オレたちは』だろうが!」
三城郷ミツル:「みんな乗って!」端末で車を自動操縦し、側へ待機させる。
クロード・カレル:「……そうじゃない!俺は」まだ神経への入力を行っていなかったが、戦闘速度でエノクベースへと向かおうとしていたようだった。
クロード・カレル:完全に無謀で、侵蝕率を浪費するような行いに近い。
クロード・カレル:「……」
クロード・カレル:「悪い。チームじゃなきゃ勝てないよな……」
クロード・カレル:乗り込みながら呟く。「………………どうにかなるさ」
ザールフフィール:「別に単独でも勝てるケースはある。オレとかな」 同じく乗り込み、足を伸ばして横柄に座る 「それでもチームの方があらゆる意味で効率が良いだろ」
ザールフフィール:「これが『終わり』なワケがないんだからな」
ユーリ・トレシェフ:「……群生」車に乗り込みながら話しかける。「生徒会との通信が途絶した以上……代わりに全部隊の大元の手綱を握る人間が必要になる」
ユーリ・トレシェフ:「あの会長なら……恐らく、君に託したはずだ。違うか?」
四海群生:「……会長には、これ以上の責任はいらんと言ったんだがな……!」
四海群生:全員が乗り込んだ乗用車を、“カラビンカ”のマニピュレーターが掴み上げ、抱え込むようにロックする。
四海群生:「こっちの方が速い。ブースターで飛ばす、揺れと着地は各自でどうにかしてくれ」
ユーリ・トレシェフ:「ああ、構うな。一番スピードの出る方法で頼む」
四海群生:海面に波が立ち、暴風と高音と共にブースターが稼動する。
四海群生:「現場判断により、ガーベラ小隊はこれより超巨大星徒の迎撃に向かう」
四海群生:「責任は僕が取る。全員、振り落とされるなよ……!」
四海群生:爆炎が吹き抜け、巨大な機体が弾丸めいて離陸、ベースへと高速移動を開始する。
GM:エノクベース上空の超巨大星徒を睨むガーベラ小隊の面々は、例外なく目にしただろう。
GM:ユーリ・トレシェフの視力であれば、或いはよりはっきりと判別できたかもしれない。
GM:エノクベース直上にに滞空する星徒の上、甲板のように張り出した部分に
GM:数人の人影がある。それらは大きさこそ自分達と大差ないものの、等しく異形であり
GM:その先頭に立つ男の合図で、今まさに一斉に降下しようとしていた。
---
GM:エノクベース上空。吹きすさぶ風に長髪を靡かせ、砕けた冠を戴く少年が歪に微笑む。
アベル・ザカリアス:「さァて」
アベル・ザカリアス:「行くか、お前ら」
アベル・ザカリアス:甲板を蹴り、空中に身を投げ出す。
GM:星徒アベル・ザカリアスを先頭とする強襲部隊は、エノクベースへと突入を開始した。
---
エノクベース外縁 道路上
GM:エノクベースへと向かった君たちは、天高くそびえ立つ障壁に行く手を阻まれた。
GM:障壁は直径2km以上の範囲を完全に隔離しており、一切の攻撃を受け付けない。
GM:その直上では、超大型の星徒が不気味に沈黙したまま、空中に留まっていた。
三城郷ミツル:「……あの星徒の上にいた連中、見えた?」
ザールフフィール:「いや。何かいたのか」 視力は一般人並みである
ユーリ・トレシェフ:「ああ。……狙撃地点が見つからないと思ったら、超上空だったのか」忌々しげに息を吐いて。
ユーリ・トレシェフ:「一人はアベル・ザカリアスで間違いない。冠が破損していることも確認した」
クロード・カレル:「……星徒か」
四海群生:「……」先程よりも更に顔色を悪くして、「とにかく……」
四海群生:「障壁の突破が困難である以上……やはりあの超大型と、その上の星徒を叩くしかなさそう……だな」
ザールフフィール:「当然の判断だな。障壁が壊せないとなれば、次に狙うのはそれを発生させている大型星徒。となれば、それを防御する手勢をあちらも置く」
四海群生:「……」薄っすらと頷く。いつになく自信なさげで、ザルフの言に安堵したような色がある。
ザールフフィール:「四海とロンの組み方だ。もっとも、そいつらに何か別の意図があることも否定はしきれないが」
ザールフフィール:「構うものか。結局全員ブチ殺す。そうだろ?」
クロード・カレル:「……障壁は本当に突破できないのか?」
クロード・カレル:「何らかのトリックで敵がそう思わせようとしている可能性だってある。解明する手段があれば……」
ユーリ・トレシェフ:「障壁の突破を模索する部隊と、大型生徒へ攻撃する部隊を分けるか?」
クロード・カレル:「……いや」
クロード・カレル:「それは、一番避けたい。どちらかに方針を決めて集中しないと、こっちの戦力は足りない」
三城郷ミツル:「……ねえ、あの超巨大な星徒。なんで攻撃してこないと思う?」
四海群生:「その考えは分かるが……解明までどれだけ掛かる?その間にエノクベースが攻め落とされれば手遅れに……む」
三城郷ミツル:「俺たちを殺すだけなら、エノクベースの真上を取った時点で、あの大質量をそのまま落とせば終わっていたはずだ」
ユーリ・トレシェフ:「エノクベースを確保したい理由があるんだろうな」
三城郷ミツル:「うん。上にいた星徒……アベル達がエノクベースに降下していくのが見えた」
クロード・カレル:「……ッ、クソッ!」
ザールフフィール:「……」 頬杖をつく 「そう見るのが妥当になるか」
三城郷ミツル:「何かを探しているのかもしれない。ただ壊すだけだと都合の悪い何か……」
ユーリ・トレシェフ:「……それは」
ユーリ・トレシェフ:(この状況で──)傍に居ない少女の事を思い、考える。どこまでが計算されていた?
ユーリ・トレシェフ:「もしも、敵が十字冠転送によるノヴァリスへの帰還失敗を確信できていたなら……」
ユーリ・トレシェフ:「ミストのエノクベースへの転移まで予測できていても、おかしくはない」
四海群生:「同時襲撃で澪木さんへの守りが薄くなるところから現状まで、全て含めての計画か」
四海群生:「だとすれば、更に『この先』まであるかもしれない」
ザールフフィール:「狙いは女……だとしたら藤村も一応そうだし、もっと前から狙われてるか」
クロード・カレル:「襲撃が十字冠転送の直後だったことからしても、それは間違いない……」
クロード・カレル:「ミストちゃんを十字冠転送させる『前』に大型星徒を落とすわけにはいかなかったからだ」
クロード・カレル:「エノクベースが『最も安全な地点』である時点で十字冠転送させる必要があった」
ザールフフィール:「フン。気分が良くなってきたぞ。つまり、奴らにとってのベストプランは……」
ザールフフィール:「さっきの戦闘の最中にあの女がエノクベースに転送されて、その瞬間にあのデカブツでベースを隔離することだった。だが、そうはならなかった」
ザールフフィール:「現状は奴らにとっても次善の手だと見るべきだな」
三城郷ミツル:「それでも、状況は相当不味いよ」
三城郷ミツル:「あの空の星徒が、侵攻するためではなく、俺たちをエノクベースに近づけないためにいるんだとしたら」
三城郷ミツル:「突破するのにどれだけ時間がかかるかわからない」
三城郷ミツル:「ただでさえ、小隊間の連携も取れないのに……」
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。最悪中の最悪ではないとはいえ、この競争はあまりにも俺達に不利だ」
クロード・カレル:「ミツル、何か案は!?」
クロード・カレル:「俺の案は障壁の解析だ。大型星徒は俺達を『釣る』ためにいる!だけど障壁はあいつらの頭を上回れれば正面突破できる可能性がある!」
クロード・カレル:「別の案があるならくれ!」
三城郷ミツル:「ちょっと待って……!今絞り出す……」
四海群生:「障壁を展開している能力者を叩くのが早いと思うが、それがあの超大型だった場合、或いは既に障壁内にいた場合にはかなり排除困難だな……」
ザールフフィール:「オレはとっととあのデカブツをブチ殺しに行きたい所だ。……別に本当に殺さなきゃなんないというワケじゃない」
ザールフフィール:「殴ってリソースを削れば障壁が弱まって結果打開になる可能性もある。そうでなくても、最終的に星徒は全てブチ殺すんだから」
ザールフフィール:「無駄がなく分かりやすい」
ユーリ・トレシェフ:「俺も基本的にはザルフと同じ考えだが……」吐き出すように言って。「素直に叩いた結果状況が好転するほど、性格のいい敵だとも思えない」
???:その時、外壁に取り付けられたスピーカーのひとつから
四海群生:頷く「先に障壁が消えたとして、あの超大型が落ちてくればその時点で…… ……?」
???:ノイズ交じりの音声が流れ出す。
???:ザーッ、ザザッ
???:『マイクテスマイクテス、ワンツーワンツー』
???:『繋がってるかな……オーケイ!』
ザールフフィール:「……誰だ?」 前線に立つノドス生以外はあまり覚えていない
???:『硝子の破片で足のウラ切り刻んだツラしてる校舎内のマクレーン諸君!』
???:『パウエル巡査がやってきましたよ!ウフフフッフ!』
【"ラフターマン"エドガー・ライネック】
13歳。出身地アメリカ合衆国。ノイマン/ブラックドッグのクロスブリード。
後方支援部隊所属。電子機器を扱う腕前は随一。
エドガー・ライネック:『第3セクションから第7セクションまで一部隔壁を開きましたから』
エドガー・ライネック:『急がず慌てず、堂々と列を正して進みましょう!誘導ドローンに従ってください!』
エドガー・ライネック:『右向け右!左向け左!気分はG.Iジョー!ストームトルーパーがお好みの方はそちらでも結構!』
エドガー・ライネック:『いずれベイダー閣下との通信も回復します、させます!デススターはまだまだこれからです!』
エドガー・ライネック:『スペースゴジラ何するものぞ!アハハ―ッ!』
エドガー・ライネック:『アー……デススターは縁起悪い?結局爆発してんじゃねーかって』
四海群生:「ライネックか……一体何を言ってるんだ?暗号か?」
ユーリ・トレシェフ:「この状況の連絡で分かりにくい喩えを……」忌々しげに呟く。冷静であろうとつとめていても、平時よりは苛立っている。
ザールフフィール:「マイクの調子は良くても、声帯のメンテがなってないな。雑音まみれだ」
エドガー・ライネック:『おっとそちらにいらっしゃるのは』
エドガー・ライネック:キュイン、ドローンの一体がキミたちに浮かんで近づく
クロード・カレル:「要点を先に言えエドガー!殺すぞ!」
ザールフフィール:「落ち着け。あれで一応要点は最初に言っている……抜け道があるんだな?」
三城郷ミツル:「全体放送……エノクベースにハッキングして中の生徒を誘導してくれてるんだね。流石エドガーだ」
エドガー・ライネック:『攻撃部隊の皆さんではないですか!いやーこれは心強い!』
クロード・カレル:「ベースを動かすことができたとして、障壁はどうなってる!?」
クロード・カレル:「ルートは確立しているから、突破方法を解析しろってことか!?」
エドガー・ライネック:『光明が見えました、いまは中の生徒を誘導して防衛の姿勢を整えているところで』
ユーリ・トレシェフ:「ハッキングが通じるのか?……クロードの言っていた通り、そこまで完璧な障壁ではなかったという事か」
クロード・カレル:「中の生徒を出すにしても、俺達が突入するにしても」
クロード・カレル:「……障壁だ。これだけはエドガーの能力でもどうにもならない!」
エドガー・ライネック:『建物の封鎖についてはこちらからはなんとも』
エドガー・ライネック:『手一杯でして!アハーッ!面目ない!』
エドガー・ライネック:まくし立てながらものすごい勢いで端末と建物の内部機構を操作している
三城郷ミツル:「それでも、通信が回復したのは心強いよ。これで他の小隊とも連携が取れる」
クロード・カレル:「それはそうだ……中の生徒が一網打尽にならないって事実だけでも」親指を噛む。
クロード・カレル:「……希望はある。まだ、なんとかするだけの時間はあるはずだ……!」
エドガー・ライネック:『こちらでも調べておきますから、そちらからも情報を探っていただきたいのです!お願いできますか!』
エドガー・ライネック:『イヤだな、切羽詰まってると冗談も挟めない!キャラじゃないんですけどねえ!』
四海群生:「……了解した。そちらはそちらの仕事を頼む」
ユーリ・トレシェフ:「エドガー。誘導された人員の中に、青い髪の女はいるか?」
ユーリ・トレシェフ:「澪木ミスト……元々、その噂くらいは聞いているだろうが。彼女が敵の探している目標かもしれない」
エドガー・ライネック:『例の女の子ですね!青い髪了解!カメラのデータは……』
GM:エドガーが確認する限り、ミストの姿は映っていない。
エドガー・ライネック:『ダメですねえ!見当たりません!』
クロード・カレル:(エドガーの目で見ていないなら……監視カメラに映っている範囲には少なくともいない)
クロード・カレル:(隠れているのか、すでに敵に確保されちまったのか)
ザールフフィール:(……結局復旧したのは内外の通信だけか。障壁が電気信号くらいは通す、絶対的なものではない証左にはなるが)
ザールフフィール:(焦らずに済むくらいだな。とっととあのデカブツをブチ殺してやりてえな……)
ユーリ・トレシェフ:「……分かった。もし見つかったら連絡をくれ」
エドガー・ライネック:『かしこまりました!他にご用件は?』
エドガー・ライネック:『ちょっと……ここからは』
エドガー・ライネック:『冗談以外も口にしてる余裕があんまりなさそうなので、出来ればここで!』
GM:回復した無線からは、君たちと同じようにエノクベースの周りに集まった生徒達からの通信が溢れてきている。
GM:連携を取り、空の超巨大星徒を攻撃する準備を進めている。その中にはキラービー小隊もいるようだ。
ザールフフィール:「ミツル、何かあるか。なければもうこっちは良い」
三城郷ミツル:「俺も大丈夫。ありがとうエドガー、俺たちが行くまでなんとか保たせてくれ」
エドガー・ライネック:『もたせますよ、ええ!』
エドガー・ライネック:『一人でも多くが生き延びられるように……今日までやってきたんです』
エドガー・ライネック:『こんなところで死んじゃあつまらないですからねえ!』
ザールフフィール:「雑音も減って来て何よりだ。さて……」 無線に耳を傾けている
三城郷ミツル:「結局、空のアイツをさっさと退かすしか無いみたいだね……」
GM:ガーベラ小隊の面々が遥か上空を見上げた時、背後から奇妙な声がかかった。
狼:『いやぁ、流石にそれじゃ間に合わないと思うよ』
ザールフフィール:ぐ、と首をそちらへ回す
ザールフフィール:「キサマ……」
狼:『またあったね。ザールフフィール・イルヤーサ』
四海群生:「なっ……」たじろぐ「何だ、こいつは……誰かの《ハンドリング》か?」
狼:『他の人ははじめまして。僕は"サンダルフォン"』
ユーリ・トレシェフ:「ザルフの知り合いだと……?」
ザールフフィール:「何を白々しい。テメエが勝手に来ただけだろうが」 荒々しく漏らしつつ
ザールフフィール:武器を片手で担ぎ、しかしもう片手を他メンバーを制するように差し出し、車両を飛び降りて狼に向き合う。
狼(サンダルフォン):『そうつれない態度を取られると僕も傷つくね』
四海群生:「サンダルフォン……例の星徒か?」
ザールフフィール:「そうだ。今はそれ以上何も聞くな」
ユーリ・トレシェフ:「例の会話ができる星徒か。……すると、ここへは降伏勧告でもしに来たのか?」
クロード・カレル:(攻撃するつもりなら、声をかける必要はない)
クロード・カレル:(だけど声をかけるってことは、この会話に攻撃以上の効果を見込んでいるってことでもある)
ユーリ・トレシェフ:わざわざ会話ができる者を《ハンドリング》で遣わせるという状況について、まず思い当たった可能性がそれだった。
狼(サンダルフォン):『せっかくいい話を持ってきたのにさ……というわけでみなさん』
狼(サンダルフォン):『突然だけど、壁の中に入れてあげようか?』
ザールフフィール:「……何だと……?」
四海群生:「なん……何?」狼とザルフを交互に見る
ユーリ・トレシェフ:「……は?」当然、そんな提案は予想外だ。
狼(サンダルフォン):『星徒も一枚岩じゃないって言ったら君たちは信じるかな?』
狼(サンダルフォン):『正直彼らの勇み足には僕も大分困ってるんだよね』
狼(サンダルフォン):『だから取引したいなと思って。どうかな』
クロード・カレル:「俺は話を呑む」真っ先に答える。
四海群生:「カレル!性急すぎるぞ!ここは冷静に……」
ユーリ・トレシェフ:「クロード。そう考える理由は?」
クロード・カレル:「俺達のチームに話を持ちかけたってことは、他の生徒とは関係なく応えられる要求だってことだ」
クロード・カレル:「ーー極端な話、俺だけが要求を呑んでも同じ状況ってことになる。それで障壁を突破できるなら安いものだ」
ザールフフィール:(……クロードめ、前のめりになって結論から逆走した理屈をさえずりやがって。オマエがそれだとオレも少しばかり不都合なんだがな)
狼(サンダルフォン):『そうそう。上の奴はお友達に任せて大丈夫だと思うよ。図体だけで大して攻撃能力は高くないしねあれ』
四海群生:「貴様の言うことを信じろと言うのか……!?何の根拠があって……」
ユーリ・トレシェフ:「確かに、理に適ってはいる。判断を急ぐ理由も分かるが……」狼の方を見る。「それでも、対価の確認くらいは先にすべきだろう」
ユーリ・トレシェフ:「取引と言ったな、サンダルフォン。お前は俺達に何を求める?」
ユーリ・トレシェフ:別に話を信じ切っている訳でもない。が、騙して陥れるにしては──これまでの侵攻と違って、随分と稚拙でいい加減な策だ。
ユーリ・トレシェフ:それよりは、星徒が一枚岩ではなく内輪で対立しているという話の方がずっと信憑性があった。元よりジャームが統率された作戦行動を行えている事の方が不可解なのだ。
狼(サンダルフォン):『僕にも探しものがある。それがもし中にあったら、交渉する権利を貰いたい』
狼(サンダルフォン):『それが何かはここでは伏せさせてくれ。もしなかったら僕が損するからね』
クロード・カレル:「…………」
ザールフフィール:「オレから補足をする」 狼の方を見たまま
ザールフフィール:「コイツは後先考えずに虚偽を口にするヤツじゃない」
三城郷ミツル:「ザルフ…?」
ザールフフィール:「今ここで喋っていることも恐らく真実だろう。オレの知る限り……矛盾はない」
四海群生:「イルヤーサ……一度接触しただけでこの星徒の何を知ってるというんだ?」
四海群生:「君にそう思わせてこの状況に持ち込むところまで、全て罠かもしれないんだぞ」
ザールフフィール:わずかに四海へ視線を向けて 「その通りだ。だがオレが浅慮でこんな補足をこんな場で口にするかも」
ザールフフィール:「少しは考慮に入れてくれて構わんぞ。……明確な問題は一つ思い浮かぶが……」
四海群生:「……それは……」言い淀む
ザールフフィール:「『後のこと』だ。この取引に乗って全て解決したとして、どうしたって通過できなかった障壁を何故かオレたちが通って内部に入っていたという事実は」
ザールフフィール:「絶対に隠しようがない。その覚悟ができているなら、乗る価値はある。……どうする?」
ザールフフィール:「クロードを一人で行かせるか?」
クロード・カレル:「俺が」
クロード・カレル:「俺が取引に乗ったと言ってくれ」
クロード・カレル:「サンダルフォンと交渉して、俺が障壁を開けさせた。そこにガーベラ小隊を導いて突入させた」
クロード・カレル:「リスクがあるとしても、それで最小にできる……問題はない」
クロード・カレル:「ここで会議して意見をまとめるのに何分かかる?5分か?10分か?」
クロード・カレル:「そんな時間はどこにもない」
三城郷ミツル:「そうだね……なら」
三城郷ミツル:「みんなで行ってくれ。俺はこっちに残る」
三城郷ミツル:「……あ、行きたくないわけじゃないよ?ザルフが言った通り、この状況で俺たちが中に入ったのが伝わったら他の小隊も混乱する」
三城郷ミツル:「俺なら全員のアリバイを作れるし、外と中の連絡役にもなれるからさ」
三城郷ミツル:「成功したら誰も悪者にならずに済むし、もしみんなが騙されて、戻ってこれなかったら」
三城郷ミツル:「俺が責任を持ってそいつを殺すよ」サンダルフォンを横目に見て
四海群生:「……」
四海群生:「……罠だぞ」
四海群生:「絶対に罠だ……その星徒は……信用できん……!」後ろに撫でつけた髪を、ぐしゃぐしゃと搔き乱す
クロード・カレル:「グンジョウ!小隊長はお前だ!」
クロード・カレル:「決定してくれ!『実行』か『中止』かだ!」
ユーリ・トレシェフ:「罠になら既に掛かったようなものだ。わざわざこの状況で……」
ユーリ・トレシェフ:四海に詰め寄りかけるが、クロードの言葉に口を閉じる。
四海群生:「……僕達を破滅させる方法はいくらでも考えられる……この状況で……ああ、くそっ……ぐぅううぅっ……!」
四海群生:苛立たし気にカラビンカの装甲版を殴りつける。
ユーリ・トレシェフ:憔悴する男に視線をやり、発される答えをただ待っている。
四海群生:「だが……この状況で最悪なのは……僕達の死ではなく……」
四海群生:「星徒の目的が達せられること、及びノドスベースに危害が及ぶこと……」
四海群生:「それを防ぎ得るのなら……ぐ、うぅうぅう……!」
四海群生:一度振り向いて、まだ健在なノドスベースを垣間見、深々と息を吐く。
四海群生:「……その星徒は信じられないが……」
四海群生:「ザールフフィール・イルヤーサの判断ならば信じよう」
ザールフフィール:「"サンダルフォン"」
ザールフフィール:「この四人を中へ」 短く言い切る
狼(サンダルフォン):『ありがとう。では行こうか』
四海群生:「……付け加えておくと、カレル」
四海群生:「こういう時の責任は隊長が負うものだ。不要な気遣いをして、君の思考リソースを無駄にするな」
クロード・カレル:「……悪い」短く答える。
クロード・カレル:それだけ焦っていることを自覚している。
クロード・カレル:このまま突入できなければーーあるいは成功した後のサンダルフォンの取り引きでも、きっと
クロード・カレル:自分の死よりも悪いことが起こるだろう。
クロード・カレル:(エノクベースは、絶対に守り通す必要がある。そのためなら俺が死んだっていい)
狼(サンダルフォン):狼が軽く鳴くと、四人の身体を淡い光が包む。
狼(サンダルフォン):次いで、ごく狭い範囲の《ワーディング》。それが収まった時には、障壁の内側へと4人は転移している。
狼(サンダルフォン):『よし、急ごう。奴らは加減を知らないからね』
GM:シーン終了!
GM:ロイスをとれます。
ユーリ・トレシェフ:保留です
四海群生:これ……隊のみんなに取り切れない可能性あるのマジなのか~~~……!?う…………う~~~ん……ほ……保留…………
ザールフフィール:取るかにゃ~ クロード・カレル/信頼/○しっかりしろ
クロード・カレル:す、すみません……
クロード・カレル:取り乱しすぎてNロイスを取られる男
クロード・カレル:私からは新たなロイスはありません
GM:OK!
四海群生:あ!
GM:なにっ
四海群生:待ってください!医療トランク使っていいですか!?
クロード・カレル:そうだよ!
クロード・カレル:使わないと群生くんが死んじゃう……!
GM:仕方ないな…OKよ~♡
四海群生:やった~~♡
クロード・カレル:保障🆗
四海群生:私はもうほぼ満タンなので……他の方どうぞ 2つあります
クロード・カレル:ぼくも満タンです
ザールフフィール:もらっていいですか 装甲とガードでへちょいのは生き残れる可能性があります
ユーリ・トレシェフ:一番防御力がないので最後に余ったら使うの気持ちです
ザールフフィール:もらお~
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2D10(→ 16)増加(2 → 18)
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2D10(→ 19)増加(18 → 37)
クロード・カレル:オーイエ~
ザールフフィール:あっちょっと出るっ
四海群生:優秀キット
ザールフフィール:最大値は31なので31でFIXです
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを31に変更(37 → 31)
GM:やるじゃない
ザールフフィール:以上!
GM:では次!
(雑談)
【MD7】Day 1486:エノクベース解放作戦
GM:救出作戦開始です。全員登場!
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(126 → 134)
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(118 → 120)
四海群生:四海群生の侵蝕率を1D10(→ 9)増加(154 → 163)
四海群生:ウギャーッ
ザールフフィール:死海群死!?
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(135 → 145)
クロード・カレル:あ……あ……
四海群生:死ロード……!
ザールフフィール:死ロード・シンデル
GM:このシーンの進め方について説明します。
GM:みなさん、マップを御覧ください。
ザールフフィール:はい……(動揺)
四海群生:ハァ……ハァ……
GM:六角形のマスがたくさん並んでいますね。
GM:みなさんにはこのマスを進んで頂きます。
クロード・カレル:進むだけなら簡単ですよね……?
クロード・カレル:何も問題はなさそうかなアハハ
ユーリ・トレシェフ:戦闘移動が16mなので、16マス進めば良いのかな
GM:スタート位置はマップの一番上、ラウンド侵攻で一人ずつどこに進むか選んで頂きます。
GM:具体的なルールはこちら
◇コマの移動について
PCは1ラウンドにつき最大3マスまで移動できる。
移動前に <意思>難易度9 の判定を行い、成功した場合は更に+1マス移動できる。失敗した場合、-1マスとなる。
この判定は放棄しても構わない。
GM:頑張れば4マス。ふにゃふにゃしてたら2マスしか進めません。
ザールフフィール:ふにゃふにゃ~
GM:そして、マップ上にいくつかオブジェクトが設置されていますね。
GM:これらのオブジェクトを通過すると、そこに記された判定を行うことができます。
クロード・カレル:オブジェクトの上に止まる必要はないんですね?
GM:判定の場合は、成功すれば止まらなくても大丈夫です。
GM:失敗した場合はそこで止まって頂きます
四海群生:なるほど
クロード・カレル:なるほどねえ
クロード・カレル:判定有利なやつが先に通るメリットがあるわけだ
GM:そして、色の違うマスがありますね。
クロード・カレル:はい……。
GM:これは現時点で封鎖されています。
◇封鎖マスについて
PCは封鎖マスから先に移動することはできない。
封鎖マスに設置された情報項目をクリアすることで先に進めるようになる。
項目をクリアした時点でそのラウンドの移動可能マス数が残っている場合は、その分コマを先に進めて良い。
GM:情報項目は判定者の達成値の合計が目標値を超えたらクリアです。
クロード・カレル:オブジェクトと違う点は、失敗した場合は後続も通ることができないということですね
GM:そうなりますね
ユーリ・トレシェフ:合計達成値で封鎖の解除を行うようですが、そもそもの難易度を超えなかった場合は達成値が加算されないんでしょうか?そんなことはない?
GM:そもそもの難易度を超えなかった場合は加算されません
ユーリ・トレシェフ:なるほど
GM:そして、封鎖されたマスの酒にNPCのコマが置いてありますね。
◇NPCの保護について
NPCが置かれているマスで停止することで、そのNPCを保護できる。
保護したNPCはサポートユニットとして随行させる事ができる。
保護されていないNPCは、各ラウンドのクリンナップにロイスを1つ失う。
全てのロイスを失った状態でクリンナップを迎えた場合、そのNPCはこのシーンの終了時に死亡する。
ザールフフィール:エ!?
GM:書いてあるとおりです
ザールフフィール:ま、マジで……?
クロード・カレル:!?!?!?!?
四海群生:ギニャ~~~~~
ユーリ・トレシェフ:!???!?!????????????
ユーリ・トレシェフ:ふ……藤村さん!??
クロード・カレル:え、でも待ってください
クロード・カレル:藤村がめちゃくちゃ遠いんですけど………。
GM:配置されている3人の最大絆LVは3なので、保有ロイス数は4個
クロード・カレル:しかもミストちゃんとソウマ会長が
クロード・カレル:別々の道にいるんですけど
クロード・カレル:これは配置ミスですよね?寝ぼけて違う道に置いちゃったとか
GM:5ラウンドが終わるまで保護できないと、死亡が確定します
四海群生:確定します じゃないんだが…………
クロード・カレル:たしゅけてください……
ユーリ・トレシェフ:なるほどわかりました その時は俺も一緒に死亡が確定します
GM:がんばってください
クロード・カレル:あの、質問したいんですけど……
GM:どうぞ
クロード・カレル:オブジェクトがないのに赤いコマがあるんですが
クロード・カレル:あれなんなんですか
GM:あ、そうでした!
GM:このシーンは、奥の赤いコマに全員が到達した時点で
GM:ミドル戦闘に移行します
クロード・カレル:???
ザールフフィール:ミドル戦闘……!?
四海群生:何言ってるニャ……わかんないニャ 猫だから
GM:何のために入ってきたかもう忘れちゃったのかな?
ユーリ・トレシェフ:みんなを助けるためだろ!
四海群生:遠足?
ユーリ・トレシェフ:他の用事なんて……用事なんて
GM:星徒が攻めてきてるんですよ
ユーリ・トレシェフ:…………
ザールフフィール:そうだね…………
ユーリ・トレシェフ:えっとじゃあ……最終的にあの赤いマスを目指すのがゴールということね
GM:はい。そして、このシーンでは全体通して達成すべきミッションがあります
ユーリ・トレシェフ:既に十分あるが
◇ステージミッション
【澪木ミストを保護せよ】PC全員の澪木ミストとの絆LVが1上昇
【都筑ソウマを救出せよ】PC全員の都筑ソウマとの絆LVが1上昇
【地下研究所を死守せよ】PC全員の藤村夏虫との絆LVが1上昇
【強襲部隊を排除せよ】ガーベラ小隊の絆LVが1上昇
ザールフフィール:ワ~
クロード・カレル:言われなくても……やるけどさ……!
四海群生:ハイ……
クロード・カレル:それが過酷過ぎるって話をしてるんですよ?
ユーリ・トレシェフ:言われんでもやるわい!ではあるんですけど
ユーリ・トレシェフ:もしやらなかったらどうなるんですか?
GM:終わりですね
ユーリ・トレシェフ:終わりかあ
ユーリ・トレシェフ:えっ
ユーリ・トレシェフ:【地下研究所を死守せよ】は藤村さんの救出とイコールでいいんですよね?
GM:尚、このシーンではキラービー小隊、及びミツルのサポートユニットは使用できません
GM:あ、そこは文字通りですね
四海群生:ちょっと待って
四海群生:日本語の比喩的表現??
ユーリ・トレシェフ:藤村さんの生存はマストでは……ない?
GM:藤村は助けなくてもクリアできます
クロード・カレル:ふざけんな~~!
ユーリ・トレシェフ:だからそういう配置なのかぁ~ なるほどなぁ~
ユーリ・トレシェフ:狂う
クロード・カレル:2点質問があります
四海群生:お腹痛くなってきた
GM:はい
クロード・カレル:地下研究所死守について、地下研究所の封鎖をPCが解除することで星徒に攻め込まれる可能性はありますか
GM:ありません。既に攻め込まれてるので
クロード・カレル:ウオオーッ
GM:星徒が突破してしまったので近道を使って追いつく、みたいな感じになるのかもしれません
クロード・カレル:都筑ソウマについてですが
クロード・カレル:クロードはこれまでの情報収集で都筑ソウマの情報判定を成功しています
クロード・カレル:これによって都筑ソウマについての情報項目の突破に何らかの有利がつくことはありますか
GM:なるほど……
GM:ではその情報を共有した時点で、情報項目の第一段階は突破したとみなします。
GM:つまり目標値が20になります
クロード・カレル:よかった……
クロード・カレル:会長……初めて出会ったとき 君の絆LVを下げておいて……本当に良かったよ……
GM:他に質問はありますか?
ユーリ・トレシェフ:命乞いならあります
GM:がんばってください
ユーリ・トレシェフ:うわ~~ん
GM:それでは最後に、このシーンだけの頼れる仲間をご紹介します。
クロード・カレル:誰?誰なの?
ザールフフィール:ま、まさか
【"サンダルフォン”】
???ブリード:???
HP:???
《ユニークスキル》…シーンに登場するPCが判定を行った直後に使用する。その判定のダイスを1つ選び、出目を10に変更する。シナリオ中〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCの取得しているエフェクトから〔絆LV〕個を選び。LVを1上昇させる。この時、最大LVを超えても良い。
《オートカバー》…このキャラクターはオートカバーを行えない。
このユニットはザールフフィール・イルヤーサしか随行させられない。絆LVは3とする。
クロード・カレル:敵じゃねーか!!!!!
ユーリ・トレシェフ:め、めっちゃ手伝ってくれるやん
四海群生:絆LV3って……仲良すぎだろ!!
ユーリ・トレシェフ:ほんとだよ
ザールフフィール:おい オートカバーして死ね
クロード・カレル:並のノドス生より仲いいの?
クロード・カレル:薄汚い星徒の仲間だったとはね
ユーリ・トレシェフ:相性バッチリマンじゃん
四海群生:見損なったぞザルフくん
ザールフフィール:み、ミツルの方が仲良いもん……
ザールフフィール:ノヴァリスに帰還できたら姉ちゃん紹介してもらう約束したもん
GM:あっ違った!これ直す前のやつだ!
GM:サンダルフォンはジャームなので絆LVは存在しません。
ザールフフィール:エ!?
ザールフフィール:オレとの絆は……!?
ユーリ・トレシェフ:あ、あまりにも妥当
四海群生:友達料払い忘れた?
ユーリ・トレシェフ:よかった サンダルフォンと絆を育むザルフはいなかったんだ
ユーリ・トレシェフ:俺は信じていたからな
ザールフフィール:ざ、財産ポイントがないばっかりに……
ザールフフィール:くそっ ミツル カネ貸せよ
【"サンダルフォン”】
???ブリード:???
HP:???
《ユニークスキル》…シーンに登場するPCが判定を行った直後に使用する。その判定のダイスを1つ選び、出目を10に変更する。シナリオ中3回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCの取得しているエフェクトから3個を選び。LVを1上昇させる。この時、最大LVを超えても良い。
《オートカバー》…このキャラクターはオートカバーを行えない。
このユニットはザールフフィール・イルヤーサしか随行させられない。
GM:効果は一緒です
ザールフフィール:なるほどね~
ユーリ・トレシェフ:パッシブの効果対象もすぐ考えなくちゃいけないのか
GM:説明は以上となります
クロード・カレル:パッシブが効くのはザルフだけかあ
ユーリ・トレシェフ:あっそうだ 時間制限ってNPCへのダメージ以外は特にないんでしょうか?
ザールフフィール:実はオールレンジ異形の祭典バリアクラッカーしか選択肢がないんだよネ
ユーリ・トレシェフ:迷う必要もなかったとはね
GM:それでは判定に入っていきます。
◇ラウンド1
GM:一応行動値順にやっていきましょう。待機しても特にペナルティはないです。
GM:ザルフくん!
ザールフフィール:待機しま~す
GM:ユーリくん!
ユーリ・トレシェフ:待機です
GM:クロードくん!
クロード・カレル:ど……どういうことなんだみんな……?
クロード・カレル:生徒たちを救出するつもりがないのか……?
クロード・カレル:待機します
GM:貴様ら~っ!
GM:君だけが頼りだ!群生くん!
四海群生:はい…………
四海群生:えーと…………まずは意志判定かな
GM:どうぞ。難易度9です
四海群生:ハァハァ……
四海群生:精神が8で……ダイスボーナスが4……
四海群生:固定値が1……
四海群生:12DX+1>=9
DoubleCross : (12DX10+1>=9) → 9[1,2,2,3,5,6,6,6,6,9,9,9]+1 → 10 → 成功
四海群生:怖い怖い怖い怖い
GM:よかったねえ
GM:では4マス進めます
四海群生:えー……左ルートに進みます
GM:では2マス目で封鎖に突き当たります。突破すると先へ進めます。
【保健室会話記録(未提出)】
《知識:レネゲイド》《情報:〇〇》 難易度8
合計達成値40以上でコマの封鎖を解除
8/16/32/40でそれぞれ情報項目を入手
ユーリ・トレシェフが判定する場合、達成値+3
四海群生:《知識:レネゲイド》で判定します 《無形の影》使用
四海群生:お願いします!!!!
四海群生:12DX7+2
DoubleCross : (12DX7+2) → 10[1,1,3,4,4,5,5,6,6,6,9,9]+10[7,8]+2[1,2]+2 → 24
四海群生:ウギャアアアアア
ザールフフィール:サンダルフォン!!
クロード・カレル:ア……ア……
四海群生:ア……ア……ア……
狼(サンダルフォン):早速出番とはね
ユーリ・トレシェフ:ま まだ負けてない……!負けてないぞ!
四海群生:吐きそう!!!!
ザールフフィール:最後の1を10に変更して32スタートだ! 1dx7+32とお言い!
四海群生:ヒィイイイイイ
ユーリ・トレシェフ:私が代わりに吐くから先輩はダイスに集中して!
四海群生:Tekeyさんお願いします
四海群生:1DX7+32>=40
DoubleCross : (1DX7+32>=40) → 6[6]+32 → 38 → 失敗
クロード・カレル:ヒィ~~
四海群生:ロイス切ります
クロード・カレル:いえ
ザールフフィール:大丈夫大丈夫 そこまでしなくて大丈夫
クロード・カレル:次のクロードで突破します!
ユーリ・トレシェフ:落ち着いてね
GM:群生くん!?
クロード・カレル:そうすれば藤村救出の手番は変わらないから
クロード・カレル:まだ……大丈夫!
GM:クロードくんが突破すれば結果は同じだからね
ザールフフィール:おーヨチヨチ
四海群生:ハァ……ハァ……
四海群生:四海群生の侵蝕率を6増加(163 → 169)
GM:では達成値38で3段階までは突破
GM:先にそこまでの項目を開示します。
【保健室会話記録(未提出)】
藤原夏虫は、生徒への医療行為中の会話記録を生徒会へ提出することを義務付けられている。
しかし、この音声データは何らかの改竄が行われ、提出されなかったようだ。
日付は、澪木ミストがノドスへ現れた翌朝。彼女の治療中に交わされた会話だと考えられる。
GM:実際の音声データがあります。そちらも再生します。
GM:では続いての判定に行きましょう。
GM:待機順でクロードくんから!
クロード・カレル:アヤ!
クロード・カレル:アヤアーヤ!(左のルートに行きます!)
クロード・カレル:アヤヤ……ヤッ(まずは〈意志〉で振って……)
クロード・カレル:7dx+2>=9
DoubleCross : (7DX10+2>=9) → 7[1,1,3,5,5,6,7]+2 → 9 → 成功
クロード・カレル:ヒエーッ
GM:アヤッタ!
GM:ギリギリでしたが成功です。
クロード・カレル:アヤヤ~!(左ルートの封鎖に〈知識:レネゲイド〉で挑戦します)
クロード・カレル:ヤンヤ!
クロード・カレル:7dx>=8
DoubleCross : (7DX10>=8) → 8[2,2,4,4,6,6,8] → 8 → 成功
クロード・カレル:ヒ、ヒエ~~ッ……
GM:こっちもギリギリじゃね―か!
クロード・カレル:アヤッター
GM:合計46で封鎖を突破しました。
GM:そのまま次のマスまで進めます。
クロード・カレル:ミストちゃんを救出します。
澪木ミスト:アヤッター!
GM:ミストが保護されました。
GM:【澪木ミストを保護せよ】PC全員の澪木ミストとの絆LVが1上昇
GM:こちらのミッションを達成。絆LVが即座に上がります。
GM:サポートユニットも開放されました。任意のPCが随行させられます。
GM:誰が連れてくか決まったかな?
クロード・カレル:決まりました……!私と同行してもらいます
澪木ミスト:アヤッ!
クロード・カレル:かわいいね
GM:ではミストはクロードくんと一緒に先へ進みます
GM:そして、情報項目の最後の一個も開示!
GM:続けていきましょう
GM:待機していたユーリくん。移動先を決めてください。
ユーリ・トレシェフ:はい。意志は……自信もないし、手数は変わらないのでやらないでおきます
ユーリ・トレシェフ:移動は下に2マス、右に1マス。都筑ソウマの情報項目のところへ。
GM:はい!では封鎖解除の情報項目です。
【都筑ソウマについて】
《知識:レネゲイド》《情報:〇〇》 難易度10
PCの合計達成値30以上でコマの封鎖を解除
10/20/30でそれぞれ情報項目を入手
四海群生が判定する場合、達成値+3
ユーリ・トレシェフ:挑みます。社会1、130%超えのDB4つ、謎の作用3つ、技能の情報:FH1……で8dx+1
GM:あ、待って!そして、さっき相談した通り
ユーリ・トレシェフ:あっはい
GM:クロードくんが会長の秘密を開示すれば、一段階目は自動突破と見做されます。
ユーリ・トレシェフ:なるほどここでね
GM:開示してよろしいですね?
クロード・カレル:もちろん開示します。
GM:OK!
【都筑ソウマ】
都筑ソウマはノドス消失の最初期の数週間、生徒の前に姿を見せなかった。
最も重要な混乱期に指揮を採れなかったことから生徒に反感を持たれることも多かったが
復帰後にはリーダーとしての自覚と責任を持った行動が増え、徐々に周囲の信頼を得ていった。
生徒会上層部以外の生徒には伏せられているが、都筑ソウマが姿を見せなかった理由は、
ノドス消失とほぼ同時期に瀕死の重傷を負っていたためである。
四海群生:えっ……
四海群生:えっ?
GM:こちらが一段回目の項目です。
GM:この分の目標値が減って、残りは20点!
GM:ユーリくん判定をどうぞ
ユーリ・トレシェフ:うお~ いきます
ユーリ・トレシェフ:8dx+1>=10
DoubleCross : (8DX10+1>=10) → 10[1,4,4,5,7,7,8,10]+10[10]+7[7]+1 → 28 → 成功
ユーリ・トレシェフ:爆破じゃ!
クロード・カレル:スゲ~ッ
ザールフフィール:スゴッ
GM:すごい!
四海群生:すごい!
クロード・カレル:ユーリくんがやった!
ザールフフィール:ミスト・真実・パワーとはね
GM:では封鎖を突破!最大3マスなので、その場でストップです。
GM:情報項目を開示します。
【クーデター計画】
都筑ソウマを失脚させ、ノドスの運営方針を変革しようとする企てはいくつか存在した。
生徒会を武力で拘束しようとするものから、生徒会長の暗殺も辞さないものまで内実は様々だが、
そのすべてが未然に防がれ、結果としてノドスは現在まで生き延びている。
最近ではソウマのリーダーとしての資質を認める者も増え、排そうとする声は聞かれなくなった。
【最高生徒会長の特権】
ノヴァリスの最高生徒会長には、他の生徒には無い特権が付与されている。
十字冠の戒則を限定的に無視する程の力だとされているが、ソウマがそれを用いたことはない。
ノドスの十字冠が損なわれた現在では、その力も失われていると思われる。
GM:以上になります。
ユーリ・トレシェフ:なるほどね…
GM:では最後にザルフくん!
ザールフフィール:ユーリが頑張ったからやることがないぜ。フラフラ下に3マス移動しようかな
GM:フラ~
GM:では真下に3マス移動だけしてターンエンド。
GM:クリンナップ
GM:会長と藤原のロイスが1つ削れます。
四海群生:ギィ~~ッ
GM:都築ソウマの昇華を1増加(0 → 1)
ザールフフィール:ワホホホ……
GM:藤村夏虫の昇華を1増加(0 → 1)
クロード・カレル:ユルシテ…
エノクベース 総合保健室
GM:君達がエノクベースへと突入した時には、表層には残った生徒の姿も、侵攻してきた星徒の部隊も見当たらなかった。
GM:おそらくは、エドガーの誘導に従い地下へと逃れたのだろう。
GM:君たちは一旦、総合保険室へと向かった。十字冠が最も安全な場所へと生徒を転送するなら、保健室はその候補の一つだ。
GM:保健室は藻抜けの空だった。既に誰かに荒らされた形跡もあり、画面が点いたままの端末がその場に残されている。
クロード・カレル:「端末がある。藤村の使ってたやつだ」
クロード・カレル:他の者の反応を見るよりも速く端末を操作し、自分の把握していないデータがあるかどうかを探る。
ユーリ・トレシェフ:「……部屋がこの様子だ。もしもどこかに攫われたなら、伝言でも残っている可能性があるか」
ザールフフィール:「あまり時間はかけるなよ。荒らされ方が恣意的だ。有効な情報がわかりやすく残ってる可能性は低いだろ」
クロード・カレル:藤村は抜け目がない。襲撃してきた星徒に関する情報を端末に残すくらいのことはしてもおかしくはなかった。
クロード・カレル:「グンジョウ」
クロード・カレル:「『カラビンカ』の処理能力を回してくれるか。一瞬でいい」
クロード・カレル:「……妙な音声ファイルがある」
四海群生:「…………………………」
四海群生:「違う……」
クロード・カレル:「……なんだよ」
四海群生:「……え?」
四海群生:「あ、ああ……」ぼんやりとした反応。瞳孔がしきりに虚空へと動いている。
クロード・カレル:「グンジョウ!頼むよ、しっかりしてくれ!」
クロード・カレル:「10秒手が止まったら1人多く死ぬかもしれない!それが会長だったり、ミストちゃんかもしれないんだぞ!」
クロード・カレル:「分かってんのか!?」
狼(サンダルフォン):『彼、大丈夫なのかい?コンディションが優れないならここに置いていったら?』後ろ足で毛づくろいしながら
ザールフフィール:「静かにしていろ」 腕を組んだまま狼へ
ザールフフィール:「多少腑抜けていようと休めるような状態じゃない」
四海群生:「す、すまない……!いや、分かっている、大丈夫だ……」
ユーリ・トレシェフ:「……嘘を申告するな。今の君は明らかに大丈夫じゃない」
ユーリ・トレシェフ:「無理なものは無理と言え。フォローが必要な時にはそう伝えろ。そのための隊だ」
四海群生:「……ああ……分かっている」焦燥を押し殺すように深々と息を吐き
四海群生:「本当にすまない……僕なら大丈夫だ」そして、屋外に自動追従させている“カラビンカ”のCPUと端末とを接続する。
ユーリ・トレシェフ:気遣う言葉でこそあるが、声色には苛立ちが混じっていた。「……」
ザールフフィール:(本当に無理だと言いだしたら何発か殴ってやるチャンスだったんだがな) 両手を組んでいる
クロード・カレル:想像を絶するほど複雑な火器管制と機体制御の『カラビンカ』のCPUならば、ほとんど呼吸ほどの時間もかからずセキュリティを突破するだろう。
クロード・カレル:音声ファイルを開く。
GM:音声が再生される。澪木ミストがノドスへ現れ、ここへ運び込まれたまさにその朝の会話記録だった。
会話記録(未提出)①
藤村夏虫:「”ミストルティン”。それが君の名前なんだね」
澪木ミスト:「……はい」
澪木ミスト:「Te-Ⅴミストルティン。テミス計画で生成された、D種R型次世代生体兵器。レネゲイドビーイング”八竜”の一体」
澪木ミスト:「そう聞かされてます……」
藤村夏虫:「テミス計画、ノヴァリスの発足初期にあったサブプランの一つだね」
藤村夏虫:「元々ノヴァリスは、学術機関であると同時に、生体兵器としての星徒を生産する兵器工場でもあったわけだけど」
藤村夏虫:「生徒そのものの兵器運用にも積極的な派閥はいくつか存在した」
藤村夏虫:「あそこの主任、”マスターオーダー”と折り合い悪かったからそのうち干されると思ってたけど、意外と続いてたんだね」
澪木ミスト:「いえ、計画自体は随分前に凍結されました。実験体のみんなもその時バラバラになって……私は別の派閥に拾われたんです」
澪木ミスト:「”覚醒派”って呼ばれてました」
藤村夏虫:「あー、あそこか。そりゃ災難だったね」
藤村夏虫:「でもわざわざ他所の派閥が拾って隠すってことは、八竜の力は本物と見て良さそうかな?私は計画段階のスペックしか見たこと無いんだけど」
澪木ミスト:「本物……かどうかは自信ないですけど」
澪木ミスト:「少なくとも、私を捕まえた人達は”できる”と思っていたみたいです」
澪木ミスト:「ミストルティンの能力は、万物の錬成。それはたとえ、生物の肉体や、魂であっても造ることができる」
澪木ミスト:「……死者の蘇生すら、不可能じゃないだろうって」
会話記録(未提出)②
藤村夏虫:「死者の蘇生!そいつはすごい!」
澪木ミスト:「……けど、違うんです。私には、そんなことできなくって」
藤村夏虫:「まあそうだろうね。少なくとも生徒に関して言えば、複製を禁止する十字冠の戒則に引っかかるはずだし」
藤村夏虫:「逆に生徒以外に対しては、それこそ能力だけ引き継いだ複製体でも用意した方がよっぽど安上がりだ」
澪木ミスト:「……それ以前の問題です。私の人体錬成には、材料が必要なんです」
澪木ミスト:「遺品と……死体です。最低でも88人分の」
藤村夏虫:「うわぁ、調達するだけでも一苦労だ」
澪木ミスト:「それが揃って、やっと実験ができる……もちろん、成功したことはありません」
澪木ミスト:「……あの時もそうでした」
藤村夏虫:「あの時?」
澪木ミスト:「……ここに来る前のことです」
澪木ミスト:「きっと私は、ノヴァリスから追い出されたんです。あまりにもたくさんの命を弄んだから」
会話記録(未提出)③
澪木ミスト:「私を使って実験をしていた人達は、生徒を蘇らせる事に固執していました」
澪木ミスト:「……いえ、もっと正しく言うと、その生徒が持つ特異性を。それは、ノヴァリスから永遠に失われてしまったものだからって」
藤村夏虫:「ふむ……」
澪木ミスト:「外から運び込まれた材料を使って実験をさせられました。やりたくなかったけど、私の意思ではどうにもならなくて、何度も……結果はどれも失敗でしたけど」
澪木ミスト:「そして最後に、特別な材料が手に入ったんです」
藤村夏虫:「特別な?」
澪木ミスト:「……生徒の死体です」
澪木ミスト:「紛争が起こったんです。ノヴァリスで二度目のそれでは『十字冠を破壊する兵器』が使われて……300人の生徒が犠牲になりました」
澪木ミスト:「その死体の一部を覚醒派が手に入れて、使ったんです」
澪木ミスト:「理想の生徒を……■■の■■■■■■■■を蘇らせるために」
藤村夏虫:「で、それも結局失敗して、気がついたらここに落ちてきてたと」
澪木ミスト:「……はい……」
会話記録(未提出)④
藤村夏虫:「うん、大体わかったかな」
澪木ミスト:「痛っ……?あの、この注射は?」
藤村夏虫:「君の記憶を消す薬」
澪木ミスト:「え……?」
藤村夏虫:「あ、消すのは最後の実験のとこだけだから安心して。そこ喋られるとちょっと厄介だからさ」
藤村夏虫:「でも君の素性についてもなるべく隠しといた方が良いと思うから、そういう刷り込みもしとこうか」
澪木ミスト:「なん……で……」声が弱々しくなり、寝息を立てる。
藤村夏虫:「ごめんねミストちゃん。けど、これはあの子たちにとってもチャンスかも知れない」
藤村夏虫:「悪いけど、私の研究に協力してもらうよ」
---
四海群生:「……どういうことだ……」
ザールフフィール:「…………」 ログから流れている音声を聞かされているうち、その表情はだいぶ険しいものになっていた
ザールフフィール:何よりこれを傍らの獣の耳に入れたくないと思ったが、止めようと思った瞬間には手遅れで、だからせめて動揺を隠すことに努めた。が……
クロード・カレル:「…………!藤村……何を考えてる……!」
四海群生:吐き気を堪えるように口元を抑え、「トレシェフ、君は……」
四海群生:「……君は知っていたのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……いいや」かぶりを振る。「初耳だ」
ユーリ・トレシェフ:「いつか話すつもりだとは言っていたが……人為的に記憶処理をされていたのか」
クロード・カレル:「……ノヴァリスで」
クロード・カレル:「300人も……死んでるのか?」
四海群生:「テミス計画?死者の蘇生だと……?」
四海群生:「それに、藤村夏虫……彼女は一体……ここで何をしようと……」
四海群生:「いや……『した』のか?『している』のか?」
四海群生:「この状況と、何か関係が……」
ザールフフィール:「増えたな。事が落ち着いた後に、ブチ殺す……」
ザールフフィール:「ではなく」 軽く手を上げ 「一応。……尋問する相手が」
狼(サンダルフォン):耳をピンと立てて会話を聞いていた。動物であることもあり、表情はどうにも読めない。
クロード・カレル:「藤村は俺がどうにかする。……この行動の意図は、絶対に聞き出してやる」
ユーリ・トレシェフ:「……藤村が俺達を裏切っていたとするなら」
ユーリ・トレシェフ:「何故……こんな形で記録に残した? 自分が記憶処理をする部分まで」
ユーリ・トレシェフ:「本当に俺達に情報を隠すつもりなら、何も残しておく必要はない。それが必要になる状況があるとすれば……」
ザールフフィール:「さあな。研究者らしく振り返って追検証でもしたかったんじゃないか」
ザールフフィール:「『十字冠を破壊する兵器』、とやらで300人か……」
ザールフフィール:(理事会の抑止力で、星徒のカスにも有効なら探してやりたいところだが……こんな状態では無理だろうな)
クロード・カレル:「やることは同じだ。藤村本人を探し出して、一連の謎について聞き出さないといけない」
クロード・カレル:「……エノクベースに潜入している星徒に殺される前にだ」
クロード・カレル:「グンジョウの疑問も、ユーリの疑問も、ザルフの疑問も、それで一度に解決する」
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。結局、急ぐ理由が増えた」
四海群生:「……」無言のまま、薄っすらと頷く。
ザールフフィール:ミストからもたらされた情報に関して、こちらは特に感慨はない。数えてはいないが、自分の視界で戦死した数は300くらい超えているだろう
ザールフフィール:「おい。言っておくが、オレ一人だったら『疑問』にするつもりはないぞ」
ザールフフィール:「どんな理由や経緯があっても、一度裏切ったヤツを許すつもりはない」
ザールフフィール:「オマエに免じてるんだ、クロード。……必ずはっきりさせろ。さもなきゃオレが始末する」
狼(サンダルフォン):ザルフの言葉に小さく鼻を鳴らす。狼の口元が一瞬意地悪く歪んだように見えた。
クロード・カレル:「そういう脅しは藤村に直接言ってやれよ。俺は先を急ぐぞ」
四海群生:「……まずは澪木ミストの確保を急ごう」
ザールフフィール:「そうするか。死なれたら選ぶこともできない……」
四海群生:「元よりそのつもりではあったが……星徒による奪取、殺害の恐れに加えて……」
四海群生:「彼女が生体兵器というのが真実なら、我々の敵に回る可能性がある。それは何としても避けたい」
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:応じる言葉もないまま、片腕を振るう。淀んだ輝きが部屋の隔壁を侵食し崩壊させる。
ユーリ・トレシェフ:「……進むぞ」開けた道を前に、皆の方を一瞥する。
---
GM:エノクベースの内部構造は、比較的利用者の多いエリアであっても酷く入り組んでいる。
GM:監視カメラも設置されていない、現在では使われることのない一室。
GM:そこは、以前ザルフがミストを尋問した部屋だった。
GM:君たちの足音を聞いて、ガタンッ、と荷物を崩す音がした。
澪木ミスト:「あっ!ヤバ……」
ユーリ・トレシェフ:「……」警戒を緩めないままそちらに視線を送る。一歩ずつ、足音が近づいてくる。
ユーリ・トレシェフ:「……おい」
ユーリ・トレシェフ:崩れかかった荷物を持ち上げた先に、見慣れた青い髪を見つける。
澪木ミスト:「ユーリ……?」
澪木ミスト:「あ……あぁ~………良かった……ユーリだぁ……」
澪木ミスト:緊張の糸が切れたようにふにゃりと笑う。
ユーリ・トレシェフ:「……」そこでようやく、にわかに安堵したように息を吐く。「自力で覚醒していたのか」
ユーリ・トレシェフ:「最初の時のように、十字冠の機能で眠ったままという状況が最も危惧すべき状況だった。……潜伏場所の選択も、悪くはない」
澪木ミスト:酷く焦燥した様子で、未だに身体は小刻みに震えている。
澪木ミスト:星徒の襲撃に対する恐怖心だけではない。普段とは大きく様子が違うことに気づくだろう。
四海群生:「……」無言、ミストに近付こうとせず疑念の目で見遣る。
四海群生:遠隔操作された“カラビンカ”の主砲が、視界外の屋外からその砲口を彼女へと向けていた。
ユーリ・トレシェフ:「……」その砲に気づいたまま。もう一歩、彼女の近くへと踏み込んで。
ユーリ・トレシェフ:震えるその腕を掴む。
澪木ミスト:「咄嗟に思いついたのがここしか無くて……皆も来てるん……」
澪木ミスト:「ユーリ…?」
ユーリ・トレシェフ:「……二つ」
ユーリ・トレシェフ:「君との約束を二つ、守れなかった」
ユーリ・トレシェフ:「君の身の安全を守る事と、もう一つは……」
ユーリ・トレシェフ:「いつか、君の口から君に関する秘密を聞くという事だ」
ユーリ・トレシェフ:「ミストルティン」
澪木ミスト:「あ……」
ユーリ・トレシェフ:「それが君の名なんだな」
ユーリ・トレシェフ:実際の所、どこまで彼女が忘却しているのかは分からない。それを判断するための言葉でもあった。
澪木ミスト:「……そっか、知っちゃったんだね……名前だけってことはないだろうし、きっとミストルティンの力の事も」
ユーリ・トレシェフ:「大凡はな。藤村の記録が残っていた……それで、うちのリーダーは用心深い」
ユーリ・トレシェフ:後方を指でそれとなく示しながら。「悪いが、あの態度については理解して欲しい」
澪木ミスト:「……」ちら、と視線を向けて、再びユーリに戻す。
澪木ミスト:「あの、ね……ユーリ。私も思い出したの。ここで目が覚めた時に、全部」
澪木ミスト:「私が、何をしてここにやってきたのか……」
ユーリ・トレシェフ:「……それは」
ユーリ・トレシェフ:「罪を犯したからノヴァリスから放逐された、という話か?」
ユーリ・トレシェフ:映像の中で彼女が口にしていた言葉を思い出しながら。
澪木ミスト:「たくさんの生命を弄んだ。もしかしたら、そのために奪われた生命だってあったかもしれなくて」
澪木ミスト:「挙句の果てに、何を生み出すこともできなかった」
澪木ミスト:「……女の子たちの亡骸は、新鮮な状態じゃないと意味がないんだって」
澪木ミスト:「みんな、嘘みたいにきれいな顔で目を閉じてて……それなのに……」
ユーリ・トレシェフ:「……己が身に起きた出来事の因果について、気に入った解釈を当てはめるのは人間の特権であるらしい」
ユーリ・トレシェフ:「だから、君のそれを否定するつもりはないが……」
ユーリ・トレシェフ:「俺達が今いる、この世界への漂流が罰だと言うなら」
ユーリ・トレシェフ:「ノドスは一体どんな罪を犯したのだろうな」
澪木ミスト:「あ……」
澪木ミスト:「ちが、違うの…!そういうつもりじゃなくて……!」迷子のように表情を歪ませる。
ユーリ・トレシェフ:「……分かっている。俺がいま口にしたのは、ひどく意地の悪い問いだ」
ユーリ・トレシェフ:「皆がそれを探ろうとして来たが。誰も……その因果を解明することはできていないのだから。あのクロードでさえだ」
ユーリ・トレシェフ:「だから、君も……」
ユーリ・トレシェフ:「そう安易に、自分の運命に答えを出すんじゃない」
澪木ミスト:「私の、運命……」
ユーリ・トレシェフ:「そもそも……望んでやった事ではないんだろう。その実験を行う意思は、他の者にあった訳だ」
ユーリ・トレシェフ:「そいつらを差し置いて、君だけを罰するような……そんな歪な法があるのだとすれば」
ユーリ・トレシェフ:「間違っているのは法の方だと言ってやれ。それが……」
ユーリ・トレシェフ:「それが、FHの生き方だろう」
澪木ミスト:「……強い子だね。ユーリは」
ユーリ・トレシェフ:「……と言うよりは、強くなるしかないんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「多くの命を奪って立っている者は、自ずとそうなる」
澪木ミスト:「……うん。けど確かに、どうしようもなく間違っちゃったとしても」
澪木ミスト:「大人しく怒られるのを待ってるなんて……きっと、らしくない」
ユーリ・トレシェフ:「そうだな。誰が君をそんな目に遭わせたか知らないが……やり返してやれ」
ユーリ・トレシェフ:「ザルフに言い返してやった時のようにな」
ユーリ・トレシェフ:「その為の力が足りなければ、俺も少しは貸してやれる」
澪木ミスト:「……ありがと。私もきっと、今ならもっとキミ達の力になれる」
澪木ミスト:「ちゃんと思い出したんだもん。ユーリの言う通り、何か手がかりがあるはずなんだよね」
澪木ミスト:「あの時理事会が手に入れようとしてた、■■の───」
澪木ミスト:「あ゛、づッ……!」
ユーリ・トレシェフ:「……おい!?」
澪木ミスト:何かの単語を口にしようとして、激痛に頭を抑える。
ユーリ・トレシェフ:「戒律だろう。無理をするな」
ユーリ・トレシェフ:「ノヴァリスへの帰還はできない割に、そういう部分は依然生きているとは……」
澪木ミスト:「だ、大丈夫……それか、記憶処理の影響がまだ少し残ってるのかも」
澪木ミスト:「……とにかく、今はそれどころじゃないもんね」
澪木ミスト:頭を押さえたまま立ち上がる。
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。これ以上話し込んでいると叱責されそうだ」
澪木ミスト:「うん、他の人たちも助けに行くんでしょ。私も手伝うよ!」
ユーリ・トレシェフ:通信機に向かって声をかける。「……と、これがミスト本人の意志だそうだが」
ユーリ・トレシェフ:「同行させる事に異論はあるか?リーダー」
四海群生:「……」
四海群生:深く息を吐き、じっと二人を見つめる。
四海群生:「元々、確保……保護は決定事項だ。同行に異論は無い」
四海群生:「……だが、完全に警戒を解くわけにもいかない。それは理解してほしい」
ユーリ・トレシェフ:「……という事だ。合流するぞ」
澪木ミスト:「うん!」
◇ラウンド2
GM:改めてコマを進めて頂きます
GM:再び行動値順!ザルフくんから!
ザールフフィール:3マス前進して中央の地下研究所秘匿領域を目指します
GM:途中で生徒救出の判定を踏みます。こちらを判定しますか?
ザールフフィール:するよ! でもその前にサンダルフォンのパッシブスキルについて確認させてほしいんですが
GM:はいはい
ザールフフィール:「随行するPCの取得しているエフェクトから3個を選び。LVを1上昇させる」 これは同じエフェクトは選べない感じですか?
GM:そう……ですね!これは別のやつを選ばないといけないことにさせて下さい
ザールフフィール:はーい。じゃあ今ここで確定しますが、対象エフェクトは《コンセントレイト:エグザイル》《オールレンジ》《異形の祭典》にします
ザールフフィール:バリアクラッカーこのシーンだけで増やしても意味ねーのだ!
ザールフフィール:で、まずは道中の生徒救出判定。《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》 で行きます。武器使って良いですか?
【生徒救出】
<白兵><射撃><RC><交渉> 難易度20
成功するとBPを3点獲得する。
失敗した場合、生徒数が2d10減少する。
GM:大丈夫です!
ザールフフィール:んじゃ雷将神器の補正も乗るので~
ザールフフィール:15dx7+2+4=>20
DoubleCross : (15DX7+6>=20) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,4,5,5,5,7,7,10]+5[3,5,5]+6 → 21 → 成功
ザールフフィール:あっぶな
GM:ギリギリ!
ザールフフィール:ひどい腐りようなのだ! でも成功です
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を4増加(120 → 124)
GM:では生徒は無事避難し、BP3点を獲得しました。
GM:続いて封鎖マスの判定!
【地下研究所秘匿領域】
《知識:レネゲイド》《情報:〇〇》 難易度10
合計達成値30以上でコマの封鎖を解除
10/20/30でそれぞれ情報項目を入手
ザールフフィール:フン……オマエたちみたいな役立たずはケガをする前に安全なところにすっこむことだな……(顔面間距離10cm)
GM:はわわ…
ザールフフィール:<情報:FH>で振りま~す コネ:情報収集チームも一応使用
ザールフフィール:まあ四海が何とかするだろ……
ザールフフィール:4dx+1+2=>10
DoubleCross : (4DX10+3>=10) → 10[2,3,4,10]+6[6]+3 → 19 → 成功
ザールフフィール:オレが何とかしたようだな
GM:すごい!
四海群生:流石だ……
GM:流石白兵で情報を取ってくる男
ザールフフィール:この端末を殴ったら勝手に情報を歌い出したぜ
GM:達成値19、第1段階までの情報項目が開きます。
【複製実験報告書】
一般の生徒には公開されていない報告書。作成者はクロード・カレル。
十字冠が変質した現在なら、生徒の複製を禁ずる戒則も効力を失っているのではという仮説に基づき、
死亡した生徒の体組織を元に複製体の培養実験を行った。
結果的には一部の重要臓器等を培養することには成功したが、完全な複製には至らなかった。
仮に成功しても現在のノドスのリソースでは生成、育成のコストを賄えず、現状を覆す程の成果にはならなかったと思われる。
ザールフフィール:ア~ン!?
四海群生:カレル……?
ザールフフィール:臓器のクローニング……えらいじゃね~の……
GM:今日もがんばってるな…クロードくん…!
クロード・カレル:えへへ
GM:続いてはユーリくん!どちらへ進みますか!
ユーリ・トレシェフ:意志はなしで右ルートを進行。会長を救出します
GM:では3マス進んで会長を保護!
GM:会長を拾ったことにより、ミッションが達成されました。
ユーリ・トレシェフ:やった~
GM:【都築ソウマを救出せよ】PC全員の都築ソウマとの絆LVが1上昇
ユーリ・トレシェフ:ちなみにまだサポートユニット解放されたりはしないんでしょうか
GM:もちろんされます!
ユーリ・トレシェフ:わ~い
GM:会長のサポートユニットを入手しました。こちらです
【"マーチ" 都築ソウマ】
ピュアブリード:オルクス
HP:24
《ユニークスキル》…随行するPCを対象に含む判定の直後か、随行するPCが行う判定に対するリアクション判定の直後に宣言する。その判定の達成値を-〔絆LV×5〕点する。シナリオ中〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCが受けるダメージを、常に-〔絆LV×3+1d10〕点する。
《オートカバー》…このキャラクターはオートカバーを行えない。
このユニットは四海群生しか随行させられない。
ユーリ・トレシェフ:つ……強すぎる
四海群生:つ……強すぎる…………
クロード・カレル:強くない??
GM:これがノドスの生徒会長の実力ってわけ
ユーリ・トレシェフ:メッセージ通り群生くんに随行しててもらおう
四海群生:やった~~
GM:続いてはクロードくんの手番!
クロード・カレル:意志判定にチャレンジします
クロード・カレル:7dx+2>=9
DoubleCross : (7DX10+2>=9) → 10[2,2,5,5,6,9,10]+5[5]+2 → 17 → 成功
GM:鋼の意思
四海群生:意志が強い
クロード・カレル:OK!左ルートを4マス進んでいきます
GM:Ok!こちらも生徒救出マスを踏みます
GM:判定していきますか?失敗するとここで止まります
クロード・カレル:救出できるか不安だなあ……難易度いくつでしたっけ?
クロード・カレル:20もあるんだよなあ
ユーリ・トレシェフ:むりしないでね……
【生徒救出】
<白兵><射撃><RC><交渉> 難易度20
成功するとBPを3点獲得する。
失敗した場合、生徒数が2d10減少する
クロード・カレル:うーん……一応〈白兵〉でチャレンジしてみますね
ザールフフィール:失敗してもこっちのイヌにユニークスキル使わせるからね……!
ユーリ・トレシェフ:でもクロードが頑張るなら応援するからね がんばって!
ザールフフィール:がんばって……!
GM:ククク……この難易度を超えられるかな
クロード・カレル:7dx+28>=20
DoubleCross : (7DX10+28>=20) → 10[3,4,7,8,8,10,10]+8[6,8]+28 → 46 → 成功
四海群生:つ……強すぎる
ザールフフィール:?
ユーリ・トレシェフ:???
GM:ヒ、ヒェ~~~ッ!?
GM:2倍くらい救いました。文句なしに突破!
クロード・カレル:パーフェクト成功です
ザールフフィール:ということは、獲得BPも……!?
四海群生:!
GM:BP3を入手しました。現在の合計は7
クロード・カレル:無慈悲
四海群生:トホホ……
ザールフフィール:惜しい
GM:最後は群生くん!
四海群生:意志判定!
四海群生:12DX+1>=9
DoubleCross : (12DX10+1>=9) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,5,6,7,10]+7[7]+1 → 18 → 成功
クロード・カレル:やるなあ
GM:調子が戻ってきた
四海群生:う~ん難しいところだけど……まあやっぱり中央かな 4マス進んでボーっとしてます
GM:OK!
GM:ではクリンナップです。
GM:藤原夏虫のロイスが1つ削れます。
GM:藤村夏虫の昇華を1増加(1 → 2)
クロード・カレル:ギィ~~~ッ
四海群生:大丈夫なのか……
エノクベース 機関室
GM:ノドス島の航行能力を支える機関室は、この海での漂流における生命線だ。
GM:『黄金の海賊船』に分類される遺産を中枢機関に組み込むことで、この浮島はそれ自体を巨大な船としている。
GM:星徒の襲撃において防衛すべき最重要施設の一つであり、秘匿性故に手薄にならざるを得ない場所でもあった。
GM:だからこそ、生徒会と分断された都築ソウマは一目散にこの部屋を目指した。
都築ソウマ:機関室の設備を背後に、入り口を見据えて立っている。
都築ソウマ:能力の都合上、下手に隠れるよりも、堂々と姿をさらした方が、彼にとってこの室内を守りやすかった。
都築ソウマ:「…ん」近付いてくる気配に気づく。
ザールフフィール:普段よりも若干大股の、しかし相変わらず遠慮のない荒々しい足音だった
クロード・カレル:「会長!」
クロード・カレル:「良かった、無事か……!」ベースに突入してから、初めて安堵の溜息をついたかもしれない。
都築ソウマ:目を瞠る。「クロード、ザルフ」
ザールフフィール:「何かは知らんが仕事はしてたようだな」
都築ソウマ:「来れたのか。あの障壁を乗り越えて…」「…何かとはなんだ」
クロード・カレル:「……俺達だけはここに来れたけれど、本当の意味で突破できたわけじゃない。事情は後で話す」
ザールフフィール:斧槍を背に携え、ソウマを見る。一応敵対存在の欺瞞の線も捨ててはいないが、だったらこの場に引きこもるではなくもっと表に出てきたことだろう。
ザールフフィール:(四海でもあるまいしな) 「目下必要なものは何かあるか」
都築ソウマ:「他の生徒の救助だ。星徒にやられる前に助けなければならない」
ザールフフィール:「追加で何かする必要はなさそうだ」 ちゃんとやっているという意味である
都築ソウマ:「ぼくはここで…」顔をしかめる。「星徒のやつらは、この機関室を奪いに来るだろうと思ったんだが…」
クロード・カレル:「……どうするんだ?誰かがここで見ていないとダメか?」
クロード・カレル:「星徒と戦えるアタッカーなら……ガーベラ小隊は全員揃っている。重要施設が襲われる前に、先に見つけ出して排除するつもりだ」
都築ソウマ:「……なら、ぼくもそちらに合流しよう。ここが本命ならもう襲われててもおかしくない」
都築ソウマ:「やつら、他に狙いがあるのかもしれない。さっさと見つけて落とした方がよさそうだ」
クロード・カレル:「……チッ、早くしなきゃな……」
クロード・カレル:苦々しげに呟く。
ザールフフィール:「同感だ。ま、ここが本当に狙われているとしても、オマエだけに任せるという選択はない」
ザールフフィール:「まだ生きておいてもらうぞ。目下一番安全な場所でな」
クロード・カレル:「……会長。ノドス消失の時も」
クロード・カレル:「一人でやったのか?」
クロード・カレル:歩き出しながら、呟くように尋ねる。
都築ソウマ:クロードくんを一瞥する。「わかりやすく言え、クロード」
都築ソウマ:「一人で引き籠ってたってイヤミなら聞き飽きてる」
クロード・カレル:「俺だって、疑いを持ってなかったわけじゃなかったよ。ノドスを還すために、消失の原因になった可能性を全部調べるのは当たり前だ」
クロード・カレル:「最高生徒会長が消失当時に姿を消して、何かをしたのかもしれない……他の噂よりは、可能性は高い」
クロード・カレル:「でもあんたは当時、動きたくても動けなかったんだろう。瀕死の重傷を負っていたはずだ」
都築ソウマ:忌々しそうに眉を寄せる。「……治療の記録は残さなかったはずなのに」
都築ソウマ:「どいつもこいつも、きちんと仕事をこなす…」
クロード・カレル:「やっぱりそうだったんだな。上手く調べれば分かるんだよ。薬剤の帳尻がどう合わなくて、どの機材が持ち出されてたとかはさ」
クロード・カレル:「それも機関室みたいな機密に関わることか?今尋ねることじゃないかもしれないけどな……」
クロード・カレル:道を塞いでいる瓦礫を切り崩していく。
クロード・カレル:「……俺達か会長のどっちかが、今日死ぬかもしれないだろ」
都築ソウマ:当然のように、その後ろについていく。「……」
ザールフフィール:「こんな異常事態だ。オレたちだけでも信じて知っていることを全部吐け……とは言ってやりたいが」
ザールフフィール:「一枚岩でない時期も短くはなかったからな。オマエに選択を強いはしない」
都築ソウマ:「優しいな、二人とも」笑みが浮かぶ。
ザールフフィール:「オレだって一時流行ったオマエを下ろす流れに関しては賛成寄りの立場ではあった。声もかけられて、乗りはしなかったが止めもしなかったからな」
クロード・カレル:自分が焦っていることは自覚している。クロードにフォローをさせてしまっているということは、そういうことだ。
クロード・カレル:だが、都築ソウマでも安全ではないことが、今日分かった。
クロード・カレル:得られる情報は全て得なければならない。
都築ソウマ:「別にいいさ。それまでのぼくが『理事会』の傀儡だったことは誰だって分かってた」
都築ソウマ:「なるべく表に出ないようにしていたし…。いまだって、ぼく自身がこの立場にふさわしい人間だとはついぞ思えない」
都築ソウマ:「……知っていることは」
都築ソウマ:「それでも、ぼくは最高生徒会長であり続けねばならず」
都築ソウマ:「決して死ぬわけにはいかないということだ」
都築ソウマ:その部分だけは、きっぱりとした口調で言う。
ザールフフィール:槍の柄で瓦礫を荒っぽく突き飛ばす。照明の中にホコリが舞う 「それは……」
ザールフフィール:「……特に新しい情報ではないが。そいつを自分で自分に課さなきゃいかんというのは骨が折れるな」
ザールフフィール:「オマエみたいに弱いのがそうしなきゃならんというのは特にだ」
都築ソウマ:「それでもだ」鼻をならす。
都築ソウマ:「これ以上は話せない。何故かっていうのを言えるんだったら、4年前に死にかけたときに一人で処置するなんてことはしなかった」
都築ソウマ:「迷わず保健室にかけこんださ。…とにかくぼくは生きたい」
都築ソウマ:「その話と……」
都築ソウマ:「ぼくが今、ノドスの生徒会長としてあらねばならないと思ってるのはまた別の話だ」
ザールフフィール:「強いやしない。オマエはそれを選んでいるんだからな」
都築ソウマ:「こんな話で満足か? たいして面白い話ができてる気もしない」
クロード・カレル:「……じゃあ、具体的に聞く」
クロード・カレル:「俺はこんなだし、ザルフは暴力的だけど、今更非合理的な制裁をするタイプじゃないのは分かってるよな」
都築ソウマ:「ふふ。分かってるよ」
クロード・カレル:「会長。あんたは十字冠の戒則を破る方法について知ってたんじゃないか?」
クロード・カレル:「ノドスだけがノヴァリスから放逐されて、十字冠が機能不全を起こしている現状はーー」
クロード・カレル:「戒則そのものに干渉があった可能性も高い」
クロード・カレル:「理事会の手駒としてノヴァリスを管理する最高生徒会長なら……何らかの権限を付与されていた」
クロード・カレル:「そう考えるのは、グンジョウみたいな心配のしすぎか?」
都築ソウマ:「……ああ」緩慢に瞬きする。
都築ソウマ:「きみらは、疑ってるのか、ぼくを。ノドスをこんな場所に漂流させた、真犯人じゃないかって」
都築ソウマ:平坦な声色で言う。
クロード・カレル:「さっきも言った。俺が疑っている」
クロード・カレル:「確かに会長とは長く接して……その疑いも、ほとんど晴れてはいる。だけど」
クロード・カレル:「誰にだって秘密はあるもんだからな」
都築ソウマ:「ふふ。誰にだって?」ちらりとクロードくんを見てから。
都築ソウマ:「…『十字冠の戒則を破る方法を知ってたかどうか』」
都築ソウマ:「イエスだな。最高生徒会長には、その特権が付与されている」
クロード・カレル:「……」
ザールフフィール:話に加わらず前進しながら、しかし意識は背後の二人へ向いている
ザールフフィール:ソウマがそう断言した瞬間も、足や腕を止めてはいない
都築ソウマ:「あの人に…”プランナー”に、そう説明を受けた。だがそれだけだ」
クロード・カレル:破損した自律兵器を繋ぎ、機能を復旧させる作業をしている。自分達には今、殿を置くほどの人員の余裕はないためだ。
クロード・カレル:「具体的にどうするかまでは聞かなかったんだな」
都築ソウマ:「興味もなかった。入学から卒業まで、ぼくはあの人の言うことを聞いてればいいとしか思ってなかったから…」
都築ソウマ:「世界を破壊するスイッチがあって、それを押すのと、凡庸な日々を過ごして将来の安定を手に入れるのと…」
都築ソウマ:「ぼくは後者を選んだ」
ザールフフィール:「妥当な選択だ」
都築ソウマ:「ははは」年相応に笑う。「ザルフがそんなこと言うのか? 野心家じゃないのか」
クロード・カレル:「……悪かったな、会長。正直に言ってくれて助かった」
ザールフフィール:「波乱に身を投じるより、他人の漕ぐ船に身を任せる……『妥当』だろ。普通の人間、しかも力もないガキだったら当然そうする」
ザールフフィール:「オレや、今のオマエがそれを選ぶかはまったく別の話だ」
都築ソウマ:「フフ、そっか。クロードも気にするなよ」
都築ソウマ:「ぼくがどれだけ凡庸な人間か分かってくれただろ? 楽しいな…こういう会話は群生がいるとできないんだ」
都築ソウマ:「あいつ、ぼくを最高生徒会長にふさわしい人間だと断言してくれるから」
クロード・カレル:「分かってるよ。自分にノドス消失の引き金を引いた自覚があったら、会長なんてもっと早々におかしくなってるぜ」
クロード・カレル:「肝が小さいんだから」
ザールフフィール:「抜けてる所も多いしな」
都築ソウマ:「あっはっは」からから笑う。「そうだよ、バカども。よくぼくを生徒会長にしていてくれるな」
ザールフフィール:「別に四海の前でも言ってやれば良いだろ。四海を慮ってオマエが耐える必要がどこにある」
クロード・カレル:「グンジョウに悩み相談するとヘンテコな療法とかカウンセリングとかでいらない世話焼いてくるだろ」
都築ソウマ:「ふふふ…」「いや、もっとシンプルな理由だ」
都築ソウマ:「あいつ、ぼくをすごく忙しい人間だと思ってる。実際、生徒会長がやるべき書類仕事なんかこのノドスにたいしてないのにな」
都築ソウマ:「でも、そういうのを一切気付かれず、心配されて、褒められるの…」
都築ソウマ:「気持ち良いだろ。もう少し、幼馴染に見栄を張っていたい」
クロード・カレル:「こんな環境で、よくそんな俗な欲求考えられるもんだよ」呆れたように笑う。
ザールフフィール:「フン……」
ザールフフィール:何も知らない子供同士の滑稽なごっこ遊びのようで、まったく有為には思えなかったが、さりとて否定をする気もなかった。
ザールフフィール:(親しい誰かの前で、見栄を張りたい、偉大な、すごい奴だと思われたいという……)
ザールフフィール:「その気持ちは分からんでもない」
ザールフフィール:「ほんの少しだけな。おおむねクロードに同意だ」
都築ソウマ:「見直しただろ、はは…ああ、楽しいな」崩れかけた廊下を歩いて行く。「なあ、二人とも」
都築ソウマ:「俗な質問をしてやるよ。…このノドスを出て、やりたいことはないのか?」
ザールフフィール:「俗だなんて過小評価はやめろ。俗かつ、無益な上に、能天気だ」
クロード・カレル:「今更そんなこと聞くなよ」
クロード・カレル:「本当に今更の話題だからさ。女の子に会いたい。……サンチャゴには言うなよ」
ザールフフィール:「ハッ……」 呆れ混じりの忍び笑い
都築ソウマ:「へえ」クロードくんの後ろ姿を見る。
都築ソウマ:「…じゃあ、死ぬわけにはいかないな」
都築ソウマ:「誰も彼もだ。そうだな。そんなの、ひどく当たり前のことだ」呟くように言う。
クロード・カレル:「ザルフは?大金持ちになったり、世界を支配したいって言え」
クロード・カレル:「俺より恥ずかしい答えじゃないと許さないからな」
ザールフフィール:「おい、オレを巻き込むやつがいるか」 僅かに緩んだ口角
ザールフフィール:「あるものかよ。そんなもの。オレはオマエらとは違うんだ」
都築ソウマ:「嘘つけ。じゃなくちゃ今つくれ」
ザールフフィール:「ウっゼぇな……ま、とりあえず外に出たら」
ザールフフィール:「部族に戻って、オレを送り込んだ野郎を全員ブチのめして、とりあえずそこでトップを取るとこだな。今ならまあ確実にできる」
ザールフフィール:「そしたら世界もカネも女も取れる所まで取ってやる」
クロード・カレル:「いいね。俺もセルの連中をボコボコにしたい気分になってきた」
クロード・カレル:「子供の頃は反抗なんてできなかったけど、星徒を何匹もやった今なら」
クロード・カレル:「何人だってぶちのめせる気分だ」
ザールフフィール:「そう、そうだ」 二人を振り返り 「これだけの所生き残って外に出たら、もう最強でいいだろ?」
ザールフフィール:「何だってオレたちのものにしてやろうぜ」
ザールフフィール:そう語る眼尻は、いつも不機嫌なそれよりはずっと穏やかで、楽しげですらある。
クロード・カレル:事態は切羽詰まっている。僅かな時間も無駄にできない状況下で、ザールフフィールは崩れた道を切り開かなければならず、自分は防衛設備を復旧させなければならない。
クロード・カレル:それでも、都築ソウマがそこにいて、会話をしているだけで、恐怖と焦りが確かに緩和されたように思う。
クロード・カレル:(……会長。やっぱりあんた以外に、ノドスの最高生徒会長になれるやつはいなかったよ)
クロード・カレル:「よし。この区画の隔壁もタレットもこれで正常稼働する。後はエドガーに任せて、とっとと進もう」
ザールフフィール:「ああ。あともう、目標はボケ女とボケ星徒しかいないからな」
ザールフフィール:「とっとと見つけてブチ殺……殴……」
ザールフフィール:「……なんとかしてやろう」
狼(サンダルフォン):『………』隔壁の影から、生徒達の様子を静かに伺っていた。
狼(サンダルフォン):一言も発すること無く後に続く。その瞳孔は、何かを見通そうとするように引き絞られていた。
エノクベース 地下通路
エドガー・ライネック:『11番の敵性存在の排除を確認!即席のブラボー、チャーリー隊はそのまま後退しつつ再度合流してください!』
エドガー・ライネック:『体制を整えてから固定兵装を起動して、一気に押し返しましょう!』
エドガー・ライネック:『ただし深追いは禁物、クールに行きましょうクールに』
エドガー・ライネック:『消耗を抑えることも戦い……なんていちいち偉そうに語ってるとブーイング飛んできそうですが』
エドガー・ライネック:『いいですか、迎撃組や会長たちの到着まで持ち堪えるのが最大の勝機です』
エドガー・ライネック:『……死にたがりは戦士じゃない』
エドガー・ライネック:『そしてここにいるみんなは、今日まで生きることを選んだ本物の戦士だ』
エドガー・ライネック:『まだまだゲームは続きますよベアーズ!9回裏の最後のワンナウトまで、しまっていきましょう!』』
エドガー・ライネック:己を鼓舞するように溌溂と高らかな声をあげつつ、恐るべき速さで隔壁とドローン、固定兵装の処理を並列して操作していく。
ユーリ・トレシェフ:「その、ブラボーとかチャーリーとかいう……」
ユーリ・トレシェフ:「正規コードの上に新しいコードって必要なのか? 伝わってはいるが」
ユーリ・トレシェフ:独り言のように呟く。ミストの傍に付きながら進路を確保している。
四海群生:「避難誘導はありがたいが……相変わらず彼の暗号コードは解読できないな」
四海群生:「どこかで共有されていたものか?君は分かるのか、トレシェフ」
四海群生:通風孔を主砲で吹き飛ばし、無理やり増設した避難路から機体を階段代わりに生徒を避難させている。
ユーリ・トレシェフ:「……聞いたことはないな。皆が内容を察して誘導に乗ってくれているのは、単にノドスの練度の賜物じゃないのか」
ユーリ・トレシェフ:「あるいは彼自身、皆が理解できる程度に絞って言葉を選んでいるのかもしれないが……」
澪木ミスト:「たまに流れてくる映画でよく聞いたけど……外の世界の軍隊だと一般的らしいよ?」
四海群生:「そうなのか……ベアーズというのは……熊……地上部隊の意味だろうか」
四海群生:「9回裏……というのは野球由来だろうか。海外では日本ほど野球はメジャーではないと聞いたが……」
ユーリ・トレシェフ:「一応、ノドスには野球部もあったな。バットの材質に向いた樹を探してほしいと依頼を受けた事がある」
澪木ミスト:「野球かー……ユーリは園芸部だったよね」今ではどうなっているのかという疑問は、敢えて口にしなかった
澪木ミスト:「群生は何かやってたの?」
四海群生:「……僕か?僕は……」
四海群生:雑談のように話しながらも、“カラビンカ”のセンサーで避難する生徒全員の顔を識別、データと照合している。
四海群生:「風紀委員会に入っていた。ノドスが今の状況になってからは、それどころではなくなってしまったが……」
澪木ミスト:「じゃあ昔からこんな感じだったんだ……」妙に納得した顔
四海群生:「『こんな感じ』か」慣れているのか、特に気を悪くしたようでもなく「よく言われる」
四海群生:「覚醒してセルに入る前は寺で生まれ育ったからな。堅苦しく感じられるならそのせいかもしれない」
四海群生:両腕のマニピュレーターを操作し、幼い生徒の避難を手助けする。
澪木ミスト:「一緒には行けないけど、お兄ちゃんの声をちゃんと聞いてたら大丈夫だからね」
澪木ミスト:幼い生徒の頭を撫でて送り出す
四海群生:「君は……」
四海群生:言葉を慎重に選ぶように
四海群生:「澪木さんは、思い出したのか?その……」
四海群生:「どんな生活をしていたのか。……差し支えなければだが。ただの……雑談だ」
澪木ミスト:「……うん、おおよそはね」
澪木ミスト:こちらもいくつか言葉を選ぶように「って言っても、ほとんどのことは藤村さんに話した通りなんだけど」
ユーリ・トレシェフ:「……」あまり二人のやり取りに言葉を挟まず、黙々と誘導を進めている。
ユーリ・トレシェフ:ここで会話をする事で四海のミストに対する不信が少しでも拭えるなら、そうすべきだと思ったからだ。
澪木ミスト:「学校に通ってなかったのは本当だしね。友だちと遊んだ記憶もない」
澪木ミスト:「その分、一人で楽しめる娯楽はそれなりに用意してもらえてたの。漫画とか、映画とか」
四海群生:「そういったものは、むしろノドスやノヴァリスでは貴重だな」
四海群生:「君の境遇のほうが羨ましいと感じる生徒も、中にはいるかもしれないな」
四海群生:「どうも人間には、必ずしも求めるものが与えられるわけではないらしい……」
四海群生:今や最高生徒会長となった幼馴染を思い浮かべ
澪木ミスト:「確かに、今のノドスにそんな余裕ないもんね……けど、ノヴァリスはそうでもないよ」
四海群生:「……そうなのか?」
澪木ミスト:「学校にもよるけど、表向きは生徒の自主性を尊重するって所も多いみたい。……勿論それは上辺の話で、そうやってガス抜きさせて裏で言うこと聞かせたりとかするんだけど」
澪木ミスト:「でもそれだけじゃなくって、理事会の目の届かないところで好きなことをやろうって子たちも最近は増えてきてる」
四海群生:「それは……」
四海群生:「……良くないんじゃないか?治安……風紀の乱れとして……」
澪木ミスト:「あはは……確かに治安は良くないかもだけど」
澪木ミスト:「でもちょっと、カッコいいなって思うこともあったよ」
四海群生:「カッコいい……?」眉を顰める
澪木ミスト:「私も大人の噂話を伝え聞いただけだから、実際どんな感じかなんて知らないんだけどさ」
澪木ミスト:「私が渡されてた海賊版の映画や、自費出版の漫画だって、そうやって生徒が勝手にばら撒いたもので」
澪木ミスト:「理事会の大人ですら、それを黙認するしか無いみたいな大規模なのもあったりして」
四海群生:「それは……」
四海群生:「由々しき事態なんじゃないか……?」
澪木ミスト:「大人からしたらそうかもだけど……実際、その辺の摩擦で紛争が激しくなった部分はあるかもしれないし」
澪木ミスト:「でも、私はそれでちょっと救われたよ」
四海群生:「……その活動が無ければ、君に届く作品も無かったわけか」
澪木ミスト:「私はノヴァリスの生徒と、会ったことも話したこともないけど」
澪木ミスト:「楽しそうだなって思った。それは、押し付けられた何かに対してただ駄々を捏ねていただけなのかもしれないけどさ」
澪木ミスト:「それでも、なんか輝いてるな―って。こんな環境でも、やりたいことやって良いんだって」
澪木ミスト:「まあ……ノドスの子達からすれば、きっと遊んでるだけに見えちゃうのかな」
四海群生:「……」
四海群生:モニタにその物憂げな表情が映し出され、暫時考え込む。
四海群生:常に善き人間であろうとしてきた。己の本質が邪悪だと自覚した今になっても、その志は変わっていない。
四海群生:多くから煙たがられながらも規律を遵守させようとするのは、それが彼らと皆の為になると思ったからこそだ。
四海群生:だが、ノヴァリスで定められた規律、あるいは戒律とは元々、理事会による圧政と搾取の具現に他ならず──
四海群生:それを破ることが彼女の救いになったことは、紛れもない事実なのだろう。
四海群生:(……これだけ無防備な状況でも……)
四海群生:“カラビンカ”のセンサーを常にフル稼働させているが、周囲に敵影は確認できずにいる。
四海群生:(……澪木ミストを襲ってくる様子は無い。彼女は目的ではない……?)
四海群生:当人の話が真実だとすれば、澪木ミストは紛れもない被害者だ。
四海群生:そんな彼女に銃口を向けることが、果たして本当に、正しい行いだと言えるのか?
澪木ミスト:「でも、群生はさ」
澪木ミスト:「確かに規則規則ってうるさいかもしれないけど、理事会の人たちとは違うよね」
四海群生:「うっ……え?」意識外から名を呼ばれ、思わずたじろぐ。
澪木ミスト:「ノヴァリスの大人が決めた仕組みは……きっと、この十字冠だって」
澪木ミスト:「搾取するため、奪うためのルールだもん。いつか私達から、全部の成果を収穫するために」
澪木ミスト:「そうならない可能性を閉ざしたの。でも、群生が色々うるさく言うのはさ」
澪木ミスト:「失くしたくないからでしょ」
澪木ミスト:「皆のことが本当に大切だから、怖くなるんだよ」
澪木ミスト:「そこで逃げずに、ちゃんと言わなきゃって思ったことを言って、やらなきゃって思ったことをやってるんだから」
澪木ミスト:「カッコいいと思うよ。私は」
四海群生:「……」
四海群生:驚いたように瞬きをして、それからゆっくりと瞑目する。
四海群生:「どう……なのだろうな」
四海群生:「もしかしたら……そう思われたいだけなのかもしれない」
澪木ミスト:「いいじゃんそれで。皆がそう思ってくれるなら大成功だよ!」
四海群生:「……だが、恐らく僕は……ソウマや、トレシェフや……君のようにはなれない」
四海群生:「それでいいとも思っている」
四海群生:澪木ミストは善人なのだろう。自分自身、彼女を信じたいと感じている。
四海群生:だが、彼女の境遇は、その可能性は、手放しで受け入れるのはあまりにも危険すぎる。
四海群生:己一人が疑心を抱くことで、僅かでもノドスへの危機に対応できる可能性が増えるなら……迷わずに疑い続けよう。
四海群生:「……"ラフターマン"、聞こえるか?」通信機に声を発する「この辺りの避難は完了した。次の地点の指示を請う」
エドガー・ライネック:『かしこまりました直ちに!……さぁてこれでひと安心ですよ!トムとジェリーを見せてあげられないのは残念でありますが!ハハハ!』
エドガー・ライネック:幼い避難員たちを乗せたカーゴが動き出し、そしてキミたちの元へと素早く座標が送られてくる。
四海群生:「仕事が早くて助かる。……“ヴォイドストーン”、あー……」コードがなくて迷う「澪木さん、行けるな?」
ユーリ・トレシェフ:「ああ。……少しは」誘導を終えて、カラビンカのカメラの方を見る。「気は晴れたか? 群生」
ユーリ・トレシェフ:「さっきよりは、声色がマシになってきている」
澪木ミスト:「万端であります!」うろ覚えの敬礼を群生に返す。
四海群生:「……そうだな」
四海群生:「先程までは……色々と迷っていた。自分が今どうするべきか、どうあるべきか」
四海群生:「だがもう、迷いは無い」
四海群生:晴れやかにすら聞こえる声色。だが隔絶されたコックピットの内側で、その瞳はどこまでも昏く、沈んでいった。
◇ラウンド3:
GM:再び行動値順!ザルフ君から!
ザールフフィール:フン……こんな障壁オレ一人で十分だぜ
ザールフフィール:<情報:FH>で挑みます。もはやコネも必要なかろうて
【地下研究所秘匿領域】
《知識:レネゲイド》《情報:〇〇》 難易度10
合計達成値30以上でコマの封鎖を解除
10/20/30でそれぞれ情報項目を入手
進行度:19/30
ユーリ・トレシェフ:慢心フラグ立てすぎて心配になってきた
ユーリ・トレシェフ:10以上じゃないと加算されないのよ
四海群生:私先行く?
ザールフフィール:大丈夫! 正直ここの失敗は何のロスにもならないので……
ユーリ・トレシェフ:それはたしかに…
ザールフフィール:四海の負担を減らしてやるぜ
四海群生:ザルフくん……♡
ザールフフィール:4dx+1=>10
DoubleCross : (4DX10+1>=10) → 7[3,3,4,7]+1 → 8 → 失敗
ザールフフィール:ワーン!
四海群生:ザルフくん……
ユーリ・トレシェフ:一瞬でスンッてなった
ザールフフィール:四海……頼めるか?
GM:きみは本当にザルフだな
GM:ザルフくんは無念の立ち往生!
ザールフフィール:堅ェ! この隔壁堅ェぞ!
ザールフフィール:ガンガンッ
GM:ユーリくんに手番が移ります。
ユーリ・トレシェフ:意志はなしで、下に降ります。生徒を救出するよ
【生徒救出】
<白兵><射撃><RC><交渉> 難易度20
成功するとBPを3点獲得する。
失敗した場合、生徒数が2d10減少する
ユーリ・トレシェフ:《コンセントレイト》《オールレンジ》で判定。
ユーリ・トレシェフ:13dx+5@7>=20
DoubleCross : (13DX7+5>=20) → 10[2,2,2,2,3,4,4,4,4,6,6,7,10]+4[2,4]+5 → 19 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:!??
ユーリ・トレシェフ:??????
ザールフフィール:サンダルフォン!!!
ユーリ・トレシェフ:いぬ……!
狼(サンダルフォン):仕方ないなあ
四海群生:犬パワー!
クロード・カレル:ワンチャン!
ザールフフィール:最後の2を10に変更して25スタート! まあこの時点で成功だけど1dx+25でお出しになって!
ユーリ・トレシェフ:ハーッハーッ いぬ……礼を言う……
ユーリ・トレシェフ:1dx@7+25
DoubleCross : (1DX7+25) → 2[2]+25 → 27
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(134 → 138)
GM:成功!
GM:どうにかこうにか救出し、BPを3手に入れました。
ザールフフィール:フン……大した相手ではなかったな
GM:これでBPは合計10に!
クロード・カレル:ワーイ
GM:BPを消費して拠点ランクを上げられますが、それは戦闘前に処理しましょう。現在は0のまま!
ユーリ・トレシェフ:そんなぁ
クロード・カレル:アヤヤ~ッ
クロード・カレル:探索判定の達成値に恩恵はもらえないか
GM:続いては、実は戦車から降りて行動値が高くなった群生くん!
四海群生:えーまずは意志判定!
四海群生:12DX+1>=9
DoubleCross : (12DX10+1>=9) → 9[1,1,2,3,3,3,3,5,6,7,9,9]+1 → 10 → 成功
四海群生:コワ~~~~
GM:また調子悪くなってる
四海群生:殺してやるぞ澪木ミスト
クロード・カレル:今のロールの流れだと冗談じゃすまないからやめて
GM:成功は成功なので4マス進めます
四海群生:えーまず1マス進んで秘匿領域に
【地下研究所秘匿領域】
《知識:レネゲイド》《情報:〇〇》 難易度10
合計達成値30以上でコマの封鎖を解除
10/20/30でそれぞれ情報項目を入手
進行度:19/30
四海群生:《知識:レネゲイド》で振ります ここで1出ても大勢に影響ないので……素振り!
四海群生:12DX+2>=10
DoubleCross : (12DX10+2>=10) → 10[4,4,4,5,6,6,8,8,8,8,9,10]+4[4]+2 → 16 → 成功
四海群生:ヒュ~
ザールフフィール:フン……この歩く生き字引がよ……
GM:流石に危なげなし!
GM:封鎖を突破しました!さらに3マス進めます
四海群生:右ルートに3マス進み、赤いとこで待機しておきます
GM:OK!
GM:封鎖マスの情報を開示します。
【ルート・カイン】
エノクベース地下、研究エリアの更に下層に位置する秘匿領域。
ノドスの理事会はプロジェクト・アダムカドモンの残党が大勢を締めており、
彼らが持ち込んだ遺産が数多く保管されていたが、現在はその多くが失われている。
これまで死亡したノドスの生徒、及び討伐した星徒の遺体や血液サンプルもここに保管されている。
GM:マップもルート・カイン仕様になりました
GM:そして最後の秘匿情報!
【アダムカドモンの十の遺骸】
プロジェクト・アダムカドモンの残党が密かにノヴァリスへ持ち込んだ特級の遺産であり、
かの計画が目指したオーヴァードの到達点『完全なる人間』の、生まれることなく没した亡骸。
朽ちることのない巨大な人体であり、10個の肉片に分割されて、ルート・カインの奥で厳重に保管されていた。
曰く、『完全なる人間』はジャーム化の宿痾を克服し、”この世界の外側”へと至り得る万能の存在だという。
GM:全ての情報項目が公開され、後は星徒を倒すのみ!
GM:満を持してクロードくんの手番です!
クロード・カレル:ウオオ、意志判定します
クロード・カレル:7dx+2>=9
DoubleCross : (7DX10+2>=9) → 10[1,2,3,5,8,9,10]+5[5]+2 → 17 → 成功
クロード・カレル:アヤッター
GM:完璧な精神力
クロード・カレル:全速力で4マス進み、藤村を救助!
四海群生:やったぜ
GM:アヤッタ!
ユーリ・トレシェフ:なんか途中で倒壊した気がするけど些細なことだぜ
GM:藤村を保護しました。
クロード・カレル:確かになんか倒壊したかな?まあいいか
GM:しかしその前のマスで通路倒壊を踏んだので、戻るマスが消失します。
クロード・カレル:ワァ……
【通路倒壊】
このコマをPCが通過した場合、このコマは消滅する
GM:そして、藤村のサポートユニットを解放!
【"バルベロ" 藤村夏虫】
ピュアブリード:ソラリス
HP:24
《ユニークスキル》…イニシアチブに宣言する。随行するPCは未行動になる。ラウンド中に1回、シナリオ中に〔絆LV〕回まで使用できる。
《パッシブスキル》…随行するPCは、戦闘開始時に『行動値』『【肉体】の判定ダイス』『最大HP』『攻撃力』の中から3つを選ぶ。選択した項目に+〔絆LV〕する。同じ項目を複数選んだ場合、効果は重複する。
《オートカバー》…このキャラクターはオートカバーを行えない。
このユニットはクロード・カレルしか随行させられない。
四海群生:つっ……つ……強すぎる………………
ユーリ・トレシェフ:えっつよ
クロード・カレル:こんなに強いの?藤村?
四海群生:こんなに強いなんて怪しくないですか?絶対悪いことしてる
クロード・カレル:悪いことはしてるだろ現に
藤村夏虫:絆の力だよ
ユーリ・トレシェフ:強すぎて後からエラッタ入らないか心配になるタイプのデータ
ザールフフィール:つ、強すぎる……
GM:NPCを全員保護したので、クリンナップは省略します。
エノクベース地下秘匿領域 ルート・カイン
GM:地下研究エリアの更に奥には、ノドスでも限られた者しか把握していない秘匿領域がある。
GM:限られた者とは例えば、理事会の残党である藤村や、彼女を監視する特務研究員のクロード、
GM:そして、生徒会長である都築ソウマなどだ。
GM:君達がルート・カインへとたどり着いた時、既に入口は破られていた。
GM:それは、星徒が目標とする何かがこの先にあることを意味する。
GM:内部を熟知したクロードは単身先行している。後を追う君達も、周囲を警戒しながら合流地点へと進んでいた。
都築ソウマ:「……ところで」秘匿領域まで案内し、それからは皆に囲まれながら歩いている。
都築ソウマ:「さっきから後ろについて来ているアイツはなんなんだ?」 サンダルフォンのこと。
四海群生:「星徒だ」スピーカーから声が響く
都築ソウマ:「はあ!?」
狼(サンダルフォン):『なんだ、てっきり気づかれてないのかと思ってた』
狼(サンダルフォン):『はじめまして会長さん。"サンダルフォン"だ。よろしくね』
ユーリ・トレシェフ:「エノクベースの現状は分かっているだろう。俺達がここへ侵入したのは……」
ユーリ・トレシェフ:「あの防壁を突破できたからじゃない。こいつの案内があったからだ」
都築ソウマ:「なっ…ななな……」口をパクパクさせつつ、制服のマントを引っ張って身体をくるんでいる。
四海群生:「信用したわけではないが、あの場ではそれしかないと判断した」今も狼には機銃が向けられている
四海群生:「何かあれば責任は僕が取る。とはいえ……」
四海群生:「……ここまでの機密領域に付いてこられるのは想定外ではあったが。ベース内で野放しにするわけにもいくまい」
ザールフフィール:「高度な戦略を取るほどの知性と組織性が存在する以上……」
ザールフフィール:「連中も一枚岩にはならず、ゆえに限定的な協働は可能だという結論を出した。……四海一人じゃない。全員でだ」
ザールフフィール:槍を構えたまま、最前を歩いている。サンダルフォンに対して警戒を払っている様子はない
狼(サンダルフォン):『そういうこと』
狼(サンダルフォン):『安心しなよ。僕は元々此処のこと知ってるから。君達が重要機密を漏らしたことにはならない』
四海群生:「元々だと……?」眉根を寄せる
狼(サンダルフォン):『別におかしな事じゃないだろ?星徒は元々君達自身なんだ。此処の存在を知っていた奴くらいいるさ』
ユーリ・トレシェフ:(……オリジナルが、基地の秘匿に触れるような立場の生徒だったのか)
都築ソウマ:「…きみらが判断した結果というなら…、この事態だ。いまさらどうこう言うつもりはないが」
都築ソウマ:「あまりそいつをぼくに近付けないでくれ」不審そうな顔をしている。
四海群生:「撫でたいと言っても近付けさせんさ」
都築ソウマ:「撫でないぞ…」そう言われると撫でたくなってくるときの顔
ザールフフィール:「能力を写し取った分体である以上、知識も然りということか」
ユーリ・トレシェフ:「それはその通りだが……これまで俺達の前に現れた星徒は、言葉の通じなくなった者ばかりだった」
ユーリ・トレシェフ:「どういう理屈だ? 君のような……自我の残っている者が後ろで組織を統率し、そうでない者を兵として使っているのか」
狼(サンダルフォン):『君達が漂流して4年の間に、何体の星徒と遭遇した?200?500?』
狼(サンダルフォン):『少なくとも1000は超えてないだろ。だったらもっと君達の数は減ってるはずだ』
ザールフフィール:「……」 わずかに鋭い敵意を発する 「……そもそも、全てのジャームが戦闘に特化し、積極的にオレたちへ襲撃をかける訳でもないだろうから」
ザールフフィール:「オマエの言う通り、そいつは本当に『遭遇』だったということだな? 知性のない種の獣が、飢えて餌食を求めた結果、出くわしただけだという」
狼(サンダルフォン):『まぁそんなところだね。そして例えジャームでも、知性に目覚めたのなら』
狼(サンダルフォン):『連合するのは自然なことだ。特に、比較的力の弱い個体なら尚更ね』
狼(サンダルフォン):『この建物に入ってこれる時点で、殆ど人間サイズの流星体しか持たない星徒ってことになる。そんな奴ら今まであんまり見なかっただろ』
ザールフフィール:「その通りだな」
ユーリ・トレシェフ:「……つまり、今度の襲撃に適した個体を選別しただけという話か」
ユーリ・トレシェフ:アベルが率いていた部隊の事を考えている。……サンダルフォンの説明を信用するなら、彼が出てきた事にそれ以上の理由はない事になる。
狼(サンダルフォン):『もっと詳しいことが聞きたいなら、この奥にいるだろう星徒に直接聞くんだね』
狼(サンダルフォン):『僕はこの強襲作戦に関しては外野なんだ』
四海群生:「……星徒も一枚岩ではないと言ったな。貴様の口から奴らの目的は話せないのか?」
四海群生:「場合によっては……そちらの利益にもなり得るんじゃないのか」
狼(サンダルフォン):『それじゃ筋が通らない。僕と君達だって別に味方じゃないからね』
四海群生:「筋?」意外そうに
狼(サンダルフォン):『利害の一致で協力しているだけで、こちらは既に障壁を開けるという対価を支払い終えている』
狼(サンダルフォン):『これ以上の情報がほしいなら、そっちの支払い条件も見直してもらわないとね』
ユーリ・トレシェフ:「……形はどうあれ、一定の思考に固執するのがジャームだ。多分、こいつはこういう存在なんだろう」四海くんに。
四海群生:「一見理路整然として見えるが……そういうことなのか」本人は小声だがスピーカーから丸聞こえになっている
ザールフフィール:そのやり取りに、口はおろか目線も向けない。結果に興味がないからなのか、想像通りだからなのか。
狼(サンダルフォン):『そうそう。そもそも彼の言う通り僕らはジャームなんだ。全員が全員、自分の都合の良いように世界を解釈している』
狼(サンダルフォン):『そんな奴に『他人が何を考えているのか』を尋ねるなんて、一番当てにならない質問だよ』
四海群生:「ぐぅ……」ぐぅの音
都築ソウマ:「…待て」会話に入って来る。
都築ソウマ:「支払い条件ってなんだ」
ユーリ・トレシェフ:「……具体的な相手は伏せられているが」
ユーリ・トレシェフ:「探している相手がいるらしい。そいつと交渉をしたいと」
四海群生:「正確には『探しもの』と。……この学校で何かが隠されているとすれば……」
四海群生:「思い当たるのは秘匿領域くらいだ。既にこいつの目的は、半ば達せられつつあるかもしれないぞ」
四海群生:「そもそも全て出鱈目で、ここにある貴重品や機密を破壊するのが目的というのも十分考えられる……」
ユーリ・トレシェフ:「……そもそもこのエリアは、何だ? 研究ブロックの一部のようだが」
ユーリ・トレシェフ:「君の目的はここにあるのか? ……それくらいは話してもいいだろう。対価の支払いに必要な情報だ」サンダルフォンに。
四海群生:「僕も実際に入るのは初めてだな。星徒の遺体やサンプルは地下に運び込まれるとは聞いていたが……」
四海群生:「仲間の弔いがしたいようには見えないな」カメラが狼の顔をズームする。
狼(サンダルフォン):『たぶんある。と、思う』歯切れの悪い返事
狼(サンダルフォン):『僕もわからないからこうやって一緒に中に入ったんだ。ここにある可能性が一番高いとは思うけどね』
都築ソウマ:「………」不審そうにマントを引っ張る。
ザールフフィール:「というより、他に候補はないだろう。エノクベース地下、秘匿領域ルート・カイン……」
ザールフフィール:「ここをもって他に貴重品を封蔵できる場所があるとは考えづらいな」
都築ソウマ:「……」逡巡。「……遺骸なら」
都築ソウマ:「お前ひとりで運べるようなものとは思わないぞ」
ザールフフィール:「『遺骸』……」
狼(サンダルフォン):『フフ……』
四海群生:「こいつ……意味深な笑みで流そうとしているぞ!!許せん!!」
四海群生:「僕はこういうハッキリしない奴がいちばん嫌いなんだッッ」
ユーリ・トレシェフ:「それでいいだろう別に。好きになってしまう方が困る」
ザールフフィール:「落ち着け。オレは知らんがこの食いつかなさは」
ザールフフィール:「知ってる上で『別』なんだろ。恐らく……」
ザールフフィール:「……何だ? 遺骸とは。どうせ死蔵品だ、ろくに使えないものなんだろうが」
都築ソウマ:舌打ちする。「…もともと、ここは理事会がプロジェクト・アダムカドモンの財産を隠すために作った場所らしい」
都築ソウマ:「遺骸…正しくは『アダムカドモンの十の遺骸』。ぼくも名前でしか知らないが」
都築ソウマ:「その財産の中でも、もっとも偉大なる遺産だという。『完全なる人間』が、生まれる前に死んだ肉体だそうだ」
四海群生:「なっ……はっ……」
四海群生:「初耳だぞ!!?」スピーカーがハウリングする
ザールフフィール:「……」「死体だろ、つまり」
ザールフフィール:「いや、生まれる前に死んだならなんだ……死体以下か……?」
ユーリ・トレシェフ:「胚とかそういうのじゃないのか」
都築ソウマ:「聞いた話が正しければ、10個のパーツに分解されて、どこかにしまわれてる。ぼくだって詳しくは知らないんだよ…」
都築ソウマ:「藤村夏虫とクロードはまだか? あいつらの方がよっぽど詳しいだろう」
ユーリ・トレシェフ:「だが……失敗作とはいえ、アダムカドモン計画か……」
四海群生:「待て待て、そんなものがあるのだとしたら……」
四海群生:「こいつも……」“サンダルフォン”を見下ろし「それに襲撃勢力の目的も、それなんじゃないのか!」
ユーリ・トレシェフ:「大掛かりな真似をして奪いに来る連中が居ても不思議じゃないな。それが、眼の前のこいつではないとしても」
狼(サンダルフォン):『彼らの目的の方は知らないけど』
狼(サンダルフォン):『僕に関しては、お目当ては"遺骸"では無いってことだけははっきり言わせてもらうよ』
狼(サンダルフォン):『間違った認識が信憑性を持つのはこちらの利益にならないからね』
四海群生:「なんだとぉ…………じゃあ何なんだ!!」
ザールフフィール:「……ソウマも言っていただろ。もしそうだとしてもこいつのハンドリング端末で持ち出せるものではないようだからな」
ザールフフィール:「それこそ何の益にもならん。筋が通らない。だろう?」
狼(サンダルフォン):『志がどれだけ立派でも、所詮は失敗作だ。資源としては魅力的だろうけど』
狼(サンダルフォン):『まぁ、持て余しているなら引き取ってあげても構わないけどね』
四海群生:「何なんだこいつは……!態度が腹立たしいぞ!!」
ユーリ・トレシェフ:「こんな戯言をいちいち真に受けてやるな、群生」
都築ソウマ:「絶対に渡すな。星徒なんかに…」ザルフくんに頷く。
都築ソウマ:「…さっきも言ったが」
都築ソウマ:「この秘匿領域、ぼくよりよっぽど、クロードと藤村夏虫の方が利用している」
都築ソウマ:「話を聞くなら、彼らの合流を待ってからでも……」
ザールフフィール:「利用とはいうが、貴重なだけで使えんブツを押し込めてるだけじゃないのか」
ザールフフィール:生徒/星徒の身体サンプルも、なんだか良くわからないが偉大な人間の死体以下というのも、ザルフにとってはそういうものだという認識だ。
四海群生:「実際研究の成果は出ているだろう。この機体にも一部流用されていると聞いている」
四海群生:「詳しくは僕も知らないが……ノドスの為になっているのは確かだ。君ももっと後方部隊に敬意を払うべきだぞ」
ザールフフィール:「違う。それは使えるブツ、使える研究だろ。それを『秘匿』の領域に押し込めるようなことはしちゃいまい」
都築ソウマ:「……」腕を組む。何か言いづらそうにしている時の癖である。
ザールフフィール:「大体研究なんて、地味地味と陰気な顔をして資料を積み上げてようやく使えるものが爪先ほど浮かび上がってくるもののはずだ。『秘匿』の必要性があるようなことがあるのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……実験材料としての価値を」
ユーリ・トレシェフ:「俺達の認識で論じても仕方ない。それこそクロード達の合流を待つべきだ。違うか?」
四海群生:「む……そうだな。二人が研究するのに秘匿する必要性など…… ……ソウマ、どうした?腹痛か?」
都築ソウマ:「違う、バカ」
都築ソウマ:「……きみら、あー、聞いてないのか? まあ、当たり前か…聞いてないんだな」
ユーリ・トレシェフ:「題目が分からないから答えようがない」
ザールフフィール:「何を……いや、腹が痛くなる話か?」
都築ソウマ:「茶化すなよ……、腹が痛くなるような話だ」忌々しそうに言う。
ザールフフィール:「まあ、どうあれオレは知らん。ここに来たのも初めてだしな」 興味もなかったのだ
狼(サンダルフォン):『あ、これじゃないかい?』
狼(サンダルフォン):いつの間にかカラビンカの操縦席に入り込み、報告書のデータを全員に送りつける。
都築ソウマ:「あっ!」愕然とする。
四海群生:「うおおおッ!?こいつッ!!!!」音割れ
ユーリ・トレシェフ:「おい……!」
都築ソウマ:「バッ……この……犬! ぼくがいま繊細な段取りを設けながら慎重に話そうとしていたことを……」
狼(サンダルフォン):群生が大声を出した時には、ひょいと地面に飛び降りている。
都築ソウマ:「この…!デリカシーを考えろ!ジャームめ!」
ユーリ・トレシェフ:「敵意があっての行動でないとしても……もう少し考えろ、どう見られるかを」
四海群生:「こ……こいつ……!!次にやったら敵対行動と見做して撃つぞ!!!」銃口を向けている
狼(サンダルフォン):『彼が随分言いにくそうにしていたからつい』
ユーリ・トレシェフ:「こちらも、余計に警戒せざるを得なくなる……」端末の画面に視線を落とし。「これは?」
ザールフフィール:個人端末を取り出し、眺める 「……クロード・カレルの……」
ザールフフィール:「未公開実験報告書? ……なんだ、こいつも死体を使って何かやろうとしていたのか」
四海群生:「ハァ……ハァ……何?何の話だ」
都築ソウマ:「………クロードと藤村夏虫が過去に行った実験の記録だ」
ザールフフィール:中身を読み込んでいると、さすがに足が少し緩む 「……なるほどな」
都築ソウマ:「死亡した生徒を複製しようとした。失敗したらしいがな」
四海群生:「……そんなことをしていたのか……あの二人が」
狼(サンダルフォン):『良いことじゃないか。君たちは基本的にこの先減る一方なんだから』
狼(サンダルフォン):『なんとかして補填しようと足掻くのは有意義な研究だと思うよ』
ザールフフィール:「発想としては順当なとこだろ。限られた環境下において、間違いなく特異性のある、希少な資源ではある」
ザールフフィール:「そして秘匿するのも妥当な所だ。これはモチベーションに影響する」
四海群生:「う、む……しかし倫理的に……」悩み、言葉を選びつつ「だが、まあ、そうだな……状況からすれば……アプローチは理解出来なくもない」
ユーリ・トレシェフ:「……なるほど確かに、気も重くなるような話だ」
ザールフフィール:「……まあ、秘匿する判断は妥当な所だが、秘匿する根性は気に入らん。クロードに藤村め……やはり強めに分からせてやるべきかもしれんな」
四海群生:「イルヤーサ!君はすぐにそういう……!」
都築ソウマ:「すぐ殴ろうとするのはやめろ、怖いなあ」
ザールフフィール:「あと"サンダルフォン"、要らん煽りを入れるな。安全地帯にいる気分になりやがって」
狼(サンダルフォン):『実際そうだからなんともね。まぁいいよ。お邪魔なら黙っていよう』
ザールフフィール:「ここでその環境維持上重要なオオカミを殺してついでにオマエの干渉を切断するのは、ノドスの損になるが不可能ではない。忘れるなよ」
狼(サンダルフォン):宣言通り黙ったまま耳を寝かせる。
都築ソウマ:「……ユーリ」ユーリくんを見ます。
ユーリ・トレシェフ:「何だ」
都築ソウマ:「澪木ミストも死者の蘇生を試す羽目になったことがあるらしいな」
都築ソウマ:「きみは…なんて言ってやったんだ? 慰めてやったのか」
ユーリ・トレシェフ:「……同じに括る事ができるものではないだろう」
ユーリ・トレシェフ:「彼女の場合は、自らの意志が介在する余地もなくすることを強いられた」
ユーリ・トレシェフ:「クロード達や、それに許可を出した君は……」「そうする事で、皆の利益に近づけると信じて選んだ」
都築ソウマ:「……うん」
都築ソウマ:「ぼくは…」「…死ぬのがずっと怖いからな。生き返れる術があるかもしれないなら、止められなかった」
都築ソウマ:「きみはどうだ、ユーリ。そんなぼくを笑うか?」
ユーリ・トレシェフ:「……笑いはしない。だが……」「価値観は違うらしい」
ユーリ・トレシェフ:「俺は……いつか訪れる死を恐れてしまう事の方が恐ろしい」
ユーリ・トレシェフ:「その恐怖を認めてしまったら、生命ある限り怯えて生きるしかなくなる」
ユーリ・トレシェフ:「最も、それは俺が弱い人間だからだろう」
都築ソウマ:「…ぼくの真逆だな」苦笑する。「ぼくは弱い人間だから怯え続けてる。きみはそれを良しとしない」
都築ソウマ:「そうか、分かった。…きみはやっぱり、あれだな…」
ユーリ・トレシェフ:「そう、真逆だ。君は、怯えを飲み込みながら人の先頭を立って歩くことができる人間だ」
ユーリ・トレシェフ:「俺は、そんなふうにはできない。……それだけの話だ。軽蔑なんてない」
都築ソウマ:「……無理するなよ。一緒にいよう」
都築ソウマ:「きみには、きみを心配してくれる人がそばにいるべきだな。うん」得心したようにして、皆の方を向く。
都築ソウマ:「変なこと聞いて悪かったな。行こう」
ユーリ・トレシェフ:「……ミストと違って、君達は自分の意志で正しいと思って決めた。そう言っただろ」その背中に向かって、呟くように。
ユーリ・トレシェフ:「一度、そうやって決めた事なら。決めてやったんだと胸を張るべきだ」
ユーリ・トレシェフ:「だから……」「君達に慰めが必要だとは思わない」
ユーリ・トレシェフ:それだけ言って、その後ろに続いて歩く。
都築ソウマ:振り返る。微かに笑う。「…うん」
都築ソウマ:「優しい言葉は女の子にかけてあげればいいさ」
ルート・カイン最深部
GM:いくつもの巨大な培養槽が並ぶ広大な空間。
GM:ルート・カインの最深部には、『アダムカドモンの十の遺骸』が封じられている。
藤村夏虫:「ケホッ……」
藤村夏虫:壁に背を預けて座り込んでいる。背後にはべったりと血の跡が残っていた。
藤村夏虫:腹部から染み出した血は、白衣の下から半分を赤く染めている。
クロード・カレル:藤村が向かった場所があるとすれば、ここだと確信していた。ーー味方であれ、敵であれ。
クロード・カレル:電光のような走行が停止し、床に焦げ跡を残す。
クロード・カレル:「ハァ、ハァ……!」地下研究所の守りが破られていることを知って、クロードは戦闘速度で最深部まで向かった。
クロード・カレル:「……藤村」
クロード・カレル:「藤村!!!」
クロード・カレル:怒鳴りつけるように叫ぶ。
クロード・カレル:「遺骸は無事か!?」
藤村夏虫:「……ん、ああ。クロくん」朦朧としながら顔を上げて
藤村夏虫:「見ての通りだよ。私もまだまだ捨てたもんじゃないね」
GM:巨大な培養槽には、多少の銃痕こそあったが、中身を持ち出された形跡はない。
クロード・カレル:「……」押し殺すように息を吐く。
クロード・カレル:『ハーデンベルギア』をシステムに接続し、設備損傷状況のスキャンを実行する。負傷した藤村の応急手当てにかかるのはそれからだ。
クロード・カレル:「…………保健室の記録を見たぞ」
藤村夏虫:「あー……あれかぁ」
藤村夏虫:苦しそうに息を吐きながら笑う
クロード・カレル:クロード・カレルは医師ではない。いつも藤村の処置を見ていたから、見様見真似で縫える程度でしかない。
クロード・カレル:「ミストの素性についてだ。どうして黙っていた?」
藤村夏虫:「使えるかもしれないでしょ。彼女」
クロード・カレル:「……」
藤村夏虫:「そこがはっきりする前に、あの子のことが皆に知られちゃうのは不味いかなと思っただけだよ」
クロード・カレル:「俺なら、あの音声ファイルを見つけると思ったんだな?」
クロード・カレル:「もしも藤村が今日死んだとしても、研究を引き継げるように……」
クロード・カレル:都築ソウマから秘密を聞き出そうとした自分と同じことを、藤村もした。
クロード・カレル:死んでいった者の知識や技が失われてしまってはならない。そうすれば、ノドスが犠牲とともに受け継いできたものが本当に途絶えてしまう。
藤村夏虫:「んふふ、そういうことにしとこっか」
クロード・カレル:「俺だって科学者だ。藤村の考えたようなことは……」
クロード・カレル:「……考えなかったわけじゃない」
藤村夏虫:「でも、クロ君が私だったらやらなかったかもね」
クロード・カレル:「なんでだよ」
藤村夏虫:「クロくん優しいから。女の子には特に」
クロード・カレル:「……は。バカなこと言うな。自分が女の子だとでも思ってんのか?」
藤村夏虫:「思ってて悪いのかよぉ」
藤村夏虫:「じゃあ訂正しようか、お姉さんにも優しい」
クロード・カレル:「こういうのは優しいって言わないんだよ」
クロード・カレル:「どいつもこいつも、勘違いしてる。仲間とか、友達とか……相棒とかを助けるために、命をかけて戦う程度のことは」
クロード・カレル:「普通のことだ。誰だって追い詰められればやることだし、そうできなかった奴だって、そうしたいと思っている」
クロード・カレル:「……俺はな、藤村」
クロード・カレル:「もっと優しくなりたいんだよ。自分が優しいやつだって思いたい」
藤村夏虫:「うん」脂汗を浮かべて身を捩る
クロード・カレル:血管を結索して、電気で傷口の断面を焼く。
クロード・カレル:「ここから外に出られたなら」
クロード・カレル:「俺は……今みたいな感じじゃないんだ。もっと、知らない子にだって優しくできる」
藤村夏虫:「あづッ…!ちょっとぉ~、焼く前に声かけてよ。麻酔くらい自前で打てるんだから」
クロード・カレル:「黙ってろ。ーーそういうやつになれるはずだ。本当に俺が天才なら」
クロード・カレル:淡々と、機械的に、藤村の傷口を処置しながら呟く。
クロード・カレル:会話ではなく、ただ集中のためだけの独り言に過ぎないのかもしれない。
藤村夏虫:「優しさって才能なのかな」
藤村夏虫:「どちらかと言うと本能じゃない?人間って、皆他人に優しくしたい生き物だよ」
藤村夏虫:「だから心配しなくても、クロくんだって」
藤村夏虫:「厳しいフリをしなくて良くなったら、勝手に元に戻ると思うな」
クロード・カレル:「俺を厳しいと思ってるやつなんかノドスにはいないよ」
クロード・カレル:「科学者のくせに能天気で、冗談ばかり言う、お気楽なやつだと思ってる。……そう見えるだろ?」
クロード・カレル:「上手くやってるさ。……全部上手く行く」
藤村夏虫:「……そだね」
藤村夏虫:独り言に独り言で返す。脈絡なく話題が変わって
藤村夏虫:「ここを守り通せたのは」
藤村夏虫:「単に、連中にとってここの優先順位が低かったから」
クロード・カレル:「そう思いたいな。いや……」
クロード・カレル:「ここが目的だったとしたら、遺骸を放置していく理由なんてない」
藤村夏虫:「最優先目標は他にある。私はこっちを選んだけど、ある意味賭けに勝って賭けに負けたね」
クロード・カレル:「他の部屋と同じように、ひとしきり防衛兵器をブッ壊して満足したか……」
クロード・カレル:「はは。藤村がここにいなかったら」
クロード・カレル:「星徒のぶんまで俺が殴ってたとこだよ。……それに、おかげで助けに来れただろ?」
藤村夏虫:「……うん」頭を壁に預けて、割れた眼鏡で天井を見上げる。
藤村夏虫:「きっと君なら、ここに来てくれると思ってたよ」
澪木ミスト:「クロード!藤村さん!」息を切らせながら、遅れて部屋に入ってくる。
クロード・カレル:「あ?……ミストちゃんか。残りの野郎どもはどうしたんだよ」
クロード・カレル:「女の子より足遅いってどういう了見だって言ってやりな」
澪木ミスト:「うわっ…!すごい傷……治療代わるね」藤村の前にしゃがみこんで
澪木ミスト:「いや、それがさ……」
GM:隔壁の向こうで、大きな音が響く。
GM:銃声と、瓦礫が崩れる音。先程から数回、同じような音が生じていた。
クロード・カレル:(ここでも星徒と防衛機構の大規模な戦闘があった。通路の構造が脆くなっているところがあったのか)他人事のように思う。
クロード・カレル:最深部へと急ぎすぎて、そうした状況を観察する猶予すらもなかった。
澪木ミスト:「私、一回ここまで来たことがあるの。藤村さんに連れられて……だから、皆より速くキミを追えた」
澪木ミスト:「そしたら丁度ギリギリのところで天井が崩れて分断されちゃって」
クロード・カレル:「……何を蘇らせるべきかを、聞いたんだな」
藤村夏虫:「それも忘れてもらってたはずなんだけどね。十字冠の転送でまるっとリセットされちゃったか」
澪木ミスト:「……」色々言いたそうな目で睨む。
クロード・カレル:「十字冠……厄介なもんだ。脳神経ーー記憶の変質も『復元』されるわけだ……」
澪木ミスト:「この場を切り抜けたら、色々言わせてもらいますからね」むくれたまま治療に集中して
藤村夏虫:「はーい」
藤村夏虫:「それで、向こうの皆とは別ルートで合流かな?」
クロード・カレル:「俺が来た通路が崩れたとしても、階段側から迂回して上に上がれるはずだ」
クロード・カレル:「そっちも塞がってたらまた土木作業を始めることになるけどな」
クロード・カレル:「ここまで来るのだって大変だった。ザルフをつまらないことで働かせちまったよ」
澪木ミスト:「良いじゃん普段偉そうにしてるんだから。あと多分アイツ、あれで結構地味な仕事の方が好きだよ」
澪木ミスト:「……よし、これでひとまず動けるはず」
クロード・カレル:「さすが。これで藤村も足手纏いじゃなくなるかな」
藤村夏虫:「ひっどーい。私が役に立たなかったことなんてあった?」口をとがらせながら立ち上がる。
クロード・カレル:先に立って歩こうとして、立ち止まる。「なあミストちゃん」
澪木ミスト:「うん?」
クロード・カレル:「死んだ88人の生徒の名前は教えてもらったか?」
澪木ミスト:「………」一瞬表情が固まって
澪木ミスト:「……覚えてる、よ。教えてはくれなかったけど、隠されてもいなかったから、自分で調べた」
澪木ミスト:「せめてそのくらいはしないとって思ったから……」
クロード・カレル:「…………」
クロード・カレル:「……意外だな。俺ならそんなことはしない……」
クロード・カレル:「でもーー悪くないのかもしれないな。この場を切り抜けたら、聞きたいことができた」
澪木ミスト:「クロードが私に?」
澪木ミスト:「……なんか新鮮かも。いっつも教えてもらってばっかりだったから」可笑しそうに微笑する
クロード・カレル:「ミストちゃんには最初から聞きたいことばかりだよ」
クロード・カレル:「だけど、ノドスの連中のために聞きたいんじゃない。俺が個人的に……」
クロード・カレル:「質問を取っておきたい。ここから先に辿り着くモチベーションが必要なんだ」
澪木ミスト:「……わかった」
クロード・カレル:「死ぬなよ」
澪木ミスト:「死なないよ……私は」十字冠はまだ輝きを保っている。
澪木ミスト:「キミこそ、死なないで」
クロード・カレル:「今更だな、俺は」
クロード・カレル:「これまで一度も死んだことがないんだよ」
◇ラウンド4
GM:最後!赤いマスに皆が集まったら探索パートは終了です。
GM:群生くんはもういるので省略して
GM:ザルフくん、ユーリくん、共に赤いマスに進みますか?
