異郷一夜物語



メインログ/雑談ログ


世界設定 異能の一族
通常世界でいうオーヴァード。この世界ではシンドロームごとに分かれ、それぞれが氏族を形成し独自の文化を築いている。勿論その氏族の括りから抜け出して生活する者もいるが、その一族内で生まれ育ち子を成すことが通常とされいてる。
能力を持たない徒人達との距離感は様々だが、基本としては距離を取る氏族が多い。理由は単純に生態の違いがあること、異能の一族側の選民意識、徒人側の反発や排斥感情など様々。しかし一部には徒人も交えた国や村を形成する氏族も存在している。
ただし、前提として異能の一族は圧倒的なマイノリティである。異能の出力そのものも個人差があり、徒人に対し常に完全な優位に立つわけではない。これも異能を持つ者たちが同じ異能を持つ者だけで集まり集落を形成する理由の一つだろう。
以上の理由から各異能の一族と徒人はそれぞれ思惑を孕みながらの共存・あるいは不干渉の関係にあり、一方的な支配はほぼ行われていない。
以下に一部氏族を例として挙げる。
・万知の民
通常世界でいうノイマンの一族。
徒人からの忌避が薄いため、徒人も交えた国家の支配階層に納まっている。
文化の発展や他氏族との交流も活発であり、国土や規模そのもの以上の力を持つ種族と言える。
・操霊の民
通常世界でいうオルクスの一族。
この世界では万物に宿る精霊達に呼びかけることで様々な事象を起こしていると解釈されている。
その能力から予言師や易者として国・組織に重用されることも多いため、様々な地でその姿を見ることが出来る。
一族の本体はいわゆる隠れ里として大陸の東部で暮らしているという。しかし、その所在を知る者は少ない。
・異貌の民
通常世界でいうエグザイルの一族。
能力の関係上徒人から忌避されてきた歴史と厳しい環境にも適応しうる生態から、大陸の北部に存在する山脈に集落を築いている。
厳しい山脈を超えてまで彼らに接触する者は少ないため、その文化は謎に包まれている。
・呑影の民
通常世界でいうウロボロスの一族。
他者の異能を喰らうという能力から、異能の一族中でも最も忌むべき一族として認識されている。
また遥か太古の時代に自身の異能をもって大陸全土を支配せんと目論んだ暴君『ディアノウス』も呑影の民であったと伝わっている。
暴君の子孫であるという先入観もまた彼らへの忌避感に繋がり、一部の地域では差別に近い扱いを受けている。
・雷神の民
通常の世界でいうブラックドッグの一族。
自然現象である雷をその身に宿し操るという点から神聖視をされている一族。特に未開発の地域では神の子として崇められる例も有る。
またバラクラッハが成立するより遥か昔、千年以上前に栄えたというトリアルディー文明の遺産を守る一族でもある。
それらの遺産やロストテクノロジーを操ることもまた彼らの異能であり特色と言えるが、向き合う態度は概ね二つに分かれる。
太古から伝わる文明や遺産を神秘として守ろうとする伝統派。万知の民などと協力して解明すべきとする探求派。
この二派閥による衝突は年々激しさを増しており、現在は一族内部で冷戦に近い状態にある。
・金砂の民
通常の世界でいうモルフェウスの一族。
錬金という無から有を生み出す能力を使い、商業国家『ラム・ダハビ』として一大勢力を築き上げている。他氏族や他国家との交流も盛ん。
徒人も交え築かれた国の大きさは大陸内でも五本の指に入り、特に幻都シャフルカンは大陸でもっとも栄えている都市と呼ばれる。
商業で身を立てたいと夢見る若者は皆この国へと集う。しかし、夢破れ財を失うものもまた多い実力主義の地でもある。
それは上層においても例外ではなく、錬金能力の不足や知略の劣後を理由にした政変も後を絶たない。

Index


Opening
【OP/アサーラ】
【OP/アーディル・アル=マリク・スライマーン】
【OP/千原海智&三瀬川りんか】

Middle phase
【Middle1/アサーラ&三瀬川りんか】
【Middle2/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】
【Middle3/アサーラ&三瀬川りんか】
【Middle4/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】
【Middle5/アサーラ&三瀬川りんか】
【Middle6/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】
【Middle7】
【Trigger scene】
【Middle8】

Climax
【Climax】

Ending
【ED】
【ED2/アサーラ&アーディル・アル=マリク・スライマーン】
【ED3/千原海智&三瀬川りんか】



Preplay


GM:では、千原三瀬川アラビアンクロスこと『異郷一夜物語』、始めていこうと思います。
GM:まずはPCの自己紹介から。PC1ことアサーラさん、自己紹介をお願いします。
アサーラ:はいっ!
アサーラ(キャラシート)
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)です。
アサーラ:ある領主の娘として生まれ、体が弱いことも相まって勉強や内にこもりがちな生活をしていました。
アサーラ:同じ環境で育った腹違いの兄の奔放さに憧れつつも、幸せな生活は終りを迎えます。
アサーラ:政変によって家族はバラバラ、兄とも生き別れになり、わたしは命からがら万知の民の皆様に匿われました。
GM:壮絶な人生……
アサーラ:それからは身分と名前を隠して生きながら、いつかお兄様との再会を夢見ておりましたが…
アサーラ:なんと、その匿われた先でも奴隷商人に攫われてしまい…!?わたし、どうなってしまうんでしょう…!?
アサーラ:持ちうる異能は万知の民の血を色濃く継いでおり、世界に宿るあらゆる精霊とお話ができます。
アサーラ:小鳥や小さい動物、石や植物とお話ができ、ちょっとだけお願いすると不思議なことが起こります。
アサーラ:その様も相まって、近しいものからは『月の美貌を持つ少女』と称されておりました……面映いですね
GM:まあこの美貌ならな……
アサーラ:そんな…
アサーラ:今回は上記の通り、色々合って奴隷商人に攫われてしまうとのことで…どうなるんでしょうね。
アサーラ:ともあれお兄様に出会えるようにがんばります。はいっ。
アサーラ:よろしくおねがいしますっ
GM:再会を目指してめいっぱいヒロインしてください。よろしくお願いいたします。
GM:そんなアサーラさんのハンドアウトがこちら。

PC1 アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)/シナリオロイス:裏市場
君はこの世界に住まうとある一族の末裔だ。
この世界にはいくつかの特殊な力を秘めた一族が存在する。
君はその中の一つ、万知の民の末裔でありその力を使いこなすことが出来る。
しかし、力を持つがゆえに狙われてしまうこともある。
君は悪辣なる奴隷商人の手によって一族より引き離されてしまった。
キャラバンの進む先は、恐らく聖都。そこで君は競売にかけられるのだ。


GM:聖都ことバラクルーバにて闇オークションにかけられていただきます。
アサーラ:なんと……
アサーラ:非合法なのはよくないと思います…
GM:でもまともなオークションなら人は扱わないから……。
アサーラ:正論ですね…
GM:ともあれ、君の運命やいかに。よろしくお願いします。
アサーラ:前途多難です。よろしくおねがいします
GM:では、次はPC2のアーディルさん。自己紹介をお願いします。
アーディル:おう!
アーディル(キャラシート)
アーディル:アサーラの兄、アーディル・アル=マリク・スライマーンです。
アーディル:異能の一族の一つ、金砂の民の領主の息子でしたが、幼い頃に政変が起こって国を追われてしまいます。
アーディル:その時に妹ともはぐれてしまい、たどり着いた聖都で母の知古だった豪商に匿われ、養子として育てられました。
アーディル:今では一人前に自分の商会を経営しており、聖都でもそこそこ名が売れてきていますが
アーディル:商人としてのコネクションをフル動員して方々に手を尽くしても、未だに妹の行方はつかめていない状況です。
アーディル:アサーラ……無事でいてくれ……
GM:運命に翻弄されながらもたくましく生きている……良いですね……
アーディル:それらしい噂を耳にするたびに奴隷市場に足繁く通ったせいで、世間からはすっかり闇金持ちだと思われています。
アーディル:実際のところ、性格は偉そうだけど商人としては誠実で契約を重んじます。
アーディル:けどそれらの信用を全部かなぐり捨てても構わないくらい妹が好き。妹さえいれば何もいらない系兄です
GM:青年漫画や少女漫画のド王道を行く兄、素晴らしいですね
アーディル:能力は万知の民としての思考加速に加えて、金砂の民に伝わる至宝に宿る妖霊(ジン)の使役
アーディル:所謂ランプの魔人を呼び出して戦います。アラビアンなのでね!
アーディル:魔神さんは主人に輪をかけて我侭な性格で、普段は女の子の姿で俗世を楽しんでいるみたい
アーディル:凸凹コンビでいがみ合いながら妹を助け出したいと思います!よろしくお願いします!
イヴ:たかが人間の言うことなんて聞きたくないけれど……。精々必死になって私の機嫌を取ることね。
GM:では、そんなアーディルさんのハンドアウトがこちら!

PC2 アーディル・アル=マリク・スライマーン/シナリオロイス:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)
君はこの世界に住まうとある一族の末裔だ。
この世界にはいくつかの特殊な力を秘めた一族が存在する。
君はその中の一つ、万知の民の末裔でありその力を使いこなすことが出来る。
しかし、力を持つがゆえに狙われてしまうこともある。
君の妹は悪辣なる奴隷商人の手によって一族より引き離されてしまった。
恐らくは聖都の裏市場で競売にかける心算だろう。その前に、彼女を取り返さなければ。


アーディル:やっと見つけたぜ
GM:数年の捜索がようやく実を結ぶ時が来たようです
アーディル:待ってろアサーラ、お兄ちゃんがすぐに助けてやるからな
アサーラ:お兄様…!
アーディル:邪魔する奴は殺す
GM:無事に再会は果たせるのか。頑張って頂きましょう。
GM:ではお次、異世界からの来訪者たちに移ります。千原君自己紹介をどうぞ。
千原海智:はい!
千原海智(キャラシート)
千原海智:千原海智(ちはら・かいち)です。17歳。男。
千原海智:世界に愛されており、自分が関わると全ての物事を解決してしまうと豪語する、恐るべきまでの自信家です。
千原海智:どんなトラブルも解決できるという不屈の精神を抱いているとも捉えることができ、トラブルに遭遇してもなかなかメゲません。
千原海智:その正体は危機に陥った異世界に呼ばれてしまう特異点存在と噂されており、
千原海智:先日も、記憶喪失状態でとある現代日本に召喚され、無事に世界を救いました。
千原海智:その時に出会った三瀬川さんと恋仲になり、彼女の能力や境遇を本当に解決するため、
千原海智:今は彼女の力を活用して異世界を渡り歩いています。
GM:スターゲイザー討伐卓……何もかも懐かしい……
千原海智:そう!詳しくはこのログを読んでね。 『星を見る者』
千原海智:旅立ってからだいたい1年くらい経過したけど、まだまだ有効な解決策は見つからないかな~みたいな感じです。
千原海智:能力はウロボロス/キュマイラのクロスブリード。シンプル単体攻撃マンです。
千原海智:カバーリングと異世界の因子もあるので、うまいこと戦闘に活用できたら良いな~と思っています。
千原海智:以上です。よろしくお願いします!
GM:1年の旅を経て、二人がどう成長したり変化したか楽しみにしています。
GM:では、そんな千原君のハンドアウトがこちら。

PC3 千原海智/シナリオロイス:異郷
君はかつて世界を救った高校生だ。
世界を救ったその後、君は恋人と共に世界から世界へ渡る旅に出た。
今回、君達が潜った窓の先にあったのは見渡す限り砂に覆われた地平線だった。
どうやらここは砂漠の地方らしい。さて、どこを目指したものか。
そう途方に暮れかけた君は、すぐに異変に気が付いた。
共にこの世界へと渡ってきたはずの君の恋人が、隣に居ないのである。


千原海智:い…いなくなってる~~~!?(ガビーン)
GM:何と居なくなっています
千原海智:トラブルを予感しつつ、探すしかありませんね!
GM:頑張って捜索してください。よろしくお願いします!
千原海智:よろしくお願いします~
GM:では最後、噂の三瀬川さん。自己紹介をお願いします。
三瀬川りんか:はい!
三瀬川りんか(キャラシート)
三瀬川りんか:三瀬川(みつせがわ)りんかです。16歳、元UGN所属の高校生。
三瀬川りんか:生まれつき周囲の人が次々に死んでいく運命に生まれ、両親や親族、友人を様々な形で亡くしてきました。
三瀬川りんか:それらを全て自分の所為だと考えており、常に罪悪感を抱え込んで生きてきました。
GM:過去が重たい……
三瀬川りんか:本来は底抜けに明るい性格ですが、その影響で影が差すこともあります。
三瀬川りんか:能力は異世界に通じる『窓』を開くこと。そこから正体不明の邪悪な存在を呼び出して戦います。
三瀬川りんか:自分の能力を忌み嫌っていましたが、現在はその力で自分の運命を変える為に世界を渡り歩いています。
三瀬川りんか:なんか……恋人が出来たという噂もありますが…… よくわかりません 事務所に聞いてください
三瀬川りんか:性能は一発屋で、シナリオ1回だけ妨害カバー不可のC2攻撃をシーンにぶち込みます。
三瀬川りんか:そんな感じです。よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします。恋人がいる事実から目を逸らさないで。
GM:そんな三瀬川さんのハンドアウトがこちら。

PC4 三瀬川りんか/シナリオロイス:異郷
君はかつて世界を救った高校生に救われた高校生だ。
世界を救ったその後、恋人と君は共に世界から世界へ渡る旅に出た。
今回、君達が潜った窓の先にあったのは見渡す限り砂に覆われた地平線だった。
どうやらここは砂漠の地方らしい。さて、どこを目指したものか。
そう途方に暮れかけた君は、すぐに異変に気が付いた。
共にこの世界へと渡ってきたはずの君の恋人が、隣に居ないのである。


三瀬川りんか:どこ行っちゃったの~!?
GM:どっか行っちゃいました。大変ですね。
三瀬川りんか:千原くんっていつもそうなんだからな~
三瀬川りんか:しょうがないから探してあげます
GM:探してあげてください。よろしくお願いします。
三瀬川りんか:よろしくお願いします!
GM:それでは最後にトレーラーを流していきましょう。

Trailer



昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は同じ時を刻み、変わらないように見えた。
しかし、世界は既に変貌し始めていた。
――二人の来訪者によって。

日付は、青鹿の月の10と1日。
場所は、聖都バラクルーバの裏街道の最奥。
集うは、欲望や好奇に身を委ねし好事家達。
青く冴えた月から隠れるように。裏市場が開かれる。
ここは砂と熱の国の中心、その暗部。
欲しいものは奪い取れ。金か、あるいは力で。

『異郷一夜物語』




GM:これより開幕と相成ります。皆様よろしくお願いします。
アサーラ:よろしくおねがいします!
アーディル:よろしくお願いします!
千原海智:よろしくお願いします!
三瀬川りんか:よろしくお願いします~!



【OP/アサーラ】

GM:アサーラさんのOPから開始となります。登場侵蝕をお願いします。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (35 → 37)
アサーラ:よきよき。



GM:バラクラッハ。大陸南部の大半を占め、砂と熱の国の異名を持つ軍事国家。
GM:その国土はほとんどが広大な砂漠によって成り立っている。果てなどないのではと錯覚するほどの地平線を保つことそのものが、かの国の力を示すのだ。
GM:しかしそれだけの広大さを誇るが故に街や拠点は各地に散らばっており、その国土の隅々までを知る者はほとんど居ない。
GM:そう、例えば。最も近い街からもなおラクダで6日はかかるような僻地に建つあばら家など、知る者はほぼ居ないのだ。
GM:ガチャン。あばら家に似つかわしくない重々しい鍵の音が鳴る。
GM:開かれたドアの先、その中に佇むのは1人の少女。
アサーラ:赤と茶色と陽の光だけが支配する世界で、ただ白い。
アサーラ:豊かな水を蓄えるように冷たい青色を含んだ銀髪は、室内にあって輝くように艶めいている。
アサーラ:最も細かな砂を集めて作ったような顔には満月色の双眸が携えられ、音に反応してそちらを見ている。
アサーラ:同じ年頃と比べると細く、背の低い少女の体はひと目見れば生命の宿らない作り物に見える。
アサーラ:しかしわずかに色素の薄い唇と、呼吸に合わせて揺れる衣服がその少女を人間だと証明していた。
アサーラ:「…………」
アサーラ:扉の方を見ています。
奴隷商人:「……」
GM:入ってきたのはターバンで顔の大半を隠した男。ここ二か月ほど、君の下へ食事を運んでいる世話係だ。
GM:そう命じられているのか、口は利かない。ただ粗末ながらも生きるには充分な食事を日に二回運び去っていく。
アサーラ:わずかに差し込む光を避ける位置の椅子に座ってその様子を見ています
アサーラ:「こんにちは」そして「ありがとうございます」という言葉だけを掛ける。
奴隷商人:「……」 答えはない。僅かに目だけを逸らし、部屋を出て行く。
アサーラ:去りゆく背中には「またあいましょう」。この繰り返し。
アサーラ:再び一人になった室内で、僅かな風に押されるように立ち上がってその食事を確認する。
アサーラ:元々食は細く、常人に足りる分量なら自分には足りる。
アサーラ:「……今日も話してもらえませんでしたね」
アサーラ:《ドクタードリトル》
アサーラ:独り言のようにつぶやく。
アサーラ:その声はこのあばら家を構成している声なき者たちにも届く。
アサーラ:返事はない。元々、意思の疎通はとても難しい。
アサーラ:この場所の精霊たちはとても気難しいのだろう。色んなものを見てきたのだと思う。
アサーラ:運び込まれた食事から平たいパンを選ぶ。
アサーラ:肉付きの薄い指でいくつかを摘みとって、明かり取りの窓に並べていく。
アサーラ:このような環境にも、小さな動物たちは居る。
アサーラ:虫に、尾のある動物に、空を渡る鳥。
アサーラ:同じく運び込まれた水で少しだけ唇を湿して、椅子に戻る。
アサーラ:緩やかに背筋を伸ばして唇を開く
アサーラ:「………~♪」
アサーラ:小さな鼻歌の旋律が流れる。
アサーラ:困難に立ち向かう、勇気を表した曲だ。
GM:その曲に合わせるように、小さな囀りが響き出す。
GM:高く、綺麗に澄んだ響き。だけど、アサーラにとってはそれ以上の意味を持つ。
ウグニャ:「おはよ、姫!」
アサーラ:「おはよう、ウグニャ」歌うような旋律に意味を乗せる。
アサーラ:「今日はよく眠れていた?」
ウグニャ:「うん、たくさん!でもそのせいで姫の歌ちょっと聞きのがしちゃった」
ウグニャ:「せっかくだから一番から聞きたかったな……」
アサーラ:「じゃあ、ここからは一緒に歌いましょう」
アサーラ:「おはようの歌に変えますね」鼻歌の旋律が変わる
ウグニャ:「やった!いっしょに歌う!」
GM:しばし、二人の歌が部屋に満ちる。それは他人が聞けばアサーラ一人の歌に鳥の囀りが合わさっただけに過ぎないだろう。
GM:だが人ならざる者と言葉を交わすアサーラにとっては、この囚われの日々を共にしてきた小さな友人との細やかな共演だ。
アサーラ:その声は歌とは別に語りかける意味を持つ。小鳥のウグニャと他愛のない会話を続けていく。
アサーラ:寂しがりのアサーラは、この陽気で小さなお友達がいなければきっと泣いていた
アサーラ:「今日も、皆さんとお話できませんでした」
ウグニャ:「きっとみんな、すっごく照れ屋なんだよ」
ウグニャ:「姫はとびきりかわいいもん。なんて答えようか迷っちゃうんだ」
アサーラ:「まあ、そんな立派な事を言うんですから」くすくす笑います。
アサーラ:「それならうんと迷っても、いつかお返事を貰えるといいですね」
ウグニャ:「だいじょうぶ!そのときはとってもすてきなお返事が来るよ」
ウグニャ:「それまでたくさん迷っちゃった分ね」
アサーラ:「迷ってる間に話したいことがたくさんたくさん、湧いてきちゃいますね」
アサーラ:「ここにきてもうどれぐらいでしょう。万知の民の皆さんも心配しているかもしれません」
アサーラ:「会えない間に、話したいことがいっぱい出てきます」
ウグニャ:「どれくらいだっけ……?忘れちゃった」
ウグニャ:「でも、その分会ったときたくさんお話しが出来るよ」
ウグニャ:「姫のお話だもの。きっとみんな喜んで聞いてくれるよ」
アサーラ:「えぇ。うんと長いお話になりますね」
アサーラ:「夜を千回超えても足りないくらい、話したいことがいっぱいあります」
アサーラ:朝起きて挨拶をする人たちを思い出す。氏族の人たちを思い出す。
アサーラ:……幼い頃。今とは別の場所で生きていた頃を思い出す。
アサーラ:「……会いたいなあ」歌声に少しだけ、悲しい音が交じる。
ウグニャ:「会えるよ、きっともうすぐ!」
アサーラ:「………うん、そうですねっ」
アサーラ:ふふ、と小さなお友達の声に明るく返す
アサーラ:「ウグニャは今日何をするの?」
ウグニャ:「今日はね、まずごはんを食べてー」
ウグニャ:「それから姫とお話しするの」
アサーラ:「そうなのね!わたしも今日は、ウグニャといっぱいお話したいと思っていたの」
アサーラ:運ばれてきた食料を、小さな欠けたお皿に移す。
アサーラ:小さくしたパンに水分。小鳥のウグニャにも食べやすいものたち。
アサーラ:自分の分も少しずつ口に運びながら、小さく歌と囀りを続けていく。
アサーラ:………ウグニャとの会話をゆっくり続けていく。
アサーラ:幼い頃、怖い場所から逃げていた。その時手を引いてくれたのは兄だった。
アサーラ:今回は、怖い人が手を引いて、安心できる場所からわたしを連れて行く。
アサーラ:それがとても怖くて、一人だときっと泣いていたでしょう。
アサーラ:小さな小さな、それでもとても明るいお友達とのお話をしながら。
アサーラ:明日はきっと、と歌い上げる。
アサーラ:…………だから、皆が静かになる夜に眠るとき。
アサーラ:ちょっとだけ怖いのは、秘密にしていることだ。
GM:静かで恐ろしい夜が明け、新たな朝がやってくる。そして――。
???:「よう、お姫様」
GM:その日ドアを開けたのは、昨日までとは別の男。
アサーラ:「おはよう、ございます」
アサーラ:話しかけられたのにビックリして、ちょっとだけ挨拶が遅れてしまいました。
GM:多くの傷痕に火傷跡が刻まれた肌。ギラリとした目つき。
GM:一目で堅気の人間ではないことが分かるだろう。
???:「ハー……なるほど。ボスがあれだけ言うのもよく分かるな」
アサーラ:夕焼けの砂漠を秘めた黄金の瞳が少し丸く、驚きを表しています。
アサーラ:「ええと…お話相手になってくださるのでしょうか?」おそる、おそる。
???:「ハハ!マジで言ってるのか?」
???:「箱庭育ちとは聞いてたが、とんだ花畑頭だな。本当に万知の民なのかよ」
アサーラ:その言葉は荒れた木材のようにチクリとしていました。
アサーラ:「はい。アサーラ……」家族を表す姓は省略して「アサーラと申します。その、あなたは?」
???:「……マジの花畑だな。自分を売るヤツらの名前を知ろうなんて」
???:「まあいいや。俺はガザ―ル」
ガザ―ル:「ボスの言いつけに従ってお前の御迎えに上がった」
ガザ―ル:「これからお前は売られるために聖都に向かうんだ」
アサーラ:「ガザール、さん、ですか」
アサーラ:こくり、と喉が鳴る。
アサーラ:この方の言う"売る"という言葉はとても熱くて、炎のように燃えていると感じます。
アサーラ:かつて、その熱を感じたことが一度。
アサーラ:今までの生活のすべてが崩れる時の、あの炎の熱さ。
アサーラ:それは肌も砂も容赦なく熱してしまうほどの。
アサーラ:太陽にも似た、恐ろしい言葉でした。
アサーラ:(………とても熱い、のに)
アサーラ:ぶるり、と。
アサーラ:わたしの体は震えたのです。



GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です。
アサーラ:どうしよっかな。裏市場に対しては見てからのほうが良いですか?
GM:どちらでも構いませんよ
GM:見てからでも見る前でも
アサーラ:じゃあ「裏市場 P聖都への興味/○N言葉の熱さ」で取得します
アサーラ:以上で!
GM:はーい、それではシーンエンドとなります。



【OP/アーディル・アル=マリク・スライマーン】

GM:アーディルさんのOPとなります。登場侵蝕をどうぞ。
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (43 → 49)



GM:聖都にほど近くの洞窟。人目を憚るように止められた幾頭かのラクダ。
GM:その奥には、老若男女問わず集められた痩せこけた人々。誰も彼もが足首に枷を嵌められて死んだ目をしている。
GM:本来なら半ば野盗に足を突っ込んだ商人たちの粗野な笑い声が響くはずのそこに、今は困惑と悲鳴が満ちていた。
奴隷商人達:「な、なんだコイツは!?」「おい、奥の連中も呼んで来い!」「待て、まさかアイツ……」
アーディル:「……オイ、もう一度聞くぞ」
アーディル:奴隷商人の一人を胸ぐらを掴み上げている、背の高い男。
アーディル:褐色の肌に鮮やかな金髪と碧眼という組み合わせは、この近辺では珍しい身体的特徴であり、異国の血を感じさせる。
アーディル:身につけた白いターバンやローブは過酷な砂漠を行き来する行商人の一般的な装いだが
アーディル:随所にあしらった金の刺繍、或いは身につけた短剣や杖のの装飾は目利きが見れば相当な代物であり、羽振りの良さを伺わせる。
アーディル:本来なら、彼らがこれから商品を出荷するはずだった競売に参加していたであろう商人、それも豪商の類。
アーディル:それが何故か、彼らのアジトを襲撃している。
アーディル:「本当にこの絵の女を扱っていないんだな?」
アーディル:手に持った小さな肖像画を男に見せる。
アーディル:銀髪褐色の可憐な少女だが、どこか古ぼけてもいる。
奴隷商人達:「し、知らねえよそんな上玉ぁ!良いから放しやがれ!」
アーディル:「実際はこれより少し齢を重ねて、今は十六ってとこだ」
アーディル:「そうだ。上玉だ。オマエみたいなセコイ奴隷商でもわかるくらいのな」
アーディル:「ここにいないのはわかってる。聞いてんのは取引の履歴も含めてだったが……」
アーディル:「……そうか。居ないか」
アーディル:「神に誓うか?」
奴隷商人達:「誓う!神でも太陽でも誓ってやる!だからいい加減放せ!」
アーディル:「わかった」頭を大きく後ろにのけぞらせて
アーディル:奴隷商人に強烈な頭突きを食らわせ、昏倒させる。
奴隷商人達:「ぐぅ……」
GM:喚いていた男が白目をむいて静かになる。
アーディル:「安心しな。仮に嘘ついてても、暫く日の目は拝めねえとこにブチ込んでやる」
アーディル:男を地面に放り投げて
アーディル:「……ここもハズレか。イヴ!!そっちはどうだ!!」
アーディル:先程まで剣戟の音が響いていた奥の部屋へと声を張り上げる。
イヴ:「何にも?酒臭い不男共しか居なかったわよ」
イヴ:ふわりと重力を意に介さないように浮いた少女が出てくる。いつの間にか剣戟の音は止んでいた。
イヴ:「この私を物見に使わすなんて良い度胸ね、アーディル」
アーディル:「物見じゃねえ。そっちの部屋は用心棒共の詰め所だって聞いてたからな」
アーディル:「露払いに寄越したんだよ。適材適所だ」
イヴ:「要は面倒を押し付けたんじゃない。より腹立たしいわ」
イヴ:形の良い眉を顰めながら、君の背後へと回り首に手を回す。
アーディル:「仲間の奴隷商がいればそいつも尋問してたんだがな。その様子だと本当にこいつ一人だけか」
イヴ:「腹立たしいから後は自分で動きなさい。私は眺めて遊ぶから」
アーディル:「いっつも遊んでばっかだろ。いいよ。どうせ荒事以外の仕事は期待してねーから」
イヴ:苦言は聞こえていないのか、素知らぬ顔でじろじろ洞窟内を見回している。
アーディル:「おいこら!手伝わねーなら大人しくしてろ!」
アーディル:怒鳴り散らしながら、落ちていた紙とインクで書簡のようなものをしたためる
アーディル:聖都の憲兵隊に向けた手紙だ。後は伝書用の鳩なり何なりを探して送りつければ
アーディル:勝手に処理をしてくれるだろう。部屋を見回す。
イヴ:「あら。大人しくしろだなんて契約を結んだ覚えはないわよ」
アーディル:「そのくらい雇用契約の内だろうが」
イヴ:「知らないわ。契約は守るけど契約外は私の自由。私が提示したのはそれだけ」
アーディル:「"汝の成し得るところはすべて成すべし"これが第一の契約だ」
アーディル:「オマエが言いつけも守れねえクソガキだってんなら、たしかに契約外ではあるけどな」
イヴ:「……ふーん。そう」
イヴ:「たかが部屋を見回す程度のことに腹を立て、女王をクソガキ扱い」
イヴ:「貴方こそ随分子供じゃない、アーディル?」
イヴ:「当てが外れたのがそんなに苛立たしいの?」
イヴ:すうと目を細めながら嘲るように唇を吊り上げる。
アーディル:「この顔が楽しそうに見えんのか?女王様」
アーディル:「さぞ臣下も苦労しただろうな。人の心がわからない王様に仕えてよ」
イヴ:「馬鹿ね。女王が人の心なんてものを気に掛ける必要がある?」
イヴ:「苦労したのは私の方よ。誰も彼も私の心を慮るのが下手くそなんだもの」
アーディル:「そりゃご愁傷さま。けど安心していいぞ」
アーディル:「今は俺がオマエの主だ。俺は別にオマエに慰めて欲しくも労って貰う必要もねえ」
アーディル:「俺の邪魔にならない限り、オマエの好きにやればいい。聖都のガキ共と遊び呆けようが勝手にしろ」
イヴ:「当たり前でしょ。慰めも労いも女王の仕事じゃない」
イヴ:「したいだけ好きにするから仕事があったら泣きつきなさい。契約内なら叶えてあげる」
イヴ:それだけ言うと、アーディルの持つランプの中へと吸い込まれるように消えていく。
イヴ:恐らく洞窟の中を眺めるのに飽きたのだろう。彼女が何も言わず消える時は大体そうだ。
アーディル:「……わかってるさ。俺達はそのための取引仲間だ」
アーディル:ランプを袖の中に閉まって。
アーディル:「……と、見つけた」飼われていた伝書鳩を見つけて、檻から出す。
アーディル:《ドクター・ドリトル》「聖都の第八兵舎に届けてくれ。わかるか?」
アーディル:奴隷商人のアジトの場所と、捕らえられた奴隷の内訳を記した手紙を託し、外に連れて行く。
GM:くるる、と鳩が鳴く。それが肯定であることが君には理解できる。
アーディル:「よし、いい子だ。終わったら五番通りで一番大きな商会に寄りな。いいもん喰わせてやる」そのまま鳩を空へと放す
アーディル:「……」遠くに飛び去っていく鳥の影を暫く見つめて
アーディル:「……籠の鳥、か」
アーディル:妹、アサーラは病弱な子供だった。
アーディル:それなのに当時から元気の有り余っていた自分の遊びに無理をして付いてこようとして、度々体調を崩して
アーディル:その度に、母に叱られたものだ
アーディル:自分の中の妹の面影は、あの頃のまま変わることはない。
アーディル:月の光を映したような、といった美名は、元は母の物だったろうか
アーディル:離れ離れになって数年。月はその姿を変えずとも、人が変わるには十分すぎる時間だ
アーディル:兄弟の中で一番小さかった自分が、見違えるほど大きくなったように
アーディル:それでも、確信がある。
アーディル:例えどの様な姿になっていたとしても、自分は彼女を見間違えることはないだろう。
アーディル:願わくば、それが手で触れられて、言葉を交わせるのならば
アーディル:生きてさえいるのなら
アーディル:「……何もかも、売り払っても良いんだけどな」
アーディル:「聞いてるか神様?」
アーディル:この世界の人間は、等しく神の奴隷である、とは、どこぞの宗教家の言葉だったか
アーディル:物言わぬ主人を責めるように、男は照りつける太陽を薄目で睨んだ。



GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です。
アーディル:妹には既に取ってるので……保留!
アーディル:以上です!
GM:OK。では改めてシーンエンド。



【OP/千原海智&三瀬川りんか】

GM:お二人とも登場侵蝕をどうぞ。
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (31 → 32)
三瀬川りんか:47+1D10
DoubleCross : (47+1D10) → 47+9[9] → 56

千原海智:みっ三瀬川さん
三瀬川りんか:やばい……



千原海智:大地には、崩壊しかけた巨大なビル群が、どこまでもどこまでも広がっている。
千原海智:空に広がる灰色がかった雲に、ようやく裂け目が生まれて、真白い光が射しこんだのは、ついさっきの出来事。
千原海智:つまり、この世界は救われた。
千原海智:一番高いビルの屋上に仁王立ちしている。この世界には多少不似合いな、現代日本の制服を着た少年。
三瀬川りんか:その傍らに、同じく制服姿の小柄な少女。ボブカットの髪を揺らして、光の注ぐ空を見上げている。
千原海智:「……結局」
千原海智:「この世界で、星を見ることはできなかったね」
三瀬川りんか:「そうだねー。ちょっと残念かも」
三瀬川りんか:「でも、ほら」青空を指差して「きっとこの世界の皆は、今夜から沢山見られるよ」
千原海智:「うん」満足げに頷く。「僕達の代わりに、満喫してもらうとしよう」
千原海智:「ちょっともったいない気はするけど…、夜まで待つのだって、時間が惜しいからね!」
三瀬川りんか:「せっかちなんだからな~」
千原海智:「善は急げって言うじゃないか!」
三瀬川りんか:「急いては事を仕損じるとも言うでしょ」
千原海智:「んんーーー…!?」
千原海智:「……僕は急いても仕損じない!」
三瀬川りんか:「ほんと自信満々だよね~」からから笑って
三瀬川りんか:荒廃していた世界を眺める。「千原くんは覚えてないらしいけど……わたしの世界に来る前も、こんな風にどこかの世界を救ってたのかな?」
千原海智:「うん。覚えてないけど、そうに違いないさ」
千原海智:やはり自信満々に世界を見つめる。「この千原海智が、何もしてないってことはないだろう」
千原海智:「たぶん!」
三瀬川りんか:「それは絶対そう!」面白そうに「大人しくしてる千原くんとか想像できないもん。絶対キモいよ~」
千原海智:「キモいはひどくない!?」
三瀬川りんか:「じゃ試しに静かにしてみてよ、今」
千原海智:「オーーーウ」
千原海智:「……………」とりあえず黙ってみる。三瀬川さんをじっと見つめる。
三瀬川りんか:「…………」
千原海智:「……………」
三瀬川りんか:その様子をじっと眺めて
三瀬川りんか:「……きも~~~~~!!」膝を叩いて爆笑する
千原海智:「なっ、なっ、なっ」耳が赤くなる。
千原海智:「キモくないだろ!かっこよかった!」
三瀬川りんか:「あはははは!なんか千原くんじゃないみたい!やめやめ!普通にしてて、普通に」
千原海智:「はーーー!?やだね。僕にだってクールな魅力があることを君に分からせてやる」
三瀬川りんか:「ええ~……?やめときなよ~向いてないと思うけど……」
千原海智:「青少年の溢れる可能性をそんなあっさり否定しないでもらいたいな!」
千原海智:「だいたい、言ってる君だって、静かにできない側の人間だろ」
三瀬川りんか:「わたしは最初から静かにしようとしてないもん」
千原海智:「なんだよ!ズルいぞ!」
三瀬川りんか:「明るく元気な三瀬川りんかで通ってるから……まあわたしは?クールにやろうと思えば出来ますけど?」
三瀬川りんか:ふふん、と胸を張る。
千原海智:「ふーーん?」それを横目に見る。ちょっと照れる。
三瀬川りんか:「試してみよっか」
三瀬川りんか:「…………」じっと黙って千原くんを見つめる。
千原海智:「……………」
三瀬川りんか:「…………」
千原海智:その様子をじっと眺めて
千原海智:「………………」ますます照れてくる。目を逸らす。
三瀬川りんか:「………………」
三瀬川りんか:「……や……」
三瀬川りんか:「なんかコレ……ハズくない……?」目を逸らす。
千原海智:「………さっ」
千原海智:「最初にやるって言い出したのは君だろ!」
三瀬川りんか:「そっ……そうだけどー!思ってたのと違ったっていうか……」
三瀬川りんか:「やめやめ!ほら……何だっけ?善は急げ?」
三瀬川りんか:「次の世界に行かなきゃでしょ!」
千原海智:「んんっ」
千原海智:「そ…そうそう。そうでした!」
千原海智:「善は急げ!世界が僕らを呼んでいる限り!」
三瀬川りんか:「えっ何それ決め台詞?続けた方がいい?」
千原海智:「ここでいつもの窓出すの!」
三瀬川りんか:「はいはい」
三瀬川りんか:虚空に手を翳すと、ひび割れと共に、世界そのものに穴が空いたような『窓』が現れる。
三瀬川りんか:中は光を吸い込むような暗黒。何があるのか、全く見えない。
千原海智:楽しそうにそれを覗き込む。「よっし」
千原海智:ひょいっと三瀬川さんを横抱きに抱え上げます。
三瀬川りんか:「ひゃっ」小さく悲鳴を上げる
三瀬川りんか:「……もー……毎回やる必要ある?これ」
千原海智:「あるよ! 絶対に離れないようにしないといけないだろ」
千原海智:笑う。
三瀬川りんか:「そうかもだけど~……」胸の中からぶつくさ抗議する。
三瀬川りんか:「……今度はどんな世界だろうね?」
千原海智:「決まってるよ」
千原海智:「僕らの味方さ!」
三瀬川りんか:くすりと笑う。
三瀬川りんか:「そうだといいな」
千原海智:「大丈夫だよ。どんな世界だって、怖くないさ」
千原海智:足を踏み出す。『窓』に向けて。
千原海智:「行くよ、三瀬川さん」
三瀬川りんか:「うん。一緒に」
三瀬川りんか:身を寄せる。
三瀬川りんか:「行こう、千原くん」
千原海智:「ああ!」
千原海智:楽しそうに笑う。虚無をそのまま描いたような暗黒に向かって、恐れずに飛び込んだ。

---

GM:窓の中へと飛び込み、その先へ。暗黒に包まれたのはほんの一瞬。
GM:気付けば、君が立っていたのは見渡す限り地平線が広がる砂漠の真ん中。
GM:ギラギラと照らす太陽も、さくりと音を立てる熱い砂も。君を取り囲む全てが一瞬前とは別の世界であることを物語っている。
千原海智:「オー……」「イーーッツァ、砂漠……」
千原海智:「砂漠って英語でなんて言うんだっけ、三瀬川さん」
千原海智:「ん?」
千原海智:いない。
千原海智:抱えていたはずの彼女がいない。
千原海智:「んん!?」
千原海智:「みっ…………」キョロキョロと周りを見回す。いない。というか砂しかない。
千原海智:「………三瀬川さーーーーーん……!?」
千原海智:「アーーンド、ここ、どこーーー………!?」
GM:途方に暮れた君の声だけが砂漠の果てまで響いて行った……。



GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です。
三瀬川りんか:千原くんは固定ロイスなので取得なしで!
千原海智:同じく三瀬川さんが固定ロイス!
千原海智:そしてシナリオロイスは異郷!
千原海智:異郷/好奇心:〇/不安/ロイス で取得します
千原海智:以上で!
GM:では、改めてシーンエンド。三瀬川さんもタイミングを見てシナリオロイスを取得しておいてください。



【Middle1/アサーラ&三瀬川りんか】

GM:このシーンはお二人の合流シーンになります。登場侵蝕をどうぞ。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (37 → 44)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 5)増加 (56 → 61)




GM:千原君の叫びが砂漠へと空しく響いていた頃。
GM:そこから何キロか離れた地点。同じく地平線しか見えない砂漠の中継地にて。
GM:三瀬川さんもまた途方に暮れていた。
三瀬川りんか:「おお……」
三瀬川りんか:雲の少ない空、果てしなく続く熱砂の真ん中で地平線を見渡す。
三瀬川りんか:「これは……アレだね」
三瀬川りんか:「いわゆるデザート……甘味ではなく……」
三瀬川りんか:「千原くん、そっちに何か見え……あれ?」
三瀬川りんか:振り向いて、きょろきょろ見回す。一緒にいるはずの恋人の姿が無い。
三瀬川りんか:「……千原くん?おーい?」
GM:答えはない。そして見える範囲にも彼の姿はない。
三瀬川りんか:近くの砂丘を登って、辺りを見回す。
三瀬川りんか:「どこ行っちゃったの~……?」
三瀬川りんか:「……もー……離れちゃうなら抱っこの意味無いじゃんかー……」
三瀬川りんか:独り言を言いつつ、途方に暮れて空を見上げる。一羽の猛禽が高空を旋回しているのが小さく見えた。
三瀬川りんか:「熱……」
三瀬川りんか:じりじりと照り付ける陽射しから逃れ、砂丘の影に入る。
三瀬川りんか:(今すぐ滅びそうな世界って感じでもないし……普通に酸素もある。水……は無いけど……そこまで危なくは無さそう)
三瀬川りんか:(千原くんとは逸れちゃったけど…… どこにいるのかな。近くならいいけど……世界の裏側だったりしたら……)
三瀬川りんか:そこではたと気付く。
三瀬川りんか:自分の能力──開く『窓』のことは、自分自身、よく分かっているわけではない。
三瀬川りんか:これまでがそうだったからと言って、ずっと同じように働くという保証などどこにも無い。
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:(……世界の裏側、なら……まだいいけど)
三瀬川りんか:(もし……別の世界に飛ばされてたら……?)
三瀬川りんか:この不安定な能力で、再び会える保証など、どこにも無い。確率は限りなく低いだろう。
三瀬川りんか:「嘘……やだ、そんなのって……」
三瀬川りんか:込み上げてくる不安に、膝を抱えて蹲る。砂漠の熱気からとは別の、嫌な汗が浮かぶ。
三瀬川りんか:「どこにいるの……?千原くん……」
三瀬川りんか:「早く来てよ……」
三瀬川りんか:じわりと視界が滲みそうになって、きつく目を瞑った。
GM:その時、俯いた君の耳に音が聞こえてくる。
GM:ざく、ざく、と。何か生き物が砂を踏みしめる音だ。
三瀬川りんか:「……!」ハッとして顔を上げる。
三瀬川りんか:「千原くん!?」
三瀬川りんか:砂丘から身を乗り出し、走り出る。
GM:君の目に映ったのは期待した彼の姿ではなく、ラクダとそれが引く馬車のようなもの。
GM:馬車のようなものは、砂に足を取られないようにかタイヤの代わりにそりが付いている。
GM:そしてその御者台に座った男が君を見て目を丸くした。
三瀬川りんか:「…………」目を丸くする。
三瀬川りんか:「……ラクダだ!」
三瀬川りんか:「あっ砂漠だから……!?初めて見た……いや動物園で見たことあったっけ……?」
三瀬川りんか:「あっすいません!あの~……あっ言葉通じます?」騎手の男に声を掛ける。
三瀬川りんか:「マイネームイズ……いやアラビア語……?アラビア語わかんないな……」
ガザール:『لا يوجد أحد كهذا إنه زي غريب، لكن... أين أنت بالخارج؟』
GM:何かを言っているようだが、君には理解できない言語のようだ。
三瀬川りんか:「やばい!何言ってるか全然わからん!」
三瀬川りんか:「すいませんこの近くで……何かやたら自信満々な男の子見ませんでしたか?」
三瀬川りんか:「歳はわたしと同じくらいで……顔は……ま、まあ……そこそこ?かっこいい感じ?なんですけど……」
三瀬川りんか:身振り手振りで何とか伝えようとしている。
ガザール:『...... شخص أجنبي؟ لست على دراية به.』
三瀬川りんか:「えっ何……?知ってる感じ?知ってる感じかなこれ……」
ガザール:何かを呟きながら首を捻り、君をじろじろと眺めまわし。
三瀬川りんか:「あっじゃあ……案内して頂いてもいいですか?ご迷惑でなければなんですけど……」
ガザール:そのうち何かを納得したように頷いて、くいと君の手を引く。
三瀬川りんか:「あっすいませ~ん……えへへ……お世話になりまーす」
ガザール:そのまま御者台に置かれていた袋の中へ片手を突っ込んで何かを引っ張り出し――、
GM:ガチャン。
ガザール:金属音と共に君の両手首に手枷をかける。
三瀬川りんか:「いや~困ってたので助かっちゃいました…… ……ん?」
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:「コレ手錠じゃない!?」
三瀬川りんか:「ちょっとちょっと!違いますって!」ガシャガシャ手錠をゆすって
ガザール:狼狽える君を気にもかけず、ひょいと抱えると馬車の荷台へ放り投げる。
三瀬川りんか:「わたし悪いことしてな……ぎゃーっ!?」放り込まれる
ガザール:『حسنا، يبدو أنه سيبيع. قد يزيد عدد الهدايا التذكارية وستزداد الحصة!』
ガザール:何か満足そうに独り言ちているが、何を言っているかはやはり分からなかった。
三瀬川りんか:「何か満足そうだけど分かりませんって!ねえ!これ外してくださいよ!」
アサーラ:「……??」荷台の隅で、突如放り投げられた闖入者に驚いている
三瀬川りんか:「も~っ……!助けてよ千原くーーん…… ……あれ?」
三瀬川りんか:「あ……どうも……」先客?に気付いて会釈する。
アサーラ:「……سعيد بلقائك」恐る恐るといったふうに、君には聞き慣れない音の響き。
アサーラ:鏡写しのようにこちらも会釈。
三瀬川りんか:「あっダメだ……こっちも何言ってるかわかんない……」
アサーラ:《ドクタードリトル》少女が御者の方を気にした後、少しだけ節を付けて歌うように言葉を紡ぐ
アサーラ:「はじめまして。わたしはアサーラといいます」
アサーラ:月の額冠が少しだけ光をやどし、その言葉の意味があなたにはわかる。
三瀬川りんか:「えっ何……!?すご……ディズニー?」
アサーラ:「ディズ…?」首をかしげる
アサーラ:「いえ、アサーラ。アサーラです。わたしの名前」
三瀬川りんか:「あっアサーラさん!初めまして!わたし三瀬川りんかです!」
三瀬川りんか:「言葉通じてよかった~。あの……うっかり道に迷っちゃって。ここ、どこですかね?」
三瀬川りんか:あははー、と後頭部に手をやりながら尋ねる
アサーラ:「ミツセガワリンカ。不思議なお名前ですね」
アサーラ:その名前を何度かつぶやく。
アサーラ:「今は聖都に向かっているのだと思います。あの人は、そこへ連れて行くと言っていました」
三瀬川りんか:「生徒……?あっ聖都か」
アサーラ:「はい。外国のお方には馴染みがないでしょうか?」
三瀬川りんか:「あの人、あなたのご友人ですか?なんか手錠掛けられちゃって……」手首を見せて「外すようにお願いしてもらえませんか?」
アサーラ:「それは……」
アサーラ:悲しそうに目を伏せる。
アサーラ:少女の手にも同じように手錠が掛けられている
アサーラ:「すみません。わたしのお願いを聞いてくれる人ではありません……」
アサーラ:「わたしは、………」きゅ、と唇を丸める
アサーラ:「奴隷として売られてしまうのです」
三瀬川りんか:「どれ……」
アサーラ:その言葉を恐ろしく扱うように細い声。
三瀬川りんか:「……じゃああの人、奴隷商人なんですか!?」
アサーラ:「……はい。ガザ―ルさんと言いました。あの人が聖都でわたしを売るのです」
アサーラ:「それと………」
アサーラ:気まずげにあなたの手首を見る
アサーラ:「…………」
三瀬川りんか:「そんな……許せませんよ……!21世紀にもなって人身売買なんて……」
三瀬川りんか:「あなたみたいな綺麗な人を……」
三瀬川りんか:視線を追って自分の手首を見る
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:「わたしもじゃん!?」
アサーラ:「………」ちらりと上目遣い
アサーラ:「ミツセガワリンカさんも、良い価値が付くと」
アサーラ:「分前が増えることに嬉しそうでした……」
三瀬川りんか:「え~っ?ちょっと照れるなあ……」
アサーラ:「すみません、わたしが忠告できれば……」
アサーラ:「……照れ?」
三瀬川りんか:「じゃなくて!!わたしも売られちゃうの!?」
アサーラ:「え、あっ、はい、たぶん」
アサーラ:「わたしもしばらく他の場所で過ごしていて、迎えが来てしまったので…」
アサーラ:「ミツセガワリンカさんは…この辺りの人ですか?もしかしたら助けが来るかもしれませんが…」
アサーラ:見覚えのない服装を控えめに見ている
三瀬川りんか:「いや……ちょっと遠くから来たんですが……助け……助けかあ……」
アサーラ:「仲の良いお方とか……」
三瀬川りんか:「うう……早く来てよ千原くーん……」
三瀬川りんか:「あっ……そういうアサーラさんは?誰か助けとか……」
アサーラ:「…………………」しょーん。
アサーラ:「多分探してくださってるのだと……思います……」
三瀬川りんか:「あっしょげちゃった……そうなんですか……」
アサーラ:「はい……」
アサーラ:「あ、でも………ただ、一人だけ、もしかしたら」
アサーラ:「……ずっと昔に、わたしが困ってるとき」
アサーラ:「助けてくれる人なら、います」
アサーラ:ふ、と何かを思い出すように柔らかな笑み。
三瀬川りんか:「……そうなんですか?」
アサーラ:「はいっ」
アサーラ:「お兄様はすごい人ですから。……その、もう何年も会えてませんけど」
アサーラ:「困った時に考えると、元気が出るんです」
三瀬川りんか:「お兄様!いいなあ……」
アサーラ:「………ミツセガワリンカさんの言ってたチハラクンも」
アサーラ:「そういう人ですか?」
三瀬川りんか:「うっ……」
アサーラ:「……??」
三瀬川りんか:「ま……まあ、そうですね」やや頬を染め、目を逸らす。
アサーラ:「顔が赤いです」覗き込む
アサーラ:「太陽に当たりすぎましたか?横になりますか?」場所を開けようとする
三瀬川りんか:「だ……大丈夫です!赤くないですから!」掌を振って
アサーラ:「ですがこんなに…」自分の褐色の手と比べて、白い肌に差した朱を見比べている。
三瀬川りんか:「……千原くんは……わたしが困ってるとき、いつも助けてくれる人……です」
三瀬川りんか:「だから今回も……きっと来てくれると思います」
アサーラ:「わぁ…」夜を見守る満月のように黄金の瞳がキラキラと輝きを増す。
三瀬川りんか:ぎゅ、と手錠の掛けられた手を握り締める。
アサーラ:「はい、信じましょう、ミツセガワリンカさん」
アサーラ:そ、とその手に自分の手を重ねて。
三瀬川りんか:「はい……あなたのお兄さんも、きっと来てくれますよ!」
アサーラ:「えぇ、はい」
アサーラ:「この金砂の上で起こるすべてのことを、世界は知っています」
アサーラ:「………頑張りましょうね」
アサーラ:と言って
アサーラ:先程まで潤んでいた瞳の端に浮かんだ雫を、密かに拭った
三瀬川りんか:重ねられた掌と、そこに掛けられた手錠を見つめる。
三瀬川りんか:能力を使えば壊せるかもしれないが、自分の力は出力の加減が難しい。近くに居るアサーラさんにまで害が及ぶ可能性もあるし──
三瀬川りんか:何より、今逃げ出したところで、再び砂漠の真ん中に放り出されるだけだ。
三瀬川りんか:少なくとも今は、大人しく捕まっているしかないだろう。
三瀬川りんか:彼女は聖都に行くと言っていた。そこに千原海智はいるのだろうか。
三瀬川りんか:(……砂漠の真ん中で、困ってないといいけど……)
三瀬川りんか:馬車の外、果てしなく続く茫漠たる熱砂を眺める。
三瀬川りんか:(こんなに広い中から、わたしのこと、見つけてくれるのかな……)
三瀬川りんか:「……千原くん……」
三瀬川りんか:小さな呟きを漏らして、荷車の揺れに身を預けた。




GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です。
三瀬川りんか:異郷 興味/○不安
三瀬川りんか:アサーラ ○連帯感/隔意 で取得します!
アサーラ:「ミツセガワ 三瀬川りんか ○P境遇への心配/N出自への興味」で取得!
アサーラ:以上です!
GM:OK。ではシーンエンド。



【Middle2/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】

GM:こちらはお二人の合流シーンです。登場侵蝕をどうぞ。
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (32 → 39)
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (49 → 59)



