Tell Me What Love is?
メインログ/雑談ログ
Index
Opening
【OP/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
【OP/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
【OP/春芽ハジメ&君島未海】
Middle phase
【Middle1/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
【Middle1/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
【Middle1/春芽ハジメ&君島未海】
【Middle2】
【Middle3/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
【MIddle3/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
【Middle3/春芽ハジメ&君島未海】
【Middle4】
Climax
【Climax/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
【Climax/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
【Climax/春芽ハジメ&君島未海】
Ending
【ED/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
【ED/春芽ハジメ&君島未海】
【ED/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
Preplay
GM:それでは密室クロスはじめていきますわよ
GM:まず最初にミーナさんから自己紹介のほうお願いします!
ミーナ・マクダウェル:ha-i!
ミーナ・マクダウェル:(キャラシート)
ミーナ・マクダウェル:ミーナ・マクダウェル! UGNの若きエージェントにして遺産使い!
ミーナ・マクダウェル:ノブレスオブリージュ的な雰囲気を漂わせる高貴系な少女で、あちこちを文字通り飛び回る生活を送っています。
GM:ノブオブ!
ミーナ・マクダウェル:能力は元祖暴力ルルブ・HRからやってきた刺客であり、遺産とRロイスをフル活用しHPを盛り
ミーナ・マクダウェル:若干カバーリングしながらピュア雷鳴を叩き込む一発屋(ギリギリ二回打てる)
GM:レア遺産持ってる
ミーナ・マクダウェル:ヨトゥンの血潮×ピュアブラックドッグということで、巨大な鷲型ゾイドに変形してカミカゼします。
GM:ええっ そんな……最高じゃん
ミーナ・マクダウェル:サンプルボイスに「殿方は……こういったものがお好きなのでしょう?(ガシャーンガシャーンガキーン)」があるとの噂
GM:好き~
ミーナ・マクダウェル:あと通信兵なので辺境に投げ込まれても安心
ミーナ・マクダウェル:《アンテナモジュール》と《ショート》で、生半可な場所では孤立しませんわよ!
GM:攻守ともに隙が無い
ミーナ・マクダウェル:ミドルはまあなんとか頑張ります
ミーナ・マクダウェル:そんな感じです。よろしくお願いします~
GM:はい!よろしくお願いします!
GM:では続いてそんなミーナさんとペアを組む刃さん、自己紹介お願いします
刃真耶 :はーい
刃真耶:(キャラシート)
刃真耶:刃真耶、日本支部所属の生粋のUGNチルドレンです。
GM:エリートだ
刃真耶:銀髪に赤い目、一目でわかる浮世離れした雰囲気をした15歳。 性格は生真面目で人間関係はあまり得意ではない。
刃真耶:UGNの刃となるべく、日々研鑽に努めています。
刃真耶:シンドロームはブラムストーカー/ハヌマーン、能力は血液と酸素を媒介にした肉体強化と血液操作を使って剣を作り戦います。
GM:王道の造形
刃真耶:本人が刃名乗ってるだけあり、戦闘以外は色々と弱いです……一応コミュニケーション方面は頑張ってます。
刃真耶:追加経験点分のイージーエフェクトは軽功と血の兄弟、後者は私も興味本位で積んだのでどうなるかわかりません!
刃真耶:そんな感じで、よろしくお願いいたします。
GM:OK!よろしくお願いします!
【OP/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
GM:では早速OPに入っていきます お二人は登場侵蝕をお願いします
ミーナ・マクダウェル:1d10+41
DoubleCross : (1D10+41) → 5[5]+41 → 46
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:43→44)
GM:如何に多忙なUGN職員といえど、安息の時は必要だ。
GM:吹く風も暖かになりつつある4月の初め。君達は任務やトレーニングの合間を縫って、近場のショッピングモールを訪れていた。
ミーナ・マクダウェル:「ほら、真耶! 早く早く!」
刃真耶:「そこまで急ぐ必要はあるのだろうか、ミーナ」周囲を見渡して落ち着かない様子でミーナに続く
ミーナ・マクダウェル:「ゆるりとしていたら! お休みの日なんて、サクラよりも早く終わってしまいますわ!」
ミーナ・マクダウェル:振り返りながら先行する。
刃真耶:「たしかに、ミーナと休日が合った希少な機会……無為に過ごすには惜しいな」
ミーナ・マクダウェル:「ええ! 服も、食べ物も、見世物も、よりどりみどりですのよ。真耶は何がお好きかしら?」
刃真耶:「その中で好きなもの……」
刃真耶:「……服はこれと、前に迷走して買ったものがある、食事は……いつかの海鮮丼は美味しかったな、見世物は……ミーナが見ていて一番楽しい」
ミーナ・マクダウェル:「もうっ。真耶らしいですわね」
刃真耶:「つまり、ミーナと一緒なら大体の事が楽しいという事らしい、私は」
ミーナ・マクダウェル:「ふふふっ。それを言うなら、わたしもですわよ、真耶」
ミーナ・マクダウェル:一歩戻って、手を掴む。「じゃあ、そうですわね」
ミーナ・マクダウェル:「貴女に似合う服を買って、スイーツを食べながら、ステージを見に行きましょう!」
刃真耶:「わかった、そうしよう」その手を握り返し、薄っすらと微笑む
---
ミーナ・マクダウェル:「あー、むん」
ミーナ・マクダウェル:移動販売店で買った、大きめのデラックスクレープにかみつく。
刃真耶:「甘いな……」ミーナと同じサイズのチョコ味をゆっくりと食べている
ミーナ・マクダウェル:「こちらはストロベリーの大洪水ですわ~!」
ミーナ・マクダウェル:ほっぺに手を当てる。ごう、と強めの風が吹いて、細い金髪が翻る。
ミーナ・マクダウェル:桜の花びらが、川辺の堤防の渦を巻いて通り過ぎていく。
刃真耶:「ミーナの表現は含蓄に富んでいるな、私の方は……甘い」淡々と口を動かしている
ミーナ・マクダウェル:「あら、甘いのはお嫌い?」
刃真耶:「いや、嫌いではない……少し馴染みが無いだけだ」舞い散る桜に目をやり
ミーナ・マクダウェル:「馴染みがない、いいことですわ」
刃真耶:「そうだろうか?」
ミーナ・マクダウェル:「これから楽しめるんですもの」 そういって、自分のクレープの中から苺を一つ引き抜いて
ミーナ・マクダウェル:真耶の口元に差し出す。「これでチョコ&ストロベリーですのよ」
刃真耶:「これはミーナのものではないのか?」少し困った顔
刃真耶:「……」じっと苺を見つめて
刃真耶:おそるおそる食べる
刃真耶:「……」ゆっくり咀嚼。
ミーナ・マクダウェル:つい、と口の中に押し込む。
刃真耶:「……!?」無防備だったのでうしろに倒れそうになる。
ミーナ・マクダウェル:「あはははっ」
ミーナ・マクダウェル:「どうかしら? あそこのクレープは絶品で有名なんですのよ」 のぞき込むように
ミーナ・マクダウェル:頬にクリームをつけたまま笑う。
刃真耶:「……ああ、絶品なのは否定しない」ミーナの青い瞳を見つめて、赤い目が優しく笑う。
刃真耶:指でミーナの頬についたクリームを拭って、口に運びながら
刃真耶:自分のクレープを差し出す
刃真耶:「お返しだ」
ミーナ・マクダウェル:「あら。一本取られました」
ミーナ・マクダウェル:はむ、とチョコクレープをかじる。「……ふふふっ。これも美味しいですわね、真耶」
刃真耶:「そうだろう」なぜか誇らしげ
ミーナ・マクダウェル:こちらも嬉しそうに笑いながら、最後の一口を食べる。
ミーナ・マクダウェル:「さて。次はどこに行きましょう」
GM:そんな穏やかな時間を塗り潰すように、突如として君達二人をレネゲイドの圧力が包み込む。
GM:≪ワーディング≫だ。それもかなり強力な──恐らくはジャームのもの。
ミーナ・マクダウェル:「ーー!」
刃真耶:「……休暇は終わりなようだ、とても残念だ」ゆっくり立ち上がる
刃真耶:いつになく不機嫌なオーラが露骨に出ている。
ミーナ・マクダウェル:ばっ、と顔を上げる。「……もうっ! 信じられませんわ!」
GM:ほぼ同時に、虚空に巨大な石造りの扉が開かれた。そこから伸びた無数の茨が、君達を拘束する。
ミーナ・マクダウェル:「こんなハルウララな日に、どうして静かにしていられーー」
ミーナ・マクダウェル:「なっ……!?」
GM:茨は凄まじい力で、君達を扉の内部へと引きずり込んでいく。
刃真耶:「なんだこれは……ミーナ!」もがきながらミーナに手を伸ばす
ミーナ・マクダウェル:「く、うっ……真耶ーーーっ!」 こちらも必死に手を伸ばす
GM:二人の手が触れ合うより前、君達を完全に呑みこんで、扉は閉ざされる。
GM:茨も扉も消失し、あとには桜の花弁だけが静かに舞っていた。
GM:シーン終了です。ロイス取得のみ可能です
刃真耶:ミーナはもう持ってるな……
ミーナ・マクダウェル:友達/刃真耶/親愛:○/寂しさ/ロイス
ミーナ・マクダウェル:HRロイス使いはフリーロイス枠が取りづらい……! 以上です
【OP/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
GM:では二つ目のOPに入っていきます 晩翠さん自己紹介お願いします!
晩翠凍衿:はーい
晩翠凍衿:(キャラシート)
晩翠凍衿:晩翠凍衿(ばんすい しえり)。大鎌のゾディアックウェポン“キャンサー”を預かるエリートチルドレンです。
GM:超エリート
晩翠凍衿:N市という魔境に派遣され、一年ちょっとの間に相当いろいろあり
晩翠凍衿:悪い奴らとたくさん戦ったり、やたら顔が良くて不老の彼女ができたり、ついでに自分も不老になったりしました。
GM:そんなことある?
晩翠凍衿:わからん……
晩翠凍衿:なんか……件の彼女とは同棲?しているとかいう噂もありますが……
晩翠凍衿:とにかく色ボケお化けムカデなんぞには絶対負けないという強い意志を持って臨んでいきます。
GM:ほんとかな~
晩翠凍衿:性能としてはほぼ純粋に白兵型。
晩翠凍衿:大鎌使いの嗜みであるガー不攻撃を行ったり、ダメージダイスを振り直したりします。100%を超えれば範囲攻撃もできる。
晩翠凍衿:こんな感じでしょうか。対戦よろしくお願いします。
GM:ありがとうございます では天花寺さんも軽く自己紹介お願いします
天花寺アスカ:天花寺(てんげいじ)アスカです。
天花寺アスカ:去年まで国内有数の女学園で生徒会長をしていました。
天花寺アスカ:正体は500年程度生きている土地神のレネゲイドビーイング。化身は百足です。
天花寺アスカ:学園で色々とあった末に円満に会長職を辞することとなり、
天花寺アスカ:今は晩翠さんの家に住んでいます。毎日Netflixで映画とかを見て楽しく暮らしています
GM:ありがとうございました そういう感じでやっていきましょう
GM:ではOPです。晩翠さんは登場どうぞ!
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+10(1d10→10)した(侵蝕率:33→43)
GM:テンション高い
N市近郊 遊園地
GM:N市での一連の事件も収束し、君の日常もようやく落ち着きを取り戻してきたある日。
GM:君は同居人と共に、近場の遊園地に遊びに来ていた。
GM:幸いあまり混みあってはおらず、春先の穏やかな雰囲気が場内を包んでいた。
晩翠凍衿:軽い足取り。春風に揺れる寒色のツインテール。
晩翠凍衿:ガーリッシュなワンピースに、シックなジャケットを合わせた装いは、以前に彼女から買ってもらったものだ。
晩翠凍衿:「次はどこに行きます? アスカさん」
晩翠凍衿:そう言ってくるりと振り返り、少し後ろの同居人を振り返る。
天花寺アスカ:「そうだなぁ」
天花寺アスカ:黒髪の麗人が、いつでも少し眠たげな目を細める。頭にはパークのマスコットの耳を模したカチューシャが着いている。
天花寺アスカ:「君、絶叫系は行ける口かい?」
晩翠凍衿:「お。ちょうど気になってました」手に持ったパンフレットを開く。
晩翠凍衿:「あっちかな……割と空いてるっぽい。ラッキーですよ」
天花寺アスカ:「何だ、そうなの」
天花寺アスカ:「いや、僕はそこまで好きじゃないんだけどね」
天花寺アスカ:花柄のロングプリーツ。肩口を大胆に見せるトップスは、まだ少し寒そうに見える。
晩翠凍衿:「ふむ?」小首を傾げる。
天花寺アスカ:「君が苦手なんじゃないかと思ってね」
天花寺アスカ:「そうしたら意地を張ろうとするんじゃないかと思ったんだけれど……当てが外れたな」
晩翠凍衿:「……生憎と」
晩翠凍衿:「怖がるならせめて、自分より早い乗り物じゃないと」苦笑する。
天花寺アスカ:「成程、道理だね」
天花寺アスカ:「それじゃあこっちは?」パンフレットのお化け屋敷を差して。
天花寺アスカ:「割と良かった覚えがあるよ、ここのは」
晩翠凍衿:「それも悪くはないですけど……」顔を揃えて覗き込んで。
晩翠凍衿:「折角だし、ジェットコースター乗ってからそっち行きません? 位置的に」
天花寺アスカ:「……乗るの?」
晩翠凍衿:「…………」
天花寺アスカ:表情はあまり変わらないが、好きじゃないと言ったのに、と言いたげな空気。
晩翠凍衿:「乗りましょう」手を取ってにっこりと笑う。
晩翠凍衿:「知ってます? ここのやつ、急降下の時に写真撮られるそうですよ」
晩翠凍衿:「楽しそうじゃないですか」
天花寺アスカ:「いじわる」
晩翠凍衿:「先にそっちが振ってきたんでしょ」ますます楽しげに笑う。少しいじめっ子の表情。
天花寺アスカ:「ああ、いいよ。乗ろうじゃないか」
天花寺アスカ:「別に、君が思うほど面白いものは見られないと思うけどね」
天花寺アスカ:「ジェットコースター程度乗れなきゃ、一緒に来た子に示しが付かないだろう?」
晩翠凍衿:「む、なるほど。一理ありますが」
晩翠凍衿:「そしたら、賭けましょうか」
天花寺アスカ:「へえ。何を?」
晩翠凍衿:「アスカさんが恐怖に負けてかわいく叫ぶことになったら、晩ご飯はあたしが奢ります」
晩翠凍衿:「逆に耐えたらそちらの奢りで」
天花寺アスカ:「へえ、面白いことを考えるね」愉快そうな表情。
天花寺アスカ:「いいね。やろうか」
天花寺アスカ:客の悲鳴が響いてくるコースターを見上げる。
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天花寺アスカ:「久々に蟹が食べたいなあ」
天花寺アスカ:「でも、やっぱりお肉かな?しゃぶしゃぶとか」
天花寺アスカ:「凍衿は何がいい?君のお陰なんだし、希望を聞こうじゃないか」
天花寺アスカ:コースターを降り、ベンチに座っている。君でなければ分からない程度の、僅かに疲れた顔をしてはいるが、あくまで涼しげだ。
天花寺アスカ:「もっと叫んだ方がいいかい?」
天花寺アスカ:「きゃぁ~~」可愛らしい小声で叫ぶ。
晩翠凍衿:「……ううむ」複雑そうな表情で頬を染めながら、差し当たり自販機で買ってきた炭酸ジュースを差し出す。
晩翠凍衿:「流石と言うかなんと言うか……」
晩翠凍衿:「我ながらどうかと思いますけど提案して良かったと言うか……」
天花寺アスカ:「君も何というか、燃費がいいね」ジュースを受け取って。
天花寺アスカ:「別にこんなの、いつでも聞かせてあげるけど……」炭酸をちびちび飲んでいる。
天花寺アスカ:「それにしても、遊園地なんて久々だな。楽しいものだね」
晩翠凍衿:「あたし以外には駄目ですよ?」あまりに気楽そうなので少し不安になる。
晩翠凍衿:「まあ、楽しいのは確かに」
天花寺アスカ:「今更そんな心配?」くすりと笑う。
天花寺アスカ:「さて、どうだろうね。しっかり捕まえておいてくれないと」
天花寺アスカ:「籠の鳥だって、どこかに行って歌いだすかもしれないね」
天花寺アスカ:悪戯っぽく目を細める。
晩翠凍衿:「むう。気を付けます」真剣な顔をして返す。
晩翠凍衿:「次はお化け屋敷か……」
天花寺アスカ:「君、お化けとか怖がらなさそうだね」
晩翠凍衿:「お化けもなあ。えぐい見た目の敵だって経験ありますし……」
天花寺アスカ:「肝が据わっているのはいいのだけれどね」息を吐く。
天花寺アスカ:「君と話していると、何だか時々心配になるよ。子供に悪いことをしているような気がするというか」
天花寺アスカ:「詐欺に遭わないだろうかというか……」
晩翠凍衿:「ええー。なんですかそれ」むっとする。
天花寺アスカ:「君は真面目すぎるというか、言葉を額面通りに受け取りすぎる」
天花寺アスカ:「さっきのはね。『気を付けます』じゃなくて」
天花寺アスカ:「君に怒ってほしかったんだよ」
天花寺アスカ:「『逃がさない』ってね」
晩翠凍衿:まばたきをする。
天花寺アスカ:「……難しかったかな」
晩翠凍衿:「いえ……難しかったというか」
晩翠凍衿:「既に捕まってる視点の発言だなって……」
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:「……本当に逃げたくなってきたな」
晩翠凍衿:「ええっ」
晩翠凍衿:「待って! 逃がさない、逃がしませんから!」はっしと押さえ込むように手を取って。
晩翠凍衿:「こういうことなんでしょ!?」
天花寺アスカ:「そうだけど……」困ったように苦笑する。
GM:その時、君達を異様なワーディングが包み込む。
GM:現れる巨大な扉。無数の茨が伸び、君達に巻き付き拘束する。
天花寺アスカ:「……! 凍衿!」
晩翠凍衿:「うわっ!?」
晩翠凍衿:咄嗟に天花寺さんを突き飛ばそうとするが、届く前に腕が絡め取られる。
GM:殆ど抵抗する暇もなく、君達は扉の中へ引きずり込まれる。
GM:暗闇の中へと。意識が途切れ──
GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です
晩翠凍衿:固定で取ってるのでなし!
【OP/春芽ハジメ&君島未海】
GM:ではラスト!春芽さん自己紹介お願いします!
春芽ハジメ:はーい
春芽ハジメ:(キャラシート)
春芽ハジメ:春芽ハジメ。のんべんだらりと生きてるダメ大学生にして新米イリーガルです。
GM:ダメ大学生……!
春芽ハジメ:家がまあまあ良いとこなんですが、当人は緩く生きてたいめんどくさがりで親との仲もそんなに良くありませんでした。
春芽ハジメ:何故過去形かというと、数か月前に事故で両親が亡くなったため。その結果20の身で家持ちになりました。
GM:大変だ
春芽ハジメ:そして遺品管理の関係で物置を漁っていたら死蔵されていた遺産と遭遇。うっかり適合してオーヴァードになりました。
春芽ハジメ:人生の転機が雪崩のように押し寄せてくる。
GM:大変すぎる
春芽ハジメ:その遺産のせいで今後戦闘とかにもかかわることになりそうだしと、現在はイリーガルとして支部に出入りして色々教わってる感じです。
春芽ハジメ:性格は前述の通りのめんどくさがり。一応常識と優しさはありますが、楽に流される性格すぎて現在進級が危ぶまれています。
春芽ハジメ:性能は遺産によって経験点を浮かして咎人の剣Lv5を振り回すピュアモルフェウス。すなわち暴力の化身です。
GM:ぼ、暴力
春芽ハジメ:ヒロインの子には「立派だねぇ」とか言いつつ面倒みられるダメなお姉さん的絡みをしていきたい目論見です。よろしくお願いします。
GM:OK!よろしくお願いします!
GM:ではお相手の君島さんも自己紹介をお願いします
君島未海:君島未海(きみしま みみ)です。17歳のUGNチルドレン。
君島未海:真面目な性格で任務には忠実。世話焼きでもあり、他人を放っておけない性質です。
君島未海:他人のやりたがらないことを進んでやるタイプで、よく面倒ごとを押し付けられています。
君島未海:反面、自分に踏み込まれるのは避ける気質で、恋愛などの経験はありません。
君島未海:春芽さんは困った人ですが一緒に頑張りたいです。よろしくお願いします。
春芽ハジメ:よろしくね~
GM:では春芽さんのOPになります。登場侵蝕をどうぞ!
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+10(1d10→10)した
レストラン『アンストッパブルエンゲル』
GM:うららかな陽気に眠気を誘われるような春の日。
GM:君──春芽ハジメは、最近知り合った年下の少女、君島未海と共に、近くのレストランに足を運んでいた。
春芽ハジメ:「ほい、未海ちゃん」
春芽ハジメ:メニューに目を通すこともなく彼女へと渡す。自分が頼むものはもう決めてあるし。
君島未海:「どうも」メニューを受け取るが、それを見るのは一瞬。
君島未海:訝しげな目を春芽へと向ける。
春芽ハジメ:「どかした?」
君島未海:これといって特徴の無い、真面目そうな印象の少女。僅かに赤茶がかった黒髪が揺れる。
君島未海:「……春芽さんって、いつもこうやって外食してるんですか?」
君島未海:「ちゃんとしたもの食べてますか?野菜とか……」
春芽ハジメ:「あー。食べてるよ食べてる。セットでついてくるサラダとか……」
春芽ハジメ:緑色の目をふらあっと逸らしながら。
君島未海:「泳いでますよ、目」
春芽ハジメ:「あとあれ。とんかつでついてくるキャベツもちゃんと食べてる」
春芽ハジメ:「お刺身セットのつまも。お皿ちゃんと空っぽにする派だから」
君島未海:「うーん……」
君島未海:「別に、あたしが口出すことでもないですけど」毛先を弄びながら。
君島未海:「春芽さん、普段料理とかしなさそうだし。身体とか大丈夫なのかなって」
春芽ハジメ:「いやー……。ちゃんと作った方が良いのは分かるんだけどねえ……」
春芽ハジメ:「実際問題、今までやってこなかったこと急に出来るようにはならないじゃん?」
春芽ハジメ:「その手間と時間を考えるとどうにもねえ……」
春芽ハジメ:「あ、でもあれだよ。なるべく三食食べてはいるよ」
春芽ハジメ:起きた時間が昼だったときを除けば、とは言わない。
君島未海:「それは本来誇るようなことでもないでしょ」ぴしゃりと言って。
君島未海:「出来ないのは分かるけど、やらなきゃいつまでも出来るようにはなりませんよ」
君島未海:「レトルトと外食ばかりじゃ身体に毒だし……」
君島未海:「……」
君島未海:「あたしで良ければ、作りましょうか」
春芽ハジメ:「ほえ」
君島未海:「や。別に、普段やってることだし……」
君島未海:「そんなに手間でもないので。いつもは無理にしても、時々なら」
春芽ハジメ:「ええー、良いの?私はめっちゃ助かるけど」
春芽ハジメ:「ほら、家とかさ。仕事もあるだろうし」
君島未海:「無理だったら言ってないですから。病気にでもなられたら嫌だし……」
君島未海:「……そもそも、春芽さんがちゃんとしてたら、あたしがやる必要もないんですよ」
春芽ハジメ:「うわあ正論。耳と胸が痛い」
春芽ハジメ:大袈裟に胸を押さえて呻いてから。
春芽ハジメ:「でも実際やってくれるって言うんならかなり助かるし嬉しいし。甘えちゃおっかな」
春芽ハジメ:「あ、お礼もちゃんとするよ!」
君島未海:「べ……別にいいですよ。好きでやってるだけだし……。……あ、でも、味のほうはそんなに期待しないでくださいね」
君島未海:「言い出しておいてですけどあたし、別にそんなに得意とかじゃないので」
春芽ハジメ:「いやあ、わざわざ家来てもらってご飯作ってもらって何もしません~は、流石にこっちの気が咎めるよ。なんかお礼させて」
春芽ハジメ:「勿論作ってもらっておいて文句とかもしないから。だいじょぶ、肉出てればそれで割とハッピーだよ私」
君島未海:「肉ばっかりなのがダメって言ってるの!」
君島未海:「お礼は……じゃあ、ちゃんと料理覚えてください」
君島未海:「少しずつでいいです。教えますから」
春芽ハジメ:「……そう来るかあ……」
君島未海:「あたしだって、いつまでも春芽さんの面倒見られるわけじゃないんですよ」
君島未海:「その時になって、春芽さんが何も変わってなかったら、元の木阿弥じゃないですか」
春芽ハジメ:「他人の今後まで考えるあたり、本当未海ちゃん真面目だねえ」
君島未海:「……別に、普通ですよ。こんなの」
君島未海:「真面目じゃないです」
春芽ハジメ:「いやあ、普通の範疇ではないよ」
春芽ハジメ:「普通ならほっとくからね、他人の食生活とか」
春芽ハジメ:「ましてや料理の腕とか。その場で気にはしても改善しようとまではしないよ~」
君島未海:「春芽さんの食生活が放っておけないのが悪いんです」
君島未海:「普通じゃないのはそっちですから。分かったら改善してください」
春芽ハジメ:「あはは……。それに関しては面目ない……」
春芽ハジメ:「改善もまあ……うん……」
春芽ハジメ:「頑張るよ、多分」
君島未海:「いっつも多分なんですから、もう」
君島未海:「……決めました」メニューを閉じて
君島未海:「まぐろ丼にします」
春芽ハジメ:「お、おっけー。それじゃあ店員さん呼ぶね」
春芽ハジメ:そう言って卓上のベルに手を伸ばして――。
GM:瞬間、辺りを強烈なワーディングが飲み込む。
君島未海:「……!」
春芽ハジメ:「えっ」
GM:静かなレストランに似つかわしくない、古めかしい石造りの扉が現れ、中から伸びた大量の茨が、君達に襲い来る。
君島未海:「何、これっ……」振り払おうとするが、強靭な茨はびくともしない。「春芽さん!」
春芽ハジメ:「えっ、えっ」
春芽ハジメ:覚醒したてな分修羅場には慣れていない。何もわからないままに茨に掴まれて。
GM:驚愕する君達を、問答無用で茨は扉に引きずり込む。
GM:ワーディングで誰もが倒れ伏す店内から、君達だけが忽然と消え失せた。
GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です
春芽ハジメ:未海ちゃんに〇尊敬/心配で取得します
春芽ハジメ:真面目なとこすごいなあと思ってるけど、あれを普通って言いきっちゃうとこちょっと心配
GM:OK!
GM:
【Middle1/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
GM:ではミドルシーン、早速密室に入っていきます
GM:シーンPCは晩翠さん。登場どうぞ!
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+8(1d10→8)した(侵蝕率:43→51)
GM:部屋のお題は11種類からRoCすることになり、更に精神系・肉体系に分かれています
GM:基本的に既に仲が深い二人なら精神、そうでもなければ肉体をオススメしますが
GM:晩翠さんはどうしますか?
晩翠凍衿:よりどりみどりというわけね
晩翠凍衿:密室初心者なのでチュートリアルに従って精神にします
GM:OK……
GM:ダイス振りますか?
晩翠凍衿:そうしてみましょう
GM:OK!
GM:1D5
DoubleCross : (1D5) → 2
GM:ハッハッハ
晩翠凍衿:なんだってんだ
GM:お題は『相手への隠し事を明かさないと出られない部屋』に決まりました。
晩翠凍衿:へ……へえー……
GM:ではやっていきましょう
GM:目覚めると、君達は見覚えのない部屋に居た。
GM:身体に外傷や異常はない。能力の行使も問題は無い。
GM:フローリングに白い壁、いくつかの調度品。ごく普通の部屋に見えるが、辺りにはレネゲイドの気配が漂っており
GM:また、壁や床はいくら攻撃しようと傷が付く様子もないとすぐに理解できるだろう。
GM:部屋の中央、小さなテーブルの上には、一通の封筒が置かれている。君達へのメッセージだろうか?