ザールフフィール:進むか 共に
ザールフフィール:隠しイベントを探しに1マスずつ回るという手もあるが……今回はターン評価を重視しましょう
ザールフフィール:3マス移動して赤マスへ!
ユーリ・トレシェフ:同じく下に移動して赤いマスに行くぜ 時間を無駄遣いしてるとどんなペナがあるかわかんないからな……
GM:はーい!では3人が集合し
GM:残るはクロードくん!通路が崩壊して道は一本ですが、赤マスに進みますか?
クロード・カレル:わーい!ぼくも皆のところに行こうっと
クロード・カレル:ダイス振るまでもなく2マス移動して合流します
クロード・カレル:何も問題はないぜ
GM:では、侵攻途中の最後のオブジェクトが開きます。
【星徒遭遇戦】
このコマに侵入したPCは7d10のHPダメージを受ける
クロード・カレル:そ、そんな
クロード・カレル:どうしてぼくがこんな目に
クロード・カレル:助けて~~
四海群生:クロードくんーッ
クロード・カレル:グンジョウ!ザルフ!ユーリーーッ
クロード・カレル:裏切ったなぼくを!捨て駒にしたなァ~~~ッ!!
GM:ダメージを受けて頂きますが……
GM:今はまだ振らなくて結構です
クロード・カレル:え!?
クロード・カレル:それはそれで怖いんだけど……。
GM:先にロールをやって行きましょう。
ユーリ・トレシェフ:えっなんなんだ
クロード・カレル:はい……
ルート・カイン 非常通路
GM:クロード・カレルとミスト、藤村は、他のガーベラ小隊との合流地点へと急いでいた。
GM:ノドスで最も内部構造に詳しい君たちだ。負傷者であることを差し引いても、さしたるロスもなく目的地へと到着するだろう。
クロード・カレル:ミストと藤村を守れるように警戒しつつも、施設内を進む。救出した彼女らをエドガーに引き渡し、避難を完了させる。
クロード・カレル:ーーその後に侵入した星徒と戦闘し、倒す。地下研究所の無事を確認した以上、やるべきことはシンプルで、仲間とも一致している。
GM:階段を登り、大きなフロアの上層に掛けられた連絡橋を渡る。
クロード・カレル:(降下した星徒の目的は、機関室でも地下でもなかった)
クロード・カレル:(これほど大規模な作戦行動を仕組んで、本当にただ非戦闘員が多いだけのエノクベースを襲ったのか……?)
GM:君達が橋を渡りきろうかという時
GM:ドゴオオオオン!!
クロード・カレル:「……ッ!!」
GM:進行方向の隔壁が破壊され、異形の一団が現れる。
クロード・カレル:息を呑む……その、危機に対する単純な条件反射をスイッチにして、『ハーデンベルギア』が神経へと通電する。
クロード・カレル:磁気カタパルト機能で、藤村とミストを連絡橋の後方に射出する。
クロード・カレル:強襲に即応できるよう、総合戦闘反応マニューバ群を走らせる。
クロード・カレル:戦闘モードへの切り替えは機械以上に自動的だ。「……来やがったな」
鬼面の星徒:「………」
鬼面の星徒:子鬼のようなフルフェイスマスクを被った小柄な星徒を先頭に、人間大の異形が数体、行く手を塞ぐ。
澪木ミスト:「あれも、星徒……?」じり、と後ずさる
クロード・カレル:「揃いも揃って間抜け面しやがって」
クロード・カレル:「この研究所は数Ⅲのテストが解けないやつは立入禁止だ」
藤村夏虫:「流星体を直接身に纏う形で融合している。サイズの小さい星徒はああなるんだね」
クロード・カレル:「油断するなよ。サイズが小さいからって出力が低いルールがあるわけじゃないーー」
藤村夏虫:「わかってるよ。けど大抵こういう時って……」
GM:次の瞬間、背後からも爆発音が響く。
重武装の星徒:身の丈以上の重火器を携えた星徒の集団が、君たちの後ろから出現する。
澪木ミスト:「挟まれちゃった…!」
重武装の星徒:無貌の仮面に、身体から伸びた触手を絡みつかせて、ゆっくりと君たちへと近づいていく。
???:「ガーベラが散り枯れるのは困る。うん、きっとみんなが困る。特に会長が困ってしまうな」
???:仮面の集団のその後ろ、カツンカツンと近づいてくる小気味よく響き渡る足音と、良く通るソプラノの声。
???:声の主は、月光色に煌く三日月刀を納めた水晶の鞘を腰に吊った、プラチナブロンドの髪の幼さが残る少年。
澪木ミスト:「えっ、だ、誰!?」
澪木ミスト:「てか危ないよ!速く逃げ……」
クロード・カレル:「こっ……」即座に取って返し、背後の敵を優先して叩き潰すつもりでいた。
???:少年は、死を告げる暴威達を前にして、まるで散歩をするように緩やかな歩調で割って入る。
クロード・カレル:自分は正面の星徒に背中を曝すことになるが、その程度のリスクは許容しなければならないとも思った。だが。
クロード・カレル:「この野郎!!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「それに星徒のせいで、今日から俺が"最強"の剣士になってしまったみたいでね。その落とし前はつけるよ」
【"HELLSING " メイズ・ペルセ・クロウ】
12歳。アイルランド出身。ブラム=ストーカーのピュアブリード。
神童、天才、の名を欲しい侭にする血濡れの剣聖。
本人は自身の性能と評価を気負う事なく冷静に受け止めている。 強いからこそ明朗快活で親切心に富み、常に余裕を纏った少年。
一振り一突きで複数回の命を奪う、オーヴァードの殺戮に最適化された最凶最悪の剣技を操るノドス最高峰の剣士。
敵対者の血が吹き出すその狂音こそがコードネーム『地獄の歌』の由来である。
クロード・カレル:最初に口をついて出たのは、警告ではなく罵声だ。
クロード・カレル:「この!状況で!」
クロード・カレル:「のんびりテクテク歩いてくるんじゃねェーよ!」
重武装の星徒:重火器を闖入者の方に向ける。躊躇いなく一斉に砲火が放たれる。
クロード・カレル:青い電光が円弧を描く。こちらも瞬時に、前方の鬼面の星徒を押さえにかかった。
メイズ・ペルセ・クロウ:「何時もみたいに迷ってたわけじゃないんだ。此処の守りが俺の役割だからね。今まで戦ってたんだけど」
メイズ・ペルセ・クロウ:体幹、呼吸に乱れなく、涼やかな笑みを保ったまま、銃弾をすり抜ける。距離は徐々に詰まっていく。
メイズ・ペルセ・クロウ:剣の頂を最速で駆け上がった少年の身体は、互いの殺傷圏内に入って初めて反応を見せた。
鬼面の星徒:クロードのロッドと凶悪な爪が打ち合い、火花を散らす。
メイズ・ペルセ・クロウ:重武装の星徒に視線を向ける。
メイズ・ペルセ・クロウ:腰に吊るした月光色の三日月刀にゆらりとした緩慢な大きな動きで手をかけた。
クロード・カレル:群体や従者を用いる星徒は例がないわけではないが、ノドスにおいて、対多数戦闘を実際に経験した者は希少だ。
クロード・カレル:だが、クロードの戦闘対応には一切の迷いがないーーそうした者達の経験を全て、自動的に実行できるからだ。
メイズ・ペルセ・クロウ:指先が柄に触れる。突如として、右腕の先が空間を超えて跳躍した。そのようにしか見えない。─────抜刀。クロードの動きと同時。
メイズ・ペルセ・クロウ:静から動への急激な転換。100から0へのスィッチ。緩急をつけた動作は知覚速度を惑わし錯覚させ、時間感覚を破壊する。
メイズ・ペルセ・クロウ:最小限の動きのように見えるソレは、爪先から手首までの可動域が螺旋を描き、超絶加速し放たれた悪夢じみた殺戮技巧である。
メイズ・ペルセ・クロウ:意識するまでもなく、そのような斬撃を事も無げに放つことが出来る。
メイズ・ペルセ・クロウ:そして血流操作の究極を体現した剣士は、どのような急制動を行い、どのような加速運動を行っても、レッドアウトもブラックアウトも起こさずに常に理想的な感覚を保ち行動することが可能だ。
メイズ・ペルセ・クロウ:一切の音もなく、空間に焼きついた赫い赫い馨しい血のように鮮やかな深紅の弧月。
メイズ・ペルセ・クロウ:視覚出来る程のレネゲイドの残留痕は、文字通り死へと至る道筋である。
重武装の星徒:構えた機関銃が、火花を吹く前に輪切りにされる。少し遅れて血飛沫が舞う。
メイズ・ペルセ・クロウ:「次。あぁクロード。一つ台詞を言わせてくれないか?」
重武装の星徒:背後の星徒がすかさず重火器を放り捨て、手足の触手を唸らせて男を圧殺させようとする。
メイズ・ペルセ・クロウ:軽く払う様に、三日月刀で受ける。僅かに傷をつけて、そして躱す。
メイズ・ペルセ・クロウ:一振りだった。一疵だった。掠っただけの撫でるような一斬だった。
メイズ・ペルセ・クロウ:だが、その線一つの通過で、眼前敵は六百六十六のパーツに解体された。
メイズ・ペルセ・クロウ:内部からバラバラに、立体ジグソーパズルのように崩壊していく星徒。
メイズ・ペルセ・クロウ:斬撃の接触を始点に、星徒の体内に流れる血液に相当する何かが起爆し、無数の刃弾となって内側から肉を切り潰した結果だった。
クロード・カレル:「ーージョズ・ディレムス。月強撃」
クロード・カレル:鏡張りの部屋でレーザーポインターが点灯したかのように、
クロード・カレル:軍勢の只中で、青い直線光が乱反射した。それらは全て、ロッドの発光の軌跡だった。
クロード・カレル:クロード・カレルが戦局に最適な技を用いるのではない。戦局に最適な技をクロード・カレルに用いさせる。
クロード・カレル:群がる星徒の中で、弱っている者。反応の遅い者。死角を向けている者。
クロード・カレル:生身の体を通して、機械のセンサーの如くそれらを判断し、最初の一撃で数を減らしていた。
鬼面の星徒:数体の星徒が倒れ、前方の道が拓く。
クロード・カレル:鬼面の星徒の爪は攻撃の隙を逃さないだろう。それも止める。過負荷電流を与えられた筋肉が発光し、軋みを上げる。
クロード・カレル:「……クソッタレ!台詞だって?メイズ」
クロード・カレル:「どうぞ!!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「うん。俺に任せて先に行ってほしい。此処は俺一人で十分だから」
澪木ミスト:「うわすごっ!ほんとに言う人いるんだ……!」にわかに興奮している。
クロード・カレル:これまでの道のりで施設は破壊されていたが、生き残って保護できた生徒も少なくはなかった。
クロード・カレル:通常ならばあり得ないことだ。ノドスの生徒を発見した星徒は通常、手加減も容赦もしない。
クロード・カレル:何故そうなっていたのか。
クロード・カレル:(メイズ。このいけ好かない、不真面目な、大馬鹿野郎め)
クロード・カレル:(……一人でやりやがったのか!)
メイズ・ペルセ・クロウ:「君と藤村先生。ガーベラを頼んだよ、良く水をやって欲しい。俺達の生命線なんだ」
藤村夏虫:「"対人戦"に関して言えば、彼はノドスでも一番だろうからね」
藤村夏虫:「もしもの時の備えに彼を留めてくれた作戦部に感謝しないとだね」
クロード・カレル:ミストと藤村がこちらに駆け寄ってくるタイミングを見計らう。多少の肉体損傷と引き換えにでも突破口を開かなければならない。
クロード・カレル:「メイズ!お前、覚悟してろよ。後で絶対テスト受けさせるからな……!」
クロード・カレル:「地下研究所は、数Ⅲのできない奴は立入禁止だ!!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「数学Ⅲは幼年部にはきついと思うな」言いながら払う太刀で更に一人を落とす。
澪木ミスト:「何言ってるかわからないけど……あの子本当に強い……!けど……」
澪木ミスト:メイズの背後を見る。更に数体の星徒が侵入してきている。
澪木ミスト:「ええと、メイズくん?本当に任せていいの!?」
メイズ・ペルセ・クロウ:「ばらばらになってる最強チームよりは、今の俺の方が強いんじゃないかな」
メイズ・ペルセ・クロウ:「言い過ぎた。うん、任せて欲しい」
藤村夏虫:「よし、彼もああ言ってるし、早いとこ先を急ごう」ミストの手を引いて、クロードの後に続く
澪木ミスト:「あっ……き、気をつけてね!死んじゃダメだからね!」
クロード・カレル:「毎回ツッコミ入れてもらえると思うなよメイズ!」
クロード・カレル:「ボケがつまんねーんだよ!エドから学べ!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「うん。生きてなきゃツッコミ貰えないからね」
メイズ・ペルセ・クロウ:ミストの台詞に僅かに微笑みを浮かべ頷き。
メイズ・ペルセ・クロウ:「女の子と言うのは親切なものだね。なら、俺がもし女の子に会うことがあったら、その時は親切にしてあげなきゃね」
メイズ・ペルセ・クロウ:行った。行った。と手を軽く払う。
クロード・カレル:「藤村!ミストちゃん!よそ見するなよ!全力で走り抜けるぞ!50m走準備!」
クロード・カレル:大群で塞がれている連絡橋を前方に見据えながら叫ぶ。
クロード・カレル:すでに、足元に電荷が集中し始めていた。青い電光が弾ける。
澪木ミスト:「う、うん……!」
クロード・カレル:ノドスの構造物は、ある程度相似の内部構造で構成されている。それは建築の効率化を突き詰めたためだがーー
クロード・カレル:こうした連絡橋のような単純な設備の上ならば、普段戦闘する足場と相似の技を使うこともできる。
クロード・カレル:(一点突破だ)技と呼べるものではないのかもしれない。
クロード・カレル:クラウチングスタートの姿勢。
クロード・カレル:すなわちそれは、長大な連絡橋そのものをレールに、クロード・カレルを砲弾に見立てた……
クロード・カレル:(ーーレールガン)
クロード・カレル:ダ ン ! !
鬼面の星徒:「!!」
クロード・カレル:直線軌道の稲妻が、星徒の群れを貫通した。
藤村夏虫:「今だ!走って!」
クロード・カレル:殺しきれた数は少なかったかもしれない。だが、莫大な熱と斥力の通過は
クロード・カレル:二人が走り抜ける僅かな時間だけ、道を作り出す。
澪木ミスト:イオン臭の漂う道を、全力で駆け抜ける。
クロード・カレル:連絡橋の奥の通路、その突き当たりの壁に高速で衝突し、焼けただれながら転がる。
クロード・カレル:「……ゲホッ!」
クロード・カレル:29-7d10
DoubleCross : (29-7D10) → 29-44[5,10,2,9,8,4,6] → -15
澪木ミスト:「クロード!」追いついて駆け寄る。
澪木ミスト:「無茶しすぎ……!少しじっとしてて!」
クロード・カレル:「大丈夫だ……平気だって、この程度……」呻く。
澪木ミスト:そうしている間に、両手でクロードの頬に触れる。焼け焦げた肌を結晶が覆い、砕けた時には元通りに回復している。
クロード・カレル:「ハァ、ハァ……」
藤村夏虫:「ちょっと無理してカッコつけ過ぎじゃない?対抗心?」
クロード・カレル:ミストの治療で、どうにか鮮明な意識を取り戻す。酷く遠くの光景になった橋の上を、もう一度見る。
クロード・カレル:「カッコつけでこんなことするかよ……一人で星徒を突破するなんて……」
クロード・カレル:「これくらい無茶なことなんだ。分かれよ……」
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を5増加(145 → 150)
藤村夏虫:「ふふ、そうだね。よく頑張りました」
澪木ミスト:「立てる?もう少しだからね」クロードに肩を貸して、通路を先へと進んでいく。
メイズ・ペルセ・クロウ:クロード達を見送り連絡橋の上に陣取る。首を緩く回し周囲を見回す。
メイズ・ペルセ・クロウ:「さぁ、もう追いつけない。なぜなら俺が君たちの相手をするからだ」
メイズ・ペルセ・クロウ:弾丸のように星徒の群れに踏み込み、舞うように三日月刀を振るう。謳うように言葉を紡ぐ。
メイズ・ペルセ・クロウ:「人は手が届かぬ場所にあると分かっていても、時に、遠くの星を目指して歩いて行く」
メイズ・ペルセ・クロウ:「人類は月にだって行けたんだ。俺達が元の場所までたどり着くのだって、不可能じゃないさ」
メイズ・ペルセ・クロウ:「その時まで、俺は剣を執ろう。障害を斬り続けよう。俺たちがつぶれるか、君たちが滅びるか」
メイズ・ペルセ・クロウ:「勝負をしよう」
重武装の星徒:肉塊となった同朋を踏み越えて、剣士へと間合いを詰める。
鬼面の星徒:少年の言葉を理解しないまま、本能のままに爪牙と銃弾を次々と突き立てて。
GM:剣戟の音が響く度に、幾度も血色の華が開いた。
クロード・カレル:ミストに肩を貸してもらいながら、苦く笑う。
クロード・カレル:「……あいつのことは気にするな。全部言うんだぜ。星徒相手でも、ああいうこと……」
澪木ミスト:「すごいね……」色々な感情を一言に込め、苦笑いで足を進める。
クロード・カレル:星徒と渡り合うには、誰にだって無茶が必要だ。
クロード・カレル:メイズ・ペルセ・クロウも同じことをしている。極限まで陶酔し格好をつけること。言葉に相応しい実力を発揮し続けること。
クロード・カレル:「幼年部だけど、うちの切り札なんだ」
クロード・カレル:「あいつが勝てなきゃ、誰も勝てねえよ」
クロード・カレル:血風が吹きすさぶ橋から視線を切って、先へと進む。
---
GM:全てのPCが赤いマスにコマを進めました。
GM:これにて探索パート終了!
GM:ミドル戦闘に入る前にいくつか処理を行います。まずは拠点ランク!
GM:BPが10溜まったのでランクを1上げられます。使用しますか?
クロード・カレル:使用しない奴はアホ!
四海群生:上げまくり!
ザールフフィール:使わない奴は裏切り者
クロード・カレル:サンダルフォン……お前も使用しないなんて言わないよな?
四海群生:犬小屋作ってあげる
ユーリ・トレシェフ:なんでサンダルフォンに同意を求めるんだ
狼(サンダルフォン):やったワン
【漂流学区ノドス:ランク1】(残りBP:0)
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-1D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+1D10点する。
・PCの登場侵食を-1点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+1点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+1個する。
全校生徒:1854名(-182)
GM:ボーナスが復活しました ヤッタネ
ユーリ・トレシェフ:もうどこにもいかないで
GM:また、付け替え可能なサポートユニットは再設定が可能です。今回はミスト以外は専属PCがいますが…
GM:現在随行しているクロードくんから付け替えますか?
クロード・カレル:付け替えたいぜ!
クロード・カレル:この場合使用回数はどうなるんですか?私が使った分ユーリくんの使用回数が一回減るんでしょうか
ユーリ・トレシェフ:そういえばどうなんだろう
ユーリ・トレシェフ:ともあれユーリに随行してもらうよ
GM:使用回数はPC依存とします
ユーリ・トレシェフ:わあい
四海群生:凄ェ!
GM:処理は以上です。他になければ場面を進めますよ~
ザールフフィール:行きましょう
ユーリ・トレシェフ:オッケーイ
四海群生:生きたい
GM:ではいくぞ!
ルート・カイン 深層封蔵槽
GM:君たちは合流地点へとたどり着いた。
GM:そのフロアは既に散々に破壊された様子で、機密物資を保存していたと思われるコンテナやカプセルが辺りに散乱している。
GM:瓦礫の山の中心、鈍い電灯の明かりに照らされて、一人の少年が君たちを出迎えた。
アベル・ザカリアス:「よぉ、やっとお出ましかよ」
アベル・ザカリアス:「ひさしぶりだなァ。元気だったか?ユーリ」
アベル・ザカリアス:星徒、アベル・ザカリアス。かつてと同じ表情、同じ口調で笑いかける。
ユーリ・トレシェフ:「……やめろ」睨みつけ、短く吐き捨てる。
ユーリ・トレシェフ:「君は……アベルじゃない。力と情報を引き継いでいるだけの別人だ」
ユーリ・トレシェフ:半ば自分自身に言い聞かせるように、そう発する。
ユーリ・トレシェフ:半ば祈りのようなものだ。そう思い込んでいなければ、こんな戦いを続けられたはずがない。
アベル・ザカリアス:「ハハッ、相変わらずノリが悪いんだなユーリ!変わってないみたいで安心したぜ」
ユーリ・トレシェフ:「アベル・ザカリアスは、もう死んだ……」「……死んだんだ」
アベル・ザカリアス:「そうだなぁ。確かに死んだ」
アベル・ザカリアス:「俺も、ナヴィンも、ハリードも、カルロスも」かつてユーリと共に活動した園芸部の面々の名を挙げる。
アベル・ザカリアス:「お前以外は皆死んだ。ゴメンな、寂しかったよなぁ」
アベル・ザカリアス:「……んで、今はそいつらがお前の仲間か?」ユーリの背後の人影に視線を移して。
ユーリ・トレシェフ:「──それを、やめろと言っている」
ユーリ・トレシェフ:「一度。ノドスを敵として、己の欲望の為に侵略することを選んだなら……!」
ユーリ・トレシェフ:高ぶる感情に呼応するように、震える右腕を抑える。深く息を吸い直す。「……お前はお前だ。お前ではない人間の……」
ユーリ・トレシェフ:「俺の友の模倣をするな。不愉快だ」
ザールフフィール:「ああまったく、人間のモノマネが得意なようだな。いいのか? そんな控えめな図体で」
ザールフフィール:「星徒らしく見苦しい変態をして見せろよ。その方がお似合いだぞ」
アベル・ザカリアス:「ザールフフィール・イルヤーサか。俺が生きてた頃は別の小隊にいたよなァ」
アベル・ザカリアス:「きっと今まで何人もの仲間を見殺しにして来たんだろうなぁ」
アベル・ザカリアス:「強いってのも楽じゃねえ。今ならお前の気持ちも少しわかるぜ」眉を落として、本当に同情しているかのように言う
ザールフフィール:「ハッ……分かるものかよ。大体、そんなことを悠長に噛みしめる前に」
ザールフフィール:「オマエには『分かる』べきことがあるだろ。何故オレたちがここに後から入り込めたのか……気付いているだろ?」
ザールフフィール:「最早テメエの作戦行動は通らないんだ。こっちに無駄な手間を取らせるな。人間の姿に甘んじて首を差し出せ」
アベル・ザカリアス:「あぁ……それだ。お前の横の犬ッコロには大いに文句がある」
アベル・ザカリアス:「どういうつもりだ"サンダルフォン"。俺たちを裏切んのか?」
狼(サンダルフォン):『僕にも色々思うところがあってね』
狼(サンダルフォン):『安心して欲しい。僕はどこまで行っても星徒だ。君たちの仲間だよ』
アベル・ザカリアス:「お前ら、よくこんな奴の言うこと信用できたな」
アベル・ザカリアス:「俺ならとっくに撃ち殺してるぞ。犬は殺せない宗派なのか?」
ザールフフィール:斧槍を振り下ろす 「絡みたがるなよ端役」
ユーリ・トレシェフ:「別に、信用した訳じゃない……賭けに乗っただけだ。ノドスの為に、自分達の身を晒して」
ユーリ・トレシェフ:「それに勝ったから、俺達はここにいる」会話の呼吸を続けたまま、不意に右手を振るう。
ユーリ・トレシェフ:袖から結晶体のきらめきが零れ出て、同時に歪曲する黒い輝線が死角からアベルを狙う。
四海群生:「………………………………………………………………」
四海群生:────ゴ ガン!!!
四海群生:会話を遮るように、唐突に砲撃が放たれた。
四海群生:抜き打ちの要領。弾頭はザカリアスに到達する寸前で炸裂し、炸薬と焼夷剤が一帯を凄まじい爆轟で埋め尽くす。
ザールフフィール:「……」 爆風が顔に吹き付けられ、目を細める 「熱い」
アベル・ザカリアス:「───ッ、とぉ!!」
アベル・ザカリアス:地面から植物の蔦が急速に成長してアベルの前方を覆い隠し、銃弾と爆炎から身を守る。
クロード・カレル:大爆発の音が、それを引き寄せたのだろう。
クロード・カレル:恐ろしく速い蛍のような、青白い光の軌跡だけがあった。
クロード・カレル:背後から強襲したクロード・カレルが、電場ブレードを振りかぶっている。
アベル・ザカリアス:クロードへと振り向くこと無く、パチンッ、と指を鳴らす。
アベル・ザカリアス:次の瞬間、クロードの側面で空気の壁が弾け、振りかぶった姿勢のまま吹き飛ばす。
クロード・カレル:「っ!」一瞬で受け身の姿勢を取るが、攻撃の勢いは完全に殺されている。弾かれ、地面を転がる。
クロード・カレル:「……自分じゃいい線行ってたと思うんだけどな。なんでも上手くは行かないか」
クロード・カレル:奇襲に注意を向けることだけなら、成功したかもしれない。クロードに対応させる一手の間で、ミストと藤村を回り込ませて合流させる手筈だった。
澪木ミスト:「みんな!遅れてごめん!」クロードから反対方向、ユーリ達の背後から藤村とともに駆け寄ってくる。
ザールフフィール:「……無事か。三名とも」 槍を構え直し、視線はアベルへと向けたままだ
ユーリ・トレシェフ:「いや……問題ない。よく戻ってきてくれた」その後ろの姿をちらと見て。「藤村も無事か」
藤村夏虫:「おや、会長さんも保護されてたんだ。これでとりあえずは一安心だね」
クロード・カレル:「いい仕事しただろ。俺は」追撃を受けずに立ち上がることまではできた。
クロード・カレル:「いいニュースはまだあるぜ。……メイズが無事だ。五体満足で、元気に星徒とやりあってたよ」
ザールフフィール:「ああ、申し分ない……」 ちらりと秘匿領域の研究資料の事が脳裏をよぎるが、今はでもないと割り切った
都築ソウマ:”カラビンカ”の背後で、顔をしかめる。「メイズが? あいつ、久しぶりの戦闘で調子に乗りそうだなあ」
ザールフフィール:「……フン。あの野郎は少しくらい苦しんだ方良い。やはり普段はハンデで手錠くらいかけておくべきだな」
ユーリ・トレシェフ:「置いてきたのか? ……まあ、あいつなら滅多な事はないか」
クロード・カレル:「はは。エノクベースが襲われてもあの調子じゃ、状況の深刻さが分かる日なんて一生来ないだろ」
都築ソウマ:「なら、メイズが深刻さを理解する前に、とっとと事態を解決すべきだな」アベルたちを見やる。
アベル・ザカリアス:「やれやれ。大したことねぇ星徒一人に大人数で……嫌になっちまうなァ」
四海群生:「…………」
四海群生:周囲のやり取りがまるで耳に入らないかのように、星徒へ向けたままの主砲をリロードする。
クロード・カレル:「そう言うなよ、アベル。5人だけのパーティーじゃ寂しいだろ」
アベル・ザカリアス:「ここに来てからずっとそうだ。そこの犬には邪魔されるし」
アベル・ザカリアス:「ギーク野郎と金髪のガキのせいで、大勢殺し損ねた。メインはともかくサブミッションは全滅だ」
四海群生:「……アベル……」
四海群生:機体が軋むような音を上げる。それは四海の不随意の震えが、BMI接続を介して伝わったものだった。
四海群生:「……ザカリアス」
四海群生:黒煙が立ち込めるフロアの中、デバイスの発光が星徒たる少年の顔を照らし出した。
都築ソウマ:「群生……?」様子がおかしいことに気が付く。
アベル・ザカリアス:「ハハ……!けどまあ、良いんだ!そんなことは!」
アベル・ザカリアス:「俺の一番の目的はこうして適った!俺はな、お前に会いに来たんだ」
アベル・ザカリアス:ユーリ・トレシェフを見つめて
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:彼が決して吐くはずのない言葉を吐いていても。あまりにも変わりない、その姿と振る舞いに神経が逆立つ。
アベル・ザカリアス:「なぁ、ユーリ」
アベル・ザカリアス:「裏切り者は、見つかったか?」
ユーリ・トレシェフ:「……な、っ」
ユーリ・トレシェフ:「何故……お前が、それを」
アベル・ザカリアス:「何故もクソもあるかよ」可笑しそうに笑う
アベル・ザカリアス:「ちゃんと差出人だって書いてあっただろ?なぁ」
ユーリ・トレシェフ:「だが。あれを書いたのは、本物の……」
アベル・ザカリアス:「本物は俺だよ」
アベル・ザカリアス:「生徒アベル・ザカリアスはとっくに死んだんだ。今は俺だけが、本当のアベルだ」
アベル・ザカリアス:「親切心で教えてやったんだぜ?お前が傷つくのは俺も見たくないんだよ」
四海群生:「トレシェフ、星徒の言葉に耳を貸すな」
四海群生:「奴らに理性はない。それはただの無意味な音の羅列に過ぎない」
ユーリ・トレシェフ:「……分かってる。俺は……」
ユーリ・トレシェフ:言葉とは裏腹に、狼狽している。(アベルがあれを残せたとしたら、それは十字冠の破損した後、漂流が始まって以後の事だったはずだ。……いや)
ユーリ・トレシェフ:(──違う。気づくことはできたはずだ。サンダルフォンは、自分のオリジナルの知識によってこの基地の構造を熟知していると言っていた──それは、冠との間にリンクが成立していなければあり得ない話だ)
ユーリ・トレシェフ:(いいや──考えるな。今となっては、もう、どうでもいい言葉になった)頬に汗が伝う。(考えるな)
ユーリ・トレシェフ:「分かってる。だから、大丈夫だ……」うわ言のように繰り返して、四海に応じる。
アベル・ザカリアス:「オイ、本当に大丈夫か?」心の底から心配そうに
アベル・ザカリアス:「まさか見つけてないわけじゃないよな?ちゃんと、植物園に残してあっただろ?」
アベル・ザカリアス:「あの、手紙のことだよ」
アベル・ザカリアス:【Eロイス:歪んだ囁き】を使用します。
ザールフフィール:ワア……
アベル・ザカリアス:合わせて【Eロイス:孤独の叫び】も使用。対象はユーリ。
四海群生:アッ……アッ……
アベル・ザカリアス:ユーリくんはアベルにロイスを取った上で、任意のN感情を指定して下さい。
アベル・ザカリアス:そして、この歪んだ囁きの副次効果として
ユーリ・トレシェフ:もうロイスは取ってまずが……
ユーリ・トレシェフ:あっちがう まだだった
アベル・ザカリアス:お前のことなら何でも知ってるぜ
ユーリ・トレシェフ:1枠空いててよかったね よくないよ
アベル・ザカリアス:そして歪んだ囁きの副次効果として、ユーリくんのRHOを開示してもらいます。
ユーリ・トレシェフ:し しますが……
ユーリ・トレシェフ:あ、宣言忘れてた。アベル・ザカリアス:遺志/◯困惑 で取得します。
GM:開示します。
RHO:ユーリ・トレシェフ
海岸に流星が落ちた日、君は自身が管理する植物園で、一通の手紙を見つけた。
君以外に訪れる者もいない温室に残されたその手紙には、ごく短い文章が書き記されていた。
『ガーベラ小隊の中に、裏切り者がいる』
差出人は『アベル・ザカリアス』。
かつての園芸部の一員で、漂流の途上で命を落としたはずの、君の友人だった。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが行う<情報:〇〇>判定のダイスを+3個する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
アベル・ザカリアス:「ほら、誰だ?裏切り者は」
ユーリ・トレシェフ:「……手紙なら見つけたさ。見つけられないはずが、ないだろう」
ユーリ・トレシェフ:震える指を懐に入れる。はらり、と包装された一枚の紙が床に落ちる。
ユーリ・トレシェフ:「あれを友の遺言だと思ったから、俺は……」
ユーリ・トレシェフ:ゆっくりと顔を上げる。灰色の瞳から、輝きが消えている。
クロード・カレル:「ユーリ!さっきから……」増殖する蔦の嵐を切り払い、格闘を続けている。
クロード・カレル:「なに話してるんだよ!狙撃支援をくれッ!」
クロード・カレル:「見て分からないのか!?こいつは……星徒なんだぞ!」
ユーリ・トレシェフ:その言葉も耳に入る様子がない。……話すことそのものが目的だったと、アベル・ザカリアスは言った。
ユーリ・トレシェフ:であれば、言葉を交わすことが何らかの心理的影響を喚起する能力があると──そう推測する事は可能なはずだった。
ユーリ・トレシェフ:一言目を聞き入れたのが間違いだった。初めからクロードや四海のように、終始撃ち続けるべきだった。そう理解しても、既に遅い。
ユーリ・トレシェフ:戦場の最中に、じっと立ち尽くしている。
クロード・カレル:既に戦闘は始まっている。ユーリ・トレシェフにもそれは分かっているはずだった。……尋常な精神状態なら。
アベル・ザカリアス:「よくよく考えてみると、怪しい奴しかいねえよなあ」クロードの周囲に種子の銃弾を放つ。そこから更に蔦が生じる。
アベル・ザカリアス:「理事会の女と何やら企んでるクロード・カレルか?そこの犬と裏でコソコソやってるザールフフィール・イルヤーサか?」
アベル・ザカリアス:「それともミツル……あれ、そういやミツルいねえな?死んだか?まあ良いや……」
アベル・ザカリアス:「それから……」ユーリの背後に控えるカラビンカに視線を移して。
アベル・ザカリアス:「なァ群生。そろそろなんか言ったらどうだ?」
四海群生:轟音。
アベル・ザカリアス:「見ろよ群生。俺が言った通りだっただろ?」自らを指して言う
四海群生:アベルの言葉を掻き消す──掻き消さんとするかのように、立て続けに主砲が放たれる。
都築ソウマ:「群生……?」
四海群生:「……黙れ」
四海群生:「これ以上の問答は害にしかならない。ガーベラ小隊……“ヴォイドストーン”!何をしている!!」
四海群生:「早くこいつを……!」
アベル・ザカリアス:「あぁ~はいはい。そうか、やっぱりか」
アベル・ザカリアス:「言ってねえんだなァ誰にも。そうだよなァ、言えるわけねえか」
四海群生:「黙れ」
四海群生:轟音。
四海群生:「黙れ、黙れ、黙れッ!!」
アベル・ザカリアス:その砲火を最初から予測していたかのように、無数の防壁がアベルを守る。
アベル・ザカリアス:植物、岩石、炎、電磁力。その性質は一定しない。生前のアベルが持っていたものではないことは、誰の目からもわかるだろう。
四海群生:リロード中を示すモニターの表示が見えていないように、ガチャガチャと操縦桿を操作し、コックピット内にエラー音が響き渡る。
アベル・ザカリアス:「オイ、チャンスをくれてやってるんだぜ?良いんだな、お前の口から言わなくて」
クロード・カレル:「会長前に出るな!爆発に巻き込まれる!」
都築ソウマ:「でもっ…、なんだか知らないが、あれ以上言わせてたまるかって思うだろ…!」
ユーリ・トレシェフ:「……探そうとしたさ。ずっと」爆風の中で呟く。
クロード・カレル:「くそっ!連携が取れなきゃ侵蝕率を無駄にするだけだ……!ユーリ!動いてくれよユーリ!!」
澪木ミスト:「い、一体何の話をしてるの……?」
四海群生:「早く……」破損した脚部を無理に稼動させようとし、異音と共に火花が飛び散る。
四海群生:「カレル……イルヤーサ……!誰でもいい……そいつを黙らせろ……!」
アベル・ザカリアス:「ハァ、オーケーわかった。結局お前はそういう奴なんだな」降参したように手を上げて
アベル・ザカリアス:「変わらねえなぁ、四海群生」
アベル・ザカリアス:「俺を───」
アベル・ザカリアス:【Eロイス:歪んだ囁き】を使用します。
アベル・ザカリアス:同時に【孤独の叫び】を使用。対象は群生くん。
アベル・ザカリアス:アベルにN感情でロイスを取って下さい。その副次効果として
アベル・ザカリアス:四海群生のRHOを開示します。
四海群生:ロイス取得します…………
四海群生:アベル・ザカリアス 使命感/〇罪悪感
GM:では開示します。
RHO:四海群青
君はかつて、仲間であるノドスの生徒をその手で殺めている。
彼は現生徒会長体制の転覆を企てていたグループのリーダーで、終わりのない戦いに精神を病み、
『生徒としての自分を喰らい、完全な存在となった星徒のみがノヴァリスへ帰還する事ができる』
『全生徒が自決してその身を星徒に捧げることで魂の合一を果たす』
という、根拠のない破滅的思想に囚われていた。
計画を事前に察知した君は、星徒の襲撃の混乱に紛れて彼を始末し、戦死者として報告した。
生徒の名は『アベル・ザカリアス』。ユーリ・トレシェフが所属した園芸部の一員であり、彼の友人だった。
この事実は君以外の誰にも知られていない。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが獲得する『拠点ポイント(BP)』を常に+1する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
アベル・ザカリアス:「───殺した時からよ」
都築ソウマ:「なっ……」目を瞠る。
都築ソウマ:「嘘を言うな! 群生がそんなことするはずないだろ! おなじ生徒を手にかけるなんて……」
都築ソウマ:「星徒の、ジャームの戯言だ。ぼくらを惑わしに来ているだけだ!」
アベル・ザカリアス:「いいや!この俺自身が証人だ。……俺は正しかった」
ユーリ・トレシェフ:「…………群生が」
アベル・ザカリアス:「星徒の心は壊れている。原因はわからないが、この海に落ちた全ての星徒がそうだった」
アベル・ザカリアス:「では何故俺はこうしてお前らと話せているのか?それは、生徒の俺が死んだからさ」
ユーリ・トレシェフ:爆風の中で、その声だけが届いたかのように。灰色の眼が、カラビンカへと向けられる。
四海群生:「黙……れ……」
四海群生:ギ ギギギギギ ギ──── 機体が悲鳴のように軋み、発狂したように機銃を乱射する。
アベル・ザカリアス:「お前らは十字冠が壊れて尚、ジャームになること無く死に絶える。星徒がいるからだ。その魂を引き継いで、星徒は完成する」
ユーリ・トレシェフ:「殺した……のか。アベルを……」
四海群生:「僕は!!正しいことをしただけだッ!!」
四海群生:炎と煙の中、血塗られたような真紅の機体が、アベルへと主砲を向ける。
クロード・カレル:「やめろ!何やってるんだ二人とも……!」
クロード・カレル:もはや攻勢に出ることすらできていない。電磁バリアでミスト達を戦闘余波から守ることで精一杯だった。
アベル・ザカリアス:「ああそうだなぁ。今では感謝してるぜ」
アベル・ザカリアス:「生徒は死んで、星徒と統合されて初めて完全になる。お前らは……」
アベル・ザカリアス:「さっさと死ぬべきだったんだ。こんな無駄な殺し合いなんてしてる場合じゃねえ」
アベル・ザカリアス:「わかるだろ?お前達と同じなんだよ、俺たちも」
アベル・ザカリアス:「誰一人、欠けさせたくないんだ。みんなで帰りたいんだよ」
ユーリ・トレシェフ:「…………」
ザールフフィール:「……それが……」
ザールフフィール:長らく黙り、最低限の攻撃への対応をしていたザルフが、おもむろに口を開く
ザールフフィール:「それが遺言か? その誇大妄想狂のうわ言が?」
ザールフフィール:「……おい"サンダルフォン"。こいつが今ペラペラと歌った夢物語について思う所はあるか。発言を許してやる」
狼(サンダルフォン):『まぁ、全く間違ってるとは言わないけど、鵜呑みにするのもオススメしないかな』
狼(サンダルフォン):『彼の目的は真実を伝えることではなく、揺さぶりと時間稼ぎだ。検証は後からゆっくりやるのを推奨するよ』
ザールフフィール:「フン」 不快そうに黒い電光が迸る 「真偽は知らんが、目的についての見解は一致した」
ザールフフィール:「……このアベルを名乗る星徒をブチ殺す!!」
ザールフフィール:「今この瞬間にそれ以上正しく優先するべきことがあるなら言ってみろ!」
ザールフフィール:「もし半端を口走ったらそいつも殺してやる……どうだ?」
ザールフフィール:「オレに殺されたい奴はいるか?」
都築ソウマ:「…いけるか、群生。ユーリ」
都築ソウマ:「きみらの抱えてるものについて、ここでじっくり話し合ってる時間はなさそうだ」
四海群生:「……違う……」
四海群生:「僕は……間違っていない。……君が言った通りに……」
四海群生:ぶつぶつと譫言のように呟きながらも、機体はその砲口をアベルへと向けている──明確な殺意と共に。
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:「……友の遺志を継ごうとした」うわ言のように。「誰がノドスに害を為す人間なのか……」
ユーリ・トレシェフ:「それを知るために、隊の連中の事をもっと知ろうとした。……俺が見つけることのできた、答えは……」
ユーリ・トレシェフ:ミツルは自分だけが取り残された時にも、一人で仲間の為に戦い抜く覚悟を決めていた男だ。こんな奴が、俺達を裏切っているはずがない。
ユーリ・トレシェフ:ザールフフィールは、自分が憎まれ役を買って出ることでノドスの危険を振り払おうとするような男だ。こんな奴が、俺達を裏切っているはずがない。
ユーリ・トレシェフ:クロードは、仲間に少しでも前を向かせる為に自分に嘘を吐いてでも希望的な可能性を口にし続けていたような男だ。こんな奴が、俺達を裏切っているはずがない。
ユーリ・トレシェフ:群生は、自分自身をすり減らしながら仲間に及ぶ危険の芽を探し続けているような男だ。……こんな奴が、俺達を裏切っているはずがない。
ユーリ・トレシェフ:「……まだだ」アベルの方を見て、ゆっくりと右腕を上げる。「まだ……」
ユーリ・トレシェフ:「今ここで、殺される訳にはいかない」
ユーリ・トレシェフ:「俺が辿り着いたものはまだ不十分で、間違っていた。だから……」
ユーリ・トレシェフ:「確かめるべき事がある。お前の頼みは聞けない」
アベル・ザカリアス:「……ま、そうなるよな」常に薄っすらと浮かべていた笑みが消えて。
アベル・ザカリアス:「良いぜ。時間稼ぎはこんなもんで十分だろ」
アベル・ザカリアス:ライフル銃を抱えたまま、数歩後ずさる。
アベル・ザカリアス:「この強襲作戦の目標には、優先順位があった」
アベル・ザカリアス:「"幻龍ミストルティンの確保"。コイツは努力目標だ。お前らの統率が予想より崩れなかったんで早々に諦めた」
アベル・ザカリアス:「"アダムカドモンの十の遺骸"。コイツは奪取ではなく、脅威度を確認するためだった。とんだ期待外れだ。放っといても害はないと判断した」
アベル・ザカリアス:「そして、第一目標……ああ、さっきからちょこまか五月蝿えクロード・カレルは流石に頭が回るよなァ」
アベル・ザカリアス:「ここに何があったのか理解して、さっさと俺を始末しようとしてたわけだ」
クロード・カレル:「……お前らごときに」全員の合流地点にアベルが待ち受けていたのは、偶然ではない。
クロード・カレル:この地点を合流地点にするように言っておいたのは、この場所こそが最も守らなければならない場所だったからだ。
クロード・カレル:「指一本、触れさせるかよ。バカが……!」
GM:ルート・カイン、深層封蔵槽。
GM:そこに保管されていた遺物、それは
GM:星徒と、生徒の遺骸だ。これまで犠牲になった全ての。
澪木ミスト:「まさか……」顔が青ざめる。
澪木ミスト:「嘘、まさか……!」
アベル・ザカリアス:「……"幻龍ミストルティン"」
アベル・ザカリアス:「この海に落ちてきた以上、お前の星徒もいるに決まってるよなぁ」
アベル・ザカリアス:「安心していいぜ、今じゃちゃんと、俺達の仲間だ」
アベル・ザカリアス:「感謝してもしきれねえよな、これで……」
アベル・ザカリアス:「俺たちは一人も欠けること無く、ノヴァリスへ帰ることができる」
アベル・ザカリアス:「生徒の遺体も、無駄にはしねえからよ」
クロード・カレル:「こっちこそ……感謝しなきゃな、アベル!」『ハーデンベルギア』が発光を強める。
クロード・カレル:「俺も昔の仲間の顔を殴るのはキツイなって思ってたんだけどさ……」
クロード・カレル:「おかげで、遠慮なくブチのめせるよ!!」
クロード・カレル:RHOを公開します。
GM:受理します。
RHO:クロード・カレル
君は、ノドスの現状を打破するため、いくつかの後ろ暗い研究にも手を染めている。
その一つが、生徒の複製実験だ。十字冠が変質した今ならば、複製を禁じる戒則も失われている可能性がある。
もっともそれは、成功した所で死んだ仲間が戻ってくるわけでは無く、ノドスのリソースの逼迫もあり、
実現性に乏しい戦力増強案の一つという位置づけに過ぎないものだった。
だからこそ、君の目的は別の所にある。即ち、『完璧な死者蘇生』だ。
君と藤村はノドスの理事会が隠し持っていた特級の遺産『アダムカドモンの十の遺骸』を培地として、
全ての犠牲をなかったことにする方法を手に入れようと試みている。
そのために、地下研究所にはこれまで死亡した生徒と、討伐した星徒の亡骸が全て保管されている。
或いはそれは、仲間や君自身の命よりも、優先して守らなければならないものかもしれない。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが行う<意思>判定の達成値を常に+3する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
アベル・ザカリアス:「あのガラクタと、あの女にどんだけ期待してんのかしらねえが……」憐れむような視線でクロードを見る。
アベル・ザカリアス:「無駄だよ。お前ら生徒じゃまともに扱えねえ」
クロード・カレル:「ハハハ……考えないで話すやつって、会話が通じなくて困るんだよな」
クロード・カレル:「俺達が失敗してお前ら星徒が成功するって、どんな根拠があって言ってんの?」
クロード・カレル:「実際やってみて確かめたのか?」
クロード・カレル:「やらなきゃ分からないだろうがよ……!なんだって……」
クロード・カレル:「それが科学ってもんだ……!」
アベル・ザカリアス:「ハッ、そうやって自分を騙してきただけだろ。哀れなもんだ」
アベル・ザカリアス:「頭が良すぎる奴ってのは孤独だよなあ。理屈も価値観も、他人と分かち合えはしない」
アベル・ザカリアス:「オレは違う」
アベル・ザカリアス:「邪魔はさせねぇぞ。回収は既に進行している」
アベル・ザカリアス:「お前らは、俺が……いや」
アベル・ザカリアス:「俺たちが、ここで食い止める」
GM:その言葉と同時に、アベルの背後の隔壁が開く。
アベル・ザカリアス:「───カルロス」
星徒カルロス:「アー アー」
星徒カルロス:「アー イェー」発声のたびに蛍光色の瞳が強く輝く。「マイクチェック ワン ツー」
星徒カルロス:「Yo 俺たちが分かるか? 見な、これまでと異な姿」
星徒カルロス:「Yes! 俺は星徒カルロス 久しぶりだな、ユーリ・トレシェフ」
ユーリ・トレシェフ:「……どいつも、こいつも」忌々しげに短く呟く。「自分が本物になりきったように思い込んで」
星徒カルロス:「久しぶりに聞きたかっただろ? 感じろ! 震わせろ!」
ユーリ・トレシェフ:「いいや、あいつの方がずっと上手かった。この白けた空気がその根拠だ」
星徒カルロス:「――へっ! 冷たいね」
星徒カルロス:「よぉ……おまえらもなにか言ってやったらどうだ?」
アベル・ザカリアス:「───ハリード」
星徒ハリード:「……フン」
星徒ハリード:「もはやこの状況……言葉などいらぬ」
星徒ハリード:「ガーベラ小隊。我らがおらぬ間どれほど育ったか」
星徒ハリード:「その技を、力を。存分に見せてみよ」
星徒ハリード:「――悉く刈り取ってみせようぞ」
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。それくらい味気ない方が、こっちもやりやすい」
星徒カルロス:「ノリがいンだかわりィんだか」動きだけでやれやれと言っていそうに肩をすくめている。
GM:新たに現れた星徒。それは何れも、かつてユーリが所属した園芸部のメンバーだった。
四海群生:「……まさか……ハリードなのか」
星徒ハリード:「"蘭摧定離"。四海群生か。フン、そのようなからくりに頼りおって」
クロード・カレル:(こいつらの目的は遺骸の確保だ。破壊じゃない)
クロード・カレル:(全員倒せばいい。それだけで問題は何もかも解決する……やれるはずだ。3体相手でも)
アベル・ザカリアス:「───ナヴィン」
星徒ナヴィン:「フ………フフフ…」
星徒ナヴィン:「もう、みんな…ボクを置いて盛り上がるなんてひどいよ……」
星徒ナヴィン:「ああ、楽しみだなぁ……ユーリくんが戦うところ見れるの…。どれだけ苦痛と憂鬱で歪んじゃうんだろう……」
星徒ナヴィン:「いいよ……みんなで絶頂ちゃおうね……ボクが導いてあげる………」
星徒カルロス:「ア~……ウン、いいぜ? その調子でアガってくれよ」
星徒ハリード:「また奇怪な薬を服用しておるのか」
星徒ナヴィン:「みんなにも味わせてあげるからねぇ~~…フフッ、ンフフフ……」
星徒カルロス:「俺はハーブに効くよりハーブに聞かす方が好みだけどな! クラシックよりキマった効果をご提供だ」
ザールフフィール:「……合計4!!」
ザールフフィール:「落とす首はそれだけで良いんだな? 人型は分かりやすいから助かる所だ」
アベル・ザカリアス:「フッ……ハハハ!気が早いなぁザールフフィール!コイツを忘れないでやってくれよ!」
アベル・ザカリアス:「そうだろ?なぁ」
アベル・ザカリアス:「───ユーリ」
星徒ユーリ:「…………」
ユーリ・トレシェフ:「…………は」
星徒ユーリ:四人に続いて姿を表す。全身を漆黒に覆われた異形。しかし、マスクの隙間から覗くその瞳は確かに……
澪木ミスト:「嘘……ユーリ……?」
星徒ハリード:「何を驚くことがある。こやつ……いや、貴様も園芸部であろうが」
星徒カルロス:「似てるだろ? 無口なところとか」
星徒ナヴィン:「あ、イイ顔、イイ顔だね~~、そっちのユーリくん…」
四海群生:「……馬鹿な」想定していたことではあった。だが実際に目の当たりにして、衝撃を受けずにはいられない。
ザールフフィール:(アキトが、何故都度新たに出現した星徒に、無機質な識別番号などではなく、意味のある名を与えるのか)
ザールフフィール:(『これ』だ。『これ』が有り得るからだ)
ザールフフィール:槍を握る手に、珍しく汗が滲む。ノドス内最大とされるザルフの星徒戦経験の中でも、知っている相手を起源とした、人型の星徒……それを相手することは、明確に初めてだった。
ユーリ・トレシェフ:「……丁度いいさ。どいつも、こいつも……」
ユーリ・トレシェフ:「俺に縁のある影ばかりだ。俺の命が尽きる前に……」
ユーリ・トレシェフ:「全部、目の届く場所で始末をつけたいと思っていた」
アベル・ザカリアス:「かわいそうになぁ~……ユーリの心はまだ壊れたままなんだ」
アベル・ザカリアス:「生徒のユーリがまだ生きてるからな」
アベル・ザカリアス:「答え合わせをしようか……ユーリ。裏切り者が一体誰なのか」
アベル・ザカリアス:「お前だよ。お前だけが、俺たちと一緒にいない」
アベル・ザカリアス:「返してくれよ。俺たちのユーリを。そして……」
アベル・ザカリアス:アベルの骨格が歪み、焦熱とともに姿が切り替わる。
星徒アベル:極彩色の仮面の隙間から、爬虫類の如き無機質な瞳がぎょろりとユーリを睨んだ。
星徒アベル:「一緒に帰ろう」
ユーリ・トレシェフ:「……俺にはもう、帰りを待つ人間などいないと思っていた」
ユーリ・トレシェフ:「そんな言葉をかけられる事など、想像だにしなかった。だが……」
ユーリ・トレシェフ:「待ち人はお前ではない。帰るべき場所も、ノヴァリスではない。もうずっと前から……」
ユーリ・トレシェフ:「あの植物園だけが、俺達の居場所だった」
ユーリ・トレシェフ:昏い霧の輝きが、右半身を覆っていく。「……俺達の思い出を。これ以上、踏み荒らすな」
GM:ミドル戦闘を開始します。
---
GM:この戦闘では、これまでの星徒迎撃戦のように星徒のデータを照合する時間はありませんでしたが
GM:代わりに彼らの生前の友人であるユーリくんがいるため、一部のマスクデータが開示されます。
星徒アベル
シンドローム:エグザイル/モルフェウス
侵蝕率:450%
HP:177
行動値:7
星徒カルロス
シンドローム:ハヌマーン/バロール
侵蝕率:350%
HP:117
行動値:7
星徒ハリード
シンドローム:ブラックドッグ/ノイマン
侵蝕率:350%
HP:120
行動値:6
星徒ナヴィン
シンドローム:サラマンダー/ソラリス
侵蝕率:350%
HP:116
行動値:8
星徒ユーリ
シンドローム:エンジェルハイロゥ/エグザイル/ノイマン
侵蝕率:350%
HP:115
行動値:11
GM:また、ユーリくんと群生くんのRHOにかかれていた文面
GM:『このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。』
GM:と言う部分ですが、これはロールを通してPCが任意に選んで構いません。
ユーリ・トレシェフ:…………
GM:RHOが明かされることで絆が深まったと思えば+に、壊れたと思えば-してください
四海群生:エェ~~~~ッッ
クロード・カレル:エ……
GM:処理はこのシーンが終わる時にまとめてやりましょう
四海群生:ア……ア……
GM:その時点の状況で判断して下さい
クロード・カレル:ぐ、群生くん
ユーリ・トレシェフ:群生…………
クロード・カレル:敗北を認めるんじゃあないッ
ユーリ・トレシェフ:俺は……君のことを…………
GM:そして最も重要な説明!
GM:この戦闘では、クリンナップに星徒によるノドスへの攻撃が発生しません。
GM:また、ラウンド経過による拠点ランク減少も発生しません
ユーリ・トレシェフ:ええ!やった~~~~
クロード・カレル:やった~
ユーリ・トレシェフ:もしかしてアベルって……いいやつらなのか?
クロード・カレル:もう攻撃されてるもんねなんなら
ザールフフィール:助かりすぎ
GM:その代わり、この戦闘ではラウンドが進行する毎に、ルート・カインに保管されていた星徒の遺体が運び出されます。
ザールフフィール:エ!?
ユーリ・トレシェフ:上げて落とす!!!!!!
GM:こちらにリストがあります。
四海群生:何言ってだ
クロード・カレル:!?!?!?!?!?
クロード・カレル:聞いてない!!!!!
GM:星徒の名前/侵蝕率/シンドローム/使用エフェクト例 の順に表記されています。
【回収リスト】
01.オルマオート 400% ブラム=ストーカー/キュマイラ 《赤色の従者》
02.イェロニュモス 400% ブラム=ストーカー/ソラリス/エグザイル 《堕ちる絶望》
03.ザベドー 450% ブラム=ストーカー/バロール 《迎撃する魔眼》
04.セナフィム 450% エンジェルハイロゥ/オルクス 《陽炎の衣》
05.アビトリオン 500% サラマンダー/モルフェウス 《氷の茨》
06.エテラファオペ 600% ハヌマーン/ブラックドッグ 《ライトスピード》
07.カアマン 600% サラマンダー/キュマイラ 《極大消滅波》
08.フタウエー 700% エグザイル/ノイマン 《カウンター》
09.アサクラス 750% エンジェルハイロゥ/バロール 《時の棺》
10.ラベルニウム 800% モルフェウス/ノイマン/ソラリス 《罪人の枷》
ユーリ・トレシェフ:えっ……
ザールフフィール:オヲヲッヲヲ……
クロード・カレル:GMくん……
ユーリ・トレシェフ:これを運び出したからどうなるっていうんですか?
ユーリ・トレシェフ:ねえ……?
GM:各ラウンドのクリンナップに、GMがリストから5体の星徒を選び回収します。
クロード・カレル:なんのリストだてめーっ!!
四海群生:👶
GM:回収された星徒は、クライマックス戦闘にエネミーとして登場します。
ザールフフィール:各ラウンドに5体!?
クロード・カレル:バカバカバカ
ユーリ・トレシェフ:!???!??!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!??!??
四海群生:オギャギャギャギャギャギャギャッギャッギャッギャ
四海群生:バカヤローーーーーーーーッ!!!!!
GM:ただし!もちろんみなさんにはこれを阻止する手段が残されています
クロード・カレル:死んでるって言ってるでしょ!!!
クロード・カレル:復活すんな!!
ザールフフィール:GMを殴打するとかですか?
四海群生:あ……あんのぉ~~~?
GM:GMは殴れません
クロード・カレル:すきゃっとさんの心でいいならいくらでも生贄に捧げます
四海群生:やめて
ユーリ・トレシェフ:じゃあGMをハグして愛を囁くとかかな
GM:愛なら足りてるぜ
ユーリ・トレシェフ:フられてしまった
GM:エネミーを倒すごとに、PCはリストから星徒を2体選んで奪還できます。
GM:奪還された星徒はクライマックス戦闘に登場しません。
ユーリ・トレシェフ:ハァン
クロード・カレル:奪還能力の差~
GM:1ラウンドで全員倒せば、実質一人も復活せずにクライマックスに突入できます
ユーリ・トレシェフ:今、「できるもんならなァ~」って心の中で続けました?
GM:がんばってください
GM:説明は以上!質問はありますか?
ザールフフィール:1ラウンド目でエネミーを倒した場合
ザールフフィール:星徒はいっちょも取られてない気がするんですけど、その時の2体奪還権はどうなりますか?
ザールフフィール:あとで行使できる?
GM:あっこれはそういう意味ではなくて
四海群生:確保って感じなのかな
ユーリ・トレシェフ:戦闘終了時にするのかな 奪還処理は
GM:既に運び出し中のリストが上の10体で、星徒を倒すとその中から2体奪還
ザールフフィール:ああ~
GM:ラウンド毎にGMの選んだ5体が回収完了
四海群生:ラウンドが過ぎると奪還不可になるんだ
GM:と言う形です
ユーリ・トレシェフ:あっ……
ユーリ・トレシェフ:じゃあ2体は確定で持っていかれるんだ
クロード・カレル:アヤヤ~……
ザールフフィール:順番に取り合ってく感じですね 了解です
ユーリ・トレシェフ:嫌やが
クロード・カレル:ヤンヤ!
ユーリ・トレシェフ:あっいや違う 敵は5人いるんだった
ユーリ・トレシェフ:ナチュラルにユーリのことハブにしてた
星徒ユーリ:そんな…
ザールフフィール:1ラウンドでの殲滅が見込めないなら、可能な限り速く倒し、可能な限り持っていかれたくないやつをこっちで確保するのが大事になる戦いってこってすね
GM:そういうこと!
ザールフフィール:雑談じゃなくてメインで言っちゃった。ともかく了解です
四海群生:嫌な奴しかいねえ……
クロード・カレル:誰ならマシとかないでしょこのラインナップ
GM:それでは戦闘に入っていきましょう。
◇ラウンド1
GM:あ、クロードくんはこのタイミングで藤村のパッシブ効果をどこに振るか決めてください。
クロード・カレル:行動値を2回増やすのはほとんど確定
クロード・カレル:判定ダイスと攻撃力はどっちが効率いいかな~
クロード・カレル:HPはさっきのトラップで1なので全然意味ない
クロード・カレル:ダイスにしてみます やはり拠点ボーナスで80行った成功体験は大きいですし、ダイスデバフにも対応できるから
クロード・カレル:行動値を+6、肉体ダイスを+3。
GM:OK!
GM:では行動値上昇分を踏まえてエンゲージはこちら
エンゲージ []内は行動値
星徒アベル[7] 星徒カルロス[7] 星徒ユーリ[11]
星徒ナヴィン[8] 星徒ハリード[6]
|
5m
|
ユーリ[11] 群生[10] ザルフ[10] クロード[12]
GM:セットアップから。宣言をどうぞ!
四海群生:コーリングシステムでヴィークルに搭乗 行動値10>0に
ユーリ・トレシェフ:《光の銃》。ミストとの絆が5なので……武器攻撃力44
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(138 → 142)
星徒ユーリ:《光の銃》LV7 シーン中、攻撃力14の射撃武器を作成して装備
星徒アベル:なし
星徒ナヴィン:なし
ザールフフィール:こちらもなし。クロードが先に動くならコンビネーターを待つぜ
星徒カルロス:《灰色の庭》LV4 ラウンドの間、対象の行動値を-12する。
星徒カルロス:対象はユーリ
ザールフフィール:ワッ……
クロード・カレル:キャアー
四海群生:アイヤ~
ユーリ・トレシェフ:困るが……
ユーリ・トレシェフ:どうしてそんなことするの
星徒ハリード:《ファンアウト》LV4《クロックフィールド》LV4 対象はセットアップで移動可能。ラウンド中行動値を+5
星徒ハリード:対象は星徒アベル、ユーリ、ハリード、ナヴィン
星徒ハリード:5m進んでPCにエンゲージします
ザールフフィール:アワワワ……
星徒ユーリ:後ろに5m下がります
星徒ナヴィン:同じく5m下がります
ユーリ・トレシェフ:なんかあっちのチームの連携つよない?
星徒アベル:こちらは動きません
クロード・カレル:磁気カタパルト演算機能『スナップドラゴン』(捨て駒)。群生くんを後方に移動させます。離脱可能な効果!
GM:移動距離はいくつかな
クロード・カレル:すみません、後方にするかどうかは群生くんが決定してください
四海群生:考えます!
四海群生:後方に下がります!
エンゲージ []内は行動値
星徒ユーリ[16] 星徒ナヴィン[13]
|
5m
|
星徒カルロス[7] 星徒アベル[12]
|
5m
|
星徒ハリード[11]
ユーリ[0] ザルフ[10] クロード[12]
|
5m
|
群生[0]
GM:イニシアチブ
星徒ナヴィン:《氷熱の軍団》LV8 ラウンド中対象の攻撃力を+32 対象はエネミー全員。
四海群生:イヤーッ
クロード・カレル:ワァ……
星徒アベル:やっぱナヴィンの《氷熱の軍団》はキクぜぇ~~ッ
ザールフフィール:やっぱ園芸部ってそういうことなの?
星徒カルロス:フロアがあったまってきたんじゃないの~?
星徒ナヴィン:みんなで絶頂していこうね
星徒カルロス:まるで温室のようにな
ユーリ・トレシェフ:俺にはもうかけてくれないのか……
GM:というわけで行動値16、星徒ユーリの手番です。
星徒ユーリ:マイナーはなし
星徒ユーリ:メジャー 《オールレンジ》LV4《コンセントレイト:エグザイル》LV6《異形の祭典》LV4 PC全員に攻撃
星徒ユーリ:コンビネータ―の効果により、ダメージを与えた場合ラウンド中対象の受けるダメージを+2d10
星徒ユーリ:17dx7+2
DoubleCross : (17DX7+2) → 10[1,1,1,1,2,3,3,4,5,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[1,1,5,6,9,9,9,10]+10[5,7,7,10]+10[1,7,8]+10[2,8]+10[8]+1[1]+2 → 63
ユーリ・トレシェフ:よく回るし……
四海群生:ワ……ア……ァ……
クロード・カレル:やめてくれないか 泣くぞ
ザールフフィール:うーん、一応ガード……するか? するか……
ユーリ・トレシェフ:ないのかよ 固定値で回避をするクロードに対する配慮ってものが
ユーリ・トレシェフ:ダメ元ドッジしましょう
ザールフフィール:48点なら生存できる 無理っぽ……!
四海群生:まあ……ガード……
ユーリ・トレシェフ:6dx+1+1>=63 拠点レベル1
DoubleCross : (6DX10+2>=63) → 9[3,4,6,7,8,9]+2 → 11 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:まあそうなる
クロード・カレル:《ゲットダウン》で回避します 無理かもしれないけど……
クロード・カレル:やらなきゃ……完全にゼロだ!
四海群生:がんばれーッ
クロード・カレル:8dx+28+1 拠点効果1
DoubleCross : (8DX10+29) → 8[1,1,3,5,6,6,8,8]+29 → 37
クロード・カレル:俺はなんでリフレックスを取らなかったんだろうな?
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(150 → 152)
四海群生:ソウマ会長のユニークスキルで達成値-20お願いします ドッジはできないけどダメージは減らしたい!
GM:なにィ~っ
GM:では達成値は43
ユーリ・トレシェフ:それはそれとしてダメージはやばそうなので、《崩れずの群れ》ザルフをカバーします
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(142 → 144)
GM:ではダメージ!
GM:5d10+14+32 諸々有効
DoubleCross : (5D10+14+32) → 35[6,4,5,10,10]+14+32 → 81
四海群生:でかすぎんだろ……
星徒カルロス:速く合体したいって言ってる
クロード・カレル:ダメージダイスでかすぎないですか?
四海群生:C(81-12-30-8) 装甲ガード
DoubleCross : c(81-12-30-8) → 31
GM:会長のパッシブもあるからね
四海群生:C(31-12)
DoubleCross : c(31-12) → 19
都築ソウマ:そうだぞ
四海群生:19-1D10 会長効果
DoubleCross : (19-1D10) → 19-5[5] → 14
クロード・カレル:もちろんぶっ倒れます。ロイスを切らなければならない時が来た……!
四海群生:C(29-14) 残りHP
DoubleCross : c(29-14) → 15
四海群生:生き残った!!!!!!!!!
都築ソウマ:やったー!!!!!!
GM:すげェ!
クロード・カレル:すまない……エド!エドのロイスで復活します!
ユーリ・トレシェフ:倒れます。ミストの効果で復活
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(144 → 149)
ユーリ・トレシェフ:HPは1のまま
GM:イニシアチブ 行動値13でナヴィン
星徒ナヴィン:待機します
GM:なにィ~っ
GM:
GM:では次のイニシアチブ 行動値12のアベル
クロード・カレル:待った!
クロード・カレル:行動値12なら俺のほうが先だぜ
GM:あっそうじゃん!
クロード・カレル:このクロード・カレル様の出番ってわけだ!
GM:ではクロードくんの手番の前に演出しちゃいましょう
クロード・カレル:へーい
星徒アベル:「行くぞお前らァ!園芸部のチームワークを見せてろうぜ!」
星徒ハリード:「承知!」
星徒カルロス:「ハハッハアッ! リーダーが一番キマってるよなァ!」
星徒アベル:アベルの号令と同時に、星徒が一斉に動き出す。
星徒ナヴィン:「フフ……どっちのユーリくんのことも、見てるからね~……」
星徒ナヴィン:そう言いながら、彼らの周辺に幻覚物質で精製した透き通った青色の蝶が舞い散る。
星徒ナヴィン:高揚感を与え、運動能力を上昇させる。ナヴィンの支援能力。
クロード・カレル:(余裕でいやがる)
クロード・カレル:(……自分達が負けるとか死ぬとか、ジャームは考えない)
クロード・カレル:こちらも即座に戦闘陣形の構築には動いていた。
クロード・カレル:とはいえそれは、簡易的な電磁バリアを展開して『カラビンカ』を下がらせる程度の、僅かな動きに過ぎない。
四海群生:(やはり『対話能力』ではない……こいつらはただ『発話』しているだけ)
四海群生:(相互理解など不可能……!)
四海群生:火花を散らして床面を削りながら、脚部を損傷した機体が後退する。集団の後方に陣取り、狙いを定める。
星徒ユーリ:「………」漆黒の体皮から零れ落ちた結晶が肥大化し、長大な銃身のライフルを形作る。
星徒ハリード:機先を制するように、ガーベラ小隊に向けて突っ込む
星徒ハリード:「雑草は生い茂る前に駆逐すべし……先手必勝!」
ユーリ・トレシェフ:(……この連携の精度は)結晶化した右腕を切り離しながら、粒子化した結晶で昏い霧を展開する。(見事な再現率だ。おぞましいと感じる程に)
星徒カルロス:「ア~、そうだ。Ah」ぱちんと指をはじく。「Hey ユーリ!」相手を指さす。
星徒カルロス:「フロアがホワイティだって言ったのはおまえだぜ? 一人だけHOTでいられちゃかなわねえ」
星徒カルロス:「まだお前はオーディエンス! OPで演者として立つのは俺たちだけ、まだ種をまくだけのお前は見ておけ!」
星徒カルロス:カルロスは自らの音声が強く響く範囲を領域にする。その内部を自らの歌唱で揺らすのだ。
星徒カルロス:彼の声は領域というフロアを、空気を揺らし、その内部にいる物質をも揺らす。その振動はあるものによく似ている。
星徒カルロス:人間が感動や恐怖、戦慄を感じたときに走る――全身を震わせる衝撃と。外部から刺激を与え、他人のソウルを疑似的に震わせるチカラ。
ユーリ・トレシェフ:「……っ」神経を逆立たせる音色に表情を歪める。
星徒カルロス:「久しぶりだろ? 聞いていけよ! アゲる演目じゃないのは悪いね!!」
星徒ナヴィン:蝶を舞い散らせながら身をくねらせる。「ン~~~…感傷っちゃうねぇ……」
ユーリ・トレシェフ:賢者の石は、己の内にあるもう一つの自我だ。それとの同調と制御作業は元よりひどく気力を削ぐ──揺れる意識の中で、かろうじて能力の展開を維持している。
澪木ミスト:「ユーリ……!」勇気づけるように、銃を握るユーリの手にそっと指を重ねる。カルロスの発する凶音を受けて、ミスト自身の手も振るえている。
星徒ユーリ:「………」陣形の最後方に位置取り、敵陣を俯瞰する。
星徒ユーリ:カルロスとハリードの圧力で機先は制した。焦ること無く───そのような感情もないのだが、射撃のルーティンを実行する。
星徒ユーリ:星徒としてのユーリは、賢者の石を宿してはいない。
星徒ユーリ:しかし、彼自身が超高浸食のジャームであり、ノヴァリスの神秘より生み出された流星体を身に纏っている限りは
星徒ユーリ:近しいことは十分再現できる。漆黒の輝線がいくつも星徒の周囲に円を描き
星徒ユーリ:標的へと誘導するように、ナヴィンが生み出した幻影の蝶が視界を横切る。
星徒ナヴィン:「フフッ…導いてあげる……」
星徒ユーリ:「……ゥゥゥ…ゥ……」
星徒ユーリ:「……ゥァアアアアアアアアアア!!!!」
星徒ユーリ:咆哮と同時に、いくつもの黒い閃光が敵へと放たれる。
ユーリ・トレシェフ:(……そこまで模倣しているのか。そのものではないようだが──)
星徒ユーリ:大きく旋回して死角に回り込みながら、高密度レネゲイド圧縮弾が四人を同時に射抜こうとする。
ユーリ・トレシェフ:「ここにいろ」騒がしい声の中で短く一言、ミストにだけ届くようにそう告げる。
澪木ミスト:「……っ」気遣う言葉を飲み込んでただ頷き、重ねていた手を離す
クロード・カレル:陣形展開用のバリアが、一撃で貫通された。それを認識した時には、
クロード・カレル:「……ぐ……ッ、……!?」
クロード・カレル:腹がごっそりと削られていることを知覚している。
ユーリ・トレシェフ:そのまま前方へと飛び出しながら、空中へと晶石の侵蝕を進める。昏い枝が空に蔓延るようにして、攻撃の準備をするザルフの周囲に網のように展開。
ザールフフィール:斧槍頭を下に、槍を縦に構えていた。攻撃の準備をしつつ、最低限の防御の構え。
ザールフフィール:手ぬるい攻撃ならなんとか捌ける程度だし、会長の支援があった所でこれは到底無理だと思った所で、ユーリによる防護が間に合った。
ユーリ・トレシェフ:レネゲイドの弾丸と互いに衝突するたび、その輝きをかき消しながらへし折られる。(この弾そのものも、俺のとは質が違う──)
ユーリ・トレシェフ:不足する分は、侵蝕によって硬化した自分の身体で受けた。……飛び込む瞬間に覚悟していた程に大した傷を負わなかったのは、ミストの力を先に注がれていたからだろう。
クロード・カレル:「……ッ、はは、さすがユーリ……」
クロード・カレル:超高速の銃撃に対して、電磁バリアと自分の体が、いくらかの抵抗にはなっただろうか?
クロード・カレル:いずれにせよ、後方の安全を確かめるような猶予はなかった。より優先すべきことはある。
都築ソウマ:「……」後方、右手を挙げる。「きみたち」
都築ソウマ:「ここにいるのは、きみたちだけじゃないぞ…!」
都築ソウマ:都築ソウマから発せられ飽和したレネゲイド因子によって、あたかも彼を中心に蜃気楼が生まれたように空間が揺蕩う。
都築ソウマ:このエリア内──領域に座標を無数に設置。座標を通過するたびに一時停止ボタンを押すイメージ。
都築ソウマ:都築ソウマは、領域の中で、現象を『先延ばす』ことができる。対象を星徒ユーリの放った圧縮弾に。
都築ソウマ:それがガーベラ小隊を狙って領域を加速するほど、不自然に減速し、威力が削がれていく。
四海群生:「……!」
四海群生:見慣れた、だが随分と懐かしい気がするその能力を目にして、千々に乱れていた精神状態が僅かばかりの平静を取り戻す。
四海群生:威力を削がれたレネゲイドは機体を大きく揺らし、装甲を削り取るが、貫通することはない。
四海群生:「……いつ振りだ……君と共闘するのは」
都築ソウマ:「ぼくが覚えてる限り、はじめてだ。『共闘』と言えるものになるのは」鼻をならす。
都築ソウマ:「だいたい、ぼくがきみを庇って倒れるか、きみがぼくを庇って倒れるか、どっちかだったからな」
四海群生:「……」瞑目し、深く息を吐く。「……小隊各位」
四海群生:「緑の生徒が司令塔、赤の生徒が先鋒兼アタッカーだろう」
四海群生:個人から距離を取った、客観的な呼称を口にする
四海群生:「だが既に機先を制され展開を許している。セオリー通りには動けないだろう、隊員各自の判断を優先する」
ザールフフィール:「いつも通りで良いということだろ。敵も、オレたちも」
ザールフフィール:「奴らの存在がどんなに歪んでいようと……イカレた言動をしていようと、出してくるものは本物。デカブツの星徒と変わらん」
ザールフフィール:「弱そうな部位から叩くとか、砲台から潰すとか、そういうのが個体単位になっただけだ……ああ、いつも通りだとも」 ふ、と息を吐いて
ザールフフィール:「ブチ殺してやる」
ユーリ・トレシェフ:「……今はその指示を聞く。まだ何も納得した訳じゃないが……」群生に向けての言葉だ。
ユーリ・トレシェフ:「……お前がどんな罪を背負っているとしても、俺がノドスを裏切る理由にはならないからだ」
ユーリ・トレシェフ:ミツルも、キラービーの皆も、外で俺達の戦果を期待しているはずだ。それを思う。押し殺したような声と共に。
四海群生:返る言葉は無い。ただ機体のモニタが、後方からその背を映している。
GM:イニシアチブ 行動値12でクロードくんの手番!
クロード・カレル:選択肢はひとつしかない……!星徒ハリードを攻撃だ
星徒ハリード:ヒェーッ
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》!
クロード・カレル:あとすみません、さっき藤村の分のダイスボーナスを忘れていたので、今回はちゃんとやります
藤村夏虫:頼むよキミぃ
クロード・カレル:大泉洋みたいになってきた
クロード・カレル:自前で12、拠点で1、藤村で3で、ダイスは合計16個
クロード・カレル:16dx7+28+1
DoubleCross : (16DX7+29) → 10[1,1,3,4,4,5,5,6,7,7,7,8,9,9,10,10]+10[2,2,4,4,6,7,9,10]+10[1,7,9]+5[2,5]+29 → 64
星徒ハリード:ウワーッ!
星徒ハリード:ドッジします…
星徒ハリード:11dx>=64
DoubleCross : (11DX10>=64) → 10[1,2,2,2,5,8,9,9,10,10,10]+9[8,8,9] → 19 → 失敗
星徒ハリード:無理!ダメージどうぞ!
クロード・カレル:7d10+13
DoubleCross : (7D10+13) → 50[6,7,9,1,10,8,9]+13 → 63
クロード・カレル:ダメージダイスはめちゃくちゃいい!
クロード・カレル:どうだッ
星徒ハリード:普通に痛いっス……
星徒ハリード:装甲は3
GM:星徒ハリードのHPを60減少(120 → 60)
星徒ハリード:もう半分…
GM:ハリードの攻撃までやってまとめて演出しましょう
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(152 → 156)
GM:続いてハリードの手番
クロード・カレル:いえ、行動値12なので
GM:ゲッ
クロード・カレル:アベルの手番が先ですね多分
GM:あっ本当だ!忘れてごめんよ
クロード・カレル:あと、イニシアチブが回ったら私は藤村のユニークスキル効果を使います!
GM:ゲェー!
GM:では回してしまいましょう
GM:イニシアチブ!アベルの手番ですが……
クロード・カレル:未行動になっている私がもう一回動けるということ!
クロード・カレル:始末してやるぞ、星徒ハリード……!
ユーリ・トレシェフ:やった~!
GM:クソッ…誰だこんな効果考えた奴…!
GM:クロードくん!再行動をどうぞ!
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》!対象はハリード!
星徒ハリード:お……おのれーっ
クロード・カレル:16dx7+28+1
DoubleCross : (16DX7+29) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,6,7,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,4,5,6,6,10]+3[3]+29 → 52
星徒ハリード:アワ……アワ……
クロード・カレル:命中ダイスがずっと凡庸!
星徒ハリード:ドッジします
星徒ハリード:11dx>=52
DoubleCross : (11DX10>=52) → 9[1,2,2,3,3,6,7,7,7,9,9] → 9 → 失敗
星徒ハリード:ダメ!
クロード・カレル:ダメージダイスを出します。6d10で50が出れば勝ち!
クロード・カレル:6d10+13
DoubleCross : (6D10+13) → 31[2,10,9,3,2,5]+13 → 44
星徒カルロス:《波紋の方陣》LV8 対象の受けるダメージを-9D10
クロード・カレル:ニャア~~!?
四海群生:ギャーッ
四海群生:回ってたとしても……!
星徒カルロス:44-9d10
DoubleCross : (44-9D10) → 44-46[2,1,1,6,10,8,5,9,4] → -2
四海群生:エッ……エッ……
ザールフフィール:こ、コイツ……
星徒ハリード:無傷!
ユーリ・トレシェフ:オイオイオイ
クロード・カレル:ここで踏み込んで殺しに行かないで良かった……!そりゃ持ってるよな、波紋の方陣くらい……!
クロード・カレル:結果的に……正しい判断と考えましょう!波紋の方陣も切らせたわけだし
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(156 → 160)
星徒アベル:「よォし、いい~感じだァ。このまま一気に決めちまうか」
星徒アベル:スナイパーライフルを構え、懐から植物の種を取り出す。
星徒ハリード:「承知!吶喊する!」
クロード・カレル:その瞬間、動いたものがあった。
クロード・カレル:星徒ユーリに腹を貫かれて倒れたはずのクロード・カレルの体が、電気仕掛けのコマのように縦回転して
クロード・カレル:薙刀状の電場ブレードが、ハリードを下段から縦に斬りつけていた。
クロード・カレル:まさしく電気を流されたカエルの死骸のような、不気味で、素早い動きだった。
星徒ハリード:「ム……!」
星徒ハリード:攻撃のため踏み込んだ体が、斬撃を受け停止する
クロード・カレル:「……あ、あー……かはっ」
クロード・カレル:呼吸器が不随意に痙攣しているのか、咳かしゃっくりのような呼吸を漏らす。
星徒ハリード:「やるではないか……小僧」
クロード・カレル:「何、が、小僧だ」
クロード・カレル:「ははっ、大して年も変わらねえ……」
クロード・カレル:思考アルゴリズム補助機能『トーチジンジャー』。クロード・カレルは常に思考している。
クロード・カレル:重度の負傷で脳機能が途切れてもなお。『ハーデンベルギア』がクロード・カレルの代わりに最適な戦闘行動を演算し続ける。
星徒ハリード:「クク……悪いな、甘く見ておったわ、"ラ・ルメール"」
星徒カルロス:「止まるな! バカヤロウが! くっちゃべってんのか!?」ハリードを指さしてなにやら怒鳴っている。「そうだ叫べ! 戦え! 怯むな! 飛び込め!!」
星徒カルロス:「亡くした体を埋めた新たな器思うがまま振舞うときは今だ! You know! だろ!?」
藤村夏虫:「……このレベルの戦いで、私に手出しできることなんてないからね」瓦礫の影に身を隠して、戦闘の趨勢を見守る
藤村夏虫:「成果は始めから、全て君の手の中にある。敗けんなよ~クロくん」
クロード・カレル:「ハリード……そこをどいてろ」大きく開脚し、つま先を床に滑らせるように回転する。
クロード・カレル:クロードの手首から先が霞む。
クロード・カレル:特記収録戦技マニューバ群『アザレア』。マニューバとして取り込んだ、
クロード・カレル:ハリード自身の技を、星徒ハリードへと叩き込む。
星徒ハリード:「退くわけにはいかぬな」
クロード・カレル:(お前は剣士だ。ハリード)
クロード・カレル:(自分自身の技なら。受け方を知っている技なら――)
クロード・カレル:呼吸とともに、斬撃している。
クロード・カレル:(受けずにはいられない)
星徒ハリード:己自身の技を、己自身で受ける。
星徒ハリード:「クク……まだまだ未熟」「お互いにな」
星徒ハリード:「こちらもチームだ……卑怯とは言うまい」
星徒ハリード:カルロスによる音波振動の支援。
星徒ハリード:それにより、同じはずの技をわずかに上回った。新たに傷が増えることはない。
星徒カルロス:領域内に声の届かない範囲はない。空気を振動させる波はシンプルな衝撃であり、防御にも使用できた。
クロード・カレル:すでに連携を開始していた星徒の技に対して、模倣の一撃では遠く及ばない。
クロード・カレル:辛うじて『ハーデンベルギア』が斬り飛ばされないよう勢いは殺したが、その代償として斬撃を巻き取られ、肘を捻り折られる。
クロード・カレル:「……げほっ……!」たった一瞬、死に体の肉体を無理やり駆動させただけだ。
クロード・カレル:ノドスの戦いはいつもそうだ。敵の行動を一手遅らせるだけであっても、全力を尽くさなければならない――
GM:イニシアチブ
GM:行動値12でもう割り込みは来ない! アベルの手番です
星徒アベル:マイナー 《ハンドレッドガンズ》LV7 攻撃力25の射撃武器を作成し装備
星徒アベル:メジャー 《ペネトレイト》LV5《スプリットアタック》LV5《うごめく弾丸》LV5《コンセントレイト:モルフェウス》LV7
星徒アベル:PC全員に攻撃。装甲無視。ダメージを与えた場合、重圧を付与。
四海群生:嘘だろ……?
ザールフフィール:重圧!
クロード・カレル:たすけて
星徒アベル:くたばりな!
星徒アベル:12dx7+2
DoubleCross : (12DX7+2) → 10[1,1,3,5,6,6,7,8,8,10,10,10]+10[1,1,3,4,4,10]+6[6]+2 → 28
ユーリ・トレシェフ:じゅ、重圧……
星徒アベル:あんま跳ねない
クロード・カレル:よ、ようやく……回避ができる……!
クロード・カレル:《ゲットダウン》でドッジを試みます。
星徒アベル:オート《魔弾の悪魔》LV5 ハンドレッドガンズを使用した判定の達成値を+10。
四海群生:ホギャーッ!?
ザールフフィール:アワワワ
星徒アベル:達成値38です
クロード・カレル:アヤヤーッ!?
クロード・カレル:ふざけるなーッ!
四海群生:会長!お願いします!
都築ソウマ:達成値-20しちゃうぞ~
星徒アベル:グワーッ!
星徒アベル:達成値18!
ユーリ・トレシェフ:うおお~まわれダイス
四海群生:でもガード!
ユーリ・トレシェフ:6dx+2>=18 ドッジマン
DoubleCross : (6DX10+2>=18) → 9[1,4,5,7,8,9]+2 → 11 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:だめじゃったよ……(ふにゃふにゃ)
クロード・カレル:11dx+28+1>=18
DoubleCross : (11DX10+29>=18) → 9[1,1,4,4,5,5,6,7,8,9,9]+29 → 38 → 成功
クロード・カレル:あ、あぶない!一個もクリティカルしてない
星徒アベル:こいつ~!
四海群生:危なかった
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(160 → 162)
ザールフフィール:ワンチャン🐶ドッジ
ザールフフィール:8dx+2=>18
DoubleCross : (8DX10+2>=18) → 10[2,5,6,6,7,9,9,10]+8[8]+2 → 20 → 成功
ザールフフィール:避けたわ
星徒アベル:なにーっ!
クロード・カレル:ザルフ!
クロード・カレル:最強の男だぜお前は
GM:ではダメージ
星徒アベル:2d10+25+34 装甲無視
DoubleCross : (2D10+25+34) → 6[2,4]+25+34 → 65
星徒アベル:くっ
四海群生:ヒギ~~ッ
クロード・カレル:本人の固定値も普通に25あってでかい
ユーリ・トレシェフ:倒れます……アベルのロイスを切って復活。
四海群生:C(65-12-12)
DoubleCross : c(65-12-12) → 41
四海群生:41-1D10
DoubleCross : (41-1D10) → 41-8[8] → 33
四海群生:無理だぜ
四海群生:アベルのロイスを昇華して復活します
GM:次のイニシアチブまでやっちゃいます
GM:行動値11 ハリードの手番
星徒ハリード:マイナー なし
星徒ハリード:メジャー 《即席武器》LV4《スパークウェッジ》LV7《コンセントレイト:ノイマン》LV6《神機妙算》LV4 同エンゲージのクロード、ザルフ、ユーリに攻撃
星徒ハリード:命中した場合、対象は次にハリード以外のキャラクターを対象に含む攻撃をした時に21点のHPダメージを受ける。
ザールフフィール:グオオオ
クロード・カレル:ひーっ
ユーリ・トレシェフ:ええい そんなにかまって欲しいのかよ
四海群生:クロードくん……ありがとう……
クロード・カレル:《孤独の魔眼》を使うかどうか迷っています
GM:待つぜ
クロード・カレル:私はNPCカードの方がロイスより価値が高いという見解なので、今後NPCカードを守るために使えるならここで食らってもいいのではとも思うのですが
クロード・カレル:ただ、クロードは侵蝕160突破したのであと2回までは孤独の魔眼を使えます
ザールフフィール:ザルフユーリは祭典で他の連中を絶対に攻撃するのと
クロード・カレル:今後2回以上孤独の魔眼を使うチャンスが来るのか?
ユーリ・トレシェフ:ザルフもユーリもハリードを含んで攻撃できるから
ユーリ・トレシェフ:1デスの攻撃でしかなく、大丈夫かなと思います
ザールフフィール:そうなるとこの攻撃で死ぬのとウェッジで死ぬのでダブルデスなので、それを防げるのは助かる気持ちがあります
ザールフフィール:いや
ユーリ・トレシェフ:あっ
ザールフフィール:ハリード以外の対象を含む攻撃だからダメなんじゃなかったっけ
ユーリ・トレシェフ:そうか そっちか
クロード・カレル:そういうことになりますね
ユーリ・トレシェフ:ウェッジのことをよくわかってなかった
四海群生:スパークウェッジ……カス!
ユーリ・トレシェフ:じゃあダブルデス攻撃ですね
クロード・カレル:これってハリードがすでに死んでても適用されるのかな
GM:そうですね。ハリード以外を含んだらダメです
クロード・カレル:適用されるか、ハリード以外をが条件だから
GM:う~ん……まあ死んだら適用されないことにしましょうか
クロード・カレル:やるしかないか……!《孤独の魔眼》を!
ユーリ・トレシェフ:さっき重圧もらってなければ俺がザルフかばってザルフがハリードをしばいてで済んだのだが……
クロード・カレル:ダブルデスがあり得る以上は使わない理由なし!
ユーリ・トレシェフ:すみません お願いします~
クロード・カレル:ウオーッ使います!お前の相手はこの俺だぜ!
ザールフフィール:頼みます! ユーリくんのロイスも冷えてきているだろう……!
ユーリ・トレシェフ:まあまだ1個だけではあるんだけど、C2使うなら実質1個は既に削れてるからね
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(162 → 166)
星徒ハリード:その意気や良し
クロード・カレル:ハリードとすっかりライバル関係だぜ
星徒ハリード:ならば喰らえぃ!
星徒ハリード:11dx7+2
DoubleCross : (11DX7+2) → 10[1,2,3,4,6,8,8,8,9,9,10]+4[1,1,1,3,3,4]+2 → 16
星徒ハリード:ウァア~~~ッ
クロード・カレル:うっそ~~
ザールフフィール:なんだその腐れ達成値!
クロード・カレル:さっきまでダイス目を回し続けてきた代償が
クロード・カレル:ここに来て一度に来たようだな
ザールフフィール:クロードがギリギリドッジできるくらいの値を出せ!
四海群生:ハリード……もしかして心が……
クロード・カレル:ハリードお前……
クロード・カレル:《ゲットダウン》で回避!!ハリードの想い、無駄にはしない!
クロード・カレル:11dx+28+1>=16
DoubleCross : (11DX10+29>=16) → 10[1,2,5,5,7,7,8,8,10,10,10]+9[1,1,9]+29 → 48 → 成功
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(166 → 168)
GM:くっそ~!
星徒アベル:「弾けろ!」
星徒アベル:銃弾を放つ。アベルの能力は、植物の種子を弾丸として変生するもの。発砲時の熱量を起爆剤として、種子は飛翔中に急速成長する。
星徒アベル:空中に巨大なホウセンカの花が咲く。その花から生み出された更なる種子が一斉に弾け
星徒アベル:無数の散弾の雨となって、敵対者の頭上に降り注ぐ。
都築ソウマ:「させるか…!」
都築ソウマ:手をぐしゃりと握る。一瞬だけ間に合う。一定の地点で種子の動きが不自然に止まり、爆発を阻害。
都築ソウマ:攻撃そのものの阻止にはならないが、種子の直撃は妨害する。
星徒アベル:「アァ…?」
星徒アベル:「オイ今なんかやったか?役立たずの会長サマよぉ!」
ザールフフィール:「……良いぞ!」
ザールフフィール:アベルに対抗するように声を上げる。停止の一瞬に挙動を見極め、攻撃のために溜めていた雷撃を僅かに回し、ザルフに命中していたはずの種子を阻んだ
ザールフフィール:きっとそれを狙いすました攻撃制止ではなかっただろうが、十分だ。
ユーリ・トレシェフ:「ぐっ──」ソウマが作った隙の間にかろうじて防御姿勢を取るが、吹き抜けた衝撃と爆風に肉体が削れ飛ぶ。
ユーリ・トレシェフ:黒い風となって吹く結晶粒子が、傷口を埋めるように蔓延り侵蝕する。僅かに後方を見て、ミストの元までは爆風が及ばなかった事を確認する。
ユーリ・トレシェフ:(……こいつを、喰らう側になる時が来るとは)血に汚れた小石をいくつか吐き捨てる。忌々しげにアベルを睨みやる。
四海群生:単なる散弾程度ならば、“カラビンカ”の装甲は傷一つ付かない。だが降り注いだ種子は関節部や装甲の内側に入り込み、強靭な根を張って機体を侵食する。
四海群生:「ぐっ……あ……!」レネゲイドを介して脳に接続された機体から、全身を喰らわれるような強烈な幻肢痛が襲い来る。
クロード・カレル:満身創痍のクロードは、散弾に対して最も防御の手立てを持たないように見えたかもしれない。
クロード・カレル:だが、都築ソウマの声に応じて虚ろな目で宙を見ると、阻害によって作られた一呼吸の間に、
クロード・カレル:ふらりとよろめくように体を動かす。その動きがちょうど、散弾の隙間に入った。
クロード・カレル:地面に根付き追撃を仕掛けようとする植物の種子も、電場ブレードの薙ぎ払いで先んじて灼く。
クロード・カレル:「口ばっか動かして、遅えんだよ。ショウならもっと上手くやる……」
星徒アベル:「コスい真似しやがって……まあいいや」狙った程の被害は与えられていない。
星徒アベル:しかし問題はない。アベル・ザカリアスの役目はいつだって、種を撒くことなのだ。
星徒アベル:「刈り取れ!ハリード!!」
星徒ハリード:「言われずとも!」種子の散弾から成長した植物の枝を、剣のように構え
星徒ハリード:そのまま襲い掛かる
クロード・カレル:種子を焼き払ったブレードは、そのまま星徒ハリードの追撃を受けるための準備だ。
クロード・カレル:こちらがどれほど弱っていても、疲れ果てていても、敵は手加減をしてくれない。ジャームだからだ。
星徒ハリード:「受けてみよ……!」
クロード・カレル:先程と同様の非人間的な機動で、ハリードの斬撃に即応する。
クロード・カレル:「――ッ!」枝が上腕を貫くのが分かる。そのまま血管や、神経に根を張り、人体を破壊するのだろう。
クロード・カレル:こちらもブレードの切っ先で触れることだけはできたが、切っ先だけだ。
クロード・カレル:ハリードの手の甲に一筋、掠っただけで終わる。
都築ソウマ:「クロード!…死ぬな!」無茶苦茶だと分かっていても思わず叫ぶ。
星徒ハリード:「ク……ハハハ!良いぞ!」
星徒ハリード:「思った以上に楽しませてくれる……!」
クロード・カレル:(ジャームの弱点は、害意の強さだ)
クロード・カレル:自分を殺して終わるわけではない。次はユーリを、ザルフを攻撃するつもりでいる。
星徒ハリード:「まだまだ戦は始まったばかりよ。簡単に倒れてくれるなよ」
クロード・カレル:挑発じみた言葉には答えない。代わりに、囁くように呟く。
クロード・カレル:「――メイズ・ペルセ・クロウ」
クロード・カレル:「秘剣・連斬紅華」
クロード・カレル:たった今作り出したクロード・カレルの電場ブレードは、三日月刀のような形状をしている。
クロード・カレル:バヂッ、という湿った破裂音があった。
クロード・カレル:ブレードと枝で交錯した、星徒ハリードとクロードの、両者の腕が
クロード・カレル:内側から電場ブレードで食い破られた音だった。
星徒ハリード:「……!」
クロード・カレル:人体はそれそのものが、極めて効率的な導電体だ。体内に食い込みつつあった根もろとも、自分とハリードの片腕を内側から破壊する。
クロード・カレル:「追撃はさせない」
クロード・カレル:「……ハリード。望み通り、俺が相手をしてやる」
クロード・カレル:痛みを感じていないかのように、不敵に告げる。
クロード・カレル:実際に感じなくなっていたのかもしれない。侵蝕率がジャームの域に近づいている自覚があった。
星徒ハリード:「……見事」
星徒ハリード:バイザーの下の顔が、嗤ったように錯覚するかのような闘気を放つ
GM:イニシアチブ
GM:行動値10 ザルフくんの手番です
ザールフフィール:《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》+《異形の祭典》……前進することはできないが、雷将神器は射撃ができる!
GM:くっそうだったぜ
ザールフフィール:異形の祭典は現在Lv3なので4体まで狙えますが、ここは星徒ユーリ以外の敵を対象とします。ハリード、アベル、カルロス、ナヴィン!
GM:なにィ~っ!
ザールフフィール:振るぞ~
ザールフフィール:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[1,1,1,2,2,2,3,6,6,7,8,8]+10[3,10,10]+10[7,9]+10[3,7]+4[4]+4 → 48
GM:そこそこデカい…!
ザールフフィール:十分じゃろ……食らいな
GM:全員ドッジします
星徒アベル:13dx>=48
DoubleCross : (13DX10>=48) → 10[1,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8,10]+8[8] → 18 → 失敗
星徒カルロス:10dx>=48
DoubleCross : (10DX10>=48) → 9[1,2,4,4,6,6,7,7,9,9] → 9 → 失敗
星徒ハリード:11dx>=48
DoubleCross : (11DX10>=48) → 10[3,4,4,4,5,6,7,9,10,10,10]+5[4,5,5] → 15 → 失敗
星徒ナヴィン:10dx>=48
DoubleCross : (10DX10>=48) → 10[1,1,2,3,3,4,7,7,7,10]+4[4] → 14 → 失敗
四海群生:当たった!
GM:全員ダメ!
ザールフフィール:1dx7+4+1 拠点レベル分のダイス1が抜けていたので一応振っておくぜ
DoubleCross : (1DX7+5) → 4[4]+5 → 9
GM:カバー等はありません なんか軽減もできねーし……
ザールフフィール:達成値は48(これも本当は49)で変わらず。何もなければダメージを出します
GM:ダメージどうぞ!
ザールフフィール:フフン
ザールフフィール:6d10+24
DoubleCross : (6D10+24) → 40[5,9,1,9,9,7]+24 → 64
ザールフフィール:装甲・ガードのみ有効です。手札を見せな……!
星徒ハリード:アッアッ
GM:装甲は全員一律で3なのだ
GM:星徒アベルのHPを61減少(177 → 116)
GM:星徒カルロスのHPを61減少(117 → 56)
GM:星徒ナヴィンのHPを61減少(116 → 55)
GM:星徒ハリードのHPを61減少(60 → -1)
クロード・カレル:ハリード~~!
星徒ハリード:ギャアア~~~ッ
クロード・カレル:死ぬな……死ぬなハリード!
四海群生:死んだ!!
クロード・カレル:お前は俺のライバルなんだ……!
ユーリ・トレシェフ:死んでくれ~~~
ユーリ・トレシェフ:クロードは正気に戻ってくれ
星徒ハリード:《ラストアクション》即座にメインプロセスを行います。
ザールフフィール:ヒェ
ユーリ・トレシェフ:ゲーッ
クロード・カレル:ハリード!?
四海群生:大人しく死ね!!
クロード・カレル:生きていたんだな
ザールフフィール:死んでくれ~~~
星徒ハリード:クロード!お前の声援に答えるぜ!
ユーリ・トレシェフ:クロードがいらんこと言うから!
クロード・カレル:へへ……すみません
星徒ハリード:マイナーはなし
星徒ハリード:メジャー 《即席武器》LV4《スパークウェッジ》LV7《コンセントレイト:ノイマン》LV6《神機妙算》LV4 命中した場合、対象は次にハリード以外のキャラクターを対象に含む攻撃をした時に21点のHPダメージを受ける。
星徒ハリード:まあこの後死ぬからスパークエッジは解除されるけどね
クロード・カレル:う~んこういう時が一番迷っちゃうな……
クロード・カレル:孤独の魔眼しなくて大丈夫……でしょうか……?
ザールフフィール:死亡でスパークウェッジ解除の裁定がありがたい……魔眼は温存で良いと思います
ユーリ・トレシェフ:スパークウェッジは死んだら無効だし、大丈夫なはず…?
ザールフフィール:こんかいは1死で済むので
ユーリ・トレシェフ:もっとエグいのが来た時にお願いします
クロード・カレル:分かりました。みんな頑張って対処してくれ……!
GM:では判定!
星徒ハリード:11dx7+2
DoubleCross : (11DX7+2) → 10[1,3,7,7,7,8,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,2,3,6,7,10]+6[2,6]+2 → 28
ユーリ・トレシェフ:すご
星徒ハリード:腐り気味だが……オラ!リアクションしな!同エンの三人だ!
クロード・カレル:28は十分だよ
クロード・カレル:《ゲットダウン》で回避します。
クロード・カレル:11dx+28+1>=28
DoubleCross : (11DX10+29>=28) → 10[1,1,3,4,5,7,10,10,10,10,10]+10[1,4,4,8,10]+3[3]+29 → 52 → 成功
ユーリ・トレシェフ:つよすぎる
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(168 → 170)
ユーリ・トレシェフ:ダメ元回避マン
ユーリ・トレシェフ:6dx+2>=28
DoubleCross : (6DX10+2>=28) → 10[1,2,2,4,5,10]+1[1]+2 → 13 → 失敗
ザールフフィール:🐶ドッジ
クロード・カレル:ワンチャンだ
ザールフフィール:あっちょっと待ってください 攻撃侵蝕率を上げていなかった
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を7増加(124 → 131)
ザールフフィール:ニコッ
ザールフフィール:9dx+2=>28
DoubleCross : (9DX10+2>=28) → 10[1,3,4,5,7,8,9,10,10]+3[3,3]+2 → 15 → 失敗
GM:こいつ…!
ザールフフィール:でも無理! 通しです
星徒ハリード:ではダメージ
星徒ハリード:3d10+11+32 諸々有効
DoubleCross : (3D10+11+32) → 16[8,1,7]+11+32 → 59
ザールフフィール:死にま~す クロードのロイスをタイタスにして昇華、復活
ユーリ・トレシェフ:死にます。悪いが群生くんのロイスを切るぞ
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを15に変更(31 → 15)
星徒ハリード:そしてメインプロセス終了と同時にHP0
星徒ハリード:復活はありません 戦闘不能。
ザールフフィール:やったぜ
GM:次の手番までやってしまいましょう
GM:イニシアチブ 行動値7でカルロスの手番
星徒カルロス:マイナーはなし
星徒カルロス:メジャー 《癒しの歌》LV8《風の渡し手》LV4 対象のHPを8D10+3点回復 対象はエネミー全員。
星徒カルロス:8d10+3
DoubleCross : (8D10+3) → 36[3,5,4,2,5,3,10,4]+3 → 39
ザールフフィール:ヴェ!?
四海群生:何やってんだお前ェ!!!
星徒カルロス:39回復して下さい
星徒アベル:ヒューッ!流石カルロスだぜェ~!
ユーリ・トレシェフ:しないでください
星徒ナヴィン:フフ……しちゃおっかな…回復
GM:星徒アベルのHPを39増加(116 → 155)
ユーリ・トレシェフ:ヤダ~~
GM:星徒ナヴィンのHPを39増加(55 → 94)
クロード・カレル:ギィ~~ッ
GM:星徒カルロスのHPを39増加(56 → 95)
GM:あっすみません
ザールフフィール:思い直してくれたか……回復行為を
GM:ハリードが戦闘不能になったので、星徒の遺骸を2体奪還できます
ザールフフィール:そっちも重要!
GM:もう一度リストを見てみましょう
【回収リスト】
01..オルマオート 400% ブラム=ストーカー/キュマイラ 《赤色の従者》
02.イェロニュモス 400% ブラム=ストーカー/ソラリス/エグザイル 《堕ちる絶望》
03.ザベドー 450% ブラム=ストーカー/バロール 《迎撃する魔眼》
04.セナフィム 450% エンジェルハイロゥ/オルクス 《陽炎の衣》
05.アビトリオン 500% サラマンダー/モルフェウス 《氷の茨》
06.エテラファオペ 600% ハヌマーン/ブラックドッグ 《ライトスピード》
07.カアマン 600% サラマンダー/キュマイラ 《極大消滅波》
08.フタウエー 700% エグザイル/ノイマン 《カウンター》
09.アサクラス 750% エンジェルハイロゥ/バロール 《時の棺》
10.ラベルニウム 800% モルフェウス/ノイマン/ソラリス 《罪人の枷》
GM:この中から2体!選びな!
ザールフフィール:02.イェロニュモス、05.アビトリオン! この2体の運び出しを阻止します。
GM:くっ、既知の脅威を排除してきたか
ユーリ・トレシェフ:BANですよBAN!
GM:OK!02.イェロニュモス、05.アビトリオン を奪還!
GM:残る星徒は8体です
ザールフフィール:雲――
ザールフフィール:黄金の雲が、薄く広く一帯の足元を満たしている。幾度かの交錯、元園芸部の星徒たちの攻撃を経ても、斧槍の裂け目から吐き出されるそれは止まることがなかった。
ザールフフィール:もちろんそれを闇雲に攻撃の起点とした所で凌がれるだけだ。戦闘のどこか一瞬を起点に踏み込む必要があった。ザルフはそれを、クロードがハリードを抑え込んだ瞬間に決めた。
ザールフフィール:天地逆に構えていた斧槍を振り上げると、雲が波打つ。振りかぶった格好のまま、電磁カタパルト速度でその前線の衝突へ一息に肉薄し
ザールフフィール:「――ァアアアッ!!」
ザールフフィール:短く低い咆哮と共に、まずハリードを水平に斬撃する。そして、それと同時に黄金の雲は大きく波打ち、ぶつかり合い。
ザールフフィール:局所的に立ち上る。それは戦場の後方、ユーリとナヴィンよりはるか後方の壁際だ。攻撃の勢いを殺さず、足元へ斧槍頭を叩きつける。
ザールフフィール:(砕け散)「れ、エェ――ッッ!!」
ザールフフィール:黒い電流が黄金の雲の表面を迸った。かと思えば次の瞬間、星徒たちの足元と、後方に壁のように立ち上った金色の波から
ザールフフィール:同時に黒い雷が、轟音と共に迸り、園芸部の面々を眼下と背後からの十字砲火にて射貫く。
星徒ユーリ:「……ッ」僅かにそれに意識が反応するが、肉体が追いつかない。ザルフと共に闘ってきたユーリ・トレシェフであれば、結果は違ったかもしれない。
星徒アベル:「チィイイッ……!!」
星徒アベル:雷撃を逸らそうと生やしたサボテンの壁が燃え溶け、到達した稲妻に身を焼かれる。
星徒ハリード:「ぐぅおおおおおッ……!貴様、"ファイナルパース"……!」
星徒カルロス:「オイオイオイこいつは痺れるぜ…!?」焼け焦げる!「これが”ファイナルパース”a.k.a.ノドス最強の稲妻!」
ザールフフィール:……唯一、星徒ユーリだけが、反応の遅れにも関わらず十字砲火の網目から逃れることができた。戦場の刹那のこと。その原因が何にあるかをこの場で断じられる者はいまい。
ザールフフィール:他の星徒たちの悲鳴にそんなものはかき消されるはずだ。
星徒ユーリ:「………」窮地の仲間を前に、棒立ちでそれを見送る。マスクの隙間から表情を伺うことはできない。
四海群生:(“ファイナルパース”、この局面で更なる出力を……)
四海群生:(……いや。この局面だからこそか)連戦に次ぐ連戦。最早負傷も侵蝕も、全員限界に近い。
クロード・カレル:(ハリード。お前は強い。だけど)
クロード・カレル:(俺に集中を傾けすぎたな)
クロード・カレル:ボロボロになった片腕が、ハリードから離れていく。
星徒ハリード:「卑怯……いや」「貴様らもチームだったな、迂闊……」
星徒ナヴィン:「そんな……ハリード……!キミを失うなんて……」
星徒カルロス:「ワッ? ナヴィン、吸いすぎだぜ……」「――マジかよ」
星徒ハリード:斬撃と雷撃でボロボロになりながらも
星徒ハリード:「……フ。だが……」残った片腕に握った枝を掲げる
ザールフフィール:「……チッ!!」
星徒ハリード:電気刺激による植物の急速成長。その枝がさらに長大な刀となる「最後の仕事だ」
ユーリ・トレシェフ:「まだだ。来るぞ、あいつは──」
星徒ハリード:「チェェェェェェスト!」それを、力任せにたたきつける!
ザールフフィール:破滅の刹那、ハリードの挙動に気づくことだけはできた。……彼に対して及んだ攻撃は、黒雷による斬撃だけであり、二方向からの全滅攻撃は叶わなかった――
クロード・カレル:「……ッ!!」力任せの攻撃への即応は、機械的反応で対処するクロードの最も得意とするところだ。
クロード・カレル:だが、『虚を突く』類の攻撃は、人間であるほど躱せない。
クロード・カレル:むしろハリードの方向へとすれ違うように、全力の一撃を交差して逃れた。
ザールフフィール:(間に合……わない!)
クロード・カレル:「ユーリ!」
クロード・カレル:叫ぶが、音が届く時にはすでに手遅れだっただろう。
星徒カルロス:「オイ! ハリード! 俺たちはなんだ? 死と敗北をもたらす! 凍り付いた記憶溶かす刺客!!」矢継ぎ早に心身を励起させるリリックを紡ぐ! しかし、
星徒カルロス:然り、音はもはや手遅れの、雷速での交錯だった。
ザールフフィール:技というより反射に近いその攻撃を躱すこと、受けること、どちらも叶わない。星徒との地力差は死線にて顕著に顕れる 「……ぐぅッ!!」
ユーリ・トレシェフ:クロードの行動で僅かに乱れた太刀筋を、吹き飛ばされるようにしながら結晶化した右腕で受ける。「が、っ……」
ザールフフィール:深々受けた一文字、というよりは帯に近い斬撃を、しかし発せられる黒雷で強引に麻痺させ、出血を焼き阻む。……あとはオーヴァードの再生能力に委ねれば良い。
澪木ミスト:「みんな……!」紫電の残滓が今だ残る中、倒れた面々に駆け寄ろうとして
藤村夏虫:「おっと、ミストちゃんはもう暫くこっち」その襟首を掴んで、遮蔽物の陰に引きずり込む
澪木ミスト:「でも……!」
ザールフフィール:気絶の寸前まで意識が薄れるなか、それでも確かな手応えがあった……2つ。
星徒ハリード:「……届かぬか」
ザールフフィール:「……フ……ッ」 ハリードと、戦場の後方、持ち出されようとしていた星徒の残骸。"イェロニュモス"、"アビトリオン"。
ザールフフィール:広域攻撃の余波により、その二つを確実に破壊した。 「……届くかよ」
ザールフフィール:「終わったオマエらが……どこかに届くわけがない」
星徒アベル:「テメェ……!」ザルフの狙いに気づき、怒りを顕にする。
星徒カルロス:「ここを火と灰のノドスと化す! リフレインさせるDeath!! Pain!!」
星徒ハリード:「見事」「……もう良い、カルロス」
星徒ハリード:「あとは……任せた」そのまま、崩れ落ちるように倒れる
星徒カルロス:「……ハハハ!! そうかよ! 楽しみやがって」
星徒カルロス:「ナヴィン! アイツ、どんなクスリより満足して逝っちまいやがった!!」
ユーリ・トレシェフ:「……遺骸の方を見たな」よろめき立ち上がりながら、アベルを見て微かに口元を歪める。「ハリードではなく、遺骸をだ」
ユーリ・トレシェフ:「だから、もどきなんだよ。お前達は」
クロード・カレル:「……ッ!!」星徒の残骸が破壊されたことに気付き、強く奥歯を噛むが、それ以上の反応を取る余裕はなかった。
クロード・カレル:ここで自分達が死ねば、全てが終わりだ。星徒の注意を残骸の防衛に向ける必要があった。
クロード・カレル:ザールフフィールの判断は全て勝利に向けた、合理的なものだ。
クロード・カレル:(2体。2体で終わらせる……俺が命をかけても)
藤村夏虫:「……確かにあの星徒達は強いけどね、どれだけ強いオーヴァードでも、このノドスではそれだけじゃ生き残れなかった」
藤村夏虫:「継戦能力ってやつ。全力で戦える時間が短い子から死んでいった。彼らも例に漏れないはずだけど……」
藤村夏虫:「……もう少し、我慢が必要かもね」
星徒ナヴィン:「悲しいよカルロス……まだまだ僕らで楽しんでいたかったのに……」
星徒カルロス:「俺は今が一番だ! オーディエンスがおまえらだけじゃちとつまらんからな!」
星徒ナヴィン:「そう? 僕はユーリくんがいてくれたらそれでいいかな」
星徒カルロス:「ああそうさ、タイマンも対バンも主義じゃねえ、俺はライムたたきつけるだけ」「持て余した力解き放てるんだ今や!」
ユーリ・トレシェフ:「初めから絆などないくせに……」「友達ごっこのような真似を、いつまで繰り返すつもりだ。化物が……っ」
星徒アベル:「カルロォス!!もっと音量上げろ!!」ユーリの言葉を遮るように
星徒カルロス:「Yes! まだ振り絞れるだろォ!?」ハリードには届かない。だが、その振動は体ごと衝動を震わせ、肉体の傷を忘れさせる!