GM:時は少し進み、千原君へと視点が戻る。
GM:彼が降り立ったのは建物や木の影さえ見えない砂漠の真ん中。
GM:当然1時間やそこら歩いた程度では何かに行き当たることも見つけることも出来ず。
GM:ギラギラと照り付ける日差しと、それによって暖められた砂から立ち上る熱気。
GM:二つに挟みうたれた君は、あっという間に体力を消耗しきっていた。
千原海智:「三瀬川さーーーーん、……みつせがわさーーーーん……」
千原海智:額や首筋に汗がつたう。じりじりと炙られるような心地のなか、砂から足を引き抜くようにしながら歩いている。
千原海智:「みつせ……」掠れる。
千原海智:顔をしかめて、立ち止まる。
千原海智:後ろを振り返る。見渡す限り、ただただ赤茶色の地平線が広がっている。
千原海智:(……これは)
千原海智:(もしかして、結構ピンチ?)
千原海智:途方に暮れて空を見上げる。先ほどまで、高空を旋回していた一羽の猛禽は、いつの間にか姿を消していた。
千原海智:「……いや」
千原海智:「この千原海智が…こんなところで、ひとりさみしくゲームオーバーなんて…」
千原海智:「そんなつまらない結末、世界だって望んでない」
千原海智:掠れた声で呟く。再び足を砂から引き抜く。
千原海智:踏み出す。汗の雫が、赤茶色の砂に落ちた。
千原海智:「三瀬川さん」
千原海智:黄金の瞳が砂丘を睨む。
千原海智:「みつせがわさ」
千原海智:身体がぐらりと傾く。
千原海智:「ん」
千原海智:倒れる。
千原海智:「………」
千原海智:「………オーーーウ」
アーディル:その時、焼けるような砂の上に倒れ伏す少年の顔に、ふと影がかかる。
アーディル:雲ではない。空には相変わらず太陽がギラギラと輝いている。
千原海智:「………?」
千原海智:倒れたまま、視線だけ動かす。
アーディル:影の主は一人の男だ。ラクダの背に乗り、少年を見下ろしている。
アーディル:「………」暫くして一度、小さく溜息を付いて懐を探り
アーディル:どさり、と少年の顔の横に何かが落ちる。
千原海智:ぱちぱちと瞬きして、それを見る。
アーディル:なめした革で作られた袋の中に、液体が入っているように見える。
アーディル:元の世界では馴染みが薄いが、革製の水筒のようだ
千原海智:「……くれるの?」
アーディル:「ةعرسب برشا」
アーディル:さっさと飲め。というふうに身振りで伝える。
千原海智:喋る元気がなかったので、どうにか身を起こして、とりあえず水を飲む。
千原海智:ぐびぐびと嚥下する。熱くなった体に、冷たい水が気持ち良い。
千原海智:「ぷはっ」
千原海智:「はー…生き返った! お兄さん、ありがとう!僕の命の恩人だよ!」
アーディル:「؟اذه لثم ناكم يف لعفت اذام ، اًبحرم」
アーディル:「……?」
千原海智:「そっかそっか!僕の名前は千原海智だよ!」
アーディル:「؟اذكه ءارحصلا يف لوجتتو تومت نأ ديرت له」
アーディル:「……???」
千原海智:「お礼を言わせてほしいな! あ、更に言えば、僕は女の子を探してるんだけど…」
千原海智:身振り手振りで会話を続けるが、特にアーディルさんの言葉が分かってる訳ではない。
アーディル:噛み合わない言葉に少し戸惑うが、ふと何かに気付いたようにして
アーディル:(わかったわかったというジェスチャー)
千原海智:「?」キョトンとする。
アーディル:(もう少しそのまま話してみろ。というジェスチャー)
千原海智:「オッケー!」腕をグッと握るジェスチャー付きで応える。
千原海智:「この千原海智とあろうものが、この世界に来るにあたって、一緒に来てた女の子の手を離してしまったようなんだ!」
千原海智:「さっきまで歩き回ってその子を探してたんだけど、全然見つからなくて…」
千原海智:「すごく大切な子なんだ。はやく迎えに行かなくちゃいけない」両手を振り回すようなジェスチャーを付けている。
アーディル:スッと、もう大丈夫だと言うように手をかざす。
千原海智:「お兄さん、その子のこと、ここに来るまでに見かけなか……」口を閉ざす。
アーディル:何度か咳払いをして
アーディル:《ドクター・ドリトル》
千原海智:瞬き。
アーディル:「よし、大体覚えた」
アーディル:流暢な日本語で喋りだす
千原海智:「おお!?」
千原海智:「ジャパニーズ!?」
アーディル:「ジャパ……チーズ……?何だそりゃ」
アーディル:「俺はアーディル。マジャーラ商会のアーディルだ」
アーディル:「お前はチハラカイチ。合ってるな?」
千原海智:「アーディルさん!ああ、そうだよ。僕は千原海智さ!」
千原海智:嬉しそうな表情になる。
千原海智:「言葉が通じるなんてラッキーだな~…!助けてくれて本当にありがとう!」
アーディル:「大したことじゃない。それよりお前、今妙なこと言ってたな」
千原海智:「ん?」首を傾げる。
アーディル:「どうやってこんな砂漠の真ん中まで来たのか知らねえが、俺も聞いたこと無い言葉を喋るってことは東方の生まれか?」
アーディル:「こっちじゃその黒髪は物好き共の目にも留まりやすいだろうからな。奴隷商に狙われるのも当然か」
千原海智:「んんん?」
千原海智:「奴隷って…奴隷!? この世界にいると、奴隷商に狙われるの?!」
千原海智:「僕はたぶん日本人だから東方の生まれだし、だいぶ遠くの方から来たけど……」
アーディル:「何だ?大方お前も逃げ出して来たクチだろ?んでツレの女は哀れにも捕まっちまった……」
千原海智:「逃げ出してきたワケじゃないけど…っ」
千原海智:「これまでのパターン的に、絶対に三瀬川さんは捕まってる……!」
千原海智:「そういう不幸に襲われやすいから……!」
アーディル:「手を離しちまった。か……なかなか詩的な表現じゃねえか」沈痛な面持ちで憤っている。
アーディル:「ん?」
千原海智:「詩的な表現じゃないさ。本当に、手を離してしまったんだ!」アーディルさんを見る。
千原海智:「そう、僕らが、違う世界から来たときにさ!」
アーディル:「待て。俺はてっきり二人して奴隷船にでも乗って来たのかと思ったんだが」
アーディル:「……違う世界?」
アーディル:「何言ってんだお前?暑さでおかしくなったか?」
千原海智:「んんっ、なんでみんな理解するのに時間がかかるのかなっ」自分の説明不足を棚に上げる。
千原海智:「ともかくアーディルさん、僕を奴隷商のところに連れてってくれないかなっ」
千原海智:「そこに、僕が探してる女の子…三瀬川さんがいる。絶対にいると思うんだ!」
千原海智:ラクダに乗ってるアーディルさんにぐいぐい迫ります。
アーディル:「えらく自信満々だな。この辺りのこと何も知らないみたいなのによ」ぐいぐい来るのを押し戻しつつ
アーディル:「いや、そもそも……」
アーディル:「本来俺にそんな筋合いはねぇ」きっぱりと言い放つ。
アーディル:「砂漠超えは常に命がけなんだ。水を分けてやっただけでも感謝しろ」
アーディル:「……って、普通の旅人なら言うとこなんだけどな」
千原海智:「そんなぁ……っ」大げさにショックを受けそうになり。
千原海智:「…え?」
アーディル:「運が良かったなオマエ。俺は商人だ」
アーディル:「拾い物は目利きが済むまで手放さないのが信条なのさ」
千原海智:「おぉ…………」アーディルさんを見る。
アーディル:ラクダの背に跨って
千原海智:「クールガイ…………」
アーディル:「乗りな。チハラカイチ」手を差し出す。
千原海智:「………っうん!」
千原海智:手を重ねる。「カイチでいいさ!」
アーディル:「カイチ、か。てことはチハラが家名だな。どおりで変な名前だと思ったぜ」
千原海智:「なっ、良い名前だろ!」引っ張り上げられます。
アーディル:ラクダのコブの後ろに乗せて「いややっぱ変な名前」
アーディル:「道すがら詳しい話を聞かせてもらうぞ、カイチ」
千原海智:「ふふん、存分に目利きするといいさ! 高い値段がつくと思うよ!」
千原海智:自信満々に答える。
アーディル:「そりゃ有り難い。俺が奴隷商人じゃなくて良かったな」
千原海智:「…えっ!?」素直にビックリする。
アーディル:「安心しろ。売り飛ばしゃしねーよ。むしろ俺も探してるんだ」
アーディル:「世界一大切な女って奴をな」
アーディル:「良いビジネスパートナーになれるかもな」
千原海智:「……」瞬きして、アーディルさんの背中を眺める。笑う。「……うん」
千原海智:「あなたの話も聞きたいな。話が合いそうだ」
アーディル:小さく笑って手綱を引く。一頭のラクダと二人の男は、果のない砂漠の先へと進んでいった。



GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です。
アーディル:拾い物 千原海智 親近感/憐憫○ まだショックで支離滅裂なことを言ってるのかな……とちょっと思ってる。
千原海智:アーディルさんに 信頼:〇/厭気/ロイス 時々話を信じてくれてないな……と思っています。
GM:では、改めてシーンを切ります。



【Middle3/アサーラ&三瀬川りんか】

GM:今度はお二人のシーンになります。登場侵蝕をどうぞ。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (44 → 52)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (61 → 67)



GM:三瀬川さんが放り込まれてから、二回ほど昼夜が巡った。
GM:その間ずっと荷台に二人、いや二人と一羽きり。ガザールは最低限の水と食べ物を与える以外では君達に干渉しない。
GM:必然、流れる時間をやり過ごす方法は限られる。話に花を咲かせるか、眠るかだ。
三瀬川りんか:「聖都ってめっちゃ遠いんだね~」
三瀬川りんか:足を投げ出し、荷台の壁に背を付けて溜息を吐く。
三瀬川りんか:「暇だよ~揺れるしお尻も痛いし……」
アサーラ:「はい。なので、リンカさんが一人で歩いていたら大変だったとおもいます」
アサーラ:食事を細かくしたものをウグニャに与えている。
三瀬川りんか:「そういう意味ではラッキーだったかも?一人だったら干からびてただろうし……」
ウグニャ:つんつんとパンの端を啄んで。
三瀬川りんか:「そうしてるとマジでディズニーだな……」
アサーラ:「そう、なんでしょうか。どうでしょうね…」むむ、と真面目な顔でどちらが良いか悩む。
ウグニャ:「そういえば、リンカはなんで砂漠の真ん中にいたの?」
ウグニャ:ウグニャの言葉はリンカには通じないので、代わりにアサーラを見上げながら首を傾げる。
アサーラ:傍目には鳴き声に聞こえるそれにうなずいて。
アサーラ:「リンカさんは、あんな砂漠の真ん中で何をしていたのですか?」
三瀬川りんか:「えっ…… うーんと……」むむむ、と考え込んで。
アサーラ:口から出る音は歌うような旋律。それでも意味だけが伝わる。
三瀬川りんか:「わたし、元々は例の……千原くんと二人で、色んなところを旅して回ってるんだけど……」
三瀬川りんか:「その途中で、ええと……事故?があって……千原くんともはぐれるし、砂漠の真ん中に放り出されちゃったんだー」
三瀬川りんか:「で、途方に暮れてたところを捕まったって感じ」
三瀬川りんか:大きな身振り手振りで説明する。
アサーラ:「事故、ですか」眉根を寄せて悲しげな面差し。
アサーラ:「それは大変でしたね。チハラさんも無事だとよいのですが……」
アサーラ:そもそも自分たちは無事なのか、ということはちょっと悩みつつ。
三瀬川りんか:「う~ん。まあ、そう簡単に死んだりするようなヤツじゃないからそれは大丈夫だと思うけど……」
三瀬川りんか:「めちゃめちゃ運良いから、彼」
アサーラ:「まぁ、運が」
三瀬川りんか:「いや……逆に悪いのかな……?」
アサーラ:「どちらなのでしょう…?」
三瀬川りんか:「悪運……?」首を捻って
ウグニャ:「どっちか分からないなら良いことにしちゃおうよ」
ウグニャ:「そしたらきっと再会だってすぐできるよ!」
アサーラ:くすりとウグニャの言葉に笑って「そうですね、運がいいことにしましょう」
三瀬川りんか:「そうだね。そっちの方がいいや」笑って
三瀬川りんか:「アサーラさんのお兄様って人は、いま何をしてるの?」
アサーラ:「……んん」困ったように笑う
アサーラ:「ごめんなさい、わかりません。……お兄様と最後に会ったのは、もう数年も前のことですから」
三瀬川りんか:「あっ、そうだったよね……ごめんね、変なこと聞いて」
アサーラ:「いえ、気にしないでください。お伝えしたのはわたしですから」
三瀬川りんか:「じゃあさじゃあさ、どんな人なの?そのお兄様って」身を乗り出し
三瀬川りんか:「アサーラさんのお兄様ってことは、すっごいイケメンだったり?」
アサーラ:「それは…………」表情を整えようとするが、少しだけソワソワしている
アサーラ:「お兄様とは、ある氏族として育ったのですが……その頃のわたしはほんとに、何も出来ない子で」
アサーラ:「ずっと本を読んだり、勉強をしたり……そういうわたしの手を、お兄様は引いてくれるんです」
三瀬川りんか:「ほうほう」興味津々で聞いている
ウグニャ:「あのね、王子は姫とちがって金の毛と青の目なんだよ」
ウグニャ:「だから二人でならぶと太陽と月みたいなの」
アサーラ:「もう、ウグニャ」
アサーラ:たしなめるように言いつつも、声に嫌がる素振りはない。
アサーラ:「わたしは体力が無くて着いていくのも大変になると……足を止めて、綺麗なものを売る露天を見たり、休めるところに案内してくれたり」
アサーラ:「そうやってキラキラ光る髪が、優しい太陽みたいにキレイなのです」
アサーラ:その光景を懐かしむように目を細める。
三瀬川りんか:「優しいお兄様なんだねえ」
三瀬川りんか:「それに頼れそう。イケメンっぽいし」
アサーラ:「はいっ」
アサーラ:「他の方たちからも慕われていました」
ウグニャ:「王子の周りはいっつも人がたくさんだったもんね」
三瀬川りんか:「他の方からもってことは、やっぱりアサーラちゃんもお兄様が大好きなんだねえ」
アサーラ:「はい、とってもっ」
アサーラ:「だから、心配事が起こった時はいつも、お兄様が見ていてくださると思うと勇気が出るんです」
三瀬川りんか:「美しい兄妹愛だねえ……」うんうん頷いている
アサーラ:「なのでリンカさんも安心してください」
アサーラ:「その『チハラクン』が困っているならきっと、お兄様がなんとかしてくださいます」
アサーラ:元気づけようとしてむん、と真面目な顔を作る。
三瀬川りんか:(本当に信頼してるんだなあ)その様子を見てあたたかな気持ちになって
三瀬川りんか:「そうだといいなあ。きっとお兄様の方も、アサーラちゃんのことすっごく心配してるだろうね」
ウグニャ:こくこくと大きくうなずいて。
アサーラ:「そうですね……いつも心配掛けてばかりでしたから…」
ウグニャ:「王子は姫がだいすきだもんね!」
アサーラ:「うん。ウグニャも会いたいですよね」
アサーラ:柔らかな羽を撫ぜる。
アサーラ:「……そういえば、リンカさん。そちらのチハラクンはどういう人なんですか?」
三瀬川りんか:「え゛っ」自分に振られるとは思っていなかった。
三瀬川りんか:「わ……わたし……?」
アサーラ:「はい。お召し物も初めて見るものですし、よほど遠くから来たのですよね」
アサーラ:「きっと、長い間一緒に居たのでしょう?」
三瀬川りんか:「そ……そんなにずっとって訳じゃないけどね。まだ1年……くらいかな?」
アサーラ:「ふむふむ。一年の旅路ですか」
アサーラ:「その間お二人で旅をなさっているんですよね?」
三瀬川りんか:「う……うん。そうだけど……」
ウグニャ:「どんなとこに行ったの?」
アサーラ:「どんなところを旅してきたのでしょうか……気になります」
アサーラ:「たまに、鳥達に聞いてみても場所の名前を知らない子もほとんどですから」
ウグニャ:姫も気になるよねーと彼女を見上げて相槌。
アサーラ:「外国のお話、興味あります」
アサーラ:ね、とウグニャと一緒に首を動かす
三瀬川りんか:「話せば長くなるけど……色んなところに行ったよ。すっごく発展してる、機械だらけの世か……国とか、動物ばっかりの国とか……」
アサーラ:「へぇ……へぇぇ…!」話を邪魔しないように静かに目を輝かせる。
三瀬川りんか:「すっごく寒い国とか、海しかない国とかもあってさー」
アサーラ:「海…!」
三瀬川りんか:「どこも大変だったよー、千原くんといると大変なことにばっかり巻き込まれるんだもん」
三瀬川りんか:言いながら、然程嫌そうではない様子で話す。
アサーラ:「聞いたことがあります。寒いと白い砂の塊が空から降るのでしょう」「海というのはこの砂が全部水に変わったようだとか…」
ウグニャ:「ぜんぜん想像つかないねー」
アサーラ:御伽噺や古い書物などで読んだ知識が本当にあるのだと目を輝かせる。
アサーラ:「はい。でもリンカさんとチハラクンは実際に目にしてきたのですね…」
三瀬川りんか:「そうだよー。わたしも自分がこんな……大冒険するなんて思ってなかったけど……」
アサーラ:「聞いたことがあります。雷神の民……雷の力を宿す氏族が、古代の遺跡や今では再現できない遺物を守っているとも」
アサーラ:「もしや、そういったものも見たことがお有りで…?」
アサーラ:遺産などに分類されるレネゲイドアイテムのことです
三瀬川りんか:「そうだねえ。色々……」超古代の遺産から超未来の先進技術まで思い出して「……色々見たなあ……」
三瀬川りんか:「そういうのを気軽に使い捨てる人もいたし……」
ウグニャ:「すてちゃうの?」
アサーラ:「使い捨てる?」
三瀬川りんか:「悪い人だったから」苦い顔をする
アサーラ:「一つあれば物によれば王にも匹敵する、と文献で読んだことがありますが…」
アサーラ:「それは悪い人ですね……」
アサーラ:リンカの言葉から、敵意ではないが苦々しい色合いを感じ取る。
アサーラ:「リンカさん、一年の間に大変な冒険をしたのですね」
三瀬川りんか:「うん。たった一年とは思えないくらい」
アサーラ:はー、と感心した少女のように瞳を丸くして君の顔を見ている。
アサーラ:「……一つ聞いていいでしょうか?」
三瀬川りんか:「うん、何?」
アサーラ:「そんな、一年もの間に海や、いろんなことを経験して、今も大変ですけど…」
アサーラ:「旅をやめたい……と思ったことは無いのでしょうか?」
三瀬川りんか:「それは無いかなー」すぐに答える。
アサーラ:「まあ、どうして?」
三瀬川りんか:「うーん……この旅はね、千原くんがわたしの為に始めてくれたものなんだ」
アサーラ:こくこく、とうなずく
三瀬川りんか:「わたしがすごく困ってることがあって……それを解決する方法を、二人で探してくれてるの」
三瀬川りんか:「それはわたしにとって何より必要なことだし、勿論大変なこととか、つらいこともあるけど……」
三瀬川りんか:「何て言うかな、こうやって二人で旅してるとね……」
三瀬川りんか:「……楽しいし、嬉しいんだ」
三瀬川りんか:えへへ、とはにかむように笑う。
アサーラ:「…………!」
アサーラ:ぽう、と頬にほんのり朱が差す
ウグニャ:「いいねぇ」 うれしそうにぱたぱたと羽を動かして。
アサーラ:「そうなんですね……」
ウグニャ:「リンカもチハラがだいすきなんだねぇ」
アサーラ:「はい。困ることも大変なことも、二人でいれば楽しくて、嬉しい」
アサーラ:「リンカさんにとって、『チハラクン』はとっても大事な人なんですねっ」
アサーラ:「素敵です」
三瀬川りんか:「だっ……大事な人っていうか……!」
アサーラ:ウグニャの言葉に頷くようにちょっとだけ身を乗り出している。
アサーラ:「大丈夫です、リンカさん」
三瀬川りんか:「いやっ……まあ……それはそうなんだけど……そういうのじゃないっていうか……!」
三瀬川りんか:「いや……そういうの……?そういうのかもしれないけど……違くて~……」
アサーラ:「愛し合う大事な二人は、困難があっても乗り越えられると物語で読みました」
アサーラ:「きっとこのまま奴隷になって大変なことになるなんて」
アサーラ:「月も太陽も、世界だって許してくれませんっ」
三瀬川りんか:「あ……愛……」顔を真っ赤にする
三瀬川りんか:「……もーー!やめてよーー!!」両手で顔を覆って
三瀬川りんか:「そういう感じのアレじゃないから!はい終わり終わり!この話終わりね!」
アサーラ:「ええっ。聞かせてください。チハラクンのこと。どんな方ですか。髪と目と……ええと…!」
アサーラ:普段は穏やかなテンポで紡がれる歌が、段々と速度を増していった。
GM:それを遮るように、大きく荷台が揺さぶられる。
アサーラ:「わっ…」
三瀬川りんか:「うおお、何何?」
ガザール:『انه انأ!(着いたぞてめーら!)』
GM:短く声がかけられると同時、荷台に上がってきたガザールが片手ずつ使って二人を抱え上げる。
アサーラ:「きゃっ……」
三瀬川りんか:「ぎゃーーっ!お腹触らないでくださいよ!!」
三瀬川りんか:運ばれながらもがもがと暴れている。
アサーラ:真似してもたもたと暴れようとしている。
ガザール:二人の声は意にも介さない。またその腕力の前に抵抗も大した意味を持たず。
アサーラ:「一体、どこに連れて行かれるのでしょうか…」
GM:いつの間に街に入っていたのだろうか。見回せば周囲は薄暗い闇に包まれた路地のようだった。
ガザール:そのまま目の前にある民家の扉を脚で蹴り開ける。
アサーラ:「……!」乱暴に蹴り開ける音にビクッと身をすくませる
ガザール:『!زيمملا جتنملا لوصوو ةريمألا !سيئر اي(おーいボス!お姫様こと目玉商品のご到着だぜ!)』
三瀬川りんか:「何言ってるか分かんないよ~~!」
アサーラ:「じょ、上司の方にお目通しされるみたいです…!」ひそひそ
三瀬川りんか:「上司とかいるの!?そりゃそっか……」
GM:ガザールの大声が暗い室内へと響き、それに応えるように奥から人の気配が近づく。
???:『مالكلا كنكمي ال .ةاتفلا ،)سوروأ( اهنإ(うるせえなぁ、ガザール。声がでけぇんだよお前は)』
GM:ランタンの明かりに照らされたのは大男の影。金色の瞳だけが光を反射して煌めいた。
???:『،ةمكحلا ةريمأ ،هارت امك كل ىنمتأ نأ يل فرشل هنإ .وه اذه ،وه اذه』
???:猫撫で声を上げながら、わざとらしく一礼をしてみせる。と、同時に三瀬川さんを目に止めて不審げに眉を上げる。
アサーラ:「お姫様と呼ばれるには、扱いが、その……」
???:『؟يدتري بيرغلا لفطلا اذه ام ،ةاتفلا(ガザール、こっちの奇天烈な格好のガキは?)』
三瀬川りんか:「……なんか言われてない?」
ガザール:『عيبلل نوكي نأ لمتحملا نم .قيرطلا ىلع تطقتلا(道で拾った。多分売り物にはなるだろ)』
アサーラ:「ええと、……リンカさんの服が珍しい、と」
アサーラ:「……売ると高く売れそうだ、と……」
三瀬川りんか:「はっ!?」身体の前面を手で隠す
三瀬川りんか:「う……売りませんからね!」
???:『.ءانعلا اذه لك قحتست راحملاو سبالملا نم الك نأ نم دكأتم انأ ،انسح ؟همالتسال ةقيرطلا تناك له(拾うような道だったか?……まあ確かに服もガキも値はつきそうか)』
アサーラ:「その、多分…」
???:『حاترت نأ ديجلا نم .تنسحأ(よくやった。後は休んでて良いぜ)』
アサーラ:「本人ごと売られてしまうかと……すみません」通訳してて申し訳ない気分になっている
三瀬川りんか:「え~~っ!? ……いや元々そういう話だったっけ……」
三瀬川りんか:「剥がれるよりはマシ……?」
アサーラ:「マシなんですか…??」
三瀬川りんか:「うーん……?」
GM:眼帯の男の言葉を聞き、ザガールが踵を返す。欠伸をしながら家の奥へと消えていった。
アサーラ:これも『大変なこと』の一つだろうか、と感心してしまいます
アサーラ:休憩を言い渡されたザガールさんを見送りつつ、いまいち困る気分がわかない。リンカさんのお陰でしょうか。
???:代わりのように歩み寄ると、君達の鎖をジャラと掴む。
???:『يمون ةفرغ كيرأس ؟كلذك سيلأ ،ةليوط ةلحر نم بعتم تنأ ةريمأ اي ايه』
三瀬川りんか:「む……」
アサーラ:「荷台は大変でしたので、休めると言うなら嬉しいですが……」
???:『.مهمو مهم جتنم هنإ دحأ ال ،عبطلاب ،انسح(さあ、姫様方。長旅でお疲れだろ?寝室に案内しよう)』
アサーラ:「………長旅の疲れを、寝室で癒せ。と言っています。わたし達は商品ですから、売りに出すまでは保管されると…」
???:『.يسبالم يدترأو اديج حيرتسأ فوس ،اليلق ولو رعسلا عفر لجأ نم(少しでも値を上げるために、しっかり休めて身なりを整えてもらうぜ)』
アサーラ:話す対象が一人となれば額冠の月装飾が僅かに光る。ウグニャにしたようには行かないが、断片的にその内容を三瀬川さんにも伝えていく。
アサーラ:《ドクタードリトル》
三瀬川りんか:「なるほど……意外と雑に扱われないんだ」
三瀬川りんか:「商品扱いは微妙だけど……」
???:告げるだけ告げて満足したように、二人の鎖を引いて歩きだす。
アサーラ:「わたしもそのためにひどいことはされませんでしたから…」
アサーラ:「その……」
アサーラ:「大丈夫です、多分」ジャラ、と引きずられるように足を動かす
三瀬川りんか:「ほんとかなあ……うわ~~犬の気分!やめてほしい~……」嫌々鎖を引かれていく。
アサーラ:引かれていく
アサーラ:さっきの話を聞いたお陰か、弱々しい表情にも少しだけ使命感が湧いている。
アサーラ:(リンカさんにとって慣れない土地です。わたしがしっかりしなきゃ…)
アサーラ:一歩毎につんのめりながら、そんなことを思いました



GM:シーンカット。まだロイス取得のみ可能です。
三瀬川りんか:とりあえず保留で!
アサーラ:こちらも保留で!
GM:了解です。ではシーンを切ります。



【Middle4/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】

GM:ミドル4:PC2&PC3/アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智
GM:お二人のシーンになります。登場侵蝕をどうぞ。
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (59 → 60)
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (39 → 40)



GM:まずは判定から入ります。情報収集項目が二つあるのでそれぞれ挑んでいただきましょう。

・裏市場について:情報(聖都):難易度8/12
・この世界でのレネゲイドについて:知識(異世界)/難易度7


千原海智:知識:異世界もってる!
千原海智:ので下をやりたいな
アーディル:なるほどね
アーディル:あっ判定の前に!
千原海智:おっ
GM:なんでしょ
アーディル:今回カンパニーデータを取ってるので、チームに入る千原くんも色々な恩恵を受けられます
千原海智:パーフェクトクールガ~~~イ
アーディル:具体的にいうと
アーディル
シーン終了時にHPを2D点回復する 
HPを回復する時、回復量を+1Dする
情報収集判定の達成値を+2する
バックトラックダイスを+1する
武器を使って与えるダメージに+1Dする

アーディル:これ全部です
千原海智:すごすぎ~~~~~っ
千原海智:入りたいです
GM:強すぎる
アーディル:じゃあ今から千原くんも商会の仲間だ!
千原海智:ワ~~イ!!ありがとうございます!!
アーディル:というわけで俺は裏市場について調べるぜ
千原海智:たのんだぜ
アーディル:情報(聖都)、コネ:聖都住民を使用。
アーディル:5dx+3>=12
DoubleCross : (5DX10+3>=12) → 8[4,5,5,7,8]+3 → 11 → 失敗

アーディル:財産点を1使って成功
アーディル:残り46
GM:無法すぎる
千原海智:残り46 なに
千原海智:ではこちらも、この世界でのレネゲイドについて、知識:異世界で判定します。
千原海智:2dx+3>=7
DoubleCross : (2DX10+3>=7) → 5[4,5]+3 → 8 → 成功

千原海智:よかッピ
アーディル:やるじゃねえか
千原海智:へへ あんたもな…
アーディル:グッ グッ ガシィッ
GM:お二人ともお見事。では情報を開示していきます。

・裏市場について:情報(聖都)
難易度8
毎年青鹿の月の10と1日にバラクルーバで開かれる競売。いわゆる闇オークション。
秘密裏ながらも動く金額は莫大であり、恐らくは政府も関知しながら黙認していると噂されている。
その場で取引される商品は様々であり、法に触れるものであっても区別なく壇上へ上がる。
会場では互いの身分を探らない・明かさないというマナーがあり、買い手は皆仮面やヴェールで顔を隠すのが通例となっている。
難易度12
オークションに向けて、ここ数日から数週間に掛けて次々と商品が運び込まれつつある。
これも例年のことであり、市場の商品に関しての噂が出回るのもまた毎年の恒例行事だ。
その噂の中に、銀の髪の少女と異国と呼ぶにも異質な服装の少女の話が混ざっていた。


・この世界でのレネゲイドについて
通常世界(便宜上N市の存在した世界をそう定義する)においてのレネゲイドとこの世界のレネゲイドには、明確な違いがある。
それは感染力である。通常世界では人類の七割がキャリアとなっているが、こちらの世界では感染力が非常に低い。
ウイルスの性質自体が、一定以上適合できれば覚醒、そうでなければ感染さえしないと二極化していると推測できる。
また、これは異世界を巡ってきた経験ゆえに感知出来たことかもしれないが、この街から見て西の方角にて不審なレネゲイドの高ぶりを察知できる。


GM:これらの情報を取得できます。
GM:では、以上の情報を踏まえた上でシーンへ入っていきましょう。



GM:聖都五番通り。商会が店を並べ、現代に準えればオフィス街と商店街の間というべきか。
GM:しかしここは砂塵舞うバラクラッハ。並ぶ建物は皆土壁によって作られ、豪奢な織物によって飾り立てられている。
GM:その中でも最も大きく人の出入りが活発なのがマジャーラ商会。
GM:アーディル・マジャーラにより経営され、現在聖都一勢いに乗っていると名高い新進気鋭の商会である。
GM:その中にいくつも存在する応接用の間の一つが、商会主であるアーディルが直々に招いた客人との会食のために使われていた。
アーディル:「腹減ってるだろ?大したもんは用意できねえが、遠慮なく食べてくれ」
千原海智:「ワーーーーオ………………」
アーディル:派手ではないが上質な仕立ての絨毯の上に、いくつもの料理が並べられている。
アーディル:ひよこ豆のスープや、近海で取れたと思われる魚を豊富なハーブで焼き上げたもの
アーディル:肉をパン生地で包んだケバブのような料理など、少年が元いた世界のアラブ料理によく似ているようだ
千原海智:目を輝かせてそれを眺める。正直、すごくお腹が空いている。
千原海智:「お言葉に甘えて!それはもう遠慮なくいただきます!」
千原海智:パン、と両手を打ったあと、さっそくスープから口に運びはじめます。
千原海智:「オォ…なんかこう……染み渡る………」感動している。
アーディル:「そんながっつかなくても飯は逃げねえよ。すぐ隣がうちの経営してる宿屋でな」
アーディル:「ここの飯も女将さんに頼んでるんだ。美味かったって言えば喜ぶぜ」
アーディル:「オマエの部屋も取ってある。一先ず今夜はそこで休むと良い」
千原海智:「何から何まで…感謝してもし足りないよ」
アーディル:向かえの席で肉を頬張りながら話しかける。
イヴ:そうして感動している千原君の周りをふよふよと浮きながら不躾に眺めている。
アーディル:「気にすんな。客人をもてなすのはこの国の風習みてえなもんだ」
千原海智:「素敵な風習だね!」
千原海智:「久しぶりのベッドか。三瀬川さんにも会えていないのになんだか申し訳ないけど」
千原海智:「せっかくだし、まずはしっかり体を休めて…」
千原海智:視線がイヴさんに向く。
アーディル:「おいこらイヴ。飯食ってる時くらいお行儀よくできねえのか」
アーディル:全く気にしない様子で話を続けている。
イヴ:「私は別に食べてないもの」
千原海智:「あっ、スルーなんだ」
イヴ:「そ、れ、に。この子の服が気になるのよね」
イヴ:言いながら手を伸ばすと、するりとブレザーの背を撫でる。
千原海智:「わわっ!?」ビクッ!とします。
イヴ:「やっぱり。麻でもないし絹でもない。かといって毛皮って感じでもない」
イヴ:「ねえ、コレ何で出来てるの?」
千原海智:「ちょ…ちょっとお姉さん、青少年の背中をいきなり撫でるのは教育に悪いというか、あの」
千原海智:「お顔が近……」
アーディル:「……すまん。そういや紹介してなかったな」溜息を付いて
イヴ:「こっちの中に着てるのとか、首に巻いてるのも気になるし」
千原海智:両手を顔の前にやってアタフタしている。
イヴ:そう言ってやたらと近い距離のままじろじろと千原君の服を吟味している。
アーディル:「そいつはイヴリース。イヴって呼んで良いぞ」
千原海智:「イヴさん……、えっと」アーディルさんとイヴさんを交互に見る。
千原海智:「一体どんなご関係で?」
アーディル:「一応は商会の共同経営者ってことになってるが、実際は俺が主人だ」
イヴ:「違うわよ。こいつがそのうち私の物になるの」
イヴ:「それまでは対等な契約者」
千原海智:「……」「なんだか刺激的な恋の予感……?」
アーディル:「そんなんじゃない」心底嫌そうに顔を顰めて
イヴ:「そんなんじゃない」 同じく眉を吊り上げて。
千原海智:「それにしては仲がよろしいことで………」圧される。
イヴ:「こんな自分勝手な男絶対にイヤ」
アーディル:「こんなクソワガママなガキこっちから願い下げだ」
アーディル:「けどまあ、これでも仕事ぶりは悪くない。荒事専門なのとやる気にムラがあるのは難点だがな」
アーディル:「オマエも程々に構ってやってくれ」
イヴ:「こいつも顔と魂だけは良いのよね。だから渋々契約してあげたの」
千原海智:「契約? イウさん、ランプの魔人みたいなことを言うね」
アーディル:「なんだ?よく知ってるな」
千原海智:肉をほおばりながら言う。「僕が前にいたところにそういうおとぎ話があったんだ。ランプの中に住んでる精霊が、願い事を叶えてくれる…」
千原海智:「ん?」
アーディル:ゴトンと華美な装飾の施されたランプを置く。
アーディル:「これがこいつの住処だ」
千原海智:「まさにランプじゃないか!」
アーディル:「安上がりで良いだろ?少々五月蝿えが、デカい猫だと思うと腹も立たん」
イヴ:「あら、私に向けて安上がりだなんて」
イヴ:「随分な口を利くわね、アーディル。その安上がりなランプの一部になる癖に」
アーディル:「死んだ後のことなんざ知るかよ。今は俺が主だ」
千原海智:「死んだ後?ランプの一部?」キョトンとしています。
イヴ:「見えるでしょう。ランプを飾るこの宝石が」
千原海智:「むむ」覗き込む。
イヴ:「これは300年前に契約したマルク。これが500年前のミリアーナ」
イヴ:「これは……誰だったかしら。アレクシア?レストール?」
千原海智:「えっ…、もしかして、この宝石のひとつひとつが、魂なの?」
千原海智:絢爛に輝く色鮮やかな宝石をまじまじと見る。
イヴ:「そういうこと。私(精霊)が契約を叶える代わりに、契約者は死後宝石として私(ランプ)を飾る」
イヴ:「それが私の契約。こいつに付き合ってるのもそのためよ」
千原海智:「君は」イヴさんを見る。「なんていうか……」
アーディル:「趣味悪いだろ?もっと言ってやれ」
千原海智:「ううん……」「すごい力を持った遺産なんだなって」
千原海智:瞬きする。(………やっぱり、この世界)
千原海智:(僕らが最初にいた世界と同じ。レネゲイドが漂ってる…)
アーディル:「は、物好きなやつだな。まあ確かに、力は本物だ」
千原海智:「……それにしても、アーディルさんが契約したのは、やっぱり妹さんを探すためなの?」
アーディル:「元は生き延びるためだ。道中説明したろ?昔は俺もそこそこいいとこのお坊ちゃんだったからな」
アーディル:「宝物庫で埃被ってたこいつと契約したおかげで、追手に殺されずに済んだ。そこは褒めてやっても良い」
千原海智:「お坊ちゃんっていうか、プリンスじゃな~い…?」静かに突っ込んで苦笑する。
千原海智:「ふむ、ふむ」
イヴ:「ほら、命の恩人に対してこの態度なのよ。いけ好かないでしょ」
イヴ:子供のように頬を膨らましながらアーディルを指さす。
千原海智:「ザ・プリンスだもんねえ」焼き魚を食べている。
アーディル:「知るか。どの道アサーラがいないんならどうでもいいんだよ」
アーディル:「お上品な肩書も、平穏な人生ってやつもな」
アーディル:「逆に言えば、今生であいつと会えるのなら死んだ後のことなんざ犬にでも喰わせてやるさ」
千原海智:「情熱的……」
アーディル:「そういう意味で、俺達は互いに損のない取引をしてるってわけだ」
アーディル:「オマエ風に言うなら……そう、あれだ。win-winってやつだな」
千原海智:「おお!ビジネスっぽい」
イヴ:「ま、確かに利益は出るわね。そうでなきゃ契約なんてしてないし」
千原海智:「……なるほど」イヴさんを見る。
アーディル:「フン、そりゃ俺は商人だからな。ついでに言うと」
アーディル:身を乗り出して千原君を見つめる「俺はオマエともいい取引が出来ると思っている」
千原海智:「んっ」期待して、ワクワクした表情になります。
千原海智:「そうだね。僕が期待を裏切る訳ないからね。できるに決まっている」
千原海智:頷いてから。「…で、何を取引するんだい?」
アーディル:「イヴも気にしてたが、お前のその変な服。どこの市場でも見たことねえし伝聞でも聞いたことがねえ」
千原海智:イヴさんにまた背中を撫でられないか警戒してキョロキョロしてます。
千原海智:「ふふん。まあ、そうだろうね。この世界にはないかもしれない」自慢げに言う。
アーディル:「オマエの国……いや、世界の服なんだろ?この聖都でそんなん着てるのがオマエ以外にいるとしたら、まあまず同郷だろうな」
千原海智:「そう、僕が最初にいた世界の服で……」
アーディル:「それを見た奴がいる」
千原海智:「なんだって!」ガタンと身を乗り出します。
千原海智:「それって、絶対に絶対に三瀬川さんだよ!」
千原海智:「たっ…すけに行かなくちゃ! どこにいたって!? あっちの方かな!?」
千原海智:西側の窓から外に出ようとする。
イヴ:「落ち着きなさいな」
イヴ:言いながらふっとその耳に息を吹きかける。
千原海智:「これが落ち着いてい」
千原海智:「ひゃん」
千原海智:吹きかけられて、顔が真っ赤になり動きが止まります。
アーディル:「気持ちはわかるが、今行っても逃げられるのがオチだぞ。向こうも一番警戒してる時期だからな」
イヴ:「ふふ。初心なのねぇ」
イヴ:けらけらと愉快そうにその様を笑っている。
千原海智:「……で、でも」耳をおさえている。
アーディル:やれやれといった様子でイヴを横目に睨みながら話を進める。
アーディル:「近い内に聖都の裏通りででかい競売が開かれる」
アーディル:「商品は奴隷だ。さっきの目撃証言も、その中の商品の一つってことらしい」
千原海智:「どれっ………」「……やっぱり捕まってるし………」
千原海智:「……競売の商品のひとつ、ね」アーディルさんを見る。
アーディル:「本来この国じゃ人身売買は原則認められてないんだけどな。動く金がでかすぎて政府も手を出せねえのが現実だ」
アーディル:「んで、ここからが取引だが」
アーディル:「俺の探しものによく似た女も、仕入れられてたって情報があった」
千原海智:「!」目を見開く。
アーディル:「一緒に潰さないか。この奴隷市をよ」
千原海智:「………」「………ハッハッハ……」
千原海智:「良いね…! 僕らにツキが回ってきた、って感じがしてきた!」
アーディル:「ま、正直俺の方はなんとも言えねえけどな。同じくらいの確度で空振りしたことは何度もあった」
アーディル:「けど、それならそれでお前に貸しイチだ」
千原海智:「断言しよう。そんなことにはならないね、アーディルさん!」自信満々に言う。
千原海智:「この千原海智がいる限り、物語はハッピーエンドになる! ……あなたは、」
アーディル:「次の世界とやらに発つ前に、お前の女共々協力してもらう。win-winってわけだな」
千原海智:「絶対に、あなたが探している妹さんに巡り合える!」
千原海智:「その取引」ニンマリと笑う。「乗った!」
アーディル:「ハッ、自信満々だな。自分のことでもねえくせによ」面白そうに笑って
アーディル:「どうしてそう言い切れる?」
千原海智:「ん? フフン」
千原海智:「決まってるだろ。僕が世界に愛されて、僕が世界を愛してるからだ!」
千原海智:「だから、この僕が、千原海智である限り、すべての物事はうまくいくのさ!」
アーディル:一切の引け目無く言い放つ姿に、きょとんと呆気にとられて
アーディル:「ハッ……」口元が釣り上がる。
アーディル:「面白れぇ男だ。悪くない拾い物だったみたいだな」
イヴ:「みたいね」 くすりと笑って。
イヴ:「貴方も私と契約してみない?今までにない輝きの宝石になりそう」
千原海智:「ワオッ」先ほどまでの威勢が消失する。
イヴ:冗談か本気か分からない調子で千原君へと持ち掛ける。
千原海智:「ちょ…ちょっと僕にはまだ刺激的すぎるかな~…なんて……」
アーディル:「イヴ。好きにしろとは言ったが、人のモンに手を出すんじゃねえよ」
アーディル:イヴの頭を小突きながら席に戻り
アーディル:「よし!そうと決まれば英気を養わねえとな!食い直しの飲み直しだ!」
アーディル:「……と、そうだカイチ。お前の宿なんだけどな」ふと思い出したように
千原海智:「…ん…」きょとんとその様子を見つめる。
千原海智:「宿?」
アーディル:「ああ、安心しろ」
アーディル:「ちゃんと両隣は空室にしとくからな」
千原海智:「…………」
千原海智:思考。
千原海智:「…………」
千原海智:気付く。
千原海智:「………なっ」
千原海智:「なっ」「なっ」「な……ななななな………………」
アーディル:「ん?どした?夫婦水入らずにしてやるんだから有り難く思っていいんだぞ」
アーディル:「それとも……」
アーディル:こそこそした様子で、イヴに聞こえないように千原くんに耳打ちする
千原海智:赤面しています。
千原海智:「ぼ、僕らは非常に奥ゆかしく健全なお付き合いをさせていただいておりまして……!」早口。
千原海智:「な、な、な、何! 秘密はよくないと思うな!とてもすごく!」
アーディル:「すまん、娼館の方が良かったか?」
千原海智:「しょっ」
アーディル:「たまにいるんだよ。家だと恥ずかしいからって借りるやつ」
千原海智:「な………ななななな…………!?」
千原海智:「いっ」
千原海智:「いやっ」「ふ……夫婦じゃなくてそのこい…こ……こいびと…………的な……ものなので…」
千原海智:「へ……部屋は……むしろ別の方が僕の心臓に良いというか……」
アーディル:「……???」
千原海智:「ああっクールガイの遠慮のない眼差しっ」のけぞる。
アーディル:「恋人なのに……????」
千原海智:「だ、だって! キ…キスだって未だにいつしていいのか分かんないし……」
千原海智:「繊細なんです!」
アーディル:「ええ……??おま……マジか……」
千原海智:「い…いいだろ! うるさいな!」真っ赤になってる。「そうだよ! 手だって未だに繋ぐタイミング伺いまくってますが!?」
アーディル:「タイミング、タイミングってなあ……んなこと気にして手遅れになってからじゃ遅いんだぞ」
千原海智:「だ、だって、グイグイいって引かれたらどうしようとか…かっこよく思われたいとか…色々!考えるだろ!」
アーディル:「そんなもんはなあ」ばっと千原くんの手を取る。
千原海智:「わっ」取られる。
アーディル:そのまま壁に押さえつけて、顔を近づけ
アーディル:「───お前が欲しい」
千原海智:「…………」
アーディル:「…………」
千原海智:すごい美貌が間近にある。「………ハ」
千原海智:「ハイ………」
アーディル:真剣な眼差しで暫く見つめ合った後、ぱっと顔を離して
アーディル:「な?これで一発よ」
千原海智:「…いや…」ヘナヘナになっている。「そりゃアーディルさんはできるかもしれませんが………」
アーディル:「いけるいける!自信持てって!!」ポンポンと肩を叩いて、愉快そうに笑いながら食事の席へと戻っていく。
千原海智:「……」その背中を見て。(………)
千原海智:(三瀬川さんと、早く話したいな…)
千原海智:それだけ思い、自分も追いかける。
イヴ:「……男同士で何やってるんだか」
イヴ:二人のやり取りを見つつ、ふっくらと膨らんだ魚の腹部分や肉が一番多く挟まったケバブなどを好き勝手に摘まみ。
イヴ:呆れた顔でそれだけ言うとするりとランプの中へ戻っていった。



GM:ロイス取得と購入が可能です。
千原海智:アーディルさんの感情も据え置き!
千原海智:購入だけしよう 応急手当を狙います
千原海智:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 3[3]+1 → 4 → 失敗

千原海智:ダメだた
千原海智:以上!
アーディル:千原くんへのロイスをP感情に変更しときます!
千原海智:ありがと~
アーディル:購入はサンドシャードで射出する用の大槌!
アーディル:3dx+2>=14
DoubleCross : (3DX10+2>=14) → 8[5,7,8]+2 → 10 → 失敗

アーディル:財産点4払って購入
アーディル:残り42
アーディル:以上!
GM:では、これにてシーンを終了します。



【Middle5/アサーラ&三瀬川りんか】

GM:お二人のシーンになります。登場侵蝕どうぞ。
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (67 → 71)
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (52 → 58)



GM:こちらのシーンでは君達を攫った奴隷商人達について情報を集めてもらいます。
GM:情報収集項目は奴隷商人達について:交渉/情報(異能の一族):難易度4/8/12/16/20。ただし達成値は二人の判定の達成値の合計値とします。
アサーラ:ほうほう
GM:商品である君達につけられたお世話係から上手いこと聞き出したり、元からある知識を使う感じですね。
三瀬川りんか:なるほど……
GM:コネや財産点も問題なく使用可能です。お二人とも判定をどうぞ。
三瀬川りんか:異能の一族にコネがあるならミーミルくんを使いたいんですが ありますか?
アサーラ:はーい。
GM:ありますよ
アサーラ:異能の一族に対応するコネ:氏族でダイス+2します。あと生き字引。
GM:丁度アサーラちゃんが今使ったやつですね
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1(→ 1)増加 (58 → 59)
三瀬川りんか:ではミーミルくんを氏族だったことにして判定します~
アサーラ:8dx
DoubleCross : (8DX10) → 9[1,2,2,3,6,7,8,9] → 9

三瀬川りんか:4DX
DoubleCross : (4DX10) → 9[5,9,9,9] → 9

三瀬川りんか:20に2足りない
アサーラ:財産OKなら使いたい!
GM:使えますよー
三瀬川りんか:すごいお金持ってる
アサーラ:じゃあ2点をペイします
三瀬川りんか:富豪兄妹
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の財産点を2減少 (11 → 9)
GM:では情報を開示していきます。

難易度4:奴隷商人達について
奴隷商は本業ではなくあくまで副業。その本質は複数の異能力者を幹部に据えた傭兵集団兼強盗団こと『熱砂紅蓮隊』。
何かしら理由や事情を抱えて自身の一族を抜け出した逸れ者たちの集まりが、徐々に力と規模を増やし現在に至る。
普段は豪商の類いへの襲撃や傭兵業で金を稼いでおり、聖都の裏市場への参加率も高い。
本拠地は聖都だが活動の場を選ばず気ままに奪い暴れるため、その悪名は大陸全土に響きまわっている。


アサーラ:ひぇ~~一族のハグレモノ達…
三瀬川りんか:コワ~

難易度8:ガザールについて
元は雷神の民の出。代々一族によって守られてきた遺産の一つに適合するも、それによって氏族内の派閥争いに巻き込まれる。
当人は伝統も探求も興味がなく、ただ遺産を使い何処まで強くなれるか、どれだけ暴れられるかしか頭になかったため成人と共に一族を出奔。
遺産を持ち去った大罪人として一族からは追われる身にある。『熱砂紅蓮隊』に身を置く理由は「成り行きと居心地の良さ」。


アサーラ:ガザくんってばだいぶアグレッシブ

難易度12:ルミエナについて
『熱砂紅蓮隊』の幹部陣における紅一点。獣憑の民の出だが、自身の能力を嫌っており荒事は男どもに任せると公言している。
一族の伝統である密林の中での暮らしを良しとせず、街で贅沢な生活を堪能するために裏社会へと身を投じた。
隊内での役割は諜報や盗品の手入れ・売買など。『熱砂紅蓮隊』に身を置く理由は「稼ぎの良さ」。


三瀬川りんか:誰~~~~
アサーラ:シティガール…

難易度16:ラムカディアについて
『熱砂紅蓮隊』の頭領であり創始者。幹部を始め、隊の構成員は彼が直々に目を付け勧誘した者のみで構成されている。
自身の過去を語ることはなく、それ故に他者に過去を話すことを強要しない。しかし、その能力は紛れもなく金砂の民のものである。
ついた字名は『熱砂の金獅子』。『熱砂紅蓮隊』を作った理由は「楽しそうだから」。


アサーラ:豪放磊落なお方のようですね

難易度20:リクノーについて
『熱砂紅蓮隊』における密偵役。その役割からか人前に姿を現すことは稀であり、構成員でさえ彼を見たものは少ない。
その数少ない目撃情報も食い違う点が多く、彼の素顔を知るのはラムカディアただ一人と言われている。『熱砂紅蓮隊』に身を置く理由は不明。


