ブラッド・ヒート・ストリーム



メインログ/雑談ログ




Trailer



──グッドモォーーニング・ラス・ヴィダース!
これさえ見れば最新のノヴァリス・ファイト情報が丸分かり!NFエクスプレスのお時間です!お相手はこの私、ラス・ヴィダス放送部“モッキンバード”アビー!
それでは早速行ってみましょう!本日の注目トピック、PVランキングはこちら!

[チーム★-NDD ライブツアー開始]
[“銀獅子”出演最新CM]
[“メルトディガー”熱愛発覚?お相手は?]
[“黒鉄”王者交代なるか]
[チームA.R.C解散か?]


まずは第5位!
速報チームA.R.C解散か?

BHS
株式会社HHMは16日、チームA.R.Cとのスポンサー契約を来期から更新しないことを発表しました。
HHMから詳しい説明はありませんでしたが、チームA.R.Cはここのところ目立った戦績を残せておらず、契約解消の要因は成績不振によるものと見られています。
いや〜残念なニュースですね!チームA.R.C、ここ数大会は低空飛行が続いていましたが……結局優勝旗を手にすることなくリーグを去ることになってしまいましたね。私も長年見てきたチームだけに寂しいです!
また所属選手の今後についても、情報が入り次第お伝えしていきたいと思います!

それでは続いて第4位!
特集“黒鉄”王者交代なるか

シーズン開幕を2ヶ月後に控え、当番組では……








ノヴァリス・ファイト。
ラス・ヴィダス商業学校連盟で行われる、レネゲイド能力を活用した戦闘競技である。
試合の模様はTV・ネットを介して中継され、プロリーグのトップ選手となれば、輝かしい栄光と莫大な富を得ることとなる。
だが、光が影を生むように、勝者の影には必ず敗者が存在する。

チームA.R.C。
リーグに名を連ねるプロチームであるが、近年ではこれといった成績も無く、常に最下位争いを続ける弱小チームだ。
そんなチームに告げられたのは、スポンサーからの契約打ち切り。全てのサポートは打ち切られ、本来ならば当然解散せざるを得ない状況だが……チームの面々は諦めていなかった。

チーム消滅の危機にリーダーが定めた方針は、一才の支援無く、自力で活動を続けること──。
挑戦と呼ぶことすら烏滸がましい馬鹿げた行い。後に続いた者はごく僅か。拠点も備品も何も無い、マイナスからの再出発。
無様で惨めな、けれど残された最後のチャンス。だからこそ、目指すべきは決まっている。
──優勝。それ以外に無い。

正義でもなく、宿命でもなく、世界の命運になど関係なく。それでも心を燃やせるか。

Double Cross The 3rd edition
ステージ『オーヴァード・ノヴァ』
『ブラッド・ヒート・ストリーム』
ダブルクロス、それは───血を滾らせる、唯一つの答え。








Index



Opening
【OP1】
【OP2】
【OP3】

Middle Phase
【Middle1/新コーチ】
【Middle2/練習試合】
【Middle3/練習:第一回戦】
【MasterScene/“伏龍”】
【Middle4/本番:第一回戦】
【Middle5/病室】
【Middle6/練習:第二回戦】
【MasterScene/“アンソールド・グラディエーターズ”】
【Middle7/本番:第二回戦】
【Middle8/練習:第三回戦】
【Middle9/本番:第三回戦】
【Middle10/練習:決勝戦】

Climax
【Climax/本番:決勝戦】

Ending
【ED/満天星ニニカ】
【ED/チームA.R.C】
【ED/春日井ショウ】
【ED/ルシア・J・ファーティマ】
【ED/サデ・ニカモ】



Preplay


GM:それではOVノヴァセッション『ブラッド・ヒート・ストリーム』始めていきましょう
GM:まずは自己紹介から。PC番号順に元気よく自己紹介をお願いします
GM(キャラシート)
BHS
満天星ニニカ:はいさい!
GM:PC1!満天星ニニカくん!
満天星ニニカ:満天星ニニカ、(まんてんせい・ににか)二年生!
満天星ニニカ:日々をただなんとなーく過ごしているだけの不良学生です。
GM:不良だ!
満天星ニニカ:学校には気分で行ったり行かなかったり、争い事が起きると「ゴミ拾いのボランティア」に駆けつけて持ち帰ったものでついでに生計を立ててるとか立ててないとか
GM:火事場泥棒じゃん!
満天星ニニカ:そんな生活を続けていたんだけど、ある日同業者に勧められて動画サイトでそれを目にしてしまったんですよね
満天星ニニカ:そう、ノヴァリス・ファイトを。
GM:今ノヴァリスで大人気の競技……ノヴァリス・ファイトを!?
満天星ニニカ:雷に撃たれたようにそれを魅せられて、アーカイブを漁りまくる毎日。
満天星ニニカ:そうして学校をサボり、十字冠が何度か発動しそうになりながらも膨大な動画を観終えた頃、こんな事を言う存在がそこには完成していたんです。
満天星ニニカ:「最近のノヴァリス・ファイトはなっちゃいない……」
GM:なんてこった……動画勢だ
満天星ニニカ:真に憂う者として、ニニカ……出ます、自らが!
GM:動画勢の名人様の雷十太!?
満天星ニニカ:こうして何の実績も持たぬ身ながらプロチームの門を叩くわけなんですが……おかしなことにどこも雇ってくれない。
GM:不思議なこともあるもんだ
満天星ニニカ:でもニニカは頑張りやさんなので諦めません。どうにかこうにか話を聞いてくれたチームA.R.C
満天星ニニカ:なんだかぱっとしない雰囲気だけど、背に腹は変えられないよね……というわけでよろしくおねがいします。
GM:なんか不遜だなこの新人
満天星ニニカ:データとしてはエンジェルハイロウ/ブラックドッグの能力者。
満天星ニニカ:エンジェルハイロウのニニカとブラックドック能力を持つ植物EXレネゲイドとの共生関係で、ふたつのちからを合わせた攻撃的なスタイルらしいよ。
GM:さえたやり方ってわけかよ
満天星ニニカ:1対1の戦闘には自信があるらしいので、他が足さえ引っ張らなきゃ一人ずつ倒していけば理論上全勝できるよね。
GM:幕末ゲッターチェンジ
満天星ニニカ:見ててくださいよ、この"新風"を……。
満天星ニニカ:というわけで満天星ニニカでした!
GM:OK!そんなニニカちゃんのHOはこちら!

PC1 満天星ニニカ
君はノヴァリス・ファイトの新人闘士だ。
君は素晴らしい才能と能力と情熱を持ち合わせているが、ノヴァリス・ファイトに関しては全くの門外漢の未経験だ。そんな生徒を中途採用してくれるプロチームはそうは無く、何度も門前払いを喰らっていた。
これが最後と決めて臨んだ面接、君は見事に採用となり、晴れてプロの一員となった。
だが、その時の君はまだ知らなかった。チームA.R.Cがスポンサーを失い解散寸前の、瀕死のチームであることを。


GM:採用してもらえてよかったね♡
満天星ニニカ:良かった~、今更贅沢は言えないよね
GM:死にかけのチームで頑張ってね!よろしくお願いします
GM:それではお次!
GM(キャラシート)
GM:PC2 春日井ショウさん!
BHS
春日井ショウ:はーい
春日井ショウ:ラス・ヴィダス連合の一年生。チーム『A.R.C.』所属の闘士、春日井かすがいショウです。
春日井ショウ:年は皆より下ですが歴は長め。チーム内でも特に個人人気の高い花形で、『A.R.C.』の公式垢より多くのフォロワーを抱えていたりします。
GM:SNS強者!
春日井ショウ:人気の理由はズバリ容姿。艶やかな黒髪に切れ長の赤い瞳を備えた美形で、ぶっちゃけ顔ファンが多いです。モデル転向の誘いも良く来る。
GM:顔が良い女!
春日井ショウ:顔にたがわぬクールで怜悧な言動と、赤い薔薇を咲き散らせながら戦う華やかなスタイルで人気を博しています。
GM:すごい ステラナイツの世界の住人
春日井ショウ:……が、それはあくまで表の話。普段の言動は容姿に合わせてやってるキャラ作りで、素は普通に温厚で気さくな女子高生です。
春日井ショウ:一人称はうちだし、好きな食べ物はコンビニで買えるホットスナック。
GM:普通だ……
春日井ショウ:正直キャラやるのも面倒だったり恥ずかったりしますが、自分の人気が多少なりともチームに貢献すればいいなと思って頑張ってます。
GM:えらすぎる
春日井ショウ:うちら『A.R.C.』で頂点目指してこうね!
春日井ショウ:能力としてはエグ/ブラム/サラのトライブリード。自分の身体を薔薇に変異させ、防壁にしたり拘束にしたり燃やして火力支援に使います。
GM:色々出来るようですわね~
春日井ショウ:万能な立ち回りを体に住まわせてる薔薇のRBの能力と蜘蛛のRBによる回復力で実現しています。
春日井ショウ:でも蜘蛛の影響で肌はタトゥーっぽい蜘蛛の巣状の痣で覆われています。イメージに影響しそうだからトップシークレットですが。
GM:エッチじゃん
春日井ショウ:お陰でプライベートでも肌を出せなくなりました。夏とか割と地獄。
春日井ショウ:大体こんなとこかな。よろしくお願いします!
GM:OK そんな春日井さんのHOはこちら!

PC2 春日井ショウ
君はチームA.R.Cで一番の人気闘士だ。
戦績として目立ったものは無いが、華型の闘士として多くのファンを集めている。一般への知名度で言えば、チーム名よりTVやSNS上での君の方が有名だろう。
立ち上げ時のメンバーでは無いとはいえ、君はこのチームの気風を気に入っており、解散の危機について由々しき事態と捉えている。
君はこの難局に立ち向かわねばならない。アイドルやインフルエンサーでなく、一人の闘士として。


GM:戦って勝つ!SNS人気だけじゃチームは保てないぞ
GM:まあ独立すればやってけそうだけど……
春日井ショウ:でもうちこのチーム気に入ってるから……
春日井ショウ:存続のため頑張ります
GM:チームのために頑張って!よろしくお願いします
GM:では次!
GM(キャラシート)
GM:PC3のルシアさんお願いします!
BHS
ルシア・J・ファーティマ:おう!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマ。ラス・ヴィダス商業学校連盟の3年生だぜ。
ルシア・J・ファーティマ:チームA.R.Cの中ではリーダーに次ぐ古株で、リーグ自体にも初期から所属し活躍してきた生え抜きの闘士なのだ。
GM:ベテランの風格
ルシア・J・ファーティマ:スラム出身らしい獰猛な気性に反して、堅実なファイトスタイルで知られる中堅闘士だ。
ルシア・J・ファーティマ:昔は名実ともにチームのエースとして大活躍してたんですけど、故障明けからのポジション変更を経て、今ではすっかり凡庸な選手に落ちぶれちゃったという。
GM:悲劇だぜ……
ルシア・J・ファーティマ:アスリートにありがちな後期育成失敗パターンだぜ
ルシア・J・ファーティマ:その切っ掛けとなったのが、伝説的闘士である"天狼"との一戦で、チームA.R.Cはこれまでの快進撃が嘘のようにボロ負けしてしまいます。
GM:かわいそう
ルシア・J・ファーティマ:表紙を飾るはずだった記念写真も使われることはなかった……
GM:悲劇だぜ……
ルシア・J・ファーティマ:それまでイキリにイキってた鼻っ柱をポキっと折られてケチョンケチョンにわからされてしまい、その時のトラウマで格闘戦ができなくなってしまったともっぱらの噂。
GM:わからせられちゃった……
ルシア・J・ファーティマ:そういうわけで、現在は守備的ミッドフィルダーとしてメインアタッカーを補佐する役回りです。急に入ってきた変な新人に振り回されながらがんばります。
GM:いぶし銀な活躍に期待だぜ
ルシア・J・ファーティマ:性能はサングインで強化された《ブラッドコート》《赫き鎧》による装甲ガード併用ブロッカー
ルシア・J・ファーティマ:初動は遅いけど、HPが潤沢なら装甲ガード会わせて60点くらいは弾けます
GM:固すぎるッピ!!
ルシア・J・ファーティマ:あと《援護の風》でダイス支援したり、自分に使ってサブアタッカーとしても一応働けたり
ルシア・J・ファーティマ:シーン一回だけ《スピードスター》と《紅の騎行》でそこそこのダメージも出せます
GM:こいつ……無敵か?
ルシア・J・ファーティマ:ベテランの器用さを発揮してガンバリマス!よろしくお願いします!
GM:OK!そんなルシアさんのHOはこちら!

PC3 ルシア・J・ファーティマ
君はチームA.R.Cのエース闘士だ。
チーム立ち上げ時の古参メンバーでもあり、その戦いぶりで多くの試合を制し、かつてのチームの最盛期を築いた選手であるが、ここ最近は目立った活躍を残せておらず、世間では全盛期を過ぎたロートルと見做されている。
だが今、君のノヴァリスでの全てであったチームが、消えてなくなろうとしている。
残り僅かな青春に、もう一度火を点けねばならない。たとえこれが最後だとしても。


GM:ベテランとして一花咲かせてくれ!
ルシア・J・ファーティマ:このままじゃ終われねえぜ!
GM:頑張ってください!それではラスト!
GM(キャラシート)
GM:PC4のサデちゃん!お願いします!
サデ・ニカモ:は、はい
サデ・ニカモ:サデ・ニカモです。チ、チームばいきんのリーダーです……。
GM:そんなチーム名だったかな……
サデ・ニカモ:あ、間違えました……A.R.Cでした
サデ・ニカモ:私がよくそう呼ばれてたのでつい……ふへっ、えひ、ふへへ……
サデ・ニカモ:……も、もう帰っていいですか……?
GM:がんばって
サデ・ニカモ:そんなぁ……
サデ・ニカモ:え、えっと……私たちのチームは一応、打倒“天狼”をテーマに纏まってて……
サデ・ニカモ:あ、もちろん“天狼”は引退してるんですけど、その伝説を打ち倒すって形ならいいんじゃないかってモーナちゃんが、あ、モーナちゃんはうちのマネージャーで、私が前いた学校がなくなったすぐ後に知り合って、二人で“天狼”の試合を見て、それがきっかけで
サデ・ニカモ:だ、だから、その……
サデ・ニカモ:頑張ってます……
GM:話が下手なタイプの陰キャ……!
サデ・ニカモ:このようにリーダーシップを発揮してチームを牽引しつつ、戦闘面では細胞侵蝕をダンシングシミターに乗せてばらまくRC型のユニットです。
サデ・ニカモ:ストレンジフェイズとエンチャントを両方乗せてダイスを確保したりキーンナイフで装甲を減らしたりしています。
GM:邪悪な性能
サデ・ニカモ:先行封殺型の闘士ってノヴァリスファイト的にはメチャクチャ人気低そうだな~と作った後で思いました
GM:塩試合製造機
サデ・ニカモ:あとはオルクスのたしなみとしてミーミルの覚書も持っているのでチームのみんなよりは情報収集とかもできると思います。こいつが……?
サデ・ニカモ:色々と不安要素を抱えてはいますが、言ってもそれなりに長い間シーンに立ち続けたチームなので
サデ・ニカモ:今シーズンも安定した戦いをお見せできると思います。やってやりますよ
GM:OK!それではサデちゃんのHOはこちら!

PC4 サデ・ニカモ
君はチームA.R.Cの発起人であり、チームのリーダーだ。
ノヴァリスに来てまだ間もない頃、スタジアムで当時のスター選手“天狼”の試合を目にした君は、その華々しく美麗な戦いぶりと会場の溢れんばかりの熱気に、すぐにノヴァリス・ファイトの虜となった。
以来、情熱と夢を胸にチームを率いてきた。情熱は少しも翳ることはないが、その夢は今まさに潰えようとしていた。唯一のスポンサーが撤退を表明したのだ。
あらゆるサポートが打ち切られ、通常であればそのまま解散する他に道は無いが、それでも君はまだ諦めきれてはなかった。
選んだのはスポンサー無しでのチーム存続。自腹を切り崩し、アマチュア同然の環境での競技続行。
泥に塗れた茨の道。付き従う者も少なく、屈すれば世間の嘲笑と莫大な借金だけが残されるだろう。
故にこそ、目指すべきはただ一つ──優勝。それ以外に道はない。


GM:勝利以外に道は無い!優勝目指して頑張ってください
サデ・ニカモ:なんでえ~~
サデ・ニカモ:しかしこうなったからには頑張るしかない……
サデ・ニカモ:張り切ってたくさん陰と毒を撒きます。よろしくお願いします
GM:それではこのイカれたメンバーで優勝目指して張り切っていきましょう!
GM:『ブラッド・ヒート・ストリーム』始まります!よろしくお願いします!
満天星ニニカ:うおー!よろしくお願いします!
サデ・ニカモ:ウニャオ~~~~~~~~ッッ
ルシア・J・ファーティマ:よろしくお願いします!
春日井ショウ:よろしくお願いします!



【OP1】

GM:OP/サデ・ニカモ
GM:サデさんのOPです。登場お願いします。
サデ・ニカモ:ヒッ な、なんで私なんかがトップバッターに
サデ・ニカモ:こっ殺されるッ……?
サデ・ニカモ:31+1d10
DoubleCross : (31+1D10) → 31+10[10] → 41

サデ・ニカモ:危機を感じて高まっています
数年前 ラス・ヴィダススタジアム
GM:凄まじい音と光、情報の洪水が君の五感を揺さぶる。
GM:スタジアムに詰めかける人、人、人──! きらびやかな照明と観客たちの熱気、そして鼓膜を震わせて轟く歓声。
GM:その日、ノヴァリス・ファイトのサマーシーズン決勝戦に君が足を運んだのは、強引な友人に連れられてのことだった。
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん!こっちこっち!もう始まっちゃってますよ!!」
BHS
モーナ・レンクヴィスト:人混みをかき分けながら、ぐいぐいと君の手を引く。
サデ・ニカモ:「み゛ぃいいいい……」
サデ・ニカモ:奇声を発しながら引きずられるように歩く、緑青の髪に野暮ったい服装の少女。
サデ・ニカモ:「もッ、モモモモモモ、モナ、さん」
サデ・ニカモ:「むっ、無理です、無理、死ぬっ」
モーナ・レンクヴィスト:「え!?何か言いましたか!?!?」
モーナ・レンクヴィスト:津波のような人混みでもよく通る声。君とは対照的に溌溂とした印象の少女だ。
モーナ・レンクヴィスト:「も~~っ!物販なんて諦めればよかったですね!!いくら何でも混みすぎ……」
サデ・ニカモ:「熱気がぁぁぁぁ……」
モーナ・レンクヴィスト:「あーっ!あそこです席!すいませーん!通りまーす!!」
モーナ・レンクヴィスト:君の手を引いたまま、ずんずん先に進んでいく。試合に興奮する観客たちが君を押し潰す!
サデ・ニカモ:ほとんど白目を剥きかけている。
サデ・ニカモ:「ギャフッッッ」
サデ・ニカモ:「うぐぅううう……おえぇえええ……」
サデ・ニカモ:「苦しい……辛い……」
サデ・ニカモ:長い前髪が涙と鼻水でべたりと顔に貼り付いている。
モーナ・レンクヴィスト:「ふ~っ、着いた着いた……サデさん、ほら!試合試合!」
モーナ・レンクヴィスト:モップのようになった君をワシャワシャ梳かして整えている。
サデ・ニカモ:半死半生の体でぐったりと椅子の背に凭れかかる。
GM:その時、観客から一層大きなどよめきが上がる。試合が大きく動いたらしい。
GM:下方、スタジアムの中央で数人の生徒が対峙している。巨大スクリーンにアップで映像が映し出され、選手のすぐ間近にいるかのような迫力だ。
実況:「あ~~~っと!これは予想外の展開です!」
サデ・ニカモ:「ぶえ……?」僅かに目に焦点が戻る。
実況:「チーム“BLITZ”、ここで二人が退場!残るは“天狼”と“カリュプス”のみ!」
実況:「チーム“アリストクラッツ”、優勝に王手か~~!?」
サデ・ニカモ:「……」
解説:「残ったのがディフェンスの“カリュプス”なのは痛手ですね。“BLITZ”は“天狼”一人で四人を倒す必要があります」
実況:「流石にこれは厳しい!チーム“BLITZ”、万事休すか!?」
モーナ・レンクヴィスト:「えぇ~~っ、ま、負けちゃいそうですよ!!」
サデ・ニカモ:「負けたらまずいんですか……?」
モーナ・レンクヴィスト:「そりゃそうですよ!だって私……ファンですし!!」
サデ・ニカモ:「ファン……」
モーナ・レンクヴィスト:「この大会は“天狼”の故障復帰戦なんです!優勝できると思ったのに……やっぱりまだ本調子じゃないんですかね!?!?」
サデ・ニカモ:「……“天狼”」
サデ・ニカモ:鸚鵡返しに言い、その姿を見る。
“天狼”:美しい白銀の鎧を纏った、大柄な人影。観客席からは随分距離があるが、それでも否応なく目を惹きつけられるほどの存在感。
BHS
観客:「勝てるぞ、“アリストクラッツ”!“天狼”の首を取れ!」
観客:「“天狼”-っ!あんたならやれる!」
GM:観客たちがヒートアップしていく。会場が異様な熱気に包まれる中、動いたのは“アリストクラッツ”だった。
GM:“アリストクラッツ”は超攻撃的編成で知られるチームだ。四人が一糸乱れぬ動きで散開し、フォーメーションを展開──連携で“天狼”を仕留める構えだ。
モーナ・レンクヴィスト:「南十字……!“アリストクラッツ”の必殺陣形です!」
モーナ・レンクヴィスト:熱くなった様子で君に抱き着き締め上げる。
サデ・ニカモ:「けふッ…………」
サデ・ニカモ:なけなしの酸素が肺から締め出され、元々悪い顔色がさらに悪くなっていく。
GM:“アリストクラッツ”の面々が完璧な布陣を作り上げていく。四人の連携による能力の相乗効果。暴風が吹き荒れ、岩石と氷柱の破片が舞い、超重力が“天狼”たちを拘束する。
観客:「決まる……!」「行けるぞ!」
実況:「“サザンクロス”が……完成します!さあどうやらこの試合……ノヴァリス・ファイトサマーシーズン、優勝チームは──」
GM:誰の目にも趨勢は明らかと思われた──瞬間、眩い閃光がスタジアムを白く染め上げた。
GM:“アリストクラッツ”によるものではない。放たれる光は“天狼”の手中から。
サデ・ニカモ:「…………ぇ」
“天狼”:地上にもう一つの太陽が生まれ出でたかのような、黄金の輝き。熾烈にして荘厳な光が、“アリストクラッツ”を、観客を、スタジアム全てを照らし出す。
モーナ・レンクヴィスト:「出た……!」
GM:モーナが息を呑む。観客たちの空気が変わったのが、門外漢の君にも如実に伝わってくる。
“アリストクラッツ”:「まずい──」「仕留めろ!!」
“カリュプス”:「……!!」
GM:競技場は静まり返っていた。“アリストクラッツ”による連携を“カリュプス”が身を挺して防ぎ押し留め、数秒の猶予を稼ぎ──
“カリュプス”:「……“天狼”!行けッ!」
“天狼”:そして、“天狼”の必殺技が完成する。
“天狼”:掌中に収められた光の刃。膨大なエネルギーを秘めたそれが解き放たれ、“アリストクラッツ”を薙ぎ払う。
サデ・ニカモ:涙と酸欠に霞む視界で、それを見る。
GM:閃光、暴風、熱波。
GM:障壁越しであっても感じられる凄まじい破壊の嵐。レネゲイドの極点が、真に迫る迫力を帯びて観客をも呑み込む。
モーナ・レンクヴィスト:「きゃあああっ……!」
サデ・ニカモ:自分は何をしているのだろう、と思っていた。通っていた学校がなくなって、だから、どうにかみんなを探して、前みたいに、話をして、何かを、しなければいけないはずで。
サデ・ニカモ:だけどその瞬間は、その光が、有無を言わさずにその場の全てだった。ずっとずっと後にまで、瞼の裏に焼き付くほどに。
GM:やがて、光の洪水が収まった時──
GM:試合場に立っているのは、ただ一人。
“天狼”:「……」
“天狼”:観客に向け、大きく拳を掲げる。
GM:瞬間、地鳴りのような大歓声がスタジアムを包み込んだ。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「あれ、が」
実況:「やっ……やりました! “天狼”の代名詞、極天輝レディアントバーストが炸裂ーーッ!」
実況:「“アリストクラッツ”全員退場により、この瞬間、チーム“BLITZ”、優勝決定---っ!!」
モーナ・レンクヴィスト:「やった~~~~~!!やりましたやりました!!」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん!!優勝ですよ!!優勝!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:大興奮で君に抱き着いて大喜びしている。
サデ・ニカモ:揺さぶられてがっくんがっくんと首が揺れている。
実況:「今日この日、負傷を乗り越え、一大会ぶり三度目!」
実況:「“天狼”率いるチーム“BLITZ”の優勝が決定いたしました!」
実況:「“空白の表彰式”を最早過去として、まさしくノヴァリス・ファイトの新たな時代が今!ここに始まろうとしています!」
GM:舞い散る紙吹雪、いつまでも止むことなく続く歓声と賞賛。
GM:観客たちは皆、我が事のように“天狼”の勝利を喜んでいた。涙を流している生徒までいる。
サデ・ニカモ:振り回される頭がどこを向いても、その様子が目に入る。
モーナ・レンクヴィスト:「どうですかサデさん!すごいでしょう!!」
モーナ・レンクヴィスト:「これがノヴァリス・ファイトですよ!」
サデ・ニカモ:会場中が彼女を讃えている。王者を。勝者を。逆境を乗り越えて掴んだ栄光を。
サデ・ニカモ:「……そぅ、です、ね」
サデ・ニカモ:「すごい。“天狼”。ノヴァリス・ファイト」
モーナ・レンクヴィスト:「そうですよね!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「じゃあ行きましょうか!!」
モーナ・レンクヴィスト:はしと君の手を掴む
サデ・ニカモ:「ひへ」
モーナ・レンクヴィスト:「急ぎましょう!!出待ちですよ出待ち!!」
モーナ・レンクヴィスト:「“天狼”が間近で見られるかもですよ!!」
サデ・ニカモ:「エッ、ァ、イヤッ」
モーナ・レンクヴィスト:そのまま強引に君の手を引いていく……大興奮した観客たちが君を押し潰したり肩を組んだり胸を揉んだりしてくる!
サデ・ニカモ:「ヒィィィィィィィ……!!」か細い悲鳴が人の波に消える。

---

出待ちたち:「ギィヤァァァァアーーーーーーッ!!」
出待ちたち:「ジュディア様ーーーッ!!お顔見せてーーーっ!!」
出待ちたち:「ホッホッ……ホァアアーーーッ!!」
GM:“天狼”が通ると目される関係者通路付近は、既に出待ちのファンたちでごった返していた。
モーナ・レンクヴィスト:「うわ~~~っ!これじゃ全然通れませんよ!!!」
モーナ・レンクヴィスト:ぎゅうぎゅうと隙間を通り抜けようとするが……無駄だ。普通の観客とは訳が違う。
モーナ・レンクヴィスト:代償に手を繋いでいる君だけめちゃくちゃに押し潰され弾き飛ばされる!
サデ・ニカモ:「ぶぎゅっ…………」
サデ・ニカモ:べしゃりとボロ雑巾のように通路の床に転がる。
モーナ・レンクヴィスト:「うーん……これは流石に無理そうですね……」
モーナ・レンクヴィスト:「仕方ありません。残念だけど裏口から回って物販寄って帰りましょうか……」
GM:そうして君達が人気の無い裏口に足を向けると──
“天狼”:「おや?」
“天狼”:そこに、先程の試合で見たのと全く同じ人影がいた。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「ぁぇ」
モーナ・レンクヴィスト:「…………」
モーナ・レンクヴィスト:「エッ!?!?!?!?!?!?!?」
モーナ・レンクヴィスト:サデの耳元で叫ぶ
サデ・ニカモ:「み゜」形容しがたい声で鳴いて気絶しかける。
モーナ・レンクヴィスト:「嘘っ……な……何で……!?」
モーナ・レンクヴィスト:「ほっ……本物の“天狼”……あっいや……ジュ、ジュディア・リンドバーグ選手ですか……!?」
“天狼”:「うん、そうだよ!」
“天狼”:「君達は? もしかして、私のファンかな?」
サデ・ニカモ:「天……天……てん……」
モーナ・レンクヴィスト:「さっサデさん!気絶しないで!!」
モーナ・レンクヴィスト:「そっそっそうです……!大ファンで……!!サデさんもですよね!」
サデ・ニカモ:頷くようにがくがくと首を振る。覚醒と失神を繰り返している。
“天狼”:「本当かい?嬉しいなあ、ありがとうね」
“天狼”:「あっ、サインとかいる?」
“天狼”:大柄な体躯、迫力ある甲冑姿だが、その物腰はフランクだ。
サデ・ニカモ:「……怪我……」
“天狼”:「うん?」
サデ・ニカモ:朦朧とする意識の中で、先程聞いた言葉を拾い上げる。
サデ・ニカモ:「乗り越えられたのは……なんで……」
“天狼”:「ああ!」
“天狼”:「支えてくれたチームメイトと、応援してくれたファンの皆のお陰だよ!」
“天狼”:あまりにも月並みな言葉。だがそこには一切の嘘は無いように感じられる。
サデ・ニカモ:「……じゃあ……」
サデ・ニカモ:「そのふたつが……無かったら……?」
“天狼”:「うーん……」考え込んでいる
“天狼”:「どうだろう。考えたことも無かったな……」
“天狼”:「もしかしたら、そのまま引退しちゃってたかも……」
モーナ・レンクヴィスト:「えぇっ……!?」
“天狼”:「……でも、どうしてそんなことを?」
サデ・ニカモ:「い……」
サデ・ニカモ:ふへ、と息を吐く。力の抜けた笑い。
サデ・ニカモ:「いなくなりました。みんな」
モーナ・レンクヴィスト:「! サデさん……」
サデ・ニカモ:「頑張って……頑張ってたけど……」
サデ・ニカモ:「わたし、だめで……」
サデ・ニカモ:伝えるのは下手だ。まして見ず知らずの彼女が知るはずもないことについて話している。
サデ・ニカモ:「どうすれば……良かったかなって……」
モーナ・レンクヴィスト:「……」
“天狼”:少し屈んで、君と視線を合わせる。
“天狼”:「失敗することは、誰にでもあるよ」
“天狼”:「私もそう。知っての通り、大怪我をして、皆に心配かけて……」
“天狼”:「でも……さっきの試合、見てくれたかな」
“天狼”:「どうだった?」
サデ・ニカモ:「見……見まし、た」
サデ・ニカモ:「負け、負けちゃうんだっ、て、思った」
サデ・ニカモ:「でも、勝ってた」
“天狼”:「うん」
“天狼”:「失敗した過去を、無かったことにすることは出来ない」
“天狼”:「でも……もう一度歩き出すことは出来ると、私は思う」
“天狼”:「さっき、私が立ち直れたのは、チームメイトとファンのお陰って言ったけど……」
“天狼”:「それはどちらも、初めは持ってなかったものなんだ」
サデ・ニカモ:「……」
“天狼”:「歩いてきた過程で……ノヴァリス・ファイトを通じて、手に入れたものだから」
“天狼”:「大事なのは、自分に乗り越えられるかを考えることじゃなくて……」
“天狼”:「まず、歩き出してみることなんじゃないのかな」
“天狼”:表情の見えない甲冑越しにも、彼女が微笑むのが分かる。
サデ・ニカモ:「えっ、えひ、ひひひひひ、ひひっ」引き攣るように笑う。
サデ・ニカモ:「歩き出しても……」
サデ・ニカモ:「また、だめになるかも」
“天狼”:「それでも、また立ち上がればいい」
“天狼”:「歩き出して、転んだなら……」
“天狼”:「元居た場所よりは、前に進んでるはずだよ」
サデ・ニカモ:「……ふぐっ」
サデ・ニカモ:「うう、ううう、ぅう……」
サデ・ニカモ:嗚咽する。
“天狼”:「……君、名前は?」
サデ・ニカモ:「サ、サデ、でず」
サデ・ニカモ:「……サデ・ニカモ」
“天狼”:「サデさん。サデ・ニカモさん」
“天狼”:「私の夢はね、自分のファンとノヴァリス・ファイトで戦うことなんだ」
“天狼”:「私に憧れて闘士になった人が、私を倒せるくらい強くなってくれたら──」
“天狼”:「私にとっては、それが一番嬉しいな」
“天狼”:「君の名前、覚えておくよ」
“天狼”:そう言って、立ち上がる。
“天狼”:「おっと……そうだった」
“天狼”:「出待ちしてくれてるファンのみんなを後ろから驚かそうと思ってたんだった。忘れるところだったよ」
“天狼”:「それじゃあ、二人とも!またスタジアムで会おう!」
GM:そうして“天狼”はマントを翻して去っていき……少ししてから、弾けるような黄色い歓声が聞こえてくる。
サデ・ニカモ:「ぐぅぅうえぇ……」ぐずぐずの顔で、かろうじて片手を挙げて見送る。
モーナ・レンクヴィスト:「はぁぁぁぁああ…………」へなへなとへたり込む
モーナ・レンクヴィスト:「心臓止まるかと思いました……」
サデ・ニカモ:支えにしていたので一緒にへたり込む。
サデ・ニカモ:「えぐっ、ぐひっ、ずずっ」
サデ・ニカモ:「ファ」
サデ・ニカモ:「ファンにされたぁあ……!」泣いている。
モーナ・レンクヴィスト:「されちゃいましたか~~……」
サデ・ニカモ:「嫌ですうぅううぅ……!」
サデ・ニカモ:「日の当たる場所に立ちたくない~~~~……!!」
サデ・ニカモ:「陽の気に浄化されて死ぬうぅぅぅぅぅ……!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「えっ?えっ?何ですか?どういうことです??」
サデ・ニカモ:「だっ、だ、だ、だ、だって」
サデ・ニカモ:「わっ、私がっ、ノヴァリス・ファイトなんか始めて」
サデ・ニカモ:「もし仮に万一奇跡的に有り得ないくらい都合よく行って、ジュディアさんと戦うことになったとして」
サデ・ニカモ:「『言われた通り……ここまで来ましたよ!』『ああ……始めようか!』みたいなやり取りするの」
サデ・ニカモ:「やだああああああ!誰ぇえええええ!?」
モーナ・レンクヴィスト:「えっ……!?ちょ、ちょっと待ってください……!」
モーナ・レンクヴィスト:「やるんですか!?ノヴァリス・ファイト……!?」
サデ・ニカモ:「えっ、え、えっ、えっ、え」
サデ・ニカモ:「やる……」
モーナ・レンクヴィスト:「やるんですか……!?」
モーナ・レンクヴィスト:「あの……出るんですよ?人前に……いっぱい……」
サデ・ニカモ:「あの……」
サデ・ニカモ:宙を持ち上げるような曖昧な手振り。
サデ・ニカモ:「うまく行ったら、すごいし、駄目だったら、やっぱり駄目だった、って言えるし」
サデ・ニカモ:「目立つのは、その」
サデ・ニカモ:「オフ……」
サデ・ニカモ:「オフ、レコで」
モーナ・レンクヴィスト:「オフレコで……?」
サデ・ニカモ:「試合場の……外で……」
サデ・ニカモ:「こっそり……襲うとか……」
モーナ・レンクヴィスト:「ダメですよ!?!?」
サデ・ニカモ:「ぅえ」
サデ・ニカモ:固まる。
モーナ・レンクヴィスト:「ルール分かって……いや、今日初めて見たんですもんね……」
モーナ・レンクヴィスト:「…………分かりました!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「あのサデさんがせっかくやる気になったんです……」
モーナ・レンクヴィスト:「このモーナ・レンクヴィスト、不肖ながら大のノヴァリス・ファイトマニアと自負しております」
モーナ・レンクヴィスト:「全面的にお手伝いしましょう!サデさんのノヴァリス・ファイトデビュー!」拳をぐっと握る
サデ・ニカモ:「オフレコ……」
モーナ・レンクヴィスト:「そうと決まれば早速準備ですね!うーん、まずはチーム名から……いや、メンバーも集めないと……」
サデ・ニカモ:「オフ……」
GM:その日産声を上げたチームA.R.Cは、誰もが予想外の快進撃を続け、僅か一年ほどでノヴァリス・ファイトのメジャーリーグにまで上り詰めた。
GM:“天狼”はそんな君達も含め、無敗記録を更新し続け、ラス・ヴィダスの生ける伝説と化し──
GM:だがある時、突如として引退を発表。
GM:その理由も語らぬまま、表舞台から姿を消し──今やその行方を知る者は、誰も居ない。



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です。
サデ・ニカモ:天狼にもモーナちゃんにも固定で取ってるので今はなしで!



【OP2】

GM:春日井さんとルシアさんは登場お願いします。サデさんは既に登場したので侵蝕不要です。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(30 → 34)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(30 → 31)
チームA.R.C アスリートシェアハウス
GM:ノヴァリス・ファイトのプロチームはスポンサーの協力の元、多くの場合潤沢な生活・練習環境が用意される。
GM:チームA.R.Cもそれは例外でなく、選手に宛がわれたシェアハウスは24時間管理が行き届き、完璧に管理された食事メニューの提供やトレーニングジム、専属コーチなど、プロとして申し分のない環境で過ごすことが出来ていた。
GM:……今日この日までは。
スポンサー:「……ということで、契約は今期で打ち切りという形にさせて頂きます」
スポンサー:チームのスポンサー、株式会社HHMの『社会人』が、さらりと言う。
ルシア・J・ファーティマ:「……ハァ?」
ルシア・J・ファーティマ:ガタンッ!と足を乗せていたテーブルを蹴りつける。
サデ・ニカモ:「ヒッッ」その隣の席で怯む。
モーナ・レンクヴィスト:「ル……ルシアさん!!落ち着いてください!!」
ルシア・J・ファーティマ:「むしろ何落ち着いて聞いてんだテメエらは……あァ?」前髪に隠されていない右の瞳を鋭く光らせて、声の主を睨みつける。
春日井ショウ:「えっと……。ということで、と急に言われても困るんですけど」
サデ・ニカモ:「なっ、な、なん、なんなんなん」
サデ・ニカモ:「打ち切りって、なんで……」
スポンサー:「何で、とは……」
ルシア・J・ファーティマ:「いきなり言われて納得できるかボケッ!どういうことか説明しやがれ」
スポンサー:「理由は言わずともお分かりでは?」呆れたように
サデ・ニカモ:「わっ私が試合の度にフィールドを汚すから……?」
サデ・ニカモ:「でっででででででも“崩山”なんて毎回地割れ起こしてるし……!」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん、違うと思いますよ……」
スポンサー:「ここ何度かの大会において、あなた方がほんの少しでも優秀な成績を残せたことがありましたか?」
スポンサー:「むしろ、常に最下位争いをしているのが現状ではありませんか」
春日井ショウ:「あー……」 困り笑顔のまま、視線を逸らす。
春日井ショウ:(まあ、正直そろそろかなぁとは思ってたけど……) 以前にも似たような経験があるので、予感はしていた。
サデ・ニカモ:「えっ」初めて聞いたことのように驚く。
モーナ・レンクヴィスト:「なんで驚いてるんですか……?」こっちが驚く
サデ・ニカモ:「でも、そっか……順位……」
ルシア・J・ファーティマ:「いや待て待て納得してんじゃねえ!」
サデ・ニカモ:「私がみんなに死ねって思われてるからじゃないんだ」
サデ・ニカモ:「よかった……ふへ……」
春日井ショウ:「勿論。そんなこと思ってないよ、リーダー」
サデ・ニカモ:「ショウさん~……」じーんと来ている顔。
春日井ショウ:(少なくともうちやモーナさんは……) それ以外ではちょっと保証できないけども。
ペネロピ・オースティン:「……」面々を見回し不安げな顔をしている。
ルシア・J・ファーティマ:「仮にだ……仮に!そうだとしても」
ルシア・J・ファーティマ:「普通はフロント側で強化なりテコ入れなり対策を打つだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「なんで一足飛びにアタシらが首切られなきゃなんね―んだ」
スポンサー:「その案も出るには出ました。しかし、費用対効果という言葉をご存知でしょうか?」
スポンサー:「我々も趣味や道楽でなく、ビジネスとして皆さんに資金を提供しているわけです」
スポンサー:「万年最下位の弱小チーム……既にそのイメージが定着した皆さんでは、我が社に対してむしろマイナスの影響しか生み出しません」
ルシア・J・ファーティマ:「んだとぉ……!」
スポンサー:「我が社は既に、ノヴァリス・ファイト事業からの撤退を決定しました。『協会』でも業界再編の動きがあり、良い機会ですので……」
春日井ショウ:「ファイト事業そのものから……」 想像の中でも一番最悪のパターンだ。縋りようがない。
ルシア・J・ファーティマ:「三流企業がナマ言ってんじゃねえぞコラ!価値創造って言葉知ってますかァ?あァ!?テメエらが儲からねえのを責任転嫁してんじゃねえぞ!」
スポンサー:「私に言われても困りますね。あくまで私は社全体としての意向をお伝えに来ただけですので」
サデ・ニカモ:伏し目がちに会話を窺うようにしながら、菓子盆の饅頭を取って包みを解いて齧る。
ペネロピ・オースティン:「あのっ……!じゃあ……じゃああたしらはこれからどうすればいいんですか!?」
スポンサー:「さあ……そこまでは我々の預かるところでは……」
スポンサー:「えー、チームA.R.Cの場合、元々の主体は皆さんにありますから……」
スポンサー:「商標等の権利に関しては、皆さんにお返しする形となります」
春日井ショウ:「……シェアハウスも即刻立ち退きになる感じですか?」
スポンサー:「ええ。この施設やライセンス契約など、我が社に依存するものは全て引き上げさせて頂きます」
サデ・ニカモ:「えっっ」饅頭が腐って液体化して床に落ちる。
スポンサー:「後は皆さんのお好きなようになさってください。新しいスポンサーと契約するのも今後はご自由に」
スポンサー:「まあ、もし見つかればの話ですが……」
スポンサー:「では、詳細は追って書面にて連絡させて頂きます」
スポンサー:「それでは、失礼致します」
スポンサー:そうして社会人は去っていく。出がけに扉に退去通知の用紙を貼っているのが見て取れた。
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ!」玄関先に置かれていたバケツを蹴り飛ばす。
モーナ・レンクヴィスト:「どっ……どっどっどうしましょう~~~~~!?」
サデ・ニカモ:「あっ、あの、あのあのあの」
サデ・ニカモ:「もしかしてまずいのでは……?」
ペネロピ・オースティン:「まずいっつーか……」嘆息「終わりじゃないの?」
ペネロピ・オースティン:「スポンサー無しじゃやってけないじゃん」
ルシア・J・ファーティマ:「…………探すしかねえだろ」
春日井ショウ:「あー……うち、割と色んな事務所ふらふらしてたからツテあるし」
春日井ショウ:「拾ってくれそうなとこ声かけてみるよ」
モーナ・レンクヴィスト:「そ、そうですね……!とりあえず探してみるしか……!」
ペネロピ・オースティン:「あるの?そんなとこ」
ペネロピ・オースティン:「あいつが言ってたことじゃないけどさ……」
ペネロピ・オースティン:「今のあたしらなんて、スポンサーになる価値あると思う?」
ルシア・J・ファーティマ:「は?お前……」虚を突かれたようにペネロピを見て
ルシア・J・ファーティマ:「勘弁してくれよ、なに真に受けてんだ」
春日井ショウ:「そこはまあ、売り込みの腕の見せ所でしょ」 へらりと笑って見せる。
ペネロピ・オースティン:「いやいや……ぶっちゃけみんな分かってたっしょ?」
ペネロピ・オースティン:「もう限界だって。この辺が潮時だよ」
ペネロピ・オースティン:諦めたように自嘲して笑う。
サデ・ニカモ:「順位……」
春日井ショウ:「……」 笑みの形は崩さないまま口を噤む。予感を感じていた自覚がある分、否定できなかった。
ペネロピ・オースティン:「順位も上がらないし、フォロワーだってチームのアカより春日井ひとりの方が多いじゃん」
ペネロピ・オースティン:「正直さ……あたし友達にチームA.R.C所属って知られんの、恥ずかしいんだよね」
ペネロピ・オースティン:「負けるとこばっか見られたくないっしょ」
ペネロピ・オースティン:溜まっていたものが噴出したように、つらつらと並び立てる。
ルシア・J・ファーティマ:「……おい、言って良いことと悪いことがあんだろ」
サデ・ニカモ:「ル、ルシア、さん」
サデ・ニカモ:「大丈夫です。分かってます……」
ペネロピ・オースティン:「しょうがないじゃん、事実なんだから」
ペネロピ・オースティン:「まあ、てかさ……」
ペネロピ・オースティン:「こんだけやれば諦めがつくっつーか……よく分かったよ」
ペネロピ・オースティン:「あたしには才能が無いんだってさ」
ペネロピ・オースティン:荷物を持ち、席を立つ。
ペネロピ・オースティン:「……じゃあね。荷物は後で業者手配しとくから」
ペネロピ・オースティン:「あんたらもさ……無駄なことしてないで、先のこととか考えなよ」
ペネロピ・オースティン:そう言い残して、チームメイトもまたシェアハウスを出て行く。
サデ・ニカモ:「あ……」
ルシア・J・ファーティマ:「おい待て!……ペニー!」声を張り上げるが、去っていく背には届かない。
サデ・ニカモ:「い、今まで……ありがと、ございました……」緩んだ笑いを浮かべて見送る。
春日井ショウ:何も言えないまま、静かにその背を見送る。
モーナ・レンクヴィスト:「……ほ……ほんとに行っちゃったんですか……?」
ルシア・J・ファーティマ:「サデ……お前なあ……!」ヘラヘラ笑うリーダーの頬をガッシリと鷲掴みにして
サデ・ニカモ:「へひ」
ルシア・J・ファーティマ:「お前がそんな調子だからスポンサーにもチームメイトにもナメられんだよ!ヘラヘラしてんじゃねえ!!」
サデ・ニカモ:「だっ、だってえ」
ルシア・J・ファーティマ:「ついでに言うとウチのアカウントがショウよりフォロワー少ないのもテメーが運営してるからじゃね―か!」
サデ・ニカモ:「路地裏のゴミ箱にこびりついた汚れの写真とか……みんな見たいと思ってぇ……」
ルシア・J・ファーティマ:「誰が見るか!公式アカウントはキノコの栽培日誌じゃね―んだよ!」
サデ・ニカモ:「私と似てて落ち着くから…………」
モーナ・レンクヴィスト:「る……ルシアさん!!!気持ちは痛いほど分かりますが落ち着いてください!!!」
春日井ショウ:「そうだよルシア先輩。今はとりあえず、先のことを考えないと」
春日井ショウ:「えっと、ほら。今日の宿とか」
ルシア・J・ファーティマ:「くっ……」渋々手を離す。
サデ・ニカモ:「先……」
サデ・ニカモ:「あ、あぅ、その、モーナちゃん」
サデ・ニカモ:「これまでスポンサーから貰ってたものって……具体的には……?」
モーナ・レンクヴィスト:「そうですね……」
モーナ・レンクヴィスト:「今住んでるこの家もですし、活動資金……例えば、試合用の装備だったり、普段の衣食住だったり……」
モーナ・レンクヴィスト:「練習設備や、コーチの給料……宣伝費もそうですし……」
モーナ・レンクヴィスト:「グッズの生産も任せてましたし……まあ、要は……」
モーナ・レンクヴィスト:「ほぼ全部……ですね……」
サデ・ニカモ:「なるほど……」
サデ・ニカモ:「わかりました……」
サデ・ニカモ:ごそごそと懐を漁る。
ルシア・J・ファーティマ:「ホントに分かってんのかこいつ……」
春日井ショウ:「あ、でもほら。うちが使ってる銃とかは個人の持ち込みだからどうにか……」
サデ・ニカモ:アンテナのついた赤いボタンを取り出す。
春日井ショウ:「……リーダー?それ何?」
サデ・ニカモ:「死にましょう……」
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん!!??」
サデ・ニカモ:「こっ、こんなこともあろうかと、仕込んでおいて良かったぁ。家の至る所に……こつこつ溜め込んだ爆薬たくさん……」
ルシア・J・ファーティマ:「……えっ、待て待て待て待て待て待て!!」
春日井ショウ:「いつの間に仕込んだのそんなの!?」
サデ・ニカモ:「えへっ、えへへへへへへへ」
サデ・ニカモ:「一緒に終わろう! 仲間だもんね!!」金切り声めいて上擦った高音!
モーナ・レンクヴィスト:「やばい!!!誰か止めて!!!」
春日井ショウ:「ゴメンねリーダーちょっとだけ我慢してね!」
GM:だがそうして揉み合っている内に───
春日井ショウ:リーダーを羽交い絞めするように茨を生やす。
ルシア・J・ファーティマ:「このバカ!それ寄越せ!」スイッチを奪おうと手を伸ばす
GM:……カチッ
サデ・ニカモ:「あっ」
ルシア・J・ファーティマ:「あっ」
春日井ショウ:「あっ」
GM:ド ゴ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ ン !!!
GM:凄まじい爆発が巻き起こり、辺り一面が粉々に吹き飛ぶ。
GM:焼け野原には、黒焦げになった君達の他には何も残されていなかった。
モーナ・レンクヴィスト:「う……嘘でしょ…………」
モーナ・レンクヴィスト:口から煙を吐き出す。
春日井ショウ:「……損害賠償、いくらになるかなぁ」
春日井ショウ:頭から煤を被ったまま遠い目をしている。
サデ・ニカモ:「いひ……いひひひひ……」
サデ・ニカモ:「けふっ」
ルシア・J・ファーティマ:「…………」アフロになった頭を振って、瓦礫の中から起き上がる
ルシア・J・ファーティマ:「……取り敢えず」
ルシア・J・ファーティマ:遠くからサイレンの音が聞こえてくる。
ルシア・J・ファーティマ:うずくまり気味の悪い笑いを漏らすサデをそのまま抱え上げて「逃げるぞ!」
サデ・ニカモ:「もう食べられないぃ……」
サデ・ニカモ:「泥は……無理……許して……」
GM:爆音に集まってくる野次馬や消防車から逃げるように、君達は慣れ親しんだシェアハウス──の跡地を後にしたのだった。

---

GM:ほうほうの体で辿り着いたのは、商業区を抜けたスラム街の片隅だった。
GM:人影少ないゴーストタウン。放棄されて久しいらしい空き家で、君達はようやく息をつく。
モーナ・レンクヴィスト:「はぁ……はぁ……ひどい目に遭いました……」
春日井ショウ:「でもこれ、どう考えても容疑者うちらになるよね」
モーナ・レンクヴィスト:「容疑者というか……事実犯人ですけど……」
ルシア・J・ファーティマ:「実行犯がここにいるからな」
春日井ショウ:「いやうん、そうなんだけど。逃げはしたけどだよなぁって」
春日井ショウ:「うかつに表通り歩けないな……」
サデ・ニカモ:「すみませんでしたすみませんでしたすみませんでした……」青ざめた顔で膝を抱えている。
サデ・ニカモ:「つい出来心で……」
ルシア・J・ファーティマ:「謝るくらいならやるな!」
春日井ショウ:「出来心で爆破しちゃったことより、出来心で爆破しちゃえる状況を作ってたことを反省してほしいかな……」
サデ・ニカモ:「そうですね……」
サデ・ニカモ:「皆さんを私ごときの自殺に巻き込むなんて……烏滸がましい……烏滸がましすぎる……」
サデ・ニカモ:「責任を取って死にます……HHMに討ち入りして死ぬ……」
ルシア・J・ファーティマ:「やめろマジでもう面倒事を増やすな……!」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそも責任って言ってもな……コイツを突き出したところで、連帯責任でアホみたいな額の損害賠償背負わされるのは目に見えてるし」
春日井ショウ:「……」 多分足りないよなぁと、SNSの広告収入などでコツコツ稼いだ自分の預金残高を浮かべている。
モーナ・レンクヴィスト:「こ……これからどうしましょう……?」
モーナ・レンクヴィスト:「こうなった以上、商業区にも易々とは戻れませんし……」
モーナ・レンクヴィスト:「スポンサーを探すにも……実際、今の私たちで見つかるかどうか……」
春日井ショウ:「うちの伝手とモーナちゃんのトークスキルでも、流石にねぇ……」
サデ・ニカモ:「……カビ生えてる……仲間……」隅の床に見つけた菌類を撮影してSNSに上げる。
サデ・ニカモ:#スラム #逞しい #菌だけど #雑草魂
モーナ・レンクヴィスト:「やっぱり……その……」言いづらそうに「諦めるしかないんでしょうか……?」
ルシア・J・ファーティマ:「……いや、逆だ。モーナ」
ルシア・J・ファーティマ:「もう諦めることすらできなくなった」
モーナ・レンクヴィスト:「え、と……?」
ルシア・J・ファーティマ:「曲がりなりにもいい暮らししすぎて忘れたか?ここはラス・ヴィダスだぞ」
ルシア・J・ファーティマ:「こうなった以上、普通の生徒の身分じゃショウの言う通り一生表を歩けない」
春日井ショウ:「えーと、つまり?」
ルシア・J・ファーティマ:「弱みを見せた生徒は徹底的に搾取されて落ちぶれる。一週間しないうちにアタシらもここスラムの住人だ」
モーナ・レンクヴィスト:「え……じゃ、じゃあ……どうすれば……!?」
サデ・ニカモ:「雑草魂……」
サデ・ニカモ:「逆境……逆境が命を輝かせる……」
サデ・ニカモ:(……輝くのは嫌かな……)入力しかけた文字を消す。
ルシア・J・ファーティマ:「けど、例外はある」
モーナ・レンクヴィスト:「まあ……もうなってますけど……例外?」
春日井ショウ:「……ノヴァリス・ファイトで勝ち上がれば」
春日井ショウ:「金も身分も手に入る。人生薔薇色。目指せノヴァリシアン・ドリーム」
春日井ショウ:「ってこと、です?」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトの闘士は、ラス・ヴィダスの希望の象徴だ。……実態はどうあれ、アタシらが闘士である限りは賠償の長期的な支払い能力も"ある"と見做されるだろう」
モーナ・レンクヴィスト:「……また、ゼロから……」
モーナ・レンクヴィスト:スラムの片隅、何も無い廃墟を見渡す。これまでの充実した設備とは比べようもない。
モーナ・レンクヴィスト:「……ここから」
モーナ・レンクヴィスト:「始めるってことですか」
ルシア・J・ファーティマ:「じゃなきゃ待っているのは本当の"終わり"だ」
ルシア・J・ファーティマ:「覚悟を決めるしかねえな……」
春日井ショウ:「このまま終わるか、足掻いてみるか」
春日井ショウ:「……正直キッツイと思うけど。ただ終わるよりは、うん」
モーナ・レンクヴィスト:「……」瞑目し「分かりました」
モーナ・レンクヴィスト:「皆さんがその気なら……モーナ・レンクヴィスト、地獄の果てまでお付き合いしましょうとも!」
モーナ・レンクヴィスト:「ほら、リーダー!!菌撮ってる場合じゃないですよ!!!」
春日井ショウ:「というか、途中から完全にSNSモードになってたね……」
サデ・ニカモ:「えっあっ」スマホを取り落とす。「は、はいっ」
春日井ショウ:「リーダーは?これからどうしたいの?」
春日井ショウ:「いや、どうしたいかを選べるフェイズはちょっと終わってるけど……」
ルシア・J・ファーティマ:「お前も大変だな。昔っからコイツの奇行に付き合わされて……」ふと、言葉が途切れて
ルシア・J・ファーティマ:「……」(いや、コイツまさか……)
ルシア・J・ファーティマ:(最初からそのつもりで……?)ぞわ、と背筋に怖気が走る。
サデ・ニカモ:「死ぬか……やるか……」
サデ・ニカモ:「でも……死ねなかったので……やる。つまり……」
サデ・ニカモ:曖昧に腕を広げる。
サデ・ニカモ:「今までと一緒、です」
サデ・ニカモ:「むしろ良い環境になったかなって……こっちの方が落ち着くし……」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさんの評価基準はキノコと一緒ですからね……」
サデ・ニカモ:「成績とかスケジュールとかファンサとかゴミ出しの時間とかでうるさく言われないし……」
春日井ショウ:(そんなに嫌だったんだ……)
サデ・ニカモ:「だいたいスポンサーがいなきゃ勝てないんならスポンサーがリーグ優勝じゃないですか」
ルシア・J・ファーティマ:(その理屈はよくわからんが……)
モーナ・レンクヴィスト:「よーし……そうと決まれば我々で頑張りましょう!まずはスタッフに代わって次回大会の出場申し込みを……」
モーナ・レンクヴィスト:「……あれ?」
モーナ・レンクヴィスト:首を傾げる。
ルシア・J・ファーティマ:「どした。まだなんか爆発すんのか?」
モーナ・レンクヴィスト:「……大会規定の最低選手数は4人で……」
モーナ・レンクヴィスト:「……点呼始め!!」
ルシア・J・ファーティマ:「………1」リーダーがいつまで経っても言わないので渋々口火を切る。
春日井ショウ:「えーと、2?」 リーダーの方を伺いつつ続く。
サデ・ニカモ:「撮影で髪型弄られたりキラキラした服着させられるの実はすごく嫌で……」ぶつぶつ言っている。
モーナ・レンクヴィスト:「リーダーが3!」
モーナ・レンクヴィスト:「マネージャー!」挙手
モーナ・レンクヴィスト:「……」
モーナ・レンクヴィスト:「……………………あれ?」



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です。
ルシア・J・ファーティマ:ロイス サデ・ニカモ 感服 / 戦慄◯ で取得します。
サデ・ニカモ:一旦保留にしておきます
春日井ショウ:リーダーに○感服/信頼で取っておきます



【OP3】

GM:ニニカちゃんのOPです。登場どうぞ!
満天星ニニカ:44+1d10
DoubleCross : (44+1D10) → 44+4[4] → 48




GM:雨が降り続けていた。
GM:ラス・ヴィダスに降る黒い雨。家を持つ者は窓の外を憂鬱に眺め、そうでない者たちは軒下で身を寄せ合い、じっと雨雲が去るのを待っている。
GM:そして今や君達もまた、冷たい雨に打たれる側の一員であった。
モーナ・レンクヴィスト:「うわ~~~!コップ足りませんよ~~!」
GM:容赦のない雨漏りが次々と廃墟の床を濡らし、染み込んでいく。モーナがコップや洗面器を持って駆けずり回っているが、焼け石に水だ。
春日井ショウ:「うーん……これ、元塞いだ方が早そうだね」 天井に空いた穴の数々を見上げつつ。
春日井ショウ:「ちょっと見た目が派手になるけど、うちがやろっか?」
サデ・ニカモ:隅の床でボロ布を抱いてすよすよと寝息を立てている。
ルシア・J・ファーティマ:「何でも良いからさっさと塞いでくれ」不機嫌そうに
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ、雨の日は決まって古傷が疼きやがる……」サポーターに覆われた右腕を押さえる。
春日井ショウ:「はーい」 苦笑しつつ指を鳴らす。途端に、天井一面を覆う勢いで赤い薔薇が咲き乱れる。
モーナ・レンクヴィスト:「うわっ……すごいですね……!」
モーナ・レンクヴィスト:「……ホントに派手……!!」
春日井ショウ:「あんま匂い強くないヤツにしたけど、この数だと流石にまあまあするな……」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「湿度が……消えた……?」もぞもぞと起き上がる。
ルシア・J・ファーティマ:「いや湿度は変わんね―けど……そういうオーラ的なやつじゃねえし」
春日井ショウ:「というかリーダー、よくこの状況で寝られるね」
サデ・ニカモ:「とても……落ち着きます……」
サデ・ニカモ:「快適……」
モーナ・レンクヴィスト:「しかしひどいですね、ここ……」
サデ・ニカモ:「快適なのに……」
モーナ・レンクヴィスト:「到底人が住める環境じゃありませんよ……リーダー以外は……」
モーナ・レンクヴィスト:「みんなで修理しないといけませんね」
春日井ショウ:「水たまり出来てる床で寝るのは、ちょっとね……」
モーナ・レンクヴィスト:「隙間風もひどいですし……鍵が無いから誰が入ってくるか分からないし……」
ルシア・J・ファーティマ:「まあ雨漏りくらいなら資材があれば直せるだろうけどよ」
ルシア・J・ファーティマ:「電気ガス水道通信……この辺は一朝一夕じゃどうにもなんねえぞ」
春日井ショウ:「というか、ここってその辺通ってるの?」
春日井ショウ:「隙間風は天井と同じ要領で応急処置は出来るけど。でもそしたら薔薇屋敷になっちゃうか」
モーナ・レンクヴィスト:「一応、非公式の業者にお金を渡せばやってくれるそうですが……」
斜向野オバ:「んま~~!あんた達新入りかい!?」
斜向野オバ:ドバン!と扉が開いて近所の住人が勝手に入ってくる!
サデ・ニカモ:「うひっ」びくりとして蹲る。
ルシア・J・ファーティマ:「うわぁ!?何勝手に入ってきてんだ!」
サデ・ニカモ:「すみませんすみませんすみません……害虫の分際でいい香りの薔薇屋敷に住まっていてすみません……」
斜向野オバ:「あーあーこんなんじゃダメだよ!雨漏りにはブルーシート使わないと!」
斜向野オバ:「あたしが持ってきてやろうか!?ブルーシート!!」
斜向野オバ:「それさえあれば雨なんてへっちゃらだよ!!ブルーシートさえあれば!!」
ルシア・J・ファーティマ:「厚かましい親切心を振りかざしやがって……そのブルーシートに対する厚い信頼はなんなんだよ」
春日井ショウ:「……」 素で接するべきかキャラを作っておくべきか悩んで、いったん先輩にお任せする構え。
斜向野オバ:「ブルーシート使いな!!いいかい!?ブルーシートだよ!!」
斜向野オバ:言うだけ言って勝手に出て行く。
ルシア・J・ファーティマ:「何だったんだ……」
サデ・ニカモ:「…………」前髪の隙間からこわごわと窺う。
サデ・ニカモ:「ブ、ブルーシートを……法外な値段で売りつける闇業者ではなかった……」
モーナ・レンクヴィスト:「斜向かいの斜向野オバさんだったから良かったものの……今のが強盗だったら大変ですよね……」
春日井ショウ:「うちらが居る時ならまだいいけど、居ないときも入れるもんね」
春日井ショウ:「とりあえず、貴重品は全部持ち歩くようにしよっか」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ……そもそも着の身着のまま逃げてきたから大したもん持ってねぇけどな」
モーナ・レンクヴィスト:「こんな環境じゃ、まともに休めませんよ……体調にも悪影響です」
モーナ・レンクヴィスト:「う~ん、でも一瞬、待ってたお客さんかと思ったんですが……違いましたね」
サデ・ニカモ:「お客さん……?」
ルシア・J・ファーティマ:「待ってたって、誰をだよ」
モーナ・レンクヴィスト:「実は先程、連絡があって……面接希望の方がいらっしゃるそうなんです。入団希望とかで」
春日井ショウ:「えっ、うちに!?」
春日井ショウ:「この状態なのに!?」
モーナ・レンクヴィスト:「そうですよね!?今の状態のうちのチームに……」
モーナ・レンクヴィスト:「しかもその人、身元もよく分からなくて……。少なくとも私が知ってる限り、プロでもマイナーでも地下でも、闘士として聞いたことの無い名前だったんです」
モーナ・レンクヴィスト:モーナが知らないということは即ち、およそどんなマニアも知らないということだ。
サデ・ニカモ:「そ、それって」ごくりと唾を呑む。
サデ・ニカモ:(まさか……面接希望者を装ったHHMからの刺客とか……)
ルシア・J・ファーティマ:「イタズラじゃねえのか?それでなきゃ本当に強盗目的か」
モーナ・レンクヴィスト:「そうですね……私もそっちの方があり得る話かなとは……」
春日井ショウ:「もしくは、うちらの犯行がまだ知れ渡ってないとか?」
春日井ショウ:「……無理あるか。事が爆破だし」
モーナ・レンクヴィスト:「う~ん……」手回し充電中のスマホを見る。
GM:【白昼堂々 HHM経営のシェアハウス爆破】
モーナ・レンクヴィスト:「なってますね……ニュース……」
サデ・ニカモ:「爆破してすみません……次は毒にします……」
ルシア・J・ファーティマ:「何も反省してねえ……」
サデ・ニカモ:「地味に……静かに……誰にも知られず耳目を騒がせずに……」
春日井ショウ:「犯罪になること自体やめとこっか、リーダー」
モーナ・レンクヴィスト:「まあ、悪戯だったんですかね?わざわざこんな状況でこんなところまで来るわけないですしね……」
モーナ・レンクヴィスト:「ええと、確か名前は……」
満天星ニニカ:「ひぃ…ふぅ、みぃ……」
満天星ニニカ:いつの間にか、そこに立っている。
サデ・ニカモ:「ピギャッッッッッ」
サデ・ニカモ:ズザザザザザと壁際に退避する。
ルシア・J・ファーティマ:「……どいつもこいつも」青筋を立てながら、床板の下に隠してあった猟銃を取り出す。
ルシア・J・ファーティマ:「ノックぐらいしろ!誰だテメエ!」
満天星ニニカ:家を無くした闘士たちをじろじろと睨めつけて。
満天星ニニカ:「学んだことがある」
満天星ニニカ:ただ一方的に話し続ける。
満天星ニニカ:「どうやら、闘士として何の実績も持たないおれがいきなりプロチームに雇われるのは……難しい」
サデ・ニカモ:(も、もう駄目だ……おしまいだ……!)
サデ・ニカモ:(まったく気配のない侵入の技術……間違いなく熟練の暗殺者! 全員殺される……!)
春日井ショウ:「ま、まあまあルシア先輩……ん?雇われる?」 先輩を宥めつつその言葉を聞きとめて。
春日井ショウ:「……え、もしかして面接希望の子?」
モーナ・レンクヴィスト:「ふ、不審者…………えっ?」
ルシア・J・ファーティマ:「かわいそうに、一般常識は学ばなかったらしいな」ガシャコンと撃鉄を起こして
ルシア・J・ファーティマ:「……え、コイツが?」
満天星ニニカ:「おかしいと思っていたのだ、A.R.Cのような素晴らしいチームが……そんなおれを」
サデ・ニカモ:(ただ一方的に話し続けてるし……怖い……!)
サデ・ニカモ:頭を抱えているせいで耳を塞ぐ形になり話をまったく聞いていない。
モーナ・レンクヴィスト:「あの……もしかして、あなたが電話の……?」
満天星ニニカ:「つまり、おれは騙されたわけで……」
満天星ニニカ:前髪に隠され目線は定かではない、ふらふらと距離を詰めてくる。
サデ・ニカモ:「……」ちらりと様子を窺う。
春日井ショウ:「だ、騙してない!騙してないよ!?」
満天星ニニカ:「まったく、嘆かわしいな……」
満天星ニニカ:「神聖なノヴァイス・ファイトに憧れる無辜の民をカモろうなどと」
モーナ・レンクヴィスト:「何かこれすごく勘違いされてないですか!?」
満天星ニニカ:「ほとほと、ここ(スラム)のやり口には嫌気がさす」
春日井ショウ:「見覚えない?うち、あ、違うわ。私が"ガリカ・オフィキナリス"、春日井ショウ」
春日井ショウ:「こっちが"紅蜘蛛"のルシア先輩……ルシア・J・ファーティマで、あそこに居るのが……」
満天星ニニカ:ピクリ、と眉を動かす(のが前髪越しに伝わってくる)
春日井ショウ:一瞬きょろきょろとリーダーを探してから指差して 「リーダーの"ウコンハットゥ"ことサデ・ニカモ!」
サデ・ニカモ:「ヒィッッッ!」
満天星ニニカ:「……知らん」
満天星ニニカ:はじめての返事らしい返事、そして。
満天星ニニカ:視線を動かし。
満天星ニニカ:「ルシア・J・ファーティマ」
満天星ニニカ:「サデ・ニカモ」
満天星ニニカ:「……」
満天星ニニカ:「最近のラバーマスクはよく出来ているな、悪党も進歩しているわけだ」
満天星ニニカ:うんうんとなにやら頷いている。
ルシア・J・ファーティマ:「おい、真面目に取り合うなショウ。スラムにはこの手のイカレ野郎はごまんといる」
春日井ショウ:「で、でも……」 仮に彼女がそうイカレ野郎だとして、それでも偽物扱いされるのはちょっと悲しいし釈然としない。
満天星ニニカ:「だが所詮はスラムの物知らず……いいか、かのA.R.Cが」
満天星ニニカ:「こんな場所で面接ををするか、たわけ」
ルシア・J・ファーティマ:「話すだけ無駄だ。オラッ!さっさと出てけ!何なら迷惑料として有り金いくらか……」
満天星ニニカ:言うなり、跳ねる。
満天星ニニカ:「天誅をくれてやる」
ルシア・J・ファーティマ:「───!」
モーナ・レンクヴィスト:「!? 速っ……」
満天星ニニカ:体重を感じさせない動きで壁や天井を蹴り、ゴムボールじみた挙動でまずは手近な、最も近くにいたルシア・J・ファーティマにめがけ
満天星ニニカ:「真面目に働け」
満天星ニニカ:鋭い蹴りが放たれる。
ルシア・J・ファーティマ:(いや、なんだコイツ……初動が見えなかった?)困惑を顔には出さず、銃口がその軌跡を追うが
ルシア・J・ファーティマ:「チィ……!」右腕に走った鈍い衝撃に、骨が軋みを上げる。
サデ・ニカモ:(天誅……処罰! そして労働! 連行して奴隷にするという宣言……!)
サデ・ニカモ:(やっぱりプラタ・オ・プロモあたりの代行復讐者……!!)
満天星ニニカ:「無様だな、おれの知るルシア・J・ファーティマならそんな醜態は晒さないぞ」無感動にその光景を見下ろす。
ルシア・J・ファーティマ:瞬く間に射線の内側に潜り込まれ、咄嗟に右腕でその蹴りを受けた。たまらず猟銃を取り落とす。
ルシア・J・ファーティマ:「いい度胸だ……良くわかったぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「よっぽど死にてえらしいなぁ……!」瞳孔を開かせて立ち上がる。
満天星ニニカ:「こっちは何もわかるつもりもない」
満天星ニニカ:「こらしめて、こんな事はもう二度としませんと泣いて謝らせてやる」
ルシア・J・ファーティマ:「奇遇だなオイ。アタシも今ちょうどそう思ってたところだ」
春日井ショウ:「ちょ、あの」 双方を止めたいが、本気でキレてる先輩を前に完全に気おされている。
満天星ニニカ:「そうか、では遠慮なく」
満天星ニニカ:既に間合いは肉弾戦のそれ、無遠慮に拳を突き出す
ルシア・J・ファーティマ:「ド素人が!」迎え討つ。動き出しが見えてさえいれば対処は容易い。
満天星ニニカ:容易いはずであった
満天星ニニカ:ド素人のそれであるならば
満天星ニニカ:「遅い」
満天星ニニカ:破壊力よりも正確さとスピードを優先した打撃
満天星ニニカ:乾いた音が響く
ルシア・J・ファーティマ:突き出しをいなした後、その勢いを利用して懐に入り急所を抉る。試合でも度々見せる近接格闘の動きだったが。
満天星ニニカ:「防げたはずだ、真剣ならば」
ルシア・J・ファーティマ:(マジかコイツ……!)拳を取りに行った手が弾かれる。
満天星ニニカ:「相手を素人と舐め腐る、やはり常在戦場を旨とする闘士のやることではないな」
ルシア・J・ファーティマ:「言わせておけば……」
満天星ニニカ:「もう黙るさ、お前が聞けなくなるからな」
満天星ニニカ:そう言って振り絞られた二の矢、本命の一撃を――
サデ・ニカモ:「うっうわああああ!!」
サデ・ニカモ:横合いから遮二無二飛びかかる。この場の誰よりも素人丸出しの動きだ。それ自体は。
ルシア・J・ファーティマ:「だったら見せてやんよ!闘士の闘い方を……ってアぁ!?」
春日井ショウ:「リーダー!?」
満天星ニニカ:「チッ」苛立たしげに強引に身を捩り
満天星ニニカ:その一撃の標的を、強引に変更
サデ・ニカモ:だがそれとは別に、攻防のまったく死角であったはずの方向から、乱入者の脚に僅かな痛みが走る。
サデ・ニカモ:ひとりでに飛ぶ一本のナイフ。切り裂いた傷は至極浅いが、その朽ちかけた刀身には、何がしかの黒い液体がべったりと塗りたくられていて。
サデ・ニカモ:一拍置き、肌の内側からバーナーで炙られるような激痛と、痺れとが、生じたと同時に全身に伝播していく。
満天星ニニカ:狙いをつけたサデ・ニカモ(偽)の顔面が映し出された視界が一瞬真っ白に染まる。
満天星ニニカ:「――グッ」
満天星ニニカ:「おま――」
満天星ニニカ:「な」
満天星ニニカ:「に」
満天星ニニカ:「を」
サデ・ニカモ:「──ぶぎゃうっっ」ついでに勢い余るままに本体が激突する。
満天星ニニカ:バターーーン
満天星ニニカ:絡み合った二人は地面を滑りボーリングの弾さながらに壁面の棚に激突
満天星ニニカ:ガラガラと崩れるガラクタが降り注ぐ、ストライク!
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……余計な真似しやがって」
GM:衝撃でみしみしと家自体が軋み、ぱらぱらと埃が降ってくる。
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ!今のうちに縛り上げちまえ!」
モーナ・レンクヴィスト:「あ~~~っ!!!あのあのあの!!皆さん!!!」慌てて割って入る
モーナ・レンクヴィスト:「お互い誤解があるようなんですが!!いいですか!?」
ルシア・J・ファーティマ:「アぁ?」血走った目をモーナに向ける。
春日井ショウ:「うん、だね。……とりあえず、あの子の誤解解くとこから始めたいんだけど」
春日井ショウ:「そのためにもちょっと、一回ルシア先輩の言うとおりにするね」 正直、縛りでもしないと大人しくしてくれなさそうだし。
モーナ・レンクヴィスト:襲撃者の方を向き「……満天星ニニカさんですよね?電話でお話した……」
満天星ニニカ:ふらふらと頭を振っている
満天星ニニカ:「まわるまわる……」
満天星ニニカ:「そうだ、おれは満天星ニニカ……ハッ!」
満天星ニニカ:縛られた自分の現状に気付く。
満天星ニニカ:「ふ、不覚!」
サデ・ニカモ:「ふへ……へへへ……刺客討ち取ったり……」
サデ・ニカモ:「この子の首をHHMに送り返してやりまひゅおぉぉ……」目を回している。
春日井ショウ:「リーダーも一回落ち着いてね……」 お疲れ、とポンポン頭を叩きつつ助け起こす。
サデ・ニカモ:「はっっ」覚醒する。
モーナ・レンクヴィスト:「チームA.R.Cのマネージャー、“ヴォーソス”、モーナ・レンクヴィストです」
モーナ・レンクヴィスト:「あの……ニュースはまだご覧になってないですか?チームA.R.Cに関する……」
満天星ニニカ:「なんだと?ニュース?」
モーナ・レンクヴィスト:スマホの画面を見せる。スポンサーの降板と爆破事件のニュース。
満天星ニニカ:「んん??」
満天星ニニカ:「……」
満天星ニニカ:「へぇ……」
満天星ニニカ:「ほぉ……」
満天星ニニカ:「う~~~ん」
満天星ニニカ:「そ……」
満天星ニニカ:「そんな……」
満天星ニニカ:「今のA.R.Cはそんなクソ雑魚チームになってるのかーーーーー!!!」がびーん
満天星ニニカ:「ど、どーりでアーカイブにないと……」
春日井ショウ:(はっきり言うなぁ……) 静かにショックを受けてる。うちだけ知られてないみたいだし。
ルシア・J・ファーティマ:「やっぱ撃っとくか」猟銃を拾い上げながら。
サデ・ニカモ:「生きる価値のないただ目を汚し耳を汚し大気を汚すゴミクズでごめんなさい……」
サデ・ニカモ:「あっ……今こそチームばいきんに改名すべきときかも……えへへへへへへへ……」
満天星ニニカ:「じゃ、じゃあ……」
満天星ニニカ:「本物?!」キョロキョロと周囲を見回し、最後に視線をルシア・J・ファーティマに向ける
満天星ニニカ:「そんな、うそだろ……弱すぎる……」
満天星ニニカ:「おれが知ってるルシアじゃない……」
満天星ニニカ:なにやらわなわなと震えている
ルシア・J・ファーティマ:「……」今日何度目かの頭の血管が千切れる音が響く。
春日井ショウ:「せ、先輩堪えて」 キレる前に間に入る。
モーナ・レンクヴィスト:「る、ルシアさん……!落ち着いてください……!」
ルシア・J・ファーティマ:今にも引き金を引きそうだったが、周りに引き止められ、「…………フゥーーーーーーーーー…………」大きく息を吸って、吐く。
サデ・ニカモ:「えっと……それで……」
サデ・ニカモ:「斧が……なくて……」
サデ・ニカモ:「ノコギリしかなかったんですけど……」
サデ・ニカモ:「首ってこれでいけますかね……へへ……」
サデ・ニカモ:錆び付いた刃を持って縛られた少女のそばに立つ。
モーナ・レンクヴィスト:「リーダーはもっと落ち着いてください!」
満天星ニニカ:「……ふむ」
満天星ニニカ:「ショックで頭が冷えたぞ……」
満天星ニニカ:「だいたいわかった……おれは物分りは結構良い方なのだ、他人にもそう言われる」
春日井ショウ:「……ヤな予感しかしないんだけど一応聞くね。何が分かったの?」 ニニカちゃんに向けて。
満天星ニニカ:「つまり、チームA.R.Cは住む家も失うくらい落ちぶれて、おれのような何の実績を持たない生徒すら面接に取り付けられるくらい追い詰められている」
満天星ニニカ:「そういうことだろう?」
満天星ニニカ:自信げ
春日井ショウ:「……そこで大正解しちゃうかぁ~」 疲れと諦めと悲しみの入り混じった顔をして。
モーナ・レンクヴィスト:「素晴らしい洞察力ですね……」
サデ・ニカモ:(ここが家なのに……)
春日井ショウ:「まあ、でも、うん。そこが分かったならもう偽物じゃないって分かってくれてるだろうし」
春日井ショウ:「解いても大丈夫、だよね?先輩もどうにか堪えてくれたし」
満天星ニニカ:「まったく、情けないかぎりだな」
ルシア・J・ファーティマ:「………いや、一つだけ間違ってるぜ」
満天星ニニカ:「?なんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「確かにアタシらは見る影もなく落ちぶれて、チームも定員割れしてる。来てくれるならどんな選手でもいいから取りたいってっくらい追い詰められてる」
ルシア・J・ファーティマ:「だがなあ……」
ルシア・J・ファーティマ:「全くのド素人が入ってどうにかできるほどノヴァリス・ファイトは甘くね―んだよ!舐めてんじゃねえ!」
ルシア・J・ファーティマ:「こっちは遊びじゃね―んだ!冷やかしならとっとと帰りやがれ!」
サデ・ニカモ:(……)
サデ・ニカモ:(もしや、刺客では……ない……?)
モーナ・レンクヴィスト:「で、でも……ルシアさん!」
モーナ・レンクヴィスト:「さっきの動き見ましたよね?あんなに動ける選手はメジャーでもそう多くはありませんよ!」
満天星ニニカ:「そういうお前は全くのド素人にあわややられるところだったじゃないか」
ルシア・J・ファーティマ:「は?あのくらい余裕ですけど?怪我する前のアタシならもっと……」
ルシア・J・ファーティマ:「………」言いかけて口をつぐむ。
サデ・ニカモ:「アッ、あ、あのっ」
満天星ニニカ:「それにおれはまったくのド素人というわけでもないぞ」
満天星ニニカ:「ベストバウトコレクションは全部観ている」
春日井ショウ:「はい、皆ちょっとストップ!リーダーが何か言いたいことあるそうです!」
春日井ショウ:(さっきもニニカちゃん止めてくれたし、何とかまとめてくれないかな……) そう思いつつリーダーの手を取って挙手させる。
モーナ・レンクヴィスト:「あっ、私もあれ見てます…… リーダー、どうしたんですか?」
満天星ニニカ:「本物の試合だって一度観たことがあるぞ」フフンと鼻を鳴らす
サデ・ニカモ:「つっ、強い、つよかった、ですけど」鋸の先で入団希望者らしき少女の肩をつつく。
サデ・ニカモ:「でも私もこの子入れるのは反対かなって……」
春日井ショウ:「えっ!?」(まとめてくれると思ったのに!?)
ルシア・J・ファーティマ:「おお……」感心したように吐息を漏らして
ルシア・J・ファーティマ:「ほら見ろ!ようやくサデもリーダーの自覚が出てきたなオイ!」コロッと機嫌を良くする
満天星ニニカ:「む、何故だ、選り好みしてられる立場じゃないんだろ?」
満天星ニニカ:高度な理解力で言葉を挟んでくる
サデ・ニカモ:「しっ、刺客なら、単独行動とか多そうだし、仕方ないのかなって、思った、けど」
サデ・ニカモ:「ノ、ノヴァリス・ファイトの、闘士、なら」
サデ・ニカモ:「周りへの注意が足りなさ過ぎてお話にならなさそうっていうか……」
サデ・ニカモ:「私ごときの横槍で捕まっちゃうのはお粗末っていうか……」
満天星ニニカ:「……フ」
満天星ニニカ:「ハハ、アハハハ!」
満天星ニニカ:「なんだ、そんなことか」
満天星ニニカ:上機嫌に笑い出す
サデ・ニカモ:「きゅ、急に笑い出すのも……怖い……!」
満天星ニニカ:「この状況のことを言っているのだな」
満天星ニニカ:縛られたまま、足をぷらぷらを揺らす
ルシア・J・ファーティマ:「よく考えたらこの状況でふてぶてしすぎるなコイツ……」
サデ・ニカモ:「のたうち回って死ぬタイプの毒がいつの間にか治ってるし……!」
満天星ニニカ:「実はな、"仕込み"はもう済んでいるのだ」
春日井ショウ:「へ?仕込み?」
満天星ニニカ:「おれのちからの主役は、おれではない……と言えば良いのだろうか」
満天星ニニカ:「この距離で……」
満天星ニニカ:「今すぐお前達全員立ち上がれなくしてやれる」
満天星ニニカ:「ここはそういう距離だ」
満天星ニニカ:「信じるか?」
満天星ニニカ:そう言って、笑う
サデ・ニカモ:「いや、全然……」
満天星ニニカ:「試してみても良いが」
モーナ・レンクヴィスト:「……皆さん!」バシッと立ち上がる
モーナ・レンクヴィスト:「確かに彼女は見ての通り無礼ですし言葉遣いも悪くて常識も協調性も無いようですが……!」
満天星ニニカ:「……それは新人の振る舞いとしては無礼にあたるだろう」
満天星ニニカ:「だから提案しよう」
満天星ニニカ:「皆で……」
満天星ニニカ:「食事に行かないか?お互いのことを知るには古今東西それが一番だ」
モーナ・レンクヴィスト:「でもきっと才能が……うん?」
満天星ニニカ:「おれはお腹がすいた」
満天星ニニカ:付け加える
満天星ニニカ:「奢るぞ?」
サデ・ニカモ:「入れる気ないって言ってるのにぃ……!」
サデ・ニカモ:「人の話を聞こうという考え方が存在しないんですか……!?」
春日井ショウ:(リーダーも普段割と聞いてないけど……)
ルシア・J・ファーティマ:「この期に及んで集る気かよこい……ん?」
モーナ・レンクヴィスト:「お金あるんですか?」
満天星ニニカ:「決めるのは話をしてからでもかまわないだろう」
満天星ニニカ:「何でも好きなものを言え」
満天星ニニカ:「蓄えはある、普段使わないからな」
満天星ニニカ:「使えない……というのが正しいんだがそれは今はどうでもいいだろう」
満天星ニニカ:「他人に使う分には無問題だ」
ルシア・J・ファーティマ:「………………」
ルシア・J・ファーティマ:ニニカに近づき、他の子に聴こえないようにして
ルシア・J・ファーティマ:「……………ちなみに、いくら持ってんの?」
満天星ニニカ:こしょこしょと耳打ちする
満天星ニニカ:現在の手持ちと提示されたそれはルシアが思っていた2段階は上のグレードの食事ができそうな額だ
ルシア・J・ファーティマ:「えっ……」思わずサッと身を引いて
ルシア・J・ファーティマ:「あっ………ふぅーん…………?」
モーナ・レンクヴィスト:「ルシアさん……?」
春日井ショウ:「先輩……」 しょっぱい目をしている。お金で態度を変える先輩は大分見たくなかった。
満天星ニニカ:「まあ、実際こんなものがA.R.Cであるはずもないと勘違いして襲いかかったこちらにも非がある」
満天星ニニカ:「詫びだとでも思ってくれ」
ルシア・J・ファーティマ:普段中々見られない百面相をして、色々な感情を噛み砕きつつ
ルシア・J・ファーティマ:「まあ………」みんなに振り返る
ルシア・J・ファーティマ:「話くらい聞いてやっても………良いんじゃないか……?」
モーナ・レンクヴィスト:「る……ルシアさん…………!」
サデ・ニカモ:愕然とする。
ルシア・J・ファーティマ:「ほら、コイツも謝ってるし、うん」
満天星ニニカ:「世間話として志望動機などを話すかもしれないが」
満天星ニニカ:「それを咎めるほど狭量でもあるまい!」
春日井ショウ:「……」 大きく溜息を吐いて。
春日井ショウ:「この後に言い出すのヤなんだけど、ごはん行くの自体はうちも賛成」
春日井ショウ:「この子も言ってるけど、うちらが新メンバー欲しいのはマジだし。この子蹴ったところで次の子見つかるか分かんないし」
春日井ショウ:「この状況見てなお入りたがってくれる子なんてそうそう居ないよ、実際」
春日井ショウ:廃墟の状況を手で示しつつ。
春日井ショウ:「あ、でもうちは自分の分自分で出すからね!お金に釣られた訳じゃないから!」
春日井ショウ:自分なりに譲れないプライドという物がある。
サデ・ニカモ:「はっ、は、反対! 反対です……!」
サデ・ニカモ:「数合わせでもいいからさっきの斜向かいのおばちゃんっぽい人にでも入ってもらう方がまだ良いと思う……!」
モーナ・レンクヴィスト:「行きましょう、リーダー……」
モーナ・レンクヴィスト:「背に腹は代えられません……空きっ腹であればなおさらです」
サデ・ニカモ:「モーナちゃんまで……!!」
モーナ・レンクヴィスト:「私は元々賛成ですから……見てください、このバネ!」
モーナ・レンクヴィスト:ニニカの太腿をさすり上げる
モーナ・レンクヴィスト:「それにこの物怖じしない態度!素晴らしいと思いませんか!?彼女はノヴァリス・ファイトをやるべき人ですよ!」
サデ・ニカモ:「なんでリーダーの私の意向が無限に無視されるんですか!? チーム名の時だって!」
満天星ニニカ:「斜向かいのおばちゃん……」
満天星ニニカ:「腐ってもA.R.C、そのリーダーが認めた……どれほどの実力者なのか」
満天星ニニカ:「わかった、その斜向かいのおばちゃんを倒し……実力を示せと」
満天星ニニカ:「そういうことなのだな」
春日井ショウ:「待って待って。そういうことではないから」
春日井ショウ:「キミを認めたくないあまり認めた感じになってるだけなの、その人については」
満天星ニニカ:「食事の後でもいいか?サデ・ニカモ」
満天星ニニカ:なにやらウキウキとした様子で
ルシア・J・ファーティマ:「ご近所トラブル起こされたらマジで住む場所がなくなるからやめろ」
サデ・ニカモ:「食事がまず嫌なの~~~!」
満天星ニニカ:「そうか……ではおれはどうすればいいのか……」
GM:斯くして、一騒動ありつつも……チームA.R.Cに新たなメンバーが加入した。
サデ・ニカモ:「してません!」
GM:大会出場の最低条件をなんとか満たし、君達は再起に向け最初の一歩を踏み出すのだった。



GM:シーン終了
GM:ロイス取得のみ可能です。
ルシア・J・ファーティマ:ロイス 満天星ニニカ 有為/◯憤懣 で取得します
春日井ショウ:ニニカちゃんに○期待/困惑で取っておきます
満天星ニニカ:サデ・ニカモ→期待/○困惑で取得。
サデ・ニカモ:満天星ニニカ 新メンバー/○非メンバー
ルシア・J・ファーティマ 連帯感/○失望
で取ります

ルシア・J・ファーティマ:勝手に失望されてる
サデ・ニカモ:ごはんに釣られといて勝手にもないでしょ
ルシア・J・ファーティマ:金に釣られたんだよ
サデ・ニカモ:なお悪い!



【Middle1/新コーチ】

GM:全員登場!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(34 → 36)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(31 → 36)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(41 → 46)
満天星ニニカ:48+1d10
DoubleCross : (48+1D10) → 48+8[8] → 56

スラム街 チームA.R.C拠点
GM:最低限の人員は揃ったとはいえ、次の大会までそう時間は無く、やるべきことはいくらでもあった。
GM:君達は最低限の修繕を加えたボロ屋で、今後の方針についての会議を行っていた。
モーナ・レンクヴィスト:「え~それでは……」
モーナ・レンクヴィスト:「チームA.R.Cどうすれば優勝できるのか会議、始めていきたいと思います!!」
春日井ショウ:「いぇ~い」 精一杯気分を盛り上げようとしている。
ルシア・J・ファーティマ:ボロのソファーに寝そべりながらやる気のない拍手
サデ・ニカモ:部屋の隅で膝を抱えて座っている。
満天星ニニカ:周囲を見回して、ショウに倣って拳を漫然と突き上げる
モーナ・レンクヴィスト:「まず、今のノヴァリス・ファイト団体戦での優勝を考えた際……」
モーナ・レンクヴィスト:「何より考えるべきは、現チャンピオンについてですね」
モーナ・レンクヴィスト:言って、廃材から拾ってきたガムテープ付きのテレビを点ける。
モーナ・レンクヴィスト:スマホに繋ぎ、試合映像を再生すると……
実況:「……圧倒的!まさに圧倒的です!」
実況:「“アンソールド・グラディエーターズ”、残るは一人のみ!対する“ZENITH”は全くの無傷です!」
ルシア・J・ファーティマ:「また"黒鉄"のつまんねー試合かよ」吐き捨てるように言う
GM:最後に残った相手選手が、窮鼠猫を噛むが如く猛然と突進するが──
BHS
“黒鉄”ブリジット・フレア:「……」
GM:パシッ──
GM:音もなく、その背後から衝撃。
GM:ハヌマーンによる空力操作。何が起きたかも分からない様子で、あまりにもあっけなく、最後の選手が崩れ落ちる。
実況:「試合終了ーー!“勝者はZENITH”!あまりにも圧倒的!一方的な試合展開でした!」
GM:観客たちからは歓声も上がらず、ただ静かなどよめきが聞こえるのみだ。
満天星ニニカ:「うむ、まさしく圧巻の一言だな」
春日井ショウ:「いつ見ても、つまんないくらい強いよねぇ」
モーナ・レンクヴィスト:「“ZENITH”……特に“黒鉄”の強さは圧倒的です」
モーナ・レンクヴィスト:「前回で5大会連続優勝。記録で言えば、既に“天狼”に並んでます」
満天星ニニカ:「ノヴァリス・ファイトで優勝するとは、ブリジット・フレアをどう崩すかという事だな」うんうんと頷く
ルシア・J・ファーティマ:「アホくさ。強さ自慢がしてーだけなら傭兵でもやってろっつーの」
満天星ニニカ:「そういうのは負け犬の遠吠えというのだ」
満天星ニニカ:「闘士の振る舞いではないぞ」
モーナ・レンクヴィスト:「まあ、そうですね。確かにいつもあまりにも華が無くあっけない試合で、人気は無いんですが……」苦笑する
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトは真剣勝負ではあってもエンタメなんだよ。客席冷えっ冷えじゃねえか」
満天星ニニカ:「たしかにこの空気はいただけないな」
満天星ニニカ:「嘆かわしいことだ」
春日井ショウ:「まあねえ。うちは割と憧れるけどなぁ、ああいうの」
春日井ショウ:「質実剛健っていうかさ。強いから強い、みたいなシンプルな感じ」
春日井ショウ:見た目が美しいというだけで人気を貰っている自分とは、ある種対極にある闘士だ。
サデ・ニカモ:紫色の団子のようなものを取り出して食べている。結局連れて行かれた食事の際にもメニューの料理には手を付けずそればかり食べていた。
サデ・ニカモ:話を聞いていないのは割といつものことだが、今は明らかに私は拗ねていますの気配を放散している。
モーナ・レンクヴィスト:「かつてのリーグ戦から変わって、今のノヴァリス・ファイトはスイスドロー方式で試合が行われているんです」ニニカ向けに解説する
モーナ・レンクヴィスト:「スイスドローというのは、勝ったチーム同士、負けたチーム同士で試合を行っていき、最後には無敗のチームと無勝のチームが1チームずつ出る形式で……」
モーナ・レンクヴィスト:「この形式で連続優勝ということは、即ち“ZENITH”はここ5回の大会で、一度たりとも負けていないということになります」
満天星ニニカ:「なるほどな」
満天星ニニカ:「……それよりもだ、おれは嬉しいぞ」
満天星ニニカ:皆を見回す
春日井ショウ:「なにが?」
満天星ニニカ:「最初は不安も覚えたが……お前たちは偉い」
満天星ニニカ:「好成績を収め、なんとかスポンサーを繋ぐ、そのような小さな目標ではなく……ちゃんと優勝を掲げている」
満天星ニニカ:「おれは、ノヴァリス・ファイトで優勝をしにきた」
満天星ニニカ:「同じ目標を持っているということは何よりも大事なことだからな」
満天星ニニカ:満足気に頷く
ルシア・J・ファーティマ:「ド素人がナマ言ってんじゃねえ」呆れたように
ルシア・J・ファーティマ:「確かにウチは優勝を目標に掲げてるけどな。それ以前にだ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシはお前のこと完全に認めたわけじゃね―からな。いわば今は試用期間だ」
サデ・ニカモ:「試用もしてない…………」
モーナ・レンクヴィスト:(まあそもそも、優勝くらいしないとスポンサーが付かなそうというのもありますが……)黙っている
春日井ショウ:「まあまあ……リーダーも、あんま拗ねないでって」
春日井ショウ:「一応新人募集自体はまだかけておくからさ。大会までに他に誰も来なかったら、そのときはリーダーもちゃんと割り切って。ね?」
サデ・ニカモ:無言でそっぽを向く。
ルシア・J・ファーティマ:「使えねーようなら問答無用で叩き出してやる。まずはチームに定着できるかどうかを心配しやがれ」
満天星ニニカ:「それで良い、後悔はさせないと約束しよう」
満天星ニニカ:「5大会制覇、たしかに驚異的な相手だ」
満天星ニニカ:「だが勝てない相手ではない……そう思ったからおれはここにて、優勝を目標にしている」
モーナ・レンクヴィスト:「熱意はあるんですね、ニニカさん……!」
満天星ニニカ:「おれは闘士としての経験は浅いが……その点ではここは申し分ない」
ルシア・J・ファーティマ:「浅いっつーか"無"だろ……」
満天星ニニカ:「実績あるベテランだ」ふたりを見回す。
満天星ニニカ:「色々と教えてくれ、大丈夫だ物覚えは良い」
ルシア・J・ファーティマ:「お、おう……」殊勝な態度を取られると途端に強く出られなくなる
春日井ショウ:「……一応うちも三年選手だからね」 自分が外されているのを察してちょこんと釘を刺しておく。
モーナ・レンクヴィスト:「“ZENITH”以外の有力候補で言えば、やはり……」
モーナ・レンクヴィスト:チャンネルを回すと、ちょうどお昼の帯番組で特集が組まれている。
GM:【神宮寺カレン 秘密のプライベートに密着!?】
神宮寺カレン:「そうなんです~☆ホントは20時以降は食べちゃダメって言われてるんですけど、ついつい食べちゃって~……☆」
神宮寺カレン:「あ、これマネージャーには内緒ですよ☆」
BHS
神宮寺カレン:画面では、目を惹く華やかな美貌の少女がインタビューに答えている。
GM:神宮寺カレン。ネットでもテレビでもその姿を目にしない日は無い人気タレントだ。アイドルやインフルエンサーとしての面が強いが、ノヴァリス・ファイトの闘士でもある。
サデ・ニカモ:「びっ」その姿が映った瞬間に呻きを上げて目を逸らす。
満天星ニニカ:「なんだ?苦手な相手なのか?」
満天星ニニカ:「この怯えよう、よほどの実力なのだな……」
春日井ショウ:「いや、アレは多分……」
春日井ショウ:「"陽"の気に当てられてるだけだと思う」
サデ・ニカモ:「目が潰れる……」
サデ・ニカモ:「眩しすぎて……直視できない……違う世界の住人……」
満天星ニニカ:「(陽…気?なるほど炎の能力者か、相性の問題なのだろう)」
神宮寺カレン:「目標、ですか~? う~~ん……☆」
神宮寺カレン:「……やっぱり、優勝ですね☆ “黒鉄”さんにも絶対負けません☆」
神宮寺カレン:可愛らしく握り拳を作り、スタジオから感嘆の声。
サデ・ニカモ:「ウグゥゥウゥ~~ッッ」頭骨を挟み潰さんばかりの必死さでもって両耳を塞ぐ。
ルシア・J・ファーティマ:「なんかNDDってキャラ付けエグいよな……ドル売りしてるチームは幾つかあるけど、今時恋愛禁止とかここぐらいだろ」冷めた反応
春日井ショウ:「徹底してるよねぇ。この子だって相当忙しいだろうに、キャラ崩れてるの見たとこないし」
満天星ニニカ:「(ドル……売り?聞いたことがある、外の通貨だな、為替の話か?)」
モーナ・レンクヴィスト:「最強のチームは“ZENITH”ですが、今最も勢いがあるのはこの“★-NDDスタンダード”でしょうね」
モーナ・レンクヴィスト:「設備もすごいらしいですし……前に特集で見ましたけど、高級ホテルのスイートみたいな……」
モーナ・レンクヴィスト:「うちとは雲泥の差ですよね~~~」
サデ・ニカモ:「ハヒュ……ハヒュ……」
春日井ショウ:「上を見上げたら果てしないよ、モーナちゃん」
春日井ショウ:「ま、リーダーは違う世界の住人って言ってるけど、この子だって同じ闘士だし」
春日井ショウ:「リングの上では平等でしょ。そういう気持ちでやってこ」
モーナ・レンクヴィスト:「ショウさん……!」ジーンとしている
ルシア・J・ファーティマ:「握手会来てたファンはサデみたいな女ばっかだったけどな。話してみたら意外と気が合うんじゃねーの?」
モーナ・レンクヴィスト:「行ったんですか?握手会……?」
ルシア・J・ファーティマ:「ばっ、ちげーし!付き添い頼まれて仕方なくだな……」
モーナ・レンクヴィスト:「この他にも“銀獅子”や、“カリュプス”率いる“伏龍”……有力候補は沢山います」
モーナ・レンクヴィスト:「まあともかくですね……」
モーナ・レンクヴィスト:「チームA.R.Cがこのままでは勝てないことだけは確かですよね」
春日井ショウ:「まあ、うん」
春日井ショウ:「とはいえ、どうする?テコ入れしようにも設備はこうだし」
春日井ショウ:「チームの人数が揃ったってだけでも御の字な感じあるけど」
サデ・ニカモ:「揃ってない……」
満天星ニニカ:「……ふうむ」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトに絶対はない」玄人ぶって腕を組み
ルシア・J・ファーティマ:「……とは言え、まあ勝率で言えば分が悪い……のは……確かだな……」
モーナ・レンクヴィスト:「そこで!!!!!!!」大声
満天星ニニカ:びっくりしてる
モーナ・レンクヴィスト:「このモーナ・レンクヴィストに秘策ありです!!!」
春日井ショウ:「ほほう」 大声には慣れてるので普通に聞く姿勢。
サデ・ニカモ:前髪の隙間からじとりと見上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「軍師だ。軍師モーナだ」
モーナ・レンクヴィスト:「皆さんご存知の通り、ノヴァリス・ファイトにおけるコーチは──」
モーナ・レンクヴィスト:「高度な戦闘AI搭載の『社会人』に、戦術から手足の一動作に至るまで総合的な指導を受けるのが常識となっています」
満天星ニニカ:「ああ、サブスクでドキュメンタリーをみたぞ」
満天星ニニカ:「ただあの"熱血型"というのはクセが強すぎるのではないか?」ただの感想
モーナ・レンクヴィスト:「そこでなんと!!!このモーナ・レンクヴィスト、軍事企業設計の超最新式コーチを!!!!」
春日井ショウ:「え、お金足りるのそれ!?」
モーナ・レンクヴィスト:「雇うのはお金が無くて無理だったので!!!!!」
ルシア・J・ファーティマ:「そんなことだと思った」
モーナ・レンクヴィスト:「代わりのコーチがこちら──」
モーナ・レンクヴィスト:「に2時間前に到着しているはずなのですがまだ来ていません!!!!」
春日井ショウ:「えぇ……」 ずてっと前につんのめるジェスチャー。
ルシア・J・ファーティマ:「信用できんのかそれ……またこんなのの相手するのはゴメンだぜ」ニニカを指さしながら
モーナ・レンクヴィスト:「騙されたんでしょうか……?」
サデ・ニカモ:(道に迷ってるのかな……)
満天星ニニカ:「なんと……『社会人』にとって遅刻は何よりも重い罪でありカシオリとドゲザをもって禊ぐしかないものだと聞いているが……」
満天星ニニカ:「大丈夫なのか?」
モーナ・レンクヴィスト:「大丈夫なんでしょうか……?」
春日井ショウ:「ニニカちゃん、ひょっとして世の常識全部サブスクで学んでるタイプ?」
春日井ショウ:「どの映画で出てきたのその知識」
満天星ニニカ:「サブスクは良いぞ、見放題だ、いろんなことを教えてくれる」
GM:その時である。
???:「ごめんくださ~~い……」
???:南京錠で申し訳程度に施錠された扉を叩く者がある。
モーナ・レンクヴィスト:「あれ!?来ましたかね!?!?」
ルシア・J・ファーティマ:「噂をすればか……オイ新人、応対してこい」当然のように顎で使う。
満天星ニニカ:「よしきた」立ち上がる
サデ・ニカモ:「!」滅多に見せない素早さで先んじて扉を開ける。
春日井ショウ:「え、リーダー?」 ニニカちゃん一人で応対させるのは不安だから付き添うつもりで立とうとしていた。
サデ・ニカモ:「し、新人じゃない、ので」
サデ・ニカモ:「チームの仕事はさせ、させない、です」飛びつくのは早かったが鍵を開けるのに無駄にガチャガチャしていた。
ルシア・J・ファーティマ:「めんどくさっ」素の声が出てしまう。
春日井ショウ:「だからってリーダー自らやらなくても……」
満天星ニニカ:「素晴らしい速さだった」
???:扉を開けたそこには、一人の少女が立っていた。
???:長い銀髪を垂らし、緩いジャージに身を包んだ、子供のように小柄な少女。
???:だが何より目を引くのは、その十字冠。
???:黒変し、錆びたようなその様は、ラス・ヴィダスに蔓延する伝染病──堕天病に侵されている証左だ。
春日井ショウ:「……あれ?子供?」
ルシア・J・ファーティマ:「───!」ガタンと跳ね起きる。
???:「ここ、チームA.R.Cの事務所で合ってる~?」
サデ・ニカモ:必然的に至近距離で見知らぬ人間と向き合うことになる。
サデ・ニカモ:「ぁ」
サデ・ニカモ:「ァッ、あの、ぅ、その、あ、ぁ、ぁ、えっと」
サデ・ニカモ:「そッ…………そう、です、けど」
サデ・ニカモ:ぶるぶると震えながらなんとかそれだけを言う。
サデ・ニカモ:傍目には冠の異様に怯えたように見えるかもしれない。
モーナ・レンクヴィスト:「あっ……皆さん!こちらの方が……」
???:「どーも。新しくコーチになった白武しらたけギンカですー。よろしくねー」
白武ギンカ:ふにゃふにゃした笑みを浮かべている
BHS
ルシア・J・ファーティマ:「オイオイ……」口元が引きつった笑みを作る
満天星ニニカ:「よろしく」気にする風でもなく手を挙げる
春日井ショウ:「え、あの、モーナちゃん」 ちょいちょいと肩を叩き。
春日井ショウ:「聞きたいことちょっと多すぎるんだけど、その、ひとまずね?アレって……」
モーナ・レンクヴィスト:「あっ、はい……」
春日井ショウ:「……堕天病、だよね?」 目をちらちらとやりつつ耳打ち。
モーナ・レンクヴィスト:「……ええ。患者さんとお聞きしてます」
白武ギンカ:固まったサデの前でひらひら掌を振る「……大丈夫?上がっていいかな」
サデ・ニカモ:「ハヮヮヮヮヮハヵハヵハヵ」過呼吸。「はひ…………」
サデ・ニカモ:全身の関節が錆びたロボットのような動きで扉の前を開ける。
ルシア・J・ファーティマ:「……一応聞くが、ステージは確認してんだろうな」モーナに尋ねる。
ルシア・J・ファーティマ:世間では伝染病として偏見を受けているが、堕天病は末期患者でさえなければ接触感染することはない。
モーナ・レンクヴィスト:「投薬は受けているので問題ないとは……」
白武ギンカ:「うん、大丈夫だよ~」当然のように答える
白武ギンカ:「進行は抑えてるから感染の心配は無いし……気になるようなら無理にとは言わないけどね~」
ルシア・J・ファーティマ:「そうか………ならいい」
春日井ショウ:「……いや、こっちこそすみません。コーチをお願いしてる側なのに失礼な態度とっちゃって」
春日井ショウ:正直抵抗がないとは言わないが、だからといって来てもらった立場としてはあんまりな態度だった。反省。
白武ギンカ:「ううん、全然大丈夫ー」
白武ギンカ:起伏のある女性らしい身体つきではあるが、ちょこんと座ったその短躯は子供にしか見えない。
白武ギンカ:「それで……あっちょっと待って」
白武ギンカ:懐からごそごそと何かを取り出す。
白武ギンカ:それは咳止めシロップの瓶だ。
ルシア・J・ファーティマ:「てか何年生だよコイツ。中等部、いや初等部でもおかしくは……」
白武ギンカ:「ごく……ごく……」蓋を開けて一気飲みし──
白武ギンカ:「お゛ぉ~~……」成分でトリップしている
春日井ショウ:「え、でも身長で言えば先輩も割と」
春日井ショウ:「って、え!?大丈夫ですか!?」
白武ギンカ:「効く~~…………」
白武ギンカ:「らいじょぶらいじょぶ……」
白武ギンカ:「きもちーだけだから……」
春日井ショウ:「それで『そっか、大丈夫かぁ』にはなりませんけど!?」
満天星ニニカ:「アハハハ、面白いな!」
GM:明らかに信頼感の無い少女だ。果たしてこんな相手にコーチが務まるのか疑問に感じるかもしれない。
ルシア・J・ファーティマ:「おいモーナ。ちゃんと書類審査してんのかこれ」
モーナ・レンクヴィスト:「いやぁ……うぅん……えぇと……」もぞもぞ言葉を濁す
ルシア・J・ファーティマ:「お前なあ……」
満天星ニニカ:「選り好みできる立場じゃないからな、我々は」
サデ・ニカモ:「オっ、お茶ヲお持ちしマス」ぎくしゃくと動いて湯呑みを差し出す(中身は水)。
満天星ニニカ:「なに、いいじゃないか、おれと同じでお試しということにすれば」
満天星ニニカ:「いざとなったら動画を見れば良い、動画はいろんな事を教えてくれる」
春日井ショウ:「流石に動画をコーチにするのは無理があるかな……」
サデ・ニカモ:「一気……一気……」
白武ギンカ:「んあぁ……お試し……?」
白武ギンカ:「あ~~……そっかそっかぁ……」
白武ギンカ:「こんなのがコーチだと不安だよね~」
満天星ニニカ:「ああ、そうだな!」笑顔で
春日井ショウ:「憚らないね、ニニカちゃん」 今回ばかりは割と場の総意だけども。
ルシア・J・ファーティマ:「バカッ、相手は子供だぞ!少しは気を使え……!」
白武ギンカ:「わかった、いいよー」
白武ギンカ:ふらふらと立ち上がり、扉を開ける。
白武ギンカ:「お試ししよっか」
白武ギンカ:表に出て、ジャージ姿でとんとんと靴先を整える。
サデ・ニカモ:その動きをふらふらと目で追う。
白武ギンカ:「……じゃ、そういうわけで……」
白武ギンカ:自然体で佇み、君達に笑顔を向け
白武ギンカ:「まとめて掛かって来なよ~、小娘ども」
満天星ニニカ:「ハハハ、良いな、お試し仲間だ!」
春日井ショウ:「ま、まとめては流石に……」
サデ・ニカモ:「……掛かる……」
サデ・ニカモ:「!」茫漠としていた眼差しがにわかに焦点を定めて。
サデ・ニカモ:「分かりました!」
サデ・ニカモ:差し出したきりだった湯呑みの水を勢いよくぶっかける。
ルシア・J・ファーティマ:「なっ、おいサデ……!」
白武ギンカ:「おっと……」
白武ギンカ:ぐりん、とその場で身を捩る。それだけで、激しい飛沫は一滴も掛かっていない。
サデ・ニカモ:「おぉ……っ」
ルシア・J・ファーティマ:「マジか……」
満天星ニニカ:「良い思いきりだ、リーダーの素養…判断力だなッ」
満天星ニニカ:言うなりそれに続く、小細工なしの最短距離
満天星ニニカ:駆け、詰め、蹴る、ただシンプルに
白武ギンカ:「ん」
満天星ニニカ:狙いは頭、子どものなりも病人であることも考慮のない鋭い一撃――であったはずが
白武ギンカ:ゴ ガッ!!
白武ギンカ:気付けばニニカの顔面に、コーチの膝がめり込んでいる。
春日井ショウ:「えっ」
満天星ニニカ:「ぶっ は!」
白武ギンカ:蹴りを最小限の動作で躱し、カウンターの膝蹴り──そのシンプルな攻防も、正確に見て取れたのが何人いただろうか。
満天星ニニカ:ばたり、失神!
ルシア・J・ファーティマ:(新入りのスピードに反応……いや、合わせたのか?)冷や汗が頬を伝う。
春日井ショウ:(な、何が起きて) ルシア先輩ほど見えていない。
白武ギンカ:「……あれ~? 言ったじゃん」
白武ギンカ:残る三人に向け、くいくいと挑発のジェスチャー。
白武ギンカ:「まとめて掛かって来なって」
ルシア・J・ファーティマ:「………」スッと表情を引き締めて
ルシア・J・ファーティマ:「……なるほどね」パシンと軽く頬を叩く
サデ・ニカモ:「それは……」
サデ・ニカモ:「無関係のひとなので」
サデ・ニカモ:倒れ込む。否。地を這うほどに極端な前傾姿勢を取る。
サデ・ニカモ:水面ぎりぎりを泳ぐ魚のように駆け、青緑の髪がその軌跡となる。煌めく左右の鰭は一対の短刀。
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ。サデに合わせんぞ」
春日井ショウ:リーダー達の空気が切り替わるのを見て、自分も愛用している銃のケースを引っ掴む。
春日井ショウ:「はい!」
ルシア・J・ファーティマ:「試合と同じフォーメーションで行く」
サデ・ニカモ:切りかかる。さらに自身とは反対、相手の背中側から、通常の力学を無視しての飛刃が二本。
春日井ショウ:それと同時に、白武さんの足元から茨を伸ばす。まずは拘束を狙って。
ルシア・J・ファーティマ:左手に強化プラスチックの大盾、右手に猟銃を構えて突っ込み、サデの死角をカバーするように位置を取る。
ルシア・J・ファーティマ:ショウの茨とほぼ同時に、ギンカの退路を塞ぐように散弾を放つ。
白武ギンカ:君達の連携を目にし、薄っすらと笑みを深め──

GM:それから10秒足らずで、残る3人もニニカと同様、路上に倒れ伏していた。
春日井ショウ:「……うそでしょ……」 倒れ伏した後で嘘も何もないが、思わず口から零れたという様子。
ルシア・J・ファーティマ:「かっ……」肺から空気を吐き出して。
サデ・ニカモ:「むぎゅう……」
ルシア・J・ファーティマ:「……アンタ……」ギンカを見上げて
ルシア・J・ファーティマ:「一体なにもんだ……?」
白武ギンカ:「どうかな~」しゃがみ込んで君達の顔を覗き込む
白武ギンカ:「納得してもらえた?」
白武ギンカ:ごくごくと咳止めシロップを飲む。
満天星ニニカ:「間違いない……これが、酔拳!」シロップのから瓶をカッと睨みつけて
満天星ニニカ:「すごいものだな……」大の字でじーんとしている
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「あの」
サデ・ニカモ:ボロボロのモップめいて地面に広がる髪の隙間から、青い瞳が覗いて見上げる。
サデ・ニカモ:「これだけ強いんだったら」
サデ・ニカモ:「コーチと言わず選手として試合に出てもらえませんか」
サデ・ニカモ:いつになく落ち着いた口調だった。何事かを量るような。
白武ギンカ:「え~?それは無理でしょ~」
白武ギンカ:言って、堕天病に侵された自分の十字冠を示す。
サデ・ニカモ:ゆるゆると視線を持ち上げる。
サデ・ニカモ:「……ぐぎっ、ぐひひ、ひひ、ひへ」
サデ・ニカモ:「ふ、不公平、ですよね……私みたいなどうしようもない生物の最底辺でも出られるのに……」
白武ギンカ:「んまぁ、こればっかりはね~」
ルシア・J・ファーティマ:「……十字冠が黒く染まるまで進行してちゃ、流石に客にも堕天病に罹ってるってまるわかりだ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシらが許しても、まず運営が許可しねーだろうよ」
春日井ショウ:「顔や肌は隠せても十字冠は隠せないもんねぇ……」
GM:ラス・ヴィダスであっても──否、ラス・ヴィダスであればこそ、堕天病患者への偏見と差別は厳しいものだ。
GM:華やかな商業区の中心で行われるノヴァリス・ファイトにおいて、堕天病はどんな上客であっても忌避される。選手となれば言わずもがなだろう。
満天星ニニカ:「むっ」それまで空を眺めていたニニカが口を挟む。
満天星ニニカ:反動もなしにすいっと上体を起こし
満天星ニニカ:「今のは聞き捨てないな、サデ・ニカモ」
満天星ニニカ:「お前は数々の闘士と武を競い合い、それらを払い除けてここにいるのだ」
満天星ニニカ:「いくら最底辺を争っているとはいえ、プロチームというのには重い意味がある」
満天星ニニカ:「侮辱にあたるぞ、それは」じい、と前髪の向こうで真っ直ぐな瞳がサデを見据える
サデ・ニカモ:「なっな何であなたに説教されなきゃいけないんですか……?」背を丸めた姿勢のまま顔を背ける。
春日井ショウ:「あはは。もっと言ったげてよ、ニニカちゃん」
春日井ショウ:「リーダーの自己評価低いとこ、うちも直してほしいんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、ド素人が知ったふうな口聞きやがって」言葉とは裏腹に、表情はまんざらでもなさそう
満天星ニニカ:「何でって……そんなこともわからないのか?」首を傾げる
満天星ニニカ:「おれが、ファンだからだ」
満天星ニニカ:「言う権利がある」
満天星ニニカ:ふん、と鼻を鳴らす
サデ・ニカモ:「理解できません……本物の見分けもつかなくて襲ってきたくせに……不遜……」
満天星ニニカ:「ハハハ、それはすまなかった」
満天星ニニカ:「でもあれは仕方ない、そうじゃないと言い返せるか?」ケラケラと笑う
満天星ニニカ:「だがもう心配はいらない、この満天星ニニカがちからを貸すし、見ての通りスゴウデのコーチも来てくれた」
満天星ニニカ:「順風満帆だな!」
サデ・ニカモ:「いらない…………」
満天星ニニカ:「え?」咄嗟にギンカを見る、自分は勘定に入ってない
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、いつまでいじけてんだよ。新人はともかく」
ルシア・J・ファーティマ:「こっちの小さいのはマジで掘り出しもんじゃねえか。でかしたぞモーナ」脚で勢いをつけて跳ね起きる。
モーナ・レンクヴィスト:「いやぁ、そうですよね~~?苦労した甲斐がありました!えへへへへ……」
春日井ショウ:「ね。先輩達まで赤子扱い出来る人なんてそうそう見つからないよ」
春日井ショウ:「でも今度から書類審査みたいなのするときは言ってね。手伝うから」
モーナ・レンクヴィスト:「ショウさん……」感動している
春日井ショウ:(一人に任せきりなの普通に負担ヤバそうだし……さっき書類について聞かれたとき明らかに言い淀んでたし……)
白武ギンカ:「うんうん。ちゃんとあたしの言うことさえ守れば、絶対優勝できるからね~」
白武ギンカ:「ま、とにかく楽しもうよ~。それが一番だからさ」
サデ・ニカモ:「……た、頼りにしま、してます」
サデ・ニカモ:不格好なお辞儀をする。
満天星ニニカ:「(さっきと言ってることがぜんぜん違う…!)」唖然としてる
ルシア・J・ファーティマ:「しっかしアンタ、そんなに強いなら他所のチームからも声かかったりしなかったのか?」
ルシア・J・ファーティマ:「さっきの戦闘の組み立て、最新型の社会人コーチと比べても遜色ないと思うんだけどな」
白武ギンカ:「いや~、選手としては地下くらいしか出られないし……」
白武ギンカ:「コーチも元々はあんまりやる気無かったからねー」
白武ギンカ:「そこの子がホントすごい勢いで頼み込んできたから……」モーナを見る
モーナ・レンクヴィスト:「いやぁ……ハイ……」
サデ・ニカモ:「……どうやって見つけたんですか……?」
モーナ・レンクヴィスト:「必死に探したんです!ツテというツテを辿って……話せば長くなりますが……」
サデ・ニカモ:「モ、モーナちゃんがやっぱりすごいってことは理解、しました」かくかくと頷く。
白武ギンカ:「じゃあやめとこ。そんなことしてる暇ないよー」ぱんぱんと手を叩く
白武ギンカ:「明日さっそく練習試合してもらうからね」
春日井ショウ:「え、受けてくれるあてあるんですか?」
ルシア・J・ファーティマ:「明日って、マジで急だなオイ」
ルシア・J・ファーティマ:「言っとくがこちとらプロだぞ?その辺の草チームじゃ相手になんねーよ」
サデ・ニカモ:「草以下の菌ですみません……」
満天星ニニカ:「もう試合ができるのか!」
満天星ニニカ:「腕が鳴るな!」メチメチと実際に妙な音が鳴り響く
モーナ・レンクヴィスト:「はい!探し回って……いやその……マイナーのチームで、それも中等部なんですが……」
ルシア・J・ファーティマ:「中等……いや、ちゃんとリーグに所属してるだけマシか……」
白武ギンカ:「試合形式で見ないと課題点も分かりづらいからねー。とりあえずそれを見せて貰うとして……」
白武ギンカ:「……今15時くらい?なるほど、じゃあそうだな……」
白武ギンカ:「とりあえずここからセイクリッドピラーまでマラソン3周してこよっか」
白武ギンカ:軽く口にするが、距離は100キロをゆうに超えている。
サデ・ニカモ:「ふへ」
ルシア・J・ファーティマ:「ハァ!?今から!?」
春日井ショウ:「ひゃく……?」 絶句。
白武ギンカ:「ふへ?じゃないでしょ~。時間無いんだから、無駄にしてる暇ないよー」
サデ・ニカモ:「セ、セイクリッドピラー……」ぶるぶると震え出す。
満天星ニニカ:「よし、一着はもらった!」びゅーんと駆け出していく、セイクリッドピラーとは逆方向に
白武ギンカ:「ほら、行った行った!あ、ビリはもう一周追加ね~」
春日井ショウ:「あっ、ニニカちゃんそっちじゃないよ!?」
ルシア・J・ファーティマ:「放っとけ。自分から進んで追加で走ろうなんぁ殊勝じゃねえか」
サデ・ニカモ:「名前がもう無理……光り出してからはなお無理……裁かれる……」
サデ・ニカモ:「あっ……そっか」
サデ・ニカモ:「ばっ罰ですね……ジュッッてなって死ぬ罰……私がこんなだから……必然……」
春日井ショウ:「いやあの、死なないよリーダー?セイクリッドピラーってそういう建物じゃないから」
春日井ショウ:「……いやでも、道は気を付けないとか。下手に出歩いたら逮捕されるな、うちら」
サデ・ニカモ:「ひへへぇへへへへひひ」怪しく笑いながら走り出す。話を聞いていそうにはない。
モーナ・レンクヴィスト:「どっ……、ドリンク用意しておきますね……!」
ルシア・J・ファーティマ:「……てかマジでやるの?明日練習試合だって言ったのはそっちだろうがよ」
ルシア・J・ファーティマ:「今時こんな闇雲な高強度トレーニングしたとこで大して……」
白武ギンカ:「言っとくがこちとらプロだぞ?その辺の草チームじゃ相手になんねーよ……」笑顔でムカつく声真似
ルシア・J・ファーティマ:ブチンと血管が千切れる音がする。
ルシア・J・ファーティマ:「……上等だ」
ルシア・J・ファーティマ:「今回だけは乗ってやんよ!明日しょーもねえ相手連れてきたらタダじゃ置かねえからな!」捨て台詞を吐いて走り去っていく。
白武ギンカ:「頑張ってね~」ひらひら手を振る
GM:こうして新たなコーチのもと、君達の特訓の日々が始まった。
GM:地獄のマラソンは深夜まで続き、ビリになったのは逆走したまま断絶嵐界域まで行ったニニカだった。
GM:果たして練習試合の相手チームとは──?



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得・購入可能です。
春日井ショウ:ロイス取得の前に地獄のマラソンの順位決めダイスを振ります
春日井ショウ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[1,3,9] → 9

サデ・ニカモ:振るぜ
ルシア・J・ファーティマ:おなじく
サデ・ニカモ:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 8[2,8] → 8

ルシア・J・ファーティマ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[3,8,9] → 9

サデ・ニカモ:接戦
ルシア・J・ファーティマ:サデにしては頑張ったな
春日井ショウ:ダイス数も接戦だしね
満天星ニニカ:いい勝負になってる
サデ・ニカモ:仕方ない メンバーの中でビリだったのでもう一周走りました
GM:えらいけどえらくない
ルシア・J・ファーティマ:ロイスは一旦保留
サデ・ニカモ:こちらもロイスは保留で~
春日井ショウ:同じく
春日井ショウ:買い物は雑魚なので応急手当キットを狙います
満天星ニニカ:こちらもロイス保留
春日井ショウ:1dx+2>=8
DoubleCross : (1DX10+2>=8) → 8[8]+2 → 10 → 成功

春日井ショウ:買えた~
満天星ニニカ:同じく雑魚なので応急キットで
満天星ニニカ:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 9[9]+1 → 10 → 成功

サデ・ニカモ:うーん ブルーゲイルかな……
満天星ニニカ:ウォウウォウ
サデ・ニカモ:いや……さすがに無理そうだしな
サデ・ニカモ:応急手当キットにしておきます
サデ・ニカモ:3dx+2>=8
DoubleCross : (3DX10+2>=8) → 7[4,4,7]+2 → 9 → 成功

サデ・ニカモ:しておいてよかった 以上!
GM:ミドル2
GM:練習試合です。全員登場!
ルシア・J・ファーティマ:あっちょい待って
GM:まだだった
ルシア・J・ファーティマ:あたしこの高性能治療キットってやつ買いたい
GM:ちなみに体力は試合間で回復するから別のを狙ってもいいですよ
ルシア・J・ファーティマ:そうなんだ
満天星ニニカ:そうだったとは
GM:今そういうことにしました
春日井ショウ:そうとはね
ルシア・J・ファーティマ:じゃあボデマ狙います。鎧作れる行動値遅いので
サデ・ニカモ:だったらやっぱりブルゲかな~
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》使お。ダイス+4
ルシア・J・ファーティマ:6dx+3>=12
DoubleCross : (6DX10+3>=12) → 10[2,6,8,10,10,10]+9[8,9,9]+3 → 22 → 成功

サデ・ニカモ:すご
満天星ニニカ:ワオ
ルシア・J・ファーティマ:高級ボデマ買えました。
春日井ショウ:強すぎる
ルシア・J・ファーティマ:装備して終了!
GM:すごいぜ
サデ・ニカモ:あ、他の人も振り直していいのかい
GM:いいよ~
春日井ショウ:じゃあワンチャン照準器狙おうかな
春日井ショウ:1dx+2>=15
DoubleCross : (1DX10+2>=15) → 7[7]+2 → 9 → 失敗

春日井ショウ:無理~
サデ・ニカモ:じゃあ応急手当は斜向かいのおばちゃんにお裾分けして……
サデ・ニカモ:3dx+2>=20 ブルーゲイル
DoubleCross : (3DX10+2>=20) → 8[1,6,8]+2 → 10 → 失敗

サデ・ニカモ:だめでした おわり!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(36 → 38)
斜向野オバ:怪我なんてアロエさえ塗っておけば大丈夫だよ!
満天星ニニカ:ダメ元でぼでまをやってみるか
満天星ニニカ:1dx+3>=12
DoubleCross : (1DX10+3>=12) → 1[1]+3 → 0 (ファンブル) → 失敗

春日井ショウ:アロエにも過剰な信頼を寄せてる
満天星ニニカ:数字の入力すらミスっているが
満天星ニニカ:やり直す気はないです



【Middle2/練習試合】

GM:では登場どうぞ!
満天星ニニカ:56+1d10
DoubleCross : (56+1D10) → 56+8[8] → 64

春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(36 → 39)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(38 → 46)
サデ・ニカモ:46+1d10
DoubleCross : (46+1D10) → 46+5[5] → 51

メサイア東総合競技場
GM:翌日、練習試合当日。初夏の穏やかな日が差し、爽やかな風が吹く試合日和。
GM:試合の会場として指定されたメサイア東総合競技場は、球技等でよく利用される中規模施設だ。
GM:少し早く到着した君達だったが、まだ試合相手は姿を見せずにいた。
白武ギンカ:「みんなよく眠れたかな~?」
サデ・ニカモ:「……体調は、問題ない……です」
サデ・ニカモ:着古したジャケットとぶかぶかのカーゴパンツ姿。平時でも試合でも着ているいつもの服装だが、昨日のマラソンとそれに伴う少々のアクシデントにより、少々汚れが増えている。
満天星ニニカ:「ちょっとした大冒険のおかげでそのまま会場に来ることになったが……元気はいっぱいだぞ!」その頭は何故か少々焼け焦げている
ルシア・J・ファーティマ:「絶好調だコラ……ふぁあ……」堪えきれず大きな欠伸。明らかに寝不足だ
春日井ショウ:「あはは……あの環境でも多少は寝れたから、逆に沢山走っといて良かった気もするかな」 とはいえ疲れ気味の顔はしている。
白武ギンカ:「うんうん、元気そうでよかったよかった」
モーナ・レンクヴィスト:「相手チームは、まだ来てないんでしょうか……?もう試合時間なんですけど……」きょろきょろと辺りを見回す
春日井ショウ:「ギンカさんといい今回といいそういうのばっかだね、最近」
サデ・ニカモ:「呼んでもないのにくる人はいるのに……」
GM:その時、競技場の鉄扉が開いてぞろぞろと人影が姿を現す。
イネッサ・アナニエヴァ:「あれ、もう来てるっぽーい」
ダナ・トルロハ:「マジ~?遅刻~?」
姜麗花:「ちょっとくらい大丈夫でしょ……」
GM:大量の機材を抱えた、中学生の少女たちだ。
サデ・ニカモ:「ううっ」よたよたと後退する。
ルシア・J・ファーティマ:「ようやく来やがったなガキども」
サデ・ニカモ:「挫折を知らない若さの気配……眩しい……つらい……」
春日井ショウ:「……」 チーム外の人が来たので意識して表情を切り替えている。
GM:ぞろぞろガチャガチャと競技場に荷物を下ろし、コード類やコンピュータをセッティングしていく。
イネッサ・アナニエヴァ:「相手何てとこだっけ?」
ダナ・トルロハ:「知らなーい」
姜麗花:「興味無いし……」
GM:明らかに君達を舐め腐った態度である。
ブリギッタ・ストール:「失礼、少々遅れました」
ブリギッタ・ストール:チームのリーダーらしい少女が声を掛けてくる。
ブリギッタ・ストール:「“メサイア第三技術部”部長、ブリギッタ・ストールです」
サデ・ニカモ:「あぇ」
ルシア・J・ファーティマ:「メサイア第三技術部ぅ……?」
満天星ニニカ:「うん、よろしく!」元気よく
サデ・ニカモ:「ふえ、いぇっへへ、へへ、どど、どうもっ、へへ」
サデ・ニカモ:「チッチームばいきんです……ごめんなさい……」
イネッサ・アナニエヴァ:「何あれ~、超キョドってんじゃん」
ダナ・トルロハ:「キモ~~w」
姜麗花:「ちょっと……可哀想だって……」
サデ・ニカモ:「キョッキョドドってないですよぉぉ……」弱々しい笑み。
ルシア・J・ファーティマ:「だからヘラヘラすんなつってんだろうが!ガキに舐められて恥ずかしくね―のか!」
サデ・ニカモ:「生きてて恥ずかしいです…………」
春日井ショウ:「……私達チーム『A.R.C.』はノヴァリス・ファイトの練習試合という認識で来ているのだけど」 しれっとチーム名を訂正しつつ。
春日井ショウ:「そこに齟齬はない?」
ブリギッタ・ストール:「ええ、問題ありません」
ブリギッタ・ストール:「我々は『技術といえばジェネシス』という認識を改善するべく、メサイアの代表として技術力向上を推進しています」
ブリギッタ・ストール:特に公式に認められているわけではないが勝手に代表している。
ブリギッタ・ストール:「皆さんには、我々の装備・機材の検証実験のお手伝いをして頂ければと考えています」
ルシア・J・ファーティマ:「検証実験て……」
ルシア・J・ファーティマ:「……おい、アタシらは練習試合しに来たんだけど?」モーナの方を見る
モーナ・レンクヴィスト:「そっ……そのつもりでしたが……」
ブリギッタ・ストール:「何か問題があるでしょうか?」
ブリギッタ・ストール:「我々は実戦形式でデータが取れますし、皆さんは試合経験が積める」
ブリギッタ・ストール:「Win-Winだと思いますが」
ブリギッタ・ストール:「マイナーリーグでは戦績も上げております」
ルシア・J・ファーティマ:「マジでジェネシスの奴らみてーな言葉使いしやがって、可愛げのないガキだな……」
イネッサ・アナニエヴァ:「プロ闘士ボコればハクがつくもんね~♡」
ダナ・トルロハ:「マジそれなw」
ルシア・J・ファーティマ:「後ろの奴らに至っては憎たらしさしかねえ」
春日井ショウ:「実際に闘士としての実績がある、と。それなら私も異論はないわ」
満天星ニニカ:「おれは別に構わないぞ、実力をチームの皆に知ってもらう良い機会だ」
サデ・ニカモ:「わっ私はぁ……私なんかでよければ……」
サデ・ニカモ:「む、むしろ私でいいんですか? データが汚れませんか……?」
サデ・ニカモ:「機械お拭きしましょうか……?」
ブリギッタ・ストール:「結構です。機材のセッティングがありますので、少々お待ちください」
ブリギッタ・ストール:既にかなり待たせているのだが、一方的に言ってさっさと機材を弄りだす。
サデ・ニカモ:「はっはい……すみません……ばいきん風情が一丁前に口を利いてすみません…………」
満天星ニニカ:「なるほど……ああやって事前に機械に何かを仕込むつもりだったのだな」(コショコショ)
満天星ニニカ:「勝負はもうはじまっているというわけか……」
白武ギンカ:「さてさて~、いよいよ練習試合なわけだけど」
白武ギンカ:「みんな意気込みのほうは?」
サデ・ニカモ:「だ、大丈夫です、けど」
サデ・ニカモ:「…………」
満天星ニニカ:「おれのわざはノヴァリス・ファイトにもじゅうぶん通じる…その自負があってここにいるが」
満天星ニニカ:「動画ではわからないこともあるだろう……うん」
満天星ニニカ:「どこまでやれるか、楽しみだな」
春日井ショウ:「プロとしての面目を保つ試合をするわ」
春日井ショウ:キャラ作り中なので平然とした顔をしているが、リーダーのこともチームのことも舐め腐られているのでちょっとおこモード。
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、思ってたのとは少し違ったが」
ルシア・J・ファーティマ:「チョーシコいてるガキに社会の厳しさを教えてやるのも悪くはねーか」指の骨を鳴らす
サデ・ニカモ:「………………」
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん?どうかしましたか?」
サデ・ニカモ:「あぅっ」びくりとする。
サデ・ニカモ:「あっ、あの、私、実は、その」
サデ・ニカモ:「はは始まる前に、少しだけ、えっと、無理ならいいんですけど、おは、お話が」言いながら緊張で呼吸のペースが乱れ出す。
ルシア・J・ファーティマ:「んだよ急に改まって」
春日井ショウ:「向こうのセッティングもまだ終わっていないようだし、構わないけれど。どうしたの?」
満天星ニニカ:「?」
サデ・ニカモ:「は、はい、ありがと、ござまッッ」
サデ・ニカモ:言葉が途切れて苦しげな呼吸音に変わる。はくはくと口を動かす。気道が痙攣して塞がりかけている。
サデ・ニカモ:「~~~…………」
ルシア・J・ファーティマ:「もぉ~!いいから落ち着いてゆっくり喋れ!これ以上ガキどもに恥を晒すんじゃねえ!」背中を擦ってあげる。
サデ・ニカモ:「はっ、はひっ、ひ……」
サデ・ニカモ:自身の頭部、そこに生えている右の赤角を、やにわにぐいと握り締めて。
サデ・ニカモ:ボ キィッ!
サデ・ニカモ:根元から折る。
春日井ショウ:「リーダー!?」
満天星ニニカ:「!?」びっくりしてる
ルシア・J・ファーティマ:「えぇーーーっ!?」
モーナ・レンクヴィスト:「ちょっ……ちょっと……大丈夫ですか!?!?」
サデ・ニカモ:「痛だっっっっ」
白武ギンカ:「わお……」
サデ・ニカモ:「はっ、はは、気合、入れっ、はははは……」だらだらと血が流れだす。
春日井ショウ:「きゅ、急に何しっ、いや、モーナちゃん!応急手当キット!」 驚き過ぎてキャラが飛んでる。
モーナ・レンクヴィスト:「あっはっはい!!!」大急ぎで取ってくる
イネッサ・アナニエヴァ:「何あれ~~!?」
ダナ・トルロハ:「やば~~……」
姜麗花:「こわ……」
満天星ニニカ:「(威嚇……?)」若干引いている対戦相手を眺める
ルシア・J・ファーティマ:「何やってんだバカ!このあと練習試合だって言ってんだろうが!」
サデ・ニカモ:「でっ、でも、あの! 大事で……っ!」
サデ・ニカモ:「──ニニカ、さん!」
満天星ニニカ:「ん、なんだ?」声の方角に頭を戻し
サデ・ニカモ:「ほッ、ほんとに、出る気でいる、んですね」
満天星ニニカ:「当然だ、その気もないのにここにいるなら意味不明じゃないか」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:ルシアさんに背中を擦ってもらいながら、一度深く息を吸って吐く。
サデ・ニカモ:「……昔……」
サデ・ニカモ:「失敗してもやり直せる、っていう意味のことを、言ってくれた人が、いま、す」
サデ・ニカモ:「でも私は、その言葉を、信じ切れて、ません」
サデ・ニカモ:「ショウ、さん」
春日井ショウ:「え、うん」 わたわたとリーダーの頭に包帯を巻く手を止めて。
サデ・ニカモ:「私たちが、なんでスポンサーを失ったか、言ってみてください」
春日井ショウ:「……成績が悪かったから?」
サデ・ニカモ:ゆるゆると頷く。
サデ・ニカモ:「……ルシアさん」
ルシア・J・ファーティマ:「……んだよ」ショウに追加の包帯を渡しながら
サデ・ニカモ:「どうして、何の実績もないニニカさんを、チームに入れる必要があるんですか」
ルシア・J・ファーティマ:「実績のある奴なんて来るわけねーだろ!スポンサーが降りたチームなんかによ」
ルシア・J・ファーティマ:「確かにコイツはド素人だが……ド素人の割には見込みがある」
ルシア・J・ファーティマ:「お前だって直接やり合ってんだからわかんだろ」
サデ・ニカモ:「そ、それ、です」
サデ・ニカモ:「ほ、本当なら、もっと良い人を取りたかった。でも、仕方なく、見込みがある、程度のニニカさんを迎える」
サデ・ニカモ:「スポンサーも……そう。成績が悪くて、し、仕方なく、スポンサーなしでの活動を決めた」
ルシア・J・ファーティマ:「相変わらず要領を得ねえな……つまり何が言いたいんだよ」
サデ・ニカモ:「でも、仕方なくで、優勝は、できません」
サデ・ニカモ:「成功するためには、成功が必要です。最高の成功のためには、最高の成功をし続けないといけないと、思います」
サデ・ニカモ:「だから……」
サデ・ニカモ:「ニニカさんをチームに入れるなら、ニニカさんを入れることこそが、最高の選択だったんだって、言えるようにしないといけません」
ルシア・J・ファーティマ:「お前……」ハッとして
サデ・ニカモ:「そうだって、証明してください。そして、ニニカさんがそうしてくれたなら、私たちも、それを認めないといけない」
サデ・ニカモ:「今からの試合で、それを見せてください」
満天星ニニカ:「そう言われてもな……」
満天星ニニカ:「お試しだって言われてたんだ」
満天星ニニカ:「おれは、最初からずっとそのつもりだぞ?」
満天星ニニカ:歯をむいて笑う
サデ・ニカモ:「その言葉が、はったりでないようにって、ずっと願っています」
サデ・ニカモ:「まだ、信じては、いませんから」
春日井ショウ:(……うちらより、リーダーの方がしっかり先を見据えてたんだなぁ) てっきり、自分の意向が無視されて拗ねてるんだとばかり思っていた。
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、たまにはリーダーらしいことも言えんじゃねえか」
満天星ニニカ:「フフ……しかし改めてこう発破をかけられると、身が引き締まるな」
満天星ニニカ:「申し訳ないが」対戦チームの面々を指し示す、指鉄砲の形
満天星ニニカ:「ただの勝利ではなく、泣いて帰ってもらうことにしたぞ」バン、と指をはね上げる
サデ・ニカモ:「……あと……」
サデ・ニカモ:ふにゃりと笑う。前髪の隙間から覗く目に涙が浮かぶ。
サデ・ニカモ:「お、思ったよりすごく、痛、痛くって」
サデ・ニカモ:「ぜ、ぜんぜん動けなかったらごめんなさい……」
モーナ・レンクヴィスト:「何してるんですか本当に~~~~!!!!!」
サデ・ニカモ:「痛すぎて気持ち悪くなってきた…………」
春日井ショウ:「もう禁止だからね、角折るの!」
春日井ショウ:「気合入れで動けなくなってたら意味ないでしょ!」 きゅうきゅうと包帯の端を強めに引っ張りつつ。
満天星ニニカ:「(恒例のパフォーマンスとかそういうのではなかったのか……)」
ルシア・J・ファーティマ:「だから言っただろうが!ショウ!もっと包帯ギチギチに巻いとけ!」
ルシア・J・ファーティマ:「試合中にぶっ倒れたら殺すからな!死んでも立ち続けろよ!」
サデ・ニカモ:「うへへぇ……えへへ……ひぐっ……ぐすっ……はい……」
白武ギンカ:「ふーん……なるほどね」興味深そうにその様子を見ていた
白武ギンカ:「なかなか面白いね、君たち」
白武ギンカ:「じゃあ特別にひとつ、いいことを教えてあげよう」
白武ギンカ:「『闘士の五ヶ条』」
白武ギンカ:「これさえ知れば、必ずノヴァリス・ファイトで勝てるようになる虎の巻だよ~」
ルシア・J・ファーティマ:「闘士の五箇条ぉ……?聞いたことねえぞ」
サデ・ニカモ:失血と痛みでふらつきながら目を向ける。
白武ギンカ:「そりゃそうだよ。あたしが考えたんだもん」当然のように
ルシア・J・ファーティマ:「えぇ……?」マジかコイツという顔で
白武ギンカ:「ひとつ、『敬意と誇りを持て』」指を立てる
白武ギンカ:「闘士としてノヴァリス・ファイトに身を投じることに、敬意を払い、誇りを持ちなさい」
白武ギンカ:「それはファンや観客だったり、モーナちゃんみたいなスタッフだったり、スタジアムだったり、競技そのものであったり……」
白武ギンカ:「勿論、対戦相手にもね」
白武ギンカ:「今、あの子達は君達を舐め腐ってる。君達のほうが強いし、たぶん勝てるだろうけど──」
白武ギンカ:「それでも敬意を払うべきだ。それを忘れたら、学べるものも学べなくなるからね」
満天星ニニカ:「まさにイロハのイだな」知ったような口調でうんうんと頷いている
白武ギンカ:「それはそれとして……」
白武ギンカ:「これだけナメられてムカつかないの?さっさとボコボコにしてきなよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……ハッ」ニヤリと笑う
ルシア・J・ファーティマ:サデの背中をバンッと叩いて前を向かせ「さっきからそう言ってるっつーの!」
サデ・ニカモ:「はぶっ」
春日井ショウ:「そうだね」 こちらも二ッと笑って。
春日井ショウ:「とりあえず、リーダーのこと馬鹿にしまくってたのは謝ってもらお!」
春日井ショウ:こっちもリーダーの肩を叩く。
サデ・ニカモ:「うっ、うぐ…………」
サデ・ニカモ:青い顔で口元を押さえる。
サデ・ニカモ:「戻しそう…………」
春日井ショウ:「決まらないなぁ!」 慌てて背中をさする。
GM:丁度相手チームも準備が整ったようだ。一同コート上に整列する。
モーナ・レンクヴィスト:「え~、それではこれよりチームA.R.Cとメサイア第三技術部の練習試合を始めたいと思います」
モーナ・レンクヴィスト:「まずはお互いに握手を……」
ブリギッタ・ストール:「ああ、そういうのは省略して、早く始めて頂けますか?」
モーナ・レンクヴィスト:「あっ、あ~~……そうですか~~~……」
ルシア・J・ファーティマ:「とことんかわいげのねーガキだな……」
モーナ・レンクヴィスト:「そ、それでは……試合を開始します!」
サデ・ニカモ:(…………)明滅する視界の中で、腰のホルダーに収めた短剣を順に撫でる。フィールドに上がる前のルーチン。(マリ、イルヤ=パイヴィッキ、カステヘルミ、ルース)
サデ・ニカモ:そうするといくらか気分が落ち着く。(私は行くね)
GM:観客のいない競技場のコートに、試合開始を告げるホイッスルが響き渡った。

---

GM:それでは試合を開始します……がその前にルール説明!
GM:既にPLの皆さんには見せていますが改めて軽くやっていきます

【ノヴァリス・ファイト 特殊ルール】
①勝利条件は対戦相手全員のリングアウト、もしくは2ラウンド終了時点で残存人数が多い方となる。同数の場合、残人員の合計侵蝕率が低い方の勝利とする。


GM:相手はNPCなんですがノヴァリスの生徒です リングアウトというのは基本十字冠の機能で転送させる、つまり侵蝕100以上で倒せばいいってことですね

②試合開始時に侵蝕率が+2D10される。また、試合中に《リザレクト》を使用する場合、効果量が[(LV)D3+6]に変更される。


GM:最初に衝動判定くらい上がって、リザレクトが高めで固定されます。

③エンゲージは以下の通り。

[敵後衛]-5m-[敵中衛]-5m-[前線]-5m-[味方中衛]-5m-[味方後衛]

上記エンゲージ以外は封鎖として扱う。また5m以下の移動は全て切り捨て(無効)とする。
敵味方の後衛から外側に移動した場合、リングアウトとして扱う。
試合開始時に味方側の中衛・後衛から配置を設定可能。


GM:1メートル刻みの移動とかが出来ないってことですね また後衛から《吹き飛ばし》とかを喰らうとリングアウトで脱落になります

④「対象:単体」の攻撃によってダメージを受け、HPが0になった時、余剰ダメージを算出する。
[余剰ダメージ/最大HP]を計算し、その回数分だけ更に追加でダメージが発生する。(端数切り捨て)

例:最大HP30、残りHP10の状態で「対象:単体」の90ダメージを受けた場合、余剰ダメージは80となる。
余剰ダメージ/最大HPは80/30となるため、2回分の追加ダメージが発生、合計で3回戦闘不能となる。

※「対象:シーン」で1体だけを攻撃した場合など、元々の対象が「対象:単体」でない攻撃には適用されない。


GM:文章にするとややこしくなっちゃうんですが、要は単体攻撃で殺したら余剰ダメージの分も何回も殺せるってことですね
GM:改めて質問などありますか?
サデ・ニカモ:大丈夫!
春日井ショウ:問題ないです!
ルシア・J・ファーティマ:OK!
満天星ニニカ:おk
GM:では始めていきましょう 初期配置を味方中衛・後衛から選ぶことが出来ます
サデ・ニカモ:まあRCらしく後衛かな……
満天星ニニカ:中!
ルシア・J・ファーティマ:こちらも中衛!
春日井ショウ:じゃあ後衛で
GM:ではエンゲージは以下のようになりました
A.R.C VS メサイア第三技術部



[敵後衛]ブリギッタ・ストール
(5m)
[敵中衛]イネッサ・アナニエヴァ/姜麗花/ダナ・トルロハ
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



GM:試合を開始します。
GM:まずは侵蝕率を2D10上昇させてください。衝動判定ではないので意志判定と暴走はありません
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2D10(→ 16)増加(39 → 55)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 14)増加(46 → 60)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(51 → 62)
満天星ニニカ:64+2d10
DoubleCross : (64+2D10) → 64+9[1,8] → 73

ルシア・J・ファーティマ:あっそうだ!事前に確認していましたが
ルシア・J・ファーティマ:今回武器は戦闘開始時点で装備していいとのことだったので、バックラーと猟銃を既に装備してます。
GM:OK!
満天星ニニカ:こちらも武器を装備で!
春日井ショウ:こっちもレッドテンペスト装備します
GM:ブリギッタ・ストールの侵蝕率を2D10(→ 9)した (59 → 68):
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を2D10(→ 10)した (65 → 75):
GM:姜麗花の侵蝕率を2D10(→ 11)した (60 → 71):
GM:ダナ・トルロハの侵蝕率を2D10(→ 5)した (58 → 63):

◆ラウンド1

GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無!
満天星ニニカ:セットアップはなし!
ルシア・J・ファーティマ:《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(27 → 23)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(60 → 62)
ダナ・トルロハ:《クロックフィールド》
ダナ・トルロハ:範囲選択 行動値+5
サデ・ニカモ:こら!!!!!!!
ダナ・トルロハ:ダナ、イネッサ、麗花の行動値+5
GM:ダナ・トルロハの侵蝕率を4増加(63 → 67)
春日井ショウ:鮮血の奏者欲しい人~
ルシア・J・ファーティマ:鮮血はリーダーかニニカちゃんで良いと思うよ
春日井ショウ:じゃあ範囲持ちのリーダーにかけとこうか
サデ・ニカモ:ありがたくもらいます
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV3(8)
春日井ショウ:→HPを3点消費、ラウンド間単体の攻撃力+24、侵蝕値+4
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(55 → 59)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを24に変更(27 → 24)
GM:ではイニシアチブ
GM:行動値17、麗花の手番です
姜麗花:《電磁誘導》 自身攻撃へのリアクションダイス-3個
GM:姜麗花の侵蝕率を2増加(71 → 73)
姜麗花:メジャー 《雷の槍》+《雷の砦》+《雷神の槌》
姜麗花:範囲選択 リアクションダイス-3個 命中で硬直付与
姜麗花:対象はニニカとルシア!
ルシア・J・ファーティマ:硬直イヤッ!
サデ・ニカモ:罪人じゃん
春日井ショウ:白兵硬直罪だ
満天星ニニカ:モギャ
姜麗花:9DX+4
DoubleCross : (9DX10+4) → 9[1,1,2,3,4,5,5,9,9]+4 → 13

GM:ザコガキがよ……
GM:だがリアクションダイス-3個だ
ルシア・J・ファーティマ:ドッジダイスが足りねえ!
ルシア・J・ファーティマ:いや、一個あるか
満天星ニニカ:ん~~
満天星ニニカ:ドッジダイス、足りてないな!こちらは完全に
ルシア・J・ファーティマ:ガード。《崩れずの群れ》でニニカちゃんをカバー
満天星ニニカ:というわけでガードかな~
満天星ニニカ:ママ……
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(62 → 64)
姜麗花:大人のくせにドッジもできないの?よわーい♡
満天星ニニカ:このっ ガキが!
サデ・ニカモ:大人ではないのよ
ルシア・J・ファーティマ:舐めるなっ!
姜麗花:2D10+12 ダメージ
DoubleCross : (2D10+12) → 17[8,9]+12 → 29

満天星ニニカ:高等部を無礼るなよ!
ルシア・J・ファーティマ:装甲とガードで28点弾いて
満天星ニニカ:かった
春日井ショウ:さっすが先輩
ルシア・J・ファーティマ:2倍で2点のダメージ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを2減少(23 → 21)
姜麗花:カチカチじゃんwウケる~♡
サデ・ニカモ:これがチームばいきんのエースの力よ
姜麗花:だが命中で硬直付与だ
ルシア・J・ファーティマ:硬くなっちまったよ
GM:姜麗花の侵蝕率を7増加(73 → 80)

GM:イニシアチブ 行動値14 ダナの手番です
ダナ・トルロハ:メジャー 《強化の雷光》+《解放の雷》
ダナ・トルロハ:対象次メジャーダイス+5個、C値-1(最低6)、攻撃力+6、戦闘移動距離+5m
ダナ・トルロハ:対象はイネッサです
GM:ダナ・トルロハの侵蝕率を6増加(67 → 73)
ルシア・J・ファーティマ:"サポート型"かッ!

GM:行動値12 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はあい
サデ・ニカモ:マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》。
サデ・ニカモ:キーンナイフ三本を使い、敵全員を対象に射撃攻撃です。
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:9dx7+6
DoubleCross : (9DX7+6) → 10[2,3,4,5,5,5,7,8,9]+10[1,7,10]+6[2,6]+6 → 32

ブリギッタ・ストール:《リフレックス:ノイマン》+《守りの弾》
ルシア・J・ファーティマ:こいつ!
ブリギッタ・ストール:成功すれば打ち消しだぜ
ブリギッタ・ストール:9DX8+2>=32
DoubleCross : (9DX8+2>=32) → 10[3,5,5,6,6,7,8,9,10]+7[1,3,7]+2 → 19 → 失敗

GM:ガキが……
春日井ショウ:セーフ
サデ・ニカモ:あぶにゃい
ルシア・J・ファーティマ:集中力よわよわ…♡コンセ2…♡
GM:ブリギッタ・ストールの侵蝕率を7増加(68 → 75)
イネッサ・アナニエヴァ:2DX ドッジ
DoubleCross : (2DX10) → 3[2,3] → 3

ダナ・トルロハ:4DX ドッジ
DoubleCross : (4DX10) → 6[1,2,4,6] → 6

姜麗花:ガード 《マグネットフォース》 イネッサをカバー
ブリギッタ・ストール:《ディフェンスサポート》 対象ガード値+9
GM:ブリギッタ・ストールの侵蝕率を2増加(75 → 77)
GM:姜麗花の侵蝕率を2増加(80 → 82)
GM:ダメージどうぞ!
サデ・ニカモ:4d10+9+3+2d10+24
DoubleCross : (4D10+9+3+2D10+24) → 21[5,4,4,8]+9+3+9[6,3]+24 → 66

GM:でかすぎ!
春日井ショウ:でかい!
サデ・ニカモ:装甲を-15で算出と、命中で重圧と邪毒5付与です。
満天星ニニカ:ワオワオ
GM:やばすぎんだろ
ブリギッタ・ストール:HP0
GM:ブリギッタ・ストールの侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (77 → 86)
GM:ブリギッタ・ストールのHPを9に変更(28 → 9)
姜麗花:HP0
GM:姜麗花の侵蝕率を8増加(82 → 90)
GM:姜麗花のHPを8に変更(30 → 8)
ダナ・トルロハ:HP0
GM:ダナ・トルロハの侵蝕率を7増加(73 → 80)
GM:ダナ・トルロハのHPを7に変更(26 → 7)
GM:侵蝕を上げてね
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を12増加(62 → 74)

GM:行動値12 ブリギッタの手番です
ブリギッタ・ストール:メジャー 《アドヴァイス》+《弱点看破》+《戦術》+《新規妙算数》
サデ・ニカモ:守りの弾してなかった?
GM:守りの弾って……
GM:失敗しても行動済みになるんだ
GM:なんてきついエフェクトなんだ
ルシア・J・ファーティマ:使用後にだからね
ブリギッタ・ストール:じゃあ体育座りしてます
春日井ショウ:かわいいね
GM:行動値11 イネッサの手番です
イネッサ・アナニエヴァ:マイナー 《電撃収束》+《オーバースロット》
イネッサ・アナニエヴァ:攻撃力+15 ダイス-3
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を4増加(75 → 79)
イネッサ・アナニエヴァ:メジャー 《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《アームズリンク》+《ライトニングリンク》+《アタックプログラム》+《小さな塵》
イネッサ・アナニエヴァ:対象サデ!
サデ・ニカモ:なんでぇ~
ルシア・J・ファーティマ:後衛に!
イネッサ・アナニエヴァ:16DX6+10
DoubleCross : (16DX6+10) → 10[1,1,4,4,5,7,7,7,7,7,7,8,8,10,10,10]+10[1,1,1,2,2,2,4,5,8,10,10]+10[2,5,7]+10[9]+2[2]+10 → 52

サデ・ニカモ:ふぎゃああ
サデ・ニカモ:いちおうドッジ
サデ・ニカモ:2dx>=52
DoubleCross : (2DX10>=52) → 8[1,8] → 8 → 失敗

春日井ショウ:庇うよ~
春日井ショウ:フォール・スタッフ:崩れずの群れLV1→対象をカバーリング、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(59 → 61)
サデ・ニカモ:ショウさん……!!
イネッサ・アナニエヴァ:後悔するがいい!死ね!
イネッサ・アナニエヴァ:6D10+54+6
DoubleCross : (6D10+54+6) → 45[8,10,10,4,9,4]+54+6 → 105

春日井ショウ:でっかいな
GM:単体攻撃なので余剰ダメージが最大HPを越えた回数分追加でリザレクトが発生します。
春日井ショウ:今24で最大HPが27だから……4回リザ?
GM:C(24-105)
DoubleCross : c(24-105) → -81

GM:C(81/27)
DoubleCross : c(81/27) → 3

ルシア・J・ファーティマ:ぴったり!
GM:計4回ですね
春日井ショウ:ピッタリ3回死ぬのついてないな……
サデ・ニカモ:ヤババ
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 8)増加(61 → 69)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 8)増加(69 → 77)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 9)増加(77 → 86)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 8)増加(86 → 94)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを8に変更(24 → 8)
ルシア・J・ファーティマ:ピンチ!
満天星ニニカ:せ、せーふ
春日井ショウ:まあカバー役だし こんなとこでしょ
イネッサ・アナニエヴァ:見たかメサイアの技術力
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を12増加(79 → 91)
イネッサ・アナニエヴァ:フィードバック
イネッサ・アナニエヴァ:24-1D10-5
DoubleCross : (24-1D10-5) → 24-3[3]-5 → 16

GM:イネッサ・アナニエヴァのHPを16に変更(24 → 16)

GM:行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》+《イオノクラフト》 侵食+4
満天星ニニカ:飛行状態で敵中衛地点に戦闘移動、隠密状態に
A.R.C VS メサイア第三技術部



[敵後衛]ブリギッタ・ストール
(5m)
[敵中衛]イネッサ・アナニエヴァ/姜麗花/ダナ・トルロハ/満天星ニニカ
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



満天星ニニカ:続いてメジャーで《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》侵食+4 対象はイネッサ
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:9dx7+4-4+8
DoubleCross : (9DX7+8) → 10[2,2,3,5,5,7,8,10,10]+10[7,7,8,10]+10[2,5,6,7]+10[10]+10[7]+4[4]+8 → 62

ルシア・J・ファーティマ:回った!
満天星ニニカ:景気イイネー
イネッサ・アナニエヴァ:ガード
姜麗花:《マグネットフォース》カバー
GM:姜麗花の侵蝕率を2増加(90 → 92)
サデ・ニカモ:れーかちゃんは
姜麗花:はっ
サデ・ニカモ:重圧をくらっているぜ
GM:陰キャの重圧が~~~!
満天星ニニカ:リーダー優秀すぎる
ルシア・J・ファーティマ:陰湿な重圧使い
GM:仕方ない……ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:7d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (7D10+2D10+9+20+20) → 44[2,5,2,8,9,10,8]+16[10,6]+9+20+20 → 109

GM:ほぎゃ~~~っ
春日井ショウ:デカすぎる
ルシア・J・ファーティマ:うお…でっか
満天星ニニカ:イエイ
満天星ニニカ:装甲有効!
GM:C(16-8-109) 装甲8
DoubleCross : c(16-8-109) → -101

サデ・ニカモ:死んだんじゃないの~?
GM:C(101/24)
DoubleCross : c(101/24) → 4

満天星ニニカ:分からせ棒をくらえーーー!!
GM:5回死んだ!!!!!
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (91 → 98)
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (98 → 107)
GM:イネッサ・アナニエヴァの侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (107 → 115)
GM:死んだ!!!!!!
ルシア・J・ファーティマ:ホッホッホ
満天星ニニカ:これが高等部(おとな)のちからよ
イネッサ・アナニエヴァ:侵蝕率100以上で戦闘不能になったため十字冠により転送、退場します。
A.R.C VS メサイア第三技術部



[敵後衛]ブリギッタ・ストール
(5m)
[敵中衛]姜麗花/ダナ・トルロハ/満天星ニニカ
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



春日井ショウ:初の脱落!
GM:まだ3人はわからせられてないぞ
GM:侵蝕を上げな!
満天星ニニカ:反映済み!