星徒ナヴィン:「フフ……じゃあ、もっと聞かせてよカルロス。キミの歌を……」
星徒アベル:「ったく、寝るのが早いぜハリード……けど良いさ」
星徒アベル:「俺たちが一人でも生き残れば、また会える」
星徒アベル:「一緒に帰ろう、今度こそ……約束だ」
星徒カルロス:「(いいね、狂ってる)」「もっとブットバしてこうぜ」
GM:イニシアチブ
GM:行動値0 群生くん、ユーリくん
GM:どちらからでも大丈夫です
ユーリ・トレシェフ:コンビネーターとかあるので自分から!
ユーリ・トレシェフ:マイナーはなし。
ユーリ・トレシェフ:メジャーで「Вся комната янтарным блеском」《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》
ユーリ・トレシェフ:対象はカルロス、ナヴィン、アベル。
GM:ヒィーッ
ユーリ・トレシェフ:拠点1のバフを入れつつ命中~
ユーリ・トレシェフ:14dx+6@7
DoubleCross : (14DX7+6) → 10[2,3,4,4,4,5,5,6,7,9,9,9,9,10]+10[5,6,7,7,7,8]+10[3,3,6,10]+10[9]+6[6]+6 → 52
GM:結構でかいな…
GM:全員ドッジします
星徒アベル:13dx>=52
DoubleCross : (13DX10>=52) → 10[3,3,3,4,5,6,8,8,8,8,10,10,10]+9[2,5,9] → 19 → 失敗
星徒カルロス:10dx>=52
DoubleCross : (10DX10>=52) → 10[3,4,5,6,8,8,10,10,10,10]+7[3,5,7,7] → 17 → 失敗
星徒ナヴィン:10dx>=52
DoubleCross : (10DX10>=52) → 8[2,2,2,3,5,5,6,8,8,8] → 8 → 失敗
星徒ユーリ:《崩れずの群れ》カバーリングを行う。
ユーリ・トレシェフ:こっ こいつ……
四海群生:何だと…………
星徒ユーリ:ナヴィンをカバーします
ユーリ・トレシェフ:俺のくせに……!
星徒ナヴィン:ユーリくん♡
星徒アベル:《砂の結界》カルロスをカバーします
クロード・カレル:大馬鹿者!!!!!
星徒カルロス:絆ってことォ?
四海群生:ソウマ……デビルストリング頼む
都築ソウマ:エッエッ
クロード・カレル:最高生徒会長サマがデビルストリング持ってないわけないよなァ!?
GM:無茶言わないで
ユーリ・トレシェフ:でも……こんなに顔がいいんですよ……?
都築ソウマ:仕方ない……GM 用意して
都築ソウマ:ぼくピュアオルクスだけど
四海群生:オラッ 最高生徒会長の言うことが聞けないのか!
GM:ダメージ出して下さい
ユーリ・トレシェフ:あっふざけてすみません ダメージを出しますね
四海群生:ヒ~ン
ユーリ・トレシェフ:6d10+49+1d10 うおおお~~すごい数字出ろ!!!!!
DoubleCross : (6D10+49+1D10) → 38[10,4,1,10,5,8]+49+2[2] → 89
GM:ウワァ~ッ!
四海群生:惜しすぎ!!!
GM:装甲3で……
ユーリ・トレシェフ:あと最後のダイスの出目が100だったらな……
GM:星徒ユーリのHPを86減少(115 → 29)
星徒アベル:《デモンズウェブ》LV10 対象の受けるダメージを-11D10。
四海群生:何やってんだお前ェ!!!!!
ユーリ・トレシェフ:オイオイオイ
星徒アベル:自分を対象にします。
ユーリ・トレシェフ:ライン越えだろ
星徒アベル:172-11d10
DoubleCross : (172-11D10) → 172-53[7,6,10,3,8,4,2,5,2,5,1] → 119
GM:星徒アベルのHPを119減少(155 → 36)
ユーリ・トレシェフ:くそ~~
クロード・カレル:最悪!!!!
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を7増加(149 → 156)
ザールフフィール:生きてるゥ~
GM:続いて群生くんの手番
四海群生:はぁ……はぁ……
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》
四海群生:四海群生の侵蝕率を5増加(169 → 174)
四海群生:メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》
四海群生:戦車砲と大口径機関砲で攻撃 対象は…………
四海群生:アベル・ザカリアス!!
星徒アベル:オレェ~!?
四海群生:お前しかいないだろうがーッッ
四海群生:判定が……諸々乗って……
四海群生:14DX7-2+1
DoubleCross : (14DX7-1) → 10[2,4,4,5,6,6,6,7,7,9,9,9,9,10]+6[1,2,2,3,5,6,6]-1 → 15
四海群生:嘘だろ!?
星徒アベル:オイオイオイ
四海群生:助けてーーーーーッッ
星徒アベル:蚊が止まるような弾だぜ
四海群生:迷いが出すぎ
星徒アベル:避けちゃお~
ザールフフィール:待った
星徒アベル:13dx>=15
DoubleCross : (13DX10>=15) → 10[1,1,2,3,3,6,6,9,9,9,10,10,10]+10[2,8,10]+10[10]+6[6] → 36 → 成功
星徒アベル:えっ
四海群生:エッ……?エッ……?
ザールフフィール:待っ……
星徒アベル:……い、いいよ?
ザールフフィール:…………
ザールフフィール:サンダルフォンの効果、最後の1回を使用! なのでえーと
ザールフフィール:1dx7+19で振り直しな!
狼(サンダルフォン):ワンワン!
四海群生:ありがとう……ありがとうザルフ……犬…………
四海群生:頼む!!!!!!
四海群生:1DX7+19
DoubleCross : (1DX7+19) → 3[3]+19 → 22
四海群生:バカ!!!!!!!
ザールフフィール:…………
星徒アベル:ホホホホホ
四海群生:会長~~~~~~~~助けて~~~~~~~~~~!!!!!!!!
都築ソウマ:群生……………………
都築ソウマ:やはりぼくがいないときみはだめなようだな
四海群生:ソマえもん……
都築ソウマ:ユニークスキルの効果でドッジの達成値-20します~
星徒アベル:こいつ…!
都築ソウマ:あと使えるの1回だよ!
四海群生:ハァハァハァハァ ありがとう……みんな…………
GM:では…ダメージをどうぞ!
四海群生:ダメージ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
四海群生:3D10+21+36+20
DoubleCross : (3D10+21+36+20) → 15[4,6,5]+21+36+20 → 92
四海群生:死んでくれ~~~~~~~
四海群生:四海群生の侵蝕率を9増加(174 → 183)
星徒アベル:それは……流石に死ぬ……
星徒カルロス:《子羊の唄》LV4 対象の受けるダメージを自分に適用させる。
GM:星徒カルロスのHPを92減少(95 → 3) に変更
四海群生:????????
四海群生:?
四海群生:GMさん 誤字みたいですよ ログでは修正しておきますね
ユーリ・トレシェフ:ダメ元で聞くんですが、これ一度は戦闘不能にしたってだけじゃ運搬阻止はできないですか?
GM:できないですね……
ユーリ・トレシェフ:アヤヤ……
ザールフフィール:…………
ザールフフィール:と、止めようがないですね……
GM:では、最後に待機してたナヴィンの手番
星徒ナヴィン:トリです
星徒ナヴィン:マイナーなし
星徒ナヴィン:《戦乙女の導き》LV6《さらなる力》LV4《タブレット》LV5 難易度20の判定成功で対象が次に行うメジャーアクションのダイスを+6、攻撃力+5、対象は未行動に。
ザールフフィール:???
星徒ナヴィン:対象は星徒ユーリにしておきましょう
星徒ナヴィン:11dx>=20
DoubleCross : (11DX10>=20) → 10[1,3,3,5,6,7,8,8,8,10,10]+8[4,8] → 18 → 失敗
星徒ナヴィン:《夢の雫》LV8 判定の達成値を+16
ユーリ・トレシェフ:っしゃあ!
ユーリ・トレシェフ:ゲーッ
四海群生:何言ってんだこいつ
星徒ユーリ:動きます
星徒ユーリ:戦闘移動してアベルとカルロスのエンゲージに移動
星徒ユーリ:《オールレンジ》LV4《コンセントレイト:エグザイル》LV6
星徒ユーリ:1d4
DoubleCross : (1D4) → 1
星徒ユーリ:対象はユーリ
ユーリ・トレシェフ:ぼちぼちマジできつい
星徒ユーリ:23dx7+2
DoubleCross : (23DX7+2) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,5,6,8,8,9,9,9,9,10,10,10,10,10]+10[1,2,3,4,4,5,5,6,7,7,8]+10[1,6,10]+5[5]+2 → 37
ユーリ・トレシェフ:6dx+2>=37 ドッジよ~
DoubleCross : (6DX10+2>=37) → 10[5,6,6,7,8,10]+7[7]+2 → 19 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:うん…
クロード・カレル:《マグネットフォース》。カバーリングします。
星徒ユーリ:なにっ ダメージ出します
ユーリ・トレシェフ:クロード……ありがとう……
星徒ユーリ:4d10+14+32+5
DoubleCross : (4D10+14+32+5) → 23[4,8,1,10]+14+32+5 → 74
クロード・カレル:ガード装甲込みでも倒れます。ロイスもう誰も切りたくないんだけどな……!
クロード・カレル:消去法で……ショウ!申し訳ないぜ
ショウ・ブロウラー:かまわねえぜ
クロード・カレル:なんて気持ちのいい男だ
エンゲージ []内は行動値
星徒ナヴィン[13]
|
5m
|
星徒カルロス[7] 星徒アベル[12] 星徒ユーリ[16]
|
5m
|
ユーリ[0] ザルフ[10] クロード[12]
|
5m
|
群生[0]
GM:クリンナップ
GM:星徒を回収します。対象は……
03.ザベドー 450% ブラム=ストーカー/バロール 《迎撃する魔眼》
06.エテラファオペ 600% ハヌマーン/ブラックドッグ 《ライトスピード》
07.カアマン 600% サラマンダー/キュマイラ 《極大消滅波》
08.フタウエー 700% エグザイル/ノイマン 《カウンター》
10.ラベルニウム 800% モルフェウス/ノイマン/ソラリス 《罪人の枷》
GM:以上5体。残りは3体です。
四海群生:眩暈 吐き気 頭痛
GM:第一ラウンドを終了します
ユーリ・トレシェフ:(……同じだ)
ユーリ・トレシェフ:──ナヴィンが支援盤面を構築し、ユーリが初撃を撃ち込み、アベルが撹乱し、カルロスが反撃への対処を行いながら、吶喊したハリードが掃討する。
ユーリ・トレシェフ:何度となく繰り返した通りの連携だった。彼らが本物かどうかは別として、自分達の技の継承した者であることは認める他にない。
ユーリ・トレシェフ:(だとすれば、この次は……)思考するよりも早く、身体が動いている。
ユーリ・トレシェフ:ゆるり、と。黒い澱の風を纏いながらゆらめく"葉"を刀剣のように斬り払う。
ユーリ・トレシェフ:黒煙そのもののような太刀筋が宙に走って、にわかにナヴィンが展開する蝶の群を四散させる。それは彼自身を守護するヴェールでもある。
星徒アベル:「流石にお見通しってか、ユーリ。嬉しいねぇ」異形の面がニヤつくように歪む。
ユーリ・トレシェフ:逆袈裟に振り抜いた動きから、そのまま返す動きに体重を移し替えて二撃目への踏み込む。当然、切り払える間合いではないが──
ユーリ・トレシェフ:続けて"葉"の切っ先が、ハリードの斬撃が残した電磁場に衝突し破砕する。それと同時、三叉に分岐した黒い閃光が宙を走る。射線上にはナヴィン、カルロス、アベル。
ユーリ・トレシェフ:(──そうだ、見通している。だから、)にわかにその視線がアベルと交錯する。(これで仕留めきれない事も、分かっている)
星徒アベル:閃光が分岐する前に、既に動き出していた。カルロスを庇うように前に出て、種子の弾丸を地面に打ち込む
星徒アベル:竹に似た植物が、迫りくる閃光に向けて剣山の如く無数に生えていく。
星徒アベル:林立する障壁をその半ばまで砕き進まれながらも、アベルの眼前で閃光は霧散する。
星徒ユーリ:「……」そして、ナヴィンに向かった一条は
星徒ユーリ:炸裂する寸前、割って入った星徒の放った弾丸と相殺される。
ユーリ・トレシェフ:「……そうなるだろうな」吐き捨てる。「俺であっても、そうしていた」
星徒ユーリ:眼前で巻起こった爆風に身を晒しながら、微動だにすること無く射手を睨む。
ユーリ・トレシェフ:ユーリが彼らの事を知るように、ユーリの手の内は、このチームの中で誰よりも敵に知り尽くされている。
ユーリ・トレシェフ:彼の攻撃を受ける際にはどういう手段が致命傷とならないかを理解しているし、未だ切り崩されきっていない彼らの陣形には、防御方法を選択する余裕がある。
星徒ナヴィン:「ああそんないけない……ユーリくんとユーリくんがボクのために……」身を震わせている。
星徒カルロス:「サンキュー、フレンズ! 俺たちゃ戦いはからきしだ!! なあナヴィン」
星徒カルロス:「……バイブレーションしてる」
星徒ナヴィン:「絶頂ていこう……」
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:だから、今はこうして手札を削り合う役を引き受けるしかない。
ユーリ・トレシェフ:続く砲撃のために。ノドスの勝利のために。……友の尊厳を、これ以上損なわせることがないために。
星徒カルロス:「……Whats?」空気の振動に気づく。何か巨大な存在が……怪物のように低くうなりを上げ始めている……?
四海群生:──《ハートレスメモリー》と呼ばれるエフェクトがある。
四海群生:レネゲイドビーイングが用いるそれは、死者の残留思念と会話することが出来るというエフェクトであり
四海群生:また、FHには『悪霊』と呼ばれるEXレネゲイドを戦闘に用いる装備が存在するという。
四海群生:人間の記憶と人格という情報──おそらく魂というべきもの──がレネゲイドに固着するのは、研究分野においては既知の現象である。
四海群生:(……奴の目的は……)
四海群生:(一番はユーリだ。あいつを差し出せばいい)
四海群生:「……バカな」
四海群生:譫言のような呟きが、スピーカーを通して響いた。
四海群生:(計画的に動いてるように見えて、所詮はジャームだ。個人の拘りは捨てられない。奴一人失うのと遺骸全部を持ってかれるのと、どっちがマシだ?)
四海群生:(……何を考えてる……そんなこと出来る訳が無いだろう……!)
四海群生:(場合によってはミストとかいうのも付けてやればいい。今大して使い道が無いなら、目の前の危機を何とかすべきだろうが)
四海群生:(そんなこと、許されるはずがない……!僕も、皆も、ソウマだって……)
四海群生:(何だよ……都築ソウマ?おいおい……)
四海群生:(そんなに邪魔なら、殺せばいいだろ)
四海群生:「……は……」
四海群生:(知ってるだろ?アキトの目が届かない場所なんていくらでもある)
四海群生:(俺なら簡単に呼び出せるだろ?しかも誰にも疑われない)
四海群生:(お優しいソウマの奴よりも、アキトならもっと現実を見てノドスを率いてくれるだろうよ)
四海群生:「ふざ……けるな……ッ……!ふざけるな、ふざけるな、黙れ……!考えるな……!」
四海群生:思考を紛らわすように拳を振るい、モニターにノイズが走る。
四海群生:(俺はノドスのために言ってやってるんだぜ?)
四海群生:(いつだって俺が正しかったろ?)
四海群生:(言った通りだっただろ?)
四海群生:(……アベルを殺した時だって)
四海群生:四海群生の心配性が病的なものとなったのは、ノドスが漂流を始めた頃からであり──
四海群生:より正確に言えば、襲撃の際、瀕死となった友人から能力を受け継いで以降のことだ。
四海群生:四海が友人から継承したのが、単なるレネゲイド能力のみであったのか。本人を含め、真相を知る者はいない。
四海群生:……その時、バーニアの炎を伴って、直径5メートルを越える巨大なコンテナが飛来する。
四海群生:「…………来たか」
四海群生:鋼鉄の箱は空中で折り紙を逆再生するように変形・開口し、その中身を射出する。
四海群生:“カラビンカ”が掴み取ったそれは、"ラフターマン"を介して輸送を手配した特殊武装だった。
四海群生:夥しい数のショットガンを強引に連結したかのような、異形の火砲──“慧剣”。
四海群生:巨大な弾倉と無数の銃口は、如雨露を彷彿とさせた。
星徒アベル:「ハハッ」
星徒アベル:「随分物騒なもん持ち出してくれるじゃねえか、群生。こんな、人間と変わらないサイズの奴らを殺すのによォ」
星徒アベル:「同じ生徒に2回殺される星徒ってのもそうはいねぇ。味わってみんのも悪くないかもなあ」
星徒アベル:「けど、コイツらはやらせねえぞ。四海群生」
星徒アベル:「さっさと撃ってみろ。お前みてぇな人殺しに、俺たちは敗けねえ」
四海群生:「……そうだ」
四海群生:大量の銃口がアベルへと向けられる。
四海群生:「僕は選んだんだ……ノドスの為に」
四海群生:「今更……後戻りは出来ない」
四海群生:「アベル・ザカリアス。君がまたノドスを害すると言うなら……」
四海群生:「もう一度……いいや、何度でも殺してやる」
四海群生:最も分厚いはずのコックピットを守る装甲には穴が空き、照準機能は死んでいる。丁度良かった。
四海群生:自らの両の目を照準に、直接アベルへと狙いを定める。
四海群生:「ソウマ、合わせてくれ」
都築ソウマ:「わかった……なあ、群生」
都築ソウマ:「ぼくを誰だと思ってる。この学園の生徒会長だぞ」
都築ソウマ:「生徒のいさかいは、すべて、ぼくの責任だ。ぼくを巻き込め」
四海群生:海面に巨石を叩きつけたかのような、異常な破裂音が轟く。
四海群生:小型──人型サイズの星徒。それも予想はしていた。その為の武器だ。
四海群生:無数の銃口から一斉に放たれた弾丸の雨が、アベルへと降り注ぐ。
星徒アベル:地面から無数のシダ植物が生い茂る。
星徒アベル:瞬時に身をつけた種子嚢が裂開し、降り注ぐ弾丸に向けて同数の弾幕を張る。
星徒アベル:一発一発の重さは及ばないが、密度ではこちらが上だ。着弾の寸前に削り尽くされ、カラビンカの砲弾が届くことはない。
都築ソウマ:星徒アベルの放つ種子だけを捉え、その爆発を的確に制御する。
都築ソウマ:植物の周囲に次々と蜃気楼が発生。一瞬ずつ、爆風の膨らみが不自然な真四角に収まり、その瞬間に爆破の威力を抑制する。
都築ソウマ:爆破の先延ばし。アベル側の進行を遅滞させて、カラビランカの攻撃が通るよう道を作る。
星徒アベル:「チィッ…!」
星徒アベル:砲弾の雨が遅滞させられた弾幕をすり抜ける。しかし、星徒の出力であればまだリカバリーは可能だ
星徒アベル:枯れ落ちた足元の植物の隙間から、再び同じ種子嚢が生い茂る。
星徒アベル:今度は多少の損害を覚悟で、回避不能な近距離で種子を破裂させ、砲弾を弾き飛ばそうとする。
狼(サンダルフォン):しかし、種子が放たれる寸前、時間が逆回しにになったように植物の生育が巻き戻る。
狼(サンダルフォン):植物が地中へと戻っていき、アベルを守る障壁の一切が取り払われた。
都築ソウマ:(時間操作か?)だとしたら苦手意識を抱いてる相手だ。顔をしかめる。
都築ソウマ:「……群生ッ!」
四海群生:「ああッ!」
四海群生:鼓膜を劈く爆音、爆音、爆音────!
四海群生:異形の火砲が立て続けに連射され、夥しい数の銃弾が面を──空間を埋め尽くし、人体を微塵に引き裂いて余りある暴威となって殺到する。
星徒カルロス:「……いいスモークだぜ」煙の奥から、ひび割れ、何らかの液体が漏れ出すカルロスが現れる。
星徒カルロス:「アベルッ!」「人をかばっておいて勝手に死にかけるんじゃねえ。くっちゃべるだけのライムはハクがねえ」
星徒カルロス:カルロスのシャウトが人を、植物を、爆風をも震わせた。
星徒カルロス:アベルの真横をすり抜けたそれは、しかし全てを逃すことはできず……カルロスに直撃していた。
四海群生:「何っ……」
星徒カルロス:「死んで地獄を抜け出し! 好きに振舞い! これがリアルなソウルだって刻むなら!」「ぶつかり合うしかねえ 正しさは生きて立つ者が戴くだけ」
星徒カルロス:「お前の主張なんて知らねえ 俺はただ仲間とつるむまで」「これはフェイクじゃねえ、俺のリアルなラップだ」
星徒アベル:「カルロス……ハハ、バカ野郎が」
四海群生:(……以前のカルロスとは比較にならない出力だ……やはり星徒とは……まるで別物……!)
星徒アベル:「どうだ群生ォ!これが本当の絆の力だ!」
ユーリ・トレシェフ:「……今のは、俺の知る連携パターンにもない」短く呟く。星徒ならば、戦場ならば、そういう事があって当然だ。仕留められなかった焦りを抑え、次の手を思索する。
ザールフフィール:「チーム単位でのダメージコントロール……か!」
星徒カルロス:「Yes! これじゃあまるで俺たちがモンスターと戦ってるみたいだな!?」ザルフに。
ザールフフィール:「ほざけよ。身内同士でのダメージ調整がそんなに誇らしいなら、仕留めたお前ら全員、死体は緩衝材に加工してやる」
星徒カルロス:「まさにモンスターマシン! まるで鬼神!」「だが」
星徒カルロス:「それはアイツにとってのリアルじゃねえ」「胡蝶の夢! ナヴィンに抱かれて眠れ」
星徒ナヴィン:「受け取ったよカルロス」大量の幻影の蝶を生み出している。「キミの愛」
星徒カルロス:停止機能を失った音響のように吠え続けている。「まだまだ一部(ピース)だぜ?」
星徒ナヴィン:幻影の蝶が透き通った青色から赤色に変化している。周辺の植物が急成長しており、星徒ユーリを守る防壁と化していた。
星徒ナヴィン:蝶が飛びすさぶ。幻影が与える高揚感と成長能力の急激な過剰上昇は、星徒ユーリにまで及ぶ。
星徒ナヴィン:「そしてキミに捧げるボクの愛!……魅せてよ、ユーリくん!」
星徒ユーリ:「ゥゥゥ………ゥァアアア!!」
星徒ユーリ:防壁を飛び出して、高く高く跳躍する。
星徒ユーリ:空中で銃を構え、大小様々な黒い輝線を地上にばらまきながら、アベルの元へと着地する。
ユーリ・トレシェフ:(……まずいな、計算が狂った)次弾の為の結晶粒子を再展開させていた左腕を、防御のために下ろしかけるが
ユーリ・トレシェフ:すぐにそれをやめる。視界の端に、動き出す影を見たからだ。「──悪い、クロード」
星徒ユーリ:着地の衝撃から起き上がった時には、携えた銃は通常の倍の大きさに拡張されている。
星徒ユーリ:機関銃に似た回転連射機構を備えたそれが、ユーリに向けて無数の輝線を浴びせかける。
クロード・カレル:横合いから電光が差し込み、射線を阻止した。
クロード・カレル:人間が割り込んだのだと分かるのは、瞬きのような攻防が終わってからだ。
クロード・カレル:「礼言ってる、暇、あるなら!」
クロード・カレル:「手動かせよ、ユーリ!お前はそれが取り柄だろ!」
クロード・カレル:再生の途中だった筋肉が、今の駆動で再び焼き切れている事が分かる。
クロード・カレル:勿論、その程度のことは大した問題ではない。ユーリもそれは理解していることだ。
星徒ユーリ:「………」冷えたままの瞳でクロードを睨む
ユーリ・トレシェフ:「分かってる……そうだ、」自分に言い聞かせるように呟きながら、短く呼吸を切る。会話の間も、視線は敵から逸していない。「それだけが、俺にできることだ」
クロード・カレル:(――最初の不意打ちとは違う。ここからは全部)
クロード・カレル:(防いでやる)
◇ラウンド2
エンゲージ []内は行動値
星徒ナヴィン[8]
|
5m
|
星徒カルロス[7] 星徒アベル[7] 星徒ユーリ[11]
|
5m
|
ユーリ[11] ザルフ[10] クロード[12]
|
5m
|
群生[0]
GM:再びセットアップから!宣言をどうぞ
四海群生:なし!
ユーリ・トレシェフ:なにもないぜ
星徒アベル:なし
星徒ユーリ:なし
クロード・カレル:もう何もできないのだ
星徒カルロス:こちらもなし
星徒ナヴィン:なんもないのだ
ザールフフィール:使いどころだな……EXパスファインダーを使用。行動値を+7します
ザールフフィール:これにて行動値は17に
GM:貴様~!
四海群生:ヤッタ~~!
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を3増加(131 → 134)
GM:ではイニシアチブ 行動値17のザルフくん
ザールフフィール:マイナーアクションで前進、メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》
ザールフフィール:対象は星徒アベルです。しかも白兵攻撃だぜ! 死にゃ!
星徒アベル:ゲェ~!
GM:判定をどうぞ!
ザールフフィール:17dx7+2+4+1
DoubleCross : (17DX7+7) → 10[1,1,1,2,3,4,5,5,6,6,7,7,7,7,7,8,9]+10[1,1,3,5,5,8,10]+6[1,6]+7 → 33
星徒アベル:ドッジ
星徒アベル:13dx>=33
DoubleCross : (13DX10>=33) → 9[1,2,2,2,2,3,3,5,6,7,7,8,9] → 9 → 失敗
ザールフフィール:グフフフ……ダメージを出すぞ~
星徒アベル:ヒィ~ッ
ザールフフィール:5d10+24
DoubleCross : (5D10+24) → 23[9,1,7,2,4]+24 → 47
ザールフフィール:ガード・装甲以外でダメージ軽減できない!
星徒アベル:アッ…アッ…
星徒カルロス:《子羊の唄》LV4 対象の受けるダメージを自分に適用させる。
四海群生:やめろーーーッ
クロード・カレル:カルロス!!!!!
GM:星徒カルロスのHPを47減少(3 → -44)
ユーリ・トレシェフ:こいつ~~
星徒カルロス:アベルの身代わりとなってHP0
星徒カルロス:復活はありません。戦闘不能。
ザールフフィール:オマエでもいい! 一人ひとり仲間が死んで行く恐怖に震えるんだなァ~!
ユーリ・トレシェフ:で、でもカルロスを止めたのは大きいぞ……
ユーリ・トレシェフ:あと遺骸阻止もまだあるか
GM:そしてカルロスを倒したので奪還チャンス!
【回収リスト】
01..オルマオート 400% ブラム=ストーカー/キュマイラ 《赤色の従者》
◎奪還 02.イェロニュモス 400% ブラム=ストーカー/ソラリス/エグザイル 《堕ちる絶望》
★回収 03.ザベドー 450% ブラム=ストーカー/バロール 《迎撃する魔眼》
04.セナフィム 450% エンジェルハイロゥ/オルクス 《陽炎の衣》
◎奪還 05.アビトリオン 500% サラマンダー/モルフェウス 《氷の茨》
★回収 06.エテラファオペ 600% ハヌマーン/ブラックドッグ 《ライトスピード》
★回収 07.カアマン 600% サラマンダー/キュマイラ 《極大消滅波》
★回収 08.フタウエー 700% エグザイル/ノイマン 《カウンター》
09.アサクラス 750% エンジェルハイロゥ/バロール 《時の棺》
★回収 10.ラベルニウム 800% モルフェウス/ノイマン/ソラリス 《罪人の枷》
ザールフフィール:選ばなくても大丈夫な気はするけど……選ぶぜ 09.アサクラスと04.セナフィムをブッ焼きます
GM:OK!これで残りは1体だ。
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を4増加(134 → 138)
GM:続いてのイニシアチブ
GM:行動値12 クロードくんです
クロード・カレル:殺す!マイナーで星徒アベルにエンゲージします。
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》で星徒アベルに攻撃したい!
エンゲージ []内は行動値
星徒ナヴィン[8]
|
5m
|
星徒アベル[7] 星徒ユーリ[11]
ザルフ[17] クロード[12]
|
5m
|
ユーリ[11]
|
5m
|
群生[0]
GM:どうぞ!
クロード・カレル:拠点効果を忘れない!ダイスボーナスも1上がったし
クロード・カレル:ダイスボーナス4、拠点効果1、藤村3で+8
クロード・カレル:16dx7+28+1
DoubleCross : (16DX7+29) → 10[2,2,3,4,4,5,5,6,9,9,9,9,10,10,10,10]+10[2,2,3,4,5,8,10,10]+10[2,2,10]+5[5]+29 → 64
GM:ゲェ~!でっかい
星徒ユーリ:10dx>=64 ドッジ
DoubleCross : (10DX10>=64) → 10[1,3,3,3,6,7,7,7,10,10]+7[2,7] → 17 → 失敗
星徒アベル:《砂の結界》 ユーリをカバーリング
クロード・カレル:あ、すみません
クロード・カレル:もともとアベルを狙ってます
GM:あっごめんなさい間違えてた!
クロード・カレル:アベルの方でドッジダイス振り直しですかね?
星徒アベル:ユーリが振ったやつの差分だけドッジを振ります
星徒アベル:3dx>=64
DoubleCross : (3DX10>=64) → 10[8,9,10]+2[2] → 12 → 失敗
星徒ユーリ:《崩れずの群れ》
クロード・カレル:ユーリも持ってるのかよ
星徒ユーリ:アベルをカバーします
クロード・カレル:じゃあユーリを攻撃してればよかったな
クロード・カレル:とにかくこっちの嫌がることをしたい気持ちに溢れている!
クロード・カレル:7d10+13
DoubleCross : (7D10+13) → 55[4,10,7,9,10,8,7]+13 → 68
ユーリ・トレシェフ:なかよしどもがよ
クロード・カレル:そんなに死にたいなら
クロード・カレル:殺してやるよ!68ダメージだ!
四海群生:殺せ~~!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(170 → 174)
ザールフフィール:やったか!?
星徒アベル:デカすぎる……! デモンズウェブ》LV10 対象の受けるダメージを-11D10。
四海群生:オイッッ
星徒アベル:68-11d10
DoubleCross : (68-11D10) → 68-55[5,2,10,3,6,8,9,6,3,1,2] → 13
GM:星徒ユーリのHPを10減少(29 → 19)
四海群生:ふざけるなーーーーーッッ
星徒ユーリ:ギリギリ死ななかった…!
ザールフフィール:生き汚い……!
クロード・カレル:どっちにしろデモンズウェブがあるのは分かっていたこと……!
GM:次のイニシアチブ!
クロード・カレル:出目も平均レベル内だし、これで心置きなく一人ブチ殺せるぞ
クロード・カレル:藤村!再行動だ!
藤村夏虫:新しいおクスリだよ~
GM:では再びクロードくんの手番!
クロード・カレル:次は
クロード・カレル:星徒ユーリを攻撃します。
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》。
クロード・カレル:16dx7+28+1
DoubleCross : (16DX7+29) → 10[2,2,2,4,4,4,4,5,5,5,6,7,8,8,10,10]+10[7,8,8,9,10]+10[2,3,6,7,8]+10[7,9]+10[2,8]+1[1]+29 → 80
GM:ヒェ~!
クロード・カレル:この出目がさっき出ててくれればな……まあ3D10増えたところで微妙か
星徒ユーリ:ドッジ
クロード・カレル:俺はやっぱりサンチャゴがいないとダメだよ
星徒ユーリ:10dx>=80
DoubleCross : (10DX10>=80) → 10[2,2,5,6,6,6,10,10,10,10]+10[2,6,7,10]+6[6] → 26 → 失敗
星徒ユーリ:回ったんだけどな…!
星徒アベル:《砂の結界》 ユーリをカバー
クロード・カレル:バカが!HPの高いテメーを全力で殴り殺してやる!
クロード・カレル:9d10+13
DoubleCross : (9D10+13) → 57[9,4,10,10,6,1,7,8,2]+13 → 70
星徒アベル:もう軽減札は…ない!
星徒アベル:装甲分だけ引きます
GM:星徒アベルのHPを67減少(36 → -31)
星徒アベル:HP0。復活もなし。
星徒アベル:戦闘不能です。
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(174 → 178)
ユーリ・トレシェフ:眠りな
クロード・カレル:仕事は……果たした……!
ザールフフィール:それでこそや
四海群生:ヤッタァ
GM:そして奪還チャンス!
GM:もう一体しか残ってないので自動的に選ばれます
クロード・カレル:HAI
GM:01..オルマオート 400% ブラム=ストーカー/キュマイラ 《赤色の従者》
GM:これを奪還し、回収5体、奪還5体でフィニッシュ
GM:後は敵を倒すだけ!
GM:続いてのイニシアチブ!どっちのユーリも行動値11ですが
GM:PC優先で普通ユーリくんから!
ユーリ・トレシェフ:ウオオ
ユーリ・トレシェフ:一応合流した方がよさげなのでマイナーでクロード達とエンゲージしつつ
ユーリ・トレシェフ:メジャーで星徒ユーリを攻撃
ユーリ・トレシェフ:《コンセントレイト》《オールレンジ》!
エンゲージ []内は行動値
星徒ナヴィン[8]
|
5m
|
星徒ユーリ[11]
ザルフ[17] クロード[12]ユーリ[11]
|
10m
|
群生[0]
ユーリ・トレシェフ:命中いきます
ユーリ・トレシェフ:14dx+6@7
DoubleCross : (14DX7+6) → 10[1,2,2,3,3,3,4,4,5,5,5,8,8,10]+10[3,7,10]+10[6,7]+4[4]+6 → 40
星徒ユーリ:ドッジ
星徒ユーリ:10dx>=40
DoubleCross : (10DX10>=40) → 10[2,2,4,6,7,8,9,9,10,10]+6[2,6] → 16 → 失敗
星徒ユーリ:無理!ダメージどうぞ
ユーリ・トレシェフ:よしよし 大人しくしとけ
ユーリ・トレシェフ:5d10+49+1d10 ダメージ
DoubleCross : (5D10+49+1D10) → 29[7,8,6,4,4]+49+7[7] → 85
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(156 → 160)
星徒ユーリ:デッカ!
ユーリ・トレシェフ:真面目にやって来たからな
GM:星徒ユーリのHPを82減少(19 → -63)
星徒ユーリ:星徒ユーリは【Eロイス:不滅の妄執】を所持していました。
ユーリ・トレシェフ:そうなの!?
ユーリ・トレシェフ:早くそんなものポイして
星徒ユーリ:しかしその条件は、「ユーリ・トレシェフからの攻撃以外では戦闘不能にならない」というもの
四海群生:よ よかった…………
クロード・カレル:そ、そんなのやめなよ……
星徒ユーリ:ユーリくんに倒されたので、このEロイスは効果を発揮しません
クロード・カレル:こいつが延々カバーしてくると不死身じゃないか
ユーリ・トレシェフ:ヒエ~ 一手無駄にする可能性があったのか
星徒ユーリ:HP0。戦闘不能。
ユーリ・トレシェフ:やったぜ
GM:次のイニシアチブ!ナヴィンの手番ですが
星徒ナヴィン:アタッカーが消えたので特にできることはありません
四海群生:大人しくしろ!
クロード・カレル:エフェクト無しでこいつを死ぬまで殴りまくろう
四海群生:捕まえて情報を吐かせよう
星徒ナヴィン:全力移動で後ろに10m移動します
四海群生:アッ
四海群生:逃げるな卑怯者!!
エンゲージ []内は行動値
星徒ナヴィン[8]
|
15m
|
ザルフ[17] クロード[12]ユーリ[11]
|
10m
|
群生[0]
GM:最後のイニシアチブ!群生くんの手番!
四海群生:じゃあ仕方ねえ 俺がすっぱり散らしてやるぜ
四海群生:えっまだHP94もあるの!?!?
GM:ダイスが回ればいけるいける
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》
四海群生:四海群生の侵蝕率を7増加(183 → 190)
四海群生:くひ~~
四海群生:メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》
四海群生:対象ナヴィン!
星徒ナヴィン:こい!
四海群生:ダイス腐ったらどどんとふに戻る!!!!!!
都築ソウマ:がんばえ~
ザールフフィール:ムチャいうな
四海群生:14DX7-2+1
DoubleCross : (14DX7-1) → 10[1,2,2,2,3,4,4,4,6,7,7,7,8,10]+10[1,1,3,8,10]+2[1,2]-1 → 21
四海群生:帰る!!!!!!!!!!!!!!!
GM:腐ってやがる…
ザールフフィール:FlashPlayerは死んだんだ
都築ソウマ:早すぎたのか…?
星徒ナヴィン:10dx>=21
DoubleCross : (10DX10>=21) → 9[1,2,3,4,5,7,9,9,9,9] → 9 → 失敗
四海群生:ハァハァハァハァ
GM:ダメージどうぞ
ユーリ・トレシェフ:ほらちゃんと当たってる!大丈夫大丈夫
四海群生:頼む死んでくれ!!!!
四海群生:3D10+21+36+20 装甲ガード無視
DoubleCross : (3D10+21+36+20) → 12[9,2,1]+21+36+20 → 89
四海群生:グアアアアアア
四海群生:四海群生の侵蝕率を9増加(190 → 199)
GM:惜しい…
四海群生:ダイスが……回っていれば…………
GM:星徒ナヴィンのHPを86減少(94 → 8)
GM:もう虫の息なので終わりまでやっちゃいましょう
GM:クリンナップ
GM:行動値が元に戻ります
ザールフフィール:シュルルル
GM:第二ラウンドを終了します
◇ラウンド3
GM:セットアップ!みんな特にないかな
星徒ナヴィン:ないです
四海群生:無!
ザールフフィール:無
クロード・カレル:ないでーす
ユーリ・トレシェフ:無です
GM:ではイニシアチブ
GM:行動値12 クロードくんから!
クロード・カレル:殺す!
GM:圧倒的殺意だ
クロード・カレル:星徒ナヴィンのエンゲージに戦闘移動。
クロード・カレル:エフェクトを使わない!素で殴り殺そうと思います
GM:拳で!
クロード・カレル:11dx+28+1
DoubleCross : (11DX10+29) → 10[1,2,5,6,7,7,7,7,9,10,10]+9[5,9]+29 → 48
星徒ナヴィン:素でそれとはね……
星徒ナヴィン:10dx>=48
DoubleCross : (10DX10>=48) → 9[1,1,2,2,3,4,5,7,8,9] → 9 → 失敗
星徒ナヴィン:無理!ダメージどうぞ!
クロード・カレル:5d10+13
DoubleCross : (5D10+13) → 24[2,9,4,1,8]+13 → 37
クロード・カレル:死ヒャーッ
GM:星徒ナヴィンのHPを34減少(8 → -26)
ユーリ・トレシェフ:やった!
星徒ナヴィン:なすすべもなく死 HP0、復活なし
星徒ナヴィン:戦闘不能
GM:エネミー全員の掃討を確認
GM:PCの勝利です。
ザールフフィール:ハアハア……二度と逆らうなよ
四海群生:か 勝った……?
ユーリ・トレシェフ:ウオオオオオオ!!!
ザールフフィール:ユーリと星徒ユーリ、四海と星徒アベル。
ザールフフィール:その激しい撃ち合いの弾幕の影、一帯を満たす金の雲が逆流していた。
ザールフフィール:――聖槍『ネ』。得体の知れぬ『自分以外』。ザルフの力の根源。
ザールフフィール:起源を知る星徒ユーリと対峙して分からされるのは、その有様の恐ろしさであり、自らの星徒にそれすら学び取られているのではないかという恐れを思い出す。だが――
ザールフフィール:(そんなことは関係ない)
ザールフフィール:(『今』……『今』だろうがッ……!
ザールフフィール:弾雨硝霧の途切れた刹那、わずかにクロードとユーリを一瞥して動き出す。四海を背後に、討つべき相手は三名。こちらも三名。分かりやすい数式。
ザールフフィール:ズバヂ、と重い電荷の音が響き、黒い雷火が硝煙を照らして
ザールフフィール:「――ッ!!」 常のような怒声を上げる間もなく、最速最短に星徒アベルの横を通り過ぎる。その斧槍の軌跡は、彼の防御すら噛み砕いて胴を両断している。
星徒アベル:「ギッ……!?」
ザールフフィール:(選べ――星徒ども)
ザールフフィール:(表層の繋がりに耽溺するオマエ達の死に方を!)
星徒カルロス:「冗談じゃねえ」
星徒カルロス:両断したと思われた斧槍の質量と迸る稲妻、だが……
星徒カルロス:「Ah Yeah フロアに光るライト 貫く稲光は焼きつくす 目を奪う つんざく 火をつける」
星徒カルロス:衝撃はすべからく振動だ。空気は絶縁体だ。黄金の雲と黒い雷にそんな道理は通じないかもしれないが、
星徒カルロス:この瞬間、カルロスのラップは空間を震わせ大気を乱し、真空を通す雷撃も衝撃を通す大気も全て自身の元へ招待した。
星徒カルロス:「ダメだぜ……体揺らす フロア沸かす クソ笑かす それは俺の役目……」両手を大きく広げ、飛び込むように稲妻を喰らった。
星徒カルロス:「それが俺の魂 正しい honestyな気持ち」「脳をシェイク ジャムらせて忘れろ 俺はフェイクなんかじゃ、ない……」炸裂した一撃が不可逆な破壊をもたらしている。
ザールフフィール:(防がれた、ということは……)
ザールフフィール:「まず一人だ」 アベルの斬り抜けたアベルの後方、確信と共に静かに漏らす
星徒カルロス:「誰でもいい……勝て 開け 放て……閉じた世界……ぶち壊して……」倒れる。ライトの光が点滅し消えていく。
星徒カルロス:「everybody 俺はこの道を征くぜ……」
星徒カルロス:光が消え、完全に活動を停止した。
ユーリ・トレシェフ:「カルロス……」違う。何を言ったところで、こいつらは紛い物の模倣者だ。そう分かっていながら、気づけば口から漏れていたようにその名を呼んでいた。
星徒ナヴィン:「ああそんな、カルロス…! キミがいなくなってはボクらはどうやって歌えばいいんだい…!?」
星徒アベル:「……カルロス」動かなくなった仲間を見下ろして
星徒アベル:「……いぃ~~いライムだった!安心しなァ」俯いていた顔が、ぎょろりとユーリ達を向く
星徒アベル:「次に目覚めた時は、仲間がもっと増えてるからよォ!」コートの中からいくつもの種子の弾丸を取り出し、銃に装填、撃鉄を起こす。
クロード・カレル:口を開いたアベルのその真横から、既に斬撃が襲いかかっていた。
クロード・カレル:激烈な光と音を伴うザールフフィールの攻撃に合わせる利点はいくつもある。
クロード・カレル:強烈な攻撃を一度防御するために敵のリソースが割かれること。
クロード・カレル:同じく、しかしザールフフィールに比べれば遥かに小さな電光と音は、その攻撃の最中でかき消えているということ。
クロード・カレル:「黙って」
クロード・カレル:日本刀じみた電場ブレードを振り抜く。
クロード・カレル:「消えてろ。アベル・ザカリアス」
星徒ユーリ:横合いから飛び出した影が、電磁ブレードが振り切られる前にクロードに立ち塞がる。
星徒ユーリ:肩口を大きく切り裂かれながらも、勢いを殺されたブレードはそれを両断するには至らない。
星徒アベル:「あぁ、ユーリィィ……。やっぱお前は」ユーリの後ろから、銃口をクロードに向ける。
星徒アベル:「良いやつだ」発泡。同時に種子が開く
星徒アベル:ラフレシアの如く巨大な花弁に牙がびっしりと生え揃った食人植物。クロードを包み込み、捕食しようとする。
クロード・カレル:ユーリの体で、攻撃が停止した。この状態から使えるロッドの戦技はない。
クロード・カレル:だが、クロードに銃口を向けたアベルは見るだろう――
クロード・カレル:刃を生やしたレールベースの後方。
クロード・カレル:そこに、これまでにはなかったユニットがマウントされていることに。
星徒アベル:「……ア?」
クロード・カレル:星徒ユーリを見ている。刃を食い込ませている。ただ、柄だけを背中越しにアベルへと向けている。
クロード・カレル:――バ ン ! ! !
クロード・カレル:沸騰するナパーム弾が、アベルと、食人植物へと撒き散らされた。
クロード・カレル:「ライノ・オールポート」
クロード・カレル:「逆十字」
星徒アベル:「ガ、アアアアアアアアアアアア!!!!??」
星徒アベル:打ち出した巨大な花弁とともに、全身が炎に包まれる。
クロード・カレル:「――何がダメージコントロールだ。お前らのやり方はワンパターンなんだよ」
クロード・カレル:「まさか、あのエドガーが……『カラビンカ』の武装を調達するだけのためにコンテナを飛ばすようなやつだと思ってたのか?」
クロード・カレル:「お喋りが好きなら、そこで燃えながらやってろ」
星徒アベル:「ハァ……!アァァアアアッ!!熱づッ…あぢぃッ……!燃えちまう!全部……また……!!」
星徒アベル:「ユーリ!どこだ……!ユーリィィイイ!!」眼球まで溶け落ちる中で、出鱈目に銃を辺りに撃ちまくる。
星徒アベル:「帰れるんだ……もう少しで、俺たちはまたッ……!」
星徒アベル:「帰ったら……冒険の続きをしよう!あの時しそびれた……ナンパも……今、度は、止めるな……よ」
ユーリ・トレシェフ:「っ、黙れ……」煙のように展開した闇色の結晶粒子が、その反撃を覆うように押し広げられる。「その声で、俺の名を呼ぶな……!」
ユーリ・トレシェフ:あるいはその末期の姿を、世界から覆い隠そうとするかのように。
星徒ユーリ:「………」棒立ちで燃え尽きていくアベルを見つめている
星徒アベル:「ハ、ハハハ……オレは、正しかった………」
星徒アベル:「すぐに分かる……お前ら、にも」指先から徐々に炭化して崩れていく
ユーリ・トレシェフ:「…………」
ユーリ・トレシェフ:「……一つだけ」
ユーリ・トレシェフ:まだ戦いの最中であっても、こいつがアベルを模倣したただの化物と知っていても、
ユーリ・トレシェフ:この瞬間が最後だと思った。……どうしても、聞かずにはいられなかった。
ユーリ・トレシェフ:「お前の中にある、アベル・ザカリアスの記憶に、訊ねたい事がある」
ユーリ・トレシェフ:蠢く闇を見透かしたように、灰色の少年はアベルの方を見て。
ユーリ・トレシェフ:「どうしてだ?」
ユーリ・トレシェフ:「あいつは……死を救いと考えてしまう程に、ずっと追い詰められていたのに」
ユーリ・トレシェフ:「どうして、俺に何も打ち明けてくれなかった……?」
星徒アベル:「………?」物置に包まれた中で、ユーリの言葉が聞こえていたのかは定かではない。
星徒アベル:しかし、焼け爛れた異形の面を、確かにユーリの方向にに向けて
星徒アベル:「……バカ、だな……お前、本、当………」
星徒アベル:「友達、だろ……が」
星徒アベル:それ以上言葉を発すること無く、星徒アベルは灰となった。
ユーリ・トレシェフ:「……っ。どっちが……」
ユーリ・トレシェフ:そこから先の言葉を飲み込むように呟いて、深く息を吸い直す。
クロード・カレル:「……はは、本当に、らしくないぜユーリ。ジャームだろうが……」
クロード・カレル:『ハーデンベルギア』を杖のように突いて、酷使した体を支えている。
ユーリ・トレシェフ:「分かってる。……分かってるさ!」
ユーリ・トレシェフ:叫ぶようにしながら、構えたのは同時だった。それができないほど、腑抜けきっちゃいない。そう自分に言い聞かせる。
クロード・カレル:「……」星徒ユーリを見る。何も喋らず、星徒アベルの意志なしでは即座の戦闘判断もままならないような星徒を。
クロード・カレル:「……いいや、らしかったな。昔から……」
クロード・カレル:「アベルと絡む時だけ、お喋りなやつだった」
四海群生:「………………」
四海群生:灰となっていく星徒の姿を、コックピットから見つめている。かつて人として死んだ──己が殺めた彼の姿が脳裏で重なった。
星徒ユーリ:「………」炭化したアベルの亡骸を踏み潰して、腰だめに機関銃を構える。
星徒ユーリ:赤く濁った瞳に、人間としてのユーリが浮かべるような色はない。
星徒ユーリ:ただ事前に命じられたとおりに、静かに引き金を引く。
ユーリ・トレシェフ:アベルの元から吹き戻って左腕に収束した黒い輝きが、再び一条に束ねて放たれる。
ユーリ・トレシェフ:それは、写し身の放った射撃の雨と宙で衝突し、互いに喰らい合うようにして溶け合っていく。昏い砲火が拮抗する。
ユーリ・トレシェフ:「……ハリード・ハサネインは」その最中、誰に聞かせるでもないような声で口にする。「自らの折れた骨を最後の一刀として、仲間の退路を切り開き赤い海に散った」
ユーリ・トレシェフ:「カルロス・ハントは……毒によって命が尽きる最期の瞬間まで、再会の歌を歌っていた」
ユーリ・トレシェフ:「恐怖も苦痛もあったはずなのに、悲鳴ひとつ漏らさなかった──自分の声が周りに与える影響を、よく理解していたからだ」
ユーリ・トレシェフ:「星徒の襲撃を受けたラボに俺達が駆けつけた時、ナヴィン・シアド・セラシエの脈は既に尽きていた。それなのに──」
ユーリ・トレシェフ:「あいつの蝶は羽ばたきは、他の研究員達が隠れる通路の存在を偽装し続けていた」
ユーリ・トレシェフ:漂流するノドスの戦闘経験においてユーリ・トレシェフは、戦闘中の感情の起伏が攻撃出力に与える影響を知っていた。同時に、それが毒となる場合も見てきたが──それでも今は熱くなるべき時だと考えた。
ユーリ・トレシェフ:友の末期の記憶を辿りながら、短く吐き捨てる、その一言ごとを、自らの心を燃え立たせる薪とするために。
ユーリ・トレシェフ:昏い闇が、何度も明滅しては少しずつ、燃え盛る炎のように質量を増していく。星徒の展開する弾幕を飲み込み始める。
ユーリ・トレシェフ:「……そういう奴らなんだよ。FHなんて場所に生まれて」
ユーリ・トレシェフ:「わざわざ手間をかけて草木を生かそうとする、どこか変わっている連中」
ユーリ・トレシェフ:「俺達の性格はバラバラなようで、きっとみんな同じ欲望を持っていた」
ユーリ・トレシェフ:漆黒の波濤が、星徒ユーリの身体をもろとも押し流し爆ぜる。衝撃に仰け反ったその瞬間に、
ユーリ・トレシェフ:"葉"を低く構えたユーリ・トレシェフが肉薄している。灰色の瞳が、虚ろの少年を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「──俺もそうだ」
ユーリ・トレシェフ:「戦い、殺す術ばかりを教えられたこんな俺達でも」
ユーリ・トレシェフ:「何かを生かすことができるんだと、信じてみたかった」
ユーリ・トレシェフ:袈裟に斬り上げる斬撃によって、石の侵蝕を直接的に浴びせやる。
ユーリ・トレシェフ:一閃とともに傷口から漆黒の結晶粒子が肉体を侵食し、その力を吸い尽くしていく。
星徒ユーリ:「………っ」結晶化した腕を刃のようにして振り下ろし迎撃しようとした、その姿勢のまま斬り裂かれ、凍りついたように動きを止める。
ユーリ・トレシェフ:「──だから許すことができない」
ユーリ・トレシェフ:「あいつらの技と力を使って、ノドスの仲間を手に掛けようとする、お前達の存在は」
ユーリ・トレシェフ:「友の生き様に対する侮辱だ」
ユーリ・トレシェフ:「ここで、散らす。一片も残らないように」
ユーリ・トレシェフ:吐き出した吐息に、強い熱が籠もる。灰色の視線が睨むのは、侵蝕により硬化した肉体の斬線──再度の"葉"の太刀は、それを真逆からなぞるように引き裂き走った。
星徒ユーリ:震える手を目の前に伸ばす。その先には、ユーリの消えかけた十字冠がある。
星徒ユーリ:「……イ……」
星徒ユーリ:ユーリの耳元で、何事かを呟く。次の瞬間には
ユーリ・トレシェフ:響いたのは、陶器の割れるような破砕音だった。
星徒ユーリ:黒い結晶に侵食され、粉々に崩れ落ちた欠片がユーリの足元に散らばる。
星徒ユーリ:やがてそれも砂のように細かな粒となって風化し、星徒ユーリは消滅した。
星徒ナヴィン:「はぁっ、はぁっ……」その時にはもう、後方を向いて駆け出している。
星徒ナヴィン:幻影の蝶が舞い、その姿が複数に分裂して惑わす。アベルが遺した植物も成長させ、障害物を作り出していく。
ユーリ・トレシェフ:感慨もなくそれを見下ろしてから、呼吸を一つ。視線にもはや迷いはない。「……後は」
ユーリ・トレシェフ:「お前、だ」続けようとした瞬間、苦痛に表情を歪め膝をつく。誤魔化しようのない戦闘負荷。侵蝕域は既にジャームのそれに匹敵するだろう。
ザールフフィール:「休んどけ、ユーリ。この数を相手に戦ってきたんだ」
ザールフフィール:「逃げる相手を追って叩くくらい……いつもの訓練みたいなものだろ」
ユーリ・トレシェフ:「…………」その言葉に足を止め、ただひとり逃げる星徒の背を見ている。
星徒ナヴィン:「死にたくない……」「死にたくないよ……ねえ、そうでしょう? 皆……」
星徒ナヴィン:ブツブツ呟いている。「分かってるよ。ボクひとりでも、生き延びれば勝ち……みんなのこと、また起こしてあげるからね……」
GM:ナヴィンの言葉は、奇しくも星徒ユーリが最後に零したものと同じだった。
GM:消え去る寸前、意志を持たない分身は確かに、「死にたくない」と呟いたように聞こえた。
クロード・カレル:「そうだ……こいつらには恐怖がある……」
クロード・カレル:作戦行動を取るということは、ただ戦いを挑むだけでは負けるかもしれないという恐怖がそこにあるということだ。
クロード・カレル:知性のない鬼面の星徒や重武装の星徒と違って、アベル達はメイズとの交戦を避けたとしか考えられない。それはただの怪物ではなく、消滅することへの恐れがあるからだ。
クロード・カレル:「ったく……知性を手に入れるってのは……いいことばかりじゃないだろ……?」杖で体を支えながら、口の中で呟く。
四海群生:悲鳴のように軋む音と共に、“カラビンカ”が砲を構える。最早機体が稼動しているだけで奇跡的な状態。
四海群生:(ハハハッ!正念場だな、四海群生!)
四海群生:(ここで逃がせばどうなる?生徒が殺されるか?幼年部が人質に取られるか?敵に情報が渡るか?)
四海群生:(本物は──あれだ)
四海群生:砲口が、無数の分身の中からぴたりと一体に定まる。
四海群生:(精々外すんじゃないぞ?)
四海群生:「……」
四海群生:「逃げられると……思うのか?」
四海群生:ノイズにまみれた静かな呟きが、スピーカーを経由してナヴィンへと響く。
四海群生:「貴様もかつて、ノドスの者だったなら……知っているはずだ」
四海群生:「覚えているはずだ、我々の名を」
星徒ナヴィン:「ヒィッ……ヒィ~~……」開いた隔壁のその奥を見ている。「ユーリくん……やめてよ……」
星徒ナヴィン:「そうやってすぐ小隊の話ばかりして……部活を抜け出しちゃうんだから……」
四海群生:「僕達が……本当に……一体たりとも」
四海群生:「貴様ら星徒を……逃がすとでも思ったのかッ!!」
星徒ナヴィン:「でも……これからはずっと皆で一緒にいられるからね…楽しい日々がまた、」
星徒ナヴィン:「また──────」
ユーリ・トレシェフ:「……そんな日々は、もう二度と来る事はない。だけど」もはや声も正しく届いていないだろう、錯乱した少年の言葉を聞いて、静かに呟く。
ユーリ・トレシェフ:「あの場所は、最後まで俺が──」そこに続く言葉は、砲撃音の中にかき消えた。
四海群生:────バ ヅ ンッ!!
四海群生:異常な破裂音と共に、大量の散弾がナヴィンの全身へと突き刺さる。
星徒ナヴィン:「────ぴぎィっ」
四海群生:それでもまだ絶命に至らしめるには足りない──だが、十分だ。
星徒ナヴィン:まだ動きは止まっていない。壊れかけたマリオネットのような動きで、前に進もうとする。
四海群生:交戦開始時のルーティーンフォーメーション、その真逆。本命の『弾丸』は、その後に来る。
クロード・カレル:まずは光。そして音が一直線に続いた。
クロード・カレル:電磁カタパルトによって射出されたクロード・カレルだった。
クロード・カレル:何度も殺されかけ、何度も肉体を酷使し、ほとんど死体のようになった体を、それでも機械の如く動かし続けて
クロード・カレル:最後の一体まで、星徒を抹殺するという意思だけで動いていた。
クロード・カレル:(ナヴィン・シアド・セラシエのことを覚えている)走馬灯のように圧縮された思考で、思う。
クロード・カレル:(通路に逃がしてもらった研究員の中には、俺も、仲間もいた)
クロード・カレル:ユーリが星徒と話すことを止めようとした。
クロード・カレル:合理的な判断だと思っている。自分達は連戦をしていて、敵の数も多すぎる。
クロード・カレル:一単語を吐く酸素も、エネルギーも、全て戦闘に費やさなければいけなかったはずだ。
クロード・カレル:けれど自分は、ザルフのように心と理性を天秤にかけたわけではない。
クロード・カレル:グンジョウのように、過負荷に耐えかねた合理化をしたわけでもない。
クロード・カレル:自分は。
クロード・カレル:肌に触れる風を感じるまでもなく、既に、ナヴィンに到達していた。
クロード・カレル:ブレードを形成してすらいない。
クロード・カレル:『ハーデンベルギア』の剛性に任せて、ただ、ロッドの先端で
クロード・カレル:頭蓋骨を
クロード・カレル:「優しくなりてえ」
クロード・カレル:叩き潰す。
クロード・カレル:「優しくなりてえよ……!」
星徒ナヴィン:「いぃ…………イィィイイ…………」意味のない言葉だけを呻いていたが
星徒ナヴィン:バギャン!!と頭蓋が砕ける音がして、それきりだった。
クロード・カレル:「……はは。ざまあみろ……」返り血のように飛び散った脳漿を浴びて、虚ろに笑ってみせる。
クロード・カレル:「俺の研究に手出しするやつは」
クロード・カレル:「こうなっちまえ」
GM:ルート・カイン、深層封蔵槽を襲撃した星徒の集団は、駆けつけたガーベラ小隊の手で排除された。
GM:運び出された星徒と生徒の遺骸のうち、その大半は取り戻すことに成功した。しかし、ごく一部は既に持ち出されてしまっているだろう。
都築ソウマ:「…………」沈痛な面持ちを浮かべ、戦闘のいったんの終結を見届ける。
ザールフフィール:「……」 クロードの最後の攻撃をしっかり見届け
ザールフフィール:「終わりだ、会長」
ザールフフィール:「撃ち漏らしを考慮するならもう少し見て回っても良いが」
ザールフフィール:「どうする?」
都築ソウマ:「いや………」マントを引っ張り身体をくるむようにする。「やめてくれ」
都築ソウマ:「戻ろう。とにかくだ……きみたちは休まなければならない」
澪木ミスト:「みんな……」物陰から出てきたものの、それ以上声をかけられずにいる。
都築ソウマ:「ミスト」所在なさげにしている少女を見る。「ユーリを頼む。ついてやってくれ」
澪木ミスト:「はい……!」会長に呼ばれてユーリに駆け寄る
ユーリ・トレシェフ:「……」しばらく、何も言葉を発さないまま、動かなくなった皆の骸を見ていたが。
ユーリ・トレシェフ:ゆっくりと顔を上げる。「……敵に蘇生の手段がある事が判明した以上」
ユーリ・トレシェフ:「こいつらの遺体も、このままにしておくわけにはいかない」
ユーリ・トレシェフ:「こんな事は……もう二度と、ごめんだ」
ユーリ・トレシェフ:肺の中の空気を吐き出し切るような思いで、それだけを伝える。
都築ソウマ:「…うん。分かった。分かってる」ユーリに頷く。
藤村夏虫:「その辺はこっちで処理しておくよ。ルートカイン全体の被害確認もあるしね。やれやれ……片付けが大変そうだ」
四海群生:「……撤退には賛成だが……状況はどうなっている?」
四海群生:「障壁は?超大型は撤退したのか、通信状態は?」
三城郷ミツル:ザザッ……ちょうどその時、カラビンカの通信機から声が届く
三城郷ミツル:『みんな!無事!?』
ザールフフィール:槍を背に腕を組んで、藤村を睨んでいたが 「ミツル」
三城郷ミツル:『外の巨大星徒は撤退を開始した。エノクベースを覆っていた障壁も突破できてる』
三城郷ミツル:『そっちにもすぐに他の小隊が向かうよ。中の状況は?星徒はまだ暴れてる?』
四海群生:「確認したものは全て排除した。ただ、地下から星徒の遺骸が奪取された」
四海群生:「詳しいことは後程話すが、今は伏兵に警戒したい。こちらに来る生徒に伝えてくれ」
四海群生:先程の錯乱状態が嘘のようにすらすらと口にする。
ザールフフィール:「実際、奥の方の余りはメイズを走らせれば何とかなるだろ。もし逃げようとしてる奴がいたら可能な限り叩いてくれ」
三城郷ミツル:『了解。通達しておく。みんなも気をつけて戻って』
都築ソウマ:「群生」心配そうに彼を見ている。「大丈夫か?」
四海群生:「……何がだ?」
四海群生:「機体の損傷は大きいが、僕には大した負傷はない。修理も何とかなるだろう」
都築ソウマ:「……」面食らい、「……あいつか?」とひとり呟く。
都築ソウマ:「いいや群生。そういうことじゃない。あとでぼくと話をしよう。これは絶対だ」
四海群生:「?」
四海群生:「ああ、分かった。事後処理が済んだら話そう」
四海群生:声色は普段通りのそれだ。だがコックピットに乗り込んだままのその表情は、都築ソウマが知るそれとはどこか異質に見えた。
都築ソウマ:苦々しい表情を浮かべ、群生の横顔を見ている。
澪木ミスト:「……とにかく、上に戻ろ?」二人の顔色を伺うように声を発する。
澪木ミスト:「みんな、これ以上は戦えない……休まなきゃダメだよ」
ユーリ・トレシェフ:「……」交わされている会話の内容は全て理解しているが、どこか遠くで聞こえる声のように感じていた。「……ああ。分かっている」
クロード・カレル:「……そうだよ。3体倒して、その後5体倒したんだ……」息も絶え絶えで、ロッドを引きずってくる。
クロード・カレル:「バーベキュー休暇は8倍だ」
ザールフフィール:オレは別に戦えるが……と言い出しそうな顔をしているが、さすがに口には出さないし、表には出さないが実際疲労困憊である
都築ソウマ:「分かった、分かった。備蓄の中からステーキ肉を探してやる」皆を促すようにしている。
ユーリ・トレシェフ:掠れる息のまま、右腕の同調を解除する。賢者の石が体内に帰還し、右腕が再生すると共に呻くような声を漏らした。
狼(サンダルフォン):「あー、君たち」狼が瓦礫を踏みしめ、軽い足取りで一段高い所に登り、面々を見下ろす。
狼(サンダルフォン):「お疲れの所申し訳ないけど、一つだけ良いかな」
ザールフフィール:「……呆れるな。見て分からないか」
ザールフフィール:「何一つ駄目だろうが」 言いつつ、その眼は力を失っていない……"サンダルフォン"を見据えている
狼(サンダルフォン):「わかるけど、そういう取引だったはずだ。ちゃんと守ってもらわなきゃ」
都築ソウマ:「…なんだあいつは」あからさまに警戒心を露わにしている。神経質そうにマントを引っ張る。
狼(サンダルフォン):ザルフに顔を向けて「交渉の権利をここで行使したい」
ザールフフィール:「……」
狼(サンダルフォン):「僕の探しものも、どうにか見つかったからね」
狼(サンダルフォン):「ありがとう。ザールフフィール・イルヤーサ。君のおかげだ」
ザールフフィール:(……『あった』のか。コイツの……)
澪木ミスト:「探しもの……?」事態が飲み込めない様子で首を傾げる
ザールフフィール:「……十の聖骸。星徒の残骸。あるいは"ミストルティン"」
ザールフフィール:「オレたちの知らない秘蔵品ではあったが、いずれもオマエの求めるものではなかったはずだ」
ザールフフィール:「何だったんだ? オマエの求める……」
ザールフフィール:「――『8番目のイースターエッグ』は」
都築ソウマ:「………」
四海群生:「イースター……何?」
クロード・カレル:「エッグ……何の卵だ?」
四海群生:「何を言ってる?復活祭の……あれか?」
狼(サンダルフォン):「ああ、遺骸も、残骸も……僕の求めるものではない」
狼(サンダルフォン):「始めから、それはルート・カインにはなかった。けれど……」
狼(サンダルフォン):「今、ここにはある」
狼(サンダルフォン):『暫く行動を共にして確信した。本当に、君たちと来れて良かったよ』
狼(サンダルフォン):そう言って、顔をソウマへと向ける。
ザールフフィール:「……!」
都築ソウマ:「……」サンダルフォンの視線を受けたまま、不機嫌そうな顔を隠さない。
狼(サンダルフォン):『都築ソウマ。ザールフフィールの言う通りだ』
狼(サンダルフォン):『僕が求めているのは、"イースターエッグ"……この期に及んで知らないとは言ってくれるなよ』
四海群生:「……ソウマ……?」
四海群生:「どうしたんだ……何か知ってるのか?」
都築ソウマ:群生の視線を受ける。よく知った幼馴染の表情を浮かべていて、変な安堵がある。
狼(サンダルフォン):『ノヴァリスから失われた、第八の神秘』
狼(サンダルフォン):『"生命のイースターエッグ"』
狼(サンダルフォン):『───君の心臓に宿るそれを、僕に渡してもらおう』
四海群生:──ド パンッ!!
四海群生:爆音。サンダルフォンに向け、無数の散弾が放たれる。
都築ソウマ:「っ」こちらが何か反応を示すよりもそれは早かった。
狼(サンダルフォン):周囲の瓦礫が浮かび上がる。散弾の雨とぶつかり合い爆発し、その衝撃で狼の身体が投げ出される
狼(サンダルフォン):起き上がる様子はない。死んではいないようだが、意識を完全に失っている。
ユーリ・トレシェフ:「っ……」ミストを庇うように後ろへやりながら、まだ接合の不完全な右手を握りしめ周囲を見渡す。
電子音声:『……酷いじゃないか』
電子音声:すると今度は、施設内の通信設備から、狼から発せられていたものと同じ声が響いてくる。
電子音声:半壊したいくつかのモニターに、その姿が映し出される。
四海群生:ぎょろり、と瞳だけがモニターへと向けられる。
ザールフフィール:「……そいつは所詮、ハンドリング端末に過ぎない」
ザールフフィール:「分かっているはずだ、四海。それとも今度は電子端末を片端から潰すのか?」
四海群生:「……」
四海群生:「知っていたのか?イルヤーサ」
四海群生:「こいつの目的を」
"サンダルフォン":『ザールフフィール・イルヤーサ。彼は少々誤解しているようだ』
"サンダルフォン":『君の口から説明してやってくれないか?僕が言うよりは聞く耳を持つだろう』
ザールフフィール:「フン……まるでオレが多くのことを語れるようじゃないか」
"サンダルフォン":『実際君は雄弁だよ。多くを語らずともね』
クロード・カレル:「説明してくれ、ザルフ」
クロード・カレル:「"サンダルフォン"の言う通りだ。ジャームの口から言われるよりは、ザルフの認知を通した説明のほうが聞くつもりになれる」
クロード・カレル:信頼できない語り手が語る物事は、聞く者全員が何が嘘で何が真実かを判別するコストを負わなければならなくなる。特に、群生のようなタイプは。
ユーリ・トレシェフ:「少なくとも、ザルフ。君が俺達の知らない情報を」咳き込む。侵蝕が気管の一部にまで及んでいる。「……隠し持っていたのは事実だろう」
ユーリ・トレシェフ:「"8番目のイースターエッグ"? 君の口から出た言葉だ。 ……一体、何の話だ」
都築ソウマ:「……ぼくからもだ。頼む、ザルフ」制服のマントを握りしめている。「話してくれ」
ザールフフィール:「……良いだろう。どうせいつかは知れる話……そして」
ザールフフィール:その眼が緩やかにその場の全員を見る 「知る必要のある話だ」
ザールフフィール:RHOを公開します。
GM:わかりました。
RHO:ザールフィール・イルヤーサ
君の前に現れた星徒”サンダルフォン”は、ある提案を君に持ちかけてきた。
それは、生徒と星徒の和平交渉だ。
彼曰く、星徒もまたこの海からの脱出を望んでおり、現在の絶滅戦争は互いに最適の選択ではない。
星徒がノドスを襲うのは生徒を殺戮するためではなく、ノドスに隠されたあるものを奪うためであり、
ノドスが自らそれを差し出せば、これ以上不毛な殺し合いが続くことはなく、共存の道が拓けるという。
自分は統率者ではなく調停者であり、本能に支配された星徒の侵攻を制御できる力はないと明かした彼は、
せめてもの誠意の証として、間もなく始まる大侵攻における星徒の能力と襲撃予測をリークすると約束し
その見返りに、ノドスに隠された神秘を探し出すよう君に依頼する。
彼はそれを、『8番目のイースターエッグ』と呼んだ。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが星徒のエネミーに与えるダメージを常に+1D10する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
ザールフフィール:星徒イェロニュモス。
ザールフフィール:>(……あれが解き放たれていた場合の被害を考えると、攻撃を止められたのは額面以上に大きな成果だ)
ザールフフィール:3星徒。
ザールフフィール:>「……異議はない」 遊撃隊の配置には、それとなく口を出していた
ザールフフィール:>(……そう。こいつ相手には、手を抜くのが一番まずい)
ザールフフィール:星徒アベル一派。
ザールフフィール:>……唯一、星徒ユーリだけが、反応の遅れにも関わらず十字砲火の網目から逃れることができた。
ザールフフィール:戦いの中でジャームの持つ逸脱能力に関する情報を得ていたがために、
ザールフフィール:ザールフフィールはしばしば戦場に関与し、その戦況を良い方向に誘導できていた。
ザールフフィール:イェロニュモスに対しては、その絶大な侵蝕負荷能力に『備える』以上のことはできなかったものの、セナフィム相手には『速攻』を強く進言していたし
ザールフフィール:星徒ユーリが攻撃を免れたのは、その特異な不死能力のため、彼に対する集中攻撃が無意味に帰すと分かっていたからだ。
ザールフフィール:……もっとも、ユーリの攻撃で呆気なく決した時は少しばかり拍子抜けしたが。
ザールフフィール:そして、星徒アビトリオン、星徒セナフィム、星徒ハリード……ザルフが直接攻撃を仕掛けた彼らに関して言えば
ザールフフィール:いずれも、"サンダルフォン"の情報がなければ、その撃破が一手遅れていただろう。
"サンダルフォン":『……これまでの戦いで』
"サンダルフォン":『僕が君たちに敵意を抱いていないことは十分に証明できたはずだ』
"サンダルフォン":『ザールフフィールは君たちを裏切ってはいない。寧ろ、裏切りに近い行為を行ったのは僕の方だからね』
ザールフフィール:「……『8番目のイースターエッグ』が何か、ということは」
ザールフフィール:「結局オレも調べきることはできなかった。ハッキリ言ってそんな余裕はなかったからな。だから……」
ザールフフィール:「コイツの求める所が会長の心臓らしいということも、今知った所だ」
ザールフフィール:そして腕を組み、目を閉じる。らしからぬ沈黙であり、投げかけられる言葉を拒絶するような姿勢でもあった
クロード・カレル:「……待て」深い負傷のために座り込んでいたが、それでも沈黙の中で、真っ先に口を開いた。
クロード・カレル:「もしも…………もしも、"サンダルフォン"の言うことが……正しいのなら……」
クロード・カレル:「出る……出る方法が、あ、あるってことなのか……!?この、ノドスから……!!」
四海群生:「星徒の言うことなど信用できるか!!」
四海群生:切羽詰まった、自ら言い聞かせるような声がノイズ交じりに響く。
四海群生:「仮に……事実だとしても……そんなことは……」
四海群生:「……うるさい……黙れ……ッ……違う!!黙れ……黙れ!!」
ユーリ・トレシェフ:「……」狼狽する四海を無視して。「クロードの質問に答えてくれ。"サンダルフォン"」
ユーリ・トレシェフ:「ノドスから脱出する術がある。それは確かなのか?」
"サンダルフォン":『クロード・カレル。君は科学者だったね』
"サンダルフォン":『僕は筋が通らない事は好まない。科学者相手に確証のない約束をすることはできない』
"サンダルフォン":『けれど、可能性は十分にあると考えている』
"サンダルフォン":『……"イールターエッグ"とは』
クロード・カレル:「戒則に」
クロード・カレル:「干渉する力のことなんだな」
クロード・カレル:他でもない、都築ソウマ本人から聞いたことだ。
"サンダルフォン":『その通り』
クロード・カレル:誰が、どのようにして最高生徒会長に戒則を破る権限を付与したのかは分からなかった。
クロード・カレル:管理者にとって最も都合のいい力でもある。理事会は無制限にその権限を付与することはできなかったのだろうか。
クロード・カレル:できなかった、という仮定の上ならば――
クロード・カレル:電子上の管理アカウントがそうであるように、付与可能な権限数に制限があった可能性は高い。そして提示された『8つ目』という数。
クロード・カレル:(十字冠の戒則は7つ)
クロード・カレル:(俺達の知らない『8つ目の戒則』が存在してしまったことで……)
クロード・カレル:(十字冠の機能そのものがエラーを起こしているのだとしたらどうだ?)
"サンダルフォン":『あれは、ノヴァリスを形作ったインフィニティコードの欠片であり、この世界の礎そのものだ』
"サンダルフォン":『7つの戒則は、7つのイースターエッグから発せられた問いに答えることで定められた』
"サンダルフォン":『そして8つ目のイースターエッグは、その戒めの外にあるものだ』
"サンダルフォン":『これは、僕の推論に過ぎないが……』
"サンダルフォン":『君達が、そして僕らが漂流するこの海自体が、このエッグが司る神秘を体現する世界なんだろう』
"サンダルフォン":『他のエッグも、そのような場所に隠されている。ノヴァリスに在りながら、ノヴァリスに存在しない場所』
"サンダルフォン":『それがこの海だ。正しくエッグを使うものが現れれば、或いは』
"サンダルフォン":『その世界の隔たりを超えることができるかもしれない』
"サンダルフォン":『君が"遺骸"に託した希望も、そのようなものだろう?』
クロード・カレル:「……そうだ。インフィニティコード……あるいは、プライメイト」
クロード・カレル:「脱出不可能な閉じた世界から出なければいけないのなら……」
クロード・カレル:「世界を改変する力か、世界を越える力しかない……」
クロード・カレル:"サンダルフォン"の説明は証明不可能な事柄ばかりだ。だが、有り得そうな仮説だとも理解している。
クロード・カレル:内外を断絶された観測不能領域、ノヴァリス。その一つの世界を成立させるために、相応の神秘が用いられていることは間違いなかった。
クロード・カレル:(ノヴァリスを成立させるための秘密鍵は、ノヴァリスの内側にあってはならない。施錠は常に外側からだ)
クロード・カレル:(そして、その秘密鍵が複数のコードからなるものだとすれば)
クロード・カレル:(一つの世界にまとめて配置するべきじゃない……!)
クロード・カレル:鍵はノヴァリスの『外の現実世界』にあるものだと考えていた。その考えは一部は正しく、一部は間違っていたのかもしれない。
クロード・カレル:現実世界と別個にノヴァリスやノドスという『世界』が実在している以上、『外の世界』は複数ある。そのような連立方程式があり得た。
ザールフフィール:(クロード……) 彼の言葉、表情は、雄弁にその内面を物語っていた
ザールフフィール:希望を感じている。常に、しかし無根拠でなく意識的にポジティブたることを心がけ、ノドス最高の頭脳を自称している彼が、サンダルフォンの言葉で、こうもたやすく。
ザールフフィール:(……それは本当に科学者の知性から来るものなのか? それとも……目の前に吊り下げられた餌に飛びつく、飢えた魚の衝動なのか?)
ザールフフィール:(オマエ自身が正しく判断できなければ、きっと誰にも分からないんだぞ、クロード……)
都築ソウマ:「……」沈黙していたが、会話の隙間が生まれたのを待ち口を開く。「ひとつ言わせてもらうとすれば」
都築ソウマ:「ノドスからの脱出を、この心臓に眠るイースターエッグを誰かに託すことで果たせるのなら、はじめからそうしている」
四海群生:「駄目だ」
四海群生:「何を言ってる?ソウマ……そんなのは駄目だ」
都築ソウマ:「違うよ、群生。ぼくはこのサンダルフォンに聞きたいんだ」
都築ソウマ:「正しくエッグを使うものが現れれば、と言ったな」
都築ソウマ:「お前たち星徒に、そんな存在を用意できるのか? 確証を示してみろ」
"サンダルフォン":『……そうだね。流石はエッグを託されただけはある。自然と理解しているようだ』
"サンダルフォン":『今の君達に、"イースターエッグ"は応えてくれない。そして、星徒もだ』
"サンダルフォン":『君たちの十字冠は壊れているからね』
都築ソウマ:「………そうだよな」
ユーリ・トレシェフ:「……それは」
ユーリ・トレシェフ:「壊れていない十字冠の持ち主なら……正しい使用者になれる、という意味か?」
クロード・カレル:「だから、『今』なのか……!知性のあるお前達が、ノドスに対して接触してきたのは…………」
クロード・カレル:アベル達は、敗死の恐怖を覆す作戦を遂行するため。そしてサンダルフォンは、世界の隔離という根本的解決の条件が揃ったため。
クロード・カレル:「……澪木ミスト。あの子が……来たからだったんだな」
"サンダルフォン":『……』映像の中の視線が動く
ユーリ・トレシェフ:「……言っておくが、さっきから出てくるのは荒唐無稽な話ばかりだ。何も信じ切った訳じゃない……」誰にともなく弁明するように付け足す。
ユーリ・トレシェフ:「ただ、サンダルフォン。君の立てる言い分と可能性の筋道を確認しているだけだ」
澪木ミスト:「…………………」
澪木ミスト:「…………えっ!?私!?」
ザールフフィール:はじめ、ミストに対し苛烈な疑念を抱いていたのは、ザルフ本人の本来の気質にも当然よるところだが
ザールフフィール:そのあまりのタイミングの良さにも起因していた。"サンダルフォン"が取引を持ちかけてきた直後に姿を表した存在など、彼の意図がかかっているに違いないと。
ザールフフィール:(なんてことはない。因果関係が逆だった。ミストが現れたからこそ、"サンダルフォン"は動いた……)
四海群生:「…………」
四海群生:ザザ、と大量の空薬莢が排出され床に散らばり、新たな弾丸が弾倉へと装填される。
都築ソウマ:「いや」遮るように言う。
都築ソウマ:「ダメだ、ダメだ……。違う。その程度で言いはずがない」
都築ソウマ:「十字冠があれば誰だって使えるものだなんて、そんな容易い代物だと思うのか、皆」
ユーリ・トレシェフ:「……俺達がどう思うかじゃない。いまこの場で確認すべきなのは、サンダルフォンがどう認識しているかだ。……違うか?」
都築ソウマ:「……」(違うだろ)
都築ソウマ:世界を破壊するスイッチが目の前にあると知って、なりふり構わず奪うことはしないと本当に言える?
都築ソウマ:「……ああ、悪い」ユーリくんに頷く。
都築ソウマ:「サンダルフォン、質問の続きだ。澪木ミストならばイースターエッグを使用できるって認識してるって?」
"サンダルフォン":『君たちの推測も、都築ソウマの指摘も概ね正しいよ。完璧ではないけどね』
"サンダルフォン":『ただの生徒では、イースターエッグを扱うことはできない』
"サンダルフォン":『だからこそ、かつて生命のイースターエッグは君に託された』
"サンダルフォン":『"神聖二重冠"を戴く、最高生徒会長である君にね』
都築ソウマ:舌打ちする。「………全部分かってるじゃないか」
都築ソウマ:「そうだよ、だからぼくは……何がなんでも」
都築ソウマ:「最高生徒会長であり続けねばならないし、死ぬわけにはいかないんだ」
都築ソウマ:「その時こそ、この世界で、正しく生命のイースターエッグを使える人間はいなくなってしまうんだから」
"サンダルフォン":『既にいないさ。君の肩書に実態が伴っていたのは過去の話だ』
"サンダルフォン":『君の十字冠もまた損なわれた。もう二重冠の力は使えない』
"サンダルフォン":『さて、じゃあ一体誰が生命のイースターエッグを使えるのか。ということになるね』
ザールフフィール:「そうなるな。話を聞く限りでは、会長ではダメだ、ミストでもどうなんだ、というように聞こえる」
ザールフフィール:「……現状では」
都築ソウマ:「……」顔をしかめる。無意識に後ろに下がっている。
ユーリ・トレシェフ:「その言い方だと、君の中ではその問いの答えも出ているんだな?」
ユーリ・トレシェフ:(出ているはずだ。そうでなければ、この席は交渉として成立しない……)
"サンダルフォン":『ああ、決まっている』
"サンダルフォン":『───僕が使うのさ』
都築ソウマ:「…………は?」
"サンダルフォン":サンダルフォンの頭上に浮かぶ、砕けた十字冠。
"サンダルフォン":それが、小さなノイズとともに組み代わる。
ユーリ・トレシェフ:「……おい。それはどういう……」
"サンダルフォン":旋回する流星を象った、正常な形へ。そして
澪木ミスト:「あ………ああッ………!」
澪木ミスト:「そう、だ……"生命のイースターエッグ"……!」脳裏にかかっていた最後の靄が晴れる
澪木ミスト:「思い出した…!そいつは………」
ユーリ・トレシェフ:「ミスト……何を思い出した!?」
"サンダルフォン":『僕は』目深に被っていたフードを取る。
"サンダルフォン":『君たちの星徒じゃないからね』
"サンダルフォン":サンダルフォンの素顔が晒される。その顔を見て、君たちはすぐに気づくだろう。
"サンダルフォン":共にこの海へと落ちた5000人の生徒。その誰の面影も、その顔にはない。
"サンダルフォン":記憶の中だけでなく、カラビンカのデータベースと照合しても一切一致するものはいない。
四海群生:「……誰、だ…… こいつは……?」
クロード・カレル:「ノドスの、星徒じゃない……だとしたら」
クロード・カレル:「どうやってこの世界に来た……!?」
澪木ミスト:「……………私のせいだ……」青ざめた顔で、呼吸を荒くして呟く。
ユーリ・トレシェフ:「ミスト……おい、何を」
"サンダルフォン":『そう、君のおかげだ。ミストルティン』
"サンダルフォン":『……実験は、成功していたのさ』
ユーリ・トレシェフ:「実験……まさか。ミストルティンの……」「死者、蘇生が」
"サンダルフォン":『失われた"生命のイースターエッグ"。それを宿す、理想の最高生徒会長』
"サンダルフォン":『都築ソウマの完全な蘇生ではなく、より適したものを一から生み出そうとした』
都築ソウマ:「ああそうか」諦めたような声で言う。
都築ソウマ:「おまえは、ぼくの理想か」
"サンダルフォン":『君たちの、理想だよ』
ユーリ・トレシェフ:「理想の人間……なるほど、確かにそれは」「あの大人達の歓迎しそうな話だ」
クロード・カレル:「…………」
"サンダルフォン":『けど、理事会の連中にも誤算はあった』
"サンダルフォン":『ミストルティンの能力はね、始めからどうしようもない欠陥があったんだ』
"サンダルフォン":『彼女が創り出す生命は、例外なく、最初から』
"サンダルフォン":『ジャームとして産まれてきてしまうっていうね』
澪木ミスト:「………っ」
ザールフフィール:(生死の超越が行われる以上、生命としては逸脱した形になる……か)
ユーリ・トレシェフ:「……それが欠陥だと分かっているなら」
ユーリ・トレシェフ:「君のどこが理想の体現なんだ」
ユーリ・トレシェフ:「俺達の中に起源がないのだとしても……君もまた星徒であり、ジャームだ。その枠までは外れていないんだろう」
"サンダルフォン":『だから誤算なのさ。少なくとも、理事会にとってはあの実験は失敗だった』
"サンダルフォン":『だからこそ、僕とミストルティンは誘われたのかもしれないね。生命のイースターエッグの世界へと』
"サンダルフォン":『アベルが彼女を使っても無駄だと言っていたのはそういうことだ』クロードを見て
クロード・カレル:「"サンダルフォン"。お前なら、最高生徒会長権限――神聖二重冠を扱えるとでも言いたいのか?」
クロード・カレル:「説明にまだ矛盾がある。俺達の全て、そして星徒の全てが十字冠の機能に異常を来たして、イースターエッグへのアクセスができない……のだとすれば」
クロード・カレル:「その前提を飛ばして、お前なら神聖二重冠を発動できるという根拠がない」
クロード・カレル:「会長……都築ソウマにはできず、お前には可能な例外的理由があるっていうのか?」
"サンダルフォン":『……………』
"サンダルフォン":『……そうだね。筋を通そう』
"サンダルフォン":『今の僕では、まだ使うことはできない。しかし、その可能性があるのは僕だけだ。……後は一応、そこの彼女もかな』
"サンダルフォン":『承認が必要なのさ。生徒全員の。生徒会長ってのは、みんなに選ばれてなるものだろう?』
ザールフフィール:「生徒全員の、承諾……」
ユーリ・トレシェフ:「……その承認とやらの方は、破損した十字冠でもできるものなのか?」
ザールフフィール:呆れ返った笑みのように、口角が歪む 「……この期に及んで『選挙』をしろだと……?」
"サンダルフォン":『まさか』小さく笑う
"サンダルフォン":『君たちの自由意志に任せていたら、いつまで経っても決まるものも決まらないさ』
ユーリ・トレシェフ:「よもや本当の選挙作業ではないだろう。ノドスのシステムに則って、生徒共同での手続きを踏む……という話なんじゃないのか」
ユーリ・トレシェフ:こうしてサンダルフォンとの会話をしながら……ユーリがこの星徒と同等の警戒を向けているのは、四海群生に対してだった。(……このまま話が進めば)
ユーリ・トレシェフ:(少なくともサンダルフォンの理屈の上では──ノドスの救済と、ソウマの心臓を差し出す行為が結びつく事になるだろう)
ユーリ・トレシェフ:(当然、俺達が実際にそれを選ぶかどうかは別の話だが。……どこかでこの男が逸った行動に出る可能性は、十分にある)
ユーリ・トレシェフ:四海群生は、いつもノドスのために正しいことをしようとしている。今もその信念に疑いはないが──それは、間違いを犯さないという意味ではない。
四海群生:「端的に、要点だけを話せ。その持って回った話し方が貴様の言う理想形か?」
四海群生:「発言には責任を持て。貴様の言動は不快極まりない」
四海群生:機体越し、スピーカー越しにも、押し殺した憤怒は隠しようも無い。
"サンダルフォン":『それは失礼。では結論から話そう』降参したように両手を上げて
"サンダルフォン":『僕が、君たちの王になる』
"サンダルフォン":『ノドスの生徒と、星徒。全ての上に立って』
"サンダルフォン":『管理する』
"サンダルフォン":『星徒だけでは無理だ。組織の真似事はできても、社会を作ることはできない』
"サンダルフォン":『しかし生徒だけでも力不足だ。さっき指摘された通り』
"サンダルフォン":『十字冠が完全ではない。知っているかな?君たちの十字冠は』
"サンダルフォン":『卒業までの長い時間をかけて、星徒のものと統合される。星徒の冠は君たちのものと一つになり』
"サンダルフォン":『冠が外れた星徒は、外の世界へと"出荷"される』
"サンダルフォン":『けど、君達の壊れた十字冠はこの流れが逆にしか働かない』
"サンダルフォン":『死者の記憶と経験が星徒へと引き継がれ、理性を取り戻すようにね』
"サンダルフォン":『その状態であれば、うん。完全ではないまでも選挙権を持つ星徒としては及第点だろう』
四海群生:「……」「……アベル・ザカリアスのような、か?」
"サンダルフォン":『彼は狂っていたけど、少しだけ正しかったね』
ユーリ・トレシェフ:「……」
"サンダルフォン":『僕は調停者だ。星徒と、生徒、どちらにも利益のある提案をしなければいけない』
"サンダルフォン":『申し訳ないけど、君たちにはもう少し……そうだな』
"サンダルフォン":『1000人を残すくらいまでは、死んでもらうことになるだろうね』
都築ソウマ:「な……」
都築ソウマ:「それが……それが、お前が求める理想の社会だとでもいうのか?」
"サンダルフォン":『理想には程遠いけど、現状望める最善の形だよ』
"サンダルフォン":『それできっと、"星徒会"が成立する。そして僕が、その会長となる』
"サンダルフォン":『安心してほしい。残った1000人は、僕が責任を持ってノヴァリスへ連れて行くよ』
四海群生:「もういい」
四海群生:憤怒も露わに、引き金には既に指が掛けられようとしている。
四海群生:「戯言はもう沢山だ」
四海群生:「一つだけ訊く」
四海群生:「仮に貴様の言う通りにしたとすれば……」
四海群生:「ソウマはどうなる?」
"サンダルフォン":『死ぬね』
"サンダルフォン":『いや……本当はずっと前からそうだったのかな?』
"サンダルフォン":『あるべき形に戻るんだ。もう十分頑張っただろう?都築ソウマ』
クロード・カレル:「何を言ってる……」
都築ソウマ:「…………」ゆっくりと視線を上げる。
四海群生:「……なあ、もういいだろう?」
四海群生:サンダルフォンでなく、小隊へと語り掛ける。
四海群生:「いつまでこんな世迷言に付き合えばいい?」
四海群生:「まさか信じたわけじゃないだろう?こんな狂ったジャームの言葉を」
ザールフフィール:「ああ……」
ザールフフィール:「……"サンダルフォン"」 四海の言葉に応えたのではない。腕を組み、目を閉じたまま、画面の彼に呼びかける
"サンダルフォン":『ザールフフィール・イルヤーサ』
"サンダルフォン":『君とは良い取引ができると思っていた。君は苛烈ではあるが』
"サンダルフォン":『ノドスの誰よりも現実を見ている。苛烈でなければ生き残れないから、そうしているだけだ』
"サンダルフォン":『僕は筋を通した。もっと君たちに耳障りの良い言葉だけを並べ立てて』
"サンダルフォン":『警戒させること無く、エッグを差し出させることもできた。しかし、僕は正直に条件を提示した』
"サンダルフォン":『冷静に考えて、そして、選択して欲しい』
ザールフフィール:「フーッ……」
ザールフフィール:"サンダルフォン"の評価は、自覚している通りでもあった。現実を誰より見ているということは、到底誇れることではないが。
ザールフフィール:ただそのおかげで、こんな状況でも何か『選ぶ』ことができるのは幸いだと感じた。
ザールフフィール:「……オマエの口から、多くの言葉が語られた」
ザールフフィール:「会長の心臓により、1000人の存命が保証されるという事実は……」
ザールフフィール:「検討するまでもなく、今のオレたちにとって」
ザールフフィール:「――震え上がるほど魅力的だ」
"サンダルフォン":柔らかに微笑んだまま、ザルフの言葉を受け止める。
"サンダルフォン":「なら───」
ザールフフィール:「だが」
ザールフフィール:重く鋭く、その言葉を断ち切る。
都築ソウマ:「!」ザルフを見やる。
四海群生:銃口を向けかけた手が途中で止まる。
ザールフフィール:「新しい事実があまりにも多すぎる」
ザールフフィール:「そして、その重要性に対して、それを知る者があまりにも少なすぎる」
ザールフフィール:腕を下ろし、目を開ける。画面の"サンダルフォン"を見上げる
ザールフフィール:「ただでさえ、オレたちはアベル派星徒の攻勢で疲弊しきっている……そんな状態で判断をしなければいけないというのは」
ザールフフィール:(筋が通らない……) その言葉を喉元で飲み込む。擦り寄り過ぎてはいけない
ザールフフィール:「……酷じゃないか?」
ザールフフィール:そして、頭を下げる。
ザールフフィール:「……頼む」
ザールフフィール:「もう少し時間をくれ。オレたちに」
ザールフフィール:「駆り立てられてではない……冷静に、未来を見据えての結論を出すための時間を」
澪木ミスト:「ザルフ………」想像していなかった姿に戸惑いながら声を漏らす。
四海群生:(……判断?)
四海群生:(……『判断』だと……?)
四海群生:一体どこに、判断の余地がある?
"サンダルフォン":『………確かに』小さく息を吐いて
"サンダルフォン":『急ぎすぎていたのは僕の方だったかもしれないね』
"サンダルフォン":『一時の同盟者として、君の顔を立てよう』言った後、他の面々を見渡して
"サンダルフォン":『君たちも、もう一度よく考えて欲しい』
"サンダルフォン":『明後日、改めて君たちの決定を聞かせてもらう』
ユーリ・トレシェフ:「……考える材料として」
ユーリ・トレシェフ:「俺からも一つ、質問をさせてくれ」
ユーリ・トレシェフ:「もしも……最終的に、その提案を俺達が拒んだとして」
ユーリ・トレシェフ:「君はどうする。そこで王になる願いを諦めるか? それとも……」
ユーリ・トレシェフ:「……この会話の場を以て、俺達の数を更に減らすための筋を通したと考えるか」
"サンダルフォン":『答えはもう出ているじゃないか』
"サンダルフォン":『君たちは今何をしている?』
"サンダルフォン":『一つ付け加えるなら、君達が結論を出す間、僕は星徒の侵攻を停止させると約束しよう』
"サンダルフォン":『けれどその結果、交渉が決裂したのならば』
"サンダルフォン":『あとは力ずくで言うことを聞かせるしかない。外交の失敗の結果として、戦争を行うのは』
"サンダルフォン":『実に、筋が通っている』
ユーリ・トレシェフ:「……分かった。十分だ」溜息のようにそう言い捨てて、それきり黙り込む。
ザールフフィール:頭を下げたまま、じっとその言葉を聞く (……2日。2日だ)
ザールフフィール:ザルフの生まれ育った文化圏に、そも他人への願いのために頭を下げるという行いはなかった。
ザールフフィール:敢えて言うなら、それは神への帰依を表す動作。
ザールフフィール:(オレの頭一つでそれだけ稼げるなら、安いものだ……)
ザールフフィール:ゆっくりと下げていた頭を上げ、"サンダルフォン"を見上げる。
ザールフフィール:「……明後日」
ザールフフィール:「改めて話をしよう」
"サンダルフォン":『ああ、承った』
"サンダルフォン":『月並みだけど、良い返事を期待しているよ』
"サンダルフォン":『では、またね』
"サンダルフォン":親しみを込めた言葉と共に、映像が途切れる。
都築ソウマ:「……すまない、皆」
都築ソウマ:「すまない」絞り出すように言う。「……休もうと言っていたな」
ザールフフィール:「……そうだな」 会長の謝罪には、何も返さない。ただ疲れていた
ザールフフィール:「時間が必要だ。最低限の連絡共有はやっておく。広めすぎず、必要なメンツにだけだ」
四海群生:「……何故、君が謝る」
四海群生:「……ガーベラ小隊……帰投するぞ。間もなく応援も到着する」
ユーリ・トレシェフ:「……」ソウマと"カラビンカ"を交互に見たが、それ以上何も言う事はない。帰投指示への応答に代えて、ゆっくりと歩き出す。
都築ソウマ:群生に言い返そうとして、言葉が出ない。(何を許されようとしているんだろうな、ぼくは)
都築ソウマ:心臓のあたりに手をやり、それから忌々しそうにマントを引っ張った。皆についていく。
藤村夏虫:「………」入口の壁に背を預けたまま、生徒達が去っていくのを黙って見送った。
GM:シーン終了!
GM:リザルトを行います。
GM:残りのミッション達成により、藤村とガーベラ小隊の絆LVが共に+1
GM:拠点ランクによる侵蝕低減とHP回復ができます。どちらも1d10
クロード・カレル:や、やったあ
クロード・カレル:あはは……
四海群生:何が絆だッッバカヤロウッッ
ザールフフィール:あの、侵蝕低減……
ザールフフィール:しないでもよくない?
ユーリ・トレシェフ:……
ユーリ・トレシェフ:確かに……?
GM:したくない人はしなくてもいいです
四海群生:いらない……かも……
クロード・カレル:でもどうせ次の登場侵蝕で上がってしまうし、クライマックス衝動判定もあるはずなので
ユーリ・トレシェフ:でもどうせ登場とかで上がるししとこうかなの気持ちもある
クロード・カレル:私は下げます
ユーリ・トレシェフ:私も下げちゃお~
ユーリ・トレシェフ:160-1d10
DoubleCross : (160-1D10) → 160-4[4] → 156
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10(→ 8)減少(178 → 170)
ユーリ・トレシェフ:ちょうど銃を作ると差し引きゼロだぜ
ザールフフィール:ザルフは今ちょっと低いんですよね。160に確実に到達することを考慮に入れて、低減はしないでおきます
四海群生:下げる……か~~ 流石に高すぎかも……
クロード・カレル:群生くんで高すぎじゃなかったら誰でも低いよ
四海群生:199-1D10
DoubleCross : (199-1D10) → 199-10[10] → 189
クロード・カレル:HPも回復します!医療トランク×2も忘れないでね
クロード・カレル:13+1d10
DoubleCross : (13+1D10) → 13+3[3] → 16
クロード・カレル:ワーッ
ユーリ・トレシェフ:12+1d10 HPも回復
DoubleCross : (12+1D10) → 12+5[5] → 17
ザールフフィール:HP:+1d10
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを1D10(→ 4)増加(15 → 19)
四海群生:11+1D10
DoubleCross : (11+1D10) → 11+7[7] → 18
ザールフフィール:四海は医療トランクキメときな
四海群生:四海群生のHPを18に変更(11 → 18)
四海群生:キメるか~~
四海群生:18+2D10
DoubleCross : (18+2D10) → 18+6[3,3] → 24
四海群生:う う~~ん あと6……微妙
クロード・カレル:次のシーンが戦闘なしだとしたら
クロード・カレル:シーン終了時にもう一度拠点効果の回復あるかな
GM:次は戦闘ないです
クロード・カレル:いや、でも
クロード・カレル:HP回復も戦闘終了時にしか発生しないから
クロード・カレル:同じことか
GM:そうですね
クロード・カレル:じゃあまず群生くんのHPを満タンにさせるの優先しよう
四海群生:トホホのホ
ザールフフィール:そうしようそうしよう
四海群生:させてもらうぜ!
四海群生:24+2D10
DoubleCross : (24+2D10) → 24+18[9,9] → 42
クロード・カレル:正直クロードのHPは役に立ったためしZERO
四海群生:最初から出ろ!
四海群生:30で満タンです やった~~
クロード・カレル:ムキムキになっちゃった
GM:ヤッタネ
GM:あとドロップアイテムとして【スクラップ】を5個入手しました
GM:そして、このシーンではRHOが開きましたね
GM:4つ全部開いたので、みなさんそれぞれガーベラ小隊の絆LVを+1するか-1するか決めることができます
GM:現在のLVは4です。
クロード・カレル:1人ずつのRHOに他の3人で投票しようよ
四海群生:PC番号順にやってきますか
GM:やりなやりな
クロード・カレル:ユーリくんからか
四海群生:わ……わかんね~~~……
RHO:ユーリ・トレシェフ
海岸に流星が落ちた日、君は自身が管理する植物園で、一通の手紙を見つけた。
君以外に訪れる者もいない温室に残されたその手紙には、ごく短い文章が書き記されていた。
『ガーベラ小隊の中に、裏切り者がいる』
差出人は『アベル・ザカリアス』。
かつての園芸部の一員で、漂流の途上で命を落としたはずの、君の友人だった。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが行う<情報:〇〇>判定のダイスを+3個する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
ユーリ・トレシェフ:他の3人ってことは私は投票できないわけね 座して待つぜ
クロード・カレル:私は+かな……手紙をもらってなお信じてくれてたの嬉しいから……
四海群生:いやでも……これを受けてのユーリくんの各位へのロールが素晴らしかったから
四海群生:結果的には+かな……
ザールフフィール:+です。裏切者を考えるのも結局仲間を思うがゆえでしな
GM:ではユーリくんのRHOは+1!
ユーリ・トレシェフ:えへへ……よかった 私もこれは+で良いかなと思っていたので……
GM:続いてはクロードくんですね
GM:違った
GM:群生くんだ
ユーリ・トレシェフ:議論の余地なしで飛ばされたのかと思っちゃった
四海群生:余地なし
GM:ついつい目をそらしてしまった
クロード・カレル:また瞳が昏くなってしまう
RHO:四海群青
君はかつて、仲間であるノドスの生徒をその手で殺めている。
彼は現生徒会長体制の転覆を企てていたグループのリーダーで、終わりのない戦いに精神を病み、
『生徒としての自分を喰らい、完全な存在となった星徒のみがノヴァリスへ帰還する事ができる』
『全生徒が自決してその身を星徒に捧げることで魂の合一を果たす』
という、根拠のない破滅的思想に囚われていた。
計画を事前に察知した君は、星徒の襲撃の混乱に紛れて彼を始末し、戦死者として報告した。
生徒の名は『アベル・ザカリアス』。ユーリ・トレシェフが所属した園芸部の一員であり、彼の友人だった。
この事実は君以外の誰にも知られていない。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが獲得する『拠点ポイント(BP)』を常に+1する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
四海群生:(よし、楽しく話せたな)
ザールフフィール:まあ……
クロード・カレル:ひみつ情報が残虐過ぎる これはさすがにクロードのふわふわ倫理観でもAUTO……
ユーリ・トレシェフ:すまないが……-にさせてもらうぜ。四海群生、やるときはやれてしまう危険人物!
ザールフフィール:全体のことを思ってでのことということを踏まえても、ややな……! -です
クロード・カレル:-に投票します……
四海群生:+なわけねーだろ!!
クロード・カレル:ザルフでもそうなんだ
ザールフフィール:仲間殺しは引く
GM:全会一致で-!
GM:ではザルフくん!
RHO:ザールフィール・イルヤーサ
君の前に現れた星徒”サンダルフォン”は、ある提案を君に持ちかけてきた。
それは、生徒と星徒の和平交渉だ。
彼曰く、星徒もまたこの海からの脱出を望んでおり、現在の絶滅戦争は互いに最適の選択ではない。
星徒がノドスを襲うのは生徒を殺戮するためではなく、ノドスに隠されたあるものを奪うためであり、
ノドスが自らそれを差し出せば、これ以上不毛な殺し合いが続くことはなく、共存の道が拓けるという。
自分は統率者ではなく調停者であり、本能に支配された星徒の侵攻を制御できる力はないと明かした彼は、
せめてもの誠意の証として、間もなく始まる大侵攻における星徒の能力と襲撃予測をリークすると約束し
その見返りに、ノドスに隠された神秘を探し出すよう君に依頼する。
彼はそれを、『8番目のイースターエッグ』と呼んだ。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが星徒のエネミーに与えるダメージを常に+1D10する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
ザールフフィール:フン……
四海群生:うう~~ん……
クロード・カレル:科学者としては……+に入れたい!手段はどうあれ脱出に繋がる重要な情報を持ってきてくれたわけだし……
クロード・カレル:クロードもこの立場に立たされていたらそうしたであろう。一票入れます
四海群生:PLはザルフくんの頑張りに+入れたいんですが PCのロールとしては-に入れさせてもらうしかない……
クロード・カレル:そりゃそうね
ユーリ・トレシェフ:ううん、少し迷うけど+かな……実際に死地を切り抜けるのにザルフくんの情報が役立ったし
クロード・カレル:実際これは票が分かれる秘密だったはず
ユーリ・トレシェフ:サンダルフォンの助けがなければミストや会長や藤村を救うこともできなかったので……
ザールフフィール:PCから見てで良いと思います 絆Lv、PCのものだから
四海群生:結果+ならハッピーだぜ
ユーリ・トレシェフ:ユーリはこれでザルフを非難するとかはない、はず。早く打ち明けてくれれば……とは思ったかも知れないが
GM:では……2:1で+1!
GM:最後はクロードくんだ!
RHO:クロード・カレル
君は、ノドスの現状を打破するため、いくつかの後ろ暗い研究にも手を染めている。
その一つが、生徒の複製実験だ。十字冠が変質した今ならば、複製を禁じる戒則も失われている可能性がある。
もっともそれは、成功した所で死んだ仲間が戻ってくるわけでは無く、ノドスのリソースの逼迫もあり、
実現性に乏しい戦力増強案の一つという位置づけに過ぎないものだった。
だからこそ、君の目的は別の所にある。即ち、『完璧な死者蘇生』だ。
君と藤村はノドスの理事会が隠し持っていた特級の遺産『アダムカドモンの十の遺骸』を培地として、
全ての犠牲をなかったことにする方法を手に入れようと試みている。
そのために、地下研究所にはこれまで死亡した生徒と、討伐した星徒の亡骸が全て保管されている。
或いはそれは、仲間や君自身の命よりも、優先して守らなければならないものかもしれない。
あなたがこのRHOを所持している間、あなたが行う<意思>判定の達成値を常に+3する。
このRHOを開示することで上記の効果は失われ、『ガーベラ小隊』の絆LVを+1または-1する。
クロード・カレル:ふわふわ倫理観に投票してもらおうかな
ザールフフィール:秘密が多すぎるッピねえ!
ユーリ・トレシェフ:正直ユーリ的にも引いた内容ではある……ううん
クロード・カレル:というかクロードが星徒の死骸なんか保存してなかったら奪い返されることもなかったわけだし……
ユーリ・トレシェフ:そこもあるよね
四海群生:+でいいかな~~ 平和ならともかく最早これでドン引き非難するような状況ではない
四海群生:ロール的にも……クロードくんがノドスの為に頑張ってたのは分かるだろうし私は+かな……
ユーリ・トレシェフ:ううーん……これで遺骸がもちかえられて、蘇った星徒がノドスを攻撃して死者が出た時
ユーリ・トレシェフ:クロードくんに対して何も思う所がないかといったら……やっぱりあってしまうんじゃないだろうか という意味で-かな……
ユーリ・トレシェフ:表立って責めはしないだろうけど、思ってはしまう
ザールフフィール:あとまあ藤村とヒッソリネチョネチョ結託暗躍している所も気に入らないといえば気に入らない……
ザールフフィール:でも+かな 結局ノドスの生存と勝利のための行いではあった……限りなくゼロに近い+
GM:ではこちらも……多数決で+1!
GM:結果を見てみましょう
GM:1-1+1+1で…+2!
GM:なんやかんや絆が深まってLV5!最大LV到達だ!
ユーリ・トレシェフ:いろいろあったが深まったようだな 絆が
四海群生:嘘だろ……!
四海群生:こんな空気だけど俺らマブダチだよな
クロード・カレル:驚きだぜ
クロード・カレル:マイナスも共有してこその本当の仲間ってわけだ
ザールフフィール:まあロイスはネガティブな感情も含有するからね
ザールフフィール:そういうこと!
GM:良かった良かった
GM:リザルトは以上になります。
GM:ロイスをまだ取ってない人はとれます。
クロード・カレル:もう取れなーい
クロード・カレル:取らせてくれ~
ユーリ・トレシェフ:なんか無理やり取らせてきた男いたからな……
四海群生:1残ってるけど……Eロイスでとらされるの考えると埋めとくべきなのか……??
ユーリ・トレシェフ:すまんな 昔の知り合いが
四海群生:うーんでも……今は保留かな……
ザールフフィール:四海群生/○有為/目障り → 四海群生/○有為/心配 こう変更
四海群生:ザ ザルフくん……
ユーリ・トレシェフ:私も群生くんの感情変えようかなと思ったけどもう切ってたわ ワハハ
ザールフフィール:ユーリ・トレシェフ/○よくやった/不安 これを取得。で、ラス1は開けておこう
ザールフフィール:敵に埋められる可能性はゼロではないが……以上です!
GM:OK!
【MS1】Day -957:会食
6年前 東京近郊 N市
GM:その少年の元に、養子縁組の話が来たのは突然のことだった。
GM:FH。世界の裏側に存在する秘密結社の一員ではあるものの、特に大きな派閥に属するわけでは無い小さなセルの、平凡な実験体。
GM:この日、『都築ソウマ』という名を手に入れたばかりの少年は、義理の母親となるFHの幹部と対面を果たした。
"プランナー":「フレンチは口に合いませんか?」
"プランナー":フランス料理の高級店。豪奢なテーブルに向き合って食事を取りながら、妙齢の美女が少年に尋ねる。
都築ソウマ:肩口で切りそろえた金髪の、欧州から来た子供である。元々の名前は何もかも別だった。
都築ソウマ:「いえ……」頬ばかり赤い。ナイフとフォークを両手に持ちながら、女の口元くらいを見ている。
都築ソウマ:「……緊張しています」
"プランナー":「あら、もう少し格式張らないお店にした方が良かったかもしれませんね」薄く紅を引いた口元が笑う。
都築ソウマ:「……母と子は」照れてしまって、どうも目を見れない。
都築ソウマ:「どのようなコミュニケーションをとるものなのでしょうか…」
"プランナー":「それは人それぞれですね。一般的な親子であれば、一緒に暮らす内に自然とお互いの絆も育まれるものでしょうけど」
"プランナー":「生憎、私はそのようなことはしてあげられそうにありません」
都築ソウマ:「あ……」白身魚をナイフで切り分けながら、思わずしゃんと背筋が伸びる。
"プランナー":「ソウマさんは、私にどのような母親になって欲しいですか?」
都築ソウマ:美しい女だった。幼いながらに理解していた。このような立場の人間が、養子を手に入れること。
都築ソウマ:ましてや同じ組織のチルドレンだ。一般的な感覚ではなく、そこには確かな目的がある。
都築ソウマ:「……えっと…」考える。「ぼくも、家族を持つのは初めてなので…でも……」
都築ソウマ:「………ピアノを」
都築ソウマ:「弾いてみたいと、施設にいたときに思っていて…でも、そんな自由は、あそこにはなかったので」
都築ソウマ:「許してもらえたら、嬉しいです」
"プランナー":「勿論です。私もピアノは好きですよ」
都築ソウマ:「本当ですか」ほっとしたようにする。
"プランナー":「手習い程度ですけど、随分昔に触ったこともあります。こう見えてそれなりに長く生きていますから」
"プランナー":「思い出さないといけませんね。人に教えられる程かどうかは、自信がありませんけれど」
都築ソウマ:「えっ」テーブルの下で、足が揺れる。「教えてくれるなんて…その」
都築ソウマ:「”プランナー”ともあろう方が、わざわざ…」もごもごする。
"プランナー":「貴方はその"プランナー"の息子ですよ?」
"プランナー":「親子なのですから、それくらいはさせて下さい」
都築ソウマ:「………、はい」頬が赤い。
都築ソウマ:目の前の女性が思ったより優しそうで、安心する。
"プランナー":「それに、一緒にピアノを弾く機会も」
"プランナー":「そう多くは取れないでしょうからね」
"プランナー":「貴方がこれから行く場所……ノヴァリスについては、事前に説明しましたね」
都築ソウマ:「超巨大学園都市で……」
都築ソウマ:「外部の人間は、そう簡単に立ち入ることができない場所にあると聞きました」
"プランナー":「はい。そして内部の人間も」
"プランナー":「特に生徒は、卒業までノヴァリスの中で過ごして頂く事になります」
"プランナー":「とは言っても窮屈には感じないでしょう。とても大きな都市です」
"プランナー":「既にいくつもの学校の建設が始まっていて、これからもっと増えるでしょうね」
"プランナー":「ソウマさんには、その全ての学校の生徒達のまとめ役になって頂きます」
都築ソウマ:「ぼ、ぼくが」
"プランナー":「はい、貴方が」
"プランナー":「最高生徒会長。格好いい名前だと思いませんか?」
都築ソウマ:「………」
都築ソウマ:ムズムズとしてにやけてくるような、腹が底冷えするような、矛盾した感情が同時に生まれた。
都築ソウマ:「最高の生徒会長…」「に、ぼくが。なる」
都築ソウマ:「あ、格好いいと思い、ます」
都築ソウマ:「すごく…」
"プランナー":「そうですか。良かった」どこか満足気に微笑む。
都築ソウマ:回答を間違えなかったようだ。これにもほっとする。
"プランナー":「人の上に立つというのは、とても責任の伸し掛かる役割ですが」
"プランナー":「貴方はまだ子供です。難しく考える必要も、気負う必要もありません」
"プランナー":「計画の責任は私にあります。貴方は私の息子なのですから、困った時はいつでも私に頼って下さい」
都築ソウマ:足が揺れる。それはなんとも甘く優しく、心強い言葉だ。「………、……」
都築ソウマ:だから。
都築ソウマ:「はい」
都築ソウマ:小さく頷くのが正しいだろうと思い、そうする。
"プランナー":「いい子ですね」
都築ソウマ:「い、いえ……」
都築ソウマ:「ぼくが、人をまとめるなんて…その…」「…ですけど…」
都築ソウマ:「精一杯努めます」
"プランナー":「はい、よろしくお願いします」クスリと笑ってナイフとフォークを置く。
"プランナー":「貴方にもいつか、責任ある選択を迫られる時が訪れるでしょう」
"プランナー":「貴方は、それができる……答えを出せる人間です」
"プランナー":「今はそうでなくても、いずれそうなるでしょう」
"プランナー":「だからこそ、私は貴方を選びました」
都築ソウマ:実感は何一つ沸かなかった。施設では配食を奪われて泣いていたし、何かを決める時、いつも幼馴染の顔を見ていた。
都築ソウマ:「その、答えは………」
都築ソウマ:「きっと、”ノヴァリス”にとって、すごく大事なものなんでしょうね」
"プランナー":「ええ、それは勿論」
"プランナー":「……詳しく聞きたいですか?」年齢に見合わない、どこか悪戯っぽい笑みを浮かべる。
都築ソウマ:「え!いいんですか」
都築ソウマ:「それは、もちろんすごく、知りたいです」
"プランナー":「勉強熱心なのは良いことです」
都築ソウマ:照れる。
"プランナー":「けれどそうですね……急ぎすぎてもいけません」
"プランナー":「そういったお話は、またの機会に。貴方が今よりももっと」
"プランナー":「色々な物事を学んだ時に、改めてお話しましょう」
都築ソウマ:「……はい」
都築ソウマ:「頑張ります」
"プランナー":「あら、また緊張させてしまいましたね」
"プランナー":「難しい話はここまでにしましょう。今日は私と貴方の記念日なのですから」
"プランナー":「この後行きたいところはありますか?」
都築ソウマ:「え、えっと……」
"プランナー":「どこでも構いません。今日一日は、貴方の好きに過ごして良いのですよ」
"プランナー":「権力の使い方も、覚えておいて損はありません」
都築ソウマ:目を白黒させている。
都築ソウマ:「じゃあ、あの……」
都築ソウマ:目の前の女を見て、(お母さんと呼んでいいですか)とずっと脳裏にあった言葉を言うかどうか逡巡し、できず、
都築ソウマ:「楽器店で、ピアノを見たいです」
"プランナー":「ああ、それは良いですね」
"プランナー":「食事が終わったらすぐに向かいましょう」
都築ソウマ:「はい」 間違えなかった。良かった。
"プランナー":「ふふ、楽しみですね」
GM:女と少年が親子に近しい会話を交わしたのは、この時を含めて数えるほどしかない。
GM:間もなくして、学園都市ノヴァリスは正式に開校し
GM:都築ソウマは、初代最高生徒会長として、その地に送り込まれた。
(雑談)
【MD8】Day 1487~1488:緊急対策委員会
GM:最後のミドルになります。全員登場!
GM:侵蝕-1も忘れずにね
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(138 → 145)
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を-1増加(145 → 144)
四海群生:189+1D10-1
DoubleCross : (189+1D10-1) → 189+6[6]-1 → 194
ユーリ・トレシェフ:156+1d10-1
DoubleCross : (156+1D10-1) → 156+1[1]-1 → 156
ユーリ・トレシェフ:あっちがう 157に
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-1(→ 3)増加(170 → 173)
GM:まずは情報判定からやっていきましょう。
GM:この判定では前回同様サポートユニットを二人まで選び、絆LV分の達成値補正を得ることができます。
四海群生:まだ情報があるのか(絶望)
GM:選んだNPCとは絆LVが1上がります。
GM:判定はこちら!
【生徒会役員機密】 場所:エノクベース <意思><交渉> 難易度10 / 15
BP+4 / +8 <情報項目:生命のイースターエッグ① / ②>を入手
【臨時対策委員会】 場所:エノクベース <情報:ノヴァリス> 難易度10 / 15
BP+3 / +6 <情報項目:ノドス消失事件① / ②>を入手
【アダムカドモン蘇生実験】 場所:ルート・カイン <知識:レネゲイド> 難易度???
BP+4 藤村夏虫の絆LVを+1
【墓参り】 場所:共同墓地 <意思> 難易度15
BP+2 三城郷ミツルの絆LVを+1
既に継承を行ったキャラクターとの絆LVを+2する。これによる追加の効果を即座に選択して良い。
ザールフフィール:すごい項目あるな
四海群生:開発が……無い!
クロード・カレル:やるしかねえ……!蘇生実験を……!