三瀬川りんか:結構いるな~
GM:これで情報は以上となります。



GM:長旅を終えて商人たちのアジトへと着いた君達を待っていたのは――。
GM:充分な食事と柔らかいベッド。そしてお風呂という好待遇であった。
GM:水が入りにくい砂漠において、風呂というのはある程度地位の高いものにしか許されない贅沢である。
GM:アジトに備え付けられた浴槽も大きいとは言い難い。しかし旅の中で溜まった汚れを流せるだけでも相当に爽快な心地にはなっただろう。
三瀬川りんか:「いや~……」髪の水滴を清潔な布で拭き取りながら、ほうと息を吐く。
三瀬川りんか:「まさかこんなVIP待遇とは……」
アサーラ:しっとりと濡れた髪からわずかに湯気を立ち上らせながら、タオルで柔らかく包み込む。
アサーラ:熱した石に香油を掛けるサウナ設備も整っており、ほのかに香りが着いている
アサーラ:「わたしたちは"商品"ですから…」
アサーラ:「見目を良くして、競売のために価値をつけるらしいです」
アサーラ:そう言っていました。と付け加える
三瀬川りんか:「あとドライヤーさえあれば言うことなしなんだけどな~」湿った毛先を整えながら
三瀬川りんか:「確かにアサーラちゃん、ずっと捕まってたのに肌も髪もキレーだよね」
アサーラ:「ドライヤー?聞いたことがない言葉ですね」
アサーラ:「ふふ、ありがとうございます。扱いは丁寧でしたから」
三瀬川りんか:「それとこれさえ無ければなあ……」
三瀬川りんか:手首を掲げる。火照った肌に冷たく重い枷の感触。
アサーラ:腕を封じられているリンカさんの髪などを甲斐甲斐しく布で挟み込む。
アサーラ:「そうですね……流石に、そこまで自由にはさせてもらえないようです」
アサーラ:身じろぎするたびに硬い音が鳴る。
ルミエナ:「.ةيداع ريغ ةلئاع اضيأ وه مهنم دحاو .اًعبط(当然でしょう。片方は異能の一族でもあるんだから)」
GM:そう言いながら脱衣所へと一人の女が入ってくる。
GM:君達を捕らえる奴隷商人――改め、『熱砂紅蓮隊』の幹部である。性別を理由に君達の世話役として付けられていた。
アサーラ:「わたしのこと、警戒されてるみたいです。暴れたりはしないんですけどね…」
三瀬川りんか:「そ、そだね……」苦笑いして
三瀬川りんか:(うむむ……どのタイミングで逃げ出そうかなあ)
三瀬川りんか:(見張られてる間にやっても騒ぎになっちゃうし……アサーラちゃんも放っておけないしなあ)
ルミエナ:「.كل اًركش .هيف عضأ ام اردان فرت وه مامحلا ،لوألا ماقملا يف(そもそも風呂なんて私も滅多に入れない贅沢なのよ。感謝して欲しいわね)」
GM:そう言いながら肩をすくめる。君達を眇める目線もどこか不満げだ。
アサーラ:「わたしもお湯のあるお風呂は、お祭りの時以来ですね……」普段は熱した石と香油を混ぜた水で蒸気を利用するサウナだ
三瀬川りんか:「やっぱり水は貴重なんだね~」
三瀬川りんか:「いや社会科見学気分になってる場合じゃない……」
アサーラ:「はい。蒸発させずに運ぶのは特に大変なので」
アサーラ:「この手の枷があると、着替えも大変ですね。リンカさんの服は一人で着れますか?」
三瀬川りんか:「あ、うん。大丈夫だと思うけど…… えっ、あの……アラジン?的な服って一人で着られないやつなの?」
ルミエナ:「قافر اي اذكه تسل تنأ ......(のんきよねぇ、アンタ達……)」
GM:三瀬川さんの言葉は分からないが、アサーラさんの言葉からなんとなく判断しているようだ。
アサーラ:「位の高い人の衣類は装飾が大変だと聞いたことが……アラジン?が何かはわかりませんが…」きょろきょろ
三瀬川りんか:「十二単みたいだな…… ていうか、元の服をそのまま着ればいいのかな?」
アサーラ:リンカさんへの通訳はともかく、相互に通訳はしてない。
アサーラ:「……あれ、リンカさんの服はどこでしょう」
アサーラ:簡素な肌着だけが用意されている。ルミエナさんに目線を向ける。
ルミエナ:「.اهعمجأس اذل ،ةفلتخم ةقيرطب اهعيبأس(ああ、アレなら別口で売るから回収したわよ)」
三瀬川りんか:「えっ?嘘??」きょろきょろ辺りを見回す
アサーラ:「う、売るつもりなんですか」
アサーラ:「でしたら、何を着れば良いんでしょう…?」
三瀬川りんか:「えっ……じゃあわたし下着だけでオークションやるやつ!?」
三瀬川りんか:「そ、そういうエッチなのはちょっと……専門外なんですけど……!」
ルミエナ:「نأ طقف ةطايخلاو داوملا نم لك يف اهعون نم ةديرف يه يتلا سبالملا ىلع قلعت ةميق مك فرعأ ال انأ ؟حيحص ،عبطلاب(当然でしょ。アレだけ素材も縫製も独特な服、幾らの値が付くかも分からない)」
ルミエナ:「هضفر مت دقل ...نكل ،أطخ بكترأ نأ تدرأ(何なら私が掠めたいくらいだったけど……流石に却下されたわ)」
ルミエナ:惜しむように溜息を一つ。
アサーラ:「わたしも着てみたかったですけど……いえ、いえ、そうではなく」
アサーラ:「すると、リンカさんも肌着のまま競売に…?」
アサーラ:恐る恐る。
ルミエナ:「.وحن لمكأ ىلع هنيزأس اذل ،جتنمك هعضأس ؟ديكاتلا(まさか。商品として出すんだから最大限飾りたてるわよ)」
ルミエナ:「انه ىلإ يلاعت افاج ودبي يرعش(髪も乾いたようだし、こっち来なさい)」
アサーラ:「……あの服を別で売る代わりに、別の服が用意されてるみたいです」リンカさんに。
三瀬川りんか:「別の服……?」
アサーラ:ルミエナさんについていく。
三瀬川りんか:「わたしもシンドバット的なやつを……?」ついていく。
アサーラ:「飾り立てられるみたいです、わたし達」
GM:ルミエナに案内された先は、どうやら衣裳部屋のようだった。
GM:衣装を傷めないよう窓は覆いで塞がれ、部屋内に張り巡らされた縄に大量の衣服がかけられている。
GM:例えるならば、色の洪水か服の森といったところか。
三瀬川りんか:「うわ~……すっご……!」状況も忘れ、思わず目を輝かせる。
アサーラ:「わ……!」ちかちかとその光景に圧倒される
アサーラ:「キャラバンの一座の何基分でしょう…!さすがは聖都、色んな服がありますね」
ルミエナ:「.يدل سبالملا نم مكو يلمع عم ةلكشم يأ يدل سيل(アタシらの仕事柄、服はいくらあっても困らないからね)」
ルミエナ:「ةعاقلا" يف نولمعي نيذلا لافطألا ددع لمشيو("館"で働いてる子たちの分も含んでるし)」
三瀬川りんか:「えっ……これどれでも着ていいんですか!?」
GM:"館"というのは聖都における色町の暗喩である。そちらとも繋がりがあるのだろう。
アサーラ:「貴方達の分も含んでいるのですね……」使用人かな、と思っている。
アサーラ:「合わせてみましょうか。注意されたら伝えますね、リンカさん」
三瀬川りんか:「え~っどれにしようかなあ……」
ルミエナ:「وحنلا اذه ىلع طقف اهتعضو دقل .ديرت امك اهتبرجت كنكمي ،انسح(ま、好きに試して良いわ。そう扱って良いのしか置いてないし)」
アサーラ:背丈に合わせたものから、ワンピース型の一体の衣装を適当に手に取る。
アサーラ:鮮やかな藍染に刺繍を施した民族的なシンプルなもの。
アサーラ:「どうやら触って怒られるようなものはないみたいですね」リンカさんに合わせてみる。
GM:それだけ言うと君達に注意を払いつつ、自分も服を物色し出す。
三瀬川りんか:「かわいい~……あ、けどあんまりヒラヒラしてるやつは逃げる時に邪魔だから、動きやすいのがいいかな……」アサーラちゃんにだけ言って
三瀬川りんか:「……千原くんに笑われないかな~これ……」
アサーラ:はっ、とその視点が必要でしたか。と頷いている。
アサーラ:「笑顔にできるのは良いことですよ」
三瀬川りんか:「そういう意味じゃなくて~……」
アサーラ:用途からして外の熱に長時間耐えるための旅装備ではなく、室内で飾るためにきらびやかな衣装が多い
三瀬川りんか:「ぎゃっ!これ背中とお腹の布無いじゃん!」
アサーラ:「わたし知ってます。たしか、踊るときや賓客をもてなす時に着飾るためのものですね」
三瀬川りんか:「わたしこんなので人前出られないよ~……」
三瀬川りんか:「うわっこっちはスリット深!」
三瀬川りんか:「アサーラちゃんどれにする~……?」
アサーラ:「リンカさんの服も生地が分厚いものでしたね……」
アサーラ:「んん、そうですね……迷いますね」
アサーラ:ロングスカートにスリットが入り、花のように開いて居る衣装などを手にとっている。
アサーラ:「あ、肌を出したくないのでしたらこういうものはいかがです…?」
アサーラ:民族的な刺繍の入った一体型のドレス。裾に行くにつれて薄い生地が重なり、足元が薄く透けている。
三瀬川りんか:「あっ、いいね」下方に視線が落ち「……足の方透けてるけど……」
三瀬川りんか:「う~ん……迷うなあ…… アサーラちゃんはどれでも似合いそうだよねー、すっごい綺麗だし」
アサーラ:「確かに……」ス、ス、と自分の足を重ねて透け具合を見る
アサーラ:「……そう褒めていただけると照れますね。ありがとうございます」
三瀬川りんか:「わたしちっちゃいし……なんか……」視線を自分の身体に下げて「……。……アンバランスで……似合う服があんまり……」
アサーラ:「そんなことありませんっ」ずい。
三瀬川りんか:「わっ」
アサーラ:「リンカさんの髪は朝日の昇る陸のようですし、目も夕暮れのように赤く綺麗です」
アサーラ:「なにより、肌が陶器のように輝いてるじゃないですか。きっとこの色のどれをまとっても似合います」
三瀬川りんか:「えええ……!?」
アサーラ:自分の褐色の指とそちらの肌を比べるように並べてます
三瀬川りんか:「そ……そんな詩的な褒められ方したの初めて……!」
三瀬川りんか:「めちゃめちゃ嬉しいな……ありがとうアサーラちゃん……」
アサーラ:「ふふ、事実ですから」
アサーラ:「……一緒にいる『チハラクン』は褒めないのでしょうか?」首かしげ。
三瀬川りんか:「うーん……千原くんももうちょっとな……」腕組みして
三瀬川りんか:「わたしとしては、もう1年もずっと一緒にいるんだからもっと……」
アサーラ:腕組を真似しようとして、両腕を重ねるだけにとどまる。
三瀬川りんか:「…………」
三瀬川りんか:徐々に頬が赤く染まっていき、目を逸らす。
三瀬川りんか:「いやいや、千原くんのことはいいから」
アサーラ:「もっと…?」
アサーラ:「あ、はい」
三瀬川りんか:「それより服選んじゃおっか。やっぱり動きやすさ重視で行こうかな~……さっさと逃げちゃえば誰にも見られずに済むわけだし……」
アサーラ:「わかりました。そうですね」
三瀬川りんか:「アサーラちゃん、これとかどう?」輝くような金と落ち着きのある紫のドレスを手に取る。
三瀬川りんか:「だいぶ……脚とお腹出てるけど……アサーラちゃんなら似合いそう」
アサーラ:「わっ……」
アサーラ:それを見て、ちょっとだけ目を丸くして照れたようにくるくるした後。
アサーラ:「き、着てみます」フンス。
アサーラ:「でしたら、リンカさんにはこちらはいかがでしょう」
アサーラ:瞳の赤色に似た、上半身と下半身の別れたタイプのドレス。本体はシンプルながら、柔らかな布が腕や装飾に取り付けられる用に調節できる。
三瀬川りんか:「わぁ……」
三瀬川りんか:手に取って「可愛い……」
三瀬川りんか:「……すぎない?わたしには……大丈夫かな……?」
アサーラ:「大丈夫です」
アサーラ:「リンカさんは負けないぐらい可愛いです」
アサーラ:「『チハラクン』もそう言ってくれます、ぜったい」
三瀬川りんか:「うぇ~?へへへ……そうかなあ……めちゃめちゃ褒めてくれるじゃん……」
三瀬川りんか:「千原くんはどうだか知らないけど……」
三瀬川りんか:「アサーラちゃんがそう言うなら、着てみようかな、これ」
三瀬川りんか:少し照れながら衣装を身体に合わせる。
アサーラ:「はいっ。……えへへ」
アサーラ:「誰かと一緒に服を選ぶのなんて、久しぶりです」
アサーラ:きゅ、と選んでもらった服を大切そうに抱く。
三瀬川りんか:「絶対可愛いよ。見せなきゃね、お兄様にも」
ルミエナ:「؟ررقت يذلا ام(何、決まったの?)」
ルミエナ:二人がそれぞれ服を抱えているのを見て声をかける。そういう自分は五着ほど抱えているが。
三瀬川りんか:「めっちゃ抱えてる」
アサーラ:「はい。この2つにします。……それ、全部着るんですか?」
ルミエナ:「؟كلذك سيلأ ،اهيدترت الو سبالم كيدل نوكي نأ ءيش يأ ينعي ال .يعيبطلا(勿論。服を持っておいて着ないなんて何の意味もないでしょ)」
ルミエナ:「مجحلا ىرأس يننأل ةدحاو ةرم هيدترأس كلذ نم رثكأ نآلا كرود هنإ(それより今はアンタ達の番。サイズ見るから一回着せるわよ)」
アサーラ:「それもそうですね……わかりました。……今から着るみたいです」最後のはリンカさんにヒソヒソ。
三瀬川りんか:「なんか緊張してきたなー……」
ルミエナ:「ركنتلا ىلع ادع صخش يأ دعاسأس يننأ حيحص .انئمطم نك ،انسح(ま、安心なさい。ホントなら自分以外が着飾るのを手伝うなんて癪だけど)」
ルミエナ:「كتايح يف ام لمجأ كلعجأس .تاجتنم قافر اي متنأ(アンタ達は商品だもの。アンタ達の人生で一番美しく仕立ててやるわ)」
ルミエナ:女盗賊はそう不敵に笑んだ。



GM:ロイス取得のみ可能です。
三瀬川りんか:う~ん……まだ保留!
アサーラ:リンカさんのP感情を「○P境遇への心配/N出自への興味」からPNの感情内容変えて「○P出自への興味/N境遇への心配」に入れ替えます。
アサーラ:以上で。
GM:ではシーンを切ります。



【Middle6//アーディル・アル=マリク・スライマーン&千原海智】

GM:お二人のシーンとなります。登場侵蝕をどうぞ。
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (60 → 64)
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (40 → 44)
千原海智:低推移すぎる



GM:食事をとった後、二人はアーディルが普段から使用している執務室へと場を移していた。
千原海智:「しかし、アーディルさん」
千原海智:「たっぷりご飯もいただいたし、僕のやる気は十分だけど……」瞬きする。
アーディル:「おう」棚の奥を探りながら背中越しに答える
千原海智:「奴隷市を潰す、具体的な計画はあるのかい?」
アーディル:「そこなんだよな。もう少し小さな規模なら正面から乗り込んでぶっ潰しても良いんだが」
アーディル:「いかんせん今回は聖都最大の闇市だ。二人だけじゃ心許なさすぎる」
千原海智:「むむむ」唇を尖らせる。
アーディル:「俺にはイヴがいるし、オマエも何かしらの異能を持ってはいるんだろうが」
千原海智:「あっ、分かってた? お察しの通りさ!」
千原海智:誇らしげに頷く。「僕の窮地を何度も救ってくれた、僕の能力を、僕も僕なりに所持している!」
アーディル:「ハ、そりゃ他所の世界を回ってきたなんて真面目に言ってるなら、相当な異能じゃなきゃ説明できないもんな」
アーディル:「せいぜい期待させてもらうぜ。ただ」
アーディル:「それは向こうも同じ事なんだ。異能の一族のはぐれものは、結局ああいった所に落ち着きやすい」
アーディル:「このご時世に奴隷商人やってるような連中だ。かなりの手練を揃えてると見ていい」
アーディル:「つーわけで、ひとまずは客として入り込むしか無いだろうな。ほれ」
千原海智:「むっ」
アーディル:棚からきらびやかな装飾の施された仮面をいくつか取り出し、千原くんの前に並べる。
アーディル:「競りに参加する時はそいつで顔を隠すのがしきたりなんだとよ」
千原海智:「なるほど…。なんだかパーティみたいだね」
千原海智:適当に選んで合わせてみる。
アーディル:「……オマエは仮面以前にその服をどうにかしないとマズイな」
千原海智:「むむっ」仮面をつけたまま、自分の格好を見る。
アーディル:制服姿でロマネスク調の豪華な仮面を付けたアンバランスな姿につい吹き出しそうになりつつ
千原海智:「確かに、この格好じゃ僕が目立って、潜入どころじゃなくなりそうだけど!」
千原海智:「君の服、貸してくれるの?」
アーディル:「いいけど大きさが合わないだろ。それに、下手に良い身なりをしてると上客と思われて話しかけられるぞ」
千原海智:「むむむっ」
千原海智:「もっと良いオススメがある…って顔だね!」
アーディル:「そうだな……俺の召使い、というか護衛ってことにした方が変に目立たなくていいだろ」
アーディル:「ほら、あんな感じの格好だ」
アーディル:部屋の窓から通りを指差す。
千原海智:窓から身を乗り出して、指さされた方を眺める。
アーディル:店の前に、用心棒と思われる軽装の男が立っている。
アーディル:ターバンにゆったりしたズボン、上半身は小さなジャケット以外何も来ていない。
千原海智:「オーゥ」瞬きする。「ちょっとダイタンな感じ…」
アーディル:アラビアンナイトに出てくるアラジンを彷彿とさせる。いかにも砂漠の国の若者といった衣装。
アーディル:「そうか?普通だろ」
千原海智:「この世界では普通かもしれないけど~っ」
アーディル:「おそらくだが、オマエのツレもこっちの衣装で出てくるはずだぞ」
アーディル:「あの服は単体で値がつくだろうからな」
千原海智:「ぬなっ」
千原海智:「そ…それは…なんだかとってもよくないよ! よくない!」
アーディル:「それにまあ、物は良いがやっぱ露出が少ないからな、あの服」
アーディル:「奴隷の"良さ"をアピールするにはちと弱いっつーか、マニアックだ」
千原海智:「………、」「………なっ」
千原海智:赤面する。「せっ、青少年の前でそういう話はよくないと思います……!」
GM:そこでこんこんと窓から音がする。
千原海智:「うひゃあ」タイミングがタイミングだったのでびっくりする。
千原海智:「ど、どなた?」
アーディル:「カイチ、俺が出る。少し離れてろ」警戒した様子で窓に近づく
GM:見て見れば、窓枠に捕まる形で鳩がとまっている。伝書鳩のようだ。
アーディル:「……って鳩じゃねえか。どこからだ……」
千原海智:後ろから様子を覗いています。
アーディル:窓を開けて迎え入れる。
アーディル:足にくくりつけられた書簡を取り出して読む。
アーディル:「これは……」
千原海智:「なになに?」
GM:内容は直接アーディルに宛てたもの。
GM:『君に商談を持ち掛けたい。しかしごく内密のものとなるため、こうして伝書鳩を使った。』
GM:『もし興味があるならば、君の下へ訪れている"客人"と共にとある娼館へと出向いてほしい。』
GM:『"恵の名のもとに"と符号を言えば、専用の部屋へと案内される。』
アーディル:「"恵の名"……?」思わず呟いて思案し
アーディル:「……俺を名指しで極秘の商談だとよ。ご丁寧に客人もご一緒にどうぞと来た」
千原海智:「んっ、僕のことまで把握してるんだ…?」
アーディル:「オマエ、俺が拾う前に誰かと会ったか?」
千原海智:「会ってない会ってない!」首を横に振る。
千原海智:「アーディルさんこそ、手紙の主に心当たりあるの?」
アーディル:「だよな。勿論俺も無い……いや、幾つか推測はできるが」
GM:差出人の名はない。しかし、紙を裏返してみればそこに印がある。
アーディル:「この印……」
千原海智:「んむむ?」一緒に覗き込む。
GM:翼を広げた鷲と掲げられた曲刀。それはバラクラッハにおける王家の印である。
GM:『まだ名を明かすことは出来ないが、君への誠意として』という文が添えられていた。
千原海智:「ずいぶん立派な印だけど…」
アーディル:「この国の王家の紋章だ」
千原海智:「えっ!?」
アーディル:「さて、どうしたもんかね。世間の評判はともかく、阿漕な商売はしてこなかったつもりだが」
千原海智:「王家に商談を持ちかけられちゃってる…っていうか、見られてるのかもしれないね…」
千原海智:キョロキョロします。
アーディル:「或いは、王家を騙っておびき出すつもりかもな。金砂の民のちからなら王印の複製ぐらいは朝飯前だ」
千原海智:「罠かも…ってワケ」
アーディル:「どっちにしろ面倒事になるのは確実。それが俺らにとって美味い話に転ぶかは五分五分ってとこか」
アーディル:「どうするカイチ。付いてくるか?」
千原海智:「ん? なんだ、アーディルさんだって行く気満々なくせに」
千原海智:「行くよ! 大丈夫。僕がいる限り、幸運が訪れることを約束しよう。不安に思う必要はないさ!」
アーディル:「ハッ、生意気言いやがる」愉快そうに笑って
アーディル:「幸運なら自分の手で掴むさ。俺は商人だからな」
アーディル:「オマエは自分の心配だけしてりゃいい。……よし、そうと決まれば」
アーディル:「早速行くとするか。もうじき夜だし、客足が増えてからだと面倒だ」
千原海智:「了解!」ビシッと敬礼した後、「……ん? 夜だと客足………」
アーディル:「ほら、オマエもさっさと着替えてこいよ」
アーディル:「娼館に行くにも身なりってもんがある。女共の前で俺に恥をかかせるなよ」
千原海智:「わー--っ、そういうの…そういうのさっ! わ、わかったよ!」
千原海智:「着替えてくるから…アーディルさんこそ、変なところでへたれないでよ!」
アーディル:「何ちょっとその気になってんだよ」
千原海智:「なってないよ!!」

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GM:バラクラッハにおける色町の一角、『常夜の星』と名付けられた館。
GM:その受付にて符号を言えば、手紙通りに別室へと通された。
GM:小奇麗に整えられた部屋には机と椅子だけがあり、この部屋だけを見れば娼館だなどとは思えないだろう。
???:「来てくれたか」
GM:そこで君達を待ち受けていたのは一人の男。軽装ではあるが、その品々が高級であることは素人目でさえ明らかだ。
GM:高い位置で結った黒髪、理知的な光を宿す瞳、そして頬に塗られた青の化粧。
GM:見まがうこともない。このバラクラッハの第二王子、ラシャド・マロフ=エイブラント・バラクである。
アーディル:「そりゃ来るさ。あんな風に"誠意"を見せられちゃ無視するわけにもいかん」
アーディル:どさりと乱暴に椅子に座る。
アーディル:「万が一にも王家の不興を勝っちゃあこの街で商売していけないんでね。でもって」
アーディル:「実際急いで来て正解だったわけだ。お初にお目にかかる。殿下」
千原海智:「えっ」その後ろでビックリする。
千原海智:「で…殿下!?」
ラシャド:「こちらこそお目にかかれて光栄だよ、アーディル・アル=マリク・スライマーン」
千原海智:服を借りて、着替えてきた。青いターバンにゆったりしたズボン。腹に布を巻いた上に、短いジャケットを羽織っている。
ラシャド:「それに、異郷の客人も」 そう言って千原君にも笑いかける。
千原海智:「おおっ…まずはこんにちは」言葉が通じていないが、とりあえず挨拶する。
千原海智:「なんだか何もかも知ってそう」
アーディル:「第二王子のラシャド殿下だ。良かったな。面倒事には違いないが、その中ではマシな方ではあったらしい」
千原海智:「僕達にとって良いお話なのかな」
千原海智:アーディルさんの隣の椅子に座ります。
アーディル:「こっちの素性もお見通しな訳だからな。となると商談ってのは……」
ラシャド:「……なるほど、異郷の言葉か。興味深いが先に商談から行こう」
ラシャド:アーディルの言葉に頷き、語り出す。
ラシャド:「君に合わせて商談と書いたが、別に物を買おう売ろうという話ではないんだ」
ラシャド:『正確に言うならば……依頼か取引といったところかな』
アーディル:「分かってるよ。俺も王家に売れるようなもんは扱ってない。今はまだな」
アーディル:「大方、王族の身分じゃ入りにくいとこにお使いに行けって話だろ?」
アーディル:「この聖都で、そんな場所は二つとない。なんせ娼館にだって入り放題なわけだしな」
アーディル:「例の裏市場か?」
ラシャド:『いいや。入れない場へ入るという点はあってるけどね』
ラシャド:『だが、そうだな。そちらの話も興味深い』
ラシャド:『君も何か目当ての品があるのかい?』
アーディル:「俺の家名を知っておいてそれを尋ねるのか?」
アーディル:「てっきりそこまでお見通しだと思っていたんだが」
ラシャド:『まあ交渉材料の一つに出来ればとは考えていたよ』
ラシャド:『いや、それだと言葉が悪いかな。依頼の報酬として君達の願いを叶える心算がある、ということだ』
ラシャド:『何を願うかは君達次第だし、出来ないことも当然あるけどね』
アーディル:「そいつはまた、破格の条件だな」
千原海智:「なるほどね」得心顔で頷く。
千原海智:「悪い人じゃなさそうだ」
アーディル:「ハッ、どうだか」
アーディル:「相手の外面と条件が良い時程警戒するのが商人の性でね」
アーディル:「なら聞かせてもらおうか?その依頼の内容とやらを」
ラシャド:『内容についてか。そちらは簡単に行こうかな』
ラシャド:『この街の西にある、遺跡を調査してほしい』
ラシャド:『ただし、今すぐにとは言わない。もう一人の客人が揃ってから』
アーディル:「遺跡?」
千原海智:「むむむ?」
アーディル:「その遺跡に、一体何があるって言うんだ?」
ラシャド:『恐らくだが、呑影の民が居る』
千原海智:「ほほう」
アーディル:「第二王子ともあろう御方が、遺跡調査を子飼いの兵じゃなく俺みたいな一商人に頼むとは、よっぽど……」
アーディル:「……そういうことかよ」
千原海智:「そういうことね…」
ラシャド:『だが……ううん、語るには少しばかり長い話になるな』
ラシャド:『どうだろう、先にもう一人の客人をこの場に招くための相談をしないか?』
アーディル:「ま、そいつは願ったり叶ったりだがな」訝しみながらもうなずく
アーディル:「なにせ俺らが求めるつもりだった報酬の一つがその客人だ」
千原海智:「良いね。僕はこの人の味方をしてもいいと思うな」頷く。
アーディル:「どうにも胡散臭いが、報酬が先払いだって言うなら請けない訳にも行かないしな」
アーディル:「俺としても、あいつを取り戻せるなら多少の条件は……いや」
アーディル:「どんな条件だって呑む。商人としちゃ失格だけどな」
アーディル:「その分の借りは必ず返してやるさ」
ラシャド:『有難いね。僕としても後払いより先払いの方が好みだ』
ラシャド:『客人と、後は君の妹かな?二人を競り落とせるだけの資金の提供を報酬とすれば良い?』
アーディル:「流石は殿下。王家にふさわしい太っ腹ぶりだな」
アーディル:「けど足りねぇ」
千原海智:「そう。僕らの望みはそれだけじゃないだろう!」
千原海智:「アーディルさん!言ってやるといいさ!」
アーディル:「俺は別に、あそこで真っ当な買い物をするつもりははじめから無い」
アーディル:「元より王家が禁じている人身売買だ。そりゃあ美味い汁が吸えるから今までお目溢ししてきたんだろうが」
アーディル:「いい加減潮時だとは思わねえか?」
ラシャド:『……ふむ』
ラシャド:『確かに父上も兄上もアレを疎ましくは思っている』
ラシャド:『かといって、弾圧してしまえば王家に対し悪感情を抱く人間が多すぎる』
アーディル:「"王家が潰せばそうだろうな」
ラシャド:『だから王家の人間でなければ良いと?』
アーディル:「違うか?一介の商人が潰せばそいつらの怒りの矛先は当然こっちに向く」
アーディル:「王族は民に憎まれちゃやっていけないが」
アーディル:「商人にとっては悪名も金になる。それに全くの悪事でもないしな。勇名と背中合わせの悪名だ」
アーディル:「当然、あんたらに足しても大きな貸しを作れる。こっちとしては悪い条件じゃない」
アーディル:「俺達の要求を言おう。裏市場を制圧できるだけの兵力と、安全な逃走経路の確保」
アーディル:「当然兵士はうちの商会で雇った体にするから、王印は外してもらうがな」
アーディル:「でもって無事成功した暁には、王宮にウチの御用聞きを出入りさせてもらう」
千原海智:ウンウンと頷いている。
アーディル:「この条件を飲んでもらえるなら、遺跡調査だろうがなんだろうが責任持ってやってやる」
ラシャド:『なるほど。……そうだな』
ラシャド:『条件を一つだけ変えよう。兵士には王印の代わりに僕固有の印をつける』
アーディル:「へぇ……」
ラシャド:『元々この話は家ではなく僕個人で動いてるから、動かせるのも僕直属の者だけだ』
ラシャド:『それに人の口には戸が立てられない。市場を潰した兵が彼らだということもそのうち知れる』
ラシャド:『なら、第二王子の暴走とした方が僕が貴族達に嫌われるだけで話が済むだろう』
アーディル:「いいのか?アンタの立場なら、将来兄君を差し置いて王になることだって夢じゃないだろ?」
アーディル:「わざわざ敵を増やす必要は無いんじゃないのか」
ラシャド:『王位には興味が無いんだ。話を持ち掛けられる機会が減ると思うと、感謝さえしたいね』
ラシャド:『裏市場を許せない人物が謀反を許すと思う奴は少ないだろ?』
アーディル:「ハ、なるほど。得を捨てて徳を買うってわけか。いいねアンタ」
アーディル:「顧客がそう言うなら俺から異議を唱えることもない」
アーディル:「カイチ、他に付け足す条件はあるか?」
千原海智:「むっ」
アーディル:「遠慮しなくていいんだぞ。この国でこれ以上の上客はいないんだ」
千原海智:「そうだな…。僕と三瀬川さんと、アーディルさんとアサーラさんが、絶対に幸せになること」
千原海智:「それが約束されるなら、他には何もいらないよ」
千原海智:堂々と言う。
アーディル:「ハ、欲がねえのか、とびきり欲張りなのか。よくわからねえ奴だ」愉快そうに笑う
千原海智:「んん、本心を言っただけさ…。……ちなみに」
千原海智:「この世界の言葉、聞き取れないから、どういう話をしているのかイマイチ分かってないんだけど…」
千原海智:「後でちゃんと教えてくれないと拗ねるからね、僕…!」
アーディル:「……そういえばそうだったな」バツの悪そうな顔をして
アーディル:「あまりにも自信満々だから忘れてたぜ」
千原海智:「はっはっは、照れるね!」何故か誇らしげにしている。
アーディル:「褒めてねーよ!紛らわしい相槌打ちやがって!」
アーディル:「あー……分かった。じゃあ俺から付け足しとく」王子へ向き直って
千原海智:「そうそう、良い感じに伝えておいて!よろしく!」後ろから言っている。
アーディル:「殿下。交渉は成立したと思ってるが、一つ付け足しだ」
アーディル:「俺達が幸福かどうかなんて、俺達自身が決めることだ。別に王様にどうにかしてもらおうなんざ思っちゃいねえ。ただ放って置いてくれればいい」
アーディル:「なんで、あんたらに出来る簡単なお願いだ」
アーディル:「こいつとその恋人に、聖都の市民権と家一軒分の土地をくれ」
千原海智:「???」頷き、自信満々にしているが分かってない。
アーディル:「こいつらは旅人らしくてな。どうせ事が済んだらまたどっかに行っちまうんだろうが」
アーディル:「帰る場所はいくらあっても困らない。そう思わないか?」
ラシャド:『……なるほど』 愉快そうにくすりと笑って。
ラシャド:『分かった。市民権は勿論、家も空き家を幾つか見繕っておこう』
ラシャド:『いつ居なくなるか分からないなら、建ててる暇は惜しいだろう?』
アーディル:「よく気が利く王子様だ。どっかの誰かにも見習ってほしいくらいだぜ」
アーディル:大きく溜息をつくと同時に、懐に忍ばせたランプから一度だけ、蹴りつけるような重い衝撃が腹に伝わった。



GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です。
千原海智:ロイスは保留かな~
千原海智:応急手当ねらお!
千原海智:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 3[3]+1 → 4 → 失敗

千原海智:だめw
アーディル:取引相手 ラシャド 感服○/警戒 でロイス取ります
アーディル:あっさっき言ってなかったんですけど
アーディル:フローズンリリーを持っているので私の財産点を千原くんにあげることができます
千原海智:エッ…トクン
千原海智:お兄様……!
アーディル:この4点で美味いもんでも食いな
千原海智:私に財産点4点を贈ってくださるというの…?
千原海智:は…はい…!
千原海智:買えました~ もりもり食べます
アーディル:残り38点
アーディル:こちらはもっかい大槌買っとこうかな
アーディル:3dx+2>=14
DoubleCross : (3DX10+2>=14) → 10[2,5,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

千原海智:すご~~~~!!
アーディル:ラッキー!
千原海智:さすおに
アーディル:以上!
千原海智:こちらも以上!
GM:ではシーンを切ります。



【Middle7】

GM:全員登場となります。皆さん侵蝕をどうぞ。
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (44 → 46)
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (59 → 65)
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (64 → 68)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 8)増加 (71 → 79)
三瀬川りんか:タスケテ
千原海智:もらってあげたい
アサーラ:リンカさーんっ



GM:逃げ出すための隙を伺ってはいたものの、監視の目は絶えないまま時が過ぎ――。
GM:闇市場のその日が訪れてしまったと君達が知ったのは、頭に袋をかぶせてアジトを連れ出されたそのときだった。
GM:何も見えないままに何度も角を曲がり、幾つかの屋内を出入りし、もはやどれだけ歩いたか分からなくなった頃にようやく袋は取られた。
GM:君達の目の前にいたのは、ルミエナと見知らぬ男。二人が手短に言葉を交わしたと思えば何人かの別の男が君達を引きずっていく。
GM:引き出された先はいかにも冷たく重々しい檻。ずっとつけたままだった手枷を、檻の上部に張られた梁のような棒に固定される。
GM:必然、腕を吊り上げられた形になる君達を見て男達は嗤いながら檻の鍵をかけた。そのまま君達を置き去りに去っていく。
GM:周囲を見渡せば、見なれぬ生地で作られた豪奢な着物、輝きを放つ宝石、君達同様に囚われた人々など。幾つもの"商品"が並べられていた。
アサーラ:ぐい、と両腕をゆるく持ち上げた姿勢で固定される。
アサーラ:最初に連想したのは、かつてキャラバンで運ばれてきた異国の鳥かご。
三瀬川りんか:「何これ~~……」上に掲げさせられた腕を揺すると、ガチャガチャと金具の音が鳴る。
アサーラ:装飾に見惚れたそれとは比べるまでもない無骨な檻に、今度は自分が入れられていた。
三瀬川りんか:「檻に入れたら枷までいらなくない!?」
アサーラ:「ううん……衣装や、"商品"を見やすくするため…なのでしょうね。おそらく」
アサーラ:格子の隙間から見えるきらびやかな着物が広げられてるのを見ながら。
アサーラ:「リンカさん、お怪我はありませんか?扱いは手荒でしたが…」
三瀬川りんか:「わたしは全然。アサーラちゃんこそ」
アサーラ:「わたしも痛い所は……腕ぐらいですね」
アサーラ:長く固定された手首が擦れ、少し赤みを帯びている。
アサーラ:「結局ここまで来てしまいました……これからどうなるでしょう、わたし達」
三瀬川りんか:「う~ん……いざとなったら逃げようと思ってたけど……」
三瀬川りんか:「千原くんと合流しないと逃げるのにも困るしなあ……」
三瀬川りんか:「大丈夫!ヤバくなる前にわたしが何とかするから!」
三瀬川りんか:「安心してねアサーラちゃん。この格好じゃ説得力無いかもだけど……」
三瀬川りんか:枷を付けられた姿で苦笑する。
アサーラ:「いえ。すごく頼もしいですよ、リンカさん」こちらも微笑む
アサーラ:「そのときは……わたしもがんばります」
アサーラ:「これでも、ピンチのときにはわたしの秘められた力が……」
アサーラ:「ある……と、良いのですが。ううむ」
三瀬川りんか:「ほうほう……期待しちゃおっと」笑って
アサーラ:異能の一族と言っても、荒事は苦手ですので…
アサーラ:「はい、それはもう。背中はおまかせください」
アサーラ:「あ、……そういえば」
アサーラ:「わたし、その『チハラクン』の見た目を知らないのですが、どういう方ですか?」
三瀬川りんか:「あ、そっか……」
三瀬川りんか:「歳はわたしと同じくらいでね、背は……普通くらいかな?」
三瀬川りんか:「髪の色は……あ、あんな感じで」檻の外の着物を示して
アサーラ:「ふむふむ」黒いシルエットで思い浮かべる。「鮮やかですね。貴族の色です」
三瀬川りんか:「あとは……まあ、メチャクチャ目立つから……見ればたぶん分かるかな……」
アサーラ:「そんなに……」
三瀬川りんか:「うん。そんなに」
アサーラ:「ふふ。じゃあ、助けに来てくれたらすぐに分かりますね」
三瀬川りんか:「だと思うなあ。アサーラちゃんのお兄様は、確か金髪に青い目のイケメンなんだよね?」
アサーラ:「はい。それはもう」こくこく。
アサーラ:「金の髪と青い目で、身長は……あの、青い箱ぐらいです」
アサーラ:と、宝石の入った箱を示す。
アサーラ:明らかに少年時代のものである。
三瀬川りんか:「結構小柄なんだね」
アサーラ:「そうですか?同年代の中でも同じぐらいだったのですが…」
アサーラ:「……あ、いえ。すみません、今はもう少し成長していると思います。そうですね、大人になるのでした」
三瀬川りんか:「あ、そっか。しばらく会えてないんだもんね」
アサーラ:「です。でも、たぶん、きっと」
アサーラ:「お兄様もすごく目立ちます」
三瀬川りんか:「あはは!会うのが楽しみだね!すっごい大きくなってるかも」
アサーラ:「はいっ。楽しみです。お兄様にも、『チハラクン』にも。」
アサーラ:「経緯はどうあれ、聖都にまで来たのです」
アサーラ:「そんなに目立つ人たちなら、きっとすぐ見つかる…と、おもいますっ」
アサーラ:「だから、その、諦めずにいましょうね。リンカさん」
アサーラ:ぐ、と精一杯真剣な顔をして励まそうとする。
三瀬川りんか:「うん。お互いにね!」明るい笑みを作ってみせる。
三瀬川りんか:「……ていうかこの服……」
三瀬川りんか:ヴェールの下から、煌びやかな紅のドレスに視線を落とす。上半身に反して肉付きの薄い腹と、白い脚とが大きく露わになっている。
三瀬川りんか:「思ったより恥ずかしい……」
三瀬川りんか:「お臍とか見えてるし……」
アサーラ:「えぇ………」
三瀬川りんか:「これじゃ隠せないじゃん!」縛られた腕をガシャガシャ揺すって
アサーラ:照明に照らされた金具が胸元と腰回りに目を引くようにきらめいている
三瀬川りんか:「これで人前出るの!?うわ~~やだよ~~」
アサーラ:運動に向いていないものの、万知の民に拾われてから外出に耐えられるように頑張った成果が顕になり、照らされている。
アサーラ:「そ、そのための枷なんでしょうね……」
三瀬川りんか:「えーん……早く来てよ千原くん~~~~!」
アサーラ:紫色の薄布が褐色の体を彩るようにはためいている。
アサーラ:「はい。……早く自由になりたいです」

---

GM:市場の裏側が慌ただしく動いているその頃、表にも人が集まりつつあった。
GM:参加資格などは特に無い。ただ手順を知っており、参加に値するだけの品格を備えていれば迎え入れられる。
GM:仮面を付けた参加者たちは、一流の品ばかりを身に着けたものばかり。あちらこちらから今日出品される商品についての噂が聞こえてくる。
GM:そんな素顔を隠した人の群れの中にあってなお、ひときわ目立つ二人の男が居た。
GM:「おや、あれは……」「しっ、身分探りは御法度でしょう」「それにしてもなんて美麗な……」
GM:二人の周囲(特に女性たちの間)では、二人についての噂が囁き合われている。
アーディル:「おい、あんまりキョロキョロすんな。目立つだろうが」
千原海智:従者の格好に豪奢な仮面をつけて、キョロキョロと周囲を見回している。
アーディル:普段と真逆の黒い衣装に顔の上半分を隠す仮面を付けている。
千原海智:「んっ!? だって、どこもかしこも人がいて凄いんだものっ」
千原海智:「うっかりすぐ横に三瀬川さんがいるかもしれないし…!」
アーディル:細かな宝石や羽飾りで彩られた仮面は、この聖都ではなく金砂の民に馴染み深いシャフルカンでよく造られているデザインだ
アーディル:「そんなうっかり見つかるようなとこに置いとかねえよ」
千原海智:「なんでアーディルさんはそんなにクーーーールなのさ」言い方が若干変である。
千原海智:「妹さんいるかもって、焦ったりしないの?」
アーディル:「その辺の品物とはわけが違う。今日の競りの目玉の一つだろうからな」
アーディル:「焦ってあいつを取り戻せるならいくらでも焦るけどよ」
アーディル:「大抵の場合、碌なことにはなんねえだろ」
千原海智:「むむ……」腕を組む。「それは確かに、僕の経験上としても、否定できないな」
千原海智:「分かった。僕も君を見習ってクールな男になってみせようじゃないか」
アーディル:「だろ。本気で欲しいもんを手に入れる時は待つのが寛容だ。商売の鉄則だぜ」
アーディル:「ハ、その調子だ」
千原海智:「冷静!沈着に!待つ!」
千原海智:身振りが大きい。
千原海智:「こうだね!」
アーディル:「動きがうるせえ……!」
千原海智:「何ィ!?」
アーディル:「いや、俺が悪かった。あんま慣れないことして逆に目立っても不味い」大きな溜息
アーディル:「初めて聖都に来たお上りさんってことにして、好きなだけキョロキョロしてろ」
千原海智:「ちょっと、僕のこと、ただの子供か何かだと思ってない!?」
アーディル:「んなことねーよ。子供のお守りは一人で十分だ」
千原海智:「…イヴさんに怒られるよ?」
アーディル:「放っとけ。俺はあいつの三倍は怒らされてる」
千原海智:「仲良いなあ」
アーディル:「どうすればそう見えんだよ……ったく」
アーディル:「お前らの世界にもケンカする程なんとやらって言葉があるのかは知らんがな」
アーディル:「俺とアイツはただの躾けであって、ケンカではない。ケンカは同じレベルの者同士の間でしか発生しないからだ」
千原海智:「ふうん……」首を傾げる。「…ちなみに妹さんとはケンカしてたの?」
アーディル:「どうだったかな。記憶のある範囲では一度もなかったかもしれん」
アーディル:「あいつは大人しい奴だったからな。玩具の取り合いになったこともないし、俺が誘えばどんな遊びでも着いてきた」
千原海智:「へえ、ずいぶん慕ってくれてたんだね」
千原海智:「たしかに、大人しそうな雰囲気だったなあ」見せてもらった肖像画を思い浮かべている。
アーディル:「慕ってくれていた、か。まあそうだな。物好きな奴だったよ」
アーディル:「……ああ、そういや一度、もう部屋に帰れって言って言い合いにはなったか」
千原海智:「……………」その声音と、表情を眺める。
千原海智:「え、部屋に帰れ?」
アーディル:「体が弱かったからな。長く外に連れ出すのは止められてたし、俺も心配だった」
アーディル:「……んだが、妙なとこで頑固なんだよなあいつ」
千原海智:「ついてきちゃうんだ」
アーディル:「……まあ、俺の話はいいだろ。この前も散々したしな」
千原海智:「妙なとこで頑固か、わかるなあ」ウンウンと頷いている。「ん?」
アーディル:「そういうオマエはどうなんだ?仲がいいのはわかるが」
アーディル:「俺の見立てだと、結構尻に敷かれていると見たね」
千原海智:「…んん!?」仮面をつけていても動揺したのが分かる。
千原海智:「どっ…どうなんだろうね…!? 深刻な喧嘩をしたことは、ほとんどないと思っているけど…」
アーディル:「本当かぁ?女心ってのは複雑だからなあ」
千原海智:「えっ」
千原海智:「も…もしかして何かすごく不満を抱えていたりするのかな…!?」
アーディル:「まあ……オマエの場合相当な奥手っぷりだろ?気付かない所で鬱憤が溜まっててもおかしくはないよな」
千原海智:「えぇっ」蚊の鳴くような声。
千原海智:「で、でも、普段そんな様子ぜんぜん見せてないよ…!?」
アーディル:「ばっかオマエ、見せるわけ無いだろそんなの。逆の立場で考えてみろよ」
千原海智:「逆の立場………」腕組をする。
千原海智:考えている。女装した自分と男装した三瀬川さんがデートしている。
千原海智:「………うー-ん……女の子って難しい………」
アーディル:「大抵の女も、男のことはそう思ってるってことだ」なんか違う想像してんなという顔
千原海智:「うー--ん……?」
アーディル:「だが何事も考えようだ。この状況はある意味チャンスでもある」
千原海智:「むっ」
千原海智:「……カッコいいところを見せて、ドキドキしてもらって…」
アーディル:「離れ離れの日々。奴隷として売られる所を颯爽と助ける。お膳立てとしては十分だろ」
千原海智:「………っ」こそばゆそうな顔になる。
千原海智:「う、うん。やってみせるよ! この僕らしくね!」
アーディル:「おう、せいぜい頑張りな。どうすればいいかはこの前教えたしな」苦笑して
アーディル:「無論、俺もそのつもりだ」
千原海智:「ばっ……、………」
千原海智:(やっぱり)(……ただの兄妹って言うには、なんだかどうも……?)
アーディル:「と、立ち話もここまでだな」通りの隙間から覗く空に、月が昇っている。
アーディル:「時間だ」
GM:丁度二人の会話がひと段落したそのときに、壇上に明りが灯る。
GM:照らされるのは顔を隠した男。彼は自身を見上げる人々へ向けて慇懃に一礼する。
支配人:「皆々様、長らくお待たせいたしました」
支配人:『今宵は青鹿の月。十と一の日。年に一度の青く冴えた月が昇る夜で御座います』
支配人:『此度もまた至上の品々が集まっております。必ずや、皆様の望みを満たすと御約束致しましょう』
GM:カン、と乾いた木槌の音が響く。
支配人:『―――闇市場、只今より開場と相成ります』
GM:異郷にて。欲望と思惑に満ちた一夜が幕を上げる。

---

GM:支配人に雇われた男たちによって、壇上には幾つもの商品が並べられる。
GM:その度に支配人が朗々と声を張り、その来歴を読み上げる。いかに魅力的であるかと言葉を尽くす。
GM:支配人の語りの間静まり返っていた場内は、徐々に徐々に熱を帯びていく。誰も彼もが競って声を上げ値を吊り上げる。
支配人:『さあ、遥か海の果て東部の島国の絹織物を手に入れたい方は!』
支配人:『かつて大豪商レントヴィーが財を叩いたこの宝石に値を付ける方は!』
支配人:『太古の戦士たちが振るってきた曲刀、"シャカール"の遺作を求める方は!』
GM:人々の欲を煽り立てる語りは、まるで場内を操る指揮者の如く。応えた参加者が次々に名乗りを上げる。
GM:『金貨500だ!』『こちらは600』『俺は750出す!』
GM:……探らぬことがマナーと言えど、表では名立たる身分の者がほとんどだ。
GM:名乗り出たからには手に入れなければ。自身の富を示さなければ。あいつにだけは渡す訳には。
GM:単なる所有欲を超えた、自身の名誉や他者との競争心を巻き込んで"競争"は苛烈になっていく。
GM:その熱がいよいよ昂り切った中、一つの檻が壇上へと引き出される。
支配人:『さあ、今宵の目玉商品のご到着で御座います』
支配人:『麗しの銀の髪に懐かしさを覚えた方が居る事でしょう。金の瞳に面影を見た方もいらっしゃるでしょう』
支配人:『敢えて断言はしますまい。しかし、彼女の理知が我等の想像を容易く凌駕することはお約束いたします』
支配人:『あるいは――その過去など関係なく、彼女を手に入れたいとそう願った方もまた多いのでは?』
GM:ニヤリと吊り上げた支配人の言葉に、何人かの参加者は密かに息を飲んだ。
支配人:『彼女に立ち並びますは、遥か異郷より連れられた少女に御座います』
支配人:『明るい瞳も、輝かんばかりの肌も、ふわりと柔らかさを保つ髪も。この砂の地に無いと一目でお分かりになるのでは』
支配人:『残念ながら教育は間に合わず、言葉は通じませんが……。何、育てる楽しみも手に入れた方のものということ』
GM:壇上の少女を眺める男たちの目に、色と熱がじっとりと滲む。
支配人:『彼女らをどう扱うか、どう育てるか。それは皆様のお望みのままとなります』
アサーラ:壇上。
アサーラ:淡く照らされるそこに少女の姿がある
アサーラ:無骨な檻の向こうに見えるのは銀色。
アサーラ:夜の光を形にしたような淡く清らかな銀髪が褐色の肌を彩っている。
アサーラ:淡い黄色とみずみずしい花のような藤色、黄金の装飾具に包まれた衣服が否応なくきらめいて、見せつけるように。
アサーラ:伏した顔から覗く金色は満月の色。
アサーラ:一度見れば忘れることのない。その輝きが檻の中に収められていた
アーディル:「……やったぞ、カイチ」競りの輪に混じりながらも、長く静観を保っていた口がようやく開く。
千原海智:「……ああ」
アーディル:「当たりだ」喜色を孕んだ口元とは裏腹に、声音からは煮えたぎるような激情が漏れ出している。
千原海智:「……」その表情に魅入られるようにじっと彼を見つめた後、嬉しそうに笑う。
千原海智:「じゃあ、掴まなきゃ」
千原海智:「君の幸運を」
アーディル:「ハッ、勘違いするなよ。取引を忘れたか?」その言葉を聞き、口元に手を当て表情を直す。
アーディル:「俺達の、だ」
千原海智:「……ああ、その通りさ!」
千原海智:「早く」彼女を見つめる。
千原海智:「迎えに行ってあげなくちゃ」
三瀬川りんか:アサーラの傍らで、きょろきょろと周囲を見回す少女。
三瀬川りんか:アサーラのように浮世離れした美しさを誇るわけではないが、砂漠の国にあって一際目を引く白い肌。
三瀬川りんか:小柄な体躯ながら、全身から明るい活力を感じさせるような少女。ふわりとした栗色の髪が揺れる。
三瀬川りんか:だが今はその腕には枷が嵌められ、華美なドレスと同じ紅の瞳は僅かに不安げに揺れ、表情には一欠片の影が差している。
三瀬川りんか:アンバランスな身体つきと陰陽の入り混じる雰囲気とが合わさって、明らかに異国──異世界のものとして目に写るその姿が、否応なしに人目を引いていた。
千原海智:(………三瀬川さん)拳に力が入る。
三瀬川りんか:「うわ~……すごい熱気……」
三瀬川りんか:「ていうか人多すぎ……!何人いるのコレ~……」
アサーラ:「段々と他の商品も持ち運ばれてましたし……宴もたけなわ、ですね」
アサーラ:無機質な仮面がずらりと並ぶ光景に怯む。
支配人:『さあ、この二人の少女を手にする幸運を味わうために。皆様ご入札を!』
GM:大きく手を広げた支配人が入札開始を示し木槌を鳴らす。それと同時、我先にと入札が募っていく。
GM:『金貨800!』『1000だ!』『こちらは1200!』『舐めるなよ、2000出す!』
GM:欲望と思惑が過熱され、場内に満ちた熱気は何処までも熱を上げ続ける。
GM:『3500だ!』『4000!それに儂の持つ土地も付ける!』『そこのおいぼれの土地など精々500の価値だろう!5500!』
GM:しかし、欲に果てはなくとも財には果てがある。少しずつ声は少なくなり、収まっていく。
支配人:『……では、他になければ。8800と宝石にて落札となります』
支配人:『異論のある方はいらっしゃいますか?』 木槌を振り上げた支配人が場内を見渡す。
アーディル:「……ここに」
アーディル:すっと手を掲げながら、人混みを割って列の前に歩み出る。
GM:ずっと沈黙を保ち続けた君が声を上げたことに、周囲の参加者がざわついている。
支配人:『おや、羽飾りの面の方。幾らを宣言されますか?』
アーディル:すれ違いざまに、競りに参加する面々の顔を順に睨む。
アーディル:妹に値を付けた者達の背格好と声色を、記憶に刻みつけながら。
アサーラ:「……………?」その面を見る。
アサーラ:(あの意匠……たしか、見覚えが……?)
アサーラ:熱狂を一手に引き受けるその存在に、目を奪われている。
アーディル:「いくらだと?」
アーディル:「決まってんだろ。値段なんか付けられねえ。金貨が何枚あっても足りねえよ節穴どもが」
アーディル:「だから、こいつは……」掲げていた手を開く。そこにあるのはたった一枚のコイン。
アーディル:それを指で弾いて、支配人へと投げつける。
アーディル:そこに刻まれているのは、翼を掲げた鷲と曲刀。それに僅かなアレンジが施された刻印。
支配人:手元へ飛び込んだコインを反射のように受け取り、その瞳が驚愕に見開く。
アーディル:「返してもらうぜ、砂と、風と」
アーディル:「"恵の名のもとに"!!」
GM:その言葉を合図に、会場入り口から兵士がなだれ込んでくる。
GM:彼らが手に掲げた盾にはどれもコインと同じ――ラシャド第二王子の印。
GM:参加者たちは皆驚き戸惑うばかり。何人かの機転が利く護衛が兵士達と小競り合いを始めた。
GM:しかし、この会場へと繋がる路地の全てに兵士達が詰めている。例え会場を抜け出そうと逃げることは容易くないだろう。
三瀬川りんか:「えっ何何……!?大騒ぎになってるけど……!?」
アサーラ:「あの印は……たしか、聖都の王族の…!」
アサーラ:「と、ともあれ、なにか大変なことが起こるみたいです、リンカさんっ」
アーディル:「行くぞカイチ!」
千原海智:「ああっ!」
アーディル:懐からランプを取り出し、それに向けて何かを呟く。
アーディル:すると石畳の隙間から砂が溢れ出して大波となり、檻の周囲の護衛達を押し流す。
千原海智:従者の格好をした少年が躍り出る。檻を見やる。
千原海智:「善は急げ!」右腕を掲げる。「これ以上…、仕損じる前にっ!」
千原海智:瞬間、右腕が一瞬して真黒い影に変化。大きな波のように空間にうねり広がった。
千原海智:それが狼のような形に変化し、瞬く間に檻を喰い破る。
三瀬川りんか:「っ……」
三瀬川りんか:その光景に、大きな目を見開く。
三瀬川りんか:「千原くん…………!?」
千原海智:「そうさっ!」駆け出す。
アサーラ:「"影"が……!こ、この異能は、まさか…!?」
アサーラ:異能を喰らう異能。貪欲と強欲によってかつてこの地を支配を目論んだという伝説。
千原海智:螺旋のように檻を駆ける影の狼が、二人を繋ぐ鎖も食い千切る。
千原海智:「三瀬川さん!」
千原海智:身に着けていた仮面をはぎ取って、素顔を晒す。彼女の元に辿り着く。
三瀬川りんか:不安げに揺れていた瞳が安堵に細められ、息を吐く。
三瀬川りんか:「……もーー……!」
千原海智:「遅れてごめんね」
三瀬川りんか:「そうだよ!遅いよ!」
千原海智:「うん」
三瀬川りんか:「おかげでこんな服まで着せられちゃったじゃん!」
三瀬川りんか:ドレスを摘まんで見せる。
千原海智:両手を広げて、彼女に近寄ろうとして、固まる。
千原海智:「なっ」
千原海智:「………んでそんな服を着せられてるの!?」蚊の鳴くような声で叫ぶ。
三瀬川りんか:「もうちょっとで売られちゃうところだったんだからね!」
三瀬川りんか:「どうなるかと思って……本当に……」
三瀬川りんか:「……本当に……」
千原海智:「売らっ……れさせやしないよ!絶対!」
千原海智:「絶対…」「………」
千原海智:そのまま抱きしめます。
三瀬川りんか:「…………!」
千原海智:「ごめんね、三瀬川さん」
三瀬川りんか:「……もう……」
三瀬川りんか:小さな肩が震える。
三瀬川りんか:「……もう、会えないかと思った……」
千原海智:「…それだけはないよ。僕が僕である限り」
千原海智:「絶対に、君を迎えに行く」
三瀬川りんか:「……うん……」
三瀬川りんか:ぎゅ、と縋るように抱き返す。
三瀬川りんか:「……信じてた」
三瀬川りんか:「ありがとう、助けに来てくれて」
千原海智:「…うん」
千原海智:「信じてくれるって、僕も信じてた」
千原海智:小柄な彼女を包むように抱きしめている。
アサーラ:「…………はわ」
アサーラ:食いちぎられた檻と、抱き合う二人。それを信じられないような、驚いた顔で見ている。
アサーラ:この地に住まうものなら誰でも知っている寝物語。
アサーラ:『聞き分けのない子供は、仲間と思われて影の暴君が連れ去ってしまう』
アサーラ:暴君『ディアノウス』。その子孫の呼び名を、呑影の民。
アサーラ:異能を喰らう影を使役する、恐怖と忌みを以て呼ばれる者達だ。
アサーラ:……それを振るう者が目の前に居る。
アサーラ:きらきらと、それはもう愛おしそうな顔で照らされながら。
アサーラ:「これは……」
アサーラ:「確かに………」
アサーラ:「『メチャクチャ目立つから』、わかりますね……」
アサーラ:あはは、と笑ってへたり込む。
アーディル:「……あー、お前ら。盛り上がってるとこ悪いがな」その抱き合う二人の後ろから、大きな影が姿を表す。
千原海智:「わっ」ビビる。
アーディル:「続きは宿でやれ。さっさとずらかるぞ」
アーディル:「戦闘はまだ終わってねぇ。ここに俺らがいると王子の邪魔になる」
千原海智:「や………」赤面する。「その話はここでしないでくれるかな!」
三瀬川りんか:「わっ」慌てて離れる。
三瀬川りんか:「だっ誰?友達?」
千原海智:「うん!僕の仲間!」
アーディル:「そんなとこだ。取引相手がまさか影呑の民だとは聞いてなかったがな」
アーディル:「そこんとこも後で聞かせてもらうぞ……ほらいけ」
アサーラ:「わぁ……」
アサーラ:先程の印。バラクラッハの第二王子、ラシャド・マロフ=エイブラント・バラク様のものだ。高貴な方に違いない。
アサーラ:(『悪いことをしたら呑影の民が来る』……本当でしたね…)
千原海智:三瀬川さんの手を掴むようにして繋ぐ。
千原海智:「離れないでね」
三瀬川りんか:「う、うん……」少し緊張した様子で手を握る。
アサーラ:「わ、わたしもお供しますっ。その、お邪魔じゃなければ…!」
三瀬川りんか:「あ、そう!こっちのアサーラちゃんもわたしの友達!」
アサーラ:「は、はい、アサーラです……」
千原海智:「おお…」アサーラさんを見る。「ビューティフル…」
アーディル:「……」そこで、ようやくアサーラに視線を合わせて。
アーディル:「知ってるよ。アンタよりずっと昔から知ってる」
アサーラ:「………」
アサーラ:仮面の奥。夜の星を散りばめたような深い青の瞳を見る。
アーディル:その前にしゃがみ込み、そっと仮面を外す。
アーディル:「ようやく見つけた」
アサーラ:その仕草を知っている。とても昔、身長の低いわたしにそうしてくれた人がいた。
アサーラ:「……………………あ」
アーディル:「待たせて済まなかったな。アサーラ」
アサーラ:記憶の中の少年が年を重ね、経験と教養を身に着けた。そんなお顔。
アサーラ:夢にまで見たようなそのひと。
アサーラ:「………お、兄様…?」
アサーラ:「アーディルお兄様なのですか……!?」
アーディル:右手を伸ばし、アサーラの頬に触れる。
アサーラ:視界が潤む。理解の追いつかない頭の代わりに、目が一粒の雫をこぼした。
アサーラ:その右手がぽとりと濡れる。
アーディル:大きく成長し、骨ばった質感は昔とは異なるものだが、その温度だけは面影と一致する。
アサーラ:痩せていた頬は成長とともに、少しだけ肉付きを持って外出に耐えられる体になっている。
アサーラ:その右手に自分の手を添えて温度を確かめるように委ねる。
アサーラ:「あぁ……!」
アーディル:「馬鹿だな。他に誰がいるって言うんだよ」
アサーラ:「アサーラです、わたし、アサーラです、お兄様…」
アサーラ:「ずっと、お待ちしておりました…!」
アーディル:「わかってる。ひと目見ただけでわかったよ」
アーディル:「綺麗になったな。とても」
アーディル:「青鹿の月なんかより、ずっと美しい」
アサーラ:「う、」
アサーラ:「うぅぅぅぅぅ……!」
アサーラ:感極まるように言葉をなさない。
アサーラ:抱きつくというより身を寄せるようにアーディルさんの肩に顔を乗せて静かに呟く
アサーラ:「お兄様こそ」
アサーラ:「この、金砂の大地のすべてを歩き通すほど、素敵です…!」
アサーラ:昔、外に連れて行ってほしいと駄々をこねたときのように静かに声を上げ続ける。
アサーラ:「お、おふたりは、どうしてここに…?」
アーディル:「はは、偶然こんなとこにいたと思うか?まあ、そこも話すと長くなるな」
三瀬川りんか:「え~~っ……!」再会の光景に、興奮ぎみに口元に手をやって二人を見比べる。
三瀬川りんか:「お……」
三瀬川りんか:「お兄様ですか……?」
アーディル:「おう、いかにも」アサーラを抱きしめたまま立ち上がる。
アサーラ:「お兄様、お兄様。こちら、リンカさんです。お友達なのです」嗚咽混じりの中で小さくそう紹介する
アーディル:「アサーラの兄のアーディルだ。よろしくな」
三瀬川りんか:「わ~~っ……!良かったねアサーラちゃん……!ていうかめっちゃイケメンじゃん!やば!」
千原海智:「なっ」
千原海智:「そうだね!僕もイケメンだけどね!」
三瀬川りんか:「何張り合ってんの?」
千原海智:「なっ!?」
アーディル:「いやいやそうだぜ?アンタの男も劣らずいい男だ。随分世話になっちまった」
三瀬川りんか:「え~っそうですかあ……?うちの千原くんがお世話になりまして……」
千原海智:「…っもー--!」恥ずかしくなる。「ほら!いいから逃げるよ!」
アーディル:「っと、そうだった」
アーディル:「急ぐぞ。案内する。」アサーラを両手で抱きかかえて
アサーラ:「きゃっ…!」
アーディル:「聖都の裏路地は俺の庭だ、しっかりと付いてくるんだな」
アサーラ:「お、お兄様、わたしも歩けるように……」なったのですが。という言葉はぼそぼそと小さく消える。
千原海智:「行こう」三瀬川さんの手をひく。
ラムカディア:『おいおい、そのままサヨナラなんて出来ると思ってんのか?』
三瀬川りんか:「……あっ!?」
千原海智:「むむっ!?」
GM:男の声と共に、場内を駆け巡るようにレネゲイドの圧が放たれる。
アーディル:「チッ……」
三瀬川りんか:「オーヴァード……!」
ラムカディア:『値段は後のお楽しみと思って裏でダラダラ飲んでたら』
ラムカディア:『随分好き勝手やってくれたみたいだな?』
GM:舞台裏から歩み出るラムカディアの後ろには、ガザールも付き添っている。
ガザール:『まあ良いじゃんかボス。丁度一暴れしたかったとこだし』
ガザール:『アイツとやってみたいと思ってたんだよな』
アサーラ:「わ、わたし達を攫った奴隷商人の方々です…!気をつけてください…!」
千原海智:「……アーディルさんも、遺産を持ったオーヴァードみたい」三瀬川さんに。
アーディル:「……そうか、お前らが」怒りの眼差しを向ける
三瀬川りんか:「この世界……オーヴァード多くない……!?」
千原海智:「そうかも…………」
千原海智:「まあ……この僕が招かれた世界だからね!そういうこともたまにはあるさ!」
アーディル:「本来ならキッチリ落とし前をつけさせてやるところだが」
アーディル:「今の俺は機嫌がいい。どうだ、お互い見なかったことにしてここから逃げないか?」
アーディル:「抵抗する奴の排除は契約内だが、逃げる奴を追えとは言われてねえ」
ラムカディア:『残念。こっちはたった今契約を結んだとこなんだ』
ラムカディア:くいと顎でへたり込んだ支配人を指して。
アーディル:「正直言って、お前らに関わってる時間はねえんだ。これを期に心を入れ替えて……」
アーディル:「チッ……そうかよ」
ラムカディア:『お前らと兵士を叩きのめしたら金貨500ってな』
ラムカディア:『何より、傭兵や強盗ってのは舐められたら終わりの商売なんだよ』
ラムカディア:『お前ら商人と一緒でな』
アーディル:「それでたったの金貨500とはな。随分と安い名誉だ」
アーディル:「いや、この場合安く見られてるのは俺達の方か?まあどっちでもいい」
ラムカディア:『おいおい、見込み違いか?』
ラムカディア:『名誉なんてのは金で計るもんじゃねえだろ。お前は分かってそうだと思ったんだがな』
アーディル:「ハッ、ああわかってるさ!そういう事なら遠慮なく」
アーディル:「ぶちのめして証明してやるよ。お前らの相場の程ってやつをな!」
アーディル:「つーわけですまんお前ら!交渉決裂だ」
ラムカディア:『はっ、相場ねぇ。なら俺らは強盗らしく』
ラムカディア:『叩きのめして奪ってやるよ。テメエの名誉も女もプライドもな』
GM:これよりミドル戦闘に入ります。