GM:では行動値9 ショウさんの手番です
春日井ショウ:はーい まずマイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV5
春日井ショウ:→シーン中感覚判定の達成値+10
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(94 → 96)
春日井ショウ:で、侵蝕の高い麗華ちゃん狙おうかな
春日井ショウ:6dx+16
DoubleCross : (6DX10+16) → 9[2,2,3,4,8,9]+16 → 25

姜麗花:ガード!
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:3d10+22
DoubleCross : (3D10+22) → 16[2,9,5]+22 → 38

姜麗花:C(38-10)
DoubleCross : c(38-10) → 28

姜麗花:HP0
GM:姜麗花の侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (90 → 98)
GM:姜麗花のHPを8に変更(8 → 8)
GM:行動値7 ルシアさんの手番です
春日井ショウ:あ、レッテンの反動!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを1D10(→ 8)減少(8 → 0)
GM:死んだ!
春日井ショウ:ぎゃっ
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 7)増加(96 → 103)
サデ・ニカモ:ぴったり死にがちだ
GM:殺しちゃお~
GM:改めてルシアさんどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:仇は取るぜ……
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで《赫き鎧》LV4 HPを12(+5)消費し、装甲34の防具をUGNボディアーマーと交換で装備。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(64 → 66)
GM:固すぎんだろ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを12減少(21 → 9)
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《風鳴りの爪》LV1《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3 猟銃で攻撃
ルシア・J・ファーティマ:対象は麗花ちゃん
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV4 判定ダイス+4
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(66 → 68)
GM:来やがれ!
ルシア・J・ファーティマ:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 6[2,2,3,4,4,5,6]+2 → 8

GM:え!?
ルシア・J・ファーティマ:嘘だろ……
春日井ショウ:ええっ!?
GM:これがダイスロールの恐ろしさか
ルシア・J・ファーティマ:イップスしちゃった
サデ・ニカモ:なんてこと
満天星ニニカ:まだ安静にしてないと
姜麗花:ロートルが……時代は変わったって教えてやるよ
姜麗花:4DX>=8 ドッジ
DoubleCross : (4DX10>=8) → 9[1,1,7,9] → 9 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:くっそ~!
姜麗花:くすくす♡ざんね~ん♡
満天星ニニカ:なんたる高度な戦い
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(68 → 72)
GM:クリンナップ
GM:邪毒ダメージが発生します
ブリギッタ・ストール:HP0
GM:ブリギッタ・ストールの侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (86 → 95)
GM:ブリギッタ・ストールのHPを9に変更(9 → 9)
姜麗花:HP0
GM:姜麗花の侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (98 → 105)
GM:姜麗花のHPを7に変更(8 → 7)
ダナ・トルロハ:HP0
GM:ダナ・トルロハの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (80 → 87)
GM:ダナ・トルロハのHPを7に変更(7 → 7)

ルシア・J・ファーティマ:「いいか新人、くれぐれもこの前みてーに突っ走ってくんじゃねえぞ」背後のニニカに忠告しつつ、眼の前を見据える。
ルシア・J・ファーティマ:背負った大盾を地面につきたて、身体を隠す。
ルシア・J・ファーティマ:スポンサーから支給されていた装備が軒並み爆破されたため急拵えで用意した、安価な強化プラスチック製シールド。
ルシア・J・ファーティマ:その透明な装甲の内側に、薄っすらと葉脈状の赤い線が張り巡らされる。
ルシア・J・ファーティマ:自らの血を流し込んで装備を強化する、"紅蜘蛛"の由来となった戦闘スタイル……その残滓だ。
春日井ショウ:戦闘準備を整えているルシア先輩から5mほど後方、リーダーの隣。戦闘時の定位置に陣取っている。
春日井ショウ:「リーダー。いつも通りに」
サデ・ニカモ:せわしなく頷く。
春日井ショウ:傍から見れば、ショウが一つ声をかけてリーダーが頷いた。それだけのように見える。
春日井ショウ:だが、これはチーム『A.R.C.』にとってお決まりの合図。ショウが用いる支援をかける相手の選定。
春日井ショウ:その証拠に、リーダーの手元、あるいはホルダーに収まったナイフたち。その刃先にほんの小さな蔦が絡みついた。
ダナ・トルロハ:「よーし!先手必勝!さっさと終わらせちゃお!」
ダナ・トルロハ:フードを被った少女が両手を広げると、その指先から電光が走り、味方の生体電流を励起する。
イネッサ・アナニエヴァ:「オッケー調子出てきた!」
姜麗花:「了解、早くスタバ行こ……」
ブリギッタ・ストール:「……ちょっと!?まだ指示は……!」
姜麗花:リーダーの制止も聞かず、一人が先んじて飛び出す。
姜麗花:背中にマウントしているのは、大型トラックのタイヤほどもある巨大な機械輪だ。
姜麗花:「アンティキティラMk.3……起動」
姜麗花:巨大殺人車輪が高速回転、電流と共に宙を滑るようにしてニニカたちへと襲い来る!
ルシア・J・ファーティマ:「クッソ!中坊のくせに高そうな装備使いやがって!」
満天星ニニカ:「避ける、……と大きく距離をとってしまうことになってしまうな」
満天星ニニカ:「(だが、おれの仕事は前に出ることだ……)」
満天星ニニカ:「ならば、必要経費か」
満天星ニニカ:ダメージと引き換えにできる動き、それを冷静に計算する
ルシア・J・ファーティマ:「退かねえ選択は上出来だ!けどまだ出るなっつってんだろ!」
ルシア・J・ファーティマ:飛び出す気配を見せたニニカを制するように叫んで
ルシア・J・ファーティマ:巨大殺人車輪の前にその身を晒す。
ダナ・トルロハ:「自分から出てくるなんてバッカじゃないの~?」
イネッサ・アナニエヴァ:「そのまますり潰されちゃえ!」
ルシア・J・ファーティマ:大盾の影に身を隠したまま、大きく身体を撚る。電流を撒き散らしながら高速回転する車輪を、正面から迎え討つのではなく、
ルシア・J・ファーティマ:盾を傾斜させ、車輪の側面から押し当てるように突き上げる。
ルシア・J・ファーティマ:最小限のダメージでその攻撃をいなして、そのまま上空へと弾き飛ばした。
GM:ガガガガ……ガギンッ!
GM:盾の表面で高速回転した車輪は、獲物を仕留めることなくそのまま主のもとへと帰っていく。
姜麗花:「……えっ」
イネッサ・アナニエヴァ:「はあ!?無傷じゃん!?」
ダナ・トルロハ:「どうなってんの!?インチキ!?」
サデ・ニカモ:(ス、スタジアムだとあんまり、み、見ない相手……)何らの規定があるわけでもないが、装備の性能を前面に出した戦法はプロではあまり好まれない。本人の技量が称揚される傾向が強いため、そして──
サデ・ニカモ:「……」歴戦の闘士を、得物の差程度で降すことはできないからだ。ただ一瞥するに留める。
満天星ニニカ:「ハハ、見事なものだ」
満天星ニニカ:「なるほど、これがチームか」
満天星ニニカ:「良いものだな」
サデ・ニカモ:短く褒めようかとも思ったがいま口を開くと声以外のものも一緒に出そうだった。依然として顔色が悪い。
ブリギッタ・ストール:「だから指示を聞きなさいって言ってるでしょ!」
ダナ・トルロハ:「だ……だってこれまでの相手なら余裕で……!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、場数が違うんだよガキども!どんだけ御大層な装備だろうが、考えなしのゴリ押しブッパがプロに通じるわけねーだろ」
サデ・ニカモ:(……どうしよう)口を抑える。
サデ・ニカモ:(ほ、本当に、吐きそう)
サデ・ニカモ:ショウの援護は心強い──心強いが、上乗せされた力の分、こみ上げるものの抑えが効かなくなりつつある。
サデ・ニカモ:(だ、誰か、誰か)
サデ・ニカモ:痙攣発作じみて震えながら、カチャカチャと腰のホルダーを探って。
サデ・ニカモ:(──ルース)
サデ・ニカモ:探り当てた短剣に解を見出す。引き抜き、その朽ちかけた刃を、躊躇うことなく振り下ろす。自身の胸元へ。
サデ・ニカモ:切り裂かれた胸郭は、決壊した水門の如く、内容物を迸らせた。
ブリギッタ・ストール:「ひ……っ!?」
イネッサ・アナニエヴァ:「な……何やってんのあれ!?」
姜麗花:「うっ……」口元を抑える
サデ・ニカモ:鮮血にはあらざるもの。屍肉のように青白い、それは霧に見えた。
サデ・ニカモ:敵陣一帯を包み込み、視界を奪う目晦まし。馴染みの仲間たちは知っている。それは物理的には胞子であり、戦術的にはそれ以上。
ダナ・トルロハ:「何よこれぇ!?見えないんだけど!」
サデ・ニカモ:──青い薄闇に包まれた敵手の四人の背後へ、まったく同時に、気配が現れて。
ブリギッタ・ストール:「落ち着いて……!こ、攻撃が来る……!」
サデ・ニカモ:「どろん」
サデ・ニカモ:やはり同時に、実体のある刃が突き立てられる。
ブリギッタ・ストール:「痛ッ……あぁああっ!?」
姜麗花:「ど……どこから……」
ダナ・トルロハ:「やだやだやだ!キモいキモいキモい!!!」
ブリギッタ・ストール:「うぅっ……!」闇雲に小銃を連射するが、霧に紛れてまるで迎撃できない。
サデ・ニカモ:視界が晴れる頃には、先程とまったく変わらぬ場所に、青緑の髪の少女の姿がある。直前に短剣のホルダーが震え、かすかに澄んだ音を四つ連ならせた。
サデ・ニカモ:沈着した胞子自体も有毒だ。刃に塗られていたのと同じように。神経を焼き、麻痺を齎す性質の。……もしかしたら彼女らの機材にもかかったかもしれなかった。
ダナ・トルロハ:「うぅうあぁああっ!痛い痛い痛い!!何よこれえぇええ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「分かっちゃいたけどマジで容赦ねえなアイツ……」胞子を吸わないよう口元を押さえながら、呆れ半分でその様子を見る。
ブリギッタ・ストール:「ッ……ふ……ふーーーッ……!」
ブリギッタ・ストール:のたうち回る仲間の中、脂汗を流し、ぎりぎりと唇を噛んで痛みに耐えている
春日井ショウ:未知の苦痛に藻掻く彼女達に追い打ちをかけるように、傷口へ新たな痛みが走る。
春日井ショウ:それは刃先に絡んでいた蔦――いや、茨だ。瞬きの内に伸びたそれは鮮やかな花弁と鋭い棘で少女達を彩っていく。
姜麗花:「っぐ……!?う、ぎ、ぃいぃいっ……!?」
ブリギッタ・ストール:「ふ……ぐ……ッうぅうう……!」激痛に涙を滲ませながらサデを睨み付ける。
ダナ・トルロハ:「ばっ……薔薇……!?嫌、何よこれ、と、取れない、取れない……!」傷口に根付いた薔薇を必死に掻き毟ろうとするも、更に痛みを増すだけだ。
サデ・ニカモ:(なんでか濡れ衣を着せられていそうな気がします……)敵とは対照的に血色が改善している。押さえ込んでいたものを吐き出したので。
春日井ショウ:「あら。『キモい』物は嫌いなようだったから、綺麗な薔薇を贈ったのだけど」
春日井ショウ:「お気に召さなかったかしら。残念ね」
イネッサ・アナニエヴァ:「あ、あいつ……!」
イネッサ・アナニエヴァ:エースアタッカーとして辛うじて庇われ、その薔薇を見てようやく気付く。
イネッサ・アナニエヴァ:「あいつ……春日井ショウじゃない!?」
ダナ・トルロハ:「え……!?あの……!?」
姜麗花:「ど……道理で見覚えが……」
ダナ・トルロハ:「……っあぁあ痛い痛い痛い!!今そんなのどうだっていいわよ!!」
ダナ・トルロハ:「イネッサ!撃って!!早く撃ってよぉ!!」
ダナ・トルロハ:イネッサが持つ巨大な装備を、電流で強化していく。
イネッサ・アナニエヴァ:「う、うん……!今……!!」
イネッサ・アナニエヴァ:少女が巨大な箱めいた装備を構えると、内側から一瞬で展開、大砲めいた巨大な銃砲が姿を現す。
イネッサ・アナニエヴァ:バチバチと音を立てて銃身に電流が走り、エネルギーが収束していく。
姜麗花:「早く……撃って……!」
ダナ・トルロハ:「痛い痛い痛い……!!早く……!」
ブリギッタ・ストール:「待って!まだ──」
イネッサ・アナニエヴァ:「喰らえ!!万物貫通デストロイバスターレールガンくん2号!!発射!!」
GM:キュ───ゴガン!!
GM:銃のものとは思えない異様な轟音が鳴り響き、衝撃波と共に超高速の銃弾が発射される。
ルシア・J・ファーティマ:「やべっ!後ろ来るぞ!」
GM:砲塔が向けられた先は攻撃を放った張本人──サデ!
サデ・ニカモ:「ぅひぇ」
春日井ショウ:――しかし、弾丸が彼女に届くことは無かった。
春日井ショウ:地面から急速に根が伸びたかと思えば、それは薔薇の立木を形作る。
春日井ショウ:生垣のように4つ並んだそれらは、本来であれば銃弾を止めるほどの強度など当然持ちえない。
春日井ショウ:そう、ただの薔薇本来であれば。これはショウの能力による生成物であり、その強度は単なる植物とは比較にならない。
春日井ショウ:結果として、超高速を誇った筈の弾丸は最後の立木の中から抜け出すことも叶わずに沈黙した。
イネッサ・アナニエヴァ:「……は?」
ブリギッタ・ストール:「な……」
ダナ・トルロハ:「え?」
サデ・ニカモ:頭を庇って蹲ったままでいる。
姜麗花:全員呆気にとられ、痛みも忘れた様子で呆然としている。
春日井ショウ:「どうやら、私の外見と名前は知っていたようね」
春日井ショウ:「なら、次は中身を覚えて帰りなさい。私はチーム『A.R.C.』所属の闘士」
春日井ショウ:「"ガリカ・オフィキナリス"よ。私も私の薔薇も、ただ見て楽しむための花ではない」
サデ・ニカモ:「……」こわごわと目を開けて。「あっ」
サデ・ニカモ:「ショウさん~~~……!!」よたよたと足元に縋りつく。
イネッサ・アナニエヴァ:「うっ……嘘でしょ……!?これ喰らってなんで飛んでないのよ……!?」
ダナ・トルロハ:「ねえ……!こ……こいつらやばいよ……!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ド新人!」一言だけ声を張り上げる。
ルシア・J・ファーティマ:あとに続く指示は必要ない。おそらくはその呼びかけすら、間に合ってはいなかったかもしれないが。
満天星ニニカ:「あの時みたいに飛び出すな、だろ、わかってる」既に、動き出してる
満天星ニニカ:「わかってるとも、あの時よりも、ずっと速く、だ」
ブリギッタ・ストール:「……イネッサ!再装填急いで──」
満天星ニニカ:瞬間、ニニカの身体からそれが芽吹く
満天星ニニカ:翅と尾。足元で発生したイオン風を皮膜じみた葉翅がとらえ、尾が舵をとる
満天星ニニカ:正しく空中を跳んで、一気に距離を詰める
イネッサ・アナニエヴァ:「分かっ……」
満天星ニニカ:狙いはイネッサ・アナニエヴァ、鋭い蹴りを放つ
満天星ニニカ:鋭いが、致命傷に至るような一撃ではない
満天星ニニカ:「やあ、こんにちは」
イネッサ・アナニエヴァ:「つ……!?」銃を持ったまま大きく体勢を崩す
満天星ニニカ:まとわりついて、致命傷にはとうてい至らない攻撃を繰り返しながら話しかけてくる
満天星ニニカ:「みたところ、そちらのチームの攻撃の核はお前の砲撃にあるようだ」
イネッサ・アナニエヴァ:「あ、ぐ、ぶっ……」
姜麗花:「……イネッサ!この……!」
満天星ニニカ:「見事な破壊力だ、感心したぞ」
満天星ニニカ:「攻撃の中心であるお前を潰すのがおれの役割だと見た」
満天星ニニカ:「だから、こちらも見せよう……破壊を、それが伴う"恐怖"を」
満天星ニニカ:ニィ、と獰猛に笑う
満天星ニニカ:「おれは1対1で対峙した相手を完膚なきまでに破壊するわざに長けている」
満天星ニニカ:「巨大な力がたったひとり自分だけにただただ向けられる、その事実で心からの敗北を認めさせる……そういった技術を、ずっと磨いてきたのだ、ゆえあってな」
満天星ニニカ:軽い攻撃を繰り返しながら、世話ばなしの温度で
イネッサ・アナニエヴァ:「がぶっ……」一方的に嬲られ、ニニカに恐怖の目を向ける
満天星ニニカ:「ノヴァリスの多くの生徒が、お前がそうであるようにおれの武器もまた火器だ」
満天星ニニカ:そういって、指を形作る、鉄砲のそれに
姜麗花:「こいつっ!!」車輪を振るい、ニニカを引き剥がそうとするが──
満天星ニニカ:「長々とすまなかった、合わせる必要があったんだ、照準を……この距離でな」
満天星ニニカ:「チームの皆にもおれのちからを知っておいてもらいたい、それがこの先必要になるだろう」
満天星ニニカ:指先でイネッサに狙いをつける
満天星ニニカ:「仕込みは済んだ、おれは照準器なんだ」
満天星ニニカ:「最終誘導は光波ホーミングによって行われる、今…おれの指先からは特殊な不可視光線によってお前に狙いがつけられているわけだが」
満天星ニニカ:「まあ良い、実際に味わえば嫌でもわかる」
満天星ニニカ:「バンッ」指をはね上げる
満天星ニニカ:瞬間、それが到達する
満天星ニニカ:飛来したそれ――翅の生えた巨大な機械の杭は少女の抱える『万物貫通デストロイバスターレールガンくん2号』を噛み砕き、獲物の血液たるオイルをぶち撒けなけながら地面に突き刺さる
満天星ニニカ:亀裂をまとった小さなクレーターすら作ったそれは着地と共にブレードじみた"種子"を展開、標的内部からの完全な破壊を遂げる
満天星ニニカ:ガゴ ォンという轟音と同時に"飛来音"が響き渡る
満天星ニニカ:空中から、大破壊を悠然と見下ろして
満天星ニニカ:「AGM-114 R9Xヘルファイア・ミサイルの設計図をベースに"栽培"された鋼木機構、それを用いた巨大質量高速弾による狙撃」
満天星ニニカ:「それが、おれの能力だ」
イネッサ・アナニエヴァ:「……!」
イネッサ・アナニエヴァ:声すら上げられず、光の残滓だけを残して転送される。
姜麗花:「あぁっ……!!」
ルシア・J・ファーティマ:「おいおい……なんだありゃ……!」
満天星ニニカ:「これを阻止するには……"発射元"を特定し破壊するのが一番だが」
満天星ニニカ:「"アレ"は臆病で隠れるのがとても上手だ……難儀をすると思うぞ?」
ダナ・トルロハ:「何なのよこれ……滅茶苦茶すぎる……!!」
サデ・ニカモ:確かにそれを見る──春日井ショウの長い脚にしがみつきながら。
春日井ショウ:「……」 しがみつかれたまま、以前の彼女の言葉を思い出している。
春日井ショウ:『今すぐお前達全員立ち上がれなくしてやれる』『ここはそういう距離だ』
春日井ショウ:(……ハッタリとは思わなかったけどさぁ) こんな能力だなんて、想像できる訳ないじゃん。
春日井ショウ:そう脳内で独り言ちつつも、手は自然と動いている。
春日井ショウ:斜めに背負ったガンケース。その中から自分の腰よりも高さのある大型ライフルを取り出して。
春日井ショウ:「リーダー、離れて」
サデ・ニカモ:這って離れる。
春日井ショウ:そう言いながら今度は自身の足元に根を伸ばす。棘が無いように調整した、行動補助用の物。
春日井ショウ:肩幅に開いた足を固定するように絡め、腕と肩も支える。人間の身には少々大きい反動を抑えるために。
春日井ショウ:狙うのは負担が大きいであろうカバー役の彼女。精密に構えるでもなく引鉄を引く。
春日井ショウ:撃ちだされたのは弾丸ではなく種子。当然これもまた茨へと姿を転じ、標的へと絡みつく。
姜麗花:「うっ……!?」
姜麗花:車輪で防ごうとするが、茨が機体に巻き付き更に本人まで伸びる。
春日井ショウ:「ただの銃弾なら防げたでしょうね」
春日井ショウ:絡みついた茨が、赤く開いた花々を起点にして燃え上がる。
姜麗花:「うあぁっ!! 熱っ……あぁああああっ!!」
ダナ・トルロハ:「リーファ……!こっ……こんなのって……!」
ブリギッタ・ストール:(……レベルが違う……攻防の一つ一つ、連携から試合の組み立てに至るまで……)
ブリギッタ・ストール:(……これが……プロの闘士なの……!?)
春日井ショウ:表情を変えることなくその様を見ている。――が。
春日井ショウ:(……いや、ヤバいヤバいヤバい!侵蝕限界来ちゃった!)
春日井ショウ:(初手で四つ切らされたの痛すぎるって!何あの銃!?あの子らの自作ってマジ!?)
春日井ショウ:(出来れば退場せずに終わりたいけど、これもう次来たら無理だよなぁ……うちもルシア先輩くらい硬ければなぁ……)
春日井ショウ:(まあでも、後出来るのって支援とリーダーのカバーくらいかな……多分うちが落ちても平気ではあるはず……)
春日井ショウ:思考を巡らしながら自分に出来ることを整理していく。これを脳内のみで完結させる技術は、このキャラを始めてようやく身に付いた物だったりする。
ルシア・J・ファーティマ:(ああ見えてショウはもうギリギリか……だが!)
ルシア・J・ファーティマ:大盾を構えて炎の中を突っ切り、既に麗花の眼前へと迫っている。
ブリギッタ・ストール:「リーファ!前!!」
姜麗花:「……!!」
ルシア・J・ファーティマ:盾を振り上げて炎を払い、その下から至近距離で銃口を向ける。
ルシア・J・ファーティマ:「これで二枚落ちだ!この勝負貰ったぜ!」反応する猶予もなく、その引き金が
ルシア・J・ファーティマ:「……ッ……」引かれない。
ルシア・J・ファーティマ:麗花の眼前に銃口を突きつけたまま、ほんの刹那、しかし年若い彼女達にすら好機とわかる程に致命的な一瞬の間、顔を引きつらせて硬直する。
姜麗花:「……うあぁあぁああっ!!」
姜麗花:激痛による半狂乱が却って功を奏した。予想外の動きで車輪が振るわれ、ルシアを振り払う。
白武ギンカ:「……?」
ルシア・J・ファーティマ:「……チィッ!」
ルシア・J・ファーティマ:ようやく放たれた弾丸が、明後日の方向の地面へと炸裂した。
サデ・ニカモ:「……」
モーナ・レンクヴィスト:「あれっ……?い、今何か……?」
白武ギンカ:「妙だったねー」
ダナ・トルロハ:「リーファ!大丈夫……!?」
姜麗花:「はぁっ……はぁっ……!」荒い息を吐きながら距離を取る。
春日井ショウ:「先輩……」 口の中だけで気遣わし気に呟く。
ルシア・J・ファーティマ:「…………」額に脂汗を浮かべながら、呼吸を整えて
ルシア・J・ファーティマ:「………ハッ、意外とやるじゃねえかクソガキ」
ルシア・J・ファーティマ:「"紅蜘蛛"の一撃を躱すたあ、中々素質あるぜ」
姜麗花:「…………」無言のまま息を吐き、その顔を見つめる。
ルシア・J・ファーティマ:「どした?サインなら試合が終わるまで待ってろな」

◆ラウンド2

GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無を使います
満天星ニニカ:同じく無
春日井ショウ:今度はニニカちゃんにクリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV3(8)!
春日井ショウ:→HPを3点消費、ラウンド間単体の攻撃力+24、侵蝕値+4
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(103 → 107)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを4に変更(7 → 4)
満天星ニニカ:ヤッター
ルシア・J・ファーティマ:《紅の騎行》LV2《スピードスター》LV1 行動値を+20、次に行う攻撃の攻撃力+27
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(72 → 79)
GM:エネミーはなし。
GM:ではイニシアチブ 行動値27、ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:まずマイナーで硬直を解除。
ルシア・J・ファーティマ:《風鳴りの爪》LV1《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3 猟銃で麗花ちゃんに攻撃
ルシア・J・ファーティマ:自分に《援護の風》LV4 判定ダイス+4
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(79 → 81)
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:9dx7+2
DoubleCross : (9DX7+2) → 10[1,2,3,5,6,6,8,9,9]+10[2,6,9]+10[9]+10[9]+10[8]+10[10]+3[3]+2 → 65

ルシア・J・ファーティマ:これが真の実力よ
GM:打って変わってやる気!
姜麗花:ガード、《スタンシールド》
姜麗花:白兵ガード時8ダメージ、放心付与
サデ・ニカモ:スタンシールドも……使えないぜ
GM:重圧!?
GM:陰キャが重すぎる~~~~!!!
ルシア・J・ファーティマ:ギャハハ!
ブリギッタ・ストール:《ディフェンスサポート》も使えないよ~~
GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:出させてもらうぜ、ダメージを
ルシア・J・ファーティマ:7d10+31 諸々有効
DoubleCross : (7D10+31) → 39[2,5,6,6,8,10,2]+31 → 70

ルシア・J・ファーティマ:2のダイスを振り直し
春日井ショウ:あ、スカーレット・メディランド:凍てつく刃LV4!
春日井ショウ:→ダメージロールに+1D+12、侵蝕値+3
ルシア・J・ファーティマ:あっ助かり!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(107 → 110)
GM:ギャ~~~ッッ
姜麗花:勿論HP0
姜麗花:既に侵蝕が100を超えているので戦闘不能、転送されます
ルシア・J・ファーティマ:37+31+2d10+12
DoubleCross : (37+31+2D10+12) → 37+31+8[3,5]+12 → 88

ルシア・J・ファーティマ:一応振っといたぜ
GM:でかすぎる
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(81 → 85)
GM:そしてアタッカーが全滅したのでここでメスガキは降参します
サデ・ニカモ:わかってくれた
GM:戦闘終了。チームA.R.Cの勝利です!
春日井ショウ:やった~
満天星ニニカ:分か らせ( 忍殺 のエフェクト)
ルシア・J・ファーティマ:わからせた!
GM:では演出どうぞ!

ルシア・J・ファーティマ:「……」
ルシア・J・ファーティマ:(まったく……情けねえ。サデやド素人にあれだけ言っておきながらなんてザマだ)
ルシア・J・ファーティマ:いまだ震えが残る右手を押さえる。
ルシア・J・ファーティマ:「クソガキ、テメーを見込んでとっておきを見せてやる」
姜麗花:「……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「もっとも」ルシアの背後に、幾つもの紅い影が伸びる
ルシア・J・ファーティマ:「目で追えるんならな」
ルシア・J・ファーティマ:刹那、麗花の視界からルシアの姿が消失する。
姜麗花:「あ」
ルシア・J・ファーティマ:地を這うように真紅の残像が走り抜け
ルシア・J・ファーティマ:気がついた時には、ルシアと麗華の立ち位置は入れ替わっている。
姜麗花:「──」瞠目し、振り向こうとして。
ルシア・J・ファーティマ:地面の感触がないことに気づく。入れ替わったのは立ち位置だけではない。麗花は一瞬の交錯で空高く弾き飛ばされ
ルシア・J・ファーティマ:今まさに、逆しまに地面へと叩き落されたところだった。
ルシア・J・ファーティマ:衝撃に次いで、全身に痺れを伴った激痛が追いついてくる。
ルシア・J・ファーティマ:あまりにも単純な攻撃。思考すら追いつかない超音速の突進からのシールドバッシュ。
姜麗花:「がはっ……!」
姜麗花:何が起きたのか、訳が分からないまま息を詰まらせ──
姜麗花:そのまま、光の粒子となって転送される。
ダナ・トルロハ:「……嘘…………」
春日井ショウ:(……か、完全に余計なお世話だった……)
春日井ショウ:見るからに動きが止まっていた先輩のフォローをするつもりで茨を再展開しようとしていたが、ほぼほぼ間に合わず。
春日井ショウ:(先輩、気付いてないと良いな……) 少しバツの悪い気分で能力を抑える。
満天星ニニカ:「なんだ、やればできるじゃないか」
ブリギッタ・ストール:「……」少しの間、呆然とそれを見つめていたが。
ブリギッタ・ストール:やがて、静かに両手を上げる。
ブリギッタ・ストール:「……降参です」
ブリギッタ・ストール:「メサイア第三技術部、ここで敗北を認めます」
モーナ・レンクヴィスト:「…………!」
モーナ・レンクヴィスト:「で……では、ここで試合終了です!」
GM:試合終了のホイッスルが鳴り響く。
モーナ・レンクヴィスト:「チームA.R.C対メサイア第三技術部……勝者はチームA.R.Cです!」
ダナ・トルロハ:「ま……負けた~~~~~……」
ダナ・トルロハ:どさりとその場に倒れ込む。
イネッサ・アナニエヴァ:ベンチに転送された相手選手たちも、ぺちぺちと拍手を送っている。
サデ・ニカモ:「き、きひ」唇の端を縮れさせるようにして笑う。「よか、った」
モーナ・レンクヴィスト:「やりましたね!皆さん!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、まあまあ骨のあるクソガキだったな」大盾を地面につきたてて、額の汗を拭う。
春日井ショウ:(退場せずに済んで良かった……) 内心胸を撫でおろしつつ、モーナちゃんに頷いて見せている。
満天星ニニカ:「おれは何も不安はなかったぞ!盾役に完全転向したと思っていたルシアがあんなに動けたのには驚いたがな」
ルシア・J・ファーティマ:「誰が盾役だ。アタシはオールラウンダーだっつの。やろうと思えば今だってなあ……」
サデ・ニカモ:「ぁ」さかさかと這い、退場を免れた相手チームの二人に近付いて。
ダナ・トルロハ:「ヒッ!?」
サデ・ニカモ:「アッ、ぁ、あの、あの」
サデ・ニカモ:懐から紫色の団子のようなものを取って差し出す。「こ、これ、どうぞ」
サデ・ニカモ:「解毒……なので」
ダナ・トルロハ:「えっ……あ、ありがと……」こわごわと受け取る
モーナ・レンクヴィスト:「あ……それでは両チーム、一応試合終了の挨拶を……」開始前のことがあったので遠慮がちに
ブリギッタ・ストール:「……」
ブリギッタ・ストール:君達に向き直り、深々と頭を下げる。
ブリギッタ・ストール:「……ありがとうございました」
サデ・ニカモ:「ぇひっ」
サデ・ニカモ:「こッ、こっここ、こち、っこ、こそ」しゃがんだままぺこぺこと頭を下げる。
ブリギッタ・ストール:「色々と学ばせて頂きました。我々がまだまだ未熟だとわからされました」
イネッサ・アナニエヴァ:周囲もつられて慌てて頭を下げる。
満天星ニニカ:「自信と行動力に溢れた良い闘士たちだ」
満天星ニニカ:「実力はきっと追いついてくる、ノヴァリス・ファイトの未来はお前たちのような後輩にきっとかかっているだろう」うんうんとわかったような事を言う
ルシア・J・ファーティマ:「何様だお前は……ま、久々に試合の感覚取り戻せたのは悪くなかったぜ」
春日井ショウ:「貴女達の技術力は目を見張るものがあった。こちらにとっても実りのある試合だったわ」
春日井ショウ:「ちなみに、互いへの敬意を表して握手をするつもりは?」 開始前には省略されたソレを引き合いに出して。
ブリギッタ・ストール:「あっ……も……勿論です……」わたわたと手を差し出す
ダナ・トルロハ:「握手してもらえんの!?」
満天星ニニカ:「おっ、」ニコニコとイネッサに手を差し出す
サデ・ニカモ:「ェッッッッ」気道が締まった音。
春日井ショウ:「リーダー、作法だから」 技術部たちにバレないようこっそり耳打ち。
姜麗花:「……」
姜麗花:無言のまま歩み出て、じっとルシアを見上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「えらく見つめてくるじゃねえか、実はアタシのファンか?」上機嫌で右手を差し出す。
姜麗花:こわごわとその手を握り、
姜麗花:「……あの……」
姜麗花:「……サイン……」小さく呟く。
イネッサ・アナニエヴァ:「あっ!ズル!!」
ダナ・トルロハ:「あたしもあたしも!サイン頂戴!」
ブリギッタ・ストール:「あっ……あの、それじゃあ私も……」
ルシア・J・ファーティマ:「えっ、あっ、マジで……?」冗談のつもりだったので普通に慌てる。
ルシア・J・ファーティマ:「な、なんか久しぶりだなこういうの……」
サデ・ニカモ:ルシアさんが集われている間にショウさんの後ろに隠れようとしている。
イネッサ・アナニエヴァ:「本物の春日井ショウだ……いっしょに自撮りいいですか!?」
春日井ショウ:「構わないわ。ただ、SNSには載せないように」
満天星ニニカ:空を掴んだ手をじっと眺め
満天星ニニカ:「折角だからおれも並んでおこうか?」
ダナ・トルロハ:「ねえねえ……その尻尾本物なの?」ニニカに
満天星ニニカ:「本物だ、触ってもいいぞ?」
ブリギッタ・ストール:「その……“ウコンハットゥ”選手、よろしいでしょうか?サイン……」
サデ・ニカモ:「フヘェッッッ!?!?!??!」
サデ・ニカモ:卒倒寸前の顔でサインしている。魔界の呪詛言語じみてのたくった文字。
白武ギンカ:「や~、ファンが増えたみたいで何よりだねえ」にこにこしながら出てくる
白武ギンカ:「でも今回のことで課題点がいっぱい見つかっちゃったよ~」
白武ギンカ:「帰ったらすぐ特訓ね。覚悟しておくよーに」
春日井ショウ:「……」 大分下手を打っていた自覚があるので内心冷や汗を掻いている。
ルシア・J・ファーティマ:「鬼かよ……」ジャケットの背にマジックでスラスラとサインをしながら
ルシア・J・ファーティマ:「……けどまあ、少なくとも根性論だけのコーチじゃねえって事は分かったし」
ルシア・J・ファーティマ:「暫くは言うこと聞いてやってもいいぜ」
満天星ニニカ:「うん、良い経験になった」
満天星ニニカ:「それで、だ」
満天星ニニカ:「どうだ?おれは」
満天星ニニカ:翅を広げる
満天星ニニカ:「まだお試しか?ならばより一層励むだけだが」
ルシア・J・ファーティマ:「だとよ」サデとショウと顔を見合わせる。
サデ・ニカモ:「……む」
サデ・ニカモ:「無関係の、人ではないって、認めます」
サデ・ニカモ:「今から、お試しです。……今から」
サデ・ニカモ:「今から」強調。
満天星ニニカ:「フフ、一歩前進だな」
モーナ・レンクヴィスト:「素直じゃないんだからな~……」
春日井ショウ:「ね」 モーナちゃんに頷いてくすりと笑う。
モーナ・レンクヴィスト:「私は沢山お話聞きたいです!!!!!今までのノヴァリス・ファイトでもあんな能力見たことありませんよ!!!!!」大声
モーナ・レンクヴィスト:「いいですよね!?!?早速お話聞かせてください!!!!ファイリングしますから!!!さあさあ!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:がっしりとニニカの腕を掴み引き摺って行く。
ルシア・J・ファーティマ:「久々にスイッチ入ったな」
春日井ショウ:(二時間コースかな……) 若干の同情の目線。
サデ・ニカモ:「……」その様子をどこか不満そうに見送る。
満天星ニニカ:「ああ、言っても良いことならば何でも教えよう」
満天星ニニカ:「チームならば互いを深く知るのはうんちゃらかんちゃら……」声が遠ざかっていく
GM:練習試合を終え、少しだけ絆を深め、新たに小さなファンも増やしたチームA.R.C。
GM:大会の開催はもう間もなく。それぞれの課題を胸により一層気を引き締めるのだった。



GM:シーン終了
GM:ロイス取得のみ可能です。
満天星ニニカ:ルシア・J・ファーティマ→感嘆○/失望
サデ・ニカモ:ルシアさんへのロイス感情を ○連帯感/心配に、ニニカちゃんへの感情を 新メンバー/○仮メンバーに変えます
春日井ショウ:ロイスはニニカちゃんへの感情を○期待/困惑から○期待/不安に変更で
春日井ショウ:他は保留です
サデ・ニカモ:新規取得はまだなしで、以上
ルシア・J・ファーティマ:満天星ニニカ 有為/◯憤懣 → 期待◯/脅威 に変更
ルシア・J・ファーティマ:以上!
満天星ニニカ:こっちもいじょ!
GM:OK!



【NFエクスプレス「特集 サマーシーズン全試合予想!」】

“モッキンバード”アビー:「──グッドモォーーニング・ラス・ヴィダース!」
“モッキンバード”アビー:「これさえ見れば最新のノヴァリス・ファイト情報が丸分かり!NFエクスプレスのお時間です!」
“モッキンバード”アビー:「お相手はこの私、ラス・ヴィダス放送部“モッキンバード”アビー!」
“モッキンバード”アビー:「さて本日は皆さんお待ちかねの特別プログラム!」
特集サマーシーズン全試合予想!

“モッキンバード”アビー:「本日組み分けが発表された、ノヴァリス・ファイト最新シーズン!」
“モッキンバード”アビー:「その対戦カードを基に、過去のデータから試合予想をばっちり決めちゃいましょうォ!」
“モッキンバード”アビー:「それでは早速行ってみましょう!注目の一回戦第一試合は~……こちら!」
GM:[チームA.R.C VS チーム“伏龍”]
“モッキンバード”アビー:「お~~っと……これは~~~……」
“モッキンバード”アビー:「先日スポンサーを失うも、異例のシーズン続投を発表したチームA.R.C」
“モッキンバード”アビー:「その今後に私も個人的に期待していたんですが~……これは何ともバッドラァーック!」
“モッキンバード”アビー:「結果としては残念な形になってしまいましたが……チームA.R.Cの選手には是非有終の美を飾って頂きたいですね!」
GM:画面に申し訳程度に過去の対戦のデータが映る。 チームA.R.C VS チーム“伏龍”、その試合結果は過去5戦で伏龍の全勝だ。
“モッキンバード”アビー:「それでは続いての予想を見ていきましょう!続いてのカードはこちら……」

TIPS
チーム“伏龍”
かつて“天狼”のディフェンダーを務めた選手“カリュプス”がリーダーを務めるチーム。
攻防共に隙の無い高い実力を備え、常に大会上位に入賞する強豪。





【Middle3/練習:第一回戦】

GM:の前に
GM:試合が終了したので、全員体力を上限まで回復して構いません。また、侵蝕率を初期値+2D10まで回復してください。
春日井ショウ:た、助かり過ぎる~
サデ・ニカモ:そんなに減らしていいんだ
ルシア・J・ファーティマ:ありがた~
満天星ニニカ:ワーイ
春日井ショウ:春日井ショウのHPを27に変更(4 → 27)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を30+2D10(→ 44)に変更(110 → 44)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを18増加(9 → 27)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 18)増加(30 → 48)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10+31(→ 42)に変更(74 → 42)
サデ・ニカモ:HPは減ってなかったのでこのまま
満天星ニニカ:44+2d10
DoubleCross : (44+2D10) → 44+13[5,8] → 57

満天星ニニカ:侵食値は57に!
スラム街 チームA.R.C拠点
GM:第一試合の対戦相手発表を受け、チームA.R.Cが活動拠点とするあばら家には重苦しい空気が漂っていた。
白武ギンカ:「いや~参ったねこりゃ!」
サデ・ニカモ:「えっ、えへへっ、えへ、ぇへ」くぐもった笑いに肩を震わせる。「み、見ました……NFE……」
サデ・ニカモ:「申し訳ない……私たちの話題なんか……心苦しい……」
サデ・ニカモ:「局にはお詫びの品を送っておいたので……ふへへへ……」
サデ・ニカモ:今頃は桐の箱に収まった紫色の団子のようなものが開封されている頃だろう。
満天星ニニカ:「フフ、相手にとって不足なしだな」まさしく場の空気を読めない、陽気な声色で
春日井ショウ:「よりによって初戦からかぁ……」 大分重い溜息を吐きつつ。
ルシア・J・ファーティマ:「あのクソ解説者、前回の放送の時はウチに注目してるとか抜かしてやがったくせに手のひら返しやがって」
ルシア・J・ファーティマ:「なにがモッキンバードだ。ファッキンバードに改名しろ!」
モーナ・レンクヴィスト:「み、皆さん落ち着いて……」
白武ギンカ:「今の君達の実力から言うと~……」
白武ギンカ:「まあ絶対無理だね、ぶっちゃけ」
春日井ショウ:「そこまでぶっちゃけます?」
春日井ショウ:「いやあの、ここで反論する気概が湧かない時点でみたいなとこありますけど……」
白武ギンカ:「誤魔化してもしょうがないからねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトに絶対は無え」玄人ぶって腕を組み
ルシア・J・ファーティマ:「だが、しかし……まあ……九割九分九厘……厳しいという意見は……頷けんこともない」
満天星ニニカ:「その通りだ、近づいて一人ずつズバゴーンと叩いていけば理論上全員倒せるはずだ!」
サデ・ニカモ:「カッッ、カ、リュプス、さんは、良い選手、です、すごく」
サデ・ニカモ:「“BLITZ”は……て、“天狼”だけのチームじゃ、なかった」
満天星ニニカ:「そうなのだな……」
春日井ショウ:「そうそう。ニニカちゃんもアーカイブ見てたなら知ってるんじゃない?」
春日井ショウ:「正直、ニニカちゃんの火力でもズバコーンとやれるかは大分怪しいと思うよ」
満天星ニニカ:「ん?えっとな……」ポリポリと恥ずかしそうに頭を掻く
満天星ニニカ:「“BLITZ”の試合は切り抜きの名場面集とかいうのをちょっとだけ見て」
満天星ニニカ:「あんまり面白くなかったので……後回しにしてて」
満天星ニニカ:「実は全然観てないんだ……」
サデ・ニカモ:「なんで……??」
春日井ショウ:「え、ええーっ!?そんなことある!!?」
ルシア・J・ファーティマ:「動画しかみてねえ奴はこれがあるから困るんだよなあ」肩を竦める
サデ・ニカモ:「有り得ない……“BLITZ”を知らずに……あんな偉そうなことを……」
サデ・ニカモ:「あんなにも偉そうなことを…………」
春日井ショウ:「"BLITZ"だよ!?正直、うちらくらいの世代の半分はあのチームに憧れて闘士の道に入ったって言っても過言じゃない、あの"BLITZ"!」
満天星ニニカ:(そうなんだ……)みたいな佇まい
春日井ショウ:「面白くなかったって、え?どの辺が?」
満天星ニニカ:「それに現役じゃないし、今のノヴァリス・ファイトの参考にはならないかなって……」
満天星ニニカ:「えと、その……」
満天星ニニカ:「なんというか、盛り上げ上手だなとは思うんだが……」
満天星ニニカ:「ちゃんとやったらそこで倒せるだろ!みたいなことをついつい考えて」
満天星ニニカ:「こう……お腹がグワーってなってしまうのだ……」
サデ・ニカモ:「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」重く長い溜息。
サデ・ニカモ:纏う気配がいつにも増してジメジメし出すと共に部屋の隅で得体の知れないキノコが生長を始める。
春日井ショウ:「ああー……。リーダー、今は気持ちもちょっと分かるけど落ち着いて……」
ルシア・J・ファーティマ:慣れた様子で窓を置けて換気を始める。
白武ギンカ:「いや~、確かに一理あるんじゃない?」
白武ギンカ:「戦闘技術なら“天狼”より“黒鉄”のほうが上だし、見てて勉強になると思うよ」
サデ・ニカモ:前髪の隙間からぎょっとしたような眼差しを向ける。
春日井ショウ:「ギンカさんまでぇ……」
満天星ニニカ:「ノヴァリス・ファイトに……ショーとしての側面がある、というのはもちろんおれも理解している」
満天星ニニカ:「だが……おれなら、"天狼"に勝てるぞ」
サデ・ニカモ:「は????????????」
満天星ニニカ:「勝てる、と思った瞬間があった」
満天星ニニカ:「動画を観てな」
満天星ニニカ:「たしかにおれはド素人だ」
満天星ニニカ:「でもあの隙を利用できれば……その上でおれの"専門分野"で勝負に持ち込んでしまえば」
満天星ニニカ:「おれは勝てる」
モーナ・レンクヴィスト:「あ、あの~……ニニカさん、そろそろ……」チラチラとサデを気にしている
満天星ニニカ:「それはもう皆が愛するノヴァリス・ファイトではないのかもしれないがな」
サデ・ニカモ:「こっ、ここ、こ、こ、こここッ、こ」
サデ・ニカモ:「殺す……!!」
モーナ・レンクヴィスト:「あーっ!!!誰か止めて!!!!」
春日井ショウ:「ああー、リーダー!止まって止まって!」
ルシア・J・ファーティマ:「あーあー……ショウ、後ろ押さえとけ」
春日井ショウ:わたわたと羽交い絞めにして、ホルダーのナイフを抑えておく。
ルシア・J・ファーティマ:二人の間に割って入ってサデの頭を抑える。
満天星ニニカ:逃げる素振りもなく、座してじっと取り押さえられるサデをみている
サデ・ニカモ:暴れながら赤黒い胞子を撒き散らしている。
満天星ニニカ:「うーん、すまない、怒らせるつもりはなかったのだが……」
満天星ニニカ:「どうにもおれは他人をおこらせがちだ」
ルシア・J・ファーティマ:「まあ、アタシも新人の意見はわからんでもないぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「"黒鉄"みてーな塩試合は話にならねえが、"天狼"の試合はあまりにも綺麗な横綱相撲だったからな」
ルシア・J・ファーティマ:「相手の全力を真正面に受けてから叩き潰す。チャンピオンとしての責任と矜持が"BLITZ"の戦略の幅を狭めてたのは事実だろ」
ルシア・J・ファーティマ:「その隙を突くってのも、別に卑怯なことじゃねえ……だが」無意識に右手を抑える
ルシア・J・ファーティマ:「それでも実際に向き合ってみればわかる」
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"は最強だ。過去から現在までの、どんな闘士よりもな」
満天星ニニカ:「そうか……実戦と実践からしかわからないことは多い、それはおれも知っている」
満天星ニニカ:「他ならぬルシアがそう言うのだから、そうなのだろうな」
モーナ・レンクヴィスト:ちょっとほっとしている。
ルシア・J・ファーティマ:「えらく素直じゃね―か」照れくさそうに
満天星ニニカ:「おれも反省して“BLITZ”の動画を観てみることにするぞ」
白武ギンカ:「ルシアちゃん」指差す
白武ギンカ:「今良いこと言ったね~」
ルシア・J・ファーティマ:「な、なんだよ」
白武ギンカ:「『相手の全力を真正面に受けてから』……」
白武ギンカ:「そう、“BLITZ”のその戦術を支えてたのが、他でもない“カリュプス”なんだよ」
サデ・ニカモ:「ディフェンスの“カリュプス”……」羽交い絞めにされたままで呟く。
サデ・ニカモ:「“天狼”の戦いに……最後まで付き従うのは、いつも、彼女、でした」
白武ギンカ:「ニニカちゃんも“天狼”はともかく、その切り抜きはもっかい見るべきだね」
白武ギンカ:「どちらかといえば、“カリュプス”は“黒鉄”タイプの選手だからね」
満天星ニニカ:「む……そうなのか」
白武ギンカ:「……ま、だからあんま人気も無いんだけどね~~」
春日井ショウ:(……ギンカさん、"天狼"嫌いなのかな……?) 羽交い絞めしたまま少し首を傾げている。
満天星ニニカ:「おれが観たのは"天狼"が一人でこう、ぐわーっとやってドカーンとやってまとめて倒して逆転!みたいなのばっかりだったからな」
満天星ニニカ:「他のチームメイトが映っていたのは無かった」
ルシア・J・ファーティマ:「切り抜きだとそうなるのか…」
春日井ショウ:「その、"天狼"が残る場面を作ってきたのが"カリュプス"なんだよ」
春日井ショウ:「うちで言えばほら、ルシア先輩みたいな感じ。さっきニニカちゃんのこと庇ったみたいにさ」
満天星ニニカ:「なるほど、映っているものしか知れないのは動画の弱点だな、勉強になった」
ルシア・J・ファーティマ:「……今人気ないって言われた?」
春日井ショウ:「えっ!?いやちが、そんなつもりじゃ!」 わたわた。
春日井ショウ:「うちルシア先輩のことめっちゃ好きだし尊敬してますよ!?」
サデ・ニカモ:「真っ直ぐな言葉……眩しい……」
ルシア・J・ファーティマ:「いいよフォローしなくて……実際ウチのグッズの売上もショウの人気で保ってたんだし……」
春日井ショウ:「フォローじゃなくてホントですってば~!」 いつの間にか羽交い絞めも忘れて必死に詰め寄っている。
白武ギンカ:「ま、絶対勝てないって言ったのはあくまで今の君達で……」
白武ギンカ:「確かに“伏龍”は強いけど、あたしがみっちり鍛えてやれば……」
白武ギンカ:「……まあ2:8……1:9くらいで勝ちの目も出てくると思うよ~」
サデ・ニカモ:「終わりかも……」
満天星ニニカ:「誰かに鍛えてもらえるなんて久しぶりだ、めいいっぱい頑張って5:5にするぞ!」
モーナ・レンクヴィスト:「あの~……そのことなんですが~……」言いづらそうにおずおずと
モーナ・レンクヴィスト:「実はそろそろ、チームの活動資金が底を尽きそうでして……」
春日井ショウ:「えっ」
サデ・ニカモ:「ふえ」
モーナ・レンクヴィスト:「このままではチームの存続自体怪しい感じになってまして……」
モーナ・レンクヴィスト:「そろそろ、本格的に宣伝活動とかをやっていかないと~……」
ルシア・J・ファーティマ:「おま……そういうことは先に言え!」
サデ・ニカモ:「わっっ私の火薬貯金を切り崩しても無理……?」
春日井ショウ:「そ、そうだよモーナちゃん!」
春日井ショウ:「と、とりあえずうちの預金も使うとして……前に名刺貰った人になんか仕事ないか聞いてみようかな……」
満天星ニニカ:「おれもいくらかは蓄えがあるが……」
モーナ・レンクヴィスト:「皆さんの貯金込みでもです……プロチーム運営はかなりの出費で……正直個人資産だけで賄うには限界が……」
白武ギンカ:「あちゃ~、大変だね~」
満天星ニニカ:「プロチームをやっていくのには随分お金がかかるのだな、勉強になる」
ルシア・J・ファーティマ:「とにかく、なんとかして活動資金を集めるしかないだろ。ここまで来てシーズン始まる前にチーム解散とか笑い話にもなんねえぞ」
モーナ・レンクヴィスト:「はい……!大会まで、練習と資金集め……どっちも頑張りましょう……!」
サデ・ニカモ:「じゃあ……」
サデ・ニカモ:「銀行を……襲う……?」
春日井ショウ:「合法的な手段でね!」 リーダーの不穏な言葉に釘を刺しつつ。
満天星ニニカ:「合法的な手段……」
満天星ニニカ:「うん、了解した」
満天星ニニカ:「不慣れなことも多いと思うが、チームのために精一杯やらせてもらう」

GM:ではミドル判定の説明に入っていきましょう!
GM:その前に、今の皆さんの状況を見てみましょう
サデ・ニカモ:見たくない
チームA.R.C
ファン数:マニアック
スポンサー:なし
《調達》判定達成値+0

設備:廃墟
資材:素寒貧
経験点+0

満天星ニニカ:ヒュー
ルシア・J・ファーティマ:"無"
春日井ショウ:素寒貧……
GM:このカスみたいな状況をこれから頑張って改善していきましょう!
サデ・ニカモ:ウエエエン
GM:また、現在皆さんはメサイア第三技術部との練習試合によって
GM:自由に使える経験点が15点分獲得しています。
GM:そして判定はこちら

ミドル判定
・情報収集:チーム“伏龍” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/15/18

・広報活動:/動画を撮ってNowtubeチャンネル開設しよう!
《知識:ウェブ》《情報:ウェブ》任意の《芸術》 難易度9
バズチャンス 0/10

・特訓
任意の戦闘技能 達成値+ダメージ 難易度50

・アルバイト
《調達》で判定、達成値を共有財産点とする


GM:ミドル判定は自由に行うことが可能で、複数人が同じ個所に挑戦した場合達成値が加算されます。登場侵蝕を振り直すことで再判定も可能です。
GM:それでは一つずつ見ていきましょう

・情報収集:チーム“伏龍” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/15/18


GM:対戦前に、相手チームに対する情報判定を行うことが可能です。
GM:難易度別にそれぞれチームの概要/チームメンバーのプロフィール/主なエフェクト が開示されます。
GM:また、NPCカードが使用可能です。

NPCカード
◆モーナ・レンクヴィスト
ノヴァリス・ファイトに関する情報収集判定の達成値を常に+9する。

サデ・ニカモ:強っっ
サデ・ニカモ:さすがモーナちゃん……!
ルシア・J・ファーティマ:まるでノヴァリス・ファイト博士だな
春日井ショウ:助かり過ぎる
GM:モーナがいるので大体最低限の情報は分かるようになってます。
満天星ニニカ:オタクは頼りになるぜ
GM:そして次!

・広報活動:/動画を撮ってNowtubeチャンネル開設しよう!
《知識:ウェブ》《情報:ウェブ》任意の《芸術》 難易度9
バズチャンス 0/10


GM:広報活動は毎シーン項目が変わります。今回は宣伝のためにチームのチャンネルを開設しましょう。
GM:バズチャンスというのは、おまけで1D10を振り10が出れば大幅なファン数増加が見込めるというものです。
GM:これは振る度に蓄積されていき、加算で10に達すればバズることができます。
ルシア・J・ファーティマ:ははぁーん
春日井ショウ:バズるには積み重ねも大事という訳ですね
GM:バズりにバズって承認欲求を満たしていきましょう
GM:そして次!

・特訓
任意の戦闘技能 達成値+ダメージの合計を判定値とする。 難易度50


GM:この判定を達成すると、NPCカードが使用可能になります。

NPCカード
◆白武ギンカ
メンバー全員の、このシーンと前回の試合で獲得した経験点を3倍にする。

サデ・ニカモ:!?
満天星ニニカ:しゅごい
ルシア・J・ファーティマ:これは名コーチやで!
春日井ショウ:ヤバすぎるこの人
サデ・ニカモ:強い……っていうか
サデ・ニカモ:この効果込みで2:8とか1:9なくらい実力差あるんだ
満天星ニニカ:これはつまり、使うなら前回の分は貯めておいたほうが良いってことなのかな
満天星ニニカ:それとも追って適応されるのかしら
GM:このシーン終了後、次のシーン(試合)開始前までに経験点使用で成長できる感じですね
GM:使わずに溜めることは出来ますが、溜めておいた分は3倍には含まれません
満天星ニニカ:ああ、そかそか、了解
GM:そして最後

・アルバイト
《調達》で判定、達成値を共有財産点とする


GM:これは手番がもし余ったらやるといい感じですね お小遣いを稼ぎましょう
GM:以上です 質問などありますか?
春日井ショウ:エフェクトは使用しても良いですか?
GM:エフェクトは使用可能です
サデ・ニカモ:広報活動の判定に成功したりバズったりするとどういう効果があるんでしょう
ルシア・J・ファーティマ:承認欲求以外に満たされるものはあるのだろうか
GM:広報活動成功で拠点が少し改善され、もしバズると一段飛ばしで良くなります
ルシア・J・ファーティマ:QOLが向上するんだ!
満天星ニニカ:ピラーの最上階買い取っちゃおっか
春日井ショウ:ファンが増えるとお金も入ってくるから施設が良くなる!
春日井ショウ:経済活動の縮図だ
サデ・ニカモ:廃墟から地下室、地下室から温室へ……
満天星ニニカ:どうして下へ下へと潜っていくの
GM:というわけでさっそく判定してみましょう
サデ・ニカモ:経験点はこのタイミングではまだ使えないんですよね?
GM:まだだし損だからやめたほうがいいですね!
春日井ショウ:この後3倍になるチャンスがあるんですもんね
ルシア・J・ファーティマ:対戦相手の情報抜いてから成長できるというわけね
春日井ショウ:ショウは広報活動行こうかな~と思うんですけど、セットアップで特訓行く人に鮮血の奏者かけておきたいな
GM:動画撮影に良さそうなイージーや伸びそうな理屈があれば補正あげましょう
ルシア・J・ファーティマ:特訓は固定値の高いニニカちゃんが強そう
満天星ニニカ:特訓行きたい!けどこれあれか、ここで陽炎使っちゃったら本戦でガス欠なっちゃうかもか
春日井ショウ:あれ、シーンは変わるから大丈夫では?
満天星ニニカ:戦闘で区切りが入るから大丈夫な感じか
サデ・ニカモ:よね
GM:そうですね 試合は別シーンになります
ルシア・J・ファーティマ:なら大丈夫ね
満天星ニニカ:シーンの捉え方がまだちょっとふわついていました、了解です
GM:でも侵蝕が上がるのは一応気を付けてね
満天星ニニカ:了解~
春日井ショウ:ならとりあえずニニカちゃんに鮮血投げとくね
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(44 → 48)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを25に変更(27 → 25)
満天星ニニカ:あ、でもニニカは確定分の固定値で49のるから
満天星ニニカ:かけなくても大丈夫そう
春日井ショウ:あ、なら要らないか すみません、取り消しても良いですか?
サデ・ニカモ:つよ
GM:いいですよ~
ルシア・J・ファーティマ:ムキムキ
春日井ショウ:ではありがたくなかったことに……
満天星ニニカ:むんっ
サデ・ニカモ:こちらは相手チームの情報収集かな
ルシア・J・ファーティマ:では私は後詰めに控えてやること無かったらバイトするぜ
GM:楽して稼げる方法教えてあげるか
サデ・ニカモ:するぜ、判定を
満天星ニニカ:ノヴァーニラ!ヴァーニラ!求人!!!
GM:判定をせよ!
サデ・ニカモ:ミーミルを学園通の友人にしてモーナちゃんと一緒に
サデ・ニカモ:5dx+2+9>=18
DoubleCross : (5DX10+11>=18) → 10[5,8,10,10,10]+4[4,4,4]+11 → 25 → 成功

春日井ショウ:強すぎる
ルシア・J・ファーティマ:やるじゃん
サデ・ニカモ:やったあ
GM:つよい
満天星ニニカ:節約して《陽炎の衣》からの《見えざる死神》 侵食は+5で62に
満天星ニニカ:8dx+4-4+8
DoubleCross : (8DX10+8) → 10[1,1,4,5,7,8,9,10]+8[8]+8 → 26

満天星ニニカ:3d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (3D10+2D10+9+20+20) → 15[4,7,4]+6[3,3]+9+20+20 → 70

春日井ショウ:こっちも強すぎる
GM:つよ~
満天星ニニカ:むんっ!
GM:何だこの火力は
満天星ニニカ:合計して96!
GM:余裕でクリア!
満天星ニニカ:これが神木のR9Xヘルファイア・ミサイルのちから
春日井ショウ:じゃあうちはオリジン(プラント)LV5使って感覚の固定値上げて、芸術:配信とかで広報活動しようかな
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(44 → 46)
春日井ショウ:ちなみにアカウントのフォロワーが多いという話が再三出てるんですけど、補正がもらえたりしますか?
GM:強すぎる補正だ
GM:+3差し上げましょう ハンドアウトで指定したやつですからね
春日井ショウ:やった~
春日井ショウ:4dx+10+3 補正込み芸術:配信
DoubleCross : (4DX10+13) → 7[1,3,4,7]+13 → 20

GM:つよい
GM:ではすごくいい動画が取れました
GM:ついでにバズチャンスです 1D10を振ってください おまけで+1あげようかな
春日井ショウ:わーい
春日井ショウ:1d10+1
DoubleCross : (1D10+1) → 6[6]+1 → 7

GM:結構伸びましたね
GM:ではバズチャンスは7/10!
GM:最後にルシアちゃんどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:みんな成功したからバイト行くか~
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》でダイス増やしつつ調達で判定します
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(48 → 50)
ルシア・J・ファーティマ:6dx+3
DoubleCross : (6DX10+3) → 10[1,2,4,7,7,10]+7[7]+3 → 20

GM:び、敏腕アルバイター
ルシア・J・ファーティマ:バイトリーダー
サデ・ニカモ:一体なんのお仕事を
GM:では共有財産点が+20されました
満天星ニニカ:どんな際どいことをしたんだ……
GM:こんな短期でこんなに稼げるバイト……妙だな
満天星ニニカ:ノヴァーニラ!
春日井ショウ:る、ルシア先輩……?
ルシア・J・ファーティマ:カネを稼いできた奴に向かってその言い草
GM:ではまず対戦相手の情報から出していきます

チーム“伏龍”
かつて“天狼”のディフェンダーを務めた選手“カリュプス”がリーダーを務めるチーム。
攻防共に隙の無い高い実力を備え、常に大会上位に入賞する強豪。


“カリュプス” 楯無ネネ
モルフェウス/サラマンダー
伝説のチーム“BLITZ”の元ディフェンダー。敵の攻撃を熱量に変換、自らの防具として打ち直す『戦術鍛冶師』として知られる。
器用な小技は得意ではないが、純粋なディフェンダーとしてはノヴァリス全土でもトップクラス。
行動値10
Dロイス《砂使い》
《ハイリザレクト》《シールドクリエイト》《アーマークリエイト》《砂の結界》《氷盾》


“まじわざ”
バロール/ブラム=ストーカー
チーム伏龍のアタッカー兼サポーター。一度限りのチーム最大火力を出し切った後はサポートに回るという、珍しいスイッチ型の選手。
軽いノリの選手でチームのムードメーカー。ノドスチルドレンの兄がいた。
行動値15
Dロイス《超侵蝕》
《覇王幻魔眼》《黒の鉄槌》《黒の咆哮》《ブラッドボム》《グラビティバインド》


“びゃくごう”
エグザイル/オルクス
身体の気体化・固体化を自在に操る、攻防自在のサポーター。
風水に凝っており雑誌で連載も持っているが、特に能力とは関係ない。
行動値7
Dロイス《起源種》
《妖精の手》《妖精の輪》《支配の領域》《デビルストリング》《餓鬼魂の使い》


“ねわたし”
高速戦闘を得意とするチームの遊撃手。相手のリズムを乱しチームのペースに持ち込む役割を担う。
寿司を握るのがプロ級だが、本人はピザの方が好き。
ハヌマーン
行動値28
Dロイス《申し子》
《セレリティ》《切り払い》《疾風剣》《吼え猛る爪》《浸透撃》


GM:そして拠点もちょっと良くなりました
チームA.R.C
ファン数:知る人ぞ知る
スポンサー:なし
《調達》判定達成値+3

設備:あばらや
資材:赤貧
経験点+5

GM:というわけで拠点による経験点と前のシーンでの経験点が合計20点、ギンカの効果で3倍になるので
GM:このシーン終了後に経験点60点が支給されます。
春日井ショウ:で、デカすぎる
ルシア・J・ファーティマ:ヤッバ
サデ・ニカモ:最強になっちゃった
満天星ニニカ:うひょひょい
GM:通常の成長通りに能力・技能・エフェクトなどを取得できますが
GM:このセッションではもう一つ特別なエフェクトを取得できます。
ルシア・J・ファーティマ:特別なエフェクトだとぉ
サデ・ニカモ:それは一体

・研究対策
エフェクトを1つ指定して、《対策:(エフェクト名)》の形で取得する。最大LV3。

対戦相手が指定エフェクトを使用した直後、オートアクションで宣言する。以下の効果から1つを得る。この効果は重複する。

・指定エフェクトを含む攻撃に対する、あなたのガード値+(LV×15)、ドッジ達成値+(LV×10)。
・指定エフェクトまたはそれを含む攻撃によって、あなたが受けるダメージ-(LV×5)。
・あなたが判定を行い、対戦相手が指定エフェクトを使用した直後に使用可能。あなたのその判定の達成値+(LV×15)。
・あなたが次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)個する。
・あなたが次に行うメジャーアクションのC値を-LV(最低4)する。
・LV2以上で取得している際のみ使用可能。指定エフェクトによってあなたに与えられるバッドステータスを無効にする。
・LV3以上で取得している際のみ使用可能。指定エフェクトによって味方に与えられる不利な効果を無効にする。
・LV3以上で取得している際のみ使用可能。指定エフェクトがオートアクションである場合、その効果を打ち消す。(カバーリングエフェクトは除く)

このエフェクトは打ち消されず、重圧を受けていても使用可能。


GM:対戦相手のエフェクトが分かっていれば、ピンポイントでメタを貼ることができます。
サデ・ニカモ:これってNPCも所持している可能性はあるんですか?
GM:なるほど 頑張ってる選手ならあるかも
サデ・ニカモ:死にました
満天星ニニカ:しんじゃった……
春日井ショウ:バステが本体だからって……
GM:ただしあくまでピンポイントなので、他の試合で指定したエフェクトが出て来ないような時には役に立ちません
GM:普通に成長した方が長期的には強いこともあります よく考えて取得しましょう
サデ・ニカモ:ああともう一つ
ルシア・J・ファーティマ:使用に当たって侵蝕はかかりますか?
GM:侵蝕は0です!
ルシア・J・ファーティマ:すごい!
サデ・ニカモ:扱いとしてはこれもタイミング:オートアクションのエフェクトということでいいんでしょうか
GM:そうですね 一応エフェクトという扱いです
GM:指定先のエフェクトが違えば別のデータとして扱うので、複数回取得できます
ルシア・J・ファーティマ:使用回数に制限はあるのでしょうか
GM:相手が1回使用するごとに1回ですが、その他にはありません
ルシア・J・ファーティマ:確実にメタれるということね

---

GM:チーム存続のために、何よりもまず必要なのは認知度だ。
GM:君達は新規ファンの開拓のため、大手動画サイトでのチャンネル開設と、その為の動画撮影を行うこととした。
GM:モーナがブラックマーケットで買ってきた中古の機材一式は何世代か前の機種のようだが、普通に撮影するには困らないだろう。
満天星ニニカ:「ドローン撮影ができる!と言うから何かと思えば、こういうことか」スマホを片手にフワフワ浮いている
サデ・ニカモ:「いっ一発芸やります……」
サデ・ニカモ:「残った左の角も折って……人間様のフリ……ひッひッヒヒヒ……」
春日井ショウ:「角折るの禁止って言ったでしょ、リーダー」
サデ・ニカモ:「えぅ」手を離す。
ルシア・J・ファーティマ:「絶対コイツは画面に出すなよ。少なくとも喋らせるな」照明等を準備しながら
春日井ショウ:「あ、え。全く出さないのも、それはそれでちょっと」
ルシア・J・ファーティマ:「なら画面の奥でずっと腕組みさせとけ」
GM:チームの窮地に、迅速な登録者増加は急務だ。君達は何としてでも伸びる動画を撮る必要がある。
満天星ニニカ:「数字を取れるのは食べ物と可愛い動物だと聞くぞ」
満天星ニニカ:「つまり可愛い動物を食べまくれば……」
春日井ショウ:「うち的にはこう、スポンサーは居なくなっちゃったけど自分達で活動続けてるよ~っていう現状を宣伝する動画と」
春日井ショウ:「それとは別にチーム『A.R.C.』としての紹介PVみたいなの撮るんでどうかな、って思ってたんだけど」
ルシア・J・ファーティマ:「うーん……」
ルシア・J・ファーティマ:「……ちと弱いな」
サデ・ニカモ:隅の床で順調に育っているキノコに霧吹きをかけている。
ルシア・J・ファーティマ:「なんかもっとこう、口コミでバズる感じのさ……応援したくなるような」
ルシア・J・ファーティマ:「臨場感と意外性のある感じの企画が良いんじゃねえか」理想だけは高い
春日井ショウ:「臨場感と意外性と応援したくなる要素……」 ううんと腕を組んで。
サデ・ニカモ:(漠然としたイメージで無茶振りする上司みたい……)
満天星ニニカ:「踊ったりするのもよく見るぞ、おれの考えたA.R.C体操はどうだ?」
春日井ショウ:「……リーダーが初めてのバイトに挑戦するドキュメンタリーとか?」
サデ・ニカモ:「え゛っっっ」固まる。
春日井ショウ:「臨場感というかハラハラは絶対すると思うし、めちゃくちゃ応援したくなるし」
サデ・ニカモ:青ざめた顔で大量の汗を流している。
ルシア・J・ファーティマ:「確かにハラハラはするが……最終的に成功する未来がまるで見えねーぞ」
ルシア・J・ファーティマ:「毎回バイト先が爆発するオチじゃ動画にならね―だろ」
満天星ニニカ:「ルシア、そんなことを心配する必要はない」
満天星ニニカ:「視聴者が観たいのは成功ではなくその挑戦する姿なのだ」わかったような口
満天星ニニカ:「それに爆発は数字が稼げる」
春日井ショウ:「そこはほら、うちらがサポートして。というかリーダーに絞らず全員がバイトに挑戦してる動画にするとか」
春日井ショウ:「ニニカちゃんの言うように、頑張ってる姿はアピールできんじゃない?」
春日井ショウ:「爆発はしない方向で……」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそもだな。こういうのは漠然と撮りたいもんだけ撮っても意味がねえんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「まず最初にやるべきはリーチしたいターゲット層の設定だ」聞きかじったビジネス理論を得意気に披露する
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトのファンにも色々いるし、学区や年令によって好まれる内容も変わってくる」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリスの住人全員に応援してもらうなんて土台無理な話なんだから、"誰を味方につけるか"ってのは真剣に考えないといけねえわけだ」
春日井ショウ:「なるほど……」 ふむふむと頷いて。
満天星ニニカ:「ふむ、了解した……次回までにしっかりと考えておくことにする」
サデ・ニカモ:「……」
春日井ショウ:「なら、うちのminstrelフォローしてくれてる人たちとかは?ノヴァリス・ファイトに興味ある人がどれくらい居るかちょっと未知数だけど」
サデ・ニカモ:「……ショ、ショウさんのファンを引き込むのは、いいと思います」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ、お前のミンストから導線引くのは確かに有効だろうな」
サデ・ニカモ:「他からファンを奪うよりは、現実的かと」
サデ・ニカモ:「ルシアさんも見栄えのする方ですし……ふ、二人で何かする様子を撮影しては……?」もっともらしいことを言って自分から矛先を逸らそうとしている。
ルシア・J・ファーティマ:「別にそいつらが元からノヴァリス・ファイトに興味持ってる必要はねえ。すでにあるパイを奪い合うより、新しいファンを開拓するってのは賢い戦略だよな」
春日井ショウ:「うちと先輩の二人でかぁ……なんかしたいこととかしてるの見たいことある?」
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「なめこそばづくり……?」
春日井ショウ:「リーダーが食べたいだけだね?それ」
サデ・ニカモ:「ぁう……」
ルシア・J・ファーティマ:「メシ系は鉄板ではあるが、その分やってる奴も多いレッドオーシャンだ」
ルシア・J・ファーティマ:「ちなみにお前ら料理の腕は?」
春日井ショウ:「そこそこ?一時期は節約のために自炊したりしてたし」
サデ・ニカモ:「キノコを育てるのは得意です…………」
満天星ニニカ:「それについてはだな、うん」言いながらショウをぐいぐいと引っ張っていく
満天星ニニカ:「いいか、あれはな……ああだこうだ言って結局動画を撮り始められないにんげんの典型的な言動だ」耳打ち
満天星ニニカ:「質は無論大事だが、それはやっていく中で高めていけば良い……大事なのはまずは撮る、継続して撮る」コショコショ
満天星ニニカ:「偉大なるNOVAKINさんの言葉だ」
春日井ショウ:「一理、というか三理くらいはあるなぁと思うけど。つまり?」
満天星ニニカ:「ショウの案を採用しよう」
満天星ニニカ:「バイトに挑戦するドキュメンタリーとか、だ」
春日井ショウ:「……読めてきた気がするけど、ルシア先輩に言わずに勝手に撮ろうとしてる?」
満天星ニニカ:「……」ニヤリと口の端を歪める
満天星ニニカ:~強引な場面転換~
満天星ニニカ:「というわけで、配置についた……」
コメント:「何か始まった」「こんにちはー」「なにこれ」「ショウの配信じゃないの?」
満天星ニニカ:「が、結局何のバイトをすることになったんだ?」それをまず聞いていない
春日井ショウ:「Nover eatsだって。注文した人にご飯届けるヤツ」 配信に声が乗らないよう耳打ち。
サデ・ニカモ:安全第一のヘルメットをかぶって画面の隅でうずくまっている。
春日井ショウ:「というかこれ、うちが挨拶とかした方が良い?」 引き続きこしょこしょ。
コメント:「ボソボソ言ってる」「ドッキリ?」「音声入ってないですよ」「メルトディガー最強!メルトディガー最強!」
満天星ニニカ:「お、出てきたぞ……例の四角いカバンをしょってるじゃないか」
ルシア・J・ファーティマ:「……っし、行くか」スポーツブランドのジャージに、下半身はスパッツとサポーター。普段より動きやすいスポーティーな服装。
ルシア・J・ファーティマ:キャップを目深に被り、トントンとつま先で地面を叩く。
満天星ニニカ:「サデ、映りたくないならばコメント返しやテロップなんかを頼んでもいいぞ」ぽん、と肩を叩く
サデ・ニカモ:「ひっ、む、む、無理」
サデ・ニカモ:「炎上して社会的制裁される……!」
満天星ニニカ:「おれは近くで撮ってくる」同じくかぶった安全第一のヘルメットをコツコツと叩く、それには小型カメラが取り付けられている
満天星ニニカ:ニニカをパリパリとノイズが包みその姿が無個性な作業員の姿に切り替わる、光を使ったホログラム
満天星ニニカ:「ではっ」しゅたっ
コメント:「誰?」「誰これ」「紅蜘蛛でしょ」「ショウは?」
ルシア・J・ファーティマ:「えーと一軒目は……げ、スラムの反対側じゃねえか」地図を見て顔を顰める。
ルシア・J・ファーティマ:新鮮かつ安全な食品を抱えてスラムの通りを抜けるのは自殺行為だ。
サデ・ニカモ:「ショッ、ショ、ショ、ショウさん」メインカメラを持つショウにこそこそと近付くが普通に映っている。
サデ・ニカモ:「私が撮影するので……前に立って適宜コメントを……」
コメント:「誰これ?」「前髪やばすぎて草」「チームの人?」「ウコンなんとかでしょ」
春日井ショウ:「あ、うん。ならええと、このままの角度でカメラ持って」 リーダーと入れ替わりでカメラを手放す。
サデ・ニカモ:「すみませんすみませんすみません……」コメントに謝りながら交代。
春日井ショウ:「で、ええと……ん、ん」 自分の中で軽く喋り方を切り替えて。
ルシア・J・ファーティマ:目線を上げて、朽ちかけたビルの町並みを眺める。「しゃーない、こっちから……」
ルシア・J・ファーティマ:ダンッ、と地面を蹴ると、一瞬でカメラから姿が消失する。
ルシア・J・ファーティマ:解体中の工事現場の骨組みを駆け上がって一瞬で近くのビルの屋上によじ登り
ルシア・J・ファーティマ:さらにそこから隣のビル、更にその先のビルへと軽快に飛び移っていく
コメント:「消えちゃった」「どこ行ったの?」「結局この配信何?」「放送事故」「ショウは?」
サデ・ニカモ:「あわッわわっわわ」ショウとルシアを両方撮ろうとしてめちゃくちゃにカメラがブレる。
満天星ニニカ:「大丈夫だ、画面半分こっちによこしてくれ」ぴょんぴょんと軽快についていく
春日井ショウ:「ちょっ、り、リーダー!落ち着いて!」 宥めながら画面の半分ををニニカちゃんのカメラへと切り替える。
コメント:「カメラやばすぎ」「酔った」「気持ち悪い」「メルトディガー最強!メルトディガー最強!」
春日井ショウ:「で、えと……失礼、少しカメラの映像が乱れてしまったようね」 改めて、カメラへと向かって語り掛ける。
サデ・ニカモ:未だにちょっと画面が震えているがショウだけを映すことで安定した。
春日井ショウ:「私は春日井ショウ。そして、今画面に映っているのは"紅蜘蛛"ことルシア・ジュゼ・ファーティマ。私のチームメイト」
ルシア・J・ファーティマ:二分割された画面の片方では、ビル街の空を跳び跳ねる姿を後ろから追った空撮映像が映し出されている。
コメント:「ショウだ」「かわいい」「顔良すぎ」「コスメどこの使ってます?」
春日井ショウ:「私と彼女が所属するチーム、『A.R.C.』の現状を知っている人はどの程度居るかしら?」
コメント:「スポンサー降りたやつ?」「大変ですよね」「何それ?」「応援してます!」
春日井ショウ:「……そう、知ってくれている人も多いようね。私達は現在スポンサーとの契約が打ち切られて、自分達だけで闘士として活動を存続している」
春日井ショウ:「この配信は、私達の現状をファン含めた多くの人に知ってもらうため、そして私達が闘士として戦い続けることを諦めていないことを知らせるためのものよ」
コメント:「やばくない?」「大丈夫なのそれ」「支援サイトとかやってないんですか?」「宣伝じゃん帰るわ」「クラファンとか」
春日井ショウ:「私達自身、まだ手探りの部分が非常に多いの。今後の方針や動向もこの動画チャンネルを通して発信していく予定」
コメント:「登録しました」「ノヴァリスファイト興味ない」「応援してます!」「ショウモデルやらないの?」「がんばれ」
春日井ショウ:(えーと……ひとまず宣伝は出来たから次は今先輩が何してる最中なのか話して、それから……) グルグルと必死に次の段取りを思考している。
GM:一方その頃仕事中のルシアには──とんでもない事態が起きていた!
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャーン……ニャーン……」
GM:めちゃくちゃかわいい子猫が餌をねだってくる!!
満天星ニニカ:「(か、かわいい動物……ッ!!!!)」
ルシア・J・ファーティマ:「あなしゃあっしたーーー!」一軒目の配達を終え、ビルから出てきたところで
ルシア・J・ファーティマ:「……あん?」足元にまとわりつく猫を険しい形相で睨みつける。
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャーン……」鳴きながら頭をすりよせ纏わりついてくる!何ということだ……
満天星ニニカ:「(まさか自然体で数字の取れるものを引き寄せるとは……ルシア……なんという)」わなわなと震えている
コメント:「猫だ」「かわいい」「ネコチャン!」「野良?」「かわいい~!」
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」鬱陶しそうに舌打ちして、バッグの中に手を入れる。
コメント:「拾ってあげないの?」「餌あげよう」「もっとアップにして」「野良猫に無責任に餌をあげるのは人間の傲慢でありそうした後先考えない行動が
ルシア・J・ファーティマ:子猫の首根っこを雑につかまえて、つまみ上げる。「……テメエ」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャアアアア……」きょとんとした顔でルシアを見ている
ルシア・J・ファーティマ:ギンッ!凶悪な三白眼が見開かれ
コメント:「やば」「虐待じゃん!」「通報しました」「猫の首の後ろは皮が伸びるようになっていて親猫が子猫を持ち上げる際もこの部分を咥えるので虐待ではありません!!!!」
ルシア・J・ファーティマ:「……ほらよ」ポケットから酢昆布を取り出して、子猫の口へ運んで上げる
満天星ニニカ:「スコンブ…」思わず声が漏れる、ちょっとマイクに入ったかも知れない
ルシア・J・ファーティマ:「悪いな。ついさっき配達しちまったからこんなもんしか無くってよ」
めちゃくちゃかわいい子猫:「……?」不思議そうにくんくん匂いを嗅いで、がつがつと食べ始める。
コメント:「食べてる!」「かわいい~」「猫って素昆布食べるの?」「猫に塩分が高いものを与えるのは絶対NGです!人間用のミルクなども分解できないので絶対に
ルシア・J・ファーティマ:「お前親は?飼い猫にも見えねーし……」あたりを見回して
ルシア・J・ファーティマ:「……そうか、一人か」
満天星ニニカ:「タベテル……」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ゴロゴロ……」
ルシア・J・ファーティマ:「ふふ、アタシと一緒だな」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャーン……ムシャムシャ……ウマッ……ムシャムシャ……」
ルシア・J・ファーティマ:「ちょっと狭いけど我慢しろよ」腰に下げたポーチの中に子猫を突っ込む。
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャーン……?」すっぽりと収まる
コメント:「よかったー」「見かけによらず優しい」「あざとい」「何て名前だっけ?」「猫って素昆布食べていいの?」
春日井ショウ:「……ああ見えて優しいのよね、彼女。あまり余裕はないけれど、猫一匹の食費くらいならどうにかなるでしょう」 少し溜息混じりに。
春日井ショウ:(余裕はホントに無いんだけど……。先輩、ああいうの見捨てるタイプじゃないもんなぁ)
春日井ショウ:(後で綺麗な段ボール集めてこよっと。そこに毛布詰めたら寝床くらいは出来るでしょ)
満天星ニニカ:その後も撮影は続きニニカはルシアがおばあちゃんの荷物を持ってあげたりいじめられてるガキを助けたり新任の先生に道案内をしたりといった映像をカメラに捉えていく
満天星ニニカ:「悪くはない、が……」
満天星ニニカ:「刺激が足りない気がするな……」ボソリ
コメント:「波乱万丈すぎ」「この配信面白い」「ルシア……今日も頑張ってるな」「サデ・ニカモさん映してください」
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、どいつもこいつも面倒起こしやがって。仕事にならねーだろが」妙に充実感のある表情で愚痴っている。
満天星ニニカ:「よっと」しゅたっとショウとサデの元に戻ってくる
満天星ニニカ:「ショウ、サデを借りるぞ」返事も聞かずに横抱きに
春日井ショウ:「え」 すっかりコメンテーターと化していた。
サデ・ニカモ:「ふえっ」配信画面も横倒しになる。
コメント:「何何何何」「酔った」「そろそろ脱ぐ?」
満天星ニニカ:「ほいカメラ」自分のをショウに手渡して
満天星ニニカ:「どりゃ」飛び立つ
春日井ショウ:「ちょ……!」 慌てつつもニニカちゃんの放ったカメラをキャッチする。
満天星ニニカ:ビルをふたつみっつばかり蹴って着地、ルシアの配送ルートの上にある繁華街の真ん中
満天星ニニカ:「ほいっと」サデを置く
サデ・ニカモ:「ぐぇええぇぇえ」
サデ・ニカモ:「ふぎゃふっ」
サデ・ニカモ:ごろごろ転がってビルの壁にぶつかる。
満天星ニニカ:「いいか、これからやってもらいたいことがある……ええと、おおい?聞いてる?」
春日井ショウ:「……ごめんなさい、少し機材トラブルが起きているみたい」
春日井ショウ:(に、ニニカちゃん……お願いだから変なことしないでよ……!?) 内心ヒヤヒヤしながら視聴者へ向けてフォローする体勢に。
サデ・ニカモ:「…………」死んでいる。
コメント:「何が始まるんです?」「かわいそう」「サデチャン、今日も可愛いネ😄(^o^)😃☀ 💗オバサン、本当に天使かと思っちゃったヨ💦😃☀ 😍❗」
満天星ニニカ:「まあいいかこのままで…」担いで輸送
満天星ニニカ:道の真ん中に配置、サデの腕から抜き取ったカメラを定点に設置し
満天星ニニカ:カメラの位置をあれこれ確かめて
満天星ニニカ:「よし、やるか……」パリパリと再びノイズが走る、現れたのはギラギラと下品に光るスーツに身を包んだガラの悪い『社会人』の姿
ルシア・J・ファーティマ:「おつぁれっしたー!お預かりしゃぁーっす」料理をピックアップして、颯爽と通りを駆抜けてくる。
満天星ニニカ:「おーーぅ?なんだぁ、ネエチャン、こんな道の真ん中で寝てたら危ないだろうがヨォ」(迫真の演技)
コメント:「怖っ」「ヤカラだ」「マジのやつ?」「風紀委員呼びました」
春日井ショウ:(変なことしないでよぉ~~~っ!!) 一瞬で状況を把握して心中で絶叫する。
満天星ニニカ:「俺が介抱してやろうかぁ?グフフ」(迫真の演技)
サデ・ニカモ:「ヒィッ!?」
サデ・ニカモ:「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! 人様の目に触れる場所に出てきてごめんなさい!」
満天星ニニカ:「なんだその態度はぁ?オジチャン傷ついちゃうなあ」(迫真)
満天星ニニカ:「大丈夫、コワクナイヨォ」(迫真)
満天星ニニカ:気づいていないことをいいことに距離を詰めていく
満天星ニニカ:周囲は厄介事に巻き込まれたくないのか遠巻きに見ている、ああこのままではうら若き女生徒が!
サデ・ニカモ:「あわわわわわ……!」
サデ・ニカモ:「おッッッお詫びにッッッッ死にますッッッッッッ!!!!!」
サデ・ニカモ:短剣を抜いて自分の喉にあてがう。
満天星ニニカ:「な、なんだとぁ?!」(半分素)
春日井ショウ:(リーダーが気付かずに怯えてるせいで名演技になっちゃってるし……)
春日井ショウ:(こ、これうちどうリアクションするべきなの?何をどうするべきなの?)
コメント:「これやばくない?」「死んじゃうよ!」「放送事故?」「オレはサデチャンの味方だかラネ😃✋😃♥サデちゃんを、いじめるヤツは、オレが出て行って、やっつける✊😡💢」
満天星ニニカ:「ま、待てよ、若い身空でそう悲観するこたねぇ!ちょ、ちょっ、早まるな!」(迫真)
サデ・ニカモ:「来世では……私を許してください……」
満天星ニニカ:「お、お前ら、見てないで助けてくれよ!!?(あれ……?なんで……?おれの方が??)」周囲を見回す
本物の不良:「お~お~……楽しそうなことやってんジャン」
本物の不良:全身にタトゥーが入ったガラの悪そうな生徒!スラム街名物の本物の不良である!
本物の不良:「自殺見してくれんのかぁ……?楽しそうじゃん」
本物の不良:「血が見てえよォ~!はやくやってくれよ!ギャハハハ!」
満天星ニニカ:「ば、馬鹿!煽んな!!」(迫真)
コメント:「やばすぎ」「こわ……」「なにこれ?」
満天星ニニカ:「だ、誰か、誰かいないのかーーー!!」悲痛な声が響き渡る
春日井ショウ:(なんか本物っぽい人も来ちゃったし……リーダーは暴走してるし……)
春日井ショウ:(誰か……誰かこの状況を何とか……)
サデ・ニカモ:にこ、と笑う。最後の一瞬、儚く、しかし全ての苦しみから解き放たれたかのような微笑み。
サデ・ニカモ:頬に一筋の涙が伝い、そして──
ルシア・J・ファーティマ:「なーーーにーーーをーーー!」通りの奥から、凄まじい速さで紅い風が通り抜ける。
ルシア・J・ファーティマ:「やってんだテメエはっ!!」バキィ!それは瞬く間に不良たちを通り過ぎて
ルシア・J・ファーティマ:サデが構えていたナイフを、本人ごと蹴り飛ばした。
本物の不良:「ウギャーーーーッ!!!」きりもみ回転しながら上空に吹っ飛ばされる!
満天星ニニカ:「どわーーー!」ついでに飛んでいく
サデ・ニカモ:「アーーーーーッ!?!?!?!」道沿いの植え込みに頭から突っ込む。
春日井ショウ:(先輩ーーーーっ!) 叫びかけたのを飲み込みつつ、カメラの外で思い切りガッツポーズをする。
コメント:「!?」「すごい!」「かっこよ」「ぜんぜん見えなかった……」
ルシア・J・ファーティマ:「てめえサデ!なに道の真ん中で自殺ショーおっぱじめてんだ!軽いバイオテロになんだろうが!!」
コメント:「もっと言って」「えらい」「自殺BANされなくてよかったね」「ルシア、冷たいように見えてこういうとこあるんだよな」
ルシア・J・ファーティマ:「悪かったな社会人のおっさん。見ず知らずのコイツを止めてくれて……あれ?おっさんがいない」
満天星ニニカ:「フフ、結果オーライ、大成功だな……」いつの間にかショウの横に立っていたニニカが鼻血を拭きつつ言う
春日井ショウ:「結果オーライじゃないよ!勝手に何してんの!」 素早くこちらのカメラのマイクを切ってから。
本物の不良:「クソ~ッなんだテメエは!せっかくの自殺見はぐったじゃねえか!」
本物の不良:「オイてめえら!やっちまえ!」
GM:スラムの建物からドヤドヤと不良たちが押し寄せてくる!いかに闘士といえど少々手に余る数だ。
ルシア・J・ファーティマ:「えっ、オイオイお前何やったんだ?」サデのせいだと思っている。
満天星ニニカ:「お、やったやった、あいつら元気だぞ!ついでにアンケートつけちゃおう」空いた手でキーボードをいじる、勝者予測の二択を配信画面に表示
春日井ショウ:「いやだから好き勝手するんじゃないの!というか、あの数は幾ら先輩でも――」
GM:だがその時──
めちゃくちゃかわいい子猫:「ウオオオオオオ!!」
本物の不良:「ウギャーーー!?」
GM:めちゃくちゃかわいい子猫がどう聞いても人間の叫び声と共に不良に突進する!
ルシア・J・ファーティマ:「えっ!?」
満天星ニニカ:「?!」
春日井ショウ:「えっ?」
ルシア・J・ファーティマ:「ば、ばかやめろ!お前に敵う相手じゃねえ!!」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ハァハァ……逃げてください!姐さん!」
めちゃくちゃかわいい子猫:「すいません……アタシ姐さんを騙してたんです!ただちょっと食い物が欲しくて……」
めちゃくちゃかわいい子猫:どうやら完全獣化で猫の振りをしていた生徒らしい。
めちゃくちゃかわいい子猫:「でも……鞄の中から見てました!姐さんの飾らねえ優しさってやつを……!」
満天星ニニカ:「衝撃展開だな……」ぽかーん
春日井ショウ:「えぇ……」 怒涛すぎる展開に絶句している。
めちゃくちゃかわいい子猫:「それを見たら……アタシもこのままじゃいけねえって思ったんです!」
ルシア・J・ファーティマ:「めちゃカワ……おまえ……」呆然として
めちゃくちゃかわいい子猫:「だから逃げてください!姐さん!ここはあたしに任せて……早く!」
ルシア・J・ファーティマ:「……クソッ!」意を決したように首を振って、走り出す。
ルシア・J・ファーティマ:逃げる方向ではなく、めちゃカワの元へと
めちゃくちゃかわいい子猫:「ね……姐さん!?どうして……!」
ルシア・J・ファーティマ:「カッコつけてんじゃねえ!アタシたちはもう……」
ルシア・J・ファーティマ:「家族……だろうが!!」情と場の空気に流されやすい性格をしている。
めちゃくちゃかわいい子猫:「……! 姐さん…………!」
本物の不良:「ケッ!気取りやがって……たかが一人と一匹に何が出来るってんだァ~~~!?」
満天星ニニカ:「ショウ……撮影を頼んだぞ……」決意を含んだ声
満天星ニニカ:「うおおおお!俺もいるぞーーー!」何故か先程のヤカラの姿を纏って突進
ルシア・J・ファーティマ:「おっさん!」
満天星ニニカ:「感動したーーーー!!お前たちの友情に!!」
満天星ニニカ:「故に、ここは助太刀させてもらおうじゃねえかッ!!」(迫真の演技)
めちゃくちゃかわいい子猫:「ヤカラのおっさーーーーん!!」
コメント:「おっさん……!」「頑張れ!」「感動した」「負けるな!」「何これ?」
春日井ショウ:「……言いたいことは大分……かなり……めちゃくちゃあるけど……」 眉間を抑えつつ。
春日井ショウ:「うちまで出てちゃったらこれ、完全に収集付かないんだよな……」
春日井ショウ:「もうなんか、『ルシアならあの程度の連中に後れを取るはずがないわ』って態度でコメンテーター続けようかな……」
ルシア・J・ファーティマ:「へっ、スポンサーの奴らもアンタみたいな社会人だったら良かったのにな」鼻を擦る。
ルシア・J・ファーティマ:「行くぞテメエらぁ!!」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ウオオオオオオオ!!」
満天星ニニカ:「ッダルァッ! メラ ルッコロッッ ゾォ!!!!」
本物の不良:「イキがりやがって!やっちまえ~~~!!」
春日井ショウ:「……先輩に支援だけかけとこ」 カメラ越しに薔薇を咲かせつつ、自分は自分で撮影に戻る。
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:藪から上体を引き抜く。枝や葉っぱを頭にくっつけ、大乱闘を背後にカメラへ向けてピース。
サデ・ニカモ:「チームA.R.Cをよろしくお願いします……」
サデ・ニカモ:そのままばたりと倒れた。
GM:こうして滅茶苦茶な事態となったチームA.R.C初配信は、その甲斐あってかそれなりの話題を呼び──意外にも多くの新規ファン獲得に成功したのだった。

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GM:ラス・ヴィダス学区、スラム街から商業区までを貫く河川、ポンズ川。元々は清流だったが、度重なる不法投棄によって水面は半ば淀んでいる。
GM:その河原に、君達は死屍累々倒れ伏していた。激しい練習を終え、全身を疲労が包んでいる。
白武ギンカ:「う~ん……こんな感じかー」
白武ギンカ:顔色一つ変えず、しゃがみ込んで君達を眺めている。
満天星ニニカ:「あと2秒……あと2秒張り付けていれば照準が合ったのに……」ウーンウーン
ルシア・J・ファーティマ:「ゼェ……ゼェ……何がこんな感じだクソッ……」大の字になって天を仰いでいる。
サデ・ニカモ:古着とウィッグが一塊で投げ捨てられているかのようになっている。
春日井ショウ:「顔色さえ変わんないって、ホント何者なんですかギンカさん……」
春日井ショウ:大量に散りばめられたバラの花弁の真ん中に女の子座りでへたり込んでいる。
満天星ニニカ:「なんか耽美な感じだな、そのまま土葬されそうだ……」ボケー
春日井ショウ:「まだ埋まりたくないな……死に体ではあるけど……」
白武ギンカ:「まあ前回の練習試合と合わせて課題は見えてきたよね」
白武ギンカ:「まずショウちゃん」
春日井ショウ:「う、はい」
白武ギンカ:「色々器用に出来るのは偉いけど、何でも出来るっていうのは上に行くと何も出来ないになりかねないから……」
白武ギンカ:「とりあえず基礎錬かな。それとチームのバランスをカバーするためにどこを伸ばすかだね」
春日井ショウ:「はい……」 器用貧乏の自覚はあるので、凹みつつも素直に頷いている。
白武ギンカ:「サデちゃんは……」目を向ける
白武ギンカ:「得意技については申し分ないけど、何よりもメンタル面だよね」
サデ・ニカモ:「ぅぐ」頭だけどうにか持ち上げて聞く。
白武ギンカ:「リーダーが不安定だと他のメンバーも安心して付いて行けないから、そこをまず鍛えてほしいかな」
サデ・ニカモ:「ふひっ……はいぃ……」
白武ギンカ:「で、ニニカちゃんは……」ううん、と少し悩んで
白武ギンカ:「君は……何なんだろうな……」
満天星ニニカ:「フフフ、ミステリアスな女というわけだな」
満天星ニニカ:既に起き上がって伸びをしている
白武ギンカ:「実戦経験は感じるけど、変な癖が付いてるっていうか……」
満天星ニニカ:「うむ、そうなのだ」
満天星ニニカ:「ヨーイドンで真正面、というのは経験が少ない」
満天星ニニカ:「だからおれはこれから経験を積んでめきめき強くなるぞ」
白武ギンカ:「そうだね。ニニカちゃんのは戦いっていうか……」
白武ギンカ:「狩りをやってるみたいだよね」
満天星ニニカ:「ッ!…流石はモーナが連れてきたトレーナーだな、実に観察眼がある」パタパタと翅を振る
満天星ニニカ:「その調子でおれをどんどん強くしてくれ!」
白武ギンカ:「いいね~、向上心向上心」
白武ギンカ:「同格以上との殴り合いの経験が少ないみたいだから、その辺を重点的にやっていきたいね」
満天星ニニカ:ぴょんぴょんと跳ねて、よろける「ウオォゥ」
白武ギンカ:「で、ルシアちゃんだけど……」目を向ける
ルシア・J・ファーティマ:「……んだよ」腹筋の力で上半身だけ起き上がる
白武ギンカ:「う~ん……」
ルシア・J・ファーティマ:「いまさら遠慮すんな。こっちは大抵のことは言われ慣れてんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「全盛期とは別人だの、旬を過ぎたロートルだのよ」
白武ギンカ:「……でも多分、君はあたしに言われるより自分のほうが分かってるよね?」
ルシア・J・ファーティマ:「………」険しい視線を返す
白武ギンカ:「だから今のところ、まだあたしからは無いかなー」
白武ギンカ:ごくごくと咳止めシロップを飲む。
ルシア・J・ファーティマ:「ああそうかい」再び地面に横になって
ルシア・J・ファーティマ:「それならこっちも気楽でいいや。好きにやらせてもらうぜ」
白武ギンカ:「うん」ぷは、と息を吐いて
白武ギンカ:「……早くスポンサーが見つかるといいね~、君たち」
春日井ショウ:「見つかりますかねぇ……」 遠い目。
満天星ニニカ:「なに、すぐに誰もが放っておけなくなる」
ルシア・J・ファーティマ:「あっそうだ動画!」ガバ、と跳ね起きて
ルシア・J・ファーティマ:「お前らいつの間にあんなん取ってんだよ!人のプライベート勝手に使いやがって!」
GM:ショウの繋がりからインフルエンサーが拡散したのもあって、動画は既にそこそこの伸びを見せている。
満天星ニニカ:「事前に言ったら"生(ナマ)"の画がとれないだろう」
満天星ニニカ:何を馬鹿なことを、といった態度
サデ・ニカモ:べたりとうつぶせの姿勢に戻る。
春日井ショウ:「いやぁ……あはは」 ニニカちゃんを止めきれずに流された上で完全に加担したので気まずげな顔。
春日井ショウ:「でもほら、大分内容ハチャメチャだったけど、かなり伸びてるよ!」
春日井ショウ:「コメントの皆も先輩の事めちゃくちゃ褒めてくれてたし」 我が事のようにニコニコ。
ルシア・J・ファーティマ:「い、いらねーよそういうのは……!闘士が試合の外でチャラチャラやって褒められても全然嬉しくねー!」バツが悪そうに顔を背ける。
白武ギンカ:「おっ、いいこと言うね~」
白武ギンカ:「スポンサーもそうだけど、あたしに言わせれば金だの名誉だののために戦うなんて不純だね」
白武ギンカ:「闘士が戦う理由なんて、一つだけで十分だよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……はっ。アンタも見かけの割に古臭い奴だよな」まんざらでもなさそうに笑う
満天星ニニカ:「前半には同意だな」
満天星ニニカ:「そういうのは不純だ」
満天星ニニカ:「だが…」一瞬言葉を区切り
満天星ニニカ:「おれは不純であってもいいと思うぞ」
満天星ニニカ:「純粋であることは窮屈だ」
春日井ショウ:「まあねぇ。それに、純粋なだけじゃやってけないこともあるし」
春日井ショウ:「……でも、うちはそういう窮屈で大変な純粋をあえて貫くのってカッコいいと思うし」
春日井ショウ:「そうなりたいって思っちゃうな。……出来てるかはまあ、置いといてね?」
満天星ニニカ:「おれは……そういうのはもう良いかな」
満天星ニニカ:「今は喝采を浴びてみたいと思っている。経験は無いが……きっと気持ちが良いだろう」
ルシア・J・ファーティマ:「……分かってねえなお前ら」立ち上がって埃を払う。
ルシア・J・ファーティマ:「ショウの欲しいもんも、新人の欲しいもんも、手に入れるには絶対必要な条件があんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「勝利だ。誇りも喝采も、勝者のみに与えられる」
ルシア・J・ファーティマ:「カッコつけたいなら勝たなきゃいけねえし、気持ちよくなりたいなら勝たなきゃいけねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「その点で万年最下位のアタシらは闘士として決定的に三流だ……それでも」
ルシア・J・ファーティマ:「闘士である以上は、"次は勝つ"って信じ続ける……そうだろ?」サデの方を向く。
サデ・ニカモ:「は、はい……」もぞもぞと蠢く。
サデ・ニカモ:「……動画による広報活動で、あ、新しいファンが、増えました。そのぶん、より多くの期待を、背負うことになります」
サデ・ニカモ:「その思いに、応えないといけません」
満天星ニニカ:「闘士としては未だ無敗のおれが、皆を勝利へ導いてやる」
満天星ニニカ:「そして……動画の第二弾も撮らないとな!」
サデ・ニカモ:「根拠の無い自信……若さゆえの全能感……見通しの甘さ……」
春日井ショウ:「まあまあリーダー。根拠が無くたって、行動力があるのは頼もしいよ」
春日井ショウ:「ニニカちゃんが居なかったら動画も撮れてなければ大会にも出れてないし」
春日井ショウ:「この行動力にあやかって、金星取りに行こうよ」
白武ギンカ:「いいねー、なんか青春だねー」うんうん頷いて
白武ギンカ:「じゃ、そんな君達にアドバイス」
白武ギンカ:「『闘士の五箇条』、ふたつめ」指を二本立てる
白武ギンカ:「『相手から目を逸らすな』」
白武ギンカ:「はい、意味わかる人!」
満天星ニニカ:「わからん!!」クワッ
春日井ショウ:「……」 言葉通りの意味じゃないよね……?と思いつつ周りの様子を窺う。
サデ・ニカモ:「ひっ人と話す時に目を合わせられなくてごめんなさい……」
ルシア・J・ファーティマ:「また一つ覚えの精神論……って言いてーとこだけど」一番最後に口を開いて
ルシア・J・ファーティマ:「要は研究と観察だろ?相手の強みと弱みを隅々まで理解して、きっちり対策を立てる」
ルシア・J・ファーティマ:「自分達の闘い方を押し付けるんじゃなく、しっかり相手を見て考えろ。ってとこか」
白武ギンカ:「あは~~っ」ニコニコ嬉しそうに
白武ギンカ:「ルシアちゃんは期待通りの反応してくれてギンカ嬉しくなっちゃうな~~」
春日井ショウ:(あ、あってるっぽい。流石先輩……) 尊敬のまなざし。
満天星ニニカ:「それならわかるぞ、安心しろおれはプロ級だ」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、キホンのキだっつーの」得意気に鼻を擦る。
白武ギンカ:「勿論それもあるよ。でもそれだけじゃない」
ルシア・J・ファーティマ:「なにィ」意表を点かれた様子で顔を向ける。
白武ギンカ:「スポンサー獲得とか、ファンの獲得とか、“ZENITH”に勝って優勝するとか……」
白武ギンカ:「君達がやらなきゃいけないことはいっぱいあるよね。でも勝負は後にも先にも無い。その瞬間にしかないんだよ」
白武ギンカ:「“伏龍”に勝つ。今はそれ以外考えなくていい」
白武ギンカ:「温存とか、長期的計画とか……そういうことを考えている闘士は」
白武ギンカ:「目の前の相手にも勝つことは出来ない」
ルシア・J・ファーティマ:「………はっ」長い沈黙の後で
ルシア・J・ファーティマ:「今更言われるまでもねー。そうだろお前ら」
サデ・ニカモ:「つ、強い人の、理論ですよね……へへっへへ」
サデ・ニカモ:「でも、優勝するんだから、私たちも、そうできなきゃいけない……」
満天星ニニカ:「そうだな、おれは……おれたちは勝てる」
満天星ニニカ:「自信はあるぞ、根拠は後から着いてくれば良い」
春日井ショウ:「まあその……長期的展望出来てたら、ここに居ないとこあるし」
春日井ショウ:「まして、温存しながら"伏龍"に勝てると思うほど自惚れてもないしね」
満天星ニニカ:「そうだな、お前たちはこんな目にあっても諦めること無くここにいる」
満天星ニニカ:「改めて言うがおれはお前らを見直した…そしてここで良かった、そう思っているぞ」
白武ギンカ:「うんうん!分かってくれてよかった~」
白武ギンカ:「じゃ、早速全部出し切る練習しよっか」
春日井ショウ:「え"っ」
白武ギンカ:「こんだけ喋れるならまだまだ余裕でしょ?特訓再開するよ~」
ルシア・J・ファーティマ:「おま……」
満天星ニニカ:「望むところだ!」元気よく手を突き上げる、が、若干膝は笑っている
サデ・ニカモ:「ぃひっひひひひひ……鬼……」
サデ・ニカモ:「さすがモーナちゃんの連れてきた人材……」
春日井ショウ:「今から……?今からだよね……」 とりあえず立とうとして失敗を何度か繰り返している。
GM:一回戦まで残り数日。君達は一層激しく特訓に没頭するのだった。果たしてその成果は──



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得・購入可能です。それとこのシーン皆さん登場侵蝕忘れてたのでそれも振ってください!
春日井ショウ:そうだった
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(50 → 55)
GM:またチームの効果で《調達》判定達成値+3されています
満天星ニニカ:57+1d10
DoubleCross : (57+1D10) → 57+1[1] → 58

春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(46 → 47)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(42 → 51)
サデ・ニカモ:ロイスは保留で~
ルシア・J・ファーティマ:ロイス保留!
ルシア・J・ファーティマ:いい装備を買おう
春日井ショウ:ボデマとかほしいな
ルシア・J・ファーティマ:バイト代20点あるよ
サデ・ニカモ:購入はクリシーを狙おうかな
満天星ニニカ:春日井ショウ→○赤い薔薇の優しい人/押しが弱い
サデ・ニカモ:3dx+2+5>=25
DoubleCross : (3DX10+7>=25) → 9[6,8,9]+7 → 16 → 失敗

サデ・ニカモ:ウーン
満天星ニニカ:ぼでまにするか
満天星ニニカ:1dx+4>=12
DoubleCross : (1DX10+4>=12) → 3[3]+4 → 7 → 失敗

満天星ニニカ:うむ
春日井ショウ:1dx+2>=12
DoubleCross : (1DX10+2>=12) → 3[3]+2 → 5 → 失敗

春日井ショウ:ボロボロ
サデ・ニカモ:そういえばニニカちゃんは共有財産点も使えないのかな
ルシア・J・ファーティマ:どうなんだろ
春日井ショウ:そっか、遺産の代償
満天星ニニカ:使えないと思っている!
GM:使えなさそう
ルシア・J・ファーティマ:かわいそうに
サデ・ニカモ:悪いなニニ太
春日井ショウ:とりあえずリーダーは買っちゃって良いんじゃない?
春日井ショウ:うちは7点だから見逃しでも良いかなって思ってるけど
ルシア・J・ファーティマ:私はクリシー買うと両手装備できなくなるので、リアクティブシールド買おうかな
ルシア・J・ファーティマ:3dx+6>=18
DoubleCross : (3DX10+6>=18) → 7[2,2,7]+6 → 13 → 失敗

満天星ニニカ:スキャえも~~~ん!!サデ夫ったら酷いんだ!
GM:しょうがないなニニ太くんは
ルシア・J・ファーティマ:共有財産から5点使いたい!良いでしょうか
春日井ショウ:どうぞどうぞ
サデ・ニカモ:どうぞどうぞ
ルシア・J・ファーティマ:やった~!5点払って装備します
サデ・ニカモ:こちらも自前から2点、共有から7点使ってクリシーをいただきます 装備!
サデ・ニカモ:バイト代は残り8点ね
春日井ショウ:残り8かぁ……それならやっぱ見逃しかなぁ……
GM:OK



【MasterScene/“伏龍”】

“カリュプス”:午前4時。アラームが鳴る前に自然と目を覚ます。
“カリュプス”:朝食はおにぎりとバナナで軽く済ませる。顔を洗い、歯を磨き、身だしなみを整える。
“カリュプス”:4時30分、自室を出る。シェアハウスに併設された練習場の鍵を開ける。
“カリュプス”:──誰も居ない練習場で、“カリュプス”は息を吐いた。早朝の冴えた空気が肌に心地良い。
“カリュプス”:流しで雑巾を絞り、練習場の掃除を始める。既に掃除は行き届いているが、気にせず続ける。
“カリュプス”:かれこれ7年以上、毎日続けてきたルーチンワークだ。最早儀式のようなものである。
“カリュプス”:無心で手を動かしている内に、雑念が払われ、自分の中でスイッチが切り替わっていくのを感じる。
“まじわざ”:「……あーっ!またやってる!」
GM:6時前、ガラガラと扉が開き、チームメンバーが入ってくる。
“びゃくごう”:「そういうのはスタッフがやるって言ってるのに……」
“カリュプス”:「いやぁ、これしないと落ち着かなくて……」
“ねわたし”:「おはようございます、ネネさん」
“カリュプス”:「おはよう、皆」穏やかな微笑で返す「練習始めよっか」
“カリュプス”:“まじわざ”は高等部一年、“びゃくごう”と“ねわたし”は二年。チーム立ち上げ時から変わらないメンバーだ。
“カリュプス”:有酸素運動や射撃訓練といったオーソドックスなメニューから、瞑想や機体のチェックなど、オーヴァードの鍛錬は能力系統によって千差万別だ。
“カリュプス”:この日もコーチに課されたそれぞれのメニューをこなしたり、チームでの連携を確認していると、“まじわざ”が不意にこう切り出した。
“まじわざ”:「……ネネさん、あの、ホントに今回で辞めちゃうんですか?」
“カリュプス”:「うん、そのつもりだよ」
“カリュプス”:以前から伝えていたことだった。“カリュプス”は高等部3年。本来であればサマーシーズンとウィンターシーズン、まだ二度の大会に出場できるが、卒業までの期間はノヴァリス・ファイトから離れてゆっくりと過ごしたいというのが彼女の望みだった。
“カリュプス”:故に、大会への出場は今回が最後となる。
“まじわざ”:「……私、まだネネさんと一緒に戦いたいです!」
“ねわたし”:「そうですよ!教わってないことだって沢山あるし……まだ一度も優勝してないじゃないですか!」
“カリュプス”:「あはは……気持ちは嬉しいけど……」
“カリュプス”:縋るように言うチームメイト達に、“カリュプス”は困ったように笑う。
“まじわざ”:「それに……あたし悔しいんですよ!」
“まじわざ”:「このまま“伏龍”が……いえ、“カリュプス”が『知る人ぞ知る名選手』で終わるなんて……」
“ねわたし”:「……僕もです。ネネさんは本当にすごい選手なのに……これじゃ納得できません!」
“カリュプス”:「え、えぇ~っ……」照れながらおろおろとメンバーを見回す。
“びゃくごう”:「……MVP」
“びゃくごう”:「この大会で活躍して……MVP、取りましょうよ、絶対」
“びゃくごう”:「“カリュプス”がすごい選手なんだって、みんなに……ノヴァリス・ファイトの歴史に刻んでやるんです」
GM:ノヴァリス・ファイトにおけるMVPは大会毎に特に活躍が認められた選手から一人が選出されるが、その内訳にディフェンダーが少ないのは事実だ。
GM:彼女らの戦術上の有用性、重要性は明白であり、決して軽んじられているというわけではないが──やはり、どうしても花形のアタッカーが注目を集め脚光を浴びるというのは、ある種自然なことでもあるだろう。
GM:“カリュプス”の実力はNFファンなら多くが知るところだが、彼女が単独で賞賛と栄光の対象となったことは、今まで何度あっただろうか?
“まじわざ”:「いいですね、それ!」
“ねわたし”:「賛成!やろうよ!」
“カリュプス”:「……みんな……」
“カリュプス”:戸惑っていた様子の“カリュプス”だが、やがて意を決したように頷く。
“カリュプス”:「……そうだね……」
“カリュプス”:「正直、和風チームなのに私だけ“カリュプス”なのどうかと思ってたし……」
“まじわざ”:「そうですね!」
“びゃくごう”:「それはそうですね」
“ねわたし”:「思ってました」
“カリュプス”:「あっ、やっぱそうなんだ……」静かにショックを受けている
“カリュプス”:「……やってみようか、皆」
“びゃくごう”:「ええ……!」
“まじわざ”:「はい!やってやりましょう!」
“ねわたし”:「僕達なら出来ます!」
“カリュプス”:「うん。……勝とう、この大会」
“カリュプス”:「……必ず」
“カリュプス”:静かな──だが鋼のような覚悟と共に、“カリュプス”は頷いた。



【Middle4/本番:第一回戦】

GM:本戦一回戦です。全員登場!
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(51 → 58)
満天星ニニカ:58+1d10
DoubleCross : (58+1D10) → 58+9[9] → 67

ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(55 → 64)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(47 → 56)
GM:それとこのタイミングで成長できます。経験点を使った場合成長を宣言してください
満天星ニニカ:成長! ベルベットクロークと《対策:デビルストリング》をLv3で取得 余りは10でそのままに
ルシア・J・ファーティマ:エンブレム【戦闘適性体】取得:15点、装備【ステルスコート】常備化:15点、《ストレイトブラッド》LV2で取得:20点、白兵技能+2、情報:FH+1、残り5点は保留!
春日井ショウ:経験点60点のうち35点使って異形の刻印を取得してLV5に成長、20点使って氷雪の守護を取得してLV2に成長 残り5点を保留で
サデ・ニカモ:経験点10でRMAアーマーを常備化、《妖精の手》と《デビルストリング》をそれぞれLV3で取得しました。余り0。
春日井ショウ:異形の刻印で基本侵蝕率が上がった分、現在の侵蝕率も上げておきます
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(56 → 59)
GM:OK



実況:「爽やかな初夏の日差しが降り注ぎますここ、ラス・ヴィダススタジアム!」
実況:「気温・湿度・風速共にまさしく絶好の試合日和!」
実況:「いよいよ始まるサマーシーズンを天も祝福しているかのようです!」
実況:「一回戦第一試合、実況を務めますは私、“モッキンバード”アビー!」
実況:「さて、それでは試合解説のほうに──」
明るい生徒:「ほら、こっちこっち!」
内気な生徒:「ひえぇ……こんなに混むの……?」
GM:二人の生徒が、ごった返す観客たちをかいくぐって何とか席に着く。
イネッサ・アナニエヴァ:「ヤッバ!メジャーってこんな混むの!?マイナーと全然違うじゃん!」
姜麗花:「暑い……死にそう……」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャアアア……」
GM:目の前を他の生徒や紛れ込んだ猫がぞろぞろと通り過ぎていく。
明るい生徒:「今回ねー!あたしが推してるチームA.R.Cってとこが試合出るんだ!」
内気な生徒:「そ、そうなんだ……?」
明るい生徒:「前々からファンなんだけど、最近は色々大変そうだから応援したいな~って思ってたんだけど……」
明るい生徒:「そうそう!最近Nowtubeも始めたんだよ!もうメッチャ面白くて~……」
内気な生徒:「そ……そうなんだ……」熱っぽく語る友人に対し、こちらは全くの初心者である。
明るい生徒:「あっ、あたしの推しは“紅蜘蛛”って選手なの!クールなんだけど優しいとこもあって~……」
明るい生徒:「インタビューとかでも面白いし!最近あんま調子良くないけど、今回はきっと……」
内気な生徒:「あっ……あの!」
明るい生徒:「ん?どしたの?」
内気な生徒:「その……。どうして急に、こんなとこ連れてきてくれたのかなって……」
明るい生徒:「ああ、それね!」頷き
明るい生徒:「なんか、最近あんた元気無いみたいだからさ!試合見たら元気になるかもって思って!」
内気な生徒:「……! それは……」無意識に自分の腕を隠すように掴む
内気な生徒:「……あの……実は私、あなたに……」
明るい生徒:「おっ!入ってきた!」
GM:両チームの選手たちがそれぞれコートへ入場、観客たちが一気に盛り上がる。
GM:万雷の拍手と歓声が、頭上から君達に降り注ぐ。
満天星ニニカ:手を振りながら先頭を行く
満天星ニニカ:「おお……やはり本戦ともなると……フフ」
満天星ニニカ:「すごいものだな!」
ルシア・J・ファーティマ:「ド素人がはしゃぎやがって」
ルシア・J・ファーティマ:ニニカのすぐ後ろから落ち着いた足取りで歩いてくる。
ルシア・J・ファーティマ:ポリカーボネートのライオットシールドに加えて、肩や胸にも同様の簡易装甲を装着している。
ルシア・J・ファーティマ:スラム生活の中で辛うじて形にした急拵えのもののため、他のチームと比べるとかなり貧相に映るだろう。
春日井ショウ:「や、でも気持ち分かるよ。すっごく」 観客席には聞こえない声量なのでいつも通りの口調。
春日井ショウ:「うちも何回やってもテンション上がるもん」 手元に咲かせた薔薇を観客席へと投げる、いつものファンサをしつつ。
春日井ショウ:「この、こう、高揚感っていうかさ?落ち着かない感じ?癖になっちゃうよね」
GM:ショウのファンサービスに、観客席から黄色い絶叫が響く。薔薇を奪い合う生徒たちの死闘!
サデ・ニカモ:ふらふらとよろめきながら現れて数歩進み、蛙のような姿勢で蹲る。顔色が悪い。
サデ・ニカモ:「……日差しが……爽やかすぎる……」
サデ・ニカモ:「異物……華やかな舞台に相応しくない……石の裏に戻りたい……」
サデ・ニカモ:ぶつぶつ呟く。いつものことである。
モーナ・レンクヴィスト:「皆さん~~っ、頑張ってください~~!」ベンチから手を振っている
白武ギンカ:隣で軽く手を挙げている
実況:「“デッドスワンプ”さん、今回の試合はいかがでしょうか?」
解説:「そうですね。かなり実力差があるチーム同士の対戦となっていますね」
解説:「過去の戦績は“伏龍”の5戦5勝……」
解説:「“伏龍”は“カリュプス”の守備を基盤として、“ねわたし”が【絶影】で掻き回し……」
解説:「“まじわざ”の……ええ、輪……輪転……」
実況:「【輪転赫灼呪胤砲】ですね」
解説:「ええと……はい、それです。火力のある主砲もありますからね」
解説:「また、チームA.R.Cには“びゃくごう”のような専門サポーターもいませんから、そこがどう響いてくるかが見どころですね」
GM:かなり一方に寄った解説だ。巷での期待の持たれ方が如実に表れている。
実況:「なるほどですね。おっと、ここで選手挨拶です。両チームの選手たちが握手を交わしていきます……」
GM:競技場の中央で両選手が向かい合う。
“カリュプス”:「お久し振りですー、チームA.R.Cの皆さん。今日はよろしくお願いしますねえ」
“カリュプス”:長身の“カリュプス”が温和な表情で頭を下げる。
サデ・ニカモ:「おッッおヒッッッッおしさしぶりです…………」
サデ・ニカモ:視線を合わせられずお腹を押さえている。
“まじわざ”:「何か今色々大変って聞きますけど……大丈夫なんですか?」
“びゃくごう”:「こら!そういうこと聞かないの……!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、敵に心配されるほど落ちぶれちゃいねーよ」
春日井ショウ:「まして、リングの上に持ち込むべき話題でもないわね」
満天星ニニカ:「大丈夫だ、おれがいるからな!」
満天星ニニカ:「はじめましてだな、満天星ニニカだ」
満天星ニニカ:「覚えなくてもいいぞ、きっと忘れられなくなる」
“ねわたし”:(あれがオースティン選手の代わりの……)
“カリュプス”:「ええ、初めまして満天星選手」
“カリュプス”:「お互いいい試合にしましょうねえ」
“カリュプス”:縁側で茶でも飲んでいるかのような穏やかさ。試合直前であるにもかかわらず、毒気を抜かれそうになるほどの。
ルシア・J・ファーティマ:「相変わらず緊張感のない奴だぜ……舐めやがって」苛立たしげに呟く
満天星ニニカ:「“カリュプス”だな、動画を観たぞ!お前は素晴らしい選手だ」
“カリュプス”:「え~っ……最近よく褒められるなあ~……」照れている
“びゃくごう”:分かってるじゃん……みたいな顔で頷いている
サデ・ニカモ:「カッ──カ、カ、“カリュプス”──楯無さん、は」
サデ・ニカモ:「あの……噂、聞いて……こ、今回で、引退するって」
サデ・ニカモ:「そ、それって……本当に……ですか……?」
サデ・ニカモ:恐る恐る顔を窺う。
“カリュプス”:「え~っ!あんまり言ってないんだけど……噂になってるの?」
サデ・ニカモ:青緑の髪を振り乱すようにして頷く。
“まじわざ”:「ああ、週刊誌のコーナーとかNowtubeのゴシップ系チャンネルで噂になってましたね」
春日井ショウ:(言ってない、ってことは……)
“カリュプス”:「ん~、まあそうですね。そのつもりなんですよー、実は」
サデ・ニカモ:「そっ、そそ……なんだ……ですね」
サデ・ニカモ:「あっ……だ、だからどうじゃ、ないんですけどっ、へへ、でも」
サデ・ニカモ:「て、“天狼”と組んでる時から見、見てたので……」
サデ・ニカモ:「さ、最後の相手になれて、ぅ、嬉しいです」
“まじわざ”:「は?最後……?」
“びゃくごう”:「ふーん……」
GM:一気に空気がピリつく。
サデ・ニカモ:「……?」前髪の隙間で目を瞬かせる。
春日井ショウ:(……気づいてないよねぇ、リーダーは)
春日井ショウ:(たまに素でめちゃくちゃ煽りみたいな物言いするんだよな、この人)
満天星ニニカ:「フフフ、よくぞ言ったものだな」
満天星ニニカ:「おれも光栄に思うぞ、お前のような闘士に引導を渡す……そんな立場になれてな!」
ルシア・J・ファーティマ:「……はっ」ニヤつきながら前に出て
ルシア・J・ファーティマ:「やる気がネエなら最後と言わずさっさと引退してくれても良かったんだけどなぁ」
ルシア・J・ファーティマ:「思い出づくりにつき合わされる方も大変だろ。ん?」これみよがしに凶悪な表情で挑発する。
春日井ショウ:(先輩……) 無表情を保ちつつも、完全に悪乗りしてる……の目で見ている。
“まじわざ”:「こいつ……!言っていいことと悪いことが……!」
“カリュプス”:「……ふふっ!」噴き出すように笑う
“カリュプス”:「ええ、そうですね!頑張りますから、負けませんよ!」ぐっと拳を握ってみせる
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」つまらなそうに舌打ち。
サデ・ニカモ:「…………ぁ」今更言い方を間違えたことに気付く。
サデ・ニカモ:「ち、違っ、ちが、くて、あのっ、あの……!」
サデ・ニカモ:(単純に引退前に戦う機会が巡ってきて光栄ですってだけで……)
係員:「すいません、そろそろ準備の方お願いしまーす」
サデ・ニカモ:「!?!?!?!?!」
春日井ショウ:「ええ。前置きはもう十分でしょう」 これ以上リーダーが失言する前に畳みに入る。
春日井ショウ:「私達は闘士。言葉でどれだけ語ったところで、極論そこに意味はない」
春日井ショウ:「勝敗こそが全てを語る。そうでしょう」
“カリュプス”:「ええ、まさに」
GM:互いに握手を済ませ、それぞれコートへと向かっていく。
実況:「さあ、チームA.R.Cからは大胆な勝利宣言が飛び出しましたね!」
解説:「“紅蜘蛛”選手はマイクパフォーマンスでよく知られますが、今後はチームとしてそういった方針転換を行っていくのかもしれませんね」
サデ・ニカモ:涙目で開始位置に控えている。
春日井ショウ:(……後でフォロー入れたげよ……) 涙目のリーダーを横目に見つつ、横に控える。
満天星ニニカ:ニッコニコで屈伸運動を行っている
ルシア・J・ファーティマ:「暖簾に腕押しって感じでマイクの甲斐がねえんだよなあいつ……」盾役がヘイトを集めるためにわざと相手を挑発するのは決して珍しいことではない。
GM:両チーム、全選手が開始位置にスタンバイし、急速に空気が張り詰めていく。
“カリュプス”:「……」
GM:穏やかだった“カリュプス”の纏うオーラが、刺すように熾烈なものに変わっていくことに、その場の全員が気付くだろう。
GM:観客たちのざわめきが次第に静まっていき──そしてとうとう、開戦を告げるブザーが鳴り響いた。
GM:第一試合を開始します。

GM:初期配置を味方中衛・後衛から選ぶことが出来ます。
満天星ニニカ:中!
ルシア・J・ファーティマ:中!
春日井ショウ:後衛で
サデ・ニカモ:後衛になります
GM:ではエンゲージはこちらになります
A.R.C VS 伏龍



[敵後衛]“まじわざ”
(5m)
[敵中衛]“カリュプス”/“びゃくごう”/“ねわたし”
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



GM:侵蝕率が全員2D10上昇します。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 9)増加(64 → 73)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2D10(→ 14)増加(59 → 73)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10(→ 12)増加(58 → 70)
満天星ニニカ:67+1d10
DoubleCross : (67+1D10) → 67+3[3] → 70

GM:“カリュプス”の侵蝕率を2D10(→ 4)した (52 → 56)
GM:“まじわざ”の侵蝕率を2D10(→ 10)した (70 → 80)
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を2D10(→ 6)した (63 → 69)
GM:“ねわたし”の侵蝕率を2D10(→ 11)した (62 → 73)

◆ラウンド1

GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無!
ルシア・J・ファーティマ:《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(27 → 23)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(73 → 75)
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:今回はニニカちゃんに!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(73 → 77)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを48に変更(52 → 27)
“まじわざ”:《小さき魔眼》 バロール攻撃力+10
GM:“まじわざ”の侵蝕率を3増加(80 → 83)
“びゃくごう”:コンボ【禍津日招き】
“びゃくごう”:《力場の形成》 ラウンド間対象攻撃力+10 対象まじわざ
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(69 → 72)
満天星ニニカ:セットアップ無!
GM:イニシアチブ
“カリュプス”:《スピードクリエイト》 マイナーの武器作成エフェクト1つを使用
“カリュプス”:《シールドクリエイト》で武器作成
GM:“カリュプス”の侵蝕率を5増加(56 → 61)
GM:行動値27 ねわたしの手番です
“ねわたし”:マイナーなし
“ねわたし”:メジャーでコンボ【絶影・重ね】
“ねわたし”:《セレリティ》 即座に2回メジャーアクションを行う
“ねわたし”:《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》+《獅子奮迅》+《かまいたち》+《疾風剣》+《吼え猛る爪》+《浸透撃》+《ブレインシェイク》
“ねわたし”:対象ニニカ・ルシア
“ねわたし”:リアクションダイス-7個 装甲無視ガード不可 命中で放心付与
ルシア・J・ファーティマ:うわあ全部乗せやめろ!
満天星ニニカ:そんな、ガキをちょっといじめたくらいなのに血も涙もねえ!
“ねわたし”:15DX7+6
DoubleCross : (15DX7+6) → 10[1,2,2,2,2,4,4,4,5,5,6,6,7,8,9]+10[4,9,10]+10[1,7]+1[1]+6 → 37

GM:後乗せは特に無し
ルシア・J・ファーティマ:ドッジダイスないしガードもできねえ!
満天星ニニカ:当然ドッジは無理!
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》
ルシア・J・ファーティマ:ニニカちゃんをカバーします
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(75 → 77)
“ねわたし”:ではダメージ
“ねわたし”:4D10+5
DoubleCross : (4D10+5) → 26[9,9,4,4]+5 → 31

“ねわたし”:命中で放心付与です
ルシア・J・ファーティマ:意外とダメージは低いな
ルシア・J・ファーティマ:軽減もらえれば耐えれるかも~?
満天星ニニカ:それでも致命傷ッテモンヨォ
ルシア・J・ファーティマ:あっだめだ!
ルシア・J・ファーティマ:カバーしてるから2倍ダメージか
GM:ギャハハ!
満天星ニニカ:カーチャン……
ルシア・J・ファーティマ:HP0、《リザレクト》
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D2+6(→ 8)増加(77 → 85)
“びゃくごう”:《餓鬼魂の使い》対象ダメージ時邪毒3付与
ルシア・J・ファーティマ:九生足で更に+10回復
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1増加(85 → 86)
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(72 → 75)
GM:“ねわたし”の侵蝕率を5増加(73 → 78)
GM:“ねわたし”の侵蝕率を18増加(78 → 96)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを18増加(0 → 18)
“ねわたし”:再行動
“ねわたし”:《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》+《獅子奮迅》+《かまいたち》+《疾風剣》+《吼え猛る爪》+《浸透撃》+《ブレインシェイク》
“ねわたし”:対象ショウ・サデ
“ねわたし”: リアクションダイス-7個 装甲無視ガード不可 命中で放心付与
サデ・ニカモ:なんでそんなひどいことするんですか?やめてください
ルシア・J・ファーティマ:ウザすぎる
サデ・ニカモ:せっかく買った防具と盾が~っ
“ねわたし”:15DX7+6
DoubleCross : (15DX7+6) → 10[1,1,2,2,2,3,7,7,7,8,8,8,9,9,10]+10[2,3,3,5,6,7,7,9,10]+10[1,9,9,10]+10[6,9,10]+3[1,3]+6 → 49

春日井ショウ:フォール・スタッフ:崩れずの群れLV1→対象をカバーリング、侵蝕値+2
春日井ショウ:二人共避けれないしリーダーをカバー!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(77 → 79)
サデ・ニカモ:ショウさん……!
“ねわたし”:命中で放心付与
“ねわたし”:ダメージ!
“ねわたし”:5D10+5
DoubleCross : (5D10+5) → 26[5,3,7,8,3]+5 → 31

春日井ショウ:2倍だから耐えないね…… リザレクト
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 9)増加(79 → 88)
“びゃくごう”:《餓鬼魂の使い》
“びゃくごう”:対象ダメージ時邪毒3付与
春日井ショウ:先輩と同じくアルギーロデス(九生足):戦闘不能から回復時HP+10、侵蝕値+1
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1増加(88 → 89)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを19に変更(27 → 19)
GM:“ねわたし”の侵蝕率を18増加(96 → 114)
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(75 → 78)
春日井ショウ:すみません、ダメージ受ける前にポンデローザ:氷雪の守護LV2使用します!
GM:どうぞ!
春日井ショウ:一回侵蝕率とHP戻して……
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を79に変更(89 → 79)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを48に変更(19 → 27)
春日井ショウ:31*2-3d10
DoubleCross : (31*2-3D10) → 31*2-13[1,8,4] → 49

春日井ショウ:た、足りない……
GM:ワハハ
ルシア・J・ファーティマ:惜しい…
満天星ニニカ:ヌーン
GM:リザレクトはさっきの1D3+6(→ 9)増加のままにさせてもらいますよ
春日井ショウ:はい……
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(79 → 82)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を10増加(82 → 92)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを19に変更(27 → 19)
春日井ショウ:すみません、鮮血の奏者の分余分2点HP減らしてました
春日井ショウ:ので、50のところに49ダメージでギリギリ生きてます!
GM:おのれ……
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を82に変更(92 → 82)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを1に変更(19 → 1)

“びゃくごう”:「行くよ」
“まじわざ”:「はーい」
“まじわざ”:“まじわざ”が持つ巨大な鋼弓、その周囲の空間が歪み、どす黒いエネルギーの矢が生成されていく。
“まじわざ”:大気が鳴動し、みしみしと不吉な不協和音が響き渡る。
実況:「おっと出ましたね!“まじわざ”の輪転赫灼呪胤砲です!」
解説:「輪……それですね」
ルシア・J・ファーティマ:「チッ、アイツを撃たせると厄介だ!新人!」
満天星ニニカ:「あれが輪転赫灼呪胤砲……事前に動画でみてはいたが」
満天星ニニカ:「なるほど、ただでは済まないな」
ルシア・J・ファーティマ:透明な装甲が一瞬で紅に染まる
ルシア・J・ファーティマ:「分かってんなら撃たれる前に止めんだよ!いくぞ!」
“ねわたし”:「させませんよ」
“ねわたし”:その声は、ルシアとニニカの耳元から聞こえた。
ルシア・J・ファーティマ:「なっ」
ルシア・J・ファーティマ:声のした方へ咄嗟に盾を振り回す
“ねわたし”:自身を風の刃そのものに変じた、超高速機動──刹那の間に、盾をすり抜けてルシアの全身が切り刻まれる。
ルシア・J・ファーティマ:「ガッ!?クッソ!ちょこまかと……!」
サデ・ニカモ:「ひっ、ひっ」喘鳴を漏らす。「いつものパターン……」
“ねわたし”:「こっちも──」
“ねわたし”:前衛を吹き抜けた刃風が、そのまま後方の二人へと襲い来る!
満天星ニニカ:「おお、なんというスピードだ……」
春日井ショウ:「いいえ」
サデ・ニカモ:這いつくばって頭を抑えている。
春日井ショウ:「いつも通りにさせるつもりはないわ」 そう言い放つと同時、リーダーとショウの姿が薔薇の生垣に包まれる。
“ねわたし”:空気の刃が薔薇を切り刻み、花弁を散らす。
春日井ショウ:だが、そこまでだ。薔薇の奥へと身を潜めたリーダーにも、ショウにも。傷は一筋もついていない。
サデ・ニカモ:「……」顔を上げてまばたきをする。「生きてる」
“ねわたし”:「……すいません、仕損じました」空気が渦巻き、元の姿を取り戻す
“びゃくごう”:「オーケー、トドメ刺すよ」
“びゃくごう”:気付けば、ルシアの傷口とショウの切り裂かれた薔薇の周囲に、血色の霧が舞っている。
“びゃくごう”:それらが切り口から内部に入り込み、激痛と共に体内を侵す!
ルシア・J・ファーティマ:「痛ッ…!こ……のッ……程度ォ!」
ルシア・J・ファーティマ:瞳を血走らせて咆哮する。
春日井ショウ:「っは、ぁ」 ショウが僅かに声を漏らすと、傷口から赤が零れ落ちる。
春日井ショウ:血――ではない。薔薇の花弁だ。身体から流れ出たその瞬間に、血が薔薇へと置換されている。
“びゃくごう”:ゆったりした袖口からは判別が付かないが、“びゃくごう”の腕が消えている。既に気体化しているのだ。
サデ・ニカモ:「は、はわッ……」
“びゃくごう”:「あはっ……」くすりと笑む「もう遅いって」

GM:イニシアチブ15 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はあい
サデ・ニカモ:マイナーなし。
サデ・ニカモ:メジャーでコンボ【無冠の名のミメシス】。《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》
サデ・ニカモ:敵全員に射撃攻撃をします
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:9dx7+6
DoubleCross : (9DX7+6) → 10[1,4,4,5,6,7,10,10,10]+10[2,5,8,9]+10[6,10]+5[5]+6 → 41

GM:ふむ……
ルシア・J・ファーティマ:イイぞ~
春日井ショウ:良い回転
“びゃくごう”:《支配の領域》+《絶対支配》
ルシア・J・ファーティマ:最も邪悪な悪
“びゃくごう”:1回目の7,10,10,10を1に変更
春日井ショウ:絶対支配まで持ってんのかよオマエ
サデ・ニカモ:《デビルストリング》
サデ・ニカモ:支配の領域を打ち消します
“びゃくごう”:《デビルストリング》
“びゃくごう”:デビルストリングを打ち消します
春日井ショウ:ニニカちゃん!
満天星ニニカ:《対策:デビルストリング》、それを更にてい!するよ
ルシア・J・ファーティマ:ギャハハ!
GM:何だと~~~~ッッ!?
春日井ショウ:最高!
満天星ニニカ:動画をいっぱい観たからな
GM:では支配とデビルストリングが消えます……
サデ・ニカモ:怖や怖や……
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を16増加(78 → 94)
“ねわたし”:《リフレックス:ハヌマーン》+《切り払い》
“ねわたし”:12DX7+6>=41
DoubleCross : (12DX7+6>=41) → 10[1,2,3,3,4,4,4,4,7,8,8,9]+10[5,6,8,10]+10[2,7]+2[2]+6 → 38 → 失敗

“びゃくごう”:コンボ【自在八卦】 《妖精の手》
“びゃくごう”:振り直させます
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を4増加(94 → 98)
ルシア・J・ファーティマ:やめやめろ!
“ねわたし”:1DX7+46>=41
DoubleCross : (1DX7+46>=41) → 10[8]+10[7]+1[1]+46 → 67 → 成功

“ねわたし”:躱しました
ルシア・J・ファーティマ:最悪
満天星ニニカ:でっけえ数字だなあ
サデ・ニカモ:死を受け入れろ~ッ
“びゃくごう”:4DX ドッジ
DoubleCross : (4DX10) → 7[2,3,6,7] → 7

“カリュプス”:ガード、《氷盾》+《灼熱の結界》
“カリュプス”:《砂の結界》びゃくごうをカバー
GM:“カリュプス”の侵蝕率を5増加(61 → 66)
サデ・ニカモ:やるしかないよな~
サデ・ニカモ:2回目の《デビルストリング》。砂の結界を打ち消します
GM:何だとぉ…………
“カリュプス”:打ち消されます
“びゃくごう”:《領域の盾》
ルシア・J・ファーティマ:こいつ・・・
“びゃくごう”:カリュプスにガードさせます
春日井ショウ:マジで何でもしてきやがる
サデ・ニカモ:《デビルストリング》!
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(98 → 101)
GM:何だと!?こいつ……ここで使い切る気かよ
ルシア・J・ファーティマ:意地と意地のぶつかり合いだ
春日井ショウ:温存なんて言葉、A.R.C.には存在しないぜ
GM:悩むな……
GM:ここは受けておくか……
“まじわざ”:8DX ドッジ
DoubleCross : (8DX10) → 10[1,1,1,2,3,4,9,10]+10[10]+5[5] → 25

春日井ショウ:普通に回すな!
GM:ではダメージどうぞ!
サデ・ニカモ:5d10+12+2d10
DoubleCross : (5D10+12+2D10) → 29[4,3,5,10,7]+12+13[3,10] → 54

ルシア・J・ファーティマ:中々デカい
サデ・ニカモ:装甲値-15換算です
サデ・ニカモ:命中で重圧と邪毒5。
満天星ニニカ:ウホホ
“カリュプス”:C(54-25-9-14)
DoubleCross : c(54-25-9-14) → 6

“カリュプス”:6点受けます
サデ・ニカモ:硬
GM:“カリュプス”のHPを56に変更(62 → 56)
ルシア・J・ファーティマ:HPも多い!
“まじわざ”:死!リザレクト
GM:“まじわざ”の侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (83 → 90)
GM:“まじわざ”のHPを7に変更(40 → 7)
GM:あっすいません ちょっと待ってね
GM:命中時に重圧か……
ルシア・J・ファーティマ:ギャハハ!逃げ場はねえぜ!
GM:う~ん 仕方ないか……
満天星ニニカ:ハァー ハァー 終わりだよぉ、ヒヒ ヒ
“カリュプス”:《リフレッシュ》
ルシア・J・ファーティマ:こ、こいつ…!
“カリュプス”:重圧・邪毒を回復します
満天星ニニカ:なんだとぅ
GM:“カリュプス”の侵蝕率を5増加(66 → 71)
春日井ショウ:即座に対応してくる……!
GM:一般エフェクトだぞ 君達も取りな
“カリュプス”:でカバーは間に合わないので
“カリュプス”:《砂塵の城壁》 対象が受けるダメージを0に
“カリュプス”:56+1D10 侵蝕
DoubleCross : (56+1D10) → 56+10[10] → 66

“カリュプス”:ゲーッ
GM:これだから侵蝕ダイスエフェクトは……
GM:“カリュプス”のHPを49に変更(56 → 49)
ルシア・J・ファーティマ:侵蝕もっと上がってない?
GM:ほんとだ
サデ・ニカモ:リフレッシュ分じゃない?
サデ・ニカモ:ちがうか
ルシア・J・ファーティマ:71から更に+1D10よね
GM:81ですね
サデ・ニカモ:リフレッシュ込みだからもっと上がるはずってことか そうですね
ルシア・J・ファーティマ:砂塵の対象は誰なのかな
GM:砂塵はびゃくごう対象!
ルシア・J・ファーティマ:チッ…そっちか
サデ・ニカモ:そんなにその女のことが大事なの!?
サデ・ニカモ:でも重圧と邪毒は受けてもらうぞ
GM:陰キャ~~~!!
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を30増加(70 → 100)
GM:死ぬほど上がってる……

サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「ぃ、いつも通りじゃない」
サデ・ニカモ:ふらふらと立ち上がる。
サデ・ニカモ:「ショウさんが……そうしてくれたんなら……」
サデ・ニカモ:「わ、私、だっ、て」
サデ・ニカモ:腰を探る。短剣の柄に触れる。
サデ・ニカモ:(──カステヘルミ)
サデ・ニカモ:手ずから引き抜いたその一本に、自ずから鞘を脱した三本が連なる。そうして形作られるのは、歪な長剣のシルエット。
サデ・ニカモ:背筋を伸ばす。滅多に取らない姿勢。意外なほどの上背で、正眼に、まるで騎士のように構えて。
サデ・ニカモ:──吹き抜ける風が青緑の髪を揺らした刹那、振るう。到底届かぬ距離を超えて、赤く煌めく十文字の斬線が、“伏竜”の全ての者たちに重なる。
“カリュプス”:(! あれは──)
サデ・ニカモ:……見てくればかりのことだ。実際には、それは赤い霧、そのように見える胞子に過ぎない。
サデ・ニカモ:だが、極めて有害であり、体温に反応して自ら吸い付き、命を吸い上げる性質を持っている。
“カリュプス”:「まずい!伏せろッ!!」
“カリュプス”:叫ぶと同時、巨大な大盾を錬成して赤い剣閃の前に立ちはだかる。
“びゃくごう”:「こいつっ……!」
サデ・ニカモ:死の粉塵が、彼女たちに収束する。
“びゃくごう”:気体から固体化した宙を腕が飛び、サデの軌道を逸らさんと掴みかかる。が──
サデ・ニカモ:「……ぇへ」
サデ・ニカモ:立ちはだかろうとする動き、宙を飛ぶ腕。
サデ・ニカモ:半液体じみた灰色の菌糸が、地から伸び、それらを捉え、阻む。一瞬の、しかし見た目に反した強靭さで以て。
“びゃくごう”:「なっ…… ……の程度っ!!」
“びゃくごう”:怯んだのは一瞬。もう片方の腕を振るい、今度こそ完璧にサデを止めに掛かる!
満天星ニニカ:「うむ、それを待っていた」
満天星ニニカ:「お前たちのチームの中核は"カリュプス”の堅牢さ」
満天星ニニカ:「そして、“びゃくごう”…お前の老獪さだ」
満天星ニニカ:「それが動画を観て出したおれの結論だ」
満天星ニニカ:いつの間にか、キラキラとしたものが“びゃくごう”を取り囲んでいる
“びゃくごう”:「……!?」
満天星ニニカ:軽金属の毛で宙を漂う植物の綿毛。
満天星ニニカ:「ニニカフラッシュ!」少女の角が光を放つ、閃光は空中に撒かれた綿毛に乱反射し“びゃくごう”の視界を焼き尽くす!
“びゃくごう”:「くぁっ……!?」
“びゃくごう”:目が眩み、気体化した身体操作が千々に乱れる。
GM:その一瞬で、サデの斬撃が伏龍の面々を捉えた。
サデ・ニカモ:「ひっ、ひひひひっ、ひ、ひ」
サデ・ニカモ:不規則に笑う。汗の滲む額に前髪が貼り付く。
サデ・ニカモ:「ま、まあまあ、いい働き、です。……そして」
サデ・ニカモ:「温存とか考えるなって、言われちゃったので……!」
春日井ショウ:(ナイス、ニニカちゃん!) ガッツポーズしそうなのを必死に堪えている。
ルシア・J・ファーティマ:「っしゃあ!やるじゃねえか新人!」バイザーに送る血液の濃度を上げ、光を遮りながら叫ぶ
“ねわたし”:「ッ……!あの新入り……!」気体化して大きく飛び上がり、何とか回避する
“まじわざ”:「うぎゃあぁああっ!!痛ぁああああ!!」チャージ中にまともに喰らい、エネルギーがバチバチと乱れる
サデ・ニカモ:定着した胞子にレネゲイドを送り、生長速度を爆発的に早める。命を奪うその速さを。
“カリュプス”:「……! はぁっ!!」
“カリュプス”:“カリュプス”の鎧が炸裂装甲の如く弾け飛び、纏わりつく胞子が一瞬で吹き飛ばされる。
サデ・ニカモ:「……!?」
“カリュプス”:鎧は即座に“びゃくごう”を守る盾となり、間一髪で致命傷を防ぐ。
“びゃくごう”:「ゴホッ!ゴホッ……すみません、リーダー……!」
サデ・ニカモ:「ぇっ、え、えっ、ぇえっ」
サデ・ニカモ:「嘘ぉ……」
“カリュプス”:無言でサデを見遣る。チームA.R.Cとは過去に何度も対戦してきた。この程度の対策は当然だ。
春日井ショウ:「大丈夫。戦果としては十分以上よ、リーダー」
春日井ショウ:「十分、"いつも通りじゃない"状況に持ち込めてる」
実況:「防がれましたが決まりましたね、ウコンハットゥ選手の無冠の名のミメシス!」
実況:「番組調べではノヴァリス・ファイト闘士100人に聞いた『嫌な技ランキング』で堂々の2位に付けています!」
サデ・ニカモ:「…………」再び背を丸める。短剣群の連結が解けて鞘に戻る。
“カリュプス”:(……あの構え……)

GM:行動値15 まじわざの手番です
“まじわざ”:マイナーで重圧を解除
“まじわざ”:メジャーでコンボ 【輪転赫灼呪胤砲】
“まじわざ”:《覇王幻魔眼》+《黒の鉄槌》+《魔王の理》+《黒の咆哮》+《紅の刃》+《ブラッドボム》+《ブラッドバーン》
“まじわざ”:Dロイス《超侵蝕》を使用
“まじわざ”:命中で邪毒5 ダメージで更にHP2D失う
“まじわざ”:対象は……春日井ショウ!
春日井ショウ:うち単体か!
ルシア・J・ファーティマ:最悪な攻撃しかしてこない
春日井ショウ:来い!
“まじわざ”:28DX7+16
DoubleCross : (28DX7+16) → 10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,3,4,4,6,6,6,6,7,7,7,8,8,8,9,9,9,9,10,10]+10[1,2,3,4,5,6,7,7,8,8,8,10]+10[4,8,8,9,9,10]+10[1,2,9,9,10]+10[1,4,10]+6[6]+16 → 72

“びゃくごう”:本来は妖精の輪まで打てたのだがな……
春日井ショウ:一応振っておくか ドッジ
ルシア・J・ファーティマ:宣言にコンセないけど入ってたのかな
春日井ショウ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[4,6,9] → 9

満天星ニニカ:惜しかったな
“まじわざ”:あっそうだ コンセ入ってるのと造血剤使用してます
ルシア・J・ファーティマ:しれっと造血してる…!
春日井ショウ:ダメージどうぞ!
“まじわざ”:死ねェ!
“まじわざ”:8D10+77+10
DoubleCross : (8D10+77+10) → 46[9,4,10,3,7,8,3,2]+77+10 → 133

ルシア・J・ファーティマ:でっか
サデ・ニカモ:やりすぎ
春日井ショウ:まず残りHPの1を引いて132
春日井ショウ:C(132/52)
DoubleCross : c(132/52) → 2

満天星ニニカ:ワーォ
春日井ショウ:計3回死!
ルシア・J・ファーティマ:異形の刻印様々だ
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 7)増加(82 → 89)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 9)増加(89 → 98)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 8)増加(98 → 106)
春日井ショウ:最後の一回にプラスでアルギーロデス(九生足):戦闘不能から回復時HP+10、侵蝕値+1!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1増加(106 → 107)
“まじわざ”:なんだと!?こいつ……
春日井ショウ:春日井ショウのHPを18に変更(1 → 18)
春日井ショウ:まだ死なん!
“まじわざ”:ブラッドボムも受けよ!
“まじわざ”:2D10
DoubleCross : (2D10) → 13[6,7] → 13

GM:惜しい……
春日井ショウ:春日井ショウのHPを5に変更(18 → 5)
ルシア・J・ファーティマ:えらいぞ九生足
満天星ニニカ:タフという言葉は春日井ショウのためにある
春日井ショウ:ギリッギリ食いしばってる
サデ・ニカモ:生きてる…………
GM:九生足強くないか?
春日井ショウ:この環境において最高のアイテムかも
GM:“まじわざ”の侵蝕率を19増加(90 → 109)
GM:“まじわざ”のHPを2に変更(7 → 2)

“まじわざ”:「やってくれたなあ~~……!」
“まじわざ”:鋼弓につがえられた破滅の矢はいよいよ収束し、周囲に甲高い不協和音を轟かせている。観客たちが悲鳴と共に耳を塞ぐ。
“ねわたし”:「僕が刈り取る!盾役を!」
“まじわざ”:「了解……です!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ヤッッッバ!来るぞ!」
“まじわざ”:轟音と共に矢が放たれる。競技場の地面を削り取りながら、必滅の一撃がショウへと襲い来る!
春日井ショウ:「……わざわざ狙ってくれるなら好都合」
春日井ショウ:「庇う手間が省けるもの」
“まじわざ”:呪力と重力操作を混合した、物理・呪術両面での破滅の塊。受ければひとたまりも無い──!
春日井ショウ:冷徹な瞳で迫りくる矢を見据える。そして、彼女の前方に薔薇の立木が並んでいく。
春日井ショウ:先日、練習試合で見せた防御と同じ。違うのは迫りくる攻撃の威力が更に増していることと、並んだ立木の数。
春日井ショウ:まず一つ。矢は茨の幹をへし折り突き進むが、大きく威力を減じた。
春日井ショウ:そして二つ。矢は幹の中心を貫くが、その時点で最早力は尽きたに等しい。
春日井ショウ:最後に。立木の中から抜き出しきれずに項垂れた矢を、ショウの指先が掬い上げる。
春日井ショウ:「言ったでしょう。いつも通りにする気はない」
春日井ショウ:「……私達は、今まで通りのチーム『A.R.C.』ではない」
“まじわざ”:「……油断したな」
“まじわざ”:くん、と指を振るう。同時、動きを止めた矢が爆発、瘴気の霧がショウへと流れ込む!
“まじわざ”:人体を破壊する呪術の毒が、一気にショウの全身を侵していく。
春日井ショウ:――爆発による煙が晴れ、表情一つ変わらないショウの姿が露わになる。
春日井ショウ:(……やっばい!調子乗った!や、どっちにしろ"びゃくごう"さんのアレで限界ではあったかな……)
春日井ショウ:(いやでも、"ねわたし"さんの攻撃受けきったり、"まじわざ"さんの大技二本で抑えたり……絶対に自力は上がってる!)
GM:会場がどよめき、大きく歓声が上がる。
サデ・ニカモ:冷然と立つショウを一瞥し、すぐに対手へ視線を戻す。
サデ・ニカモ:(……内心すごい無理してる顔だなあ……)
実況:「な……なんと“ガリカ・オフィキナリス”、輪転赫灼呪胤砲を耐えきりました!」
春日井ショウ:(うちはもう精々一発で限界だけど……リーダーも先輩もニニカちゃんもまだいけるはず)
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……オラオラどしたあ!テメエらの切り札はそんなもんかァ!」一瞬安堵の表情を浮かべた後、それを押し隠して相手を煽る
春日井ショウ:(今まで通りじゃない。うちら皆、ギンカさんのお陰で強くなってる!)
満天星ニニカ:「輪転赫灼呪胤砲を耐えるとは……特訓の成果だな」
解説:「輪転のアレは威力だけで言えば“天狼”の極天輝レディアントバーストに迫るとも言われる技です」
解説:「ガリカ・オフィキナリス選手、これまで競技面では目立った活躍がありませんでしたが……これは見事という他ないですね」
“まじわざ”:「耐えた……!?」
“びゃくごう”:「いや……よく見て。向こうも限界よ」
春日井ショウ:「あら。それは貴女達だって変わらないでしょう」
春日井ショウ:「今回こそは、超えさせてもらう」
春日井ショウ:ぐるぐると巡り続ける思考を端正な面差しの下に隠し、"伏龍"を見据えた。
“まじわざ”:「冗談じゃない……こっちも負ける訳にはいかないんだよ……!」
“まじわざ”:「ネネさんの最後の大会、勝利で飾らせてもらう……!」

GM:行動値14 ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで《赫き鎧》LV4  どうせ装甲意味ないのでHPを1(+5)だけ消費し、装甲12の防具をUGNボディアーマーと交換で装備。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(86 → 88)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを1減少(18 → 17)
ルシア・J・ファーティマ:メジャーで《風鳴りの爪》LV1《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3
ルシア・J・ファーティマ:猟銃でびゃくごうを攻撃
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV4 判定ダイス+4
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(88 → 90)
ルシア・J・ファーティマ:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[1,2,3,5,7,8,10]+2[1,2,2]+2 → 14

ルシア・J・ファーティマ:しょっぱい…
サデ・ニカモ:んんん
満天星ニニカ:あわわ
サデ・ニカモ:妖精する?
春日井ショウ:14は向こうがワンチャンありますもんね……
ルシア・J・ファーティマ:もらって……おこうかな!お願いします!
サデ・ニカモ:じゃあ《妖精の手》!
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を4増加(100 → 104)
ルシア・J・ファーティマ:あったけえ…振り足し!
ルシア・J・ファーティマ:1dx7+22
DoubleCross : (1DX7+22) → 6[6]+22 → 28

GM:なんだとぉ……
“びゃくごう”:4DX>=28 ドッジ
DoubleCross : (4DX10>=28) → 9[2,3,4,9] → 9 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:よしよし
“カリュプス”:《砂の結界》カバー
サデ・ニカモ:四度目の《デビルストリング》
サデ・ニカモ:これで打ち止めだ
満天星ニニカ:リーダー大忙しすぎる
“カリュプス”:う~~む 仕方ないな……
春日井ショウ:ずっと仕事してる
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を6増加(104 → 110)
“カリュプス”:行動放棄カバーします
春日井ショウ:止めようのない奴!
ルシア・J・ファーティマ:最後の手段使ってきたな
GM:“カリュプス”の侵蝕率を2増加(81 → 83)
ルシア・J・ファーティマ:だがこれならガードもできないぜ!
春日井ショウ:ダメージにスカーレット・メディランド:凍てつく刃LV5→ダメージロールに+1D+15、侵蝕値+3!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(107 → 110)
GM:そうか……ガードできないんでしたっけ
ルシア・J・ファーティマ:いただき!ダメージ出します
GM:来やがれ!
ルシア・J・ファーティマ:3d10+4+1d10+15 諸々有効
DoubleCross : (3D10+4+1D10+15) → 13[5,1,7]+4+4[4]+15 → 36

ルシア・J・ファーティマ:1のダイスを振り直し
ルシア・J・ファーティマ:1d10+35
DoubleCross : (1D10+35) → 1[1]+35 → 36

ルシア・J・ファーティマ:一緒!
サデ・ニカモ:ルシア!!
満天星ニニカ:んん
春日井ショウ:哀しい
“カリュプス”:フン……ひよっこが
“カリュプス”:36点受けて……耐えてます
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(90 → 94)
GM:“カリュプス”のHPを13に変更(49 → 13)
“カリュプス”:しかしこれで本来よりだいぶ柔らかくなってしまった

ルシア・J・ファーティマ:「我ながら嫌になるぜ。ようやく……」
ルシア・J・ファーティマ:「血が巡ってきやがった」ルシアの背から、紅い巨大な鉤爪のような物が何本も生えてくる。
ルシア・J・ファーティマ:それは身体を包み込むように纏われ、血液の浸食によって赤く変色した盾とプロテクターの上から、更に強固な鎧となって定着する。
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛の足を思わせる八枚の装甲板。紅玉のように怪しく光を反射するその影から、銃口が狙いを定める。
“カリュプス”:「……」
“カリュプス”:銃口を向けられた“びゃくごう”を庇うように前に出る。
“びゃくごう”:「再錬成間に合わない……!ネネさん!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、相変わらずお優しいこった!隙だらけだぜ!」カリュプスが体制を整える前に引き金を引こうとして
ルシア・J・ファーティマ:「───ッ」一瞬、その動きが不自然に静止する。
モーナ・レンクヴィスト:「えっ……?」
春日井ショウ:「――ルシア!」
サデ・ニカモ:「…………」
春日井ショウ:咄嗟に声をかけながら能力を繰る。カリュプスの鎧の隙間に、マーカーのように赤い華が開く。
ルシア・J・ファーティマ:「クッッソ……!」カタカタと銃口が振るえる。
明るい生徒:「……“紅蜘蛛”……?」観客席からざわめきが起こる
サデ・ニカモ:(……私は、ショウさんとは、違う)
サデ・ニカモ:(ニニカさんとも違う。できるのは、誰かの足を引っ張ることだけ)
サデ・ニカモ:“カリュプス”の周囲に赤い霧が蟠る。
サデ・ニカモ:先ほど吹き飛ばされ、しかし諦め悪く這い寄り続けていた胞子。それが再び結集し、縋る亡者の手の如くに形を成して彼女を掴む。
“カリュプス”:「ッ……」防御態勢が崩れる。一瞬、されど闘士には絶好のタイミング。
サデ・ニカモ:ルシアの準備ができるまで時間を稼げるように。目まぐるしい攻防の只中、そこだけにぎこちない停滞が生じる。
ルシア・J・ファーティマ:「ッッ……ラアァアア!!」炸裂。ようやく振り絞った叫びとともに、カリュプスへ向けて散弾の雨が放たれる。
GM:だが。
“カリュプス”:「……ゥオラアァアアッ!!」
“カリュプス”:咆哮。胞子を振り払い、地面を踏み締めて降り注ぐ散弾を全身で受け止める。
“カリュプス”:エフェクトを使用してすらいない、生身の力で耐えきり、膝を折ることすらない。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」
ルシア・J・ファーティマ:脂汗を浮かべながら、噛み締めた唇の血を吐き捨てる。
サデ・ニカモ:「……かふっ」
サデ・ニカモ:むしろこちらが頽れて、闘技場の舞台に片膝を突く。
“カリュプス”:「……惰弱」
“カリュプス”:全身からぼたぼたと血を流しながらも、その瞳が宿す意志は遥か聳える岩山の如く不壊のものに思える。
“カリュプス”:「余りにも惰弱」
サデ・ニカモ:「……か、かっこいいなあ……っ……はは……」
“カリュプス”:「昔のお前はこんなに弱くなかった筈だ、ルシア・ジュゼ・ファーティマ」
“カリュプス”:「一体何だ、その様は?」
“カリュプス”:「“紅蜘蛛”の名が泣くぞ」
ルシア・J・ファーティマ:「……言ってろ。これが今のアタシなんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「弱くなった?だから何だってんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「それでもアタシはここに立ち続ける。一日でも長く……まあ」
ルシア・J・ファーティマ:「これっきりで呑気に引退する奴には理解できねえだろうけどな」
“カリュプス”:「醜態を晒し、あくまでその座にしがみつくか」
“カリュプス”:「ならばこの場で消えて貰おう」
“カリュプス”:「チームA.R.C。この“カリュプス”が立ち塞ぐ限り、お前達が進む道など無いと知れ」
“カリュプス”:絶望の宣告と共に、再び大盾を構える。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、知ってるよ。これで手詰まりだ」力なく銃を下げる。
ルシア・J・ファーティマ:うつむいた顔の口元が、小さく吊り上がり
ルシア・J・ファーティマ:「……今までならな」
“カリュプス”:「……?」

GM:行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》+《イオノクラフト》 侵食+4
満天星ニニカ:飛行状態で敵中衛地点に戦闘移動、隠密状態に
満天星ニニカ:続いてメジャーで《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》侵食+4 対象は”びゃくごう”
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:ニニカの侵食値は78に
満天星ニニカ:11dx7+4-4+8
DoubleCross : (11DX7+8) → 10[1,5,6,7,7,7,8,8,9,9,10]+10[5,5,6,7,7,7,7,8]+10[1,2,8,10,10]+10[1,3,9]+10[9]+10[8]+10[10]+10[10]+10[8]+6[6]+8 → 104

春日井ショウ:やっば!?
GM:ええ……?
ルシア・J・ファーティマ:すっご
満天星ニニカ:鬼神か?
GM:支配の領域があれば~~!
満天星ニニカ:思わずカリュプスに叩き込みたくなってしまうくらいだな
サデ・ニカモ:持ってるねえ
“びゃくごう”:4DX ドッジ
DoubleCross : (4DX10) → 9[5,7,9,9] → 9

“カリュプス”:《砂の結界》 カバー
GM:“カリュプス”の侵蝕率を2増加(83 → 85)
“カリュプス”:ガード 《氷盾》+《灼熱の結界》
GM:“カリュプス”の侵蝕率を3増加(85 → 88)
満天星ニニカ:ダメージいきます!
GM:どうぞ!
満天星ニニカ:11d10+2d10+9+20+20+21
DoubleCross : (11D10+2D10+9+20+20+21) → 46[2,7,4,1,3,5,2,3,4,7,8]+11[10,1]+9+20+20+21 → 127

春日井ショウ:デカい!
ルシア・J・ファーティマ:デカすぎ
“カリュプス”:C(127-25-9-14)
DoubleCross : c(127-25-9-14) → 79

“カリュプス”:手番があればもっと削れるのだがな……
“カリュプス”:えーとそうだな
“カリュプス”:《氷雪の守護》
ルシア・J・ファーティマ:あるのかよ
春日井ショウ:持ってるか……
“カリュプス”:ダメージを軽減します
“カリュプス”:79-4D10
DoubleCross : (79-4D10) → 79-20[8,1,9,2] → 59

“カリュプス”:C(59-13)
DoubleCross : c(59-13) → 46

“カリュプス”:最大HPは62
“カリュプス”:1回死んでリザレクトします
満天星ニニカ:なんてやつだ
GM:“カリュプス”の侵蝕率を3増加(88 → 91)
GM:“カリュプス”の侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (91 → 99)
“カリュプス”:《ハイリザレクト》を持っているので+20回復
GM:“カリュプス”のHPを28に変更(13 → 28)
ルシア・J・ファーティマ:小癪…!