晩翠凍衿:「むう……」上体を起こして頭を振る。伴って双尾が左右に振れる。
天花寺アスカ:「……無事かい、凍衿?」
晩翠凍衿:「はい。そちらは?」
天花寺アスカ:「何とも無いよ。しかし参ったね」
天花寺アスカ:部屋にひとつだけの扉を開けようとするが、びくともしない。
天花寺アスカ:「閉じ込められたみたいだ」
晩翠凍衿:「すみません。あたしが付いていながら」
晩翠凍衿:言いながら、こちらも部屋を観察したり壁を蹴ったりしている。
天花寺アスカ:「別に、君のせいじゃないさ。それにしても……」
天花寺アスカ:くぅ、と小さくお腹が鳴る。
天花寺アスカ:「ご飯の話をしていたから、お腹が空いてしまったなあ」
晩翠凍衿:「……」
天花寺アスカ:「夕飯までに帰れるといいのだけれど」
晩翠凍衿:「……食べに行きましょうね、蟹」少し表情を緩める。
天花寺アスカ:「君の奢りでね」肩を竦めて笑う。
晩翠凍衿:「問題なしです。こんなとこさっさと出ちゃいましょう」
晩翠凍衿:そう言って、これ見よがしに置かれている封筒を検める。
GM:中の手紙にはこう書かれている。
GM:『この部屋は「相手への隠し事を明かさないと出られない部屋」です』
GM:『お互いに隠し事を告白すれば、扉が開きます』
GM:どこか外国の言葉で書かれているが、何故か意味が読み取れる。
晩翠凍衿:「『この部屋は「相手への隠し事を明かさないと出られない部屋」です』」
晩翠凍衿:「『お互いに隠し事を告白すれば、扉が開きます』」
晩翠凍衿:「……なにこれ」
天花寺アスカ:「ふむ?」小首を傾げる。
天花寺アスカ:「悪戯にしては手が込んでいるなぁ」
天花寺アスカ:「一体何の目的で……」
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:はたと動きを止める。
晩翠凍衿:「こんな風に攫って閉じ込めてさせることがそれ?」
晩翠凍衿:考え込む。
晩翠凍衿:「機密情報でも吐かせる気……にしては指示が曖昧だし」
天花寺アスカ:「……もしかしたら……」
天花寺アスカ:「僕に未練のある女の子の仕業かな……」
晩翠凍衿:「……ああー……」
晩翠凍衿:呻くような声。納得の意。
晩翠凍衿:「それです。絶対それ」
天花寺アスカ:「そうかなぁ」
天花寺アスカ:「仮にそうだとしても、これは少しばかり悪質だよ」
天花寺アスカ:「拉致監禁は悪戯の範疇では済まないな」
晩翠凍衿:「痴情のもつれで複数回殺されかけたひとの言うことじゃなくないです?」
天花寺アスカ:「まあ、それはさておき」さて置く。
晩翠凍衿:「…………」
天花寺アスカ:「これだけの強度の空間を維持出来ているのは、出る為の条件を設定しているからこそ可能な業だろうね」
晩翠凍衿:「ふむ」
天花寺アスカ:「即ち、提示されている条件をクリアすれば、問題なく出られるんじゃないかと僕は思うね」
天花寺アスカ:「そもそも、僕は凍衿に隠し事なんて一つも無いからね」
天花寺アスカ:「既にクリアしているようなものさ」涼しい顔で言う。
晩翠凍衿:「ふうん……?」封筒から出てきた紙をひらひらと振って。
晩翠凍衿:「実際、犯人の正体とか目的とかを今考えても仕方ないってのはそうかも」
晩翠凍衿:「言う通りにして出られるか試すのは良いと思いますけど……困りましたね」
晩翠凍衿:「あたしだって別に、アスカさんに隠してるようなこと無いですよ」
天花寺アスカ:「本当?」
晩翠凍衿:「少なくともそのつもりです」
晩翠凍衿:頷く。
天花寺アスカ:「何だ。それじゃあもう目標達成じゃないか」
天花寺アスカ:扉を引く。
GM:開く気配は無い。
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「……」
晩翠凍衿:「あくまでも何かしら言わなきゃ駄目なんでしょうか」
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「……アスカさん?」
天花寺アスカ:「この前失くなったって言ってたちょっと良い牛乳プリン」
天花寺アスカ:「僕が食べました」
晩翠凍衿:「……いや……」
晩翠凍衿:「知ってますけど……」
天花寺アスカ:「……」
GM:扉が開く気配は無い。
天花寺アスカ:「もう隠し事なんて無いんだけどな……」
天花寺アスカ:「一つも……」
晩翠凍衿:「隠せてるつもりだったんですかそれ……」
晩翠凍衿:「アスカさん以外に犯人がいるわけないでしょ」
天花寺アスカ:「妖精さんかな」
晩翠凍衿:「女児……?」
晩翠凍衿:「……ああ、もしかしたら」
晩翠凍衿:「あたしも言わないと駄目なのかも」
天花寺アスカ:「……何か心当たりでも?」
晩翠凍衿:「隠し事なんて無いのは本当ですけど」
晩翠凍衿:「何もかも話してるわけじゃないですし」
晩翠凍衿:「何かありますか? この機会に、あたしに聞きたいこと」
天花寺アスカ:「へえ……。いいのかい?」
晩翠凍衿:「どうぞ。あたしの一存で答えられることなら」さすがにUGNの機密などを明かすことはできないが。
天花寺アスカ:視線を中空に彷徨わせ、やがて流し目で晩翠さんを見て。
天花寺アスカ:「僕のどこが一番好き?」
晩翠凍衿:呆気に取られた顔をする。
晩翠凍衿:「……ほんとにあなたに未練がある人の犯行だったらすごく怒らせそうですね」
天花寺アスカ:「確かにね」笑う。
晩翠凍衿:「ふふ。別にいいですけど」同じく笑って。
晩翠凍衿:「でも難しいなあ……一番?」
晩翠凍衿:「もちろん綺麗なのも好きですし、何だかんだ言いながら自分のやるべきことを頑張ってしようとするのも立派だと思いますし」
晩翠凍衿:「そうかと思ったらだらしなかったり、子供みたいな言い訳したり……ぜんぜん思い通りになってくれなかったり」
晩翠凍衿:「……あと、今みたいな質問をわざわざしてきたり」
晩翠凍衿:「そういうところ全部含めて、大好きです」
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:「うん……」
天花寺アスカ:「……何というか。君は本当に……」
天花寺アスカ:「……参ったな……」
天花寺アスカ:表情を隠すように掌で覆う。
晩翠凍衿:「……む。また何か間違ってました?」やや不安げに表情を曇らせる。
天花寺アスカ:「……いや。そうじゃない」
天花寺アスカ:「嬉しいよ、凍衿」
天花寺アスカ:微笑し、頭を撫でる。
晩翠凍衿:「……よかった」
天花寺アスカ:「ありがとう。これで……」扉を開く。
GM:びくともしない。
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「えっ駄目?」
天花寺アスカ:「…………」
天花寺アスカ:僅かに目を逸らす。
晩翠凍衿:「条件自体嘘だったか、それとも本当に犯人を怒らせたか……」
晩翠凍衿:再び真剣な顔をして考え出す。
天花寺アスカ:「……」無為に時間だけが過ぎていく。
天花寺アスカ:晩翠さんに背を向け、扉に小声で声を掛ける。
天花寺アスカ:「……女の子何人かとまだやり取りしてる」
天花寺アスカ:逃げるように扉を開ける。
GM:開かない。
天花寺アスカ:「…………」
晩翠凍衿:「…………なんて?」
天花寺アスカ:「別に……?」
天花寺アスカ:「何も……?」
晩翠凍衿:呆れたように溜息を吐く。
晩翠凍衿:「相手への隠し事を明かさないと、なんだから」
晩翠凍衿:「相手に聞こえるように言わないと意味ないんじゃないですか。真面目に従うつもりならですけど」
天花寺アスカ:「別に……隠すようなことじゃないよ。言ってみただけさ」
天花寺アスカ:「仲の良かった女の子達と普段やり取りをしてる……」
天花寺アスカ:「それだけのことさ。普通だろう、普通。これくらい普通だよ」
晩翠凍衿:目を細める。
晩翠凍衿:「随分と自由な籠の鳥ですこと」
晩翠凍衿:「そんなことしてるなんて、ぜんぜん、まったく、思ってもいませんでしたが」
晩翠凍衿:「どうです? 扉は」
GM:開かない。
天花寺アスカ:「…………」
晩翠凍衿:「ええ? 何なのもう」部屋に文句を付ける段階の口ぶりになった。
晩翠凍衿:「実は横にスライドして開くとか、シャッターみたいに持ち上げて開くとか」
天花寺アスカ:「……ええと」弱った顔をする。
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:すぅ、と息を吸い、深く吐き出す。
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:黙って向き直る。
天花寺アスカ:くるりと背を向けて、ドアノブに手を掛ける。
天花寺アスカ:「………………」
天花寺アスカ:「独占欲を見せられた時がいちばんドキドキする」
GM:ガチャリ、と鍵の開く音。
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「……」
GM:扉の向こうには通路が続いている。
晩翠凍衿:「あの。また聞こえなかったんですけど」
天花寺アスカ:振り返ることもなく、無言のままさっさと逃げるように歩き出す。
晩翠凍衿:「あっちょっと!」
晩翠凍衿:追いかける。
晩翠凍衿:「なんて言ったんですか! こら!」
晩翠凍衿:「教えないと奢りは無しにしますよ!」
GM:通路を進んでいく君達の背後で、扉が閉まる音がした。
GM:シーン終了。
GM:ロイス・購入可能です
晩翠凍衿:ロイスはえーっと
晩翠凍衿:いやまだ保留でいいか
晩翠凍衿:購入はボディアーマー狙いで
晩翠凍衿:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 5[3,5] → 5 → 失敗
晩翠凍衿:だめ!以上!
【Middle1/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
GM:ではお次はミーナさんと刃さんのシーンです。登場どうぞ。
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:44→45)
ミーナ・マクダウェル:1d10+46
DoubleCross : (1D10+46) → 6[6]+46 → 52
刃真耶:上がらない
GM:お題は如何しますか?
ミーナ・マクダウェル:肉体か精神か?
GM:一覧出しましょうか
ミーナ・マクダウェル:お願いします
精神系
1:相手の好きなところを3つ言わないと出られない
2:相手への隠し事を明かさないと出られない
3:相手にしたい事/してほしい事を実行してもらわないと出られない
4:相手との一番印象深い思い出とその時の本心を話さないと出られない
5:相手との理想のシチュエーションを再現VTR上映される
肉体系
1:媚薬150mlを摂取する
2:10分間手を繋ぐ/5分間膝枕/1分間ハグ
3:部屋が極寒状態になる
4:部屋が極暑状態になる
5:片方がもう片方の血を飲む(直接)
6:片方が重度の風邪の状態になる
GM:こちらです
GM:では肉体系のダイスに決まりましたので振ります
GM:1D6
DoubleCross : (1D6) → 4
GM:『部屋が極暑状態になる』に決まりました
ミーナ・マクダウェル:普通に危険!!
刃真耶:起きたらサウナ!!
GM:ということでやっていきましょう
GM:目覚めると、君達は見覚えのない部屋に居た。
GM:身体に外傷や異常はない。能力の行使も問題は無い。
GM:辺りにはレネゲイドの気配が漂っているが、それにしても妙な部屋だ。
GM:石と木で作られたその部屋は、異様に暑い。まるでサウナのようだ。高温の蒸気が噴き出し、何もしていなくても汗が噴き出してくる。
刃真耶:「ここは……?」目を開けて、ゆっくり起き上がり
刃真耶:傍らにミーナがいるのに気が付いて、急いで抱き起こす
ミーナ・マクダウェル:「んむ…………」
ミーナ・マクダウェル:「いったい、何が……熱っ!」
ミーナ・マクダウェル:起きてすぐに、その場の異常に気づく。
GM:辺りには僅かな調度品と、水やビニールプール(まだ空気が入っていない)など、君達の思いつく限りの涼が取れそうなグッズの類。
GM:だがエアコンは無い。
ミーナ・マクダウェル:「砂漠……ではありませんわね。真耶、……?」
GM:部屋の中央、小さなテーブルの上には、一通の封筒が置かれている。君達へのメッセージだろうか?
刃真耶:「ああ、私だミーナ。 大丈夫か……」コートの前を開けながら周囲を見渡す
ミーナ・マクダウェル:「どこなんですの、ここは」言いながら、机の上の封筒に気づく。
ミーナ・マクダウェル:吹き出す汗を拭いながら近づく。
刃真耶:「分からない……だが確かに異常な暑さだ」ミーナを伴なって立ち上がり、テーブルの上の封筒を手に取る
GM:封筒の中身には以下のように書かれている。どこか外国の言葉のようだが、不思議と意味が読み取れる。
GM:『ここは「極暑状態になる部屋」です』
GM:『制限時間が来れば自動で扉が開きます』
GM:部屋に唯一の扉は、今はびくともしない。
刃真耶:「……拷問用の部屋か?」
ミーナ・マクダウェル:「見れば分かる以上の情報がありませんわ……!」
ミーナ・マクダウェル:「ですが、……残念でしたわね」
ミーナ・マクダウェル:不敵に笑ってみせる。「どこの誰だか知りませんが、私達がサラダチキンになるのを眺める気だったのでしょうが」
ミーナ・マクダウェル:「この《穹の乙女》を閉じ込めようなんて、百年早いですわ!」
ミーナ・マクダウェル:扉に向けて《ショート》を使います。自動ドアならこれで開くはず……!
GM:扉はうんともすんとも言わない。そもそも電子機器なのかも分からない。
GM:壁も見た限りではただの木の壁に見えるのだが、オーヴァードの膂力でも傷一つ付かない。特殊な力が働いているようだ。
ミーナ・マクダウェル:まあ石と木で作られてるって言ってたもんな……。
刃真耶:「……電化製品ではないようだな、エフェクトの産物なのやもしれない」じわじわと吹き出す汗で、コートに黒い染みができている
ミーナ・マクダウェル:「……。……」
ミーナ・マクダウェル:「迂闊でしたわ……」
刃真耶:大きく息を吸い、足に力を込めて能力発動、ドアへと全力で蹴りを叩き込む
GM:衝撃が吸収されたように、ドアは少しも揺るがない。やはりただの物質ではないらしい。
刃真耶:「大丈夫だ、このような時のための私……駄目か」ドアからゆっくり足を離す
ミーナ・マクダウェル:「……真耶の力で傷一つつかないのなら……、難しいですわね」
ミーナ・マクダウェル:ミーナの最大火力を用いればあるいは……だが、あれは消耗も激しい。
ミーナ・マクダウェル:初手で使うにはリスクが高すぎる。
ミーナ・マクダウェル:「……しばらくは、思惑に乗るしかありませんわね」
刃真耶:「ああ、仕掛け人の言葉を鵜呑みにするのは危険だが……そうするしかないだろう」
ミーナ・マクダウェル:「ここにあるものを使って凌げということ……?」
ミーナ・マクダウェル:水、調度品、ビニールプール、その他もろもろ。
ミーナ・マクダウェル:「……なんですのこれ。ガラスのベル?」 風鈴を手に取って眺めている。
刃真耶:「水まであるとは、私たちを殺す気はないという事か……?」
ミーナ・マクダウェル:「……真耶」
刃真耶:「何だ、ミーナ」
ミーナ・マクダウェル:背伸びして、袖で真耶の額の汗を拭う。「すごい汗ですわ。というか、さすがに自殺行為ですわよその服」
刃真耶:「それを言うなら、ミーナも……いや、それ以上は脱げないか」汗で張り付いたミーナの服を見て、一歩後ろに下がって目をそらして
刃真耶:(年頃の少女にこのような辱め、黒幕は許しては____)立ち眩みを起こす。
ミーナ・マクダウェル:「貴女に比べれば天と地ですわよ。いざとなれば翼も……真耶っ」
刃真耶:真耶の能力は血液と酸素を触媒にする……つまり代謝に優れている。
刃真耶:極寒の地ではメリットになるし、日本の日常的な暑さはスーツでどうにかできる範囲だが、高温下に長時間放置される想定はされていない。
刃真耶:「大丈夫だ、問題はない……」(一体私は何時間放置されていた…?)と、言いながらも、コートはじっとり湿っている。
ミーナ・マクダウェル:「《クシャスラの溶鋼》」
ミーナ・マクダウェル:軽く掌を傷つけ、傷口から大量の羽を生み出す。
ミーナ・マクダウェル:石膏じみた質感の、奇怪な金属翼。それを矢のように地面に突き立てて、日陰を作り出す。
ミーナ・マクダウェル:「真耶。こっちへ」
刃真耶:「ミーナ、すまない……その翼は変わらず頼りになるな」ミーナの方に寄りながら
刃真耶:「……ミーナ相手に意地になる必要も無いか」コートのボタン全てに手をかける。
ミーナ・マクダウェル:本来の用途ではない以上、あまり広い範囲は確保できない。真耶の手を引き、並んで座り込む。
刃真耶:コートで並ぶと余計に暑くしてしまいそうなので、汗で重くなったコートを足元に置いて横に座る
ミーナ・マクダウェル:「……ふう…………」
ミーナ・マクダウェル:細く、小さく息をする。隣に座る真耶を見上げる。「その格好も、久しぶりですわね」
刃真耶:「ああ……最近はこの格好でいると、どうも落ち着かない」と言いながら分厚い戦闘用の靴も脱ぎ横に揃えて置く
ミーナ・マクダウェル:その足先から、頭のてっぺんまでを視線を行き来させる。
ミーナ・マクダウェル:「真耶は……やはり、スタイルが良いですわよね」
刃真耶:「そうだろうか……? 体系には気を使ってトレーニングはしているが」
刃真耶:「女性職員が盛り上がるような……何と言ったか、女子力? には気を使ったことはないのだが」と言いながらハイソックスを脱いで絞っている。
ミーナ・マクダウェル:「そうですわ。一つしか違わないのに……わたくしも、たくさん食べたりしているのだけど」
ミーナ・マクダウェル:「もっと大きく、大きくなれば、真耶を乗せて飛んだりも出来るのに」
ミーナ・マクダウェル:「こーんな」
刃真耶:「それはたしかに嬉しいが……ミーナは今でも十分魅力的な体系をしていると、私は思うが」視線を下にやって
ミーナ・マクダウェル:華奢な手を、張り付いた腰や胸元に沿わせる。
刃真耶:「……」(……?)
ミーナ・マクダウェル:「兄は違うんですのよ。血を分けた兄妹なのに、もっと大きくて、遠くまで飛べて……」
刃真耶:「……これが暑さに頭をやられるか」スカートの留め具に手をやる
ミーナ・マクダウェル:「真耶? どうかしましたの」
刃真耶:「いや、特に気にしないでくれ……自分でもよく分かっていないから説明のしようがない、すまない。」
ミーナ・マクダウェル:「真耶っ、それは乙女として……いえ」
ミーナ・マクダウェル:「そうも、言っていられないですわね……」
刃真耶:「ミーナなら問題ないだろう、私も前に日本支部の更衣室で怒られた件で学んでいる」
ミーナ・マクダウェル:「何をしようとしたんですの!」
刃真耶:「親しくない異性の前で服を脱ぐのは問題だと」
ミーナ・マクダウェル:「大問題ですわ!」
ミーナ・マクダウェル:「そしてそれは、親しい同性の前なら問題ないという意味でもないのですのよ!」
刃真耶:「……そうなのか?」
ミーナ・マクダウェル:「そうですわよ! 全くもう……」
ミーナ・マクダウェル:ぱし、と羽を操って、調度品の水瓶をはじいて取ってくる
ミーナ・マクダウェル:「放っておいても茹だってしまいそうですし……二人で飲んでしまいましょう」
ミーナ・マクダウェル:片方を真耶さんに渡す。
刃真耶:「そうだな……そろそろ暑さで判断力が鈍ってきそうだ」スカートは留め具を外して緩くしたまま
刃真耶:水瓶を受け取る
ミーナ・マクダウェル:こくこくと煽る。口元から零れ、汗と混じり合ってワンピースを濡らす。
刃真耶:「……」ミーナに異常が無いか見守る
刃真耶:(私が先にするべきだったのだが……不覚だ)
ミーナ・マクダウェル:「…………は、……」
ミーナ・マクダウェル:「……ふつうの水ですわ」
刃真耶:「……ミーナ……良かった」心配そうな声色だったのが、すぐに平常に戻る
ミーナ・マクダウェル:「とにかく……体力の消耗は、最低限に抑えて……」
刃真耶:自分も水に口をつける、やや温かったが渇いた身体に染みる感覚がする。
刃真耶:「……ミーナ?」
刃真耶:ミーナの顔を覗き込んで、様子を窺う。
ミーナ・マクダウェル:「だいじょうぶですわ」
ミーナ・マクダウェル:片目を薄く開ける。「わたくしの、タフさは知っているでしょう?」
刃真耶:「……その点は信頼している、が」
刃真耶:「耐えられるのと無理をしていない、は一緒ではない……と私は思う」
刃真耶:「だから、何か私にできる事があったら言ってくれ、何でもする。」
ミーナ・マクダウェル:「無理は……お互い様、ですわ」
ミーナ・マクダウェル:「んー……」 しゅうしゅうと、蒸気が充満してくる。日差しも、ますます強くなっているような。
ミーナ・マクダウェル:「真耶、わたくし、冷静なのですけれど……」
ミーナ・マクダウェル:片手をゆるりと動かし、真耶さんの腕に絡める。
刃真耶:「ミーナ……?」触れたミーナの腕から感じる温かさに、彼女を抱き止めたあの日を思い出す。
ミーナ・マクダウェル:「もうすこし、くっついてみましょう……?」
ミーナ・マクダウェル:「もう、気温は、50度くらいは、いってると思うの、です、けど……」
ミーナ・マクダウェル:「つまり、人肌のほうが冷たい、はずですわ」
ミーナ・マクダウェル:真顔で言い終えた。
刃真耶:「なるほど、体温の方が涼しいのか……流石はミーナだな」絡められた片方の手を握る。
刃真耶:「もう少しくっついた方が良いのだろうか」横に距離を詰める
ミーナ・マクダウェル:「ええ……」 側面に顔を寄せる。ぽす、と真耶の胸元に、ミーナの頭が来る。
刃真耶:「なら」そのまま少しだけミーナの身体を持ち上げて
刃真耶:「こうする方が良い」両足の間にミーナの身体が来るようにして、包み込むような後ろ抱きの姿勢になる。
ミーナ・マクダウェル:「ひゃっ」
ミーナ・マクダウェル:「い、いのかしら。真耶。おもく、ありません……?」
刃真耶:「ミーナが重いはずがない」
刃真耶:「これなら面積が広い、ミーナは身体を回すだけで姿勢を変えられる」
ミーナ・マクダウェル:背中いっぱいに、真耶の感触がある。
ミーナ・マクダウェル:「……やわらかで、それに、……良いにおいが、しますわ……」
ミーナ・マクダウェル:ぼんやりした思考のまま前に回された真耶の二の腕を引きつける。
刃真耶:「……血生臭いと言わないのはミーナくらいだ」
ミーナ・マクダウェル:「真耶が、血生臭いはずが、ないですわ」
刃真耶:普段、人間とこのような位置関係になるのは首を絞める時くらいなので、どうも落ち着かない……それだけでもない気もするが、真耶にはよく分からなかった。
ミーナ・マクダウェル:「そう言われるのだとしても、それはきっと、刃鋼の匂いでしょう」
ミーナ・マクダウェル:「わたくしは、好ましいですわ。真耶」
ミーナ・マクダウェル:振り仰ぐ。至近距離で見つめ合う。
刃真耶:「……」思わず目を逸らしそうになる、ミーナの青い目はあまりに真っ直ぐで曇りが無い。
刃真耶:「……そう言ってもらえる刃であれるなら、私も嬉しい」
ミーナ・マクダウェル:「ふふ」
ミーナ・マクダウェル:すり、と頬をすり付ける。
刃真耶:「……」薄っすら笑って、ミーナと顔を寄せる。
ミーナ・マクダウェル:ぐしゃ、と汗に濡れそぼった服が邪魔をして、「んむ……」
ミーナ・マクダウェル:何気なく、襟元に指をかけて、もとから緩い服を引き下ろそうとしてーー
刃真耶:「ミーナ」服を脱ごうとするミーナの姿を見て、白い肌と薄い桃色の唇が視界に入り
刃真耶:どきり、と、心臓が跳ねる音がした。
GM:その時、ガチャリ、と鍵の開く音。
GM:扉がひとりでに開き、涼しい空気が流れ込んでくる。
GM:熱気の噴出も止まったようだ。扉の先には通路が続いているらしい。
ミーナ・マクダウェル:「……、…………」
ミーナ・マクダウェル:襟元に指をかけて、まるで真耶に体重をかけて、押し倒そうとしているような姿勢で、それに気づく。
刃真耶:「……」茫としている
ミーナ・マクダウェル:「真、耶……」
ミーナ・マクダウェル:「………………止ま、った?」
刃真耶:「……」じっと、定まらない視線でミーナの身体を見つめている。
刃真耶:「____」
刃真耶:「……」顔を上げる
ミーナ・マクダウェル:「真耶、ちょっと、真耶っ?」
刃真耶:「……止まっているな」いつも以上に平坦な、まるで未調整の機械音声のような声色。
刃真耶:「あっ」
ミーナ・マクダウェル:ぱちりと目が合う
ミーナ・マクダウェル:おもむろに、その頬が朱に染まる。
ミーナ・マクダウェル:「ごっ…………ごめんなさい、真耶っ」と、慌ててその場を退く。
刃真耶:「問題ない、扉も開いている、行こう先に」体勢を忘れて立ち上がろうとして後ろにコケる
刃真耶:「っ……!?」完全にな不意、思わず出そうになる高い叫び声を食いしばりながら壁に頭を強かに打ち付ける。
刃真耶:(何をやっているんだ私は!!)
ミーナ・マクダウェル:「ひどい部屋でしたわ…………」
刃真耶:(これではまるで……普通の女のようではないか……)「くっ……まったくだ」頭をさすりながら起き上がる
ミーナ・マクダウェル:スカートの端を持ち上げて絞りながら。「先に進みましょう、真耶」
ミーナ・マクダウェル:(……あつい。頬が、胸が、……四肢の端が)
ミーナ・マクダウェル:先ほどまで真耶に触れていたところが、みんな、ひどくあつい。
ミーナ・マクダウェル:気づかれるのが、どうしようもなく恥ずかしくて、早足で部屋を出ていく。
刃真耶:「……ああ、この騒ぎの元凶を生かしてはおけない」
刃真耶:コートを雑に肩にかけて、億劫なので靴を小脇に抱えてミーナに続く
GM:シーン終了。ロイス購入可能です
刃真耶:元凶 に 感謝/殺意☑ で あとで名前判明したら変えます
刃真耶:購入はアームドスーツで
ミーナ・マクダウェル:真耶へのロイスを親愛:○/羞恥 に変更。
ミーナ・マクダウェル:真耶が駄目だったらアームドスーツ狙います
刃真耶:1dx>=15
DoubleCross : (1R10[10]>=15) → 8[8] → 8 → 失敗
ミーナ・マクダウェル:任せろ~
ミーナ・マクダウェル:1dx+4
DoubleCross : (1R10+4[10]) → 3[3]+4 → 7
ミーナ・マクダウェル:こいつのミドルはゴミ
GM:こんな部屋にアームドスーツがあるわけないだろ!
刃真耶:急に正論
ミーナ・マクダウェル:こんなに釈然としない正論はじめて見た
ミーナ・マクダウェル:以上です
GM:
刃真耶:以上です
【Middle1/春芽ハジメ&君島未海】
GM:では春芽さんのシーンです。登場をどうぞ!
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+9(1d10→9)した
GM:お題は肉体系希望ということで、とりあえずダイスを振ってみましょう
春芽ハジメ:はーい
GM:1D6
DoubleCross : (1D6) → 2
GM:へぇ……
春芽ハジメ:いい塩梅のところでは?
GM:『10分間手を繋ぐ/5分間膝枕/1分間ハグ』になりました これでいいかな?
春芽ハジメ:OKです!
GM:ではお題は『10分間手を繋ぐ/5分間膝枕/1分間ハグしないと出られない部屋』になりました
GM:目覚めると、君達は見覚えのない部屋に居た。
GM:身体に外傷や異常はない。能力の行使も問題は無い。
GM:フローリングに白い壁、ソファやベッドをはじめとした調度品。ごく普通の部屋に見えるが、辺りにはレネゲイドの気配が漂っており
GM:また、壁や床はいくら攻撃しようと傷が付く様子もないとすぐに理解できるだろう。
GM:部屋の中央、小さなテーブルの上には、一通の封筒が置かれている。君達へのメッセージだろうか?