―――

GM:まずは配置について……の前に。
???:シークレットダイス
GM:全員知覚で判定をお願いします。
千原海智:1dx+1
DoubleCross : (1DX10+1) → 10[10]+6[6]+1 → 17

千原海智:エエッ
アサーラ:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 8[1,8] → 8

三瀬川りんか:3DX
DoubleCross : (3DX10) → 8[3,7,8] → 8

アーディル:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 10[2,10]+9[9] → 19

千原海智:お兄様!
三瀬川りんか:男子が鋭い
アーディル:フン……
アサーラ:やる気に満ちてる
GM:なるほど……。その値であれば、配置はこうなります。
エンゲージ []内は行動値



ラムカディア(11)・ガザール(6)
|
10m
|
アサーラ(8)・アーディル(8)・千原開智(4)・三瀬川りんか(8)



GM:それではラウンド1のセットアップから開始となります。
GM:エネミー側は二人ともありません。
アーディル:こちらはなし!
千原海智:こっちもないぜ!
三瀬川りんか:なし!
アサーラ:コンボ:【『お願いする』】《常勝の天才》対象がこのラウンドに行うあらゆる攻撃の攻撃力+36。
アサーラ:対象はお兄様、チハラくん、リンカさん!
アーディル:すげ~!
千原海智:やばすぎる
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を6(→ 6)増加 (65 → 71)
三瀬川りんか:やばすぎる

アサーラ:きゅ、と胸の前で両手を合わせる。
アサーラ:《ドクタードリトル》。月を模した額冠が淡く光を放ち始める
アサーラ:唇に載せた歌は、困難に立ち向かう少年の冒険譚。
アサーラ:曲がった剣を片手に朗らかに砂漠を、洞窟を行く。
アサーラ:それは思いに呼応して、この世界全てに宿る精霊たちに語りかける橋掛の歌。
アサーラ:「………ー♪」
アサーラ:剣を持つものなら剣が、弓を持つものなら弓が。
アサーラ:そして、影を操るものなら影が。
アサーラ:その人が頼みとする『力』に、キラキラと黄金の月の光が宿る。
アサーラ:それは、レネゲイドに語りかける賦活の歌。
アサーラ:「皆さんが、困らないように」
アサーラ:「わたしは願っています…!」
アサーラ:きゅ、と応援歌を歌い続ける。
アーディル:「お前ら、バラクラッハ一の歌姫に祈られたんだ」
アーディル:「これで負けたらとんだ笑いもんだぞ。気合い入れろよ」
アーディル:ランプと、その周囲に纏う砂が金色に淡く輝いている。
千原海智:「……、三瀬川さん」
千原海智:「僕と彼らだけでも十分切り抜けられると、僕は確信しているけど…」
千原海智:「一緒に戦える?」
三瀬川りんか:「もー……誰に言ってるの?千原くん」腕を中心に、全身が淡くきらきらと輝いている。
千原海智:「…」それに魅入る。瞬きする。
三瀬川りんか:「これでもUGNチルドレンだもん。全然よゆーだよ!」
三瀬川りんか:「アサ―ラちゃんのおかげで、元気出てきたし。上手い事手加減するから」
三瀬川りんか:「ほら、集中集中!」
千原海智:「……オッケー!頼もしいな!」頷く。右手が輝きだす。
三瀬川りんか:こちらを見る背中をぐいぐい押して敵に向き直らせる。
千原海智:「わ…できるって!」言いつつ。
アーディル:「だーからそういうのは後でやれ!来るぞ!!」

GM:行動値11のラムカディアの行動となります。
ラムカディア:マイナー無し、メジャーでコンボ。対象は1d4でハンドアウト順。
ラムカディア:1d4
DoubleCross : (1D4) → 2

GM:アーディルさん狙いとなります。
アーディル:俺!
ラムカディア:砂の刃Lv11+振動球Lv11+コンセントレイト:ハヌマーンLv3
ラムカディア:攻撃力+24、ガード値-5、装甲無視、判定のC値-3
ラムカディア:9dx7+15
DoubleCross : (9DX7+15) → 10[1,1,2,3,5,8,8,9,10]+10[1,5,7,7]+10[5,8]+5[5]+15 → 50

アーディル:ハチャメチャなレベル来たな……
GM:固定値もあるけどダイスもまあまあ回ったな
アーディル:ドッジ!
アーディル:2dx>=50
DoubleCross : (2DX10>=50) → 3[1,3] → 3 → 失敗

アーディル:無理です
GM:ではダメージロール。
ラムカディア:6d10+24
DoubleCross : (6D10+24) → 34[6,8,3,1,7,9]+24 → 58

千原海智:ダメージもやばすぎる
アーディル:消し飛びます。《リザレクト》!
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (68 → 77)
アーディル:HP9で復活
GM:では描写に入ります。

ラムカディア:『おーおー。何言ってんだか分かんねえが見せつけてくれやがる』
アーディル:「そっちは女にも不自由してそうだもんな。目に毒だったか?」
ラムカディア:『は。人に哀れまれるほど困ってねえさ』
ラムカディア:『何より、飢えにかられての盗みなんざ惨めなだけだろ?』
ラムカディア:『満ち足りていてなお、欲しいから手を伸ばす。別段不可欠じゃあねえが、可能だから奪う』
ラムカディア:『だから楽しいんだよ、強盗って稼業はな』
アーディル:「ハッ、クズが一丁前に矜持を語りやがる」
アーディル:「お前らみたいのがいるからいつまで経っても俺ら清い商売してる商人が割りを食うんだよ」
ラムカディア:『違いねえ。って訳で』
ラムカディア:『ここでも割を食ってもらおうか』
アーディル:「欲しい物があるなら価値を示せ。さっき言った通りにな」
ラムカディア:そう笑った彼が右手をかざした先から、金色の砂が溢れ出す。
ラムカディア:吹き荒れる風に乗ったそれは一陣の砂嵐と化し、アーディルへと真っ直ぐ進む。
アーディル:「何……!?」
ラムカディア:無から生み出される有。意のままに操られる砂。それは正しく金砂の民の異能に他ならない。
アーディル:砂嵐を阻むように立ち上がった砂の壁が、またたく間に分解され
アーディル:逆にその勢いを強める形でとなって、アーディルへ直撃する。
アーディル:「チィッ……イヴ!!」
アーディル:ランプが輝くと同時に身を包んでいた砂嵐が勢いを弱め、霧散していく。
アーディル:「オマエ……金砂の民か」
ラムカディア:『さあ?どうだったかな』
ラムカディア:『生憎と、今と未来で頭が一杯の性質でね。生まれなんざ覚えてねえや』
アーディル:「ハッ……そうかよ。俺だって悪党の素性になんざ興味はねえ」
アーディル:「だが情報は別だ。手の内は先に見せたほうが負けるって相場が決まってんだよ」
アーディル:「二度は通じねえぞ」
ラムカディア:『おいおい、このラムカディアの手札がたった一枚だと思ってんのか?』
アーディル:鎖で吊り下げたランプを右腕から垂らし、男を睨む
ラムカディア:『随分舐められたもんだな』

GM:行動値8のPC三人へ手番が移行……する前に。
GM:行動値9でとあるキャラクターが行動します。
アサーラ:なにっ
三瀬川りんか:何~
アーディル:なん……だと……?
千原海智:だれなの~~
???:異形の転身Lv2
???:イニシアチブプロセスで戦闘移動、離脱可能、1シナリオ2回にてPC達にエンゲージ
???:マイナー→形状変化:柔Lv8+骨の剣Lv1
???:ガード値+16、素手のデータを変更
???:メジャー→吸収Lv6+ジャイアントグロウスLv2+コンセントレイトLv3
???:HPダメージを受けた場合シーン中あらゆる判定D-6、対象を範囲(選択)に変更、攻撃力+2D、判定のC値-3
???:対照はPC全員。判定行きます。
GM:あ、違うその前に
???:更にランナウトLv2で吸収のレベルを+2
???:対象はPC4人。判定。
アーディル:やめちくり~っ
アサーラ:ぎゃ~
???:9dx7+1
DoubleCross : (9DX7+1) → 6[1,2,3,4,4,4,6,6,6]+1 → 7

GM:嘘でしょお前
三瀬川りんか:エッ!?
アーディル:おやおや
アサーラ:?
千原海智:あらあら
三瀬川りんか:避けてやろうぜみんな
アサーラ:頑張って避けます
千原海智:やってやります
アーディル:こんなん余裕ですわ(フラグ)
千原海智:9dx+1>=7 ドッジ!
DoubleCross : (9DX10+1>=7) → 10[1,1,3,6,8,8,8,9,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

アサーラ:2dx+1>=7
DoubleCross : (2DX10+1>=7) → 10[7,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

ラムカディア:仕方ねえな……
三瀬川りんか:2DX+1>=7 ドッジ
DoubleCross : (2DX10+1>=7) → 8[7,8]+1 → 9 → 成功

三瀬川りんか:避けちゃった
ラムカディア:目つぶしの砂Lv4
アーディル:3dx>=7
DoubleCross : (3DX10>=7) → 8[1,4,8] → 8 → 成功

アサーラ:あっ、こらっ
アーディル:あびゃ~っ
千原海智:あっ!
三瀬川りんか:何だァ……?
ラムカディア:タイミング遅くなったが、アーディルの判定ダイスを-5する
アサーラ:お兄様~~!
千原海智:お兄様!
アーディル:俺だけ!
三瀬川りんか:くっ目にゴミが
アサーラ:ゴシュッ
GM:吸収のレベルが上がってるのでダメージ喰らったら判定ダイスが-8されます
アーディル:ダイスがないのでドッジできません……
アーディル:助けて~っ
千原海智:ヒ~~
アサーラ:そんな~~
三瀬川りんか:大変だよ
GM:カバーリングなどはよろしいですか?
千原海智:自分で頑張りな!
???:ではダメージロール。
???:6+2d10+1d10
DoubleCross : (6+2D10+1D10) → 6+9[4,5]+5[5] → 20

アーディル:満タンだったら生き残れたのに……あっ
アーディル:そういえばカンパニー効果で回復量+1Dなの忘れてた。でもどの道死にます
アーディル:《リザレクト》
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (77 → 81)
アーディル:4+1d10
DoubleCross : (4+1D10) → 4+10[10] → 14

アーディル:HP14で復活
GM:OKです。では描写に。

GM:クツリと盗賊首魁が喉を鳴らすと同時に、君達の立つ壇上の床が不気味に細波立つ。
アサーラ:「な、なんですか…!?」
三瀬川りんか:「おおお、なんだなんだ」
千原海智:「揺れているね!」
アーディル:「んなこたわかる!」
アサーラ:「つまり…なにか、きます!」
???:確かに踏みしめていた筈の木目の張った板がぐにゃりと歪み、ゆっくりと足が沈む。
アーディル:「離れろ!」咄嗟に飛び退こうとするが……
???:それはまるで、生き物であるかのように。君達を飲み込まんとするように。
アーディル:「くっ!?」
ラムカディア:『おっと』
ラムカディア:先ほど払った砂の一部が、アーディルの足を一時的に床に縫い留める。
三瀬川りんか:「……!やばっ……!」反射的に足元を蹴って逃れ「あっ……お兄様!」
アサーラ:「あ……!」
アサーラ:飛び退く自分を守るように立つ兄の足元、そこに床のうねりが溜まっていくのが見える。
千原海智:「危ない!」アサーラさんの腕をひいて彼女を止める。
アサーラ:「で、でもお兄様が…!」
アサーラ:不安げに目を向ける。
???:完全に流動体と化した床板が、逃げ遅れたアーディルを半ばまで捕らえて締め上げる。
アーディル:「ガァッ!?クソッ……おい!こっちは気にすんな……!!」
アーディル:「カイチ!そのままアサーラを押さえとけ!!離したらぶっ殺すからな!!」
千原海智:「言われなくとも!」
千原海智:「大丈夫だよ」アサーラさんに言います。「信頼してあげて。彼は」
千原海智:「君が傷つく方が見てらんないってタイプの男の子だ」
アサーラ:「…………!」
アサーラ:掴まれている手から抵抗が抜けて、トトトとうねる床から距離を取る
アサーラ:「……はい」
アサーラ:「お兄様は大丈夫だって、信じます」
ラムカディア:『おいおい、たった一人しか捕まんねえってどういうこった』
ラムカディア:『随分調子悪いじゃねえか、リクノー』
リクノー:《物質変化》。ラムカディアが名を呼ぶと、床板の一部がうねり人型へと変わっていく。
リクノー:褐色の肌に銀の髪、しかしこれは彼(あるいは彼女)の持つ姿のほんの一つに過ぎない。
リクノー:『……すまない』
三瀬川りんか:「リクノーって……確か噂の……」
アサーラ:「はい……構成員の方たちも見たことがないという」
アサーラ:脱走のために周りに耳を傾けて得た情報の一つ。
アーディル:「ハッ……切り札は不発じゃねえのか?色男」
アーディル:ギリギリと締め上げられ、骨を軋ませながら不敵な笑みを投げかける。
ラムカディア:『何。切り札が一枚なんざ決まってねえからな』
ラムカディア:『それにコマ一つ死に体にしたと思えば上出来だ』
ガザール:『そうそう。俺が暴れる分を残してもらわなきゃ困るしな』
GM:カラカラと笑う盗賊たちの不敵な笑みもまた崩れない。
アーディル:「クソが……調子に乗ってられるのも今のうち……ぐっ……!」

GM:次は行動値8、PC3人の手番となります。行動順を相談した上で行動をどうぞ。
アサーラ:わたしがいきます!
GM:OK、アサーラさんから!
アサーラ:マイナーなし、メジャーコンボ:【『語りかける』】《アドヴァイス》《弱点看破》対象の次のメジャーアクションのC値-1、ダイス+1個、攻撃力+15
アサーラ:対象はPC全員!一応私も。
千原海智:姫様パンチが火を噴く可能性があるな
千原海智:ありがとうございます!
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を10(→ 10)増加 (71 → 81)
三瀬川りんか:ありがたいですね~
アーディル:やった~!
アサーラ:判定はないのでそのまま演出行きます。
アサーラ:神機妙算が80からだったので対象はお兄様です!
アサーラ:侵蝕も3引いて78で。
アーディル:みなぎってきました
GM:では改めて演出どうぞ

アサーラ:「……『チハラクン』、ありがとうございます」敬称までを名前に含めた、少しだけズレたイントネーション。
アサーラ:掴んでもらった手に自分の手を添えて、優しく握り返す
千原海智:「ううん、どういたしまして……わわっ」
千原海智:柔らかな手の感触にドキマギする。
アサーラ:「わたし、お兄様を信じます。だから、無茶はしません」
アサーラ:「出来ることをしますねっ」
アサーラ:ふわりと薄いヴェールごしに笑う
千原海智:「う、うん…、君のできることって…、さっきの歌?」
アサーラ:「はい。わたしに出来ることは、歌うことですから」
アサーラ:「お兄様に、届けますっ」
アサーラ:すぅ、と緩やかに息を吸い込む。
アサーラ:「♪~」
アサーラ:朗々と歌い上げる音韻は穏やかな語りの歌
アサーラ:子供が歌うわらべうた。知らない誰かと友達になる響き。
アサーラ:それはアサーラの能力と呼応して、無機物にやどる精霊とすら相互対話を行わせる。
千原海智:「…綺麗な歌だな…」思わず呟く。
アサーラ:自分の頼みにする力、砂漠を渡る鳥、長い年月を経た家の柱。
アサーラ:"彼女"にとって、それらすべてが話し相手。
アサーラ:もちろん、今兄を飲み込まんとうねる床も例外ではなく。
アサーラ:締め付ける力が弱まり、誤解が解けるようにその拘束を解いていく
アサーラ:命令でも無く使役でもなく、ただのお願いの結果として。
アサーラ:千原さんとリンカさんは特に分かるだろう。
アサーラ:この空間を、言語を超えた相互理解の言葉が満たしていく感覚。
アサーラ:《ドクタードリトル》。今や貴方達には、少女が歌う歌詞の意味すら伝わっている
アサーラ:「………お兄様」
アサーラ:「わたし、信じていますからっ」
アーディル:「ガハッ……ふぅ。悪いなお前ら」高速から解放されて一度咳き込んだ後、ゆっくりと立ち上がって奴隷商人達を向く。
アーディル:「聖都の床板も現金なもんだ。お前らよりいい女のお願い聞いてるほうが良いってよ」
三瀬川りんか:「すご……歌うま……」呆けたように聞き入っていたが
三瀬川りんか:「あれ……ていうか何言ってるか分かる!?」
アサーラ:ぽぽぽっ。 言葉を満たした空間に柔らかく照れの感情が音として広まる。
アーディル:「さて、アサーラには格好悪い所ばかり見せちまった」
アーディル:「そろそろこっちの手札も見せるとするか」
アーディル:「覚悟しろよ?オマエがどれだけ切り札を伏せようと関係ねえ」
アーディル:「勝利の女神は俺の側についている」

GM:では次は残りの行動値8のお二人のどちらか!
アーディル:マイナーなし
アーディル:メジャーで《砂の刃》LV1《サンドシャード》LV1《コンセントレイト:モルフェウス》LV3 大槌を選択しラムカディア他のエンゲージへ範囲攻撃。
アサーラ:【支援】C値-1、ダイス+1個、攻撃力+51 ですっ
アーディル:えーとダイスデバフが-8なので
アーディル:《砂の加護》LV3《砂塵霊》LV3 判定ダイス+4 ダメージ+12
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を6増加 (81 → 87)
アーディル:これでもダイス3か……
アサーラ:(はらはら)
アーディル:やるしかねえ……判定します!
アーディル:3dx6+1
DoubleCross : (3DX6+1) → 10[5,9,10]+10[1,7]+5[5]+1 → 26

アーディル:よかった
千原海智:おっすごい!
アサーラ:流石ですわ!
三瀬川りんか:回してる!
ガザール:ドッジ!
ガザール:9dx+1>=26
DoubleCross : (9DX10+1>=26) → 9[1,2,2,3,5,7,7,9,9]+1 → 10 → 失敗

ラムカディア:守りの砂Lv1+リフレックスLv2を使用してドッジ
アーディル:あっこいつ!
ラムカディア:9dx8+15>=26
DoubleCross : (9DX8+15>=26) → 10[1,1,2,2,3,4,6,7,9]+10[9]+10[10]+5[5]+15 → 50 → 成功

アサーラ:?
GM:こいつめっちゃ回すな
三瀬川りんか:何こいつ!?
千原海智:エ~~ッ!?
アーディル:ふざけやがって~!
アサーラ:いくら誇り高き金砂の民の力を使えるからって!
リクノー:崩れずの群れLv1+命のカーテンLv4
リクノー:ガザールを庇う、1シナリオ4回
アーディル:リクノーお前……!
アーディル:見上げた男だぜ。ダメージ行きます
アーディル:サンドシャードで武器を使ってるので攻撃ダイス+1D10、ガード値-5
アーディル:3d10+3+12+51+1d10
DoubleCross : (3D10+3+12+51+1D10) → 10[4,4,2]+3+12+51+2[2] → 78

千原海智:つよすぎる
アサーラ:パワーですわ
GM:いや数値がでっかい
三瀬川りんか:支援がやばい
アーディル:あっ砂塵霊いれてなかった
アーディル:78+12で90です
アサーラ:きりがいい
三瀬川りんか:やばい
GM:ミドルの数値じゃないんですよね
リクノー:デモンズウェブLv3
リクノー:HPダメージ-4Dします。
リクノー:90-4d10
DoubleCross : (90-4D10) → 90-19[6,1,5,7] → 71

アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を8増加 (87 → 95)
アーディル:やったか!?
リクノー:ここからガード値22-5の17分引くと54になるので……まだ生きてる!
アーディル:マジかよ
千原海智:あわわ
アサーラ:やべぇ
アサーラ:怖いよ~
GM:では演出をどうぞ

アーディル:右腕から鎖で吊り下げたランプに手を当て、語りかける。
アーディル:『"我は命ず。妖煙の魔神、幻都の霧より生まれし我が僕よ"』
アーディル:《ドクター・ドリトル》その言葉は現代の大陸からは失われた古代の言語
アーディル:今となっては万知の民以外では操ることの敵わない。女王の真名を告げ得る言葉。
アーディル:『"勇士となりて、汝の力を示せ"』
アーディル:ランプから吐き出された煙が集まり、ジャッカルの頭を持つ巨人の姿へと変化する。
アーディル:同時に、裏市場で商品として集められていた幾つもの刀剣が辺りに散らばり
アーディル:煙の魔神の腕へとひとりでに収まる。
アーディル:「遊びは終わりだ!!やっちまえ!イブ!!」
イヴ:『仕方ないわね』 囁くような女の声が響いたのは一瞬。
アーディル:魔神はラムカディア達へ一瞬で飛びかかり、暴風の如く武器を薙ぎ払う。
アーディル:左手の戦斧が家の壁ごと通りを真一文字に砕き、右手の大剣が石畳の地面を割る。
リクノー:荒れ狂う刃の嵐を前に、彼の身体がドロリと溶ける。
リクノー:身を躱すためではない。むしろ流動体となったそれは膨れ上がり、壁のように立ち塞がる。
リクノー:突き刺さり、切り裂かれ、貫かれ。だけどその身を以て攻撃の大半を食い止める。
アーディル:「チッ……!」
ラムカディア:『お前の切り札はこんなもんか?』
ラムカディア:腕の一振りと共に生み出した砂の波を操り、自身の位置を自在に変える。
ラムカディア:その複雑な動きによって武器の嵐を掻い潜った彼には傷一つついていない。
アーディル:「うるせえ。誰が切り札を出すなんて言ったよ」
アーディル:「今のは俺の通常営業だ。いい機会だから教えてやるよ」
アーディル:「切り札ってのはな、手の内に無いから切り札なのさ」
アーディル:「俺は商人だぞ。お前らと違って真っ当な。な」
アーディル:「商人の切り札はいつだって、新しい出会いの中にあるもんだ」

GM:では、行動値8で三瀬川さんの手番となります。
三瀬川りんか:はい!
三瀬川りんか:マイナーなし
三瀬川りんか:メジャーで≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:魔獣の衝撃≫
三瀬川りんか:対象はガザール!
GM:判定どうぞ!
三瀬川りんか:11DX7+2
DoubleCross : (11DX7+2) → 10[1,2,3,6,6,6,7,7,7,10,10]+10[1,1,2,8,10]+10[6,9]+1[1]+2 → 33

アサーラ:乙女の恨みですわ
ガザール:一応ドッジ
ガザール:9dx+1>=33
DoubleCross : (9DX10+1>=33) → 10[1,3,3,5,5,7,9,10,10]+5[2,5]+1 → 16 → 失敗

GM:頑張ったけど無理なのでダメージどうぞ
三瀬川りんか:カバーされない!
千原海智:やったー!
三瀬川りんか:やったでいいんだろうか~!?ダメージ!
アーディル:命のカーテンは1回だったもんね
三瀬川りんか:4D10+5+36
DoubleCross : (4D10+5+36) → 23[10,9,1,3]+5+36 → 64

千原海智:ダイス目もよいな
アサーラ:よき
アーディル:いい感じだ
GM:あ、すみません命のカーテンは使います
GM:タイミングを間違えてた
アーディル:そうと羽根
三瀬川りんか:そうだったとは
リクノー:崩れずの群れLv1+命のカーテンLv4でガザールをカバー
アサーラ:なるのほどね
千原海智:あっなるほどね
アサーラ:そしてやったかな。どうかな。
GM:ガード値が22なので実ダメージが44、累積で98で……
リクノー:戦闘不能!復活もありません!
千原海智:おおっ!やった!
三瀬川りんか:やった~~
アーディル:いいぞ~!
アサーラ:やった~!
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を5増加 (79 → 84)

三瀬川りんか:「さて……」軽く息を吐き、広く視野を取って戦場と化した会場を見渡す。
三瀬川りんか:「千原くんとは会えたけど……乗り掛かった舟だしね。最後まで付き合うよ」
三瀬川りんか:呼吸を整え、深く集中していく。かつてUGNで訓練を受けた通り、レネゲイドを収束させ、また暴走させずコントロールする。
三瀬川りんか:まだ周囲には人が多い。自分の能力を全力で行使するわけにはいかない。
三瀬川りんか:制御し、使いこなす。自分にはそれが最も肝要だ。
千原海智:真剣な様子で、じっとそれを見ている。
三瀬川りんか:視線に気付き、僅かに笑む。
三瀬川りんか:いつも傍で見ていてくれる、彼の為にも。心配いらないと示したい。
アサーラ:そしてそっと誰かが手を添えるように。コントロールを手伝う友達のような『何か』の存在を、貴方の内側に薄く感じられるだろう。
三瀬川りんか:「ていうか……そもそも……」
三瀬川りんか:腕を突き出し、自分を攫った男──ガザールへと掲げる。
三瀬川りんか:「強盗とか……奴隷売買とか……」
三瀬川りんか:「そういうの、よくないですから!!」
三瀬川りんか: ────ビ キ ッ
三瀬川りんか:何かが割れるような音と共に、ガザールを呑み込むようにして、空間に罅が走る。
三瀬川りんか:世界の薄側を剥がしたように、黒々とした罅が生まれて、空間の断裂としてガザールの身体を呑み込む。
三瀬川りんか:それは『窓』ですらない。だが必然、物質を容易に引き裂く恐るべき攻撃となる。
アサーラ:あるいはその恐怖をこの場で最も共有するのは、戦う力のない自分かもしれない。
アサーラ:心の底に刻まれた当たり前の恐怖を想起させる破滅的な断絶。薄く汗を浮かべながら目の当たりにする。
ガザール:『こいつは……!』
ガザール:今まで潜った死線にない、背筋を、心臓を、あるいは本能そのものを凍らせるような怖気。
ガザール:ほんの一瞬竦んだその隙を飲み込まれ――
リクノー:る直前。ぐにゃりと歪みながら立ち上がった床板が代わりのように亀裂へと呑み込まれる。
リクノー:『が、ぁ』
リクノー:その体を構成する一部が食いちぎられるようにして亀裂へと消える。
リクノー:同時、小さな呻き声だけを残して人型が倒れる。あるいは体の構成要素の半分近くを失ってなお生きていることをこそ称えるべきだろう。
三瀬川りんか:「ふぅっ……!」息を吐く。普段ならば制御にはかなりの精神集中を要するが、アサ―ラの歌のおかげかだいぶ楽だ。
千原海智:「……むっ」頷く。少し安心する。
アーディル:「(空間にヒビ、星見の力か……?だがなんだこの怖気は……)」表面上は不敵な笑みを保ちつつも、額に冷や汗が伝う
アサーラ:怖くても歌うことをやめない。それはリンカさんの力になっていると信じ、なにより。
アサーラ:(お友達を怖がる必要なんて、ないんですから…!)
三瀬川りんか:「……これで2対4です!」
三瀬川りんか:「いや……お兄様の友達?も合わせれば……2対5!」
三瀬川りんか:「大人しく降参してください!あれっこれ通じてるよね?」
千原海智:「いや……」
千原海智:「さっきから気になってたんだけど……」
千原海智:「その『お兄様』って呼び方なに!?」
三瀬川りんか:「えっ……アサ―ラちゃんのお兄様だから……」
三瀬川りんか:「お兄様さん……?」
千原海智:「アーディルさんにして!」
三瀬川りんか:「なんで千原くんが怒るのさ!」
千原海智:「いいじゃないか! なんでもいいけどなんか嫌なんだよ!」
アサーラ:「す、すみません、わたしの呼び方が移ってしまったようで…!」
アーディル:「……」満更でもない様子で顔を逸らしながら服についた埃を払っている
ガザール:『……ふざけた連中かと思ってたが』
ガザール:『力は本物みてえだな』
ガザール:ギラリと獲物を見つけた獣と同じ瞳を君達へと向ける。
三瀬川りんか:「言っときますけど……」
三瀬川りんか:ふん、と強気に見返して。
三瀬川りんか:「彼はわたしより強いですよ」
ガザール:『なら、余計に楽しみだ』

GM:このまま行動値6のガザールの手番へ入ります。
ガザール:マイナー無し。メジャーでコンボ。
ガザール:アームズリンクLv6+ライトニングリンクLv6+弧状の雷Lv3+雷の残滓Lv3+コンセントレイトLv3
ガザール:判定D+5、攻撃力+24、HP-5、判定の対象を4体に変更しPC全員を攻撃、レベル3の邪毒付与、判定のC値-3
ガザール:11dx7
DoubleCross : (11DX7) → 10[1,1,1,2,5,5,7,7,7,9,9]+10[3,5,7,8,10]+10[7,8,9]+10[2,10,10]+10[2,7]+10[10]+2[2] → 62

GM:やる気満々だな……
千原海智:ヤバすぎ
三瀬川りんか:ひえ~~
アーディル:オイオイオイ
アサーラ:こわー
アサーラ:回避してみましょ
千原海智:ドッジするだけしてみるんだから~
千原海智:9dx+1>=62
DoubleCross : (9DX10+1>=62) → 10[1,2,6,8,8,9,9,9,10]+10[10]+2[2]+1 → 23 → 失敗

アサーラ:2dx+1>=62
DoubleCross : (2DX10+1>=62) → 6[4,6]+1 → 7 → 失敗

千原海智:結構がんばった
アサーラ:頑張ってるチハラくん
三瀬川りんか:3DX+1>=62 ドッジ
DoubleCross : (3DX10+1>=62) → 8[4,8,8]+1 → 9 → 失敗

アーディル:ドッジ
アーディル:4dx>=62
DoubleCross : (4DX10>=62) → 10[4,4,5,10]+8[8] → 18 → 失敗

千原海智:《軍神の守り》!お兄様をカバーします!
千原海智:千原海智の侵蝕率を2増加 (46 → 48)
アーディル:チハラクン!心の友よ……!
GM:ではダメージロール!
ガザール:35+7d10
DoubleCross : (35+7D10) → 35+30[8,2,3,1,5,8,3] → 65

アサーラ:きませい!
アサーラ:きゃーっ
千原海智:消し飛びます!
アサーラ:消し飛び!リザレクトです
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを1d10(→ 10)に変更 (28 → 10)
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を10増加 (78 → 88)
三瀬川りんか:ぎゃ~~~
千原海智:リザレクト!
三瀬川りんか:84+1D10 リザレクト
DoubleCross : (84+1D10) → 84+8[8] → 92

三瀬川りんか:死ぬ
千原海智:1d10+48
DoubleCross : (1D10+48) → 7[7]+48 → 55

千原海智:1d10 さらにカンパニー効果で回復量増!
DoubleCross : (1D10) → 7

千原海智:HP14で回復!
アサーラ:あ、わたしもカンパニー追加
アサーラ:10+1d10
DoubleCross : (10+1D10) → 10+4[4] → 14

アサーラ:14!
三瀬川りんか:そうだった
三瀬川りんか:8+1D10
DoubleCross : (8+1D10) → 8+5[5] → 13

三瀬川りんか:元気になった!
アーディル:もちろんアサーラは家族だから効果が乗るぜ
千原海智:よかった!
アサーラ:そうでした。仲間にカウントされるのです!
アーディル:三瀬川さんもお兄様て散ってるから多分乗るぜ
三瀬川りんか:お兄様……♡
千原海智:もう呼ばないで
アサーラ:お友達をお家に招いてしまいましたね。
GM:仲良しカンパニー
GM:では演出に入ります

ガザール:片手に携えた槍をぐるりと回す。
ガザール:一度、二度、と途切れることのない回転は徐々に徐々にそのスピードを上げていく。
ガザール:同時、穂先へと雷が宿る。蒼、白、金、紫と刻々と色を変えるそれは、その場に居る人間の目を眩く焦がす。
ガザール:『さあ、一発でくたばってくれるなよ!!』
アーディル:「あの槍、まさか……!」目を細めながら、携えるランプへと確かめるように語りかける。
アサーラ:「う……!」チカチカと輝くその色に目を細める。
イヴ:『ああ、随分懐かしいもの持ってるわね。あの子』
イヴ:『確かダラム兄様の近衛が使ってた槍じゃないかしら』
アーディル:「トリアルディーの遺産……雷神の民かよ」自らが受け継いだ遺産と同種の圧力が肌を震わす。
三瀬川りんか:「つまりどういうこと!?」
イヴ:『私達の王朝で最強って呼ばれてた騎士が使ったものってこと』
アサーラ:「つまり、すごいものなんですね…!」
千原海智:「僕がッ」その前に躍り出る。
千原海智:「活躍する番がきたってことじゃないかなッ…」
千原海智:右腕が漆黒に呑み込まれて、影の獣が顕現する。
千原海智:「……でいいよね!?」
アーディル:「……ったく、無鉄砲にも程があるぜ」
ガザール:『……呑影か。この雷、喰らえるもんなら喰らって見ろや!』
ガザール:回転を保ったまま、中空へと槍を投擲する。軌道そのものも円を描くように。
ガザール:主の手を離れてなお、雷はその威力を増していく。弾ける音共に槍が通ったその周囲へ破壊がまき散らされる。
ガザール:『おらぁっ!』
ガザール:丁度君達の上空へ槍が到達すると同時に気合一拍。
ガザール:輝く雷光が君達を穿たんと上空より降り注ぐ!
アサーラ:「こ、こんなの…まるで天候そのものです…!」
アーディル:「マズイ……範囲が広すぎるぞ……!カイチ!!」
千原海智:「ああっ!」右腕を掲げる。
千原海智:「期待には!」「応える!」
千原海智:影の獣の形状が変化、無数に分裂するようにして、地上から、降り落ちる雷光を迎え撃つ。
千原海智:「……あっ、でもちょっと思ってたよりハードかも……」
千原海智:獣が雷を喰らう一方で、全ては対応しきれず圧し負け、地上への攻撃を許す。
アーディル:「いや……よくやった」目が潰れそうな光に包まれながらも、影の死角に入ったことで服の裾を焦がす程度で済んでいる。
三瀬川りんか:「っ……ああッ……!」雷に打たれて身体を痙攣させる。よろめきたたらを踏んで、なんとか意識を繋ぎ止める。
三瀬川りんか:「……この程、度……!」
千原海智:「三瀬川さん…!」
アサーラ:「ひゃあ…!」
アサーラ:眩い雷と影が入り交じる陰陽の光景から逸れる雷撃に頭を抱えてうずくまる
アサーラ:ベキベキと衝撃で剥がれる周りの床が淡く月の光に輝き、偶然身を守るように焼け焦げていく。
アーディル:「アサーラ……!クソッ、情けねえ」
アサーラ:「だ、大丈夫です、お兄様。わたし、わたし…」
アサーラ:「わたし達は今、おとぎ話を見ています……!」
アーディル:自分の傷が浅いのは偶然ではない。千原海智が最もダメージの蓄積している自分を守るよう位置取りしたのは明らかだ
アサーラ:空を焼く雷光の異能。そしてそれを呑む影の使役者。
アサーラ:呑影の民。恐怖とともに語られるそのおとぎ話の体現者。
アサーラ:『チハラクン』が立ち向かう様が、瞳に焼き付いていく。
アーディル:「ああ……そうだなアサーラ」
アーディル:「なら、おとぎ話の大詰めがどうなるかもよく知ってるよな」
アサーラ:「はいっ」
アサーラ:「おとぎ噺はみんなで幸せになって、『めでたしめでたし』になるんです!」
アサーラ:「そうですよね、『チハラクン』!」
千原海智:「そう……だけど」
千原海智:「ふふ」「君のお兄さん、もうひとつ、違うことも言ってたよ」
千原海智:「幸せは、自分の手で掴むんだってさ!」

千原海智:という感じで手番に入りたいです~
GM:ではこのまま行動値4の千原君の手番となります。
千原海智:はーい
千原海智:マイナー。《破壊の爪》。武器変更します。
千原海智:メジャー。コンボ『To Be Continued』:《コンセントレイト:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》《シャドーテンタクルス》。
千原海智:ガザールくんに白兵攻撃します。
千原海智:9dx7+5 えーい
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[1,1,2,4,7,8,8,8,10]+10[2,3,4,5,10]+3[3]+5 → 28

ガザール:ドッジ
ガザール:9dx+1>=28
DoubleCross : (9DX10+1>=28) → 9[1,2,2,2,3,4,7,8,9]+1 → 10 → 失敗

千原海智:こわかった
アーディル:危なかったぜ
アサーラ:【支援】攻撃力+36です
千原海智:はーい ではダメージ出します
千原海智:3d10+12+20+36 装甲有効
DoubleCross : (3D10+12+20+36) → 22[10,6,6]+12+20+36 → 90

アサーラ:すご
三瀬川りんか:やば
千原海智:すごい
アサーラ:お兄様と同じ数値
アーディル:ヤッバ
ガザール:そのままだと消し飛ばされる、が
アーディル:あっ素手も武器だからカンパニー効果乗るよ
千原海智:あっそうか!
千原海智:1d10 振り足します
DoubleCross : (1D10) → 8

千原海智:98ダメージ!
ラムカディア:砂塵の城壁Lv4
ラムカディア:対象が受けるダメージを0にする、HP6失う
千原海智:何~~ッ
アサーラ:コイツ~~~っ
千原海智:千原海智の侵蝕率を10増加 (55 → 65)
アーディル:ゆるせね~~っ
三瀬川りんか:こいつ……

千原海智:「さあって」うん、と頷く。「そろそろ僕の出番な気がする!」
千原海智:「言葉が通じるようになった記念に、せっかくだから名乗らせてもらおう!」
千原海智:「ハロー、奴隷商の皆さん。僕は千原海智!」
千原海智:「君達がひどい行いをするならば、それを潰えさせるのが、この僕の役目さ!」
千原海智:右腕に宿る影の獣が、大地に吸い込まれるように飛び込んでゆく。地面に、漆黒の影がずぶりと丸く大きく広がる。
千原海智:「受け止められるなら────」
千原海智:地面の影から…瞬く間に、ジャッカルの頭部を持つ巨人の影の姿が現れる。
千原海智:先ほど見たランプの魔人の能力の模倣。
千原海智:ただひとつ明確に違うのは、先ほど喰らった雷を、両手に握る武器に纏わせている点。
千原海智:バチバチと、それが弾ける。巨人がガザールを見据える。
千原海智:「───受け止めてみるがいい!」
千原海智:左手には戦斧、右手には大剣。地面を滑るように移動しながら、刃の嵐を男に浴びせようと仕掛ける。
ガザール:『はは、さすがは呑影だな。手あたり次第に奪いやがって』
ガザール:『だが、一つばかり忘れてる』
GM:ガザールの周囲を金砂が舞う。その身を護るように包み込み――。
ラムカディア:『そのデカブツの動きはもう見切った』
千原海智:「…!」
GM:刃の嵐を砂の波が掻い潜る。当然、中に包まれたガザールも無事だ。
三瀬川りんか:「えーーっ!」
アサーラ:「そ、そんな…!」
千原海智:「なっ…、僕の全力攻撃を受け止めるなんて…!」
アーディル:「チッ……見た目によらず器用な真似しやがる」
千原海智:「す……すっごくショック……!」
三瀬川りんか:「ほら落ち込まないの!次次!」
三瀬川りんか:パンパンと手を叩く。
千原海智:「うぅっ…かっこつけたかったのに…」メソメソする。
アサーラ:「リンカさん、とても前向きです…」

GM:では全員の手番が終わりクリンナッププロセス。
GM:邪毒を受けている人は9点のHPダメージをどうぞ。
アサーラ:わーん。受けます。お兄様以外ですね
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを9減少 (14 → 5)
千原海智:受けてる!HP5点で生存。
三瀬川りんか:受けていた…… HP4で生存です
アーディル:みんな……敵は取るぜ
三瀬川りんか:カンパニーのおかげで生きてる
千原海智:会社ってすごい
GM:死んでない死んでない
アーディル:これが福利厚生の力だ
GM:ではラウンド1が終了しラウンド2へ移行します。
GM:ラウンド2のセットアップ!エネミーは何も無しです。
千原海智:こちらもありません!
三瀬川りんか:ないです!
アサーラ:こちらもなしです!
アーディル:なし!
GM:OK。それでは行動値11のラムカディアから。
ラムカディア:マイナー無し。メジャーでコンボ。
ラムカディア:砂の刃Lv11+振動球Lv11+砂は砂にLv4+コンセントレイト:ハヌマーンLv3
ラムカディア:攻撃力+24、ガード値-5、装甲無視、判定のC値-3
ラムカディア:対象は砂は砂にの効果が入る千原君に。
千原海智:なに~
ラムカディア:9dx7+15
DoubleCross : (9DX7+15) → 10[1,2,3,3,6,7,9,9,9]+10[2,3,8,8]+10[2,10]+4[4]+15 → 49

GM:コイツずっと出目良いな
千原海智:ヒェ~~ッ
アーディル:回すな~
三瀬川りんか:千原くんーーっ
千原海智:エーン ドッジします
千原海智:10dx+1>=49
DoubleCross : (10DX10+1>=49) → 9[1,2,2,4,4,4,7,7,9,9]+1 → 10 → 失敗

千原海智:ダメ~~ッ
GM:ではダメージ!
ラムカディア:24+5d10
DoubleCross : (24+5D10) → 24+35[10,8,10,4,3] → 59

千原海智:ムリムリ!消し飛びます!リザレクト!
千原海智:65+1d10
DoubleCross : (65+1D10) → 65+3[3] → 68

千原海智:1d10 カンパニー分
DoubleCross : (1D10) → 9

千原海智:HP12で復活!侵蝕率は68です。
GM:素手のデータが戻ることもお忘れなく
千原海智:そうですね!素手に戻りました イヤン
GM:では演出に移ります。

ラムカディア:『さて。流石に呑影の民と戦った経験はないが』
ラムカディア:『見るに、そいつを使って能力を強化してるってとこか』
GM:千原君の纏う影へと目を留めて。
千原海智:「…」右腕の形状が変化し、焔のように影を纏っている。
千原海智:「だったら、なんだっていうんだっ!あげないぞ!」
ラムカディア:『いいや、逆だ』
ラムカディア:『俺の砂を喰らえるか。試してみろよ』
ラムカディア:ラムカディアの腕の動きに追従するように、金色が波だつ。
ラムカディア:千原へと流れ込み、その全身を飲み込まんと逆巻いていく。
千原海智:「君のフルコースかい? いいだろうっ!美味しいと良いけど───」軽口を叩きながら、砂に合わせて影がぐるりと螺旋を描こうとして。
千原海智:「……ッ」漆黒の影が金色の砂に触れた途端、異変に気付く。
GM:ざらり。
ラムカディア:流れる砂に合わせるように影の形が溶けていく。
ラムカディア:『はは。あの呑影にも通用するたあ光栄だな』
千原海智:「なっ…ななな…っ、僕の影くん!」
ラムカディア:『俺の砂は破壊の砂だ。形あるものは全ていずれ砂と帰す』
ラムカディア:『そいつを少しばかり早める。お前の影だろうと例外なくな』
アサーラ:「い、異能を喰らう影まで崩れるなんて…!」
三瀬川りんか:「千原くんがひん剥かれちゃった……!」
千原海智:「変な言い方しないでっ!」
千原海智:「だ、大丈夫だよっ妹さん!」改めてラムカディアを睨む。「…まだ、ぜんっぜん、諦めてない!」
アーディル:「その調子だカイチ」
アサーラ:「……はいっ、わかりましたっ。大丈夫なら諦めませんっ」
千原海智:「そう。君も諦めないでいて!」
アーディル:「向こうは一人減ってるんだ。今の手品だって何度もやれるもんじゃねえ」
アーディル:「畳み掛けるぞ」
千原海智:「おうっ!」
三瀬川りんか:「はいっ!」

GM:では次、行動値8組の手番となります。
アサーラ:はーい。では私から。
アーディル:まかせた!
アサーラ:マイナーなし。今度こそコンボ:【『語りかける』】《アドヴァイス》《弱点看破》《神機妙算》対象の次のメジャーアクションのC値-1、ダイス+1個、攻撃力+15
アサーラ:対象は味方の4人!一応私も。
アサーラ:自動成功で上記の効果を付与します。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を10(→ 10)増加 (88 → 98)
アーディル:妹の応援で滾ってきました
アサーラ:演出っ

アサーラ:「わたしも、……わたしも、出来ることを」
アサーラ:ふう、と汗ばむ額を感じながら静かに息を整える。
アサーラ:誰かに立ち向かうのはとても怖いことだ。自分は弱く、いつだって目の前の壁は大きくて高い。
アサーラ:ただ、それでも。
アサーラ:ずっとずぅっと前から経っている壁を壊せなくとも、一段ずつ彫られた階段を登ることは出来る。
アサーラ:一人では足が震えてしまうことでも、そのお手伝いなら出来る。
アサーラ:「………すぅ」
アサーラ:音韻が変わる。
アサーラ:明るく落ち着いた印象から、心の底から鼓舞する暖かな風のイメージへと。
アーディル:「この唄は……」
アサーラ:困難を打ち砕く盛り上がり。宴もたけなわ、ここから主人公の物語が始まる。
アサーラ:……とある民の子供たちが、『冒険』と称してよく口ずさんだ歌だ。
アサーラ:旅の詩人が歌ったそれは、子供たちの間で大いに流行った
アサーラ:声と音に乗せたレネゲイドが貴方達を取り巻き、不思議な高揚と自信を与える。
アサーラ:「……皆様なら。お兄様なら、出来ます」
アサーラ:「わたしは、そうだと知っていますっ」
アサーラ:月の光が降り注ぐ。穏やかに包まれるように、貴方達の能力が活性する。
千原海智:「また…!」影を削られた右腕が、再びキラキラと輝きだす。
アーディル:「ああ、任せとけ」ランプを掲げる。

GM:では、次は行動値8のお二人どっちか!
アーディル:では俺が!
アーディル:マイナーで前方に1m移動。エンゲージを分けます。
アーディル:《砂の刃》LV1《コンセントレイト:モルフェウス》LV3 ラムカディアにRC攻撃
アーディル:さらにオートで《砂の加護》LV3《砂塵霊》LV3 判定ダイス+4 ダメージ+12
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を6増加 (95 → 101)
アーディル:これで100になって効果アップ
アサーラ:【支援】C値-1、ダイス+1個、攻撃力+15 ですお兄様!
アーディル:最高だぜ
GM:デカいデカい
アーディル:13dx6+1
DoubleCross : (13DX6+1) → 10[1,3,3,6,6,6,6,7,8,8,8,8,9]+10[3,3,4,5,6,6,8,9,9,10]+10[1,1,3,4,6,10]+10[3,9]+5[5]+1 → 46

アーディル:よし!
千原海智:良い出目!
ラムカディア:守りの砂Lv1+リフレックスLv2でドッジ
ラムカディア:9dx8+15>=46
DoubleCross : (9DX8+15>=46) → 10[2,2,2,4,6,8,9,10,10]+10[1,4,9,10]+10[1,8]+3[3]+15 → 48 → 成功

アサーラ:こらっ!!
GM:マジで言ってる?
千原海智:エ~~ッ!?
アーディル:ウッソだろ
GM:ではドッジ成功です……
アーディル:ロイス使おうかな
アサーラ:お兄様…!
アーディル:3以上……ちょっと賭けだけど
三瀬川りんか:侵蝕100超えてるのに!
千原海智:頑張ってお兄様 守りまくるので
アサーラ:チハラクン…!
アーディル:ここで決めておかないと辛い気がするので……やってみる!
アサーラ:頑張って!
GM:どうぞ!
アーディル:ラムカディアに同情/憤懣○ でロイスを取ってタイタス昇華
アーディル:達成値を後乗せします
アーディル:46+1d10
DoubleCross : (46+1D10) → 46+2[2] → 48

アーディル:www
千原海智:www
アサーラ:www 嘘でしょ
三瀬川りんか:そんな…………
GM:一足りない……w
千原海智:ひどすぎる
三瀬川りんか:いや!
三瀬川りんか:ていうかちょっと待って
三瀬川りんか:いやだめか…………
三瀬川りんか:妖精間に合わないわ……
アサーラ:相手の判定後になっちゃうか…
アーディル:そうなのよね
千原海智:つらすぎる~
GM:あ、そこは私がやるか確認取ってなかったし良いですよ
アーディル:そうなの!?
GM:後乗せします?って聞く前にこっちのドッジ振ったので……
三瀬川りんか:でも確認取られてたとしても……
アサーラ:48で後乗せしたかというとアレね…
三瀬川りんか:そう……
アーディル:わりと余裕やろという雰囲気だったからね
千原海智:まさか超えてくるとはね
アーディル:では残念だが……失敗!
アーディル:敵ながら天晴だぜ
アサーラ:ウェーン!
GM:OK。では演出どうぞ。

アーディル:「大方合点がいったぜ。何だってそれ程の力を持ちながら、こんなとこでチンケなゴロツキ共の頭やってるのかがな」
アーディル:「逆だったわけだ。その力は金砂の民にとっては忌むべきもの」
アーディル:「奴らは錬金の腕前を最も重視するからな。壊すことしか出来ないお前は、あの国では生きていけなかった」
ラムカディア:『なんだ、随分詳しいな』
ラムカディア:『さてはお前も同郷か?』
アーディル:「ま、そんなところだ。けど安心しな」
アーディル:「俺もあの国には馴染めなかったタチでね。今更忌み子だ何だと騒ぐつもりはない」
アーディル:「お前が今日、ここで負けるのは……」
アーディル:ランプから生じた煙が辺りに充満する。
アーディル:煙はラムカディアが操っていた砂の中へと浸透すると、その制御を奪い
アーディル:巨大な砂嵐となって、紅連隊を包み込もうとする。
アーディル:「俺の方が強いから。っていう単純な理由に過ぎないんだからよ」
アーディル:砂から錬成された剣や礫が嵐に巻き上げられ、暴風とともに叩きつけられようとしている。
ラムカディア:砂嵐を前に、ただ不敵に微笑む。
ラムカディア:『なぁるほど。道理で妙な親近感がある訳だ』
ラムカディア:『ただまあ、残念ながらまだ青い』
ラムカディア:『人生の先達として良い教訓を教えてやろう』
アーディル:「何……?」
ラムカディア:突如、荒れ狂っていた嵐が――晴れる。
ラムカディア:『盗賊からの横流し品なんて信用するもんじゃねえ』
アサーラ:「え…!?」
ラムカディア:制御を奪わせたのはブラフ。かの砂は何処までもラムカディアの支配下にある。
ラムカディア:敢えて一度アーディルに使わせ、武器も礫も全て巻き込ませた上で。
ラムカディア:これ以上利用できないように、砂へと化し霧散させた。
アーディル:「クソッ……!おいイブ!サボってんじゃねえぞ!!」
イヴ:『サボってないわよ。そもそも砂の操作なんて私の専門外!』
イヴ:『いきなり無茶言われたって向こうの主以上の精度で操れるわけないでしょ!』
三瀬川りんか:「何あれーーっ、盗賊のボスの強さじゃないって!」
千原海智:「まったくもって同感…」
アサーラ:「……!」おぼろげに覚えています。
アサーラ:幼い頃、金砂の氏族の大人は必要な物があれば自分で創り出していました
アサーラ:かつてはそれが当然で、お兄様やわたしもいつか『何かを創る』異能を身につけると思っていた。
アサーラ:(結局、わたしは何かを創るより、万知の血の方が濃かったのですが)
アサーラ:「破壊に特化した、金砂の異能……まさか、こんなにまで…!」
アーディル:「チッ……クソ、認めざるを得ねえなこいつは」ラムカディアを睨む
アーディル:「アンタ、今の仕事が天職だよ」
ラムカディア:『だろ?』 盗賊の主は豪快に、磊落に、そして酷薄に笑う。
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を4増加 (101 → 105)

GM:では行動値8組ラスト、三瀬川さん!
三瀬川りんか:はい!
三瀬川りんか:メジャーで≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:魔獣の衝撃≫
三瀬川りんか:対象はガザール!
アサーラ:【支援】C値-1、ダイス+1個、攻撃力+15 です!
三瀬川りんか:ありがたい~
三瀬川りんか:13DX6+2
DoubleCross : (13DX6+2) → 10[4,4,6,7,7,7,7,7,8,9,9,10,10]+10[4,4,4,6,6,8,8,8,9,10,10]+10[1,1,2,3,4,7,9,10]+10[1,7,10]+3[2,3]+2 → 45

千原海智:いっぱい回った!
三瀬川りんか:しね~っ
アサーラ:いけーっ
GM:ふむ……この達成値ならこうかな
ガザール:普通にドッジ
三瀬川りんか:不穏なんだけど
アサーラ:こわいよぉ
千原海智:まだなんかあんの!
アーディル:怖いよ!
ガザール:9dx>=45
DoubleCross : (9DX10>=45) → 10[3,5,5,6,7,7,7,9,10]+1[1] → 11 → 失敗

ラムカディア:仕方ねえか。砂の結界Lv1でカバー。
三瀬川りんか:カバーまであるんかい!
アーディル:ボス……!
千原海智:なんだこのボス……
アサーラ:部下思い!
千原海智:なんでもできる
三瀬川りんか:だが都合がいいぜ このまま喰らえーーっ
三瀬川りんか:5D10+5+15 ダメージ 装甲有効
DoubleCross : (5D10+5+15) → 31[1,6,10,6,8]+5+15 → 51

アーディル:いい感じだ
三瀬川りんか:やったか!?
ラムカディア:51点素通し。そのダメージは……
千原海智:どうだっ!?
ラムカディア:絶えないし復活もない!戦闘不能!
千原海智:おお!!!!
アサーラ:やったー!
三瀬川りんか:やってた!
千原海智:よかった~~!!
アーディル:よっしゃ~
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を5増加 (92 → 97)
GM:描写どうぞ!