クロード・カレル:俺にはもうこれしかないんだ
ユーリ・トレシェフ:や、やるのか
GM:アダムカドモン蘇生実験は、成否に関わらず選んだ時点でBPと絆LVが上昇します
クロード・カレル:ただの蘇生実験じゃねえぞ ド級の実験、ド実験だ
GM:そして、実はこれだけではありません。
ユーリ・トレシェフ:ええ~~っ
四海群生:なんだとぉ……
以下の項目は、手番を消費せず判定できる。
判定の際は絆LVが5以上のNPCのみ、サポートにつけることができる。
自分との絆LVが5に到達しているNPCがいない場合、以下の項目は判定できない。
【兵器開発++】 場所:エノクベース <調達> 難易度9
四海群生のみ選択可能。兵器開発を行う。
この時、ジェネラルアイテムに加えてFHアイテム、ユニークアイテム、アイテムカスタマイズも
必要経験点と同数の達成値を消費することで取得できる。
この兵器開発では、スクラップの使用数に上限は無い。
【温室管理】 場所:植物園 <意思> 難易度9
ユーリ・トレシェフのみ選択可能。
必要経験点が30点以下のユニークアイテムを一つ取得する。
取得可能なアイテムは、園芸部のメンバーが取得可能なものに限る。
【検証考察】 場所:灯台 <知識:レネゲイド> 難易度9
クロード・カレルのみ選択可能。
<情報項目:ノヴァリスへの帰還方法>を入手
《ハードワイヤード》のLVを+3、《武芸の達人》のLVを+2する。この時最大LVを超えても良い。
【戦術構築】 場所:フォート・イラド <情報:FH> 難易度9
ザールフフィール・イルヤーサのみ選択可能。
クライマックス戦闘に登場する任意の星徒エネミー1体を選択する。
そのエネミーに対するメジャーアクション及びリアクションの達成値を常に+20、
与えるダメージを常に+2d10する。
四海群生:ピッカァ~~~!?!?
クロード・カレル:ウッソだろ
ザールフフィール:すごいのが来たな
GM:絆LVが最大のNPCと一緒に挑戦できる特別な判定です
ユーリ・トレシェフ:すごいことかいてるな…
四海群生:1つ目と2つ目の判定は別ラウンド扱いになりますか?
GM:別ラウンドです
四海群生:ムギョギョ~ッ(ありがとうございます)
GM:一旦1つ目の判定を行った後、ロールを挟んで2つ目の判定を行う感じにしようと思います
ユーリ・トレシェフ:なるほどね
GM:というわけでまずは通常の判定をやっていきましょう~!
ユーリ・トレシェフ:じゃあ……私は今まで通りミストとガブリエルを連れていこうと思います
四海群生:生徒会役員機密かな~
四海群生:ロンくんと会長に来て貰おう
ユーリ・トレシェフ:自分は臨時対策委員会かなあ
ユーリ・トレシェフ:継承したことあるのがザルフだけだし……
ユーリ・トレシェフ:実験はクロードだろうから 消去法で
クロード・カレル:アダムカドモン蘇生実験を担えるのは俺しかいない……!
ザールフフィール:エドヴァルトとミツルに同行してもらい、墓でも参るとするかな
クロード・カレル:藤村とサンチャゴをサポートにつけます
ユーリ・トレシェフ:絆はミストが5、ガブリエルが4なので達成値に9のボーナス
ユーリ・トレシェフ:情報:ノヴァリスで判定します 難易度10 / 15
ユーリ・トレシェフ:5dx+9>19
ユーリ・トレシェフ:あっミス
ユーリ・トレシェフ:5dx+9>=10
DoubleCross : (5DX10+9>=10) → 7[1,3,4,7,7]+9 → 16 → 成功
ユーリ・トレシェフ:15の方も成功……しました
GM:16点!完全に開きました
GM:BPも+6点!
四海群生:意思で判定 絆LV4と4で+8
四海群生:13DX+1+1+8
DoubleCross : (13DX10+10) → 10[1,2,3,4,4,5,5,5,8,9,10,10,10]+9[5,5,9]+10 → 29
GM:すごい意思だ あんな狂ってたのに
四海群生:鋼の意志
GM:BP+8!情報は後でまとめて出します
クロード・カレル:意思が強ェんだ
ユーリ・トレシェフ:絆LVの上限は5だからこのばあいガブリエルだけ+1かな 上げておきます
ザールフフィール:ではえーと……ミツルとエドヴァルドを連れて、墓参りをします。絆Lvは4と3
ザールフフィール:5dx+1+3+4=>15 微妙に分が悪い!
DoubleCross : (5DX10+8>=15) → 7[3,6,6,6,7]+8 → 15 → 成功
ザールフフィール:フーッ 勝者の墓参り
GM:ギリギリ!
GM:では継承済の絆LVが2上がります。
GM:と言ってもこれまで継承されたのはテオ君だけなので、テオ君の絆LVが3になりますね
ザールフフィール:継承内容が1個増えましたが、何をするかは決まりきってるのでこの場で宣言します。
ザールフフィール:バロールで100%取得可なら《時の棺》を取得するしかない……!
GM:ゲェーッ!
クロード・カレル:ザルフ!!
四海群生:ヤッタァ~ッ
クロード・カレル:お前ってやつは……!サイコーの仲間だよ!!
ザールフフィール:グッと墓参りしたら時の棺を覚えた 以上です
四海群生:テオくん ありがとう
GM:なんてやつだ……
GM:アダムカドモン蘇生実験についてはロールの中で判定してもらいます。
GM:とりあえずBPと絆LVは上昇!
GM:4つの判定をすべてクリアして、BPは20点に。
GM:拠点ランクを2つ上昇できるようになりました。
ザールフフィール:ウヒョ~ッ
四海群生:酒池肉林
GM:ランクの上昇はシーンの最後に行いましょう。このシーンの間はランク1とさせて下さい。
ユーリ・トレシェフ:やった~~
GM:それでは、情報項目を開示します。
【生命のイースターエッグ①】
ノヴァリスを形作った『インフィニティコード』から分かたれた、8番目の断片。
この使用権は“プランナー”に託されたが、彼女はこれを用いた戒則を設けなかった。
いわば未使用のイースターエッグであり、その中には今も世界の在り方を求める問いが渦巻いている。
十字冠を始めとするノヴァリスのシステム『ヌーフの契約』は、このエッグを除く7つの戒則によって成立している。
【生命のイースターエッグ②】
8番目のエッグはノヴァリスのシステムに対する完全な異物であり、唯一打ち込める楔でもある。
もしもこれが使用された場合、ヌーフの契約を破綻させ、ノヴァリスそのものを解体してしまう可能性が高い。
一種の安全装置であり、ノヴァリスが制御を外れた時、いつでも計画を打ち切る事ができる”プランナー”の特権。
都築ソウマの心臓には、入学時に”プランナー”の手によって『生命のイースターエッグ』が埋め込まれている。
最高生徒会長は本来、理事会の傀儡でありながら、ノヴァリス計画の裁定者でもあった。
【ノドス消失事件①】
ノドス消失事件の折、イースターエッグは一度何者かによって都築ソウマの心臓から抜き取られ、直後に学区の転移と十字冠の変質が発生している。
この時ソウマは瀕死となったが、消失後にエッグが心臓に戻ったことでかろうじて生き延びている。
既に確定した死を、ソウマ自身の能力とエッグの特性によって先延ばししている状態であり、
再びエッグを取り出す事があれば、その瞬間に都築ソウマは死に至るだろう。
【ノドス消失事件②】
ノドス消失の原因は、『生命のイースターエッグ』の暴走である。
しかし、その犯人が誰なのか、どのような意図でそれを行ったのかについては定かではない。
ソウマから生命のイースターエッグを奪った何者かは、エッグを起動させるものの、発せられた問いに答えることはなかった。
不完全に起動したイースターエッグによってノドスの十字冠は変質を起こし、ノヴァリスから弾き出された。
“プランナー”の権威を削ぎたかった敵対派閥の陰謀か、或いは彼女自身の”計画”に基づくものか
全くの第三勢力による横槍か、ノドスの理事会内部の暴走か、真相は未だ不明。
また、星徒の降下現象である流星はこの事件の数日前に観測されている。
エノクベース 生徒会室
GM:先の戦闘の後処理が続く中、"サンダルフォン"の宣告を受けて、生徒会は緊急対策委員会を招集した。
GM:ガーベラ小隊は、対象と接触した当事者、そして都築ソウマとイースターエッグに関する生徒会機密を知った者として、この会議に同席していた。
祠堂アキト:「事情は把握している」傷を手当したばかりの姿。腕を三角巾で吊っている。
祠堂アキト:「まずは礼を言っておく。会長の件、敵星徒排除の件、お前達がいなければノドスは終わっていた」
ザールフフィール:「構うかよ。ノドスの終わりはオレらの終わりだし」
ザールフフィール:「その結果には満足だとしても、過程には口を挟みたい所だろ?」
祠堂アキト:「已むを得ない状況だったことはわかっている」
祠堂アキト:「知性を持つ星徒との交渉についてはマニュアル化してないからな。現場の判断にとやかく言う資格はない」
祠堂アキト:「目下、この先の問題について話し合いたい」
祠堂アキト:「星徒"サンダルフォン"は、都築会長が持つ"生命のイースターエッグ"の引き渡しを要求している」
祠堂アキト:「その見返りは、自身がこのノドスの管理者となることによる、星徒と生徒の停戦」
祠堂アキト:「そして、ノヴァリスへの帰還の実現」
都築ソウマ:アキトに進行を任せ、椅子に深く腰かけている。
ユーリ・トレシェフ:「付け加えると、あいつがそれを保証するのも1000人までだ」
祠堂アキト:「そうだったな。その代償として会長は死に、ノドスの生徒は1000人まで間引きされる必要がある」
ザールフフィール:「…………」 乱雑に椅子へ座ったまま、腕を組んで目を閉じる
四海群生:「……議論の必要などあるのか?」
四海群生:掠れた声を発する。普段オールバックで纏めている髪は乱れ、深い隈の浮いた顔つきはこの数日で何歳も歳を重ねたように見える。
四海群生:「イースターエッグを渡せば会長は死ぬ。その上に『間引き』だと?」
四海群生:「そんなことが認められる訳がないだろう。そもそもが星徒の言っていることだ。何の保証も無い」
ザールフフィール:「何の保証もない、信じられない、調整的な死など容認できない……」
ザールフフィール:「その主張の先にあるのが、あれだけの知能と能力を持つ"サンダルフォン"の率いる星徒どもとの総力戦であると」
ザールフフィール:「わかった上でなお『議論の必要はない』と言うつもりか?」
ユーリ・トレシェフ:「それに……保証はないが、実績ならある。あの星徒はこれまで、自ら口にした取引を反故にした事はない」
祠堂アキト:「クロードはどう見る。信憑性については研究班の見解を聞きたい」
クロード・カレル:「ジャームの中には、社会に高度に潜伏可能な知能を有した者もいる」
クロード・カレル:エノクベースでの戦いから、いつものような軽薄な態度は薄れていた。ある種の覚悟を決めているようでもあった。
クロード・カレル:「それでもなお、その全てが人類に敵対的な行動を取る。人間社会に友好的に取り入った方が欲望の達成の上でも、生存の上でも有利であるのにも関わらず」
クロード・カレル:「ジャームにはそれができないからだ。他者の心情を想像して、都合のいい情報だけを与えてコントロールするということができない」
クロード・カレル:「俺の見解を言おう。"サンダルフォン"が隠し事をせず、全て詳らかに俺達へと情報を伝えたのは」
クロード・カレル:「何を隠せばこちらが従わず、何を明かせばこちらの信頼を得られるのか、その取捨選択ができなかったためだと思う」
クロード・カレル:「"サンダルフォン"の取引には、信憑性がある」
三城郷ミツル:「嘘をついてはいない、と……だとしても」
三城郷ミツル:「"サンダルフォン"の認識自体が間違っている可能性はあるよね」
三城郷ミツル:「奴は全能の神様じゃない。聞いた限りだと、奴の知識の出処は」
三城郷ミツル:「奴を創った理事会が持っていた情報と、こちらで接触した星徒だろ?」ちらりとミストを見て
三城郷ミツル:「提示された方法はそこから導き出された推論だ。奴の知らない落とし穴が無いとは言い切れない」
ザールフフィール:「こちらからその精度を上げられれば検討も進められるというわけだ」
ザールフフィール:再びクロードを見る
クロード・カレル:「それについては、たぶん俺よりももっと説明に適任な人間がいる」
クロード・カレル:都築ソウマを見る。「――会長。あんたは医療検診データを偽装していたな」
クロード・カレル:「そりゃそうだよな。ノドス漂流当時の治療記録を改竄していた以上、他の記録だって自分の都合のいいように差し替えられたはずだ」
クロード・カレル:「侵蝕率や病状に直接関係のない部分だから、チェック体制も弱かった……まさか普通に生きてる人間の心臓がそうなっているなんて、誰も思わない」
クロード・カレル:「研究班で、改めて会長の心臓について調べた」
クロード・カレル:「やってないことは直接開胸しての確認くらいだ。会長の心臓には間違いなく、未知の、強力なレネゲイド物質が埋め込まれている」
都築ソウマ:「うん…”生命のイースターエッグ”。そう呼ばれるものだろう」
都築ソウマ:「いつも生徒会室にいるぼくなんか、戦場で怪我をするタイミングすらほぼなかったからな。改ざんは容易かったよ」
クロード・カレル:「それに機関室がそうだったみたいに、敵に存在を知られること自体が弱点になる情報だった。逆説的だが、今回みたいな知性を持つ星徒が現れたことで……」
クロード・カレル:「会長の慎重さが正しかったことが証明されたと言えるのかもな」
ザールフフィール:「……そうだな。結果的にはそのおかげで、"サンダルフォン"も慎重な動きをせざるを得なかったわけだ」
ザールフフィール:「そこは疑いようもない……」
クロード・カレル:「……だが、会長。これだけは事実を伝えておく必要がある」
都築ソウマ:相づちの代わりに、ただクロードを見る。
クロード・カレル:「8番目のイースターエッグから得られた『細胞』には、俺達オーヴァードとよく似た、特定の現象の痕跡があった」
クロード・カレル:「レネゲイドの暴走だ」
クロード・カレル:「それが起こった時期についても、細胞の状態から……大まかにだけど、特定できる」
クロード・カレル:「ノドス消失と、ほとんど一致した時期だ。……会長。正直に答えてくれ」
クロード・カレル:「あんたは『自分はノドス漂流の犯人ではない』『戒則を破る方法を知らなかった』と答えていたな」
クロード・カレル:「俺は、あの時のあんたの言葉を信じた。……けれど科学は嘘をつけない」
クロード・カレル:「何があった?」
祠堂アキト:「………」
四海群生:「……」
四海群生:今この瞬間も“カラビンカ”と接続されたまま、目蓋が痙攣するように動いている。
都築ソウマ:「いいよ」アキトと、群生を遮るように言う。
都築ソウマ:「言いづらいことを言わせてる。それにこうなったら、どうあれ話さなければならないことだ。これ以上何かを隠すつもりはない」
祠堂アキト:「……そうか。なら任せる」小さな溜息と共に瞑目する。
都築ソウマ:「うん」アキトを一瞥する。
都築ソウマ:「信じてくれてありがとう。…そして、どちらの言葉もぼくにとっては真実なんだ」
都築ソウマ:「ぼくは…自分の心臓にイースターエッグが埋め込まれてることを、誰かにエッグを奪われるまで知らなかった」
都築ソウマ:「4年前。ぼくは誰かに襲われて、心臓からエッグを抜き取られた」
澪木ミスト:「抜き取られた…!?」ずっと口を挟めないでいたが、つい驚きの声を上げる。
四海群生:「……。 ……重傷を負っていたというのは……その時の件なのか」
都築ソウマ:「そうだよ。誰かがエッグを起動し…それで、この漂流が起こり、その後ぼくの心臓に戻したんだろ」
都築ソウマ:「予想外の事態が起こってビビッたのかもな」皮肉っぽく笑う。「それで、今はエッグが心臓代わりだ」
四海群生:「僕にも……」「……」言いかけ、小さく息を吐き瞑目する。
ユーリ・トレシェフ:「誰か……という言い方からして、その相手を確認することはできなかったのか」
都築ソウマ:「…うん。見えなかったし気配も感じ取れなかった。男かも女かも、子供かも大人かも分からない」
都築ソウマ:「すまな……」謝りかけて閉口する。「……この十字冠の機能が失われてる以上、」
都築ソウマ:「ぼくはエッグを使うこともできず、あとは…皆が知ってのとおりだ。きみらとともに、この空間にいる」
ザールフフィール:「その8番目を摘出すれば、会長、オマエの命はなく……生き延びるすべもない」
ザールフフィール:「……そう考えて構わないな? 現状……まあ、現状と言っても、それほど猶予はないわけだが」
都築ソウマ:「………うん」
都築ソウマ:「それは……自分で治療していて気付いた。今のぼくは、自分の能力を心臓にかけている」
都築ソウマ:「エッグが取られれば、今度こそ、ぼくは本当に死ぬだろうな」
ユーリ・トレシェフ:(……死ぬのが恐ろしい、か)彼が発した言葉を思い返していた。
ユーリ・トレシェフ:(そうもなるだろう。彼はその手で一度、直に死に触れて……得体の知れない力に、生かされ続けている)
都築ソウマ:「……でも、今の議論は、ぼくの生死についてじゃない」
都築ソウマ:「サンダルフォンの提案に乗るかどうかだろ。…他に聞きたいことは?」
クロード・カレル:「俺からの補足だが、会長の話はおそらく事実だ」
クロード・カレル:「さっきの検査結果では、あえて説明してない部分があった。会長の心臓周辺には何者かに一度開胸されて、閉じ直された痕跡がある」
クロード・カレル:「――というより、今もほぼその当時の状態のままだな。実際に開胸できなかった理由もそれだ」
クロード・カレル:「心臓部を露出させてしまったら、会長の体がどうなるかは分からない」
クロード・カレル:『死ぬ』という言葉を使わなかったのは、その状態で今こうして生きている以上、確実な結果ではないからだ。だが、少なくとも、生命活動を維持できる道理はない。
都築ソウマ:「ちゃんとした研究者の見立てだ。はじめて聞いた」冗談っぽく言う。
祠堂アキト:「笑い事じゃあない」苛立ちを隠さずに言う。
四海群生:「……仮にサンダルフォンの言が全て事実だとして、最終的に残りの1000人をノヴァリスに連れていくのは奴の一存に掛っている」
四海群生:「もう一度言うが、本当にこれ以上、議論の必要があるのか?」
四海群生:「会長と800人を殺し、星徒に生殺与奪を預けるのが正しい道だと、本気で思う者がいるのか?」
四海群生:「正しいとして……それを実行する責任と咎を負う気があるのか?」
都築ソウマ:「きみらがサンダルフォンを選ぶなら、ぼくは」
都築ソウマ:「ぼくは……いいよ。ぼくがそうしろと言ったことにして」
四海群生:「駄目だ」
四海群生:「それだけは駄目だ」
四海群生:有無を言わせぬ口調でかぶりを振る。
祠堂アキト:「……僕は」二人を遮るように口を挟む
祠堂アキト:「作戦指揮官として、これまで数えきれない生徒を星徒の前に送り込んできた」
祠堂アキト:「より多くの生徒を生き残らせるために、少数の部隊を捨て駒として配置した。ほぼ全ての戦闘でだ」
祠堂アキト:「生徒一人の生命に価値の大小はない。ましてや都築ソウマは、戦場では役に立たない」
四海群生:「……何を言ってる?」
祠堂アキト:「彼一人の命を惜しんで……いや、800人の命ですら、残る1000人の命と比べれば」
祠堂アキト:「惜しむべきではない。それでは、これまで犠牲にしてきた生徒達に顔向けできない」
四海群生:「祠堂アキト。本気で言ってるのか?」
祠堂アキト:「………それでも」
祠堂アキト:「それでもだ。群生」
祠堂アキト:「お前の心配性は有為な場面もあったが、正直うんざりしていた。こいつに対しても過保護が過ぎると思っていた」
祠堂アキト:「だが、この場では珍しく意見が合ったな」
祠堂アキト:「ノドスの生徒会長は都築ソウマ以外には有り得ない」
都築ソウマ:「はっ」むしろこっちが目を瞠る。
四海群生:「……」こちらも意外な言葉に少し瞠目する。祠堂アキトはもっと現実的な……ある意味で冷徹な思考をする男だと思っていたからだ。
都築ソウマ:「何を……言ってるんだ、おまえたちは…」
ザールフフィール:「……オマエは今」 低い声を漏らす
ザールフフィール:「多くを生き残らせるために、少なくない生徒へ死んで行けと命じた口で、言ったぞ。『ノドスの生徒会長は都築ソウマ以外には有り得ない』と」
ザールフフィール:「その発言は、奴らの提案を蹴るという作戦の決定と認識して構わんのか?」
ザールフフィール:ソウマを見て 「コイツを生かすために」
ザールフフィール:「仕掛けるんだな? "サンダルフォン"への戦争を」
ザールフフィール:「……先の星徒3体との戦いで……」
ザールフフィール:「182名が死んだ。普段はそんな数を気にしはしないが、殊勝にもこの会議に参加する前に調べて置いてやった」
ザールフフィール:「"サンダルフォン"との戦闘の犠牲者が」
ザールフフィール:「この約4倍以内に収まり、なおかつ奴と、その背後の星徒を完全に撃退することで……」
ザールフフィール:「そこまでしてようやく、その選択がベストなものだったと言えるようになる。……良いか?」
ザールフフィール:「咎とか、責任とか、そんなものをオレは追求するつもりはない。そんなものはカスだ。命に比べればな」
ザールフフィール:「ここまでのことを踏まえてなお……アキト」
ザールフフィール:「オマエはその道に舵を切ると言うんだな?」
ザールフフィール:「それほどに都築ソウマの命に価値があり、こいつが生徒会長の座に君臨していることに意味があると……信じているんだな?」
祠堂アキト:「都築ソウマがいなければ、ノドスという共同体は維持できない。例え1000人に満たなくてもな。それが僕と、生徒会の確信だ。変えるつもりはない」
祠堂アキト:「だからお前達をここに呼んだ」
クロード・カレル:「……」
ユーリ・トレシェフ:「……変えるつもりのない意見を、ただ聞かせるためにか?」
祠堂アキト:「違う。今の生徒会の方針に異議があるのなら、今ここで、僕を拘束しろ」
祠堂アキト:「間違ったことを言っているつもりはない。だが冷静ではない自覚はある。多くの生徒にも理解されないだろう」
祠堂アキト:「より良い選択を行えると確信しているのなら、それを行使する権利がお前達にはある」
ユーリ・トレシェフ:「……冷静ではない君のために、こちらにも冷静さをかなぐり捨てた行動を取れと」
ユーリ・トレシェフ:「どうかしている言い分だが……この状況においては、確かに理がある。一定の生き残りを生かすために、仲間の命を奪う選択をするなど」
ユーリ・トレシェフ:「まともな神経のままで、できるものではない」
四海群生:「……」
ユーリ・トレシェフ:「それで。……眼の前に提示された選択肢が、正しくない道だとして」
ユーリ・トレシェフ:「他にどういう道がある?……いいや、ザルフが言ったように、一つだけだ」
ユーリ・トレシェフ:「知性体が率いる星徒軍との徹底的な戦争。この道を……」
ユーリ・トレシェフ:「……進んだ先に、何がある? サンダルフォンが提示した以上の結果が、本当に存在するのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……アベルの時は」
ユーリ・トレシェフ:「その確信が得られたから、撃ったんだろう。君は」
都築ソウマ:「おい…」思わず口をはさみかけ、閉口する。
澪木ミスト:「ユーリ……」ユーリの隣で一度手を伸ばすが、彼の横顔に気圧されて引っ込める。
ユーリ・トレシェフ:「……決定そのものに、異議があるわけじゃない。俺だって、仲間を死に追いやるような道を選びたい訳じゃない」
ユーリ・トレシェフ:「ただ、教えてほしいだけだ」
ユーリ・トレシェフ:「俺は君やアキトほど、都築ソウマという人間の力を信じ切っている訳じゃない。むしろ……」
ユーリ・トレシェフ:「……君達の言い分は、とても彼には背負いきれない重荷を託そうとしているように見える」
四海群生:「……」
四海群生:ガタン、と緩慢な動きで席を立ちあがり、濁った瞳でユーリを見据える。
ユーリ・トレシェフ:「……不当な言い分だったか? 今の俺は……」「ノドスに害を為す異分子か?」
ユーリ・トレシェフ:警戒する様子もなく、ただ四海の方を見ている。撃ちたければ撃てば良い、と言わんとしているようにさえ見える。
四海群生:「……あの時……」
四海群生:「アベル・ザカリアスの思想は、多くの支持者を集めていた」
四海群生:「現体制と全生徒の自決を掲げるその破滅的思想は、校内で更なる広がりを見せていて」
四海群生:「何度説得しようとしても、彼らはまるで聞く耳を持たなかった」
ユーリ・トレシェフ:「……」
四海群生:「我々がオーヴァードであり、校内にどれだけシンパが潜んでいるか分からない状況である以上」
四海群生:「拘束や拘禁は実効的意味を持たず、放置すればいずれ会長に危害が及ぶのは明白だった」
四海群生:「だが……」
四海群生:ユーリの灰色の瞳を見て
四海群生:「僕が間違っていた」
ユーリ・トレシェフ:「……な」
四海群生:ゆっくりと、深々と頭を下げる。
四海群生:「済まなかった」
ザールフフィール:「……」 わずかな驚きをもって、その様を見る
ユーリ・トレシェフ:息を呑む。……目を見開き、その姿を見る。
クロード・カレル:「グンジョウ……」
四海群生:「何日、何ヶ月、何年掛かろうと、僕は彼と最後まで対話をするべきだった」
四海群生:「彼らが危険思想を持ち、拘禁を破ろうとしていたならば、僕自身が昼夜見張りに付けばよかっただけのことだ」
ユーリ・トレシェフ:「……」
四海群生:「僕はその希望を信じられず、ソウマの死という恐怖に負けたんだ」
ユーリ・トレシェフ:「……」しばらく沈黙があって。押し殺したような声で、吐き出す。「……違う」
ユーリ・トレシェフ:「そうじゃない……そうじゃないだろう!?」
ユーリ・トレシェフ:「俺は……俺は、何も知らなかった。知らされなかった……!」
ユーリ・トレシェフ:「君は、何を気遣った? 隊の士気に影響を及ぼすとでも思ったか?」
ユーリ・トレシェフ:「どいつも、こいつも……自分の中で抱え込んで、勝手に決めつけて……」
ユーリ・トレシェフ:「……あいつの説得には、俺を使うべきだった。俺なら、必ずうまくやってみせた……」
ユーリ・トレシェフ:一息に吐き切るように、そうまくしたてて。……ひどく乱れた呼吸で、目の前の男を見る。
四海群生:「……気遣った?」
四海群生:「まだ僕をそんなに買ってくれているのか、トレシェフ」
四海群生:自嘲気味な、無力感に満ちた微笑を浮かべる。
四海群生:「僕はただ知られたくなかっただけだ」
四海群生:「自分が薄汚い、裏切り者の人殺しだと」
ユーリ・トレシェフ:「…………ああ、そうだな」
ユーリ・トレシェフ:糾弾するでもなく、ただそこにある事実を確認するような声。
ユーリ・トレシェフ:「だけど、もう知った。四海群生、君は……」
ユーリ・トレシェフ:「どこまでも正しくあろうとするあまり、同胞を手にかける選択すらできる、非情さを持った人間だ」
ユーリ・トレシェフ:「俺も、ここにいる皆も、既に知っている。隠すべき理由はなくなった。……そして」
ユーリ・トレシェフ:「ガーベラの隊長は君だ」
ユーリ・トレシェフ:「俺は、君の行いを許す事はないだろう。それでも、君が一度間違いを犯したと思っているのなら」
ユーリ・トレシェフ:「……次は頼れ。一緒に背負わせろ」
四海群生:「…………」
四海群生:瞑目し、暫時黙り込む。
四海群生:「君は……」
四海群生:「本当に人が良いな。ユーリ・トレシェフ」
四海群生:「僕は間違えた。ああ、そうだ」
四海群生:「それも……本当は、自分でも分かっていた」
四海群生:「ザカリアスの思想が間違いで、他に選べる方法は無い……なんて、理性で思考し、判断し、選択したわけじゃない」
四海群生:「僕はただ、友達に絶対に死んでほしくなかっただけなんだ」
四海群生:堰が切れたように言葉を発する。
澪木ミスト:「………」
ユーリ・トレシェフ:「……人がいい、なんてわけじゃない。当然の話をしただけだ」
ユーリ・トレシェフ:「ともすれば、ひどく愚かな選択になる。ノドスが全滅するかもしれない戦争への道を、開こうとするなど……」
ユーリ・トレシェフ:「……もしも、その選択が間違っているのだとしたら。ソウマにも、群生にも……この世のどんな人間にだって」
ユーリ・トレシェフ:「そんなもの、一人で背負い切れるわけがない」
四海群生:「……この際だから言っておく。本当は……」
四海群生:「正しいかどうかなんてどうでもいいんだ。さっき口にしたのも、それらしい理屈を並べ立てただけだ」
四海群生:「星徒との戦争になれば、800人どころでない生徒が死にかねないと分かっている」
四海群生:「ソウマの存在が、実際の戦闘の趨勢をどれほど左右するかなんて分からない。いいや、大して変わりは無いかもしれないとすら思っている」
四海群生:「それでも……僕は……」
四海群生:「やっぱり、彼に死んでほしくない」
四海群生:「800人を見捨てる、いや、殺す選択なんて出来ない」
都築ソウマ:なにかに耐えるような顔をして聞いていたが。「……もういいだろ」
都築ソウマ:「もういいだろ、こんな…こんな話し合いは」
四海群生:「……違うのか?君達は」
四海群生:「僕は絶対に嫌だ。星徒の言うことを聞いて諦めるなんて、僕は嫌だ」
四海群生:「正しいかどうかなんて知るか……嫌なんだよ!そんなことはしたくないんだ!!」
都築ソウマ:「待ってくれ、ちがう」
都築ソウマ:「違うよ……。それ以上、話したら」
都築ソウマ:「ぼくの命のために、皆を死地に送り出すことになってしまうんだよ。それは……」
都築ソウマ:「いくら皆がそうしたいと言ったって………」
都築ソウマ:「…………時間をくれないか」息を吐く。「頼む。今ここで決めるのは、だめだ、ぼくが…ぼくが怖い」
都築ソウマ:「……他に何か、検討の材料を隠してるやつはいないのか? ザルフ、クロード。どうだ。ミストも言いたいことがあれば言っていい」
ザールフフィール:「…………」 すべての話を、険しい表情で聞いていた。ひととき驚きを漏らした以外は、すべてである
ザールフフィール:それらを肯定も否定もしない 「……オレからは何もない」
ザールフフィール:「いや」 かぶりを振り 「何もないというのは嘘だが、こんな場で話すつもりはない。……きっと今後、話す機会もないだろう」
ザールフフィール:「オレが『それでいい』と判断した話だ。だからこの場では何もない」
クロード・カレル:「………」
クロード・カレル:「………………………………俺は」
クロード・カレル:絆は尊い。心に熱を灯してくれる。
クロード・カレル:けれど自分が感じている情動は、本当に他の皆と同じものなのだろうか。
クロード・カレル:希望に追い立てられていることを自覚している。
クロード・カレル:エノクベースの時から、ずっとそうだった。追い詰められている。焦っている。
クロード・カレル:明るく楽観的でいることができずにいる。元々、ひどく向いていない態度だった。
クロード・カレル:「会長と同じだ。今ここで、何もかもの結論を出すことはできない。"サンダルフォン"が約束を守る可能性が高いというのは、既に言ったとおりだ」
クロード・カレル:"サンダルフォン"が大規模侵攻を食い止めていたのは、疑いのない事実だ。
クロード・カレル:最終的に皆殺しにするつもりなら、1000人などと条件を出すまでもなく、元々そのようになる状況にあった。
クロード・カレル:「代替案のない状況で『どうにかなるさ』なんて、言えない」
クロード・カレル:「俺には研究者として……天才として、このノドスをノヴァリスに帰還させる義務がある」
クロード・カレル:「どんな代償を支払ってもだ。800人の命?は……今更そんなの、最初の一ヶ月の犠牲者数と大して変わらない」
クロード・カレル:「ザルフの問いは正しいけど、計算は間違っている。"サンダルフォン"との戦闘の犠牲を800人以内に抑えられるかじゃない……」
クロード・カレル:「ノドスが帰還するまでに800人以内に収まるかなんだ。たとえ星徒を滅ぼしたって、俺達が帰る手段が他にあるのか?」
クロード・カレル:「まともじゃない選択なら、ずっとやってきた」
クロード・カレル:「――俺は何でもやるぞ」
クロード・カレル:「アダム・カドモンの蘇生実験を敢行する」
澪木ミスト:「……っ!」俯いていた顔をクロードの方に向ける。
ユーリ・トレシェフ:「……」ミストの顔を一瞥したが、すぐにクロードの話を聞く姿勢に戻る。
四海群生:「だが、それは……」面食らって
四海群生:「……。……可能なのか?」
クロード・カレル:「俺達にはこれまで死んできた生徒達の死骸がある。澪木ミストもいる。アダム・カドモンの十の遺骸も守り切ることができた」
クロード・カレル:「失敗する確率は、高い。澪木ミストの話が正しいならそうなんだろう」
クロード・カレル:「だけど、俺達が何もかもを完全に取り返して……犠牲をゼロにする可能性があるなら、試すしかない。そうじゃないのか?」
澪木ミスト:「……わたっ」
澪木ミスト:「私、も……やります……!」
澪木ミスト:顔色を青くしながら、言葉を絞り出す「私は……キミ達が今までどんなふうに生き抜いてきて」
ユーリ・トレシェフ:「…………」彼女がそれを禁忌として恐れている事は、よく知っていた。それでも、彼女ならそう答えるような気がしていた。
澪木ミスト:「戦って……仲間を見送って……その度にどんな気持ちになったかなんて」
澪木ミスト:「きっと、心から理解することは……できないんだと思う」
澪木ミスト:「けど、本当にこれ以上誰かが死なないといけないのかな?」
澪木ミスト:「どっちの選択の方が犠牲が少ないかって……本当にその二択を選ばないとダメなのかな……」
澪木ミスト:「私は、もう誰にも死んでほしくない」
都築ソウマ:少し笑って聞く。「ミスト、きみは」
都築ソウマ:「誰も死なずに済む第三の選択肢があると思うのかい」
澪木ミスト:「わかりません……でも、それを探すのが」
澪木ミスト:「私にできることだと思うから……」
澪木ミスト:「……信じます。私もみんなの役に立てるって」
都築ソウマ:「うん……、うん」頷く。「分かった」
都築ソウマ:「クロード、蘇生実験を行ってくれ。ミストもそれを手伝ってやれ」
四海群生:「……よろしく頼む、二人とも」
四海群生:「出来るなら……それが一番いいに決まっている」
四海群生:「澪木さん、そんなに気負う必要は無い」
四海群生:「ノドスの者なら誰もが知っている。クロード・カレルは天才なんだ」
ユーリ・トレシェフ:「……。ミスト、君の」
ユーリ・トレシェフ:「その力には、もう何度も助けられた。俺も、他の仲間も……」
ユーリ・トレシェフ:「だから、という訳じゃないが……」言葉に迷いながら、蒼い瞳を見て。
ユーリ・トレシェフ:「俺も信じている。……きっと、君は上手くやれる」
澪木ミスト:「…………うん」力なく頷いた後、大きく首を振って
澪木ミスト:「うんっ!まっかせて!!」
澪木ミスト:「成功したら銅像とか建っちゃうかな~?」
ザールフフィール:「ハ」 嘲笑う 「木像で我慢することだな」
ザールフフィール:「四海の家にある仏の像だ」
澪木ミスト:「うぅ~ん……パンチパーマはちょっと…」
都築ソウマ:「やめろ、やめろ。これ以上火種をまくな、バカ」
都築ソウマ:「ともかく頼むよ…、ぼくにとっても大きな希望になる。…じゃあ」
都築ソウマ:「ここは一旦解散させてくれ。きみらの話は分かった。最終的な決断は追ってする」
都築ソウマ:「最後はぼくだ」皆を見る。「時間をくれ。……以上だ」
四海群生:「うむ……」「イルヤーサ、そんなに座禅に興味があるなら付き合うぞ」
ザールフフィール:「ねえ。全くねえ」 椅子を立つ 「座るだけで何が得られるかよ」
クロード・カレル:「……座禅じゃ冴えないよな。せっかくもらった猶予は、たくさん使わなきゃ損だ」
クロード・カレル:「俺が……最後の仕事をしてる間くらい、みんな自由にやってくれよ」
クロード・カレル:笑うことはできなかったが、口の端は少しだけ緩めることができた。席を立つ。
三城郷ミツル:「やれやれ、少しだけいつもの調子が戻ってきたかな」笑いながら出ていく面々に続く。
ユーリ・トレシェフ:「そう言うな、クロード。手伝いが必要になったら呼んでくれ」
ユーリ・トレシェフ:「頭脳じゃ無理だろうが。荷物運びや、前みたいに実験台になるくらいならできる……」
都築ソウマ:「………」去っていく面々を見送りながら、隣に立つアキトを見やる。
都築ソウマ:「アキト、お前」
祠堂アキト:「騒がしい連中め……なんだ?」
都築ソウマ:「ぼくのことそんな風に思ってたなんて知らなかった」
都築ソウマ:「ふふ」少し笑う。「バカなやつ」
祠堂アキト:得意げな表情に苛立ちながら「調子に乗るな」
祠堂アキト:「……お前に資格がなければ、僕がとっくにその椅子に座っている」そっぽを向いたまま
都築ソウマ:「分かってるよ。ぼくだって………」
都築ソウマ:「おまえに渡すつもりは……」
都築ソウマ:「あるけど、なかったんだよ」 そんな言い方になった。
GM:臨時対策委員会は一旦の中断となった。
GM:"サンダルフォン"への回答期限まで、あと35時間。
ルート・カイン 最深部
GM:修復された巨大な培養槽。均等に10個並んだそれに、夥しい本数のチューブが連結されている。
GM:仄かに光るモニターに次々と表示される計測値を暫く眺めて、藤村が顔を上げる。
藤村夏虫:「クロくん、そっちの準備は大丈夫?」
クロード・カレル:「考え得る限りのことはした。アダム・カドモンにこれ以上リソースを割ける状況はもう来ないよ」
クロード・カレル:「成功するさ……」
澪木ミスト:「……うん」
澪木ミスト:胸の動機を落ち着けて、培養槽の前に立つ。
ザールフフィール:部屋の端、壁に背を預けてその様子を見ている。口出しはしない。分からないことは専門家に任せるものだ。
ザールフフィール:今はただ、最後の実験を見届け、誰より早くその結果を知るためだけにここにいる。
藤村夏虫:「よぉし……あっ、ちょっと待ってね」
藤村夏虫:「虎の子のこいつを忘れちゃ駄目だった」
藤村夏虫:アタッシュケースからアンプルを取り出す。中には虹色に発光する液体が、ごく少量入っている。
クロード・カレル:「なんだそれ」
藤村夏虫:「んー?言ってなかったっけ」
藤村夏虫:「十字冠の材料」
ザールフフィール:「材料……」
ザールフフィール:「が、あるのか。まあ言われてみれば当然だが……」 物理的なものなんだなと思っている
クロード・カレル:「……!あるのか!?十字冠に……実体が!」
藤村夏虫:「厳密に言うと、十字冠になることで実体は無くなるんだけど……ノドスの理事会では、星珊胚って呼んでた」
クロード・カレル:「あくまで仮想的なもののはずだ。どうやって採取できた!?」
クロード・カレル:駆け寄る。
藤村夏虫:「源泉を押さえてたのは六壬の理事会だったけど、星珊胚自体は大気や水に溶け込んでノヴァリスを循環しているからね」
藤村夏虫:「私が直接採取したわけじゃないけど、誰かが手に入れて、ここに残されてたのがこれ」
藤村夏虫:「そして、これだけだ」
ザールフフィール:「正真正銘、最後の一手になるわけか」
藤村夏虫:「この海では星珊胚は完全に枯渇してる。なんとか増やせないか頑張ってみたけど、ダメだった」
クロード・カレル:「本当にそんなの使えるのかよ!どいつもこいつも隠し事ばかりして……」
クロード・カレル:「そいつが活性状態の本物だっていう検証は済んでるんだよな」
クロード・カレル:「混入もないか?そいつが仮想的な星珊胚と同じ働きをするっていうなら、確かに極めて有効な触媒になるだろうが――」
藤村夏虫:「間違いなく、純度100%の活性状態だよ。判別は簡単だからね」
藤村夏虫:「星徒が出現する時に、海と空を赤く染める粒子、あれが不活性化した星珊胚の塵だ」
藤村夏虫:「あれも回収して元に戻せないか試してたんだけど……コレまた無理でした」
藤村夏虫:「ジャーム化と同じ、不可逆の変質みたい」
クロード・カレル:「あれだって不活性化したから実体を持ってるものだと俺は思ってたんだ!くそっ、活性状態で実体があり得るってことが分かってたら……!」頭を掻く。
藤村夏虫:「まあそういうわけでさ。ここでぱーっと使っちゃおう」
クロード・カレル:「……そうだな。どっちにしろ、一回きりの実験ってことに違いはないんだ」
藤村夏虫:「正直この量でも一人分に足りるか微妙なんだけど、使えるものはなんでも使わなきゃね」
クロード・カレル:「星珊胚だけじゃない……電力も生体材料も……それに生徒の遺骸だって」
クロード・カレル:「星珊胚導入でシステムに不具合が起こらないかどうかを再計算する。マジで最初に言えよな」
クロード・カレル:不満を言いつつも、どこか興奮したようにノートに殴り書きを始める。
藤村夏虫:「だから今言ったのに~」
ザールフフィール:ぜんぜん分からないので静かに見守っているぞ
クロード・カレル:「藤村」
クロード・カレル:ノートに向かいながら呟く。
藤村夏虫:「んー?」
クロード・カレル:「なんで、俺達のためにそこまでやってくれた?」
藤村夏虫:「どうしたの急に。ようやく保健室のお姉さんの有り難さに気づいた?」
藤村夏虫:「別に大した理由なんてないよ」
藤村夏虫:「最低限は役に立たないと命の保証なんてないでしょ。私みたいな立場はさ」
クロード・カレル:「俺もはじめはそう思っていた。藤村……たとえお前が、こんな実験を始めた理事会の大人だったとしても」
クロード・カレル:「ノヴァリスに帰還するって部分の利害は一致していたし、数で勝ってる俺達に歯向かうメリットはない、だから協力関係が成立すると思った――」
クロード・カレル:「だけどさ」
藤村夏虫:「だけど?」それが正しい認識だと言うように首を傾げる。
クロード・カレル:「そういうことじゃないだろ」
クロード・カレル:「人が人を助けるってのは」
クロード・カレル:「そういうことじゃない」
藤村夏虫:「助けてたわけじゃないよ」
藤村夏虫:「長く一緒に研究してると、誰でもそうなっちゃうことはある。情が移るっていうか」
藤村夏虫:「でもそれは錯覚だよ。私は大人だからそこも込みで楽しめるけど」
藤村夏虫:「君にまで本気になられたら私も困る」
藤村夏虫:「何度も言ってるけど、私は君達の先生じゃない」
クロード・カレル:「……」
藤村夏虫:「勿論親でも、姉でもないからね、まぁ、友達……は、ギリギリありかな?」
藤村夏虫:「それにしたって、生徒同士のそれとは違うでしょ。私は研究室に来る子以外は顔も覚えてないんだから」
クロード・カレル:「藤村。ノドスにいる俺達にはさ……サンプルがもう、お前一人しかいないんだよ」
クロード・カレル:机上で計算を続けていて、藤村の方を振り返ったりもしない。
クロード・カレル:「俺は、FHのことをだいぶ憎んでると思う。俺をこんなところに連れてきて、こんな悪くて面白い研究を教えやがって」
クロード・カレル:「俺は……普通に、どこにでもいる天才だったはずなのに、気が付いたらこんな風になっちまった」
クロード・カレル:「だけどさ」
クロード・カレル:「藤村がそんな風に、付き合いの長いやつには思い入れを持ったりして」
クロード・カレル:「誰かを助けてやれるような、『普通の』やつだったとしたら」
クロード・カレル:ふと、顔を上げた。アダム・カドモンの十の遺骸を見る。
クロード・カレル:「理事会の連中だって、こんなバカみたいな実験を考えた奴らだって」
クロード・カレル:「普通のやつらだったのかな」
藤村夏虫:「……私は下っ端だからね。普通で当然」同じように遺骸を見上げる。
藤村夏虫:「けど、確かに皆そうなのかもしれないね」
藤村夏虫:「普通だから、特別なものを求めるのかも」
クロード・カレル:「本当は、俺達はもっと……」
クロード・カレル:「大人と仲良くできたんじゃないか?」
藤村夏虫:「……やめなよ。大人と仲良くなろうだなんて」
藤村夏虫:「子供らしくない」
クロード・カレル:「は、ほんとだよ。単純計算なんて暇で暇で仕方ないから」笑う。
クロード・カレル:「頭の暇してる部分で……こんなバカなこと」
クロード・カレル:仕事に集中するべきだった。眺めているザールフフィールに叱りつけられても文句を言えない。
ザールフフィール:もっとも、ザルフ自身はそのやり取りに口を出すでも挟むでもなく、ただ眺めていた。
ザールフフィール:興味がないのか。あるいはこの局面に至って、それにもある種の意味を見出しているのか。
澪木ミスト:「すぅーーーーっ、はぁーーーーーっ………」こちらは完全に時間を持て余している。緊張が限界に達し、大げさに深呼吸を繰り返す。
クロード・カレル:30分ほどの時間を掛けて、再計算が終了する。
クロード・カレル:もっともその後さらに1時間半、検算と設備確認の時間があった。万一にも間違いを起こしてはならなかった。
クロード・カレル:「アダム・カドモン蘇生実験を始める」
澪木ミスト:唇をきゅっと引き結んで、一歩前に出る。
クロード・カレル:「澪木ミスト。……いや」先程の会議から、敢えてそう呼ぶようにしていた。彼女を実験設備の一部として扱うことになるからだ。
クロード・カレル:「ミストちゃんがこの実験の成否を左右することはほとんどない」
澪木ミスト:「えっ!?あっ、そうなの!?」踏み出した足をもつれさせながら振り向く
クロード・カレル:「所詮はエフェクト行使の延長だからな」
クロード・カレル:「理事会の連中が失敗したのは、実験条件を適切に整えられなかったからだ。よくやるんだ……無能な研究者は」
クロード・カレル:「だから……気負わなくていい」
クロード・カレル:嘘だ。この実験が失敗したら、きっと心のどこかで、ミストに責任を転嫁しようとする気持ちが生まれる。
クロード・カレル:だからこの言葉は、自分に言い聞かせるつもりの言葉だった。
澪木ミスト:「………うん」暫くの沈黙の後、強張っていた表情に少しだけ笑みが浮かぶ
澪木ミスト:「うん、ありがと」
クロード・カレル:「さっさとやりなさいよ」
澪木ミスト:「は、はいぃっ…!」
澪木ミスト:慌てて元の位置に戻り、そっと目を閉じる。
澪木ミスト:「……お願いします。この力が、本当は許されないものだとしても」
澪木ミスト:「私は今日初めて、誰かのために生命を造る」
澪木ミスト:レネゲイドの高まりと共に、周囲に淡い燐光が浮かぶ。
澪木ミスト:その向こう、澪木ミストの姿に、ふた周り以上大きな、虹色の鱗を持つ龍の姿が重なる。
GM:十の遺骸が収められた培養槽が、呼応するように光を放ち
GM:やがて、そこに立つ全員の視界が青い光に染まる。
澪木ミスト:「"───啓け、セトの門"」
---
GM:その瞬間、クロード・カレルの視界に不可思議な光景が映し出される。
GM:それは、焼け落ちるノドスの姿だった。
GM:星徒の姿はない。にも関わらず、逃げ惑う生徒達が、鋭い先端を持つ”枝”のようなものに次々と串刺しにされていく。
GM:居住区は炎に包まれ、幼年生たちの亡骸までもが路上に転がっている。
GM:煤けた灰が舞い上がる。赤黒い曇天を貫いて、一本の、
GM:とてつもなく巨大な樹木が、エノクベースを踏み潰すように聳え立っている。
GM:葉の一枚もなく、ただ血を滴らせて枯れたまま空へと伸びていくその樹の枝に、無数の朱い実が生り。
GM:そこから産まれた、天使のような姿をしたジャーム達が、生き残った戦闘員達を無慈悲に屠っていく。
クロード・カレル:(なんだ、これ)
クロード・カレル:(星徒じゃない)
クロード・カレル:(夢か幻覚……いや、そんな作用を及ぼす要素は実験にはなかった……別の理由だ)
クロード・カレル:(俺がこんなものを見る理由はない)
クロード・カレル:(最悪の妄想だ)
クロード・カレル:(やめろ)
GM:判定項目を開示します。
【アダムカドモン蘇生実験】 <知識:レネゲイド> 難易度200
『アダムカドモンの十の遺骸』はプライメイトオーヴァードの成り損ないに過ぎず、
無尽蔵の生命力を秘めてはいるものの、世界を超越する力を宿してはいない。
これらはプロジェクト・アダムカドモンの末期に、兵器として転用するための調整が施されている。
ミストルティンの蘇生能力は対象をジャームとして錬成するものであり、これに例外はない。
蘇生実験によって産み出されるものは”完全なる人間”ではなく、単なる強力無比なジャーム兵器だ。
そして、これを制御する術はノドスに存在しない。
判定に成功した場合、アダムカドモンが蘇生し、即座に5D10人の生徒が死亡する。
蘇生したアダムカドモンはクライマックスにエネミーとして登場する。
GM:この判定はパスすることも可能です。
GM:判定を行いますか?
クロード・カレル:そ、そんな……
クロード・カレル:俺の夢……アダムカドモン蘇生実験が……
クロード・カレル:いや……でも……
クロード・カレル:判定を……します!
クロード・カレル:不可能だったとしても、挑まずに終わったと思いたくない……!
GM:進むというのか…!修羅の道を…!
GM:成功してもマジで一切良いことないけど良いんですね?
クロード・カレル:万が一成功したら
クロード・カレル:珪素が責任を取ります……!
クロード・カレル:だが、ロールプレイとして、やらないわけにはいかないのだ
GM:カッコいいよ……アンタ……
クロード・カレル:判定します
クロード・カレル:9dx+1>=200
DoubleCross : (9DX10+1>=200) → 9[3,3,4,4,4,7,7,9,9]+1 → 10 → 失敗
クロード・カレル:あまりにも平凡、天才ではなく凡人の達成値でしかなかった
GM:クリティカルすら…
---
GM:破滅の光景を映した幻視が晴れる。
GM:周囲に満ちていた燐光は、その半ばで輝きを弱めている。
澪木ミスト:「い………今の……」
藤村夏虫:「………」
ザールフフィール:「……何だ……?」
GM:その場にいた全員が、同じ光景を幻視していた
澪木ミスト:「クロード、これ……」声を震わせながら
クロード・カレル:「いいんだ」機材に手を突いて
クロード・カレル:短く呟く。
澪木ミスト:「良い、の……?続けて……本当に……?」
クロード・カレル:「……いいんだ」
澪木ミスト:「……や、でも、あれって……」瞳を不安に曇らせてザルフを見る。
ザールフフィール:「…………」 沈黙していたが、視線に気づくと口を開く 「オレは」
ザールフフィール:「前例もないこの実験で、何かあった時に対応できるように、と考えもしていた」
ザールフフィール:「だがアレは無理だ」
ザールフフィール:「おい、クロード。きちんと言葉を発しろ」
ザールフフィール:「何が『いい』んだ?」
クロード・カレル:「俺は……!可能性が低いことは分かっていた!」
クロード・カレル:「誰だって分かっていただろ!こんなものただの死体だ!」
クロード・カレル:「復活したって、世界を越える力がある保障なんてどこにもない!」
クロード・カレル:「……だ、だけど」
クロード・カレル:培養槽に、すがりつくように両手を突く。
クロード・カレル:「分かってくれ……」
クロード・カレル:「俺には!これしかないんだ!」
クロード・カレル:「可能性がゼロに等しくたって、ほんの少しの奇跡みたいな可能性を信じてやってきたんだ!」
クロード・カレル:「ザルフこそ、おかしいだろ……今更……な、なに、ビビってるんだ!?なあ」
クロード・カレル:「俺達を脅かすような幻覚を見せただけだろ、ただ……」
クロード・カレル:「ホラー映画みたいなもんだ。こんなもん、出来の悪い……」
藤村夏虫:「……クロードくん。違う」
藤村夏虫:「ゼロみたいなじゃない。ゼロだ」
藤村夏虫:「奇跡的なことは起こっても、奇跡は起こらない……」
藤村夏虫:「そう言ったのは、君だよ」
GM:ボトンッ……
GM:培養槽の一つから、小さな、ほんの小さな肉塊が、床へと落ちる。
澪木ミスト:「……あ、ああ……!」
GM:それは、未熟児と言うにも足りない、あまりにも弱々しい胎児だった。
GM:産声を上げることすら無く、数度痙攣して息絶え、塵に帰る。
クロード・カレル:「……!……」
澪木ミスト:「あ……」膝から崩れ落ちる
クロード・カレル:誰よりも早く、その胎児を拾い上げようとしたが、
クロード・カレル:塵を救うだけに終わる。
クロード・カレル:「う、ううう……っ、ううううう……!」
澪木ミスト:「ごめ……っ」
澪木ミスト:「ごめん、なさい……ごめん……なさ、い……」
クロード・カレル:「頼むよ……」
クロード・カレル:「頼む……」
クロード・カレル:「か、完全な人間……はは……」
クロード・カレル:「神様みたいなのが、いるなら……」
クロード・カレル:「…………俺達を……」
ザールフフィール:「藤村」 その声は冷え切っている
ザールフフィール:「参加者の2名が脱落だ。この実験を続ける意味はないだろ」
ザールフフィール:「余剰動力を他に回せばできることがあるかもしれん」
ザールフフィール:「片付けろ」
藤村夏虫:「……そうだね」
藤村夏虫:ザルフの言う通り、動かしていたシステムを落としていく。
クロード・カレル:座り込んだまま、声を発することもない。
ザールフフィール:「……クロード」
ザールフフィール:「あのビジョンが、本当に単なる何かの脅しで……もしオマエが本当にそう思っていたなら」
ザールフフィール:「その手を止めはしなかっただろ。そうしたらオレも、それを眺めていた。……いいか」
ザールフフィール:「オマエがあそこで手を止められる人間だから、オレは眺めているだけで良かったんだ」
ザールフフィール:「オマエは正しい。たとえアダム・カドモンに賭けたことが……間違っていたとしても」
ザールフフィール:「そこだけはな」 言いつつ、携帯端末を開く
ザールフフィール:「……ミツル。今めちゃくちゃ面倒な状態になってる女が一人いるんで、迎えに来てくれ」
ザールフフィール:「オレにゃ触れん。頼んだ」
ザールフフィール:端末を閉じると、藤村の元へ 「……おい、迎えは呼んだぞ」
ザールフフィール:そしてミストを指差す 「ミツルだから大丈夫だと思うが、もうちょっとアレは何とかならんのか」
ザールフフィール:「良いことはなかったのか? 今日ここで起きたことで」
澪木ミスト:地面に突っ伏したまま、嗚咽を漏らし続けている。
藤村夏虫:「……自分で連れてってあげるくらいの甲斐性見せても良いんじゃないの?まあ良いけど」
ザールフフィール:心底イヤそうな顔をする
藤村夏虫:「地下の一番深いとこだから、迎えが来るのも暫く掛かるでしょ。せめて隣に居てあげな」
藤村夏虫:軽い調子でザルフに言って、クロードの元へと歩いていく。
ザールフフィール:「何か隣に物体を置いておけという話なら紙束でも積んでおいた方がマシだろ……」 げんなり顔
ザールフフィール:とは言いつつも、結局言われた通りミストの隣に、ただ何をするでもなく腰を下ろすことにする
藤村夏虫:「……」その様子を見届けた後、足元のクロードの前にしゃがみこんで
藤村夏虫:「今回は残念だったねクロくん。ま、こんな時もあるさ」
藤村夏虫:「次はどうする?」
クロード・カレル:「藤村……」
クロード・カレル:「……ごめん……」
藤村夏虫:「なんで謝んのさ」苦笑しながら
クロード・カレル:「藤村だけじゃない……俺は、ノドスの皆に謝らなきゃいけない……」
クロード・カレル:「今だけじゃない……」
クロード・カレル:「この実験だけじゃないんだ……希望なんてありもしないって、分かっていて」
クロード・カレル:「なのに、まるで全部が解決するみたいに……皆に約束して」
クロード・カレル:「何度も、不可能なことを試して」
クロード・カレル:「失敗する」
クロード・カレル:「……俺は、ずっと同じことをしていた……」
クロード・カレル:「まるで希望があるみたいな嘘をついて……」
クロード・カレル:「ごめん………………」
藤村夏虫:「嘘じゃないだろ」
藤村夏虫:「きっと何人かは本気で信じてたさ。信じる人間がいれば、それは希望だ」
藤村夏虫:「未来のことなんて誰にもわかんないんだから、景気のいいこと言った方が良いに決まってる」
藤村夏虫:「クロくん、本当にもうできることはないのかい?」
クロード・カレル:「俺は研究者じゃない」
クロード・カレル:「結果だけを約束して、ずっと真実から目を背けてきた」
クロード・カレル:「……そんなものは、研究者じゃない。詐欺師だ」
クロード・カレル:「俺に……」
クロード・カレル:手の中にある塵を見る。
クロード・カレル:「できることがあるってのか?」
藤村夏虫:「……実は」
藤村夏虫:「君達にまだ言ってなかったことが、もう一つだけある」
藤村夏虫:「全然嬉しくないことだけどね。実験が成功してたら、一応ご褒美にはなったかな」
藤村夏虫:「……サンダルフォンは、生命のイースターエッグを使うことはできない」
藤村夏虫:「絶対に、ね」
クロード・カレル:「……」
藤村夏虫:「なんでだと思う?」
クロード・カレル:「7つの戒則は、7つのイースターエッグから発せられた問いに答えることで定められた」
クロード・カレル:"サンダルフォン"自身から得られた情報は少ない。そしてそれが、イースターエッグに関するほぼ唯一の情報だ。
クロード・カレル:「ジャームが問いに答えることはできない」
クロード・カレル:「なぜなら、ジャームは」
クロード・カレル:「衝動を満たす単一の答えのためだけに、全ての問いを捻じ曲げる者であるから」
クロード・カレル:「だから、星徒の十字冠は壊れている」
クロード・カレル:「星徒は……」
クロード・カレル:「……自由じゃない」
藤村夏虫:「ちょっと本気で驚いたな……8割方正解だ」
藤村夏虫:「やっぱり君は天才だよ」
藤村夏虫:「正確に言うとね、8番目の問いだけが、確実にそうなんだ」
藤村夏虫:「7つの問いは、この世界の在り方を問う言葉。私達の欲望を問う言葉」
藤村夏虫:「それであれば、捻じ曲がった解も受け入れられる余地がある」
藤村夏虫:「七大派閥の長に、どれだけジャームが混じっていたかは知らないけど、実際に今のノヴァリスの戒則は酷く捻じ曲げられた、不自由なものだからね」
クロード・カレル:「だけど、"サンダルフォン"は」
クロード・カレル:「8番目のイースターエッグを正しく使えばと言った」
クロード・カレル:「8番目のイースターエッグの運用には正しいものと、正しくないものがあるということになる」
クロード・カレル:「だから……8番目だけは」
クロード・カレル:「俺達を救い出す……問いに答える人間に、資格が必要だ」
藤村夏虫:「うん」
藤村夏虫:「生命の問いは、欲望を問うものじゃない」
藤村夏虫:「生命の欲望なんて最初から決まってるからね。"生きたい"という生物の根源衝動だ」
藤村夏虫:「だから、イースターエッグは、その『理由』を問う」
藤村夏虫:「その問いに、ジャームは絶対に答えられない」
クロード・カレル:「どうして」
クロード・カレル:「……そんなことを知っているんだ?」
藤村夏虫:「ん?そりゃあ、まぁ……」
藤村夏虫:「"プランナー"から直接聞いたから。……って言ったら信じる?」
クロード・カレル:「理事会の下っ端に、そんな機密情報を伝える理由がない」
藤村夏虫:「あらら…警戒させちゃったか」
藤村夏虫:「下っ端でも、生き残ったのがその下っ端しか居なかったんだからしょうがないでしょ」
藤村夏虫:「言っておくけど、私は彼女から何か頼まれたとか、密命を帯びてたとか」
藤村夏虫:「そういうの一切ないからね。本当にたまたま、キミ達の側に、最後までいた大人が私だった」
藤村夏虫:「それだけだよ。運が悪かったの」
クロード・カレル:「どっちでもいい。今さらだ……」
藤村夏虫:「そうそう、今更今更」
クロード・カレル:「……"サンダルフォン"にノドスを戻せる可能性が薄いことだって分かっている」
クロード・カレル:「だけど……」
藤村夏虫:「それよりも先のことだよクロくん。なんで私が今こんな話したかって言ったら」
藤村夏虫:「このまま行ったら何の希望もないまま、君たちは最大の敵と戦うことになる。それはマズいでしょ」
クロード・カレル:「……違うね。嘘をつくな」
クロード・カレル:「藤村。お前は」
クロード・カレル:「俺に、"サンダルフォン"と交渉をさせたくないんだ」
クロード・カレル:「アダム・カドモン実験が……失敗して」よろよろと立ち上がり、
クロード・カレル:培養槽に強く片手を突く。
クロード・カレル:「ノドス帰還の希望がなくなった俺が」
クロード・カレル:「まだ、可能性の残っている希望に向かうんだと思っている」
クロード・カレル:「だからその希望も絶つために、生命のイースターエッグの話をした……!」
クロード・カレル:「……ナメるなよ」
クロード・カレル:「ナメるな……俺は!言ったはずだぞ!」
クロード・カレル:「俺にはこれしかなかった!死んでいった奴らの悲劇を……なかったことにして」
クロード・カレル:「俺達がすべてを取り戻す方法は、これしかない!」
クロード・カレル:「今更、"サンダルフォン"の、降って湧いたような希望に……!」
クロード・カレル:「縋ってたまるか!!」
藤村夏虫:「おぉ~……」少し面食らって立ち上がる
藤村夏虫:「いいね。男の子じゃん」
クロード・カレル:「俺が」
クロード・カレル:「俺が救ってやる……!ノドスの……みんなを!」
藤村夏虫:「うん。……うん、なら、もう一回聞こうかな」
藤村夏虫:「次はどうする?」
藤村夏虫:「アダムカドモンの十の遺骸そのものは使えなかった」
藤村夏虫:「ミストちゃんの人体錬成は、ジャームを生み出すことしかできなかった」
藤村夏虫:「けれど、個々の要素としてはまだ使い道はあるかもしれない」
藤村夏虫:「一足飛びに駆け上がることはできなくても、バラバラのピースを歪に積み上げていくことで」
藤村夏虫:「届くものもあるかもしれない」
藤村夏虫:「ま、私には思いつかないけどね」
藤村夏虫:「君にできる?」
クロード・カレル:奇跡はなくとも、奇跡的は存在する。
クロード・カレル:――そして、それは既に起こった。
クロード・カレル:因果を越えるような強い可能性の力故なのか、自分達は、未来に起こることを見た。
クロード・カレル:全員の手は止まり、実験は失敗した。
クロード・カレル:地獄のような光景の中でも、何か
クロード・カレル:未知なるものはなかったか。
クロード・カレル:「……樹」
クロード・カレル:ジャームが引き起こす現象ならば、何もかもが起こると断じてしまってもいいのかもしれない。
クロード・カレル:だとしても、あんなものが生まれる余地が、このノドスのどこにあったのか?
クロード・カレル:時もなく、リソースもなく、何もかもが手遅れのように思える。
クロード・カレル:それでも、僅かな可能性がある限りは、
クロード・カレル:血を吐きながら、進み続けるしかない。
クロード・カレル:「見つけ出してやる……」実験機器に残されたログの1ビット、培養槽の細胞の一個まで攫っても、
クロード・カレル:「俺は……みんなを……」
クロード・カレル:「助けたいんだよ!!」
GM:アダムカドモン蘇生実験、中止。研究班は、次の対策について即時検証を再開した。
GM:"サンダルフォン"への回答期限まで、あと31時間。
共同墓地
GM:ノドス島の北東、海を望む丘の上には、漂流の途上で散った生徒達の共同墓地がある。
GM:緩やかな斜面に沿っていくつもの墓標が並び、一つ一つ、質素ではあるものの丁寧に作られた花輪が供えられている。
三城郷ミツル:「澪木さんは、ひとまず宿舎に送って休ませてる」
三城郷ミツル:「ユーリには俺から連絡しておいた。もう少し落ち着いた頃に訪ねてあげてってね」
ザールフフィール:「面倒をかけたな。ああいうのの扱いは本当に分からん」
ザールフフィール:その昔、幼いノドス生徒に泣かれ、何を言っても解決できなかったことがあり、話も通らないほど泣いている相手には苦手意識があった。
ザールフフィール:「あの実験は今やるしかなかったとはいえ、大事の前にこんなことになるとは」
三城郷ミツル:「……まぁ、みんな薄々は予想していた結果ではあると思うよ」
三城郷ミツル:「いつかははっきりさせなきゃいけなかった。必要なタイミングだったのさ」
ザールフフィール:それでもよりによって今、と思うが、そもそも思い出してみれば、ミストが落下してきて以来、全てが『よりによって今』だったような気もする。
三城郷ミツル:「今だから言うけど、実は俺、クロードが複製実験をしていたことは知ってたんだ」
ザールフフィール:「そうだったのか」
三城郷ミツル:「実験には生徒の死体が必要だからね。本来墓の下にあるはずのものを、こっそり地下に送るよう手配する人間がいなくちゃだろ」
ザールフフィール:「なるほど。共犯者だった訳だ。……抵抗はなかったのか?」
ザールフフィール:「墓地管理者としては、思うところはあるだろう。オレなどは、役に立つなら何であれやれと思うが」
三城郷ミツル:「墓の管理者やってるからって、別に特別信心深いわけでもないさ」
三城郷ミツル:「ここは単に、生き残った連中が心の整理をつけるための場所だ。土の下に何が埋まっていようと、いなかろうと関係ない」
三城郷ミツル:「だからザルフと同じだよ。役に立つならなんであれやった方がいい」
ザールフフィール:「そのスタンスで良いのか、墓守……」 とはいえ、そのスタンスには同意する所であった
ショウ・ブロウラー:「……おっ!アニキたちも来てたんですかい!」ベースの方から、バケツや掃除道具を抱えて歩いてくる
ザールフフィール:「ショウ。……掃除か? わざわざ」
ショウ・ブロウラー:「まあ……こんな時っすけど。俺当番なんで……」
三城郷ミツル:「ありがとうショウ。いつも助かってるよ」
ザールフフィール:「サボッた所でバレやしなかろうに。律儀な奴」 少し穏やかな面持ち
ショウ・ブロウラー:「ええ~!『自分の仕事もまともにできねえやつはくたばれ』って言ったのはアニキじゃないスか!」
ザールフフィール:「そりゃそうだが、それにしたって墓だぞ墓。動物や草の面倒を見るのとは違う」
ザールフフィール:傍らの墓石を見下ろして 「一回二回サボった所でこいつらが飢えたりするものか」
ショウ・ブロウラー:「まあ……そりゃそうかもしんねえっすけど……こういうのは気持ちの問題っすよ」
ショウ・ブロウラー:そう言いながらも、墓石を一つ一つ磨いていく
ザールフフィール:「オマエが満足するならそれで良いんだがな。結局ここはそのための場所だし……」
ザールフフィール:言いつつも、ショウの持ってきた用具を借り、掃除の準備をする。きわめて珍しい……というより、初めてのことだ
エドヴァルト・カミンスキィ:「おや、ザルフくんまでいるとは珍しいですね」
エドヴァルト・カミンスキィ:ショウが来た方向とは反対側から、聖書を携えた姿で歩いてくる。
ザールフフィール:「エド。ああ……本当に珍しいことだ」
ザールフフィール:「ここの所は全く来ていなかった」 ついでに言えば、葬送式についても全生徒参加のルールが取り下げられる前からしばしばサボッていたタイプだ
エドヴァルト・カミンスキィ:「どなたかへのお参りですか?良ければご案内しますよ」
ザールフフィール:「テオだ。テオ・ハーヴェイ」
ザールフフィール:「イェロニュモスの襲撃前だ。一番最近の葬送式の時の奴だから、墓はできてるだろ」
ショウ・ブロウラー:「テオ……」
エドヴァルト・カミンスキィ:「……ええ。先日の戦いの犠牲者も、すぐにでも弔ってあげたいんですけどね」
エドヴァルト・カミンスキィ:「テオくんのお墓ならここのすぐ近くです。ほら、あちらに」
エドヴァルト・カミンスキィ:手を伸ばして、真新しい華が供えられた墓標を示す。
ザールフフィール:(182人) 調べたからその数は覚えている 「……それで生きるに必要なリソースを落としたら意味がないからな」
ザールフフィール:エドに案内されるまま、掃除用具を持ってそちらに向かう。墓石はまだ新しかった。
ザールフフィール:「こいつは……ユーリがかけたのか」
三城郷ミツル:「少し前に来ていったよ。ここの花は、いつも園芸部に頼んでるんだ」
ザールフフィール:「フン。まさかどかす訳にも行かない……珍しく来てみたのに、やることがないとはな」
ザールフフィール:さして不満そうでもなく、掃除用具を傍に置いて、墓前にあぐらで座り込む。
ショウ・ブロウラー:「あいつ……アニキと出撃できるからってはしゃぎやがって」
ショウ・ブロウラー:「それで先走ってくたばっちまったら意味ねえだろ……馬鹿野郎」
ザールフフィール:「…………」 墓石に刻まれた無機質な刻銘を通じて、彼の声に姿を思い出す
ザールフフィール:特段に親しかった訳ではない。数いる後輩の一人だった。自分をリスペクトしている者、という括りだって、他にもいる。
ザールフフィール:だから今、ザールフフィール・イルヤーサが向き合っているのはテオ・ハーヴェイ自身ではない。彼は『列の先頭』に過ぎない。
ザールフフィール:有形無形、自分に何かを託していった者の列。
ザールフフィール:そう、あくまで『列』だ。その一人一人をつまびらかに記憶し、追憶することはない。
ザールフフィール:たまたま強く生き残っているものだから、人よりも長い列があって、今この瞬間、ザルフはその列の代表者として、テオに向き合っていた。
ザールフフィール:(……オマエたちの望みを……)
ザールフフィール:(オレが叶えることに意味があるとは思えない。墓石が生者のための寄る辺に過ぎないように)
ザールフフィール:(だが、だからと言ってその全てを無視できるほどオレが立派な強さを持っていたら)
ザールフフィール:(今日だってこの場所には来なかった)
ザールフフィール:「……命の価値は等しい」
ザールフフィール:テオ・ハーヴェイも、もはや顔も名も思い出せない列の中の一人も。
ザールフフィール:「それを誓いに来た」
ザールフフィール:何せこの漂流学区に神がいるとは思えないものだから、誓うとすればこの場を借りるしかなかったのだ。……立ち上がる。
ザールフフィール:「……やはり」 肩を回し 「あまり意味があるとは思えないな」
ショウ・ブロウラー:「そんなもんすかねぇ……」
三城郷ミツル:「ふふ」
ザールフフィール:「まあ、気分が悪くなるというでもなかったがな」
ザールフフィール:「思い出したらまた来てやるとしよう。もう二度と来ないかもしれないが……」
ショウ・ブロウラー:「へへ……そりゃ良かった。テオも浮かばれますぜ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「覚えているだけで良いのだと、私は思いますよ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「自分がもしもいなくなっても、こうして忘れずにいてくれる人がいる」
エドヴァルト・カミンスキィ:「それだけで少し安心できます。きっとこの場所は、そのためにあるのでしょう」
ザールフフィール:「ふん……らしいことを言いやがって。エドらしい所ではあるがな」
ザールフフィール:「『いなくならない』ことが最高だ。オレはこんな石に甘えるものか」
ザールフフィール:「次の戦いも生きて、敵は全員ブチ殺して……終わらせてやる」
三城郷ミツル:「うん、そしたら今度は、じっくり帰る方法を探さないとね」
三城郷ミツル:「クロードはまだ諦めていない。だから俺たちも」
三城郷ミツル:「この戦いを終わらせなくちゃ。その先を続けるために」
---
GM:判定の第二ラウンド!
GM:絆LVが最大に達したNPCとだけ挑戦できる特別な判定です
以下の項目は、手番を消費せず判定できる。
判定の際は絆LVが5以上のNPCのみ、サポートにつけることができる。
自分との絆LVが5に到達しているNPCがいない場合、以下の項目は判定できない。
【兵器開発++】 場所:エノクベース <調達> 難易度9
四海群生のみ選択可能。兵器開発を行う。
この時、ジェネラルアイテムに加えてFHアイテム、ユニークアイテム、アイテムカスタマイズも
必要経験点と同数の達成値を消費することで取得できる。
この兵器開発では、スクラップの使用数に上限は無い。
【温室管理】 場所:植物園 <意思> 難易度9
ユーリ・トレシェフのみ選択可能。
必要経験点が30点以下のユニークアイテムを一つ取得する。
取得可能なアイテムは、園芸部のメンバーが取得可能なものに限る。
【検証考察】 場所:灯台 <知識:レネゲイド> 難易度9
クロード・カレルのみ選択可能。
<情報項目:ノヴァリスへの帰還方法>を入手
《ハードワイヤード》のLVを+3、《武芸の達人》のLVを+2する。この時最大LVを超えても良い。
【戦術構築】 場所:フォート・イラド <情報:FH> 難易度9
ザールフフィール・イルヤーサのみ選択可能。
クライマックス戦闘に登場する任意の星徒エネミー1体を選択する。
そのエネミーに対するメジャーアクション及びリアクションの達成値を常に+20、
与えるダメージを常に+2d10する。
ユーリ・トレシェフ:ミストと……【温室管理】の判定を、します
ユーリ・トレシェフ:あっガブも呼べるな 呼べるけど……来てもらうの悪いし、二人で頑張ります
ガブリエル・イシグロ:!?
澪木ミスト:ガブにはまだ早いわよ
ザールフフィール:オイオイ
ザールフフィール:温室管理ってそういうことなの?
ユーリ・トレシェフ:さあ……
四海群生:開発します スクラップを12個使用してロンくんと会長に来てもらいます
ザールフフィール:ミツルと戦術構築だ。コネ:情報収集チームも使うぞ 敗北はありえない
クロード・カレル:【検証考察】ができるはず……こんな判定なら俺でもできるぜ
クロード・カレル:藤村をサポートにつけてチャレンジしましょう
ユーリ・トレシェフ:します 判定を
ユーリ・トレシェフ:6dx+1+1+5>=9 意志
DoubleCross : (6DX10+7>=9) → 10[2,3,5,6,6,10]+9[9]+7 → 26 → 成功
ユーリ・トレシェフ:したぜ 成功を
ザールフフィール:5dx+1+5+2=>9
DoubleCross : (5DX10+8>=9) → 9[4,5,7,7,9]+8 → 17 → 成功
ザールフフィール:なんてこたないぜ
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》
四海群生:13DX7+1+1+5+5+48
DoubleCross : (13DX7+60) → 10[1,1,2,3,4,5,5,6,7,7,7,8,9]+10[3,7,7,8,10]+10[2,6,6,7]+10[9]+3[3]+60 → 103
GM:すご
ザールフフィール:うお……デッカ
クロード・カレル:すごすぎ
四海群生:103点!
GM:何でも買えるじゃん
ユーリ・トレシェフ:ええ~っ 最強
四海群生:四海群生の侵蝕率を6増加(194 → 200)
四海群生:考えておきます
ユーリ・トレシェフ:そうですね 最強すぎて悩むから……
ユーリ・トレシェフ:相談ののち後で宣言する事をおゆるしくださいGM
クロード・カレル:9dx+2>=9 拠点効果1、サポートキャラ1
DoubleCross : (9DX10+2>=9) → 10[2,3,8,8,8,9,9,9,10]+7[7]+2 → 19 → 成功
GM:やはり天才か
GM:では全員成功!
GM:処理の方から順番にやってきましょう
GM:兵器開発は後で宣言する形でOKです。シーン終わる時に決めてもらおうかな!
四海群生:了解です!
GM:ユーリくんはどのユニークアイテムを取得するか決まりましたか?
ユーリ・トレシェフ:あっそうですね インフィニティノヴァにしようと思います
ユーリ・トレシェフ:後ひとつCを下げられればロイス切らずにC2できるので……
GM:なにっ サイドリールを持っているからってこいつめ…!
GM:OKです!ではユーリくんはインフィニティノヴァをゲット!
GM:クロードくんは《ハードワイヤード》のLVが+3、《武芸の達人》のLVが+2
GM:LVが上がった分でどのハードワイヤードアイテムを取得するかは自由です。
GM:もう決まっていればここで宣言して下さい。決まってなければシーン終わりでも可
クロード・カレル:全てバトルマニューバに投入します。それ以上有効な選択肢を……思いつかない!
GM:たしかにそうだ
GM:ではクロードくんの白兵が合わせて12点アップ!ヤバイぜ…
GM:ザルフくんはクライマックスに登場する星徒エネミーから一体選んで効果を適用できます。
GM:誰を対象にしますか?
ザールフフィール:星徒ラベルニウムをロックオンです 最優先抹殺対象!
GM:ゲェーッ!せっかくの高LV罪人の枷が……!
ザールフフィール:罪人はお前じゃい!
GM:なんもかんも社会が悪い
GM:情報項目はロールの中で明かしていきます。
植物園
ユーリ・トレシェフ:ミツルに連れられたミストが自室に戻ってから、そう長い時間は経っていない頃に部屋にノックがあった。
ユーリ・トレシェフ:扉を開けたその細い手をいつもより乱暴に手に取ると、ユーリ・トレシェフはろくな説明もないままに彼女を連れて外へと歩き出した。
ユーリ・トレシェフ:辿り着いた先が、この植物園だ。明かりはなく、温度調節用の機械が稼働する音だけが微かに聞こえている。
ユーリ・トレシェフ:「…………」いつものように花の世話をするでもなく、何かに駆られたように先へと歩を進めていたが。ふとその足を止める。
澪木ミスト:「………」始めこそ驚いた素振りを見せたものの、抵抗する気力もない様子で手を引かれるままそこへとたどり着いた。
澪木ミスト:顔は俯いたまま、立ち止まったユーリの背にぶつかって漸く自分も歩みを止める。
ユーリ・トレシェフ:ぶつかってよろめきそうな肩を支えながら。「……何があったかは、一通り聞いた」
ユーリ・トレシェフ:「こういう時……誰かを励ます方法を、俺はよく知らない。ふさわしい言葉の一つも思いつかない。きっと、向いてないんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「……。向いていない事なら、他のやつに任せるべきだが……」
ユーリ・トレシェフ:「……それは嫌だと思った」
澪木ミスト:「………」
澪木ミスト:目線は下を向いたまま、表情が月明かりに照らされる。
澪木ミスト:頬には泣き腫らした跡が残っており、赤く腫れ上がった瞼が、淀んだ瞳の上に重く覆い被さっている。
ユーリ・トレシェフ:「それに……君をあのままあの部屋に、置いておけないとも」
ユーリ・トレシェフ:何度も迷うように言葉を区切りながら、そう言って。ゆっくりと顔を上げる。
ユーリ・トレシェフ:「……身勝手で悪い。だけど、ここまでやったんだ。少しの責任くらいは取らせてくれ」
ユーリ・トレシェフ:「その顔だ。吐き出したい言葉の一つや二つ、あるんだろう」
澪木ミスト:「…………ううん」弱々しく首をふる。暫く発していなかったかのように声は掠れている。
澪木ミスト:「ユーリは……悪くないよ。……気を使わせちゃってごめん」ぎこちなく目を細めて、笑ったように見せる
澪木ミスト:「………」ぼうっとして辺りを見回して
澪木ミスト:「……ここ、始めて来た」
ユーリ・トレシェフ:「……いつか、案内したいとは思っていた。こんな日に、こんな状況でなんて想像もしなかったが……」
ユーリ・トレシェフ:「園芸部の庭だ。……今は、俺一人のだが」
ユーリ・トレシェフ:月夜に照らされた花壇へと視線をやり、それから。ある花の場所で止まる。「……君の花も、ここに植え替えてある」
ユーリ・トレシェフ:「君の……というか。あの墜落の日に、あそこに生えていたものだ」
澪木ミスト:「……私の?」
澪木ミスト:「………」少し頭上を見上げて、思い出すようにして
澪木ミスト:「……全然気づかなかった」
ユーリ・トレシェフ:「覚えのない種だったし、回収しておくべきだと思った。……あんな場所に残していては、星徒の侵攻にやられてしまうだろうから」
澪木ミスト:「そっか……偉いね」
澪木ミスト:手入れされたばかりなのか、まだ水が滴っている花びらに触れる。
ユーリ・トレシェフ:そう示した花弁は、夜の闇に照らされてほの白く輝いている。「……キク科の多年草根生葉、ヒナギク属。よくある小ぶりな花弁の矮性種だが」
ユーリ・トレシェフ:「トライコームに僅かな夜光性がある。おそらく……君の能力と反応した結果、そういう性質になったんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「新しい種だ。名前を与える権利も、君にある」
澪木ミスト:「……え?」
ユーリ・トレシェフ:花壇の手前側に立てられた、まだ空欄のままの名札を示して。
ユーリ・トレシェフ:「ノヴァリスではそう珍しくない事だ。多い時には、月に二つ三つ見つかった」
ユーリ・トレシェフ:「見つけたやつが好きに決めていい。そういうルールだった……俺達の中では」
澪木ミスト:「………」
澪木ミスト:「…………ありがとう。でも」逡巡したあと、自重気味に笑う
澪木ミスト:「そういう話なら、見つけたのはユーリだよ」
澪木ミスト:「私は気がづかなかった。自分の足元にあったのに」
ユーリ・トレシェフ:「……」
澪木ミスト:「きっと、空から落ちてきた私を受け止めて、潰れちゃった子もいたはずなのに」
澪木ミスト:「気づかなかった……ずっと、いつだってそう」
澪木ミスト:「こっちに来てからだってさ。皆自分達のことだけでも大変なのに、好き勝手やって」
澪木ミスト:「それはおかしいだの、間違ってるだの……本当は一言も言う資格なんて無い」
澪木ミスト:「甘えてたよね……みんな、びっくりするくらい優しかったから」
ユーリ・トレシェフ:「そんな事は……」
澪木ミスト:「今だってそう。ユーリは……」
澪木ミスト:「こうして元気づけようとしてくれてるのに、私……安心しちゃってる」
澪木ミスト:「かわいそうって思ってもらえてるんだって」
ユーリ・トレシェフ:「…………」
澪木ミスト:「大丈夫だよ。私さ、どんな時でも勝手に元気になれるのが取り柄なんだ」
ユーリ・トレシェフ:「……俺に言わせれば、君は十分に気付けている方だ」
ユーリ・トレシェフ:「88人。自ら使った命の数を、君は間違いなく記憶していた」
ユーリ・トレシェフ:「クロードにも、実験の前に訊ねたと聞いている。蘇生に用いる死体たちの、名を教えて欲しいと……」
ユーリ・トレシェフ:「……俺は、数えてすらいなかったさ」
澪木ミスト:「……それは、ユーリが優しいからだよ。思い出すと辛いから、覚えないようにするの」
ユーリ・トレシェフ:「……違う。そうじゃないんだ」
ユーリ・トレシェフ:微かに自嘲のようなものを浮かべながら、自らの右腕を抑える。
ユーリ・トレシェフ:「レネゲイドが結晶のような形態に安定した時、そこには一定の指向性が生じる」
ユーリ・トレシェフ:「俺の中のこいつの場合、それは"輝くもの"に対する羨望だった」
ユーリ・トレシェフ:「単なる光って意味じゃない。生命の命の光を──際限なく侵蝕し、その中へと蓄積し続ける。そういう、饑餓衝動を宿した高侵蝕種子」
ユーリ・トレシェフ:「……俺を管理していたセルは」
ユーリ・トレシェフ:「そのプロセスを繰り返した先に、奇跡の開花があるのだと期待していたらしい」
ユーリ・トレシェフ:「オーヴァードの進化の可能性。プライメイト。そういう、彼らにとっての夢の言葉を、勝手に託してた」
ユーリ・トレシェフ:「それで……俺を育てるために、夥しい数の"水"と肥料"を食わせた訳だ」
澪木ミスト:「……どこも変わんないね。大人って」
澪木ミスト:「私達よりずっと長く生きてるのに、どうしてそんな、川辺の小石を積みながら、一緒に雲まで掴むような話を信じたがるんだろう」
ユーリ・トレシェフ:「……さあな。案外、必死なんじゃないのか」いまいち歯切れの悪い言葉を返して、息を吐いて。
ユーリ・トレシェフ:「…………。クロードの実験も」
ユーリ・トレシェフ:「同じだったか? 君にとって」
ユーリ・トレシェフ:「雲を掴もうと手を伸ばして、失敗した。そういう、愚か者が犯した間違いの一つだったのか?」
澪木ミスト:「……わかんないよ」
澪木ミスト:「クロードの実験が正しかったのか、間違ってたのかなんて私にわかるわけ無い。だって」
澪木ミスト:「あの子が積み上げてきたものを崩しちゃったのは私だもん」
澪木ミスト:「実験の最後のピースが、私じゃなかったら……そもそも」
澪木ミスト:「私が"サンダルフォン"を生み出して、こっちに落ちて来なかったら」
澪木ミスト:「少なくともまだ時間はあったはずでしょ。きっとクロードなら、その間に色んなことを考えたり、やることができた」
澪木ミスト:「てか、私が"サンダルフォン"を造ったって知っても、みんな何も言わないんだもん」
澪木ミスト:「それはそれで居心地悪いよ。怒られるのは怖いけど、優しくされすぎるのも、怖くなっちゃう」
ユーリ・トレシェフ:「……そもそも"サンダルフォン"の内通がなければ、先の侵攻の被害も更に莫大だっただろう」
ユーリ・トレシェフ:「あいつの提案そのものは結局、無意味な話に過ぎなかったが……」
ユーリ・トレシェフ:「あいつがいなかった所で、決戦が早まっていただけだ。……クロードの実験にしても」
ユーリ・トレシェフ:「あいつが、一度はこの場に実現可能なだけの材料が揃ったと考えて……だけど、その見立てが間違っていた」
ユーリ・トレシェフ:「それだけの話だ。クロード本人だって、そう言うだろう」
ユーリ・トレシェフ:「……今にしても、この前にしても。君は……」
ユーリ・トレシェフ:「何もかもを、自分の咎にしすぎている」
澪木ミスト:「…………」
澪木ミスト:「……じゃあ、誰のせいにすればいいの?」
澪木ミスト:「誰かのせいにして楽になるなら、きっと最初からそうしてる」
澪木ミスト:「……うん、今気づいたけど、私きっとそうなんだ」
澪木ミスト:「自分のせいって思った方が楽だから、抱え込もうとしてるだけ。罪とか罰とかは、ただの言い訳でさ」
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。正しい罪人を暴き出して咎める道の方が、ずっと困難だ」
ユーリ・トレシェフ:「八竜計画の指導者の名を。"サンダルフォン"を作り出した部門の研究責任者の名を」
ユーリ・トレシェフ:「これから君が暴き立てることも──知ったとして、彼らの元に辿り着き、相応の報いを齎す事も」
ユーリ・トレシェフ:「やるとしたら、死ぬほど手間のかかる道筋だ。……望むなら応援はするが、あまり薦めはしない」
ユーリ・トレシェフ:「俺自身に関しても、とうに諦めた」自分を実験材料にしたセルの連中に復讐する事をだ。「そんな事に費やすほど、与えられた時間に猶予もない」
澪木ミスト:「猶予って……」
澪木ミスト:「そんなこと言わないでよ……ユーリは強いんだから、きっと」
澪木ミスト:「次の戦いでだって生き残れる。私も……」
澪木ミスト:「……私も、それだけは守ってみせる」
澪木ミスト:「本当は、もっと沢山役に立って、ノドス救済の女神像を建ててもらうつもりだったんだけどな……」
ユーリ・トレシェフ:「……」少しきょとんとしたようになって。「それが、君の夢なのか?」
澪木ミスト:「……ふ、あはは……!」
澪木ミスト:この日初めて、自然な笑いが溢れる。
澪木ミスト:「もー、冗談に決まってるでしょ」
ユーリ・トレシェフ:「そ、そうか……」
ユーリ・トレシェフ:少しばつの悪そうに目を伏せる。「まずいな。進歩していない……」「アベルに呆れられた時のままだ」
澪木ミスト:「ユーリって、実はかなりわかりやすいよね」顔を覗き込んで
澪木ミスト:「さっきのクロードの話の時も、ちょっと怒ってたでしょ」
ユーリ・トレシェフ:「……」ふと顔を上げた時の距離に驚きつつ。「……そっちは、初めて言われたな」
ユーリ・トレシェフ:「なら、いま考えていることも分かるのか?」
澪木ミスト:「だからやっぱり、ユーリは優しいんだよ。友達のこと悪く言われてカチンと来るなんてこと、私なかったもん」そもそも友人がいなかったのだが
澪木ミスト:「今?」
ユーリ・トレシェフ:「……いや、やっぱりいい。言わなくて」
澪木ミスト:「えっ、待って!今考えるから!」
澪木ミスト:「うーん……」ユーリの表情をまじまじと眺める。
ユーリ・トレシェフ:「良いと言ってるだろ……」どことなく困った様子で、肩を押すように遠ざけつつ。
澪木ミスト:「よし……わかった!」
澪木ミスト:「"ミストちゃんは今日もカワイイな~!落ち込んでる姿もまたCUTEだぜ"……これだ!」
ユーリ・トレシェフ:「…………」
澪木ミスト:「……ご、ごめん……、そういう空気じゃなかったよね……」
ユーリ・トレシェフ:どう応じたものか、困ったように視線を迷わせつつ。「いや……」
ユーリ・トレシェフ:「……少しは合っている。君に関することを考えていたと言う意味では」
澪木ミスト:「そ、そうなんだ……?」
ユーリ・トレシェフ:そう言って、もう一度。傍らの花に視線を向ける。「……"スターデイジー"」
ユーリ・トレシェフ:「提案だ。君の生み出した花の名を考えていた」
ユーリ・トレシェフ:「夜に照らされて、輝きを放つものだから……それに」
ユーリ・トレシェフ:呟くように言って、夜空を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「このノドスにおいて、星が凶兆となって久しいが……」
ユーリ・トレシェフ:「空から訪れる星の中にも、善いものはあるのだと」
ユーリ・トレシェフ:視線を下ろし、ミストの方を見る。「……それを示すために」
澪木ミスト:「スター、デイジー……」噛みしめるようにその名を反駁する。
澪木ミスト:「……いい名前だね」
澪木ミスト:そうしてもう一度、名付けられたばかりの花弁に触れる。
澪木ミスト:「やっぱり、キミが見つけてくれて良かった」
ユーリ・トレシェフ:彼女のその反応に、安堵したように息をつきながら。その隣に屈む。
ユーリ・トレシェフ:「……俺も」
ユーリ・トレシェフ:「君がここへ来てくれて、良かった」
澪木ミスト:「………うん」
ユーリ・トレシェフ:伸ばした手が、やさしく花弁に触れる。……その指先に、彼女と手を結んだ時のような、仄かな熱を感じたような気がした。
澪木ミスト:「………見たいな」
澪木ミスト:花びらを見つめたまま呟く。月明かりに照らされた頬に、僅かに朱が指したように見える。
澪木ミスト:「この子がどんどん育って、いっぱい種を残して」
澪木ミスト:「いつかこの島の丘に、星みたいに沢山の花を咲かせるの」
ユーリ・トレシェフ:「……良い夢だな。それは」
澪木ミスト:「うん……それが、私の夢」
澪木ミスト:ユーリに顔を向けて、にんまりと笑う。
澪木ミスト:「ユーリも手伝ってくれる?」
ユーリ・トレシェフ:「……俺の夢は」
ユーリ・トレシェフ:「こんな自分であっても、誰かを生かす事ができると……そういう風に変わっていけるのだと」
ユーリ・トレシェフ:「それを確かめる事だった」
ユーリ・トレシェフ:「……だが、もう少し先の欲が出てきてしまった。君のせいだな」
ユーリ・トレシェフ:冗談を言うように笑って、ミストの方を見る。
ユーリ・トレシェフ:「君の夢を叶える手伝いがしたい。そういう欲望だ」
澪木ミスト:「……じゃあ」少しだけ息を呑んで
澪木ミスト:「これは、二人の夢だね」
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。そうだな」
ユーリ・トレシェフ:(……つくづく、難しいな。死ぬことに恐怖しないように生きるというのは……)
ユーリ・トレシェフ:(こんな、絶望的な状況だというのに。死にたくない理由ばかりが増えていく)
澪木ミスト:「…………ねぇ、ユーリ」
澪木ミスト:ふと、人一人分の重さが伸し掛かる。ユーリの胸に顔を埋めるようにして、そっと抱きついている。
澪木ミスト:「………死なないでね」
ユーリ・トレシェフ:「……っ」
澪木ミスト:「ユーリが死んでも、私、生き返らせてあげられないんだから」
澪木ミスト:「……死んじゃ、やだ……」
澪木ミスト:それ以上言葉はなく、ユーリの胸で小さく肩を震わせる。
ユーリ・トレシェフ:「……」
ユーリ・トレシェフ:……アベルが死んだ時、一度はこの植物園を壊そうとさえ考えた事を思い出す。
ユーリ・トレシェフ:誰かと繋がりを持ったとしても、結局はどこかで喪うことになるのだと。……だったらいっそ、何もかも捨ててしまえば良いのだと。
ユーリ・トレシェフ:何日も、何日も。そんな風に考えて……結局、できなかった。自分のやることの中途半端さに、呆れさえしていた。
ユーリ・トレシェフ:「……分かってるよ。俺だって……」
ユーリ・トレシェフ:結局、そうだ。自分は器用に何かを捨てることなんてできない。そう思い知っているからこそ、声が震えた。
ユーリ・トレシェフ:「俺だって……死にたくない」
ユーリ・トレシェフ:「これ以上、何も失くしたくない……」
ユーリ・トレシェフ:夜の静寂に掠れて消えるような呟きを、少女だけが聞いていた。
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四海群生:四海群生が技術部で身体拡張の施術を受ける。その話が都築ソウマの耳に届いた時には、既に全てが終わった後であり
四海群生:消灯した手術室は蛻の殻で、四海はもう一般病室に移されていた。
四海群生:夕刻。踏み込んだ病室には血の匂いが漂い、ベッドの上、四肢に包帯の巻かれた少年が振り向いた。
四海群生:「……ソウマ?」
都築ソウマ:もちろん───もちろん、不死身に近い肉体を持つオーヴァードである、人体実験といってさほど目くじらを立てるものではないのは分かっている。
都築ソウマ:ましてや群生にしたってソウマにしたって、幼少期よりFHに所属するオーヴァードである。
都築ソウマ:己の身体を機械化した兵士たちなど、見飽きるほど見てきた。
都築ソウマ:しかし。
都築ソウマ:「な……」
都築ソウマ:自分の顔が青ざめているのが分かる。駆け寄ったはいいものの、包帯が巻かれたその腕に触れるのすら躊躇う。
都築ソウマ:近寄れば近寄るほど血の匂いが濃厚で、群生の顔を見て、こんなに痩せていたかと思う。
都築ソウマ:「何で、お前は……」まとまらず、口をパクパクとさせる。「どうして……」
四海群生:「なんだ……わざわざ来てくれたのか、ソウマ」
四海群生:「済まない、まだあまり身体が動かなくてな。碌なもてなしも出来そうにないんだが……」
都築ソウマ:「そん、なことを…言わせたいわけじゃないよ…!」
都築ソウマ:「先の戦闘での傷を癒すための時間だろう、今は! どうして更に自分を傷つけているんだよ、お前は…!」
四海群生:「……」驚いたように少し瞠目し「……す……すまない、そんなに……」
四海群生:「……大きく反応されるとは思わなかった。いや、そこまで心配しなくとも……」
四海群生:「大丈夫だ。身体改造を施している生徒など、ノドスにもいくらでも……いるだろう?」慌て、ばつが悪そうに、どこか言い訳っぽく口にする。
都築ソウマ:「心配するだろう、普通!」
都築ソウマ:「いるけど……いるけどさあ」切羽詰まった顔をして叫ぶように言う。「でもお前は…違うじゃないか」
都築ソウマ:俯く。「何のために自分を改造したか言ってみろよ」
四海群生:「……」
四海群生:ノドスの最新技術をレネゲイドで補助しているとはいえ、人体と巨大な機械との間には大きな隔たりがあり、その接続・稼動に際しては、伝達速度とエネルギーに大きなロスが生まれる。
四海群生:四海が受けたのは、言わば人体の方を機体に近付けることで、そのロスを削減するための施術だ。
四海群生:四肢にデバイスを埋め込み、脊髄の一部を人工のものに置換する。内容としてはある程度一般的なものだが、
四海群生:本来は長期間を掛けて少しずつ行われる手術は、時間的猶予の無さから強行軍で行われた。それはリザレクトを前提としたものであり、血の匂いはその為であった。
四海群生:「……戦いになる」
四海群生:「恐らく、これまでに無いほど大きく、激しい戦闘だ」
都築ソウマ:「……うん」俯いたまま相づちを打つ。
四海群生:慎重に言葉を選ぶように、難しい顔をして。
四海群生:「……その戦い自体が……取捨選択の結果だ」
四海群生:「僕達は、ノドスは、これまでずっとそうしてきた」
四海群生:「少数を捨て、多数を生かす……そういう血を吐き、肉を削ぎ落すような選択をしてきたから、ノドスは今もここにある」
四海群生:「……だが僕にとって……」
四海群生:「君を殺す選択肢はあり得ない」
都築ソウマ:「なんで……」小さい声で言う。
都築ソウマ:「なんで、そこまで………」
四海群生:「後悔したくない。やれることはやっておきたいんだ」
四海群生:「……これもただの取捨選択に過ぎない」
四海群生:「僕には絶対に捨てたくないものがあって……」
四海群生:「その代わりに、まだ捨てられるものが残っていた」
四海群生:「それだけの話だ」
四海群生:腕を持ち上げようとして、上手くいかず、毛布が少し波打つだけで終わる。
都築ソウマ:「ぼくときみが、施設からの長い付き合いだからか?」
都築ソウマ:「ぼくが……この世界の行く末を左右するアイテムを埋め込まれた、学園の生徒会長という重要なポジションにいるからか?」
都築ソウマ:「それともきみが、カラビンカを手に入れたからか?」
都築ソウマ:「分からないよ、群生」呻くように言って、顔を上げる。
都築ソウマ:本当に幼い頃のような、大人しい子供が追い詰められて泣きべそをかく直前のような、心細そうな表情に戻っている。
都築ソウマ:「なんでだろう…、なんで、きみから何を聞いても、本音じゃないような気がしてしまうんだろう」
四海群生:「……」
四海群生:「……ソウマ……」その表情に、弱り切ったような顔になり眉根を下げる。
四海群生:「……」
四海群生:「……言わなきゃダメか?」
都築ソウマ:「なんだよ、それは」
都築ソウマ:「じゃあ今、きみは嘘をついてたんじゃないか! ぼくは」
都築ソウマ:「ぼくは…ずっと秘密を隠していたことを、群生に謝らなくちゃって思ってたのに……」
都築ソウマ:「言えよ! 言えることなら言ってみろよ!」
四海群生:「う……嘘をついたわけじゃない……!」
四海群生:「……ただ……。……ただ……」
四海群生:眉根を寄せて悩むようにしてから、喉の奥だけで息を吐く。
都築ソウマ:耐えるような顔で群生の言葉を待つ。
四海群生:「……本当に……僕の、個人的なことなんだ」
都築ソウマ:「うん」
四海群生:目を合わせずに話し出す。
四海群生:「……施設にいた頃……」
四海群生:「君は、よく……乱暴なやつに泣かされてただろ」
都築ソウマ:目元を擦り、相づちを打つ。「うん。エディが筆頭だ、あのそばかす野郎」
四海群生:「……その度に、いつも僕が出て行った」
四海群生:「君はどんな些細な決め事にも『どうしたらいい?』って聞いて来たし……夜中に一人でトイレに行くのにも付いて行った」
都築ソウマ:顔が赤くなる。「ああ、うん、そうだよ」
都築ソウマ:「そうだったかもしれないな!」
四海群生:「君はいつもそれを『ごめん』とか『ありがとう』と言っていたけど……」
四海群生:「……本当は」
四海群生:「僕の方が嬉しかったんだ」
都築ソウマ:「な………、………なんだよ、それ」弱り果てた顔になる。
都築ソウマ:「なんで急に、そんな話するんだよ……………」
四海群生:「……僕は、君が頼ってくれるのが嬉しかった」
四海群生:「いつまでも君を守れる自分であろうと、そう思っていた」
四海群生:「……でも、六年前」
四海群生:「君は“プランナー”の養子に、最高生徒会長になった」
都築ソウマ:「………うん」
都築ソウマ:「群生が」
都築ソウマ:「ノヴァリスに入学するなんて思わなかった」
都築ソウマ:「ぼくがノヴァリスに行って、群生とはずっと離れ離れになるんだと思ってたんだ…」
四海群生:「……そんな風に思ってたのか……」
四海群生:「……そうなっていれば、どうなっていただろうな」
都築ソウマ:「でもそうならなかった」鼻声で言う。
四海群生:「……そうだ」
四海群生:「周りの連中からは、頼りない会長だなんて言われていたようだが……僕にとっては違った」
四海群生:「君が、突然……遠い世界の住人になってしまったような気がした」
四海群生:「会うたびに成長していく君を見て、僕は……」
四海群生:「……君が、いつか」
四海群生:「僕のことを要らなくなるんじゃないかと思った」
都築ソウマ:「ぼくのこと……」顔を上げる。「ぼくのこと、褒めてくれてたくせに…!」
都築ソウマ:「お前は会長にふさわしい人間だって、あんなに、たくさん、言ってたくせに」
都築ソウマ:「ばか!」
都築ソウマ:「そんなこと…」口をパクパクさせる「要るとか要らないとかじゃ、ないだろ!」
四海群生:「……そうだよ」
四海群生:気の抜けた、年相応の少年の顔で嘆息する。
四海群生:「大莫迦なんだ。僕は」
四海群生:「……君が自慢できる僕でありたい」
四海群生:「そんなことが……他の何より大事だったんだ」
都築ソウマ:「………、……」唖然とし、それから肩が震える
都築ソウマ:しばらく沈黙してから。「おまえが……」「群生が、いるだけで、ぼくがどれだけ……」
都築ソウマ:それ以上言葉にならず、手がさまようが、掴むものもなくて布地をさらうに留まる。
都築ソウマ:「……。………群生」
四海群生:「……」そちらに目を向ける。
都築ソウマ:「前に言っただろ。おまえが最高生徒会長になったところをたまに考えるって」
都築ソウマ:「あれは本音だ」
都築ソウマ:「今は、ちょっと、アキトの方がいいかなとは思ってる」どうにか笑って茶化す。
四海群生:「それがいい」こちらも笑う。
四海群生:「……僕は……正しさとか、規範とか……そんなの、本当はどうでもいいんだ」
四海群生:「君にすごい奴だって思われたくて、気が付けば身に付いてただけで」
四海群生:「比べるのが800人だろうと、他の全員だろうと……」
四海群生:「多分、僕は君のほうを選んでしまう」
都築ソウマ:「な…」
都築ソウマ:言葉に窮す。「………それも本音だな」
四海群生:「……君が言えって言ったんだろ」
四海群生:観念したような、憑き物の落ちたような表情で言う。
都築ソウマ:「言ったけど……!」
都築ソウマ:「言ったけどさあ……!」照れている。
都築ソウマ:「……、でも、じゃあ。やっぱり」
都築ソウマ:「ずっといろんなこと隠してて、ごめん」
都築ソウマ:包帯の人工的な色を見ながら言う。「………ごめん」
四海群生:「……お互い様だろう、それは」
四海群生:「気にしなかったと言えば嘘になるが、水には流せる」
四海群生:「謝るなら、僕の方だろう」
四海群生:「それと……その……ソウマ」
都築ソウマ:「うん?」
四海群生:「あのだな……」
都築ソウマ:「…うん」心配そうな顔になる。
四海群生:珍しく煮え切らない様子で、様子を伺うようにしている
都築ソウマ:「なんだよ、もう。なんでも言えよ」
都築ソウマ:「もうここまで来て、群生に怒ることも離れてくこともないよ」
四海群生:「……本当だな……?それなら訊くが……」
都築ソウマ:首を傾げる。
四海群生:「……その……。……そ……そんなにまずかったか……?」
四海群生:「……サイボーグ……。結構、周りでも……やってる奴、いるし……」
四海群生:「いいかなと……思ったんだが…………」
都築ソウマ:「あ」
都築ソウマ:「あ………」
都築ソウマ:「当たり前だろそんなの、この大ばか群生!」ワナワナとする。「誰かに手術するって相談したか!?」
都築ソウマ:「ひとりで抱え込むなってユーリに言われてたばかりだろ!?」
四海群生:「い、いや……でも……時間が無くてだな……」
都築ソウマ:「時間が無いからこそ無理をしちゃいけないんだよ!!」
都築ソウマ:「この、」
都築ソウマ:「この…………」緊張が完全に解けて、糸が切れたように静かになる。
都築ソウマ:「群生」
都築ソウマ:「死ぬな」
都築ソウマ:「絶対死ぬな………」
都築ソウマ:俯いたまま、それだけ言う。
四海群生:「……」
四海群生:「……分かっている」
四海群生:「必ず帰る。幸い……」
四海群生:「まだ君にも、付いている必要があるらしいしな」
四海群生:震える手の甲で、垂れた前髪に辛うじて触れる。
都築ソウマ:そのまま頭を傾げ、手の甲に擦り合わせる。
都築ソウマ:「……うん」
都築ソウマ:「じゃあぼくも」
都築ソウマ:「まだまだ、きみを付き合わせないといけないな…」
フォート・イラド
GM:実験から間もなくして、"サンダルフォン"がイースターエッグを正しく使用できる可能性は低いという研究班の見解が報告された。
GM:最終的な結論はまだ出ていないものの、戦闘員は汎ゆる想定に備えなければならない。
GM:フォート・イラドのブリーフィングルームでは、"サンダルフォン"が率いる星徒の軍勢との先端が斬って落とされた場合のプランが急ピッチで組み立てられていた。
ロン・ウェイ:「よもやよもやだ。まさかこのような事態になるとはな」
ロン・ウェイ:急ピッチでまとまった資料を見て唸る。実際どのくらい教えてもらえてるんでしょうね?
GM:全校生徒にまでは情報は降りていませんが、戦闘の主力となる部隊には今まで起きたおおよその内容が通達されています
ロン・ウェイ:ほうほう!
ロン・ウェイ:「平時なら話題は尽きなさそうなところだが……」パラパラと書類をまくりつつ。
ロン・ウェイ:「幸か不幸か、話題は絞った方がよさそうだ……」
祠堂アキト:「三体同時侵攻に加えて本校舎の急襲から間もない。満足に動かせる人員はそう多くないか……」
ショウ・ブロウラー:「ヘヘ……マジかよ……」資料を読んで震えている
ザールフフィール:「敵に奪われた星徒の残骸は、ほぼ間違いなく蘇らされて敵に回ると見て良い」
ザールフフィール:「以前の交戦記録はあるが、参考程度にしかならないだろうな。どうせその時よりも更に強力かつ統率された動きをしてくるだろう」
ガブリエル・イシグロ:「じゃ、じゃあ……」全身を包帯でぐるぐる巻きにし、端の方に座っている。「最低でも6体…!?」
ガブリエル・イシグロ:「3体でもあんなに大変だったのに……」
ロン・ウェイ:「”サンダルフォン”は調停者と名乗ったんだったな?」「後方指揮官でないなら、まだマシか」
ショウ・ブロウラー:「クソッ、冗談じゃねえ……と言いてえとこだけどよ」
ショウ・ブロウラー:「アニキたちがこれだけの数に抑えてくれたんだよな……」
ガブリエル・イシグロ:「ハッ、そ、そうだよね……!」ショウの言葉にうなずいている。
祠堂アキト:「それでも単純計算でこの前の倍だ。ゲートがあったとして、防衛拠点を分散させて対処しきれるかは……」
祠堂アキト:「正直難しいな。間違いなくどこかに穴が開く」
ロン・ウェイ:「だろう、な」眉間をもむ。「そのうえで、今気になっているのは……」
ロン・ウェイ:「いや。我々がどうこう言うよりザルフの言葉が聞きたい」
ザールフフィール:「……奇遇だな」 資料をテーブルに投げ出す 「オレもまず前提の話をしたいと思っていた」
ザールフフィール:「前提の前提、つまり現状はこの通りだ。この交戦を避ける余地はない。その上でオレからまず言っておきたいことは……」
ザールフフィール:「オレは最初から、奴らの情けを受けて生き延びるつもりは毛頭なかったということだ」
ザールフフィール:「会長のイースターエッグを捧げ、千人までノドスの人員を削り、慈悲を乞うて生存を許していただくなんてのは」
ザールフフィール:「有り得ない。"サンダルフォン"のカスと仲良くしてやったのはフリだ。ヤツから情報を引き出し、またヤツが、オレ以外の誰かに接触しないためのな」
都築ソウマ:「な……」それまで黙って皆の発言を聞いていたが、ザルフの言葉に唖然とする。
ガブリエル・イシグロ:「そ、そうだったんだ」あのザルフが下手に出て交渉をしていたと書かれていた理由をようやく理解する。
祠堂アキト:「……少し意外だな」
祠堂アキト:「尊厳で敵は殺せないのではなかったのか?」
ショウ・ブロウラー:「さすがアニキだぜ……」
ガブリエル・イシグロ:激しく首肯。
ザールフフィール:「……ヤツの下で生きるということは『選択を他人に委ねる』ことだ。そんなのは生きている内に入らん」
ザールフフィール:「だが、そうだ。アキト。『尊厳で敵は殺せない』。それもまた事実だし」
ザールフフィール:「大方針として奴らと戦うということが決定し、さらに生命のイースターエッグをそもそも"サンダルフォン"が使えないということが明らかになった今……」
ザールフフィール:「改めて一つの命をどう使うかを検討の俎上に乗せる必要があるだろう」
ザールフフィール:「……イースターエッグは最高のオトリになる」
都築ソウマ:眉を寄せる。
祠堂アキト:「お前……」眉間に深い皺が刻まれる
ロン・ウェイ:「分かりやすくなったな。結局、最初から戦い以外の選択肢は見せかけだったということだ……ザルフ」
ロン・ウェイ:「お前はいつも切り込む」
ガブリエル・イシグロ:「イースターエッグって……会長のこと?」
ガブリエル・イシグロ:「あれ? みんなで守るぞ~ってまとまった……んです、よね……?」
ザールフフィール:「そうだ。会長の心臓に融合したモノであり、その生命と表裏一体にある」
ザールフフィール:「前提が違うんだ、ガブリエル」 頬杖をつく 「あの時は"サンダルフォン"にエッグを渡さない、"サンダルフォン"の言いなりにはならない……その結果として会長の生命を守る」
ザールフフィール:「そういう方向で固まった。だが今は違う」
ガブリエル・イシグロ:「(違うの…?)」ショウにこっそり聞いている。
ショウ・ブロウラー:「(黙って聞いてろい!)」わかってない
ザールフフィール:「ヤツは依然イースターエッグを求めており、その上もしヤツにエッグが渡っても、何の用も為さないということが判明した現在」
ザールフフィール:「イースターエッグの存在は、"サンダルフォン"に二度も隙を作る最高のトラップとなる」
ロン・ウェイ:「それで、『一つの命をどう使うか』か」「二度?」
ザールフフィール:「一度は恭順を装って会長を引き渡す瞬間、その後エッグをオレたちが奪取し、それを奴が再奪取した後、使用しようとする瞬間」
ザールフフィール:「そうだ。……これから起こる戦いが厳しいものになるという点で、合意できていない者はいないだろう」
ザールフフィール:「だから戦略上最も大きなファクターであるソレの扱いについて触れないのは」
ザールフフィール:「これから戦い、生き残ろうとする全てに対する不義だ。ゆえにこうして提案を行った」
ザールフフィール:「意見はあるか」
祠堂アキト:「……確かに、恭順を装っての奇襲はこの上なく有効だろう」険しい表情のまま
ロン・ウェイ:「ふむ」顎に手を当てる。
ロン・ウェイ:「なるほど。話し合いの結論を伝える以上、合流地点に伏兵を仕掛けることは可能だろうな」
ロン・ウェイ:「失礼、続けてほしい。作戦参謀殿の意見も聞きたいところだ」
祠堂アキト:「奴らの目的はあくまでイースターエッグだ。最初からその在り処が明らかであれば、戦力もそこに集中する」
祠堂アキト:「前回のように多方向から同時に責められる事態を防げるのは大きい」
ショウ・ブロウラー:「そういう意味でオトリってことか?」
ロン・ウェイ:「道理だ。我々と同様に、相手も合流地点に兵を動かせるようにしておくだろう」
祠堂アキト:「加えて、これまで星徒との戦いは、戦闘態勢に入った敵を常にこちらが迎え撃つ形だった」
ガブリエル・イシグロ:(バッタリ会って戦うことばっかりだったもんね……)
祠堂アキト:「戦端が開く前の奇襲という時点で、採れる戦略が遥かに増える。生徒の損耗を抑える意味でも、初撃で大打撃を与えられるのならこの上ない成果だな」
ザールフフィール:「……」 アキトの言葉を無表情で聞いている 作戦上の優位性は疑いようがなく、だからこそその先に続くであろう『しかし』に構えているのだ
四海群生:──バンッ!!
四海群生:「認められるかァ!!!そんな事!!!」
ショウ・ブロウラー:「う、うおお!?」
ガブリエル・イシグロ:ビクーン!!
ガブリエル・イシグロ:「いたたた……!!」
四海群生:ブリーフィングルームに怒鳴り込んでくる。リハビリ中だったのか、入院着に学ランを引っ掛けただけの姿。全身に冷汗をかいている。
ザールフフィール:扉を見る 「……元気そうじゃないか」
ショウ・ブロウラー:「てめ、メガネ!部屋に入るときはノックしろや!お前がいつも言ってることだろーが!」
都築ソウマ:「群生」慌てて立ち上がる。「お前、まだ大人しくしてなくちゃだめだろ…!」
ザールフフィール:「無理を言って断行した手術の具合はどうだ?」
四海群生:「ザールフフィール・イルヤーサ!!貴様ァァ~~…………」
ロン・ウェイ:「……」やや間の抜けた顔をしている。「流石、と言うべきか? よく来たな」
祠堂アキト:額に手を添えたまま小さくため息をつく
四海群生:「無線で聞いていて見直した、大した男だと思えば……」
四海群生:「見下げ果てた男だな貴様!!!……うっ……」脊髄施術の吐き気に口元を抑える
ロン・ウェイ:(堂々と傍受している…!)
ガブリエル・イシグロ:(吐くほど怒ってる…!?)