満天星ニニカ:「無様だな、おれの知るルシア・J・ファーティマならそんな醜態は晒さないぞ」
満天星ニニカ:「いつだったか、そう言ったやつがいたな」
満天星ニニカ:「当然だ、ルシア・J・ファーティマはあの頃とは違う」
満天星ニニカ:「そして彼女は完璧な仕事をした、あの頃ならば出来なかったことだ」
満天星ニニカ:「この、満天星ニニカが無傷でここにいる」
満天星ニニカ:「そのおそろしさを、お前たちは思い知ることになるだろう」言うなり、翅を広げる
満天星ニニカ:風を踏んで跳ぶ、標的は”びゃくごう”真っ直ぐに
満天星ニニカ:「先程も言ったように、おれはお前を高く評価している」
満天星ニニカ:「チームの二本目の柱……へし折らせてもらうぞ」
“カリュプス”:「下がれ」
“カリュプス”:やはり、“びゃくごう”を庇い大盾を構え前に出る。
満天星ニニカ:「フフ、そう来るな、だよなあ」
満天星ニニカ:放たれた蹴りは大盾に吸い込まれる、身じろぎすら与えることは敵わない
満天星ニニカ:「実に堅牢な要塞だ……ならば、隙間を見つけるとしよう」
満天星ニニカ:翅と尾を駆使し跳ね回る。盾の、鎧の隙間を突こうと次々に攻撃を繰り出すが
“カリュプス”:(この太刀筋──錬成が間に合わん)
“カリュプス”:(だが……)
“カリュプス”:「かぁっ!!」
“カリュプス”:薙ぎ払うように大盾を振るい、ニニカを弾き飛ばす。
“カリュプス”:全身から流れる血が飛沫となって跳ねるが、未だ倒れることは無い。
満天星ニニカ:ふわりと薄紙を殴ったような手応えで着地
満天星ニニカ:「そうだよな」
満天星ニニカ:「ならば、やはりこれしかあるまい」指を形作る、鉄砲のそれに
満天星ニニカ:「じゃこん!……装填は成され、照準は合ったぞ」”銃口”を突きつける
満天星ニニカ:「いいか“カリュプス”……"しっかり守れ”よ」
満天星ニニカ:そう言ってその指先をスッとずらす、”びゃくごう”へ
満天星ニニカ:「ばんっ」はね上げる、無論そこから弾など出るはずもない
“びゃくごう”:「……?」
“カリュプス”:「──伏せろ!!」
満天星ニニカ:しかし、弾は到来した
満天星ニニカ:音を超えた速度で、知覚の外から
満天星ニニカ:AGM-114 R9Xヘルファイア・ミサイルの設計図をベースに"栽培"された鋼木機構、それを用いた巨大質量高速弾による狙撃
満天星ニニカ:巨大な円柱は着弾と共にその内を展開、ブレードじみた種子が飛び出し全てを滅茶苦茶に引き裂く
“びゃくごう”:「嘘──」
満天星ニニカ:「おまえたちの主砲もたいしたものだが」
満天星ニニカ:「あれは人に向けるべきでないものを人に向ける、そういった性質だろう」
満天星ニニカ:「おれのこれは、個人を標的に設計された最大最強の兵器」
満天星ニニカ:「シュリケン、ニンジャミサイル……呼び名は色々あるが」
満天星ニニカ:「つまりは、無差別な破壊力ではなく……研ぎ澄まされた殺意が形をもったものだ」
“カリュプス”:ガ ギャギャギャギャギャ!!
“カリュプス”:金属の奏でる悲鳴じみた、凄まじい不協和音が耳をつんざく。
“カリュプス”:サデの妨害と矢継ぎ早の連携によって、鎧も盾も、錬成が間に合っていない。本来の性能はまるで発揮できていない。
“カリュプス”:だが──“カリュプス”は倒れない。
“カリュプス”:迫り来る鋼の種子を素手で掴み上げ、内部機構が見る間にひしゃげ歪んでいく。
“カリュプス”:「ずぁッ!!」
“カリュプス”:地響きと共に、無惨な鉄塊へと変わり果てた質量弾を地面に叩き捨てる。
満天星ニニカ:「ハハ……」
満天星ニニカ:「驚いたな、まさに"最強の盾"に恥じない」
“カリュプス”:「……高説を垂れるなら勝ってからにしてもらおうか」
“カリュプス”:「言ったはずだ……お前達にはここで消えて貰う」
満天星ニニカ:「ああ、そうさ、そのつもりだ」
満天星ニニカ:「返すぞ……お前達にはここで消えて貰う」
満天星ニニカ:「おなじ標的に対し一日で二発はおれもはじめての領域だ」
満天星ニニカ:「いずれそれを光栄に思わせてやる」
サデ・ニカモ:脳に焼き付いている。“天狼”の光輝が。……それを放たせた巌の守りが。
サデ・ニカモ:「……だからこそ、あなたを相手に立ち止まれはしない」
サデ・ニカモ:会話の外で呟く。

GM:行動値9 ショウさんの手番です
春日井ショウ:まずはマイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV6→シーン中感覚判定の達成値+12、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(110 → 112)
春日井ショウ:メジャーで"びゃくごう"にレッドテンペストで攻撃します
GM:判定どうぞ!
春日井ショウ:7dx+18
DoubleCross : (7DX10+18) → 9[3,5,6,7,7,9,9]+18 → 27

“びゃくごう”:4DX>=27 ドッジ
DoubleCross : (4DX10>=27) → 10[4,7,10,10]+8[3,8] → 18 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:回してくるな…
“カリュプス”:《砂の結界》カバーします
春日井ショウ:3d10+22
DoubleCross : (3D10+22) → 14[6,7,1]+22 → 36

“カリュプス”:ガード《氷盾》+《灼熱の結界》
GM:“カリュプス”の侵蝕率を5増加(99 → 104)
“カリュプス”:C(36-25-9-14)
DoubleCross : c(36-25-9-14) → -12

“カリュプス”:無傷です
春日井ショウ:こっちは1d10のバックファイア
春日井ショウ:5-1d10
DoubleCross : (5-1D10) → 5-7[7] → -2

春日井ショウ:無理か…… ここで退場になります
ルシア・J・ファーティマ:ショウちゃん…!
GM:死んでもらうぞ チームA.R.C!
満天星ニニカ:ショウーーー!!
ルシア・J・ファーティマ:許せねえ……!オレたちが何したってんだ!
GM:大会に出てきたから……

春日井ショウ:(……瘴気が回り切ってる。このまま待ってても何も出来ずに倒れるだけ)
春日井ショウ:(なら、やれることは一つ)
春日井ショウ:愛銃を構える。根による補佐は反動を抑えるよりも、狙いを定めることを重点に。
春日井ショウ:("カリュプス"だって、そろそろ限界は近いはず。あそこまで侵蝕が上がってるとこ初めて見た)
春日井ショウ:(うちが撃ったところで傷がつくかも怪しいけど……あと一押しで落ちるとこまで侵蝕を引き上げる!)
春日井ショウ:スコープを覗いたまま引鉄を引く。撃ちだされた種は、真っ直ぐに"びゃくごう"へ。
“カリュプス”:ガギンッ!
“カリュプス”:横合いから、大盾が種を弾き飛ばす。
“カリュプス”:“カリュプス”はまるで無傷──だが、狙い通り。その侵蝕率はいよいよ限界を迎えつつある。
“カリュプス”:「……ぬるい」
春日井ショウ:(……あーあ)
春日井ショウ:狙いは果たした。百点には程遠いけど、及第点ではあると思う。
春日井ショウ:"ねわたし"の攻撃を捌いて、"まじわざ"の本気を受け止めて、支援も色々撒いて、"カリュプス"の限界を速めた。
春日井ショウ:今までだったら、この何分の一も出来ないまま退場してたはず。十分、十二分に進歩して、仕事を果たしたはず。
春日井ショウ:――それなのに、胸の中にあるのは悔しさばっかりだ。試合を最後まで見届けることも、カリュプスに傷一つをつけることも出来なかった。
春日井ショウ:(「何も出来ない」には、なりたくないのにな)
春日井ショウ:顔で人気を貰ってたって、試合じゃパッとしない。便利屋とも言いきれない器用貧乏だって自覚してる。
春日井ショウ:それでも、そんなことを"春日井ショウ"は言わないから。悔しさなんておくびにも出さないから。
春日井ショウ:「――私の仕事は済んだから、お先に失礼するわ」
春日井ショウ:優雅に一礼してみせる。"伏龍"と、観客へ向けて。
春日井ショウ:そして光によって転送される直前に。
春日井ショウ:「……ごめん、リーダー。頑張って」
春日井ショウ:傍らの彼女にだけ聞こえるよう言い残した。
実況:「おーっと!ここで“ガリカ・オフィキナリス”選手退場となりました!先程の防御は見事でしたが、やはりダメージが大きかったか!」
GM:ショウがベンチに転送され、観客席から悲鳴と歓声が同時に起こる。
明るい生徒:「ああ~っ……!」
内気な生徒:「こ、これ……大丈夫なの……?」
ルシア・J・ファーティマ:「クク……ぬるいだぁ?ガラにもねえ挑発しやがって、ハッタリかますのはヘタクソだなカリュプス」
ルシア・J・ファーティマ:「アイツを見習えよ。闘士なら倒れる瞬間まで、自分の芸風スタイルは崩さねえもんだ」
サデ・ニカモ:頷く。「……私たちは勝ちます」
サデ・ニカモ:「ショウさんが、それを齎しました」
“カリュプス”:「言いたいことはそれだけか?」
“カリュプス”:「闘士ならば言葉より、その実力で示してみせろ!!」
“ねわたし”:(……落とした……!これでこちらのペース……)
“びゃくごう”:(行ける……)
“まじわざ”:(このまま進めば──)

GM:行動値7 びゃくごうの手番です
“びゃくごう”:マイナーで重圧解除 以上です
サデ・ニカモ:??
ルシア・J・ファーティマ:メジャーは何も持たなかったか…
春日井ショウ:流石に経験点足りなかったのかな
満天星ニニカ:かわいい
GM:イニシアチブ 特に無ければクリンナップに移ります 何かありますか?
満天星ニニカ:なし!
サデ・ニカモ:無!
ルシア・J・ファーティマ:ないです!
サデ・ニカモ:こちらが与えた邪毒はランク6になってます
GM:ではクリンナップ
GM:邪毒ダメージが発生します
GM:“びゃくごう”のHPを10に変更(28 → 10)
GM:“カリュプス”のHPを10に変更(28 → 10)
ルシア・J・ファーティマ:私の邪毒ランクは3、9ダメージ
サデ・ニカモ:カリュプスはさっき気合で治してた
GM:そうだった
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを9減少(17 → 8)
GM:まじわざが邪毒でHP0、侵蝕109のため退場します
ルシア・J・ファーティマ:こっちの受けた放心もクリンナップで回復します。
A.R.C VS 伏龍



[敵後衛]
(5m)
[敵中衛]“カリュプス”/“びゃくごう”/“ねわたし”/満天星ニニカ
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]サデ・ニカモ



“まじわざ”:「ごぶっ……」全身を胞子に侵された“まじわざ”が喀血し、たたらを踏んで蹲る。
“まじわざ”:「……あいつ……」充血した眼でサデを見遣る
サデ・ニカモ:唇を引き結んで見返す。
“まじわざ”:「……このッ……」最後の力を振り絞り、大弓にエネルギーの矢をつがえようとするが──
“まじわざ”:「……」
“まじわざ”:その途中で限界を迎え、転送。矢が明後日の方向、観客席に飛んでいって爆発する。悲鳴!
“びゃくごう”:「……“まじわざ”……!」
“ねわたし”:「相変わらず厄介だな……“ウコンハットゥ”」苦々しく舌打ちをする
ルシア・J・ファーティマ:「ハハ!これで勝負は五分に戻ったなァ?」
実況:「ここで伏龍の“まじわざ”も退場!試合は3対3の形となりました!」
解説:「チームA.R.C、これは予想外の粘りですね……」
GM:一方的な試合予想から、蓋を開けてみれば思ってもみなかった熾烈な展開に、会場には一種異様な空気が漂いつつあった。

◆ラウンド2

GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無!
GM:本当はまじわざの灰色の庭があったのに……死んでしまった
ルシア・J・ファーティマ:《紅の騎行》LV2《スピードスター》LV1《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18、行動値+20、次の攻撃の攻撃力+34
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(8 → 4)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を9増加(94 → 103)
ルシア・J・ファーティマ:100超えたので行動値+30
満天星ニニカ:なし!
“びゃくごう”:コンボ【禍津日招き】
“びゃくごう”:《力場の形成》対象ねわたし ラウンド間対象攻撃力+10
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(101 → 104)
“カリュプス”:《先陣の火》
“カリュプス”:行動値+20
ルシア・J・ファーティマ:こいつ!
GM:“カリュプス”の侵蝕率を2増加(104 → 106)
GM:イニシアチブ 行動値44 ルシアさんの手番です
GM:44?
GM:34かな?
ルシア・J・ファーティマ:100超えて紅の騎行がLV3になってます
GM:やばすぎ
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで5m後ろに移動。サデさんと同じエンゲージに
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《風鳴りの爪》LV2《コンセントレイト:ハヌマーン》LV4
ルシア・J・ファーティマ:猟銃でびゃくごうを攻撃
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV5 判定ダイス+5
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(103 → 105)
サデ・ニカモ:いや
サデ・ニカモ:どうだろ
ルシア・J・ファーティマ:どうしたんだリーダー
ルシア・J・ファーティマ:相談の結果、このまま行きます!
サデ・ニカモ:だぜ
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:11dx7+2
DoubleCross : (11DX7+2) → 10[1,1,2,2,4,8,8,9,9,9,10]+10[3,4,6,6,7,10]+6[4,6]+2 → 28

“びゃくごう”:《支配の領域》+《絶対支配》
“びゃくごう”:2回目の6,6,7,10を1に
ルシア・J・ファーティマ:16かな?
GM:ですかね!
GM:う~んそうだな……
ルシア・J・ファーティマ:ぐっ微妙だ…
GM:デビストを対策されなければ……う~む
ルシア・J・ファーティマ:避けてみても良いんだぜェ~?
GM:そうですね
GM:避けちゃおっかな
GM:振り足しありませんね?
ルシア・J・ファーティマ:ないよ!
“びゃくごう”:ではドッジ
“びゃくごう”:4DX>=16
DoubleCross : (4DX10>=16) → 8[2,6,7,8] → 8 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:ギャハハ!
“びゃくごう”:《妖精の手》
ルシア・J・ファーティマ:なにぃ!
“びゃくごう”:1DX+10>=16
DoubleCross : (1DX10+10>=16) → 7[7]+10 → 17 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:ヷァッ……
ルシア・J・ファーティマ:《ストレイトブラッド》判定の達成値を18減少。
“びゃくごう”:なんだとぉ……?
“びゃくごう”:《妖精の輪》
ルシア・J・ファーティマ:《ブラッドコート》の効果が終了します
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(105 → 109)
“びゃくごう”:1DX+20-18>=16
DoubleCross : (1DX10+2>=16) → 10[10]+4[4]+2 → 16 → 成功

“びゃくごう”:ヨッシャ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ルシア・J・ファーティマ:お前ー!
春日井ショウ:素で回しよる!
満天星ニニカ:なんだとぉ
サデ・ニカモ:《異世界の因子》
GM:こっ……こいつ!?
春日井ショウ:リーダー!
サデ・ニカモ:《支配の領域》をコピーして使用し、振り足しの出目を1にします
ルシア・J・ファーティマ:リーダー……!
GM:こっ……こんなバカな……
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を12増加(104 → 116)
満天星ニニカ:ハァハァハァ
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を11増加(110 → 121)
GM:まさかこんなことに……
GM:くっ……どうすれば……
サデ・ニカモ:さっさとしろ!!!!
ルシア・J・ファーティマ:大人しくくたばりなぁ!
“びゃくごう”:《領域の盾》
“びゃくごう”:カバーしてもらいます
ルシア・J・ファーティマ:こいつ…
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を4増加(117 → 121)
“カリュプス”:ガード 《氷盾》+《灼熱の結界》
GM:“びゃくごう”の侵蝕率を3増加(119 → 122)
GM:勝負だ……ダメージ来い!
ルシア・J・ファーティマ:2d10+4+34  諸々有効
DoubleCross : (2D10+4+34) → 10[4,6]+4+34 → 48

ルシア・J・ファーティマ:どうだ!
サデ・ニカモ:あと10高いはず
ルシア・J・ファーティマ:あっ10上がってた
GM:58ですね OK
ルシア・J・ファーティマ:58です
“カリュプス”:C(58-32-9-16)
DoubleCross : c(58-32-9-16) → 1

ルシア・J・ファーティマ:どういうこっちゃ
満天星ニニカ:なあにそれぇ
春日井ショウ:あ、GM 領域の盾が多分侵蝕3じゃなくて4なのと、カリュプスのガード分びゃくごうの侵蝕上げてるかも
GM:あっとすいません
GM:“カリュプス”の侵蝕率を3増加(106 → 109)
GM:“カリュプス”のHPを9に変更(10 → 9)
サデ・ニカモ:言いたくないんだけど
サデ・ニカモ:カリュプスのHPは29じゃないっけ
GM:邪毒で減った分かな?
サデ・ニカモ:邪毒治してるしハイリザレクトしてたし
GM:あっそうだった
春日井ショウ:あれ、でも29じゃなくて28じゃないです?
春日井ショウ:前回の終わりら辺のログを見た感じだと
GM:じゃあ27ですね
満天星ニニカ:異常な硬さ

ルシア・J・ファーティマ:銃を持つ右手の震えが止まらない。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」大きく舌打ちし、後ろに飛び退く。
ルシア・J・ファーティマ:ルシアの全身を包むように覆っている紅い装甲は、自らの血液とプロテクターを融合させた機工甲冑だ。
ルシア・J・ファーティマ:半自律駆動する八枚の可変装甲が、隙間なく相手の射線を遮っている。しかし、それは紅蜘蛛の本来の闘い方ではない。
ルシア・J・ファーティマ:装甲の一枚が、蜘蛛の脚のように広げられる。
ルシア・J・ファーティマ:「これ以上小細工されても面倒だ……テメエもくたばりなァ!」
“びゃくごう”:「っ……こっち……!?」
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛の脚が視認できない速度で振るわれる。切り離された装甲が、ロケット弾頭のように"びゃくごう"へと投擲される。
“びゃくごう”:「堪忍してよ……!うぁあっ……!?」
“びゃくごう”:咄嗟に気体化し、攻撃を透過させ逃れんとする、が。
サデ・ニカモ:逃れられていただろう。その身が蝕まれていなければ。
サデ・ニカモ:胞子の毒が能力の行使をも阻害し、気体化のタイミングを僅かに遅らせる。
“びゃくごう”:「ッ──」致命的な遅れに総毛立つ
“びゃくごう”:「しまっ……」
“カリュプス”:ガ ギ ャ!!
“カリュプス”:放たれた蜘蛛足を、その腕で受け止める。切先が掠めた頬から血が流れる。
“カリュプス”:「……」
“カリュプス”:そして、静かにルシアを見遣る。
ルシア・J・ファーティマ:「文字通りかすり傷ってか……流石に傷つくぜ」虚勢を張るようにニヤリと笑う
“カリュプス”:「……終わりなのか?」
“カリュプス”:挑発ではない。どこか傷付いた、寂しげにすら思える響き。
サデ・ニカモ:「……」片膝を突いた姿勢のままだ。未だ立ち上がれていない。
“カリュプス”:「……“黒鉄”に言われたことがある」
“カリュプス”:「『今のラス・ヴィダスに、本物の闘士はいない』──」
“カリュプス”:青空の下、観客席を見渡すように呟く。
“カリュプス”:「あの時……」
“カリュプス”:「“BLITZ”として、“天狼”と共にお前達と戦った時」
“カリュプス”:「お前は本当に強かった……ルシア・ジュゼ・ファーティマ」
ルシア・J・ファーティマ:「……」
“カリュプス”:「あともう少しで、“天狼”にその爪が届くと思った」
“カリュプス”:「私は──恐怖と共に、胸が高鳴るのを感じた」
“カリュプス”:「決してお前に……他の誰にも負けないように、“天狼”の盾として強くなろうと、そう思えた」
“カリュプス”:「……だが、もう“天狼”はいない」
“カリュプス”:「そして、私が知っている“紅蜘蛛”も」
“カリュプス”:途方に暮れたような顔で、ルシアを見据える。
“カリュプス”:「……終わりなのか?」
“カリュプス”:「もう戻ってこないのか」
“カリュプス”:「私たちの、あの時代は」
ルシア・J・ファーティマ:「……好き勝手言ってくれやがって」絞り出すように
ルシア・J・ファーティマ:「あっさり一抜けしようとしてる奴がほざいてんじゃねえぞ……カリュプス!」
ルシア・J・ファーティマ:「これが本当に終わりに見えんのか?未練がましく"天狼"のケツばっか追っかけやがって」
ルシア・J・ファーティマ:「もうあの頃のアタシたちとは違う……ああ、当然だ」
ルシア・J・ファーティマ:「そうやってもう暫くアタシの幻影を見てろ」
ルシア・J・ファーティマ:「……"紅蜘蛛"がこんなザマでもな。チームA.R.Cはまだ三人立ってんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「言っとくが、テメエにお守りされてるだけのそっちの奴らとは一味違うぜ」
“カリュプス”:「……そうか」
“カリュプス”:息を吐き、目を閉じる。
“カリュプス”:「最早、実力の差すら分からないか」
“カリュプス”:「ならば……教えてやろう」

GM:行動値30 “カリュプス”の手番です
“カリュプス”:コンボ【戦術鍛造・八重玉鋼】
“カリュプス”:マイナー《シールドクリエイト》+《アーマークリエイト》+《フォームチェンジ》+《氷河の腕甲》
GM:“カリュプス”の侵蝕率を10増加(109 → 119)
“カリュプス”:メジャー《砂の鎧》+《物質合成》
“カリュプス”: 装甲15の防具を作成し装甲値+10、武器のガード値+10、武器を合成しガード値42の盾作成
GM:“カリュプス”の侵蝕率を7増加(119 → 126)
ルシア・J・ファーティマ:ふざけてる

“カリュプス”:「戦術鍛造・八重玉鋼」
“カリュプス”:静かに呟くと同時、ニニカの弾頭が、ショウの薔薇が、ルシアの蜘蛛脚が、サデの胞子が──
“カリュプス”:周囲のありとあらゆるものが織り上げられ、“カリュプス”のもとに収束していき、ひとつの形を作り上げていく。
“カリュプス”:それは、鎧だ。全身を覆う、巌の如き無骨な鎧。
“カリュプス”:かつて“天狼”の横にあった彼女が用いた──そしてかつてのチームA.R.Cに絶望を味わわせた、
“カリュプス”:競技者にとっては、生ける伝説そのものたる姿。
“カリュプス”:近年においては、“ZENITH”との試合でしか見ることの無い姿だ。
“カリュプス”:栄光なき強者、その鍛錬の結実。
“カリュプス”:「……まだ大言を吐けるか? “紅蜘蛛”、“ウコンハットゥ”」
“カリュプス”:「チームA.R.C」
ルシア・J・ファーティマ:「……ッ」巻き上がる砂埃を振り払い、カリュプスの雄姿を睨む
白武ギンカ:「……やばいねー」僅かに眉根を寄せる
白武ギンカ:「負けるかも」
春日井ショウ:「……」 転送後の選手はベンチへと移動になる。ギンカさんの横で足を組み、無表情のままリングを睨んでいる、が。
春日井ショウ:(先輩、リーダー……ニニカちゃん……)
春日井ショウ:(……お願い) 観客席から見えないよう下ろした両手は祈りの形に組まれ、指先が震えるほど力が込められている。
ルシア・J・ファーティマ:「……ハッ」
ルシア・J・ファーティマ:「えらそーに凄んでくれやがってるけどよぉ、結局は守りを固めただけじゃねえか」
ルシア・J・ファーティマ:「ワンテンポ遅えんだよ!そんなんだからテメーは"天狼"に置いてかれたんだ!」
ルシア・J・ファーティマ:「覚悟すんのはテメーの方だぜカリュプス!今のうちに引退スピーチでも考えとくんだなァ!」
“カリュプス”:「……」無言で見遣る。兜の下の表情は伺い知れない。

GM:行動値27 ねわたしの手番です
“ねわたし”:マイナーなし
“ねわたし”:メジャーでコンボ【絶影】
“ねわたし”:《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》+《かまいたち》+《疾風剣》+《吼え猛る爪》+《浸透撃》+《ブレインシェイク》
“ねわたし”:リアクションダイス-7個 装甲無視ガード不可 命中で放心付与
“ねわたし”:対象は……
“ねわたし”:サデ・ニカモ!
サデ・ニカモ:ドッジもガードもできない……ので
サデ・ニカモ:すまないが……頼むぜ
“ねわたし”:15DX7+6
DoubleCross : (15DX7+6) → 10[2,2,3,3,3,3,3,4,5,5,6,7,8,8,9]+4[1,1,1,4]+6 → 20

ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》サデさんをカバー
ルシア・J・ファーティマ:あの……それで、すみません
ルシア・J・ファーティマ:実は私セットアップで致命的なミスを犯してしまい
サデ・ニカモ:何々
GM:なんだろう
ルシア・J・ファーティマ:カバーするためにサデさんのとこ行ったのに、スピードスターを使っちゃったもんだから
ルシア・J・ファーティマ:本来このラウンド中リアクションできないんです。
GM:あっそうじゃん
ルシア・J・ファーティマ:なのでロイス切ります
GM:何ィ
サデ・ニカモ:あっカバーリングはできるんじゃない?
ルシア・J・ファーティマ:どうなんだろう?
GM:でき……?
GM:リアクション不可≠カバーリング不可なのかな
サデ・ニカモ:リアクション不可系の攻撃であろうとカバーリング不可ではないんだから
春日井ショウ:あ、確かにカバーリングはリアクションじゃないっっぽい
GM:出来そうな気がしますね
サデ・ニカモ:関係ないはず
ルシア・J・ファーティマ:よ、よかった…
ルシア・J・ファーティマ:じゃあ普通にカバー。リアクションはなしとします。
GM:それはそれとしてそういえばルシアちゃんさっきのメジャー侵蝕上げましたか?
ルシア・J・ファーティマ:そうだった
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(109 → 113)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(113 → 115)
ルシア・J・ファーティマ:メジャーとカバー分上げました
“ねわたし”:喰らえ!
“ねわたし”:3D10+15
DoubleCross : (3D10+15) → 14[5,2,7]+15 → 29

ルシア・J・ファーティマ:装甲も効かないからHP0
ルシア・J・ファーティマ:戦闘不能、離脱します。

“ねわたし”:“ねわたし”が動く。狙うはこの場で最も厄介な相手──
“ねわたし”:“ウコンハットゥ”だ。彼女ならば“カリュプス”を機能停止し得る。
“ねわたし”:「喰らえ……!」
“ねわたし”:刃の暴風が吹き荒れ、サデを切り刻まんと迫り来る!
サデ・ニカモ:もはや項垂れ、気付いてすらいないように見える。
ルシア・J・ファーティマ:サデの眼前で鮮血が舞う。
ルシア・J・ファーティマ:文字通りの疾風となった"ねわたし"の軌道に割り込み、背後のサデへと届きうる剣閃のみ、盾を滑らせて弾く。
“ねわたし”:「何──」
ルシア・J・ファーティマ:選んで行ったわけではない。それが刹那の交錯で可能な限界だった。
ルシア・J・ファーティマ:「別に動きが見えなくたってよ……」
ルシア・J・ファーティマ:「何度も食らってりゃ、タイミングくらいは測れんだよ……ごぶっ」
ルシア・J・ファーティマ:口元から大量の血を吐き、その場に膝をつく。
“ねわたし”:「チッ……!」
“ねわたし”:(仕留め損なったか……でも“紅蜘蛛”は……)
“カリュプス”:「……」
“カリュプス”:膝を折ったルシアを、無言のまま見下ろしている。
ルシア・J・ファーティマ:「ここまでだな……」十字冠から溢れた光が全身を包んでいく。
ルシア・J・ファーティマ:「……サデ」背後のリーダーへは振り返らずに
ルシア・J・ファーティマ:「お前とアイツを信じる」
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:こういう時に、頼もしく言葉を返せればいいのだろうけれど。
サデ・ニカモ:俯いてほとんど前髪に覆われた顔で、僅かに覗く唇がきつく閉ざされる。
サデ・ニカモ:覚悟とも苦悩とも判然としない様。ルシアが飛び去るまでそのままだ。
ルシア・J・ファーティマ:それ以上は何も語らず、仕方なさそうに笑ったまま、光の束となって闘技場から飛び去った。
実況:「チームA.R.C、ここで“紅蜘蛛”が退場ー!残るは二人のみ!万事休すか!?」
解説:「いやあ、むしろここまでよくやった方でしょう」
明るい生徒:「……“紅蜘蛛”……!!」

GM:行動値15 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:待機します。
GM:では行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:ハァハァ、やります
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》、隠密へ
満天星ニニカ:メジャーでコンボ、レックス・ネモレンシスの剣。《エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》+《光速の剣》
満天星ニニカ:対象はもうこうなったら真っ向勝負、”カリュプス”です
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:ルシア・J・ファーティマのロイスをタイタスへ昇華、C値を-1します
満天星ニニカ:12dx6+4-4+8
DoubleCross : (12DX6+8) → 10[1,3,4,5,6,6,7,7,7,7,8,10]+10[1,2,3,7,7,8,9,10]+10[2,4,5,9,10]+10[2,9]+2[2]+8 → 50

春日井ショウ:デカい!
GM:回したな……
ルシア・J・ファーティマ:よしよし
春日井ショウ:えらすぎ!
満天星ニニカ:及第点!
GM:う~~~ん……うーん う~~~~~ん…………
満天星ニニカ:こわいうなりごえあげないで
GM:非常に迷うところだが……う~ん……
ルシア・J・ファーティマ:なになに
GM:まあ……いずれ分かってくれるだろう……
満天星ニニカ:なんなの~~こわいよ~~
GM:サラマンダーにはこういうエフェクトがありまして……
“カリュプス”:《エネルギーシールド》
ルシア・J・ファーティマ:ゲーッ
“カリュプス”:ガード不可攻撃をガード可能にします
サデ・ニカモ:なに考えてんだ
春日井ショウ:さ、最悪のメタ札
満天星ニニカ:なんだとぉ
“カリュプス”:《氷盾》+《灼熱の結界》でガード
GM:“カリュプス”の侵蝕率を8増加(126 → 134)
“カリュプス”:勝負だ!来い!
満天星ニニカ:侵食!ニニカは88に
満天星ニニカ:6d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (6D10+2D10+9+20+20) → 39[2,7,10,6,9,5]+9[4,5]+9+20+20 → 97

満天星ニニカ:お願いだ、死んでくれ
“カリュプス”:C(97-25-42-32)
DoubleCross : c(97-25-42-32) → -2

ルシア・J・ファーティマ:なんだこいつ
“カリュプス”:耐えちゃった
サデ・ニカモ:なに考えてんだ
満天星ニニカ:お、おおん???
春日井ショウ:耐えたどころか弾いてる
GM:“ねわたし”の侵蝕率を14増加(114 → 128)
満天星ニニカ:倒せるのかよこのひと!!

サデ・ニカモ:「……ひ、ひぃっひっ、ひぃ……いっ……」肩を震わせる。
サデ・ニカモ:伏せられた顔の頤に雫が伝い流れてきて、ぽたり、ぽたり、と舞台に落ちる。
サデ・ニカモ:「……嫌だなあ……」
サデ・ニカモ:「す、少ないのに、友達……また、っまた、置いてかれて……」
サデ・ニカモ:「……残ってるのが、よく分かんない子だけ、だし……」
満天星ニニカ:「”よくわかんない”!まさしく、フフフ…おれはミステリアスな女だからな」
満天星ニニカ:「だから、こうやってド肝を抜いてやれる」
満天星ニニカ:す、と指先を向ける。"カリュプス"へ
満天星ニニカ:「見てろ、サデ・ニカモ」
満天星ニニカ:「そして見ろ、”カリュプス”よ」
満天星ニニカ:「おれがいるぞ」
満天星ニニカ:「ここにいるんだ」
満天星ニニカ:「(まったく、迷子の子供みたいにあたりを見回して)」
満天星ニニカ:「(ばかだな、失ってしまったものが戻ってくることは無い)」
満天星ニニカ:それについてはおれはちょっとだけ詳しいのだ
満天星ニニカ:「おれは……先に行くぞ」
満天星ニニカ:「おれたちは、行くんだ」
満天星ニニカ:直撃して仕留めきれなったことなど今までに無かったことだ
満天星ニニカ:"アレ"は今頃恐怖に駆られ必死の思いで次弾にありったけのカスタムを施しているだろう
満天星ニニカ:くれてやろう、今のおれたちのありったけ…不可視不可避の殺意の有り様を、それはきっとシナプスの反応にすら先んじるはずだ
“カリュプス”:「……」
“カリュプス”:“紅蜘蛛”が消え、敵だというのにまるで取り残されたような様子であったが──
“カリュプス”:その獰猛な敵意に反応し、大盾を構える。
満天星ニニカ:ただ、"引き金"を引く。
満天星ニニカ:そして、再び、いやかつてない鋭さで大破壊が飛来する、大轟音がスタジアムに突き刺さり――
“カリュプス”:……“カリュプス”は、そこに立っている。
“カリュプス”:『戦術鍛造』──装甲を構成する際に取り込んだ全エネルギーを解放し、無実体の盾とする“カリュプス”の奥義。
“カリュプス”:衝突の瞬間、それを用い、弾頭の軌道を逸らした。
“カリュプス”:(……防ぎはした、が──)
“カリュプス”:予想外の侵蝕不可に、身体が悲鳴を上げていた。予想外……そう、ここでこの技を使うことになるなど、全く持って考えもしていなかったことだ。
満天星ニニカ:ひしゃげた鋼木の破片が頬を裂き、後方の壁面へと激突
満天星ニニカ:眉一つ動かさずそれを見送り
満天星ニニカ:「おっどろいたなあ……」
満天星ニニカ:「流石にプライドが傷つくぞ、なんてやつだ」
“カリュプス”:「……傷付く?」鎧の中から笑声が漏れる
“カリュプス”:「……“天狼”」
“カリュプス”:「“黒鉄”」
“カリュプス”:「私にこの札を切らせたのは、お前で三人目だ」
“カリュプス”:「チームA.R.Cの新入り……もう一度、名前を聞いておこう」
満天星ニニカ:「"ウィンター・ブルー"、満天星ニニカだ」
満天星ニニカ:「"天狼"だろうと"黒鉄"だろうと、おれの天砲に倒せぬものはいない……そう思っていたものだが、いや、ノヴァリスは広いな」
“カリュプス”:「……」自信に満ちたその様子を前に、一瞬チームA.R.Cのベンチに目をやる。
“カリュプス”:(そういう意味か……“紅蜘蛛”)
満天星ニニカ:「それで、どうだ?……眼の"前”は」
満天星ニニカ:「おれは"過去"にはいないぞ」
満天星ニニカ:笑う、ただ遊び相手を前にしたかのように。
“カリュプス”:その笑みに、二人の少女の顔を思い出す。一人はかつての友。もう一人は──
“カリュプス”:「……お前達ならば」
“カリュプス”:「あるいは……」

GM:行動値7 びゃくごうの手番です
“びゃくごう”:やることが無い……行動放棄します
GM:行動値0 待機していたサデさんの手番です
サデ・ニカモ:こちらも行動放棄でいいよね
春日井ショウ:良いはず
ルシア・J・ファーティマ:良いかと!
サデ・ニカモ:ではそれで!
春日井ショウ:一応一回攻撃するくらいの侵蝕の余裕はあると思うけど
GM:ではクリンナップ
GM:邪毒ダメージが発生します
“びゃくごう”:残りHP10、邪毒でHP0
“びゃくごう”:侵蝕121なので戦闘不能、転送されます
サデ・ニカモ:死んでくれてありがとう!!!!!!
満天星ニニカ:サンキュー!!!

“びゃくごう”:「ぐ……っ……」
“びゃくごう”:目鼻から血を流して、ぐらりとふらつく。
サデ・ニカモ:ぐしゅぐしゅと目元を拭う。
“びゃくごう”:全身を猛毒に侵され、激痛と共に視界が歪む。
“びゃくごう”:「駄目だ、まだっ……」咳き込みながら何とか耐えようともがく
“びゃくごう”:「私さえ耐えれば…… こんな、ところで……」
サデ・ニカモ:「……ゃ、やっぱり、向いてなかった、私」
サデ・ニカモ:独り言のような声量。
サデ・ニカモ:「“カリュプス”さんひとりを、ま、まずは、超えたかった……のに」
サデ・ニカモ:「結局、あなたが倒れるのを、ただ待つ、だけ」
サデ・ニカモ:「……見せ物に、向いてない……」
サデ・ニカモ:膝を抱えて座り込む。青緑色の髪の隙間から、蒼玉の瞳が“びゃくごう”を捕らえる。
サデ・ニカモ:呪いじみて決然と。
“びゃくごう”:「……ふざ、けっ……」
“カリュプス”:「……“びゃくごう”」
“カリュプス”:「もういい」
“カリュプス”:諭すように静かに言う。
“カリュプス”:「無理をするな」
“びゃくごう”:「……ッ……」
“びゃくごう”:その言葉で、とうとう糸が切れたように。がくん、と崩れ落ち、そのまま転送される。
GM:同時、制限時間終了のブザーが鳴り響いた。
実況:「おーっと!ここで伏龍、“びゃくごう”転送と共に試合終了ーッ!」
実況:「残る選手は2対2!試合結果は判定に持ち越されます!」
サデ・ニカモ:……死闘の末、四人中三人が無傷。ただひとり“カリュプス”だけが傷付いている。
サデ・ニカモ:皮肉な結果だと思う。
サデ・ニカモ:(……あのひとが、いちばん強かったのに)
GM:スタジアムの巨大スクリーンに、双方の最終侵蝕率が表示される。
GM:チームA.R.C “ウコンハットゥ” 121%
GM:チーム“伏龍” “カリュプス” 134%
GM:チームA.R.C “ウィンター・ブルー” 88%
GM:チーム“伏龍” “ねわたし” 128%
GM:チームA.R.C 209%  チーム“伏龍” 262%
審判:「最終侵蝕率により……」
審判:「一回戦第一試合、チームA.R.Cの勝利です!」
実況:「な……何ということでしょうか!まさかの展開です!」
実況:「大勢の予想を覆し、チームA.R.C、チーム伏龍を下して勝利です!!信じられません!!」
GM:大番狂わせの結末に、会場が歓声とどよめきに包まれる。
サデ・ニカモ:上の空の様子でスクリーンを見上げている。
モーナ・レンクヴィスト:「えっ……?か……勝った?勝ったんですか……?」
満天星ニニカ:「残念だ、おれはあと1発はいけたぞ、そしたら今度こそトドメを……」
春日井ショウ:「……勝っ、た?うちらが?」 装っていた無表情も半分剥がれて、呆然とした顔でリングを見ている。
ルシア・J・ファーティマ:「……っはぁ~……」何分も止めていた息を一気に吐き出すように大きく溜息して、ベンチに座ったまま項垂れる。
ブリギッタ・ストール:「す……すごい!ねえ!勝ったわよ!本当に“伏龍”に勝っちゃった……!」
イネッサ・アナニエヴァ:「分かった、分かったから落ち着いて……!」
めちゃくちゃかわいい子猫:「ニャァァァ……」泣いている
白武ギンカ:「お疲れ~、いやーまさか勝っちゃうとはねー、すごいじゃん!」
満天星ニニカ:「高説を垂れるなら勝ってからにしてもらう、だったか」ふと、激闘を終えた対戦相手に顔を向け
満天星ニニカ:「おれが言う必要はないな、勝利が語ってくれる」
満天星ニニカ:「ルシア・J・ファーティマは完璧な仕事をした、それは」
満天星ニニカ:あの頃ならば出来なかったことだ
白武ギンカ:「ほら、選手挨拶!」ベンチ組の背をバンと叩いて送り出す
春日井ショウ:「わ!」 実感が追い付いてきたものの、観客も居る手前大っぴらにはしゃげなくてむずむずしていたところを送り出される。
ルシア・J・ファーティマ:「あの内容でよくでかい口叩けるもんだ……っとと」ギンカに背を叩かれてよろけながら前へ。
“カリュプス”:「いや~~……」鎧がばらばらと崩れ、気の抜けた顔の“カリュプス”が姿を現す
“カリュプス”:「負けちゃいましたよ~。いや御見事!完敗です」
満天星ニニカ:「む、完敗などというのはちゃんと退場してから言ってくれ……」
満天星ニニカ:「まったく、本当に頑丈なやつだ」
サデ・ニカモ:「……」手をついて立ち上がる。
サデ・ニカモ:「……ルールの下でなかったら、あなたの勝ち、でした」
“カリュプス”:「何言ってるの。ルールがあるからノヴァリス・ファイトじゃない」
“カリュプス”:「私たちは殺し合いをしてるわけじゃない。お互いにルールの上で戦って、そしてあなた達が勝った」
“カリュプス”:「誇ってほしいわ、敗者としては」
満天星ニニカ:「そうだぞ、それにルールの下じゃなかったらおれの勝ちだ、それは絶対だ」うんうんと頷く
サデ・ニカモ:「でもきっと、こんな勝ち方はしなかった」
サデ・ニカモ:「……。“天狼”、なら」
“カリュプス”:「……“天狼”じゃないでしょ、私も、あなた達も」
“びゃくごう”:「ネネさん……」
“まじわざ”:「ず、ずびばぜん……あたし達が……」
“カリュプス”:「ああほら泣かないの!みんな頑張ったじゃない」
“カリュプス”:「チームA.R.Cの皆さんが強かった、それだけよ」
サデ・ニカモ:居心地悪そうな顔をする。
満天星ニニカ:「万雷と言うには足りないな、なにやら皆戸惑っているようだ……」観客席を見渡す
満天星ニニカ:「だがひとまずは、悪くない気分だ」
GM:実況解説は大番狂わせを早口で語り、観客たちもまさかの事態に戸惑いながらあれこれと意見を交わしているようだ。
GM:客席には圧倒的に“伏龍”のファン数の方が多く、歓声よりもどよめきが多い。
春日井ショウ:「……誰だって自分の予想が外れれば、多かれ少なかれ戸惑う物でしょう」 更に先へ進む先輩の背を見送って、自分はニニカちゃんの傍に。
満天星ニニカ:「おお、ショウ!」
満天星ニニカ:「1発目のあれは助かったぞ、ちからが湧いてきた……薔薇は挿し木ができるんだったな、だからおれと相性が良かったのだろうか?」
春日井ショウ:「流石に、鋼に挿して育つか試したことはないけれど。相性が良いなら何よりね」
春日井ショウ:「まだまだ使うことになるでしょう。優勝まで」
サデ・ニカモ:(毎度ながら切り替えがすごいなあ……)感心の眼差し。
ルシア・J・ファーティマ:「……カリュプス」サデ達の後ろから追いついて。
ルシア・J・ファーティマ:「……謝るつもりは無え」なにがとは言わず、唐突に告げる。
“カリュプス”:「ああ、ルシア選手!」気にした様子もなく
“カリュプス”:「面白いですねえ、彼女」ニニカに目を向ける
ルシア・J・ファーティマ:「まだまだ危なっかしいけどな」苦笑いしながら
満天星ニニカ:「ああ、まだまだ成長中でもある」
満天星ニニカ:「次会う時はもっと強くなってるだろう、お前などズドン!でおしまいだ」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ……きっと」
ルシア・J・ファーティマ:「昔の"紅蜘蛛"より強くなるよ。ウチのニニカ・・・は」
満天星ニニカ:「おっ」
ルシア・J・ファーティマ:「……んだよ」
満天星ニニカ:「お~~~??」にんまりとわらって尻尾で絡みついてくる
春日井ショウ:クスリと小さく笑う。
満天星ニニカ:「フフ……二歩目、だな」
春日井ショウ:(……これで、後はリーダーだけって感じだけど……) ちらりと横目に見て。
サデ・ニカモ:「……」こそこそと仲間たちの傍に寄って。
サデ・ニカモ:「ル……ルールの下でなかったら、向こうの勝ちだった、って言いました、けど」
サデ・ニカモ:「チームでなかったら、やっぱり、この勝ちはありませんでした」
サデ・ニカモ:ショウを見て、ルシアを見て。
サデ・ニカモ:ニニカ──を通過して“カリュプス”に向き直る。
サデ・ニカモ:「あ、鮮やかな勝利とは、いきませんでした……ので」
サデ・ニカモ:「この先で……証明、します。見てて、ほしいです、あなたに」
サデ・ニカモ:「“天狼”の伝説を、超えて……み、見せます、から」
サデ・ニカモ:「………………この四人で」
“カリュプス”:「……ふふっ…… ええ、楽しみです」微笑して
“カリュプス”:「何だか久し振りに、楽しい試合をさせて貰いました。ありがとうございました」
“カリュプス”:「皆さんのこれからの活躍、期待してますね」
“カリュプス”:「……あっ、そうだ」思い出したように
“カリュプス”:「実は、皆さんに一つお聞きしたいことがあって~……いいでしょうか?」
ルシア・J・ファーティマ:「いきなりだなオイ」
“カリュプス”:「すいません、ちょっと気になって~……」
“カリュプス”:「あの、皆さんの……」
GM:瞬間、ルシアの身体に激痛が走る。
ルシア・J・ファーティマ:「ぎっ……!?」
サデ・ニカモ:「ふえ」
GM:身体の芯から蝕まれるような、凄まじい痛みだ。とても立っていられないほどの。
ルシア・J・ファーティマ:「は……ッ……!あッ……ぐ、あああッ!!」
ルシア・J・ファーティマ:両手で身体を掻き毟りながら膝をつく。
春日井ショウ:「せっ……ルシア!?」
満天星ニニカ:「むっ」
“びゃくごう”:「え……ちょっと、なになに!?」
“カリュプス”:「ど、どうしました……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「なん……なんでもね、え゛……ッ……!」
実況:「おっと……“紅蜘蛛”選手、何かトラブルでしょうか?」
春日井ショウ:「っ、モーナ!救急スタッフを!」 見たことも無い先輩の姿に戸惑いながらも、ベンチへと呼びかける。
モーナ・レンクヴィスト:「はっ、はい!すぐに……!」慌てて走っていく
GM:それはルシアが良く知る痛みだった。ただ、それまでに味わったものよりも遥かに強い。
ルシア・J・ファーティマ:「~~~~~ッ」言葉にならない声を上げる。
サデ・ニカモ:「ぁっ、えっ、だ、大丈っ、う」
満天星ニニカ:「なんでもないことはないだろう、尋常ではないぞ」
GM:やがて……膝を付き、痛みに耐えるルシアの、その頭上。
GM:蜘蛛型の十字冠が、ゆっくりと蝕まれるように。錆びたように黒変していく。
ルシア・J・ファーティマ:「あ……待、てッ……!カメラ、止め、ろ……!!ああぁああ!」
ルシア・J・ファーティマ:這うように物陰へ隠れようとして、躓き地面に突っ伏す。
GM:苦悶するルシアの様子に、会場中のカメラが向けられる。
イネッサ・アナニエヴァ:「えっ……?」
姜麗花:「ねえ……あれって……」
GM:RHOが公開されます。

RHO-B
君はラス・ヴィダスに蔓延する難病、堕天病の罹患者だ。
十字冠の黒変には至っていないが、皮膚の一部は硬質化しつつあり、肌を隠す必要に迫られている。
今は投薬によって病状の進行を抑え、なんとか人目を誤魔化すことができているが、能力を使用する度に激痛を伴い、また全力で行使すれば病状は一気に進行するだろう。
この事情から、君はチームの解散が無くとも近い内に引退を考えていた。
また、全力でなくとも戦闘の度に堕天病は進行しつつあり、露見するのは時間の問題だ。RHO-Aを公開せずとも、このRHOは一定のタイミングで自動公開される。
GM:堕天病の罹患者の証──黒変した十字冠が、大きくスクリーンに映し出される。


サデ・ニカモ:呆然と立ち尽くす。
GM:観客席から悲鳴が上がる。軽いパニック状態となり、会場から出ようと押し合っている者たちもいる。
ルシア・J・ファーティマ:ゼェゼェと荒い呼吸を繰り返すばかりで、もはや意識も手放しかけている。
春日井ショウ:「っ、」 息を飲みながら、それでも必死に能力を繰る。
春日井ショウ:薔薇の立ち木を生やし、先輩の十字冠をカメラから遮ろうとするが……どうしたって、遅すぎた。
満天星ニニカ:「なるほど、そういうことだったのだな……」
実況:「こっ……これは……どうしたことでしょう!?わ……私の目にはまるで……」
解説:「あの十字冠は堕天病ですね。間違いないでしょう」
実況:「な……何ということでしょうか、“紅蜘蛛”患者は堕天病を患っていたことを隠していたのでしょうか!?運営はこれを知っていたのでしょうか!?」
白武ギンカ:「……ルシア!」
白武ギンカ:ベンチから駆け出してくる、その手には注射器。
白武ギンカ:「誰か抑えてて!応急処置だけど……!」
春日井ショウ:「手伝います!」 先輩の右腕を掴みながら袖を下ろし、背中を抑える。
ルシア・J・ファーティマ:「ゥ……ウウウゥウウウアア!!ガアアア!!」
ルシア・J・ファーティマ:意識を半ば失ったまま、半狂乱で暴れようとする。堕天病の末期患者に見られる錯乱状態に良く似ていた。
春日井ショウ:「リーダー!ニニカちゃんも!」
サデ・ニカモ:ぎこちなく動いて手伝いに入る。
サデ・ニカモ:自分の呼吸が浅いのが分かる。苦しんでいるのは彼女のはずなのに。
満天星ニニカ:「こら、暴れるな」淡々とした口調で両手と尾を使いルシアを抑える
GM:ギンカが薬剤を注射──恐らく自分用のものだろう──すると、ルシアを襲う激痛が、ほんの少しだけ和らぐ。
ルシア・J・ファーティマ:「ガ……ア……ひゅー……ひゅー……」
“カリュプス”:「……! ……行って!」
GM:“伏龍”の面々が、人目からルシアを庇うようにして立つ。
“まじわざ”:「ここはあたしらが何とかしとくから、早く!」
春日井ショウ:「すみません、ありがとうございます!」 上背がある方なので率先して右肩を担ぐ。
サデ・ニカモ:反対側を担いで運び出しにかかる。かかるが、選手用通路への短い距離だけで何度も転ぶ。
満天星ニニカ:「ああ、まったく…それ、代われ」
満天星ニニカ:身体から蔦を伸ばしルシアを支える、その様子はどこか手慣れたものを感じる
ルシア・J・ファーティマ:「う……ぁ…」衰弱した身体は恐ろしく軽かった。熱に魘されたように痙攣し、うめき声を漏らす。
GM:ノヴァリス・ファイトメジャーの選手が堕天病罹患者──これまでに無かった、異例の事態。『あってはならないこと』。
GM:チームA.R.Cの面々がルシアを担ぎ出し、通路へと姿を消しても、会場のパニックとざわめきは一向に収まることはなかった。
“カリュプス”:「……」
“カリュプス”:異様な喧騒に包まれた会場に立ち尽くし、チームA.R.Cが姿を消した通路を静かに眺める。
“カリュプス”:(……生きていたのか……)
“カリュプス”:(……白武ギンカ)

---

GM:普段より足早な大勢の人込みに押されるようにして、二人の生徒はスタジアムを出た。
明るい生徒:「……どうだった?試合!」
内気な生徒:「うん……すごかった……!」
内気な生徒:「“カリュプス”って人もすごかったけど……A.R.Cの人達、みんな必死で喰らい付いて……まさか勝っちゃうなんて……」
内気な生徒:普段より早口に、熱っぽく語る。初めて目にしたノヴァリス・ファイトの迫力と熱気に、少女はすっかり魅了されていた。
明るい生徒:「そうだよねー!超かっこよかったよね!」
明るい生徒:「あの新人の子もすごかったよね!何者なんだろ?帰ったらすぐチェックしないと……!」
GM:無邪気に興奮する様子の友人に対し、もう一人は少し戸惑ったようだった。
内気な生徒:「あの……。……“紅蜘蛛”選手は……」
明るい生徒:「ああ……そうだよね。今日も超かっこよかったけど……心配だよね」腕組みをする
内気な生徒:「……」
内気な生徒:「……ないの?」
明るい生徒:「ん?」
内気な生徒:「……ショックじゃ……ないの?あの人、堕天病で……」
内気な生徒:「それをずっと黙ってたんだよ?怖かったり……裏切られたとか、思ったり……しないの?」
明るい生徒:「うーん……」
内気な生徒:少し考え込む様子の友人を、固唾を呑んで見つめる。
明るい生徒:「……あたしは……むしろもっと応援したくなったかな!」
内気な生徒:「えっ……」目を見開く
明るい生徒:「“紅蜘蛛”にも色々事情があるんだろうし、それにそんな境遇で今まで頑張ってたなんて……」
明るい生徒:「きっと本人が一番、すごくつらかったと思うんだよね」
明るい生徒:「こういう時に応援してあげなくちゃでしょ!ファンとしてはさ!」
内気な生徒:「……」
内気な生徒:笑顔でそう言った友人の様子を見て──
内気な生徒:「……あのね」
内気な生徒:内気で臆病だった少女は、これまでに無い勇気が湧いてくるのを感じた。
内気な生徒:自らの袖口、いつも長袖のそれを掴み、意を決して口にする。
内気な生徒:「……あたし、あなたに、言ってなかったことが──」
チーム伏龍 控室
“まじわざ”:「……大丈夫ですかね、チームA.R.C」
“カリュプス”:「うん、心配だねぇ……」
“ねわたし”:「やっぱり、流石に出場停止ですかね……」
“びゃくごう”:「まだ分からないけど……」
GM:暫時、控室に沈黙が落ちる。外からはまだ微かに観客席の喧騒が響いてきている。
“ねわたし”:「……すいませんでした、ネネさん……」
“ねわたし”:ぽつりと口を開く。
“びゃくごう”:「最後の大会なのに、こんな形で……」
“まじわざ”:「あたしら、ネネさんに迷惑かけてばっかりで……」
“カリュプス”:「やめないよ」
“まじわざ”:「……えっ」
GM:俯いた三人が顔を上げると、“カリュプス”は微笑を浮かべていた。
“カリュプス”:「だから、やめないよ。もうちょっとだけだけど、頑張ってみようかなって」
“ねわたし”:「ほっ……ホントですか!?」
“びゃくごう”:「ネネさん……!いいんですか……!?」
“カリュプス”:「うん。久し振りに楽しい試合が出来たし、それに……」
“カリュプス”:「チームA.R.Cがあんな境遇で頑張ってるのに、私だけ『もう満足』なんて、出来ないでしょ」
“まじわざ”:「ねっ……ネネさん~~……!」
GM:後輩たちが次々に抱き着く。“カリュプス”の体幹はびくともせずにそれを受け止めた。
“びゃくごう”:「良かった……良かったです……!」
“ねわたし”:「ありがとうございます……!ずっと“伏龍”にいてくださいね……!」
“カリュプス”:「いや、ずっとは無理だよぉ……卒業するし……」
“カリュプス”:泣きじゃくる後輩たちをあやしながら、困ったように笑う。
“カリュプス”:「はぁ……これじゃまだまだ辞められそうにないなぁ」
“カリュプス”:試合での“カリュプス”の凄まじい活躍も、ルシアの堕天病発覚により押し流さえ、試合は殆ど注目を浴びることは無かった。
“カリュプス”:敗北。既に今シーズンの優勝は無く、“カリュプス”が脚光を浴びることも、やはりまた遠退いた。
“カリュプス”:だが、晴れやかな気持ちだった。こんな試合が出来るのなら、競技者として戦ってきて良かったと、そう思った。
“カリュプス”:アラームはもうしばらく、4時にセットしたままになりそうだ。
オズメ興行 本社ビル
GM:オズメ興行は、ラス・ヴィダスの企業上位12社からなる商業倫理監査協会、通称『協会』に名を連ねる大手であり、
GM:ラス・ヴィダスの芸能業界において強大な権力を持つ企業である。
GM:設立当初よりノヴァリス・ファイト関連事業でも莫大な利益を挙げ、業界への影響力も大きいが
GM:あくまでノヴァリス・ファイト運営委員会とは別組織であり、その力関係は微妙なバランスで保たれていた。
マネージャー:「それでですねッ……!“★-NDD”は今後、3ヶ月連続ニューシングル発売を予定しており……」
マネージャー:「各業界、インフルエンサー、またSNSのトレンド工作等の手配も既に完了しており……!」
マネージャー:「これまでの大手学区に留まらない大幅な新規ファン獲得が見込まれ……」
プロデューサー:「あ~、もういい、そこはもう聞いた」
プロデューサー:必死にプレゼンを行う『社会人』、“マネージャー”と、面倒そうに手を振る『社会人』、“プロデューサー”。いずれもオズメ興行の社員である。
プロデューサー:「“★-NDD”がアイドルとしてスノーボールしてるのはよォく分かってんだよォ!」
プロデューサー:「闘士としてどうするかの展望を聞くって言ったはずだよなァ!エエッ!?」
GM:投げられた灰皿がマネージャーの頭部ユニットを直撃する!
マネージャー:「ビガーッ!?」
GM:ラス・ヴィダスは厳格な競争社会、企業体質によっては未だにこうしたパワハラがまかり通っている。
GM:中でもオズメ興行、この“プロデューサー”のそれは苛烈であった。
マネージャー:「ザザッ……す、すみません……」
マネージャー:よろよろと資料を取り出す
マネージャー:「“★-NDD”のノヴァリス・ファイトでの人気獲得のため……現在運営への働きかけを行っており……」
マネージャー:「具体的な方策としては、神宮寺カレンのMVP選出を視野に入れております!」
マネージャー:「MVP獲得によって、古参NFファンにも神宮寺カレン、ひいては“★-NDD”の実力を認めさせ……」
プロデューサー:「このクソnoobがァ~~~~ッ!!」
マネージャー:「ギャバーッ!!」
GM:強かな回し蹴りを喰らい、マネージャーが吹き飛ぶ!コピー機に激突し破壊!!
プロデューサー:「トロールやってんじゃねーぞこの野郎ォ!!テメエの基盤引っこ抜いてボディはオシャレな植木鉢にしてやろうか!?アア!?」
マネージャー:「ガ……ガガッ……スミマセ……」
プロデューサー:「MVPなんて取られたら頭空ッポな客共が満足しちまうだろうが!古参ぶった連中からは叩かれるしよォ!」
プロデューサー:「『闘士としても頑張ってるのに評価されない可哀想な“★-NDD”、アタシが支えてあげなくちゃ……』」
プロデューサー:「を演出するのがテメェの仕事だろうがッ!オオッ!?」
マネージャー:「ビ……ビビ……はい……すみません……」
プロデューサー:「いいかッ!どんな手を使ってもこの大会であのクソ邪魔な“黒鉄”を下して“★-NDD”をNFのトップスターに仕立て上げるんだッ!!」
プロデューサー:「あんな陰キャの地味眼鏡なんかじゃ数字なんて取れる訳ねーんだからなッ!!運営の連中を札束で引っ叩いて分からせてやれッ!!」
マネージャー:「ハイ……ハイ……分かりました……ハイ……」
プロデューサー:「ハイは一回で……!」
社長:「どうした、トラブルかプロデューサー」
社長:騒ぎを聞きつけてか、もう一人の『社会人』が姿を現す。
社長:上等なスーツに身を包み、先の二人とは格段の気品や風格といったものまで感じさせる、大型の機体だ。
プロデューサー:「あッ!いやいやッ!何も問題ありませんよ社長ォ……!」
プロデューサー:先の態度が嘘のように腰を低くする
プロデューサー:「少々“★-NDD”の今後について協議していただけで……オイッだよなッ」
マネージャー:「ハイ……その通りです……」
社長:「そちらはプロデューサーに一任する。それより……」
社長:「チームA.R.Cの件はどうなっている?堕天病のプロ選手など、ともすればNF事業全体に対するダメージになるぞ」
プロデューサー:「ああ~ッ、それでしたらご安心ください!」
プロデューサー:「関係各所、既に手は打ってあります。間違っても世論が奴らを認めることなどありませんよ」

---

実況:「……秒殺!チーム“ZENITH”、またも圧勝です!信じがたい強さだ!!」
GM:その日、ノヴァリス・ファイトサマーシーズン一回戦第三試合。“黒鉄”擁するチーム“ZENITH”は、僅か30秒で相手に勝利し、全くの無傷で試合を終えた。
GM:「“黒鉄”選手!試合はいかがでしたか!?」
GM:「今回の大会への意気込みは!?」
GM:「注目している選手などはいるでしょうか!?」
“黒鉄”:「……」
クーストース:「あーっ、はいはい!インタビューならこちらで……!」
GM:群がる記者を一瞥もせず、“黒鉄”は無言で選手用通路へと消えていった。
クーストース:「……おい!何だよあれは!」
クーストース:その日の控室、“ZENITH”所属“クーストース”は、いつものように“黒鉄”に詰め寄っていた。
クーストース:「少しはインタビューに応えたらどうなんだよ!一言くらいあんだろ!せめて笑顔くらい見せるとかよぉ!!」
“黒鉄”:「……必要?それが」
“黒鉄”:顔色一つ変えずに言う。
クーストース:「はああああ!?必要だから言ってんだろ!?あたしが今何喋ってると思ってんだ!?」
“黒鉄”:「仕事はしている。今日の試合も申し分無かったと思うけど」
クーストース:「そういう話をしてんじゃね~~ッ!!お前あたしらが誰のおかげで闘士やれてるか分かってんのか!?」
“黒鉄”:「用が無いなら失礼するわ」荷物を持ってスッと立ち上がる
クーストース:「失礼してんじゃェエエ~~~ッ!!お前ッ……このッ……はああぁああ!?」
アコナイト:「まあまあ、クーちゃん落ち着いて……」
アコナイト:「ブリジットちゃん、これから皆で打ち上げの食事予約してあるんだけど……どうかしら?」
“黒鉄”:「いえ、結構よ」
“黒鉄”:「皆、今日はお疲れ様。お先に失礼するわ」
クーストース:「おい!!結構してんじゃ……待てよ!!おい!!……このクソ女ァ!!」
GM:静止の声も聞かず、“黒鉄”はさっさと一人で帰っていってしまった。
エフェメラ:「はぁ~~~……」
エフェメラ:チームで一番の新人、“エフェメラ”が、呆れとも感嘆ともつかない溜息を漏らす。
エフェメラ:「……試合の後でもああなんですか?いつも?」
アコナイト:「いつもね」
クーストース:「いつもだよ」不貞腐れたように
エフェメラ:「はぁ~~~~~~~…………」
エフェメラ:「……あたし、結構“黒鉄”さんに憧れてたんスけど……」
エフェメラ:「何か、キャラとして分かってはいたけど、実際に接してみるとまた想像とも違うっつーか……」
エフェメラ:「……練習でも試合でもああじゃないッスか」
アコナイト:「そうね」
クーストース:「プライベートでもだろ、絶対」
エフェメラ:「……いや~、なんか……」
エフェメラ:「……いくら勝ちまくったところで、あんなんで楽しいんスかね?」
エフェメラ:呆れとも簡単ともつかない半笑いで口にする。
クーストース:「……」
アコナイト:「……楽しい、楽しくない、じゃないんでしょうね、きっと」
アコナイト:呟くように言って、“アコナイト”は目を伏せた。
アコナイト:「あの子にとって、勝ち続けることは……」
アコナイト:「呪いそのものなのよ」



【Middle5/病室】

GM:試合が終了したので、全員侵蝕率を下げてください。今回はシーン数の関係で初期値+1D。
GM:HPも最大値まで回復できます。
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を33+1D10(→ 40)に変更(112 → 40)
満天星ニニカ:44+1d
DoubleCross : (44+1D10) → 44+1[1] → 45

春日井ショウ:春日井ショウのHPを52に変更(5 → 52)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10+31(→ 32)に変更(121 → 32)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(30 → 38)
GM:そして改めて登場どうぞ!
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(32 → 34)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(38 → 41)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(40 → 47)
満天星ニニカ:45+1d10
DoubleCross : (45+1D10) → 45+9[9] → 54




SNS:「“紅蜘蛛”が堕天病っぽいんだけど……これマジ?(動画を再生する)」
SNS:「応援してたのにショックです……」「ずっと隠してたってこと?」「(長文記事)ずっとファンだった闘士に裏切られました」
SNS:「運営発表まだ?」「そんな闘士が試合したら観客にも感染するんじゃないでしょうか?一刻も早い対応が求められます」「もう観戦行くのも怖いかも……」「堕天病は末期患者以外からは感染しませんよ」「それちゃんとしたソース元あるんですか?w」
SNS:「チームA.R.Cどうなるんだろう」「この前のスポンサー騒ぎも知ってたから下ろされたってこと?」「堕天病はただの風邪!連邦生徒会の陰謀です!!!今すぐ退陣要求してアトラ・アーリーバードを連邦生徒会長にしましょう!!!!!!」
GM:ラス・ヴィダス商業区の病院、その一室。他の患者から隔離されたその一室に、君達は集まっていた。
GM:ルシアの容体は安定し、痛みや意識の混濁はもう無い。だが、堕天病の証たる十字冠の黒変が治ることはなかった。
モーナ・レンクヴィスト:「……す、すごい騒ぎになってますね……」
ルシア・J・ファーティマ:「……まぁ、無理もねえだろ。プロの闘士が堕天病なんて前代未聞だからな」身体に何本かのチューブを刺し、ベッドから上半身を起こして端末を眺めている。
サデ・ニカモ:「キ、キノコの写真が今までにないくらいのRT数になってます……ひ、ひひっ……」炎上で。
サデ・ニカモ:スマホを見つめる少女のその額には、大判の絆創膏が貼られている。
春日井ショウ:「あはは……。うちもちょっと、怖くてアカウント見れてないんだよね……」
春日井ショウ:仲間内だけの空間に来たことで緊張が切れて一頻り泣いたので、元から赤い目が更に赤くなっている。
ルシア・J・ファーティマ:「やー、もう何試合か保つはずだったんだけどな。参った参った!」普段よりいくらか明るく言ってのける。
ルシア・J・ファーティマ:黒変した十字冠に加えて、普段サポーターや前髪で隠している部分から、硬質化し結晶のようになった肌が覗いている。
満天星ニニカ:「ふむ……」
満天星ニニカ:その様子を漫然と眺めている
白武ギンカ:「思ったよりだいぶ進んでるねー」同じく堕天病の目線で
ルシア・J・ファーティマ:「ホント、情けねえ限りだぜ。天下の紅蜘蛛様ともあろうものがよ!ははは!はは……」
ルシア・J・ファーティマ:「………」
ルシア・J・ファーティマ:「………すまねえ、みんな」俯いて、小さく言葉を絞り出す
春日井ショウ:「い、いやいや!先輩が謝ることじゃないし」
春日井ショウ:「病気で一番キツいの、先輩でしょ。かかりたくってかかったって訳でもないし」
満天星ニニカ:「?、謝ることだろうこれは」
モーナ・レンクヴィスト:「ちょっ……ニニカさん!?」
満天星ニニカ:「試合に関わることだ、事前に話してもらわないと困る」
春日井ショウ:「って、ちょ」 ニニカちゃんを宥めようとして、続いた言葉に口を噤む。
満天星ニニカ:「そうだろ?」キョトン、と
ルシア・J・ファーティマ:「……ああ、ニニカの言う通りだ」
ルシア・J・ファーティマ:「ここまで進行してたら、いつああやってバレてもおかしくなかった。それを承知で」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトにしがみつこうとした、アタシの身勝手が、一番最悪のタイミングで実を結んじまった」
ルシア・J・ファーティマ:「すまん、ショウ、ニニカ」
ルシア・J・ファーティマ:大きな絆創膏をした額を見て「……サデ」
満天星ニニカ:「……いや、お前も俺の言ったことを勘違いをしている」
満天星ニニカ:「バレるバレないではない、おれは勝ちに来てるんだ、だから隠されたんじゃあ困る」
満天星ニニカ:「事前に言ってくれれば、それ込みで作戦を立てられた」
ルシア・J・ファーティマ:「それ込みでだぁ?」呆れたように
満天星ニニカ:「違うか?」そう言ってチームの長、責任者であるサデに顔を向ける
春日井ショウ:「……」 こちらもちらりと様子を窺うようにリーダーに視線を向ける。
ルシア・J・ファーティマ:「アタシの負担がもっと軽くなるように配慮してくれたってか?思い上がんなよ」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそも、進行を遅らせるためにセーブした結果が今のアタシのファイトスタイルなんだ。無様なことこの上ねえが、それでも辛うじて闘士として格好つけるにはあれが限界だ」
満天星ニニカ:「お前は闘士だ、何故配慮をする必要がある」
満天星ニニカ:「ルシア・J・ファーティマが突然停止しても、事前にそれが考慮に入っているのとそうじゃないのでは大きな違いがある」
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」
白武ギンカ:「ま、当人じゃなきゃ分かんないこともあるでしょ。こういうのはさ」
白武ギンカ:「動きがアレだったから薄々分かってはいたけど……。これ、いつ頃からなの?」
サデ・ニカモ:「……ス」
サデ・ニカモ:「ス、スラムに、来たから……ですか……?」
サデ・ニカモ:堕天病について明らかになっていることは少なく、それでさえ詳しい立場ではないが、患者が都市部より辺縁に多いことは知っている。
サデ・ニカモ:「ゎ、私が……街中から出なきゃいけなくしたせいで……」
ルシア・J・ファーティマ:「……違えよ、サデ。お前のせいじゃない」
ルシア・J・ファーティマ:「もっと前からだ。兆候があったのは、ずっと前」
春日井ショウ:「……いつからなのかとかって、聞いていい感じ?」
ルシア・J・ファーティマ:「言っただろ。今のアタシの闘い方は、極力症状の進行を遅らせるために切り替えたもんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「つまりそっからさ。"天狼"が引退する直前、アイツに負けて、暫く故障欠場って事になって」
ルシア・J・ファーティマ:「そこで一旦、"紅蜘蛛"は終わった。世間じゃ負けたトラウマでイップスになったなんて言われてるけど」
ルシア・J・ファーティマ:「……本当の所は、そういうことだ」
サデ・ニカモ:「……気付きませんでした」
サデ・ニカモ:「私、リッ、リーダーなのに……ただ調子が戻らないのかなって、暢気なこと……っ」
ルシア・J・ファーティマ:「だから、お前らは悪くねえんだって……!アタシがずっと騙してたんだ」
満天星ニニカ:「おれは付き合いも短いしな、騙されたという認識も薄い」
満天星ニニカ:「気になるのはひとつだけだ」
満天星ニニカ:「続けるのか?"紅蜘蛛"」
ルシア・J・ファーティマ:「………」伏し目がちにニニカを見て
ルシア・J・ファーティマ:「そんな資格が、アタシにあると思うか?」
ルシア・J・ファーティマ:「他人には全力でやれって良いながら、自分は騙し騙し手ぇ抜いて、それで偉そうに怒鳴り散らしてよ」
ルシア・J・ファーティマ:「この前の試合だってそうだ。あの勝つか負けるかギリギリの状況で、アタシは」
ルシア・J・ファーティマ:「"先のこと"を考えてた。あの時カリュプスの言う通り、ほんの一瞬でも全力で戦っていれば」
ルシア・J・ファーティマ:「お前らをあんなに消耗させずに済んだんだ」
満天星ニニカ:「資格なんてものには興味はないな」
満天星ニニカ:「どんなに高潔であってもひ弱なやつはいるし、どんなに下劣であっても恐るべき強者もいる」
満天星ニニカ:「病を抱えた強敵、なんてものも経験がないわけじゃあない」
サデ・ニカモ:唸るような声を上げ、額の絆創膏を掻き毟る。覆われた傷口から血の筋が垂れる。
春日井ショウ:「わ、ちょ、リーダー!」 ニニカちゃんと先輩のやり取りに口を挟もうかオロオロしていたが、慌ててリーダーの手を掴む。
満天星ニニカ:「気になるのはただ、やる気だけだ……しかし」
満天星ニニカ:「今は皆、頭を冷やす必要がありそうだな」
満天星ニニカ:「おれからはもう無い、反省に飽きたら答えを聞かせてくれ」
ルシア・J・ファーティマ:肩をすくめてニニカを一瞥し「……ショウ」
春日井ショウ:「え、あ」
ルシア・J・ファーティマ:「こいつはこう言ってるけどな。こうなっちまったらやる気があろうがなかろうがどうにもならねえ。お前ならわかんだろ?」
春日井ショウ:「……」 いくつかのチームを移籍し続けてきたのは、ノヴァリスファイトの裏側を嫌というほど見てきたからでもある。
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトの運営が、堕天病の闘士を闘技場に上げるわけが無ぇ、そいつを抱えてるチームもな」
サデ・ニカモ:「…………そうなっても出場できるくらいなら」
サデ・ニカモ:「ギンカさんだって、私たちみたいなチームのコーチなんかで留まらなくていい……」ショウに腕を掴まれて、抵抗の気力もなくぶら下がるようにしている。
ルシア・J・ファーティマ:「……けど、お前らだけならまだなんとかなる」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシの登録をチームから消してくれ」
春日井ショウ:「……分かるよ。先輩の言ってること」
春日井ショウ:「闘士にとって、運営の決定って絶対だし。運営――協会は闘士をラス・ヴィダスの夢や希望の象徴にしたがってる」
春日井ショウ:「なら、堕天病なんていうラス・ヴィダスの負の象徴みたいなものと闘士が関わることを許す訳ない」
春日井ショウ:「……でも。でもさぁ」 先ほど乾いたばかりの瞳がまた潤んで。
春日井ショウ:「酷いこと言ってるって、分かるけどさ。それでもさ」
春日井ショウ:「いっしょにリングに立つなら、先輩が良いよ」
ルシア・J・ファーティマ:「………」
春日井ショウ:「やっとだよ?スポンサー居なくなったとこから、大会出れるとこまできて、あの"伏龍"にまで勝っちゃって」
春日井ショウ:「先輩は凄いんだって、カッコいいって。皆分かって来てくれたところじゃん。ファンだってついてくれたじゃん!」
春日井ショウ:「なのに、こんなところでさ。負けた訳でもないのに、終わりなんてさぁ……そんなの、あんまりじゃん……」
春日井ショウ:ボロボロと憚りもせずに涙をこぼしながら。酷くしゃくりあげながら訴える。
ルシア・J・ファーティマ:「……終わりじゃねえよ。アタシのツテで、必ず替えの闘士を探してやる」ショウの言葉を遮るように
ルシア・J・ファーティマ:「リーグの途中で別の選手補充するのだって、ルール的には認められるか怪しいけど……お前らはアタシに騙されてたんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「それを包み隠さず公表すれば良い。ファンへの説明もつくし、同情も買えれば色々後押ししてくれる。運営もそのくらいは……」
春日井ショウ:「違うの!」 遮るように怒鳴る。
春日井ショウ:「先輩がっ、先輩の選手生命が!こんなとこで、終わってほしくないの!」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ………」気圧されたように押し黙る。
春日井ショウ:「代わりが居ればいいとか、そういう話じゃないじゃん……」
春日井ショウ:「ここまで来たのは、先輩となのに。先輩と一緒だからここまで来れたのに……」
春日井ショウ:「先輩と勝ちたいよ……進むんなら、先輩とが良いよぉ……」
春日井ショウ:べそべそと、もはや子供のダダと変わらない様子で泣いている。
サデ・ニカモ:「……っ……」血のついた指で端末を弄る。
サデ・ニカモ:「と、投稿、しました、から」
ルシア・J・ファーティマ:「……?」泣き出したショウに満足に言葉をかけられないでいたが、その声に反応してサデの方を見る。
モーナ・レンクヴィスト:「な、何をですか……?」
サデ・ニカモ:「“知っていました”“堕天病だろうと何だろうと、ルシア・ジュゼ・ファーティマが私たちのチームメイトであることには変わりありません”、って」
ルシア・J・ファーティマ:「サデ、お前……」
春日井ショウ:「りぃだぁ……」 ぐずぐずの涙声のまま、目を輝かせている。
サデ・ニカモ:作った笑顔が痛みで引き攣れる。病院に来る道中で負った傷。そのことに、今はむしろ縋っている。
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ……だからアカウントの運営から外せって言ってたのによ」力なく首をふる。
満天星ニニカ:「それが、答えで良いのだな?チームA.R.Cの」ただじっと成り行きを見守っていたニニカがここで口を挟む
満天星ニニカ:「決してそれを許さぬはずの協会が、折れざるを得ない状況を作り出す」
満天星ニニカ:「そういう戦いを、新たにはじめる」
満天星ニニカ:「勢いや感情に任せたものでないのなら、そういう事なのだとおれは受け取るが」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシは……」ぽつりと口を開く
ルシア・J・ファーティマ:「この身体になってから、いつも"どこで終わるか"を考え続けてきた」
ルシア・J・ファーティマ:「終わった選手だのなんだの言われながら、みっともなく競技にしがみついて」
ルシア・J・ファーティマ:「それでも、一番最後にもう一度だけ、最強の"紅蜘蛛"を見せてから消えてやるって」
ルシア・J・ファーティマ:「その瞬間をずっと探して、これまで戦ってきた」
ルシア・J・ファーティマ:「前の試合、相手が本気の"カリュプス"なら、それに相応しいと思ったよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……けどさ」
ルシア・J・ファーティマ:「できなかった。これで終わりだって思うと、病気とは関係なく脚が竦んだんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「根暗でコミュ障で何考えてるかわかんねーリーダーに、カッコばっかりで中身はてんで泣き虫の甘ちゃんに」
ルシア・J・ファーティマ:「口と態度だけは達者な、生意気なド素人……そんなチームだけどさ」
ルシア・J・ファーティマ:「……次も続けたいって思ったんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「どんだけ無様でも、一試合でも長くお前らと一緒に……」
モーナ・レンクヴィスト:「……ルシアさん……」
ルシア・J・ファーティマ:そこまで言って、表情を明るくしてベッドに背を預ける。
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、結果がこのザマだけどな!」
ルシア・J・ファーティマ:「二兎を追うものは一兎も得ずっていう教訓だ。よくわかっただろ」
ルシア・J・ファーティマ:「チームが潰れるかどうかの瀬戸際なんだ。お前らまでアタシに付き合って沈むんじゃねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「……頼むよ」
サデ・ニカモ:「だ、駄目です」
満天星ニニカ:「お前は……」
満天星ニニカ:「ばかだな」
満天星ニニカ:「全くもって、愚か」
満天星ニニカ:「わかってない、なあにも、わかってない」
満天星ニニカ:ク、クと笑う。
春日井ショウ:「今回ばかりは、ニニカちゃんに賛成」 グスッと大きく鼻をすすり上げつつ。
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ!?」
満天星ニニカ:「チームが潰れるかどうかの瀬戸際だと?」
満天星ニニカ:「こんなチーム、本当ならばとっくに潰れているのだぞ」
満天星ニニカ:「おれたちは何故ここにいる?」
満天星ニニカ:「お前みたいなばかが」
満天星ニニカ:「ばかものたちが、みっともなくしがみついたから」ぐるりと周囲を見渡す
満天星ニニカ:「本来ならばとっくに沈んでいるはずの船で、それでもオールを離さなかった大馬鹿者が」
満天星ニニカ:「ここまで漕いできたんだろう」
満天星ニニカ:「いいか、おれが問うているのは最初からやる気だ、ただそれだけだ、なにも変わりはしない」
満天星ニニカ:「チームA.R.Cはルシア・J・ファーティマが諦めないことで成立している泥舟だ」
満天星ニニカ:「お前が諦めたら、終わるのだぞ、全てが」
満天星ニニカ:「全てが、だ」
満天星ニニカ:「そんな事もわからんのか」
ルシア・J・ファーティマ:「お前……」ニニカに向けて何か言おうとして、しばし逡巡する。
GM:その時。
GM:……コン、コン
GM:不意に病室のドアがノックされる。
GM:まだ看護師の巡回時間ではないはずだ。
サデ・ニカモ:「……」静かに扉に寄って行って開ける。
GM:扉を開くと、そこには一人の生徒が立っていた。
“マスターポルート”:「……あら」
サデ・ニカモ:「ふえ」
“マスターポルート”:「“ウコンハットゥ”選手?」嬉しそうに微笑む
サデ・ニカモ:暴徒の類なら真っ先に狙われようという心算だったが──
サデ・ニカモ:「……! …………!! ……!」
“マスターポルート”:「ごめんください。チームA.R.Cの病室は、こちらで間違いないかしら?」
サデ・ニカモ:かくかくと頷く。乾ききらない出血の痕を顔に残したまま。
ルシア・J・ファーティマ:「なっ……!?」サデの頭の向こうから覗いた顔を見て、思わずベッドから立ち上がりそうになる。
“マスターポルート”:「御機嫌よう。お初に御目にかかるわね」
“マスターポルート”:「わたしは百代マリア」
“マスターポルート”:「今は、“マスターポルート”と呼ばれているわ」

TIPS
“マスターポルート”(今代)
病や貧困にレネゲイド能力、その他さまざまな理由から表舞台で生きられない生徒たちに寄り添い続ける『聖女』。
直接政治や紛争の場に顔を出すことは殆ど無いが、下層の生徒たちから絶大な支持を得ており、その潜在的影響力は大きい。
かつてはキングダムの姉妹校に所属する一生徒であり、その美しく荘厳な能力を駆使した戦いぶりをノヴァリス随一と讃えられていた。


立野スズコ:「まっ……マリアさん、一人で先に……あっ!」
立野スズコ:慌てた様子でもう一人走り込んでくる。
立野スズコ:「こ、こんにちはチームA.R.Cの皆さん……突然お邪魔してすみません!」
立野スズコ:「あたし……私達は、赫花連盟の者です」

TIPS
【赫花連盟(ロサス・サングリエンタス)】
先代“マスターポルート”の時代、彼を打倒すべく組織された生徒達によるレジスタンス活動を前身とする組織。
現在はラス・ヴィダス大聖堂を拠点とし、スラム住民の互助を第一に、堕天病の治療、麻薬の撲滅、暴力団の根絶を目標に掲げ、自警団的な活動を行っている。
当代“マスターポルート”のもと、真っ向から『協会』の支配に対抗する組織でもあるが、基本的に穏健路線を示す“マスターポルート”に対し、テロや誘拐といった強硬策を支持する生徒も多く、一枚岩とは言い難い。
所属する生徒は殆どがスラム街の住人であり、他校から流れてきた者や元ギャングなど経歴は様々だが、常に過酷な環境で戦ってきた屈強なオーヴァード達が揃っている。赤色の装衣を身につけるのが慣例。


春日井ショウ:「……赫花連盟の名は存じているけれど」 ベソベソに泣いていた顔を隠すためにお忍び用のサングラスをかけている。
春日井ショウ:「その長が一体直々になんて、一体何の御用かしら」
サデ・ニカモ:「あ、ぁ、ぁっ、あ」
サデ・ニカモ:「わっわわわ私なんかがマママスターポルート様をお迎えしてすみません……!」
サデ・ニカモ:「すすすすすぐ消えます!」出し抜けに窓に駆け寄る。
春日井ショウ:サッと腕を掴んで止めておく。
サデ・ニカモ:「ふぐっ」つんのめる。
立野スズコ:「すみません、アポを取ってから来ようと思ったんですけどぉ……」
立野スズコ:「なんか通じなくてえ……」
モーナ・レンクヴィスト:「あっ……!ごめんなさい!悪戯電話でパンクしてて通知を切ってて……!」
“マスターポルート”:「見てスズコ……本物のチームA.R.Cだわ……」ひそひそ
立野スズコ:「本当ですね……!生で見られて感動です……」ひそひそ
満天星ニニカ:「見ての通り、取り込み中だが?」
ルシア・J・ファーティマ:「……アンタらが堕天病患者を囲ってんのは知ってるけどよ」
ルシア・J・ファーティマ:「最近は聖女様御自らがお迎えにいらっしゃるのか?随分サービスが良いんだな」警戒を隠さず皮肉を浴びせる。
“マスターポルート”:「わたしが来たいと言ったのよ」
ルシア・J・ファーティマ:「どうしてまた……」首をひねる。
“マスターポルート”:「フアンだからよ!」
ルシア・J・ファーティマ:「ファ、ファン……?ウチの?」モーナへ(知ってた?)という視線を送る
モーナ・レンクヴィスト:ぶんぶんと横に首を振る。
“マスターポルート”:「前回の試合も見せてもらったわ。すごい活躍だったわね。思わずぐっと手に汗を握ったわ」
“マスターポルート”:「こうしてお会いできて光栄だわ。“ウコンハットゥ”選手、“紅蜘蛛”選手、“ガリカ・オフィキナリス”選手、“ウィンター・ブルー”選手……」
“マスターポルート”:順番に顔を動かしていき──
“マスターポルート”:「……あら?」目を瞬く
白武ギンカ:「やっほ~」軽く手を振る「久しぶり、マリアちゃん」
ルシア・J・ファーティマ:「マリアちゃん!?」ぐりんっと首が勢いよくギンカへ向く。
“マスターポルート”:「……ギンカ?どうしてこんなところに……」
春日井ショウ:「……知り合いだったの?」 驚愕を内心に隠しつつギンカさんに問いかける。
白武ギンカ:「あたしにだって知り合いくらいいるよ~」
サデ・ニカモ:「私ごときがマスターポルート様のお心を乱した上に高貴なる記憶野の片隅に不相応にも汚れたこの名を刻み込ませてしまうなどやはり命を以て償う以外に……」
春日井ショウ:「リーダー、少し静かに」 マリアさん達から見えない角度で背中をトントン叩いて落ち着かせにかかる。
“マスターポルート”:「……まあ、一旦それはさておきましょうか」置いといて、のポーズ
“マスターポルート”:「貴女方に一つ、お願いがあるのだけれど……いいかしら?」
“マスターポルート”:「その……出来ればでいいのだけれど……」
“マスターポルート”:「サインとか……」色紙を差し出す
ルシア・J・ファーティマ:「ええ……」呆然
サデ・ニカモ:「ハフッハフッハフッハフッ……」過呼吸。
春日井ショウ:「サイン自体は構わないけれど……まさか、それが本題という訳は無いでしょう」
春日井ショウ:「先に用件を確認しておきたいのだけれど」
立野スズコ:「ほらぁ、やっぱり怒られたじゃないですかぁ……」
“マスターポルート”:「だって欲しかったんだもの……」
“マスターポルート”:「御免なさいね。それではあいすぶれいくも程々にして……」
ルシア・J・ファーティマ:(ブレイクっていうか変な空気にはなったけどよ……)冷や汗を垂らしながら次の言葉を待つ。
“マスターポルート”:「貴女方が今置かれている状況に関して、わたくし達も十分に理解しているつもりよ」
“マスターポルート”:「堕天病の患者が社会でどういう扱いを受けるか、我々以上によく知る人はいないもの」
“マスターポルート”:「その上で聞きたいのだけれど……」
“マスターポルート”:「チームA.R.C、いえ、“紅蜘蛛”選手」
“マスターポルート”:「これからも競技を続けるつもりはあるのかしら?」
“マスターポルート”:赫の瞳が、じっとルシアを見つめている。
ルシア・J・ファーティマ:「………」金色の片目が睨み返す。
ルシア・J・ファーティマ:「どいつもこいつも、なんなんだよ……ったく」苛立たしげに頭を掻いて
ルシア・J・ファーティマ:「……"マスターポルート"」
“マスターポルート”:「何かしら?」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタんとこの教会は、懺悔やら告解やらも聞くんだろ」
“マスターポルート”:「ええ、その通りよ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシには闘士としての責任がある。チームの行く末がかかってることを"できるかどうか"をすっ飛ばして話したって意味はない」
ルシア・J・ファーティマ:「……けど」
ルシア・J・ファーティマ:「教会の作法ぐらいはアタシだって知ってる」
ルシア・J・ファーティマ:「主の御前でする告白にはいかなる責任も生じない。なぜならそいつは、この世で一番無責任なクソヤローだからだ」
“マスターポルート”:「ふむ……」唇に指を当てて
ルシア・J・ファーティマ:「……だからこれは誰に向けても言う言葉でもねえし、誰も責任を取る必要もねえ」
“マスターポルート”:「では、ルシア・J・ファーティマ」
“マスターポルート”:「汝はどんな罪を告解する?」
“マスターポルート”:穏やかで、厳かな声。無機質な病室にあって、まるで静謐な大聖堂にいるかのような錯覚さえ覚えさせる。
ルシア・J・ファーティマ:「………」
ルシア・J・ファーティマ:「……嘘を吐きました」ぽつり、ぽつりと、言葉を零していく。
ルシア・J・ファーティマ:「病気を隠して競技に出続けたこと、仲間の誰にもそれを明かさなかったこと、そのために、対戦相手にすら全力で向き合わなかったこと」
ルシア・J・ファーティマ:「全部、私の嘘で、私の罪です。それでも尚罪深いことに、私はこの願いを捨てられずにいます」
ルシア・J・ファーティマ:「私はまだ、闘いたい」
ルシア・J・ファーティマ:「"紅蜘蛛"は、こんな所で終わる闘士じゃない」
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cは、コイツらは、アタシが……」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシの力で、優勝させてみせる」目を閉じて祈るように、しかしはっきりと口にする。
“マスターポルート”:「……悔い改めの祈りには、まだ早いようね」
“マスターポルート”:「全能の神、憐み深い父は、御子の死と復活によって世をご自分に立ち帰らせ、罪の赦しの為に聖霊を注がれました」
“マスターポルート”:「神が教会の奉仕の務めを通して、貴女に赦しと平和を与えて下さいますように」
“マスターポルート”:「たとえ赦されなくとも──」
“マスターポルート”:「このわたくしが、百代マリアの名において、貴女の罪を許します」
ルシア・J・ファーティマ:「………」閉じていた眼をゆっくりと開いて
ルシア・J・ファーティマ:「……ハッ」気の抜けたようにベッドにもたれかかる。
ルシア・J・ファーティマ:「これで満足かよ聖女様。別に許しなんて求めちゃいねーっての」
ルシア・J・ファーティマ:「これで奇跡でも起きて病気が治るってんなら、今すぐにでも全財産教会に寄付してやるけどよ」
“マスターポルート”:「あら。それならこれはどうかしら?」
ルシア・J・ファーティマ:「あ?」
“マスターポルート”:「“赫花連盟”の目的は──」
“マスターポルート”:「堕天病の治療にあるわ。本当の意味での治療とは、ただ患者を治せばいいというものではない」
“マスターポルート”:「病が正しく理解され、偏見を失くし、患者が治療を続けながら正しく社会で生きていけることこそが、本当の治療よ」
“マスターポルート”:「堕天病患者の社会的地位向上は、赫花連盟の活動目的であり……」
“マスターポルート”:「その為に、『堕天病の闘士』ほど人々に強く訴えかけられる人はいないと思わない?」
ルシア・J・ファーティマ:「……オイオイ、それってまさか……」
“マスターポルート”:微笑を浮かべ、病床のルシア、それからチームの面々を見つめる。
“マスターポルート”:「“赫花連盟”は、チームA.R.Cとのスポンサー契約を申請します」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「…………!?!?!?!?!??」
“マスターポルート”:「いかがかしら。予算は潤沢とは言い難いけど……少なくとも活動に支障が無い程度の援助は出来ると思うのだけれど」
春日井ショウ:「……スポンサー契約、を?貴女達が?」
満天星ニニカ:「協会は『堕天病の闘士』を決して認めやしないだろう、とおれは聞いたぞ」
満天星ニニカ:「お前たちも、それを"わかった上"で言っているのか?」
“マスターポルート”:「あら?おかしいわね……」首を傾げる
“マスターポルート”:「チームA.R.Cはやってもみない内から諦めるようなチームだったかしら」
満天星ニニカ:「そんなわけないだろう」
満天星ニニカ:「だいたいな、おれは最初からこうなることなんてわかってたぞ」
春日井ショウ:「……諦める人間なら、今ここに居ない」
春日井ショウ:「そういう話だったわね。最初から」
春日井ショウ:「リーダー、ルシア。貴女達は?」 二人の意志を確かめるように名前を呼ぶ。
サデ・ニカモ:「ぇ、あ、えっ」
満天星ニニカ:「『堕天病の闘士』でありながらスタジアムに上がるルシア・J・ファーティマ、まったく正気の沙汰ではない」
満天星ニニカ:「小市民じみた態度でいながら結局誰より夢見がちな春日井ショウ」
満天星ニニカ:「それに」
満天星ニニカ:「ぐずぐずと気弱なことを口では言いつつ決して引かないサデ・ニカモ、おれはお前ほど我の強いやつはみたことが無い」
満天星ニニカ:「結局こうなることは、わかってたんだ、もう一度言うぞ」
満天星ニニカ:「やる気だ」
満天星ニニカ:「どうせあるくせに、何をまどろっこしい」
サデ・ニカモ:(都合が良すぎる上に仮メンバーが偉そうすぎて言葉が出ない……!)
ルシア・J・ファーティマ:「……参ったな」バツが悪そうに頬を掻く
ルシア・J・ファーティマ:「クソムカつく物言いだが……クソムカつく事に言い返せねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「……協会が堕天病の闘士を認めるわけがない。それは確かに事実だが」
ルシア・J・ファーティマ:「それは"協会の中"の話だ」
ルシア・J・ファーティマ:「“赫花連盟”はラス・ヴィダスを"協会"と二分するもう一つの権威。そいつがケツモチしてくれるって言うんなら」
ルシア・J・ファーティマ:「……勝ち筋が見えちまう。我ながら呆れるぜ」
モーナ・レンクヴィスト:「はい!何とかなりそうな……うぇえおぇえ!?」
モーナ・レンクヴィスト:さっきから鳴り響いていた端末を切ろうとして、妙な声を上げる。
モーナ・レンクヴィスト:「えっ?えっえっ……?す……すいませんちょっと失礼します!」大慌てで病室のテレビを点ける
GM:画面に映し出されるのは、“黒鉄”だ。大勢のマイクとカメラに囲まれ、テロップには「黒鉄選手緊急記者会見」の言葉。
ルシア・J・ファーティマ:「んだよ今大事なとこだったろ……」怪訝な表情でテレビに目を向ける。
“黒鉄”:「……など、現在取り沙汰されている、“紅蜘蛛”選手、またチームA.R.Cに関する問題について……」
“黒鉄”:「無責任な憶測や、堕天病への偏見から来る誹謗中傷、風説の流布、また選手・運営・スポンサー企業に対する悪意ある働きかけなど」
“黒鉄”:「非常に遺憾に感じております」
サデ・ニカモ:「…………」
“黒鉄”:「つきましては、“紅蜘蛛”選手に対する理不尽な罷免が行われる、または公平な医師の診断、および今後の堕天病患者である闘士に纏わる適切なルールの制定が成されなかった場合……」
“黒鉄”:「私、“黒鉄”ブリジット・フレアは、今後のノヴァリス・ファイトメジャーへの参加を辞退する所存です」
ルシア・J・ファーティマ:「……ハァ!?」
GM:会場に大きなどよめきが起こり、画面が真っ白になるほどのフラッシュが焚かれる。
GM:中継するアナウンサーも困惑の様子を見せ、コメンテーター達もどう反応していいか分からない様子だ。
モーナ・レンクヴィスト:「……ど……どういうことですか?これ……」
春日井ショウ:「……黒鉄による、運営及び協会への牽制」
春日井ショウ:「としか思えない、けれど……」 言ってる本人もまだ理解が及んでいないといった口ぶり。
モーナ・レンクヴィスト:「まさかルシアさん……“黒鉄”選手と裏で……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「いやいやいやいや!んなわけねーだろ!!試合以外でロクに話したこともないわ!」
ルシア・J・ファーティマ:「わ、わけがわかんねえ……なんでアイツが!?」
サデ・ニカモ:「……モ、モーナちゃん」袖を摘まんで引く。
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん……何かご存知ですか?」
サデ・ニカモ:「首を絞めてください」
モーナ・レンクヴィスト:「なんでですか!?」
サデ・ニカモ:「そしたらちゃんと起きて……現実と向き合うので……」
モーナ・レンクヴィスト:「現実!現実ですよ!!」
サデ・ニカモ:「へへ……へへっへへ……夢……これは夢……」
白武ギンカ:「や~、何にせよチャンスなんじゃない?」
白武ギンカ:「今までこんなこと無かったけど、現チャンピオンの意向じゃん。運営も協会も適当に無視はできないっしょ」
満天星ニニカ:「なるほどな」
満天星ニニカ:「よっぽどA.R.Cと……つまりはこのニニカと戦いたいと見える」
満天星ニニカ:「光栄なことだ」
サデ・ニカモ:「あっ起きる前に空飛んでおこうかな……」窓を開ける。
モーナ・レンクヴィスト:「うわー!!誰か手伝ってください!!」足を掴んでいる
春日井ショウ:「落ち着いてリーダー。外部の人も居るのだし、早めに現実に向き合って(気持ちは大分……相当分かるけど!)」
春日井ショウ:モーナちゃんを手伝う形でリーダーの背を掴む。
ルシア・J・ファーティマ:「てかこれでもしアタシが辞めちまったらアイツも辞めんだろ……あの女にんな負い目作るのだけは死んでもゴメンだ……」
“マスターポルート”:「うーむ……」
“マスターポルート”:「何か予想外の事態になってしまったけれど……とりあえず」
“マスターポルート”:「“紅蜘蛛”選手、これを渡しておくわ」
立野スズコ:「こちらを」言って小さなトランクケースを手渡す。
GM:中には数本のアンプルと注射器が入っている。
ルシア・J・ファーティマ:「……?なんだこれ?」
ルシア・J・ファーティマ:「いや、こいつはまさか……」
“マスターポルート”:「最近、ジェネシスを始めとする他学区でも堕天病の研究が始まったの」
“マスターポルート”:「これはその成果。試作品だけど、効果は確認済みよ」
“マスターポルート”:「少なくとも、大会期間中は病の進行を気にせず戦えると思うわ」
ルシア・J・ファーティマ:「……」アンプルを手にとって見つめる。
白武ギンカ:「ほえ~!最近はそんなもんがねえ……」
満天星ニニカ:「医学の進歩は目覚ましいな」
“マスターポルート”:「元々渡すつもりだったのだけれど──」
“マスターポルート”:「聞く前に渡せば、脅迫のようになってしまうから」
“マスターポルート”:「結局、心配はいらなかったようだけれど」
ルシア・J・ファーティマ:「……ああ」
ルシア・J・ファーティマ:ケースを閉じて「"マスターポルート"」
ルシア・J・ファーティマ:表情を引き締めて、深く頭を下げる。
ルシア・J・ファーティマ:「恩に着ます」
“マスターポルート”:「よくってよ、お礼なんて」
“マスターポルート”:「それより、次の試合も応援しているわ」
“マスターポルート”:「ファンとして、スポンサーとして」
“マスターポルート”:柔らかな微笑を浮かべ、
“マスターポルート”:「……あっ」
“マスターポルート”:「……結局、サインは頂けるのかしら……?」
サデ・ニカモ:「こんなに都合よく事が運ぶのも……みんながそれを肯定するのも……異様に生意気な新人がいるのも……こうして空を泳げるのも……全部……」夢遊病患者めいて手足をばたつかせている。
ルシア・J・ファーティマ:「とりあえずコイツが正気に戻ってからで良ければ……」床の上のサデを半目で見て。
ルシア・J・ファーティマ:「……ショウ、ニニカ」
ルシア・J・ファーティマ:「……サデはまあこのままでいいか」
満天星ニニカ:「任せろ」色紙にペンを走らせる、機械でプリントしたかのような正確なゴシック体
春日井ショウ:「良いの?」 半分素の問い。
満天星ニニカ:「満…天…ん、なんだ?」キュッキュキュッキュ
ルシア・J・ファーティマ:「意地張ってごめん」再び頭を下げて、すぐに笑顔を向ける。
ルシア・J・ファーティマ:「これからもよろしく頼むわ」
春日井ショウ:「……後でちゃんと、リーダーにも言うこと」
春日井ショウ:「それが出来たら許してあげる」 くす、と笑みをこぼしつつ。
満天星ニニカ:「ああ……きっと、これからもっと忙しくなるからな」
満天星ニニカ:「よろしく、ルシア」
満天星ニニカ:いつもの不敵な笑みでそう応えた



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です
春日井ショウ:ルシア先輩に○尊敬/心配で取得で
春日井ショウ:以上!
サデ・ニカモ:どうしようかな……
満天星ニニカ:サデ・ニカモ→○おれはお前ほど我の強いやつは/みたことが無い に変更
サデ・ニカモ:PLとしては無限に甘やかしてくれるショウちゃんに取りたいんだけど……夢だし……
春日井ショウ:現実だってば!
満天星ニニカ:チームA.R.C→○希望/妥協 に変更
満天星ニニカ:以上!
ルシア・J・ファーティマ:春日井ショウ 信頼◯/心配 で取得
ルシア・J・ファーティマ:以上で!
サデ・ニカモ:う~~~ん 一応まだ保留で!



GM:人気の少ない病院の中庭、木陰の下で、白武ギンカと“マスターポルート”が肩を並べていた。
“マスターポルート”:「久し振りね、ギンカ。元気そうで何よりだわ」
白武ギンカ:「あはは……ほんとに元気って言えるのかなぁ、お互いに……」
“マスターポルート”:「それは……そうね」
“マスターポルート”:「驚いたわ。まさかこんなところで会うだなんて」
白武ギンカ:「それはこっちの台詞でしょ~……こんな気軽に出歩いていいの?」
“マスターポルート”:「ええ。止められたけど、抜け出してきたわ」
白武ギンカ:「えぇ……」
白武ギンカ:「そうそう、そういえばあの子って……」
GM:初夏の陽射しの下、二人の少女は穏やかに言葉を交わす。少し早い蝉の声が、遠くから聞こえていた。
GM:暫くして、ふと会話が途切れた頃、“マスターポルート”が不意に切り出す。
“マスターポルート”:「……後悔していない?」
白武ギンカ:「んー……」
白武ギンカ:「じゃ、同じ質問で返そうかな」
“マスターポルート”:「……わたしは、していないわ」
“マスターポルート”:「正しいことをしたと思っているし、もう一度やり直せるとしても、きっと同じことをするでしょう」
“マスターポルート”:「でも……そうね」ほんの僅かに目を伏せる
“マスターポルート”:「時々……考えることはあるわ」
“マスターポルート”:「もし違う道を選んでいたら、今頃どうなっていただろう、と」
白武ギンカ:「あはは」頭の後ろで腕を組む「あたしも大体同じかな~」
白武ギンカ:「もしそうだったら、どうしてたと思う?」
“マスターポルート”:「……そうね」
“マスターポルート”:「普通の学生として、部活なんか……そう、ノヴァリス・ファイトだってやっていたかもしれないし……」
“マスターポルート”:「……あとは、そうね……」少し周囲を見回して「皆には内緒よ?」
白武ギンカ:「何さ」耳を寄せる
“マスターポルート”:「……一度、してみたかったの」
“マスターポルート”:「恋って、どんなものかしらって」はにかむように言う。
白武ギンカ:「……」
白武ギンカ:「……出来るでしょ、今からだって」
“マスターポルート”:「無理よ」少し笑って「こんな身体じゃ」
“マスターポルート”:“マスターポルート”の身体は、長いローブと手袋、ブーツに覆われ、顔以外は全く肌が見えない。
“マスターポルート”:「……それより、貴女は……」
“マスターポルート”:「どうしてまた今になって、コーチなんてしているのかしら?」
白武ギンカ:「……ああ、まあ、何て言うかね……」頭を掻いて
白武ギンカ:「大半は成り行きだけど、まあ、強いて言うなら……」
白武ギンカ:僅かに開いた目は、どこか遠くを見るような眼差しをしていた。
白武ギンカ:「……責任と、約束かな」

---

マネージャー:「ウギャーーーッ!!」
マネージャー:マネージャーが強かに3Dプリンターに激突、轟音と共に大破!
プロデューサー:「ざッッけんじゃねえぞクソボケゴミカスがァーーッ!!」
プロデューサー:「“黒鉄”のクソアマがッ!あんだけ何にも興味ねえようなツラしやがって!!どうして急に俺の邪魔ァしてくるんだよッ!?アアッ!?おかしいだろうがッ!!」
プロデューサー:憤懣を隠そうともせず何度もマネージャーを蹴りつける!
マネージャー:「ガ……ガガ……しかし……」
マネージャー:「むしろ都合が良いのではありませんか?これを機会に“黒鉄”を出場停止にすれば……」
プロデューサー:「ナッテッコッバガァ!!」
マネージャー:「ウグアーーーーッ!!」
マネージャー:マネージャーが天井に叩き付けられる!
プロデューサー:「試合の場で“★-NDD”が“ZENITH”を叩き潰すことに意味があるんだろうがッ!!じゃなきゃ何の意味もねえーーーッ!!クソnoobが頭にクソでも詰まってんのか!?エエッ!?クソが!クソクソ!!」
マネージャー:「ス……スミマセ……」
社長:「プロデューサー。もう一度聞くが……」
社長:「問題ないのだな?」
マネージャー:「ヒィッ……」
マネージャー:マネージャーの思考AIが恐怖による負荷でフリーズする。プロデューサーのパワハラなど、社長に比べれば可愛いものだ。
マネージャー:元々戦闘用機体として理事会側に製造された社長の性能は折り紙付きだ。不要と評された社員は、容赦なく彼自ら消されてきた。
プロデューサー:「社っ長ゥォ!勿論問題ありませんよォ~!」
プロデューサー:打って変わって猫撫で声で胡麻をする
プロデューサー:「しかるべき対処対策をいたしますとも!“★-NDD”と我が社の利益は変わりありませぇぇぇん!!!」
マネージャー:「……ど、どうするんですか?“黒鉄”とチームA.R.Cは……」
GM:マネージャーの小声の問い掛けに、プロデューサーは苦虫を嚙み潰したような音声を合成した。
プロデューサー:「…………認めるしかねえだろ」



【Middle6/練習:第二回戦】

GM:練習シーンです。全員登場!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(41 → 47)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(34 → 42)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(47 → 50)
満天星ニニカ:54+1d10
DoubleCross : (54+1D10) → 54+8[8] → 62

GM:判定に入る前に、現在のチームA.R.Cの状況はこちらです。
チームA.R.C
ファン数:マイナー
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+13

設備:あばらや
資材:赤貧
経験点+5

GM:スポンサーが付いたので調達達成値が上がっています。
満天星ニニカ:バーベーキューセット買っちゃお
GM:そして判定項目はこちら!

・情報収集:チーム“アンソールド・グラディエーターズ” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/16/20

・広報活動:宣材撮影
【肉体】《芸術:ポージング》《芸術:顔》 難易度9
バズチャンス7/10

・特訓
任意の戦闘技能 達成値+ダメージ 難易度55

・アルバイト
《調達》で判定、達成値を共有財産点とする


春日井ショウ:アンソールド・グラディエーターズだ
ルシア・J・ファーティマ:知っているのか春日井
春日井ショウ:多分どっかで一回名前が出てたような……?(うろ覚え)
サデ・ニカモ:ZENITHにボコボコにされてたみたい
GM:広報活動:宣材撮影については、今後プロとして改めて活動していくために宣材用の写真を撮っていただきます
GM:というわけで手分けしてどうぞ!
満天星ニニカ:ニニカは引き続き特訓かな~
春日井ショウ:うちも引き続き広報しようかな
サデ・ニカモ:こちらも引き続き情報を
ルシア・J・ファーティマ:ん~…ショウちゃん今回私が宣材やっても良い?
ルシア・J・ファーティマ:援護の風込みなら一番ダイス多いし
GM:顔に自信があるルシア・J・ファーティマ
ルシア・J・ファーティマ:あと話の流れ的にやっときたいかなって……
春日井ショウ:確かに じゃあうちがアルバイトします
春日井ショウ:調達雑魚だけど許してね
ルシア・J・ファーティマ:ありがと~!
GM:どしどし判定どうぞ!
春日井ショウ:これ、アルバイトの調達にもボーナス乗ります?
GM:あっそれは乗らないかな!
春日井ショウ:はーい 了解です
GM:無限錬金術になってしまう
満天星ニニカ:いくぜ、《陽炎の衣》からの《見えざる死神》 侵食は+5で67に
満天星ニニカ:11dx+4-4+8
DoubleCross : (11DX10+8) → 10[1,2,2,3,4,4,6,7,7,9,10]+6[6]+8 → 24

満天星ニニカ:3d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (3D10+2D10+9+20+20) → 17[6,1,10]+7[1,6]+9+20+20 → 73

満天星ニニカ:合計97!
サデ・ニカモ:チーム“アンソールド・グラディエーターズ” について。モーナちゃんの力を借りて、ミーミルを学園通の友人に変えて
サデ・ニカモ:5dx+2+9>=20
DoubleCross : (5DX10+11>=20) → 10[1,2,7,10,10]+5[1,5]+11 → 26 → 成功

春日井ショウ:リーダーまじで情報収集上手い
サデ・ニカモ:フ……
GM:オタクくんパソコン上手いねw
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》でダイスを+4
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(47 → 49)
春日井ショウ:こっちは調達素振りします
春日井ショウ:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 4[4]+2 → 6

春日井ショウ:まあ……こんなものですが……
サデ・ニカモ:何のバイトだったんだろう
サデ・ニカモ:エビの背わた取り?
ルシア・J・ファーティマ:なんでそんな仕事を…
満天星ニニカ:ぷろの技術が求められるやつだ
春日井ショウ:造花づくりかも
春日井ショウ:一瞬で作れるから
GM:共有財産は残り8点だったので14点になりました
ルシア・J・ファーティマ:<芸術:顔>で振ります
ルシア・J・ファーティマ:7dx>=9
DoubleCross : (7DX10>=9) → 10[1,3,4,6,7,7,10]+9[9] → 19 → 成功

GM:顔良すぎ!
春日井ショウ:流石先輩
ルシア・J・ファーティマ:顔が良くて困るぜ
サデ・ニカモ:APP19
GM:おまけのバズチャンスがあります 1D10をどうぞ
ルシア・J・ファーティマ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2

GM:あ~っ惜しい
ルシア・J・ファーティマ:くっ
春日井ショウ:達成値19だしボーナスありません?
GM:バズチャンス9/10 惜しくもバズならずです
GM:バズの道はそんなに甘くないのだ
春日井ショウ:残念
ルシア・J・ファーティマ:バズの世界は厳しい…
GM:ジャスティンビーバーを呼ぶイージーエフェクトがあれば認めます
ルシア・J・ファーティマ:イージーがあれば来てくれるのかよノヴァリスに
満天星ニニカ:ジャスティンと言う名のビーバーEXレネゲイド、その愛くるしさからドッカンドッカン数字を稼ぐ、あと勝手にダム作って河川を崩壊させる
サデ・ニカモ:妖精の手は?
GM:妖精まで使ってバズりたいのか 若者よ
ルシア・J・ファーティマ:妖精は流石に勿体ない…!
GM:おまけ程度なので通常の判定とは別口とお考え下さい!
サデ・ニカモ:おまけが欲しいよ~ッ
GM:ではまず相手チームの情報から

【アンソールド・グラディエーターズ】
チームリーダーの“CHIKUWA”を筆頭に、他チームを解雇、戦力外通告された選手や様々な理由で雇用してもらえない選手たちが集まり、自主的に結成したチーム。
個々の実力は大したことはないが、流行戦術へのメタや対戦相手への研究対策を熱心に行うチームであり、敵に回すと厄介な相手でもある。

チームA.R.Cの過去の対戦成績:1勝2敗


“CHIKUWA”
リーダー兼チームの立ち上げ人。過去に“ZENITH”から戦力外通告を受け解雇されており、その屈辱をバネに自らチーム設立に至った。
華やかさこそ無いが基礎的な実力には確かなものがあり、侮れない選手。反骨心が強いが面倒見はいいようだ。
バロール
行動値11
《斥力の槌》《魔王の腕》《因果歪曲》《グラビティガード》《魔人の盾》


“ドウェイン・ジョンソン”
大のノヴァリス・ファイトファンである『社会人』。共に観戦していた病弱な生徒の友人に代わってファイトに出場しようとするも、受け入れてもらえるチームはこのチームの他に無かった。
アタッチメントによって大会・試合ごとにチーム戦術に応じた様々なカスタマイズが可能。機体名は世界一強くなってほしいとの祈りを込めて友人が付けてくれた。
ブラックドッグ/エグザイル
行動値7
《加速装置》《死招きの爪》《異形の祭典》《妖の招き》《マグネットムーブ》


“シエンユアン”
正体不明、記憶喪失のレネゲイドビーイング。巨大なクレーターの中心で発見され、複数セル間での身柄争奪戦など紆余曲折の末にノヴァリスに送り込まれた。
重力操作と鉱物生成能力で周囲の環境を自在に作り替える。のんびりした温和な性格だが、何故か時々この星を滅ぼさなくてはならないという強迫観念に駆られるらしい。
オルクス
行動値5
Dロイス《古代種》
セットアップ
《カームダウン》《ルーラー》《絶望の領域》《スティルネス》《歪みの領域》



“マッドサイエンティスト後藤”
常に怪しげな薬の被検体を探している挙動不審な科学者。その技術力は確かであり、チームの戦術に合わせた様々な薬剤を調合・開発して試合に役立てている。
素行不良と部費の使い込みによりジェネシスの学会を追放されており、一方的に復讐心を持っている。
過去、ドッキリ番組企画でサデ・ニカモと二人きりにされたことがあるが、地上波で流せない大変な事態になり企画はお蔵入りになった。
ソラリス
行動値11
Dロイス《触媒》
《癒しの水》《中和剤》《多重生成》《さらなる力》《力の霊水》


サデ・ニカモ:濃すぎ
満天星ニニカ:浪花節を感じる
ルシア・J・ファーティマ:なんだこいつら
春日井ショウ:ルーラー持ちいるの怖いな……
春日井ショウ:リーダーなんか因縁ある人居るけど
満天星ニニカ:ドウェイン・ジョンソンいるじゃん
満天星ニニカ:やっぱすごいドラテクなのかな
GM:そしてチームの状態はこちらになりました
チームA.R.C
チームA.R.C
ファン数:マイナーメジャー
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+15

設備:DIY
資材:薄給
経験点+10

春日井ショウ:DIYしてる
ルシア・J・ファーティマ:資金力がかなり上がってきた
満天星ニニカ:ターンタタララターン
GM:前回、“伏龍”との試合で得た経験点は25点
GM:ギンカのNPC効果で計35点が3倍され、経験点105点が配布されます。
サデ・ニカモ:最強になっちゃった
ルシア・J・ファーティマ:スゲェ
春日井ショウ:ヤバすぎ
満天星ニニカ:こわー

---

GM:赫花連盟がスポンサーに付いたのもあり、チームA.R.Cは潤沢とは言えぬまでも一先ず安定した資金を得るに至った。
GM:新たな拠点も検討中だが、今はこれまでのボロ家をDIYで改装しながら使っている。
GM:そんな中、張り替えられたばかりの床にいくつもの機材が並んでいる。今後の様々な活動のためレンタルした、撮影用機材だ。
GM:カメラは勿論照明や三脚、レフ版や背景など一通り揃った本格的なもの。十分に商業利用に足る品質の写真が撮れるだろう……被写体と撮影者さえ良ければだが。
ルシア・J・ファーティマ:「なんか落ち着かねえな……」
ルシア・J・ファーティマ:軽くメイクをし、ショウが見繕った衣装を身に着けて、手持ち無沙汰な様子でブースに立っている。
春日井ショウ:「ええっと、照明があの高さからで……レフ版はこの角度で固定して……」 パタパタと忙しそうに機材を整えている。
春日井ショウ:「あ、でも後で微調整するから……ひとまず椅子に立てかけとく感じでいっか」
ルシア・J・ファーティマ:これまでサポーターで隠していた結晶化した肌……堕天病特有の症状を示すそれをあえて見せつけるような、露出度の高い服装。
ルシア・J・ファーティマ:「流石に慣れてんなあ」ショウが準備を進める様子をぼんやりと眺めている
春日井ショウ:「まあ、やる側は初めてだけど散々見てたからね。段取りは概ね完璧!……なハズ」
春日井ショウ:えへんと胸を張って見せて。
春日井ショウ:「で、とりあえず仮設置できたし微調整に移りたいから、そこの真ん中に来てくれる?」
ルシア・J・ファーティマ:「お、おう。この辺か?」ひょこひょこと立ち位置を移動する。
春日井ショウ:「そうそう!……あー、もうちょっと下に合わせた方が良い感じかな……」 一度カメラを覗きこんでから、また照明の角度を弄りだす。
春日井ショウ:忙しげではあるが、同時に不思議と楽しげだ。鼻歌さえ歌っている。
ルシア・J・ファーティマ:これまで宣材の撮影は適当に済ませてきた。特段人気があるわけでもなかったし、スポンサー側からの売出しもショウに集中していたからだ。
ルシア・J・ファーティマ:しかし、新しいスポンサーである赫花連盟の参戦理由が"堕天病患者の社会的地位向上"にある以上、自分が露出しない訳にはいかない。
ルシア・J・ファーティマ:「楽しそうでいいなぁ、お前は……」
ルシア・J・ファーティマ:とは言え向いていないものは向いていない。正直な感想がつい口をついて出る。
春日井ショウ:「んえっ!?」 急に指摘されて素っ頓狂な声を挙げる。
春日井ショウ:「え、そんなに態度に出てた?」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウはいっつもわかりやすいだろ。むしろ試合中キャラ保ててるのが不思議なくらいだ」
春日井ショウ:「うっ……自分でもたまに不思議だから否定できない……」
春日井ショウ:「いやほら、こう、スイッチみたいのがあって……入ってる間は割とキャラも保てるんだけど……」
春日井ショウ:「人の目が無いとスイッチ入んなくて……」 もにょもにょと言い訳をした後。
春日井ショウ:「というかまあ、実際スゴい楽しいもん。これ」 最終的に開き直る。
ルシア・J・ファーティマ:「や、わかるよ。アタシも試合中だと口悪くなるし」普段から九割方そうである。
ルシア・J・ファーティマ:「そうかぁ……?」
春日井ショウ:「楽しいよ!どう撮ったら一番先輩のカッコよさが映えるかな~って考えるの!」
春日井ショウ:「それにこう、楽しいだけじゃなくて嬉しくって」
ルシア・J・ファーティマ:「なんだそりゃ。将来カメラマン志望ってわけでもねえだろうによ」
春日井ショウ:「いや~……この話すると、なんか愚痴っぽいというか嫌味っぽくなっちゃうんだけど……」
春日井ショウ:「前のスポンサーのときさ。宣材とかグッズとか、割とうち単独で展開すること多かったじゃん」
ルシア・J・ファーティマ:「まあな」ショウの人気が以前より突出していたことに加え、サデはアレだし自分も競技外のプロモーションには反抗的だった。スポンサーが扱いにくく感じていたことは想像に難くない。
春日井ショウ:「アレ、結構ヤだったんだよね」
春日井ショウ:流石に立場上言えなかったけどさぁ、とさらりと言う。
ルシア・J・ファーティマ:「え、そうだったのか?」意外そうに
ルシア・J・ファーティマ:「でも別にお前、人前に出るのが嫌ってわけじゃねえだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「配信とかはキャラ作りはあっても、好きでやってるもんだと思ってたが……」
春日井ショウ:「そりゃまあ、それ自体は嫌いじゃないよ?正直キャラ作りは向いてないと思うしたまにキツくなるけど」
春日井ショウ:「うちのファンだって言ってくれる人が居るのも、そういう人がうちの宣材とかグッズを喜んでくれるのも」
春日井ショウ:「嬉しいし、有難いな~って思う。広報やってるのの半分はそれが理由だし」
春日井ショウ:「でもさ。闘士って意味で言えば、うちより先輩やリーダーの方が凄いじゃん」
春日井ショウ:「歴も実績も実力も、二人の方が上なのに。人気ってだけでうちばっか売り出されんのは、まあ……結構ヤだったの」
ルシア・J・ファーティマ:「人気だって闘士の実力のうちだぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「サデは逆立ちしたって広報なんざやれっこないし、アタシもこんなんだし」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトはエンタメなんだ。アタシらが試合でダメダメでもファンが離れなかったのは、ショウの立派な実績だろ」
春日井ショウ:「それはまあ……そうだけど……」 そう言いつつも、明らかに納得していないふくれっ面。
春日井ショウ:「単純にさぁ。好きな選手の事は、色んな人に知ってもらいたいじゃん」
春日井ショウ:「こんなに凄いんだぞ、カッコいいんだぞー!ってさぁ。自慢したいじゃん」
春日井ショウ:「なのにスポンサーはうちの事ばっか売り出してさぁ……悔しいような腹立たしいような申し訳ないような……」
ルシア・J・ファーティマ:「い、言うほどでもねえだろ……」恥ずかしそうに頬を掻く。
春日井ショウ:「言うほどです~!っていうか、前にも言ったでしょ!」
春日井ショウ:「うち、ルシア先輩のファンなんで!先輩が沢山売り出されたらめっちゃ嬉しいの!」
春日井ショウ:「誰かさんは拗ねて聞いてくれなかったから、覚えてないかもですけどぉ~」 完全に自分が拗ねてる態度。
ルシア・J・ファーティマ:「んだよそっちこそ拗ねんなって~。ガキか……いや、そうだよな」ふと眼尻を下げて
ルシア・J・ファーティマ:「ニニカが入ってくるまで、お前が一番年下だったんだよな。それなのにアタシは自分のことばっかで、色々押し付けてばっかでよ」
ルシア・J・ファーティマ:「カッコ悪かったよな……ゴメンな、ショウ」
春日井ショウ:「……」 機材の調整で座り込んだ体勢のまま、むすっとした顔で先輩を見上げて。
春日井ショウ:「病室の先輩は、まあ……なかなか話聞いてくれないし、もう全部諦めました~って顔しかしないし」
春日井ショウ:「正直、ちょっとカッコ悪かったけど……」
ルシア・J・ファーティマ:「ぐっ……」肩を狭めて目を逸らす。
春日井ショウ:「先輩がみっともないって言ってた先輩の事は、全然カッコ悪いって思ったこと無いですけど」
春日井ショウ:「病気になっても諦めないで、自分に出来るスタイルを必死に探して、どんなこと言われてもリングに食らいついて」
春日井ショウ:「チーム『A.R.C.』一本で、全身全霊で闘士やってる先輩の事、ずーっとカッコいいって思ってましたけど!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ……」勢いに押されたように一歩後退りする。
ルシア・J・ファーティマ:「……ハハ」小さく瞑目して、頭を振る。
ルシア・J・ファーティマ:「マジでよくねえな病気ってやつは。ガラにもねえことばっか言っちまう」
ルシア・J・ファーティマ:ブースの脇に置いてあった水を一気に飲み干して
ルシア・J・ファーティマ:「うし!ぼちぼち撮影始めっか!」
春日井ショウ:「……ん、だね!」 こっちも気分を入れ替えるように頬を軽く叩くと立ち上がって。
春日井ショウ:「先輩のいっちばんカッコいいとこ撮るから!この宣材でファン倍に増やす気で行こ!」
ルシア・J・ファーティマ:「おう、ちゃんと撮ってくれよ」ショウに近づいて肩を抱き寄せ、顔を近づけて言う。
ルシア・J・ファーティマ:長い睫毛から除く鋭い金色の瞳が、ショウの顔を映して
ルシア・J・ファーティマ:「今日はアタシのカッコいいとこ、いくらでも見せてやんよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……いや、今日だけじゃねえな」
ルシア・J・ファーティマ:「これからずっとだ。サデとニニカにもいい加減色々覚えさせて、みんなでやってこうぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウが寂しくねえようにさ」いつぶりかの不敵な笑みを浮かべる。
春日井ショウ:「……」 しばらくぱくぱくと声にならない声を漏らした後。
春日井ショウ:「……嬉しいよ。めっちゃ嬉しい、けど、さぁ」
春日井ショウ:「この方面のカッコよさ、心臓に悪いから申告制にしない……?」
春日井ショウ:瞳と同じくらい赤くなった頬を隠すように、両手で顔を抑えながら俯いた。

---

GM:一時は廃棄食糧を漁るか漁らざるかの状態まで困窮していたチームA.R.Cだったが、スポンサーの存在でようやく極貧状態を脱しつつあった。
GM:この日、君──サデ・ニカモは、モーナと共に比較的治安の良いスラム外縁部にあるスーパーマーケットまで、食材の買い出しに出てきていた。
モーナ・レンクヴィスト:「この缶詰、安いけど何のお肉ですかね?どこの言語でしょう、これ……」
モーナ・レンクヴィスト:怪しげな缶詰を持って悩んでいる
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:フードを目深に被り、いつも以上に背中を丸めて、カゴを持つモーナの反対側の腕に縋りついている。
モーナ・レンクヴィスト:「あとは野菜も買って…… ……サデさん?どうかしましたか?」
サデ・ニカモ:「ひっ……ひひ、ひ、ひっひ」
サデ・ニカモ:その身は小刻みに震えている。
サデ・ニカモ:「人が、います……」
モーナ・レンクヴィスト:「いますよ!それは!!」
モーナ・レンクヴィスト:「スーパーなんだから人はいますよ!大丈夫ですか!?」
サデ・ニカモ:「ううぅ……」
サデ・ニカモ:「お、起きたらいつの間にかスポンサーがついてるし」
サデ・ニカモ:「なんでか“黒鉄”さんまで味方っぽくなってくれるし」
サデ・ニカモ:「良い悪い夢でも見てるみたい……」
モーナ・レンクヴィスト:「勝手に寝てるサデさんが悪いんじゃないですか……」
モーナ・レンクヴィスト:「でも、気持ちは分かります!」
モーナ・レンクヴィスト:「ちょっと前まで、チーム存続の危機だったのに……いえ、今も割とそうですが……」
モーナ・レンクヴィスト:「あの“伏龍”に勝ったなんて、夢みたいですよね!!」
サデ・ニカモ:「でっ、で、で、でしょう」
サデ・ニカモ:「そのうえこうしてまともな食べ物まで買いに来られるなんて……」
サデ・ニカモ:「もう駄目だ……この幸せな現実から抜け出すことはできないんだ……」
サデ・ニカモ:「これからみんなで栄光を掴むことになるんだぁ……」
モーナ・レンクヴィスト:「良いことじゃないですか……」困惑
モーナ・レンクヴィスト:「もしかしてそれで喜んでるんですか?サデさん」
サデ・ニカモ:べそをかきながら舞茸のパックを取ってこっそりとお腹に抱え込む。
モーナ・レンクヴィスト:「こら!!」手を引っ叩く
サデ・ニカモ:「ハゥッッ」
モーナ・レンクヴィスト:「何やってるんですか!!プロ選手が万引きなんて知られたら今度こそチームおしまいですよ!!!」大声
サデ・ニカモ:「ち、違、ちがっ、ちが」
サデ・ニカモ:「カッカゴに入れるつもりで……! モーナちゃんに気付かれないように、タ、タイミングを」
モーナ・レンクヴィスト:「普通に言ってくれたらいいんですよ!!どうしてそんなコソコソするんですか!!」舞茸をカゴに入れる
サデ・ニカモ:「ご、ごめんなさい……」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「や、やっぱり、いらないです、それ……」
モーナ・レンクヴィスト:「えっ……なんでですか?欲しかったんじゃないんですか?」
モーナ・レンクヴィスト:「今のお財布なら、舞茸くらいは……」
サデ・ニカモ:「だ、だって……」
サデ・ニカモ:「……ル、ルシアさんとか、ショウさんの方が、ずっと頭良くて、決めるのも、得意だし」
サデ・ニカモ:「そこまでに必要なことは、全部、モーナちゃんが頑張って、準備してくれるし。ニニカさんも……堂々としてるし」
サデ・ニカモ:「私、全然、リーダーとして、役に立ててない……」
モーナ・レンクヴィスト:「……。……だからいらないんですか?舞茸」
サデ・ニカモ:「は、はい……」
サデ・ニカモ:「私は……これだけで……」
サデ・ニカモ:紫色の団子のようなものをポケットから直に出す。
モーナ・レンクヴィスト:「……そういえば何なんです?それって」
サデ・ニカモ:「苔です…………」
サデ・ニカモ:「ど、毒消しに、効くらしいので……私が食べてれば、い、いつか、消えてなくなれるかなって……へへっ……へへへへへ……」
モーナ・レンクヴィスト:「……」
モーナ・レンクヴィスト:はぁ、と呆れたように嘆息して。
モーナ・レンクヴィスト:舞茸をカゴから棚に戻す。
モーナ・レンクヴィスト:代わりに松茸をカゴに入れ、レジに向かって歩き出す。
サデ・ニカモ:「え゛っっっっ」
サデ・ニカモ:「モ、モ、モ、モッ、モ、モモモナ、ちゃん」袖を引いてぶんぶんと首を振る。
モーナ・レンクヴィスト:「何ですか」
サデ・ニカモ:「む、無理……! 松茸は……強くて……畏れ多すぎる……!」
サデ・ニカモ:「私なんかが手を付けたら……逆に食べられて……支配される……」
モーナ・レンクヴィスト:ぴたりと足を止め、振り返ってサデを見る。
モーナ・レンクヴィスト:「いいですか!!!サデさん!!!!」大声
サデ・ニカモ:「びっっっ」
モーナ・レンクヴィスト:「どん底にいた私たちは、今はちょっと我慢してバイトを頑張れば松茸が食べられるくらいになったんですよ!!」
モーナ・レンクヴィスト:「それはサデさん!!あなたのお陰なんです!!!」
サデ・ニカモ:「……? …………??????」
サデ・ニカモ:「違う……」
モーナ・レンクヴィスト:「違いません!!!!!!!!!」大声
サデ・ニカモ:「ふえぇ……」涙目になる。
モーナ・レンクヴィスト:「チームを立ち上げ、リーダーとしてここまで引っ張ってきたのはサデさん!!紛れもなくあなたなんです!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「あなたがリーダーでなければチームA.R.Cは存在していません!!!みんなに聞いてみてください!!誰に聞いたってそう言いますよ!!!」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「モ、モーナちゃんがいなければ……始まらなかったし、続いてこなかったもん……」
モーナ・レンクヴィスト:「そ、それは光栄ですが……。……いいですか?忘れないでください」
モーナ・レンクヴィスト:「私はサデさんのファン一号ですから」
モーナ・レンクヴィスト:「あなたがどんなに卑下しようが、私がサデさんの良いところは、誰より沢山知っています」
モーナ・レンクヴィスト:「分かったら、役に立ててないとか……消えたいとか……」
モーナ・レンクヴィスト:「私の推しを、そんなに悪く言わないでください」
モーナ・レンクヴィスト:「いいですね!!!」
モーナ・レンクヴィスト:大声で言って、松茸を入れたままレジに並ぶ。
サデ・ニカモ:「……は、はい……」押し切られるように頷いて。
サデ・ニカモ:袖口を指先で摘まむみたいに持ったままついていく。
サデ・ニカモ:「…………私の」
サデ・ニカモ:「……ぉ……推しが、そう、言う……なら」

---

GM:商業区の映像系スタジオ。
GM:メンバーの撮影を済ませ、このスタジオで素材の加工等の打ち合わせを終えた君──春日井ショウは、スタッフとの挨拶を済ませて通路に出た。
GM:大手スタジオだけあって、建物も広い。蛍光灯の並ぶ、白く無機質な通路。
GM:その先から、一人の少女が歩いてくる。
神宮寺カレン:「……」
神宮寺カレン:人目を惹く派手な髪色、可愛らしい猫耳に、艶やかな美貌の少女。全身、立ち居振る舞いからトップアイドルのオーラを放っている。
神宮寺カレン:“★-NDD”の神宮寺カレンだ。
春日井ショウ:「……」 彼女を見止めた瞬間、普段通り張り付けた無表情が一瞬崩れる。
春日井ショウ:「カ、レ……」 思わずというように零れた名前を慌てて呑み込む。
神宮寺カレン:神宮寺はそのまま無言で歩いてくる。高いヒールの音が、通路にコツコツと響く。
春日井ショウ:「……」
春日井ショウ:こちらも口を噤んだまま歩き出す。彼女から声をかけてこないのであれば、それに倣った方が良いだろう。
神宮寺カレン:二人の距離が徐々に近付き、すれ違いそうになった時──
神宮寺カレン:……ドンッ!!
神宮寺カレン:ショウの行く手を塞ぐように、いきなり神宮寺が壁に掌を付く。
春日井ショウ:「っ」 咄嗟に足を止める。……彼女の方へ視線を向ける勇気はない。
神宮寺カレン:じっと君の顔を見つめ、それから視線が下がる。君が手にした宣材写真へと。
神宮寺カレン:ばっ、と引っ手繰るようにしてそれを取り上げる。
春日井ショウ:「ちょ、っと!」 慌てて手を伸ばすが、引っ手繰り返すまでには至らない。
神宮寺カレン:ばらばらと捲って、君の写真で手を止める。
神宮寺カレン:いかにもカメラ慣れした、堂々と様になった写真だ。
神宮寺カレン:「……ふん」
神宮寺カレン:テレビで見せる明るい笑顔からは信じがたいような、冷たい目を君に向けて。
神宮寺カレン:「……いつまでこんなことやってるつもり?」
春日井ショウ:「……」 何を言い返すでもなく、視線を落とす。
神宮寺カレン:舌打ち。言い返さない君に却って苛ついたように。
神宮寺カレン:ばさりと写真をその場に落とし、そのまま再び歩き去っていく。
神宮寺カレン:写真が床に散らばり、ヒールが床を叩く音が徐々に遠ざかっていく。
春日井ショウ:「……」 力なくその場にしゃがみ込み、散らばった写真を拾い集める。
春日井ショウ:こんな姿を人に見られれば、イメージに傷がつく。急いで片づけなければと手を動かして。
春日井ショウ:彼女が手を止めた自分の写真を拾い上げたところで、思わず固まる。
春日井ショウ:「……いつ、まで」
春日井ショウ:いつまで、やるんだろう。自分に問うてみても答えは返らない。
春日井ショウ:――違う。一度始めた以上は、やり続けるしかない。いつまででも。
春日井ショウ:それが、彼女と自分自身への裏切りだとしても。
春日井ショウ:「……」 最後の一枚を拾い上げ、また歩き出す。カレンが去ったのとは逆方向に。
春日井ショウ:そうして、二人の邂逅を誰かが知ることも無く。その場には誰も居なくなった。

---

白武ギンカ:「よーし、今日はこの辺にしとこうか~」
GM:拠点近くの人気の無い河川敷。ニニカとギンカとの組手で、周囲にはいくつも無残なクレーターが刻まれている。
満天星ニニカ:「フフ、首を折ってやるつもりでやったのに……相変わらずだな」
満天星ニニカ:汗にまみれているが、息は整っている。
満天星ニニカ:「次こそは1本取るぞ!……肋骨とか」脱ぎ捨ててあった上着を拾う
白武ギンカ:「そこ一本はたまんないな~」ケロッとした顔をしている
白武ギンカ:「あたしお腹空いちゃった。ねーご飯にしようよ」
満天星ニニカ:「うむ、そうしよう……話によると今晩はすごいらしい」
満天星ニニカ:「なんと……食べたサデが絶命する予定だとか……」
白武ギンカ:「えぇ……?毒じゃん……」
満天星ニニカ:「すごいキノコだと聞いていたが……毒キノコだったか……」
白武ギンカ:「夜なんて待ちきれないよ~」後ろからニニカに寄り掛かる
白武ギンカ:「ニニカちゃん何か作れないの?」
満天星ニニカ:「うーむ、おれは食事を作ったことはない」
満天星ニニカ:「お粥とビスケットと野菜スープ、それがおれの食事だ、お湯を注げば完成する」
満天星ニニカ:「軍で扱っているやつだから、栄養価は高いぞ、味はイマイチだがな」
満天星ニニカ:「なのでここに来てからは色々なものが食べられて嬉しい」
満天星ニニカ:そのままギンカを半ば引きずるように背負って歩き出す。
白武ギンカ:「え~っ、そんな食事じゃ楽しくないじゃん!」
白武ギンカ:「だからこんな小っちゃいのか~」
白武ギンカ:自分よりは大きいのだが、棚に上げて引きずられている。どこからあんな力が出ているのか分からないような、小さくて柔らかい身体だ。
満天星ニニカ:「背は……関係ないはずだ……それにこれからもっと大きく……」
満天星ニニカ:「ええと、うん。そうだ、"アレ"にとって食事とは楽しむためのものじゃあなかった」
満天星ニニカ:「だからおれにも当然同様であることを求めた」
満天星ニニカ:「自由な金銭の使用も認められてない……だがここはチームだし他人に使う分には経費として認められる」
満天星ニニカ:「なので、はじめて会った時皆と食事をしたのは本当に楽しかった」
満天星ニニカ:「次はサデにも食べて欲しいと思っている」
満天星ニニカ:「ギンカも今度皆と食事に行こう、おれが金を出す」
満天星ニニカ:ニコニコと楽しそうに語り、歩を進めていく。
白武ギンカ:「いいの?えへへ、やった~」
白武ギンカ:「アレって?あのアレ?」上を指差す
白武ギンカ:「あっ、そこ右ね」頬をつついて右を向かせる
満天星ニニカ:「おっ?」右に誘導されながら。
満天星ニニカ:「わかるのか、驚いたな……」
白武ギンカ:「他に無さそうだし」
満天星ニニカ:「そうだ、"満天星"だ。おれを"オーヴァード"にした……ニニカのあるじ」
白武ギンカ:「"満天星"……」
白武ギンカ:「変わった名前とは思ってたけど……名字じゃなかったの?」
満天星ニニカ:上空にあって、今も自分を監視しているはずのそれを見上げる。
満天星ニニカ:「ニニカはニニカだ、名字は知らない……親もな」
満天星ニニカ:「あれは寄生樹だ、さまざまな器を移り変わり……今の"家"がニニカというわけだな」
白武ギンカ:「へぇ~……ようするに『遺産』かぁ」
満天星ニニカ:「『遺産』おれをここに連れてきた大人もそんなことを言ってたな」
白武ギンカ:「じゃ、今まではずっと一人……といち……一本?一輪?だったんだ」
満天星ニニカ:「そうだ、幸い仕事はあったし……それは”満天星”の望みとも重なるものだった、食うに困ったことはない」
満天星ニニカ:「食うに喜んだことも無かったがな」
白武ギンカ:「そういう感じするね~……あっ、ここだここ」ぺちぺち頭を叩く
白武ギンカ:目の前にあったのは、一軒の古びたラーメン屋だ。
満天星ニニカ:ナビられるままに停止。
満天星ニニカ:「これは……」
満天星ニニカ:「ラーメン屋だ!」ラーメン屋である。
満天星ニニカ:「は、入るのか?」珍しくたじろいでいる。
白武ギンカ:「なに、ラーメン嫌い?」
満天星ニニカ:「いや……やはり油でギトギトになった漫画が置いてあって……店主は野球中継を聞いているのだろうか……」
満天星ニニカ:「そして……食べるのが遅く列を乱すと"罪"が課せられる……」なにやら興奮しているようだ
満天星ニニカ:「卓上調味料を……全部倒してしまうのだろうか……ッ」
白武ギンカ:「ドキドキしてないで入ればいいじゃん!ほらほら」ぐいぐい背中を押していく
満天星ニニカ:「おわわ」ガラガラ~
拉麺屋野オバ:中に入ると、いかにも頑固そうな年老いた店主(留年生)がじろりと君達を見る。
白武ギンカ:「オバちゃん、ラーメンふたつね!」
拉麺屋野オバ:「あいよ」それだけ言って調理に入る。時間帯が半端なのもあって、他の客はいないようだ。
満天星ニニカ:すとんと席につく。
GM:擦りガラスから午後の白い光が差し込んでくる店内。本棚には油でギトギトになった海賊版の『アカギ』と『静かなるドン』と『NANA』。ラジオからはノヴァリス・ファイトの中継が聞こえてくる。
満天星ニニカ:「本物だ……」キョロキョロ
白武ギンカ:「さっきの話に戻るけど……」おしぼりで手を拭きながら
白武ギンカ:「ニニカちゃん、会った時から一人で完成してるって感じだったから」
白武ギンカ:「最初はチーム戦や集団生活は苦手なタイプかと思ってたけど……」
白武ギンカ:「良かったよ~、結構楽しんでるみたいで」
満天星ニニカ:「別に苦手な訳では無い、今まで必要としていなかっただけだ」
満天星ニニカ:「そしておれは飲み込みがはやい、そうだちゃんと結構楽しんでいる」
白武ギンカ:「じゃ、そんなニニカちゃんには皆より一足早く……」
白武ギンカ:「五箇条の……」指折り数え「……今いくつだっけ?」
満天星ニニカ:「ふたつ聞いたな」
白武ギンカ:「じゃあ三つめを教えちゃいます!」三本指を立てた手を出す
満天星ニニカ:「ふむ」言葉の先を待っている。
白武ギンカ:「闘士の五箇条、ひとつ」
白武ギンカ:「『仲間を信じろ』」
白武ギンカ:「……んまあ、今更言うまでもないかな?君達には」
満天星ニニカ:「そうだな」
満天星ニニカ:「そして、それは実に難しい」ため息混じりに
満天星ニニカ:「信頼はしている、そう思っている」
満天星ニニカ:「が、なにぶん経験のないことだ……これで合っているのか」
満天星ニニカ:「そう不安になることもある……これは試合の中で確かめていくしかないだろう」
白武ギンカ:「そうだねえ。きっとずっと、誰だって不安だよ」
白武ギンカ:「それに、信じるべきは仲間であって……それ以外のものはいつだって疑ってかかるべきだ」
白武ギンカ:「環境も、対戦相手も……そして、自分自身も」
白武ギンカ:「それが一番難しいことかもね……おっ」
拉麺屋野オバ:「お待ち」
拉麺屋野オバ:ゴトン、と机に二人分のラーメンが置かれる。作りたてて、湯気を立てている。
満天星ニニカ:「(難しいな……本当に)」
満天星ニニカ:「(サデが、未だにおれを認める様子がないのは結局おれがそれに失敗しているからではないかと……)」
満天星ニニカ:渦巻く思考を湯気が覆う。
満天星ニニカ:「……食べるか」
白武ギンカ:「そだね。いただきまーす」
GM:特訓の最中、一時の休息。ラジオからは、“ZENITH”の勝利を伝えるアナウンスが聞こえてきていた。



GM:シーン終了
GM:ロイス取得、購入、成長が可能です。
春日井ショウ:ロイスは保留!購入はウェポンケース狙います
春日井ショウ:後誰かクリスタルシールド買ってくれるとすごく嬉しいのでお願いします
満天星ニニカ:ロイス保留!
春日井ショウ:1dx+2+15>=18
DoubleCross : (1DX10+17>=18) → 8[8]+17 → 25 → 成功

GM:調達達成値+15、共有財産点14点です
春日井ショウ:よしよし
サデ・ニカモ:+15ヤバいな……
ルシア・J・ファーティマ:じゃあかわいい後輩にプレゼントしてやるか。クリシーを
サデ・ニカモ:あ、共有財産点は14じゃなかったですっけ
GM:あっミス
満天星ニニカ:何でも買っていいよって言われてるけどスニーキングスーツを買うことにします
ルシア・J・ファーティマ:2dx+3+15>=25
DoubleCross : (2DX10+18>=25) → 10[7,10]+6[6]+18 → 34 → 成功

春日井ショウ:先輩つっよ!
満天星ニニカ:2dx+1+15>=10
DoubleCross : (2DX10+16>=10) → 5[3,5]+16 → 21 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:超高級クリシー買えました。ショウちゃんにあげます
サデ・ニカモ:ロイスは保留でブルゲを狙います
春日井ショウ:やった~ 新しく買ったウェポンケースにしまっておきます
サデ・ニカモ:3dx+2+15>=20
DoubleCross : (3DX10+17>=20) → 5[1,2,5]+17 → 22 → 成功

サデ・ニカモ:ポッケに入れて以上
春日井ショウ:成長どうしよっかな~
サデ・ニカモ:こちらの成長はこれで
(キャラシート)

春日井ショウ:こうなりました
春日井ショウ(キャラシート)
春日井ショウ:異形の刻印を4LV上げて、デモンズウェブLV4と対策研究:ルーラーLV3を取得。RMAアーマーも取得して装備しました。残り25は貯金です。
満天星ニニカ:ニニカは《加速装置Lv3》《バリアクラッカーLv1》《オーバーウォッチLv3》《対策:カームダウンLv3》を取得、余り25は貯金!
満天星ニニカ(キャラシート)
ルシア・J・ファーティマ:私は前シーン持ち越しと今回分の経験点110点を
ルシア・J・ファーティマ:すべて保留します。
ルシア・J・ファーティマ:なのでデータは変わらずです。
GM:OK!
春日井ショウ:あ、先輩研究対策!
ルシア・J・ファーティマ:あっ大丈夫!ちゃんと考えてるから
サデ・ニカモ:何ィ
春日井ショウ:何かあるのか……?
GM:一体何が……
満天星ニニカ:なんだぁ



【MasterScene/“アンソールド・グラディエーターズ”】

“CHIKUWA”:同世代の多くの選手と同じように、“CHIKUWA”はチーム“BLITZ”と“天狼”に憧れてノヴァリス・ファイト選手を志した。
“CHIKUWA”:ノヴァリスに来たばかりの幼き日。“天狼”の極天輝レディアントバーストの煌めきを観客席から目にした彼女は、いずれ自らも同じ舞台に立ち、同じように輝けるのだと信じて疑わなかった。
“CHIKUWA”:だが、現実は彼女の想像より、ずっと色褪せたものだった。
GM:「君、クビね」
“CHIKUWA”:「……は……」
“CHIKUWA”:その時のことは、今でも夢に見る。
“CHIKUWA”:過酷な個人戦で必死に実績を稼ぎ、ようやく採用されたプロチーム。
“CHIKUWA”:ここから自分の本当の活躍が始まるのだ──そう思ったのは束の間のこと。プロの戦場は彼女が思っていたより遥かに厳しい舞台だった。
“CHIKUWA”:“CHIKUWA”はチームの『穴』──特に狙いやすい、チームの弱点になる選手をこう呼ぶ──とされ、戦力外通告を受けたのは、採用から僅か一年にも満たない時だった。
“CHIKUWA”:彼女は失意の底、全てを失い──それでも、まだ諦められはしなかった。

“ドウェイン・ジョンソン”:「……“紅蜘蛛”選手……大丈夫なんでしょうか? チームも大変な状況にあり、心配ですね」
“ドウェイン・ジョンソン”:流暢な機械音声で喋るのは、“ドウェイン・ジョンソン”。大柄な機体が家具の間をすいすいすり抜けながら、面々にお茶を配っていく。
“シエンユアン”:「……どうなるの……次の試合……」
“シエンユアン”:正体不明のレネゲイドビーイング、“シエンユアン”が、囁くような声でぽつぽつ言う。
“シエンユアン”:普段はぼんやりして何を考えているのか分からないが、NF界隈全体を揺るがすニュースは流石に耳に入っていたらしい。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ハン!堕天病なんて……ウチのとこ来れば一発で治したるっちゅーに!」
“マッドサイエンティスト後藤”:腕組みして白衣を翻す、不遜な態度の少女──人呼んで“マッドサイエンティスト後藤”。
“CHIKUWA”:「後藤ちゃんは実験台が欲しいだけでしょ……?」
“マッドサイエンティスト後藤”:「当然やないか!ウチの実験が受けられた上にロハでビョーキまで治してもらえるなんて感動で涙ちょちょぎれモンやろが!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「素晴らしいです、後藤さん。闘士として自信を持つことは36%以上のパフォーマンス向上に繋がります。今後もこの調子で続けていきましょう」
“マッドサイエンティスト後藤”:「うははは!せやろせやろ!ウチは天才科学者やからなあ!!」
“CHIKUWA”:「ジョンソン、調子に乗らせないで。あとそのデータ本当に出典あるの?」ジョンソンは基本的に善良だが時々適当なデータを平然とまことしやかに喋ることがある。
“シエンユアン”:「……」もむもむとチーズ鱈を食べている
“CHIKUWA”:「たとえどんな事情があろうと、対戦相手として出てくるなら全力で戦うだけだよ」
“CHIKUWA”:「それが闘士としての礼儀ってものでしょ。そして戦うからには……絶対に勝つ!そうでしょ!」
“シエンユアン”:「……ん……そだね」
“マッドサイエンティスト後藤”:「当然や!この稀代の天才科学者後藤・サイレントライン・沼子がいる限り……我らが“アンソールド・グラディエーターズ”に負けは無い!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「はい。戦術予想を算出したところ、我々の勝率は99%です」
“マッドサイエンティスト後藤”:「あっ!それウチもやりたかったやつ!!」
“シエンユアン”:「沼子もやっていいよ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「ピピピ……次の試合の勝率……100%」
“ドウェイン・ジョンソン”:「次の試合に対する勇気が貰える鼓舞です、後藤さん。素晴らしいです」
“シエンユアン”:「科学者キャラでやるんじゃないの?」
“CHIKUWA”:「…………」
“CHIKUWA”:緊張感の無いやり取りに頭痛がしてくる。だがこれでも皆、“CHIKUWA”がリーダーとして集めたメンバーであり、仲間なのだ。
“CHIKUWA”売れ残りの闘士達アンソールド・グラディエーターズ。泥にまみれ、みっともなくノヴァリスファイトにしがみつく、落伍者たちの集まり。
“CHIKUWA”:「よし……練習始めるよ!まずは一回戦の試合分析から!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「はい」
“シエンユアン”:「ん」
“マッドサイエンティスト後藤”:「よっしゃ!」
“CHIKUWA”:「絶対に勝つよ。私たちは負けられない……」
“CHIKUWA”:「私たちを軽く見た連中を……見返してやるんだから!!」



【Middle7/本番:第二回戦】

GM:第二回戦のシーンです。全員登場!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(49 → 50)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(50 → 52)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(42 → 48)
満天星ニニカ:67+1d10
DoubleCross : (67+1D10) → 67+3[3] → 70

ラス・ヴィダススタジアム 控室
GM:様々な批判や憶測、波乱に混乱を生んだ、一回戦第一試合の騒動は──
GM:結局、出場する全闘士の身体検査と、一定以上の進行度の堕天病患者は試合に出場できない等多くの新ルールの制定により、ひとまずの収束を見せていた。
GM:未だ懸念の声やチームA.R.Cに対する非難は残っているが、騒動がこれほど穏便かつ迅速に片付いたのは、件の“黒鉄”の会見によるものというのは疑うべくもないだろう。
GM:第二試合当日。君達は今まさに試合の準備を整え、控室から出るところだ。外からは観客たちの喧騒が漏れ聞こえてきている。
モーナ・レンクヴィスト:「皆さん、頑張ってください……!」
白武ギンカ:「ま、気楽に楽しんでおいでよ~」
満天星ニニカ:「フフフ、ある種大注目のチームとなったわけだからな」
満天星ニニカ:「ドカンと決めてやろう」
サデ・ニカモ:俯けた顔からかちかちと歯の鳴る音。熱病に罹ったように全身を震わせている。
春日井ショウ:「良くも悪くも、が付くけど……。あんまり悪目立ちしそうな決め方はやめてね?」
春日井ショウ:リングに出たらしてあげられないので、今のうちにリーダーの背中を擦っている。
ルシア・J・ファーティマ:「ここに戻ってくるまで、随分と色んな連中に借りを作っちまった」
ルシア・J・ファーティマ:新薬のアンプルを打ったばかりの右手を広げたり握ったりして、感覚を確かめている。
ルシア・J・ファーティマ:「間違っても情けねー試合はできねえな」
GM:そうして君達が気合を入れなおし、控室を出たところ、ばったりと他の一団と出くわした。
“黒鉄”:「……」
満天星ニニカ:「ッ!」
ルシア・J・ファーティマ:「げっ」思わず口をついて出る
サデ・ニカモ:「はふッッッ」
春日井ショウ:「"黒鉄"……」 一度目を瞬いて。
“アコナイト”:「あら、チームA.R.Cの皆さん。こんにちは~」
“クーストース”:「どーも。今から試合ですか」
GM:チーム“ZENITH”だ。これから後の試合のために控室に向かっていたところらしい。
サデ・ニカモ:「こッここここッッここッこッッッ」
サデ・ニカモ:半ば白目を剥きながらも言うべきことを搾り出す。「この度はありッがとうございました…………」
春日井ショウ:(り、リーダーが自分からお礼を……!) お礼言いたいけどうちが言うのもなぁと尻込みしていたので感動している。
“エフェメラ”:「うわっ、裏でもホントにこんな感じなんスね……いてっ」“クーストース”に肘で小突かれる
サデ・ニカモ:「お陰様でケフッ、チームとしての道がっ、閉ざされずに、カフッッ」
サデ・ニカモ:「……! …………!!」既に肺に空気が残っていない状態で話し続けようとして苦しんでいる。
“アコナイト”:「あらら……大丈夫ですか~?」
ルシア・J・ファーティマ:「……ったく」自分が元凶なせいもあり、普段のように怒鳴り散らすこともできず背中を擦る。
サデ・ニカモ:「コェ……ケェッ…………」
“クーストース”:「白目剥いてんぞ……」
ルシア・J・ファーティマ:「いつものことだから気にすんな……おい、"黒鉄"」
ルシア・J・ファーティマ:サデから手を離して、黒鉄の正面へ立つ。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:無骨なガントレットを着けた、長身の女。憚ることなくじっと見下ろす。
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cとしての礼はさっきこいつが言ったからな。二度は言わねえ」
ルシア・J・ファーティマ:グッ、と握り拳を黒鉄に押し付けて
ルシア・J・ファーティマ:「お前にどんな思惑があるのか知ったこっちぇねえが」
ルシア・J・ファーティマ:「敵に塩を送った事は、キッチリ後悔させてやる」
ルシア・J・ファーティマ:ニヤリと笑って「決勝で待ってろ」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:ルシアのその言葉が、まるで耳に入らなかったような冷たい瞳。
“黒鉄”:「……何か、勘違いしているようね」
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ…?」
“黒鉄”:「貴女たちのことなんて、どうでもいい」
“黒鉄”:そう言い放ち、ぐいとルシアを押し退け、そのまま歩いていってしまう。
ルシア・J・ファーティマ:「うおっ……と。なんだぁ……?」去っていく背を怪訝な表情で見送る。
“クーストース”:「バッ……!……すいません!……おい!“黒鉄”!このっ……!」慌てて追いかけていく
満天星ニニカ:「にべもないな」その背中を見る
“アコナイト”:「ご、ごめんなさいね~~……悪気はないと思うんですけど……多分……」気まずそうに去っていく
“エフェメラ”:「それじゃ」悪びれず、軽い調子で去っていく。自信に満ち、下位チームなどどうでもいいという態度だ。
満天星ニニカ:「安心しろルシア、あいつはおれが倒してやる」
ルシア・J・ファーティマ:「またコイツは簡単に言いやがるしよ」呆れ顔で
春日井ショウ:「……リーダーも大丈夫~?」 全員去っていくのを見送った後で、トントンとリーダーの背を叩く。
春日井ショウ:「お礼言うためにめっちゃ頑張ってたね!あのリーダーが自分から話しかけて……すごいえらかったよ!」
サデ・ニカモ:「……ぅげほっっっ」
サデ・ニカモ:「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
サデ・ニカモ:「……あれ……“黒鉄”さんたちは……?」
サデ・ニカモ:「夢……?」
春日井ショウ:「リアルリアル。リーダーが息詰まって死にかけたのもリアル」
サデ・ニカモ:「あっそうなんですね……お礼できてたならよかったです……」
サデ・ニカモ:「死にかけるだけでちゃんと死んでない私はダメダメですけど……えへ……えへへへ…………」
春日井ショウ:「すぐ死のうとしないで!これから試合だよ!」
ルシア・J・ファーティマ:「……ったく、せっかく試合に向けてテンション上げてたのによ」
ルシア・J・ファーティマ:「けどまあ良かったじゃねえか。向こうがああいう態度なら、戦り合う時は負い目を感じることもなくぶっ潰せるだろ」
サデ・ニカモ:「……?」
サデ・ニカモ:(アンソールド・グラディエーターズさんのことかな……)
満天星ニニカ:「負い目なんて感じてたのか、いじらしいじゃないか」
ルシア・J・ファーティマ:「ばっ……別にアタシはなんとも思ってねーし」
サデ・ニカモ:(確かに後藤さんには親切にしてもらったし……でも……)
春日井ショウ:「ははっ、そうだね。誰かさんの負い目も無くなったし」 先輩の様子に楽しそうに噴き出して。
春日井ショウ:「ちゃんと心置きなく戦えるとこまで行かないと!」
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ、ショウまで調子に乗りやがって……もうこの話はやめ!」
ルシア・J・ファーティマ:「オラ!さっさとスタジアム行くぞ!」
サデ・ニカモ:「は、はいっ」ぐっと胸の前で拳を握る。
サデ・ニカモ:「スライムマザー事件のことは試合には関係ありません。ご、後藤さんが相手でも、ちゃんとやれます……!」

---

遊び好きな生徒:「あれっ……山田さん?」
優等生の生徒:「えっ……?あ、ええと……」
遊び好きな生徒:「上野だよ、上野」
GM:賑やかな観客席で、二人の少女が顔を合わせた。
GM:二人は同じ学校のクラスメイトだが、あまり親しいわけでもなく、これまでクラスで話したこともなかった。
遊び好きな生徒:「ここ、山田さんの席?じゃあ隣じゃん!ウッソ~~……すごい偶然だね!」
優等生の生徒:「あっ……そうなの?ほんとだね……すごい偶然……」
遊び好きな生徒:「……一人で来たの? ノヴァリス・ファイト好きなの?」
優等生の生徒:「あ……うん……そうだね」
遊び好きな生徒:「……っへえ~……」
優等生の生徒:「……」
遊び好きな生徒:「……」
GM:気まずい。
実況:「さあ、間もなく始まります二回戦第四試合!」
実況:「チームA.R.C対アンソールド・グラディエーターズ!」
実況:「色々な意味で話題となったチームA.R.Cですが、果たして今日はどんな試合を見せてくれるのでしょうか!」
解説:「アンソールド・グラディエーターズの新戦術にも期待したいところですね」
実況:「おっと、ここで選手が入場してきます!さあ、両チームの選手一同が握手を交わしていきます……」
GM:スタジアムには空席が目立つ。チームA.R.Cのみならず、アンソールド・グラディエーターズも然程人気のあるチームではない。
GM:堕天病騒ぎがあっても無くても、客入りはそうは変わらなかっただろう。
“CHIKUWA”:「皆さん、今日はよろしくお願いします」
サデ・ニカモ:「よっよよっよよよよろしくお願いひましまましま……」壊れた鹿威しじみて頭を下げながら握手している。
“ドウェイン・ジョンソン”:「“紅蜘蛛”選手、お加減の方はいかがですか?」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、対戦相手の心配とは余裕じゃねえか」
ルシア・J・ファーティマ:「見ての通り絶好調だ。ここ数年で最高のコンディションって言っても差し支えねえな」
ルシア・J・ファーティマ:黒化した肌を見せつけるようにサポーターをめくる。
GM:スクリーンにその様子が大写しにされ、観客席が小さくどよめく。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ククッ……困ったらウチのとこ来るとええ。いつでも実け……治療したるわ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「おい“ウコンハットゥ”!!」
サデ・ニカモ:「わぃいっっ」
サデ・ニカモ:握手の手を放り出してそちらを向く。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ワレスライムマザー事件のこと忘れてるんとちゃうやろなぁ……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「ここで会うたが百年目、ケツの穴から試験官突っ込んで奥歯でモーツァルト弾いたるさかい覚悟しとけや!!」
サデ・ニカモ:「えっ、えっ」
サデ・ニカモ:「お、怒ってるんですか……? なんで……?」
サデ・ニカモ:「さ、最後に残ったチビちゃんもこっそり上着に入れてプレゼントしたのに……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「嫁入り前の娘にあないなことしといて何でもクソもあるかい!!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「裸にひん剥いてセイクリッドピラーに吊るしたるぞ!!」
春日井ショウ:(思ったよりヤバいこと起きてたんだろうなコレ……) 映像がお蔵入りになったという結果だけ聞いていた。
春日井ショウ:「……私怨があるからといって、それをリングの上に持ち込むつもり?」 遠い目になりそうなのを堪えつつ。
サデ・ニカモ:激しく頷く。
“マッドサイエンティスト後藤”:「おーおー流石インフルエンサーさんっちゅうんはお上品でいらっしゃいますなあ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「当然やろがい!私怨上等や!ここでならいくらボコボコにしても誰にも文句言われんねんぞ!!」
春日井ショウ:「気炎を吐くのは自由だけれど。簡単にそう出来るとは思わない事ね」
春日井ショウ:(それはそれとして、後でリーダーに謝りなって言わないと……) 心中で頭を抱えている。
満天星ニニカ:「ハハハ、おれあいつ気に入ったぞ」隣のルシアに笑いかける
ルシア・J・ファーティマ:「そうかあ?誰彼構わず噛みつけば良いってもんじゃねえだろ。弱く見られんぞ」自分のことは棚に上げている。
“ドウェイン・ジョンソン”:「まあまあ後藤さん、その辺りで少し落ち着いて……」
“シエンユアン”:「……」ジャッキーカルパスをうしうし齧っている。
“CHIKUWA”:「……見ました、第一試合」
“CHIKUWA”:「色々大変なのは分かるけど……今のあなた達は手加減して勝てるような相手じゃない」
“CHIKUWA”:「悪いけど、正々堂々、全力で行かせてもらいます」
ルシア・J・ファーティマ:「全力ね……ああ、そうだな」
ルシア・J・ファーティマ:「"闘士の五箇条、ふたつめ"だ」
“CHIKUWA”:「?」眉を顰める
ルシア・J・ファーティマ:「アタシはもう、眼の前の闘いから目を逸らさねえってことさ」
ルシア・J・ファーティマ:「こうなってから最初の相手がお前らで良かったよ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「何やえらい余裕やないか……後で吠え面かくんちゃうぞ!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「新生チームA.R.Cの実力、拝見させて頂きます」
“シエンユアン”:「ん……よろしく」
ルシア・J・ファーティマ:「……余裕なわけじゃねえ。お前らには敬意を持ってるってこと」
ルシア・J・ファーティマ:「資本にも実績にも頼らねえで、意地と研究と根性だけでトップリーグにしがみついてきた奴らだ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシらと似たようなもんだろ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「……な、なんやお前藪から棒に……」鼻白む
“マッドサイエンティスト後藤”:「おい……あいつ結構いいとこあるやんけ……」ひそひそ
“ドウェイン・ジョンソン”:「キャラクター戦略の変更でしょうか……」ひそひそ
“シエンユアン”:「イメチェン……」
ルシア・J・ファーティマ:「……だからな、そんなお前らに心配されるのは我慢ならねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「お前らだけじゃねえ、ここにいる観客も、ファンも、他のチームの連中も、こんな試合興味ねえって見にも来ねえ奴らも」
ルシア・J・ファーティマ:「"堕天病に侵された身体で健気に頑張ってる選手"、なんてナメた見方が、金輪際できなくなるように」
ルシア・J・ファーティマ:「きっちりカマしてやらねえとな」
ルシア・J・ファーティマ:手に持っていた大盾を、その場に放り捨てる。
ルシア・J・ファーティマ:RHO-Aを公開します。
GM:許可します。

RHO-A
ある理由から、君はずっと全力を出すことを避け、力を温存しながら戦っている。
それは誰にも言えない、君の選手生命にとって致命傷になりかねない理由のためだが、ノヴァリス・ファイトはその状態のまま勝ち上がれるような大会ではない。
いずれ禁を解く必要が来る──君はそう感じている。同時にそれが、君のキャリアの最後になるかもしれずとも。
このRHOを公開した時、君は長らく温存し続けてきた全ての力を解放する。
そのシーンの間のみ、君は経験点400点のキャラクターシートを公開して使用することが出来る。また、全ての判定の達成値を+30し、《加速する刻》を獲得する。
この効果を使用した戦闘の終了後、RHO-Bが公開される。


ルシア・J・ファーティマ(キャラシート)
ルシア・J・ファーティマ:「喜べよ。お前らには」
ルシア・J・ファーティマ:「正真正銘、全力の"紅蜘蛛"を見せてやる」
“CHIKUWA”:「……」盾を捨てたその姿に、古い記憶が蘇る。
“CHIKUWA”:数年前、チームA.R.Cの全盛期。紛れもないエースアタッカーとして暴れ回った、一人の選手がいた。
“CHIKUWA”:「……みんな、作戦変更」
“CHIKUWA”:「『絶対に』じゃない」
“CHIKUWA”:「……死んでも勝つよ」
サデ・ニカモ:「……」その姿を見る。滲み出る決意の程を。
サデ・ニカモ:「…………私たちも、そうしなきゃならなくなりました、ね」
春日井ショウ:「ええ。答えましょう」 先輩の決意と覚悟に。
満天星ニニカ:「フフフ」
満天星ニニカ:「死んでも、だと?」
満天星ニニカ:「ぶっ殺してやろう、なあ!」
GM:選手たちが配置につき、会場を緊張と静けさが包んでいく。
GM:それは無様に泥に塗れながら競技にしがみつく、死にぞこないの闘士達の戦い。
GM:決して負けられぬ、互いの意地を掛けた戦い。
GM:そして、開幕のブザーが鳴り響く。
GM:第二試合を開始します。

GM:“ドウェイン・ジョンソン”は生徒ではなく社会人のため、通常のエネミーとしてHP0で戦闘不能となります。また侵蝕管理も行いません。
GM:全員侵蝕率を+2D10してください。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10(→ 16)増加(48 → 64)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 9)増加(50 → 59)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2D10(→ 5)増加(52 → 57)
満天星ニニカ:70+1d10
DoubleCross : (70+1D10) → 70+7[7] → 77

GM:2Dだぞい
満天星ニニカ:あっ!
満天星ニニカ:77+1d10
DoubleCross : (77+1D10) → 77+6[6] → 83

GM:“CHIKUWA”の侵蝕率を2D10(→ 17)した (60 → 77)
GM:“シエンユアン”の侵蝕率を2D10(→ 10)した (55 → 65)
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を2D10(→ 10)した (65 → 75)
GM:初期配置を味方中衛・後衛から選ぶことが出来ます。
満天星ニニカ:中!
ルシア・J・ファーティマ:中!
サデ・ニカモ:後衛で
春日井ショウ:後衛で
GM:ではエンゲージは以下のようになります。
春日井ショウ:あ、すみません 私やっぱ中衛で!
GM:OK!
A.R.C VS アンソールド・グラディエーターズ



[敵後衛]“CHIKUWA”
(5m)
[敵中衛]“ドウェイン・ジョンソン”/“シエンユアン”/“マッドサイエンティスト後藤”
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/春日井ショウ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]サデ・ニカモ