三瀬川りんか:(うーん、マズいかもな……)
三瀬川りんか:相手は予想以上に強い。これまで自分達に丁寧に接していたのは、それが『商品』に対する態度だったからだ。『敵』となった以上容赦は無いだろう。
三瀬川りんか:既に侵蝕率は上がってきている。大規模な能力行使を見るに、アサーラのお兄様──アーディルは更にだろう。
三瀬川りんか:(負けるわけにも、長引かせるわけにもいかない……けど)
三瀬川りんか:周囲の様子を伺う。この世界にはオーヴァードが多いらしく、ワーディング下でも昏倒していない者が近くに山ほど残っている。
三瀬川りんか:まだ全力は出せない。最悪、彼ら全てを巻き込んで、死よりも悲惨な運命を辿らせることになりかねない。
三瀬川りんか:「く……!」
千原海智:「三瀬川さん?」パッとそっちを見る。
三瀬川りんか:「……大丈夫だから」
三瀬川りんか:「ちょっと、向こう向いてて。アサーラちゃんとお兄様も」
千原海智:「……僕も?」
アーディル:「おい、何するつもりだ」
三瀬川りんか:「いいから。危ないの」
アサーラ:「………ええと、無理は駄目ですよ?」
アサーラ:くい、と首をそむける。戦いに不慣れな分、目を離すことに躊躇がない。
三瀬川りんか:「ありがと」笑ってアサーラに言う。今なら彼女による支援がある。普段ならば難しい、曲芸めいた能力制御も或いは──。
千原海智:「……、」言葉を飲み込む。「さあっ、レディの言う事には従うべきなんだ!」
千原海智:「向こう向こう!」アーディルさんの背中を押して、視界を背けさせる。
アーディル:「うお!?……ったく、自棄を起こしたわけじゃなさそうか……」
アーディル:「(イヴ、警戒を怠るなよ)」後ろを向かされながら、気取られないようランプに囁きかける。
アーディル:「(どちらにも、な)」
三瀬川りんか:「そこの眼帯のおじさん!こっち見て!」
ラムカディア:『ああん?』
三瀬川りんか:五指を広げた掌を振るう。乾いた破裂音と共に、空間が断裂し──
ラムカディア:単に言葉に従う訳ではないが、能力を警戒するようにそちらへと目線を向ける。
三瀬川りんか:ほんの一瞬、『窓』が開く。1秒にも満たない間。だがその向こうから、何かがラムカディアを『見た』。
三瀬川りんか:瞬間、ぬいぐるみの縫い目が裂けるように。ラムカディアの腹がぱかりと割れた。
三瀬川りんか:最初からそのように作られたかのように、真一文字、歪みなく裂ける皮と肉。人体の構造として、抑えなければ臓物が零れ出るだろう。
ラムカディア:『がっ……?』
ラムカディア:腹に生まれた切れ目とその口の両方から血が溢れ出す。
千原海智:「……」後ろから苦悶の声が聴こえて、眉間に皺を寄せる。
千原海智:何をしたのか、なんとなく察しはつく。
ガザール:『っ、ボス!?』
アサーラ:ぎゅ、と目を閉じながら、空間の精霊たちが少しだけ落ち着きを失うささやきを感じる
ラムカディア:『……ぁ』
ラムカディア:『わりいな。後は任せるわ』
ラムカディア:ずしゃりと二つに別たれた体が地に伏せる。辛うじて再生は始まっているが、戦闘は続行できないだろう。
三瀬川りんか:「はぁっ……!はっ……!」
三瀬川りんか:極限の集中で、額に浮いた汗を拭う。全力で能力を振るうより、制御のほうが余程難しい。
三瀬川りんか:「もう、いいよ」
三瀬川りんか:「後はお願い。千原くん」
千原海智:「………うん」それだけ言って、静かに頷く。
アサーラ:「わ……」目を開けた向こう。
アサーラ:兄とチハラさんの体で半分ほど隠された光景で、先程まで強大な力を奮っていた人が倒れているのが見えた。
アサーラ:「い、いったいなにが…?」
アーディル:「……」(何だこの力は……?操霊の民の呪術ともどこか違う)
アーディル:「……後で何が見えたか聞かせてもらうぞ。イブ」
イヴ:『やめときなさい』
イヴ:『人の子が見るもんじゃないわ、アレ』
ガザール:『……こっちの予想以上にとんでもねえ能力って訳か』
ガザール:仲間が地に伏す中、唯一敵を――この異郷においてなお異質な力を振るう君達を見据え。
ガザール:『暴れ甲斐があるってもんだ』
千原海智:「…させないよ」前に出る。
ガザール:ギザついた歯を剥きだしに、サメのように笑った。

GM:行動値6、ガザールの手番です。
ガザール:マイナー無し、メジャーでコンボ。
ガザール:アームズリンクLv6+ライトニングリンクLv6+弧状の雷Lv3+コンセントレイトLv3
ガザール:判定D+5、攻撃力+24、HP-5、判定の対象を4体に変更、判定のC値-3
ガザール:射程視界で対象4体なのでPC全員をターゲットに。
ガザール:11dx7
DoubleCross : (11DX7) → 10[3,3,4,5,6,6,7,7,7,8,10]+10[1,3,6,8,10]+10[2,9]+3[3] → 33

千原海智:ド…ドッジ!
アーディル:今度はちゃんと回してきたな…
千原海智:10dx+1>=33
DoubleCross : (10DX10+1>=33) → 10[1,2,4,5,6,6,7,8,9,10]+6[6]+1 → 17 → 失敗

アーディル:ドッジ!
アサーラ:うえーん 避けてみます
アサーラ:3dx+1>=33
DoubleCross : (3DX10+1>=33) → 7[2,5,7]+1 → 8 → 失敗

千原海智:ギィーッ
アーディル:4dx>=33
DoubleCross : (4DX10>=33) → 10[1,6,7,10]+5[5] → 15 → 失敗

アサーラ:男子組も頑張ってる
アーディル:ぐぬぬ
三瀬川りんか:3DX+1>=33
DoubleCross : (3DX10+1>=33) → 9[1,2,9]+1 → 10 → 失敗

千原海智:《軍神の守り》。お兄様をカバー!
三瀬川りんか:うぐ~
千原海智:千原海智の侵蝕率を2増加 (68 → 70)
アーディル:チハラクン……!
GM:あ、お兄様エンゲージ切ってるかも
アーディル:ゲェー!そうだった……!
アサーラ:ほんとだ!
アーディル:踏んだり蹴ったり
千原海智:あっそうじゃん!
三瀬川りんか:なんてこった
千原海智:うーん じゃあアサーラちゃんがいいかな…?
アーディル:俺のことはいい……彼女を守ってやんな……
アサーラ:かな…?あ、わたし100超えたら女神で支援出来ますし、リンカさんが良いかもですが
三瀬川りんか:ロイス切り確定のわたしを守ってくれてもいいよ
アサーラ:だそうです
千原海智:彼女を守る!!
千原海智:三瀬川さんをカバーします
三瀬川りんか:ありがと♡
千原海智:うん♡
GM:ではカバー対象が決まったのでダメージを
ガザール:35+4d10
DoubleCross : (35+4D10) → 35+20[3,6,4,7] → 55

千原海智:死にます!リザレクトだぜ
アサーラ:わーん。リザです。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを1d10(→ 1)に変更 (5 → 1)
千原海智:1d10+70
DoubleCross : (1D10+70) → 7[7]+70 → 77

千原海智:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7

アーディル:ジュワッと蒸発!
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1増加 (98 → 99)
アサーラ:1+1d10
DoubleCross : (1+1D10) → 1+4[4] → 5

千原海智:侵蝕率77、HP14で回復!
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを4増加 (1 → 5)
アーディル:リザレクトせずそのまま……倒れます!
アサーラ:勝利の女神なんてありませんでした。HP5で復活
千原海智:お兄様…!
三瀬川りんか:みんな~~
アサーラ:お兄様~~
アーディル:後は任せたぜ……
アサーラ:この兄妹さっきから1足りない
ガザール:任せろ全員殺す
アサーラ:えーん!
GM:では演出!

ガザール:バヂバヂと火花が爆ぜる。肉が焦げる匂いが僅かに漂い始める。
ガザール:それは槍を振るうガザールの手が、高圧電流によって焼かれていく匂いだ。
アサーラ:「………!?」とても暑い日。熱された空気がツンと鼻の奥を刺激する感覚。それと同じ匂い。
ガザール:『太古の魔人に、呑影に、訳も分かんねえ異能使い』
ガザール:『良い。良いな。そういうのだ』
ガザール:『そういうののために、俺はあのクソつまんねえ村から出てきたんだ』
ガザール:火花によって照らされて、もはやガザールの姿は影としてしか君達には映らない。
ガザール:だが、その口元が酷く満足げに、そして好戦的に吊り上がっていることは理解できる。
ガザール:『だが、まだだ。それだけじゃあまだ足りねえ』
アサーラ:釣り上がる口元と、揺れる雷に照らされる輪郭。
三瀬川りんか:「やば……」雷光に照らされた顔に、一筋の汗が流れる。
アサーラ:「ひ…!」────人を食べる影の化け物。おとぎ話として語り継がれるような姿に息を呑む。
アーディル:「イカれ野郎が……」
アサーラ:「ど、どうしてそこまで…?」
アサーラ:「この臭いに、その光……何が貴方をそこまでさせるのですか…?」
ガザール:『そんなの、楽しいからに決まってるだろ』
ガザール:『戦うのも、暴れるのも、その上でどいつもこいつもぶちのめして勝つのも』
ガザール:『楽しくて仕方ねえ』
ガザール:『だから』
ガザール:『まだ終わってくれるなよ!』
ガザール:狂笑と共に槍が――雷が放たれる。君達の命を奪わんと、その喉元へ迫っていく。
アサーラ:「っ………!」悲鳴を耐えた、のではなく。
アサーラ:避けることを考えられないほど、その威容に飲まれた。
千原海智:「すごい威力っ…」右腕が真黒く渦巻く。再び影を産み出して纏い、その雷を迎撃する。
千原海智:影の獣が雷と衝突し、鍔迫り合いが生じる。光と影が弾けて舞う。
千原海智:「……っ、……アーディルさん!アサーラさん!」
千原海智:「……ごめん!……いちばん守りたい子しか守れないやっ!」
三瀬川りんか:「千原くん……!」その背中で、影と雷がぶつかり合う様を見る。
アーディル:「かはッ……ま……だだ……」雷霆に打たれ、炭混じりの血を吐き出す
アーディル:「ようやく……取り戻したんだぞ……こんなとこで……」
アーディル:立ち上がろうとするが力が入らない。手足が痙攣したまま這いつくばる。
アサーラ:「お、お兄様……!」震える声と、肌に残る煤。
アサーラ:まっすぐと飛ぶ雷と自分の間に一瞬、割り込んだ人の影があり、今の光景がある。
アサーラ:いつも見上げていた相手がへたり込み、体の中にドクンドクンと早鐘が鳴っていた
千原海智:競り負け、雷撃が弾けて、周囲を破壊していく。
アーディル:「謝んな……お前は……それで良い。俺だってそうする」
アサーラ:「……!……っ、ええ!」
アサーラ:「お兄様なら……大丈夫です!『チハラクン』!」
アサーラ:「あの雷を、呑んでください!」
アーディル:「わかってんだろうな……次食らったらいよいよヤバいぞ」
アーディル:「……さっさと決めてこい」
千原海智:「ありがとう……うん、分かってる」まっすぐにガザールを見つめる。
アサーラ:ぎゅ、と祈るように腕を組んで、君の影を光が飾っていった。
千原海智:「……終わらせてやる!」

GM:では行動値4の千原君の手番となります。
千原海智:はい!
千原海智:マイナー。《破壊の爪》。武器変更します。
千原海智:メジャー。さっきと同じ!
アサーラ:【支援】C値-1、ダイス+1個、攻撃力+15 です!
千原海智:コンボ『To Be Continued』:《コンセントレイト:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》《シャドーテンタクルス》。ガザールくんに白兵攻撃!
千原海智:オッス!
GM:どうぞ!
千原海智:11dx6+5 えーい
DoubleCross : (11DX6+5) → 10[3,3,3,3,3,4,5,7,9,9,10]+10[2,2,2,6]+10[10]+5[5]+5 → 40

アサーラ:きりがいい!
ガザール:普通にドッジ!
ガザール:9dx>=40
DoubleCross : (9DX10>=40) → 10[2,2,3,5,6,7,8,8,10]+8[8] → 18 → 失敗

千原海智:怖いよ~~
アサーラ:こわいよぉ
GM:回るんだけどな……ダメージどうぞ!
千原海智:5d10+15+12+20
DoubleCross : (5D10+15+12+20) → 24[2,3,7,7,5]+15+12+20 → 71

千原海智:あっカンパニー効果で追加振り!
千原海智:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2

千原海智:73ダメージ 装甲有効です
ガザール:73点素通し。
ガザール:総HPは32!復活もなく戦闘不能!
千原海智:ワッワッ…ワ~~ッ
千原海智:よかった~~~
千原海智:千原海智の侵蝕率を7増加 (77 → 84)
三瀬川りんか:やった~~
アーディル:やった~!
アサーラ:さすが~~
千原海智:すんごいドキドキした
GM:演出をどうぞ!

千原海智:「あのね……君にも故郷があるんだろう」
千原海智:「僕にもあるんだ。この場にいる人たちにもある」
千原海智:呟くように話す。眉間に皺を寄せて、珍しく真面目な顔をしている。
千原海智:「故郷とか、生まれ持った能力って、選べないよね。…選べなかったよね」
千原海智:「多分、君はそういう話をしてるんじゃないかと思う……、それで、僕も、結構そういう事を考えてる」
千原海智:「君は、今、楽しいと言ったね。強い相手と戦って、楽しいって…君は、そうかもしれないけど」
千原海智:「僕は」
千原海智:「強い相手と戦って、…それが、」 彼女が本来どおりの能力を使うのを見るしかなかったことが、
千原海智:「なんだかとっても、許せないんだ!」
千原海智:駆け出す。影の獣が変化して、巨大な大剣を作り上げる。
千原海智:ランプの魔人の武器の模倣。そこに、吞み込んだ雷撃をありったけ纏わせて。
千原海智:「………今度こそっ」
千原海智:振り下ろす。
千原海智:「────受け止めさせやしないっ!」
ガザール:『そうだよなぁ!やっぱ最後は殴り合いだよなぁ!』
ガザール:『最高だお前!受け止めなんざハナからするか』
ガザール:『真正面からねじ伏せてやるよ!』
ガザール:手元に戻った槍を、振り下ろされる剣へと振り上げる。
ガザール:金の、青の、白の、紫の、黒の、雷が激しく爆ぜる。
千原海智:「……ッ、そういうのっ、男の子らしいけどさっ……!」
千原海智:「好きな女の子がいる、男の子の方がっ!」まるで、金色に輝く砂のような。うねる波のような影が、膨らんで。
千原海智:大剣を包む。より激しい力を得て、雷撃を放つ槍に迫る。
千原海智:「絶対に、強いものなんだよっ!」
千原海智:膨張し続ける漆黒の影が、巨大な獣のように────男を呑み込んだ。
ガザール:影を食い破ろうとするように雷が爆ぜる。爆ぜる音が影から漏れる。
ガザール:しかし、徐々に徐々にその音が途絶え。影を内から照らす光が衰え。
ガザール:最後にはひときわ大きく瞬いた後、沈黙する。

GM:戦闘終了です。お疲れさまでした。
三瀬川りんか:「っ…… ……も~~~~~……」褒めるべきか怒るべきか分からなくなって唸る。
千原海智:「はぁ……っ」息を吐く。「よしっ!」
三瀬川りんか:「人前でそういう……なんでいつも……も~~~~っ……」
千原海智:「本当のこと言っただけだろ!」
千原海智:「そんなことより、僕は、君のことが心配で…」
三瀬川りんか:「それは嬉しいけど……どうして肝心な時だけ頼りになるかな~……」
千原海智:「なっ…、僕はいつでも頼りになるだろ!」
アサーラ:「……………は、わ」ほけ、と絵物語のような光景に少しだけ目を奪われて。
アーディル:「……ったく、肝が冷えたぜ」仰向けに寝転がったまま、静かに微笑む
三瀬川りんか:「あっ……それよりほら!人が集まってくる前に逃げなきゃ!」
アサーラ:「………あっ、そう、そうです」
アサーラ:「すみません、チハラクン!リンカさん!お兄様に手を貸してくださいますか…!」
千原海智:「あっ、そう、だから、頼りになる僕がアーディルさんを運ぶよ」
アサーラ:「お願いします…!」
アーディル:「ぐ……クソ、情けねえ」
千原海智:「任せて!」アーディルさんに肩を貸し、場を去り始めます。
アサーラ:「リンカさん、わたし達も………!」
三瀬川りんか:「うん!お兄様!この人ならこき使ってくれていいですからね!」
千原海智:「だからお兄様はやめてってば!」
アーディル:(なんで妬いてんだこいつ?)
アサーラ:ぱたぱたと先導する千原くんについていく
アサーラ:「……ねぇ、リンカさん」
アサーラ:「言ってたとおりでした。……ほんとにすごい人ですね、『チハラクン』って」
三瀬川りんか:「そうでしょ」否定せずに笑みを零して「お兄様も、言ってた通りかっこいいね」
アサーラ:「……………」その笑みにちょっとだけ口をモニョモニョ。
アサーラ:「えぇ、その……」
アサーラ:ちらりと、記憶より成長して、でも記憶通りのような兄を見た後
アサーラ:「………はいっ」小さく。それでも誇らしげに呟いた。



GM:シーンカット。ロイス取得と購入の両方が可能です。
GM:また、戦闘終了に合わせて一度経験点が配布されます。
アーディル:ヤッター!
千原海智:うれしい!
アサーラ:わーい!
三瀬川りんか:わあ~い
GM:いつもの5点、シナリオの目標であるPC1/PC4の奪還を達成したため10点。
GM:あと紅蓮隊3人がそれぞれ1個ずつDロイスを持っているため3点で18点。
GM:皆様に配布いたします。次のシーンまでにこの18点分成長させてきてください。
アサーラ:はーい!
アーディル:胸が踊るぜ~
千原海智:理解です!
三瀬川りんか:育っちゃお~
千原海智:あっカンパニー効果で回復ができるハズだわね
アーディル:カンパニー効果で皆3D10回復できるよ~
三瀬川りんか:つよすぎる
アサーラ:すごい!
千原海智:3d10+14 回復します
DoubleCross : (3D10+14) → 8[4,3,1]+14 → 22

三瀬川りんか:4+3D10 HP
DoubleCross : (4+3D10) → 4+18[10,3,5] → 22

アーディル:1+3d10
DoubleCross : (1+3D10) → 1+13[7,3,3] → 14

アサーラ:5+3d10 回復します
DoubleCross : (5+3D10) → 5+18[5,6,7] → 23

アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを18増加 (5 → 23)
千原海智:あと持ってた応急手当使おう
千原海智:22+2d10
DoubleCross : (22+2D10) → 22+13[7,6] → 35

アサーラ:元気いっぱいチハラクン
千原海智:もりもり
アーディル:みんなも毎シーン回復できるからね~
アサーラ:わ~い
アサーラ:ロイス!「チハラクン 千原海智 ○Pおとぎ話の通り!/N……なので畏怖」で取得します
アーディル:フローズンリリーもあるから皆もちょっと効果なもの買って大丈夫よ
千原海智:アサーラちゃんにロイス… 誠意:〇/すごく可愛い/ロイス
アサーラ:きゃあ
三瀬川りんか:ロイスはお兄様に ○興味/悔悟 で取得します 二人を見てると昔殺してしまった弟のことを思い出すので
千原海智:殺してないよ…
三瀬川りんか:4DX メイド服購入
DoubleCross : (4DX10) → 7[3,3,5,7] → 7

三瀬川りんか:だめ!以上です
アーディル:三瀬川さんにロイス 感謝○/不安 で取得 妹がお世話になったので
千原海智:3dx+1>=12 なんらかのボディーアーマー
DoubleCross : (3DX10+1>=12) → 6[1,2,6]+1 → 7 → 失敗

千原海智:だめ!おわりです
アサーラ:わたしもリンカさん用のメイド服狙いましょう
アサーラ:4dx>=20
DoubleCross : (4DX10>=20) → 9[2,3,7,9] → 9 → 失敗

アサーラ:にゃん
アーディル:じゃあアサーラにおこづかいあげます
アサーラ:お兄様!
アーディル:11点使って購入!
千原海智:太っ腹だ
アーディル:残り27点
アサーラ:リンカさんにとても良く似合うと思います!
三瀬川りんか:すごすぎる……
アーディル:こっちもメイド服買おうかな
三瀬川りんか:お金持ちのお兄様にメイド服を買ってもらったので着ます
アサーラ:というわけでパス。きせかえきせかえ
千原海智:お兄様じゃないもん……
三瀬川りんか:ありがとうお兄様~♡
アサーラ:チ、チハラクンもとてもお兄様ですよ…!
アーディル:5dx+2>=20
DoubleCross : (5DX10+2>=20) → 8[1,1,5,8,8]+2 → 10 → 失敗

アーディル:うーんこっちはまだ突っ込むほどじゃないかな
アーディル:失敗のままで!以上!
GM:了解です。では本日はここまでとしましょう。
GM:次のシーンはトリガーシーンとなります。またその前に
GM:皆さんの成長報告と、それに合わせてハンドアウト及びトレーラーの更新からスタートとなります。
GM:しっかり成長してきてください。
三瀬川りんか:ハンドアウトですって~!?
千原海智:どういうこと~!?!
アサーラ:ひぇーっ!
アーディル:第二部……ってコト!?



GM:では、本日は成長報告から始めて行きましょう。
GM:まずはPC1のアサーラさん、どうぞ。
アサーラ:はい!
アサーラ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYr5r4-AMM
アサーラ:《智将の眼力》を1レベルで取得し、組み合わせた支援エフェクトのレベルを+1出来るようになりました。
アサーラ:残りのポイントで技能をあげて歌がちょっぴりうまくなってます
アサーラ:いっぱい歌います。よろしくおねがいします
GM:えぐいエフェクトを……。よろしくお願いします。
GM:同時に、アサーラさんのハンドアウトの更新を行います。シナリオロイスは新たに取得するのも既に配られたシナリオロイスと置き換えるのもアリとします。
アサーラ:どうなるんだろう。ドキドキです

PC1 アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)/シナリオロイス:呑影の民
君はこの世界に住まう万知の民の末裔だ。
引き出された競売の壇上で、君は長年の悲願であった兄との再会を果たした。
兄に連れられて行った先で面会した第二王子は語る。
この世界に未曽有の危機が迫っているのだ、と。
だが、君も一人の異能の使い手だ。病弱で手を引かれるままだったかつての幼い少女ではない。
君にも出来ることがあると君はよく知っているだろう。


アサーラ:出来ること、あります
アサーラ:世界がピンチ!呑影の民も初めて見たので、頑張ります
GM:第二王子の語る危機とは何か、君に出来ることは何か。見定めていただきましょう
アサーラ:この眼力で見定めましょう
アサーラ:よろしくおねがいします!
GM:よろしくお願いします。ではお次はPC2のアーディルさんどうぞ。
アーディル:おう!
アーディル:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1Zur9AMM
アーディル:メモリーを取得し、余った点数でRCと情報:聖都を1ずつ上げました
アーディル:攻撃能力はもう出来上がってたので生存力を取った形ですね
GM:なるほど手堅い……
アーディル:アサーラとの未来のために必ず生きて帰ります。よろしくおねがいします
GM:よろしくお願いします、そんなアーディルさんの新たなハンドアウトはこちら。

PC2 アーディル・アル=マリク・スライマーン/シナリオロイス:呑影の民
君はこの世界に住まう万知の民の末裔だ。
第二王子ラシャドの協力のもと、君は長年の悲願であった妹との再会を果たした。
その引き換え条件として提示されたのは西の遺跡についての調査。
聞けばそれはこの世界の未来を左右し、時に危険を伴うものであるという。
だが、君は商人だ。取引と契約に対し誠実であり、受けた借りは必ず返すのが信条だ。
君は自身の誇りに掛けて君の契約を果たすだろう。


アーディル:仕方ねえな。借りは返すぜ
ラシャド:期待しているよ
アーディル:逆に貸しになるかもしれないしな。任せときな
GM:お任せしましょう。よろしくお願いします。
GM:では次、PC3の千原君!
千原海智:イエス!
千原海智:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYz5ur9AMM
千原海智:《万象の虹》をレベル1で取得、技能の白兵と情報:聖都を1レベルずつ上昇・獲得させました。
千原海智:あとウロボロスパワーでイージーフェイカーがテクスチャーチェンジからドクタードリトルに変化しています。
GM:これで異郷語もばっちりですね
千原海智:もう訳知り顔で会話に混ざることもないぜ!
千原海智:そんな感じです!よろしくお願いします~
GM:よろしくお願いします。千原君の新しいハンドアウトはこちら。

PC3 千原海智/シナリオロイス:異郷
君は世界から世界へと渡り歩く渡航者だ。
この砂漠の世界にて、紆余曲折はあったものの逸れてしまった恋人との再会を果たした。
しかし息をつく暇もなく、新たな試練が襲い掛かる。
君と君の恋人にこの世界の命運がかかっていると告げられたのだ。
だが、君は世界に愛されている。引っ張りだこの人気者であり、主人公であり、救世主だ。
君は当然のように世界を救うだろう。


千原海智:ぼ…僕らに世界の命運がかかってるだって~!?
千原海智:後半の文言はずかしい だが…その通りだぜ!世界を救います
GM:今回もかっこよく救っていただきましょうよろしくお願いします。
GM:では最後、三瀬川さん成長報告をどうぞ。
三瀬川りんか:はい!
三瀬川りんか:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYpbD4-QMM
三瀬川りんか:トライで100%エフェクトを取っているミスが発覚したので、暫定的にDロイスを生還者から業師に変更しています
三瀬川りんか:その他こまごまとエフェクトレベルを上げたり、イージーフェイカーでドクタードリトルを取ったりしています これでお喋りできます
GM:これでやっと全員共通で話せるように
三瀬川りんか:侵蝕が怖いですがなんとか生きて帰りたいです よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします。そんな三瀬川さんのハンドアウトはこちら。

PC4 三瀬川りんか/シナリオロイス:異郷
君は世界から世界へと渡り歩く渡航者だ。
この砂漠の世界にて、紆余曲折はあったものの逸れてしまった恋人との再会を果たした。
しかし息をつく暇もなく、新たな試練が襲い掛かる。
それは――あるいは君の望みを叶えうるかもしれない。
だが、君は1人ではない。僅かな間だが共に過ごした友人が、その兄が、そして君の恋人が傍に居る。
君は彼らと共に未来を決めることになるだろう。


三瀬川りんか:千原くんと一緒だといつもこうだよ~っ
三瀬川りんか:ともあれ精一杯頑張ります!
GM:是非色々頑張ってください。よろしくお願いします。
GM:では最後に、トレーラーの更新を行います。

Trailer



昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は同じ時を刻み、変わらないように見えた。
しかし、世界は既に変貌し始めていた。
――影の異能を宿す者達によって。

青く冴えた円い月は落ち、欲望と思惑に満ちた一夜が明ける。
ならばその次の夜は、今宵は。影に蝕まれ欠けた月が昇る。
何もかもを呑み乾す影。その名を宿す氏族の暗躍と悲願。
太古の遺跡。眠るは鬼か、蛇か。あるいはどちらもか。
予言師は語る。君達こそが未来を定める鍵であると。
さあ、異郷の未来と運命をかけた一夜を始めよう。
『異郷一夜物語』






GM:『異郷一夜物語』再開となります。皆様よろしくお願いします。
アサーラ:よろしくおねがいしまーす!
千原海智:ウオオ! よろしくお願いします!
アーディル:やるぞー!よろしくおねがいします!
三瀬川りんか:ウオ~~よろしくお願いします!!



【Trigger scene】

GM:全員登場のシーンとなります。皆様登場侵蝕をお願いします。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (99 → 103)
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (105 → 107)
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (84 → 86)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 5)増加 (97 → 102)



GM:熱砂紅蓮隊を退け、裏市場を脱出した君達四人。
GM:一度アーディルの所属する商会へと戻り、手当などを受けていた。
GM:しかし落ち着く暇はあまりない。というのも。
GM:取引相手であり協力者であるラシャドから出来る限り早く事情の説明をしたいとの申し出があったためだ。
GM:結果、最低限の身なりを整えた頃に指定の――前にも一度利用した娼館の部屋へと、今度は四人で赴くことになった。
ラシャド:『やあ。無事に成功したようで何よりだ』
GM:彼は変わらずの温和な微笑みで君達を出迎えた。
アーディル:「おかげさまでな。それよりも……」居心地悪そうにアサーラを見て
アサーラ:「こ、こんにちは」
アサーラ:畏まって挨拶をしている。
アーディル:「もうちょっと他に場所は無かったのか?前は男三人だから良かったけどよ」
三瀬川りんか:「……」他の部屋から微かに聞こえてくる嬌声に微妙な顔をしている。
三瀬川りんか:「へえ……千原くん、前にも来たんだ?ここ」
千原海智:「えっ…だ、だって」赤面している。
三瀬川りんか:「へえ……」
千原海智:「しょうがないだろ。秘密の取引だったんだから…」
三瀬川りんか:「ふーん……」
千原海智:「な、なんなんだよっ、その顔は!」
三瀬川りんか:「別にぃ?」
千原海智:「……うぅっ…くっ……」言い返せなくなっている。
ラシャド:『ああ、すまない。配慮が足りなかったね』
ラシャド:『女性は勿論、相手のいる男性を招くべき場所でもない。僕の落ち度だ』
ラシャド:『だからそう彼を責めないであげてくれないかな、異郷の君』
ラシャド:そうふわりと三瀬川さんへ微笑みかける。
アサーラ:(責められるようなことを……?)居住まいを正しつつ、物珍しそうに目だけで室内を見ている。
三瀬川りんか:「はあ……まあ、そういうことなら」まだ完全には納得していない様子だが頷く。
三瀬川りんか:「(……で、この人誰なの?)」小声で
千原海智:「(あれっ、言ってなかったっけ? この国の第二王子なんだって)」
三瀬川りんか:「(王子!?うそ!なんで!?)」
三瀬川りんか:「(アサ―ラちゃん知ってた!?)」
アサーラ:「(お、お顔を見たのは初めてです。ですが、先程お兄様がラシャド王子の印を出していたので…)」
アサーラ:「(でも、ご本人がいらっしゃるとはおもいませんでした)」
千原海智:「(君達の救出するのと引き換えに、遺跡を調査するって彼と取引してて…)」
アーディル:「お前ら全部聞こえてるぞ。内緒話はもう少し静かにやれ」頭に手を当てながら
三瀬川りんか:「やばっ」口を抑える
アサーラ:「!」ピン、と背筋を伸ばして口元を抑える
千原海智:「(それを言ったら、アーディルさんとアサーラちゃんも……)」
千原海智:「わ」口を抑える。
アーディル:「改めて、第二王子のラシャド殿下だ」
ラシャド:『まあ、急な話だったからね。そちらもまだ共有が済んでないだろう』
アサーラ:「……ええと、その辺りの事情を説明頂ける、ということでしたよね?」
アサーラ:ちらちら、と兄と王子に目線をさまよわせる
ラシャド:『そのつもりだ。非常識な時間の呼び出しになってしまったことはお詫びしよう』
アーディル:「いやいい。裏市場を潰すのにあれだけの兵を貸してもらったからな。報告の義務はある」
アーディル:「何より、そっちの要件も急を要するんだろ?」
アーディル:「俺は受けた借りは必ず返す。返すのは早ければ早いほど良いさ」
千原海智:「善は急げだね」胸を張る。
アサーラ:「王子本人がいらっしゃるということは、大変なことなのですよね…?」
ラシャド:『話が早い。君の言う通り、こちらもあまり余裕があるとは言えない状況だ』
ラシャド:『それについて話す前に。一人、紹介すべき人物が居る』
アサーラ:「? どのような方でしょう」
GM:彼がおいでと声をかけると、部屋の影から一人の少年が歩み出る。
三瀬川りんか:「ふむ?」よく分からないのでとりあえず静かに聞いている。
千原海智:「むむ?」
アサーラ:「わ…」不意に現れる様に、先程のリクノーという人物を思い出す
ラシャド:『彼の名はカイリ。僕に使える予言師であり、操霊の民の一員だ』
カイリ:『お会いできて光栄です。万知の末裔様、そして異郷よりの来訪者様』
カイリ:黒い布で目元を隠した、黒髪褐色の少年。しかしまるで目隠しなどないような滑らかな動きで深々と一礼する。
アサーラ:「操霊の民…!聞いたことがあります。わたしやお兄様のように、精霊に語りかけることの出来る異能を駆使するのだと」
三瀬川りんか:「あっ、どうもご丁寧に……」ぺこりと一礼する。
アサーラ:興味に目を光らせつつ、こちらも一礼。
千原海智:「ハロー!御機嫌よう!」仰々しく一礼する。
アーディル:「……場所が場所だからアンタのお気に入りでも紹介されるのかと思ったが」怪訝な顔
アーディル:「そういうわけでもなさそうだな……アーディルだ。よろしくな」
アサーラ:「アサーラです。カイリさん、でしたか。予言師の方ということでしたが…?」
ラシャド:一つ頷いて。 『そもそも、僕が今回動き始めたのはカイリの予言が切欠だ』
アサーラ:「予言、ですか?」
ラシャド:『予言に関してはカイリに任せよう』
アサーラ:カイリさんに目を向けます。
カイリ:王子の言葉を引き継ぐように口を開く。
カイリ:『我々操霊の民は、稀に精霊より未来や運命に纏わる啓示を賜ることがございます』
アサーラ:「へぇ…!」びっくり。自分は会話できても旅先の話などを楽しませてもらっている。
アーディル:「(話が見えねえが、操霊の民の予言ともなればまったくの出鱈目とは言えないか……)」
千原海智:「(…オーヴァードだよね?)」三瀬川さんに言う。
三瀬川りんか:「(だと思うけど……オルクスかな?)」
カイリ:『僕もその一人。深い集中の中、心より希うことで日に一度だけ啓示を賜ることが出来ます』
カイリ:『具体的な啓示を受けるには、何についての未来を知りたいか思い浮かべる必要はありますが……』
アサーラ:「その啓示が、なにか問題なのでしょうか…?」
千原海智:「……まさか」
アーディル:「道楽者の第二王子様が動くからには、よっぽど愉快な啓示でもでたのかね」
アーディル:冗談めかして肩をすくめる
カイリ:『今より丁度一月前。とある啓示がぼくへと下りました』
カイリ:冗談には答えず、淡々と続ける。
カイリ:『「青鹿の月が欠ける夜、世界を影が覆い異能は絶える」と』
アサーラ:「『影が覆い、異能は絶える』……それって………」ちら、と千原くんと三瀬川さんを横目で見る
アサーラ:先程の戦闘での影を想像しています
三瀬川りんか:「影……」
三瀬川りんか:「……なんか穏やかじゃないことは分かりますけど……?」
アサーラ:「呑影の民に関するおとぎ話で、似たような表現をよく聞きますね……それが、予言なんですか?」
千原海智:「むむむ」腕を組んでいる。
千原海智:「その影が、君達の能力を奪ってしまうってこと…なのかな」
アーディル:「青鹿の月ってのはまさに今夜だな。いや、じき夜も明けるから、欠けるとしたらこれからか」
カイリ:『ええ。ぼくと殿下も同様に推測しました』
カイリ:『なので、次は呑影の民について啓示を受けようと試みましたが……』
千原海智:「あ、そう!ずっと聞きそびれていたんだけど、その呑影って、一体なんなの?」
千原海智:「僕が能力使ったとき、すごく言われたんだけど」首を傾げる。「僕のこと?」
アーディル:「そういや説明してなかったか……」
アーディル:「あまりに馴染んでるもんだから他所の世界から来たってこと忘れてたぜ」
アサーラ:「よそのせかい……」遠い所から来たと思っていましたがちょっと説明を受けました。
三瀬川りんか:「どんえー?」首を傾げる
千原海智:「ドン・キホーテ的なものかな?」
三瀬川りんか:「アハハそれ超千原くんっぽい」
千原海智:「フフン。そうだろ!」胸を張る。
アーディル:「呑影の民ってのは、この世界に残る異能の一族の一つだ」
アーディル:「他人の異能を食らう異能が特徴でな、大昔にその力で世界を支配しようとした暴君の末裔なんて言われて、忌み嫌われてる連中だ」
三瀬川りんか:「あ、ウロボロスか……」
ラシャド:『異郷ではその様に呼び表すのか』
ラシャド:興味深そうに目を細める。
千原海智:「じゃあ、三瀬川さんもだね」
三瀬川りんか:「だね」
千原海智:「僕らのことは忌み嫌わないでね!」
アサーラ:「は、はいっ」
千原海智:「でもそれで、そのウロボロスの民の人達が、どうしたの?」
カイリ:ん、と一つ咳ばらいをして。
カイリ:『ともあれ。呑影の民が関わると推測したぼくらは、彼らに関する啓示を受けようとしましたが』
アーディル:「安心しろ。そんなのは詳しく知らない連中の迷信、偏見の類だ。俺ら商人には関係ない」
千原海智:「さすがクールガイ…」
アサーラ:「ちょ、ちょっとだけ怖かっただけです。忌むなど、はい」内心でコホンコホンと咳払い
カイリ:『……僕に話させてもらえませんか?』
カイリ:少しムッとしたように話し続ける二人へ。
アサーラ:「すみませんっ」
三瀬川りんか:「(ほら~怒られたじゃん)」
千原海智:「(ぼ、僕のせい!?)」
ラシャド:『まあまあカイリ。彼らも話のタネは尽きないだろう』
ラシャド:『聞く耳は八つあるんだ。構わず君が話すべきことを話せばいい』
アーディル:「すまんすまん。黙らせとくから続きを話してくれ」
アサーラ:「ええと、呑影の民に関する啓示、でしたよね?……お聞かせください」
カイリ:『……彼らが異能を喰らう異能を持っているためか、彼らに纏わる啓示は受けられなかったんです』
カイリ:ヒソヒソ話に対してか、あるいは啓示を受けられなかったことそのものか。僅かに不機嫌そうに言い放つ。
アサーラ:不機嫌を表すチクリとした形の言葉を見て心配そうにする。
アサーラ:「受けられなかった…ということは、何があるかまでは分からない…?」
ラシャド:『いいや。啓示だけが手段という訳ではない』
ラシャド:『疎まれているということはそれだけ存在を知られているということでもある。彼らの動向については僕の方で調べさせてもらった』
アサーラ:「お話は有名ですものね」とついお話モードに意識が向きかけて口元を抑える。話を聞く姿勢。
アサーラ:「ええと、調べて、どうなったんでしょう?」
ラシャド:『すると。彼らの一族の中の何人かが、集落を離れて数か月経つということが分かった』
千原海智:「むむ…もしかして」首を傾げる。
千原海智:「ここで君が言っていた遺跡が登場するのかな?」
ラシャド:『ああ。ただし浮かび上がった経緯は少し違うがな』
アサーラ:ふむふむという顔
アーディル:「そいつらが遺跡を根城にしてるっていう単純な話じゃあないってことか?」
ラシャド:『カイリの啓示は精度や範囲に限りはあれど、必ず下る。何も得られなかったのは今回が初めてだ』
カイリ:『逆を言えば、啓示を受け取れない事象には呑影の民が関わっているということです』
三瀬川りんか:「なるほど……」ふむふむと頷いている
カイリ:『それも、恐らくは意図的に情報を遮断しようとしている』
アサーラ:「まぁ…」異能を喰らう。それは精霊たちを媒介にした超自然的な予知すらも喰らえるということなのだろう。
千原海智:「何してるのか、知られたくないのかなあ」首を傾げる。
千原海智:「僕だったら、どんどん知ってほしいのに…」
アサーラ:「何をするか隠すのは……後ろめたいときですよね」
アサーラ:コソコソと、兄の背中についていこうとしたときの気持ちを思い出す。
千原海智:「そういうものなの?」
アサーラ:千原くんの追求に困ったように笑う。サンプルは自分ひとりのため。
三瀬川りんか:「千原くん基準で考えないでよね~」
千原海智:「んむむむっ」
ラシャド:『だからカイリの啓示を両方向から利用することにした』
ラシャド:『啓示を得られれば情報として加え、得られなければその事象には呑影の民が関わっている証左とする』
アサーラ:「ふむ、ふむ」
ラシャド:『そうして浮かび上がったのが、西の遺跡と君達来訪者二人の存在という訳だ』
三瀬川りんか:「なるほどなー」
アサーラ:「啓示を受けられない事柄を探して、事件をつかもうとしているのですね」
アサーラ:「彫刻のようです」
三瀬川りんか:「ところでその遺跡って、どんなものなんですか?何かいわくつきだったり?」
アサーラ:「闇の市場にリンカさんやチハラクンが関わったように……何かがあるんでしょうか。呑影の方が興味を引くような?」
千原海智:「…まさか」こういう時はだいたい何も考えていない。
アサーラ:ごくり。千原くんの真剣な顔に釣られる
三瀬川りんか:「本当に分かってる……?」
ラシャド:『そこが僕が彼と接触した理由の二つ目だ』
ラシャド:言いながらアーディルを指す。
アサーラ:「お兄様に?」
アーディル:「へぇ……」
アーディル:「まぁ確かに、そんな不確かな情報で国軍を動かすわけにも行かねえしな」
ラシャド:『それもそうだけど……。君という個人である必要があったという話だよ』
ラシャド:『あの遺跡はトリアルディー文明が栄えた時代のものなんだ』
アーディル:「そこまで買って頂けるとは光栄だが……ああ、成程」
アーディル:「まさかとは思うが、こいつの関係か?」
アーディル:懐からランプを取り出して掲げる
ラシャド:『そういうこと』
三瀬川りんか:(どういうこと……?)
千原海智:「イヴさん…」
アサーラ:「雷神の民が守る文明ですよね?先程の雷の槍など、特殊な力を持つ遺産も多く眠ると聞きます」
アサーラ:「お兄様のランプもその一つ、なんですか?」
アーディル:「ウチの宝物庫で埃被ってたガラクタだ」
三瀬川りんか:「え~っアラジンのやつじゃん!」
千原海智:「やっぱりそういう反応になるよね」
千原海智:「でも太った魔神とかじゃなくて、すごく美人のお姉さんが出てくるんだよ」
三瀬川りんか:「ウソ!なんか物騒な巨人じゃなかった?」
千原海智:「あれは変身してると見たね」
アーディル:「誰だそいつ?こいつの宝石の中の一人か……?」訝しげにランプを飾る宝石を見ている。
アサーラ:「えっと、アラジンではなく雷神ですが…そういえば以前も仰っていましたね」
アサーラ:「お二人はこのランプに見覚えがあるのですか?」
カイリ:『んん!』 もう一度、先ほどよりも大きく咳払いをする。
千原海智:「あ、僕らの世界でも、似たようなおとぎ話が…」
千原海智:「おおっと」
三瀬川りんか:「故郷に似たようなアニメ……伝説があって……あっすいません」
アサーラ:ぴしっ。
千原海智:「もう!カイリくん!結局なんの話なのさ!」
アサーラ:「え、ええと。それで。お兄様のランプとその遺跡が同じ文明だから……ということですか?」
カイリ:『その話をするために少し静かにしろという意味です』
カイリ:『異郷の方には難しかったでしょうか?』
三瀬川りんか:「(ほら~怒られたじゃん)」
アサーラ:(怒られています!)
千原海智:「(すごい怒らせちゃった……)」
カイリ:目隠しの黒布の下から睨んでいるような気配がしている。
アーディル:「やれやれ、話を勿体ぶるアンタも悪いんだぜ?ほんの少しだけどよ」
アーディル:「貴種の威厳は自然に醸し出すものであって、強いるものじゃあない」
アーディル:「そこんとこ、アンタのご主人さまは理解してると思うんだがな」
カイリ:『その殿下の言葉を遮る勢いで喋っているのは』
ラシャド:『カイリ』
アサーラ:「お兄様……」王子という立場にも個人的に頼られている兄の横顔を見て、慌てて話の主体である相手に目線を戻す。
カイリ:『…………』 不承不承という様子で口を噤む。
アサーラ:「ええと、お話の続きをお願いします……」
ラシャド:『そうしよう。お前の話は回りくどいと兄にもよく言われるんだ』
ラシャド:『聖都周辺の遺跡の管理は王族の管轄となっている。だが、管理といっても人の立ち入りを禁じている程度でね』
アサーラ:いっぱいお話できるのは好きです、という応えを自制します。真面目なお話です。
ラシャド:『文献はさして残っていないし、内部への立ち入りは百年単位で行われていない』
ラシャド:『要は遺跡の作られた時期程度しか情報が残っていない訳だ』
ラシャド:『ならば情報を知る人物に話を聞けばいい』
三瀬川りんか:「いるんですか?そんな人」
三瀬川りんか:「めっちゃ古い遺跡なんですよね?考古学者?」
アーディル:「フン……だそうだぞ?イブ」
アーディル:ランプを雑に揺らす
アサーラ:「あっ、もしかして……?」お兄様のランプに目を向ける。
千原海智:「女王様かも…」
三瀬川りんか:「あっ、当時の人!?」
イヴ:『……呼び出すならもっと丁寧になさいな』
イヴ:むすっとした顔の少女がいつの間にかアーディルの肩に腰掛けるように浮かんでいる。
アサーラ:「わ……!?」突然現れた女性に目を開く。
アサーラ:「その声……さっき、戦ってるときの…?」目がつむっていたので姿は見てませんでした
アーディル:「普段からお行儀良くしてるんなら俺も相応に扱ってやる」
三瀬川りんか:「ほんとに美人のお姉さん出てきた……」
千原海智:「美人のお姉さん、遺産についてご存知なの?」
アーディル:「二人はこの姿は初めてだったな」
アサーラ:重さを感じさせない女性が兄に腰掛けているのを見てアワアワとしてます。
アーディル:「イブリース。俺の契約している妖霊ジンだ。イブって呼んで良いぞ」
アサーラ:「イ、イブさんですか。こんにちは」
イヴ:『私の呼び名を何故貴方が決めるのよ』
イヴ:文句を言いながらアーディルの鼻を摘まむ。
アーディル:「痛って!?お前が挨拶しないから俺が紹介してやったんだろうが!」
アサーラ:(わっ、わっ…)
アサーラ:(お兄様が声をあんなに荒げて……)
三瀬川りんか:「(仲良さそうだね)」千原くんに
千原海智:「(でもそういう関係じゃないんだって)」
アーディル:手で払って「で、どうなんだイブ?なんか知ってんのか?」
イヴ:『ふん。ここはかつて私の国があった場所よ?』
イヴ:『時代だって外れてない。なら私の耳に入らない方がおかしいわ』
アーディル:「ほぉ、そのでっかい耳が飾りじゃなくて安心したぜ」
アサーラ:「ということはご存知なのでしょうか…?」
イヴ:『で?』
アーディル:「あ?で?ってなんだよ」
イヴ:『知りたいというならすべきことがあるんじゃないの?』
アサーラ:「すべきこと……?」
アーディル:「何だよご機嫌斜めか?」
アーディル:「これだから自称女王様はよ……」
イヴ:『逆に何故麗しいと思うのかしら。ついさっきも働かせた上文句をつけておいて』
アーディル:「あーハイハイわかった!悪かったよ!言い過ぎました!」
アーディル:「つーかお前まさか……ここで第三の契約を使わせる気か……?」
アーディル:「一生に三回しか使えねえからよく考えろって言ったのはお前だろ」
千原海智:「(アラジンだ)」
三瀬川りんか:「(アラジンじゃん……)」
イヴ:『別に?使うかどうかは貴方が決めれば良いじゃない』
イヴ:『使わないなら話す気にならないってだけだもの』
イヴ:言いながらツンとそっぽを向く。
アーディル:「いけ好かねェ……」額に青筋を立てながら
千原海智:「(それにしても仲良いよね?)」
三瀬川りんか:「(ホントにそういう関係じゃないの?)」
千原海智:「(うーん。僕の見立てでは、アーディルさんは……)」ちらりとアサーラさんに視線を向ける。
千原海智:「(……そういう関係じゃないんじゃないかな~)」
アサーラ:「お、お兄様。大丈夫ですか…?」
アサーラ:喧嘩をするような物言いに慌てている。
アーディル:「ん?ああ、大丈夫だアサーラ」一瞬で表情を緩めてアサーラに笑いかける。
アーディル:「……(いけ好かねェが、こいつは本来契約を違えるようにはできていねえ)」
アサーラ:「そ、そうですか。安心しました…喧嘩ではないのですね…」その笑顔にホ、と表情を緩める
アーディル:「(第一の契約内で語れることならとっくに語っているはず。つまり……)」
アーディル:「……それ程の大事ってことか。仕方ねぇ……」
アーディル:そっぽを向いたままのイヴの手を取る。
アーディル:浮かんだままの少女の前に、まるで臣下のように跪く
アーディル:『"我は問う"』
アーディル:『"欲望の姫君。幻砂の帳に夢見し我が主よ"』
アーディル:『"汝の智慧を我に齎し給え。太陽と月の昇る所、遍く虚飾は打ち払われる"』
アーディル:『"我が生涯に唯三度、真実を以って答えるべし"』
アーディル:軽く手の甲に口づけする。
アーディル:《インスピレーション》
アーディル:遺跡と呑影の民について、知っていることをすべて話してもらいます。
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を2増加 (107 → 109)
イヴ:『……"問わらば答えましょう、我が契約者よ"』
イヴ:『"遍く真実は我が手の中に。そして今よりは汝の掌に"』
イヴ:『"短き人の子の生涯にただ三度、その一つをこれより貴方へ施します"』
イヴ:朗々と祝詞のように言葉が響いた後。
イヴ:『……あの遺跡についてだったわね』
イヴ:君たち全員を睥睨するように宙へと浮き、脚を組みなおす。
千原海智:「おお…」
千原海智:「なんだかとってもアダルティな光景を見てしまった気がする…」両手で顔を覆っている。
アサーラ:絵画の一幕のように光景を見たあと、畏まりイヴさんに目を向ける
三瀬川りんか:「それでそれで?」ワクワクしている
イヴ:『まずは前提の話。文献が残ってないのは時代や管理のせいじゃないわ』
アサーラ:「と、言いますと?」
イヴ:『アレは遺すためのものでありながら遺さないためのものでもあった』
アーディル:「まさか……封印……?」
イヴ:『察しが良いじゃない』 ふっと満足そうに笑って。
イヴ:『私達はあそこの遺跡を作り、その中にとあるものを閉じ込めた』
アーディル:「(お前が作ったんだ……)」
アサーラ:「イヴさん達が作ったのですね……いったい、何を閉じ込めたのですか?」
イヴ:『そしてその情報を出来る限り排除した。それは封を解かれないためでもあったし、中にあるものの能力を弱めるためでもあった』
イヴ:『きっと貴女も知ってる名よ、アーディルの妹』
イヴ:『――"暴君ディアノウス"』
アサーラ:「………!」
アーディル:「マジかよ……」
三瀬川りんか:「えっ何……?ヤバイやつなの?」きょろきょろする
千原海智:「なるほどね……」分かってないけど言う。
三瀬川りんか:「絶対千原くんも分かってないでしょ!」
ラシャド:『旧く、大きな名が出たな』
ラシャド:一つ息をついて。
アサーラ:「……呑影の民の名前が、語り継がれる理由の一つです」
アサーラ:「"暴君ディアノウス"。異能を喰らう異能を以てこの大陸全土を支配しようと目論見……その顛末は諸説ありますが…」
アサーラ:「イヴさん達の力によって退けられていたのですね。……わたし達にとっては、子供のしつけに使うような、とても恐ろしい名前なんです」
アサーラ:異邦人のお二人に。
三瀬川りんか:「めちゃくちゃヤバいやつじゃん!」
千原海智:「なんてことだ……!」愕然とする。
アサーラ:「はいっ。そうなんです」
アサーラ:ぶんぶん、と頷く。
アサーラ:「そ、その"ディアノウス"を封じた遺跡に関して啓示が来ないというのは、その……」
アサーラ:「大変なことなのでは…?」
アーディル:「……つまりは殿下の言ってた連中の目的は」
イヴ:『恐らく、ディアノウスの復活でしょうね』
アーディル:「そうなるよな……クソッ」
イヴ:『アイツが昔しようとしてたこととも一致するもの。全ての異能を我が手に、だったかしら』
千原海智:「それを、もう一度実現させようとしてるってこと?」
三瀬川りんか:「めちゃくちゃヤバそうじゃん!」
千原海智:「なんてことだ……」
ラシャド:『まあ、少し待ってくれ』
ラシャド:『カイリの見た予言について、一つ残っている話がある』
千原海智:「むむ?」
カイリ:『……"未来を決める鍵は異郷より来たる"』
アーディル:「異郷……」
アサーラ:二人の方を見る。
カイリ:『この啓示からぼくと殿下はお二人の存在を知りました』
ラシャド:『流石に異なる世界からとは思わず、把握が少し遅れたがな』
三瀬川りんか:「へっ?わたし達??」千原くんを見る。
千原海智:「僕らみたい」頷く。「まあ…僕らだからね!」
千原海智:「僕がいれば未来は決まるし、世界は救われるものだもの」頷く。
三瀬川りんか:「わたし達だもんなあ……」納得顔
千原海智:「フフン」
三瀬川りんか:「ていうか千原くんだもんなあ……」
アサーラ:「………」
アサーラ:「な、納得するのですね…??」
アーディル:「ったく、どこまでも気の抜けた奴らだぜ」強張っていた表情が緩む
三瀬川りんか:「まあ……よくあるから……」
アサーラ:「よくあるのですね…???」
千原海智:「つまり、僕らがこれから何をするかも決まっているのさ」
千原海智:自信満々に言う。「世界を救う!」
千原海智:「今回は…暴君ディアノウスの復活を阻止する物語になる! …だよね?」
三瀬川りんか:「千原くんといると退屈しないなあ」困ったように笑う。
アサーラ:「…………わぁ」
アサーラ:チカチカと瞬く。言葉を伝える相互理解の音は、耳とは別の感覚でその言葉に込められた感情を識る。
アサーラ:キラキラと眩しく暖かな、強がりも虚飾もない本音の色。
アサーラ:「………はい」
アサーラ:「わたし、なんだか」
アサーラ:「楽しみになってきました」
アサーラ:ふふ、とたまらず笑う。
千原海智:「…そう言うってことは」アサーラさんを見る。
アサーラ:「はい?」ぱちぱちと目が合う
千原海智:「君も、物語の登場人物になるつもりだね?」
千原海智:「ここまで来て、退場したんじゃ寂しいよ。一緒に来て、世界を救おうよ!」
アサーラ:そう言われて、自分でもびっくりしたように目が瞬く。
アサーラ:窓の外と本の中。一つ線を隔てた物語の話を『見るのが楽しみ』ではなく、自分は何と言いましたか
アサーラ:「…………う、あの、ええと」返答の言葉をちょっと吟味しまして。
アサーラ:「……はいっ」
アサーラ:「世界、救ってみたいです」
アサーラ:「わたし、歌うことができますから」
アサーラ:「物語を盛り上げられるように、がんばります」
アーディル:「……おいおい。お前らが簡単に言うからアサーラまでその気になっちまったじゃねえか」
三瀬川りんか:「アサ―ラちゃんなら出来るよ!わたし達も手伝うからね!」
千原海智:「ふふん。嬉しいでしょ?」ニヤッと笑う。
アーディル:「ハ、知った口を聞きやがる」口元だけで笑い返して。
アーディル:「元よりここは俺達の世界、俺達の国だ」
アーディル:「ヨソモノにばかりデカい顔させられるかよ」
千原海智:「じゃあ、決まりだ。君も来てくれる」
アーディル:「ああ、暴君だろうが魔王だろうがいくらでも来やがれって話だ」
アーディル:「第一、ダチに借りを作ったままにするのは我慢ならないからな」
千原海智:「借り?」キョトンとしてます。
アーディル:「お前が世界救ったままどっか行ったら一生返せないだろ」
アーディル:「だから一緒に救ってやる」
アーディル:「いい取引になると思うぜ。なんたって皆が幸せになる」
アーディル:「win-winってやつだ」
千原海智:「フフフ!そりゃ、最高の取引だ」
アサーラ:「………」自分の大言に熱くなる頬をパタパタと冷ましながら、その見上げる背中を昔通りだなあと思います。
アサーラ:兄が誰かと楽しそうに何かをしようとして、その背中にこっそり着いていって、怒られたりしましたっけ。
アサーラ:でも今は。
アサーラ:堂々とその背中についていって、さらには仲間に入れてもらえるというのです。
アサーラ:心の底からポカポカと暖かなものがこみ上げて、ぷかりと頭の上に浮かぶのを感じてなんだか足元がソワソワします。
アサーラ:「……ええと、それでっ」
アサーラ:「わたし達は、何をしたら良いのでしょう?」
ラシャド:『……』 四人のやり取りをくすりとおかしそうに眺めた後。
ラシャド:『そうだな、依頼について改めて話していなかった』
ラシャド:『僕からの依頼は一つ。西の遺跡の調査だ』
ラシャド:『そこに何が待ち、何が起き、何が行われるか。僕らには把握しきれなかった』
ラシャド:『だから、君達の手で。未来を見つけ定めてほしい』
ラシャド:『その行く末がどうなるか。僕は此処で楽しみに待つとしよう』