都築ソウマ:「群生…!」慌てて背中を支える。
四海群生:「ゴホッ!ゴホッ!……そんな……」
四海群生:「そんな危険なことが認められる訳ないだろうが!!」
ロン・ウェイ:「まあ、座るといい」新たにパイプ椅子を用意する。
四海群生:「結構だ……!」ふらつきながら
ザールフフィール:「危険どころじゃない」「死んでもらうこと前提の提案をしたつもりだぞ、オレは」
ロン・ウェイ:「直截すぎる」頭に手を当てる。
四海群生:「貴ッ様ァァァア~~~……堂々と開き直ったな…………!!」
四海群生:「既にサンダルフォンの手の中か!?僕が今この場で引導を……グッ……」貧血でふらつき、用意されたパイプ椅子に座り込む。
ショウ・ブロウラー:「バカかてめーは!今から犠牲者増やしてどうするんだよ!」
ザールフフィール:「……今のオマエでは"カラビンカ"の操作も叶うまい。大人しく座って脳と口を動かすことに専念しろ」
ガブリエル・イシグロ:「あ~っ、あっあっ」手持無沙汰に弄んでいたパイプ椅子にドッカリと四海君が座ったので、慌てて手を放した。
都築ソウマ:ずっと群生くんの横でハラハラしています
ガブリエル・イシグロ:会長に同調し、そっと背もたれの上から四海君の背中をさすっている。……無意味だ。
ロン・ウェイ:「少し落ち着け。あくまで前提の共有と、わずかな提案があっただけだ」「今確かなのは」
ロン・ウェイ:「都築会長殿。あなたは今や」「旗印としても作戦上の機能としても、ノドスで最も重要な人物ということです」
ロン・ウェイ:「誰もこの点に否やはありますまい」
都築ソウマ:「……うん」ロンの発言に視線を向けます。
ショウ・ブロウラー:「さすがに今更文句ね―よ」
四海群生:荒い息を吐きながらザルフを睨むようにする
四海群生:「そこまでのリスクを負って……本当にサンダルフォンに隙を作れる確証があるのか!?」
四海群生:「イースターエッグが使えないとすれば……それこそ会長は無駄に命を落とすことになるんだぞ!!」
ザールフフィール:「ない」 端的に言い切る
ザールフフィール:「これから先の戦いにおいて」
ザールフフィール:「確証など何もあるものか」
四海群生:「んぬぁいだとぉぉ……!?」
ザールフフィール:「だから『できることをする』、『可能性を検討し尽くす』必要があるだろう」
祠堂アキト:「……ザルフの言っている事は間違ってはいない」
祠堂アキト:「そもそも今までノドスが歩んできた道のりも、何一つ確証などなかった」
四海群生:「祠堂……君まで……!」
祠堂アキト:「その時にできることをすべてやってきたから、今、ノドスはこの海にまだ浮かんでいられる」
祠堂アキト:「……その上で、リスクを受け入れるかどうかは慎重に選ばなければならないということだ」
ロン・ウェイ:「つまり、一度は誰かが議題にあげなければいけない内容だった。会長にも……」
ロン・ウェイ:「我々と同様に、命を懸けて生存を勝ち取ってもらう必要があるかもしれん、と」
四海群生:「そもそも……」グロッキー「……ぜぇ……ぜぇ……そもそもだな……」
四海群生:「そんな作戦は……まず本人の同意ありきのものだろうが!!」
四海群生:「ソウマ!言ってやれ!最高指導者は君だ!!」
四海群生:「嫌なら嫌とはっきり言ってやればいいんだ!!」
ザールフフィール:「妥当な所だ」 同意する 「本人が抵抗するようでは、そもそもこの話は成立しない」
ロン・ウェイ:「無論、検討した結果として却下もあり得る」
ロン・ウェイ:「が……確かに、会長殿本人のお言葉は聞くべきですな」
ショウ・ブロウラー:「どうなんでえ、王子様よ」
都築ソウマ:王子様と言われてちょっとムッとする。「…そもそも、その作戦」
都築ソウマ:「サンダルフォンに隙が生まれるほどのエッグを使用するタイミングを待つということは、その時点でぼくは死んでるだろう」
都築ソウマ:「だったら却下だ」にべもなく言う。「そんな死に方はしたくない」
四海群生:「うむ……!」うんうん頷く
ザールフフィール:「……」 頬杖をついて続きを待つ
ロン・ウェイ:「ありがとうございます」一礼し。「イースターエッグの使用とは、その程度の手間暇はかかるわけですか。なるほど」
ガブリエル・イシグロ:「そっか……一回取られて、使われて、もどされた……んだもんね」手を往ったり来たりさせつつ。
祠堂アキト:今度はこちらがソウマの隣でムッとする。交渉の席についた時点で、ソウマが殺される前に"サンダルフォン"の隙を突く方法を今まさに思案していたからだ
祠堂アキト:「……」言葉が続くのを察して、口は挟まないでいる。
都築ソウマ:「……」言いあぐねていたが、皆の顔を見回し、ムッとした顔のまま口を開く。
都築ソウマ:「この4年間で3,000人以上の生徒が殺されるのをただ見送り続けてきた。ぼくがその発端だと…」
都築ソウマ:「言わずにだ。きみらを戦場に送り続けてきた。イースターエッグの話をもっと早くにしていたら、違う未来もあったかもしれないが」
都築ソウマ:「それでもぼくは……、この得体の知れないアイテムが軽はずみに扱われるリスクを恐れた」
都築ソウマ:「……その責任がある。確実に、帰還や皆の生存につながると断言できる選択肢でない限り、ぼくは乗りたくない」
ザールフフィール:「……なるほど」 瞑目
四海群生:「うむ……当然のことだ」
都築ソウマ:「ここまで……、ここまで生き永らえてやったんだぞ。いまさら何を言われようが、無駄死にしてたまるか…」
ショウ・ブロウラー:「お……おう。そりゃそーだ……」
ガブリエル・イシグロ:「うん……」「ぼくも……死にたく、ない」「一緒です」
祠堂アキト:「……お前が一度殺されたことが発端だとして、その責任を追うべきは、お前を殺した何者かか」
祠堂アキト:「或いはお前にエッグを預けた"プランナー"だ」
祠堂アキト:「親の責任を子供が負ってたまるか。……それはそれとしてだ」
ロン・ウェイ:「ええ。あなたが引き金を引いたのではなく、引き金にされたわけですから」
都築ソウマ:「ありがとう」顔をしかめたまま皆に言い、アキトを見る。
ロン・ウェイ:「――改善策が?」
祠堂アキト:「僕も、エッグを失う可能性は最も警戒すべきだと考える」
祠堂アキト:「エッグを使いこなせないと気づいた"サンダルフォン"が、その場で破壊する可能性もある」
祠堂アキト:「破壊できるものかすら定かではないがな。壊れないという確証もない」
ロン・ウェイ:「それは避けたいな」
ロン・ウェイ:「皮算用になるが……そのイースターエッグとやら」自分の胸に親指を当てる。「本格的な研究はまだなのでしょう」
ザールフフィール:「……未来に繋がりうる鍵を、今の生存には賭けられないという結論だな」
ザールフフィール:「現在多くを生かすため以上に、将来の帰還のために……」
ザールフフィール:「……より多くの犠牲が出ることを認めるんだな? 会長」
都築ソウマ:「認め………」言葉に窮す。「………、」
都築ソウマ:「そんなの……ずっと、ぼくはそうしてるだろ…」
四海群生:「……ソウマ?」
ザールフフィール:「……?」 わずかに変わった声音に、片眉を上げる
都築ソウマ:「だから…」
都築ソウマ:「分からないよ、もう」
都築ソウマ:「ぼくが生きたいと思うほど多くの犠牲が出るって、そんなの…」
都築ソウマ:「……いや……なんでもない」首を振る。「ごめん。冷静になれない」
祠堂アキト:「………」
都築ソウマ:「………ごめん」沈黙に耐えかねてもう一度言う。「なるべく多くの皆が生き延びるためにどうすればいいかを考えたい。どうしたらいい」
四海群生:「……ソウマ……」擁護するのも彼を追い詰める気がして、何も言えなくなる。
ロン・ウェイ:「誰かに死んでもらう作戦で」ボソリと。「我々は『よし。俺が死ぬ』と言える立場にない」
ロン・ウェイ:「……大小はあれど、その希少性や指示系統ゆえに。辛いことです」
ショウ・ブロウラー:「死にたくねえならよぉ……守るしかねえじゃね―か」
ショウ・ブロウラー:「俺も死にたくねえよ……」
ガブリエル・イシグロ:「守る」「やっぱり、守るよねえ」
ザールフフィール:「……」 嘆息 「……根源的に、死にたい奴なんていない」
ザールフフィール:「それでも多数の、今生きているオレたちのために切り捨てられてきた奴らがいて」
ザールフフィール:「今回はそうしない理由の話をしたかったんだ。……良いだろう」
ザールフフィール:「生徒会長のオマエではなく……生命のイースターエッグの将来性ということで勘弁してやる」
ロン・ウェイ:(ザルフは……彼は『不義』であるとして、まず最も苛烈な案を提示した。いつにも増して悪いことをしてもらったな)
四海群生:「……」思った以上にすんなりと通った意見に、逆に少し困惑する「い……いいのか?」
四海群生:「いやっ……!勿論……!いいのだが……!それが一番だが……!」
ザールフフィール:「別にオレとて会長を死なせたくてたまらないワケじゃあない」
ショウ・ブロウラー:「俺バカだからわかんねえけどよ、会長が死んじまったら全部終わりなんだろ」
ショウ・ブロウラー:「じゃあ死んでも守るしかねえだろ!」
ガブリエル・イシグロ:「おお……」「分かってないようで、分かってそう……」
ザールフフィール:「が、会長が死んだら全部終わりという訳でもない」 ショウの言葉もきっちり否定する 「生命のイースターエッグという可能性が絶たれるだけだ」
ザールフフィール:「そして今回はその可能性に賭ける。……それほどの価値があるものだと信じて作戦を構築しよう」
ロン・ウェイ:「ふむ。つまりどこで会長を守るのが最も効果的か……防御と、そして攻撃にも優れているのか」
ロン・ウェイ:「その帳尻を合わせる作業になるわけですか」
都築ソウマ:苦虫を嚙み潰したような顔をしているが発言するタイミングを失っている
祠堂アキト:「……ただ生き残るだけでは駄目なんだ」
祠堂アキト:「希望を、先に繋げなければならない。いつか、この小さな島に、ほんの数えるほどしか人間がいなくなったとしても」
祠堂アキト:「その彼らを、この海の上で孤独に朽ちさせてはならない」
祠堂アキト:「必ず誰かが、生きて帰る。そのためにずっと戦ってきた」その希望も、今は尽きかけていると理解している。使える者のいないイースターエッグは、あまりにも仄かな光だ。それでも……
ザールフフィール:緩慢に腕を伸ばし、話し始める前に放った資料を手にする (……犠牲者の少なさより、希望を繋げること、か)
ザールフフィール:墓地で見た、長い長い列のことを思い出す。テオ・ハーヴェイが一番前で、その後ろはもうあやふやな、自らに何かを託した者の列。長い希望の列。
ザールフフィール:(綺麗な言葉だ。皆これに従うだろう。オレ一人、意固地になって抵抗する理由もない)
ザールフフィール:(……だが)
ザールフフィール:(藤村のやつとクロードが希望を託していた、ミストとアダム・カドモンの複合最終実験ですらあのザマに終わったんだ)
ザールフフィール:(そんな中で、希望のために今の生存をすり減らす意味があるのか)
ザールフフィール:(……それとも、今からまたそれを新たに見出だせるのか? クロード……)
フォート・イラド北端 灯台
GM:会議も一旦中断となった頃、ガーベラ小隊と生徒会に向けて、クロード・カレルから緊急招集通信が送られた。
GM:”ノヴァリスへと帰還する方法"を証明する。
GM:簡潔に告げられた生徒達は、メッセージに指定された灯台へと集まった。
クロード・カレル:灯台には、このために研究室から運び出したと思しき観測機器や計算機器が所狭しと詰め込まれていた。
クロード・カレル:階段や壁には、単語とも図形ともつかない、思いついた物事をチョークで殴り書きしたような痕跡すらあった。
クロード・カレル:クロード・カレルはアダム・カドモン蘇生実験の失敗によって発狂した――と見做されてもおかしくない有様だった。
クロード・カレル:全員が到着した頃、そのクロード・カレルは、灯台最上層の一室で、毛布に半ば埋もれるように座り込んでいた。
藤村夏虫:「確かに私も焚き付けたけど」外出許可証を首から下げた姿で、その様子を眺めている。
藤村夏虫:「まだ一日も経ってないじゃん。本当にわかっちゃったの?」
ザールフフィール:「とんだ有様だな……」 呆れたような顔
ユーリ・トレシェフ:「……大丈夫なのか?」
四海群生:「ぜぇ……ぜぇ……」松葉杖をつき、息を切らして現れる。「……本当なのか?さっきの……通信は……」
澪木ミスト:「クロード……」気圧された様子で歩みを止める。
クロード・カレル:「……」
クロード・カレル:ボサボサに乱れた前髪の隙間から、到着した一行を見る。
クロード・カレル:「わかった」
都築ソウマ:「わかった?」腕を組んで仏頂面だ
ユーリ・トレシェフ:「ノヴァリスへと帰還する方法が……で、良いんだよな」
クロード・カレル:「……わかった」まだ朦朧としているのか、あまり意図の取れない頷きを返す。
クロード・カレル:「足元……気をつけてくれ。ケーブルがあるから……」
クロード・カレル:「計算は終わってるから、もう必要ないけど……」
ユーリ・トレシェフ:「……」本当に大丈夫か、と心配するような視線を送る。実験というよりも、彼自身をだ。
クロード・カレル:「灯台からの観測データが……必要だったから……」
四海群生:「灯台だって……?」ケーブルに躓きそうになり、壁に手をついて進んでいく
ザールフフィール:ケーブルをまたぎながら 「証明する、と言うからには」
ザールフフィール:「そこそこのものが見れるつもりでオレは来ている。期待してるぞ」
クロード・カレル:「……5分」
クロード・カレル:「5分だけ……眠らせてくれ。休ませたい……頭を……」
クロード・カレル:クロード・カレルが通電によって加速できるのは、筋肉の動きだけに限らない。時間の限られた今は、脳をもクロックアップする必要があった。
クロード・カレル:普段は用いない、危険な手段ではあった。才能のいくらかは、思考で焼き切れたかもしれない。
クロード・カレル:それでも、迷わず選んだ手段だ。ノドスを救う全ての可能性を絶ってしまった今、その責任があった。
澪木ミスト:「あっ、うん……!」ふらついたクロードに駆け寄って支える。
澪木ミスト:「なにか食べたほうがいいよ。飴しか無いけど……」幼年生に貰ったものだった。ポケットから取り出す。
四海群生:「……そこの計器をどかそう。これでは横たわれもしない」
ザールフフィール:「……これで寝かせたらそのまま気絶して全部すっぽ抜けるとかないだろうな」 藤村に聞いている
藤村夏虫:「その時はもっかい電流流してみよっか」
クロード・カレル:床に横たえられて、そこでようやく、荒い呼吸を死んだように止める。
クロード・カレル:「………」
四海群生:「……だ……大丈夫なのか……?本当に……」
四海群生:「正常な状態には見えないぞ」棚上げ
ユーリ・トレシェフ:「……そうだな。戦闘後でも、ここまで消耗している姿はあまり見たことがない」
クロード・カレル:「……ルナ計画というプロジェクトがあった」2分程度の間をおいて、目を閉じたまま話し始める。
澪木ミスト:クロードが突然話し始めたのを見て、周りの面々にあたふたとした手振りで清聴するよう促す。
クロード・カレル:「社会人を使った……ノヴァリスの、宇宙探査計画……」
クロード・カレル:「生徒では……到達可能な高度限界があるんだ……俺は理事会で研究してたから、それは知ってた……」
クロード・カレル:「一定の高度に達すると、十字冠が……作動するからだ」
ユーリ・トレシェフ:「炎の戒、だったか。外界への脱出を禁じる……」
クロード・カレル:「……そう。そうだ、ユーリ。よく分かってるな……」
クロード・カレル:「俺達の壊れた十字冠で、唯一……まだ機能している戒則が、それだ」
藤村夏虫:「そうだね。生徒はノヴァリスの外へ出ることができない」
藤村夏虫:「そして、それはルナ計画も同じだったはずだ。社会人の乗ったロケットは大気圏こそ突破したものの」
藤村夏虫:「その瞬間、一切の通信は途絶。未帰還に終わった」
クロード・カレル:「この事から、何が分かるか……」目を閉じたままだが、瞼の上から、目を掌で覆う。瞼越しの光を隠すように。
クロード・カレル:「『世界そのものの境界』と『炎の戒の発動境界』には」
クロード・カレル:「……少なからず誤差があるということだ」
ザールフフィール:「……そうなるな。それら二つには狭間が存在する」
クロード・カレル:「そして俺達のこのノドスに、水平方向の境界は、現実的に存在しない。……観測記録と、ノドスが航行可能になってからの総移動距離を考えても、ほぼ間違いない」
クロード・カレル:「無限の世界が広がっている以上、俺達が『炎の戒の発動境界』に触れることもなかった――だけど」
クロード・カレル:「……」
クロード・カレル:「境界はある」
クロード・カレル:「……そうじゃないか?ミストちゃん……」
クロード・カレル:「お前は」
クロード・カレル:「空から降ってきたんだ」
四海群生:「……水平に無いなら……」顎に手をやる
澪木ミスト:「…………あっ」ハッとして空を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「ミストが一度、十字冠の機能で離脱した時に……」
ユーリ・トレシェフ:「上空の"何か"に衝突したような軌道で、エノクベースへと転送されていた。……あれが、そうか」
澪木ミスト:「じゃあアレは、十字冠の異常じゃなくて……」
クロード・カレル:「そうだよ、ユーリ……お前が観測していてくれて、本当に助かった……」
クロード・カレル:「忘れてないよな?ノドスチルドレンの戦闘装備は――」
クロード・カレル:「俺が全部、戦闘マニューバ用のログを取っているってな……!」
四海群生:「……では、ノドスには……上空、垂直方向に、天蓋のような境界が存在するということか?」
クロード・カレル:体を起こす。「そうだ。空に……俺達は空に向かう必要がある」
ザールフフィール:「空に……」
クロード・カレル:「だけど、そのための移動手段の打ち上げリソースはノドスにはない。皆も分かっているはずだ」
クロード・カレル:「何度も計算した。エフェクトを組み合わせたならどうか、空間座標を誤魔化す手段がないか……」
クロード・カレル:「だけど、この方法は」
クロード・カレル:「『発動境界』との確実な座標合わせが必要だ。打ち上げロケットのような一過性の接触では不可能に近い」
藤村夏虫:「実際ノヴァリスでは失敗してるし、ミストちゃんだってぶつかって戻ってきてるもんね」
クロード・カレル:「――『発動境界』の高度も高すぎる。灯台に観測機器を持ち込んだのは……」
クロード・カレル:「ここが、ノドスで一番高い場所だったからだ」
クロード・カレル:「地上との観測差からの計算……そしてユーリのログから得られた画像と照合して、ほぼ正確な高度を求められたと思う」
クロード・カレル:「高度約215,368m。衛星低軌道に突入する高度で……」
クロード・カレル:「俺達の十字冠は……炎の戒は初めて『正常に』稼働する」
澪木ミスト:「215,368m………」遥か彼方へ向けて視線を上げ、途方に暮れる。
クロード・カレル:「分かるか。その状態の十字冠を持つ生徒なら誰でも……!」
クロード・カレル:「生命のイースターエッグを、正しく、生徒として起動できる!」
ザールフフィール:「……そうか。その高度で炎の戒めが発動する『瞬間』であれば」
ザールフフィール:「オレたちの十字冠も正常に動作していると見なされる」
ザールフフィール:「だから生命のイースターエッグへ手が及ぶ……そういう理解で良いんだな?」
クロード・カレル:頷く代わりに、機材の配管を握りしめて、どうにか立ち上がろうとする。
四海群生:「……よ……」半ば呆気に取られて「よくもまあ、見つけ出したものだな……そんな抜け道を……!」
クロード・カレル:「十字冠の戒則そのものを破壊することになる。ノヴァリスも無事じゃ済まないかもな……」
クロード・カレル:「ノヴァリスに戻る――なんて夢は叶わなくなる。それでも、俺達は戻れる……!!」
クロード・カレル:「本当の、外の世界にだ。希望は、まだ……!」
クロード・カレル:これまで縋ってきたアダムカドモンの十の遺骸のような、不確かな、偽物の希望ではなかった。
クロード・カレル:「本物の……希望がある。まだあるんだ」
藤村夏虫:「そうか。生命のイースターエッグは、ノヴァリスの戒則を破綻させるための銀の鍵だったね」
藤村夏虫:クロードの脇の下に手を添えて立ち上がらせる。
藤村夏虫:「この世界の殻を閉ざす戒めを根本から取っ払ってしまえば、ここから出ていけるようになるってわけか」
都築ソウマ:「………」「でも、そんなところ」
都築ソウマ:「どうやって行こうっていうんだ? 打ち上げリソースはないってきみ自身が言っただろう」
クロード・カレル:よろよろと少し歩いて、窓枠の横により掛かるようにして外の光景を見る。
クロード・カレル:辿り着いた結論がもたらすものは、希望だけではない。
クロード・カレル:むしろ、希望があるからこそ、より悪いものであるのかもしれない。今まで自分が言い続けてきた根拠なき希望のように。
クロード・カレル:「方法、は、ある」
クロード・カレル:「ノヴァリスのことを……覚えてる奴らなら」
クロード・カレル:「覚えている光景があるはずだ」
ザールフフィール:「……」
ザールフフィール:「ピラー、か?」 恐る恐るといった様子で口にする
クロード・カレル:頷く。「さすがだな、ザルフ……」
クロード・カレル:「『炎の戒の発動境界』と『世界そのものの境界』には、誤差がある……」
クロード・カレル:「セイクリッドピラーは……十字冠に縛られていないが故に、『炎の戒の発動境界』を越えて伸びる建造物だ」
クロード・カレル:「同じものを、俺達が作り出せばいい。――このノドスに」
四海群生:「……な……」
澪木ミスト:「ノドスに、セイクリッドピラーを……」
ユーリ・トレシェフ:「そんなの……打ち上げよりも、遥かに難しい事じゃないのか」
クロード・カレル:「ザルフは、答えが分かってるはずだよな?」
ザールフフィール:「……まさか」
クロード・カレル:「アダムカドモン蘇生実験に……俺達は失敗した。だけど、得られたものは……はは、あったんだ。確かに」
クロード・カレル:「俺は天才だ。俺の直感は正しかった……」
ザールフフィール:「だが、アレは……あの樹は……」
四海群生:「……樹……?何を言ってる?」
澪木ミスト:「……えっ、アレを使うの!?ダメだよ!だって……」
クロード・カレル:「そうだ。俺達が見たあの樹は、ジャーム兵器が引き起こした、異常成長現象に過ぎないんだろう」
ザールフフィール:「オレたちが見せられたものは、オレたちを滅ぼすものだっただろう。それを使っ……」
クロード・カレル:「だけどな。ザルフ」
ザールフフィール:言葉が切れる。その可能性に思い至ったからだ
クロード・カレル:「エノクベースの土壌に、あれだけの大樹を育てられるようなエネルギーはない……!それでも発生したってことは、あったってことだろう」
クロード・カレル:「植物をあれだけの大きさに成長させる、栄養源が!」
クロード・カレル:「ははははははははは!!」笑い出す。
クロード・カレル:「アダム・カドモンの十の遺骸!バカみたいな研究の、失敗作のゴミめ!」
クロード・カレル:「いい気味だぜ!――そうだよ!アダム・カドモンの十の遺骸を……本当の培地にして」
クロード・カレル:「215,368mより高く成長するまで、待てばいいってことだ!」
クロード・カレル:それはこれまでの戦いとは違う、確実な希望だ。
クロード・カレル:だが、確実であるが故に、最も残酷な結論でもある。
クロード・カレル:今すぐ、誰もを救う手段は、このノドスには存在し得ない。
クロード・カレル:果てしのない希望を希求しながら死んでいく戦いを、続けなければならないということだった。
ザールフフィール:「……」 口を半ば開いたまま、硬直する
ザールフフィール:「おま、オマエ、クロード……それが」
ザールフフィール:「それが結論なのか。それだけが?」
都築ソウマ:「待つって………」唖然として言う。「その200何キロだかに至るまで、空高く木が伸びるまで待てって?」
ザールフフィール:「アダムカドモンの遺骸を……どこか畑に埋めて……木の苗を植えて」
ザールフフィール:「め……面倒を見続けるのが、オマエの見出した……希望なのか……!?」
ユーリ・トレシェフ:「……めちゃくちゃな話だ。仮に、十分な栄養があるとしても……」
ユーリ・トレシェフ:「どれだけの時間がかかる? そんな目立つものを作っていたなら、妨害だってされるだろう……」
クロード・カレル:「これだけしかないのかって?……はは、そんなの、俺が一番探したさ」
クロード・カレル:「だけどな。『炎の戒』の高度も、アダム・カドモンの十の遺骸による生命維持能力も……」
クロード・カレル:「これだけは全て計算できる、間違いのない、到達手段だ」
クロード・カレル:「不確実な方法をいくら試したっていい。力を合わせれば……他の手段だって、いつか思いつくかもしれない」
クロード・カレル:「だが、俺の、この手段だけは」
クロード・カレル:目を強く瞑る。
クロード・カレル:「俺達が」
クロード・カレル:「俺達が死んだって、幼年部のやつらにだって、できることなんだ」
クロード・カレル:「特別な技術や機械もいらない……守り切って、待てばいいだけなんだから……そうだろ……?」
ザールフフィール:(……間違いないんだろう)
ザールフフィール:(観測の結果、世界の境界と炎の戒めの線を見切ったと、クロードが語るならそうなんだろう)
ザールフフィール:(その方法ならば確実だとクロードが語るなら、それは確実なんだろう)
四海群生:「……」
四海群生:「……クロード・カレル……」
四海群生:震える声で呟き、
四海群生:がし、とその手を強く握る。
四海群生:「……よくやってくれた……!」
クロード・カレル:「……グンジョウ……」
四海群生:「でかしたぞ……!やはり君は……君は天才だ……!!」
ザールフフィール:「はっ……」
ザールフフィール:顎が空を切っていた。吐くべき言葉が追いついていない
四海群生:「乗ったぞ!僕はカレルの案に賭ける!」
四海群生:「これは今までのものとは違う、確実な希望だ!どれだけの時間と労を払おうと、やる価値はある!」
四海群生:「悪辣な理事会の連中が隠していた切り札なんだ、案外樹などすぐに育ってしまうかもしれんしな!」
ユーリ・トレシェフ:「…………」
都築ソウマ:「………ザルフ」
都築ソウマ:「さっき話してた、次の作戦だが」
ザールフフィール:「あ、ああ……?」
都築ソウマ:「いいよ、ぼくが囮になろう。サンダルフォンにエッグを差し出して隙をつくろう」
澪木ミスト:「え、囮……?」
四海群生:「うむ……!そうだな、ソウマが……何!?!?」
ザールフフィール:「…………」
ザールフフィール:「……オマエ……」
四海群生:「ソウマ!?何を言ってる!?」
ユーリ・トレシェフ:「……どういうつもりだ?」
都築ソウマ:「それだけで多くの皆の死を減らせるんだろ? 安いじゃないか──それに比べれば、ぼくひとりの死なんて」
都築ソウマ:「確実な希望がいま、見つかったんだ」
都築ソウマ:「じゃあ……じゃあ、ぼくが守らなくたって……みんなでエッグを守れれば…それでいいだろう」
クロード・カレル:「会長……」
クロード・カレル:「会長。会長までそんなこと……言わないでくれ……!」
澪木ミスト:「え…で、でも、イースターエッグを使うって……それは会長さんが……」不安気な表情でソウマを見る
ザールフフィール:「……」 クロードの提案に急沸していたザルフの脳が、急激に冷え込んでいく
都築ソウマ:「別に」
都築ソウマ:「ぼくじゃなくたって、いいんだ! それが……わかったんだから………」
ザールフフィール:「…………」 (確かに)
ザールフフィール:(他ならぬクロードが言った。『樹が成長するのを待ち』『生命のイースターエッグがあれば』)
ザールフフィール:(『誰でも』)
ザールフフィール:「……そうだな」
四海群生:「ソウマ!!」
四海群生:珍しく──もしかしたら初めて、怒気をはらんだ声でその名を呼ぶ。
ザールフフィール:「生命のイースターエッグの容器が……この会長である必要はない」
ザールフフィール:「間違った認識ではないな? クロード」
ザールフフィール:「コイツに植物を育てる素晴らしい才能でもあれば違うだろうが……生憎お飾りの会長だったことだしな」
クロード・カレル:「……そうだ」研究者として、事実と異なることを答える訳にはいかない。
四海群生:「イルヤーサ……少し黙っていろ!!」
四海群生:「……ソウマ。自暴自棄になっての失言なら、聞かなかったことにする」
ユーリ・トレシェフ:「……どうして、そういう話になる。君は……」ソウマの方を見る。
ユーリ・トレシェフ:「……怖いんじゃなかったのか」
ユーリ・トレシェフ:何が、とは言葉にしない。
都築ソウマ:「怖いよ。すごく怖い」俯いたまま言う。「………それを、3,146人に味わわせた」
都築ソウマ:「きみ達だって怖いだろ? 死ぬのは…。好き好んで星徒と戦うやつがどこにいる」
都築ソウマ:「守るとか死ぬなとか、もう、そんなの、誰だってそうだろ。ぼくひとりが特別扱いされる理由は、もうどこにもないし……」
都築ソウマ:「疲れたよ、群生」「もう疲れた。こんなの抱えるのも、死んだ生徒の名前を覚えきれなくなるのも、もう…」
四海群生:「……ソウマ……!!」
四海群生:「頼むから……」泣きそうな声で顔を歪める「頼むから、そんなことを言わないでくれ……」
四海群生:「君じゃなくていい?違うだろ……!」
四海群生:「僕は、僕は…………!」
四海群生:──君じゃないと駄目だ。事ここに至って、そんな理屈が通らないのは分かっていた。
四海群生:「……頼む」
四海群生:「やめてくれ……頼む」
四海群生:「頼むよ」
四海群生:だから理屈ではなく、ひたすらに懇願することしか出来ない。
ザールフフィール:「……会長。都筑ソウマ」
ザールフフィール:ほとんど初めてその名前を呼んだ。四海とは裏腹に、落ち着き払った声で
ザールフフィール:「オマエの選択をオレは肯定する」
ザールフフィール:「オマエ一人の命は、必ず一人以上の救済を達成するだろう」
ザールフフィール:「……ただし」
ザールフフィール:「必要なのは、オマエが揺るがぬことと……全員が協力することだ」
ザールフフィール:「聞こえているか四海」
ザールフフィール:言葉に反して、視線はソウマに向けられたままだ
ザールフフィール:「選べ」
ザールフフィール:「今この瞬間、オマエが何を望み、そのためにどうするべきか」
四海群生:「…………」
四海群生:無言のまま、ただ縋るようにソウマの肩口を掴む。
都築ソウマ:「……生きたいって思うよ」
都築ソウマ:「そんなのは、ずっとそうだ」平坦な声色で言って、群生の腕をさする。
澪木ミスト:「………やめ」
澪木ミスト:「……やめてよ!!!!」耳鳴りがするほどの大声で叫ぶ
澪木ミスト:「せっかく希望が見えたのに、なんでそういう話になるの!?」
澪木ミスト:「ザルフも、会長さんも…!違うじゃん!やっと……」
澪木ミスト:「やっと、みんなのゴールが見えたのに……なんで自分のことは諦めちゃうの……?」
澪木ミスト:涙を溜めた眼でクロードを見る「クロード、何年?」
澪木ミスト:「私が育てる。死体の蘇生じゃない、間違った生命の創造でもない」
澪木ミスト:「種を蒔いて、芽を出して、その子が大きくなるまで、その成長を助けることなら」
澪木ミスト:「私の能力が、まだ役に立つ。絶対に、みんなを諦めさせたりしないから……」
澪木ミスト:「だから計算して。私の能力込みで、何年あれば、みんなはノヴァリスへ帰れるの?」
クロード・カレル:「アダム・カドモンの十の遺骸で……定着実験をした」
クロード・カレル:クロードの視線の先を見れば、室内の片隅に、機材の中に紛れるようにして、植木鉢に飢えられた小さな苗木を見て取れるかもしれない。
クロード・カレル:「すぐに切り離したけど、たった20分で種子からあれだけ成長している。そうだとしても――」
クロード・カレル:今になってやっと自覚した、天才らしからぬ欠点がある。
クロード・カレル:先程告げた結果もそうだ。自分は、口にしたくない結論ほど、最初に告げることができない。
クロード・カレル:「このノドスで最も成長の早いトネリコ属亜種で、最低でも4700日かかる」
クロード・カレル:「およそ13年近く育て続ける必要がある」
四海群生:「じゅ……」言葉を失う
クロード・カレル:「だが、ミストちゃん」
クロード・カレル:「この計算にはミストちゃんの能力は考慮に入れていない」
澪木ミスト:「なら……」
クロード・カレル:「ミストちゃんが……園芸部のユーリが、ノドスの全員が、一本の樹を育てることに全力を尽くした時」
クロード・カレル:「どれだけその日を引き寄せられるかは分からない」
ユーリ・トレシェフ:「……そうか」
ザールフフィール:「……フ」
ザールフフィール:「13年……13年か」
ザールフフィール:「おいミスト。オマエがちょっと涙を落としたら、この13年が6時間に縮む可能性はあるのか?」
ザールフフィール:「いや」 手を差し出す 「分かってる。……そんなことは有り得ない」
澪木ミスト:「……っ」売り言葉に買い言葉で返そうとした口を寸前で閉じる
ザールフフィール:「だが確かなのは、この事実一つで、ノドスは大きく変わるということだ」
ザールフフィール:「植物や有機物の成長に有利な能力を持つオーヴァードの生存優先順位が大きく跳ね上がった。……で、念のため確認するが」
ザールフフィール:「ソウマ。オマエにその類の能力はあるか?」
都築ソウマ:「………」群生をさすりながら、ゆっくりザルフを見る。
都築ソウマ:「ぼくの能力の…オルクスシンドロームでは、それは」
都築ソウマ:「それは………」迷ってから言う。「得意分野だとも」
ザールフフィール:「よし」 頷く
都築ソウマ:「でも」弱りきった顔で言う。「でも……」
ザールフフィール:「ならばオマエを囮に出すのは取り止めだ。アキトにも相談するが、どうせアイツも同意するだろ」
ユーリ・トレシェフ:「……。今のノドスが、そういう基準で判断を下さざるを得ない状況なのは分かっているが」
ユーリ・トレシェフ:「なるべく、やめておけよ。そういう……生命が役に立つかどうかで、生き死にを決めようとするのは」
ユーリ・トレシェフ:そう言って、ソウマの方を見て。「……都筑ソウマ。君ほどの人間なら、当然知っていることだと思って今まで口にしなかったが……」
ユーリ・トレシェフ:「友達に置いていかれるのは、苦痛だ」
ユーリ・トレシェフ:「明日や明後日で終わるような戦いじゃないんだ。君がどう考えようと……」
ユーリ・トレシェフ:「君の友達は、これからも戦い続ける事になる。……君がいなくなった世界でそうなることの意味を、考えろよ」
澪木ミスト:「……4年」唐突に口にする
ザールフフィール:「あ?」
澪木ミスト:「本当は一日!って言いたいけど、この状況で無責任な事言える程、私も図太くないから……」
澪木ミスト:「長くても、4年。こんなところで大人になるの、みんなだって嫌でしょ」
澪木ミスト:「キミ達がまだ子供のうちに、絶対に、外の世界に帰れるようにする」
澪木ミスト:「それで、最後の一年、パーッと気楽に過ごすの!」
クロード・カレル:「計算じゃない……」苦い顔だが、それでも冗談を聞いて笑うように息を漏らした。
クロード・カレル:「……願望だ、それは」
澪木ミスト:「夢だよ!」会長の手を取る。
都築ソウマ:「…」手を取られて、目を丸くする。
四海群生:「4年……。……4年か」
四海群生:懸念も、言いたいことも山ほどある。だが今は彼女の示してくれた希望に乗る。
四海群生:「いいじゃないか。丁度予定していた“卒業”の時期だ」
澪木ミスト:「私だけじゃ叶えられない。ユーリや、みんなと一緒じゃないと、絶対無理」
澪木ミスト:「だから……会長さんも、手伝ってくれませんか」目尻と鼻を赤くして不格好に笑う
都築ソウマ:「……ぼくだって」目を逸らす。「死にたいわけじゃない…」
都築ソウマ:「…でも」
都築ソウマ:「ぼくが何としても生きていかなくちゃいけなかった理由がありすぎて、」
都築ソウマ:「死んではだめだと思うのは簡単なのに、生きたいと思うのは難しいよ」息を吐く。
都築ソウマ:「いいのかな」
都築ソウマ:「今までこの海に散っていった皆がいるのに…」
都築ソウマ:「気楽に過ごしたいなんて思っていいのかな」
クロード・カレル:「……この方法が最高なところを教えようか」
都築ソウマ:「……うん?」
クロード・カレル:「待って、守るだけでいい。会長も……他の誰も、俺達は犠牲に選ばなくていいんだ」
クロード・カレル:「より多くの生徒を救うために、少ない生徒を切り捨てる。……俺達はずっと、そんな戦いをしてきたよな」
クロード・カレル:アベル・ザカリアスを殺すしかなかった群生も。
クロード・カレル:激戦の最中、より被害を抑えるべき方面へと駆けつけたザールフフィールも。
クロード・カレル:他ならぬ自分自身の身を削って戦い続けてきたユーリも。
クロード・カレル:「誰だって、本当なら……そんなことしたくなかったはずだ」
クロード・カレル:「研究者としてはっきり言ってやるよ、ザルフ……誰から捨てるなんて話は、もううんざりだ」
クロード・カレル:「俺達、まだガキなんだぜ……お前だって、そんな責任背負えるかよ」
ザールフフィール:「……」
ユーリ・トレシェフ:「……クロード、君は……」少し驚いたように眼を開いて。
ユーリ・トレシェフ:「そこまで考えて、この方法を用意したのか」
ザールフフィール:「だとしても、"サンダルフォン"は来る」
ザールフフィール:「遠大な希望と、野放図な願望で割り出した4年を待つ前に」
ザールフフィール:「明日を越え、その後も守り続けなければならない」
クロード・カレル:「だと、してもだ!」
クロード・カレル:「生徒1人の命は重い!俺だって数字の上じゃ1人分の命でしかない!」
クロード・カレル:「だけどな……!誰も言わないなら言ってやるよ!俺は優しくないから言えるぜ!」
クロード・カレル:「結果的に100人死のうが、1000人死のうが――全然違うんだよ!自分の手で1人を選んで殺すのとは!」
ザールフフィール:「……それは」
クロード・カレル:「オーヴァードは心の生命体だ!ザルフ!お前も分かってないとは言わないよな!?」
クロード・カレル:「俺達は友達だ!友達同士でまで、命を奪い合わなくたっていいだろ!?そうじゃないのか!?」
クロード・カレル:それをしてしまった者がどれだけ苦しむのか。科学者として、四海群生だけが例外だったとは、全く思わない。
クロード・カレル:誰だって群生のように選択することはあり得たし、皆がそう選んでしまえば、きっと群生よりも心を病んでしまう。
ザールフフィール:反論はできなかった。当然そうだ。最小限の犠牲のためと切り捨てられた者を、殺したのは星徒でも、殺させたのは間違いなくその作戦を立てたものであり、その罪は罷免されても、否定はできない。
四海群生:「……そうだな」
四海群生:憔悴の抜けない顔で、自嘲するようにかぶりを振る。
四海群生:「……誰も、しないほうがいい。こんなことは」
四海群生:「後悔しかないぞ」
ユーリ・トレシェフ:「……」
ザールフフィール:「……」 眼を閉じる。理想論を、聞かされている
ザールフフィール:「……そんなのは、非効率的で、感情的な話だ……」 呻くように漏らす言葉に、しかし反抗の色はない
ザールフフィール:あるいは、辿り着けたという話なのだ。その非効率的で、感情的な判断を下せる……下しても良い、状態に。
ザールフフィール:「……本当の総力戦になるということだな」
ザールフフィール:「たとえそれが最大の効率でないとしても、犠牲を支払った方が良いと算出されていても、そうとはせず」
ザールフフィール:「命ではなく……理想のための戦いを」
ユーリ・トレシェフ:「確かに……ザルフの言う通り、甘い考え方だ。特に、こんな戦争の最中においては脆い思想だ」
ユーリ・トレシェフ:「俺だって、群生のように直接的に手を下した訳じゃなくても……友達を切り捨てる度に、一緒に思考の遠くへ押しやって来たものだ」
ユーリ・トレシェフ:「でも……だからこそ」
ユーリ・トレシェフ:「そういう、役に立たなくて……不効率で……ただ、美しいだけのものを」
ユーリ・トレシェフ:「守り、育もうとする事に価値がある」
ユーリ・トレシェフ:「俺は、」園芸部は、
ユーリ・トレシェフ:「そう信じている」そういうものを信じていた。
クロード・カレル:「俺も……そうしたい。優しくなれなくても……仲間や友達を助ける、普通のやつでいたい……」
クロード・カレル:壁に背を預けたまま、ズルズルと座る。
クロード・カレル:「だからさ……頼む。会長」
クロード・カレル:「生きててくれよ」
都築ソウマ:「………」瞬きする。
都築ソウマ:「群生」
都築ソウマ:「ごめん」
都築ソウマ:「みんなにも………」「…………理想を」
都築ソウマ:「きみたちが望む理想を実現するには、ここだけじゃない、ノドスに集まる全ての皆と分かり合う必要がある……」
都築ソウマ:「説得がいる」
四海群生:「……勿論だ」
四海群生:「この話は、全ての生徒が知るべきものだ」
四海群生:「それは君の役目だ、ソウマ」
四海群生:「君こそがやるべきだ」
ザールフフィール:「まあ、そこは……何とかしろ、生徒会長」 面倒そうに頭を掻く
クロード・カレル:「やってくれよ。必要ならどんな証拠資料だって用意してやる……」
澪木ミスト:「私、会長さんのスピーチはじめて聞くかも……上手いの?」何気なく尋ねる
四海群生:「ははっ……」
四海群生:堪えきれないというように笑みを零す。
ユーリ・トレシェフ:「俺よりはずっと上手いな」褒めているのかよくわからないことを言う。
ザールフフィール:「結構噛む」
都築ソウマ:「あんなのはっ……」
都築ソウマ:「友達の死を悼む、誰かがひどく悲しんでるような場で…堂々と良い事を話せるわけないだろ!」
都築ソウマ:「ぼくは…」「いや……」
都築ソウマ:「ううん、やらせてくれ。ぼくだって、本当は……普通に、頼られたいんだ」
都築ソウマ:「生徒会長らしいことがしたい。理想を語ってやるよ」
澪木ミスト:「おお……」
都築ソウマ:「な、なんだよ」言ってから恥ずかしくなる。
澪木ミスト:「今の表情、なんか貫禄あったよね!頼れるって感じ!」
ユーリ・トレシェフ:「すぐに赤くなったがな」
ザールフフィール:「力入るとダメなタイプだ」
四海群生:「やめたまえ!彼は褒められて伸びるタイプなんだ!!」
ザールフフィール:「……まあ良い」 目を閉じ 「どちらにしても戦いの備えが必要なことは変わらないんだ」
ザールフフィール:「オレは引き続きそっちの準備を続ける。演説なりなんなりは好きにやってくれ」
ザールフフィール:言いつつ、去り際に 「……クロード」
クロード・カレル:「……何さ」
ザールフフィール:「最高の報せだったな」
クロード・カレル:「……」
ザールフフィール:それだけ言って立ち去る
クロード・カレル:「……バカ野郎。慰めなんて、らしくないんだよ」袖で目元をこする。
クロード・カレル:「俺も戦うぜ、グンジョウ。襲撃までに、やれる状態まで回復してみせる……」
クロード・カレル:「そしたら、とっておきの秘密兵器を……」その場に、うつ伏せに寝そべる。
ユーリ・トレシェフ:「……まあ、5分の仮眠じゃそうなるよな」溜息。
四海群生:「……全く……」まともなベッドに寝かせるべくクロードを抱き上げる
澪木ミスト:「……おつかれ、クロード」
四海群生:「よくやってくれたものだ、本当に」
四海群生:誰よりもノドスに尽くし、希望を求め、そしてまさに示してみせたその男の顔を見つめる。
四海群生:傷付いた戦士のその顔は、しかし同時に、疲れ果てて眠る14歳の少年のものだった。
---
藤村夏虫:「…………」随分前から、遠く離れて生徒達の賑わいを眺めていた。
藤村夏虫:眼鏡を押さえて、赤い空を見上げる。
藤村夏虫:「彼らは答えを出した。それが最善かはわからないけど、きっと唯一の……」
藤村夏虫:「……やっぱり、あの子たちに先生なんていらなかったな」自嘲するように、しかし晴れやかな声色だった。
GM:シーン終了!
GM:リザルト処理を行います。まずは拠点ランク
GM:BPが20あるので、ランク3になりました。
ザールフフィール:ありがたすぎる
ユーリ・トレシェフ:最強~
四海群生:最高
【漂流学区ノドス:ランク3】(残りBP:0)
・戦闘終了時、すべてのPCの侵蝕率を-3D10点する。
・戦闘終了時、すべてのPC及びサポートユニットのHPを+3D10点する。
・PCの登場侵食を-3点する。登場侵食の最小は1とする。
・PCが行うあらゆる判定の達成値を+3点する。
・PCが行う攻撃の判定ダイスを+3個する。
全校生徒:1854名(-182)
GM:そして、保留していた兵器開発++!
四海群生:はい!
GM:ここで何を取得するか決めていただきます。
四海群生:出します
GM:普通のアイテムに加えてFHアイテム、ユニークアイテムも選べますが
GM:大変申し訳ありませんが、ユニークアイテムは1個までとさせて下さい。あまりにもバランスが壊れる危険性があるので……
四海群生:イエス!
四海群生:
サイドリール 15
CR弾×4 4
レジネイトスキン 10
精神強化手術×3 18
FHバトルコート 15
セルスタッフ:ガード×3 15
磁場発生装置×3 21
サポートスタッフ 5
四海群生:C(15+4+10+18+15+15+21+5)
DoubleCross : c(15+4+10+18+15+15+21+5) → 103
四海群生:これで103点!
GM:ヤバすぎ
GM:とんでもないサイボーグを生み出してしまった……全部四海くんが持つということで大丈夫ですね?
四海群生:あっ 受け渡し出来るの完全に忘れてました
四海群生:特になさそうなのでハッピーセットになります
GM:OK!
GM:リザルトは以上!ロイスとか回復とかする奴はしな!
クロード・カレル:医療トランクだけ使っていいですか
ユーリ・トレシェフ:澪木ミストをSロイスに指定します。
クロード・カレル:アッ!
ザールフフィール:ワッ
クロード・カレル:こいつ~~
四海群生:ヒュ~~~
澪木ミスト:えへへ//////
ザールフフィール:医療用トランク、吸いた~い
四海群生:あいよ!医療トランク気持ち多めね!
クロード・カレル:一個使います
クロード・カレル:16+2D10
DoubleCross : (16+2D10) → 16+19[10,9] → 35
クロード・カレル:ウワアア、やったー!
四海群生:すごい
クロード・カレル:全回復!これで星徒もワンパン間違いなしだ
GM:天才だ
ユーリ・トレシェフ:いっぱいねていっぱい回復!
ザールフフィール:こちらも使います
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2D10(→ 13)増加(19 → 31)
四海群生:すごい
ザールフフィール:全快
GM:みんな冴えてる
ザールフフィール:ロイスは保留で以上だぜ
四海群生:私も以上!
ユーリ・トレシェフ:こちらも以上です
四海群生:いや……
四海群生:クロード・カレル 〇敬意/隔意
四海群生:これで取りましょう 以上です
GM:オイオイ仲良しかよ
クロード・カレル:やったね
クロード・カレル:私はもうロイスいっぱいだけど……嬉しいよ
GM:では終了!遂にクライマックスだ……!
【MS2】Day 0:ノドス消失事件
4年前 ノドス ルート・カイン
GM:施設全体を、大きな地鳴りが揺らしている。
GM:局所的な地震は、既に20分以上継続していた。それはこの施設だけでなく、ノドス島全域に及んでいる。
GM:けたたましい警報音が虚しく響く。通路が崩れていく中、避難する者は一人もいない。
GM:ルート・カインの最深部。その床の上には、ノドス学区を支配した理事会の研究者達が、一人残らず息絶え、倒れ伏していた。
GM:無数の亡骸から少し離れて、血溜まりの中で、金髪の少年が仰向けに倒れている。
GM:心臓のあった場所には大きな穴が穿たれていた。
GM:生者は誰一人いないはずの地下に、硬質なヒールの音が響く。
"プランナー":「……蒙昧な造物主は、大いなるものに似せてヒトを作ろうとした」
"プランナー":妙齢の美女が、艷やかな黒髪を靡かせて、静かな足取りで少年へと近づく
"プランナー":「『神性』が骨を固め、『支配』が腱を束ね」
"プランナー":「『炎』が肉を捏ね、『摂理』が髄液を満たし」
"プランナー":「『楽園』が血液を巡らせ、『理解』が皮膚を被せ」
"プランナー":「『智慧』が毛髪を美しく飾り付けた……けれども」
"プランナー":「そうまでして造られたヒトは、自ら起き上がることは無かった」
"プランナー":少年の傍らに捨て置かれるようにして転がっていた、小さな球体を拾い上げる。
"プランナー":宝石で飾られた卵のようなそれは、警戒灯に照らされて、仄かに虹色の光を放っていた。
"プランナー":「ヒトの形をなぞるだけでは、『生命』は宿らない」
"プランナー":少年の隣に片膝をつき、心臓の穴に卵を納める。
GM:少年の胸の穴が瞬く間に塞がれて、口から血の塊とともに呼吸を吐き出す。
"プランナー":「……私の」感情を感じさせない表情のまま、意識のない少年に向けて
"プランナー":「誤算でした。せめて賢人達が、このノヴァリスに常駐していたのなら」
"プランナー":「このような結果にはならなかったかもしれません」
"プランナー":「……ごめんなさい」
"プランナー":塞がった胸元に、軽く掌を当てる。
GM:施設の外では、空に向かって幾筋もの細い光の柱が立ち昇っている。
GM:十字冠の転送光。ノドスの生徒をひとり残らず異世界へと送り出したそれは、次いでノドス島そのものも包み込もうとしていた。
GM:息を吹き返した少年の身体も、徐々に燐光に包まれていく。
"プランナー":「………」少年から手を離し、立ち上がる。
"プランナー":「計画の大幅な修正が必要ですね」
"プランナー":少年に背を向けて一度も振り向くこと無く、崩れ行く学区を後にした。
GM:---
GM:そして、少年は目覚めた。
GM:果てしなく続く海に唯一つ浮かぶ島と、5000人の生徒達。
GM:終わりのない漂流の始まりだった。
都築ソウマ:誰かの気配を感じたような気がしたが、多分気のせいだと思う。
都築ソウマ:「かはっ……はぁ……はぁ……」
都築ソウマ:「は……」
都築ソウマ:「はぁ………」
都築ソウマ:「っ、うぅぅ………!? いっ…………、っああ…………」
都築ソウマ:胸のあたりが焼け爛れたかのように熱くて苦しくて痛い。
都築ソウマ:激痛に苛まれて身をよじる。視界がちかちかする。
都築ソウマ:生きていた。
都築ソウマ:「………??」
都築ソウマ:確かに、自分は死んだはずだ。
都築ソウマ:意識が消える直前、それだけは…理事会の大人達もきっとみんな殺されただろう…それだけは分かっていた。
都築ソウマ:「……?」
都築ソウマ:不安が苛む。それでも、少しずつ状況が分かってくる。
都築ソウマ:死を証明するように、自分の制服が血塗れであること…、先ほどまで居た場所ではないどこかにいること。
都築ソウマ:何か、決定的な何かが、もうとっくに終わってしまったこと。
都築ソウマ:身を起こそうとする。何か、何かをしなければならない。
都築ソウマ:(ぼくが)
都築ソウマ:(頭の良い研究者だったら…有能な兵士だったら……、特別な才能を持つ子供だったら……)
都築ソウマ:(もっと…うまくできるのに……)
都築ソウマ:あの人なら、”プランナー”なら何て言うだろうかと少し考え、痛みに思考が途切れる。
都築ソウマ:生きている。
都築ソウマ:心臓のあたりに、不可思議な違和感がある。
都築ソウマ:こんな時、そこはもっと全身の血潮を送り出すようにどくどくと動いてもいいのに、妙に……
都築ソウマ:「はぁ…」「あぁ………」
都築ソウマ:「あぁぁああ………」
都築ソウマ:何故か生きていた。…いや、死んでないだけだった。何でもいい。とにかく。
都築ソウマ:何か途方もない大きなものを、自分が抱えてしまっていることだけは、
都築ソウマ:とにかくこれを…誰にも渡してはいけないと、直感してそう思った。
都築ソウマ:何もかも終わっていて、始まった日だった。
(雑談)
【CL】Day 1489:星徒サンダルフォン決戦
GM:クライマックス!全員登場だ!
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(144 → 153)
ユーリ・トレシェフ:1d10-3
DoubleCross : (1D10-3) → 5[5]-3 → 2
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を-3増加(153 → 150)
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(157 → 159)
四海群生:200+1D10-3
DoubleCross : (200+1D10-3) → 200+7[7]-3 → 204
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を1D10-3(→ 4)増加(173 → 177)
フォート・イラド
GM:期限の直前、サンダルフォンからの最終通告が届けられた。
GM:交渉の場所は、ノドスの側で指定して良い。とされていた。
GM:君たちは、先の戦闘の被害が少ないフォート・イラドに防衛線を敷き
GM:その沖合で、サンダルフォンと相見えようとしていた。
祠堂アキト:『総員配置に付いている。戦端を開くタイミングは、お前達に任せる』
祠堂アキト:エノクベースの生徒会室から、ソウマと共に通信を飛ばしている。
都築ソウマ:『…生きてくれよ。聞き飽きただろうが…』
都築ソウマ:『言い飽きることはない』嘆息する
四海群生:「ガーベラ小隊、了解」
四海群生:「聞いての通りだ。全員生きて帰還するぞ。最高生徒会長の命令だ」
ザールフフィール:「フン……」 ほとんどいつもと変わらぬ様子。武器を背に携え、前方に立つ
クロード・カレル:「万全だ。ようく寝て、シャワーも浴びたし、飯も食べた……」
クロード・カレル:「今回以上の準備はできないかもな」足元には、ジャンクめいた大量のガジェットが転がっている。
ユーリ・トレシェフ:「生きて帰る。……つまり、これまで通りだろう」真紅の空を見上げ、敵の影を探しながら話している。「これまでと違うのは」
ユーリ・トレシェフ:「この戦いの先に展望があるという事だ」
四海群生:先の戦闘の損傷を修理された“カラビンカ”は、積載量限界に近い追加武装を満載し、古の武士めいた威容を放っている。
四海群生:「……サンダルフォンと戦うにあたって……」
四海群生:「一ついいことがあるぞ」
ユーリ・トレシェフ:「……珍しいな。大抵こういう時、いやな可能性ばかり口にする君が」
ユーリ・トレシェフ:らしくもない軽口を叩いている。これまで通りと言いながら、どこかいつもより気が昂ぶっている自分を感じる。
澪木ミスト:「どゆこと?」ユーリの後ろから顔を出す。
四海群生:「これまでの敵と違って、奴は元々、ノドスの生徒でも何でもない」
四海群生:「我々はここに来て初めて、ようやく何の気兼ねも遠慮も無い相手と戦えるというわけだ」
クロード・カレル:「……はは。いいなそれ」
クロード・カレル:「今までの俺達は全然、本気を出してなかった。いいアイデアだ」
ザールフフィール:「……そんなこと、気にしてもいなかったがな」
ザールフフィール:その言葉は正確ではない。かつて、戦い始めた頃は強く意識していたことだ。戦いの中、その感覚野は擦り切れていった
ザールフフィール:「改めて意識すると……まあ、それも」
ザールフフィール:「悪くないことだ」
四海群生:「だろう」
四海群生:コックピットの中瞑目し、笑みを浮かべる。
四海群生:「全力でブチ殺してやろう、諸君」
ザールフフィール:「あぁ? どうした、優等生の四海が」
ザールフフィール:口角が僅かに上がる 「パクってんじゃねえぞ」
四海群生:「君も僕の真似をしていいぞ。少しは行儀が良くなるんじゃないか?」
ザールフフィール:「ハッ……言うようになりやがって」
ザールフフィール:「いりやしねえよ。……だがそうだな」
ザールフフィール:「この後大人しく植物栽培にでも従事させられる羽目になったら、その時は検討してやる」
四海群生:「ははっ……皆聞いたな?これは見物だぞ」
ユーリ・トレシェフ:「いい心がけだ……マニュアルは昨日の内に準備してきた。後で端末に送っておこう」
クロード・カレル:「映像記録をつける必要もあるな」
クロード・カレル:「任せてくれ」
ザールフフィール:「ケッ、はしゃぎやがって……」
クロード・カレル:絶望を退けるための戦いではなく、希望を守るための戦い。そのたった一つだけで、こうも違うのかと思う。
クロード・カレル:言葉とは裏腹に、全員が命を使い切る覚悟をしているだろう――それでも、何も苦しくなかった。
ユーリ・トレシェフ:「はしゃぎもするだろう。こんな事ばかりやっていると、忘れそうになるが……俺達はまだ子供だ」
ユーリ・トレシェフ:「明日も、明後日もそうだ。……きっと、四年後もな」
三城郷ミツル:「……ああ、きっとそうだ」静かに頷いた後、赤い空に視線を投げて
三城郷ミツル:「来るぞ」
GM:赤い雲を切り裂いて、一筋の光条が海原に差し込む。
GM:その中から、鷺の翼を広げた中性的な少年が、ゆっくりと舞い降りてくる。
"サンダルフォン":「随分と」辺りを見回して
"サンダルフォン":「寂しいお出迎えだね。歓迎されて無いみたいだ」
ザールフフィール:「"サンダルフォン"……」
ザールフフィール:低く、静かに。獣の唸るような声。あるいは、雷。
"サンダルフォン":「答えを聞こうか。ザールフフィール」
"サンダルフォン":「無意味な戦いをやめて、僕とともにノヴァリスへの帰還を目指すか」
"サンダルフォン":「不合理な意地のために、自分と仲間の人生を放り捨てるか」
ザールフフィール:「『8番目のイースターエッグ』は……」
ザールフフィール:「このノドスにおいて、今や本物の希望となった」
"サンダルフォン":「へぇ……?」笑みを貼り付けたまま、興味深げな声を漏らす
ザールフフィール:「ここまでの偉大な抵抗の成果は、これよりの不退の信念により……」
ザールフフィール:「いずれ天を貫き、あるべき地へオレたちを還すだろう」
ザールフフィール:「だから、オマエのような……」
ザールフフィール:「……支配者ヅラをした増上慢に引き渡すことはできなくなった」
ザールフフィール:「が」
ザールフフィール:「それ以前の問題だ……ゴミカス野郎。その狂った知性に刻み込め」
ザールフフィール:「『絶滅戦争は望むところではない』? そんなのはテメエだけの勝手だろうが」
ザールフフィール:「心臓を動かすためにオマエのようなヤツの支配を甘んじて受け入れ、全ての選択を放棄する……」
ザールフフィール:「オレはそれを生きるとは認めない」
ザールフフィール:「――絶滅戦争、上等じゃないか」
ザールフフィール:槍を振り下ろし、突きつける。
ザールフフィール:「始めるぞ」
ザールフフィール:「オレとオマエのどちらかが滅びるまで」
ザールフフィール:「オレたちとオマエたちのどちらかが、この世界からいなくなるまで――!」
"サンダルフォン":「……そうか。残念だよ」ザルフの後ろの面々を見渡して「これ以上交渉の余地はなさそうだ」
"サンダルフォン":「僕は結構本気で、君と友達になれると思っていたんだけどな」
"サンダルフォン":両の掌を空に向けて、大きく広げる「───我が同盟者。君の宣戦を受け入れよう」
"サンダルフォン":「"サンダルフォン"は君たち全ての支配者として生を受けた。それが敵わないのならば」
"サンダルフォン":「責任をもって駆逐する。一人残らず、灰の一編まで」
"サンダルフォン":「君たちを火に焚べて、星は再び空へと昇る」
GM:サンダルフォンが降臨した時と同じく、空から幾筋もの光が差し込んでくる。
GM:その色は漆黒。海原を波打たせて、巨大な影がその姿を落着させる。
"サンダルフォン":「さあ、共に戦おう」
"サンダルフォン":「ザベドー」
星徒ザベドー:赤黒い腐肉が宙に浮かび上がる。
星徒ザベドー:一度は塵に帰ったはずの星徒。漆黒の魔眼が血の涙のごとく毒液を垂れ流し、海面を侵していく。
四海群生:つい先日味わったばかりの苦戦の記憶。操縦桿を握る手に、じわりと嫌な汗が滲む。
四海群生:「やはり、来たか……」
"サンダルフォン":「エテラファオペ」
星徒エテラファオペ:キィィィィィィイイン─────────
星徒エテラファオペ:空気の壁を切り裂く音とともに、空に青白い光跡が引かれる。
ザールフフィール:「超高速飛翔体か……!」
星徒エテラファオペ:巨大な鳥と戦闘機が融合した、半獣半機の姿。
星徒エテラファオペ:耳鳴りとともに、君たちの立つ足場に防風が叩きつけられる。
"サンダルフォン":「カアマン」
星徒カアマン:二色の炎を纏った不死鳥のようなシルエットが、海の上に立ち上がる。
星徒カアマン:その頭部は存在せず、断面からは常に血と炎が吹き出している。
ユーリ・トレシェフ:(……星徒蘇生術の完成。それが成功していたとなると……)
ユーリ・トレシェフ:("サンダルフォン"は反目していたアベル達の派閥の成果を手にした事になる。想定していた事ではあるが……)
ユーリ・トレシェフ:(単独での内通なんて手段を取っていた割には。予想以上に、彼は星徒勢力の実権を掌握しているらしい)
"サンダルフォン":「フラウエー」
星徒フラウエー:ひときわ大きな真紅の巨体が、海中から浮かび上がる。
星徒フラウエー:肥満体の竜を思わせる巨大な肉の塊が、更に巨大な蝶の羽を拡げて飛翔する。
クロード・カレル:「……お仲間がたくさんいるようじゃないか。偽生徒会長サマ」
クロード・カレル:「交渉が成立したら、こいつらで即座に1000人まで減らすつもりだったわけだ」
"サンダルフォン":「ラベルニウム」
星徒ラベルニウム:いくつもの天使の羽根と、金色の機械に包まれた肉の塊が光の中から現れる。
星徒ラベルニウム:歯車の機構を露出させた機械は時計のように規則正しく動き、荘厳な音色を響かせている。
四海群生:「……」その名と姿に、腹の底から重いものが込み上げてくるのを感じる。
ザールフフィール:「出たな、"ラベルニウム"……!」 立ち並ぶ威容の中でも、輪をかけて異様の姿
四海群生:「ラメクを一度壊滅させた奴か……」
クロード・カレル:「ちょうどいいさ。あの時のリベンジができる……」
祠堂アキト:『………』握り込んだ拳から血が滴る。異端の天使に準えた星徒達の本当の名は、一人残らず覚えている。
ユーリ・トレシェフ:「……懐かしい顔ぶればかりだが……」
ユーリ・トレシェフ:「これで全部か?……いいや」
ユーリ・トレシェフ:「まだいるはずだ。こいつらを復活させた星徒が」
"サンダルフォン":「……そして」
"サンダルフォン":遥か後方の海上へと腕を向ける。
澪木ミスト:「………やっぱり、あれが……」
幻竜ミストルティン:彼方の海を、虹色の輝きが照らしている。
幻竜ミストルティン:その中心に浮かぶ竜は、漆黒の鱗を怪しく艶めかせて、静かに佇んでいる。
ユーリ・トレシェフ:サンダルフォンだけではない。そいつの活動を止めなくては……敵は際限なく復活し、この戦いは終わらない。
ユーリ・トレシェフ:ここへ来る前に、その覚悟をしている。「……大丈夫だ」短くミストに告げる。
ユーリ・トレシェフ:「自分の星徒が死んでも、フィードバックはなかった」
ユーリ・トレシェフ:「何も変わりはない。他の敵と同じだと、思っておけばいい……」
澪木ミスト:「……わかってる」瞳の奥を震わせながら
澪木ミスト:「大丈夫……わかってるよ」
澪木ミスト:「私の分身なんかに、みんなを傷づけさせるわけにはいかない」
サンチャゴ・イシグロ:「……うおぉぉおぉっ!!」そこに能天気な声が響く
サンチャゴ・イシグロ:「なんだなんだ、辛気くさい顔ばっかじゃん!」
三城郷ミツル:「サンチャゴ、遅刻したかと思ったよ」
ロン・ウェイ:「フ。いい元気だ」「一度倒した敵に負ける道理はないと言わんばかりの勢いだな」
ロン・ウェイ:「キラービー部隊、現着した。周囲の確認は済ませた……我々はこの戦いに専念すればいい」
ショウ・ブロウラー:「ヘヘヘ……でもよ、流石にこれは……笑えてくるぜ」
ショウ・ブロウラー:「こっちも全賭けだ、や……やってやらぁ!」
サンチャゴ・イシグロ:「遅刻してねーし!一番かっこいいタイミングを図ってたの! なあガブリエル!」
ガブリエル・イシグロ:「え!? あ、うん……うん?」もにょもにょしている。
クロード・カレル:「それなら間抜けな登場すんなよ、サンチャゴ」
クロード・カレル:「せっかくユーリとミストちゃんがいい雰囲気のところだっただろうが」
ガブリエル・イシグロ:「……!?」(なるほど……あれがいい雰囲気なんだ!!)
サンチャゴ・イシグロ:「えっマジ? あ、俺気ィ遣える男だからよ! 任せとけよ!」
ガブリエル・イシグロ:「おとなだ……」
四海群生:「何……いい雰囲気だったのかトレシェフ!?」
四海群生:「済まない、全く気が付かなかった。全員気を遣うように」
ロン・ウェイ:「クク……了解」笑いをかみつぶしている。
ユーリ・トレシェフ:「な……」少し言葉に迷って。「雰囲気で作戦行動ができるか。変な気を遣わなくていい……」
澪木ミスト:「まぁ……そりゃあ悪い雰囲気ではないけどぉ……」軽く頬を染めて
ショウ・ブロウラー:「ヘッ、いつもの調子が戻ったじゃねーか」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ええ、いつも通りで行きましょう」常に優しげに細めた瞼を、静かに開く。
ガブリエル・イシグロ:「う……うん……!」
ザールフフィール:「……全く」
ザールフフィール:「どうしようもない連中だ」
ザールフフィール:「……だがテメエで戦うことを選んだ連中だ」
ザールフフィール:「賢く飼い殺されるよりずっと良い」 かつてない戦場を前に、なお口角が緩んでいる。緊張ではない……何かで
ロン・ウェイ:「ああ、悪くない。これくらいの気分がいい」「ほんの小さな希望の光を、目を凝らして見るよりはな……」
ロン・ウェイ:「いいかげん、あの星々は邪魔だろう。いつも通り戦闘の中核を任せる。我々は……君たちを援護する」
四海群生:「……感謝する。この場で君達と共に戦えること、嬉しく思う」
都築ソウマ:「……」生徒会室で皆の会話を聞きながら、隣のアキトに眼を向ける。「あれくらいがいいんだろうな」
都築ソウマ:「見てるだけはつらいが」
都築ソウマ:「ぼくらも頑張ろう」
祠堂アキト:「……ふん」小さく笑って
祠堂アキト:「見てるだけで済むわけ無いだろ。頭を動かせ!」
都築ソウマ:「んなっ…、言葉のあやだろ! 分かれよ…」
都築ソウマ:「もう」彼方を眺める。目を細める。
"サンダルフォン":鷺の翼を羽ばたかせて、大きく浮かび上がる。
"サンダルフォン":「ここからは、一切の対話は不要となる」
"サンダルフォン":「僕らはただ、君たちのすべての希望を焼き尽くす、災いとなる」
"サンダルフォン":「先に言っておくよ」
"サンダルフォン":「さようなら」
"サンダルフォン":サンダルフォンの身体を昏い光が包み、巨人の姿へと変貌していく。
星徒サンダルフォン:漆黒の羽根を広げ、仮面の上に禍々しい光輪を浮かべた流星体。
星徒サンダルフォン:堕天使を思わせる異貌が、無慈悲に敵対者を睥睨する。
都築ソウマ:「……あんなのに……」その迫力に呑まれながら呟く。
都築ソウマ:「エッグを………この学園の生徒を渡してなるものかよ…!」
GM:クライマックス戦闘を開始します。
---
GM:クライマックス戦闘は、第2ラウンドまでの耐久戦となります。
GM:第2ラウンドのクリンナッププロセスにて特殊判定が発生し、一旦戦闘が中断されます。
四海群生:耐久戦!?
ザールフフィール:何何何
GM:現在のエンゲージはこちら
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
星徒ザベドー[9] 星徒エテラファオペ[7] 星徒カアマン[3]
星徒フタウエー[7] 星徒ラベルニウム[8]
|
10m
|
ユーリ[11] 群生[10] ザルフ[10] クロード[6]
|
5000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
四海群生:と……遠すぎる
GM:ラウンドの経過と共に星徒はノドス中心に向かって侵攻していき、ノドスのエンゲージと他のエンゲージとの距離は縮まっていきます。
四海群生:やっぱ遠いままでいいよ
クロード・カレル:ゲーム的には、ノドスが初期位置に近づいてくるような挙動になるわけですね
GM:そうなります
クロード・カレル:相対位置的に戦場がノドスに近づいていくことになると
GM:そしてクリンナッププロセスでは、今まで通り星徒によるノドスへの攻撃が発生します。
クロード・カレル:そこは今まで通りじゃなくていいんですよ?
GM:ソウマと藤村はメインプロセスを行わないNPCです。
GM:ノドスのエンゲージにいますが星徒の攻撃の対象にはならず、特定の条件時のみDロイスによる支援行動を行います。
GM:どんな条件のどんな支援かは……お楽しみ!
ザールフフィール:楽しみ~~~
ユーリ・トレシェフ:お楽しみだったかあ
GM:そして一部の星徒エネミーはマスクデータが開示されます。再生怪人だからね。
星徒ザベドー
シンドローム:ブラム=ストーカー/バロール
侵蝕率:450%
HP:206
行動値:9
エネミーエフェクト:《生命増強》LV6《高速再生》LV5
星徒エテラファオペ
シンドローム:ハヌマーン/ブラックドッグ
侵蝕率:600%
HP:149
行動値:7
エネミーエフェクト:《生命増強》LV4《飛行能力Ⅱ》
星徒カアマン
シンドローム:サラマンダー/キュマイラ
侵蝕率:600%
HP:211
行動値:3
エネミーエフェクト:《生命増強》LV6 《状態復元》
星徒フタウエー
シンドローム:エグザイル/ノイマン
侵蝕率:700%
HP:237
行動値:7
エネミーエフェクト:《生命増強》LV7《分割思考》
星徒ラベルニウム
シンドローム:モルフェウス/ノイマン/ソラリス
侵蝕率:800%
HP:266
行動値:8
エネミーエフェクト:《生命増強》LV8《ポイズンマスター》LV6
幻龍ミストルティン
シンドローム:モルフェウス
侵蝕率:1000%
HP:205
行動値:9
エネミーエフェクト:《生命増強》LV6
星徒サンダルフォン
シンドローム:ウロボロス/オルクス
侵蝕率:???%
HP:???
行動値:7
エネミーエフェクト:???
GM:以上を踏まえてサポートユニットの付け替えを行ってから、戦闘に入っていきます!
GM:それでは誰がどのサポートを付けるか宣言してもらおうかな
クロード・カレル:ソウマ会長や藤村をサポートにつけることはできますか?
GM:できません!キラービーとミツルとミストだけです
四海群生:ひ~ん
クロード・カレル:ウグググ……
ザールフフィール:ミツルとエドヴァルドを随伴させます
ザールフフィール:エドヴァルドのパッシブスキルのバステ無効には、邪毒・硬直・重圧・憎悪を指定。これらを無効化し、行動値+15
GM:全部やん(全部やん)
ザールフフィール:放心は効いちゃうよお
ユーリ・トレシェフ:ミスト、ガブリエルに随伴してもらいます。
ガブリエル・イシグロ:ガブッ
四海群生:ロンに随伴してもらいます
ロン・ウェイ:イクゾー
クロード・カレル:サンチャゴ……連れていきたいと思うんですけど……
サンチャゴ・イシグロ:ついてくぜ
クロード・カレル:ショウも誰かしらつけないといけないですよね、やっぱり……?
GM:いけないですね
クロード・カレル:ショウ……!
ショウ・ブロウラー:お、俺を置いて行くっていうのかよ
クロード・カレル:しょうがない……(ショウだけに) それならクロードが連れていきます
GM:ちゃんとお世話するのよ
ショウ・ブロウラー:たのむぜ
ユーリ・トレシェフ:これが天才のジョークだってのかよ
GM:OK!全員のサポートが決まりましたね。
GM:ですが今回の戦いは総力戦になります。戦っているのはガーベラとキラービーだけではありません。
GM:ここで、ガーベラ小隊の絆LVボーナスをお知らせします。
GM:クライマックスでは、ガーベラ小隊の絆LVに応じてNPCカードが開放されます。
四海群生:なんだって!
GM:現在のLVは5なので全開放!ラインナップはコチラ!
ユーリ・トレシェフ:ええーっ
ユーリ・トレシェフ:最大にしててよかった
クロード・カレル:なんだあっ
【NPCカード:祠堂アキト】
シナリオ1回。
行動済みのPC1名を未行動にする。
【NPCカード:ルイ・ジャックモンド】
2ラウンド目以降で使用可能。シナリオ1回。
PCを1名選択する。そのPCはイニシアチブでメインプロセスを行える。
【NPCカード:メイズ・ペルセ・クロウ】
2ラウンド目以降で使用可能。シナリオ1回。
PCの攻撃時にエネミーを1体選択する。
対象が1点でもダメージを受けた場合、対象は更に5D10のHPを失い、更に20のHPを失う。
PCとの距離が10m以上離れているエネミーは選択できない。
【NPCカード:エドガー・ライネック】
2ラウンド目以降で使用可能。シナリオ1回。
PCが取得している【制限:-】のエフェクトの使用回数を1回分回復する。
ただし、継承で取得したエフェクトは選択できない。
【NPCカード:リィ・サワキ・ダイ】
常時発動。
星徒の攻撃によるノドス生徒の死者数を-20する。
【NPCカード:コルネリウス・ヴァイスマン】
2ラウンド目以降で使用可能。シナリオ1回。
PC1名を選択する。
そのPCが取得しているアイテムがエフェクトの効果で破壊される場合、その破壊を無効にする。
ザールフフィール:オオオ……
四海群生:つ……強すぎる
クロード・カレル:サワキくん……!
ユーリ・トレシェフ:サワキくん、自分にやれることを頑張っている……
GM:2ラウンド目から使える人たちは星徒が防衛線を突破した時に出てくる第二陣的なやつですね。
GM:事前の説明は以上となります。何か気になることはありますか?
クロード・カレル:ラウンドごとに戦場がノドスに近づいていくと説明がありましたが
クロード・カレル:1ラウンドにつきどの程度のペースで進行するんでしょうか?
GM:二ラウンド目の終わりにはエノクベースの手前まで来てしまいますね
四海群生:はやすぎ!!
クロード・カレル:は、早すぎる
ユーリ・トレシェフ:それは……
GM:その前に全滅させれば余裕ですよ
ザールフフィール:こいつ……
ユーリ・トレシェフ:到達されたらゲームオーバーということですか?
クロード・カレル:無茶言うな!
クロード・カレル:7体いるんだぞ敵が
GM:そこは……この先のお楽しみ!
ユーリ・トレシェフ:お楽しみだったかあ
ザールフフィール:楽しみだな~
GM:他になければ戦闘処理に入ります。
ザールフフィール:衝動判定があるのかなということだけ気にしています あとは大丈夫
四海群生:大丈夫です(大丈夫ではない)
ユーリ・トレシェフ:戦います
クロード・カレル:こちらからはありません
GM:では行くぞ!
---
GM:衝動侵蝕はまだありません。
◇ラウンド1
GM:セットアップから!宣言をどうぞ
ザールフフィール:なし。出方を見せてもらう
四海群生:コーリングシステムでヴィークルに搭乗します 行動値10>0
星徒ザベドー:《鮮血の奏者》LV7《解放の宴》LV5 7点のHPを消費し、ラウンド中攻撃力+21。飛行状態になりラウンド中の判定ダイス+5。
GM:星徒ザベドーのHPを7減少(206 → 199)
ユーリ・トレシェフ:「И ель сквозь иней зеленеет,」《光の銃》
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(159 → 163)
ユーリ・トレシェフ:武器攻撃力は48です
星徒エテラファオペ:《加速装置》LV9《ヴァジュラ》LV9 行動値+36 ブラックドッグエフェクトの攻撃力+27 暴走し《ロックンロールビート》LV5が発動。攻撃達成値+10
星徒カアマン:《苛烈なる火》LV9 ラウンド中攻撃力27 HPを5失う。
GM:星徒カアマンのHPを5減少(211 → 206)
星徒フラウエー:なし
星徒ラベルニウム:《アクセル》LV12《ラピッドファクトリー》LV9《ソードマスター》LV10 ラウンド中、行動値+24、選択した武器による攻撃の達成値+30
四海群生:???
星徒ラベルニウム:対象は同じエンゲージの星徒5体
四海群生:オイッッッ
クロード・カレル:バカ!!!
ユーリ・トレシェフ:それはいかんでしょ
クロード・カレル:行動値を+24もされたらPCは何もできないんだよ
星徒ラベルニウム:私のソードマスターの対象はジャイロユーエフオー
星徒フラウエー:僕はインフィニティウィップ!
星徒カアマン:素手で
星徒ザベドー:同じく素手
星徒エテラファオペ:同じく素手
ユーリ・トレシェフ:みんなあるのかよ と思ったらないのもいるのか
幻竜ミストルティン:《砂の騎士団》ラウンド中、対象のエンゲージに分身を生み出す。この分身は攻撃などの対象にならない。
ザールフフィール:!?
幻竜ミストルティン:星徒5体のエンゲージに分身を置きます
四海群生:何か分かんないけど良くないことをされています!!!
星徒サンダルフォン:《ヴァイタルアップ》《螺旋の悪魔》HPと侵蝕率を現在の侵蝕率-100点上昇させる。暴走し攻撃力が上昇。
クロード・カレル:オイオイオイ
星徒サンダルフォン:更に【Eロイス:唯我独尊】【Eロイス:殺戮衝動】このシーンの間、クリンナップの時点で戦闘不能のキャラクターは自動的に死亡する。
ユーリ・トレシェフ:めちゃくちゃしとる
四海群生:ホピーッ
ユーリ・トレシェフ:こいつ……!
ザールフフィール:オヲヲ……
GM:これでみんな動いたかな?
クロード・カレル:私もありません!
GM:ではイニシアチブに入っていきます。暫く星徒のターンなので一気にやっちゃおう!
GM:イニシアチブ
ユーリ・トレシェフ:こわいよ~
星徒カアマン:《極大消滅波》LV11 13D10のHPダメージ リアクション不可
星徒カアマン:対象はPC全員です。
四海群生:イィーーーッ
星徒カアマン:カバーリングは可能。
ザールフフィール:desuyone
クロード・カレル:バカ
クロード・カレル:このダメージならもちろんカバーリングしない理由は全く無いので
ユーリ・トレシェフ:こちらも《崩れずの群れ》カバーします
クロード・カレル:《マグネットフォース》で守ります。対象はザルフのほうがいいかな
ユーリ・トレシェフ:じゃあ群生くんを守ります
クロード・カレル:俺はユリ×群を推すぜ
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(163 → 165)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(177 → 179)
四海群生:ユーリくん……!
星徒カアマン:ダメージ出します
星徒カアマン:13D10
DoubleCross : (13D10) → 62[5,9,10,7,4,7,4,6,3,1,1,3,2] → 62
四海群生:でかいよ~~~~
クロード・カレル:でか杉謙信
ユーリ・トレシェフ:当然死ぬ。ミストのユニークを使用して復活。HP1へ
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(165 → 170)
クロード・カレル:オートカバーが入ると思います。サンチャゴの……
サンチャゴ・イシグロ:いいぜ
クロード・カレル:サンチャゴ~~!死ぬな~~~!
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(2 → 3)
クロード・カレル:ヒィ~~
GM:絆LVが最大のサポートのロイス数は6です あと3回は大丈夫
星徒カアマン:<強制起動者>使用。《極大消滅波》の使用回数を1回復。
ザールフフィール:ア!?
クロード・カレル:お前お前お前!!!
四海群生:は?
四海群生:すいません!このゲームバグってます!!
ユーリ・トレシェフ:まあそういうのありそうな気はしてたが……
GM:文句はIAに言うんだな
GM:では行動値最速はエテラファオペから
星徒エテラファオペ:マイナー 《ライトスピード》メジャーアクションを2回行う。
星徒エテラファオペ:メジャー 《サイレンの魔女》LV7《降魔の雷》LV7 ドッジダイス-2 装甲無視 16dx+16
星徒エテラファオペ:対象はPC全員
星徒エテラファオペ:16dx11+16
DoubleCross : (16DX11+16) → 9[1,1,3,3,4,4,5,5,5,6,6,9,9,9,9,9]+16 → 25
星徒エテラファオペ:オート 《空疾る爪》LV9 達成値を+10する。重複可。
ザールフフィール:????
星徒エテラファオペ:3回分使います。達成値+30
ユーリ・トレシェフ:そういうやつね
四海群生:狂う
星徒エテラファオペ:目標55でリアクションしな
クロード・カレル:待ちな……
星徒エテラファオペ:なにっ
クロード・カレル:私を対象に取るということは、ショウ・ブロウラーを対象に取るということだぜ
ショウ・ブロウラー:ケケケーッ
クロード・カレル:達成値を-9するんだな!
星徒エテラファオペ:ゲェーッ!?普通に忘れてた!
星徒エテラファオペ:達成値46です……
ユーリ・トレシェフ:十分なんだよなあ
ザールフフィール:それならワンチャン という額でもないんよそれは
クロード・カレル:《ゲットダウン》。本体の技能合計+28、拠点効果で+3、サンチャゴ効果で+15だから……
クロード・カレル:8dx+28+3+15
DoubleCross : (8DX10+46) → 9[1,1,3,5,6,6,6,9]+46 → 55
クロード・カレル:もちろん回避できるぜ!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(179 → 181)
ザールフフィール:ウオー!
サンチャゴ・イシグロ:やったー!
四海群生:強すぎ!
ガブリエル・イシグロ:すごいっ
GM:実はクロードくんは前のシーンのパワーアップで更に+12されてるんだぜ
クロード・カレル:ほんとだ!
ショウ・ブロウラー:強いぜ
ザールフフィール:超絶ゲットダウナークロード
クロード・カレル:完全に忘れてました
四海群生:ガードかなあ……
ザールフフィール:こちらはガードします もしかしたらはこっちの方がギリあるはず
ユーリ・トレシェフ:6dx+4 一応チャレンジ
DoubleCross : (6DX10+4) → 10[3,3,3,4,7,10]+5[5]+4 → 19
ユーリ・トレシェフ:まあね
ユーリ・トレシェフ:群生くんをカバーするか
四海群生:私はワンチャンスあるかもだからザルフくんがいいかも
クロード・カレル:そうですね 装甲無視じゃない攻撃の時にHPで耐えられるかも
四海群生:あ~それもあるか~~……
ユーリ・トレシェフ:HP残すならそっちかなって あとサポートの数的に
クロード・カレル:群生くんが防げるときなら軽減だけで0以下に抑えられるだろうという考え方もあると思います どっちにしましょうか
ユーリ・トレシェフ:あーそれもそう……か?
クロード・カレル:ただ、ザルフのHPを残していてもザルフが防げる攻撃ってさすがに中々来ない気もするので
クロード・カレル:個人の意見としては、ワンチャンあるなら群生カバーの方かなあ
ユーリ・トレシェフ:うーむ
四海群生:じゃあお願いしようかな…………
ユーリ・トレシェフ:そうですね 軽減だけで0以下にできるような攻撃じゃない可能性もあるきがするし…
ユーリ・トレシェフ:《崩れずの群れ》群生くんをカバー
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(170 → 172)
四海群生:俺は何のためにロボに乗って……俺は少女団のお荷物ですッッ……!
クロード・カレル:群ジロちゃん
星徒エテラファオペ:ダメージ出します
星徒エテラファオペ:5d10+21+28+27 装甲無視
DoubleCross : (5D10+21+28+27) → 19[8,2,2,6,1]+21+28+27 → 95
四海群生:でかすぎんだろ!!!!!!
ユーリ・トレシェフ:斃れます。ガブリエルのオートカバーが発動
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(3 → 4)
ガブリエル・イシグロ:ホギャーッ!?
サンチャゴ・イシグロ:ブラザーッッ
ザールフフィール:ミツルのオートカバーが出ます 昇華2回目して
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(1 → 2)
星徒エテラファオペ:だが俺のメジャーアクションはまだ残っているぜ!
四海群生:正気の沙汰じゃない
星徒エテラファオペ:さっきと同じコンボです。《サイレンの魔女》LV7《降魔の雷》LV7 ドッジダイス-2 装甲無視
星徒エテラファオペ:16dx11+16
DoubleCross : (16DX11+16) → 10[1,1,1,2,4,5,7,7,8,8,8,8,9,9,9,10]+16 → 26
星徒エテラファオペ:オート 《空疾る爪》LV9 達成値を+10する。重複可。
星徒エテラファオペ:今度は油断しない……5回分使用し+50、そこから9引かれて
星徒エテラファオペ:67点でフィニッシュだ!
四海群生:ハァハァハァ……何言ってんだ……
クロード・カレル:67!?!?!?
星徒エテラファオペ:もう空疾る爪が一回分しかないなった
ユーリ・トレシェフ:6dx+4 ハアハアハア
DoubleCross : (6DX10+4) → 10[2,3,7,8,10,10]+9[1,9]+4 → 23
ユーリ・トレシェフ:すまねえガブリエル……
ザールフフィール:9dx+1+3=>67
DoubleCross : (9DX10+4>=67) → 6[1,1,1,3,3,4,4,5,6]+4 → 10 → 失敗
四海群生:6DX>=67 ドッジ……
DoubleCross : (6DX10>=67) → 10[2,5,6,7,9,10]+2[2] → 12 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:《崩れずの群れ》群生くんをカバー!
四海群生:ユーリくん…………!!
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(172 → 174)
クロード・カレル:ザルフくん、カバーリングほしいですか?
ザールフフィール:も、貰えるなら欲しいけど……! そっちも大丈夫かという気持ちは強い
クロード・カレル:侵蝕的にはゲットダウンしてもマグネットフォースしても同じことなので
クロード・カレル:もうこれは私とザルフのどちらのリソースを残すかという選択でしかないです
ザールフフィール:ミツルはまだ昇華数2なので……!
ガブリエル・イシグロ:え……?
サンチャゴ・イシグロ:ブラザーッッッ
ザールフフィール:サンチャゴをギリまで生かす線があるならそっちを狙った方が良さそうな印象
クロード・カレル:では、ザルフに一旦食らってもらいます!
クロード・カレル:サンチャゴはできるだけ長く生きていることで回避機会が多くなるサポートユニットなので
クロード・カレル:すまない……!チームのためなんだ
クロード・カレル:《ゲットダウン》!
クロード・カレル:8dx+28+3+15+12
DoubleCross : (8DX10+58) → 8[1,2,2,4,7,8,8,8]+58 → 66
クロード・カレル:グギャア~~~ッ!!!!
クロード・カレル:こんなバカなことがあるか!?
クロード・カレル:いや、違った!
ショウ・ブロウラー:まだだぜ
クロード・カレル:すみません!拠点効果があった!
クロード・カレル:さっきのダイスでも忘れてました 前の戦闘では拠点効果0だったから……!
四海群生:仲間がいるよ!!
クロード・カレル:3個振っていいですか
GM:いいですよ!
クロード・カレル:3dx+28+3+15+12
DoubleCross : (3DX10+58) → 9[2,9,9]+58 → 67
クロード・カレル:拠点効果バンザイ!!!!
クロード・カレル:もう忘れない
星徒エテラファオペ:う、嘘だろ……
四海群生:最強
サンチャゴ・イシグロ:ウオ~~~~~ッ
クロード・カレル:拠点効果は、僕だけのものだ
ショウ・ブロウラー:俺様が出るまでもなかったようだな
ザールフフィール:拠点♡ 実家♡
星徒エテラファオペ:ダメージ出します
星徒エテラファオペ:7d10+21+28+27 装甲無視
DoubleCross : (7D10+21+28+27) → 46[7,8,4,7,5,10,5]+21+28+27 → 122
ザールフフィール:ダメージも盛り上がってるんじゃね~
ザールフフィール:ミツルにオートガードされます
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(2 → 3)
クロード・カレル:ミツル……!
GM:ガブもカバーします
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(4 → 5)
ユーリ・トレシェフ:すまねえ……すまねえ……
クロード・カレル:ガブリエル――ッッッ
ユーリ・トレシェフ:俺のHPが2000じゃないばっかりに
四海群生:誰か助けてくれ……
GM:続いてのイニシアチブ
GM:行動値33でザベドーのターン
星徒ザベドー:マイナー なし
星徒ザベドー:メジャー 《黒の鉄槌》LV9《超越活性:ソウルスティール》LV9《鮮血の網》LV7《蝕む赤》LV7《コンセントレイト:バロール》LV7
星徒ザベドー:PC全員にRC攻撃。命中した場合、対象に硬直と邪毒7を与える。1点でもダメージを与えた場合、シーン中HPと最大HPを+90。
クロード・カレル:こいつ鮮血の網なんて使えるの!?
ザールフフィール:棺する?
星徒ザベドー:前から使えたぜ
クロード・カレル:そういえばそうだった気がする
ザールフフィール:相手が四海くんだったからね……w
四海群生:実はそう
ユーリ・トレシェフ:棺でもいいけど孤独の魔眼もありなきはする
クロード・カレル:それだ
ザールフフィール:それや
ユーリ・トレシェフ:後に何があるかわからないことを考えると…
クロード・カレル:孤独で回避が成れば
クロード・カレル:ソウルスティールも無効化できる!
クロード・カレル:この後の温存なんて知るか!俺は《孤独の魔眼》するぞ!
ユーリ・トレシェフ:そうじゃん やるしかない
四海群生:頑張れーーッッ
ユーリ・トレシェフ:実質90ダメージ相当の回避だ
ザールフフィール:ミドルでは18dx7+4だった 行けるはず
クロード・カレル:侵蝕160でレベル上昇した3回目の《孤独の魔眼》です!
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(181 → 185)
星徒ザベドー:くっ なら受けてみよ!
星徒ザベドー:18dx7+4 諸々有効。命中で硬直、邪毒7。
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,2,2,2,2,3,3,5,5,5,5,6,7,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,4,4,9]+2[2]+4 → 26
星徒ザベドー:ウワァ~~~~
クロード・カレル:ワハハ!愚か者め!
クロード・カレル:達成値も-9するんだな
星徒ザベドー:しかも-9で17だ
ショウ・ブロウラー:情けねえ達成値だぜ!
クロード・カレル:《ゲットダウン》で回避!
クロード・カレル:11dx+28+3+15+12
DoubleCross : (11DX10+58) → 8[1,1,1,3,3,4,5,5,6,8,8]+58 → 66
クロード・カレル:また8出てる!危なすぎる~
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(185 → 187)
四海群生:最強すぎる……
ユーリ・トレシェフ:最高~~!
クロード・カレル:この地獄で数少ないいいニュースだろう
GM:ダメだ……まずはこいつをどうにかしないといけない
ザールフフィール:クロード~♡
GM:イニシアチブ
星徒フタウエー:《ブリッツクリーク》対象はイニシアチブでメインプロセスを行える。
星徒フタウエー:対象はお前だ…!ラベルニウム!
星徒ラベルニウム:はい…ラベルニウム動きます
ユーリ・トレシェフ:そんなん持ってるのかよ
クロード・カレル:やめてよーっ
星徒ラベルニウム:マイナー 《猛毒の雫》LV15 このメインプロセスでダメージを与えた場合、対象に邪毒15を与える
クロード・カレル:ヒーッ
ザールフフィール:????
星徒ラベルニウム:メジャー 《罪人の枷》LV17《砂は砂に》LV9《ブルータルウェポン》LV9《ガードクラッシュ》LV9《神機妙算》LV9 ジャイロユーエフオーで範囲攻撃。
星徒ラベルニウム:命中した場合、ラウンド中対象の行う判定の達成値を-34。ダメージを与えた場合、対象がエフェクトで作成した武器と防具を全て破壊し、ラウンド中ガード値を-27。
ザールフフィール:砂は砂に!?
四海群生:嫌がらせにも限度あり
ユーリ・トレシェフ:あっ……あまりにもまずいので誰か守って欲しいです……
ユーリ・トレシェフ:C2が素手パンチするしかなくなる
クロード・カレル:ほんとだ
ザールフフィール:これは……コンセがないからクロードくんは素で避けられそうだけど
クロード・カレル:というか、誰かも何も
ザールフフィール:阻止せざるを得ないか
クロード・カレル:私しかいないんじゃが
四海群生:喰らって大丈夫な人がいるわけないデバフ
星徒ラベルニウム:ギャハハ!
ユーリ・トレシェフ:一応ザルフの棺もあるから…
クロード・カレル:いや~、孤独の魔眼があと1レベル高ければな
ザールフフィール:他に手がなければ棺を切らせてください。実はちょっと侵蝕率を上げたかった
四海群生:ザルフっち……!
クロード・カレル:でもこれ、ブリッツクリークの行動なので
ユーリ・トレシェフ:ただこれブリッツクリークの行動だからこのあと通常手番があるんだよな
ザールフフィール:あ~
ユーリ・トレシェフ:終わりなのか?
四海群生:正気?
ザールフフィール:2回受けたあとタイタス昇華で解除した方が安いのか……?
四海群生:俺達死ぬのか?
クロード・カレル:デバフ避け目的で避けるのも厳しい
ユーリ・トレシェフ:Sロイスを切ってエフェクト回数復活というのもあるかな
ザールフフィール:ユーリを庇って2回受けた後各自でタイタスを1枚切るか、棺2回(Sロ込み)で完全阻止するか
ザールフフィール:カアマン極大消滅波、エテラファオペライスピサイレン、ザベドー網、フタウエーがブリッツクリークして、ラベルニウムが2回動き、今その1回目
ザールフフィール:この攻撃のあと、フタウエーとラベルニウムが1回ずつ動くのか
ユーリ・トレシェフ:一応カアマンもかな
星徒カアマン:へへっ
ユーリ・トレシェフ:その後味方手番が幾つかあってミストルティンとサンダルフォン
クロード・カレル:フタウエーもめちゃくちゃ攻撃型っぽい見た目してるし怖いなあ
星徒ラベルニウム:決まったかな?
クロード・カレル:方針は決定しました!
クロード・カレル:時の棺の類は切らないことになりました……!命中判定に対してリアクションしましょう……。
星徒ラベルニウム:では振ります
星徒ラベルニウム:17dx+30
DoubleCross : (17DX10+30) → 10[1,1,2,2,2,3,5,5,5,6,6,7,8,10,10,10,10]+10[3,4,6,10]+5[5]+30 → 55
ユーリ・トレシェフ:固定値やば
星徒ラベルニウム:回っちゃったぜ
クロード・カレル:なんで25回すんだよバカ!
ザールフフィール:終わりだ……
星徒ラベルニウム:でも-9で46だ
クロード・カレル:そうだけども……
ザールフフィール:そうだそうだ! -9しろバカ!
四海群生:回しすぎだろ……
ユーリ・トレシェフ:6dx+4>=46 ふざけやがって
DoubleCross : (6DX10+4>=46) → 9[2,7,7,7,8,9]+4 → 13 → 失敗
四海群生:ガード!!!!!!
ユーリ・トレシェフ:だめです
クロード・カレル:ガードした上でユーリをカバーします。さすがに死ぬな……
ザールフフィール:ガード……します
ユーリ・トレシェフ:クロード……ありがとう
星徒ラベルニウム:ダメージ!
星徒ラベルニウム:5d10+7+27
DoubleCross : (5D10+7+27) → 24[1,9,4,3,7]+7+27 → 58
クロード・カレル:《マグネットフォース》の上昇分
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(187 → 189)
ザールフフィール:こいつは無理だ……ミツルにオートガードしてもらいます
三城郷ミツル:makasete
四海群生:C(58-30-8-5-5-12-25)
DoubleCross : c(58-30-8-5-5-12-25) → -27
クロード・カレル:装甲で12、雷霆棍で6引いたのを2倍だから
クロード・カレル:サンチャゴがオートガードですね……
四海群生:ハァハァハァ 生きてる
クロード・カレル:ところで質問なんですけど
GM:hai
クロード・カレル:オートガードで守ってもらった場合、PCはHPダメージを受けていないように見えますが
クロード・カレル:この場合「ダメージを受けた時」の処理は行われるのでしょうか?
GM:行われます。サポートユニットがダメージを受けた場合も、付随する効果はPCが受けます
クロード・カレル:それはそうか……了解しました
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(3 → 4)
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(3 → 4)
クロード・カレル:デバフは全部喰らうことになる……!おのれラベルニウム
星徒ラベルニウム:命中した場合、ラウンド中対象の行う判定の達成値を-34。ダメージを与えた場合、対象がエフェクトで作成した武器と防具を全て破壊し、ラウンド中ガード値を-27。
星徒ラベルニウム:だぜ!各自喰らいな!
四海群生:オエッ
ザールフフィール:死にゅ……
GM:イニシアチブ
GM:もう一回同じ手番ですね、ラベルニウムの二回目
星徒ラベルニウム:さっきと全く同じです
クロード・カレル:終わりだ(一護)
ユーリ・トレシェフ:くそ~やっぱりか
星徒ラベルニウム:マイナー 《猛毒の雫》LV15
星徒ラベルニウム:メジャー 《罪人の枷》LV17《砂は砂に》LV9《ブルータルウェポン》LV9《ガードクラッシュ》LV9《神機妙算》LV9 ジャイロユーエフオーで範囲攻撃。
星徒ラベルニウム:17dx+30
DoubleCross : (17DX10+30) → 10[1,1,2,2,2,4,4,4,4,6,6,6,7,7,9,10,10]+8[6,8]+30 → 48
星徒ラベルニウム:達成値41
四海群生:ガード……!
ユーリ・トレシェフ:6dx+4>=41 うおおお
DoubleCross : (6DX10+4>=41) → 10[3,3,7,8,9,10]+5[5]+4 → 19 → 失敗
ザールフフィール:ダメージが腐る時を待ってガードするしかない……!
クロード・カレル:ユーリをカバーリングします……!
クロード・カレル:《マグネットフォース》。
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(189 → 191)
ユーリ・トレシェフ:すまねえ……!
星徒ラベルニウム:5d10+7+27
DoubleCross : (5D10+7+27) → 23[1,3,6,4,9]+7+27 → 57
四海群生:C(57-30-8-5-5-12-25)
DoubleCross : c(57-30-8-5-5-12-25) → -28
四海群生:生存……
星徒ラベルニウム:なんだこいつ
ザールフフィール:お前じゃい
ザールフフィール:ミツルにオートカバーされます
クロード・カレル:サンチャゴにオートカバーされます
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(4 → 5)
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(4 → 5)
GM:イニシアチブ 行動値31でフタウエー
星徒フタウエー:マイナーなし
星徒フタウエー:メジャー 《伸縮腕》LV8《ジャイアントグロウス》LV8《コンセントレイト:エグザイル》LV9 インフィニティウィップで範囲攻撃。
星徒フタウエー:対象はPC全員
四海群生:ようやくまともっぽい攻撃が来たぞ
ユーリ・トレシェフ:普通の攻撃……だと
ザールフフィール:感覚が麻痺している
星徒フタウエー:17dx7+30
DoubleCross : (17DX7+30) → 10[1,1,1,2,2,3,3,4,4,7,7,7,8,8,10,10,10]+10[1,1,2,2,7,7,7,8]+4[1,3,4,4]+30 → 54
星徒フタウエー:達成値45
四海群生:ガード!
クロード・カレル:カバーしてほしい方はいらっしゃいますか
クロード・カレル:カバー不要なら私はデバフ解除のついでに回避します
ザールフフィール:ミツルが次受けると死ぬ(比喩ではなく死ぬ)んですが、カバーされた時同等のリスクがあったりしますかね
四海群生:イィ~~ッ
クロード・カレル:札をどれだけ切れるか考えていますが
クロード・カレル:この1ラウンドを乗り切れば敵の数を大きく減らし生存率を高められると考えるとして
クロード・カレル:NPCを減らさないように切り札を1ラウンド目で使ってしまうというのはありだと思います
クロード・カレル:私はSロイスで時の棺か孤独の魔眼を復活させることができます
ユーリ・トレシェフ:あれ、ミツルの昇華が5で絆も5だから次の次じゃないですか?死ぬのは
ザールフフィール:あっ……そうか
GM:6回までは復活できます
ザールフフィール:6昇華して次食らったら死ぬんだ。すみません!
ザールフフィール:申し訳ない
四海群生:よか……よかった
ユーリ・トレシェフ:なにもよくはないが、まあ、そういうことだ
クロード・カレル:じゃあまだ温存で大丈夫ですね?
ザールフフィール:でも……そうですね。NPCカード損耗は火力ダウンに繋がるので
ザールフフィール:もう次から棺とか切らせてください
ザールフフィール:とりあえずこの攻撃は大丈夫……!
ユーリ・トレシェフ:そうですね その方針でいいとは思います
四海群生:そうですね……
クロード・カレル:ただ、極大消滅波がまだ残っていて、こっちには棺も孤独も効かないので
クロード・カレル:切り札を切るとしたら他の攻撃です
クロード・カレル:フタウエーは凶悪なデバフとかが乗っているわけではないので
クロード・カレル:喰らうという判断で大丈夫ですよね?
ザールフフィール:消滅波来たらカバーリングを貰える、のであれば……!
ユーリ・トレシェフ:一応自分は回避できないと思うので、そういう感じならザルフをカバーしましょうか
ユーリ・トレシェフ:ただこれでガブリエルが6死になりますが……
ユーリ・トレシェフ:まあ、これはカバーしなくてもそうなので
星徒フタウエー:どうするんだい!
ザールフフィール:素ドッジします
ユーリ・トレシェフ:ひとまずドッジ試行をします
ザールフフィール:9dx+1=>45 命が助かるなら いくらでも奇跡を乞うぜ
DoubleCross : (9DX10+1>=45) → 10[3,4,4,4,5,6,7,7,10]+7[7]+1 → 18 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:6dx+4>=45
DoubleCross : (6DX10+4>=45) → 9[3,4,6,7,8,9]+4 → 13 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:回避できない。これで……《崩れずの群れ》
ユーリ・トレシェフ:ザルフをカバーリング。
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(174 → 176)
クロード・カレル:ザルフのロイスを切って達成値等のデバフを解除します!《ゲットダウン》で回避!
クロード・カレル:11dx+28+3+15+12>=54
DoubleCross : (11DX10+58>=54) → 10[1,1,2,4,4,6,7,9,9,10,10]+10[6,10]+6[6]+58 → 84 → 成功
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2増加(191 → 193)
星徒フタウエー:ヤバすぎ
サンチャゴ・イシグロ:気合いしか感じない出目
ユーリ・トレシェフ:生かすという意志
星徒フタウエー:ではダメージ!
星徒フタウエー:5d10+5+3d10
DoubleCross : (5D10+5+3D10) → 23[5,7,7,1,3]+5+10[2,7,1] → 38
四海群生:なんだよこいつ……!クソッ……!
ザールフフィール:ハアァ~……!?
四海群生:C(38-30-8-5-5) 装甲
DoubleCross : c(38-30-8-5-5) → -10
四海群生:こいつよ~~~……!
星徒フタウエー:へへっ…すいやせんねケチな星徒で
ザールフフィール:そ、装甲で耐えられた……
ザールフフィール:ウソだろ……
クロード・カレル:群生くん!!
ユーリ・トレシェフ:死にます
GM:ガブリエル・イシグロの昇華を1増加(5 → 6)
ガブリエル・イシグロ:ウオオーッ負けない
ユーリ・トレシェフ:ガブリエル……ごめん……
星徒フタウエー:《分割思考》 行動値を-10し、未行動になる。
四海群生:う~わ
GM:連続攻撃も遂に終わりそう イニシアチブ
GM:行動値27でカアマンの手番
星徒カアマン:マイナー 戦闘移動、PCのエンゲージに入ります。
四海群生:は!?
四海群生:来るんかい!!!!!!!!!!!!!
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
星徒ザベドー[33] 星徒エテラファオペ[66]
星徒フタウエー[21] 星徒ラベルニウム[32]
|
10m
|
星徒カアマン[27]
ユーリ[11] 群生[0] ザルフ[25] クロード[6]
|
5000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
星徒カアマン:メジャー 《災厄の炎》LV10《憎悪の炎》LV7《コンセントレイト:サラマンダー》LV9 ダメージを与えた場合、対象に憎悪を付与。憎悪の対象はカアマンとなる。
四海群生:う……嘘だろこいつ
星徒カアマン:対象は同エンゲージのPC全員
クロード・カレル:バカ野郎!!!!!
ザールフフィール:棺します か?
クロード・カレル:これはもうさすがに切り札を切るしかない
ユーリ・トレシェフ:こいつ……
ザールフフィール:その判定に対して《時の棺》を使用。失敗させます
星徒カアマン:クェ~!?
四海群生:ザルフ……!
ザールフフィール:死ねクェ
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を10増加(150 → 160)
ユーリ・トレシェフ:ザルフ……最高の戦士
星徒カアマン:では判定失敗……
GM:ようやくPCのイニシアチブですが
星徒カアマン:《極大消滅波》LV11 13D10のHPダメージ リアクション不可 対象はPC全員
四海群生:………………
ザールフフィール:アッアッ
ユーリ・トレシェフ:カス……!
星徒カアマン:死ねクェッ!!
クロード・カレル:《マグネットフォース》。ザルフをカバーします。
クロード・カレル:こうなることは分かっていたことだ……!
ユーリ・トレシェフ:《崩れずの群れ》。群生をカバーする
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2増加(176 → 178)
四海群生:うああああ……
星徒カアマン:ダメージ出します
星徒カアマン:13d10
DoubleCross : (13D10) → 80[1,7,8,1,9,3,9,5,4,10,9,8,6] → 80
ユーリ・トレシェフ:ガブリエル……に
ザールフフィール:カバーされ……無事です
クロード・カレル:サンチャゴ!最後のオートカバーだ……!
ユーリ・トレシェフ:オートカバーを受けます。これで……七度目
GM:サンチャゴ・イシグロの昇華を1増加(5 → 6)
GM:ガブリエルの保有ロイスは6個
GM:これを全て使い切った状態でHP0となる場合、サポートユニットは死亡します
ユーリ・トレシェフ:はい
ユーリ・トレシェフ:俺が殺したようなもんだ……
GM:………
GM:……のですが
四海群生:ですが?
クロード・カレル:え……?
都築ソウマ:Dロイスを使用します。
クロード・カレル:!?!?!?!?
ザールフフィール:!?
ユーリ・トレシェフ:えっ
四海群生:か……会長!!!!!!
ユーリ・トレシェフ:なにが
ガブリエル・イシグロ:ヒョ!?
【”マーチ” 都築ソウマ / Dロイス:特権階級】
PC及びサポートユニットが死亡する攻撃を受けた時、自身のロイスをタイタス昇華して復活させる。
一人のキャラクターに対して1回までしか使用できない。
ユーリ・トレシェフ:………………
四海群生:がっ……
ザールフフィール:ホヲッヲヲ
四海群生:馬鹿野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
GM:都築ソウマの昇華を1増加(1 → 2)
都築ソウマ:まだ生きててもらうからね
ガブリエル・イシグロ:もうひざ下くらいまでキラキラシュワシュワしてたけど
ガブリエル・イシグロ:実体を取り戻しました
GM:一回だけね
ユーリ・トレシェフ:秘密のDロイスって言うから……薄々そんな気はしていたけど……!
ユーリ・トレシェフ:アア~アアアアア
ユーリ・トレシェフ:もうめちゃくちゃや
四海群生:すいません このDロイスって
クロード・カレル:会長……………
四海群生:別のキャラクターが死亡した時にはまた発動するんですか?
GM:キャラクター一人に付き一回まで発動します
ユーリ・トレシェフ:てか……PCが死んだときにも発動するのか
四海群生:………………………………
ユーリ・トレシェフ:こんな……こんなことが
ユーリ・トレシェフ:どうして俺だけの命じゃないんだよ……どうして……
ザールフフィール:ともかく……死に損なったようだな、ガブリエル……!
ガブリエル・イシグロ:ニンジャ・ネバーダイ
GM:改めてイニシアチブ。
星徒カアマン:【Eロイス:離れ難き隣人】対象と<意思>による対決を行う。敗北した対象はラウンド中移動が不可能になる。
星徒カアマン:対象はPC全員です。
ザールフフィール:????
クロード・カレル:何を……言ってるんだ……??
星徒カアマン:13dx+1-9
DoubleCross : (13DX10-8) → 9[1,2,2,3,3,3,3,5,5,7,8,8,9]-8 → 1
クロード・カレル:というかお前は
クロード・カレル:メジャーアクションやって極大消滅波二回もやっただろ……!
クロード・カレル:なんでまだ行動してくるんだよ
星徒カアマン:えっ
ザールフフィール:アッ
四海群生:ざっっっこ
星徒カアマン:ショウ・ブロウラー……!!
クロード・カレル:大英雄の誕生だ!!!
ユーリ・トレシェフ:ショウさん!??
ザールフフィール:ショウ・ブロウラー……!!
四海群生:ありがとう……ショウ……
四海群生:所詮獣の言葉 俺の心には届かない
ショウ・ブロウラー:心が弱え敵なのか……?
クロード・カレル:ショウ・ブロウラーが強えんだ
ザールフフィール:それはそれとして罪人の枷とか邪毒とか昇華解除しないとな
クロード・カレル:そうですね
ユーリ・トレシェフ:これって
クロード・カレル:罪人かかったままだとみんなこの達成値にも負けちゃう
ユーリ・トレシェフ:このEロイスの効果はタイタスで解除できるんですか?
四海群生:あっそうじゃん
星徒ラベルニウム:ギャハハ!
ザールフフィール:てか それもそうか
クロード・カレル:私はさっき解除したから回避させてもらうぜ
ユーリ・トレシェフ:自分はクロードのおかげで達成値デバフもらってないので、意志します
ザールフフィール:他に食らう可能性がある以上、行動する直前までペナルティは負うだけ負った方が安全なのか
クロード・カレル:11dx+1+1+3>=1
DoubleCross : (11DX10+5>=1) → 9[2,2,3,4,6,6,7,8,8,8,9]+5 → 14 → 成功
ユーリ・トレシェフ:5dx+1+3>=1 意志
DoubleCross : (5DX10+4>=1) → 10[2,4,4,6,10]+3[3]+4 → 17 → 成功
ザールフフィール:5dx+3-26=>1
DoubleCross : (5DX10-23>=1) → 10[1,4,7,7,10]+6[6]-23 → -7 → 失敗
ザールフフィール:受けちった 後で即解除するがよ コノヤロがよ
四海群生:13DX+1-3+3-26>=1
DoubleCross : (13DX10-25>=1) → 8[1,2,3,3,4,6,6,6,6,6,8,8,8]-25 → -17 → 失敗
四海群生:受けました
星徒カアマン:クェ……
GM:ではこれで次はPCの手番!
GM:その前に一旦演出しましょう。
星徒ラベルニウム:カチッ カチッ
星徒ラベルニウム:規則正しく回る歯車が噛み合った瞬間、荘厳な鐘の音が戦場に響き渡る。
星徒ラベルニウム:次の瞬間、既に戦闘態勢に入っていたはずの君たちの視界から、5体の星徒が跡形もなく消え去っている。
星徒カアマン:突如、空に太陽が生まれた。
星徒カアマン:二色の炎が混ざり合い生成された熱核領域が、瞬きの間に2倍、10倍と範囲を広げていく。
星徒カアマン:赤い海が蒸発して丸く抉られ、辺りは血煙の如き霧に包まれる。
ザールフフィール:(認識を、阻害……いや、動作過程を吹き飛ばしたのか……!?)
クロード・カレル:遍くエフェクト行使には予備動作が存在する。全く即座に、これだけの攻撃出力を行使されるのはあり得ないことだ。
クロード・カレル:(こちらの初動が)(間に合っていない)電磁バリアの展開が不十分だ。
ショウ・ブロウラー:「畜生ッ!早すぎんだろ!」敵の方面に向けて重力弾を乱射している。
ユーリ・トレシェフ:(……根本的な反応速度が早すぎる。こっちが精神系のエフェクトに取り込まれたか?)
星徒カアマン:熱波は更に離れた君たちに対しても減衰すること無く届く。それと同時に
星徒エテラファオペ:熱波を追い越すスピードで、頭上を巨大な飛翔体が飛び去る。
星徒エテラファオペ:空気の壁を粉砕した轟音が届いたのは、発生したソニックブームによって戦場全体が蹂躙された後のことだった
星徒エテラファオペ:一瞬で離脱し豆粒ほどの大きさにしか見えなくなった飛翔体が機首を挙げて旋回し
星徒エテラファオペ:翼の下から雷を放つ。格納されたミサイルに似た兵器は、星徒の生体器官から分離したものだ
星徒エテラファオペ:それらは着弾と同時に、周囲に無数の稲妻を撒き散らす。
サンチャゴ・イシグロ:「うおっ、ぐぅおおおおおお………!!」前衛に立ち、降り注ぐ攻撃をどうにか捌いている
ロン・ウェイ:「耐えッ……」重厚な盾を取り出す――先の戦闘で剥がれた”カラビンカ”の装甲、そのわずかな破片を再成型したものだ――が、爆雷に包まれる。
クロード・カレル:ショウ・ブロウラーが即応した弾丸をマーカーとして、生成中の電磁バリアを雷撃へと精密にぶつけ、命中弾を叩き落とす。
クロード・カレル:(駄目だ)直感する。
クロード・カレル:(反応を強要させられた……!)
クロード・カレル:最速で通り過ぎたエテラファオペの攻撃に続くカアマンの核熱に対しては、どうしようもない。
ガブリエル・イシグロ:「……!」「ッ……!!」攻撃にさらされている。
サンチャゴ・イシグロ:「……!!」弟がなすすべもなく攻撃の嵐に呑まれているのを遠くに見る。「ガブリエル……!!」
四海群生:「ぐ、ぅうううぅうっ……!」観測機器は沈黙したまま。巨大な機体が衝撃に揺れ、警告音にモニタが真っ赤に染まる。「対、応……出来ん……!」
ユーリ・トレシェフ:攻撃が迫ると同時、"カラビンカ"の前方へ飛び出した。……強化金属の上から呪術・魔術系の防御措置を多重に施しているカラビンカの装甲であっても耐えきれない熱源がある。
四海群生:だが、その小さな影は見逃さなかった。「──トレシェフ!!」
ユーリ・トレシェフ:その一部を黒い結晶粒子の風に飲み込ませ、あるいは自身の身を盾にして受ける。いつも以上に無茶をしているのは、ミストの賦活能力を勘定に入れているからだ。「っ……か、っ」
ユーリ・トレシェフ:「──俺は、いい。それよりも」息を切らして膝に力を込める。凄まじい攻勢の前に視界すら定かでないが、それでも傍にいる仲間の悲鳴は聞こえるし、見えている。「ミスト、ガブリエルのケアを……」
クロード・カレル:「アアアアッ……!!」呻く。辛うじて無事でいられるのは、前衛のサンチャゴが体を張って受け止めているからだ。
クロード・カレル:「カッ、ハッ……邪……魔、なんだよッッ!!」
クロード・カレル:焼け焦げ、肺から漏れる血を黒く蒸発させながら、
クロード・カレル:『ハーデンベルギア』の増設ユニットを起動している。
ガブリエル・イシグロ:「兄さ…… ユー……り……ッ!」雷撃の投射に対して、あまりに差があった。
澪木ミスト:「ガブリエル……!ああもう!」痙攣するガブリエルの身体をなんとか引きずり、力を注ぎこむ。
ショウ・ブロウラー:「サンチャゴ!ガブ!……気張りやがれッ!」スムーズな動作でマガジンを交換、重力防壁を貼るように撃ち続ける
四海群生:「ッ……ラベルニウムだ、奴を……」波濤のような攻撃に、装甲内部にも土砂降りのような反響音が響き続ける。
四海群生:「奴を叩かなければ……!全滅する……!」言いながらも、常軌を逸した飽和攻撃を前に、全力の防御姿勢を解くことが出来ない。
星徒ザベドー:一瞬で地獄の様相を呈した戦場の中心へと、漆黒の魔眼を礫のごとく投射する。
星徒ザベドー:その一つ一つが、肉体と魂を同時に侵す呪毒を滴らせている。
クロード・カレル:「磁力機雷、散布機能――『カランコエ』!!」
クロード・カレル:――ヂッ!!
クロード・カレル:瞬時に、無数の力場が眼前で炸裂した。ザベドーの魔眼を逸らすのではなく、
クロード・カレル:重力同士を食い合わせるように、逆に一点へと収束する。
クロード・カレル:黒く鋭い光線か、針のようになった攻撃を、直撃の寸前で身を躱して回避していた。
クロード・カレル:(……ガブリエルはどうなった!?)守る余裕は全く無かった。
クロード・カレル:サンチャゴは目の前にいた。ミツルはザルフとエドが守っているだろう。グンジョウは声が聞こえた。この交錯で最も危険だったのは、ユーリのチームだ。
ガブリエル・イシグロ:「はあっ はあっはあっ」傷以上に、戦いの波にもまれ苦しんでいる。目を見開き荒く息を吐いている。
ユーリ・トレシェフ:「まだだ、頼む、ガブリエル。堪えろ……」祈るようにそう告げる自分自身の肉体にも、無数に穿たれた穴がある。昏い結晶体が、それらを埋めるように蔓延っていく。「まだ、次が来る」
ガブリエル・イシグロ:コクコクと頷く。いつも周りを伺うような眼は、戦場でも敵の動きをよく見ていた。が。
ロン・ウェイ:「ここだ! ここさえしのげば……ッ!!」だが、その『ここ』とは。
ロン・ウェイ:「(遠いな……ッ!!)」
三城郷ミツル:「まだだ、まだ……」自分達に向けたものではない。視線は遥か天空を見上げている。
星徒ラベルニウム:光り輝く羽根が戦場に舞い落ちる。
クロード・カレル:「クソ野郎……!!!」
星徒ラベルニウム:肉塊を抱くように張り巡らされた金属管から、歪な喇叭の音が響き渡る。
星徒ラベルニウム:ガキンッ 舞い散る羽根が光の刃となって八方から君たち一人ひとりに突き刺ささり
星徒ラベルニウム:光輪へと変化して拘束する。
ガブリエル・イシグロ:「なんだよそれッ…!?」
ザールフフィール:「ぐック……」 明らかな苦痛の声を漏らす 「"ラベルニウム"……!!」
サンチャゴ・イシグロ:「ぐぅーーーーーーッッッ………」口の端から血が零れる。「いつまで続くんだよ、こんなの…!」
星徒ラベルニウム:拷問器具の如き光の枷は、単に動きを阻害するのみに留まらず、精神をかき乱し蕩かせる呪音を絶え間なく注ぎ込んでくる。
四海群生:「……!」多重の防壁に守られた機体に損傷はない。だが──
四海群生:総毛立つ。機体内部のスピーカーから、幾重にも反響するように歪んだ喇叭の音が鳴り響き始める。
四海群生:「莫迦な……“カラビンカ”のOSは……!」
クロード・カレル:「グッ……ガ、アアァァッ……!!」
クロード・カレル:神経をかき乱す音響に悶え苦しむ。それでも『ハーデンベルギア』に突き動かされた肉体は自動的に防御反応を取ろうとしている。
クロード・カレル:(無意味だ)撹乱された理性でそれが分かっていても、動きを停止させることができない。
ユーリ・トレシェフ:(この、攻撃は……っ)かろうじて防げたのは一太刀目だけだ。弾く為に"葉"の先端が触れた瞬間、脳が揺さぶられるような感覚があった。(食らうのは、まずい……!)
ユーリ・トレシェフ:だが、残りの光羽が届くことはなかった。自分もまた助けられた事を理解する。(今のは、クロードか……!)
星徒フタウエー:動きを止めた生徒達の頭上に影が差す。
星徒フタウエー:肥え太った赤い肉から分裂した触腕が、更に寄り集まって巨大な塊となり
星徒フタウエー:純粋な破壊の質量となって君たちに振り下ろされる。
ユーリ・トレシェフ:だが、安堵する間もなく次の攻撃が眼前に迫っている。
ショウ・ブロウラー:「クソッ……死にたくねえ……!死なせねえ……!」質量を少しでも緩和するように、逆の重力を発生させる魔眼弾を上空に撃つ
四海群生:動作を停止した“カラビンカ”に肉の鞭が振り下ろされる。装甲が破られることはないが、衝撃に大きく体勢が崩れ、水飛沫が上がる。
ガブリエル・イシグロ:潰されてしまう。(ダメだ)ユーリが。そばにいるミストごと。(ダメだ! それは!)