GM:戦闘を開始します。
◆ラウンド1
GM:セットアップから!
“CHIKUWA”:なし
ルシア・J・ファーティマ:エンブレム【ラストラン】使用。シーン中あらゆる判定ダイスを+10、攻撃力+10。変異暴走:破壊になり侵蝕値を20増加。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を20増加(59 → 79)
サデ・ニカモ:無!
満天星ニニカ:なし!
“マッドサイエンティスト後藤”:なし
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:対象は先輩で!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(57 → 61)
ルシア・J・ファーティマ:みなぎってくるぞい!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを70に変更(72 → 70)
“ドウェイン・ジョンソン”:《加速装置》 行動値+12 7>19
“シエンユアン”:コンボ【スーパーコンボ】
“シエンユアン”:《カームダウン》+《ルーラー》+《絶望の領域》
“シエンユアン”:対象チームA.R.C全員 ラウンド間全判定ダイス-21個
GM:“シエンユアン”の侵蝕率を13増加(65 → 78)
サデ・ニカモ:おバカ
春日井ショウ:《研究対策:ルーラーLV3》!ルーラーによってもたらされる味方チームに不利な効果を打ち消すよ
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:絶望の領域》LV3 絶望の領域による不利な効果を打ち消します
満天星ニニカ:《研究対策:カームダウン》をLv3、打ち消すよー
GM:なんだと~~~~~!?
サデ・ニカモ:みんな……!
GM:バカな……最強無力化コンボが…………
満天星ニニカ:宇宙人についてはNASAに問い合わせて研究済みです

“シエンユアン”:「行くよ……Bローテで」
“CHIKUWA”:「了解!」
“シエンユアン”:“シエンユアン”が呟き、携えた大きな蝙蝠傘を広げると同時、競技場の地面に亀裂が走る。
“シエンユアン”:罅割れた地面が地響きと共に浮遊し、辺り一面が無重力空間かのような有様へと変貌していく。
“シエンユアン”:“シエンユアン”の環境浸食テラフォーミング能力。抉られた地面は無惨に陥没し、尖った岩がそこら中を漂っている。
“シエンユアン”:その合間を、“アンソールド・グラディエーターズ”の面々が泳ぐように散開していく……岩の配置、地面の穴、地形は全て事前の打ち合わせ通り頭に入っているのだ。
“シエンユアン”:本来、対戦相手はまともに動くこともできないような状況。だが──
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……」ルシアの身体を赤い装甲が覆っていく。
ルシア・J・ファーティマ:しかしそれは、これまでの試合のように全身をくまなく覆い隠す甲冑ではない。
ルシア・J・ファーティマ:自らの血液と金属を融合させた複合装甲。ルビーのような半透明の輝きを放ち、鋭い鉤爪を備えたそれが8本。
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛足の如きそれが、背後に展開する。4本を阿修羅の腕のように広げ、4本が不安定な地面を踏みしめる。
“CHIKUWA”:「……」その姿に瞠目する「“紅蜘蛛”……」
ルシア・J・ファーティマ:機動力と攻撃に全てを振り切った、"紅蜘蛛"本来の戦闘スタイル。そして……
ルシア・J・ファーティマ:浮遊する地面の動きが不自然に止まる。
“シエンユアン”:「……!?」
ルシア・J・ファーティマ:それを成したのは、細い糸だ。ルシアから放たれた無数の真紅の糸がスタジアム中にクモの巣状に張り巡らされ、浮遊する岩盤同士を繋いでいる。
ルシア・J・ファーティマ:「研究と対策はそっちの専売特許じゃねえってな」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ!ニニカ!補強は任せたぜ!」
春日井ショウ:「ええ」 答えると同時に、無残に荒れ果てた大地に鮮やかな緑が芽吹く。瞬きの内に背を伸ばした茨は絡みあいながら地を覆いつくし始めた。
春日井ショウ:あるものは、宙を漂う尖った岩に絡みつき縫い留める。あるものは、底の見えぬ穴の上を這い地へと代わる。
春日井ショウ:「環境が侵食されるなら、侵蝕し返せばいい。私の薔薇は咲く場所を選ばない」
春日井ショウ:緑の茨の間に開いていく赤、紅、緋。それらは全てショウの意一つで燃え盛り、敵に牙を向く。
満天星ニニカ:「おれの"蔦”と”根”は芽吹く場所を選ぶが……」
満天星ニニカ:「これは寄生樹で、ショウの薔薇との相性は既に確認済みだ」
満天星ニニカ:四方に張り巡らされた茨の絨毯の上からそれが芽吹く。
満天星ニニカ:のたうち、うねる蛇めいた群れ。
満天星ニニカ:「おじゃんにして、めちゃくちゃにしてしまえばいい……そしたら皆アドリブでやるしかなくなるよな」
満天星ニニカ:「同条件だ」
満天星ニニカ:それらは近場の”獲物”めがけ敵味方の区別なく襲いかかる!
“シエンユアン”:「……く……む……」
“シエンユアン”:腕を震わせながら岩を操作しようとするが、びくともしない。別箇所から更に浸食しようとしても、すぐに主導権を奪われる。
“シエンユアン”:「無理……動かせない……!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「んなアホな!?」
“CHIKUWA”:「あれだけ練習したフォーメーションが……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「あちらも対策してきましたか……」
実況:「なんとチームA.R.C、“アンソールド・グラディエーターズ”の必殺コンボを完全封殺!これはUG苦しいか!?」
サデ・ニカモ:「……じ、自慢のチームメイト、です……」浮遊する岩の一つに這った蔦にしがみついている。

GM:イニシアチブ 行動値19 “ドウェイン・ジョンソン”の手番です
“ドウェイン・ジョンソン”:マイナー 《骨の剣》+《死招きの爪》+《イオノクラフト》
“ドウェイン・ジョンソン”:素手変更しつつ飛行状態でARC側後衛まで移動。
サデ・ニカモ:こないで
ルシア・J・ファーティマ:そういう手を使うんだ
“ドウェイン・ジョンソン”:メジャーでコンボ【メガマックス】
満天星ニニカ:ドウェイン・ジョンソンじゃねーか!!
“ドウェイン・ジョンソン”:《コンセントレイト:エグザイル》+《妖の招き》+《伸縮腕》+《アームズリンク》+《ライトニングリンク》+《異形の祭典》
“ドウェイン・ジョンソン”:対象PC全員 ダメージで自分のエンゲージへ引き寄せます
“ドウェイン・ジョンソン”:20DX7+6
DoubleCross : (20DX7+6) → 10[1,1,1,1,2,2,2,3,5,5,5,6,6,7,7,9,9,9,10,10]+10[5,5,5,6,7,10,10]+10[6,8,10]+5[5,5]+6 → 41

春日井ショウ:ガード!
ルシア・J・ファーティマ:ダイスも多いぞコイツ
サデ・ニカモ:ガードします
ルシア・J・ファーティマ:《切り払い》LV1《リフレックス:ハヌマーン》LV3 白兵技能でドッジ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を3増加(79 → 82)
満天星ニニカ:ガードかな
ルシア・J・ファーティマ:14dx7+36>=41
DoubleCross : (14DX7+36>=41) → 10[1,1,1,1,2,2,3,3,3,4,6,6,8,10]+10[9,10]+6[5,6]+36 → 62 → 成功

GM:つよっ
サデ・ニカモ:ヤバ
満天星ニニカ:コワー
春日井ショウ:流石本気モード
GM:何て奴だ……
ルシア・J・ファーティマ:ガハハ
GM:カバーとか無いならダメージ行きます
春日井ショウ:あ、フォール・スタッフ:崩れずの群れLV1→対象をカバーリング、侵蝕値+2
春日井ショウ:ニニカちゃんカバー!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(61 → 63)
満天星ニニカ:ありがてぇ ありがてぇ
“CHIKUWA”:《対策:崩れずの群れ》LV3
ルシア・J・ファーティマ:うわっ
満天星ニニカ:なんだとぉ
“CHIKUWA”:次に行うメジャーアクションのC値を-3します
春日井ショウ:こっわ
サデ・ニカモ:そういう使い方なんだ
春日井ショウ:そういやカバーは打ち消し出来ないんだっけ
サデ・ニカモ:できなくはないよね……?
満天星ニニカ:味方に対する不利な効果じゃないからか
ルシア・J・ファーティマ:カバーはのぞくってなってるはず
GM:カバーは打ち消しできません
サデ・ニカモ:あ、カバーリングエフェクトは除くって書いてあった
満天星ニニカ:ニャルニャル
“ドウェイン・ジョンソン”:ダメージ!
“ドウェイン・ジョンソン”:5D10+25+12 装甲有効
DoubleCross : (5D10+25+12) → 21[2,1,6,6,6]+25+12 → 58

春日井ショウ:装甲15とガード12で27弾いて21、倍の42喰らってまだ元気!
GM:“ドウェイン・ジョンソン”のHPを125に変更(130 → 125)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを28に変更(70 → 28)
GM:マジかよ……身体が強すぎる
サデ・ニカモ:うわっガード装甲30あるのに……
ルシア・J・ファーティマ:元気な子だ
サデ・ニカモ:28点抜けてギリギリ死にます
満天星ニニカ:モデルは鍛えてるからな
春日井ショウ:あっ計算ミスってる 31喰らうから62喰らいました
GM:でも引き寄せは発生するぜ!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを18に変更(28 → 18)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D3+6(→ 7)増加(64 → 71)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを7に変更(27 → 7)
春日井ショウ:うちだけ引き寄せられて後衛行きます
A.R.C VS アンソールド・グラディエーターズ



[敵後衛]“CHIKUWA”
(5m)
[敵中衛]“シエンユアン”/“マッドサイエンティスト後藤”
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]サデ・ニカモ/春日井ショウ/“ドウェイン・ジョンソン”



“ドウェイン・ジョンソン”:「ペースは握らせませんよ……!こちらから行きます!」
“ドウェイン・ジョンソン”:大柄な機体が腰部ブースターをふかし跳躍、軽々と君達の頭上を飛び越える!
“ドウェイン・ジョンソン”:野生の獣を思わせる恐るべきスピードだ。
“ドウェイン・ジョンソン”:着地と同時、即座に君達に向けた両腕が──内部から弾けるように変形!
“ドウェイン・ジョンソン”:無数の鋼鉄製コードが蛇のようにのたうち、君達を絡めとらんとする!
ルシア・J・ファーティマ:「よっ」張り巡らせた紅糸の間を飛び移り、追い縋るコードの波を振り切っていく。
“マッドサイエンティスト後藤”:「なんやあの動き……ウチのデータに無いで!?!?」
サデ・ニカモ:「ふぎゃーっ! ふぎゃっ……うぎゃ!」雁字搦めにされたついでに浮遊岩や地面に叩きつけられていく。
春日井ショウ:「ニニカ!」 自分が躱すには速度が足りない。ならば、速度が足りる彼女の手伝いを。
春日井ショウ:ニニカの前にコードを超えられるだけの高さを持つ足場を形成しながら、自身の身体を盾替わりの茨で包む。
満天星ニニカ:「うむ、あとは任せるが良い」盾の裏で翅が芽吹き尾が花開く、蜘蛛の巣めいた足場にじりじりと跳躍のための力が込められていく
ルシア・J・ファーティマ:「チッ、やっぱ色物に見えて相当厄介だぜ。ドウェイン・ジョンソン」伝っていた糸を離し、ニニカの隣に着地。
“ドウェイン・ジョンソン”:「やりますね……目的を達せたのは一人だけですか」
“ドウェイン・ジョンソン”:「このチームワーク……“タスク・オブ・ドラゴンズ”に引けを取りませんね」存在しないソースから無の情報をそれらしく引用している

GM:行動値17 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:にょきにょき
サデ・ニカモ:マイナー無し。メジャーでコンボ【無冠の名のミメシス】《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》。
サデ・ニカモ:アンソールド・グラディエーターズの全員に射撃攻撃をします。
“シエンユアン”:《対策:ダンシングシミター》LV3
“シエンユアン”:自身のドッジ達成値+30
サデ・ニカモ:そこなんだ
ルシア・J・ファーティマ:コイツらめっちゃ対策してくる!
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:9dx7+6
DoubleCross : (9DX7+6) → 10[2,3,4,4,5,6,7,8,9]+10[2,6,9]+10[10]+2[2]+6 → 38

“CHIKUWA”:ガード《グラビティガード》
GM:“CHIKUWA”の侵蝕率を3増加(77 → 80)
“ドウェイン・ジョンソン”:6DX+4 ドッジ
DoubleCross : (6DX10+4) → 10[3,6,6,7,8,10]+2[2]+4 → 16

“シエンユアン”:5DX+6+30>=38 ドッジ
DoubleCross : (5DX10+36>=38) → 9[1,3,4,4,9]+36 → 45 → 成功

“マッドサイエンティスト後藤”:3DX ドッジ
DoubleCross : (3DX10) → 9[3,3,9] → 9

GM:ダメージどうぞ!
サデ・ニカモ:4d10+12+2d10
DoubleCross : (4D10+12+2D10) → 11[5,3,1,2]+12+18[9,9] → 41

サデ・ニカモ:装甲有効、命中で重圧と邪毒5。
“CHIKUWA”:C(41-3D10-12)
サデ・ニカモ:あ、装甲-15換算もあった
“CHIKUWA”:41-3D10-12
DoubleCross : (41-3D10-12) → 41-10[5,3,2]-12 → 19

“CHIKUWA”:C(34-19)
DoubleCross : c(34-19) → 15

GM:“CHIKUWA”のHPを15に変更(34 → 15)
サデ・ニカモ:それとコンビネーターの効果により、ダメージが通った相手はこのラウンド中の被ダメージが+2Dされます。
春日井ショウ:デカい!
GM:いやらしすぎる
“ドウェイン・ジョンソン”:装甲がありますが抜かれます
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を12増加(71 → 83)
“ドウェイン・ジョンソン”:C(125-41)
DoubleCross : c(125-41) → 84

“マッドサイエンティスト後藤”:HP0、リザレクト
GM:“シエンユアン”の侵蝕率を7増加(78 → 85)
GM:“シエンユアン”のHPを7に変更(40 → 7)
GM:また間違えた
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を7増加(75 → 82)
GM:“マッドサイエンティスト後藤”のHPを7に変更(28 → 7)

サデ・ニカモ:「ふ、ふぎぎぎぎっ……!」網にかかった魚の如く、鋼鉄ワイヤーに埋もれてもがく。
サデ・ニカモ:だがまったく歯が立たず、そうしている間にも戦局が進んでしまうことを知っている。この状況からでも打てる手があるとすれば──
サデ・ニカモ:(……イルヤ=パイヴィッキ)
サデ・ニカモ:探り当てた短剣を引き抜き、勢いそのまま地面に突き刺す。
サデ・ニカモ彼女・・の力は植物の操作だった。土壌となる因子は既に撒かれている。ルシアの糸。ショウとニニカの蔓草たち。
サデ・ニカモ:浮遊する岩から、それらを覆う茨から、地を這う蛇の群れたちから。新芽が一斉に芽吹くみたいに、青黒い影が現れて伸びる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「なんやこれ……!ウチのデータにないで!?」
サデ・ニカモ:三次元形状となった試合場、その内を埋め尽くすかの如き爆発的な繁茂。珊瑚の枝を思わせる形状の茸が、突き出される槍の勢いで敵に食らい付き、抉った肉の内に毒を送り込む。
“CHIKUWA”:「うあぁああっ……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「これは……!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「こんなん避けられ……痛ったァアアアアーーー!!」
“シエンユアン”:「……」チームの面々が苦悶の悲鳴を上げる中……
“シエンユアン”:“シエンユアン”の周囲だけ、伸びる茸が急速に枯死していく。環境浸食の応用、彼女の周囲だけ湿度が渇き切っている。
“シエンユアン”:「対策……してた……」
“シエンユアン”:「きもいから……」
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「ごめんなさい…………」
実況:「“ウコンハットゥ”の無冠の名のミメシスがクリーンヒット!“アンソールド・グラディエーターズ”、早くもピンチです!」
解説:「UGは“シエンユアン”の妨害を頼りにディフェンダーを置いていませんからね。そこを対策されればかなり厳しいでしょう」

GM:行動値12 ショウさんの手番です
春日井ショウ:まずマイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV5→シーン中感覚判定の達成値+10、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(63 → 65)
“ドウェイン・ジョンソン”:《対策:オリジン:プラント》LV3
“ドウェイン・ジョンソン”:次に行うメジャーアクションのC値を-3する。
春日井ショウ:うわっ 何しても対策起動してくるな
春日井ショウ:メジャーで武器をクリスタルシールドからレッドテンペストに持ち替えてCHIKUWAを攻撃!
GM:判定どうぞ!
春日井ショウ:5dx+16
DoubleCross : (5DX10+16) → 10[1,3,6,6,10]+10[10]+4[4]+16 → 40

春日井ショウ:出目良いな
“CHIKUWA”:ガード
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:5d10+22+2d10
DoubleCross : (5D10+22+2D10) → 30[10,8,1,1,10]+22+10[4,6] → 62

“CHIKUWA”:C(62-12) ガード値
DoubleCross : c(62-12) → 50

“CHIKUWA”:C(15-50) ダメージ
DoubleCross : c(15-50) → -35

“CHIKUWA”:C(35/34)
DoubleCross : c(35/34) → 1

“CHIKUWA”:2回リザレクト!
サデ・ニカモ:ナイスキル
春日井ショウ:いぇ~い!
GM:“CHIKUWA”の侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (80 → 87)
GM:“CHIKUWA”の侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (87 → 95)
春日井ショウ:自分も反動喰らいます
GM:“CHIKUWA”のHPを8に変更(15 → 8)
春日井ショウ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 1

春日井ショウ:春日井ショウのHPを17に変更(18 → 17)

春日井ショウ:(……とりあえず、うちの火力でも当てて効果が見込めるのが"CHIKUWA"さんか後藤さん)
春日井ショウ:(事前に見た映像からするに後藤さんは遠距離からの攻撃に反撃札を用意してるから……)
春日井ショウ:思考を巡らせながら、新調した盾から愛銃へと武器を持ち帰る。同時に、足元からは茨が伸びていく。
春日井ショウ:足に茨を絡ませながら腰を下ろし、銃身までを固定。茸に貫かれたまま体勢を直し切れていない"CHIKUWA"に銃口を向け。
春日井ショウ:ショット。サイレンサーによって銃声は消え、ただ銃弾のみが放たれる。
“CHIKUWA”:「うぐぅううッ……!」
“CHIKUWA”:撃ち抜かれ、鮮血が散る。
“CHIKUWA”:「このっ……何でだよ……!」
“CHIKUWA”:「春日井ショウ……!顔もスタイルもSNSのフォロワーも全部持ってるくせに……」
“CHIKUWA”:「この上ノヴァリス・ファイトまで欲しいのか……!?」
春日井ショウ:「……」 そう見えるんだ、と思わず呟きかけて。
春日井ショウ:「……私が求めているのは、最初からそれだけだもの」
春日井ショウ:「譲る気はないわ。誰にも」
春日井ショウ:仮面をつけた上からでも言える限りの、本音を返す。

GM:イニシアチブ
“マッドサイエンティスト後藤”:Dロイス《触媒》を使用
ルシア・J・ファーティマ:うわっ
“マッドサイエンティスト後藤”:CHIKUWAを行動させます
ルシア・J・ファーティマ:《加速する刻》
ルシア・J・ファーティマ:イニシアチブで行動……この場合どっち速いんだろ
GM:これって……元の行動値早い方のイニシアチブが優先?
春日井ショウ:多分そのはず?
サデ・ニカモ:じゃないかな……?
ルシア・J・ファーティマ:くっCHIKUWAに負けた
“マッドサイエンティスト後藤”:ギャハハ!
“CHIKUWA”:行動します
“CHIKUWA”:マイナーなし
“CHIKUWA”:メジャーでコンボ【ジェットブレイク】
“CHIKUWA”:《コンセントレイト:バロール》+《黒の鉄槌》+《斥力の槌》+《魔王の理》+《魔王の腕》+《因果歪曲》
“CHIKUWA”:対象はニニカ・ルシア 命中で硬直 ダメージで10m移動
ルシア・J・ファーティマ:研究対策ってこのタイミングで効果選ばないとだめですか?
GM:そうですね 宣言時です
ルシア・J・ファーティマ:う~ん……ちょっと待ってね
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:斥力の槌》LV3 不利な効果を打ち消します
GM:くっ
GM:だが攻撃は出来るぜ 死ねェーーッ
“CHIKUWA”:15DX4+4
DoubleCross : (15DX4+4) → 10[1,5,5,5,5,5,6,6,6,7,8,9,9,9,10]+10[1,2,2,2,3,4,4,4,5,6,6,7,8,10]+10[1,2,5,6,6,7,7,8,9]+10[1,3,4,4,5,7,9]+10[2,4,5,6,10]+10[5,5,8,9]+10[2,2,2,6]+10[6]+10[9]+1[1]+4 → 95

満天星ニニカ:なん それ
ルシア・J・ファーティマ:うおっ……すげー達成値
ルシア・J・ファーティマ:《切り払い》LV1《リフレックス:ハヌマーン》LV3 白兵技能でドッジ
ルシア・J・ファーティマ:15dx7+36>=95
DoubleCross : (15DX7+36>=95) → 10[2,2,3,5,5,5,5,6,6,6,7,8,10,10,10]+10[7,8,8,8,8]+10[2,3,3,4,8]+2[2]+36 → 68 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:くっ…
GM:がんばった
サデ・ニカモ:がんばったで賞は?
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を3増加(82 → 85)
“マッドサイエンティスト後藤”:《力の霊水》があるが重圧なので撃てない
春日井ショウ:リーダーやっぱ強い
満天星ニニカ:これはもう、ガードしかあるまい
“CHIKUWA”:ダメージいくぜ
GM:カバー等無いですね?
春日井ショウ:あ、そうじゃん!
春日井ショウ:アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV2
春日井ショウ:→10m離れたキャラクターをカバーリング、1シナリオ2回、侵蝕値+6
春日井ショウ:切り時じゃん ニニカちゃんカバーで
“CHIKUWA”:《対策:崩れずの群れ》LV3
“CHIKUWA”:次に行うメジャーアクションのC値-3
“CHIKUWA”:ダメージ!
“CHIKUWA”:10D10+22
DoubleCross : (10D10+22) → 59[4,5,9,5,4,8,7,10,6,1]+22 → 81

ルシア・J・ファーティマ:デカいなオイ
“CHIKUWA”:装甲有効 命中で硬直 移動効果は無効化されてます
春日井ショウ:C(81-27)
DoubleCross : c(81-27) → 54

春日井ショウ:C(17-54)
DoubleCross : c(17-54) → -37

ルシア・J・ファーティマ:《リザレクト》!
春日井ショウ:最大HP72なのでリザレクトは一回だけ!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D2+6(→ 7)増加(85 → 92)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 9)増加(65 → 74)
ルシア・J・ファーティマ:単体攻撃じゃないからどっちみち一回だぜ
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(74 → 80)
春日井ショウ:あ、そうじゃん
GM:そうです

“マッドサイエンティスト後藤”:「こんなこともあろうかと……リーダー!ジャケットの中の青い薬を飲むんや!!」
“CHIKUWA”:「えっ……うわっホントだいつの間に……」
“CHIKUWA”:「うーん……」一瞬迷うが「くっ……!」覚悟を決めて一気に飲み干す
サデ・ニカモ:「あっああの薬は……!」
“CHIKUWA”:「ガッ……!?ぎっ……がががががが……!」
ルシア・J・ファーティマ:「な、なんだぁ……?急に苦しみだしたぞ」
“CHIKUWA”:ビクン!と震え硬直し、不規則に振動を繰り返しながら……
“CHIKUWA”:「ギギギ……グガァーーーー!!」
春日井ショウ:(味方に飲ませて良いヤツなのかなアレ……)
“CHIKUWA”:白目を剥いて能力を行使する!重力が荒れ狂い、ぶちぶちと茨や糸が引き千切られ……無数の大岩が吹き飛ばされてくる!
GM:“CHIKUWA”の侵蝕率を12増加(95 → 107)
GM:巨大な岩がスタジアムに影を落とし……前衛の二人を押し潰さんと降り掛かる!
ルシア・J・ファーティマ:「チッ、この大きさはしゃあねえ……!」
ルシア・J・ファーティマ:ニニカを放って紅い糸を張り巡らせる。今の自分では彼女の盾役にはなれない。
ルシア・J・ファーティマ:自分がやるべきはその先の対策だ。
満天星ニニカ:「ううむ、流石にアレをもらうと不味いな……」言葉に反して回避の動きは取らない
満天星ニニカ:信頼しているからだ、今は一人となったチームの”盾”を
春日井ショウ:信頼に応えるべく茨が伸びる。穴を塞いでいた物も、岩を繋いでいた物も、一点を目指して。
春日井ショウ:絡み合ったそれ等は一本の立木を添え木として絡み合う。それはまるで、一つの大きな花束のように。
春日井ショウ:「――ひらいて。アンクル・ウォルター」
春日井ショウ:咲き誇った薔薇たちは岩によって呆気なく潰れていく。鮮烈な赤が無残に踏みにじられる。
春日井ショウ:しかし、絡み合った茎が折れるには至らない。ニニカを守るという至上命題だけ果たして、華は散った。
白武ギンカ:「へえ……」ベンチからその様子を見て笑う「出来てるじゃん」
GM:巨大な岩が立ち木に受け止められ、みしみしと軋みを立てながら転がる。重力波だけが突風めいて荒れ狂っている。
“CHIKUWA”:「あれっ……?今何を……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「実験は成功のようやな……」
サデ・ニカモ:「り、理性を失って狂戦士と化し一時の力を得るものの向こう三日間は筋肉痛と関節痛と頭痛と腹痛と吐き気に苛まれる劇薬……」とかつて番組の企画で会った時に聞いた。
サデ・ニカモ:「本当に……そこまでの覚悟で……私たちに立ち向かおうと……」
春日井ショウ:(副作用が全部嫌すぎる……) 先程の大技で掻いた汗を拭いつつ若干引いている。
満天星ニニカ:「すごいな、薬局で買えるようになれば良いのだが」
ルシア・J・ファーティマ:「ナメた真似しやがって」重力波に煽られて吹き飛ばされかけた自分とニニカの身体を、紅い糸で地面に縫い留める。
ルシア・J・ファーティマ:両腕から大量の血を滴らせながら「オシオキしてやんよ」
実況:「非常にレベルが高い攻防が続いています!これがあのチームA.R.Cなのでしょうか!?」
遊び好きな生徒:「あっ薔薇薔薇!花びら拾わなきゃ!」
優等生の生徒:「あっ……わぁっ……」

GM:行動値11 CHIKUWAとマッドサイエンティスト後藤の手番です
ルシア・J・ファーティマ:改めて《加速する刻》
GM:ウギャアアア
GM:ではルシアさんの手番です!
ルシア・J・ファーティマ:マイナー《赫き猟銃》LV1《追撃の魔弾》LV1 武器を作成しメジャーで2回攻撃
ルシア・J・ファーティマ:ダメージ食らったせいて満足にHPを使えないぜ
GM:フハハ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(92 → 99)
サデ・ニカモ:生足を失ったばかりに……
ルシア・J・ファーティマ:メジャー一回目【クリムゾン・アラーニエ】《赫き弾》LV4《コンセントレイト:ブラム・ストーカー》LV3《浸透撃》LV2 赫き猟銃で攻撃。
ルシア・J・ファーティマ:対象はCHIKUWA
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:HPを3消費して…
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを3減少(7 → 4)
ルシア・J・ファーティマ:15dx8+36  ガード不可
DoubleCross : (15DX8+36) → 10[1,1,1,2,2,3,3,3,4,4,6,6,6,8,9]+5[3,5]+36 → 51

“CHIKUWA”:ガード不可だと……
“CHIKUWA”:6DX>=51 ドッジ
DoubleCross : (6DX10>=51) → 10[1,2,8,8,9,10]+8[8] → 18 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:フハハ
GM:くっ……どうしようもない!ダメージどうぞ
ルシア・J・ファーティマ:6d10+5+10+21+2D10
DoubleCross : (6D10+5+10+21+2D10) → 25[1,1,9,4,2,8]+5+10+21+12[9,3] → 73

ルシア・J・ファーティマ:破壊の血がなくても仲間の力で充分強いのだ
“CHIKUWA”:C(8-73)
DoubleCross : c(8-73) → -65

“CHIKUWA”:到底耐えられない……どうしようもない!
“CHIKUWA”:侵蝕100以上なので戦闘不能 転送されます!
ルシア・J・ファーティマ:ヨシッ
ルシア・J・ファーティマ:更に2回目の攻撃
GM:まだあるのぉ~~
ルシア・J・ファーティマ:《赫き弾》LV4《コンセントレイト:ブラム・ストーカー》LV3 赫き猟銃で攻撃。
ルシア・J・ファーティマ:対象はマッドサイエンティスト
“マッドサイエンティスト後藤”:ヤメローーッ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを3減少(4 → 1)
ルシア・J・ファーティマ:15dx8+36
DoubleCross : (15DX8+36) → 10[1,2,2,3,4,4,5,6,6,7,7,8,9,9,10]+7[3,3,7,7]+36 → 53

ルシア・J・ファーティマ:今度はガードできます
“マッドサイエンティスト後藤”:3DX>=53 ドッジ
DoubleCross : (3DX10>=53) → 6[2,5,6] → 6 → 失敗

“マッドサイエンティスト後藤”:助けてくれ~~~
GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:6d10+6+10+21+2d10
DoubleCross : (6D10+6+10+21+2D10) → 34[2,9,7,6,9,1]+6+10+21+18[8,10] → 89

“マッドサイエンティスト後藤”:ひぎ~~~~~
“マッドサイエンティスト後藤”:C(7-89)
DoubleCross : c(7-89) → -82

“マッドサイエンティスト後藤”:C(82/28)
DoubleCross : c(82/28) → 2

“マッドサイエンティスト後藤”:3回リザレクト!
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (82 → 89)
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (89 → 97)
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (97 → 106)
ルシア・J・ファーティマ:フン…
“マッドサイエンティスト後藤”:ハァハァ ギリギリ生き残った
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を10増加(99 → 109)

ルシア・J・ファーティマ:先程の攻撃、それに伴う重力波に抗った結果として、広げた蜘蛛脚の何本かが損壊している。
ルシア・J・ファーティマ:「……ッ」口の端から一筋の血が溢れる。それは決して、敵に与えられたダメージによるものだけではない
ルシア・J・ファーティマ:薬で堕天病の進行を抑えたとは言え、能力を行使する度に全身を襲う激痛が完全に緩和されたわけでは無い。
ルシア・J・ファーティマ:依然として、"紅蜘蛛"が全力で戦える時間には限界が存在する。しかしそれすらも、こうして命を削らなければ確かめることができなかった。
ルシア・J・ファーティマ:「……感謝するぜ、アンソールド・グラディエーターズ」
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛脚を弾かせて空中に飛び上がる。
“CHIKUWA”:「!!」
ルシア・J・ファーティマ:そこには既に、紅い糸が幾重にも張り巡らされている。糸に吊るされるように空中に静止し
ルシア・J・ファーティマ:背に負った蜘蛛脚の内2本が左右に大きく広がり、巨大な弧を形作る。
モーナ・レンクヴィスト:「あの構え……!」
満天星ニニカ:「(ああ、あれが……)」
サデ・ニカモ:「……」
ルシア・J・ファーティマ:その間にきつく張られる紅い糸。大弓となったそれに、3本目の蜘蛛脚が鏃として番えられる。
ルシア・J・ファーティマ:「逃げ場はねえ……お前ら全員」
ルシア・J・ファーティマ:「"紅蜘蛛"が絡め取った!」
ルシア・J・ファーティマ:紅い閃光が走る。
ルシア・J・ファーティマ:知覚する間もなく前衛を抜けて、切り離された鏃が最奥のCHIKUWAの元へ一直線に弾け飛んだ。
“CHIKUWA”:「ッ────!?」
“CHIKUWA”:ガード……否、反応すらできない。蜘蛛脚は深々と彼女の胴体を穿ち貫き、致命傷を与える。
“CHIKUWA”:「がはっ……」
ルシア・J・ファーティマ:「もう一匹!」手元の紅糸を弾く。
ルシア・J・ファーティマ:CHIKUWAを貫いた鏃が、その背後で軌道を反転させる。
ルシア・J・ファーティマ:スタジアム全体に張り巡らせた糸によって、一度放たれた鏃は何度でも獲物へと追い縋る。
“ドウェイン・ジョンソン”:「いけない……!後藤さん!」
ルシア・J・ファーティマ:再び加速した紅い光条が、背後から後藤へ牙を立てる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ウギャアアアアーーーーッ!!」
“マッドサイエンティスト後藤”:白衣が引き裂かれ、鮮血に染まる。薬品を撒き散らし転倒!
“マッドサイエンティスト後藤”:「なっ……何でや……ここ二年の試合は全部分析したのに……!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「こんなの……データにあらへん……!ゴボッ……」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……研究が足りねえな。ヒヨッコが」
ルシア・J・ファーティマ:「もっと動画を見ろ」激痛に脂汗を浮かべながら、ニヤリと笑って見せる
“CHIKUWA”:「フォーメーションの癖は見抜いた……対策は……してきたのに……」
“CHIKUWA”:「……これが、“紅蜘蛛”……」
“CHIKUWA”:「届かないのか……」
“CHIKUWA”:「……みんな、後は……」
“CHIKUWA”:がくりと力尽き、そのまま転送される。
“シエンユアン”:「リーダー……」
“ドウェイン・ジョンソン”:「こんなに早く……!」
春日井ショウ:「……ははっ」 らしくない笑みが零れそうになったのを口内に留める。
春日井ショウ:(やっぱかっこいいなぁ~……先輩ってば!)
モーナ・レンクヴィスト:「……クリムゾン・アラーニエ……」
モーナ・レンクヴィスト:「まさかもう一度見られるなんて……」目を潤ませ、口元を覆っている
白武ギンカ:「すごいね~。昔よりもキレてるんじゃない?」
満天星ニニカ:「かつて見た通り……じゃあないな」
満天星ニニカ:「今までで一番強いんじゃないか?ルシア」小さくひとりごちる
満天星ニニカ:「(あの時と今との差か……)」かつては動画で、今では実物を繰り返しあたまに焼き付けた"紅蜘蛛"の動き
満天星ニニカ:「(ディフェンダーを兼ねたオールラウンダーとしての経験……それに伴う視野の拡大)」
満天星ニニカ:「(おれは、敵を確実に倒せる"剣"があれば、それをより鋭く尖らせるただそれで良いと思っていたものだが……)」
満天星ニニカ:「こうして見せられると、考えを改めないといけないかもな」
実況:「信じられません……!会場の皆さん、ご覧になっているでしょうか!?まるで往年の“紅蜘蛛”が帰ってきたかのようです!」
GM:会場からは、空席が目立つとは思えないほどの歓声。古参らしきファンの中には、涙を流している者もいる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ぐっ……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「すっかり勝ちムードかい……ざけんなや!まだウチらは終わっとらん……!」

GM:行動値11 マッドサイエンティスト後藤の手番です
“マッドサイエンティスト後藤”:イニシアチブ で《バーサークセルフ》暴走します
ルシア・J・ファーティマ:なにっ
サデ・ニカモ:なんだなんだ
GM:“マッドサイエンティスト後藤”の侵蝕率を3増加(106 → 109)
“マッドサイエンティスト後藤”:マイナーで重圧解除
“マッドサイエンティスト後藤”:メジャーでコンボ【アイスブレイク】
“マッドサイエンティスト後藤”:《癒しの水》+《流血の胞子》+《中和剤》+《さらなる力》
“マッドサイエンティスト後藤”:対象HP7D10+4+25回復 暴走以外のBS全て回復、再行動させる
“マッドサイエンティスト後藤”:《迸る生命》の暴走効果で回復量が上がっています
ルシア・J・ファーティマ:なんてやつだ…
“マッドサイエンティスト後藤”:対象はドウェイン・ジョンソン
“マッドサイエンティスト後藤”:7D10+4+25
DoubleCross : (7D10+4+25) → 30[3,10,1,3,4,5,4]+4+25 → 59

サデ・ニカモ:待ちな
満天星ニニカ:リーダー!
GM:なんだぁ?
サデ・ニカモ:判定を……しなよ
サデ・ニカモ:攻撃だろう……?
“マッドサイエンティスト後藤”:言い忘れましたね
ルシア・J・ファーティマ:ざわ……ざわ……
“マッドサイエンティスト後藤”:《流血の胞子》が入っているので対決になります
“マッドサイエンティスト後藤”:判定
ルシア・J・ファーティマ:あとさらなる力は至近だぜ
サデ・ニカモ:そうじゃん
“マッドサイエンティスト後藤”:なにっ
“マッドサイエンティスト後藤”:バカな……
“マッドサイエンティスト後藤”:仕方ない マイナーで歩いて行きます
満天星ニニカ:かわいい
ルシア・J・ファーティマ:こっこいつ…
“マッドサイエンティスト後藤”:9DX+4
DoubleCross : (9DX10+4) → 10[2,2,2,4,6,6,7,7,10]+8[8]+4 → 22

“ドウェイン・ジョンソン”:ガードします
サデ・ニカモ:ちょっとまってね
春日井ショウ:歩く途中にニニカちゃん達が居ると思うけど通れる?
GM:ほんとじゃん
GM:邪魔しないで!!!
サデ・ニカモ:そうよッッ
満天星ニニカ:ニニニ
GM:待ってね じゃあ今の無しで
満天星ニニカ:ニー!
ルシア・J・ファーティマ:フンフンフンフン
満天星ニニカ:三井!お前あの技を!
GM:バスケしてんじゃねー!
“マッドサイエンティスト後藤”:《癒しの水》+《流血の胞子》+《中和剤》+《タブレット》+《多重生成》
“マッドサイエンティスト後藤”:対象はチーム全員や!!!!!
春日井ショウ:回復に全力を出してきた
ルシア・J・ファーティマ:あるんじゃね―かタブレット
GM:あれっ さらなる力も伸ばせるのかこれって
GM:最強じゃん タブレット
ルシア・J・ファーティマ:チッ…気付いたか
サデ・ニカモ:実はそう
春日井ショウ:あれオートで伸ばすからね
“マッドサイエンティスト後藤”:《癒しの水》+《流血の胞子》+《中和剤》+《タブレット》+《さらなる力》に決まってるよなあ
GM:判定等は先程の数値で 何かありますか?
サデ・ニカモ:これって……
サデ・ニカモ:私やショウちゃんがドウェインをカバーリングしたらどうなるんですか?
GM:何だと…………?
満天星ニニカ:その時不思議なことが起こるの?
ルシア・J・ファーティマ:その手が…
春日井ショウ:カバーは拒否できるんじゃないっけ
春日井ショウ:庇われる側の意志で
サデ・ニカモ:そんなルールあった……?
GM:基本ルルブには書いてないな……
GM:これ普通のセッションでも起きる事象だと思うけどどうなんだ……?
サデ・ニカモ:前にも探したことがあるけどその辺に関する記述はなかったとおもう
ルシア・J・ファーティマ:上級にもないっぽい
GM:とりあえず拒否可能にしようかな 普通に考えて……
春日井ショウ:まあ出来ても違和感あるしね……
“ドウェイン・ジョンソン”:回復します
サデ・ニカモ:あーまだ待って
サデ・ニカモ:これ通したらルシアさんピンチになる?
ルシア・J・ファーティマ:攻撃されて命中したら落ちちゃうかも
春日井ショウ:ドウェインのC値下がってるんだよね
ルシア・J・ファーティマ:C値-3してるからなぁ
ルシア・J・ファーティマ:もう全体攻撃はしてこないと思うけど、狙われるとしたら私だもんね
満天星ニニカ:ニニカが二回殴って頑張って落とす?
サデ・ニカモ:絶対支配と束縛の領域と妖精の手を使えば止められると思うんだけど
春日井ショウ:いや、これ通すと再手番だからドウェインが先に動く
満天星ニニカ:あそっか
ルシア・J・ファーティマ:そっかサデちゃんにはそれがあった
サデ・ニカモ:そこまでやるくらいならショウさんの命のカーテンに任す方がいいかな……とも思う
春日井ショウ:まだ1回あるからね
ルシア・J・ファーティマ:どっちにしろドウェインの出目次第かな…?
春日井ショウ:あ、ドウェインは多分ガードするから妖精出来ないかも
サデ・ニカモ:いや、流血の胞子が入って攻撃になってるので、その判定を束縛の領域で失敗にする案です
ルシア・J・ファーティマ:あっなるほど
ルシア・J・ファーティマ:達成値22か…
サデ・ニカモ:でもシエンユアンちゃんが妖精後乗せとかしてきたら通らない可能性が普通にあるんだよな
春日井ショウ:ならここは通しで良いのでは?
春日井ショウ:ドウェインの攻撃を何とかする方針で
サデ・ニカモ:そうね……いざとなったらショウさんにお願いします
ルシア・J・ファーティマ:もしもの時はショウちゃんたのめるかい
“ドウェイン・ジョンソン”:回復します
サデ・ニカモ:待たせてごめんな
春日井ショウ:任せて
“ドウェイン・ジョンソン”:C(84+59)
DoubleCross : c(84+59) → 143

“ドウェイン・ジョンソン”:最大130まで回復
ルシア・J・ファーティマ:ハハハこやつめ
GM:“ドウェイン・ジョンソン”のHPを130に変更(84 → 130)
“ドウェイン・ジョンソン”:暴走と邪毒も回復
“ドウェイン・ジョンソン”:行動します
“ドウェイン・ジョンソン”:《コンセントレイト:エグザイル》+《妖の招き》+《伸縮腕》+《アームズリンク》+《ライトニングリンク》
“ドウェイン・ジョンソン”:対象は無論……100越えのルシア!
ルシア・J・ファーティマ:来やがったな!
“ドウェイン・ジョンソン”:ダメージで自分のエンゲージへ移動
“ドウェイン・ジョンソン”:20DX4+6
DoubleCross : (20DX4+6) → 10[1,1,1,3,3,4,5,5,6,6,6,7,7,8,8,9,9,9,10,10]+10[1,3,3,3,4,6,6,6,7,7,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,3,3,5,8,9,9,9,10]+10[1,4,4,6,8,9]+10[1,1,4,7,8]+10[3,4,7]+10[4,4]+10[2,5]+1[1]+6 → 87

ルシア・J・ファーティマ:フン……
ルシア・J・ファーティマ:《切り払い》LV1《リフレックス:ハヌマーン》LV4 白兵技能でドッジ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を3増加(109 → 112)
ルシア・J・ファーティマ:16dx7+36
DoubleCross : (16DX7+36) → 10[1,1,3,3,4,4,4,5,5,7,8,8,9,9,10,10]+10[3,3,4,4,4,6,8]+6[6]+36 → 62

春日井ショウ:あ、これ支配入れれば避けれるのでは?
ルシア・J・ファーティマ:グゥーーッ
“ドウェイン・ジョンソン”:ワハハハ
“ドウェイン・ジョンソン”:何だと
サデ・ニカモ:ルシアさんが振った後だと無理ではないか
春日井ショウ:1,1,4,7,8のとこで止めれば
“ドウェイン・ジョンソン”:でもそれは……リアクション前じゃないか?
春日井ショウ:あ、そっか じゃあ無理でした
“ドウェイン・ジョンソン”:大人しく死を受け入れるがいい!
ルシア・J・ファーティマ:妖精もちょっと怪しいしな
春日井ショウ:死なせんよ アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV2
春日井ショウ:先輩をカバー!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(80 → 86)
GM:何だとぉ……
“ドウェイン・ジョンソン”:ダメージ!
“ドウェイン・ジョンソン”:9D10+25+12
DoubleCross : (9D10+25+12) → 57[6,2,9,4,6,8,8,7,7]+25+12 → 94

春日井ショウ:C(94-27)
DoubleCross : c(94-27) → 67

春日井ショウ:67-9=58なので、リザは1回!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D3+6(→ 9)増加(86 → 95)
GM:固い
ルシア・J・ファーティマ:ありがとねえ

“マッドサイエンティスト後藤”:「ドウェインーーっ!受け取れやーーーっ!!」
“マッドサイエンティスト後藤”:自作の銃型射出機に薬剤を装填し、発射!毒々しい色のアンプルが“ドウェイン・ジョンソン”の機体へと打ち込まれる!
“ドウェイン・ジョンソン”:「あっ……!?ガガッ……」
ルシア・J・ファーティマ:「機械にも効くのかよ!なんなんだアレ……」
春日井ショウ:(受け取れ……?) 打ち込むぞの間違いでは……?の顔。
“ドウェイン・ジョンソン”:ショートする音と共に機体が激しく震える!
“マッドサイエンティスト後藤”:「アカン!人間用のヤツ打ってしもた!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「ビー……ガガガ……」
“ドウェイン・ジョンソン”:「人間……殺ス……」
ルシア・J・ファーティマ:「ド、ドウェインッッ…!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「人の心を忘れた悲しきモンスターになってもうた!」
“ドウェイン・ジョンソン”:触手のように揺らめいていたコードが一気に膨れ上がり、絡み合い、一本の巨大な腕を作り上げる!
“ドウェイン・ジョンソン”:「ヴオオオオオオ!!」
“ドウェイン・ジョンソン”:ノイズ交じりの咆哮と共に、野生のゴリラめいて荒々しく、その剛腕をルシアへと振り下ろす!
ルシア・J・ファーティマ:「チッ!そんな大振りの攻撃が───」その場から飛び退こうと蜘蛛足を伸ばした瞬間
ルシア・J・ファーティマ:バキィッ!機動力を支えていた脚の一本が自壊する。
ルシア・J・ファーティマ:「ぐぅっ!?」同時に背筋に走る激痛。破損した装甲の隙間から、堕天病に侵された赤黒い血液が飛び散る。
モーナ・レンクヴィスト:「あぁっ……!」
ルシア・J・ファーティマ:「しまっ……」咄嗟に体制を立て直すものの、既にドウェインの腕が眼前に迫っている。
春日井ショウ:「……せっかくの」
春日井ショウ:先程踏み散らされた赤が一斉に色を変える。花弁の赤から、火炎の赤へ。
春日井ショウ:火炎はドウェインが踏みしめていた蔦へと燃え広がり、体勢ごと足場を揺らがせる。
“ドウェイン・ジョンソン”:「ガガッ……!?」
春日井ショウ:いかに強大な拳であれど――いや、強大であるからこそ。崩れた姿勢は即座にはカバーできない。
春日井ショウ:「紅蜘蛛の復活劇。幕を引くには早すぎる」
春日井ショウ:「そうでしょう?」
春日井ショウ:拳が先輩に届かないことまでを確認した上で問いかける。古豪の復活に沸く観客へ、そして先輩自身へ向けて。
GM:地響きと共に拳が大岩を粉砕し、地面を陥没させた。だがルシアには傷一つない。
実況:「“ガリカ・オフィキナリス”、間一髪のアンクル・ウォルター!“紅蜘蛛”の窮地を救いました!」
遊び好きな生徒:「きゃーーっ!やったやった!」抱き合って喜んでいる
優等生の生徒:「すごいね……!春日井ショウ、いつの間にこんなに……」興奮気味に試合を見つめている
ルシア・J・ファーティマ:「はぁっ……はぁっ……ハハッ」吹き出す汗を拭い、無理矢理に不敵な笑みを作る。
ルシア・J・ファーティマ:「ったり前だ!盛り上がりどころはこっからだぜ!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「おんどれ~~……アイドル崩れが思ったよりやるやんけ……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「ザザ……世界……滅ボス……」

GM:行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:あい!
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》+《イオノクラフト》 侵食+4
満天星ニニカ:隠密に移行し飛行状態で戦闘移動、自陣後衛へ
満天星ニニカ:そしてコンボ:レックス・ネモレンシスの剣→《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》+《光速の剣》侵食+5 対象は"ドウェイン・ジョンソン"
満天星ニニカ:侵食は92に
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:13dx7+4-4+8
DoubleCross : (13DX7+8) → 10[1,1,2,4,4,5,6,8,9,9,9,10,10]+6[1,4,5,6,6,6]+8 → 24

満天星ニニカ:ウギャー
“ドウェイン・ジョンソン”:避けちゃお~
満天星ニニカ:やめてたもれ~~
“ドウェイン・ジョンソン”:6DX+4>=24
DoubleCross : (6DX10+4>=24) → 10[1,3,6,6,8,10]+1[1]+4 → 15 → 失敗

“ドウェイン・ジョンソン”:ぐあああ
満天星ニニカ:ハァハァハァ
ルシア・J・ファーティマ:ガハハ
GM:ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:ダメージイキマス
満天星ニニカ:3d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (3D10+2D10+9+20+20) → 16[2,8,6]+3[1,2]+9+20+20 → 68

満天星ニニカ:装甲有効ガード不可、ニニニ
“ドウェイン・ジョンソン”:C(68-12) 装甲
DoubleCross : c(68-12) → 56

“ドウェイン・ジョンソン”:C(125-56)
DoubleCross : c(125-56) → 69

サデ・ニカモ:コンビネーターは入っているかい
GM:どうなんだい
満天星ニニカ:あ、入ってない!
GM:振り足しなさいな!
満天星ニニカ:68+2d10
DoubleCross : (68+2D10) → 68+4[1,3] → 72

サデ・ニカモ:チョトフエテル
“ドウェイン・ジョンソン”:C(69-4)
DoubleCross : c(69-4) → 65

満天星ニニカ:チョトフエタ、サンキュウ
GM:“ドウェイン・ジョンソン”のHPを65に変更(125 → 65)

満天星ニニカ:辛抱強くこの隙を待っていた
満天星ニニカ:盾としてのルシアの抜けた穴は大きかったはずだ、それをここまで支え続けたのは春日井ショウ
満天星ニニカ:「(皆、成長しているのだな)」
満天星ニニカ:溜め込んでいた電力を開放する。足元に風を巻き起こしそれに乗って跳ぶ、それがいつもの必勝パターン
満天星ニニカ:「(『いつもの』、を通しさえすれば良かった……今までは)」
満天星ニニカ:それさえ通れば、どんな相手だろうと倒せる。"満天星"の《鋼木果胞ヘルファイア》はそのために作られた必殺の兵器だ
満天星ニニカ:だがそれは覆った、本戦の第一回戦で早々に
満天星ニニカ:『いつもの』、では駄目だ
満天星ニニカ:おれも視野を広げ、成長と変貌を遂げなければならない。あの、劇的な復活劇を披露する"紅蜘蛛"の姿のように
満天星ニニカ:「カチッと、な」
満天星ニニカ:開放された電力は張り巡らされた鋼樹の蔦をケーブルとして伝い三次元構造となったスタジアムのあちこちにイオン風を巻き起こす
満天星ニニカ:「(風の起こりは常時定点―時間差―任意でスイッチ)」
満天星ニニカ:"満天星"が応え、上空から降り注ぐ特殊な不可視光線(ニニカにのみそれが視認可能だ)が"風点"をマーキングしていく
“シエンユアン”:「沼子……あれを見て」
“マッドサイエンティスト後藤”:「ええええええ!!あいつ対策はリーダーに任せとったのに!!」
満天星ニニカ:「(ポイントA-1からB-2を経由してF-5…ええい、あとはアドリブだ)」跳び出していく!
満天星ニニカ:弾丸の如く“ドウェイン・ジョンソン”に突き刺さったかと思うと、その身を一瞬でひるがえす
満天星ニニカ:足場から足場へ、間欠泉のごとく吹き上がる風に乗って跳躍を繰り返す、小さな部屋に思い切りスーパーボールを投げ込んだかのような出鱈目な動き
“ドウェイン・ジョンソン”:「ガガッ……!?はっ……私は何を……?」
満天星ニニカ:「やあ、おはよう!」
満天星ニニカ:そう言っては蹴りを、突きを、尻尾による薙ぎ払いを繰り返す
“ドウェイン・ジョンソン”:「ぐっ……!?がはっ……!これは……!」
満天星ニニカ:「さすっ、がにっ……」
満天星ニニカ:「これはおれの処理能力を超えつつあるなッ」経験のない動きに、着実に疲労が溜まっていく
“ドウェイン・ジョンソン”:咄嗟に防御しようとするが、まるで追い付かない。分厚い装甲が軋みを上げる!
“マッドサイエンティスト後藤”:「アカーーーーーーン!!!」
満天星ニニカ:笑う――笑っているのかおれは
満天星ニニカ:肉体が悲鳴をあげている、肺は空気をよこせとがなり立てている、こんなにも苦しいのに……
満天星ニニカ:「ハハ、…アハハハ!!!」
満天星ニニカ:「楽しいか?おれは今楽しいぞ!」
“シエンユアン”:「……笑ってる……」
満天星ニニカ:「ありがとうな、“ドウェイン・ジョンソン”」
満天星ニニカ:思わずこぼれたのは感謝の言葉
満天星ニニカ:ありがとうアンソールド・グラディエーターズ
満天星ニニカ:ありがとう"カリュプス"、“伏龍”、メサイア第三技術部
ありがとうギンカ、モーナ、チームA.R.C

満天星ニニカ:おれは今戦っている、たったふたつで完成しきった満天星とニニカから抜け出し…ようやく闘士として
満天星ニニカ:「楽しいな」苦しい、楽しい、こんなに苦しくて楽しいことは今まで無かった
満天星ニニカ:ありがとうノヴァリス・ファイト、おれを闘士にしてくれて
満天星ニニカ:まだまだひよっこだが、これからの成長に期待していてくれ
満天星ニニカ:「(鍛え上げた技はおれの"必殺"を防御しうるとわかった…だから、それを崩す)」
満天星ニニカ:姿勢を崩し、足元を刈り取り、不安定な茨の網に追い込む
満天星ニニカ:あとは最後に茨と蔦を毟り取れば、再び現れた穴ぼこが今度は相手にとっての障害になる……
“マッドサイエンティスト後藤”:「避けろドウェインーーーっ!!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「どっ……どこにも……回避も……防御も……!」
満天星ニニカ:「が……これは」
満天星ニニカ:「そこまで保たないな、時間切れだ」
満天星ニニカ:「(鍛錬が足りてない、不甲斐ないことだ)」指を形作る、鉄砲のそれに
満天星ニニカ:「完璧な形とは言えないが……これが今のおれの最新鋭で、精一杯だ」
満天星ニニカ:「BANG!」
満天星ニニカ:そうして、かつて必殺であった鉄槌が振り下ろされる
満天星ニニカ:轟音とともに蔦と茨、金属片を撒き散らし
満天星ニニカ:「……フフフ、流石だ。随分鍛えてるんだろう?」
満天星ニニカ:未だ健在の対戦相手に笑いかける
“ドウェイン・ジョンソン”:「うおおぉおおおっ……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:装甲を穿たれ、火花と煙を上げながらも、半壊した機体が立ち上がる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ドウェイン……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「見事な一撃です……しかし負けられません……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「私を認めてくれたファンのため……チームのため……ノヴァリス・ファイトを志す全ての『社会人』のために……!」
満天星ニニカ:「天晴だぞ、その想い…次こそキッチリカッキリぺしゃんこにしてやる!」そう言って跳ね、距離を取っていく

GM:行動値7 ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:よーし
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで硬直を解除
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《一閃》LV2《浸透撃》LV3 全力移動し、素手でドウェインを攻撃
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:16dx+36 ガード不可
DoubleCross : (16DX10+36) → 9[1,1,2,3,4,4,5,6,6,7,8,8,8,9,9,9]+36 → 45

“ドウェイン・ジョンソン”:6DX+4>=45 ドッジ
DoubleCross : (6DX10+4>=45) → 9[1,1,4,4,8,9]+4 → 13 → 失敗

GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:スカーレット・メディランド:凍てつく刃LV4→ダメージロールに+1D+12、侵蝕値+3
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(95 → 98)
ルシア・J・ファーティマ:ありがてえ!
ルシア・J・ファーティマ:5d10+21-5+2d10+1d10+12
DoubleCross : (5D10+21-5+2D10+1D10+12) → 18[7,1,7,1,2]+21-5+11[9,2]+2[2]+12 → 59

ルシア・J・ファーティマ:腐った…!
“ドウェイン・ジョンソン”:C(59-12) 装甲
DoubleCross : c(59-12) → 47

“ドウェイン・ジョンソン”:C(65-47) HP
DoubleCross : c(65-47) → 18

ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(112 → 116)
GM:“ドウェイン・ジョンソン”のHPを18に変更(65 → 18)
GM:生存!

ルシア・J・ファーティマ:「上出来だニニカ!後は……」ギリギリと、束ねられた紅の糸が軋みを上げる。
ルシア・J・ファーティマ:繋ぎ止められた岩盤の間に張り詰めたそれは、やがてルシア自身を一本の鏃として弾き出す。
ルシア・J・ファーティマ:一筋の赤い軌跡がスタジアムの端から端へと駆け抜ける。
“ドウェイン・ジョンソン”:「速い……!」
ルシア・J・ファーティマ:一瞬でドウェインの眼前へ肉薄し「アタシが決めてやんよ!」
ルシア・J・ファーティマ:鋭い鉤爪と化した蜘蛛脚の先端を、巨体の社会人へと叩き込む。
“ドウェイン・ジョンソン”:「ぐぅううううっ……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:機械装甲を鋭利な節脚が貫通し、血飛沫めいて火花が散る。
春日井ショウ:(もう一押し……!)
春日井ショウ:ドウェインの足元に積もった灰――茨の燃えカスから新たな芽が芽吹いた。
春日井ショウ:うねるそれらは巨体を再び火炎の渦へ引きずり込まんとのたうち、絡みついていく。
“ドウェイン・ジョンソン”:「うおぉおおおおっ……!?」
“ドウェイン・ジョンソン”:半壊した装甲の隙間から熱が入り込み、機体の機能を致命的に破壊していく。
“マッドサイエンティスト後藤”:「ドウェインーーっ!」
“シエンユアン”:「ジョンソン……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:だが──倒れない。
“ドウェイン・ジョンソン”:「ぐ……おぉおお……おお……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:殆どスクラップ同然の姿になり、身体の各所から異音を立て、煙を上げながらも、その場に立ち続ける。
ルシア・J・ファーティマ:「オイオイ……こんだけ痛めつけてもまだやるってか」頬を冷や汗が伝う
ルシア・J・ファーティマ:「タフなヤローだぜ」口元からたれた鮮血をぺろりと舐め取る・
“ドウェイン・ジョンソン”:「どこにも行き場の無かった私を……リーダーは迎え入れてくれました」
“ドウェイン・ジョンソン”:「その彼女が信じてくれている……故に私は倒れる訳にはいかないのです!!」
“CHIKUWA”:「……!」ベンチで息を呑む「ドウェイン・ジョンソン……!」

GM:行動値5 シエンユアンの手番です
“シエンユアン”:マイナーで……ジェネシフト
ルシア・J・ファーティマ:なんだとっ
“シエンユアン”:78+6D10
DoubleCross : (78+6D10) → 78+41[5,5,10,3,10,8] → 119

サデ・ニカモ:すっごい増やしてる……
“シエンユアン”:メジャーで 《スティルネス》+《導きの華》+《要の陣形》
“シエンユアン”:対象ドウェインと後藤
ルシア・J・ファーティマ:ゲッ
“シエンユアン”:10DX+12>=15
DoubleCross : (10DX10+12>=15) → 10[2,3,3,5,6,7,8,9,10,10]+4[1,4]+12 → 26 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:侵蝕減らしまくりコンボ!
“シエンユアン”:二人の侵蝕率を-9……しかし-9ではギリ足りない 残念だ
“マッドサイエンティスト後藤”:109>100
ルシア・J・ファーティマ:危なかった
GM:“シエンユアン”の侵蝕率を36増加(119 → 155)
サデ・ニカモ:すっごい増やしてる…………
満天星ニニカ:うおデッカ
GM:リーダーも生きていれば……

“シエンユアン”:「……」
“シエンユアン”:無言の内に、チームA.R.Cの能力下に置かれた競技場の地面から、更に上書きするように植物が生えてくる。
“シエンユアン”:見たこともないような色、不可思議な形状の植物たち。まるで別の惑星に来たかのような光景が生み出され……
“シエンユアン”:それら植物が、相手チームの面々のレネゲイドを吸い上げていく。
サデ・ニカモ:「……」瓦礫と植物の間に這いつくばったままでそれを見る。
サデ・ニカモ:「……ち、ちょっと……似てません……?」
サデ・ニカモ:「キノコと……」
“シエンユアン”:「そんなにキモくない……」
サデ・ニカモ:「そんなぁ……」
“シエンユアン”:「……く……」
“シエンユアン”:吸い上げられた侵蝕負荷が、“シエンユアン”に蓄積していく。
“シエンユアン”:「ダメ、焼け石に水……リーダーがいれば……」

GM:クリンナップ
GM:邪毒ダメージが発生します
GM:“ドウェイン・ジョンソン”は15のダメージを受けた (18 → 3)
GM:受けてないな
サデ・ニカモ:ロック様は中和剤ヤクキメさせられたからね
GM:“マッドサイエンティスト後藤”は15のダメージを受けた (7 → -8)
GM:HP0。1足りない……戦闘不能です。

“マッドサイエンティスト後藤”:「……ごほっ……」
“マッドサイエンティスト後藤”:毒に侵され、血混じりの咳と共に膝をつく。
“ドウェイン・ジョンソン”:「後藤さん……!?」
“ドウェイン・ジョンソン”:「まだ毒が……!何故自分に中和剤を……!?」
“マッドサイエンティスト後藤”:「あ、アホ抜かせ……ウチより自分のほうが試合に役立つやろ……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「この天才を犠牲にしたんやから……一泡吹かせないと……承知せえへんで……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「……ぐ……」
“マッドサイエンティスト後藤”:倒れ込むようにして転送される。
“シエンユアン”:「沼子……」
実況:「チームUG、二人目の脱落!これで4対2となりました!」
サデ・ニカモ:(後藤さん……)
解説:「チームA.R.C、盤石な試合運びですね。以前とは見違えるようです」
優等生の生徒:「や……やった!サデちゃんの毒で……!」
遊び好きな生徒:「戦法までジメジメしてて最高~~!」
優等生の生徒:「えっ……上野さんもサデちゃん推しなの?」
遊び好きな生徒:「えっ、山田さんも!?あっ、そのTシャツ!この前アップされてたキノコのやつ!」
優等生の生徒:「あっ、うん……実は自作で……」
遊び好きな生徒:「え~~っ!?いいな~~!」
優等生の生徒:「こ、今度上野さんのも作ろうか……」

◆ラウンド2
GM:セットアップから!
ルシア・J・ファーティマ:なし!
サデ・ニカモ:無!
“ドウェイン・ジョンソン”:《加速装置》行動値+12
満天星ニニカ:《加速装置》! 行動値を+12 侵食は94に
春日井ショウ:こちらも無し!
“シエンユアン”:再びコンボ【スーパーコンボ】
“シエンユアン”:《カームダウン》+《ルーラー》チームA.R.Cの全判定ダイス-13個
GM:“シエンユアン”の侵蝕率を9増加(155 → 164)
満天星ニニカ:再び《研究対策:カームダウン》をLv3、打ち消し!
春日井ショウ:こちらも再び《研究対策:ルーラー》LV3!
GM:許せねえ~~~~~~~~
GM:ではイニシアチブ 行動値22 ニニカさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:《加速する刻》LV2
ルシア・J・ファーティマ:先に行かせてもらうぜ
GM:何だとォ……
GM:ではルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:マイナー《ライトスピード》メジャー2回行動 C値+1
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を5増加(116 → 121)
ルシア・J・ファーティマ:ふぅ……これでアージが使える
GM:なんだと……
ルシア・J・ファーティマ:メジャー【スタールビー・タランテラ】《亡者の爪牙》LV5《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》LV4《浸透撃》LV3 素手でドウェイン・ジョンソンを攻撃
ルシア・J・ファーティマ:16dx7+36 ガード不可
DoubleCross : (16DX7+36) → 10[1,2,2,2,3,3,3,4,5,5,6,8,9,9,9,10]+10[3,4,4,4,7]+6[6]+36 → 62

“ドウェイン・ジョンソン”:6DX+4>=62 ドッジ
DoubleCross : (6DX10+4>=62) → 9[2,2,5,6,8,9]+4 → 13 → 失敗

GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:7d10+10-5+20 装甲無視
DoubleCross : (7D10+10-5+20) → 19[3,1,3,1,1,8,2]+10-5+20 → 44

GM:装甲無視だとぉ……
GM:“ドウェイン・ジョンソン”は44のダメージを受けた (18 → -26)
“ドウェイン・ジョンソン”:無理!戦闘不能です!
ルシア・J・ファーティマ:さらにもう一回
ルシア・J・ファーティマ:メジャー【スタールビー・タランテラ】《亡者の爪牙》LV5《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》LV4《一閃》LV2 全力移動しシエンユアンを攻撃
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:17dx7+36
DoubleCross : (17DX7+36) → 10[2,3,4,4,5,5,5,6,7,8,8,9,9,9,9,10,10]+10[3,4,6,6,7,7,8,8,10]+10[1,3,5,5,10]+4[4]+36 → 70

“シエンユアン”:5DX+6>=70
DoubleCross : (5DX10+6>=70) → 7[1,2,3,6,7]+6 → 13 → 失敗

GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:8d10+10-5+20 装甲無視
DoubleCross : (8D10+10-5+20) → 52[9,4,7,2,8,8,4,10]+10-5+20 → 77

GM:“シエンユアン”は77のダメージを受けた (40 → -37)
“シエンユアン”:侵蝕100以上なので戦闘不能
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を16増加(121 → 137)
GM:全滅!戦闘終了、皆さんの勝利です
ルシア・J・ファーティマ:グッ
満天星ニニカ:ヒュー
サデ・ニカモ:決めおった……!
満天星ニニカ:3Pシュート!
春日井ショウ:さっすが先輩!

ルシア・J・ファーティマ:「お前ら」背に負う蜘蛛の脚を覆う装甲が新たに生成され、紅玉の如き輝きを放つ。
ルシア・J・ファーティマ:「……いいチームだったよ」
ルシア・J・ファーティマ:戦場に今まで以上に夥しい密度で血糸が張り巡らされる。
ルシア・J・ファーティマ:「これで……終わりにしてやる」
“シエンユアン”:「!」
“ドウェイン・ジョンソン”:「これは……まさしく……」
ルシア・J・ファーティマ:八本の鉤爪を広げたのも束の間。
ルシア・J・ファーティマ:キンッ──────。
ルシア・J・ファーティマ:ドウェイン・ジョンソンの装甲に、幾筋もの紅い斬線が刻まれる。
“ドウェイン・ジョンソン”:「がっ……!?」
ルシア・J・ファーティマ:八爪と自らの手足、そして無数の紅糸を、時に刃として、或いは時に楔として。
ルシア・J・ファーティマ:独楽のように回転しながら、踊るような華麗さで果てのない連撃を叩き込む。
“ドウェイン・ジョンソン”:「ぐっ……あぁっ……!」
“ドウェイン・ジョンソン”:メキメキと見る間に装甲が剥がされ、吹き飛び、ひしゃげていく。
“シエンユアン”:「ジョンソン!」
白武ギンカ:「あの動き……」
モーナ・レンクヴィスト:「スタールビー・タランテラ……!」
ルシア・J・ファーティマ:「三匹目」牙に見立てた両腕に硬質化した血の刃を纏わせ、ジョンソンの装甲を貫くと
ルシア・J・ファーティマ:「そして───」腕を引き抜いた勢いのまま、遥か後ろに引っ張られるように跳躍する。
ルシア・J・ファーティマ:スタジアム中に張られた糸を伝って、瞬きの間にシエンユアンの背後に回り込み
ルシア・J・ファーティマ:捻じれ合わさり一本の大槍となった八爪が、その脇腹へと突き立てられた。
“シエンユアン”:「ッ──」
“シエンユアン”:崩れ落ちる“ドウェイン・ジョンソン”を見つめながら、自らもまた青灰色の血液を吐く。
“シエンユアン”:「ごめん、みんな──」
GM:“シエンユアン”が光の粒子となって転送されると同時、試合終了を告げるブザーが鳴り響いた。
満天星ニニカ:速度を望んだ…第一回戦の試合その反省結果として
満天星ニニカ:小さな一撃すら趨勢を左右する後半において誰よりも先んじて動き、それを決するのだ
満天星ニニカ:身体に張り巡らされた"根"が機構と電子回路を形成し、肉体と脳を突き動かす――そして、走り出さんの漲る視界に"紅"が疾走った
満天星ニニカ:踊る糸、幾重もの斬線
満天星ニニカ:万華鏡めいた、あるいは小型の台風めいたそれが去ったあと、残されたものは決着の光景
満天星ニニカ:「……あんなに、速いのか」
満天星ニニカ:「ハハハ、たいしたものだな……百戦錬磨の闘士というやつは」全身からちからを抜く
満天星ニニカ:「しかし……楽しかったぞ、今日は…よく眠れそうだ」言うなり、地面へと倒れ伏した
審判:「“アンソールド・グラディエーターズ”、全選手リングアウト!よってこの試合、チームA.R.Cの勝利!」
GM:会場に、どよめき混じりの歓声が巻き起こる。君達の実力に、観客も皆驚き、戸惑ってすらいるように見える。
実況:「試合終了ーーッ!チームA.R.C、蓋を開けてみれば全員を残しての圧勝です!」
解説:「これは予想外でしたね。UGも実力のあるチームですが、チームA.R.Cの対策がしっかりと機能した印象です」
実況:「そして何より、一連の騒動を覆すかのような“紅蜘蛛”の活躍が大きいでしょう!」
実況:「この試合はチームA.R.C、そしてノヴァリス・ファイトファンの記憶に残る一試合となりそうです!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……なんだよ、意外とやれんじゃ……」ぐらりと視界が揺れる。
ルシア・J・ファーティマ:硬質化していた血鎧や血糸が、その形を保てず液体に戻って地面を濡らし
ルシア・J・ファーティマ:「ねぇ……か……」支えを失った身体が、今にも崩れ落ちようとする。
サデ・ニカモ:「……む」ふらりとその背後に立ち上がり、傍らに寄り添うようにして支える。
満天星ニニカ:「(お、おれが倒れるのは黙ってみてたのに!)」がーん
ルシア・J・ファーティマ:「……はは」その感触に気付いて、僅かに脚に力が戻る。
春日井ショウ:(……流石に二人は要らないよね) リーダーが先輩を支えるのを見送って、ニニカちゃんを回収しに行く。
モーナ・レンクヴィスト:「ルシアさーん!」最早一人のファンとして歓声を送っている
観客:「“紅蜘蛛”ー!」「カッコよかったよ~~!」「最高ーー!」
サデ・ニカモ:「……ほら」
サデ・ニカモ:「こ、ここで倒れたら……かた、片手落ちです、よ」ニニカは観客から見ても心配無用と映るだろうからいいのだ。客観的な判断。
サデ・ニカモ:「な、なので早く自分で、立ってください……いっ今あなたの横にいると注目の余波が……!」
遊び好きな生徒:「サデちゃーん!」
優等生の生徒:「かわいいよ~~!」
サデ・ニカモ:「ヒィィィッ……恥……!」
サデ・ニカモ:がくがくと震え出す。
ルシア・J・ファーティマ:「……ったく、たまにはリーダーっぽいこと言うかと思ったらよ」
ルシア・J・ファーティマ:サデの言う通りに支えから離れる。脚の震えを隠したまましっかりと二本の足で立ち、
ルシア・J・ファーティマ:ぐっと、観客席に向けて、握り拳を高く突き上げた。
GM:観客席から、一際大きな歓声が上がる。
観客:「ギャーーーッ!」「ルシア~~~~!!」「抱いてーーー!!」
めちゃくちゃかわいい子猫:「姐さん……かっこいいッス……!」泣いている
“CHIKUWA”:「……ありがとうございました、皆さん」
GM:競技場の中央で両チームメンバーが向かい合う。
“CHIKUWA”:「完敗でしたね……色々と勉強させてもらいました」
“ドウェイン・ジョンソン”:「皆さん、本当に実力を上げられましたね」
“ドウェイン・ジョンソン”:新しい機体にメモリーを差されて出てくる
“ドウェイン・ジョンソン”:「一体どんな練習メニューを?是非教えて頂きたいです」
サデ・ニカモ:「……わ、私たちも……か、課題が、見え、見えました、ので」未だに自分に向けられる視線を恐れるようにしながら。
サデ・ニカモ:「い、1回戦と、この2回戦を、通して……ということになる、のでは、な、ないかと。お、おかげさま、です」
サデ・ニカモ:引き攣るような不気味な愛想笑いをする。
春日井ショウ:「学びがあったのはこちらも同じ、ということよ。感謝するわ」
春日井ショウ:リーダーのメンタルが限界そうなので、回収したニニカちゃんも連れつつするっと横に並ぶ。
満天星ニニカ:「ポンズ川からセイクリッドピラーまでマラソン3周とか……組み手で執拗に顔面に膝を入れられたりとか……まあ、色々だな」ショウの支えからなんとか離れつつ
“マッドサイエンティスト後藤”:「はん!あんな隠し玉反則やろ!次は絶対ウチらが勝つからな!」
ルシア・J・ファーティマ:「何言ってやがる。全盛期の"紅蜘蛛"様を知らなかった研究不足を棚に上げやがってよ」歓声を背に列に並んで
“シエンユアン”:「あげる……」お徳用大パックの鮭とばを渡してくる
サデ・ニカモ:鮭とばを受け取る。
サデ・ニカモ:「…………」代わりにおずおずと紫の苔玉を差し出す。
“シエンユアン”:「……」
“シエンユアン”:「何これ……」
サデ・ニカモ:「苔です…………」
サデ・ニカモ:「ど、毒消しの効能があって……あっ、あ、怪しいやつじゃなくて、よく効きます、ほんとに」
満天星ニニカ:「おれははじめ鉢植えや水槽で飼うインテリアなのかと思っていたが……食べ物らしいぞ」
サデ・ニカモ:「マ、マザーちゃんの時も、それがなかったら、きっと後藤さん以外の服も溶かされてて……」
春日井ショウ:(スライムマザー事件って結局何が起きてたの……?)
“マッドサイエンティスト後藤”:「おい人前で言うとんちゃうぞ!!ホンマにシバくでワレ!!」
“シエンユアン”:「……ん……」
“シエンユアン”:苔をじっと見つめてから、手を伸ばして受け取る。
“シエンユアン”:「きもいけど……貰っとく……」
サデ・ニカモ:「!」ぱっと瞳を煌かせる。
サデ・ニカモ:「ふ、ふへへ……すみません……うぇへ……」
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、なんだ」二人のやり取りを頭が痛そうに横目で見て、
ルシア・J・ファーティマ:「楽しかったよ。また戦ろうぜ」CHIKUWAの手を固く握った。
“CHIKUWA”:「……うん」少しだけ笑みを浮かべ
“CHIKUWA”:「あの“紅蜘蛛”と戦えて、楽しかったよ」
GM:そうして和やかに交流を深める君達を、特別席から見下ろす者がいた。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:握手を交わす面々を見下ろし、表情を変えないまま立ち上がる。
“クーストース”:「……あんだよ、もういいのか?」頬杖をついたまま声を上げる
“黒鉄”:「……時間潰しで見ていただけ」
“黒鉄”:「最初から興味はないわ」
“クーストース”:「あっそ。まあ確かに、凡百の試合だけど」眠そうに欠伸をする
“黒鉄”:(……そう……確かに)
“黒鉄”:踵を返し、歩き去りながら
“黒鉄”:(以前より実力を上げたとはいえ、どこにでもいる並のチームでしかない)
“黒鉄”:(でも……)
“黒鉄”:チームA.R.Cの動きとフォーメーション、そこから読み取れる僅かな癖。
“黒鉄”:(……あれは……)
“黒鉄”:朧げな疑問に鉄面皮をほんの微か渋らせながら、“黒鉄”はその場を後にした。



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です。
GM:また、HPを全回復し、今回は侵蝕率を初期値まで回復して構いません。
春日井ショウ:ロイスは保留で!
春日井ショウ:え、初期値!?
ルシア・J・ファーティマ:ロイス保留!
満天星ニニカ:やったー!
ルシア・J・ファーティマ:一体何が…
満天星ニニカ:ロイスは保留!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを72に変更(9 → 72)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を33に変更(98 → 33)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを27に変更(7 → 27)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを26増加(1 → 27)
満天星ニニカ:侵食を44に
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を-107増加(137 → 30)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を-52増加(83 → 31)
サデ・ニカモ:ロイスはこちらも保留にしておきます



遊び好きな生徒:「……すごかったね、試合……!」
優等生の生徒:「うん、すごかった……」
GM:未だ賑やかな観客席で、二人の生徒が熱っぽく会話を交わしている。
優等生の生徒:「まさかもう一度クリムゾン・アラーニエが見られるなんて……」
遊び好きな生徒:「そうそう!私も話でしか知らなかったから感動だよ~」
優等生の生徒:「ショウもしっかり活躍してたし……新人の子もすごかったよね」
遊び好きな生徒:「サデちゃんも可愛かったよね!」
優等生の生徒:「うん……試合中とのギャップがいいよね……!」
GM:試合前までの気まずい空気が嘘のように、楽しげに語り合う。
遊び好きな生徒:「でも嬉しいよ!こんなにノヴァリス・ファイトの話できる相手、今までいなかったから!」
優等生の生徒:「……あ……」
優等生の生徒:「私も……進学してから、仲良く話せる人、いなかったから……」
優等生の生徒:「嬉しいな……」
遊び好きな生徒:「ねえ、この後空いてる?どっかでお茶でもしながら話そうよ!」
優等生の生徒:「……え……」
遊び好きな生徒:「あっ……ごめん、迷惑かな……」
優等生の生徒:「う……ううん!行きたい!行こう!」
遊び好きな生徒:「良かったー!じゃあ一緒に行こ!」
優等生の生徒:人混みの中、繋がれた手を少しの戸惑いと気恥ずかしさと共に見つめる。
優等生の生徒:(……サデちゃんのお陰、だな……)
優等生の生徒:ノヴァリス・ファイトの……チームA.R.Cのファンでなければ、こうして新しい友人に出会えることも無かっただろう。
優等生の生徒:スタジアムを歩く足は、来た時よりもずっと軽やかだった。

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“マッドサイエンティスト後藤”:「……うあーーっ!負けてもうたぁーーー!」
GM:ラス・ヴィダススタジアム、選手控室。“アンソールド・グラディエーターズ”の面々が汚れたユニフォームのまま顔を合わせている。
“ドウェイン・ジョンソン”:「お疲れ様です、皆さん。強かったですね、チームA.R.Cは」
“シエンユアン”:「うん……すごかった」サラミを齧っている
“マッドサイエンティスト後藤”:「今回は行ける思うたんやけどなあ……」
GM:嘆息してがっくり落とした“マッドサイエンティスト後藤”の肩を、“CHIKUWA”がぽんと叩く。
“CHIKUWA”:「何言ってるの。まだ大会は終わってないよ」
“シエンユアン”:「リーダー……」
“CHIKUWA”:「負けるのなんていつものことでしょ。落ち込むにはまだ早いよ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「……せやな……まだ終わりやないもんな」
“CHIKUWA”:「それに……チームA.R.Cがこんなに強くなったんだよ?」
“CHIKUWA”:メンバーを勇気づけるように笑い掛ける
“CHIKUWA”:「私たちだって、まだまだやれる……そんな気がしてこない?」
“シエンユアン”:「ん……そうだね」
“ドウェイン・ジョンソン”:「はい!仰る通りです!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「おお……!なんかやる気出てきたわ!」
“CHIKUWA”:「よし……残り二試合、全力で勝ちに行こう!」
GM:敗北を知る者は、立ち上がるすべもまた知っている。
GM:三人と一機の鬨の声が、ロッカールームに響いた。

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“クーストース”:「……どういう風の吹き回しだよ?」
GM:ラス・ヴィダス商業区、高層ビル『ドス・トレス・デ・プラタ』122階、『コシネロ・エストレィヤ』。
GM:ツインタワー式の摩天楼の最上階付近に店舗を構えるのは、ノヴァリス全土から集められた選りすぐりの食材のみを使用した、超高級レストラン。
GM:値段は当然のこと、招待会員制であるその敷居を跨げるのは、ごく限られた富裕層に限られるが──ノヴァリス・ファイトメジャーのトップ選手ともなれば、その資格は十分に過ぎる。
GM:スープと共に供された鴨モモ肉のコンフィにナイフを滑らせながら、“クーストース”は“黒鉄”に問い掛けた。
GM:一方の“黒鉄”は押し黙ったまま、前菜のサラダにも手を付けずにいる。
“クーストース”:「試合以外には何にも興味ありませんってツラしておいて、急にあんな真似……」
“クーストース”:“クーストース”がこの不愛想なチームメイトを呼び出したのは先の記者会見の件、その真意について問いただすためだった。
“クーストース”:「メンバーもスタッフも不安がってる。納得できる説明が無いなら、今後の活動にも支障が出んぞ」
“クーストース”:半分は脅迫、半分は本当のことだ。“ZENITH”の関係者ですら、今回の彼女の行動を知っていた者も、理解出来る者も一人もいなかった。
“黒鉄”:「……」
GM:テーブルにはアムリス海老のソテーが運ばれてくる。“黒鉄”はテーブルを見つめて黙り込んでいたかと思うと、“クーストース”が痺れを切らしそうになった頃、ようやく口を開いた。
“黒鉄”:「……ノヴァリス・ファイトは……」
“黒鉄”:「ラス・ヴィダスの勃興と共に始まり、当時まだノヴァリスでは珍しかった娯楽興行として注目を集めたが──」
“黒鉄”:「“空白の表彰式”を切っ掛けに、その熱は一気に冷え込んだ」
GM:TIPS:“空白の表彰式”
ノヴァリス・ファイト開始から三年目に起きた事件。
当時のメジャー有力選手32人が一斉に謎の失踪を遂げ、上位チーム達が事実上消滅。
丁度シーズン終了間際だったこともあり、“空白の表彰式”と呼ばれ、今でも多くの謎を残し、様々な憶測を呼んでいる。

“クーストース”:今更何を──“クーストース”は怪訝に眉を顰めた。
“クーストース”:「何だ?歴史の授業か?そんなの知ってるに決まってんだろ」
“黒鉄”:“黒鉄”はそれを気にせず続ける。
“黒鉄”:「一度は終わりかけたノヴァリス・ファイトを立て直したのは、たった一人の闘士によるものだ」
“クーストース”:「……。……“天狼”」
“黒鉄”:「そう」
“黒鉄”:「突如としてメジャーシーンに現れ、チーム“BLITZ”を優勝に導いた天才闘士」
“黒鉄”:「その華々しく堂々たる戦いは多くの者を魅了し、地に落ちたノヴァリス・ファイト人気をそれまでの数倍以上にまで引き上げた」
GM:“天狼”の存在は、今や殆ど伝説と化している。連続優勝、怪我からの復活、幾つもの名試合──彼女とその代名詞たる極天輝レディアントバーストの名は今でも一般層にも広く知れ渡っている。
GM:チーム“BLITZ”の隆盛期こそノヴァリス・ファイトの最盛期と言う者は多く、それは紛れもない事実でもある。
“黒鉄”:「彼女がいなければ、今のノヴァリス・ファイトは無い」
“クーストース”:「……だから、そんなの知ってるって言ってんだろ」
“黒鉄”:「多くの人が彼女に魅了され、熱狂し、憧れた」
“黒鉄”:「“天狼”のようになりたい。そして、いつか“天狼”を越えたい……そんな想いを胸に、多くの新たな闘士が生まれ──」
“黒鉄”:「そして、そのどちらも、誰一人として叶えることは出来なかった」
“クーストース”:「……」
GM:“天狼”は人気の絶頂で突如として引退を発表し、その理由も、それからどうなったのかも、誰も知らない。
GM:様々な陰謀論や死亡説、不確かな憶測が生まれ、結局はどれも定説たり得ず、皮肉にもそれが彼女の伝説性を更に高める結果となった。
“黒鉄”:「……“天狼”の本質は、ただ強い闘士というところには無い」
“黒鉄”:「何度も窮地に陥り、一度は選手続行が絶望的とすら言われた負傷をして……それでも必ず立ち上がった」
“黒鉄”:「その在り様こそが、人々に希望を与え、憧れを抱かせた」
“黒鉄”:「“天狼”こそが、『本物の闘士』だ」
“黒鉄”:「“天狼”の現役は僅か三年だったが──」
“黒鉄”:「この街は今でも、覚めない夢を見ている」
“クーストース”:「……」
“クーストース”:“クーストース”は内心で驚いていた。呼び出したのは自分だが、これほど喋っている“黒鉄”を見るのは、5年以上に及ぶチームメイト歴でも初めてのことだった。
“黒鉄”:「……だが、ノヴァリス・ファイトは変わった」
GM:一面ガラス張りの窓際からは、商業区の絢爛たる街並みが一望できた。眠らない街の美しいとも猥雑とも取れる輝きが、眼下一面に広がっている。
“黒鉄”:「商業主義に侵され、闘士と呼ぶにも烏滸がましい紛い物が蔓延り……」
“黒鉄”:「かつて“天狼”に魅せられて闘士を志した者たちまでも、今や金の為に敵前で自ら剣を捨てる」
“黒鉄”:「人々は本当の戦いを忘れ、それを忘れたことすらも忘れて、偽物の興行で即物的な快楽を満たしている」
“黒鉄”:「それは古代の剣闘士に、流血と斬首の残酷を求めたのと何ら変わりない」
“黒鉄”:「闘技場で戦っていようと、人殺しの技術を磨いていようと……我々は闘士であって奴隷ではない」
“クーストース”:「……」
“クーストース”:覚えはあった。“ZENITH”にも、“クーストース”個人にも、圧力や懐柔の申し出はこれまで数えきれないほどあった。
“クーストース”:今のメジャーシーンで、そうした流れに染まっていないチームが、一体幾つ残っているだろうか。
“黒鉄”:「今のラス・ヴィダスに、『本物の闘士』はいない」
“黒鉄”:「私を倒せるのは、『本物の闘士』だけだ」
“黒鉄”:言って、話は済んだとばかりに席を立つ。
“クーストース”:「……あっ?おい!」
“クーストース”:「結局質問に答えてねーだろ!今の話が何なんだよ!?」
GM:慌てて呼び止めたが、“黒鉄”は足を止めず、そのまま店を出ていってしまった。
“クーストース”:「おい!“黒鉄”! ブリジット・フレア!!……くそっ……何なんだよあいつ!?」
“クーストース”:毒づいてどかりと席に戻る。珍しく呼び出しに応じたと思えば、結局更に謎が深まったばかりだ。
“クーストース”:「……いつまで“天狼”に執着してんだよ、あのバカ女……」
店員:「お待たせ致しました。牛フィレ肉のポワレ、崑崙産黒トリュフのペリグーソースでございます」
“クーストース”:眼前と空席に置かれる二人分のメインディッシュを前に、“クーストース”は長嘆息した。
“クーストース”:「……あの、持ち帰りとかできます?」

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実況:「……それって……」
実況:「偏向報道……みたいな事ですか……?」
GM:ラス・ヴィダス商業区、オズメ興行所有のとあるビルの一室に、“モッキンバード”アビーは呼び出されていた。
マネージャー:「何言ってんの!そんな人聞きが悪い……」
マネージャー:「ちょっとだけ“★-NDD”のファンが盛り上がるような実況をしてくれればそれでいいんだって!」
マネージャー:「ホラ、うちが今“★-NDD”売り出し中なのは知ってるでしょ?応援してほしいんだよ~」
マネージャー:「ワールドカップだって、自分の国の目線に立って実況解説するでしょ?それと同じ!それって悪いことかな?」
実況:「は、はぁ……。で……でも……」
マネージャー:「ああ、勿論無理にとは言わないよ!」
マネージャー:「うんうん、無理強いは良くないよね。そういうのは、やりたい人にやってもらえばいいから!」
マネージャー:「解説の彼女は是非やらせてって言ってたけど、君は自分で決めてくれればいいから!」
実況:「……っ……! それって……」
実況:要は遠回しな強迫である。アビーの代わりなどいくらでもいると言っており……それは紛れもない事実でもある。
実況:そもそも、アビー自身も、以前のメジャー実況役の後釜に据わる形で今のポストを得たのだ。
実況:「…………」
実況:「わ……分かりました……」
マネージャー:「うん、分かってくれて助かったよ!」
マネージャー:「詳細は後でメールするから!それじゃ!」
実況:『マネージャー』が出て行った後も、アビーはしばらく椅子に座ったまま俯いていた。
実況:最初は、ただノヴァリス・ファイトが好きだった。
実況:一人の個人Nowtuberから始めて、今やメジャーの実況役。
実況:決して楽な、平坦な道程では無かった。
実況:人に言えないようなことも、沢山してきた。今更この程度、何だと言うのか。
実況:(……そうだ……私が……私自身で、勝ち取ったんだ)
実況:(誰にも渡さない……こんなことで、蹴落とされてたまるか……!)
実況:ラスヴィダスの頂点に登り詰めるのは、生半なことではない。アビーはそこまで、あと一歩のところまで来ている。
実況:ラス・ヴィダスの社会構造は、断崖絶壁の如きものだ。登るのは至難でも、落ちてしまえば一瞬だ。
実況:(私は必ず……登り切ってやる……!)
GM:昏い覚悟を決め、アビーはその場を後にする。
GM:だがその壁に、本当に『頂上』などあるのだろうか──

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GM:第二試合から数日が経ったある日、外出中のサデ・ニカモは、半ば強引に呼びこまれ、一軒の喫茶店に入っていた。
ギャング:「いや~、あの“ウコンハットゥ”選手に会えるなんて感激ですよぉ」
ギャング:ニコニコしながら話す生徒。上等なスーツに身を包み、店には何人もの部下が見張りに立っている。明らかにカタギではない。
GM:スラム街にはこうしたギャングが山ほどひしめいている……とはいえ、直に関わるのは初めてのことだろう。
サデ・ニカモ:「ひッ、はっ、へっ、ふッ」
サデ・ニカモ:見知らぬ相手、プラス、自分一人、プラス、お洒落な内装。
サデ・ニカモ:偏執的なほど柔らかい座席に細い腰を沈み込ませながら、今にも卒倒しそうな土気色の顔を晒している。
ギャング:「ああ、そんなに緊張しないでください。まさかプロ闘士相手に何かするつもりはありませんよ」
ギャング:女はあくまで物腰柔らかだ。天井では大きなファンがゆっくりと回転し、ぬるい空気を攪拌している。
ギャング:「何か頼みましょうか?ここのコーヒーは美味しいですよ」
サデ・ニカモ:「こっこここ、コォ、ひー」
サデ・ニカモ:「おっ……おいくらですか? 席料と合わせて百万ぐらいですか……?」
サデ・ニカモ:「のっ飲むと幸運が訪れてガッポガッポなやつなんですか……?」
ギャング:「払わせるなんてとんでもない!皆さんの窮状は私どもも聞き及んでおりますよ」店員に注文しつつ
サデ・ニカモ:「かっ……買います……買いますのでぇ……へへ……うひひへへ……」見開かれた両目の中で瞳がぐるぐると回転する。
ギャング:「むしろ逆です。今日は皆さんの一助となれるお話をお持ちしたんです」
サデ・ニカモ:「ふえ……」
ギャング:「ここだけの話なんですがね……」
ギャング:「私は、“★-NDD”の大ファンなんです」
ギャング:「仲間内でのちょっとした『遊び』でも、“★-NDD”に入れ込んでおりまして……」
ギャング:「彼女たちが勝ってくれると、ファンとしてはとても嬉しいんですよ」
サデ・ニカモ:「あっ……えっ……へへ……」
サデ・ニカモ:「そ……そうですよね……す、すごく……キラキラしてて……すごい……」
ギャング:ぼかしてはいるが、ノヴァリス・ファイトが裏で賭博の対象となっているという話は、君も聞き覚えがあるかもしれない。
ギャング:「そこでですね……皆さんに一つ、簡単なお願いがありまして」
ギャング:「実は次の試合、皆さんと“★-NDD”が対戦することになるんです」
ギャング:どこから仕入れた情報なのか、平然と口にして
サデ・ニカモ:「ヒッ……!?!?!?」
サデ・ニカモ:ガタン、と膝をテーブルにぶつける。
サデ・ニカモ:「し……死ぬ……!!!」
サデ・ニカモ:「ひ、光に……照らされて……枯らされて……滅ぶ……! 灰……!」
ギャング:「ああ、そんなに慌てないでください……ほら、コーヒーが来ましたよ」店員から受け取って君に差し出す
サデ・ニカモ:「はあぁぁあぁぁああぁわわわわ」震える手で受け取る。
サデ・ニカモ:自分の手元に引き寄せるまでにテーブルや服の上に零しまくる。
サデ・ニカモ:二割ほどしか中身が残っていないカップを歯にガツガツぶつけながら傾ける。
サデ・ニカモ:「ぅげほっゲホッゲホッッ!!!」噎せる。
ギャング:「お願いというのは……簡単なことなんです」
ギャング:「次の試合、“★-NDD”が無事に勝てるよう、皆さんにお力添え頂けませんか?」
ギャング:にこりと笑いながら言う。
サデ・ニカモ:「ゲホハッえほっうえっ……」眦に涙を浮かべて見上げる。「え……?」
ギャング:「ああ、勿論何の見返りも無しに言っているのではありませんよ」
ギャング:「皆さん、経済的にお困りと聞きました。“赫花連盟”もそれほど余裕がある団体ではありませんし、まだチーム運営は厳しいでしょう?」
ギャング:「そこで、このお話を受けて頂けるなら……」
ギャング:「新たにミヤビ・エンターテインメント社とスポンサー契約の準備がございます」
ギャング:「ミヤビ・エンターテインメントは『協会』所属でこそないものの、安定した優良企業です」
ギャング:「素晴らしい待遇で皆さんをお迎えしますよ。今後は以前のHHM社でのものより、さらに良い環境での活動をお約束致します」
サデ・ニカモ:「ス、ポンサー」
ギャング:「ええ!今後はチーム成績になど縛られず、のびのびと自由な活動が出来ますよ」
ギャング:「皆さんの収入も今の5倍、いや10倍、20倍にもなるでしょう」
ギャング:「いかがですか?お互いの得になるお話だと思うのですが……」
サデ・ニカモ:「のびのびと……自由な……暗がり……」
サデ・ニカモ:「湿度が5倍……10倍……20倍…………」
サデ・ニカモ:緊張と困惑で血の巡りが悪い頭に、うまい話が染み込んでくる。
サデ・ニカモ:(私でも、聞いたことある……有名な、企業)
サデ・ニカモ:(私のせいで……みんなには……ひどい環境で過ごさせてる……)
サデ・ニカモ:(前みたいに……ううん、前よりももっと……良い環境が手に入るなら、成績だって、もっと上に……)
サデ・ニカモ:「……そ、それ、そう、します、って言って」
サデ・ニカモ:「で、でも……やった後で、なしってなったら、ぃ、嫌、っていうかっ、困る、んですけど」
サデ・ニカモ:「ちゃ、ちゃんとした……しょ、証拠……みたいな……」
ギャング:「勿論ご用意してありますよ。こちらです」
ギャング:言って、鞄から契約書を取り出す。
GM:一見しただけで君に判別できるかは分からないが、この八百長の件からギャングやミヤビ・エンターテインメントへの責任追及がしづらいような巧妙な契約条項が記載されている。
GM:だが契約書自体は本物のようだ。
サデ・ニカモ:何度も文面に目を走らせるが、ほとんど理解できていない。
サデ・ニカモ:「……わっ、ゎ、わかり、ました」
サデ・ニカモ:「サ、サイン……サイン……私ので……?」
ギャング:「ええ。ペンはお持ちですか?」筆記用具を手渡す
サデ・ニカモ:「さっさっき落としました……」受け取る。
サデ・ニカモ:ペンを握り、契約書と向き合う。
GM:君はサインをして契約してもいいし、断ってもいい。
サデ・ニカモ:──この時、極度の緊張により、僅かに……自分でも気付かないほど僅かに、能力の制御が外れた。
サデ・ニカモ:右手に握り込むような形で、レネゲイドが収束する。今そこにあるのは当然、渡されたばかりのペンだ。
サデ・ニカモ:そのまま契約書に署名する。元々の下手さに加え、今は手の痙攣まで影響した、薬物中毒患者めいた文字。
サデ・ニカモ:それが紙面で大人しくしていたのは、ほんの一呼吸の間のことだった。
サデ・ニカモ:黒いインクで記された文字が、ぞろりと蠢き、形を変え始める。
サデ・ニカモ:それだけではない。紙を蝕み朽ちさせながら成長し、菌糸の根を伸ばし、極めて歪で見た者の精神を苛む悪魔の呪詛言語じみた形態へと変化して契約書を覆わんとしていく!
サデ・ニカモ:「……!?!??!?」
サデ・ニカモ:「あっ、あっ、あっあっあっあっ……!」無意味にペンを振り回す。
ギャング:「……」
サデ・ニカモ:助けを求めて四方八方に走らせた視線が、
サデ・ニカモ:「!」ガラスの灰皿の横に置かれたライターを見出す。それを掴む。
サデ・ニカモ:「ひぃっ、火、ひ、ひひっ」
サデ・ニカモ:(この子たちは……火に弱い、から……!)
サデ・ニカモ:逆の手で契約書を取り、止める間もなく点火する。
GM:ゴォッ!
GM:菌糸を伝い、契約書が一気に燃え上がる。
サデ・ニカモ:「やっ、やったぁ……!」
GM:予想外の火力にスプリンクラーが作動し、ざあざあと大量の水が降ってくる。
サデ・ニカモ:悪の菌糸は滅び、これ以上の侵蝕は防がれた……。水を浴びた前髪を顔面に貼り付かせながら、柔らかな安堵の微笑みを浮かべる。
ギャングの手下:「なんじゃあこりゃあ!」「店がめちゃくちゃじゃねえか!」
ギャング:サデの挑発的な笑みを前に、「……」眼鏡のレンズをハンカチで拭く。
ギャング:「構いませんよ」
サデ・ニカモ:「ふ、ふへへ……へへ……へ……?」
ギャング:破かれたり燃やされたりするのは織り込み済みというように、鞄からもう一枚の契約書を取り出す。
ギャング:「ああ、そうそう……」
ギャング:「おいくつになられましたか?」
ギャング:「可愛い盛りでしょうねえ」
サデ・ニカモ:「……?」
ギャング:言って、更に鞄から取り出したのは一枚の写真。
GM:それは、君がチームメイトにも内緒で育てていた、激レア物のキノコの写真だった。
GM:変わった形の傘、背景の様子、まず間違いない。
サデ・ニカモ:「え……」さっと青ざめる。
ギャング:「大事に育ててらっしゃるんでしょうね。いやあ、本当にお可愛らしい……」
ギャング:「食べてしまいたいくらいです」
ギャング:そう言って、鞄からポン酢を取り出してみせる。
サデ・ニカモ:「……!!」
サデ・ニカモ:(こ、この人たちも……私みたいに……)
サデ・ニカモ:「死にたいんですか……?」
サデ・ニカモ:写真に映っているのは、僅か1mgの摂食でインド象をも即死させるとされる、凄まじく毒性の強いキノコだ。無毒な近縁種と見た目はよく似ている。
ギャングの手下:(こいつ……脅されても全然怯まねえ!)(何て胆力だ……)
ギャング:「覚えておいてください。我々はいつでもあなた達を見ていますよ」
ギャング:ポン、と肩を叩いて、写真と契約書を置いて去っていく。
ギャング:「良いお返事を期待していますよ」
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:呆然と見送るようにする。
サデ・ニカモ:(断って……ないのに……)



【Middle8/練習:第三回戦】

GM:全員登場です
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(30 → 40)
満天星ニニカ:44+1d10
DoubleCross : (44+1D10) → 44+9[9] → 53

春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(33 → 42)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(31 → 39)
スラム街 チームA.R.C拠点
GM:第二試合を終えた君達は、次の試合に向けて方策を練ろうとしていた。
GM:だがその前にリーダーであるサデから、チームに話があるという。
モーナ・レンクヴィスト:「……ではサデさん、お願いします」
サデ・ニカモ:「っ、は、はい……」
サデ・ニカモ:席を立ち、おずおずとホワイトボードの前に立つ。
サデ・ニカモ:「ゎ、私が、出掛けてた、時に……」
サデ・ニカモ:「知らない人から、声を掛けられて……と、取引を、持ち掛けられました」
サデ・ニカモ:「……たぶん、八百長の」
サデ・ニカモ:「次の試合、負けてくれたら……もっといいスポンサーと契約させてやる、って」
春日井ショウ:「八百長って……え、リーダーそれ大丈夫!?脅されたりしなかった!?」
サデ・ニカモ:「こ、怖かったです……」
サデ・ニカモ:「知らない人が……いっぱいいて……連れ込まれたカフェの内装がお洒落で……」
サデ・ニカモ:当時の恐怖を思い出して小さく震え出す。
満天星ニニカ:「(そこ怖がるとこなのか)」
ルシア・J・ファーティマ:「で、なんて答えたんだ?」ボロボロのソファにどっかり腰掛けて
春日井ショウ:「怖がりポイントがややズレてるけど……人を集めてる辺り、圧をかける気では居た感じだよね」
サデ・ニカモ:「……ご、ごめんなさい」前髪の隙間からルシアを窺う。
サデ・ニカモ:「そ、それが、契約書……燃やしちゃ、って」過失で。
ルシア・J・ファーティマ:「ぶっ」大きく吹き出して
ルシア・J・ファーティマ:「サデ……お前!」ガバっと立ち上がり、険しい形相でサデに近づいていく。
ルシア・J・ファーティマ:前に立った瞬間、表情が満面の笑みに変わって「たまには根性見せるじゃねえかぁ~!そう来なくっちゃな!」バシバシと背中を叩く
サデ・ニカモ:「ひえっ……ぇっ、え……?」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさんの話を聞いて、こちらから少し調べてみました」
モーナ・レンクヴィスト:「ミヤビ・エンターテインメントというのは、どうやらオズメ興行の子会社の関連企業のようです」
モーナ・レンクヴィスト:「オズメ興行、ご存知ですか?『協会』の一社で……“★-NDD”のスポンサーでもあります」
サデ・ニカモ:(知らない……)
春日井ショウ:「……ちょっと聞いたことはあるかな」 珍しく眉を顰めて。
春日井ショウ:「リーダーが持ちかけられた八百長とか、裏工作とか。そういう手を使うのを躊躇わない会社だって」
モーナ・レンクヴィスト:頷く「つまりは、恐らく単純にギャングが賭博のために持ち掛けてきた八百長では無く……」
モーナ・レンクヴィスト:「この件には、『協会』が絡んでいるということです」
満天星ニニカ:「つまり、次の相手は八百長に頼るくらい弱い」
満天星ニニカ:「そういうことだと思うか?」単なる質問
サデ・ニカモ:「……単純で羨ましい……」
春日井ショウ:「ううん。"★-NDD"はちゃんと実力のあるチームだよ」
春日井ショウ:「少なくとも、八百長だけで今の位置に着いたなんてことはない」
満天星ニニカ:「うむ、おれもそう思うぞ。試合動画を見たことがあるが…そんなものに頼る必要があるとは思わなかったな」
ルシア・J・ファーティマ:「観客もバカじゃねえからな。弱すぎるチームじゃそもそもブックが成り立たねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「“★-NDD”は確かに、優勝とまではいかねーけどその候補には入るぜ。ファンも応援に熱心だしな……ちょっと暑苦しいくらいに」
モーナ・レンクヴィスト:「ただ……今回の件からも分かるように、少なくともオズメは、利益……つまり“★-NDD”の勝利の為ならばどんなことをしてくるか分からない相手です」
モーナ・レンクヴィスト:「更に調査を進めた結果、既にメジャーでも数チームのスポンサーがここ数年でオズメの関連・提携企業に変わっていることが確認できました」
モーナ・レンクヴィスト:「『協会』関連に範囲を広げれば、全体の8割以上……こちらは一枚岩とは言い難いですが……」
ルシア・J・ファーティマ:「『協会』全体が“★-NDD”を推してるってわけか……けどなんでアイツらなんだ?」
ルシア・J・ファーティマ:「他にもいくらでもいんだろ、『協会』傘下のチームなんてよ。どこも強豪のはずだ」
春日井ショウ:「……そこはまあ、単純な話でしょ」
春日井ショウ:「"★-NDD"の人気はお金になるから」 ひらりとお金の形にした手を振って。
モーナ・レンクヴィスト:頷く「オズメの稼ぎ頭が“★-NDD”であることは確かです」
モーナ・レンクヴィスト:「協会他社も、それぞれの抱えるチームはありますが……ここからは推測になるのですが」
モーナ・レンクヴィスト:「今は短期的利益よりも、業界全体で『協会』の支配力を強め、操作しやすい市場に改変しようとしているのではないでしょうか」
モーナ・レンクヴィスト:「覚えていますか?HHMの代理人が言っていたこと……」
モーナ・レンクヴィスト>スポンサー:「我が社は既に、ノヴァリス・ファイト事業からの撤退を決定しました。『協会』でも業界再編の動きがあり、良い機会ですので……」
ルシア・J・ファーティマ:「あ~そういえば……あのあと色々起こりすぎてすっかり忘れてたな……」爆発とか
モーナ・レンクヴィスト:「つまり……我々は今、“★-NDD”越しに『協会』を相手にしていることになるわけです」
モーナ・レンクヴィスト:「ど……どうしましょう?これ……結構まずい状況じゃないですか?」おろおろして
春日井ショウ:「おっきな話になっちゃったね……」
満天星ニニカ:「……どうしようもこうしようもあるのか?」
満天星ニニカ:「まずい状況じゃなかった時なんて無いだろう」
満天星ニニカ:「結論はとっくの昔に出したものだとおれは思っていたぞ」
サデ・ニカモ:(……よく分からないけど……)
サデ・ニカモ:(みんな思ったより乗り気じゃないみたいだし……もらった二枚目の契約書も落としちゃったのは黙っておいていいかも……)
満天星ニニカ:「ううむ、それにしてもだ」
満天星ニニカ:「おれは闘士がどんな思いで戦場に立っていようがかまわないと思うが……」
満天星ニニカ:「『大人』の事情、というやつは単純に腹が立つな」
満天星ニニカ:「やはり、暴れてやりたいところだな」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、今回ばかりはアタシも全面的にニニカに同意だな」
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cの目標は唯一つ、優勝のみだ。そうだろ?」
白武ギンカ:「……じゃ、受けないってことでいいんだね?」咳止めシロップから口を離して
春日井ショウ:「……ま、宣戦布告はリーダーが済ませてくれたわけだしね」
春日井ショウ:「でも、あんまり挑発的なことはしないでね?向こうもあんまり迂闊な事はしてこないと思うけど……」
春日井ショウ:完全にリーダーが提案を突っぱねて書類を燃やしたと思っている。
サデ・ニカモ:「ぇ、あ、はい」聞いていたような顔をしてこくこく頷く。
サデ・ニカモ:「だ、大丈夫、です」
モーナ・レンクヴィスト:「皆さんならそう言ってくださると思っていました……このモーナ・レンクヴィスト、今とても感動しています……!」
モーナ・レンクヴィスト:「……それはいいとして……そうなると一つ困ったことがあるんですよね」
春日井ショウ:「困ったこと?」
ルシア・J・ファーティマ:「なんだよモーナ。これまでだって散々困ったことしか起こらなかったじゃねえか。今更……」
モーナ・レンクヴィスト:「“★-NDD”はアイドルとしては有数の人気で、当然メディアへの露出も多いんですが……」
モーナ・レンクヴィスト:「実は闘士としては、徹底した秘密主義なんです」
モーナ・レンクヴィスト:「細かいデータは公式に出ていませんし、」
モーナ・レンクヴィスト:「試合中でも光学能力による演出で、彼女たちがどんな能力で何をしているのかも正確には分かりません」
GM:突然爆発したり美しいビームや炎や雷、花びらなどの演出が成されたと思うと相手が倒れているのが“★-NDD”の試合風景だ。
モーナ・レンクヴィスト:「これでは正確な予想や研究対策が立てられません……」
GM:チーム“★-NDD”の情報項目はこちらになります。

・情報収集:チーム“★-NDD” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/48


ルシア・J・ファーティマ:なんだとぉ…
サデ・ニカモ:たかい
春日井ショウ:工作員とか使ってそう
満天星ニニカ:すご~

モーナ・レンクヴィスト:「力不足で申し訳ありません……」
サデ・ニカモ:「モッモモーナちゃんのせいじゃないです……!」
満天星ニニカ:「(しかし……あれは実際にビームや炎や雷を出しているわけではなかったのか……ッ)」
満天星ニニカ:「(前後が切り抜かれているとわからんものだな……)」
ルシア・J・ファーティマ:「なるほどな…おまけに協会を敵に回す以上、奴等の周りからの情報収集も難しくなる」険しい表情
白武ギンカ:「じゃあその状態でぶっつけ本番で試合するってことかぁ~」
白武ギンカ:「あっはっは!大変だね~キミたち」
春日井ショウ:「…………」 何かを言いかねるような、言い出すか悩むような顔で、皆のやり取りを眺めた後。
春日井ショウ:「……あー、っと。そのこと、なんだけど……」
春日井ショウ:「うち、ちょっとアテがある、っていうか……なんとか出来る、かも?」
サデ・ニカモ:「んぇ」
ルシア・J・ファーティマ:「マジか!?」
モーナ・レンクヴィスト:「アテというと……何かコネでも?」
春日井ショウ:「コネ、っていうか……」 ふらふらと視線を逸らしつつ。
春日井ショウ:「……これ、外で内緒にしてほしい話なんだけど」
春日井ショウ:「うち、闘士に成り立ての頃……カレン達と組んでたんだよ」
春日井ショウ:RHOを公開します。
GM:許可します。

RHO
君はかつて、チーム★-NDDのメンバーだった。正確にはその前身、マイナーリーグ時代の話であり、チーム名も異なる為、知る者は殆どいない。
かつて★-NDDは解散の瀬戸際にあり、人気を得るべく根本的な方針転換が成されることとなった。
闘士でなくまるでアイドルかのようなパフォーマンス、そして裏工作や八百長を平然と行使せんとするその方針は、到底君の受け入れられるものでなく、君は一人チームを脱退した。
★-NDDが押しも押されもせぬ人気チームとなった今でも、君はかつての──本気でノヴァリス・ファイトに取り組もうとしていたチームメイトの姿を覚えている。それを今の仲間に伝えることも出来るだろう。
このRHOを公開した時、★-NDDに対する《情報》達成値を+30する。


春日井ショウ:「マイナーリーグの、本当に端っこの……モーナちゃんも多分覚えてないってくらいの泡沫チームでさ」
春日井ショウ:「皆でメジャー行こ!って頑張ってはいたんだけど、まあ全然ダメで。それこそこないだのうちらみたいにクビ切られかけちゃって」
春日井ショウ:「でも、新しいマネージャーが『アイドル売りでなら君達にも可能性がある!』って言いだして」
春日井ショウ:「『CDリリースやライブを活動の中心として、戦績がマズくなりそうなら会社の方で調整すればいい』だったかな」
春日井ショウ:「ともかく、それさえ飲めばチームとして存続させるし、いずれ大々的に売り出すって言われたんだけど……」
春日井ショウ:「……うちだけ、それがどうしても飲めなくって。最終的にはこう、喧嘩別れ的に飛び出しちゃって……」
春日井ショウ:酷く気まずそうに目線を下げながらぽつぽつと話し終えて。
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ……」話す様子の痛ましさについ声が漏れる
春日井ショウ:「……まあ、そういう訳だから。よっぽどスタイル変更とかしてなければ、うちの記憶がアテになると思う!」
満天星ニニカ:「ふむ、だが目の前によほどスタイル変更をしている実例があるわけだ」
満天星ニニカ:「あまり当てにしすぎない方がいいかもな」そう言ってルシアをじ、と見る
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:秘密を打ち明けた彼女に対し、こそこそと距離を取って部屋の隅に下がる。
モーナ・レンクヴィスト:「ちょっと、サデさん……!せっかく勇気を出して打ち明けてくれたのに失礼ですよ!!」
サデ・ニカモ:「だ、だ、だ、だって……」
サデ・ニカモ:「元メンバーってことは……シ、ショウさんも、きっ急にピカピカ輝き出すかも……!」
春日井ショウ:「出さないよ!?」
春日井ショウ:「アレはあくまで試合の中での演出だから!」
サデ・ニカモ:「陽の気を放って人の世にこびりつく影という影を吹き払ったりは……?」
春日井ショウ:「しないしない!」
春日井ショウ:「別に"★-NDD"のアレもそういう理由ではないし……」
サデ・ニカモ:「…………」すすすすと戻ってくる。
モーナ・レンクヴィスト:「でも……知りませんでした……まさかショウさんがそんな……」
モーナ・レンクヴィスト:「確かに神宮寺カレン春日井ショウ不仲説は一部ファンの間で囁かれてましたが……」
春日井ショウ:「えっそうなの?」
春日井ショウ:「不仲説が出るほど関わってないつもりだったんだけど……」
満天星ニニカ:「人はどんな過去を持っているかわからないものだからな」ケラケラ笑う
ルシア・J・ファーティマ:「関わってないから余計に出てるんじゃねえのか?避けてるっていうか…」
モーナ・レンクヴィスト:「はい。お互い人気なのにイベント共演やSNSでの絡みもありませんでしたから……」
満天星ニニカ:「噂というものは怖いものだぞ、煽るのは簡単だがコントロールするのは難しい」
満天星ニニカ:「どこへ転がるか知れたものではない」
春日井ショウ:「そういう物かぁ……気を付けてたつもりだったんだけど」
ルシア・J・ファーティマ:「……ともかく、これで勝ちの目が見えてきたな」
ルシア・J・ファーティマ:「多少のスタイル変更があったとしても、能力の原理自体はそうそう変わることはねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「そこさえ分かっていれば、立てられる対策はかなり絞れる。他ならぬアタシが言うんだから間違いねえってな」ニニカを横目に。
サデ・ニカモ:「……」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウが言いたくもねえ昔のこと打ち明けてくれたんだ。アタシらもキッチリ応えてやるさ」
春日井ショウ:「先輩……」
満天星ニニカ:「他ならぬおまえが言うならそういう事なんだろう」
満天星ニニカ:「おれもおれに出来ることを精一杯やるし、出来ることを増やしもしたい」
満天星ニニカ:「これまでは今持っているものを強化するだけでいいと思っていたが……心境の変化というやつだな」
満天星ニニカ:「これからは今まで以上に色々教えてもらうぞ」ふんすっ
GM:第三試合へ向け、覚悟を固めるチームA.R.Cの面々。
GM:だがその時の君達は、まだ『協会』の手口を、彼らが目的のためにどこまでするのか、正しく理解してはいなかった。
数年前 マイナーリーグチーム“インタステラウォルク” 拠点
GM:ノヴァリス・ファイトマイナーは、16チームの枠が定められたメジャーシーンとは異なり、星の数ほどのチームが現れては消えていく。
GM:毎シーズン、メジャー最下位チームがマイナー最上位チームと戦う『入れ替え戦』が行われ、勝利したチームがメジャーへの切符を手にすることになるのだが──
GM:チーム“インタステラウォルク”は、結成時に目指したその場所に辿り着くどころか、度重なる成績不振からチーム解散の危機に陥っていた。
GM:それでも競技を続けたかったチーム一同は、社会人企業からのプロデュースを受け入れることとしたが──
プロデューサー:「……って感じなんだけど、どうかな?」
GM:新しいプロデューサーが出した条件は、君達が思ってもみなかったものだった。
GM:衣装やチーム名、イメージの一新から、活動内容の変更……試合の練習よりもダンスや歌唱のレッスンが多いようなカリキュラム。
GM:CDリリースやライブといった、闘士ではなくアイドルのような活動……いずれもこれまでの硬派なチーム方針とは全く違ったものだった。
神宮寺カレン:「ユニフォームが……これですか?」アイドル衣装のようなイメージラフを手に取る。
ヘルミーネ・クレーマン:「う、動きにくそうだべ……」
マネージャー:「何言ってんの!可愛いでしょ?一流デザイナーが作ってくれたんだからね」
春日井ショウ:「衣装だけじゃなくて、こっちの練習内容とかもなんか……」
春日井ショウ:「うちら、成績不振で危ないことになってるんだし、もっと試合の練習した方が良いんじゃ」
マネージャー:「あ~、大丈夫大丈夫!」
マネージャー:「それはこっちの方で何とかするからさ!」
ソン・シファ:「な、何とかって……?」
マネージャー:「そりゃまあ、勝たせてもらえるように色々さ……分かるでしょ?」
マネージャー:言葉を濁しているが、ようは八百長だ。
春日井ショウ:「勝たせてもらえる、って」 意味を飲み込んだ途端愕然とした顔になって。
春日井ショウ:「そ、そんなことするんですか!?」
マネージャー:「そんな驚かなくてもいいでしょ~?プロスポーツなんてのはね、どこもみんなこういうものだよ!」
ヘルミーネ・クレーマン:「そ、そういうもんなんだべか……?」チームメイトを見る
ソン・シファ:「知らないけど……そうなのかな……」
春日井ショウ:「そんなっ……」 そんな訳ない、と叫びかけて堪える。
春日井ショウ:マイナーの泡沫チームの自分達は、ノヴァリス・ファイト内の常識や事情に疎い。
春日井ショウ:そうでなくても、ここでマネージャーの機嫌を損ねればプロデュースの件がおじゃんになるかもしれない。
春日井ショウ:「……」 そこまで思考が回ってしまったからこそ、出かけた言葉を飲み込んだまま俯いた。
マネージャー:「あ~、大丈夫大丈夫!」
マネージャー:「チームの今後を決める大事な問題だもんね。よく話し合って決めてくれていいよ!」
マネージャー:「でも、出来るだけ早い方がいいかもね。確かに君達はダイヤの原石だけど……」
マネージャー:「ただの原石なら、このノヴァリスには幾らでも転がってるからね」
マネージャー:言って、資料を置いて君達の小さな拠点……安アパートの一室を出て行く。
GM:後には君達が残された。
ヘルミーネ・クレーマン:「……ど……どうすっぺ……?」
ソン・シファ:「ショウ、カレン……どうしよう……?」
春日井ショウ:「どう、って」 返答に困ったように、カレンの方へと視線を向ける。
神宮寺カレン:「…………」
神宮寺カレン:しばらく難しい表情で押し黙っていたが──
神宮寺カレン:「……あたしは……」
神宮寺カレン:「やるわ」
春日井ショウ:「え」
神宮寺カレン:「こんなチャンス、二度と無い。それに、このままじゃ何も変わらない……負け続けるだけよ」
神宮寺カレン:「あたしは勝ちたいの。その為なら、何だってするわ」
春日井ショウ:「何だって、って……でもあの人、八百長もするって」
春日井ショウ:「いや、八百長とは言ってなかったけど。でも、『勝たせてもらう』って……そういうこと、じゃん」
春日井ショウ:「良いの?カレンは、それでも良いの?」
神宮寺カレン:「いいわ」
神宮寺カレン:「あたしはそれでいい……このまま負け続けて、スラムに落ちて『卒業』まで負け犬として生きていくよりずっといい」
神宮寺カレン:「シファ、あんたはどうなの?」
ソン・シファ:「えっ……」
神宮寺カレン:「弟さん、まだ見つかってないんでしょ」
GM:ソン・シファの弟は、ノドスチルドレンだった。
神宮寺カレン:「勝って、闘士になって、お金が必要だって言ってたじゃない」
ソン・シファ:「……そ……それは……」
ソン・シファ:「……」
ソン・シファ:無言。それは消極的肯定の色を含んでいた。
神宮寺カレン:「ヘルミーネも、いいの?このままで」
神宮寺カレン:「あたし達のやってきたこと、このままじゃ全部無駄になるだけじゃない」
ヘルミーネ・クレーマン:「そんな……でも……」
ヘルミーネ・クレーマン:「おらは……」
ヘルミーネ・クレーマン:迷うように視線をショウへと向ける。
春日井ショウ:「……で、も」 視線を受けて、躊躇いながら口を開く。
春日井ショウ:「でも、でもさ。うちらが目指してきた闘士って、そういうもの、だっけ」
春日井ショウ:「歌ったり踊ったりとか、かわいい衣装着たりとか……八百長に頼ったり、とか」
春日井ショウ:「闘士って、そういうのじゃない、じゃん。正々堂々戦って、強さとかカッコよさで観客を沸かせて」
春日井ショウ:「その上で、勝ち負けを決めて。それがカッコいいんじゃん」
春日井ショウ:「そういうのを目指してたんじゃなかったの?」
春日井ショウ:自分でも言いたいことはまとまっていない。迷子のような顔。
神宮寺カレン:「…………」
神宮寺カレン:「……出来てないじゃん」
神宮寺カレン:「そんなの、一個だって、今のあたしら出来てるの?」
神宮寺カレン:「他の子が楽しく過ごしてる間に、毎日早起きして、遅くまでつらい練習して、疲れ切って、他のことなんて何も出来ずに寝て」
神宮寺カレン:「その繰り返しで、試合でも必死に頑張って、痛い思いして……それでも勝てなくて」
神宮寺カレン:「誰にも注目されずに、負け続けて……。こんなの、何の意味があるの?」
神宮寺カレン:「これで満足なの?あんたは」
春日井ショウ:「満足ってわけじゃ、ないけど」
春日井ショウ:「でも、だからってそんな」
春日井ショウ:「そんな……」
春日井ショウ:"天狼"に憧れた。もっと言うと、"天狼"達の試合に憧れた。
春日井ショウ:リングで火花を散らす闘士たちは皆真剣で。一瞬一瞬に自分の全てを賭けていて。
春日井ショウ:たった一つの頂点を目指して、たった一回の勝利を欲して。その姿はいつだって眩しくて。
春日井ショウ:『ああなりたい』って思った。好きなことも得意なことも特にないうちだけど、ああいう風に。
春日井ショウ:全力で、必死になって。リングの上で輝いてみたいって、思って。
春日井ショウ:「……そんなの、闘士じゃない、よ」
春日井ショウ:だから、どうしても受け入れられなくて。
春日井ショウ:歌って踊って、かわいさを振りまいて、自分達の力じゃない勝ちを貰って。
春日井ショウ:「歌うのも踊るのも、闘士の仕事じゃない。八百長で勝ったって、それじゃ勝ったって言えない」
春日井ショウ:「そんなの、うちが憧れた闘士じゃない!」
春日井ショウ:さっきのみ込んでしまった分まで、悲鳴のように叫ぶ。
神宮寺カレン:「……」
神宮寺カレン:「……そう」
神宮寺カレン:じっと君を見つめて、それから溜息と共に瞑目する。
神宮寺カレン:「……なら、あんたとはこれまでね。ショウ」
春日井ショウ:「っ」 小さく息を飲む。
神宮寺カレン:「リーダーはあたしよ。その方針に異論があるなら、出て行ってもらうしかない」
神宮寺カレン:元々は──申請の際に必要だからと、仮に決めたリーダーだった。
神宮寺カレン:神宮寺カレンは我の強い少女だったが、それまでそんな風に強権を振るったことなど、一度たりとも無かった。
神宮寺カレン:「……出て行きなさいよ」
神宮寺カレン:「出ていけ!!」
神宮寺カレン:水の入ったコップを、君に投げつける。
春日井ショウ:「……」 避けられず――避けもせずに水を被る。
ソン・シファ:「か、カレンちゃん……!」
ヘルミーネ・クレーマン:「二人とも落ち着いとくれよ……!ショウも、なあ……!」
春日井ショウ:知っている。カレンはちょっとワガママだけど、言い過ぎた後はどう謝ろうか悩んでしまうタイプだってこと。
春日井ショウ:シファはカレンのワガママに対していつも文句を言ってるけど、カレンが謝るタイミングをそれとなく作ってること。
春日井ショウ:ルミーは言い合いが起きる度にワタワタしてるけど、ちゃんと仲直り出来るのを知ってるから最近はちょっぴり笑ってること。
春日井ショウ:そういう、皆のやり取りを眺めながらいつの間にか笑ってるうちも。あの言い合いが結構気に入っちゃってること。
春日井ショウ:――これから選ぶ道は、そういうやり取りを二度と見れなくなる道だってこと。
春日井ショウ:「……分かった」
春日井ショウ:「実際プロデュース内容が気に入らない~なんて、ただのうちのワガママだし」
春日井ショウ:「うちだけが受け入れられないんなら、うち一人が抜けるのが一番丸いもん」
春日井ショウ:そう言いながら自分のバッグを手に取って、貴重品だけを手早く詰めていく。
ソン・シファ:「ショウちゃん!!」悲鳴のような声。
神宮寺カレン:「……ええ、そうよ。その通り」
神宮寺カレン:「せいせいするわ。理想ばかり高くて実力が伴わない奴なんて、ただウザいだけだもの」
神宮寺カレン:「じゃあね、ショウ」
神宮寺カレン:「二度と戻ってくるんじゃないわよ」
ヘルミーネ・クレーマン:「カレン、そんな……ショウも、ちょっと待ってけろ!うんと話し合えばきっと……!」
春日井ショウ:「ううん。うちが受け入れられないってだけで、良い話なのは確かだもん」
春日井ショウ:「カレンが言う通り、こんなチャンス二度とないよ。きっと」
春日井ショウ:へらりと笑う。言い合いしたばっかで機嫌の悪いカレンに話しかけるときと同じ笑み。
春日井ショウ:「うちは、自分の目指した闘士を目指してみる。うちなりにさ」
春日井ショウ:「だから、えっと……皆も頑張って」
春日井ショウ:良い言葉が浮かんでこない。もっと、言いたいことはある気がするのに。
春日井ショウ:「……じゃあね」
春日井ショウ:結局、大したことは言えないまま三人に背を向けた。
ソン・シファ:「嘘でしょ、やだよこんな……ショウちゃん!」
ヘルミーネ・クレーマン:「ショウ!まだ……まだ行かねえでけろ!ショウ!!」
GM:二人の悲鳴の合間にも、カレンが引き留める声が聞こえてくることは無かった。
春日井ショウ:ガチャンと重たく扉が閉まって。聞きなれた音の筈なのに、いつもよりずっと冷たくて。
春日井ショウ:「……ごめんね」
春日井ショウ:扉越しじゃあ聞こえないって知ってて呟いてから、駆けだした。
春日井ショウ:(……ごめんって言って欲しかったなんて)
春日井ショウ:カレンに引き留めてほしかった、なんて。
春日井ショウ:(うちも大概ワガママだな)
春日井ショウ:――それ以来、カレン達とは顔を合わせることもなかった。

---

GM:現在のチームの状況はこちらです。
チームA.R.C
ファン数:マイナーメジャー
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+15

設備:DIY
資材:薄給
経験点+10

GM:判定はこちら。

・情報収集:チーム“★-NDD” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/48

・広報活動:チームインタビュー対応
《交渉》 難易度9
バズチャンス9/10

・特訓
任意の戦闘技能 達成値+ダメージ 難易度70

・アルバイト
《調達》で判定、達成値を共有財産点とする


GM:張り切って判定してね!
満天星ニニカ:特訓するぞ!
ルシア・J・ファーティマ:アタシはバイトかな
春日井ショウ:うちが情報行きます
サデ・ニカモ:確かにここは私がインタビュー対応した方がよさそうだな
GM:やばすぎるだろ
春日井ショウ:先輩代わらない?
サデ・ニカモ:任せてください
ルシア・J・ファーティマ:一応サデちゃんに援護の風飛ばそうか
サデ・ニカモ:でもショウちゃんもかなり危うさはない?
春日井ショウ:モーナちゃんに手伝ってもらって、コネ使って
ルシア・J・ファーティマ:そっかモーナちゃんもいた
モーナ・レンクヴィスト:います
春日井ショウ:3dx+2+9+30かな
ルシア・J・ファーティマ:7点は自前で出さなきゃなのね
春日井ショウ:ダイス3個だから出るっちゃ出るけど不安もあるくらい?
ルシア・J・ファーティマ:じゃあやっぱショウちゃんの方助けたほうが良いかも
満天星ニニカ:ヤッタレヤッタレ
春日井ショウ:リーダーも心配だけど……助けて貰うか……
ルシア・J・ファーティマ:ショウちゃんに《援護の風》判定ダイス+4個
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(40 → 42)
春日井ショウ:コネとモーナちゃんの力を借りつつ判定行きます
春日井ショウ:7dx+2+9+30>=48
DoubleCross : (7DX10+41>=48) → 10[2,2,5,5,5,9,10]+7[7]+41 → 58 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:やったぜ
春日井ショウ:えへん
サデ・ニカモ:すごい
ルシア・J・ファーティマ:こっちは普通にバイトします
ルシア・J・ファーティマ:2dx+3
DoubleCross : (2DX10+3) → 10[8,10]+5[5]+3 → 18

サデ・ニカモ:じゃあお見せしましょうか リーダーの交渉ぢからを
サデ・ニカモ:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 10[6,7,10]+1[1] → 11 → 成功

サデ・ニカモ:できてる…………
ルシア・J・ファーティマ:やるじゃねえか
春日井ショウ:自分で驚かないで
満天星ニニカ:《陽炎の衣》からの《見えざる死神》 侵食は+5で58に
GM:ルシアちゃんまた怪しいバイトしてるな
満天星ニニカ:11dx+4-4+8
DoubleCross : (11DX10+8) → 10[3,5,5,6,7,7,8,8,9,10,10]+9[7,9]+8 → 27

満天星ニニカ:おおっとぉ
満天星ニニカ:3d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (3D10+2D10+9+20+20) → 11[1,5,5]+16[8,8]+9+20+20 → 76

ルシア・J・ファーティマ:やれるじゃねえか
春日井ショウ:出目が腐っても余裕なのすご
満天星ニニカ:というかコミコミだからぜんぜん大丈夫だった
満天星ニニカ:押忍!
GM:では無事に成功!
GM:リーダーはおまけのバズチャンス1D10を振ってください
サデ・ニカモ:これっていま9/10ですけど
サデ・ニカモ:2以上が出たら繰り越しになるんですか?
GM:繰り越しは特に無いです
GM:確定だけど記念に振らせてあげようと思って……
サデ・ニカモ:じゃあ無駄に高い目を出して死にたい気持ちになるか……
春日井ショウ:バズ確定ダイス
サデ・ニカモ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2

サデ・ニカモ:あんまり死にたくなかった
春日井ショウ:まず死にたくなろうとしないで
ルシア・J・ファーティマ:適度なダイスだった
GM:ではめでたく10/10となりとうとうバズりました!
サデ・ニカモ:やった~
ルシア・J・ファーティマ:見つかっちまったか 世間に
満天星ニニカ:ウヒョヒョ
春日井ショウ:いぇ~い
GM:まずは情報から

【★-NDD】
ライブや音楽活動、テレビ出演や配信活動など、アイドル的な活動がノヴァリス・ファイト外でも大きな知名度を誇るチーム。
その話題性から多くの新規ファンを呼び込んでいるが、純粋な競技ファンからはその姿勢は賛否両論を呼んでいる。
競技上では光学演出により派手で美しい試合を展開するが、実際の能力や戦術はトップシークレットとなっている。
コードネームは“天狼”にあやかり一等星から付けられている。


“スピカ” 神宮寺カレン
類稀な美貌と圧巻のライブパフォーマンスで人気を博す、“★-NDD”不動のセンター。普段のアイドルらしい振舞いと動画配信でのだらしない生活模様や歯に衣着せぬ言動のギャップが根強いファンを獲得しているが、それを含めてキャラクター戦略。
試合ではエネルギー弾を射出する戦法で知られるが、春日井ショウが知っていた頃の彼女は獣化能力と肉弾戦で戦う闘士だった。
キュマイラ/エグザイル
行動値6
【ストロベリー・フィールズ】
《魔獣の衝撃》/《ターゲットロック》/《蛇の動き》/《完全獣化》/《破壊の爪》/《獣の力》


“レグルス” ソン・シファ
カレンと同じくチーム旧体制からのメンバー。光学と幻覚物質により試合を華やかなライブのように演出する最大の功労者だが、能力の性質上自身は試合中目立たないため、ユニット内ではあまり人気はない。
ノドスチルドレンの弟がおり、収入は全て捜索のために投資・寄付している。
行動値8
エンジェルハィロゥ/ソラリス
コンボ【ショウ・マスト・ゴー・オン】
《ショウタイム》/《鏡の中の人形》/《神の眼》/《攻撃誘導》/《甘い芳香》/《多重生成》


“リギル” ヘルミーネ・クレーマン
人の本能に訴えかける異能の域に達した美声の持ち主で、コーラスによってユニットの歌唱を数段階底上げしている。試合においても歌によってチームのパフォーマンスを向上させる。
普段は全く喋らず、物静かでミステリアスなキャラクターとして人気を得ているが、実際には訛りが強く恥ずかしいので人前では喋らないだけ。
ハヌマーン/ソラリス
行動値16
コンボ【ロックド・アウト・オブ・ヘヴン】
《癒しの歌》/《音波調律》/《風の渡し手》/《波紋の城塞》/《アクセル》


“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ
可愛らしいルックスと妹系のキャラクターで『社会人』ファンが多く、試合においても精密な凍結能力により競技場に美しい氷像を作り出すことで知られる。
神宮寺のワンマン体制に反感を持っており、密かにセンターの座を狙っている。本来の能力はもっと強力なものだが、パフォーマンスの為に威力が落ちていると見られる。
サラマンダー
行動値10
コンボ【ホワットエヴァー】
《ブリザードブレス》/《氷の戒め》/《冷気の鎌》/《氷の塔》/《紅蓮の衣》


GM:チームの状態はこちらになります
チームA.R.C
ファン数:メジャー(バズによりメジャーマイナーを通過)
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+35

設備:一般プロ
資材:充分
経験点+15

春日井ショウ:一般まで来てる!
ルシア・J・ファーティマ:ついにここまで来たな
満天星ニニカ:朝食に目玉焼きとウインナーつけて良いのか?あと……ふりかけも
GM:“アンソールド・グラディエーターズ”との試合で経験点20点を獲得したので計35点
GM:ギンカのNPC効果で3倍され、経験点105点を獲得します。
満天星ニニカ:飽食の時代
春日井ショウ:また105点入った……
サデ・ニカモ:最強になっちゃった
ルシア・J・ファーティマ:とんでもない経験量

---

撮影スタッフ:「では本番入りまーす!4、3……」
“モッキンバード”アビー:「はい!皆さんおはようございまーす!今日はですね、なんと!今大注目のあのチームの拠点にお邪魔しております!」
“モッキンバード”アビー:良く通る声を張り上げるのは、人気Nowtuber兼メジャーの実況役でもある“モッキンバード”アビー。
GM:この日、君達はTVニュースのノヴァリス・ファイトコーナーのインタビューを受けることとなっていた。そう広くない元廃墟の拠点を、撮影用機材やコード類が埋め尽くしている。
“モッキンバード”アビー:「この背景でもうお分かりの方もいらっしゃるでしょうか?それではお呼びしましょう!チームA.R.Cのみなさーん!」
満天星ニニカ:ひょこっとニニカの耳が練習場の舞台袖から覗く
満天星ニニカ:「あ、ええと」
満天星ニニカ:「ちょっと待っていてくれ!」
満天星ニニカ:「こら、サデ!観念しろ!」声が遠ざかっていく
春日井ショウ:「……失礼。少し裏で衣装のトラブルが起きてしまって」 代わりのように出てくる。ひとまず自分が出て時間を稼いでおくつもりで。
春日井ショウ:(ホントはリーダーがTV出たくなくてグズッてるだけだけど……まあ、最悪先輩が引きずって来てくれるでしょ)
“モッキンバード”アビー:「大丈夫ですよ~!生配信じゃないですから、落ち着いて!」手をハサミの形にしてカットしておくの意
春日井ショウ:「お気遣い感謝します。……ルシア?そろそろ行ける?」
春日井ショウ:お礼を返しつつ舞台袖の方へ呼びかける。
ルシア・J・ファーティマ:「もうちょい!おらっ行くぞ」サデの首根っこを引っ張ってやってくる。
サデ・ニカモ:「いっ、いぃやぁだぁああ……!!」駄々の極まった子供のように泣き喚く声が先んじる。
サデ・ニカモ:続いて現れるのは、文字通り首根っこ……服の襟元を掴まれて、座り込みの姿勢のまま引きずられてやってくる、青緑の髪の少女の姿。
サデ・ニカモ:相当暴れたらしく、着衣は生白い肩や腰が露わになりかけるほどに乱れ、髪も寝起き直後で嵐に遭ったかのように乱れている。とてもTVに出演する人間とは思えぬ格好だ。
満天星ニニカ:「(……ねこ?)」ぴょこぴょことあとに続く
春日井ショウ:(マジ泣きしてる……) 頑張って無表情を取り繕ったまま迎える。
ルシア・J・ファーティマ:「だぁーもー!何も泣くことね―だろ!」
“モッキンバード”アビー:「はい!こちらチームA.R.Cの皆さんでーす」
“モッキンバード”アビー:「とっても賑やかですね!本日はよろしくお願いします!」
満天星ニニカ:「うむ、よろしく!」元気よく
サデ・ニカモ:「うえぇぇぇぇん……!」泣きじゃくる。
春日井ショウ:「よろしく」
ルシア・J・ファーティマ:「おう……」とりあえず泣き顔が映らないようにサデの前髪だけ整えてあげる。
サデ・ニカモ:整えられる端からぶんぶんと頭を振ってまたぐちゃぐちゃにする。
ルシア・J・ファーティマ:(こいつ……あーもう知らん!一生隅っこでそうやってろ!)愛想をつかしてサデを隠すように前に立つ。
“モッキンバード”アビー:「さて、早速ですが……これまでの二試合の勝利、おめでとうございます!」
“モッキンバード”アビー:「まずは各試合の感想からお伺いできればと思います」
“モッキンバード”アビー:「第一試合、チーム“伏龍”との対戦はいかがでしたか?」
満天星ニニカ:「"伏龍"、緒戦とは思えぬおそるべき相手だったな」
サデ・ニカモ:「ひぐっひぐっひぐっ、えうぅっ」
満天星ニニカ:「各チームメイトの特色を存分に生かした練度の高い相手であったが……」
満天星ニニカ:「なかでもやはり"カリュプス"、おれは自分の技に必殺の自信があったがそれをまさか第一回戦でへし折られるとは思ってもみなかったぞ」
満天星ニニカ:「そしてうんたかかんたら」ペラペラ
春日井ショウ:「ええ。判定によって勝利を得はしたけれど、"カリュプス"の防御そのものを攻略したとは言えなかった。薄氷の勝利、と言うべきでしょう」
“モッキンバード”アビー:「下馬評を覆す大逆転の一戦でしたね!勝因はずばり何だとお考えですか?」
サデ・ニカモ:「おしまいだあぁ……ラスヴィダス中の人に醜い姿を見せた罪で毒沼に送り込まれるんだぁあ……!」
撮影スタッフのカンペ:『泣き止ませて』
春日井ショウ:「失礼、少し時間をいただくわ」
ルシア・J・ファーティマ:アタシはもう知らねーからお前らなんとかしろという目線を送る。
満天星ニニカ:「(大きく頷く)」
満天星ニニカ:「えいっ」おやつに取っておいたあんぱんを口にねじ込む
サデ・ニカモ:「むぐゥッッ」
満天星ニニカ:「よし、静かになった……ッ」
春日井ショウ:「(ニニカちゃん!?)」 リーダーを泣き止ませようとしゃがみ込みかけて、ニニカちゃんの奇行に目を見開く。
春日井ショウ:「(り、リーダー大丈夫!?喉詰まってない!?)」 マイクに拾われないようひそひそと耳打ち。
サデ・ニカモ:べそをかきながら這いつくばるようにしてあんぱんを食べている。姿勢が変わったのでルシアの背中からちょっとはみ出す。
ルシア・J・ファーティマ:「当然、チームA.L.Cの地力が勝ったからだ。資金がない中でもウチらはハードなトレーニングを欠かさなかった」何事もなかったかのようにインタビューに答える
ルシア・J・ファーティマ:「……と、言いたいとこだが」
ルシア・J・ファーティマ:「正直あの段階じゃ総合力は伏龍に分があった。最後の運を呼び込んだのは」
ルシア・J・ファーティマ:「アイツらも把握してなかった不確定要素のおかげってのが、一番でかいんじゃねえかな」明言するのは抵抗があるのか、明後日の方を見ながら答える。
春日井ショウ:じわじわと立ち位置を修正して、先輩と一緒にリーダーを隠している。
“モッキンバード”アビー:「なるほど!というと、やはり新規加入の“ウィンター・ブルー”選手でしょうか?」
満天星ニニカ:「……おれか!」ハッとしたように
満天星ニニカ:「そうだな……それもあるな」
満天星ニニカ:「だが、結局のところ攻守のバランスの差ではないだろうかと思う」
満天星ニニカ:「あちらは防に偏っていたからな、ほんの少し差だが……それが勝負を分けた」
“モッキンバード”アビー:「なるほどですねー!では第二試合、“アンソールド・グラディエーターズ”との一戦についてはいかがでしょうか?」
“モッキンバード”アビー:「こちらも事前予想とは異なり、全員残存での圧勝でしたね!」
サデ・ニカモ:(食べ終わっちゃった……)
サデ・ニカモ:「……ぐすっ。しくしくしく……」おやつがなくなったことが何故か無性に悲しくなり啜り泣き始める。
春日井ショウ:「……研究対策に秀でたチームである、というのは事前に承知していた。だからこそこちらも対策を怠らないよう心掛けたわ」
春日井ショウ:一言コメントを残して、またリーダーのお守りフォローに戻る。
春日井ショウ:「(リーダー、ほらこれ)」 あんパンを食べ終わったのを見て飴を差し出す。
サデ・ニカモ:「……!」泣き止む。
春日井ショウ:「(ゆっくり舐めたら多分インタビュー終わるまでもつからさ)」
春日井ショウ:「(舐め終わるまで泣くの我慢してくれる?)」
サデ・ニカモ:「……」こくんと頷く。
モーナ・レンクヴィスト:ハラハラしながら見守っている。
春日井ショウ:「(よっし、えらい!)」 ポンポンとリーダーの頭を撫でた後、立ち上がってインタビューに戻る。
“モッキンバード”アビー:「なるほど!では実際の試合では余裕だったということでしょうか?」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、あの程度のチームに楽勝できねーようじゃ優勝なんて目指してられね―だろ」後ろのやり取りが見えないように、凶悪な表情を作ってカメラに近づく。
ルシア・J・ファーティマ:「赫花同盟のサポートのお陰で、アタシも遠慮なく全力を出せるようになった。こっからのA.R.Cは今までとはひと味もふた味も違うぜ」本当はそんなことはないがブラフついでにフかしておく
“モッキンバード”アビー:「なるほど!“アンソールド・グラディエーターズ”はクソザコダンゴムシで試合に出る資格無しと!?」
春日井ショウ:「……そんなことは言っていないでしょう」
満天星ニニカ:「そうだな……“アンソールド・グラディエーターズ”は強力なチームだった」
満天星ニニカ:「あちらの作戦が万全に機能していれば、一瞬で敗北していたかも知れない」
満天星ニニカ:「が、奇策が通らなかった時安定感に欠けるチームでもあった。だから序盤でそれを防ぐことに成功した我々に分があった……そういう話だろう」
サデ・ニカモ:「……ス、スライムマザーちゃんも……後藤さんがいなきゃ生み出せませんでした……」
春日井ショウ:(り、リーダーが自分から会話に……) 落ち着いてくれて良かった……と心中で胸を撫でおろしている。
満天星ニニカ:「つまり彼女たちがクソザコダンゴムシだったのではなく」
満天星ニニカ:「おれたちが強すぎたのだ!!!」どーん
“モッキンバード”アビー:「なるほどですねー!さて、チームA.R.Cといえば“紅蜘蛛”選手の病状発覚で大きな話題を集めましたが……」
“モッキンバード”アビー:「その件についてはいかがお考えでしょうか?」
サデ・ニカモ:「……」ちらりとルシアを見上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「……」反射的にインタビュアーを睨みつける。
ルシア・J・ファーティマ:「……まあ、なんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「あの件については色んなとこに借りを作っちまった」
ルシア・J・ファーティマ:「借りは全部結果で返す。以上だ」
“モッキンバード”アビー:「なるほどですねー!その件に関して、“黒鉄”選手との関係も様々な憶測を呼んでおりますが、真相のほどはいかがなのでしょうか!?」
ルシア・J・ファーティマ:「別になんもねーよ。向こうもウチらのことなんざなんとも思ってねえみてえだし」
ルシア・J・ファーティマ:「アイツの言うように、健全なノヴァリス・ファイトの運営のための義憤に満ちたご提言だったんじゃねえの」
ルシア・J・ファーティマ:「さっき言った通りだ、余計なお世話の借りは直接、結果で返してやる」
ルシア・J・ファーティマ:「決勝で"黒鉄"を負かしてな」
“モッキンバード”アビー:「ではサタデーノヴァリス誌で報じられた内縁の妻疑惑も事実無根ということでよろしいのでしょうか!?」
サデ・ニカモ:「えっ……!?」愕然とする。
ルシア・J・ファーティマ:「ないえ……ハァ!?」
春日井ショウ:「……この反応でよく分かるでしょう。事実無根よ」
満天星ニニカ:「(そんな疑惑が……)」
サデ・ニカモ:「ルッルシアさん……!!」
サデ・ニカモ:「そうだったんですか!? ひっ、一言も聞いてない……リーダーなのに……!」
サデ・ニカモ:急に立ち上がってルシアの肩を揺する。
ルシア・J・ファーティマ:「なんでお前が真に受けてんだよ!」
ルシア・J・ファーティマ:「絶対に有りえねー!あんな奴と一緒に暮らせるやつの気が知れねえし!」
ルシア・J・ファーティマ:「はっきり言っとくぜ!"黒鉄"とはプライベートでも一切無関係だ!次ふざけた記事書きやがったらサタデーノヴァリスの編集部に殴り込んでやっからな!」
“モッキンバード”アビー:「なるほどですねー!」何を言われても凄まれても平然としている。
“モッキンバード”アビー:「それでは最後に……次の試合への意気込みや、ファンに向けてのメッセージなど!何かありましたら一言ずつお願いします!」
春日井ショウ:「これまでの二試合を見てくれた人なら察してくれているでしょうけれど、今大会の私達は今までより確実に進歩している」
春日井ショウ:「残る二試合でも、今以上の進歩を見せられるよう心がけるわ。その姿を見ていてほしい」
ルシア・J・ファーティマ:「立ち塞がる奴は誰であろうとぶっ潰す。この期に及んでアタシらを素人と病人の寄せ集めだと思ってんなら後悔することになるぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「対戦相手だけじゃねえ、試合を見てるお前らもだ。全員の度肝を抜いてやるから覚悟しときな!」カメラを指さしてキメ顔を作る。
満天星ニニカ:「……」
満天星ニニカ:「……うん、そうだな」なにやらうんうんと頷く
満天星ニニカ:「折角だから言っておくか、ここで」
満天星ニニカ:「これは満天星ニニカという『個人』としての表明なのだが……」
満天星ニニカ:「お前らは……今のノヴァリス・ファイトはまるでなっちゃいない」
満天星ニニカ:「それは協会、スポンサー、闘士、……そしておまえらメディアやファンも含めての」
満天星ニニカ:「全部が、全部だ」その前髪の奥でカメラを真っ直ぐに見据える
満天星ニニカ:「おれはそれを変えに来た、優勝することでな」
満天星ニニカ:「覚悟しておけ、この満天星ニニカが目を覚まさせてやる……以上!」
サデ・ニカモ:「……」最後にカメラを向けられる。「えっ」怯える。
サデ・ニカモ:つい先ほどまで泣いていて目元を腫らし、浮浪児じみてみすぼらしく、青い瞳に今またじわりと涙の粒が盛り上がっている。
サデ・ニカモ:「わっ、わ、わ、わ、私たちはぁ……」
サデ・ニカモ:「チ……チーム、ば……A.R.Cって、いって……」
サデ・ニカモ:「か、活動の、方針が、あります。も、もしかしたら……知ってる人も……ぁ、いや……い、いない、かも、ですけど」
サデ・ニカモ:「て……“天狼”を、超えること、です」
サデ・ニカモ:「…………い、今までは、全然、だめだったん、ですが」
サデ・ニカモ:一呼吸の間俯くようにして。
サデ・ニカモ:「……でも、今回は、それができないと、いけません」
サデ・ニカモ:顔を上げる。「だ、だから……勝ちます。次の試合も、“黒鉄”さんたちにも」
サデ・ニカモ:「ぉ、応援……は……き、緊張するので、し、しなくてもいいので……」
サデ・ニカモ:「み、見てて、ください」
サデ・ニカモ:言い終えて数秒だけ耐える。
サデ・ニカモ:「……」すごすごとショウの後ろに隠れる。
春日井ショウ:(え、えらいよリーダ~~~!!) 振り向いて目いっぱい撫でてあげたいのを我慢してる。
ルシア・J・ファーティマ:(ったく、やればできんじゃねえか)どこか誇らしそうに頷いて、鼻を鳴らす。
満天星ニニカ:「(そうでなくてはな!)」上機嫌に
“モッキンバード”アビー:「選手の皆さん、ありがとうございました!以上、チームA.R.Cの皆さんでした~!」
撮影スタッフ:「……カット!OKでーす」
撮影スタッフ:「お疲れ様でした!」
撮影スタッフ:掛け声と共に、ガヤガヤとスタッフが撤収準備を始める。
“モッキンバード”アビー:「皆さん、お疲れ様でした!」
ルシア・J・ファーティマ:「おうおつかれ。こんなんで良かったのか……?」インタビュー中のあれこれを思い出して若干不安げに
春日井ショウ:「そうね。編集があるとはいえ、少し問題が多かったようにも思うのだけど……」
満天星ニニカ:「おまえらは元々問題だらけだろう」自分など勘定に入ってないかのようにけらけらと笑う
ルシア・J・ファーティマ:「お前は堂々としすぎだろ。何だあの最後のコメント、絶対イタいニワカだって思われんぞ」
満天星ニニカ:「ここらへんでガツンと言ってやる必要があるだろう!」ふんす
サデ・ニカモ:(早く帰ってくれないかな……)教室に戻ってきたら自分の席の周りにひしめいていた陽キャを見るような目をスタッフたちに向けている。
“モッキンバード”アビー:「……」
“モッキンバード”アビー:そんな君達の様子を見つめ
“モッキンバード”アビー:「あ、あのっ……!」
“モッキンバード”アビー:何か言おうとする
春日井ショウ:「? 何か?」
“モッキンバード”アビー:「……あ……」
“モッキンバード”アビー:「……い、いえ……何でも……」我に返ったようにかぶりを振って
“モッキンバード”アビー:「……ごめんなさい……それでは……」
“モッキンバード”アビー:結局、逃げるようにスタッフと共に出ていってしまう。
満天星ニニカ:「なんだったんだ」
サデ・ニカモ:(帰ってくれた……)ほっとしている。
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん!ちゃんと出来たじゃないですか~~!」
春日井ショウ:「ホントホント!いや、最初は正直どうなることかと思ったけど!」
モーナ・レンクヴィスト:「えらいえらい!よーしよしよしよし」わしゃわしゃ髪と顎を撫でている
春日井ショウ:「最後の答えはバッチリだったよ!」 こちらも一緒になって頭を撫でる。
サデ・ニカモ:「そ、そうですか……? えへ……えへへへ……」にわかに表情筋が緩む。
満天星ニニカ:「うむ、大したものだ」
ルシア・J・ファーティマ:「どうせなら最初からやっとけっての」呆れたように笑って腕を組む。
モーナ・レンクヴィスト:「本放送が楽しみですね!みんなで見ましょうね!」
春日井ショウ:「ね!それと、今度取材受ける時は最初から飴用意しとこうね!」
モーナ・レンクヴィスト:「も~っ、サデさんも子供じゃないんですから~」
GM:そうして君達がアハハウフフしていたのも束の間。
GM:それから僅か数日後のことである。
モーナ・レンクヴィスト:「た……大変ですーーーーーっ!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:ノートパソコンを片手に、血相を変えて走ってくる。
サデ・ニカモ:「ひっっっ」霧吹きをキノコの上に落としそうになって何度もお手玉して危うくキャッチする。
モーナ・レンクヴィスト:「見てください、これ!」
ルシア・J・ファーティマ:「おー何だ、この前の取材のやつもう上がったのか?」
モーナ・レンクヴィスト:「いや、それがそうじゃないんです!」
GM:モーナが示したのはネットニュースの記事だった。既にSNS上で大量に拡散されているのが見て取れる。
春日井ショウ:「ネットニュース?うわ、閲覧数すっご」
GM:『チームA.R.C炎上!次々と発覚する問題行動』
春日井ショウ:「……ええ!?」
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ?」
満天星ニニカ:「ほほーん?」ぬっと出てくる
ネットニュース:「昨今ノヴァリス・ファイトで活躍し、何かと話題のチームA.R.C」
ネットニュース:「だが今回、取材を進めるにあたって幾つもの問題行動が浮き彫りになってきた」
ネットニュース:「中でも最たるものはこれだ」
ネットニュース:【白昼堂々……元シェアハウスを市街地で爆破】
満天星ニニカ:「なんだこれは、ひどいデマだな……」
ルシア・J・ファーティマ:「…………」目元に深い影がかかる
春日井ショウ:「……」 そっと目を逸らす。
サデ・ニカモ:首を傾げている。
ネットニュース:「チームA.R.Cでスポンサー降板騒動があったのは記憶に新しいが、その報復行為だろうか?」
ネットニュース:「既に権利がHHM社に移った、元チーム居住のシェアハウスを、なんと大量の爆薬で爆破したというのだ」
ネットニュース:「この爆発で近隣の住人数十名が負傷したとの情報もあり、非常に危険で言語道断な許されない行為であると……」
SNS:「失望しました……チームA.R.Cのファンやめます」「本当にこんなことしたの?何か怖いょ……」「爆発なんて毎日その辺でしてるでしょ」
ネットニュース:「これに連鎖して、SNS上では所属選手たちの問題行動が次々に報告されている」
SNS:「“ウコンハットゥ”は条約で輸送と栽培が禁止された猛毒のキノコを密かに栽培しています。もしもの事故や管理不行き届きがあれば大変なことになります!こういう人がいるからキノコ愛好家が誤解を受けるんですよね」
SNS:「私は元プロレスラーでしたが、試合前に大通りで襲ってきたのは確かにあの“ウィンター・ブルー”という選手でした。不意の奇襲に負けた私は大勢の前で恥をかかされ、廃業せざるを得ませんでした」
SNS:「“紅蜘蛛”は配信では捨て猫に餌をやったり道に迷った人を助けたりしています。メディアで見せるあのマイクパフォーマンスは全部嘘です。本当は優しい子なんです、みんな、騙されないで!」
SNS:「春日井ショウはいつも配信で私のコメントを読み上げてくれます。だから絶対付き合ってるはずなのにDMを送っても返事をくれません。絶対に浮気してます。許せませんよね?」
SNS:「このインタビューもマジでやばい こんなチームがノヴァリス・ファイトやってて大丈夫なの?」
GM:丁度アップされたばかりのインタビュー映像が拡散されてくる。数分前の投稿が、既にかなりの伸びを見せていた。
ルシア・J・ファーティマ:「どいつもこいつも好き勝手書きやがって……どっから漏れたんだ……?」だいたい事実なので怒るに怒れず、困惑しながら動画を覗き込む。
春日井ショウ:「いや、先輩の件は初回配信から駄々洩れだったけど……」
春日井ショウ:「ともかく、炎上工作だよね?これ」 そう言いつつ自分のこれまでの配信で読み上げたコメントを思い返している。
“モッキンバード”アビー:「では、“伏龍”も“アンソールド・グラディエーターズ”も相手にならなかったと?」
満天星ニニカ:『彼女たちがクソザコダンゴムシだったのだ!!!』
ルシア・J・ファーティマ:『ハッ、あの程度のチームに楽勝できねーようじゃ優勝なんて目指してられね―だろ』
“モッキンバード”アビー:『爆破事件も確かにチームA.R.Cの皆さんがやったことなんですね?』
満天星ニニカ:『ああ!ノヴァリスの皆、ちょっと待っていてくれ!』
満天星ニニカ:『覚悟しておけ、この満天星ニニカが目を覚まさせてやる……』
満天星ニニカ:『観念しろ!』
満天星ニニカ:『ぶっ殺してやろう、なあ!』
“モッキンバード”アビー:『まだ犯行を重ねるということでしょうか?どうかやめていただけないでしょうか……』
サデ・ニカモ:『いっ、いぃやぁだぁああ……!!』
サデ・ニカモ:『ラスヴィダス中の人を醜い姿で毒沼に送り込んでやるんだぁあ……!』
春日井ショウ:『全員殺しマす』
春日井ショウ:『セイクりッドピ↑ラーも爆破シます』
春日井ショウ:『私タちが最高生徒会長になリま↓す』
GM:インタビューの継ぎ接ぎとAIによる音声合成で、意図しないインタビューが勝手に捏造されている。
SNS:「そんな……」「ショウ……嘘だよな?」「このチームヤバすぎwww」
満天星ニニカ:「アハ……アハハハ、アハハハ!!!」バカウケ
サデ・ニカモ:「わっ私が不特定多数の人に暴言を……!!!!!!」
満天星ニニカ:「アハッ、フッ、ひーひー!」バシバシとサデの肩を叩く
サデ・ニカモ:叩かれながらわなわなと震えている。
春日井ショウ:「何ウケてんのニニカちゃん!いや気持ちはちょっと分かるけど!」
春日井ショウ:「普通に一大事だよこれ!?」
ルシア・J・ファーティマ:「舐めやがって……」動画を加工した奴と騙される奴両方に対して
サデ・ニカモ:「身の程を知らなくてごめんなさい! 毒沼に飛び込むべきなのは私です!! 行ってきます!!!」駆け出す。
ルシア・J・ファーティマ:「だぁー!待て待て待て待て!」走り出したサデの襟をギリギリで掴む。
サデ・ニカモ:「ふぐぅっっっ」
モーナ・レンクヴィスト:「これ……やっぱり、八百長を断ったから……?」
春日井ショウ:「多分……」
春日井ショウ:「ここまで派手にやってくるとは思わなかったけど……」
春日井ショウ:「ていうか、え?うちこれ言うキャラだと思われてるの……?」
春日井ショウ:今までキャラ作りのために重ねてきた苦労の数々を思い返して遠い目をしている。
春日井ショウ:「今までのうちの努力って一体……」
満天星ニニカ:「アハハ、はひ、フフ……くく」
満天星ニニカ:「ゼェゼェ……」
満天星ニニカ:なんとか息を整える
満天星ニニカ:「ああ、笑った笑った、いやあこれはピンチだな」
満天星ニニカ:「いやはやありふれたピンチだ、やつらはまったく芸が無い」
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ、実際どうしたもんかな……あのファッキンバード締め上げて動画消させたいとこではあるが」
ルシア・J・ファーティマ:「こんだけ拡散されてちゃそれも手遅れだぜ」
春日井ショウ:「うちらもSNS上で無実を呼び掛けてみたりする?流石に元からのファンの子ならこの記事や動画鵜呑みにしないと思うし」
春日井ショウ:「……でも下手に声を挙げたりしたらそっちも燃やされそうか」
満天星ニニカ:「まあまあ、待て待て、落ち着け」
満天星ニニカ:「ここで変に反論すると火に油を注ぐだけだぞ」
満天星ニニカ:「おれは動画と汚い大人のやりくちにはちょっとだけ詳しいのだ」目尻を拭きつつ
満天星ニニカ:「だが、これは少々悪手だな、雑だということだ」
満天星ニニカ:「特に、これだ」そういってシークバーを動かす、春日井ショウのくだりに
満天星ニニカ:「いいか、ショウ」
満天星ニニカ:「ここでの大金星はおまえだ」
満天星ニニカ:「今までのうちの努力、といったな」
満天星ニニカ:「まさにそれが重要なのだ」
春日井ショウ:「……つまり?」
満天星ニニカ:「熱心にお前が積み重ねたものは、今は一時のおおきな罵声でかき消えるようなものかもしれないが」
満天星ニニカ:「無くなってしまったわけではない」
満天星ニニカ:「風向きが少しでも変わると、これは逆にあちらに牙を剥く」
満天星ニニカ:「武器なのだぞ、春日井ショウの努力…獲得したファンというやつが」
満天星ニニカ:「これは素性の知れぬおれにはないものだ」
ルシア・J・ファーティマ:「確かにな、ショウのとこだけ異常に作りが甘い。よっぽど言質採れる素材が少なかったんだな」言いながら動画の再生ボタンを押す。
春日井ショウ:『全員殺しマす』
ルシア・J・ファーティマ:「……プフッ……!プッ……クク……」口元を押さえてぷるぷる震えている。
満天星ニニカ:「そうだ、こんなものはちゃんと見る目があるやつが見たら……フフ……すぐ……ぐふっ」プルプル
春日井ショウ:「良い話してくれてるのに見返さないでよ!」
春日井ショウ:「いや、言質取られないようにとかは気にしてたとこだからちゃんと出来てたなら嬉しいけどさぁ!」
サデ・ニカモ:「私が……あんなこと言ってたなんて……」
サデ・ニカモ:「確かに……インタビューの時は緊張して……ぜんぜん覚えてなくて……おかしなことを口走ってないか不安だったけど……」
サデ・ニカモ:「縛り首になりたい…………」
満天星ニニカ:「だが、そんな見る目のあるやつの言葉もすぐにかき消されてしまうだろうな」
満天星ニニカ:「奴らはたいそう本気のようだ」
GM:SNSのトレンドにはチームA.R.Cの炎上関連のワードがいくつも並んでいる。君達には確かめようもないが、それも恣意的な工作の一環だ。
満天星ニニカ:「ならば、おれたちのやることはその声を大きくするすることだ、風向きを変えるのだ」
満天星ニニカ:「ミーハーな有象無象を味方につける方法など古今東西ひとつ」
満天星ニニカ:「勝つのだ、結局それだ」
サデ・ニカモ:「死体を猛毒キノコの苗床にされたい……」
満天星ニニカ:「ああそうだな、優勝したらおれがいくらでも縛り首動画に付き合ってやろう……」ナデナデ
春日井ショウ:「いやあの、慰め方が違う!」
サデ・ニカモ:「さっ触らないでください……!」急に機敏に離れる。
サデ・ニカモ:「ふしゅーっ……! ぐるるるる……!」
満天星ニニカ:「(しゅーん)」
白武ギンカ:「アハハハハ!ぶっ……ぐくっ……大変だねキミたち……!」別室で昼寝していたが動画を見て爆笑しながら入ってくる
春日井ショウ:「ギンカさんまでウケてる……もう終わりじゃんじゃあもう……」
春日井ショウ:『セイクりッドピ↑ラーも爆破シます』
ルシア・J・ファーティマ:「………っ……っ……」笑いすぎて痙攣しかけ、呼吸困難になっている。
春日井ショウ:「先輩!最悪な死に方しかけてないでしっかりして!!」 べしべしと強めに背中を叩く。
ルシア・J・ファーティマ:「うえっほ!ゲホ、ゴホ……!ああわりい、笑ってばかりもいられねえな……」
春日井ショウ:『我々が、新タなノヴァ↑リスの神になりマ↓す』
ルシア・J・ファーティマ:「ぶははっ……!ひひっ……も、もう止めろそれ……!」
春日井ショウ:「なんかパワーアップしてない!?生徒会長じゃなくて!?」
満天星ニニカ:「フフ、ハハ、神グッズ作るか……??」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:ショウの方を向いて両手を合わせる。
春日井ショウ:「作らない!リーダーも拝まないの!」
春日井ショウ:「もう、もう!これ以上ネタにするんならもう知らないっ!」
春日井ショウ:「家事当番サボって引きこもるから!皆のバカーっ!」
春日井ショウ:真っ赤になった顔で怒鳴ると部屋を飛び出し、バタバタと寝室に駆け込んでいく。
ルシア・J・ファーティマ:「ぷくく……あ」
満天星ニニカ:「フヒ、ハ、ゲホゲホ……おや、ルシアがあんなに笑うから……」その背を見送って
ルシア・J・ファーティマ:「ばっ!ちげ―だろ!お前やコーチが何度もイジるから!」
サデ・ニカモ:「……マ、“マスターポルート”様は、もう知ってるんでしょうか……」
サデ・ニカモ:スマホを取り出す。
“マスターポルート”:『ショウ?出来ればまだ世界は滅ぼさないでほしいのだけれど……』
サデ・ニカモ:「真に受けられてます」とりあえず捏造ですと返信しておく。
春日井ショウ:『我はメシア、こノ世界↑を救↑済スる……』
GM:その後、炎上はSNSに留まらず、週刊誌やTV放送にも波及していった。捏造を疑う声も、モーナが正式に出した否定声明も、センセーショナルな拡散力の前には無力であり……
GM:チームA.R.Cは、一気に窮地に立たされることとなるのだった。