春芽ハジメ:「うぁー……」 よく分からない呻きを漏らしながらのろのろと顔を上げて。
春芽ハジメ:「……」 部屋を軽く見渡した上で。
春芽ハジメ:「んん……」 見知らぬ場所を夢と判断してもう一度寝る体制に入る。
君島未海:「……」難しい顔をして、こんこんと壁を叩いている。
君島未海:「やっと起きたと思ったら寝ないでください、春芽さん」
君島未海:「夢じゃないですよ、多分」
君島未海:ゆさゆさと揺さぶる。
春芽ハジメ:「んえぇ……?未海ちゃん……?」
春芽ハジメ:「何ここ……?」
君島未海:「や……あたしも良く分かんないですけど」
君島未海:「閉じ込められたみたいです」
春芽ハジメ:「閉じ込められたぁ……?」
春芽ハジメ:目を擦りながらようやく体を起こして、のそのそと近くの壁へ歩み寄って。
春芽ハジメ:ぴたりと壁に手を添える。
君島未海:「春芽さん?」
春芽ハジメ:<成分分析><急速分解>
春芽ハジメ:モルフェウス能力によって壁の成分を分析及び分解しようと試みて――。
春芽ハジメ:「あ、ダメだこれ」
GM:壁は少しも傷付けられない。能力の干渉を拒むような法則が働いているらしい。
春芽ハジメ:ぱちんと目を見開いた上で軽い欠伸と身震いを一つ。ようやく頭が本調子で回り出す。
春芽ハジメ:「未海ちゃん、ここアレだ。レネゲイド絡みのとこだ」
君島未海:「そうですね。それ以外無いでしょう」
君島未海:「さっきあたしも試してみたけど、力尽くはダメっぽいですね」
春芽ハジメ:「マージかぁ……。未海ちゃんでダメなら私はますますダメだねそりゃ」
春芽ハジメ:「アレだっけ、ご飯食べ行って店員呼ぼうとして」
春芽ハジメ:「そしたらなんか出てきた扉に引きずり込まれたんだっけ?」
君島未海:「うん。この状況から見ても、バロールかオルクスあたり……」
春芽ハジメ:(バロールとオルクスってどんなんだっけ……) 講習は受けたけど自分の能力以外はあんまり覚えてない。
君島未海:「すぐに姿を現さない辺り……」
君島未海:一瞬視線が泳いで。
君島未海:「何か目的があってのことだろうけど……」
君島未海:視線の先には、テーブルに置かれた封筒。
君島未海:既に一度開けられた跡がある。
春芽ハジメ:「あー、その封筒の中になんか手掛かりが?」
春芽ハジメ:そう言いながら歩み寄って、中身を取り出す。
君島未海:「……い、いや……」
君島未海:「何か……よく分からないことが……」
GM:中身には見慣れない言語で以下のように書かれている。
GM:『この部屋を出るには、10分間手を繋ぐか、5分間膝枕をするか、1分間抱き締め合う必要があります』
GM:『途中でやめると最初からやり直しになるので、気を付けてください』
春芽ハジメ:「……んんん?」
春芽ハジメ:一つ首をひねって。
春芽ハジメ:「え、これ何語?なんか読めるのが逆に怖いんだけど」
春芽ハジメ:「クトゥルフ案件か何か?」
君島未海:「……分かりません。それも何らかの能力じゃないかと」
春芽ハジメ:ぺらぺらと便箋の裏表を確かめたり、光に透かして見たり。
君島未海:「この部屋の家具も、なんとなく見覚えがありますし……」辺りを見回し
君島未海:「あたし達の意識とか記憶とか、そういうのを読んでるのかも」
君島未海:言いつつ、やや気まずそうな顔。
春芽ハジメ:「あー、レネゲイドってそういうのもアリなのか……。そういや私が見覚えあるやつもあるな」
春芽ハジメ:そう言いながらさっきまで自分の転がっていたベッドへとすんと腰掛ける。
君島未海:「……なんか……軽いですね、春芽さん」
君島未海:「割とピンチじゃないですか?これ」
春芽ハジメ:「いやぁ……冷静に考えるとそうなんだろうけどさ」
春芽ハジメ:「普通に現実感薄くて。しかも指示されてんのがこれだし」
春芽ハジメ:便箋をひらひら振って。
春芽ハジメ:「なんかこう、Twitterで見る漫画みたいっていうかさぁ。むしろその中でも楽な方じゃない?」
君島未海:「それは知りませんけど……。スマホは圏外になってますよ」
春芽ハジメ:「ハグすりゃ一分で出れるらしいし」
君島未海:「す、するんですか……!?」
君島未海:ぎくりとした顔で後ずさる。
春芽ハジメ:「え、しないの?……あ、もしかして未海ちゃんスキンシップダメ?」
春芽ハジメ:「それだと無理強いできないけど……でも力づくは無理らしいし」
春芽ハジメ:「じゃあとりあえずやってみるしかなくない?」
君島未海:「そ……そういうわけじゃないですけど……」もごもご言う。
君島未海:「でも……ほら、罠かもしれませんし……」
君島未海:「せめてこっちの……手を繋ぐほうとか……」
春芽ハジメ:「まあ確かにハグだとちょっと隙だらけすぎるか。ほい」
春芽ハジメ:軽い調子のまま右手を未海ちゃんへと差し出す。
君島未海:「……」差し出されたその手を見下ろし。
君島未海:「えっと……」
君島未海:「何か……他の方法を考えてからでも……」
春芽ハジメ:「んんー。未海ちゃん、マジでスキンシップ苦手?」
春芽ハジメ:「いやまあ、消毒もされてない他人の手なんか繋げませんってんなら私も多少頑張るけども」
君島未海:「いやっ……違いますよ!そういうわけじゃなくて!」
君島未海:「ほら!」勢い任せに春芽さんの手を握る。
春芽ハジメ:「おお」 されるがままに握られる。
君島未海:ぎゅう、と力が伝わってくる。体温の低い、小さな手。だがトレーニングと戦闘で、所々硬くなったり傷跡の凸凹が残っている。
君島未海:「これで……いいんだよね」
君島未海:「10分間……握ってるだけでしょ。簡単」
春芽ハジメ:「まあ指示通りならねぇ」
春芽ハジメ:力は特に入っていない。握られるままに束ねられた、白くて細い、苦労をしたことがなさそうな指。
春芽ハジメ:「ていうか、やっぱり大分余裕なさそうに見えるけど。大丈夫?」
春芽ハジメ:「私も別に未海ちゃんに無理させたくはないし。なんか救助とかが来るまで待つのでも良いよ?」
君島未海:「……や……本当に大丈夫です。別に……無理とかないんで」
君島未海:「これでもチルドレンですよ、一応。この程度で慌ててらんないです」
君島未海:「なので、気にしないでください。ホントに」
春芽ハジメ:「いやまあ、状況に慌ててるって感じはしないけどさーあ……」
春芽ハジメ:もの言いたげな目でジーっと未海ちゃんを見上げてみる。
君島未海:「……何ですか」
春芽ハジメ:「いーえー。普段から面倒みられてるような頼りない年上には明かせないかぁ」
春芽ハジメ:「こんなよく分からない状況でも頼ってもらうことは出来ないかぁ、無理もないけど寂しいなぁ」
春芽ハジメ:「なんてことをね。つらつらと思ってただけー」
君島未海:「な、何ですか、ホントに……!」
君島未海:「別に頼りないとか……そういうのじゃないです!嫌なわけでもないし……」
君島未海:「……ほら!」両手で包み込むように手を握る。
春芽ハジメ:「ふーん?」
春芽ハジメ:こちらも両手を使って包み返す。
君島未海:「……う……」眉間にしわを寄せて、何か耐えるような顔。
春芽ハジメ:「ほーら。得意じゃないんじゃん」
春芽ハジメ:そう言って外から包むように添えていた左手を外す。
春芽ハジメ:「どうする?マジでヤバいならさっき言った通り別の方法探すのでも良いけど」
春芽ハジメ:「十分……あと五分くらい?耐えられる?」
君島未海:「……。……違うんですよ。本当に違くて……」はあ、と瞑目しながら息を吐く。
君島未海:「スキンシップが苦手なわけじゃないんです。別に、友達と手を繋ぐとか、ふつーにするし……」
春芽ハジメ:「ふんふん。……え、じゃあもしかして私なのがダメとか?」
春芽ハジメ:「だとしたらゴメン……いや私自身には割とどうしようもないけど……」
君島未海:「そっ……そうは言ってないじゃないですか!」
君島未海:「別に春芽さんが嫌いとか……そういうわけでもないです」
君島未海:「あの、なので本当に、気にしないでください。何でもないので……」
君島未海:「……」言葉を探すようにして。
君島未海:「……まだ10分経たないの……?」
春芽ハジメ:「長いよねぇ、意外と」
君島未海:「……」
君島未海:する、と、恐らくは無自覚に指で春芽さんの手を撫でるようにして。
君島未海:「きれいな手してますよね、春芽さん」
春芽ハジメ:「そー?」
君島未海:「うん。白くて、細くて。女の人って感じ」
春芽ハジメ:気にしたことなかったけど、と言いながら左手をぐーぱーと開閉してみせる。
春芽ハジメ:「白いのはまー、外出ないし。あ、あれだよ。小指だけ折るやつと薬指だけ折るやつどっちも出来るよ」
春芽ハジメ:ほらほらと左手で交互に披露して。
君島未海:「……器用なんですね」少し笑う。
春芽ハジメ:「でしょ。指パッチンもまあまあデカい音鳴るよ」
春芽ハジメ:「後は……アレ。片手で動物が五種類作れる。狐と牛と羊と猪とうさぎ」
君島未海:「本当に器用ですね……」感心したように。
君島未海:「羨ましいです。あたしはそういうの、全然なんで」
君島未海:あはは、と眉を下げて笑う。
春芽ハジメ:「そう?でも料理とか作れるんでしょ?」
春芽ハジメ:「私のは単に手遊び得意ってだけだもん。役に立つ器用さじゃないし」
春芽ハジメ:「料理作ってトレーニングしてって、色々頑張ってる未海ちゃんの手の方がよっぽどすごいよ」
君島未海:「うぇっ……!?」
君島未海:「なっ……何言って……」
君島未海:「あっ」
君島未海:動揺からか、握っていた手を離してしまっている。
春芽ハジメ:「あっ」
君島未海:「あ……あ~~っ……!」
春芽ハジメ:パッと反射的に扉の方を見て。
GM:扉には少しも変わった様子はない。
君島未海:「うわーー……」
君島未海:「ご……ごめんなさい、何やってるんだろ、あたし……」
君島未海:俯き、掌で両目を覆う。
春芽ハジメ:「ギリ足んなかったかぁ……」
春芽ハジメ:「ああいや、しゃあないよしゃあない。というかまあ私のせいっぽいし」
春芽ハジメ:「もう十分追加っぽくなっちゃってるけど、行ける?」
君島未海:「すいません……」消え入るような小声。
君島未海:「いや……一度リセットされたら、再挑戦できるか分かりませんし……」
君島未海:「もう一度十分待つのも……」
春芽ハジメ:「んー、じゃあ」
春芽ハジメ:「チャレンジ変える?膝枕かハグに」
君島未海:「……うぅ~~……」
君島未海:「何なんですか、この部屋……!」
春芽ハジメ:「なんなんだろうねー……」
春芽ハジメ:「というかうぅん、マジなとこ」
春芽ハジメ:「行けるの?膝枕かハグ」
君島未海:「…………」
君島未海:「行け、ますよ。何の問題も無いです」
君島未海:「じゃあ……はい」
君島未海:ソファの淵に腰掛けて、スカートを直す。
君島未海:「……あたしが枕側やるので」
君島未海:「どうぞ」
春芽ハジメ:「あ、そっちなんだ。りょーかい」
君島未海:「でも……あの……多分柔らかくないので」
君島未海:「固いですからね。寝心地良くないと思うので」
君島未海:「期待しないでくださいね」
春芽ハジメ:ベッドから立って近寄って、お構いなしにコロンと寝転がる。
君島未海:「…………!」
春芽ハジメ:一応程度の気遣いとして、顔は前方へと向けておく。
春芽ハジメ:「やー、私もされたことは無いからアレだけど」
春芽ハジメ:「柔らかいんじゃない?普通に寝れそう」
君島未海:「そ……そう……ですか」
君島未海:横向きの顔を視界の隅に収めつつ、ぎこちなく言う。
君島未海:「それは……良かったです。あはは……」
春芽ハジメ:「……このままだと寝そうだから何か話したいんだけどさ」
春芽ハジメ:「やっぱり話せない感じ?さっきの」
君島未海:「……や……さっきのは 」
君島未海:「気にする程のことじゃ……」
春芽ハジメ:「いやあ、気になるでしょ」
春芽ハジメ:「友達は平気ですって言った上で私相手だと見るからに平気じゃないんだよ?」
春芽ハジメ:「これで気にしないのはラノベの鈍感主人公くらいだよ」
君島未海:「……だ、だって……春芽さんは友達じゃないじゃないですか」
春芽ハジメ:「そっか……未海ちゃんにとって私は友達未満か……」
春芽ハジメ:「料理作りに来てもらえるくらいの好感度はあると思ってたんだけどな……悲しいなー」
君島未海:「ちっ……!違いますよ!そういう意味じゃなくて!」
君島未海:「だから……ええ……?」
春芽ハジメ:わざとらしく両手で顔を覆い、ことばをきる。
君島未海:「~~…………」
君島未海:「……春芽さん、恋人とかいらっしゃるかもしれないし……」
君島未海:「こういうことするの、良くないかなって……」
春芽ハジメ:「あ、なんだ。そういうこと」
春芽ハジメ:ひょいと外した手の下は、当然泣いた様子などなく。
春芽ハジメ:「だいじょぶだよー。居たことないから」
君島未海:「……春芽さん!」びし、と額を叩く。
君島未海:「怒りますよ!」
春芽ハジメ:「あぅ」
春芽ハジメ:「もう怒ってんじゃん~……」
春芽ハジメ:「良いじゃん別にぃ……心配も晴れたんだし……」
君島未海:「……ええ。そうですね」
君島未海:「あたしの方は別に、何とも無いので。何も問題無いですね」
君島未海:まだ不機嫌そうな顔で、そっぽを向く。
春芽ハジメ:「めちゃくちゃなんかある言い方じゃん……まだなんかあるの……?」
春芽ハジメ:「いやごめんってばぁ。もう一押しで話してくれそうだったからついさぁ」
君島未海:「……春芽さん、末っ子か一人っ子ですよね」
春芽ハジメ:「あ、やっぱ分かる?めっちゃ言われる」
春芽ハジメ:「逆にアレだね。未海ちゃんは下いるでしょ」
君島未海:「……。……分かるんですか」
春芽ハジメ:「面倒見の良さが姉のソレだもん。あとこれは一般論だけど」
春芽ハジメ:「自分の辛いことや苦手なこと隠すのは兄姉か一人っ子だよ。大体」
君島未海:「……ええ、まあ。居ますよ。一応」
君島未海:「でも、何も隠してなんて──」
GM:言い掛けた時、鍵の開く音がする。
GM:制限時間を達成したのだろう。ひとりでに開いた扉の向こうに、通路が覗いている。
君島未海:「……」
君島未海:「開きましたね」
春芽ハジメ:「開いたねー。五分は案外あっという間だ」
君島未海:「……」
君島未海:無言だが、早くどいてほしいという顔だ。
春芽ハジメ:「そんじゃ、とりあえず外出ようか」
春芽ハジメ:その顔を知ってか知らずかのろのろと起き上がる。
春芽ハジメ:「出れるのが外かは知らないけどさ」
君島未海:ほっとしたように小さく息を吐く。
君島未海:「ええ、そうですね」
君島未海:「こんなことをした犯人も、捕まえないといけませんし」
春芽ハジメ:「そっか、犯人。え、ねえこれ手伝ったらイリーガルの仕事に入る?」
春芽ハジメ:「報酬貰えたりする?」
君島未海:「そういうことになるんじゃないですか?」
春芽ハジメ:「マジか……気合入ってきたな」
君島未海:「最初から気合入れてくださいよ……」
春芽ハジメ:「こんな急に人生初バイトになるとは思わなかった」
君島未海:「初なんですか?人生で?」
君島未海:年上なのに、と言いたげな口調。
春芽ハジメ:「ん?うん。恥ずかしながら親のすねかじって生きてきたからさ」
春芽ハジメ:「今までバイトとかしてなくて。イリーガルが人生で初」
君島未海:「……優しいご両親なんですね」
春芽ハジメ:「まー、甘かったねえ。なんだかんだ」
君島未海:「あ……。ごめんなさい、あたし……」
春芽ハジメ:「あ、いーよいーよ。気にしないで」
春芽ハジメ:「ま、いつまでも甘えてられませんねってだけの話」
春芽ハジメ:「という訳で人生初バイト、気合入れていきますかー」
春芽ハジメ:へらへら笑いながら通路へと歩いていく。
君島未海:「……。そうですね、頑張りましょう」
君島未海:一瞬浮かんだ複雑な表情を、笑みで塗りつぶし。その後に続いた。
GM:シーン終了。ロイス購入可です
春芽ハジメ:ロイスは保留。購入はアームドスーツワンチャンで
春芽ハジメ:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 10[6,10]+10[10]+2[2] → 22 → 成功
GM:えっすご
春芽ハジメ:マジで?
GM:何だこの部屋
春芽ハジメ:じゃあせっかくなんで着ときます
春芽ハジメ:そして以上!
【Middle2】
GM:ミドル2シーン目です。全員登場!
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+4(1d10→4)した(侵蝕率:51→55)
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:45→49)
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+1(1d10→1)した
ミーナ・マクダウェル:1d10+52
DoubleCross : (1D10+52) → 6[6]+52 → 58
GM:長い通路を抜け、君達はほぼ同時に開けた場所に出た。
GM:石造りの城の、中庭のような場所。枯れた噴水。元は薔薇園だったのだろうが、伸び放題の黒い薔薇とその茨が、辺り一面に生い茂っている。
GM:空は暗く、だが満月だけが異様に蒼く大きく輝いている。
GM:現実離れした光景。どこか異空間だろうか。
GM:君達は誰からともなく互いに気付き、束の間言葉を交わす。
天花寺アスカ:「やぁ、何だか雰囲気のあるところに出たね」呑気な様子で辺りを眺めている。
刃真耶:「床の冷たさが心地良いな……」コートを脇に抱え、汗で張り付いたインナー姿のまま歩いてくる。
刃真耶:ミーナとは気持ち距離を取っている。
刃真耶:「ん?」他の人たちの気配に気が付いて、周囲を見渡す。
ミーナ・マクダウェル:「外……ではないですわね」
晩翠凍衿:「……どちら様?」同じように周囲に目を走らせて、自分たち以外の人間がいるのに気付く。
刃真耶:「誰だ……」素早くコートを着込んで、ミーナの前に出る
君島未海:「……止まって、春芽さん」「誰かいます」
春芽ハジメ:「んん?誰かって?」
春芽ハジメ:ひょいと背中側から庭園を覗き込んで。
春芽ハジメ:「うわホントだ。思ったより居る」
春芽ハジメ:「ていうかなんかめっちゃバラ咲いてない?アレ私達引き込んだやつ?」
君島未海:「分かりません……敵かも」春芽さんの前に出るように、警戒の眼差しを送って。
君島未海:「……あっ!?」その中の一人に目を止め、驚きの声を上げる。
君島未海:「晩翠凍衿……!」
晩翠凍衿:「……ん。あら」
君島未海:「……さん……」
君島未海:面識は無い筈だが、晩翠さんの顔を見て驚愕を露わにする。
刃真耶:「……未海と凍衿?」確かめるように二人の名前を呼ぶ
ミーナ・マクダウェル:「どなたですの?」
晩翠凍衿:「真耶ちゃん……と」
晩翠凍衿:「……あたしは知らないけど、ご同輩かな」
春芽ハジメ:「ばんすい……ばんすい……?」
春芽ハジメ:「あ、晩翠か!前に話してた凄腕チルドレンとかいう人?」
君島未海:「はい。先月のUGNの機関紙でインタビュー受けてた人です」
君島未海:「今いちばん注目されてるチルドレンですよ」
天花寺アスカ:「へぇ……そうなの?凄いじゃないか、凍衿」
刃真耶:「そうだったのか……」晩翠さんの方を見る
晩翠凍衿:「真耶ちゃんの知り合い?」
刃真耶:「一応、任務で顔を……合わせてはいないか、連携したことがある程度だ」
刃真耶:「情報を探る際、支部長のコネクションの末端で働いた事がある」
君島未海:「あっ……はい。チルドレンの君島といいます。こちらはイリーガルの春芽です」やや緊張の面持ち。
春芽ハジメ:「春芽ハジメです。初めましてー」 一応ぺこりと頭を下げる。
晩翠凍衿:「ふうん。そう」君島さんの様子に、満更でもなさそうに表情を緩める。
ミーナ・マクダウェル:「お話から察するに、全員UGNのようですのね」
君島未海:「……あの、私は突然拉致されて、おかしな部屋に閉じ込められていた形なんですが……皆さんも同じような状況ですか?」
晩翠凍衿:「いかにも、“スワッシュバックラー”晩翠凍衿です。こっちにいるのは天花寺アスカさん」
天花寺アスカ:「どうも、天花寺です」ひらひらとにこやかに手を振る。
晩翠凍衿:「イリーガルとかではないけど……そう。一緒にいるところを、変な扉と茨に」
天花寺アスカ:「こんなに可愛い子達と出会えるなら、攫われたのも割と良かったかもね」
晩翠凍衿:笑顔のまま天花寺さんの脇腹を小突く。
ミーナ・マクダウェル:「UGNエージェント、《穹の乙女》ですわ。名前はミーナ・マクダウェル」
刃真耶:「状況は同じという事か」
ミーナ・マクダウェル:「あの殺伐とした部屋を抜けてきたということですの?」
君島未海:「殺伐……?」
刃真耶:「厳しい拷問部屋だったな」
晩翠凍衿:「拷問……?」
天花寺アスカ:「まあ、捉えようによってはそうかな?」
春芽ハジメ:(晩翠さんのツレがてんげーじさんで、金髪がミーナちゃんで銀髪が麻耶さん?で……)
春芽ハジメ:ぐるぐると頭の中で人物名を整理している。
ミーナ・マクダウェル:「わたくしたちも、突然に茨に拉致されたのです。」
ミーナ・マクダウェル:「どなたか、犯人に心当たりのある方は?」
天花寺アスカ:「どうやら僕のファンとは関係なさそうだね」晩翠さんに小声で言う
晩翠凍衿:「……予想はあったけど、この分だと外れてそう」
晩翠凍衿:天花寺さんに頷きながら。
ミーナ・マクダウェル:「手がかりなしというわけですか……」
君島未海:「全員UGNなら、UGN関係者を狙った攻撃ですかね」
刃真耶:「UGN狙いか……余計に、犯人は生かしてはおけないな」
君島未海:「それにしても、目的が分かりませんが。攻撃してくる様子も無いし……」
ミーナ・マクダウェル:「見たところ、尋常の場所ではなさそうです」
ミーナ・マクダウェル:「セオリーにのっとるなら、端まで飛んでみましょうか」
ミーナ・マクダウェル:空に輝く月を睨む。
?:「やめたほうがいいわよ、無駄だもの」
GM:困惑する君達に、突然声が響く。
春芽ハジメ:「え、待ってまだ増えんの?」
刃真耶:「そのようだ」
?:見ると上方、バルコニーのような場所から、一人の少女が見下ろしている。
晩翠凍衿:厳しい目でそちらを見る。
刃真耶:殺意の籠った眼で見上げる
?:ウェーブを描く金髪に、時代がかった豪奢なドレス。年の頃は十代前半といったところか。絵画に描かれる中世の貴族令嬢のようだ。
?:「今回は三組?まあ、そんなところかしら」
刃真耶:「今回は……?」
春芽ハジメ:「今回は、って常習犯じゃん」
?:「御機嫌よう、皆様。わたくしはフランチェスカ。この城の主です」
フランチェスカ:「まずはここまで辿り着けたことを称えましょう」
ミーナ・マクダウェル:「ごきげんよう、ミス・フランチェスカ。随分と時代錯誤な物言いですのね」
フランチェスカ:「そうかしら?これでも流行りには気を遣っているのだけれど……」
ミーナ・マクダウェル:「どこの何様か知りませんが、客人を招くには随分と礼を失した招待でなくって?」
フランチェスカ:「それは失礼致しましたわ。御免あそばせ」
刃真耶:絵になる光景だな……などと考えて頭を振る、今日の自分は何かおかしい。
春芽ハジメ:(金髪少女と金髪少女がお嬢様言葉で牽制し合ってる……。すご……)
フランチェスカ:「けれど、ええ。貴方がたにはどの道、また試練を受けて頂くのですから」
フランチェスカ:「わざわざ礼を尽くしたところで、欺瞞じゃないかしら」
刃真耶:「試練? それに私たちが付き合う理由を聞きたい」
晩翠凍衿:「何が目的でそんなことをさせるわけ? あなた」
フランチェスカ:「あら、つまらないことを聞くのね。目的なんて決まっているでしょう?」
フランチェスカ:「愛よ」
フランチェスカ:「真実の愛。わたくしはそれが見たいの」
春芽ハジメ:「……?」
晩翠凍衿:「……はあ」怪訝な顔。
君島未海:「愛って……」困惑した渋面。
刃真耶:「愛……?」困惑と苛立ちの混ざった表情
ミーナ・マクダウェル:「あい」
天花寺アスカ:「ハリウッド映画でも見ればいいのになぁ」
フランチェスカ:「この世界には偽りの愛が溢れているわ」
フランチェスカ:「真実の愛というのは、険しい試練の中でのみ明らかになるの」
フランチェスカ:「昔はもっと直接、戦いの中に見出そうとしていたけれど……」
フランチェスカ:「最近インターネットで見てピンと来たわ。これだ!って」
晩翠凍衿:「インターネットで」
刃真耶:「見て」
春芽ハジメ:「ピンと」
春芽ハジメ:「いや、真実判定緩くない?」
君島未海:「……え、何、流行ってるんですか……?」
刃真耶:「私は流行には疎いのでわからないが……」
刃真耶:「……そうなのか?」
刃真耶:流行のチルドレンの方を見る
晩翠凍衿:「あたしもそういうのはあんまり……けど」
晩翠凍衿:「閉じ込めたカップルに無理矢理隠し事を晒させて」
晩翠凍衿:「それで真実の愛ってのが得られるかは甚だ疑問なんじゃないの?」
晩翠凍衿:他の二組も同じ関係性で同じ試練を課された前提でいる。
フランチェスカ:「あら。相手に隠し事をしあう関係だなんて、本当の愛と呼べるのかしら」
晩翠凍衿:「少なくともあたしは、好きな相手が知られたくないことに土足で踏み込もうとは思いません」
晩翠凍衿:「ていうか踏み込んだらキリが無さそうだし。マジで」
天花寺アスカ:涼しい顔をしている。
ミーナ・マクダウェル:「えっ。そんなことしてたんですの?」
ミーナ・マクダウェル:晩翠さん……は会話中なので、もう一人の天花寺さんの方を見て。
春芽ハジメ:「あ、部屋ごとに違う感じなんだ」
天花寺アスカ:「バリエーション豊かなんだねえ」
刃真耶:「カップル……」ハジメと未海の方を見る、自分たちは何かの手違いだろう。
春芽ハジメ:「……あ、いや」 視線に気づいて。
君島未海:ぶんぶんと首を横に振る。
春芽ハジメ:「こっちは別にカップルとかでは……。何かの手違いじゃないです?」
フランチェスカ:「日本人は愛と言えばすぐに恋なのね。困ったものだわ」
フランチェスカ:「愛とはそんなに一義的なものではないわ」
晩翠凍衿:「ええ? そう言ったって」眉根を寄せて改めて見回す。
晩翠凍衿:客観的に見ると別にカップルっぽい組み合わせではないような気もしてきた。
晩翠凍衿:「……違うの?」
刃真耶:「違うぞ、親友だ」
ミーナ・マクダウェル:「違いますわ! 第一、女性同士ですのよ!」
刃真耶:「たしかにそうだ、流石はミーナだ……」
フランチェスカ:「親子。友人。人と人には様々な関係があって、その繋がりの中で生まれるものが、愛よ」
フランチェスカ:「あら、時代遅れね」
フランチェスカ:「今時そんなの普通でしょう。インターネットで炎上するわよ」
刃真耶:「……」
晩翠凍衿:「……」
ミーナ・マクダウェル:「べ、別にそれくらいは分かっています!」
刃真耶:凍衿さんとアスカさんを見る
春芽ハジメ:「インターネット慣れしてることだけはひしひしと伝わってくるなこの人……」
ミーナ・マクダウェル:「これはその……そう。単純に、割合として少ないものを、例示として取り上げるのはどうなのですか」
フランチェスカ:「ああ、今の状況?別に偶々よ」
フランチェスカ:「本当は他に7組いたもの」
フランチェスカ:「男女も男同士も、貴方たちのような女同士も、他にいたわ」
ミーナ・マクダウェル:「もちろん真耶とは深い親愛で…………なんですって?」
フランチェスカ:「出てこられたのが貴方たちというだけ」
天花寺アスカ:「思ったより大がかりだね」
刃真耶:「そして思ったより大雑把だ」
春芽ハジメ:「……というか、え。アレって普通に出てこれない可能性あったの?」
春芽ハジメ:「もしかして部屋の中で日干し、みたいな?」
刃真耶:「日干し……確かにあのままでは日干しだったな……」
フランチェスカ:「ああ、心配はいらないわ。餓死する前には元の場所に返すから」
フランチェスカ:「まあ、その場合は」
フランチェスカ:「お互いへの記憶は、全部忘れて貰うけど」
晩翠凍衿:「ギリギリ一線は越えてないようだけど、にしたって随分過激なこと」睨む。
君島未海:「記憶って……」息を呑む。
フランチェスカ:「だって、意味が無いでしょう?そんなもの。真実の愛ではないのだから」
フランチェスカ:「失くしたほうが、お互いの為だと思うわ」
刃真耶:「……お前は、人の気持ちを玩びたいのか大切にしたいのか、どちらなんだ」
GM:その話を聞いて、君達の中で噂話に詳しい者がいれば、思い当たる話があるかもしれない。
GM:カップルや夫婦が突然失踪し、少ししてからまるで他人同士のようになって帰ってくるという噂が、全国規模で囁かれている。
GM:あくまで未だ噂程度のもので、UGNが動く事態にはなっていないが、恐らくは今の状況と無関係ではないだろう。
天花寺アスカ:「……」目を細める。
ミーナ・マクダウェル:「あなた、何様のつもりですの……!」
ミーナ・マクダウェル:隣にいる真耶の手を、思わず握る。この想いが、あと少しで消されていたと思うと。
刃真耶:「ああ、その通りだ」その手を握り返す
晩翠凍衿:「事と次第によっては付き合ってあげても、と思ったけど」
晩翠凍衿:「あなたに必要なのは愛よりもお仕置きみたい」
フランチェスカ:「……どうしてそんなに怒っているの?何か気に障るようなことがあったかしら」
フランチェスカ:本気で困惑した表情。その様はジャームのそれに近い。
春芽ハジメ:「……未海ちゃん、この人、アレ?ジャームってやつ?」
春芽ハジメ:「話の通じなさが常人のソレを超えてるっぽいけど」
君島未海:「…………」追い詰められたような苦い顔で、フランチェスカを見つめて黙り込んで。
君島未海:「……え、あ、」声を掛けられてハッとしたように。
君島未海:「そう……だと思います。この出力規模からしても……」
君島未海:「あの見た目にしたって、本当は何歳なのか、分かったものじゃないかも」
春芽ハジメ:「なるほどねえ。それなら、対話は基本ムダってことだ」
春芽ハジメ:受けた講習を思い出しながら、ゆるゆると姿勢を正す。
ミーナ・マクダウェル:「《護光七曜》!」 片手を挙げる。その腕に、体に、石膏質の翼が纏われてゆく。
GM:君達が臨戦態勢に入ろうとした、その時。
GM:ばかり、と。それぞれの背後に、攫われた時と同じ石造りの扉が開かれる。
GM:そこから伸びる茨が、君達を引きずり込んでいく。
君島未海:「ッ、また……!」
刃真耶:「……っ!?」ミーナに合わせて、片腕に血の針を生成し投げ___ようとしたところで茨に捕まる
晩翠凍衿:「ああっこら!」
晩翠凍衿:「何度も同じ手を……!」
天花寺アスカ:「こっちはワンパターンだねえ」
フランチェスカ:「そういうわけで、皆様にはこれから課す試練の中で、真実の愛を示して頂きます」にこやかに君達を見下ろして。
刃真耶:「示す……採点者は、お前か?」
ミーナ・マクダウェル:「この…………っ!」 茨に飲まれながら、睨み付ける。
フランチェスカ:「いいえ」
フランチェスカ:「それを決めるのは、貴方たち自身」
フランチェスカ:「楽しみにしているわ。真実の愛をこの目で見られるのを」
GM:君達は茨の奔流に飲み込まれ──重い音と共に、扉は閉ざされた。
GM:シーン終了。
GM:ロイス取得のみ可能です。
晩翠凍衿:フランチェスカ 興味/〇敵意 で取って以上!
刃真耶:上で取ったロイスの相手の名前をフランチェスカに変更しておきます
春芽ハジメ:フランチェスカに〇初仕事/呆れで取ります
春芽ハジメ:こっちもひとまずはこれだけかな
ミーナ・マクダウェル:敵/フランチェスカ/憤懣:○/憐憫:/ロイス
ミーナ・マクダウェル:以上です
【Middle3/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
GM:ミドル3。シーンPCはミーナさん、刃さんです
ミーナ・マクダウェル:1d10+58
DoubleCross : (1D10+58) → 2[2]+58 → 60
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:49→56)
GM:ミドル3は状態異常に陥った状態でお題をこなして頂く形になります
GM:一覧はこちら
1:思ったことを全て口に出してしまう
2:手錠で結ばれる
3:お互い酒を飲み泥酔状態になる
4:片方が五感のひとつを失う
5:片方が脱力状態になる
6:片方が幼児化する
7:身体が入れ替わる
8:普段の呼び方が発声できなくなる
+
A:二人で料理をする
B:二人でダンスをする
C:お化け屋敷+巨大迷路から脱出する
D:添い寝する
E:二人でカラオケをする
F:相手の歯を磨く
G:二人で入浴する
GM:RoCです。
ミーナ・マクダウェル:ジャームのくせにバラエティ見過ぎだろ
ミーナ・マクダウェル:流行にお詳しすぎる
刃真耶:こいつ……
刃真耶:有能なのか無能なのか判断に困りますね
ミーナ・マクダウェル:さっきの部屋の正解、もしかして熱湯プールだったんじゃないの?
GM:ダイスを振るか自分で選びな!
GM:相談の結果、お題は『お互い酒を飲み泥酔状態になる』+『相手の歯を磨く』に決定しました。
GM:気が付くと君達は、また新たな部屋に立っていた。
GM:白を基調とした、清潔感のある部屋。洗面台やソファなどがある。リビングと洗面所が混ざり合ったような奇妙な部屋だ。
刃真耶:「……2回目となると慣れるものだな、慣れたくはないが」
GM:部屋の中央のテーブルには、大きな酒瓶と共に歯ブラシ、歯磨き粉、そしてまた封筒が置かれている。
GM:封筒の中身には以下のようにある。
ミーナ・マクダウェル:「とんでもない相手ですわ、あの女!」
ミーナ・マクダウェル:きーっと怒っている。
刃真耶:「同感だ、ただではおかない」と言いながら封筒を見る
GM:『この部屋を出るには、酒瓶の中身を飲み干した状態で相手に歯磨きをしてください』
刃真耶:「……?」
刃真耶:「ミーナ、大変だ。 意味が分かるのに意味が分からない」
ミーナ・マクダウェル:「???」
ミーナ・マクダウェル:「…………???」
ミーナ・マクダウェル:「さっきと……その……方向性が……」
刃真耶:「これが愛なのか・・・?」酒瓶を手に取ってみる
ミーナ・マクダウェル:「兄がたまに見ている深夜テレビで芸人が挑戦しているやつみたいですわ」
ミーナ・マクダウェル:「ただ……酒ですか。酒……」
刃真耶:「私たちは未成年だ、日本刑法と成長への……」
刃真耶:「……そのような理屈が通用する相手ではないか」
刃真耶:仕方がない、と瓶を開ける。 ミーナの身体をアルコール浸りにするわけにはいかない。
ミーナ・マクダウェル:「ちょっと、真耶」
ミーナ・マクダウェル:「一人で飲める量ではありませんわ。」
ミーナ・マクダウェル:「半分こです。どのみち我々はオーヴァード、毒性だけなら弾けます」
刃真耶:「……」逡巡
刃真耶:「……わかった」しかし、ミーナの希望を払いのけることはできない
刃真耶:ご丁寧に置いてあった大きいグラスに、均等になるように慎重に注ぐ。
ミーナ・マクダウェル:「よろしい」
ミーナ・マクダウェル:満足げに笑う。「では。一足早いですけれど」
ミーナ・マクダウェル:グラスを見よう見まねで持って、軽く掲げる。
刃真耶:その動作をおそるおそる真似をする
刃真耶:「……はじめて、UGNの規則を破るかもしれない……」
ミーナ・マクダウェル:「真耶は日本支部でしたわね」
ミーナ・マクダウェル:「海外のほうならわりと緩いですわよ」 とはいえ、頻繁に飲むものでもない。
ミーナ・マクダウェル:きん、とコップをならして、口をつける。
刃真耶:臭いを嗅いで顔をしかめ
刃真耶:口をつけ
刃真耶:グラスを、一気に傾ける。
刃真耶:「……んっ……ぐっ……」スポーツドリンクか何かと勘違いしているとしか思えない勢いで飲み干す
ミーナ・マクダウェル:こちらはゆっくりと傾けて煽る。少しずつ、しかし留まることなく一息に入っていく。
ミーナ・マクダウェル:「――ふう。味だけは美味し……真耶っ」
ミーナ・マクダウェル:「そんな、勢いでのん、ひゃら――」
ミーナ・マクダウェル:ぐるん、と視界が回る。
刃真耶:「___みーな」支えよう
刃真耶:と、して、ミーナの真横を通り過ぎて転がるように下敷きになる。
刃真耶:「ダメだみーな、みーながじめんに……地面にいるのはわたしか?」
ミーナ・マクダウェル:「へう」
ミーナ・マクダウェル:「まや。したに。まやー」
刃真耶:数回左右に奇怪な動きをした後、ミーナの肩を掴む
ミーナ・マクダウェル:「まや。ー?」
ミーナ・マクダウェル:「ふふふふふ」
刃真耶:「みーな、笑っている、のか?」
ミーナ・マクダウェル:「どーしたんですのー。まやー。ふふふふふ」
ミーナ・マクダウェル:「そーんなくにゃくにゃしてー」
ミーナ・マクダウェル:屈託のない、満面の笑み。
ミーナ・マクダウェル:あるいは、真耶さんなら聞いたことがあるかもしれない…………よった人間には、オーヴァードにおけるシンドロームのように、酔った後の状態に種類があるのだと。
ミーナ・マクダウェル:ミーナの上戸(シンドローム)は…………笑い上戸だ。
刃真耶:「笑ってるみーなはかわいいな……」そんな記憶が脳内を擦過していくが、ミーナかわいいで数秒で酩酊の底に消える
刃真耶:「なあ、ミーナ……」
ミーナ・マクダウェル:「まやー。なんですのー」
刃真耶:「みーなはわたしのこと……こわくない? か?」
ミーナ・マクダウェル:「こわい?」
刃真耶:「さっきのへやで」
ミーナ・マクダウェル:かくりと首を傾げる。首が据わってない幼児めいていてちょっと怖い。
刃真耶:「みーなの事……」ミーナの胸に顔をこすりつけている、何をしているのか、たぶん本人も分かっていない。
刃真耶:「……何だったろうか……」
刃真耶:「……わるい事をしている……気がしたんだ」
ミーナ・マクダウェル:「まやー。ふふふ、あまえんぼさんなのですわねー」
ミーナ・マクダウェル:「わるいこと」
ミーナ・マクダウェル:抱きしめて、ぽんぽんと背中をさする
刃真耶:「やいばは刃だから……甘えたりはしないぞ、本当だぞ」
ミーナ・マクダウェル:「よくわかりませんけどー、きにしないでいいですのよー」
ミーナ・マクダウェル:「わたくし、わたくしね、まや」
ミーナ・マクダウェル:きゅ、と頬に手を添えて。
ミーナ・マクダウェル:「きっと、まやになら、なにされたって、こわくないですのよ」
刃真耶:「……ほんと?」
刃真耶:「わたし、触っただけでけがさせてしまうし、怪我するとみんなけがさせるのに……?」
ミーナ・マクダウェル:「きっとよ。きっと」
刃真耶:「きっとかー」
刃真耶:「そうだったら……とても、すごく、とても、嬉しい」
ミーナ・マクダウェル:「まやがね、たとえば、なっとうときむちとわかめをむりやりたべさせようとしてきたらこわいかも……」
ミーナ・マクダウェル:「でもね」
ミーナ・マクダウェル:「まやのちは、だれかをきずつけるものじゃないって、しってるもの」
ミーナ・マクダウェル:「ねえ。たまに。まやは、じぶんがやいばなのを、わるいことみたいにいいますわね」
刃真耶:頷く
刃真耶:「つかいてしだいでは、悪いことも、できてしまう」
刃真耶:「わたしはまだしらないことだらけで、よこしまな気持ちにもよわいから・・・こわい」
ミーナ・マクダウェル:「でも、じゃあ、にんげんなら、けものなら、……はがねのとりなら、いいのかしら?」
ミーナ・マクダウェル:ぎゅっと、だきしめる。「そうじゃない。それはただの、カタチだもの」
ミーナ・マクダウェル:「わたし、しってますのよ」
ミーナ・マクダウェル:「まやは、やいばでも、やさしいやいばなんだって」
刃真耶:「・・・・」抱きしめられた拍子に身体が傾き、ミーナを抱きしめ返す形になる
刃真耶:「……やさしい……」
刃真耶:「……うれしい……」ミーナの服に、雫が落ちる音がする。
ミーナ・マクダウェル:「やさしいやいば。やさしいおんなのこ。やさしくてきれいなまや」
ミーナ・マクダウェル:「ぜーんぶまやで、ぜーんぶだいすきなんですのよ、わたしは」
ミーナ・マクダウェル:「ふふふふふっ くすぐったい」
刃真耶:「・・・・ないてないからな」
ミーナ・マクダウェル:「きっと?」
ミーナ・マクダウェル:「かわいい。かわいいわ、まや」
ミーナ・マクダウェル:真耶のめじりを指でなぞる。
刃真耶:「かわいいなんていわないでくれ、うれしいけど……」
刃真耶:「うれしすぎる」
ミーナ・マクダウェル:「うれしがってるまやも、かわいい」
刃真耶:「みーな……みーなは、どんな私でもだいすきか?」
ミーナ・マクダウェル:「たっくさんみたいわ。やいばのまやも。おんなのこのまやも。かわいいまやも。わるいまやも」
ミーナ・マクダウェル:「たくさんみせて。たくさんしりたいわ」
刃真耶:「さっきのへやでー……みーなを見てて、ずっとぎゅーってしてたいって思ったって言っても……?」
刃真耶:「どきどきしたんだ、暑いだけじゃなくて」
ミーナ・マクダウェル:「そうだったの」
刃真耶:「あーしてたいって、あの場所から動かなきゃてきはたたっきれないのに・・・」
ミーナ・マクダウェル:「それは、わるいこと?」
刃真耶:「わた、たわ、わ……わた……」能力で代謝を制御しようとして、アルコールが余計に脳内を回転して思考が混乱している。
刃真耶:「わたし、は、ミーナが大好きだ……」
ミーナ・マクダウェル:「じゃあ、……わたくしもわるいこね」
刃真耶:「……?」体全体を傾ける
ミーナ・マクダウェル:「やわいまやは」
ミーナ・マクダウェル:「やわらかいまやに、体をあげるのが……きもちよかったの」
刃真耶:「それは……うれしい、すごく、うれしい……」
刃真耶:「わたしは、やわらかいのか」
ミーナ・マクダウェル:「ちょーですわ」
刃真耶:「ふふ……はは……」
ミーナ・マクダウェル:「ちょーです もろびとがほうっておきません」
ミーナ・マクダウェル:「なので、わたくしがほごしないといけないのです」
刃真耶:「みーなが、ほご?」
刃真耶:「みーなが、ほごしてくれるのか……」
刃真耶:「なら、みーなとずっといっしょにいられるな……」
ミーナ・マクダウェル:「とうぜんです」
ミーナ・マクダウェル:「ふふ。まやとずっといっしょ。ふふ。ふふふふふ…………」
刃真耶:「きょうはいいひだ……」
刃真耶:「そしてあしたも、みーなと一緒……ははっ」
ミーナ・マクダウェル:「ふふふふふふ……」
刃真耶:ゆっくり立ち上がって
刃真耶:(あの、へんなびん、ふわーってするやつ、あれ、なんかべつにしなきゃいけなかったような・・・まいっか、よくない)
刃真耶:(みーなのことわすれるなんてやだ、なんだっけ・・・)能力を制御せずにテーブルに触れた瞬間、テーブルの上の物がひっくり返る
刃真耶:「あ、はぶらし」空中で歯ブラシをきゃっち
ミーナ・マクダウェル:「歯ぶらし?」
ミーナ・マクダウェル:「あー。あーあー」
ミーナ・マクダウェル:「ねるまえですものね」
刃真耶:「みーな」
刃真耶:「あーん」
刃真耶:歯ブラシを差し出す
ミーナ・マクダウェル:「まー」
刃真耶:右手に一本……そして、左手に一本
ミーナ・マクダウェル:口をあける。「まやも。なー」
刃真耶:そして、真耶も口を開けている。
刃真耶:みがきっこ、と、潤んだ赤い瞳が訴えている。
ミーナ・マクダウェル:「はぁい」
ミーナ・マクダウェル:伝わって。にこにこと。
ミーナ・マクダウェル:歯ブラシをうけとって。
ミーナ・マクダウェル:見つめ合って、笑った。
GM:シーン終了。
GM:ロイス購入可!