GM:シーンカット。ロイス取得と購入が可能です。
三瀬川りんか:ロイスは保留で……なんだろ ブルゲ狙います
三瀬川りんか:5DX
DoubleCross : (5DX10) → 10[2,4,8,10,10]+10[9,10]+3[3] → 23

三瀬川りんか:買えた……以上です
アーディル:やるじゃねえの
千原海智:シナリオロイスの異郷に対する感情を変更して 好奇心:〇/不安⇒庇護:〇/恐怖 にします~
アーディル:シーン終わりのカンパニー効果でHP回復します
アサーラ:シナリオロイスが変わったので、すでに取得していた市場から「呑影の民 ○P興味/N畏怖」に書き換えておきます。
アーディル:14+3d10
DoubleCross : (14+3D10) → 14+16[3,10,3] → 30

アーディル:最大26に回復
千原海智:カンパニー効果でこっちも回復!
アサーラ:私も回復します
千原海智:35+2d10
DoubleCross : (35+2D10) → 35+3[2,1] → 38

千原海智:ダイス目なに!?
アサーラ:23+3d10
DoubleCross : (23+3D10) → 23+16[6,9,1] → 39

アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを5増加 (23 → 28)
千原海智:あっ3d10でいけるのか もう1d10
千原海智:1d10
DoubleCross : (1D10) → 9

千原海智:…? 全快しました
GM:ダイス目取り返した
アサーラ:すごい
アーディル:ロイスは保留で
三瀬川りんか:そうだ 回復します
アーディル:購入はメイド服にします
三瀬川りんか:22+3D10
DoubleCross : (22+3D10) → 22+27[10,7,10] → 49

三瀬川りんか:全快!
千原海智:ブルゲねらお
千原海智:3dx+1
DoubleCross : (3DX10+1) → 8[4,8,8]+1 → 9

千原海智:だめ~
アサーラ:購入は……防具でも狙いますか。お兄様とリンカさんが防具で行動値下がるならきぐるみを狙います
アーディル:5dx+2>=20
DoubleCross : (5DX10+2>=20) → 10[5,5,7,9,10]+9[9]+2 → 21 → 成功

アサーラ:3dx+5>=14
DoubleCross : (3DX10+5>=14) → 10[6,10,10]+4[1,4]+5 → 19 → 成功

アサーラ:すご
アーディル:やった成功。装備します
千原海智:有能兄妹
アサーラ:あ、千原くんが必要なら勝利の女神で達成値ブーストできます
GM:有能過ぎる
千原海智:う~ん 次のシーンとかもあるし大丈夫!
アサーラ:はい!
アーディル:財産余りそうだからお金出せるよ?
アサーラ:じゃあきぐるみを着込んで以上。次は盾とか買お。
千原海智:お兄様………!
千原海智:でもとりあえず大丈夫かな? 次のシーンでだめだったらお願いします~
アーディル:OK!
アーディル:では以上!
千原海智:以上!
GM:ではシーンエンド!



【Middle8】

GM:全員登場となります。皆さん登場侵蝕をお願いします。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (103 → 108)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を0増加 (102 → 102)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (102 → 108)
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (109 → 110)
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (86 → 92)



GM:王子との密談を終えた君達は、アーディルの持つ宿屋へと帰還していた。
GM:あまり時間に猶予がある状態ではないが、かといって囚われの身であったアサーラや三瀬川さんには休息が必要だ。
GM:遺跡への突入及び探索は明日の昼に開始とし、一晩ゆっくりと体を休めてからにしてくれとラシャドからも言い添えられた。
GM:そう、言い添えられたのだが……。
千原海智:「ふっふっふ」「まさか本当に、両隣が空室になっているとはね………」
千原海智:「まさかのダブル・ベッドに、年頃の男女が、ふたりきり…」
千原海智:「ゆっくり休めるわけないってーー……………」
千原海智:というわけで逃げ出してきました。
千原海智:宿屋の屋上に勝手に侵入し、頭を抱えています。
アサーラ:屋上の入り口にぱたぱた、とゆっくりとした足音が近づいてきました
千原海智:夜。昼間の熱気とは正反対の、しんと冷えた空気が心地良い。
アサーラ:「………あら?」
千原海智:「…む?」
アサーラ:「チハラクン。こんばんは」
千原海智:「……なんとなく気になってたんだけど」
千原海智:「その独特なイントネーションは、君のこだわりなのかな?」
アサーラ:月の光を返す銀髪と金の両目。華美な装飾のドレスではなく、白のワンピースドレスに淡い青色のガウンが足元まで伸びている。
アサーラ:「イントネーションですか」
アサーラ:「リンカさんが『チハラクン』とお呼びしていたので、倣ったのですが……もしや名前ではありませんでした?」
千原海智:「…なるほど!」立ち上がる。「事情は完全に理解したよ! そして君に教えてあげよう!」
千原海智:「僕の名前は、千原海智!」
千原海智:「チハラが苗字でカイチが名前」
アサーラ:「カイチさん!」
アサーラ:「まぁ、そうだったんですか……わたし、勘違いしていました」
千原海智:「くんってつけるのは、僕らにとってのあだ名…あだ名でいいんだっけ……?」首を傾げる。
千原海智:「とはいえ気にしないで。改めてこんばんは!」
アサーラ:「ふむふむ…」《ドクタードリトル》によって、細かな差異を名詞として認識していた。
アサーラ:「はい、こんばんは。こちらはアサーラです」自己紹介を返します。礼儀。
千原海智:「こんなところで人に会うなんて思わなかったな。お散歩?」
アサーラ:「はい。こうして自由に歩けるのは久しぶりでしたから」細い手首を撫でる。長い間拘束されていた箇所。
アサーラ:「月と星を見るのが好きなのです」
千原海智:「ワオ、奇遇。僕らもだよ」
アサーラ:「ま、そうなのですか?」
アサーラ:「別の世界にも、月や星はあるのですね」
アサーラ:興味深そうに月と千原くんの顔を交互に見る。
千原海智:「うん。ある世界の方が多いかな…見えないこともあるけど」
千原海智:「綺麗だよ。それを三瀬川さんと一緒に見ることにしてるんだ」
千原海智:「そして今はひとりだからあまり空を見ないようにしてる」
アサーラ:「へぇ…!」空に雲の姿は薄い。この砂漠で何かが空を覆うこと、月と星が姿を隠すことはめったに無い。
アサーラ:「なるほど、だから頭を抱えてらしたのですか?」
アサーラ:「ええと、空を見ないために?」
アサーラ:目の上に両手を揃えてひさしを作るようにジェスチャー。
千原海智:「いや…」「それは……なんというか…」
アサーラ:「…? なんというか?」
千原海智:「…………」
アサーラ:「………(ゴクリ)」真面目な顔。
千原海智:「用意された部屋が…ひとつしかなくて…」
千原海智:「もちろんベッドもひとつしかなくて……」
アサーラ:「ふむ……」
アサーラ:「…………」
アサーラ:「……?」
アサーラ:「あ、ベッドが一つでは休みにくいということでしょうか」
千原海智:「…………おお」
千原海智:「イノセントガール………」
アサーラ:ほわほわ。鳥や動物たちと一緒にベッドに眠ることを想像しています。
アサーラ:「ふふ、言葉に感心の響きがありますね?」ちょっとうれしい。
千原海智:「うーん……? これはどう伝えるべきか悩んでいるよ…」
アサーラ:「なんと……お悩みに…」
千原海智:「君のお兄さんとイブさんがあんな感じでも君が普通にしてたのは、君がピュアな子だったからなのかなあ」
アサーラ:「お兄様とイヴさんの話ですか?」
千原海智:「あの二人、恋人みたいじゃない?」
アサーラ:「こっ、」 「いびと」
アサーラ:「そ、そうなのですか?」
千原海智:「ん?」
千原海智:首を傾げる。「違うとは言ってたけど」
千原海智:「そこはショックなんだ」
アサーラ:「そ、そうなのですね、違うのですか」
アサーラ:「ショックと言いますか…その、なんでしょう」
アサーラ:「お兄様は同年代でも大変人気があったのですが、当時はなにぶんわたし達もまだ子供でしたので……」
アサーラ:「恋人や家庭を持つ話題と結びつかず……びっくり?しました」
千原海智:「なるほど…」「そっか。子供の頃ぶりに再会したんだもんね」
アサーラ:「そうです、そうです」
千原海智:「でも、アーディルさんは本当に君の事を大切に思っていたみたいだよ」
千原海智:「砂漠で彼と出会って、二人でラクダに乗ってここまで連れてきてもらったんだけど」
アサーラ:「…………」こくこく、と自分が知らない兄の話を興味深げに聴きます
千原海智:「君と子供のころこういう遊びをしただの、どれだけ可愛かっただの早く会いたいだの…」
千原海智:「世界一大切な女なんていうから、最初はてっきり恋人を探してるのかと思っちゃった」
アサーラ:「…………そ、そうですか」くるくる。
アサーラ:人差し指に髪の毛を巻きながら、色の濃い肌が少し赤みを帯びる。
アサーラ:「そうですか、お兄様がそんなことを、そうですか」
千原海智:「うん」頷く。「あっ、ごめん!兄妹にこんなこと言うの、気分悪いよね」
アサーラ:「え?」
千原海智:「ん?」
千原海智:「あ!いや! 兄妹なのに恋人みたいって言っちゃったから…」
アサーラ:「……あっ、もしや」
アサーラ:「カイチさんの世界だと、兄妹や縁者での婚姻は推奨されていないのでしょうか?」
千原海智:「へ?」
千原海智:「なんだいその、この世界だと、兄妹や縁者での婚姻は推奨されているかのような口ぶりは…?」
アサーラ:「わたし、詩人の歌で聞いたことがあります!たとえば東の遠方では常識も違い、広く血を混ぜることが主流なんですよね?」
千原海智:「オーウ…」「そうですね…」
アサーラ:「なるほど…」
千原海智:「ええと、こちらの主流をお聞きしても……?」
アサーラ:「ええと。例えばわたし達のように異能のある氏族は固まって暮らすので、血が親しい方との婚姻は……珍しくはないですね」
アサーラ:「それに、街と街を行き来するのは大変ですから。親類縁者で協力した共同体を形成することが多いです」
アサーラ:スラスラと、歴史の教科書を暗唱するような調子で答える。
千原海智:「歴史の教科書みたいな解説どうもありがとう…」
アサーラ:「……てっきり、カイチさんとリンカさんもそうだと思ってました」
千原海智:「え!?」
アサーラ:「お二人の子供も影を受け継ぐのではないかと…早とちりですね」
千原海智:「なっ」
千原海智:動揺する。「そっ」「そういう話はまだ僕らには早いかと…」
アサーラ:「あ、そうですよね……」
千原海智:「そ…そもそも18歳になってないからまだ結婚できないし…いやそういう話じゃないけど……」
アサーラ:「えぇ、カイチさんもまだ私と同じくらいの年齢ですものね。リンカさんを養うならもう数年ほど必要でしょうか…?」
千原海智:「い、いやいやいやいや」両手をぶんぶんと振る。
アサーラ:「? どうしました…?」
千原海智:「ぼ…僕らのことは…いいからっ! き、君は君のことをもっと考えるべきだと思うな……!」
千原海智:「きょ…兄妹で結婚できるんでしょ」
アサーラ:「わたしのこと……」
アサーラ:「……そ、そうですね」
千原海智:「……君のお兄さんは………その」
千原海智:「………君に恋してるかもしれないよ」
アサーラ:「なっ」
アサーラ:「ななななななっ」
アサーラ:「なっ!」
アサーラ:「な、何を根拠におっしゃいます…」
アサーラ:「か!」
アサーラ:ぽん、と脳内で考えていた千原くんとリンカさんの姿が自分たちに置き換わる。
千原海智:「簡単だよ!」
千原海智:「見てればわかる!」
アサーラ:「そ、そんなに!」
千原海智:「だから君も、お兄さんのこと見返してみるといい!」
千原海智:「すぐ分かる!」
アサーラ:「………そんなに!」
アサーラ:思い返してみます。
アサーラ:離れてからいっときも忘れなかった幼い頃のお兄様
アサーラ:あの会場で光とともに影を伴って(カイチさんのことです)現れたお兄様。
アサーラ:月の代わりに猛々しい太陽の力強さを感じるお兄様。
アサーラ:離れていた年月分、当たり前として青年となったお兄様。
アサーラ:思い返しました。
アサーラ:「………………はわ」ぽしゅん。
千原海智:「オオ……」
アサーラ:「ど、どどどどどど、ど」
アサーラ:「どうしましょう、そういう話は、まだ縁がないものだと」
アサーラ:パタパタパタ、と足元が忙しなく動いております。
千原海智:「君、僕と同い年くらいって言ってたのに…」くすっと笑う。
千原海智:「いいじゃない。君の物語が、また新しく始まったってことさ!」
アサーラ:「そ、それは……!」
アサーラ:「こういう物語とは聞いてませんでしたけど…!」
千原海智:「人生なにがあるか分からないよね」ウムウムと頷く。
アサーラ:「そんな……」がーんとしながら。
アサーラ:「わ、わたし」
アサーラ:「明日からお兄様と、どんな顔をしてお話したら良いんでしょう…!?」
千原海智:「ふふふ。どんな顔だって、喜んでくれるよ」
千原海智:「ただ」屋上の縁に足をかける。「今の君の顔、僕が勝手に先取りしちゃ、アーディルさんに怒られるな」
アサーラ:「はわ」両手を頬に添える。どんな顔をしているのでしょう。
千原海智:「おやすみ、アサーラさん! 君の物語を幸福にできるのは、いつだって君だけさ」
千原海智:「うん。キマッた!」満足げに言って、屋上から飛び降りて行きます。
アサーラ:「カ、カイチさん…!」
アサーラ:パタパタと飛び降りた後に駆け寄れば、軽やかに高さを移動する少年の姿。
アサーラ:近くで見れば鮮やかな満月色の瞳が、夜の景色を星のように流れていく。
アサーラ:それは、とても遠いかつて。あるいは昨日のように近いかつて。部屋の中から見上げた星空のようで。
アサーラ:「………あう」
アサーラ:ともすれば一夜の夢のような輝きは、夜風が冷やすほっぺたの暖かさが現実だと教えてくれます。
アサーラ:「…………わたしの、物語」
アサーラ:聞いて読むだけだったその舞台に上がって、最初の一歩が大変そうですが。
アサーラ:あの星を追いかける事から始めるのがよいでしょう。
アサーラ:「…………さ、参考にさせていただきます」
アサーラ:誰かと、幸せになる方法を。
アサーラ:星が降りていった方向にペコリと頭を下げました。

―――

GM:アサーラと千原君が屋上で語らっていたのと同時刻、アーディルの執務室にて。
アーディル:薄暗い執務室を燭台の灯りが仄かに照らす。
アーディル:商会の残務は既に終わらせたが、まだ部屋に戻る気配はなく
アーディル:石造りの窓に腰掛け、葡萄酒を片手に夜空を眺めている。
アーディル:「……お、美味いな。今年の南方産は良い値がつきそうだ」
三瀬川りんか:その時、執務室のドアが控えめにノックされる。
アーディル:「入れ」
アーディル:扉の方へ向けて短く応える
三瀬川りんか:「こんばんは~……」扉を開き、ひょこりと顔を覗かせる。
三瀬川りんか:「遅くにごめんなさい。お兄さ……じゃなかった」
三瀬川りんか:「アーディルさん、まだ起きてますか?」
アーディル:「おう、見ての通りだ。仕事も終わってゆっくりしてたとこ」盃を窓の縁へ置く
三瀬川りんか:「よかった~」ほっとしたように笑み、とてとてと寄っていく
アーディル:「アンタこそ、こんな夜更けに何の用事だ?リンカ」
三瀬川りんか:「あっ、なんていうか……ちょっとご挨拶に来ました」
アーディル:「宿の部屋がお気に召さないんなら変えさせるが……」
アーディル:「挨拶?」
三瀬川りんか:「はい!助けて貰ったお礼、まだちゃんと言ってないなって思って……」
三瀬川りんか:「わたしもですけど……千原くんも拾ってくださったそうで……」
三瀬川りんか:「お世話になりました。ありがとうございます」ぺこりと一礼する。
アーディル:「はは、なんだそんなことか。アイツにも何度も言ったが別に気にすることじゃねえよ」
アーディル:「俺がアイツにくれてやったのなんざ、一杯の水袋と一晩の食事、あとここの寝床ぐらいのもんだ」
アーディル:「得られた成果に比べたらいくらでもお釣りが来る」
三瀬川りんか:「それでも超ありがたいですよ!砂漠で干からびるとこでしたし……それに……」頭をさすって
三瀬川りんか:「千原くん、あんな感じだから……ご迷惑おかけしてないかなって……」
三瀬川りんか:少しおずおずと伺う。
アーディル:「迷惑なもんかよ。よその世界から来たっていう割には、こっちの流儀も尊重してくれるし」
アーディル:「少しくらい破天荒な方が、俺も何かとやりやすい」
アーディル:「ま、端的に言って」
アーディル:「良い奴だよ、アイツは」
三瀬川りんか:「そ、そうですか……!」ほっとした様子で「よかった~……」
アーディル:「はは、それでアンタが安心するのかよ」
三瀬川りんか:「だって千原くんあんな感じじゃないですか。いつも心配で……」
三瀬川りんか:「アサ―ラちゃんはいい子だから、アーディルさんも心配いらないでしょうけど……」
アーディル:「あー、そうだな……アサーラはあれはあれで、人が良すぎるところがあるからな……」真面目な顔になって
アーディル:「アサーラ本人は良くても、周りに寄ってくる連中には目を光らせとかねえと」
三瀬川りんか:「あ~、そういう意味では心配ですね」
アーディル:「非常に心配だな……うん。非常に心配だ」
三瀬川りんか:「確かにモテそうですもんね~、アサ―ラちゃん。すっごい可愛いし」
アーディル:「フン、そりゃ当然。バラクラッハ中を探してもアサーラより可憐な女は居ないと断言できるぜ」
三瀬川りんか:くすくす笑って「アサ―ラちゃんもアーディルさんのこと、ずっと話してましたよ」
三瀬川りんか:「たくさん思い出話を聞かせてくれました。何年も会ってないのに、すっごい慕ってるんだな~って」
アーディル:「へぇ?興味深いな」
アーディル:「……そうか」
三瀬川りんか:「心配事が起こった時も、お兄様が見ていてくれると思うと勇気が出るって」
三瀬川りんか:「そう言ってました。あなたが助けに来てくれるって、信じてましたよ」
アーディル:「フン……それは、なんつーかアレだな」
アーディル:「安心したよ。アイツにとっての俺は、ガキの頃アイツを助けられなかった情けない兄貴じゃなくて」
アーディル:「昔のままの、頼れる兄貴として見てくれてたってことならな」
三瀬川りんか:「そうですよー!自信持ってくださいよ!」バシバシ背中を叩こうとして止める。
三瀬川りんか:「自慢のお兄様なんですから、アサ―ラちゃんの」
アーディル:「ったく、謝りに来た奴に励まされちまった」薄く笑って。
アーディル:「そういうおせっかいなとこも含めて、つくづく似た者同士だな。お前らも」
三瀬川りんか:「え~わたし似てます?千原くんに……」
三瀬川りんか:「なんか複雑だ……」腕組み
アーディル:「ま、可愛げで言えばアンタの方が100倍マシだけどな。アイツが心配するのも頷ける」
アーディル:「ああ、今思うとアイツが大人しかったのは、アンタのことが心配で他のことが手につかなかったからかもな」
三瀬川りんか:「えへへ~?そうですか~?」照れ照れして
三瀬川りんか:「……そんなに心配してたんですか?千原くん……」
アーディル:「そりゃしてたさ。砂漠で干乾びる寸前でもうわ言でアンタのこと呼んでたくらいにはな」
三瀬川りんか:「へ……へえーー……?」」
三瀬川りんか:「そ……そうですか……」
アーディル:「ま、それはそれとしてこういった事態には慣れてる風でもあったが……」
アーディル:「アンタら、今までの世界でも毎回こんな感じだったのか?」
三瀬川りんか:「う~ん……まあ……」
三瀬川りんか:「そうですね……まあ……色々ありましたね……ホントに色々……」
アーディル:「色々か……」
三瀬川りんか:「でも、大体千原くんが何とかしてくれて……」
三瀬川りんか:「何とか今日まで無事に済んでます」えへへ、と笑う。
アーディル:「そうかい……けどきっと、アンタのおかげでもあると思うぜ」
三瀬川りんか:「へ?」目をぱちくりさせる「わたしの?」
アーディル:「アイツは確かに、何かと運命とやらに愛されるタチではあるみたいだが」
アーディル:「それはそれとして、好きな女のためにすべてを賭けられる奴だってことさ」
三瀬川りんか:「え……えっへぇ~~……?」
三瀬川りんか:「またそんな大げさ……でも……ないのかもしれないけど……」
アーディル:「事が済んだ後のフォローもこうしてしてくれるしな。よく出来た嫁さんだよ」
三瀬川りんか:「嫁……はっ!?嫁!?」
三瀬川りんか:二度見して「ちっ……ち……違いますよ!!!!」掌をぶんぶん振る
三瀬川りんか:「お嫁さんとか……まだそういうのじゃないんで!!」
アーディル:「そうだったっけか?」
アーディル:「まあけど、この国では表向きそういうことにしといた方が良いぜ」
三瀬川りんか:「そうですよ~~…… えっ、なんでですか」
アーディル:「アンタらの故郷がどうかは知らないが、この国はそのあたり少々奔放だからな」
アーディル:「家柄、富、力、美しさ」
アーディル:「優良物件は引く手数多だってことだ」
三瀬川りんか:「ゆ、優良物件……」
アーディル:「男でも女でも、養う力があれば何人愛してもいいし、特定の相手がいないのなら尚更ってな」
三瀬川りんか:「ひえ~……そういう感じなんだ……」
アーディル:「勿論、実際そうするかはそいつの主義によるけどな」
三瀬川りんか:「う~ん……でも……千原くんだしなあ……」
三瀬川りんか:「もう一年も経つし……わたしとしてはもうちょっと……」両手でろくろをこねて
アーディル:「はは、暢気なとこまで似た者同士かよ」呆れたように笑う。
三瀬川りんか:「積極的にっていうか…… ……いや!!何でもないです!!!」ろくろを叩き壊す
三瀬川りんか:「と……とにかくありがとうございました!明日もお世話になるので……よろしくお願いします!」
アーディル:「ま、あの様子じゃ先は長そうだよなあ……」
アーディル:「おう、明日もよろしく」
アーディル:「ああ、ひとつ良いことを教えてやるよ」
三瀬川りんか:「それでは!」ピャッと部屋を出ていって「あ!アサ―ラちゃんにもよろしく伝えてください!」ドアから顔を出し、また改めて去っていく。
三瀬川りんか:また顔を出す「何ですか!」
アーディル:「宿の部屋の隅に大きな棚があっただろ?」
三瀬川りんか:「ありましたね」
アーディル:「あれ、衣装棚でな。いい感じのが各種揃えてあるから」
アーディル:「好きに使っていいぞ」
三瀬川りんか:「? へえ~」よく分かっていない顔で
三瀬川りんか:「ありがとうございます!色々着てみます!」
アーディル:「市場でお前らが着せられてたのより数段上の逸品だ。本来ならタダで貸し出すようなもんじゃないんだが」
アーディル:「ま、友人の幸せのためなら安いもんだ。礼はいらないぜ」
三瀬川りんか:「幸せってまた大袈裟だな~」笑って
三瀬川りんか:「とにかくありがとうございます!千原くんにも教えますね!」
アーディル:「おう、いい夜を」
三瀬川りんか:「では!」ぺこりと一礼して、今度こそ去っていく。
アーディル:「……」盃を小さく掲げてそれを見送り
アーディル:「………」
アーディル:「本当にわかってるのか?アイツ……?」
アーディル:「……ま、大丈夫か。カイチも男だし」
アーディル:一息ついて、再び夜空を見上げる。
アーディル:砂漠の夜はひどく冷え込む。遮るもののない空に、青白い月と幾つもの眩い星々が輝いている。
アーディル:元来、月と星を見るのは好きではない。
アーディル:異能の民の中でも、星詠みに長けた氏族は月と星の並びからこの世のあらゆる事象を予測し、予言するという
アーディル:幼いころの自分にはそれがひどく不快に感じられた。決められた道、定められた位置をなぞることが
アーディル:運命の本質だというのなら、あまりに下らない。
アーディル:けれど、商いをする上では星詠みの知識は重要だ。占いに興味はないが、明日の天候、気温、星から導き出せることは山ほどある。
アーディル:だから、半ば癖のように夜空を見上げるようになった。
アーディル:元より自分は、定められた星から転がり墜ちた身だ
アーディル:空に浮かぶ月を、手の平で包み込む。
アーディル:「地に墜ちたからこそ、掴める星もある……か」
アーディル:「……もう離さないからな。アサーラ」
アーディル:手の内に月を抱いたまま、葡萄酒を飲み干した。



GM:シーンカット。ロイス取得と購入が可能です。
GM:購入はここが最後となります。
千原海智:なんらかのボディーアーマー!
千原海智:3dx+1>=12
DoubleCross : (3DX10+1>=12) → 7[5,6,7]+1 → 8 → 失敗

三瀬川りんか:ブルゲ!
千原海智:くっ…
三瀬川りんか:5DX
DoubleCross : (5DX10) → 6[1,1,5,5,6] → 6

三瀬川りんか:以上です
アーディル:千原くんお金使うかい
千原海智:ください……
アーディル:4点持ってきな!
千原海智:あざす!4点もらってボディーアーマー購入します
アサーラ:えーと、防具は有るので盾を狙います。クリスタルシールド。
アサーラ:5dx+5>=25
DoubleCross : (5DX10+5>=25) → 7[1,2,5,6,7]+5 → 12 → 失敗

アサーラ:あらら。女神でブーストしようかな
アサーラ:お兄様あと何点でしたっけ…
アーディル:23点!
アサーラ:購入最後みたいだし13点頂いても良いでしょうか!
アーディル:アサーラのためならいくらでも払うよ~
アサーラ:お兄様~~!
アサーラ:クリスタルシールドを購入してフルアーマーアサーラになりました
アーディル:ついに残り10点まで来た
アーディル:サンドシャード用の大槌を補充しようかな
アーディル:5dx+2>=14
DoubleCross : (5DX10+2>=14) → 8[4,5,5,7,8]+2 → 10 → 失敗

アーディル:4点払って購入。残り6点
アーディル:以上!
GM:了解。ではシーンエンド。



【Climax】

GM:クライマックス:PC全員
GM:いよいよクライマックスシーンとなります。皆様登場をお願いします。
千原海智:千原海智の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (92 → 101)
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (108 → 116)
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (110 → 120)
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (108 → 118)
千原海智:みんな高くない?
三瀬川りんか:しぬ
アーディル:どんどん上がる
アサーラ:デス!
GM:8,9,10,10はヤバい



GM:ラクダを使って聖都から西に数時間。周囲が砂に包まれていく頃合い。
GM:そこに何かがあるという確信をもって探さなければ見落としてしまう、そんな隠された位置にその遺跡はあった。
GM:砂と風によって摩耗した門は位置を示すには頼りない。ましてやその後ろに建造物と呼べるものも無いのだ。
GM:ただ紋様の彫り込まれた石畳だけがそこにある。その奥に地下へと続く階段が存在しているなどとは、目にしただけでは想像も出来ないだろう。
GM:管理者であるラシャドからの直々の助言があるからこそ、君達にはそれが遺跡の入り口であると分かるのだ。
千原海智:「ここが! 遺産の入り口のようだね!」
アサーラ:「入り口、なんですね。これだけだと廃墟みたいです」
三瀬川りんか:「え~こんなの言われなきゃ絶対わかんないじゃん」
アーディル:「それで……どうやって入るんだこれ」
アーディル:かつてこの遺跡を作り上げたというランプの中の妖霊に尋ねる
アサーラ:「……詩などでは特別な合言葉とかがありますよね」
アサーラ:てて、とお兄様のランプに目を向ける。
イヴ:ふわりとランプから少女の姿が立ち上る。
イヴ:『少しだけ待ちなさい』
アーディル:「なんだよ。珍しくやる気じゃねえか」
アーディル:いつもの調子で『自分で考えろ』とでも突っぱねられるものと予想していた
イヴ:『あのバカが復活するのは私としても歓迎できないもの。少しは力を貸してあげる』
アーディル:「日頃からこのくらい素直だと俺も楽できるんだがな……」
千原海智:なんとなくアサーラさんに視線を向ける。
イヴ:『それに貴方達にやらせると、まず雷神の民とか憑獣の民の村を巡るところからになるわよ』
イヴ:言いながら右手を門へと翳す。ランプにつけられた数々の宝石が瞬く。
三瀬川りんか:「大冒険だ」
アサーラ:二人の砕けたやり取りをほあーと見つつ、「?」視線に気づいて千原くんに小さく手をふる。
アサーラ:「そんなに大変なんですね…」
イヴ:すると朽ち果てていた筈の門が、見る間にその姿を変えていく。
千原海智:手を振られて照れる。瞬き。
三瀬川りんか:ムッとしている。
千原海智:「おお!」まったく気づかず門に驚く。
アーディル:「ほぉ……」感心したように呟く
アサーラ:「わ、すごい…」
三瀬川りんか:「わ、何何?」
イヴ:時の経過によって削り取られて細った柱は、刻まれた紋様も細やかな緻密なつくりを取り戻し、石畳に刻まれた紋様と共に薄く光を放っていく。
アサーラ:「金砂の民の異能なのでしょうか…!ここまで緻密なのは初めてみました」
イヴ:石畳の端々から中央へ。まるで血潮染みたその紋様を光が走り抜けていく。そして中央の円形の陣が光で満たされれば――。
GM:ゴ、ゴ、ゴ…………。
GM:地響きと共に石畳が中央から開き、中から地下への階段が覗く。
アーディル:「物質の記憶を元に修復する術はあるが……何千年も前のもんをこの精度で復元するとはな」
アサーラ:「はいっ。とても…とてもすごいですっ」
イヴ:『当然でしょう。私達アッシャイターン族が総力を決した遺跡だもの』
イヴ:『私が居た幸運を精々噛み締める事ね。でなければ、一月あっても開けられるか分からないところよ』
アサーラ:「はいっ!すごいですイヴさん。お兄様と一緒に居てくださってありがとうございます」頭を下げる。
三瀬川りんか:(素直だな~……)
千原海智:「非常にありがたいっ」拝む。
アーディル:「……アサーラ、別にそこまで褒めなくていいぞ。すぐ調子に乗るからな」
イヴ:『……妹はこんなに素直なのにねぇ』 アサーラの頭の上に組んだ腕を置くように凭れてアーディルへと白い目を向ける。
アーディル:「……なんだよ。わかってるって、癪だが感謝してやるよ」
アーディル:「でかしたぞイブ。晩飯は好きなもん食わせてやろう」
アサーラ:「イヴさんは食べることがお好きな精霊さんなのですね」
イヴ:『よろしい。アレ、何て名前か忘れたけど南方の白身魚の香草焼きが良いわ』
イヴ:『あと北方名物の羊のスープ』
アサーラ:「あ、……たしか、お兄様もお好きでしたよね?」
アーディル:「ん?ああ、よく覚えてたな」
アサーラ:「記念日にはいつも出ていましたから」ふふ、と懐かしそうに笑う。
アサーラ:「この事件が終わった後のお祝いには欠かせませんね」
アーディル:「ああ、そいつはいい。ただ少しばかり気が早いぜアサーラ」
アサーラ:「はい…?」
アーディル:「俺達商人の間では、先の事を話しすぎるとツキが逃げるってよく言われるんだよ」
アサーラ:「! そ、それはいけません」口元を手で抑える。
アーディル:「まずはこの遺跡の攻略に集中するとしようぜ」
アーディル:「なにせ女王陛下のお造りあそばされた遺跡だからな。何が出てくるかわかったもんじゃねえ」
三瀬川りんか:「中はどうなってるんだろ……」
三瀬川りんか:「でっかい転がる岩とかギロチン振り子とかあったらどうしよ……」
イヴ:『あら、勘が良いのね貴女』
三瀬川りんか:「えっ!?マジですか!?」
イヴ:『だって封印用だもの。奥へ進まれたり生きて帰られたりすると、ねえ?』
三瀬川りんか:「千原くん!やばいよ!インディペンデンスデイだよ!」
三瀬川りんか:「いやインディジョーンズ?じゃん!」
千原海智:「うん…!楽しそうだ!」
アサーラ:「楽しそうなんですか…!?」
三瀬川りんか:「うぇ~~~っ……言うと思ったけど……」
千原海智:「まさに冒険って感じがする。すごくワクワクするよ!」
アサーラ:「お、お兄様!とても危険なようですが…!」
アサーラ:「ワクワク……!?」
アーディル:「ま、ここでうだうだしてても始まらねえ」
アーディル:「お前ら、準備はいいな?」
千原海智:「もちろんイエス!さ! ねえ三瀬川さん!」
三瀬川りんか:「も~~……言いだしたら聞かないんだからな~……」
三瀬川りんか:「まあ、ここまで来たら帰れないもんね。行くしかないか!」
アサーラ:「お二人共すごい……」
アサーラ:「わ、わたしも」
アサーラ:「……みなさんといれば、大丈夫です!」たぶん。
アーディル:アサーラの手を取り「ああ、頼りにさせてもらう。けど絶対に俺から離れるなよ」
アーディル:「よし!突入だ!!」
アサーラ:もじもじ、と不安げに髪をいじろうとした手が暖かく包まれて、特別な意志もなく足が動くようになる
アサーラ:「………はいっ」
アサーラ:「行きましょうっ」
千原海智:向かって行く二人を見ながら、三瀬川さんの制服をくいと引く。
三瀬川りんか:「ん?」
千原海智:「あのね、えっと…」
千原海智:「この世界、兄妹で結婚できるらしいんだ」
三瀬川りんか:「え!そうなの!?」
千原海智:「そうなの。普通なんだって」コクコクと頷く。「だから…僕の見立てでは」
千原海智:「アーディルさんは、おそらくアサーラさんに恋をしているね」
三瀬川りんか:「まじ~~~~!?」
三瀬川りんか:「わ~~……なんか……ドキドキしちゃうね……」後ろからこっそり二人の様子を伺う。
千原海智:「うん…。僕は、彼らを応援したいなって思っている」一緒に伺う。
三瀬川りんか:「そうだねえ……」
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:視線を二人から千原くんに移す。
千原海智:「どうかな、三瀬川さんも一緒に…」
千原海智:「…ん? なに?」
千原海智:見上げられる。瞬きする。
三瀬川りんか:「……いや……」
三瀬川りんか:(……人のこと応援してる場合……?)
三瀬川りんか:一瞬じっとりとした視線を向けるが、
三瀬川りんか:「……何でもない!ほら行こ!」
三瀬川りんか:駆け足で二人を追っていく。
千原海智:「うん!もちろんさ!善は急……って待って!」
千原海智:ポーズをつけきれないまま、3人を追う。
GM:そうして君達は遺跡へと乗り込んだ。

―――

GM:ここからは遺跡をどう探索するかの説明となります。
GM:今回はFS判定をご用意しました。
アサーラ:FS判定!判定を続けて累積した達成値が設定された値になるごとに技能が変わるという…あの!
千原海智:ほえ~
アーディル:探索っぽいぜ!
三瀬川りんか:どんな判定なの~!?

FS判定名:暴君ディアノウスへの道
終了条件:6ラウンドが経過。
判定:知覚 難易度:7 最大達成値:20 目標進行値:0/16
進行値0:遺跡はまるで迷路のように複雑に入り組んでいる。奥へと続く正しい道を探しださなければ。


GM:またオリジナルのハプニングチャートもあるので、セットアップの度に1d100を振って頂きます。
アサーラ:理解!
アーディル:ハプニングどんと来い!
三瀬川りんか:がんばろう
千原海智:やってやるぜ!
GM:ではまずセットアップから!代表者を一人決めて1d100をお願いします。
千原海智:PC番号順にいきます?
アサーラ:じゃあ私が行きましょう。PC1ですからね。
三瀬川りんか:そうですね
アーディル:そうしよう!
千原海智:どうぞどうぞ
アサーラ:1d100 ハプニング
DoubleCross : (1D100) → 94

アサーラ:CoCなら危ないところでしたわ
GM:94のイベントは……こちら!

91~100:こんなところに落とし穴が!?次の進行判定に失敗した場合、今まで獲得した進行値が0になる。


GM:今の内で良かったですね
三瀬川りんか:最初でよかった
アーディル:怖っ!
千原海智:最初で良かった
アサーラ:あぶない!
アサーラ:めちゃこわ
アサーラ:この遺跡油断できませんよ
アーディル:侵入者への殺意に満ちてる
GM:では行動値順に判定をお願いします
アサーラ:と、ともあれ判定ですわね。行動値順ならこれもわたしだ
アサーラ:知覚します
アサーラ:4dx>=7
DoubleCross : (4DX10>=7) → 10[3,6,7,10]+5[5] → 15 → 成功

アサーラ:しゅばっ
三瀬川りんか:えらい
千原海智:すご!
アーディル:えらいぞ~
GM:お見事 では進行値が2溜まります
アサーラ:やった~
アーディル:ずんずん進むぞ
アサーラ:ずんずん!
アサーラ:技能変わらなければお兄様とリンカさんもどうぞどうぞ
GM:技能はまだ変わりませんのでどうぞどうぞ
アサーラ:どっちも能力値は同じっぽいしね
アーディル:では俺が
アサーラ:お兄様~!
千原海智:いいとこ見せて~!
アーディル:5dx>=7
DoubleCross : (5DX10>=7) → 7[2,3,3,5,7] → 7 → 成功

アーディル:ギリギリ!
千原海智:これって財産点は使えないのかな
アーディル:どうなんでしょう?
GM:調達とかでもないし財産点は無しかな……
アーディル:たしかにね…
千原海智:はーい
三瀬川りんか:遺跡に金は効かない
千原海智:せちがらいぜ
アサーラ:せちがら。
三瀬川りんか:まだ変わらないならわたしもいきます!
GM:進行値は3になりまだ変わりません
三瀬川りんか:5dx>=7
DoubleCross : (5DX10>=7) → 9[1,3,4,8,9] → 9 → 成功

三瀬川りんか:ギリギリ
千原海智:成功しててえら~い
アサーラ:えらーい
アーディル:さすがだ
GM:では進行値が4まで進みます。そしてイベント!
アサーラ:イベン!

進行値4:眼前に道を塞ぐような巨大な罠が立ち塞がる。進むためには上手く身を躱さなければ。技能を回避に変更する。


アサーラ:ひえーっ 肉体労働…!
アーディル:肉体パワーの見せ所だ
千原海智:肉体労働なら任せとけ!
千原海智:ではここはわたくしめが!回避で判定したいと思います
三瀬川りんか:がんばって
GM:どうぞ!
千原海智:12dx+1>=7
DoubleCross : (12DX10+1>=7) → 10[5,5,6,6,7,7,7,8,9,9,9,10]+8[8]+1 → 19 → 成功

アサーラ:すご
千原海智:ヤッタネ
三瀬川りんか:すごい
アーディル:やるじゃん
GM:では更に進行値が2溜まりまして、ラウンド1終了時点での進行度がこう!

FS判定名:古代の遺跡探索
終了条件:6ラウンドが経過。
判定:回避 難易度:7 最大達成値:20 目標進行値:6/16


GM:ではロールに入っていきましょう。

―――

GM:階段を下りた先は石によって作られた狭い回廊だった。
GM:右に左にと細かく枝分かれしたその様は、迷路を髣髴とさせる。最早いつ迷い込んだかもわからない屍が時折通路の隅に転がっている。
三瀬川りんか:「うわ~薄暗……ほんとにダンジョンじゃん」
千原海智:「ワオ…ミスター骸骨もいらっしゃる…」
アサーラ:「すごいですね………」屍にわずかに目を伏せつつ、その内装をキョロキョロと見る
アサーラ:略式で手を合わせるような弔いの意を示す。
アーディル:「この遺跡を見つけ出すってことは相当やり手だったんだろうが……運がなかったな」
アサーラ:「初めて来る場所ですけど、このような空気であるなら…」《ドクタードリトル》。細い歌声が紡がれ始める。
アサーラ:呼応するように石造りの回廊が少し震える。言葉を保たない精霊達が気まぐれのように動かした小石が時折、道案内するようにコロコロと動いている
三瀬川りんか:「うわ、便利!」
千原海智:「おおっ。こっち行くなってこと?」
千原海智:進みかけた足をゆっくり戻す。
アサーラ:「ふふ。こうやってお話するのは得意なんです」
アサーラ:コン、と他と違って高い音。その落ちた場所が空洞だということに気付くことができるだろう。
アーディル:「よし、偉いぞアサーラ。ここの連中も我侭女王様より可憐な歌姫に仕える方が良いみたいだな」
イヴ:特に何を言うでも無いが、ランプが一度不満そうに震えた。
アサーラ:「あ、ありがとうございます…!」
アサーラ:「リンカさんとカイチさん達も、こちらへ…小石の載った石版は踏まないでくださいね」
アサーラ:褒められてにわかに楽しそうに、珍しく先導していく。
千原海智:「満更でもないフェイス…」
三瀬川りんか:「お兄様に褒められて嬉しいんだろうね」笑いながら罠を避けて進んでいく。
千原海智:「良い表情してて、何よりだよ」一緒に歩いて行く。
アーディル:「落とし穴か、陳腐な仕掛けだがこりゃ相当深いな」
アーディル:「この無駄に入り組んだ迷宮と言い、そこまでして人を入れたくないのか……いや」
アーディル:「この遺跡の目的からすれば、外に出したくないってことか」
三瀬川りんか:「ヤバい魔王に落とし穴効くのかなあ……」
アサーラ:「ふふ、皆さんこちらです……よ…?」歌いながら先頭を歩く足がピタリと止まる。
アサーラ:いくつかの分岐路を進んだあと、道幅は少しだけ広い。
アーディル:「ん?どうした、アサーラ」
アサーラ:「あ、あの……」
アサーラ:明確に通路を塞ぐ振り子や、目に見えて隠されていない罠を見て
アサーラ:「……どうしましょう?」
GM:風切り音を立てながら揺れる振り子は巨大な斧となっており、掠るだけでも人体など優に切り飛ばせると想像がつく。
GM:その一方で、床の数か所には目に見えた切れ目が入っている。踏めば何かが起きるのだろう。
アーディル:「……これはアレだな。ヤバい魔王を封じるとかいう目的以前に」
アーディル:「造った奴の趣味が悪い」途方に暮れた様子で溜息をつく。
イヴ:『失礼ね』
イヴ:いつの間にかため息を付くアーディルの傍らに浮かんでいる。

―――

GM:ではここで一度ロールを切ってラウンド2に入ります。アーディルさんは1d100をどうぞ。
アーディル:1d100
DoubleCross : (1D100) → 63

アーディル:なにがでるかな
GM:63のイベントはこちら。

61~70:迷いそうだ、現在地点を確認しよう。全員難易度7の知覚判定、全員が失敗したら現在の進行値-1。


アサーラ:ひぇ~~!
GM:進行値がどうこうなるやつばっか出ますね
アサーラ:この兄妹基本的にヒキが悪いんだな
千原海智:大変なやつ!
アサーラ:4dx>=7 知覚!
DoubleCross : (4DX10>=7) → 8[6,7,8,8] → 8 → 成功

アサーラ:セーフ!
アーディル:5dx>=7 知覚!
DoubleCross : (5DX10>=7) → 8[2,4,7,7,8] → 8 → 成功

アーディル:お揃いだぜ
千原海智:4dx+1>=7 知覚だぜ!
DoubleCross : (4DX10+1>=7) → 9[3,4,8,9]+1 → 10 → 成功

アサーラ:おそろい~♡
三瀬川りんか:5dx>=7 知覚
DoubleCross : (5DX10>=7) → 7[1,1,2,5,7] → 7 → 成功

千原海智:成功しててえらい
アーディル:なんとかなったぜ
アサーラ:えらいぞ
GM:OK!では成功なので進行値減少は免れます。
アサーラ:よっしゃ!
アサーラ:じゃあそのまま判定行きまーす。回避。
アサーラ:4dx+1>=7 回避
DoubleCross : (4DX10+1>=7) → 9[4,4,5,9]+1 → 10 → 成功

アサーラ:シュビビビ
アーディル:偉いぞ~
GM:回避が上手!では進行値が2溜まって8になりイベントも起こります。
アサーラ:わぁ!

進行値8:どうにか罠は掻い潜ったものの、迷路はまだまだ終わらない。むしろさらに入り組んでいるような……?技能を知覚に変更し難易度が9に上昇する。


三瀬川りんか:うぎゃ~
千原海智:ヒエ~~
アーディル:知覚に戻ってきちゃった……
アサーラ:どっちも苦手なメンツたち…!
アーディル:ここは出し惜しみしていられないわね
GM:では続きを三瀬川さんとアーディルさんからお願いします
アーディル:では私が
アーディル:《砂の加護》を使いダイス+5します
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を3増加 (120 → 123)
千原海智:お兄様!
アーディル:10dx>=9
DoubleCross : (10DX10>=9) → 10[3,4,6,6,7,7,9,9,10,10]+7[4,7] → 17 → 成功

アサーラ:すごい!
アーディル:ふん!
千原海智:さすがですわ~
三瀬川りんか:すごい
三瀬川りんか:わたしも!
三瀬川りんか:4DX+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 5[3,3,5,5]+1 → 6 → 失敗

三瀬川りんか:うぎゃ~~~~
千原海智:三瀬川さ~~~ん!!
三瀬川りんか:ここどこ……?
アーディル:アサーラちゃん助けてあげて…!
アサーラ:おまかせあれ!
アサーラ:コンボ:【『お話をする』】《勝利の女神》達成値+24
アサーラ:達成値を30に
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を4(→ 4)増加 (116 → 120)
GM:後乗せという名の暴力
三瀬川りんか:ありがとうアサーラちゃん……
千原海智:ちょうどぴったり
アサーラ:わたしがついてますよ!
アサーラ:上限の20にカンストです
GM:では最大達成値が20なのでアーディルさんの2と三瀬川さんの3で13まで溜まります。
GM:ここで更にイベント!
アサーラ:ワオ!