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GM:ラス・ヴィダスの闇市はスラム街の中心部に位置し、『協会』の支配からも外れた独自の経済サイクルを築いていた。
GM:学区内外から流れ込む大量の商品の数々。盗品や廃品を中心に、コウモリのミイラから重戦車まで、ありとあらゆるものが乱雑に並べられている。
GM:市は活気に溢れ、大勢の人々でごった返していた。掘り出し物を目当てに学区外から訪れている者も多いのだろう。
GM:君達……ニニカとルシアは、溢れかえる人混みの中を奥へ奥へと進んでいた。ここを訪れたのは、ある探し物のためだ。
満天星ニニカ:「やー、賑わっているな」臆することなく歩いていく
ルシア・J・ファーティマ:「あんまフラフラすんなよ。はぐれたら置いてくからな」
ルシア・J・ファーティマ:普段よりいかついパンクファッション。金属製のマスクとサングラスで顔を隠している。
満天星ニニカ:「ルシアこそはぐれるなよ」こっちは迷子側でない想定
満天星ニニカ:「レア物の映像……となると当然ここのビデオ屋、あるいはアイドルショップの道からあたるのもありだな」
満天星ニニカ:「オークションにはそういうものが出ることもあるし、あるいはミニシアターによる非合法の『上映会』なんかもそういったものが出ることがあると聞く」普段と全く変わらぬ出で立ち、だがその上から適当なメサイア生のホログラムを被っている
ルシア・J・ファーティマ:「たしかにその辺は狙い目だけどよ。オズメの連中も基本は押さえてるはずだ」
ルシア・J・ファーティマ:「"★-NDD"の前身、なんつたっけ、イン……なんたら……」
満天星ニニカ:「そうだな、いっそオズメを襲うか?おそらく"ある"ぞ」からかうように笑う
ルシア・J・ファーティマ:「そうしたいのは山々だけどな。あいつらも腐っても"協会"の一員だ。ぶっ潰すとこまではやれても後がめんどくせえ」
満天星ニニカ:「そうだな、じゃあやはりここで探すしかあるまい」
満天星ニニカ:「“インタステラウォルク”」
満天星ニニカ:「だ」ニヤリ
ルシア・J・ファーティマ:「……おう、それだ」小さく舌打ちして
ルシア・J・ファーティマ:「アタシもちょうど今思い出したとこだ」
満天星ニニカ:「安心しろニニカは物覚えが良い、ルシアがまた忘れても大丈夫だ」
ルシア・J・ファーティマ:「忘れねーし。インタラクティブ……ウォ……」
ルシア・J・ファーティマ:「とにかく。片っ端から当たるしかねえな」
満天星ニニカ:「ククク、そうだな」
満天星ニニカ:そう言っていくらか当たってみるが、当然店の表…目に見える範囲では見つけることはかなわない
満天星ニニカ:「方針を変える必要があるかもな」カセットビデオの山を漁りながら
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ?」ポケットに手を突っ込んでその様子を後ろから眺めている。
満天星ニニカ:「買えるようようなものならば、オズメが抑えないはずがない」
ルシア・J・ファーティマ:「んじゃあどうすんだよ。いくら闇市でも買えねーもんは売ってね―だろ」
満天星ニニカ:「つまり、抱え込んだやつが絶対手放そうとしない秘匿のお宝……"非売品"を探すのだ」
満天星ニニカ:「行こう……ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブ……」
満天星ニニカ:「ルシア、おまえはそこで……!」
満天星ニニカ:「『春日井ショウの狂気のオタク』として戦いのリングにあがるのだ!!」ばばーーーん!
ルシア・J・ファーティマ:「な、なにぃ!?」ガビーン!
満天星ニニカ:「チームメイトとしての時間が短いおれにはできない、これはおまえにしか……できない!!」どばーーーん!!
満天星ニニカ:「そこにはいるはずだ、きっと“インタステラウォルク”の動画すら所持する呆れたドルオタが!」
ルシア・J・ファーティマ:「お、おまっ……ふざけんなよ!ぜってー行かねえからなあんな変な匂いするとこ!!」
満天星ニニカ:「シンプルに心無い言葉!」
ルシア・J・ファーティマ:「いやでもどうなんだ……?ショウのオタクならそこそこ清潔感大事にしてそうな気もするが……」
ルシア・J・ファーティマ:「でもどっちみちすぐバレんだろ!」
満天星ニニカ:「ふふふ……、この距離ならば」
満天星ニニカ:パリパリとニニカを覆うホログラムのノイズがルシアへと移っていく
ルシア・J・ファーティマ:「うおお!?なんだこいつは……!?」
満天星ニニカ:そしてルシアのマスクとサングラスを奪い自分に装着
ルシア・J・ファーティマ:「あってめ!」奪い返そうとした手が空を切る
満天星ニニカ:「準備、万端だな!」そう言って横を指差す、小さな商店に映るルシアの姿は先程までルシアがかぶっていたメサイア生(ここに来る途中で姿を適当に拝借した)の姿をしていた
ルシア・J・ファーティマ:「返せよバレんだろーが!お前みたいなルーキーと違ってアタシはそこそこ……」咄嗟に顔を隠して周りを気にするが
闇市の客:「ニワトリが逃げた!誰か捕まえてくれ!」「あっちでマグロの解体ショーやってるってよ!」「PS2のメモリーカードって8MBしか無いの!?」誰も気にしていない!
ルシア・J・ファーティマ:「ん?お……?」周囲の人が何事もなく素通りするのに気づいたあと、鏡に映る自分の姿を目に停める。
満天星ニニカ:「よし、行くぞ!!」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブ
GM:地下に続く長い階段を下りた先、タトゥーまみれのガラの悪い生徒が見張る扉の向こう。
GM:煙草とアルコール、風呂に入っていないオタクの体臭が混ざり合った据えた匂いが鼻をつく。
GM:アップテンポなEDMと、乱反射する照明。そして狂乱するドルオタ達……
GM:間違いない。ここがドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブである。
満天星ニニカ:「えぇ~~、すごぉーい!」(甲高い声、迫真の演技)
満天星ニニカ:バーカウンターに腰掛けバーテンに話しかけている、目の前には梅サイダー。
満天星ニニカ:「マスターって本当にここでいちばん神宮寺カレンに詳しいんですねぇ」
満天星ニニカ:「あ、そういえば、この子春日井ショウのオタクなんですけどぉ」隣のルシアを指差す
満天星ニニカ:「神宮寺カレンと春日井ショウが昔チームメイトだったとか言うんですよぉ~、嘘ですよねえ??」キャッキャと軽薄に
ルシア・J・ファーティマ:「そ、そうなんです……」控えめな態度で瓶底眼鏡(ホログラム)をクイと上げる
ルシア・J・ファーティマ:「拙者、春日井氏がデビューした頃からずっと推してて……」
マスター・オバ:「おや、お客さんツウだねえ。どこでその話を?」
マスター・オバ:「実はそれ、ここだけの話、ホントらしいんだよ。マイナーチームで一緒だった時期があるらしくてね……」
満天星ニニカ:「えぇ~~、マスターまでぇ??」
ルシア・J・ファーティマ:「や、やっぱり噂は本当だったんでござるね……!」
ルシア・J・ファーティマ:「神宮寺氏と春日井氏、試合でもイベントでも全然話さないけど、ふと目があった瞬間の反応であ、これなんかあるなっていうか」
ルシア・J・ファーティマ:「そういう文脈っていうか、"匂わせ"?みたいなの、分かる人にはバレバレっていうか……」
満天星ニニカ:「ぜったいウソウソ嘘~~~!!この目で見るまで信じない~~~!」クソでかい声、注目を引こうとしている
満天星ニニカ:「それって妄想と願望と記憶がごっちゃになってるだけなんじゃないですかぁ~~?」迫真の脳カラボイス
ルシア・J・ファーティマ:「そ、そんなこと無いもん!……でござる!」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「何何?」「声でけー」「何の話だ?」EDMを掻き消すような大声に否応なしに注目が集まりつつあるぞ
満天星ニニカ:「貴方にはわるいけど……春日井ショウって問題児でしょ?メシア?だっけ??」
満天星ニニカ:「それが神宮寺カレンと?ないないないーー」
満天星ニニカ:「ぜったいうそーー!ハイ、オタクの行き過ぎた妄想!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ぐぬぬぬ……!ショウがメシアでも良いじゃね―かかわいいだろ!……じゃなくて!」
ルシア・J・ファーティマ:「天と地に分かたれた二人がかつては肩を並べて仲睦まじく過ごしていた……そういうのが良いのでござる!鉄板でござる!」
満天星ニニカ:「えぇ~~、じゃあしょーこ出してください、証拠ォ~~、無いでしょ?ないない、誰も持ってる訳なーい」
満天星ニニカ:「だって妄想ですからー!」
ルシア・J・ファーティマ:「も、妄想かどうか確かめて見ようではござらぬか!ね、マスター!」
ルシア・J・ファーティマ:「このとおりでござる!拙者、妄想乙の誹りを受けたままではおめおめと母校に帰れないでござる!」
マスター・オバ:「そうだねえ……」振っていたシェイカーを置き、ハンカチで手を拭く
マスター・オバ:「あるよ、証拠なら」
満天星ニニカ:「えぇ~~~!?」
ルシア・J・ファーティマ:「おお~~~!!」
マスター・オバ:「実はそのマイナー時代の試合映像が闇ルートで出回っててね。うちでも最近一本確保したところなんだ」
満天星ニニカ:「ウ、ウッソーー」一転してヒソヒソ声
ルシア・J・ファーティマ:「そ、それを何卒……!」
マスター・オバ:「でも、残念だったね。丁度ついさっき、あちらのお客さんに売ることになったんだよ」親指で他の席の客を差す
ルシア・J・ファーティマ:「なんだとっ……ですとぉっ!?」
剣呑なオタク:「……」長い黒髪が柳のように揺れる、一筋縄ではいかない雰囲気のオタクが、席にひとり座って発泡ジュースを飲んでいる。
剣呑なオタク:その異様な存在感に、彼女の周囲だけ人が寄り付いておらず、フロアに空間が生まれている。
満天星ニニカ:「へぇ~~、じゃあさ、みせてもらおうよあのひとに」テテテーっと駆けていく
満天星ニニカ:「あのぉ?すみませぇん」脳が痒くなるような猫なで声
ルシア・J・ファーティマ:「あっ、ちょっとぉ~」淀んだオーラに気圧されていたが、ニニカを追って仕方なく走り出す。
満天星ニニカ:「今の会話、聞こえてましたよねぇ、アタシったら声デカくてェ……キャハッ☆」
剣呑なオタク:「……」濁った三白眼がじろりと君達を見る
剣呑なオタク:「……見せる訳ないでしょ」
ルシア・J・ファーティマ:「なっ……!」
満天星ニニカ:「えぇ~~!何でぇ、みるだけみるだけ!ねぇ~~」
ルシア・J・ファーティマ:「そ、そうでござる~!同好の士として、お宝をシェアしようではござらぬか~」
剣呑なオタク:「これはアタシが買ったものよ……ショウの貴重な姿をアタシだけのものにする為にね」
剣呑なオタク:「アンタらみたいなミーハーなにわかファンなんかに、見せたりなんてするはずないでしょ……?」
満天星ニニカ:「むっかーー!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ぐむむむ……」
満天星ニニカ:「アタシはたしかにミーハーですけどぉ!この子はノヴァリスいちのショウオタクなんですけどぉ??」ビシッと掌をルシアに向ける
満天星ニニカ:「謝ってくださぁい!」
剣呑なオタク:「全然そうは見えないわ……どうせこの前の炎上騒ぎで知っただけのにわかでしょ」
剣呑なオタク:「言っておくけど……アタシはショウに4回もコメント読み上げて貰ったことがあるんだからねッ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「へぇ、あのストーカーってアンタか……」つい素の声が漏れる。
満天星ニニカ:「(あ、こら)」
マスター・オバ:「おいおいお客さん達、店でケンカは勘弁してほしいな」
マスター・オバ:「揉め事ならバトルで決める……それがこの店のルールだって分かってるだろ?」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「バトルだって!?」「おい!あいつらやるらしいぞ!」「ヒュ~ッ!」
満天星ニニカ:「えぇ~~、なになに楽しそーー!」
GM:大勢の客たちが君たちを取り囲み、フロアの中央に押し出される。
GM:DJが曲を変更し、イントロが流れ出す。
マスター・オバ:「フリースタイルバトル、3バース、先行そっちのお客さん、後攻あっちのお客さん!」ルシアとオタクとを指す
ルシア・J・ファーティマ:「が、がんばります…!……ござる!」自信なさげにガッツポーズ
剣呑なオタク:「殺す……殺す……」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「ウオオオオ!!」突如として始まったフリースタイルバトルに沸き立つ観客!
満天星ニニカ:「Fu~~⤴!」
マスター・オバ:「それでは先行そっちのお客さん!ぶっカマせ!」
GM:DJがターンテーブルをスクラッチする!フリースタイルバトルの始まりだ!
満天星ニニカ:「YO!YO!言っちゃいな きさまら知っちゃいな!折角だしここで蔵出しマル秘の情報♪」
満天星ニニカ:「既に戦闘態勢 かますぜ!せん妄大勢 やる気の上昇♪」バイブスをアげていく!
ルシア・J・ファーティマ:(クソッ完全に面白がってやがる……けどこうなったら)
ルシア・J・ファーティマ:(やるしかねえか……!)瓶底眼鏡を颯爽と外し、マイクを構える。
ルシア・J・ファーティマ:「ここはラス・ヴィダス 履いて捨てる美学 混沌の街に舞い降りたメシア♪」
ルシア・J・ファーティマ:「本当のトコは誰が知るMay be None アタシだけが知るショウの秘密を見せてやるぜShow time♪」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウの黒髪はEverythingサラサラ 激しいFightでも崩れねえさらさら その秘訣を知ってるか?」
ルシア・J・ファーティマ:「答えは一つ毎日のCare 決め手は二つTreat&Cure♪」
ルシア・J・ファーティマ:「"シャワーヘッド"&"ヘアリサーチャー" ジェネシスの特注 アタシも発注 くれてやっから風呂入ってお寝んねしな!」
ルシア・J・ファーティマ:バァン!勢いよくマイクを相手の胸に叩きつける。
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「FOOOOOOOO!!」
満天星ニニカ:「ヴォエァーーーーーーーーーーーー!!」謎の絶叫
満天星ニニカ:「見たかよShow time 暴くぜ正体 おまえのターンだ覚悟をキめな ここでオネンネ残念ネ!」熱狂の外野!!
剣呑なオタク:剣呑なオタクがじっとりと君を睨み付ける!
ルシア・J・ファーティマ:余裕すら感じさせる笑みで挑発的に睨み返す。
剣呑なオタク:「Yo、レペゼンラス・ヴィダス まるでノーマン・リーダス ここで回り出す 蹴り出すサイファー、ナイフは要らねえ♪」
剣呑なオタク:「お前ブチのめす武器、この俺のラップ REALなThug life ショウへのBIG LOVE a.k.a ガリカ・オフィキナリス♪」
剣呑なオタク:「ショウの正体?それがどうしたい?お前のShow time?まるでそうDamn it!♪」
剣呑なオタク:「俺はショウの配信、連載、インタビュー、全部見てる廃人、聞こえるか陪審員♪」
剣呑なオタク:「"シャワーヘッド"&"ヘアリサーチャー"? 笑わせんなLiar? ソース無いわどこにも、証拠無いわ何にも、ハッタリだ!まさににわか仕込みYeah♪」
剣呑なオタク:「マジそういうのキモいんでやめてもらっていいですか? ショウは俺のEternal Lover♪」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「FOOOOOOO……!」
満天星ニニカ:「ギャビョーーーーーーー!!」謎の咆哮
ルシア・J・ファーティマ:「へぇ……」ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべてマイクを受け取る。
ルシア・J・ファーティマ:「憐れ過ぎて泣けてくるぜお前の遠吠え 教えてやる紛れもなくソースはこのオレ♪」
ルシア・J・ファーティマ:「メディア向けの言葉なんざいくら聞いても意味がねぇ マジのファンならその奥にある本音に耳を澄ませhear?」
ルシア・J・ファーティマ:「Coolなアイツ裏の素顔いつもinnocenceでCute アタシだけに見せる素肌絹のようにDelicate♪」
ルシア・J・ファーティマ:「Eternal Lover?ハッ!一方通行の誇大妄想は愛じゃねえぜloser!」
ルシア・J・ファーティマ:「寝言は同じベッドで寝てからほざきなslowdown 教えてやるああ見えて寝間着はshortpants おっとこれ以上はshutdown!」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「OHHHHHHH……?」
剣呑なオタク:「フン……」やはり聞いたことがない情報に、どうせデマだろうとタカをくくり余裕の表情だ。
満天星ニニカ:「えぇ~~~~、こ、これってぇ~~~!!??」クソでかい声
満天星ニニカ:困惑に若干の"間"が発生した会場に素っ頓狂な声が響き渡る
満天星ニニカ:「ショウのアカウント、これマジマジぃ~~~??」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「何だ何だ?」「一体どうしたってんだ!?」ザワザワ
剣呑なオタク:「……?」スマホを取り出す
春日井ショウ:ショウのminstrelアカウントが、珍しくフォロワーから送られたギモーブ(minstrelと連動した質問投稿サイト)に答えている。
春日井ショウ:『シャンプーやリンスについては以前から質問が多かったわね。今はジェネシスの"シャワーヘッド"と"ヘアリサーチャー"を使用しているわ』
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「おい……!」「これって!?」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……」牙を剥いて笑う。
春日井ショウ:『何故そんな格好について質問を?昔からの習慣でトレーニングウェアを着て寝ることが多いわ』(半袖のパーカーとショートパンツの画像が添付されている)
剣呑なオタク:「なっ……何ィ!? バカな……こんなバカな!!!」
満天星ニニカ:「(連絡しておいて良かった……いいタイミングだぞ!)」
満天星ニニカ:投稿時間のスタンプは他称ノヴァリスいちのショウオタク(ルシア)がマイクを下ろした後である。
満天星ニニカ:「えぇ~~~じゃあ、今日これが投稿されるってことまで見越してェ?!」わざとらしい声
満天星ニニカ:「すごーーい!!」
ルシア・J・ファーティマ:「クク……ハハハ」
ルシア・J・ファーティマ:「これでよぉ~くわかったんじゃねえかぁ?ニワカちゃんよぉ」
満天星ニニカ:「(キャラがキャラが!)」
ルシア・J・ファーティマ:「この世で最強の春日井ショウのファンが、どこの誰かってことがよォ~~~!」
剣呑なオタク:「ウッギャアアアァアアーーーーーー!!!!!」衝撃で垂直に5メートルくらいぶっ飛び
剣呑なオタク:「グワーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」そのまま天井に上半身ごと突き刺さる!
マスター・オバ:「終~了~~~~!! 勝者、そっちのお客さん!!」
ドルオタが血で血を争う秘密の地下DJクラブの客:「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
剣呑なオタク:天井に突き刺さったままのオタクの懐から、ポロリとUSBメモリが落ちてくる!
満天星ニニカ:「いえ~~~~い!!」駆け寄ってルシアの腕を取り、高々と掲げる
ルシア・J・ファーティマ:「フン」満足気に鼻を鳴らす。突き上げた掌に落ちてきたUSBメモリが収まる。
満天星ニニカ:「よっしゃ、今のうちにコピーだコピー!」
GM:そうして君達は熾烈なラップバトルを制し、春日井ショウの秘蔵映像……もとい“★-NDD”の試合資料を手に入れたのだった。

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GM:世間やネットでいくら炎上していようと、日常を放り出すわけにはいかない。
GM:君達……ショウとサデは、食料品や日用品、試合用物資の買い出しのために、仕方なく商業区へ出ることになった。
GM:二人とも変装はしているものの、どうしても通行人の視線が気になるかもしれない……。
GM:そんな折、君達はふと道端の店に目を止める。
GM:ノヴァリス・ファイト関連グッズショップだ。様々なチームのグッズと同じく軒先に並べられているのは、チームA.R.C……君達のグッズだった。
GM:ブロマイドや写真集、ロゴTシャツの他、それぞれの装備のレプリカや、デフォルメされたアクリルスタンドなどまで様々な商品が並んでいる。
GM:炎上騒ぎの最中であるが、既にいくつかは売れている形跡がある。
春日井ショウ:「えっ!ね、リーダー!アレ見てアレ!」
春日井ショウ:括った黒髪をキャップとフードで隠し、色が薄めのサングラスとマスクで顔を隠した姿。
春日井ショウ:下は僅かにダメージの入ったスキニージーンズを合わせて、違和感がない程度のストリートファッションに収めている。
春日井ショウ:なお口調に関しては却って気づかれにくいだろう(+見られてない時までキャラ作りたくないので)素のままだ。
サデ・ニカモ:「ぇっ、え」先に通り過ぎかけて、慌てて振り向く。変装の都合で視界が狭いのだ。
サデ・ニカモ:頭から爪先まで、鼠色の粗布をすっぽりと被り、僅かに顔の一部と髪の一筋だけを覗かせた格好。いつも以上に背中も丸め、さながら神殿への道すがらに現れ冒険者に小銭をねだる物乞いのような装いで雑踏に溶け込んでいる。
春日井ショウ:「うちらのグッズ!しかもけっこう売れてるよコレ!」
春日井ショウ:ひそひそと耳打ちをしつつ店頭まで手を引いていく。
サデ・ニカモ:「ヮ、ワッ……」
サデ・ニカモ:「私のグッズを買うのに使われた金銭が存在するなんて……もっ申し訳ないですね……えへへへへ……」
はしゃぐ子供:「キャーッ!アハハ!」
GM:店の中から小等部の生徒たちが出てきて、はしゃぎながらサデに激突、そのまま走り去っていく。
サデ・ニカモ:「ふぎゃあああ」力尽きる独楽のように回転して転ぶ。
春日井ショウ:「あっ、ちょっと!」
はしゃぐ子供:「ズガガガガ!ドゥーン!」「キンキンキン!」
GM:片方は“天狼”のコスプレ、もう片方はモップのようなウィッグからして“ウコンハットゥ”のコスプレのようだが、君達には気付かなかったようだ。
GM:プラスチック製の武器を楽しそうに振り回しながら、雑踏へと消えていく。
春日井ショウ:「……ま、ちょうどグッズ買ってはしゃいでるタイミングだろうしなぁ」
春日井ショウ:「リーダー、大丈夫?擦りむいてない?」 仕方ないなぁという目で小学生たちを見送ってからリーダーを助け起こす。
サデ・ニカモ:「大丈夫……仮に私が怪我をしていても……子供が元気な方が大事なので……大丈夫……ひっ、ひひ」肉体的には問題なさそうだ。
サデ・ニカモ:「あっでも……私の真似なんかさせて……あの子の指導者の方には申し訳ないかも……」
サデ・ニカモ:「死んだ方がいいと思いますか……?」
春日井ショウ:「思わないから死なないの」
春日井ショウ:「全くもう。やっぱリーダー自己肯定感低すぎだよ」
春日井ショウ:「きっとだけどさ。あの子自身がリーダーの事カッコいいとか好きとかそう感じたから、ああやってコスプレしてくれてるんだよ?」
春日井ショウ:「それを申し訳ない~なんて思っちゃったら、それこそあの子に申し訳ないよ」
サデ・ニカモ:「…………ショ、ショウさんは、しっかり、してますね」
春日井ショウ:「そう?」
春日井ショウ:「別にしっかりしてるって言われるほどしっかりしてる気もしないけど……」
サデ・ニカモ:「お、大人みたいな、っていうのとはちょっと違って、ぁ、大人っぽくてきれいだなとは思ってますけど、それとは、別、に──」
サデ・ニカモ:「──! あ、危ないっ……!」唐突に立ち位置を入れ替えて腕を広げる。
春日井ショウ:「えっ!? 何々!?」 慌てて帽子のつばを下げつつ、リーダーの腕の向こう側をちらりと覗く。
サデ・ニカモ:ポスッ
サデ・ニカモ:カラスが落としたクルミの殻がフードの上に跳ねる。
サデ・ニカモ:「ね」
サデ・ニカモ:「狙われてます……!」
春日井ショウ:「……ぷはっ!」
春日井ショウ:一瞬きょとんとした顔をした後、思わずというように噴き出して。
春日井ショウ:「ありがとリーダー!守ってくれたんだ」
春日井ショウ:「全然気づかなかったよ、ありがとね~」 よしよしとリーダーの頭を撫でる。
サデ・ニカモ:「ゃっ、やっぱり、自分たちのグッズが売れている様をわざわざ見に来る自意識過剰のどうしようもない承認欲求の豚だと読まれているのかも……」
サデ・ニカモ:「こっここは危険です……! 移動しましょう……!」
春日井ショウ:「い、いやいや!流石にそれは無いって!」
春日井ショウ:「カラスがクルミを落とすのはよくあることでしょ!」
サデ・ニカモ:ぎこちなく忍び歩きをし、道端の看板の陰に屈み込んで行く先の安全を確かめようとしている。目立つ。
サデ・ニカモ:「だっ、だって……!」小声。「い、いちばん狙われるとしたら、ショ、ショウさんかな、って」
サデ・ニカモ:「だっ、だから、そんな風に立ってたら、危な……いけないんですよ……!?」
春日井ショウ:「ああー……そこはまあ、ちょっとあるかもだけど」
春日井ショウ:カレン達と元チームメイトという不穏分子な上、今のところ一番スキャンダルのネタが薄いっぽいし。
春日井ショウ:「でも、だからってこんなとこでしゃがんでたら余計目立っちゃうよ?ほら立って立って」
春日井ショウ:ひょいと手を取って立たせつつ。
春日井ショウ:「……リーダーさ、うちがしっかりして見えるっていうけど」
春日井ショウ:「うちはリーダーの方こそ、意外としっかりしてるな~って思うよ」
サデ・ニカモ:立たせられる。「……えっ……」
サデ・ニカモ:「い……いくら払えばいいんですか……??」
春日井ショウ:「えっ、何を?」
サデ・ニカモ:「わ、私がショウさんに褒めてもらう権利なんて……た、タダで得られるはずがない……」
春日井ショウ:「タダですけど!?うちがリーダーからお金巻き上げる人間だと思ってる?!」
サデ・ニカモ:「アッいえ……疑ってすみません……」
サデ・ニカモ:「お詫びにどんなことでもします……」
春日井ショウ:「いやそこまで怒ってないけど……。あ、じゃあこの後の話聞いても変に卑下しない事!」
春日井ショウ:「これ約束ね」
サデ・ニカモ:「は、はい」何度も頷く。
サデ・ニカモ:「話……?」
春日井ショウ:「そ!うちがリーダーはしっかりしてるな~って思ってるって話」
サデ・ニカモ:「…………」口を塞ぐ。
春日井ショウ:「お、早速我慢してる。えらいえらい」
春日井ショウ:「で、えーとね。例えば、さっきも今一番危ないのはうちだからって頑張って庇おうとしてくれたでしょ?」
サデ・ニカモ:(……あとは、モーナちゃんも危ないかも、だけど)頷く。
サデ・ニカモ:(家にはあの人が一緒にいるし……そっちは平気、のはず)
春日井ショウ:「それにインタビューのときとか!あんだけ嫌がってたのに、最後にはちゃんと自分からメッセージ言ってたじゃん」
春日井ショウ:「アレ、本気で伝えたいことだから、嫌だけど頑張ったんでしょ?」
サデ・ニカモ:「い、一応……ちょっとだけは……」
春日井ショウ:「ちょっとじゃないよ~。リーダーにとっては泣いちゃうくらい嫌な事なんだもん」
春日井ショウ:「それなのに、自分一人でカメラの前にちゃんと立って、カンペとかも無しで言いたいこと言ったんだから」
春日井ショウ:「ちょっとじゃなくて、すっごく頑張ってた。違う?」
サデ・ニカモ:「リ、リーダーなの、で」言いながら目を逸らす。
春日井ショウ:「それ!そういう、リーダーだからって嫌なことも向いてないことも頑張るとこ」
春日井ショウ:「そういうとこがしっかりしてるな~って思うんだよ」
サデ・ニカモ:「そ、それは、でも」
サデ・ニカモ:「ショ、ショウさんだって、では」
サデ・ニカモ:フードと前髪の二重の陰の下から、蒼玉の瞳が躊躇うような視線を向ける。
春日井ショウ:「? うちが?」 きょとんとサングラス越しに見返す。
サデ・ニカモ:「……私が、もっと、ちゃんと……リーダーとして、チームを、盛り上げ……盛り立て……られてれ、ば」
サデ・ニカモ:「人気のために……ショウさんが、普段から、演技してなくても……って」
サデ・ニカモ:「思う……思ってるん、です、けど」
春日井ショウ:「……」 一瞬。完全に虚を突かれたという顔でぽかんと口を開けて。
春日井ショウ:「…………もう、もうさぁ~~!リーダーってばさぁ!」
春日井ショウ:「そういうとこだよ~~~!!!」 急に抱き着くとぐりぐりと撫で繰り回し始める。
サデ・ニカモ:「ふえ、え、えっ、えっ」困惑してされるがままになる。
春日井ショウ:「そうやってさぁ~~。普段は全然そういう風に見えないのに、うちらの事考えてくれるとことかさぁ」
春日井ショウ:「やっぱリーダーがリーダーなんだなぁって思っちゃうじゃん!そんなの!」
サデ・ニカモ:「ぁ、あの……離……離して……」フードから覗く青白い顔に徐々に赤みが差していく。
サデ・ニカモ:「め……目立ちます……ので……」
春日井ショウ:「おっと、そうだ。目立っちゃダメなんだった」
春日井ショウ:思い出したようにパッと離れて。
サデ・ニカモ:「……」安心しつつもちょっと残念そうにする。
春日井ショウ:「ま、とにかく!うちはリーダーのうちら思いで頑張り屋なとこ、しっかりしてるな~って思ってるし」
春日井ショウ:「そういうとこがカッコよくて大好きだなぁって思ってるって話!」
サデ・ニカモ:(……う、嬉しい、けど……)
サデ・ニカモ:尊敬する相手に褒めてもらって、嬉しくないはずはないのだけれど。
サデ・ニカモ:分不相応な評価を受けている、という感覚が、先の約束を踏まえてもなお拭えない。
サデ・ニカモ:自信を欠いた覚束なげな顔で、恐る恐ると彼女を見上げて。
サデ・ニカモ:「……最初……」
サデ・ニカモ:「本当に最初、ショウさんが、私たちのチームに、来てくれた、時」
サデ・ニカモ:「に、似てるのかも、って、思いました。前いたところで……何かあって、居場所を変えなきゃいけなくなったんだって、なんとなくは、分かりましたので」
サデ・ニカモ:「それで、この前聞かせてくれた話で、やっぱり、体験したことは、似てて」
サデ・ニカモ:「……でも、全然、ショウさんみたいに、なれる気は、しないままです」
サデ・ニカモ:「生まれつきの……う、器、なんですかね……」
サデ・ニカモ:「き、きっとそうですね……すっすみません変なこと言って……ふへ……忘れてもらえれば……」
春日井ショウ:「……器っていうほどのことじゃないよ」
春日井ショウ:へにゃりと困ったように眉を下げながら笑う。
春日井ショウ:「んー……これはまあ、ちょっと長めの昔話になるんだけど」
春日井ショウ:「うちがキャラ作り始めてからって、実は言うほど長くないんだよね」
春日井ショウ:「ここA.R.C.に来る前で、HHMと契約してからだから……一年経ってないかな」
サデ・ニカモ:「…………」そわそわと辺りを見回し、縮こめた指で前方を差す。歩きませんかのジェスチャー。
春日井ショウ:ジェスチャーに頷いて歩き出しつつ続ける。
春日井ショウ:「最初に"インタステラウォルク"を抜けてからは、他のマイナーチームに所属してたんだ」
春日井ショウ:「でも、その頃のうちって今以上にパッとしなくって。銃使ってなかったし、"ローダンテ"達とも適合してなかったし」
春日井ショウ:「自分の体の一部を生成して味方を庇うっていう、それしか出来ない選手だったんだよね」
サデ・ニカモ:(パッとしてるのに……)と思いつつも黙って頷く。
春日井ショウ:「でも、庇うってだけで硬くもないし。他の子の退場を一、二回先延ばしするだけの……まあ言っちゃえば"穴"だった訳」
春日井ショウ:「当然、他のチーム行ってもすぐ強くなるわけじゃないし。でもメジャー目指したいなんて目標だけいっちょ前だし」
春日井ショウ:「成績不振でクビ切られたり、チームの空気微妙にしちゃいそうで抜けたり……そういうの繰り返して」
春日井ショウ:「一回なんて、血迷ってソロ競技行ったりもしたんだよ?とにかく強くなろう!ってさ」
サデ・ニカモ:「へ、へえ……」
春日井ショウ:「銃練習したのも、RBの適合実験に参加したのもそういうこと。お陰で今のスタイルになったんだけど」
春日井ショウ:「そうやって1年とちょっとくらい色々やった上でまあ、気が付いたことがあって」
春日井ショウ:「……うちじゃあ、実力だけで闘士を続けてくのは厳しいってこと」
サデ・ニカモ:「……」
春日井ショウ:「気付いたってよりは、諦めがついたって方が正しいかもね」
春日井ショウ:「何を頑張ってみても強みっていうほどにはならないし。むしろどんどん器用貧乏になっちゃうし」
春日井ショウ:「最初カレン達にドル売りなんて闘士じゃない!って啖呵切っちゃったから意地張ってたけど、うちは意地張れる立場じゃないんだなーって」
春日井ショウ:「だから、HHMから出された契約を飲んだんだ。顔売りとキャラ作り込みのやつ」
春日井ショウ:「そしたらホントに人気出るんだもん。笑っちゃうよね」
サデ・ニカモ:「…………や、やっぱり、私が頼りないせいで」
春日井ショウ:「あ、違う違う!そういう風に取ってほしかったんじゃなくて」
春日井ショウ:「うちがキャラ作りやってるのは、リーダーが頼りないからじゃなくて、単にうちの実力が足りないからだよってこと」
春日井ショウ:「それと、うちが今こうなってるのは器っていうより、それしかなかったからだよって話」
春日井ショウ:「……まあ、器じゃなくて才能って言葉なら合ってるかもだけどね。キャラ作りの才能がさ」
春日井ショウ:そう言って話を区切ると、少し寂しそうに笑う。
サデ・ニカモ:暫しの間返す言葉が浮かばず、ただ靴音を並べて歩く。街並みがゆるゆると後ろに流れていく。
サデ・ニカモ:「……。じゃ、じゃあ」
サデ・ニカモ:「いまも続けてるのは……?」
サデ・ニカモ:「契約は……なくなりました、し」
サデ・ニカモ:「じ……実力、も」
春日井ショウ:「んー……確かに、ギンカさんのお陰ですっごい強くなれたなって実感はあるね」
春日井ショウ:「前なら絶対止めれなかった攻撃受け止めれるようになってるし」
サデ・ニカモ:ふんふんと頷く。
春日井ショウ:「でも、うちのファンって今結構……まあかなり多いじゃん?」 謙遜しそうになったところを少し修正する。
春日井ショウ:「そういう人たちって、キャラ作ったうちが好きな訳で。実は全部ウソでした~!とか言ったらガッカリさせちゃうよなって」
春日井ショウ:「それが半分。まあ、単に嘘つきって言われるのが怖かったりとか、今更引っ込みつかないっていうのもあるけど」
春日井ショウ:「あと半分が……」 言いかけてから、どうしようかなというようにちょっと目線をふらつかせて。
春日井ショウ:「……先に言うけど、変な意味じゃないからね。絶対にリーダーのせいとかそういう話では無いんだけど」
春日井ショウ:「うちが人気あるってことが、ちょっとでもA.R.C.のためになるんなら、それで良いかなって」
サデ・ニカモ:「ファンのため、チームメイトのため……」
春日井ショウ:「そうまとめられるとなんかカッコよさげで照れるけどね!」
春日井ショウ:照れをごまかすようにはにかんで。
春日井ショウ:「うちがキャラ作ることで喜んでくれる人が居るし、チームに貢献できる。なら、それもアリかなぁって」
春日井ショウ:「今はそう思ってるよ。もちろん、実力で貢献するのだって諦めてないし全力で頑張るけど!」
サデ・ニカモ:「……ゎ、私も、わざわざ私を応援してくれるひとのことは、大事、にする、気でいますけど」
サデ・ニカモ:「そのために何ができるかは、か、勝てばいいかな、みたいにしか、考えてなくて……」
サデ・ニカモ:「というか……私、こ、こんななので、ショウさんみたいに見栄えよくするのとか絶対無理で……あ、あと今までは勝ててすらなかったし、本当最低だったんですけど、だから、あの」
サデ・ニカモ:「……やっぱり、そうやって、自分ができることで力になろう、元気をあげようって考えられるの、すごくて、すごく、えらいと思います」
春日井ショウ:「……ありがと、リーダー」 その言葉を噛み締めるように微笑んで。
春日井ショウ:「ま、その辺は極論ないものねだりなのかもねぇ」
春日井ショウ:「リーダーはうちの見栄えとかが羨ましいかもだけど、うちもリーダーの実力が羨ましいもん」
春日井ショウ:「うちも相手チームから厄介な選手ってマークされてみたいなぁ~!」
サデ・ニカモ:「……。されると、思いますよ」
サデ・ニカモ:どこともなく前を見る。「次は」
春日井ショウ:「……だと良いな」 こちらも前へ視線を移して。
春日井ショウ:「じゃ、その次の試合のためにも帰ろ!美味しいごはんで元気補充!」
春日井ショウ:「嬉しいこと沢山言って貰っちゃったから、今日はキノコご飯炊いたげる!」
サデ・ニカモ:「エッ……!?」
サデ・ニカモ:元チームメイトと戦う彼女に、大丈夫ですかとか、無理はしないでとか、そういう言葉を続けるつもりでいた。吹き飛んだ。
サデ・ニカモ:「ほ……本当に……メシア……!?」
サデ・ニカモ:「きっき今日が最後の晩餐になっても悔いはありません……!」
春日井ショウ:「メシアではないしなる予定も無いからね?それと最後の晩餐にもしないでね?」
春日井ショウ:「皆揃って、元気に優勝しないとなんだからさ」
サデ・ニカモ:「……はい! が、頑張ります……ましょう……!」

---

GM:第三試合当日。
GM:夏の空は分厚い雲に覆われ、朝から雨が降り続いていた。君達は準備を済ませてバンに乗り込み、スタジアムへ向け拠点を出たところだ。
GM:車窓から流れる景色が、徐々にスラムのバラック小屋から商業区のまともな家々へと移り変わっていく。
白武ギンカ:「朝から蒸すね~。みんな調子はどう?」ハンドルを握りながら声を掛ける
ルシア・J・ファーティマ:「万全に決まってんだろ。誰かさんの練習メニューのせいで夜はグッスリ眠れるしな」
満天星ニニカ:「おれはいつでも元気いっぱいだ、今日も任せてくれ」
サデ・ニカモ:「晴れの日よりは……いいかなって……」
春日井ショウ:「……」 珍しく答えが無い。窓の外をぼんやりと眺めている。
サデ・ニカモ:「……シ、ショウさん?」助手席から心配げに見遣る。
春日井ショウ:「んえっ?あ、ごめん。何だっけ」
春日井ショウ:自分の名前を呼ばれてようやく気が付いて、ちょっと慌てながら車内へ視線を戻す。
白武ギンカ:「心ここにあらずだね~」
モーナ・レンクヴィスト:「だ、大丈夫ですか?ショウさん……」
春日井ショウ:「あはは……大丈夫大丈夫。ちょっとぼーっとしてただけだから」
ルシア・J・ファーティマ:「……別に今のうちは腑抜けててもいいけどよ」少し言葉を選ぶ間があって
ルシア・J・ファーティマ:「試合の本番まで引きずるんじゃねえぞ。それがプロってもんだ」
春日井ショウ:「そこはもちろん!そんなの、見てくれる人たちにも失礼だしね」
春日井ショウ:「汚名返上のためにも不甲斐ない試合出来ないし。気合はちゃんと入れてるから!」 ぐっと両の拳を握って見せる。
ルシア・J・ファーティマ:「ならいいけど」ふっと笑って外に目をやる。
GM:瞬間、強烈な衝撃が君達を突き上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「うおっ!?」
GM:身体が──いや、車体が宙を舞い、一瞬の浮遊感。
満天星ニニカ:「ッ!?」
GM:轟音と共に、バンが丸ごとひっくり返る。再度、今度は着地の衝撃。
春日井ショウ:「ひゃ!?なになになに!?」
サデ・ニカモ:「グェッッ……」
ルシア・J・ファーティマ:「クソっ!扉が!」変形して開かなくなった扉を蹴りつける。
白武ギンカ:「やばい!」
白武ギンカ:ギンカの手元に一瞬で刃が生成され、車体の底面──今は天井になっている──を切断、吹き飛ばす。
白武ギンカ:「出て!」
モーナ・レンクヴィスト:「うあ……え……?」衝撃で朦朧としている
春日井ショウ:「っ、モーナちゃん!」 朦朧としてる彼女のことも引っ張りながら外へ這い出す。
満天星ニニカ:尾と翼を生やすと同時跳躍、周囲を見回す
サデ・ニカモ:「うえぇぇぇええ……」眩暈に呻きながら脱出。
ルシア・J・ファーティマ:「チィッ……」車内にあった武器を抱えて、タイヤ跡の残る地面に飛び降りる。
GM:──ズ ガガガガガ!!!
GM:君達が転がり出た直後、真紅の槍が無数に飛び出し、車体を串刺しにする!
GM:見れば、先程まで走っていた路上にも同様の赤い物体が突き出ている。あれが車体をノックアップしたのだろう。
春日井ショウ:「……うっそでしょ。ここまでやる?」
春日井ショウ:ズタズタにされたバンを眺めながら呆然と呟く。
???:Eロイス 《悪意の伝染》
GM:その時、君達の全身を異様な感覚が包む。
GM:世界から切り離されたかのような疎外感。空が、空気が、赤黒く陰り、地面や虚空からドロドロと濁った血液が噴出しはじめる。
ルシア・J・ファーティマ:「この空気……」不快感に顔を顰める
満天星ニニカ:「穏やかじゃないな」尾を使い信号機に逆さにぶら下がっている
サデ・ニカモ:「ちょっと落ち着くような……」言いかけて身震いする。「……さすがに気のせいかも……」
???:「ヒ、ヒヒッ……」
???:「な、何だァ……全員無事かよ……」
???:引き攣るような震えた声。一人の女が歩み出る。
???:仕立ての良い気取った服装をしているが、その濁った魚のような目つきは、およそ社会性とは縁遠い。
ルシア・J・ファーティマ:「お前の仕業ってわけか。一体どこの鉄砲玉だぁオイ?」
GM:《情報:裏社会》 難易度20 で判定してください。 ニニカさんは達成値+15です。
サデ・ニカモ:アァン?
満天星ニニカ:わーい
ルシア・J・ファーティマ:なにぃ
春日井ショウ:裏社会にボーナスが……?
サデ・ニカモ:いちおうミーミルを情報屋に変えて判定します
ルシア・J・ファーティマ:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 10[3,5,10]+5[5] → 15 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:惜しい
サデ・ニカモ:5dx>=20
DoubleCross : (5DX10>=20) → 9[5,7,7,8,9] → 9 → 失敗

春日井ショウ:1dx>=20 素振り
DoubleCross : (1DX10>=20) → 7[7] → 7 → 失敗

満天星ニニカ:1dx+2+15>=20
DoubleCross : (1DX10+17>=20) → 10[10]+7[7]+17 → 34 → 成功

GM:詳しすぎ
ルシア・J・ファーティマ:知りまくってやがる
サデ・ニカモ:昔の女??
満天星ニニカ:動画みてるからな、ニニカは
GM:ではニニカさんだけ分かります

“フルクサス”
“プラタ・オ・プロモ”に所属し、『協会』の意志によって動く特殊な傭兵──『殺し屋シカリオ』の一人。ランクは7位。
血液操作で標的を封殺し、奇怪なオブジェへと変性させて展示する『アーティスト』。陰気で陰湿、倫理観が歪んでいる。


“フルクサス”:「やっぱり闘士サマは侮れねェなあ……ヒッ、クヒヒッ……」
サデ・ニカモ:「ぁ……怪しい笑い方……!」
サデ・ニカモ:「絶対っ……ま、まともじゃない……! テロリスト……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「いや、アタシらの素性を知った上で襲ってきたってことは……」
満天星ニニカ:「『殺し屋』だ、おまえらもラス・ヴィダスに住んでるならその存在は知っているだろ?」
満天星ニニカ:「しかし、堕天病を排したい潔癖さの一方でこんなものまで持ち込んでくるとは……おれが思っていたよりなりふり構わないようだな」

TIPS:『殺し屋』
“プラタ・オ・プロモ”に所属し、主に協会の意に沿わぬ者を排除する汚れ仕事を担当している特殊な傭兵。
ノヴァリス内において直接的殺害こそ行わない(行えない)ながら、資産や家財の破壊、ハラスメント、社会的攻撃、物理的な封印などによって間接的に対象を抹殺する彼女たちの存在は、ラス・ヴィダスにおいて恐怖の象徴そのもの。


春日井ショウ:「知ってはいるけど……。だからってここまでする!?」
春日井ショウ:「仮にうちらがここで足止めされたとして、そんなの"協会"が一枚噛んでるって丸わかりじゃん!」
満天星ニニカ:「わかったから、どうだと言うのだ?」
満天星ニニカ:「アレの目論見が成功してしまえば、結局おれたちは『殺し屋』なんぞにやりこめられた情けないチームだ、それは事実となって残る」
満天星ニニカ:「その後はどうせ協会内部の過激派の一部が強行したとして尻尾を切られる、そこでおしまいだ」
満天星ニニカ:「だろう?“フルクサス”……雇い主を隠す気もあるまい」
“フルクサス”:「キヒヒッ!流石に詳しいじゃねえか、なァ“百舌鳥”よ」
ルシア・J・ファーティマ:「百舌鳥ぃ?」周りを見回して
ルシア・J・ファーティマ:「誰のこと言ってやがる!コイツは"ウィンター・ブルー" 満天星ニニカだ!」
ルシア・J・ファーティマ:「テメエ人違いでこんな真似しやがったんならタダじゃ置かねえぞ…!」
満天星ニニカ:「そうだ、ひと違いだな」声色は崩れる無く
満天星ニニカ:「“百舌鳥”は死んだ、お前も『殺し屋』なら聞いているだろう」
ルシア・J・ファーティマ:「……?」二人のやり取りを怪訝な表情で見る。
“フルクサス”:「ギャハハッ!ギヒッ!ヒヒヒハハッ!!」
“フルクサス”:手を叩いて甲高く哄笑する
“フルクサス”:「あァ~そうだな……それにそんな事ぁどうだっていいんだ」
“フルクサス”:「どうせお前ら全員、ここから出られやしねェーんだからよ……」
“フルクサス”:“フルクサス”の首元で輝くのは、不気味な赤光を放つ首輪めいた拘束具。
“フルクサス”:生徒にジャームの力を齎す凍結兵装、“堕剣の楔片”──もっとも、君達がそれを知るかは定かではないが。
GM:ぞろぞろと、君達の周囲を大勢の武装した生徒が取り囲んでいく。ギャング、傭兵、無軌道不良……恐ろしい数だ。
満天星ニニカ:「実際こいつは大ピンチだな、どうしたものか……」じろじろとそれを睨めつける
サデ・ニカモ:「……と、とっちめましょう」
サデ・ニカモ:「スタジアムに急がないとですし……き、聞き出したいこととか、別にないですよね……?」
満天星ニニカ:「それはそうなのだが……『殺し屋』の強さとは単なる腕っぷしのそれのみじゃない」
満天星ニニカ:「むしろ、その大部分が"用意"にある」
満天星ニニカ:「リングの上で格闘家に勝てる一般人などそうはいないだろうが……その外で、不意を突き、銃を所持していれば子どもでも容易に勝てるだろう」
サデ・ニカモ:「な、何なんですか……いつもはやたら自信満々なくせに……」
サデ・ニカモ:「じゃあ他にやりようがあるんですか……?」
満天星ニニカ:「つまり、この状況に持ち込まれた時点でおれたちは詰みかけているのだ」
満天星ニニカ:「やりようは、無いかもな……だから心構えを説いている」淡々と、サデに返事を投げる
満天星ニニカ:「あちらはこちらのやること全てに対策を用意している、そのつもりで当たれ」
春日井ショウ:「……つまり、とっちめるの自体に異論はないで良いんだよね?」
春日井ショウ:「なら、早くしよう。話してる間にも試合の時間が迫ってる」
春日井ショウ:普段のショウらしくない、まるで演技のときのように冷たい声音。
春日井ショウ:「……リングにも上がれずリタイアなんて、そんなの絶対ゴメンだし」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ。詰んでるだぁ?上等じゃねえか!」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトはお行儀のいい格闘技とは訳が違うんだ!この程度の連中……」
満天星ニニカ:「おれが穴を開ける……おまえらはこの場を逃走し会場に向かうことを第一に行動しろ」翼がわななく
ルシア・J・ファーティマ:「おい!なんでそういう話になんだよ!お前も来るんだろうが!」
満天星ニニカ:「ルシア」いつになく真剣な響き
満天星ニニカ:「良いか、聞け、一度だけだ」
満天星ニニカ:「"ノヴァリス・ファイトはお行儀のいい格闘技"だ」
満天星ニニカ:「これはそういうことなのだ、おまえが闘士として戦うなら……勝ち目は遠のく」
ルシア・J・ファーティマ:「ニニカ、お前……」
サデ・ニカモ:「話が! 長い!!」
サデ・ニカモ:敵勢の一角に短剣を飛ばす。
春日井ショウ:「今回はリーダーに同感!」
春日井ショウ:飛ばされた短剣から薔薇と火が渦巻く。
武装生徒:「ギャッ!?」「ぐああ!?」数人が吹き飛ばされる。個々の練度は高くないが、数が異常だ。ほとんど焼け石に水に思える。
満天星ニニカ:「クソッ」滅多にしない舌打ちをして短刀に追いすがるように飛び込んでいく
“フルクサス”:「あ~あ~あ~……」
“フルクサス”:倒れた生徒に手を翳すと、彼らの内側から血液が噴出し、メキメキと音を立てて凝結、四肢があらぬ方向へ折り曲げられていく。
武装生徒:「がっ……ぎゃぁあああぁあああっ!?」
“フルクサス”:見る間に生徒たちは赤黒い奇怪なオブジェと化す──だが、十字冠だけはその頭上(と思しき場所)に輝いたまま。死んでいないのだ。
ルシア・J・ファーティマ:「テメエ……味方でも見境なしかよ」
“フルクサス”:「嬉しいからって焦るなよォ……だァーいじょうぶだって」
“フルクサス”:「ちゃんとお前らも、あたしの『イベント』の一部にしてやるからさぁ……」
“フルクサス”:「『日常と芸術の融和』!その素材にホンモノの闘士を使えるなんて……『殺し屋』やっててよかったなァ~~」
満天星ニニカ:「雑兵の意識は奪うな、むしろ盾として使えッ」怒号と共に武装生徒たちの頭を踏み台に一直線に“フルクサス”へ
サデ・ニカモ:「私は……あ、あなたたちに、興味ないし、怒ってます」
サデ・ニカモ:「モーナちゃんにまで……手を、出しましたよね」飛び戻った短剣を取る。
サデ・ニカモ:「お行儀よくなんて、言われなくても、絶対、しませんから」
春日井ショウ:「うちも。キミの芸術とか仕事とか、心底どうでも良いし」
春日井ショウ:「会わす顔ないけど、会わなきゃいけない子達が居るんだよ。ようやっと会えるとこまで来たんだよ」
春日井ショウ:「何も知らない人間が、闘士でさえない癖に、邪魔しないでよ!」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん、ショウさん……」
白武ギンカ:「ん~……まずいねーこれは」
白武ギンカ:既に戦い始めた面々を尻目に、死んだ昆虫のように逆さになった車を叩き
白武ギンカ:「はいみんな聞いて~」
ルシア・J・ファーティマ:「あ゛ぁ!?お前は何ノンキに車いじってんだ!状況わかってんのか!」
ルシア・J・ファーティマ:暴徒を数人盾で弾き飛ばしながら怒声を返す。
白武ギンカ:「これエンジンが壊れちゃってるよ~。こいつら倒しても試合に間に合わないかもだね」
春日井ショウ:「えぇ!?」
春日井ショウ:「か、替えの車とか……」
白武ギンカ:「この辺にそんなのあるかな~……」
白武ギンカ:「いやぁゼツボー的状況だね!」
ルシア・J・ファーティマ:「言ってる場合か!なんとかなんねーのかよ!」
サデ・ニカモ:「間に合わなかった時は……仕方ないので……」
サデ・ニカモ:「このひとたちの肉を指先からちょっとずつ切り落としていく感じで……」
春日井ショウ:「猟奇的に自棄にならないの!」
白武ギンカ:「まあまあそう焦らないで。こういう時にぴったりの『闘士の五箇条』があるから、教えてあげよう」
白武ギンカ:ギンカの手元が光り輝き、一本の長剣が形作られる。赤黒の空間にあって、否応なしに目を引かれる白銀の輝き。
白武ギンカ:「闘士なら──『剣を握って死ね』だ」
サデ・ニカモ:「……ぴったり?」なんとなく首の後ろがざわつく感覚を覚える。
春日井ショウ:「五か条のことはそこそこ信頼してますけど、死ぬのはゴメンですからね!」
白武ギンカ:「や、そうじゃなくて~……」
GM:NPCカードが使用可能です。

NPCカード
◆白武ギンカ
ダメージ判定の直前に使用する。攻撃力+100。シーンに1回まで使用可能。

白武ギンカ:「……最後まで諦めるなってことさ」
GM:ミドル戦闘を開始します。
A.R.C VS “フルクサス”



“フルクサス”

(5m)

武装生徒A

(5m)

PC (5m) 武装生徒B

(5m)

武装生徒C



GM:武装生徒はトループです。
◆ラウンド1
GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無!
“フルクサス”:《あり得ざる存在:加速装置》 行動値+12
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:リーダーに!
サデ・ニカモ:わあい もらいます
春日井ショウ:春日井ショウのHPを70に変更(72 → 70)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(42 → 46)
ルシア・J・ファーティマ:《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(42 → 44)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(27 → 23)
満天星ニニカ:こちらも抜かねば無作法というもの
満天星ニニカ:《加速装置》行動値+12
満天星ニニカ:侵食を55に
GM:イニシアチブ22 フルクサスの……
GM:何!?満天星ニニカ……こいつ!
満天星ニニカ:ニニニ
GM:ではニニカちゃんの手番です!
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》+《イオノクラフト》 侵食+4
満天星ニニカ:隠密移行、飛行状態で“フルクサス”まで接敵
満天星ニニカ:メジャーでコンボ、レックス・ネモレンシスの剣。《エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》+《光速の剣》 侵食値+5
GM:ちょっと待ってね
満天星ニニカ:対象は“フルクサス”貴様じゃー!……ってなんだァ!?
GM:いや……何でもないぜ 判定どうぞ!
満天星ニニカ:おうらい、侵食は64に
満天星ニニカ:12dx7+4-4+8
DoubleCross : (12DX7+8) → 10[2,3,3,3,4,4,7,7,9,9,9,9]+10[2,4,6,7,8,10]+10[3,3,9]+10[8]+10[8]+4[4]+8 → 62

春日井ショウ:えらい!
ルシア・J・ファーティマ:すごい!
満天星ニニカ:ニニン
サデ・ニカモ:フン……新入りにしてはやるじゃないか
GM:なんだとぉ……?
“フルクサス”:《リフレックス:ブラム=ストーカー》+《死者の肉体》 ドッジ
“フルクサス”:8DX7+4>=62
DoubleCross : (8DX7+4>=62) → 10[1,3,5,6,6,7,8,8]+5[1,4,5]+4 → 19 → 失敗

GM:ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:7d10+2d10+9+20+20
DoubleCross : (7D10+2D10+9+20+20) → 40[7,8,4,5,9,4,3]+6[3,3]+9+20+20 → 95

ルシア・J・ファーティマ:でっか
満天星ニニカ:装甲有効!
GM:でかすぎる
満天星ニニカ:ニニン
“フルクサス”:でもまだ元気です
春日井ショウ:95で!?
ルシア・J・ファーティマ:意外とムキムキだぞこいつ
満天星ニニカ:良いものもらったみてえじゃねえか~~よぉ~~フルちゃんよぉ~~

満天星ニニカ:先手必勝、問答無用
満天星ニニカ:ここでの鉄則は相手に"付き合わないこと"だ
満天星ニニカ:身体に張り巡らされた鋼鉄の"根"が電子回路を形成し身体能力と反射速度を引き上げる
満天星ニニカ:「(迅速に)」
満天星ニニカ:照準は瞬時に済む、相手が姿をみせた瞬間からずっとずっとデータは調整していた
満天星ニニカ:もはやお決まりの、指を銃に形作る手順すら省略し恐るべき速度で“フルクサス”に鉄柱が突き刺さった。
満天星ニニカ:轟音とともにいくらかの武装生徒が舞い上がる、ニニカはそれを見もしない
“フルクサス”:「ガボッ……グッ……ヴ……ヒヒッ……」
“フルクサス”:身体に大穴を穿たれるが、噴き出した血がすぐにそれを補っていく。
満天星ニニカ:「ずいぶんと"用意"してきたじゃないか、どれだけ下駄をはかせてもらったんだ?“フルクサス”」無感動にそれを見下ろしている
“フルクサス”:「いぃ~~~い腕……してるじゃあねえか?ええ“百舌鳥”……」
“フルクサス”:「テレビでお前を見た時にはそりゃあ驚いたモンだがよォ……」
“フルクサス”:「安心したぜ?ちィーーっとも変わっちゃねぇみてえだなァ?」
満天星ニニカ:「おれは……おれは変わった」
満天星ニニカ:「変わる、変わろうとしてる……今も、この先も変わり続ける」
満天星ニニカ:「澱んで腐った、動かない水たまりに住むきさまらとは……ッ」語気が荒れる
“フルクサス”:「今更変われやしねェよッ!!てめぇみてえな『人殺し』が!!」

GM:行動値22 “フルクサス”の手番です
“フルクサス”:マイナー エネミーエフェクト《堕落の爪》
“フルクサス”:メジャー 《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》+《紅の刃》+《鮮血の網》+《封印の呪》+《ブラッドウェブ》+《細胞侵蝕》+《異形の祭典》
“フルクサス”:命中で次の判定のC値+1、ラウンド間移動とドッジを行う度に14点ダメージ、硬直、邪毒5、重圧付与 ダメージで侵蝕7点上昇
“フルクサス”:対象PC全員
“フルクサス”:15DX7+6
DoubleCross : (15DX7+6) → 10[2,2,3,3,4,5,5,6,6,6,7,7,7,9,10]+10[4,4,6,7,10]+6[3,6]+6 → 32

サデ・ニカモ:いちおうドッジ
サデ・ニカモ:2dx-1>=32
DoubleCross : (2DX10-1>=32) → 7[4,7]-1 → 6 → 失敗

サデ・ニカモ:もちろんだめ!
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》サデちゃんをカバー。リアクティブシールドでガードします。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(44 → 46)
満天星ニニカ:ど、どっじ……
春日井ショウ:ガードで
満天星ニニカ:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 5[1,5] → 5

満天星ニニカ:惜しかった
ルシア・J・ファーティマ:リアクティブシールドの効果も使っちゃおうかな
ルシア・J・ファーティマ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 4

ルシア・J・ファーティマ:ガード値+4
“フルクサス”:ダメージ行くわよ行くわよ行くわよ
“フルクサス”:4D10+12 装甲有効
DoubleCross : (4D10+12) → 21[6,6,6,3]+12 → 33

“フルクサス”:命中で次の判定のC値+1、ラウンド間移動とドッジを行う度に14点ダメージ、硬直、邪毒5、重圧付与 ダメージで侵蝕7点上昇
春日井ショウ:装甲15とガードで12の27弾いて残り6のところに
春日井ショウ:ポンデローザ:氷雪の守護LV2→ダメージを-3D、1ラウンドに1回、侵蝕値+3
春日井ショウ:6-3d10
DoubleCross : (6-3D10) → 6-21[7,10,4] → -15

GM:何……こいつ!
春日井ショウ:これで完全に弾いた!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(46 → 49)
ルシア・J・ファーティマ:装甲ガード会わせて39点
ルシア・J・ファーティマ:全部弾きました
満天星ニニカ:~死~
GM:こいつら固すぎじゃないか?
満天星ニニカ:リザレクトしやす
満天星ニニカ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7

満天星ニニカ:侵食は71に

“フルクサス”:「喜べよ……この“フルクサス”の『イベント』の一部になれることを……」
“フルクサス”:「お前らの存在はこれから大勢の人間にインスピレーションを与える『芸術』になるんだぁ……」
“フルクサス”:「生と死!日常と芸術!その境界を壊す価値を創造できるんだッ!世界をより良く!刺激的に!」
“フルクサス”:「こんな風に……なァッ!!」
“フルクサス”:“フルクサス”が腕を振り翳すと同時、異変が起きた。
“フルクサス”:レネゲイドが収束し、君達の身体に激痛が走る。
“フルクサス”:内側から血液が噴出し、肌を突き破り、骨肉を巻き込み捻じくれ……“フルクサス”の『作品』へと変質していく!
ルシア・J・ファーティマ:「……!?こい、つは……!」
満天星ニニカ:反応が遅れ、それを真正面から受ける
満天星ニニカ:「ぐっ、が……」
満天星ニニカ:「(鉄則は相手に"付き合わないこと"だ、わかってたはずなのに……つい乗ってしまった)」苦々しげに『自称芸術品』を引っこ抜く、空いた穴を根が埋めていくがダメージは大きい
ルシア・J・ファーティマ:「この程度の痛み……」堕天病に侵され、黒く結晶化した肌が妖しく輝く。
ルシア・J・ファーティマ:変質しかけた自らの骨と肉が、巻き戻すかのように元の形へと回帰していく。
ルシア・J・ファーティマ:エグザイルとブラム・ストーカーの身体操作によるエフェクト反転。身体を作り変えられる激痛の中で、普段以上の精度でそれをやってのけた。
ルシア・J・ファーティマ:「試合の度に散々味わってんだよ。あんま闘士を舐めんじゃねえ!」
“フルクサス”:「あっ!こいつらァ~~~……」
“フルクサス”:「何抵抗してんだ!進歩を受け入れろ!殺すぞ!!!」
春日井ショウ:「ていうか、さっきも言ったじゃん」
春日井ショウ:「キミの芸術とか、かっけらも興味無いんだけど!」
春日井ショウ:こちらは噴き出した血液を端から薔薇の花弁へと変換することで掌握し直し、自分の身体へと還元している。
サデ・ニカモ:ショウのリードで立ち位置を調整し、被弾を肩代わりしてもらった形だ。その礼も心配も省略して、攻撃の予備動作に移っている。
春日井ショウ:更にコスチュームに隠れた肌の下。張り巡らされた蜘蛛の巣の痣の上。
春日井ショウ:体内を蠢く蜘蛛たちが、密かに傷を繕い直している。
“フルクサス”:「舐めやがってえぇ……まあいい……」
“フルクサス”:「すぐに自分から芸術になりがたる……」

GM:行動値17 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はあい
サデ・ニカモ:マイナー無し。メジャーで《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》。
サデ・ニカモ:敵全員に射撃攻撃をします
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:8dx7+6
DoubleCross : (8DX7+6) → 10[4,4,5,7,7,8,10,10]+10[2,2,4,5,7]+10[8]+10[8]+10[9]+10[9]+1[1]+6 → 67

GM:なんだこいつらの出目は
サデ・ニカモ:正義のパワー
満天星ニニカ:さすリー
武装生徒:全員イベイジョン25で命中
“フルクサス”:《リフレックス:ブラム=ストーカー》+《死者の肉体》
“フルクサス”:8DX7+4>=67
DoubleCross : (8DX7+4>=67) → 10[1,2,2,3,4,7,7,9]+10[5,8,8]+10[3,8]+5[5]+4 → 39 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:ビビらせやがる
GM:ダメージどうぞ!
サデ・ニカモ:ギンカさん使っていいですか?
春日井ショウ:やっちゃって!
ルシア・J・ファーティマ:ここが切り時や!
サデ・ニカモ:ではNPCカードを使用します
満天星ニニカ:やんややんや
サデ・ニカモ:ダメージ!
サデ・ニカモ:7d10+12+2d10+21+100
DoubleCross : (7D10+12+2D10+21+100) → 32[6,3,3,6,5,2,7]+12+18[8,10]+21+100 → 183

GM:ギェェエ
ルシア・J・ファーティマ:ヤバ~
満天星ニニカ:すげえや
サデ・ニカモ:装甲-15換算、命中で邪毒5と重圧付与、ダメージで以後のラウンド中の被ダメージ+2Dです
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を12増加(39 → 51)
“フルクサス”:HP0
“フルクサス”:《不死不滅》で復活します
サデ・ニカモ:芸術になれやァ

サデ・ニカモ:黒く朽ちかけたナイフを投げ上げる。一見して投擲前のルーティーンじみた動作。
サデ・ニカモ:「これでも……」
サデ・ニカモ:──それとは全く脈絡なく。チームA.R.Cを囲む軍勢を、臓腑を食い荒らされる激痛が襲う。それが事実であると示すみたいに、五体にスイスチーズめいた穴が開く。
サデ・ニカモ:折しも吹いたぬるい風がその穴々を通り抜け、不格好な霧笛じみて掠れた不協和音を奏でる……。
武装生徒:「ぎっ!?」「ぎゃあぁああッ!?」「うわぁああああっ!何よこれぇえええっ!!」
武装生徒:不可解な激痛に、一気に悲鳴と混乱が蔓延する。
サデ・ニカモ:「……わ、私なりに、気は使ってるんです、普段……なるべく見栄えがするように、って」
サデ・ニカモ:「でも、いらないですよね……今。……あんまり気に入らないけど」
サデ・ニカモ:「あなたのやり方と、ちょっと近い、かも」
サデ・ニカモ:宙にちらついて塵が舞っている。赤黒い色。悪夢めいた空に、空気に。……それから“フルクサス”が再生のために取り込んだ血にも、よく溶け込む色。
サデ・ニカモ:栽培が禁止されている、肉食の菌類の、その胞子だ。
“フルクサス”:「野郎ォァ~~……」
“フルクサス”:身体に空いた穴から血が噴き出し、ボコボコと沸騰したように蠢いている。
“フルクサス”:「ダサい穴空けやがってぇえ…………」
春日井ショウ:「穴がイヤなら塞いであげよっか?」
春日井ショウ:途端、彼女らの肉体に空いた穴に火が灯る。
春日井ショウ:胞子、そしてその中に混ぜたショウの花弁を火種とした発火。こちらも普段なら自主的に使わない封じ手のような物。
“フルクサス”:「ぐぉああぁああああッ!?」
GM:悲鳴が連鎖し、炎が次々と燃え広がっていく。
ルシア・J・ファーティマ:「っしゃあ!このまま一気に畳み掛けんぞ!」
GM:赤黒い世界が火に照らされ──
“フルクサス”:「の女ァ……! ……?」
“フルクサス”:顔を上げて、それに気付く。
“フルクサス”:炎よりも眩い光が、血に染まった空間で瞬いている。
白武ギンカ:小さな少女が手にした剣から、白銀の輝きが溢れる。レネゲイドが収束し、その輪郭が揺らめいている。
白武ギンカ:これまでのチームA.R.Cでの特訓でも見せたことの無かった能力だ。
白武ギンカ:「行くよ」
サデ・ニカモ:「……!」冷めた目から一転、伏せる。
白武ギンカ:キ ン ッ !
白武ギンカ:素早く剣を振るうと同時、溢れる光がそのまま刃と化し、痛みに狂う軍勢を真っ二つに切り裂く。
武装生徒:「がっ」「えっ?」
ルシア・J・ファーティマ:「光の……刃……?」その様子に目を見開く
白武ギンカ:キンッ! キンッ! キンッ! ガキンッ!!
白武ギンカ:工業機械めいた正確なフォームで剣を振るう度に、放たれた光波が次々に武装生徒たちを両断していき──
GM:彼女らは苦悶の悲鳴を上げる間もなく、次々に転送されていく。
春日井ショウ:「……これ、って」
ルシア・J・ファーティマ:「どうなってやがる……アレじゃまるで……」
“フルクサス”:「んだこいつは……がっ……」胸元から真っ二つに切断され、ごぼりと不随意の血を吐く
“フルクサス”:「聞いてねえぞ……何だよこいつはぁあ……!」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「サ、サービスが、良いん、ですね……」
満天星ニニカ:「…フン」チラリと、一瞬だけ目を向ける
白武ギンカ:「……」いつもの笑ったように細めた目のまま、君達を見る。

“フルクサス”:《加速する刻》
“フルクサス”:行動します
ルシア・J・ファーティマ:こいつ!
サデ・ニカモ:潔く腹ば切れ
春日井ショウ:まだなんかする気か
満天星ニニカ:行動しないでぇ
“フルクサス”:《理想投影》 バッドステータス解除
ルシア・J・ファーティマ:貴様~~~ッ
“フルクサス”:マイナーで《堕落の爪》
春日井ショウ:まだ堕落させようとしてくる
“フルクサス”:メジャー 《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》+《紅の刃》+《鮮血の網》+《封印の呪》+《ブラッドウェブ》+《血の宴》
“フルクサス”:命中で次の判定のC値+1、ラウンド間移動とドッジを行う度に14点ダメージ、硬直付与 ダメージで侵蝕7点上昇
“フルクサス”:対象はショウ・サデ・ルシア
“フルクサス”:15DX7+6
DoubleCross : (15DX7+6) → 10[2,2,2,3,6,6,7,7,8,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,3,4,8,9,9,9,10]+10[1,3,3,6,7]+6[6]+6 → 42

ルシア・J・ファーティマ:ガード!
春日井ショウ:ガード!
サデ・ニカモ:おなじくガード
“フルクサス”:ではダメージ
“フルクサス”:《ヘルズブラッド》
“フルクサス”:ダメージを上げます
“フルクサス”:5D10+12+8D10 装甲有効
DoubleCross : (5D10+12+8D10) → 27[8,2,6,1,10]+12+44[5,5,5,8,5,6,6,4] → 83

ルシア・J・ファーティマ:デカいなオイ
春日井ショウ:C(83-27)
DoubleCross : c(83-27) → 56

満天星ニニカ:ヮォ
サデ・ニカモ:性格が最悪
春日井ショウ:C(70-56)
DoubleCross : c(70-56) → 14

春日井ショウ:生きてる!
ルシア・J・ファーティマ:C(83-39)
DoubleCross : c(83-39) → 44

春日井ショウ:春日井ショウのHPを14に変更(70 → 14)
サデ・ニカモ:リザレクトですが 試合外でも1d6+3?
ルシア・J・ファーティマ:HP0 《リザレクト》
GM:試合外では通常リザレクトです
サデ・ニカモ:なるほどね
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(51 → 58)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(46 → 53)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(53 → 57)
“フルクサス”:《デビルストリング》
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を7増加(58 → 65)
“フルクサス”:二人の《リザレクト》を打ち消し
サデ・ニカモ:対策は有効?
GM:有効です
春日井ショウ:ニニカちゃん!
満天星ニニカ:ニニ!
ルシア・J・ファーティマ:頼むぜ!
満天星ニニカ:《対策:デビルストリング》Lv3、打ち消すよー
“フルクサス”:何だとぉ…………
“フルクサス”:では打ち消されて打ち消せません
満天星ニニカ:ギャハハ!ざまあねえなあ!
ルシア・J・ファーティマ:一応九生足使っとこ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1増加(57 → 58)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを7に変更(27 → 7)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを10増加(4 → 14)

“フルクサス”:「……ふざけんじゃあねえッ!お前ら、素材の分際でェエエ……」
“フルクサス”:「あたしの“フルクサス”を……邪魔するんじゃあねェエーーーッ!!」
“フルクサス”:“フルクサス”の身体から、全開のレネゲイドが放たれる。それと共鳴するかのように、君達の身体、内部の血液が激痛と共に泡立ち蠢き始める。
“フルクサス”:鮮血が噴き出し、四肢の先端から裏返るかのように、見る間に身体が変質させられていく!
ルシア・J・ファーティマ:「ぐ、あぁあああああああッ!!」
ルシア・J・ファーティマ:指先の関節が逆方向に巻き取られるように曲がり、手首、肘へと歪な螺旋を描いて捻じれて行く。
サデ・ニカモ:「……っ! ~~~~~~~ッッッ!!!」目を瞑り歯を食いしばって堪える。何よりも悲鳴を聞かせてやらないためだ。
サデ・ニカモ:肉体の変形さえをも、強引な再生で押さえ込もうとする。
“フルクサス”:「ギャハハハハハハッ!再生も転移もさせやしねえェーーーよ!!」
“フルクサス”:「お前らあたしの素材なんだからよォッ!大人しく芸術品になるのを受け入れやがれッ!!『フルクサス展 人類の進歩と芸術』の一番メインに飾ってやるからよ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「くっだらねえ……!んなもん見に行くぐらいならコイツの育てたキノコ博覧会でも開いたほうがマシだ!」
春日井ショウ:「断るって!言ってるで、しょ!」
春日井ショウ:ぎゅるりと裏返った皮膚の裏側。肉や筋や管が露わになると同時に、皮膚の裏側が日の下に晒される。
春日井ショウ:そこにあるのは、びっしりと張り巡らされた黒い蜘蛛の糸。ショウの身体に間借りして生きるアルギーロデスイソウロウグモの住処。
春日井ショウ:変形と共に引きちぎられたソレが、まるで自分達の意志で戻ろうとするかのように伸び合わさり繋ぎ直されていく。
春日井ショウ:皮一枚、いや巣一枚で繋がれた皮膚を、自身の手や生やした蔦を使って強引に張り直す。ガワを繕った下では同じく蜘蛛の糸が千々に乱れた身体を整える。
“フルクサス”:「カハハッ!無駄だっての!一度喰らったら抜け出せやしねェーーよ!!」
“フルクサス”:支配下に置かれた血肉が自ら狂ったように蠢き暴れ始める。遺産により再生力を上げたショウはともかく、サデとルシアには致命的だ。
ルシア・J・ファーティマ:「こ、の…ッ!」暴れ回る自分の腕を抑えるが、変質を押し留めきれない。
サデ・ニカモ:「……グゥウウ……ッ!」とうとう堪え切れず獣じみた唸りを漏らす。
満天星ニニカ:「良かったよ、多少下駄を履いてるとは言え……」
満天星ニニカ:傷に呻いていたはずのニニカ、彼女のその足元を根が覆っている
満天星ニニカ:「前と芸が変わって無くて」ゆらり、と幽鬼のごとく顔を上げる
満天星ニニカ:「なあ、おまえ……前に会ったときからなにか一つでも"新しいもの"を作り出せたか?」
“フルクサス”:「何……!?」
満天星ニニカ:うごめくそれは瞬く間に成長、チームメイトの身体に絡みつき各自の細胞に"情報"を渡していく、それに対抗するための、抗体を作り出すための
満天星ニニカ:「どうしておまえがムセイオンの連中に相手にされないか、まだわかってないんだろうな……」ゆっくりと、諭すように
満天星ニニカ:「いいか、きさまは」
満天星ニニカ:「芸術家なんかじゃなくて……」
満天星ニニカ:「ただの『人殺し』だ」硬質なその言葉とともに、肉と血の呪縛がほどける
“フルクサス”:「うっ……うぅッ……!?」その光景を前に瞠目する
“フルクサス”:「うぅう嘘だっ……!あたしの革新的芸術が…………!?」
サデ・ニカモ:「……ッ、……?」
サデ・ニカモ:涙の滲む目を瞬かせる。
サデ・ニカモ:手を握り、開く。痛みがなくなっている。
ルシア・J・ファーティマ:真紅の血鎧が変形した四肢を覆い、砕ける。その中から正常な形に再生した手足が姿を表す。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……色々聞きてえことはあるが今は後回しだ」
春日井ショウ:「あ、ははっ。ナイス、ニニカちゃん!」
春日井ショウ:巣によって無理矢理に抑え込んでいた変異が治まっている。
サデ・ニカモ:「……むぅ」不満げにする。
“フルクサス”:「ゆ……夢……?」
“フルクサス”:呆然としたまま口を開ける。

GM:行動値14 ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:待機します
GM:では行動値12 ショウさんの手番です
春日井ショウ:マイナーで重圧解除、メジャーで全力移動してニニカちゃん達のエンゲージに。
GM:では行動値0 待機していたルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで重圧解除。
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《風鳴りの爪》LV1《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3 猟銃でフルクサスを攻撃
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV4でダイス増加
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(58 → 60)
ルシア・J・ファーティマ:8dx8+2
DoubleCross : (8DX8+2) → 10[2,2,5,6,7,8,9,10]+10[4,8,10]+4[2,4]+2 → 26

ルシア・J・ファーティマ:くっ…
GM:おかわいい達成値ですこと……
サデ・ニカモ:妖精する?
ルシア・J・ファーティマ:後何回残ってるっけ
サデ・ニカモ:2(3)回
ルシア・J・ファーティマ:欲しいとこではあるけどもったいなさもある……
春日井ショウ:でもここで当たらなかったら被害がデカくなりすぎると思う
ルシア・J・ファーティマ:一応これで回れば支配までは打たなくて良いかもしれないけど…
サデ・ニカモ:次のラウンドも加速してくるかな~
ルシア・J・ファーティマ:まあでも…欲しいかな!
サデ・ニカモ:じゃあ《妖精の手》!
ルシア・J・ファーティマ:ありがとうございます!うおおおお!
GM:足掻きおる……
ルシア・J・ファーティマ:1dx8+32
DoubleCross : (1DX8+32) → 10[8]+10[8]+2[2]+32 → 54

ルシア・J・ファーティマ:よし
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を4増加(65 → 69)
春日井ショウ:良い回転!
GM:なんだと!?
サデ・ニカモ:えらい
満天星ニニカ:回転に敬意を払え
“フルクサス”:この程度の達成値俺でも避けられるぜ
“フルクサス”:《リフレックス:ブラム=ストーカー》+《死者の肉体》
“フルクサス”:8DX7+4>=54
DoubleCross : (8DX7+4>=54) → 6[1,2,3,4,4,5,6,6]+4 → 10 → 失敗

“フルクサス”:バカな………………
満天星ニニカ:惜しかったねえ
春日井ショウ:おかわいいこと
ルシア・J・ファーティマ:おかわいいこと
サデ・ニカモ:おかわいい達成値ですこと
GM:クソ~~~ッ ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:ショウ…頼めるか…
春日井ショウ:スカーレット・メディランド:凍てつく刃LV4→ダメージロールに+1D+12、侵蝕値+3
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(49 → 52)
ルシア・J・ファーティマ:みんなの力がこの猟銃に!
ルシア・J・ファーティマ:6d10+4+2d10+1d10+12 諸々有効
DoubleCross : (6D10+4+2D10+1D10+12) → 34[5,6,7,1,5,10]+4+5[4,1]+10[10]+12 → 65

ルシア・J・ファーティマ:1のダイスを振り直し
ルシア・J・ファーティマ:1d10+64
DoubleCross : (1D10+64) → 4[4]+64 → 68

ルシア・J・ファーティマ:どや!
“フルクサス”:ぐああああああああああ
“フルクサス”:HP0
“フルクサス”:復活エフェクトはありません
春日井ショウ:よっし!
GM:戦闘終了です。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(60 → 64)
サデ・ニカモ:二度と逆らうなよ!
満天星ニニカ:うおーーー!!勝った!!
ルシア・J・ファーティマ:やったー!

ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cを……」血に塗れた指先に絡まる何かが、紅く光を反射する。
ルシア・J・ファーティマ:「舐めてんじゃねえぞ……"協会"の三下がよぉ!!」
ルシア・J・ファーティマ:それは糸だ。これまでの戦闘で周囲に張り巡らされていた血糸を、指先で一気に手繰り寄せる。
ルシア・J・ファーティマ:いつの間にかフルクサスの手足に絡みついたそれは、ほんの一瞬その体制を崩して膝をつかせ
“フルクサス”:「うっ……!?」
ルシア・J・ファーティマ:同時に、構えた猟銃の銃口が火を吹いた。
ルシア・J・ファーティマ:本来ならなんの変哲も無い弾丸。しかし今は……
春日井ショウ:ショウが前もって仕込んでおいた特性弾。着弾した瞬間に芽吹き、絡みつき、その末に発火する茨の種子だ。
サデ・ニカモ:更にそれを、先とは別種の菌糸が表面を覆っている。
サデ・ニカモ:以前、意図しない場面で使用してしまったものだ。有機体に根を張って速やかに繁殖し──火の気に触れれば、爆発的に燃え上がる。
“フルクサス”:体勢を崩した“フルクサス”の身体を弾丸が貫き、傷口から一気に炎に包まれる。
“フルクサス”:「がっ……あぁああぁああああッ!?」
“フルクサス”:血液操作で逃れようとするものの、茨と菌糸がそれを許さない。
“フルクサス”:「がはっ……ぐっ……クク……ここまでかよ……」
“フルクサス”:プロの『殺し屋』として限界を悟ったのだろう。肺を焼かれながらも卑屈な笑みを浮かべる。
“フルクサス”:「だが……ヒヒッ……これで勝ったつもりか……?」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、負け惜しみのセンスまで最悪とは救えねえなサイコ野郎」
ルシア・J・ファーティマ:「どっからどう見てもアタシらの勝ちだ。オラ、先を急いでんだからさっさとどきな」再び銃口を突きつけて
ルシア・J・ファーティマ:「それとも今すぐ飛ばしてほしいならそうしてやるぜ?あぁ?」
“フルクサス”:「ヒヒハギヒハハハッ!何も分かっちゃいねェーなァ!」
“フルクサス”:「もう終わってんだよォお前らは!車はオシャカ!第一その傷と侵蝕で試合に出るつもりかァ?」
“フルクサス”:「それに今頃は“ZENITH”にも……あたしより高ランクの『殺し屋』が二人、差し向けられてる」
ルシア・J・ファーティマ:「んだとぉ…?」
“フルクサス”:「八百長断っていい気になって正義面かァ?バカが!そんなモンこの街のどこにもありゃしねェんだよ!」
春日井ショウ:「……正義面なんてした覚えないよ。ただ闘士で居たいだけ」
春日井ショウ:「キミにはそれがどういう意味かなんて分からないだろうけどさ」 冷めた目で見下ろしながら言い捨てる。
満天星ニニカ:「それは……」
満天星ニニカ:「諦めるわけにはいかなくなったな」
満天星ニニカ:心なしか、先程より言葉に力が籠もっている
満天星ニニカ:「“ZENITH”は当然のように会場に現れるだろう」
満天星ニニカ:「ならば、おれたちがそこにいないような無様なことは……あっちゃいけないことだ」
サデ・ニカモ:嘆息する。
サデ・ニカモ:「……ざ、残念、です」
サデ・ニカモ:「そうして勝ち誇るあなたを見ると……確かに……ニニカさんの方が、上等だって、認めるしかない」
“フルクサス”:「ギャハハハッ!!こいつの正体を何にも知らねえからンなことが言えんだよ!」
“フルクサス”:「いいか“百舌鳥”……よっく覚えとけよ」
“フルクサス”:「マトモな面してスポーツやって青春ごっこか?笑わせんなッ!!」
“フルクサス”:「お前は絶対変われやしねえよ……!一生、同じ穴の狢……」
“フルクサス”:「クハッ……ヒャハハハハハハッ……!」
“フルクサス”:哄笑を残し、全身を炎に撒かれて転送される。
サデ・ニカモ:「……このまま試合に出られなければ、ニニカさんは、地団太を踏んで悔しがるでしょう」
サデ・ニカモ:その間際の炎に照らされ、青い瞳を煌かせる。「誰も芸術とやらにできていないのに、気にせず笑える、あなたとは、違う」
満天星ニニカ:「……サデ」
GM:“フルクサス”が消え、徐々に周囲の空間が元に戻っていく。
満天星ニニカ:「みんな、当然おれに……聞きたいことがあるだろう」
満天星ニニカ:「だが……今は」
満天星ニニカ:「急ごう、時間がない」
サデ・ニカモ:「はい……」
春日井ショウ:「ダメ。行きながらで良いから話させて!」 "フルクサスの"退場を見届けた上で、怒った、というよりはぶすくれたような顔をニニカちゃんへと向ける。
サデ・ニカモ:「え……」
サデ・ニカモ:「別に……興味もないです……私……」
春日井ショウ:「リーダーの平常運転は置いといて。ニニカちゃんさ、さっきの何?」
ルシア・J・ファーティマ:「ショウはたまに言い出すと聞かないからな……」苦笑して銃を肩に担ぐ
満天星ニニカ:「さっきの……と言われても、どの"さっきの"だ?」困惑したように、心当たりが多すぎる
春日井ショウ:「『おれが穴を開けるからお前らはその間に先に行け』的なの」
満天星ニニカ:「あれは……相手の想定通り事が運んでいるように、見せる必要があった」
満天星ニニカ:「あいつが知るおれならああする、という動きをなぞって……変数になど目を向けないよう……」
満天星ニニカ:「それがひとつで、もうひとつは」少し続きを言い淀み
満天星ニニカ:「結局それが勝算が高かったからだ、演技ではなく……」
満天星ニニカ:「この場合の勝利とは、A.R.Cが会場にたどり着くことだ」
満天星ニニカ:たとえ、一人が欠けようと。
春日井ショウ:「じゃあダメ。前の一個だけだったら良かったけど……」
春日井ショウ:「ちょっとでも『自分が居なくてもいい』みたいに思ってたんならダメ」
春日井ショウ:ぐに、とニニカちゃんの両頬を挟んで。
春日井ショウ:「ニニカちゃんさ。ニニカちゃん抜きの三人で、"★-NDD"に勝てると思う?」
満天星ニニカ:「お、おまえらは強くなった……対策のための資料だって手に入ったし……」前髪の奥で目を逸らすのが伝わってくる
春日井ショウ:「目ぇ逸らしてる時点で思ってないでしょ」 スパッと切り捨てる。
春日井ショウ:「うちら三人だけスタジアムについて、万全じゃない状態で"★-NDD"に負けて。それって負けじゃん」
満天星ニニカ:「ぐ……」
春日井ショウ:「忘れたの?うちら、優勝を目指してるんだよ?」
満天星ニニカ:「だけど……」
満天星ニニカ:「あいつが現れた時、思ったのだ……追いつかれた、精算を迫られている……と」
満天星ニニカ:「おまえらが、支払うのはおかしいと思った……」
満天星ニニカ:しどろもどろと、いつものハキハキした口調はすっかり鳴りを潜め
満天星ニニカ:「それにおれは元より独りで完結した存在だ……ひとりでも、あれを切り抜けられたかも……しれなくて……」
春日井ショウ:「そんなの知らないよ。ニニカちゃんが昔何やってたにしても、今試合に出るのを諦める理由にならないもん」
春日井ショウ:「うちが怒ってるのは、全員で切り抜けて、全員でスタジアムについて、全員で試合に勝つぞ!って」
春日井ショウ:「そう考えなかったこと。それが出来るって、思ってくれなかったこと」
春日井ショウ:「それが出来るって信じてよ。強くなったって言ってくれるならさ」
春日井ショウ:「うちら四人全員揃って、それがチーム『A.R.C.』なんだから」
満天星ニニカ:「それはッ……」
満天星ニニカ:おまえらは知らないのだ、裏のやり方を
満天星ニニカ:今回はたまたまうまくいったものの
満天星ニニカ:他にも、他にも
満天星ニニカ:言いたいことが湧き上がるが
満天星ニニカ:「……それでも」
満天星ニニカ:「それでもおれは信じるべきだったのだ、チームの強さを……」
満天星ニニカ:「そうか、そうだな……」
満天星ニニカ:頭を下げる
満天星ニニカ:「すまなかった!!!」
春日井ショウ:「ん、良し!」 にこっと笑みを崩すと、頬を挟んでいた手でぐりぐりと頭を撫でる。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……」仕方なさそうに笑って肩を竦める。
サデ・ニカモ:「……そもそも三人で着いたところで人数不足で失格にされると思いますし……」目を背ける。
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、人には散々言ってたくせに、自分の事情になるとそのザマかっての」
ルシア・J・ファーティマ:「ともあれ、これで二人共満足したな?」
春日井ショウ:「うん!時間取ってごめん!」
白武ギンカ:「や~、よかったよかった」ぽんぽんと手を払っている
ルシア・J・ファーティマ:「ああ、こっからは話してる時間も惜しい。本当ならアイツにも……」ギンカの方を一瞬気にして
GM:その時、モーナの携帯から着信音が鳴り響く。
モーナ・レンクヴィスト:「……あっ、で、電話です、赫花連盟から……!」
立野スズコ:「やっと繋がった……!皆さん、今どちらですか~!?もう試合始まっちゃいますよぉ!」
立野スズコ:切羽詰まった慌てた声が聞こえてくる。
サデ・ニカモ:「ぁ、あの、すみません、ちゃんと間に合うように出たんですけど、そのっ」
サデ・ニカモ:「く、車が壊れちゃって……! 途中で殺し屋にも襲われて……!」
ルシア・J・ファーティマ:「"協会"の妨害工作だ。そっちはなんとも無かったか?」
“マスターポルート”:「詳しい話はまた後で。とにかく急いで頂戴。今近くから迎えの者を向かわせたわ」
GM:言うや否や、エンジン音を響かせて一台の車が飛び込んでくる。
GM:ギャギャギャギャギャギャギャ!
斜向野オバ:「あんた達!乗りな!!」
春日井ショウ:「斜向野さん!?」 思わず素が出る。
サデ・ニカモ:「アッ……ブルーシートの……」
ルシア・J・ファーティマ:「オバちゃんじゃねーか!」
満天星ニニカ:「おまえはッ!」
斜向野オバ:「いいかい!?車はねえ!絶対4WDにしときな!」窓から身を乗り出す
斜向野オバ:「分かったかい!?4WDだよ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「どんだけ雪国の坂道にトラウマ抱えてんだよ……まあいい!とにかく乗るぞ!」
満天星ニニカ:ぴょいっと飛び乗る
サデ・ニカモ:「はっ、はい」ギンカを一瞥する。
白武ギンカ:「よかった~、行こ行こ~」ふにゃふにゃしながら車に乗り込む
サデ・ニカモ:「さ、最悪……ギンカさんにぶっ飛ばしてもらわなきゃいけないかと思ったので……助かりました……本当に……!」
サデ・ニカモ:ぺこぺこ頭を下げながら乗り込む。
斜向野オバ:「いいかい!しっかり掴まってな!4WDだからね!!」
春日井ショウ:(なんにでもこだわりの強い人なんだな……) 大人しく乗り込む。
GM:四輪駆動の唸りを上げて、車は猛スピードで発進した。



GM:シーン終了
GM:ロイス取得・購入可能、また成長が可能です。
サデ・ニカモ:ロイスはショウさんに ○尊敬/隔意 で
ルシア・J・ファーティマ:高性能治療キット買ってここで使うのはOKですか?
GM:いいですよ~
ルシア・J・ファーティマ:やった~
満天星ニニカ:ロイス保留!
春日井ショウ:ニニカちゃんへのロイス感情を○信頼/心配に変更しておきます
ルシア・J・ファーティマ:ロイスは保留
満天星ニニカ:ニニカも回復したほうが良さそう
サデ・ニカモ:購入はウェポンケースを狙います
サデ・ニカモ:4dx+2+35>=18
DoubleCross : (4DX10+37>=18) → 10[5,9,9,10]+3[3]+37 → 50 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:高性能治療キット買います
春日井ショウ:こっちも高性能治療キット狙おう
満天星ニニカ:おなじく!
ルシア・J・ファーティマ:4dx+3>=9
DoubleCross : (4DX10+3>=9) → 10[3,10,10,10]+9[1,3,9]+3 → 22 → 成功

春日井ショウ:1dx+2+35>=9
DoubleCross : (1DX10+37>=9) → 6[6]+37 → 43 → 成功

サデ・ニカモ:買えてステルスコートを指定して購入は以上!
春日井ショウ:そのまま自分に使用!
ルシア・J・ファーティマ:ボーナス入れてなかったけど買えた
ルシア・J・ファーティマ:使います
春日井ショウ:52+3d10
DoubleCross : (52+3D10) → 52+10[3,5,2] → 62

ルシア・J・ファーティマ:14+3d10
DoubleCross : (14+3D10) → 14+12[2,4,6] → 26

満天星ニニカ:1dx+35>=9
DoubleCross : (1DX10+35>=9) → 7[7]+35 → 42 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを12増加(14 → 26)
春日井ショウ:52は侵蝕値だった 24まで回復です
満天星ニニカ:7+3d10
DoubleCross : (7+3D10) → 7+21[10,10,1] → 28

春日井ショウ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYppyJkwUM
満天星ニニカ:26まで完全回復!
春日井ショウ:成長後のキャラシです。呪われしものの印LV2・冥府の棺LV1・不死者の恩寵LV2・無限の血肉LV1研究対策:氷の塔LV3&ターゲットロックLV3を取得
春日井ショウ:デモンズシードで命のカーテンの最大レベルを1上げて3にしました。 以上!
春日井ショウ:ちなみにこれ、不死者の恩寵って今使えます?
GM:いいでしょう!
サデ・ニカモ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY3_-JkAUM
春日井ショウ:じゃあ使っちゃお
春日井ショウ:4d10+3
DoubleCross : (4D10+3) → 25[7,4,8,6]+3 → 28

春日井ショウ:春日井ショウのHPを52に変更(24 → 52)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を5増加(52 → 57)
サデ・ニカモ:成長はこう。束縛の領域のために交渉周りを強化したのと、甘い芳香および攻撃誘導に対策を取りました。後者はC値下げに使う想定です。
ルシア・J・ファーティマ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYjJXmmwUM
ルシア・J・ファーティマ:《血色の花嫁》《紅のベーゼ》《異形の守り》《ウインドブレス》《自動触手》《呪われし者の印》《研究対策:ターゲットロック》を取得、《風鳴りの爪》のLVを上昇。ストライクハーケン、七里靴を装備。増血剤を取得。
満天星ニニカ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYgdfglAUM
満天星ニニカ:肉体2→4、白兵4→6、《ミスディレクション》LV2《バリアクラッカー》Lv1→Lv2《マグネットムーブ》Lv2《死点撃ち》Lv3
満天星ニニカ:研究対策だけほんのちょっと待ってください
満天星ニニカ:《研究対策:波紋の城塞》をLv3で取得します
GM:OK!



【MasterScene/“★-NDD”】

“スピカ” 神宮寺カレン:「……そうなの~。だから今、プラモの塗装ラックが欲しくて~……☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ちょっとー!おっさんっぽいって何~!?あたしアイドルなんですけど~!☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:凄まじい速さで流れていく、大量のコメント。アイドル、闘士のみならず神宮寺カレンは配信者としてもトップクラスの人気を誇っている。
“スピカ” 神宮寺カレン:普段のアイドル業とは裏腹の歯に衣着せぬ物言いと、だらしない生活感の漂う配信は等身大の親近感を感じさせ……しかし、彼女にとってはそれすらキャラクター像の一環だ。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……あっ、そろそろ試合の時間じゃん!じゃあな視聴者ども☆しっかり応援しろよな~☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:スマートフォンの電源を落とし、息をつく。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「センパ~イ、試合前にも配信ですかぁ?人気者は大変ですね~」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:スタジアムの控室。黒髪にツインテールの可愛らしい少女が、どこか挑発的に声を掛けてくる。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:“アルタイル”、ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:“インタステラウォルク”が“★-NDD”になる際、オーディションを経て加入した生徒だ。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……何よ?何か言いたいわけ?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「べぇっつにぃ~~?大変そうだな~って言っただけじゃないですかぁ」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「あっ、あっ……」剣呑な空気に慌てて二人を見る
“レグルス” ソン・シファ:「……試合、どうなるかな」無理に仲裁せず話題を逸らす。こうした空気は慣れたものだ
“レグルス” ソン・シファ:「私達、殆ど練習できてないけど……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「あ~それですか、マネージャーに聞きましたよ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「大丈夫ですよ、来ないらしいんで」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……は?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……来ないって……どういうことよ?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「だからぁ、そのままの意味ですよぉ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「『そういうことになってる』んです」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「そ、それって……」
“レグルス” ソン・シファ:「ちょっと、だってチームA.R.Cってショウの……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「はぁ~?知りませんよそんなの。関係ありますぅ?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ていうか……何今更なこと言ってるんです?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「いつもやってることでしょ?こんなの」
“スピカ” 神宮寺カレン:「…………」
“スピカ” 神宮寺カレン:そう──その通り。いつもしてきたことだ。
“スピカ” 神宮寺カレン:何を期待していたのだろう?春日井ショウと試合をして、それが一体、自分にとって何の意味が──
“スピカ” 神宮寺カレン:(……そう……今更だわ、何もかも)
“スピカ” 神宮寺カレン:椅子から腰を上げ、深く息を吸う。
“スピカ” 神宮寺カレン:「行くわよ」
“スピカ” 神宮寺カレン:全身の細胞が、神宮寺カレンから“スピカ”へと切り替わっていく。
“スピカ” 神宮寺カレン:スタジアムの照明に照らされ、虚しい歓声の中へと歩み出した。



【Middle9/本番:第三回戦】

GM:Middle9
GM:第三試合のシーンです。全員登場!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(57 → 63)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(64 → 65)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(69 → 78)
満天星ニニカ:71+1d10
DoubleCross : (71+1D10) → 71+5[5] → 76

ラス・ヴィダススタジアム
GM:試合時間が数分後に迫る中、チームA.R.Cは一向に姿を見せず、スタジアムは困惑のどよめきに包まれていた。
GM:運営スタッフや赫花連盟の生徒が対応に追われる中、実況解説が一方的に囃し立てる。
実況:「さあ、いよいよ試合開始まで数分となってしまいました!このまま姿を現さなければ、失格ということになりますが……」
解説:「たとえ一人や二人に体調や不慮の事態があったとしても、全員が欠場というのは妙ですね」
実況:「というと~?」
解説:「そもそも、チームA.R.Cがここまで勝ち上がってこられた時点で不自然に思いませんか?」
解説:「チーム間での買収行為や、あるいは違法なドーピング等……そういった違反工作が上手くいかず、表に出て来られないのかもしれませんね」
実況:「いやそんな…… ……いえ!……確かに十分にあり得る話ですね~」
解説:「そもそも試合開始前にこうして対戦相手を待たせ、観客を不安にさせスタッフに迷惑を掛けている時点で……」
解説:「スポーツマンとしては言語道断と言わざるを得ませんね!」
実況:「な……なるほどですね~」
実況:「“★-NDD”の皆さんも心配そうな表情をしております。このまま行けば不戦勝となりますが……」
リポーター:「皆さんにお話を伺いたいと思います。チームA.R.C、姿を見せませんが……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「え~っ、一体どうしたんですかねぇ?ヴァレちゃん心配です~」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「チームA.R.Cの皆さんが無事なように、お祈りしたいと思います!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「そうですね☆こんな形での勝利しても、全然嬉しくないです☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:「チームA.R.Cの皆さんは……」
GM:その時、俄かに会場がざわつく。
GM:スタッフに先導されて競技場に入場してくるのは、チームA.R.Cの面々だ。
GM:だがその身体は傷付き、着衣は乱れ、まるで既に一戦交えてきた後のように見える。
ルシア・J・ファーティマ:「なんとか間に合ったみて―だな」べっとりと自らの血に塗れた姿でスタジアムを見渡す。
満天星ニニカ:「いやあ、流石は赫花連盟……優秀な医療スタッフを抱えているな」見た目は傷にまみれているが、その足取りは軽い
サデ・ニカモ:「ゲホッ……ハァ~……ゴホッ…………ぅえ……」髪を顔に海藻めいてべったりと張り付け、首を反らして白い息を吐いている。
サデ・ニカモ:「あ……あと10km…………」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「!? なんで……」
春日井ショウ:「遅れてしまってごめんなさい。少しトラブルがあって」 普段は乱れ一つないコスチュームに、伸ばしきれない皺が残っている。
春日井ショウ:ズタズタになってしまった手袋などは予備に替えたため、どうにか肌の露出は免れた。
実況:「おーっと!こ……ここでチームA.R.C、試合開始ギリギリでの登場です!」
実況:「しかしこれは……既に負傷しているように見えます!一体どうしたことでしょうか!?」
解説:「何か、我々の知らないトラブルがあったのかもしれませんね」
解説:「しかし体調管理からそうしたトラブルシューティングまで闘士ならば自己責任の内、こんなことでは困りますね」
実況:「そっ……そうですね~……?」
サデ・ニカモ:「……はっ……夢……」
サデ・ニカモ:「セイクリッドピラー往復マラソンの思い出が……ふへ……夢でよかった……へへへ……」ジャケットの袖でよだれを拭う。
GM:観客からは到着への歓声と異様な様子へのどよめきが半々で聞こえてくる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:スタジアムの喧騒の中、じっとショウを見据える。
“スピカ” 神宮寺カレン:「ショウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:呟いた声は、マイクに乗らないほど小さい。
春日井ショウ:「……」 その視線を受け止め返して。
春日井ショウ:「もう試合開始時刻よね?握手を」 そうスタッフたちに断ってカレンへ歩み寄る。
“レグルス” ソン・シファ:「……! ショウちゃん……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「……」カレンとショウとで視線を彷徨わせる
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:歩み出て、至近距離でショウと相対する。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……“ガリカ・オフィキナリス”選手」
“スピカ” 神宮寺カレン:「間に合ってよかったー☆ お会いできて光栄です☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:「今日はよろしくお願いしますねっ! お手柔らかにお願いします☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:そうして可愛らしい笑顔で手を握る。
春日井ショウ:「こちらこそ。お会いできて光栄よ、"スピカ"」
春日井ショウ:いつも通り眉一つ動かさない鉄面皮でそう答えた後、マイクに乗らないよう声量を落として囁く。
春日井ショウ:「遅くなってゴメン」
春日井ショウ:「今のうちの本気、全部見せるから。本気でやろ」
“スピカ” 神宮寺カレン:一瞬、笑顔が固まって。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:ふいと顔を逸らし、ショウでなく観客席を見上げる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「みんなーっ☆ あたし達頑張るから、応援よろしくねーっ☆」
観客:割れんばかりの歓声が上がる──観客席は超満員、本来チームA.R.C側の席にも、相当“★-NDD”側の客が入っているように思える。
観客:当然だろう、今や“★-NDD”はノヴァリス・ファイトメジャーで最も人気のあるチームだ。君達はかなりアウェーの状況にある。
満天星ニニカ:「イヒ、ヒ」
満天星ニニカ:「かーわぃーいね、お嬢さんたち」
満天星ニニカ:「人気者だな、やる気出ちゃうな」口元をニヤつかせ、ガラの悪い態度で
満天星ニニカ:「おれはお上品にはやらないぞ、ただでさえ調子が"戻って"しまっているんだ」
満天星ニニカ:「気の済むまで付き合ってもらうからな」手を差し出す
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「はーいっ!よろしくお願いしますね!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ヴァレリー、初めてだから緊張します……! 皆さんのこと、沢山教えてくださいね!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(……何なのよ、こいつら……!来ないはずじゃなかったの!?どうなってんのよ……!)
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ!いつからここはお遊戯会場になったんだ?あぁ?」カレンに対抗するように観客を煽る。
ルシア・J・ファーティマ:「待たせたなぁ!これからお前らがずっと見たかった光景を見せてやるぜ!ラス・ヴィダストップアイドルの処刑ショーをなあ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「見ての通り"ウォーミングアップ"は万全だぁ!」血まみれの衣装を指さして
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cの皆殺し劇場を、しっかりその目に焼き付けて帰りやがれ!!」
観客:「ふざけんなーー!」「死ねーーー!!」「ギャーーッ!ルシアーーー!!」「ワイルドで素敵ーーー!!」
観客:ブーイングと黄色い声がぶつかり合う!
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:(こ……怖え……やっぱ商業区は怖えところだぁ……)
満天星ニニカ:「ククク、最高じゃないか」
満天星ニニカ:「おれはやるぞルシア、実は得意なんだ名誉毀損が」
満天星ニニカ:「満天星ニニカアンチスレが3日は完走し続けるくらい暴れてやる」
ルシア・J・ファーティマ:「珍しく気が合うじゃねえか。いいぞ、好きなだけやれ」
春日井ショウ:(……先輩もニニカちゃんも、あんまり過激にはしないでほしいんだけどな……)
春日井ショウ:とはいえ、されたことがされたことなので止めもしづらい。
ルシア・J・ファーティマ:「舐めた真似した落とし前は、キッチリこの試合で付けさせてやるぜ」獰猛な表情で両の拳を突き合わせる。
春日井ショウ:(カレンやシファは打たれ強い方だし平気だろうけど、ルミーとか新入りの子大丈夫かな……)
サデ・ニカモ:満場の喊声を隠れ蓑に囁く。「フ……“フルクサス”さんには、誇りの欠片もありませんでしたが」
サデ・ニカモ:「あなたたちは、どう、なんでしょうね」
サデ・ニカモ:「手段を選ばなかった上で敗れてなお、負け惜しみで済ませて笑えるのかどうか」
サデ・ニカモ:「ショウさんが、見ています」
サデ・ニカモ:青緑の髪の隙間から、僅かに蒼玉の瞳が覗く。
“レグルス” ソン・シファ:「……」物言わぬ少女の瞳に、感情の揺らめきが灯る。
春日井ショウ:「……ちょっと、リーダー」 とんと肩を叩きながら身を寄せて。
春日井ショウ:「そ、そんなに煽らなくて良いって!ていうかマイク乗ってるとこであんま意味深な事言うのも……」 ひそひそと耳打ち。
サデ・ニカモ:「だって……まだムカムカして……」
サデ・ニカモ:「モーナちゃんが怪我するところだったんですよ……」
春日井ショウ:「そこは分かるけど……。多分、カレン達は"フルクサス"の件には関わってないと思うし」
春日井ショウ:「とにかく、腹立った分は試合で返そ?ね?」
サデ・ニカモ:「……」短剣が鞘に収まったままカタカタと鳴り出す。
サデ・ニカモ:「……そうします……」
GM:片やきらびやかな美しい衣装、片や血塗れで傷だらけの様相。
GM:華やかで美しい一団と、異相、異様が揃った一団。
GM:誰が見ても、どちらが善で悪かなど火を見るよりも明らかだ。
GM:だがそれでも──“★-NDD”の名を叫ぶ洪水のような歓声の中に
GM:掻き消されそうになりながらも、必死に君達を応援するファンの声が聞こえた。
GM:──試合が始まる。
実況:「さて、紆余曲折ありつつもいよいよ試合が始まりますね!この試合いかがでしょうか?」
解説:「そうですね。まずチームA.R.Cといえば何と言ってもこの世のものとは思えない陰湿で気持ち悪く性格が悪い戦いぶりが持ち味です」
解説:「特に“ウコンハットゥ”選手はノヴァリス・ファイト闘士100人に聞いた『相手にいるとテンション下がる闘士ランキング』で堂々の1位に付けています」
解説:「この嫌らしく最悪で吐き気を催す戦法に我らが“★-NDD”がどう立ち向かうのか!注目ですね」
何も考えていない生徒:「あ~ん、先輩こっちですよ~」
何も考えていない生徒:「もう試合始まっちゃいますよぉ~!早く早くぅ~~」
何も考えていない生徒:奇抜なファッションに身を包んだ、明らかに軽いノリの生徒が、恋人の手を引いて席に着く。
ペネロピ・オースティン:「はぁ……『いいとこ連れていく』って言うから何かと思えば……」
ペネロピ・オースティン:「よりにもよってノヴァリス・ファイト……?」
ペネロピ・オースティン:「しかもこのチームの……」
ペネロピ・オースティン:不満を隠そうともせずに足を組んで席に座る。
何も考えていない生徒:「や~ん、先輩なんか怒ってます~~?」
何も考えていない生徒:「先輩がぁ、なんか最近元気無いから~~」
何も考えていない生徒:「頑張ってチケット取ったんですよぉ~?なんかぁ、人気チーム?らしくてぇ~」
ペネロピ・オースティン:「チッ……はいはい、もういいって」
ペネロピ・オースティン:深く溜息をつく。最悪な気分だったが、ここで吐き出しても仕方がない。
ペネロピ・オースティン:ペネロピ・オースティンがノヴァリス・ファイトを始めたのはノヴァリスに来てすぐのことだ。友人に誘われて始めた競技だったが、どうやら自分には才能があったらしく、労することなくマイナーシーンを勝ち上がった。
ペネロピ・オースティン:この競技こそ自分の歩むべき道だと感じ、恋や遊びも犠牲にして、ただひたすらに青春を捧げてきた。
ペネロピ・オースティン:だが、そんなものは幻想だった。自分の持っていた才能など、メジャーでは路傍の石程度のもの。
ペネロピ・オースティン:愚かな勘違いで青春を浪費して、今の自分には何も残されていない。卒業までの期間を、ただ無為に浪費するだけの日々……
ペネロピ・オースティン:(……まだ続けてたんだ、あいつら)
ペネロピ・オースティン:競技場のチームA.R.C──かつてのチームメイトを見下ろす。
ペネロピ・オースティン:傷と血にまみれた情けない姿を見て、呆れたように息を吐く。
ペネロピ・オースティン:(……バッカみたい)
ペネロピ・オースティン:(そんなに汗かいて必死になったって……一体それが何になるのよ)
GM:ペネロピがぼんやりと競技場を眺める中、試合開始のブザーが鳴り響いた。
GM:第三試合を開始します。

◆ラウンド1
春日井ショウ:あ、その前に配置!うち後衛!
満天星ニニカ:中!セットアップなし!
ルシア・J・ファーティマ:中!
GM:そうでした
GM:配置と侵蝕を+2D10!
サデ・ニカモ:後!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 4)増加(65 → 69)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10(→ 14)増加(78 → 92)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2D10(→ 7)増加(63 → 70)
満天星ニニカ:76+2d10
DoubleCross : (76+2D10) → 76+5[3,2] → 81

サデ・ニカモ:あっすみません
サデ・ニカモ:対策:攻撃誘導を対策:ターゲットロックに変えても……いいですか?へへ……
GM:何だとぉ~?
GM:今回だけだぞ♡
サデ・ニカモ:ありがと♡
ルシア・J・ファーティマ:優しいじゃん
春日井ショウ:セットアップはクリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:今回はニニカちゃんからかな
満天星ニニカ:ニニ!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを50に変更(52 → 50)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(70 → 74)
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を2D10(→ 12)した (58 → 70)
GM:“レグルス” ソン・シファの侵蝕率を2D10(→ 14)した (68 → 82)
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を2D10(→ 10)した (65 → 75)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァの侵蝕率を2D10(→ 19)した (58 → 77)
A.R.C VS ★-NDD



[敵後衛]/“スピカ”神宮寺カレン/“リギル”ヘルミーネ・クレーマン/“アルタイル”ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ
(5m)
[敵中衛]“レグルス”ソン・シファ/
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



GM:セットアップから!
“スピカ” 神宮寺カレン:《ターゲットロック》+《攻性変色》
“スピカ” 神宮寺カレン:対象ニニカ!
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:ターゲットロック》LV3 次に行うメジャーアクションのC値を-3
満天星ニニカ:ニニー!
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を6増加(70 → 76)
サデ・ニカモ:こちらも《研究対策:ターゲットロック》。次に行うメジャーアクションのC値を-3します
GM:なんだとぉ……
春日井ショウ:こちらも研究対策:ターゲットロックLV3で次のメジャー判定のC値を-3しておきます
ルシア・J・ファーティマ:《血色の花嫁》LV1《紅のベーゼ》LV4《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18 HPをすべて失い最大HPと現在HPを+40。増血剤を一個使用しHPを失う効果を無効。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを40増加(26 → 66)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(66 → 62)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(69 → 76)
“レグルス” ソン・シファ:コンボ【ショウ・マスト・ゴー・オン】
“レグルス” ソン・シファ:《ショウタイム》+《攻撃誘導》+《甘い芳香》+《タブレット》+《多重生成》
“レグルス” ソン・シファ:ラウンド間自身を含まない攻撃ダイス-12個、行動値-6
“レグルス” ソン・シファ:対象はPC全員!
ルシア・J・ファーティマ:最大値は67。
サデ・ニカモ:《対策:甘い芳香》
サデ・ニカモ:行動値減少効果を無効にします。
GM:何だとぉ……?
GM:“レグルス” ソン・シファの侵蝕率を16増加(82 → 98)
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:《波紋の城塞》
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:カレン・シファ・ヘルミーネの装甲+9
満天星ニニカ:《対策:波紋の城塞》Lv3、次に行うメジャーアクションのC値を-3
GM:なんだとぉ…………
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を4増加(75 → 79)

GM:スタジアムが暗闇に包まれたかと思うと、眩い光が“★-NDD”の面々を照らし出す。
GM:様々な光で彩られた、幻想的な空間が形作られる──“レグルス”、ソン・シファの舞台演出。
GM:さながら別世界の光景、観客を魅了するそれは、対戦相手にとっては幾重にも標的を惑わせ心を挫く幻影となる。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「──君と見た 放課後の空──♪」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:対峙する君達にまで一瞬試合の最中だと忘れさせるような、ぞっとする程の美声がスタジアムに響き渡る。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「寂しそうな君の眼も 僕は知らない振りをして──♪」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:“リギル”の異能の域に達した歌声が、スタジアムを完全に掌握する。
“スピカ” 神宮寺カレン:「行くよ☆」
“スピカ” 神宮寺カレン:カレンが指差した先、“レグルス”の光がニニカを照らし出す。
“スピカ” 神宮寺カレン:華麗なその光の役割は、レーザーサイトと同じ。狩られるべき獲物を照らし出す光だ。
満天星ニニカ:「フハッ……来い」狩りの標的らしく、牙をむき出しに獰猛な獣のごとく笑う。
GM:歓声が君達を包み込む。瞬く間にスタジアムは“★-NDD”に支配されていた。その圧倒的な空気だけで、対戦相手は呑まれそうになる。
サデ・ニカモ:だが、その対極、妖々たる輝きが灯る。
サデ・ニカモ:青白く発光する菌類が群生し、丈高く伸び、天より差す光への覆いとなる。棚めいた傘を多段に広げるもの。大脳じみた形と皺のもの。凍った稲妻の如く枝分かれしたもの。
サデ・ニカモ:深海の珊瑚礁を思わせる景観に、マリンスノーじみた胞子が舞う。ニニカへ投げかけられる光は散乱し、その輪郭を曖昧にする。
サデ・ニカモ:天頂でいかに輝く星があろうと、それが届かぬ底もある。そう示すみたいに。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、ウチのリーダーの根暗陰湿暗黒さを甘くみんなっての」普段通りの様子で赤く染まった盾を構える。
春日井ショウ:「……」 リーダーによって作られた茸傘の下から、四人を見つめる。
春日井ショウ:(……懐かしいな)
春日井ショウ:シファの光も、ルミーの歌も、カレンのターゲッティングも。全部覚えてる。
春日井ショウ:違うのは、あのときは隣に居て、今は正面に居る事。そして皆あの頃よりずっと強くなっていること。
春日井ショウ:うちが居なくなってから――プロデューサーに色々と指図されるようになってからも、能力訓練を続けてきたんだって一目で分かる。
春日井ショウ:(もったいないことしちゃった)
春日井ショウ:正直言って、自分が居なくなった後のチームを見るのは寂しかったし、どんどん人気が出る度に自分との差が離れていくようで辛かった。
春日井ショウ:だから、"★-NDD"の試合は出来る限り見ないよう、触れないようにしていたけど――。
春日井ショウ:(皆が強くなってくとこ、見てれば良かった)
春日井ショウ:軽く頭を振る。違う。その強さを、今からここで受け止めるんだ。
春日井ショウ:気合を入れ直すように薔薇を周囲に展開しながら、もう一度四人を見つめ直した。

GM:行動値19 ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:はい!
ルシア・J・ファーティマ:マイナー《赫き鎧》LV4 HPを12(+5)消費し、装甲34の防具をUGNボディアーマーと交換で装備。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(76 → 78)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを14減少(62 → 48)
サデ・ニカモ:かたい
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《風鳴りの爪》LV2《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3 ストライクハーケンでソン・シファを攻撃!
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》《ウインドブレス》も付けます。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(78 → 82)
ルシア・J・ファーティマ:9dx4+10
DoubleCross : (9DX4+10) → 10[1,5,5,6,6,6,7,7,7]+10[3,3,3,5,6,6,8,8]+10[4,5,6,7,10]+10[2,3,4,5,7]+10[6,9,10]+10[1,5,10]+10[7,10]+10[3,9]+3[3]+10 → 93

GM:なんじゃこりゃあ!
ルシア・J・ファーティマ:これが対策の力や
満天星ニニカ:しゅげー
“レグルス” ソン・シファ:ドッジ 《リフレックス:エンジェルハィロゥ》+《神の眼》
“レグルス” ソン・シファ:12DX7+6>=93
DoubleCross : (12DX7+6>=93) → 10[3,3,3,3,4,6,7,8,8,9,10,10]+10[1,2,4,6,7,9]+6[6,6]+6 → 32 → 失敗

“レグルス” ソン・シファ:くっ
ルシア・J・ファーティマ:フォフォフォ
GM:“レグルス” ソン・シファの侵蝕率を3増加(98 → 101)
ルシア・J・ファーティマ:ダメージ行きます
GM:100越えちまったじゃねーか!
GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:10d10+12 諸々有効
DoubleCross : (10D10+12) → 49[6,6,6,3,1,8,1,8,7,3]+12 → 61

春日井ショウ:でっか
ルシア・J・ファーティマ:1のダイス二つを振り直し
ルシア・J・ファーティマ:2d10+59
DoubleCross : (2D10+59) → 15[6,9]+59 → 74

“レグルス” ソン・シファ:ば、バカな……
“レグルス” ソン・シファ:戦闘不能です 開始侵蝕がハネなければ!
春日井ショウ:開幕ワンキルだ!
ルシア・J・ファーティマ:ギャハハ!
満天星ニニカ:オヒョヒョ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(82 → 86)
サデ・ニカモ:ファーストブラッド!

“レグルス” ソン・シファ:“レグルス”の戦法はあくまで裏方だ。
“レグルス” ソン・シファ:光と化学物質によってステージを作り上げ、自分は影に紛れてサポートに徹する──
“レグルス” ソン・シファ:故に彼女自身の人気は低いが、シファはそれでいいと思っていた。
“レグルス” ソン・シファ:(下準備は出来た、後は私が隠密すれば──)
ルシア・J・ファーティマ:「そう思い通りに行くと思うか?」
ルシア・J・ファーティマ:身を隠そうとしたシファの腕に、赤い糸が絡みついている。
“レグルス” ソン・シファ:「ッ……!? いつの間に……!」
ルシア・J・ファーティマ:紅玉の輝きを発する鎧が分裂し、その背に八本の鉤爪を蜘蛛足の如く広げる。
ルシア・J・ファーティマ:「せっかくのステージなんだ!アタシともう少し踊ろうぜ!」
ルシア・J・ファーティマ:糸を引き寄せる。鉤爪による変幻自在の駆動で、シファを切り裂いては離れ、また切り裂く。
“レグルス” ソン・シファ:「がふっ!?うあぁっ!!離……せ……ぎっ!」
ルシア・J・ファーティマ:無数のヒットアンドアウェイによって、★-NDDの戦略の要をズタズタに引き裂いていく。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「…………!」動揺からか、歌が一瞬詰まる。
ルシア・J・ファーティマ:「悪いがこっちも暖まってるんでな!最初っから全開でいかせてもらうぜ!」
“レグルス” ソン・シファ:「っ……嘘……」
“レグルス” ソン・シファ:光が乱反射し、引き裂かれた衣装から鮮血が散る。
“レグルス” ソン・シファ:「こんなっ……一瞬、で……」
ルシア・J・ファーティマ:「最後の振り付けは確か」ニニカがそうするように、指を銃の形に構えて
ルシア・J・ファーティマ:バン、と放つ「こうだったか?」
ルシア・J・ファーティマ:同時に、紅い閃光がシファを貫いた。
“レグルス” ソン・シファ:「………………!」
“レグルス” ソン・シファ:力尽き転送されると同時、スタジアムを包んでいた闇と光が消失する。
GM:“★-NDD”の面々が白日の下に曝け出され、ファン達から悲鳴が上がる。
観客:「シファー!」「ひどーい!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ヒャハハァ!!処刑完了ォ!」観客席に向かって煽るようにジェスチャーして
ルシア・J・ファーティマ:「……さて、こっからだな」残る面々に目を向ける
“スピカ” 神宮寺カレン:「……!」
ルシア・J・ファーティマ:「あの動画がちゃんと役に立ってくれると良いんだが……」背部の鉤爪を再び装甲として纏う。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(嘘でしょ……!?何なのこいつヤバすぎでしょ……!)
春日井ショウ:(先輩……明らかに普段以上にノリノリでやってる……)
春日井ショウ:(わざわざ観客のヘイトまで煽るようなことしなくても……) 内心困り眉で溜息を吐いている。
実況:「あーーっと!何と早くも“レグルス”が脱落!“紅蜘蛛”選手驚異的な……」
実況:「……あー、訪れた“レグルス”ファンの期待を裏切るラフプレー!ファンの悲しみが聞こえてくるようです!」
解説:「マナーがなっていませんね」

GM:行動値17 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:イニシアチブでステルスコートをウェポンケースに仕舞います
サデ・ニカモ:行動値15になります。お先にどうぞ
GM:何ィ!?
GM:行動値16 リギルの手番です
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:こいつ……ふざけやがって
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:待機します
ルシア・J・ファーティマ:なんだぁこいつら
サデ・ニカモ:譲られた手番を棒に振るとかマナー違反じゃん
春日井ショウ:マナーバトル始めないで
GM:人前で着替える方がマナー違反だろ
GM:行動値15 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:オートでステルスコートを装備し直します。
サデ・ニカモ:マイナー無し。メジャーで【無冠の名のミメシス】《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》
サデ・ニカモ:敵全員に射撃攻撃です。攻撃誘導とかの効果はもう消えてるよね
GM:消えてます!
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:10dx4+6
DoubleCross : (10DX4+6) → 10[1,1,3,4,5,5,6,6,6,7]+10[2,4,4,6,6,10,10]+10[2,3,6,8,8,10]+10[1,5,5,9]+10[1,4,6]+10[3,5]+10[8]+10[8]+10[7]+10[6]+10[7]+10[9]+10[9]+2[2]+6 → 138

GM:なんだこれは……
サデ・ニカモ:Wow
満天星ニニカ:でっけえのう
春日井ショウ:出目ヤバ……
ルシア・J・ファーティマ:きのこパワー
満天星ニニカ:禁じられたちから
“スピカ” 神宮寺カレン:ドッジ
“スピカ” 神宮寺カレン:8DX+2
DoubleCross : (8DX10+2) → 10[2,3,3,4,5,8,9,10]+9[9]+2 → 21

“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:4DX
DoubleCross : (4DX10) → 8[5,7,7,8] → 8

“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:7DX
DoubleCross : (7DX10) → 10[2,3,3,4,5,7,10]+8[8] → 18

GM:シファ帰って来てくれ
GM:ダメージどうぞ
サデ・ニカモ:14d10+12+2d10
DoubleCross : (14D10+12+2D10) → 83[8,5,10,3,7,4,7,6,7,1,6,1,10,8]+12+7[1,6] → 102

サデ・ニカモ:装甲-15換算、命中で重圧と邪毒5、ダメージでこのラウンド中の被ダメージ+2D
GM:全員リザレクト!
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (76 → 84)
GM:“スピカ” 神宮寺カレンのHPを8に変更(46 → 8)
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (79 → 86)
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンのHPを7に変更(26 → 7)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (77 → 84)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァのHPを7に変更(32 → 7)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を12増加(92 → 104)

サデ・ニカモ:ルシアによる先手の必殺、その混乱の陰に潜んで。
サデ・ニカモ:(……マリ)
サデ・ニカモ:短剣の鞘から影が溢れ出す。猫背の少女を取り巻いて、漆黒の蛇が渦を巻き、その鎌首を高々と擡げる。
サデ・ニカモ:蛇──否。四本の短剣を関節に持つ、それは菌糸で編まれた紐だ。
観客:「何あれぇ……」「怖ーい!」
サデ・ニカモ:ひとりでに、ぐぐ、と撓められ……
サデ・ニカモ:バ ヂッ  !!!
サデ・ニカモ:異様な音を響かせて、瞬きの後、解放された発条の如くに伸び切ったそれが“★-NDD”の背後に現れる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「──!」
サデ・ニカモ:彼女はワイヤーの使い手だった。目に見えぬほど細いそれは、対手を無残に切り刻んでいた。菌糸にそこまでの鋭さは無い。代わりに。
サデ・ニカモ:華々しい彼女たちの素肌に、漆黒の鞭打ち痕めいた傷が刻まれていて。……それが、広がる罅割れのように、俄に黒い根を広げて血肉を蝕む。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ぐあ痛ぃってぇええええ……きゃぁーいったぁ~~~い!!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「「さよなら」って何度も言う度 君の……ッ…… こと……思い出して……♪」激痛で歌唱が乱れる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「………………!」ほんの僅かに眉根を寄せるが、笑顔は崩れない。
実況:「出ました、無冠の名のミメシス!これはクリティカルヒットか!?」
解説:「彼女は違法な毒キノコを栽培している犯罪者だそうですからね、“★-NDD”の安否が心配です」
サデ・ニカモ:「くひ、ひひっ……な、懐かしい……この雰囲気……」
サデ・ニカモ:「やっぱり、応援なんか、されるよりも……嫌われてる方が、落ち着き、ます」

GM:行動値12 ショウさんの手番です
春日井ショウ:待機します
GM:では行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:イニシアチブで《マグネットムーブ》、"リギル"を引き寄せます 侵食+3
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》 侵食+2 隠密移行
満天星ニニカ:続いてコンボ《鋼木果胞ヘルファイア》→《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》侵食+4
満天星ニニカ:侵食値は97に
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:15dx4+6-4+8
DoubleCross : (15DX4+10) → 10[1,1,2,3,5,5,6,6,7,7,8,8,9,10,10]+10[1,3,5,6,6,6,7,7,8,10,10]+10[1,1,1,3,3,4,8,8,10]+10[1,2,5,9]+10[7,9]+1[1,1]+10 → 61

満天星ニニカ:ウーン
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:4DX>=61 ドッジ
DoubleCross : (4DX10>=61) → 8[3,3,4,8] → 8 → 失敗

“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:7d10+2d10+2d10+9+20+20+21
DoubleCross : (7D10+2D10+2D10+9+20+20+21) → 43[7,7,9,2,6,4,8]+11[6,5]+12[10,2]+9+20+20+21 → 136

満天星ニニカ:ていっ、装甲有効!
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:《閃熱の防壁》ダメージ減少
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:136-7D10
DoubleCross : (136-7D10) → 136-37[6,6,8,1,4,2,10] → 99

GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァの侵蝕率を4増加(84 → 88)
サデ・ニカモ:ん?
サデ・ニカモ:オートじゃない……?
GM:あっ……
GM:こ、この女……
ルシア・J・ファーティマ:ガハハ!
GM:重圧はカス!!!
サデ・ニカモ:残念だったねえ
満天星ニニカ:陰険王
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンは136のダメージを受けた (7 → -129)
春日井ショウ:閃熱の防壁は対象ルミーだから通るんじゃない?
春日井ショウ:あ、重圧か ゴメン
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:C(129/26)
DoubleCross : c(129/26) → 4

“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:5回リザレクトします
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (86 → 93)
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (93 → 102)
GM:“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (102 → 111)
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:せ 戦闘不能です
満天星ニニカ:むいっ
サデ・ニカモ:えらいぞ~♡
春日井ショウ:バッチリキルしとる
GM:こいつら……強すぎる!
ルシア・J・ファーティマ:フォフォフォ

満天星ニニカ:指を形作る、銃のそれに
満天星ニニカ:遠く敵陣に狙い、今までは無かった距離だ
満天星ニニカ:「タァンッ」言って、指をはね上げると同時、“リギル” ヘルミーネ・クレーマンの服にそれが突き刺さった
満天星ニニカ:オーヴァードの肌を傷つけるには至らない軽い一撃、手のひら大のラグビーボールにも似た種子、かえしのついた小さな棘毛が表面を覆っておりそれがガッチリと衣服に食い込んでいる
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「────っ?」
満天星ニニカ:「おいでませッ」そう言って片腕を引く、その手はバチバチと音を立てて帯電しており強力な電磁石と化している
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「も……もう一度だけ 走ってみようか 君の為 あの日見た──♪」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:不意の衝撃と困惑に一瞬息を詰まらせるも、歌唱を続ける。だがサデの猛毒に肺を侵され、本来十全に機能するはずの音の壁は不完全なものだ。
満天星ニニカ:“リギル”の衣服に絡みついたそれは上空の『満天星』によって製造された強力な磁種であり、ニニカが引き寄せるままに宙を跳ぶ
満天星ニニカ:ソレに引っ張られ跳びこむ先は当然帯電するニニカの右腕、それ拳の形を作っており今まさに振りかぶられている
満天星ニニカ:「しぇいッ」今までとは違い、地に足をどっしりと着け振り絞られた正拳が真っ直ぐに叩き込まれる
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「君の──わっ!?あわわわわ……わぁっ!?」
満天星ニニカ:手応えは軽い、未だ歌がステージを支配している、当然ニニカもその影響下にあり
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「がふっ……! っ……今また あの日、みたいに……っ♪」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:一撃を受けつつも、歌を紡ごうとする。
満天星ニニカ:「素晴らしいな、物理的にも精神的にも堅牢な防壁として機能しているように見える」言いながらも打撃を加え続ける、狙いは顔面、マイク、執拗に、執拗に
満天星ニニカ:「だから対策を色々考えたのだ……その結果」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「どうして あの時 手を離して……う、ぐ、あああぁっ……!」
満天星ニニカ:「"特にいらない"という結論に達した」
GM:美しい歌が苦悶へと変わり、観客から一斉に悲鳴が上がる。
満天星ニニカ:「元より"アレ"は歌を解さない……それに」
満天星ニニカ:「ミサイルに歌声が届くと思うか?」
満天星ニニカ:言って指を銃口に、既に照準は合っている
満天星ニニカ:事前に対策のために用意したリソースはさらなる攻撃力へとすべて転用した
満天星ニニカ:「BANGッ!」
満天星ニニカ:おなじみの光景が繰り返される
満天星ニニカ:だが、飛来した不可視の一撃はこれまでとは違う…さらなる攻撃力――そのための大幅な改造が施されている
満天星ニニカ:「(鋼木果胞ヘルファイア―対個人最強の火器……ただのオーヴァードをころすためのものであるなら、従来のアレで良かった)」
満天星ニニカ:「(だが、闘士をころすためのものではなかった、だから……)」それを、これまでに多くの強敵が教えてくれた
満天星ニニカ:着弾をトリガーに大鉄柱の頭部から飛び出すのは螺子れた種子、回転によって歌の加護を掘削しそのまま地面へと突き刺さる
満天星ニニカ:当然、"通過点"はただでは済まない
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ッ……あ……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:無惨に引き裂かれ、口からごぼりと血の塊が零れる。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:口から漏れるのはか細い息だけ。その視線が一瞬、ショウへと向けられる。
満天星ニニカ:「処刑タイム、第二幕だ」仰々しく掲げた掌を弧を描くように振り下ろし、会場に頭を下げる
満天星ニニカ:加減などしない、知らなかったでは済ませない
満天星ニニカ:できるだけ悪辣に、恐怖を煽るように
満天星ニニカ:「(おまえらが利用した、関わったラス・ヴィダスの暗部はそういうものだとわからせる、当然ファンも巻き添えだ)」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:何か言おうと口を開くが、ひゅうひゅうと空気の抜ける音だけが響き──そのまま倒れ伏し、転送される。
観客:「嫌あぁあっ!」「うぅっ……!ひどすぎ……」「こんなの楽しくないよォ……!」
満天星ニニカ:「ハハハ、そうかぁ?!おれは楽しいぞ!!」
満天星ニニカ:「次の獲物はァ、クク……アハハハ!!」わざとらしいほどの哄笑
実況:「何ということだ!瞬く間に二枚抜きーー!チームA.R.C、見違えるような素晴らしい決定りょ……」
解説:「……」
実況:「あ……いえ!な……何という残虐さでしょう!ここまでする必要があるのでしょうか!?」
解説:「不必要に観客の恐怖を煽るのは、闘士としていかがなものかと思いますね。ノヴァリス・ファイト全体の品性に関わる、許し難い蛮行です」
春日井ショウ:(ニニカちゃんまでぇ……) 頭を抱えたいのを堪えつつ内心呻いて。
春日井ショウ:(先輩のアレは盾役だからってのもあるし、真似しなくても……ていうかルミー大丈夫かな……)
春日井ショウ:(試合後なんとか話せないかな……)
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「な、何なのよコレ……こんなの聞いてないっての!責任者出しなさいよぉ~!」
“スピカ” 神宮寺カレン:早くも二人のみとなったチーム。対するショウのチーム──チームA.R.Cを見遣る。
“スピカ” 神宮寺カレン:(……強い……)

GM:行動値10 “アルタイル”の手番です
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:マイナーで重圧解除
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:メジャーでコンボ【ホワットエヴァー】
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:《コンセントレイト:サラマンダー》+《ブリザードブレス》+《氷の戒め》+《紅蓮の衣》+《冷気の鎌》+《氷の塔》
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:ドッジダイス-7個 ガードしたキャラクターに+35ダメージ 命中でラウンド間判定ダイス-6個
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:対象ニニカ・ルシア
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:12DX7+2
DoubleCross : (12DX7+2) → 10[1,2,2,3,4,4,5,7,8,9,9,10]+5[1,1,2,3,5]+2 → 17

GM:こいつ……ちゃんと練習しろ!
ルシア・J・ファーティマ:くっ…ドッジダイスさえあれば
満天星ニニカ:ドッジダイスー!はやくきてくれー!
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》ニニカちゃんをカバーします。
満天星ニニカ:ルシアーー!!
ルシア・J・ファーティマ:ガードして《自動触手》。攻撃してきたアルタイルに12ダメージ
GM:何だとぉ!?
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(86 → 90)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァは12のダメージを受けた (7 → -5)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァの侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (88 → 95)
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァのHPを7に変更(-5 → 7)
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:ダメージ!
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:2D10+28
DoubleCross : (2D10+28) → 3[2,1]+28 → 31

GM:やる気なさすぎだろこいつ
春日井ショウ:出目の心が折れてる
ルシア・J・ファーティマ:これに紅蓮の衣の35点プラスかな
GM:そうですね ガードしたなら
ルシア・J・ファーティマ:ガード値24+装甲37で61点弾いて
ルシア・J・ファーティマ:5点ダメージ
ルシア・J・ファーティマ:の二倍
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを10減少(48 → 38)
春日井ショウ:デモンズウェブしていい?
GM:固すぎだろ!
春日井ショウ:必要かと言われると多分そうでもないけど、カレン達に本気見せたいから……
ルシア・J・ファーティマ:あっじゃあもらおうかな カレンちゃんも攻撃あるかもだけど
春日井ショウ:あ、そっか そっちに取っておくのもアリか
ルシア・J・ファーティマ:そのほうがいいかも
春日井ショウ:じゃあそっちで!止めてゴメン!
GM:“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァの侵蝕率を13増加(95 → 108)

“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(何なのよこいつらマジになっちゃって……!何でこんな奴らと戦わなきゃいけないの!?)
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(こっちはあんた達と違って闘士だけやってるわけにはいかないのよ!毎日スキンケアして髪整えてダンスに歌に配信に握手会に……!)
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(あ~~考えたらイライラしてきた……!バッカじゃないのそんな必死になって……!)
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(あたしだって……あたしだってねえ……!あんたらみたいにただファイトの練習だけ出来てたら……!)
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……ふみゅ~~っ!チームA.R.Cのみなさん、とっても強いですぅ……でもヴァレリーも負けませんよぅ~~!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:両腕を前衛の二人に向ける。粉雪が舞い、競技場に一直線に霜と氷の白い道が刻まれていく。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「えぇーーーーいっ!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:凄まじい冷気が吹き荒れ、周囲の空間ごとニニカとルシアを包み込む。
満天星ニニカ:「派手だなあ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:裂けるような乾いた音と共に空気中の水分が凍結し、見る間に枝分かれした樹氷めいた美しい氷のオブジェを作り上げていく。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ…!結構な出力じゃねえか!」盾を構えてニニカの前に出る。
満天星ニニカ:焦りはない、こういう時の動きは既に打ち合わせに入っている
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(っしゃ捉えた!死ね!くたばれええッ!!)
ルシア・J・ファーティマ:「───けどなぁ!」
ルシア・J・ファーティマ:二人を完全に閉じ込めたかに見えた氷の大樹が、その内側からひび割れ、砕ける。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「んなぁ!?」
ルシア・J・ファーティマ:内部から融解した氷が夥しい量の水蒸気となって、スタジアムに充満する。
サデ・ニカモ:(湿気……!)後方で密かに目を輝かせる。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「嘘でしょ……完ッ全にクリーンヒットしたはず…… ですよ~~!?ふぇ~~~ん!」
ルシア・J・ファーティマ:「熱操作はサラマンダーの専売特許だとでも思ってたか?」ハヌマーンの空気圧縮とブラム=ストーカーの血流操作の応用で、盾の表面に瞬間的に超高熱の蒸気層を形成した。
ルシア・J・ファーティマ:「雑なんだよ能力の使い方が!基礎トレーニングからやり直しやがれ!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ンの女ぁ…… ひぇ~~ん!ヴァレリー怖いですぅ~~」
観客:「ヴァレちゃ~~ん!」「頑張れ~~~!」「俺達が付いてるぞーーッ!」
実況:「“アルタイル”の出力は十分なはずですが、“紅蜘蛛”しっかりと凌ぎ切りました!件の一戦以来、往年以上のキレが……」
解説:「……」
実況:「……えー事前情報によると“アルタイル”は本日体調不良だそうで……」
解説:「そういった時に対戦相手を労わらないのはマナー違反ですね」

GM:行動値6 “スピカ”の手番です

“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:チームA.R.Cの面々を見遣る。スタジアムに来た時から既に傷だらけで、侵蝕も高く、ハンデは圧倒的だったはず。
“スピカ” 神宮寺カレン:にも関わらず、今の状況はどうだ?戦況は完全に“★-NDD”が不利……いや、窮地に追い込まれていると言っていい。
“スピカ” 神宮寺カレン:(……これが……闘士)
“スピカ” 神宮寺カレン:同じような敗北は、何度も経験したことがある。
“スピカ” 神宮寺カレン:毎シーズン、裏工作に応じず真正面から試合で“★-NDD”を倒せるチームは少ないが……中でも最悪なのが“ZENITH”だ。
“スピカ” 神宮寺カレン:彼らと戦う時と同じ感覚を、今、チームA.R.Cにも感じている。
“スピカ” 神宮寺カレン:(……これが、あんたの選んだチームなのね……ショウ)
“スピカ” 神宮寺カレン:メジャーコンボ 【ストロベリー・フィールズ】
“スピカ” 神宮寺カレン:《コンセントレイト:キュマイラ》+《魔獣の衝撃》
“スピカ” 神宮寺カレン:カレンの指先にレネゲイドが収束していく。敵を穿たんと赤色のエネルギーが輝く。
“スピカ” 神宮寺カレン:苦手なりに必死にRC訓練を積んできた成果だ。鮮やかな赤の輝きは、美しく敵を撃ち抜き──
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:その輝きが、途中でふっと消える。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……ちょっと、先輩?」
ルシア・J・ファーティマ:「おいおいどうした降参かァ!?」
満天星ニニカ:「拍子抜けだな、まともにやったらこの程度か……」
ルシア・J・ファーティマ:(今出そうとした技、やっぱり昔の映像で見たやつとは全然違え。だとしたら……)挑発しながらも"スピカ"の次の動きに注視する。
春日井ショウ:「……」 二人のように言葉で煽りはしない。
春日井ショウ:ただ、真っ直ぐに彼女の瞳を見据える。
“スピカ” 神宮寺カレン:満員のスタジアムで、二人の視線だけが暫時交錯する。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ツィプリャエヴァ、悪いわね」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「は?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「多分、炎上するから」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「は!?」
“スピカ” 神宮寺カレン:マイナー 《完全獣化》+《破壊の爪》+《形状変化:速》+《揺るぎなき心》+《ハンティングスタイル》
“スピカ” 神宮寺カレン:肉体ダイス増加、素手変更、行動値+9、BS回復
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を14増加(84 → 98)
“スピカ” 神宮寺カレン:メジャーコンボ【デビル・イン・ハー・ハート】
“スピカ” 神宮寺カレン:《コンセントレイト:キュマイラ》+《獣の力》+《獣王の力》+《銘なき刃》
“スピカ” 神宮寺カレン:ニニカにエンゲージして攻撃します
ルシア・J・ファーティマ:ニニニ
満天星ニニカ:ニニーー!
“スピカ” 神宮寺カレン:13DX7+5
DoubleCross : (13DX7+5) → 10[1,1,2,3,3,4,6,7,7,9,10,10,10]+10[2,4,7,8,8,10]+10[3,5,7,8]+4[1,4]+5 → 39

GM:リアクションどうぞ
満天星ニニカ:ハァハァ
満天星ニニカ:ドッジ!
満天星ニニカ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 6[1,2,5,6] → 6

満天星ニニカ:うむ!
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》ニニカちゃんをカバー
ルシア・J・ファーティマ:ガードしてリアクティブシールドの効果使用
ルシア・J・ファーティマ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 4

ルシア・J・ファーティマ:ガード値+4
“スピカ” 神宮寺カレン:ダメージ!
“スピカ” 神宮寺カレン:4D10+20+18+24+11 装甲有効
DoubleCross : (4D10+20+18+24+11) → 15[3,1,2,9]+20+18+24+11 → 88

ルシア・J・ファーティマ:うおでっか……
満天星ニニカ:これがアイドルのチカラかよ!
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を8増加(98 → 106)
春日井ショウ:ルージュ・ロワイヤル:デモンズウェブLV4→対象の受けるダメージを-5D、1ラウンド1回、侵蝕値+2
春日井ショウ:88-5d10
DoubleCross : (88-5D10) → 88-19[2,2,4,8,3] → 69

春日井ショウ:出目しけ気味だけどちょっと弾くよ!
ルシア・J・ファーティマ:ありがてえ!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(81 → 83)
ルシア・J・ファーティマ:ガード値24+4+装甲37
ルシア・J・ファーティマ:65点弾いて4点ダメージ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(38 → 34)
GM:固すぎ!

“スピカ” 神宮寺カレン:「ぐ……う……うぅううウゥウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:カレンの長髪がざわざわと波打ち、よく通るその声が次第に低い唸り声へと変わっていく。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「え……あの……先輩?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あぁあアァアアアアアッ!!」
“スピカ” 神宮寺カレン:筋肉が軋む音と共に、四肢が膨れ上がり、顎は耳まで裂け、見る間にその身体が巨大化していく。
観客:「エッ……!?エッ……」「何あれ……」「チームA.R.Cの能力……?」
“スピカ” 神宮寺カレン:歪に発達した四肢に、刃のように長い爪。ずらりと並んだ牙に、爛々と狂暴に光る眼。
“スピカ” 神宮寺カレン:現れたのは、一匹の巨大な獣の姿だった。
“スピカ” 神宮寺カレン:超満員のスタジアムでも、ショウと元のチームメイトしか見たことのない、恐ろしく、醜い姿。
サデ・ニカモ:「うえぇっ……」困惑と衝撃に息を吞んで。
サデ・ニカモ:固まったその表情が、徐々にうっそりとした笑いに変わる。
サデ・ニカモ:「……へへ。……かっこいい」
ルシア・J・ファーティマ:「ようやく本気マジになりやがったか」愉快そうに唇を舐める。
満天星ニニカ:「ククク、らしくなってきたな」
実況:「こ……これは……」
実況:「ええと……一体どうしたことでしょうか!“スピカ”選手が……これは……」
解説:「チームA.R.Cの“ウコンハットゥ”選手による幻覚ですね」
解説:「違法なキノコによるものです。皆さん、騙されないでください」
実況:「えぇっ……いや……でも……」
サデ・ニカモ:「こ、ここまではできません……」ぼそぼそと抗議する。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「せっ……先輩!?なっ……なんですこれ!?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「グ……ウゥウウゥウウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:獣の唸りと共に地面を抉り、一跳びでチームA.R.Cの前衛まで跳躍する。
“スピカ” 神宮寺カレン:「グァアアアアァアアアアッ!!」
満天星ニニカ:「(―――疾いッ)」
満天星ニニカ:筋肉による動作では間に合わない、電磁力を使い無理くりに回避行動を取ろうと電気を起こす――あれはおそらく盾を超えてここに届く
“スピカ” 神宮寺カレン:耳をつんざく咆哮と共に、巨大な鈎爪を断頭台めいて振り下ろす!
ルシア・J・ファーティマ:「待ってまし───なっ!?」
ルシア・J・ファーティマ:盾を構えて飛び出す。その背後には展開された蜘蛛の鉤爪が構えられている。
ルシア・J・ファーティマ:紙一重で攻撃を弾いた後、間髪入れずにカウンターを叩き込む戦術。しかし
“スピカ” 神宮寺カレン:「ガァァアアアッ! ふしゅるるるる……グォアアァアア!!アァアアアァッ!!」
“スピカ” 神宮寺カレン:地響きと共に着地、間髪入れずに爪を振り回し、大顎で何度も喰らい付いてくる。
“スピカ” 神宮寺カレン:不規則で野生的な、暴れ狂う獣そのものの獰猛な連撃。
ルシア・J・ファーティマ:(想定より疾い───それに、荒い!)入手したマイナー時代の映像を元に組み立てたイメージを大きく超えた動きに、押し込まれていく。
ルシア・J・ファーティマ:「しくじった!食い破られ───」
春日井ショウ:「待ってた」
春日井ショウ:瞬間、先輩の両脇から瞬きのうちに伸びた枝木が繋がってアーチを描く。
春日井ショウ:開くのは思わず目を奪われるほどの大輪。香るのは血の匂いを流すほど馨しい強香。
春日井ショウ:幾重にも重なった花弁は爪によって千切られ散りゆくが、その見た目に似合わないほど強靭かつ柔軟で。
“スピカ” 神宮寺カレン:「グゥウウアアアアアッ……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:唸りと共に喰らい付き、爪を振るい、花弁が散るが──完全に破るには至らない。
“スピカ” 神宮寺カレン:(……強い……あの頃よりずっと……)
“スピカ” 神宮寺カレン:ばきん、と枝木を噛み砕きながら、獣の瞳がショウを見遣る。
春日井ショウ:花弁と同じ赤の瞳が見返す。その中には、無表情で覆い隠せない歓喜が滲んでいる。
春日井ショウ:「……やっと」
春日井ショウ:「やっと、ここまで来れた」
春日井ショウ:あの時皆で目指したメジャーリーグのリングに。あの日別れてしまったカレンの前に。
春日井ショウ:春日井ショウという一人の選手として、神宮寺カレンという一人の選手とぶつかるところまで。
春日井ショウ:「……行くよ、カレン」
春日井ショウ:声を出す訳には行かないから、口だけを動かす。それで伝わるだろうと信じて。
GM:会場を包む戸惑いのどよめきも、二人の耳には入っていなかった。
GM:かつて違えた二人の道が、今再び交錯する。互いに競技者として──対戦相手として対峙する。

GM:行動値0 待機していたショウさんの手番です
春日井ショウ:マイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV5→シーン中感覚判定の達成値+10、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(83 → 85)
春日井ショウ:オートでレッテン装備してメジャーでカレンを狙って射撃!
“スピカ” 神宮寺カレン:《魔獣の咆哮》判定ダイス-5個
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を2増加(106 → 108)
春日井ショウ:ロッティリア:呪われしものの印LV2→判定時にダイス減少の影響を受けない、1シナリオ2回、侵蝕値+3
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(85 → 88)
GM:なにっ
GM:判定どうぞ!
春日井ショウ:6dx7+16
DoubleCross : (6DX7+16) → 10[1,1,2,8,8,10]+6[1,4,6]+16 → 32

春日井ショウ:出目がちょっとしけたが……どうだ!
“スピカ” 神宮寺カレン:《リフレックス》+《蛇の動き》
“スピカ” 神宮寺カレン:13DX7+2>=32
DoubleCross : (13DX7+2>=32) → 10[1,1,3,3,4,4,6,7,7,7,7,8,10]+10[1,3,5,7,7,9]+5[2,3,5]+2 → 27 → 失敗

“スピカ” 神宮寺カレン:くっ……
ルシア・J・ファーティマ:ビビらせやがって
春日井ショウ:ダメージ行くぜ!
GM:“スピカ” 神宮寺カレンの侵蝕率を3増加(108 → 111)
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:4d10+22+2d10 コンビネーター込み
DoubleCross : (4D10+22+2D10) → 18[3,1,4,10]+22+11[4,7] → 51

“スピカ” 神宮寺カレン:くっ……侵蝕120に行って復活するはずが
“スピカ” 神宮寺カレン:HP0 戦闘不能です!
サデ・ニカモ:おお……
ルシア・J・ファーティマ:やったぜ!
満天星ニニカ:ショウーー
春日井ショウ:っよし!