ミーナ・マクダウェル:ロイス変更
ミーナ・マクダウェル:離れたくない人/刃真耶/愛情:○/執着/ロイス
刃真耶:ともだち/ みーな ☑すき/すき
ミーナ・マクダウェル:かわいい
刃真耶:購入はアームドスーツ
ミーナ・マクダウェル:購入はアームズスーツ
ミーナ・マクダウェル:2dx+4
DoubleCross : (2R10+4[10]) → 8[7,8]+4 → 12
刃真耶:1dx>=15
DoubleCross : (1R10[10]>=15) → 2[2] → 2 → 失敗
刃真耶:こんな場所にあるわけがない!!!!
ミーナ・マクダウェル:ミーナの財産は2だ!
ミーナ・マクダウェル:駄目でした 対戦ありがとうございました
刃真耶:以上で!
【MIddle3/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
GM:シーンPCは晩翠さんです
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+3(1d10→3)した(侵蝕率:55→58)
GM:お題は如何しますか?
晩翠凍衿:こちらもメインタブと同じ条件ということですよね
GM:そうです!
晩翠凍衿:悩むな…………
晩翠凍衿:よ、よし
晩翠凍衿:1:思ったことを全て口に出してしまう & B:二人でダンスをする
晩翠凍衿:これで
GM:OK……
GM:気が付くと君達は、また新たな部屋に立っていた。
GM:先に閉じ込められた部屋とは打って変わって広々とした、稽古場のような部屋。
GM:壁の一面は鏡になっており、君達を写し出している。他にはモニターとBlu-rayプレーヤー、ディスクと、また封筒。
GM:封筒の中身には以下のようにある。
晩翠凍衿:「くっ。また不覚……」顔をしかめながらも封筒を確かめる。
GM:『この部屋を出るには、二人でダンスを踊ってください。振り付けと伴奏はディスクに入っています』
GM:『また、この部屋では隠し事をすることは出来ません』
天花寺アスカ:「大丈夫かい?凍衿」
晩翠凍衿:「ええ。お題は……こういうことらしいですが」
天花寺アスカ:「……成程ね」
天花寺アスカ:「参ったな。振り回されてばかりだ。あまり格好悪いところを見せたくないのだけれど」
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:口元を押さえる。
晩翠凍衿:「……やっぱり真実の愛の解釈が直截的すぎない? あいつ」他の部屋の惨状を知らないのでそんなことを言う。
晩翠凍衿:「別に、今さらですよ」
天花寺アスカ:「ああ……いや、そうだね」
天花寺アスカ:「勝手に口が動いた……本当に?」
天花寺アスカ:「まずいな。これでは……」
天花寺アスカ:口を塞ぐ。
晩翠凍衿:「……はい?」そこで初めて振り返る。
天花寺アスカ:「何でも無いよ」穏やかに微笑する。
天花寺アスカ:「気付かないで」
晩翠凍衿:「えっ。まさか」再び紙に目を落とす。
晩翠凍衿:「隠し事ができないってそういう」
天花寺アスカ:「ははっ!まさか!」
天花寺アスカ:「そんなわけがないだろう?凍衿」
晩翠凍衿:「考えてることが勝手に漏れて出てくるみたいな」
天花寺アスカ:「どうやらそうらしいね……」
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「えええっ」
晩翠凍衿:「大変じゃないですか!」
天花寺アスカ:「そうかい?僕と君の仲じゃないか。何を慌てることがあるんだい?」
天花寺アスカ:「大変だよ……」
天花寺アスカ:「僕の積み重ねてきたイメージが……」
晩翠凍衿:「本当ですよ……イメージは割とどうでもいいけど」
晩翠凍衿:「あたしはともかくアスカさんなんて隠し事の塊みたいな人なのに」
晩翠凍衿:「あ、でもその辺を暴くのにいい機会ってこと?」
天花寺アスカ:「人を何だと思っているのかな……」
天花寺アスカ:「勘弁してほしいな……」
晩翠凍衿:そこまで言って初めて、慌てたように口を塞ぐ。
天花寺アスカ:「……凍衿……」
晩翠凍衿:「いや、そんなつもりないです」
晩翠凍衿:「さっき言ったでしょ。隠したがってるところに踏み込んだりしないって」
晩翠凍衿:「そりゃ知りたいのはいくらでも知りたいですけど」
晩翠凍衿:「じゃなくて!」
天花寺アスカ:「可愛いな……」
天花寺アスカ:「……」
晩翠凍衿:「え、嬉しい……」
晩翠凍衿:「……」
天花寺アスカ:「これは完全にまずい状況だな……」
天花寺アスカ:「一刻も早く出よう、凍衿」
晩翠凍衿:「……そうみたいですね」赤くなった顔を背けるようにテレビへと向き直り。
晩翠凍衿:「ダンスだか何だか知らないけどやればいいんでしょ……!」
晩翠凍衿:機器を操作してディスクを再生する。
GM:再生してみると、少し前に流行ったドラマの主題歌だ。二人用の振り付け、本来は男女のもの。
GM:然程難しいものではない。少し練習すれば一通りは踊れるだろう。
天花寺アスカ:「ああ、この曲か……」
天花寺アスカ:「君、ダンスの経験は?」
天花寺アスカ:「無さそうだけど……」
晩翠凍衿:「聞いたことあるような無いような……」首をひねる。
晩翠凍衿:「もちろん無いですけど、すぐできると思いますよ」
晩翠凍衿:「アスカさんはめちゃくちゃありそうですね……」
天花寺アスカ:「それは勿論」
天花寺アスカ:「何人の女の子と踊って来たと思うんだい?」
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:「始めようか」
晩翠凍衿:「実際何人くらいなんですか? 今までそういう仲になった女の子……」
晩翠凍衿:「……無視してくださって結構です」
天花寺アスカ:「本当に好きなのは君だけだよ」
天花寺アスカ:「流石に三桁は行かないと思うんだけど……いや、どうだったかな……?」
天花寺アスカ:「嘘だよ」
天花寺アスカ:「本当なんだけど」
天花寺アスカ:「嘘だよ」
天花寺アスカ:「嘘じゃないけど」
晩翠凍衿:「…………」
天花寺アスカ:「そんな目で見ないで……」
晩翠凍衿:唇を引き結んで天花寺アスカを見つめる。
晩翠凍衿:顔は赤く、瞳は潤んでいる。それでもこの部屋にあって言葉が出てこないのは、心中が言語化できない状態で渦巻いているからであって。
天花寺アスカ:「凍衿……」
天花寺アスカ:「……ごめん。そんなつもりじゃ……」
天花寺アスカ:「可愛いな……」
天花寺アスカ:「……いや……違うんだよ……」
晩翠凍衿:「…………本当に好きなのはあたしだけですか?」
晩翠凍衿:ぽつりと迷子のような言葉を宙に放る。
天花寺アスカ:「……そうだよ」
天花寺アスカ:否定の言葉は続かない。
天花寺アスカ:「今は君だけを、誰よりも一番に愛している」
晩翠凍衿:「……ん……」
晩翠凍衿:その答えに、後ろめたく視線を逸らす。
晩翠凍衿:「すみません。敵が仕組んだ状況なのに、利用して試したりなんかして」
晩翠凍衿:「すごく嬉しい」
天花寺アスカ:「別にいいさ。気にしていないとも」
天花寺アスカ:「まあ、不安に思って貰えるとそれはそれで嬉しいんだけど……」
天花寺アスカ:「……いや、気にしないで」
晩翠凍衿:「そういうところは本当ひどいと思います」
晩翠凍衿:「いえ……始めましょうか。早く」
天花寺アスカ:「うん、踊ろうか」手を握る。
晩翠凍衿:「すべすべしてる……」
天花寺アスカ:「小さい手だな……」
晩翠凍衿:「……」リモコンでモニターを操作し、また映像を再生。
晩翠凍衿:覚えるよりも見様見真似でなぞるように動いていく。
天花寺アスカ:「ん……上手だね。センスがあるよ」
天花寺アスカ:慣れた様子で軽やかに身体を動かす。
晩翠凍衿:「ふふ。当たり前です」踊りの経験はなくとも、肉体を御すること自体には十二分に通じている。
晩翠凍衿:モニターと鏡に目を配り、差異をその都度修正しながら。
晩翠凍衿:「さすがに一回じゃ無理かな……」
晩翠凍衿:「できるだけ長引くといいな」
晩翠凍衿:「いや、今のは本音じゃないやつです」
晩翠凍衿:「本音です」
晩翠凍衿:「……」
天花寺アスカ:「……君がそうしたいなら、何度でも踊るとも」
天花寺アスカ:「いつだってね」
天花寺アスカ:「可愛らしいな、君は」
天花寺アスカ:再生の終わったディスクを早戻しする。
天花寺アスカ:「さ、もう一度」
晩翠凍衿:「……はい」再び手を重ね、リードを委ね。
晩翠凍衿:「やっぱり、かっこいい」
天花寺アスカ:「……ふふ」
天花寺アスカ:「そう思ってくれているなら、嬉しいな」
晩翠凍衿:「思ってます。こうやって戦いとか関係なく、アスカさんに頼ってると」
晩翠凍衿:「今だけじゃなく、いつでも」
晩翠凍衿:「あの学校で、アスカさんにきゃあきゃあ言ってた子たちの気持ちも分かるんですよ」
天花寺アスカ:「……それじゃ、頑張らないといけないね」
天花寺アスカ:「君にいつまでも、格好いいと思って貰える僕でいないと」
天花寺アスカ:くるりとターンして、黒髪が翻る。
晩翠凍衿:「あたしもです」
晩翠凍衿:「アスカさんが好きになったのは、自分に寄りかかってくる子じゃなくって」
晩翠凍衿:「自分を無理矢理攫って行くような、強いあたしなんだって」
晩翠凍衿:「分かってるから」
天花寺アスカ:「うん……そうだ」
天花寺アスカ:「そういう君が、好き」
晩翠凍衿:スピンに合わせ、寒色の双尾が二重の円を描く。ワンピースの裾がふわりと広がる。
晩翠凍衿:「……でも、それでもあんまり、他の子の話とかはしてほしくない」
晩翠凍衿:「誰が相手でも勝つって、言いますし、そのつもりですよ。だけど」
晩翠凍衿:「不安になる時だってあります」
天花寺アスカ:「悪いとは思っているけれど」
天花寺アスカ:「そういう君が、可愛くてね」
天花寺アスカ:「君が躍起になってくれると嬉しいんだよ」
晩翠凍衿:「いじわる」
晩翠凍衿:「そういうあなたも好き」
天花寺アスカ:笑みを浮かべ、踊る。腕の中の晩翠さんに目をやり、ぽつりと呟くように言う。
天花寺アスカ:「……小さいな……」
天花寺アスカ:「いつも、こんな小さな身体で戦っているんだな」
天花寺アスカ:「……ああ」
天花寺アスカ:「好きだな……」
晩翠凍衿:「そうですよ」
晩翠凍衿:とん、と跳ねる。
晩翠凍衿:「あたしはこんな小さい身体で」
晩翠凍衿:「武術を極めた仙人を倒したり、世界がバラバラにされるのを防いだり、月を真っ二つにしたりしてるんです」
晩翠凍衿:くるりとターン。おどけた動作におどけた口調。
晩翠凍衿:「そんなあたしが」
晩翠凍衿:「あなたを繋ぎ止めておけるかどうかは、ちょっとだけ不安になるんですから」
晩翠凍衿:「ちゃんと誇ってくださいよね」
晩翠凍衿:きゅ、と靴先を鳴らして止まる。
晩翠凍衿:間近から咲かす笑顔の眦に、一粒の雫を光らせながら。
晩翠凍衿:「……あたしの方が、よっぽど好きです」
GM:音楽の再生が終わると同時に、鍵の開く音が響いた。
GM:扉が開き、新たな通路が顔を覗かせる。
天花寺アスカ:「……おや……もう終わりか」
天花寺アスカ:「楽しい時間は短いものだね」
晩翠凍衿:「……なんだ。残念」袖口で両目を拭って言う。
天花寺アスカ:「……」その姿を見て。
天花寺アスカ:「僕が今何を考えてるのか、分かる?」
天花寺アスカ:囁くように言う。
晩翠凍衿:「ふえ?」きょとんとする。
晩翠凍衿:「あ、もうそっちの影響もないんだ……ええと」
晩翠凍衿:「……何だろ。また可愛いな、とか思ってくれてます?」
晩翠凍衿:照れたように笑う。
天花寺アスカ:「惜しい。はずれ」
天花寺アスカ:身を屈め、掌で晩翠さんの前髪をかき上げ、額にキスをする。
天花寺アスカ:「……行こうか」
晩翠凍衿:「ひゃっ……」
晩翠凍衿:「って。教えてくれないんですか?」
天花寺アスカ:「今のがそうだよ」
天花寺アスカ:笑いながら踵を返し、部屋を後にする。
晩翠凍衿:「ええー?」納得していない様子で後に続く。
晩翠凍衿:「もうっ。やっぱりもっと長引かせればよかったかな」
晩翠凍衿:「またぜんぜん分からなくなった……」
GM:シーン終了。
GM:ロイス購入可です
晩翠凍衿:天花寺アスカさんをSロイスに指定します。
晩翠凍衿:購入は再度ボディアーマー狙いで
晩翠凍衿:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 7[7,7] → 7 → 失敗
晩翠凍衿:だめ!以上!
【Middle3/春芽ハジメ&君島未海】
GM:シーンPCは春芽さんです。登場どうぞ!
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を(侵蝕率:51→58)した
GM:お題は如何しますか?
春芽ハジメ:1:思ったことを全て口に出してしまうとA:二人で料理をするの組み合わせでお願いします!
GM:OK!
GM:気が付くと君達は、また新たな部屋に立っていた。
GM:キッチンとダイニングの部屋。一通りの食材や調理用具が用意され、水やガスも通っているようだ。
GM:食卓の上には、また一通の封筒。中身には以下のように書かれている。
GM:『この部屋を出るには、二人で料理を作ってください』
GM:『また、この部屋では隠し事をすることは出来ません』
春芽ハジメ:「……だってさ」
春芽ハジメ:封筒の中身をはきはきと声に出して読み上げて、相方の顔色を窺う。
君島未海:「またおかしな部屋……」
君島未海:「隠し事を出来ない……って、どういうことですかね」
春芽ハジメ:「どうなんだろ。試しに隠そうとしてみようか?」
春芽ハジメ:「なんか聞いてみてよ未海ちゃん」
君島未海:「ええ……?ううん……」
君島未海:「そういえばあたし、この人のこと殆ど知らないんだよな……聞いてみるって言っても、何を……」
君島未海:「……!?」
君島未海:口元を押さえる。
春芽ハジメ:「ほう」
春芽ハジメ:「なぁるほどね。考えた事筒抜け状態って訳だ」
君島未海:「なっ、何これ……!?」
春芽ハジメ:「面白いなこれ。今ならさっきの話も聞けちゃったりして?」
春芽ハジメ:「ああでも無理強いはなー」
君島未海:「さっきのって……」青ざめる。
春芽ハジメ:「…‥うん、なるほど」
春芽ハジメ:「ああいや、ほら。下手に考えると話すことになっちゃうかもよ」
君島未海:「やめてくだ…… ……!」咄嗟に口を覆う。
君島未海:「……!」恨めしげに睨む。
春芽ハジメ:「いやー……ははは」
春芽ハジメ:「私もまあ、好奇心は普通にあるけども。なんか触れちゃダメなとこ踏み荒らしたいとかじゃないからさ」
春芽ハジメ:「言っちゃダメそうなことは思い浮かべないなり口塞ぐなりで対応ってことで。どう?」
春芽ハジメ:「まあ気になるし聞きたいのはマジだけど。ちょっと惜しいけど。仕方ないよな」
春芽ハジメ:「ううん!最後のは気にしない方向で!」
春芽ハジメ:ころころと主張は変わりつつ、でも声音の軽さは変わらない。
君島未海:「……そういうところが嫌なんです」
君島未海:「……」かぶりを振って。
君島未海:「わ、分かりました。そういう形で行きましょう」
春芽ハジメ:「嫌がられちゃったかー。残念」
春芽ハジメ:「まあしゃーなし。うんうん、そういう感じで切り替えてこう」
春芽ハジメ:「で、料理だっけ?」
君島未海:「そうやって……」無理やり口を噤み
君島未海:「……は、い。料理……ですよね」
君島未海:「早いところ済ませて、出ましょう」
君島未海:「春芽さん、何か作れますか?」
君島未海:「作れなさそう」
君島未海:「……失礼しました」
春芽ハジメ:「いーよいーよ。実際遠からずだからなあ」
春芽ハジメ:「アレだよ。とりあえずお米は研げる。だから卵かけご飯も作れる」
君島未海:「料理って言います、それ……?」
春芽ハジメ:「あとお茶漬けも。それ以外だとー……パスタも茹でれる」
春芽ハジメ:「野菜切るのもまあ、出来るし。簡単なぶち込みパスタなら出来るんじゃない?やったことないけど」
君島未海:「この人に任せてたらヤバそうだな……」
君島未海:「……ええと」かぶりを振って
春芽ハジメ:「ふふ、バレたか」
君島未海:ぱし、と両手を合わせ「……野菜炒め。とりあえず……野菜炒めでも作りましょう」
君島未海:「春芽さんはご飯を炊いてください」
春芽ハジメ:「りょーかい。何カップ?」
君島未海:「そんなにがっつり食べますか?二人分だし……1合でいいんじゃないですか」
春芽ハジメ:「ふんふん。一合って何カップ?」
君島未海:「ええと……」
君島未海:「どうだっけ……」
君島未海:「1カップ弱かな……?」
春芽ハジメ:「弱……塩梅ムズイやつじゃん……」
春芽ハジメ:「余ったら私食べるから1カップで良い?」
君島未海:「いいですけど……太りますよ?」
春芽ハジメ:「だいじょぶ。太んない体質だから」
春芽ハジメ:「仮に太ってもまあ、気にしないし」
君島未海:「本当に気にしなさそうなんだよな……」
君島未海:「……そうですか。と、とにかく……食べられればいいです」
春芽ハジメ:「あっ、良かった。未海ちゃん気にしないタイプか」
春芽ハジメ:「ほいほい、食べれるくらいには炊き上げますよーっと」
君島未海:「……」警戒の表情で人参の皮を剥いていく。
春芽ハジメ:てこてこと食器の棚へ歩いていくとそのまま土鍋を取ってくる。
春芽ハジメ:次にお米の袋を開けてから今度はカップを取りに行ってと見るからに動きに無駄が多い。
君島未海:「……無駄が多い……」
君島未海:「……いや。気にしないでください、ほんとに」
君島未海:「あの、すいません……ほんとに……」
春芽ハジメ:「だいじょぶだって。未海ちゃんこそ気にしないで」
春芽ハジメ:「私がその程度の言葉を気にする人間に見えるかい?」
君島未海:「いや、少しは気にしてくださいよ……」
春芽ハジメ:ざらざらと米を1カップ分やけに丁寧に擦切って。
春芽ハジメ:「気にできる人間なら、こうはなってないんだよなあ」
君島未海:「調子狂うんだよな、この人と居ると……」
君島未海:「…………」
春芽ハジメ:土鍋に米を投入。ついでに袋を元あった場所へとずるずるしまい込む。
春芽ハジメ:「ほほう。狂うんですか」
春芽ハジメ:「今まで会ったことないタイプだったりする?私」
春芽ハジメ:「あー、いや。なんかいつも以上に脊髄で話しちゃうなこれ」
春芽ハジメ:「イヤだったら返事しなくても良いからねー」
君島未海:キャベツを一口大に切っていく。「や、ちょっと、迂闊に質問しないでくださいよ……!」
君島未海:「世話が焼けるっていうか、放っとけないっていうか」
君島未海:「本当に年上なのか信じられないっていうか」
君島未海:「……」
君島未海:渋い顔をする。
春芽ハジメ:「あはは。まあまあ、気持ち分かるよ」
春芽ハジメ:「私も大学生ってもっとしっかりしてる生き物だと思ってたし。未だに自分が成人してるって事実が信じられない」
春芽ハジメ:じゃばーっと土鍋から溢れそうな勢いで注がれていた水を止め、一度土鍋の中の水をなるべく切る。
春芽ハジメ:「でもまあ誰だって年は食えちゃうんだよな。精神年齢にかかわらず」
春芽ハジメ:「まあ私も未海ちゃんが年下って気しないし、おあいこじゃない?」
君島未海:「春芽さんはもう少し年上らしくしてくださいよ」
君島未海:「何か、今までのあたしがバカみたいだ」
君島未海:「っ」
君島未海:ボウルを落としそうになって、大きな音を立てる。
春芽ハジメ:「……あー」
春芽ハジメ:「正直今の言葉がめちゃくちゃ気になるしすごい何それどういうこと?って聞きまくりたいんだけど」
春芽ハジメ:「これはあくまで私の下世話な興味であって未海ちゃんが答える必要も義務も一切ないもので」
春芽ハジメ:「だから必要ならしばらく口を押さえてたりするといいんじゃないかな!うん!」
春芽ハジメ:「イヤホントに。話し出されたら私普通に相槌うっちゃうからね。それくらいには気になってるから」
春芽ハジメ:勢い任せのようにひとしきりまくし立ててから。
君島未海:「ふざけないでください!わざとやってるでしょう!」本気で怒った表情で叫ぶ。
君島未海:「家のことなんて誰にも」
君島未海:「──」
君島未海:薄力粉で汚れた手で、構わず口を塞ぐ。
春芽ハジメ:「……いやあ」
春芽ハジメ:へにゃりと眉が下がって。
春芽ハジメ:「私にしては頑張った方だと思ったんだけどな。やっぱ最後のは余計だった?」
春芽ハジメ:「甘やかされた一人っ子はダメだね、どうにも。気遣いってのが身に付かない」
君島未海:「……!」掌で口元を覆ったまま、潤みかけた目で睨み付ける。
春芽ハジメ:「真剣にしすぎるのも気にするかと思ったんだけどさ。ふざけすぎになってちゃ意味ないか」
春芽ハジメ:「ごめんね」
春芽ハジメ:それきり真っ直ぐに口を結んでただお米を研ぐのに集中する。
君島未海:「……」
君島未海:無言のまま顔と手を洗い、再び調理に戻る。
君島未海:「……何なの、本当に」
君島未海:フライパンで肉を炒めながら、捨て鉢ぎみに、恐らくは心からそのまま漏れ出る言葉を止めない。
君島未海:「意味分からない。あたしのことなんて、どうだっていいでしょ」
君島未海:「気にしないでほしい。本当に」
春芽ハジメ:ちらりと横目でその様子を見て。
春芽ハジメ:「気になるは気になるでしょ。普通」
春芽ハジメ:「……あー、もう!」
春芽ハジメ:べしんと濡れたままの手で自分の口を叩くように塞ぐ。
君島未海:「……気にしてほしくないんですよ」
君島未海:「あたしのことは、ただ都合が良いだけの相手だって思っててほしい」
君島未海:「それだけなのに。何でそう軽々しく踏み込んでくるんですか」
君島未海:「……迷惑です」
春芽ハジメ:口を塞いだまま目線が一度上を行ったり来たりして。
春芽ハジメ:「……怒られるかなあ。怒られるよねえ。絶対」
春芽ハジメ:「でもまあ、怒らせんの承知でちょっと言うんだけどね。もうこの際」
君島未海:「……」横目で見る。
春芽ハジメ:「私はまあ人並みに下世話だし好奇心もあるしさあ。普通に人の事情とか気になる方なんですよ」
春芽ハジメ:「ましてやそれがとっても優しく真面目な未海ちゃんの余裕をこうも削ってしまうほどとなればそりゃあね?めっちゃ気になる」
春芽ハジメ:「でもそんな事を言う悪魔の私の反対側で、常識人な天使の私が叫んでもいる訳なんですね」
春芽ハジメ:「『人の事情に土足で踏み込むべきじゃない!ましてや何の縁も義理もなく責任も持てない他人が!』ってさ」
春芽ハジメ:「まあ至極その通りだよね。分かる。だから私もなるべくそっちに沿いたいわけ」
春芽ハジメ:「でもこの部屋は隠し事を許してくれないので、悪魔の私の戯言も垂れ流しになっちゃうんだよ」
春芽ハジメ:「だから頑張って天使の私の言い分も流そうとしたんだけどねえ。そこは私の力不足です」
春芽ハジメ:「……どっちかというと日頃の行いか?まあそんな感じ」
春芽ハジメ:「ああ、あとこれはアレ。今後の参考にしてほしいんだけど」
春芽ハジメ:「ただの都合の良いだけの相手なら気にしなくなるかって言うと、割とそうじゃないよ」
春芽ハジメ:「『なんでこの人はこんなに私にとって都合が良いんだろう?』って考えだすものだからね、人は」
春芽ハジメ:「以上、ハジメさんの赤裸々な心の内でした。閉幕!」
春芽ハジメ:そう言って改めて片手で口を塞ぎなおす。
君島未海:「…………」
君島未海:泣きそうな、怒ったような顔をして。
君島未海:「……春芽さんは、もっと」
君島未海:「適当で。都合の良い相手なら、それに甘えて何も気にしない人だと思ってたのに……」
君島未海:「知りたくなかった、こんなの。最悪」
君島未海:かぶりを振り、深く俯く。
春芽ハジメ:「……ご期待に沿えなくてゴメンね」
春芽ハジメ:「期待外れだったなら適当に放り出しちゃっても全然いいよ。もうちょい都合の良い人を」
春芽ハジメ:「いや待って。言い方が最悪だこれ」
春芽ハジメ:「ああホントゴメン待って。そういう意図はなかったんだマジで」
春芽ハジメ:わたわたと濡れてる手を無意味にわたつかせて。
春芽ハジメ:「アレ、あの。未海ちゃんがしんどい思いしてまで私の世話することないぜって」
春芽ハジメ:「そういうことが言いたかったやつです。いや、取り返しついてない気するけど」
春芽ハジメ:「イヤミとかに聞こえてたらマジゴメン。そういうアレじゃないです」
春芽ハジメ:「……」 言葉を切って俯くと、叱られる前の子供のようにこわごわと顔色を窺う。
君島未海:なんとか野菜をフライパンに投入し、手を止める。
君島未海:「……」
君島未海:「……言ったら、もうあたしのこと気にしないって」
君島未海:「言われた通りにしてくれるって、約束できますか」
春芽ハジメ:「ええ……確約はちょっと……」
春芽ハジメ:「普通に聞いた結果余計に気になるようになる可能性はあるから……」
君島未海:「何でそんなに正直なんですか!」
君島未海:「じゃあ話しません!」
春芽ハジメ:「そういう部屋なんだもん!仕方ないじゃん!」
春芽ハジメ:「でも言っとくけど話さなかったら一生気にするからね!これは絶対!」
春芽ハジメ:「話してくれた結果気にならなくなる可能性はある!何割かも分からないけど!」
君島未海:「うぅうう~……!」
君島未海:「本当、何なの……どうしてこんなこと……」
君島未海:「……」
君島未海:「……分かりました」
君島未海:「言いますよ。多分、それで分かってくれると思うので」
春芽ハジメ:「……おっけー。じゃあ私口塞いどくね」
春芽ハジメ:「なんなら猿轡とかする?」
君島未海:「いりません」
君島未海:肉と野菜の焼ける音。一つ深呼吸をして。
君島未海:「……誰かの」
君島未海:「特別になりたく、ないんです」
君島未海:「好きな人、とか。たった一人、とか」
君島未海:「そういうの。誰かに想われるのも、自分が想うのも、嫌なんです」
君島未海:「だから、他の人に踏み込みたくない。踏み込まれたくも、ない」
君島未海:「だから……あんな状況で、手を繋ぐのも。抱き締めるのも、絶対に嫌だったんです」
君島未海:「あたしは……ただ、都合の良い相手って思われれば。それで十分なんです」
君島未海:「そういう存在で居たいんです。それ以上の何かになりたくなんてない」
君島未海:「だから、もうやめてくれませんか」
君島未海:「これ以上話したくないです。ただの便利な……面倒見の良いだけの後輩で」
君島未海:「それで、いいじゃないですか」
君島未海:深く俯いたまま言う。貯め込んでいたものを吐き出すように。
春芽ハジメ:そろそろとしっかり口を押えていた左手を外して。
春芽ハジメ:「未海ちゃんさ」
春芽ハジメ:「思ったより色々へたっぴだね」
君島未海:「な……!」
春芽ハジメ:バチン!とさっきより強く顔面を左手が叩く。
春芽ハジメ:「……あの。このタイミングからは無理筋だとは思うんだけど」
春芽ハジメ:「言い訳だけしてもいい?」
君島未海:「……。……何ですか」
春芽ハジメ:「いやまあ、へたっぴって言った訳についてなんだけどさ」
春芽ハジメ:「だって未海ちゃん、誰の特別にもなりたくないんでしょ?」
春芽ハジメ:「じゃあ都合の良い相手って思われようとすんの悪手でしょ」
春芽ハジメ:「未海ちゃんみたいな子が都合よく尽くしてくれたら勘違いするやつ絶対出てくるよ。これは賭けても良いね」
君島未海:「う……」
春芽ハジメ:「特別に思われてるんだって舞い上がって特別に思うやつが出てくる。なら」
春芽ハジメ:「ホントに一番良いのは誰にとっての何者にもならないことでしょ」
春芽ハジメ:「だからへたっぴだなあって。わざと避けてるのか気づいてないのかまでは知らないけどさ」
君島未海:「どうして春芽さんに──」
君島未海:口を塞ぐ。
春芽ハジメ:「ま、これは私の言い訳だからね。別にアドバイスでも何でもないよ」
春芽ハジメ:「それに、よくよく考えればオーヴァードはそういう感じじゃいけないみたいなの習った気がするし」
春芽ハジメ:「そうでなくてもそういうのはそういうので多分色々面倒な気もしてきたし。だからやらないんだろうと今自己解決しました」
春芽ハジメ:「はい!この話終了!終了にしないとまだ続けちゃうよ私は!」
春芽ハジメ:「なので終了にしてご飯作ろう!是非そうしよう!」
君島未海:「……」
君島未海:口を噤んだまま、野菜炒めを皿に移していく。
君島未海:「……少し、焦げました」
春芽ハジメ:「全然おっけー。私割と何でも食べれるし」
春芽ハジメ:「それよりさ未海ちゃん。今気づいたんだけど」
春芽ハジメ:「私、お米研ぐまではやっても炊いたことは無かったや」
君島未海:「……はっ……!?」
君島未海:「なっ……何やってるんですか!」
春芽ハジメ:しっかりたっぷり研がれたお米の入った土鍋を見せて。
春芽ハジメ:「いや、土鍋を火にかけるのは分かってるんだけどさ」
春芽ハジメ:「何火にすればいいのこれ?早く炊きたいし強火?」
君島未海:「この人はほんとに……!」
君島未海:「貸してください!」土鍋をひったくるようにして。
春芽ハジメ:「おう……ごめん……」
君島未海:「ていうか最初から炊飯器で……ああもう……」
春芽ハジメ:「……そうだ!炊飯器あるんじゃん!」
春芽ハジメ:「あれなら普通に炊けるんだっけ?」
君島未海:「……。…………」
君島未海:深く息を吐く。
春芽ハジメ:「あ、待って。流石に言いたいことは分かるよ」
春芽ハジメ:「でも違うんだよ。私の家に無いのは勿論なんだけど、おじいちゃんちとかでも見たことないんだよ」
春芽ハジメ:「おばあちゃんが土鍋派で、そのせいで母さんまで土鍋派だったからさ。マジで疎遠なの、炊飯器と」
春芽ハジメ:「だから意識に上らなかったって言うか……使い方とか構造も薄らぼんやりしてるっていうか……」
君島未海:「……いいです。あたしがやるので、春芽さんは座っててください」
春芽ハジメ:「ごめんなさい」
君島未海:「別に……」そっぽを向いて。
春芽ハジメ:「はーい」
君島未海:「あの……あたしこそ、すいませんでした」
君島未海:「色々と失礼なこと言っちゃって……」
春芽ハジメ:「え」
春芽ハジメ:テーブルへと向かっていた足をぴたりと止めて。
春芽ハジメ:「未海ちゃんなんか失礼なこと言ったっけ?」
君島未海:「え……」
君島未海:「た……沢山言ったじゃないですか」
春芽ハジメ:「え、待ってどれ?ホントに心当たりがないんだけど」
君島未海:「……」
君島未海:開きかけた口を慌てて塞いで。
君島未海:「も……もういいです!そっち行っててください!」
春芽ハジメ:「ええ……いや、はい。行ってます」
春芽ハジメ:そう言ってテーブル側に向き直ったまま。
春芽ハジメ:「……アレだよ。実際ね」
春芽ハジメ:「普通にそっちの事情聞きたがった私が失礼なだけだからね。未海ちゃんの言葉が厳しくなるのも当然だし」
春芽ハジメ:「それを失礼とか気に病む必要ないよ。これはホント」
春芽ハジメ:それだけ残して、ぱたぱたとテーブルへと去っていく。
君島未海:「……」
君島未海:一人キッチンに残され、鍋を火に掛け、零すように言う。
君島未海:「……貴女の、そういうところが」
君島未海:「嫌いなんです」
君島未海:その言葉も。続く言葉があったかどうかも。春芽ハジメには聞こえない。
GM:シーン終了。
GM:ロイス購入可です
春芽ハジメ:ロイスはそのまま。購入どうしよっかな
春芽ハジメ:もし人に渡せたらラッキーの気持ちでアームドスーツチャレンジしよ
春芽ハジメ:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 5[3,5] → 5 → 失敗
春芽ハジメ:流石に2度は無理!以上!