澪木ミスト:「だめ!ガブリエル、まだ動いちゃ……!」
ガブリエル・イシグロ:直撃の寸前で自らを灼くような電撃を放つ。降り注ぐ肉をわずかに焦げ散らかすことで、隙間を確保しようとしている。
ガブリエル・イシグロ:「うう……ううう~~!」
ユーリ・トレシェフ:「っ、おい……!」ふざけた防御方法だ。だが、今はその一瞬に助けられたのも事実だった。
四海群生:「“雲隠月波”!戻れ!!」コックピット内で叫ぶが、耳を劈く呪音に掻き消され、停止した音声システムからではその声すら届かない。
サンチャゴ・イシグロ:「おい!?何が起きてる!」前しか見えない「ガブリエルに何が起きたんだよ!おい!」
ユーリ・トレシェフ:肥大化した左腕の結晶体が、その触腕の一部を貫きながらかろうじて押し止めることができた。自分達は致死を免れた。だが──
ユーリ・トレシェフ:既にそれ以前の問題だ、彼から聞こえるこの呼吸は。「ガブリエル……ガブリエル!?」
澪木ミスト:「やめて!私が……!」ガブリエルに伸ばした手が飛び散る電撃に弾かれる。
澪木ミスト:「私が……守らなきゃ……いけないのに……」この戦場で一人だけ、正常な形を保った十字冠が弱々しく光る。
ガブリエル・イシグロ:ガブリエル・イシグロは怖がりだった。だからいつも頭の端で、戦いが早く終わらないかと数を数えていた。(1、2、3……なんでだよォ)
ガブリエル・イシグロ:みんなの声が聞こえてないように叫んだ。「なんでまだ撃ってない奴がいるんだ!!」
ユーリ・トレシェフ:「ふざけるなよ……誰かを庇うなとは言わないが、これは……」
ユーリ・トレシェフ:出力を活性化させた石に意識を持っていかれそうになりそうになるのを、唇を噛んで引き止める。酷く息が乱れている。「全員なんだ。全員で……生き残る、ための……」
クロード・カレル:(終わっていない)ガブリエルのカバーに入る暇などないことに気付く。
クロード・カレル:そもそもそれは自分の役割ではない。各々の持ち場を崩せば、互いのダメージコントロールが行き届かなくなり、チームごと壊滅することになる。
クロード・カレル:だからサンチャゴもガブリエルを守りにはいかない。自分と、ショウだけを守ることに集中している。「……くそっ!」
星徒カアマン:周囲に肉の焼ける匂いが立ち込める
星徒カアマン:それは、ガブリエルの電撃によるものではない。
星徒カアマン:君たちを押しつぶす肉塊ごと、そのさらに上空から、超光熱の熱源が落下する。
星徒カアマン:極小の太陽を纏った不死鳥が、戦場を再び灼熱に包み込んでいく。
四海群生:「……二発目……」呆然と呟く「……早すぎる」
ザールフフィール:(知覚が、塗り潰……)「……されるなら、されるで……」
ザールフフィール:立て続けの大破壊攻撃と"ラベルニウム"の介入で天地の感覚すら危うい中、槍から吐き出される雲、そこから生じる雷、自らが操作できるその2要素のみで一帯の状況を把握し始める。いや……
ザールフフィール:「新しく作りゃあ良いだろうが……!!」
ザールフフィール:……把握している。攻撃の荒波に晒されながら、既に次、迎え撃つべきものを、見抜く。
ザールフフィール:「適当にフォローしろ!」 ミツルとエドに吐き捨て、攻撃を受け破壊され、再生しかけた身体で、尚も無傷の槍を振るい、
ザールフフィール:天より迫る不死鳥に向けて黒い雷を迸らせ、一直線に、精確無比に飛翔する。
三城郷ミツル:「無茶言ってくれるよ…!」ドローンが広範囲に展開し力場を形成する。
ザールフフィール:「ら゛あ゛あぁァァァッッ――!!」 焼けた喉から、それでも咆哮しながら、その槍は"カアマン"の攻撃を捉えた。……直接に損害を与えるには至らないが
ザールフフィール:(……ユーリも、クロードも、前のめりやがって)
ザールフフィール:(オレに防御をさせるとはな……!) 本来のザルフの攻撃技術ではない、未熟さすら伴う躊躇なき突撃が、次なる一撃を阻む
エドヴァルト・カミンスキィ:「ゴホッ……あまり早口は得意ではないんですけどね……」ギリギリで届いた聖句が、交錯の瞬間の灼熱から辛うじてザルフを守った。
ザールフフィール:「ハ……!!」 炭素混じりの血を喉から吐き捨てながら、動きを抑え込んだカアマンの身を足場に跳躍する
ザールフフィール:「……波は過ぎたぞ! 起きろ!!」
ザールフフィール:「ここからだ……ッ!!」
四海群生:「“ファイナルパース”……」戦場において幾度となく訪れる、絶対的な死線。その境界のひとつを乗り越えたのを、五感の全てで理解する。
四海群生:「やはり君は……土壇場で想定を越えてくる……!」
ショウ・ブロウラー:「アニキ……!」
サンチャゴ・イシグロ:空気が緩んだ一瞬。「………ガブリエル!!返事しろッッッ!!」
澪木ミスト:「ガ、ガブリエル……?嘘……やだ……ッ」
GM:戦場に一瞬訪れた間隙。未だ炎が燻る中、不気味な静寂が流れている。
都築ソウマ:その瞬間を逃さず、座標での一時停止を発動。ガブリエルを中心とした一帯で、奇妙な空気の弛緩が起こる。
都築ソウマ:今や風前の灯火と化していたガブリエルの肉体が──動きを止めない。
ガブリエル・イシグロ:「……」焼ける大地に死んだように立っていた。
ガブリエル・イシグロ:「……ッ」「ハアッ……ハア――っ……」
ガブリエル・イシグロ:「あ……あれ……?」
都築ソウマ:領域内で、発生する現象を先延ばしにする能力。自らの身体に施したのと同じ、死の先送り。
都築ソウマ:生徒会室にて、眉根を寄せて戦場を見つめている。(所詮は時間稼ぎに過ぎないが)
都築ソウマ:「ぼくはそれで」
都築ソウマ:「4年も生き延びてやったぞ………!」
ユーリ・トレシェフ:「……今の、力は……」
四海群生:「……」ノイズの走る、荒い映像。それでもその光景だけで、何が起きたか理解する。
四海群生:「……ソウマ……?」
ガブリエル・イシグロ:「……かい、ちょう」
都築ソウマ:自分の心臓を動かす能力のリソースを他人に受け渡している──文字通り、命を分け与えている。
都築ソウマ:「きみらもあれだけぼくに言っただろうが………じゃあ、やってみろよ」
都築ソウマ:次にガブリエルが攻撃を喰らえば、いよいよ助けきれないが。
都築ソウマ:「死に慣れず、絶望に甘んじず、だ」
都築ソウマ:「生きてみてくれよ………!」
クロード・カレル:「そうだよな。死んでいいことなんて何もない……」
クロード・カレル:そうしてガブリエルがどれだけ生き延びられるかは分からない。それでも、間違いなく意味がある一手だった。
クロード・カレル:ガブリエルが死んでしまえば、その絶望は全員に波及する。攻勢に出るよりも先に仲間を惨殺され、崩れていくチームがいくつもあった。
ユーリ・トレシェフ:「ガブリエル……君は、もう限界だ。だが……」
ユーリ・トレシェフ:「今は退避なんて許される状況じゃない。戦え。……それが、一番」
ユーリ・トレシェフ:「逃げるよりも、生き残りに近い道だ」
ガブリエル・イシグロ:首肯する。うわごとのように誰にともなくつぶやいている。「うん……やるよ……死にたく……死なせたくなんて……」
四海群生:ガブリエルが一命を取り留めた、それは紛れも無く喜ばしいことだ。しかし。
四海群生:(……遠隔で、これほどの能力……)
四海群生:(ソウマにこれほどの出力は無かったはず……なら……)
四海群生:「……一体、何をしている……?」直観に近い悪寒が胸を過る「……ソウマ……!」
四海群生:その声も、届くことは無い。
祠堂アキト:「……わかっているな、お前達」ソウマの隣で、眉間の皺を深くしながら言葉を絞り出す。
祠堂アキト:「反撃だ。すべて出し切れ」フォート・イラドの城壁が展開し、支援火器群が一斉に敵へと砲口を向ける。
GM:イニシアチブ
GM:行動値25 ザルフくんの手番です。
ザールフフィール:まず行動直前のイニシアチブでエドヴァルドのユニークスキルを使用。次のメジャーアクションのC値-1、ダイス数+4
ザールフフィール:さらにユーリのロイスをタイタスにして昇華。"ラベルニウム"のドデバフを解除します。
星徒ラベルニウム:ド級のデバフが……
ザールフフィール:マイナーアクションで《ポルターガイスト》
GM:ついに出た…!
ザールフフィール:雷将神器を破壊しますが、エピックの効果でそれを無効化。攻撃力をシーン中+24
ザールフフィール:メジャーアクション。《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》+《異形の祭典》+《バリアクラッカー》
ザールフフィール:そして判定前にミツルのユニークスキルも使用。攻撃力+20……装甲もガードもそれ以外のダメージ軽減も無効だ!
ザールフフィール:射程50mの射撃攻撃で、対象を3体まで選べるので……
三城郷ミツル:スリープラトンだ
ザールフフィール:"エテラファオペ"、"ラベルニウム"、そしてエンゲージしていて邪魔くさい"カアマン"……以上3体を対象に取ります。
GM:なにィ~!
GM:良いでしょう
星徒カアマン:《復讐の刃》LV7 リアクションを放棄し反撃
ザールフフィール:アァァ~ッ!?
四海群生:ゴミカスクソバード!!!!!!!!!
ザールフフィール:思考停止しちゃった ケイサンチュウ……
ザールフフィール:ダイス数は感覚2、侵蝕率補正4、オールレンジLv7で7、エド効果で4、拠点効果で3
ザールフフィール:固定値は技能レベルなし、雷将神器なので4、拠点効果で3。つまり……
ザールフフィール:20dx6+7
DoubleCross : (20DX6+7) → 10[1,1,2,2,3,3,3,3,4,4,4,5,6,7,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,1,3,3,4,7,9]+10[6,7]+10[4,9]+10[6]+10[9]+10[8]+1[1]+7 → 78
ザールフフィール:こうだッ
ユーリ・トレシェフ:つよ!
四海群生:えらい!!!!!!!!!!!!!!!
星徒カアマン:素手で攻撃します
星徒カアマン:18dx7+30
DoubleCross : (18DX7+30) → 10[1,1,2,2,2,2,3,4,5,5,5,6,7,7,7,9,9,10]+10[1,4,4,5,7,9]+2[1,2]+30 → 52
星徒カアマン:ラベやんありがとう
四海群生:ふざけんなこいつ
ザールフフィール:何がソードマスターじゃ
星徒エテラファオペ:暴走リア不です
星徒ラベルニウム:ドッヂします
星徒ラベルニウム:19dx>=78
DoubleCross : (19DX10>=78) → 10[1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,6,6,7,9,9,9,10,10,10]+8[3,5,8] → 18 → 失敗
GM:ダメージどうぞ!
ザールフフィール:ダメージを出します
ザールフフィール:8d10+24+24+20
DoubleCross : (8D10+24+24+20) → 54[9,10,3,7,8,5,6,6]+24+24+20 → 122
ザールフフィール:軽減不能じゃッ
四海群生:強い……!
星徒カアマン:6d10+23
DoubleCross : (6D10+23) → 40[10,8,4,10,2,6]+23 → 63
ユーリ・トレシェフ:強ぇ味方なのか……?
ユーリ・トレシェフ:いや痛いなこいつ
ザールフフィール:素手が強すぎる!!
星徒エテラファオペ:軽減不能……軽減不能!?
星徒ラベルニウム:ヤバすぎる……
ザールフフィール:装甲もガードもそれ以外もじゃい
GM:全員そっくりくらいます
ザールフフィール:で、このダメージは……
GM:星徒エテラファオペのHPを122減少(149 → 27)
GM:星徒カアマンのHPを122減少(206 → 84)
GM:星徒ラベルニウムのHPを122減少(266 → 144)
ザールフフィール:ミツルにオートカバーしてもらいます すまない……! 本当は《メカニカルハート》って言いたい!
GM:三城郷ミツルの昇華を1増加(5 → 6)
三城郷ミツル:大丈夫だよザルフ
ザールフフィール:よせ……
GM:次のイニシアチブはフタウエーですが
星徒フタウエー:待機します
ザールフフィール:高く跳躍している。地上でソウマがささやかな奇跡を起こしたのとほぼ同じ瞬間、強く斧槍を振りかざす。
ザールフフィール:(起きろと吠えたからには……)(オレが動かん訳にはいかない)
ザールフフィール:カアマンよりもさらに上方から、絶望的な光景が望める。破壊されつくされたフォート・イラドに迫る複数の巨大星徒。
ザールフフィール:("サンダルフォン"……)「……違う」
ザールフフィール:未だ沈黙を守る"サンダルフォン"が何をするかは、分からない。分からない以上、感情によって先走った対応をしてはいけない。
ザールフフィール:自らの攻撃能力を換算する。3体くらいは撃てるだろう。だったら優先すべきは、まず眼前の2体 (ラベルニウム)(カアマン)
ザールフフィール:そして――はるか遠方。速度という名の暴力を振るい、雷流でもって追撃を加えてきた ("エテラファオペ"――オレなら届く!)
ザールフフィール:「ッオオオ――!!」 身の砕けるほど強い力と共に槍を振りかぶる。もはや黄金の雲を媒介にすることもなく、超自然の破壊をもたらす黒雷が、その槍の内より漏れ出る
ザールフフィール:(抑えろ、束ねろ、支配しろ――オレのものだ、オレのものだ。オレが、オレが、)「オレが、オマエらを」
ザールフフィール:「ブチッ、」
ザールフフィール:「殺すァ――!!!」
ザールフフィール:振り払う。黒雷は長大な斧刃となって、一直線に"ラベルニウム"、そして"カアマン"を叩き切り
ザールフフィール:「――ッ、アア、ァァッッ!!」 声にならない咆哮と共に、投げ放たれる。禍々しく火花を迸らすエネルギーの刃は、たわんだ円弧の軌道を描いて、
星徒エテラファオペ:赤い空に二筋の光跡が疾走る
星徒エテラファオペ:青白い閃光へと螺旋を描いて追いすがる漆黒の稲妻が、遂にそれを捉える。
ザールフフィール:「ッ遅ッ、いンだらアァ――!!」 遠方の"エテラファオペ"を、完全な軌道を以て直撃する
ザールフフィール:その直撃を認めると同時、烈昂の咆声もまた途切れる 「……ッッ……!!」
ザールフフィール:燼滅攻撃により蓄積したダメージ。敵の攻撃を阻止しつつの強引な機動。そして必殺の反撃。全ての力を使い果たす勢いだった。
ザールフフィール:それも、無計画な攻撃などではない。自ら"カアマン"を抑え込み、敵の攻撃が僅かに凪いだ瞬間を見たからの渾身だった。
GM:雷槍の直撃を受けた3体の星徒は、何れも深い損傷を受けて沈黙している
GM:しかし、その中の一つ、赤い噴煙を切り裂いて
星徒カアマン:放たれた極細の熱線が、地面に焼跡を刻みながら起動を修正し、墜落するザルフへと迫る。
ザールフフィール:だが、だからこそ――それに対応はできない。
ザールフフィール:(……っ、お、い)(器用に残し分けやがって……余力を!)
ザールフフィール:視界の端に見えるそれの、直撃を覚悟する。
三城郷ミツル:その寸前、ザルフの胴に鞭のようなものが巻き付き、大きく引き寄せられる。
ザールフフィール:「おぐ」
三城郷ミツル:入れ替わりに熱線に身を晒す。ザルフを引き寄せた蛇腹剣が瞬時に分裂して前方に展開し
三城郷ミツル:網状の障壁を張り巡らせる。
三城郷ミツル:「……ッ……!」
ザールフフィール:「っい、ミ……ツル……!」
三城郷ミツル:障壁の半ばまでを砕かれ、肩口から胸元深くまでを溶断されたところで熱線が減衰、消滅する。
ザールフフィール:「……ッ……まだ」
ザールフフィール:「まだ動けるな……!」 際限なく黒い雷を撒き散らす槍を構え、敵を見据える
三城郷ミツル:「………当たり前、だッ!」普段からは想像しにくい表情で、歯を剥いて咆哮する。
三城郷ミツル:「ザルフ!お前こそ……!」
三城郷ミツル:「こんなとこで止まっちゃダメだろ……もっと動いてくれよ!全員殺せ!!」
ザールフフィール:「ハハッ……良いだろう」
ザールフフィール:「見てろよ、最後まで……!」
GM:イニシアチブ
GM:行動値11 ユーリくんの手番です
ユーリ・トレシェフ:熟考の末、待機することにしました
GM:なにィ~ッ
GM:ではミストルティンの手番
幻竜ミストルティン:待機します
四海群生:するな
クロード・カレル:こいつが待機したということは、こっちに後から動いてほしくないと証明したようなもの
ユーリ・トレシェフ:それは確かに……
ユーリ・トレシェフ:流石だクロード
GM:続いてサンダルフォン
星徒サンダルフォン:こちらも待機します
四海群生:お前も!?
ユーリ・トレシェフ:お、お前も~~!??
クロード・カレル:やはり待機が正しいということ……!
GM:みんな待機して手番はクロードくん!
クロード・カレル:この『Travelogue of Summer Vacation』をお読みの皆さん
クロード・カレル:「こんなの同じエンゲージにカアマンがいて射程至近のコンボしかないんだから一択だろ」と思っているでしょう
クロード・カレル:お前らもやってみろ!このSYSTEMで……!そんなこと言えなくなるぞ!
GM:(読者に直接……!?)
クロード・カレル:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》!
クロード・カレル:星徒カアマンを攻撃します!
GM:よう言った!
星徒カアマン:《復讐の刃》LV7 リアクションを放棄し反撃
クロード・カレル:死ね――ッッッ
クロード・カレル:14dx7+28+3+15+12
DoubleCross : (14DX7+58) → 10[1,2,2,4,5,5,6,6,8,8,9,9,9,10]+10[6,6,7,7,9,9]+10[2,2,4,7]+3[3]+58 → 91
四海群生:す……すごすぎる
星徒カアマン:18dx7+30
DoubleCross : (18DX7+30) → 10[1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,10]+10[5,7,8,10]+10[1,6,10]+5[5]+30 → 65
GM:互いにダメージを出します
クロード・カレル:殺す!
クロード・カレル:サンチャゴのユニークスキルを使用!
GM:アイエッ!?
クロード・カレル:10d10+6d10+13
DoubleCross : (10D10+6D10+13) → 62[6,4,10,6,8,2,3,9,10,4]+27[1,4,3,5,6,8]+13 → 102
星徒カアマン:7d10+23
DoubleCross : (7D10+23) → 49[3,8,10,8,4,8,8]+23 → 72
サンチャゴ・イシグロ:やったじゃねえか…!
クロード・カレル:サンチャゴの……おかげだぜ……!
GM:星徒カアマンのHPを102減少(84 → -18)
星徒カアマン:HP0、復活札はありません
星徒カアマン:倒れます
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を4増加(193 → 197)
星徒カアマン:だがサンチャゴ!お前も道連れだ!
クロード・カレル:チクショ―――ッッッ
サンチャゴ・イシグロ:チャゴゴ~~ッ
ユーリ・トレシェフ:落とした!これはでかい
四海群生:まず一体……!
ザールフフィール:侵蝕率を上げそこねていたので今上げます
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を15増加(160 → 175)
都築ソウマ:しかし特権階級!サンチャゴを蘇生します
GM:都築ソウマの昇華を1増加(2 → 3)
サンチャゴ・イシグロ:チャゴ~~ッ
クロード・カレル:ソウマ――ッ
都築ソウマ:まだ踏ん張ってもらうぜ
四海群生:やめてくれ…………
ガブリエル・イシグロ:ガブ~(共鳴)
GM:イニシアチブ
GM:行動値0、群生くんの手番です
GM:あれ、これ精神強化手術入ってますか?
四海群生:入ってます!追加装甲でプラマイ0になってます
GM:それがあったか
GM:ではどうぞ!
四海群生:はぁ……はぁ……殺す……
四海群生:マイナーで《原初の青:プライマルレイジ》
四海群生:攻撃力上昇して暴走
四海群生:四海群生の侵蝕率を5増加(204 → 209)
四海群生:メジャーでコンボ【薪尽火滅】
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》+《マルチウェポン》+《原初の灰:ソウルスティール》
四海群生:ロンくんのユニークスキルを使用して範囲化
ロン・ウェイ:やるぞッ
GM:エネミーみたいなエフェクト使いやがって!
四海群生:対象はザベドー ラベルニウム エテラファオペ フタウエーの4体
星徒ザベドー:《迎撃する魔眼》LV5 リアクションを放棄し《黒の鉄槌》による反撃。
GM:判定をどうぞ!
四海群生:CR弾、サポートスタッフを使用します
四海群生:判定が~~……
四海群生:16DX7-2+3+2+3
DoubleCross : (16DX7+6) → 10[1,1,1,2,2,3,4,4,4,4,5,9,9,9,9,10]+10[2,2,6,7,10]+10[4,9]+6[6]+6 → 42
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,1,2,2,3,4,6,6,7,7,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[2,3,4,5,5,6,7,7,10,10]+10[1,2,9,10]+10[5,9]+5[5]+4 → 49
四海群生:反撃で上回るな
星徒エテラファオペ:暴走リア不です
星徒ラベルニウム:ドッヂします
星徒ラベルニウム:19dx>=42
DoubleCross : (19DX10>=42) → 10[1,2,2,3,3,3,4,4,6,6,6,6,7,7,7,8,8,10,10]+10[9,10]+1[1] → 21 → 失敗
四海群生:あっすいません
GM:はい
四海群生:デバフ受けてるの忘れてました クロードくんのロイス昇華で解除したことにしてください……!
GM:OK!
星徒フタウエー:ガード……あっ、ガー不だこれ!?
四海群生:装甲ガード無視!
星徒フタウエー:ドッヂします
星徒フタウエー:《ダヴィンチの調和》LV8 判定のC値を-1する。
四海群生:やめろ!
クロード・カレル:何してんだ!
星徒フタウエー:17dx9>=42
DoubleCross : (17DX9>=42) → 10[1,1,1,1,1,1,2,2,3,4,4,4,4,4,6,7,10]+4[4] → 14 → 失敗
四海群生:ハァハァハァハァ
星徒フタウエー:くそ~っ
ユーリ・トレシェフ:あぶね~
ロン・ウェイ:こわっ……
GM:ダメージ出しましょう
四海群生:ダメージ……!
星徒ザベドー:5d10+41 諸々有効
DoubleCross : (5D10+41) → 26[1,8,8,1,8]+41 → 67
四海群生:何か忘れてないよな……よし
四海群生:5D10+21+36+20+3+1D10 装甲ガード無視
DoubleCross : (5D10+21+36+20+3+1D10) → 20[5,2,5,1,7]+21+36+20+3+6[6] → 106
星徒ザベドー:ひええ……!
GM:星徒ザベドーのHPを106減少(199 → 93)
四海群生:C(67-30-10-8) 装甲
DoubleCross : c(67-30-10-8) → 19
GM:星徒ラベルニウムのHPを106減少(144 → 38)
四海群生:磁場発生装置を使用
GM:なにっ
四海群生:C(19-10-6) 軽減後ダメージ
DoubleCross : c(19-10-6) → 3
クロード・カレル:つよいぞグンジョウ!
クロード・カレル:やはりお前は最強だ
GM:しょんな……
ロン・ウェイ:流石だ!
四海群生:四海群生のHPを27に変更(30 → 27)
都築ソウマ:手術の甲斐があったな…
星徒フタウエー:《ディフレクション》LV8 受けるダメージを80点軽減し、軽減したダメージを攻撃した対象に与える。
ユーリ・トレシェフ:おおお…
四海群生:は!?
ユーリ・トレシェフ:うわっカス!
四海群生:死んでくれ!!!!
クロード・カレル:バ、バカ!!!!
星徒フタウエー:ソウルスティールの効果は先に受けていいですよ
四海群生:やったぜ
四海群生:現在・最大HPが+30されます
四海群生:四海群生のHPを57に変更(27 → 57)
GM:星徒フタウエーのHPを26減少(237 → 211)
星徒フタウエー:80ダメージです
四海群生:いやでも無意味か……!
星徒フタウエー:受けきれない場合はロンくんに受けてもらうぞ
四海群生:ケイサンシマス
四海群生:C(80-10-6-5) 軽減した場合
DoubleCross : c(80-10-6-5) → 59
四海群生:た……足りない……!
都築ソウマ:キツい
クロード・カレル:そんなあ
四海群生:ダメだ……耐えられない!くそ~~~~っ 直接ダメージやめてくれ~~
GM:ロンウェイの昇華を1増加(1 → 2)
GM:ロンくんまだ全然削れてなかったんだ
四海群生:鋼の男
ロン・ウェイ:四海君のおかげ
星徒エテラファオペ:《電磁反応装甲》LV7 受けるダメージを-20する。重複可。
四海群生:?
星徒エテラファオペ:6回分使ってダメージ0にします
クロード・カレル:LV7!?!?!?
クロード・カレル:加減しろ莫迦!
四海群生:何言ってんだこいつ……
ザールフフィール:コイッツ
クロード・カレル:こいつだけは殺さなきゃ駄目だ……!
四海群生:四海群生の侵蝕率を16増加(209 → 225)
四海群生:ソウルスティールのエフェクトLVが上がったのでHPが上がります
GM:なにィ~!
四海群生:四海群生のHPを67に変更(57 → 67)
クロード・カレル:ザールフフィールが戦端を切り開いた。
クロード・カレル:他の誰とも違わないほど瀕死の傷を受けて、真っ先に動くことができたのは
クロード・カレル:彼が本物の戦士だったからだ。自分がそれに続いて動くことができているのは、その全く逆の理由である。
クロード・カレル:痛みや、迷いや、苦しみ。そうした、人間らしく踏みとどまろうとする感覚を全く無視して
クロード・カレル:追撃を仕掛けている。多機能レールベース『ハーデンベルギア』には、より大型の、砲身じみた増設ユニットが取り付けられていた。
クロード・カレル:身の丈を越える大剣を形成する、増設電磁ブレード発振器――
クロード・カレル:(斬り潰してやる)
クロード・カレル:踏み込んでいる。それよりも早く、星徒カアマンがこちらに反撃を与えるだろうということも分かっている。
クロード・カレル:斜めに斬り下ろす。回避されるだろう、と、理論よりも戦闘経験が判断を下す。
クロード・カレル:(それでも)
クロード・カレル:(止まらないことが、俺の性能だ)
星徒カアマン:ハーデンベルギアの電光と交差するように、熱線が一点に収束して薙ぎ払われる。
星徒カアマン:同時にただ一度、翼をはためかせる。それだけでカアマンの巨体は電光の間合いから退いている。
クロード・カレル:自分の内臓を引き換えにして反撃を釣り出すことまでは、計算していた。
クロード・カレル:敵の数と味方の数を計算すれば、自分ひとりの犠牲でカアマンを動かせれば、十分な効果であると。
クロード・カレル:だが……
サンチャゴ・イシグロ:獣化した下半身でもって大地を蹴り上げ、そこに無理やり割って入る。
サンチャゴ・イシグロ:「クローーーードォォッ!」
クロード・カレル:「サンチャゴ……!!」
サンチャゴ・イシグロ:「俺に言ったよなァ……お前の前に、俺が立つ!俺が…お前の壁になる!」
サンチャゴ・イシグロ:「俺を無視してんじゃ」
サンチャゴ・イシグロ:「ねーーーーよッッ!」
クロード・カレル:(いいんだよ。サンチャゴ)
クロード・カレル:(俺は、もう役目を果たした。俺がいなくても、ノドスを救う研究はもう終わった)
クロード・カレル:(――もう、俺よりもお前の方が生きるべきだ。偽物の明るさじゃなくて、本物が)
クロード・カレル:壮絶な熱線が降り注ぐ中で、その思いをどう伝えればいいのか分からない。
クロード・カレル:だが、一つ言えることは
クロード・カレル:ブレードの斬撃を振り抜き、回避軌道に追い込むことまでは
クロード・カレル:計算の内であったということ。
クロード・カレル:星徒カアマンが逃げたその座標で
クロード・カレル:立て続けに爆光と銃撃が炸裂する。
クロード・カレル:無数の発射音が、照射音が、
クロード・カレル:クロードの足元の、スクラップのような残骸から響き続けていた。全て、最初からその地点に照準を合わせていた。
クロード・カレル:「アルミン・リンデンベルガー。ファルケ・シールハウ」
クロード・カレル:それは剣技ではあるが、剣そのものを当てるための技ではない。
クロード・カレル:敵に回避を強要する、フェイントの技巧。
星徒カアマン:四方から立て続けに爆風に晒される。空中に静止したように、星徒の巨体が釘付けにされる。
クロード・カレル:そして、大量の弾幕を浴びせたスクラップ群は……
クロード・カレル:もともとこのノドスに存在した、最大火力の兵器と同等のものだ。すなわち。
クロード・カレル:「四海群生」
クロード・カレル:「――夢幻泡影」
クロード・カレル:『カラビンカ』製造過程の、試作搭載兵器群。
星徒カアマン:藻掻くように出鱈目に熱線を拡散、照射していたが、
星徒カアマン:やがて二色の炎が、それ以上の密度で押し寄せる爆風に飲み込まれ、かき消える。
サンチャゴ・イシグロ:全身から噴き出た血液が自動追尾弾のように動き回り、熱線と衝突してはクロードを守る。
サンチャゴ・イシグロ:身を焦がして意識も朦朧としつつ、遠く、その姿を見つける。
クロード・カレル:「サンチャゴ」
クロード・カレル:「サンチャゴォ!」
クロード・カレル:「休んでんじゃねーぞ!決めろ!!」
サンチャゴ・イシグロ:「ははッ……」なすすべもなく落下しながらクロードを指さす。
サンチャゴ・イシグロ:「うるせー…」
サンチャゴ・イシグロ:「そんな一発芸持てねえんだよ、こっちはよ……」
都築ソウマ:そこに、サンチャゴを中心として蜃気楼が発生する。
都築ソウマ:「まだだ」
都築ソウマ:都築ソウマの能力発現の合図。死の先送り、命の受け渡し。サンチャゴの肉体の消耗を遅らせる。
ガブリエル・イシグロ:「!」「兄、さ……!」かすれた声。(また、会長が助けてくれた……!)
サンチャゴ・イシグロ:「まあこんな散り方も悪くは……」精一杯かっこつけるが、死なない「……あ?」
ショウ・ブロウラー:「気が早えぞ、馬鹿野郎……!」
クロード・カレル:力なく笑う。それができるだけの猶予を与えてもらった。
クロード・カレル:よろよろとサンチャゴの傍に歩み寄って、半ば焼け焦げた片手を上げる。
クロード・カレル:まだやれるよな、と、普段ならば言う。
クロード・カレル:「やったな」
サンチャゴ・イシグロ:ぽかんとした顔をしながらクロードを見て、それからくしゃっと笑う。
サンチャゴ・イシグロ:「……当ったり前だろうがよ……、お前の友達はよ!」
サンチャゴ・イシグロ:威勢の良い声に反して、かざした手はぺしゃんと弱く当たった。
クロード・カレル:こちらも、ほとんどよろめくようにして、手と手を打ち付けた。
クロード・カレル:「カッコいい奴だよ。お前は……」
星徒カアマン:爆炎が晴れた頃、燃え残った骨と肉が重苦しい音を立てて地面に倒れる。
星徒カアマン:身に纏う炎と光も消え失せ、星徒カアマンは完全に沈黙した。
ユーリ・トレシェフ:「……一つ、仕留めたか?」遠く背後、蜃気楼のように佇む"ミストルティン"が動くことはない。「いや、しかし……」
ザールフフィール:「まず一体……次は……!」
ユーリ・トレシェフ:(……あいつに死体を再活性させるような力があるのなら、それが隙を生むまでは)激しい戦いに晒される中で、衝動に震える石の鼓動を鎮める。(まだだ。こいつはまだ、切るべきじゃない……)
四海群生:「……」
四海群生:システムの大部分が強制停止させられたコックピット内。外の様子も殆ど分からぬまま、ラベニウムの呪音だけが響き続けている。
四海群生:(とうとう終わりだな、四海群生)
四海群生:(見ろよ、こいつらのザマを)
四海群生:ノイズと共に、荒い映像がモニタに移る。ガーベラ、キラービー、誰のバイタルも風前の灯火めいて頼りない。
四海群生:(死ぬぞ。どいつもこいつも、もうすぐ死ぬ)
四海群生:(なんで俺の言うことを聞かなかった?)
四海群生:(どうして都築ソウマを生贄にしなかった?)
四海群生:響き渡る不協和音と共に、脳裏の声も大きくなる。
四海群生:(あんまり悲惨だから現実を見たくなかっただけだろ?なあ、ホントは分かってたんだろ?)
四海群生:(勝てる訳ァ無えェーだろうがよ!!出来もしねえ事を希望なんて呼ぶか!?呼ばねーよ!バカが食いつくまやかしだろうが!!)
四海群生:(ベースに戻れ。今なら手薄だ。アキトを黙らせてソウマの奴を引き渡……)
四海群生:「“ネクロポーテンス”」
四海群生:閉ざされたコックピット、ぽつりとその名を呟く。それはもう何年も呼ぶことのなかった、かつての友の名だった。
四海群生:「……君だったんだな、ずっとそこにいたのは」
四海群生:(……)
四海群生:胸の内、囁き続ける声。
四海群生:己の秘めた悪性だと思っていたそれが、ノドス漂流と同時期に死んだ友人の残留思念だと気付いたのは、身体拡張手術により意識領域の強化を受けてのことだった。
四海群生:己を苛み狂わせた彼に対し、四海が抱いた感情は──
四海群生:「ありがとう」
四海群生:感謝だった。
四海群生:(……あ?)
四海群生:「君がいなければ、気付けなかったことが沢山ある」
四海群生:「君の声と示唆が無ければ、もっと多くの生徒が犠牲になっていただろう」
四海群生:「感謝している。僕を見守ってくれていて」
四海群生:「だが、もういい」
四海群生:バイタルサインに目を向ける。侵蝕率は200%を越えていた。最早星徒たちのそれに及びかねない数値だ。
四海群生:元より、四海のエフェクトはレネゲイドを暴走させることを前提としている。他者から受け継いだ能力を、出力を強制的に引き上げることで何とか行使してきた。
四海群生:継承したレネゲイドは侵蝕率の上昇に応じて活性化し、それと比例して四海の自我は薄らいでいく。
四海群生:暴走、荒れ狂う衝動の最中でも、必死に抑え込み続けてきていたそれを──
四海群生:「ここからは……」
四海群生:「一緒に来てくれ」
四海群生:(……)
四海群生:(いいんだな?)
四海群生:(本当に)
四海群生:「もう道は選んだ」
四海群生:「僕は必ず生き残る。ノドスを護る」
四海群生:「その道に立ち塞がるなら、何であろうと」
四海群生:相手が知己の成れ果てだろうと。己の体を捨てようと。ノヴァリスを滅ぼすことになろうと。
四海群生:たとえ自分の内の何かが、決定的に変わり果ててしまっても。
四海群生:「殺す」
四海群生:いつの間にか、操縦席を包む呪音は消え失せていた。
四海群生:──突如、“カラビンカ”の全身から黒い靄が噴出する。
四海群生:煙、否、それは影だ。ウロボロスシンドロームの能力媒体。
四海群生:ヘドロのようなドス黒い影が、機体の損傷箇所を修復し、真紅の装甲を漆黒に侵蝕していく。
四海群生:「は」
四海群生:「は は」
四海群生:「あぁ──ははははははは────ッ!」
四海群生:割れたノイズ交じりの哄笑。確かに四海群生の声で、だが到底彼のものとは思えない。
都築ソウマ:「群生………?!」
ロン・ウェイ:「!?」「四海……!! お前……!?」
クロード・カレル:「『カラビンカ』にこんな機能はない!」
クロード・カレル:「どういうことなんだ!?敵性の侵蝕か……!」
ユーリ・トレシェフ:「いや……だが。この影は、群生自身の……」
ユーリ・トレシェフ:"葉"の先端が、溢れ出した黒い残滓の先触れに触れた。確かに彼のレネゲイドだと分かる。
ロン・ウェイ:戦場において短くない一瞬を停止していた”カラビンカ”。その変化に驚き、
ロン・ウェイ:「いや」「四海。それで……やるのか。やれるんだな!?」彼もまた昂り続けている。
ザールフフィール:(……分かっていたことだ。四海は自ら回帰不能点を越えていた)
ザールフフィール:(そうしてまで手に入れた結果だというなら、ここでやって見せろよ……四海!)
星徒ザベドー:カラビンカの中で膨れ上がった禍々しい気配に呼応するように、漆黒の魔眼が収束する。
四海群生:「……ッはぁーーあぁ……」
四海群生:ごきりと首を鳴らすのに合わせ、機体が生物のように滑らかに、生々しく動く。
四海群生:「死に損ないが雁首揃えやがって……」
四海群生:「うぜエェーーンだよッ!!糞虫共!!」
四海群生:無数の砲塔が一斉に展開し、砲口が星徒の一団に向く。
四海群生:血管めいた樹状模様が砲身へと走り、赤熱と共に膨大なレネゲイドが収束していく。
ロン・ウェイ:「これは……ッ!?」大盾を”カラビンカ”に向けて地面に突き立て、その陰に入るようにして銃を構える。
四海群生:「おいロン!合わせろや!!」
星徒ザベドー:赤黒い球体をはち切れんばかりに圧縮させ、臨海した呪毒によって周囲の空間が歪に滲む。
ロン・ウェイ:「やってやるさっ!!」
四海群生:爆轟が戦場を揺らした。過剰火力の一斉掃射。レネゲイドで異常強化されたそれが、破壊の豪雨となって星徒へと降り注ぐ。
ロン・ウェイ:「機など見ず……暴れてこその大型兵器だ!!」「お前も同じ相手に後れを取るなよ……!!」
ロン・ウェイ:あわせて射撃!!
クロード・カレル:(『カラビンカ』の搭載火器は、俺が持ち込んだみたいな試作品のガラクタとは格が違う)
クロード・カレル:(個人にして軍勢。ザルフが最強の戦士だとすれば、最強の――兵器)
四海群生:物理・呪術・レネゲイド。三段階の装甲破壊機構の後、内部から肉体を同室量の砂に変成し──炸裂。
四海群生:対星徒専用弾頭が、その本領を全開で発揮する。
星徒ザベドー:迎え撃つように黒い極光が駆ける。しかし、限界まで凝集した呪毒はカラビンカの装甲に触れた途端、かすり傷一つつけること無く霧散する。
四海群生:「カハッ!はははっ!」
四海群生:「臭ェーんだよクソデブ野郎!!大人しく死ね!!オラ死ね!!死ね死ね死ね!!」
四海群生:ザベドーの攻撃を影が呑み込み、意趣返しの如く炸裂弾が叩き込まれ、腐肉を吹き飛ばす。
星徒ザベドー:分厚い腐肉の大半を吹き飛ばされる。浮力を保てなくなった巨体が海上に墜ちる。
星徒ラベルニウム:純白の翼が根本から折れ、ガラガラと音を立てて肉塊を抱く機械が崩壊していく。
ユーリ・トレシェフ:「日頃、自制の強すぎる男だと思ってはいたが……案外、根はこうなのか?」その光線の防御には回らない。カラビンカを害するに足るものではないと分かっている。
ロン・ウェイ:「改造手術は成功……か?」「戦力において、だけだがな……」
ロン・ウェイ:陰で息を吐いた。カラビンカからはがれた装甲を使った盾。今や元の色をとどめているのはロンの持つそれのみだった。
都築ソウマ:「あいつか?」限界まで身を乗り出して、戦地に広がる爆破の嵐を見つめている。
都築ソウマ:(ぼくはだから、あいつだけは嫌いだったんだ)(どうしてあれは、群生の心から離れていかないんだ…!)
星徒エテラファオペ:半壊した機体で限界を超えた回避機動を取る。無数に追い縋る漆黒の渦を、チャフめいた粒子を放出し尽くして辛うじて振り切る。
ロン・ウェイ:「チッ。エテラファオペめ。小細工も健在か……ッ!?」
星徒フタウエー:他の星徒と同様、肉壁を大きく抉り取られている。しかし。それと同時に
星徒フタウエー:背に生やした蝶の羽がはためく。緑色の光を纏った鱗粉が瞬く間に散布され
星徒フタウエー:カラビンカの弾幕と反応して引き起こされた爆発が、その射線を遡るようにして射手へと襲いかかる。
星徒フタウエー:誘爆に継ぐ誘爆。爆炎と磁力による衝撃がカラビンカを包み込む。
四海群生:「オッ、やべーなこれ」
四海群生:「頼むわロン」
ロン・ウェイ:「随分だな……ッ!!」大盾を振り回してかまえなおす――直後に爆風を浴びる。
ロン・ウェイ:だが爆風だからこそ、遮るものによってダメージの方向は大きく変化する。「脳になにか埋めでもしたか!?」
四海群生:「おお助かったわ。サンキュー」
四海群生:生死の境の戦場のものとは思えぬ、軽い調子の声が響く。
四海群生:「まだまだ行けんだろ?ロン」
四海群生:「お前ら急げよォ~~……早くブッ殺さないと全員ブッ殺されんぞ」
ロン・ウェイ:カラビンカですら相性が悪い攻撃が存在する。内部まで伝播する攻撃がそのひとつ。
ロン・ウェイ:「当たり前だ」放射線の遮断がコンクリートと水と鉛で多重に行われるように。「お前の運用を遮るものを、俺が防ぐ」
ロン・ウェイ:カラビンカの随伴歩兵であり、その一つ手前の装甲であると自認している。この肉すら。「そして勝て。お前が!」
GM:イニシアチブの前に、ザルフくんのラベルニウムに対する特攻効果が計算されていなかったので
GM:ここで追加振りして良いものとします。達成値+20、ダメージ+2d10で4D10の追加ダメージです。
GM:オラッさっさと振りな!
ザールフフィール:これで38を出せば……いつの間にか死んでいたことになる! ラベルニウムに対する最大の辱めだぜッ!
ザールフフィール:4d10
DoubleCross : (4D10) → 23[9,3,9,2] → 23
GM:まあまあ
ザールフフィール:だめでした でも息絶え絶えだぜ!
GM:星徒ラベルニウムのHPを23減少(38 → 15)
GM:ではイニシアチブに戻ります。
星徒サンダルフォン:《原初の灰:死神の疾風》次の攻撃まで行動値を10、攻撃のダメージ+3D10
四海群生:ホギャーッ
星徒サンダルフォン:行動値が10上がって待機手番が後ろに回ります。
ザールフフィール:そ、そこまでして……
クロード・カレル:ばかも~~ん!!
ユーリ・トレシェフ:???
GM:では次のイニシアチブ!
GM:待機手番のミストルティンです
幻竜ミストルティン:マイナーはなし
幻竜ミストルティン:メジャー 《アウェイクン》LV15《ヒール》LV11《高速錬成》LV11 対象の戦闘不能をHP1で回復し、HPを11D10+1点回復する。
ユーリ・トレシェフ:やっぱりかよ~~
クロード・カレル:アヤヤ~ッ!?
四海群生:ふざけるな~~~~~
ザールフフィール:出たわね
幻竜ミストルティン:ククク……これで砂の騎士団の同エンの星徒を蘇生……アレッ!?
幻竜ミストルティン:誰も死んでないじゃん!!
ユーリ・トレシェフ:おいおい……どうしたんだ?
四海群生:このフライドチキンがどうしたって?
ユーリ・トレシェフ:死んでる星徒ちゃんはこっちだぜ~
幻竜ミストルティン:バカな……このために待機した、だと……
クロード・カレル:ミストちゃん、コンニチハ~(パクパク)
クロード・カレル:ボクのこと生き返らせてくれないの?エーン、寂しいよ~
ザールフフィール:クロード、悪過ぎる
幻竜ミストルティン:仕方ないのでHPだけ回復させます。対象はザベドー、エテラファオペ、フタウエー、ラベルニウム
幻竜ミストルティン:11d10+1
DoubleCross : (11D10+1) → 70[3,8,9,1,8,8,3,9,3,10,8]+1 → 71
幻竜ミストルティン:よしよし
ザールフフィール:回復の値も悪!
ユーリ・トレシェフ:出目にやる気ありすぎだろ
四海群生:ふざけんなこいつ!!
GM:星徒ラベルニウムのHPを71増加(15 → 86)
GM:星徒フタウエーのHPを71増加(211 → 282)
四海群生:お、俺達…………死ぬのか?
星徒フタウエー:最大237まで回復
GM:星徒ザベドーのHPを71増加(93 → 164)
GM:星徒エテラファオペのHPを71増加(27 → 98)
クロード・カレル:バカモ~ン
GM:生徒達の反撃によって、押し寄せる星徒達の動きが止まる。
GM:無尽蔵の出力は未だ戦場を蹂躙してはいるものの、過去の戦いから組み立てられた周到な防衛線と
GM:最前線で戦う君たちの奮戦は、確実に星徒を追い詰めつつあった。
幻竜ミストルティン:しかしその時、水平線の彼方が怪しく輝く。
幻竜ミストルティン:オーロラを伴って戦場に投射された光が、水晶の鱗を持つ竜の幻影を映し出す。
幻竜ミストルティン:雫のごとく溢れ落ちた結晶が砕けて周囲に散布され、それに包まれた星徒達の損傷が瞬く間に修復されていく。
四海群生:「……あぁ!?」
澪木ミスト:「そんな……やっと、ここまで……ッ」
四海群生:「おい!ンだよあれ!ズルだろ!チートだろあんなん!」
ユーリ・トレシェフ:「……だが、万能じゃない。有効射程には限界があるようだ」
クロード・カレル:「……くそ、なんだよ……ここまで、皆が……!」
クロード・カレル:血が出るほど歯を噛みしめる。さらに戦闘が長引くということだ。ガブリエルやサンチャゴは限界に近い。
クロード・カレル:(もう一秒だって戦うべきじゃない。なのに)
クロード・カレル:地平線の彼方にいる、ミストルティンを除いたとしても。(――五体)
ザールフフィール:「落ち着け。ミストの能力を持つ星徒だというなら、当然想定されたことだ……それに、完全じゃあない」
四海群生:「完全じゃないっつって……その前に俺らがやられりゃ同じじゃねーかよ!」
ユーリ・トレシェフ:「……」四海の言葉には何も返さないが、(……分かっている。本当は──目の前に希望が生まれたからと言って、俺達の戦況が好転する訳じゃない)
ユーリ・トレシェフ:(みんなが明日まで生きていられる保証なんて、どこにもない)
三城郷ミツル:「……おそらく、あの回復能力はそう短時間で連発できるものじゃない。そうだよね、澪木さん」
澪木ミスト:「え?あ、うん……出力は上でも、能力が私と同じなら、多分」
三城郷ミツル:「なら簡単だ。あいつらが回復する以上の速さで削り切るしかない」
ザールフフィール:「そうだ、ミツル……よく言った」
クロード・カレル:簡単だ、と断言したミツルの心境を思う。
クロード・カレル:ガーベラ小隊にとって、それは可能なことだ。理論的には可能だとされている。
クロード・カレル:「……やる。しかない」
四海群生:忌々し気に舌打ちする「群生のアホが……死ぬほどダリィ盤面に呼びやがって……」
ザールフフィール:「条件は何も変わっちゃいない。全員殺され切る前に、全員ブチ殺す……」「……何をしてでもだ!」
ユーリ・トレシェフ:「ああ。……この状況を、想定していた」
ユーリ・トレシェフ:これから数秒間の自分の行動に、何が掛かっているかを、その重みを想像し理解する。短い呼吸を一つ。「……行くぞ」
GM:イニシアチブ
GM:待機していたユーリくん!
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[17]
|
10m
|
星徒ザベドー[33] 星徒エテラファオペ[66]
星徒フタウエー[21] 星徒ラベルニウム[32]
|
10m
|
星徒カアマン[戦闘不能]
ユーリ[11] 群生[0] ザルフ[25] クロード[6]
|
5000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
GM:今のエンゲージはこれね
ユーリ・トレシェフ:では、マイナーで戦闘移動。3m前方へ移動します。
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[17]
|
10m
|
星徒ザベドー[33] 星徒エテラファオペ[66]
星徒フタウエー[21] 星徒ラベルニウム[32]
|
7m
|
ユーリ[11]
|
3m
|
星徒カアマン[戦闘不能]
群生[0] ザルフ[25] クロード[6]
ユーリ・トレシェフ:メジャー、「Озарена. Веселым треском」《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》《病める探求》オートで賢者の石の効果とインフィニティノヴァの効果を使用!
GM:ひぇぇぇ……
ユーリ・トレシェフ:C値が……10-4-1-2-1で、2。メインプロセス終了時に変異暴走します。
ユーリ・トレシェフ:ダイスが……
ユーリ・トレシェフ:基地効果含めて17個
GM:あっ対象はどれかな
ユーリ・トレシェフ:あっそうだ対象 ちょっと相談します
ユーリ・トレシェフ:異形の祭典がLV4なので、ターゲットは5体
ユーリ・トレシェフ:サンダルフォン、ミストルティン、ラベルニウム、エテラファオペ、フタウエー こいつらだ
星徒ザベドー:仲間はずれ良くない……
ユーリ・トレシェフ:じゃあ6体にしていいの……?
星徒ザベドー:血を……吸わせてくれ……ッ!
ユーリ・トレシェフ:じゃあ なければ命中……振ります
GM:どうぞ!
ユーリ・トレシェフ:17dx+8@2
DoubleCross : (17DX2+8) → 10[1,1,1,1,2,2,4,5,7,7,7,8,8,8,9,10,10]+10[1,3,3,4,4,4,6,7,9,9,9,10,10]+10[1,1,3,4,4,5,7,7,8,9,10,10]+10[1,1,3,3,4,5,6,9,10,10]+10[2,2,3,4,5,6,7,8]+10[2,5,7,7,7,8,9,10]+10[1,1,1,2,2,2,7,9]+10[1,3,9,9,10]+10[6,6,7,8]+10[2,4,5,6]+10[4,4,6,6]+10[3,4,7,9]+10[6,7,9,10]+10[1,6,7,10]+10[6,7,10]+10[7,10,10]+10[6,6,7]+10[2,5,10]+10[7,8,10]+10[4,8,10]+10[5,5,8]+10[7,8,9]+10[2,5,10]+10[7,10,10]+10[4,9,10]+10[3,5,6]+10[7,9,9]+10[2,7,7]+10[2,6,10]+10[4,9,10]+10[5,8,8]+10[3,6,9]+10[3,9,10]+10[1,5,7]+10[6,6]+10[7,10]+10[2,5]+10[1,8]+10[2]+10[9]+10[9]+10[5]+10[5]+10[8]+10[2]+10[5]+10[8]+10[6]+10[5]+10[9]+10[4]+10[8]+10[2]+10[2]+10[10]+10[7]+10[4]+10[2]+10[5]+1[1]+8 → 599
ユーリ・トレシェフ:ハアハアハア
GM:ウゲェ~~~~~~ッ!?
ユーリ・トレシェフ:死んでくれや関口ィ……!
四海群生:すごい!!!!!
GM:ヤバすぎる……!
星徒サンダルフォン:ガードします
幻竜ミストルティン:同じくガード!
星徒エテラファオペ:暴走リア不……!
星徒ラベルニウム:ガ、ガード……
星徒フタウエー:《スプリングシールド》LV8《自動触手》LV12 ガード値+10、攻撃した対象に36点のHPダメージ。
ユーリ・トレシェフ:あっあとすみません!ガブリエルのユニークスキルを
ユーリ・トレシェフ:ゲーーーッ
ザールフフィール:オイオイオイ
ユーリ・トレシェフ:宣言……します
ガブリエル・イシグロ:ガブッ!
ユーリ・トレシェフ:《ユニークスキル》…随行するPCが命中判定を行う直前に宣言する。その攻撃で対象にダメージを与えた場合、ラウンド中、対象が受けるダメージを+〔絆LV×3〕点する。シーンに〔絆LV〕回まで使用できる。
ガブリエル・イシグロ:ガブ…ッ?
ユーリ・トレシェフ:パッシブでLV5の邪毒もあります
クロード・カレル:ガブリエル……!
ユーリ・トレシェフ:ガブリエル……
四海群生:嘘だろ……
ユーリ・トレシェフ:すまない エンゲージを切ってしまったから、もう庇ってくれる人もいない
ユーリ・トレシェフ:ごめん……今までありがとう……
ユーリ・トレシェフ:ダメージを……出します…………
ユーリ・トレシェフ:60d10+48+1d10
DoubleCross : (60D10+48+1D10) → 357[7,9,10,5,5,6,1,8,10,3,1,2,4,2,8,2,4,9,8,1,5,8,9,7,7,6,6,4,9,5,1,6,5,5,10,6,8,9,2,9,7,6,8,2,1,8,2,9,7,3,9,1,7,9,9,1,10,7,10,9]+48+3[3] → 408
GM:ヒェッ
ユーリ・トレシェフ:消し飛んでくれ……!
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を13増加(178 → 191)
ユーリ・トレシェフ:更に賢者の石の分
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(191 → 197)
星徒エテラファオペ:残りHPは98しかない……!戦闘不能!
星徒エテラファオペ:電磁反応装甲でも……無理!
星徒ラベルニウム:こちらも同じく戦闘不能……!
ザールフフィール:ヨッシャイ!
ユーリ・トレシェフ:ひとつ……ふたつ!
幻竜ミストルティン:同じく戦闘不能……
四海群生:最高~~
ユーリ・トレシェフ:ウオオ
星徒フタウエー:HP満タンだけど絶対無理 戦闘不能
星徒フタウエー:ただし、自動触手は受けてもらうぞ!
星徒フタウエー:36点のダメージだ!
ザールフフィール:その自動触手に対して色ロイスWHの効果を使用
ザールフフィール:HPダメージを無効化します
星徒フタウエー:な、なんだと……
ザールフフィール:初期ロイス弟……役に立て……!
四海群生:頼れすぎる男
ユーリ・トレシェフ:ざ、ザルフ……!
ユーリ・トレシェフ:ザルフの弟も……ありがとう……
ガブリエル・イシグロ:弟パワーッ
サンチャゴ・イシグロ:ザルフ…SUKI
GM:これが絆の力だっていうのかよ
クロード・カレル:弟……!
星徒フタウエー:ではこのまま倒れて……
幻竜ミストルティン:《魂の錬成》LV11》 戦闘不能から復活しHPを110まで回復。
四海群生:最低
ユーリ・トレシェフ:やっぱあるよなこいつはよ
ザールフフィール:レベルがデカすぎる
星徒エテラファオペ:【Eロイス:修羅の世界】不利な効果を全て打ち消す。戦闘不能でも使用できる。
星徒エテラファオペ:HP1で復活
ザールフフィール:ホア!?
ユーリ・トレシェフ:エゲェ~~ッ
四海群生:何言ってんだこいつ!?
星徒フタウエー:【Eロイス:苦痛のこだま】<意志>による対決を行う。敗北したキャラクターは1D10のHPダメージを受ける。
ユーリ・トレシェフ:ガブが命懸けで入れた邪毒も……
クロード・カレル:なんで!?!?!?
星徒フタウエー:一人でもダメージを受けたキャラクターがいた場合、フタウエーは即座に復活する。HPはダメージを受けたキャラクターの数✕10となる。
クロード・カレル:エ、エエ~~~
クロード・カレル:おかしいよ~~~
四海群生:ついでみたいに出してくるんじゃねえ!!!!
ユーリ・トレシェフ:こ、これかよ……
ユーリ・トレシェフ:行儀の悪い死に方するやつばっか!
星徒ラベルニウム:私はそのまま倒れます
ザールフフィール:オマエだけでも死んでくれてありがとう
四海群生:よかった…………
四海群生:GMって優しいのかも
星徒サンダルフォン:そして僕はまだ生きてます
ユーリ・トレシェフ:crazy
ザールフフィール:コイツ~~
四海群生:何言ってんだコイツ
クロード・カレル:へなへなへな……
星徒フタウエー:オラッ意志対決だ!
ユーリ・トレシェフ:カスみたいな出目頼む
星徒フタウエー:対象はクロード……以外の3人!
ザールフフィール:アッこいつ
ショウ・ブロウラー:ナニィ
ユーリ・トレシェフ:ああん!?
ザールフフィール:逃げやがった! 大英雄から!
サンチャゴ・イシグロ:オイ!!
四海群生:こすい!!
星徒フタウエー:これで英雄ショウ・ブロウラーの妨害もないぜ
星徒フタウエー:20dx+1
DoubleCross : (20DX10+1) → 10[1,2,2,2,2,4,4,4,4,4,5,7,8,8,9,9,9,10,10,10]+9[2,5,9]+1 → 20
四海群生:多すぎだろダイスが
クロード・カレル:何やってんだ~~~ッッッ
ザールフフィール:5dx+3=>20 拠点効果で+3
DoubleCross : (5DX10+3>=20) → 5[2,4,4,5,5]+3 → 8 → 失敗
ザールフフィール:ムリデシュ
ユーリ・トレシェフ:えーと意志が
ユーリ・トレシェフ:ハアハアハア……待って
四海群生:えーと…………
四海群生:13DX+3-3+1>=20
DoubleCross : (13DX10+1>=20) → 9[1,1,1,2,3,3,3,4,5,6,6,7,9]+1 → 10 → 失敗
四海群生:ヒンッ
ユーリ・トレシェフ:6dx+4>=20 意志
DoubleCross : (6DX10+4>=20) → 10[2,2,5,9,9,10]+10[10]+8[8]+4 → 32 → 成功
GM:えっ!?
サンチャゴ・イシグロ:え!!!
四海群生:奇跡
ザールフフィール:スゴ
ユーリ・トレシェフ:ガブリエルは 俺が守る
ガブリエル・イシグロ:!!?
ショウ・ブロウラー:心が強えんだ
GM:キュン……
星徒フタウエー:ではザルフと群生くんは1d10のダメージを受けてください
星徒フタウエー:私はHP20で復活します
ユーリ・トレシェフ:くそ~ このラウンドの邪毒でギリ死なない
四海群生:自分で振りますか?
星徒フタウエー:こっちで振ろうか
星徒フタウエー:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2
ザールフフィール:2点のダメージでよ~
ザールフフィール:回復も同点くらいであれ
四海群生:セルスタッフ:ガード×3で6点軽減して無傷です
ザールフフィール:アレッ
ユーリ・トレシェフ:なんかタフガイおるな
星徒フタウエー:こいつ~っ
ザールフフィール:じゃあ、ダメージ受けたのは……オレだけか
ザールフフィール:ザールフフィールのHPを2減少(31 → 29)
四海群生:あれ?
四海群生:ダメージを受けなければ……
ユーリ・トレシェフ:回復するHPは……10 なのか……?
星徒フタウエー:じゃあザルフだけなのでHP10です
四海群生:ギャハハ!
ユーリ・トレシェフ:だとしたら……クリンナップにガブリエルの毒で……死ぬ?
ユーリ・トレシェフ:こ、これは大きいぞ
星徒フタウエー:……
四海群生:ありがとう 裏方の生徒たち…………
ユーリ・トレシェフ:……ミストルティンの力によって、与えた負傷は見る間に癒えていく。蜃気楼めいたその巨龍の影の向こう、未だサンダルフォンは不気味な沈黙を保っているが、
ユーリ・トレシェフ:それでも、考慮すべきは蘇生・回復までのクールタイムだ。長期戦に陥れば勝機はなく、敵に最大の損害を与えるにはここしかない。
ユーリ・トレシェフ:重ねるようにしていた少女の手を、自らそっと振り払う。「少し……離れていろ、ミスト」
澪木ミスト:「ユーリ……?」
ユーリ・トレシェフ:「大丈夫だ」自らの変質した右腕を、逆手に持ち替えながら。「……すぐに、君の所へ戻る」
澪木ミスト:「そ、そういうこと言うと却って危ないんだからね……!」
澪木ミスト:「でも……うん。信じる。信じてるから」
澪木ミスト:「……頑張って」
ユーリ・トレシェフ:「……これでも、気を遣ったほうなんだ」どこかぶっきらぼうに、そう言って。「ああ」
ユーリ・トレシェフ:短く呟くと、そのまま──鈍く昏い"葉"の先端を、己の胸へと突き立てる。
ユーリ・トレシェフ:「っ、がぁ……っ!!」
ユーリ・トレシェフ:賢者の石の最大解放。それは、一時的に自分自身の肉体の全てを食らわせる行為。
ユーリ・トレシェフ:身を焼き焦がすような感覚が手足に、臓腑に迸る。漆黒の晶石に身を包みながら、擲つように少年の身体が赤い海へと沈む。あるいは、飛び込んだようにも見えた。
澪木ミスト:「……っ」悲痛な声に息を呑みながらも、目を背けずにその姿を見守る。
ユーリ・トレシェフ:その中で──意識までは呑まれないように。いつも意識を向けるのは、自分が帰るべき理由の事だった。
ユーリ・トレシェフ:友のいなくなった園芸部のあの花壇を、誰かに手をかけてもらわなければ明日を生きていく事さえできない草花の事を考える。
ユーリ・トレシェフ:これまでと同じように。そして今は、そこにもう一つの理由を付け加える──海色の髪の少女が描いた、星の花が咲き誇る丘の夢を。
ユーリ・トレシェフ:(……ああ……くそ)
ユーリ・トレシェフ:朦朧とする意識を引き止めながら。激痛に疼く胸の熱に向けて、悪態を吐く。
ユーリ・トレシェフ:(──あんなに嫌だって考えてたのに。死ねない理由を作りすぎるもんじゃないって、思っていたのに)
ユーリ・トレシェフ:(今まで生きてきて、今が一番。死ぬことが怖い)
ユーリ・トレシェフ:少年の影が水面へ消えて数秒──赤い海が上書きされるように、闇色が覆い拡がった。
ユーリ・トレシェフ:確かに一瞬前までそこにあった、海を満たす血色を吸い上げながら育つようにして、一面を満たす程に無数の昏い枝葉が伸び出る。
ユーリ・トレシェフ:それら黒い光条が、蜘蛛の巣が張ったように空へと伸び疾る。より強大な生命の輝きに惹かれるようにして、星徒たちの表皮を貫いていき
ユーリ・トレシェフ:そこに触れたものは灰色に霞み、色褪せると共に力を失っていく。
星徒エテラファオペ:最速の星徒ですら、回避行動に映ることすらままならなかった
星徒ラベルニウム:無数の光条に次々と撃ち抜かれ、灰化した外皮が砕け、崩れ落ちていく。
星徒フタウエー:空を覆うほどの巨体が削り取られ、穴だらけになって赤い海へと墜落する。
幻竜ミストルティン:そしてその光は、水平線の彼方までも減衰すること無く到達し、虹色の輝きを食い荒らした。
幻竜ミストルティン:水晶の鱗が灰色に色褪せると同時に、空を覆うオーロラが消えていく。
ユーリ・トレシェフ:動きを止めた星徒の骸は、そのまま全身が結晶化し、昏い枝に支えられるようにして押し留められる。
ユーリ・トレシェフ:幾重にも重ねて海を喰らいつくし浮かぶ、紛い物の枝葉の群は、死の海の上にあって花を支える蓮の葉のようにも見えた。
ユーリ・トレシェフ:(──フォン・カーレイ。アレクサンダー・ザイペル。アラシン・ジャラ)
ユーリ・トレシェフ:……ユーリ・トレシェフの侵蝕攻撃は、一瞬の同化を伴う。この形態になれば、それは尚更に濃く深い。
ユーリ・トレシェフ:攻撃する瞬間、末端から伝達する記憶の断片が、枝の海より這い上がるユーリ・トレシェフの意識に流れ込んでくる。
ユーリ・トレシェフ:否応にも、そこにいるのが"誰"だったのか理解する事になる。成れの果てたるジャームなりに──何を感じ、考えているのかも。
ユーリ・トレシェフ:(……ああ、そうだよな。どいつもこいつも)
ユーリ・トレシェフ:たとえ人としての鍵が欠落しているのだとしても──それでも、こいつらはこの場に息づいている生命だ。
ユーリ・トレシェフ:("帰りたい"って──それに、)
ユーリ・トレシェフ:("死にたくない"って、考えてる)
ユーリ・トレシェフ:それを踏み躙る。生命を刈り取る。黒い色彩が、全てを飲み込んで侵蝕していく。
ユーリ・トレシェフ:鎧めいた闇色の結晶に覆われた少年が、根を張ったようにしてそこに立ち上がる。光のない眼で、"サンダルフォン"を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「『"サンダルフォン"は君たち全ての支配者として生を受けた。』……それだけか?」
ユーリ・トレシェフ:黒い鎧の中から、静かな怒気の混じった声が響いた。
星徒サンダルフォン:闇色の枝葉に絡め取られ、磔刑のごとく宙に縫い留められている。ギギギ、と歪な音を立てて、無機質な仮面がユーリへと向く。
ユーリ・トレシェフ:「立派そうな言葉でを飾ってはいるが。要するにただ、作り手の言葉を忠実になぞっているだけだ」
ユーリ・トレシェフ:「それは、お前の中から生まれた願いではない」
ユーリ・トレシェフ:声に呼応するように。残る漆黒の枝が互いにより合うようにして、天へと伸びて疾る。
ユーリ・トレシェフ:「──お前は、自分自身の欲望の為に生きてすらいない!」
ユーリ・トレシェフ:「死にたくない」、と。自分の分身が最期に吐き出した言葉を思い出す。
ユーリ・トレシェフ:「……誰かの生命を奪う覚悟は、」
ユーリ・トレシェフ:なりふり構わず必死に逃げ出した、星徒ナヴィンの姿を思い出す。
ユーリ・トレシェフ:「そんなに軽いものじゃない。」
ユーリ・トレシェフ:最期に友と呼びかけた、星徒アベルの声を思い出す。
ユーリ・トレシェフ:「"サンダルフォン"、お前には──」
ユーリ・トレシェフ:輝きあるものを死へと誘う、無数の昏い枝が──細くたなびく死神の手のように、天使の肉体を穿ち掴む。
ユーリ・トレシェフ:「命を摘む資格などない……! ここにいる、誰一人だって!」
星徒サンダルフォン:「─────────」黒枝の槍がサンダルフォンを貫く。
星徒サンダルフォン:無謀の仮面は、ユーリの叫びに対して一切の言葉を返さない。
星徒サンダルフォン:これより先の対話は不要。その宣言通り、黙したまま自らに突き刺さった結晶を掴み……
星徒サンダルフォン:ユーリ・トレシェフの侵蝕攻撃は、一瞬の同化を伴う。
星徒サンダルフォン:"……ね"
星徒サンダルフォン:それは雄弁な言葉の代わりに、黒い枝葉を伝ってユーリの精神へと流れ込んでくる。
星徒サンダルフォン:"───死ね───"
星徒サンダルフォン:"死ね 死 ね 死ね 死 ね" 死ね 死 ね ───死、ね"
星徒サンダルフォン:"全て等しく───死に絶えろ!!"
ユーリ・トレシェフ:(っ──こいつ、は──)
星徒サンダルフォン:"覚醒派"は、サンダルフォンを創造するに当たって、材料となる生徒の死体を明確な基準のもとに選別した
星徒サンダルフォン:優秀な戦闘能力の持ち主であること、高い侵蝕不可に晒された状態で命を落としたこと。
星徒サンダルフォン:そして、同一の衝動傾向を発露したオーヴァードであること。
ユーリ・トレシェフ:(自分自身の生への執着すら、今のあいつの心にはない──)
ユーリ・トレシェフ:ユーリですら初めて触れた。他の星徒とさえ一線を画する、純粋にして純黒の殺意に、俄に息を呑む。
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの裡に渦巻く極限の殺戮衝動に、ユーリの意識が塗りつぶされかけた瞬間。
GM:パ キ ッ パ キ ッ
GM:星徒達を縫い付けていた結晶にかすかな罅が入り、瞬く間に広がっていく。
星徒フタウエー:そして、海中からそれらを一気に砕いて、畝る触手の束が飛び出して無防備なユーリへと襲いかかる。
ユーリ・トレシェフ:──意識を呑まれかけた次の瞬間。一面に、罅割れるような音が響いた。
ユーリ・トレシェフ:同時にユーリを纏うようにしていた、黒い晶石の鎧が砕ける。賢者の石との完全同調の限界。
ユーリ・トレシェフ:「が、っ……」「ハア……ッ……ハアッ…………」
ユーリ・トレシェフ:内蔵を結晶に侵されて呼吸すらままならない、今にも意識の途絶えそうな熱の中で。なんとか対応しようとするが、身体が思うように動かない。
ガブリエル・イシグロ:「やめ……っ」ガブリエルは弱い。そう自分で思う理由のひとつに、能力の応用性があった。
ガブリエル・イシグロ:――魔を退ける聖なる呪文。獣脚とマニューバが生む高機動戦闘。超人的肉体が携行する極度の重武装。あらゆる機先を制する魔眼の弾丸。
ガブリエル・イシグロ:ガブリエルの電撃だけが、攻防一体の戦闘技能を持っていなかった。
ガブリエル・イシグロ:「やめろっ……!」だから愚直に、体を差し出していた。
澪木ミスト:「ガブリエル!ダメ───」到底間に合わない。間に合ったところで、共に押しつぶされて終わりだっただろう。
ユーリ・トレシェフ:「ガブリエル……ッ」声にならない声を上げる。
ユーリ・トレシェフ:彼がそういう人間なのは嫌というほどに分かっていた──だからこそ、そんな対応が必要ないように、今の攻勢で終わらせるべきだった。そのつもりで攻撃していた。
星徒フタウエー:視界一面を覆う触手の壁が、無慈悲にガブリエルを踏みつぶし───
ザールフフィール:その刹那、激しい音と光が辺りに満ちる。ガブリエルの知覚を塗りつぶす。
ザールフフィール:音は、落雷のそれだった。だが光の色は黒。黒い光、としか言いようのない、視覚情報を遮る閃光。
ザールフフィール:先の攻撃のわずかな残余、『次』に備えていたエネルギーの残片を、その瞬間に放ち、ガブリエルに向かっていた触手を撃って落とす。
ガブリエル・イシグロ:「!?」「……わ。わ、あ……ッ?」朦朧としながらもおぼろげに驚いている。
ザールフフィール:「呆けるな! 今オマエはオレに一呼吸使わせたぞ……ガブリエル!」
ザールフフィール:「その価値があったと示してみせろ! オレたちと並んで戦うキラービーならばだッ!!」
ガブリエル・イシグロ:「えっごっごめんなさ……」「……!!」
ザールフフィール:……ガブリエルをカバーできたのは、偶然に過ぎない。ただユーリの攻撃の瞬間、彼についていた、隊の中でも最年少の、オドオドした弟のような少年のことをたまたま思い出し
ザールフフィール:そして目を向けた瞬間の危機に、偶然間に合ったというだけだ。だが……
ザールフフィール:(事実間に合ったからには、まだ生きて、戦ってもらうぞ!)
ガブリエル・イシグロ:ザルフの言葉を受け、また首を振る。目を動かす。耳をそばだてる。
ガブリエル・イシグロ:力の吸収が止まった結晶の枝葉。それを送電線に見立て電気を流し続けていた。
――ガブリエル・イシグロは弱い。能力の出力は低く、帯電させ補助的な持続火力として扱うしかなかった。
だが、その星徒を相手するにはささやかすぎた細工が……極限の状況を分かつ小さな一押しになろうとしていた。
ガブリエル・イシグロ:同時に、動けないであろうユーリにも微弱に電気を流す。筋肉を勝手に動かし、その場から一歩でも動かすためだ。
星徒エテラファオペ:ユーリの生みだした黒い枝の結晶が崩壊し、星徒達が海に落ちる。
幻竜ミストルティン:同時に、殆ど崩壊していた肉体を急速に再生していく。
星徒ラベルニウム:唯一、奇怪な翼に包まれた肉塊の星徒だけが、完全に沈黙していた。しかしそれ以外の星徒はすぐにでも報復行動に移るだろう。
星徒フタウエー:膨張を続けていた筋肉の塊が、突如痙攣し動きを止める。
星徒フタウエー:蓄積した雷毒によって神経伝達を阻害され、繰り出された追撃は緩慢なものに留まる。
幻竜ミストルティン:他の星徒も同様、著しく再生を妨げられている。
ユーリ・トレシェフ:「……ごほっ」痙攣するような動きで息を吹き返しよろめく。
ユーリ・トレシェフ:「まだ、来るぞ……くそっ、誰が……」
ユーリ・トレシェフ:かろうじて構えを戻し、"葉"を再構築する。まだ頭の中に響いていた、"サンダルフォン"のたましいの残響に、叫ぶように返答する。「誰が……死んでやるものかッ……!!」
星徒サンダルフォン:「─────────」
星徒サンダルフォン:黒枝の槍を自身の体から引き抜く。
星徒サンダルフォン:気勢を上げ追撃に移ろうかという眼下の生徒達を、無感情な仮面が睥睨し、
星徒サンダルフォン:黒と白の双翼が、大きく開く。舞い散る羽根とともに放たれた波紋が
星徒サンダルフォン:緩やかに、しかし克明に、戦場の空気を塗り替えていく。
星徒サンダルフォン:それは、サンダルフォンがこの戦いで初めて顕わにした、真なるレネゲイドの昂ぶりだった。
星徒サンダルフォン:《ワーディング》
GM:イニシアチブ……の前に!
GM:ここで衝動判定です。難易度は9!
ユーリ・トレシェフ:ええ~~っ
クロード・カレル:ヒッ 絶対に失敗できない……
四海群生:ピギーッ
ユーリ・トレシェフ:もう暴走しており、変異暴走:飢餓の効果であらゆるダイスが-5されます。意志判定……
ユーリ・トレシェフ:1dx+4>=9
DoubleCross : (1DX10+4>=9) → 6[6]+4 → 10 → 成功
ユーリ・トレシェフ:暴走してるけどいけたわ
GM:やるじゃん
四海群生:13DX+1>=9
DoubleCross : (13DX10+1>=9) → 10[1,2,2,3,4,5,5,6,7,8,9,9,10]+7[7]+1 → 18 → 成功
ザールフフィール:ククク……そんなことをしていいのか? オレはヴォイドウェポンの効果で衝動判定の難易度が+2されているんだぜェ~?
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2D10(→ 15)増加(197 → 212)
ザールフフィール:5dx+3=>11
DoubleCross : (5DX10+3>=11) → 10[3,3,6,9,10]+7[7]+3 → 20 → 成功
ザールフフィール:成功したわ
四海群生:すごい
GM:オイオイみんなどうしたんだよ
クロード・カレル:11dx+2+3>=9
DoubleCross : (11DX10+5>=9) → 10[2,3,3,4,6,6,6,7,7,8,10]+9[9]+5 → 24 → 成功
クロード・カレル:もうダイスボーナス5拠点ボーナス3だから素の精神で11振れるんだよな
GM:意志が強ぇ生徒なのか…?
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(175 → 186)
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(197 → 208)
四海群生:225+2D10
DoubleCross : (225+2D10) → 225+13[9,4] → 238
四海群生:あ~~~俺 ジャームになっちゃったよ
クロード・カレル:洒落にならないからやめて
GM:では、サンダルフォンの《ワーディング》により
GM:みなさんはサンダルフォンの侵蝕率がわかるようになりました。
ユーリ・トレシェフ:やったね
クロード・カレル:え~~?どれくらいなんだろ
四海群生:ヤッタァ(春麗)
ユーリ・トレシェフ:ヴァイタルアップでいくつ増えてたのかな~HP
ザールフフィール:32%とかかな
GM:10000です
ザールフフィール:?
四海群生:?
クロード・カレル:?
ユーリ・トレシェフ:オイオイオイ
GM:侵蝕率は
GM:10000%
四海群生:?
クロード・カレル:タイプミスしてますよヤヒロさん
クロード・カレル:緊張しすぎたからってそんな
ユーリ・トレシェフ:このGMちゃん……ちょっと冗談が過ぎるんじゃないのォ~?
GM:マスクデータを更新します
星徒サンダルフォン
シンドローム:ウロボロス/オルクス
侵蝕率:10000%
HP:5167
行動値:7
ザールフフィール:行動値ひくいね
ユーリ・トレシェフ:さっきの攻撃あと13回当てなきゃいけないの
クロード・カレル:行動値以外の数字は見えない
GM:これは《ヴァイタルアップ》込みの数値です
四海群生:う~ん 残りHP51かぁ
ユーリ・トレシェフ:なんか……クーポンとかで9割引にできませんか?
GM:では次のイニシアチブに行きますね
クロード・カレル:そ、そんな
GM:サンダルフォンの待機手番!やれ!サンダルフォン!
四海群生:サンダルフォンです……待機します
ユーリ・トレシェフ:やった~!
クロード・カレル:わーい
ザールフフィール:ほほう……何か考えがあるのかな
星徒サンダルフォン:星徒になるのが早いわよ
星徒サンダルフォン:マイナーなし
星徒サンダルフォン:メジャー 《背教者の王》LV101《原初の赤:ブラッドボム》LV101《原初の白:生命吸収》LV101《ありえざる存在:結合解除》LV1《混沌なる主》LV101《コンセントレイト:ウロボロス》LV103
四海群生:は?
星徒サンダルフォン:組み合わせた攻撃の攻撃力を+侵蝕率÷10。命中した場合、対象の装備または所持するアイテムを1つ破壊する。ダメージを与えた場合、対象はHPを100D10失い、更に303点失う。
星徒サンダルフォン:対象は四海くんです。
クロード・カレル:どういうこと?
四海群生:僕ゥ!?!?!?
四海群生:どぼじで~~~~~~~
四海群生:本当はサンダルフォンじゃありません
四海群生:騙してすいませんでした やめてください
星徒サンダルフォン:そこにちょうど壊しやすいメカがあるからよ
星徒サンダルフォン:ダイスは面倒なので200で振ります
星徒サンダルフォン:200dx7+202
DoubleCross : (200DX7+202) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,2,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,7,7,7,7,8,8,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,3,4,4,5,5,6,8,10,10,10]+10[1,3,6,8]+3[3]+202 → 255
クロード・カレル:この人犯罪者です
四海群生:じええええええええ
ユーリ・トレシェフ:えっ あの 振るのまって……
星徒サンダルフォン:リアクション死てください
四海群生:死
クロード・カレル:殺意が強すぎて変換にも影響が
四海群生:ガード意味あるのか~~?? まあ……ドッジしても無意味なのでガードしときます
GM:ではダメージ
星徒サンダルフォン:26d10+1000+303
DoubleCross : (26D10+1000+303) → 126[6,4,4,9,4,1,5,2,3,7,1,1,7,3,10,4,7,9,1,4,6,7,9,5,1,6]+1000+303 → 1429
四海群生:4桁????
クロード・カレル:ファイナルファンタジーのダメージ?
ユーリ・トレシェフ:FFやってんじゃねーんだぞ!
星徒サンダルフォン:これが《背教者の王》の力よ
ザールフフィール:悪いエフェクトを見つけてくるのがうまい
四海群生:地球とか壊れるだろ ロンくん!!!地球壊れるダメージ受けてくれ!!
GM:ロンウェイの昇華を1増加(2 → 3)
ロン・ウェイ:ぐああ壊れるよ
星徒サンダルフォン:続いてブラッドボム
星徒サンダルフォン:100d10
DoubleCross : (100D10) → 525[6,8,4,1,6,9,3,6,5,4,5,8,6,9,3,8,10,3,9,6,6,3,6,3,6,4,4,2,1,2,3,3,1,4,9,5,1,5,7,6,5,5,6,8,10,4,5,3,6,9,6,10,7,3,4,7,3,2,4,3,9,7,7,7,8,3,6,5,4,4,8,2,1,10,6,6,10,1,1,1,6,2,7,7,4,8,1,2,7,5,2,9,8,9,3,6,5,6,2,10] → 525
四海群生:イカレとんのか!?
星徒サンダルフォン:これは自分も受けます
四海群生:ロンくん!!月が壊れるダメージ受けてくれ!!
ロン・ウェイ:ぐああまた壊れるよ
GM:星徒サンダルフォンのHPを5167増加(-416 → 4751)
GM:星徒サンダルフォンのHPを525減少(4751 → 4226)
星徒サンダルフォン:結構減ったな…・・・
GM:ロンウェイの昇華を1増加(3 → 4)
ユーリ・トレシェフ:俺のC2よりダメージ受けてるの何
星徒サンダルフォン:そして最後に生命吸収。303点のHPを失い、こっちは303点回復
四海群生:何言ってんだ
GM:星徒サンダルフォンのHPを303増加(4226 → 4529)
四海群生:すまんロンくん!!ノドスが壊れるダメージ代わりに受けてくれ!!
ロン・ウェイ:ぐああ吸われるよ
四海群生:ロンくんーーーッ!
ロン・ウェイ:どこから300点も体力吸われてるんだ私は
GM:ロンウェイの昇華を1増加(4 → 5)
四海群生:これ壊されるアイテムはどっちが選ぶんでしょうか
星徒サンダルフォン:私が選びます
四海群生:仕方ない……このウェポンケースをあげよう
四海群生:苦渋の選択 命より大切な……
星徒サンダルフォン:"カラビンカ"を……ブッ壊した!!
四海群生:ギャーーーーーーー!!!!!!!
四海群生:
終
わ
り
だ
都築ソウマ:群生……
ユーリ・トレシェフ:どうやって戦えばいいんだ!!
クロード・カレル:終わった……
ザールフフィール:四海……もう休め……
四海群生:ミストチャン ボク星徒 ナオシテ
GM:一ラウンド目の終わりまでやっちゃいましょう
GM:イニシアチブ
GM:みなさん忘れているかも知れませんが
星徒フタウエー:私が待機してました
ユーリ・トレシェフ:?
ザールフフィール:ワ……
クロード・カレル:認めません
四海群生:あいつのことみんなで無視しよーぜ
四海群生:なんか太ってるし
クロード・カレル:何もなかった
星徒フタウエー:コンボは同じっス
クロード・カレル:ここはふわふわお花畑
星徒フタウエー:メジャー 《伸縮腕》LV8《ジャイアントグロウス》LV8《コンセントレイト:エグザイル》LV9 インフィニティウィップで範囲攻撃。
ユーリ・トレシェフ:帰ってくれ~~~
星徒フタウエー:1d4
DoubleCross : (1D4) → 1
ユーリ・トレシェフ:えっ
四海群生:あっ
ユーリ・トレシェフ:は、範囲攻撃なのに……?
ザールフフィール:ワ……
四海群生:1D4で1が出たら待機……
四海群生:そういう意味でしたね?GM
星徒フタウエー:そう来るか……
星徒フタウエー:これも運命っスね
星徒フタウエー:対象はユーリくん
ユーリ・トレシェフ:来いや……!
星徒フタウエー:17dx7+30
DoubleCross : (17DX7+30) → 10[1,1,2,3,4,6,6,7,7,8,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,1,2,2,3,4,4,6,7]+1[1]+30 → 51
ユーリ・トレシェフ:きびしすぎる
ユーリ・トレシェフ:変異暴走でダイス-5個
ユーリ・トレシェフ:2dx+4
DoubleCross : (2DX10+4) → 5[3,5]+4 → 9
ユーリ・トレシェフ:無理じゃ
星徒フタウエー:ダメージ出します
星徒フタウエー:6d10+5+3d10
DoubleCross : (6D10+5+3D10) → 44[4,4,10,9,10,7]+5+15[4,7,4] → 64
四海群生:会長へのロイスをSロイスに指定 WHの効果として昇華、ダメージを無効にします
ユーリ・トレシェフ:群生……!!!
ユーリ・トレシェフ:ありがとう……生きるぞ みんなで
星徒フタウエー:こいつら……!
GM:ではダメージ0!
GM:べ シ ャ ッ
GM:四海群青は、突如差し込んだ光に目を細めた。
GM:それが何を意味するのか、理解するのに少しばかり時間がかかっただろう。
四海群生:「────!?」
GM:"カラビンカ"の半身が消失している。コクピットの半ばまで抉り取られ……
星徒サンダルフォン:それを行った星徒と、肉眼で視線が交差する。
四海群生:「……な」
星徒サンダルフォン:ただ、腕を振り下ろしただけ。それだけで、強固な耐レネゲイド防壁に覆われたカラビンカの装甲が
星徒サンダルフォン:文字通り、粉々に磨り潰された。
星徒サンダルフォン:神経接続のフィードバックによる激痛が、漸く四海に現状を正しく認識させるだろう。
四海群生:抉り取られた機体から、血飛沫のように夥しい影が噴き出す。
四海群生:「ぐ、がッ……!?」
四海群生:警報すら鳴ることはない。システムは完全に死に絶え、遅れてコックピットごと吹き飛ばされた半身から鮮血が噴き出す。
四海群生:「何、だ……これ」
ユーリ・トレシェフ:「な──群生っ!?」先程までのようにカバーに動く間もない。あの"カラビンカ"がいともたやすく破砕される、信じがたい光景にただ目を見開くしかできなかった。
ロン・ウェイ:「すまん――」後方からの声。吹き飛んだカラビンカの破片に引っ掛かっている。
ロン・ウェイ:前方に立っていたはずのロン・ウェイは小石のように吹き飛ばされていた。それでも……
ロン・ウェイ:それでも両名が存命だったのは、ロンの盾がコクピットへの射線だけは遮り、わずかに生存の可能性が残っていたからだろう。
四海群生:機体を修復しようと影がのたうち回り、やがて制御を失って霧散していく。
四海群生:物理、レネゲイド、魔術、ありとあらゆる技術が継ぎ込まれた数万層の特殊装甲を、こうも簡単に破壊できるものなど、決してこの世には──
四海群生:「あり、得ね……」
クロード・カレル:「――こんな、ことが」全てが終わってから、ただ絶句することしかできない。
クロード・カレル:「おかしい。なんで、カラビンカを破壊できる……なんで、ユーリの全力発動を受けて……生きているんだ」
クロード・カレル:これまで温存していた最後の切り札――ユーリ・トレシェフを切るしかなかった。それでも、もしかしたら、殺し切ることはできないかもしれないという懸念こそあった。
クロード・カレル:だが。即座に、これだけの威力で反撃してくるなど
クロード・カレル:あってはならないことだったのだ。
祠堂アキト:『………どう、なっている……これは……』サンダルフォンが攻撃動作に移る直前のワーディング。その一瞬で、戦場をモニタリングする計器類が一斉に異常な数値を叩き出した。
祠堂アキト:「侵蝕率、10000……?」
ショウ・ブロウラー:「ふ……ふざ……ふざけてんじゃねえぞアキト!」
ザールフフィール:「……く、ッ」 先だっての異様な気配。サンダルフォンのわずかな初動に呼応したレネゲイド因子の破局的な波濤が、それを起こすほどの存在感が
ザールフフィール:アキトの告げた情報と一致し、真実として襲いかかってくる。
ロン・ウェイ:「まさに……ガフッ」血を吐きながら地面に降りる。「桁違い、だな……」
ロン・ウェイ:身を支えていた盾もちぎれ飛び、ふらついている。ボロ雑巾のような風体だった。
四海群生:機体と人体、負傷と神経接続。二重の損傷による痛覚は、人体の負荷限界を遥かに越えていた。
四海群生:「ふ、ざ……け……」
四海群生:ごぼり、と夥しい血を吐いて、コックピットに固定されたまま、だらりと脱力する。
四海群生:同時、“カラビンカ”もまた停止する。装甲を覆っていた影が消滅し、無惨にひしゃげて歪んだその様は、最早スクラップの残骸にしか見えない。
ガブリエル・イシグロ:「み、みんなの……カラビンカ、が……」
ショウ・ブロウラー:「冗談……冗談言ってんじゃねえぞ、なあ……冗談だろ」
澪木ミスト:「嘘、こんな……これを………」
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの創造に当たって選別された生徒の亡骸は、"十字冠を破壊する兵器"によって星徒とのリンクを断ち切られ、絶大な侵蝕負荷を留めた状態で命を落とした。
星徒サンダルフォン:それら88体を統合した、生まれながらのジャーム。"サンダルフォン"は現時点において、最大の侵蝕率安定値を誇る星徒である。
澪木ミスト:「こんなのを……私が……!」
クロード・カレル:(なにかの、間違いだ)
クロード・カレル:恐ろしいのは、カラビンカを一触れで消滅させる絶大な破壊力でもなく、それを認識不可能な速度で行ったことでもない。
クロード・カレル:(これほどの、怪物が)
クロード・カレル:(俺達のことを攻撃せずにいられたこと)
クロード・カレル:全てを統制する最高生徒会長として、自らにその役割を強いているのか。あるいは、もしかして本当に、今でも約定に則った戦いをしようとしているのか――
クロード・カレル:いずれにせよ、恐ろしい事実だった。その気になれば、次の呼吸を待たずにノドス全てを絶滅せしめるほどのジャームが、
クロード・カレル:衝動ではなく意志によって、自分達の命運を握りしめている。
ユーリ・トレシェフ:「……ミスト、そうじゃない。そんな、自責で……助かる命は、ない」
ユーリ・トレシェフ:「考えて、観察しろ。ここから生きる為に必要なこと……あいつを止めるために、できる事を」
澪木ミスト:「できる、こと……」膝を屈したまま、空に君臨する影を見上げる。
ユーリ・トレシェフ:「君の力からあれが生まれたことは、手掛かりなんだ」
ユーリ・トレシェフ:「あれの解明に一番近い場所にいるのは、君だということだ」
ユーリ・トレシェフ:「……一緒に、生きるんだろう。俺は……」
ユーリ・トレシェフ:「俺は、まだ全然諦めていないぞ」
澪木ミスト:「……けど……」
澪木ミスト:震える瞳で、ユーリとサンダルフォンを交互に見て
澪木ミスト:「…………うん」
澪木ミスト:「……うん……!」ユーリの肩を借り、弱々しく立ち上がる
都築ソウマ:カラビンカの通信機周辺にのみ蜃気楼が発生し、完全な破壊を停滞させる。
都築ソウマ:『……生……、群生………!』
都築ソウマ:『群生! 聞こえるか! まだ生きてるのは分かってる! 返事しろ!』
四海群生:「…………」
四海群生:夥しい鮮血に塗れ、コックピットに固定されたまま、死んだように動かない。
四海群生:抉られた傷口は未だ再生しきらず、白骨と臓器が覗いている。
都築ソウマ:『早く返事を………、へ、返事しないなら……勝手に話すからな』
都築ソウマ:『お前が…誰に縋ってようとお前の自由だけど……』
都築ソウマ:『他人に頼らないと、満足に敵と戦うこともできないのかよ、群生』
都築ソウマ:『お前は、ぼくと共闘するって言ったお前は、どこにいったんだよ』
都築ソウマ:『たった一人で……勝手にどっか行って!それで楽しいか? 返事しろよ!バカ群生!』
都築ソウマ:『お前だ!お前に言ってるんだよ、四海群生!ぼくのたった一人の幼馴染が……』
都築ソウマ:『お前が死んだら、ぼくの本名を知るやつはどこにもいなくなっちゃうんだよ』
都築ソウマ:『だから……死ぬなって言っただろ、ば────』通信にノイズが走る
星徒フタウエー:破壊されたカラビンカを影が覆う。
星徒フタウエー:戦場の全員がサンダルフォンに釘付けとなる中、再生を追えた巨体が、最早残骸となった機体を完全に粉砕すべく急降下する。
星徒フタウエー:そのさらに先には、未だ動けずにいるガーベラとキラービー。
サンチャゴ・イシグロ:「オイ…ヤベエだろ、あれ………」なすすべもなくその巨体のシルエットを見上げる。
四海群生:……瞬間、眩い光が戦場を照らした。
四海群生:ぼり べきべきべきっ ごきん
四海群生:悍ましい異音が響き渡る。その源は、破壊された“カラビンカ”の足元。
四海群生:肩口から吹き飛ばされ、主砲ごと地に落ちた“カラビンカ”の片腕。そこに漆黒の影が収束し──
四海群生:吸収している。影の顎が、呑み込み、貪り食っている。星徒の……“カアマン”の残骸の一部を。
四海群生:半ばから捩じ切れた主砲が、影によって異形のそれとして新たに形作られ──
四海群生:ヂ ァ ッ────
四海群生:熱線が放たれる。赤熱する影から、狂ったように乱射される閃光。
四海群生:それは飛来するフタウエーを直撃し、否が応にも直撃軌道を変えさせる。
サンチャゴ・イシグロ:「うおあっ…………!?」光に眼を細める。
星徒フタウエー:熱線に半身を溶断され、大きく軌道を逸れて海中に墜落する。
ショウ・ブロウラー:「た……助かったけどよ……大丈夫なのかよ、あいつ」
クロード・カレル:「グンジョウ!もうやめろ!エフェクトが暴走している!」自分達を守るように暴れ狂う『カラビンカ』の挙動を見た。
クロード・カレル:「変性意識も……過剰侵蝕に伴う症状だ!もう戦える状態じゃない!」
クロード・カレル:死の寸前まで戦う覚悟ならば、全員が同じだ。だが、四海群生の状態はそれどころではない。仮に戦場の只中でジャーム化してしまったなら――
エドヴァルト・カミンスキィ:「……戦線を後退させながら時間を稼ぎましょう。カラビンカを完全に失う訳にはいかない。防衛線は三重四重に構築しています。いかにサンダルフォンが強大でも、少しは……」
四海群生:「……やめないさ……」
四海群生:掠れた声が、通信越しに響く。
ザールフフィール:「四海……!」
四海群生:「やっと……、やっと、これからだろう?……我々は……」
クロード・カレル:「……」
ユーリ・トレシェフ:「……ちゃんと正気だって言うなら」
ユーリ・トレシェフ:「ひとつ、次の指示を寄越してくれるか。いつものようにだ、リーダー」
四海群生:「……」
四海群生:半壊……全壊と言っていいコックピットから、肉眼で見遣る。遥か遠くに霞むノドスベースの姿を。
四海群生:「治ったと……思っていたがな」
四海群生:それは唯一の幼馴染がよく知る声。
四海群生:「すぐ泣く癖は……。……ソウマ」
都築ソウマ:「ばっ………」
都築ソウマ:『……心配をかけるな!リーダーだろうが!』
都築ソウマ:通信機に怒鳴りつけて、それからアキトを見やる。
祠堂アキト:「他人に言えた義理か……どうした」視線に気づき、顔を向ける。
都築ソウマ:「少し席を外す。お前がぼくの分まで働いてくれ」
祠堂アキト:「お前……!」
祠堂アキト:叱責しようと口を開きかけて、ソウマの表情を見て止まる。
都築ソウマ:「分かってるだろ」遮るように言う。「このままじゃ防衛ラインは突破される…」
都築ソウマ:「……藤村夏虫に会いに行くだけだよ」
祠堂アキト:「…………」
祠堂アキト:「………人口湖の第三プラントだ。"苗木"の準備をしている」
都築ソウマ:「分かった」安堵したようにアキトに笑う。「あとは任せた」
祠堂アキト:「……ソウマ!」背を向けたソウマに叫ぶ
祠堂アキト:「忘れるな。ノドスの生徒会長はお前しかしない」
祠堂アキト:「そして僕は……」
都築ソウマ:振り返る。
祠堂アキト:「ノヴァリスの最高生徒会長も、お前以外にはいないと思っている」
祠堂アキト:「はじめて会った時から、ずっとだ」
都築ソウマ:目を丸くし、数秒、言葉に詰まってただアキトを見つめた。…時間の猶予はない。分かっている。
都築ソウマ:「………ぼくも!」
都築ソウマ:「そうじゃなくちゃ……こんな人生、まっぴらごめんだからな!」
都築ソウマ:「ノドスの生徒会長もノヴァリスの最高生徒会長も、」
都築ソウマ:「全部、ぼくのものだ!」
都築ソウマ:そう言って、今度こそ走って行った。
GM:クリンナップ
GM:邪毒を受けている人はダメージを受けてください
星徒フタウエー:はい……受けます……
ザールフフィール:ヒャァ~ッ
星徒フタウエー:15点食らって……HP0
クロード・カレル:やったぜ。
星徒フタウエー:戦闘不能です
ユーリ・トレシェフ:よっしゃ~~
ガブリエル・イシグロ:ガブーッ!!(撃破の雄たけび)
星徒サンダルフォン:ここで、【Eロイス:殺戮衝動】の効果が発動します
四海群生:ア!
ザールフフィール:あっ あったなそんなの
ユーリ・トレシェフ:あっそうか!ここで倒れてる星徒はミストルティンでも蘇生できない
星徒サンダルフォン:シーン中、クリンナップで戦闘不能のキャラクターは自動的に死亡する。
クロード・カレル:ヒエーッ……
星徒サンダルフォン:……味方しかおらんやんけ!!
クロード・カレル:見境無し!
ユーリ・トレシェフ:ジャームだからね そういうとこあるよね
星徒カアマン:死にます
四海群生:ギャハハハ!
ザールフフィール:オマエ自身の殺戮衝動で滅びていけ~ッ!
星徒ラベルニウム:死亡確認
星徒フタウエー:くっそ~……死にます
ユーリ・トレシェフ:ウオオオオ3体も撃破した
GM:ラウンド経過により、エノクベースまでの距離が3000m縮まります。
ユーリ・トレシェフ:俺達もそんなスピードで移動してたんだ
ザールフフィール:基本的に攻撃受けながら後退しつつ戦ってたんだろうなぁ
ユーリ・トレシェフ:敷設した足場が移動してくれてたのもありそう
GM:そしてお待ちかねの
クロード・カレル:何?待ってない
ザールフフィール:何も待ってないよ
ユーリ・トレシェフ:なんだっけ
ユーリ・トレシェフ:NPCカードが増えるんだっけ
クロード・カレル:待ってないからね
星徒エテラファオペ:ノドス虐殺タイムの時間だぜぇ~~~ッ!!ヒャハハハハァ~~~~!!
ザールフフィール:こ、この野郎……!!
クロード・カレル:待ってないって言って↑んじゃん!
ザールフフィール:我々もさんざん虐殺しておいて
ユーリ・トレシェフ:飛行機野郎そんなキャラだったんだ
四海群生:◇2ラウンド
四海群生:セットアップから!
クロード・カレル:錯乱のあまりGMを乗っ取る男
星徒サンダルフォン:まずは私から。
星徒サンダルフォン:至近攻撃しか持ってません。なので代わりに
ユーリ・トレシェフ:まずじゃないが
星徒サンダルフォン:メジャー 【Eロイス:虐殺器官】任意の共同体をエンディングで壊滅させる。対象は漂流学区ノドス。
四海群生:は?
クロード・カレル:???
クロード・カレル:え……?
ザールフフィール:アワワワ……
ユーリ・トレシェフ:?
クロード・カレル:終わったが……?
星徒サンダルフォン:私を倒せばいいだけですよ
ユーリ・トレシェフ:誰か鬼切りとか持ってたっけ?
ユーリ・トレシェフ:倒せるHPになって出直してくれ
星徒エテラファオペ:続いて俺の攻撃だッ
星徒エテラファオペ:メジャー 《サイレンの魔女》LV7《降魔の雷》LV7
星徒エテラファオペ:16dx11+16
DoubleCross : (16DX11+16) → 7[1,1,2,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,7]+16 → 23
クロード・カレル:コラ~~~!
四海群生:やめなさ~~~~い
星徒エテラファオペ:3d10+21+28+27
DoubleCross : (3D10+21+28+27) → 8[2,2,4]+21+28+27 → 84
四海群生:また サイレンしてるの!?
クロード・カレル:殺すぞ~~~!!
GM:ダメージは84。生徒が84人死亡します。
ユーリ・トレシェフ:ダメージダイスのやる気がない 本当はこんなことやりたくないんでしょう?
GM:………が
藤村夏虫:Dロイスを使用します
クロード・カレル:藤村!?
四海群生:!?
ザールフフィール:ヒョ!?
【"マーチ" 都築ソウマ】
【”バルベロ” 藤村夏虫 / Dロイス:優しい奇跡】
《ディヴィジョン》LV4 を使用する。ノドスに与えられたHPダメージを2分の1にし、軽減したダメージと同じだけHPを失う。
四海群生:あ……あ……
ユーリ・トレシェフ:なにしとんねん
クロード・カレル:ふ、藤村~~!!
クロード・カレル:42人分死ぬダメージだぞそれは
ユーリ・トレシェフ:あとサワキくんの効果はこのラウンドでも発動しますよね?
クロード・カレル:あっサワキくん!
クロード・カレル:そうだ、この状況では最も素晴らしい能力者……!
藤村夏虫:42点に軽減。耐えられないのでロイスで復活
GM:藤村夏虫の昇華を1増加(2 → 3)
ザールフフィール:オマエ……エッチな上に優しい奇跡的な女教師だったのか……?
GM:そして、サワキくんの効果で20人死者が減って
GM:最終的な死者数は22人!
ザールフフィール:それでもではあるが……!
ユーリ・トレシェフ:みんながんばりすぎ
星徒ザベドー:《黒の鉄槌》LV9《鮮血の網》LV7《蝕む赤》LV7《コンセントレイト:バロール》LV7
ユーリ・トレシェフ:ノドスって邪毒食らうの??
四海群生:やめろ~~~~~~
GM:邪毒はくらいません
星徒ザベドー:雰囲気です
四海群生:ノドスは毒なんかに負けない
星徒ザベドー:18dx7+4
DoubleCross : (18DX7+4) → 10[1,1,2,3,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,10]+10[1,2,3,3,5,8]+4[4]+4 → 28
星徒ザベドー:3d10+41
DoubleCross : (3D10+41) → 17[4,7,6]+41 → 58
藤村夏虫:28に軽減。ロイスで復活
GM:藤村夏虫の昇華を1増加(3 → 4)
都築ソウマ:自己犠牲はやめなさ~~い
GM:サワキくんで20減って8
GM:ノドスのHPを30減少(1854 → 1824)
GM:以上で第一ラウンドを終了します。
GM:すみません。クリンナップの処理を一つ忘れてました。
星徒ザベドー:《高速再生》LV5 HP50回復
GM:星徒ザベドーのHPを50増加(164 → 214)
星徒ザベドー:最大209まで回復。
GM:これで本当に第一ラウンドを終わります。
四海群生:何やってんだお前ェ!
4年前 ノドス ルート・カイン
若い研究者:「止まって!」傷を負った研究者が、女へと銃を突きつける。
GM:崩れ行く学区の中、同僚の職員達の屍をかき分けてただ一人生き残った研究者だった。
GM:相対する女は傷ひとつ、埃一つ被っておらず、感情の読み取れない凪いだ瞳を向けた。
"プランナー":「あら、まだ生きている方がいたんですね」
若い研究者:「あなた……"プランナー"……!?」銃口は降ろさずに驚きの声を上げる。
若い研究者:「説明してください!これは一体どういうことなんですか!まさか貴方が……」
"プランナー":「ここは」言葉を遮って
"プランナー":「もうじき消えてしまいます。残念ながら私にも止められません」
"プランナー":「このまま留まれば、貴方も巻き込まれてしまうでしょう」
"プランナー":「私と出会えて幸運でしたね。外までお連れしますよ」
若い研究者:「な……ふざけないでください!子供たちを置いて行けって言うんですか!?」
若い研究者:「貴方はここの責任者でしょう!?お子さんだっているのに、どうしてそんな落ち着いて……」
"プランナー":「あら、では」
"プランナー":「貴方はあの子たちに付いていてくれるのですか?」
若い研究者:「ですから、そう言って───」
"プランナー":「それは」女の指が、研究者の額に触れる。
"プランナー":「ちょうどよかった」
若い研究者:「え……?ぁ………」その瞬間、研究者の意識が遠のき、その場に倒れ伏す。
"プランナー":「いくつか、私の知っている事柄をお伝えさせて頂きました」
"プランナー":「とは言え一度に叩き込んでしまうと、並のオーヴァードでは神経が焼き切れてしまうでしょうから」
"プランナー":「必要な時が来たら、都度思い出せるようにしてありますからね」
"プランナー":「ノヴァリス計画に参画する研究者であれば、それだけで必ず、私と同じ計画を導き出してくれるでしょう」
"プランナー":倒れた研究者の元にしゃがみ込み、IDカードを拾い上げる。
"プランナー":「藤村夏虫さん」名前を確認した後、研究者の側に置いて。
"プランナー":「私の息子たちを、よろしくお願いしますね」
"プランナー":妙齢の容姿には見合わない、どこか稚気を孕んだ微笑みだった。
GM:---
藤村夏虫:「………ん……」
藤村夏虫:途絶えていた意識が戻ってくる。随分昔のことを思い出していたようだ。
藤村夏虫:サンダルフォン達との戦いの余波で、エノクベースもまた少なからず被害を受けている。
藤村夏虫:背に伸し掛かる瓦礫をどかす。急な崩落だったが、アバラの数本で済んだようだ。
幼年生:「ふじむら……?」藤村の下で覆い隠されていた生徒が顔を上げる。
藤村夏虫:「ほら、ぼさっとしてないで今のうちに避難しな」背中を押し出す。
藤村夏虫:「こういう時のための抜け道がある。ダイくんがマーカーつけてくれてるからね」
藤村夏虫:崩れた通路の所々には、蛍のような淡い光の束が誘導するように漂っている。
幼年生:「うん……!ふじむらも死ぬなよ!」小さく頭を下げて走っていく。
藤村夏虫:「上級生の事よく見てんなあいつら……」眼鏡を直して、足を引きずりながら逆方向へと歩いていく。
GM:行き先は、人工湖の上に建てられた小型プラント。
GM:研究エリアの直上に位置するそこは、クロード・カレルが導き出した、ノヴァリスへ帰還するための最後の希望。
GM:ノドスのセイクリッドピラーとなる苗木が、既に植えられていた。
藤村夏虫:「……なんだ、来てたんだ」
都築ソウマ:先にそこに辿りついて、植えられたばかりの苗木を眺めていた。
都築ソウマ:振り向いて、それから藤村の怪我を見咎めて顔をしかめる。
都築ソウマ:「…ここに居ると聞いたから……」
都築ソウマ:「…藤村夏虫。お前に頼みたいことがある」
藤村夏虫:「そっちの木じゃなくて、わざわざ私に用ってことは……あぁ」
藤村夏虫:一度首を捻ったあと、すぐに合点がいったように笑う。
藤村夏虫:その表情には多分に諦観が含まれていた。
藤村夏虫:降って湧いたように、必要なこと、やるべきことだけが理解できてしまう。
都築ソウマ:もうすっかりやる事を決めたような顔で、藤村を見つめている。
藤村夏虫:その直感に逆らうことはとうに諦めてしまった。彼女の計画を外れても、結局犠牲者を増やす結果にしかならなかった。
藤村夏虫:「……まったく」
藤村夏虫:「親子揃って、無茶を押し付けてくれるよ」
---
四海群生:意識が混濁する。四海群生と“ネクロポーテンス”の自我が混ざり合い、攪拌される。
四海群生:モザイクめいてぼやける視界の中、敵と味方の姿──否、そのレネゲイドだけが明瞭に、輝くように映し出されている。
四海群生:強烈な飢餓に似て非なるそれは、吸血の衝動。他者の生命を取り込みたいという、果てしない渇き。
四海群生:「か……は……」
四海群生:必死に意識を繋ぎ止める。それを阻むのは絶え間ない激痛。
四海群生:半身を吹き飛ばされた機体からは、自らが同様の負傷をしたような幻痛がフィードバックしてくる。
四海群生:機体との高レベルのシンクロの代償。だがこの損傷で能力を解けば、この場から一歩動くことすら出来なくなるだろう。
四海群生:(……駄目だ、まだ……)
四海群生:(もう少し……この戦いだけでいい……)
四海群生:抉られひしゃげた真紅の装甲、その断面をそっと撫でる。
四海群生:“カラビンカ”とは、不壊の護り。勝利と希望の象徴。
四海群生:だが、最早その姿は、薄汚れた鉄屑にしか見えなかった。
四海群生:「……ガーベラ、キラービー、各員に通達」
四海群生:ユーリの言に応えるように、ひどく掠れた声を上げる。
四海群生:「第二次防衛ラインまで後退する。後衛と合流、一度態勢を立て直すぞ」
三城郷ミツル:「了解。リペアパーツの用意もさせておくよ」
ユーリ・トレシェフ:「……は」短く息が漏れたのは、あるいは安堵からだろうか。「了解だ、リーダー」
ショウ・ブロウラー:「ヘッ、らしくなったじゃねえかよ!オラ!一旦下がるぞ!」
ガブリエル・イシグロ:「う、うん……引こう」
サンチャゴ・イシグロ:「だーっ、くそ……こういう時に女の子がいればよー!応援してもらえたのによー!!」
ザールフフィール:「引け引け! 最後尾はこちらが受け持つ!」 怒声を発する。通信機を破損している生徒がいる可能性もあった
ザールフフィール:「気合の残ってる奴だけオレを手伝え!」
クロード・カレル:「グンジョウ!不調があればすぐ判断しろ!ミツルとザルフが健在だ!」
クロード・カレル:「どちらかが指揮を受け持てる!無茶は……するなよ!」戦闘機動で下がりながら伝える。
四海群生:「……分かっているさ」弾薬チャンバーを手動で解放し、スモークグレネードを投下する。
ロン・ウェイ:「了解!! 第二次防衛ラインまで後退する!!」ザルフに合わせて大声の返答。
ロン・ウェイ:そしてボソリと。「すまん四海……俺は、お前を止めんぞ」
四海群生:「ああ」「……感謝する。ウェイ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「さぁ、みなさんも早く後退してください。ザルフくんには私が付き合います」
四海群生:僅かに、正常な思考が戻ってくる。視界に広がるのは赤く染まった空と海。濛々と立ち込める白煙の中、撤退していく仲間たち。
四海群生:燃え盛る炎。瓦礫の山。迫り来る星徒の群れ。バラバラに散乱する四肢と臓物。海中に没する、夥しい数の仲間の骸。
四海群生:……美しい名を付けたかった。
四海群生:ノドスで対星徒決戦兵装の開発が始まり、その搭乗者として四海が選抜された頃。
四海群生:機体への命名を任された彼は、自分の知る最も美しいものとは果たして何だろうかと、何週間も掛けて考えた。
四海群生:カラビンカ──迦陵頻伽とも呼ばれるそれは、極楽に住むという霊鳥の名だった。
四海群生:何より美しい声を持ち、その姿を描かれた図像は、それ自体が浄土を表すものとされる。
四海群生:それは、四海群生の祈りだった。
四海群生:“カラビンカ”とは、不壊の護り。勝利と希望の象徴。幼き日に教本で見たその名を与えれば──
四海群生:それが根差すこの地も、きっと楽園となる筈だ、と。
四海群生:「……馬鹿な奴」
四海群生:ひとりでに喉が動き、ひどく冷めた声が発せられる。
四海群生:「誰が見たって、地獄だろ」
◇ラウンド2
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
星徒ザベドー[9] 星徒エテラファオペ[7]
|
7m
|
ユーリ[11]
|
3m
|
群生[10] ザルフ[25] クロード[6]
|
2000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
GM:現在の行動値とエンゲージはこうなってます。
GM:セットアップから!宣言をどうぞ
クロード・カレル:「捨て駒」。群生くんをエンゲージから離脱させます。
GM:なにっ
四海群生:ウオオ 5m前進します!
ザールフフィール:完全に速攻態勢になっている以上、惜しむ理由もあるまい……EXパスファインダーを使用。ラウンド中行動値を+7だ
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を3増加(186 → 189)
星徒エテラファオペ:《加速装置》LV9 行動値+36
クロード・カレル:こいつが最悪!
ユーリ・トレシェフ:死んでくれ
星徒ザベドー:《鮮血の奏者》LV7《解放の宴》LV5 7点のHPを消費し、ラウンド中攻撃力+21。飛行状態になりラウンド中の判定ダイス+5。
GM:星徒ザベドーのHPを7減少(209 → 202)
四海群生:自分は無し!
ユーリ・トレシェフ:自分は何もなし
幻竜ミストルティン:こちらもなし
星徒サンダルフォン:おなじくなし
GM:縦に長いエンゲージになりました。
GM:イニシアチブ
GM:最速は行動値43、エテラファオペ!
ユーリ・トレシェフ:待ちな!
星徒エテラファオペ:なんやて!
四海群生:すいませんやっぱり移動は5mでなく10mで ザベドーたちにエンゲージします!
GM:OK!
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
星徒ザベドー[9] 星徒エテラファオペ[43]
群生[10]
|
7m
|
ユーリ[11]
|
3m
|
ザルフ[32] クロード[6]
|
2000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
ユーリ・トレシェフ:そんでもって
ユーリ・トレシェフ:改めてイニシアチブに【NPCカード:ルイ・ジャックモンド】を使用します
ルイ・ジャックモンド:まかせな!
ユーリ・トレシェフ:こっちにはお前よりも速い味方がいるんだぜ 戦闘機野郎
ユーリ・トレシェフ:即メインプロセスをします 対象は俺
ユーリ・トレシェフ:でもって行動前に
ユーリ・トレシェフ:【NPCカード:エドガー・ライネック】を使用
ユーリ・トレシェフ:異形の祭典の回数を1回回復します
GM:ケヒャッ!?
ユーリ・トレシェフ:メインプロセス!マイナーで戦闘移動してザベドー達のところにエンゲージし
ユーリ・トレシェフ:「Вся комната янтарным блеском」《コンセントレイト》《オールレンジ》《異形の祭典》で攻撃、対象は
ユーリ・トレシェフ:エテラファオペ、ザベドー、ミストルティン、サンダルフォン!
GM:ヒィ~!
GM:妨害は特にありません。至近では迎撃もできない…!
GM:判定をどうぞ
ユーリ・トレシェフ:変異暴走したままなのでダイスが減るが、やたら上がった侵蝕と拠点効果のおかげで……えーっと
ユーリ・トレシェフ:15dx+8@7 こうだ
DoubleCross : (15DX7+8) → 10[2,2,4,4,5,5,5,6,7,7,8,9,10,10,10]+10[2,3,4,7,8,10,10]+10[1,3,5,8]+4[4]+8 → 42
星徒エテラファオペ:暴走リア不
星徒サンダルフォン:有り余るダイスでドッジしてみるか
ユーリ・トレシェフ:あっあとガブリエルの効果も使うぜ!
星徒サンダルフォン:200dx>=42
DoubleCross : (200DX10>=42) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+9[1,1,2,2,2,3,3,3,4,5,5,6,7,7,7,7,7,7,8,8,9,9,9,9] → 19 → 失敗
ユーリ・トレシェフ:ゲーッ
星徒サンダルフォン:これがC10の限界
ガブリエル・イシグロ:ガブッ
ユーリ・トレシェフ:オフセだったら絶対やりたくないことを……
幻竜ミストルティン:23dx>=42 ドッジ
DoubleCross : (23DX10>=42) → 10[1,1,1,2,2,3,4,4,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,9,9,9,9,10]+7[7] → 17 → 失敗
星徒ザベドー:12dx>=42
DoubleCross : (12DX10>=42) → 8[1,2,3,3,3,6,6,7,8,8,8,8] → 8 → 失敗
GM:全員ダメ!ダメージどうぞ!
ユーリ・トレシェフ:5d10+1d10+48 ダメージでこのラウンドに受けるダメージが+2d10+15、邪毒ランク5
DoubleCross : (5D10+1D10+48) → 18[2,1,4,3,8]+5[5]+48 → 71
GM:星徒ザベドーのHPを71減少(202 → 131)
GM:星徒サンダルフォンのHPを71減少(4529 → 4458)
ユーリ・トレシェフ:誤差
幻竜ミストルティン:《テラーウォール》LV15 受けるダメージを-30D10する。
ユーリ・トレシェフ:エエエエーッ
幻竜ミストルティン:71-30D10
DoubleCross : (71-30D10) → 71-161[1,6,2,8,2,5,3,8,6,6,5,5,4,2,3,5,7,7,2,7,3,9,4,10,8,3,10,9,10,1] → -90
幻竜ミストルティン:無傷!
四海群生:エッ?エッ?
ユーリ・トレシェフ:とてもきびしい
星徒エテラファオペ:そして私はHP1。なすすべなく倒れます。
星徒エテラファオペ:《自爆装置》LV8 同エンゲージに10d10のHPダメージ リアクション不可
ユーリ・トレシェフ:!???????
四海群生:お前!!!!!!!!!!
ザールフフィール:ハ……
クロード・カレル:そ、そんな
ユーリ・トレシェフ:カバーもできないか、これは
星徒エテラファオペ:待ってたぜ……同じエンにPCがやってくるこの"瞬間"をよォ!
ユーリ・トレシェフ:行かなかったらそれはそれでザベドー貰ってたんだよなあ
星徒エテラファオペ:エネミーも喰らうけど許してね
ユーリ・トレシェフ:そうじゃん!
四海群生:死んだんじゃないか?
星徒エテラファオペ:10d10
DoubleCross : (10D10) → 60[4,7,8,7,8,6,6,6,2,6] → 60
ユーリ・トレシェフ:これのダメージってコンビネーターとガブリエル効果乗るんですか?
ユーリ・トレシェフ:ザベドーくんに
GM:対象が受ける攻撃のダメージなので
GM:自爆装置は違うかな
四海群生:磁場発生装置を使用 残り1個
四海群生:C(60-10-6) ダメージ軽減
DoubleCross : c(60-10-6) → 44
四海群生:C(67-44)
DoubleCross : c(67-44) → 23
四海群生:四海群生のHPを23に変更(67 → 23)
クロード・カレル:い、生きてる
クロード・カレル:なぜ自爆でも仕留められないのか
四海群生:効かねえ……ロボだから
ザールフフィール:ロボじゃないだろ今は
ユーリ・トレシェフ:こっちはともあれ倒れる……ので、ミストのユニークスキルで蘇生します
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を7増加(212 → 219)
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(219 → 224)
GM:星徒サンダルフォンのHPを60減少(4458 → 4398)
ユーリ・トレシェフ:コンボ分とミスト分
GM:星徒ザベドーのHPを60減少(131 → 71)
星徒ザベドー:普通に痛いんだが?
星徒エテラファオペ:そしてそのまま戦闘不能!
GM:次のイニシアチブまでやっちゃいましょう
GM:行動値32、ザルフ君!
ザールフフィール:マイナーで10m前進、星徒どものエンゲージへ
ザールフフィール:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》 雷将神器を使った射撃攻撃をザベドーへ
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
星徒ザベドー[9] 星徒エテラファオペ[戦闘不能]
群生[10]ユーリ[11]ザルフ[32]
|
10m
|
クロード[6]
|
2000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
星徒ザベドー:くそー!どいつもこいつも!
GM:判定をどうぞ
ザールフフィール:見えてるんだよなァ~!
ザールフフィール:あっ、行動直前のイニシアチブでエドヴァルドのユニークスキルを使用。次のメジャーアクションのC値-1、ダイス数+4します。
ザールフフィール:そして判定前にミツルのユニークスキルも使用。攻撃力+20、装甲無視!
ユーリ・トレシェフ:あ、メイズのNPCカードも使っちゃって
ユーリ・トレシェフ:10m以内にいないとだからもうここでしかないとおもう
クロード・カレル:ほんとだ
ザールフフィール:確かにそうだ NPCカード:メイズ・ペルセ・クロウ の効果も使用! オレが仕留め損なったやつを仕留める権利をやろう!
クロード・カレル:というか、待ってください
ユーリ・トレシェフ:あっはい
ザールフフィール:ヒョ?
クロード・カレル:これもしかして、自爆装置で食らったタイミングで使うことってできるんじゃないですか?
クロード・カレル:いや、でも駄目か
クロード・カレル:5D10+20だから、仮にできても
GM:ヒョ!?
クロード・カレル:先に殺せる可能性はないなあ
星徒ザベドー:へへっ
クロード・カレル:笑ってる場合じゃない
クロード・カレル:お前が死ぬんだぞ
ユーリ・トレシェフ:なにわろとんねん
ザールフフィール:何わろてんじゃ! 今からブッ殺したるからのう!
ザールフフィール:判定!
ザールフフィール:20dx6+7
DoubleCross : (20DX6+7) → 10[1,3,3,3,3,4,4,4,4,6,6,6,6,7,8,8,8,9,10,10]+10[1,1,2,3,5,5,6,8,9,9,10]+10[2,3,4,8,10]+10[1,6]+3[3]+7 → 50
四海群生:殺せ~~~っ
星徒ザベドー:ド、ドッジ
星徒ザベドー:12dx>=50
DoubleCross : (12DX10>=50) → 10[1,3,3,4,4,5,5,6,7,8,9,10]+9[9] → 19 → 失敗
星徒ザベドー:ヒィ~~~ッ
ザールフフィール:そして今回、ようやく……今まで無駄に足が早かったので適応外だったが
ザールフフィール:ユーリのコンビネーターとガブリエルの効果が乗るぜ
GM:フルスペックザルフ…!
ザールフフィール:ダメージ+2d10+15だ……死ぬ準備をしな
ザールフフィール:6d10+24+24+20+2d10+15
DoubleCross : (6D10+24+24+20+2D10+15) → 31[2,6,3,7,7,6]+24+24+20+13[7,6]+15 → 127
ザールフフィール:装甲無視ッ
四海群生:くそちゅよい……
ザールフフィール:装甲・ガード以外の軽減効果も無視!
星徒ザベドー:ワ、ワァ……ッ
ユーリ・トレシェフ:退場なさいっ
GM:星徒ザベドーのHPを127減少(71 → -56)
星徒ザベドー:アッアッアッ
星徒ザベドー:戦闘不能です。メイズくんの効果もあるので
星徒ザベドー:ここにさらに死体斬り
メイズ・ペルセ・クロウ:5d10
DoubleCross : (5D10) → 32[8,10,7,6,1] → 32
メイズ・ペルセ・クロウ:そしてさらに20HPを失ってください。
星徒ザベドー:もう失うものなんてない
星徒ザベドー:とどめを刺されたものとし、完全に死亡します
ザールフフィール:フン……まあ悪くはなかったな 小学生にしてはよ
メイズ・ペルセ・クロウ:そっちこそ、やるじゃん。中学生!
GM:イニシアチブ ユーリ君は先に行動したので行動済となります。
GM:次の行動はカラビンカがぶっ壊れて行動値が戻った群生くん!
四海群生:ハイ!
四海群生:えーまず……
四海群生:コニーちゃんのNPCカードでカラビンカを修復します
コニー・ヴァイスマン:仕方のないやつですね
四海群生:マイナーはなし
四海群生:メジャーでコンボ【無明長夜】
四海群生:《コンセントレイト:ウロボロス》+《無形の影》
四海群生:対象はエテラファオペ 完全なるトドメを……刺す!
星徒エテラファオペ:ワ、ワァ……!
四海群生:一応サポートスタッフ、CR弾を使用
四海群生:16DX7+3+2+3
DoubleCross : (16DX7+8) → 10[1,1,4,5,5,6,6,7,7,7,9,10,10,10,10,10]+10[1,2,4,4,6,6,8,8,10]+5[2,2,5]+8 → 33
幻竜ミストルティン:【Eロイス:尽きせぬ力】対象のEロイスひとつの使用回数を1回分回復する。
四海群生:やめろ!
四海群生:やめろッやめろッやめろッ
幻竜ミストルティン:エテラファオペの【修羅の世界】を復活させます。
ユーリ・トレシェフ:???
クロード・カレル:エッエッ
星徒エテラファオペ:即座にHP1で復活
四海群生:ペポポ~~~??
クロード・カレル:大馬鹿!!!
星徒エテラファオペ:しかし暴走リア不なのでそのままダメージは喰らいます。
四海群生:馬鹿が!死ねェ!
四海群生:4D10+38+1D10+15+2D10
DoubleCross : (4D10+38+1D10+15+2D10) → 33[6,9,9,9]+38+5[5]+15+16[10,6] → 107
星徒エテラファオペ:オーバーキルだろ
星徒エテラファオペ:再び戦闘不能。しかし完全には死亡してません。
四海群生:ふざけやがって~~~~~
四海群生:四海群生の侵蝕率を6増加(238 → 244)
GM:イニシアチブ
ザールフフィール:NPCカード:祠堂アキト!
GM:やっとこさ敵の手番だ!いけ!ミストルティン!
GM:なにっ
ザールフフィール:行動済みのオレを未行動にしてもらうぜ
GM:うわぁぁぁ
GM:では割り込みでザルフの手番!