春日井ショウ:防御のために構えていた盾を手放し、腰に提げていた大型ライフルを構える。
春日井ショウ:銃器を扱うようになったのは、三つ目のチームに入った頃の事。少しでも攻撃面に貢献したくて毎日毎晩練習を重ねた。
春日井ショウ:立ち回りの良さを考慮せずに一撃の火力を追い求めた結果行きついた大口径。その反動も最早感じなれた。
春日井ショウ:自身の手足に絡ませた蔦で銃口をしっかりと定める。覗いたレティクルの先には、獣へと変じたカレンの瞳。
“スピカ” 神宮寺カレン:咆哮と共に地面に轍を刻み、疾走する。巨大な顎を開き、ショウへと喰らい付かんと襲い来る。
“スピカ” 神宮寺カレン:速度、質量、威力すべて揃った一撃。生半な闘士では──以前の春日井ショウでは、成すすべ無かったであろう攻撃だ。
春日井ショウ:そう、以前なら。
春日井ショウ:距離を詰めようと走る彼女の前にも薔薇の立木が立ち塞がる。
春日井ショウ:食い破るか、飛び越えるか、迂回するか。いずれであれ、減速は免れない。
“スピカ” 神宮寺カレン:「オ、オォオオォオオッ……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:罠に掛った獣のように、力任せに立ち木を引き裂き、茨で血塗れになりながらショウへと走る。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ショウ!!!」
“スピカ” 神宮寺カレン:獣の低い唸りがその名を叫び、爪牙が眼前に迫る。
春日井ショウ:「……うん」
春日井ショウ:銃を構えたことで隠れた口元に笑みが浮かぶ。
春日井ショウ:「カレンなら、正面突破だそうくるよね」
春日井ショウ:飛び越えることも迂回することも考えず。真っ直ぐに。
春日井ショウ:そう予測していた――信じていたから銃口は1mmもブレていない。
春日井ショウ:だから後は引鉄を引くだけで良くて。それさえ出来たなら、銃弾こちらの方が速い。
春日井ショウ:爪や牙が届くより早く、彼女の心臓へ。突き立てられた弾丸が赤い華へと変じる。
春日井ショウ:その数は5つ。誰に伝える訳でもない、ただの自己満足だけど。
春日井ショウ:今、ここで。『あなたに出会えて心から嬉しいです』。
春日井ショウ:口には出せない言葉を託した薔薇が花開いた。
“スピカ” 神宮寺カレン:「──ッ──」
“スピカ” 神宮寺カレン:牙がショウを引き裂く寸前で、その勢いが失われる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……っ……ぐ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:何とか手を伸ばそうと足掻くが──体に力が入らない。
“スピカ” 神宮寺カレン:全力を出し切れたのだろうか──分からない。
“スピカ” 神宮寺カレン:ずっと誰かに舗装された道ばかり歩いてきた内に、必死な走り方も、自分の本当の足の速さも忘れてしまった。
“スピカ” 神宮寺カレン:力が抜けると共に、獣化した身体が徐々に元へと戻っていく。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ショウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「やっぱり、あんたには……」
“スピカ” 神宮寺カレン:言い終える前に、粒子となって転送される。
春日井ショウ:「……」 なんて言いたかったんだろう。何を言おうとしてたんだろう。
春日井ショウ:そう聞いても、いいのかな。カレン達とまた、少しでいいから。話すことが出来るかな。
春日井ショウ:ちゃんと「あの時はゴメン」って謝って。カレンの素直じゃない「ごめん」を聞いて。
春日井ショウ:お互いに「もういいよ」って。許しあえたり、しないかな。
春日井ショウ:そう祈りながら、消えていく粒子を見送った。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……先輩……!?なっ……なっ……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「嘘ですよね……!?こんな……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ごぼっ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:一人取り残され狼狽える“アルタイル”の口から、黒い血が漏れる。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「え……」

GM:クリンナップ
GM:邪毒ダメージで“アルタイル”戦闘不能。
GM:戦闘終了です。

“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「なっ……ぐっ……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「こんなの……全然……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……可愛くないぃいいぃいい~~っ……!」
GM:サデの毒で“アルタイル”が力尽きると同時、試合終了のブザーが鳴り響いた。

ラス・ヴィダス 商業区
“エフェメラ”:「……う゛あぁああああぁっ……!痛い、痛いッス、痛えぇえええ……!」
GM:美しく整備された商業区のビジネス街。高級車が横転し、血だまりと共に無数の破壊痕が刻まれている。
GM:その傍らで痛みに転げ回る“エフェメラ”は、片方の肩から先が妙な方向に捻じ曲がっていた。
“黒鉄”:「……《リザレクト》不全だな」
“黒鉄”:「早く病院で処置を受けないと、選手生命に関わる」
GM:一桁ランクの『殺し屋』が二人──いずれも恐るべき手練れに襲われ、辛くも撃退したものの、“ZENITH”が負った損害もまた大きかった。
“アコナイト”:「で……でも、どうしましょう……?もう試合まで時間が……」
“黒鉄”:「“アコナイト”は“エフェメラ”を病院に連れて行って」
“黒鉄”:「“クーストース”。行くぞ」
“クーストース”:「はぁ!?行くぞってお前……俺達だけでかよ!?」
“黒鉄”:「不測の事態においては、試合自体は人数が足りなくても開始できる。ルールブックにも書いてある」
“クーストース”:「いやそういう問題じゃ……」
“黒鉄”:「行くぞ」
“黒鉄”:答えも待たず、ビルの壁面を蹴ってスタジアムの方へ跳躍する。
“クーストース”:「はぁ!?お前……おい!ふざっけんなよお前!!」
“クーストース”:追わざるを得ず、その後に続く。
“エフェメラ”:「す……すいません、すいません、あたしのせいで……!」己の不甲斐なさに涙を浮かべる。
“アコナイト”:「大丈夫よ、あなたのせいじゃないわ」
“エフェメラ”:鼻をすすり「……“黒鉄”さんって……あんな感じなんスか?あたし……あたしのことなんて、全然気にしてないのかと……」
“アコナイト”:「……あの子はああいう子よ」
“アコナイト”:二人が消えていったビルの狭間を見遣り、目を細める。
“アコナイト”:「……ずっと前からね」

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実況:「……試合終了ーーー!!」
実況:「圧倒的!チームA.R.C、ハンデを物ともせず素晴らしい勝利でした!」
解説:「いや、今回の試合には不自然な点が多いです。もう一度、審判団の映像確認を……」
実況:「……うるっさい!うるっさいんだよ!もう黙れお前!このっ……!」
解説:「あっ!?こいつ……!何だってんだよ!ふざけやがっ……オォ!?」
GM:スピーカーからは殴り合う怒声が聞こえてくる。
審判:「えー……それでは両チーム、挨拶のほうを」
満天星ニニカ:「ニヒヒ」上機嫌
サデ・ニカモ:「い、いいんでしょうか……あれ……」
春日井ショウ:「良いんじゃない?ちゃんと勝ったって認めてもらえそうだし」
ルシア・J・ファーティマ:「放っとけ放っとけ。外野がどんだけ騒ごうが結果は変わんねーよ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「くすん……負けちゃいましたぁ~……え~ん」
満天星ニニカ:「残念だったな、相手がおれたちで」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「チームA.R.Cの皆さん、とってもお強いんですね~……ヴァレリー、もっともっとガンバリますっ!むん!」
満天星ニニカ:「ハハハ、おまえやっぱり良いな……実のところ、おれはおまえを一番気に入ってるぞ」カラカラと笑う
ルシア・J・ファーティマ:「まあファイトは雑だけど、そっちのプロ根性は大したもんだよな、うん」頬を引きつらせて苦笑いしながら
満天星ニニカ:「おまえが、最初から最も目が"いじけてなかった”」
満天星ニニカ:「自分の行為に自信と責任が伴っていた……しかし、闘士の目ではなかったな」
満天星ニニカ:「動画を観たぞ、過去のも、今のも……」対戦相手を見渡す
満天星ニニカ:「今日のおまえが最も美しかった……最後の眼光は紛れもない闘士のものだったぞ、神宮寺カレン」
満天星ニニカ:「だから、“アルタイル”……お前はこいつから目を離すな」
満天星ニニカ:「観続けていろ、それを通して……きっと教えてくれる、闘士の在り様というものをだ」わかったように、偉そうに腕を組んで
ルシア・J・ファーティマ:「だからお前は何様なんだよ」偉そうにふんぞり返るニニカの頭をはたこうとして、手が止まる。
ルシア・J・ファーティマ:(……いや、マジで何者なのかはっきりさせねえとな……)
サデ・ニカモ:試合場の土を袋に入れている。
春日井ショウ:「……」 リーダーを止めようか一瞬迷うが、先にカレン達へと向き直る。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「……っ、ショウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:何も言わぬままくるりと踵を返し、そのまま選手通用路へと歩いて行ってしまう。
春日井ショウ:「カ、レ」 呼び止めようとして声が途切れる。
春日井ショウ:(……やっぱり、望み過ぎだったかな)
“レグルス” ソン・シファ:「……ショウちゃん!!」
“レグルス” ソン・シファ:張り裂けそうな声で叫ぶ。
“レグルス” ソン・シファ:「……追いかけてあげて……!」
“レグルス” ソン・シファ:「ずっと……言えなかったの、あの時のこと……!」

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“レグルス” ソン・シファ:「嘘でしょ、やだよこんな……ショウちゃん!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ショウ!まだ……まだ行かねえでけろ!ショウ!!」
GM:重たく扉が閉まって、ショウの姿は完全に見えなくなる。
“レグルス” ソン・シファ:「っ……あたし……止めてくる!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「おらも……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「駄目よ」
“スピカ” 神宮寺カレン:短く言い放つ。
“レグルス” ソン・シファ:「なんで……!今ならまだ間に合うよ!」
“レグルス” ソン・シファ:「私たち4人じゃなきゃ“インタステラウォルク”じゃないじゃん!カレンちゃん、そんなに……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「……え……」
“レグルス” ソン・シファ:「……カレンちゃん……」
“レグルス” ソン・シファ:「……泣いてるの……?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……これでいいのよ」
“スピカ” 神宮寺カレン:俯いたまま呟く。机上で震える拳に、雫が垂れ落ちた。
“スピカ” 神宮寺カレン:「あたし達はみんな……勝たなきゃいけないでしょ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「どんな手を使っても勝ちたいって……でも……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ショウを巻き込むのは、駄目」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あの子は……ショウには……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……本物の、才能があるもの」
“レグルス” ソン・シファ:「……だ……だからってこんな……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「そうだべ……!しっかり話せば分かってくれる──」
“スピカ” 神宮寺カレン:「分かっちゃダメでしょうが!」
“スピカ” 神宮寺カレン:かぶりを振って叫ぶ。
“スピカ” 神宮寺カレン:「もし分かってくれたら……チームに残るって言い出すかもしれない」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あの子は優しいから……あたし達と一緒に、泥に汚れてくれるかもしれない」
“スピカ” 神宮寺カレン:「そんなのは……」
“スピカ” 神宮寺カレン:しゃくり上げるように嗚咽を漏らし、歪んだ表情を掌で覆い隠す。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……あたしが一番、嫌なのよ」

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“レグルス” ソン・シファ:「カレン、本当はずっと……ショウのこと追っ掛けてて……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「そうだべ……!チーム移籍する度に、試合も全部……」
春日井ショウ:「……そ、っか」 口の中だけで呟く。
春日井ショウ:そうだった。カレンは気が強くて、ストイックで、ちょっとワガママで。
春日井ショウ:怒った後はなかなか素直になれない子だった。
春日井ショウ:「リーダー、先輩、ニニカちゃん。ゴメンだけど、後任せるね」
満天星ニニカ:「うむ」短く、それだけを
サデ・ニカモ:「……ぁっ、は、はい」土を詰めた袋を懐にしまう。「お、ぉ任せ、ください」
ルシア・J・ファーティマ:「……言っとくがな」憮然とした表情で腕を組んで
ルシア・J・ファーティマ:「お前はチームA.R.Cの春日井ショウだ。この先お前が誰とどうなろうが、他所にやる気は無ェ」
ルシア・J・ファーティマ:「……だから好きにしてこい。気が済んだ頃に迎えに行ってやる」
春日井ショウ:「分かってるって。いってきます!」
春日井ショウ:そう言って駆けだすと、通路の先へ駆け込む前に、その手前に立っているルミーとシファに抱き着く。
“レグルス” ソン・シファ:「ふわっ」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ほえ!?」
春日井ショウ:「二人もありがと。今はカレンのとこ行かないとだけど」
春日井ショウ:「また話そう!お互いの色んなこと、たくさん!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「う、うん……!」
“レグルス” ソン・シファ:「勿論。いいから、早く行ってあげて!」
春日井ショウ:「うん!またね!」
春日井ショウ:カメラに映らない角度まで来たのを確認してから、いつもの――昔と変わらない笑みを見せて。
春日井ショウ:その後はただ真っ直ぐに、通路の先へと自分の出せる全速力で駆けていった。

“スピカ” 神宮寺カレン:スタジアムの喧騒に背を向けて、薄暗い通路を一人歩いていく。
“スピカ” 神宮寺カレン:背後から近付いてくる足音に、「……」瞑目して足を止めた。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……何よ、まだ何か用?」
春日井ショウ:「んー……用っていうか、なんていうか」
春日井ショウ:「カレンと話したいなって」
春日井ショウ:へにゃりと笑みを浮かべながら声をかける。昔、機嫌を損ねたカレンを宥めに来たときそのままの物言い。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:振り向かないまま「あたしは話すことなんて無い」
春日井ショウ:「じゃあうちが勝手に話すから聞いててよ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
春日井ショウ:「正直言うとさぁ。カレン達には嫌われちゃたかなぁって思ってたんだよね」
春日井ショウ:言葉通り、勝手に話し出す。
春日井ショウ:「出てくとき、態度悪かったじゃん。当てつけみたいなこと言っちゃったし」
春日井ショウ:「その上、大口叩いておいてマイナーリーグ戦さえ中々出れない時期も多かったし」
春日井ショウ:「挙句、キャラ売りで人気貰ってメジャー入りでしょ?我ながら大分情けないというか……みっともなくって」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……そうね」
“スピカ” 神宮寺カレン:「苛ついたわ、あんた見てると」
春日井ショウ:「うーん容赦ない!」 そう言いながらも顔は笑ったまま。
春日井ショウ:「まあ、そういう訳だから会わせる顔なくって。カレン達もマイナー時代の事は内緒にしてるっぽかったし」
春日井ショウ:「だから……っていうのもちょっと言い訳だけど、連絡取らずに居たんだ。やっぱ直接そう言われたら悲しいし」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」僅かに眉根を寄せる。
春日井ショウ:「でもさ。シファとルミーがさっき教えてくれたんだけど……カレン、うちのこと見ててくれたんだって?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「は?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「何言って……そんな訳……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」舌打ちして「余計なことを……」
春日井ショウ:「余計じゃないよ~。お陰で、嫌われてなかったんだって分かったんだから」
春日井ショウ:「カレン、本気で嫌いなものなら視界に入れないタイプだもん」
“スピカ” 神宮寺カレン:「…………」
“スピカ” 神宮寺カレン:その沈黙は肯定を意味していた。
春日井ショウ:「ふふ。いやホント、二人には感謝だよ」
春日井ショウ:「嬉しすぎて今日はもう真面目な顔出来ないもん。カメラの前戻りたくない」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……う、うっざ……何なの?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あんたホント昔っから…… ……大体何よあのキャラ?全然似合ってないんだけど」
春日井ショウ:「そこは前のスポンサーに言ってよ。うちはちゃんと向いてないってめっちゃ言ったもん」
春日井ショウ:「キャラ保ったまま長文喋れるようになるまで二か月かかったからね、誇張抜きで」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ふん…… ……まあ、今のチームは違うみたいだけど」
春日井ショウ:「チームメイトの前でまでキャラ作り続けんのはちょっとキツすぎるなって、その一個前のとこで懲りたから……」
春日井ショウ:「それに、皆ホントに良い人だから。キャラ保ったままでしか話せないなんてもったいないくらい」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」沈黙の後、長い溜息を吐く。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……強く……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……なったわね。ショウ」
春日井ショウ:「……うん。あの頃よりは、ずっと強くなれたと思う」
春日井ショウ:「カレンが見ててくれたなら分かると思うけど、この二年間ずっと迷走しててさ」
春日井ショウ:「強くなりたくて色んなことして、でも武器に出来るほど強くなった気がしなくて、また別のことに手を出して」
春日井ショウ:「結局キャラ売りとかまで手を出すくらいぐっちゃぐちゃのブレブレになっちゃったんだけど……」
春日井ショウ:「そのお陰で、今日こうしてカレンと正面から向き合えるとこまで来たよ」
春日井ショウ:「しかも、そのブレッブレの道の全部をカレンがずっと見ててくれた」
春日井ショウ:「それが本当に、すっごく、嬉しい」
春日井ショウ:「うちの今まではこれで良かったんだ、って。心から思うよ」 噛み締めるように零す。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:袖で目元を一度拭ってから、ようやく振り返ってショウと向き合う。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……言っておくけどね!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「“★-NDD”がこれからどうなるか分からないけど……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……次にやる時は、絶対あたしらが勝つから」
春日井ショウ:「あははっ。うんうん、それでこそカレンって感じ!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「それから」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あたし達はマネージャーせんせいも歩き方も間違えたかもしれない」
“スピカ” 神宮寺カレン:「でも、道そのものが間違いだったとは思わない」
“スピカ” 神宮寺カレン:「アイドルも、闘士と同じくらい大変だし──」
“スピカ” 神宮寺カレン:「楽しいわよ」
“スピカ” 神宮寺カレン:そう言って笑い、踵を返す。
春日井ショウ:「知ってる。だってカレン、ライブしてるときちゃんと楽しそうだったもん」
春日井ショウ:"★-NDD"の研究対策の一環として目を通したライブの映像。カレンだけでなく、シファやルミーも。
春日井ショウ:ちゃんと楽しんでるんだ、全部が全部嫌々やってるわけじゃないんだと思えて、勝手に安心したから。
春日井ショウ:「……あのさ、カレン」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……何よ」
春日井ショウ:「カレンから見て、うちってもっと上に行けると思う?」
春日井ショウ:「昔言ったみたいなさ。正々堂々戦って、強さとかカッコよさだけで観客を湧かして」
春日井ショウ:「リングの外じゃなくて、リングの上でこそ輝く――ああいう闘士になれるかな」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」ぴたりと足を止める。
“スピカ” 神宮寺カレン:つかつかと早足で歩いてきて、どん、と胸元を拳で叩く。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……何であんたは昔っから肝心なところでそう自信が無いわけ!?」
春日井ショウ:「うっ!……いや、だってさぁ……」 急に叩かれて軽くせき込みつつ。
春日井ショウ:「さっきも話したし、そもそもカレンも見てたんでしょ。うちがどれだけグダグダだったか……」
春日井ショウ:「あのグダグダを経た上で今こうなってるのに自信持てって言われても、正直ムズイって……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……なってるわよ、もう」
“スピカ” 神宮寺カレン:「少なくとも……」
“スピカ” 神宮寺カレン:(……私にとっては)
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」かぶりを振って。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……あたし達に勝っといて、そんな甘えたこと言ってたら許さないわよ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「もっと上、じゃないわよ。するんでしょ?優勝」
“スピカ” 神宮寺カレン:「“黒鉄”も“天狼”も越えて、ノヴァリス一の闘士になりなさいよ!」
春日井ショウ:「ちょっとくらい甘えさせてよ。自信ないからさ、うち」
春日井ショウ:「でも、うん。カレンがそう言ってくれるんなら」
春日井ショウ:「なるよ。ノヴァリス一の闘士。うちが昔憧れたみたいな」
春日井ショウ:「見てくれた誰かに憧れてもらえるような。そういう闘士になって見せる」
春日井ショウ:「だから、カレンも見ててね。この後もずっと」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……」
“スピカ” 神宮寺カレン:本当は、もっと話していたかった。
“スピカ” 神宮寺カレン:空白の時間は余りにも大きく、言いたいことも聞きたいことも山のようにあって──
“スピカ” 神宮寺カレン:けれど、握手やハグどころか、こうして正面から向かい合う資格すら、今の自分には無いように思えた。
“スピカ” 神宮寺カレン:トップアイドルと呼ばれるようになったというのに──今のカレンには、ショウがずっと遠く眩しい、手の届かない存在に思えた。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ええ」
“スピカ” 神宮寺カレン:だから今は、それだけを返す。許されるのは、きっとそれくらいだろう。
“スピカ” 神宮寺カレン:「ずっと見てるから」
“スピカ” 神宮寺カレン:いつか再び、本当の意味で並び立てるまで。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……またね、ショウ」
春日井ショウ:「ん、またね!」
春日井ショウ:「あ、後でミンストでDM送るね!シファやルミーも一緒にまた話したいし」
春日井ショウ:そういったカレンの懊悩など全く気づいていない、能天気な笑み。
春日井ショウ:「オフで会うのは忙しそうだからムズイかもだけど、通話とかしてさ。沢山はなそ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……はっ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:気の抜けたような笑みを漏らし、それでも拒みはしなかった。
“スピカ” 神宮寺カレン:後ろ手に小さく手を振って、通路を歩いていく。
春日井ショウ:その背中を見送って、また別の通路へと入る。
春日井ショウ:カメラの前には出ないまま、今の自分の居場所A.R.C.に帰るために。

---

何も考えていない生徒:「……なんかすごかったけど~、あっという間に終わっちゃってよくわかんなかった~~」
何も考えていない生徒:「あっちの悪そうなほうが勝ったんですよねぇ?じゃあ次は決勝でー……」
何も考えていない生徒:「……あれ?先輩?」
ペネロピ・オースティン:「……」
ペネロピ・オースティン:両の掌で顔を覆い、深く項垂れている。
ペネロピ・オースティン:その身体は小さく震えていた。
何も考えていない生徒:「……センパ~~イ!?どうしたんですか~~!?」
何も考えていない生徒:「お腹痛いんですかぁ?大丈夫ですかぁ~~!?」
ペネロピ・オースティン:「……」
ペネロピ・オースティン:(……凄い……試合だった)
ペネロピ・オースティン:最初から大きなハンデを背負いつつ、それを物ともせずに、正面から勝ってみせた。
ペネロピ・オースティン:多くの観客は理解すらしていないだろうが、仮にも闘士のペネロピには分かる。
ペネロピ・オースティン:練り上げられた技の一つ一つ、その日々の努力と鍛錬の結晶が。
ペネロピ・オースティン:スタイルはまるで異なるが、その有様は一瞬、在りし日の“BLITZ”を彷彿とさせた。
ペネロピ・オースティン:(……あいつら……前とは、全然違う)
ペネロピ・オースティン:(……どれだけの特訓をして……一体、どれだけの努力を……)
ペネロピ・オースティン:だがその技が、連携が、試合が素晴らしいほど……ペネロピの胸に去来する想いはひとつ。
ペネロピ・オースティン:(……どうして……私は……)
ペネロピ・オースティン:(……今、あそこにいないんだ…………!)
ペネロピ・オースティン:指の隙間から、雫が零れた。
ペネロピ・オースティン:今になって分かった──あの日諦めて、手を離してしまった後悔。
ペネロピ・オースティン:それを自分はずっと引き摺って──そして、そんな想いを抱いてしまうほどに。
ペネロピ・オースティン:(……私、まだ……)
ペネロピ・オースティン:(……こんなに、ノヴァリス・ファイトが好きだったんだ……)
何も考えていない生徒:「……先輩~~……なんか言ってくださいよぉ……」
何も考えていない生徒:「あっ!この後美味しいもの食べにいきましょうよ!この辺にいいレストランあって~……」
ペネロピ・オースティン:「……ごめん、私帰るわ」
何も考えていない生徒:「えっ!?」
ペネロピ・オースティン:「メジャーの選手権はもう無いけど、マイナーからなら行けるはず……まず基礎錬から再開して……」
何も考えていない生徒:「え、あの、先輩!?」
ペネロピ・オースティン:「……まずは、チーム探しからか」
ペネロピ・オースティン:泣き濡れた顔で席を立つ。その表情に迷いは無かった。

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解説:「グワーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
GM:実況席から一人の生徒が転送される光が走った。
実況:「ハァ……ハァ……」
実況:「……皆さん、一部お聞き苦しい音声がありました。大変申し訳ございません」
実況:「この試合で実況を務めました“モッキンバード”アビーです。突然ですがこの場をお借りして、私から皆さんにお伝えしたいことがあります」
実況:「一部チームと企業……オズメ興行に纏わる不正についてです」
実況:「この件に関しましては、私自身も当事者であり……」
GM:急な展開に、観客たちがざわつき始める。
スタッフ:「ええと……ひとまず選手の皆さんはご退場ください!」
GM:スタッフに促され、混乱の中控室に向かう途上で、君達は二人の闘士に出くわす。
“クーストース”:「あぁクソッ、まだ侵蝕が……って、チームA.R.C?」
“クーストース”:「あぁどうも……もう試合終わったんすか。じゃあ時間無いな……」
“黒鉄”:「……」
サデ・ニカモ:「アッッ」ささっとルシアの後ろに隠れる。「こっここ、こんにちは……時間……?」
GM:“ZENITH”……だが二人だけで、どちらも血塗れだ。
ルシア・J・ファーティマ:「お前らも間に合ったのか。ま、そうでなくちゃ困るけどよ」その姿を見て
満天星ニニカ:「流石の“ZENITH”といえど、無傷とはいかなかったようだな」
ルシア・J・ファーティマ:「他の二人はどした?」
“クーストース”:「あー……まあちょっと、色々あって」言葉を濁す
満天星ニニカ:「"色々"な……ふん、上位を2名も差し向けられてそれで済めば御の字というやつだ」
満天星ニニカ:「だが、おれはわかっていたぞここに現れると」
満天星ニニカ:「だから、諦めるわけにはいかなかった」
満天星ニニカ:「無論、切り抜けられたのはそれだけが原因ではないが……」
満天星ニニカ:「いいや、ごちゃごちゃ言うのは無粋というやつか」
サデ・ニカモ:「すっすみません……」ルシアの背後から覗かせた顔をぺこぺこと下げる。「うちの仮メンバーは……とても自信家で……」
満天星ニニカ:「自信家だと……当然だ」力強く、言い放つ
満天星ニニカ:「言えサデ・ニカモ、おまえが……リーダーとして」
満天星ニニカ:「我々はもう、その舞台に上がる」
満天星ニニカ:「“ZENITH”にくれてやる言葉などそれしかないだろう」
満天星ニニカ:我々は先に行く、だから――
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:前髪の隙間から“黒鉄”を見る。
サデ・ニカモ:「あなたは……わ、私たちには、興味がないかも、しれません、が」
サデ・ニカモ:「あなたの求めているものは、私たちが、持っています」
サデ・ニカモ:「…………た、多分……」自信なさげに付け足す。
ルシア・J・ファーティマ:「……?」要領を得ないのはいつものことだが、その言い回しに僅かな違和感を感じる。
サデ・ニカモ:「……そして私たちも、あなたたちに勝てさえすればいい、わけじゃ、ないです。念願は、もっと先に、ある」
サデ・ニカモ:「……だから……次の試合は、単に、今季の優勝チームを決めるだけのものじゃなくて……」
サデ・ニカモ:「もっとすごい……」もごもごと口の中で言葉を探して。
サデ・ニカモ:「……伝説に、なる」
サデ・ニカモ:「……そ、そういう試合になるよう、努力しますっ」
サデ・ニカモ:早口で言い切り、頭を下げる。
“クーストース”:「……ああ?急に何を…… ……ッうおっ……」
“黒鉄”:常に、凪いだ水面のような冷淡さを見せる“黒鉄”から──
“黒鉄”:一瞬、傍らの“クーストース”がたじろぐ程の、凍てつくような凄まじい怒気が発せられる。
サデ・ニカモ:「……!!」目を見開く。
ルシア・J・ファーティマ:「なんだお前、そういう顔もできんのかよ」その殺気をニヤニヤと受け止めて
満天星ニニカ:「ククッ、もっとズバッと言ってやれとも思ったが……適任だったようだな」
ルシア・J・ファーティマ:「サデといい、珍しいとこが見れたな。ショウの奴悔しがるぜ」
“黒鉄”:……だが、それも一瞬のこと。
“黒鉄”:すぐに興味を失ったように、ふっと視線を外して歩き出す。
“黒鉄”:「……行くぞ」
“クーストース”:「あっ!おい!」その後を追っていく
“クーストース”:「行くっつっても……結局どうすんだよあたしら二人だけで……!」
“黒鉄”:「問題ない」
“黒鉄”:「私とお前がいれば十分だ」

GM:その後、“モッキンバード”アビーの暴露により、スタジアム、ラス・ヴィダス、そしてノヴァリス中のファイト界隈に激震が走った。
GM:大きな混乱の中、オズメ興行の株は大暴落し、関連企業の多さから一時株式相場は恐慌状態となった。
GM:“★-NDD”他チーム、運営スタッフ、マスコミ、ギャング、その他生徒、不正に一部でも関わったとみられる人数は膨大な数にのぼり、調査も処分もまるで追い付かなかった。
GM:一方で、運営委員会は汚職に手を染めていた容疑者も比較的少なく、大会は予定通り行われる運びとなった。
GM:僅か二人で試合に臨んだ“ZENITH”は、強豪“アリストクラッツ”と対戦。
GM:制限時間をフルに使った死闘の末、この試合に勝利し──
GM:決勝戦、チームA.R.Cとの試合に駒を進めたのだった。



GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です。HPの回復と侵蝕率を初期+2D10まで回復して構いません。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを27に変更(7 → 27)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10+31(→ 40)に変更(104 → 40)
満天星ニニカ:HPを30まで回復
ルシア・J・ファーティマ:HPを27に
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 17)増加(30 → 47)
満天星ニニカ:44+2d10
DoubleCross : (44+2D10) → 44+10[8,2] → 54

春日井ショウ:ロイスはカレン達に○大好き!/寂寥で取っておきます
春日井ショウ:春日井ショウのHPを72に変更(50 → 72)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を33+2D10(→ 42)に変更(88 → 42)
満天星ニニカ:ロイスは保留!
サデ・ニカモ:ロイスは~ もうちょっとだけ保留にしておきます
ルシア・J・ファーティマ:こちらもロイス保留!



“レグルス” ソン・シファ:「すごい騒ぎになってるわね……」
GM:オズメ興行、“★-NDD”の事務所。
GM:件の暴露からの様々な連鎖波及で、“★-NDD”もまた身動き取れない状況となっていた。
GM:SNSは批判と擁護で真っ二つに分かれ炎上、様々な憶測が飛び交い混乱状態。次のライブも中止が発表された。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ま、マネージャーとも連絡つかねえし……おら達どうなるんだべか……」
GM:不安げなヘルミーネに、カレンは溜息を吐く。
“スピカ” 神宮寺カレン:「どうもこうもないでしょ。こうなったからには、なるようになるだけよ」
“レグルス” ソン・シファ:「……カレン、何かスッキリしてる?」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「しょ……ショウとは話せたんだべか?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「はぁ!?別に関係な……ていうかあんた達、あれ勝手に喋ったでしょ!何してくれてんのよ!」
“レグルス” ソン・シファ:「だって……ねえ?」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「うん……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ニヤニヤすんなっ!ホントにどいつもこいつも……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:不機嫌そうに足を組み、頬杖をつく。
“スピカ” 神宮寺カレン:「まあ……ゴタゴタのお陰であたしの獣化なんてどうでもいい感じになったのは不幸中の幸いかな」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「久々に見ただなあ、あれ」
“レグルス” ソン・シファ:「マネージャーに絶対ダメって言われてたもんね……それに、思ったより印象悪くないっぽいよ」
“レグルス” ソン・シファ:「ほら、『ワイルドでかっこいい』『ギャップがあって素敵』とか……」SNSを見せる
“スピカ” 神宮寺カレン:「“ウコンハットゥ”のお陰で助かったわね。事前にもっと気持ち悪かったから……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「先輩~~~♡」バン!と扉を開けてヴァレーリヤが入ってくる
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「先輩、今日もお疲れ様ですっ!あのぉ、カップケーキ作ってきたんですけど……良かったら味見して頂けませんか~?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:甘ったるい声でカレンに引っ付いて愛想を振りまく。
“レグルス” ソン・シファ:「えぇ……?」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「なっ……なんだべ……?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「い……いけど……あんたそんなキャラだっけ?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「やだぁ~~♡だってぇ……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「先輩、前からいつも余裕な態度で何事にもナメてスカした感じでこなしてるのマジ超ウザかったですけどぉ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「そこまで思ってたの……?」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「でもこの前の試合は超かっこよかったですっ!全力でなりふり構わず必死に頑張ってて!」興奮した様子で目を輝かせる
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「ほら、ケーキ食べてくださいよ~~♡」
“スピカ” 神宮寺カレン:「えぇ……もむ……」ケーキを齧りつつ
“スピカ” 神宮寺カレン:「……まあ、今後のことは分からないけど」
“スピカ” 神宮寺カレン:シファとヘルミーネに目を向け
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ダメならまた、一からやり直せばいいわよね」
“レグルス” ソン・シファ:「……ええ」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「んだな!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「……誰かさんみたいにね」
“スピカ” 神宮寺カレン:そう言って、吹っ切れた表情で笑った。



【Middle10/練習:決勝戦】

GM:練習シーンです。全員登場!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(47 → 51)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(40 → 48)
満天星ニニカ:54+1d10
DoubleCross : (54+1D10) → 54+8[8] → 62

GM:ショウちゃんも出てね
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(42 → 48)



リポーター:『オズメ興行の不正疑惑について、商業倫理監査協会は軍警と協力して厳正なる捜査を行うと発表しましたが……』
リポーター:『治安維持機構自体が協会の傘下にあり、どの程度公正な捜査が行われるのかは疑問が残るところであり……』
GM:オズメ興行関連の不正問題は、試合と暴露から一日が明けて更に加熱しつつある。ラス・ヴィダス外のニュースであれば報道も(汚職が及んでいない社であれば)忖度ないものだ。
GM:世間では疑惑と混乱の渦が深まりつつあるが……差し当たって君達が考えるべきことは、次に迎える決勝戦についてだった。
モーナ・レンクヴィスト:「け、決勝戦ですよ、決勝戦……!」
モーナ・レンクヴィスト:「まさかここまで来られるだなんて……!!このモーナ・レンクヴィスト、猛烈に感動しています!!!!!!」
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:対照的に真っ青な顔をして部屋の隅に座り込んでいる。
サデ・ニカモ:「なぜだか……生き長らえてきた私の命も……」
サデ・ニカモ:「あと数日……というわけですね……」
サデ・ニカモ:「ひひっ……ひひ……ひひひひひっ……」
春日井ショウ:「なんで死ぬ気でいるのリーダー……」
ルシア・J・ファーティマ:「伝説になるってそういう意味かよ」呆れ顔でソファに寝そべっている。
サデ・ニカモ:「だっ、だってえ」
サデ・ニカモ:「ショウさんとモーナちゃんはいなかったから分からないかもしれないですけど……黒、“黒鉄”さんが」
サデ・ニカモ:「すっごく怒ってて……怖くって……!!」
サデ・ニカモ:目の端に涙を浮かべる。
モーナ・レンクヴィスト:「え~~っ怒るんですか“黒鉄”選手って!?」
モーナ・レンクヴィスト:「見てみたかったなあ……一体何やらかしたんですかサデさん!?!?」
サデ・ニカモ:「あんなこと言わなきゃよかったあぁ~~~…………」
ルシア・J・ファーティマ:「はは!傑作だったぜあのツラ!お前ら拝めなくて残念だったなぁ!」
春日井ショウ:「ええ……うちがカレンと話してる間に何が……?」
春日井ショウ:「でも、先輩が笑ってるってことは本当にまずい失言したとかでは無いんでしょ?」
春日井ショウ:「何言ったの?」
白武ギンカ:「気になる~」テーブルに着いて咳止めシロップをくぴくぴ飲んでいる
ルシア・J・ファーティマ:「もっかい言ってやれよサデ。ここなら根暗陰険ヒステリーメガネも居ねえから大丈夫だろ」
サデ・ニカモ:「え、ぇえ……」
サデ・ニカモ:気の進まない様子で。「わ、私はただ……次の試合は、今シーズンの優勝チームを決めるだけのものじゃなくて」
サデ・ニカモ:「……で、伝説になる、って」
サデ・ニカモ:「…………ほ、他にも前置きとしてちょこちょこ言いましたけど」反応が返るまでの沈黙が居辛くて付け足す。
春日井ショウ:「伝説……って」 こてんと首を傾げて。
春日井ショウ:「リーダーが自分からそういうこと言い出すの、なんか意外」
白武ギンカ:「いい心構えじゃない。自信ついてきた?」
ルシア・J・ファーティマ:「おいおい寝ぼけたこと言ってんなよショウ」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトの"伝説"って言ったら、意味する所は一つ」
ルシア・J・ファーティマ:「いや、一人に決まってんだろが」
春日井ショウ:「……ん?え?」
春日井ショウ:「えっ。そう、そういう意味!?」
サデ・ニカモ:「だって……」盗み見るようにギンカを一瞥する。「け、決勝、すごく久しぶりの、ですし」
サデ・ニカモ:「今回を逃したら……も、目標に手が届くの、もう無いかなって」
サデ・ニカモ:「お、思っちゃってえぇ」嗚咽しだす。
白武ギンカ:「あ~……」舌を出してほぼ空のシロップの瓶を逆さに振っている。
満天星ニニカ:「うむ、今回だ」
満天星ニニカ:手元のスマホで動画を観ている、"ZENITH”の試合風景だ
満天星ニニカ:「おれはそのために来た」
満天星ニニカ:「そこで、全てをぶつけて……おしまいにする」
春日井ショウ:「……おしまい?」
ルシア・J・ファーティマ:「おう、それだニニカ」
満天星ニニカ:「ありがとう、ここまで連れてきてくれて……おかげでおれは闘士になれたぞ」ようやく顔をあげる
サデ・ニカモ:「まだなってない……」
満天星ニニカ:「そうだったのか……」がーん
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"に並んで、超える。ずっとA.R.Cが掲げてきた目標が、ようやく実感を持って語れるとこまで来た」
ルシア・J・ファーティマ:「ならその前に、はっきりさせとく事ははっきりさせねーとな」ニニカと、次いでもう一人に視線を向けて、再びニニカに戻す。
ルシア・J・ファーティマ:「この期に及んで妙な隠し事されんのも迷惑だ。答えてもらうぜ、闘士である前のお前が何もんなのかをよ」
満天星ニニカ:「ああ、後でと言ってしまったからな」
満天星ニニカ:「今がその"後"で良いだろう」
サデ・ニカモ:「いらない…………」
満天星ニニカ:「……だ、そうだが」ちょっと困った顔
春日井ショウ:「まあまあリーダー。うちらとしては聞いておきたいところだし」
春日井ショウ:「良いよニニカちゃん、話し始めちゃって」
春日井ショウ:リーダーを宥める体勢に入りつつニニカちゃんにひらひら手を振る。
満天星ニニカ:「……そうさせてもらおうか」
満天星ニニカ:RHOの公開を申請します!
GM:許可します。

RHO:満天星ニニカ
君には他人に知られたくない過去がある。
君はPMC企業“プラタ・オ・プロモ”に登録した傭兵、その中でも特に『殺し屋』と呼ばれる、ノヴァリスにおける『暗殺』に特化したエージェントとして、数多の汚れ仕事をこなしてきた。
裏社会でその名を馳せてきた君はしかし、ある任務を境に傭兵から足を洗うことを決めた。
その任務は、ノヴァリス・ファイトのトッププロ、“黒鉄”ブリジット・フレアの『暗殺』。
これまで通りに任務を果たそうとした君だったが、初めてスタジアムで試合を目にし、会場の熱気や試合の迫力、そしてブリジットの質実剛健で一才の無駄がない、洗練された戦い振りに衝撃を受ける。
君は俄かに彼女のファンとなり、自分もノヴァリス・ファイトの闘士になるという夢を得たのだった。
試合映像からインタビュー、関連グッズまで、彼女に関するものなら何でも集め、何度も繰り返し見て、聞いて、考えてきた。君以上にブリジット・フレアの『ガチ勢』はそうはいないだろう。
このRHOを公開した時、君は《研究対策:ブリジット・フレア LV3》を獲得する。


満天星ニニカ:「なんとなく、もう察しはついているだろう……」
満天星ニニカ:「“フルクサス”、あれはおれの"同業"だ」
満天星ニニカ:ぽつ、ぽつと語り始める。
満天星ニニカ:「おれは、ここラス・ヴィダスで『殺し』を生業にしていた」
満天星ニニカ:「適性があったからな……天職と言えた」
満天星ニニカ:元々、命じられるままに行動するのは慣れていた
満天星ニニカ:物心ついたときには、"満天星"がいた
満天星ニニカ:数々の宿主を渡り歩き、様々なちからを得た鋼鉄のヤドリギ
満天星ニニカ:それが命じたのは、強者を打ち倒すこと
満天星ニニカ:あれは常に怯えていた、翅を作り、葉から作った腐食ガスとイオン風に乗って上空に逃げなお安心できない
満天星ニニカ:「己のちからが、強い存在を打ちのめせることを常に確認したがってる……パラノイアなんだな」
満天星ニニカ:太陽光で黒く錆びた歪な鋼木の鳥――"満天星"の要請に従い様々な強者を狩り――その名誉を簒奪するのがニニカの使命
満天星ニニカ:「だから、本当に天職だったんだよ」
満天星ニニカ:「そうして、ノヴァリスに送り込まれたおれは当然のようにここに流れ着き」
満天星ニニカ:「『殺した』よ、ああ、たくさんな」
満天星ニニカ:「衆人環視のど真ん中に十字冠の転送光を見せつける」
満天星ニニカ:「そうすれば、権威などあっさりと地に落ちる」
ルシア・J・ファーティマ:「十字冠を持つ生徒に“プラタ・オ・プロモ”が与える『殺し』。社会的な抹殺ってやつだな」
満天星ニニカ:「不意打ちだ卑怯だとがなりたてるものもいるが2度、3度も繰り返せばすっかり心は折れる」
満天星ニニカ:「中には2度めの襲撃を恐れ人前からその姿を隠すやつもいたが……それを材料にネットで煽ってやればいくらでも貶めてやることができた」
満天星ニニカ:「人を『殺す』のは案外簡単なんだよな、”道具”と”殺意”が揃っていれば良い」
満天星ニニカ:「だが、それを両方……特に後者を持ち得るのは才能がいる、というのがおれの出した結論だ」
満天星ニニカ:「おれは……才能があった、命じられれば何でもできた」
満天星ニニカ:「そうして、業績を重ねたおれの元に大口の仕事が舞い込んできた」
満天星ニニカ:その任務は、ノヴァリス・ファイトのトッププロ、“黒鉄”ブリジット・フレアの『暗殺』。
満天星ニニカ:「おれは、用意周到だ……当然、調べる」
満天星ニニカ:情報を調べた、動画を観た、そうして――試合会場にも足を運び
満天星ニニカ:「戦慄したぞ……どうやって殺せばいいかわからなかったんだ」不意打ちであってもこの塔は崩せない、その事実がそびえ立っていた
満天星ニニカ:「だが俺は諦めなかった……研究を続けた、鍛錬、兵器の改良、対ブリジット・フレア用戦闘プログラムの草稿は今や5桁にのぼる」
満天星ニニカ:「アーカイブを隅から隅まで漁った、ネットにあるものから非合法なものまで、試合にも通い詰めた」
モーナ・レンクヴィスト:「ご、5桁って……」
満天星ニニカ:「"満天星"は計算が得意だからな、今も作り続けているはずだ」
ルシア・J・ファーティマ:「……とすると、なんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「ウチのチームの門を叩いたのも、闘士になって"黒鉄"に近づくためってわけか?」
満天星ニニカ:「いや、違う……」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、だろうな」予測していた風にニヤリと笑う。
満天星ニニカ:「おれの『殺し』、その準備は以前に完成した……完成してしまったんだ」
満天星ニニカ:「おれはブリジット・フレアを『暗殺』できる……」あくまで、『暗殺』であれば
満天星ニニカ:「だが……ふと、思ったのだ」
満天星ニニカ:「“黒鉄”のために築き上げた努力の日々……それを、誰もその本当の顔を知らない"百舌鳥"ではなく……」
満天星ニニカ:「ニニカの手柄にしたかった……」
満天星ニニカ:「お前たちが、羨ましくなった」
満天星ニニカ:「皆に……観て欲しくなったのだ……ッ!」絞り出すように言う
満天星ニニカ:「誠実じゃないと思った、ノヴァリス・ファイトに……何よりブリジット・フレアに」
満天星ニニカ:「あいつは、ひとりで立っている、冷え冷えとした目に囲まれて……」
満天星ニニカ:「そんなの、おかしい……」
満天星ニニカ:「あれだけの……強さ、どれほどの才能と努力を……」
満天星ニニカ:「おれは、ニニカは知っている、誰よりも知っているぞ……」そうだ、この満天星ニニカこそが誰よりもそれに詳しい
満天星ニニカ:「『殺し屋』なんて醜悪な存在ではなく、『闘士』なのだ……」
満天星ニニカ:「『表舞台』なのだッ!だから、それは……万雷の拍手で褒め称えられるものでなければならない……」
満天星ニニカ:「なって、ない」
満天星ニニカ:「おまえらは……今の、ノヴァリス・ファイトは……まるでなっちゃいないッ!」駄々をこねるように、叫ぶ
満天星ニニカ:「おれなら、できる……真正面から」
満天星ニニカ:「そのためのものは、積み重ねてきた……」
満天星ニニカ:「おれが知らしめる、“黒鉄”ブリジット・フレアの強さ、凄さ……出来る」
満天星ニニカ:「あいつを打ち倒すことで、ちゃんとそれを『伝説』にしてやることが……」
満天星ニニカ:「だから、おれは闘士として優勝する必要があった」
満天星ニニカ:「あいつは、『決勝戦』にいるから……」
満天星ニニカ:「だから……こんな傲慢なこと……許されないかも知れないが、あと1試合だけ」
満天星ニニカ:「あと1試合だけは待って欲しい、おれの処遇を……その後ならば、どんな命令だろうと従う」
満天星ニニカ:「賠償金などは……おれはこう見えて『殺し』で貯めた金がいくらかはある……だから」地べたに頭を擦り付けるようにして謝罪のポーズを取る
サデ・ニカモ:「……」座ったまま、指一つ動かさず、その口から出る言葉を聞いていた。
春日井ショウ:「……」 何かを言いたげではあるが、リーダーや先輩に先を譲るためひとまず黙っている。
サデ・ニカモ:「……り、理解、しました」
ルシア・J・ファーティマ:「ク……フフ……ッ……ハハハ!」話の途中から堪えていた笑いが漏れ出す。
ルシア・J・ファーティマ:「すげーなおい!アイツ黒鉄のガチ勢なんてアタシ始めて見たかもしれねー!ははは!」
モーナ・レンクヴィスト:「そ、そこですか……!?」
春日井ショウ:「先輩……真面目なシーンでしょ、今」
春日井ショウ:「というか人の推しを笑うの良くないよ」
サデ・ニカモ:「……そ、そうですよ」
サデ・ニカモ:「流石に……引きます……」
満天星ニニカ:「……」黙って、その姿勢を崩すことなく。
ルシア・J・ファーティマ:「いや、これが笑わずにいられるかよ」
ルシア・J・ファーティマ:「聞いててわかっただろ。コイツは結局のところアタシらと同じだ」
ルシア・J・ファーティマ:「最高に推してる相手だからこそ、自分の手で倒したくて仕方ねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「勝つことでしかそれを証明できねーと思ってる。アタシらが"天狼"に対してそうだったようにな」
ルシア・J・ファーティマ:「そんなコイツが、今の今まで闘士じゃなかったつもりで居たなんてよ」
ルシア・J・ファーティマ:「自分が見えてなさすぎて笑えんだろ」
サデ・ニカモ:「ぁの……」
サデ・ニカモ:「ニ、ニニカさんの視野が狭くて、コミュニケーション能力に問題があって、ともすればおかしく感じられるレベルなのは、否定しない、ですけど」
サデ・ニカモ:「“黒鉄”さんのガチ勢なのは……笑うところじゃないと……思うし……」
サデ・ニカモ:「謝罪して……撤回を……」
春日井ショウ:「そうだよー、先輩。言いたいことは分かるけど」
春日井ショウ:「人の推し聞いて『アイツ推してるヤツ初めて見た!』って爆笑するのはマナー的に大分おしまいの反応だよ」
サデ・ニカモ:こくこくと頷く。
ルシア・J・ファーティマ:「ショウまでかよ……あーハイハイ。確かにそこはアタシが悪かった」
ルシア・J・ファーティマ:「別にアイツを推してることを貶すつもりは無かったよ。すまんなニニカ、気を悪くしないでくれ」
春日井ショウ:「というか。ニニカちゃん、いつまでそのままで居る気?」
満天星ニニカ:「いや……大丈夫だ」
満天星ニニカ:「ルシア、おまえもまとめてニニカがわからせるからそこは気にしなくて良い」頭を下げたままで
春日井ショウ:「はーい、スタンダップ!」 言いながら手を取って立ち上がらせようとする。
満天星ニニカ:「ぉ?う……?」おろおろと面をあげる
サデ・ニカモ:「な、なんでショウさんも言うなら仕方ないみたいな感じで謝るんですか……?」
サデ・ニカモ:「私だけが言ってたら聞かないつもりだったんですか……? わっ割といっつもそうじゃないですか……?」
サデ・ニカモ:「私のこと蹴っ飛ばしたり……チーム名決める時も多数決にしたり……」もはやニニカのことと無関係に噛みつきだす。
ルシア・J・ファーティマ:「だーから本当に悪かったって!機嫌直せよ!だいたい後半のそれは考えすぎ……いや、どうだろ……」
春日井ショウ:「あー……一応先にリーダーの意見仰ごうかなと思ってたんだけど、喧嘩始まっちゃった」
モーナ・レンクヴィスト:「ほらリーダー!いじけないでください!!」サデの口にプロテインバーを突っ込む
サデ・ニカモ:「ふもふもふもふも」明らかにいじけた目を向けたまま咀嚼。
春日井ショウ:「一回ああなると長いんだよね、リーダー。という訳で先にうちの意見を言っちゃおうかなって思うんだけど」
春日井ショウ:そう言いながらニニカちゃんに向き直って。 「ニニカちゃんはさ、なんで処遇ってヤツを受けるつもりで居るの?」
満天星ニニカ:「それは……」
満天星ニニカ:「当然のことだ、おれという存在の正体が協会が『殺し屋』を使うことでおもてへと出かねない状況になり」
満天星ニニカ:「また、おまえたちにもその爆弾を最初から隠していた」
満天星ニニカ:「リスクだ……これは明確なチームへの毀損行為であり……バランスを取る、支払う必要がある」
春日井ショウ:「なるほどね。そういうことなら、うーん」
春日井ショウ:「トイレ掃除当番一か月とかでどうかな」
満天星ニニカ:「ああ、わかったそれぐらい当然の報…………は??」
満天星ニニカ:ぽかん、と
春日井ショウ:「先輩は何か案ある?」
ルシア・J・ファーティマ:「あ?そーだな……」サデとグダグダやっていた顔を向けて
ルシア・J・ファーティマ:「台所の雨漏りしてるとこ、あそこの修理責任者も追加していいんじゃねえの」
サデ・ニカモ:「んぐっ」プロテインバーを喉に詰まらせる。
春日井ショウ:「わっと、リーダー!これ飲んで飲んで」
春日井ショウ:慌てて近くにあったスポドリのキャップを外してから手渡す。
満天星ニニカ:「待て、そんなものでいいはずが……」空気でも掴もうとするかのようにおろおろと手が泳ぐ
サデ・ニカモ:「ゴクゴクゴクゲホッゲホッエホッ」
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさんはどうですか?」
サデ・ニカモ:「ゲホッ……ぇ、はい……ゲホッ……ちょっと待っ……ぺほっ」
モーナ・レンクヴィスト:背中を撫でている。
サデ・ニカモ:介抱してもらって徐々に落ち着く。
サデ・ニカモ:涙を袖で拭いながら、パッケージに残った最後の一かけらを食べる。
サデ・ニカモ:「……ええっと……」
サデ・ニカモ:「気持ち悪い……かなと……」
ルシア・J・ファーティマ:「お前……」顔がひきつる
ルシア・J・ファーティマ:「人にあれだけ言っといていきなり罵倒から入るのどうかと思うぞ」
春日井ショウ:「リーダー、とりあえず主語抜けてる」 他にも言いたいことはあるけども。
サデ・ニカモ:「で、でも……」
サデ・ニカモ:「そもそも……チームに来る前に何してたかなんて、ニニカさん以外も、よくは知らなかったし」ショウに関しては前の試合に絡んで聞くことになったが。
サデ・ニカモ:「爆弾、みたいなこと、だって……病気を隠してた人が他にいるし……」
サデ・ニカモ:「そのくらいのことで……急にしおらしくなられても……」
サデ・ニカモ:「“黒鉄”のことはよく調べてあるから、あいつの相手は自分に任せておけ、とか言ってればいいじゃないですか……いつもみたいに」
ルシア・J・ファーティマ:「物理的に爆弾爆発させた奴も今こうしてリーダーやってるしな」
サデ・ニカモ:じとりとした眼差しで睨む。
ルシア・J・ファーティマ:鋭い視線で上から睨めつける。
春日井ショウ:「はーい。良い話中なんだから喧嘩しない」 二人の間に割り込む。
満天星ニニカ:「いや、状況が違うだろう……赫花連盟の後ろ盾を得たルシアと違い、今回の件で潔白を表明したいであろう協会にとって『殺し屋』なんてものは槍玉としては最上段もいいところだ」
満天星ニニカ:「だがこの混乱の中だとおそらく決勝戦までなら……おれは戦えるはずだ」
満天星ニニカ:「おれはそれに出たい……だがその後に降りかかるものを考えると……やはりそれに見合う支払いというものが……」
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……」ショウに引き離されて小さく舌打ちした後
ルシア・J・ファーティマ:「ニニカ。お前が言ったんだろうが」
ルシア・J・ファーティマ:「お前は殺し屋として"黒鉄"を殺すんじゃなくて、闘士としてアイツに勝つんだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「『殺し屋』は殺した後に責任なんてとらねーだろうけどな、闘士は違う」
ルシア・J・ファーティマ:「特に、チャンピオンになる闘士はな」
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"も、クソつまんねー"黒鉄"ですら、その責任だけは必ず果たしてきた」
ルシア・J・ファーティマ:「なんだか分かるか?」
満天星ニニカ:「……わからない」
満天星ニニカ:「だって……おれは、ニニカは……」
満天星ニニカ:「"王"になったことがない……、ずっと"奴隷”だった……から」
満天星ニニカ:"満天星"の、あるいは『企業』の
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、なら有り難く聞きやがれ」仕方なさそうに笑って
ルシア・J・ファーティマ:「"次の挑戦者を迎え撃つ"ことだ」
満天星ニニカ:「ッ……」
ルシア・J・ファーティマ:「勝ち逃げなんて許されね―んだよ。闘士にはな」
ルシア・J・ファーティマ:「いちばん大変なとこアタシらに押し付けて、自分だけ楽になろうなんざ、誰が認めるかっての」
白武ギンカ:「……」ニニカに目を向ける。
春日井ショウ:「それにね。ニニカちゃんは自分のせいっていうけど、うちはあんまそうは思わないな」
春日井ショウ:「たった今自分で言ったじゃん。昔ニニカちゃんがしてたのはニニカちゃん自身の意志じゃなくて、誰かの命令だったんでしょ?」
春日井ショウ:「じゃあそのしてきたこと全部ニニカちゃんが悪いとは思わないよ。まして、それから逃げ出してきたこともね」
春日井ショウ:「やりたいことしようよ、ニニカちゃん。このサマーリーグが終わったら、ウィンターリーグもあるんだから」
春日井ショウ:「たった一回のリーグで終わりなんて、そんなもったいないこと言わないでよ」
サデ・ニカモ:「も、元殺し屋シカリオがチームにいるくらいで……聞きませんよ絶対、試合前にぶつけてきた協会に言われたって……文句……」恨み言めいてぶつぶつと言って。
サデ・ニカモ:「それに、処分も……チーム内での処分って、チームメンバーに対して、するものじゃないですか……しないでしょ……」
サデ・ニカモ:「あ……ゅ、優勝して、正式メンバーになった後でなら、ず、ずっとトイレ掃除係にして、雨漏りも直してもらうのはいいかもですけど、ふへ、へへ」
満天星ニニカ:「お……」
満天星ニニカ:「おまえらは……大馬鹿者だ……」
満天星ニニカ:「スポンサーを失って……住む家も無くなって、最下位争いなんかしてたくせに……」
満天星ニニカ:「堕天病をチームメイトに抱え……『殺し屋』なんぞまで良しと言う」
満天星ニニカ:「それでいて、目標は優勝と来たものだ……」
満天星ニニカ:「呆れるぞ、完全に頭のネジが飛んでいる……」
満天星ニニカ:「だが……」
満天星ニニカ:あの日、廃墟で見た希望の光は何よりも眩しくて
満天星ニニカ:「だからこそ……ここA.R.Cで良かったと思う……」
満天星ニニカ:「トイレ掃除と雨漏り修理だったな……」
満天星ニニカ:皆を見回す
満天星ニニカ:「任された、この満天星ニニカが新築同然にしてやろう」
サデ・ニカモ:「ゆっ、ゆ、ゅ、優勝したらですからね」
サデ・ニカモ:「仮メンバー相手に罰則なんかわざわざ課したりしないので……! 履き違えないように……!」
春日井ショウ:「頑なだなぁ、もう」 相変わらずなリーダーに苦笑する。
ルシア・J・ファーティマ:「ま、いいんじゃねえのそういうことで」
白武ギンカ:「いやぁ、一件落着だね~」
白武ギンカ:新しい咳止めシロップを開ける。
サデ・ニカモ:(また飲んでる……)
モーナ・レンクヴィスト:「……あっ、そうだ!そのプロテインバー!」
モーナ・レンクヴィスト:「“伏龍”の皆さんからの差し入れなんですよ~」
モーナ・レンクヴィスト:言って、部屋の隅から大きな段ボールをよたよた抱えてくる。
ルシア・J・ファーティマ:「"伏龍"が?」
サデ・ニカモ:「ふえっ」握りっぱなしの袋とダンボールをせわしなく見比べる。
モーナ・レンクヴィスト:「スポーツ飲料とかプロテイン、タオルとか色々入ってますね」
ルシア・J・ファーティマ:「まあもらえるもんならありがてーけど、物送り合うほど付き合いあったか?ウチとあそこ」
モーナ・レンクヴィスト:「『決勝進出おめでとうございます チーム一同応援しております』ですって!!」同梱メッセージを読み上げる
満天星ニニカ:「観たことがあるぞ……広告ブロッカーを貫通してきた動画CMで、よそ行きの笑顔と愛想を振りまいてそれに齧り付いていたな」
満天星ニニカ:「なるほどスポンサーだ」
サデ・ニカモ:「すっ……すみません…そんな大事なものとは知らず一人だけ先に食べてしまい……!」
サデ・ニカモ:血の気が引く。
春日井ショウ:「うちが知ってる限り、差し入れなんて貰うの初めてだと思うけど……でも、応援してもらえてるの嬉しいね!」
春日井ショウ:「大丈夫だって、リーダー。何せこんなにあるんだもん。全員で分けても相当もつよコレ」
春日井ショウ:ぺしぺしと大き目の段ボールを叩きつつ。
春日井ショウ:「あとニニカちゃんは棘のある言い方止めようね。せっかくのご厚意だから」
春日井ショウ:「棘があるつもりじゃないとしても、ご本人の前でソレ言っちゃダメだからね」
満天星ニニカ:「そうか……こういう事を言うと人を怒らせてしまうのだな……」
満天星ニニカ:「善処しよう、これからも気づいたら教えてくれると嬉しい」
サデ・ニカモ:「はあぁああわぁあ……」“伏龍”の拠点のあると思っている方角に向けて土下座を繰り返す。
イネッサ・アナニエヴァ:「え~~~っ?決勝出場するのにこんな装備使ってるの?やば~~~い♡」
ダナ・トルロハ:「関節部ぼろぼろ♡人体工学すかすか♡」
GM:気付けばぞろぞろと小さな少女たちが入ってきて、君達の装備をいじくり回している。
ルシア・J・ファーティマ:「うおっ!?このガキ共どっから入ってきやがった!」
ブリギッタ・ストール:「突然お邪魔してすみません。決勝進出おめでとうございます」頭を下げる
満天星ニニカ:「おっと、気をつけろそれはニニカ以外が触ると中からブレードが飛び出て指をバラバラにするぞ!」
満天星ニニカ:「……」
満天星ニニカ:「……冗談だぞ」
姜麗花:「冗談なんだ……がっかり」
春日井ショウ:「貴女達、メサイアの……」 驚いて出そうになった声を必死に呑み込んでキャラを取り繕っている。
サデ・ニカモ:「エッ……エッ……!?」カサコソと這って部屋の隅に退避する。
ブリギッタ・ストール:「この子達、何かお手伝いしたいと言って聞かなくて……。宜しければ、皆さんの装備の調整をさせていただけませんか?」
サデ・ニカモ:「……ッ!? …………!?!?!?」
春日井ショウ:「それは……正直に言えば有難いけれど……」 スポンサーがついたとはいえ、万全と呼べるほど手は回っていない。
イネッサ・アナニエヴァ:「くすくす♡見てよこれ~♡重量バランスが体格と全然合ってないよ~?」
ルシア・J・ファーティマ:「ただのガキなら寝言は寝て言えって追い返してるとこだが、こいつらの技術力は試合で見てるんだよな……」
ダナ・トルロハ:「こんな既製品で今まで勝ち進んできたの~?やば~い♡」
姜麗花:「うお……グリップ力弱りすぎ……」
ルシア・J・ファーティマ:「だーっ!まだ良いっつってねーだろ勝手に触んな!」
ルシア・J・ファーティマ:「……言っとくが、大した報酬は払えねーぞ。ただでさえ運営カッツカツなんだから」
満天星ニニカ:「確かにジェネシスの製品は性能は良い……が、おれはメサイアのをよく使っている、入手しやすいし作りが単純でメンテも楽だ」姦しい少女たちの輪の中に入って
イネッサ・アナニエヴァ:「くすくす♡お姉さん冷た~い♡みずくさ♡」
ブリギッタ・ストール:「いえ、報酬は必要ありません。我々がやりたくてしているだけですから」
ルシア・J・ファーティマ:(こいつら前からこんな喋り方だったっけ……?)
GM:現在常備化している武器・防具から一人ひとつを選び、アイテムカスタマイズとして攻撃力・ガード値・装甲値のいずれかを+5することができます。
サデ・ニカモ:すごい
満天星ニニカ:「折角だ、ショウの装備にこの音声を流す機能を仕込めるか?きっとバカウケだぞ」スマホの画面を観せている
春日井ショウ:『“★-NDD”を潰し↑マす』
春日井ショウ:「やめっ……やめなさい、ニニカ。私達はコメディアンじゃなくて闘士であることを忘れてない?」
ダナ・トルロハ:「きゃーー!!あはははははは!!」死ぬほどウケている
満天星ニニカ:「絶対ウケるのに……」
イネッサ・アナニエヴァ:「それマジ最高~~♡ リーファあれやってあれ~」
春日井ショウ:(思いだしたように引っ張り出さないでよ~~~~!しかもこの子達が居る前で!) キャラ作り中なので強く言えず、内心唸っている。
姜麗花:「セイクリッドピラーを、爆破し↓まス」
ブリギッタ・ストール:「ぷっ……くく……」
満天星ニニカ:「ぶはは、すごっ……」
ルシア・J・ファーティマ:「新しいファン層が開拓できたんなら良かったじゃね―か。ガキはああいうくだらねーの好きだから……ブフッ」
ルシア・J・ファーティマ:「……で、おいサデ!どうすんだ?」
ルシア・J・ファーティマ:「ガキどものご厚意受けんのか?」
サデ・ニカモ:「えっ、え、え、えっ、え」
サデ・ニカモ:「…………わ、私以外のみんなにお願いできれば……?」
モーナ・レンクヴィスト:「もう……サデさん!めんどくさい人ですね!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ま、どっちみちサデのナイフは大して弄り甲斐もねえだろうし良いんじゃねえの?うっかり毒とか付いてたら大変だしよ」
ルシア・J・ファーティマ:「リーダーのお許しも出たし、よろしく頼むわ」子どもたちに向けて
満天星ニニカ:「折角だから今のヘルファイアの設計図面を見てもらうか、外部の意見も聞きたいところだ」
ブリギッタ・ストール:「分かりました。第三技術部が責任を持ってお預かりします」
サデ・ニカモ:「ほっ……」
イネッサ・アナニエヴァ:「もう私たちの調整無しじゃ生きてけない身体になっちゃうね~♡かわいそ~♡」
サデ・ニカモ:「わっ私のなんか……触らせたら……汚いですし……それで……」
GM:第三技術部は君達を採寸し、持ち込んだ機材で外で作業を始める。
GM:ではサデさん以外は武器防具をひとつ強化できます
サデ・ニカモ:あっ
サデ・ニカモ:私のもお願いします
GM:?
ルシア・J・ファーティマ:なんなんだよ!
春日井ショウ:アレなら私がこっそり渡します
満天星ニニカ:?
GM:何なんだよこいつ
GM:こっそり渡してもらうか……
ルシア・J・ファーティマ:お母さんがこっそりお願いしてくれたんだね
サデ・ニカモ:ありがとうママ……
春日井ショウ:次からはちゃんと自分でお願いしようね~
満天星ニニカ:ではニニカはヘルファイアR9Xの丸太を調整してもらうぜ、攻撃力で!
春日井ショウ:常備化じゃなくてこのシナリオ中に買った物なんですけど、クリスタルシールドのガード値上げても良いですか?
GM:あっ常備化っていうとそうか いま装備してるやつなら大丈夫です
GM:アイテムカスタマイズとして攻撃力・ガード値・装甲値のいずれかを+5することができます。
春日井ショウ:なるほどね じゃあクリスタルシールドのガード値+5で!
ルシア・J・ファーティマ:リアクティブシールドのガード値を上げてもらおうかな
サデ・ニカモ:RMAアーマーの装甲を+5してもらいます
GM:OK!
GM:そうして君達が女子中学生たちの作業が終わるのを待っていると、さらに来客がある。
“CHIKUWA”:「……こんにちは、近くまで来たので寄らせてもらったんだけど……」
“ドウェイン・ジョンソン”:「お久し振りです。何だか賑やかですね」
GM:“アンソールド・グラディエーターズ”の面々だ。
サデ・ニカモ:「…………!?!?!?!??!」
ルシア・J・ファーティマ:「お前らまで……どうなってんだ今日は」
満天星ニニカ:「おお、よく来たな!」
春日井ショウ:「珍しい来客の続く日ね……何か用件が?」
“シエンユアン”:「“ZENITH”とやるらしいね……がんばってね」チーズ入りちくわを齧っている
“CHIKUWA”:「特に用と言うほどではないんだけど……応援というか、挨拶というか」
“ドウェイン・ジョンソン”:「……おや?後藤さんがいませんね」
“シエンユアン”:「ホントだ……沼子ー?」
“マッドサイエンティスト後藤”:「フン……」
“マッドサイエンティスト後藤”:開いたままのドアに寄りかかっている。
“マッドサイエンティスト後藤”:「な~にが決勝進出や……それくらい今までも何チームもあったわい」
“マッドサイエンティスト後藤”:「そこで“ZENITH”に勝てんからみんな苦労しとるんちゃうんか。ホンマおめでたい奴らやな」
ルシア・J・ファーティマ:「オイなんだあいつ?やっぱりケンカ売りに来たってんなら受けて立つぜ」
満天星ニニカ:「おれには全てが初体験だからな、うん、実にめでたいぞ!」ニコニコ
満天星ニニカ:「それに今までの何チームもとA.R.Cには大きな違いがある……この満天星ニニカだ!」
満天星ニニカ:「"黒鉄"を確実に倒せる闘士はノヴァリス広しといえど……おれくらいなものだろう、歴史は変わるぞ」えへんと胸を張る
“マッドサイエンティスト後藤”:「お~お~……よう言えたもんやなあ。触診せんでも分かるで」
サデ・ニカモ:知人が何人も家に訪ねてくるという極限状況を前に悪態をつくのも忘れて大量の汗をかいている。
“マッドサイエンティスト後藤”:「連戦でエフェクトも使い果たしてボロボロやないか。そんなんでホンマに“黒鉄”に勝てると思うとんならちゃんちゃらおかしいわ」
春日井ショウ:(なんか……うちのホームが集会所みたいになってきてるな……) キャラ作ったまま割り込むのも難しいので成り行きを見守っている。
“CHIKUWA”:「ちょっと後藤、いくらなんでも失礼が過ぎるよ」
満天星ニニカ:「フフフ、おかしくなどはない……ちゃんとソレ用に色々と新しく用意してるからな」ふふーん
満天星ニニカ:「見ていろ、ド肝を抜いてやる」
満天星ニニカ:「それに、こいつらもあれから更に成長をしているのだ」チームメイトを見渡す
満天星ニニカ:「楽しみにしているがいい、決勝戦をな」
ルシア・J・ファーティマ:「さっきまでヘタれてたくせに急に威勢がよくなりやがって」呆れたように溜息を付いて
満天星ニニカ:「決勝に向けて切り替えていかないとな、おれはいつだって前向きなのだ」
春日井ショウ:「……で。貴女はただチームメイトが来るから同行してきただけなのかしら?」 そうじゃないよね?の意を込めつつ後藤さんに話を振る。
“ドウェイン・ジョンソン”:「ほら後藤さん……素直に謝った方がいいですよ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「崑崙山のふもと近くにごくぬるい鉱泉が沸いとるが……」
“マッドサイエンティスト後藤”:「なぜかこれが魔法のようにエフェクト使用回数にはよく効くんやな。ウチはシナリオ1回エフェクトを使うとすぐ出かけとるわ」
“マッドサイエンティスト後藤”:「……おっと!試合でやられた宿敵に教えちゃ損や!ほな!」
“マッドサイエンティスト後藤”:言うなり扉を閉めてさっさと出て行ってしまう。
満天星ニニカ:「……」
満天星ニニカ:「行ってしまった……」
ルシア・J・ファーティマ:「なんか聞き取れない単語あったけど、要は体力回復に効果抜群の温泉ってことか」
春日井ショウ:「……苦労してるのね、貴女も」 後藤さんの素直じゃなさに色んな人を連想しつつCHIKUWAさんに共感と同情の目を向けている。
“CHIKUWA”:「すいません……めんどくさい子で……」
“ドウェイン・ジョンソン”:「ですが温泉については本当ですよ。私のデータベースにもあります」
“ドウェイン・ジョンソン”:「あの崑崙五星君の一人“哈蜜瓜”も愛用していると言われており……」無のソース
ルシア・J・ファーティマ:「そっか……ありがとよ。良いこと聞かせてもらったぜ」
ルシア・J・ファーティマ:「アイツにも礼言っといてくれ」
“シエンユアン”:「ん……ジョンソンのデータは信頼性無いけど、わたしも入ったことあるよ」
満天星ニニカ:「応援されるってのは、嬉しいものだな」
満天星ニニカ:「おれは、もっと欲しいぞ……こういうものが」
満天星ニニカ:「不純だと思うか?」歯を見せて、笑う
満天星ニニカ:「おれもそう思う、だがそれでいい」
満天星ニニカ:「今は無駄なものがいっぱい欲しい」
満天星ニニカ:「満天星ニニカは……不純な闘士で良い、たぶんおれは……そのかたちが一番強いんだ」
満天星ニニカ:見渡す、自分たちのために集まってくれたものの光景を
満天星ニニカ:「きっと、何度だって戦える」
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、知った口を効いてんじゃね―よド新人」
ルシア・J・ファーティマ:「"黒鉄"に勝ったら、今の比じゃねーくらい沢山の余計なもんが付いて回ってくる」
ルシア・J・ファーティマ:「その時になってやっぱ嫌だなんて言っても聞かねーからな」
満天星ニニカ:「フハハ……楽しみだな、存分にうんざりってやつを満喫してやろう」
満天星ニニカ:「サデは残念だったな、訪ねてくれた友人にとっておきのキノコをみせてやるのは次回に持ち越しだな」部屋の隅に向かって声をかける
春日井ショウ:(リーダーのキノコって人に見せて良いヤツなのかな……) 毒性とか法的に。
サデ・ニカモ:大量の発汗で干物じみた顔色になって倒れている。
春日井ショウ:「あっ、ヤバ!」 慌てて回収に入る。二人の話を聞いてたせいですっかりフォローを忘れていた。
ルシア・J・ファーティマ:「あーあー……」
ルシア・J・ファーティマ:「悪いなせっかく訪ねて来てくれたのに」CHIKUWA達に振り向いて
ルシア・J・ファーティマ:「今からでも上がってくか?お互い一人欠けてるけど……」
“CHIKUWA”:「いえ、多分外で後藤が一人でそわそわしてるから……」
“CHIKUWA”:「お暇します。試合、見に行くからね」
春日井ショウ:「ありがとう。……リーダーもそろそろ起きて」 別れの挨拶くらいはと思ってぺちぺちと頬を叩いて起こす。
ルシア・J・ファーティマ:「水飲ませろ水」ペットボトルを投げて渡す
サデ・ニカモ:「ケフッッ」
サデ・ニカモ:幾度か乾いた咳をして。「……こ、これ……」
サデ・ニカモ:「お返しで……後藤さんに……」
サデ・ニカモ:震える手で植木鉢を差し出す。
“ドウェイン・ジョンソン”:「……こちらは?」
サデ・ニカモ:鉢には黒土が満たされ、そこに何かただならぬ気配を持った朽木の枝が刺さっている。
ルシア・J・ファーティマ:(なんかの呪物?)
春日井ショウ:(合法なヤツだよね……?)
満天星ニニカ:「(クワガタでも入ってるのか……?)」
サデ・ニカモ:「……き、木は、崑崙山の神霊樹で……」以前路地裏でゴミ箱に入ろうとした時に偶然先客を発見し、口止め料の代わりだとかで貰った。
サデ・ニカモ:「土は……この前の試合の……」
サデ・ニカモ:「私がキノコを生やした後に……“アルタイル”さんの氷をルシアさんが溶かした蒸気をかぶった試合場の土で……」
サデ・ニカモ:「きっと良い子が生えてくると思うので……自分で育てようと思ってたんですけど……代わりに後藤さんに……」
“シエンユアン”:「ん……わかった」受け取る「よくわかんないけど……渡しとく……」
サデ・ニカモ:「暗くてじめじめしたところでお世話してください……ふへ……」
“シエンユアン”:「きもい……」
ルシア・J・ファーティマ:「少しでもヤバい気配がしたらすぐに燃やせよ。大変なことになるから」小声でCHIKUWAに耳打ちする。
サデ・ニカモ:「ひへっ……ひひひへへ…………へへ……」焦点の定まらない目つきで笑い出す。
“CHIKUWA”:「……ええ……そうする……」引いている
春日井ショウ:「(よーしよし。ちゃんと自分からお土産渡せてえらかったよ、リーダー)」
春日井ショウ:注意は先輩がしてくれてるので、向こうには聞こえないようにリーダーのフォローに入る。
春日井ショウ:「(でも次からは渡す物事前に相談しようね……)」
モーナ・レンクヴィスト:そうしてUGの面々を見送り「……でも、崑崙ですか……試合までそう日も無いですけど、どうします?」
ルシア・J・ファーティマ:「あー、こっからだと往復どんくらいだっけ」
ルシア・J・ファーティマ:「でも行けね―ことはねえだろ?セイクリッドピラーとの間走って何往復もさせられたんだし」
モーナ・レンクヴィスト:「でも、それに比べてもかなり遠いですよ。ほとんど秘境ですし……」
白武ギンカ:「いんじゃない~?」シロップを飲み終えて
白武ギンカ:「どうせ時間的に教えられるのもあと一つか二つくらいだし……」
満天星ニニカ:「む、行くのか……脚で……崑崙に!」
白武ギンカ:「決勝前にゆっくり休むのも大事だよ」
満天星ニニカ:「フフフ、血が滾るな……生きて帰れるのだろうか」
春日井ショウ:「ゆっくりって程休めるかな……。又聞きでしか知らないけど、相当修羅の学区って話じゃないっけ」
白武ギンカ:「ニニカちゃんも分かってきたね~」
満天星ニニカ:「おれはかつて仕事でほんのふもとに出向いたことがあるのだが……」
満天星ニニカ:「"かなり"だぞ」
白武ギンカ:「装備受け取ったら出発するから、準備してね」
白武ギンカ:「勿論足で行くよ~」
サデ・ニカモ:「け、決勝で死ぬか……冒険で死ぬか……」
サデ・ニカモ:「猛毒オオヤスデとか……見れるといいな……えへへへへ……」
ルシア・J・ファーティマ:「猛毒オオヤスデが出る温泉には入りたくね―よ……とにかく、行くってことで決まりだな」
春日井ショウ:「温泉かぁ……痣対策どうしよっかな」
春日井ショウ:「多分後藤さんの口ぶり的に、しっかり整備されてるとか人がいつでも居るとかではないだろうけど……」
モーナ・レンクヴィスト:「じゃあ、ついでにキャンプも出来ますね!!」
ルシア・J・ファーティマ:「本格的に合宿じみてきたな」
ルシア・J・ファーティマ:「まあ良いんじゃねえの。温泉入って日帰りするのも味気ないしな」
満天星ニニカ:「秘湯にそうそう先客がいるとも思えないが……もしもの時は俺が被せてやろう」片手がパリパリと電子ノイズじみた歪みを空間に書き込む
白武ギンカ:「よーし、じゃあ1位以外はもう一往復ね~」
満天星ニニカ:「よし、今度こそ1位になってみせるぞ……!」
春日井ショウ:「プラス一往復はえぐくないですか!?」
春日井ショウ:「その子以外全員もう一泊になりかねませんけど……」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそも物理的に可能なのかよ……ま」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシは一位になるから別に良いけど」
GM:斯くして君達は秘湯を目指して出発する……一般崑崙生徒や野良巨大熊、殺人チンチラなどに襲われる過酷な旅路……
GM:道は恐ろしく長く、そもそも後藤の案内がアバウトすぎて全く見つからない──果たして本当に秘湯は存在するのか!?

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GM:ではここでミドル最後の判定となります。項目はこちら

・情報収集:チーム“ZENITH” 
《情報:ノヴァリス》難易度9/16/22

・広報活動:配信
《交渉》《芸術:顔》《任意の戦闘技能》 難易度9

・特訓
任意の戦闘技能 達成値+ダメージ 難易度70

・アルバイト
《調達》で判定、達成値を共有財産点とする


GM:現在のチーム状況はこちらです
チームA.R.C
ファン数:メジャー
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+35

設備:一般プロ
資材:充分
経験点+15

GM:というわけで判定どうぞ!
サデ・ニカモ:今回は普通に情報収集でいいかな
春日井ショウ:うちも広報活動しようかな
ルシア・J・ファーティマ:バイトするか…
満天星ニニカ:特訓だー!
サデ・ニカモ:モーナちゃんの力を借りて、ミーミルを学園通の友人にして
サデ・ニカモ:5dx+3+9>=22
DoubleCross : (5DX10+12>=22) → 8[2,3,8,8,8]+12 → 20 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:チョットタリナイ
満天星ニニカ:いくぜ、《陽炎の衣》からの《見えざる死神》 侵食は+5で67に
サデ・ニカモ:共有財産点から2点……使ってもいいですか
満天星ニニカ:ツカッチャエー
ルシア・J・ファーティマ:つかえつかえ!
サデ・ニカモ:使用!
サデ・ニカモ:達成値を22にします
ルシア・J・ファーティマ:素振りでバイトします
ルシア・J・ファーティマ:3dx+3
DoubleCross : (3DX10+3) → 9[4,9,9]+3 → 12

満天星ニニカ:14dx+6-4+8
DoubleCross : (14DX10+10) → 10[1,1,1,2,3,3,3,4,5,7,8,9,9,10]+9[9]+10 → 29

春日井ショウ:こっちはいつも通りオリジン:プラント使ってから芸術:顔で判定します
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(48 → 50)
満天星ニニカ:3d10+2d10+9+20+25
DoubleCross : (3D10+2D10+9+20+25) → 18[10,6,2]+10[2,8]+9+20+25 → 82

春日井ショウ:4dx+10=>9
DoubleCross : (4DX10+10>=9) → 8[1,4,7,8]+10 → 18 → 成功

満天星ニニカ:コミコミ111!達成!
GM:では全成功!
GM:情報はこちらです

【ZENITH】
五大会連続優勝を続けている、現在のノヴァリス・ファイトの絶対王者。しかしエースである“黒鉄”の華が無いファイトスタイルから人気に欠ける。
チームとしては一流で、常に多くのスタッフと最高の設備のもと、日夜練習に励んでいる。メンバー全員が社会的・経済的地位も得ている、まさに闘士のトップたる存在。

“黒鉄”
現在の競技シーンで向かうところ敵無しの圧倒的な実力を持つが、その華の無い戦闘スタイルとメディアへの露出の少なさ、連続優勝によるリーグ全体の閉塞感などから人気の低い、『歓声なき王者』。
相手の攻撃を堅実に捌き一人ずつ確実に処理していくスタイルで、彼女に一度でも攻撃を当てられただけで賞賛されるほど。ノヴァリス・ファイト以外に趣味も無く、休日も一人でトレーニングしているらしい。
ブラックドッグ/ハヌマーン
Dロイス《学生王者》
《切り払い》/《バリアクラッカー》/《マグネットムーブ》/《ライトスピード》/《朧の旋風》


“クーストース”
狂暴なレネゲイドビーイングと共生しており、大量の怪物を召喚し攻防に利用する攻撃的ディフェンダー。
戦闘スタイルは荒々しいが常識人で、“アコナイト”と共にチームのメディア対応を担当している。MVPを獲得し“龍妃”の称号を得ているが気に入らず使っていない。
エグザイル/ウロボロス
Dロイス《起源種》
《自動触手》/《原初の紫:蒼き悪魔》/《守護者の巨壁》/《餓鬼魂の使い》/《原初の黒:時の棺》


“アコナイト”
魔女の秘術により作られたホムンクルスであり、様々な魔術を操れる他、自らの分身を生み出す術に長けている。
おっとりした性格のムードメーカーで、チームの屋台骨。オフの時だけ開く占い屋は毎回長蛇の列が出来る人気。“燎幻”の称号を得ている。
ブラム=ストーカー/オルクス/ソラリス
Dロイス《複製体》
《赤色の従者》/《束縛の領域》/《絶対支配》/《奇跡の雫》/《さらなる力》/《領域の守護者》


エフェメラ
最近メジャーデビューと同時に“ZENITH”に加入した新進気鋭の若手選手。
高出力の広域攻撃が持ち味で、圧倒的な殲滅力を誇る。ビジュアルも良く人気が高いが、調子に乗りがちで失言も多いのが玉に瑕。
ハヌマーン/サラマンダー
Dロイス《亜純血》
《サイレンの魔女》/《憎悪の炎》/《スピードフォース》/《ライトスピード》/《インフェルノ》


GM:チームの状態はこちらになりました。
GM:【チームA.R.C】

チームA.R.C
ファン数:人気
スポンサー:赫花連盟
調達達成値+50

設備:一流プロ
資材:潤沢
経験点+25


GM:“★-NDD”との対戦で経験点20点を獲得し、ギンカの効果で3倍 合計経験点135点を獲得します。
サデ・ニカモ:最強になっちゃった
ルシア・J・ファーティマ:すごーい!
満天星ニニカ:わおわお
春日井ショウ:もう貰った分だけで初期作成分ある
GM:また、秘湯に入って休むことでエフェクト使用回数を全回復できます。
春日井ショウ:全回復!?
春日井ショウ:うちらこの後何されんの……?
ルシア・J・ファーティマ:ヤバすぎ
サデ・ニカモ:秘湯ってすごい
満天星ニニカ:ウヒョー

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GM:七難八苦の末、ようやく辿り着いた温泉はまさに秘湯と呼ぶに相応しいものだった。
GM:周囲を深い森と断崖に囲まれ、生半には出入りできない峻厳な地形に、広々とした鉱泉がこんこんと湧き出ている。
GM:辺りには湯気が立ち込め、硫黄の匂いが漂っている。熱めの湯に身体を預ければ、溜まった疲労が一気に癒されていくのを感じる……
春日井ショウ:「はあぁぁ~~…………」
春日井ショウ:ここしばらくの訓練と試合と騒動とで知らずに凝り固まっていた身体が解れていく。
春日井ショウ:「のんびり気兼ねなく温泉浸かれるってだけでも相当癒しだなぁ、コレ……」
春日井ショウ:ぐい、と伸ばす腕。お湯の中で投げ出された脚。普段はコスチュームに包まれている全身。
春日井ショウ:元からか日に晒されないからか、人並み以上に白い肌には一面を覆うように黒く蜘蛛の巣状の痣が張り巡らされている。
満天星ニニカ:そんな風に秘湯を独占し堪能する春日井ショウ、彼女の眼前でゴボリと音を立てて泡が水面に浮き上がる。
春日井ショウ:「ふえ」 完全に気を抜ききっていた分間の抜けた声が出る。
満天星ニニカ:コポ……ゴボ、ゴボボ
満天星ニニカ:ゴガガガボボボ……ドバッシャーーーン!!!
満天星ニニカ:「うおーーーー!!」飛び出してきたのはニニカ、一糸まとわぬと言いたいところだが尾とヒレ状の大きな葉を腕にまとっている
満天星ニニカ:「……ハッ!ショウ!!」ザンバザンバと水をかき分け風情を破壊しながら近寄ってくる
春日井ショウ:「……いや、何してんの二ニカちゃん!!」
満天星ニニカ:「聞いてくれ、この下に穴があるんだ……」
満天星ニニカ:「そこは蟻の巣みたいに入り組んだ洞窟になっていて……おれはだいぶ潜ったんだが流石に戻ってこれそうになさそうだったので引き返してきたんだ」
満天星ニニカ:「ところどころ息継ぎが可能な小空洞があり……そこで目のないほんのりと発光するエビを見たぞ!すごいな崑崙は、温水に生息する生き物がいるとは……」
春日井ショウ:「好奇心旺盛なのはいいけどお風呂で潜らないでよ!」
春日井ショウ:「いや温泉だからお風呂とはちょっと違うかもだけど……本気でビックリするから……」
満天星ニニカ:「ハハハ、深山に人の理がなんのものだ!他の客もいないしな!」ぷかぷかと仰向けに浮かぶ
春日井ショウ:「うちっていう人間が居るんだから最低限のマナーは守ってほしいかな……。せめて先に言って?」
春日井ショウ:「完全に気を抜いてお風呂に浸かってるときにいきなり目の前に何かが浮上してくるの、ホラー映画の文脈だからね?」
満天星ニニカ:「おばけが出ようが怪人が出ようが鍛えた技で退治してしまえばいいじゃないか」シュッと正拳を天空に突き立てる、木々の隙間からは満天の星空が覗いている
満天星ニニカ:「うむ、いい気分だ……まさに満天星だな」
春日井ショウ:「うちの場合銃無いとほぼ無力だもん……耐えるのは多少できるとしても……」 むうと膨れつつ肩までお湯に沈んで。
春日井ショウ:「……ま、ちょっと浮かれた気持ちになるのは分かるけどね。ホント良いとこだし」
満天星ニニカ:「ハハハ無力なわけがあるか、おまえはもう少し自分に自信を持て」
満天星ニニカ:「サデはああ見えて根っこの部分では一番自信家と言えんこともないが……」
満天星ニニカ:「おまえのそれは少し問題だな」
満天星ニニカ:「もう、見上げる段階ではないのだぞ」
満天星ニニカ:ククク、と歯を見せる
満天星ニニカ:「決勝戦だ、誰がなんというとおれたちは並んだ、対等な目線に」
満天星ニニカ:「そしてその先は、誰もが見上げる頂きだ……」
満天星ニニカ:「きっと気持ちがいいだろうな……」フンフンと調子外れな鼻歌と共に尾を使ってスイスイと動く
春日井ショウ:「誰もが見上げる、かぁ……」
春日井ショウ:「なんというかね。自信なさすぎっていうの、ついこの前他の子にも言われたんだけどさ」
春日井ショウ:「多分、うちの場合……見上げてきた時間が長すぎるんだよね」
満天星ニニカ:「フフン、それにまだあるな」ざばり、と身を起こす
満天星ニニカ:ショウの顔面を無作法にもむんずと掴み、ぐい、と顔を寄せる
満天星ニニカ:濡れた髪の隙間から覗くニニカの瞳に、春日井ショウが写っている
春日井ショウ:「んむ!?にゃに、しゅうお」 何すんのと言おうとしてもごもごしている。
満天星ニニカ:「おまえは日々演じている、『闘士春日井ショウ』を」
満天星ニニカ:「そして、本当の自分と言うやつはそれとは違って……小さくつまらない存在だと思っている?違うか?」
満天星ニニカ:「気を悪くしたらすまないな、違っていたら謝るが」
満天星ニニカ:「おれもな、演じている、演じ続けていた、職業柄な」
満天星ニニカ:「今もそうだ、『チームA.R.Cの闘士ニニカ』……その人物モデルを事前に組み上げてお前たちの前に現れたからな」
満天星ニニカ:そうして、返事を待つようにじっ、とただ見つめてくる
春日井ショウ:「……ちょっと近いけど、真逆かな」
満天星ニニカ:「ほう」嬉しそうに先を促す
春日井ショウ:「演じてるのはうちもそうだよ。演じてないただの自分に自信が持てないのもそう」
春日井ショウ:「でも、うちにとって『闘士の春日井ショウ』は、演じてるものじゃなくて演じてないただのうち自身なんだ」
春日井ショウ:「ニニカちゃんさ、ノヴァリス・ファイトのアーカイブ色々見てたんでしょ?」
満天星ニニカ:「実にたくさんな」
春日井ショウ:「だから、最初に会ったときもリーダーと先輩のことは知ってた」
春日井ショウ:「……でも、うちのことは知らなかった」
満天星ニニカ:「そうだな、無編集でフルのやつは"黒鉄"関連くらいしか観ていなかった……して残念ながら闘士としての春日井ショウは編集の過程で省かれがちだ、『ファスト』なやつからはな」
春日井ショウ:「そういうことだよ。うちが最初に闘士デビューしたのが三年前で、メジャーに入ったのが大体半年前」
春日井ショウ:「それまではずーっとマイナーリーグの端っこをうろちょろして、HHMに拾われてからはキャラ作りを……『本当じゃない自分』を演じ始めて」
春日井ショウ:「そうやって得た『人気』でA.R.C.に入ったんだよ。『実力』じゃなくて」
春日井ショウ:「……ニニカちゃんが知ってるかわからないんだけど、ニニカちゃんが来る前にチームメイトだった子が居てね」 急に話題を変える。
春日井ショウ:「ペネちゃん……ペネロピ・オースティンちゃんって言って、スポンサーが契約撤回したときに辞めちゃったんだけど」
春日井ショウ:「その子が言ってたんだ。『こんだけやれば諦めがつく』」
春日井ショウ:「『あたしには才能が無いんだ』って」
春日井ショウ:「なーんにも言えなかった。気持ちが痛いほど分かるんだもん」
春日井ショウ:「マイナーリーグで迷走してる頃から……ううん、"インタステラウォルク"に居た頃からずーっと思ってきた」
春日井ショウ:「うちには闘士の才能がない。どれだけ頑張っても強くはなれなくて、頂点になんて手は届かないんだって」
春日井ショウ:「……まあ、迷走しすぎてたせいであんまり効果的な努力が出来てなかったって話でもあるんだろうけどね」
春日井ショウ:「ギンカさんにあってからは、実感があるくらい強くなれたと思うし」 そう苦笑して一度話を区切る。
満天星ニニカ:「師というのは大事な要素だからな」
満天星ニニカ:「それに……ペネロピ・オースティン、おれは知っているぞ」
満天星ニニカ:「A.R.Cの動画は手に入る分は全部観たからな、ちゃんとフルでだ」
満天星ニニカ:「おれは用意周到だし、"カリュプス"の件から教訓を得て今は切り抜きでなるべく済ませまいとしている」
満天星ニニカ:「その上で言わせてもらうならば……ショウ、お前には才能がある、過去の動画からもその片鱗はちゃんと伺える」
満天星ニニカ:「闘士としての春日井ショウは編集の過程で省かれがち……正当な評価がなされていないはつまりだ……」
満天星ニニカ:「"なっちゃいない"からだ、あいつらが、おまえらが、おれたちが」
満天星ニニカ:「今の、ノヴァリス・ファイトが」
満天星ニニカ:「是正するべきだ、もう既にそのちからがある」
春日井ショウ:「……結論がそれになる辺り、ニニカちゃんは相当自信家だと思うんだけどなぁ」
春日井ショウ:「ああでも、そっか。ニニカちゃんにとってはそれが『演じてる自分』の一部な感じ?」
満天星ニニカ:「強い闘士は自信に満ち溢れているべきだからな、おれは形から入る」
満天星ニニカ:「それに、だ」
満天星ニニカ:「才能なんてものを言い訳に使うのは、大人になってからやれば良い」
満天星ニニカ:「おれたちは子どもだ、それこそ無限の可能性というやつがある、自信に根拠も必要ない」
満天星ニニカ:「おろかで、小さくて当たり前だ、子どもは誰だってそうだ」
満天星ニニカ:「"黒鉄"だって、”天狼”だって絶対にそうだ、それは逃れられない一個の真実というやつだ」まくしたてるようにひといきで言って
満天星ニニカ:「おれはな、人を失墜させるのを生業にしてきた」
満天星ニニカ:「腕自慢の生徒、ギャングの頭領、新興会社の重役……色々いたな」
満天星ニニカ:「皆、一皮むけば実に愚かでちっぽけな存在だった」
満天星ニニカ:「おそらく……皆がそうなのだ」
満天星ニニカ:「おれは、それを素晴らしいことだと思う」
満天星ニニカ:頬を挟む掌に、ほんの少しちからが加わる
満天星ニニカ:「ちっぽけで愚かなみんなが、積み重ね、演じ、己の望む方向を定め……ひたむきに進むことで」
満天星ニニカ:「強者と呼ばれる存在になれる」
満天星ニニカ:「だから、おれにとって重要なことは"やる気"なのだ」
満天星ニニカ:「才能なんてものは、極論どうでも良いと思っている」
春日井ショウ:「ホントに極論も極論だね」
春日井ショウ:「でも、うん。才能には正直全然自信なんか持てないんだけどさ」
春日井ショウ:「やる気の方なら、自分でもなんでだろうって思うくらい有り余ってるよ」
満天星ニニカ:「A.R.Cは……皆がそうだな」
春日井ショウ:「それこそ、才能が無いってずーっと思い続けてるのに、結局諦めきれなかったくらいには」
満天星ニニカ:「だから、おれはおまえたちが大好きなのだぞ」
春日井ショウ:「ありがと。それに、ニニカちゃんも同じでしょ?」
春日井ショウ:「今までの生き方全部を投げ出してでも諦められなかったくらいにさ」
満天星ニニカ:「そうだな……」
満天星ニニカ:「つまりだ、結局おれが言いたいのは」
満天星ニニカ:「おまえが望む先、なりたい自分、なると決めた闘士の形……『春日井ショウ』に」
満天星ニニカ:「『才能と自信に満ち溢れた、最強の存在』そういったものを付け加えてほしいのだ」
満天星ニニカ:「きっと、もっとカッコいいぞ」
満天星ニニカ:「今より、更に多くが好きになってくれる」
春日井ショウ:「荷が重いなぁ~……。今でさえ大分いっぱいいっぱいになりながらやってるのに」 へにゃりと眉を下げながら苦笑する。
春日井ショウ:「ニニカちゃんだってもう分かるでしょ。うちのキャラと実際のうちが概ね真逆ってくらいキャラ違うこと」
満天星ニニカ:「そうだな、尊敬するほどだ」
春日井ショウ:「この上に『才能と自信に満ちた』まで積むの?また真逆なんだけど?」
満天星ニニカ:「詰めばいいだろう、どこまでも」
満天星ニニカ:「それが同じである必要などないし、離れているほど悪いというものでもないとおれは思う」
春日井ショウ:「悪いとまでは思ってないけど……いや、それ以前に演じるうちが大変って話だよ。どっちかというと」
満天星ニニカ:「ククク……優勝をし、王になろうというのに」
満天星ニニカ:「そんなことがまだ大変だと言うのか?」
満天星ニニカ:「でも、まあ……無理強いをする気はない」ぱ、と手を離す。
満天星ニニカ:「これはただの『お願い』だ、"ガリカ・オフィキナリス"のいちファンとしてのな」
春日井ショウ:「……ついこないだまで名前も知らなかった癖に」 ちょっと憎まれ口を叩いてみせる。実はちょっと傷ついてたので。
満天星ニニカ:「おれの言う『春日井ショウ』がおまえの理想と合わないのなら……それはニニカが『なっちゃいない』のだ」
満天星ニニカ:「是正すると良い、今のおまえにはそのチカラがある……それに、闘士としての知名度もな」憎まれ口に対して、いたずらっぽく付け加える
春日井ショウ:「もうー……口が減らないなぁ、ニニカちゃんは」
春日井ショウ:「ま、悔しいことに結構うちの理想とは近いところがあるから」
春日井ショウ:ショウが最初に憧れた"天狼"は、まさしく『才能と自信に満ち溢れた闘士』だったから。
春日井ショウ:「ちょっとだけ考えときます。他のファンからも近い後押しを受けちゃったし」
春日井ショウ:あのカレンが『ノヴァリス一の闘士』になれると背中を押してくれたから。
春日井ショウ:それに見合うだけの実力と自信を身につけたい。まずはそこから。
満天星ニニカ:「フフ、フフフフ」ざばりと再び湯に浸かり、ぴったりと横につけぐいぐいと肩で肩を押してくる
満天星ニニカ:「フフフ、ンフフフフ、アハハハ」ぐいぐい
春日井ショウ:「えぇ、どしたの急に」 言いながらもうまいこと押してくるのを流している。
満天星ニニカ:「アーーハッハッハッ、いや、フフ」
満天星ニニカ:「おれはな、今がとっても楽しいのだ」
満天星ニニカ:「つまりは、そういうことだ」
春日井ショウ:「ふふ。なら良かった」
春日井ショウ:「うちが結局やめれなかった理由の一個でもあるからね」
春日井ショウ:「勝てないと悔しいし、強くなれないと苦しいし、そうでなくても痛いしキツイし疲れるし割に合わない気もするんだけどさ」
春日井ショウ:「それでも、チームの皆と力を合わせて戦って、ほんの少しでも前より出来ることが増えて、試合に勝てると本当ビックリするくらい嬉しくて」
春日井ショウ:「その全部が、楽しいんだよ。ノヴァリス・ファイトって」
春日井ショウ:「楽しもうね、この先もさ」 優勝だけじゃない、それよりもっと未来も。
満天星ニニカ:「この先を……」
満天星ニニカ:夜空に手を伸ばす、満天の星は遠く掴めない
満天星ニニカ:生まれて初めて命令ではなく己の意思で未来を決めた時……とてつもない恐怖に包まれた
満天星ニニカ:成功も失敗も誰も保証はしてくれないのだ、次の道も示してくれない
満天星ニニカ:「チームで良かった」
満天星ニニカ:「おれも結局は小さくてつまらない存在だから……」
満天星ニニカ:「ひとりだと、きっとやれなかった」最後は、小さく蚊の鳴くほどの声で
満天星ニニカ:「……なんか、わかった気がするぞ」頷く、最初は小さく、次に大きく
満天星ニニカ:「独りで戦っているような顔をしている"黒鉄"が、どうしてチームをやっているのか」
満天星ニニカ:「最後の疑問が解けたような気持ちだ、本人にその自認があるのかどうかはわからないが……おれの中ではそういうことになった」
満天星ニニカ:「勘違いでも良い、おれはそう思い込む、それで良いと思う」
満天星ニニカ:「それが、ノヴァリス・ファイトの良さだから」
満天星ニニカ:「ショウ、おまえが今教えてくれた」
春日井ショウ:「うちかなぁ、コレ」
春日井ショウ:「ニニカちゃんが自分で気づいてない?」
満天星ニニカ:「いや、おれがひとりでここに浸かっていたら、きっとたどり着かなった」
満天星ニニカ:「おまえが教えたんだ」
春日井ショウ:「……そこまで言ってくれるならうちの手柄にしちゃおうかな」
春日井ショウ:「後そうだ。ソロ競技じゃなくてチーム競技してくれてた"黒鉄"さんと半々、ってことで」
満天星ニニカ:「そうだな、あいつが闘士ニニカの出発点だ……」
満天星ニニカ:「ありったけを使って、ぶっ殺してやろう」

---

サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:皆がテントで寝静まった頃。
サデ・ニカモ:湯気の立つ温泉の縁に人影が立ち、何事かごそごそと蠢いて。
サデ・ニカモ:やがて夜のしじまの中に、ちゃぷり、と爪先を浸ける音が響く。
サデ・ニカモ:「……はふぅぅ……」
サデ・ニカモ:身震いを一つして、空を見上げる。
サデ・ニカモ:都市のスモッグにもネオン光にも冒されていない、どこまでも高く澄み渡る星空。昼のトラブルの数々が嘘のように穏やかな時間を、独りだけで享受する……
ルシア・J・ファーティマ:しかし、その静寂は突如として破られる。背後からザリ…と砂利を踏む音が聞こえた。
サデ・ニカモ:「……?」
ルシア・J・ファーティマ:「……げ、こんな時間に入ってる奴いんのかよ。野生の猿かなんか……」湯気の向こうからぬっと現れ
ルシア・J・ファーティマ:「って、サデ?」
ルシア・J・ファーティマ:タオルを携え、しかし特に隠すこともなく、筋肉質な裸体を晒して湯の前に立つ
ルシア・J・ファーティマ:露わになった素肌は、右手の指先から肩口にかけてと、腹部の大部分、普段は髪で隠れた顔の右半分が黒く変色し、鱗のような結晶に覆われている。
ルシア・J・ファーティマ:「何してんだよこんな時間に」
サデ・ニカモ:「え、ぇ」
サデ・ニカモ:向き直りその姿を認めてなお、現実を受け入れられないみたいに狼狽える。
サデ・ニカモ:闘士らしからぬ生白い不健康そうな肌。水面から露わになった部分だけでも明確に見て取れる胸の膨らみ。そういったものを意識させることは、猫背で着込んだ格好の普段には無いが──より顕著な違いは。
サデ・ニカモ:「ル、ルシ……」
サデ・ニカモ:いつもは顔の大半を覆わんばかりの前髪を、ヘアバンドで寄せ上げて、額から顎先までを露わにしていることだ。
ルシア・J・ファーティマ:「前髪上げてんの初めて見たな……お前そんな顔だったのか」感慨深そうに呟く
サデ・ニカモ:蛾の触角じみて長い睫毛。その中に囲われた内で瞬くのは、星を宿した蒼玉スターサファイアめいて煌き透き通る瞳。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:それが見る見るうちに情けなく歪んで。
サデ・ニカモ:「ギャーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!?!?!??!?」怪鳥音めいて可聴域ギリギリの叫びを上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「うっさ!」思わず耳を塞いで
ルシア・J・ファーティマ:「そんなに驚くことねーだろ!」つい周りを気にするが、秘境ゆえ誰も居ない
サデ・ニカモ:温泉の血行改善効果もどこ吹く風に青ざめる。
サデ・ニカモ:「み、みみみっみ、み、み」
サデ・ニカモ:「見……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「見?」
ルシア・J・ファーティマ:「あ、その顔?確かに見たけど、別に恥ずかしがることじゃね―だろ」
ルシア・J・ファーティマ:「てかショウと張り合えるレベルの顔してんのになんで隠してんだ?もっと人気出るかも知れね―のに」
サデ・ニカモ:「!?!?!?!??!」
サデ・ニカモ:ばしゃばしゃと水音を立てて腰を探る。
サデ・ニカモ:当然短剣は身に着けていないので代わりに手で自分の首を締めにかかる。
サデ・ニカモ:「グエッッッ……グヒッ…………ヒィ…………ッ」
ルシア・J・ファーティマ:「おわーっ!?待て待て待て早まんな!」
ルシア・J・ファーティマ:慌てて湯船に飛び込み、サデの腕を首から引きはがす。
サデ・ニカモ:「ウぎゅふゥ……」
ルシア・J・ファーティマ:「なんだってんだよ!てかなんかあるとすぐ死のうとすんのやめろ!」
ルシア・J・ファーティマ:怒鳴りながら掴んだサデの腕を持ち上げて、彼女の白い肌と自分の黒い右手のコントラストが目に入る。
ルシア・J・ファーティマ:「……」その瞬間、咄嗟に手を離す。
サデ・ニカモ:「だっ、だだ、だっ、だってぇ……」
サデ・ニカモ:「マリ達にしか見せたことな……ぃ……」
サデ・ニカモ:首を傾げる。「……のに」
サデ・ニカモ:とりあえずヘアバンドを外す。ばさりと落ちた青緑の髪で顔の大部分が裏側に隠れる。
ルシア・J・ファーティマ:「良くわかんねーけど……わかったよ。悪かったな」
ルシア・J・ファーティマ:「どっちみち誰か入ってたら出直すつもりだったんだ。アタシは後でまた来るから、お前ゆっくり浸かっとけ」
ルシア・J・ファーティマ:そう言ってそそくさと湯船から出ようとする
サデ・ニカモ:「え、あ」
サデ・ニカモ:「待っ……!」
サデ・ニカモ:反射的に伸ばした腕が、期せずしてルシアの右手を掴む。
ルシア・J・ファーティマ:「……っ」一瞬びくりと震えて。
ルシア・J・ファーティマ:「……離せよ、あんま気分いいもんじゃねえだろ」
ルシア・J・ファーティマ:堕天病特有の結晶化した皮膚、サデの掌に触れる体温は酷く冷たい。
ルシア・J・ファーティマ:「いくら接触感染しないって言ってもよ。医者の言うことがどこまで本当かも当てになんね―し」
サデ・ニカモ:「……!」ぱっと離す。「すっ……すみません! そうですよね……!」
サデ・ニカモ:「ルッ……ルシアさんに、わわ私の菌が移りでもしたら、たっ、大変……! でした」
サデ・ニカモ:「あ、上がるなら私が上がるので……邪魔をして申し訳ありません……ど、どうぞごゆっ、くり、いひ」
ルシア・J・ファーティマ:「えっ?いやそうじゃなくて……」
ルシア・J・ファーティマ:「待て待て待て!なんでお前が上がんだよ!」立ち上がろうとしたサデの腕を、今度は逆にこちらから掴んでしまう。
ルシア・J・ファーティマ:「………」
サデ・ニカモ:「……」中腰の姿勢のまま固まる。
ルシア・J・ファーティマ:疲れたように肩を落として「……はぁ、アホらし」
ルシア・J・ファーティマ:サデに背を向けて「……あっち向いてっから、一緒に入っていいか?」
サデ・ニカモ:「えっ、い、良いんですか」
サデ・ニカモ:「わっ私は……! もちろん大丈夫ですけど……!」
ルシア・J・ファーティマ:「そっか……うん、ありがとよ」くすりと笑いながら
ルシア・J・ファーティマ:サデから少し間を空けて、湯船に浸かる。
ルシア・J・ファーティマ:「はぁぁぁ~……」
サデ・ニカモ:おずおずと座り直す。
サデ・ニカモ:「……ふ、二人して」
サデ・ニカモ:「他の人がいない時に入ろうと思って……それで被っちゃったんですね……」
ルシア・J・ファーティマ:「まさかお前と行動が被る事があるなんてな」
ルシア・J・ファーティマ:「この時間ならぜってー誰もいねえと思ったのによ」言いながら口まで湯船に沈み、ブクブクと泡を立てている。
サデ・ニカモ:「は、初めて……かも……こういうの」ちらちらと横目で様子を窺う。
サデ・ニカモ:「期間で言えば……モーナちゃんとほとんど同じくらい、ルシアさんとは、一緒、なのに」
サデ・ニカモ:「……あ……私と一緒とか言ってごめんなさい……」
ルシア・J・ファーティマ:「確かに付き合いは長いけど、アタシも練習以外じゃあんまり絡まなかったからな。病気のこともあったしよ」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそも趣味も合わねーし」
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、もっと前から、たまにはこうしとくべきだったのかもな」
サデ・ニカモ:「お風呂に……?」
ルシア・J・ファーティマ:「いや風呂じゃなくてもいいけど……」
サデ・ニカモ:「そ、そうですよね……すみません……」
ルシア・J・ファーティマ:「ちゃんと話しとけば気付けたこと、もっといっぱいあった気がするよ。ペネロピが出ていった時とかもさ」
サデ・ニカモ:「……そう、です」再び首を傾げる。「……よね?」
ルシア・J・ファーティマ:「堕天病のことだってそうだし、アタシが勝手に壁作って、結局チームのためになんね―ことばっかしてた」
ルシア・J・ファーティマ:「本当は、サデの次に古株のアタシが気を配らなきゃいけねーこと、色々あったのにな」
ルシア・J・ファーティマ:「だからそういう……珍しく反省したい気分になったんだよ、最近の諸々でよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……悪かったな、リーダー」
サデ・ニカモ:「……」湯気で濡れた前髪の毛先から雫が落ちる。
サデ・ニカモ:「…………あっ」
サデ・ニカモ:「じゃ、じゃあチーム名もばいきんにしてくれますか……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「ダメに決まってんだろ」
サデ・ニカモ:「そんな……」しょげる。
サデ・ニカモ:「じゃあ……しなくていいです……反省……」
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ!?お前なぁ、人がせっかく殊勝な態度になってる時に……」
サデ・ニカモ:「だっ、だって、それ以外で別に反省してほしいことなんてないですし……」
サデ・ニカモ:「わ、私、リーダーですけど、ルシアさんの病気に気付けなかったし、チームのためとか、ペネロピさんが抜けるのを止めなきゃとか、そういうのも考えたことないし」
サデ・ニカモ:「なのに……なんでこうしてくれなかったんだとか、言う資格、ない……」
ルシア・J・ファーティマ:「いや……いいんだよ別に、リーダーがそんなことしなくてよ」
ルシア・J・ファーティマ:「確かにアタシも昔はちゃんとやれよってイラついてた時もあったけど」
ルシア・J・ファーティマ:「なんか、サデはそういんじゃね―だろ。そんなことよりもさ」
ルシア・J・ファーティマ:「気付いてねーかもしんねーけど、お前はちゃんとリーダーがやらなきゃいけないことやってんだよ」
サデ・ニカモ:「え……」
ルシア・J・ファーティマ:「普段は隅っこでキノコ育ててるか干からびてるかだけどさ」
ルシア・J・ファーティマ:「チームとして何をするか、何を目指すかだけは、ずっとお前が決めてきただろ」
ルシア・J・ファーティマ:「何が良くて何が嫌か、お前はいつだってそれをはっきり言葉にしてた」
ルシア・J・ファーティマ:「だから、チームA.R.Cのリーダーはお前じゃなきゃダメなんだと思う」
ルシア・J・ファーティマ:「他のことはアタシやショウやモーナが上手くやるからよ。お前はそのまんまでいてくれや」
ルシア・J・ファーティマ:「てかこれ以上余計なことし出したら絶対事件起こすからマジでやめてくれ」最後だけ真顔で
サデ・ニカモ:「エヒッ……す、すみません……」唇を縮れさせる笑いをして。
サデ・ニカモ:「……わ、私、ずっと我儘をしてて、それは分かってます、けど」
サデ・ニカモ:「全部を全部、話してもいません、けど」
サデ・ニカモ:「……と、友達に恵まれたことは、す、すごく嬉しいと思って、感謝して、ます」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ……」小さく笑って
ルシア・J・ファーティマ:「なんかお互いガラにもねーこと言ってんな」
ルシア・J・ファーティマ:「温泉入って気が緩んじまったのかね。思った以上の名湯かもしんね―」
サデ・ニカモ:「うえぇぇえへへへへ……」
サデ・ニカモ:「……が、頑張り、ましょうね、決勝」
ルシア・J・ファーティマ:「おうよ、圧勝してやるぜ」
ルシア・J・ファーティマ:小さく鼻を鳴らして、夜空に浮かぶ月を見上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「……あっ」
ルシア・J・ファーティマ:「そういやお前、自分のこと以外にもアタシらに隠してることね―か?」
ルシア・J・ファーティマ:思い出したように上体を起こして。
サデ・ニカモ:「ふえ」
ルシア・J・ファーティマ:「ギンカのことだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「殺し屋に襲われた時のアレ見ただろ?ありゃどう見ても……」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「い、いいいいいえなっ何もしししし知りませんが…………」明らかにぎこちなく目を逸らす。
ルシア・J・ファーティマ:「……」呆れ半分で溜息を付いて
ルシア・J・ファーティマ:「……いや、いいよ。お前がそこまですんならなんか理由があんだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「アイツが何者だろうと、アタシたちは同じチームで」
ルシア・J・ファーティマ:「全員で"黒鉄"を……ZENITHを倒す。そういうことで良いんだな」
サデ・ニカモ:「……こ、こういう時に」
サデ・ニカモ:「かっこよく返せたらなって……お、思いは、するんですけどね」
サデ・ニカモ:「でも……えひっ。そ、そうです。差し当たっては」
ルシア・J・ファーティマ:「おう」照れくさそうに笑って
ルシア・J・ファーティマ:「なら、今はゆっくりするか……」再び首まで温泉に浸かる
ルシア・J・ファーティマ:「こっちはお前の秘密を一つ知ってるしな、それで満足してやる」前髪をかきあげる仕草をして
サデ・ニカモ:「……!!」急速に顔を真っ赤にする。
ルシア・J・ファーティマ:「……てか、やっぱもっかい見せてくれねー?」湯船の中でにじり寄っていく
サデ・ニカモ:「だ、だめ……ダメです……!」じわじわと離れる。
ルシア・J・ファーティマ:「いいじゃん減るもんじゃないし。今後必要になるかもしれないしさー」
サデ・ニカモ:「ならない……!」
ルシア・J・ファーティマ:「せっかくかわいい顔してんのに、もったいねーと思うけどなぁ」顔をにやけさせながら
サデ・ニカモ:「そ、それ以上近付いたら……チームから追放します、から……!」
ルシア・J・ファーティマ:「なんだと…」
ルシア・J・ファーティマ:「でも残念でした~。チームメンバーの入れ替えは多数決で決めるんです~」
サデ・ニカモ:「ま、また多数決で……!?」
サデ・ニカモ:「わ、私がリーダーなのに……やっぱりルシアさんには……敬う気持ちが足りてないぃ……!」
ルシア・J・ファーティマ:「ふはははは!だったらもうちょい威厳を身につけるんだな!おらっ!観念しろ!」
ルシア・J・ファーティマ:深夜の誰も居ない温泉に、バシャバシャと飛沫を上げながらはしゃぎまわる音が暫く響いた。

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GM:温泉の近く、岩場に張ったテント。焚火にかけられた鍋から、くつろぐ君達へいい匂いが漂ってくる。
モーナ・レンクヴィスト:「皆さん、カレーが出来ましたよ~」
モーナ・レンクヴィスト:折り畳みのアウトドアテーブルでモーナが鍋の蓋を開けると、香辛料のスパイシーな香りが食欲をそそる。
満天星ニニカ:「おお、できたか!これも入れよう、怪我をした鹿がんでいたからきっとすごい薬効があるに違いない」刺激臭のするピンクの葉を握っている
春日井ショウ:「鹿が食べてる=人間にも効果があるとは限らないからね?没収!」 後ろからさっと葉を取り上げる。
満天星ニニカ:「なんとー!」
白武ギンカ:「おいし~」ちょこんと席についてもぐもぐ食べている
ルシア・J・ファーティマ:「流石に走りすぎて腹減ったな、さっさと食おうぜ……ってもう食べてる!?」
モーナ・レンクヴィスト:「沢山ありますから、皆さんおかわりしてくださいね!」
サデ・ニカモ:「はぐっはぐはぐはぐ……」がつがつと食べている。
サデ・ニカモ:「おかわり……」
満天星ニニカ:「うみゃ、うみゃ」切り替えが速い
モーナ・レンクヴィスト:「はいはい」ニコニコしながらよそっている
春日井ショウ:「モーナちゃんのカレー美味しいもんねぇ。うちもいただきまーす」 こちらもしれっと席についている。
サデ・ニカモ:「モーナちゃんの料理は……いつも美味しいです……カレーだけじゃなく……」
モーナ・レンクヴィスト:「えへへ……お粗末様です……」
ルシア・J・ファーティマ:「普通こういうのって揃って食い始めるもんじゃねえのか?ミンスト用の写真撮ったりさぁ」何事も形から入りたがる性質だ
ルシア・J・ファーティマ:「まあ美味いけど」文句を言いつつ座って食べ始める。
春日井ショウ:「うーん。じゃあ明日のお昼とかそれする?前言ってた料理動画も取ってみたりして」
春日井ショウ:「あ、でもそろそろ帰んないとか」
白武ギンカ:「そだね。あっつ~」ぱたぱたと仰ぎながら胸元だけ窮屈そうなジャージの前面を開ける
満天星ニニカ:「なに、また来れば良い」
満天星ニニカ:「鍛錬にもなるしな」そう言って空の皿を突き出す
モーナ・レンクヴィスト:「そうですね!なんとか場所も分かりましたし……」
ルシア・J・ファーティマ:「ま、温泉は本物だったからな。次も合宿に使うのも悪くねえ」
モーナ・レンクヴィスト:「次ですか……」
モーナ・レンクヴィスト:「なんだか夢みたいですね……私たち、もう少しで解散するところだったのに、次の話ができるなんて……」
満天星ニニカ:「後藤はどうやってここを知ったのだろうか……やはり崑崙にしか無い特殊な薬材を探しに?」没収されてしまったピンクの葉に思いを馳せている
サデ・ニカモ:「……」
春日井ショウ:「だねぇ。しかも、温泉から帰ったら決勝だよ?決勝!」
春日井ショウ:「ずーっと色んなことがあってドタバタし続けてたけどさ、なんかようやく実感が湧いてきたっていうか……」
春日井ショウ:「……改めて意識すると緊張してきたかも。え?次決勝なの?」
満天星ニニカ:「ニニカのおかげというわけだな」ぺかー
ルシア・J・ファーティマ:「本人に言われると認めたくなくなるな……」
モーナ・レンクヴィスト:「本当に、随分遠くまで来ましたよね……」
満天星ニニカ:「フフフ、照れているのだな」もぐもぐ
モーナ・レンクヴィスト:「色々ありましたもんね……色々…………」
春日井ショウ:「先輩の堕天病が発覚して、リーダーが裏工作断って、うちが昔の話して、"殺し屋"に襲われて、ニニカちゃんが昔の話して……」
春日井ショウ:「……アリすぎじゃない?色々」
モーナ・レンクヴィスト:「リーダーも家爆破しましたし、炎上したり……あと炎上したり……」
春日井ショウ:「……いろいろと頑張ったよね、うちら……」 遠い目。
サデ・ニカモ:「…………」
満天星ニニカ:「炎上は人気者の甲斐性とセットだ、これからもどんどんしていこう」
モーナ・レンクヴィスト:「決勝戦も絶対勝ちましょう……このモーナ・レンクヴィスト、全身全霊でサポートします!」
ルシア・J・ファーティマ:「あとヤカラのオッサン達と一緒に不良と戦ったり、フリースタイルバトルしたり、殺人チンチラと戦ったり……」
春日井ショウ:「極力しないよ! ……というか、リーダーどうかした?なんか静かだけど」
ルシア・J・ファーティマ:「……なんであんなことしてたんだ?」
モーナ・レンクヴィスト:「ルシアさんは何をやってるんですか……?」
春日井ショウ:「不良の方は知ってるけど、フリースタイルバトルって何……?」
ルシア・J・ファーティマ:「わかんねえ……色々必死だったから……」
サデ・ニカモ:「……さ、先が不安になるなって、思って、しまいます……」
満天星ニニカ:「フフ、ルシアは実にすごかったぞ……アンダーグラウンドで動画があがっているからあとでアドレスを教えてやろう」
サデ・ニカモ:「今までにこれだけ色々あると……ましてや今後はどうなるんだろう、って……」
サデ・ニカモ:「……今シーズンがずっと続けばいい、みたいに。終わった気になるのは早いって、分かってはいるんですけど」
サデ・ニカモ:「結果がもう、出ちゃうんだなって……」
春日井ショウ:「……分かるかも。今シーズンが今まででも一番濃いシーズンだった気がする」
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、お前ら何言ってやがる」カレーをかき込んで。
春日井ショウ:「起きたことだけじゃなくて、うちらの成長的とか環境の変化的にもさ」
ルシア・J・ファーティマ:「結果はもう決まってんだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシらが勝つ。それ以外の未来は認めね―」
満天星ニニカ:「おーう!」
サデ・ニカモ:「それは……」何事か口の中で言葉を捏ねて。「……勝ちます、けど」
春日井ショウ:「けど?」 もぐもぐと自分のお代わり分をよそいつつ。
サデ・ニカモ:「んん……」特に意味もなくカレーを掻き混ぜる。
サデ・ニカモ:「……それが」
ルシア・J・ファーティマ:「どうしたんだよ?ノヴァリス・ファイトは勝つか敗けるか、他に余計なもんなんてねーだろ」
サデ・ニカモ:「見てほしい人たちに、ちゃんと届くかな、って」
サデ・ニカモ:「優勝しても、届かなかったら、どうしよう、って」
サデ・ニカモ:「……ぜ、贅沢なこと、言ってますよね……忘れてください……ふへへ……」
満天星ニニカ:「届かなかったら……もう一度優勝すればいいだろう」
満天星ニニカ:「そうだな、勝って勝って勝ちまくり、来年の夏には水着でサイダーのCMだ」
満天星ニニカ:「届くまでやれば問題ないわけだ、ハハハ!」
ルシア・J・ファーティマ:「そもそもあんなことの後だし、協会の妨害は暫くねーだろ。決勝だったらノヴァリス中に中継されるだろうし」
サデ・ニカモ:「水着は嫌……あなたに正論を言われるのはもっと嫌……」
春日井ショウ:「あはは……。でも、正論ってことは認めてるじゃん」
ルシア・J・ファーティマ:「誰に見てほし―のか知らねえけど、そいつがノヴァリスにいる限り間違いなく届くさ」
春日井ショウ:「届くまでやろうよ、リーダー。先輩の言う通り、案外次で届いちゃうかもだしさ」
サデ・ニカモ:「……はい」
サデ・ニカモ:「見つけてほしい人が、いるんです」
サデ・ニカモ:「はい」
サデ・ニカモ:一人納得したように頷いて、攪拌されたカレーを掻きこみだす。
白武ギンカ:「ところで君達さあ……」食べ終えてスプーンを置き、口元を拭く
サデ・ニカモ:そちらを見る。
白武ギンカ:「ずっと微妙な顔してるけど、何かあたしに聞きたいことあるんじゃないの?」
満天星ニニカ:「そうだぞ、聞きたいことがあるならちゃんと言ったほうが良い」うんうんと頷く
サデ・ニカモ:「…………わっわたひはなななにゃいでっ、痛っ」
白武ギンカ:両手でコップを持って牛乳を飲む。
春日井ショウ:「あ、聞いていいヤツなんですか?」
サデ・ニカモ:「舌噛んだ…………」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん……」
春日井ショウ:「気になってはいたけどタイミング逃してたし、そもそも触れていいことなのか分かんなかったし……」
ルシア・J・ファーティマ:「少なくともサデが言う気になるまで聞かね―つもりだったけど」
ルシア・J・ファーティマ:「本人が言うならいいか……」
白武ギンカ:「身長の件なら生まれつきだよ?胸もそうだし」
ルシア・J・ファーティマ:「別にそこは気にしてね―よ!」
春日井ショウ:「そうですよ。戦闘スタイルというか、能力というか……」
春日井ショウ:「……いやまあ、直球で聞いちゃうのが早いかなぁ。というかえーと、リーダーは大丈夫?」
春日井ショウ:舌噛んだことに対してもだけど、これから聞こうとしてることについても。
サデ・ニカモ:「ギ、ギンカさんが、いいなら」頷く。
白武ギンカ:「え~?内容によるけどなあ」
白武ギンカ:「あ、彼女は今いないよ」
春日井ショウ:「いやそこでもなく」
満天星ニニカ:「おれは自分がこうだから人の詮索をする気はないが、別に聞きたくないわけじゃあない」クルクルとスプーンを弄ぶ
ルシア・J・ファーティマ:「だ~めんどくせえな……!もういいだろ聞くぞ!」髪をぐしゃぐしゃと掻いて
満天星ニニカ:なので、と言うように場を面白うそうに眺めている
サデ・ニカモ:そわそわと指の腹を擦り合わせている。
春日井ショウ:直球では聞きづらいな~とまごついてたので、先輩が聞いてくれるなら任せちゃおうと聞く姿勢に入る。
ルシア・J・ファーティマ:表情を引き締めて「……三回戦の前、アタシらが殺し屋と戦った時に見せた、あの光る斬撃」
ルシア・J・ファーティマ:「出力こそ比べるまでも無かったが、アレは間違いねえ、"極天輝"だ」
ルシア・J・ファーティマ:「白武ギンカ。アンタは……」
ルシア・J・ファーティマ:「……"天狼"、なのか?」
白武ギンカ:「ああ、そうだよ?」
満天星ニニカ:「おお、言ったな」
白武ギンカ:何でもないことのように平然と答える。
白武ギンカ:「よく分かったね」
満天星ニニカ:「まあニニカはわかってたけどな」冗談か本気かわからないトーン
ルシア・J・ファーティマ:「マジか……」口元に手を当てて
春日井ショウ:「そ、そんなあっさりと……」
春日井ショウ:「え、ていうかじゃあモーナちゃんまさかこれを知ってて……!?」
モーナ・レンクヴィスト:「あー……ええと……」目を逸らす「何と言いますか……まあ……」
サデ・ニカモ:「そうですよね……というか……」
サデ・ニカモ:上目で窺う。「割と……隠す気もなかったのでは……」
サデ・ニカモ:RHOを公開してもいいですか?
GM:許可します。

RHO
君は白武ギンカの正体に気付いている。
試合、インタビュー、TV出演からプライベート映像まで、全て穴が空くほど見返してきたのだ。間違いようもない。
白武ギンカの正体は“天狼”ジュディア・リンドバーグだ。
背格好は異なるが、その所作や振る舞いの癖を君は見逃さなかった。
彼女が何故、どのような事情でこのような場所にいるかは分からないが、かつて君が最も憧れた闘士であることは確かだ。その夢の果てを確かめる勇気が、君にはあるだろうか?
このRHOを公開した場合、君は■■■において■■■を■■■する。


白武ギンカ:「そうかな?まあ、バレたらその時はその時かなって思ってたけど」
ルシア・J・ファーティマ:「いや……じゃあ言えよ!最初に!」
ルシア・J・ファーティマ:「直接会ったことないショウはともかく、アタシは現役時代に戦ってんだぞ!」
ルシア・J・ファーティマ:「組手の時点で気付かなかったアタシがバカみて―じゃね―か!」恥ずかしそうに頬を赤らめている。
春日井ショウ:「うちもあのタイミングまで全然気づかなかったし……リーダーだから分かったヤツじゃない……?」
春日井ショウ:直接会ったことはないけど、多少コアなくらいのファンではあると自認してたのでまあまあショック。
満天星ニニカ:「おれは動画をたくさん観たからな、すぐに気づいたぞ」相変わらずウソかホントかわからない温度
サデ・ニカモ:「仮にもプロの闘士四人を向こうに回して圧倒できる人って時点で……」
春日井ショウ:「じゃあニニカちゃんも言ってよ!」
春日井ショウ:「ていうか本人の目の前でアレ言ってたの!?」 良さがわからないとかどうとか。
サデ・ニカモ:「あ、一人は仮メンバーですけど……」
春日井ショウ:「ちょっ、今からでもごめんなさいしよ!?うちも謝るから!」
サデ・ニカモ:「それはしてください」
春日井ショウ:急な情報量の洪水にややパニック気味になりつつ、ニニカちゃんの頭を下げさせながら自分もペコペコ頭を下げている。
ルシア・J・ファーティマ:「アタシもわかってたら天狼が最強だなんてぜってー言わなかった……」悔しそうに拳を握りしめる。
満天星ニニカ:「いや、あのあと"カリュプス"を観ようと動画を色々漁って”すぐ”だ、なぜならそれまではそんなに数を観ていなかったからな!“BLITZ”のはハハハ」
白武ギンカ:「何か言ってたっけ?別にいいよぉ、気にしてないし」
ルシア・J・ファーティマ:「……そうだ、ひとまずそこは置いとくとしてだ」気を取り直して顔を上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「アンタが天狼ってことは、引退の理由は堕天病か?だとしてもなんだって今まで姿を隠してた?そもそもどうして急にウチらに……」幾つもの質問が間髪入れずに溢れ出す。
白武ギンカ:「うーん、まあそうだね~」席を立ち
白武ギンカ:「とりあえず、ちょっと歩こうか」言って山中へ歩き出す。
白武ギンカ:「どこから話そうかな…… 赫花連盟が昔は今とはちょっと違ったっていうのは知ってる?」
ルシア・J・ファーティマ:「あ、おい!」慌てて立ち上がり後を追う。
サデ・ニカモ:(ぜんぜん知らない……)カレーを名残惜しそうに置いて後に続く。
満天星ニニカ:スプーンをぷらぷらと振って後を歩いている
春日井ショウ:「わ、えと」 ちょっと残ってるカレーに慌ててラップだけかけてから追いかける。
満天星ニニカ:「おれは職場でちょっと耳に入れたことはあるな、詳しく知ろうとはしなかったから細部はわからないが」
ルシア・J・ファーティマ:「八月革命の前の話だろ?先代の"マスターポルート"に反抗してた、いわゆるレジスタンスだったはずだ」
白武ギンカ:「そうそう。ラス・ヴィダスだけじゃなくて外からも色んな子が集まっててね。マリアちゃん……今の“マスターポルート”も元はキングダムの系列校なんだけど」
春日井ショウ:「あ、その辺は聞いたことあるような」
白武ギンカ:「実は、あたしもそこに参加してたんだ。知ってる人は全然いないけどね」
白武ギンカ:「当時、堕天病は今ほど流行ってはいなくて……それこそルシアちゃんはかなりレアケースだと思うんだけど」
ルシア・J・ファーティマ:「……」
白武ギンカ:「あたしは“マスターポルート”から直接攻撃されて、それが原因で罹っちゃったんだよね~」
GM:堕天病の原因は単なる病ではなく、先代“マスターポルート”の変異種レネゲイドによるものだ。
サデ・ニカモ:「……!」
満天星ニニカ:「人に歴史ありだな」
白武ギンカ:「で、当時はまだ今ほど堕天病の研究も進んでなくて……」
白武ギンカ:「どの程度まで戦っていいのかも、あたしが戦うことで他の選手や観客に感染させないって確証も持てなかったからさ」
白武ギンカ:「まあ、辞めるしかなかったんだよね~」
春日井ショウ:「そんな事情が……」 公にならなかった……出来なかったのも納得の理由ではあるけれど。
サデ・ニカモ:「……チームメイトと、ファンのため」
ルシア・J・ファーティマ:「……ハッ、そいつは気の毒にな」
ルシア・J・ファーティマ:「結果的に、堕天病は末期以外じゃ接触感染しない病気だった」
ルシア・J・ファーティマ:「綺麗スッパリ諦めて辞めたアンタは表舞台から消えて、騙し騙しブザマにしがみついたアタシはまだ闘士をやってる。とんだ笑い話だぜ」吐き捨てるように言う
白武ギンカ:「そうなんだよー。なんか損した気分だよね~」
満天星ニニカ:「今ならそこのルシアが下地を作り上げてしまったわけだが、どうだ?復帰したいとか考えないのか?」
白武ギンカ:「まあ、名残惜しさが無いって言えばウソになるけどねえ」
白武ギンカ:「今じゃ感染の危険は少ないって分かってるけど、もう結構中身のほうまでやられちゃっててさ~」
白武ギンカ:「もう殆ど全力は出せないんだよ。昔みたいには戦えない」
白武ギンカ:「“天狼”は……やっぱりそれじゃダメだと思うんだ」
サデ・ニカモ:表情を歪める。
春日井ショウ:「……」 でも、と言いかけていた口を閉じる。
春日井ショウ:私たちの知る"天狼"は最強かつ無敵の闘士で、どれだけピンチに見えても最後には勝ってしまう無敗のチャンピオンで。
春日井ショウ:何も明かさずにいなくなってしまった後も――あるいはだからこそ、その認識は全く変わっていない。
満天星ニニカ:「(別に"天狼"である必要はないんじゃないか?)」言いかけた言葉を飲み込む、そこまで深入りするつもりはない
春日井ショウ私たちラス・ヴィダスは、"天狼"に夢を見ている。最強無敵・常勝無敗の完璧な闘士という夢を。
春日井ショウ:その夢が覚めてしまったとき何が起こるか。――少なくとも、良いことではないだろう。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、賢明だな。今更ロートルに戻って来られても迷惑なだけだっての」つまらなそうに
白武ギンカ:「ホントそうだよねえ」あははと笑って
サデ・ニカモ:「……詳しく、事情を聞いたら」
サデ・ニカモ:「何か言いたくなるんじゃないかと、思ってました」
サデ・ニカモ:「……でも、思ったより全然、怒る気持ちとかにも、ならなくて」
サデ・ニカモ:「ああ、そうなんだな……って、受け止め方に、なっ、ちゃってる」
サデ・ニカモ:「何なんでしょう、これ」内容とは裏腹に、口にする言葉が震える。
白武ギンカ:「……」サデを横目で見て
白武ギンカ:「辞めてしばらくしてからは、時々正体隠して裏の試合に出たりして、適当に日銭稼いで暮らしてたんだけど……」
白武ギンカ:「そしたら、最近になってその子が現れてさ」モーナを示す
白武ギンカ:「びっくりしたよ。誰にも分かるわけなんて無いって思ってたのにさ」
モーナ・レンクヴィスト:「いやぁ……」恥ずかしそうにしている
白武ギンカ:「コーチしてくれって何度も頭下げられて……そんなことされてもやる気なんて無かったんだけどね」
白武ギンカ:「でも……言われちゃってさ」
白武ギンカ:「責任を取れって」
ルシア・J・ファーティマ:「責任……」
白武ギンカ:「……『あなたは、サデ・ニカモを闘士にした責任を取るべきだ』ってね」
白武ギンカ:苦笑して、サデを見る。
サデ・ニカモ:息を呑む。
白武ギンカ:「覚えてたよ。あの日スタジアムで君に会ったことも、闘士として再会したことも」
白武ギンカ:「本当は、すごくすごく嬉しかった……」
白武ギンカ:言って、背伸びして頭を撫でる。
白武ギンカ:「随分頑張ったね、“ウコンハットゥ”」
サデ・ニカモ:「…………!!」
サデ・ニカモ:「わ、私、は」
サデ・ニカモ:「私はまだ、あなたを倒せてない……!!」
サデ・ニカモ:涙が溢れ、頬を伝って零れる。
サデ・ニカモ:その理由を自覚できる。悔しさだ。
サデ・ニカモ:「そんな、そんな──」
サデ・ニカモ:モーナちゃんのように強ければ、もっとちゃんとしたことが言えただろうか。
サデ・ニカモ:復帰してほしい。誰もがあなたを待っています。あなた自身の気持ちはどうなんですか。──今ならあなたの夢を叶えてあげられる。
サデ・ニカモ:いつか話した彼女天狼自身のように、胸を張れる自分であったなら。そんなことが。
サデ・ニカモ:「こんなことで褒めてもらうために、頑張ってきたわけじゃ……!」
サデ・ニカモ:その先は言葉の形にもできず、唸り、地面を蹴る。現実に自分にできることは、奇しくも昨晩話した通り、そうやって子供みたいに我儘を言うことだけだ。
白武ギンカ:「そうだよね……」呟くように言って、足を止める。
白武ギンカ:「……この辺りでいいかな」
白武ギンカ:川べりの、開けた場所。満天の星空を背後に、君達を振り返る。
白武ギンカ:「まあ、だから……確かに」
白武ギンカ:「責任を取るべきかなって思ってね」
ルシア・J・ファーティマ:「……なんだってこんな山奥まで入って来たのかって思ったら、そういうことかよ」
白武ギンカ:「君達には、言葉や理論で教えられることは、もう殆ど教えてきたつもりだけど……」
白武ギンカ:「やっぱりあたし、指導者には向いてないみたい」
白武ギンカ:「本当の意味で教えられるのは──こうするしかない」
白武ギンカ:「……じゃ、みんな。最後のレッスンだ」
白武ギンカ:ギンカの身体が光り輝き、見る間に周囲に鋼鉄が錬成されていく。
白武ギンカ:織り上げられていくシルエットは、少女の体躯から一回りも二回りも大きい。月下に輝く白銀の鎧、美しく煌めく長剣。
白武ギンカ:闘士であれば知らぬ者はいない──生ける伝説が、その姿を現す。
“天狼”:「……さあ」
“天狼”:鎧の下から、“天狼”の声が響く。
“天狼”:「やろうか」
GM:ミドル戦闘を開始します。
A.R.C VS 天狼



“天狼”

(10m)

“ウィンター・ブルー”/“ガリカ・オフィキナリス”/“紅蜘蛛”/“ウコンハットゥ”



◆ラウンド1
GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:無!
“天狼”:なし。
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
ルシア・J・ファーティマ:《血色の花嫁》LV1《紅のベーゼ》LV4《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18 HPをすべて失い最大HPと現在HPを+40。増血剤を一個使用しHPを失う効果を無効。
春日井ショウ:今回はニニカちゃんで
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(50 → 54)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(27 → 23)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを70に変更(72 → 70)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを40増加(23 → 63)
満天星ニニカ:《オーバーウォッチ》、ラウンド間対象のメジャー判定+3d 対象はサデ・ニカモ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(51 → 58)
満天星ニニカ:侵食は66に
GM:イニシアチブ
“天狼”:《死神の疾風:異能の継承》
“天狼”:行動値+10 ダメージ上昇
ルシア・J・ファーティマ:まだ上げるのォ
GM:行動値90 “天狼”の手番です
満天星ニニカ:大気圏突破するつもりなのかな
春日井ショウ:ニニカちゃん達の9倍速い
“天狼”:コンボ【極天輝レディアントバースト
サデ・ニカモ:ウワーッ
ルシア・J・ファーティマ:いきなり!
春日井ショウ:初手から代名詞が!
“天狼”:《最強の一振り:インフィニティウェポン》+《ジャイアントウェポン》+《光の衣》+《真名の主:異能の継承》
“天狼”:22+4D10
DoubleCross : (22+4D10) → 22+29[10,10,6,3] → 51

“天狼”:メジャー 《コンセントレイト:モルフェウス》+《サンドシャード》+《ストライクモード》+《戦闘嗅覚》+《スターダストレイン》+《破滅の天使》
ルシア・J・ファーティマ:メチャクチャしよるなこいつ
“天狼”:対象PC全員 リアクションC値+1 達成値減少不可、カバーリング不可
春日井ショウ:どうする?この後回数回復するから単体に出来るけど
満天星ニニカ:ダメージよるよね、単体化安定ってわけでもないのが怖いが
満天星ニニカ:でもまあ今は、やって良いんじゃあないかと思うのですがどうでしょう
ルシア・J・ファーティマ:全員食らっても良いこと無いしやっていいかと
GM:今は普通の戦闘なので単体でもオーバーキルしません
満天星ニニカ:あ、そかそか、そだったね
サデ・ニカモ:ちょっと……食らいたいけど……
春日井ショウ:そう そこがあるよなって
満天星ニニカ:まあここで打てる手を打たないのもそれはそれでというのもあるわよね
サデ・ニカモ:でもできることをしないのも教えに反するし……いいんじゃないでしょうか
春日井ショウ:OK!じゃあ初手から全力で行こう
満天星ニニカ:あいよう
満天星ニニカ:《ミスディレクション》 対象の範囲攻撃を単体に変更。 侵食+5
満天星ニニカ:侵食は71に
ルシア・J・ファーティマ:あっミスディレはできないんじゃない?
ルシア・J・ファーティマ:シーン攻撃だから
GM:そうですね
満天星ニニカ:あーなる
春日井ショウ:そうそう うちの守護者の巨壁のつもりで言ってた
満天星ニニカ:ニニカ引っ込みます
春日井ショウ:ジークフリート:守護者の巨壁LV1→攻撃の対象を自分一人に変更、1シナリオ1回、侵蝕値+6
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(54 → 60)
満天星ニニカ:どうにもここらへんの細かい把握がまだ脳に染みていない
GM:OK では判定
“天狼”:73DX7+35
DoubleCross : (73DX7+35) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,7,7,8,8,9,9,9,9,9,10]+10[1,2,3,3,3,7,8,9,9,9]+10[3,6,7,8,8]+4[1,3,4]+35 → 79

春日井ショウ:ガード!
“天狼”:ではダメージ
“天狼”:8D10+22+3D10+10+70
DoubleCross : (8D10+22+3D10+10+70) → 50[8,5,4,4,8,5,8,8]+22+13[9,2,2]+10+70 → 165

ルシア・J・ファーティマ:コワ~
満天星ニニカ:全体攻撃で出して良いダメージじゃないのだよな
春日井ショウ:装甲15とガード17じゃ無理!エフェクトも無しで吹っ飛びます!
春日井ショウ:リザレクトも1d10です?
GM:そうですね
春日井ショウ:了解!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(60 → 64)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを4に変更(70 → 4)
“天狼”:《異能の継承:死神の疾風》LV2をルシアさんに
GM:本来メジャー使いますが特例ということにしてください
ルシア・J・ファーティマ:こ、コーチッ!
サデ・ニカモ:何!?
満天星ニニカ:にゃに~~
春日井ショウ:まさか……
ルシア・J・ファーティマ:アタシたちのために…

“天狼”:君達が臨戦態勢に入った──瞬間、間髪入れず。
“天狼”:夜闇を真昼の如く照らし出す、目を焼かんばかりの眩い輝きが迸る。
“天狼”:光は“天狼”の手元から。手にした剣が、地上に現出した太陽を思わせる凄絶な輝きを放つ。
“天狼”:その黄金の光輝、その光景は、闘士であれば誰もが知っている。
ルシア・J・ファーティマ:「クソッ…どこが衰えてんだ!この前は猫被ってやがったな!」
ルシア・J・ファーティマ:「この眩しさ……あの頃のままじゃねえか!」目を細めながら、輝きに向けて盾を構える。
サデ・ニカモ:「……」吹き荒れる圧力に髪を踊らせながら、露わになった顔を歪める。
“天狼”:「『闘士の五箇条』、その二」
“天狼”:「なんて教えたかな?」
“天狼”:プラズマ化した長剣が振るわれ、超絶の破壊が解き放たれる。
“天狼”:地面を巻き上げ、大岩を微塵に砕きながら、光の津波が君達へと押し寄せる。
春日井ショウ:しかし、光の津波は四人に到達する手前で遮られる。
春日井ショウ:地面から伸びた茨が壁として組みあがり、幾重にも重ねられた。
春日井ショウ:開く薔薇の名は『ジークフリート』。伝説に語られる無敵の英雄。
春日井ショウ:その名に違わぬ耐久性を持つ筈の薔薇群は、しかしそのほとんどを食い破られ。
春日井ショウ:――辛うじて、最後の壁一枚だけを残して焼き払われた。
春日井ショウ:「……『相手から目を逸らすな』。でしょ?」
春日井ショウ:ショウにとっては連発の出来ない大技。あるいは奥の手。
春日井ショウ:だが、温存などして勝てる相手ではない。そも、温存など考えながら戦う闘士に勝利はない。
春日井ショウ:初手から全力。それが放たれるまでの僅かな猶予で選んだ自分なりの最適解。
春日井ショウ:「任せてよ。星を見上げるのは慣れてるからさ」
春日井ショウ:息を切らしながらも、せめて精一杯格好をつけて。笑って見せる。
“天狼”:「……正解だ」
“天狼”:「私が戦った大勢の闘士の中でも、これを止めたのは──」
“天狼”:「……実は結構いるんだが。君で七人目だ」
“天狼”:「見違えるようだよ、“ガリカ・オフィキナリス”」
“天狼”:「これがコーチ冥利ってやつかな」

GM:行動値19 ルシアさんの手番です。
ルシア・J・ファーティマ:うおおお
ルシア・J・ファーティマ:マイナー《赫き鎧》LV4 HPを12(+5)消費し、装甲34の防具をUGNボディアーマーと交換で装備。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを12減少(63 → 51)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(58 → 60)
ルシア・J・ファーティマ:メジャー《風鳴りの爪》LV2《コンセントレイト:ハヌマーン》LV3
ルシア・J・ファーティマ:ストライクハーケンで天狼を攻撃
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV4 《ウインドブレス》LV2 判定ダイス+4 達成値+6
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(60 → 64)
ルシア・J・ファーティマ:8dx7+10
DoubleCross : (8DX7+10) → 10[2,3,4,7,9,9,10,10]+6[2,4,5,5,6]+10 → 26

“天狼”:そんな達成値じゃ当たってやれないな~
ルシア・J・ファーティマ:なんだとォ…
“天狼”:ドッジ 《守りの砂》
ルシア・J・ファーティマ:避けれるもんなら避けてみろよ
“天狼”:70DX+35>=26
DoubleCross : (70DX10+35>=26) → 10[1,1,1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,3,3,4,7,8,10]+8[8]+35 → 63 → 成功

サデ・ニカモ:達成値の問題??
ルシア・J・ファーティマ:スッゴ
春日井ショウ:固定値もヤバいしダイスもヤバい
満天星ニニカ:はえ~~
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(64 → 68)
ルシア・J・ファーティマ:空振り!

ルシア・J・ファーティマ:「よくやったショウ!」紅の盾と甲冑が、攻撃的なフォルムに変形する。
ルシア・J・ファーティマ:"極天輝"はそう何度も連発できる技ではない。故に現役時代は"カリュプス"が発動までの盾役として敵を引き付ける必要があった。
ルシア・J・ファーティマ:「今が狙い目だ!今更引退したロートルに勝ったところで嬉しくもなんともねーが」
ルシア・J・ファーティマ:「ロートル一匹倒せないようじゃ、黒鉄に挑む資格もねーよなぁ!」
ルシア・J・ファーティマ:「コイツでキッチリ終わらせてやんよ!"天狼"の伝説と……」
ルシア・J・ファーティマ:言い終わる前に、赤い閃光となって天狼へ肉薄する。
ルシア・J・ファーティマ:「お前の未練をなぁ!」広げられた八本の鉤爪が、出会い頭に天狼を切り刻む。
ルシア・J・ファーティマ:……その筈だった。
“天狼”:「君も腕を上げたね、“紅蜘蛛”」
“天狼”:同時に襲い来る八本の鈎爪を、一本の長剣で悠々と捌き切る。
“天狼”:「私の現役時代より、更に強くなったんじゃないかい?」
ルシア・J・ファーティマ:「ちぃっ!」
“天狼”:流麗さすら感じさせる剣捌きで攻撃を受け切り、白銀の鎧にすら傷一つない。
ルシア・J・ファーティマ:剣に巻き上げられてバランスを崩したまま天狼の後方へと駆け抜ける。獣のような姿勢でその勢いを殺して着地。
ルシア・J・ファーティマ:「嫌味かテメェ……!そう思うんなら少しは当たりやがれ」
ルシア・J・ファーティマ:「もっとも、紅蜘蛛の本領はこっからだけどなぁ!」
ルシア・J・ファーティマ:「お望み通り見せてやんよ!お前がリタイアしてる間に積み上げたアタシの全てをなぁ!」
“天狼”:「いい闘志だ。私もコーチとして、手を抜くわけにはいかないな」
“天狼”:「……じゃあ、少し張り切るとしようか」
“天狼”:《朧の旋風》
“天狼”:ドッジ成功時再行動します
ルシア・J・ファーティマ:ひええ
サデ・ニカモ:よせやい
“天狼”:コンボ【極天輝・改】
満天星ニニカ:なあにそれぇ
“天狼”:《最強の一振り:インフィニティウェポン》+《ジャイアントウェポン》+《光の衣》+《聖なる血槍:異能の継承》
“天狼”:HPを消費して武器作成
“天狼”:メジャー 《コンセントレイト:モルフェウス》+《サンドシャード》+《ストライクモード》+《戦闘嗅覚》+《スプリットアタック》+《不可避の魔弾》
“天狼”:対象PC全員 リアクションC値+1 カバーリング不可
“天狼”:73DX7+35
DoubleCross : (73DX7+35) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,5,5,5,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,8,8,9,9,10]+10[3,3,5,5,8,8,9,9,10,10]+6[2,3,5,6,6,6]+35 → 71

ルシア・J・ファーティマ:ガード!リアクティブシールドの効果も使用。
サデ・ニカモ:ガードするっきゃない
ルシア・J・ファーティマ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 6

ルシア・J・ファーティマ:ガード値+6
春日井ショウ:こっちも一応ガードで
満天星ニニカ:ガガガガード
“天狼”:ダメージ
“天狼”:8D10+37+3D10+70
DoubleCross : (8D10+37+3D10+70) → 52[8,7,7,5,8,4,7,6]+37+21[5,8,8]+70 → 180

ルシア・J・ファーティマ:イカれてやがる
サデ・ニカモ:ヤバみざわ
満天星ニニカ:伝説ポケモンの種族値みたいな数字してる
サデ・ニカモ:リザレクト!
春日井ショウ:耐えれるかそんなの!リザ!
満天星ニニカ:当然死!リザレクト!
ルシア・J・ファーティマ:ガード装甲72とHP64が消し飛んでリザレクト
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(48 → 57)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(64 → 68)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(68 → 73)
満天星ニニカ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 10

サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを9に変更(27 → 9)
満天星ニニカ:侵食は76に
“天狼”:《異能の継承:聖なる血槍》LV2をニニカさんに。
満天星ニニカ:モグモグ

“天狼”:君達の目に、あり得ざる光景が映る。
“天狼”:“天狼”の“極天輝”は一試合に一度きりの切り札。それが常識であるはずなのに──
“天狼”:彼女が手にした銀の剣が、再び眩い光を放ち始める。
ルシア・J・ファーティマ:「オイオイどうなってやがる……」頬に冷や汗が滲む。
満天星ニニカ:「おいルシア、連発は無理だって前に言ってなかったか?」
サデ・ニカモ:「……どうして」
春日井ショウ:「うっそでしょ……もう大技無理なんだけど、うち」
“天狼”:「引退してから時間だけは有り余るほどあったからね」
“天狼”:「ずっと考えてたんだ」
“天狼”:「もう一発撃ちたいなあって」
“天狼”:目を焼くような黄金の輝きは、その威力が虚勢でない真実であることをまざまざと告げている。
サデ・ニカモ:「……!」
ルシア・J・ファーティマ:「おかわりするみてーなノリで撃って良いもんじゃねえだろ!クソッ!」
ルシア・J・ファーティマ:最早回避が不可能であることを悟り、全力で真紅の装甲を前方に展開する。
“天狼”:「さて“ガリカ・オフィキナリス”」
“天狼”:「二度目はどうかな?」
“天狼”:この世で誰も見たことが無い、二度目の“極天輝”が放たれる。
“天狼”:身を削り放たれたそれは、一度目より更に威力を増し、轟音と衝撃波を伴って破壊の光が君達を呑み込む。
春日井ショウ:「……こっちはもう無理って言ったじゃん!」
春日井ショウ:それどころか、大技の反動で普段通りのカバーさえままならない。
春日井ショウ:出来たことと言えば、顔も目も背けなかったこと。最低限の茨で身を包みながら光に飲み込まれる。
“天狼”:破壊の余波が樹海や岩肌を抉り取り更地に変えていく。後方の空が真昼のように明るく照らし出された。

GM:行動値17 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はあい
サデ・ニカモ:マイナー無し。メジャーで《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》
サデ・ニカモ:“天狼”に攻撃!
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:11dx7+6
DoubleCross : (11DX7+6) → 10[1,1,2,3,4,6,6,7,7,8,10]+10[4,5,8,9]+10[6,7]+10[10]+10[7]+10[9]+10[7]+5[5]+6 → 81

GM:強い!
満天星ニニカ:ヒュー
ルシア・J・ファーティマ:メチャクチャ頑張った!
“天狼”:《守りの砂》
“天狼”:70DX+35>=81
DoubleCross : (70DX10+35>=81) → 10[1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,3,3,4,6,6,6,8,10]+9[9]+35 → 64 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:あっぶな
GM:命中!ダメージどうぞ!
サデ・ニカモ:こわすぎる
サデ・ニカモ:ダメージ!
サデ・ニカモ:9d10+12+2d10
DoubleCross : (9D10+12+2D10) → 42[10,1,6,2,5,4,6,7,1]+12+5[1,4] → 59

サデ・ニカモ:装甲値-15換算、命中で重圧と邪毒5付与、ダメージでこのラウンド中の左+2D
“天狼”:《リフレッシュ》で重圧を治療
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を9増加(57 → 66)
“天狼”:《異形の捕食者:異能の継承》
“天狼”:59-5D10
DoubleCross : (59-5D10) → 59-35[2,10,7,9,7] → 24

“天狼”:喰らいますがまだ生きてます
“天狼”:《異能の継承:異形の捕食者》をショウさんに。
春日井ショウ:ギンカさん……

サデ・ニカモ:……光が去った後、半円形に抉られた地面の底に、五体を焼け焦げさせて膝を突いている。オーヴァードでなければひとたまりもなく消し飛んでいただろう。
サデ・ニカモ:「──ゥアアアァァァッ!!」喉を引きつらせ、叫ぶ。
サデ・ニカモ:“天狼”の足元の地面から、腫瘍を思わせる形の子実体がいくつも飛び出す。転瞬、それらが弾け飛び、血肉を食らう胞子を撒き散らす。
“天狼”:「!」
“天狼”:攻撃を放った直後、一瞬の隙。実体の無い胞子を剣で捌ききれず、鎧の隙間から浸食される。
“天狼”:「……ははっ……!」
“天狼”:マントを翻し、胞子を散らして距離を取る。凄まじい激痛に見舞われているはずだが、鎧の外の所作にはおくびにも出さない。
“天狼”:“天狼”とはそういう選手だった。
サデ・ニカモ:「……その、技。その強さ。極天輝レディアントバースト
サデ・ニカモ:「いつか、また見たかった……けど、こんなところで、見たいわけじゃ、なかった」
サデ・ニカモ:「どうして……もう一回撃ちたいなんて、引退した後で考えて、なのに」
サデ・ニカモ:「本当に、出来るようになったのに……あなたは、こ、これで……!」
“天狼”:「……」
“天狼”:再び剣を構え直す。表情の読めぬ兜の下、それでもその瞳がサデを見つめていることが分かった。

GM:行動値12 ショウさんの手番です
春日井ショウ:マイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV5→シーン中感覚判定の達成値+10、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(68 → 70)
春日井ショウ:レッドテンペストで"天狼"に射撃攻撃で
GM:判定どうぞ!
春日井ショウ:4dx+16
DoubleCross : (4DX10+16) → 10[3,5,6,10]+8[8]+16 → 34

春日井ショウ:うっ、固定値にも足りない……
“天狼”:《守りの砂》
“天狼”:70DX+35>=34
DoubleCross : (70DX10+35>=34) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,10,10,10,10,10]+4[2,2,3,4,4]+35 → 49 → 成功

“天狼”:ドッジします
ルシア・J・ファーティマ:《ストレイトブラッド》
GM:何っ
ルシア・J・ファーティマ:達成値を-18
春日井ショウ:せ、先輩!
サデ・ニカモ:やりおる
GM:C(49-18)
DoubleCross : c(49-18) → 31

GM:ぐああああああ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(73 → 77)
春日井ショウ:ありがとうございます!
GM:命中です ダメージどうぞ!
春日井ショウ:4d10+22+2d10
DoubleCross : (4D10+22+2D10) → 22[2,6,4,10]+22+10[2,8] → 54

“天狼”:まだ生存!

春日井ショウ:「っ……!」 リーダーとギンカさん――"天狼"が話している間に銃を構える。
春日井ショウ:正直、うちの腕で当てられる気はしない。当たってくれるビジョンが見えない。
春日井ショウ:それでも、『目を逸らす』訳には行かないから。自分に出来る全力を尽くさなきゃ。
春日井ショウ:(お願い……!)
春日井ショウ:サイレンサーのお陰で音はしない。ニニカちゃんの足元にも及ばない奇襲。
春日井ショウ:それでも、茨の蔦の範囲まで飛ばせれば――!
“天狼”:“天狼”が背後を向いたまま腕を振るう。
“天狼”:弾丸が両断され、弾き落されようとして──
ルシア・J・ファーティマ:しかし、その寸前で剣の切っ先が止まった。
ルシア・J・ファーティマ:"天狼"が振るう剣、そして腕に、何本もの紅の鋼糸が絡みついている
“天狼”:「……!」
“天狼”:隙の無い流れるような動作が、強制的に寸断される。
ルシア・J・ファーティマ:それらは周囲の岩や木々を伝って張り巡らされ、瓦礫に埋もれた一点へと集約している。
ルシア・J・ファーティマ:「この"紅蜘蛛"様が……」瓦礫の下からゆらりと起き上がり
ルシア・J・ファーティマ:「ただみっともなく攻撃をスカしたとでも思ってたかよ」指先から血を滴らせながら、"天狼"に絡みつかせた紅糸を手繰る。
春日井ショウ:「先輩ありがと!」
春日井ショウ:それだけの隙があれば、うちでも十分仕事が出来る。
春日井ショウ:弾丸は鎧に弾かれる直前で急速に芽吹き、蔦が全身へと絡みつく。
春日井ショウ:逃すまいと表層を這い、あるいは隙間から内部へと侵入を試み、同時に次々と華を開いていく。
春日井ショウ:「さあ、もう一段ひらけ!」 満開になった順に花々は次々に燃え上がり、鎧を外からも内からも炙る。
“天狼”:「ふ……!」
“天狼”:鎧の隙間から炎と血飛沫が迸る。炸裂し砕けた鎧から一瞬、小さな少女の身体が覗き、すぐに修復されていく。
“天狼”:確実なダメージ。だがその堂々として悠然たる立ち振る舞いは、まるで全く効いていないかのような錯覚を対戦者に与える。
“天狼”:「いい連携だ」
“天狼”:「自分に何が出来るか……チームの為何をすべきか」
“天狼”:「見つけたようだね、“ガリカ・オフィキナリス”」
春日井ショウ:「……うん」
春日井ショウ:「うちなりに胸を張って、うちが出来ることを精一杯」
春日井ショウ:「うちに出せる全力で!」 に、と精一杯不敵なつもりの笑みを浮かべる。

GM:行動値10 ニニカさんの手番です
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》+《イオノクラフト》 侵食+4
満天星ニニカ:隠密に移行し飛行状態で移動、“天狼”に接敵
満天星ニニカ:コンボ《鋼木果胞ヘルファイア》→《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》侵食+4 対象は“天狼”!
満天星ニニカ:侵食は84に
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:15dx7+6-4+8
DoubleCross : (15DX7+10) → 10[1,2,2,2,4,5,5,6,6,7,8,9,9,10,10]+10[1,1,3,4,8,8]+10[6,7]+10[10]+10[7]+3[3]+10 → 63

ルシア・J・ファーティマ:よいぞよいぞ
満天星ニニカ:ひやひやするぜ
“天狼”:《守りの砂》
“天狼”:70DX+35>=63
DoubleCross : (70DX10+35>=63) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10]+6[1,5,6]+35 → 51 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:怖い
満天星ニニカ:ハァ ハァ ハァ
GM:ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:7d10+2d10+2d10+9+20+25+21
DoubleCross : (7D10+2D10+2D10+9+20+25+21) → 39[4,3,10,6,5,8,3]+10[5,5]+15[8,7]+9+20+25+21 → 139

春日井ショウ:でっけ
サデ・ニカモ:デッカ
満天星ニニカ:装甲有効!
ルシア・J・ファーティマ:デッッ
“天狼”:それだとギリギリ耐えてます
満天星ニニカ:タフだなあ!!!