【Middle4】
GM:ミドル戦闘シーンです。全員登場を推奨します。
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+1(1d10→1)(侵蝕率:58→59)した
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+8(1d10→8)した(侵蝕率:58→66)
ミーナ・マクダウェル:1d10+60
DoubleCross : (1D10+60) → 5[5]+60 → 65
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:56→62)
GM:気が付くと君達は、石造りの大広間に立っていた。
GM:先に見た城と同じ建物だろうか。節々の意匠や荘厳な建築はかつての栄華を偲ばせるが、今や廃墟同然だ。
GM:朽ち果てた石壁は寒々しく、中庭と同じく至るところに黒い茨が這いまわっている。
GM:その中央、錆びついた玉座に腰掛ける少女が一人。
GM:君達をこの場所に招き入れた張本人、フランチェスカと名乗る少女だ。
フランチェスカ:「二つ目の試練も潜り抜けるだなんて、意外とやるのね」
フランチェスカ:「貴方たち、気に入ったわ」
晩翠凍衿:即座に距離を詰め、跳び蹴りを見舞おうとする。
ミーナ・マクダウェル:「………………………………」 地面に座り込み、両手で顔を覆っている。
GM:瞬時に茨が伸び、壁のように蹴りを阻む。
フランチェスカ:「貴方たちならもしかしたら、見せてくれるかもしれないわね」
フランチェスカ:「真実の愛を」
晩翠凍衿:茨を蹴って飛び離れる。
春芽ハジメ:「えっ、え?」 瞬時に蹴りに行った晩翠さんと座り込んでるミーナちゃんと眠りこけてる真耶さんを見比べて。
春芽ハジメ:「……いや、落差」
晩翠凍衿:「……別に見せるくらいなら構わないけど──」明らかに不調な二人を一瞥し。
晩翠凍衿:「見たらどうするの、あなた。満足してもうこんなことやめる?」
刃真耶:「……」平和そうな寝顔で寝ている
フランチェスカ:「さあ、どうかしら」
刃真耶:UGNチルドレンとは思えない無防備さである。
フランチェスカ:「少なくとも、貴方たちは解放してあげるけど──」
ミーナ・マクダウェル:「う、う、うぐ、う、ぅぅうぅう…………」
フランチェスカ:「それで満足できるかどうかは、別の問題だもの」
フランチェスカ:これまでに数多の人間の愛を試してきたのだろう。その中には彼女の言う真実の愛に足るものもあったかもしれない。
晩翠凍衿:「話になんない」一旦そちらから視線を外し。
フランチェスカ:だが恐らく、フランチェスカが真に満足することはない。それがジャームがジャームたる所以だ。
晩翠凍衿:「……大丈夫? どうしたの、そっちの子」
ミーナ・マクダウェル:……ばさあっ。背中から、石膏質の翼が広がる。
天花寺アスカ:「何があったんだい、君達」
晩翠凍衿:「まさか怪我でもしてるんじゃ」
春芽ハジメ:「というかまずそっちの人起こした方がいいんじゃ」
ミーナ・マクダウェル:「べ、別に。別に、何でもありませんもの!」 顔を耳まで真っ赤にして、涙目で叫ぶ。
ミーナ・マクダウェル:「兄は――兄は言ってましたわ! 酒の席は……ブレイカー!」
君島未海:「無礼講じゃない……?」
ミーナ・マクダウェル:「ちょっと我を忘れても、ノーカンなのです!」
春芽ハジメ:「というか、え?お酒飲んだの?」
春芽ハジメ:「飲んで大丈夫な年?そっちの二人」
晩翠凍衿:「ええ?」
ミーナ・マクダウェル:「飲まなければならなかったのです! 私の真耶、起きてくださいませ!」
晩翠凍衿:(私の……)
刃真耶:「……ん? みーなー……?」ゆっくりと起き上がり、目を開く
春芽ハジメ:(私の……)
刃真耶:「……?」緩慢な所作で周囲を見渡す
刃真耶:「………?」首を捻る
刃真耶:「…………!」頭が冴えてきて、何もかも理解した様子でビクリと跳ねる
ミーナ・マクダウェル:「真耶……」 立ち上がる。雷鳴と翼が、体を覆っていく。
刃真耶:「……貴様か、貴様のせいか、生かしてはおけない、お前だけは絶対に……」フランチェスカの方を睨む
ミーナ・マクダウェル:「真耶。あとで責任はお取りしますわ!」
ミーナ・マクダウェル:「何が何でも、あの女、ここで叩き落としますわよ!」
刃真耶:「……ああ、その後にゆっくりと話をしたい……!」
春芽ハジメ:(責任に取るのそっちなんだ……)
晩翠凍衿:「……何かわからないけどやる気になってるならよし!」
晩翠凍衿:「またあの変な扉に引き込まれる前にやっちゃいましょう!」
君島未海:「……」息を吐く。「それで、黒幕さん。のこのこ姿を現して、もう覚悟は出来てるの?」
フランチェスカ:「ええ、ええ。そうよ」
フランチェスカ:「それがわたくしの見たいもの。それが次の試練」
フランチェスカ:「愛とは、強くなれけばならないもの」
フランチェスカ:壁や床を這う夥しい茨が、しゅるしゅると蠢いて密集していく。
フランチェスカ:棘だらけの茨で編み上げられるようにして、数体の人形が現れる。
フランチェスカ:「見せて貰いましょうか。貴方たちの愛の、強さを」
天花寺アスカ:「何だ、結局そうなるのか」
天花寺アスカ:「それなら安心だね。君がいるもの」
晩翠凍衿:「もちろん」
晩翠凍衿:にっこり笑う。
晩翠凍衿:「あ、そっちの……春芽さん? は大丈夫?」
君島未海:「春芽さん、行けますか?初任務で戦闘になりますけど」
君島未海:「援護しますから、無理はしないで」
春芽ハジメ:「ん、まあ行けるでしょ。未海ちゃんも他の人たちも居るんだし」
春芽ハジメ:「なんか皆やる気満々すぎてちょい置いてかれ気味だったけど、こっちもそこそこ気合入れてくよ」
君島未海:「分かりました。危なくなったらあたしの後ろに下がってください」
春芽ハジメ:「はーい」
刃真耶:「……殺意が抑えきれない……これが怒りか……」
刃真耶:上着を着込んで臨戦態勢
ミーナ・マクダウェル:同じく、その隣で身を屈める。飛翔の予備動作。
ミーナ・マクダウェル:「行きますわよ、ミス・フリークルーム……!」
フランチェスカ:フランチェスカからレネゲイドが解き放たれ、周囲の茨が狂乱するように一斉に蠢く。
GM:衝動判定、難易度9。同時にEロイス≪堕落の誘い≫
GM:この衝動判定に失敗した場合、即座に侵蝕率が100%になります。
GM:しな!
刃真耶:放棄
ミーナ・マクダウェル:3dx+5
DoubleCross : (3R10+5[10]) → 5[1,2,5]+5 → 10
刃真耶:します
晩翠凍衿:2dx>=9
DoubleCross : (2R10[10]>=9) → 10[8,10]+7[7] → 17 → 成功
ミーナ・マクダウェル:2d10+65
DoubleCross : (2D10+65) → 15[8,7]+65 → 80
ミーナ・マクダウェル:あっぶな
晩翠凍衿:成功しちゃった
春芽ハジメ:1dx+1>=9
DoubleCross : (1R10+1[10]>=9) → 9[9]+1 → 10 → 成功
晩翠凍衿:66+2d10
DoubleCross : (66+2D10) → 66+8[7,1] → 74
春芽ハジメ:マジ?
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+5(2d10→2,3)した
GM:つよ
GM:刃さんは放棄するなら侵蝕100にした後+2D10してください
GM:放棄ってありなの?まあいいか……
刃真耶:はーい
刃真耶:刃真耶のレネゲイドが衝動で騒めく(侵蝕率:100→110)
GM:PC (5m) 従者1・2・3 (5m) フランチェスカ
GM:NPCカードが使用可能です。
・天花寺アスカ
メジャーアクションで攻撃する際、ダメージ算出直前に使用可能。そのダメージに+6Dする。晩翠さんのみ使用可。
GM:
・君島未海
メジャーアクションを判定する際、判定直前に使用可。判定ダイス+10個、C値-1。春芽さんのみ使用可。
GM:どちらも1ラウンド1回まで使用可能です。
春芽ハジメ:未海ちゃん強い!助かる!
晩翠凍衿:つよい
ミーナ・マクダウェル:つよっ
刃真耶:つよい
フランチェスカ:フランチェスカから放たれるレネゲイド。飢餓の衝動に近い、だがそれとは違う何か。
フランチェスカ:その波長が、君達の精神を狂わせる。胸の内に抱えた想いが、歪に増幅され、意識を蝕んでいく。
フランチェスカ:Eロイス≪歪んだ囁き≫×4
フランチェスカ:ミーナさんは刃さん、刃さんはミーナさん。晩翠さんは天花寺さん、春芽さんは君島さんへのN感情を『偏愛』に書き換え、それを表にしてください。
ミーナ・マクダウェル:ギャーッ
晩翠凍衿:何だと―ッ
春芽ハジメ:ストレートにヤバいことしてくる
刃真耶:!?
刃真耶:偏愛/すき とかいう組み合わせのロイスが誕生しました
GM:では戦闘開始です。1ラウンド、セットアップから。
フランチェスカ:≪力場の形成≫攻撃力+12
刃真耶:なし
晩翠凍衿:なし!
ミーナ・マクダウェル:なし
春芽ハジメ:なし!
GM:では行動値10、晩翠さんの手番です。
晩翠凍衿:はーい
晩翠凍衿:マイナーで5m戦闘移動し従者たちに接敵。
晩翠凍衿:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》《風鳴りの爪》《浸透撃》。従者Aにゾディアックウェポン……相当の何かで白兵攻撃します。
GM:来やがれ!
晩翠凍衿:9dx7+1
DoubleCross : (9R10+1[7]) → 10[2,2,4,4,4,6,7,7,9]+10[4,7,10]+10[6,8]+4[4]+1 → 35
晩翠凍衿:ガー不!
従者:ドッジ!
従者:6DX>=35
DoubleCross : (6R10[10]>=35) → 8[1,2,3,5,7,8] → 8 → 失敗
GM:ダメージどうぞ!
晩翠凍衿:せっかくなので天花寺さんのNPCカードも使用します
晩翠凍衿:ダメージ+6Dしまして
晩翠凍衿:4d10+11+2d10+6d10
DoubleCross : (4D10+11+2D10+6D10) → 29[8,1,10,10]+11+12[7,5]+43[7,7,10,5,7,7] → 95
GM:????
晩翠凍衿:1出てるのだけ振り直し!
晩翠凍衿:94+1d10
DoubleCross : (94+1D10) → 94+4[4] → 98
晩翠凍衿:装甲有効です
GM:ギリギリ2桁
GM:当然消し飛びます
GM:従者1が死!
GM:演出どうぞ!
天花寺アスカ:「流石に君も徒手空拳だと困るだろう」
天花寺アスカ:「ま、デートに武器を持ってこなかったのは褒めるべき点だけどね」
天花寺アスカ:銀の粒子が煌めく。モルフェウス能力により、即席の武器が虚空に錬成されていく。
天花寺アスカ:「普通の剣にも出来るけど?」
晩翠凍衿:「普通の剣でお願いします」
天花寺アスカ:「おや、意外だな。鎌がいいと言うのかと思ったよ」
晩翠凍衿:「ええ? 選べるんだったらあんな使いにくいの──」
晩翠凍衿:「──おほん。たまにはそういう気分の時もあるので」
天花寺アスカ:「分かったよ。それじゃあ」
天花寺アスカ:手の中に現れるのは、美しい装飾が施された、白銀に輝く一振りの西洋剣。
天花寺アスカ:それを晩翠さんに手渡す。
天花寺アスカ:「さあ」
天花寺アスカ:「行ってらっしゃい」
晩翠凍衿:「ええ」
晩翠凍衿:柄をしかと握り、軽く振るう。空を裂く小気味いい音が鳴る。
晩翠凍衿:群れる茨の人形たちに一瞥を向け──
晩翠凍衿:──瞬きの後には、既にその眼前。
従者:「──」
晩翠凍衿:ひゅると鳴ったのは太刀風か、あるいはその身で掻き分けた大気の名残か。
晩翠凍衿:振り抜いた刃が無機的な体の腹から頭頂まで銀の軌跡を刻み、歪な形状の残骸へと変える。
晩翠凍衿:遅れて、風に舞った双尾がふわりと垂れた。
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+11した(侵蝕率:74→85)
従者:一閃された人型がばらりと崩れ落ち、元の茨へと戻る。
天花寺アスカ:「……お見事」
フランチェスカ:「まあ!今のは何?全然見えなかったわ!」
フランチェスカ:「素敵よ、貴女!もっと見せて頂戴!」
GM:行動値10、フランチェスカの手番です。
フランチェスカ:マイナー≪緑の鞭≫ 武器作成
フランチェスカ:メジャー≪コンセントレイト:ブラム=ストーカー≫+≪鮮血の一撃≫+≪ブラッドバーン≫+≪血の宴≫
フランチェスカ:範囲攻撃、対象は晩翠さん以外です
フランチェスカ:12DX7
DoubleCross : (12R10[7]) → 10[1,2,2,2,3,3,5,7,8,9,10,10]+10[1,2,8,9,10]+10[3,7,8]+6[4,6] → 36
フランチェスカ:≪妖精の手≫
フランチェスカ:1DX7+40
DoubleCross : (1R10+40[7]) → 6[6]+40 → 46
GM:リアクションどうぞ。
ミーナ・マクダウェル:《サイバーアーム》でガード。
刃真耶:リアクション不能です
春芽ハジメ:一応ドッジ
春芽ハジメ:3dx+1>=46
DoubleCross : (3R10+1[10]>=46) → 9[1,6,9]+1 → 10 → 失敗
春芽ハジメ:当然無理!食らいます!
フランチェスカ:ダメージ!
ミーナ・マクダウェル:《マグネットフォース》で真耶を庇います
刃真耶:ありがとうミーナ!
フランチェスカ:5D10+20
DoubleCross : (5D10+20) → 21[5,6,1,2,7]+20 → 41
ミーナ・マクダウェル:ガードで4減らして37、これを二倍で死亡! リザレクト!
ミーナ・マクダウェル:80→82
ミーナ・マクダウェル:82+1d10
DoubleCross : (82+1D10) → 82+3[3] → 85
春芽ハジメ:こっちもリザレクト
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+2(1d10→2)(侵蝕率:64→66)した
ミーナ・マクダウェル:ひっく
春芽ハジメ:ずっと侵蝕が低め
フランチェスカ:「さあ!わたくしの前に示して!貴方たちの愛を!」
フランチェスカ:フランチェスカの言葉と共に、大量の茨が大きく波打つ。
フランチェスカ:濁流のように襲い来る茨が、君達を打ち据え、切り裂き、吹き飛ばす。
刃真耶:(なんだこの胸のざわつきは……!)顔を上げて回避しようとするが
ミーナ・マクダウェル:「真耶っ!」 翼を広げて真耶との間に割り込み、強かに打ち据えられる。
刃真耶:先程から沸き上がる理解不能な感情に思考をかき乱されて動きが一拍遅れる
刃真耶:「ミーナ!?」
ミーナ・マクダウェル:石膏質の翼片が血飛沫のように撒き散らされる。
ミーナ・マクダウェル:「怪我は…………傷はありませんわね。真耶」
刃真耶:「無茶をするな!」(いや、ミーナの役割はガードなのだからこれで正しいはず……何がしたいんだ私は!?)
ミーナ・マクダウェル:どこか熱に浮かされたような瞳で、真耶の頬を撫でる。
ミーナ・マクダウェル:「ええ。大丈夫。私の真耶には……指一本だって触れさせませんわ……ええ、絶対に、絶対に……」
刃真耶:「ミーナ……」頬を撫でられて、不思議な安心感に気持ちが安らぐ
君島未海:「っ……」茨に全身を切り裂かれ、顔を顰める。……否、それは最初からだ。負傷などまるで気にならないかのように、上の空で嫌な汗を浮かべている。
春芽ハジメ:「……いやー、はは」
春芽ハジメ:「めっちゃくちゃ痛いねこれ。リザレクトって言うんだっけ?」
春芽ハジメ:「いやまあいっぺん死んでるみたいなもんだから痛くて当然だけどさ。ちょっと舐めてたな」
春芽ハジメ:茨に服ごと裂かれた肌から血を流しつつ、口調は普段と変わらない。
春芽ハジメ:いや、変えていない。普段通りのそれで傍らの未海ちゃんへと声をかける。
君島未海:「……」その言葉が耳に届いていないはずはないのだが、何も答えない。その余裕が無いのか、あるいは無視しているのか。
GM:行動値9、従者の手番です。
春芽ハジメ:その前に!
春芽ハジメ:イニシアチブでアームドスーツ脱ぎたいです!
GM:ムムッ
GM:上級テクニックを……!
GM:では行動値9に上がって春芽さんの手番!
春芽ハジメ:はーい、まずはマイナーでシード・オブ・ピース:インフィニティウェポンLv7+スーパーランナーLv1!
春芽ハジメ:命中:0、攻撃力:14、ガード:3、射程:至近の白兵武器作成、移動距離+5で戦闘移動して従者に接敵、侵蝕率+4
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+4した
春芽ハジメ:そしてメジャーはバッズ・オブ・ロット:咎人の剣Lv5+カスタマイズLv5+コンセントレイト:モルフェウスLv2!
GM:来い!
春芽ハジメ:攻撃力+25、判定のD+5、C値-2、侵蝕率+8で従者2に攻撃!NPCカードの未海ちゃんも使用!
春芽ハジメ:18dx7
DoubleCross : (18R10[7]) → 10[1,1,2,3,3,4,4,4,4,6,6,6,7,8,8,9,10,10]+10[3,3,5,6,6,7]+1[1] → 21
春芽ハジメ:ついでにブルーム・オブ・ワンサイド:剣精の手Lv1!
GM:これは避けちゃうな~
GM:何ィ!
春芽ハジメ:ダイス目の一つを10に変更、侵蝕率+2
春芽ハジメ:1dx7+30
DoubleCross : (1R10+30[7]) → 3[3]+30 → 33
GM:キィ~ッ!
従者:6DX>=33 ドッジ
DoubleCross : (6R10[10]>=33) → 9[1,2,6,7,8,9] → 9 → 失敗
GM:ダメージどうぞ!
春芽ハジメ:39+4d10
DoubleCross : (39+4D10) → 39+19[3,5,4,7] → 58
GM:固定値
GM:従者2が吹き飛びました……
春芽ハジメ:よっし!
春芽ハジメ:(……ま、無理もないか)
春芽ハジメ:余裕のなさそうな彼女を一瞥。さっき急に沸き上がった感情が彼女にも芽生えてるなら、返答どころじゃないはずだ。
春芽ハジメ:さっきの部屋で彼女が言っていた嫌なことそのものなんだから。
春芽ハジメ:(ならまあ、出来ることなんて一つだしなあ)
春芽ハジメ:「それじゃ、お手本も見せてもらったとこだし私もちょっと行ってくるわ」
春芽ハジメ:「未海ちゃん支援お願いね」
春芽ハジメ:相変わらず普段通りの言葉だけ残して、おもむろに前に出る。
君島未海:「……」
君島未海:返事は無かった。だが前方、向かう先。残った茨人形の足元、石材が吹き飛ぶ。
君島未海:下方から瞬時に伸びてきたのは、茨よりもずっと太く巨大な、樹木。
君島未海:瞬く間に成長したそれが、人形を絡め取り、動きを封じている。
春芽ハジメ:「ははっ、派手にやるじゃん!サンキュ!」
春芽ハジメ:そう言いながら、僅かにその指先が自身のパーカーの袖を摘まむ。同時に。
春芽ハジメ:音も立てないまま、その白い生地の全てが砂と化しハジメの周囲を取り囲む。
春芽ハジメ:「割とお気にだったんだぜ?弁償代とか出してもらえたりすんのかな」
春芽ハジメ:軽口を叩きながらなおも歩みを進めれば、砂が徐々に別の形を成していく。
春芽ハジメ:葉を象ったような柄を持つ、やや節くれだった奇妙な剣。それを右手に握って。
春芽ハジメ:「私としては、UGNに言うよりあんたから取り立てたい気分なんだけど」
春芽ハジメ:一閃。素人そのものの、ただ握って振るっただけの一撃。しかし。
春芽ハジメ:「流石にめちゃめちゃ迷惑被ってるしね。せっかくの休日が台無しだよ。毎日休日みたいなものとはいえさ」
春芽ハジメ:遺産によって強化された身体能力、同じく遺産によって芽生えた錬金能力。その二つは、十分従者を寸断するに至った。
春芽ハジメ:「というかホント、真実の愛探してネットの海さまようよりボード―ゲームでもする方が向いてんじゃない?」
フランチェスカ:「まぁ……!」ぱちぱちと拍手をする。「素晴らしいわ!一体どんな手品かしら」
春芽ハジメ:「才能あるぜ。相手がされて一番イヤなこと出来るんだからさ」
君島未海:「……」憔悴した様子で、後方からその背を見る。
春芽ハジメ:「さあ?文字通り『種』も『仕掛け』もある手品だよ」
春芽ハジメ:その胸元で、まるきり種のように丸い、オレンジ色のペンダントが揺れた。
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率+10上昇(侵蝕率:70→80)
GM:では行動値9、従者の手番です。
従者:メジャー≪コンセントレイト:ブラム=ストーカー≫+≪紅の刃≫+≪蝕む赤≫+≪従者の呪い≫+≪傷深き呪い≫+≪血の宴≫
従者:対象は刃さんとミーナさん。
従者:命中で邪毒5付与、ダメージでシーン間全ての判定ダイス-5個 マイナー使用で解除可です
従者:6DX7
DoubleCross : (6R10[7]) → 10[2,4,6,7,7,7]+10[8,9,10]+10[1,6,7]+6[6] → 36
GM:こんな回る?
ミーナ・マクダウェル:ドッジ!
ミーナ・マクダウェル:6dx
DoubleCross : (6R10[10]) → 10[2,4,4,7,10,10]+8[6,8] → 18
フランチェスカ:待たれよ ≪妖精の手≫!
従者:1DX7+40
DoubleCross : (1R10+40[7]) → 10[7]+1[1]+40 → 51
従者:最高~
GM:リアクションせよ!
ミーナ・マクダウェル:ドッジ失敗。《マグネットフォース》でカバーします。
刃真耶:ドッジ不能!
従者:6D10+3 ダメージ
DoubleCross : (6D10+3) → 32[2,3,8,7,9,3]+3 → 35
ミーナ・マクダウェル:死!
ミーナ・マクダウェル:85→87
ミーナ・マクダウェル:87+1d10
DoubleCross : (87+1D10) → 87+3[3] → 90
ミーナ・マクダウェル:お前、順調だな……。
従者:邪毒5、シーン間全ての判定ダイス-5個 マイナー使用で解除可 を付与します
ミーナ・マクダウェル:エグくない?
従者:従者が自らの身体を解くようにして茨を伸ばす。その先に居るのは刃とミーナ。
従者:鋭利な棘だらけの、有刺鉄線めいた茨が二人を襲い、巻き付かんとする。
刃真耶:「ミーナ、頼む!」今度こそは慄かない、自分に言い聞かせてミーナの背後に回る
ミーナ・マクダウェル:「何度も、同じ手を――っ!」
ミーナ・マクダウェル:「!」 防護手段変更。広げた翼片を膨らませて、茨の半径から真耶を押し出す。
ミーナ・マクダウェル:「ぐっ、うっ、うぐあああぁっあ…………!」 装甲の隙間から入り込んだ茨に、全身を切り裂かれ、締め上げられる。
従者:強靭な茨がミーナの全身に巻き付き、身体の自由を奪う。鋭い棘が柔肌に突き刺さり、動くたび血が滲む。
刃真耶:「ミーナ!!!」ミーナの柔肌に茨が触れる度、胸の内で何か赤黒いどろりとしたおぞましい感情が膨れ上がっていく。
ミーナ・マクダウェル:「真耶、っ……!」 締め上げられながら、視線だけで前を示す。
フランチェスカ:「あぁ、素敵……!」いたく感動した様子で両手を合わせる。
フランチェスカ:「自らの身を挺して想い人を守るだなんて……」
フランチェスカ:「これこそまさしく、真実の愛だわ!」
フランチェスカ:「でも、ずっとそうしていられる?もっと強くしたらどう?それでも耐えられる?見せて頂戴!さあ!さあ!」
刃真耶:「何が愛だ……! ミーナを傷つけておいてそんな世迷言!」自分の胸中にある感情がそんなものであるものか、と振り払うように叫ぶ
ミーナ・マクダウェル:「あーっ、ぁああっーーーーー!!」茨に締め付けられるたび、掠れた悲鳴が上がった。
GM:行動値8、刃さんの手番です。
刃真耶:《赫き剣》+《破壊の血》 HPを14消費して攻撃力29の武器作成+《ライトスピード》2回行動C値+1
刃真耶:刃真耶に-14のダメージ!(HP:36→22)
刃真耶:《渇きの主》+《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》+《一閃》従者3のエンゲージに移動して一閃
GM:判定どうぞ!
刃真耶:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[2,4,4,5,5,6,7,8,10,10]+10[3,3,6,10]+2[2]+4 → 26
GM:為替ピカチュウ!
従者:6DX>=26
DoubleCross : (6R10[10]>=26) → 8[3,5,5,7,7,8] → 8 → 失敗
従者:くっっっ
GM:ダメージどうぞ!
刃真耶:3d10+29 装甲無視
DoubleCross : (3D10+29) → 15[1,5,9]+29 → 44
従者:死!
GM:従者は全滅しました……
刃真耶:刃真耶のHPを8回復(HP:22→30)
GM:2回目どうぞ
刃真耶:刃真耶の侵蝕率+16上昇(侵蝕率:110→126)
刃真耶:2撃目! 今度はお前だフランチェスカ!!
刃真耶:あ、コンボは同じで
GM:判定どうぞ
刃真耶:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[4,4,4,5,6,7,8,9,9,10]+6[1,2,2,5,6]+4 → 20
フランチェスカ:ドッジ
フランチェスカ:8DX>=20
DoubleCross : (8R10[10]>=20) → 10[1,3,3,5,9,9,10,10]+4[2,4] → 14 → 失敗
フランチェスカ:おっとォ……
フランチェスカ:≪妖精の手≫
フランチェスカ:1DX+20>=20
DoubleCross : (1R10+20[10]>=20) → 1[1]+20 → 21 → ファンブル
フランチェスカ:避けた!