ザールフフィール:マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》+《オールレンジ》
ザールフフィール:エテラファオペへ白兵攻撃によるトドメを刺します
星徒エテラファオペ:ヤダーッ
ザールフフィール:19dx7+2+7
DoubleCross : (19DX7+9) → 10[1,2,2,2,2,3,4,4,4,4,4,5,6,6,6,7,9,10,10]+10[1,1,8,9]+6[5,6]+9 → 35
星徒エテラファオペ:もう何も対抗札はありません。ダメージどうぞ
ザールフフィール:4d10+24+24+2d10+15
DoubleCross : (4D10+24+24+2D10+15) → 20[7,3,1,9]+24+24+3[1,2]+15 → 86
ザールフフィール:死にゃ!
星徒エテラファオペ:とどめを刺されて死亡!
ザールフフィール:あと侵蝕率をさっきぶんも上げ損ねていたので今上げます
ザールフフィール:ザールフフィールの侵蝕率を8増加(189 → 197)
エンゲージ []内は行動値
幻龍ミストルティン[9]
|
1000m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
10m
|
群生[0]ユーリ[11]ザルフ[32]
|
10m
|
クロード[6]
|
2000m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
GM:復活星徒が全員消えてエンゲージもスッキリしてしまった
GM:フォート・イラドの防衛線を突破した星徒達はノドス本島へと上陸し、エノクベースから2000mの地点まで迫っていた。
星徒サンダルフォン:サンダルフォンは決して積極的な攻撃行動を取ってはいない。
星徒サンダルフォン:それはどこか、生徒そのものは眼中にないのではとすら思わせた。
星徒サンダルフォン:無機質な仮面の双眸は、真っ直ぐにエノクベースの方向を見つめている。
クロード・カレル:(――まるで、爆弾)
クロード・カレル:群生の指示に従い、戦線を後退させる中……一瞬だけ。ほんの一瞬だけ、視界で捉えることができた。
クロード・カレル:同族であるはずの星徒の死骸をも、サンダルフォンは完全に消滅させた。先程と同じ、何をしたのかすら分からない瞬間的な攻撃で。
クロード・カレル:(勝ち目の有無じゃない。いつ爆発するかも分からない死の塊が、まだ爆発せずにいるというだけ……そんなものの直下で、戦い続けないといけない)
GM:攻撃らしい攻撃を行わずとも、サンダルフォンが単純に前へ進むだけで、あらゆる防壁、防御陣地は紙切れのように食い破られ、押し込まれ続けている。
四海群生:「何なんだよありゃ……桁が違いすぎんだろ……!」
四海群生:「理事会の連中、失敗したなら失敗したでケツくらい自分で拭けってんだよ……!」
GM:そしてその間隙から飛び出して、実際に隊に被害を齎しているのは、未だ健在な二体の星徒。
星徒エテラファオペ:ミストルティンの能力を受けて自壊と修復を繰り返す機体が、噴煙を上げながらも音速を突破する。
ザールフフィール:「マズい……!」 ザベドーを牽制していたが、抜けてきたエテラファオペに視線が走る
星徒エテラファオペ:ノドスの上空を縦横無尽に飛び回りながら、一度と無く爆雷と真空波を地上に撒き散らす。
ルイ・ジャックモンド:しかし、その正面。
ルイ・ジャックモンド:2つの機影が交錯する、全く同質のソニックブームが正面からぶつかり合い。
ルイ・ジャックモンド:僅かな間、完全に凪いだ風が戦場に静寂を齎す。
ルイ・ジャックモンド:「こいつはオレが相手してやる!安心しな!こいつのマニューバなら」
ルイ・ジャックモンド:エテラファオペと共に急上昇し、幾度となくぶつかり合いながら熾烈なドッグファイトを演じる。
ルイ・ジャックモンド:「嫌ってほど身体に叩きこんである!!」
GM:空戦に釘付けとなったエテラファオペの爆撃が鳴りを潜めている。
ザールフフィール:「確かにアイツを止めるならルイしかいないが……」
ザールフフィール:(……もうその段階まで押しやられているのか、オレたちは)
ユーリ・トレシェフ:「──止まった。ここしかない」
ユーリ・トレシェフ:後退を続けていた歩みを反転させると共に、黒い霧が逆巻いて吹き上がる。
ユーリ・トレシェフ:「少しでいい……そのまま、捕まえててくれ」
ユーリ・トレシェフ:足を止め、再度の攻勢に出ようとして。石と同化したままの切り離した右腕に、とうに感覚はなかったはずだが、幻肢痛のようにじりじりと灼けるような痛苦が走った。
ユーリ・トレシェフ:「っ……ぐ」
ユーリ・トレシェフ:最大解放の直後に、こうも連戦を強いられた事も初めてだった訳ではない。それでも、数を重ねるごとに重くなる身体を感じていた。
澪木ミスト:「……大丈夫」結晶化した右腕の切断面にそっと手を添える。
澪木ミスト:「痛くても、大丈夫だから……」
ユーリ・トレシェフ:「……っ、痛いもんかよ」気づけば、意味もなく強がる少年のような言葉が出ていた。
ユーリ・トレシェフ:少女の手を通して、いのちを呼び起こす熱がじわりと伝搬する。(……行ける)
ユーリ・トレシェフ:ルイのおかげでようやく視認可能な速度に陥ったエテラファオペの姿は、鈍い灰色に蝕まれた損傷が残ったままだった。
ユーリ・トレシェフ:元より限界近い状態にある機体を、ジャームの出力で強引に動かし続けていたに過ぎない。──ミストの与えた熱によって、捻じれた螺旋を描きながら増幅する葉の熱量は、それを貫いて余りあると確信できた。
ユーリ・トレシェフ:射線を動かす。少年の視線は、更にその向こう──腐臭のする巨躯と、彼方の幻龍を一つの線上に捉えて。
星徒ザベドー:ユーリから放たれる気配を感じ取ったのか、魔眼の束が射手の方向へと向けられる。
星徒ザベドー:呪毒が圧潰し、礫となって拡散するその刹那に、引き金は引かれているだろう。
ユーリ・トレシェフ:その反応よりも僅かに早く──捻じれ伸びる黒光が一条。赤い空と海を、二つに分かつように結んだ。、
ユーリ・トレシェフ:それは仄昏い晶石の刃が空を走り描いた、生気を喰らい尽くす死の輝線だ。経路上に触れたものの姿が、ことごとく灰色に罅割れ砕けていく。
ルイ・ジャックモンド:「一騎打ちはここまでだ。久々に楽しかったぜ」空中で反転し、エテラファオペの影に入る。
ルイ・ジャックモンド:「あばよ!」
星徒エテラファオペ:ルイを追って反転した瞬間、背後から黒光に貫かれる。
星徒ザベドー:破裂寸前だった魔眼が、拡散した黒光に全て撃ち抜かれ、べしゃりと地面に落ちる。
星徒ザベドー:本体の腐肉そのものも大きく抉り取られ、石化した断面が再生すら阻んでいる。
幻竜ミストルティン:同時に分かたれ、彼方へと到達した光条だけが、標的の目前でその輝きを失う。
幻竜ミストルティン:圧潰し砕けた粒子が周囲の海面に降り注ぎ、死灰に彩られた珊瑚を形成する。
幻竜ミストルティン:その中心で、結晶の竜は未だ、生命力を賦活し、暴走させる極光を放ち続けている。
ユーリ・トレシェフ:「っ、さっきは……」息を乱しながら、赤い水面の遥か先を見ている。「あんな防御は見せてなかった……まさか、適応してきたのか?」
澪木ミスト:「効いてない…?ずっる……!私あんなのできないのにーっ!」
四海群生:「だが……奴単体ならば攻撃力は無いと見える」
四海群生:「先に手駒を片付けるぞ……!」
ザールフフィール:(……エテラファオペが落ちた……か)(なら……)
ザールフフィール:牽制しつつ後退していた足を、踏みしめるようにして止める (広域汚染が奴のやり口だ。数はない方が良い――)
ザールフフィール:「最前衛まで10秒で来れる奴の中で一番強い奴、一人来い!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「となると、俺だね。間違いなく」
メイズ・ペルセ・クロウ:良く響く明るい声が通信機を震わせる。
エドヴァルト・カミンスキィ:「メイズ君!?幼年生は避難していたんじゃなかったんですか!?」
メイズ・ペルセ・クロウ:「俺のいる場所は安全だから、何処にいても避難って言えるんじゃない?」
ザールフフィール:「ハ……ッ、カス生意気がよ」 その声に僅かに口元が緩む 「まあ良い。一度だけ言うぞ」
ザールフフィール:「オレが"ザベドー"を落とす。オマエが確殺しろ」
ザールフフィール:「あの水平線にいるカスの能力は知ってるな? ただブチ殺すんじゃない……二度と生き返らないように殺し尽くせ」
メイズ・ペルセ・クロウ:後方の復活を司る幻龍の影を見る。
メイズ・ペルセ・クロウ:「的が見えていたら、流石に俺でも迷わないな。うん、やられた分を喰い返してやる」
メイズ・ペルセ・クロウ:「じゃ、10秒後に仕掛ける。しくじったら一生笑うよ」
ザールフフィール:「ハッ。テメエがしくじったら墓碑銘は『最強のマヌケ、溺死』だ」
ザールフフィール:「オレ手ずから刻んでやるからあの世で誇れよ……!」
三城郷ミツル:「戦ってる間ずっとこれだからこの二人は組ませたくないんだよな……来るよ!」
星徒ザベドー:石化した肉体の断面が砕け、内側から無数の眼球が露出する。
星徒ザベドー:その一つ一つが圧縮された魔眼を内蔵する射出機構だ。無数のレーザーとなって圧縮照射された魔眼光が、網目状に重なって敵対者の行く手を阻む。
三城郷ミツル:光線の幾つかをドローンのレーザーで干渉屈折させ、僅かに切り込む隙間をこじ開ける。
ザールフフィール:斧槍を振り下ろす。足元、地表を薄く覆うように広がっていた――ザベドーを制止しながら広げていた、黄金の雲にその切っ先を突き立てる。
ザールフフィール:「薄いよなあ……」
ザールフフィール:「四海の砲撃も受けて……ユーリの攻撃も受けて……そのままのやり方で!」
ザールフフィール:一瞬、地上が黒い光に覆われた。発雷の瞬間である。
ザールフフィール:「防げるかよ嵐をなァ!!」
ザールフフィール:"ザベドー"の眼下全方から、黒い雷が迸る。それらは開いた眼球から放たれる光を打ち破り、眼球そのものを撃ち貫き、腐泥が如く爛れた肉体を焼き焦がす。
ザールフフィール:出力は、ザルフの全力に比べれば劣った。だが量と範囲に優れた。"ザベドー"の攻撃を次々に喰らい消し、焼き焦がしていく。
ザールフフィール:(斥力移動は魔眼の恩恵。その力の根源が体表に表出する眼球ならば)
ザールフフィール:(その表面を隙間なく炙り尽くせば、攻撃能力も機動能力も停止する。もちろん、その再生能力のために、完全停止の瞬間は一瞬だろう。一秒にもならん)
ザールフフィール:(だが)
ザールフフィール:「……それで十分だな!?」
星徒ザベドー:腐った肉が焼ける異臭が辺りに漂う。血煙の中、浮遊していた巨体が大きく傾く、しかし同時に、頭上の光冠へと新たな魔眼が生成され、重力が収束していく。ザルフの見立て通り、次の瞬間には再び呪毒が湧き爆ぜるだろう。
メイズ・ペルセ・クロウ:ザールフフィールの極大雷撃に打ちのめされ、ゆっくりと墜ちてくる巨体を見上げる。
メイズ・ペルセ・クロウ:「きっかり10秒。追い抜くには……最低でも2年はかかるな」
メイズ・ペルセ・クロウ:少しだけ拗ねるように呟き、少年の長く白い指先は優美に、血に染まった海面に触れる。
メイズ・ペルセ・クロウ:瞬間、血が混ざりあった赤い海に変化が現れる。
メイズ・ペルセ・クロウ:膨大な水のただ中でキシキシと硬質な音を立てて、水と分離して角度をつけて見る間に凝固していく血液部分。
メイズ・ペルセ・クロウ:赤黒い宝石のようなソレは、足場であり道であり天へと続く梯子だ。血の道は、迷うことなく真っ直ぐに、星徒ザベド―を終点に定め到達する。
メイズ・ペルセ・クロウ:「俺はもう12年も生きたからね。次でも良いし、いつ俺の番になっても良いかなって思ってたけど」
メイズ・ペルセ・クロウ:「クロード達に希望を聞かされたら欲が出てきた。だって、もっと生きれたら、もっと強くなれる」
メイズ・ペルセ・クロウ:「それは、きっと凄く夢がある。その夢の邪魔をする奴……皆の夢を奪ったあいつらは許せないな」
メイズ・ペルセ・クロウ:草原を駆ける肉食獣のような、滑らかで獰猛で優美な疾走。
メイズ・ペルセ・クロウ:突進力を生み出す脚の加速は、鋭さと攻撃力へ変換される。
メイズ・ペルセ・クロウ:剣を繰り出す腕の速度は、留まる事を知らず上がっていく。
メイズ・ペルセ・クロウ:穿貫し、打ち払い、また突く。払う、叩き落す、撫で斬る。
メイズ・ペルセ・クロウ:刃が触れれば、血が爆ぜ。体が吹き飛ぶ。内部が崩壊する。
メイズ・ペルセ・クロウ:血液操作による時間差多重切断が、再生の猶予を許さない。
メイズ・ペルセ・クロウ:「一生斬り続けられる。俺は血で身体を動かしてるからね」
メイズ・ペルセ・クロウ:血濡れの三日月の斬動は一瞬たりとて止まらない。大気は絶叫し、地獄の歌が鳴り響く。
メイズ・ペルセ・クロウ:月鋼は躍動し、複数の命を奪う不条理な暴虐が出し惜しみなく、嵐のように吹きすさぶ。
メイズ・ペルセ・クロウ:「君たちはもう忘れているかもしれないが、ノドスにおいて剣士とは」
メイズ・ペルセ・クロウ:造形を崩した標的の眼前で深く沈み込むように踏込み、足場からの反動と捻りを利かせ跳躍と共に体を回転加速。
メイズ・ペルセ・クロウ:纏わりつく戦場の血風惨雨を爆ぜる火花のように散らし、全体重を積載した一斬を叩きこんだ。
メイズ・ペルセ・クロウ:「星を断つ者のことを云う」
星徒ザベドー:腐肉の中心に内包されていた、極大の重力球すらも微塵に砕け
星徒ザベドー:腐った血と肉の塊は、血風に攫われて大地を濡らすことすら無く霧散した。
ザールフフィール:「おう、おう……今日も聞くに堪えない美声だなあメイズ」
メイズ・ペルセ・クロウ:「元気出たんじゃない?さっきよりも技の切れが良くなるよ」
ザールフフィール:槍を肩に担ぎ、完全に見物モードであった 「ハッ……アレがオマエの応援歌程度でどうにかなる相手なら良いんだがな」
メイズ・ペルセ・クロウ:「まぁね。残ったアレ、ユーリのMAXで仕留められないのは存在規模がおかしい」
メイズ・ペルセ・クロウ:「間近で見てビビってるよ。ガーベラとキラービー半端ない。って褒めたい気分だ」
ザールフフィール:「……」 表情が締まる 「……ならその評価が明日まで続くよう、どうにかしてみるとするか」
ザールフフィール:「地獄の歌はもう一週間分は聞いた。下がれ下がれ」 手を払う動作
メイズ・ペルセ・クロウ:「ルイに拾ってもらう。任せたよ……俺より強いセンパイさん」
GM:その時、頭上で突如膨大なレネゲイドの圧力が膨れ上がる。
星徒エテラファオペ:墜落する機体が瞬く間に膨れ上がり、渦を巻いて風と稲妻を収束させ、雷雲を形作る。
四海群生:「……何だと……!?上だ!!」
星徒エテラファオペ:それは奇しくもザルフの雷槍のそれに酷似しており、また遥かに大規模なものだった。
ザールフフィール:「ああ? ユーリに墜とされた野郎が……!」
ユーリ・トレシェフ:「こいつ、もう動けるはずは……」
クロード・カレル:「いいや」
クロード・カレル:「俺と同じことをしている……それも」
クロード・カレル:「遥かに大出力で。ヤバいぞ」
ルイ・ジャックモンド:「自爆かよ!クソ…ッ、近づけねえ!」突如吹き荒れた暴風に跳ね返される。
ユーリ・トレシェフ:「つまり、捨て身での強制稼働か……! 下がっていろ、ガブリエル!」
ガブリエル・イシグロ:「えっ」思わず下がってしまう。
クロード・カレル:「エテラファオペ……交戦記録でこんな真似はしなかった!ミストルティンが作用したレネゲイド増幅を……」
クロード・カレル:「体内で暴走させている!」
星徒エテラファオペ:巨大な竜巻を発生させ、その中に守られて星徒の亡骸は更に膨張を続けていく。
サンチャゴ・イシグロ:「ガブリエル!いい加減死にかけてるんじゃねえよ!」
ガブリエル・イシグロ:「いやっあっ、駄目、ユーリくん……」「兄さん! でも!!」
サンチャゴ・イシグロ:「いいから下がれバカ!」
ユーリ・トレシェフ:放っておけばまた味方を守る動きに入ろうとしていただろう少年を牽制し、前へ出る。放出により形の崩れかかった"葉"を構築し直す。
クロード・カレル:すでに、自分のチームを守る体勢には入っている。電磁バリアを展開し、最大限の衝撃に備える。
四海群生:「ここまで来て……」焼け焦げた操縦桿を握り締める「機体さえ動けば……!」
クロード・カレル:(全員が寸前に反応できた。それだけはいい。あとは……)
クロード・カレル:(みんなが、物理的に、耐えられるかどうか!)
澪木ミスト:「うぉっあぷっ!?待ってユーリ!また撃つ気!?」ユーリの背にぶつかりながら叫ぶ
ユーリ・トレシェフ:「いいや、止めるのは無理だ。射抜いても爆ぜるだけだろう」片腕で挟むようにして、少女の細い体を抱きかかえる。
ユーリ・トレシェフ:「盾を作る。目一杯貸してくれ」言いながら、後方の陣営を一瞥する。空を侵食する枝が傘のように変質し拡散し、僅かでも爆風を押し留めるための形を為す。
ザールフフィール:(オレだけでは……止めきれないか) 身を低くし、槍を後方へ振りかぶり、その斧槍頭から再び直接黒い雷を迸らせ、エネルギーの蓄積に回っている
GM:その時、エノクベースから飛来した大量のドローンが、"カラビンカ"の残骸の周りに次々と巨大なパーツを投下していく。機体にはエドガーが用いる特徴的なロゴがペイントされている。
ザールフフィール:(一発耐えたら返す刃で……)「……!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「流石に此処からだと竜巻迄しか斬れない。距離と質量が足りな過ぎる。ん?コニー?」
四海群生:「これは──」
コニー・ヴァイスマン:「パイロット。動かないでくださいね」
ロン・ウェイ:「ミツルの手配か、コニー!」わずかに口角を上げ頷く。
四海群生:「“灰色”……!よく来てくれた!遅ぇんだよチビ!!」
四海群生:「…………すまない、助かる!」
コニー・ヴァイスマン:一本の絵筆を取り出す。それが空中を走り、無数の黒い墨を引いた、次の瞬間には。
コニー・ヴァイスマン:カラビンカの周囲に投下されたリペアパーツが全て組み上がり、駆動系の断裂までもが完全に修復されている。
ザールフフィール:(……チッ、ハンパヤローが……戦場にまで手出ししてくるとはな)
ザールフフィール:(こんな状況じゃなきゃ蹴り出してる所だ)
コニー・ヴァイスマン:「神経伝達剤は私の絵の具を代用しています。急拵えですが、はっきり言って貴方の影より上質ですよ」
コニー・ヴァイスマン:「私に今更筆を取らせたんですから、それなり以上の働きで返してください」
四海群生:「そいつは結構。早速……」「使わせてもらうぜ……!」
四海群生:修復された“カラビンカ”の真紅の装甲が、一気にどす黒い影へと飲み込まれていく。
四海群生:輝かしい赤色は漆黒へと染まり、ボタボタとヘドロのような重い影が垂れ落ちる。
四海群生:背部装甲がみしみしと軋み、金属の悲鳴と共に双翼状に展開、否、“増設”されるのは、夥しいブースターユニットの集合体。
祠堂アキト:『お前達。座標はこちらで調整する。一撃で落とせ』
祠堂アキト:竜巻の中に隠れ、視認困難なエテラファオペの位置が、コンソールに正確に表示される。
四海群生:「了解だ」
四海群生:幾重にも重なる高音。密集したブースターが一斉に点火し、赤色炎が灯る。
四海群生:「翔べ、“カラビンカ”……!」
四海群生:暴風が吹き荒び、赤い海面に飛沫が上がり──巨大な機体が弾丸の如く離陸する。
ユーリ・トレシェフ:「飛べって……おい、本気か!?」
ロン・ウェイ:「行け……!!」
四海群生:赤炎の尾を引いて暴風圏に突入し、叩きつけるような乱気流に機体が軋む。
四海群生:「“エテラファオペ”……」
クロード・カレル:「――グンジョウ!爆破臨界予測は22秒後だ!カラビンカの演算と比べたら精度は相当悪いが……!」
クロード・カレル:「あと17秒!やれるか!?」
四海群生:「やれるとも」
四海群生:幾度も雷撃に撃たれながらも、特殊装甲と影の防護の前に何ら意味を成さない。
四海群生:「いくら侵蝕率が上がろうと、出力が向上しようと……」
四海群生:「貴様の基本マニューバは生前と何ら変わりが無い」
四海群生:「だからルイにも対応される……!」
四海群生:暴風圏を抜け、一気に視界が広がる。竜巻の中心、臨界寸前の“エテラファオペ”の姿。
四海群生:「成長が……」
四海群生:閃光。全身の砲口から、一斉にミサイルが発射される。
四海群生:「無ェエエーーんだよッ!!」
四海群生:ミサイルは乱気流に煽られながらも、飢えた獣の如く獰猛に“エテラファオペ”へと喰らい付く。
四海群生:影がその尾を引き、異形の触手めいて“カラビンカ”と“エテラファオペ”とを拘束した。
四海群生:「テメェーーらはァアアーーーーッ!!」
四海群生:ぐん、と影を引きずり、強引に肉薄。衝突、金属音。至近でガトリングガンを押し当て、けたたましい轟音と共に接射する。
星徒エテラファオペ:無数に銃弾を打ち込まれながらも、鼓動とともにその体積を増し、臨界へと近づいていく。
四海群生:「……ザルフ!!」
四海群生:遥か上空から、暗雲の下で待ち構えているはずの男に叫ぶ。
四海群生:「くれてやる!死んでもしくじるなよッ!!」
四海群生:動きを止めた星徒の身体を、全力で下方へと蹴り飛ばす。
ザールフフィール:「『お願いします』と『様』が」
ザールフフィール:「足りないんじゃねェーか……群生!!」
ザールフフィール:槍を振りかぶった格好……だが、数秒前とは構えが違っていた。
ザールフフィール:槍頭を前方に、投槍のような構え。アキトの指示と四海の飛翔を見て、防御から追撃に態勢を切り替えている。
ザールフフィール:もちろん、本当に投擲するつもりはない。ただ、あと一撃という状況において精密に狙い撃つなら、これが最適だった。
ザールフフィール:(……"エテラファオペ"!)
ザールフフィール:「ブチ殺す――!!」
ザールフフィール:大きな踏み込みと共に、槍を突き出す。その先端に集っていた漆黒の雷が、落雷音と共に放たれ
ザールフフィール:嵐の刃も鎧も失い、もはやただの爆弾として臨界し果てようとしていたその機体の中軸を
ザールフフィール:撃ち抜く。……刹那、爆発音。落雷の音とは異なるそれは
ザールフフィール:"エテラファオペ"が不完全な反応により、中途半端な爆発により自壊を遂げる音だ。
星徒エテラファオペ:内包されていたスーパーセル級の破壊力に対して、その音はあまりにも小さかった。
星徒エテラファオペ:暴風域が霧散し。竜巻も消えていく。僅かに残った機体の破片だけが地上へと降り注いだ。
ザールフフィール:少し遅れ、ドス、と槍を地面に突き立てる 「……意志の伴わない嵐は」
ザールフフィール:「克服されるが運命だったな」
GM:イニシアチブ
GM:行動値9、ミストルティンの手番
幻竜ミストルティン:マイナーはなし
幻竜ミストルティン:メジャー 《アウェイクン》LV15《ヒール》LV11《ギガノトランス》 対象の戦闘不能をHP1で回復し、HPを11D10+1点回復する。
ザールフフィール:やはりなッ
幻竜ミストルティン:これで全員復活!!……の……はずだったんですが……
クロード・カレル:やっぱりアウェイクンギガノトランス!よかった~……
ユーリ・トレシェフ:ノドスのみんなを回復してくれるのかな やさしいなあ
幻竜ミストルティン:うそ……あたしの味方トドメ刺されすぎ……?
四海群生:あらら~?どうちたんでちゅか~?
四海群生:お友達いなくて寂しいでちゅね~~
幻竜ミストルティン:仕方ないのでサンダルフォンだけ回復します。
幻竜ミストルティン:11d10+1
DoubleCross : (11D10+1) → 46[1,3,6,4,4,5,8,3,4,7,1]+1 → 47
幻竜ミストルティン:出目も振るわない!最悪!
四海群生:回復すな!!!!
GM:星徒サンダルフォンのHPを47増加(4398 → 4445)
星徒サンダルフォン:そしてこのタイミングで《瞬間退場Ⅲ》
ユーリ・トレシェフ:は?
星徒サンダルフォン:ミストルティンをシーンから離脱させます
クロード・カレル:え……?
クロード・カレル:嘘やろ
ザールフフィール:何ぃ
四海群生:……??
星徒サンダルフォン:この意味がわかるか?
四海群生:わからん
星徒サンダルフォン:お前達を抹殺するのに、最早ミストルティンの回復など必要ないということだ!
四海群生:それは知ってた
ザールフフィール:それはまあ……
ザールフフィール:そうでしょうね……!
クロード・カレル:え~~っでもここでミストルティン殺せなかったらますますヤバいんじゃ……
クロード・カレル:でもその前にサンダルフォンで全滅しちゃうか……
GM:イニシアチブ
GM:最後のエネミー、サンダルフォンの手番です。
星徒サンダルフォン:マイナー 《アバターフォーム》LV101《千変万化の影》LV101 シーン中、白兵達成値+304
ユーリ・トレシェフ:???
四海群生:?
クロード・カレル:そんなことやらなくても十分死ぬから安心してほしい
ザールフフィール:不安か? そんなに?
ザールフフィール:強迫症?
星徒サンダルフォン:メジャー 《シャドーテンタクルス》LV101《背教者の王》LV101《原初の赤:ブラッドボム》LV101《原初の白:生命吸収》LV101《混沌なる主》LV101《コンセントレイト:ウロボロス》LV103 ダメージを与えた場合、対象はHPを100D10失い、更に303点失う。
星徒サンダルフォン:《拡散する世界》対象をシーン(選択)、射程を視界に変更。
クロード・カレル:キィ~~ッ、出た
四海群生:ピギャーッ
ユーリ・トレシェフ:誰かあのアホを止めてくれ~~ッ
星徒サンダルフォン:勿論、狙うのは"全て"だ!全員死ね!!
クロード・カレル:今やるしかない!初期ロイスの幼馴染をSロイスに指定!
ザールフフィール:止めろックロード!
クロード・カレル:これをタイタス化して《時の棺》を復活させます!
四海群生:クロードくん!!
クロード・カレル:即座に使用!みんなを殺すのはやめるんだ――ッッッ
星徒サンダルフォン:と、時の棺ィ~~~ッ!?
クロード・カレル:クロード・カレルの侵蝕率を10増加(208 → 218)
星徒サンダルフォン:許せん……だが今は良しとしてやる……
クロード・カレル:ホッ……
クロード・カレル:サンダルフォンさんって本当は優しい人かも
四海群生:宇宙を破壊できても……たった一人の時の棺は壊せなかったようだな
星徒サンダルフォン:お前らより先に残りの生徒を皆殺しにしてやるからなァ~ッ
星徒サンダルフォン:指を咥えて見ていろ!!
クロード・カレル:なんにも優しくなかった
ザールフフィール:バクバク
四海群生:ペロペロ……
星徒サンダルフォン:エノクベースへ向かって進撃を続けていたサンダルフォンが突如、浮遊したまま動きを止める。
幻竜ミストルティン:それとほぼ時を同じくして、水平線の彼方を覆うオーロラが薄れていく。
幻竜ミストルティン:海から溢れ出した赤い霧が水晶の竜を覆い隠し、徐々にその気配を薄れさせていく。
四海群生:「待て、様子が……」
四海群生:「……“セナフィム”の手口か?」
ユーリ・トレシェフ:「隠れた……? いや、あれは」
ユーリ・トレシェフ:"サンダルフォン"の纏う空気に変化を感じ取る。「……退避したのか」
祠堂アキト:『……そのようだ。反応をロストした』
ザールフフィール:「逃走……いや、退却か」
クロード・カレル:「……徹底している」
クロード・カレル:「この場で俺達を絶滅させる力があるのに」
クロード・カレル:「それだけで終わらせるつもりがない。いったい何を殺すつもりだったんだ……!?ここまでの殺意で……」
星徒サンダルフォン:物言わぬサンダルフォンの仮面に、大きな罅が刻まれる。
星徒サンダルフォン:クロード・カレルの分析はおおよそ正しいものだった。この星徒は絶大な侵蝕率と出力を誇る、最強の戦闘個体である以前に
星徒サンダルフォン:より破滅的な災厄を内包した爆弾なのだ。復活した5体の星徒も、ミストルティンも
星徒サンダルフォン:サンダルフォンがノドスの内陸深くまで侵攻した時点で、その役目を終えている。
ユーリ・トレシェフ:「……何を、なんて考えちゃいないんだろう。あれは……」
ユーリ・トレシェフ:「"全部"をだ。それができるなら、そうするやつだ……」
ユーリ・トレシェフ:だから、ミストルティンこの戦場から去ったのだろう。消耗による撤退ではなく、際限のない殺戮に巻き込まれないための退避。
クロード・カレル:「ユーリ。俺は……俺は、悲観的なことを言っているか?」
クロード・カレル:「あの化物をどうにかする手立てなんてない。皆が死ぬことになると……」
クロード・カレル:「そういうことを……どうしても考えちまうんだ。どうすればいいんだろうな……」
ユーリ・トレシェフ:「別に、無理はしなくたっていい。嘯いて自分を鼓舞しても虚しいだけだと思うなら……」
ユーリ・トレシェフ:「君の思うように振る舞えばいい」
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの仮面が砕ける。その顔面は、ブラックホールの如き漆黒の大虚に覆われている。
星徒サンダルフォン:その虚ろの奥から、影が。
星徒サンダルフォン:夥しい影の大波が、怒涛のごとく溢れ出す。
星徒サンダルフォン:ズ──────ォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ
星徒サンダルフォン:星徒達の亡骸をも一瞬で喰らい、呑み込みながら、漆黒の大津波がノドス島を瞬く間に染め上げていく。
四海群生:「……死守だ!!」
四海群生:「これ以上は下がれん!ベースが直接奴の射程に入る!!」
クロード・カレル:その大波も、咆哮も、兆しに過ぎないと理解している。
クロード・カレル:星徒サンダルフォンの本当の攻撃は、そのような現象を伴うことすらない。
クロード・カレル:「俺は、ユーリ!」
クロード・カレル:駆け出している。
クロード・カレル:「優しくなりてェーんだよ!!」
ユーリ・トレシェフ:「クロード……」
ショウ・ブロウラー:「クロードッ!何してやがる!」
ザールフフィール:(……自分から動いたなら、無策ではないはずだ)
メイズ・ペルセ・クロウ:「マズイっ!あいつ、規模が違いすぎるけど俺と同じような事をしようとしてる」
ユーリ・トレシェフ:走り出したその背をじっと見る。「……良い。止めるな、ショウ」
ザールフフィール:(頼むぞ、クロード……多分、これはオレたちの誰も……)
澪木ミスト:「クロード……!」
クロード・カレル:(確率はゼロに近い)
クロード・カレル:力の多寡ではない。そこまでは計算で導き出している――
クロード・カレル:星徒サンダルフォンの攻撃には兆しがある。
クロード・カレル:それは現実世界を引き裂いて溢れ出す、死と虚無の兆し。
クロード・カレル:出力は必要ではない。その出がかりの、コンマ1秒にも満たない一瞬で、攻撃の溢れ出す一点へと衝撃を与えられれば
クロード・カレル:少なくとも一撃は止めることができる。奇跡のような話だった。
クロード・カレル:(こんな話を笑わないのは、エドくらいだ)
クロード・カレル:奇跡はなくとも、奇跡的はある。
クロード・カレル:意識されることすらない、偶然の一致に過ぎないめぐり合わせがある。
クロード・カレル:クロード・カレルが手掛けた兵器開発コードとして花の名前をつけていたのは、ある種の皮肉やジョークのようなものであったが……
クロード・カレル:ノドスが学区ごと漂流するに至った後、いつしか園芸部のユーリ・トレシェフとチームを組むことになった。
クロード・カレル:隊の名称を『ガーベラ』にすることを提案したのは、どちらからだったか――
クロード・カレル:クロードが『ハーデンベルギア』に装填しているのは
クロード・カレル:レールベース本体以上に巨大な、槌めいた機械装置だった。
クロード・カレル:このノドスが漂流する以前に残してきた試作品データの、不完全な再現。
クロード・カレル:「笑っちまうぜ……!」
クロード・カレル:ユーリが、新たな花の名前をつけたのだという。
クロード・カレル:出会い、絆を育んだ、想い人へと送った花の名前。
クロード・カレル:それは。
クロード・カレル:「位相衝撃浸透カートリッジ」
クロード・カレル:「『デイジー』」
クロード・カレル:「ミストちゃん」
クロード・カレル:エノクベース防衛が成功した直後。アダム・カドモン蘇生実験に取り掛かる前の話だった。
クロード・カレル:「ミストちゃんには、聞きたいことができたって言ったよな」
クロード・カレル:「死んだ88人の生徒の名前……」
澪木ミスト:「えっ、ひゃい!?」緊張のあまり上ずった声で応答した後
澪木ミスト:「あ、ああ!そうだったね。地下で戦う前に言ってたやつ」
澪木ミスト:「私の知ってることで良ければ何でも答えるよ……クロード」表情を引き締める。
クロード・カレル:「あんまり趣味のいい話題じゃないよな。飛行機事故の一覧に知り合いがいないって聞いて安心するようなもんだ」
クロード・カレル:「……でも、俺にとっては重要なことでさ」
クロード・カレル:「"スフレリーヌ"ってコードネームの生徒はその中にいなかったか?」
澪木ミスト:「"スフレリーヌ"……」少しの間目を閉じて。
クロード・カレル:「名前のほうは変わってるかもしれない。カンジ組の風潮はもっと広まってるかもだしな……」
クロード・カレル:「……俺が知ってる名前は、ミルキだ」
澪木ミスト:「……第二次ノヴァリス紛争の犠牲者は、かなりの割合が前線に投入された優秀な生徒だったみたいなの」
澪木ミスト:「だから、パーソナルデータははっきりと残ってる子が多かった。"スフレリーヌ"ってコードネームも、ミルキって子も」
澪木ミスト:「私の知っている中にはいないよ」
クロード・カレル:「……そうか」
クロード・カレル:「はは」乾いた笑いを漏らす。
澪木ミスト:「……どんな関係だったか、聞いても良い?」
クロード・カレル:「……この年で幼馴染がどうこうを気にしてるのなんて、情けないよな。ザルフに知られたら3発くらい殴られそう」
クロード・カレル:「向こうからは、そこまで大切な相手だとも思われてないかもしれない。もともと無感情なやつだったし……」
クロード・カレル:「でも、俺にとっては大事な……」
クロード・カレル:「……妹みたいなやつだったんだ。もっと、成長を見ていてやりたかった」
澪木ミスト:「そう、なんだ……」
クロード・カレル:「子供の感情ってのは、兵器やAIとは違うんだ。あいつが変わっていくのを見て、俺は初めてそれが分かった……」
クロード・カレル:悲観的な自分が、できるだけ笑ってやりたいと思った。
クロード・カレル:最悪の未来が訪れる可能性なんて、子供は想像しない方がいい。
クロード・カレル:だから、希望を信じているふりをしたいと考えたのだ。
クロード・カレル:「……戻りたいな」
クロード・カレル:「ノヴァリスに」
澪木ミスト:「……うん」
澪木ミスト:「きっと……」言葉を続けようとして、躊躇うように口を噤む。
澪木ミスト:自分が酷く無責任なことを言っているような気がして、しかし、少し考えて
澪木ミスト:眼の前の少年こそが最も、いつだってその無責任な言葉を、胸を張って叫んできたことを思い出す。
澪木ミスト:「きっと、待ってるよ」
澪木ミスト:「ミルキちゃんも、クロードのこと」
星徒サンダルフォン:溢れ出す死と闇の波濤が眼前に迫る。豆粒程の電光は、瞬く間に影の渦へと飲み込まれようとしている。
クロード・カレル:衝撃波の威力は、サンダルフォンの出力に対してゼロに等しい。
クロード・カレル:だがこの兵器の真価は精度にこそ存在した。物質装甲にも、電磁気の力場にも左右されない、純粋衝撃の飛翔体を
クロード・カレル:計算した通りのマニューバで、計算通りの着弾をするように、ただ一点に、撃ち込むというだけの兵器――
クロード・カレル:撃鉄の音が響く。カートリッジを撃ち出す、音楽のような金属音。
クロード・カレル:極限の身体操作だった。振り抜いた姿勢のまま崩れ、赤い海面へと背中から転落する。
星徒サンダルフォン:一筋の光弾が、果てのない闇の中へと吸い込まれていく。
星徒サンダルフォン:コンマ数秒に満たない静寂。前線で戦う生徒達へと影が到達する直前で
星徒サンダルフォン:その発生源から遡るように、漆黒の波がぶくぶくと発泡、粗密化し、軽い音を立てて弾けていく。
星徒サンダルフォン:怒涛の如き勢いを失った黒い液体がその場で地面を濡らし、波紋一つ立てずに堆積する。
ザールフフィール:「何だ……!?」
クロード・カレル:「は――」海に仰向けに浮かびながら、大きく息を吐いた。
クロード・カレル:「死んでたまるか!!!!」
クロード・カレル:サンチャゴさえ生きていれば自分が死んでもいい。そんな考えは、嘘だ。
クロード・カレル:「まだ帰れるんだ!まだ、希望があるのに……!!」
クロード・カレル:「こんなところで……俺が!死んでたまるかよ!!」
ショウ・ブロウラー:「クロード!はは……やりやがった!この……天才野郎が!」海に浮かぶクロードに駆け寄る
サンチャゴ・イシグロ:「すッ……げーー!!なんだ今の!すっげーよマジで!」ショウについて走り出す
クロード・カレル:「喜んでるんじゃねーよ、お前ら……バカ、一発凌いだくらいで……」涙ぐむ。
クロード・カレル:「一発だけなんだよ……まるで勝ったみたいに、本当に」
クロード・カレル:「バカだろ、二人とも……」
ロン・ウェイ:「そうだ……! 未来や希望を信じてこそだろう、科学者は!!」
メイズ・ペルセ・クロウ:「ははっ。流石」まずはクロードに、そしてサンダルフォンに視線を向ける。
メイズ・ペルセ・クロウ:「しかし……星徒の出力でアレをやるとああなるのか。自分の完成系を見てしまったのは、面白いものではないな」
四海群生:「クロード・カレル……」
四海群生:どんな絶望の淵でも希望を捨てず、楽観的な意見を宣う彼を、公然と詰る者も少なくなかった。だが──
四海群生:「やはり君は……君こそが、君自身が……ノドスの希望、そのものだ」
澪木ミスト:「それでも偉いよ!1回出来たならきっと2回目だって同じことができる!」
澪木ミスト:「科学ってそういうものでしょ!クロード!」
クロード・カレル:「ったく、こっちの気も知らないで……」
クロード・カレル:「応えなきゃいけない無茶を、言って……くれるぜ……」
クロード・カレル:サンチャゴとショウに支えられながら、もう一度立ち上がる。
ユーリ・トレシェフ:「……。ああ、そうだよな」クロードの叫びに、かつての自分を思い出す。仲間を少しでも生かすために使えるなら、この命を擲っても構わないと思っていた。
ユーリ・トレシェフ:だが、そんなものは間違いだ。それが今、ようやくちゃんと分かった。だって、「……本当の優しさというものがあるなら」
ユーリ・トレシェフ:「自分自身にだって、優しくできるはずなんだ」
ユーリ・トレシェフ:「よく言った、クロード。その通りだ……」「こんな所で死んでは、たまらない」
ザールフフィール:「……」 奇跡の起きた歓喜を背に、一人"サンダルフォン"に槍を向けている
ザールフフィール:声をかける、つもりもない。嵐に叫ぶ奴はいない。槍を向ける愚か者はいても。
ザールフフィール:(……一度くらいは、オレも再現できたとして)
ザールフフィール:(奴が手管を変えれば、結局ご破産だ)
ザールフフィール:(どう出る――)
GM:ズ …… ズ …… ズ ……
GM:"サンダルフォン"から湧き出し、大地に沈殿した夥しい影が、ゆっくりと主の元へと、巻き戻るように流れていく。
星徒サンダルフォン:クロード・カレルの決死の一撃により、その影に侵された大地は僅かな範囲に留まった。
星徒サンダルフォン:しかし、その限られた大地において、影の波に浸された全ての草木、生物
星徒サンダルフォン:星徒の残骸、そして力尽きた生徒の亡骸を飲み込んで、影は無数の柱となってサンダルフォンへと還っていく。
星徒サンダルフォン:そして、それと鏡写しのように
星徒サンダルフォン:赤い空が更に赤黒く滲み、雲間から放たれた漆黒の稲妻が、サンダルフォンのへと無数に落とされる。
星徒サンダルフォン:それはどこか、大地に根を、空に枝葉を際限なく伸ばす、禍々しい大樹のようにも見えた。
星徒サンダルフォン:そして、その中心に位置するサンダルフォンの肉体が
星徒サンダルフォン:ボ コ ン ッ ボ コ ン ッ
星徒サンダルフォン:内側からの圧力によって、圧潰しながら膨張し、その体積を爆発的に拡大していく。
四海群生:「おい……今度は何だってんだよ……デカくなってんぞ」
星徒サンダルフォン:その姿は、最早天使を思わせるそれとは大きく異なっていた。
星徒サンダルフォン:ノドスに標高の高い山は少ないが、それを差し引いても、揺り動くだけで山々を踏み潰して余りある、圧倒的な巨体。
星徒サンダルフォン:漆黒の影に覆われた体表面を、赤熱した溶岩が絶え間なく流動し
星徒サンダルフォン:その中心には、銀河の深淵を思わせる幽光が、怪しく脈動している。
星徒サンダルフォン:天空から伸びる影の触手を通じて、今も無尽蔵にレネゲイドが供給され、時を追う毎に存在のスケールは膨張を続けている。
ユーリ・トレシェフ:「……侵蝕が高まるほど異形に近付いていくのが大抵だ。むしろ、今までよく人形らしい姿を保っていたものだが……」
四海群生:「自分でサンダルフォンなんて名乗ってた自意識野郎のくせに……これじゃもう完全バケモンじゃねーかよ!!」
クロード・カレル:「次……次はどうする。考えろ……何か、手立てはないか……!」
ザールフフィール:「もはや、地形だな。……『敵』と言うべきかどうかも危うい」
四海群生:「ユーリ、アレもう一発撃てねーのか?」
ユーリ・トレシェフ:「……厳しいな。仮に撃てた所で、消し飛ばせる気もしない」
ユーリ・トレシェフ:「正面からの出力で張り合うよりも、別の解法を探すべきだ……何か……」その目処は全く立っていないが、そのように言うしかなかった。
星徒サンダルフォン:────── ジ ッ
星徒サンダルフォン:その時、サンダルフォンの胸元から発せられた赤い光条が、一瞬で陸地を縦断する。
星徒サンダルフォン:凄まじい爆発を伴って大地がひび割れ、生徒達が築いた防衛線を容易く粉砕し。
星徒サンダルフォン:時間にして、数秒。圧倒的なスケールがエノクベースの眼前へと到達するまでに、起き上がれた者はいなかった。
GM:イニシアチブ
GM:クロードくんの手番が残っていましたね
クロード・カレル:え……
GM:してみますか?無駄な抵抗を
クロード・カレル:ここから何かできるというのでしょうか
クロード・カレル:もしかしたらものすごい反撃エフェクトとか食らって死ぬかもしれないし……
クロード・カレル:でも……やります!!
GM:いいでしょう……来るがよい
クロード・カレル:なぜならクロード・カレルはアダム・カドモン蘇生実験も実行すると決めたから!
クロード・カレル:ここで諦めたら、クロードがクロードである一貫性がなくなってしまうのだ!
クロード・カレル:許せサンチャゴ!
GM:哀れな男よ……
クロード・カレル:俺を憐れむんじゃね~~~ッ!!
クロード・カレル:あっ
クロード・カレル:いや、すみませんでした……
クロード・カレル:マイナーでサンダルフォンの方向へ11m移動します。
クロード・カレル:最初から……エンゲージ可能なだけの距離がなかった……!
サンチャゴ・イシグロ:ホッ
GM:自分の立ち位置もわからない程に怯えていたのですね
クロード・カレル:うるせー!!
クロード・カレル:メジャーで全力移動!サンダルフォンにエンゲージだ!
クロード・カレル:逃げられなくなったのはてめーのほうだぜ!!!
四海群生:クロード!!
サンチャゴ・イシグロ:ちょっとーー!!
クロード・カレル:サンチャゴ……悪い、ここしかなかったんだ……
GM:では次のイニシアチブ
GM:これで全員が行動したので……
GM:クリンナップに移行します。
クロード・カレル:何が起こるんだよ~
GM:そう言えば邪毒がありましたね
ザールフフィール:そうだそうだ くらえっ
GM:星徒サンダルフォンのHPを15減少(4445 → 4430)
ガブリエル・イシグロ:えいっえいっ
ユーリ・トレシェフ:くそ~毒が割合で入るタイプのシステムだったら……
クロード・カレル:なんだよこのHP
星徒サンダルフォン:スパイシー
クロード・カレル:サンダルフォンには『うま辛』のレベルなんだ!
四海群生:あと295ラウンド耐えきれば……我々の勝ちだ!!!!!!!
ザールフフィール:見えたな 勝利の道筋が
GM:ノドスとのエンゲージが縮まります。
エンゲージ []内は行動値
星徒サンダルフォン[7]
クロード[6]
|
10m
|
群生[0]ユーリ[11]ザルフ[32]
|
10m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
GM:クリンナップのすべての処理が終了したため、星徒によるノドスへの攻撃が発生します。
クロード・カレル:助けてくれ~~
四海群生:1D1
DoubleCross : (1D1) → 1
四海群生:1ダメージでした やったね
GM:どうしたの
四海群生:ラウンド終了です。
ザールフフィール:その1人が会長だったらどうするんだ
四海群生:ダイくんが20人減らしてくれるから大丈夫
ザールフフィール:微妙に理性が残っている……!
ユーリ・トレシェフ:すみませんうちの隊長が邪魔をして
ユーリ・トレシェフ:すぐ引き取りますね
四海群生:ヤ゛ダーーーーーーーッッ
クロード・カレル:早く病棟に戻れッ
星徒サンダルフォン:マイナー《原初の青:斥力跳躍》飛行移動してノドスの5m前へ。
クロード・カレル:くそ~~!!俺の決死の足止めが!!
エンゲージ []内は行動値
クロード[6]
|
10m
|
群生[0]ユーリ[11]ザルフ[32]
|
5m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
5m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
四海群生:足止めすら無為にされた……
星徒サンダルフォン:メジャー 《シャドーテンタクル》LV101《背教者の王》LV101《原初の赤:ブラッドボム》LV101《原初の白:生命吸収》LV101《混沌なる主》LV101《コンセントレイト:ウロボロス》LV103 ダメージを与えた場合、対象はHPを100D10失い、更に303点失う。
ユーリ・トレシェフ:めちゃくちゃや…
ザールフフィール:終わりだ……
クロード・カレル:助けて~~
星徒サンダルフォン:対象はノドス。素手で攻撃します。
星徒サンダルフォン:《ドミニオンレルム》LV101 達成値を+303
ザールフフィール:"サンダルフォン"をSロイスに指定。即座に昇華。
ザールフフィール:《時の棺》の使用回数を回復します。そしてその判定を失敗させる!
星徒サンダルフォン:《殺戮の因子》自動成功のエフェクトを打ち消す
ザールフフィール:ギャッ
四海群生:?
星徒サンダルフォン:お前が棺を温存していたことはわかってたんだよ
クロード・カレル:そんな……そん……
四海群生:ぜ 絶望の化身だ………………
ザールフフィール:こッこの野郎~~……!!
ザールフフィール:もう何もないです……
星徒サンダルフォン:敢えてさっきは見逃したのだ……確実にノドスを滅ぼすためになぁ~~~!!
ユーリ・トレシェフ:邪悪……
GM:判定します。
星徒サンダルフォン:200dx7+202+304+303
DoubleCross : (200DX7+809) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,2,3,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[2,3,4,4,4,4,5,5,5,6,6,7,7,7,9,10]+10[1,2,3,7,8]+10[6,7]+5[5]+809 → 874
クロード・カレル:ハワ~~
ザールフフィール:ワア……ァ……
星徒サンダルフォン:《原初の黒:勝利の女神》LV101 達成値を+303
四海群生:もういいだろ!!!
クロード・カレル:そこまで殺したいの?変だよ
星徒サンダルフォン:達成値は1174!
星徒サンダルフォン:死ね!
都築ソウマ:フゥーーーー……………
都築ソウマ:待ちな
四海群生:えっ……
星徒サンダルフォン:な、なにっ!
ユーリ・トレシェフ:か、会長?!
四海群生:何かわかんないけどよくないことをしようとしてませんか?
クロード・カレル:さ、最高生徒会長……
星徒サンダルフォン:最早お前達に打つ手はないはず……!
都築ソウマ:うおおおオルクスシンドロームの俺にはこれがある
都築ソウマ:《束縛の領域》。サンダルフォンの達成値を目標値として判定に成功した場合、その攻撃は失敗となる。
四海群生:何……何!?
ザールフフィール:そんな……!
四海群生:会長!1174ですよ!?
ユーリ・トレシェフ:ど、どうやってそれを成功させるというんだ
ユーリ・トレシェフ:鎌倉幕府くらいの達成値が必要なのに
星徒サンダルフォン:ハハハ、この達成値が見えないのか?
都築ソウマ:そして、その判定に、
都築ソウマ:神聖二重冠を使用します。
クロード・カレル:サンダルフォンの急激な形態変化に対し、クロード・カレルが導いた答えは単純なものだった。
クロード・カレル:(一秒でも長く)足場の構造を反射しつつ、立体的な稲妻と化して空を翔ける。
クロード・カレル:(止めるしかない。誰かが)
クロード・カレル:どんな手段を使ってでも、死ぬわけにはいかない。だが、同時に、いつだって自らの身を危険に投じ続けてきた。
クロード・カレル:それは、人の道に外れた研究を続けてきたことへの、無自覚な贖罪に過ぎなかったのかもしれないが。
クロード・カレル:その矛盾こそが。
クロード・カレル:(優しいっていうのは……)
クロード・カレル:(そういうことだろ!!)
クロード・カレル:羽虫のように相手の視界に入り、注意を本当の防衛対象から逸らす――それだけしか、できることはない。
星徒サンダルフォン:そして当然のごとく、羽虫は振り払われる。
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの巨体から放たれる斥力波動。山の如き巨体を浮遊させるそれに近づいただけで、クロードの軽い身体は容易く弾き飛ばされた。
GM:ゴ オ ォ ォ ォ ォ ォ オ ッ
GM:エノクベースの外縁部の施設群が、着陸の衝撃だけで粉砕される。
GM:フォート・イラドからノドスの中枢たる湖の畔まで、一直線に大地をえぐり抜いて、災厄は到達した。
星徒サンダルフォン:頭上の雷雲が激しい轟音を打ち鳴らす。
星徒サンダルフォン:眼下の湖に浮かぶ、ノドスの希望の象徴。それを焼き尽くした上で、ノドス島そのものをを割り裂いて余りある破壊の渦動が、天空に渦巻いている。
ザールフフィール:その轟音の主が、クロードの微かな光を払い落として数瞬。
ザールフフィール:全てを飲み破砕する巨身の背後に、不自然な瞬きが灯った。
ザールフフィール:黒い閃光。
ザールフフィール:(最大出力を……)
ザールフフィール:それは先触れに過ぎない。彼の手にした槍の、嘲笑うような亀裂から漏れ出た、雷の先端。
ザールフフィール:(ぶつける)
ザールフフィール:そして次の瞬間、それは極大の雷となって放たれる……いや。
ザールフフィール:(だけで)
ザールフフィール:二つ違っていた。それはもはや雷というより、柱の様相だった。黒く光を飲み込む、純粋なエネルギーの柱。
ザールフフィール:(……足りる相手である訳がない!)
ザールフフィール:もう一つ。それは放たれたものではなく、暗い空の下を疾駆するザルフの背に迸る。
ザールフフィール:助走である。槍から放たれるエネルギーが出力限界を迎える瞬間、"サンダルフォン"に激突し、ゼロ距離で叩き込む。
ザールフフィール:恐ろしく暴力的で、唯一の手段だった。それ以外に何かあるとは思えなかった。そして、それすらもせずに敗けることはできなかった。
ザールフフィール:(サンダルフォン……サンダルフォン、サンダルフォン!)
ザールフフィール:戦場での邂逅。交錯。……敗北。
ザールフフィール:(オレを見下ろして……終われると思うな!)
ザールフフィール:約定を飲み込まされた屈辱。承諾したと振る舞うしかなかった屈辱!
ザールフフィール:(サンダルフォン――)
ザールフフィール:「――サ、ン、ダ、ア、ァァ、ルッ、」「フォオオオンン――ッッ!!!」
ザールフフィール:絶叫する。自らを一敗地に塗れさせ、その自らに一瞥もくれず島の中核へ向かおうとする相手へ。
ザールフフィール:彼の移動速度と質量を踏まえた計算は完璧だった。槍から放たれる黒い雷は極大。もはや全体に内側から亀裂が走り、次の瞬間には砕け散らんばかり。
ザールフフィール:(構うものか! 『こいつ』をブチ殺す以外に何が要る!)
ザールフフィール:(オレにも! ノドスにも!)
ザールフフィール:(コイツを――)「――おおおォォォオオオ、ッッッ、アアアァァァァァ――――!!」
ザールフフィール:身体の爆ぜ散らんばかりの咆哮と共に、かつてないほどの力を帯びて、もはや何の技術もなく
ザールフフィール:激突。
星徒サンダルフォン:その刹那、サンダルフォンの黒い巨体、銀河めいて脈動する心臓の中心で
星徒サンダルフォン:巨大な、"瞳"が啓いた。
星徒サンダルフォン:雷光すら映さない漆黒の眼光。それに射竦められただけで
星徒サンダルフォン:聖槍が纏う黄金の雷雲が、跡形もなく掻き消されている。
ザールフフィール:「あ」「っ」
星徒サンダルフォン:神気を失った槍は、酷く見窄らしい切っ先をわずかに黒い外皮に沈め
星徒サンダルフォン:パ ン ッ
四海群生:「……え?」
ユーリ・トレシェフ:「──クロード!ザルフ!」叫んだ声は、轟雷の中にかき消える。
ショウ・ブロウラー:「アニキーーーッ!」弾き飛ばされたクロードを抱えて叫ぶ
ザールフフィール:刹那、全ての力が四散する。コンマ一秒前までは確かに完全な出力を示し、コンマ一秒後には最高の威力と共に"サンダルフォン"へ突き立てられるはずだったその一撃が。
星徒サンダルフォン:次の瞬間には、ザルフ共々彼方へと弾き出されている。
ザールフフィール:まるで玩具のように跳ね返された。宙で力を失い、手放した槍が先に落ちて、少しだけ遅れて、ザルフの身が地面に落ちる。
ザールフフィール:単純な物理法則以外、何も働いていない自然現象の落下軌道を描いて。
ザールフフィール:……ザールフフィール・イルヤーサが、その結果から立ち上がることもない。
澪木ミスト:「うそ……ザルフ、が……」
四海群生:「……何だこれは」
四海群生:その様を見た。
四海群生:“ファイナルパース”の、不惜身命の一撃。紛れも無いノドスの最大火力が、雨粒の一つの如く散るのを見た。
四海群生:何のことは無い──隊長として、一人のノドス生として、四海もまた当然、誰よりも彼の実力を信じていた。
四海群生:「こんなの……どうやって……」
四海群生:絶望にすら辿り着けない。存在としての圧倒的な隔絶を前に、現実味すら失われて。ただ茫然と途方に暮れる。
サンチャゴ・イシグロ:「嘘だろ…、じゃあもうどうしたらいいんだよ………」
ロン・ウェイ:「(万事休す、か――)」
ユーリ・トレシェフ:「……」迷う暇はなかった。全てを出し尽くさなければ、後悔して死ぬ。それだけが確かだった。
ユーリ・トレシェフ:舞い上がる黒い塵を足場と変えて駆け上りながら、逆手に取った"葉"をもう一度、自らに突き立てる──そうしようとした。
ガブリエル・イシグロ:「あ……」茫然と、困っているとしか言いようがなかった。止めるのも遅れる。
ユーリ・トレシェフ:瞬間、身を駆け巡る血液が凍りつくような感覚があった。……巨体が轟かせる音の中、そこに悲鳴のようなものがあったのかも定かではない。
ユーリ・トレシェフ:内から骨を砕くようにして、少年の背中に昏い花が咲き開いた。……それきり、かれの身体が動くことはない。
ユーリ・トレシェフ:昏い風だけが、意識を失った宿主に囁きかけるように吹いている。
星徒サンダルフォン:そして、全ての抵抗が徒労に終わり、真なる終焉の雷槌が、静かに堕とされた。
---
GM:その光景を、都築ソウマは正面から直視していた。
GM:湖に浮かぶ第三プラント、ノドスの苗木が植えられた場所へと続く、橋梁の上。
GM:その頭上では、今まさにサンダルフォンの一撃が振り降ろされようとしていた。
都築ソウマ:空に広がる、呪いめいた圧倒的で禍々しい災厄。
都築ソウマ:「……はぁ」小さく息を吐く。緊張で口の中がからからに渇いていた。
都築ソウマ:先ほど、藤村夏虫より受け取ったアンプルを取り出す。中には虹色に発光する粒子が僅かに入っている。
都築ソウマ:十字冠を形成する星珊胚の物質化に成功した、貴重なサンプル。
都築ソウマ:そのような実験に成功したと藤村夏虫から報告を受けた。
都築ソウマ:十字冠本来の機能を取り戻すことは不可能。
都築ソウマ:しかし、物質化した星珊胚の力を借りれば、一時的に……十字冠の戒則を限定的に無視する程の出力だけならば、再現することはできると。
都築ソウマ:死ぬのは怖い。いつだって怖い。
都築ソウマ:蛮勇なんか嫌いだ。
都築ソウマ:「………生き残ればぼくの勝ちだ」
都築ソウマ:「やってやるとも」
都築ソウマ:「自分の欲望を掴むことを、ノヴァリスの長ができなくてどうする」
都築ソウマ:それで心を決めた。
都築ソウマ:アンプルを頭上に掲げ、内側から砕く。
都築ソウマ:虹色の粒子が舞って、光輪を形成する星屑へと変わる。
都築ソウマ:掠れた十字冠が、次第に輝きを取り戻していく。
都築ソウマ:本来の眩い光。かつてノドスに通う生徒であったなら誰でもが手にしていた力。
都築ソウマ:取り戻し、そして──連星のように、もう一つ。重なって、光輪が現出する。
都築ソウマ:二重に輝く黄金の冠。
都築ソウマ:最高生徒会長にだけ許された特権。
都築ソウマ:それを神聖二重冠と称した。
GM:虚証神聖二重冠が使用されました。
【虚証神聖二重冠】
十字冠の原料である仮想物質『星珊胚』によって、損壊した神聖二重冠を強制起動させたもの。
使用を宣言したメインプロセス中のみ、あなたが持つ【虚証十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。
GM:ソウマ会長は、この中から一つを選んで効果を適用出来ます。
GM:どれを選びますか?
都築ソウマ:そうですね~
都築ソウマ:選択する効果は、『あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす』にします!
都築ソウマ:サンダルフォンの達成値が1174点だったから
都築ソウマ:侵蝕率を391点上昇させ、《束縛の領域》の判定を行いたいと思います
星徒サンダルフォン:そ、そんな………!
都築ソウマ:えっへん
GM:わかりました。会長は初期値100%から侵蝕を391点上昇させ、社会4+DB7、交渉技能10で振ってください。
都築ソウマ:ソウマ、侵蝕率491点になります!
都築ソウマ:では判定!
都築ソウマ:11dx+10+1174>=1174
DoubleCross : (11DX10+1184>=1174) → 8[2,2,3,3,3,4,5,5,5,8,8]+1184 → 1192 → 成功
GM:判定成功。サンダルフォンの攻撃は失敗します。
都築ソウマ:オッシャーーー!!
四海群生:あ……あ……?
---
都築ソウマ:雷槌が全てを消し去る直前。
都築ソウマ:エノクベースごと包むように、一面の空気が揺らいで霞む。
都築ソウマ:紛い物の神聖二重冠によって超活性した己のレネゲイドを限界まで放出し、能力を展開。
都築ソウマ:襲い来る攻撃の停滞、威力の減退、減殺。
都築ソウマ:不可視の障壁が幾重にも展開される。降り注ぐ膨大な質量の攻撃に晒され続けながら、
都築ソウマ:強烈な雷槌をめりめりと引き剥すように、
都築ソウマ:空間ごと打ち崩すような攻撃に何度も障壁を砕かれながらも、大地を這うようにして確かに地道に拡張を続けていく。
星徒サンダルフォン:それは正しく、天から齎された審判の火柱の筈だった。
星徒サンダルフォン:ノドスの最後の希望たる、ちっぽけな苗木を焼き払い、大地を伝ってノドス全土へと拡散し
星徒サンダルフォン:生き残った全ての生命を侵し、貪り、塗りつぶす死の雷火。
四海群生:「…………」
四海群生:罅割れたモニタ越しに、それを見た。
四海群生:たった一人の、小柄で線の細い、頼りなさそうな少年が、神域の一撃を受け止める姿が。その不可解な光景が。はっきりと両の眼に映し出された。
四海群生:きっと生涯目蓋に焼き付いて消えることのないであろうその姿は、しかし同時に、到底現実のものとは受け止められなかった。
都築ソウマ:「……すべての」二重冠を輝かせ、両手を広げながら、唇が動く。
都築ソウマ:「全ての命を……おまえが、奪うために在るというのなら」
都築ソウマ:「ぼくが……、この、ぼくが、全ての命を救ってやる」
都築ソウマ:何故かって、答えはひとつだった。
都築ソウマ:「これはな、これだけは、」
都築ソウマ:「ノヴァリスの最高生徒会長である、このぼくにしかできないことなんだよ!」
都築ソウマ:能力を拡張していく。その歪なシルエット、それでも確かにそこにあって展開されるのは、まるで、
都築ソウマ:内側から大きな樹が幹を育てて枝葉を広げ、内部にある学園を包むようでもあった。
都築ソウマ:サンダルフォンの攻撃を内側から押しとどめ、先送りしては消滅させ、そうして、
都築ソウマ:不可視の障壁はエノクベースを中心に、やがて島全体へと拡張していく。
四海群生:「……」
四海群生:「……ソウマ?」
四海群生:状況を理解するよりも先に、かちかちと、歯の根が鳴っていた。
四海群生:「何……何を」
四海群生:「何が起きている……何を……」
四海群生:「何をしている!!ソウマ!!!!」
都築ソウマ:聞こえたか聞こえてないのか、…そんな余裕はない、レネゲイドの過剰侵蝕に満ちた身体で、それでも群生のいる方向を見た。
都築ソウマ:満足げに目を細める。
四海群生:「やめ……やめろ……やめろ!!おい!!やめろよ!!」
四海群生:脇目も振らず、“カラビンカ”が飛び出す。全身の砲口を展開し、ありったけの弾薬をサンダルフォンに叩き込む。
四海群生:狂ったような、泣き叫ぶような乱射。ひとつの街区を灰にして余りある火力を以てしても──
星徒サンダルフォン:天から落ちた光が減衰し、沈黙する巨体。しかし、その背に加えられた砲火には反応する素振りすら見せない。
都築ソウマ:「大丈夫だよ、皆、ぼくが守ってやる、だから、もう少しだ……」全身に脂汗をかいている。
都築ソウマ:「あいつをどうにかする必要はない、今、今なら…」うわ言のように呟きながら、頭上に展開するサンダルフォンを見つめている。
四海群生:「うあぁあぁあああぁああああッ!!!」
四海群生:半狂乱で絶叫しながら、無駄だと分かっている弾を撃ち続ける。それしか出来ない。
四海群生:「何でだよ……!!何で……」
四海群生:「会長なんて、他の奴に譲りたいなんて言ってたじゃないか……!!」
四海群生:「僕でいいなら、そんなの……いくらでも代わってやるから……!!」
四海群生:「どうして、君がそこまで……」
星徒サンダルフォン:ド ク ン ッ
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの内包する幽光が、大きく脈動する。
星徒サンダルフォン:巨体の全身に真紅の魔光が文様のごとく走り、再び周囲の環境を塗り替えるほどのレネゲイドの圧力が収束していく。
澪木ミスト:「……わ、私達も行かなきゃ……」
澪木ミスト:「まだ動こうとしてる……なにか……なにかあるよね!?私達にも、まだ……!」
澪木ミスト:「ユーリ!ねぇ…ユーリ!起きてよ……」
澪木ミスト:半狂乱で倒れたユーリに身体を重ね、揺する。
四海群生:「……無えだろ、何も」同じ口から、冷めきった言葉が漏れる。
四海群生:「終わりだ。使い切った。もう俺達には、何も残ってない」
四海群生:「詰みだ」
ユーリ・トレシェフ:「…………」応える声はない。体温は石のように冷え切っている。
澪木ミスト:「あ……あ………」溢れた涙が、ユーリの冷たい頬を濡らす。
都築ソウマ:荒い息を吐きながら、心臓に手をやる。
都築ソウマ:「今なら、条件は満たしてるだろう」
都築ソウマ:「生命のイースターエッグ!」
都築ソウマ:輝く十字冠を頭上に戴きながら叫ぶ。「発動しろよ、何か言えよ、動けよ…」
都築ソウマ:「今しかない、今しかないんだ………!」
GM:ソウマの心臓は、既に動いてはいない。
GM:ただすぐ背後にある死を、永遠に先延ばしするだけの虚ろな穴。
GM:その中心に沈む"生命のイースターエッグ"は何も答えず、問うこともない。
都築ソウマ:「生きるんだよ、ぼくは、ぼくたちは………」
都築ソウマ:「諦めてたまるか、こんなの、くそ………」レネゲイドの力を使用しようとすればするほど、まざまざと実感する。
都築ソウマ:生命を求めるアイテムがあるとして、それに応える資格がそもそもないことを。
都築ソウマ:「くそ…………!」
星徒サンダルフォン:サンダルフォンの脈動が、一際大きく大気を波打たせた。
星徒サンダルフォン:本格的な再起動に移る前の予備動作。しかしそれだけで
星徒サンダルフォン:エノクベースの防壁の大半が粉砕される。ソウマが立つ橋にも衝撃は到達し、崩壊とともに吹き飛ばされる。
都築ソウマ:「うあっ……」背中から煽られるようにして、そのまま吹き飛ばされる。
四海群生:「ソウマ……!!」
四海群生:悲鳴に近い声が漏れるが、人の身を遥かに越える機体もまた、サンダルフォンの前には蟻に等しかった。
四海群生:衝撃と瓦礫に打ち据えられ、ブリキの玩具のように吹き飛ばされる。
GM:群生を始めとして、意識のあるものはソウマの元へと向かい、或いはサンダルフォンを止めようと攻撃を繰り返す。しかしそのどれもが、僅かな時間稼ぎにもならない。
都築ソウマ:呆然と戦場を眺めながら、心臓を抑え、顔をしかめ、そして、そして……正しく輝く十字冠を視界に見つける。
都築ソウマ:「ミスト」
澪木ミスト:「……え?」
澪木ミスト:ソウマの声が届いたわけではなかった。
澪木ミスト:しかし、彼の言葉とほぼ同時に
澪木ミスト:燐光がミストの身体を包む。それは間違いなく、十字冠の転送光。
澪木ミスト:ごく短い距離。立ち昇った光の柱が人工湖の方向へと飛翔していき
澪木ミスト:倒れ伏す都築ソウマの隣へと、ミストは降り立っている。
澪木ミスト:「あ……あれ!?会長さん!?」
都築ソウマ:「ミスト」有無を言わせぬ口調で言う。
都築ソウマ:「きみが………レネゲイドの結晶たるきみが、この、レネゲイドの結晶たるエッグを使用すれば………」
都築ソウマ:「どうなるかはわからない、同化しすぎる可能性がありうる」
都築ソウマ:「でも、でもだ」息を吐き、手首を掴む。
都築ソウマ:「ぼくは、ぼくの人生を肯定したい」
都築ソウマ:「ただ選ばれて壇上に登って、大人の計画に踊らされてそれで終わりなんて、そんなふざけた話があるかよ」
都築ソウマ:「きみも……、きみだって」
都築ソウマ:「このノドスに来てくれた、きみの運命を、これまでのすべてを、肯定したいだろう」
澪木ミスト:「会長、さん……それって……」
澪木ミスト:自分の手首を握る、ソウマの指を解いて、両手で掴む。
澪木ミスト:「……あるんですね。まだ」
澪木ミスト:「私にも、できることが」
都築ソウマ:「うん」微笑み、柔らかく握り返す。二度目だった。
都築ソウマ:「賭けをしたい」
都築ソウマ:アキトに、ぼくの分まで働いてくれ、というのが口癖だった。
都築ソウマ:実際、それで彼は働いてくれたのだ。
都築ソウマ:「きみに、このエッグを捧げる。…『最高生徒会長の権限』とともに」
都築ソウマ:「権限を、名代として貸すだけだ。渡しはしないからな」早口で付け足す
都築ソウマ:「それで………ぼくは、心臓を失うし、きみは……エッグに秘められたレネゲイドに呑み込まれて、」
都築ソウマ:「どうなるか分からないけど…………」
澪木ミスト:「………それでも」
澪木ミスト:「みんな死んじゃうよりはずっと良い。ですか?」
都築ソウマ:「いや」笑う。
澪木ミスト:「えっ?」
都築ソウマ:「ぼくたち二人、ずっと運命に翻弄され続けてきただろう」
都築ソウマ:「たまには………」
都築ソウマ:「たまには、運命をねじ伏せて、生還できるかもしれないって、」
都築ソウマ:「そういう賭けに、二人で出てみないか?」
都築ソウマ:少年っぽいくしゃっとした笑みでミストを見つめる。
澪木ミスト:「………」暫く、呆気にとられたような顔をして
澪木ミスト:「……ふふ」
澪木ミスト:「会長さん、実は結構悪い人ですよね。そんなこと言われたら」
澪木ミスト:立ち上がり、脈動を続けるサンダルフォンに対峙する。
澪木ミスト:「なんだか全部、上手く行くんじゃないかって思えちゃいます」
都築ソウマ:「ふふ」
都築ソウマ:心臓に手をやって、それが体内に沈んだ。
都築ソウマ:「ハッピーエンドが嫌いなやつなんか、どうせいないんだ」
都築ソウマ:「じゃあ」「あとは任せた」
四海群生:「……ソウマ」
四海群生:その表情を、知っていた。……そうだ、本当は知っていたのだ。
四海群生:いつも気弱で、どんな選択も僕に任せるくせに──
四海群生:本当に大事なことは、いつも一人で決めてしまう。“プランナー”の時も、最高生徒会長の時もそうだった。
四海群生:都築ソウマは、そういう少年だった。
四海群生:「やめろ────」
澪木ミスト:左手を胸の前で強く握り込む。
澪木ミスト:幻竜ミストルティンは何故、ノヴァリスからノドスの地へと放逐されたのか。
澪木ミスト:十字冠の戒則に逆らおうとしたからか?切っ掛けがそれだとしても背律者の全てがそのような措置を受けるのであれば
澪木ミスト:これまでもノドスには、遥かに多くの来訪者がいて然るべきだろう。
澪木ミスト:であればおそらく、追われたのではなく、呼ばれたのだ。
澪木ミスト:未だ答えを持たない、生命のイースターエッグ。未解の世界に、あるべき律を敷く者を。
澪木ミスト:"生命の問い"に答えられる人間を、エッグそのものが求めたのだとしたら。
澪木ミスト:サンダルフォンの背後を見る。
澪木ミスト:群生は今も、サンダルフォンへと攻撃を加え続けている。
澪木ミスト:彼の強さや正しさは、臆病さの裏返しだったのかもしれないけれど
澪木ミスト:それはきっと、誰よりも優しかった結果なのだろう。良いものも悪いものも、等しく捨てたくなかったから
澪木ミスト:いつの間にか、その重みで壊れてしまうほどに、多くを抱え込んでしまった。
澪木ミスト:「群生、ゴメンね。会長さんと勝手に決めちゃった。もしもの時は私を恨んで」
澪木ミスト:倒れ伏したクロードの身体へと、彼のガジェットが繰り返し電気刺激による強制起動を試み続けている。
澪木ミスト:彼の前向きさは、誰よりも絶望的な可能性が目に見えているからこその、逃避なのだと思っていた。
澪木ミスト:けれど違った。彼はずっと、遠くを見ていただけなのだ。
澪木ミスト:すぐ近くに迫った絶望が目に入らないくらい、遠い過去の、そして未来の希望をまっすぐに目指していた。
澪木ミスト:「幼馴染と会った時に失望されたくなかったら、もうちょっと女の子に素直になる練習したほうが良いよ」
澪木ミスト:最も遠くに飛ばされたザルフの姿は、ここからは目にすることはできない。
澪木ミスト:どうせザルフのことだから、もう少しすれば往生際悪く起き上がってくるのだろう。
澪木ミスト:けれど、今回はそんな暇はない。きっと、アイツが来るより速く決着が突く。
澪木ミスト:「せいぜい恩に着なさいよね。一生足向けて寝られなくしてやるんだから」
澪木ミスト:そうして最後に、倒れ伏す少年を見る。
澪木ミスト:このノドスで初めて出会った、小さな恩人。ユーリ・トレシェフ。
澪木ミスト:誰かと約束というものをしたのは、きっと生まれて始めてだった。
澪木ミスト:いや、約束だけじゃない。喧嘩をしたのも、一緒に食事をしたのも
澪木ミスト:誰かの前で泣いたことも、自分にとっては、そのすべてが初めてのことで
澪木ミスト:だから本当に、バーベキューも楽しみにしていたのだ。
澪木ミスト:「……うん」
澪木ミスト:「……うん、違う。違うよね」
澪木ミスト:選ばれたわけじゃない。この結末が運命によって決められていたのなら
澪木ミスト:きっと自分は、こうして笑ってはいられない。
ユーリ・トレシェフ:……その時。倒れ伏していた影が、僅かに動く。
ユーリ・トレシェフ:意識を取り戻した時。灰色に冷え切った全身に、煮え立つほどの熱が注がれていた。
ユーリ・トレシェフ:晶石に侵食されていたはずの腕が、鈍くとも動かせる。……誰がそうしたのか、なぜそうさせたのか、考えるまでもなく理解できた。
ユーリ・トレシェフ:(……ミスト)宙に探した影は、すぐに見つかった。
ユーリ・トレシェフ:どこか覚悟を決めたように、拳を握り込んでいた。
ユーリ・トレシェフ:(そうか、君は……)
ユーリ・トレシェフ:いま彼女が何をしようとしているのかは、分からない。それでも、
ユーリ・トレシェフ:自分は大きな咎を犯した故に、この世界に放逐されたのだと──不安そうに語る、かつての少女の眼を覚えている。
ユーリ・トレシェフ:(……答えを、出したんだな)
ユーリ・トレシェフ:自分が奪ったものの重みに耐えかねていた……あの昏い蒼色は、もうそこにはない。
ユーリ・トレシェフ:(君自身の、運命に)
ユーリ・トレシェフ:だから、伝えるべき言葉は決まっていた。
ユーリ・トレシェフ:そうだ、自分はずっと──彼女が進もうとする道を、祝福してやりたかった。かつて自分自身が、アベル・ザカリアス達にそうされたように。
ユーリ・トレシェフ:「行ってこい」
澪木ミスト:「ユーリ」その言葉が届いたのかは、きっと彼の場所からは分からなかっただろう。
澪木ミスト:「私は、キミ達に」
澪木ミスト:運命ではない。きっと、定まらない、素敵な何かを指す言葉を、自分は知らないけれど。
澪木ミスト:「キミに、出会うためにここに来た」
GM:ミストの掌の内側から、虹色の光が溢れ出る。
澪木ミスト:手を開くとそこには、色とりどりの宝石に飾られた、瑠璃色の卵が握られていた。
澪木ミスト:声が響く。原初の欲望、その理由を問う言葉が。
澪木ミスト:「最高生徒会長、都築ソウマの名代として」
澪木ミスト:「私、澪木ミストが」
澪木ミスト:「"生命の問い"に、今、ここで答える!!」
---
GM:最後の判定です。
【生命の解】
この判定は『正常な十字冠』と『最高生徒会長権限』を持つキャラクターしか行うことができない。
<意志> 難易度200 の判定を行う。
成功した場合、ノドスの苗木はルート・カインに保管された生徒及び星徒の遺体と、
『アダムカドモンの十の遺骸』を吸収して超巨大樹となり、以降このセッションでは破壊できなくなる。
失敗した場合、これらはすべて破壊され、ノドスは壊滅する。
澪木ミストがこの判定に成功した場合、《ヒューマンズネイバー》を失って大樹と同化し、『幻竜樹ミストルティン』となる。
GM:侵蝕率100%、精神1、DB+3、意志技能4として判定してください。
澪木ミスト:わかりました。
澪木ミスト:《パーフェクトサクセス》LV3 意志で判定。
澪木ミスト:ロイス:キラービー小隊 友情○/劣等感 をタイタス化 判定ダイス+10
澪木ミスト:ロイス:ガーベラ小隊 親近感○/疎外感 をタイタス化 判定ダイス+10
澪木ミスト:ロイス:クロード・カレル 尊敬○/心配 をタイタス化 判定ダイス+10
澪木ミスト:ロイス:ザールフフィール・イルヤーサ 誠意○/憤懣 をタイタス化 C値-1
澪木ミスト:ロイス:四海群生 信頼○/罪悪感 をタイタス化 C値-1
澪木ミスト:ロイス:ユーリ・トレシェフ 幸福感○/恐怖 をタイタス化 C値-1
澪木ミスト:そして
澪木ミスト:Dロイス:賢者の石を使用します。C値-2
澪木ミスト:34dx2>=200
DoubleCross : (34DX2>=200) → 10[1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,4,4,4,4,4,5,5,5,7,7,7,8,8,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,6,6,6,6,7,7,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,1,1,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,7,7,7,8,8,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,3,4,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8,9,9,9,9,10,10,10,10]+10[2,2,2,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,5,6,7,7,7,8,8,8,10,10]+10[1,2,2,2,2,2,3,3,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8,8,10,10,10]+10[1,1,1,3,3,4,4,5,5,5,7,7,7,7,7,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,4,5,6,7,7,7,7,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7,7,8,10]+10[1,1,1,2,2,3,3,4,6,6,7,8,10,10,10]+10[2,3,5,5,6,6,6,7,7,8,8,9]+10[1,1,1,1,3,3,5,6,7,7,7,9]+10[1,2,4,5,6,7,7,10]+10[2,2,2,5,6,7,10]+10[1,1,1,5,7,9,10]+10[1,4,8,10]+10[4,5,7]+10[5,9,10]+10[4,6,8]+10[1,9,9]+10[1,4]+10[8]+10[10]+10[8]+10[7]+10[7]+10[10]+10[7]+1[1] → 281 → 成功
GM:判定成功。
GM:以降、澪木ミストは『幻竜樹ミストルティン』となります。このキャラクターは死亡も破壊もされる事はありません。
ユーリ・トレシェフ:私は破壊されましたが
GM:これでクリンナップを終わります。
GM:何もなければ、第三ラウンドから再び戦闘を継続します。
四海群生:え……?
ユーリ・トレシェフ:?????
ユーリ・トレシェフ:は 話が違うじゃないですか
四海群生:俺達死ぬのか?
ザールフフィール:ヒャッハー! 闘争だぜ!
ユーリ・トレシェフ:よくわかんないんですけどじゃあ今俺は『幻竜樹ミストルティン』を随伴させてるんスか?
クロード・カレル:もう終わりだ……
幻竜樹ミストルティン:いいえ、まだあります。
ユーリ・トレシェフ:わあでっかい樹
四海群生:ミストちゃん!?
ユーリ・トレシェフ:きれいだなあ
幻竜樹ミストルティン:幻竜樹ミストルティンとなったことで、私はPCに特別なデータを付与することができます。
ユーリ・トレシェフ:わあ すごいや
ザールフフィール:マイナスイオン効果とかかな
幻竜樹ミストルティン:私は、その対象をユーリ・トレシェフとし
幻竜樹ミストルティン:【Eロイス:輝神】を与えます。
ユーリ・トレシェフ:!?????
ユーリ・トレシェフ:Eロイス?????
四海群生:何が起きているんだ……?
GM:ミストの言葉に呼応して、虹色のイースターエッグが眩く輝く。
GM:そして、秘められた"問い"が暴かれる。
GM:はじめに、言葉があった。
GM:それは、原初の欲望を糾す言葉。覚醒に足る理由を求める、生命の問い。
生命のイースターエッグ:"───生きたい───"
澪木ミスト:「うん」
生命のイースターエッグ:"───死にたくない───"
澪木ミスト:「……うん。そうだよね」
生命のイースターエッグ:"───なぜ?───"
澪木ミスト:「……………」
GM:7つの戒則を束ねた『ヌーフの契約』を起草し、十字冠を成立させた"マスターオーダー"は
GM:自身は敬虔な旧教徒でありながら、この世界の基盤となる術式に異端の信仰を組み込んだ。
GM:それが最もノヴァリス計画の要旨に合致し、ひいてはレネゲイドウイルスの在り方に馴染むものだったからだ。
GM:より高い次元への昇華。輝ける世界への帰還。いずれ卵の殻を破り、外側へと到達する"完全なる人間"。
GM:"マスターオーダー"はその原型を忠実に、厳格に、一分の隙もなく照応させて絶対不変の律法を造り上げたが、
GM:だからこそ、『8番目の解』はそのすべてを破戒する楔となり得る。
GM:───蒙昧な造物主は、大いなるものに似せてヒトを作ろうとした。
GM:『神性』、『支配』、『炎』、『摂理』、『楽園』、『理解』、『智慧』。
GM:7つの眷属がヒトの形を組み上げたが、どれだけ待ちわびても、それが目覚めることはなかった。
GM:『生命』には理由が必要だ。
生命のイースターエッグ:"───なぜ、生きなければならない───"
生命のイースターエッグ:"───なぜ、生まれてこなければならないのか───"
生命のイースターエッグ:"───他の生命を、奪ってまで───"
GM:生命の問いに答える者は、ヒトが罪を犯しながら生きる価値を、証明しなければならない。
澪木ミスト:迷うことなく言葉を紡ぐ。
澪木ミスト:「約束がある」
澪木ミスト:「託された想いがあって」
澪木ミスト:「帰りたい場所があって」
澪木ミスト:「待ってくれている人がいる」
澪木ミスト:都築ソウマは、優しい人だ。
澪木ミスト:この世界に奇跡なんて存在しないと、きっと誰よりも痛感していた筈なのに
澪木ミスト:これが正しい選択だと。誰一人犠牲にしないための、勇気ある挑戦だと言い切った。
澪木ミスト:そんな優しい嘘で、澪木ミストの背中を押してくれた。
澪木ミスト:けれど、わかっている。自分はこれから、とても罪深いことをしようとしている。
澪木ミスト:犠牲を容認し、あるいは悪戯に費やし、それでも誰か一人だけは、失ったものを背負って前に進むことができる。
澪木ミスト:そんな地獄のような戦いを、これからも続ける道を示そうとしている。
澪木ミスト:だとしても。だとしてもだ。
澪木ミスト:「……私は」
澪木ミスト:きっと正しい答えでは無いのだろう。けどそれで構わない。エッグは最初から、正解を求めているわけではない。
澪木ミスト:「キミたちに生きてほしい」
澪木ミスト:「ユーリに、生きてほしい」
澪木ミスト:「そのために、どれだけのものを犠牲にしたとしても」
澪木ミスト:「生きて、生きて、生きて、生きて」
澪木ミスト:「最後まで生き抜いた先で、幸せになってほしい」
澪木ミスト:「私は、キミのことが、大好きだから」
澪木ミスト:生命の価値を証明する、最も単純な方法。
澪木ミスト:それは、生命に優先順位を付けることだ。
澪木ミスト:愛された生命こそが、他の生命を駆逐する。
澪木ミスト:「それが、私の答え。───"望まれた生命は、生き続けなければならない"」
澪木ミスト:「この解を以て、戒めを砕く楔とする。いつか、私の枝が天に届くまで」
澪木ミスト:「私は、この答えを抱き続ける!!」
GM:ミストの胸元から全身へと、蒼穹の色を宿した結晶が侵蝕していく。
GM:賢者の石。歪ながらも生命の創造すら成し遂げる、ミストルティンの錬成能力の源泉。
GM:水晶の鱗が全身を覆うと同時に、足元の大地を割裂いて、いくつもの巨大な根が伸びていく。
GM:湖上のプラントに植えられた小さな苗木が瞬く間に成長し、蒼い幹と葉を持つ巨大な大樹へと変貌する。
澪木ミスト:賢者の石そのものとなったミストの身体が浮かび上がり、天へ伸び続ける大樹へと溶け込んでいく。
澪木ミスト:「生徒も、星徒も、十の遺骸も、全部使う」
GM:大樹はやがて雲を突き破り、赤い空を千々に払って、狭間から懐かしい蒼穹を覗かせる。その頂点で光が交差し、巨大な十字冠を形作る。
GM:それでも尚、天蓋には届かない。クロードが導き出した215,368mの高度に達するには、未だ永い時間を必要とするだろう。
GM:だからこそ、今この瞬間、必要なものは……
澪木ミスト:「私の力が、正しい生命を産み出せないのなら、それで構わない」
澪木ミスト:「全部使って、造ってみせる。キミ達が戦うための武器を。あいつらをやっつけられる兵器を」
澪木ミスト:地下深くから吸い上げられた膨大なレネゲイドの奔流が、大樹の内側で激しく明滅しながら枝先へと集まり、巨大な蕾をつける。
澪木ミスト:「だからお願い。もう一度だけ立って、戦って」
澪木ミスト:「ユーリ!」
ユーリ・トレシェフ:……限界を越えて一度は破綻に至ったこの肉体は、ミストの与えた熱で一命を取り留めた。それだけでさえ奇跡的だ。
ユーリ・トレシェフ:これ以上、戦う力など残っているはずもなかった。……その、いまだ至る所を晶石に侵食された身体が、
ユーリ・トレシェフ:ゆらめき立ち上がっている。風に吹かれ堪えているようにも、不可視の力に支えられているようにも見える。「……勿論、だ。君が、それを望むのなら……」
ユーリ・トレシェフ:「一度だけなんて、言わなくていい。何度だって……」
ユーリ・トレシェフ:「一緒に叶えてやる。君の願いを」
GM:天を衝く蒼い大樹の葉がつけた蕾が、今まさに花開く。
GM:そこから放たれた眩い光が、ユーリ・トレシェフの元へと降り注ぎ。
GM:傷ついた彼の身体を、燃えるような熱と共に包み込んでいく。
GM:声が響く。聞き慣れた、しかしどこか無機質な声が、起動句を唱える。
幻竜樹ミストルティン:『"啓け、セトの門"』
幻竜樹ミストルティン:『"……Lafcursiax,……Malkunofat."』
ユーリ・トレシェフ:迷いはなかった。目を閉じて熱の中に身を委ねるように、それを受け入れる。
GM:ユーリの全身を、結晶化したレネゲイドが侵蝕していく。しかしそれは、今までのように痛みを伴うものではない。
GM:彼本来の黒い結晶と、ミストルティンの蒼い結晶が混ざり合い、甲冑の如くその身を覆う。
GM:左手に巨大な結晶の弓を携えた姿は、お伽噺の騎士を思わせた。
幻竜樹ミストルティン:『"輝神、結実───シニスター・ゴラカブ"』
GM:ユーリくんは【Eロイス:輝神】を取得しました。
【Eロイス:輝神】
『幻竜樹ミストルティン』から産み落とされた巨大な生体兵器。
ミストルティンと同化した生徒及び星徒の遺体から形作られ、『アダムカドモンの十の遺骸』を動力源として駆動する『生徒のための流星体』。
その中枢には死んでいったノドスの生徒達の生体情報と、『生命の問い』に対する答えが内蔵されている。
絶大な出力と同時に破滅的な侵蝕負荷を齎すジャーム兵器であり、核となった星徒と起源を同じくする生徒だけがその負荷に耐えることができる。
あなたは【輝神】を駆るオーヴァードであり、ジャームではない。
あなたは通常のロイス枠とは別に、【輝神】を含む7つのEロイスを即座に取得する。
【輝神】以外のEロイスは任意に選んでよく、衝動による取得制限を受けない。
取得したEロイスはバックトラック時のダイスに加算される。
このEロイスは『自分の星徒を直接討伐したノドスの生徒』にしか取得できない。取得人数の上限は10名。
このEロイスは、ノヴァリスにおいては【機神】に変化する。
ユーリ・トレシェフ:!???????
ユーリ・トレシェフ:なんかすごいこと書いてあるな
GM:Eロイス選び放題です
ユーリ・トレシェフ:ほんとに選び放題なのかよ!
ユーリ・トレシェフ:衝動は一致しないとだめですか?
GM:しなくていいです!
GM:本当に自由に選んでいいですが、流石にいきなり言われても選べないですよね?
ユーリ・トレシェフ:アッ はい それは……そうですね
GM:ですので今回は、GMオススメの完全勝利確定セットをご用意しています。
ユーリ・トレシェフ:気が利きすぎている
ユーリ・トレシェフ:ご用意していただいたとあっちゃもう……GMを信じるぜ それでお願いします
GM:わかりました!
◇絶対勝利確定セット
【輝神】 常時。Eロイスを7つ取得する。
【究極存在】 常時。あなたはあらゆるダメージ、バッドステータス、不利な効果を受けない。
【孤高の超人】 セットアップ。ラウンド中、あなた以外のキャラクターは、侵蝕率によるダイスとエフェクトLVへのボーナスを得られない。
【マジカル☆リクエスト】 オート。『マテリアル:左手(IA.195)』を取得。シーンに登場するキャラクターが受けている常時以外のエフェクトの効果をすべて打ち消す。
【マジカル☆リクエスト】 オート。『グローイングクリスタル(IA.190)』を取得。【賢者の石】の使用回数を+1する。
【マジカル☆リクエスト】 オート。『百鬼夜香(IA.178)』を取得。C値-1(下限5)シナリオ3回
【マジカル☆リクエスト】 オート。『エッジオブルーイン(IA.178)』を取得。戦闘不能を回復する効果を打ち消す。シナリオ1回。
ユーリ・トレシェフ:?????????
GM:このEロイスを装備しますか?
ユーリ・トレシェフ:しかし……なるほど完全勝利だ
ユーリ・トレシェフ:装備します ハイクを読めサンダルフォン
GM:OK!では、7つのEロイスをユーリくんに装填して
GM:クライマックス戦闘を再開します!
ユーリ・トレシェフ:あ、ちなみに
ユーリ・トレシェフ:マジカルリクエストの装備はもう取得済ってことかな
ユーリ・トレシェフ:あとで再度宣言した方がいい?
GM:使う時に宣言してください!
ユーリ・トレシェフ:了解です
◇ラウンド3
エンゲージ []内は行動値
クロード[6]
|
10m
|
群生[0]ユーリ[11]ザルフ[32]
|
5m
|
星徒サンダルフォン[7]
|
5m
|
ソウマ[-] 藤村[-]
ノドス[-]
GM:エンゲージはこのままになっています。
GM:ミストはユーリくんのサポートユニットを外れていますが、作成した武器の攻撃力は据え置きで構いません。
ユーリ・トレシェフ:了解しました
GM:セットアップから!宣言をどうぞ。
ザールフフィール:オレからはもはや何もない! 見届けるだけだ
四海群生:無い無い!
ユーリ・トレシェフ:Eロイス【孤高の超人】を発動。
星徒サンダルフォン:なにっ
ユーリ・トレシェフ:自分以外の侵蝕率によるダイスとエフェクトLVへのボーナスを無効化します。
星徒サンダルフォン:う、うわあああ~~~~~~~!?
ユーリ・トレシェフ:なんか侵蝕率10000とかあった気がするけど全部チャラってことだぜ
星徒サンダルフォン:星徒の絶大な侵蝕率ボーナスが……全て0に!!
クロード・カレル:泣くなサンダルフォン!お前達はこれまで散々Eロイスで俺達を苦しめてきただろう
ユーリ・トレシェフ:そうですよ 我々がこれまで使われたEロイスの数に比べたらなんてことないんですから
星徒サンダルフォン:なんてことだ……多彩な嫌がらせのために殆どのエフェクトをLV1で取っていたのに……!
ユーリ・トレシェフ:こいつ……
クロード・カレル:エフェクトレベル上げなくていいもんなこいつ
クロード・カレル:ずるいぞ
星徒サンダルフォン:ヴァイタルアップはシーン1回だし、何もできない……!
星徒サンダルフォン:大樹の輝きを飲み込むように、沈黙していた闇の塊が再び鳴動する。
星徒サンダルフォン:頭上で赤い稲妻が無数に迸り、心臓の虚から際限なく死の影が溢れ出し、大地を侵していく。
都築ソウマ:幻竜樹の誕生と引き換えに、都築ソウマが神聖二重冠によって発動した領域の障壁がみるみる消滅していく。
ユーリ・トレシェフ:大地を押し流すような闇の波濤が──生徒達に届く手前で。二つに裂けた。
ロン・ウェイ:「なに、が――」
ショウ・ブロウラー:「な……何でぇ!何が起こってやがる!」
クロード・カレル:悍ましい、死の影がもたらす感覚。ショウに支えられながら、その振動で叩き起こされるように意識を覚醒させる。
クロード・カレル:「……なんだ、あれは。サンダルフォン……もう、ノドスに到達しているのか……!?」
クロード・カレル:都築ソウマの防御は一時しのぎに過ぎなかった。それは予測されていたことだ。ならば、その後に起こったことは。
ガブリエル・イシグロ:「えっと、えっと」「ミストちゃんが……樹が……ユーリくんと会長と、四海さんも……」
ユーリ・トレシェフ:その始点に立っている。混色の結晶甲冑を纏った騎士の引き放った矢が、そこへと射られたのだと分かる。
ユーリ・トレシェフ:「……シニスター・ゴラカブ。この力は……」
ユーリ・トレシェフ:それができた事に、にわかに驚いている。ノドスを押し流す闇が再び迫るのが見えた瞬間──まるで初めから自分の身体に馴染んでいたかのように、その力を振るうことができた。
四海群生:カメラがズームし、蒼黒の結晶を纏ったその姿をモニタに捉える。
四海群生:「あれは……」「トレシェフ……なのか……?」
ザールフフィール:「『中身』で言えば、そうだろう。あれは、きっとユーリだ」
ザールフフィール: 満身創痍の身を、力を失った古槍を杖にして、何とかその場に間に合わせた。口にした言葉は直感に過ぎず、だがザルフは戦場における自身のそれを、よく信じている。
三城郷ミツル:「けど、あの姿はまるで……」
ザールフフィール:「だが、何が起きたかは……見当もつかん」
ザールフフィール:「一体いくつの奇跡が起こったんだ?」
サンチャゴ・イシグロ:「が……合体!?」
サンチャゴ・イシグロ:「ミストちゃんと合体したのか、ユーリ!?」
ガブリエル・イシグロ:「合体……」「……すごい」
クロード・カレル:「ユーリが星徒化したわけじゃない……俺が知る限りのジャーム変異経過とは全く違う……!」
クロード・カレル:「ユーリ」
クロード・カレル:「あれはユーリだ。俺達を……守っている!」
ショウ・ブロウラー:「マジかよ、ユーリが……」
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。大丈夫、俺は正気だ」
ユーリ・トレシェフ:静かに、しかしよく通る声が仲間達へと届く。「ノドスを守る為に……そして、君達と生きる未来を手に入れる為に」
ユーリ・トレシェフ:「この力を振るう。ガーベラ小隊の、ユーリ・トレシェフだ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「これが、奇跡……いいえ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「きっと、全ての要素は揃っていたのでしょう。今、この局面で希望を芽吹かせたのは」
エドヴァルト・カミンスキィ:サンダルフォンの向こうに見える大樹へと視線を移す。
エドヴァルト・カミンスキィ:「私達と彼女の、全ての戦いの結果です」
星徒サンダルフォン:ユーリの放った一矢によって吹き散らされた闇は、戻ること無く霧散している。
星徒サンダルフォン:劇的に薄まったレネゲイドの圧力。しかしそれでも、純粋な存在規模には未だ雲泥の差がある
星徒サンダルフォン:生徒に対して小虫程の注意も向けていなかった巨体が、どこか焦るように躍動した。
GM:イニシアチブ
GM:最速はザルフくん!行動はありますか?
ザールフフィール:ないぜ。その始まりを見届けるのみだ
GM:では次のイニシアチブ!
星徒サンダルフォン:これ以上好きにさせるか!《死神の疾風》で行動値を……
星徒サンダルフォン:アッ!これもシナリオLV回だ……!
ユーリ・トレシェフ:ダメだよ~ちゃんと高めのLVで取っておかないと
クロード・カレル:PCと同じ苦痛を味わうんだな!
GM:では行動値11、ユーリくんの手番!
ユーリ・トレシェフ:はい。
ユーリ・トレシェフ:マイナーで暴走解除。変異暴走のデバフがこれで消えて
ユーリ・トレシェフ:Eロイスを使用します。【マジカル☆リクエスト】【マジカル☆リクエスト】【マジカル☆リクエスト】【マジカル☆リクエスト】
星徒サンダルフォン:リクエストしすぎ!
ユーリ・トレシェフ:『マテリアル:左手』『グローイングクリスタル』『百鬼夜香』『エッジオブルーイン』を取得。
ユーリ・トレシェフ:更にオートで『マテリアル:左』を起動。これにより
ユーリ・トレシェフ:星徒サンダルフォンが受けている常時以外のエフェクトの効果をすべて打ち消します。
星徒サンダルフォン:ば、バカな……!!
ユーリ・トレシェフ:計算し直しな……テメーのHPを!
星徒サンダルフォン:《食らわれし贄》《アバターフォーム》《千変万化の影》そして……
星徒サンダルフォン:《ヴァイタルアップ》の効果が、全て消失。
星徒サンダルフォン:HPは……
星徒サンダルフォン:……117……ッ!
星徒サンダルフォン:ワ、ワァッ……
ユーリ・トレシェフ:続けて『グローイングクリスタル』を使用!既に使用した賢者の石の使用回数を+1
ユーリ・トレシェフ:メジャーで攻撃へ。《コンセントレイト》《オールレンジ》でサンダルフォンを攻撃。そこに
ユーリ・トレシェフ:賢者の石の効果を使用。更に『百鬼夜香』の効果を三度発動。
星徒サンダルフォン:ヒィ~~ッ!?
ユーリ・トレシェフ:これでこの攻撃のC値は再び……2!
星徒サンダルフォン:あ、ありえないぃい……
ユーリ・トレシェフ:ダイス個数に拠点ボーナスを入れて……
ユーリ・トレシェフ:振ります
ユーリ・トレシェフ:19dx+8@2
DoubleCross : (19DX2+8) → 10[1,1,1,2,2,2,3,4,4,4,5,5,5,6,6,7,7,7,10]+10[1,1,2,3,4,5,6,7,7,7,7,8,8,9,10,10]+10[1,2,3,4,4,5,6,6,6,6,7,8,8,10]+10[1,1,1,2,4,4,4,6,6,6,6,8,9]+10[1,2,3,5,6,6,6,8,8,9]+10[2,2,2,4,4,5,5,10,10]+10[1,2,2,4,4,7,9,10,10]+10[2,4,5,5,6,6,9,10]+10[1,1,3,5,8,9,10,10]+10[5,5,7,8,9,10]+10[1,1,3,5,7,10]+10[2,3,6,6]+10[3,5,7,9]+10[4,6,7,10]+10[1,3,9,10]+10[2,2,10]+10[1,2,4]+10[6,7]+10[7,9]+10[7,7]+10[2,3]+10[6,8]+10[1,7]+10[2]+10[3]+1[1]+8 → 259
星徒サンダルフォン:ドッジ!
星徒サンダルフォン:2dx>=259
DoubleCross : (2DX10>=259) → 5[2,5] → 5 → 失敗
星徒サンダルフォン:あわわわわわ……
ユーリ・トレシェフ:出すぜ ダメージを
ユーリ・トレシェフ:26d10+52
DoubleCross : (26D10+52) → 121[2,8,8,9,3,4,1,3,1,1,2,8,6,4,8,4,10,2,2,9,8,4,1,7,3,3]+52 → 173
星徒サンダルフォン:《原初の紫:赤河の支配者》LV1 受けるダメージを-[1D10+2]点する。
星徒サンダルフォン:173-1d10-2
DoubleCross : (173-1D10-2) → 173-7[7]-2 → 164
GM:星徒サンダルフォンのHPを164減少(117 → -47)
ユーリ・トレシェフ:ウオオ
星徒サンダルフォン:HP0……
星徒サンダルフォン:ふ、《不滅の妄執》!
星徒サンダルフォン:これでHP1で復活……!
ユーリ・トレシェフ:だが……まだ最後のリクエストアイテムを使用していないぜ
ユーリ・トレシェフ:喰らえ!『エッジオブルーイン』!
星徒サンダルフォン:なにっ
ユーリ・トレシェフ:戦闘不能を回復する効果を打ち消す!
星徒サンダルフォン:あ、ああぁぁあああああ~~~~~っ………!
星徒サンダルフォン:復活手段はもうありません……
星徒サンダルフォン:戦闘不能……!
GM:全ての星徒の討伐を確認。
GM:PCの勝利です。
ユーリ・トレシェフ:や……やった!!!!!
星徒サンダルフォン:天上から迸る稲妻を巨体に纏わせて、サンダルフォンがユーリの直上へと浮かび上がる。
星徒サンダルフォン:常時展開している斥力領域を一点に集めての重力投射。大地を割る一撃が、直下の地形全体を陥没させる。
ユーリ・トレシェフ:纏う力をより一層増幅させるサンダルフォンと対峙しながら……同時に、眼下遠く。
ユーリ・トレシェフ:あるいは倒れ伏し、あるいは友を庇い、あるいは戦いを続けようとする、ノドスの生徒達を見渡していた。
ユーリ・トレシェフ:そこにいる誰もが皆、明日を生きようとしている。これ以上一人だって欠けてほしくはない。
ユーリ・トレシェフ:本気でそう思っているから、都筑ソウマは、澪木ミストは、自分自身の生命さえも賭けた行動に出た。
ユーリ・トレシェフ:今日まで生き延びた……ここにいる誰もが皆、誰かに思われていて、願われている。
ユーリ・トレシェフ:──"望まれた生命は、生き続けなければならない"
ユーリ・トレシェフ:「……ミスト。君の抱える欲望が」
ユーリ・トレシェフ:「ここまで大きくて、困難な理想だったとはな」
ユーリ・トレシェフ:「……困難だが、」次いで、地表に向けて弓を構える。新たに結晶粒子が凝結して形成された矢の色は黄色に輝いている。「不可能じゃない。何とかしてみせる」
ユーリ・トレシェフ:「"君の夢を叶える手伝いをする"」
ユーリ・トレシェフ:近くに影などないのに。すぐ傍にいる誰かに、囁きかけるように言う。
ユーリ・トレシェフ:「確かにそれが、俺の欲望なんだからな」
ユーリ・トレシェフ:騎士が駆け上がると同時、天から地表に向けて雷鳴めいた光輝が迸る。
ユーリ・トレシェフ:その結晶矢が着弾すると同時、矢の内より溢れ出した触肢が、根を張り崩れかかった大地を縛るようにして、元の形を留めさせた。
星徒サンダルフォン:崩壊を停止した大地の上で、その矢を放った騎士を認識する。
星徒サンダルフォン:身体の裡で脈動する銀河の如き発光器官が、爆ぜるように激発し、黒い極光を生み出す。
ユーリ・トレシェフ:「……そうだ。俺を見ろ」
ユーリ・トレシェフ:「"サンダルフォン"。どこまでも空虚なお前の殺戮行為に、最後に意味を与えてやる」
ユーリ・トレシェフ:「……生存行動だ。今これから、お前は」
ユーリ・トレシェフ:「自分の命に手をかけようとする者に、抗うために戦う事になる」
星徒サンダルフォン:収束した黒い光が、やがてその胸の殻を砕いて溢れ出す。絶死の光条が、一直線に射手へと放たれる。
ユーリ・トレシェフ:──避ける様子もなく、その昏い輝きの奔流に直撃する。……だが、あらゆる生命に確実な死を齎すはずの輝きは、そこにある命ひとつを刈り取ることができない。
ユーリ・トレシェフ:それどころか、食らわれている。鎧を構成する結晶体が明滅し、破滅の光子と断続的に同化しながら、自らの内側へとエネルギーを取り込んで。
ユーリ・トレシェフ:それを糧として育まれたように──騎士の鎧より、新たな結晶体が生み出される。夜を一条に煮詰めたように、見通せない程の昏い色彩をした矢が。
星徒サンダルフォン:サンダルフォンを構成する巨大なレネゲイドの塊がその形を崩し、拡散していく。
星徒サンダルフォン:衝動を満たす現象としての殺戮ではない。恐怖に立ち向かうための抵抗。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ、大丈夫だ。問題ない事は分かっていた……君のおかげだ」姿の見えない誰かに向けて、静かに囁くように語りながら。
星徒サンダルフォン:はじめ、散り散りに逃げ去るかのように見えた漆黒のエネルギーの塊は
星徒サンダルフォン:天を雲のように多いながらまばらに結合し、一つ一つが赤黒い輝きを放つ。
星徒サンダルフォン:影の炎を纏った星々が、一斉にユーリへと向けて落とされる。
星徒サンダルフォン:自身の肉体そのものを使った、漆黒の流星雨。蒼穹を黒く塗りつぶして、ユーリへと降り注ぐ。
澪木ミスト:『"ユーリ"』
澪木ミスト:矢を番える手の甲に、微かに暖かな熱が重なる。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ」彼女はここにいる。姿が見えずとも、その温もりと声だけで、確かに感じられる。
ユーリ・トレシェフ:小さく息を吐くように、その身体がにわかに弛緩して──次の瞬間に放たれた一矢は、黒炎に衝突すると同時に砕け咲いた。
ユーリ・トレシェフ:新星めいてそこに生み出された蒼白色の結晶花が、異常な重力場を生み出して。火炎をその中心に引き込み、衝突と共にかき消していく。
ユーリ・トレシェフ:放たれた全ての熱を飲み干したそれは、最後には溶けるように崩れ落ち、塵と化して熱を失いながら地表へと落下していった。
星徒サンダルフォン:天を染め上げた炎が瞬く間に吸い取られ、代わりに空に大輪の花が開く。
星徒サンダルフォン:花弁が散ると同時に、サンダルフォンが纏っていた膨大な質量の闇が全て消え去り、本来の流星体が残される。
星徒サンダルフォン:先程までの姿に比べれば酷く矮小なそれは、それであっても尚
星徒サンダルフォン:殺戮の衝動に突き動かされ、対手の生命目掛けて牙を剥く。
星徒サンダルフォン:それは砕けた水晶の束に隠れて、既に射手の間合いの内側へと飛び込んでいた。
星徒サンダルフォン:燃え残った影の炎を刃のごとく腕に纏わせて、弓を放った姿勢のままのユーリへと振り下ろす。
ユーリ・トレシェフ:(……そうか)戦い続ける中で、徐々に理解していた。自分が身に纏うこの力は、ミストルティンの力であり、幾つもの星徒の骸より生み出された。
ユーリ・トレシェフ:それがここまで馴染むのは──元になった骸が、自分自身の写し身であり、そして
ユーリ・トレシェフ:(カルロス。ナヴィン。ハリード……アベル)
ユーリ・トレシェフ:(そうか……お前達も、そこにいるのか)たびたび自身の意志や反応よりも僅かに速い能力起動が行われているのは、きっとそのためだ。
ユーリ・トレシェフ:隙を見せたユーリへの射線を塞ぐように、鎧より結晶の刃が伸び出て斬撃を阻止する。そこに纏わりつくようにして無数の結晶の蝶が羽ばたき、輝く鱗粉と共に炎をかき消していく。
ユーリ・トレシェフ:「……一つだけ」刃を押し弾いて、
ユーリ・トレシェフ:「最後にお前に訊ねる。"サンダルフォン"」
ユーリ・トレシェフ:次なる一矢を構える。"サンダルフォン"の力を取り込んだ時に生み出された、漆黒の矢。
ユーリ・トレシェフ:「──お前は、なぜ生きようとする?」
星徒サンダルフォン:「─────────」答えはない。開戦の宣言の通りに、サンダルフォンは物言わぬ災厄としてここにある。
星徒サンダルフォン:しかし、そうでなかったとしても
星徒サンダルフォン:答えることなどできなかった。ジャームには、生きる理由など存在しない。
星徒サンダルフォン:生存と言う結果のために、全ての因果を捻じ曲げる、衝動の奴隷。
星徒サンダルフォン:星徒が"生命の問い"に答えることは、はじめから不可能であり、その事実を認識することもまた
星徒サンダルフォン:不可能だ。殺戮の衝動のままに刃へと力を込める姿からは、ある種の怒りすら感じさせた。
ユーリ・トレシェフ:……そうなるだろうと、思ってはいた。それでもこの問いをかけたのは、一度は約定に則り星徒侵攻を止めた彼に対する筋立てのようなものであった。
ユーリ・トレシェフ:齎される答えが"言葉"ではないと理解した瞬間に、番えた絞った矢を放つ。
ユーリ・トレシェフ:一条の黒色。すべての色彩が、一つに折り重ねられた時の色。
ユーリ・トレシェフ:輝神の礎となった全ての生命と、ミストルティンと、ユーリ自身──それらのレネゲイドに、サンダルフォン自身のレネゲイドを与えて構成されたゆえに。
ユーリ・トレシェフ:一つ束ねの中で、無数に折り重ねられたそれらの力が──"サンダルフォン"の振るおうとした刃を砕き、
ユーリ・トレシェフ:鎧を引き裂き、
ユーリ・トレシェフ:骨と肉を穿ち、
ユーリ・トレシェフ:最後に心臓を止めた。
星徒サンダルフォン:「──────」堕天使を思わせる流星体が砕け、心臓を穿たれた少年だけが、ゆっくりと堕ちていく。
星徒サンダルフォン:空高く伸び続ける蒼い大樹へと震える手を伸ばして。
星徒サンダルフォン:やがてその指先から、塵となって解けていく。
星徒サンダルフォン:大地に落ちたのは、抜け落ちた鷺の羽根の一欠片だけだった。
ユーリ・トレシェフ:「……」問いに答えを持たぬまま、落ちていったその一枚の羽を見下ろしていたが。
ユーリ・トレシェフ:ゆっくりとその視線を、ノドス方へと向ける。……一時は島を覆うほどであった絶望の影が、ここに消え去った事は誰の目にも明らかであった。
ユーリ・トレシェフ:歓声を上げる者、力なく崩れ落ちる者、油断なく海を見渡す者……負傷者の治療に奔走を続ける者。
ユーリ・トレシェフ:……あるいは、ついに助からなかった者。その生命を嘆くもの。
ユーリ・トレシェフ:ミストの与えた力によって強化された視力は、さながら天の目を持つ神のように、その状況のほとんど全てを見通していた。
ユーリ・トレシェフ:(……終わりじゃない)
ユーリ・トレシェフ:(こんな戦いが、これからも続く。2年か……3年か、分からないけど)
ユーリ・トレシェフ:「でも……4年後には、きっと終わってる。そうだろう」
ユーリ・トレシェフ:全てを見下ろすような高さへと伸びている、巨木を見上げて語りかける。
ユーリ・トレシェフ:「俺の知る君は、どこまでも約束を守ろうとする人だ」
ユーリ・トレシェフ:「ほら、現にこうして……」
ユーリ・トレシェフ:「二人とも、生きて明日を迎えることができた」
GM:ユーリが纏う水晶の甲冑が砕け散る。
GM:飛び散った破片が、朝日を受けて虹色に輝き。
GM:大地へと降り注ぐ。そうしてふと見下ろした足元に、小さな青白い花が咲いているのを見つけるだろう。
ユーリ・トレシェフ:「……ふ」その一輪を見つけて、年頃の少年らしい微笑みを浮かべた。
GM:君が"スターデイジー"と名付けたその花は、焼け残った大地の片隅をささやかに彩っていた。
GM:今はまだ、たったの一輪。
---
GM:蒼い大樹の麓、巨大な根に少年が力なく背を預けている。
GM:虚ろな目に、微かな笑みを浮かべた口元。眠っているようにも、既に死んでいるようにも見えた。
GM:そのすぐ近くで風圧と轟音。次いで、巨大な金属が地面に着陸した衝撃が響く。
GM:四海群生はすぐさま機体から飛び出し、項垂れる都築ソウマを抱き起こした。
四海群生:「ッは……っ…… はぁっ……!」
四海群生:ひどく掠れた喉からは、血の味がした。
四海群生:腕が、全身が、がくがくと震える。どんな強大な星徒と対峙した時よりも、余程大きな恐怖によって。
四海群生:「……ソウマ……」
四海群生:咳き込みながら名前を呼ぶ。恐る恐る、壊れ物に触れるかのようにその華奢な身体を揺さぶる。
四海群生:「っ……おい……ソウマ……! ソウマ!」
都築ソウマ:先程まで眩い輝きを放っていた十字冠は、すでにその光を失い、機能を奪われ掠れた姿へと変貌していた。
都築ソウマ:むしろ、神聖二重冠を使用するその前よりもすっかりノイズが走り、今にも壊れそうだ。
都築ソウマ:揺さぶられて、虚ろな目が緩慢に群生を見上げる。
都築ソウマ:瞬き。「………群生」
四海群生:「……ソウマ……!」
四海群生:大きな安堵と、怒りと、焦りと、悲しみと……ぐちゃぐちゃの感情が決壊して、ぼたりと大粒の涙となって溢れる。
四海群生:抱き締めたいのか、殴りつけてやりたいのかも分からない。
都築ソウマ:己の能力の残滓でもって、僅か、訪れる死を先送りにしている状態。
都築ソウマ:いつ最後の雫が零れ落ちるとも分からない。
都築ソウマ:「泣くなよ」掠れた声で言う。
都築ソウマ:「どうだ、はは。ほら、まだ、死んでない…」
四海群生:「何だよ、それ……」
四海群生:「ふざけんなよっ……!僕は……僕は……」
四海群生:「……怒ってるんだぞ!分かってるのか、ヴィント・ミュラー!!」
四海群生:この学校では他に誰も知らない、かつての──幼い頃の彼の名を叫ぶ。
四海群生:「一人で決めるなって言ったのも……無理するなって言ったのも……」
四海群生:「死ぬなって言ったのも、君のはずだろ!!」
四海群生:「なのに、なんで……」
四海群生:「どうして君が……こんなこと……」
都築ソウマ:「……」それには答えず、項垂れる群生の向こう、戦場の空を眺める。
都築ソウマ:「サンダルフォンが、最高生徒会長になるなんて」
都築ソウマ:「許せないだろ。それは…」
都築ソウマ:「そのポストも、ノヴァリスの生徒も、ぼくのものだ」唇が微かに笑う。
都築ソウマ:「だから…、無理してないよ。やりたいことを、やっただけだ」
四海群生:「……そうだろうな……」
四海群生:本当はきっと、イースターエッグを使おうとする瞬間、彼のその表情を見た時から分かっていた。
四海群生:「君は……いつも……いつだって……昔からそうだ」
四海群生:「皆には気弱だとか頼りないだとか言われるくせに……」
四海群生:「本当は誰より、我儘で、強欲な奴なんだ……」
都築ソウマ:「………」目を見開いて、それから嬉しそうに口元をほころばせる。
四海群生:「……本当に」
四海群生:諦観混じりの溜息が漏れる。
四海群生:「FHの生徒会長に相応しい……」
都築ソウマ:「そうだ」愉快そうに言う。
都築ソウマ:「きみ達に…言われた、生きろって、会長はおまえしかいないって……」
都築ソウマ:「お世辞がいくらか混じっていたとしても……ふふ」
都築ソウマ:「そこまで言われたら、良い気になった。もう、ぼくが全部独り占めして、好きにする」
都築ソウマ:「群生、ぼくは、」
都築ソウマ:「まだまだ、生きる気しかないんだよ、今の、この瞬間だって……」
都築ソウマ:「だから、おまえに怒られても、聞かない」笑って言う。
GM:ソウマの言葉とは裏腹に、その身体からは刻一刻と熱が失われていくのがわかってしまう。
GM:その心臓に既にイースターエッグはない。ポッカリと空いた黒い虚は、ソウマが自らの中に展開した、死を先延ばす領域の残滓に過ぎない。
都築ソウマ:「ミストはよくやってくれた」
都築ソウマ:「だから、ぼくたちで、彼女を救ってやろう」楽しそうに言い続ける。
四海群生:「何言ってる」
四海群生:呼吸が、上手く出来ない。
四海群生:腕の中、幼い頃からよく知る、そこにあって当たり前の温度が──いや、もっと本質的な何かが、少しずつ消え失せていくのを感じる。
都築ソウマ:「未来の話だよ…」息をゆっくり吐く。
都築ソウマ:「きっと、ノヴァリスに帰還できるよ。今なら、ぼくは…ふふ、いくらでも噛まないでスピーチできそうだ」
四海群生:「もういい……喋らなくていい」
四海群生:「や……休もう、ヴィント……すぐに救護班が……」
都築ソウマ:「なんでだよ、こんなに」
都築ソウマ:「こんなに……」
都築ソウマ:「未来は明るいと、今なら、信じられるのに……」
都築ソウマ:「なんでだよ…………」
都築ソウマ:やんわりと頭を動かし、群生を見る。
四海群生:「いいから……喋るなって言ってるだろ……!!」
四海群生:ノイズ交じりに今にも消え失せそうなその十字冠に、守ろうとでもするかのように手を伸ばし、当然のように指をすり抜ける。
四海群生:「駄目だ……駄目だ駄目だ駄目だ……!!」
四海群生:「いないのか、誰か……!誰でもいい……!誰か、誰か助けてくれ……!」
都築ソウマ:「泣くなよ、群生」
都築ソウマ:「なあ、きみが…」
都築ソウマ:「きみが、ノヴァリスに帰還したら、何をしたい?」
都築ソウマ:「聞いてなかった」目を細める。「そういうことを、ぼくに、話し続けてほしい」
四海群生:「……ッ……」
四海群生:息を詰まらせ、その顔を見つめて。
四海群生:乾いた呼吸が何度か喉を通り抜けて、堪えるように固く両目を瞑る。
都築ソウマ:本当に聞きたそうにして、じっと群生の言葉を待つ。
四海群生:「そう……だな……」
四海群生:「僕……僕は……」
四海群生:そんなことは、考えたことがなかった。考えないようにしていたのかもしれない。
四海群生:だが今この瞬間だけは、必死に頭を巡らせて言葉を紡ぐ。
四海群生:「……目覚ましを掛けずに、眠りたいな」
四海群生:「隊の当直も、星徒の襲撃も、ノドスの今後も考えずに……」
四海群生:「一人で、ゆっくり……好きなだけ休んでみたい」
都築ソウマ:「おい、ぼくは?」
都築ソウマ:「ふふふ」「一緒にいちゃだめか」
四海群生:「……当然だ。君は寝相が悪いからな……」
四海群生:冗談めかして言って、また視界が滲んだ。
都築ソウマ:「群生が動かなすぎるだけだろ」
都築ソウマ:「寝返りは、普通うつものなんだって…」
四海群生:「代わりに……起きたら好きな物を作ってやる」
四海群生:「そうだ。ここでは食べられない美味しいものを、動けなくなるまで食べて……」
四海群生:「何でも好きなことをして……それで……」
四海群生:「……それで、そうだ」
四海群生:「ノヴァリスに帰れたら、なんて……君らしくないだろ」
都築ソウマ:不思議そうに群生を見る。
四海群生:「僕達は……いつか、必ず、卒業するんだ」
四海群生:「そうしたら、本当に……何もかも自由だ」
四海群生:「君も会長じゃなくなって……そうしたら……そうだよ、そうしたら……」
四海群生:「どこにだって行ける」
四海群生:「ヴィント。僕達は……何にだってなれるんだよ」
都築ソウマ:「………」目を丸くする。
都築ソウマ:「そっか」
都築ソウマ:「それは……ふふ、それは良いな……ふふふ……」
四海群生:「……そうだよ……!」
四海群生:必死に、何かを繋ぎ止めようとするかのように──
四海群生:希望を語る。常に不安に苛まれ、起こりえる絶望を語ってきたのと同じ口で。
四海群生:「プランナーのコネを利用すれば、FHの大幹部になるのだって夢じゃない」
四海群生:「卒業生の面倒を見てやってもいい……君の働きは、ノドスの全員が知ってる。君になら皆付いてくる」
四海群生:「ただの大学生になるのも、きっと楽しいぞ。普通の勉強をして、普通に遊んで……日常を過ごすんだ」
都築ソウマ:「うん…、………」
都築ソウマ:「じゃあ…やっぱり、会長の職務は、きちんと果たさないと……」
都築ソウマ:空を見る「会長が卒業後の話ばっかりしていたら、皆、がっかりするだろ? 今も…」
都築ソウマ:「早く…、起きないと…」
四海群生:「違う……違うよ、そんなこと言いたいんじゃない……!」
四海群生:「役目ならもう果たしただろ!これまでもずっと……散々……!」
四海群生:「もういいだろ!!」
四海群生:縋るように、懇願するように叫ぶ。
四海群生:「もういい……もういいから……!」
四海群生:「頼む……お願いだ……」
四海群生:「死なないでくれ、ヴィント……」
四海群生:最後は、消え入りそうな声だった。
GM:四海群生は、悪霊に取り憑かれたオーヴァードだ。
GM:四身群生は、これまで幾度となく、死者の魂を継承してきたオーヴァードだ。
GM:だからこそ、今だと気付いてしまう。眼の前の命、眼の前の死に対して
GM:今が、選択する時だ。
GM:群生くんは以下の二種類の行動から一つを選ぶことができます。
①四海群生は、都築ソウマから継承を行う。都築ソウマは即座に死亡する。
バックトラックの際、都築ソウマの保持するロイス分のダイスを四海群生に譲渡できる。ただし、このダイスは2倍振り、3倍振りの対象にできない。
②四海群生のバックトラックにおいて、保持ロイスによるダイスロールを放棄する。(Eロイス分のダイスは振れる)
都築ソウマはクライマックス終了まで生存し、バックトラックを行うことができる。
バックトラックに失敗した場合、都築ソウマは即座に死亡する。
このバックトラックでは、四海群青が放棄したロイス分のダイスを都築ソウマに譲渡できる。ただし、このダイスは2倍振り、3倍振りの対象にできない。
②を選んだ場合、四海群生の侵蝕値は即座に10D10上昇する。
四海群生:②を選びます。
GM:わかりました。
都築ソウマ:あっあっあ…あああ……
都築ソウマ:群生くん………!!