満天星ニニカ:傷を蔦で覆う、伸縮するそれで筋繊維を補強し強引に身体を動かす
満天星ニニカ:尾と翅が芽吹き、地面を蹴って自らを射出する
満天星ニニカ:拳を突きいれ、蹴りを放つ、もう何度目かもわからないやり取り
満天星ニニカ:未だ完全な一本は取れたことはない
満天星ニニカ:「だが、流石に……わかってきたぞ」
満天星ニニカ:データはずっと集め続けていた、照準は瞬時に合っている
満天星ニニカ:「着弾するまで不可避不可視の鉄槌、それは誰であっても避けられない……」
満天星ニニカ:だが
満天星ニニカ:「ニニカの呼吸、事の"起こり"は読める……」
満天星ニニカ:「だから今まで当てられなかった……そうだろう?」
満天星ニニカ:話しながら攻撃を続けることには慣れている、全身全霊の攻防とは別に世間話でもするような気楽さ
“天狼”:「君は格上と戦った経験が少ないようだったからね」
“天狼”:剣で捌き、腕でいなしながら会話に応じる。
“天狼”:「前に言ったね。その戦いは狩人であって闘士じゃあない──」
“天狼”:「今はどうかな?」
満天星ニニカ:「そうだ、おれに殺せない相手はいない……その答えはおまえが相手であっても曲げる気はないが……」
満天星ニニカ:「それは、そのとおり――闘士の戦いじゃあない」
満天星ニニカ:「闘士としてのニニカは成長したぞ、チームの皆が……そして、他ならぬお前が――今のおれを」
満天星ニニカ:「フ、目の前の相手に全力、だったな……」す、と足を止める……指を銃口に形作り
満天星ニニカ:「"黒鉄"相手まで完全にとっておくつもりだったが」
満天星ニニカ:「バスン」指を跳ね上げる
満天星ニニカ:飛来するのはミサイルではなく、槍――あるいは巨大な螺子
満天星ニニカ:全長2m大の細長い鉄杭が地面へと突き刺さる
満天星ニニカ:「当然避けられる、が、これは連射が可能だ」ダン、ダン
満天星ニニカ:撃つ、撃つ、撃ち続けて
満天星ニニカ:「おまえの動きは……頭に入っている、まったく腹立たしい、鈍ってこれとはな……」
満天星ニニカ:「過小評価も過大評価もしない……ニニカは、だから全力で」
満天星ニニカ:「4手先に本命、これは当たる……おまえもわかるだろう?」
満天星ニニカ:相手の動きを誘導する、完璧な対処を行うという前提での――命中への道筋
“天狼”:手にした剣が輝きを放ち、空中へと光の刃が放たれる。
“天狼”:一発目、二発目、三発目──光波が鉄杭を両断し、そして四発目。
満天星ニニカ:本命――満天星の巨杭、鋼木果胞ヘルファイアが到達する
“天狼”:「……!」
“天狼”:キ ン ッ!!
“天狼”:輝く刃は鉄杭の軌道を逸らすが、完全に制するには至らない。
満天星ニニカ:メサイア第三技術部の協力を経てより凶悪な貫通、破断のちからを手に入れたそれはジェット噴射をいななかせ眼前の獲物へと喰らいつく
“天狼”:飛来する巨槍を受け止めた鎧から、火花と鮮血とが噴き出す。
“天狼”:「全く……よくやるよ」
“天狼”:全身を軋ませ、柔術を思わせる動作で鉄杭を後方へと流す。地響きと共に背後で木々が薙ぎ倒された。
“天狼”:「“ウィンター・ブルー”。君は最初から高い技能を持っていたけれど」
“天狼”:「チームA.R.Cで最も多くを学んだのも、君だ」
満天星ニニカ:「フン……最も多くを教えたのもおまえだ」
満天星ニニカ:「もう殆ど全力は出せないと言ったな?……ハッ、"二発目"といい……」
満天星ニニカ:「ご相伴に預かる形なのは、妬けるが……」チラリとサデに視線をやり
満天星ニニカ:「ここでおまえから全て学び尽くしてやろう」
“天狼”:「いやあ、残念だけど……」
“天狼”:「もうレッスンは終わりだよ」
GM:クリンナップ
GM:邪毒ダメージが発生、“天狼”は戦闘不能。
GM:戦闘終了です。
サデ・ニカモ:エッ!?
満天星ニニカ:なんと
ルシア・J・ファーティマ:毒で…
サデ・ニカモ:あ……あたしそんなつもりじゃ……
春日井ショウ:ここで……

“天狼”:“天狼”の鎧が崩れ、砂になって消えていく。
“天狼”:生ける伝説が消え去ると、後には一人の小柄な少女の姿があった。
白武ギンカ:「……ごほっ!ごほっ、ごほっ……」
白武ギンカ:激しく咳き込み、口から黒ずんだ血を垂らす。サデの毒によるものだけではない──恐らくは堕天病の症状。
サデ・ニカモ:「へあっ、ぁ」慌てて取りつかせたままの胞子を霧散させる。
ルシア・J・ファーティマ:「やべぇ…!ギンカ!」同じ病気を患う者として、それが意味する所をすぐに察し、装備を放り投げて駆け寄る。
春日井ショウ:「き、緊急用の薬!先輩かモーナちゃん持ってない!?」 こちらも慌てて戦闘態勢を解いて駆け寄る。
モーナ・レンクヴィスト:「はっ……はい!こちらに……!」急いで駆け寄り、薬を投与する。
白武ギンカ:「あぁ、大丈夫大丈夫……」その場に座り込み、血を拭って掌を振る
白武ギンカ:「いやぁ、参ったよ~……ぜんぜん身体が言うこと聞いてくれなくて……」
白武ギンカ:「あたしも年だねえ……よよよ……」
満天星ニニカ:「大丈夫なわけがあるか……」半ば呆れるように
ルシア・J・ファーティマ:「んな身体であんな無茶やってんだから当たり前だろ…!良いから横になっとけ!」
白武ギンカ:「あーん……大丈夫なのに……」寝かされる
サデ・ニカモ:数歩だけ近付いてもの言いたげに見つめる。介抱に加わるのは躊躇われた。
白武ギンカ:寝かされたまま、穏やかな表情で君達を見上げる。
白武ギンカ:「……みんな、よく頑張ったねー」
白武ギンカ:「あたしの負けだよ。これで最終レッスンはおしまい」
白武ギンカ:「サデちゃん、こっちおいで」手招きする
サデ・ニカモ:「あ……はい」のそのそと歩み寄って傍らに屈む。
白武ギンカ:「よいしょ……」身を起こし「ほら、もっとよく顔見せて」
サデ・ニカモ:「ぅえ……」
サデ・ニカモ:「み、見せてます…………」七割前髪で隠れている。
白武ギンカ:「もう……」呆れたように笑って
白武ギンカ:「……あの時から」
白武ギンカ:「ずっと歩き続けてきたんだね、君は」
サデ・ニカモ:「……」
白武ギンカ:かつて──スタジアムで出会った時のことを思い出すように言う。
サデ・ニカモ:「なんでか……つ、続けて、これ、ました」ぎこちなく笑う。
サデ・ニカモ:「……や……人に、恵まれた、から」
白武ギンカ:「……あれから、前には進めた?」
サデ・ニカモ:「よく……わかりません」
サデ・ニカモ:「あなたを超えられたわけじゃないし、さ、探してたものを見つけられたわけでも、ない……でも」
サデ・ニカモ:「それでも、たくさんのものを、もらったと……思い、ます」
白武ギンカ:「そっか……」息を吐き「良かった」
白武ギンカ:「それなら……あの時、君に闘士の道を勧めて、良かった」
白武ギンカ:そうして身を寄せ、自分よりも大きなサデを抱き締める。
白武ギンカ:「……強くなったね、サデちゃん」
サデ・ニカモ:躊躇いがちに抱き返す。腕はまだかすかに震えている。
サデ・ニカモ:「……嬉しい、けど」
サデ・ニカモ:「やっぱり、スタジアムで、言われたかった、です」
白武ギンカ:「そうだね。それはちょっと心残りかなー」
白武ギンカ:「でも君達なら、もう大丈夫なはずだから……はあ」
白武ギンカ:仰向けに転がって脱力する。
白武ギンカ:「……疲れた!終わり終わり!終わりだよ~~」
白武ギンカ:「コーチとして教えられることはもう無いよ!闘士の五箇条もぜんぶ教えちゃったしね~」
サデ・ニカモ:指を折って数えている。
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、無茶な根性論だったけど、こうも身を以て教えられちゃな」
ルシア・J・ファーティマ:「覚えちまったぜ。ええと……」頭の中に順に言葉が浮かんで
満天星ニニカ:「……」じと~
春日井ショウ:「ね。今回だって実践してた、し……」 ん?と途中で首を傾げて。
ルシア・J・ファーティマ:ひとつ、"敬意と誇りを持て"
ルシア・J・ファーティマ:ひとつ、"相手から目を逸らすな"
ルシア・J・ファーティマ:ひとつ、"仲間を信じろ"
ルシア・J・ファーティマ:ひとつ、"剣を握って死ね"
ルシア・J・ファーティマ:「………あれ」
満天星ニニカ:「そうだな、つまり今教えたということだろう、要するにこうだ、『ひとつ、"白武ギンカの言うことを信じるな"』だ」
満天星ニニカ:ケラケラと笑う
白武ギンカ:「あれ~~?」
白武ギンカ:「ごめんごめん、伝えてなかったっけ?」
白武ギンカ:首を傾げる
サデ・ニカモ:「……四つだけ……です……」小指だけ立てた拳を握って。
白武ギンカ:「最初に言ったし、何度も言ったから伝えた気になってたよ~」
春日井ショウ:「最初に……?」
白武ギンカ:「闘士の五箇条、ひとつ」
白武ギンカ:「とにかく……」
白武ギンカ:「『楽しめ』」
白武ギンカ:笑う「それがいちばん大事だよ~」
満天星ニニカ:「フン、それで、どうだったんだ?老体に鞭打って」
満天星ニニカ:「楽しかったのか?」
ルシア・J・ファーティマ:「……ハッ」つられて笑い声が溢れる。
白武ギンカ:「あたしじゃなくて君達に教えてるんだけどなあ……」
満天星ニニカ:「おれが聞きたいのだ」
白武ギンカ:「楽しかったよ。久々に」
白武ギンカ:「生きてるって感じがした」
満天星ニニカ:「ならば、先程のあれは闘士の白武ギンカだったわけだ」
満天星ニニカ:「光栄に思うぞ、戦えて……まだ死んでもらっては困るがな、4つ目……いやこの場合5か」
白武ギンカ:「……スポンサーも見つかって……」
白武ギンカ:「ファンもお金も増えて、『協会』の妨害も無くて……」
白武ギンカ:「相手が悪いってわけでも、こっちが正義ってわけでもない」
白武ギンカ:「命を懸けてるわけでも、ノヴァリスや世界のためでもなく……」
白武ギンカ:「それでも君達は……」
白武ギンカ:「次の試合。負けたくないと思うかい?」
春日井ショウ:「もちろんです!」 笑って頷く。
春日井ショウ:「ギンカさんも、うちら優勝するとこ特等席で見ててくださいね」
サデ・ニカモ:「……この先は……」
サデ・ニカモ:「も、もう一回だけ、すみません……あなたは……」
サデ・ニカモ:「本当に……試合には出ないつもり、なんですか」
サデ・ニカモ:「待ってます……ファンも、“カリュプス”さんも……たぶん“黒鉄”さんも、あなたを、ずっと」
白武ギンカ:「うーん……」困ったように笑って「見てたでしょ?今のあたしは、もう試合時間一杯も耐えられる身体じゃなくて……」
サデ・ニカモ:「それは……」
サデ・ニカモ:「関係ないじゃないですか」
白武ギンカ:「え……?」
サデ・ニカモ:「出れば、出られます」
サデ・ニカモ:「……だ、堕天病の苦しさとか、見られ方とか、私、きっ、きっと本当には、理解できてない、ませんけど」
サデ・ニカモ:「でも……そんなに、特別なんですか」
サデ・ニカモ:「もう一度歩き出すことはできないって、堕天病それだけは、そう決めなきゃいけないものなんですか」
白武ギンカ:「うっ……えぇ~~……?」
白武ギンカ:「そう言われると……」助けを求めるように周囲を見る
ルシア・J・ファーティマ:「……アタシは、さっきの闘いでよくわかったよ」
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"はもう二度とノヴァリス・ファイトには戻ってこれない」
ルシア・J・ファーティマ:「どんだけ強くても、試合時間の半分も保たねえんじゃ話になんねーし」
ルシア・J・ファーティマ:「ギンカ自身が言ったように、毎回血反吐吐いて、命がけで戦われても迷惑なんだよ」
サデ・ニカモ:「ルシア、さん……」
満天星ニニカ:「全くだな」
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"を待ってたファンも、カリュプスも、黒鉄も、ガッカリさせるだけだ」
ルシア・J・ファーティマ:「………ただ、まあ」
ルシア・J・ファーティマ:「それはギンカが"天狼"をやるならの話だけどな」
春日井ショウ:「……先輩、回りくどい言い方すんの悪い癖だよ」 つんと肘で突いて。
ルシア・J・ファーティマ:「……うっせ」
満天星ニニカ:「実に、まったくだな」
満天星ニニカ:(別に"天狼"である必要はないんじゃないか?)、勝負の前に飲み込んだ言葉を思い出す。
満天星ニニカ:「見ろここにいるルシアを、あれだけ無様に足掻いていたというのに今や決勝チームの強豪選手だ」
満天星ニニカ:「しかしルシア、そんな事言うならお前も新しいリングネームが必要なんじゃないか?」しししと笑う
ルシア・J・ファーティマ:「それとこれとは別だろ……お前らにアタシのお守りが必要なくなったら考えてやる」
春日井ショウ:「あはは……。まあ二人のいつものは置いといて、なるべく回りくどくないよううちの意見を言うとさ」
春日井ショウ:「"天狼"が負けるとこを見たら、やっぱりちょっと寂しいし悲しいと思うよ。うちが知ってたのは最強だった"天狼"だから」
春日井ショウ:「でも、例え最強じゃ無くたって。あの"天狼"がもう一度リングに上がるところを見れたら絶対に嬉しい」
春日井ショウ:「そして、ギンカさんが思う存分ノヴァリス・ファイトを楽しんでくれるなら、もっと嬉しい」
春日井ショウ:「そういう、単純な話じゃダメ?」
ルシア・J・ファーティマ:「極天輝を二発も三発も撃つような馬鹿げた闘い方は出来なくてもよ」
ルシア・J・ファーティマ:「……意外と楽しいもんだぞ。今の自分に合った闘い方を精一杯考えて、闘技場に立って」
ルシア・J・ファーティマ:「……みんなで、勝つってのはよ」少し顔を背けて。
ルシア・J・ファーティマ:「何ならアタシが教えてやっても良い」
白武ギンカ:「な……何さみんなして寄ってたかって~~……」照れたようにたじろぐ
白武ギンカ:「わ……分かったよ~……考えとくけど……約束はしないからね!」
白武ギンカ:「次の試合に勝ったらとかも無し!君達にはなるべく純粋に試合に臨んでほしいからね」
サデ・ニカモ:「……闘士の五箇条よりも先に、教えられて……ずっと、そうしてきた、つもりです」
サデ・ニカモ:「大事なのは、まず歩き出してみること。転んでも、また立ち上がればいい」
サデ・ニカモ:「言った側として、覚えておいてください……それと」
サデ・ニカモ:「条件なんてなくたって……次の試合は、もちろん、勝ちます、から」
白武ギンカ:ばつが悪そうに「分かったよ、分かったってば……サデちゃんにそう言われるとな~……」
白武ギンカ:「……もう一つ、君達なら……」
白武ギンカ:言い掛けて、かぶりを振る。
白武ギンカ:「……いや、これは余計か」
白武ギンカ:「ほらほら、あたしのことはいいから、決勝のこと考えて!」手を叩く
白武ギンカ:「明日起きたらすぐ帰りだよ!今のうちに良く休んでおきな!」
春日井ショウ:「そういうなら気になる切り方しないでくださいよ……」 そう苦笑しつつも言われた通り立ち上がる。
ルシア・J・ファーティマ:「ま、ここは言われた通り戻ろうぜ。流石に疲れちまった」
ルシア・J・ファーティマ:「もっかい温泉入って寝るとするかね」
満天星ニニカ:「温泉か、おれも行くぞ光るエビを見せてやろうか?」
サデ・ニカモ:「……あっ」
サデ・ニカモ:「モーナちゃんのカレー……まだ残ってましたよね……へへ……」
春日井ショウ:「そうじゃん。ていうかうち、まだ完食してないんだった」
サデ・ニカモ:「残したら……勿体ないから……食べなきゃ……」
春日井ショウ:「早く戻って食べよ。んでうちも温泉入る!」
春日井ショウ:「なんなら入る前より汗だくだもん、今」
サデ・ニカモ:「私は温泉はいいです……」
モーナ・レンクヴィスト:「起きられますかね、明日……」
GM:それぞれの思いを胸に、決戦を控え、夜は更けていく。
GM:伝説と刃を交え、最強に挑むべく、君達は決意を新たにする。
GM:戦闘の気配を察知した崑崙生や人食いチワワに襲撃されたりしながらも、君達はラス・ヴィダスへの帰路に就くのだった。



GM:シーン終了。
GM:サデさんのRHOの秘匿部分を公開します。

RHO
このRHOを公開した場合、君はミドルシーン10において【極天輝】を習得する。
《インフィニティウェポン》LV4
《ジャイアントウェポン》LV1
《真名の主》LV2
《光の衣》LV2
《コンセントレイト:モルフェウス》LV3
《サンドシャード》LV4
《ストライクモード》LV2
《戦闘嗅覚》LV3
《スターダストレイン》LV2
《破滅の天使》LV1

以上が習得エフェクトです。


サデ・ニカモ:何なんだよこの力は
GM:全員最後のロイス取得、購入、成長が可能です。
春日井ショウ:ロイスは満杯!購入はリアクティブコート狙おうかな
サデ・ニカモ:うーん
春日井ショウ:2dx+35>=36
DoubleCross : (2DX10+35>=36) → 10[7,10]+9[9]+35 → 54 → 成功

春日井ショウ:マジで固定値が暴力すぎる
満天星ニニカ:ノヴァリス・ファイト→運命の舞台○/失望 に変更
ルシア・J・ファーティマ:もう欲しい物無いから強化素材買うかな
ルシア・J・ファーティマ:4dx+38>=15
DoubleCross : (4DX10+38>=15) → 5[1,4,4,5]+38 → 43 → 成功

満天星ニニカ:購入はブラスギアス
ルシア・J・ファーティマ:ストライクハーケンに付けます
サデ・ニカモ:HPってこのあと回復します?
GM:あ~ そうですね してもいいですよ!
春日井ショウ:助かる
満天星ニニカ:3dx+50>=20
DoubleCross : (3DX10+50>=20) → 8[6,8,8]+50 → 58 → 成功

サデ・ニカモ:ありがた
サデ・ニカモ:じゃあそうだな……
サデ・ニカモ:こちらもブラスギアスを買います
サデ・ニカモ:4dx+3+50>=20
DoubleCross : (4DX10+53>=20) → 9[6,7,8,9]+53 → 62 → 成功

サデ・ニカモ:ロイスは“天狼”へのN感情を憎悪から不満に変えて……残り1枠は……まだ
サデ・ニカモ:あとウェポンケースで指定する装備をクリスタルシールドに変えておきます
ルシア・J・ファーティマ:私も"天狼"へのロイスを○感服/憧憬に変えておこうかな
春日井ショウ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY-6nInwUM
春日井ショウ:成長はこちらで。流刑者の刻印LV2、異形の加護LV1、クリメイトLV4、ハイブリーディングLV1、研究対策:サイレンの魔女と切り払いをそれぞれLV3で取得
ルシア・J・ファーティマ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYorv2mgUM
ルシア・J・ファーティマ:《異世界の因子》LV1《鮮血の奏者》LV2《マシラのごとく》LV2《限界突破》LV1《浸透撃》LV2《ハイブリーディング》LV1《研究対策:切り払い》LV3を取得、造血剤を1個補充
満天星ニニカ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYurv2mgUM
満天星ニニカ:白兵を9に、《対策:サイレンの魔女》3、《対策:憎悪の炎》3、《対策:スピードフォース》3、インフィニティコロナを取得
サデ・ニカモ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYhKrInwUM
サデ・ニカモ:極天輝を覚えたのと……《デモンズウェブ》LV4《デビルスレッド》LV3《対策:サイレンの魔女》LV3《対策:切り払い》LV3
サデ・ニカモ:あと調達を上げてステルスエリアを常備化しました
サデ・ニカモ:精神も2上げてルシアさんと足並みを揃えたぞ。
ルシア・J・ファーティマ:なかよし
GM:OK!
GM:HP・エフェクト使用回数も回復します。



数年前 ラス・ヴィダススタジアム
“黒鉄”:「……どういうことだ!!」
“黒鉄”:壁を強く殴りつける音が、薄暗い通用路に響き渡った。
“黒鉄”:荒い息を吐く“黒鉄”。睨むようなその顔を、“天狼”は静かに振り返った。
“天狼”:「どういうことって……辞めるんだよ」
“黒鉄”:「そんなこと、私は聞いていないぞ……!」
“天狼”:「……。……どうして君に言う必要があるんだい?」
“黒鉄”:「何だと……」
“黒鉄”:冷ややかな態度に、言葉を失う。
“黒鉄”:「私は、お前の……!」
“黒鉄”:言い掛けて、言葉を失う。
“黒鉄”:試合の外で交流したことも、言葉を交わしたことも殆ど無くとも。
“黒鉄”:好敵手だと──そう思っていたのは、自分だけだったのか?
“黒鉄”:「……どうしてだ」
“黒鉄”:「何故、お前ほどの闘士が……」
“天狼”:「どうだっていいだろ?」
“天狼”:感情を噴出させる“黒鉄”に対し、“天狼”はまるで平然としていた。早く会話を切り上げたいという空気が滲み出ている。
“天狼”:「もう辞めるんだ。ノヴァリス・ファイトとは無関係の学生生活も悪くないだろ」
“黒鉄”:「嘘だ……!」
“黒鉄”:「お前は戦うことでしか生きられない……生粋の闘士の筈だ……!」
“黒鉄”:私と同じ──その言葉を呑み込む。
“天狼”:「勝手に決めないでくれるかな」
“天狼”:無機質な鎧から、冷たい苛立ちが伝わってくる。
“黒鉄”:「……逃げるのか」
“黒鉄”:「勝ち逃げする気か、“天狼”……!」
“黒鉄”:「私は……いつか必ずお前を倒す……!それが怖くて逃げるのか!?」
“天狼”:「ああ、そう思ってくれていいよ」
“天狼”:“黒鉄”の縋るような挑発にもまるで取り合うことはなく、踵を返す。
“天狼”:「一足先に失礼するよ。もう会うこともないだろう」
“天狼”:「さよなら」
“黒鉄”:「……ッ……」
“黒鉄”:小さくなっていく“天狼”の背に向け、“黒鉄”は叫ぶ。
“黒鉄”:「……私は!!」
“黒鉄”:「私は、絶対に負けない……!」
“黒鉄”:「これから先、お前以外……どんな闘士にも負けない!!」
“黒鉄”:「勝って、勝ち続けて……お前がいないノヴァリス・ファイトに価値は無いと、証明してやる……!」
“黒鉄”:「……だから、戻ってこい……」
“黒鉄”:「必ず戻ってこい、“天狼”!!」
“天狼”:子供の泣き言のようなその叫びを背に受け、“天狼”は小さく嘆息した。
“天狼”:「……悪いね」
“天狼”:「無駄な努力だよ」
メサイア学園
真面目そうな生徒:「……すいません、今日はお先に失礼します」
真面目そうな生徒:メサイアのとある大手商社。一人の生徒が席を立った。切り揃えた黒髪に化粧気のない顔、真面目を絵に描いたようなビジネスマンだ。
上司:「ああ、例の。うん、行ってらっしゃい」
真面目そうな生徒:「はい。それでは」
真面目そうな生徒:軽く頭を下げ、ビジネスバッグを手にオフィスを出て行く。
軽薄な社員:「部長、今の何ですか~?」
上司:「ああ……彼女、この時期になると有給で早退するんだよ。なんか、ノヴァリス・ファイトのファンらしくて」
軽薄な社員:「え~~!? あの人、趣味なんてあったんですかぁ~!?」
軽薄な社員:「いっつも仕事のことばっかりで、愛想も無いし……そういうの興味無いのかと思ってました~~」
上司:「失礼だよ、君……。まあ気持ちは分かるがね」
上司:「彼女がスタジアムにいるなんて想像も付かないよ。一体、どんなチームを応援してるんだか……」



【Climax/本番:決勝戦】

GM:クライマックスシーンです。全員登場です。
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(72 → 73)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(77 → 78)
満天星ニニカ:84+1d10
DoubleCross : (84+1D10) → 84+2[2] → 86

サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(66 → 67)



GM:ノヴァリス・ファイトサマーシーズン、決勝戦当日。
GM:初夏から始まったシーズンは、既に晩夏を迎えていた。
GM:快晴。抜けるような青空に、白い入道雲が高く昇る。
GM:アスファルトにゆらめく陽炎。蝉の声が響く中、大勢の観客たちが美しい青の建築──ラス・ヴィダススタジアムへと足を踏み入れていく。
GM:空調の効いた控室でアップと打ち合わせ中の君達のもとに、緊張したノックの音が届く。
“モッキンバード”アビー:「しっ……失礼します、あの……まだお時間よろしいでしょうか……?」
サデ・ニカモ:「はわッッッ」テーブルの陰に屈み込む。
“モッキンバード”アビー:メジャーNowtuber兼ノヴァリス・ファイト実況を務める、“モッキンバード”アビーだ。
サデ・ニカモ:「こッッ……こんにちは……存在してすみません……」
ルシア・J・ファーティマ:「あ?お前確か……」軽く流した汗をタオルで拭き取りながら、入り口に鋭い視線を向ける
満天星ニニカ:「おや、いつぞやは世話になったな」ニヤニヤと
春日井ショウ:「……時間はまだ問題ないけれど。何か御用かしら」
春日井ショウ:机の下に引っ込んでしまったリーダーを気にしつついつも通りキャラに入る。
“モッキンバード”アビー:「せっ……」
“モッキンバード”アビー:「先日は……申し訳ありませんでした!」
“モッキンバード”アビー:ばっ、と勢いよく深々と頭を下げる。
ルシア・J・ファーティマ:「うおっ」勢いにびくっと反応して
サデ・ニカモ:「先日……」
“モッキンバード”アビー:「皆さんに……色々とご迷惑をお掛けしました。捏造の件や、偏向的な実況をして……」
“モッキンバード”アビー:「ノヴァリス・ファイトに関わる人間として、あってはならないことでした。申し訳ありません……!」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ、アレか。……もしかしてだけどよ」
ルシア・J・ファーティマ:「あの動画もお前が編集したのか?」
“モッキンバード”アビー:「……そ……そうです……私の指示で、うちの編集スタッフが……」
満天星ニニカ:「うは」嬉しそう
春日井ショウ:「……」 無表情のままだが若干憮然とした空気を醸しだしている。
サデ・ニカモ:「……あの動画を……」
ルシア・J・ファーティマ:「そうか……」
ルシア・J・ファーティマ:「……セイクりッドピ↑ラーも爆破シます」
白武ギンカ:「んふっ……」
サデ・ニカモ:「フすっ」
満天星ニニカ:「全員殺しマす」
モーナ・レンクヴィスト:「ちょ、ちょっと……皆さん!!!!ショウさんに失礼ですよ!!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「気にしてらっしゃるんですから!!!!ねえショウさん!!!!」
春日井ショウ:「……別に、気にしているわけではないけれど……」 完全に気にしている人間の間。
春日井ショウ:(モーナちゃんの気遣いは嬉しいけど、キャラ作ってるときにこの話振らないでほしかった……)
“モッキンバード”アビー:「……本当に、申し訳ありませんでした」
“モッキンバード”アビー:「この仕事を続けている間に……いつの間にか登録者数や、『協会』からの報酬、業界の人脈ばかり気にするようになって……」
“モッキンバード”アビー:「どうしてこの職に就いたのか、それすら忘れていました」
“モッキンバード”アビー:「皆さんの試合を見て……」
“モッキンバード”アビー:「……初めて、自分で動画を編集して、新しいチャンネルにアップした時の気持ちを思い出せました」
“モッキンバード”アビー:「……ありがとうございます」
“モッキンバード”アビー:もう一度頭を下げる。
“モッキンバード”アビー:「決勝戦……まだ実況、やらせて頂けることになりました」
“モッキンバード”アビー:「公平な立場としてですが、応援しております」
“モッキンバード”アビー:「それでは、試合……頑張ってください!」
“モッキンバード”アビー:一礼して、控室を出て行く。
満天星ニニカ:「おい」その背中に声をかける
満天星ニニカ:「あの動画な、傑作だったぞ」な、と周囲を見回す
満天星ニニカ:「それにだ、お前はあの時戦っただろう……他ならぬこのスタジアムで」
満天星ニニカ:「スタジアムここで自らの意思と信念のもと戦うものを……『闘士』と言うそうだ」
満天星ニニカ:「ならば、おれたちとおまえは戦友でありライバルというわけだな」
“モッキンバード”アビー:「……!」
“モッキンバード”アビー:振り向いて、潤んだ瞳で笑みを作る。
“モッキンバード”アビー:「……っはい……!」
“モッキンバード”アビー:「ありがとう、ございます……!」
ルシア・J・ファーティマ:「……それとな、"モッキンバード"」ニニカの後ろから
ルシア・J・ファーティマ:「お前、もう一個アタシらに謝ることがあんだろ」
“モッキンバード”アビー:「えっ……?」
ルシア・J・ファーティマ:「別に仕事でお前が思ってもない事言わせられようが、アタシらはどーでもいいんだよ。それよりもだ」
ルシア・J・ファーティマ:「第一回戦の相手が"伏龍"に決まった時の配信。ありゃ何だ?」
ルシア・J・ファーティマ:「言っとくがな、お前がアタシらの事見てるのと同じように、アタシら闘士はお前の解説を毎回チェックしてる」
ルシア・J・ファーティマ:「正直、素人にしちゃあ知識も分析もいい線行ってるが……」
ルシア・J・ファーティマ:「ただひとつ、チームA.R.Cに対する評価だけは全然なってねえ。低すぎる」
“モッキンバード”アビー:「い……いや~~……あれはァ~~……」指をもじもじさせて
“モッキンバード”アビー:「あの時点での公正で客観的な評価と言いますかぁ~~~……」
ルシア・J・ファーティマ:「今日の試合」アビーに近づき、指先で顎をクイと掴み上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「しっかりアタシらのこと見とけよ」
ルシア・J・ファーティマ:「公正で客観的な評価に照らした上で、アタシらが最強だってことをわからせてやる」
“モッキンバード”アビー:「ひっ……ひぇええええ……!」顔を真っ赤にして
“モッキンバード”アビー:「わっ……分かりました!失礼しました~~~~!!」逃げるように去っていく。
モーナ・レンクヴィスト:「ああ~……」生暖かい目
春日井ショウ:「先輩、まーたやってる……」 同じく生暖かい目。
ルシア・J・ファーティマ:「あ?何がだよ」二人の視線を訝しみながら振り向いて
ルシア・J・ファーティマ:「過ぎたことを無駄に気にしてるみてーだったから、試合に集中できるようにしてやっただけじゃね―か」
サデ・ニカモ:「……わ、私も……」
サデ・ニカモ:「温泉で……同じようなことされた……」テーブルの陰から出てきて半眼で見る。
満天星ニニカ:「うむ」
春日井ショウ:「うちもこないだされたよ、アレ」 撮影のとき。
満天星ニニカ:「わかった、新しい動画も撮らねばな!」本人なりの帰着
白武ギンカ:「うわ~~……」半目
ルシア・J・ファーティマ:「な、なんだよみんなして……!人がせっかく気ぃ使ってやったのによ!」
春日井ショウ:「悪気が無い所が一番性質悪いよねぇ」
モーナ・レンクヴィスト:「はいはい、皆さん!!ルシアさんの女癖の悪さより、今は決勝戦ですよ!!」
モーナ・レンクヴィスト:「このモーナ・レンクヴィスト……昨夜は緊張で一睡も出来ませんでしたが……!!」
モーナ・レンクヴィスト:「力の限り応援します!!皆さん……頑張ってください!!」
白武ギンカ:「ん」頷き
白武ギンカ:「言うべきことはもう大体言ったからね~」
白武ギンカ:「ま、楽しんでおいで」
満天星ニニカ:「この日のためにやってきたんだ、思い切り行くぞ」
満天星ニニカ:そう言ってぐっと伸びをする
春日井ショウ:「だね。ここに勝って、ようやく目標達成なんだし」
春日井ショウ:ニニカちゃん個人も、チームA.R.C.としても。
ルシア・J・ファーティマ:「アタシ達は、大昔に"BLITZ"に挑んだ頃とも、リーグの底辺で燻ってた頃とも違う」
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cは間違いなく、今が一番強い。そこんとこ、観客と"ZENITH"の連中にきっちり見せてやろうぜ」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「…………えっと……」
サデ・ニカモ:「良い感じのことを……言いたいんですけど…………」
サデ・ニカモ:「こ、個人的に、あんまり……この試合が到達点という感じがしなくて……」
サデ・ニカモ:「……あっ、だ、だから」
サデ・ニカモ:「いつも通りに頑張りましょう。もっと先に行くために」
サデ・ニカモ:「これから刻むのは、伝説の始まりです。ずっと続いていくそれの、第一歩目。私は、その気持ちで臨みます」
サデ・ニカモ:「……と、ということで……ど、どうですかね……?」
春日井ショウ:「めっちゃ良いと思う!」 朗らかに笑って。
春日井ショウ:「こういうとこ、やっぱリーダーだよね」
ルシア・J・ファーティマ:「いつもこうしててくれると楽なんだけどな」どこか誇らしげに頷いている
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん……!!ご立派ですよ!!!」カシャカシャ写真を撮りまくっている
サデ・ニカモ:「ぇっ、えへへ……そうですか……? よかった……」照れ照れしている。
満天星ニニカ:「先のことか……おれには想像もつかないな」
満天星ニニカ:「今日という日が、あの日のおれの目指したすべてで……」
満天星ニニカ:「それ以外は何も無い、そんなつもりでいたものだが……」
満天星ニニカ:「ずいぶん余分なものを拾って、懐にしまい込んで…ここにいる」
満天星ニニカ:「それを好ましく思うぞ、おれは、余分なものが好きだ」
満天星ニニカ:「だから、おまえの言う先は……まだ何の実感も無いが」
満天星ニニカ:「見てみたい、そう思える」
サデ・ニカモ:「……あなたとは、あくまで、勝てたら、の話になりますが」唇を尖らせて。
満天星ニニカ:「勝つさ、"今の"ノヴァリス・ファイトにおいて"黒鉄"を倒せるのはおれをおいて他はない」
満天星ニニカ:「見せてやるぞ、全員に」
満天星ニニカ:「おれの陰湿で昏い青春……その集大成を」サデを真っ直ぐに見る
サデ・ニカモ:「き……」
サデ・ニカモ:「期待」
サデ・ニカモ:「しています」
サデ・ニカモ:「…………いっ行きましょう!」顔を背けて控室を飛び出す。
満天星ニニカ:「ッ……?!今の聞いたか?」
満天星ニニカ:「サデが言ったぞ、たしかに!おれに期待してると!」
ルシア・J・ファーティマ:「だいぶ言わされてただろ。オラ行くぞ」
モーナ・レンクヴィスト:「さ……サデさん……!」感動している
春日井ショウ:「聞いた聞いた!リーダーもやっとちょっとだけ素直になったじゃん!」 リーダーの頭を撫でようと後を追いかける。
満天星ニニカ:「ハハハ、行くぞ行くぞ、全員ぶっ殺してやるぞお!」
白武ギンカ:「あはは。いってらっしゃ~い」
白武ギンカ:控室を出て競技場に向かう一同を見送り、息を吐く。
白武ギンカ:(……あの子を……)
白武ギンカ:(“黒鉄”を自由にしてやってほしい──)
白武ギンカ:以前口にしかけたことを、再度心の中で繰り返す。
白武ギンカ:(……言える訳ないよね、そんなこと)
白武ギンカ:それは自らが生んだ因縁だ。関係の無い彼女達に背負わせるべきではない。
白武ギンカ:(……でも)
白武ギンカ:それでも、どうしても期待せずにはいられなかった。
白武ギンカ:(君達なら、もしかしたら──)

---

“黒鉄”:「……痛みはあるか」
GM:チーム“ZENITH”の控室。すっかり元通りに治った“エフェメラ”の肩に“黒鉄”は目を向ける。
“エフェメラ”:「……いえ!もう全然!大丈夫です!」ぐるぐると腕を回す
“黒鉄”:「そう」
“エフェメラ”:「……あのっ……“黒鉄”さん……!あの……すいませんでした、あたし……!」
“黒鉄”:「特に謝られる必要がある覚えは無い」
“エフェメラ”:「あ……っ……」
“エフェメラ”:感謝と尊敬、罪悪感が綯い交ぜになり、どうしたらいいのか分からなくなってしまう。
“アコナイト”:「……。……それで……」見かねて口を開く
“アコナイト”:「次はいよいよ決勝戦なわけだけれど……」
“アコナイト”:「リーダーのリジーちゃんから何か言っておくことはあるかしら?」
“黒鉄”:「特にない」
“黒鉄”:「フォーメーションは打合せ通りに」
“黒鉄”:「全員、ベストを尽くそう」
“黒鉄”:大一番を前にして、“黒鉄”は全くの普段通りだ。少しの緊張も動揺も見えない。
“エフェメラ”:「う……ウス!」
“アコナイト”:「は~い」
GM:“アコナイト”と“エフェメラ”が控室を出て行く。それに続こうとした“黒鉄”を、
“クーストース”:「……待てよ」
“クーストース”:“クーストース”が呼び止める。
“クーストース”:「お前も聞いてんだろ?相手のこと……」
“クーストース”:「コーチはどうもあの“天狼”らしいじゃねえか」
“クーストース”:トップチームだからこそ、“ZENITH”に慢心は無く、情報収集にも手を抜かない。
“クーストース”:まだ確証を得ているわけではないが、それはかなり信憑性の高い情報だった。
“クーストース”:「どうなんだよ、お前としては」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:「特に、何も」
“黒鉄”:虚勢ではなかった。その情報を得ても、“黒鉄”の心が大きく動くことは無かった。
“黒鉄”:既に闘士が出来る状態ではないのだろう、とは薄々考えていたことだ。ただ、やはり現役復帰は無いのだという僅かばかりの落胆があっただけ。
“クーストース”:「特に……って……」
“クーストース”:眉を顰めて
“クーストース”:「……前から聞いてみたかったんだけどよ」
“クーストース”:「……お前、何で闘士続けてるんだ?」
“クーストース”:「……何の為に戦ってるんだ?」
“黒鉄”:「……当然──」
“黒鉄”:言い掛けて。
“黒鉄”:それ以上、言葉が出てこなかった。
“黒鉄”:“天狼”はもう戻らない。闘士たちは皆堕落し、ノヴァリス・ファイトは変わり果てた。
“黒鉄”:ならば今のこのラス・ヴィダスに、自分が闘士を続ける理由がどこにある?
“黒鉄”:自分は、何の為に戦っている?
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:口を噤む。答えは、どこにも無かった。

---

GM:“★-NDD”が出場し、一瞬でチケットが完売した第三回戦に比べ、決勝戦は何とか客席が埋まったような状態だった。
GM:いくら決勝戦とはいえ、元弱小チームで、人気を集めているとはいえ最近も炎上したチームA.R.Cと、“黒鉄”の率いるチーム“ZENITH”の試合ともなればそれも当然と言える。
GM:だがスタジアムを訪れた観客たちには、皆一様に溢れるような熱気が満ちていた。
実況:「──さあ、いよいよこの日がやって参りました!」
実況:「天気は快晴、湿度も低く、絶好の試合日和となりましたここラス・ヴィダススタジアム!」
実況:「まさしく天もこの一戦を見守っているかのようです!今日、この日、この試合を以て!サマーシーズンの王者が決定いたします!」
実況:「果たして絶対王者“ZENITH”が六度王座を守り切るのか!それとも苦難の道を乗り越えてきたチームA.R.Cが新たな伝説の1ページを刻むのか!」
実況:「注目の一戦です!実況はわたくし、“モッキンバード”アビー!」
実況:「署名活動など皆様の暖かいご声援のお陰で、この決勝戦の実況を務めさせて頂くことができました!」
実況:「そして解説には“カリュプス”選手にお越し頂いております。“カリュプス”選手、よろしくお願いします!」
解説:「よろしくお願いします~」
解説:解説席に座った“カリュプス”が、にこやかに手を振る。
実況:「まずは“カリュプス”選手、“伏龍”の4位決定おめでとうございます」
解説:「ありがとうございます~。ファンの皆さんの応援のお陰だと思っています」
実況:「さて、早速ですがこの試合いかがご覧になりますか?」
解説:「そうですね。“ZENITH”の実力は圧倒的ですが、チームA.R.Cの成長には目を見張るものがあります」
解説:「“ZENITH”はしっかりと研究・対策を行うチームですから、メジャーシーンで対戦したチームは二戦目以降は一戦目より更に厳しい試合を強いられますが……」
解説:「その点、ダークホースだったチームA.R.Cはその成長性も相俟って手の内が知られておらず、有利に働くかと思われます」
実況:「なるほど、境遇がプラスに働いていると」
解説:「はい。ですが“ZENITH”もまだまだ奥の手を隠している可能性はありますので、互いの立ち回りに注目していきたいですね~」
実況:「試合ではその辺りを見ていきたいですね……おっと、ここで両チームの入場です」
GM:コートに足を踏み出すと同時、割れんばかりの大歓声が君達を包む。
イネッサ・アナニエヴァ:「あっ、出てきた」
姜麗花:「どう?緊張してそう……?」
ダナ・トルロハ:「がんばれ~~♡」
ブリギッタ・ストール:「がっ……頑張ってくださーい……!」
満天星ニニカ:「ほっ、とっ」タン、タンッ、2度の跳躍に3回転の前転を加えて着地
満天星ニニカ:「うむ、絶好調」会場を見渡す
満天星ニニカ:「大歓声だ、気持ちのいいものだな」
“マスターポルート”:「ほらスズコ!ニニカさんだわ」
立野スズコ:「みっ……身軽ですね~~……!」
サデ・ニカモ:「…………」よろめきながら通用口から出てくる。顔が青い。
サデ・ニカモ:「私たちの名前が……呼ばれてる……かつてなく……」
遊び好きな生徒:「サデちゃーーん!」
サデ・ニカモ:「決勝の舞台がこんなにアウェーだったなんて……ヒッ」
優等生の生徒:「かわいいよ~~!」応援うちわを振っている
サデ・ニカモ:泣き笑いの表情でそちらにピースする。
サデ・ニカモ:「もう駄目だぁ……こんなに快晴だし……湿度も低い……!」
ルシア・J・ファーティマ:「落ち着けよ。客はキノコだと思えってガキの頃習っただろ」サデの後ろから悠々と歩いてくる。
めちゃくちゃかわいい子猫:「姐さーーーーん!!!頑張ってくだせえ~~~~~~!!」ちっちゃい応援旗を振っている
本物の不良:「うおっ……猫が喋ってる……!」
不良たち:「やべえ……」「まじパネーよ……」
ルシア・J・ファーティマ:闘技場を進みながら、右腕に巻いたサポーターを解いていく。
ルシア・J・ファーティマ:堕天病に侵され黒く結晶化した右腕を、観客に見せつけるように力強く突き上げた。
明るい生徒:「“紅蜘蛛”~~!」
内気な生徒:「が……がんばれ~~!」同じく堕天病に侵されている手を、躊躇いがちに大きく振る。
春日井ショウ:「応援されるほどアウェーに感じるって難儀だよねぇ」
春日井ショウ:表情だけ作ったままいつも通りの口調で相槌を打ちながら出てくる。
春日井ショウ:せっかくの決勝なので、ファンサにはちょっとだけ追加サービス。手元に咲かせた薔薇に口づけて見せてから客席へ。
GM:客席から黄色い声が上がる。
“ドウェイン・ジョンソン”:「意外と余裕そうですね」
“シエンユアン”:「どうかな……ほんとは緊張してるかも」
“マッドサイエンティスト後藤”:「はん!あんだけ世話焼いたったんやから勝たなかったらしばき回したるわ」
“CHIKUWA”:「後藤も頑張れって言ってるよ~~!」
剣呑なオタク:「ショウ!!ウオオオオ!!ショウーーーーー!!!!」
殺人チンチラ:「ヂュチーーーーッ!!」
“黒鉄”:「……」
GM:“黒鉄”を始め、“ZENITH”の面々が悠然と歩み出る。
GM:決勝戦とはいえ、彼らにとっては幾度となく経験してきた舞台。緊張の色もなく、堂々としている。
“クーストース”:「どうも、チームA.R.Cさん。今日はよろしくお願いします」
“アコナイト”:「お手柔らかにお願いしますね~」
サデ・ニカモ:「よほっひょよしくお願ひひまふ……」対照的に猛烈な挙動不審ぶりを発揮している。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、余裕ぶってられんのも今のうちだぜ。チャンピオン」ニヤニヤと挑発的な笑み
春日井ショウ:「こちらこそよろしく。お手柔らかに、と言うつもりはないけれど」
春日井ショウ:「私達は、全力の貴女方に挑みに来たから」
“エフェメラ”:「どーも。よろしゃーっす」若手らしい舐めた態度だ
満天星ニニカ:「よろしく!」元気よく、ただそれだけを
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:ニニカを一瞥し、それからチームA.R.Cのベンチに目を向ける。
白武ギンカ:「……」
“黒鉄”:ギンカが軽く手を上げるのが見えたが、そのいずれにも興味を失ったようにふい、と視線を逸らす。
“黒鉄”:「……よろしく」静かにそれだけを言う。
ルシア・J・ファーティマ:「やれやれだな。無敵の"黒鉄"様は闘士の五箇条を知らねえと見える」鼻で笑う。
ルシア・J・ファーティマ:「よそ見して勝てる相手だと思ってんなら、後悔することになるぜ」
“黒鉄”:「……?」聞きなれないワードに怪訝そうに眉を顰めるが、それ以上の反応もない。
満天星ニニカ:「フフフ……フフフフ」
満天星ニニカ:「見ろ、あのつまらなさそうな顔、くすぐっちゃいたくなっちゃうな」返事をすかされたルシアに
春日井ショウ:(本気で好きなんだな……) あの顔見てソレ出てくるんだ……と思いつつ横で聞いている。
満天星ニニカ:「楽しむぞ、おれたちは…そうだろ?どうだ?円陣でも組んじゃうか?仲の良さとか見せつけちゃうか?」妙なハイテンション
サデ・ニカモ:「え、えぇ……」
ルシア・J・ファーティマ:「別に良いけど、先に言っとくことがあるんじゃねえのか?」
ルシア・J・ファーティマ:「試合の後にゆっくり話せるとは限らねえぞ」
ルシア・J・ファーティマ:「口も聞けねえくらいボコボコしてやるつもりだからよォ」挑発的に歯を剥いて
満天星ニニカ:「そうだな、折角だ」歩を進める、"黒鉄"の眼前に
満天星ニニカ:「ブリジット・フレア……おまえがあんまりいじけた目をするもんだから」
満天星ニニカ:「お母さんやお姉ちゃんでもないニニカがわざわざ苦労してここまで来てやったぞ」
“黒鉄”:「……」ニニカを見下ろす。
“黒鉄”:「何なの?貴方」
満天星ニニカ:「満天星ニニカ、"ウィンター・ブルー"……そのような名は真面目なおまえのことだ、当然知っているだろうから聞きたいのはそういうことじゃないだろう」
満天星ニニカ:「つまりおまえにとってニニカがどういう存在なのか」
満天星ニニカ:「それはな、おまえが決めるのだ」にんまりと、笑う
満天星ニニカ:「おまえは、望むべきだ」
満天星ニニカ:「おまえらも、望むべきだ!」声を張り上げ、観客席を指差す
満天星ニニカ:「なっちゃいない、今のノヴァリス・ファイトは……まあるで!なっちゃいない!」
満天星ニニカ:「期待しろ!希望を抱け!熱狂しろ!愛せ!目の前のすべてを!」
満天星ニニカ:「来たぞ、おれは!憧れに目を焼かれて……ここまで来た!」
満天星ニニカ:「是正してやる、おまえら全員!」
満天星ニニカ:「見えているのか、おまえこそ!このニニカが」
満天星ニニカ:「何なの?はこちらの台詞だ……お前は王だ、王なのだ!!」
満天星ニニカ:「なっちゃいない今のノヴァリスファイトの象徴がおまえだ、"黒鉄"」
満天星ニニカ:「挑戦者がここにいるのだぞ、もっと嬉しそうにしろ!バカものが!」
GM:チームA.R.C側のスタンドから、大きな歓声が上がる。
“マスターポルート”:「“ウィンター・ブルー”ー!」
立野スズコ:「ニニカさーん!」
“びゃくごう”:「よく言うわねー……」
“まじわざ”:「また炎上しませんかね……?」
ルシア・J・ファーティマ:「クハハッ!いつものイキり芸も、ここまでやり通せれば立派なもんじゃねえか」ニニカの隣で肩を震わせて笑っている。
満天星ニニカ:「おまえが抱える倦怠を誰かに何とかしてもらおうだなんて思うんじゃないぞ」
満天星ニニカ:「おまえが楽しませるのだ、ニニカを、おれたちを」
満天星ニニカ:「そしたらおれも、おれたちも、おまえたちと全身全霊で遊んでやる」
“黒鉄”:「……新参ルーキーがよく知ったような口を」
“黒鉄”:煩わしそうに眼鏡を直す。
満天星ニニカ:「キングのくせに、何も知らないのだな」
満天星ニニカ:「かの"天狼"がもったいぶって教鞭たれていたが……そんなこと、ニニカは最初から知ってたぞ」
満天星ニニカ:「いいか、教えてやる!」
満天星ニニカ:「ノヴァリス・ファイトは……楽しいのだ!!」
満天星ニニカ:「教えてやる……おまえに教えてやれるのだ」
満天星ニニカ:「だからッ、おれはッ、ここに来た!」
満天星ニニカ:「皆が連れてきてくれた!」
満天星ニニカ:「その鉄のように固い表情を……寄ってたかって笑顔にしてやるからな」びしり、とその尾で突き示す
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:「馴れ馴れしい……煩わしい……」
“黒鉄”:「笑顔にする?対戦相手を?馬鹿馬鹿しい」
“黒鉄”:「私の何のつもりなの?貴方」
“黒鉄”:「不快だわ」
満天星ニニカ:「だから、それは最初に言っただろう」
満天星ニニカ:「おまえが決めるのだ」
満天星ニニカ:「決めざるを得ない、人が関わり合うというのはそういうことだ」
満天星ニニカ:「ニニカはそれを学んだ、ここに至るまでの短くも過酷な道の中で」
満天星ニニカ:「"ウィンター・ブルー"にとっての"黒鉄"は『宿敵』だ……おれが決めたことだ」
満天星ニニカ:「おまえにそれを強いる気はない…それでいい、おれにとってそうあることが大事なのだ」
満天星ニニカ:「それを思うと、無限にちからが湧いてくる」
満天星ニニカ:「それのために戦い、戦い続け……そうしてやってきた」
満天星ニニカ:「お前は、何のために戦っている」
満天星ニニカ:「何のためにニニカと戦うのだ」
満天星ニニカ:「たまたまだ、などとは言わせないぞ"黒鉄"よ」
“黒鉄”:「…………」
“黒鉄”:その質問には答えない。或いは──答えられないのか。
“黒鉄”:「貴方のマイクにも勝手な妄想にも、付き合う気は無い」
“黒鉄”:「弱い闘士の言葉など、聞く価値は無い」
“黒鉄”:言って、踵を返す。
“クーストース”:(……珍しく苛ついてんな、あいつ……)その様子を横目で見て
“クーストース”:(ただのよくいる調子に乗った新人にしか見えないが……)ニニカを見遣る
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「組……みましょうか」
サデ・ニカモ:「円陣」
春日井ショウ:「えっ!?」 本気で驚いた顔。
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ!」愉快そうに歯を剥いて笑う
満天星ニニカ:「にひ」
春日井ショウ:「リーダーが自分から……円陣の提案を……」 わなわなと驚愕と感動で震えた後。
春日井ショウ:「組もう!もうこれから毎回組も!ルーティーンにしよ!」
サデ・ニカモ:「そ、そこまでは……」
満天星ニニカ:「ハハハハ!いいな!そうしよう!」
サデ・ニカモ:「あの……」
サデ・ニカモ:「今回だけ……」
春日井ショウ:「ほらほらリーダー!こっちこっち!」
春日井ショウ:全然聞いていないまま、自分の横にリーダーを招いている。
ルシア・J・ファーティマ:「ま、こういうのは一回やると次も期待されっからな」
サデ・ニカモ:「あうぅ……」やや後悔の浮かぶ顔で腕を取られる。
サデ・ニカモ:「……で、では……こほん……ええと……」
サデ・ニカモ:「……わ、私は……私の、目標は」
サデ・ニカモ:「ずっと……“天狼”をこそ、超えること、です。示せるときは……そう示してきたと、思います」
サデ・ニカモ:「でも、初めて臨む決勝の相手に、“天狼”自身を迎えることは、できませんでした」
サデ・ニカモ:「では……我々は、どう戦えばいいんだと、思いますか」
サデ・ニカモ:言って、向かいのルシアに視線を向ける。チームの立ち上げから肩を並べてきて──病に蝕まれてなお共にあってくれた仲間。
ルシア・J・ファーティマ:「わかりきったこと聞きやがって。けどまぁ、この場でもっかいはっきり言っとくのも悪かねえか」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリスファイトは真剣勝負だが、殺し合いじゃねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「闘士がいて、ベンチスタッフがいて、観客がいて、メディアがいて」
ルシア・J・ファーティマ:「このスタジアムに集まった全員が、一つの闘いのためにすべてを賭けてる」
ルシア・J・ファーティマ:「だから、戦う方法も、勝つ方法も、最初からたった一つに決まってる」
ルシア・J・ファーティマ:「楽しませることだ。ここにいる全員を」
ルシア・J・ファーティマ:「"天狼"の試合よりも、遥かにおもしれーノヴァリス・ファイトを、アタシたちが魅せてやる」
ルシア・J・ファーティマ:「そうすりゃ勝ちだ。違うか?」獰猛な笑みを向ける。
サデ・ニカモ:「……お、同じ考えです」ぎこちなく笑って。
サデ・ニカモ:「そうして、見事“天狼”を超える伝説になったなら──」
サデ・ニカモ:「ショウさんも、その、欠くことのできない一角になります」
サデ・ニカモ:「かっ……覚悟は、いいでしょうか」
春日井ショウ:「もちろん!」 カメラには晒されない円陣の中、いつもと同じ明るい笑みを浮かべて。
春日井ショウ:「うちらってさ。"ZENITH"みたいに圧倒的に強い!ってチームじゃないじゃん」
春日井ショウ:「それに、"天狼"や"黒鉄"さんみたいな絶対的なエースが居るっていうわけでもない」
春日井ショウ:「四人全員で必死に食らいついて、ここまでどうにか勝ち上がってきた。誰か一人欠けてれば、ここまで来れなかった」
春日井ショウ:「準決勝をたった二人で勝ち抜いた"ZENITH"とは違う。そういう意味で言えば、うちらの方が弱いかも」
春日井ショウ:「……でも、うちら四人揃ってるなら。勝てない相手なんてどこにも居ない」
春日井ショウ:「そういう、うちにしては珍しいくらい強気で無敵な気分だよ。今は」
春日井ショウ:「だから、このまま四人でなろう!伝説に!」
サデ・ニカモ:「……ええ」
サデ・ニカモ:ノヴァリス・ファイトの闘士として言うならば、彼女が最も恵まれない位置からのスタートだった。環境。才能。決別。
サデ・ニカモ:そこから形振り構わず食らいついて這い上がり……のみならず、そうして形作られた自分と、付随するものを、自信をもって肯定するに至っている。
サデ・ニカモ:「……あなたを、尊敬します」
サデ・ニカモ:それはやはり、自分には無い資質だと思うから。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「……ニニカさんは……」
サデ・ニカモ:「……………………」
サデ・ニカモ:何事か言葉にしかける逡巡の末、残っている左角におもむろに手を伸ばす。
春日井ショウ:「こら!」 ちょうど左側に居たので慌てて手を掴む。
ルシア・J・ファーティマ:「油断も隙もねえな!ちょっといいこと言ってたのによ…!」
サデ・ニカモ:「ぅぐ……」
満天星ニニカ:「んは」それを愉快そうに見ている
サデ・ニカモ:口をもごもごと動かして。
サデ・ニカモ:「……い、いきなり襲ってきて、居座って、む、無駄に、偉そうで」
サデ・ニカモ:「ずっと……嫌いでしたけど……」
満天星ニニカ:「(フフフ、面と向かって口にされるとちょっと傷つくな)」
サデ・ニカモ:「さっきの……“黒鉄”さんへの啖呵を聞いて」
サデ・ニカモ:「やっぱり……嫌いだなって……思います……」
満天星ニニカ:「ッえーーー!?」
サデ・ニカモ:たどたどしく内心を吐露する口調でそんなことを言う。
サデ・ニカモ:「……どうして気に入らないか、分かっちゃったから」
サデ・ニカモ:「似てるからです……きっと。私と」
満天星ニニカ:「?!」そうなの?!みたいな顔をして残りのふたりを見る
春日井ショウ:「あぁー……」 言われてみれば……と言いたげな顔。
ルシア・J・ファーティマ:「……アレだな」
ルシア・J・ファーティマ:「クマもタヌキも大雑把に言うと犬の仲間とか」
ルシア・J・ファーティマ:「モヤシも枝豆も種は同じ品種だとか……」
ルシア・J・ファーティマ:「そのくらい広い視野で見れば、通じ合う部分はあるよな」言わんとしてることはわかるけどよという顔
サデ・ニカモ:「人の話を聞かなくて我侭で身の程を弁えず理想ばかり高いところです」
春日井ショウ:「自分で言うんだ……」 そこまで言わなくても……の顔。
満天星ニニカ:「うはっ」嬉しそうな笑い声
ルシア・J・ファーティマ:「自覚があってアレだったのかよ……」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「でも、だからこそ」
サデ・ニカモ:「私も、さっきの言い草は、良かったと、思います」
満天星ニニカ:「そうか、おれもおまえの頑固極まりないところに常々好感を持っていたが」
満天星ニニカ:「あれは、おれたちが似てい…る…か……ら?」だんだん声が小さくなってしまう
満天星ニニカ:「ま、まあ……つまり……思う方角は一致しているわけだ、おれたちは」
満天星ニニカ:「楽しむか、めいいっぱい」円陣を組んだ両の手に、ぐ、とちからを込める
サデ・ニカモ:そちらを一瞥する。「……一応……そういうことで……僅かに……敬意を表して」
サデ・ニカモ:「締めには、あなたの言葉を、借り、ます」
サデ・ニカモ:すう、と息を吸い込んで。
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「──ぶっ殺してやりましょう!!」上擦った声で、しかし確かに叫ぶ。
満天星ニニカ:「――ッシャア!ッコロぉス!!」それに応えて、叫びをあげる
春日井ショウ:「お、おー!」 ニニカちゃんの叫びに少し気圧されながら、自分も声をあげる。
ルシア・J・ファーティマ:「殺ってやんぜェ!!」喜悦混じりに、周囲を威嚇するような雄叫びを被せる。
“クーストース”:「……俺達もやるか?」円陣を顎で示して
“黒鉄”:「必要無い」
“クーストース”:「はっ……」肩を竦める
“クーストース”:「……俺達はZENITH頂点だ」
“クーストース”:「勝ち続けることに意味があり、価値があり、存在意義がある」
“クーストース”:「試合を見に来たどのファンも──」満員のスタンドを仰ぎ見て
“クーストース”:「俺達の勝利を信じて疑わずに、待ってる」
“クーストース”:「成り上がりと新参どもに見せてやるとしようぜ」
“クーストース”:「絶対王者の実力を──格の違いってやつを」
“エフェメラ”:「はいっス!!」
“アコナイト”:「やっちゃいましょうか~」
“黒鉄”:「……行くぞ」
GM:選手が配置に付き、緊張がスタジアムを満たしていく。
GM:観客のざわめきも蝉の声も遠く、果てしない静寂がコートを包んでいく。
GM:どん底からの再出発、君達が歩んできた道の行く末が、ここに決着する。
GM:ノヴァリス・ファイトサマーシーズン、決勝戦────
GM:全ての闘士達の頂点が、ここで決まる。

GM:試合を開始します。初期配置を設定してください。
満天星ニニカ:中!
サデ・ニカモ:後衛で!
ルシア・J・ファーティマ:中で!
サデ・ニカモ:あと雑談では言いましたが一度成長させたのから成長を変えております
春日井ショウ:後衛!
GM:どう変えたのかな?
サデ・ニカモ:どう変えたんだっけ……?
サデ・ニカモ:えーっとそう デモンズウェブをなくして代わりに縛鎖の空間とオーバーロードを取りました
GM:了解です!
サデ・ニカモ:あと異形の祭典を1上げて対策:切り払いを1下げてる!
GM:では配置は以下のようになります
A.R.C VS ZENITH



[敵後衛]“アコナイト”/“エフェメラ”/従者C 
(5m)
[敵中衛]“黒鉄”/“クーストース”/従者A/従者B
(5m)
[前線]
(5m)
[味方中衛]満天星ニニカ/ルシア・J・ファーティマ
(5m)
[味方後衛]春日井ショウ/サデ・ニカモ



GM:全員侵蝕率を+2D10してください。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を2D10(→ 2)増加(67 → 69)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2D10(→ 13)増加(73 → 86)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(78 → 89)
サデ・ニカモ:2!?
GM:リーダーRC上手すぎる
満天星ニニカ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 9[2,7] → 9

満天星ニニカ:侵蝕は95に
GM:“黒鉄”の侵蝕率を2D10(→ 16)した (60 → 76)
GM:“クーストース”の侵蝕率を2D10(→ 12)した (55 → 67)
GM:“アコナイト”の侵蝕率を2D10(→ 10)した (75 → 85)
GM:“エフェメラ”の侵蝕率を2D10(→ 10)した (65 → 75)
◆ラウンド1
GM:セットアップから!
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV2(7)→HPを2点消費、ラウンド間単体の攻撃力+21、侵蝕値+4
春日井ショウ:対象はニニカちゃんで!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(86 → 90)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを70に変更(72 → 70)
サデ・ニカモ:あ
サデ・ニカモ:あー……?
春日井ショウ:ん?どうかした?
“黒鉄”:《加速装置》侵蝕3 行動値+12 18>30
サデ・ニカモ:こちらで支援いただいて初手極天輝で従者退治を図るのもありかと思い
GM:“黒鉄”の侵蝕率を3増加(76 → 79)
春日井ショウ:あ、確かに じゃあリーダーに変更でも良いです?
サデ・ニカモ:でももらったとしても火力たりるかな……?と悩んだ
ルシア・J・ファーティマ:なるほど
“エフェメラ”:怨念の呪石で暴走
満天星ニニカ:まあでもここは、リーダーに送っても良いかも
GM:“エフェメラ”の侵蝕率を3増加(75 → 78)
満天星ニニカ:ニニカは対策いっぱい使えそうだし、自前で何とかなると信じたい…!
ルシア・J・ファーティマ:《血色の花嫁》LV1《紅のベーゼ》LV4《ブラッドコート》LV4 HPを4(+5)消費しラウンド中ガード値+18、HPをすべて失い最大HPと現在HPを+40。増血剤を一個使用しHPを失う効果を無効。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを4減少(27 → 23)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを40増加(23 → 63)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(89 → 96)
サデ・ニカモ:じゃあ……鮮血の奏者をいただきます
春日井ショウ:持ってって!
サデ・ニカモ:で、自分ではブルーゲイルを使用。行動値を24に。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を5増加(69 → 74)
満天星ニニカ:《オーバーウォッチ》、ラウンド間対象のメジャー判定+3d、対象はルシア、ニニカ
GM
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を3増加(95 → 98)
GM:ではイニシアチブ
GM:行動値30 黒鉄の手番です。
GM:う~ん
“黒鉄”:マイナーで《イオノクラフト》
GM:“黒鉄”の侵蝕率を1増加(79 → 80)
“黒鉄”:ARC中衛に戦闘移動
“黒鉄”:メジャーでコンボ【無銘】
ルシア・J・ファーティマ:なんて面白みのないコンボ名!
“黒鉄”:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《獅子奮迅》
“黒鉄”:対象ニニカ・ルシア
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,1,2,2,2,2,3,3,4,5,6,6,6,7,8,8,8,8,9,9,9,9]+10[1,2,5,6,7,9,9,9,10]+5[3,3,4,5,5]+51 → 76

ルシア・J・ファーティマ:なんだその達成値
満天星ニニカ:マイナーに対し《研究対策:ブリジット・フレア LV3》、ガード値+(LV×15)
満天星ニニカ:メジャーコンボに対し《研究対策:ブリジット・フレア LV3》、ガード値+(LV×15)
GM:リアクションどうぞ
満天星ニニカ:ガードします!
ルシア・J・ファーティマ:ガードします。リアクティブシールドの効果使用。
ルシア・J・ファーティマ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 5

ルシア・J・ファーティマ:ガード値+5
GM:ではダメージ
“黒鉄”:8D10+29+10+3
DoubleCross : (8D10+29+10+3) → 46[2,10,9,3,10,6,5,1]+29+10+3 → 88

満天星ニニカ:ガード値93、装甲3計96 いけ・・・た!無傷です!
ルシア・J・ファーティマ:ガード値29+5+装甲8を引いて46ダメージ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを46減少(63 → 17)
ルシア・J・ファーティマ:痛い!
サデ・ニカモ:二人ともえらい!
満天星ニニカ:ルシアー!
GM:耐えおったわ
春日井ショウ:ニニカちゃん、"黒鉄"さんの攻撃は無傷で耐えきれる説出てきたな
GM:“黒鉄”の侵蝕率を8増加(80 → 88)

“黒鉄”:試合開始のブザーが鳴り響いた──瞬間。“黒鉄”の姿が掻き消える。
“黒鉄”:残されたのは深々と蹴り抉られた轍のみ。本人はコンマ1秒にも満たぬ間に、前衛二人の眼前にいた。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ…!」
“黒鉄”:疾駆の速度を殺さぬまま、低い姿勢から首を刈り取るが如き回し蹴りが放たれる。
ルシア・J・ファーティマ:鎧装は間に合っていない。それでも食らいつくように前に出る。
“黒鉄”:極限まで研ぎ澄まされた、正確無比の一撃。並の選手ならば一撃でKOされかねない。
満天星ニニカ:一連の動きは見えてはいない、目で見て追うようでは間に合わない、それを"知って”いる
満天星ニニカ:知っている、知っているのだ、全部全部、繰り返し見た、何度も、気が遠くなるほどに
ルシア・J・ファーティマ:「ガッ……ハハッ……!!」辛うじて盾を滑り込ませて蹴りを受ける。それでも首の骨が折れようかという勢いで弾き飛ばされる。
満天星ニニカ:「だからわかる、お前は必ず"正解"を放つ」
満天星ニニカ:ニニカは”黒鉄”が消えると同時に動きはじめている、このあとの起きること、全て信じて――やる
満天星ニニカ:まるで減速を感じ取れない蹴りを
満天星ニニカ:「(それでも減じている、ルシア…お前は最高の盾だ)」
満天星ニニカ:ニニカの選択は同じく――蹴り、予測が外れると虚しく空を斬っただろうそれは黒鉄の脚へと激しく激突し、正面から鍔迫りあう
GM:ガ キン!!
GM:脚甲から火花が散り、甲高い金属音が響き渡る。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:それは肉薄したニニカでなければ分からなかったであろう、あまりに小さな変化だが──
“黒鉄”:その瞬間、“黒鉄”はほんの僅か、瞠目した。
“まじわざ”:「……凌いだ!?」
“ねわたし”:「やる~……」
満天星ニニカ:「予想より重くも軽くもない……素晴らしい……完璧な一撃だ」
満天星ニニカ:「まさに"最強”に相応しい蹴りだな」
サデ・ニカモ:「──ぃへっ」重機同士の激突じみた音が響き渡った後、ようやく知覚が追い付き、首を竦める。「わ、私だったら絶対、死んでる……」
実況:「おおーっとこれは……!?“黒鉄”選手、私には全く不可視の速攻!ですがチームA.R.C前衛陣、これを凌ぎ切りました!!」
ルシア・J・ファーティマ:「ハッ、ニニカの言う通りだったな」土煙の中から身を起こす
ルシア・J・ファーティマ:「たとえ目で追えなくても、最善手を打ってくるとわかってればそこだけ守りゃ良い」
春日井ショウ:(口で言うほど簡単じゃないと思うけどね、それも!) 自分が出来るか心配になりつつも、せめてタイミングを覚えようと攻防を見守っている。
満天星ニニカ:「うむ、もちろん相手が"最善手を常に把握する"状況での"最善手"は変化し、更新される……が」
満天星ニニカ:「それもあらかじめ入ってる……見せてやろう、おれが重ねたすべてを」天を指さして、そう言い放つ
“黒鉄”:「……初撃を凌いだだけで有頂天か?」
“黒鉄”:「気楽な物だな、挑戦者というのは」
満天星ニニカ:「フフフ、まさか、ここが頂点なものか」
満天星ニニカ:「ふたりで、みんなで登ろう……おれは情熱的だぞ?」
“クーストース”:(……なんだ、あいつ……?)僅かな違和感に眉を顰める
“クーストース”:(普段なら対戦相手と話なんてしねえのに……)

GM:イニシアチブ
GM:行動値24 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はーい。質問なんですが
サデ・ニカモ:・隠密状態のキャラクターの攻撃に対する守護者の巨壁 ・破滅の天使を組み合わせた攻撃に対する支配の領域 はそれぞれ使用可能な扱いになりますか?
GM:どちらも使用不可かな?と思います!
サデ・ニカモ:了解です
サデ・ニカモ:ではオートでクリスタルシールドをウェポンケースにしまいまして
サデ・ニカモ:行くぞ……マイナーで《インフィニティウェポン》《ジャイアントウェポン》《光の衣》。
サデ・ニカモ:攻撃力16の武器を作成し、次のメジャーアクションに対するリアクションのC値+1。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を9増加(74 → 83)
サデ・ニカモ:メジャーで《コンセントレイト:モルフェウス》《サンドシャード》《ストライクモード》《スターダストレイン》《破滅の天使》
サデ・ニカモ:敵全員に攻撃!
“クーストース”:《守護者の巨壁》対象を自身一人に変更
サデ・ニカモ:《デビルストリング》《デビルスレッド》で打ち消します
サデ・ニカモ:あっ
サデ・ニカモ:ごめん あと細胞侵蝕も乗せるね
“黒鉄”:《研究対策:細胞侵蝕》LV3
“黒鉄”:BSを無効にします
サデ・ニカモ:研究してくれてるの~♡
GM:《守護者の巨壁》は消されます
GM:“クーストース”の侵蝕率を6増加(67 → 73)
GM:判定どうぞ!
サデ・ニカモ:判定前に《オーバーロード》!
サデ・ニカモ:武器の攻撃力を32に。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を13増加(83 → 96)
サデ・ニカモ:12dx7+6 判定!
DoubleCross : (12DX7+6) → 10[2,3,4,4,6,6,6,7,8,8,9,10]+10[1,2,2,9,10]+5[2,5]+6 → 31

サデ・ニカモ:《妖精の手》
GM:おっと
“アコナイト”:《研究対策:妖精の手》LV3
サデ・ニカモ:何ィ
“アコナイト”:発動を無効!
サデ・ニカモ:しっかりしてるな……
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を4増加(96 → 100)
サデ・ニカモ:打ち消されました。ので31で確定!
“黒鉄”:《切り払い》でドッジ
春日井ショウ:研究対策:切り払いLV3で次のメジャー判定のC値-3!
“黒鉄”: 22DX+52>=31
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:切り払い》LV3 メジャーC値-3
“黒鉄”:22DX+52>=31
DoubleCross : (22DX10+52>=31) → 10[1,1,2,4,4,4,4,5,5,5,6,6,7,8,8,8,9,9,9,10,10,10]+10[6,7,10]+1[1]+52 → 73 → 成功

サデ・ニカモ:待ちな
GM:“黒鉄”の侵蝕率を1増加(88 → 89)
GM:何ぃ?
サデ・ニカモ:光の衣を使ってるから素ドッジだとクリティカルしない……のとプラスして
サデ・ニカモ:《対策:切り払い》、100%を超えたのでLV3。
サデ・ニカモ:・あなたが判定を行い、対戦相手が指定エフェクトを使用した直後に使用可能。あなたのその判定の達成値+(LV×15)。
GM:あっ
サデ・ニカモ:達成値を+45します
GM:すいません 対策は侵蝕でLVUPしません
サデ・ニカモ:そうだっけ!?
GM:普通に書き忘れてました
ルシア・J・ファーティマ:知らなかったそんなの…
春日井ショウ:それでも+30は出来るし、クリティカルしないならドッジは62止まりになるんじゃないです?
サデ・ニカモ:書き忘れてるじゃん
GM:そうですね ドッジは失敗
サデ・ニカモ:いや……31+30だから
満天星ニニカ:切り払いに対し《研究対策:ブリジット・フレア LV3》、メジャーC値-3
サデ・ニカモ:62出されると避けられてる
ルシア・J・ファーティマ:1足りないじゃん!
GM:じゃあ避けました
サデ・ニカモ:コラァ!
ルシア・J・ファーティマ:しゃーないのお……
サデ・ニカモ:え~~~~
ルシア・J・ファーティマ:《ストレイトブラッド》LV2
サデ・ニカモ:ルシアさん~♡♡
ルシア・J・ファーティマ:黒鉄の達成値を-18します。ブラッドコート解除
GM:ぎえ~~~~~
春日井ショウ:さっすが先輩!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(96 → 100)
ルシア・J・ファーティマ:これでリザレクトできん……なんとか生き残らなきゃ
満天星ニニカ:ピッタシ
“クーストース”:コンボ【神喰の蛇】
“クーストース”:《歪みの体》+《影の守り手》+《自動触手》
ルシア・J・ファーティマ:なんだぁ
“クーストース”:ガードして15ダメージ与えます
サデ・ニカモ:いたい
GM:“クーストース”の侵蝕率を5増加(73 → 78)
GM:従者は……どうするかな~~~~
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを14に変更(29 → 14)
GM:ガードしかないな 全員ガード
“アコナイト”:3DX>=61 ドッジ
DoubleCross : (3DX10>=61) → 5[3,4,5] → 5 → 失敗

“エフェメラ”:暴走
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:スカーレット・メディランド:凍てつく刃LV4→ダメージロールに+1D+12、侵蝕値+3
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(90 → 93)
サデ・ニカモ:ショウさん~~~♡♡♡♡♡♡
春日井ショウ:頑張れリーダー!
サデ・ニカモ:ハアハア ダメージを出します
サデ・ニカモ:4d10+32+3d10+3+2d10+21+1d10+12-10
DoubleCross : (4D10+32+3D10+3+2D10+21+1D10+12-10) → 22[9,7,2,4]+32+13[9,2,2]+3+14[4,10]+21+2[2]+12-10 → 109

サデ・ニカモ:諸々有効でダメージが通ったらこのラウンド中のダメージを+2d!
GM:まず……
“黒鉄”:HP0 リザレクト
GM:“黒鉄”の侵蝕率を1D3+6(→ 8)した (89 → 97)
“クーストース”:《雲散霧消》
“クーストース”:敵中衛の受けるダメージ25点軽減
GM:“クーストース”の侵蝕率を4増加(78 → 82)
サデ・ニカモ:《デビルストリング》
“アコナイト”:《研究対策:デビルストリング》LV3
サデ・ニカモ:こいつ……
“アコナイト”:無効にします
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を6増加(100 → 106)
“クーストース”:《デモンズウェブ》対象従者A
“クーストース”:6D10 軽減
DoubleCross : (6D10) → 34[2,6,5,5,6,10] → 34

GM:“クーストース”の侵蝕率を2増加(82 → 84)
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を22増加(106 → 128)
“クーストース”:装甲27 ガード値28
“クーストース”:C(109-28-21-25)
DoubleCross : c(109-28-21-25) → 35

“クーストース”:C(55-35)
DoubleCross : c(55-35) → 20

GM:“クーストース”のHPを20に変更(55 → 20)
ルシア・J・ファーティマ:硬いっすわ
GM:従者が……
GM:装甲8 ガード値8
春日井ショウ:結構堅いな……
GM:C(109-8-8-25)
DoubleCross : c(109-8-8-25) → 68

GM:C(80-68+34) 従者AのHP
DoubleCross : c(80-68+34) → 46

GM:C(80-68) 従者BのHP
DoubleCross : c(80-68) → 12

GM:C(109-8-8)
DoubleCross : c(109-8-8) → 93

GM:C(80-93) 従者CのHP
DoubleCross : c(80-93) → -13

GM:従者Cは消滅!
“アコナイト”:リザレクト
GM:“アコナイト”の侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (85 → 94)
“エフェメラ”:リザレクト
GM:“アコナイト”の侵蝕率を1D3+6(→ 7)した (94 → 101)
GM:ハァハァハァ 被害がでかすぎる
サデ・ニカモ:思ったより軽いだろうがよッ
春日井ショウ:あ、エフェメラさんの分アコナイトさんになってる
GM:ほんとだ
サデ・ニカモ:こちらは壊れたインフィニティウェポンの代わりにクリスタルシールドを装備しなおして以上!
GM:“エフェメラ”の侵蝕率を7増加(78 → 85)

サデ・ニカモ:前線の攻防に怯み──そうしながら、心と切り離しているみたいに、体が動いている。
サデ・ニカモ:戦闘適性体。先手の広域攻撃で敵の戦術を破綻させる。闘士になるよりさらに以前から、そういう役割だった。霧笛スムトルヴィの技は、デビュー以来なるべく封印していたが。
サデ・ニカモ:手にした短剣で、服の上から胸元を切り裂く。溢れ出るのは血ではない。……練習試合で見せたような攻性菌糸でもない。
サデ・ニカモ:光。天頂に輝く太陽よりもなお眩い輝きが、肉体の亀裂から湧き出でる。
“エフェメラ”:「……何だあれ……?」目を焼かんばかりの輝きに眉を顰める。
“クーストース”:「……いや……」
サデ・ニカモ:その中にあるものを、掴む。
解説:「あれは……!」
サデ・ニカモ:銀の剣が引き出される。
“CHIKUWA”:「ちょっと……まさか……!?」思わず観客席から立ち上がる
サデ・ニカモ:「……と、とっておきました・・・・・・・・
サデ・ニカモ:「このあいだ、食らう機会があったので……ふへ」
サデ・ニカモ:緊張感のない口調と裏腹に、流麗な──鎧姿の騎士を思わせる型で、振りかぶり。
サデ・ニカモ:必滅の光柱を、前方へ解き放つ。
GM:その輝きに、スタジアムの誰もが目を奪われた。ただ眩いというばかりではない──皆がそれを知っていたから。
GM:果たしてその一撃は、彼らに刻まれた記憶の通り、必殺の威力を以て競技場を呑み込んだ。
“黒鉄”:光の輝きを前に、瞠目し、硬直する。天狼が去ってからのこの三年間で、初めて。
“黒鉄”:「……『極天輝』……!!」
GM:超絶のエネルギーの津波が“ZENITH”の面々を呑み込み、観客席をぶち抜き、スタジアムに大穴を穿つ。
“クーストース”:「ぐ……うおおおぉおおああッ!?嘘だろ……!?」
“クーストース”:“クーストース”の全身から、蛇にも獣にも似た怪物が飛び出し、貪欲にレネゲイドを喰らい付くさんとするが──まるで足りない。
“アコナイト”:「きゃあぁああっ……!?」
“アコナイト”:強固に生成された“アコナイト”の分身体が、なすすべもなく蒸発していく。
“エフェメラ”:「な……なんスかこれ……!」
“黒鉄”:「…………」
“黒鉄”:焼け爛れた全身を再生させながら、鋭い視線でサデを見遣る。
白武ギンカ:「……どうだい」ベンチでその光景を見遣り、嬉しそうに呟く。
白武ギンカ:「強いだろう、うちの教え子は」
サデ・ニカモ:自身の体内に領域を創り、有形無形の要素の保管庫とする。例えば危険な菌類であったり、かつての仲間たちの戦闘技術であったり、眼前で行使されたエフェクトであったり。
サデ・ニカモ:通常は精々エフェクト一個分程度のその空きへ、無理を押して詰め込んだわけだが……。
サデ・ニカモ:「……ほ、本物には、ぜんぜん、及びません、ね」
サデ・ニカモ:「まだ……生きてる、みんな。ひへへ……」再びみっともなく背中を丸める。
実況:「う……“ウコンハットゥ”選手の新技、凄まじい威力です!!今の一撃で観客が何千人転送されたでしょうか!?」
ルシア・J・ファーティマ:「いいや上出来だ!アイツら揃ってビビってやがる」
実況:「し……しかし、今の技は……私の目にはまるで……」
解説:「……間違いありません。『新技』じゃない」
解説:あの日、白武ギンカの姿を見た時から。いや、スタジアムでチームA.R.Cと戦った時から、予感はしていた。
解説:「……あれは『極天輝』ですよ」
解説:場違いな嬉しさと共に、身震いを抑えながら言う。
解説:「……これだから……ノヴァリス・ファイトは面白い」
ルシア・J・ファーティマ:「このまま教えてやるとしようぜ!誰が"天狼"の後継者かってことをなぁ!」会場全体を煽り立てるように、そして敵の神経を逆撫でるように叫ぶ。
サデ・ニカモ:(……も、もう撃てませんけど。絶対……)警戒してくれるかもしれないので黙ってはおく。
GM:ルシアの一声で、驚愕と戸惑いのどよめきが、一気に伝説の復活に沸く大歓声へと変わる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「あの女……いつの間にあんな技……」
“ドウェイン・ジョンソン”:「すごいですね……!感動しましたよ……!」
“黒鉄”:「……技を真似したところで……何の意味がある」
“黒鉄”:かぶりを振り、血を払いながら呟く。
“黒鉄”:「……“天狼”の本質は、そんなところには無い……!」
サデ・ニカモ:「……きひっ」
サデ・ニカモ:「同感です……でも。まだ、始まったばっかり、なので」

GM:イニシアチブ
“エフェメラ”:《スピードフォース》
“エフェメラ”:行動します
GM:“エフェメラ”の侵蝕率を4増加(85 → 89)
ルシア・J・ファーティマ:ヤーッ
満天星ニニカ:《対策:スピードフォース》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“エフェメラ”:マイナーなし
“エフェメラ”:メジャーでコンボ【ブレイズブレイク】
“エフェメラ”:《サイレンの魔女》+《焦熱の弾丸》+《冷気の鎌》+《憎悪の炎》+《クロスバースト》
“エフェメラ”:ドッジダイス-5個 装甲無視 ダメージで憎悪付与
“エフェメラ”:対象PC全員
ルシア・J・ファーティマ:やっやめろっ!
春日井ショウ:研究対策:サイレンの魔女LV3!ガード値を+45!
GM:固すぎる
“エフェメラ”:死ね~~~~!!
“エフェメラ”:15DX+22
DoubleCross : (15DX10+22) → 10[1,1,1,3,7,7,8,8,8,8,9,9,9,10,10]+7[7,7]+22 → 39

満天星ニニカ:《対策:サイレンの魔女Lv3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
満天星ニニカ:《対策:憎悪の炎Lv3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“エフェメラ”:弱小チームがぁ~~~!
春日井ショウ:あとすみません、ちょっと遅れたが
春日井ショウ:ジークフリート:守護者の巨壁LV1→攻撃の対象を自分一人に変更、1シナリオ1回、侵蝕値+6
サデ・ニカモ:こちらも《対策:サイレンの魔女》。次のメジャーアクションのC値を-3。
GM:いいでしょう!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(93 → 99)
GM:ではダメージ
“エフェメラ”:4D10+39+2D10+2D10
DoubleCross : (4D10+39+2D10+2D10) → 23[1,5,9,8]+39+9[2,7]+18[9,9] → 89

春日井ショウ:ガード値がクリスタルシールドの12+5点と45点で……
春日井ショウ:C(89-17-45)
DoubleCross : c(89-17-45) → 27

春日井ショウ:これなら一回ダメ軽は抑えよう そのまま喰らって残り43!
春日井ショウ:春日井ショウのHPを43に変更(70 → 43)
GM:固すぎ!
サデ・ニカモ:かっこいい~!
ルシア・J・ファーティマ:つよい!
GM:敵の手番が続くのでまとめます 行動値21 従者A・Bの手番
GM:従者Aは戦闘移動 ニニカ・ルシア・黒鉄にエンゲージ
GM:メジャーでコンボ【魔女の秘儀ウィッチクラフト
GM:《コンセントレイト:ソラリス》+《さらなる力》 対象黒鉄
ルシア・J・ファーティマ:ヤーッ!
満天星ニニカ:んぢゃーー??
GM:10DX7+5>=20
DoubleCross : (10DX7+5>=20) → 10[2,3,3,4,4,5,6,6,7,9]+5[4,5]+5 → 20 → 成功

GM:あぶな
サデ・ニカモ:《支配の領域》
“アコナイト”:《研究対策:支配の領域》LV3
“アコナイト”:無効にします
サデ・ニカモ:持ちすぎ
ルシア・J・ファーティマ:最悪
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を6増加(128 → 134)
GM:“アコナイト”の侵蝕率を7増加(94 → 101)
“黒鉄”:行動します
“黒鉄”:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《バリアクラッカー》
“黒鉄”:対象満天星ニニカ
ルシア・J・ファーティマ:ニニニニ…
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,1,2,2,3,3,3,3,3,4,5,5,6,6,6,7,8,9,9,10,10,10]+10[2,3,3,4,5,6,8]+10[10]+3[3]+51 → 84

“黒鉄”:装甲・ガード無効
満天星ニニカ:ドッジ
満天星ニニカ:7dx>=84
DoubleCross : (7DX10>=84) → 10[1,2,5,7,8,10,10]+10[4,10]+1[1] → 21 → 失敗

春日井ショウ:アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV3
春日井ショウ:→10m離れたキャラクターをカバーリング、1シナリオ3回、侵蝕値+6
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(99 → 105)
“黒鉄”:ダメージ!
“黒鉄”:9D10+29+10+3
DoubleCross : (9D10+29+10+3) → 46[5,8,3,6,4,4,7,7,2]+29+10+3 → 88

満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
春日井ショウ:ポンデローザ&ルージュ・ロワイヤル&ニグレット:氷雪の守護LV3+デモンズウェブLV5+異形の加護LV1
春日井ショウ:→対象の受けるダメージを-13D、1ラウンドに1回、侵蝕値+9
春日井ショウ:88-13d10
DoubleCross : (88-13D10) → 88-68[8,7,6,8,5,4,2,3,10,8,2,2,3] → 20

春日井ショウ:C(43-20)
DoubleCross : c(43-20) → 23

春日井ショウ:春日井ショウのHPを23に変更(43 → 23)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を9増加(105 → 114)
春日井ショウ:おら耐えたぞ!
サデ・ニカモ:生きてる……
GM:嘘だろ…………
満天星ニニカ:ひーうう!!
サデ・ニカモ:神宮寺カレン見てる~?
満天星ニニカ:見ろ、誰だ編集でカットしていたやつ!
ルシア・J・ファーティマ:異形の加護は軽減エフェクトに対して個別に+3Dするから
ルシア・J・ファーティマ:さらにもう3D振れる気がするんですけどどうですかGM
春日井ショウ:氷雪で4でデモンズウェブで6で、異形が3で ホントだ一回分忘れてる
GM:同時に合わせたら全部の軽減に乗るのかな?
サデ・ニカモ:どうだろう……
GM:暴走噛ませて異形氷雪異形デモンズウェブみたいな形にするのかと思ってました
春日井ショウ:前にそういう裁定見た気がする
ルシア・J・ファーティマ:GMの判断でいいと思います!
GM:今回は1異形1エフェクトで!暴走すれば複数回組み合わせられる感じで
春日井ショウ:了解です
GM:従者Bの行動
GM:マイナーで敵後衛に移動
GM:“黒鉄”の侵蝕率を8増加(97 → 105)
GM:メジャーで《癒しの水》
GM:自信を回復します
サデ・ニカモ:するな!
サデ・ニカモ:しょんぼりしてなさい
GM:6D10+8
DoubleCross : (6D10+8) → 27[2,3,6,10,1,5]+8 → 35

GM:従者_Bは-35のダメージを受けた (12 → 47)
GM:私……まだやれる気がしてきた
ルシア・J・ファーティマ:しぶといやつめ
満天星ニニカ:きのせいきのせい!
サデ・ニカモ:自信取り戻しちゃった……
GM:“アコナイト”の侵蝕率を2増加(101 → 103)
GM:では行動値19 ルシアさんの手番です
春日井ショウ:あ、演出どこでします?
GM:あっそうだ やりますか

“エフェメラ”:「ンな昔の伝説なんて……引っ張り出してきたところでぇッ!!」
“エフェメラ”:“エフェメラ”の周囲で激しい炎が巻き起こる。凄まじい高熱に芝が発火し、鋼鉄のポールが溶解していく。
“エフェメラ”:「今更遅いんだよ……教えてあげる!最新のノヴァリス・ファイトってやつをさッ!!」
“エフェメラ”:燃え盛る爆炎は、無数の羽虫──蜻蛉の大群。夥しい炎虫が、群れを成して君達へと襲い来る。
“エフェメラ”:天賦の才と謳われる、“エフェメラ”の超高出力のサラマンダー能力。空気が揺らめき、温度差で暴風が吹き荒れる。
サデ・ニカモ:「うひぇぁ」
サデ・ニカモ:「きっ気持ち悪い……!」
春日井ショウ:(リーダーが言うんだ……) 少しだけ苦笑した後、正面へと向き直る。
春日井ショウ:「なら。最新の私がお相手するわ」
春日井ショウ:その言葉と同時に、燃え尽きたはずの芝の下から蔦が伸びる。
春日井ショウ:先程の"極天光"。会場全ての目を奪う極光に合わせ、リング中に種子を撒いておいた。
春日井ショウ:見る間に伸びた茨が虫達へと絡みつき――ここまでは、従来の"ガリカ・オフィキナリス"となんら変わらない。
春日井ショウ:"最新"と銘打つ理由がここから。炎によって作られた虫。それに触れた茨は、当然燃え上がるはずだった。
春日井ショウ:しかし、実際に起こる現象は逆だ。絡みつかれた虫達が、その身に纏った炎が、赤い薔薇へと変じていく。
“エフェメラ”:「んなぁッ……!?」
春日井ショウ:「私の薔薇はいつでも炎に変じられる。なら、その逆が出来たって良い」
春日井ショウ:「炎を喰らってひらく赤薔薇。これが私の最新鋭」
サデ・ニカモ:掠れた息を吐く。「す、すごい……」
“アコナイト”:「引いて!メーちゃん!」大きな革鞄を開きながら叫ぶ
“エフェメラ”:「だっ……だってあいつ……!」
“アコナイト”:「一度対応されたくらいで動揺しないの!」
ルシア・J・ファーティマ:「逃がすかよ!」ショウの呼び出した蔦の隙間から、隙ができたエフェメラに躍りかかる。
“エフェメラ”:「っ……!?」
“アコナイト”:「畳み掛けて!……リジーちゃん!」
“アコナイト”:“アコナイト”の分身体が、その内部レネゲイドを“黒鉄”に分け与える。ほんの一瞬、だが決定的な呼吸の優位が生まれる。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:躊躇いもせずに身体を動かす──狙うは動いたルシアではなく、その隣のニニカ。
“黒鉄”:それで盾役であるルシアが動きを止めざるを得ないと、当然理解している。
ルシア・J・ファーティマ:「チィッ……!」
満天星ニニカ:構える、正念場だ――これは、己の命に届くかもしれぬ一撃だ、それを"知って”いる
ルシア・J・ファーティマ:飛びかかる寸前の体制を反転させて、黒鉄へシールドバッシュを浴びせる。しかし
“黒鉄”:肉薄、亜音速の攻防。右で四度、左で七度のフェイントを挟み──
“黒鉄”:「ここか」
“黒鉄”:ルシアとニニカ、両方の防御を抜け、決定的な隙を暴き出す。
ルシア・J・ファーティマ:(まずっ……抜かれた!)自らの頭上を飛び越えていったルシアの後ろ姿を振り返り
満天星ニニカ:右で四度、左で七度のフェイントその全てを捌き切る、わかる、その先が、道筋が――だからこそ
満天星ニニカ:「(通っちゃうな……)」
“黒鉄”:決定的瞬間、極度に時間が鈍化する。致命の拳が、ニニカを穿たんとして──
春日井ショウ:「間に合った」
春日井ショウ:突き出された拳を、ちょうど受け止めるように。
春日井ショウ:宙を舞い散っていた花弁達が渦を巻き、大きな一つの華となった。
“黒鉄”:「!」
満天星ニニカ:「すまないな、二人っきりにしてやれなくて」不敵に笑う
“黒鉄”:拳は薔薇を吹き飛ばすが、ニニカを打つには至らない。
“黒鉄”:数秒前に見た能力。茨に絡めとられる寸前、飛び退いて距離を取る。
春日井ショウ:十一にも及ぶフェイント、ルシア先輩とニニカちゃんの必死の防御。その間隙に捻じ込むように。
春日井ショウ:前もってニニカちゃんが集めたデータを見せてもらっていたからこそ、どうにか見出せたギリギリの一瞬。
春日井ショウ:「そうね。これが私の役割だから」
春日井ショウ:「その拳はまだ通さない」 通さないことが出来る、と。その自負を込めて言い放つ。
“スピカ” 神宮寺カレン:「す……すごい……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:“★-NDD”の控室、テレビ越しにその攻防を食い入るように見つめている。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「カレン!そんなに引っ付いたら見えねえっぺよ!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「だって……すごいわよ!ショウが……ほんとにすごい……!」
“レグルス” ソン・シファ:「うん……。まさか“エフェメラ”と“黒鉄”を捌き切るなんて……」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:手に残った花弁を払い、小さな違和感に気付く。
“黒鉄”:(……息が上がっている?)
“黒鉄”:トッププロとして、試合中であっても自身の身体状態は完璧に、手に取るように把握できる。
“黒鉄”:ここまでの運動量からしては明らかに不自然に──心臓の鼓動が、速い。
“黒鉄”:(……少し飛ばし過ぎたか)
“黒鉄”:(まあいい……次で仕留める)

GM:行動値19 ルシアさんの手番です
満天星ニニカ:《マグネットムーブ Lv2》、対象はアコナイト、引き寄せます!
GM:ウワーッ
GM:引き寄せられます
ルシア・J・ファーティマ:グヘヘ
満天星ニニカ:オイデー
満天星ニニカ:かわいがってやるからよぉ
サデ・ニカモ:殺せ!その魔女を殺せーッ!
春日井ショウ:やっちゃってー!
ルシア・J・ファーティマ:では手番を頂いて
ルシア・J・ファーティマ:マイナーで《赫き鎧》LV45HPを8(+5)消費し、装甲26の防具をUGNボディアーマーと交換で装備。
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを8減少(17 → 9)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(100 → 102)
ルシア・J・ファーティマ:オートで《異世界の因子》
ルシア・J・ファーティマ:黒鉄の使った《獅子奮迅》を取得
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を5増加(102 → 107)
GM:パクるな~~!
ルシア・J・ファーティマ:メジャー、『ピジョンブラッド・タランテラ』《風鳴りの爪》LV3《コンセントレイト:ハヌマーン》LV4《浸透撃》LV3《マシラのごとく》LV3《獅子奮迅》LV2
ルシア・J・ファーティマ:ストライクハーケンで同じエンゲージのエネミー3体を攻撃!
GM:ぐおおおおおお
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:《呪われし者の印》LV2でダイスデバフを消去。《援護の風》LV5《ウインドブレス》LV3  判定ダイス+5 達成値+9
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を7増加(107 → 114)
ルシア・J・ファーティマ:14dx4+14  ガード不可
DoubleCross : (14DX4+14) → 10[1,1,3,3,3,3,4,4,4,5,5,6,7,10]+10[2,4,4,6,6,8,8,9]+10[2,2,3,6,6,8,10]+10[2,2,9,10]+10[1,6]+10[10]+3[3]+14 → 77

ルシア・J・ファーティマ:期待値よりちょっと低い
“黒鉄”:《リフレックス:ハヌマーン》+《切り払い》
春日井ショウ:研究対策:切り払いLV3で次のメジャー判定のD+30!
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:切り払い》LV3この判定の達成値を+45
サデ・ニカモ:こちらも《対策:切り払い》で次のメジャー判定のダイスを+20
GM:ぐおおおおお
春日井ショウ:対策:切り払いめっちゃ刺さるぜ
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》、次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“黒鉄”:22DX7+52>=77+45
DoubleCross : (22DX7+52>=122) → 10[2,2,2,3,4,4,4,5,5,5,5,7,7,7,7,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,1,2,2,3,4,7,8,8,9,10]+10[1,6,6,8,9]+10[7,10]+5[1,5]+52 → 97 → 失敗

ルシア・J・ファーティマ:しゃあ!
“アコナイト”:ドッジ
“アコナイト”:3DX>=122
DoubleCross : (3DX10>=122) → 9[1,2,9] → 9 → 失敗

GM:従者Aはガード
GM:《盾なる人形》でアコナイトをカバー
ルシア・J・ファーティマ:なにっそっちだと…
GM:“アコナイト”の侵蝕率を2増加(103 → 105)
ルシア・J・ファーティマ:ダメージ行きます!
GM:待ちな
ルシア・J・ファーティマ:むむむ
“クーストース”:《崩れずの群れ》++《命のカーテン》で黒鉄をカバー
ルシア・J・ファーティマ:そうきたか~
GM:守護者の巨壁があるんだから当然持ってる!
“クーストース”:ガード、《歪みの体》+《影の守り手》+《原初の紫:蒼き悪魔》
ルシア・J・ファーティマ:ガードできません
“クーストース”:なにっ
ルシア・J・ファーティマ:浸透撃が入ってるんだぜ
“クーストース”:この女~~~~!!
GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:コンビネータ―も乗るので…
GM:“クーストース”の侵蝕率を6増加(84 → 90)
ルシア・J・ファーティマ:13d10+2d10+12+30 装甲有効
DoubleCross : (13D10+2D10+12+30) → 70[6,2,9,6,5,5,6,6,3,5,3,4,10]+6[5,1]+12+30 → 118

春日井ショウ:でっけえ!
ルシア・J・ファーティマ:1、2、3のダイスを振り直し
ルシア・J・ファーティマ:3d10+112
DoubleCross : (3D10+112) → 10[1,7,2]+112 → 122

GM:ぐおおおおおお
GM:装甲は有効ですよね?
ルシア・J・ファーティマ:有効です
“クーストース”:C(127-27) ダメージ
DoubleCross : c(127-27) → 100

“クーストース”:C(20-100) HP
DoubleCross : c(20-100) → -80

“クーストース”:C(80/55)+1 回リザレクト
DoubleCross : c((80/55)+1) → 2

春日井ショウ:あ、範囲だからオバキルはしないのでは
ルシア・J・ファーティマ:そうだぜ
GM:あっ範囲じゃん
GM:1回リザレクトします
GM:“クーストース”の侵蝕率を1D3+6(→ 9)した (90 → 99)
GM:しかし従者Aは耐えきれん…………!消滅します!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を15増加(114 → 129)

ルシア・J・ファーティマ:「流石に"黒鉄"以外も厄介だな……このままじゃ埒が明かねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「ニニカ!準備できてんな!そろそろ"アレ"やんぞ!」
満天星ニニカ:「お、"アレ"か?いいだろう」
サデ・ニカモ:(どれだろう……)
春日井ショウ:(どれなんだろ……)
満天星ニニカ:「フフフ、というかな、もうやったのだ」言うと同時、トスン、とそれが"アコナイト"の衣服に突き刺さる
満天星ニニカ:上空から落着したそれは掌大の、ラグビーボールめいた形状の鋼実、小さなかえしのついた棘毛がその表面を覆っている
“アコナイト”:「っ……?」
“アコナイト”:得体の知れない攻撃に、歴戦の勘が警鐘を鳴らしていた。
満天星ニニカ:「おいでませ、だ」腕を引く、その拳はバチバチと電気を纏っており
“アコナイト”:「いけない!離れ──」
満天星ニニカ:グン―ッと強烈な電磁力が“アコナイト”を絡め取った鋼鉄の実を引き寄せる
“アコナイト”:「う、ッああっ!?」
“アコナイト”:魔術装束の少女の身体が、軽々と宙を舞う。
“エフェメラ”:「せっ……先輩!!」
満天星ニニカ:「ルシア、おまえこそ準備はできてるな!そらッ」
ルシア・J・ファーティマ:「当然だ!さあ……」身を鎧う真紅の甲冑を瞬時にパージする
ルシア・J・ファーティマ:引き寄せられた"アコナイト"と、対峙する"黒鉄"。そして自らが一直線になる間合いに飛び込み。
ルシア・J・ファーティマ:「踊ろうぜ!」
ルシア・J・ファーティマ:倒立の姿勢から、回転しながら両足を大きく広げる。先程の意趣返しのような回転蹴り。
ルシア・J・ファーティマ:その足先から、ニニカの放った鋼実へと糸が伸ばされる。
ルシア・J・ファーティマ:闘技場を大きく周回する鋼実の遠心力によって、蹴撃は飛躍的に加速し。
ルシア・J・ファーティマ:更には脚から延びた糸を覆うように血鎧が形成され、回転する巨大な大鎌となって"黒鉄"と"アコナイト"を同時に襲う!
“アコナイト”:「うっ……!」
“アコナイト”:蹴りが“アコナイト”を捉えた瞬間、その身体は無惨に弾け飛び、内臓──否。大量の藁と熟れた果実を撒き散らす。
“アコナイト”:いかな術理によるものか、攻撃の瞬間に分身と入れ替わっている──だがもう二度と使い物にはならない。
ルシア・J・ファーティマ:「あっちは空振りか!でもこっちは……!」
“クーストース”:「……おぉーーっとォ!」
“クーストース”:ルシアの蹴撃が“黒鉄”を捉える寸前、無数の影の大蛇が壁めいて間に割って入る。
“クーストース”:黒煙を撒き散らして次々に霧散していくが──こちらの攻撃も“黒鉄”には届いていない。
“クーストース”:「はっはァーー!やり合うのなんて何年振りだよ“紅蜘蛛”!」
ルシア・J・ファーティマ:「ちぃっ!」黒鉄に届く寸前で、脚部に形成した大鎌が停止する。
“クーストース”:「分かってるはずだろ?俺がそう簡単に通しゃしねえってよォ!!」
ルシア・J・ファーティマ:「相も変わらず"黒鉄"のお守りかよ。御苦労なこった」唾を吐き捨て
ルシア・J・ファーティマ:腰から生えた蜘蛛脚で体を支え、空中に逆さに静止したまま、脚部の装甲を解いていく。
サデ・ニカモ:「な、仲良いですね……ルシアさんと、ニニカさん」どことなく不満そうに呟く。「いつの間に……あんな」
春日井ショウ:「気が合ってるよねぇ。裏市行ったときとかからかなぁ……」 ひそひそとリーダーに答える。
めちゃくちゃかわいい子猫:「あぁ~~っ惜しい……!ファイトっすよ姐さん~~!」
斜向野オバ:「首だよ!!首を狙いな!!」
ルシア・J・ファーティマ:「そんなにお望みなら、先にそっちから削ってやんよ!」クーストースを睨みつけて。
ルシア・J・ファーティマ:「お前の気持ち悪りいペット全員、"紅蜘蛛"の餌にしてやるぜ!ハハハハハッ!」
“黒鉄”:(……今の一撃……)
“黒鉄”:散っていく影越しに、ルシアとチームA.R.Cの面々を見据える。
“黒鉄”:(“クーストース”が入らなければ、恐らく喰らっていた……)
“黒鉄”:覚えの無い感覚が、腹の底から湧き上がってくるのを感じる。
“黒鉄”:いや……違う。それはずっと前から忘れていた──

GM:行動値15 クーストースの手番です
“クーストース”:マイナーなし
“クーストース”:なしじゃないな……ARC中衛まで移動
“クーストース”:あっ うーん
“クーストース”:侵蝕99か……
“クーストース”:やっぱり移動せずジェネシフトします
“クーストース”:99+1D10
DoubleCross : (99+1D10) → 99+7[7] → 106

GM:“クーストース”の侵蝕率を7増加(99 → 106)
“クーストース”:メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》+《餓えし影》+《散滅の腕》+《原初の黒:インフェルノ》
“クーストース”:命中でエフェクト効果解除、ダメージで行動済み
“クーストース”:対象満天星ニニカ!
満天星ニニカ:ニニー!?
“クーストース”:9DX7+8
DoubleCross : (9DX7+8) → 10[1,2,4,4,5,6,7,7,10]+10[3,7,8]+5[2,5]+8 → 33

GM:リアクションせよ!
満天星ニニカ:ド、ドッジ!
満天星ニニカ:6dx>=33
DoubleCross : (6DX10>=33) → 9[1,4,5,6,7,9] → 9 → 失敗

満天星ニニカ:タスケテー!
春日井ショウ:アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV4→10m離れたキャラクターをカバーリング、1シナリオ4回、侵蝕値+6
春日井ショウ:カバー入るよ!
GM:なんだとぉ……?
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(114 → 120)
“クーストース”:愚かなり 死ね!
“クーストース”:4D10+12
DoubleCross : (4D10+12) → 19[7,4,5,3]+12 → 31

春日井ショウ:装甲で15、ガード値で17なので合わせて32弾く!
GM:なんだと!?
春日井ショウ:全弾きでノーダメージ!
GM:こいつ~~~~~~っ
サデ・ニカモ:えらすぎ!!!!
GM:“クーストース”の侵蝕率を14増加(106 → 120)
ルシア・J・ファーティマ:フハハハ
満天星ニニカ:しゅんごい

“クーストース”:「出足が──」
“クーストース”:“クーストース”の全身から、膨大な影が噴出する。一時空が翳るほどの出力。
“クーストース”:その漆黒の中で、闇の中でしか生きられない、現実と幻想の狭間の怪物──無数のレネゲイドビーイングが蠢いている。
サデ・ニカモ:「おぉ……」なんとなく親しみを覚える。
“クーストース”:“クーストース”と共生する、忘れられた伝承の存在たちが、影を糧として咆哮する。
“クーストース”:「遅えェーんだよッ!!」
“クーストース”:歪な姿、歪んだ四肢持つ獣の群れが、宙を駆け一斉に襲い来る。
ルシア・J・ファーティマ:「ヤベッ…!そっち行ったぞニニカ!!」
“クーストース”:我先にレネゲイドを喰らわんと殺到する先は前衛、満天星ニニカ!
満天星ニニカ:「やれやれ、モテモテだな」
満天星ニニカ:口調とは裏腹に額を冷たい汗が伝う、これはニニカに凌げるものではない
春日井ショウ:ならば、凌ぐのは私の仕事。
春日井ショウ:ニニカの前方に、薔薇の立木が壁となって咲き誇る。
春日井ショウ:開いた花々のうちの半分は更に炎へと花開き、その輝きを持って影の魔獣を退けていく。
春日井ショウ:「多少出足が遅かろうと、問題ないわ。そのために私が居る」
“クーストース”:「チッ──」
“クーストース”:レネゲイドで織りなされた薔薇は、彼らの格好の獲物だ。誘引され、引き戻すにもすぐには制御が効かない。
“クーストース”:「“ガリカ・オフィキナリス”……顔で売ってる一山いくらの闘士もどきだったはずが……」
“クーストース”:「今は“ZENITH”を凌いでるってのは、一体どんな種だ……?」
満天星ニニカ:「ハハハ、ショウ!見ろ!この光景を!お前がいる限りあちらの方が"挑戦者"だぞ!」
満天星ニニカ:「認識を是正しろ!これが“ガリカ・オフィキナリス”だ!さあ、どう切り崩す?」
春日井ショウ:(なーんでニニカちゃんの方が嬉しそうなのかなぁ) 自分も大分嬉しいのは一度置いておいて。
春日井ショウ:「認識が間違っているとは言わないけれど、情報が少し遅いようね」
春日井ショウ:「種なら既に見ているでしょう。得難い師と、得難い仲間と」
春日井ショウ:「これまでの戦い全て。そこから芽吹いたのが、今の私の薔薇だもの」
春日井ショウ:「そう簡単には破らせない」

GM:行動値11 アコナイトの手番です
“アコナイト”:待機します
GM:行動値10 ニニカさん ショウさんの手番です
春日井ショウ:どっちから行く?
満天星ニニカ:ニニカ先いって落ちるかどうか見てみる感じがいいのかな?
春日井ショウ:じゃあお願い!
満天星ニニカ:あいさ!
満天星ニニカ:マイナーで《陽炎の衣》侵蝕+3
満天星ニニカ:メジャーでコンボ《レックス・ネモレンシスの剣【真】》→《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》+《バリアクラッカー》+《死点撃ち》侵蝕+11 対象は"黒鉄"!
GM:判定どうぞ!
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を14増加(98 → 112)
満天星ニニカ:166dx4+9-4+8
DoubleCross : (166DX4+13) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,2,2,3,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,4,5,5,6,6,6,6,7,8,8,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,4,4,4,5,6,7,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[1,2,3,4,4,4,5,5,6,7,7,8,8,8]+10[2,2,2,3,3,3,4,6,7,7,8]+10[2,3,7,8,10]+10[2,5,6]+10[5,9]+3[2,3]+13 → 136

満天星ニニカ:ウーム、期待値以下か、まあよし!
ルシア・J・ファーティマ:とんでもねーダイス数
GM:136だと~~!?
“アコナイト”:《支配の領域》+《絶対支配》
満天星ニニカ:にゃにゅにょー
“アコナイト”:6,7,7,8を1に
サデ・ニカモ:ニニカちゃんは隠密してるので……無理だぜ
GM:なにっ
GM:隠密野郎~~~~!!!
満天星ニニカ:ニンニン
“黒鉄”:《リフレックス:ハヌマーン》+《切り払い》
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》、判定の達成値+(LV×15) 達成値→181
サデ・ニカモ:《対策:切り払い》で次のメジャーダイス+20します
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:切り払い》LV3 次のメジャーアクションのC値-3
春日井ショウ:研究対策:切り払いLV3で次のメジャー判定のC-3で!
“黒鉄”:22DX7+52>=136+45
DoubleCross : (22DX7+52>=181) → 10[1,1,3,3,3,4,5,6,6,7,7,7,7,7,8,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,2,2,3,5,6,7,7,7,8,8,10,10]+10[1,3,3,5,7,8,9]+4[2,3,4]+52 → 86 → 失敗

“クーストース”:《崩れずの群れ》+《命のカーテン》
満天星ニニカ:やめろー!
“クーストース”:ガード 《歪みの体》+《影の守り手》……
ルシア・J・ファーティマ:バリクラだぜ
満天星ニニカ:バリアクラッカーが入ってるのぜ!
GM:ふざけんなこいつ!
GM:ダメージどうぞ!
GM:“クーストース”の侵蝕率を6増加(120 → 126)
満天星ニニカ:19d10+2d10+12+20+25+12
DoubleCross : (19D10+2D10+12+20+25+12) → 93[6,2,10,1,4,5,6,3,7,8,2,9,1,2,1,7,7,3,9]+8[1,7]+12+20+25+12 → 170

満天星ニニカ:装甲無視!
“クーストース”:C(170-20)
DoubleCross : c(170-20) → 150

“クーストース”:C(150/55)+1
DoubleCross : c((150/55)+1) → 3

“クーストース”:HP0です
サデ・ニカモ:コンビネーター入ってる?
満天星ニニカ:ワスレテタ
満天星ニニカ:どのみち飛んでるので追加はしませんが次からは……覚えておく!
GM:2D10
DoubleCross : (2D10) → 5[1,4] → 5

GM:C(155/55)+1
DoubleCross : c((155/55)+1) → 3


満天星ニニカ:「当時を知るものたちにとって"天狼"という夢はさぞかし甘美なのだろうな」
満天星ニニカ:「だがみんな……そろそろ起きてもいい頃合いだ」
満天星ニニカ:「おれはな、ブリジット・フレア」
満天星ニニカ:向かい合った"黒鉄"に向け、淡々と言う
満天星ニニカ:「勝って、勝ち続けて……おまえがいるノヴァリス・ファイトはこんなにも価値があるのだと、証明しに来た……!」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:どんな能力にも眉一つ動かさぬその表情が、虚を突かれたように固まる。
“黒鉄”:「……私が……?」
満天星ニニカ:「……だから、一緒に先へ行こう……」
満天星ニニカ:「"天狼"という伝説が持つ物語のおおきなうねりがノヴァリス・ファイトをここに運んできた」
満天星ニニカ:「それは理解している、偉大な存在だ」
満天星ニニカ:「だが、おれを運んできたのはおまえだ」
満天星ニニカ:「"黒鉄"という闘士の物語だ」
満天星ニニカ:「たった独りで完結していたはずのおれの人生に……おまえという存在が転がり込んできた」
満天星ニニカ:「まごうことなき青春の日々だったぞ」
満天星ニニカ:「大丈夫だ、おれがいる、皆はおまえのことを愛している、きっともうそれに気づき始めている」
“黒鉄”:「……何を」
“黒鉄”:「戯言を……」
満天星ニニカ:「おれを見ろ"黒鉄"、おまえのためにここに立っている"ウィンター・ブルー"を」
“黒鉄”:スタジアムに満ちた地鳴りのような歓声、その中に“黒鉄”の名を呼ぶ声は聞こえない。
“黒鉄”:だがこの女は、自分の為にここまで来たというのか?
“黒鉄”:輝きを放たぬ、文字通りの“黒鉄”の為に?
満天星ニニカ:「連れてってやる、おまえが見たかった景色に」
満天星ニニカ:腕を振る
満天星ニニカ:瞬間、上空よりスタジアムに落下する複数の鉄柱、野球バット程度のサイズでその表面には密林で目にするような鋼鉄の植物が生い茂っている
満天星ニニカ:「シダ類は胞子で繁殖する……戦場を自分の有利な状況に作り変える、だよな?」一瞬、"チームメイト"をチラリと見る
満天星ニニカ:鋼鉄のシダは葉を揺らし錆色の噴煙を巻き起こす、それがニニカと"黒鉄"をだんだんと覆っていき
満天星ニニカ:「では、行くぞ」
満天星ニニカ:風を巻き起こし、瞬時に距離を詰める
満天星ニニカ:認識阻害の電磁波を浴びせる煙幕の向こうからの狙いすました一撃
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:衝突の寸前、強烈な空気抵抗でニニカの動作が減速する。
“黒鉄”:ハヌマーンの気流操作──想像を絶する精密さで制御されたその技術はしかし、あまりにも些細で、地味に過ぎる。
“黒鉄”:その価値を真に理解できるのは、攻防を目にする者の1%にも満たないだろう。
“黒鉄”:流麗さとは程遠い、人体工学の最適解に等しい動作で、ニニカの一撃が捌かれる。
満天星ニニカ:「ハハハ、当然!お前は防ぐッ」甲高い激突音
満天星ニニカ:まだだ、続けざまに次の手、更に次の手を、そのまた更に次の――
満天星ニニカ:「(攻め続けるのだ、途切れたら終わるのは俺の方だ)」
“黒鉄”:(──こいつ──)
“黒鉄”:数秒に満たぬ間に、数百を超える攻防の火花が散る。
満天星ニニカ:"定石"はすべて事前に入っている、最適な戦闘プランが一瞬一瞬で新規に提出し更新されていく
“黒鉄”:“黒鉄”はいかな相手に対しても、試合で手を抜いたことも、慢心したこともない。常に最適解を打ち続ける。打ち続けているはず、なのに──
“黒鉄”:(……付いてくる)
“黒鉄”:この三年間──否、“天狼”を除いては、“黒鉄”と互角に打ち合える敵手など存在しなかった。
“黒鉄”:(……強い……いや、それだけじゃない)
“黒鉄”:攻防の最中で徐々に、完全に完成されたはずの“黒鉄”の防御に、解れが生じる。
“黒鉄”:それは人間であれば必ず生じ得る、攻めと守りの癖や好みとでも言うべきものを知り尽くさねばあり得ぬ事象だったが──
“黒鉄”:事実、起きた。起きている。
“黒鉄”:(どこまで、私を知って──)
“黒鉄”:刹那にも満たぬ僅かな時、“黒鉄”の防御に穴が開く。
満天星ニニカ:「(開いたッ……)」無論、逃すはずもない
満天星ニニカ:しかし
満天星ニニカ:「(いや、これは同時に"開けた"ということでもある)」こちらも通るが"黒鉄"の返しの一撃が来る、それは予測された事実だ
満天星ニニカ:交差するその"返しの技"に対し茨の網がニニカの腕を割って芽吹く
“黒鉄”:「────!」
満天星ニニカ:「余り物を育てておいたのだ!」強引に巻き付け、全身をねじる
満天星ニニカ:「やはり相性がいいみたいだ、定着してくれて本当に良かった」
満天星ニニカ:「掴んだぞ、"ブリジッド・フレア"!」
“黒鉄”:今度こそ、“黒鉄”の表情に明確な驚愕が浮かぶ。
“黒鉄”:(まずい──)
満天星ニニカ:茨に混じり獲物を絡め取る鋼鉄のモウセンゴケ、その粘着糸
満天星ニニカ:即席の"巣"にかかった獲物に対し、"銃口"を向ける
満天星ニニカ:付け焼き刃ではない、誰よりもそれに長けた教師たちに教えられてきた
“黒鉄”:致命の一撃。その確信がある。これを逃すような使い手ではない──数秒に満たぬ攻防で、誰より深く確信できる。
満天星ニニカ:「BANG」
満天星ニニカ:そうして、虎視眈々とこの瞬間を待ち構えていた"死の鉄柱"が雲海と大気をズタズタに引き裂いてスタジアムへと到来した
満天星ニニカ:改良に改良を重ねたそれは、破壊力が一定のラインを超えた時点で先祖返りを果たした
満天星ニニカ:着弾と同時に内部のブレードめいた種子が弾け跳ぶ、"獲物"を齧りつくそうと迫るそれが――
“クーストース”:「ぐ、ぶ……っ」
“クーストース”:直前で割って入った“クーストース”の全身を引き裂き、血飛沫が舞った。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:瞠目する。
“黒鉄”:「……エリア」
“クーストース”:「ふ、ざ……けてんじゃねえぞ……“黒鉄”ッ!」
“クーストース”:影の獣が周囲で暴れ回り、ニニカの追撃を防ぐ。
“クーストース”:「お前……ご、ぼ……」口から夥しい血が垂れ、ぼたぼたと芝を濡らす。
“クーストース”:「……いや……」
“クーストース”:「俺達は……チャンピオンだろうが……!」
“クーストース”:血に濡れた手で“黒鉄”を掴み上げる。
“クーストース”:「勝ち続けなきゃ意味ねえんだよ……」
“クーストース”:「ファンも……スタッフも……みんな俺らを……」
“クーストース”:言い掛けて──口を噤む。
“クーストース”:「……」
“クーストース”:「……いや」
“クーストース”:ぽつりと呟く。忘れていた何かを思い出したような表情で。
“クーストース”:「そうじゃねえ。お前……いいのかよ」
“クーストース”:「こんなところで……負けていいのかよ……?」
“クーストース”:とうにリザレクト限界を越えたはずの身体が、影を纏って再生していく。
“黒鉄”:「……!」
“クーストース”:「俺は……嫌だ」
“クーストース”:「あいつらだってその筈だ……その為に戦ってんだよ」
“クーストース”:「俺は、絶対」
“クーストース”:「絶対……誰にも……負けたくねえんだよ!!」
GM:──“クーストース”の頭上。
GM:魔獣を律する首輪を象った十字冠が──
GM:二重に重なり、解き放たれた鎖を描いて、眩いばかりの輝きを放つ。
モーナ・レンクヴィスト:「……あれは……」
ルシア・J・ファーティマ:「おいおいアリかよそれ……!」焦りを滲ませた声色と裏腹に、その口元は笑っている。
サデ・ニカモ:「……」
満天星ニニカ:「ハハッ……」
GM:スタジアムから遥か彼方。
GM:正義でもなく、宿命でもなく、世界の命運になど関係なく。
GM:ただ己の意地と誇りの為、その血を燃やす君達に──
GM:それでも大十字冠は輝いた。
GM:それは、危難に輝く二つの星冠。
春日井ショウ:「神聖二重冠ダブルクロス……」
GM:神聖二重冠の使用が解禁されます。

【神聖二重冠(ダブルクロス)】

クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。

あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。

・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。

・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。

・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。

・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。

・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。

・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。

・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。

このアイテムは破棄できず、『十字冠を破壊する』と書かれたエフェクトやアイテム以外によっては破壊されない。
また、エフェクトやアイテムの効果で新たに取得することもできない。


GM:以降、ノヴァリス・ファイトのルールはそのまま、侵蝕率100%以上では《リザレクト》の代わりにタイタスの昇華が必要となります。
GM:侵蝕安定措置により、このセッションではバックトラックが必ず成功しますが、ロイスが全て無くなった場合は戦闘不能、PCの全滅で試合に敗北します。
GM:侵蝕率を上昇させる場合、残りロイス数×10%までを上限とします。
GM:相手チームにもロイスに等しい復活回数が設定されています。これ以降相手側の侵蝕管理は行いません。
GM:また、以降はラウンド数制限は撤廃されます。作中の制限時間が無くなったというより、圧縮されたものと考えてください。
サデ・ニカモ:生存るか死滅るか……!
満天星ニニカ:ハァハァハァ

ルシア・J・ファーティマ:へへへ…戦ろうぜ…どちらかが死滅るまで…!
実況:「……これは……これはとんでもないことになりました!ノヴァリス・ファイト史上、前代未聞です!」
GM:観客席から大きなざわめきが起こる。
実況:「話には聞いていましたが……この場合、ルール上はどうなるのでしょうか!?」
解説:「ルールでは問題ありません。“ドウェイン・ジョンソン”選手がそうであったように、行動不能時点で失格と見做されます」
解説:「……つまり……どちらかが倒れるまで戦うことになりますね」
イネッサ・アナニエヴァ:「マジで~~!?」
ブリギッタ・ストール:「……あるんですね……こんなこと……」
解説:(……“紅蜘蛛”)
解説:実況席から遥かコートを見下ろす。
解説:(あなたの言った通りね)
解説:(こんなの見せられたら……引退なんてしてられない)
“クーストース”:「ふ……ははっ、ハッ……」
“クーストース”:血を吐き捨て、不敵に笑みを浮かべる。
“クーストース”:「どうやら……」
“クーストース”:「勝負はこれからみたいだな」
満天星ニニカ:「まったく、前代未聞だな」
満天星ニニカ:「つまり……更新されたわけだ、ノヴァリス・ファイトは」そう言ってスゥ、と息を吸う
満天星ニニカ:「目は覚めたか?!これが新しい伝説だ!」観客席に向かい、吠える
満天星ニニカ:「おれを見ろ!おれたちを、見ろ!」
GM:スタジアムが揺れんばかりの大歓声が轟く。
GM:この場の誰もが、この瞬間が伝説になると確信している。
サデ・ニカモ:石のように黙り込んでいる。
“マスターポルート”:「ニニカーっ!」
立野スズコ:「ニニカさーん!!」
“黒鉄”:「……なるほど」
“黒鉄”:静かに呟き、再び構える。
“黒鉄”:「もう一度……」
“黒鉄”:「名前を聞いておこう」
満天星ニニカ:「"ウィンター・ブルー"……満天星ニニカ」
満天星ニニカ:「ここにいる全員を、幸せにしに来たぞ」対して、構える。
“黒鉄”:「……満天星ニニカ」
“黒鉄”:既に知っていたはずのその名を、もう一度口にする。
“黒鉄”:「覚えておく。今度は路傍の石でなく……」
“黒鉄”:「私の敵手として」
満天星ニニカ:「ようやく、決めたようだな……」
満天星ニニカ:「おまえにとってのおれを」
満天星ニニカ:無邪気な、満面の笑みでそれを応える
“黒鉄”:「“天狼”の現役は、僅か三年だった」
“黒鉄”:「私はそれよりもずっと長い間、戦い続けてきた」
“黒鉄”:「誰よりもノヴァリス・ファイトを知るのは、私だ」
“黒鉄”:「だが、ここから先は──」
“黒鉄”:“黒鉄”の瞳が、スタジアムの空を反射する。
満天星ニニカ:「ああ、ここから先は──」
“黒鉄”:「──誰も知らない」

GM:行動値10 ショウさんの手番です。
春日井ショウ:まずマイナーでローダンテ:オリジン(プラント)LV6→シーン中感覚判定の達成値+12、侵蝕値+2
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(120 → 122)
春日井ショウ:で、メジャーはレッドテンペストで射撃攻撃。狙いはエフェメラで!
GM:判定どうぞ!
春日井ショウ:30dx4+16
DoubleCross : (30DX4+16) → 10[1,1,1,2,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,6,7,7,7,8,8,8,8,8,8,9,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,6,6,7,7,7,8,8,8,10,10,10]+10[1,2,3,3,3,4,5,5,6,6,8,9,9,10,10]+10[2,5,6,7,7,7,8,8,9,10]+10[3,4,6,6,7,7,7,8,8]+10[1,2,4,5,6,6,7,8]+10[2,3,4,5,7,10]+10[1,4,5,7]+10[1,3,4]+10[5]+10[10]+10[8]+10[6]+10[4]+3[3]+16 → 159

春日井ショウ:あ、ダイス6個分忘れてた
春日井ショウ:6dx4+16
DoubleCross : (6DX4+16) → 10[1,3,3,5,5,8]+10[5,7,9]+10[2,8,9]+10[6,10]+10[1,5]+2[2]+16 → 68

春日井ショウ:159が最終値で!
“エフェメラ”:暴走、リアクション不可
GM:従者B 《盾なる人形》カバーリング
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:16d10+22+2d10
DoubleCross : (16D10+22+2D10) → 75[7,1,3,1,4,1,3,9,8,9,5,2,4,8,3,7]+22+8[1,7] → 105

GM:ぐああああ
GM:HP0 従者B消滅します
GM:これで従者は全滅!
サデ・ニカモ:やっと4対4になった
ルシア・J・ファーティマ:すっきりしたぜ
GM:レッテンのバックファイアが入るぜ
春日井ショウ:春日井ショウのHPを1D10(→ 5)減少(23 → 18)
満天星ニニカ:ヘヘヘ

春日井ショウ:二重の輝きが宿ったのは"クーストース"の頭上だけではない。
春日井ショウ:赤で象られた茨の神聖冠に、華が咲く。その色は常の赤――ではなく。
春日井ショウ:しかし、戦場へ視線を巡らすショウは自身の変化に未だ気付かない。思考を占めるのは次の一手。
春日井ショウ:(本当なら"アコナイト"さんから行きたいとこだけど……さっきの炎を喰らってから、薔薇の調子がおかしい)
春日井ショウ:恐らく、レネゲイドを使っての対象誘導。ダメージソースじゃない自分が受けておいてよかったと思うべきだろうけど。
春日井ショウ:(……まあ、いいか。当たって少しでも削れればOK。横の分身体を落とせたらそれも良し、で!)
春日井ショウ:ケースから一瞬で銃を展開し、狙い撃つ。放たれた種子は敵陣後衛の奥へ。
“エフェメラ”:「来た……!」
“アコナイト”:“アコナイト”の分身がふわりと舞い、種子を受け止める。
“アコナイト”:通常の銃撃であれば難なく受け止める程の強度を持つが──
春日井ショウ:着弾。発芽。拘束。炎上。その四工程がほぼ同時に進行する。
“アコナイト”:藁と果実、様々な獣の素材で編まれた分身が、一気に燃え上がり灰に帰っていく。
“アコナイト”:「っ……もう全滅……!?」
“アコナイト”:「一人も破れないチームだって多いのに……!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ショウ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:テレビの前で、溜息に近い声を漏らす。
“スピカ” 神宮寺カレン:「あ~~……こんな試合……やっぱり無理してでも会場行けばよかった……!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「そりゃ無理だべ……」
“レグルス” ソン・シファ:「……でも……うん」
“レグルス” ソン・シファ:モニタ越しに見ているだけで、胸が高鳴っていた。それは友人が出ているからというだけではない。
“レグルス” ソン・シファ:「……分かるよ」
“レグルス” ソン・シファ:思い出すのは、初めてノヴァリス・ファイトを目にした時のことだった。
“レグルス” ソン・シファ:きっとこの試合を目にする多くの者が、同じように感じているだろう。
実況:「すごい、凄まじい攻防です……!」
実況:「チームA.R.C、王者“ZENITH”に喰らい付いています!いえ、ここまで殆ど互角と言っていいでしょう!」
実況:「シーズン開始時には、一体誰がこの光景を想像し得たでしょうか!?」
実況:「間違いなくこの試合はノヴァリス・ファイトの歴史に残る一戦となるでしょう……!今この場に実況としていられることを、私は誇りに思います!」
ペネロピ・オースティン:「……」
ペネロピ・オースティン:食い入るように試合を見つめ、気付けば掌が真っ赤になるほど手摺を握り締めていた。
ペネロピ・オースティン:1秒でもこの試合を見ていたいという気持ちと同時──今すぐにでも練習を始めたいという衝動が胸を揺らしている。
ペネロピ・オースティン:(……必ず)
ペネロピ・オースティン:(絶対……私もあの場所に……!)
モーナ・レンクヴィスト:「ギンカさん……見てますか……!?すごいですよ……!」
モーナ・レンクヴィスト:まだ試合中だというのに、既に涙で顔を濡らしている。
白武ギンカ:「……うん、見てるよ」
モーナ・レンクヴィスト:「皆さん……ほんとにすごくてぇ……うぇえ……」
白武ギンカ:「……うん」
白武ギンカ:細めた目を開き、教え子たちを見据える。
白武ギンカ:去来するのは、彼女らの活躍を目にする喜びと──もうひとつ。
白武ギンカ:(……まずいなあ……)
白武ギンカ:(……これで終わりのつもりだったのにな)
白武ギンカ:その高鳴りに、もはや気付かぬ振りはできなかった。

GM:クリンナップ
GM:ではない
ルシア・J・ファーティマ:アコナイトさん待機してなかった?
GM:そう 待機していたアコナイトの手番です
ルシア・J・ファーティマ:そのイニシアチブで《死神の疾風》LV3 次の攻撃を行うまで、行動値+10、ダメージ+3D
GM:ギャギャーッ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を5増加(129 → 134)
“アコナイト”:マイナーなし
“アコナイト”:メジャーで《領域の加護》+《導きの華》+《要の陣形》+《戦乙女の導き》+《狂戦士》
“アコナイト”:次に行う攻撃+11 メジャーダイス+9 C値-1 達成値+10
ルシア・J・ファーティマ:支援までできる!
“アコナイト”:対象は黒鉄・クーストース・エフェメラ
春日井ショウ:めちゃくちゃ色々してくる……
サデ・ニカモ:強いんだけどこの人たちぃ!
満天星ニニカ:おのれ

“アコナイト”:「いつ振りかしら、こんな試合……」
“アコナイト”:「結構ピンチかも?だけど、ふふっ……」
“アコナイト”:鞄から取り出した薬剤を空中に撒き散らし、手にした小銃でその空間を撃ち抜く。
“アコナイト”:弾丸に刻まれた術式が起動し、渦を巻くように光が捻じ曲がり──味方のレネゲイドを励起していく。
“アコナイト”:「あんなリジーちゃん、久しぶり……ううん、初めてかも」
“アコナイト”:試合の最中、場違いに嬉しそうに笑う。
ルシア・J・ファーティマ:「どいつもこいつも気楽に笑いやがって……」その様子を遠目に、苦笑いで悪態をつく
ルシア・J・ファーティマ:「あんなほいほい起き上がられたら、事前の戦術プランだの、侵蝕配分だの」
ルシア・J・ファーティマ:「全部ぶっ壊れちまうじゃね―か!リソースの切り合いになったら地力のあるあっちの方が有利だってのによ……!」
ルシア・J・ファーティマ:「けど……ま」
ルシア・J・ファーティマ:病に冒された十字冠。黒変したその表面がパリパリと剥がれ、嘗ての輝きを取り戻していく。
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛を象った冠が、ゆっくりとその脚を八方に拡げ
ルシア・J・ファーティマ:明けの空に瞬く星のように、真紅の輝きをスタジアムに刻みつける。
ルシア・J・ファーティマ:「こうじゃなくっちゃな、ノヴァリス・ファイトってのは」
ルシア・J・ファーティマ:「これだから辞められねえ」
ルシア・J・ファーティマ:最後のロイスを取得します。ロイス/ノヴァリス・ファイト ○熱中/執着。
ルシア・J・ファーティマ:これをSロイスに指定します。
内気な生徒:「…………!」
内気な生徒:その生徒は堕天病に侵され、最早自分に未来は無いと思っていた。
内気な生徒:どんな時でも、自分は他人とは違うと──いずれ病に負けるのだと負い目を抱え、下を向いて生きてきた。
内気な生徒:だが、今この瞬間だけは──病のことも、その身の痛みも、何もかも忘れて叫んでいた。
内気な生徒:「“紅蜘蛛”----っ!! 頑張れーーーーっ!!」
“マスターポルート”:「……やっぱり」
“マスターポルート”:「……正解だったわね。彼女を信じて」
“マスターポルート”:一言呟き───後はもう関係ない。
“マスターポルート”:スポンサーでも、“マスターポルート”でも、聖女でもなく、今だけは一人の生徒として、試合の行方を見守る。
“マスターポルート”:「……頑張って、チームA.R.C……!」

GM:クリンナップ
GM:ラウンド1終了。
春日井ショウ:ベルサイユ:不死者の恩寵LV3→HPを[5D+肉体]点回復、侵蝕値+5
春日井ショウ:5d10+3
DoubleCross : (5D10+3) → 23[2,3,6,8,4]+3 → 26

春日井ショウ:春日井ショウのHPを44に変更(18 → 44)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を5増加(122 → 127)
◆ラウンド2
GM:セットアップから!
サデ・ニカモ:なし!
“黒鉄”:《加速装置》行動値+12
春日井ショウ:クリムゾン・スカイ:鮮血の奏者LV3(8)→HPを3点消費、ラウンド間単体の攻撃力+24、侵蝕値+4
ルシア・J・ファーティマ:《紅の騎行》LV3《スピードスター》LV3《ブラッドコート》LV5 《紅の奏者》LV3《限界突破》LV2
ルシア・J・ファーティマ:HPを5(+5)消費しラウンド中ガード値+20、3(+5)消費しラウンド中攻撃力+24 行動値+30 次の攻撃のダメージを+行動値 《援護の風》をラウンド2回に。
春日井ショウ:今回は先手取れそうな先輩で!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を4増加(127 → 131)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを41に変更(44 → 41)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを8減少(9 → 1)
GM:晩年期のソシャゲみたいな量のバフが……
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を16増加(134 → 150)
春日井ショウ:あ、いやこれ先輩自前でかけてるからうちのは入らないな
満天星ニニカ:《オーバーウォッチ》(3/3+1)、ラウンド間対象のメジャー判定+3d 対象はニニカ、ルシア
春日井ショウ:やっぱニニカちゃんに!
ルシア・J・ファーティマ:ニニカちゃんにかけてあげて
GM:他のエネミーはなし
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を3増加(112 → 115)
満天星ニニカ:いえい!

GM:イニシアチブ
“エフェメラ”:《スピードフォース》
ルシア・J・ファーティマ:やっぱ来た!
GM:“エフェメラ”の侵蝕率を4増加(89 → 93)
GM:エフェメラの手番です
“エフェメラ”:マイナーなし
満天星ニニカ:《対策:スピードフォース Lv3》C値-3
“エフェメラ”:メジャー《サイレンの魔女》+《焦熱の弾丸》+《冷気の鎌》+《憎悪の炎》+《クロスバースト》
“エフェメラ”:ドッジダイス-5個 装甲無視 ダメージで憎悪付与
“エフェメラ”:対象PC全員!
“エフェメラ”:15DX+22
DoubleCross : (15DX10+22) → 10[2,2,3,4,4,5,5,5,5,7,9,9,9,9,10]+7[7]+22 → 39

満天星ニニカ:《対策:サイレンの魔女Lv3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
春日井ショウ:研究対策:サイレンの魔女LV3でこの攻撃に対するガード値+45!
サデ・ニカモ:同じく《対策:サイレンの魔女》で次のメジャーダイスを+30
満天星ニニカ:《対策:憎悪の炎Lv3》対象効果を打ち消し
GM:リアクションどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:スピードスターの効果でリア不!
サデ・ニカモ:ガードで
満天星ニニカ:ドッジ
満天星ニニカ:2dx>=39
DoubleCross : (2DX10>=39) → 10[1,10]+7[7] → 17 → 失敗

春日井ショウ:フォール・スタッフ:崩れずの群れLV1→対象をカバーリング、侵蝕値+2でリーダー庇いつつガード!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(131 → 133)
サデ・ニカモ:ありがとうありがとう……
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》 ニニカちゃんをカバー
満天星ニニカ:アリガテェ
“アコナイト”:《力の霊水》ダメージ+3D10
サデ・ニカモ:邪悪の化身
“エフェメラ”:4D10+39+2D10+2D10+3D10 装甲無視
DoubleCross : (4D10+39+2D10+2D10+3D10) → 11[1,6,3,1]+39+10[8,2]+18[8,10]+24[6,10,8] → 102

春日井ショウ:C(102-17-45)
DoubleCross : c(102-17-45) → 40

GM:“エフェメラ”の侵蝕率を18増加(93 → 111)
満天星ニニカ:うわ~~
春日井ショウ:C(40*2)
DoubleCross : c(40*2) → 80

ルシア・J・ファーティマ:HP残り1なので当然0。
ルシア・J・ファーティマ:Sロイスをタイタス化し、完全復活の効果を使用します。
GM:なにっ
GM:こいつ……本気だ
ルシア・J・ファーティマ:HPを完全に回復し、不利な効果をすべて解除
春日井ショウ:こっちもここで大技一個切ろうかな
ルシア・J・ファーティマ:紅のベーゼのレベルも上がってるのでHP74
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを73増加(1 → 74)
“クーストース”:《餓鬼魂の使い》使うけどルシアさんには解除されました ショウさんだけ
春日井ショウ:ポンデローザ&オデュッセイア&ニグレット:氷雪の守護LV3+異形の捕食者LV3+異形の加護LV3
春日井ショウ:→受けるダメージ-(4+5+3)D、攻撃力+[軽減したダメージ]、侵蝕値+13、1シナリオ1回
春日井ショウ:これ、組み合わせた場合の攻撃力の増加値ってどこまでになります?
GM:なにっ
GM:異形の捕食者ぶんなだけな気がするけど……
GM:面白いからサービスで載せていいですよ
春日井ショウ:やったー!
春日井ショウ:80-12d10
DoubleCross : (80-12D10) → 80-73[5,6,10,8,7,1,6,2,6,4,10,8] → 7

ルシア・J・ファーティマ:すごぉい
GM:載りすぎだろ!!!
春日井ショウ:73点軽減して7点ダメージ、自分の攻撃力が73上昇します
満天星ニニカ:無敵
春日井ショウ:春日井ショウのHPを34に変更(41 → 34)
サデ・ニカモ:チームメイトたちが頼もしすぎる
GM
GM:行動値30 黒鉄の手番です
サデ・ニカモ:ルシアちゃんじゃない?
ルシア・J・ファーティマ:あたし!
満天星ニニカ:はやーい
GM:え!?速!!
春日井ショウ:59ヤバすぎ
GM:敵の数字でしょ
GM:行動値59 ルシアさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:マイナーでもう一回《赫き鎧》LV5 HPを15(+5)消費し、装甲40の防具を装備
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマのHPを15減少(74 → 59)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(150 → 152)
ルシア・J・ファーティマ:メジャー【クリムゾン・アラーニエ】《風鳴りの爪》LV3《コンセントレイト:ハヌマーン》LV4《浸透撃》LV3
ルシア・J・ファーティマ:対象はどうするかな……エフェメラさんにしとくか。 ストライクハーケンで攻撃
GM:判定どうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV5《ウインドブレス》LV3 判定ダイス+5 達成値+9
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(152 → 156)
ルシア・J・ファーティマ:(3+4+5+3)dx4+13 ガード不可
DoubleCross : (15DX4+13) → 10[1,2,2,2,2,3,6,7,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,4,4,6,8,9,10]+10[2,2,3,3,3,7]+10[10]+3[3]+13 → 56

“エフェメラ”:暴走 リアクション不可
GM:う~む
GM:ダメージどうぞ!
GM:いや!
ルシア・J・ファーティマ:なにぃ
“クーストース”:《崩れずの群れ》+《命のカーテン》
ルシア・J・ファーティマ:それでこそだぜ
GM:いや……ガード不可か!
GM:クゥ~~~
ルシア・J・ファーティマ:どうするんだい!
GM:やっぱり無しで 自力で何とかしろ!
GM:ダメージどうぞ!
ルシア・J・ファーティマ:なんてやつだ…いきます!
ルシア・J・ファーティマ:6d10+12+24+59+3D10 装甲有効
DoubleCross : (6D10+12+24+59+3D10) → 28[1,3,2,7,6,9]+12+24+59+21[5,6,10] → 144

GM:で……でかすぎ!
ルシア・J・ファーティマ:1、2、3のダイスを振り直し
ルシア・J・ファーティマ:3d10+138
DoubleCross : (3D10+138) → 15[5,5,5]+138 → 153

ルシア・J・ファーティマ:どうじゃ!
GM:ウオオオオ
満天星ニニカ:うひょー
“エフェメラ”:C(153-8)
DoubleCross : c(153-8) → 145

“エフェメラ”:C(145-32)
DoubleCross : c(145-32) → 113

“エフェメラ”:C(113/34)+1
DoubleCross : c((113/34)+1) → 4

春日井ショウ:5回?
サデ・ニカモ:エフェメラちゃん1回リザレクトしてHP7になってたとおもう
GM:ほんとだ
“エフェメラ”:C(145-7)
DoubleCross : c(145-7) → 138

“エフェメラ”:C(138/34)+1
DoubleCross : c((138/34)+1) → 5

“エフェメラ”:5回死亡……ダメだ!
“アコナイト”:退場前に《アクアウィターエ》で蘇生させます
サデ・ニカモ:諸悪の根源
ルシア・J・ファーティマ:そういうことする
GM:“エフェメラ”のHPを30に変更(34 → 30)

“エフェメラ”:「はーっ……はーっ……ぐぅううぅっ……」
“エフェメラ”:端正な顔立ちを血と泥で汚しながら、陽炎の中で這いつくばる。
“エフェメラ”:「散々苦労して……試験も突破して……ようやく“ZENITH”に入れて……」
“エフェメラ”:「やっとプロになれたのに……!あたしはまだ、全部これからなの……!」
“エフェメラ”:「こんな……ところで……」
“エフェメラ”:“エフェメラ”の周囲、燃え盛る蜻蛉の大群が地面を抉り、爆散させて濛々と土煙を上げる。
“エフェメラ”:数秒の沈黙。やがて君達は、足元から不吉な振動と高熱を感じる。
“エフェメラ”:「負けて……たまるかぁっ!!」
“エフェメラ”:地面の下から、間欠泉めいて業火が噴き上がる。
“エフェメラ”:炎の虫群がドロドロに溶けた溶岩を纏い、足元から、そして再び宙に舞い上がって襲い来る。
ルシア・J・ファーティマ:「相変わらず馬鹿げた範囲だぜ…!ショウ!そっちは任せたぞ!」
ルシア・J・ファーティマ:業火が吹き上がる寸前、ニニカを覆うように身を翻し、そのまま炎虫の波に呑まれる。
春日井ショウ:「ええ。任せて」
“エフェメラ”:次々と襲い来て飛び交う炎虫に、コートは一気に地獄の様相を呈する。
“シエンユアン”:「……やばそう」
“ドウェイン・ジョンソン”:「あんなの立っていられませんよ……!」
春日井ショウ:眼前に広がる地獄に対し、怯む様子もない。それは普段の張り付けた無表情だけの話ではなく。
春日井ショウ:今の自分であればこの攻撃に必ず対処できる、と。ごく自然にそう信じることが出来たから。
春日井ショウ:「喰らって。オデュッセイア」 名を呼びながら茨による防壁を編み上げる。
春日井ショウ:――元々、ショウの薔薇は彼女の身体とそこに宿るレネゲイドを使って作られる、生きた防壁だ。
春日井ショウ:レネゲイドの塊であるそれを、サラマンダーシンドロームによって炎へと変換する。それが発火の絡繰り。
春日井ショウ:ならば、その逆は?他者の炎、あるいはレネゲイドそのものを喰らい、自分の薔薇に還元することも可能なのでは?
春日井ショウ:喰らうと言うとウロボロスの専売特許のように思われがちだが、他者の形質を取り込み応用するのはエグザイルの得意技でもある。
春日井ショウ:それに、ショウ自身にとっても。どんな技術にも手を出しては身に着けてきた器用さは、闘士としてのショウの唯一の長所と言えるはず。
春日井ショウ:目の前の対戦相手から少しでも学ぶこと。どんな攻撃にも諦めずに喰らいつくこと。ただひたすら、強さに貪欲であり続けること。
春日井ショウ:春日井ショウという"闘士"の本質。それを表すような大輪の薔薇が咲く。喰らった炎の分だけ赤く、大きく、鮮やかに。
“エフェメラ”:「なっ……!?……この……!」
“エフェメラ”:その様を見て、ショウへと火力を集中させるが──逆効果だ。
“エフェメラ”:燃え盛る無数の蜻蛉が薔薇へと殺到し、翅を羽搏かせてもがきながら、更に薔薇を咲き誇らせる養分へと変換されていく。
サデ・ニカモ:「苦労してきた、なんて話なら」目だけを動かして、その凄絶な美を認める。「負けては、いませんもの……ね」
春日井ショウ:「ええ。……苦汁も辛酸も、舐め飽きたもの」
春日井ショウ:少しだけ普段の冗談めかすような物言いを覗かせて。
春日井ショウ:「今日こそ、勝利の美酒を味わうために。何だって飲み干して見せる」
モーナ・レンクヴィスト:「……すごい……」呆気に取られたように呟く
白武ギンカ:「文字通り、開花したわけだ」
白武ギンカ:「神宮寺カレンの目は正しい。天才だよ、あの子」
白武ギンカ:スタジアムに咲き誇る大輪の薔薇を眺め「遅咲きだったけどね」
“エフェメラ”:「あり得ない……こんな……」息切れし、掠れた息を吐く
ルシア・J・ファーティマ:「───いつまでよそ見してやがる」
ルシア・J・ファーティマ:咲き誇る薔薇から少し離れて、とうに炎虫に飲み込まれた一角。
“アコナイト”:「駄目──そっち来る!!」
ルシア・J・ファーティマ:気がつくとそこは、異様な静寂に支配されていた。
ルシア・J・ファーティマ:土煙が晴れる。
ルシア・J・ファーティマ:夥しい数の炎虫が、空中に縫い留められている。それらを縛っているのは、張り巡らされた紅い血糸。
“エフェメラ”:「はっ……!?」
ルシア・J・ファーティマ:「飛んで火に入る……って諺があるらしいが」
ルシア・J・ファーティマ:蜘蛛の巣に絡め取られた羽虫の如く、灼熱の溶岩を抱えたまま動けない炎虫に、紅糸が巻き付いていく。
ルシア・J・ファーティマ:「この場合はなんて言やいいんだ?……まあいいや」
ルシア・J・ファーティマ:ギ チ
ルシア・J・ファーティマ:炎虫を捩じ切りながら糸が硬化し、無数の紅い鏃が形成されていく。
“エフェメラ”:「っ……やめ……!」蜻蛉たちを引き戻そうとするが、強靭な糸を前に成すすべない。
“エフェメラ”:(防御を……でも全部攻撃に……!)
ルシア・J・ファーティマ:手元の糸を手繰る。空中の蜘蛛の巣の一つ一つが、引き絞られた弓の弦のように張り詰め、エフェメラへと狙いを定める。
ルシア・J・ファーティマ:「お返しだ!」
ルシア・J・ファーティマ:弦が弾けると同時に、幾筋もの紅い閃光がエフェメラを貫いた。
“エフェメラ”:「が、ぶっ!あ゛……ッ……!」
“エフェメラ”:成すすべなく穿たれ、身体が跳ねる。意識を手放すその寸前。
“アコナイト”:その背後に“アコナイト”──の分身が現れ、倒れぬよう抱き留める。
“エフェメラ”:「う……ぁ……」
ルシア・J・ファーティマ:「まずは一匹…………あ?」
“アコナイト”:「将来有望な子なんだけど……やっぱり場数が足りないわね」
“アコナイト”:「動揺で本来の実力も出せてない……本当はもっと経験を積ませてあげたいんだけど……」
“アコナイト”:「よりにもよってこんな試合だなんてね。……まあ、いい経験ではあるか」
“アコナイト”:分身がパシャリと弾けるように血液に戻り、“エフェメラ”の負傷を癒していく。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ……アタシとしたことが、誘われたのはお互い様ってか」
ルシア・J・ファーティマ:「先にお前からオトしとくんだったぜ」
“アコナイト”:「いい腕ですね、“紅蜘蛛”さん?」
“アコナイト”:「すり潰して大鍋に入れれば、良い薬が出来そうだわ」
ルシア・J・ファーティマ:「試してみるか?」ニィと牙を向いて笑う。蜘蛛の足を象った背後の鉤爪を順に広げて
ルシア・J・ファーティマ:「あと七本あんぞ」

GM:行動値30 黒鉄の手番です
“黒鉄”:イニシアチブ 《マグネットムーブ》
“黒鉄”:サデ・ニカモを引き寄せます
サデ・ニカモ:や~ん
“黒鉄”:マイナー《ライトスピード》+《ヴァリアヴルマシン》+《スーパーソニック》
ルシア・J・ファーティマ:うわ出た!
春日井ショウ:大盤振る舞いすぎる
“黒鉄”:二回メジャー行動を行う、行動値+5 攻撃力+34
“黒鉄”:1回目メジャー《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《獅子奮迅》
“黒鉄”:対象ニニカ・ルシア・サデ
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,1,1,3,3,5,5,5,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10,10]+10[2,2,3,5,5,6,8,10,10,10]+10[1,4,8,9]+5[3,5]+51 → 86

“アコナイト”:《妖精の手》
サデ・ニカモ:サタン
ルシア・J・ファーティマ:悪!
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》、次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“黒鉄”:1DX7+91
DoubleCross : (1DX7+91) → 10[7]+10[9]+5[5]+91 → 116

春日井ショウ:伸びすぎ!
ルシア・J・ファーティマ:加減しろ
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》、ガード値+(LV×15)
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》、ガード値+(LV×15)
ルシア・J・ファーティマ:ガードします。Sロイスで不利な効果を消したのでリアクションできる
サデ・ニカモ:こちらもガードで
春日井ショウ:リーダー、カバー要る?
サデ・ニカモ:ん~
GM:ニニカちゃんはガードするってことでいいのかな
満天星ニニカ:ニニガード!
サデ・ニカモ:いや……ここは食らいましょう
春日井ショウ:OK!
“アコナイト”:《力の法則》ダメージ+4D
ルシア・J・ファーティマ:やめろー!
満天星ニニカ:むぎゃー
春日井ショウ:めちゃくちゃするこの人
サデ・ニカモ:人道に対する罪
“黒鉄”:12D10+29+10+3+34+4D10
DoubleCross : (12D10+29+10+3+34+4D10) → 60[3,7,5,8,10,6,9,2,4,2,1,3]+29+10+3+34+31[9,7,5,10] → 167

満天星ニニカ:ばかものー!
ルシア・J・ファーティマ:やりすぎ
サデ・ニカモ:計算するまでもなく死!
満天星ニニカ:こんなガード値がなんだって言うんですか!死!
ルシア・J・ファーティマ:装甲43+ガード31で74削って……まだ93ダメージ
ルシア・J・ファーティマ:受けきれない!死!
サデ・ニカモ:“天狼”へのロイスを切って復活します。
サデ・ニカモ:サデ・ニカモのHPを12に変更(14 → 12)
満天星ニニカ:春日井ショウへのロイスをタイタス化、復活!
ルシア・J・ファーティマ:"黒鉄"へのロイスを切って復活します。同時に九生足で+10回復
ルシア・J・ファーティマ:HP23
満天星ニニカ:満天星ニニカのHPを14に変更(30 → 14)
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1増加(162 → 163)
“クーストース”:サデ・ルシア・ニニカに《餓鬼魂の使い》邪毒付与
“クーストース”:ランクは3です
満天星ニニカ:きさまー!
ルシア・J・ファーティマ:《異形の守り》邪毒を解除
GM:なにっこいつ!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(163 → 165)
“黒鉄”:更に2回目メジャー
“黒鉄”:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《神速の鼓動》
“黒鉄”:対象PC全員
ルシア・J・ファーティマ:最悪!
満天星ニニカ:やめろーー
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,2,3,4,5,6,6,6,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,9,9,10,10]+10[1,1,2,3,5,7,8,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,4,6,7,7,10,10]+10[4,5,7,8]+2[2,2]+51 → 93

GM:リアクションどうぞ!
サデ・ニカモ:《束縛の領域》
ルシア・J・ファーティマ:その前に《ストレイトブラッド》達成値を20下げます
GM:なんだとぉ……
GM:では目標値73です
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(165 → 169)
サデ・ニカモ:はい。その判定を行う直前に
サデ・ニカモ:神聖二重冠の効果を使用します
GM:なにっっ
サデ・ニカモ:・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
サデ・ニカモ:これで……
サデ・ニカモ:60上げちゃっていいんだよね
サデ・ニカモ:あ、違うな
GM:残りロイス×10点まで侵蝕上昇できます
サデ・ニカモ:今は40か
サデ・ニカモ:40上げまーす
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を40増加(134 → 174)
サデ・ニカモ:8dx+17+120
DoubleCross : (8DX10+137) → 10[1,3,3,5,5,6,8,10]+6[6]+137 → 153

GM:くそ~~固定値がでかすぎる
満天星ニニカ:ふふふ
春日井ショウ:ヤバ
ルシア・J・ファーティマ:ガハハ
GM:流石に無理!攻撃失敗になります
サデ・ニカモ:よかった…………
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を5増加(174 → 179)

“アコナイト”:「……もうなりふり構ってられないわね……!」
“アコナイト”:鋸状刃の短剣で、自らの指を切り付ける。ボタボタと血が垂れ、競技場の地面に染み込んでいき──
“アコナイト”:同時、コート全体に巨大な魔方陣が現れる。
“アコナイト”:虫の羽音や鳥の鳴き声、くすくすと笑う少女の囁き声が響き、同時に君達の身体に凄まじい脱力感が襲い来る。
“アコナイト”:肉体以上に精神に作用するそれは、意識を酩酊させ、今が戦いの最中だと忘れさせようとする。
サデ・ニカモ:「うぐぇ……?」
“黒鉄”:強制的に生じさせられた隙──それを逃す“黒鉄”ではない。
“黒鉄”:腰部から射出されたワイヤーアンカーがサデの胴体へと突き刺さり、瞬時に巻き取り、ぐん!と引き寄せ──
サデ・ニカモ:「わぎゃ」
“黒鉄”:め き っ
“黒鉄”:その胸部に拳が突き刺さる。
ルシア・J・ファーティマ:「サデ!!」
“黒鉄”:ルシアが叫ぶより前に、既に次の動作に移っている。
ルシア・J・ファーティマ:突如引き寄せられたサデに反応できず、遅れてカバーに入ろうとする。
満天星ニニカ:「ッまだだ!!」これで終わりではない、その拳が次の獲物を捉える前にと躍り出る
満天星ニニカ:"黒鉄"の動きはすべて対応できる、ニニカなら――しかし
“黒鉄”:不可視の疾風にしか思えぬ速度で跳び、ルシアの背中に蹴りを叩き込む。
ルシア・J・ファーティマ:「ガッ!?」バチンと乾いた音を立てて、水面を跳ねる小石のように弾き飛ばされ、土煙を上げて転がる。
“黒鉄”:並の人間ならば急所になり得ぬ箇所──だがオーヴァード同士の戦闘においては、その一撃は背骨と内臓を破壊し、リザレクトまで完全に無力化する。
“黒鉄”:そして、満天星ニニカ──紙一重で“黒鉄”の動作に対応してきたからこそ分かる。
“黒鉄”:“アコナイト”の妨害という一手があれば、それは覆せぬ一手になり得る。
満天星ニニカ:ぐらりと視界が歪む、初動の遅れ――致命的だ
満天星ニニカ:「ククッ、互いにふたりっきりってわけにはいかないものな」なんとか己だけでも守ろうと構えを取るが
満天星ニニカ:「(ああ、わかってる……間に合わない)」
春日井ショウ:(な、なんにも出来ない……速すぎてこっちのガードを差し込む暇が無い!)
春日井ショウ:一人取り残された後衛で、目を瞬いている間に全てが進んでいく。
“黒鉄”:僅か鈍ったニニカの顎に強烈なアッパーが突き刺さり、脳をシェイクする。
“黒鉄”:辛うじて防がなければ首が千切れ飛んでいたであろう一撃が、ニニカを跳ね上げる。
春日井ショウ:(後手に回った時点で詰んでる。先にガード用の薔薇を置いておきでもしないと何もさせてくれない、この人!)
満天星ニニカ:人体からするべきでない音と共に宙を舞い、一拍を置いて落下
サデ・ニカモ:敵の拳という支えを失い、夥しく吐血しながら落下する。その様がやけに遅く見えるほどに、“黒鉄”との相対速度が違う。
サデ・ニカモ:地面と肉体がぶつかって鈍い音を立てるまでの間に、他の二人が狩られている。
“黒鉄”:ニニカが地面に落ちるより先に、ざり、と軸足を引いて動きを止める。
“黒鉄”:攻撃を終えた隙──ではない。次の一撃に、レネゲイドを集中している。
“黒鉄”:「“アコナイト”」
“アコナイト”:「ええ……!」
“アコナイト”:チームA.R.Cを完全に刈り取る連撃に備え、“アコナイト”が再度術式を起動する。
“アコナイト”:腐った血の匂いがコートを満たし、更に君達の身体から活力が奪われていく。
ルシア・J・ファーティマ:「く、っそ、が……!」腹から肋骨を飛び出させたまま、起き上がろうと力を振り絞る。
“黒鉄”:“黒鉄”の全身に限界までレネゲイドが満ち、闘気で輪郭が霞む。全員を叩き潰すべく地を蹴らんとした瞬間──
サデ・ニカモ:──彼女の脳裏に去来するイメージがある。
サデ・ニカモ:ルシアの傷をさらなる大穴として止めを刺す。落ちてくるニニカを蹴り飛ばして場外とする。サデを踏み潰しクレーターの底に埋める。
サデ・ニカモ:そこまでしてもまだ薔薇の生育途中。あまりに遅いそれを踏みしだき、引き千切って、春日井ショウにまで引導を渡す。
サデ・ニカモ:一瞬の沈黙の後、会場が爆発する。実況が彼女の名を呼び続ける。王者チャンピオンの証明が立てられたことを、ここに集った誰もが理解する──
サデ・ニカモ:……そこまでを見て、ようやく、目が覚める。
サデ・ニカモ:踏み込もうとする姿勢のまま、固まっていた自分を認識するだろう。ほんの数秒という、この極限の試合においてはあまりにも長い間。
サデ・ニカモ:腐った血の匂いも、もはやしない。
“黒鉄”:「……ッ」
“アコナイト”:「……リジーちゃん……!?」
“クーストース”:「おい!なんでトドメ刺さねえんだよ!」
“黒鉄”:チームA.R.Cは既に体制を立て直しつつある──完全に機を逸した。
サデ・ニカモ:「…………どうしましたか」
サデ・ニカモ:ずるり、と顔だけを持ち上げる。
“黒鉄”:原因を探るべく視線を動かし……サデを見る。
サデ・ニカモ:「ま、まるで……ひひっ」
サデ・ニカモ:「酔っぱらった、みたい」
サデ・ニカモ:魔法陣が変色している。いつの時点からか。
サデ・ニカモ:血で描かれ刻まれたそれは、術者の意図に沿わないものに変質させられている。
“アコナイト”:「っ、これ……!?」
サデ・ニカモ:「ずっと……あなた、邪魔、でした、けど」“アコナイト”に視線を移す。
サデ・ニカモ:「さすがに……血も、腐った匂いも」
サデ・ニカモ:「ひひひ……あの子たちの、大好物すぎる、ので」
サデ・ニカモ:応えるように、うぞりと赤色が蠢く。
“アコナイト”:“アコナイト”ほどの術者ともなれば、超高速の試合の最中でも術式を構築・行使することも可能だ。
“アコナイト”:状況に応じた最適な術式を即座に組み上げ、千差万別の効果を使い分ける。だがこれは──
“アコナイト”:「……私の術が……ハックされた……!?」
“アコナイト”:「あり得ない……魔女でもないくせに……!?」
サデ・ニカモ:「いいえ」うねる青緑の髪の上、掲げられた光冠がぶれる。
サデ・ニカモ:幾度目かのノイズと共に、傾いた十字が複製される。本体の周囲に鏤められた、無数の否定を意味する図案。
サデ・ニカモ:「そうじゃない、そうじゃない、違う、違う」
サデ・ニカモ:「私は魔女じゃない。友達にいて、見知っていただけ」
サデ・ニカモ:「だからその手は正着じゃない。こんな場所で、急いてはいけない」
サデ・ニカモ:「だってここは、あなたたちのための舞台じゃない」
サデ・ニカモ:引き上げられるように立ち上がる。
サデ・ニカモ:「……私が生きている限り」
サデ・ニカモ:「決してあなたたちが勝つことはない」
サデ・ニカモ:「私が、チームA.R.Cのリーダーなので」
“黒鉄”:「……姑息な技だ」
“黒鉄”:「“天狼”とはまるで違う……弱者が必死に足掻くための技」
“黒鉄”:焼け焦げたコート上で再び構え直す。
サデ・ニカモ:「……苦労」
サデ・ニカモ:「してきましたから……ふへ」
“黒鉄”:「……悪くない」
サデ・ニカモ:最後のロイスを取得します。
サデ・ニカモ:“黒鉄” 共感/○闘志 で。以上です
GM:“スーパーソニック”の反動で“黒鉄”は一度HP0に HP30で復活します

GM:行動値19 サデさんの手番です
サデ・ニカモ:はあい
サデ・ニカモ:マイナーで《光の衣》
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を4増加(179 → 183)
サデ・ニカモ:ちょっと待ってね
サデ・ニカモ:お待たせしました。メジャー前に
サデ・ニカモ:モーナちゃんへのロイスをSロイスに指定します
GM:許可します。
サデ・ニカモ:やったあ
サデ・ニカモ:それをタイタスにして昇華して、細胞侵蝕の使用回数を回復します
サデ・ニカモ:メジャーで《コンセントレイト:オルクス》《ダンシングシミター》《細胞侵蝕》《異形の祭典》《縛鎖の空間》
サデ・ニカモ:クリスタルシールドまで含めて武器5つ使用。敵全員に射撃攻撃をします
GM:判定どうぞ!
“黒鉄”:《研究対策:細胞侵蝕》LV3でBSは無効に
サデ・ニカモ:83dx4+6
DoubleCross : (83DX4+6) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,9,9,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,3,3,4,4,4,4,4,5,5,6,6,6,7,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,2,2,2,3,3,4,5,5,5,5,6,7,8,8,8,8,9,9,9,10,10]+10[2,2,3,3,3,4,5,6,6,6,8,8,8,8,9,9]+10[1,1,1,2,3,7,7,8,9,9,10]+10[2,6,6,7,9,10]+10[3,5,5,8,8]+10[2,5,6,10]+10[1,4,9]+10[2,6]+10[6]+10[9]+10[9]+10[7]+10[6]+2[2]+6 → 178

GM:おいおいおい
ルシア・J・ファーティマ:ハジけた
“アコナイト”:《支配の領域》+《絶対支配》
“アコナイト”:10[2,6,6,7,9,10]の6,7,9,10を1に
サデ・ニカモ:だと……いくつになるんだ
GM:えーと……
GM:82か……?
ルシア・J・ファーティマ:たぶんそう!
サデ・ニカモ:98じゃない?
春日井ショウ:数えるのも一苦労
GM:8回目の判定を6にしてて+6だから
サデ・ニカモ:C4なのでまだ回ってるのよ
GM:C4じゃん!
ルシア・J・ファーティマ:あっほんとだ
GM:じゃあすいません下げるとこが違いますね え~と
GM:10[3,5,5,8,8]の5,5,8,8を1に
GM:で89かな
サデ・ニカモ:89か
サデ・ニカモ:下がりすぎ
“黒鉄”:ドッジ 《リフレックス:ハヌマーン》+《切り払い》+《居合い》
ルシア・J・ファーティマ:《研究対策:切り払い》LV3次のメジャーのC値-3
サデ・ニカモ:《対策:切り払い》で達成値を119に
“黒鉄”:22DX7+52+12>=119
DoubleCross : (22DX7+64>=119) → 10[1,2,2,2,4,4,4,5,6,6,6,7,7,7,7,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,3,4,4,7,8,9,10,10]+10[3,3,3,8,10]+10[1,8]+10[8]+2[2]+64 → 116 → 失敗

“アコナイト”:《妖精の手》
サデ・ニカモ:やめろー!!!!!!!!
春日井ショウ:研究対策:切り払いLV3で次のメジャー判定のC値-3!
“黒鉄”:1DX7+124>=119
DoubleCross : (1DX7+124>=119) → 10[10]+5[5]+124 → 139 → 成功

ルシア・J・ファーティマ:最悪!
“黒鉄”:《風踏むマシラ》+《朧の旋風》 HP回復して再行動
“黒鉄”:4D10
DoubleCross : (4D10) → 29[7,10,6,6] → 29

GM:“黒鉄”のHPを46に変更(30 → 46)
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“アコナイト”:3DX>=119
DoubleCross : (3DX10>=119) → 10[5,6,10]+1[1] → 11 → 失敗

“クーストース”:ガード 《歪みの体》+《影の守り手》+《スプリングシールド》+《自動触手》+《原初の灰:刺の獣身》
“クーストース”:《崩れずの群れ》+《命のカーテン》でアコナイトをカバー
“クーストース”:15+6D10 ダメージ反射
DoubleCross : (15+6D10) → 15+38[7,6,2,3,10,10] → 53

“エフェメラ”:暴走 リアクション不可
GM:他になければダメージどうぞ
サデ・ニカモ:え~……
サデ・ニカモ:ないな~~
サデ・ニカモ:ダメージ出します……
サデ・ニカモ:9d10+18+2d10
DoubleCross : (9D10+18+2D10) → 44[1,6,1,4,10,4,7,9,2]+18+13[3,10] → 75

ルシア・J・ファーティマ:あっ凍てつく刃いらない?
サデ・ニカモ:どうかな 範囲だし
ルシア・J・ファーティマ:たしかにね
サデ・ニカモ:装甲-20換算でこのラウンド中ダメージ+2d、縛鎖の空間で重圧と放心付与です
サデ・ニカモ:サデ・ニカモの侵蝕率を15増加(183 → 198)
GM:本当に凍てつく刃なしでいいですか?
春日井ショウ:……これでエフェメラちゃん落とせる可能性あるし、入れといても良いかも
ルシア・J・ファーティマ:よく考えたらこのラウンド対象にできるのサデちゃんだけだしね
満天星ニニカ:やっちゃえやっちゃえ
春日井ショウ:持ってって!スカーレット・メディランド:凍てつく刃LV5→ダメージロールに+1D+15、侵蝕値+3
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を3増加(135 → 138)
サデ・ニカモ:もらう!
サデ・ニカモ:75+1d10+15
DoubleCross : (75+1D10+15) → 75+8[8]+15 → 98

ルシア・J・ファーティマ:もらってよかったねえ
“クーストース”:C(98-28-10-7)
DoubleCross : c(98-28-10-7) → 53

“クーストース”:ダメだ耐えられない 戦闘不能です。
“エフェメラ”:こちらも無理 戦闘不能です
サデ・ニカモ:やった~~~けど
サデ・ニカモ:こちらも自動触手で死ぬので……ううん ルシアさんへのロイスを昇華して復活します
サデ・ニカモ:HPは12のまま。

モーナ・レンクヴィスト:(……サデさん……)
モーナ・レンクヴィスト:傷だらけになりながら戦うその姿を見つめ、胸元で掌を握り締める。
モーナ・レンクヴィスト:(……誰より前から、誰より傍で……ずっと見てきたから、知ってます)
モーナ・レンクヴィスト:(誰より臆病なのに、それでも戦い続ける貴女は……本当は誰より勇気があるってこと)
モーナ・レンクヴィスト:低迷する成績、伸び悩む日々の中で……モーナは、本当はそれでもよかった。
モーナ・レンクヴィスト:たとえ勝てなくとも、サデと一緒に楽しくノヴァリス・ファイトが出来れば、それだけでいいと──密かにそう思うようになっていた。
モーナ・レンクヴィスト:(……でも、今は違う)
モーナ・レンクヴィスト:(皆さんが……私の仲間が、チームA.R.Cが……)
モーナ・レンクヴィスト:(サデさんが誰より強いんだって、ここにいる全員に証明したい……!)
モーナ・レンクヴィスト:(……だから……)
モーナ・レンクヴィスト:すぅ、と大きく息を吸って、大歓声に負けないように全力で叫ぶ。
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「────勝ってください!!!!」
サデ・ニカモ:(……わかってます)
サデ・ニカモ:苦労してきたという自覚がある。
サデ・ニカモ:選ばれたと思っていた──昔は。どうしようもない外の世界での暮らし。差し伸べられた手。仲間たち。オーヴァード。
サデ・ニカモ:みな共に楽園の民たる資格を得て、箱舟アルッキに乗ることを許されたのだと。
サデ・ニカモ:ずっと幻想だ。都合のいい夢を見ていた。何度現実を突きつけられても。
サデ・ニカモ:(でも、だから、今度こそは)
サデ・ニカモ:(……こんな風に思ったのだって、数えきれないくらいだけど。それでも、今回だけは)
サデ・ニカモ:「……絶対に、勝ちますから」
サデ・ニカモ:蒼い瞳が炯々とぎらつく。凝視する。不倶戴天の敵と定めたものを。
サデ・ニカモ:“クーストース”──“龍妃”。一度は“黒鉄”すらをも置いて、MVPに選ばれた闘士。
サデ・ニカモ:己の頭上に輝く二重冠を、この場に齎したのは彼女だった。
サデ・ニカモ:「ずるいですよね」
サデ・ニカモ:ずっと勝ってきたくせに。ただ一度の敗北を前にしただけで。
サデ・ニカモ:呼び寄せるのか。奇跡を。己がどれだけ苦しみ願っても、運命を共にするのだと信じた仲間たちとの破局の時も、憧れ続けた背が消えた時も、ずっとずっと負け続けていた時も、ついぞ姿を見せなかったものを。
サデ・ニカモ:「……でも、そうじゃない」
サデ・ニカモ:ずっとモーナちゃんに付き合ってもらって、“天狼”に押し上げてもらう掟破りまでして、
サデ・ニカモ:その重さを知っているから、やっぱり、性懲りもなく勝利を疑うことができない。
サデ・ニカモ:「ありがとうございます。二人とも」……そうして胸に溢れる力ならば、きっと奇跡にさえ拮抗できる。
サデ・ニカモ:「それとちょっと無茶するので、後で許してください」
サデ・ニカモ:言い切って、ベンチから視線を切る。
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん……?」
白武ギンカ:「……何かやる気だね」
サデ・ニカモ:残った左の角に手を伸ばす。
サデ・ニカモ:ぐっと掴んで。
サデ・ニカモ:ごきりと折る。
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん!?」
サデ・ニカモ:「痛゛ッッッッッッ!!!!」
白武ギンカ:「えぇ~……」
イネッサ・アナニエヴァ:「見てあれ!また折ってる!」
ダナ・トルロハ:「なんで……?」
姜麗花:「こわ……」
ルシア・J・ファーティマ:「なにやってんだあのバカ……!」敵を挟んだ位置で顔を引きつらせる。
サデ・ニカモ:「でも……でも~……ッ!」
春日井ショウ:「り、リーダー!?」
満天星ニニカ:「ウハハハッ」
サデ・ニカモ:握り締めたそれへ、さらに力を籠める。
実況:「これは……“ウコンハットゥ”選手、急に自傷を始めました!一体どうしたんでしょうか!?」
解説:「ブラム=ストーカーに目覚めたとは聞いてませんが……」
サデ・ニカモ:かすかな音を立てて砕け散る。角だったものが赤い微細な粒子となり、サデを囲んで渦を巻く。
サデ・ニカモ:息を吸い込む。自傷よりも、攻撃よりも、今からやろうとしていることの方がよほど怖いけれど──
サデ・ニカモ:「──私を見ろぉおおおおおおッ!!!!」
サデ・ニカモ:華奢な喉から、絶叫が迸る。
“クーストース”:「……っ……るせ……!」眉を顰める
“エフェメラ”:「な……何だ……?」
サデ・ニカモ:「勝利は! 私たちのものだ、今度こそ私のものだ!」
サデ・ニカモ:叫びに呼応するかの如く、渦巻く霧が形を成す。尖った形。薔薇の棘よりも細く、長く、煌めく無数の赤い針。
サデ・ニカモ:「サデ・ニカモがここにいる! ここに、いるんだ!!」
サデ・ニカモ:魚群のように回遊する針へ、連なる短剣を向けて掲げる。黒く朽ちた長剣を思わせるそれに、指揮者を得た針の集団が鎌首を擡げる。
サデ・ニカモ:「逸らしたままの目玉に、寝惚けたまんまの脳髄に」
サデ・ニカモ:「Aiguille Rouge à Coudre赤い縫い針を、焼きつけろ!!!」
サデ・ニカモ:剣を振るう。指揮棒のように。
サデ・ニカモ:針の魚群が殺到する。一見して儚くすら見えるそれが、石床を貫通する強さと鋭さを備え、舞台上を徐々に染め上げて、ZENITHへ向けて侵攻する。
サデ・ニカモ:圧倒的なまでの数と密度。当たれば針山地獄の起伏の一つとなる。そして当然、胞子の毒の針である。
“エフェメラ”:「う、あぁあああッ!!」
“エフェメラ”:炎虫が爆炎を撒き散らし、針を防ごうとするが、
“エフェメラ”:「……うっ……!!」
“エフェメラ”:僅か一本が肌を掠めただけで、激痛が走り、レネゲイドコントロールは散漫に。
“エフェメラ”:そうなれば、最早魚群の餌食だ。
“エフェメラ”:「あ……ッは……」
“エフェメラ”:全身に針を受けよろめく。蜻蛉たちが消えていく。
“エフェメラ”:「嘘でしょ……こんな……」
“クーストース”:「ぐぅううううッ……!」
“クーストース”:一気に影の獣が膨れ上がる──“クーストース”の全開出力。
“クーストース”:“アコナイト”を守るように膨張した影は、そのまま針を受けながらサデへと突き進み、その全身に喰らい付く。
“クーストース”:影の爪が肉を引き裂き、牙が骨を噛み砕く。
サデ・ニカモ:「ぎ、ぃ……!」
“クーストース”:「は……ははッ……」
“クーストース”:だが、そこまでだ。具現化した影が光に晒され消えていく。
“クーストース”:「いつ振り、だろうな……落ちるのなんて……」
“クーストース”:口から影の混ざった黒い血を吐く。
“クーストース”:「おい、“黒鉄”……」
“クーストース”:「……勝たなきゃぶっ殺すぞ」
“クーストース”:ぐらりとよろめき、そのまま倒れ伏す。
“アコナイト”:「……! 二人とも……そんな……!」
サデ・ニカモ:「……ああぁぁぁあぁッ!」
サデ・ニカモ:最後に纏わりつく獣を振り払う。血塗れの手で、乱れて視界を塞ぐ前髪を掻きのける。
ルシア・J・ファーティマ:「……ははっ、なんだよあのヤロー」呆気にとられたまま、安堵したような笑みが漏れる。
ルシア・J・ファーティマ:「さんざっぱら文句言ってたくせに、しっかり気に入ってんじゃね―か」
ルシア・J・ファーティマ:「チームの名前A.L.Cをよ」
サデ・ニカモ:蒼くぎらつく双眸でルシアを睨む。……それが日の下に晒されている。
サデ・ニカモ:「……私、すごく、頑張りました。チームメイトの働きにも、期待してますから」
サデ・ニカモ:「あと、二人!!」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:ただ一人、針の豪雨を徒手にて捌き切り、チームA.R.Cを見据える。