進行値12:どうにか迷路を抜けたものの、先を塞ぐようにして大量の岩が積まれている。取り除かなければ先へは進めない。技能を攻撃の命中判定に変更する。


三瀬川りんか:転がってこなくてよかった
千原海智:なるほどね!
アーディル:ぶっ壊してやるぜ
アサーラ:このカイチさんがな!
千原海智:やってやるぜ!白兵で命中判定します。
千原海智:《コンセントレイト:キュマイラ》《獣の力》使用。
千原海智:千原海智の侵蝕率を4増加 (101 → 105)
千原海智:(9+3)dx7+5>=9
DoubleCross : (12DX7+5>=9) → 10[2,2,4,6,7,8,8,9,9,10,10,10]+10[3,4,4,4,5,5,5,9]+5[5]+5 → 30 → 成功

三瀬川りんか:すごい
千原海智:ヤッタ
アーディル:いいね~
アサーラ:すご~い
GM:お見事!上限ぶち抜きで3溜まり、ピッタリ16に到達!
GM:FS判定クリアとなります!
千原海智:ワ~~イ
アサーラ:やった~~!
アーディル:やった~
三瀬川りんか:あっクリア!やった〜
GM:ではロールをお願いします。

―――


千原海智:「うーん」腕組をしながら、罠の数々を見やる。
千原海智:「僕の経験から言って、力ずくでこの振り子を壊したりすると…さらに別の罠が出てきて、もっとめんどくさいことになる」
三瀬川りんか:「ズルしちゃダメってこと?」
千原海智:「そう! 頑張って進むのみ!」
千原海智:そう言うやいなや、ヒョイッと三瀬川さんを横抱きに抱えます。
三瀬川りんか:「ひゃ!?」
千原海智:「二人とも。先に待ってるよ!」
三瀬川りんか:「ちょっと!何!」ぽかすか暴れます
アサーラ:「が、頑張って進むのですね…!」ぐぐ、と肩に力が入ります
アーディル:「ったく、簡単に言ってくれるぜ」
千原海智:「わっ、動かないで…! かっこよくさせて!」
三瀬川りんか:「二人に見られてるのに〜〜っ」
千原海智:ひょいひょいと振り子を潜り抜けながら通路を進んでいく。
アサーラ:「すごい……リンカさんを抱えてるのにとても軽やかです」
アーディル:「仕方ない、俺達も行くか」
アサーラ:進むテンポを目に焼き付けてます。
三瀬川りんか:危ないので仕方なく大人しくしている。
アサーラ:「はいお兄様、わたし達も…」後を追いましょう、と一歩踏み出します。
アーディル:「おう」踏み出してきたアサーラを抱き上げる。
アサーラ:「ひゃっ!?」
アサーラ:見上げていたお顔が近いです。
アーディル:「案内は任せたぞ。俺はお前の言う通りに動く」
アサーラ:「あ、あの、わたし達もというのは、そのぅ……」
アサーラ:「はい……」
アサーラ:キュ、と質のいい生地をつまんで前を向く
アサーラ:言葉ではなく、短く歌うのは懐かしい旋律。
アサーラ:その音が千原さんの歩んだ道とリズムを再現するように伝えていく
アサーラ:ダンスミュージックの振り付けのように、お兄様にはそれが理解できるでしょう。
アーディル:その旋律に合わせて、ステップを踏むように通路を飛び越えていく。
アーディル:「しっかり掴まってろよ!」一際強くアサーラを抱き寄せて、振り子の大斧を紙一重で躱していく。
アサーラ:「~~~~~……はい……!」
アサーラ:消え入りそうな声で身を寄せて、床を蹴る振動を感じた
千原海智:「うーん。僕、良い仕事してる」後ろをちらりと見て、満足そうに言う。
三瀬川りんか:「言いようのないむかつきを感じる……」
千原海智:「え!?何故!?」
三瀬川りんか:「ってちょっと待って!前!行き止まり!岩岩!」
千原海智:「おおっ」急ストップ。
千原海智:「これは……行き止まり? 道を間違えちゃったのかな」
三瀬川りんか:「や……でも通路っぽくない?無理やり塞がれてる感じ」
アーディル:「どうした……うおっ、こいつはでかいな」追いついてきた所で岩に気付いて立ち止まる。
千原海智:通路を塞ぐように大量に積まれている大岩を見上げる。
イヴ:『おかしいわね。こんな岩積んだ覚え無いんだけど』
アサーラ:「イヴさんもご存じないのですね…?」目線のやり場に困っていたのが大岩に注がれる
アーディル:「後から塞いだってことか?王子の言ってた連中の仕業かもな」
イヴ:『多分そうでしょうね。この先が封印の間の筈だから』
三瀬川りんか:同じく見上げ「千原くん、何とかならない?」
千原海智:「ふふふ」三瀬川さんに笑う。「君にそう言われて、なんとかしない僕じゃないさ」
千原海智:三瀬川さんを下ろし、右腕をぐるぐると回す。影に変化する。
千原海智:「ちょっと離れててね!」
三瀬川りんか:「うん。頑張って」
アサーラ:「…………!」その影の行使には新鮮に驚く。やはりまだ慣れない。
アーディル:アサーラの壁になるように体を前に出す。
千原海智:「ショー・マストッ」
千原海智:「ゴー」「オンッ!」
千原海智:手を翳す。巨大な漆黒の波が岩を圧し潰し、呑み込んで砕いていく。
千原海智:いま思いついた英単語を言った。
三瀬川りんか:「おー!すごいすごい!」ぱちぱちと拍手。
アサーラ:「わぁ……!見てくださいすごいです、お兄様…!」
アーディル:「ああ、どういう理屈かわからんが大したもんだ」
千原海智:「見てた? なんとかしたよ」
千原海智:自慢げに振り返る。
三瀬川りんか:「やるじゃん。いぇーい」ハイタッチの構え
千原海智:「イエーイ」嬉しそうにハイタッチを返す。
アーディル:「喜ぶのはまだ早いぞ。本番はここから……そうだよな?イブ」
アサーラ:「ここまでたくさん進んできましたし、そろそろなにかありそうですね」
イヴ:『ええ。アレを見て』
千原海智:「むっ」アレを見ます。
GM:砕かれた岩の壁の向こうには、重厚で厳かな石の扉。
三瀬川りんか:「おお~……それっぽい」
アサーラ:「扉…ですね。最奥が近いのかもしれません」
GM:入口にあった石畳と同様に紋様が刻まれているが、そこには既に白い光が灯っている。
アーディル:「いよいよってわけか」
イヴ:『さっき話した封印の間。ディアノウスを閉じ込めたその部屋よ』
アーディル:「思った通り、先客もいるみたいだな」
イヴ:『ええ。中で何がどこまで進んでいるのやら』
イヴ:『踏み込むなら早い方が良いでしょうね』
千原海智:「良いね」楽しそうに笑う。「さっそく行って世界を救おうじゃないか…」
千原海智:「と!言いたいところだけど!」アーディルさんとアサーラさんを見ます。
千原海智:「僕らと違って、君達は初めて世界を救うわけだからね。緊張することもあるでしょう…そういうのちゃんと分かるんだよ、僕!」
アサーラ:「は、はい!……はい?」
アサーラ:「それは…はい、初めてですけど…お兄様は救ったことありますか…?」
アーディル:「何だそりゃ……珍しく慎重だと思ったらよ」
アーディル:「まあ、確かに無いけどな?」
三瀬川りんか:「普通は無いって~」苦笑する
千原海智:「フフフ」何故か得意げになっている。
アサーラ:「ど、どうしたんですか、カイチさん…?」
千原海智:「ううん。ふたりとも、心の準備したいかなって」
千原海智:「その場合は待ちます。僕は待つことができる!」
三瀬川りんか:「はいはい、えらいね~」呆れ顔で頭を撫でて
千原海智:「わ」頭を撫でられて普通に照れる。
三瀬川りんか:「実際どう?二人とも。今のうちに話しておきたいこととか、あるんじゃないですか?」
アーディル:「ったく、急に先輩振りやがって」呆れたように笑って
アーディル:「まあ……そうだな。ここはお言葉に甘えとくとするか」
アサーラ:「え、ええと……は、はい」
アーディル:「俺達の世界の存亡がかかった一大事だからな。ちゃんと確認しとかないといけないとは思ってたんだ」
アサーラ:「な、なるほど。大事ですね。確認は大事です」
アサーラ:こくこくと頷く。
アーディル:「なあ、アサーラ」隣でうなずく少女の正面に移動し、まっすぐ見つめる。
アサーラ:「はいっ」ぴしりと背筋を伸ばして見つめる。
アサーラ:先程まで近くで見ていた顔が身長差で少し遠い。
アーディル:「俺はさっき、先の事を話しすぎるとツキが落ちると言ったが」
アーディル:「一つだけ、この後の約束をさせてくれ」
アサーラ:「……はいっ。お聞きします」
アーディル:小さく頷いて
アーディル:「二人で、無事にここから生き延びたら」
アーディル:「お前を、俺の妻に迎えたい」
アサーラ:「はいっ」
アサーラ:「……………」
アサーラ:「…………………?」
アサーラ:「…………………」
アサーラ:「えっ」
アサーラ:「えっ、えっ、えっ……!」
アーディル:「はは、まあそういう反応になるよな」
アサーラ:ぼわっ、とその肌が赤く染まり、皮膚を駆け上がった熱が髪の毛の先までぶわりと伝わる。
アサーラ:「つ、つま!というのは!」
アサーラ:「その……お父様とお母様のような…?」
アーディル:「そうだ。父上と母上のような……けど、一つ違う所もある」
アサーラ:「ち、ちがうところとは」
アサーラ:「どこでしょうか」
アーディル:「父上はその富と権力に見合った、多くの妻を持った」
アーディル:「お前の母も、俺の母も、父上は平等に愛したが……」
アーディル:「俺は、お前以外を娶るつもりはない」
アーディル:アサーラの前に跪き、その手を取る。
アサーラ:「はわ……」
アーディル:「生涯ただ一人、お前だけを愛そう」
アーディル:「これは契約じゃなく。誓いだ」
アサーラ:取られる手は熱い。子供の頃に体調を崩した時に感じた熱が一番熱いと思っていた。
アーディル:「例えお前に裏切られたとしても。俺だけは絶対にお前を裏切らない」
アサーラ:この熱はそれどころではない。
アサーラ:「…………う、うらぎりません」
アサーラ:「お兄様は、裏切りません。とっても大変なときに助けてほしいと思って、そして、」
アサーラ:「……来てくださいました。から」
アサーラ:ふるふる、といつもは見上げていた顔が、俯いても見えてしまって。
アサーラ:下を向いても顔の赤さが隠せない
アサーラ:「わ、わたしも」
アサーラ:「お慕いしておりました…………………」
アーディル:その言葉に、一瞬安堵するような笑みを浮かべて
アーディル:「長い間、待たせて済まなかった」
アサーラ:「いいのです……いいのです……!」
アサーラ:「だって、こんなに胸がどきどきするのは、昔だったら耐えられませんでした…!」
アサーラ:「わたしも……わたしも!」
アサーラ:「生涯をかけて、愛しております…!」
アサーラ:顔は真っ赤で、瞳はわずかに潤んで
アサーラ:消え入りそうな声でなんとか絞り出した
アーディル:「なら、これから俺達は永遠に一緒だ」
アサーラ:「はい、はい……!」
アサーラ:「…………………………………よろしくおねがいします」
アーディル:「……おう」普段通りの快活な笑顔を返して
アーディル:アサーラの手の甲に軽く口づけする。
アーディル:「続きは帰ってからゆっくりとな」
アサーラ:その暖かな感触に喉から臨界を迎える音を漏らしつつ。
アサーラ:「はい」と返せた気がする。
三瀬川りんか:「……………………!!」片手で口元を押さえ、もう片方で千原くんをバシバシ叩いている。
三瀬川りんか:「……す……すごいの見ちゃった…………」
千原海智:「うん……………」両手で顔を押さえている。顔が赤くなっている。
千原海智:「こ……ここまでやるとは思ってなかった………」
アーディル:「何だお前らジロジロ見やがって。見世物じゃねえぞ」いたずらっぽく笑いながら
アーディル:「……と、言いたいとこだが」
アーディル:「結婚には証人が必要だ。お前らに祝福されるならこれ以上のものは無え」
アサーラ:水をかければ蒸発しそうなほど赤らめて兄の服の裾を控えめにつまんでいる
三瀬川りんか:「あ……え……えーっと……?おめでとうございます……??」
三瀬川りんか:「よ……良かったね……!アサ―ラちゃん……!!」グッと手を握る
アサーラ:「あ、ありがとうございます、リンカさん………??」実感が言葉に追いついてない
アーディル:「ありがとよ。そうだ、折角だし俺達も証人になってやろうか?」
千原海智:「それはもう…心から祝福するよ……」
千原海智:「……へっ」
三瀬川りんか:「はい?」
アサーラ:「証人、と言いますと……」
アサーラ:「お二人のご婚約ですね……」
アサーラ:ぼう、と蕩けた口調で反応する。
アーディル:「遠慮することは無えぞ?俺達を待ってくれたんだ、ここでもう一組誓いを立てる時間ぐらいは」
アーディル:「世界の危機とやらも猶予をくれるだろうさ」
千原海智:「いっ」「いや!いやいや!」
千原海智:「いやいやいや……」両手を前に出してブンブン振る。
三瀬川りんか:「い、いや~……」チラと横目で千原くんの様子を伺う。
千原海智:「だっ…きゅ、急にそんなこと言われても、僕らはその……」
千原海智:「……な、なに…」三瀬川さんの視線を受け止める。
三瀬川りんか:「……別に……?」ふいと視線を逸らす。
千原海智:「えぇっ……?」テンパる。
アーディル:「はは、仕方の無い奴らだな」苦笑い
アーディル:「けどそれもいいさ。俺達と違って、お前らは焦る必要も無いだろうよ」
アーディル:「なんたってこの先も、ずっと二人で旅をするんだからな」
アサーラ:コクコクと頷く
三瀬川りんか:「……」見上げて目を合わせる。
千原海智:「……」見下ろして目を合わせる。
アサーラ:「リ、リンカさんから聞いたお話も、お二人で、とても楽しそうでした…から…!」
アサーラ:「お二人なら、はい、きっとすぐにでも……!」
三瀬川りんか:「……だってさ」
千原海智:「………。……うん。あのね」
千原海智:「僕は君のことが好きだよ」
三瀬川りんか:「……は……」
三瀬川りんか:「…………」
千原海智:「だから!」
千原海智:「誓いをするなら、君を絶対に幸せにするってことで…」
千原海智:「でもそんなの、もうとっくの前から決めてることで、僕が決めたってことは、絶対に叶うってことだから!」
千原海智:「それだけ!」
三瀬川りんか:「…………」
三瀬川りんか:煙でも出そうなほど、頬を真っ赤に染めて。
三瀬川りんか:「……うん……」
三瀬川りんか:「……知ってる」
三瀬川りんか:小さな声で、こくりと頷く。
千原海智:「うん」こちらも照れた顔で、有耶無耶に頷く。
アサーラ:(…………たぶん)
アサーラ:(リンカさんとおなじかおをしていますよね…)
千原海智:「行こっ」三瀬川さんの手を掴んで、扉の前に連れて行く。
千原海智:「ふたりも!もう大丈夫なので!どうぞ!」
アーディル:「よし、なら一丁世界を救って帰るとするか」その隣に並ぶ
千原海智:「うん」頬に照れを残しながら、どうにか表情を引き締める。
千原海智:「世界を救おう」
アサーラ:「はいっ」ぎゅ、と胸の前で両手を握って並ぶ
アサーラ:「わたし、いまは」
アサーラ:「………世界のみんなのことが、もっと好きになってしまいました」
アーディル:「なら、絶対勝たないとな」
アーディル:扉の前に立ち、手をかざす。
アーディル:今は語る者の途絶えた旧き言葉。その真名を以って命を降す。
アーディル:『افتح يا سمسم‎"ひらけ、ゴマ
GM:言霊に呼応するように、重々しい扉がゆっくりと開いていく――。

―――

GM:開いた扉の先にあったのは、簡素なほど装飾のない大部屋だった。
GM:風化することもなく真っ新なままの壁には今までと違いなんの紋様も刻まれていない。
GM:そのせいか、部屋の中央に拵えられた玉座が酷く浮いて見える。
GM:そして玉座の上には、鎖によって縛り付けられた影の塊。その周囲を5人ほどの旅装束に身を包んだ男女が取り囲んでいる。
イヴ:『……マズいわね。封印が解け始めてる』
イヴ:『このままだと手が付けられなくなるわよ』
三瀬川りんか:「と……止めなきゃじゃん!」
千原海智:「あの怪しい人たちを止めればいいのかな…?」
アーディル:「ああ。まだ解け切ってないなら寧ろ好都合、玉座の周りの連中を蹴散らして終いにしようや」
GM:君達の声か、あるいは開いた扉に気が付いたのか。玉座を囲む者の一人が君達へと振り向く。
呑影の民:『何者だ!』
アーディル:「ハッ、何者かだと?決まってんだろ」
アーディル:「世界を滅ぼす魔王とやらを止めに来た、勇者様御一行だ」
アサーラ:その後ろで真剣な顔でコクコクとうなずく
アーディル:「この状況からして、お前らの狙いも大方の予想通りってとこだろうが、折角だから聞いてやるよ」
アーディル:「お前らこそ何者だ。誰の許しを得てここに居る」
呑影の民:『我らは呑影の民。かの王、ディアノウスの封印を解くべくここへと来た』
呑影の民:『全ては我が一族の悲願のため。邪魔立てされるわけには行かぬ』
呑影の民:そう言いながら、一人が武器を構えて君達へと向き直る。
三瀬川りんか:「悲願ってあれだっけ……『全ての異能を我が手に』ってやつ……」
三瀬川りんか:「止めなきゃじゃん!」
アサーラ:「はい…!」その姿にゴクリと喉を鳴らす
アーディル:「ハッ、何が悲願だ。妄想の間違いじゃねえのか?」
呑影の民:『黙れ!我等の苦しみも知らぬ者に、哂われる謂れはない!』
呑影の民:表情が変わる。鬼気迫るような眼差しでアーディルを睨みつけ。
呑影の民:『貴様らには分からぬだろうよ。生れ落ちた瞬間から、忌むべき一族と蔑まれ疎まれる苦しみが』
呑影の民:『我等は影の一族。異能を喰らう異能の民。故に、ただそこに在るというだけで全ての民から忌み嫌われる』
呑影の民:『生まれてきた。生きている。ただそれだけのことが否定され続ける』
呑影の民:『一代の話ではない。我が親も、我が子も。これは我らの血筋が絶えぬ限り続く呪いなのだ』
アーディル:「ああそりゃわからんね。遠い先祖のやらかしを未だに後ろ指差されんのは確かに気の毒ではあるけどよ。やることが極端すぎるだろ」
呑影の民:『……我等は疲れ果てたのだ。世界から厭われる日々に』
呑影の民:『この異能によって世界が我らを排するならば、我らは異能を世界から排しよう』
呑影の民:『それが禁忌だろうと、暴君との契約であろうと、もはや構わない』
アサーラ:「……!」おとぎ話の呑影の民。千原さんとリンカさんを見た後ですら、その名前には恐怖が蘇る。
アサーラ:「そ、それでも」
アサーラ:「恐れられる力を持っていても。ここに居るカイチさんとリンカさんは、いい人でした!」
アサーラ:「楽しそうに笑って、お話を楽しむ、いい人でした!」
アサーラ:「あなた達のことが怖いです。恐ろしいと聞いています。でも、二人はいい人でした」
アサーラ:「……あなた達が、そうして、禁じられていることを破るのなら」
アサーラ:ルールを破る悪い子は。
アサーラ:「……叱られなければいけないのです。それは、悪い子だと」
アサーラ:「あなた達が呑影の民と聞いてとても恐ろしい。でも……」ちらりとカイチさんとリンカさんを見て。
アサーラ:「………『暴君』を復活させれば、あなた達は」
アサーラ:「本当に、悪い人たちになってしまいます」
アサーラ:「………それは、させたくありません」
アサーラ:ぐ、と背中に隠れたい気持ちを感じながら、なんとかそれだけを言ってそこにいる人々を見た
三瀬川りんか:「アサ―ラちゃん……」
アサーラ:「カイチさん、リンカさん…………お兄様」
アサーラ:「わたし、あの方たちを、止めて差し上げたいです」
アサーラ:助けを求めるようにみんなを見る。
アサーラ:「お願い…出来ますか?」
アーディル:「フン……」仕方がなさそうに笑い
アーディル:「当然だ。元よりそのために来たんだしな。それに……」
アーディル:「アサーラの頼みなら是が非でも叶えないとな」
アサーラ:「お兄様…!」
アーディル:「というわけでこれからお前らを殴って止める。手加減はするつもりはねえが死んだら許さねえぞ」呑影の民達へ
アーディル:「こいつの顔を曇らせたら地獄の果てまで追いかけて償わせるからな。覚悟しておけ」
千原海智:「うーむ」腕組みをしている。
アサーラ:「カイチさん……?」
千原海智:「こう……つまり…何か…その…ううん……」首を傾げる。「……ううううん」
千原海智:「この場にいる皆が幸福になるためには、どうしたらいいかと思って…」
三瀬川りんか:「うーん……」
三瀬川りんか:「……わたし、この世界のことは、まだ全然分かってないけど……」
三瀬川りんか:「でも、やっぱり……これは良くないと思うな」
三瀬川りんか:「こんな力づくの……テロみたいなやり方じゃ、たとえ目論見が上手く行ったとしても……」
三瀬川りんか:「呑影の民への偏見が、消えるわけないと思う」
千原海智:「…そうだね」
千原海智:「じゃあ、まずはやっぱり、彼らのこの計画を阻止するところからだ」
三瀬川りんか:「……そうだね。この人たちの為にも」
アーディル:「……ま、その辺りは俺にも考えがある」
アーディル:「俺は商人だからな。誰にも損をさせないのはこっちの領分だ」
アーディル:「ただ、どの道ああも頭に血が昇ってちゃあ商談のしようがないからな」
アーディル:「まずは大人しくさせる。力を貸してもらうぜ。カイチ、リンカ」
三瀬川りんか:「……はい」
三瀬川りんか:胸元で拳を握り締める。
三瀬川りんか:「やろう、千原くん」
千原海智:「…うんっ」頷く。
千原海智:「……一緒にだ。一緒にやろう!」
呑影の民:『……我等も毛頭止まる気などない。止めるというなら』
呑影の民:『力づくで』 そこで唐突に言葉が途切れる。
GM:武器を振り上げた彼の胸に。そして玉座へと向かっていた他の人々の胸に。
GM:玉座より伸びた影が突き刺さっている。それがゆっくり抜き取られると同時、彼らは倒れ伏していく。
三瀬川りんか:「えっえっえっ……?」あたふた周りを見回す。
アーディル:「な……?どうなってんだこいつは……!」
アサーラ:「え、え…!?」
千原海智:「影が……?」
???:『……久しいな。否、本当に久しいのか?あれからどれほどの時が過ぎた?』
GM:玉座に縛り付けられていた影が、ゆっくりと形を変えていく。人型と呼べる形に。
三瀬川りんか:「ちょ……ちょっとちょっと……これ……!」
アサーラ:「………!」カタカタ、と気づけば身体が震えていた
???:『ここは何処だ?アッシャイターン共の気配がする。……奴らが我を閉じ込めたか』
GM:影の奥から声が響く。地を這うような低音が、周囲の空気を揺らす。
アーディル:「クソッ!目覚めやがったのか……!?」
三瀬川りんか:「え~~~~っ!?もう!?」
アサーラ:「こ、これが……!?」
イヴ:『いいえ。まだ完全ではないわ』
イヴ:『だからこそ、止めるなら今しかないでしょうけど』
???:『! イブリース、其処に居るのか』
イヴ:『ええ。二度と会いたくなかったけどね』
イヴ:『ディアノウス』
GM:いつの間にか、影は一人の男を象っていた。見上げるほどだろう巨躯を玉座に押し込められるようにして。
ディアノウス:『変わらずつれないな、我が花嫁よ。あの戦いより幾年の時が過ぎた?』
三瀬川りんか:イヴとディアノウスを見比べる。「お知り合いで……えっ!?!?」
三瀬川りんか:「花嫁!?!?」
アサーラ:「婚姻関係だったのですか…!?」
アーディル:「オイオイ聞いてねえぞ……」
イヴ:『そういう話もあったってだけよ。私は断ったもの』
イヴ:『兄様たちは乗り気だったけど、顔が好みじゃなかったのよね』
千原海智:「そ、そこの問題……?」
ディアノウス:『変わらぬな。だからこそ、手に入れる甲斐がある』
ディアノウス:くつくつと喉を鳴らすように嗤い、その身から影が溢れ出す。
ディアノウス:『此処でお前を手に入れ、あの日の続きを始めるとしよう』
ディアノウス:『半ばにて途絶えた、我が覇道の続きを!』
GM:未だ半ば以上が封じられながらも、なお強烈なレネゲイドの圧が君達へと放たれる!
GM:衝動侵蝕判定をどうぞ。難易度は9!
千原海智:5dx+1>=9
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 9[3,5,5,6,9]+1 → 10 → 成功

千原海智:千原海智の侵蝕率を2d10(→ 5)増加 (105 → 110)
アーディル:7dx+2>=9
DoubleCross : (7DX10+2>=9) → 10[1,1,5,5,7,9,10]+6[6]+2 → 18 → 成功

千原海智:すご
アーディル:絶対に妹と結婚するという意思
三瀬川りんか:7DX+1>=9
DoubleCross : (7DX10+1>=9) → 8[1,3,3,5,6,7,8]+1 → 9 → 成功

三瀬川りんか:118+2D10
DoubleCross : (118+2D10) → 118+11[5,6] → 129

アサーラ:9dx>=9
DoubleCross : (9DX10>=9) → 10[1,2,2,3,3,6,7,8,10]+9[9] → 19 → 成功

千原海智:す…すご!?
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を2d10(→ 10)増加 (120 → 130)
アサーラ:暴君には負けないぞ、というきもち
アーディル:2d10
DoubleCross : (2D10) → 19[10,9] → 19

アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を19増加 (123 → 142)
三瀬川りんか:お……お兄様!
アサーラ:お兄様ー!
千原海智:意思ばかりでなくー!
アーディル:興奮しすぎたようだな…
GM:では、戦闘の前に今回の特殊レギュレーションを発表します。
三瀬川りんか:特殊レギュとな
千原海智:なんだなんだ
アーディル:なんと
GM:まずはディアノウスの状況について。
GM:彼の封印は現在解けかかっている状態です。完全に解けた訳ではありません。
GM:なので彼を戦闘不能にした状態で、封印し直すことがこの戦闘の勝利条件になります。
GM:封印し直すには、解けかけた封印を修復する必要があります。
アサーラ:封印!
GM:これはかつてイヴの一族が施したものであるため、イヴの力を借りているアーディルさんが攻撃判定を行うことで修復が出来ます。
GM:具体的には、ダメージ70点を累積することで修復完了となります。
千原海智:お兄様が!
アーディル:任せな!
アサーラ:お兄様~~っ!
三瀬川りんか:がんばって~~
千原海智:戦闘不能にしてから⇒さらにダメージ70点累積というわけかしら
GM:あ、封印のための玉座がディアノウスとは別に存在します。なのでダメージを与える順番は問いません。
アサーラ:封印は別ユニットね!
アーディル:なーるなる
三瀬川りんか:そうとは
千原海智:なるほどね
アサーラ:叩けば治る
GM:そしてディアノウス自体について。彼はオリジナルエフェクト:呑影を取得しています。
GM:データはこちら!

呑影
最大レベル:1 タイミング:メジャー 技能:シンドローム 難易度:対決 対象:-
このエフェクトを組み合わせた判定のリアクションはRCによって行う。
このエフェクトを組み合わせた攻撃で、1点でもHPダメージを与えた場合、対象が取得している任意のエフェクトをいくつでも選択し、そのシナリオ中、同じLVで取得する。
対象はそのエフェクトを使用できなくなるが。以上の効果は、エフェクト単位で指定してオートアクションで解除できる。
ただし、呑影を取得しているキャラクターのエフェクトは選択できない。


千原海智:コピーエフェクトじゃん!
アーディル:ヤバすぎ
アサーラ:こわ!
三瀬川りんか:大変だよ~~
GM:更に呑影を使用したことで、自身の封印を解こうとしていた呑影の民から以上のエフェクトを取得しています。

原初の青:黒曜の鎧Lv5
原初の青:完全獣化Lv1
原初の赤:コンバットシステムLv3
原初の赤:渇きの主Lv5
原初の赤:アドレナリンLv3
原初の赤:レーザーファンLv3
原初の赤:赤色の従者Lv5
原初の赤:愚者の軍団Lv3
原初の紫:竜鱗Lv3
原初の紫:魔人の盾Lv3
原初の白:マシラのごとくLv3
原初の黒:アクアウィターエLv3
原初の虚:究極獣化Lv5


三瀬川りんか:なにこれ……
アサーラ:ワオ…レインボー…
アーディル:もう十分だろ!
千原海智:な…なんじゃこりゃ~~
GM:では、以上を踏まえた上で戦闘を開始しましょう。
GM:ラウンド1
GM:位置関係はこうなります。
エンゲージ []内は行動値



ディアノウス(12)

10m

アサーラ(7)・三瀬川(5)・アーディル(5)・千原(4)



GM:まずはセットアップから。こちらはありません。
千原海智:こちらもありません~
アーディル:なし!
三瀬川りんか:ないです
アサーラ:コンボ:【『お願いする』】《常勝の天才》対象がこのラウンドに行うあらゆる攻撃の攻撃力+40。
アサーラ:対象はお兄様、カイチさん、リンカさん。
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を6(→ 6)増加 (130 → 136)
千原海智:ヤバすぎる
三瀬川りんか:ひえ~
アサーラ:ちょっと演出

アーディル:妹の介護が手厚い
アサーラ:──少女の口から紡がれるのは荘厳な調べ。
アサーラ:それは夕焼けと黄金の太陽、そして広がる砂を称える歌。
アサーラ:金の海を泳ぐ物語の詩だ。
アサーラ:それはこの世界に住むものなら一度は耳にし、数日暮らした異邦人である二人にも聞き覚えがある。
アサーラ:国を讃え、王に奉じる献身の歌。
アサーラ:あなた達の行うすべてを祝福するように、身体が砂のような黄金の輝きに満ちていく

GM:では、行動値12のディアノウスの手番となります。
ディアノウス:マイナーでコンボ。暴虐の影:拡散する影Lv5+無形の爪牙Lv7+原初の青:黒曜の鎧Lv5+原初の青:完全獣化Lv1 +原初の虚:究極獣化Lv5
ディアノウス:判定D-4、達成値+20、素手のデータを変更、防具作成、肉体の判定D+2、攻撃のダメージ+5D、装甲値+10
ディアノウス:そしてメジャー。強権執行:無形の影Lv1+コンセントレイト:ウロボロスLv3+シャドーテンタクルスLV1+原初の赤:コンバットシステムLv3 +アドレナリンLv3+原初の赤:渇きの主Lv1+原初の赤:レーザーファンLv3 +原初の白:マシラのごとくLv3+背教者の王Lv3+呑影Lv1
ディアノウス:精神で判定、C値-3、射程を10mに変更、判定D+3、装甲値無視、HP20点回復、対象を範囲(選択)に変更、攻撃力+50
三瀬川りんか:遊戯王のテキストみたいな長さになってる……
アサーラ:ブラックフェザーシリーズ…
ディアノウス:対象はPC全員。判定
ディアノウス:10dx7+20
DoubleCross : (10DX7+20) → 10[1,2,3,4,5,8,9,9,9,10]+10[1,2,5,8,9]+10[5,10]+4[4]+20 → 54

アサーラ:うぇーん出目がいいよぅ。回避
千原海智:うーん ドッジ
アサーラ:5dx>=54 回避
DoubleCross : (5DX10>=54) → 9[5,7,8,8,9] → 9 → 失敗

アサーラ:無理ノウス
アーディル:ドッジ!
千原海智:12dx+1>=54
DoubleCross : (12DX10+1>=54) → 10[1,1,2,3,3,4,4,5,8,8,10,10]+3[2,3]+1 → 14 → 失敗

千原海智:ウム
三瀬川りんか:4DX+1>=54 ドッジ
DoubleCross : (4DX10+1>=54) → 10[7,8,9,10]+7[7]+1 → 18 → 失敗

アーディル:5dx>=54
DoubleCross : (5DX10>=54) → 6[3,4,5,5,6] → 6 → 失敗

千原海智:《軍神の守り》。お兄様をカバーリングします!
アーディル:千原くん……!
千原海智:千原海智の侵蝕率を2増加 (110 → 112)
アーディル:心の友よ
千原海智:俺とお前の仲だぜ
GM:ではダメージロール
ディアノウス:9+50+5d10+6d10
DoubleCross : (9+50+5D10+6D10) → 9+50+31[6,8,10,3,4]+37[2,6,6,5,9,9] → 127

GM:出目良いな
千原海智:なんじゃそりゃ~~
三瀬川りんか:ひい~
アーディル:ヤバすぎ
アサーラ:こわ~~
千原海智:ディアノウスに 好奇心/脅威:〇 でロイスを取得、即昇華します。HP19で復活!
アサーラ:「ディアノウス P興味/○N恐怖」で取得して復活。
アサーラ:11+1d10 カンパニー分
DoubleCross : (11+1D10) → 11+6[6] → 17

アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)のHPを11減少 (28 → 17)
千原海智:19+1d10 そうでした カンパニー分!
DoubleCross : (19+1D10) → 19+3[3] → 22

三瀬川りんか:ディアノウスに 興味/○脅威 で取得、昇華して復活します
三瀬川りんか:11+1D10 カンパニー
DoubleCross : (11+1D10) → 11+5[5] → 16

GM:では、ダメージを与えたため呑影の効果を発動します
千原海智:あれっ さっきのコンボには入ってなかったけど
千原海智:常時発動なんですっけ
GM:あ、やべ!入れ忘れてました……
アサーラ:隠せ隠せ
千原海智:あっ入ってたなら、ダメージ前にこっちもエフェクト使いたかったので
千原海智:そういう処理で《万象の虹》使っても大丈夫ですかね…?
GM:良いとします!どうぞ
千原海智:ありがとうございます!ではダメージ当たる前に《万象の虹》を使用、
千原海智:エフェクト《呑影》をコピーします!
千原海智:千原海智の侵蝕率を6増加 (112 → 118)
GM:では、呑影を持っている千原君以外の対象、つまりアサーラさんと三瀬川さんのエフェクト全てを指定します
三瀬川りんか:びえ~~
アサーラ:うぇーん
千原海智:やば~~~~
GM:ディアノウスはお二人の持っているエフェクト全てを取得し、代わりにお二人は全てのエフェクトを使用できなくなります
アサーラ:うぇ~~~ん!
アーディル:無一文になっちゃった
千原海智:ひどすぎる
GM:では、演出に移行します

ディアノウス:『イヴリースの契約者、万地の小娘、そして我と同じ影を宿す者』
ディアノウス:『……そちらの娘はどうやら特異な異能を持つようだな。丁度良い』
ディアノウス:『我が身の糧、覇道の礎として。それらの異能を献上することを許す』
ディアノウス:横柄に言い放つ彼から、無形の影が伸び始める。先程彼らの子孫を穿った鋭利な影。
ディアノウス:まるで構えられた矢じりのように、それらが君達を見据え――。
ディアノウス:ディアノウスがおざなりに右手を振り下ろすと同時に、一斉に射出される。
千原海智:「……勘だけどっ!」真っ先にアーディルさんの前に飛び出す。右腕を構え、影を展開。
アーディル:「なっ!?」
千原海智:狼めいた巨大な漆黒が、迫る無形の影を喰らいつくす。
千原海智:「特に…君は喰らわない方がいい気がするっ!」
アーディル:「カイチ……!馬鹿野郎!!だからってお前が喰らって良いわけが……」
アーディル:「……ん?」
アーディル:影の鏃が立ちふさがる魔狼に突き立つが、それだけだ
千原海智:むしろ狼の身体が異様に膨張し、その身体の各所で異能の同化と模倣が発生する。レネゲイドを吸収し、漆黒の身体に虹色の光が宿り始める。
アサーラ:煙を吸い込み、むせる。一晩であろうと静かに歌い続ける声は途切れ、何かをごっそりと失っていく。
アサーラ:黄金色の粒子が影に飲まれ、その姿を黒い煙に変えていく。
アサーラ:「ケホ…!」
三瀬川りんか:「うぐっ……!」身体能力はそう高くない。なすすべなく黒い影に貫かれる。
アサーラ:「………!」
三瀬川りんか:「何これ……なんか……変な感じ……」
アサーラ:「はい…!これが、暴君の…!」
GM:アサーラと三瀬川さんは気付くだろう。影に触れたそこから、全身へと広がる脱力感。
GM:本来、君達に宿る異能が。その身に備わっていた筈の、自身の一部だった筈のものが。
GM:吸い込まれるようにして失われていく。否、奪われていく。
千原海智:「…僕に関しては…なんだか、気が合うみたい」
三瀬川りんか:脱力感と眩暈を覚え、たたらを踏む。
三瀬川りんか:「気が合うって……君ねえ……」
アサーラ:とても長い間、寝所で横になっていた頃のようなあの気だるさ。それを何倍にも高めた喪失がある。
アーディル:「ハッ、覇王の影を逆に喰らうってか……つくづく面白れぇ男だ」
アサーラ:ただ、その中でも。同じく影を使役する狼の姿を見る。
アサーラ:温度の失われていく夜を楽しむような、虹の輝きだった
アサーラ:「……すごい」
三瀬川りんか:異能を喰らうという暴君の姿を見遣る。
三瀬川りんか:(あるいは……この力なら)
三瀬川りんか:(わたしのこの能力も、消すことが出来る……?)
三瀬川りんか:無意識の内に、瞳が揺らいだ。
ディアノウス:『……歌による異能や身体の活性、そして異界の鍵』
ディアノウス:『なるほど使いではある。しかし』
ディアノウス:『貴様、何をした?』
ディアノウス:奪えるはずだった影をむしろ輝かせている少年をねめつける。
千原海智:「うん?」ニコッと笑う。
千原海智:「君と同じこと」
アサーラ:「………あ、はは」
アサーラ:「とんでもないですね……」
ディアノウス:『なるほど。ならばこれはどうだ?』

GM:行動値7のアサーラさんの手番、の前に。
アサーラ:なんだっ
ディアノウス:加速する刻Ⅰ、追加で行動を行う
アサーラ:ぎゃ~~~
千原海智:ひえ~~
アーディル:ぐえ~~
三瀬川りんか:生きて帰れるのか……?
ディアノウス:今回はマイナー無し。メジャーで影兵行侵:赤色の従者Lv5+愚者の軍団Lv3
ディアノウス:HP35の従者を4体作り出す
アーディル:増えちゃった……!
アサーラ:王~~
三瀬川りんか:ウソでしょ~~
千原海智:そんな~~
GM:これらの従者は行動済みで配置されるため、動くのは次のラウンドからになります。
GM:では軽めの演出を。

ディアノウス:不敵に笑んだ彼の足元から、立ち上るようにして影が姿を変える。
ディアノウス:酷く朧ながらも人型を取ったそれらは、目も口も存在しない顔を君達へと向けた。
アサーラ:「な……!?」
アーディル:「この期に及んで手下まで増やして来るか……やりたい放題だな」
三瀬川りんか:「何でもありじゃん~!」
千原海智:「むむむ」眉を寄せる。「僕もあれ作れるのかな…でも作らないぞ…」
ディアノウス:『何、ただの木偶だがものの数にはなる。暇を稼ぐ程度の働きは出来るだろう』
ディアノウス:『さあ。貴様らは何をする?』
ディアノウス:罠にはまった獣が藻掻くのを見るように。酷く歪んだ嗜虐の瞳で君達を見据えた。

GM:改めまして行動値7、アサーラさんの手番です。
アサーラ:はい!
アサーラ:マイナーなし、メジャーでコンボ:【『語りかける』】《アドヴァイス》《弱点看破》《智将の眼力》《神機妙算》対象の次のメジャーアクションのC値-1、ダイス+3個、攻撃力+21
アサーラ:対象はPC全員。累積はC値-1、ダイス+3個、攻撃力+61です
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を14(→ 14)増加 (136 → 150)
千原海智:累計やばすぎる
アサーラ:演出!
GM:あ、待って
アサーラ:はい。
GM:アサーラさんは今エフェクト封じられてるので……
アサーラ:そうでした!
アサーラ:じゃあ待機します。侵食率を136にバックバック。
アサーラ:手番以上です!

アサーラ:────その目に射竦められる。
アサーラ:その言葉に、視線に宿る感情をなんと呼ぼう。
アサーラ:石のようにトゲトゲしく、鱗のようにザラザラとして、夜のように暗い
アサーラ:純粋な悪意、と呼ばれるそれは、言葉を扱うものに敏感に感じ取れる。
アサーラ:「………!」
アサーラ:歌は紡がれない。ただ、声になる前に酸素を求めるように浅く呼吸を繰り返した。
アサーラ:ぽとり、と汗が地面に落ちた。
アーディル:「アサーラ。今は下手に動くな」
アサーラ:「! お、にいさま…」
アーディル:「俺達がなんとかする」千原くんと一瞬目を合わせて
アーディル:「信じて待っていてくれ」
千原海智:目が合い、微かに頷く。
アサーラ:「…………」強張っていた身体は、不思議とその言葉に包まれて。
アサーラ:「……はい」
アサーラ:こくり、と暖かな気持ちで頷きました
千原海智:「三瀬川さんもね」振り返って笑う。
三瀬川りんか:「……。……う、ん」曖昧な表情で頷きを返す。

GM:では、行動値5の三瀬川さんとアーディルさん。相談の上で手番をどうぞ。
三瀬川りんか:オートアクションでアルティメイド服を脱ぎ、待機します

三瀬川りんか:「…………」
三瀬川りんか:掌を握り、開きを繰り返す。
三瀬川りんか:開こうとしても、異世界に通じる『窓』を開くことは出来ない。
三瀬川りんか:幼少から己を苛み続けた、忌むべき力。周囲の人々を死の運命に導き続けてきた、最悪の運命の具現。
三瀬川りんか:今はその能力が、戦う為の力が必要だというのに──
三瀬川りんか:「…………っ」
三瀬川りんか:どうしても──安堵を覚えてしまう自分がいた。
三瀬川りんか:(駄目だ……駄目だ、駄目だこんなの)
三瀬川りんか:(今は、アサ―ラちゃんとアディ―ルさん、皆の為に戦わなきゃ……)
三瀬川りんか:(……でも……)
三瀬川りんか:ディアノウスに、そして千原くんの背中に目を向ける。
三瀬川りんか:(……もしかしたら……)
三瀬川りんか:(本当に、このまま……)
三瀬川りんか:その甘美に過ぎる誘惑に、ぐらりと何かが揺らぐ気がした。

GM:では、アーディルさんの手番となります。
アーディル:はい!
アーディル:マイナーはなし。
アーディル:メジャーで封印の修復を行います!
アーディル:これはエンゲージとかは存在しない感じですか?
GM:玉座はディアノウスと同じエンゲージに戦闘力を持たないコマとして配置されています。
GM:なので攻撃する場合はそのコマを狙っていただく形でお願いします。
アーディル:ではメジャーアクションで『"願う"』《砂の刃》LV2《コンセントレイト:モルフェウス》LV4《クリスタライズ》LV4《サンドシャード》LV2
アーディル:大鎚を使用し、ディアノウスのいるエンゲージに範囲攻撃
アーディル:8dx7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[1,1,2,5,8,9,9,10]+10[6,6,8,10]+10[7,7]+10[3,10]+4[4]+4 → 48

千原海智:おおっ良い出目
アサーラ:流石です
GM:従者もディアノウスも全員ドッジ
従者1:13dx>=48
DoubleCross : (13DX10>=48) → 10[3,5,5,5,6,6,6,9,9,9,10,10,10]+8[1,5,8] → 18 → 失敗

従者2:13dx>=48
DoubleCross : (13DX10>=48) → 10[1,1,2,2,2,2,3,6,7,7,8,9,10]+9[9] → 19 → 失敗

従者3:13dx>=48
DoubleCross : (13DX10>=48) → 10[1,6,6,7,7,8,8,8,9,9,9,10,10]+3[2,3] → 13 → 失敗

従者4:13dx>=48
DoubleCross : (13DX10>=48) → 10[2,3,3,4,4,4,4,6,8,8,10,10,10]+10[4,4,10]+6[6] → 26 → 失敗

アサーラ:出目コワ
ディアノウス:9dx>=48
DoubleCross : (9DX10>=48) → 10[2,2,3,4,4,8,9,9,10]+10[10]+4[4] → 24 → 失敗

千原海智:従者4やばいな
アーディル:ダイスがデカいと普通に回してくるな…
GM:全員回してるのにな……
千原海智:ディアノウスさんよりも高いぞ
GM:では従者1と2を3と4がそれぞれ盾なる人形でカバーします
アーディル:ではダメージ……!
GM:そしてディアノウスは、呑影で取得した勝利の女神Lv8を自身に使用
GM:48になってピッタリ回避です
三瀬川りんか:ゲーッ
アーディル:ヤバ
千原海智:そんなことある~!?
三瀬川りんか:使いこなすな!
アサーラ:私のが!
ディアノウス:貴様の力、よく馴染むぞ
アーディル:こいつ~~
アサーラ:わたしの力~~反逆して~~
アーディル:ダメージ行くぜ!
GM:どうぞ!
アサーラ:【支援】攻撃力+40ですお兄様!
アーディル:内助の功手厚すぎる
アーディル:5d10+12+12+4+40+1d10 ガード-5、装甲無視
DoubleCross : (5D10+12+12+4+40+1D10) → 14[6,1,1,1,5]+12+12+4+40+6[6] → 88

千原海智:やばすぎる
GM:高すぎ
三瀬川りんか:すご
アーディル:クソみたいなダイス目だけど固定値がデカすぎた
GM:カバーでダメージ二倍になってる従者3と4は消し炭になり、再封印の準備が整います
GM:後はディアノウスを戦闘不能にするだけ!
アーディル:よっしゃ~
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を12増加 (142 → 154)
千原海智:さすがですお兄様~
アサーラ:素敵です~
三瀬川りんか:妹にして~
アーディル:全員まとめてウチに来な
アーディル:演出!

アーディル:『"我は願う"』
アーディル:大小の宝石で絢爛に飾られたランプをかざす。
アーディル:封印の間に敷き詰められた石畳の、あるいは鮮やかな壁画が刻まれた壁の隙間から
アーディル:黄金の砂が溢れ出し、地面を満たしていく。
アーディル:『"熱砂の女王。太陽に祝福されし我が同胞よ"』
アーディル:『"汝の栄光を今こそ示し給え。富は砂より出で砂へと還り、されど此処に証を残さん"』
アーディル:『"我は持たざるが故願う者に非ず。与えんがために願う者なり"』
アーディル:『"砂は砂に、影は影に"』
アーディル:『"かの王を再び───"』
アーディル:「寝かしつけてやれ!!」
アーディル:黄金の砂が舞い上がる。金砂の嵐は玉座を一瞬で飲みこみ
アーディル:影の兵卒達を巻き込んで。より巨大な構造体へと錬成されていく。
イヴ:『"願うならば叶えましょう。我が契約者よ"』
イヴ:普段の少女然とした声とは違う、威厳と神性に満ちた声が響く。
アーディル:「ああ!頼んだぜ相棒!!」
イヴ:『”汝は同胞。我が血筋の遠き末裔”』
イヴ:『"我は契約の下に汝に応え、願いを叶え、その証を此処に示す"』
アーディル:「俺にはこれっぽっちも理解できん趣味だが、時代遅れの覇王とやらも、惚れた女の誂えた寝台で眠れるなら本望だろうよ!!」
イヴ:『"我等アッシャイターンの威光の下に、覇王に再びの永き眠りを"』
GM:錬成の光が晴れれば、其処には先の鎖のみならず幾つもの枷に捉われたディアノウスの姿があった。
GM:しかし――。
ディアノウス:『……そのような小僧に使われるとは、落ちぶれたか?イヴリース』
ディアノウス:口遊んでいた耳慣れぬ――今や忘れ去られた太古の歌を止め、女王を見上げる覇王には傷一つない。
イヴ:『あら、眠り過ぎて目も腐ったの?』
イヴ:『使われてるんじゃなくて私が使ってるのよ。貴方をもう一度封じるために』
アーディル:「おいこら誰が使われてるって?大体契約の時こんな事聞かされてねえだろうが」辟易した顔で
アーディル:「さっき言っただろ。俺達は持ちつ持たれつのビジネスパートナーで」
アーディル:「相棒だ。それ以上でも以下でもねえ」
イヴ:『私だって契約した頃はこんなことになるなんて思わなかったもの。当然でしょう』
イヴ:『ともあれ。覚悟なさいな、ディアノウス。私の契約者は傲慢で尊大で腹立たしい男だけれど』
アーディル:「オイ、オマエも勘違いするんじゃねえぞ」ディアノウスへと悪態をつく
イヴ:『一度言った言葉は違えない』
アーディル:「男女の機微も弁えずに何でも力で手に入れようとするからモテねえんだよ」
アーディル:「俺は生きて、愛する女と添い遂げる」
アサーラ:「………!………!」視界の隅で密かにもじもじとする
アーディル:「覇王だろうがなんだろうが、人の恋路の邪魔をするんじゃねえ」

GM:ではお次、行動値4の千原君の行動です!
千原海智:うす!
千原海智:マイナーで《破壊の爪》。素手のデータを変更します。
千原海智:メジャー、コンボ『To Be Continued(+α)』:《コンセントレイト:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》《呑影》《原初の赤:渇きの主》。
千原海智:ディアノウスに白兵攻撃します~
千原海智:また《呑影》の効果で、ダメージを与えたらこっちもコピーし返せるぜ!
千原海智:(9+3)dx7+5 装甲無視、命中でHP24点回復
DoubleCross : (12DX7+5) → 10[2,5,6,6,6,7,8,9,9,9,9,9]+10[2,3,4,4,5,7,10]+10[6,10]+1[1]+5 → 36

千原海智:ま…まあまあ
ディアノウス:素直にドッジ
アサーラ:回避の出目が怖いよ~
千原海智:怖い~
ディアノウス:9dx>=36
DoubleCross : (9DX10>=36) → 9[1,2,3,3,3,4,5,7,9] → 9 → 失敗

三瀬川りんか:よかった
GM:流石に無理ですね……命中
アサーラ:【支援】攻撃力+40です
千原海智:普通にドキドキしました
千原海智:はーい ではダメージ!
千原海智:4d10+40+13+24 装甲無視!
DoubleCross : (4D10+40+13+24) → 32[9,10,5,8]+40+13+24 → 109

千原海智:こっちはヤバイ出目でた
三瀬川りんか:すごすぎる
アサーラ:つっよ
アーディル:すごい
GM:満額通ります……が、まだ平気!
千原海智:なんだって~!
アサーラ:ひぇー!
GM:そして呑影によって三瀬川さんの全エフェクトとアサーラさんの全エフェクト、そして
三瀬川りんか:かたすぎ

原初の青:黒曜の鎧Lv5
原初の青:完全獣化Lv1
原初の赤:コンバットシステムLv3
原初の赤:渇きの主Lv5
原初の赤:アドレナリンLv3
原初の赤:レーザーファンLv3
原初の赤:赤色の従者Lv5
原初の赤:愚者の軍団Lv3
原初の紫:竜鱗Lv3
原初の紫:魔人の盾Lv3
原初の白:マシラのごとくLv3
原初の黒:アクアウィターエLv3
原初の虚:究極獣化Lv5


GM:これらのエフェクトが千原君のものになります
千原海智:ヤッタネ
アーディル:すげぇ~!
三瀬川りんか:最強になっちゃった
アサーラ:最強マンだ
千原海智:あ!呑影の効果間違えて解釈してたかも
千原海智:さっき万象の虹で呑影コピーしたときに原初の~シリーズも一緒にもらえたのかと勘違いしていて
千原海智:今回のコンボに乾きの主を挟んでしまったんですが
千原海智:まだそれはコピーできてなかったっぽい えーとそうしたら装甲無視ではなくなります
GM:あ、なるほど では装甲値の23点分削って86点入りました
三瀬川りんか:装甲めちゃかた
千原海智:すみません!こっちのHP回復もなくなりまして
千原海智:千原海智の侵蝕率を7増加 (118 → 125)
アーディル:それでもすごいダメージだ
アサーラ:これが呑影の民…
千原海智:更にここでオートアクションして
千原海智:三瀬川さんとアサーラちゃんの全エフェクトのコピーを解除します
三瀬川りんか:わあ~い
アサーラ:ちからがもどってくる~
千原海智:よろしくね~
GM:OKです、では描写に入りましょう

千原海智:「よっし!」
千原海智:「僕の出番だ。張り切ってやっていくよ!」
千原海智:レネゲイドを吸収し、極彩色の輝きを宿した魔狼が這うように大地を駆け、ディアノウスの喉元を狙う。
千原海智:「影には影を」「悪役には───主人公を、だ!」
ディアノウス:(……我が影によって喰らえない異能があるとは)
ディアノウス:(否。あるいは、この男)
ディアノウス:『我が影すらも喰らおうと言うのか……?』
ディアノウス:口元に張り付いていた傲岸な笑みが消える。防壁のように積み重ねた影は、魔狼によって食い破られた。
ディアノウス:玉座に張り付けられた覇王の無防備な首元に、輝きを秘めた牙が突き立てられる。
千原海智:牙を突き立てた箇所から、影に秘められたその禍々しい意志、奪われた異能の数々、それらを把握。
千原海智:「君と同じことを」
千原海智:「君に、し返す!」
千原海智:覇王が宿す異能を、彼が奪ったものを、奪い返す。
ディアノウス:『我が、奪われる?我から奪う、だと?』
ディアノウス:『馬鹿な。この、覇王ディアノウスが、奪われるなどと……!』
千原海智:ますます魔狼の姿が膨張し、内側で荒れ狂う色の輝きが増す。身体の表面からは黄金色の粒子が舞った。
ディアノウス:たった今起きている事実を受け止められないかのように呟く。しかし、現にその身からは得たはずの力が失われていく。
千原海智:「びっくりしたかもしれないね。でもね。君ができることを、この千原海智ができない道理だってないだろう」
千原海智:「何せ、僕に不可能はない!」
ディアノウス:『っ、チハラ、カイチ……!』
千原海智:「そしてっ、奪えるんだから…返せもする!」
千原海智:そう言ってから傍らのアサーラさんと三瀬川さんを見て、仰々しい仕草で影を操ろうとし…
千原海智:(………)ピタッと動きが止まる。
千原海智:(奪ってるってことは)
千原海智:(今、彼女は『能力が使えない』ってことだから)
千原海智:(だから……)三瀬川さんを見て、そこから動けなくなる。
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:その迷いを理解したように、一度目を瞬いて。
三瀬川りんか:それから、目を閉じてふっと笑う。
三瀬川りんか:「……どうしたの?」
三瀬川りんか:「返してくれるんでしょ?」
千原海智:「……三瀬川さん」
千原海智:困った顔をする。そして、彼女の意志も理解して、それ以上言えない。
三瀬川りんか:「何て顔してんのさ」笑って。
千原海智:「……僕が」
千原海智:「僕が持ったままでもいいよ」
三瀬川りんか:「……ばかだなあ、千原くんは」眉を下げて「そんなの、ぜんぜん意味ないじゃん」
千原海智:「…そっか、うん」
千原海智:「うん」頷く。「…わかった。返すさ」
三瀬川りんか:「いいんだよ、千原くん」
三瀬川りんか:「だって……ここで終わりじゃないでしょ?わたしたちの旅は」
三瀬川りんか:「『次回に続く』んだからさ」
千原海智:「………」
三瀬川りんか:「こんな中途半端な形じゃ、打ち切りもいいとこじゃん」
千原海智:呆けたように瞬きして、笑う。「うん、うん、…ああ!」
三瀬川りんか:「君ならいつか何もかも全部ひっくるめて、笑っちゃうようなハッピーエンドにしてくれるって」
三瀬川りんか:「わたしはそう、信じてるから」
三瀬川りんか:笑って手を伸ばす。
三瀬川りんか:「だから、大丈夫」
千原海智:「ありがとう」
千原海智:笑う。
千原海智:「……407日ぶりに言うけど」
千原海智:「何もかものはじまりは、僕が、君の能力で命を救われたこと」
千原海智:「君は僕の命の恩人だから…、だから、僕は」
千原海智:「君の『窓』、嫌いになれないんだ」
千原海智:影に包まれた手を伸ばして、握り返す。
千原海智:瞬間、覇王が奪った異能が弾けて、彼女たちの身に再び宿る。
三瀬川りんか:「……」
三瀬川りんか:己の内に帰ってくる、忌むべき、そして何よりも慣れ親しんだそれを感じる。
三瀬川りんか:「……ありがと、千原くん」
千原海智:「うん…、どういたしまして」
アーディル:「……ったく」二人のやり取りを背にして
アーディル:「この状況で長々と見せつけてくれやがって。アイツを押さえてるこっちの身にもなれっての」
アーディル:ディアノウスを玉座に縛り付ける黄金の鎖が軋みを上げる。
アーディル:「アサーラ、もう歌えるな」
アサーラ:こくん、と頷いて
アサーラ:「はい、大丈夫です。お兄様っ」
アーディル:「よし、ならせいぜい盛り上げてやるとするか!」

GM:では、待機組の手番に移ります。三瀬川さんは行動値8に戻っているので、先にアサーラさん!
アサーラ:はーい
アサーラ:マイナーなし、メジャーでコンボ:【『語りかける』】《アドヴァイス》《弱点看破》《智将の眼力》《神機妙算》対象の次のメジャーアクションのC値-1、ダイス+3個、ラウンド中の攻撃力+21。
アサーラ:対象はPC全員!
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を14(→ 14)増加 (136 → 150)
千原海智:ありがとうございます~
三瀬川りんか:ありがたすぎる
アサーラ:演出!