GM:演出どうぞ!
刃真耶:スカートを翻し、太腿にベルトで留めてあるホルスターから、多数の引き金とバルブの付いたグリップを引き抜く。
刃真耶:「お前だけは、貴様だけは……!」柄尻をもう片方の掌に押し当て、一番外側の大きな引き金を引く。
刃真耶:その動きに連動して、グリップ下部から展開した注射針が掌の下の動脈に突き刺さり、血を吸い上げる。
刃真耶:「許さない! ミーナなんだぞ……お前が傷つけて良いような存在ではない!!」人差し指側の別の引き金を押し込みながらバルブを開き、腕を振ると
刃真耶:グリップの内より解き放たれ流れ出る血液が、赫々とした波打つ刀身を形成する。
刃真耶:その刀身の煌めきが、完全に固体として形を成すより早く踏み込み、赤い軌跡が刹那のうちに従者を切り裂く。
従者:「……!」最後に残った人型も両断され、君達からフランチェスカまでを阻むものが無くなる。
刃真耶:「これでもう、阻むものはない……!」引き裂かれた従者の残骸を踏み砕き、染みに変えながら
刃真耶:上段の構えでフランチェスカに向けて飛び込み、次の一撃を____
刃真耶:(此奴が全ての原因だ、此奴さえ倒せばすべて元通りだ、この理解不能な感覚も_____)
刃真耶:(____無くなる?)胸がざわつく
フランチェスカ:「あらあら」
フランチェスカ:ふわりと踊るように身を翻し、その攻撃を避ける。刃は茨に絡め取られ、軌道を逸らされる。
フランチェスカ:「愛する人を傷付けられて、怒っているのね」
フランチェスカ:「そういうの、すごくいいわ。それが見たいの。もっと怒れるかしら?我を忘れて怒れる?」
刃真耶:「くっ!! 何が愛だ!」素早く切り返して、再び攻撃を試みる。しかしその剣さばきにはまるで冷静さが無い、15歳の少女が棒を振っているのと変わりない。
刃真耶:(こいつを斬れ! 斬るんだ私! ミーナと私はいつも通りに戻って、ミーナが傷つくことも……?)
刃真耶:(____ミーナはUGNエージェントで、UGNは人々のために戦い___傷ついて……??)真っ赤に染まった思考が、糸が切れたように静止する
刃真耶:「あっ」
刃真耶:瞬間、踏み込みを違え
刃真耶:轟音を立て、破片をまき散らしながら、壁に追突する
刃真耶:「わた、わた……しは……?」
フランチェスカ:「ふふ……」くすくす笑って。
フランチェスカ:「恋は盲目、というやつかしら?」
刃真耶:攻撃を躱されただけにもかかわらず、完全に戦意を喪失し、焦点の合わない瞳で虚空を見つめている。
GM:行動値6、ミーナさんの手番です。
ミーナ・マクダウェル:真実の愛/憧れ:/脅威:○ ロイスを取って昇華。
ミーナ・マクダウェル:邪毒、ダイス減少、真耶へのロイス書き換えを解除します
ミーナ・マクダウェル:マイナーで《完全獣化》《イオノクラフト》
ミーナ・マクダウェル:90→97
ミーナ・マクダウェル:フランチェスカのエンゲージに入ります。
ミーナ・マクダウェル:メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アタックプログラム》《雷鳴の申し子》。
ミーナ・マクダウェル:フランチェスカに攻撃します。
GM:どうぞ!
ミーナ・マクダウェル:9dx8+6
DoubleCross : (9R10+6[8]) → 10[4,5,5,7,8,8,9,9,10]+10[3,3,4,7,8]+7[7]+6 → 33
ミーナ・マクダウェル:フーッ
フランチェスカ:ドッジ!
フランチェスカ:8DX>=33
DoubleCross : (8R10[10]>=33) → 10[1,1,3,4,7,9,9,10]+4[4] → 14 → 失敗
GM:ダメージどうぞ!
ミーナ・マクダウェル:4d10+56
DoubleCross : (4D10+56) → 15[4,7,3,1]+56 → 71
GM:な 何そのダメージ
GM:ハチャメチャに削れますが生きています
ミーナ・マクダウェル:こ、こいつ……!
ミーナ・マクダウェル:浸食97→106 更に雷鳴の申し子の効果で死亡。
ミーナ・マクダウェル:フランチェスカのロイスを切ってHP14で蘇生
ミーナ・マクダウェル:(ああ、真耶、真耶…………)
ミーナ・マクダウェル:(真耶が。戦って。わたくしのために。傷ついて。ああ。かわいそう。守らないと。守ってあげなきゃ)
ミーナ・マクダウェル:全身を縛り上げられ、恍惚とした目で。(ああ、真耶――真耶。………………真、耶…………)
ミーナ・マクダウェル:バヂッ!
ミーナ・マクダウェル:縛られた手を、自らの胸元に当てる。
ミーナ・マクダウェル:自ら起こした過電流を、胸に打ち込む。「あ゛っ、――――がっ、ぐっ、うう゛うっ!」
ミーナ・マクダウェル:そして。茨が焼き尽くされる。
ミーナ・マクダウェル:「《護光七曜》――――テイク・オフ!!」
ミーナ・マクダウェル:雷鳴が一際強く輝き――その中から、巨大な翼。
ミーナ・マクダウェル:石膏質の大翼。嘴。鉤爪。機械的な、しかし荘厳な大鷲が、夜空を背負って飛翔する。
ミーナ・マクダウェル:これぞ、《クシャスラの溶鋼》。中東で発見された、天空と金属を支配する遺産の、真の姿!
ミーナ・マクダウェル:『ゲホッ。――散々、弄んで、くれましたわね』 高空から、フランチェスカを睥睨する。
フランチェスカ:「どうして……?」眉を顰める。
フランチェスカ:「折角わたくしが愛を教えてあげたのに……
フランチェスカ:「振り払うだなんて、ひどいわ
ミーナ・マクダウェル:『真実の愛。ええ。ええ。大層なものですわね。素敵な響きですわ』
ミーナ・マクダウェル:『ですが。――他人から与えられるもの。振り払ってなくなるようなら、真実とはほど遠い』
ミーナ・マクダウェル:『第一。愛に優劣をつけるの自体気に入りません。わたくしのこの姿は、研究部署の殿方達にも大人気』
ミーナ・マクダウェル:『貴女の想う劣った愛の力、試しに感じてみなさいな――――!』
ミーナ・マクダウェル:雷鳴を纏い、ミサイルの如き突進が、フランチェスカをなぎ払う!
フランチェスカ:「きゃ──あぁあああっ!?」
フランチェスカ:衝撃に吹き飛ばされ、少女の身体が軽々と宙を舞う。
フランチェスカ:鋼翼に切り裂かれ、雷鳴に焼かれたその身体からは、赤い血が噴き出すこともない。代わりに、黒い薔薇の花弁が散る。
フランチェスカ:「いいじゃない……それが真実の愛だというなら……!」
フランチェスカ:「わたくしのお陰で見つけられた!仲が深まったというのに!何が不満なのよ!」
GM:クリンナップ。省略!
GM:2ラウンド、セットアップから!
晩翠凍衿:無!
フランチェスカ:≪力場の形成≫攻撃力+12
ミーナ・マクダウェル:なし
春芽ハジメ:なしー
刃真耶:なし!
GM:では行動値10、晩翠さんの手番です。
晩翠凍衿:はい!
晩翠凍衿:マイナーで戦闘移動してフランチェスカに接敵。
晩翠凍衿:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》《風鳴りの爪》。白兵攻撃します
GM:来やがれ!
晩翠凍衿:10dx7+1
DoubleCross : (10R10+1[7]) → 10[2,2,4,5,6,6,6,10,10,10]+10[2,6,10]+5[5]+1 → 26
フランチェスカ:ドッジ!
フランチェスカ:8DX>=26
DoubleCross : (8R10[10]>=26) → 10[1,3,4,5,5,6,8,10]+3[3] → 13 → 失敗
フランチェスカ:もう妖精絶滅しちゃった
GM:ダメージどうぞ!
晩翠凍衿:絶滅してえらい
晩翠凍衿:ラウンド変わったのでまた天花寺さんのカードを使います
晩翠凍衿:強いなこの人……
晩翠凍衿:3d10+11+2d10+6d10
DoubleCross : (3D10+11+2D10+6D10) → 16[9,2,5]+11+2[1,1]+37[9,8,7,6,4,3] → 66
晩翠凍衿:1,1,2を振り直し。
晩翠凍衿:62+3d10
DoubleCross : (62+3D10) → 62+13[1,5,7] → 75
GM:ギャ~~~ッ
晩翠凍衿:諸々有効!
フランチェスカ:HP0。復活エフェクトはありません
GM:戦闘終了です!
晩翠凍衿:する、と指で得物の刀身を撫でる。
晩翠凍衿:愛しいひとの肌に触れるかのような優しい手つき。浮かべるのは微笑。周囲の者の様子がまるで目に入らないような。
晩翠凍衿:「見ててくださいね」
晩翠凍衿:熱を帯びたその眼差しが、ただ己のわざを披露する舞台としてフランチェスカを捉える。
晩翠凍衿:踏み込み。ハヌマーンの瞬発力によって為されるそれは、朽ちた薔薇の花弁を舞わせる一陣の風としてのみ知覚される。
フランチェスカ:「────」
晩翠凍衿:その速度を丸ごと活かした刺突は、少女の体を易々と貫き、宙に放り上げて──
晩翠凍衿:ひとたび肩の上へと引いた剣が霞む。
晩翠凍衿:転瞬、ジャームの身をキャンバスとして、銀色にけぶる花が描き出される。五体を千々に断つ幾重もの斬撃。
晩翠凍衿:“活劇剣士”の、本来の技だ。
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+9した(侵蝕率:85→94)
フランチェスカ:疾風が吹き抜け、爆散するように黒い花弁が散る。
フランチェスカ:燃え尽きた灰のように舞い落ちて、茨だけが残った。
天花寺アスカ:「言われずとも、いつだって見ているさ」
天花寺アスカ:「僕の凍衿」
フランチェスカ:「……素晴らしいわ」
フランチェスカ:最早身体も、その姿もないのに、少女の声だけが響く。
フランチェスカ:「想像以上よ。貴方たちなら、きっと私の求めているものを見せてくれる────」
GM:辺りの空間がぐにゃりと歪む。視界が白く塗り潰され────
フランチェスカ:「さあ、最後の試練よ」
GM:シーン終了。
GM:ロイス取得・変更のみ可能です。既にEロイスは解除されているので書き換えられた感情は元に戻っています。
晩翠凍衿:じゃあ元に戻すだけ!
春芽ハジメ:フランチェスカへの感情を初仕事/〇迷惑に変更で終了!
刃真耶:全部だったはずなのに/UGN/憧憬/☑猜疑
刃真耶: / ミーナ・マクダウェル/親愛/☑恥辱
刃真耶:で、以上でー
【Climax/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
GM:クライマックスシーンに入ります。
GM:シーンPCは晩翠さん。登場どうぞ。
晩翠凍衿:晩翠凍衿の侵蝕率を+10(1d10→10)した(侵蝕率:94→104)
GM:最後の試練は『片方が一時的にジャーム化する幻覚を見る』に決まりました。
GM:──聖ルツィア女学院。
GM:歴史と伝統のある名門女学院。天花寺アスカがかつて生徒会長を務めていた学院でもある。
GM:その旧校舎の地下に、君──晩翠凍衿は立っていた。
GM:この場所がどんな場所か。そしてこれがどんな状況なのか、既に理解している。
GM:君の目の前には、一体のジャームが佇んでいる。
天花寺アスカ:「……」
天花寺アスカ:白銀に輝く、巨大な百足。
天花寺アスカ:荘厳な美しさを放つその姿は、かつてそれが人であったとは微塵も想像させないような神気を放っている。
天花寺アスカ:その純白の甲殻には一片の汚れも無く、人との交わりを拒絶するように輝いている。
天花寺アスカ:かつて天花寺アスカという人間の名で呼ばれた存在。その、神としての本来の姿。
天花寺アスカ:蒼い光を放つ双眸は、どこまでも無感情に揺らめいて君を見下ろしている。まるで宝石でも嵌め込んだかのようだ。
天花寺アスカ:百足はただ悠然と佇み、そこに君が居ることなど気にも留めない。
天花寺アスカ:それが本来、人と神の──君と彼女との距離とでもいうように。
晩翠凍衿:「…………アスカさん」
晩翠凍衿:喉が震えて零れた声は、隙間風のように頼りない。
晩翠凍衿:一歩歩み寄る。携えるのは真紅の大鎌。ゾディアックウェポン“キャンサー”。
晩翠凍衿:しかしそれを持つ手はだらりと垂れ、足運びもまた、訓練を受けたチルドレンとは思えぬ覚束ないものだ。
天花寺アスカ:百足が僅かに身動ぎし、甲殻の擦れる小さな音が鳴る。
天花寺アスカ:……それだけだ。返事は無い。
天花寺アスカ:ただ、見定めるように君を見ている。愛する相手かどうか、ではない。
天花寺アスカ:信奉者か、敵対者か。測るのはそれだけだ。
晩翠凍衿:「だい……」こく、と息を呑む。強いて笑う。「大丈夫ですから」
晩翠凍衿:「ジャームの治療法の発見なんて……UGNが一番、必死になって取り組んでることです」
晩翠凍衿:「きっと見つかります。少し、のんびり眠って待っていてくれればいいだけです」
晩翠凍衿:これまで任務で矛を交えてきたジャームだって、殺さず確保できた者はそうしている。それは単なる方便ではないのだから。
晩翠凍衿:「どれくらいかかるかは分かりませんけど──あなたのおかげで、あたし、待てるので」
晩翠凍衿:もう一歩、前に出る。
天花寺アスカ:百足が動き出す。鎌首を擡げ、その巨体でとぐろを巻くように君を取り囲む。
天花寺アスカ:常ならばそれは、君を守り、君と共に戦う時にしてきた動作だった。
天花寺アスカ:だが今、その視線は敵ではなく、君一人に注がれている。
天花寺アスカ:否。君を、敵として見ている。
天花寺アスカ:周囲で白銀の粒子が渦を巻き、煌めく。光を乱反射して輝く奔流は目を奪わんばかりだが、辺りに生み出されていくのは身を切り裂く刃の群れだ。
天花寺アスカ:そこに人としての感情の熱など無い。ただ神威を振るい、敵対者を屠る、神としての振る舞い。
晩翠凍衿:大鎌の柄を強く握る。
晩翠凍衿:それでもまだ構えない。そうすることで、決定的な瞬間が訪れるのを、僅かでも先延ばしにできると信じるみたいに。
晩翠凍衿:「さくら」
晩翠凍衿:「桜が、綺麗に咲いてますよ、外。さすがお嬢様学校って感じの華やかさです」
晩翠凍衿:「一緒に、見ましょうね」
晩翠凍衿:「また」
天花寺アスカ:かつての天花寺アスカならば、どう返しただろうか。余暇や人としての享楽を愛する彼女ならば、君との花見を喜んだだろうか。
天花寺アスカ:今、その言葉は届かない。君と百足との間には、深く埋めがたい決定的な断絶が横たわっている。
天花寺アスカ:人と神。
天花寺アスカ:オーヴァードとジャーム。
天花寺アスカ:晩翠凍衿と、天花寺アスカ────だったもの。
天花寺アスカ:周囲に錬成されていく刃たちには、剣としての装飾や意匠などどこにも無い。ただの剥き身の刃だ。
天花寺アスカ:当然だ。ただ敵を斬るのに、そんなものはまるで必要が無い。
天花寺アスカ:刃のひとつが君に触れ、肌を切り裂く。
晩翠凍衿:聖ルツィア女学院の制服の袖が裂け、噴き出した鮮血に汚れる。
晩翠凍衿:初めてこの学校に潜入する時に身に着け、天花寺アスカと会い、気付けば元の高校の制服よりも馴染んですらいた気がする。
晩翠凍衿:「大丈夫」
晩翠凍衿:大鎌が風を切り、襲い来る刃のいくつかを弾き落とし、いくつかは防ぎ切れずに更なる傷を刻む。声はなお明るく。
晩翠凍衿:「絶対──大丈夫ですから。あたしが保証します」
晩翠凍衿:「だって、まだまだやりたいことがありましたもんね」
晩翠凍衿:「お花見もそうだし」
晩翠凍衿:「二人で旅行だって、まだ行ってないし」
晩翠凍衿:「それに……ほら。あたしも、一応」
晩翠凍衿:「いつかは…………結婚式とか、してみたいですし」
晩翠凍衿:こんな時でも、その言葉を舌に乗せるのは、少し気恥ずかしいものがあったけれど。
晩翠凍衿:「どっちが良いのかなって悩んでるんですよ」
晩翠凍衿:「和装か洋装か。どっちが花婿でどっちが花嫁か。アスカさん両方似合いそうだし。って言うか見たいし」
晩翠凍衿:「だから、本当に」
晩翠凍衿:「こんなことしてる場合じゃないんです」
天花寺アスカ:君に向け、刃が襲い来る。一切の容赦の無い攻撃。相手が君でも、他の誰かでも、そこに違いは無かっただろう。
天花寺アスカ:同時、百足が口器を開き、君へと喰らい付かんとする。
天花寺アスカ:蒼い瞳に感情の色は無い。かつてこの学院と生徒を守ろうとした、一人の人間として君を愛した、天花寺アスカの意思はそこには無い。
天花寺アスカ:それはただ目に映る敵を屠らんとする、機械的な行動。
天花寺アスカ:そこに人の意思が介在する余地は無い。見た目通りの昆虫的な行動。
天花寺アスカ:絆を失った、ジャームとしての在り方。
天花寺アスカ:巨大な顎が、君へと襲い来る。
晩翠凍衿:「──絶対……!」呼びかける声に、初めて、悲痛の色が滲む。
晩翠凍衿:だって、そんな風にされたら、あたしは。
晩翠凍衿:「絶対、治しますから」
晩翠凍衿:「だから」
晩翠凍衿:……本当に?
晩翠凍衿:かつて自分は、同じく絶対の決意を込めて、天花寺アスカの時間も、気持ちも、全部奪い取ると言ってみせたはずだ。
晩翠凍衿:この学院の全生徒を合わせたよりも深く、彼女を愛し、もって糧として献じると誓ったはずだ。
晩翠凍衿:それを果たせずこの状況を招いている時点で、絶対など。
晩翠凍衿:「…………だから」
晩翠凍衿:「ごめん、なさい」
晩翠凍衿:湾曲した真紅の刃が、大百足の首から首へと突き抜ける。
晩翠凍衿:人としての意志を欠いた単調な攻撃。いかに人外の膂力と速度をもってしようと、そんな風にされてしまえば、反撃の隙は見逃せぬほど大きい。
GM:大鎌が、異形の首を切り裂く。夥しい鮮血が噴き出し、巨体がぐらりと揺らぎ、そして────
天花寺アスカ:「……ごめん」
GM:そして君は、温かな感触の中に居る。
天花寺アスカ:気付けば人の姿を保った天花寺アスカが、君を抱き締めている。
天花寺アスカ:君も彼女も、負った筈の傷はどこにも無い。
天花寺アスカ:「つらい役割を、させてしまったね」
天花寺アスカ:「ごめんよ」
晩翠凍衿:「…………」数度目を瞬かせ、そして。
晩翠凍衿:「……ッ……!?」
晩翠凍衿:声にならない叫びを上げて突き飛ばす。
天花寺アスカ:「わ」
天花寺アスカ:「……どうしたの」
晩翠凍衿:「どう……」
晩翠凍衿:「……したの、じゃないでしょうが!」
晩翠凍衿:呼吸も荒く、体を震わせて、周囲の様子に視線を走らせる。
GM:やはり学院、旧校舎の地下。だが空間の構成が不安定になっているのか、所々ノイズが走るように揺らいでいる。
天花寺アスカ:「あの黒幕の仕業だろうね。悪趣味極まりないけれど」
晩翠凍衿:「何……」
晩翠凍衿:「黒幕? 幻……?」
天花寺アスカ:「……忘れてしまったのかい、凍衿」
天花寺アスカ:「思い出してよ」
天花寺アスカ:「蟹を奢ってくれるんだろう?」
天花寺アスカ:くすりと笑う。
晩翠凍衿:「…………」
晩翠凍衿:長い息を吐き出してへたり込む。
晩翠凍衿:「思い……出しました」
天花寺アスカ:「良かった」
晩翠凍衿:「最後の試練……本当に、趣味が最悪……」
天花寺アスカ:「……感覚は、嫌にリアルだったよ。自分の意識なのに、水の中から水面を見ているみたいで」
天花寺アスカ:「君を傷付けようとしているのに、止められなかった」
天花寺アスカ:「自分があんな風になると思うと、ぞっとするよ」
晩翠凍衿:「ぞっとするどころじゃないですよ……」
天花寺アスカ:「……だけど、やっぱり」
天花寺アスカ:「僕がもしもそうなった時は、君にお願いしたいと思うよ」
晩翠凍衿:「お断りします」
晩翠凍衿:「なのでならないでください。あたしもそうさせないように頑張るので」
晩翠凍衿:「…………絶対」
天花寺アスカ:「分かってるよ。もしもの話さ」肩を竦める。
天花寺アスカ:「そんなことにはならないさ。絶対」
天花寺アスカ:「だって、君がいるのだからね」
天花寺アスカ:身を寄せ、その手を握る。
GM:辺りの景色が揺らぎ、空間が蜃気楼のようにぼやけていく。
晩翠凍衿:「……はい」
GM:この空間の崩壊が近いのだろう。君達以外の全てが、虚空へと溶けていく。
天花寺アスカ:「さ、帰ろうか」
天花寺アスカ:「お腹が空いてしまったよ。少し遅くなってしまったけど、夕飯を食べに行こう」
晩翠凍衿:「……あたしの奢りでですね」ようやく緊張が解けたように笑って。
晩翠凍衿:「いいですけど。エリートとして稼いでるので」
天花寺アスカ:「甲斐性のある恋人だなあ」
天花寺アスカ:「いや。君の望み通りに式を挙げたら、もう恋人ではなくて……」
晩翠凍衿:「あっ。やっぱその辺の記憶……!」
GM:視界が白く塗り潰されていく。空間が完全に崩壊すると同時、君達の意識は途切れた。
【Climax/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
GM:クライマックスシーンに入ります。
GM:シーンPCはミーナさん、刃さん。
ミーナ・マクダウェル:1d10+106
DoubleCross : (1D10+106) → 10[10]+106 → 116
刃真耶:刃真耶シーンイン(侵蝕率:126→129)
ミーナ・マクダウェル:こ、ここにきてお前
GM:試練は『片方が一時的にジャーム化する幻覚を見る』に決まりました。
刃真耶:休日昼、ショッピングモール。
刃真耶:様々な人々と、日常を取り巻く想いと声で溢れていたはずの場所は
刃真耶:静謐なる、屍山血河と化していた。
刃真耶:UGN日本支部で殺戮の限りを尽くした、かつて刃真耶と呼ばれたジャームは、何かに惹かれるようにこの場所を訪れ
刃真耶:老いも若いも、人も人でないものも、向かってくるモノも逃げるモノも、全てを切り裂き屍の山を築いていた。
刃真耶:殺した他者の血を装填した事で赤黒く染まった刀身は、絶えず生き物のように脈動し。
刃真耶:何度も人間を殴り殺し砕けた手は醜く再生し、異形の爪と成り果てている。
刃真耶:「____」そして、空を見上げ。
ミーナ・マクダウェル:――彼方より。光輪を背負いし、白鋼の大鷲が翔る。
ミーナ・マクダウェル:ごう、ごうと。滅んだ街並みをそれ以上傷つけることなく。赫き魔人の前に降り立つ。
ミーナ・マクダウェル:『真耶。……いいえ。ジャーム《裂刃》』
ミーナ・マクダウェル:翼が消え、ドレス姿の優美な少女が舞い降りる。『引導を、渡しに参りましたわよ』
刃真耶:「……穹の乙女」ゆっくりと一歩ずつ、少女へと歩を進める。
ミーナ・マクダウェル:禍々しき姿。裂刃。――もはやそれは、歪みを裂く刃ではない。歪み、裂け砕けた刃。
ミーナ・マクダウェル:「見て、……いられ、ませんわ」再度。遺産の装甲を纏う。「まだ意識があるのならば。裁きを受け入れなさい」
刃真耶:「斬る」何も考える必要は無い、自分は刃なのだから、自分が触れたものは全て叩き斬ればいい。
刃真耶:足元にあった死体を蹴り上げ、雑に刀身を突き刺しトリガーを引いて血を吸い上げ……刀身をより鋭く増させる
ミーナ・マクダウェル:「そうですのね」…………翼が、蒸気を纏う。雷鳴が大気中の水分を分解し、戦乙女のごとき薄衣を為す。
刃真耶:「見たなら、斬る」全ての血を吸い上げられて干乾びた死体を放り投げながら、無拍子の踏み込み。
ミーナ・マクダウェル:『ならば。仰ぎなさい。この空を――――!』
ミーナ・マクダウェル:――炸裂。
ミーナ・マクダウェル:船を断ち割り、災厄の蝗を焼き滅ぼす。幾度となく見ただろう、ミーナ・マクダウェルの突貫。
ミーナ・マクダウェル:だが、一瞬後。刃真耶は。刃真耶だったジャームは、気づくだろう。
ミーナ・マクダウェル:衝撃が、想定よりも遙かに小さいことに。
刃真耶:「_____」疑問に思……い、などしない。
刃真耶:隙を見せた、ならば構う必要ない。 突撃を受け止めながらも何度も赤剣と爪を少女に叩き込まんとする。
ミーナ・マクダウェル:翼撃が肉体を断つことも。雷鳴が血刃を灼くこともない。
ミーナ・マクダウェル:何度もたたき込む――までもない。振り上げた刃の先に、不自然なまでに軽い重量だけがある。
ミーナ・マクダウェル:「……か、はっ」
ミーナ・マクダウェル:寸前で。翼を解除して。なすすべなく小さな体は、長く伸びた刃に中心を貫かれている。
刃真耶:「___なぜ」無いはずの疑問が、欠片となって口から零れ出る。
ミーナ・マクダウェル:「………………………………い、や」
ミーナ・マクダウェル:ごぽ、と吐血する。そのまま、貫かれた刃をずり落ちて、真耶のもとへ。
ミーナ・マクダウェル:「いや。――いや、いや、嫌ぁ…………」 泣いている。みっともなく、泣きじゃくっている。
ミーナ・マクダウェル:最初から出来るはずもなかった。引導を渡すなんて。UGNとしての義務なんて。
ミーナ・マクダウェル:「もどって……もどって、戻ってくださいまし、真耶ぁ……」
ミーナ・マクダウェル:「わたくし、一緒に、伝えますから……一時の、ほんの少し、衝動に負けただけだって……」
ミーナ・マクダウェル:「一緒に、謝りますから……帰りましょう……真耶ぁ」
ミーナ・マクダウェル:周囲に広がる死体の断片。血袋。刃の部品にならなかった部分。それが、見えていないかのように。
刃真耶:その声に、答えが返ってくることはない。
刃真耶:「……ミーナ」ただ、呼び慣れた名前を呼ぶ。
刃真耶:そして刀身を解除し、ミーナの身体を抱き止め。
ミーナ・マクダウェル:「真耶……まや……」 虚ろな目で、震える手を伸ばす。
刃真耶:____その首筋に、グリップの柄尻を押し当てる。
刃真耶:「ミーナを……ミーナを殺せる、私が、私じゃないと……」
刃真耶:口角が、吊り上がる。
刃真耶:ミーナを殺して良いのは自分だけだ、この白い肌を赤く染め上げて、その下の内臓を暴力のまま蹂躙していいのは自分だけだ。
刃真耶:「ミーナ、ふふっ……綺麗だな……ミーナ……泣いてる姿も、何をしていても……」
刃真耶:この"美しいもの"を腕の中に収め、永遠に醜く変えなくてはいけない、衝動は身体を突き動かす。
刃真耶:トリガーを押し込み、ミーナの身体から血を吸い上げ……ようとして、手が止まる
刃真耶:____なんで自分はこんなもったいない事をしようとしていたのだろう。
刃真耶:柄を放し、首筋に直接噛みつく。
ミーナ・マクダウェル:「ま…………や……まやは…………きれいで……わたくし、の……」
ミーナ・マクダウェル:脱力した体が跳ねて、少女が呻く。
刃真耶:白く柔らかい少女の皮膚を引き裂き、その下から流れ出た血を吸い上げる。
ミーナ・マクダウェル:「ぁ ぁっ ぁあっ」
刃真耶:その目には、人だった時にはどんな時でも感じさせた影はなく、ただ純粋な歓喜のみが宿っていた。
ミーナ・マクダウェル:啜られるたび、少女の、怯え竦むような、しかし、どこか甘い声が漏れる。
刃真耶:もう怖がる自分はいないのだから……ミーナの優しい声が、か弱くなって行くたび、力が強くなっていくのを感じる。
ミーナ・マクダウェル:「ま、ゃ、……ぁぁ、ぁ……」
ミーナ・マクダウェル:掠れて。跳ねて。最後に、指先が、真耶の頬へと触れる。
ミーナ・マクダウェル:…………パキパキ。パキパキと。
ミーナ・マクダウェル:真耶の纏う血刃が、固まっていく。
ミーナ・マクダウェル:ミーナの流れ出した血が、白い石膏状の岩肌となって、二人を包んでいく。
ミーナ・マクダウェル:《護光七曜》。世界の善性を守る七つの使徒の一つ。ミーナの血に宿るその鉱天の遺産が。
ミーナ・マクダウェル:邪悪なるジャームと。それに身を捧げた純潔の乙女を、永遠に封殺せんとする。
刃真耶:「……」石膏に包まれながら、出力を上げ、何とか抵抗を試みるも……脱出できない。
ミーナ・マクダウェル:「まや」 すでに痛みもないのだろう。呆けた声が、内側に響く。
ミーナ・マクダウェル:「……ずっと、いっしょ です わ …… 」
刃真耶:「……」それに返す言葉は、刃には無かった。
刃真耶:ただ、少女を抱きしめる腕に込めた力が、愛おし気に少しだけ増した。
ミーナ・マクダウェル:「ふふ」 その感触に。いつか、そんな日があったときと同じように。
ミーナ・マクダウェル:幸せそうに笑って。翼は閉じた。
---
ミーナ・マクダウェル:「………………。……………………」
ミーナ・マクダウェル:ひどく、懐かしい天井があった。
ミーナ・マクダウェル:広い洋風の部屋。壁にかけられた家族の写真。少女一人には少し余るベッド。
ミーナ・マクダウェル:基本は少女趣味のようでいて、端の棚には、無数のプラモデルや金属模型が飾られている。
ミーナ・マクダウェル:長らく帰っていない。ミーナ・マクダウェルの私室。
ミーナ・マクダウェル:「ここは……わたくしは、確か…………真耶!?」
刃真耶:「_____」ミーナの隣で、虚ろな目のまま虚空を見つめている。
ミーナ・マクダウェル:半身を起こして、横を見る。
ミーナ・マクダウェル:「真耶! よかっ…………真耶!?」
ミーナ・マクダウェル:「どーしましたの! 真耶! 真耶ーっ!」
ミーナ・マクダウェル:襟をつかんでがくんがくんゆする
刃真耶:「____ああなるのが、嫌だった」
刃真耶:「だから、自分を戒めて……強く、ならなければいけなかった……なのに私は……」
刃真耶:頭を抱える
ミーナ・マクダウェル:「………………」
刃真耶:自分から、外の世界を守るように
ミーナ・マクダウェル:夢の内容はよく覚えている。否、夢ではない。
ミーナ・マクダウェル:あれが、フランチェスカの残した最後の嫌がらせだったのだろう。
ミーナ・マクダウェル:「……」 自分の目元に触れる。泣いた跡がまだ残っていた。
ミーナ・マクダウェル:「真耶…………」
刃真耶:「ミーナ、この部屋に巻き込まれてからの事、全て……どう謝罪しても取り繕いようがない」
ミーナ・マクダウェル:「そ……それを言ったらわたくしだってそうです」
刃真耶:「ミーナは、自分で打ち勝った……! さっきだって、私を止めようとして……!」
刃真耶:涙を流しながら、自分の膝を殴る。
ミーナ・マクダウェル:「ま、真耶!」あわあわと手をあげている。
刃真耶:「薄っすらとした記憶だけど、たしかに憶えている……ミーナの翼が、あのフランチェスカを捉えるところを……美しいと、何度でも思えるあの翼が!」
刃真耶:「それを私は、自分の手で……!」
刃真耶:「理解できない思考ではないのが、ただ恐ろしい……」もしミーナが敵だったら、多分真耶は同じことをしていただろう。
ミーナ・マクダウェル:「う、うう」
ミーナ・マクダウェル:泣く真耶を見ていられず。ぐるぐると部屋の中を見る。
ミーナ・マクダウェル:「……!」 側にあったそれをつかんで、
ミーナ・マクダウェル:「真耶の、お馬鹿っ!」
ミーナ・マクダウェル:ぱしーん、と。頬を張った。
刃真耶:「……!」無抵抗に頬を張られ、目を白黒させる
刃真耶:ミーナの方を、ゆっくりと見る。
ミーナ・マクダウェル:真耶の頬に、横一文字の黒線が塗られる。……そう、塗られる。
ミーナ・マクダウェル:刷毛だ。模型用の。
ミーナ・マクダウェル:「わたくしだって……わたくしだって、最初からこうだったわけじゃないですのよ!」
刃真耶:「それは……わかっている、ミーナのような人間になるのに、どんな努力が必要なのか……私には、計り知れない」
刃真耶:こんな時でも怒っていてもミーナはかわいいな、と、少しだけ気分が上向く。
ミーナ・マクダウェル:ぴゃーっと叫ぶ。
ミーナ・マクダウェル:「別に、……努力だけではありません」それだけだったら、どれほど良かったか。
ミーナ・マクダウェル:「わたくしは最低限の力しかありません。先に戦場に出た兄の功績に守って貰って、遺産の力だって、偶然のものです」
ミーナ・マクダウェル:オーヴァードとしてのミーナの能力は、少しばかりの発電能力と、電磁場との相性の良さ。それだけだ。
ミーナ・マクダウェル:「たった一人で、自分の……自分一人の体を、刃になるほど鍛え上げる。真耶が、どれだけすごいか!」
刃真耶:「……ミーナ……」
ミーナ・マクダウェル:「だから……わたくしを見上げないで。わたくしだって、貴女を羨ましく見ています」
刃真耶:「……うう……」ミーナに抱き着く
刃真耶:「そう、だったな……私たちは……」
刃真耶:「……私はこうしたくて、誰かと触れ合いたくて……ずっと自分を鍛え続けていたのに……」
ミーナ・マクダウェル:「真耶。…………さっきのも。今までの部屋も、ずっと」
ミーナ・マクダウェル:「未熟です。弱さです。……今の、わたくしたちの」
ミーナ・マクダウェル:「けれど。それは、今の、ですわ」
刃真耶:「これから克服、していけば良い……か……」
ミーナ・マクダウェル:「ええ。さすが、伝わりますわね」
ミーナ・マクダウェル:手を握って、こつん、と額をぶつける。
刃真耶:脳裏に擦過する、数々の部屋での出来事
刃真耶:____出来事。
刃真耶:_______出来事!?