GM:《朧の旋風》により黒鉄の再行動です。
“黒鉄”:マイナーで再び《スーパーソニック》
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
“黒鉄”:メジャー《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《バリアクラッカー》
“黒鉄”:対象満天星ニニカ!
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,1,1,1,2,2,3,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,7,9,9,10,10]+10[4,5,6,6,7]+2[2]+51 → 73

満天星ニニカ:やめなされ、バリアクラッカーをやめなされ
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》、次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
満天星ニニカ:ドッジ!
満天星ニニカ:7dx>=73
DoubleCross : (7DX10>=73) → 9[1,2,4,6,7,8,9] → 9 → 失敗

春日井ショウ:アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV4→10m離れたキャラクターをカバーリング、1シナリオ3回、侵蝕値+6
春日井ショウ:カバー入るよ!
満天星ニニカ:ショウ~~!!♡
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(138 → 144)
GM:なんだとぉ……
GM:ではダメージ!
“アコナイト”:《オープンペイン》ダメージ+5D10
“黒鉄”:8D10+29+10+3+34+5D10 装甲ガード無視
DoubleCross : (8D10+29+10+3+34+5D10) → 43[6,4,4,10,2,3,10,4]+29+10+3+34+27[2,10,10,4,1] → 146

春日井ショウ:流石にデカいな……
春日井ショウ:まずは残しておいたルージュ・ロワイヤル:デモンズウェブLV5→対象の受けるダメージを-6D、1ラウンド1回、侵蝕値+2!
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を2増加(144 → 146)
春日井ショウ:146-6d10
DoubleCross : (146-6D10) → 146-31[10,1,4,1,10,5] → 115

春日井ショウ:そしてリアクティブコートのダメージ軽減起動!
春日井ショウ:115-3d10
DoubleCross : (115-3D10) → 115-26[7,9,10] → 89

春日井ショウ:C(89-34)
DoubleCross : c(89-34) → 55

春日井ショウ:最大HP以下まで削ったのでオバキル無し!
春日井ショウ:更にアプローズ:無限の血肉LV2→戦闘不能を回復しHPを2Dまで回復、1シナリオ1回、侵蝕値+4
GM:固すぎる
春日井ショウ:九生足の効果も入れて……
春日井ショウ:2d10+10
DoubleCross : (2D10+10) → 8[3,5]+10 → 18

春日井ショウ:春日井ショウのHPを18に変更(34 → 18)
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を5増加(146 → 151)

“黒鉄”:「……ッ…… フー……ッ……」
“黒鉄”:サデの猛攻を凌ぎ切り、巨大な岩壁めいて絶対的に見えた“黒鉄”の足取りが、ほんの僅かに揺らぐ。
“黒鉄”:手足からはだらりと血が滴り、黒髪は濡れて乱れている。
観客:「あの“黒鉄”が──」
“CHIKUWA”:「残りは二人……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「これ、もしかして……」
GM:観客に異様な熱気が伝播していく。それは誰も思い描かなかったであろう光景。
GM:“ZENITH”の──“黒鉄”の、絶対王者の敗北。
GM:伝説が塗り替えられる瞬間を目前にし、一気に会場がヒートアップする。
ペネロピ・オースティン:「行け……!」
“マッドサイエンティスト後藤”:「勝てる……!勝てるで、これ!」
遊び好きな生徒:「チームA.R.C、頑張れーーーっ!!」
GM:会場が怒涛のようなチームA.R.Cコールで埋め尽くされる。轟くばかりの声援の洪水がスタジアムを満たし──
“黒鉄”:その中で、“黒鉄”が所在なさげに立ち尽くす。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:(潮時か……)
“黒鉄”:三年間──ひたすらに勝ち続けてきた。誰からも疎まれ、憎まれ、他人の青春を、夢を踏みつけにして頂点に立ち続けてきた。
“黒鉄”:“天狼”との約束を守るため──ではない。彼女はそれを聞き届けなかった。
“黒鉄”:全ては己の意地の為。己一人のくだらない意地のために、多くの人を傷付けてきた。
“黒鉄”:(これが正しい結末か──)
“黒鉄”:観客に愛されぬ偽りのチャンピオンは破れ、彼らに愛される本物の闘士が新たな王座を手にする。
“黒鉄”:どこか、“黒鉄”自身も思い描いていた、あるべき正しい物語だ。
“黒鉄”:敗北を悟り、三年間──否、闘士となって初めて、自ら構えを下ろそうとした。
“黒鉄”:その時だった。
GM:「……れ……!」
GM:「……れ、“黒鉄”……!」
GM:地鳴りのようなチームA.R.Cコールの中で、消え入りそうに小さなその声が、途切れ途切れに“黒鉄”の耳に入った。
真面目そうな生徒:「頑張れ、“黒鉄”----っ!!」
真面目そうな生徒:「っ……負けるな……!頑張れ、チーム“ZENIITH”--っ!!」
真面目そうな生徒:それは黒髪の、地味な印象の生徒だった。
真面目そうな生徒:容姿も運動も秀でたところのない、真面目さだけが取り柄のその生徒の唯一の趣味は、ノヴァリス・ファイトの観戦だった。
真面目そうな生徒:最も好きな闘士は、“黒鉄”。彼女のストイックな姿勢と飾り気のない姿勢に自らを重ねるようにして、これまでずっと応援してきた。
真面目そうな生徒:友人も恋人もいない生活で、勝ち続ける“黒鉄”の孤高の姿が、彼女にとっての支えだった。
真面目そうな生徒:そんな一人の生徒の個人的な事情を、無論“黒鉄”が知る由もないが──
真面目そうな生徒:汗だくになり、慣れない大声に裏返りながらも叫んだその声は、その瞬間、“黒鉄”の耳に届いていた。
真面目そうな生徒:「“黒鉄”--っ!!頑張れ……頑張れーーっ!!」
観客:「“黒鉄”、負けないで!!」「私たちが付いてる!」「“ZENITH”ーー!!絶対勝って!!」
“黒鉄”:「──」
“黒鉄”:一度それに気付けば、他の観客たちの声も耳に入ってくる。
“黒鉄”:チームA.R.Cへの声援にかき消されそうな──他のチームへの応援に比べても、ずっと小さいであろう声が。
“クーストース”:「……何呆然としてんだ、あのバカ」
“クーストース”:ベンチから呆れたように呟く。
“クーストース”:「いないわけねーだろ……」
“クーストース”:「チャンピオンなんだぞ、お前が」
“黒鉄”:「……は……」
“黒鉄”:一瞬試合も忘れ、呆然としたように立ち尽くす。
“黒鉄”:胸中に湧き上がってきたのは、否定しようも無い喜びだった。
ルシア・J・ファーティマ:ヒ ュ ン ─── !
ルシア・J・ファーティマ:その瞬間、顔を上げた黒鉄の視界の端に、紅い斬閃が瞬く。
“黒鉄”:「ッ……」
“黒鉄”ギリギリで・・・・・手甲で逸らす。あまりにも“黒鉄”らしくない、忘我の間隙。
ルシア・J・ファーティマ:火花が散る向こう側で、獰猛な笑みを浮かべて続く一撃を放つ。
ルシア・J・ファーティマ:「いつも以上にシケた面してたから狩り時だと思ったのによ!」
ルシア・J・ファーティマ:「間一髪で顔上げやがった。意外と持ってるじゃねえかチャンピオン!」
“黒鉄”:「……」
ルシア・J・ファーティマ:「キレイに終われるとでも思ったか?お生憎様だけどなァ……」
ルシア・J・ファーティマ:「そりゃ無理だね!アタシが言うんだから間違い無え!」
ルシア・J・ファーティマ:「お前はせいぜい……」紅い鉤爪が引き絞られ、弾ける。
ルシア・J・ファーティマ:「最後の瞬間まで無様に足掻いてくれや!アタシらの勝利のためになァ!!」
“黒鉄”:激しい火花が散る。
“黒鉄”:掌で受け流すように蜘蛛脚の軌道を逸らし、再び向き直った時には既にその表情はいつもの固いもの。
“黒鉄”:ただその耳だけが、僅か赤い。
“黒鉄”:強靭な脚が地を蹴り、踏み出したその瞬間。
“黒鉄”:機械円盤めいた十字冠が、内側から弾けるように変形する。
“黒鉄”:四隅から光の刃が走り、現れるのは激しく輝く神聖二重冠。
“黒鉄”:圧力を持ったレネゲイドが、一陣の風のように会場を吹き抜け──
“黒鉄”:刹那、衝撃と共にルシアの身体がふわりと宙を舞っている。
ルシア・J・ファーティマ:「ッ!!」
“黒鉄”:タックル、足払い、殴打からの背負い投げ──流れるようなその全てが誰にも知覚できない速度で行使される。極限まで研ぎ澄まされた格闘技術。
ルシア・J・ファーティマ:気がついた時には、黒鉄は遥か後方の自陣へと駆け抜けていた。その背へと紅い糸を飛ばすが、雷光の如きスピードに振り切られ空を切る。
“黒鉄”:盾を失った剣に向け、一切間髪を入れず疾駆する。
“黒鉄”:「勝負だ──」
“黒鉄”:「“ウィンター・ブルー”」
満天星ニニカ:「……まったく、世話が焼ける」正面に見据える
満天星ニニカ:「『おまえは、ニニカを闘士にした責任がある』のだぞ」
満天星ニニカ:「先程の様子といい、よくもまあそう自覚もなくこれまでやってこれ―」言葉は最後まで続けることができなかった
満天星ニニカ:もう目の間にいる、交差するように蹴りを放つ
満天星ニニカ:「(しかし――これは駄目だな)」
満天星ニニカ:先程の光景に呆けてしまったのはニニカも同じだ
満天星ニニカ:これで終わってしまうのか――?と
サデ・ニカモ:(……思い出す。残り二人。絶対王者の陥落の兆し)
サデ・ニカモ:それは自身にとって最も鮮烈な原体験。
サデ・ニカモ:(“天狼”は、まさにこんな状況から勝ってみせた)手をかざす。宙に撒かれた胞子が蠢き、“黒鉄”を捕らえようとして、果たせず萎びる。依然“アコナイト”の呪力が強すぎ、近すぎる。
サデ・ニカモ:(でも)
“黒鉄”:互いに示し合わせたように蹴り足が交錯し──大気がビリビリと震えた。
“黒鉄”:流体のように身体を捻り、脚を踏み込む。震脚。彗星が衝突したような地響きと共に、スタジアムが大きく揺れるが──それもただ構えたに過ぎない。
満天星ニニカ:わかる、ニニカだからこそ、3手先――詰みだ
満天星ニニカ:「まったく、おまえが――チャンピオンがこんなところで終わるはずがないってのに」
“黒鉄”:ニニカに向け、壮絶な嵐のような拳打が襲い来る。夥しい衝撃波と残像を伴い、それら全てを計算に入れた、狂気的に精密な連撃。
“黒鉄”:その処理速度は、今の満天星ニニカの限界を越えている。果たしてそれから三度の攻防の後、ニニカの読み通りの展開が訪れた。
満天星ニニカ:「すまない」だからこれはニニカのミスだ
“黒鉄”:対処不可、致命の手刀が、ニニカの喉元へと迫る。
春日井ショウ:しかし、詰みを悟ったニニカの右の拳に何かが絡みつく。
春日井ショウ:「ニニカ!続けて!」
春日井ショウ:ショウの叫びに応じるように、あるいは絡みついた何かに引っ張られるように。
春日井ショウ:自然と動いた拳が致命であるはずの手刀を辛うじて弾く。
“黒鉄”:「!」
満天星ニニカ:「(そうだ、これは……一対一の勝負ではない)」
満天星ニニカ:だからこうして、一瞬の小さな一対一の盤外から駒が降ることもある
春日井ショウ:気が付けば、いつの間にか。ニニカの右腕全体――いや、四肢の全てを覆うように茨が絡みついている。
満天星ニニカ:「クク、"天狼"もこんな気持ちだったのだろうか」続けて力強く、今度は明確な意志を伴って確実に弾く
満天星ニニカ:「頼もしいものだな」予測を超えて継続された攻防を繋ぐ、円を描くように足を運び、尾を振り手刀を跳ね上げる
満天星ニニカ:まだだ、まだ終わってはいない
満天星ニニカ:「そして恐ろしくもある」
満天星ニニカ:春日井ショウが何故満天星ニニカを守るのか
満天星ニニカ:それは
満天星ニニカ:「おれがおまえを倒すからだ」
満天星ニニカ:「それを果たし……これに応えねばならない」
春日井ショウ:「ええ。応えてもらうわよ」
春日井ショウ:"黒鉄"の速さに対して後から蔦を伸ばしていたのでは追いつかない。なら、最初から纏ってもらえばいい。
春日井ショウ:幸いなことに、ニニカちゃんとの相性がバッチリなのは散々確認してある。さっきなんてうちの知らない間に再利用されてたし。
春日井ショウ:とはいえ、黒鉄の一撃を受け止めるのはそれだけでとんでもない負荷。一度打ち合う度に咲かせた薔薇が散っていく。
春日井ショウ:散る度に咲かせては咲くたびに散る。それを繰り返す中で、どんどんと自分の中の何かが昂っていくのが分かる。
“アコナイト”:「……邪魔を」
“アコナイト”:「しないでくれる?」
“アコナイト”:声はショウの耳元から聞こえた。
“アコナイト”:半身ほどの、崩れかけの分身体。血と芝とで組み上げられたそれらが、ニニカとショウのもとへと同時に現れ、
“アコナイト”:茨を腐敗させ、またショウの喉元を絞め上げる。
春日井ショウ:「は、っ」
春日井ショウ:一瞬呼吸が乱れる。だけど、薔薇が咲き止むことはない。
春日井ショウ:むしろショウ自身の周りにも蔦が展開され、分身体もろとも巻き込むように絡みついた。
春日井ショウ:腐りかけた蔦の上にまた新たな蔦が這い、薔薇が咲く。咲く。咲く。咲く。咲く。
春日井ショウ:それと同時に、その色に変化が訪れる。赤から橙へ、橙から黄へ、黄から薄黄へ、薄黄から白へ、白から薄青へ――。
春日井ショウ:それはまるで、純度を増した炎が熱を上げるとともに色を変えるように。あるいは、等級を上げた星が輝きを増すとともに色を変えるように。
春日井ショウ:代わり続けた果てに辿り着くその色は。一歳の不純物を含まず完全燃焼する炎の色。あるいは、全天で最も輝くシリウスの色。
春日井ショウ:『不可能』から『夢叶う』へと意味を変えた薔薇の色。人々の知識と技術と時間と熱意が齎した奇跡の色。
春日井ショウ:「ひらけっ、アプローズ!!」
春日井ショウ:――ショウの頭上。普段から浮かぶ赤い茨によって描かれた歪な円の中心にひらいた薔薇も、同じく鮮やかな青だった。
“アコナイト”:「……この子……!」
“アコナイト”:表情を顰める。分身が蒼炎によって焼け落ちていく。
“黒鉄”:「……茨……それに、尻尾か」
“黒鉄”:距離を取り、超音速の攻防に赤熱した手甲を構え直す。
“黒鉄”:「予想外だったな」
“黒鉄”:「次は何だ?」
“クーストース”:「……あいつ……」
“クーストース”:“黒鉄”の表情を目にし、見たことのないものを見た時の不可解さで眉根を寄せる。
“クーストース”:「……笑ってんのか?」
満天星ニニカ:「ああ、次はとっておきだ……見せてやろう」

GM:行動値11 アコナイトの手番です
“アコナイト”:メジャー《コンセントレイト:ソラリス》+《さらなる力》
“アコナイト”:対象黒鉄
ルシア・J・ファーティマ:またかよ!
満天星ニニカ:おみゃーー!!
サデ・ニカモ:根源悪
“アコナイト”:15DX7+12>=20
DoubleCross : (15DX7+12>=20) → 10[1,2,2,3,3,6,7,7,8,8,9,9,9,9,10]+10[2,2,4,4,5,5,7,9,9]+10[5,6,10]+10[9]+6[6]+12 → 58 → 成功

“アコナイト”:成功
“アコナイト”:あっそうか
“アコナイト”:+《領域の加護》+《導きの華》+《要の陣形》+《戦乙女の導き》+《狂戦士》です
“黒鉄”:再行動
春日井ショウ:やばすぎ
サデ・ニカモ:要の陣形は乗らない……乗ってもあんまり意味ないだろうけど
“黒鉄”:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《獅子奮迅》
“黒鉄”:対象ニニカ・ルシア・サデ
春日井ショウ:どうする?単体化切る?
満天星ニニカ:切れるときに切ったほうがいいのかも
ルシア・J・ファーティマ:どちらでも大丈夫!
満天星ニニカ:受ける余裕そのものはあるんですよね
ルシア・J・ファーティマ:受けたら受けたで自動触手できるし
サデ・ニカモ:こちらも一回くらいならまだ
春日井ショウ:じゃあリーダーだけ庇おうか 一番ロイスきついでしょ
春日井ショウ:とりあえず対象変更は使いません!
GM:では判定
“黒鉄”:22DX7+51
DoubleCross : (22DX7+51) → 10[1,2,2,2,2,3,4,4,4,5,5,6,7,7,7,7,8,9,9,9,10,10]+10[1,2,2,5,5,7,8,9,9,10]+10[1,6,6,9,9]+10[4,9]+1[1]+51 → 92

満天星ニニカ:ドッジ!
サデ・ニカモ:とりあえずドッジ
満天星ニニカ:7dx>=92
DoubleCross : (7DX10>=92) → 10[1,6,6,8,9,10,10]+9[1,9] → 19 → 失敗

サデ・ニカモ:6dx>=92
DoubleCross : (6DX10>=92) → 9[2,2,3,6,8,9] → 9 → 失敗

サデ・ニカモ:もちろんだめ
春日井ショウ:アンクル・ウォルター:崩れずの群れLV1+命のカーテンLV4→10m離れたキャラクターをカバーリング、1シナリオ4回、侵蝕値+6
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア LV3》次に行うメジャーアクションのダイスを+(LV×10)
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》 ニニカちゃんをカバーしてガード。
春日井ショウ:で、すみません!命のカーテンにデモンズシード使って侵蝕+1だったの忘れてました!
春日井ショウ:これで4回目の筈なので、更に+4しておきます……
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を10増加(151 → 161)
GM:OK!
満天星ニニカ:うおー!チームメイトが頼もしすぎる!!
サデ・ニカモ:すまないねえ
ルシア・J・ファーティマ:ガードして《自動触手》LV6 ダメージを18反射
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(169 → 173)
GM:イテーーッ
GM:“黒鉄”は18のダメージを受けた (25 → 7)
GM:ではダメージ
GM:あっ
GM:支援入ってるの忘れてた すいません 振り直しはせずに達成値+10のとこだけ入れときます
“黒鉄”:11D10+29+10+3+34+11
DoubleCross : (11D10+29+10+3+34+11) → 52[5,4,5,6,7,1,4,5,8,1,6]+29+10+3+34+11 → 139

春日井ショウ:流石に無理!初期ロイスの闘士:○理想/執着を切ります!
春日井ショウ:九生足も使って復活!
ルシア・J・ファーティマ:HP0!天狼のロイスをタイタスに昇華して復活。九生足で回復量+10
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を1増加(161 → 162)
ルシア・J・ファーティマ:HP23
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1増加(173 → 174)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを23に変更(18 → 23)

“アコナイト”:君達の周囲の地面がボコボコと次々に盛り上がり、不気味に蠢いていく。
“アコナイト”:土の柱は歪な手足の裸の少女の姿となり、ゾンビのように君達を取り囲み、にじり寄る。
“アコナイト”:「チームで戦ってるのは……あなた達だけじゃないのよ」
“アコナイト”:瞬間、相対していた“黒鉄”の姿が掻き消え、代わりに土像が現れる。
“黒鉄”:背後から衝撃──死角から現れた“黒鉄”の攻撃。到底対処しようがない。
“黒鉄”:“アコナイト”とのコンビネーション。キャスリングめいて無数の土像と次々に位置を入れ替えながら、絶え間ない攻撃が四方八方から襲い来る。
ルシア・J・ファーティマ:夥しい血飛沫が舞う。
ルシア・J・ファーティマ:それは辛うじてニニカの背後に飛び込んだルシア自身の血であることに相違はなく
ルシア・J・ファーティマ:「がぷッ……ハハ」
ルシア・J・ファーティマ:飛び散った血痕が、網目状になって黒鉄の手甲に絡みつく。
サデ・ニカモ:盾めいた子実体を地面から生やし、その陰に蹲る。
サデ・ニカモ:吹き荒れる風圧だけで髪が切り散らされ、肌に裂傷が刻まれる。死の瞬間をほんの僅かに引き延ばすだけの半端な対処──それさえできればいいと知っている。
ルシア・J・ファーティマ:紅い血糸が張り付いた部分からじわじわと、漆黒の手工の表面が腐食し、錆が浮かんでいく。
春日井ショウ:その期待に応えるように、実体を蔦が囲う。童話で語られる檻めいて見える茨の群れ。
春日井ショウ:しかして、その実は堅牢な防壁だ。咲き誇った薔薇が全ての包囲に加えられる攻撃の悉くを弾いて見せる。
“黒鉄”:「……!」異変に気付き、追撃の手を止める。
“黒鉄”:「これは……」
ルシア・J・ファーティマ:「闘士の装備は、そいつ専用に最適化された特注品だ」
ルシア・J・ファーティマ:「その手甲は、徒手空拳で戦う"黒鉄"の武器であると同時に、お前のデタラメな動きの負荷からお前自身の拳を守るための鎧」
ルシア・J・ファーティマ:「ちょっと緩んだだけで止まるとは思ってねえけどな。それでも」
ルシア・J・ファーティマ:「痛ぇもんは痛ぇだろ?」
“黒鉄”:“黒鉄”の代名詞たる手甲が腐食し、とうとう大穴が空いて崩れ落ちる。
“黒鉄”:現れるのは、鍛え抜かれた素手の拳だ。
“黒鉄”:「“紅蜘蛛”……」
“黒鉄”:「昔より随分と器用になったな」
ルシア・J・ファーティマ:「そうでもしね―とここまで続けられなかったもんでね」
ルシア・J・ファーティマ:「けど、どうせならもうちょっとマシな言い方してくれや」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシは昔より強くなった」
ルシア・J・ファーティマ:「鋭さも速さも硬さも、全盛期にはてんで及ばねーが」
ルシア・J・ファーティマ:「そんなもんは、他の奴チームメイトがやってくれるからな」
“黒鉄”:「……認めよう」
“黒鉄”:「お前は──お前達は」
“黒鉄”:「『本物の闘士』だ」

“アコナイト”:《夜魔の領域》行動値0で未行動になります
GM:行動値10 ショウさんの手番です
ルシア・J・ファーティマ:イニシアチブで《死神の疾風》LV4 次の攻撃を行うまで、行動値+10、ダメージ+3D
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を5増加(174 → 179)
春日井ショウ:あ、ニニカちゃんも行動値一緒なんだけど……
春日井ショウ:まあでもうちが先動いてアコナイトさん狙うか 動きます
GM:そうだった ではどうぞ
満天星ニニカ:やっちゃえー
春日井ショウ:まずはマイナーで戦闘移動。自陣中衛で皆に合流。
春日井ショウ:そしてメジャーはレッドテンペストでアコナイトさん狙うよ!
春日井ショウ:先輩確か援護の風もう一回あったよね?貰っていい?
ルシア・J・ファーティマ:あげちゃう!ニニカちゃんは隠密だしね
満天星ニニカ:ニニニ
ルシア・J・ファーティマ:《援護の風》LV6《ウインドブレス》LV4 判定ダイス+6、達成値+12
春日井ショウ:やったー 後は片方空打ちになるけど
春日井ショウ:ロッティリア:呪われしものの印LV4&流刑者の刻印LV4→判定時にダイス減少の影響を受けない、HPを40回復、1シナリオ4回、侵蝕値+6
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を4増加(179 → 183)
春日井ショウ:これでHPを回復しつつ撃ちます
春日井ショウ:春日井ショウの侵蝕率を6増加(162 → 168)
春日井ショウ:春日井ショウのHPを63に変更(23 → 63)
春日井ショウ:14dx7+20
DoubleCross : (14DX7+20) → 10[1,1,3,4,4,6,6,6,7,9,9,10,10,10]+10[4,7,8,9,10,10]+10[1,5,6,7,9]+10[6,10]+10[10]+5[5]+20 → 75

GM:何~~~~っ
“アコナイト”:《支配の領域》+《絶対支配》
“アコナイト”:5,6,7,9を1に
春日井ショウ:それでも41だよ!
“アコナイト”:でも41か……
“アコナイト”:今しかないな
“アコナイト”:《リフレックス:オルクス》+《束縛の領域》
ルシア・J・ファーティマ:こいつ…
春日井ショウ:生きぎたない……
“アコナイト”:この程度でやられるか!
“アコナイト”:13DX7+6>=41
DoubleCross : (13DX7+6>=41) → 10[1,1,2,3,5,6,7,7,9,9,9,9,10]+10[1,1,4,4,5,8,8]+10[6,10]+6[6]+6 → 42 → 成功

春日井ショウ:うっそ!?
ルシア・J・ファーティマ:うわっ
サデ・ニカモ:いい加減にしろ~~~~~!
満天星ニニカ:まじか……
“アコナイト”:ワハハハハ
春日井ショウ:いや、ここは当てに行こう ロイス切ります
GM:何だと~~~~!?
満天星ニニカ:筋肉で稼いだ分のロイス猶予が!
満天星ニニカ:火を吹くぜ!
春日井ショウ:チームA.R.C.:○愛着/劣等感のロイスを切って達成値+1d10!
春日井ショウ:41+1d10
DoubleCross : (41+1D10) → 41+9[9] → 50

春日井ショウ:繰り上がり!
ルシア・J・ファーティマ:やったぜ
GM:ぐああああああああ
満天星ニニカ:これが絆の力……
GM:では……命中!
GM:ダメージどうぞ!
春日井ショウ:喰らえ 絆と捕食者の力!
春日井ショウ:6d10+22+73
DoubleCross : (6D10+22+73) → 37[2,6,4,9,6,10]+22+73 → 132

GM:なんだこいつ…………
ルシア・J・ファーティマ:捕食者の73がデカすぎる
春日井ショウ:半分以上捕食者
“アコナイト”:計算するまでもなく……HP0!そしてもう復活回数もありません
“アコナイト”:戦闘不能です
サデ・ニカモ:やったー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ルシア・J・ファーティマ:やったーーー!!!
春日井ショウ:おらぁっ!
満天星ニニカ:この喜び……偽りではない!歓喜が伝わってくる……!
サデ・ニカモ:えらすぎ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

春日井ショウ:"黒鉄"さんの宣言を聞きながら駆けだす。より素早く対応できるよう、混線状態になってる自陣の中衛へ。
春日井ショウ:同時に背に負ったケースからレッドテンペストを宙へ放り出す。それだけ見れば、まるで自棄になったかのような行為だが――。
春日井ショウ:しゅるりと巻き付いた茨が、ショウの代わりにその長大な銃身を支えた。定めた銃口の先は当然"アコナイト"さん。
春日井ショウ:「行って!」
春日井ショウ:声かけと同時に発射された種子は、普段と違い空中で既に発芽する。銃さえ構えられる今の操作精度ならこの方が強いと判断した。
春日井ショウ:伸びた蔦が絡み合いながら投網のように広がって、彼女を覆わんとする。茨の節々に膨らんだ蕾はいつでも発火しうる。
春日井ショウ:(防御役の居なくなった今なら、これで……!)
“アコナイト”:「ふ──」
“アコナイト”:バシャッ!
“アコナイト”:蔦が“アコナイト”を捉えた途端、その身体は土くれへと変じる。
“アコナイト”:チームA.R.Cを取り囲む無数の土像から、幾重にも反響して声が響く。
“アコナイト”:「“ガリカ・オフィキナリス”……貴女は確かに強いわ」
“アコナイト”:「でも、まだ未熟すぎる……私と比べれば、貴女の経験はあまりに少ない」
“アコナイト”:「貴女では、私を捉えることはできない」
“アコナイト”:蠢く土塊から、笑声がこだまする。
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:(いや)
春日井ショウ:「……そうね。私だけなら、捉えられなかったでしょう」
春日井ショウ:「でも」
春日井ショウ:土くれへと絡みついた茨に咲いた薔薇たちが炎へと変じる。そして。
春日井ショウ:炎によって象られた炎虫・・へと、更に姿を変えていく。
春日井ショウ:「ルシア!像を全部糸で繋げて!」
“アコナイト”:「……! これは……」
“エフェメラ”:「ず……ズルズルズル!泥棒!インチキ!」
ルシア・J・ファーティマ:「もう」揺らめく炎の中で、血糸の赤い光が反射する。
ルシア・J・ファーティマ:「やってんよ!これで仕上げだ!」
ルシア・J・ファーティマ:ぐっと糸を手繰る。クモの巣状に張り巡らされた炎の糸が土塊を絡め取り、その虚像を暴き出す。
“アコナイト”:「っ……あぁッ!?」
“アコナイト”:逃げ場の無い炎に捉えられ、身を捩る。ルシアでなければ導けなかったであろう、この状況で“アコナイト”が潜む最適の位置取り。
“黒鉄”:「まずい──“アコナイト”!」
春日井ショウ:「逃がさない」
春日井ショウ:暴かれた実像へと炎虫が殺到する。それは放たれた分だけでなく、ショウの傍に咲いた薔薇からも。
春日井ショウ本来エフェメラの赤ではなく、青に染まった炎虫達。元よりもさらに高温となったその熱がアコナイトの全身を炙り尽くす。
“アコナイト”:「あぁ……あぁあああああっ……!」
“アコナイト”:魔女の全身が火に焼かれていく。“クーストース”に守られ、分身に紛れた彼女にとって、まずあり得ない光景。
“アコナイト”:「っ……あ……」
“アコナイト”:肺に火を吸い込みながら、口を開く。
“アコナイト”:「リジーちゃん……!」
“アコナイト”:「負けな……」
“アコナイト”:言い掛けて、一瞬口を噤む。
“アコナイト”:「ううん……」
“アコナイト”:「……楽しんで」
“アコナイト”:言い残し、再生限界を迎え倒れ伏す。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:競技場にとうとう一人取り残され──
“黒鉄”:それでも、その眼は闘志を滾らせている。
満天星ニニカ:「チャンピオンよ……それじゃあ、楽しもうか」
満天星ニニカ:そうして、"挑戦者"が歩を進める
“黒鉄”:「……ああ」
“黒鉄”:“王者”はそれを迎え撃った。
“黒鉄”:「そうだな」
“黒鉄”:《鼓舞の雷》
“黒鉄”:再行動します
“黒鉄”:《フルインストール》 ダイス+12個
“黒鉄”:マイナー《ポルターガイスト》 武器破壊をエピックで無効
“黒鉄”:メジャーでコンボ【黒鉄】
“黒鉄”:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《雷光撃》+《バリアクラッカー》+《居合い》+《マシラのごとく》+《MAXボルテージ》
“黒鉄”:対象満天星ニニカ!
ルシア・J・ファーティマ:ヒエ~ッ
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》受けるダメージ-(LV×5)
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》受けるダメージ-(LV×5)
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》受けるダメージ-(LV×5)
満天星ニニカ:来いッ!
“黒鉄”:Dロイス《学生王者》を使用
“黒鉄”:達成値を上昇します
“黒鉄”:28DX7+51+12
DoubleCross : (28DX7+63) → 10[1,2,2,3,3,3,3,4,5,5,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,10]+10[1,3,5,6,6,6,7,8,9,9,9,9]+10[3,3,5,5,7,8]+10[4,9]+1[1]+63 → 104

“黒鉄”:104+1D10
DoubleCross : (104+1D10) → 104+3[3] → 107

春日井ショウ:デッカ!?
満天星ニニカ:ばかやろー!!
満天星ニニカ:ドッジ!
満天星ニニカ:7dx>=104
DoubleCross : (7DX10>=104) → 9[2,2,2,4,4,7,9] → 9 → 失敗

“黒鉄”:ダメージ
“黒鉄”:11D10+29+29+10+3+34+40+10 装甲ガード無視
DoubleCross : (11D10+29+29+10+3+34+40+10) → 43[2,1,6,9,2,5,2,2,1,8,5]+29+29+10+3+34+40+10 → 198

春日井ショウ:デッカ!
満天星ニニカ:わは……
ルシア・J・ファーティマ:ちょっと待ちな!
ルシア・J・ファーティマ:なんか…実はカバーしてたんじゃね―か?
GM:実はそうだった気がしてきた
ルシア・J・ファーティマ:《崩れずの群れ》を使ってた気がするぜ!
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を2増加(183 → 185)
GM:あっ
満天星ニニカ:庇われた気がしてきたぜ……
GM:実は……最初からあったのに使うのを完全に忘れていたのがあるぜ
“黒鉄”:《研究対策:崩れずの群れ》LV3
ルシア・J・ファーティマ:おまえー!
満天星ニニカ:なんだとぉ~~!!
サデ・ニカモ:カバーリングは消せないんじゃなかったかい
春日井ショウ:何に使うんだろ
“黒鉄”:達成値を+45します
春日井ショウ:えぐすぎ!
ルシア・J・ファーティマ:そこまでして…
サデ・ニカモ:そっちなんだ
満天星ニニカ:コワイヨー
“黒鉄”:198+5D10 ダメージ
DoubleCross : (198+5D10) → 198+31[6,8,5,10,2] → 229

ルシア・J・ファーティマ:ハハハこやつめ
満天星ニニカ:ピ ピカピ
春日井ショウ:せ、先輩大丈夫……?
ルシア・J・ファーティマ:現在HPが23で残り206
ルシア・J・ファーティマ:紅のベーゼLV6で上がってる分含めて最大HPが……
ルシア・J・ファーティマ:84!これで割って…
ルシア・J・ファーティマ:C(206/84)
DoubleCross : c(206/84) → 2

満天星ニニカ:84っ
ルシア・J・ファーティマ:3回死にます。昇華済ロイスは3個……つまり
ルシア・J・ファーティマ:ギリギリ生き残る!
GM:何だと~~~~!?
サデ・ニカモ:ヒュウ……
春日井ショウ:さっすが!
満天星ニニカ:ルシア、なんて闘士なんだぜ……
ルシア・J・ファーティマ:ゼェ…ゼェ…
ルシア・J・ファーティマ:九生足でHPは23だ
ルシア・J・ファーティマ:ルシア・ジュゼ・ファーティマの侵蝕率を1増加(185 → 186)
GM:では……続いてニニカさんの手番です
満天星ニニカ:あい!
満天星ニニカ:ブラスギアスを使用!隠密時判定+3d、侵蝕+5
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を5増加(115 → 120)
満天星ニニカ:120を超えたので使わせてもらうぜ、マイナーで《陽炎の衣》+《聖なる血槍 》 侵蝕+7
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を7増加(120 → 127)
満天星ニニカ:隠密移行、HPを10消費して武器攻撃力を+10!
満天星ニニカ:満天星ニニカのHPを4に変更(14 → 4)
満天星ニニカ:"黒鉄"にロイスを取得→宿敵○/標的
満天星ニニカ:神聖二重冠の効果を使用!ロイス×4につき侵蝕値を+40、このメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+80増加!
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を40増加(127 → 167)
GM:来たな……
満天星ニニカ:コンボ《レックス・ネモレンシスの剣【真】》→《C:エンジェルハイロウ》+《見えざる死神》+《バリアクラッカー》+《死点撃ち》侵蝕+11
満天星ニニカ:満天星ニニカの侵蝕率を11増加(167 → 178)
“黒鉄”:来い!
満天星ニニカ:209dx4+9-4+8
GM:ダイスは200までしか振れない!!!
満天星ニニカ:あ、なるほど!
サデ・ニカモ:滅多に必要ないTIPS
春日井ショウ:ギリギリ越してる
満天星ニニカ:べんきょうになったぜ
満天星ニニカ:200dx4+9-4+8
DoubleCross : (200DX4+13) → 10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,7,7,7,7,7,7,8,8,8,8,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,9,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,7,8,8,8,8,9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,2,2,2,2,3,3,4,4,4,4,5,5,6,6,6,7,7,7,8,8,8,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,2,2,4,4,4,4,5,5,5,5,6,6,6,6,7,8,9,10,10,10]+10[2,3,3,3,4,4,4,4,4,6,7,7,7,7,8,9,9,9]+10[1,2,2,3,4,4,4,4,4,6,6,7,9,9]+10[2,3,4,5,6,6,6,7,8,9]+10[1,2,3,5,5,8,9,10]+10[3,4,5,5,7]+10[1,4,6,6]+10[7,7,7]+10[8,9,10]+10[3,4,4]+10[4,8]+10[6,8]+10[5,5]+3[2,3]+13 → 206

春日井ショウ:200超えた!
ルシア・J・ファーティマ:さすがね
満天星ニニカ:ダメージ、いきます!
GM:なんだこの数字は…………
GM:待て!
満天星ニニカ:まちます!
“黒鉄”:ドッジ!
“黒鉄”:《リフレックス:ハヌマーン》+《切り払い》+《真空返し》
満天星ニニカ:《研究対策:ブリジット・フレア Lv3》判定の達成値+(LV×15)
満天星ニニカ:251!
サデ・ニカモ:あ、こちらも一応《対策:切り払い》。C値を-2しておきます
ルシア・J・ファーティマ:こっちも一応《研究対策:切り払い》LV3!C値-3
“黒鉄”:34DX7+52+15>=251 ドッジ
DoubleCross : (34DX7+67>=251) → 10[1,1,1,1,1,1,2,3,4,4,4,5,5,5,6,6,6,6,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,2,3,4,5,6,6,6,7,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,2,5,8,9,10]+6[4,5,6]+67 → 103 → 失敗

GM:100越えなのに……失敗!
GM:ダメージどうぞ!
満天星ニニカ:26d10+2d10+2d10+15+15+20+35+24+80
DoubleCross : (26D10+2D10+2D10+15+15+20+35+24+80) → 130[5,9,3,9,6,4,2,3,9,2,9,1,3,9,3,2,7,9,3,3,6,10,5,3,1,4]+7[6,1]+10[7,3]+15+15+20+35+24+80 → 336

ルシア・J・ファーティマ:でっか…
満天星ニニカ:ワオ
“黒鉄”:C(306-7)
DoubleCross : c(306-7) → 299

“黒鉄”:C(299/46)
DoubleCross : c(299/46) → 6

サデ・ニカモ:6
“黒鉄”:オーバーキル発生は6回
“黒鉄”:復活回数・蘇生エフェクトは……
“黒鉄”:ありません!試合終了です。
GM:チームA.R.Cの勝利です!
ルシア・J・ファーティマ:ウオオオーッ!!
満天星ニニカ:勝っ……たッ!
サデ・ニカモ:全員残ったな……
春日井ショウ:やったー!

GM:二者が動いたのは完全に同時だった。
GM:極限の集中。大歓声も遥か遠い、静謐の中。“黒鉄”と“ウィンター・ブルー”は相対する。
満天星ニニカ:事前に組み上げられた最適なコンビネーション、思考の猶予を挟まない淀みない最速の連撃
満天星ニニカ:技とは、戦闘における思考のラグを排除するためにある、ニニカはそう考える
満天星ニニカ:ならばこの満天星ニニカこそが対"黒鉄"格闘術という技術の大系である
満天星ニニカ:それを、これほどまでに積み上げて、ようやく互角!
満天星ニニカ:それに――
満天星ニニカ:「はは、鋭く……速くなってきているな」
満天星ニニカ:相手がニニカを学習し始めたのか、あるいはこの戦いの中で更に成長しているのか
満天星ニニカ:「(両方だろうな)」
満天星ニニカ:「(ニニカは当然それも計算に入れてある)」
満天星ニニカ:「おまえは……それくらいは、やってのける!」蹴り、手刀、尾の先に鋼枝を棘状に纏いどれも点の穿つ軌道
“黒鉄”:(こいつは……私の全てを知っている)
“黒鉄”:一体、いつ振りの感覚だろうか。
“黒鉄”:己の全てを出し尽くしても、尚足らぬ相手と闘うのは。
“黒鉄”:ならば当然、限界を越えるしかない。
“黒鉄”:一手を交わすごとに、全身の細胞が生まれ変わっていくように。新たな境地へと足を踏み入れていく。
“黒鉄”:(これはどうだ?)
“黒鉄”:(こっちは?)
“黒鉄”:(三手先で足払いを──)
“黒鉄”:(これにも対応してくるか、なら──)
満天星ニニカ:相手は、当たり前のように到達してくる
満天星ニニカ:ニニカが事前に組み上げた『想定される最大の"黒鉄"』の数値に
満天星ニニカ:歓声が遠くなる、視界は白く、全てがぼやけ、だけれど眼の前の黒い風だけは何よりも鮮明に
満天星ニニカ:(これも駄目か?)
満天星ニニカ:(当然、これも!)
満天星ニニカ:(四手先で重心をスイッチして――)
満天星ニニカ:(はは、まるでわかっていたかのようだ、なら――)
“黒鉄”:一瞬が永遠の如く引き延ばされ、夥しい数の火花が散る。
“黒鉄”:如何なる達人が目にしたとしても、きっと当事者としては理解し得ぬ領域。ただそこに、二人の闘士だけがある。
“黒鉄”:音の速度を遥かに越えた攻防の中で、互いの一手一手は、言葉より遥かに雄弁に心境を物語る。
“黒鉄”:『こんなにも──』
“黒鉄”:『見ていてくれたのか。私の戦いを』
満天星ニニカ:『楽しいな――』
満天星ニニカ:『ずっと、この時間が続けばいいのに』
満天星ニニカ:だが、それでは駄目だ
満天星ニニカ:ニニカの隠した手は見せれば尽きていく、あちらはこちらへの学習を進める一方
満天星ニニカ:長引けば長引くほど地力の差で敗北は濃厚になる
満天星ニニカ:ならば、それを突き崩す『想定外の一撃』が必要だ
満天星ニニカ:「ずるを、させてもらうぞ」
満天星ニニカ:何度目かの交差で負った傷口に、手を突き入れる
満天星ニニカ:ずるりと引きずり出されるのは、輝くつるぎ
満天星ニニカ:この一瞬だけ、形を保てるそれは
満天星ニニカ:『"天狼"のわざだ――おまえは、ニニカがそうであったように』
満天星ニニカ:『思考のラグすら超えて――事前に組み上げた技を出さざるを得ない』
満天星ニニカ:『そして、それは"ニニカに対する技"ではない!!』
満天星ニニカ:崑崙の山中で受け継いだ、正真正銘の付け焼き刃
満天星ニニカ:だが、この一度きり、この相手に限っては
満天星ニニカ:「これで、どうだ!!」致命打に成り得る
満天星ニニカ:これで、互角
満天星ニニカ:そう、互角、この先の道筋が見えた
満天星ニニカ:ニニカの必殺はあちらに届くだろう、だがあちらの必殺――今も体内で練り上げられつつある致命の一撃
満天星ニニカ:それを避けるには至らない
満天星ニニカ:『ああ、たしかにおれはこのスタジアムで"黒鉄"を倒す……』
満天星ニニカ:『しかし残念だ、勝ちたかったな……』
“黒鉄”:ニニカが“付け焼刃”を繰り出すその一瞬の間隙に──
“黒鉄”:シンクロするようにして、“黒鉄”もまた必殺の一撃を練り上げる。
“黒鉄”:貫手の輪郭が超振動で霞み、岩山を容易く破断する程の爆発的破壊力が、刹那の内に生まれ出でる。
“黒鉄”:『……ありがとう、満天星ニニカ』
“黒鉄”:『この場所、この瞬間に至れたならば──』
“黒鉄”:『私のこれまでにも、意味があったと思える』
満天星ニニカ:もはや、これまで――
満天星ニニカ:『……すまない、ブリジット・フレア』
満天星ニニカ:『この場所、この瞬間で――』
満天星ニニカ:『ニニカのこれまでが、ほんのちょっと足りなかった』
ルシア・J・ファーティマ:必殺と必殺の交錯。その刹那に、紅の旋風が割って入る。
ルシア・J・ファーティマ:「ガッ……!ッフ……」
ルシア・J・ファーティマ:鮮血が飛び散り、空中で蒸発する。その胴体には大きな空洞が穿たれている。
ルシア・J・ファーティマ:八本の鉤爪を束ねた大槍の穂先は"黒鉄"の貫手によって粉々に粉砕され、殆ど勢いを殺すことなく突き刺さった拳は
ルシア・J・ファーティマ:その周囲の骨と肉を弾き飛ばしつつも、ニニカの眼前で止まっていた。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:破壊の余波が競技場を引き裂き、遥か白雲がねじ切れるように霧散する。
“黒鉄”:必殺の一撃を放ち、拳を振り抜いた体勢。ルシアの介入にも、予想外といった様子はない。
“黒鉄”:その表情は、既に己の敗着を悟っていた。
満天星ニニカ:歓声と色彩が、どっと戻ってくる
満天星ニニカ:ルシア・J・ファーティマ、サデ・ニカモ、春日井ショウ……チームA.R.C
満天星ニニカニニカのこれまで・・・・・・・・
満天星ニニカ:「(足りて、いたんだ)」
ルシア・J・ファーティマ:「……クソド素人。ノヴァリス・ファイトは殺し合いじゃねえって言っただろうが」かすれる声で呟く。
ルシア・J・ファーティマ:「相討ちは勝利じゃねえ…ただの"引き分け"だ」
ルシア・J・ファーティマ:最後の言葉だけは、スタジアムを揺らすほどに大きく
ルシア・J・ファーティマ:「勝て!!ニニカ!!!!」
満天星ニニカ:「ああ!」
満天星ニニカ:最後の"マーカー"であるすでに崩れはじめた光剣で刺し貫く
満天星ニニカ:「こいつは、おまえをはじめてこの目で見た時からずっと調整を重ねていた一発だ」
満天星ニニカ:「ほんとのほんとのとっておき、とにかく扱いが繊細でその上相手は最強の闘志ときたもんだ」
満天星ニニカ:「だがようやく、照準が合ったぞ」
満天星ニニカ:《レックス・ネモレンシスの剣》、またの名を《ネーミの森の剣》
満天星ニニカ:おれと"満天星"の必殺なる一撃
満天星ニニカ:"満天星"はヤドリギのEXレネゲイドだ。偏執的、臆病かつ狡猾、渡り歩いた宿主の特性を数多くの能力として保有、それが命じることはただひとつ「闇に潜み強者を討ち倒せ」
満天星ニニカ:ヤドリギ、漢名を冬青ウィンター・ブルー
満天星ニニカ:ヤドリギ、神聖なる木
満天星ニニカ:ノヴァリスの"外"でニニカの教官であった人物が教えてくれたことだ、"殺しのわざ"以外についてしゃべることは珍しかったから印象に残っている
満天星ニニカ:曰く――
満天星ニニカ羅馬ローマの南に美しい湖を湛えた森がある。
満天星ニニカ:その聖なる土地には聖なる木があり、聖なる木には聖なる宿り木が生えている。
満天星ニニカ:聖地には森の王レックス・ネモレンシスがいた。王は司祭であり、特別なふたつの条件を満たした者しかその地位に就くことは叶わなかった。
満天星ニニカ:ひとつ、聖なる宿り木の枝を折り手に入れること。
満天星ニニカ:ふたつ、いまの王を殺すこと。
満天星ニニカ:それらは逃亡奴隷にのみ許された行為であり、奴隷だけが王になれた。
満天星ニニカ:《レックス・ネモレンシスの剣》は彼が付けてくれた名だ、当時はヤドリギから連想される逸話にただ引っ掛けただけとしか思っていなかった
満天星ニニカ:内に込められた意味(きっと、込められていたはずだ)に気付くのに、こんなにも時間がかかってしまった
満天星ニニカ:それは金枝を折り、自らを戴く意思が握る王位簒奪の剣
満天星ニニカ:ならば鋼木果胞ヘルファイアレックス・ネモレンシスの剣生成プログラムに今こそニニカが命名しよう
満天星ニニカ:こっそりと仕込んでいた『トロイの木馬』が発動する、"満天星"の防壁を折り一時的に管理者権限を奪取
満天星ニニカ:十字冠が輝きを増す、感じる――ふたつ目の冠の存在を確かに
満天星ニニカ:それは上空で、"満天星"を刺し貫くように煌々と夜を照らしている
満天星ニニカ:「(おまえのことをうらむ気持ちはない、ここまで連れてきてくれて本当に感謝している)」
満天星ニニカ:「(ただ……ただ、今だけはおれのあるじをニニカでいさせて欲しい)」
満天星ニニカ:(そしていつか、おまえにもニニカの選択を祝福して欲しいのだ)
満天星ニニカ:"満天星"とリンクした脳裏のスクリーンにコマンドが流れる
満天星ニニカ:[アリキアの木々の下に 眠る鏡のように穏やかな湖From the still glassy lake that sleeps Beneath Aricia's trees—
満天星ニニカ:[その木々のほの暗い影の中で 治世を司るのは恐ろしい祭司 Those trees in whose dim shadow The ghastly priest doth reign,
満天星ニニカ:[人殺しを殺した祭司であり 彼もまた殺されることだろうThe priest who slew the slayer,And shall himself be slain
満天星ニニカ:[Rename>金枝篇The Golden Bough
満天星ニニカ:王になろう、そして次の挑戦者が枝を折り我が喉元に剣を突きつけるのを楽しみに生きてみよう
満天星ニニカ:指は形作ってある、鉄砲のそれに
満天星ニニカ:そして――ありったけを込めた聖なる黄金が彗星のごとくスタジアムへと到達した
GM:轟音と共に、衝撃波がスタジアムを吹き抜ける。
GM:機材が薙ぎ払われる。観客たちの悲鳴。暴風が巻き起こり、膨大な土煙が立ち込める。
実況:『っ……これは……!? いえ……』
実況:『“ウィンター・ブルー”の一撃が炸裂ーーッ! 果たして“黒鉄”は……!?』
GM:ゆっくりと、土煙が晴れていく。
GM:刻み込まれた巨大なクレーターの中央に、“黒鉄”の姿があった。
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:満身創痍、血に塗れた身体。覚束ない足取りでニニカへと歩み寄る。
満天星ニニカ:「……」
“黒鉄”:しばし視線が交錯し、それからニニカの手を掴む。
“黒鉄”:「……おめでとう、チャンピオン」
“黒鉄”:そして、勝者たる君の手を高く掲げさせた。
GM:割れんばかりの歓声がスタジアムを満たし、君達に降り注ぐ。
満天星ニニカ:「"黒鉄"……」
満天星ニニカ:「ありがとう、そして――」
満天星ニニカ:「また、"次"に」そう言って、笑みを作った
実況:『試合終了ーーーーッ!!』
実況:『皆さん、ご覧になっているでしょうか!?信じられません!!』
実況:『今この瞬間、絶対王者“ZENITH”を破り、ノヴァリス・ファイトに新たなチャンピオンが誕生しました!!』
実況:『ノヴァリス・ファイトサマーシーズン、優勝は────』
実況:『チームA.R.Cです!!』
GM:歴史的瞬間に、洪水のような歓声と拍手とが響き渡る。スタジアム全体が震えているかのようだ。
モーナ・レンクヴィスト:「か、勝った……!?かっ……勝ったんですか……!?勝った……!?」
白武ギンカ:「うん、勝ったよ。優勝だねえ」
モーナ・レンクヴィスト:「優しょ……うわーーー!!!!みなさーん!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:ベンチから競技場に飛び出して、思い切りサデに抱き着く。
サデ・ニカモ:「ふぎゃっ」支え切れず諸共転がる。
“マッドサイエンティスト後藤”:「あ……あいつら……マジでやりおったで……マジで……」
“シエンユアン”:「沼子、泣いてる」
“マッドサイエンティスト後藤”:「なっ……泣いてへんわ!アホ!殺すで!!」
白武ギンカ:「や~、みんなお疲れ~」
白武ギンカ:呑気な顔でコートに出てくる。
ルシア・J・ファーティマ:「誰に言ってやがる。まだまだよゆ……」
ルシア・J・ファーティマ:ぐら…っと、白目を剥きかけてバランスを崩す。
春日井ショウ:「無理しないの!」 慌てて倒れる前に先輩の身体を支える。
春日井ショウ:「……んん。無理はしないで、ルシア」 そこまでしてから演技を忘れてたのに気づいてちょっと取り繕う。
満天星ニニカ:「ハハハ、情けないな」手を掲げたポーズのまま固まり続けている、少しでも動けば完全に崩れ落ちる予感
ルシア・J・ファーティマ:「……うるせえ、ちょっとふらついただけだ……いいパンチもらったからよ」
春日井ショウ:「当然でしょう。胴体に穴が開いたんだから」
春日井ショウ:「……リーダー、ニニカを任せてもいい?」
サデ・ニカモ:「えっ」嫌そうにする。
春日井ショウ:うちは先輩で手がふさがってるからね、とジェスチャーで示しつつ。
満天星ニニカ:「えっ」その様子を見て
サデ・ニカモ:「私は……モーナちゃんがいますし……」横抱きにして立ち上がって。
満天星ニニカ:「ま、任される必要なんて無いぞ、ニニカはオッケー、ニニオッケーだ」カチコチ
サデ・ニカモ:「ルシアさんほどじゃないけど結構フラフラですし……」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん!!!!!」耳元で大声で叫んで背中をひっぱたく
サデ・ニカモ:「びゃっっ」
モーナ・レンクヴィスト:「優勝したんですよ!!優勝!!!!!なのに今更何なんですか!!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「いい加減にしないと私怒りますよ!!!!!!!!!!!!!!!!」
サデ・ニカモ:「うえぇ……だってぇ……」
実況:『“ウコンハットゥ”選手、マネージャーに怒られているようです!何があったんでしょうか!?』
解説:『怒られてますね~』
サデ・ニカモ:「なんで“黒鉄”さんにチャンピオンの座を譲られたのがニニカさんみたいになってるんですか……?」
春日井ショウ:(そこ気にしてたんだ……) 普通に感激してて一切気にしてなかった。
満天星ニニカ:「ハハハ、それが気に食わないならおまえがニニカを倒し、その拳を高々と掲げてみるがいい!!」
サデ・ニカモ:モーナちゃんを降ろしてニニカに飛びかかる。
満天星ニニカ:「来てみろ!今のおれは無敵だぞ!!」ガクガク
サデ・ニカモ:「ウラーッ!」
満天星ニニカ:「っぎゃーーー」ばたーん
ルシア・J・ファーティマ:「控室でやれお前ら……」弱々しく叱責する。
サデ・ニカモ:「こ、このこのこの……!」マウントを取ってぺしぺしと叩く。満身創痍ぶりでは負けていないのでまったく力が入っていない。
春日井ショウ:「二人とも、ほどほどに……」 割って入りたいけど先輩を放り出せないし、自分も割と体力切れしつつある。
イネッサ・アナニエヴァ:「ヤダ~~、優勝したのに仲間割れしてる~~」
ダナ・トルロハ:「てかウチら優勝チームと試合したってこと?ヤバくない?」
姜麗花:「チームA.R.Cはうちが育てたと言っても過言ではない……」
ブリギッタ・ストール:「過言では……」
満天星ニニカ:「くそ、くの、くんにゃろ……」もう腕を持ち上げる力もない
満天星ニニカ:小刻みに震えることで抵抗を示している
サデ・ニカモ:「ぜ、ぜぇ、ぜぇ」
サデ・ニカモ:「気持ち悪い……頭痛い……全身痛い……」
満天星ニニカ:「うぅぅ、うごけぇ」うごかぬ
モーナ・レンクヴィスト:「何やってるんですか……」
白武ギンカ:「あはははは!恥ずかしいね~」
“レグルス” ソン・シファ:「ちょっと……カレン!?どこ行くの!?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「今からでも行かないと……後で後悔すると思うから……!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「あっ……おらも行く!」
“レグルス” ソン・シファ:「えっ……じゃあ私も行くって!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「あーん!先輩~~!?」
ペネロピ・オースティン:「……優勝……したんだ、本当に……」
“マスターポルート”:「どうしましょうスズコ……わたし達、優勝チームのスポンサーになってしまったわ」
立野スズコ:「ふわ~~、ど、どうしましょう……!?」
春日井ショウ:「ほら、二人ともちゃんと立って」 モーナちゃんに先輩を預けて、リーダーとニニカちゃんの手をそれぞれ引く。
春日井ショウ:「転がったまま表彰されるつもり?その姿勢のままで居るなら、私かルシアがカップを受け取ることになるけど」
サデ・ニカモ:引っ張られてずるずると立ち上がる。
満天星ニニカ:ほぼ釣り上げられる形で立ち上がる
“エフェメラ”:「うぐ~~~~っ!負けた~~~~!!」
“クーストース”:「やー……どーも、優勝おめでとうございます」
“アコナイト”:「皆さんすっごく強かったですね~」
サデ・ニカモ:「ぁ……あの……」
サデ・ニカモ:「もう一回やりませんか……?」
サデ・ニカモ:「そしたらもっと良い感じにけちょんけちょんにできると思うので……」支えられてようやく立てる状態で言う。
満天星ニニカ:「ハハハ、ハハハハ」
満天星ニニカ:「(いや今もう一回やったらおれは絶対無理だが!!)」
“エフェメラ”:「こいつ喧嘩売ってんスか!?」指差す
春日井ショウ:「失礼。戦闘後の高揚が抜けてないみたい」
春日井ショウ:スッとリーダーの口を塞ぐ。
サデ・ニカモ:「むぐぐ」
サデ・ニカモ:(さ、酸素……)大人しくなる。
ルシア・J・ファーティマ:「ま、多少不格好だろうが勝ちは勝ちだ」腹に空いた大穴を、血液を硬化させて無理やり塞ぎ、ふらつきながら隣に並ぶ。
ルシア・J・ファーティマ:「この日の試合は一度っきり。チャンピオンなら尚更その原則は守らねーとな」
春日井ショウ:「(先輩に任せるとこういう時良い感じにまとめてくれて助かるな……)」
“クーストース”:「いやー……正直負けるとは思ってなかったんだけどなァ」
“クーストース”:「二重冠を上手く活かせなかったのが敗因だな。今後の課題にしねーと……」既に試合分析を始めている
“クーストース”:「……まあ、ともあれいい試合でした。またやりましょうや」
“アコナイト”:「ええ!楽しかったです~♡」
満天星ニニカ:「(パクパクパク)」何やら返事をしているようだが声が出ていない
サデ・ニカモ:がっくりと項垂れている。
春日井ショウ:「こちらこそ。貴女方と全力で戦うことが出来て光栄だったわ」
ルシア・J・ファーティマ:「またやろうぜ。次も勝つのはアタシらだけどよ」
“クーストース”:「腹に穴空いても口減らねーのかよ、“紅蜘蛛”……」
ルシア・J・ファーティマ:「文句は口を塞がなかった"黒鉄"に言うんだな」
春日井ショウ:「(ほら、リーダーも挨拶しよ。喧嘩は売らない方向で)」 耳打ちしつつ手を離す。
サデ・ニカモ:「……はっ」
サデ・ニカモ:「ケホッじゃあまたと言わずハァッ今からすぐにもう一度ヘフッ……」
“黒鉄”:「……チームA.R.C」
“黒鉄”:血塗れのまま歩いてくる。
“クーストース”:「うおっ……お前それどうやって立ってんだ……?」
“黒鉄”:「良い試合だった」
“黒鉄”:「次は勝つ」
サデ・ニカモ:「今からァ……!」
春日井ショウ:「リーダー」 スッともう一度塞ぐ。
満天星ニニカ:「……ぎ、うぇ、は」
満天星ニニカ:「あー、あ”ーー」
満天星ニニカ:「うん」
満天星ニニカ:「フフ、次も勝つのは当然おれたちだ」
満天星ニニカ:「だが、諦めずに挑むことだな"挑戦者"たちよ」
“黒鉄”:「……ああ」
“黒鉄”:「久しぶりだな、それは」
“黒鉄”:満足したように笑みを残し、踵を返す。
満天星ニニカ:その後姿を嬉しそうに見送り、スタッフと目を合わせる
満天星ニニカ:くいくいと、手元のマイクを寄越せ、というジェスチャー
GM:ニニカの手にマイクが渡る。ハウリング。スタジアムの音響と接続される。
満天星ニニカ:「チーム、A.R.C……満天星ニニカ"ウィンター・ブルー"だ」
満天星ニニカ:「おれたちは、今日……王者になった」
満天星ニニカ:「おまえたちの中に、この光景を予期していたやつはいるだろうか」
満天星ニニカ:観客へと語りかける
満天星ニニカ:「たぶん、そんな奴がいたらイカれているのかと言われただろうな」
満天星ニニカ:「そして、おれたちはイカれていた、全員もれなくだ」
満天星ニニカ:「だからこうしてこの場に立っている」
ペネロピ・オースティン:「……」
サデ・ニカモ:暴れようとしてショウに押さえられている。
満天星ニニカ:「フフ、何故勝てたのか……」
満天星ニニカ:「それはおれたちがこの瞬間、誰よりも強かったら」
満天星ニニカ:「だが、強いって何だ、相手を倒す能力か?」
満天星ニニカ:「それならばおれは試合会場の外であれば汗一つかかずにおまえらを『殺せる』、どんな闘士であってもだ」
満天星ニニカ:「それは強さか?ちょっと違う気がするよな」
満天星ニニカ:「真正面からヨーイドンで戦った時、勝率が最も高い……最もルールに適合できた存在が最強か?」
満天星ニニカ:「合ってる気もするし、ちょっと違う気もするな」
満天星ニニカ:「おはなしの中で目にするように……最も気高いものが強者か?最も優しいやつが?」
満天星ニニカ:「あるいは最も諦めの悪いやつ――最も勝利に汚い奴が強者か?」
満天星ニニカ:「もしくはシンプルに、パワーとスピードとテクニックと知能と運、その合計値が最も高いやつが最強か?」
満天星ニニカ:「どれもちょっとずつ正しい気がするし、やっぱりちょっとずつ違う気もするんだ」
ルシア・J・ファーティマ:普段ならニワカが偉そうにとどつきに行く頃合いだが、今回はしない。その資格を証明してみせたのは自分達自身だ。
満天星ニニカ:崑崙山で春日井ショウと星を見上げたときから、気になってなんとなくずっと考え続けていた
満天星ニニカ:人は追い詰められた時に本性が出るというが、そうは思わない
満天星ニニカ:そこにいるのはただの追い詰められただけのひとりであって、本性なんてものはどこにもない
満天星ニニカ:半狂乱で呪いの言葉を吐いたあいつらが平時に見せていた自信に満ちあふれた姿、それを嘘だと思わない
満天星ニニカ:「きっと――」
満天星ニニカ:「気高い人がいるのではない、気高くあろうとする人がいてそれが気高さと呼ぶ」
満天星ニニカ:「優しい人がいるのではない、優しくあろうとする人がいてそれを優しさと呼ぶ」
満天星ニニカ:「ならば、強者がいるのではない」
満天星ニニカ:「強くあろうとする想い、それこそが強さなのだとおれは思う」
満天星ニニカ:「だから、おれにとっての強さとは、星だ」
満天星ニニカ:「届かぬ遠くにあって胸を焦がす光、それでも手を伸ばさずにはいられない」
満天星ニニカ:「おまえたちにとっての天の狼がそうであったように……」
満天星ニニカ:「ブリジット・フレアは、おれの目に映るあいつは確かに星を手にして見えた、誰よりも光り輝いていた」
満天星ニニカ:「おまえたちの目に映るおれたちは、どうだろう、星を手にしているだろうか」
満天星ニニカ:「おれは強くありたい、これからも、おまえたち全員を笑顔にしてやれる強さが欲しい」
満天星ニニカ:「だから、今日おれは強者で在ろうする、明日も最強の"ウィンター・ブルー"であり続ける」
満天星ニニカ:「闘士であろうという心が、おまえたちの中にもあるならば……」
満天星ニニカ:「それこそがきっと"資格"だ」
満天星ニニカ:「おれは、ここで待っている」
満天星ニニカ:「おれたちは、A.R.Cはおまえたちを見ているぞ」
満天星ニニカ:「残らずけちょんけちょんにしてやろう」
満天星ニニカ:「次の……ノヴァリス・ファイトの舞台で!」
満天星ニニカ:そう言って、再び腕を掲げる
GM:その日、一つの星を打ち負かし、新たに輝く星が生まれた。
GM:かつての伝説は塗り替えられ、また新たな伝説が生まれる。
GM:いつか、その光を見た者が、自らもその手を伸ばしたように──
GM:この日、スタジアムに、モニター越しに、薄汚れた街角に生まれた幾つもの夢は、いつか新たな星となって輝きを放つのだろう。
GM:きっとこの舞台──ノヴァリス・ファイトで。

---

“黒鉄”:選手用通路を、“黒鉄”はひとり歩いていく。
“黒鉄”:全身に傷を負い血だらけだが、その足取りには確かな力が宿っていた。
“黒鉄”:その行く手に、小さな影がある。
白武ギンカ:「……や、お疲れ」
白武ギンカ:壁に凭れ、ひらひらと手を振る。
“黒鉄”:「……“天狼”」
白武ギンカ:「強かったでしょー、あの子たち」
“黒鉄”:「ああ」
“黒鉄”:言って、隣に並ぶ。
白武ギンカ:「ふふん。そうでしょ~?」自慢げだ
白武ギンカ:「ま、当然だよー。何たってあたしの教え子なんだから」
“黒鉄”:「……お前より強かったかもしれないぞ」
白武ギンカ:「何だとぉ……?」
白武ギンカ:「……で」息を吐き「満足した?」
“黒鉄”:「……」
“黒鉄”:“黒鉄”は己の手を見る。
“黒鉄”:鍛え抜かれたその腕は、彼女が積み重ねてきた鍛錬の証。ノヴァリス・ファイトに捧げてきた青春そのものだ。
“黒鉄”:「……“天狼”」
“黒鉄”:「私は……もうお前を越えることは出来ないだろうと思っていた」
白武ギンカ:「……」
“黒鉄”:「戦い、勝ち続けることに、何の意味があるのだろうと思っていた」
“黒鉄”:「このまま無感動に試合を重ね、いずれ無敗の王者として“卒業”していくのだろうとな」
“黒鉄”:「だが、今日」
“黒鉄”:“黒鉄”が笑う。勝ち誇った子供のような、自慢げな表情。
“黒鉄”:「私は自分のファンと戦い、そして負けた」
“黒鉄”:「お前にはとうとう出来なかったことだ」
“黒鉄”:「満足したかだと?」
“黒鉄”:「そんな訳が無いだろう」
“黒鉄”:「次は必ず私が勝つ。いや、もしかしたら次は“ZENITH”より、チームA.R.Cより強いチームが出てくるかもしれん」
“黒鉄”:「考えただけで、わくわくしてくる」
“黒鉄”:「どうだ、“天狼”」
“黒鉄”:「羨ましいだろう」
“黒鉄”:勝ち誇った笑みを残し、“黒鉄”は再び歩いていく。
白武ギンカ:「…………」
白武ギンカ:「……どいつもこいつも……」
白武ギンカ:その背を見つめる“天狼”の掌は、いつの間にか拳の形に握り締められていた。



【ED/満天星ニニカ】

GM:優勝、そしてノヴァリス・ファイト閉幕の狂熱は冷めやらず、ラス・ヴィダスでは深夜に至ってもお祭り騒ぎが続いていた。
GM:多くのメディアはこの一幕をセンセーショナルに報じ、SNSのトレンドには関連ワードがずらりと並んだ。
GM:そうした乱痴気騒ぎも二夜も明ければ殆ど収束し、特に人気の少ないスラムにはいつもの水を打ったような静寂が戻ってきていた。
GM:深夜。薄汚れた路地を行くニニカの背後、気配がある。
GM:君でなければ気付きもしなかったであろう、小石の影めいて薄い気配だ。だが相手方も、君に気付かれているのが分かっているように思える。
満天星ニニカ:「ふむ……」先刻屋台で購入した何の肉とも知れぬ串焼きをかじる
満天星ニニカ:無造作に闇の中へと串を投擲、何の手応えも返っては来ない
満天星ニニカ:本来ならば聞こえるはずの、串が壁に当たる音さえも
満天星ニニカ:「思ったよりも……難儀なやつを送ってきたな」
“センチュリー”:「お褒めに預かり光栄だね」
“センチュリー”:ぬるり、と。
“センチュリー”:影の中から音もなく、一人の少女が姿を現す。
“センチュリー”:黒のワンレングス、細い長身を引き立てるような漆黒のパンツスーツ。
“センチュリー”:何より目を引くのは、その手に構えた長柄の棒──否、それはビリヤードのキューだ。
“センチュリー”:君は彼女を知っている────“センチュリー”。君よりも『殺し屋』として上位のランクに位置付けていた相手だ。
“センチュリー”:「こうして会うのは初めてかい?“百舌鳥”」
“センチュリー”:「いや……今は“ウィンター・ブルー”と呼ぶべきかな」
満天星ニニカ:「そうだな、と言いたいところだが」
満天星ニニカ:「その名はこんな陽の当たらぬ場所で呼ばれたくはないものだ」
満天星ニニカ:「"センチュリー"、殺し屋が姿を見せたということは……仕込みが済んだということ」
満天星ニニカ:「なにより、ニニカは不意打ちが専門だったしこうして正面切ってだと流石に分が悪い、絶体絶命というやつだな」
満天星ニニカ:慌てる様子もなく言う
“センチュリー”:「流石、元同輩は話が早い」
“センチュリー”:君の鋭敏な感覚ならば、微かに察知できるかもしれない。
“センチュリー”:周囲の空間を取り囲むように、収束した重力球が浮遊している。それは“センチュリー”の魔眼であり、『的玉』だ。
“センチュリー”:「しかし、どうにも理解しかねるね」
“センチュリー”:「あんたほどのハスラーがこんなことをしでかせば、結果は見えてたはずだ」
“センチュリー”:「さっさとゲームボールにしてもいいが……興味があるね」
“センチュリー”:「エクステンションと行こう。どうして“協会”を裏切った?」
満天星ニニカ:「フフフ、それはな……"結果が見えなかったから"だ」
満天星ニニカ:「おれは、通用するのか、あの場所に……そしてどこまでいけるのか……」
満天星ニニカ:「表の大舞台で浴びる喝采が、どれほどのものであるのか」
満天星ニニカ:「その先を、見たくなった」
満天星ニニカ:翅と尾が芽吹く、トントンと、軽くその場で跳び
満天星ニニカ:「最高だったぞ」
満天星ニニカ:ダンッ、とアスファルトを砕いてはねる
満天星ニニカ:「それにな、思いもしなかったものだって、手に入れた!」
満天星ニニカ:「なあ、殺し屋が姿を見せるってことは、仕込みが済んだってこと!」
満天星ニニカ:「おれが姿を見せたことについて、もっと真剣に考えなかったのか?」そう言って、飛びかかる
“センチュリー”:「やれやれ……」
“センチュリー”:“センチュリー”の手元に白く光る魔眼が現れ、キューがそれを弾き飛ばす。
“センチュリー”:カンッ!カカカカカカッ……
“センチュリー”:魔眼同士がぶつかり合い、強烈な重力場が生じる。幾重にも反発し、ボールの速度はすぐにニニカの知覚速度をも超えていく。
満天星ニニカ:「流石に……速いな!」
満天星ニニカ:もはや知覚外の速度、であるならば知覚できていた時に見た動きから、着弾点を予測するしか無い
満天星ニニカ:「でっい」
満天星ニニカ:ガァンッ と音と共に初段を弾く、手甲がひしゃげる
満天星ニニカ:「こっからに、さん、しっ、ァごは無理?無理かこれッ???」言いながら2発目を弾く
“センチュリー”:「アタシが“協会”に派遣されたってことはねえ、アンタを殺るのに十分と見做されたってことだ」
“センチュリー”:「お得意の空対地攻撃でもしてみるかい?もっとも……」
“センチュリー”:「こう見えて、得意分野は護衛でね。アタシの重力障壁を破って、着弾させられるならの話だが」
“センチュリー”:明らかにニニカの能力を知った上で派遣されてきている。相性はおよそ最悪と言えるだろう。
“センチュリー”:「それに、“協会”は慎重でね」
“センチュリー”:「いつも『十二分』の用意をするんだよ」
満天星ニニカ:「さん!し!ごッ!!」ガゴンッ ゴッ ボッ!!
満天星ニニカ:「っと、実は行けるんだなこれが……」
満天星ニニカ:風を踏んで一瞬で距離を詰める
満天星ニニカ:「"最新"のニニカを知るものは実に少なく……」
満天星ニニカ:「そこに"協会"は入ってないのだ」ぎゅ うんと身体を捻る
満天星ニニカ:練り上げられたちからが尾から全身を伝って掌底に集約、眼前の敵へと叩きつけようと――
???:ボ ォ ン ッ
???:その寸前、ニニカの背中で炎が爆ぜる。
満天星ニニカ:「ッギャン」姿勢を崩し錐揉みながら廃ビルの壁面に突き刺さる
???:「"殺し屋"が姿を見せるのは、仕込みが済んだ時」
???:「つまりはそういうことなんですよね~。元"百舌鳥"さん♪」
満天星ニニカ:「っ……そういうお前は……知らない顔だな」額から血を流しながらよろよろと立ち上がる
???:シンプルな白いセーラー服に青みがかった長い黒髪、頭から生えた獣角の先は、炎となって揺らめいている。
???:「"セプター"」
"セプター":「最近"殺し屋"デビューして、あなたの抜けたランクにそのまま収まった」
"セプター":「いわゆる、期待の新人ちゃんってやつですかねぇ」
満天星ニニカ:「なるほどな、覚えて……はおかんぞ、おまえらとはもう関わり合いたくないんだ」
満天星ニニカ:「しかし、いやほんとに用意周到だ」
"セプター":「ふっふっふ、どうでしたせんぱぁい?タイミングばっちりじゃなかったです?」
"セプター":猫なで声でニニカの向こうの"センチュリー"に声をかける。
“センチュリー”:「ま、十二分の二にゃあ十分だったね」
満天星ニニカ:「うん、おれが悪かった……」
"セプター":「やたっ!褒められちゃったぁ」
“センチュリー”:「アタシもノヴァリス・ファイトの優勝者に真っ向から挑もうってほど抜けちゃあいないさ」
“センチュリー”:「悪いがこのまま完全試合マスワリで行かせてもらうよ」
満天星ニニカ:両手をあげる、降参の合図
満天星ニニカ:「わがままを言って申し訳ないと思ってる、今のおれがどれだけ通用するのか知りたいなんて……」
"セプター":「なんですそれ?カタギぶって随分お行儀良くなっちゃって、馬鹿なんです?」
"セプター":「殺し屋の世界に"待った"も"降参"もないって、忘れたわけじゃありませんよねぇ」両手に炎の鞭を生み出し、見せつけるように波打たせる。
"セプター":「あるのは"死ぬかDead"───」
"セプター":「"殺されるかor Die"!!」鞭がしなる。青白い軌跡を描いて、双頭の蛇の如くニニカに襲いかかる。
満天星ニニカ:「ま、それもだいたいわかったし、満足した」話し続けるが、それはどうにも"セプター"に対する返事としては成立してないように見える
満天星ニニカ:「だから、降参だ」そうして降参の"合図"を送るニニカの元に炎鞭が迫る――!
春日井ショウ:刹那、炎とは異なる赤が路地裏に咲く。
春日井ショウ:"セプター"の操る炎鞭をを受け止めた赤薔薇は、その熱と輝きを奪うように鮮やかで。
春日井ショウ:「……何があっても自分が降参するまでは手を出すな、なんて」
春日井ショウ:「悪癖もほどほどにしなさい。ニニカ」
"セプター":「なっ…!?」
“センチュリー”:「……春日井ショウ?」
春日井ショウ:路地の奥へと踏み込んできた薔薇の主が冷ややかな目線を向ける。
春日井ショウ:公の彼女で言えば普段通りだが、オフの彼女らしくはない。まあ要はニニカのワガママにご立腹なだけなのだが。
満天星ニニカ:「だからおれが悪かったと……」
満天星ニニカ:「それに、こうでもしないと釣り出せない、相手は殺し屋だぞ?」
満天星ニニカ:(まあちょっとは余計に遊んだんだが)という続きを飲み込んで
"セプター":「釣りだしたぁ?聞き捨てなりませんねその言い方」
春日井ショウ:「だからと言って、チームメイトの危機に手も口も挟まずに居るのはこちらの気分が良くないのよ」
"セプター":「それじゃあまるで、私達のほうが嵌められたみたいじゃないですか?ありえないでしょ」
春日井ショウ:「というか、貴女余分に遊んでたでしょう」 分かってるからね、と言いたげなジト目。
満天星ニニカ:「経験と注意不足だなルーキー、実はおれの獲物は最初からお前だ」そう言って指を指す、鉄砲の形を作ったそれで
満天星ニニカ:ドガッ! 大瓶サイズの鉄柱が、"セプター"の足を地面へと縫い付ける
"セプター":("満天星"の狙撃!そんなの当然対策は取って……)咄嗟に頭上に注意を向けた所で
"セプター":「えっ?」足元の違和感に間の抜けた声を上げる
満天星ニニカ:廃ビルの壁面、その中ほどから生えた鋼鉄の花が花弁の中心から煙をもうもうと放っている
満天星ニニカ:「注意をずっと上に向けすぎたな」
満天星ニニカ:「"おれも姿を見せた"、そして仕込みはこれだけじゃあない」
"セプター":「ちょっ!嘘!?この…!!」
“センチュリー”:「チッ」
“センチュリー”:「他にもいるんだろう?顔見せたらどうだい」
ルシア・J・ファーティマ:ふと、路地に影が差す。
ルシア・J・ファーティマ:ビルとビルの合間に、網目状に張り巡らされた細い糸の影。
ルシア・J・ファーティマ:痴情の獲物を絡め取るように影を落とす蜘蛛の巣の中心で、ぎちり、ぎちりと八本の足を動かす、凶悪なシルエット。
ルシア・J・ファーティマ:それが前触れもなく地上に落ち、土煙を巻き上げる。
ルシア・J・ファーティマ:「ツラ見せろって言うから出てきてやったけどよ……たった二人って、自殺にでも来たのかぁオイ?雑魚どもがよ」
“センチュリー”:「“紅蜘蛛”か……」
“センチュリー”:「ってことは、もう一人も……」
 :ざり、と路面の砂を踏みしだく者がある。
本物の不良:「お~お~……楽しそうなことやってんジャン」
本物の不良:全身にタトゥーが入ったガラの悪そうな生徒。スラム街名物の本物の不良である。
"セプター":「……えっ誰!?」
本物の不良:だが──
“センチュリー”:「誰だよ」
本物の不良:「じ、自殺見し、見してく、し、死ッ」
本物の不良:「死死死死死ギ死死ヒヒヒヒヒ!!」
本物の不良:ガクガクと痙攣し白目を剥きながら、突如として銃を乱射する!
満天星ニニカ:「こ、こわっ!」素
本物の不良:二人の殺し屋に重金属弾が殺到し、何発かがニニカの頬を掠める。
満天星ニニカ:「……(狙った???)」
“センチュリー”:「いや……」銃弾程度は無論難なく弾き返すが「誰?」
"セプター":「先輩…!コイツら頭おかしいですよ!」炎の鞭で銃弾を焼き落としながら
サデ・ニカモ:寄生生物には宿主の行動を操作する種がまま見られる。捕食者に狙われやすい場所に移動する寄生虫、異性の個体を誘惑し感染を広げる黴。
サデ・ニカモ:宿主に不利益な行動を取らせ、自らの繁殖を利するもの。本物の不良に根を張っているのは、そうした菌類のうちの一つ──
サデ・ニカモ:感染者を殺し合わせ、菌床を、すなわち死体を生産する生態を持つ寄生茸。
 :気付けば、路地のそこかしこから、ゆらゆらと不穏な影が集ってくる。手に手に銃を、あるいは武器とも呼べぬ錆びた配管を手にした、スラムの住人たち。
春日井ショウ:(リーダー……そんなに直接助けに来るのヤだったんだね……) 若干目が遠くなっている。
ルシア・J・ファーティマ:(やりすぎだろ……)
満天星ニニカ:(ニニカには敵が増えてないか……?信じて良いのか……?)
"セプター":「嘘…!?こいつら全員……?」
“センチュリー”:「……」
“センチュリー”:懐から違法煙草の箱を取り出し、指で叩いて一本取り出し、ゆっくりと一服する。
“センチュリー”:「引き上げるよ、“セプター”」
"セプター":「はいっ!先輩!"殺し屋"がこの程度で……はい?」
“センチュリー”:弾かれた魔眼が“セプター”を縫い留める鉄杭を弾き飛ばす。
"セプター":「退くって、本気ですか先輩!」
“センチュリー”:「アンタこそ本気でやる気かい?これ以上は割に合わんよ」
"セプター":「それは……うぅ~でもでも、あともうちょっとだったのに~!」
“センチュリー”:「大体、もしもこいつらを倒せるとしたらそれは──」
“センチュリー”:煙を吐き出し
“センチュリー”:「“アリストクラッツ”しかないだろうよ」
“センチュリー”:「今年は行けると思ったんだがねえ……」推しらしい
"セプター":「先輩が推してるだけじゃないですか……そんなこと言ったらジョンソン様がもっとマシなチームに移籍してたらあんな奴ら……」
"セプター":ジョンソン単推しだ
“センチュリー”:「ま、そういう訳で今日のとこは退かせてもらうとするよ」
“センチュリー”:「ああ、そうそう……」
“センチュリー”:「アンタらの試合、中々良かったよ」
GM:周囲の魔眼が弾け、凄まじい重力波が吹き荒れる。
GM:それが収まった時には、既に『殺し屋』たちは姿を消していた。
満天星ニニカ:「ぷっは~~~」大きく息を吐いて尻を付く
ルシア・J・ファーティマ:「んだよ、あっさりしたもんだな」
満天星ニニカ:「いや、流石の引き際だ、一流だ」
春日井ショウ:「まあ、こんなとこでドタバタ乱闘したくないし助かったかも」
春日井ショウ:「お店の予約の時間も迫ってるし」
満天星ニニカ:「実際のところあのままやれば無傷では済まなかったはずだ……明日はエキシビジョンもある、助かった」
本物の不良:「死死死死……ハッ……?」
 :「あれ、ここは……?」「私たち一体何を……」「ふあ~ぁ……帰って寝直そ……」
満天星ニニカ:「……あれは、バレないようにしないとな」スキャンダル待ったなしである
満天星ニニカ:「何はともあれ、助かった、皆には感謝している」
満天星ニニカ:「こうしてニニカが対策を見せたことで……割に合わないと判断するはずだ、結局ビジネスだからな」
ルシア・J・ファーティマ:「だといいんだけどよ、ああいう手合いは意外と執念深いと思うぜ」
春日井ショウ:「もしまた来たら、今度は最初から口挟ませてよね」
春日井ショウ:人目が無くなったので分かりやすく拗ねた顔をしている。
春日井ショウ:「というか、結局『余分に遊んでたでしょ』の返事聞いてないんだけど」
満天星ニニカ:「……ヒツヨウナウゴキダッタ」ギギギ
満天星ニニカ:「それにまた襲ってきても皆が守ってくれるのだろう?」
ルシア・J・ファーティマ:「調子に乗んな」
春日井ショウ:「それはそうだけどぉ……」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシは次また今回みたいな我儘するようなら放っとくからな」
ルシア・J・ファーティマ:「大体まだまだチャンピオンとしての自覚が足りてねーんだよお前は。そういう軽率さがチームの……」ガミガミ言っている
満天星ニニカ:「でも来るだろうな……(うん、肝に銘じよう)」
ルシア・J・ファーティマ:「本音が漏れてんぞ」
満天星ニニカ:「はっ、しまったつい……」
満天星ニニカ:「それよりもお店の予約の時間が迫っているのだろう?サデも迎えに行ってやれねば、拗ねてしまうぞ?」
満天星ニニカ:そそくさと立ち上がる
春日井ショウ:「迎えに行くっていうか、うちらがニニカちゃんを迎えに来たんだけどね……」
春日井ショウ:「まあリーダーやモーナちゃんを待たせてるのはそうだし、早く行こっか」
満天星ニニカ:「まったく、世話が焼けるやつだ、うんうん」表通りに向けてずんずん歩き出す
春日井ショウ:「ニニカちゃんが言わないの!」 追いつきつつぺしんと後ろ頭を叩く。
満天星ニニカ:「ウワハハハ」嬉しそうに笑い
満天星ニニカ:そうして、ふと振り返る
満天星ニニカ:背後にあるのは、入り組んだ路地の裏、それが抱くうつろな闇
満天星ニニカ:その暗がりに向けて
満天星ニニカ:「(ありがとう、今までおれを隠して……守ってくれて)」
満天星ニニカ:夜を必要とする者たちはたしかに存在する、他ならぬニニカがそうだった
満天星ニニカ:だけれど、ほんの一時でも
満天星ニニカ:たとえ動画越しの頼りない灯りであっても
満天星ニニカ:「(今度は、ニニカがおまえたちに勇気を、与えられたら……)」
満天星ニニカ:踵を返す、繁華街の灯りに目を細め
満天星ニニカ:しっかりと歩き出した



【ED/チームA.R.C】

GM:斯くして、今年のノヴァリス・ファイトサマーシーズンは閉幕した。
GM:五大会無敗を誇ったチームZENITHを破り、新たにチャンピオンとなったチームA.R.C。
GM:表彰式で今回のMVP選手に選ばれた春日井ショウには、“蒼薔薇”の称号が贈られることとなった。
GM:試合後には大勢のファンや取材陣が詰めかけ、一旦でも落ち着くには数日を要した。
GM:雑誌や新聞、SNSには君達の名が飛び交い、端末には知人友人からの山のような着信。街中を歩くだけで、これまでが嘘のように大勢に取り囲まれる。
GM:既に君達がチャンピオンなのだと、否が応でも実感させられるような、嵐のように目まぐるしい環境の変化。
GM:そんな中、君達は何とかスケジュールを合わせ、チーム全員で集合した。
GM:無論、優勝を祝した祝賀会のためである。
GM:商業区でも高級な部類の、個室焼き肉店。
GM:一流のビジネスマンが用いるような店らしく、それなりにプライベートにも気が配られているようで、君達が他の客に囲まれるようなこともない。
GM:炭火の上で、何だか高そうな岩板がじりじりと熱気を発している。
モーナ・レンクヴィスト:「では、チームA.R.Cの優勝を祝しまして……」
モーナ・レンクヴィスト:「乾杯!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
満天星ニニカ:「かんぱーい」
ルシア・J・ファーティマ:「おう、乾杯」
春日井ショウ:「かんぱ~い!」
サデ・ニカモ:「か、かん、ぱぃ」
満天星ニニカ:「任せろ、動画で予習はしてきた」カチカチとトングを鳴らす
満天星ニニカ:「完璧な焼き加減で仕上げてやる」
白武ギンカ:「かんぱ~い」
白武ギンカ:「さ、今日はあたしの奢りだよ~。いっぱい食べたまえ~」
ルシア・J・ファーティマ:「おいコイツにトング持たせんなって言っただろ。絶対碌なことになんね―んだから」
春日井ショウ:「え、いいんですか?奢ってもらっちゃって?」
満天星ニニカ:「ふふふ、研究と対策、おれの得意分野だ」空いた手でテーブルの上に温度計を並べ始める
白武ギンカ:「チミィ、こういう時の若人は『ゴチになりやす!』でいいんだよぉ」
満天星ニニカ:「うむ、ゴチニナリヤス」
白武ギンカ:「こう見えてあたしセレブだしね。“天狼”だし」
満天星ニニカ:「そうか……」
春日井ショウ:「う、そ、そういうことなら……ありがたくゴチになります!」
満天星ニニカ:「じゃあ、つまりおれたちもセレブなのか……?」びっくりした顔で周囲を見る
春日井ショウ:「あと、温度計は没収ね。割れたりしたら危ないから」
春日井ショウ:スッと二つ目のトングを取って器用に温度計を摘まみ上げる。
サデ・ニカモ:「日常は……変わりましたけど……」
ルシア・J・ファーティマ:「そりゃまあ"天狼"ぐらい長いことトップに居座ってたら一財産築けるだろうけどよ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシらはまだまだこれからだろ。チャンピオンになるより居続けることの方が大変なんだ」
モーナ・レンクヴィスト:「でも、もう何社からかスポンサーの打診が来てますよ。とりあえず止めてますけど……」
サデ・ニカモ:「そ、そう……今のところは……騒がしくなっただけ……」
満天星ニニカ:「そうか、安心した」ため息をつく
満天星ニニカ:「セレブになったら常軌を逸した金の使い方をして動画をアップロードしなければならないからな……」
満天星ニニカ:「何の準備もできてなかった、危ない」
春日井ショウ:「偏見に満ち満ちてる……」
モーナ・レンクヴィスト:「スポーツ用品に、栄養ドリンク、子供用シューズ……」端末を確認しながら
春日井ショウ:「というか、そういやリーダー、最近忙しくなってきてるけど大丈夫?」
春日井ショウ:「前みたいに仕事が入ったらうちらがつきっきりって訳にもいかないし……」
サデ・ニカモ:「出先で指をさされてヒソヒソされたり前髪めくられそうになったりしてます……」
モーナ・レンクヴィスト:「写真集……チームA.R.Cステッカー付きソーセージとウィンナー……光る!喋る!DXレックス・ネモレンシスの剣……」
春日井ショウ:元々広報担当だったことやMVPに選出されたこともあり、以前のようにピンでの仕事が増えてしまった。
サデ・ニカモ:「チャ、チャンピオン……辛い…………」取り皿に垂らしたタレを無意味にフォークで掻き回している。
モーナ・レンクヴィスト:「うぅっ……本当に優勝したんですね……!!!このモーナ・レンクヴィスト、感激です…………!!!!」
春日井ショウ:「ま、まあ……指をさしてる人たちも多分悪い噂とかではないと思うし……」
春日井ショウ:元気出して、と言いつつリーダーのお皿に焼けたカルビと舞茸を乗せてあげる。
白武ギンカ:「パパラッチとか気を付けなよ~?あいつら何でもするからね~」
サデ・ニカモ:「あひふぁふぉうふぉはいはふ……」あぐあぐと咀嚼する。
ルシア・J・ファーティマ:「モーナにもこれまで長いこと世話かけたよな……」主にコイツが、とサデを横目に見て
満天星ニニカ:「待て、これはまだ温度が……」肉に刺した温度計を睨み続けている
春日井ショウ:「あれ!?さっき没収したよね!?」 いつの間に。
満天星ニニカ:「おれは用意周到だ、当然予備もあーーー!」没収されながら
サデ・ニカモ:「……え、MVP、ちょっと、取りたかった、ですけど」
サデ・ニカモ:「ふへ……ショ、ショウさんなら、納得、です。おめでとうございます……」正面からは見られないのでちらちらと横目で見ながら言う。
モーナ・レンクヴィスト:「はい!!!!!!!!おめでとうございます!!!!!!!!!」
ルシア・J・ファーティマ:「実際、決勝はショウが攻撃を受け止めてくれなかったらあそこまで持っていけなかったもんな」
ルシア・J・ファーティマ:「盾役としちゃもうアタシよりずっと優秀だ」
満天星ニニカ:「おれはわかっていたぞ、ショウには才能があると」肉を睨み続ける
白武ギンカ:「うんうん、立派になったよ~」
春日井ショウ:「え、えへへ……ウチとしてはやっぱ、キル数稼いでたリーダーとか、ラストを決めたニニカちゃんとか」
春日井ショウ:「そっちの方だろうな~くらいに思ってたからちょっと……なんだろ、気後れする感じが抜けないんだけど」
春日井ショウ:「それはそれとして、本当に、めちゃくちゃ、すっごく嬉しい!MVP取れたのも、皆がお祝いしてくれるのも!」
春日井ショウ:「ありがとね!」 そう満面の笑みを浮かべた後、ちょっと恥ずかしくなってきて皆にお肉を配って回り始める。
白武ギンカ:「まあ、こればっかりは狙って獲れるもんでもないからねえ」
白武ギンカ:「ちなみにあたしは初回で取りました~」ドヤピース
サデ・ニカモ:ぱちぱちと拍手する。
ルシア・J・ファーティマ:「チッ、早く獲ったから偉いってもんでもね―だろ」三年かかっている
満天星ニニカ:「フフフ、引退者が何か言っているぞ……」うっすら漂う焦げの匂いに焦りを見せている
春日井ショウ:「すごかったですもんね、初めての決勝のときのキル数」
春日井ショウ:「うち、アレが初めて見たノヴァリス・ファイトの試合だったんですよ」
春日井ショウ:話しつつ焦げそうになってたやつを拾って自分の皿に入れておく。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「でもあの……」
満天星ニニカ:「ッ!?」
サデ・ニカモ:「………………」
満天星ニニカ:「……だめなのか、おれは温度計やタイマーといった指標がないと……」打ちひしがれている
サデ・ニカモ:「極天輝……めちゃくちゃ使いにくくないですか……?」小声。
ルシア・J・ファーティマ:「それな」隅の方で焼いていた玉ねぎを口に放る。
満天星ニニカ:「おれもな、折角教えてくれた技だが不意打ちくらいにしか使えなかったぞ、それもタネが割れてしまったしな」玉ねぎをつついている
サデ・ニカモ:「い、一発で有り得ないくらい侵蝕上がっちゃったっていうか」
サデ・ニカモ:「“カリュプス”さんの凄さが分かったっていうか……」
春日井ショウ:「ガードさせずに撃てる全体攻撃ってとこは掛け値なしに強いんだけどねぇ」
ルシア・J・ファーティマ:「苦労してたんだなアイツ……」
春日井ショウ:「うちや先輩も頑張らないとだね」
白武ギンカ:「そりゃ元々あたし用の技だし?」
白武ギンカ:「疲れるからあんまり撃ちたくなかったんだけど……やるとみんな喜んだからさ~」
サデ・ニカモ:「……まあ、それは」否定できない。自分も魅せられた一人なので。
春日井ショウ:「そうだよね……」 同じく。
ルシア・J・ファーティマ:「人気闘士の辛いとこだよな。ニニカも他人事じゃなくなるんじゃねーの?」
満天星ニニカ:「結局自分に合ったわざを使うのが一番というわけだ」ふんぞり
ルシア・J・ファーティマ:「あのあれ……レックスレモンなんとか」
満天星ニニカ:「あれはヤドリギの幹だ、柑橘類ではない」塩ダレにレモンを絞りながら
満天星ニニカ:「でもまあ言いたいことはわかるぞ、これからは皆こぞって対策を進めるだろう」
サデ・ニカモ:じゅわじゅわ音を立てるしいたけのバター焼きを取って口に運ぶ。
春日井ショウ:「うちらが勝てたの、注目されてない分対策されてなかったからってのもあったしね」
春日井ショウ:「まあ、リーダーは元からかなりマークされた感じあったけど……」
満天星ニニカ:「だがどんな対策をされようとひとたび放てば勝負を動かす、おれの剣はそういうものだ」
満天星ニニカ:「と、言いたいところだが新しい武器も必要だろうな……開発を進めなくては」
サデ・ニカモ:「わ、私も……もっと……」
サデ・ニカモ:「えぐいやつを……フヒッ……」
春日井ショウ:「これ以上えぐくなるんだ……」
サデ・ニカモ:バターの汁を口の端から垂らしながら肩を震わす。
モーナ・レンクヴィスト:「私も、もっと皆さんのお役に立てるよう頑張ります……!!!!」
春日井ショウ:「後垂れてるのはちゃんと拭こうね」 横からお手拭きで口の端を拭う。
ルシア・J・ファーティマ:「決勝戦が放送できない絵面になったら流石に違約金とかヤバそうだな……」
モーナ・レンクヴィスト:「これまで以上の情報収集を……それから管理栄養士やスポーツ医療の資格勉強も……」ニニカとサデの皿にピーマンを取り分けている
サデ・ニカモ:「モ、モーナちゃんも、本当に、ありがとうございました」貰ったピーマンを食べつつ。
サデ・ニカモ:「ショウさんのMVP選出の理由は、優勝に最も欠くべからざるメンバーだったから、だそうですが……」
満天星ニニカ:ピーマンをチラリと見て頷く、頷いただけ、別に嫌いではないが今日はここに肉を食べに来たのである
サデ・ニカモ:「そういう意味では、モーナちゃんもかな、って」
サデ・ニカモ:「……わ、私は、思って、ます」やや頬を染めて。
春日井ショウ:「確かに!モーナちゃんが居なかったら、優勝できてないもんね」
春日井ショウ:「優勝どころか、一回戦始まる前に路頭に迷ってたと思う」
ルシア・J・ファーティマ:「実際路頭に迷いかけたからな……なんだかんだ練習続けられたのはモーナのおかげだ」
モーナ・レンクヴィスト:「えぇっ……!?い、いやぁ……そう言っていただけると……マネージャー冥利に尽きると言いますか……」
モーナ・レンクヴィスト:髪をくしゃくしゃしながら照れている
満天星ニニカ:「そうだな、モーナがいないとおまえらなぞ再起のスタートラインにすら立てなかっただろう」腕を組んで頷く
サデ・ニカモ:「な、何か……これが欲しいとか、こういうことがしたいとか、ありませんか……?」
サデ・ニカモ:「モーナちゃんのリクエストだったら、な、何でもします、私」
モーナ・レンクヴィスト:「何でも、ですか……? う~~ん……」腕組みして考えて
モーナ・レンクヴィスト:「私、今この瞬間が一番幸せで……」
モーナ・レンクヴィスト:「勿論、ここまで皆で頑張ってきた時間も楽しくて……」
モーナ・レンクヴィスト:「……だから、このチームでこれからも一緒に活動していけたら、一番嬉しいです!!!!」
サデ・ニカモ:「モーナちゃん…………」
サデ・ニカモ:感じ入ったように見つめる眼差しを、
サデ・ニカモ:……何気ない風を装って横に逸らしていく。
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:「ソウデスネ……」
モーナ・レンクヴィスト:「……サデさん?」目を瞬く
サデ・ニカモ:「……あの……」
サデ・ニカモ:「チ……チームA.R.C……」
サデ・ニカモ:「解散しよっかなって……したら……駄目……?」
ルシア・J・ファーティマ:「はぁ!?」
モーナ・レンクヴィスト:「え!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!??!?!?!?!?」
春日井ショウ:「えぇっ!!?」 挟んでた肉ごとトングを取り落とす。
サデ・ニカモ:「ほ、ほら、あの、その、ええと」
モーナ・レンクヴィスト:「なんでですか!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?」超声
満天星ニニカ:「……?」
サデ・ニカモ:「ふぐうぅ」
サデ・ニカモ:「だ、だって狼をやり込める赤い縫い針も、私のウコンハットゥ狼殺しも、これからの目標にはそぐわないかなって、思ったし……」
サデ・ニカモ:「ゆ、優勝しちゃったわけなので……じゃないですか……?」
サデ・ニカモ:「この辺りで心機一転とか……どうかなって……へへ……」
春日井ショウ:「……リーダー、うちらとチームで居るのイヤになっちゃった……?」
春日井ショウ:一瞬で半べそになっている。解散という言葉は正直トラウマものなので。
サデ・ニカモ:「はっはわっっ」
サデ・ニカモ:「ちっ違います……! ショウさんとは一緒にやりたくて……!」
満天星ニニカ:「おれたちを追い出したいそうだぞ、ルシア」もぐもぐ
ルシア・J・ファーティマ:「ショウ"とは"と来たか」もぐもぐ
サデ・ニカモ:「ルシアさんも大丈夫です!!」
満天星ニニカ:「そうか、なら何の問題も無いな、名前を変えたいだけか」
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「優勝したらニニカさんをチームA.R.Cの正式なメンバーとして認めるって言っちゃったので……」
サデ・ニカモ:「でもチーム名変わったらノーカンになるなって」
ルシア・J・ファーティマ:「こいつ………」
春日井ショウ:「……そういうこと!!?」
満天星ニニカ:「ふむ……」
春日井ショウ:「いくら何でも嫌がり過ぎでしょニニカちゃんを!」 流石に泣きかけてたのも吹っ飛んだ。
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん……」
満天星ニニカ:ニヤリと笑う
モーナ・レンクヴィスト:「正直失望しましたよ……私が出て行きますよ?」
満天星ニニカ:「つまり、A.R.Cをニニカのものにしてしまって良いという事だな?」
満天星ニニカ:「おれの同意がとれなければ解散は叶わない、その場合おまえたちが出ていくことになるわけだが……」
満天星ニニカ:「そうか、そんなに"挑戦"したいか」
満天星ニニカ:「面白い、チームであることの一番の欠点は対戦相手ではないことだからな」
満天星ニニカ:「おれは、良いぞ、いちから建て直すなんてことは既に"経験がある"」
満天星ニニカ:「フフフ、嬉しいぞサデ・ニカモ」
満天星ニニカ:「そんなにおれと戦いたいか、そんなにおれのことが……大好きだったのか!」
満天星ニニカ:ニニカにとってはそういうことなのである
サデ・ニカモ:「……」
サデ・ニカモ:「そうなるのかもしれません」こくりと頷く。
満天星ニニカ:「クク、ハハハ!」
満天星ニニカ:「おれは一向にかまわない、おまえらも考えておけ」残る二人に言い放つと平然と食事に戻る
サデ・ニカモ:「…………」
サデ・ニカモ:(やっちゃった空気なのでは……?)
ルシア・J・ファーティマ:「いや待て待て、高次元で勝手に会話を進めてんじゃねえ」
モーナ・レンクヴィスト:「……」見たことのない顔で溜息を吐いている
春日井ショウ:「そうだよ!いやあの、なんかチームが分かれること前提で納得しかけてるよね?」
春日井ショウ:「うちはヤダからね!ニニカちゃんが出てくのもリーダーが出てくのもどっちも!」
春日井ショウ:「この四人だから優勝できたんだよ!?これからも四人でやっていきたいよ!!」
サデ・ニカモ:「あ、あの」
満天星ニニカ:「そうだな、それも良い」
満天星ニニカ:「どちらでもきっと、楽しいぞ」
サデ・ニカモ:「あの……ごめんなさい……」
満天星ニニカ:「(ん、謝った?)」
ルシア・J・ファーティマ:「おお……」感嘆の声を漏らす
サデ・ニカモ:「そういう感じになると思ってなくて……」
春日井ショウ:「どういう感じになると思ってたの……」
満天星ニニカ:「(どういう感じになると思ってたんだ……)」
ルシア・J・ファーティマ:「完全にやっちゃったやつじゃねえか」
サデ・ニカモ:「だ……だって皆さん普段もっとぎゃいぎゃい怒るじゃないですか!」
サデ・ニカモ:「私が勝手にチーム名をばいきんで登録しようとした時だってそうだったのに何か今回だけ……」
モーナ・レンクヴィスト:「構われ待ちだったんですか?」
春日井ショウ:「そのときうち居ないもん!知らないもんそのときの感じ!」
ルシア・J・ファーティマ:「チーム名ばいきんは誰でも止めるだろ」
満天星ニニカ:「ワハハハ」
モーナ・レンクヴィスト:「はぁ……。ニニカさんのチームに移籍しようかな」
サデ・ニカモ:「うええぇぇ~……」
満天星ニニカ:「まあ、そんなところだろうと思っていたぞ」
満天星ニニカ:「だが……」
満天星ニニカ:「あの言葉そのものには……本気が含まれていたな」
満天星ニニカ:「おれもだ、お前が大好きだぞ、サデ・ニカモ、おまえと戦ってみたい」
満天星ニニカ:「それが聞けたのでおれは上機嫌だ、気にしないことにする」
サデ・ニカモ:「……私も」
サデ・ニカモ:「て、敵チームの強い選手みたいな意味でっていうか……そういう……気に食わなさと憧れが合わさった意味で、好きです」
ルシア・J・ファーティマ:(味方なんだけどな……)
春日井ショウ:(わ、分かんない……) どういう着地点……?という顔で見ている。
サデ・ニカモ:「届きそうで真似できなさそうな、そういうことをやって……まあ……くれるので」
サデ・ニカモ:「でも……あの……」
サデ・ニカモ:「解散なんて言ったのは……すみませんでした」
サデ・ニカモ:「二度と言いません……」
春日井ショウ:「それは本当にそうして」 真顔。
ルシア・J・ファーティマ:大きな溜息をついて「まあ、なんだ。大半の世迷い言はともかくとして」
モーナ・レンクヴィスト:「はぁ……」溜息
ルシア・J・ファーティマ:「ごくごく一部の理屈は、頷けないこともねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「"狼をやり込める赤い縫い針"……チームA.R.Cの名前は、優勝して"天狼"を超えるって意味を込めて付けたもんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシは元々実力で負けてるなんて思ってねえし、実際練習とはいえ衰えまくったそいつには勝ったわけだが……」
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cが本当に勝ちたかったのはその『伝説』だ」
ルシア・J・ファーティマ:「せっかくだし聞いてみようぜ」
満天星ニニカ:「フフ、だがもうA.R.Cの名は次の伝説になってしまったぞ」
ルシア・J・ファーティマ:視線をギンカに向けて
ルシア・J・ファーティマ:「伝説にだっていろいろあんだろ。なあ、どう思うギンカ」
ルシア・J・ファーティマ:「チームA.R.Cは、"天狼"に勝てたか?」
白武ギンカ:「いやぁ……」
白武ギンカ:「それを決めるのはあたしでもなければ、君達でもないでしょ」
白武ギンカ:「これからのファンや、対戦した闘士たちが決めてくことだよ」
白武ギンカ:「あと……あの……」
白武ギンカ:「まとまりかけたとこで悪いんだけど……」気まずそうに
白武ギンカ:「あたしはチーム辞めさせてもらおうかな~……って……」
サデ・ニカモ:「あ、はい……」
ルシア・J・ファーティマ:「そうか……」
サデ・ニカモ:「あっ今あっさり了承したのは別にどうでもいいと思ってるわけじゃなくて」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ、サデじゃあるまいし、まともな理由があるんだろ?」
サデ・ニカモ:「その……そういう……それです」
サデ・ニカモ:「えっ」同意した後でルシアを見る。
モーナ・レンクヴィスト:「みっ……皆さんあっさりしてますね……!?私は今……驚いてるんですが……」
春日井ショウ:「あっさりしてるっていうか……ええと」
春日井ショウ:「勘違いだったら流して欲しいんですけど」
満天星ニニカ:「驚くのは理由を聞いてからでもかまわないだろう」ニコニコと
春日井ショウ:「選手として復帰するつもり、ですか?」
白武ギンカ:「ん~……どうかな」
白武ギンカ:「もう皆に教えることがあんまり無いのは、前に言ったけど……」
白武ギンカ:「皆を見てて、あたしもやりたいことが出来た……って感じかな」
白武ギンカ:「とりあえず、今はそれだけ」
白武ギンカ:ごくごくと飲むのは、咳止めシロップでなく水だ。
サデ・ニカモ:「き、気になるんですけど……」
白武ギンカ:「すぐに分かるよ、多分ね」
満天星ニニカ:「ハハハ、結局何も分からなかったな!」
満天星ニニカ:「ルシア、そういうわけだ」
満天星ニニカ:「A.R.CはA.R.Cだ、ノヴァリスファイトのファンにはそう刻まれてしまった」
満天星ニニカ:「しかし込められた意味は役目を追えた、少なくともおまえはそう思ってしまっている」
満天星ニニカ:「ならば、込める意味を変えるしかない、そうだろう?」
満天星ニニカ:「それなら名前そのものを変える必要はないからな」
ルシア・J・ファーティマ:「また簡単に言いやがって。じゃあどうすんだよ?」
満天星ニニカ:「候補か?なにもないぞ、今まで考えもしてなかったからな……」
満天星ニニカ:「今すぐ決める必要はないだろう」
満天星ニニカ:「それに、もしかしたら他ならぬファンの方が決めてくれるかもしれない」
満天星ニニカ:「見つけていけば良い、それが次の目標だ」
満天星ニニカ:かまわないだろう?というように笑いかける
サデ・ニカモ:「うん……いいんじゃないでしょうか、それで」
サデ・ニカモ:「あの、私、皆さんを傷付けちゃったのは本当にごめんなさいで、本当はこういう風に思うのも、良くないって思うんですけど」
サデ・ニカモ:「でも、その……嬉しかったです」
サデ・ニカモ:「チームA.R.Cが無くなるのって、皆さんにとって、洒落にならないことなんだなって……」
サデ・ニカモ:「だから……解散もしないし、名前の表記もこのままで、やっていきたい、です」にへら、と笑う。
モーナ・レンクヴィスト:「サデさん……」呆れ顔で嘆息する「本当に……世話の焼き甲斐がある人ですね……」
春日井ショウ:「……シャレになると思ってたの、リーダーだけだからね」 まだちょっとぶすくれた顔で言って。
春日井ショウ:「次に言ったらもう……えっと……仕事の現場が一緒になってもフォローしたげないからね!」
満天星ニニカ:「ククク、退屈しないな」
ルシア・J・ファーティマ:「シャレのつもりでも言ってねえだろ……余計に頭がいてーけど」
ルシア・J・ファーティマ:「……ま、ともかくそういう事なら」
ルシア・J・ファーティマ:「暫く辞められそうにねーな。このチームも、ノヴァリス・ファイトも」
春日井ショウ:「そういえば、先輩も前科一犯なんだった……」
満天星ニニカ:「ショウは心休まらないな」他人事みたいにケラケラと笑って
サデ・ニカモ:「……」ニニカさんも引退しようとしましたよねと言おうとしてさすがにやめる。
サデ・ニカモ:(あっいま私空気読んだ……! すごい……!)
春日井ショウ:「そう言うなら休ませてよね!心配させないで!」
春日井ショウ:「リーダーも先輩もニニカちゃんも!皆だからね!」
サデ・ニカモ:「……うへへへ」
サデ・ニカモ:「へへへへへへ」
サデ・ニカモ:「良いチームですねぇ~」
満天星ニニカ:「おう」もちゃもちゃもちゃ
サデ・ニカモ:急に上機嫌になってエリンギを焼き始める。
ルシア・J・ファーティマ:「お、おう…」気まずそうにしながらカボチャを岩盤に置く。
春日井ショウ:「もう……調子良いんだから……」 ブツブツ言いつつもまた肉を焼きだす。
サデ・ニカモ:「あっ」
サデ・ニカモ:「しゃっ写真撮りましょう……! 写真……!」
サデ・ニカモ:「いま急に撮りたくなったので……!」エリンギが焦げ始めている。
満天星ニニカ:「(あんなに撮影を嫌がっていたのに!)」言ったらこじれそうだから口には出さない
白武ギンカ:「お、いいんじゃない?」
モーナ・レンクヴィスト:「じゃあセットしますね。寄ってくださーい」
ルシア・J・ファーティマ:「ったく、マジで急だな。おいニニカもっと真ん中寄れ」
春日井ショウ:「そう言えば、プライベートでの記念写真は撮ってなかったもんね」
満天星ニニカ:「む、むっ」モゾモゾ
サデ・ニカモ:「いへへへへ」ぎゅうぎゅうと寄る。
GM:そして、フラッシュと共にシャッターが切られる──
GM:こうして、ノヴァリス・ファイトの歴史に、新たな王者の名が刻まれた。
GM:激動のノヴァリスで、新たな星が生まれ、また消えていく。
GM:その伝説が連綿と続いていくものか、一時の夢の如く消えていくのか。
GM:その行方はまだ、誰も知らない。
数週間後 ラス・ヴィダス某所
ペネロピ・オースティン:「……確かに言ったよ」
ペネロピ・オースティン:「勝つためなら何でもするってさ……。でもこれは無いでしょ!?」
ペネロピ・オースティン:声を荒げたペネロピの視線の先には、二人の少女。
内気な生徒:「すっ……すす、すみません…………」
内気な生徒:縮こまる内気な少女。その身体には、堕天病の証たる黒変が刻まれている。
新人闘士:「あたし何か怒られてますか!?すいません!!」
新人闘士:あっけらかんとした少女。明るい雰囲気で、ずっとニコニコしている。
GM:そのいずれもが、体格からも身のこなしからも分かる。全くのずぶの素人だ。
白武ギンカ:「え~~?言ったじゃん、何でもするって~」
白武ギンカ:「それともあれはウソだったのかな~?今からでも辞めて貰っても大丈夫だけど?」
白武ギンカ:ベンチで悠々としているのは、子供にしか見えない白髪の少女。
白武ギンカ:信じがたいことに、このチームのコーチ兼、控え選手だという。
ペネロピ・オースティン:「くっ……」
ペネロピ・オースティン:「……あんた達、名前は?」
ペネロピ・オースティン:「見たところ初心者みたいだけど……。どうして闘士になりたいの?」
内気な生徒:「あっ……あっ、私は、カリナ・インドゥラインです……」
カリナ・インドゥライン:「“紅蜘蛛”選手に憧れて……。わ、私も、あんな闘士になりたいなって……」
ペネロピ・オースティン:「“紅蜘蛛”ね……。あんたは?」
新人闘士:「あたしは愛翅レイラっていいます!!」
愛翅レイラ:「好きな闘士は──」
愛翅レイラ:「“ウィンター・ブルー”です!!」
ペネロピ・オースティン:「……そう……成程ね」
ペネロピ・オースティン:ここに集められたメンバーの理由が、何となく察せたような気がする。
ペネロピ・オースティン:振り返り、半ば睨むように少女を見る。
白武ギンカ:「……君達、好きなだけ?」
白武ギンカ:「憧れてるだけ?チームA.R.Cと会って、試合できれば満足かい?」
ペネロピ・オースティン:「いいえ」
ペネロピ・オースティン:「私はあの子たちに──チームA.R.Cに勝ちたい」
カリナ・インドゥライン:「わっ……わ、わ……私も、です……」
カリナ・インドゥライン:「“紅蜘蛛”さん達より、もっと……強くなりたくて……」
愛翅レイラ:「あたしも!!」
愛翅レイラ:「絶対、何があっても、ノヴァリスで一番強くなりたいです!!」
白武ギンカ:「言ったね」
白武ギンカ:求めていた言葉を得て、“天狼”はにやりと笑う。
白武ギンカ:「あの子たちは強いよ。何といっても……」
白武ギンカ:「あたしの、自慢の教え子だからね」
白武ギンカ:「でも、君達があたしの言うことさえちゃんと守れば──」
白武ギンカ:「次の大会、必ず優勝させてあげる」
白武ギンカ:かつて、チームA.R.Cにも言った言葉。
白武ギンカ:どん底だったあのチームよりも、さらに過酷な状況で、しかし確かに言い切って見せる。
白武ギンカ:相対する選手たちの目にもまた、迷いは無かった。
白武ギンカ:(……きっと、前のようには戦えない)
白武ギンカ:(……無様を晒すかもしれない。ファンを失望させるかもしれない)
白武ギンカ:(でも──)
白武ギンカ:(諦めたままでいるなんて、“天狼”じゃないもんね)
白武ギンカ:王者でなく、挑戦者として。
白武ギンカ:“天狼”白武ギンカは再び歩き出した。
白武ギンカ:「……じゃ、そうだね。まずは……」
白武ギンカ:「ここからセイクリッドピラーまで、マラソン10周かな」



【ED/春日井ショウ】

ラス・ヴィダス商業区 アスリートハウス
GM:チーム“★-NDD”の拠点は、高級住宅街の一角、モダンなデザインのアスリートハウスだ。
GM:メディアや過激なファンの目を避けるべく、その所在地は厳しく秘匿されているが……この日はその軒先をくぐる者がいた。
GM:玄関ドアが開き、私服姿の神宮寺カレンが来客を出迎える。
“スピカ” 神宮寺カレン:「い……いらっしゃい、ショウ。迷わなかった?」
春日井ショウ:「カレーーーン!」 出迎えの言葉を聞いてるか怪しい勢いで抱き着く。
“スピカ” 神宮寺カレン:「うわぁ!?」
春日井ショウ:まだ残暑も厳しい時期だというのに長袖に足首までのズボンで肌を隠し、キャップまで被ったお忍びスタイル。
春日井ショウ:「やーーーっと会えた!マジもう、最近ずっと時間空かなくってさぁ!」
春日井ショウ:「その上前より注目されてるからプライベートで出歩くの自体難しいし、格好も気を付けないとだし」
春日井ショウ:「まだまだ十分暑いのに肌出さないようにしないとなんだよ?正直もう、痣のことだけでも公表するか悩むレベルだよ!」
春日井ショウ:今まで話したくても話せずにいた分が溢れ出したようにまくし立てる。離れる様子もないので、必然二人とも玄関に突っ立ったままだ。
“レグルス” ソン・シファ:「だからってテンション上がりすぎよ……カレン固まってるでしょ」
“レグルス” ソン・シファ:「いらっしゃい、ショウ。暑かったでしょ」来客用のスリッパを並べる
春日井ショウ:「シファーー!シファも久しぶり!」 靴を雑に脱ぎ捨てつつ、今度はシファに抱き着く。
“レグルス” ソン・シファ:「ちょっ……もう……はいはい、久しぶりね」呆れつつもポンポンと背中を叩く
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ショウ~~!よぐ来たべ~~!ゆっぐりしてけな!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:バタバタ走ってきてこっちから抱き着く。
春日井ショウ:「ルミー!ゆっくりするする!もう思う存分ゆっくりしてく!!」
春日井ショウ:バッチリ受け止めてぎゅうっと強めにハグ。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「…………」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:部屋着姿で物陰から半分顔を出し、ごぼうチップスをポリポリ食べている。
春日井ショウ:「あっ、ヴァレちゃん。ゴメンね騒がしくして」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「……どーも……」スススと身を隠す
“スピカ” 神宮寺カレン:「こほん…… ま、上がりなさいよ。立ち話もなんだし」
春日井ショウ:「うん!てかゴメン、テンション上がっちゃって」
春日井ショウ:「やっぱ部屋綺麗だね。流石"★-NDD"」 着こんでいた上着を脱ぎつつカレンの案内に付いていく。
GM:アスリートハウスというより豪邸というほうが相応しいような建築だ。美しいデザインの邸宅には隅々まで管理が行き届き、ありとあらゆる設備が充実しているのが見て取れる。
GM:広々としたリビングルームで、君達はふかふかのソファに腰を落ち着ける。備えられたテレビの液晶だけでもチームA.R.Cの拠点を埋め尽くしそうな勢いだ。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……改めて、優勝おめでとう。ショウ」
春日井ショウ:「……うん。ありがと」 しみじみと噛み締めるような表情で頷く。
“レグルス” ソン・シファ:「ほんとにすごい試合だったわね……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「んだ!興奮しただなあ。カレンなんて何度も録画見返して……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「余計なこと言わなくていいから! ……一時は解散目前なんて言われてたのにね」
“スピカ” 神宮寺カレン:「一体どうすればあんなに強くなれるわけ?」
春日井ショウ:「えぇーっと……セイクリッドピラー往復マラソンしたり、一人相手に四人束になってかかってあしらわれたり……」
春日井ショウ:「後は崑崙の秘境の温泉まで浸かりに行ったり……?」 数々の修行を思い出して遠い目になりつつ。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:(何が何……?)少し離れたテーブルに着いている
“レグルス” ソン・シファ:「色々頑張ったのね」
春日井ショウ:「まあうん、ざっくりまとめるとそんな感じ」 ざっくりにもほどがあるけど。
“スピカ” 神宮寺カレン:「かなり忙しいんじゃない?今」
春日井ショウ:「だねぇ。雑誌のインタビューと対談とTV出演とCMとモデルと……」 指折り数えた途中で手帳を取り出して。
春日井ショウ:「一番ヤバかった時期は抜けたけど、それでも今日終わったらまた暫く一日休みはなくなるかな」
“レグルス” ソン・シファ:「大変よねぇ……」うんうん頷く
春日井ショウ:「仕事ばっかりにかまけてたら体鈍りそうだから、多少は練習にも時間取りたいしね」
春日井ショウ:「体が足んないよ~って感じ。ちょっと前までのこと考えたら贅沢な悩みだけど」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ショウはちゃんとキャラ守ってて偉えだなあ」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「おらは口開くと売り上げが落ちるから喋んなって言われてんだ」
春日井ショウ:「え、ミステリアスキャラになってるのそれが理由だったの!?」
春日井ショウ:「ルミーの訛りかわいいのに……。カレンの獣化NGといい、マネージャーさんの趣味ちょっと悪くない?」
春日井ショウ:不満げに眉を顰める。皆はありのままが一番かわいいし魅力的だと思ってるので。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「うぇへへ……そうだべか~?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あー……あのマネージャー、なんかここんとこ連絡取れないんだよね」
“スピカ” 神宮寺カレン:「お陰でうちら今宙ぶらりんの状態でね。参っちゃうわよ」
春日井ショウ:「そうなんだ。大分色々騒がしかったのは聞いてたけど……」
春日井ショウ:「え、じゃあ今スポンサーとはどうなってるの?てかオズメ興行自体どんな感じ?」
“レグルス” ソン・シファ:「いやぁ……それもよく分かんないのよね。私たちには社内がどうなってるのかまで話降りて来なくて……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「炎上はショウたちの優勝でだいぶ有耶無耶んなってるけどなあ」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「株価も暴落してるし、潰れるんじゃないかってウワサになってますけどね」
春日井ショウ:「そうなんだ……」 薄らとした事情は新聞とかで呼んでたけど、まさか皆もそのレベルしか知らないとは。
春日井ショウ:「あれ、もし潰れるってなったら……スポンサーどうするの?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「うーん……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「正直まだ全然分からないわね」
GM:スタッフが薫り高いコーヒーや名店の茶菓子を運んできて、無言で去っていく。
“スピカ” 神宮寺カレン:「どこかが代わりに拾ってくれればいいけど、そうじゃなかったら……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ショウたちみたいに、また0からやり直しね」冗談めかして笑う
春日井ショウ:「……そっか」 こちらも応えるように笑って。
春日井ショウ:「うちらも案外どうにかなったし、カレン達なら大丈夫だよ!」
春日井ショウ:「少なくとも、河原のボロ小屋を直しながら住むなんてことはしなくて済むだろうし」
“レグルス” ソン・シファ:「……重みがあるわね、経験者が言うと」呆れたように笑う
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ショウは……今後も現役続けるのよね?」
春日井ショウ:「もちろん!やっと念願も叶ったし!」
春日井ショウ:「いやまあ、叶いすぎちゃってる感じもあるけど、それならそれで次があるしね」
春日井ショウ:「まずは来シーズンの防衛!で、あわよくばもっかいMVP!が次の目標かな」
“スピカ” 神宮寺カレン:「そう、良かった」疑ってもいなかった様子で頷き、「ちょっと待ってて」
春日井ショウ:「ん?どしたの?」
“スピカ” 神宮寺カレン:言って、席を立ってどこかに歩いていく。
“スピカ” 神宮寺カレン:少しして戻ってくると、その両手には巨大なダンボール箱が抱えられていた。
春日井ショウ:「え、何々その大荷物」 慌てて立ち上げって手伝いに行く。
“スピカ” 神宮寺カレン:「ラッピングとか無くて悪いけど……」
“レグルス” ソン・シファ:「私たちからのお祝い」
“レグルス” ソン・シファ:「本当は決勝前に届ける予定だったんだけど……まあ、優勝祝いってことで」
春日井ショウ:「え、ええ~っ!?良いのにそんな……」
春日井ショウ:遠慮するようなことを言いつつも顔は二へ二へと溶けた笑みを浮かべている。
春日井ショウ:「ていうか、お祝いにしたってこの量は……」 箱の中身を覗く。
GM:箱はかなり大きく、中は緩衝材や梱包材の類でみっちりと詰められているようだ。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「ほらほら、早う開けてみてけろ!」
春日井ショウ:「う、うん」 一度下に置いた後、がさがさと緩衝材を取り出していく。
GM:開けてみると、中身は巨大なケースだった。シックな黒を基調としたデザインで、ショウが試合で扱う銃器にぴったり合わせたサイズのオーダーメイド品。
GM:人体工学に基づいた、美しくも扱いやすいデザイン。自動開閉、射出機構など試合で使える機能が一通り以上備わっており──
GM:そしてその表面にはチームA.R.Cの、裏面にはかつてのチーム“インタステラウォルク”のエンブレムがあしらわれていた。
春日井ショウ:「……え」 取り出したそれを持ち上げ、表、裏と順繰りに全体を見回して。
春日井ショウ:「え、えっ。えぇ~~……」 裏面に刻まれた"インタステラウォルク"のエンブレムを優しく撫でて。
春日井ショウ:「……な、なにこれぇ…………」 感極まって潤んだ目で三人とケースとを交互に見やる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ど……どうかしら……」やや緊張した面持ち
“レグルス” ソン・シファ:「試合で使えるものがいいかなと思って選んだの。多分サイズ合ってると思うんだけど……」
春日井ショウ:「あ、合ってるよ。これでピッタリ」
春日井ショウ:「え、皆なんで知ってるの?うちの銃のサイズ……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あのレンクヴィストって子に聞いたの。事情を話したらこっそり協力してくれて……」
春日井ショウ:「モーナちゃんが……」 まだだいぶぼんやりしたままおうむ返しに呟いて。
春日井ショウ:「……」 一度箱の中へと丁寧にケースをしまい直すと、おもむろに立ち上がる。
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「おろ……ショウ?」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あ……気に入らなかったら全然……」
春日井ショウ:「えいっ!」
春日井ショウ:いつの間にか伸ばしていた茨も使うと、カレン・シファ・ルミーの三人を纏めて抱き寄せる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「わぁ!?」
“レグルス” ソン・シファ:「おっと……」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「むぎゅ」
春日井ショウ:「ありがと!皆!」
春日井ショウ:「最っ高のプレゼントだよ!ホント、こんなに嬉しいの初めて!」
春日井ショウ:「うち、このケースでこれからも頑張るから!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「あははは!良がった良がった!緊張したべよ~~!」
“スピカ” 神宮寺カレン:「よ……喜んで貰えたなら、ええ。良かったわ」口端が吊り上がるのを抑えている
“レグルス” ソン・シファ:「ふふっ……もう、苦しいって……」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「わたしもデザイン手伝ったんですけど~」蚊帳の外で芋けんぴを齧っている
春日井ショウ:「あ、そうだったの!?ヴァレちゃんもありがとう!」
春日井ショウ:そちらにも笑顔を向けつつ、ハグ来る?と聞いてみる。
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「うおっ……素直…………」野良猫のように引いている
“スピカ” 神宮寺カレン:「……ショウ、これからも応援してる」
“スピカ” 神宮寺カレン:肩に手を置いて向き直る
“スピカ” 神宮寺カレン:「貴女はあたしの友達で、一番尊敬してる闘士」
“スピカ” 神宮寺カレン:「でも、試合では別よ」
“スピカ” 神宮寺カレン:君がよく知る勝気な表情で、不敵な笑みを浮かべる。
“スピカ” 神宮寺カレン:「あたし達、今他にやれることないから、久々に思いっきり練習できてるの」
“スピカ” 神宮寺カレン:「結構いい線行ってると思うわ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「ショウ。次に戦ったら、その時は……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「絶対、あたし達が勝つわ」
春日井ショウ:「……うん」 その宣言を嬉しそうに受けとって。
春日井ショウ:「うちにとっても、カレンは大好きな友達で、尊敬してる闘士で」
春日井ショウ:「それから今は、ずっと競い合いたいライバルだから!」
春日井ショウ:「来シーズンも、その次も。何度だって勝負しよう!何度だって受け止めて見せるよ」
春日井ショウ:「もちろん、シファとルミーと、それからヴァレちゃんもね!」
“レグルス” ソン・シファ:「うん……!」
“リギル” ヘルミーネ・クレーマン:「んだ!」
“アルタイル” ヴァレーリヤ・ツィプリャエヴァ:「わたしもですか……まあいいですけど……」
“スピカ” 神宮寺カレン:「あたし達も、もう道を間違えたりしないわ」
“スピカ” 神宮寺カレン:「今度はお互い、正々堂々、全力でやりましょう」
“スピカ” 神宮寺カレン:「また、ノヴァリスファイトで」
春日井ショウ:「うん。ノヴァリスファイトで」
春日井ショウ:これからは、何度だって会える。あのリングで。
春日井ショウ:こうしてまた笑い合えるのと同じくらい、そのことが嬉しい。
春日井ショウ:一つの星にはなれなかったけど、それぞれに輝いて、輝きを競うことが出来る。
春日井ショウ:(――やめられないなぁ、ホント)
春日井ショウ:やりたいことが多過ぎる。この闘士という道は。
春日井ショウ:やめなくて良かった。この数か月間で何度繰り返したか分からない喜びが、またひと際大きく胸の奥で輝いた。



【ED/ルシア・J・ファーティマ】

GM:ラス・ヴィダスにおいて、商業特区は厳密に区画が定められており、“協会”をはじめとする一流企業のビルや店舗がひしめき合っているが、
GM:『商業特区外』──『中流街区』──『スラム街』の境界は意外なほど曖昧であり、どこまでを商業区とするかは個人の感覚によるところが大きい。
GM:この日、赫花連盟の主催によるチャリティーイベントが行われたのは、商業特区外ではあるがスラム街の真ん中でもない、一般層や他校の生徒でも足を運びやすい区画だった。
GM:一般的に堕天病やスラムの生徒との関りが忌避されるスラム外において、そのような段取りが付けられたのは、堕天病の治療に理解を示す一部企業の協力を得られたというのもあるが──
GM:やはり、最も大きいのは当人も堕天病たる闘士、ルシア・J・ファーティマのノヴァリス・ファイト優勝によるところだろう。
立野スズコ:「はーーい、それではご登場頂きましょう!」
立野スズコ:「“紅蜘蛛”選手です!皆さん、大きな拍手でお迎えください!」
GM:ステージ下の観客から、歓声と大きな拍手とか湧き上がる。
“マスターポルート”:「さあルシア、出番よ!」
ルシア・J・ファーティマ:カツ、カツ、歓声の中でも、硬いヒールの音が壇上に響く。
ルシア・J・ファーティマ:普段の格好や、試合でのユニフォームとも違うフォーマルなパンツスーツ姿。
ルシア・J・ファーティマ:肩が大きく出たノースリーブのシャツからは、黒変した右腕の全体が露出し
ルシア・J・ファーティマ:普段は顔半分を隠している前髪も後ろでまとめられ、右眼付近の結晶化した肌をはっきりと晒している。
観客:「ルシアーーー!!」「カッコいいーーー!!」「抱いて~~~♡」
ルシア・J・ファーティマ:「騒がし―んだよザコどもが」サングラスを外し、見下すように観客へ罵声を浴びせる。
めちゃくちゃかわいい子猫:「ウオオオオオ!!姐さーーーーん!!」
観客:「ギャアアーーーーー!!!♡」
GM:それまでにもこうした機会はいくつかあったが、会場には桁違いの人数が訪れている。
GM:“紅蜘蛛”やチームA.R.Cのグッズで着飾ったファンらしき生徒も多く、また、恐らくは堕天病など興味もないミーハーな者も少なくないだろう。
GM:殆どアイドルやロックスターのような人気だ。知識としては知っていただろうが、実際に体感するとまた違うかもしれない。
ルシア・J・ファーティマ:「今日はよく来たなぁ尻の軽いミーハー共」
ルシア・J・ファーティマ:「その制服はメサイアで……お、シャムロックの奴までいるのかよ。あそこノヴァリス・ファイト放送してんのか?」
ルシア・J・ファーティマ:「まあいいや。お前らわざわざこんなとこまで来てただ遊んで帰るつもりじゃねえだろうな?」
観客:「“紅蜘蛛”様……スーツ姿も素敵……」
剣呑なオタク:「フン……頑張ってるみたいジャン」
ルシア・J・ファーティマ:「ああ、勘違いすんなよ?チャリティーだからって堕天病への理解がどうだの、善意の協力をお願いしますだの」
ルシア・J・ファーティマ:「んなヌルい話をしにわざわざ来てやったわけじゃねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「ノヴァリス・ファイトのチャンピオンが、そしてノヴァリス・ファイトに魅入られた観客バカどもが」
ルシア・J・ファーティマ:「そんなお行儀の良いイベントで満足できるわけがねえよなあ?」
姜麗花:「……?」
殺人チンチラ:「ヂュヂュ……?」
ルシア・J・ファーティマ:ニヤリと笑っておもむろに黒手袋を外し
ルシア・J・ファーティマ:バシンッ!隣の"マスターポルート"に投げつける。
ルシア・J・ファーティマ:「そんなお前らに朗報だ!」
“マスターポルート”:「あら」目をぱちくりさせて受け取る
ルシア・J・ファーティマ:「本イベントのフィナーレは、"紅蜘蛛"vs"マスターポルート"の」
ルシア・J・ファーティマ:「今回限り、限定エキシビジョンマッチ!!」
観客:「エエーーッ!?」「マジ!?聞いてる!?」「そんなことしていいの……!?」
立野スズコ:「ええ~~っ!?ルシアさん!?」
ルシア・J・ファーティマ:「当然、席はこのチャリティでより大きなご支援を頂いた皆様カモから優先して割り当てられるって寸法だ!」
“マスターポルート”:「まあ……そうだったのね……」
ルシア・J・ファーティマ:「エキシビションだからって手は抜かねえ、おそらく今後実現することのない、トップ闘士と革命の英雄のガチバトルを拝ませてやる!」
ルシア・J・ファーティマ:「お前らだけに特別になぁ!どうだ!アガってきたかァ!?」
観客:「ウォオオオオ……!?」「ど、どうする……!?」「どうするって言っても……!」
GM:会場に一気に衝撃と混乱、困惑が広がっていくが──
斜向野オバ:「さあさあ!聞いた通りだ!早いもん勝ちだよ!!」
斜向野オバ:「こいつを見逃したら一生の損だ!クラスメイトを質に入れてでも見るべきじゃあないかね!?」
観客:「あ……あたし見てくる!」「私も!」「やばい、お金下ろしてこなきゃ……!」
GM:それは次第に熱狂へと変わっていき、会場を包んでいく。
立野スズコ:「ど……どうするんですか~~~、ルシアさん!?」
立野スズコ:幕間で慌てて駆けよってくる
ルシア・J・ファーティマ:「どうするって何が?」
ルシア・J・ファーティマ:汗を拭きながら
立野スズコ:「こ、こんなこと勝手に言って……!本気でやる気ですか!?」
ルシア・J・ファーティマ:「相手は"マスターポルート"だぞ?本気でやらなきゃ一瞬でノされちまうだろ」
立野スズコ:「そういう意味じゃなくてぇ~~~~!」
ルシア・J・ファーティマ:「まぁ、つーのは冗談半分で」
ルシア・J・ファーティマ:「安心しとけ。ガチでやってるように見せんのは得意中の得意だし、マリアだってその辺わかって乗ってくれてんだよ」
ルシア・J・ファーティマ:「ほら見てみろあれ」舞台袖のマリアを指差す
“マスターポルート”:「まあ……。そういうことだったの?」素で驚いている
ルシア・J・ファーティマ:「やる気充分じゃねえか」
“マスターポルート”:「とうとうNowtubeで学んだカポエィラを見せる時が来たかと思ったのだけれど……」
“マスターポルート”:「でも、そうね。わたくしの力は、あまり人目に触れるべきものでもないし……」
“マスターポルート”:頬に手をやり「どうしたらいいかしら?」
ルシア・J・ファーティマ:「それだよ」ぐい、とマリアに詰め寄る
“マスターポルート”:「どれ?」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシがこの肌を晒して戦ってんのに、なんで旗頭のアンタが人目を避ける?」
ルシア・J・ファーティマ:「昔とは違うからか?ノヴァリスで最も美しいって言われた戦い方がもうできないから」
ルシア・J・ファーティマ:「気味の悪い力を見せても怖がらせるだけだ。そう思ってんのか?」
“マスターポルート”:「そう言われれば──」
“マスターポルート”:「『そうよ』としか言えないわね」
“マスターポルート”:こくりと頷く。
“マスターポルート”:「わたくしの身体や力を大勢の人の目に晒せば……」
“マスターポルート”:「ラス・ヴィダスや堕天病への偏見は、もっと深いものになるでしょうから」
ルシア・J・ファーティマ:「それを見ても、赫花連盟こいつらはアンタに付いて来てるだろ」
ルシア・J・ファーティマ:「こいつら自身も堕天病の患者やその関係者だが、それだけじゃねえ」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタがアタマだから付いてきてるんだ。確かにアンタの身体は普通の堕天病とも違う、恐ろしいものかも知れねえが」
ルシア・J・ファーティマ:「それでも、アンタは聖女だろ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシはな、確かにお前らのスポンサーを受けて、堕天病患者のアイコンとして戦う事を受け入れた」
ルシア・J・ファーティマ:「けどこうも思ってる」
ルシア・J・ファーティマ:「それに一番相応しいのはアンタだ、百代マリア」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタの為を思って言ってるわけじゃねえぞ?その方が堕天病を克服するのには近道だから言ってんだ」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシはな、これからも闘士を続けなきゃなんねえんだよ。そのためには、こんな病気はさっさと治せるようになってくれね―と困る」
ルシア・J・ファーティマ:「アタシを使うってことはそういうことだ。アンタらの目的のためにウチらを雇う以上は」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタらにも、アタシの目的のために協力してもらう」
“マスターポルート”:「…………」
“マスターポルート”:瞑目する。
“マスターポルート”:「……ありがとう、ルシア」
“マスターポルート”:「嬉しいわ、本当に」
ルシア・J・ファーティマ:「あぁ?なんで礼を言われんだよ…」
“マスターポルート”:「……あなたの言葉は、正しいわ」
“マスターポルート”:「赫花連盟の皆にも、いつも感謝しているわ」
“マスターポルート”:「でも、全ての人が連盟に賛同してくれるわけではないでしょう?」
“マスターポルート”:「わたくし達は、その人たちにも──分かってもらえなくとも、せめて苦い顔でも受け入れて貰える道を探していかなければならないの」
“マスターポルート”:「『何より大切なのは心持』と言っていても、テーブルマナーやドレスコードは厳格に存在していて……」
“マスターポルート”:「それに著しく反する者が、食卓に受け入れられないように」
“マスターポルート”:「獣と人が、同じ食事を囲むことは出来ないように」
“マスターポルート”:「どうしても分かり合えない部分が、人には存在しているの」
“マスターポルート”:「わたくしのために、大勢の生徒の食卓を奪うことは出来ないわ」
ルシア・J・ファーティマ:ムスッとした顔でその言葉を最後まで聞いて。
ルシア・J・ファーティマ:「アタシはプロのノヴァリス・ファイターだぞ」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタ一人ならともかく、アタシが相手をしてやって」
ルシア・J・ファーティマ:「お茶の間に流せねー試合になるわけねーだろうが」
ルシア・J・ファーティマ:何年サデと組んでると思ってんだ…と小声でぼやきつつ
ルシア・J・ファーティマ:「ま、でも今回はそれでいいよ」
ルシア・J・ファーティマ:「試合には出てもらうけど、力は使わなくて良い」
“マスターポルート”:「あら……いいの?」首を傾げる
ルシア・J・ファーティマ:「良いに決まってんだろ。ノヴァリス・ファイトは殺し合いじゃね―し、そもそもアンタはファイターですら無い」
ルシア・J・ファーティマ:「本気ではやるけどな。それは全力で戦うってことだけじゃなくて」
ルシア・J・ファーティマ:「本気で客を楽しませるってことだ。いくらでもやりようはあるさ」
“マスターポルート”:「……ルシア……。……ありがとう」
“マスターポルート”:「……そうね」
“マスターポルート”:「あなたにだけそうして肌を晒させて、わたくしは隠したままというのは……」
“マスターポルート”:「確かにフェアーではないと、わたくしも思っているわ」
“マスターポルート”:「……だから、これはあなたへの、わたくしのせめてもの……」
“マスターポルート”:「……何かしら」笑って「……敬意……誠意……感謝……まあ、そういうものと思って頂戴」
“マスターポルート”:言って、肘までを覆う長手袋をゆっくりと外す。
ルシア・J・ファーティマ:「………」一瞬息を呑んで、その姿を見る。
“マスターポルート”:その下にあったのは、異形だった。
“マスターポルート”:血の滴る骨肉と臓物を捏ね合わせ、そこに夥しい数の獣や昆虫のパーツが滅茶苦茶に絡み合ったかのような。
“マスターポルート”:こうして見せられたのでなければ、それが人間の腕であるとは到底想像もつかなかっただろう。
“マスターポルート”:「……」
“マスターポルート”:自らの歪な腕を見下ろし、ゆっくりと掌を握ってみせる。
“マスターポルート”:「……お茶の間には出せないでしょう」
“マスターポルート”:冗談めかして、どこか悲しげに笑ってみせる。
ルシア・J・ファーティマ:「……」黒変した右腕を伸ばし、指先でマリアの腕をなぞる。
ルシア・J・ファーティマ:その表面を指で押すと、肉の隙間からブチュ、と粘液が飛び散った。
ルシア・J・ファーティマ:「……気持ち悪いな」
ルシア・J・ファーティマ:「けど」
ルシア・J・ファーティマ:「アンタはカッコいいよ」
ルシア・J・ファーティマ:「いつか、お茶の間のバカどもにもそう思わせてやる」
ルシア・J・ファーティマ:「そういう世の中にアタシがしてやる」
ルシア・J・ファーティマ:指を離して
ルシア・J・ファーティマ:「その時は、もう一度試合に出てもらうぜ」小さく笑う。
“マスターポルート”:「……」
“マスターポルート”:「……ええ」
“マスターポルート”:目を細めて笑う。
“マスターポルート”:「ええ……楽しみだわ」
“マスターポルート”:「“紅蜘蛛”選手と試合が出来るだなんて」
“マスターポルート”:それは小さな花が咲くような、あどけない少女の笑顔だった。
“マスターポルート”:「とりあえず、この後よね……。わたくしが空手とカポエィラを融合させた全く新しい格闘技で……」
ルシア・J・ファーティマ:「急に妙な動きされるとアタシもフォローしきれねえから程々にな……?」
立野スズコ:「ルシアさん!マリアさん!そろそろ出番なんですが……行けますか!?」
“マスターポルート”:「あら、もう?それじゃあ行きましょう、ルシア」
ルシア・J・ファーティマ:「おう、"こどもアマチュアノヴァリス・ファイト大会 小学一年生の部"の審査員だったな」
ルシア・J・ファーティマ:「しゃあ!待たせたなガキどもォ!!今日はノヴァリス・ファイトの恐ろしさを骨の髄まで刻んで帰りなァ!!」
ルシア・J・ファーティマ:普段通りの凶悪な笑みを浮かべて、マイクを手に勢いよくステージへ飛び出して行った。



【ED/サデ・ニカモ】

GM:ラス・ヴィダスが堕天病の流行の本拠地というのは今更言うまでもない事実であるが、
GM:その研究においては、“協会”の影響下にある当学区よりも、着手がずっと遅かったジェネシスのほうが今や進歩しているというのが昨今の実情だった。
GM:先日“マスターポルート”からルシアに提供された試作薬もそうした研究の産物であり、
GM:この日、サデとモーナが研究機関を訪れる際も、赫花連盟の仲介によりスムーズに事が運んだ。
GM:白く清潔な研究所で、白衣に身を包んだ生徒が君達を出迎えた。
ジェネシス研究員:「“ウコンハットゥ”選手とモーナ・レンクヴィストさんですね?」
ジェネシス研究員:「お待ちしておりました!ようこそ、我が研究所へ!」
サデ・ニカモ:「は、はっ、は、は、は」
サデ・ニカモ:真っ青な顔でモーナちゃんにしがみつき、痙攣じみてカクカクと頷く。
サデ・ニカモ:「よッッよろひッぉねがぃひま……」
モーナ・レンクヴィスト:「はい!!!!本日はどうぞよろしくお願いします!!!!!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「ちょっと、サデさん……サデさんが来たいって言ったんじゃないですか!!大丈夫ですか!?」
サデ・ニカモ:「だッッ大丈夫……」
サデ・ニカモ:「帰るまでは……なんとか……生き延びます……」
ジェネシス研究員:「見学のご希望とのことでしたね!どうぞこちらへ!」
GM:洗浄を済ませて防護服に着替え、君達は研究所内へと案内される。
GM:ガラスの向こう、専門機器が所狭しと並ぶ研究室で、何人もの生徒たちが研究に没頭しているのが見て取れる。
ジェネシス研究員:「“堕天病”はまだまだ未知の部分が多い分野です」
ジェネシス研究員:「先代“マスターポルート”が宿した変異種レネゲイドということは分かっていますが、その特異な性質については殆ど分かっていないんです」
ジェネシス研究員:「我が研究所では、このウィルスを研究することで、病の治療以外にも様々な分野に活用できるのではないかと考え、アプローチを続けています」
サデ・ニカモ:「と、特異……そうです、よね……」目を見開いて所内の様子を見ながら。
サデ・ニカモ:「わッ私も……試合で、よく対戦相手を毒で色々しますけど」
サデ・ニカモ:「十字冠で転送された後にまで効果を残せたことなんてないし……まして、十字冠そのものに干渉するなんて、想像も……」
ジェネシス研究員:「対抗種がレネゲイドを害するレネゲイドであるように、堕天病はレネゲイドを変質させるレネゲイドであるのではないかというのが、我々の現状の見解です」
ジェネシス研究員:「能力を行使するほど病状の進行が早まるのは実証済みですし、寄生……あるいは、融合に近い形で宿主のレネゲイドを糧としているのかもしれません」
ジェネシス研究員:「その場合、分離させるのは非常に困難が予想されますが……それも今後の研究課題ですね」
サデ・ニカモ:「……そういう形だから、堕天病の症状が表れているのが正常な状態であると、十字冠も認識してしまうんじゃないか……って話は、どこかでき、聞いた気が、します」
サデ・ニカモ:「……進捗はどうなんですか? その、ラス・ヴィダスうちよりも、今じゃジェネシスさんの方が、分かってることが多いって……」
サデ・ニカモ:比較的真面目な話をしているが未だにモーナちゃんにくっついている。
ジェネシス研究員:「そうですね。元々、病状の進行を抑制する薬剤は、ラス・ヴィダスでも作られていたんですが……」
ジェネシス研究員:「かなり高額で、一般層にはまるで手が出ないものだったんです」
ジェネシス研究員:「うちでは堕天病の進行メカニズムを研究し、より安価な形で患部の拡大を抑制する薬剤を製造することに成功しています」
サデ・ニカモ:「ぉお……」
ジェネシス研究員:「正式な認可が下りれば、一般にも従来の1/6以下の価格で流通させられるものと思います」
ジェネシス研究員:「その他にも、堕天病ウィルスの持つ有機物への侵蝕能力の制御……」
ジェネシス研究員:「また、その特性から非常に変異しやすいこのウィルスの広域監視にも力を注いでいます」
サデ・ニカモ:「すごい……!」素直に感嘆の眼差し。
ジェネシス研究員:「最新の研究では、ウィルスがオーヴァードの意識に何らかの影響を及ぼす可能性があるとして、更なる研究を……」
モーナ・レンクヴィスト:「すごいんですね~」話が専門的になってきたのでぼんやり聞いている
GM:研究所はさほど大きなものでなく、説明を受けながらしばらく歩くとすぐに一周りしてしまった。
ジェネシス研究員:「うちでやっているのはこんなところです。何かお役に立てたでしょうか」
サデ・ニカモ:「はい……と、とても、参考? になり、ました」
サデ・ニカモ:「それで……もし良ければ……あ、赫花連盟さんと協力してるのは分かってるんですけど、その」
サデ・ニカモ:「そ、それとはまた別に、手を貸せることがないかな……なんて……そういうお話をできたらと、お、思うんです、が」
サデ・ニカモ:こわごわと窺う。
ジェネシス研究員:「ニカモ選手……」
ジェネシス研究員:「何故お越しいただいたのか、疑問に思っていたのですが、そうですか……」
ジェネシス研究員:「やはり……」
ジェネシス研究員:神妙な表情
サデ・ニカモ:「……?」
ジェネシス研究員:「そんなにも、ファーティマ選手のことを……」
サデ・ニカモ:「あ、はい」
サデ・ニカモ:「ルシアさんのためにできることがあれば、及ぶ限りは、したいと思ってます……か、掛け替えのない人、です」最古参のチームメイトなので。
ジェネシス研究員:「やっぱり……!」
ジェネシス研究員B:「そんな……公式はショウサデのはずなのに……」
ジェネシス研究員C:「いや……私はサデニニを諦めないよ」
サデ・ニカモ:(少佐で……?)
モーナ・レンクヴィスト:「こほん……」
モーナ・レンクヴィスト:「そういうことだったんですね、サデさん……。力になるっていうのは、例えば……」
モーナ・レンクヴィスト:「こちらの研究に出資したり、スポークスマンを務めたりとかですか?」
サデ・ニカモ:「ぁ、そう、そうです」こくこくと頷く。
ジェネシス研究員:「ほ、本当ですか!?それはとてもありがたいです!」
ジェネシス研究員:「何分まだ未知の部分が大きく、危険も多い研究ですから、予算を確保するのも一苦労の状況で……」
モーナ・レンクヴィスト:「それでは、私の方で一度プランと契約内容をまとめて、後日また打ち合わせの機会を設けますね。サデさん、それで大丈夫ですか?」
サデ・ニカモ:「え、ぁ、はい」
サデ・ニカモ:「そ、そっか……そういうこと必要なんだ……」そういうこと必要なんだ……という顔。
GM:そうして、しきりに礼を言う研究員と別れ、君達は研究所を後にする。
GM:帰りの列車。時間帯からそれほど混んではいないが、それでも何人かが君に気付いてかちらちらと視線を向けてくる。
モーナ・レンクヴィスト:「急に研究所に行きたいなんて言い出して、驚きましたが……」
モーナ・レンクヴィスト:「まさかサデさんがこんなことを考えていたなんて……もっと驚きましたよ」
サデ・ニカモ:「うぅ……」視線を気にしてわずかに覗く右目まで前髪で覆い隠そうとしながら。「……は、はい」
サデ・ニカモ:「その……やっぱり、うちの学区でこのまま治療法が開発されるのを待つのは……ちょっと……」
サデ・ニカモ:何年かかるか分からない、という思いを言外にこめてぼやく。
モーナ・レンクヴィスト:「サデさんが自分から積極的に何かしたいと言い出すなんて……私、感動しました……!」
サデ・ニカモ:「えっあ……そっち……」
モーナ・レンクヴィスト:「……でも、そうですよね。サデさんはいつもそうでしたね」
モーナ・レンクヴィスト:「チーム立ち上げの時も、スポンサーを打ち切られた時だって」
モーナ・レンクヴィスト:「いつもサデさんは、自分の意志で道を決めて、進んできたんですもんね」
サデ・ニカモ:「う、うーん……?」不相応に思えるほど好意的な評価を受けて戸惑う。
サデ・ニカモ:「わ、我儘は……言いましたけど……言い続けてますけど」
サデ・ニカモ:「それを許してくれるのは他の人たちですし……実現できる形にしてくれるのはモーナちゃんだし」
サデ・ニカモ:「そんな風に言ってもらえることでは……」
モーナ・レンクヴィスト:「それでも、始めたのはサデさんですよ」
モーナ・レンクヴィスト:「始めて、やり遂げて……チームを優勝まで導いたのは、紛れもなくあなたなんです」
モーナ・レンクヴィスト:「だから、もっと胸を張ってください」
サデ・ニカモ:「んえぇぇ……」困惑や面映ゆさが綯い交ぜになって、もぞもぞと曖昧に表情を動かす。
サデ・ニカモ:「……で、でもやっぱり、そうだとしても、さ、支えがあってこそというか……」
サデ・ニカモ:「……それに、まだまだこれからです、し……優勝したのも一回だけで、堕天病だって、ちゃんとした研究が始まったばっかり……」
モーナ・レンクヴィスト:「ええ。これからですね」
モーナ・レンクヴィスト:頷き、目を閉じる。
モーナ・レンクヴィスト:「……私、ずっとノヴァリス・ファイトのファンでしたけど……」
モーナ・レンクヴィスト:「それでも、サデさんがいなければ、自分で競技に関わろうなんて、きっと思いもしませんでした」
モーナ・レンクヴィスト:「あなたのお陰で、ノヴァリスでの生活は……」
モーナ・レンクヴィスト:「私の青春は、これ以上ない楽しいものになったんです」
モーナ・レンクヴィスト:「そしてきっと、これからもっと楽しいものになります!!」
モーナ・レンクヴィスト:笑顔で言って、君の手を取る。
モーナ・レンクヴィスト:「これからも一緒に頑張りましょうね、サデさん!!」
サデ・ニカモ:「ふゃっっっっ」
サデ・ニカモ:向けられた笑顔が眩しい。明るくて暖かくて、けれど暗い自分がかき消されるような恐怖は感じなくて、代わりに顔が熱を帯びていって。
サデ・ニカモ:「はっ、は、はい!!」
サデ・ニカモ:その熱さに突き動かされるまま、力強く言い切ってしまえた。
モーナ・レンクヴィスト:「私ももっと頑張りますね!!早速今回の広告プランも練りましょう!!」
モーナ・レンクヴィスト:「サデさんは実はスタイル良いですし、やっぱりもっと肌を見せてアピールしていきましょう!ここは大胆に水着で……」
サデ・ニカモ:「はい……はい……!?」
サデ・ニカモ:「えっ……モ、モモッ、モーナちゃん……!」
サデ・ニカモ:……知らない場所には、思いもよらないものがある、と感じてきた。
サデ・ニカモ:故郷で生きていた頃には、ノヴァリスのような世界があるなど想像も及ばないところだったし──その後は、学校古巣が世界の全てで、そこを失えば自分も共に滅びるしかないと思っていた。
サデ・ニカモ:そして今、初めて訪れたジェネシスでは、堕天病の研究が予想以上に進んでいる。
サデ・ニカモ:未知は希望だ。挫けようと再び立ち上がるための。ルシアやギンカの青春を、末期症状を待つまでの時間と読み替えなくてよくするための。
サデ・ニカモ:とは言え。
サデ・ニカモ:「き……急にそんなところに踏み込むのはちょっと……!」
サデ・ニカモ:「知らないままの方がいい世界もあるって今とても強く思います……!」
モーナ・レンクヴィスト:「そんなこと言っててどうするんですか!!!ファンは皆闘士の色んな姿を待ってるんですよ!!!」
モーナ・レンクヴィスト:「サデ・ニカモ(正月)にサデ・ニカモ(バニーガール)……サデ・ニカモ(応援団)にサデ・ニカモ(幼女)……」
サデ・ニカモ:「幼女とは!?」
モーナ・レンクヴィスト:「ああ……私には到底決め切れません……!!サデさん!!どれがいいですか!?!?」
サデ・ニカモ:「ぜんぶ嫌です……!」
サデ・ニカモ:「というかスタイルの話ならモーナちゃんこそそういう格好を……」
サデ・ニカモ:「あっでも……そんな格好のモーナちゃんを他の人に見せたくない……!」
GM:侃々諤々の論争は、ファンに声を掛けられるまで続くのだった。



【MasterScene】

オズメ興行 本社ビル
マネージャー:「ま、待ってください……!助けてっ……!私は何も……何も……!」
マネージャー:「ぎっ ガッ」
GM:轟音と共に、“マネージャー”と呼ばれた社会人の機体が粉砕され、ビルの壁面ごと突き破って路上に散らばる。
社長:「……説明を……」
社長:薄暗い会議室に、重苦しい排気音が響く。
社長:“社長”──凶悪な内部機構を剥き出しにしたその社会人にビジネスモデルの面影は最早なく、戦場にあるべき兵器がオフィス街にあるかのような、シニカルな現代アートめいた異様さを醸し出していた。
社長:かつて理事会に立ち、一個小隊規模の生徒を一機で相手取った恐るべき暴力性を向ける先は、“プロデューサー”と呼ばれる部下だ。
社長:「してもらおうか、“プロデューサー”」
プロデューサー:「ヒィィイ~~~ッ!」
社長:「あの程度・・・・の騒ぎ、“協会”の一員たる我が社ならば簡単に揉み消せたはずだ」
社長:「仮に“★-NDD”が潰れようと……」
社長:「そんなものはたかが一部門に過ぎん。オズメ興行の業績は安泰だったはず」
社長:「それが、何故……このような事態になっているのだね?」
プロデューサー:「ヒェェェ~~ッ!お許しを~~~~!」
GM:オズメ興行の株価、企業価値は滝を見るかのような暴落の一途を辿り、最早風前の灯と言えた。
GM:“協会”の一社とはいえ……否、だからこそ、巨獣に群がるピラニアのように、数多の企業が寄って集ってその利益を奪い、喰らい、我が物にせんとするのは早かった。
社長:「君達はどこまで無能なんだ?答えたまえ、プロデューサー……」
社長:「君は一体、今まで何をしていた!?」
プロデューサー:「ヒィィ~~~~~!」
プロデューサー:「ヒィィイイ……ヒ……ヒ……」
プロデューサー:「ヒヒッ……ヒ……」
プロデューサー:怯えた悲鳴が、引き攣ったような笑声に変わっていく。
プロデューサー:「『何をしていた』?」
プロデューサー:「『何故か』って?」
プロデューサー:「嫌ですよォ、社長……」
プロデューサー:「よォーーく分かってるじゃないですか」
社長:「……」
社長:人間であれば、怪訝さに眉を顰めたであろう。
社長:自らの身の丈より遥かに巨大な砲口を突き付けられながらも、“プロデューサー”は笑みを浮かべていた。
プロデューサー:「とんでもないティルト野郎だなァ、あんた」
プロデューサー:「事ここに至るまで本当に気付かなかったのかよ?ほんの少~しでも経営に関する頭があれば……」
プロデューサー:「ってそりゃ無理かァ!撃つしか脳の無いガラクタだもんな?ここまで何もかも人任せにしてきたんだろ?」
プロデューサー:「だから……こんな簡単なバックドアにも気付かない」
社長:「貴様……」
社長:“社長”は、この部下の経歴を思い出していた。
社長:かつてのライバル企業の幹部社員。その企業の根幹に関わる機密を手土産にオズメ興行に重役として迎え入れられ……
社長:そのライバル企業は、その後すぐに──
プロデューサー:「大丈夫!心配いりませんよ、社長」
プロデューサー:「つい先程、親切な申し入れがありましてね」
プロデューサー:「総和重工が、我が社の事業を丸ごと引き継いでくれるそうです!」
プロデューサー:「いやァ、これで社員もタレントも一安心ですなァ!良かった良かった……」
GM:ゴ ギッ
GM:社長がプロデューサーに銃口を押し当てる、鈍い金属音が響く。
社長:「言いたいことは……」
社長:「それだけかね、プロデューサー」
GM:砲身にエネルギーが充填され、ちっぽけな『社会人』一人など粉々に消し飛ばせる破壊力が溜まっていく。
プロデューサー:「……ああ、それでは最後に……」
プロデューサー:「社長は──」
プロデューサー:「ノヴァリス・ファイトが実戦志向から商業主義に染まっていったのが……」
プロデューサー:「本当に、単なる資本主義による時代の変化だとお思いですか?」
社長:「…………?」
社長:まるで状況にそぐわない質問に、社長は当惑し黙り込んだ。
プロデューサー:「ノヴァリス・ファイトはこのラス・ヴィダス学区の生誕と共に始まった」
プロデューサー:「スタジアムに関連企業……学区そのものの運営に関わるこれだけの大事業です」
プロデューサー:「当然、そこには学区を統括する者の意思が介在している」
社長:「…………」
社長:かつてこの学区──ラス・ヴィダスを支配していた人間は、一人しかいない。
社長:「……“マスターポルート”」
プロデューサー:「いくらなんでも、社長もそこまでスローしちゃいないようですねェ」
プロデューサー:「印象からすれば意外に思われるかもしれませんが……」
プロデューサー:「“マスターポルート”がノヴァリス・ファイト事業から手を引いた時期と、ノヴァリス・ファイトが商業主義に染まり始めた時期は、ほぼ符号します」
プロデューサー:「分かりますか?」
プロデューサー:「“マスターポルート”は、ノヴァリス・ファイトを開始した当初の目的を果たした。だから手を引いた」
プロデューサー:「その後の顛末は、全て無関係の生徒たちによるものです」
社長:「…………」
社長:目の前の部下が何を言っているのか分からない。
社長:こんな時に、何故そんな話を?腸は煮えくり返っている。軽く引き金を引くだけですぐにスクラップにしてしまえる。
社長:だが、まるで魅入られたかのようにその言葉から耳を離せない。
社長:「……その、目的とは?」
プロデューサー:「……」
プロデューサー:無機質なバイザーを社長に向ける。
プロデューサー:薄暗い会議室、砲口に充填されたエネルギーが反射して、まるで口を歪めて笑っているかのような陰影が映し出される。
プロデューサー:「……社長」
プロデューサー:「かつてこの学区に存在した、ある分校のことを……」
プロデューサー:「“マスターポルート”が秘した、イースターエッグの在処を……」
プロデューサー:「──“空白の表彰式”の真相を」
プロデューサー:「知りたくないですか?」
社長:「…………ッ…………!」
社長:恐怖に総毛立つ。人工知能たる『社会人』にそのような感覚があるかは分からないが──
社長:幾度もの戦場で生き延びてきた“社長”の全ての感覚が、全力で警鐘を鳴らしていた。
社長:「……プロデューサーーッ!!死ね……ッ……!!」
GM:砲口からエネルギーが放たれようとした、その瞬間。
GM:“社長”の全身から、血飛沫・・・が噴き出た。
社長:「……が……っ……!?」
GM:金属と無機物で構成されたはずのその全身から、赤黒い血肉が噴き出し、天井を濡らす。
GM:節足動物の脚のようなものや、未発達の眼球や感覚器官、湿った呻きをあげる獣の首が、めきめきと内側から飛び出し──
GM:超硬質の機体が、内部からバラバラに分解されていく──否、変質させられていく。
社長:「ば……カ、な……」
社長:「この、能力は……!!」
プロデューサー:「……あー、やっぱり」
プロデューサー:「この程度なら出すまでもなかったな、機神」
プロデューサー:「ハッ……スマーフみたいで気ィ引けるわ」
社長:「が……ギ……」
社長:歪で醜悪な肉塊と化しながらも、僅かな感覚器官が“プロデューサー”を──そうだと思っていた何かを見上げる。
社長:「お前……一体……」
プロデューサー:「あァーー、いいなこれ。冥途の土産ってやつに教えてやるよ」
プロデューサー:「ノドスチルドレン7th、ソル・ジファン」
プロデューサー:「お前じゃ相手にならないんだよ糞雑魚が、時間の無駄なんだよ 一昨日出直してこいやg g e z
GM:肉と金属を踏み潰す音が、薄闇の中に響いた。









ダブルクロス the 3rd edition
『ブラッド・ヒート・ストリーム』
END