アサーラ:カイチさんとリンカさんの二人を見る。わたしは、二人の事情を驚くほど知らない。
アサーラ:遠くから来て、なにか事情を抱えていて。
アサーラ:きっと、その言葉には迷いがあり、異能を持つことが常に良いわけでもないのだろう。
アサーラ:誰とでも会話するわたしの異能は、言葉に含まれる感情を他の人より多く感じとる。
アサーラ:ただ。
アサーラ:二人の間にあるものは、きっと悲しいものだけではないと、そう思えたのです。
アサーラ:「♪─────……」
アサーラ:声を高らかにあげる。
アサーラ:それは歌詞はなく、静かな音から徐々に高く歌い上げられる音程。
アサーラ:奪われた声の力が宿る。金色の粒子は細やかに空間を満たしていく。
アサーラ:石が動いた。風が擦れた。熱を持った。水が震えた。
アサーラ:声なき者達に宿る精霊たち。その全てに呼びかける。
アサーラ:かちゃかちゃ、びゅうびゅう、ぼうぼう、ひたひた
アサーラ:声なき声が答える。すべてじゃない。使役じゃない。
アサーラ:ただ、お願いの結果として。
アサーラ:「……きっと、良いことがあったのです」
アサーラ:それは千原くんとリンカさんにも覚えがあるかもしれない。
アサーラ:例えば、祭ばやし。屋台の喧騒が近づいてくる、否応なくハレの日を感じる盛り上がり。
アサーラ:歌だけではなく、この空間のすべてが、楽しく、盛り上げる。
アサーラ:『世界』が祝福する
アサーラ:「みなさん」
アサーラ:「楽しんでいきましょう」
アサーラ:ぱぁ、と金色の光が広がった

GM:では最後。三瀬川さんの手番となります。
三瀬川りんか:はい!
三瀬川りんか:マイナー うーん ジェネシフト……は怖いから無しで
三瀬川りんか:メジャーでコンボ【泥黎氾濫(ボーダーブレイカー)】
三瀬川りんか:《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:魔獣の衝撃》+《原初の黒:リミットリリース》+《スターダストレイン》+《破滅の天使》
三瀬川りんか:対象はエネミー全員
アサーラ:【支援】C値-1、ダイス+3個、攻撃力+61 ですわ!
三瀬川りんか:ありがたい~~
アーディル:《砂の加護》《砂塵霊》
アーディル:更にダイス+5、攻撃力+16だぜ
三瀬川りんか:ありがたすぎる~~~
アーディル:アーディル・アル=マリク・スライマーンの侵蝕率を6増加 (154 → 160)
三瀬川りんか:《破滅の天使》の効果でエフェクトやアイテムの効果によって達成値を下げられず、失敗にも出来ない。またカバーリングを行えません
アーディル:あっちょうど160超えたから+1!
GM:えげつないのよ
三瀬川りんか:せっかくなのでここでアサ―ラちゃんとアディ―ルさんへのロイスを昇華、C値を-2します
千原海智:ヒュ~ヒュ~
三瀬川りんか:ウオオ喰らえ!
三瀬川りんか:24DX2+2
DoubleCross : (24DX2+2) → 10[2,2,2,3,4,5,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,2,2,2,2,3,3,4,4,4,5,5,5,6,6,7,8,8,8,8,8,9]+10[1,1,1,2,3,4,4,4,5,5,5,5,6,7,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[2,3,3,4,4,4,5,6,6,6,6,6,7,7,8,8,10,10,10]+10[1,3,3,4,4,4,4,5,7,7,8,8,9,9,9,9,10,10,10]+10[2,2,2,2,2,3,3,3,4,6,6,7,7,7,8,8,9,10]+10[1,1,2,2,3,4,4,6,6,6,6,6,7,8,9,9,10,10]+10[1,1,1,2,2,3,3,3,4,4,5,6,6,7,8,10]+10[1,2,3,4,4,5,5,7,7,8,8,8,10]+10[2,2,2,3,3,6,7,9,9,9,10,10]+10[1,3,4,6,6,7,7,7,8,9,10,10]+10[1,2,2,3,4,6,6,6,6,7,10]+10[4,5,5,6,7,7,7,9,9,9]+10[1,2,2,2,3,4,5,6,8,8]+10[2,4,4,5,8,8,9,10,10]+10[2,2,3,3,4,6,8,10,10]+10[1,1,2,3,3,4,5,6,8]+10[1,2,6,6,7,9,9]+10[2,4,8,8,9,10]+10[3,5,8,9,9,10]+10[3,4,4,8,9,10]+10[3,4,5,5,6,10]+10[1,2,2,3,5,6]+10[4,5,7,7,9]+10[4,6,6,6,6]+10[1,2,3,5,7]+10[2,7,10,10]+10[3,3,9,9]+10[2,2,6,10]+10[4,5,8,10]+10[2,3,5,5]+10[3,4,9,10]+10[1,4,7,8]+10[1,1,2]+10[3]+10[9]+10[6]+10[10]+10[3]+10[10]+10[9]+10[9]+10[2]+10[9]+10[4]+10[8]+10[10]+10[7]+10[6]+10[5]+10[10]+10[3]+1[1]+2 → 523

アーディル:いいね~
アサーラ:やば~
千原海智:ヤ………ヤバすぎる
GM:まだなんだよな
三瀬川りんか:う~~~~~~ん
三瀬川りんか:せっかくだし全部盛りましょう 《妖精の手》
GM:出た…… どうぞ!
三瀬川りんか:1DX2+523
DoubleCross : (1DX2+523) → 10[4]+10[9]+10[3]+1[1]+523 → 554

三瀬川りんか:《妖精の輪》
三瀬川りんか:1DX2+554
DoubleCross : (1DX2+554) → 10[4]+10[4]+10[2]+10[8]+10[6]+10[6]+10[8]+10[7]+10[7]+10[2]+10[4]+10[6]+10[5]+10[5]+1[1]+554 → 695

三瀬川りんか:ヨッシャ!
千原海智:ヤバすぎる
アサーラ:つよ
アーディル:跳ねた!
アサーラ:ラウンド終わりだし重ねておきます。コンボ:【『お話をする』】《勝利の女神》達成値+24。
アサーラ:719に!
三瀬川りんか:やった~~~
アサーラ:アサーラ(・アル=マリク・スライマーン)の侵蝕率を4(→ 4)増加 (150 → 154)
千原海智:インフレしすぎてるよ~~
アーディル:気持ちいいぜ~
GM:719って何?一応ドッジします
アサーラ:回避出目がはねちゃうよ~~
ディアノウス:9dx>=719
DoubleCross : (9DX10>=719) → 10[1,2,3,3,4,4,5,10,10]+7[3,7] → 17 → 失敗

三瀬川りんか:避けないで~~
アサーラ:的確に回しては来るんだよなこの人
GM:無理に決まってるだろ!!ダメージをどうぞ
三瀬川りんか:えーと……
千原海智:何個…?
GM:あ、従者たちはガードとします
三瀬川りんか:72D10+5+20+61
DoubleCross : (72D10+5+20+61) → 352[10,9,2,2,1,5,6,6,8,7,8,4,1,5,9,2,3,1,4,5,6,10,2,10,6,2,5,2,9,6,8,2,5,7,9,2,2,5,1,1,5,2,3,6,1,7,8,10,8,7,3,3,4,4,8,2,2,9,1,9,6,4,5,5,6,1,2,8,2,5,6,2]+5+20+61 → 438

三瀬川りんか:死んでくれ~~~~~っ
千原海智:ヒェエ…
アサーラ:ヤベーですの
アーディル:デカすぎんだろ…
アサーラ:ファミコンならカンストしちゃう
GM:従者は消し炭、ディアノウスには装甲引いて415入って総計が501で……
GM:……倒れます。復活も奪われたので無し!
三瀬川りんか:ああっやった
アサーラ:やった!
千原海智:やったーー!
アーディル:やった~!
三瀬川りんか:三瀬川りんかの侵蝕率を33増加 (129 → 162)
GM:総HPは500でした。後一手番は持つと思ったのに……
アサーラ:きっかりだ…
アーディル:ピッタリだった
千原海智:すごい
三瀬川りんか:危なかった
アサーラ:お兄様のレベルが上がらなければ危なかった
GM:では、演出をお願いします

三瀬川りんか:「……ありがとう、アサ―ラちゃん」
三瀬川りんか:身体を満たし、充足していく力を感じる。深く息を吐き、集中していく。
三瀬川りんか:己の内にある力。それは死の運命と同義だ。
三瀬川りんか:その力はこれまで、自分の周囲のありとあらゆる人たちを死に追いやってきた。
三瀬川りんか:両親。親戚。友人。その誰もが、自分のせいで死んでいった。
三瀬川りんか:その事実から逃れる為に。それでも自分が生きていていいのだと信じる為に。かつての自分は、人を助けることに固執していた。
三瀬川りんか:誰かを殺してしまう以上に、誰かを助けることで許されるのではないか。そんな風に思っていたのだ。
三瀬川りんか:けれど今は、違う。この力は、己の為に使う。
三瀬川りんか:まだ、時折恐ろしくなる。最も自分の傍にいる彼を、いつかこの力で殺してしまうのではないかと。
三瀬川りんか:そう考える度に、逃げ出したくなる。彼を好きになればなるほど、失うことが、殺してしまうことが耐えがたくなる。
三瀬川りんか:けれど彼は、わたしのそんな運命ごと、変えてくれると言ったのだ。
三瀬川りんか:だからわたしは、それを信じたい。
三瀬川りんか:「……ディアノウス」
三瀬川りんか:掌を握り締める。同時に、乾いた破裂音と共に、空間に亀裂が走った。
三瀬川りんか:空間が断裂し、『窓』が開く。世界に、穴が空く。
三瀬川りんか:……気付けば、最初からそこに居たかのように、ディアノウスの背後に見知らぬ一団が忽然と佇んでいる。
三瀬川りんか:がらん、と、重く不吉な金属音が響く。
三瀬川りんか:擦り切れ、薄汚れた灰衣に身を包んだ集団。いずれも目深に被ったローブの中は、底知れぬ深い穴のような闇。
三瀬川りんか:一言も発さず、微動だにせず、ただ先導の揺らす歪んだ鈴の音だけが響いている。
三瀬川りんか:それは理屈でなく、見る者に否応なしに嫌悪と恐怖を掻き立てる、異常な──この世にあってはならない存在。
三瀬川りんか:彼らは豪奢な装飾を施された、巨大な箱──棺を担いでいた。
ディアノウス:『……!』
ディアノウス:振り向いたわけではない。しかし、気が付いている。
ディアノウス:彼女の異能は世界の鍵。異なる時空を結ぶ窓。そして――。
ディアノウス:その世界の理を無視した何かを呼び寄せる、忌むべき召喚の陣。
ディアノウス:『……チハラカイチ、ミツセガワリンカ』
ディアノウス:『異郷よりの来訪者たちよ』
千原海智:「…」視線をディアノウスに向ける。
ディアノウス:『忘れるな。我は決して忘れない。貴様らへのこの怒り、恨み、憎しみを』
ディアノウス:『たとえこの身が一度滅びようと。この命が絶たれようと』
ディアノウス:『いずれ必ず貴様らの命を喰らいに行く』
三瀬川りんか:「……」
ディアノウス:『その日まで、好きに暮らすが良い。好きなだけ束の間の安寧を過ごせばいい』
ディアノウス:『だが、忘れるな。それが仮初のものであることを』
三瀬川りんか:余りにも多くの死と破滅を見つめてきた、どこか冷めた目をディアノウスに向ける。
千原海智:「会いに来てくれるんだ」あっけらかんとした口調で言う。
三瀬川りんか:「言われなくても、わたし達はずっと楽しくやりますよ」
千原海智:「いいよ。待ってる! そしたら今度は、君と友達になれるように頑張るよ」
三瀬川りんか:「『身が滅びようと、命が絶たれようと』……」
三瀬川りんか:「……それで済めばいいけど」
千原海智:「んん? 何?」
三瀬川りんか:「さあ……分からないから」
三瀬川りんか:棺を担いだ集団に目を向ける。
三瀬川りんか:「わたしにも」
三瀬川りんか:ひたり、と。灰衣の内の一人が、棺の蓋に手を掛ける。
三瀬川りんか:重く巨大なものが擦れる音。やがて棺は完全に開ききり、ゴトン、と音を立てて蓋が地に落ちる。
千原海智:「…オウ」
三瀬川りんか:晒されたその中身には────何も無い。彼らのローブと同じく、底も見えない深い闇だけがどこまでも広がっている。
三瀬川りんか:瞬間、影の兵たちが散り散りに分解されていく。砕けた影の残滓が、棺の中へと吸い込まれていく。
三瀬川りんか:そしてディアノウスの身体は、指先から見る間に腐り、風化し、白骨と化していく。
ディアノウス:『がっ……』
ディアノウス:憤怒、怨嗟、憎悪。昏い感情ばかりの灯っていた瞳が、驚愕へと変わる。
ディアノウス:そしてほんの一瞬。恐らく、彼にとっては生涯初めて。
ディアノウス:覇王の瞳は恐怖に染まった。
三瀬川りんか:肉体が、レネゲイドが、あるいは魂とでも呼ぶべきものが。バラバラに分解され、底知れぬ棺へと呑み込まれていく。
アーディル:「……ったく、とんでもねえな」頬を冷や汗が伝う。
三瀬川りんか:やがて全てを闇の内に収めると、蓋はゆっくりと閉ざされ、灰衣の一団と共に虚空に溶けるように消えていった。
千原海智:「でも」首を傾げる。
アーディル:覇王を玉座に縛り付けていた鎖は、彼の王が棺に収められると同時に解けて落ち、元の砂へと還った。
千原海智:「僕らの勝利!…だよね?」
三瀬川りんか:「うん……だよ」額の汗を拭い、息を吐く。
アサーラ:チチチ、と鳥の声が聞こえる。光の粒子が象った鳥がのどかに鳴く
アーディル:「ハッ、そりゃどっからどう見てもな」
アサーラ:気づけば祭り囃子の喧騒も遠く。召喚された者達が消えると同時、光の粒子も吸い込まれていって。
アサーラ:ふぅ、と恐怖と畏怖に強張った身体から息が抜ける。
アサーラ:「………はいっ」
アーディル:主の居なくなった玉座を見上げて
アーディル:「光在る所常に影は在り。不滅の覇王ディアノウス」
アーディル:「果たして光も届かない正真正銘の闇の中からも帰ってこれんのか、ゆっくり確かめてやるとするか」
アーディル:「末永く、な」
アサーラ:音が遠くなる。
アサーラ:すべてが終わり、暴虐と畏怖を振りまく者共は消えて、精霊は静かに音をひそめる。
アサーラ:カラン、と玉座に石が当たった。
アサーラ:それは砂が偶然固まったような儚い塊で、球体に角がついたような人形にも見える。
アサーラ:まるで絵本に出てくる"暴君"の挿絵のような塊。
アサーラ:それがパキ、と割れて、砂になって風に巻かれた
アサーラ:「……これで、」
アサーラ:絵本にはなんと書いてあったか。そう────
アサーラ:「めでたしめでたし、ですね」
アーディル:「ああ」アサーラの肩を抱く
アーディル:「そして───」
GM:To be continued.――彼らの物語は続いていく。

―――

GM:バックトラックに移りましょう。今回のEロイスはこちら。

・飢えたる魂
・予告された終焉
・傲慢な理想
・傲慢な理想
・傲慢な理想
・傲慢な理想
・傲慢な理想
・傲慢な理想


アサーラ:とっても傲慢!
GM:ディアノウスが生存した場合、これによって世界中のオーヴァードを殺害した上でエフェクトを強奪する予定でした
三瀬川りんか:やばすぎ
アサーラ:やば
アーディル:マジで世界の危機だった
GM:という訳でEロイスは8枚!振ったり振らなかったりしましょう
アーディル:カンパニー効果でダイス1個増えてるのも忘れないでね
千原海智:お兄様さすがすぎる
三瀬川りんか:サイコ~
アサーラ:流石ですお兄様~
アサーラ:振ります
三瀬川りんか:勿論振ります
千原海智:振ります~
アーディル:フルぜ!
千原海智:125-8d10 まずはEロイス分
DoubleCross : (125-8D10) → 125-34[4,8,1,1,1,9,2,8] → 91

アサーラ:154-8d10 Eロ
DoubleCross : (154-8D10) → 154-55[10,10,2,7,5,8,9,4] → 99

三瀬川りんか:162-9D10
DoubleCross : (162-9D10) → 162-54[10,7,2,7,5,8,5,4,6] → 108

アーディル:160-8d10
DoubleCross : (160-8D10) → 160-34[1,7,1,10,1,7,2,5] → 126

千原海智:残りロイス5個とカンパニー分 1倍振り
千原海智:91-6d10
DoubleCross : (91-6D10) → 91-30[10,4,2,10,2,2] → 61

アサーラ:99-6d10 等倍
DoubleCross : (99-6D10) → 99-26[4,5,7,6,1,3] → 73

アーディル:メモリーを使用して更に-10。116
アサーラ:ギリギリ5点ですわ
千原海智:4点です~
三瀬川りんか:どう振るのが丁度いいかな…… メモリー1個使って98に
アーディル:ロイス5、倍振り
三瀬川りんか:で3個で等倍振り
三瀬川りんか:98-3D10
DoubleCross : (98-3D10) → 98-13[2,10,1] → 85

アーディル:116-11d10
DoubleCross : (116-11D10) → 116-53[5,7,2,1,9,7,1,10,4,6,1] → 63

三瀬川りんか:5点!
アーディル:3点!
GM:では経験点換算に移行します
GM:いつもの諸々で5点、今回の目標である遺跡の調査及びディアノウス討伐を成し遂げたので10点
GM:そしてディアノウスのEロイスが8個で23点+侵蝕分かな。ミドルの分はもう換算してるので
アサーラ:28点!
アーディル:26点!
千原海智:27点!
三瀬川りんか:28!
GM:ええと、それにミドル分の経験点も足して3で割るから……
GM:C((18+18+18+18+28+26+27+28)/3)
DoubleCross : c((18+18+18+18+28+26+27+28)/3) → 60

GM:一回のセッションでこれマジ?GMも経験点いただきます
千原海智:いっぱいそだってー
アサーラ:グングン
三瀬川りんか:最強GMになっちゃう
アーディル:たくさん食べな
GM:もぐもぐ



【ED】

GM:ディアノウスとの激闘を終えて遺跡を出た君達は、ラシャド当人によって出迎えられた。
ラシャド:『……どうやら、無事に済んだようだね。何よりだ』
三瀬川りんか:「あれっ、わざわざ来てくれたんですか?」
アーディル:「これが無事に見えるか?ま、死なずに済んだのは事実だがな」ボロボロのローブを広げる
千原海智:「わざわざ来てくれたんだ!嬉しいな!」
ラシャド:『僕が依頼したのだから、出迎えくらいはね』
ラシャド:『それに兵を派遣するのは少し不都合もあるし』
アサーラ:「不都合、ですか?」
アサーラ:「…確かに、大勢でやってくるのは大変かもしれませんね」むむ、と道中の道幅などを考えてます
アーディル:「ここであったことを公にはしたくないってことだろ。軍を動かせば嫌でも目立つからな」
アサーラ:「……あっ、なるほど!」
三瀬川りんか:「偉い人も大変なんですねえ」
ラシャド:アーディルの言葉に頷いて。 『僕とカイリで来れば、ただのいつもの道楽と言い張れるという訳だ』
千原海智:「公にはしたくないってことは…」首を傾げる。
千原海智:「今回の事件が公にならないってこと?」
アサーラ:("暴君"の復活。未然に防がれたとは言え、いつの間にかそんな事があったと聞かされたらびっくりしてしまいますね)うんうん。
カイリ:『ええ。公然と明かすには規模が大きすぎる話ですので』
カイリ:当然のように王子の傍らに控えたカイリが頷く。
アーディル:「俺達は別にそれで構わんが、アンタに取っちゃあ損な話じゃないか?」
アーディル:「なんせ覇王討伐を指揮した英雄だ」
アーディル:「民が知ったら黙っちゃいないだろうさ。次代の王は決まったようなもんだ」
ラシャド:『前にも言っただろう?僕は玉座には興味が無いんだ』
ラシャド:『救世の英雄、まして次代の王なんてとんでもない。兄さんに任せるさ』
アーディル:「ハッ、欲のないことだな。羨ましいぜ」
三瀬川りんか:「千原くん的にも目立てなくて不満じゃない?」
千原海智:「僕をなんだと思ってるのさ!」
千原海智:「別に、覇王討伐をした英雄だとみんなにチヤホヤされなくたって…」「…されてもいいな…」
三瀬川りんか:「やっぱ目立ちたいんじゃん」
アサーラ:「新しい歌が出来ちゃいますね」
千原海智:「でもそう、そうだ。あれはまさに討伐!って結末だったよね」
千原海智:「もう一回封印するよりすごい事をしたと思うな、僕は!」
アサーラ:「はい。眠っていただくより……なんというか……」
アサーラ:「すごかったです」思い出してぶる、と身震いする
三瀬川りんか:「うーん……どうなったんだろうね」少し苦笑する。
アサーラ:「リンカさんにもわからないんですね…」
アーディル:「ま、あれで消えてなかったら正真正銘の化け物だな」
千原海智:「この後、あそこはどうするの?今回のことみんなに内緒にするなら、そのままにしておいた方がいいのかな」今まで居た遺跡を振り返る。
ラシャド:『今までとほぼ同様に取り扱う予定だよ』
アーディル:「実際どうなんだ?封印の必要がないならこの遺跡も晴れてお役御免だが」
アーディル:「ほう、流石に用心深いな」
アサーラ:「封印が無くなっても、道中は危険ですものね…」
ラシャド:『君達の功績によってディアノウスも消滅したようだし。であれば、こちらから必要以上に手を加える必要もないだろう』
ラシャド:『アサーラ嬢の言う通り、危険な遺跡であることに変わりはないしね』
アサーラ:こくこくと頷く。「今まで通り秘密にして、明日からはいつもどおりですね」
千原海智:「いつもどおりか…」
アサーラ:「呑影の方々も、復活させるものがなければわざわざ入らないでしょうし…」
千原海智:「ねえ、ラシャドさん。アーディルさん。呑影の民の人達、どうにか助けてあげられないのかな」
アーディル:「そうだな……」ちらりとラシャドを見て
アーディル:「王国はどういった沙汰を下すつもりだ?」
アーディル:「俺が思うに、今回の事を秘匿するのは、連中のためでもあると踏んでるんだが」
三瀬川りんか:「そうなんですか?」
ラシャド:『流石に鋭いね』 ふっと微笑んで。
三瀬川りんか:「確かに……バレたらもっと風当たりやばくなりそう」
ラシャド:『そもそも、今回の件は僕の一存だ。故にこの事実を知っているのも僕と、カイリと、後は君達だけ』
ラシャド:『実際に解決できたのだから、公にする意味も必要もない。というのが一つ』
千原海智:「おお」頷く。
アサーラ:「……他にも理由が?」
ラシャド:『異世界の君が言う通り、呑影の民への批判や蔑視を荒立たせないようにというのが一つ』
ラシャド:『事の発端も、呑影の民に積もり積もった悲嘆や絶望が所以だろうからね』
ラシャド:『そしてもう一つ』
ラシャド:『今回の件を理由に、僕個人として呑影の民とパイプを繋ぎたい』
ラシャド:『そのために売れる恩は売っておこうというのが理由になるかな』
三瀬川りんか:「うわ~……抜け目ないな~……」
千原海智:「おお……クールガイがここにももう一人…」
アサーラ:「……良いと思います」
アーディル:「なるほどな。なら丁度良かった」
千原海智:「おお?」アーディルさんを見る。「ちょうどいいの?」
アーディル:「あいつら、俺の商会に預ける気はないか?」
アーディル:「奴らは里を抜けた身だ。どうせあのまま放り出しても野垂れ死ぬだけだろ。少なくともほとぼりが冷めるまでは匿うしか無い」
アーディル:「かといってアンタが直接匿うのも体面が悪いだろ?」
アサーラ:「呑影の民の皆さんと話したのは少しだけでしたけど……皆さん、悲しそうでした」
アサーラ:「御伽噺の"呑影の民"じゃなくて、一人ひとりとお話する機会ができればきっと、仲良くできる人も居ると思います」
ラシャド:『体面に関して言えば、ちょっと悪いくらいの方が僕としては都合が良いけれど。勘繰りを受けるだろうとは危惧してたところだ』
アーディル:「だろう?その点、ウチは誰が出入りしても怪しまれないし、アンタとの取次も簡単だ」
アーディル:「人手も足りなかったしな」
ラシャド:『分かった、君に任せよう。呑影の民との接触はこちらで図るから、後は伝書なり王宮なりでやり取りとしようか』
千原海智:「おお……!」
アーディル:「助かるぜ。商人が手ぶらで帰るのはどうにも座りが悪かったからな」
アーディル:「王室と異能の民とのパイプに一咬みできるなら悪くない拾い物だ」
アーディル:「それに、なんだ」
アーディル:「呑影の民は確かに謂われなく迫害され、追いやられて来たが」
アーディル:「いつの間にかその立場に慣れ、自分から人との関わりを断って隠れ潜むようになっちまった」
アーディル:「人間ってのは現金なもんだ。ガキの頃聞かされたお伽噺より、目の前の利益を信じる」
アーディル:「他人を助けて、その分助けてもらう。商売のイロハくらいは教えてやるさ」
ラシャド:『……ああ。彼らにとっても良い経験になるだろう。よろしく頼むよ』
千原海智:「win-winってやつ、だ」真似するように言って笑う。
アーディル:「十年早え」笑いながら肘で小突く
千原海智:「ふふふ」小突かれる。
ラシャド:『後は……そうだ。裏市場の後始末についても伝えに来たんだ』
アサーラ:「わ、わたし達が商品になっていた市場ですね」ごくり、と喉を鳴らす。
アサーラ:「……どうなったんですか?」
ラシャド:『例の裏市場の主催者は無事取り押さえた。参加者も大半は身柄を確認できてる』
ラシャド:『あれだけの催しは誰にでも出来るものじゃない。挿げ替える頭にも困るだろうし、暫くは安泰じゃないかな』
ラシャド:『劣化の真似事は絶えないだろうけどね』
千原海智:「良かった。あのやたら強い砂使いの人たちも捕まったんだ」
三瀬川りんか:「これで一件落着だねえ」
アサーラ:「熱砂紅蓮隊の方々ですね。争いには慣れているようでしたが…なるほど」
アーディル:「それは良いな。アイツラこそしっかり裁くべきだろ。なにせアサーラを売ろうとした連中だからな」
アサーラ:売り場に並ぶ前に過ごした日々で見た顔を思い出しています。
アサーラ:「扱いは丁重にしていただいたので、お話をしに行ったほうが良いかもしれませんね……」独り言のようにつぶやく
ラシャド:『いや、それが……』 少し眉が下がって。
アサーラ:「?」
ラシャド:『その熱砂紅蓮隊の頭領及び幹部二名は脱走したらしい』
千原海智:「えっ!」
ラシャド:『確保できたのはあくまで市場を主催していた運営側の人員だね』
千原海智:「た、たくましいというか…抜け目ないというか…」
アーディル:「そうか……外から手引する奴を残してやがったな」
アサーラ:「ルミエナさんは面倒見の良いお方でしたからねぇ…」すごいなぁ、という響きを込める。
ラシャド:『なんでも、ハゲワシが彼らを攫うように連れて行ったとか。獣憑の民辺りが隊に居るんだろうね』
アーディル:「忌々しいが、あの男ならそのくらいの準備はしてもおかしくねえか」
三瀬川りんか:「うえ~……全然落着してないじゃん」
千原海智:「フフフ。物語みたいに、きれいなめでたしめでたしとはいかなかったね」
アサーラ:「あう…」先程自分が言った『めでたし』を思い出してちょっと照れる。
アーディル:「そんなもんさ。俺達は生きてて、生きてる限り物語には続きがある」
千原海智:「うん」嬉しそうな表情になる。
三瀬川りんか:「続き……続きと言えば……」
千原海智:「うん?」
三瀬川りんか:「無事にディアノウスをやっつけたわけですけど……」
三瀬川りんか:兄妹に目を向ける。
三瀬川りんか:「お二人は……その……言ってた通り……」
千原海智:あっという顔をする。
三瀬川りんか:「やるんですか……?挙式とか……?」
アーディル:「おう、そうだな」アサーラの方をひと目見て
アーディル:「いつまでこっちに居れる?式にはぜひ呼びたいんだが」
千原海智:「やるんだ……」こっちが照れる。
アサーラ:その言葉と目線に思い出したようにボ、と沸騰して縮こまる。
三瀬川りんか:「え~~~っ!どうするどうする?」はしゃいだ様子で
千原海智:「あんまり長居するわけにはいかないけど…」
千原海智:「でも、せっかくだしお祝いしたい…よね」三瀬川さんの様子を見て笑う。
三瀬川りんか:「だよね!!!」
三瀬川りんか:「絶対行きます!!」
千原海智:「絶対行くことになりました」
アサーラ:「ぜ!!」調整を間違えた大声。「……ぜ、ぜひ。いらしてください」
アサーラ:「その……お二人に祝って頂けると…」
アサーラ:「うれしいです……」縮こまる
アーディル:「おう、ありがとよ」快活に笑って
アーディル:「とは言え、流石にすぐにとは行かねえ。多少の準備も要るしな」
アーディル:「今日のところは……」ラシャドの方を伺って
アーディル:「どうだい?ずっとここで立ち話するのも華がない」
アーディル:「宴の一つくらいは用意してくれてるんだろ?」
ラシャド:『勿論。事情からあまり大々的に出来ないのが申し訳ないけれど』
ラシャド:『王の血筋の末席として、精一杯。世界を救った英雄をもてなそう』
アーディル:「構わないさ。酒と飯と歌。でもって隣にいい女がいれば何であれ宴だ」
アーディル:「勿論、歌う詩は決まってる。異邦の旅人と、砂漠の兄妹の物語」
アーディル:「今日出来たての新曲だ。そのくらいは良いだろう?」
アーディル:「歴史家の筆は取り上げられても、詩人の口を塞ぐことはできない」
アーディル:「きっと末永く、民の間で語り継がれることになるぜ」



【ED2/アサーラ&アーディル・アル=マリク・スライマーン】

GM:事件は秘密裏に収束したものの、君達の身辺が落ち着いたという訳ではない。
GM:何故なら君達――アーディル・アル=マリク・スライマーンとアサーラの婚礼が決まったためだ。
GM:日取りの決定、祝宴の準備、方々への招待、それらに纏わる様々な雑務。行うべきことはむしろ事件の最中より多いほど。
GM:そのため、特にアーディルは息をつく暇もないほどの激務に追われ、二人でゆっくりと話す時間を取ることさえ出来なかった。
GM:慌ただしいまま数日が経ち、今日この日に礼装の衣装合わせまで事が進んだことで、ようやく二人きりで話す時間が生まれたのであった。
アーディル:「考えてみると」どさり、とくたびれた様子で椅子に深く座る。
アーディル:「初めてじゃないか?こうして二人でゆっくり出来るのは」
アサーラ:「はい……そうですね」ス、と椅子に座る姿は毅然としようとしているが、生来の体力の無さから少し疲れも見えた。
アサーラ:「あの一件から、ずっと休みなしでしたものね」
アサーラ:「お兄様も疲れていませんか?」
アーディル:「流石にこれだけ働き詰めだと参りもする。けどまあ」
アーディル:「他ならぬアサーラのためだ。こうしてお前の顔を見れば疲れも吹っ飛ぶさ」
アーディル:テーブルに置いてあった葡萄を一粒取って口に放り込む。
アーディル:「お前こそ、疲れたなら休んで良いんだぞ」
アサーラ:「お兄様……」その言葉にん、ん。と少し照れたように目を彷徨わせる。
アサーラ:顔を見れば、と言われたので顔はそむけない。
アサーラ:「わたしは大丈夫です。いえ、疲れては居ますけど……」
アーディル:「後の準備ならオレ一人でもなんとかなるし」
アーディル:「カイチにリンカ。あいつらと会えるのも残り僅かだ」
アーディル:「気晴らしに遊んでくればあいつらも喜ぶさ」
アサーラ:「……はい。お二人は旅人と言っていましたからね」
アサーラ:「だから、色々お話したいことはあるんですけど……」
アサーラ:チラチラ、と兄の顔を見ながら、少しだけ悩んで。
アサーラ:自分の座ってる椅子をちょっとだけ近づける。
アサーラ:「……今は、お兄様のそばにいたくて」
アーディル:「なんだよ。今更遠慮なんて……」
アサーラ:「だめ、でしょうか」恐る恐る目を見る。
アーディル:「……いや」小さく笑って見つめ返す
アーディル:「俺も本当は、片時も離れたくないと思っていたとこだ」
アサーラ:ソワソワと座り直しながら、ホ、と息を漏らす。
アサーラ:「……はい。わたしもです、お兄様」
アサーラ:「子供の頃に離れ離れになって、いつかまたお会いできると思って………」チラリ、と候補として運ばれた色とりどりのドレスに目を向ける。
アサーラ:「その、こういうことになると思うと、夢みたいだなって思ってます」
アーディル:「夢なもんかよ」
アーディル:肩を抱き寄せて「俺もお前も、ちゃんとここにいる」
アーディル:「今も、これからも、何をしたっていいんだ。そうだな……」
アーディル:「あいつら程遠くじゃあないが、旅に出てみるのも良いかもな」
アサーラ:体ごと包まれるように身を寄せる。
アサーラ:「旅、ですか。………ふふ」
アサーラ:「懐かしい。昔、お兄様の"旅"についていこうとして、怒られてましたね」
アーディル:「もともと行商で国中を回るのも仕事の内だし、他所の国に交易にだって行ける」
アサーラ:子供の言う他愛ない"冒険"だった。昔は少し歩くだけでも止められたものだった。
アーディル:「はは、あったなそんなことも」
アサーラ:「……はい。ありました」
アサーラ:「わたし、着いていきたいです。外の国を見たことがないですから」
アサーラ:「お兄様はいろんな所を見て回ったのですよね?」
アサーラ:「わたし、それを一緒に見てみたいです。自分の足と目で、お兄様と一緒に……」
アーディル:「そうだな。西の騎士公国から東の帝国まで。けどまだまだ行ってない所のほうが多い」
アーディル:「北の果てには年中溶けない氷でできた島があるって言うし」
アサーラ:ワクワクとした顔で、語られる土地の話に心をくすぐられる。
アーディル:「南にはドラゴンの谷が。まああの辺は命がけだから気楽には行けないけど」
アーディル:「いいぜ。一緒に行こう。鳥たちの詩で聞いた話がどこまで本当か、確かめてみると良い」
アサーラ:「はい。皆さんの歌う詩はとても幻想的で、色とりどりで。部屋の中が鮮やかになるのです」
アサーラ:「きっと大変だと思います。遠くて険しくて……でも、カイチさんとリンカさんは、とても楽しそうでしたから」
アサーラ:「あんなにふうに、私とお兄様もなりたいです。一緒に色んなものを見て、笑いあえるような二人に。」
アーディル:「そうだな……俺達だって、きっと楽しいさ」
アーディル:「この世界は、俺達の世界だ。俺達はここから外には行けないが……」
アーディル:「ここにずっと居られる。十年先も二十年先も」
アーディル:「ガキの頃に見た景色も。今見たらきっと変わっているはずだ」
アーディル:「そういうのを、一緒に……」そこまで話して、ふと黙り込む
アーディル:「……なあ、アサーラ」
アサーラ:「………?」
アサーラ:「何でしょう、お兄様」
アーディル:「故郷に……シャフルカンに帰りたいか?」
アサーラ:「…………」
アーディル:「俺は今更あの街にも、地位にも未練はない。けど……」
アーディル:「責任はある」
アサーラ:「責任、ですか?」
アーディル:「ああ……なあ、アサーラ」
アーディル:「お前から見て、ガキの頃の俺は立派な兄貴だったか?」
アサーラ:「…………」思い出す。閉じこもる部屋の風景と、そこに彩りを添えてくれる金色の兄の姿。
アサーラ:「……私にとって」
アサーラ:「お兄様が恥ずかしかったことなど、一度もありませんでしたよ」
アサーラ:「ずっと、わたしのあこがれで、素敵なお兄様です」
アーディル:自嘲気味に笑って「なら、俺の背伸びも捨てたもんじゃなかったな」
アサーラ:「背伸びをしてらしたんですか?」
アーディル:「お前にだけはそう思われたくて必死だった」
アサーラ:「そ、そうだったんですね」
アサーラ:「全くわかりませんでした…」
アーディル:「子供の世界じゃ、些細なことで尊敬されるもんだ。運動が出来たりとか、いろんな遊びを知ってたりとか」
アーディル:「けど、大人にとってはそうじゃない」
アーディル:「なんたって俺は異能を使えなかったからな」
アサーラ:「…………金砂の異能ですか」
アーディル:「お前をさらった連中の親玉を見ただろ?金砂の民の間では、錬金術の資質こそが唯一評価される」
アーディル:「それが出来ないやつは落ちこぼれだ。まして領主の息子がその出来損ないと来たら」
アサーラ:ラムカディアと呼ばれる男の振るった、物質の作成を反転させた崩壊の異能。方向性はどうあれ、あの出力は抜きん出ていた。
アーディル:「父上をよく思ってない連中はさぞ楽だったろうぜ。味方を集める大義名分には十分だ」
アーディル:「だから、あれは俺のせいなのさ」
アサーラ:「……………そんなこと、が」
アーディル:「父上や母上が死んだのも、お前が何年もの間外に出られなかったのも」
アーディル:「俺に責任がある。だから、俺は……」
アーディル:「お前が望むなら、あの街を奪い返すことだってしてみせる」
アサーラ:シャフルカンでの政変。ある日いきなり自分を襲った刺々しい感情と、家族との別れ。
アサーラ:「………………お兄様」
アーディル:「家族を殺し、俺達を離れ離れにした連中に報いを受けさせることだって出来る」
アーディル:「アサーラ、お前はどう思う?」
アサーラ:少しだけ言葉に迷う。
アサーラ:言葉を紡ごうとい唇を開いては閉じるのを数回。
アサーラ:するり、と椅子から立ち上がり、正面に向かい合う。
アサーラ:「あの、ですね。………あの」
アサーラ:ぎゅ、と。身長の差からいつもは上にある顔をまっすぐに見て、正面から抱きしめる。
アサーラ:「すみません、アサーラは分かりません。………お兄様がそうやって考えていたことも、周りからどう見られてるかも、知りませんでした」
アサーラ:「けれど」
アーディル:「ん……」少し驚くが、抵抗せず腕に包まれる。
アサーラ:「わたしが知っているよりずっと。お兄様は頑張ってくださったんですよね」
アサーラ:ぎゅ、と言葉以外で伝えようと、おそらくは労いと呼ばれる感情を体温とともに伝える。
アサーラ:「だったら、アサーラは満足です」
アサーラ:「奪われたとか、責任とかではなく………お兄様は、自分の欲しい物を手に入れてください」
アサーラ:「世界を回って知らないものを見るのも、シャフルカンの故郷に戻るのも……お兄様が望むものを、手に入れてください」
アサーラ:「そうして、貴方が楽しそうに笑ってくれる顔が」
アサーラ:「わたしは大好きです」
アーディル:「……ありがとう、アサーラ」妹の背に手を回して
アーディル:「けど、欲しい物ならもう手に入ったよ」
アサーラ:「……そうなんですか?」
アーディル:「ああ、お前がいる」
アーディル:アサーラの胸に顔を埋める「俺はお前さえ居てくれれば、他に何もいらないんだ。ずっと昔から」
アーディル:「だから今は、お前の欲しい物が、俺の欲しいものだ」
アーディル:「お前が愛しいと思うものを俺も愛そう。そして……」
アーディル:「お前が憎まないのなら、俺も憎まない」
アサーラ:「……………………」
アサーラ:抱きしめた兄の、少し硬い髪の毛に指を通す。
アサーラ:「……ふふ、お兄様は、実はとっても謙虚なんですね」
アーディル:「……馬鹿を言え。逆だよ」
アーディル:「俺は世界一欲張りな男だ。その点じゃディアノウスにも。イブの野郎にも負けないさ」
アーディル:「この世界で一番美しい宝石を、独り占めにしたいと思ってるんだからな」
アサーラ:「…………えへ」
アサーラ:少しだけはにかんで。
アサーラ:「いいえ、お兄様」多分初めて、兄の言葉を否定する。
アサーラ:「それでもお兄様は、謙虚な人なんです。だって」
アサーラ:「わたしのほうがきっと、ずっとずっとずーっと、わがままな事を考えてます」
アサーラ:「西方の騎士も、東方の帝国も、北にも南にも、今まで見たことのないものをいっぱい見て、知って」
アサーラ:「その世界のことを、見たものを、好きだなぁって思いたいんです」
アサーラ:「……怖かった呑影の民の人たちのことだって、きっと」
アサーラ:「怖がったり、憎む暇なんて無いくらいに、全部知りたいです」
アサーラ:「…………それでね。いつか、ちょっとだけしか居れないカイチさんやリンカさんを迎えて、言うんです」
アサーラ:「『わたしの好きな世界を案内してあげます』、って。」
アーディル:「ふ、そいつはまた……」腕の中で肩を震わせて笑う
アサーラ:照れるように、抱きしめる力を強める。
アーディル:「ワガママな話だな。付き合わされる奴は大変だ」
アサーラ:「はい。実はわがままなんです。大変なんです」
アーディル:「ああ、そんなことのお供は、よっぽど強くて、頭が回って、金があって」
アーディル:「お前のことを心底愛してる奴じゃないと務まらねえ」
アサーラ:「はい。とってもハードルが高くて大変です」
アサーラ:「きっと、付き合えるのはこの広い世界でも、一人ぐらいしか居ないんじゃないんでしょうか」
アサーラ:「だから……………」抱きしめた体を少し離して、まっすぐに目を見る。
アサーラ:「わたしを、独り占めしてくれますか?」
アーディル:「……ああ」その言葉と表情に、静かに息を呑んで
アーディル:「今すぐにでも」
アーディル:もう一度、力強く肩を抱き寄せて口付けする。
アーディル:「そして、これからも」少女の体を支えて、ゆっくりと、優しく
アーディル:豪奢な絨毯の上へと、二人の体が重なって倒れ込む。
アーディル:「死が二人を分かつまで」
アーディル:「……いや」
アーディル:「死んでも離さないから覚悟しな」
アサーラ:ふわり、と身を横たえる。
アサーラ:なんだかとってもドキドキして、唇からはしびれたような感触と、ドクドクとした心臓から流れる音が体を巡って。
アサーラ:きゅう、と小さくなった自分の意識が不思議と自分を見るような感覚。
アサーラ:それは多分。今まで知らなかったような。とても良く知っていたような。
アサーラ:今まで姿の見えない透明のものの形が、その時初めてわかったような気がする
アサーラ:あぁ、わたしはこの人を。
アサーラ:「………はい」
アサーラ:「これからもずっと、愛しています」
GM:それから先は、二人だけが知るべき話。



【ED3/千原海智&三瀬川りんか】

GM:王宮にまで出入りを許された新興商会の主と、奇跡的な再会を果たしたその妹の婚礼は盛大に執り行われた。
GM:幅広く築かれた人脈から選ばれた客人達。地方を問わず取り寄せられた食材による贅を尽くした料理。華々しく飾られた式場。
GM:厳かな式が終われば、後はただ若い二人を祝うための(あるいはそれを口実にした)宴となる。酒や歌が浮かれた空気を更に盛り立てた。
GM:そんな喧騒から少しばかり離れ、式場から出た先。そこに二人の人影がある。
三瀬川りんか:心地良い夜風にあたりながら、宴の喧騒を遠くに聞いている。
三瀬川りんか:「すごい宴会だったね~」
千原海智:「うん…みんな幸せそうで、本当に良かった」目を細め、喧噪の方を一瞥する。
三瀬川りんか:「アサ―ラちゃん、すっごい綺麗だったなあ」
千原海智:「ウェディングドレス……」
千原海智:「……」「三瀬川さんも憧れる?」
三瀬川りんか:「え~~?」
千原海智:「い、いやだって…」照れたように唇をとがらす。
三瀬川りんか:「……まあそりゃ……一応?いつか着てみたいなとは……思ってますけど?」
千原海智:「あっ…そーー、そうなんだ……そうですか……」
千原海智:「……」聞いておいて話題を続けられなくなる。
三瀬川りんか:「そうだよ。……もー何なん~~」けらけら笑う。
千原海智:「むむむ…あてられたのかも、あの二人に…」
三瀬川りんか:「千原くんは分かりやすいなあ」
千原海智:「うえっ」
三瀬川りんか:「でも、そうだね。アディ―ルさんもほんとに幸せそうで……」
三瀬川りんか:「……一体いくらかけたんだろね、この宴」くすくす笑う。
千原海智:「いくらかけても良いんだ、とか言いそうだね」こっちも笑う。
千原海智:「彼らと出会えてよかったな。幸せをお裾分けしてもらえたみたいで…」
千原海智:「この世界で過ごすの、すごく楽しかった。…君は?」
三瀬川りんか:「わたしも!一時はどうなることかと思ったけどね~」
三瀬川りんか:「大冒険だったね。ディズニーみたいで」
三瀬川りんか:「いい時に来られたなー。わたし達はいつもそうかもだけど」
千原海智:「あ、良いね! その発想」
千原海智:「そういう事にしよう。僕らはいつも、いい時に世界に来ているんだ」
三瀬川りんか:「そうそう、いつもクライマックス直前って感じだもんね」
千原海智:「そして、ハッピーエンドを掴み取る!」大げさにポーズを決める。
千原海智:「僕ら、すごくかっこいい…」
三瀬川りんか:「そういうことですなあ」おざなりにぱちぱち拍手する。
千原海智:「……まあ、だから」
千原海智:「ハッピーエンドの最中に、寂しいお別れのシーンを入れるのは野暮だからね」
千原海智:「僕らは、このままひっそりと旅立つのがちょうどいい。じゃない?」
三瀬川りんか:「かっこつけなんだからなあ」
三瀬川りんか:「ん。でもそうだね。同感かな」
千原海智:「うん」穏やかに笑う。「君ならそう言ってくれると思ってた」
三瀬川りんか:軽く掌を翳すと、二人が通るのに十分な『窓』が開かれる。
三瀬川りんか:「……いや~……」
三瀬川りんか:「……今回は一瞬、行けるかもって思ったんだけどなあ」小さく苦笑する。
千原海智:「……ん」「うん」
千原海智:「……大丈夫?」
三瀬川りんか:「落ち込んでるわけじゃないよ?それは大丈夫」かぶりを振って
三瀬川りんか:「でもねー、ちょっと思ったんだ」
三瀬川りんか:「わたし達が旅を始めて、もう1年になるでしょ?」
三瀬川りんか:掌を組んで、伸びをするように伸ばす。
千原海智:「うん」頷く。
三瀬川りんか:「いつまで続くのかなあ、って」
三瀬川りんか:「あと1年か、10年か、もっとか……」
千原海智:「……」
三瀬川りんか:「もしかしたら、最後まで終わらないのかも」
三瀬川りんか:「千原くんはどう思う?」
千原海智:「……」「……僕は」
千原海智:「それでもいいよ、って思う」
三瀬川りんか:「ん……」
千原海智:「それでも君と、君を救う方法を探し続けたい。絶対に、どこかにあるって思ってるし…」
千原海智:「……こうやって世界を渡る旅は、楽しいし」
千原海智:「あと、なんていうか…」
千原海智:「…君が笑っていて、僕と一緒にいてくれるなら、いいんだ」
三瀬川りんか:「……。……えへへ」
三瀬川りんか:頬を染め、はにかむように笑って。
千原海智:「うん」照れながらも、穏やかに笑う。
三瀬川りんか:誤魔化すように千原くんの片手を両手で取って、ぐにぐにと指で揉む。
三瀬川りんか:「……実は、わたしも」
三瀬川りんか:「なんか……それが聞きたかったっていうか……」
三瀬川りんか:「……やー……ゴメン、めんどいこと言ったな……」
千原海智:「? めんどくさかったかな…」きょとんとする。
三瀬川りんか:「ならいいや!」パッと手を離す。
千原海智:「あっ」
千原海智:パチパチと瞬きする。「あ……」
三瀬川りんか:身を屈めて、黒い『窓』を覗き込む。
三瀬川りんか:「次はどんな世界かなー」
千原海智:握られていた手に視線を落としている。「……どんな世界がいい?」
三瀬川りんか:「え~、やっぱ楽しいとこがいいなあ。お菓子の国的な……」
三瀬川りんか:「それか、今回暑かったから、涼しめなとことか」
三瀬川りんか:「寒いのはやだけど……」
千原海智:聞きながら、三瀬川さんの隣に歩み寄る。
三瀬川りんか:「まあ、どこでもいいかな」
三瀬川りんか:「君と一緒なら」
千原海智:「うん」
千原海智:「……」
千原海智:「………あのさ」
三瀬川りんか:「……うん?」
千原海智:「次は、絶対に離さないから」
三瀬川りんか:「……うん」
三瀬川りんか:微笑と共に、掌を差し出す。
三瀬川りんか:「離さないで」
千原海智:「………うん」
千原海智:掌を握り返して。
千原海智:そのまま引き寄せる。
三瀬川りんか:「わ……」
千原海智:「………三瀬川さん」
千原海智:「あの……」抱きしめながら言う。
千原海智:「………」「………いいですか」
三瀬川りんか:腕の中で瞬きをする。顔が熱い。心臓が高鳴っているのを感じて、伝わらないように身じろぎをする。
三瀬川りんか:「……な、なにがよ」
千原海智:腕の中でもぞもぞと動くのが分かって、こっちも顔が熱くて、耳まで火照っている。
千原海智:「キス」
千原海智:「します」
三瀬川りんか:「……す……っそ…… そういうのはさあ!」
千原海智:「そういうのは?」
三瀬川りんか:「確認しなくていいから! もっと流れっていうか……なんていうか……」
千原海智:身を離す。顔を覗き込む。
三瀬川りんか:「……も~~~~!余計に恥ずかしいじゃん!!」
三瀬川りんか:顔を真っ赤にして抗議する。
千原海智:「な、流れは……そりゃ…僕だって……それが一番だとは思うけど……」
千原海智:「でも……」目を合わせる。
千原海智:「……確認しなくていいんだ」
三瀬川りんか:間近で目が合って、耐えきれなくなったように視線を逸らし、瞑る。
千原海智:ちょっと笑う。それで顔を寄せて、そのまま口づける。
三瀬川りんか:「千原くんマジでそういう……ん……」
三瀬川りんか:「…………」
千原海智:「……うん」唇を離す。
千原海智:「僕は、君のことが好きです」
三瀬川りんか:「……」腕の中から見上げて、観念したように息を吐く。
三瀬川りんか:「……うん」
三瀬川りんか:「……わたしも、大好き」
千原海智:「……うん」はにかむように笑って、そのまま抱き上げる。ぎゅっと抱き寄せる。
千原海智:『窓』を見つめる。
三瀬川りんか:「あぅ…… うぅ~~……」逃げ出したくなるような恥ずかしさと嬉しさとがぶつかって、後者の方が勝った。
三瀬川りんか:されるがままに抱き寄せられて、自らも抱き返す。
千原海智:「ふふ」「次も、世界が僕らを待っているさ!」
千原海智:「行くとしよう!」
三瀬川りんか:「あっ何だっけ決め台詞……まあいいや」
三瀬川りんか:「うん、行こう」
三瀬川りんか:「二人で」
千原海智:一緒に。
千原海智:小柄な身体を離さないよう、もう一回抱きしめ直して、開いた窓に飛び込んでいく。
千原海智:この『窓』は僕の命を救った『窓』で、だからきっと大丈夫。
千原海智:二人の身体が『窓』に入って、そうしてまた消えた。
GM:ここから先はまた新しい物語。それが読まれるのはいつになるだろうか。
GM:世界さえ飛び越える二人の旅路は、きっと誰にも予想のつかない奇想天外なものとなる。
GM:ただ一つ約束されているのは。それが幸せな結末を迎える事だけだ。





ダブルクロスThe 3rd Edition
『異郷一夜物語』
Fin
 → To be continued!



GM:皆様、お疲れさまでした!
アサーラ:お疲れさまでした!
三瀬川りんか:お疲れ様でした~!
アーディル:おつかれさまでした~!
千原海智:お疲れ様でした~!次の活躍にご期待ください!