刃真耶:「……」額を合わせたまま、わなわなと震える。
刃真耶:顔が、真っ赤に染まっている。
刃真耶:「ミーナ」
ミーナ・マクダウェル:「…………………………」
刃真耶:「冷静に、簡潔に、答えてほしい」
ミーナ・マクダウェル:目線を横に逸らしている。
刃真耶:「酒を飲んだ部屋があっただろう」
刃真耶:「どこまで憶えている」なお真耶は全部憶えている、性質の悪いことにあのレネゲイドアルコールは記憶を一切飛ばしてはくれなかった
ミーナ・マクダウェル:「……わたくしの兄から聞いた限りでは。酒の席のことは、ブレイコーといって」
刃真耶:「だが無かった事にしてはいけない事というのはあるはずだ」
ミーナ・マクダウェル:「起きたことは、ノーカウントにして貰えるのだそうです」
刃真耶:「あれをノーカウントにしてしまっていいのか!?」
刃真耶:「私は嫌だ!!」
刃真耶:「____あっ」
ミーナ・マクダウェル:「……はい。それでは済まされないことについても」
ミーナ・マクダウェル:「酒の席での発言は。……それだけで済ませてはいけないことになっています」
ミーナ・マクダウェル:「ゆえに、……素面の今。お伝えいたします」
刃真耶:ミーナが淡々と進めている眼前で、顔を真っ赤にしてプルプルと小鹿のように震えている
ミーナ・マクダウェル:「真耶。わたくし、……わ、た」
ミーナ・マクダウェル:そこで限界だった。かあと頬を赤くして、うつむいてしまう。
刃真耶:「……」今なら野津を見つめていた燎火の気持ちが、分かる気がした
ミーナ・マクダウェル:「せき、責任を」
刃真耶:ミーナの手を取る
刃真耶:「ミーナ、好きだ。」
ミーナ・マクダウェル:「――――――っ!!!!!!」
刃真耶:「この感情が大衆の言うそれと同じか私には分からない、凍衿とアスカのようなものなのかも」
刃真耶:「だが、どこにいても私の全てをミーナに差し出したいと思うし、どこにいてもミーナを想い続けたいと思った」
刃真耶:「だから、私は逃げない。 きっと、この時のために私は自分を練り上げてきたのだから」
ミーナ・マクダウェル:「わ、わた、ま、まや……」
ミーナ・マクダウェル:「わたくしも……そう、です」
ミーナ・マクダウェル:「お慕い、していますわ。刃真耶。あなたを、一人の、女性として……」
刃真耶:「……」
刃真耶:「何だろうな……内側にエネルギーが満ちていく感覚がある、身体を動かし続けたくなる、今すぐに両手足を滅茶苦茶に」
ミーナ・マクダウェル:「あの、おかしなジャームに、気づかされたのは業腹ですけれど……」
ミーナ・マクダウェル:「それと。これとは別の話です。別の話ということにします」
刃真耶:「ああ、過程はどうあれ、今こうしてミーナと気持ちを共有できたのだから」
ミーナ・マクダウェル:「うん。……うん……」
刃真耶:なぜか上着を脱いでインナーでストレッチしている、何かしていないと落ち着かない。
ミーナ・マクダウェル:「ちょっと。ここ、わたくしの部屋ですのよ。暴れないでくださいまし」
ミーナ・マクダウェル:「まあ、記憶から再現した部屋とかでしょうけど……」
刃真耶:「そうだったな、流石の完成度だ」いつもの調子がようやく戻ってき___いや、アクティブすぎる
ミーナ・マクダウェル:不意に、その角の方がほつれはじめているのに気づく。
ミーナ・マクダウェル:「! あのジャームの力も、消えてきたようですわね……」
刃真耶:「……残念だ」
刃真耶:「……そうか、自分を受け入れればこんなに簡単に気持ちは力になるのか……」
ミーナ・マクダウェル:「ぎりぎり人死には出していなかったようですし、RIPしてほしいものです」
ミーナ・マクダウェル:はぐれないように、立ち上がって真耶の側に寄る。
刃真耶:「ミーナ!」消えゆく部屋の中で、ミーナに抱き着く。
刃真耶:「特に意味は無いがくっついていよう」
ミーナ・マクダウェル:「ええ。……ねえ。真耶。この気持ちが、どんな類いのものか分からない、と言いましたわよね」
ミーナ・マクダウェル:目を細めて、顔を見上げる。
ミーナ・マクダウェル:「確かめてみませんか」
刃真耶:「……どうやるんだ?」
刃真耶:きょとんと、首を傾げる。
ミーナ・マクダウェル:「大丈夫。そのまま、真耶はそのままにしていてくれればいいです」
刃真耶:敵に捕まって"そういった事"をされた時の対策は習っているが、女同士での云々など真耶の知識の中には無かった。
ミーナ・マクダウェル:部屋の消失が近づく。足下からゆっくりと、作られた空間から、前の場所に戻っていく。
ミーナ・マクダウェル:つい、と軽く背伸びをして。
ミーナ・マクダウェル:真耶の唇に、小鳥が啄むような、キスをした。
刃真耶:「っ……!」目が見開かれる、どんな電撃に打たれたより強烈な衝撃が身体を駆け抜ける。
ミーナ・マクダウェル:「……どう?」
刃真耶:「きゃっ!?」唇が離れると同時に、何処から出たものか分からない甲高い声が漏れる。
ミーナ・マクダウェル:「いやでは、なかったかしら」 頬を紅潮させて。けれど、少しだけ不安げに。
刃真耶:「……う、あ……」首をプルプルと、横に振る
ミーナ・マクダウェル:「!」 漏らされた声に目を見開く。「……そう。よかった」
ミーナ・マクダウェル:「ねえ、真耶。たくさん見せてね」
刃真耶:「わた……私は……」刃だ、といつものように続けようとして、口がそう言ってくれない。
ミーナ・マクダウェル:「色んな真耶を見たいわ。強い真耶も、かっこいい真耶も。可愛い真耶も」
刃真耶:「う……ぁ……」ミーナを見て、首を縦に振る。
ミーナ・マクダウェル:「わたくしも。たくさん見せることになるわ。……ずっと、一緒です。真耶」
刃真耶:「あ、あ……うん……それがいい」
刃真耶:「そうしたい……ずっと、一緒だ」
GM:空間が崩壊する。見慣れた景色が薄れ、消えていく。
GM:全てが曖昧にぼやけていく中で、互いの存在だけが確かなものだった。
【Climax/春芽ハジメ&君島未海】
GM:クライマックスシーンに入ります。
GM:シーンPCは春芽さんです。登場どうぞ。
春芽ハジメ:春芽ハジメの侵蝕率を+10(1d10→10)した(侵蝕率:80→90)
GM:試練は『相手に一番知られたくない過去や秘密、想いを告白する』です。
GM:冷たい夜風が吹き抜ける砂浜に、君達は立っていた。
GM:明け方前。辺りは仄暗く、お互い以外には人の気配も無い。
GM:潮騒の音と、遠くで鳴く海猫の声だけが、どこか薄寂しく響いている。
GM:自分達が何をすべきなのか。この空間で目を覚ました時点で、お互い理解していた。
春芽ハジメ:「……イヤ、どこさここ」
君島未海:「……」
君島未海:ぼんやりと立ち尽くし、水平線を眺めている。
春芽ハジメ:「今までもまあ結構奇想天外だったけど、部屋の体裁は保ってたじゃんね」
春芽ハジメ:「これもう部屋でも何でもないよ。海じゃん」
春芽ハジメ:大袈裟に手を広げて水平線を示して。
君島未海:「……そうですね」
春芽ハジメ:「しかもなんか日暮れてるし。外もこんな時間経ってんのかなこれ」
春芽ハジメ:「見たかったアニメあるんだけど。間に合うか……?」
君島未海:「さあ……どうでしょうね」
君島未海:ぼんやりと、覇気のない返事。
春芽ハジメ:「つーかシンプルに寒い!パーカー無しで夜の海は流石に寒い!」
君島未海:「……」
春芽ハジメ:「マジで剣にするんじゃなかったな……。弁償代も出ないだろうしさあ」
君島未海:「……はい」
君島未海:自分のブレザーを脱ぎ、春芽に渡す。
春芽ハジメ:「え」
春芽ハジメ:いつも通りの軽口が一回止んできょとんと首を傾げて。
春芽ハジメ:「や、いーよいーよ。そしたら未海ちゃんが寒いでしょ」
君島未海:「あたしは鍛えてるんで、この程度大丈夫です」
君島未海:「初任務のイリーガルに風邪を引かせるわけにもいかないでしょ」
春芽ハジメ:「いやあ、でもさあ……年下の子からブレザーはぎ取って着るのはちょっとさあ……」
君島未海:「そういうことは、もう少し年上らしくなってから言ってください」
春芽ハジメ:「や、はい」
春芽ハジメ:「でもほら、2年前に卒業した身でブレザー着るのもアレだし……」
君島未海:これ以上聞かない、というように、押し付けるようにブレザーを投げ渡す。
春芽ハジメ:「ぶへ」
春芽ハジメ:顔に当たったそれを受け取って、「ううん……」と唸りながら袖に腕を通す。
君島未海:再び水平線に視線を移して、ぽつりと口を開く。
君島未海:「……春芽さん」
春芽ハジメ:「うん」
君島未海:「……」
君島未海:「……忘れませんか?お互いのこと」
春芽ハジメ:「アレだっけ。試練無視してずっとこの部屋に居たらそうなるんだっけ」
君島未海:「ええ」視線はそちらに向けないまま。
君島未海:「死にはしないって言ってましたよね。お互いのことを忘れて、元の場所に返されるだけだって」
君島未海:「それで……いいんじゃないですか?」
春芽ハジメ:「あの金髪2号さんやっつけたからその辺変わってるかもだけどね」
春芽ハジメ:「つうかやっつけたんだよね?その筈だよね?」
春芽ハジメ:「なんか当然みたいに延長戦入ってるけど」
君島未海:「……その筈だと思いますが。何分、ジャームですから。理屈や常識では測れません」
春芽ハジメ:「なるほどねえ。まあこの空間自体も常識外れだし、そういうもんかあ」
春芽ハジメ:「そうだなあ」
春芽ハジメ:「そっちでも良いよ」
君島未海:「……」
君島未海:横目で春芽を見る。
春芽ハジメ:「未海ちゃんがマジで話せないんだったら良いよ。それで」
春芽ハジメ:「幸い場所は海だし。私は時間を無為に浪費するの得意だし」
春芽ハジメ:「タイムリミットまでダラダラすんのでも全然おっけー」
春芽ハジメ:視線に気づいて、いつも通りのへらっとした笑顔を向ける。
君島未海:「……。……本当に、良いんですか?」
春芽ハジメ:「? そりゃまあ、忘れんのも忘れられんのも多少は寂しいけどさ」
春芽ハジメ:「未海ちゃんがイヤなんだったら無理強いすんのは違うでしょ」
君島未海:「……。……そうですか……」
君島未海:ふっと視線を海に戻して、スカートが汚れないようにしつつ流木に腰掛けて座る。
君島未海:そのまま、何を言うでもなく黙っている。
春芽ハジメ:「そっ。そうとなったら、何して過ごそっかなー」
春芽ハジメ:「棒倒しとかする?もしくは城でも作る?バケツないけど」
君島未海:「……元気ですね……」呆れたように。
君島未海:「あたしと遊んでも、大して面白くないと思いますよ?」
春芽ハジメ:「だぁって海とか数年来てなかったからさあ。実は今普通にテンション上がってるんだよね」
春芽ハジメ:「それにこう、普通ならめちゃくちゃ賑わってる時期に来るはずの場所がすごい静まり返ってるのなんか楽しくない?」
春芽ハジメ:「夜の学校に潜入するみたいなさ」
君島未海:「それは、まあ。ちょっと分かるけど……」
君島未海:打ち寄せた波が、ローファーを濡らす。
春芽ハジメ:「お、未海ちゃん真面目だし伝わらないかと思ったら分かるクチじゃん」
春芽ハジメ:「その調子で遊ぼうぜ。せっかくだしさ」
君島未海:「……じゃ、お城でも作ります?」観念したように、ほんの僅か苦笑して言う。
春芽ハジメ:「おっけ。童心に帰って砂遊びだ」
春芽ハジメ:「めちゃくちゃに手を汚す心の準備はいいかい?」
君島未海:「はいはい……いちいちテンション高いんだよなあ……」
君島未海:シャツの裾を捲って、湿った砂をぺたぺたと寄せ固めていく。
春芽ハジメ:「こういうのは最初からテンション上げっぱなしでやるのが良いんだよ」
春芽ハジメ:ブレザーを汚さないよう流木に引っ掛けて、自分も黒の長袖を肘まで捲る。
春芽ハジメ:ついでというようにスニーカーと靴下も脱いで、完全に海に浸かる気の格好だ。
君島未海:「マジで元気ですよね。子供みたい」
君島未海:砂の塊を固め、削り、城の土台を作っていく。
春芽ハジメ:「割と代謝良いからね。寒さと冷えに強いよ」
春芽ハジメ:その横に勝手に変な建物を追加したり、トンネルを通したり。思い付きで改造していく。
君島未海:「さっきは寒いって言ってたくせに」
春芽ハジメ:「限度ってもんは流石にあるよね。でもテンション上がるとなんとなく平気、みたいな?」
君島未海:「ホントに子供じゃん」
君島未海:城の中央に大きなトンネルを通すべく、砂を掘り進めていく。
君島未海:「そっちからもお願いします」
春芽ハジメ:「ほいほい」
春芽ハジメ:言われたとおりに反対側から掘り進んでいく。
君島未海:「……」手は動かしつつ、考え込むように少し黙って。
君島未海:「春芽さん」
春芽ハジメ:「なーにー?」
君島未海:「……」「……ごめんなさい。あたし、嘘つきました」
春芽ハジメ:「ふーん。何の嘘?」
君島未海:「……さっきのこと」
君島未海:「あのジャームの生死が不明である以上、前に言っていた保証が生きているかは分かりません」
君島未海:「ルールを達成しないと、ここから一生出られない可能性もあります」
春芽ハジメ:「一生かぁ……。一生はちょっとな……」
春芽ハジメ:「流石に飽きるかな、海……」
君島未海:「……その前に死にますよ。魚もいないでしょうし」
春芽ハジメ:「それはまあそっか。そんじゃあ」
春芽ハジメ:「未海ちゃん的にはどっちがマシ?私に秘密話すのと、ここで死ぬのと」
君島未海:「…………」
君島未海:「あたしが死んだら、秘密を話す相手も、聞く相手もいなくなるでしょう」
君島未海:「春芽さんも死んじゃいますよ」
春芽ハジメ:「まあそうだね」
君島未海:「そうだね、って……」
春芽ハジメ:「や、でもさあ。自分の命惜しさに年下の子の秘密を暴くのまあまあヤバくない?」
春芽ハジメ:「いやまあ、現時点で既に命を盾にしてるも同然なんだけどさ」
君島未海:「……無理やりにでも聞き出そうとしても、おかしくない状況だと思いますよ」
君島未海:「なんでそんなに軽いんですか、いつも」
春芽ハジメ:「それでもしたくないものはしたくないからさ」
春芽ハジメ:「したくないことしない主義なんだよ、私」
春芽ハジメ:「ま、そのせいで今まあまあヤバいんだけどね。単位とか」
君島未海:「……。……それはよく知ってます」
君島未海:「でも、今それを言うなら……生きたくないってことになっちゃいますよ」
春芽ハジメ:「そうだよ?言ってるじゃん」
春芽ハジメ:「命惜しさに年下の子の秘密暴くとかはちょっと……って」
君島未海:「……そんなのって……」
君島未海:「あ……」
君島未海:トンネルが開通し、砂の隙間から光が入る。両方向から掘り進めていた、二人の指が触れ合う。
春芽ハジメ:砂まみれの指先が掠めたと思ったら、そのまますっと抜けていく。
春芽ハジメ:「……ま、こんな言い方自体?未海ちゃんに自分から話せって言ってるみたいでどうかと思うんだけどね」
春芽ハジメ:パラパラと湿った黒い砂を自分の手から払いつつ。
春芽ハジメ:「マジで性格わっるいよなあ。ボードゲームどころかデスゲーム向きだ、あいつ」
君島未海:「…………」
君島未海:砂にまみれた自分の手を見下ろして。
君島未海:「ダメだな……」
君島未海:小さく呟く。
春芽ハジメ:「何が?」
君島未海:「……」
君島未海:「……やっぱり、あたし──」
君島未海:「春芽さんのこと、忘れたくないです」
君島未海:「……勿論、死なせるのも嫌」
春芽ハジメ:「……そっか」
春芽ハジメ:「やっぱ未海ちゃんは優しいな」
君島未海:「……そんなんじゃ、ないです」
君島未海:「本当に」
君島未海:俯いて砂の城の下方を掘り、橋と堀を作っていく。
君島未海:「……春芽さんは、どうですか」
君島未海:「あたしに、話せますか?自分のこと」
春芽ハジメ:「ああ、そこ逆にちょっと問題なんだよね」
春芽ハジメ:「普段から明け透けに生きてるからさあ。隠し事が思い当たらないんだよ」
春芽ハジメ:「話したくないこととかあったかな……」
君島未海:「ええ……?」
君島未海:「本当に、ひとつも?」
君島未海:「あたし達、まだそんなに親しくも無いのに……」
春芽ハジメ:「イヤでも実際浮かばないんだって」
春芽ハジメ:「あ、じゃあ逆に未海ちゃんが聞きたいこと聞いてみてよ」
春芽ハジメ:「そしたら話したくないことが見つかるかもしれない」
君島未海:「あたしが……?」きょとんとして、次いで難しい顔をする。
君島未海:少し考え込んで。
君島未海:「……あたしは、自分と家族のことを話すから……」
君島未海:「春芽さんも、春芽さんとご家族のことを教えてください」
春芽ハジメ:「家族のことかあ……。ううんと」
春芽ハジメ:「父さんがまあ結構良い家系の人でさ。政治系のアレコレやってたね」
春芽ハジメ:「元々家がそうとかで。私が今住んでる家もその家のものだよ。お陰で無暗にデカい」
君島未海:「……お嬢様じゃないですか」
春芽ハジメ:「ふふ、実は結構そう。まあそうでもなきゃこんなヘラヘラ生きてられないよね」
春芽ハジメ:「母さんはー……翻訳系だったかな。普通に専業主婦出来る稼ぎはあったんだろうけど、自分でも働いてたよ」
春芽ハジメ:「自分の趣味の金は自分で出したいってさ。偉い人だよね……って、私が言うと何様だな」
君島未海:「……立派なご両親だったんですね」
春芽ハジメ:「そうなんだよ。どうやら遺伝はしなかったけどね」
春芽ハジメ:「後は……性格とか?でもそこ話しづらくもないしな」
春芽ハジメ:「普通に勤勉で真面目な人達だったよ。私にはまあまあ放任だったけど」
春芽ハジメ:「ああ、見合いだったらしいけど仲は良かったな。たまに二人で映画とか旅行行ってたし」
君島未海:「……聞いておいてなんですけど」
君島未海:「本当に、秘密って感じじゃないですね」少し笑う。
春芽ハジメ:「でしょ」 応えるように笑って。
春芽ハジメ:「後はもう、二人以外の話でも……あ」
春芽ハジメ:「あったわ。人に話さないようにしてるやつ」
君島未海:「?」
春芽ハジメ:「いやまあ、くっだらない話だけどさ」
春芽ハジメ:微妙に目を泳がせつつ。
春芽ハジメ:「……父さんの方の祖父と祖母のことをさ。じぃじとばぁばって呼んでる」
君島未海:「………………」
君島未海:「何が出てくるかと思ったら……」
春芽ハジメ:「イヤほら、ハズイじゃん。この年で」
春芽ハジメ:「ちっちゃい頃からの癖のせいで直んなくてさ。人相手に話すときは使わないよう気を付けてんだけど」
春芽ハジメ:「素だとそっちになっちゃうんだよな……」
君島未海:「そうですか……」呆れた顔で。
君島未海:「何か、気を張ってた自分がバカらしく思えてきました」
春芽ハジメ:「そんなに言わなくたって良いじゃんさー。まあまあ恥ずかしいんだぞ私は」
春芽ハジメ:「秘密見つけるところからだったしさぁ。頑張った方でしょ」
君島未海:「そういうことにしておきます」
春芽ハジメ:「ちぇー」 一度口を尖らせた後。
春芽ハジメ:「……『ちなみに未海ちゃんは?』って言っていい奴?」
君島未海:「……」
君島未海:「……そうですね」
君島未海:ひとつ、大きく深呼吸して。
君島未海:「……あの」
君島未海:「あんまり重い感じで取らないでくださいね」
春芽ハジメ:「はいはーい。軽くすんのなら任せな」
春芽ハジメ:「軽さの専門家だぜ、ハジメさんは」
君島未海:「……」
君島未海:作りかけの砂の城に視線を落とし、ぽつぽつと話し出す。
君島未海:「……言いましたよね。特別な相手になりたくないって」
春芽ハジメ:「うん、聞いた」
君島未海:「それは嘘じゃないんです。でも、正確に言うと──」
君島未海:「あたしが、何かを特別だって、思いたくないんです」
君島未海:「誰かに特別に思われても、あたしはその想いに応えることが出来ない」
君島未海:「それが、嫌なんです」
春芽ハジメ:「それが家族と関係してるってこと?」
君島未海:「……」無言のまま、こくりと頷く。
君島未海:「特別なものって、特別だから、大抵、一個しかないんですよ」
君島未海:「それを選んで、自分が手に入れるっていうのは、他の誰かから奪い取るってことになる」
君島未海:「あたしは……それが嫌なんです」
君島未海:「美味しいお菓子があったら、妹たちにあげたり。日本支部の推薦枠の話が来ても、他のチルドレンに譲ったり」
君島未海:「あたしはいつも、そういう風にして生きてきました」
君島未海:「でも、最初の一回は────」
君島未海:「生まれた時だけは、そう出来なかった」
君島未海:声が震えている。これまでの生涯で、他の誰にも言ったことのないことを口にしている。
君島未海:「……あたし、相当の難産だったらしくて」
君島未海:「父は、母親を取るか、子供を取るかの選択を迫られたらしいんです」
君島未海:「父が選んだのは……。……あたしの方でした」
君島未海:「あたしは、お母さんの人生を奪い取って生まれてきたんです」
春芽ハジメ:「……だからもう、これ以上誰からも奪いたくないって?」
君島未海:頷く。
君島未海:「あたしには、その権利が無いから」
君島未海:「……春芽さん、言いましたよね。誰の特別になりたくないなら、何者にもならなければいいって」
君島未海:「あたしだって、そのくらい考えましたよ。でも、そんなこと出来ないんです」
君島未海:「あたしが10歳くらいの頃、父は再婚して、あたしには二人の妹が出来ました」
君島未海:「家族は、みんないい人ですよ。父は変わらず優しいし、義母だっていい人です。妹たちと変わらないように接してくれます」
君島未海:「でも、それは。あたしがいい娘で、いい連れ子で、いい姉だからですよ」
君島未海:「客観的に見て、分かります。家族にとって一番邪魔なのは、あたしだって」
君島未海:「それに、あたしは。あたしの人生は、お母さんから奪い取ったものだから」
君島未海:「お父さんが選んでくれたものだから。それを間違いにすることなんて、出来ない」
君島未海:「だからあたしは、無価値になんてなれないんです」
君島未海:「誰かの特別になりたくない。でも、無価値にもなれない」
君島未海:「だからただ、いい子で。都合の良い女でありたいって」
君島未海:「そういう風に、生きてきたんです」
君島未海:一気に吐き出すように言って、春芽を見る。
春芽ハジメ:「……なーるほどねえ」
春芽ハジメ:うんうんとひとしきり頷いて。
春芽ハジメ:「未海ちゃん、やっぱり良い子じゃん」
君島未海:「……」
君島未海:「……これだけ聞いて、まだ言うんですか?」
春芽ハジメ:「うん。良い子だと思うもん」
春芽ハジメ:「実はさあ。私もまあまあ生まれるのに手間かかった方らしいんだよね」
春芽ハジメ:「曰く逆子だったとか、曰くへその緒を首に巻いてたとか?ついでに結構早産だったって」
春芽ハジメ:「そのせいで帝王切開になってさ。母さんのお腹に傷も残ったって」
春芽ハジメ:「んで家が古い家だからさあ。色々言われるんだよこれが」
春芽ハジメ:「自然な生まれ方がどうとか女が体に傷残すのはどうとか。ことあるごとに言われんの」
君島未海:「……どんだけ古い家ですか」
春芽ハジメ:「ヤバいでしょ。まあそれはマジで本家筋の方の人からだったけど」
春芽ハジメ:「そんで母さんもたまに掘り返すの。そっちはまあただの軽口でだけど」
春芽ハジメ:「んで掘り返される度に私はヘラヘラーっと笑ってたけど腹ではこう思ってたよね」
春芽ハジメ:「『いや知らねーーーー!!』って」
春芽ハジメ:「だってそうじゃん。幼児通り越して胎児の頃だぜ?記憶どころか自我もない」
春芽ハジメ:「そんな頃の話持ち出されてこうだったんだよーとか言われても『イヤ知らんが……』としか思わないじゃん」
春芽ハジメ:「だから、別に自分に責任がある訳じゃない筈のこと気にしてる未海ちゃんは良い子で優しい子だなって思う」
君島未海:「……あたしも、そんな風に思えれば良かったですね」口元に困ったような微笑を浮かべる。
君島未海:「……春芽さん。ぶっちゃけついでに、一つお願いしてもいいですか」
君島未海:「ホントに、自意識過剰なお願いなんですけど」
春芽ハジメ:「ほう。なんだね」
君島未海:ほんの少し、視線を彷徨わせて。
君島未海:「……あたし、春芽さんのこと、いい人だなって思います」
君島未海:「ダメなところもあるけど、優しくて。放っておけない人だと思います」
春芽ハジメ:「マジで?」
春芽ハジメ:「未海ちゃん、ダメ男に引っかからないよう気を付けた方が良いよ」
春芽ハジメ:「ヤバそうとは思ってたけど、私みてそんなこと言いだすのはマジでヤバいやつだよ」
君島未海:「……自分で言います?」
春芽ハジメ:「言うよそりゃあ。大真面目だぜ」
春芽ハジメ:言葉通り、珍しく真剣な顔をしてみせる。
君島未海:「じゃあ、猶更お願いです」
君島未海:「……あたし、春芽さんのこと。絶対好きにならないので」
君島未海:「春芽さんも、あたしのこと。好きにならないでくださいね」
君島未海:そう言って、薄明の中で目を細め、困ったような笑みを浮かべる。
春芽ハジメ:こちらも薄らと明るんでいく藍色の空を後ろに笑みを浮かべて。
春芽ハジメ:「いやあ、確約は出来ないな」
君島未海:「……どうして?」
君島未海:笑みが薄れ、不安そうな顔を見せる。
春芽ハジメ:「だって感情のことなんて自分でも分かんないし。好きにならんとこでならずにいられるものでもなくない?」
春芽ハジメ:「というか好きの定義に関しては恋愛ってことで良い?そうでなかったら既にアウトなんだけど」
君島未海:躊躇うような間があって。
君島未海:「……だから、嫌だったんです。あの部屋で、手を繋いだり、抱き合ったりするの」
君島未海:「もしかしたら、そうなってしまうんじゃないかって……怖かったから」
君島未海:「約束できないなら……あたし、春芽さんとは一緒にいられません」
春芽ハジメ:「んんー……じゃあ」
春芽ハジメ:「好きにならないの確約は出来ないけどさ。代わりに」
春芽ハジメ:「好きになっても絶対何も変わらないって約束じゃダメ?」
春芽ハジメ:「だってほら、未海ちゃんが好かれるのダメなんだって私もう知ってるし」
春芽ハジメ:「そんで私、年下に無理強いすんの普通にイヤな人間だからさ」
春芽ハジメ:「多分そのまんまで居るよ。今のまんまで」
君島未海:「……」
君島未海:「……もし、春芽さんがそうだとしても」
君島未海:「あたし、その気持ちに対して、何も返せないんですよ」
君島未海:「……本当に、それでいいんですか?」
春芽ハジメ:「良いよ。別に」
春芽ハジメ:「その時は私が勝手に好きになっただけじゃん?じゃあ未海ちゃんからも頂戴って言うのは違うでしょ」
春芽ハジメ:「そんくらいの分別はついてるよ」
君島未海:しばらく瞑目して黙り込んで。
君島未海:「……分かり、ました。そういうことなら……あたしも、そう思うことにします」
GM:白んでいく東の空が揺らぐ。空間が崩れつつある。
君島未海:「……」
君島未海:「や……」
君島未海:「ていうか、あたし達何でもないのに……好きになるとかなられるとか、何の話してるんでしょうね?」
君島未海:「は、恥ずかしいな……!あはは……」
春芽ハジメ:「それは本当にそう」
春芽ハジメ:「今だから言うけどさ、料理作ったあの部屋の時点でちょっと思ったもんね」
春芽ハジメ:「『未海ちゃん私のことめちゃくちゃ意識してるじゃん』って」
君島未海:「ちっ……!違いますよ!何言ってるんですか!」
君島未海:「あたしの方こそ、二人きりでこんなことになって、意識されたら困るなって……!」
春芽ハジメ:「いや……手繋いだりハグで意識する人間に見える……?」
春芽ハジメ:「私だぞ……?」
君島未海:「雰囲気とかあるじゃないですか!も……もういいですよ!気にしないでください!」
君島未海:「あたしの自意識過剰でしたから!何ともなかったですよねー……!」
春芽ハジメ:「まあねえ。というか、ハグはヤバくて膝枕に行く未海ちゃんの思考回路が心配だよ」
春芽ハジメ:「マジでだいじょぶ?学校で男子引っ掛けたりしてない?」
君島未海:「人のことなんだと思ってるんですか……そんなことしてないですよ」
君島未海:「そうやって誰でもヘラヘラ口説いてそうなのは春芽さんの方じゃないですか」
GM:水平線が霞み、砂浜が薄れていく。
春芽ハジメ:「いやあ、未海ちゃんがそれ関連敏感だからでしょ」
春芽ハジメ:「人口説いた経験なんてないよ私」
春芽ハジメ:変わらないヘラヘラした笑みが差し込んだ日差しに照らされる。
君島未海:「敏感じゃないですってば……!もうご飯作ってあげませんから──」
GM:完成した砂の城を、朝焼けがほんの一時照らし出し。やがては諸共に消え失せた。
GM:バックトラックです。
GM:Eロイスは≪堕落の誘い≫で2個分、≪歪んだ囁き≫×4で6個
GM:振りたくばお振り!