四海群生:244+10D10 侵蝕率
DoubleCross : (244+10D10) → 244+63[2,7,9,10,8,8,5,5,3,6] → 307
GM:天晴だ。
都築ソウマ:あ~~~……
GM:②を選んだため、群生くんはバックトラックではEロイス分のダイスのみ振る事ができます。
GM:ソウマ会長は、保持しているロイス3個、群生くんから委譲された4個のダイスに加えて、Eロイス分のダイスを振ることができます。
四海群生:(……同じだ、あの時と)
四海群生:四年前、ノドス漂流初期。
四海群生:当時、ノドスには星徒に対して何ら有効な対抗策を持たず、襲撃の度に夥しい数の生徒が命を落とした。
四海群生:“ネクロポーテンス”もその一人であった。彼は素行も性格も最悪の破綻者であったが、友人への情は厚い一面があり、風紀委員であった四海もまた、幾度となく注意を続ける内にいつしか親しくなった。
四海群生:星徒の襲撃による混乱の最中、四海が彼を見つけた時には、既にその胸と腹の大部分は瓦礫に潰され、声も発せられぬ状態だった。
四海群生:四海は彼から継承する形で力を得たが、同時に終わりの無い幻聴に悩まされることとなった。
四海群生:だがその選択を、四海は今も後悔していない。
四海群生:(……今度は、逆だ)
四海群生:(僕の力を……命を、ヴィントに与える……)
四海群生:ソウマの胸元、心臓を失った虚な穴に、ゆっくりと掌を翳す。
都築ソウマ:浅くゆっくりとした呼吸を繰り返し、満足に動く元気もない。
都築ソウマ:「………?」不思議そうに群生のすることを見ている。
四海群生:「やめろ、おい」
四海群生:「分かってんのか!?死ぬぞ、お前!」
四海群生:「……あまり僕を舐めるなよ」
四海群生:「■■」“ネクロポーテンス”の名を口にする。「それに、君もだ。ヴィント・ミュラー」
都築ソウマ:「ぐ……………?」
都築ソウマ:困惑しながらも、ただ群生を見つめる。
四海群生:「君に付き合うと言ったはずだ。この僕が……」
四海群生:「この四海群生が!そんな事……生半可な覚悟で口にしたと思ったか!!」
都築ソウマ:目を丸くする。
四海群生:荒れ狂う影の奔流が渦を巻き、ソウマの胸元へと注がれていく。
四海群生:それは四海自身の精神力と、レネゲイドと、生命そのものを凝縮した影。
四海群生:だが底無しの穴に水を注ぐかのように、影は見る間に虚空へと消えていく。
都築ソウマ:「んっ………」青ざめた顔で呻く。
都築ソウマ:枯渇した体内のレネゲイドに、再び動力を与えられたようなものだ。
都築ソウマ:死の先送りの……さらにまた、先送り。
都築ソウマ:「群生、おまえ」
都築ソウマ:「おまえが……」彼がしていることがわかって、その後は言葉にならない。
四海群生:吹き荒ぶ影は胸の内で凝縮し、一つの形を成そうとしては、解けるように霧散していく。それを必死に繋ぎ止めては、何度も何度も織り直す。
四海群生:己自身の命をリソースとした創造行為。鼓動は早鐘のように鳴り、顔色からは血の気が引き、呼吸は浅く、荒くなっていく。
都築ソウマ:呆然として、瞬き、それからは静かに群生の行為を受け止めている。
四海群生:「今更……ッ……後悔するなよ、ヴィント・ミュラー!!都築ソウマ!!」
四海群生:「約束したからには、最後まで……」
四海群生:「生きるのも死ぬのも、付き合ってやる!!」
四海群生:「ずっと一緒だ!!分かったな!!」
都築ソウマ:「はっ……」群生とは正反対に、こちらはむしろ頬に赤みがさす。
都築ソウマ:「はは」
都築ソウマ:「ははははは!」
都築ソウマ:呼吸が深くなり、体が動く、群生の胸の中で動き、その肩に手をやる。
都築ソウマ:「おまえこそ………」
都築ソウマ:「ぼくはもう、謝ったりしないからな。全部、こんなの、おまえがやったことだ」
都築ソウマ:「ぼくが死ぬときは、おまえだって道連れだ」
都築ソウマ:「群生。おまえの命、ぼくが全部貰ってやるよ」
都築ソウマ:微笑む。「ずっと一緒だ、そうだ」
都築ソウマ:「ついてこい」
四海群生:言葉は不要だった。己の全身全霊をこの一瞬に込め、吼える。
四海群生:「う──おぉおおおおおオォオオオッ!!!」
四海群生:ノドス──それは楽園の東、追放された罪人が、最後に辿り着く地。
四海群生:そこに奇跡的はあっても、奇跡は存在しない。
四海群生:(……本当にそうか?)
四海群生:それは、ひとつの祈りだった。
四海群生:(僕達は、ここまで生き延びた)
四海群生:(何もかも失って、苦しんで、それでも耐えてきた)
四海群生:(もし僕達が罪人でも──もう、罰なら十分受けたはずだ)
四海群生:それは奇しくも、“カラビンカ”の名に込めたのと同じ願い。
四海群生:(神でも仏でも、誰でもいい。もし本当に、そんなものがいるのなら……)
四海群生:「一度くらい起こして見せろ!!本当の奇跡を!!」
四海群生:ゆっくりと風が止むように、漆黒の奔流が消えていく。
四海群生:同時、全てを使い果たした四海の意識が、闇に沈んでいく。
四海群生:虚ろな穴が開くばかりだった都築ソウマの胸には──
四海群生:輝くイースターエッグとは真逆の、漆黒の心臓が鼓動していた。
GM:シーン終了!
GM:リザルトを行います。
ユーリ・トレシェフ:あっすみません
GM:はい!
ユーリ・トレシェフ:ラストアタックの侵蝕をあげます わすれていたので
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(224 → 226)
ユーリ・トレシェフ:これが賢者の石で
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を4増加(226 → 230)
ユーリ・トレシェフ:これがコンボ
GM:お茶目さんめ
ユーリ・トレシェフ:あっエッジオブルーインもあった
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を5増加(230 → 235)
ユーリ・トレシェフ:今度こそ確定!
GM:経過ラウンドは3ラウンドですが、最後のラウンドはイベント戦闘扱いとして計上しません。寄って拠点ランク-2
ユーリ・トレシェフ:よかった よくはないが
GM:生徒の総死者数は212で200を超えたので、更に-1
ユーリ・トレシェフ:すみません、マテリアル左手も2D増えるらしいので増やします 使い慣れないデータばかりでつい……
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を2D10(→ 7)増加(235 → 242)
GM:いいのよ~!
GM:最終的な拠点ランクは0!よって特に処理はありません。
クロード・カレル:そ、そんな~
四海群生:マイナスにならなかっただけありがたいかも
GM:以上を持ちまして……
GM:バックトラックに移行します!
GM:◇バックトラック
GM:Eロイスがいっぱいあります。どのくらいあるかと言うと……
ユーリ・トレシェフ:1000個くらいかな
ユーリ・トレシェフ:あとすみません、左手は2d10ではなく1d10でした……改めて235から+1dします
GM:どうぞ!
ユーリ・トレシェフ:ユーリ・トレシェフの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(235 → 236)
GM:命拾いしたな
ユーリ・トレシェフ:失礼しました 続けてください
GM:ではEロイスを発表します!
星徒イェロニュモス
【星徒】
【楔の呪い】(2個分)
【堕落の誘い】(2個分)
星徒アビトリオン
【星徒】
【唯我独尊】
【盾砕きの毒】
【ありえざる存在】
星徒ザベドー
【星徒】
【超越活性】
星徒セナフィム
【星徒】
【黒き歓び】
超巨大星徒
【囚人の鳥籠】
【傲慢な理想】
星徒アベル
【星徒】
【歪んだ囁き】
【歪んだ囁き】
【孤独の叫び】
【孤独の叫び】
星徒カルロス
【星徒】
星徒ハリード
【星徒】
星徒ナヴィン
【星徒】
星徒ユーリ
【星徒】
【不滅の妄執】
星徒エテラファオペ
【星徒】
【敗者死すべし】
【修羅の世界】
星徒カアマン
【星徒】
【離れ難き隣人】
星徒フタウエー
【星徒】
【苦痛のこだま】
星徒ラベルニウム
【星徒】
【飢えたる魂】
幻竜ミストルティン
【星徒】
【尽きせぬ力】
【絶対拒絶】
星徒サンダルフォン
【星徒】
【唯我独尊】
【殺戮衝動】
【虐殺器官】
【ありえざる存在】
【不滅の妄執】
輝神ゴラカブ
【輝神】
【究極存在】
【孤高の超人】
【マジカル☆リクエスト】
【マジカル☆リクエスト】
【マジカル☆リクエスト】
【マジカル☆リクエスト】
GM:合計50個です!
ザールフフィール:?
クロード・カレル:わぁ~たくさん
ユーリ・トレシェフ:振るの怖すぎるッピ!!!
GM:振りたい人は振ってください。会長も振れます
ユーリ・トレシェフ:振りたくない人はバカ!
四海群生:50……か…………
都築ソウマ:ハイ…
ザールフフィール:197-50d10
DoubleCross : (197-50D10) → 197-317[8,2,10,2,2,10,7,10,9,3,10,10,1,9,6,6,8,9,5,9,3,8,10,3,2,3,4,5,2,9,2,6,5,9,9,9,5,8,8,10,7,2,2,10,8,6,2,4,10,10] → -120
ザールフフィール:普通の男の子に戻ります
ユーリ・トレシェフ:236-5d10 ウオオオオオオオ
DoubleCross : (236-5D10) → 236-24[10,7,3,1,3] → 212
ユーリ・トレシェフ:あっちがう
GM:50よ
ユーリ・トレシェフ:なんか5個しかふってない
ユーリ・トレシェフ:45個更に振ります
ユーリ・トレシェフ:212-45d10 ウオオオオオオオオオオオオオオ
DoubleCross : (212-45D10) → 212-297[6,7,8,1,7,4,9,6,7,8,10,3,6,7,5,4,5,3,8,5,8,9,10,9,9,3,1,2,8,8,6,10,4,4,10,10,6,10,8,6,10,3,5,9,10] → -85
ユーリ・トレシェフ:フーッ…………
GM:普通の人間未満になっちゃった
クロード・カレル:いつも言ってますが、今回は本当です
クロード・カレル:振らないやつはアホ!
クロード・カレル:218-50d10
DoubleCross : (218-50D10) → 218-263[7,2,5,10,4,5,9,3,9,2,2,10,9,8,4,7,8,2,4,10,4,1,1,4,7,6,6,7,4,6,10,8,1,4,1,7,4,7,10,5,1,8,8,1,1,6,4,2,5,4] → -45
クロード・カレル:ワァ……
四海群生:振りますね……
四海群生:307-50D10
DoubleCross : (307-50D10) → 307-272[5,10,9,9,3,5,1,4,1,3,5,4,6,6,9,10,7,2,2,6,1,8,1,7,6,2,5,7,8,4,8,2,2,9,4,5,6,7,5,4,4,9,5,5,7,10,7,5,4,8] → 35
ユーリ・トレシェフ:よがった~~
四海群生:生きてる…………
四海群生:いや……
四海群生:あ……あ……
クロード・カレル:群生くんも生きてる!動いてる!
都築ソウマ:よし
GM:すみません、超巨大星徒の星徒ロイスが抜けてたので、51個振って大丈夫です
都築ソウマ:じゃあ51個振ります
ユーリ・トレシェフ:頼むぞtekey!!!!!
都築ソウマ:491-51d10
DoubleCross : (491-51D10) → 491-303[8,6,7,9,6,1,6,5,3,6,10,7,2,2,10,7,8,10,5,1,6,5,10,6,8,7,7,9,1,7,10,5,4,6,4,3,3,7,8,5,10,5,8,5,1,7,2,6,9,7,3] → 188
四海群生:待て……
都築ソウマ:思ったより減った
クロード・カレル:イヤァ~~ッ
四海群生:待ってくれ……
GM:ウオオオ……
ユーリ・トレシェフ:で、出目自体は悪くはない はず だが……
ザールフフィール:ウム……
ユーリ・トレシェフ:残りのロイスが……えっと……
GM:会長は更に保持ロイス3個と、群生くんから貰ったロイス分4個を振れます
GM:自前のロイスは2倍、3倍振りが可能です
四海群生:まだ……
四海群生:まだ0じゃないよ
都築ソウマ:まず自前のロイス3つを2倍にして振ります!3+3+4ですね
都築ソウマ:188-10d10
DoubleCross : (188-10D10) → 188-44[1,1,4,1,4,8,9,2,5,9] → 144
都築ソウマ:アッ ハハ…
都築ソウマ:追加振りしてみよっか
GM:うむ……
都築ソウマ:144-3d10
DoubleCross : (144-3D10) → 144-23[9,8,6] → 121
都築ソウマ:頑張った
GM:め、めちゃくちゃ頑張った……!
GM:最後まで……
都築ソウマ:諦めないと良い事もあります!
四海群生:頑張ったね………………
クロード・カレル:最高生徒会長~~
ユーリ・トレシェフ:俺達の最高の生徒会長 ありがとう さようなら……
ザールフフィール:よく生きた
GM:本当にありがとうございました……最高でした。
GM:経験点を配布します……!
GM:Dロイスは3個
星徒エテラファオペ
【変異種】
藤村夏虫
【優しい奇跡】
都築ソウマ
【特権階級】
GM:Eロイスと合わせて54点に
GM:いつもの5点にシナリオ10点
GM:69点に侵蝕点を足してください。
ユーリ・トレシェフ:マイナスっていくつだっけ……
ザールフフィール:倍振り換算しておこう 振ってないが……
ザールフフィール:3点です。足して72点じゃい
GM:倍振り換算で3点でいいですよ
ユーリ・トレシェフ:あっありがたい
ユーリ・トレシェフ:72です。きりがいい
クロード・カレル:私も72点です
四海群生:じゃあ私も3点で……72です
GM:キリのいい数字だ…
GM:C(72*4/3)
DoubleCross : c(72*4/3) → 96
GM:GMは96点頂きます!
GM:以上、PCは……PC、は……!
GM:無事、生還しました……!
ザールフフィール:うむ……我々は生きている
四海群生:はい
ユーリ・トレシェフ:生きているし、生きていきます……
クロード・カレル:生きました
(雑談)
【ED0】Day 1490:夏の日の朝
GM:戦いが終わってから暫し後。
祠堂アキト:「……ソウマ……ッ!!」
祠堂アキト:負傷した足を引きずりながら、大樹の麓へと歩み寄る。
都築ソウマ:ひとり、根本のところに座り込んでいる。
都築ソウマ:「…アキト! 良かった、ごめん。結局、またお前に全部任せて…」
祠堂アキト:「そんなことはどうでもいい!!」
祠堂アキト:「生徒会室から見えていたぞ…!どうせ無茶をやらかすとは思っていたが」
祠堂アキト:「アレは想定の範疇を超えている!死んだらどうするつもり……」
祠堂アキト:「……いや」気づき、息を呑む
都築ソウマ:微笑んでいる。
祠堂アキト:「……ソウマ、お前……」
都築ソウマ:「さっき」遮って言う。
都築ソウマ:「群生が、自分のレネゲイドをぼくに注いできた。心臓を作ってくれたんだ」
都築ソウマ:「だから今、こうして生きてる。おまえと話してる。そうだろ?」
都築ソウマ:「でもあいつも、小隊の隊長だろ。ぼくにばかりかまけるなって言って…追い出した」
祠堂アキト:「群生が…」傍らに残る残骸を見る。カラビンカからパージされたパーツの一部だった
都築ソウマ:「ふふ。ぼくはどうせアキトが迎えに来るから大丈夫だって言ってさ…。そしたらおまえが、本当に来て…」
祠堂アキト:「はぁ……もう良い喋るな。続きは医務室で聞いてやる」
祠堂アキト:ぶっきらぼうに首を振って、ソウマを支えようと腕を掴む。
祠堂アキト:「……」肩を貸して立ち上がらせたところで、表情が変わる。
都築ソウマ:微笑んで、されるがままだ。何の抵抗もしない。
都築ソウマ:「早く被害の状況を確認しないと。また忙しくなる」
祠堂アキト:「………そうだな」
祠堂アキト:「これまでの漂流の中でも、最大規模の戦いだった」
祠堂アキト:「防衛陣地もインフラも殆ど作り直しだ。それでも……」
祠堂アキト:「今のところ、確認できている損耗は………軽微だ」奥歯を噛み締めながら言う。
都築ソウマ:「よかった」安堵して言う。恐ろしいほど呆気なく、ろくに足も動かなくなっていた。
都築ソウマ:「アキト、ぼくは…」
祠堂アキト:「……うん」
都築ソウマ:「絶対に、ノヴァリスの最高生徒会長を務めあげてやるって…、今、今までで、一番思ってる」
都築ソウマ:「…思ってるんだけどな」
祠堂アキト:「………ばかめ」小さく笑う
祠堂アキト:「お前はいつも、本気になるのが遅いんだ」
祠堂アキト:「気が利かないし、注意したこともすぐ忘れるし、すぐいじける」
都築ソウマ:「いいんだよ」
都築ソウマ:「こんな学園をまとめあげるやつなんて、そんなだらしない人間でちょうどいいんだから」
祠堂アキト:「……そうかもな」
祠堂アキト:「どいつもこいつも勝手極まる。勝手に問題を起こして、勝手に妙なものを拾ってきて」
祠堂アキト:「……勝手に、死んでいく」
都築ソウマ:いつものような言葉を静かに聞いている。
都築ソウマ:急速に身体が冷えている。呆気ない、ひどく呆気なかった。
都築ソウマ:(……ああ)
都築ソウマ:贈られたはずの心臓が、呆気なく虚ろな穴の中に解けて消えていくのがわかる。
都築ソウマ:もっとかっこよく、せめて、群生を道連れにしたかったし、あとは任せた、とか言いたかった。
都築ソウマ:エノクベースでいつも行う追悼式典、スピーチのために壇上から学園の生徒達を見渡す、あの光景を思い出した。
都築ソウマ:いつもうまくやれない。
都築ソウマ:「生きたいな」
都築ソウマ:「ピアノが弾きたい」
都築ソウマ:呟いて、瞼を伏せた。身体から力が抜けて、アキトにだらりともたれた。
祠堂アキト:「……ソウマ……?」
祠堂アキト:肩を貸したまま数度、その身体を揺する。
祠堂アキト:「……………あぁ」
祠堂アキト:呟いた表情は、普段の険が取れた、ひどく幼い顔をしていた。
祠堂アキト:そのまま再び歩みを進める。ソウマの足が、力なく引きずられる。
祠堂アキト:「……確か……放棄した居住区に音楽室が残っていたはずだ」
祠堂アキト:「コルネリウスにでも直させよう……アイツは嫌な顔をするだろうけど」
祠堂アキト:「けど、ここだと教本も手に入らないのは少し厄介だな……」
祠堂アキト:「下手だとは思わんが……同じ曲ばかり聞かされるのは、もう………」
祠堂アキト:「っ……」瓦礫につまずく。ソウマを庇うように抱え込んで、共に倒れる。
祠堂アキト:「…………」
祠堂アキト:横たわったソウマの、微かに開いた瞼の上に、掌を被せ
祠堂アキト:静かに閉じさせる。
祠堂アキト:「もう………うんざりだよ……」
祠堂アキト:普段は見せない笑みを貼り付けて、吐き出すように言った。
ザールフフィール:……アキトの視界に、背後から一つ影が差す。ザールフフィールだった。
ザールフフィール:彼は、もはや槍も持っていない。何かの部品を杖代わりに、ろくに動かぬ身体を引きずり、ようやくここまで辿り着いたのだ。
祠堂アキト:「……ザルフ」ザルフが視界に入った瞬間、声色だけが普段のものに戻って
祠堂アキト:「生きていたか」
ザールフフィール:「ああ。ま、死んだも同然だが……それよりもだ」
ザールフフィール:「見ていたぞ。医務設備はそっちじゃない」
ザールフフィール:その声は、常と変わらずぶっきらぼうで、しかしいやに静まり返っていた。
ザールフフィール:「どこに行こうとしていた?」
ザールフフィール:「……アキト」
ザールフフィール:「どうなんだ、会長は」
祠堂アキト:「………」
ザールフフィール:……分かり切っている。
ザールフフィール:分かり切っていた。あの"サンダルフォン"の攻撃を止めることなど、尋常の手段ではできないと。
ザールフフィール:分かり切っていた。それがリスクのない手段であるなら、彼が今まで使わずにいた理由がないと。
ザールフフィール:分かり切っていた。全ての重荷を下ろし、心穏やかに眠るような顔の彼を見れば――その結末は。
ザールフフィール:そして、それでも。
ザールフフィール:「……どうなんだ」
ザールフフィール:訊ねる。その全ての予測と理解が的外れであるのであれば。
ザールフフィール:いち早くそうだと言って欲しかった。
祠堂アキト:「…………本当に、お前達は」
祠堂アキト:弱々しく瞼を伏せ、目を閉じたまま立ち上がる。
祠堂アキト:「勝手なやつばかりだ……うんざりする」再び瞳を開いた時には、常通りの険しさが戻っている。
祠堂アキト:時計を確認する。こちらにおける暦が、ノヴァリスとどの程度ずれているのかも定かではないが
祠堂アキト:その針は漂流以前から変わること無く時を刻んでいた。その針を、今止める。
祠堂アキト:「◯六三三。最高生徒会長、都築ソウマは───」
祠堂アキト:「───その生涯を終えた」
祠堂アキト:「最後まで、戦いに赴く生徒達を鼓舞し、また慰撫に努め」
祠堂アキト:「決して諦めず、投げ出さず、死に慣れること無く、全ての生徒の、生と死に向き合い続けた」
祠堂アキト:「ノドスの英雄たちが束になっても、誰一人敵わなかった、あまりにも強大な星徒に、たった一人で立ち向かい」
祠堂アキト:「数多くの生徒達の命と、希望を、守り切って見せた」
祠堂アキト:「本当に……」どうしようもなく愚かで、臆病で、頼りない
祠堂アキト:「───僕たちの、誇りだ」
ザールフフィール:少年の語りを、ぼんやりと聞く。
ザールフフィール:それが厳かな葬送の宣告であることに気付いた時、耳にしているのが自分だけであることが、何だかひどく滑稽に思えて
ザールフフィール:「……」
ザールフフィール:「……ハッ」
ザールフフィール:笑い飛ばした。
ザールフフィール:踵を返し、ひどく不恰好に歩き始める。
ザールフフィール:「おい、行くぞ」
ザールフフィール:「死体の収容はオレの仕事でも、オマエの仕事でもない」
ザールフフィール:「これから……」
ザールフフィール:「やらなきゃならんことが死ぬほどある」
ザールフフィール:……本当にそうだろうか? いや、そんなことはないだろうと思う。
ザールフフィール:彼の骸を丁寧に収容することを何より優先したって、きっとそれを間違いだと見なす者はいないはずだ。
ザールフフィール:だが、それをせず、またさせなかったのは、今ひとつ勝利を遂げて、それから来るより厳しい未来を見据えてか。
ザールフフィール:(……あるいは、まだ直視し難いからか)
ザールフフィール:答えを知る者はいない。ザルフは歩き始めていて、一度だけアキトを振り返る。
祠堂アキト:「……わかっている」
祠堂アキト:「今行く」
祠堂アキト:亡骸を優しく横たえて、踵を返した後は、決して振り向かなかった。
【ED1】Day 1492:第83回合同学葬
GM:サンダルフォンとの決戦から2日後。
GM:戦闘の後処理も完了しない中、一連の大規模侵攻における戦死者の葬送式典が執り行われた。
GM:212人の生徒。そして、都築ソウマの亡骸は、大樹となったミストルティンの下に葬られ、
GM:幾つかの遺品は、共同墓地の墓碑の中に収められることになる。
GM:式典には、生き残ったすべての生徒が参列したが
GM:そこに、四海群生の姿は無かった。
四海群生:フォート・イラド沿岸部、星徒との決戦の舞台となった場所。
四海群生:海は元の青を取り戻しつつあったが、星徒たちの巨大な、それも何体もの遺骸はそう簡単に処理できるものでもなく、
四海群生:蘇生を防ぐべく完膚なきまでに破壊されたその骸たちは、今も寄せる波に打たれるままとなっていた。
四海群生:その内の一体に、一人の生徒が足を掛けている。
四海群生:既に腐敗を始めている遺骸に刃を入れ、肉を剥ぎ取り、
四海群生:滴るその血肉を、自らの口元に運んでは咀嚼している。
四海群生:髪や服、乱れた黒髪は血と肉片と汚汁とにまみれ、亡者のような有様であり
四海群生:遠目から見れば、それは死骸に集る蟲の一匹のようにも見えた。
祠堂アキト:「……式に顔を出さないと思ったら」煤けた土を踏みしめる音をさせて、背後に立つ。
祠堂アキト:「なんだそのざまは。群生」
四海群生:「……?」
四海群生:ゆっくりと振り返る。その口元からはぼたぼたと血が滴っている。
四海群生:「よう、アキト」
祠堂アキト:「……」眉を顰める
四海群生:袖口で乱暴に口元を拭い
四海群生:「それとも……次期会長さんとでもお呼びした方がいいのかな?」
四海群生:「いやァ……もうノドスで会長になんてなるのは無理か?どう思うよ?」
祠堂アキト:「群生……お前……」
祠堂アキト:「………いや」
祠堂アキト:「誰だ?そこにいるのは」
四海群生:「……」
四海群生:目を細め、アキトを見る。
四海群生:「“蘭摧定離”」
四海群生:「だが、あえて名乗るなら……そうだな」
四海群生:「ソル・ジファン」
【”蘭摧定離” ソル・ジファン】
年齢不明。出身地不明。ノイマン/ウロボロスのクロスブリード。
四海群生の能力により継承された彼のかつての友人、及び星徒との戦闘で死亡した大量の生徒達の残留思念が、主人格を奪取・融合する形で身体を得たオーヴァード。
都築ソウマを始め、生前のソル・ジファンの存在自体を知る者は少なくなかった。だがその詳しい人となりまで知るはずの、かつて彼と親しかった生徒たちは、星徒の襲撃によって一人残らず死に絶えている。
ノドス漂流後の混乱期にデータが遺失しており、現在、彼の実在を示す確たる証拠は残されていない。
四海群生:それが四海群生の成れの果てなのか、彼の身体を奪ったかつての友人なのか。
四海群生:あるいは、もっと──得体の知れない何かなのか。
四海群生:答えを知る者は誰もいない。恐らくは、本人すら含めて。
祠堂アキト:「……ソル・ジファン」重々しい声色で名前を繰り返す。
祠堂アキト:「……そういった名前の生徒がかつていたことは記憶している」
祠堂アキト:「群生の力が、そのような死者の痕跡を引き継ぐ類のものだということもな」
祠堂アキト:「……本当に、なんてざまだ」
四海群生:「ハハハッ!おい何だよ、辛気臭せェー顔!葬式帰りか?」
四海群生:「そりゃ半分当たってて、半分間違ってるな」
祠堂アキト:騒がしい声に目つきを鋭くする。
四海群生:「元々は弱小オーヴァードだった四海群生が、お友達の死と同時に能力を受け継いだ……」
四海群生:「本人はそう思ってたが、違う」
祠堂アキト:「……どういう意味だ」
四海群生:「簡単さ」
四海群生:「四海群生はその瞬間に、生まれて初めて自分の能力を使ったんだよ」
四海群生:男の手元から、黒い影が噴出する。
四海群生:ただの影ではない。全ての戦闘を見届けていたアキトならば、見紛うはずもない。
四海群生:禍々しい雷と炎──星徒サンダルフォンが用いたものだった。
祠堂アキト:「………」周囲に紫電の波が走る。幾つもの浮遊砲台が飛来し、ソルに砲口を向ける。
祠堂アキト:「星徒を喰っていたのはそのためか」
四海群生:「……ぷはっ!」噴き出すように笑う「何だよおい、襲われるとでも思ったか?」
四海群生:「そんなにビビんなくてもいいだろ~?」
四海群生:黒い雷火が傍らの死骸を焦がし、
四海群生:「俺達、大事な仲間なんだからよ」
四海群生:変質する。呪毒を撒き散らす、赤黒い魔眼に。
祠堂アキト:「そういった台詞は、自分の風体と言動と態度を鑑みてから吐くんだな」包囲は維持したまま
祠堂アキト:「群生の中にいたのなら、少しは礼節を学ぶべきだった」
四海群生:「おいおーい……何でそんなにカリカリしてんだよ?」
四海群生:「こっちは仲良くしようとしてんだぜ?マジ傷付くわぁ、そういうの」
四海群生:馴れ馴れしい、人を舐め切った嘲るような態度。ぶらぶらと手を動かし、波を蹴る。
祠堂アキト:「………」
四海群生:「そういや、お前だって聞いたけど」
四海群生:「ソウマ、最後に何て言ってた?」
祠堂アキト:「………それをわざわざ尋ねるということは」
祠堂アキト:「お前の中にソウマはいないんだな……」
祠堂アキト:一度目を伏せて、再びソルを睨む。
祠堂アキト:「お前に教えてやる義理はない……が」
祠堂アキト:「お前の中に四海群生が少しでも残っているのなら、答える義務が僕にはある」
祠堂アキト:「"ピアノが弾きたい"……だったよ」
祠堂アキト:「それが最後の言葉だ」
四海群生:「……」
四海群生:「……ハッ」
四海群生:空気が抜けるような声を漏らし
四海群生:「そうか」
四海群生:「ああ、そう!」
四海群生:天を仰ぎ見るその口元は、笑みの形に歪んでいる。
四海群生:だがその瞳の色は、どこまでも果てしなく、渇き切っていた。
四海群生:静寂の中、潮騒の音が響く。遠く、ノドス本島から、式典の煙が立ち昇るのが微かに見えた。
四海群生:「……俺達さあ」
四海群生:「ソウマと約束したんだよ」
祠堂アキト:「約束…?」
四海群生:「ずっと一緒だってさ」
四海群生:「生きるのも死ぬのも、最後まで一緒だって」
四海群生:「……なのに、どうして」
四海群生:黒い瞳がアキトに向けられる。
四海群生:「俺だけが生きてる?」
四海群生:その声は縋るようで、心の底から答えを求めるような色を帯びていた。
祠堂アキト:「………」
祠堂アキト:「……お前も、知ってるんじゃないのか」わずかに眉が下がる。
祠堂アキト:「アイツは案外、約束を破るんだ」
祠堂アキト:「いいかげんな奴だからな」
四海群生:「…………」
四海群生:「……ざけんなよ、マジで」
四海群生:小さく呟き、濡れるのも構わず、行儀悪くその場に座り込む。
四海群生:服に染み込んだ血肉が海水に洗われ、水面が僅か赤く染まり、流れていく。
四海群生:「……なあ、アキトさんよ」
四海群生:暫くの静寂の後、低く口を開く。
四海群生:「俺達はどうしてこんな目に遭う?」
四海群生:「世界の果てに追放されて、化物たちに殺され続ける……」
四海群生:「俺達が何か、罪を犯したのか?」
祠堂アキト:「……さあな」
祠堂アキト:「何が善で、何が悪なのか。教わった覚えもない以上、罪の所在なんてわかるものか」
祠堂アキト:「だが、もしも」
祠堂アキト:「もしも僕たちが、誰かに裁かれてここにいるのだとしたら」
祠堂アキト:「お前はどうしたい?ソル・ジファン」
四海群生:「認めるかよ」
四海群生:戦い続けてきた多くのノドスの生徒たちがそうであるように──
四海群生:四海群生もまた、道半ばにして死んでいった戦友たちから多くのものを受け取り、継承して、ここまで来た。
四海群生:戦場に散った骸。夥しい数の、死者たちの思念。それは彼自身の能力と相俟って、果てしなく巨大な、怨念とでも呼ぶべきものになっていた。
四海群生:「そんな事、認められるか」
四海群生:口元に歪んだ笑みを張り付けたまま、灼けるような憤怒が噴き出す。
四海群生:「罰を受けるべきは、他にいる」
四海群生:「手前も忘れたわけじゃねえだろ、アキト」
四海群生:「俺達がこうなった原因なんて、分かり切ってる」
四海群生:「都築ソウマを最初に殺した奴──」
四海群生:「そいつのせいで、俺達は今こうなってる」
四海群生:「死んで、殺して、殺されてるんだよ」
祠堂アキト:「……ああ」目を伏せる
祠堂アキト:「やはりお前は、四海群生なのかもしれないな」
祠堂アキト:「あいつは病的な心配性で、折につけては方針に異議を唱えて、煩わしくすらあったが」
祠堂アキト:「妙な所で、意見が合った」
祠堂アキト:「僕も、認められないよ」
四海群生:「……バカが」「気色悪いんだよ、急に」
四海群生:サンダルフォンの黒炎が、昏く燃え盛る。それは、果てしない憎悪が形を成したかのように見えた。
四海群生:「無能で屑の理事会も」
四海群生:「まだ息をしてる星徒共も」
四海群生:「俺達を見捨てたノヴァリスも」
四海群生:「どいつもこいつも、有罪だ」
四海群生:「流刑の地に神はいない」
四海群生:「だが、そんなものは必要ない」
四海群生:「奇跡は起こせずとも、罰なら人間の手で与えられる」
四海群生:楽園を告げる霊鳥は地に墜ち、捥がれた羽根はもう戻らない。
四海群生:ここは地獄だ。疑いようもなく。
四海群生:“蘭摧定離”──蘭摧玉折、会者定離。
四海群生:それはノドスでの戦いに臨んだかつての四海群生が、悲惨に耐えるべく自ら刻んだ無常の真理。
四海群生:出逢えたものは、いずれ別れて──
四海群生:美しいものは皆、死に絶えてしまう。
四海群生:「俺達は──」
四海群生:「迷わないぞ。アキト」
祠堂アキト:「……うん」空を仰ぐ。抜けるような蒼穹が、喪った夏を思い出させた。
祠堂アキト:「全部、ぶっ壊してやろう」
【ED2】Day 1496:戦闘技術基礎教練
ザールフフィール:ノドス、戦闘訓練場。
ザールフフィール:その空を、青くそびえる大樹が縦断するようになってから、ほんの数日後のこと。
ザールフフィール:まだ日も昇らぬ早朝から、ザールフフィール・イルヤーサは一人槍を振るっていた。
ザールフフィール:訓練用の木槍である。その動きは、かつての彼を知る者であれば、驚くほどに劣化していることが分かるだろう。
ザールフフィール:……あの日の戦闘の後、ノドスが漂流を始めてからずっと振るい続けていたあの古槍は、全ての力を失っていた。
ザールフフィール:聖槍『ネ』。故も分からぬ力の結晶。経緯も知れぬザルフの武器は、結局その背景が一切明らかになることなく、朽ちて果てた。
ザールフフィール:同時に、ザルフの能力も目に見えて落ち込む。ただそれ自体に、ザルフはさして驚きはなかった。結局自分の戦う力とは、その槍を中心に組み編まれたものであり、
ザールフフィール:軸を失えば見劣りするのは当然である。
ザールフフィール:開発部からの、似たような兵装を作成するという進言も断った。そんな余裕は、今のノドスにはなかった。
ザールフフィール:……そして現在、ザールフフィールはできることをしている。
ザールフフィール:「フウッ……ハァッ……!」
ザールフフィール:滝のように汗を流し、訓練用の槍を放り捨て、どっかりと座り込む。
ザールフフィール:流し込むように水を飲む。乾きを潤すというより、熱を冷ますように。
ザールフフィール:「……足りん」
ザールフフィール:「何もかも足りん」
ザールフフィール:一人吐き出す。背に、列を感じる。テオ・ハーウェイを先頭とした、長い長い列。
ザールフフィール:その気配に押されるように、再び槍を掴み、また立ち上がる。
ショウ・ブロウラー:「アニキ……お疲れ様ッス」心なしか元気がない
ロン・ウェイ:「精が出るな」
サンチャゴ・イシグロ:「手合わせするか? 付き合うぜ~」
ガブリエル・イシグロ:ペコッと後ろから頭を下げている。
ザールフフィール:「ショウ、ロン。……サンチャゴにガブリエルもか」
ザールフフィール:「早いな」 袖で汗を拭いながら面々を見る
ショウ・ブロウラー:「ヘヘ……俺たちもじっとしてられねえってんで、ロンのやつが」
ロン・ウェイ:「ああ」むずがゆそうに頬をかく。「で、『言う方に賭けてた』……とな。知らぬ間に負けていた」
サンチャゴ・イシグロ:「悲しいもんは悲しいけどよ、ずっと辛気くさくしてるのも性に合わないしな!」
サンチャゴ・イシグロ:「俺、こういう時のクロードに会うの苦手なんだよな~」
ザールフフィール:「……そうなのか?」
ガブリエル・イシグロ:「そうなんだ」
サンチャゴ・イシグロ:「雰囲気すごいヤバくない? その割に平気そうにすんじゃん」
サンチャゴ・イシグロ:「何言っても地雷踏みそうでこえーよマジで」
ロン・ウェイ:「そうか? いや、確かに先日などは尋常ではなかったな……」
ザールフフィール:「まあ、クロードはあれでなかなか、熱が入ると鬼気迫る所もあるからな……」
ショウ・ブロウラー:「まあ、メガネ……群生のやつに比べりゃマシだけどよ……」
ザールフフィール:「最後まで会長をどうにかしようとして、実際会長とは強い関係があった」
ザールフフィール:「……そのため『だけ』とは言わないが、しかしそのために戦っていたようなものだ、群生は。無理もないだろ」
ザールフフィール:「だからこそ、オレらのように動ける連中は動かなきゃならん」
ガブリエル・イシグロ:「き、きっと大丈夫だよ……四海さん、これからもまた、いろんな問題を未然に防いでくれるよ」
ガブリエル・イシグロ:最もガブリエルの不安をあおっていた人物だが、同時に最も不安を払しょくしていた生徒だった。
サンチャゴ・イシグロ:「やってらんねーなー!マジで!」空中に飛び蹴りを放ちつつ、訓練用のナイフをくるくるふるう。
サンチャゴ・イシグロ:「俺達だって頑張って生き残ったのによー!」
ザールフフィール:槍を振るい、突き出す。教本通りの動きは正確で、凡庸で、無力に見えた。
ザールフフィール:「全くだ」 槍の切っ先を睨んだまま同意する 「あの局面で……"ガーベラ"、"キラービー"ともに欠けなく最後まで戦い抜けたのは、奇跡に近い」
ザールフフィール:「だのにどうにも喜びきれん」
ロン・ウェイ:「ああ」同様のコンバットナイフを持ちながらシャドー。「だが、あの光景は……」
ロン・ウェイ:「まさに奇跡的で、力不足を痛感した」
ロン・ウェイ:「力不足では生易しい表現だと思えるくらいにはな」
ショウ・ブロウラー:「たしかに……ユーリのやつが凄え事になったのはいいけどよ、あれがいつでもやれるとは限らねえもんな」
ショウ・ブロウラー:銃に訓練用の弾を込め、訓練用ターゲットを撃つ
ガブリエル・イシグロ:「うん……」ナイフを投げている。「なんだか分かんないうちに……助けてもらって、終わっちゃった」
サンチャゴ・イシグロ:「……」ガブリエルの言葉がまったく図星で、顔をしかめる。
ザールフフィール:(……ああ) ガブリエルのその言葉に、内心でザルフも同意する
ザールフフィール:(戦い抜いた。それが奇跡を引き寄せた。だから"サンダルフォン"を退けることができた。……その一方で……)
ザールフフィール:(奇跡があるのなら、何故多くの犠牲を、苦痛を、恐怖を支払って戦わなければいけないのかと思わされてしまう)
ザールフフィール:(オレたちの命を懸けた戦いは、奇跡を待つ『時間稼ぎ』に過ぎないのか――)
ザールフフィール:「…………」
ザールフフィール:少しの沈黙の後に、ガブリエルの頭をコンと槍柄で小突く
ガブリエル・イシグロ:「いてっ」
ザールフフィール:「世の中は分からんことの方が多いんだよ」
サンチャゴ・イシグロ:「ダハハ!」弟が怒られて喜ぶ
ザールフフィール:「だから、何だかよく分からなくても……」「努力して、戦ったことが無為だったなんてことにはならない」
ガブリエル・イシグロ:「ええ~~っ」なんだか分からないが兄に笑われて不満!
ショウ・ブロウラー:「そうだぜ!俺だっていつもよくわかってねえしよ!」
ロン・ウェイ:「まったくだ」「最終局面を抜きにしても、”サンダルフォン”との戦闘では――」
ロン・ウェイ:「数字の上では星徒7体に対し、20余名の犠牲での勝利だった。ひとつ前の3体の戦いとは10倍近く違う」
ザールフフィール:「そうだ。数字を見るのは良い手だ」 頷く
ロン・ウェイ:「まあ、数字で喜ぶ話でもないがな……強くはなっているんだ」「ショウはもう少し分かってもいいんだぞ」
ザールフフィール:「とはいえ、分からないまま動いて当てられるのはショウの強さだ。オマエはその調子で行けよ」
ザールフフィール:「きっとよく分かってなくても、結構な数が救われてる」
ショウ・ブロウラー:「……ッス!」
ガブリエル・イシグロ:「うん……ショウくんは、すごいよね」
ショウ・ブロウラー:「ヘヘ、おだてたって何も出ねえぞ」「……おめーらだって凄えよ」
ショウ・ブロウラー:「サンチャゴだって星徒何体も倒してるしよ、ガブも頑張ってただろ」
ガブリエル・イシグロ:「僕は考えすぎちゃうから……ショウくんとか兄さんがうらやましいくらいだよ……」
ショウ・ブロウラー:「……おいサンチャゴ、今俺達遠回しにアホだって言われてねえか?」
ガブリエル・イシグロ:イーッとしている。兄への威嚇!
サンチャゴ・イシグロ:「あぁ~~~?!大人しく聞いてればこのヤロー!」とっ捕まえに行く
ガブリエル・イシグロ:「んに゛ぁーッ」捕まってじたばたしている。
サンチャゴ・イシグロ:ギリギリとガブリエルの首をしめている
ザールフフィール:「……アホであることは否定するつもりはないがな、オレも」
ザールフフィール:呆れた面持ちで兄弟が戯れるのを眺めている
ショウ・ブロウラー:「ひ、ひでえ~!ロンも何か言ってくれよ!」
ロン・ウェイ:「……ん? そうだな……」しばらくザルフや皆の様子を見ていたが。
ロン・ウェイ:「まあ、適材適所だ」
ザールフフィール:「的確な表現だ」 頷く
ロン・ウェイ:「難しいことが分からずとも、なにも考えてないわけでもないしな。……それと」
ロン・ウェイ:「ガブも成長期だ。そろそろ基礎訓練の強度を一段階上げても良い頃だろう」「一度体験してみろ。すぐなにも考えられなくなるぞ」
ガブリエル・イシグロ:「ヒーッ」
ザールフフィール:「そうだな。もうオマエもそんな時期か……」
ザールフフィール:僅かに目を細め 「……そういえば」
ザールフフィール:「表現の話で思い出した。コードネームだ」
ザールフフィール:――"ファイナルパース"。撃つからには必ずそれを最後のものとするという、宣言そのもの。
ザールフフィール:それはザールフフィール・イルヤーサの戦闘力と殺意を体現した二つ目の名であった。だが……
ロン・ウェイ:「コードネーム? それがどうした」
ザールフフィール:「……結局オレは"サンダルフォン"を仕損じた。傷が10、20とあるなら別に気にもしないんのだが」
ザールフフィール:「一つ大きな傷の入った看板を負い続けるのは据わりが悪すぎる」
ザールフフィール:「何かあるか、それらしいの」
サンチャゴ・イシグロ:「え、変えちゃうのかよ? みんなお前が仕留めそこなったとか思ってねーよ!」
ショウ・ブロウラー:「ええーっ!そんな恐れ多いっすよ!」
ガブリエル・イシグロ:「え……?」「変えるん、ですか? かっこいいのにな」
ザールフフィール:「他ならないオレ自身が気に入らない。丈の合わない服を着続けろってのは御免だ」
ロン・ウェイ:「……フ。そうか」「(まるで、肩の荷が下りたかのように言う)」
ザールフフィール:「まあ……適当に考えて置いてくれ。今なら早いもの勝ちでオレの名付け親になれるぞ」
サンチャゴ・イシグロ:「ふーん」またナイフで突きを繰り返しだしている。「あ、いいなそれ! なりてー!ザルフの親分!」
ショウ・ブロウラー:「マジすか……ムムムム」ない頭を捻っている
ロン・ウェイ:「もうそれでいいんじゃないか? 『大親分(ゴッドファーザー)』で」笑っている。
ガブリエル・イシグロ:「て、適当だ……」
サンチャゴ・イシグロ:カラカラ笑う。「”サングレスピア”にしようぜ、俺の第二号」
ショウ・ブロウラー:「『エクスカリバー』とか……『ガラティーン』とか……はもういそうだな……」
ザールフフィール:「おい、人を勝手に大御所にしてんじゃねえぞ」 鼻で笑う 「採用するかどうかはオレ次第なんだからな。センスを光らせろ」
ザールフフィール:「クッソ生意気な上にセンスもねえ……仕方ない連中だ」
サンチャゴ・イシグロ:「聞いといてなんだその言い草はよ!」
ショウ・ブロウラー:「クソッ、アニキの偉大さを表す言葉が思いつかねえ……!」
ロン・ウェイ:「本当にな。それに、こういうのは俺たちよりユーリやクロードに頼むべきだ」
ロン・ウェイ:「名付け慣れてるだろう。彼らは」
ザールフフィール:「……それもそうなんだがな」
ザールフフィール:僅かに言葉が詰まる。決して口にはしないが、やはり気後れがあった。
ガブリエル・イシグロ:「……?」かっこよさそうな名前をメモして考えていたが、手を止める。
ザールフフィール:力を失い、かつての通りに戦えず、よって振る舞えず、ならばどう接するのかという気後れ。
ザールフフィール:「……ハ」
ザールフフィール:「やっぱり自分で選ぶしかねえな」
ザールフフィール:また空に向けて、槍を突き出す 「……生きることは、選ぶことだ」
ザールフフィール:……そして、数週間後。
ザールフフィール:設備の修復も不完全な中、複数の星徒による襲来が発生する。
ザールフフィール:その戦闘による戦死者リストの中に、ザールフフィール・イルヤーサの名はあった。
ザールフフィール:年少の生徒を攻撃から庇っての最期だったという。
ザールフフィール:それが彼の選択の終わり。
ザールフフィール:もはや列が続くことはない。
【ED3】Day 1498:機神計画推考
クロード・カレル:エノクベース地下研究所は、ノドス帰還の道筋を解き明かすべく保存されてきた施設だ。
クロード・カレル:星徒の攻撃によって大部分が破壊され、アダム・カドモンの十の遺骸を放棄し、大樹ミストルティンを用いた帰還手段の目処が立った今、
クロード・カレル:莫大なリソースを用いて研究を継続する必要性は失われた。
クロード・カレル:それでも、クロード・カレルはほとんど一人で灯台から機材を運び直し、研究を再開していた。
クロード・カレル:多くの犠牲が出た。自分以外の研究班の人員も、いずれ防衛戦力として再編されていくのかもしれない。
クロード・カレル:それでも続けていく義務があると思った。
クロード・カレル:もっといい方法はないのか。もっと正しい方法はないのか。あるいは――
クロード・カレル:もっと犠牲の出ない方法が、本当になかったのか。
クロード・カレル:「あ」
クロード・カレル:研究室の照明が落ちる。
クロード・カレル:「また落ちやがったか。どこかで使いまくってるな……転送ゲートの稼働実験はまだ先のはずなんだけど」
クロード・カレル:頭を掻き、非常電源の切り替えにかかる。これまでのように、莫大な電力を使い続けることもできなくなった。
藤村夏虫:「あっ、ごめ~ん」入り口から、間延びした声がかかる。
藤村夏虫:その指は照明のスイッチに重なっていた「誰もいないと思って消しちゃった。いるなら言ってよクロ君」
クロード・カレル:「マジかよ」
クロード・カレル:「急いでバックアップして損したな。まあいいか」
藤村夏虫:「最近節電しろってうるさいから気を利かせたんだよ」
藤村夏虫:車輪を回す音と共に、部屋に入ってくる。
藤村夏虫:戦いの後、藤村夏虫は歩行能力を失っていた。
藤村夏虫:車椅子を器用に操って、実験器具が置かれた机に向かう。
藤村夏虫:「コーヒー淹れるけど飲む?」
クロード・カレル:「そのコーヒーメーカー、言っとくけど藤村しか使ってないからな」
クロード・カレル:「まだコーヒー飲めないんだよ。子供舌だから」
藤村夏虫:「君らももうちょっと大きくなったらやめられなくなるよ」
クロード・カレル:いつもここでコーヒーを飲んでいた藤村の姿を思い出す。藤村のためだけのコーヒーメーカーが、この研究室にはずっとあった。
クロード・カレル:無理にでも研究室を再開したのは、研究を続けるためだけだっただろうか。
クロード・カレル:「はいはい、大人マウントはもういいんで」
クロード・カレル:「照明消したってことは、別にここにも用なかったんじゃないの?わざわざ来ちゃって」
クロード・カレル:「つくづくサボりが好きな大人だよ……」笑う。
藤村夏虫:「サボりじゃありません~。そもそもこの研究所バリアフリーじゃないから行けるとこ少ないんだよ」
クロード・カレル:「入口にはスロープ作ってやったじゃん」
クロード・カレル:「リフト作れるような資材はないんだから、それで満足しなさいよ」
藤村夏虫:「つまんないなぁ。外行く度にわざわざ生徒の子に押してもらうのも居心地悪いし」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ああ、藤村さん。ここにいましたか」ひょいと入り口から顔をのぞかせる。
クロード・カレル:「エドじゃん!こっち来るなんて珍しいな!」
エドヴァルト・カミンスキィ:「彼女が外に出る用事があると言うので、すこし介助をね。いけませんよ。一人で勝手に動き回られちゃ」
クロード・カレル:「じゃあやっぱりサボりだったんじゃん」
クロード・カレル:「しかもエドに迷惑かけて……あーやだやだ」
クロード・カレル:「俺はこんなに忙しく研究を頑張ってやってあげてるっていうのに」
藤村夏虫:「用事が済んだ帰りだったんだよ。わざわざ中まで送ってくれるっていうからさぁ」
藤村夏虫:「別に良いから!ってさっさと切り上げて一人で来たの」
クロード・カレル:「エドもいいんだよ、こんな藤村なんて放っておいて」
クロード・カレル:「コーヒー飲む?藤村が淹れてくれるらしいけど」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ありがとうございます。では、一杯だけ頂きましょうか」
エドヴァルト・カミンスキィ:ニコニコと笑って、近く椅子に腰掛ける。
クロード・カレル:「……」
クロード・カレル:エドヴァルトも藤村も、こうして用事もないのに研究室を訪れてくれている。
クロード・カレル:この研究室がノドスの役に立つことはきっとないだろう。これからのノドスは持久戦を耐え抜いていくしかない。
クロード・カレル:今後は研究ではなく作戦行動を取る星徒相手の戦闘にこそ備えなければならない。
クロード・カレル:この地下研究所もクロードにとっては、かつてあった日常と夢の残骸を懐かしむだけの場所でしかない。
クロード・カレル:それでも、こうして訪れてくれるということは、期待をしてくれているのだろう、と思うことにする。
クロード・カレル:また何か新しい発見はないのか。自分達が生き抜いていくに足る希望が、あと一つでもどこかにないのか。
クロード・カレル:「……あの戦闘で」
クロード・カレル:誰にともなく、話し始めている。
クロード・カレル:「ユーリが発動した流星体の正式呼称が決まったみたいだな。輝神と」
エドヴァルト・カミンスキィ:「アイオーン……グノーシスですか」
藤村夏虫:「祠堂くん、あの辺の神話ネタ好きだよねぇ」
クロード・カレル:「カッコつけすぎなんだよな」
クロード・カレル:「兵器の名前なんて、花の名前つけてやるくらいがちょうどいいんだから」
クロード・カレル:「――ともかく、輝神を使えば……ノヴァリスへの帰還も、一歩早くできるようになるかもしれない」
藤村夏虫:「あの樹と同化したミストちゃんから生まれたのなら」
藤村夏虫:「輝神自体にも、生命のイースターエッグの解答が刻まれているかも知れない?」
クロード・カレル:「なんだよ。藤村でも思いつく程度なら、全然、大した仮説じゃなかったな」笑う。
藤村夏虫:「はっはっは、あまり大人を舐めちゃあいけないよ」
クロード・カレル:「俺達の十字冠は、最後には星徒の十字冠と統合される。サンダルフォンが言っていた理屈は、輝神にも当てはまることだ」
クロード・カレル:「本当のジャームに成り果てることなく、星徒と近似の融合を果たす。もちろんそのものが『正規の解答』になり得るわけじゃないが……」
クロード・カレル:「情報だけなら、世界を突破することだってできるかもしれない……」
エドヴァルト・カミンスキィ:「情報だけなら、ですか」
クロード・カレル:「夢みたいな可能性だけどな。外の世界か、ノヴァリスかに適切な受信機を用意できないとどうにもならない」
エドヴァルト・カミンスキィ:「だとしても、素敵な夢だと思いますよ」
エドヴァルト・カミンスキィ:「例え意識だけだとしても、今のノヴァリスを覗き見ることができるのなら」
エドヴァルト・カミンスキィ:「安心する生徒は沢山いるでしょう。私も、そうなって欲しいと思います」
クロード・カレル:「ははは」
クロード・カレル:「エドお前、騙されやすいやつだって言われたことあるだろ?」
クロード・カレル:「今更、俺の与太話なんか信じるなよ。これまでみたいに適当言ってるだけだったらどうするんだ……」
クロード・カレル:理論上可能ではあっても、それは、可能を意味するものではない。正式な研究成果として提出するには至らない、夢のような話だ。
クロード・カレル:けれどノドスが生きていくためには、そんな夢すらも、必要なのかもしれない。
エドヴァルト・カミンスキィ:「適当でもなんでも、信じるということが大切なんですよ。それは身を律する指針となり、生きる希望となります」
エドヴァルト・カミンスキィ:「この格好をしている男が言うと、クロードくんも信じたくなるでしょう?」首から下げたロザリオを軽く持ち上げる。
クロード・カレル:「ははははは、あはははははは!」椅子にもたれて笑う。
クロード・カレル:「エド……本当にお前、こんなとこに来てるのが損失だよ……」
クロード・カレル:「外でコメディアンやってれば、大ウケだったのにさ」
クロード・カレル:「そんなこと言われると、俺もウケを取らなきゃな……」
クロード・カレル:目の端の涙を拭いながら、再びモニターへと向かう。
クロード・カレル:「俺が実験し続けていたマニューバ群は、ただの戦闘用プログラムじゃない……」
クロード・カレル:「戦闘という極限状況でも、正確に、誤作動なく体を動かせるなら……遠隔にある体だって、自分の肉体と寸分変わりなく操縦ができるはずだ」
クロード・カレル:「情報だけでも、外と繋げられるような手段があればと思っていた……」
藤村夏虫:「なるほどね~、通信さえできれば、向こうで社会人の素体なりを調達できると」
藤村夏虫:「カッコいいじゃん。映画みたい」
クロード・カレル:「だろ?」
クロード・カレル:「もう……アダム・カドモンの十の遺骸だったり、降ってきたミストちゃんだったり……会長の、犠牲みたいな」
クロード・カレル:「そういう奇跡に頼らずに、やってやるさ……」
クロード・カレル:ただの人間にとって、到達のできない遠い希望だったとしても。進み続けること自体が希望だと信じる。
クロード・カレル:「隠し事もない。ゼロからやってみせる」
クロード・カレル:「新しいプロジェクトの名称を」
クロード・カレル:「機神計画とする」
藤村夏虫:「機神、計画……」噛みしめるように呟いて
藤村夏虫:「……素敵じゃん。予想がつかないのがとっても良い」
藤村夏虫:「その計画、乗った」
藤村夏虫:「……まぁ、私は応援とかするだけだけどね」
クロード・カレル:「そんなことねーよ、藤村。まだ協力してくれるよな?」
クロード・カレル:「見届けてくれるやつがいないと困る」
クロード・カレル:「相棒がいないと、研究が捗らない」
藤村夏虫:「ぼちぼち引退したいんだけどな。けどまあ、そう言うなら」
藤村夏虫:「査読ぐらいは付き合ってあげるよ。私は君の先生にはなれないけど」
藤村夏虫:「相棒なら、うん。ちょうどいいね」微笑んでコーヒーを啜る。
クロード・カレル:「はは……ニヤニヤしやがって。やっぱり俺に大爆笑ギャグのセンスはないな~」
クロード・カレル:「ヘンテコな計画の話だけじゃないぞ。ノドス在席生徒の血液データ複製作業だってある」
クロード・カレル:「ザルフのやつにはゆっくり隠居してもらうとして、いずれメイズに全力で働いてもらわないとな」
エドヴァルト・カミンスキィ:「じきに幼年生も、戦場に立つ歳になるのですね……わかっていたことですが」
エドヴァルト・カミンスキィ:「……ままならないものです」
クロード・カレル:「悲しそうな顔するなよ。メイズはやりたくてやってんだからあいつ」
クロード・カレル:「まだ、頑張れるさ……輝神の発動条件だって、俺が解析してやる」
クロード・カレル:「俺はまだまだ健康だし、カラビンカだって……きっと、二号機を造るさ」
クロード・カレル:「ザルフは、今までが頑張り過ぎだ。二、三ヶ月休憩してもらうくらいがちょうどいいって、みんな思ってるだろ?」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ふふ、そうですね。彼の貢献を考えれば、夏休みぐらい取ってもバチは当たりません」
藤村夏虫:「でもああいうタイプって一回気を抜くと一気に老け込むからなあ」
藤村夏虫:「どうする?休みが明けた時きれいなザルフになってたら」
クロード・カレル:「クソ面白いなそれ。今からでも吹き込んでやるか。全員の笑いが取れる……」
クロード・カレル:戦い続けることになる。願いや、未来や、命とは関係なく、ノドスは戦わなければいけない。
クロード・カレル:希望でも、ジョークでも、何かの形で笑えることが必要だったし、自分の心はずっとそれに助けられてきた。
クロード・カレル:「絶対に笑える……死ねない理由が増えたな」
クロード・カレル:「藤村もエドも、そう思ってるだろ?」
エドヴァルト・カミンスキィ:「ふふ、もちろんです」
エドヴァルト・カミンスキィ:「そんな光景を目にした時には、私も思わず瞳を見開いてしまうでしょう」
クロード・カレル:「……っははははは!」
クロード・カレル:「面白すぎるんだよ、エドは」
藤村夏虫:「賑やかでいいねえ」
藤村夏虫:「ま、私はほどほどに付き合うよ」
藤村夏虫:「死にたくないのは、みんな同じだしね」
クロード・カレル:「うん。そうだよな。……みんなそうだ」目を閉じて、噛みしめるように呟く。
クロード・カレル:都築ソウマが死んだ。自分達が選んだ解決方法は、これまで積み重ねた犠牲だけではない、さらに多くの犠牲を出すものだった。
クロード・カレル:全てをなかったことにする可能性――アダム・カドモンの十の遺骸も、もはや失われている。
クロード・カレル:そうして死んでいった生徒達にとって、その人生は全てだ。帰還への希望を提示した自分は、彼ら全員の犠牲を背負うことになる。
クロード・カレル:実在するのなら、地獄に落ちるかもしれない。その罪悪感から目を背けることも、いつかできなくなるのかもしれない。
クロード・カレル:そうだとしても、生きている限りは、笑ってやる。
クロード・カレル:「生き延びてやる」
クロード・カレル:果てない希望に手が届くのだと実証しなければ、報われない。
クロード・カレル:「俺は、絶対に……生きて帰る……」
【ED4】Day 3342:ミストルティン生育記録
GM:幾つもの月日が過ぎた。
GM:その間も、ノドスは漂流を続け、星徒の襲来が止むことはなかった。
GM:生徒達が戦う力を手にしたのと同じように、星徒もまた、襲い来る度に強大な災厄となっていった。
GM:互いの絶滅を賭けた生存競争は際限なく続き、夥しい犠牲を払って、遂に
GM:ノドスは、勝利を掴み取った。
GM:斃れていった者達の想いを受け継ぎ、帰還する権利を得たのは、
GM:僅かに100名となっていた。
ユーリ・トレシェフ:周囲に残されたままの廃墟を押しつぶすようにして伸びながら、蒼い大樹──ミストルティンは、雲を貫く程の高さに育っていた。
ユーリ・トレシェフ:その麓。鼠色の髪を持つ、煤けた雰囲気の青年が訪れている。
ユーリ・トレシェフ:かつて同年代よりも小柄だった背丈は、この数年で大きく伸びていた。
ユーリ・トレシェフ:その麓には、蒼白い雛菊の花が無数に咲き誇っていた。
ユーリ・トレシェフ:それを踏まないように、気をつけて歩きながら……給水装置を起動し、水と成長剤を散布させる。
ユーリ・トレシェフ:流石にこの規模ともなればジョウロやホースでどうにかなるものでもないだろうと、クロード・カレルが設計したものだった。
ユーリ・トレシェフ:装置の起動を確認しながら、いつかよりもずっと大きくなった手を広げて、樹皮や葉の状態を確かめるように触れる。
ユーリ・トレシェフ:それは本来は樹木が病に腐れていないかどうか、確認するための作業ではあったが……生命のイースターエッグによって守護されたこの大樹は、星徒の放った毒や炎にすら揺るがず耐えていた。
ユーリ・トレシェフ:今更、そんな不調を起こすとも考え難い。だから……どちらかと言えばそれは、その大きな生命に宿る熱をこの手に感じようとする、自分自身のための行いでもあった。
ユーリ・トレシェフ:「今日は……綺麗な快晴だな、珍しい」
ユーリ・トレシェフ:その合間、合間に。ぽつりと、語りかけるように言葉を紡ぐ。
ユーリ・トレシェフ:「君ほどの目線から感じたなら、さぞかしいい眺めなのだろうが……これほどに伸びると、日差しが暑すぎないかは心配だ」
ユーリ・トレシェフ:……返答はない。それが当たり前だと思っているし、だからと言って自分が誰にも届く事のない言葉を発しているとは、つゆほども思っていない。
ユーリ・トレシェフ:元より、植物というものは見た目よりもずっと、外部からの刺激に対して敏感な存在だ。
ユーリ・トレシェフ:葉が虫に食われるような刺激を受けたなら、信号を受信した体幹が即座に毒素を分泌する反応を見せる種も多い。
ユーリ・トレシェフ:目に見えるよりもずっと敏感に、風や光を感じながら息づいている。ただその事を知らないから、気づくことができない人間が多いだけだ。
ユーリ・トレシェフ:自分はせめて、そういうものを見つけられる人間でありたいと思っている。
ユーリ・トレシェフ:「……もう、4年になるか」
ユーリ・トレシェフ:ふと呟いて、青い空を見上げる。……遠く彼女があの空から降ってきた、あの夏の日。
ユーリ・トレシェフ:思い出す。それからの道程を。大樹となった彼女を育み、守り、あるいは守られながら、戦い続けた日々のことを。
ユーリ・トレシェフ:「……あの力があれば、誰も死なせないように戦えると」
ユーリ・トレシェフ:「そう、思っていたし……叶えてやりたいとも、思っていた。これ以上、誰にも死んでほしくないと願う君の想いを……」
ユーリ・トレシェフ:「そのつもりで、戦ってきた。……戦ってきたんだがな」
ユーリ・トレシェフ:掌を大樹に触れたまま、ゆっくりと、青年の頭が項垂れる。
ユーリ・トレシェフ:「……結局。俺達はあれから更に、いろんなものを失った」
ユーリ・トレシェフ:「君の元に、何人もの仲間を送り届ける事になってしまった」
ユーリ・トレシェフ:「……すまない」
ユーリ・トレシェフ:深く、肺の奥に溜まっていたものを吐き出すように、そう言葉にする。
GM:大樹の葉が風にそよいで音を立てる。
GM:成長を続けたミストルティンの頂は、今では目視できないほどの空高くに在る。
GM:こうしてユーリが目の前に立っても、大樹の意志が澪木ミストとしての言葉を返すことは無かった。
GM:ただユーリが輝神を駆る中で、掌に懐かしい熱を感じる瞬間だけが、幾度かあった。
ユーリ・トレシェフ:「ああ……」
ユーリ・トレシェフ:顔を上げながら。ぐっと、掌を握り込む。
ユーリ・トレシェフ:元より、赦しの言葉はないと分かっているし、求めてもいなかった。十分すぎるほどの返礼だった。
ユーリ・トレシェフ:「大丈夫だ。全然……折れてなんかいないさ」
ユーリ・トレシェフ:「何せ、俺は、君に選ばれた騎士なんだからな」
ユーリ・トレシェフ:軽く、冗談を言うように笑いかける。……どの程度自然にできているのかは、今もまだあまり自信がない。他の誰かに見せたこともないからだ。
ユーリ・トレシェフ:「それに、だ……」
ユーリ・トレシェフ:「この戦いも、その途中にあった犠牲も……何一つ、無駄じゃなかった」
ユーリ・トレシェフ:「希望がまだ、ここにあるからだ」
ユーリ・トレシェフ:「俺達の戦いは、結実した……」
ユーリ・トレシェフ:噛みしめるように口にする。
ユーリ・トレシェフ:あれから……本島が大規模な襲撃を受けたのも、二度や三度といった話ではなかった。
ユーリ・トレシェフ:あの日、ミストと会長の選択がなければ──生命のエッグを起動する事ができていなければ、この樹はとうに燃え落ちていたに違いない。
ユーリ・トレシェフ:そうしたら、ノドスはきっと本当に終わっていた。
ユーリ・トレシェフ:クロードが示した可能性も、群生が受け継いだ想いも、ザルフの犠牲によって守り抜かれたものも……何もかもが、無意味になっていた所だった。
ユーリ・トレシェフ:「……ありがとう。こんな日を迎えられたのは」
ユーリ・トレシェフ:「君の……いや、君達のおかげだ」
ユーリ・トレシェフ:その言葉は目の前の大樹だけではなく、その下に眠るものに向けられていた。
三城郷ミツル:ザザッ…『ユーリ、起きてる?』
三城郷ミツル:腰に下げた端末から声が響く。
ユーリ・トレシェフ:一瞬ばかり、名残惜しそうに手に残った熱を握りしめてから。端末を手に取り、通話を開く。
ユーリ・トレシェフ:「……ああ。ミストルティンの所にいる」
三城郷ミツル:『おっとそうか。邪魔してごめんね』
ユーリ・トレシェフ:「いや……」事実を報告しただけのつもりだったが、邪魔をするなと言ったように聞こえただろうかと、内省しつつ。「こちらの用事は大方、済んでいる」
ユーリ・トレシェフ:「問題はない。用件は何だ?」
三城郷ミツル:『アキトから招集だよ。ポイントG-7の廃校舎』
三城郷ミツル:『エノクベースが澪木さんの下に潰されちゃったから、人数が集まる場所は少し不便になったね』
ユーリ・トレシェフ:「基地が潰れた事を"少し不便"で済ませられるとはな」
ユーリ・トレシェフ:「……随分と平和になったものだ」
ユーリ・トレシェフ:僅かに笑みを含みながらそう言って。「分かった。今から向かおう」
ユーリ・トレシェフ:それだけ伝えると、通信を切り、放水装置を停止させる。
ユーリ・トレシェフ:それから、大樹の方へと振り返る。
ユーリ・トレシェフ:「"これから"の話をしてくる。……また、夕方には会いに来る」
ユーリ・トレシェフ:そう告げると、今度こそ大樹に背を向けて歩き出す。
ユーリ・トレシェフ:(……そうだ。これからなんだ)
ユーリ・トレシェフ:(星徒との戦いは終わっても……俺達はまだ旅の途中にある)
ユーリ・トレシェフ:(ノドスはまだ、帰るべき場所に帰れてはいない……それに)
ユーリ・トレシェフ:足元に広がり咲き誇る、青く白い彩を帯びた雛菊を見やる。
ユーリ・トレシェフ:大樹の麓を覆い尽くすように咲き誇るそれらは、今ではノドス島の他の場所でも散見されるようになっていた。
ユーリ・トレシェフ:「君の夢もそうだ。まだ……たった一つ、叶ったきりだ」
ユーリ・トレシェフ:生きている限り、これからも道は続く。
ユーリ・トレシェフ:そして、FHの道は、どこまでも欲望と共にある。
ユーリ・トレシェフ:だから、俺は君と……これからも、ずっと一緒に歩き続ける事になるのだろう。
ユーリ・トレシェフ:君の夢を叶える手伝いをする。どこまでも、それが俺の欲望なのだから。
GM:燃え残った願いと祈りを吸い上げて、生命の枝は尚も空へ伸ばされる。
GM:その指先が天蓋を押し上げるまで、あと僅か。
【Travelogue】Day XXXX:---
藤村夏虫:October 1, 20XX 16:23
藤村夏虫:以下の内容は、過去に32回発信した文面と同じものです。
藤村夏虫:このメッセージが届いたのであれば、どうか応答願います。
藤村夏虫:
藤村夏虫:この夏、ノドスの子どもたちが辿った戦いの顛末は、添付したログの通りです。
藤村夏虫:大樹となったミストルティンは、今も成長を続けています。
藤村夏虫:初期の爆発的な生育速度は鈍化していますが、このまま順調に成長すれば
藤村夏虫:4年から5年の間で、目標の高度に届くでしょう。
藤村夏虫:ですが、できることならそれ以前に、外部との通信手段を確立させなければいけません。
藤村夏虫:UGNを去った私が、こうして助けを求めるのは、烏滸がましい事だと理解しています。
藤村夏虫:けれど、この状況で最も信頼できる人物は貴方しか思い浮かばなかったのです。
藤村夏虫:以前、私の研究に興味を示して頂けたことを思い出しました。
藤村夏虫:ある種の菌糸が持つ走査性を発展させた、多次元的情報ネットワークの構築。
藤村夏虫:残念ながら、この研究室から、ノドスとノヴァリスを隔てる壁を超えることは叶いませんでしたが、
藤村夏虫:今は、ミストルティンがあります。彼女の枝が、ノヴァリスとの境界へと、今よりも物理的に近づいたのなら
藤村夏虫:目標高度への到達を待たずに、この糸が届くかもしれません。その日を信じて、このメッセージを繰り返し発信しています。
藤村夏虫:貴方であれば、この成果に改善を加え、発展させることも可能でしょう。
藤村夏虫:私はおそらく、彼らの旅路に最後まで付き添うことは敵わないでしょう。
藤村夏虫:その時は、どうか、私の持つ理事会権限を引き継いで頂けないでしょうか。
藤村夏虫:ノドスで唯一失効していない私のIDがあれば、貴方なら、彼らとコンタクトを取ることも可能なはずです。
藤村夏虫:貴方が、プロジェクト・アダムカドモンの顛末に責任を感じていることは知っています。
藤村夏虫:そして、その後始末のために独自に活動していることも。ですので必ず、このメッセージが貴方のもとに届くと確信しています。
藤村夏虫:もしもその時、貴方に彼らに手を差し伸べられる力と、立場があるのであれば
藤村夏虫:霧谷君、どうか、
藤村夏虫:生徒達のことを、よろしくお願いします。
Double Cross The 3rd edition
ステージ『オーヴァード・ノヴァ』
Episode.00 『Travelogue of Summer Vacation』
END
廃校舎
GM:かつて教室だった一角は、天井が崩れ、床一面に植物が侵蝕し、青白い花を咲かせている。
GM:潮騒の音が遠く響く。珍しく晴れた陽の光が差し込み、薄く張った水たまりに反射する。
GM:瓦礫や、朽ち果てて重ねられた机や椅子の上に、数人の生徒が腰掛けている。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……相変わらず」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「時間通りに集まるということができない連中だな」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「今更だろ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「その点、サワキは毎回無遅刻で偉いよなぁ。オレはたまたまだけど」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:大柄な身体で瓦礫の上に胡座をかく。前髪で隠した顔の半分には大きな火傷の痕がある。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ええと、ポリキャップの5番は……こっちか!よーしよしいい子だ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:ぱちぱち
"ハートマン"エドガー・ライネック:色落ちしたプラスチックの部品を机に広げて組み立てている
"ハートマン"エドガー・ライネック:サイズの不似合いなゴーグルを頭にかけた赤毛の少年。
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「役職持ちで遅れてくる方がどうかしてるだろ、そこは…」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:眼鏡の下から、褪色したプラモデルにいかにも嫌そうな目線を投げる
"ハートマン"エドガー・ライネック:「あら気になります?サ~ワキちゃん!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ロボテックサーガのVF-1!ん~!この曲線美……!」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「会議中にやることじゃないだろと言いたいだけだっ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いいじゃあないですか、この通りまだ面子も揃っていないわけですし」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「細かいことは言いっこなしですよぉ、サワキちゃ~ん」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「"カルヴァリア"、…いや、お前言わないんだよな。今更だが」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:露骨に嫌そうな顔でボディタッチを受けている
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ここではな。個人的なジンクスだ、お前は好きにしろ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「あいつらが来た時に遊んでいると思われるのも不愉快だ。人数は少ないが始めるか」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「日によっては、いても聞いてないやつが大半だしな」"ハートマン"をジト目で見る
"ハートマン"エドガー・ライネック:「それって不愉快ですかねえ、その際でしたら」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「みんなで遊んじゃうのも悪くはないのでは?」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「アキトやルイの分も、もちろん用意してありますよ!ええ日ごろから!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:どこからともなくサササッと古びた模型箱を取り出す
"ハートマン"エドガー・ライネック:「みなさんどちらがお好みです?バイカンフー、ライディーン、ボルテスV……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「プラモ作るだけ目と指使うなら、配電盤に回すって。残った発電機の調子が戻らないし…」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「オイオイいくらこっちに大したもん残ってねえからって、もうちょい新しいやつねぇのかよ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「オレあれが良いな。無限パンチするやつ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「トラの子なんです!この漂流学区の各所から来る日も来る日も交渉を重ねてかき集め……聞くや涙の苦労がありました」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「なんだそれ…」がりがりと前髪の下を掻く
"ハートマン"エドガー・ライネック:「しかしこれらは遊ぶためのモノですから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「みなさんと遊ぶためなら惜しくはありません、ええ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……怒ることや悲しむこと以外も、たまにはしないと」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「おかしくなっちゃうと思いませんか?」
"ハートマン"エドガー・ライネック:ふいに真顔になる。
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「おかしくなってないってことの保証だけは、してもらえてる身の上だろ。俺たちは」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……そうかもしれませんね」
"ハートマン"エドガー・ライネック:少し悲しそうに笑い。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「使い所は、ここではないのかも」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……ふん」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…悪い」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いえいえ、こちらこそ話の腰を折ってしまって」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「クランゲはいつも助けられていますよ、シュレッダー」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「だからそれは何の…」かぶりをふる
"カルヴァリア"祠堂アキト:「手元で何を弄って遊んでも構わんが、口は動かしてもらう」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「定例会を始めるぞ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「アイ・サー」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「ああ。今回は…」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「新規の案件については全員が揃ってからでなければどうしようもない」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「まずは各自の活動報告から済ませてしまおう」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「メイズが上手いことやったおかげで余裕はできたけど、その分色々出てきて騒がしくなったからな」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「お前らも大変だったんじゃねーの?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「大変だったよ。仕事はできなかったし…」首を振る。「…それでミスっても怒られてないのが、ますます」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「六壬学区のことについては」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「気にしても仕方ありませんよ、問題はイースターエッグがどの勢力の手中にあるかではなくて」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「それが大局にどういった影響を及ぼすのか、そうですよね?」
"ハートマン"エドガー・ライネック:ルイとアキトに
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…………」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「そうだな。エッグが"ミトラ"の手の内にあるままであれば」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「僕たちの計画も、全てがご破算になってもおかしくはなかった」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「あるべき所に収まったという点では、十分に作戦目標を果たしている」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「全部失敗した、無駄だったって話は…うんざりするほど聞いたよ。その誇大妄想狂の口から」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ほら~仕切り役のアキトもこう言ってるんですから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「しかめっ面をなおしましょう!叱られる理由なんてありませんよ?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「揉むな! 顔をっ!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:むにむに。
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「どうせ向こうの連中が他のエッグをどんだけ持ってようと関係ねえしな」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「いちばん大事な鍵はずっと俺たちが持ってんだから」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…そうだな。おれたちの計画に、差し障りはないってことになる」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「ま!それを言ったら一番最初に突っ込んだオレとアキトが失敗したからこんな面倒なことになってんだけどな!!」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:ガハハと笑う
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「お前…」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「ともかく、六壬のイースターエッグは、そのまま学区の生徒会長に移管された。今のところは、表の…選挙に従うと公表してる」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「直接見たところでも、だいたい指針はそのままだと思う。…そこで嘘をつくようなやつらでもなかった」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ふん、随分絆されたな」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「んふっふ」横でニコニコしている
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「おれは…」眼鏡を直す
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…ありものを使うだけだ。そこで、もしかしたら、とか、裏の裏が、とか、疑うほうが邪魔になる」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…それから、活性星珊胚の回収は、今のところ成果が出ていない」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「そうか。……今は誰も回収できないという確認ができただけで良しとしておこう」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「引き続き注視はしておけ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「了解」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「エドガー。ジェネシスの方はどうなっている」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「三大学区に最も食い込んでいるのはお前だ。例のプラントも撤退した以上、今まで以上に頼ることになるかもしれない」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ええ、ええ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「各地に潜伏する偽装社会人による情報収集は依然滞りありません」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「しかし電脳深海に対するアプローチは……こちらも恥ずかしながら芳しくありませんねえ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「以前からお伝えしている通り、単独での侵入経路の確保と並行して」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ノヴァリス内で生徒に伝手を作ってそれを頼る、というのを進言したいんですが」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……やっぱり承認は難しそうですかね、これ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ノヴァリスの生徒に協力者を作る試み自体は、やっている奴は幾らでもいる。報告のあるなしは別としてな」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「好きにすれば良い。大目的を違えなければ、僕は個々の方針に口は出さない。ただ……」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「お前の伝手ってアレだろ?アイドルだろ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「もっとこう、ねえのかよ。オフィサーの上の方とかよ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「別に、そこはこだわらなくてもいいと思うけどな。校舎でバカでかい音を鳴らさなきゃ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「承認が大事なんですよ、隠れてコソコソやるんじゃあなく」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いずれ彼女たちを大々的に味方と紹介したい所なんですが」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「それについては焦らないでおきましょう」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……みんなの怒りや悲しみを、否定する言葉をボクは持ちません」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「時間が間に合うようには、祈りたいですが」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「そうか……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「なるようにしかならないさ。だいたい…」何か言おうとして
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「………オイオイどうしたァ!!ガラにもなく辛気臭え!!」エドガーの背中をバシンと叩く
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「もっとこう、最近の推しとか紹介してくれよ!いつもの感じでよ!!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……アッハハハ!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「まったくもってそうです!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「このボクとしたことが面目ない!……そうだ!この間ちょうど先生が送ってくれた電子コミックの最新号がありまして」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「新連載が激アツですよ、あとで回しておきますね!」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「おう、調子戻ってきたな!さっきはああ言ったが、オレは結構お前の文化的?なとこ買ってんだからよ!」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:手の先だけで腕組みをして言葉を切る
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:……ガラガラッ
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:その時、廃教室の壊れかけのドアが開く。
"カルヴァリア"祠堂アキト:視線だけを音の方に向ける。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:一人の少年が入り口に姿を現し、面々をじろりと見渡し、
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ふあ~~~~~あぁ……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:大きく欠伸して、ダラダラと教室に入ってくる。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「お~お~……相も変わらずシケた面並べてご苦労様ですなァ、皆さん方」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「鏡を見てから物を言え」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「つか揃ってねえの?遅刻?俺ギリセーフだよな?」どかりと瓦礫に腰を下ろす
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「遅刻だけどお前が最初だよ。珍しいこともあるもんだ、明日、給湯器が止まるんじゃないか」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「マンガの話をしてたんですよ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……ソルも読みますか?マンガ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:喉から出かかった旧知の名前を噛み殺し、微笑みかける。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「何あんの?大体もう飽きたんだけど」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「よくぞ聞いてくれました!ちょうど新しいのを先生がですね……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:タブレットをすいすいと操作してみせる
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おっ、オタクくんまたオモチャ作ってんの?手伝ってやるよぉ」素手でランナーからバリバリのままパーツを取り始める。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ああーっ!バリをちゃんと取らないと仕上がりがケバケバに~~!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ルイ!彼を止めてください!信じられない蛮行です!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ギャハハハ!面白~~」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「ああ……俺も久しぶりにキレちまったよ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「屋上……は無かったか。表出ろやソル」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「後にしろ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「あらら、怒られちゃいました」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「当たり前だ!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「デストロイドモンスターの仇討ちはまた今度にしましょう」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「細かいこと言うなよ……って」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ボクたちが彼に言うセリフだったのになあ、不思議だ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:困ったように俯き、着席する。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いや元々プラモは作ってねーからな」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「そこじゃないだろ…いや、なんでもない」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「で?何の話だよ」嫌がらせでやっただけなのでプラモにヤスリを掛け始める
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「恋バナすか?」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「報告だ。任務の」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「それに色恋沙汰が関係あるのなら好きなだけしていいぞ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「クゥ~~~、これこれ!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「相変わらず塩いね~~」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:ペラペラ捲っていたコミック本を、開いたまま背表紙を上にする邪悪な置き方で放置する。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……ノヴァリス・ファイトの利権を手放したそうだな」無視して続ける
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ラス・ヴィダスの泥水はお前の性に合っていると思っていたが」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「言い方ひどくね?トゲを感じるよな……そういうの傷付くわぁ……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ちくちく言葉だと思う人!はい!」挙手
"ハートマン"エドガー・ライネック:「はいはーい」ノリで挙手
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:いや当然だろという顔
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「わかってねえなお前ら。アキトのこれは天然だろ。ユーリとかと同じタイプだ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「オタクくん……オタクくんだけだよ、ゥチのことわかってくれるのゎ……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ぎゃ、ギャル子さん……そんなこと言われたらボク……」トゥンク
"カルヴァリア"祠堂アキト:「………」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「で?ノヴァリス・ファイトだっけか」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ありゃもう必要ねーから手放したんだよ。耳目を集めすぎるしな。潜伏するにはリスクが高いわけ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「代わりに“協会”の中枢深くに入り込めた。まあ地盤作りとしては上々だろ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「"協会"か。あの連中は下手な生徒よりも鼻が利く。せいぜい馬脚を現すなよ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「はァ~~~~い」頭の後ろで手を組む
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「毎回思うけどコイツよくこれで社会人やってられるよな……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いやマジでクソだりィ~かんな……あんなんやるなら特級訓練受けてたほうがマシだわ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「で、エッグの場所も大体目星は付いてる。それと……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ハッハ~……いいものも拾えたんだわ、これが」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「いいもの…?」眉を顰める。碌なものであった試しがない。
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「趣味の話じゃないよな?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ハイここでクイズ……あいらない?ああそう」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「“マスターポルート”の遺体だよ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「おお~!」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「…………」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「………お前、まさか」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「喰ったのか?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「え?そりゃそうだろ……したほうがよかったか?博物館に寄贈とか」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ワオ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:流石に絶句。
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「誰が欲しがるんだよ、そんなものを…」眉を潜めているが、食ったという発言そのものには、感慨はない様子だ。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ヒャハハ!これで最強チート装備で異世界転生して俺TUEEEEってわけよ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いや異世界転生はしてないか?とにかく後は将棋倒しってな」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「義体越しでも食えるもんなんだな~、喰うのはあくまで手段で実態はレネゲイドの吸収ってことならそりゃそうか……」妙な所で納得している
"カルヴァリア"祠堂アキト:「………」大きく嘆息して
"カルヴァリア"祠堂アキト:「いや、異常がないのならそれでいい」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「オッホ!アキトくんってば心配してくれてるんスか!?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「照れちゃうよな~~……やっぱこう見えて根はやさしい子だから、ホラ」周囲に紹介している
"カルヴァリア"祠堂アキト:「黙れ。僕が心配しているのはお前の身体じゃなく頭だ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あっ、ちくちく言葉2!」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「口出しはしないんだろ?」
"カルヴァリア"祠堂アキト:サワキが肩を持ったことを意外そうにして「……相手の素行によるだろ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「てか後の奴遅くね?しょうがね~~奴らだな……時間も守れないなんて……俺情けねえよッ……!ヒンッ……!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:自分の遅刻を棚に上げて
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おい、遅れた奴に罰金……は意味ねえんだった、何かやらせようぜ!罰ゲームとか裸踊りとか……」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「おつかれさまでーす」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あっ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:崩れた壁を軽く叩いて、何気ない足取りで教室に入ってくる。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おいコニー」指差し「裸踊りな」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「なんでだよ!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「遅刻したんだから罰があって当然だろうが!俺はノドスの規律のためッ……心を鬼にしてッ……こんなこと言いたくないのにッ……!」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「何の話です?これ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:ゴミを見る目をソルに返しながら、スカートの裾を押さえて机の上に腰掛ける。
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「気にしないでいいよ」憮然
"ハートマン"エドガー・ライネック:「今日もコニーが美しくて何よりという話です」紳士的に一礼
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「別にいいですよそういうの。褒められたくてしてるわけじゃないですし」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「あらら、手厳しい。こちらも自然な感想を述べているに過ぎないんですが……」しょげげ
"ハートマン"エドガー・ライネック:「『美しいものが嫌いな人がいて?』」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ボクの好きな言葉です、ええ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「大丈夫大丈夫」ぽんぽんエドガーの背を叩き「本当は嬉しいんだから。ツンデレツンデレ」コニーに聞こえるように言う
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「私は嫌いですね。ハイ論破」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「話が進まないだろ。報告会の途中だよ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「"イモータル・コイル"まで終わったところだ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「イェ~~イ」ダブルピース
"ハートマン"エドガー・ライネック:「カワバンガ~」こっちも意味もなくダブルピース
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「私の仕事はもうだいたい終わりましたからねえ」二人を視界から消して
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「相変わらず、百人隊の子たちが向こうで使う"トバルカイン"をせっせと造ってますよ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「すぐ壊しますからねアイツら」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「偉ぇ~~」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「"リリス"の権能は」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「"機神計画"で再現できなかった力の一つだ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「通常の生産プラントでは、リリスの懐胎能力を代替するには不十分だ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「コニーと同等の創造能力を持つユニットを、現地で組み込む必要があった」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「……ま、半端に終わりましたけどね。それでも機神は完成しました」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「これでもう、あの学校と関わることもないでしょう。せいせいします」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いいのかよ?それで」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ホントにせいせいしてます?」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「……いいですよ。なんですかマジな顔しちゃって」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「べぇっつにぃ~?」プラモの合わせ目を消している
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「キモ……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いいならいいですけど、ねえ?」しょりしょりしょり
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「てか削りすぎですよそれ。番手ももっと粗いのからにしないと……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「"イモータル・コイル"のその声色が気色悪いのは同意だが、別に…」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「手を出さなきゃいけない事態が来たら、関わってくれって話になるかもだろ。それはそれで困る」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「あーはいはい、わかってますよ。必要ならちゃんとしますって」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「しっかし他の人たち遅くないです?いい歳して時間も守れないなんて情けない連中ですよねほんと」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「やっぱ罰ゲームだな」
"ハートマン"エドガー・ライネック:(スーパー棚上げブラザーズ……)
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「やめろって…」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:カツンカツンと近づいてくる小気味よく響き渡る足音と、良く通るテノールの声。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「すまないね。遅れてしまったよ。ほら?今日は命日だろ。だから墓参りをしてきたんだ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:誰のとは特には言わない。またほぼ毎日が誰かの命日であるからだ。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:言葉と共に教室に入ってきた幼さが消えた少年は、その腰に月色の三日月刀を佩いている。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「それで……まだ解散してないと言う事は、今日はこれからの事を話すのかな?」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:前髪の毛先を長く白いしなやかな指先で軽く弄る。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ヒューヒュー!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「華のあるエントリーが続きますねえ、これは助かる~」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おっ、メイズ!」指差し「『小さい頃の恥ずかしい思い出』!」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ん?生き恥の話?それは今更かな」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「重たッ!」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「恥ずかしいこと言ってる自覚はあったんですね」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「つッッ……つっつまんねぇ~~~~!!」ひきつけを起こしている
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「そういうのは求めてねーから!」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「クロードにも子供の頃から言われてるよ。そんなに面白くない?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「面白くはないよ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「エドの事も見習ってるんだけどね」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……」エドが冗談を言ったことなんてあったか?という顔
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:ないよな?という顔
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あ~~あ、こういう時ザルフがいりゃあなぁ~~……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ザルフの年齢を超えてしまったからね。俺をもう弄れないでしょ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:少し遠い目をして笑う。自分よりも確実に強かった男の最後の一ヶ月は酷い物だった。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「あ、そうそう、今日もバッチリ"さすらいの剣士キメ台詞100選”!考えてきましたから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「後で打ち合わせましょう、今日のは自信作ぞろいですよ~」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「えっマジ!?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「外注なん!?あれ!?」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ええ!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「100本考えて1本は採用されます!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「打率低すぎんだろ!パワプロの一年目かよ!」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:笑っていいのかというひきつった笑顔(声は上げない)
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「俺は100分1助かってるけどね。武器は多い方が良いから」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「それにハートマンがいると迷わなくて済む」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「”椅子の男”ですからねえ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ヒーローのサポートはやりがいがあって好きです、毎日だって喜んでやりますとも」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「助かるよ。また行きたいよねノヴァリス。……それでアキト。俺には何か言うことある?」ハンカチを机の上に敷いて座る。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ああ、お前の使い道はまたそのうち用意してやる」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「それまで引き続き腕を磨け」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「了解。つまり何もするな。だ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「やっぱり独断専行すぎたかな?全体的には上手くやったと思うけど」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「会長の生体情報も死守したのは褒めてくれると嬉しい」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「いや、単純に外に出したくねーんだよコイツは。ウチの切り札だからな。下手に対策とかされたくねーの」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「順当だよな」肩をすくめる
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「ここぞという時に使ってやるから楽しみにしとけって意味だよ。な、アキト」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「この前あんだけ褒めただろ……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「案外さみしがりなんですよ」ひそひそ
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「暇そうだもんな、毎日鍛錬って……」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ま、昔から留守番は慣れてるよ」毛先を指先で弄り軽く溜息をつく。「ソルは褒めてくれる時の顔は結構好きだよ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ウワッやめろやめろ!」手を払う「そういう営業してねえから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「こっちは案外、直球に弱いんですねえ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「余裕あるよな、どっちにしろ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「次の罰ゲーム何にします?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「モノマネとかどうよ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「だからそれはもういいって…」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「そう言う話だったのかい?先に言ってほしかったね。迫真のショウの真似を練習して来たのに」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「これ雪だるま式に負債が高まりますね」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「罰ゲームの話か。いいな……俺も混ぜてくれ。はははは」
"ストロッツァ"クロード・カレル:白衣姿の青年が、よろよろと教室に現れる。
"ストロッツァ"クロード・カレル:笑ってはいるが、目の下の隈は相変わらず濃い。慢性的な不眠だ。二日ほど睡眠を取れていない。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「何か……笑えるやつがいい。やろうぜ。なんでもいい……」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「うわ、笑えない奴が来ちゃいましたね……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:がばっ!
"ハートマン"エドガー・ライネック:コニーの口を抑え
"ハートマン"エドガー・ライネック:「思っててもいいますかねぇ!?」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「むがもご」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おおクロード」いつものことだ。特に反応は無い
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「やってないよ。座れよいいから」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「気にすんなよ。コニーは……そういうのがウケるんだ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「寝ながらでいいか?」椅子を三つ並べて横たわる。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「クロード、少しは寝た方が良いんじゃないか?血の巡りに支障が出てるよ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:指先で軽くクロードの額に触れ、血液を操る異能を駆使し血行を良くする。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「ははは……寝てはいるさ。ただ、リザレクトしきれない分の脳障害っていうのは難しい」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「絶対当社比の『寝てる』だろ……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…仕事は進んでそうだよな」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「氷嚢使います?クロード……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「そもそもレネゲイドが『元の状態』を誤認する事から起こるんだ。例えば耳や尻尾を意識的に生やすみたいな定着が再生を繰り返すことでも起こって……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「仕事のほうは、まあ、そこそこだよ。今は遊びが楽しい時期だ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「調子がいい。はははは。ここ何ヶ月かでは一番だ……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「それは何か成果が出たのかな?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…限界がどこかは、信用するしかないし、してるけどな。見てて不安になるんだよその様子」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ノドスの運営においても、僕たちの計画においても」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「クロードに集中する負担が大きいことは認識している。可能な限り改善するべきではあるが」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「つっても……いねーだろ他に」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ああ、それにも限度がある。……クロード」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「まだ保つな?報告を頼む」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「いや、いい。本当にいいんだってば」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「作戦部の仕事は全然、ものの数じゃない」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「だけどノヴァリスがな……解体される前に実験できることは、全部やっておかないと」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「十字冠の挙動はどうなっているのか、神聖二重冠の発動条件はどこまで広く取れるのか……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「まだまだ、できることがある……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「こりゃ止めても止めらんねーな、こいつ……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「休ませたほうがおかしくなんじゃねえの?」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「彼のワーカホリックは今に始まったことではないですから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「そうですねぇ、やりながら脳味噌を冷やしてもらうシステムを構築するとか」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「それ作るのも本人だろ…」前髪の下をがりがりと掻く
"ハートマン"エドガー・ライネック:「確かに……!タマゴが先かニワトリが先か、となれば」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「お手上げかもしれませんねえ!アハハーッ!」
"ハートマン"エドガー・ライネック:バンザイポーズ
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「あの芸術的な剣の腕が落ちてないと良いんだけどね。俺はそっちが心配かな」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「おい!裏にマットあったぞ!」ボロボロの運動マットを持ってくる。
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「ほらクロード!そんな硬いとこで寝たら体壊すぞ!これ敷いてやっから!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「うわ~懐かしっ!これ体育で使ってたやつだろ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「恩に着るよ、ルイ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:運動マットにどさりと身を投げ出すが、そもそも休養の状態でも寝れていないのだ。
"ストロッツァ"クロード・カレル:常に脳が動き続けて止まらない。そして、一刻も止めていられない理由がある。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「アーノルドから頼まれてる遊びがあってさ……近いうちに、もう少し大きな相互戦闘検証をノヴァリスで行えそうだ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「何しろ期限付きなんだからな……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「俺達がノヴァリスを解体しちまう前に……神秘を全部、解明しなきゃ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「これまでの何もかもが無価値に終わっちまう」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「どうせ終わらせるなら、みんなが笑える最高のジョークがいい……そう思わないか?」
"ストロッツァ"クロード・カレル:この日始まったことではなく、何度も繰り返し言っていることだった。
"ストロッツァ"クロード・カレル:眠ろうとしても眠ることができず、半ば虚ろな意識で繰り返しているのかもしれない。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……そうですね、本当にみんなが笑えるなら」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「それが一番ですよ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「クロード、あなたも含めてそうであるなら。ボクはそうあってほしい」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「エドガーだって、いつか分かってくれるさ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:瞼越しの陽の光を腕で遮りながら答える。
"ハートマン"エドガー・ライネック:「……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:それ以上の言葉はない。これもいつものやり取りだ。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「……俺は大丈夫だ。いつもの調子でやれているし、作戦部の仕事に支障はない」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「俺個人の研究なんてのは、結局遊びみたいなもんだ……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「変わらずいつも通り、平常営業…な」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「俺は前線に出てるクロードの方が好きではあったけどね。ままならないもんだ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「……暇がないだけだよ。前線の仕事も、その時が来たらまたやるさ。設計のほうはもうできてる」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「『ハーデンベルギア』は埃をかぶってないかい?」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「ほしけりゃやるって、前から言ってるのに」苦笑する。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「……」嘆息する「……覚えてるか?こいつサンダルフォンの攻撃、一人で止めやがってさ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あの時はホント……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「……」途中で黙り込んで
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「……あー…… ……何言ってんだ俺?悪いオチ無かったわ、流して」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「はははは、くだんねー……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「神業だった。あれは皆とクロードの刃だった。だから俺は盗む気は起きないよ。アレを見たからね。空気読めなくて済まない」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「もう少し、聞いてみたかった気もしますけどね」
"ハートマン"エドガー・ライネック:生徒会長が命を落とした星徒による大規模侵攻。
"ハートマン"エドガー・ライネック:地獄と呼ばれたノドスの、更に底を抜く最悪と評された戦闘、その前線を直接味わった者とそうでない者の間には
"ハートマン"エドガー・ライネック:(……踏み込み切れない壁がある)
"ハートマン"エドガー・ライネック:だから、狂気に堕ちて様変わりしたように見える目の前の友でさえも
"ハートマン"エドガー・ライネック:その在り方に否定はできない。協力さえしている。それを拒むのは、底知れず無責任な態度であるように思えるから。
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「まあまあいいじゃねーか!俺は中々痛快だと思うぜ」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「俺たちを見捨てた連中が総取りするはずだった成果を、まとめて俺等が横取りできるんならよ。ただ壊すよりよっぽど良い」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「そういうこと……前話したっけ?ザルフのやつともさ、約束してたんだよな……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「外に出たら……FHの偉い連中を、みんなぶん殴ってやりたいってさ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「ノヴァリスの神秘なら、そういうこともできるかもしれない……最高に笑える話だろ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「……希望がある」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:――ガダンファル・イルヤーサ。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:"マスターゼウス"の二つ名は自称だ。ノヴァリスには数いる、マスターエージェント相当の力を得るだろうと目されていたオーヴァードの一人ではあったが、その名に根拠はない。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:かつては内向的な性格で、機械整備や開発を主とする技術要員だったが、ある時期を境に変貌し、独裁者じみた振る舞いを見せるようになる。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:極端な男性優位・女性蔑視の思想を唱え、僅か100人しか残存しないノドス内部ですら、独自の派閥を形成。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:そしてそれゆえに、他の十律者ともほとんど接触を取らず、遭遇しても態度は固い。この手の会合を断りなく欠席することもしばしばある。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:すなわち――
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……何だ。ギャアギャア賑やかなのが外まで聞こえてきたのに」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「まだ揃っていないのか? 時間を無駄にさせられたな」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ドンケツじゃなくて良かったじゃないか」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「ラストの方が良かった。こんな顔合わせで待つなんて無駄も極まる」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「イルヤーサ弟!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おい!この空気を救えるのお前しかいねーよマジで!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いけ!!一発芸!!」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ユーリは我らの姫君と逢瀬だろうからね」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「遅れるのも仕方なしさ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「出てきたのか今日は。どういう風の吹き回しだよ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「さてな。コインを放ったら裏が出たから来たのかも知れんよ」 リィにはそう返しつつ
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:ソルの言葉には一切反応を返さない。彼は常々『一定の水準に達していないユーモアは聞こえない耳をしている』と言って憚らなかった。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おい!誰一人としてやんねーじゃん!どうなってんだこの学校の規律はよ!」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「お前がつまんなすぎなの」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「こういうのムシが一番堪えますよねえ、よしよし」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「エ~ンエ~ン……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「じゃあ、やっぱりやるかい?ショウ・ブロウラーの真似を」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「それはかなり見てえけど……」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「で? 植物性になった女と見つめ合ってるクレイジーを待つ必要がありそうだが」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「その間に何かすることはあるか? アキト」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「何だァこの小僧はァ!クッソ生意気でいらっしゃいますことよ!?」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「まずはそっちから報告することがあるんじゃないんですかぁ?」つまらなそうに足を組んで
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「聞きましたよ?仲良し四人組で地元のお姉ちゃんに面倒みてもらってたのを追い出されたって」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「エッ!?何それ超面白そう!聞かせて聞かせて!」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……チッ。姿を視界に入れないようにしてたのに、薄気味悪い周波数で囀りやがって」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「へぇ、アルゲス使ったんだ。腕は上がったかな?あいつとは久しぶりに打ち合いたいね」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:言葉通り、コニーのことを見もしない 「こっちで勝手に進めてる話だ。面白くもない」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「昔の知人を使ってあっちで使える資源を蓄えておいた。女が邪魔をして目当ての量は貯まらなかったが」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「これから予定通り、三大校とピラーを叩く。ちまちま卵探しなんて女々しいことをしないでも、これが決まれば終わりだろ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「俺も協力してま~す」寝そべったまま、へろへろと片手を挙げる。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「"ブロンテス"の件は頼む。アイツが一番厳しいだろう。……"アルゲス"の方はまだ腕が足りん。殺してやってくれ、メイズ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「一つ良いかな?」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「何か?」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ノヴァリスの女子達は強いよ。俺達とは戦闘経験値が違いすぎるんだろうね」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「なにせ、向こうは絶対に死なない。命が失われる俺達とは前提条件が違う」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「その差が大きすぎると感じたんだけど。そこを補う策はあるのかな?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「マジでムカつくよな~、向こうだけチートで一生模擬戦気分だもんな」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「"ステルペス"はもう十分策を練ってる。ジェネシスは自らの法で滅びるだろう」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「"アルゲス"は方針こそ見えているがまだ足りん。とはいえ、動くべきタイミングは近く来る」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「"ブロンテス"が目下最大の問題だが……キングダムに対しては俺も相応に力を入れるつもりだ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……と、単純な戦力差を覆す方針はいくばくか立っている。それに加えて、そもそも『執行者』による物量戦も前提にある」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「ははは……俺はできればまだ滅んでほしくないけど……」掠れたように笑う。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「死ななくて強いってのは、本当にいい。大抵の実験はできるし……減らないからさ……」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「証明は程なく済む。ノヴァリスなど俺一人で十分だという証明がな」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「……」腕組み
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「もしかしてめっちゃ働いてない?お前」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「お前の五倍は動いてるよ。働いてるかは…まあ考え方によると思うけど」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「手が空いてるやつ率いて、むこうの資材だけでやってるなら文句のつけようがないよ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「ハン……当然だろうが。俺の優位を示すための戦いだ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「失敗したら俺は俺自身を許せん。フラフラヘラヘラしているソル・ジファンとは違うんだよ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「んま! 偉いね~~、流石ザルフくんの弟さん」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……さっきから」 僅かに声が低くなる。唸るように
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「死人の名をよくよく口走るな。墓に穴でも掘って住んだ方が良いんじゃないか?」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「それも死んだ人間を意識し過ぎじゃないか?言わな過ぎると言うのも不自然だと思うけど」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「えぇ~~?」嫌な笑みを浮かべて
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「そりゃあそうだろ。俺は今でもお前の兄さんが十律者だったらよかったなァ~~ッて思ってるよ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「言いますかねえ、そういうこと……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:呆れ顔
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「二人とも地雷処理班の才能がありますよ。揃ってアップルシードでバイトしてきたら仲良くなれるんじゃないです?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「どんなやつだろうが、十人に選ばれたなら…」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…生き残るために行動してるなら文句は言わない。お互いに。そうじゃなかったか?」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「そうそう、リィの言う通り。喧嘩するなよ~?はははっ……」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「ソル・ジファン……」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「…………」 結局、憎悪を滾らせた声で一度その名を呼ぶ以上の動作は見せない
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……どうも耳が故障していたようだ。阿呆の下らん戯言を脳まで届けてしまうとは」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「今日は良く話を聞いてくれて俺は嬉しいよ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ええ、ええ、喧嘩はよくありません」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「つまるところ、現状における」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ボクたちの戦略基準はスピードですからね」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「先んじて成果に辿り着いたものが、そのまま次の指針になる」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ここで言い争う意味はないですよ、真っ先に降りてるボクが言うのもアレですけど」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「報告できる区切りが来たら、集会などなくとも共有してやる」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「年内にはその第一報を出してやれるだろう……以上だ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……大前提として」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ノヴァリスの解体に不可欠のファクターは二つある」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「"生命の解"を宿す"機神"。そして、最高生徒会長権限」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「片方は既に僕たちの手中にある。問題の生徒会長権限も、ソウマのものであればミストルティンが受け継いでいる」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「その上で……おそらくはそれだけでは不十分だ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「最高生徒会長は、ノヴァリスにも存在する。ソウマの次代へと権限が更新された以上」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ヌーフの契約が受け入れるのは、最新の権限を持つ一人である。と考えるのが自然だ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「だからこそ、僕とルイは雨月夜シオンの十字冠を求めたし」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「それが敵わず、ノヴァリスの全生徒に権限が分散した現在では、次の会長選出を待たざるを得なくなった」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「めんどくせ~~っ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…………」顰め面で腕組み
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「なんとかインチキできねーの?」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「……いつか"サンダルフォン"が口にしていた選定か。生徒の承認が必要という……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:不意に声がする。薄灰色のコートを羽織った、背の高いスラヴ系の青年が
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:穴の開いた天井から教室の中へ降り立ち、古びた床を軋ませる事もないまま机に静かに腰掛けている。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「お、ユーリ」腕を目の上に置いたままだが、真っ先に気づく。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「来てたのか……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:ごく一瞬の事だ。目を離していた者は、"いつの間にかそこにいた"ように映ったかもしれない。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あれ!?ユーリじゃん!」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……ようやく揃ったか」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「これにて全員集合ですねえ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「ああ、すまない。定例の時間は承知していたのだが」昏い瞳が、一同を見渡す。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「道中見つけた花が、黴害を被っているのを発見してな」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「患部切除と消毒対処を行っていた結果、時間が押した」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「マメだな。…全員揃ったのはいつぶりだ?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おいお前ビリだぞ、ビリ!大遅刻」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「罰として恋バナしろ、恋バナ」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「今日の姫君の調子はどうだった?」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「そろそろクロードの計算値に届くって話だったからね。万が一異常があっちゃいけないさ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「ああ、ミストの状態だな。報告しよう……その計測も済んだ所だ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「こんな時も花壇の世話とはな。輪をかけて理解し難い」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ウッフフフ!お花好きは相変わらずなんですねえ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いいじゃないですか、ユーリらしくて」
"ハートマン"エドガー・ライネック:仲間がそうした、『自分らしさ』を残していることを
"ハートマン"エドガー・ライネック:時折に、安らぎのように感じることがある。
"ハートマン"エドガー・ライネック:(ここでは……変わっていくもの、失われるものが多すぎる)
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「理解し難くて悪いが、これが俺だからな」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「群生……ソルのようにある日いきなり人柄が変わっていたら、そちらの方がよほどぞっとする話だと思うが」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「え!?ちくちく言葉3!?」
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「普通にぶっ刺さってんだろ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「違いない。……理解し難いものにも慣れている。好きにしろ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「些事だ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「俺も君の変化でそれなりに傷ついたんだ。お互い様という事にしてくれると嬉しい」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「……いや、ミストルティンの報告だったな。続けるぞ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「そうそう、恋バナな」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「現在の高度測定値は、203,425m。俺の眼とクロードの装置で確認したから、誤差は殆どないはずだ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「計算上の必要高度。215,368mまで94.4%」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「生育速度は今になって更に加速している。あと半年……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「あるいは、それよりも早く届くかもしれないな」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「悪くない……希望のあるニュースだ……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:ミストルティンの生育に関する話の時は、強迫的ではない、穏やかな笑みを浮かべることもあった。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ははっ……ラストスパートでやる気出してんじゃねーの?ミスト」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「つまり、今年の卒業には間に合うってことですね」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「順調に進めば、そうなる。……」そう応じてから、クロードの方を見て。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「……クロード。少し顔を借りるぞ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:おもむろに懐からスプレー缶のようなものを取り出し、彼の方に何度か吹きかける。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「うわっ、なんだよ!?」
"ストロッツァ"クロード・カレル:さすがにマットの上から飛び起きる。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:その鼻先に、どこか涼しさのあるフローラルの香が漂う。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「フサアカシアをベースにした精油香だ。……ナヴィンの資料を元に再現した。神経が多少は安らぐ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「ああ……いつも気を使わせちゃって悪い……でも次からは事前に言ったほうがいいぜ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「リラックスとは真逆の効果になっちまうから」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「いや、すまない。あまりにひどい顔をしていたものだから……かえって驚かせてしまったか」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「なに、いいさ……俺がいると心配かけちまうのは分かってる……だからあんまり出席したくないんだよな……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「見かけなくても、それはそれで心配になるんだがな……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:(俺も誰かに心配されてみたいものだ)
"ハートマン"エドガー・ライネック:「よしよし、こういうとき待機組は不公平ですよねえ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「アハハハ!ウケるわ~~」ケラケラ笑っている
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「おい、それコニーとイルヤーサ弟にもかけてやれよ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「私は毎月分けてもらってるから大丈夫です」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「いらん。女々しい」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「それでそれなの?」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:無言でソルの鼻先にも吹きかける。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「あと倍くらい分けてもらった方が……ウォッ!」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「オイ!いきなり……あらま~いい匂いだこと……」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「どっかで嗅いだような…ああいや、なんでもない」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ノヴァリスからすれば、悪の枢軸がこんな事やってるとは、夢にも思わないだろうね」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「見たら俺達の見方を変えてくれるかもね」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「なるほど、メイズも女子からの視線を気にかける年頃か」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「ある意味健全に育っているようで安心した。昔から武術ばかりの奴だったからな……」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「いいアイデアですね、プロモーションビデオでも作ります?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「ウケないだろ。というか、そもそもプロモーションしてどうするんだよ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「イメージ改善ですよぉ、歩み寄りの第一歩です」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「見方を変えられた所でだろう。下らん……」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「あほらし……」ガダンファルと言葉が被って閉口する。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「あ。申し訳ない。そう言えば女子で報告し忘れた事があったな」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ミツルのお姉さん生きてたよ。行動を共にした。なぁハートマン」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「ええ、映像記録も残ってますから」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「あとで送ってあげてください、きっと喜びます」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「……きょうだいね。そりゃあるよな、そういうのも」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「それは……素晴らしく希望的なニュースだ。いい仕事をしてくれたな、メイズ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:端末を開き、ミツルに一報を送る。こういうものは少しでも早く知りたいだろうと考えている。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「ガーベラに言われるとは光栄だ。素直に賞賛を受け取ろう」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ミツルの姉貴ってあれだろ?すげー美人っていう」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「美人だったね。サンチャゴが喜ぶと思う。俺も喜んだよ」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「お前、本当にそういうところでためらわないよな…」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「ハハハ!紹介してやれよ、ペルセ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「サンチャゴのやつ、その為に昔バーベキューでずっと一人で肉焼いてたんだぜ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「頼まなくても、ミツルがするだろう。……そういう約束を、むかし話してたはずだ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「おい」 低い声 「女の噂で盛り上がるようなら俺はもう帰るぞ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「一体どれだけ時間を浪費させるつもりだ。……アキト。まだ頭数は足らないのか?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「このお坊ちゃん空気読めね~~ッ」唇を尖らせている
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「私も白けてきましたね。身内が生きててそんなに嬉しいもんですか?」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「お嬢ちゃんもだったわ」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「自分らが向こうにとってどういう立場かとか、わかって言ってます?」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「どの面下げてって感じでしょ。今更現れたって」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「…………」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「う~ん……」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「言えてるわ!!!!」手を叩く
"ハートマン"エドガー・ライネック:「なーんかコニーのそれは」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「自分に言ってませんか?」
"オムファロス"コニー・ヴァイスマン:「………」そっぽを向く
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「事実ではあるだろ」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「決めつけすぎるのもよくないことです」
"ハートマン"エドガー・ライネック:「これもさっきサ~ワキちゃんが言ったんですよ?」
"ピシェゴーシュ”リィ・サワキ:「まあ、そりゃ……」がりがりと前髪の下を掻く
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「でも確かにそうだよなァ」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「いくら美人だろうと、ミツルの姉だろうと」
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「結局ノヴァリスのクズだもんな」歪んだ笑みを張り付けたまま、空洞のような眼で言う。
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「でも、クズであろうが誰であろうが、俺はもう"血"と"死"を見るのは飽きたな。出来れば新しい景色が見たい」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「いいさ……仲良くするのも、滅ぼすのも、自由にやっていい……」
"ストロッツァ"クロード・カレル:再びマットに横たわって言う。
"ストロッツァ"クロード・カレル:「色んなアプローチでやってくれるほうが、有為なデータが取れる……それがノヴァリス計画の一番の意義だ……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「……そうやって蔑みたくなる心情は、理解できる。共感はしないが……」溜息を吐き、ソルやガダンファルの方へ視線を送りつつ。「ただ、事実として」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「俺達が今日まで生きていられるのは、ノヴァリスから来た者に希望を与えられたからだ」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「それだけが全てじゃないが……憎悪や対立だけが全てでもない」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「個人の考えとしてどちらに重きを置くかは、自由だがな」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……」 流石神話級の樹木を相手に恋愛感情を失わないイカレ方をした人間は言うことが違う、と
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:言おうと思えば言えたが、言わなかった。単に不毛だからだ。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:(またこいつ何かしらのクソムカつくこと考えてんな……)
"セレブロ"ルイ・ジャックモンド:「……いい感じにまとまったんじゃね?」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「………」この日何度目かの嘆息をついて、改めて面々を見る。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ガダンファルの計画には期待している」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ピラーと三大校を手中に収めれば、実質的に最高生徒会長の任命権を得たに等しい」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「その時点で選定を強行した後、権限を僕らに移譲させれば」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「並行する計画の中で最も速く、ノヴァリスの解体に手が届く」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「吉報を待っていろ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「容易い話だ」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:……それも本心からの言葉ではなかったが、そう言う以外の選択肢はなかった。ガダンファル・イルヤーサの背後には、複数のノドス生徒がいる。彼を信じる者の列がある。
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:「……俺たちは選ばれた者だからな」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:その言葉は、少し自らに向ける色もあった。
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:「期待してるぜ」そこに揶揄の色は無く「マジで」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……その上で、最終的なタイムリミットはミストルティンの到達だ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「こっちの予測と大きな誤差はない……だろ?ユーリの観察なら、下手な機械より正確だ……」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「ノドス一の天才に、そこまで買われては恐れ入るが……見立てとしてはやはり、さっき述べた通りだ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「お前達にも様々な思惑があるだろう。普段から言っている通り、最終目標を違えなければ個々の方針に異は唱えない」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「おそらくは」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ガダンファルが失敗した場合、その時点で最終計画に的を絞ることになるだろう」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ミストルティンがノヴァリスに到達したのなら、待っているのは総力戦だ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「メイズ、クロード。そしてユーリ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「お前達にも戦ってもらうことになる」
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:「……ああ。分かっている」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「俺だっていつまでも遊んでるつもりはない……やるべき時が来れば、やるさ……」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「それはファイナルプランまで出番はないって事かな?俺はガダル手伝ってもいいけど?」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「責任重大じゃない、その作戦さ」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……好きにしろ。人選は計画責任者に一任する」
"マスターゼウス"ガダンファル・イルヤーサ:いらんいらん、と払うように手を振っている
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「困るな。友達を作るのは、何時まで経っても上手く行かないな」
"クリカラ"メイズ・ペルセ・クロウ:「どうも俺の友情は一方通行気味だ。双方向にならないのが悩みの種なんだ」
"ストロッツァ"クロード・カレル:「そういうの全部口で説明するからいけないんだろ」力なく笑う。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「以上で定例会を終了する。総員、起立」
GM:アキトの言葉で、各々がまばらに立ち上がる。中には立ち上がれないもの、無視する者もいるかもしれない。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:どうにも歯切れの悪いアキトの言葉を聞きながら……随分と放任的になったものだな、と思う。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:かつては強い言葉で統率する事ができていたのは、やはり、旗印として立つ男がいたからなのだろう。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:ノドスの生徒会長は他にいない。いつかアキトがそう言った言葉が確かに真実だったのだと実感するような事は、この数年の内に何度もあった。
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:(……だが、なくなってしまったものは戻らない。今ある力と、生きている者達で、やれる事をやるしかない)
"カルヴァリア"祠堂アキト:「……僕たちは」
"カルヴァリア"祠堂アキト:自身も、腰掛けていた瓦礫から立ち上がる。
"カルヴァリア"祠堂アキト:会議の終わりに投げかける言葉は、いつも決まっていた。やはり、彼のように上手くはやれないと脳裏で自嘲する。
"カルヴァリア"祠堂アキト:「ずっと、戦ってきた。戦って生き延びてきた」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「忘れるな。どのようにして、この100人が残ったのか」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「託されたものを、置いてきたものを」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「願いを、怒りを」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「約束を」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「僕らは、生き延びなければならない」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「いつか、彼らとともに還るその日まで」
"カルヴァリア"祠堂アキト:「例え、最後の一人になったとしてもだ」
>>> To Be Continued.
GM:全工程終了!
GM:お疲れ様でした~!
“イモータル・コイル”ソル・ジファン:お疲れ様でした……………………!
ザールフフィール:お疲れ様でした!
ザールフフィール:スゲ~セッションだった。最初から最後まで……
"シニスター"ユーリ・トレシェフ:お疲れ様でした!
"ストロッツァ"クロード・カレル:お疲れ様でした……参加できてよかった……
(雑談)