晩翠凍衿:振らない!
ミーナ・マクダウェル:振るぜ!
ミーナ・マクダウェル:116-6d10
DoubleCross : (116-6D10) → 116-29[6,10,2,5,5,1] → 87
ミーナ・マクダウェル:ロイス残り3個
ミーナ・マクダウェル:87-3d10
DoubleCross : (87-3D10) → 87-16[6,2,8] → 71
ミーナ・マクダウェル:帰還
春芽ハジメ:こっちは振らずにロイス4つの1倍振り
春芽ハジメ:90-4d10
DoubleCross : (90-4D10) → 90-16[6,1,6,3] → 74
晩翠凍衿:残ロイス3の等倍で
晩翠凍衿:104-3d10
DoubleCross : (104-3D10) → 104-10[8,1,1] → 94
刃真耶:6d10
DoubleCross : (6D10) → 25[5,9,3,4,2,2] → 25
刃真耶:刃真耶の侵蝕率が25減少した(侵蝕率:129→104)
晩翠凍衿:5点
刃真耶:104-3d10
DoubleCross : (104-3D10) → 104-13[1,5,7] → 91
刃真耶:5点!
春芽ハジメ:皆5点ですね
刃真耶:帰還しながらジャーム化差分を出すな
刃真耶:
ミーナ・マクダウェル:微妙にひやひやすんな!
GM:OK いつもの5点にシナリオ10点、Eロイスで5点で20点 侵蝕分も合わせて全員に25点差し上げます
GM:お疲れさまでした!
春芽ハジメ:いえーいお疲れさまでしたー
晩翠凍衿:おつかれさまでした!
【ED/ミーナ・マクダウェル&刃真耶】
GM:フランチェスカによる拉致から無事に生還した君達は、支部への簡易的な連絡を済ませたのち、休日の続きを楽しんでいた。
GM:市民公園で行われる野外コンサート。ごった返す人混みの中に君達は居た。
GM:様々な出店や特設ステージで、会場は大きな賑わいを見せている。
ミーナ・マクダウェル:「ジャームの領域も、時間がおかしくなる場所でなくってよかったですわ」
ミーナ・マクダウェル:「出てきたら休日が終わっていた、なんてことにならなくて」
刃真耶:「ああ、良かった。 ミーナとの時間が減ってしまうのは心苦しい」ミーナの手を握って、優しく笑う。
ミーナ・マクダウェル:「……ええ、そうですわね」 握られた手を一度見下ろして、笑顔を返す。
ミーナ・マクダウェル:「はぐれないようにしませんと」
ミーナ・マクダウェル:「まあ、見て。ケバブですって! 大きなお肉!」
刃真耶:「凄いな、大きな肉だ……あの焼き方には興味を引かれる」
ミーナ・マクダウェル:「たくさん食べないと。わたくしも真耶みたいに大きくなりたいもの」
刃真耶:「ミーナは……いや、身長が並ぶのはそれはそれで嬉しい」
刃真耶:「そのままでも嬉しい」
ミーナ・マクダウェル:「もう。真耶ったら」
刃真耶:「私を追い抜いたら、今度は抱き上げてもらいたい、どうあっても嬉しい……よ、わ……で……」言葉尻で妙に口をもごもごさせている。
刃真耶:「……ダメか」
ミーナ・マクダウェル:「??」
刃真耶:「笑わないで欲しいのだが」
刃真耶:「普通の、ミーナたちのような女子女子した……砕けた喋り方を、してみたくなった」
刃真耶:「慣れたものはそうそう変わらないが」重荷が下りた様子で苦笑い
ミーナ・マクダウェル:「あら。あらあらあら!」
ミーナ・マクダウェル:「嬉しいわ! 楽しそう!」
ミーナ・マクダウェル:「真耶は今でも素敵だけれど……笑うようになればもっと素敵よ」
ミーナ・マクダウェル:「ああ、でも……」
ミーナ・マクダウェル:不意に考え込む仕草。
刃真耶:「……?」首を傾げる
ミーナ・マクダウェル:「真耶が気さくで、よく笑うようになったら、真耶の素敵なところを皆が知ってしまいます」
ミーナ・マクダウェル:「取り合いになってしまったらどうしよう……」
刃真耶:「……」いつもだったら、私のようなものを取り合いになるわけがない、と返していたのだろう、無表情から透けて見える。
刃真耶:「その時は」ミーナとの距離を、一歩縮める
刃真耶:「こうしよう……ミーナの私、私のミーナは一人だけ、だからな」
ミーナ・マクダウェル:「真耶……」
ミーナ・マクダウェル:頬を紅潮させて至近距離で見上げる。
刃真耶:「ミーナ……」ミーナの青い瞳を、真正面から見つめる
刃真耶:その瞳に映った、ずっと嫌いだった自分の姿も
刃真耶:ミーナが好きでいてくれるなら……好きになれそうだと思えた。
ミーナ・マクダウェル:「ふふ……」
刃真耶:「……ははっ」
ミーナ・マクダウェル:「ステージが始まるのも、もうすぐですわね」
ミーナ・マクダウェル:台上で、照明やら楽器やらが置かれ始めている。機材を興味深げに眺めている。
刃真耶:「ああ、これから始まるようだな」ステージで働く人たちを見て、興味深そうに目を凝らす。
ミーナ・マクダウェル:「真耶は、こういうところも初めてかしら?」
刃真耶:「客としては。 観劇の警護はしたことがあったが……楽しむような立場ではなかった。」
ミーナ・マクダウェル:「ふふ、じゃあゆっくりしましょうね」
ミーナ・マクダウェル:「いい? あれはスポットライト。あっちがアンプ。左右に置いてあるのはきっとスモーク機ね、それで……」
刃真耶:「ふむ……流石ミーナは機械に詳しいな……」ミーナの話に聞き入る。
ミーナ・マクダウェル:楽しげに設置機材の解説を始める。元が機械系のエージェントなので詳しい。
ミーナ・マクダウェル:「真耶の剣も、UGNの技術研で作られたものかしら?」
刃真耶:「そうだったはずだ、受け取ったのは日本支部長からだったが……私の力を十全に行かせるために、特製だそうだ」
刃真耶:「実は、少しだけ気に入っている」
刃真耶:そう言ってスカートの裾を少しだけ上げて、ミーナにだけ見えるように太腿のホルスターを見せる。
ミーナ・マクダウェル:「あら……わっと!」 慌てて周囲から見えないように位置取りを変える。
ミーナ・マクダウェル:「もう、危ないですわ。……けど、気に入ってるのはいいことです」
ミーナ・マクダウェル:「今度、制作元にも行ってみたらどうかしら。きっと喜ばれますわよ」
刃真耶:「今まで思いもしなかったが、たしかにそうしたいな……」
刃真耶:「思い返せば、私のために多くの人が力を貸してくれていた、皆に礼を言わなくては」
ミーナ・マクダウェル:「わたくしも技術研にはたくさんお世話になっています。わたくしの遺産、兄の外装のメンテナンス」
刃真耶:「そういえば、男性陣には大人気と言っていたな……む」男に大人気、で少しだけ胸の奥がちくりとしたが、大丈夫。
刃真耶:「……兄か、そういえばミーナの兄には会ったことがないな」
ミーナ・マクダウェル:「そうですわね。うーん……」
ミーナ・マクダウェル:「いえ、別に、いずれは会ってほしいですし、紹介もしたいのですけど」
刃真耶:「何か問題だっただろうか?」首を傾げる
ミーナ・マクダウェル:「兄は、全体的にデリカシーがないのです」
ミーナ・マクダウェル:「あんまり見せたくない兄です。UGNの輸送兵ですから、いずれ出会う時があるかもしれませんが」
刃真耶:「直截的さと言う意味では、共感を感じるな……いつか是非、挨拶に行きたいものだ」
ミーナ・マクダウェル:「いつかはわたくしも、兄のように真耶を載せて飛べるようになりますわ」
刃真耶:「その日を、楽しみに待っていよう」嬉しそうに笑う。
刃真耶:「ミーナ、私は……もっと多くを知って、未来に希望を見たい」
刃真耶:「仕事の合間に、学校にも行きたくなってきた、来年からならミーナと一緒に通えるだろうか。」
刃真耶:「エージェント野津や燎火たちは行っているのだろうか、私は知らないことだらけだ……だからもっと話して、もっと知りたくなった。」
刃真耶:「それで、他のチルドレンたちとも仲良くなって……全部の喜びを、ミーナと分かち合いたい」
ミーナ・マクダウェル:「ええ。わたくしも。……UGNは、日常を守る盾。我々はその為の尖兵です」
ミーナ・マクダウェル:「けれど、わたくしたちが、その日常を謳歌してはいけないなんてことは、全くないんですのよ」
刃真耶:「……ああ、私が見上げているだけだった場所は、飛び込めばこんなにも素敵な場所だと、ミーナが教えてくれた」
刃真耶:「かつて北海で向き合ったヤツは言っていた、今の世界は変わらなければいけないと、暴威を振り翳して」
刃真耶:「けれど、世界を変えるなんてそう難しくはなかったんだ、誰かと触れ合い向き合えば……ミーナ」
刃真耶:「今日は、良い日だ___ミーナと共にいれるから」
刃真耶:「そして明日も……私は変わらず、ミーナと共にいる」
ミーナ・マクダウェル:「……ええ。もちろんですわ。わたくしの、真耶」
ミーナ・マクダウェル:そして。桜が舞い散る中で。コンサートが始まる。
【ED/春芽ハジメ&君島未海】
GM:フランチェスカによる一件から数日後の休日。
GM:午前、昼前の時刻。春芽家のインターホンが鳴った。
春芽ハジメ:元々今日の予定で約束はしてある。だから出るのも早かった。
春芽ハジメ:「ほいほーい」
春芽ハジメ:ガラガラと擦りガラスと木の組み合わさった引き戸が開き、シャツにジャージという緩い恰好のハジメが顔を出す。
春芽ハジメ:「いらっしゃーい、未海ちゃん」
君島未海:「おはようございます」
君島未海:デニムジャケットにレーススカートの私服。さりげなく振舞っているが、興味深そうに視線を動かしている。
春芽ハジメ:「おはよう。つっても割とこんにちはの時間じゃない?」
君島未海:「それじゃあ、こんにちは」
春芽ハジメ:外からの見た目は大きめの日本家屋。だが、一番目についたのはガランとした車庫だったかもしれない。
春芽ハジメ:玄関からは和室を仕切る襖と洋室を仕切るドアが混合した廊下が見えるだろう。
君島未海:「御台所、使わせて頂いても?」
春芽ハジメ:「そうだった。とりあえず上がって上がって」
春芽ハジメ:「スリッパこれ使っていーよ」 そういう当人はぺたぺたと素足で歩いている。
君島未海:「お邪魔します」軽く頭を下げて、靴を揃えてスリッパに履き替える。
君島未海:「今はここに一人で?」
春芽ハジメ:「うん。私しか住む人居ないし。あ、そこがトイレね」
春芽ハジメ:言いながら先導するように長い廊下を歩く。
君島未海:「そうですか……」寂しくないのだろうかと思いつつ、口に出しはしない。
春芽ハジメ:階段を右手に見た廊下の突き当りの手前。そこで左手側の視界が開ける。
春芽ハジメ:リビングとダイニングキッチン。その更に奥には和室も繋がっている。
春芽ハジメ:家の外見に似つかわしくないシステムキッチンが完備され、しかし使用感はやや薄い。
君島未海:「……綺麗ですね」キッチンの様子に目を通して。
君島未海:「……普段使ってます?ここ」
春芽ハジメ:「……一応目に見える埃は拭いたんだよね。だから綺麗みたいな」
春芽ハジメ:つまりは、埃が積もる程度には放置されているということである。
君島未海:「料理も追々ですね……」
春芽ハジメ:「いやあ……キッチンは母さんの城だったからさあ」
春芽ハジメ:「どこに何があるかも分かんないと手つけづらいじゃん」
君島未海:「そういうものですか」
君島未海:幼少から家事は自分でしてきた為、あまり感覚が分からない。
春芽ハジメ:「そういうもんだって。ていうか、一人暮らしの料理初心者の手には余るんだよ」
春芽ハジメ:「どうすんのさガスオーブンとか。あっても使わないよ」
春芽ハジメ:言いながらオーブンの取っ手を取りガチャンと開けてみせる。
君島未海:「とりあえず、先にお昼作りますね。食材使っても?」
春芽ハジメ:「あ、うん」 バタンと戸を閉めなおしつつ、ちょっと目を逸らす。
君島未海:「……何か?」その様子に目ざとく気付く。
春芽ハジメ:「別にぃ……?」
君島未海:「……」何があるかと、冷蔵庫を開く。
春芽ハジメ:飲み物の棚には飲みかけの牛乳とリキュールとジュース。
春芽ハジメ:そして乱雑に突っ込まれた野菜の数々。端っこの方に半端に開いたチーズとベーコンが追いやられている。
春芽ハジメ:例えるなら、野菜室というものの存在を知らない誰かが買ってきた袋の中身をとりあえず押し込んだような、そんな有様だ。
君島未海:「……」
君島未海:無言でやや非難の色のある視線を送る。
春芽ハジメ:「……イヤほら」
春芽ハジメ:「冷蔵庫がほぼ空じゃなんも作れないじゃん!って気づいて買い物に行った努力だけでも買ってくれたりしない?」
春芽ハジメ:「後あれだよ。肉や魚はチルドって言うのも覚えてたよ」
君島未海:「……まあ、最悪それも覚悟してましたから。そこは褒めてあげます」
春芽ハジメ:「やった!」
君島未海:「後で買い出し付き合ってください。タッパーで分けておくので、一人なら一週間以上は持つでしょう」
君島未海:「で、今は……」冷蔵庫の中身を見て
君島未海:「……確か、パスタは茹でられるんでしたよね?」
春芽ハジメ:「やり方袋の裏に書いてあるしね。その通りに茹でるくらいは出来るよ!」
君島未海:「じゃ、お願いします。適当にパスタでも作りましょう」
君島未海:言いつつ、使えそうな食材を冷蔵庫から出していく。
春芽ハジメ:「はーい」
春芽ハジメ:冷蔵庫の横の乾物などが置かれた棚を漁りだす。
春芽ハジメ:「ええーっと、これが紅茶の缶でー。こっちは和食系の箱でー」
春芽ハジメ:「これは粉系だから……あ、よしよし」
春芽ハジメ:あっちを引っ張り出しては戻し、こっちを引っ張り出しては戻しで、一瞬で整っていた棚が少し雑然とする。
君島未海:普段どうやって生活しているんだろう、という目で見ている。
春芽ハジメ:「んで、普通のパスタがこれと。そういや、パスタって二人前だとどんくらい茹でるの?」
春芽ハジメ:リボン型や貝殻型のパスタは一回置いたまま、普通の麺を取り出す。
君島未海:「え、束で分かれてません?……200gくらいですかね」
君島未海:クリームチーズを賽の目に切っていく。
春芽ハジメ:「……200g……」 ううんと唸って、今度ははかりを探し始める。
君島未海:「……」
君島未海:「……春芽さん見てると、ドキドキします」
春芽ハジメ:「お、何?どーしたの急に」
君島未海:「危なっかしいっていうか……目が離せないっていうか」
君島未海:「ハラハラする、のほうが合ってるかな」
春芽ハジメ:「ええ、そんなに?確かに料理するのは高校の調理実習以来だけどさ」
春芽ハジメ:「まだ包丁さえ握ってないよ?」
君島未海:「そんなに……?」
春芽ハジメ:「イヤほら、言ったじゃん。炊飯器無いんだよ我が家」
春芽ハジメ:「ご飯炊けないのは結構自炊としてハードル高くない?」
君島未海:「そう思うなら買ってください。この前の報酬も入るでしょう」
君島未海:ベーコンを切り終えて、ほうれん草を茎と葉に分けていく。
春芽ハジメ:「いやあ、あの分は今度出る新作のゲームに当てる気だったからさ」
春芽ハジメ:ようやく引っ張り出したはかりにパスタを乗せて、ピッタリ200になるよう一本単位の微調整を重ねる。
君島未海:「この人は本当に……」
君島未海:フライパンにオイルを引くともはや手持無沙汰になってしまい、パスタが茹でられるのを待っている。
春芽ハジメ:「よっしピッタリ200!」
春芽ハジメ:「ええと、まず湯を沸かすんだっけ。大鍋大鍋……」
春芽ハジメ:コンロ下の収納スペースに屈みこみ、目についた一番大きな鍋を引っ張り出す。
春芽ハジメ:ジャバジャバと適当に水を入れ、ようやくコンロの火をつける。
春芽ハジメ:「とりあえず沸騰するまでは普通に強火で良いよね?」
君島未海:「……」一挙手一投足にハラハラしながら見守っている。
君島未海:「そうですね……」
春芽ハジメ:「おっけー」 コンロの火を最大まで強めて。
春芽ハジメ:「……コンロの火って、家庭用でもここまで強くなるもんなんだね」
君島未海:「自分の家のコンロでしょ……?」
春芽ハジメ:「イヤほら、料理中は邪魔だからキッチンに近寄るなって言われてたからさ」
君島未海:分かる気がする……という顔。
春芽ハジメ:「お湯沸かすならポットもあるし、温めるならレンジあるし。私がコンロ使うことほぼ無かったんだよ」
君島未海:「料理しないならそうかもですね」
春芽ハジメ:「でしょ。いやあ見慣れたはずの我が家にも知らないことがあるもんだね」
春芽ハジメ:「つって私この家のことそんな詳しくないけど」
君島未海:「自分の家なのに?」
春芽ハジメ:「広すぎるんだもん。自分が使うとこ以外わざわざ入ろうと思わないし」
春芽ハジメ:「ついでに立ち入り禁止にされてた部屋も多いんだよね。父さんの書斎とか」
君島未海:「……何か、ほんとにお嬢様っぽいですね」
君島未海:「あたしが使用人みたいに思えてくるな……」
春芽ハジメ:「ええ?使用人は違うでしょ」
春芽ハジメ:「それを言うならさーぁ……」 途中で言葉が止まる。
君島未海:「……何です?」
春芽ハジメ:「いや、この例え怒られる気がするからやめる」
春芽ハジメ:「あ、もう沸騰したんじゃないこれ」
君島未海:「……?」きょとんとした顔。「あ、そうですね。茹でてください。固めでいいので」
春芽ハジメ:そう言ってさっき作ったパスタの束を投入し、火を調節する。
春芽ハジメ:「はーい。じゃああと……5分とかかな」
春芽ハジメ:「アレだ。菜箸。菜箸要るじゃん」
春芽ハジメ:ぱたぱたと一瞬火の前を離れて取ってくる。
君島未海:横でフライパンに火を入れ、ほうれん草の茎を加熱し始める。
君島未海:「こっちでも炒めるから、ちょっと早めに上げてください」
春芽ハジメ:「はーい。なら火強めるか」
春芽ハジメ:「あ、いや。そっちでも火を通すならこのままでも良いやつか……?」
君島未海:「……そろそろいいんじゃないですか?」
春芽ハジメ:「あ、もういいんだ」
春芽ハジメ:火を止め、ザルを棚から取り出して流しへと置く。一回悩んでからもうワンサイズ大きく安定するものに変える。
春芽ハジメ:それからミトンをはめて大鍋を持ち、ザルへとお湯ごとパスタを流してあける。
春芽ハジメ:「うっわ湯気ヤッバ」
君島未海:ハラハラしながら見守っている。
君島未海:「……ん。ありがとうございます」何とか無事に茹で上がっただけで安堵する。
春芽ハジメ:「いえいえー。てかありがとうは私の方のアレだしね」
春芽ハジメ:言いながらザルを手渡して。
君島未海:フライパンにパスタと残りのほうれん草を加え、塩胡椒で味を調えていく。
君島未海:「別に、あたしがやりたくてやってるだけなんで」
春芽ハジメ:「わざわざ他人の料理がしたい、なんて未海ちゃんマジで世話焼きだよねぇ」
春芽ハジメ:「マジで変な男とかひっかけないよう気を付けなよ?私が言うのもアレだけどさ」
君島未海:「大丈夫ですよ。誰かれ構わずやってるわけじゃないですから」
春芽ハジメ:「そう?なら安心」
春芽ハジメ:やることがなくなって、ただ横に立って未海ちゃんの手つきをぼんやりと眺めている。
君島未海:皿にパスタを盛りつけていく。ほうれん草とベーコン、クリームチーズのパスタ。あり合わせで作ったにしては中々の出来栄えだ。
君島未海:「はい、出来ました」
春芽ハジメ:「やったー」
春芽ハジメ:ひょいとお皿を取り上げるとダイニングテーブルへと運ぶ。
春芽ハジメ:向かい合わせの位置において、それぞれにフォークを添えて。早速席に着くと。
春芽ハジメ:「いただきます!」
君島未海:「こういう時だけ機敏……」
君島未海:呆れたように笑いつつ、向かいの席に着き。
君島未海:「頂きます」
君島未海:手を合わせ、食べ始める。
春芽ハジメ:くるくると巻き上げた一口目を食べて。
春芽ハジメ:「ん、美味しい」
春芽ハジメ:へにゃりと破願する。
春芽ハジメ:「やっぱ未海ちゃん料理上手いね。流石」
君島未海:「や……言い過ぎですって、この程度で」
君島未海:「……でも、良かったです」
君島未海:その顔を見て安堵するようにして、こちらも笑う。
春芽ハジメ:(……やっぱ良い子だよなぁ)
春芽ハジメ:その笑顔を見てぼんやり思う。
春芽ハジメ:当人はそんなんじゃないとか言うけれど、君島未海という子はとても優しく真面目な良い子だと思う。少なくとも、春芽ハジメから見たらそうだ。
春芽ハジメ:春芽ハジメは、自分がクズだと自認している。薄らと常識人の皮を被ってるだけのクズだ。
春芽ハジメ:だってそうだろう。環境に甘えてバイトもせず、面倒というだけで大学をサボり、その大学に入るためにだって大した努力はしていない。
春芽ハジメ:やるべきことややらなければいけないことから、逃げ回って踏み倒して生きてきた。その自覚がある。
春芽ハジメ:自分でもクズだクズだと思いながら、それでもいつの間にか身に沁みついたサボり癖に勝てるわけでもなく。ただ日々を浪費している。
春芽ハジメ:挙句両親が事故で亡くなって、それで改心出来るわけでもない。精々ちゃんと悲しいと思えたことに安堵した程度だった。
春芽ハジメ:それに比べれば、いや比べるのもおこがましいが、君島未海という子がどれだけ良い子かはよく分かる。
春芽ハジメ:努力をして、気配りをして、我慢をして。背負わなくてもいい罪悪感まで背負って日々を必死に生きている。
春芽ハジメ:そういう彼女が報われれば良いなと思う。あるいは、それを願える程度の良識は自分にも備わってると思いたいだけかもしれないけど。
春芽ハジメ:「これのお礼にさ。またどっかご飯食べいこーよ」
春芽ハジメ:「奢るからさ。なんか食べたいものある?」
君島未海:「……なんか、本末転倒じゃないですか?外食ばかりなのを気にして作りに来てるのに……」
春芽ハジメ:「まあまあ。未海ちゃんへのお礼なんだしノーカンってことで」
君島未海:「……それじゃあ、春芽さんが作ってください」
春芽ハジメ:「えっ」
君島未海:「すぐじゃなくていいので。一人で料理出来るようになってください。前にも言いましたよね」
君島未海:「そうすればもう、あたしが作りに来る必要も無いでしょ」
君島未海:この関係は今だけだと、そう言外に言っている。或いは自分にも言い聞かせている。
君島未海:君島未海にとって春芽ハジメは、あくまでそれだけの関係なのだと。
春芽ハジメ:「いやぁ、うーん……」
春芽ハジメ:本当は、料理をしないのは技能の問題じゃない。それ以上にやる気の問題で。
春芽ハジメ:だからもしこの日々が続いて人並みに料理が出来るようになっても、外食生活はきっと改善なんてされない。
春芽ハジメ:食生活を気にする人が居ないなら、またキッチンには埃が積もるだろう。
春芽ハジメ:でもそんなことを彼女に言う必要はないから。そんなところまで彼女が面倒を見る義理はないから。
春芽ハジメ:「じゃあ、うん。いつかちゃんとお礼になるようなものが作れるよう頑張ります」
春芽ハジメ:「多分」
君島未海:「多分、じゃ困るなぁ」
君島未海:「楽しみにしてますからね」
春芽ハジメ:「圧かけてくるじゃん……マジかよぉ……」
春芽ハジメ:「作りはするけどさぁ。あんまし期待しないでね」
春芽ハジメ:彼女が安心するか、飽きるか。どっちかでこの日々が終わるまで。
春芽ハジメ:少し外食の頻度が減るだけだ。
【ED/晩翠凍衿&天花寺アスカ】
GM:N市内、カニ料理店。
GM:フランチェスカによる事件を切り抜けた君達は、少し遅い夕食をとっていた。
天花寺アスカ:パチン、パチン、と鋏で甲殻を切る音。
天花寺アスカ:言葉少なに、カニを食べるのに集中している。
晩翠凍衿:「手際いいですねえ」横からその様を覗いて言う。
晩翠凍衿:不満そうな……と言うより、少し物足りなさそうな様子。
天花寺アスカ:「カニを食べると無口になると言うけれど、カニにはそれだけの魔力があるね」
天花寺アスカ:「集中しないとカニに失礼だ」ちゅるん、とカニの身を啜る。何故かそんな動作も品があるように見える。
天花寺アスカ:「君はあまり好きじゃないの?カニ」
天花寺アスカ:カニの鋏をチョキチョキしながら聞く。
晩翠凍衿:「蟹なんぞの力に負けないでください。一応仮にも神様なのに」
晩翠凍衿:「あと敬意を示すなら食事代出してる人にもお願いします」座敷の個室をぐるりと見渡す。
晩翠凍衿:「この状況でアスカさんが黙ってたら暇になっちゃうでしょ」
天花寺アスカ:「それで不満げだったわけか」朗らかに笑う。
天花寺アスカ:「君も食べればいいのに、カニ」
天花寺アスカ:「暇じゃなくなるよ」
晩翠凍衿:「むう。食べますけど」こちらも手際よく殻を切り、剥き身をポン酢につけて口に運ぶ。
晩翠凍衿:「……おいしい」
天花寺アスカ:「おいしいよね」
天花寺アスカ:ニコニコしながらカニを切り分ける。
晩翠凍衿:「……」
晩翠凍衿:言葉とは裏腹に、少し手持無沙汰そうに手の中の鋏を回す。
晩翠凍衿:「あとは、ええと」
晩翠凍衿:「茶碗蒸しと天ぷらと鍋……?」コース内容が記された紙を取って。
晩翠凍衿:「足ります? それで」
天花寺アスカ:「僕を何だと思ってるんだい、君」
天花寺アスカ:「そんなに暴飲暴食してるわけじゃないだろう」
晩翠凍衿:「運動部の男子くらいには食べますよね」ちょうど運ばれてきた茶碗蒸しを受け取りながら。
天花寺アスカ:「女子高の高嶺の華に何てことを……」
天花寺アスカ:「僕の場合、食事の満足は精神面が大きいからね」
天花寺アスカ:「カニなら量はそれなりで十分だよ。第一、食べてると言ってもプロポーションは完璧だろ?」
天花寺アスカ:君も知ってるじゃないか、と肩を竦める。
晩翠凍衿:「……まあ、それはそうですけど」少し目を逸らして咳払いをする。
晩翠凍衿:「いえ、別に良いんですが。遠慮とかされてないかなって思っただけで」
天花寺アスカ:「何、君の稼ぎでご飯にあり付いてるから?」
晩翠凍衿:「有体に言えば」
天花寺アスカ:「ありがたいとは思ってるけど。君、僕を養うのも幸せに思ってそうだし」
天花寺アスカ:「特に遠慮はしてないさ。君に対してはそれがいいと思うし」
天花寺アスカ:「第一、僕がそんな玉に見えるかい?」しれっと口にする、
晩翠凍衿:「全部その通りなんですけど、そうも堂々としてられるのもちょっと複雑ですね」そう言いながら、表情は安堵したように緩んでいる。
晩翠凍衿:「む。茶碗蒸しも美味しい……」
天花寺アスカ:「でも、もうルツィアの会長でもないし、何か仕事でもしようかなって気持ちはあるよ」
晩翠凍衿:「そうなんですか?」
天花寺アスカ:「君にいつまでも甘えているわけには……」
天花寺アスカ:「っていうのも、まあゼロではないけれど」
天花寺アスカ:「暇だからね、単純に」
晩翠凍衿:「ふうむ。喜ぶべきところなんでしょうが……」
晩翠凍衿:「能力面はともかく、不安ですね。他の子を引っ掛けたり刺されたりしないかどうか」
天花寺アスカ:「君、本当に僕を何だと思っているのかな……」
晩翠凍衿:「……そう思われるように仕向けてるんでしょう?」
天花寺アスカ:「さてね」どこ吹く風、と言った様子で。
天花寺アスカ:「そうだなあ、モデルでもしようかな?」学院で出版した写真集は飛ぶように売れていた。
晩翠凍衿:「…………」
晩翠凍衿:じっとりとした眼差し。
晩翠凍衿:「ほんとに籠の鳥として閉じ込めておきましょうか」
天花寺アスカ:「君、割と本当にやりかねないところがあるからなあ」
天花寺アスカ:「あとはそうだな、Youtuberとか?」
晩翠凍衿:「……んんん」
晩翠凍衿:無意識に前のめりになっていた体を引き、眉間を揉む。
晩翠凍衿:「あたしも我ながらそのうち本気で実行しそうでどうかと思うんですよね」
晩翠凍衿:「どうかとは思うんですけど……」
晩翠凍衿:「不安にさせる人がいるから」
晩翠凍衿:上目で睨んで。
天花寺アスカ:「……ふふ」愉快そうにその顔を見つめる。
天花寺アスカ:「そんなに不安?」
晩翠凍衿:「……不安です」
晩翠凍衿:掌で転がされている自覚はあれど、そう思うものは思ってしまう。
天花寺アスカ:「そうかい」更に笑みを深めて。
天花寺アスカ:「もう一つ進路希望はあるけど、聞きたい?
晩翠凍衿:「……なんですか?」ぴくりと眉を動かす。
天花寺アスカ:「うん」
天花寺アスカ:箸を置いて。
天花寺アスカ:「お嫁さん」
晩翠凍衿:「………………ん」
晩翠凍衿:不意の一撃を受けたように体を揺らして。
晩翠凍衿:お腹を抱えるように体を折り、顔を伏せて丸くなって。
晩翠凍衿:「んんんん~…………!!」
晩翠凍衿:そのまま、ぽかぽかと拳で天花寺アスカの膝を叩く。
天花寺アスカ:「あははは」
天花寺アスカ:「痛いよ、凍衿」
晩翠凍衿:「…………それ、あの」
晩翠凍衿:叩くのはやめるが、蹲ったままで声を出す。
晩翠凍衿:「結婚がどうとか……あたしが言ったやつ」
晩翠凍衿:「忘れてもらうわけにはいきませんか」
天花寺アスカ:「どうして?」
天花寺アスカ:囁くように言う。
晩翠凍衿:「だって」既に真っ赤に染まった顔を上げる。
晩翠凍衿:「あの時は、幻で見せられた状況を信じ込んでて、アスカさんに理性があるなんてぜんぜん考えてませんでしたし」
晩翠凍衿:「そうじゃないんなら、あたしだって、ああいうことはちゃんと場を整えて言いたかったんです」
天花寺アスカ:「……成程、ね」
天花寺アスカ:「分かったよ。そういうことなら忘れることにしよう」
天花寺アスカ:「でも、いずれ」
天花寺アスカ:「君から言ってくれるのを、楽しみにしているよ」
天花寺アスカ:悪戯っぽく笑って、ハンガーに掛けていたコートを羽織る。
天花寺アスカ:「さて、帰ろうか」
晩翠凍衿:「……ええ。ちゃんと、相応しい雰囲気を作って、指輪とかも用意して、します」
晩翠凍衿:「…………プロポーズ」
晩翠凍衿:軽く頭を振り、続いて立ち上がる。